// 発言者(22名)
// 発言(63件)

ただいまから予算特別委員会を開会いたします。 《委員会記録署名委員の指名》
各会派の意見開陳

これより議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算外17議案に対する各会派の意見を聴取いたします。 なお、昨日にもお願いいたしましたが、1会派当たり20分以内に収めていただきますよう御協力をお願いいたします。 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。 杉並区議会自由民主党代表、大和田伸委員。
杉並区議会自由民主党を代表して、予算特別委員会に付託されました令和8年度杉並区一般会計予算案並びに各特別会計予算案ほか、当委員会に付託されております関連諸議案について意見を申し述べます。 令和8年杉並区議会第1回定例会が始まる直前、第51回衆議院議員総選挙が施行され、高市首相の掲げる責任ある積極財政が評価された結果となりました。当区における当初予算案が編成されたのはこの結果が出る前であることには留意せねばなりませんが、令和8年度の区政経営において、国、東京都と積極的連携を図っていくためには、この点は常に念頭に置いておかねばならないことをまずは冒頭申し上げておきます。 さて、私たち会派は、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算を審議するに当たり、1つ、任期が7月10日までであることに留意した予算編成となっているか、2つ、当区の財政状況を現在だけでなく将来を見据え、財政の健全性、持続可能性が確保されているか、3つ、事業の無駄を省き、スクラップ・アンド・ビルドの視点を用いて行財政改革に取り組んでいるか、4つ、区長が杉並区の今と未来に責任を持ち、リーダーシップを発揮して施策を展開しているか、以上、この4つの視点を持って予算審査に臨みました。 まずは、任期が7月10日までであることに留意した予算編成となっているかを見てまいります。 昨年の予算特別委員会における我が会派の意見開陳において、最終年度である令和8年度は任期が3か月しかなく、通年予算として本格予算が組めるのは当該年度予算が最後ですと申し上げました。にもかかわらず、財源保留額は12億8,000万円余となっており、令和7年度当初予算から4億7,000万円余を積み増すにとどまりました。前区長時代は10億円余でしたので、それよりは積み増したように見えますが、代表質問の答弁では、御自身から本格予算として編成した旨が述べられました。また、質疑を通じて、この中には第2回定例会で予定している最高裁判決を踏まえた生活保護費の追加給付に関する1億円余が含まれているとのことであり、財政規模は約1.25倍に拡大している状況も踏まえれば、実質的に前区長時代より少ないと言わざるを得ません。さらに、議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)において、ただでさえ少ない財源保留を5,000万円余さらに使ってしまっております。新規の取組や拡充する取組が多く含まれていることと併せ、いわゆる準骨格予算ではなく、区長選挙という民意への配慮を欠いた本格予算となっていることは、まずもって疑義を呈しておきます。 なお、昨年の意見開陳において、区長の自己満足にすぎないと指摘した参加型予算について、令和8年度は、区政経営改革推進計画の一部修正を経て、事業実施を休止としたことは評価をいたします。 続いて、2つ目の視点であります財政面を見てまいります。 令和8年度の一般会計予算規模は前年度比79億2,500万円、率にして3.2%の増となる2,535億2,800万円となり、当初予算規模は過去最大となりました。歳入では、区の基幹収入であります特別区税が財政計画上786億4,900万円余、前年度比28億9,400万円余の増となり、このうち特別区民税は約753億1,400万円で、前年度比約28億5,900万円の増となりました。 質疑を通じて区民税の主な増要因について確認をしたところ、納税義務者の増や企業収益が堅調に推移していることから、区民所得の増によるものであることが示されました。しかし、国内の出生数は年々低下をし、先月公表された人口動態統計の速報値では、昨年の出生数は70万5,809人と、国立社会保障・人口問題研究所の中位推計をはるかに上回るペースで人口減少社会が進行している今日、当区における納税義務者の増のフェーズがいつ変わるかもしれず、高市政権による責任ある積極財政に金融市場も大きな期待感を示している一方、緊迫するイラン情勢を含め、世界を取り巻く環境は非常に不安定と言わざるを得ず、決して予断を許さない状況であります。 次に、特別区税に続くもう一つの歳入の柱である特別区財政交付金については、前年度比48億円増の604億5,000万円を見込み、この要因についても、堅調な企業収益に伴う市町村民税法人分の増等を踏まえての算定であることを確認いたしました。しかし、ここで注視すべきが国の税制改正の動向であります。現に当区では、新年度において、軽自動車税環境性能割の廃止により約1,300万円、自動車税環境性能割の廃止で約3億円、道府県民税利子割の見直しで1億9,000万円の減を見込んでおります。加えて、昨年末唐突に、固定資産税について、令和9年度以降、税制改正で必要な措置を検討する旨が示されたことも暗い影を落とします。この動きは我が国のまさに推進力たる東京都のエンジンをそぐものと言っても過言ではなく、当区としても必ず阻止をしなくてはなりませんが、令和9年度以降に見直しが行われた際には当区の財政構造にも大きく影響を与えることは不可避であります。我が会派の代表質問においても、その影響を新年度に重ねた際、特別区財政交付金604億円余のうち、何と64%の386億円余が影響を受けると想定をされ、消費税減税の議論やふるさと納税の影響を含め、区の大幅な歳入減につながりかねない懸念が生じることから、今後さらに持続可能な財政運営に努めることをここで強く要望するとともに、杉並区選出の国会議員ともしっかりと連携を図るよう求めておきます。 ここで基金についても触れておきます。 令和8年度当初予算編成において、今年度に引き続き、財政調整基金を安直に取り崩すことなく、基金残高の維持に努めた点は評価をいたします。施設整備基金については57億円余の取崩しを行っておりますが、これは区立施設マネジメント計画(第1期)・第1次実施プランに基づいた区立児童相談所の整備や荻窪地域区民センターの改修等に充てるものと理解をするものであります。この取崩し自体には問題を認めませんが、これからも続く老朽施設の改築改修や建設費の増加基調に備え、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方では毎年度40億円以上積み立てることとされていますが、少なくとも当該年度予算で取り崩した分はしっかりと積み戻すよう、ここに要望をしておきます。 次に、区債についてであります。 新年度は学校改築の財源として1事業9億1,500万円を見込んでおり、現下の金利状況と今年度の基金積立ての状況を踏まえ、財政計画上見込んでいた区債発行を一部見送るなどした柔軟な対応については特筆すべき点と捉えるものであります。しかし、質疑を通じて、今後の金利上昇は不可避であるという共通認識を見たところであり、その点を踏まえれば、この対応はややもすれば一過性の対応と捉えることもできるわけであります。この点をむしろ大きな契機とし、区にはむしろこの金利上昇局面を、守りの視点だけではなく、例えば利金収入を得ていく等の攻めの視点を用いること等、ここで大胆な発想の転換を強く求めるものであります。 続きまして、3つ目の視点、行財政改革の視点について申し上げます。 まず、財政効果見込額を見てまいります。 現在の算出方法としたのは令和7年度予算からですが、その額は、令和7年度が4億2,238万9,000円であったところ、令和8年度は2億8,731万6,000円と1億3,507万3,000円の減、7割弱の水準へと減少してしまいました。また、令和6年度予算までの算出方法を用いるとマイナス4億9,000万円余となっており、前年度のマイナス2億5,000万円余からマイナス幅が拡大していることが質疑を通じて明らかになりました。昨年の意見開陳においては、財政効果見込額がマイナスとなったことに対し、前代未聞との言葉を用いましたが、どうやら私たちの思いは届かなかったようであります。これが毎度おなじみとならないよう、ここで強く注意を促しておきます。 また、予算編成方針で示された歳出削減の取組とその効果についても質疑を通じて確認をいたしました。経費精査によります主な取組で、事業の廃止、見直し等がなされたのは23事業3,100万円余にとどまり、明らかに少な過ぎると言わざるを得ません。こうした数字の確認を踏まえ、我が会派からは中長期の財政効果額等の数値目標の必要性を提言いたしました。好調な区の歳入を理由に行財政改革の後退が明らかな現状を打破するためにも、積極的に検討することをここで改めて求めておきます。 続きまして、4つ目の視点、区長が杉並区の今と未来に責任を持ち、リーダーシップを発揮して施策を展開しているかについて、残念ながら本格予算を組まれましたので、その前提で若干申し上げます。 施設マネジメントの取組として旧若杉小学校跡地の活用方法が示され、令和8年度予算案には設計費が計上されました。我が会派は、施設マネジメントにおいては、次世代に過大な負担を残さないよう、定常化社会を見据えた取組を常に念頭に置くべきと考えております。子どもの居場所づくり基本方針では、現時点で中学校区に児童館がない7中学校区において、今後、他施設との併設や複合化を前提に、新たな児童館の整備を検討しますとしておりますが、令和9年度に放課後等居場所事業を全校で実施するのであれば、まずはその状況を検証した上で、改めて児童館の維持や追加整備が必要かを検討すべきと考えます。また、中高生機能優先館を増やすことにも我が会派は少なからず疑問を感じており、まずは、現実に多くの家庭が困っている学童クラブの設置や民間学童クラブの誘致を優先すべきではないでしょうか。旧若杉小学校跡地の早期活用には賛成しますが、児童館移転、特に中高生機能優先館を前提としていることには慎重な立場であります。 また、区長は、予算編成の基本的な考え方の第1として、区民の命と暮らしを守るための取組に予算を重点的に計上したと述べておられます。加えて、杉並の子供は杉並で守るという決意の下、子供の最善の利益を最優先に据え、命と安全を守る児童相談・支援体制を構築するために全力を尽くしてまいりますとも述べられました。確かに、令和8年度予算案には学校問題対応専任弁護士の配置等が盛り込まれております。このことは率直に言って評価をいたしますが、しかし、子供をめぐる不祥事が多発する当区において、いじめから子供を守るには、もはや関係所管の連携強化等で担保できる状況ではないと考えます。肝要なのは初期対応であり、まずはいじめを止める組織を区長直轄でつくることは有力な方向性の一つであると私たちは考えます。もちろん、地教行法等の課題が立ちはだかることは百も承知をしておりますが、それでもその壁を突破している自治体が複数あるのも事実であります。要は、今問われているのは区長の覚悟なのであり、そこに正面から向き合おうとしない姿勢の今の岸本区長の下では、私たちは杉並の子供たちを守ることはできないと大きな危機感を抱いた次第であります。 なお、任期満了が迫る中、区長の公約達成率についても言及をしておきます。 区長公約について、我が会派の代表質問への答弁では、令和7年度末までに実現または一部実現見込みは70.3%とのことでしたが、会派の試算では48.5%にすぎず、区長就任以前に既に区が取り組んでいたものを除外して算出をすると、結局、公約全体のうち実現または一部実現見込みは僅か34.1%となります。代表質問への答弁によれば、第1回定例会後に公約を公表されるとのことですので、せめて現職として真摯な内容の公約としていただきたく、申し添えておきます。 以上、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算について、会派として4つの独自視点から予算審査に臨んでまいりました。まず、2点目の財政面については、肥大化する歳出規模やふるさと納税をはじめとする不合理な税制改正による先行き不透明であるゆえの懸念はありますが、財政調整基金の基金残高維持に努められた点や区債の発行を抑制されたことなど、好調な税収に支えられた財政面は一定評価をするものであります。しかし、1点目の本格予算が編成されている点、3点目の行財政改革の視点、4点目の個別施策の評価では評価するには至らず、以上、総合的に見て令和8年度一般会計当初予算については反対いたします。 また、議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)についても、ただでさえ少ない財源保留をさらに使ってしまっていることから反対いたします。 次に、各特別会計及び関連する議案第23号、第35号、第36号について意見を申し述べます。 議案第23号については従前の措置の継続であること、第35号についてはいずれも統一基準に沿った改正であること、第36号については介護保険法施行令の一部改正に伴うものとなっております。一般会計からの法定外繰入れの課題は残るものの、やむを得ないものであるとし、予算としては問題ないものとの判断から、各特別会計及び議案第23号、第35号、第36号については賛成といたします。 そのほか、予算特別委員会に付託された関連議案に関しては、時間の関係上子細を述べることはできませんが、質疑を通じ、全て問題ないものと確認できましたので、賛成といたします。 さて、皆さんは和三盆という茶道の席で出される茶菓の原料を御存じでしょうか。ここで少し紹介をさせていただくと、この和三盆は、主に江戸時代から発展し、サトウキビから製品になるまでの工程はまさに職人の魂と魂の戦いであると言われております。具体的には、蒸す、搾る、あく抜き、煮詰め、冷却、水抜き、乾燥等の工程を何度も何度も繰り返し、そのようにして出来上がった和三盆を口にしたならば、すっと口の中で溶けて、何とも言えない優雅で気品のあるその味は、現代においてもまさに職人芸の極みと言われております。 実は、今からちょうど15年前、今日と同じく予算特別委員会の意見開陳のこの場で、この和三盆の工程のごとく何度も何度も魂を入れ、施策を練り上げ、杉並区民を幸せにしてほしいとの思いを後輩に託し、28年間の杉並区議会議員としての幕を閉じた1人の人物がいました。それが私の恩師であります河野庄次郎元区議会議員であります。この恩師の言葉に思いをはせたとき、やはり私は今の区政に警鐘を鳴らさぬわけにはまいりません。果たして今の区政は、区職員の皆さんが魂を込めて施策を生み出し、その後、区内各地域に繰り出し、しっかりと説明責任を果たす、果たしてこうしたプロセスを経て何度も何度も施策を練り上げることができているでしょうか。今の区政は、区職員の皆さんが行政のプロフェッショナルとしての誇りを胸に、まさに職人芸よろしく、その手腕と能力を発揮することのできる区政であるのでしょうか。もはやここに言及するまでもありません。こうした本来果たすべき区の責務が果たされなければ、当然、区民の皆さんを幸せにする和三盆にはなり得ないわけであります。 加えて、江戸時代に干菓子として誕生した和三盆が今日では洋菓子やラム酒の原料になっているのと同様、これからの区政は、デジタル、AIというまさに黒船を迎え入れ、声なき声に耳を傾け、杉並産ブランドをさらに高めていかなくてはなりません。そのためには、自身の主義主張やイデオロギーを器用に発信し、各所に分断を招くリーダーではなく、不器用でも真心を持って真に杉並区の隅々に光を当てる区政が必要であると私たちは確信するものであります。 この4年間、私たち会派は、所属議員おのおのが背負っている区民の皆さんの声を胸に、岸本区政と正面から対峙をしてまいりました。あとは、私たちが思い描く杉並を伸ばす未来像を区民の皆さんとつくり上げた上で、正々堂々と訴え、そして次なる4年間の区政のかじ取りを誰が担うべきか、区民の皆さんにその判断を委ねたいと思います。 最後に、予算審査に対し御答弁をいただきました理事者の皆様、資料作成に御尽力をいただきました職員の皆様、また正副委員長に対して感謝を申し上げまして、杉並区議会自由民主党の意見といたします。

日本共産党杉並区議団代表、富田たく委員。
日本共産党杉並区議団を代表して、令和8年度杉並区各会計予算及び付託議案に対する意見を申し述べます。 長引く物価高騰の下、実質賃金の上昇が物価上昇に追いつかず、区民生活や区内中小事業者の経営に深刻な影響が広がっています。さらに、アメリカとイスラエルによる国際法を無視したイランへの攻撃が長期化すれば、エネルギー危機が現実化し、日本ではさらなる物価上昇を招くおそれがあります。日本は原油の約9割を中東に依存しており、その影響は極めて大きいものです。 こうした社会情勢の下、岸本区政の新年度予算が区民の暮らしや事業を支え、福祉、教育、防災、区民参画を前進させる内容となっているかという視点に立ち、審査を行いました。その結果、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算については賛成、議案第29号杉並区国民健康保険事業会計予算及び議案第30号杉並区介護保険事業会計予算、議案第31号後期高齢者医療事業会計予算については反対いたします。 以下、主な理由を述べます。 まず、物価高騰から区民生活と区内事業者を守る対策についてです。 区内事業者支援として、雇用や環境対策等を促進するための利率優遇制度の創設、デジタル化推進助成事業の実施が来年度予算に盛り込まれたことは重要です。物価高騰が長期化する中、区民の購買力向上、商店の売上げ増加につながる施策として、新年度も、キャッシュレスポイント還元事業に加え、プレミアム付商品券事業が実施されることを評価します。今後も継続的な実施を求めるものです。 議案第37号令和8年度一般会計補正予算(第1号)についてここで言及させていただきます。夏の暑さが深刻化する下、我が党区議団は、低所得世帯や生活保護世帯へのエアコン設置助成を求めてまいりました。今回、東京都の補助金を活用し、区が支援を行うことを決断したことは、困窮世帯への物価高騰対策としても効果があるものと評価するものです。 次に、住民福祉の向上についてです。 岸本区政の下で都補助金の活用が進んでいることは重要です。歳入総額に対する都補助金の割合は、2022年は2.96%でしたが、新年度予算では5.88%へと2倍近くに増えています。都補助金を活用して様々な事業に取り組むことは、区民福祉向上の観点からも歳入確保の観点からも重要な取組だと考えます。 岸本区長就任後、2023年から開始した高齢者補聴器購入費助成事業は、今年度までの3年間で助成件数が約1,600件となり、非常に多くの方から喜ばれています。この間、党区議団は助成費用の引上げを求めてきました。来年度は助成額が、非課税世帯へは7万2,450円、課税世帯へは3万6,230円と、これまでの1.5倍となります。また、5年後の再申請も可能になることも大いに歓迎いたします。 子どもの権利に関する条例が制定されてから間もなく1年を迎えます。子供を権利の主体として位置づけ、意見表明の機会の確保や、9月から開設された子どもの権利相談・救済窓口など、権利救済に向けた取組が前進していることは重要です。区内の小中学校の児童生徒へのはがき配布や全校のタブレットへの相談フォーム設置など、子供たちから直接意見を聞く取組も進められています。今後も、専門職である救済委員による地域での意識啓発講座や子どもワークショップ、イベントなどを通じた周知を進め、区民全体で子供の権利を尊重する機運の醸成に取り組むことを求めます。 あわせて、条例にも位置づけられている子供の居場所づくりについては、前区政の児童館廃止方針によって生じた地域間格差の解消に向け、児童館の速やかな再配置を進めることを求めるものです。 生活保護を権利として明記し、申請書類の公開や扶養照会の改善など、申請のハードルを下げる取組が進められてきたことは重要です。職員の提案に基づき周知ポスターの改善が図られていることも重要であり、引き続き周知の徹底と制度運用のさらなる改善を求めるものです。 岸本区政の下で、ケアする人をケアする観点から、ケア労働者への支援が前進しています。介護現場への実態調査に基づき、介護職員、介護支援専門員への居住支援補助、介護人材採用活動経費補助などが実施されることに、現場からも歓迎の声が届いています。こうした補助については今後も拡充するよう求めるものです。 これまで多くの利用者や事業者から要望が寄せられてきた障害者に対する移動支援事業の要件等が見直され、利用対象者や通所利用に関する要件が拡充されることになりました。さらに、ガイドヘルパー確保のための見直しでは、報酬単価が引き上げられるなど働く人の処遇が改善されることは、障害者の社会参加を支える上でも重要な前進です。 保育運営における人件費比率の調査は、給付費が適切に保育士の処遇改善につながっているかを検証する重要な取組です。ケアを担う人を支える観点からも意義は大きく、調査結果を現場の処遇改善に確実につなげる取組の強化を求めます。 ゆうゆう館を高齢者の拠点として再定義することを求めました。総合事業において3館でのモデル事業が実施されますが、既存事業との連携を図りながら住民主体の活動を広げ、地域参画と協働を広げる取組にしていただくよう求めるものです。 次に、教育についてです。 来年度、エデュケーション・アシスタントや区費時間講師の臨時的増員、特別支援学級介助員、学習支援教員の増員が図られます。教員の負担軽減につながる重要な拡充です。また、スクールカウンセラーは5名増員され、週2日配置の学校は36校となります。スクールソーシャルワーカーの報酬引上げや区教委への常勤福祉職の配置も行われます。さらに、学校問題対応支援係(CEDAR)には開設から11か月で440件の相談が寄せられており、来年度は専任弁護士も配置されます。いじめや不登校などの課題に対応するため、専門職と区教委が学校現場を支える体制整備は重要です。子供たちの安全な教育環境を守るためにも、区と区教委が一丸となり、いじめの早期把握と早期解決に向けた支援をさらに強化するよう求めます。 小中学校のトイレについて。岸本区政の下、令和6年度からの5か年計画に基づき、洋式化率100%を目指して整備を進めています。その結果、令和4年度当初の67.8%から令和7年度末には82.2%まで向上する見込みです。さらに、質疑では触れませんでしたが、来年度末には約89%に達するとのことであり、この着実な前進を高く評価いたします。 多くの区民の反対があったにもかかわらず、前区政の下で科学館が廃止され、民間事業者による独立採算の事業としてIMAGINUSが開設されました。しかし、今回、事業収支の悪化を理由に事業者から撤退の申入れがありました。教育施設を活用した民間任せの事業スキームに問題がなかったのか検証し、区として社会教育、科学教育の責任を果たすことを求めます。 次に、防災対策です。 岸本区政の4年間で防災対策は着実に前進しており、新年度も各分野での新規拡充が図られている点は重要です。擁壁対策では、崩落事故を受けて党区議団が提案したアドバイザー派遣に加え、安全対策工事費への助成制度が創設されることを評価します。防災備蓄についても、組立て式トイレの100セットの追加配備をはじめ、収便袋やエアマット等の拡充が進められています。また、感震ブレーカーの設置費用を無料とする取組の延長や、火災危険度の高い地域での街頭消火器の増設も重要です。木造住宅の耐震化についても、火災危険度ランク5の高円寺北3丁目では、除却費用の助成額を150万円から200万円に拡充するなど前進が見られます。エレベーター備蓄ボックスについてですが、前田中区政では全く進まなかったエレベーターへの配備が岸本区政の下で計画的に進み、来年度にはほぼ全ての区立施設への設置が完了する見込みです。前区政で進まなかったエレベーター閉じ込め事故対策が着実に進んでいることを高く評価するものです。引き続き、地域の実情に即した防災対策の一層の強化と区民の防災意識向上への取組の強化を求めるものです。 岸本区政の下、気候危機への対応に向けた財政投入が強化され、再生エネルギーの導入、断熱改修、省エネ機器導入への助成などの件数が増加していることは重要な成果です。温暖化の影響は深刻さを増し、2030年カーボンハーフの目標達成は不可避であり、区民と共に総力を挙げた取組が求められます。区長が、カーボンハーフ達成は区政全体の重要課題の一つであり、危機感を持って取り組む局面にあると述べ、2030年までのロードマップを策定するとともに、区民、事業者、区それぞれが担う役割や具体的な行動を誰にでも分かる形で示していくと表明したことは重要であり、高く評価します。カーボンハーフ達成に向けた取組を一層前進させることを求めます。 岸本区長就任後の4年間、杉並区では、まちづくり、公共施設、環境や子供施策など様々な分野で区民との対話が取り組まれてきました。対話の取組について一部から、時間ばかりかけて何も決まらないなど批判の声も聞かれますが、とりわけまちづくりの分野では、区民の理解を深めながら意見交換や学び合いを重ね、相互理解を醸成しつつ将来像を共有していくという長期的な視点での取組が不可欠です。そうしたプロセスを丁寧に積み重ねていくことが持続可能な地域づくりにつながります。質疑の中で、対話を通じて政策形成に関わった区民が地域の課題解決に主体的に関わる担い手として育っていくことも重要な成果との認識が述べられました。区民が主体となり、行政と共に地域の課題解決に取り組んでいくことは、杉並区政の今後にとっても大きな財産になるものと考えます。この4年間の取組は、区民参加と対話を基盤とする区政を着実に前進させたものとして高く評価し、今後もさらに発展させていくことを期待します。 都市計画道路は住民生活に大きな影響を与えるものであり、意思決定過程の透明性や情報公開の在り方、検討プロセスに住民参加を位置づけることが重要です。区として住民に対して主体的に情報提供を行い、地域資源やコミュニティーの視点も踏まえた検討を進める必要があります。仮称デザイン会議等、住民参加の下での丁寧な議論を進め、既存の都市計画道路の見直しも含めた取組を求めます。 なお、質疑を通じて、明日、都・区市町策定検討会議が開かれるとのことが明らかになり、第五次の方針が示される見通しです。さきの計画案のときと同様に、区長自ら都市計画道路に関する考えについて区民へのメッセージを発していただきたいと要望するものです。 善福寺川上流調節池事業は、防災上の必要性が指摘される一方、樹木保全や地域環境への影響について多くの懸念が示されています。住民の声や専門的知見を踏まえ、緑地の価値を損なわない慎重な対応が必要です。環境への十分な配慮と住民への説明責任が果たされるよう、都への意見を上げるよう求めます。 杉並区ジェンダー平等に関する審議会の答申具体化に向け、来年度から全庁的なジェンダー主流化の検討が始まります。男女共同参画担当が行ってきた生理用ナプキンの無料配布は、来年度は各課がそれぞれ担当することになり、設置施設は5か所増え、12施設での配布となります。各課が自分事としてジェンダー主流化の取組を進めていただくよう求めるものです。 次に、平和事業についてです。 来年度、区が仮称杉並区平和施策に関する区民懇談会を設置し、区民や専門的知見を持つ方々の意見を聞きながら、今後の平和事業の在り方や次世代への継承について検討していくことは重要な取組です。また、すぎなみ平和マップの活用や被爆者の証言記録映像の発信など、戦争の記憶を風化させない取組を進めていくことも意義あるものと評価します。 職員の待遇について。 来年度、生理休暇の名称が健康管理休暇に変更されます。区職員は会計年度任用職員を含め約7割が女性であり、取得の心理的ハードルを下げ、尊厳を守る上でも、ジェンダー主流化の視点からも重要な見直しです。 区では、管理職選考指名制の導入により、女性管理職の割合が令和4年度の18.4%から令和7年度は27.5%へ上昇しました。さらに、会計年度任用職員の報酬引上げや子育て休暇の拡充、再度任用の上限撤廃など、岸本区政の下で雇用環境の改善が進んでいることを高く評価します。来年度は常勤職員の育休取得者も180人となる見込みであり、今後も女性やあらゆる属性の人が働きやすい職場環境の整備に取り組むことを求めます。 次に、国民健康保険事業会計予算と議案第35号について意見を述べます。 国民健康保険料の負担軽減に向けて、区が基礎自治体として法定外繰入れや国、都への働きかけを行っている点は評価できます。しかし、特別区長会が試算した来年度の国保料は1人当たり平均20万2,283円と、前年から1万45円の大幅な値上げとなるとのこと。保険料の引上げとなる条例改定は認められないことから、国保会計予算と議案第35号については反対をいたします。国保料については、被保険者の負担軽減に向けたさらなる対応と、制度改善に向け国や都に働きかけることを求めるものです。 介護保険事業会計予算については、前年の保険料引上げをそのまま引き継いでいることから反対いたします。 後期高齢者医療事業会計予算については、来年度値上げとなることから反対いたします。 なお、議案23号については、保険料負担抑制のための特別対策を継続するものであるため、賛成します。 その他、付託された議案については賛成といたします。 ここで田中ゆうたろう委員の言動について一言申し述べます。 本委員会の審議において、田中ゆうたろう委員が区長をどなりつけるという行為を行いました。議会の信頼を損なう行為であり、看過できません。また、他の複数の委員からも職員に対して敬意を欠いた発言や振る舞いがありました。職員を萎縮させることは健全な区政運営と区民福祉の向上を阻害することにつながるということを区議会議員として自覚すべきです。他者に対する敬意ある言動を強く求めます。 次に、自民党委員の公用車に関する発言についても一言申し述べます。自民党委員の公用車に関する発言の中で我が党区議団にも言及があったことから、私たちの見解を述べます。 まず、我が党区議団が追及してきた前田中区長の公用車利用の問題と、自民党委員が取り上げた岸本区長の事例は本質的に全く異なるものです。岸本区長の2月3日の公用車利用は、都庁での都区協議会意見交換会という公務の帰路において、私用のため高円寺駅周辺で途中下車したものであり、その後の行動は個人の自由に属するものです。一方、前田中区長の公用車利用は極めて悪質でした。都議会議員候補や区長、市長候補の選挙応援のためだけに往復ともに公用車を利用し、しかも、杉並区内だけでなく、世田谷、練馬、目黒、小金井市などに及んでいたのです。公務とは関係のない選挙応援に公用車を乗り回しており、明らかに異常な公用車の運用です。だからこそ我が党は徹底して追及してきたのであります。(発言する者多し)当時は多くの新聞やテレビでも報道されました。そもそも前田中区長の公用車問題に対し、当時の__議員からは……

静粛にお願いします。
批判や是正を求める発言は聞いた記憶がありません。前区長を批判せずに岸本区長のみを批判することに整合性はないものと指摘するものです。(発言する者多し)

御静粛にお願いします。
過去の資料では、前田中区長は、衆議院選挙でも区議会議員選挙でも、自民党の候補者応援で杉並区内の街頭演説や区内集会に参加しています。そのとき公用車を利用したことはないと明言できるのでしょうか。前田中区長が現職の頃、区内で行われた自民党区議の選挙決起集会に参加していましたが、公用車で移動していたことが運行記録でも明らかです。自民党と前区長の公用車使用の事実関係を明らかにすべきではないでしょうか。 結びに当たり、多くの資料を調製していただいた職員の皆さんに厚く御礼申し上げ、意見開陳を終わります。(発言する者あり)
お静かにお願いします。(発言する者多し)全員静かにしてください。 杉並区議会公明党代表、渡辺富士雄委員。
杉並区議会公明党を代表して、令和8年度杉並区一般会計予算、各特別会計予算並びに本予算特別委員会に付託されました諸議案につきまして、賛成の立場から意見を申し上げます。 本予算特別委員会での審議に臨むに当たり、私たちは、1、区民の命と暮らしを守るための施策が確実に実行される予算となっているか、2、喫緊の課題への対応と将来を見据えた施策とが適切な均衡の下に編成された予算となっているのか、3、区民福祉の向上が具体的施策として反映されているのか、4、財政の健全性と持続可能性が確保された予算となっているのか、5、区政運営におけるデジタル化が実効性のある施策として具体化されているのか、以上5つの視点を重視し、慎重かつ多角的に審査に当たりました。審査の結果について、以下、私たちの考えを申し上げます。 1、区民の命と暮らしを守る施策が確実に実行される予算となっているか。 本年、東日本大震災から15年という大きな節目を迎えました。あのときの経験と教訓を風化させることなく、次なる災害に備え、実効性のある防災・減災の取組を不断に前進させていくことが今まさに私たち自治体に課せられた責務であります。 防災・防犯分野において、安全性に課題のある擁壁の早期解消に向けた助成制度の創設をはじめ、木造住宅等の耐震化、不燃化の推進、狭隘道路の整備、さらにはグリーンインフラを活用した水害対策など、ハード、ソフト両面から災害に強いまちづくりを着実に進展させている点を評価いたします。また、震災救援所における組立て式個室トイレやエアテント等の備蓄品の充実、福祉救援所や母子救援所の体制整備など、避難生活の質の向上を重視した取組が進められることも重要な前進であります。とりわけ、災害時に配慮を要する高齢者、障害のある方、妊産婦や乳幼児を抱える家庭などへの支援については、制度や設備を整えるだけでなく、平時からの周知徹底や訓練を通じて、いざというときに確実に機能する体制として定着させていくことが何より重要です。今後とも不断の検証と改善を重ね、誰一人取り残さない防災体制の構築を強く要望いたします。 2、喫緊の課題への対応と将来を見据えた施策との均衡について。 物価高騰や人材不足、区民生活や事業活動に直結する足元の課題への迅速な対応が求められる一方で、人口構造の変化や社会環境の変化を見据えた中長期的な投資も欠かすことはできません。本予算案では、物価高の影響を受ける中小事業者への支援や人材確保策といった喫緊の課題に着実に対応するとともに、杉並区産MaaS「ちかくも」やAIオンデマンド交通の実証運行、環境施策、子供の居場所づくりなど、将来を見据えた施策にも継続的に取り組んでいます。短期的な対症療法に終始することなく、将来への備えを時間軸の中で適切に組み合わせた予算編成となっている点は評価に値するものと考えます。 3、区民福祉の向上が具体的施策として反映されているか。 福祉・地域共生分野では、生理用品の無料配布拡大、介護予防施策やケア24の充実、高齢者、障害者支援の拡充、移動支援事業の充実など、区民一人一人の生活に直結する施策が具体的に展開されています。また、介護職員や障害福祉分野における人材確保についても、居住支援や研修費助成の拡充など現場を支える取組が講じられている点を評価いたします。 健康・医療分野においても、健康アプリの活用、女性の健康相談の充実、感染症への備えなど、予防と安全を重視した施策が着実に具体化されています。これらの施策が制度として整備されるだけで終わることなく、必要とする区民一人一人に確実に届くよう、丁寧な周知と切れ目のない相談体制の充実を強く求めます。 4、財政の健全性と持続可能性が確保された予算となっているのか。 今回の予算案は、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方を指針として、区債発行の一部取りやめや財政調整基金からの繰入れ回避など、将来を見据えた規律ある編成が行われました。ここ数年と同様、来年度においても特別区民税や特別区財政交付金といった基幹財源が好調に推移することが見込まれる中、財政の持続可能性と健全性の確保に努めた財政当局の判断は高く評価するものです。一方で、区財政を取り巻く環境は予断を許しません。国の不合理な税源偏在是正措置、物価高騰や金利上昇による区民生活への影響に加え、中東地域をはじめとする国際情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格や経済動向への影響など、先行き不透明な状況が続いています。 こうした中、区は、財政規律の維持と区民生活を支える機動的な財政支出という困難な両立をこれまで以上に求められる局面に直面することも想定されます。ふるさと納税による区民税流出という厳しい状況が続く一方で、区民所得の増加や納税義務者数の増を背景に、特別区税や特別区財政交付金等に一定の増収を見込むなど、現実を直視した慎重な歳入見通しが示された点は評価いたします。しかしながら、歳出面では、保育関連経費や障害福祉サービス費をはじめとする社会保障費の増加に加え、人件費や物価高騰の影響、区立児童相談所の開設に伴う運営費の増などにより、財政規模は年々拡大しています。こうした状況の中にあっても、区債発行の抑制や基金活用の慎重な判断など、将来を見据えた規律ある財政運営が図られている点を評価いたします。 さきの委員会において、我が会派の質問に対し区財政当局から、区民の暮らしを守ることと持続可能な財政運営の両立に年度を通した予算執行の段階においても努めていくとの決意が示されました。今後、厳しい判断が迫られる場面においても、区民の安全・安心を最優先とした確かな財政運営が行われるよう強く要望いたします。 また、基本的な考え方について、単年度の収支均衡にとどまらず、中長期的な財政健全性を多面的に捉える仕組みとして重要な意義を有しています。金利上昇局面へと移行する中にあっては、基金や区債の活用についても、指標間の相関やトレードオフ、金利変動リスクを踏まえた総合的な検証が不可欠であり、来年度予定されている見通しにおいては、外部専門家の知見を活用しつつ、将来の環境変化に柔軟に対応できる、より実効性の高い内容へとブラッシュアップされることを期待します。 5、区政運営におけるデジタル化について。 デジタル化推進計画に基づき、行政手続のオンライン化、キャッシュレス決済の導入、書類のデジタル化によるペーパーレス化など、区民の利便性と行政運営の効率化を図る取組が各分野で具体化されている点を評価いたします。また、DX人材育成方針の策定により全庁的なICリテラシー向上を図る姿勢が示されたことは、今後、行政改革と区民福祉の向上につながる重要な基盤であります。今後は、蓄積されるデータを施策の改善や効果検証に的確に活用し、単なるシステム導入にとどまらない、区民サービスの質の向上につながる実効性のあるDXとして定着させていくことを期待いたします。 以上、5つの審査の視点を通して検討した結果、本予算案は、区民の命と暮らしを守る施策を着実に前進させるとともに、喫緊の課題への対応と将来を見据えた施策とを適切に組み合わせ、区民福祉の向上を具体的な施策として反映した内容となっているものと受け止めています。また、財政規模を拡大する中にあっても規律ある財政運営に努める姿勢を示されるとともに、デジタル化についても区民サービスの向上と行政運営の効率化につながる取組が具体化されており、総じて妥当な予算構成であると評価いたします。 その上で、今後の区政運営に対する我が会派からの意見、要望を以下何点かにわたって申し上げます。 まず、エビデンスデータに基づいた政策立案、いわゆるEBPMの推進について申し上げます。 行政のデジタル化により多くのデータが蓄積される中、EBPMは単なるデータ活用ではなく、諸課題設定から分析、政策判断、施策改善まで、行政運営を変革する取組であります。人口減少や社会保障費増大で財源が厳しくなる中、限られた資源を効果的に配分するためにも、施策の効果を客観的に示す説明責任を果たすことが重要であります。さらに、エビデンスの組織的な蓄積と共有は、ノウハウの属人化を防ぎ、安定した政策運営に寄与します。今後は、EBPMを区政運営の主要な指針として位置づけ、データを政策評価や施策改善に直結させる仕組みの構築を強く期待いたします。 次に、いよいよ本年11月に区立児童相談所が開設されることとなりました。専門的な相談や一時保護に加え、自立拠点事業や里親支援、さらにはこども性暴力防止法を見据えた対策まで包括的に網羅されています。児童福祉審議会の設置等により、子供の安全確保と権利侵害の防止を図るための環境整備に取り組んでいくことが示されました。運用に当たっては、様々な課題を克服し、社会的養護を離れる子供たちが孤立せぬよう伴走支援を徹底し、本児相が区内の全ての子供の安全を守る最後のとりでとして機能することを大いに期待いたします。 平和事業についても触れさせていただきます。 世界では、ウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化など、平和を脅かす事態が続いています。こうした中、2028年に杉並区平和都市宣言から40年を迎えるに当たり、杉並が原水爆禁止署名運動を起点として築いてきた平和の歴史を次世代に継承する重要性を改めて強く感じます。被爆者の高齢化が進む今、恒久平和と核兵器廃絶への思いを確実に引き継ぐことは私たちの責務です。新年度に設置される杉並区平和施策に関する区民懇談会は、これまで私たちが求めてきた方向性と一致しており、今後の平和事業の在り方を検討する上で大いに期待しています。区が着実に取り組むよう、しっかりと見守ってまいります。 いじめ重大事態等への対処について。 杉並区いじめ問題対策委員会及び学校いじめ対策委員会による取組が一定の成果を上げつつあるものと受け止めています。一方で、学校現場における教職員の負担軽減という点では、なお十分とは言えない状況にあると考えます。いじめへの対応は、迅速さと同時に専門性と組織的対応が強く求められている分野であり、現場の教職員が過度な負担を抱え込むことは、結果として子供たちへの支援の質の低下にもつながりかねません。今後ともCEDARの体制強化を着実に進めるとともに、支援の充実を図り、学校、教職員の環境改善を一体的に推進することにより、子供たちの安心と学びを確実に支える全庁的体制のさらなる充実を強く要望いたします。 未来をつくる杉並サイエンスラボIMAGINUSの事業者撤退は大変残念であり、科学教育のノウハウを失うことは大きな損失であります。行政の関与や負担を伴わず、民間に委ねた運営に無理があったと言わざるを得ませんが、今後、杉並区から科学教育の拠点をなくさないためにも、区には、応分の関与の下、教育的価値を重視した、事業継承も含めた検討を要望いたします。 さて、本予算案は、区民の命と暮らしを守る施策を着実に前進させるとともに、喫緊の課題への対応と将来を見据えた施策とを適切に組み合わせ、区民福祉の向上を具体的に反映させた内容となっているものと受け止めています。また、財政規模が拡大する中にあっても規律ある財政運営の姿勢が堅持され、デジタル化についても区民サービスの向上と行政運営の効率化につながる取組が具体化されており、総じて妥当かつ評価し得る予算編成であると判断します。 一方で、予算は成立そのものが目的ではなく、執行の確実性と成果によって初めて区民の実感へとつながるものであります。区には、各施策の丁寧な周知と利用しやすい制度運用に努めるとともに、効果検証を通じて必要な改善を機動的に講じ、区民の安全・安心と暮らしの向上に確実に結びつけていくことを強く求めます。 以上、審査の結果を総合的に勘案し、私ども杉並区議会公明党は、令和8年度杉並区一般会計予算案は妥当なものであると判断し、賛成いたします。また、その他の各特別会計並びに本予算特別委員会に付託された諸議案につきましても全て賛成いたします。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意を持って御答弁していただきました区長をはじめ理事者の皆様並びに資料作成に御尽力いただきました職員の皆様、そして円滑な委員会運営に御尽力いただきました正副委員長に感謝を申し上げ、意見の開陳を終わります。

立憲民主党杉並区議団代表、松本浩一委員。
立憲民主党杉並区議団を代表し、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算をはじめ、各特別会計及び本委員会に付託された議案について意見を申し述べます。 私たちは今、極めて不透明で厳しい時代の岐路に立っております。世界では、長期化するウクライナ情勢や緊迫化する中東情勢などにより、エネルギー価格や原材料価格の不安定な状況が続いております。さらには、過度な円安の進行は、輸入依存度の高い我が国において食料品や光熱費の高騰を招き、区民生活に大きな影響を与えています。総務省が今年2月に発表した2025年の家計調査では、エンゲル係数が28.6%と44年ぶりの高水準となりました。都市部でも上昇し、家計に占める食費割合が高まっています。これは、区民の皆様が生活の余裕や将来への蓄えを削りながら日々の暮らしを維持している現状を示しています。限られた年金で生活をする高齢者や物価高に直面する現役世代にとって、家計への負担は一層重くなっています。物価上昇に所得が追いつかず、実質賃金の低迷も続いています。今年1月には、ガソリン暫定税率の廃止などによりエネルギー価格が押し下げられ、実質賃金の一時的なプラスに転じましたが、物価押し下げによる面が大きく、家計改善が定着しているとは言い難い状況です。さらに、長期金利上昇局面の中で円安が進むなど、経済の先行きには大きな不確実性があり、住宅ローンを抱える世帯や区内事業者にとって新たな不安材料です。 こうした中、生活者の視点から経済を支えるボトムアップ社会への転換が必要であり、地方自治体は、地域社会を支え、区民の命と暮らしを守る役割が求められています。会派では、区民生活をどのように支え、地域社会をどう前進させていくかを重視し、本予算について確認しました。 令和8年度一般会計予算案は2,535億2,800万円、前年度比3.2%増と過去最大規模となりました。歳入では、基幹収入である特別区税は、定額減税の影響を受けつつも、区民所得の推移などを背景に、対前年度比約29億円増の786億円余を見込んでおります。特別区財政交付金は企業収益の堅調な推移を背景に48億円の増、国・都支出金も、保育施設関連経費の増などにより31億円余の増となる見込みです。本区の歳入は一定の伸びを示していますが、社会経済情勢を踏まえれば楽観できません。とりわけ、ふるさと納税による税収流出は深刻です。来年度、本区の流出額は約66億円に上り、学校改築1校分に匹敵します。本来区民のための財源であり、制度見直しを引き続き国に求めるべきです。 特別区債への対応では、長期金利が上昇局面にある中で、新規発行額を9億1,500万円に抑制した判断を、将来世代への負担軽減の観点から評価します。委員会でも、これにより将来の利子負担が約6億円軽減される見通しが示されており、将来世代への責任を踏まえた対応と考えます。一方で、金利上昇は利払い費増加の要因でもあり、今後、基金と区債のバランスをどう取るかが重要な課題となります。次期計画では、従来の前提にとらわれない柔軟な検討を求めます。 財政調整基金は、不測の事態への備えとして重要である一方、備えとして十分か、流動的に活用できる財源の確保などを踏まえ、今後は基金の運用ルールについても社会経済状況の変化を踏まえた見直しの検討が必要となります。 また、施設整備基金や本庁舎改築基金についても慎重な検討が必要です。建設コストが、平米単価約80万円から、現在は約110万円を超える水準となっているとの答弁もありました。当初想定を上回る状況を踏まえ、実行計画改定に当たっては、将来の区民生活に過度な負担を生じさせないよう、丁寧な再試算と議論を強く求めます。 次に、歳出について、基本構想に掲げる8つの分野ごとに確認し、意見、要望を述べます。 まずは、「みんなでつくる、災害に強く、犯罪を生まないまち」についてです。 昨年9月の擁壁倒壊事故を受け、区は擁壁アドバイザー派遣をいち早く実施しました。あわせて、本予算には既存擁壁の築造替えや補強工事等への助成、通学路や避難路に面する擁壁調査が計上されており、区民の安全確保の観点から評価します。 震災救援所におけるトイレ対策や備蓄の充実に加え、専門的ケアが必要な方のための福祉救援所の3か所増設、第二次救援所に母子救援所機能を付与する新規事業が始まります。助産師会の協力も得ながら、安心して過ごせる環境整備は重要です。 また、災害時の生命線である水の確保について、学校や公園等の井戸のメンテナンスや整備の充実、救援所を運営する区民への支援を引き続き求めます。 近年、トクリュウと言われる匿名・流動型犯罪グループによる事件が社会問題となっており、住宅都市である本区においても看過できません。防犯カメラ設置や自動通話録音機の普及などの対策を進めるとともに、町会・自治会等の防犯活動への支援を継続し、犯罪にも強い杉並の構築を求めます。 「多様な魅力と交流が生まれ、にぎわいのある快適なまち」についてです。 本区が先駆けて取り組むセーフティネット住宅制度は、住宅確保要配慮者の暮らしを支える重要な制度ですが、登録件数は十分とは言えません。居住支援協議会との連携をし、不動産関連団体への働きかけを強化するとともに、入居を拒まない物件の登録促進や大家さんへの伴走支援をも進めることを求めます。あわせて、区独自の家賃補助制度の検討も求めます。 地域経済を支える中小企業支援も重要です。資金融資優遇制度に加え、中小企業デジタル化推進事業助成金の創設は、賃上げ等への投資を後押しし、デジタル技術導入による生産性向上や新事業創出につながる取組として期待します。 商店街の装飾灯や照明など、老朽設備の維持管理費への助成拡充がなされます。今後は、商店同士の連携強化やイベントの継承事業など、地域コミュニティーを支える商店街活動への多角的な支援を求めます。また、事業者向け支援策の分かりやすい情報発信も求めます。 なみすけが20周年を迎えます。企業連携などを通じ、杉並のブランド力向上に寄与することを期待します。 「気候危機に立ち向かい、みどりあふれる良好な環境を将来につなぐまち」についてです。 区内の緑の保全には、保護樹木や樹林を維持してきた所有者の皆様の努力があります。都市の緑は、ヒートアイランド対策だけではなく、区民に安らぎを与える貴重な財産です。所有者の善意に頼るだけではなく、区として財政的支援を強化し、次世代へ引き継ぐ必要があります。剪定費用や枝処理費の負担軽減など制度見直しの検討を求めます。また、近年の台風や突風による倒木被害を踏まえ、公園や学校などで樹木診断を拡充する取組は重要です。利用者の安全確保と樹木の健全な育成のため、計画的な実施を求めます。 「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」についてです。 健幸アプリすぎなみチャレンジの活用など、時代に合わせた健康づくりの発信は重要です。アプリでためたポイントを基金へ寄附できる機能の追加は、健康づくりと地域貢献を結びつける取組として期待します。現役世代を含めた幅広い区民の参加に向け、戦略的な情報発信を求めます。 女性の健康相談については、今年度の実績を踏まえ充実されます。今後の取組が、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点に基づき、個人の意思決定を尊重した取組となるよう注視します。 疾病や治療に伴う外見変化に悩む方を支えるアピアランスケア支援について、助成上限額引上げ等の改善を評価します。 IHEAT登録者確保や感染症患者情報管理システムの導入は、感染症対応力を高める重要な取組です。あわせて、発災直後72時間を支える緊急医療救護所の整備や、人工透析、人工呼吸器使用者の救護体制構築を進め、災害関連死を防ぐ医療体制の強化を求めます。 「すべての人が認め合い、支え・支えられながら共生するまち」についてです。 ダブルケアや社会的孤立など複合的な課題への対応として、重層的支援会議による連携強化は重要です。阿佐谷地域への地域福祉コーディネーターの新配備や、これまで要望してきたケア24の機能強化として開所時間の見直しが行われるなど、相談体制の強化を評価します。地域に開かれたところとなるよう、さらに検討を求めます。 福祉現場を支える人への支援についても会派は求めてきました。今回、深刻な人手不足に対し、介護職員・介護支援専門員居住支援手当、採用活動経費補助の新設は重要な前進として評価します。 障害福祉分野では、養成研修助成や巡回支援など、人材確保と育成のさらなる拡充を求めます。また、要望を重ねてきた移動支援事業の対象要件やサービス単価については、さらなる利便性向上へ拡充を求めておきます。 共生社会しかけ隊が、新年度、再び地域で対話を積み上げ、課題解決に取り組むことについて、報告と成果を期待しております。 飼い主のいない猫対策やペット救護、資材の配備など、多様な共生の取組を支持します。 ジェンダー平等推進本部の設置と条例検討について、全ての施策にジェンダーの視点を取り入れる主流化を進め、区政の構造改善につながることを期待します。 「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」についてです。 子どもの権利条例が制定され、子供の権利を基盤とした取組の充実に一層力を入れて進めていくことは重要です。子供たちの幸せな生活のために、小手先の対策に終始せず、理念の下に根本的な課題解決を図ろうとする区の姿勢を評価します。令和8年11月に区立児童相談所が開設されます。これからが重要な段階です。専門体制の構築や社会的養護自立支援拠点事業、里親支援、応援基金による施設退所者への支援拡大など、入り口から出口まで子供の最善の利益を守る体制構築を強く期待いたします。また、児相設置を契機に、杉並の子供は杉並で守るため、全ての環境にある子供が権利を尊重され、自分らしく育つことができるように、着実に実行を求めます。 産婦健康診査や1か月児健診費用助成、独り親家庭の養育費確保支援の見直しなど、実態に即した支援拡充を評価します。 学童クラブについては、待機児童解消に向けた施設整備を進めるとともに、150人を超える大規模クラブへの職員加配は育成環境を担保する上で重要な一歩です。すし詰め状態である大規模な学童クラブについて、子供たちが健やかに過ごせる環境整備を目指すとの答弁もありました。取組を後押しします。 あわせて、済美養護学校での放課後活動モデル事業について成果が出た場合、速やかな展開を求めます。例えば、児童青少年育成委員などの地域活動も子供の育ちを支える重要な基盤となりますが、物価高騰等により運営は厳しさを増しています。支援の検討を求めます。 また、児相等の機能を最大化するためにも、児童館を拠点として地域と関係機関の連携を強化し、子供たちが地域とつながれる、見える関係性の構築を今後重要な課題として要望いたします。 「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」についてです。 エデュケーション・アシスタントの増員、会派が切望してきた区費採用の時間講師の小学校中学年への試行配置を評価します。教員の負担軽減と教育環境の改善に資する重要な取組です。 いじめ重大事態の調査未了事案については、丁寧かつ迅速な対応を求めます。CEDARの機能強化のため、学校問題対応専任弁護士の配置は子供の権利を守る重要な取組であり、スクールソーシャルワーカー増員による教育と福祉の連携強化も重要です。 令和10年、学びの多様化学校設置に向けた設計着手を評価します。中学生を対象としておりますが、全国的に小学生への設置が少ないことも踏まえ、区として検討課題とするよう求めます。 23区初となる選定療養費の補助について、学校を含め、乳幼児から中学生が利用する区立施設では年間100件を超える緊急搬送がありますが、保護者からの申出がない場合も多く、区として把握ができていない状況です。制度利用の周知徹底と実態把握を求めます。 第2次改築計画の推進とともに、猛暑対策など教育環境の改善を求めます。また、温水プール活用の水泳授業については、検証結果を注視します。 「文化を育み継承し、スポーツに親しむことのできるまち」についてです。 本区は、平和運動の旗手と多様な文化人に恵まれた文化的土壌を有しています。戦後80年を迎え、平和施策の在り方を検討する区民懇談会を設置することを歓迎します。あわせて、先人たちの努力の軌跡である資料を散逸させないことも不可欠です。平和資料室の設置検討や資料の適切な保管を求めます。 谷川俊太郎氏の資料収蔵検討や与謝野晶子展など文化資産を生かした取組を評価し、文化芸術活動助成や若手アーティスト支援の継続に期待します。 多文化共生拠点の開設やキーパーソン育成を通じ、外国人住民を共に地域をつくるパートナーとして迎える環境整備を進めるとともに、共に地域を築く取組の推進を求めます。 高校生相当までの体育施設使用料無償化がなされます。下高井戸おおぞら公園の新施設や仮称井草アーバンスポーツ施設の整備と併せ、誰もが心身ともに健康で生きがいを持って学び続けられる杉並の実現を強く要望いたします。 以上、8つの分野ごとに本予算を確認し、意見と要望を申し述べました。 なお、本委員会の審査の中でお伝えしたその他の意見、要望につきましても、今後の区政運営において十分検討し、反映していただきますよう、重ねて求めておきます。 以上の点を踏まえ、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算について、区民福祉の向上に資するものと判断し、賛成をいたします。 その他特別会計について申し上げます。 議案第30号国民健康保険事業会計は、法定外繰入れの縮減を進める必要がある一方、均等割などへの配慮が不可欠です。国に対して改善を求めることを申し添え、賛成します。その他の特別会計についても賛成をします。 次に、本委員会の付託議案について申し上げます。 議案第13号、19号及び20号は若年層の昇任意欲の醸成と勤務実態に即した制度となる改正であり、必要な措置です。 第14号は荻窪地域区民センター改修に伴う使用料改定であり、特段の問題がないことを確認しました。 第15号についても、すぎのき生活園の改修に伴うもので、妥当と考えます。 なお、利用者の負担が生じるため、丁寧な説明と配慮を求めます。 第16号は土地返還に伴う見直しであり、必要な対応ですが、自転車駐輪場の廃止に伴う代替措置の検討を求めます。 第17号は民間との均衡の観点からの見直し、18号は法改正に伴う整理であり、いずれも制度上妥当です。 第21号及び22号は社会経済情勢を踏まえた措置、23号は低所得者の保険料軽減に資する見直しであり、それぞれ必要性を確認しました。 以上を踏まえ、これらの議案にも賛成をします。 議案第35号は、国民健康保険料に子ども・子育て支援納付金を課すための条例改正です。当会派は、保険制度本来の機能への影響や現役世代の負担増といった課題を踏まえ、関連するシステム改修議案には反対をしましたが、本議案は既に制度運営が進んでいる中で必要な措置であることから賛成します。 議案36号は介護保険法施行令の一部改正に伴う必要な見直し、37号補正予算(第1号)は経済的理由により熱中症対策が困難な世帯へのエアコン購入助成であり、妥当です。 これらの議案についても、必要性を確認し、賛成とします。 本年6月には区長選挙を迎えます。岸本区政がこれまで取り組んできた住民参加の強化は区政に新たな風を吹き込みました。密室ではなく公開の場で区民の声を聞く姿勢は、住民自治を前進させるとともに、区民と職員の信頼関係の再構築にもつながっていると受け止めています。今後は、地域住民と対話を重ね、将来像を共有し、専門的な見地と行政の責任の下で必要な施策を共に決めていく区政運営を定着させていくことが重要となります。ケアする人をケアするという理念の下、一人一人に寄り添い支え合う地域社会の実現に向けて、私たちも提案を続けます。 本委員会の審議に当たりまして、誠意ある答弁をいただいた区長はじめ理事者の皆様、資料作成にお力添えをいただいた職員の皆様に感謝を申し上げます。また、円滑な委員会運営に御尽力いただいた正副委員長に敬意を表し、立憲民主党杉並区議団の意見開陳を終わります。 最後に、私ごとでございますが、先日、最愛の母が旅立ちました。今でも気づかぬうちに涙がこぼれるなど、正直まだ立ち直れておりません。そんな精神状態ですが、会派の仲間が私が最後まで全うできるように力を貸してくれました。深く感謝しております。そして何よりも、最後まで生きようとした母の姿を見て、やり遂げろと励ましをもらった気がしています。本日は、母と一緒にこの場に立ち、見守ってくれたのではないかと感じております。この間、多くの皆様から励ましの言葉をいただきました。お力を下さった皆様にこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。 御清聴ありがとうございました。

シスターフッド杉並代表、そね文子委員。
シスターフッド杉並を代表して、2026年度杉並区一般会計予算並びに各特別会計予算及び関連諸議案について意見を述べます。 私たちの暮らしは世界のありようと深く関わっています。まずは現在の世界情勢から見ていきます。ロシアによるウクライナ侵攻から4年、パレスチナ・イスラエル間の紛争激化から1年半が経過しました。今年に入り、米国とイスラエルによるイラン攻撃が強行されるなど、中東情勢はかつてない混迷を極めています。自らの利益のために気に入らない国を武力で押さえ込む米国の無法ぶりは、国際秩序を破壊する暴挙です。この大国の暴走は、原油価格の再高騰を招き、エネルギー不安と構造的な物価高の原因となっています。 国内に目を向ければ、さきの衆議院選挙における自民党の大勝により、政治の均衡は著しく崩れました。圧倒的な議席数を背景に、政府は国民が望まない憲法改正への動きを加速させ、防衛費を過去最大規模の9兆円超えへと跳ね上げました。米国にどこまでもついていく政府に対し、私たちは不戦を誓った平和憲法を何としても守り抜かなければなりません。さらに、甚大な犠牲を出した福島第一原発事故の教訓を忘れ、老朽原発の稼働の延長や新増設といった原発回帰へ突き進む姿勢は、地震列島に暮らす私たちの命を軽んじる許されない行為です。円安とインフレの波が止まらず、実質賃金が低下し続ける中、格差は拡大の一途をたどり、若者が将来に希望を持てない社会が少子化を加速度的に進めています。今政治が最優先で取り組むべきは、軍拡でも改憲でもなく、人々の暮らしを足元から支える徹底した物価高騰対策と社会保障の拡充です。 こうした先の見えない不安定な社会状況の中、私たちシスターフッド杉並は、住民に最も近い基礎自治体の役割である区民福祉をいかに守るかという視点で予算審議に臨みました。生活困窮や孤立から区民を守り、次世代が希望を持てる予算となっているか、そして住民自治の視点が貫かれているか。私たちは、平和と暮らしを守る立場から本予算を精査しました。基本構想に基づく総合計画、実行計画により編成された2026年度予算に対し、区政経営計画書の主要事業の概要に沿って、主な課題について、予算特別委員会での質疑並びに時間の制約で尽くせなかった論点も含め、以下意見を述べます。 まず初めに、財政についてです。 一般会計は2,535億2,800万円で、前年度比79億2,500万円、3.2%の増となりました。円安による輸入資材の高騰に加え、本来は夏休み期間中に集中して進めるべき学校改築も、酷暑に伴う作業制限や中断の頻発により、工事費の増大や工期の遅延が常態化していることは大きな課題です。ふるさと納税制度や国による税源偏在是正措置の影響による大幅な減収も歳入における課題となっています。 こうした中、当該年度は、2023年度に改定した第2次実行計画の最終年であり、総合計画の前半最後の年にも当たります。児童相談所の開設と関連事業、教育分野での学びの多様化学校整備に向けた取組など、新たな施策に期待するところです。あわせて、命を守るための気候危機対策、重層的、包括的な支援体制の強化、防災・減災対策、そして水害対策としてのグリーンインフラの推進は、喫緊の課題に対応する施策として評価するものです。また、再整理された財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、現在の金利状況と基金積立ての状況を鑑み、区債発行を一部見送り施設整備基金を取り崩すなど、臨機応変に対応した点も評価できます。今後も、大規模災害や経済事情の著しい変動等による減収へ備え、老朽化が進んでいる区役所本庁舎の建て替えも見据え、引き続き健全な財政運営の実現に取り組むよう求めるものです。 次に、区民生活についてです。 区が区民に配布した杉並区防災・防犯カタログには、災害時に役立つ情報、特殊詐欺被害防止など重要な情報が掲載されています。それを埋もれさせることなく、地域の集まりなどを活用した出前講座の実施や解説動画の配信など、様々な手法を講じて今後も生かしていくことを求めます。 酷暑を命を脅かす災害と捉えた網羅的な暑さ対策の拡充が図られていることを確認しました。特に、震災救援所における電源の分散化など、停電時でも空調が稼働できる仕組みづくりは、危機管理の観点から極めて重要です。この点について、発災時の安全確保に直結する備えとして、実効性のある整備を引き続き求めます。 多文化共生の充実とその重要性についても確認しました。外国籍住民を単なる支援対象と捉えるのではなく、共に地域をつくる担い手として包摂し、主体的に巻き込んでいくさらなる工夫を求めます。待ったなしの時代にあっても、誰もが孤立することなく安心感を持って暮らせる地域秩序の維持に向け、今後も区の主体的な取組を求めます。 杉並産農産物の学校給食への利用につなげるために、区とJA、学校、農業者が連携した新たな仕組みができたことを歓迎し、今後の継続的な供給体制の構築に期待します。 ジェンダー平等施策について。仮称ジェンダー平等条例の検討や生理用品の無料配布の拡充は、区民の尊厳や健康を支える取組として評価します。ジェンダーという概念については区民の理解に差があることも事実であり、今後は日常生活の具体例を通じた丁寧な説明や啓発を進めることを求めます。 平和マップについてです。表紙に掲載された半裸の女性像に関し、他の委員からも指摘がありましたが、区からは平和を象徴する像であるとの説明がありました。しかし、平和を伝えるために女性の身体をあえてそのような形で用いる必然性はあるでしょうか。結果として女性の身体が象徴的に利用され、鑑賞の対象として客体化されてしまう懸念については慎重に考える必要があります。公的な広報物は区民に対して発信するメッセージそのものです。だからこそ、意図せず特定の性別の身体を象徴的に用いることが適切かどうか、多角的な検討が必要です。今後、あらゆる公的な広報物の作成に当たっては、ジェンダー視点によるチェックを行う仕組みを構築することを求めます。 区民センターなどの貸し部屋について利用率が高まることは、地域の活動が活発になることで区民のコミュニティー形成が促進されるとの答弁を得ました。高齢化、単身化が進行中である杉並区にあって重要な機能です。利用率の推移では、2011年度から2017年度までに20%ほど下がっていることが分かりました。登録団体の半額割引制度を廃止したことが影響していると考えます。原因を究明し、対応するよう求めます。 第3に、保健福祉についてです。 高齢者の見守り体制に、新たに見守りキーホルダーがケア24を中心に全区的に取り組まれることを評価します。元気なうちからケア24とつながることで、高齢期を安心して過ごせる杉並区にしていこうという機運を地域住民にも持ってもらうよう、見守りキーホルダーの取組の周知徹底を求めます。 認知症施策の推進において、この間提案してきた杉並版希望をかなえるヘルプカードの実現を評価します。今後は、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らし続けるためのツールとして活用が広がることを期待します。 介護保険事業者支援については、この間、特に訪問介護事業所の報酬単価切下げに対する区独自の支援策を要望してきましたが、今般、介護職員・介護支援専門員居住支援手当や介護人材採用活動経費の補助が予算化されたことを評価します。引き続き国に対しては訪問介護事業所の報酬単価引上げの意見を上げていただくよう要望します。 障害者の移動支援については、課題の解決に向けて、対象者や外出の幅が広がるとともに、ガイドヘルパーの処遇も大幅に改善されることとなったことを評価します。 コロナ後遺症について、苦しむ区民への支援体制の充実が重要です。相談体制の整備や医療機関との連携、情報発信の強化、就労困難となった場合の生活支援など、引き続き実態把握と支援の充実を求めます。 区民センターの水屋の利用率はかなり低くなっています。生け花の道具の用意はされていません。ゆうゆう館の茶室も同様で、利用率ゼロも珍しくありません。機能継承施設であるコミュニティふらっとには和室が既にほとんど設置されていません。老人福祉法第13条に言う老人福祉の増進のための事業として、新たなニーズに応える施策の検討を求めておきます。 生活保護の相談件数が前年比8%増となったことは、窓口に向かうハードルが低くなった現れだと感謝します。ケースワーカーの勤務の状況については、家庭訪問計画の進捗状況から困難事例の存在が推測されます。適切な人員確保に引き続き取り組むよう求めます。 第4に、子ども家庭支援についてです。 子どもの権利に関する条例が昨年4月に施行され、救済窓口や子供の意見聴取の仕組みが充実することを期待します。また、今年の秋には区立児童相談所の開設、社会的養護自立支援拠点事業がスタートします。子供の最善の利益を保障し、杉並の子供は杉並で守るとする区長の決意とともに、地域で子供を守る機運を私たちも広げていきたいと考えています。 最後に、環境施策についてです。 杉並産エネルギーの創出について確認しました。脱炭素の視点だけでなく、エネルギー費用の域外流出を防ぐため、太陽光発電の導入加速と住宅の断熱化を進める必要性を問いました。特に、2030年の目標達成に向け、数値に基づく進捗管理を求めるとともに、補助金を学校等の公共施設改修に最大限活用するよう財源確保を求めます。あわせて、区営住宅の断熱効果の検証をし、全区的な住宅レベルの向上につなげることを求めます。国の対策を待つのではなく、杉並の力でエネルギーの自給自足、脱炭素化を全庁的に加速することを求めます。 みどりの基本計画改定については、代表質問、一般質問で計画の内容と区の意気込みを問いました。区内の緑が減少している事実を受け止め、地域みんなで守る財産とみなし、公共と民有双方でみどりを守り、生かし、将来世代に引き継いでいく区の積極的な姿勢を確認できました。 第6に、都市整備についてです。 グリーンインフラ杉並区民会議、事前復興まちづくり、西荻デザイン会議という3つの都市整備事業を通じ、対話を基軸とした区政の実践が進んでいること、国の方向性とも一致していることを確認しました。区民の安心・安全にわたる施策には、平時からの信頼関係の構築や区民の理解、協力といった定量的に捉えにくい要素が施策の実効性を大きく左右するとの答弁がありました。職員が生き生きと主体的に働く様子も定量的に捉えにくい要素の一つですが、当会派では、数々の会議体を傍聴し、随所でそれを確認しています。今後も全庁一丸となって住民参加型の取組を進めていただきたいと思います。 居住支援協議会が設立されて10年、住宅確保要配慮者に対する単なる入居支援に終わらせることなく、入居の前中後の居住支援を充実させ、多様な主体が役割分担をしながら取組を強化するために、居住支援協議会の運営見直しに期待します。どんな状況にあっても安心できる住まいの確保の実現に向けて進めるよう求めます。 西荻窪の補助132号線道路は、事業認可が下りて以来、少しずつ土地の買入れが進んでいます。一方、建設反対の声もいまだにあります。答弁では、乱暴な土地取得はしないと明言いただきました。長い目で取り組むようお願いします。 第7に、教育についてです。 包括的性教育の取組や性的マイノリティーの子供への配慮など、子供たちの人権と尊厳を守る教育の推進が重要です。加えて、学校管理職における女性比率の課題など、教育行政におけるジェンダー視点の主流化についても今後の取組を期待します。 通常学級支援員、特別支援学級介助員を増員するとともに、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの配置を拡充することは重要です。しかし、通常学級に在籍する知的障害児童生徒は学習支援教員の支援が受けられないという制度は、誰一人取り残さないという杉並の教育に照らして改善が必要です。それに対し、教育長から前向きな答弁がありました。改善のための予算措置を行い、該当する知的障害の児童生徒と保護者に学習支援教員のことを知らせ、支援が受けられるよう対応を求めます。 帰国・外国人児童生徒への支援として一般質問で求めた、対話を通じて学習言語の定着度をはかるDLAが導入されたことを評価します。外国人児童生徒への80時間の取り出し授業で不十分な場合、追加の40時間の授業を確実に受けられる予算面の措置を求めます。 教員の負担軽減のために、エデュケーション・アシスタントの増員、区費時間講師の臨時的増員による小学校中学年の学級担任教員の負担軽減が図られたことを評価します。今後も、多様化する子供に教員が余裕を持って対応できるよう、取組を進めていただくことを求めます 最後に、対話の区政についてです。 都市整備の質疑の中で、これからの自治体経営において対話の積み重ねをどのように位置づけるかというやり取りがありました。区長からは、杉並区が進めている区民参加型の対話の取組は、コストではなく、将来の対立や停滞を未然に防ぐための公共的基盤への投資であるとの発言がありました。こうした行政と区民との信頼関係は社会関係資本という重要な無形資産であり、この信頼関係を構築することの意義が明確に示されました。対話は、決めないためのものではなく、よりよく決めるためのものであるという区の姿勢に当会派としても賛同するものです。今後も、区民同士、区民と行政の対話を進めながら、施策をさらに向上させることを求めます。 以上申し上げ、議案第28号2026年度一般会計予算について賛成いたします。 各特別会計予算については、奥山たえこは反対、それ以外は賛成といたします。 次に、予算関連議案について意見を述べます。 議案第22号は、選挙公営のうちポスターとビラの作成費の単価を引き上げるものです。2023年の区議会選挙では、ポスターの作成単価が1,112円から86円までと12倍もの開きがあります。これは、候補者が作成業者を自由に選定できる一方で、選挙管理委員会がその内訳を把握せず、請求どおりに支払っていることにあります。その点から引上げには疑問も残りますが、候補者に適正な支出を求めることで適正化は図り得ると判断し、本議案には賛成します。 その他の議案についても賛成いたします。 今回の予算特別委員会において、委員側から理事者に対する権力勾配を利用した言動が散見されました。言うまでもなく、厳正な質疑をする委員の権利は保障されるべきです。しかし、大きな声を出したり相手の尊厳を傷つけるような激しい言葉を浴びせることは、職員の萎縮や昇任意欲を損ねるだけでなく、結果として区民に対する説明の質にも影響しかねません。議会審議がお互いに敬意を持って行われることを強く望みます。 結びに当たり、資料作成に御尽力いただいた職員の皆様に感謝申し上げ、シスターフッド杉並の意見開陳といたします。

維新・無所属議員団代表、鈴木ちづる委員。
維新・無所属議員団を代表して、議案28号令和8年度杉並区一般会計予算ほか、当委員会に付託されている各議案について意見を申し述べます。 まず、区政を取り巻く環境についてですが、政府の令和8年度税制改正大綱では、自動車税・軽自動車税環境性能割の廃止や道府県民税利子割の見直しが示され、また固定資産税の偏在についても令和9年度以降に検討されるとされており、特別区財政への影響が懸念されます。 杉並区財政では、歳入面で、区民所得や納税義務者数の増加により、基幹収入である特別区税の増収を見込んでおり、また企業業績等を反映した特別区財政交付金も増収を見込んでいますが、ふるさと納税による約66億円の税流出や国の税源偏在是正の影響などを受け、楽観視できる状況ではないという区の見解も示されていると承知しています。また、地方特例交付金については、歳入の不安定化につながる懸念はないと確認をいたしました。歳出面では、保育関連経費や障害福祉サービス費などの社会保障費の増加が続く一方で、物価高騰による委託経費や職員人件費の増加、区立児童相談所の開設に伴う運営費や維持管理費など新たな経費が加わり、財政規模は拡大傾向です。その結果、令和8年度一般会計予算は2,535億円余となり、引き続き大きな規模の予算となりました。新規事業としては、区民葬儀に関する助成、児童相談所の運営、児童福祉審議会の運営、子供の安全対策、児童相談所の維持管理の5事業で約10億4,000万円余が計上されています。 施策面について、まず区民の命と暮らしを守る施策に重点を置いた大きな考え方として、防災・減災対策は基礎自治体の重要な責務であり、首都直下地震等に備えた建築物の不燃化、耐震化、震災救援所の質向上、備蓄品充実などの予算措置は評価します。令和7年9月の擁壁倒壊事故を受け、擁壁安全対策工事の助成制度新設も重要な取組であり、適切な予算措置が行われている点は評価します。また、物価高騰の影響を受ける中小事業者への支援、介護職員等への居住支援の新規実施、地域福祉コーディネーター増員など、区民生活を支える施策も進められています。 細かく見ていきますと、強くしなやかな防災・減災まちづくりの施策として、木造住宅密集地域等の解消に向けた取組や狭隘道路の拡幅整備の推進、災害の対策だけではなく区による防犯対策も含め、情報が区民に行き届く仕組みとしての防災・防犯等情報メールについても確認ができました。 にぎわいと活力を生み出す地域産業の振興の施策としては、中小企業支援の観点における就労支援の取組や農業の支援・育成、若手アーティスト文化芸術活動助成における子育てに対しての柔軟な緩和措置等、配慮や工夫を評価します。 環境、緑、気候変動対策においては、貴重な緑である屋敷林、農地の杉並区みどりの基本計画に基づいた取組についても確認でき、庁内のペーパーレス化の取組により、温暖化対策としても徐々に目標に向かっていることを評価します。 福祉分野では、ひとり親家庭実態調査によって実態を多角的に把握、分析した結果の離婚前後の家庭に対する支援講座の開催等、当事者の声を基にした支援であることを評価します。また、障害のある方が希望するときに希望の場所へより行きやすくするための移動支援事業の拡充とガイドヘルパーのサービス単価の見直しにより、福祉人材とその質の確保を図る取組、緊急時の地域での支援体制強化などについても評価できます。ただし、これらの議論に際し、支援制度は存在するだけでは十分ではなく、必要な方々に届いているかの捕捉率の検証が不可欠であるという考えをここで改めて申し添えます。 教育分野では、学び続ける力を育む学校教育の推進の施策として、教職員の働きやすさ、負担軽減が子供への関わりの手厚さにつながるという観点から、今年度から始まっている次世代校務DXの推進について詳しく確認し、教職員のシステム理解度に応じた研修など、23区の中でもしっかりと時代の流れに乗ることができていること、また、特別支援教育の個別の学び支援システムの活用、発達障害児への教育的支援といった、いずれも教える側への適切な支援の充実、幼保小連携の推進など、多様な支援が進められていることに一定の評価をいたします。 さらに、子供のいじめ問題や学校における重大事案への対応についても議論しました。現在、杉並区では教育委員会を中心とした対応が基本ですが、子供の権利擁護や重大事案の早期把握の観点からは、教育委員会とは別の体制の整備も重要であると考えます。確かに、相談の窓口が増えることで軽微ないじめであっても早期に把握でき、警察等とのちゅうちょのない連携や法的な専門的観点からの判断も可能になることも理解いたします。一方で、これはいじめなのかどうか、まず事情、意見を聞いて協議するという対応だけでは、軽微、つまりいじめの可能性がある不適切な行為を即時に止めることにはつながりません。私たちが求めているのは、軽微であっても重大であっても、まずは行為を即時に止めることを最優先とし、その上で、関係機関が連携し、事実関係の調査や対応を協議していくという姿勢です。先進事例の調査は既に進められているとのことですので、ぜひさらに実態に応じて子供の命と尊厳を守る体制の一層の充実を図っていただき、杉並モデルとして、誰が区長となっても、いじめ解決のための力強い取組を早急にスタートさせることを求めます。 財政面については、持続可能な財政運営、予算規模の拡大に対する認識、自治体の担税力向上という3つの視点から総合的に判断しました。社会保障費の増加や物価高騰の中でも、財政規律を意識した予算編成が行われ、地域経済の活性化や産業振興を通じた財源育成の視点も盛り込まれており、評価できます。 以上の点から、維新・無所属議員団は、議案第28号杉並区一般会計予算に賛成します。 次に、特別会計について申し述べます。 国民健康保険事業会計は、子ども・子育て支援金分が加わったものの、前年から減であった令和7年度からは7億8,441万円の増加にとどまり、適正なものと考えます。 介護保険事業会計は13億5,987万円の増加であり、これは保険給付費の増加見込み等によるものであり、適正と認識いたします。 後期高齢者医療事業会計は、高齢者の自然増による医療費増と、広域連合納付金の増などの要因により、16億3,210万円と10.0%の増となり、これも適正と認めます。 今後とも保険料負担軽減を目指すことを明確に求めた上で、議案第23号及び第29号から31号、第35号及び36号に賛成します。 また、予算以外に当委員会に付託された10議案について、必要な改正等であることを確認しました。したがって、議案第13から22号には賛成といたします。 議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)については、熱中症による健康被害の予防を図るため必要な経費とし、賛成いたします。 なお、我が会派の代表質問や予算審議の過程で申し上げた内容、とりわけ災害対策としてのコミュニティーFM開設、都市農業支援、緑の強化、商店街支援、発達障害児支援など区民生活を支える幅広い施策につきまして、予算の執行に当たり留意するよう改めて強く要望いたします。これらは生活の安全、福祉、教育、地域活動の質を高める重要な取組ですので、この場で改めて潔いリーダーシップを区長と教育長に強く求めます。 結びに当たり申し上げます。行政の仕事は制度をつくることだけではありません。本当に大切なのは、その制度が必要とする人に確実に届くかです。独り親家庭への支援、障害者への地域生活支援、子供の権利擁護など、行政の役割は社会の中で困難を抱える人々を支えることです。「人一人は大切なり」という言葉があります。まさに一人一人の区民、とりわけ子供の声に耳を傾けることこそ行政の責務です。今子供たちは、自らの困難について我々大人に向けて警鐘を鳴らしています。この声を受け止め、具体的に支援や改善につなげることが求められます。区政が今後も区民一人一人に寄り添い、必要な支援が確実に届く行政であり続けることを強く求めます。 最後に、予算審議に際し、真摯に御答弁いただいた理事者の皆様、資料作成に御協力いただいた職員の皆様に感謝申し上げるとともに、公平公正な委員会運営を行っていただいた正副委員長に感謝し、会派を代表しての意見開陳といたします。
(午後 1時 開議)

休憩前に引き続き委員会を開きます。 意見開陳を続行いたします。 午前中の富田たく委員の一部発言については、記録を調査の上、不適当な発言があったと認める場合には適切に措置することといたします。 それでは、申出のありました委員を順次御指名いたします。 宇田川ゆうじ委員。
無所属・都民ファーストの会を代表して、令和8年度一般会計予算、各特別会計予算ほか、予算特別委員会に付託された議案について意見を述べます。 令和8年度予算は、予算額が歳入歳出とも過去最大規模となり、区長選挙が行われる年度であるにもかかわらず、区長独自の色合いが前面に出た本格予算となりました。我が会派は、これまでの定例会や委員会での質疑を踏まえて、今回の予算審査に当たり、主に4つの視点から予算の審査を行いました。1つ目の視点は、財政に対する考え方についてです。2つ目に、区長の公約、道路計画と行政計画の関係性。3つ目に、行政計画、荻窪三庭園の来園者数、学童クラブの待機児童解消に向けた数値における目標設定について。4つ目の視点として、子供たちの安全についてです。 財政面では、財政調整基金の年度末残高450億円の維持に努めることが示されていますが、税収の好調に支えられ、先般の補正予算でも積み増しが行われたように、各基金は想定を超える金額で積み増しがされています。一方で、過去を振り返れば、バブル崩壊後の平成4年度には701億5,000万円あった区民税収入が、平成16年には495億4,000万円まで減少し、実に約3割の206億円以上の歳入を失った経緯もあります。当時、約300億円あった基金の約7割を切り崩しながら財政運営を維持してきたことが質疑で明らかになっています。来年度の予算規模は2,500億円を超え、当時の約2倍に膨らんでいます。当時と同様の減収、予算規模の約3割に当たる750億円の減収が起きた場合に、現在の基金残高や財政構造で本当に耐えられるのか質疑を行いましたが、疑念は解消されませんでした。 平成4年の数字を見ると、当時、1,326億円の予算規模に対し約300億円、つまり、予算の22.6%に相当する額が財政調整基金として確保されていました。一方、現在は、予算規模2,535億円に対し、区が維持すべき最低ラインとして定められている額は僅か450億円。これは予算規模に対し僅か17.7%にすぎません。当時と同等の備えを持つならば、本来は570億円以上が必要なはずであり、この最低ラインの基準そのものが予算の膨張スピードに全く追いついていないと考えます。施設やインフラの老朽化に加え、想定以上の物価高騰や金利上昇といった新たなリスクが顕在化している今、この基準が適切かどうか、検証の必要性と危機意識の欠如を改めて指摘するものです。 予算特別委員会の開かれている3月9日には日経平均株価が大幅に下落し、1987年のブラックマンデーに次いで過去3番目の下げ幅となり、東京市場では、株、債券、通貨が売られ、トリプル安となりました。イラン情勢の短期終息の見通しが立たなくなり、原油の高騰が進み、物価高騰に景気後退が並存するスタグフレーションのシナリオに警鐘を鳴らす専門家もいます。平成11年度には財政調整基金残高19億円を経験した区として危機に備えるべきところですが、区長からは、世界情勢の不確実性について言及があったものの、我が会派が求める基準についての言及はされず、その言葉だけがむなしく響きました。 こうした中で、ふるさと納税における流出額は毎年最高額を更新し続け、来年度は約66億円の流出を見越していることが示されました。また、これまでのふるさと納税における流出額は合計で322億円に達し、国による税源収奪による影響では、法人住民税の一部国税化に次ぎ2番目に影響を与えていることも明らかになりました。昨年10月から返礼品の拡充に取り組んだ結果が示されましたが、令和7年の返礼品にひもづく寄附金は僅か329万円余と、現状では焼け石に水の状況であることも明らかになりました。質疑の中で、過度な返礼品競争に依存しない健全な寄附文化である遺贈寄附の周知、寄附を募る取組についても質疑をいたしましたが、積極的な答弁はされませんでした。区は手をこまねいている状況にはありません。歳入確保の積極的な姿勢は示されず、先行きの不透明な今できること、やるべきことを取り残している印象を払拭できませんでした。 中長期的な視点で持続可能な区民サービスを続けるには、歳出の肥大化を避けるとともに、歳入が一定程度安定している今こそ、歳入が大きく減少した際の備えをするべきです。今年度、議会から疑問の声が上がる中で防犯・防災カタログギフト事業が行われました。庁内でも天下の愚策と呼ばれているこの安易なばらまき施策について、詳細については決算特別委員会で改めてただしてまいりますが、こうした不確実で不安定な世界情勢だからこそ、厳に慎むべき事業であったことを申し添えておきます。 次に、区長公約と都市計画道路についてです。 会派として、これまで都市計画道路の各路線について区長自身がどのように評価しているのか、繰り返し質問してきました。4年前の区長選挙において争点とされた西荻補助132号線に反対する方と連帯し、街頭デモに率先して繰り出していた姿を多くの区民が目撃しています。計画道路に反対されている方の支持を得て区長に就任された以上、道路行政について一体いかなる考えなのか、区長には区民の代表である議会にしっかりと説明する責任があります。この間、区長からは、都市計画道路の必要性は認識しているという一般論と、対話を重ねるという抽象的な言葉が述べられ続けてきました。その実、個別の路線に対する評価は示されてきませんでした。我が会派は、区長候補者として都市計画道路の整備に反対の立場を取りながら、区長に就任した後には、協力者がいるから進めるという真逆の立場へと変貌したその欺瞞に満ちた姿勢について、行政における政策判断の責任を厳しく追及してきました。政策判断とは、状況に流されることなく、首長自らの責任において方向性を示すべきことであると考えます。 中杉通りの延伸、都施行の補助133号線は引き続き優先整備路線に選定されています。区の道路行政の最大の課題が南北道路の脆弱性にあることは何十年も前からの共通認識であり、それを踏まえれば、都施行の事業だとしても、区は都をバックアップしていくべきであると考えます。区は、第五次事業化計画で指定された未着手の優先整備路線について、すぐに事業着手を目指すものではないとされましたが、当面着手しないとしても、事業化を探る上で地権者の方々の意向把握は行政として必要であり、重要であると考えます。 区長就任から間もなく4年がたちます。区民と対話を重ねながら、いまだにこれからが始まりと言い続けています。一体いつまで対話を続けるのか。反対の立場を示したものの、確たる対案、提言もなく、自らの失政を隠すために区民の貴重な税金と時間、さらには組織として優秀な職員の時間を浪費しているだけではないのかとの批判の声が聞こえてきます。我が会派は、行政計画である以上、方向性を示す時期についても明確にすべきであることを申し添えておきます。 区長公約に際し、区長公用車廃止についても一言申し上げます。 区長としての公務は幅広く、区長公用車は、安全性確保の面からも、その利用についてはガイドラインに従い当然に認められるべきです。ところが、区長は選挙の公約で掲げた区長公用車の廃止を声高にうたっております。確かに区長公用車は廃止されました。ところが、区の公用車を区長が専有的に使用するという、まるで言葉遊びのような政策実現を公言しています。公用車の稼動時間が減ったことを鬼の首を取ったかのようにアピールするものの、区長として果たすべき仕事の量と質については言及されていません。区民が不安におののく豪雨の日、区職員を残し帰宅するなどもってのほかであり、検証すべきは公用車の稼働時間ではありません。マニュアルはマニュアルにすぎません。災害時にもし人命に係る判断をしなければならないのであれば、それは区長の政治的判断によるべきものであり、区長が負うべき責任です。今回委員会で指摘された事案は、区民への不誠実さ、選挙公約のダブルスタンダードが極まったものです。 次に、行政計画についてです。 行政計画とは、国や地方自治体などの行政機関が将来の特定の目標を達成するために、長期的、総合的な視点で定める政策の方向性や具体的な手段であります。計画行政の推進において不可欠なガイドラインであり、予算や事業執行の根拠となるものです。予算特別委員会では、荻窪三庭園における数値目標の設定のない来年度予算、行政計画について疑問を述べました。予算の編成方針とその概要では、荻外荘復原・整備のプロジェクトに触れ、荻外荘の来園者である6万8,000人について自画自賛するものの、「より多くの方に訪れていただけるよう、さらなる魅力の発信に努めてまいります」との記載のみで、予算書、区政経営計画書、実行計画の修正案にも何の記載もなく、その事業内容については何も示されませんでした。 質疑の中で明らかになった数字についても言及しておきます。令和7年度の大田黒公園の入園者数の見込みは17万人余と示されましたが、令和6年度には大田黒公園の指定管理者が替わり、毎週水曜日を休園日としたことで来園者数は12万9,000人余となり、令和5年度の18万人余に比べ、約6万人の来園者減少を招きました。また、質疑の中で、ビッグデータの分析から、大田黒公園の来園者数の3割が荻窪三庭園を回遊していることが示されました。令和6年度約6万人減った大田黒公園の来園者数、荻外荘公園が開園し、荻窪三庭園としては、大田黒公園に令和7年度、前年度比で6万人が戻ってきたものの、その6万人はダブルカウントであると、まるで数字のマジックです。これまで60億円以上かけてきた荻外荘公園の復原事業ですが、復原し1年が経過したら指定管理者に任せて終わりなのでしょうか。これだけの事業規模にもかかわらず、予算への数値設定、経済効果などの試算はなく、目標人数の設定もありません。これでは定量的な分析ができません。荻外荘公園の開園時点での目標人数は2万4,000人、アニメーションミュージアムの来館者目標人数は8万人と示しているにもかかわらず、荻窪三庭園の来園者目標、数値の設定がないことは全く理解できません。この行政の姿勢には、荻窪地域の区民に代わり、ただ残念であることはお伝えしておきます。 これまで、会派一丸となり、学童クラブの待機児童解消に向けて質疑し、政策提言、意見、要望を行ってきました。今何よりも優先するべきは学童クラブの待機児童解消です。一方で、これまで示された待機児童の解消に向けた施策は、現在1年生から6年生まで募集している学童を1年生から3年生までにすること、待機児童の保護者への待機辞退を迫るアンケート調査、令和9年度の放課後等居場所事業の全校設置と来年度の令和8年度が抜け落ちており、区民の声や願いとは全く異なる手法が示され続けてきました。我が会派には区民から、落胆の声にとどまらず、このままでは働くことができない、高額な民間学童に通うか就労を諦めることを選ばざるを得ないと悲痛な声が届いています。 昨年の春の時点での学童クラブの待機人数は512人に達しました。こども家庭庁が昨年12月に公表した令和7年度放課後児童健全育成事業の実施状況調査では、区は全国の自治体の中で待機児童数ワースト1位というあってはならない不名誉な記録を打ち立てました。今後の学童クラブの需要増が見込まれる中で、もはや実行計画の令和8年度までに待機児童80人という目標は現実的ではありません。 かつて区は政治判断で保育緊急事態を宣言し、全国に先駆けて保育園の待機児童を解消しました。学童クラブへの需要増が分かっていながら判断を先送りし、対話という耳触りのいい言葉で区政を空転させた結果が全国ワースト1位という称号です。これは明らかな失政です。区長は以前に保育緊急事態宣言について、1年で解決しなければならない状態をつくらないことが大事だったと述べられましたが、学童クラブにおいては、その取り返しのつかない状態を自らつくり出している自覚はあるのでしょうか。 かつては子育てをするなら杉並区とたたえられていましたが、学童クラブの待機児童を僅か4年で全国ワースト1位へと転落させ、待機児童の解消を目指さない現役世代を切り捨てる予算については到底容認できません。質疑の中で副区長から、あたかも会派として意見が変わったかのような発言がありましたが、区長、副区長におかれましては、御自身の発言を振り返り、自らの胸に手を当てて考えていただければと存じます。我々の会派はこれまで、深刻な学童クラブの待機児童問題に対し政策提言、つまり、民間の活用など東京都の補助金を活用したスキームや、他区の状況、取組を具体的に示し、解決策について提言してきました。議会からの声に耳を塞ぎ続けた結果が学童の待機児童全国ワースト1位の数字です。 ここで「さとこビジョン」の一節を御紹介します。「学童クラブの民間委託をすすめません。可能な限り、区の直営に戻します」。御自身のイデオロギーを優先し、区民の顔が見えないままに妄信的に公共の再生という実態のないものにとらわれ、犠牲になっているのは我々の世代であることはこの場を借りてお伝えしておきます。 なお、児童館の廃止による影響に触れる場面がありましたので、一言申し添えておきます。 岸本区長就任後に、下高井戸児童館、阿佐谷南児童館が廃止されています。岸本区長就任前には、杉並第七小学校、桃井第一小学校、浜田山小学校の校庭に学童クラブの設置がこれまで行われてきました。令和8年度の待機児童解決を審議してきたものであり、他の会派からも質疑がありましたが、区長のリーダーシップの下で計画改定が行われてきました。区立施設再編整備計画に自らの失政を押しつける認識には大きなそごがあることをお伝えしておきます。 最後に、子供たちの安全についてです。 危機管理について確認する中で、我が会派に対し、議会軽視とも取れる発言がありました。議会は執行機関を監視することで重要な機能をしています。質問は当然に認められるもので、質問権は議員固有の権限とされています。杉並区議会会議規則にも、「委員会の発言」として、第58条「委員は、議題について自由に質疑し、及び意見を述べることができる。」と記載されています。これについて強く抗議しておきます。 天沼地域で起きた強盗事件、地域住民の恐怖、子供たちが危険にさらされた失敗から区は多くのことを学んだはずでした。ところが、マニュアルの見直しは行われず、話合いは行ったと。喉元過ぎれば熱さを忘れてしまったのでは区民の不安を払拭できません。また、令和5年に発生した校庭におけるくぎによる痛ましい児童の事故、取り除いたと思えば、合計で1万8,000本以上のくぎが出ている校庭の問題について、会派として抜本的な解決策である校庭改修工事を要望してきました。昨年示された校庭改修の見込みは4校でしたが、予算に示された校庭改修校は3校です。取材や記者会見で述べられる区長の言葉と議会での答弁の内容は乖離しており、加えて点検作業も簡略化する方針が示されました。子どもの権利に関する条例とは誰のためのものでしょう。何のための条例なのでしょうか。区民から託された議員の声を聞き、本当の意味で対話していただくことを強く要望します。 以上、これまで意見を述べてまいりましたが、質疑を通じて一般会計予算に対する疑念の数々は解消できず、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算には反対といたします。 その他、特別会計予算、本委員会に付託された議案には賛成いたします。 一方で、令和8年度の予算には、我が会派から一般質問などを通じて質疑、政策提言してきた内容が多く取り上げられています。具体的には、保護樹林の支援策の拡充、町会・自治会内運営支援システム実証実験、ベビーシッター利用支援助成事業の利便性向上、選定療養費の補助制度創設など、当初予算の概要、区政経営計画書にも記載されています。予算特別委員会において我が会派から出た意見や要望については、真摯に受け止め、今後の区政において、区民の皆様のためにも前向きに検討されることを強く要望します。我が会派は、区長が就任したときの所信表明を受け、お言葉をお借りすれば、これまでクリティカルに議論してまいりました。これからもクリティカルであり続けたいと考えます。 1点付け加えておきます。民間ビジネスの世界では、数字はうそをつかない、しかし、うそつきは数字を使うという言葉がよく使われます。今回の予算審議では様々な数字が示されました。その数字において、他区や過去との比較、検証は重要ですが、それは本質ではありません。数字はうそをつきません。その数字の後ろにはその数だけ区民がいることを履き違えてはなりません。 最後に、本委員会の審議に当たり、資料作成や事前説明など御協力いただきました理事者、職員の皆様、円滑な委員会運営に努められた正副委員長に厚く御礼を申し上げ、無所属・都民ファーストの会の意見といたします。

倉本みか委員。
令和8年度予算の賛否について意見を申し述べます。 これまでは例年、区の取組に期待する意味で賛成してまいりましたし、次年度もぜひやってほしい取組もあり、期待はしています。しかし、今回は以下の理由から反対といたします。 第1の理由として、特にいじめに関する取組が不十分であるということです。 子供たちを守るためのいじめ対策の予算が削減されるという大変信じ難いことが起きています。新しく学校問題対応支援係CEDARに採用される弁護士についても質疑いたしましたが、結局、何の仕事をすることになるのか実態が分からず、判然としませんでした。 また、質疑の中で資料として品川区のホームページを掲示しましたが、品川区では、重大事態として発生した事案の認定時期、諮問日、答申日、そして、調査の状態として調査結果待ち、終了、公表終了というようなことをしっかり区民の方々に報告し、透明化しています。保護者の意向等により調査結果の公表を希望しない場合は調査結果非公表としますと書いてあり、しっかりと保護者や児童御本人の御意向にも配慮しています。杉並区は個人情報が特定されるというふうに言いますが、それならなぜ品川区はこのような情報公開を行っているのでしょうか。認定時期、諮問日、答申日、そして調査の状況として調査結果待ちや終了、公表終了といったことは、いじめ問題対策委員会がしっかり仕事をしているか、遅滞なく対応しているかということを確認するための判断材料となる極めて重要な事項です。こういったことをなぜ公開できないのでしょうか。特に情報公開といったようなことを区政課題として掲げていない品川区においてこうした取組が行われる中、区長の情報公開ナンバーワンはどこへ行ったのでしょうか。また、やっていない自治体を参考にするのではなくて、やっている自治体を参考にするべきです。まさにこうした消極的な姿勢が区民の方々やいじめ被害者の方々の不信感や不安を生んでいます。 杉並区のいじめ重大事態調査はブラックボックスです。当事者の方ですら今自分の調査がどうなっているか分からないという、極めて異常な状況となっています。実際、国のガイドラインに求められている事前調査について、令和6年度は項目立てて説明しているというふうにしていますが、そうなると、それ以前の方々にはこうしたレベルでの分かりやすく丁寧な事前説明が行われていなかったのではないか、そして経過報告については、それを受けていないというふうに申し出る方がいらっしゃったらどうするのかという質問に対して、ケース・バイ・ケースと答えたのは被害児童生徒やその御家族を軽視するものであり、見直しを求め、抗議します。もう一度確認して、事前調査や経過報告を受けていないという方がいらっしゃったら改めて説明していきますというふうに答弁するべきだったと思います。これは国のガイドラインに求められていることであり、区の判断でどうこうということではありません。当事者間に対応の差が生じているということはあってはなりません。今からでも当事者の方に説明をしてください。そうしたことが行われていない調査は、仮に終わったとしても、私は再調査をするべきだと思います。質疑の中で言い切れませんでしたが、現在、「いじめ 電話相談 杉並区」というふうに検索すると、「いじめに関する相談については、学校問題対応支援係いじめ電話相談(03-5307-0365)におかけください」と区のホームページにありますが、子どもの権利救済窓口は0120-7373-34とフリーダイヤルです。なぜいじめの相談のように通話が長くなることが予想されている内容のダイヤルが有料なのでしょうか。これは、いじめダイヤルよりも、現在愛称の募集などを行って新しく大々的に打ち出している子どもの権利救済窓口のほうに重きを置いているということなのでしょうか。また、子どもの権利救済窓口については、LINE相談や、全ての曜日ではないとしても、基本は予約なしで対面相談もできる一方で、いじめダイヤルではそのようなことはできず、たまたま権利救済窓口に行き着いた子はLINEや窓口対応もしてもらえる。これではあまりに扱いが違い過ぎます。権利救済ダイヤルと同じくフリーダイヤルにするべきです。また、LINE相談や対面でもいじめダイヤルに行き着いた子が相談できるようにするべきです。これは要望として強く求めます。 また、同じく品川区では、東京都の子供が安心して生活できる学校づくり検証事業補助金を利用し、これにより、校内横断的にいじめへの対応方法や教育委員会との連絡、校内の巡回等によるいじめの発見や予防といった役割を担ういじめ対応サポーターを配置していますが、杉並区ではこの補助金を使ってもいませんし、こうした職員を配置もしていません。杉並区においても、学校内外でいじめの端緒発見や保護者や担当課との調整、児童のケアを行う同サポーターについて予算を計上し、配置することを求めます。 いじめに関していえば、蹴ったり殴ったりぶったりするような同級生がいて、それに輪をかけたように先生や教育委員会も守ってくれないというふうになれば、怖いし不安だし心細いし、そんな学校にはとてもじゃないけれども行けないというふうに思います。安全に安心して学校に行ける権利を奪われている、その子供たちがどんな思いをしているのか、どんな気持ちで毎日を過ごしているのか考えてください。子供たちを悲しませてしまっていることを反省していただきたいと思います。 このような状況でいじめ防止条例や子どもの権利条例を定めていて、かつ児童相談所の設立においては杉並の子は杉並で守るというようなことを言っていますが、これで本当に守れるんでしょうか。いじめの子は守れませんけれども、虐待の子は守るんですか。守らないといけないのはみんな一緒です。不断の努力をお願いします。 第2に、児童館についてです。 再整備の方針の発表は昨年であったとしても、結果としては区長就任からの4年間では新しい児童館の再整備には何も着手されなかったということは事実です。私は、このまま改築などのタイミングを捉えた複合化という条件を堅持していったら、確実に何十年もかかると思います。しかし、区民の方々は、そんなに時間をかけずに、一日も早く児童館を再設置してくれることを望んでいます。もし何十年も時間をかけて整備していくつもりなら、区民に説明するべきです。そのためにも、私は、改築などのタイミングを捉えた複合化という条件にこだわらず、土地取得も視野に入れていくべきだというふうに言いました。持続可能な行財政運営の視点から安易な土地取得はしないと答弁がありましたが、安易なという表現は不適切だと思います。子供たちの居場所を取り戻すことが安易とはどういうことでしょうか。もともと建設時は児童館のためだけに用地を取得して児童館を建ててきました。それこそ、そのようにしてこつこつと整備してきた児童館を安易に廃止すると決めてしまったのは杉並区自身です。区には自分たちが子供たちから奪ってしまった児童館を子供たちに返していく責任があります。このときまでに必ずやるんだという期限を決めて、その期限までにやれるように庁内専門チームを設けるなど、本気で再設置する努力と工夫をしていただきたいというふうに思います。 少し話はそれますが、次年度予算にもグリーンインフラ普及関連に関する予算が計上されています。私は、これを否定はしませんけれども、すごく中途半端だと思っています。なぜなら、グリーンインフラということには、雨庭づくりといったことだけではなくて、遮熱の低減によるヒートアイランド現象の緩和などといったことも当然含まれてきますし、様々な形があると思います。ですが、この区役所を見てみれば、壁面を緑のカーテンにするとか屋上緑化をするといったようなことはやっていないわけです。夏になると日を照り返してすごくまぶしいですし、周りの温度を非常に上昇させてしまっていて、ヒートアイランド現象を助長させているというふうに思いますけれども、こういったことは実際自分の足元ではやっていないわけです。私は、本当にグリーンインフラとか環境とか気候変動危機、こういったことを掲げているのであれば、自分たちの本庁舎やコミふらや清掃事務所とか、区の施設は全部緑のカーテンをつけて屋上緑化しますとか、それぐらい徹底的にやる、こういうふうなことをやっていただきたいです。屋上緑化や壁面緑化については、一般の方々への助成を出していますけれども、でも実際は自分のところはこういうふうなことはやっていないということですね。私は、区の本庁舎についても、こういった緑のカーテンをつけるとか屋上緑化していくということを求めておきます。 また、今回の陳情に杉一小学校の人工芝敷設の再検討を求める陳情が出ていますけれども、環境とかグリーンインフラというふうに言っているのに、人工芝を敷くつもりでいるということ自体が論外だと思います。私も教育委員会から説明を受けましたけれども、これでマイクロプラスチックは出るんですけれども、対策はしていきますというふうに言われました。しかし、少なからずのマイクロプラスチックは出るんですよね。本当にそれでいいんですか。環境とか気候変動とか、そういったことを掲げている私たちの区がマイクロプラスチックを出していいんですか。本当にこれは言行不一致だと思います。もしこういったことを掲げるなら、徹頭徹尾、首尾一貫してやるべきだと思います。私は、この陳情に関して趣旨採択でいいとかいった妥協は絶対しません。(「採択ではなく」と呼ぶ者あり)いえ、私は採択なので、趣旨採択には立ちません。 次年度予算には、私が制度として反対している区長と特別職退職金が計上されています。私はこの制度はそもそも廃止すべきだというふうに主張していますが、それ以前に、それを受け取るに見合った働きをしているでしょうかということは私は本当に問いかけたいと思います。日々のルーチンの仕事をこなすだけということは求められていません。刻々と変化する社会や新たに表面化してきている区民の方々からのニーズや声というものにはそれでは対応できません。今回の予算委員会にて、議会側、私を含めた議員から様々に受けてきた指摘に対して真摯に耳を傾けて、様々な分野においてそれを反映させ、今の在り方を修正していただくことを求め、意見開陳といたします。

横田政直委員。
参政党杉並の横田政直です。令和8年度予算特別委員会の締めくくりとして意見を述べさせていただきます。 結論から申し上げます。議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算及び議案第29号令和8年度国民健康保険事業会計予算に反対します。その他の予算特別委員会に付託された議案については賛成いたします。 以下、主な理由を述べます。 新型コロナワクチンの定期接種について。 令和7年度の予算特別委員会において、ワクチン接種による健康被害が数多く報告されている中、費用対効果に大きな疑問がありますと述べさせていただきました。総額5億円に近い負担が生じるのではないか、財政への影響が懸念されますとも述べさせていただきました。令和7年度は、実際のところ総額5億2,563万円余の額が見込まれています。そして、令和8年度予算には新型コロナワクチンの予防接種に関わる額として5億1,791万円余が計上されており、さらに補正予算で増額される可能性が高い状況です。杉並区からは、費用対効果の検証は国が行うとの答弁、また、接種率等実績に基づき精緻に検証しているといった答弁がありましたが、国からの補助がなくなった後、杉並区が5億円を超える額を出し続けるのは妥当なのでしょうか。慎重な財政運営と費用対効果の検証を求めます。 公正な選挙について。 選挙の公正さについて疑問を持たれています。期日前投票においては顔写真つきの身分証明書の提示を義務づける等、厳格な本人確認の手続の導入をすべきです。また、選挙への信頼性向上のため、投開票所には監視カメラを設置すべきです。さらに、不在者投票制度の悪用に対し、外部立会人の利用率向上は喫緊の課題です。イーロン・マスクがつぶやいています。旅行するならワクチン証明書を出せと強要した連中が、選挙に身分証明書は不要だと言っている、全く同じ連中がだとつぶやいています。ワクチン接種を進めたい力と不正選挙を誘導したい力が同じ方向から働いているのでしょうか。エプスタイン文書が問題になっています。様々なことが明らかになることを期待したいです。 教育について。 いじめ重大事態については、調査が長期化し、被害児童の保護が遅れています。事態の改善が見込めるのか疑問です。また、教育のデジタル化が児童生徒に与える影響は慎重に考えるべきです。児童生徒の集中力の低下、書く力の衰退などが見られないか、タブレットの活用と学習定着度との関係について継続的な調査が必要です。 また、区民負担の軽減について。 令和7年度の国民負担率、国民所得に対する税金と社会保険料の合計割合は、財務省が本年3月5日に公表した内容によると、46.2%と見込まれています。この高い負担が、国民のためではなく、外国への資金提供や利権の温床になっている懸念があります。杉並区においても、減税や国民健康保険料の負担軽減など、区民の負担軽減に向けた積極的な取組を求めます。 最後に、資料提供等丁寧に対応してくださった職員の皆様、公平公正な委員会運営に尽力してくださった正副委員長に心より感謝申し上げます。 以上です。

田中ゆうたろう委員。
当予算委員会に付託されております諸議案につきまして意見を申し述べます。 毎年、予算特別委員会、また決算特別委員会、10日間ぐらいですか、5階の委員会室における集中審査を終えて、再びこの本会議場に戻ってまいりますと、いつものように思うんですけれども、本当に豪勢な作りになっておりますね、この本会議場というのは。例えばこの演台とか、何でできているのか。議長席の後ろの立派な、大理石なんですかね、よく分かりませんけれども──大理石なんですか。さっき何でできているんだと経理課長に聞きに行って、分かったら教えてくれと言ってあったんですけれども、今のところ返事が来ないので分からないんですけれども、要るのかなと思うんですよね、こういうものが。 予算審査、決算審査でも、連日10日間ぐらい、我々議員は委員として理事者に正対しますので、その乗りに慣れ切っておりますと、久々にここの本会議場に戻ってくると、いきなり議員相手にしゃべることになって、非常に私は調子が狂うんですよね。だから、この本会議場の構造自体も考えなきゃいけない問題があるということも、私、前から申し上げてまいりましたけれども、本当はこちらにいる方々に聞いてもらわなきゃ、理事者に聞いてもらわなきゃいけないんですけれども、意見開陳になると突如として議員相手にお話をするかのような議場の構造になっているというこの構造もおかしいし、こんな立派な様々な施設が要るのかということも疑問に思うわけです。それは、この庁舎の建て替えということもこの間議論になっておりますから、そういう話を糸口に申し上げたわけですけれども……(「討論なんだよ」と呼ぶ者あり)だから、討論しているんですよ。自民党さんからも庁舎の建て替えということについていろいろな議論があったかと思います。それはそれで傾聴に値する御意見だと思うけれども、ネズミが出てきたりして大変だというようなお話もございましたけれども、私は、予算審査の席でも申し上げたと思うけれども、区民がメインで使う施設であれば、建て替えとか再編とかそういったものを急ぐ必要もあると思うんだけれども、この庁舎の建て替えということについては、区民がメインで使うとは言えませんよね。役人とか我々議員がメインで使う施設ですから、そういったものにどこまで心血を注ぐか、税金を注ぐか、パワーを注ぐかということは改めて考える必要があるんじゃないかという、そういう問題提起でございます。よろしいですか。ていをなしていますか。そういうことが言いたかったんですね。 お話を続けさせていただきますけれども、昨日夜、私のところに支援者から電話がかかってまいりまして、岸本区長が西永福駅で支援者を連れて駅立ちやっているぞ、今議会の真っ最中じゃないのか、予算がどうのこうのとやっている最中で、杉並区は今いじめの問題で大変なことになっているんじゃないのか、あの人、駅立ちなんかやっている場合なのかというお声をいただいたんですね。私は、議会の最中であろうが予算審査の最中であろうが、駅に立つも立たないも基本的には個人の自由であって、岸本さんのお好きになさったらいいだろうと思いますけれども、先ほど来いろいろな委員からも指摘がございましたように、今この杉並区というのは、いじめその他数々の不祥事によって子供の人権が非常に脅かされているという現実がありますよね。私も連日一生懸命、それなりに質疑に臨んできたつもりであります。私、正直、今もうへろへろであります、精根使い果たしてね。皆さんもそうだろうと思いますけれども。まあのんきなものだなというのが率直なところであります。別に子供たちが困っているというような声も聞かないし、順風満帆、杉並区政は問題なくつつがなく行われているというのであれば、駅立ちも大いに結構だと思いますけれども、子供が、そしてその親が一日千秋の思いで杉並区の調査を待ちわびているというときに、西永福で駅立ちやっている場合かよというその支援者の声は、私はむべなるかなと思って、そのこともここに付け加えておきたいんですね。 我々はふだん、選挙の直前とかは駅に立ったりまちに立ったりしますけれども、選挙が終わるや否や、このふかふかのじゅうたんと豪勢な机に囲まれて一般の世間の感覚から離れてしまうということを常に戒めなければならないのではないかというふうに、岸本さんの態度を見ていてもつくづく私は思うんですよ。今、世間で社会の人たちが何を問題視しているか、何を不安に思っているかということを幾つか申し上げて、それに比して杉並区はどうだということの議論をさせてもらいたいんです。 例えば、今話題になっていることの一つは、高校生が沖縄県の名護市辺野古の沖合で活動家のボートに乗っていて、船長共々転覆してしまって亡くなってしまったということですよ。亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたします。ただ、それは平和学習という名において行われていたというんですね。平和学習の名において基地移転の反対活動の材料にさせられていたんじゃないかということについて、今社会から大きな不安が寄せられているわけですよ。杉並区では大丈夫なのかということを検証する必要があると思います。平和平和といろいろな委員がおっしゃいましたけれども、その中身はどうなっているのかと。 私、何でこんなことを言うかというと、先日3月10日、東京都平和の日でありますけれども、私、午前中の審査が終わっていろいろ物を片づけておりましたら、正午になって庁舎内では職員が黙祷を始めたわけですけれども、私も黙祷を始めたんですけれども、そばでもって日本共産党の小池めぐみ委員と富田たく委員がべらべらしゃべっているんですよ。あまりにも耳障りだったんですけれども、さすがに誰かに叱られたらしくて途中で黙り込みましたけれども、こんな人たちが主張する平和施策とか平和教育とかいうのは本当に大丈夫なのかな、言葉だけじゃなんじゃないのかというのが私の偽らざる実感なんですね。ですから、平和を祈る心は私も一緒ですし、子供たちに平和を祈る心を伝えていきたいというのも異論はないけれども、果たしてその中身がどうなっているのかということを考えなきゃいけないということが例えばこの沖縄の事例の指し示していることなんですよ。この議会で平和平和平和平和と毎日のようにやっていましたけれども、その中身はどうなんだということ、例えばね。 あるいは、福島でもって中学生の卒業を祝うお赤飯を約2,100食分廃棄したと。何と3.11に重なっていたから廃棄しちゃったというんですけれども、これについても、そんな無駄遣いが許されるのかということが今社会で大きな問題になっております。私は予算審査で演劇鑑賞教室というのをやったんですけれども、800万もかけてバスを仕立てて小学校4年生の子供たちに、パワーハラスメントを、自分が芸術監督を務める区立施設の指定管理者職員に対してひどい言葉を吐きかける、そんな芸術監督の作った作品を後生大事に見せ続けていたことはどうなんだというような問題提起もさせていただきました。 そんなようなことで、世間が今気にしているのはそういうことなんですよ。本当に税金がちゃんと使われているのか、無駄遣いはないのかということなんですね。 話をもうちょっと進めます。私が今回の予算審査に対してどういうスタンスで臨んだかということは、今まで4回予算審査に臨みましたので、関心のある方はそちらの動画も御覧いただきたいと思いますけれども、幾つか言い残した点があるので、手短に申し上げます。 まず、ふるさと納税なんですけれども、創意工夫が足りない、体験型の返礼品についてもっと付加価値を高めるべきだということも申し上げました。この間、衆議院議員選挙がございまして、東京都の小選挙区で出ている候補者、既成政党から出ている候補者のほとんどがふるさと納税について言及してないんじゃないですかね。私は寡聞にして知りません。私はふるさと納税は廃止してもらわなきゃ困るという立場なので、それをしっかり基本政策に打ち出している日本自由党というところに入党したわけですけれども、しっかりとふるさと納税は廃止だということを伝えてもらわなきゃ困るけれども、その一方で、ちゃんと返礼品拡充にかじを切ったわけですから、それはちゃんとやってもらわなきゃ困る。この間もある議員と廊下で話をしておりましたら、荻外荘の指定管理者の老舗和菓子屋は、荻外荘のかつての主である近衞家とは別格の縁なんですよ、室町時代後期から京都で培ったすごい縁があるんですよ、数奇な縁なんですよということを申し上げたら、その方はちょっと御記憶でなかったようなので、私は去年の1定でこの話をしているんですけれども、もう一回言っておきますけれども、今の指定管理者と近衞家の縁というのは本当に別格のものです。だから、これを有効活用しない手はないので、今のうちに早く和菓子を研究開発するなりなんなりして、ふるさと納税の返礼品としての価値を高めていただきたいと再度要望する次第であります。 それと、選挙については言及するいとまがなかったんですけれども、ミスが杉並区の選管においても起きてしまったということで、これはぜひ改めてもらわなければならないんですけれども、ここで私が懸念しておりますのが、ミスということが選挙制度に対する信頼の低下、ひいては投票率の下落、また、ともすれば非常に極端な根拠のない陰謀論を巻き起こす、それを非常に私は恐れているわけなんですね。例えば、先ほども他の委員から御指摘があった、防犯カメラを投票所に設置しろというような御意見も出ておりましたけれども、少なくとも今回の衆院選で発生した杉並区選挙管理委員会の現場職員のミスの再発防止に直接つながるような御提案ではほぼないと思います、私は。別にそういう御提案をされるのも勝手だけれども、するなとは言わないけれども、まず私どもに求められているのは、今回発生してしまった杉並区選挙管理委員会の現場職員のミスをいかに再発させないかという現実的な提案がまずあってしかるべきじゃないですか。他の自治体の不正疑惑みたいなものもいろいろ引き合いに出して、さも不正が着々と進行しているかのような発言が先ほどもあったように思うけれども、何を言おうが勝手だけれども、私はそういうのはどうかなと思うんですよ。今回の件に関しては、私は会議が終わった後に選挙管理委員会の事務局長にいろいろ確認しましたけれども、今回に関してもヒューマンエラーなんですよね。デジタルを今後は組み合わせて、デジタルと人のハイブリッドでもって選挙の開票ミスなんかを減らしていくというのは当然時代的な必要はあるだろうと思うんですけれども、今回はその手の話じゃなくて、明らかにヒューマンエラーなので──急な選挙で、本当に現場の職員の方々は大変だっただろうと思いますし、そこはねぎらいたい気持ちもありますけれども、そういうことがあってはならないので、今後はヒューマンエラーをなくすべく、ダブルチェックその他できることを、職員の量なり質なりを上げるということをやっていただくよりほかないと思うんですね。そういうことを言いたかったんですけれども、時間がなかったので、今ここで補足をしておきます。 さて、それといじめですね。さっきもいろいろ、我々は選挙が終わった後に、まち場の雰囲気、社会の関心事がどこにあるかということを忘れないようにしなくちゃいけない、このふかふかのじゅうたんとか王侯貴族みたいな机にまみれて、市井の人々が何を求めているのかということを忘れてはならないのではないかという、偉そうに言いましたけれども、それは自戒として言っているわけですね。 今回、私、予算審査を通じて、何が今の杉並区、杉並区政あるいは予算に欠けているのかなと思ったんですけれども、それをちょっと申し述べたいんですけれどね、愚直に。やっぱり今という感覚がないんじゃないかな。この議場にも窓がなくて、今どういう天気かとか、そういうことから乖離して我々は時間を過ごすんだけれども、今人々が何を求めているか、今目の前にいる傷ついた子供を救えているか、今杉並区からの、あるいは杉並区教育委員会からの報告を一日千秋の思いで待ちわびている子供やその親に誠意を持って向き合っているか、それが決定的に抜けているのではないかと思うんですね。 先日の私の質疑に対して統括指導主事が、議員の御指摘のほったらかしにされている──令和4年の春にいじめの重大事態が発生して、いまだに報告がきちんとその子の御家庭に行われていない案件があるわけですけれども、4年間もほったらかしにされて、区長からわびの言葉が出ないとは何事だという、そういう質疑を行ったわけですけれども、ほったらかしにされているという指摘は事実ではないと統括指導主事はおっしゃいました。でも、ほったらかしにされているんですよ。そこの共感ね、まず。4年間も正式な報告がなくて、いまだに役所のロビーを平日の昼間にさまよっている、さまよわせてしまっているという、そのことに対する共感ね。子供をですよ。謝ること一つできない。ほったらかしという指摘は事実ではない。天下の日本自由党の看板をしょっていらっしゃるんですから、事実に基づいて冷静な御議論をお願いしますとのたまう渡辺副区長。おかしいんじゃないのというところなんですよ。 あとは、庶務課長もこんなことを言っていましたね。いじめの関連予算を減らすというのは何事だ、この御時世、社会の、世間の理解を得られると思っているのかという私の質疑に対して近藤課長は、令和7年度に発生したいじめの重大事態は1件だ、実績に基づき予算を減額するのは当然だというような趣旨を、これまた当然のようにおっしゃっていましたけれども、いじめの重大事態が1件だけだったからいじめの関連経費を減らすというのはどういう神経なんだろうと私は思うんですけれども、私がおかしいんでしょうか。私は、その庶務課長の言葉から、いじめを何としてでも減らすぞとか、今既に待っている、調査が終わらずに待っている子供たちがいるわけだけれども、一日も早く終わらせて早く報告をする、あるいは絶対にもう──いじめというのは重大事態だけじゃないですよね。重大事態になってないものを含めたらもっといっぱいあるわけでしょう。何千もあるわけでしょう。そういうのを絶対にもう起こさないとかいう意気込み、熱量、誠意、覚悟、ゼロですよね。実績に基づいて予算を削減するのは当たり前でございますというのはどういうことなんだろうと私は思ってしまうんです。 そんなようなことで、いろいろ述べてまいりましたけれども、子供の人権をうたいながら、実は子供の人権を踏みにじっているという、こういう杉並区政を認めるわけにはいかないし、ますます悪くなるということが予算上暗に示されている、そういう予算を認めるわけにもいかないと思うんですね。 最後に、岸本さんの先日の私に対する答弁で、私、報道について聞きましたよね、いじめの重大事態に関する報道について。それは事実か事実でないのかということですが、まず記憶にございますと岸本さんは言いました、私の一般質問に対してね。その一方で、個別の件に対しては答えられないということも言い出しました。昨日の安斉委員の質問に対してもそんなようなことを言っていました。明確に矛盾していますよね、それは。記憶にあると述べている、にもかかわらず個別には答えられないと逃げている。事実認定を避けるための形式的な答弁であって、議会答弁としてのていをなしておりません。いやしくも政治家としての自負があるなら、自分の言葉に責任をお持ちなさい。(田中(ゆ)委員が演台をたたく)本当に──子供を何だと思っているんですかね。(発言する者多し)子供の権利を理由に説明責任から逃げ続ける区長、教育長の隠蔽体質も目に余るものがあります。子供の権利という視点に立てば一番大切でございます、これも一見正しいように見えますけれども、全然正しくありません。行政の不作為、調査の長期化を子供の権利にすり替えているわけです。 そして、私に対してばかばかしい懲罰動議や警告決議を出し続けたあなた方ほとんどの議員にも責任があるからね、はっきり言って。そんなばかな動議やばかな決議を出している暇があったら、子供たちのことを考えろというの、私に言わせると。そういうばかな動議や決議に乗った議員も同罪ですからね、よく覚えておきなさいよ。私は去年2回にわたって本会議場で各1回、机をたたきましたよ。このままでは子供の命や安全に関わる、真剣に考えろという意味で私は計2回──それぞれね。毎回2回たたいたわけじゃないですよ。各1回たたいた。そのたびに、まず懲罰動議を出して、懲罰動議を出すと田中ゆうたろうの訴訟リスクを恐れたのか、今度は警告決議にトーンダウンして、ばかじゃないかというのが偽らざる実感ですよ。(発言する者多し)

田中委員、時間を過ぎましたので、おまとめください。
そういうことなので、時間も参りましたので、結論を申し上げます。 とにかく、今申し上げたような理由で一般会計予算には反対。また、上がり続ける国民負担率を1円でも安くしなければならないという立場に私はこのたび立つことになりました。そのような理由から、29号、30号、31号にも反対といたします。また、同様の理由で23号、35号、36号、37号にも反対といたします。 最後に、委員長、副委員長、今回、デニム姿で質問している委員が複数おりました。私は基本的に他人の身だしなみにとやかく言いたくないんですけれども、デニム姿というのはさすがに最低限の社会的常識から逸脱していませんかね。人の振る舞いについてどうこう言う人たちが多過ぎるけれども、そんなことを言う前にデニムで登壇するのはやめなさいよ。理事者にも議員にも区民にも失礼です。小池めぐみさんと山名かなこさんですよ。 以上で私の意見を終わります。 〔山田委員「委員長、暫時休憩してください」と呼ぶ〕

動議、出してください。 〔山田委員「委員長、動議」と呼ぶ〕 〔発言する者多し〕

お静かにお願いします。ただいま山田耕平委員から休憩の動議が提出されました。議事進行上の動議ですので、直ちに議題とし、採決いたします。 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
(午後 2時45分 開議)

休憩前に引き続き委員会を開きます。 田中ゆうたろう委員に申し上げます。先ほどの意見開陳の最中、演台をたたき声を張り上げる行為がありました。昨日も申し上げましたが、議会の品位に欠ける行為であり、大変遺憾であります。厳重に御注意申し上げます。 また、田中委員の発言につきましては、記録を調査の上、不適当な発言があったと認める場合には適切に措置することといたします。 それでは、意見開陳を続行いたします。 松尾ゆり委員。
いろいろありますが、意見開陳をいたします。 来年度の予算案について、反対の立場から意見を述べます。 今議会、民間との協働に係る2つの衝撃的なニュースが報告されました。第1は、もちろん阿佐ヶ谷駅北東地区土地区画整理事業についてです。杉一小移転予定地の旧河北病院敷地の浄化について、交渉が暗礁に乗り上げていることが分かりました。第2は、IMAGINUSの運営事業者が赤字を理由に撤退を申し出たことです。 まず、区と河北病院との交渉について述べます。 昨年から問題となってきた旧病院施設の地下部分解体工事について、区は総務財政委員会において、一部残置を容認はしないとしつつ、学校建設の支障となる地下構造物等が確実に除去された状態でC街区の土地の引渡しを受けること、それから、地下構造物等が残置されると土地の価格が下落することから、下落分等の区の損害に対して金銭での補償をすることを医療財団に求めるとの見解を示しました。しかし、これには大きな問題が幾つも予想されます。 第1に、何といっても土壌の安全性です。区はずっと、病院がきれいにするから大丈夫と説明してきました。しかし、今回私が、誰が抜くにしても最終的には区の責任で全ての残置物を除去すると約束してほしいとただしたところ、確答は得られませんでした。むしろ消極的というか、スケジュールを理由に、区としてはやらないとの考えにも聞こえました。病院跡地への移転は保護者、学校関係者の中に根強い反対の声があり、特に学校運営協議会(CS)はほぼ全員が反対する中、区長、担当者が安全だからと押し切ってきたのではなかったでしょうか。これでは話が違います。背信行為です。 土壌汚染調査について、かつて区議会の答弁で吉田元副区長は、解体しないと土壌調査ができないと言ってきましたが、現在吉田さんが顧問を務める病院側は、地上部の残った状態で調査をして、速報として全て基準値以下で安全と主張しています。これも話が違います。土壌調査について、環境省認定機関が調査したとの説明がありましたが、それは当たり前のことです。発注し、お金を払っているのは病院です。認定機関だから中立ということではありません。また、東京都に提出した土壌汚染調査の報告書はまだ審査中であることを私も東京都に確認しています。 第2に、金銭解決とした場合の問題です。区は、地価下落分の補償を病院に請求する、その金額は残置物の除去費用と同額であると説明していますが、これは誤りです。本件は土地区画整理事業なので、売買とは違います。土地評価を点数で表した上で権利交換する換地であり、現在は仮換地ですが、これを見直さないと区に不利な交換となり、そのまま公共財産の毀損となります。したがって、事情の変化、この場合は地下構造物の残置という事情が生じるとすればですが、換地評価の変更によって対応すべきところです。 ちなみに、権利交換土地登記は事業の最後に行われるので、まだ土地交換をしたわけではないことはよくよく留意する必要があります。仮換地というぐらいで、あくまでも仮なので、幾らでも見直せます。現に、本件でも既に仮換地の見直しは行ってきています。そうでなくても、何度も指摘してきたように、本件の仮換地は杉並区にとって大変不利な条件となっています。以前の委員会で私は、杉並区自身の実際の取引事例から、杉一小敷地であるA街区が病院跡地であるC街区の3倍の価格で取引されてきたことを確認しました。しかし、現在の仮換地では、A街区はC街区の1.5倍程度でしかなく、つまり、半額程度にダンピングされているというのが事実です。本来ここから見直さなければならないことも指摘しておきます。 さらに、評価の見直し以前に、そもそも換地が成り立たない状態であることも指摘しました。土地区画整理法においては、面積、土質、水利、環境等の6項目において、換地前と換地後の土地が同等の水準でなければならないという照応の原則が定められています。C街区の土中に残置物が埋まった状態での使用収益回収はこの照応の原則に反するものであり、土地区画整理事業自体が法的に成り立たないということを改めて指摘します。土地区画整理事業を仮に維持するとしても、最低でも仮換地の見直しが必要であり、区が残置物を除去した場合の費用については、別途実費を病院に請求すべきです。これは地価下落とは別の話です。 第3に、訴訟についてです。区は、病院に費用を請求しても支払われない場合は訴訟も辞さないとしていますが、勝てる保証はありません。総務財政委員会で指摘があったように、和解となり、全額を受け取れない可能性も高いと思われます。このような泥沼に踏み込む前に、事業自体を見直すことをお勧めします。幸い、本件は都市計画決定しておらず、個人共同施行によるものなので、当事者同士が折り合えればいかようにも変更でき、また事業を中止することも可能です。さらに言えば、事業認可権者も杉並区長です。区長の決断次第で撤退することもできます。抜本的に見直す最後の機会であることを指摘しておきます。 さて、もう一つはIMAGINUSの運営事業者の撤退です。 2年半で5億円の損失が見込まれるということで、スキームに無理があったとしか思えません。その責任が誰にあるのかは今後の検討を待ちたいと思います。今になって公費を入れない運営は無理だったという意見も出ましたが、それはこの事業が始まる前から分かっていたことだったのではないでしょうか。区は、最先端の科学を提供するためには、以前の科学館のやり方では駄目で、出前型、ネットワーク型の次世代型科学の拠点にするんだと喧伝しておりましたが、次世代型科学の拠点は実現したのでしょうか。出前型、ネットワーク型という構想と従来の来館型のIMAGINUSは矛盾していたように思います。 かつての区立科学館は、学校教育と結びつき、基礎的な科学の普及を旨として、なおかつ全国的にも高い評価を受けていました。今後、科学の拠点は、その理念、コンセプトから再検討の必要があります。その際、サイエンスフェスタに集う科学教育団体や杉教研の理科部はもちろんのこと、かつて協力してくださった国立天文台や科学教育学会の専門家の先生方にもう一度アプローチして、今度こそ杉並区が行うべき科学の拠点事業を真剣に考えてほしいと思います。これからの社会教育としての科学、学校教育としての理科教育については、時間をかけて検討していく旨の答弁がありました。しっかりとお願いします。 今述べた2つの事業の挫折には、10年余りの施設再編の問題点が噴出しているように思います。私は一貫して反対してきましたが、事業を認めてきた区議会の責任は重いと考えます。 さらにもう一つ、児童館の再編がありました。 委員会の質疑では、学童の待機児童問題、学童クラブの整備が大きな関心事となりました。児童館16館を廃止してしまったことにより、学童クラブを増設する余地がなくなったことを深く反省する必要があります。学童クラブ需要の読み誤りだけではありません。学校内に空き教室がたくさんあり、転用できることを前提とした計画は安直過ぎました。施設再編計画策定当時から既に空き教室はありませんでした。学校内に学童、放課後等居場所事業を受け入れた学校は、特別教室等を犠牲にして受け入れたところが多かったのです。今後、放課後等居場所事業が全校に配置され、学童クラブに入れない子供の受皿になるとのことです。しかし、放課後等居場所事業は児童館の一般来館の代替として設置されたものです。当時の施設再編の説明会で、学校という広いフィールドを活用して、児童館ではできないような活動ができると担当者が説明していたことは金輪際忘れません。現実には、その広さが逆にあだとなり、安全確保のため行動制限が強くかけられて、子供たち、特に高学年の子供たちにとっては魅力のない事業になっています。子供を預ける大人の都合だけが優先されています。 しかも、児童館が廃止された地域は、児童館だけではなく、地域の小学校への放課後等居場所事業の設置とともに、校庭開放、放課後の遊び、放課後子ども教室まで全てが廃止され、子供の居場所が一気に縮小しました。これは何かの罰だったんでしょうか。そのような学校の一つである桃井第三小学校の保護者の方々から児童館の早期復活を求める陳情が出され、多くの委員が今回の質疑でも言及されていました。地域格差は広がる一方です。一日も早い7つの児童館の復活を最低限、区長、区役所は死に物狂いで探っていただきたいですが、来年度の計画は依然白紙で、全く意欲が感じられないのは残念です。 児童館を担う専門職の職員配置状況も心配です。育休や病休者等の代替が充てられていないなど、実質的に欠員が生じ、現場が大変だということも指摘いたしました。人材確保の面でも早急な対応が求められています。 次に、平和マップについて。 質疑の中で指摘しましたが、女性のヌードをいまだに平和の象徴としている杉並区の姿勢に大変ショックを受けました。ジェンダー主流化が問われているのはまさにこういうところなのではないでしょうか。せっかくのマップが台なしです。平和マップのトップに掲げられている本庁舎前の上半身ヌードの「ジーンズ」像は、これまでも議会で何度も取り上げられて、撤去すべきとの意見さえ出ているものです。しかも、平和事業を所管する区民生活部の管理課は男女共同参画も統括しているはずではないでしょうか。誰もまずいと思わなかったんでしょうか。回収を求めたいくらいですが、写真の差し替え、少なくとも増刷の際には必ず差し替えるよう求めます。 大規模土木事業に関する区長の代表質問への答弁には驚きました。質疑では改めて区長の見解を確認いたしました。都市計画道路補助132号線、227号線について、優先整備路線としない判断はなかった旨の発言、及び善福寺川上流地下調節池については、欠かせない事業として早期実現を都に要望との答弁。両事業とも立ち退きや周辺環境の悪化に直面して、岸本区長なら見直し、止めてくれるのではないかと切実に願っている住民、地権者は多く、その思いとは裏腹な発言だったのではないでしょうか。 このほか、来年度から全区で実施となるプラスチック製品のリサイクル回収については、質疑する時間がありませんでしたが、昨年の予算特別委員会で述べたとおり、プラスチックはリサイクルに適さない素材であり、その回収、リサイクルの事業自体が決して環境に優しい事業ではなく、賛成できません。 さて、本委員会及び本会議でも気になった答弁の在り方について一言述べます。 答弁を差し控えるという発言です。最近、高市政権によって国会でも乱発されているせりふです。そんなものをまねしてどうするんでしょうか。区議会は区政について議論する場であって、国政は別というのですが、おかしな物言いだと思います。実は私も、昨年、一般質問において日中関係や集団的自衛権について尋ねたところ、国の専管事項であり、自治体の首長としては差し控えるという区長答弁を経験しました。だったら核廃絶なんか議論できないことになるんじゃないでしょうか。折しもアメリカとイスラエルによるイラン攻撃が行われているさなか、戦争は日本にとっても決して他人事ではありません。岸本区長の見解を聞きたいというのは区民、議会として当たり前のことではないでしょうか。都合の悪いことは答弁を避けるのでは議会の議論は成り立ちません。 さて、少しは区のいいところも褒めなくてはいけないと思います。労働環境のモニタリングについて詳しい資料を頂き、質疑しました。国が労働規制の緩和を検討する中、区が公務員だけでなく民間委託先の労働者も守ることは非常に大切です。社労士のモニタリングにより地道に改善がなされていることに感謝します。また、さらなる改善も提案しましたので、検討いただければと思います。委託導入の指針も策定されました。安易な民間委託による低賃金や劣悪な労働環境を防ぐためにも、指針の活用を望みます。 以上をもちまして予算案に関する意見とします。令和8年度一般会計予算及び3特別会計の予算、議案22号、35号、36号には反対、そのほかの議案については賛成といたします。 終わりに当たりまして、今回の予算審議においても多くの資料を整えていただき、また様々な事業について御教示くださった職員の皆様方に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

堀部やすし委員。
予算審議の締めくくりに当たり、本委員会に付託されました18議案のうち、議案第28号一般会計予算外5議案に反対し、意見を申し述べます。 第1の問題点は、今回の当初予算を例年どおりの本格予算と位置づけたことで、区長選挙を6月に控えているにもかかわらず、その規模と幅の大きさが目立つ点です。かつて杉並区では、年度当初に区長選挙を控えている場合の当初予算は準骨格予算としていました。前区長が本格予算化を図るようになったにすぎません。就任直後に本格予算の拘束を身をもって受けた岸本区長が、まさか同じことをされるとは思いませんでした。後任者に同じ苦しみを味わわせることのどこに民主的正当性があるというのか。大変残念でなりません。 基礎自治体は国会のように通常国会が年1回と法で規定されているわけではありません。依存財源に左右される影響などもあることから、補正予算を編成し対応することは特段珍しいものではなく、議員の居住実態から見ても、比較的容易に臨時会を招集し対応することができます。したがって、年度後半に要する経費のうち、義務的経費と言えないものは可能な限り計上額を抑制し、準骨格予算とするべきと考えています。 杉並区では中期経営計画に相当する期間3年の実行計画を明確にしていることから、仮に通年予算とならなくても、その見通しを示し、説明を果たすことはできるのであって、区長選挙を間近に控えた今、何も当初予算にフル計上していただく必要はありません。実行計画等の着実な遂行などと語られることもありますが、区長選挙を経て新たな民意が示されれば、行政計画はそれに沿って相応に見直されるべきものです。行政計画は、予算と異なり議会の議決を受けているわけではなく、改選前の区長が策定した計画を盾に次の区政を過度に縛るような本格予算を組むことには同意することができません。 選挙前の政治家が幅広く予算づけを行う事例は枚挙にいとまがありませんが、少なくとも政策的判断を伴う新規の取組や新たな施設整備を伴う投資事業などは、原則として、選挙後に臨時会を招集し、肉づけ予算において対応すべきものです。改選を控えた区長が選挙前にあれもこれもと駆け込みのように通年型の予算に盛り込むのは、住民自治を体現した姿とは言えません。 第2の問題点は、制度的裏づけが十分に示されないまま、新たな事業や取組を次々に前のめりに進めて止められなくなっている点です。象徴的なところでは、区立児童相談所の開設や仮称井草アーバンスポーツ施設の整備などがこれに当たります。これらは、新年度における予算計上の問題もさることながら、その中長期展望が不透明で、このまま予定どおり進めていくことには賛成できません。 区立児童相談所の設置については、23区の中で開設を断念、延期する区が相次ぐ中でも、本年11月の開設に向けて突き進んでいますが、現実的ではありません。まず、社会的養育推進計画の策定が11月に間に合わないことが今回明らかになりました。この計画は、里親制度の普及、社会的養育の在り方、要保護児童への対応方針などを定める児相運営の根幹をなすものです。その重要性から、国も、児童福祉法の改正に伴って令和6年3月に新たな策定要領を発出し、児童相談所設置市への策定を強く要請しています。実際に、その後の開設となった自治体、具体的には令和7年4月に児童相談所を設置した豊中市は、開設前の3月に同計画を策定、公表し対応しましたが、杉並区は区立児童相談所の開設後に策定と答弁するのみで、策定スケジュールさえ示していません。本年開設する経費を計上していながら、当該計画の策定スケジュールさえ示せないというのはどういうことなのか。マンパワーを欠き、準備が遅れていると判断するほかないものです。 実際に明らかにされた専門職確保の状況は、当初の話とは必ずしも同じではなく、充実と評価できるものではありません。あちらこちらから急仕立てで職員をそろえたり、一方で他自治体で定年となった職員を据えたりと必死の対応を図っていますが、先行きが思いやられます。他区が相次いで設置を断念、延期するのは無理もない話です。 そもそも区立児童相談所を設置することの意義は、地域の実情を踏まえた独自の支援体制を組み立てることにあったはずです。杉並の子供は杉並で守るというキャッチフレーズにはその含意があったのではなかったのか。区は世田谷区など他区と同じ対応であると言い訳をしていましたが、それらの設置は同計画に係る新たな策定要領が出される前の話です。東京都の計画をそのまま引き継ぐ形の運用となるのであれば、区立として設置することの政策的意義は一体どこにあるのか、仏作って魂入れずではないのか、よく考えなければなりません。 財政面から見ても課題があります。児童相談所本体の整備運営費は国庫補助の対象外であり、地方交付税の不交付団体である杉並区は、その全額を一般財源で負担していくことになります。平成後半から令和にかけて、東京を狙い撃ちにした財源の召し上げ、不合理な税制改正が続いています。ついにそれは固定資産税にまで及びかねない状況となっており、中長期的に安定した財源が確保され得るのか、不確実性が高まっています。 そもそも児童相談所に係る都区の考え方についても、財政調整面において決定的な相違があり、これまた合意に至らず、長く平行線が続いてきました。都区財政調整の枠内において配分率が0.9%上乗せされはしましたが、しかし、それと同時に普通交付金の比率が1%減少しているのであって、行政需要が拡大の一途となっている中で、見るべき対応があったと判断することもできません。 整備費の相次ぐ上昇を何とか乗り越えることができるとしても、中長期的に続く専門職140人体制という人件費は決して軽い負担ではありません。明らかになったところでは、経験年数の浅い職員が多く、年度途中からの開設となるなど、当初は抑制されると見られますが、それでも区の給与水準から発生主義ベースで考えてみれば、その人件費はざっと通年ベースで7億から10億の範囲に及ぶと見られます。諸条件が大きく変わっている中、見切り発車で突き進んでいくべきものではありません。 平成時代、地方分権一括法が施行された当時は、基礎自治体にもまだ体力があり、様々な事務事業を区で受け入れていくことが可能でした。区が都から清掃事業を受け入れた際は、杉並中継所をめぐる複雑な問題こそ発生したものの、今回のような問題は生じませんでした。しかし、その後、国民健康保険の経営主体が基礎自治体単独から都道府県を巻き込む形に変化せざるを得なくなっていったように、その限界が次第に顕在化するようになってきています。人口構成の高齢化に伴う人材の枯渇、確保の困難は日本全体が構造的に抱えている課題でもあり、特に専門職を安定的に確保し続けることの難しさは年々深刻になっています。これは基礎自治体の努力だけではいかんともし難い課題であり、このような状況を受けて、基礎自治体から都道府県への事務移転が今や現実の課題として地制調における調査審議の対象となっています。いじめ重大事態への対処が滞っていると問題視されているような杉並区において、本当に中長期的に安定して児童相談所及び一時保護所を運営していくことができるのか。このまま11月の開設を迎えることに到底賛成することはできません。杉並の子供は杉並で守る、この言葉の重さに見合っていない現状があることを指摘するとともに、慎重な対応を要請するものです。 井草森公園の地下にあたる旧杉並中継所跡地に整備する方針が打ち出されている仮称井草アーバンスポーツ施設についても問題があります。旧杉並中継所は、東京都が不燃ごみを小型の清掃車で収集した後に大型車へ積み替え、最終処分場へ運搬するための中継施設として建設され、区に施設が移管された後もそのまま稼動していた施設です。もともと多くの清掃車が出入りしていた施設ですが、リサイクルの推進や不燃ごみの減少により閉鎖、廃止となりました。しかし、都から区への施設移管の条件は、20年間清掃事業として利用することであったため、他の用途に転用することができず、ほとんど利用されない状況が長く続きました。 制約が解除されたのは令和に入ってからです。これを受けて区は、区の災害対応力の向上を図るため、災害時の防災拠点として位置づける方針を発表しました。これにより、本格的な活用方針として防災拠点が正式に位置づけられています。具体的には、災害時の本庁舎代替施設、つまり、本庁舎が使用不能になった場合、災害対応に関する指揮命令等の本部機能が置かれるほか、災害拠点倉庫、地域内輸送拠点、重機保管場所という4つの防災拠点機能を担う施設と位置づけられました。これが施設の存在意義の根幹となっています。アーバンスポーツ施設の整備は、その主従関係からいえば従たる事業なのであって、ここの主機能は防災拠点機能の確保というべきです。 ところが、実際はどうなのか。確かにアーバンスポーツ施設の整備は夢のある話ではありますが、あまりにも前のめりに話を進めており、いつの間にかその主従関係が逆転しています。本来の整備目的である災害時の本庁舎代替施設の整備が従たる取組になってしまっているのです。 かつて区は、内閣府の制度を活用し、この件について専門家を交えた跡地活用調査を実施していました。これは、令和4年3月、旧杉並中継所の跡地活用に関する調査検討支援業務報告書として公表されています。そこには次の2点の記載がありました。1つは、スポーツ関連の機能を導入する方向の場合、平時の活用においても地域活性化等の公共的な要素を含む活用が期待でき、隣接する井草森公園やその他保育施設等との親和性も高いが、区の財政負担軽減の観点では効果は高くないということであり、もう1つは、防災拠点機能としての親和性は高くはないが、設計段階で配置等について十分に検討すれば、平時の活用と防災拠点を両立できるということでした。要するに、地域活性化が期待できる一方で、防災拠点機能との親和性は高くなく、その両立は設計段階での十分な検討によってのみ正当化できるとの指摘です。 旧中継所が本庁舎代替施設として位置づけられた背景には、本庁舎の耐震性への懸念があります。区長室などが入っている本庁舎東棟のIs値は0.6であり、防災上重要な建築物に求められている基準値を下回っています。したがって、本庁舎代替施設ということであれば、相応の執務機能、窓口機能、通信機能を備えることが必要になりますが、数万平方メートル規模の本庁舎に対して、代替機能を担う、ここに整備される管理棟は僅か180平米です。これで災害対応に関する指揮命令等の本部が置かれる本庁舎代替施設が機能するものなのか、およそ理解に苦しむものです。主従が逆転し、優先順位が間違っているというほかありません。 実際に質疑で確認しても、災害時ここにどれだけの職員が働けるかという具体的な想定すらできていない状態にあることも明らかとなりました。最近ではセシオン杉並が主たる代替施設になるなどと言うようになっていますが、それではなぜこれまで旧中継所跡地を本庁舎代替施設などと言ってきたのか、これまた理解に苦しむものです。主従が完全に逆転しており、災害対応に関する指揮命令等の本部としての機能よりも、アーバンスポーツ施設の整備を優先させていると言わざるを得ないものがあります。 今回の跡地利用については、平成28年度から検討を開始し、約10年の歳月をかけて検討を進めてきています。これまで長く地下2階を含めた全面活用を前提に検討されていましたが、何と、使用可能面積が当初想定の5分の1以下の1,000平米に限定されることが急に確認されるところとなりました。基本的な法令上の制約を9年もの長きにわたって見落とし、誤った前提条件に基づいて数々の検討作業が行われてきたことは、その検討プロセスのずさんさを如実に示しています。愕然とするほかありません。さきの報告書が両立の条件として求めていた十分な検討が果たされていたとは到底評価できない現状です。 施設の整備費は5億円を目指すとされています。他の施設整備事例と比較して極めて高額な水準が示されているところですが、その全貌を確認すると、5億で済むとも思えません。開設後の維持管理は年5,000万円との見通しが示されていますが、この数値は極めて基本的な人員配置に基づくものであり、この種の施設において比較的短期に求められる諸対応やリニューアル経費などは全く含まれていないことも分かりました。同種の屋内施設でその倍額の運営費が必要と試算されている事例もありますが、区の場合は地下の施設となることから、必要となる照明、換気、空調コストは地上より確実に大きくなり、実際の経費はさらに膨らむ可能性があると見なければなりません。10年も検討を続けながら、9年もの間大きな見落としが放置されていた事実を踏まえても、まともな検討が行われていたとは受け止めることはできないものです。 旧中継所跡地利用の主目的は、災害時の本庁舎代替施設及び災害拠点としての機能確保です。この主目的が脇に追いやられ、アーバンスポーツ施設の整備のみが前面に出ているのはいかにもバランスを欠いています。アーバンスポーツ施設の整備は本庁舎代替機能が真に確保されることを前提として検討すべき課題であって、その主従関係が逆転していることには疑問があります。アーバンスポーツ施設の整備は夢のある話であるとはいえ、現状はあまりにも前のめりに過ぎ、冷静さを欠いていることを指摘するものです。 第3の問題点は、区長が積立基金の管理運用に事実上関与しておらず、会計管理者任せになっている結果として、区の債券運用における含み損がひたすら拡大の一途となっている件です。このことは基金管理及び運用方針においても予算においても明らかになっています。必要な対応を図ろうとしていません。 令和6年度決算においては、杉並区が基金運用の一環として保有している有価証券に総額16億円を超える含み損があることを確認しました。含み損は、その後、本年1月現在、さらに27億円超に拡大していることが明らかになりました。継続的に進んでいる金利上昇の影響です。10年もの長きにわたって続いた異次元緩和の副作用はあまりにも大きく、上昇圧力はなかなか止まりそうにありません。 その結果として債券価格が下落しています。区が過去に購入した保有債券よりも新発債のほうが利回りがよいため、区が保有している既発債の時価が低下しているわけです。物価上昇に伴う実質利回りの低さは予算書からも明らかとなっています。令和4年3月末に1億円台であった含み損は、この4年で約20倍に拡大したことになります。デュレーション、平均残存期間は4.32年です。仮に金利水準が今後1%上昇した場合、含み損はさらに追加で30億円程度拡大する可能性があります。スタグフレーションを含む物価上昇リスク、言うなれば悪性インフレが進んでいる今、その対策は急務の課題ですが、打つ手なく、含み損は拡大の一途となっています。長く続いたデフレ、低金利という前提が崩れた今、かつては堅実とされた管理運用がリスクの温床となっています。 区は、満期まで保有すれば額面で償還されるため、問題ないと説明しています。この説明は、低金利、デフレーションの時代には一定の合理性がありました。しかし、金利上昇とインフレが進む現在の環境では、低利回り債を保有し続けることで機会費用は拡大し、実質的な資産価値も目減りしていく一方となっています。満期保有を原則にするのだとしても、いかなる状況でも全ての債券を必ず満期まで保有するという硬直的な考え方は、もはや最適解とは言えなくなっています。財産の毀損を最小限に抑えながら、基金全体の運用効率を高める多角的な検討が必要です。 まずは、情報公開度、透明度ナンバーワンを掲げた区長公約に沿って、各保有銘柄ごとに含み損を含む運用実態を全面公表していくこと、従来の管理運用方針にとどまらない新たな運用戦略を策定すること、全体最適の観点に立った債券ポートフォリオの見直し、再構築を図ること、内部統制の一環としてストレステスト、ストレスチェックを行うとともに、現金主義会計の構造上見えない金利リスク、流動性リスクを能動的に可視化した上で財産保全義務を果たしていくことなどが不可欠というべきです。現在のような不透明な基金運用は、民主的統制の観点からも大きな問題があります。 杉並区基金管理及び運用方針が昨年4月1日から施行されました。従来存在していた杉並区資金管理方針と杉並区資金管理計画が廃止され、新たに策定されたものです。これを確認すると、「会計管理者は、年1回以上、基金運用実績を区長に報告するとともに、区民へ公表する」と規定した上で、「会計管理者は、必要に応じて方針の見直しを行い、改定した場合は、区長に報告するとともに、区民へ公表する」との記載を確認することができます。つまり、杉並区基金管理及び運用方針を改定するのは会計管理者であり、方針を改定した場合は区長に報告するとの体裁になっているわけです。しかし、会計管理者の権限は、地方自治法170条1項、2項及び241条7項の規定を併せ読むと、会計事務のうち出納及び保管に限定されているのであって、積立基金に係る運用方針の決定権は含まれていません。このような違法性のある運用方針は直ちに改めるとともに、区長の権限を回復させ、適正な基金運用が行われるよう強く求めるものです。 第4の問題点は、国民健康保険及び後期高齢者医療において新たに徴収される子ども・子育て支援金の取扱いです。 令和8年度から、国保料及び後期高齢者医療保険料に上乗せする形で子ども・子育て支援金が徴収されます。社会保険料の引上げの形式になっていますが、その実質は増税です。最大の問題は新たに徴収される子ども・子育て支援金の法的な性質にあります。政府の説明によれば、これは医療保険制度の仕組みを活用して支援金の徴収を行うため、保険料の一部とのことです。税ではないとの理屈で、支援金率についても法律でなく政令で定めています。しかし、これが医療保険の保険料の一部であるとすると、その使途は医療行為及びその関連業務に限定されなければなりませんが、子ども・子育て支援金の使途は、こども誰でも通園制度など医療以外にも及ぶことになっています。本制度は受益と負担が完全に分離されており、保険にあるべき負担と給付との対価関係が存在しません。つまり、子ども・子育て支援金の制度設計は、憲法84条、租税法律主義に抵触しています。 最高裁平成18年3月1日判決、つまり、旭川市国民健康保険条例事件において最高裁判所は、特別の給付に対する反対給付としてではなく、一定の要件に該当する全ての者に対して課する金銭給付は、その形式のいかんにかかわらず、憲法第84条に規定する租税に当たるとの法解釈を示しています。社会保険の本質的な要件である反対給付性が欠如しているこの制度は、その実質において租税と評価されるべきものです。租税は法律で徴税根拠を定める必要があるのであって、政令で対応することは許されません。したがって、このことを規定している区の国保条例の改正とともに、広域連合が行う条例改正についても租税法律主義に反していると私は考えるため、議案29号、31号、36号には反対します。 なお、議案23号については、広域連合規約の変更で、本制度とは直接関係しない案件であることから、こちらについては賛成をします。 このほか、議案22号選挙経費の公費負担上限額を改定する条例改正については、特にポスター作成に係る公費負担額の引上げついて、現時点で条例改正を要する積極的な根拠が乏しいこと、議案30号介護保険事業会計予算については、現事業計画における基金繰入れの額は妥当ではないと考えていることから、それぞれ反対するものです。 お時間が参りました。結びに、今回も資料請求に当たりまして職員の皆さんに大変お世話になりました。お一人お一人に感謝申し上げることはできませんけれども、この場をお借りいたしまして深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

岩田いくま委員。
区政杉並クラブとして、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算ほか、当委員会に付託されている各議案につきまして意見を申し述べます。 まず、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算について申し上げます。 初めに、任期が7月10日までしかない任期中最後の当初予算編成であるにもかかわらず、財源保留額が、予算規模の拡大や既に予定されている補正予算対応を踏まえれば、そもそも不十分だった前区長並みとすら言えない額であること、及び議案の訂正がなされたことは大変残念に思っていることを申し上げておきます。 さて、財政面から見てまいりますと、財政調整基金の取崩し額はゼロであり、この点は評価をしております。また、財政計画では、37億円余の区債発行を予定していたところ、荻窪地域区民センターの改修及び区立児童相談所の整備に向けた起債を取りやめ、区債発行を9億円余に抑えたことも評価をしております。 なお、財政計画にあった杉並第一小学校の改築に向けた区債については、適時適切な時期に対応することを求めておきます。 また、令和8年度当初予算においては投資事業が38億円余の減となりましたが、本庁舎及び学校をはじめ、施設の改築改修需要は今後も長期的に続きます。決算剰余金や年度末補正において施設整備基金及び庁舎整備基金への積立てをしっかり図るよう求めておきます。 次に、区政経営改革を見てまいりますと、区政経営計画書上の財政効果見込額は、令和7年度の4億2,200万円余から令和8年度は2億8,700万円余と、1億3,500万円余の減少となっております。また、令和6年度予算案までは算式に含まれていた、定員管理方針に基づく職員数の適正管理の取組に基づく人件費の増額分を含めた従来どおりの算式で算出をした場合は、令和7年度の2億5,900万円余のマイナスから令和8年度は4億9,100万円余のマイナスと、さらにマイナス幅が大きくなっております。昨年度も申し上げましたが、区政経営改革の取組の結果、その財政効果見込額がマイナスになるというのは前代未聞であり、到底看過することはできません。 また、予算編成に関する基本方針の1、全般的事項、(3)経費の精査・見直しを受けて見直し・廃止・整理統合・縮小した主な事業とその予算縮減額も、総額を計算すると、コロナ下で初めて当初予算編成を行った令和3年度予算案が約18億円だったところ、その後、毎年度減少し、令和7年度は1億1,232万5,000円、そして令和8年度は3,104万3,000円と、目も当てられない状況となっております。特別区税収入や特別区財政交付金が好調なことをよいことに、区政経営改革や事業精査の取組がおろそかになっていると感じるのは私だけでしょうか。質疑の中では生成AI利活用ガイドラインについて触れましたが、専門外部人材の積極活用や、先般策定されたDX人材育成方針を有効に機能させて、区政経営改革や事業の見直しにしっかりと取り組むことを改めて求めておきます。 次に、冒頭申し上げましたように、任期中最後の当初予算編成であることから、区長の選挙公約との関連で数点申し述べます。 質疑の中では多選自粛条例について取り上げました。多選自粛条例に関する他会派の代表質問への答弁で区長は、私だけではなく未来についても影響を与えるものであり、慎重に検討するのは当然と答弁されました。しかし、御自身が当選されて最初の定例区議会において、御自身に限定する形で杉並区長の退職手当の特例に関する条例を提案しております。ちなみに、選挙公約での表現はどちらも制度という言葉を使っており、特段差はございません。であるならば、御自身に限定する形で多選自粛条例を提案すればよいのではないでしょうか。任期満了が迫る中、就任当初に感じられた選挙時の約束への熱意があまり伝わってこないのは残念に思います。 また、質疑の中では放置自転車対策についても取り上げました。自転車関連では、令和8年度から区立自転車駐車場6所の管理運営において指定管理者制度を新規に導入します。議案として既に昨年の第4回定例会にて可決をされているため、予算特別委員会では取り上げませんでしたが、民間活力を積極的に生かすことは、私自身、従来から主張してきたことであり、評価をいたします。しかしながら、区長は選挙公約において、官民パートナーシップやPFIを区民文化施設、交通、福祉、教育、保育、介護などの公共サービスの運営に持ち込みませんとしておりました。自転車は交通ではないのでしょうか。率直に疑問を感じます。 対話の区政についても一言申し上げます。 質疑の中でも取り上げましたが、区政を話し合う会の開催回数を年8回から4回に半減する予算案を提案しておきながら、町なかで見かける区長のポスターに「対話の区政をもっと前へ!」と記されているのはどういうことでしょうか。私には全く理解できないことを改めて申し添えておきます。 以上、令和8年度杉並区一般会計予算について、主に財政の視点、区政経営改革の視点及び任期中最後の当初予算編成であることを踏まえた適切な予算案となっているかについて見てまいりました。財政面では一定の評価をいたしますが、区政経営改革の取組が計画推進の視点でも経費の精査・見直しの視点でも不十分である点や、予算編成方針にて「これまで進めてきた『対話の区政』を大切にし」と述べながら、区政を話し合う会の開催回数を半減している矛盾、そして、そもそも区長選挙での民意を一定程度反映できる余地を残した予算編成をすべきとの観点から、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算には反対をいたします。 また、議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)についても、そもそも不十分な財源保留を歳入に充てていることから反対をいたします。 次に、議案第29号から第31号の各特別会計予算及び関連する議案第23号、第35号、第36号について簡潔に申し上げます。 議案第35号及び国民健康保険事業会計については、質疑を通じて納付金組入率が100%となったこと等を確認いたしました。統一保険料方式に沿った条例改正及び予算案であり、賛成いたします。 介護保険事業会計及び議案第36号後期高齢者医療事業会計及び議案第23号についても、おおむね問題はないと判断し、賛成いたします。 なお、その他の予算特別委員会に付託された関連議案に関しては賛成といたします。 以上、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算ほか、当委員会に付託されている各議案について簡潔に意見を申し述べてまいりました。予算審査に際し、真摯に御答弁いただきました理事者の皆様、資料作成に御協力いただきました職員の皆様、また正副委員長に感謝を申し上げ、区政杉並クラブ岩田いくまの意見開陳といたします。

小林ゆみ委員。
far rightの小林ゆみです。議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算、各特別会計、予算特別委員会に付託された各議案について意見を申し述べます。 杉並区の来年度予算案全体を見て率直に申し上げると、区政としての優先順位の在り方に明確な課題があると感じました。岸本聡子区長の就任当初から一貫して見られる傾向ではありますが、本来最優先で取り組むべき課題よりも、理念先行で、本来自治体が熱を上げる必要のない施策が前に出てきているように感じます。 まず、財政について見ていきます 歳入については、来年度も引き続き特別区税の増収が見込まれていることもあり、見かけ上は順調です。ただ、これをもって直ちに安心できる状況ではないことは区長御自身も分かっているはずです。質疑の中でも確認したように、生産年齢人口は減少、総人口も減少することが確定しており、少子化は想定以上のスピードで進んでいます。物価も上がり、建設費も上がり、国際情勢も不透明です。これだけの不安材料がそろっていてなお、今余裕がありますという前提を崩さないことについては、ある意味すごいなと思っています。こうした状況であれば、今のうちに備えるべきと考えるのが自然ですが、杉並区の姿勢はむしろ今のうちに使うことを優先しているように見受けられます。今の財政状況は決して余裕がある状態ではなく、たまたまもっている状態です。その違いをどう認識しているのかが将来への備えを大きく左右します。 庁舎整備基金についても、毎年20億円を積み立てることにより、目標額である400億円のうち75%は15年間で積み上げられるという前提でした。しかし、質疑の中でも、この前提のままでは目標達成が困難であるとの認識が区から示されており、大きな見直しが必要です。 施設整備基金についても同様です。決算剰余金の5割にとどめるのではなく、財政的な余裕がある場合にはより積極的に積立てを行うべきです。質疑においては、状況に応じて5割を超える額を積み立てているとの答弁がありましたが、そうした対応がなされているのであればなおさら、その考え方を明確に位置づけるべきではないでしょうか。運用に委ねるのではなく一定のルールとして整理することで、将来に向けた安定的な財政運営につながると考えます。 総合計画の見直しに当たっては、現行の楽観的な行財政運営の前提そのものを見直すよう強く要望いたします。 また、災害対策についても、200億円を確保するとされていますが、実態としては使途が特定されていない財政調整基金の中に置かれているにすぎません。こうした状況で災害対応に備えていると言えるのかと、区民の立場から見ても疑問が残ります。そもそも、防災対策として自信を持って区民に防災カタログギフトを配ってしまうようなピントがずれた杉並区が、本当に災害対応に備えられているのかという大きな不安もあります。区からは、災害に限らず、様々な危機に柔軟に対応するためとの説明がありましたが、例えば、大規模災害に加え、急激な景気悪化や感染症の流行など複数のリスクが同時に顕在化した場合、現行の枠組みで十分に対応できるのかということについては、慎重な検討が必要ではないでしょうか。柔軟性を重視すること自体は否定しませんが、その結果として備えの実効性が曖昧になってしまっては、本来の目的を果たしているとは言えません。 行財政改革の取組についても不十分です。限られた財源の中で持続可能な行政運営を行うためには、歳入の確保と歳出の見直しを一体的に進めていくことが不可欠です。しかし、まず歳入の面においては、自主財源の確保に関する取組が十分に進んでおりません。他自治体が新たな取組に挑戦している中で、杉並区の動きは慎重というよりも明らかに停滞しています。このまま好調な税収に依存して自助努力を欠いた財政運営を続けることは、将来的なリスクを高めるものと考えます。また、歳出の面においても、今回の予算編成を見る限り、事業のスクラップ・アンド・ビルドが十分に行われているとは言い難く、既存事業の見直しが不十分なまま新たな事業が積み上がっています。本来であれば、事業の必要性や効果を厳しく検証し、優先順位に応じて見直すべきところですが、答弁の中でその姿勢が十分に示されたとは言えませんでした。このままでは歳出構造の硬直化が進み、将来世代への負担の先送りにつながるのではないかと懸念しております。 次に、人員体制とAIについてです。 区の職員数は年々増加しています。必要な人員の確保自体は否定しません。しかし、総務財政委員会の資料によれば、職員数は令和6年度の3,583人から令和8年度には3,730人、3年間で147人の増加を見込んでいます。本来、AIやデジタル化の推進によって業務の効率化を図り、その成果を人員配置や採用計画に反映させていくべきですが、現状ではその連動が十分に図られているとは言えず、人員が増加し続けていることから、構造的な課題があるのではないかと考えます。また、人口減少が見込まれている中、職員数を増やす方向でのみ対応している点については、将来的な持続可能性の点から懸念があります。 AIについても、導入したという段階にとどまっており、質疑の中では、どの業務にどのように活用し、どの程度の効率化につなげるのかという具体的な戦略が十分に示されませんでした。AIの活用の必要性が認識されているにもかかわらず、具体的な活用方針が不明確なままである現状は、行政運営としても適切とは言い難いです。自治体業務の在り方そのものを見直さなければ、今後の人材不足や行政需要の変化に対応することは困難です。AIは単なる補助的な手段ではなく、業務構造そのものを見直す前提で活用すべき段階に来ていると考えます。 なお、職員数の増加に関する私の質疑に対し、区からは、職員数の削減は容易ではないため、事業のスクラップや統合を通じて長期的に人員の適正化を図っていく必要があるとの認識が示されました。この認識についてはむしろ強く共有するところです。しかしながら、そのような認識が示されているにもかかわらず、複数の他委員の質疑を聞く限り、事業の見直しや統合が十分に進められているとは言い難く、具体的な取組が見えてきません。結果として、人が足りないから増やすという発想から抜け出せず、構造的な非効率を固定化しているように見えます。したがって、人員計画とAI、デジタル化の取組が十分に連動していない現状では、人員見通しそのものの前提の立て方が誤っています。業務の見直しや効率化を進めているにもかかわらず、結果として職員数が増加し続けている現状については、その構造が適切であるのか、改めて検証することを要望しておきます。 あわせて、区の答弁で繰り返される新たな行政需要に対応するためという説明についても、改めて整理が必要だと考えます。新たな需要への対応自体は否定しませんが、その需要が本当に行政として担うべきものなのか、また優先順位として妥当なのかという検証が十分に行われているようには見えません。一部の活動家のニーズや特定の分野に対する岸本聡子区長の強い要望がそのまま事業化、予算化されているように見える場面もあり、岸本区長が区財政を私有化し、結果として行政の役割が過度に拡張しているのではないかとあきれています。 また、人員配置の在り方についても課題があります。育児休業に伴う代替職員を原則として正規職員で補充している現状では、構造的に職員数が増加し続けることになります。しかし、質疑でも確認したとおり、職務単位で見れば、全てを正規職員で担う必要はなく、会計年度任用職員で対応可能な業務も一定程度存在しています。業務の性質に応じた人員配置を行わなければ人件費の増加を抑えることはできず、持続可能な行政運営とは言えません。 続いて、個別の施策について見ていきます。 まず、子供の命と安全についてです。 昨年、区立保育施設で園児が施設外に出てしまう事故が発生しました。しかも、杉並区が対策をしたと私に答弁した後の今年の初めに再発しています。これはつまり、対策したつもりで終わっていたということです。また、この件について、区は事故と言ったり、いまだに答弁で事案と発言する始末です。園児の抜け出しという重大な事象の位置づけすら適切に整理ができていない時点で、危機意識を欠いているとしか言えません。 さらに、区の説明の中で現場の保育士に原因が寄っていることも気になります。昨年の事故発生時、区はヒューマンエラーという言葉を繰り返し用いておりましたが、現場で子供たちの安全に必死に向き合っている保育士の皆さんの努力や注意に依存する仕組みには限界があります。加えて、質疑の中で、残る全ての区立園27園に電子錠を設置した場合でも、費用は1,000万に満たないという趣旨の答弁がありました。子供の命と安全に直結する対策がこの程度の規模で実現可能であるにもかかわらず、速やかに実施されていない現状は、優先順位の在り方として適切であると言えません。いつ区の対応が不十分であることで転園を申し出る御家族が出てきてもおかしくありません。 何度も同種事故を繰り返している以上、再発防止と本気で言うのであれば、電子錠の設置をはじめとした構造的対策を講じる以外に区の本気度を示す方法はありません。再発防止を本気で図るのであれば、電子錠の設置をはじめとした構造的な対策を確実に講じるべきです。問題は人ではなく構造です。しかしながら、その構造を変えるための予算や仕組みが今回の予算から見えてこないため、区で子育てをする一人の親として、強い不信感と失望感を抱かざるを得ません。 次に、多文化共生施策です。 多文化共生という言葉自体は否定しません。ただ、言葉としてきれいであることと政策として妥当かは別の話です。外国人の子供向けの日本語指導までは理解できますが、例えば算数や理科の指導まで無償で提供するとなると、それはもう学力補完です。そうなると、同じように困難を抱える日本人の子供たちとの公平性は担保されません。日本人を差別するのかという方も当然いるでしょう。このように誤った方向へ多文化共生施策を進めていくことに、納税者である多くの杉並区民の理解は得られないと考えます。多文化共生というのなら、行政には、外国人だけのコミュニティーをつくって外国人だけで居心地のいい場所を提供するのではなく、今あるコミュニティーへ外国人がなじめるような仲介役にこそ汗をかいていただくことを要望します。多文化共生の本質を見誤る施策だけはおやめください。 次に、教育分野です。ここが今回一番の問題であります。 区では現在、いじめ重大事態が発生し、全国的にも報道されています。普通に考えれば最優先はここですが、来年度、いじめ対策事業の一部は見直し・縮小、一方で包括的性教育は支援。正直、逆じゃないですか。しかも、包括的性教育は中身の幅がかなり広く、定義も基準も曖昧なまま現場に任せれば、内容によっては子供の発達段階に合わない指導になる可能性もあります。包括的性教育については、海外のように「自慰行為の方法を教える」のような、内容によっては子供の発達段階に悪影響を与え、児童虐待と評価されかねないリスクも否定できません。それよりも先に、基礎学力と安心して学校に通える環境の確保、本来であれば、まずこういった点について区民から十分な納得感を得ることが最優先です。その点が私はまだまだ足りていないなと感じています。 また、ジェンダー施策についても、区は外向きには積極的に発信しているようですが、中身を聞くと課ごとにばらばらです。正直、やってる感はあるけれど中身は整理されていない、そのような状態にあると受け止めています。やるのであれば責任を持って整理する、やらないのでれば関与しない、そのいずれかであるべきです。ジェンダー主流化と何となく聞こえのいいことを言いながら、課ごとに連携が取れてない今の状態が一番中途半端です。もっとも、私はやる必要性を全く感じていませんが。 そして、最後にいじめ対策です。 重大事態が発生している中で、来年度予算では、いじめ問題対策委員会の運営経費や弁護士による研修講座など、従来の取組については実績に基づき見直し、結果として縮小されています。一方で、新たな取組や別の事業に予算が配分されていることは承知していますが、いじめ重大事態が現に発生している状況において、既存の対策を縮小することが適切であったのかについては強い疑問が残ります。そして何より、被害児童や保護者がこれを知ったらどう感じるのか、その想像力が決定的に足りていないように見えます。 加えて申し上げますが、いじめ被害に遭われた児童に対する区長の発言についても極めて重く受け止めています。被害を受けた側に寄り添うべき立場にあるトップの発言として適切であったとは到底言えません。むしろ、被害児童や保護者の心情を十分に酌み取ったものとは言い難く、その認識には大きな問題があると考えます。いじめという深刻な問題に対して、こうした認識のまま施策や予算が組まれているのであれば、その方向性自体に強い懸念を抱かざるを得ません。他の委員との質疑を聞いていても、全国報道される重大事態に対する危機感が十分とは言えない場面が多々ありました。区としての対応が全国から注目されている状況で、その認識の軽さは看過できません。 その上、暴力を伴ういじめについて、警察への対応は一義的には保護者とのこと。対応は保護者任せ、関連予算は縮小、これで子供の命と安全を守ると言われても説得力を欠いています。一言で言えば、今の杉並区の教育行政、とりわけいじめ対策については、区民に対して我々を信用してくださいと言う資格がないほど区民からの信用が失墜していることを自覚していないように見受けられます。ですので、私には、予算審議を通じて、教育委員会のいじめに対する全ての答弁が空虚に聞こえてしまいました。そんな危機的な今だからこそ、区長部局は寝屋川市のように前面に出ていじめ対策に取り組む覚悟を示すタイミングであるのに、区長の口から私が全責任を負うという言葉を聞くことは最後までありませんでした。覚悟のないリーダーに子供の命と人権を守ることは絶対にできません。そのことは強く申し上げておきます。 本予算案を通して見えるのは、聞こえのよい理念や新しい言葉には熱心だが、本当に優先すべき現実の課題には向き合えていない区政の姿です。行政に求められるのは、聞こえのよい理念ではなく、現実に対する責任ある選択です。その選択が誤っているとき、最も影響を受けるのは声を上げにくい立場の人たちです。理事者の皆様方にはこの原点に立ち返って区事業を見詰め直していただきますよう強く要望しておきます。 以上述べた理由により、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算には反対いたします。 議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)には、年度が始まる前にもかかわらず財源保留の取崩しを行うという点から反対いたします。 各特別会計、その他予算特別委員会に付託された各議案については、特段問題がないと判断し、いずれも賛成いたします。 本予算委員会で誠実に御答弁してくださった理事者の方々、正副委員長に感謝を申し上げます。 そろそろ結びの言葉といたしますが、エイブラハム・リンカーンは次のように述べています。Those who deny freedom to others deserve it not for themselves.他者の自由や尊厳を軽んじる者にそれを語る資格はない。この言葉は今の杉並区政の在り方に対しても極めて示唆的であると考えます。子供の命と安全に真剣に向き合わず、優先順位を誤った施策に力を注いでいる現状をもしリンカーンが見たらどう評価するでしょうか。少なくとも許容される水準には達していないと考えます。現在の杉並区政の優先順位は、子供の命と安全を最優先に据えたものとは評価できません。こうした区の判断は速やかに是正されるべきであると申し上げ、far rightの意見といたします。

安斉あきら委員。
令和8年度一般会計予算、各特別会計予算と予算特別委員会に付託された議案について意見を述べます。 予算編成の問題について。 新年度予算案は岸本区政における任期最終年の予算編成となります。残任期間が約3か月あることを踏まえ、次期区長選挙を見据えつつ、堅調な歳入基盤を背景に、多数の新規事業及び既存事業の拡充が計画されていることが区政経営計画書から確認できます。本来は、選挙後に就任する新区長が、自身の政策方針に基づき、本格的な予算編成を行うことが適切と考えます。また、人件費及び義務的経費など不可欠な支出については、最小限を確保し、区政運営に支障が生じない範囲に限定することが望ましく、新規事業や拡充事業は選挙後に補正予算で対応することが妥当です。しかしながら、岸本区長が任期の最後に本格的な予算編成を行ったことは大変遺憾であり、その傲慢な姿勢は評価できず、大きな問題があると強く指摘をしておきます。 新年度予算の基本的な考え方には重大な問題があります。国の経済見通しを前提とした歳入見込みは、海外経済の不確実性や金融市場の変動といったリスクを十分に織り込んでおらず、特別区財政交付金の増収を前提とした極めて楽観的な設計となっております。さらに、令和9年度以降に予定されている固定資産税の見直しや税源偏在是正措置が特別区財政に深刻な影響を及ぼす可能性が明記されているにもかかわらず、その財政影響の試算や複数シナリオの提示は一切ありません。将来のリスクが分かっていながら、あえて見ないふりをしていると言われても仕方ありません。区民に対して責任ある財政運営を示すのであれば、楽観シナリオだけでなく、厳しい前提も含めた複数のケースを提示し、その上でどのような備えを行うか明らかにすることが不可欠であります。しかし、新年度予算にはその姿勢が見られません。 ふるさと納税の問題について。 ふるさと納税制度による区民税の流出は既に約66億円に達しています。これは区財政にとって構造的な打撃であり、今後も継続することが見込まれる深刻な問題です。しかしながら、ふるさと納税制度に関する課題は制度設計自体に起因しており、専任職員を配置して返礼品競争へ安易に参加したとしても、実効性の高い対策とは言えません。限られた人的資源は、より具体的かつ効果的な区民サービスの提供に充当することが合理的であると指摘をしておきます。 歳出面では、扶助費、人件費などの義務的経費が増大しているにもかかわらず、その抑制策や構造的な見直しが示されていません。財政の硬直化が一層進むことが強く懸念されます。特に、老朽化した区立施設の更新需要が集中する時期に入っているにもかかわらず、更新費用の総額、優先順位、財源確保策が明確に示されていません。施設マネジメント計画と予算が十分に連動しておらず、将来世代の負担がどの程度になるか、区民にも議会にも見通せない状況です。これは将来の大きな財政リスクを先送りしているに等しく、極めて無責任な姿勢と言わざるを得ません。 DX推進の問題について。 DX推進の投資額、維持費、効果測定の指標が十分に示されておらず、費用対効果が不透明なまま予算が計上されています。区民サービスの向上につながるのか、業務効率化に資するのか、その判断材料が不足しています。DXは、やればよいというものでなく、何のためにどの業務をどれだけ効率化し、どの程度のコスト削減やサービス向上につながるのかを具体的な数値とともに示して初めて投資としての正当性が認められます。新年度予算はその水準に達しておりません。 要員配置の不適切さと超過勤務の常態化の問題について。 令和8年度予算の執行前に、各課における要員配置が適切に行われてないことが明らかになりました。業務量と人員体制のアンバランスが放置され、結果として不要な超過勤務が常態化する組織構造となっています。行政運営は、本来、最少の経費で最大の効果を追求するべきものです。しかし現状は、非効率な要員配置によって、超過勤務という形で人件費を膨らませ、しかも職員の健康や士気を損なうという最悪の結果を招いています。これは区長が組織マネジメントを怠ってきた結果であり、納税者である区民への背信行為と言わざるを得ません。区政の根幹である人員配置がここまでゆがんでいる以上、予算の前提そのものが揺らいでいます。 ワーク・ライフ・バランス施策の問題について。 区長はこれまで、ワーク・ライフ・バランスの推進を自らの看板政策として掲げてきました。しかし、実際の職場では、長時間労働や過剰な業務負担が解消されないまま、異常な労働環境が続いています。施策はスローガンと見栄えのよい資料にとどまり、現場の職員が実感できる改善にはつながっていません。ワーク・ライフ・バランスを語りながら、実態としては超過勤務を前提とした予算編成と人員配置を続けている以上、口先だけとの批判は免れません。区政運営において、職員が持続可能な形で能力を発揮できる環境を整えることは不可欠です。現状はその基本すら満たしていません。 役職定年の管理職の例外的任用問題について。 新年度の予算編成においても、苛酷な労働環境が放置され、特定管理職の例外的任用では、3割もの大幅な給与減額が行われています。本来であれば、同一労働同一賃金の原則に従い、給与と役職は一致すべきです。23区特別区人事委員会の制度的限界を理由にせず、例外的な任用を解消する目標を明確に示すことが重要です。管理職の処遇は責任や成果に応じて行うことで、組織全体のモチベーション向上や理想的なロールモデルの設定につながります。しかし現状では、経営的視点や具体的な課題解決目標が十分に示されておりません。改善を求めます。 本庁舎改築の問題について 本庁舎改築は、単なる建物更新ではなく、行政組織の在り方そのものを問う事業であり、定数管理とDXやAI化の視点を欠いたまま庁舎規模を決定すれば、過大投資による財政負担、さらには行政効率の低下を招くおそれがあります。今後の計画策定においては、DXやAI化による業務削減効果を定量的に評価し、庁舎規模、仮庁舎規模、財政計画に反映させることが不可欠であることを指摘しておきます。 いじめ対策問題について。 いじめ対策は条例を制定するだけでは解決できません。学校は教育の場ですが、未成年による深刻な暴力行為は刑法の暴行罪や傷害罪となり、場合によっては警察が介入すべき問題です。新年度には教育委員会の組織再編で対応強化が予定されていますが、罰則規定がなければ実効性は期待しづらい状況です。委員会の質疑では、岸本区長が個別のいじめ問題について被害児童への謝罪をしなかったことが明らかになり、区長としての責任意識が希薄であることを確認しました。今後は教育委員会任せとせず、罰則つきの条例改正を求めます。 公用車私的利用の問題についてです。 前区長の公用車私的利用が批判をされていましたが、岸本区長も選挙応援で公用車を使用していたことが委員会質疑で明らかになりました。公用車の利用は公私の区別と説明責任が問われる象徴的なテーマです。手段として公用車を利用し、目的は選挙応援となれば、手段と目的の両面から見て適切な利用とは言い難いと言えます。前任者を批判しながら自らも同じことを行うのであれば、それは区民を欺く行為であり、区政への信頼を大きく損ないます。岸本区長による公用車の不適切な利用については、極めて遺憾な事態であり、厳正な自己反省と再発防止策の徹底を強く求めておきます。 岸本区長の退職金の支給の妥当性に対する問題について。 新年度予算には岸本区長の退職金も盛り込まれております。特別職である区長の退職金は功労への報賞という意味合いも持ちます。しかし、この4年間の岸本区政を振り返ると、定員管理方針の見直しに数値的な根拠が乏しかったことや、要員配置の不備、ワーク・ライフ・バランス施策の実効性不足、行政改革の後退、学童クラブの待機児童数全国ワーストワンになったこと、情報隠蔽が繰り返された点など、多くの深刻な課題が浮かび上がります。そのような中、僅か4年の任期で岸本区長に1,567万円もの退職金を支給することが適切なのか、疑問が残ります。一般の係長級職員では、39年勤務して2,230万円の退職金となっております。この比較からも、区民感情や行政責任の観点から見て妥当とは言い難い状況です。区長は区政の最終責任者ですが、その責務を十分に果たしてない現状で、多額の退職金を区民の税金から支出することについて区民が納得できるとは到底思えません。 以上申し上げたように、予算編成の問題について、ふるさと納税の問題について、DX推進の問題について、要員配置の不適切さと超過勤務の常態化問題について、ワーク・ライフ・バランス施策の問題について、役職定年管理職の例外的任用問題について、本庁舎改築の問題について、いじめ対策問題について、公用車私的利用問題について、岸本区長の退職金支給の妥当性に対する問題について、これらいずれも区政運営の根幹に関わる重大な問題です。本来予算とは、区民の負託に応え、将来世代へ責任を果たすための区政の設計図であるべきです。しかし、令和8年度一般会計予算は、財政リスクを直視せず、組織運営のゆがみを是正せず、区民への説明責任も十分に果たしていないと言わざるを得ません。よって、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算には反対といたします。 また、議案第37号令和8年度杉並区一般会計補正予算(第1号)については、財源保留額を充てて補正予算の提案をしていることから反対といたします。 その他の特別会計予算、本委員会に付託された議案には賛成をいたします。 最後に、予算審査に際し、真摯に御答弁をいただきました理事者の皆様、資料作成に御協力いただきました職員の皆様、また正副委員長の委員会運営に感謝を申し上げまして、杉並区議会国民民主党の意見開陳とさせていただきます。 それと、改めて最後にちょっと指摘をしたいんですが、区長はこの意見開陳の場で、朝からずっと見ていますと、ほぼほぼパソコンを触っていじっているということでございます。何をやっているか全く分からないんですが、予算というのは、区長が提案をして、そして私ども議員がそれを審査するという場ですので、どんな忙しい仕事があるのかよく私は分かりませんが、区長の姿勢としてどうなのかなというふうに思います。聞く耳を持たない姿勢というのは議会軽視であり、看過できません。猛省を促して、私の意見開陳といたします。

赤坂たまよ委員。
杉並区議会立憲民主党として、議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算、各特別会計予算並びに当委員会に付託されました諸議案について意見を述べます。 政府は、内閣府が示した令和8年度の経済見通しにおいて、物価上昇の落ち着きや個人消費の回復などを背景に、日本経済は実質GDP成長率1.3%程度のプラス成長を見込むとしております。しかしながら、区民生活の実感は必ずしもこの見通しどおりとは言えません。長引く物価高に加え、賃金の上昇が一部あるといっても、生活費の増加に追いつかない状況もあり、そもそも賃金が上がっていない人のほうが多い現状からすると、家計の負担感は依然として強いものがあります。さらに、イスラエル及びアメリカによるイランへの攻撃を契機とした中東情勢の緊迫化は、エネルギー価格や物価のさらなる上昇など、日本経済にも大きな影響を及ぼすことが懸念されています。こうした先行きの不透明さの中でこそ、基礎自治体である杉並区には、日々の暮らしの中で困難を感じている区民の声に丁寧に耳を傾け、その実態に即した区政運営を進めていくことが強く求められています。 一方、近年の税制改正により、特別区全体の財源への影響は累計で2兆円を超える規模となっています。本来、自治体の行政サービスを支えるべき財源への影響は、安定的な財政運営の観点からも課題があります。国においては、日本全体の持続可能な発展の視点から、地方税財政制度の在り方について丁寧な検討が求められます。杉並区としても必要な意見を適切に伝えていくことを要望しておきます。 では、各分野について意見、要望を述べていきます。 まず、防災・防犯分野です。 昨年9月の擁壁崩落事故を受けて、安全性に問題のある擁壁を解消するため、既存擁壁の建て替えなどの設計費や工事費の一部助成を始めることは、区民の安全・安心の確保のためと判断し、評価いたします。 震災救援所等における備蓄品の充実については、近年の災害の教訓を踏まえ着実に整備が進められたこと、また、第二次救援所の中に母子救援所機能を持たせることにしたことは評価します。しかしながら、避難所運営の国際基準として知られるスフィア基準と比較すると、依然として課題があることも事実です。避難所生活の質は災害関連死を防ぐ上でも極めて重要です。とりわけ、トイレ環境、衛生用品、プライバシー確保の観点、また性的マイノリティーの方々への配慮など、さらなる取組を要望しておきます。 防犯対策については、単なる犯罪対策にとどまらず、地域コミュニティーのつながりを基盤とした犯罪を生まないまちづくりを推進することが重要であり、地域との連携をより一層強化することを要望しておきます。 次に、まちづくり・地域産業です。 住宅に困窮する低額所得者を対象とした家賃及び転居費用助成については、住宅確保が困難な方々にとって大きな支えとなる施策であり、一定の前進として評価いたします。しかしながら、近年の住宅価格や家賃の高騰、そして増加する単身世帯の実態を踏まえると、対象範囲や支援の内容は依然として十分とは言えません。特に、非正規雇用など不安定な就労環境に置かれやすい中高年女性の単身世帯では、住居確保が大きな生活不安につながっています。住宅政策は福祉政策でもあるという認識の下、居住支援制度のさらなる拡充を要望しておきます。 都市計画道路の整備は地域の暮らしやコミュニティーに大きな影響を与えます。これまでも、各地域において様々な声を聞きながら、区と住民と共に進めてきていますが、来年度においても、仮称デザイン会議などにおいて地域住民の声を丁寧に聞きながら、合意形成を大切にしたまちづくりを進めることを要望しておきます。 中小企業支援において、創業支援も重要ですが、実態としては、開業後3年以内に約半数の事業者が事業継続に困難を抱えると言われています。区としても、地域経済の重要性に鑑み、創業後の事業者を継続的に支える仕組みの構築を要望しておきます。 農地は、杉並区においても年々減少している中、都市の貴重な環境資源であり、地域の食や教育、防災にも寄与するものであり、今後ますます重要になります。しかしながら、現状の農業支援は十分とは言えません。農地保全、担い手支援、都市農業の価値発信など、区としてより積極的な農業支援策を展開することを要望しておきます。 商店街支援について、様々な支援が用意されていますが、手続書類の煩雑さに対し、簡素化してほしいという声があり、また、もっと個人店支援もしてほしいという声があります。ぜひこのような視点も区としては認識してもらえるように求めておきます。 次に、環境・みどり分野です。 ゼロカーボンシティ機運醸成事業について、ユース世代を対象とした気候変動対策のワークショップを継続する点は、気候危機の分野ではユース世代が主体的に取り組んでいる傾向も見られることから評価します。引き続きその声を丁寧に受け止めるとともに、他の意見も施策に反映していくことを求めておきます。 受動喫煙防止対策については、2か所の設置が決まったパーティション型喫煙所について、さらに拡充できることを求めておきます。 資源プラスチックの分別回収については、プラスチックだけでできているか否かを分かりやすく伝える工夫を要望しておきます。 次に、健康・医療分野です。 ウイッグ助成について、23年に利用した当事者の一人として、金額が3万から10万に、1回の利用から2回利用可能となったことはうれしい限りです。また、対象が拡大されたことは、利用する当事者の方たちにとって大きな前進で、評価します。必要な人に情報が届くように要望しておきます。 次に、福祉・地域共生です。 今年度、ジェンダー平等審議会から答申が示され、来年度はその内容を踏まえた取組が本格的に進められることになると思います。ジェンダーの視点を施策全体に行き渡らせるためには、全庁的かつ組織横断的に組織的な取組が不可欠です。時間をかけて着実に進めていくことが求められる課題であり、今後一歩一歩前進していくことを期待しています。 介護人材の確保、定着に向けて、介護職員や介護支援専門員に対する区独自の居住支援補助制度を創設したことは評価します。単身高齢者の増加が見込まれる中、介護人材の確保は喫緊の課題です。今後も本制度を継続し、着実に取り組んでいくことを求めておきます。 また、介護事業者が行う介護人材の採用活動に係る経費について区独自に補助をすることも、他の職と比較して平均就業年数が短い介護職に対し有効な手段とし、評価します。 次に、子ども分野です。 区立児童相談所の開設について、単なる組織整備にとどめることなく、子供一人一人の最善の利益を実現する拠点として機能させるため、人的体制の充実、里親支援の強化、社会的養護を離れた若者への自立支援の拡充に引き続き積極的に取り組むことを要望しておきます。 次に、学びについてです。 エデュケーション・アシスタントの拡充、また区費時間講師の臨時的増員は、教員の働き方改革に必要な施策として評価します。しかし、現場の教員からは、長時間労働やハラスメントの問題などの声もあり、教育委員会はしっかりと現場の声を聞いた上で施策を検討していくことを求めておきます。 不登校対策としては、分教室型の学びの多様化学校が令和10年4月をめどに設置予定となり、期待するところです。多様化学校ができるまでの間も、しっかりと不登校対策はやっていただくよう要望しておきます。 文化・スポーツ分野です。 多文化共生について、異国に住むということは当事者でなければ分からない様々な問題があると思います。外国の方も同じ住民として安心して暮らせる杉並区になることが共生社会としてあるべき姿です。多文化共生拠点事業は、まさに外国の方の受皿になるように期待しています。 平和への思いを世代を超えてつなぐための取組について、戦争体験を語り継ぐ方が減少していく中で、仮称杉並区平和施策に関する区民懇談会を設置することは評価します。さらには、戦争を体験した方たちの貴重な資料が残っていることに鑑み、平和資料館もしくは平和資料室の設置について要望しておきます。 暑さ対策に係る取組についてです。近年の暑さは毎年記録が更新され、昨年の6月は、1898年の統計開始以来、過去最高を記録したそうです。記録が更新され、暑さを感じることが早まるような状況の中、屋外運動場への対策拡充や給水スポットの拡充、また職員向けの対策などを実施することは評価します。暑さ対策は命に関わる問題です。今後も積極的な対応を要望しておきます。 区政経営改革推進計画の取組についてです。区立自転車駐車場の管理運営を効果的、効率的に行い、利用者の利便性を高めるための杉並区施設運営パートナーズ制度の導入については、キャッシュレス化を望む区民の声なども多く、ニーズに合致していると言え、評価します。 敬老会の見直しについては、アンケートによる声を反映しながら、当事者の方たちの意向が反映できるような社会になることを求めておきます。 職員の働き方について。令和7年度実施のエンゲージメント調査の結果などを踏まえ、8年度以降、働き方の改善が前進するように、積極的な取組を求めておきます。 協働推進計画の取組についてです。意見募集型ポータルサイトのすぎなみボイス、地域共創型ポータルサイトのすぎなみプラスがさらに区民に広がり、誰もが利用しやすい工夫とともに、区との協働の取組が前進することを要望しておきます。 また、複数の主体が共通の目的を達成するために対等な立場で協力し共に活動すること、つまり協働の観点からは、職員が地域に入り、住民と共に考え、共に動きながら地域社会をつくり上げていくことが重要です。来年度は住民との連携がさらに広がることを期待しています。 デジタル化推進計画の取組についてです。BPR支援によって業務の一連のプロセスや証票類などの事務の全体像を見える化し、効率的な業務フローに置き換えていくものとなっていること、効率化に伴う業務時間が短縮され、職員の手取り時間が確保されること、人事異動にも左右されにくい組織運営が可能となることを効果として想定していることを踏まえ、評価します。実践率が上がることを求めておきます。 るる意見を述べてきましたが、施策を実現していく上で、その影響を受けるのは区民一人一人です。だからこそ、区民が主体的に関わり、区と共に考える対話の積み重ねが必要だと思います。仮称デザイン会議、グリーンインフラ杉並区民会議、柿木図書館及び周辺施設の更新等に関するワークショップ、仮称下井草まちづくりラボなど、住民の方が参加し、施策について考える会が複数ありますが、私自身もできる限り傍聴してきました。区民の皆さんが参加し、意見を述べ、職員も交えながら参加者同士が議論をし、テーマに対し真剣に取り組んでいる姿は頼もしく感じました。計画に対する決断の重みは言うまでもありませんが、その過程にどれだけ区民の意思が反映されているかこそが問われていると思います。民主主義とは、多様な意見、とりわけ少数の声にも向き合いながら議論を重ねていく営みです。対話の区政は、まさにその民主主義の実践そのものです。令和8年度においても、住民の声を真摯に受け止め、安心・安全な暮らしを守り、そして民主主義をさらに前へと進めていく杉並区であることを期待しています。 以上より、令和8年度杉並区一般会計予算及び特別会計予算、その他当委員会に付託された議案について、区民一人一人の暮らしを支え、安心して生活できる地域社会の実現に資するものと評価し、賛成いたします。 なお、本委員会の審議において、田中ゆうたろう委員は怒号とも受け取られる言動が見られ、また、先ほどは演台を強くたたく行為、ばかという侮辱言葉を3回も発するなど、議会の品位を損なう行為を行い、看過できません。また、威圧的な発言により理事者を萎縮させてしまう状況は望ましいものではありません。区民の負託を受けた議会として、今後は冷静かつ理性的な議論をすることを強く求めておきます。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意を持って御答弁をいただきました区長、教育長はじめ理事者の皆様、資料の作成に当たられた職員の皆様、円滑な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、意見開陳を終わります。(発言する者あり)

お静かに。 これをもちまして意見の開陳を終了いたします。 これより付託議案ごとに採決をいたします。 議案第13号杉並区職員の給与に関する条例及び杉並区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第14号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第15号杉並区立すぎのき生活園条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第16号杉並区立自転車駐車場条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第17号杉並区営住宅条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第18号杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第19号杉並区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第20号杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第21号杉並区選挙長等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第22号杉並区議会議員及び杉並区長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第23号東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第35号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第36号杉並区介護保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第28号令和8年度杉並区一般会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第29号令和8年度杉並区国民健康保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第30号令和8年度杉並区介護保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第31号令和8年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
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