杉並区議会の令和7年第1回が開催され、33件のが提案された。区長と教育長が令和7年度案の編成方針を説明し、自由民主党、日本共産党の代表が質問を行った。物価高騰対策、防災対策、教育施策などが主な議論となった。
- ・令和7年度当初を含む33件のが提案
- ・物価高騰への対策と区民生活の実態把握
- ・被災地支援と防災対策、避難所の環境整備
- ・教育の不適切事案への対応と改善
- ・就学援助の拡充と学校給食費無償化
- ・修学旅行費補助金の検討
- ✓会期を2月12日から3月19日までの36日間とすることに決定
- ✓を常任及び議会運営に付託
- ✓監査委員からの監査結果報告を承認
- ✓各特別の活動経過報告を報告
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// 発言者(5名)
// 発言(38件)

これより令和7年第1回杉並区議会定例会を開会いたします。 本日の会議を開きます。 区長から挨拶があります。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
本日は、令和7年第1回区議会定例会を招集しましたところ、御出席をいただきまして誠にありがとうございます。 本定例会での提案案件ですが、現在のところ、条例案件が21件、財産の取得が1件、令和6年度の補正予算が4件、令和7年度の当初予算が4件、人権擁護委員候補者の推薦が1件、専決処分の報告が2件の合計33件でございます。 何とぞ慎重な御審議の上、原案どおり御決定くださいますようお願いを申し上げまして、御挨拶といたします。よろしくお願いいたします。

説明員は、電子データにより御配付した説明員一覧のとおりであります。 会議録署名議員を御指名いたします。 19番小池めぐみ議員、32番矢口やすゆき議員、以上2名の方にお願いをいたします。 ──────────────────◇──────────────────

これより日程に入ります。 日程第1、会期についてであります。 お諮りいたします。 本定例会の会期は、議会運営委員会の決定どおり、本日から3月19日までの36日間とすることに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、本定例会の会期は、本日から3月19日までの36日間とすることに決定をいたしました。 ──────────────────◇────────────────── 令和7年2月12日 陳情付託事項表 総務財政委員会 7陳情第 1 号 市民と共に「いじめ」「自殺」「児童虐待」「犯罪」等を減らす取り組みについての陳情 7陳情第 5 号 政党機関紙の庁舎内勧誘行為の実態調査を求める陳情 保健福祉委員会 7陳情第 6 号 「杉並区子どもの居場所づくり基本方針(案)の修正」に関する陳情 都市環境委員会 7陳情第 3 号 西荻窪駅前交通広場整備検討を求める陳情 7陳情第 4 号 公共性の高い私道を区道へ区分変更することを求める陳情 議会運営委員会 7陳情第 2 号 議会の審議において、どの議員が、どの請願・陳情に「採択」「不採択」「棄権」したかが分かるような図をつくり、自治体のホームページで公開することに関する陳情

日程第2、陳情の付託についてであります。 電子データにより御配付した陳情付託事項表のとおり常任委員会及び議会運営委員会に付託しましたので、御了承願います。 以上で日程第2を終了いたします。 ──────────────────◇────────────────── 6杉監査第330号 令和6年11月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年10月分 例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 6杉監査第367号 令和6年12月23日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年11月分 例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 6杉監査第368号 令和6年12月23日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度随時監査「国指定史跡荻外荘(近衞文麿旧宅)復原整備工事(竣功)」の結果について(報告) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第199条第1項及び第5項の規定に基づき随時監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 6杉監査第404号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年12月分 例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 6杉監査第414号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度 区民生活部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 6杉監査第419号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度 保健福祉部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 6杉監査第410号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度 子ども家庭部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 6杉監査第416号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度 都市整備部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 6杉監査第411号 令和7年1月28日 杉並区議会議長 井 口 かづ子 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 藤 本 なおや 令和6年度 環境部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。

日程第3、監査結果等の報告についてであります。 電子データにより御配付したとおり監査委員から監査結果等の報告がありましたので、御報告をいたします。 以上で日程第3を終了いたします。 ──────────────────◇────────────────── 令和7年2月12日 杉並区議会議長 井口 かづ子 様 災害対策・防犯等特別委員会 委員長 富田 たく 災害対策・防犯等特別委員会活動経過報告書 災害対策・防犯等特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和6年12月3日 (1)報告聴取 ア 土砂災害警戒区域等の指定解除について イ 道路等の除雪について 令和7年2月12日 杉並区議会議長 井口 かづ子 様 道路交通対策特別委員会 委員長 吉田 あい 道路交通対策特別委員会活動経過報告書 道路交通対策特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和6年12月4日 (1)報告聴取 ア 外環道の進捗状況について イ 鉄道連続立体交差事業及び下井草駅周辺まちづくりについて 2 令和6年12月17日 (1)委員の派遣 東京外かく環状道路に関する調査のため、以下の場所に委員を派遣した。 東京外かく環状道路本線トンネル(北行)東名工事現場(世田谷区喜多見3-1) 令和7年2月12日 杉並区議会議長 井口 かづ子 様 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会 委員長 中村 康弘 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会活動経過報告書 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和6年12月5日 (1)報告聴取 ア 令和6年度「交流自治体中学生親善野球大会」の実施結果について イ 水道施設工事に伴う上井草スポーツセンター庭球場の一部使用中止期間の再延長について ウ 「中野×杉並×豊島アニメ・マンガフェス2024in杉並」の開催結果について エ 令和6年度 障害分野におけるスポーツ等推進の取組について 令和7年2月12日 杉並区議会議長 井口 かづ子 様 DX・議会改革に関する特別委員会 委員長 渡辺 富士雄 DX・議会改革に関する特別委員会活動経過報告書 DX・議会改革に関する特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和6年12月6日 (1)報告聴取 ア 令和6年度 区のデジタル化に関する取組進捗について イ 区立学校におけるICT推進に関する取組の進捗状況等について

日程第4、特別委員会の活動経過報告についてであります。 電子データにより御配付したとおり各特別委員会委員長から活動経過報告書が提出されておりますので、御報告をいたします。 以上で日程第4を終了いたします。 ──────────────────◇──────────────────

日程第5、令和7年度予算の編成方針とその概要について説明を聴取いたします。 理事者の説明を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
令和7年第1回定例会の開催に際しまして、新年度の予算編成の基本的な考え方及び今後取り組むべき重要課題の概要について御説明申し上げます。 昨年元日に発生した能登半島地震では、建物の倒壊や火災によって甚大な被害がもたらされました。9月には、困難を抱えながらも懸命に立ち上がろうとする被災地を記録的な豪雨が襲い、災害の爪痕をより深いものにしました。発災から1年を経て、かつての日常に戻っていないという状況の中、被災地の皆様に改めてお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。 昨年は、冒頭申し上げた能登半島地震をはじめ、各地で震度5以上の地震が発生しましたが、8月には宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、南海トラフ地震臨時情報が令和元年度の制度運用開始後初めて発表されました。宮崎県では、本年1月13日にも再びマグニチュード6を超える地震が発生しました。また、先般、政府の地震調査委員会が、南海トラフ地震の今後30年以内の発生確率を80%程度に引き上げました。こうした状況の中で、多くの区民が首都直下地震をこれまで以上に現実的なものとして受け止めることになったのではないかと思います。また、豪雨災害や猛暑による被害も増えており、気候変動の影響は人の命や暮らしにとって脅威となるということが広く認識されるところとなりました。 このように、多くの方が災害への日頃の備えの重要性を感じた1年だったと思いますが、私は改めて、区民の命、安全・安心を守るという区長としての責任の重さを心に刻みました。引き続きその強い思いを持って防災・減災対策に取り組んでまいります。 一方、世界に目を向けますと、ロシアによるウクライナ侵略は2月で丸3年となり、またガザ地区での戦闘は1年を超え、停戦合意がされたとはいえ、予断を許さない状況が続いています。戦争が長期化することで国際社会の関心が薄れていくことが懸念される中、12月に、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協がノーベル平和賞を受賞しました。これは、被爆者の方々の自らの証言を基にした核兵器のない世界を実現するための努力が広く世界に認められた結果であろうと思います。原水爆禁止署名運動発祥の地である杉並区としても、戦後80年となる本年、非核・平和に向けた思いを次世代につないでいくために何ができるかを考え、行動したいと思います。 アメリカ大統領選挙ではトランプ前大統領が当選し、本年1月に就任しましたが、自国第一主義を掲げた今後の政策に各国がどのように対応していくのかが注目されます。また、戦争の長期化による地政学上の対立とその影響など、我が国を取り巻く状況は絶えず変化しています。 こうした中、国内では、10月の石破茂首相就任と衆議院の解散・総選挙を経て、11月に第2次石破内閣が発足しました。経済対策や外交・安全保障のほか、気候変動対策、能登半島地震を踏まえた災害への備えや被災地復興への取組など、対応しなければならない課題が山積する中で、国が今後どのような政策を打ち出していくのか、しっかりと注視してまいりたいと思います。 さきに述べた戦争や気候変動等の影響もありますが、エネルギー、食料等物価の上昇も続いています。企業の賃上げや最低賃金の引上げ等による一定の効果はあったものの、物価上昇にはいまだ追いついておらず、厚生労働省が発表した昨年11月の毎月勤労統計調査によれば、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は4か月連続でマイナスとなりました。物価上昇に対しては、区としても国の臨時交付金による給付金事業などを行っていますが、今後の対策については、国、都の動向を踏まえて適切に対応してまいります。 ここからは、昨年の区政の主な取組を振り返りながら、今後に向けた考えをお示ししてまいります。 昨年は、気候区民会議を開催し、区民が専門家、事業者等から気候変動の現状などの情報提供を受け、エネルギー、循環型社会、交通、みどりの4つのテーマについて学習するとともに、区の目指す将来の姿と、その実現に向けた具体案を熟議しました。気候変動対策は、熱中症対策や治水等の適応策とCO2削減に向けた取組等の緩和策に大別されますが、これらは現在の社会システムのありようを問うことであり、未来の社会システムを構想することでもあります。区は、気候区民会議の熟議の結果として編まれた33の意見提案を真摯に受け止め、環境、都市整備、保健福祉、教育、防災など様々な視点から組織横断的に検討し、令和7年度以降の事業に生かしていく考えです。 並行して、都市における自然の力を活用して、豪雨や猛暑対策、景観保全、地域づくりなど複数の課題に取り組むグリーンインフラを区民参加で推進するため、研究機関と協定を締結し、技術的支援を得ながらその取組を開始しました。これまで同様に雨水流出抑制対策の取組を進めていくことも重要ですが、グリーンインフラの取組は水害対策の一助になるだけでなく、様々な効果を見込めることも踏まえ、体験型ワークショップを開催するなど、区民との協働により推進を図ってまいります。 2年目となる区民参加型予算の取組は、能登半島地震の発生も踏まえて防災をテーマとし、防災と地域課題を掛け合わせる提案を募集しました。また、今回は行政と区民の協働の公民連携プラットフォームとなるすぎなみボイスとの連携を図ったことで、参加型予算に関する区からの情報にアクセスしやすくなり、投票結果だけでなく、598件に及ぶ自由意見の可視化も進みました。こうした取組もあり、今回は83件の提案をいただき、投票者総数は前年度よりも3割程度増える結果となりました。参加型予算の取組は、何よりも区民が地域の課題を自分事として考え、事業の考察を通じて区政に関わる機会を得ていくことが大切だと考えております。今後もこの取組への理解が一層広がり、多くの区民に参加していただけるよう努めてまいります。 子供の権利や居場所に関する取組についても、当事者である子供の意見を聴きながら検討を進めてまいりました。その結果、子供の権利に関しては、杉並区子どもの権利擁護に関する審議会からの答申を踏まえ、本定例会に杉並区子どもの権利に関する条例を御提案いたします。また、子供の居場所づくりにつきましても基本方針を決定いたしました。どちらの取組も実行計画の一部修正に反映し、条例及び基本方針に基づく取組を進めていく考えです。 また、区立施設マネジメント計画に基づき、施設の今後の在り方と計画を区民の皆さんと共に考える取組を区内4つの地域で行いました。昨年の取組を通じて、私は、区内にくまなく点在する学校、集会施設、図書館等の豊かな公共資源のネットワークを生かして、区民と共に、健康、防災、コミュニティーづくり、環境保全といった様々な課題の解決を目指していくことが大変重要であることを改めて認識しました。旧上荻窪会議室周辺、浜田山駅周辺、西宮中学校周辺の3地域に関しては、それぞれの議論を踏まえた計画の一部修正を行い、その具体化を図ってまいります。本年は、2か年の取組としている旧若杉小学校跡地活用に加え、柿木図書館周辺エリアについて地域の方々との議論を進めます。 人権を尊重する地域社会を醸成する取組についても前進させることができました。この取組は令和5年度の総合計画の改定において新たな施策として位置づけたものですが、昨年4月には、施策の推進を図るため、男女共同参画担当課長に外部人材を登用しました。そして、男女共同参画の取組をジェンダー平等の視点から発展させ、一層推進していくため、ジェンダー平等に関する審議会を設置しました。今後、審議会において取り組むべき課題や目指すべき未来像と実現のための方策について議論を深めていただき、その審議結果を踏まえて区としての具体的な取組を検討してまいります。 また、国籍や民族などを問わず、お互いを尊重し、違いを認め合う多文化共生社会実現に向け、多文化共生基本方針の策定に着手し、このたびその方針を決定しましたので、今後、この方針に基づく取組を進めてまいります。 このほか、多くの方々の御協力を得ながら進めてきた荻外荘復原・整備プロジェクトについて、荻外荘公園の一般公開を開始できたことも大きな出来事であったと思います。当該施設については、オープン以来たくさんの方に来場していただいており、入場待ちをお願いすることもあるとのことです。本年は近接する展示棟もオープンしますので、より多くの方に訪れていただけるよう、運営パートナーである指定管理事業者と協力し運営の工夫を凝らすとともに、荻外荘をはじめとする荻窪三庭園の魅力を発信してまいります。 そして、荻窪三庭園をつなぐ都市型のグリーンスローモビリティーも本格運行を開始し、地域に定着し、根を張り始めています。堀ノ内・松ノ木エリアでは、AIオンデマンド交通の実証運行も始まりました。これらの取組は、新しい都市の移動手段として自転車利用や公共交通ネットワークとつながり、健康的で環境に優しい、またまちを楽しむ移動手段の選択を促す未来型の社会インフラとして発展させてまいります。 教育分野に関しては、この間、多くの区民に御心配をおかけし、議会においても様々な御意見等をいただいてきた教育委員会事務局等における不適切事案等について、昨年11月、その要因分析及び再発防止対策を検討してきた委員会の報告書が取りまとめられました。この報告書は今後の教育委員会事務局組織の改革に向けた重要な指針になるものと受け止めています。教育の現場には、報告書で取り上げられた事案だけでなく、教員の不足やいじめ重大事態の増加、不登校対策や学校ICTの推進など多くの課題があり、その対策が急務となっています。渋谷教育長の下、教育委員会が進める組織改革と教育行政の信頼を取り戻すための取組などに対しては、しっかりと手を携え、支援をしてまいります。 ここで改めて、私の予算編成に当たっての基本的な考え方について3点申し述べます。 第1に、区民の命と暮らしの安全・安心を守るために必要な予算を重点的に計上したことです。 昨年の能登半島地震や日向灘の地震などの発生に伴い、多くの区民の災害に対する危機意識は高まったものと思いますが、こうした意識は時間の経過とともに薄れていってしまうことは否めません。そこで、阪神・淡路大震災から30年の節目でもある今年は、改めて首都直下地震等の発生に備え、区内建築物の耐震・不燃化の促進や震災救援所の備蓄品の充実、杉並中継所跡地を地域内輸送拠点等の機能を備える防災拠点とするための整備を進めます。加えて、区民一人一人が災害への備えを自分事と捉え、ひいては各家庭での災害への備えと防災意識の向上につなげるきっかけにするとともに、各地で強盗事件が多発していることを踏まえ、防犯の備えについても促進していくため、区内全世帯を対象に防災・防犯用品カタログギフト配付事業を実施します。実施に当たっては、区公式LINEへの登録も御案内し、災害時に区からの情報を確実に伝えられる取組を進めます。 また、昨今の記録的猛暑を踏まえ、熱中症対策として、給水スポットの拡充や屋外運動場へのミスト扇風機の追加設置を行うほか、区立公園への植樹や日よけ棚の設置等により日陰を創出します。さらに、一部の区営住宅では二重窓を設置し断熱効果の検証を行うとともに、区立学校の天井断熱化等に取り組みます。 第2に、先行き不透明な時代において、将来にわたり持続可能な財政の健全性の確保に努めたことです。 政府は、令和7年度の経済見通しにおいて、実質GDP成長率は1.2%程度、名目GDP成長率は2.7%程度としています。一方、令和7年度の税制改正大綱では、いわゆる年収103万円の壁の引上げによる住民税の基礎控除は据え置かれたものの、給与所得控除は引き上げることとされたことから、令和8年度以降、地方財政にも大きな影響が生じることが想定されます。 こうした状況等を踏まえ、区政を取り巻く喫緊の行政需要に対し、将来にわたって的確かつ迅速に応えていくため、デジタル化等による事務の効率化などに努めながら、今般見直しを行いました財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、基金と区債とをバランスよく活用し、財政の健全性を確保した予算編成を行いました。 歳入面では、ふるさと納税制度や国による不合理な税源偏在是正措置の影響があるものの、景気の動向により、基幹収入である特別区税のほか、特別区財政交付金等の増収を見込んでおります。 歳出面では、社会保障費の増に加えて、最低賃金の上昇等に伴う人件費やサービスに関わる委託経費等の増など既定事業に係る経費等のほか、労務単価の上昇や資材価格の高騰を踏まえ、区立施設の老朽化対策の更新経費等についても増を見込みました。 なお、早期の設置を目指しておりました杉並区役所庁舎整備基金については、本予算案と併せて基金設置条例を提案するとともに、改築等の手法等については、専門事業者への外部委託により検討を進めてまいります。 第3に、杉並区総合計画、実行計画等の取組に要する経費を確実に予算に反映させたことです。 総合計画、実行計画等については、今年度新たに多文化共生基本方針及び子どもの居場所づくり基本方針を策定したことや、施設マネジメント計画に基づく取組の進捗、デジタル分野における取組の推進を図ることなどを踏まえ、単年度の修正を行いました。基本構想が目指す「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に向け、総合計画に掲げる目標を達成するため、実行計画等に掲げる各事業については必要な予算を確実に計上したところです。 次に、基本構想が掲げる8つの分野に沿った主な施策の概要について申し上げます。 初めに、防災・防犯の分野について申し上げます。 防災・減災の取組としては、さきに申し上げた区内建築物の耐震・不燃化の促進や防災・防犯用品カタログギフト配付事業の実施のほか、能登半島地震の教訓を踏まえて、避難所生活の質の向上を図るため、簡易間仕切りセットやトイレ用収便袋等の数量を拡充するとともに、震災救援所における食料備蓄3日分の配備を完了させます。 防犯の取組としては、各地で凶悪な強盗事件が多発している状況を受け、安全パトロール隊による防犯パトロールや防犯診断の実施、街角及び公園防犯カメラの設置を計画的に進めます。 次に、まちづくり・地域産業の分野について申し上げます。 まちづくりの取組として、東京都等と協力しながら鉄道連続立体交差事業に取り組むほか、事業を契機として地域住民と共にまちの課題解決に向けた取組を進めます。また、都市計画道路の整備につきましては、西荻地域の補助132号線と高円寺地域の補助221号線の優先整備路線について、関係者との合意形成を図りながら丁寧に事業を進めるとともに、東京都事業の補助133号線の計画がある南阿佐ヶ谷地域を含む3つの地域で仮称デザイン会議を引き続き開催し、参加者と共にまちの将来像の実現に向けた議論を深めていきます。さらに、杉並区自転車活用推進計画に基づき自転車の一層の活用を推進するほか、荻窪駅周辺では、グリーンスローモビリティーの運行により、荻外荘公園開園後の人流等の回遊性の向上を図ります。 また、住宅施策につきましては、この間、住まいは権利であるという理念に基づいて、住宅政策と福祉政策、子育て支援政策が地続きであるとの認識に立ち、セーフティネット住宅の確保とそれによる支援を行ってまいりましたが、新たに、区営住宅の優遇抽せんの対象となる独り親世帯及び多子世帯を対象とした民間賃貸住宅の家賃助成制度と、住宅確保要配慮者への転居費用助成制度を開始します。 地域産業分野では、商店街が独自に実施するキャッシュレスポイント還元事業に対する支援を実施するほか、杉並アニメーションミュージアム開館20周年記念事業を実施いたします。また、学校給食での杉並産農産物の利用拡大に向けたモデル事業を実施するなど、地産地消の推進と都市農地の保全に取り組みます。 次に、環境・みどり分野について申し上げます。 環境分野の取組としては、気候区民会議から区に出された意見提案を踏まえ、次世代からの意見を広く発信することにより、気候変動対策の取組に関心を持ち、自ら行動する区民の裾野を広げるため、中高生を対象としたワークショップの開催や区内のエコスポットを巡る杉並エコマップの作成に取り組みます。また、さきに申し上げた熱中症対策を推進するほか、受動喫煙対策として、荻窪駅南口公衆喫煙場所を煙の漏れないコンテナ型に改善してまいります。 清掃・リサイクル分野では、さらなるごみの減量に向け、区民への分別ルールの周知啓発のために、SNSや多言語対応ごみ出しアプリ等を活用します。また、粗大ごみ受付手続やごみの収集運搬業務のデジタル化を推進します。令和6年10月から区内一部地域で試行実施している製品プラスチックの収集については、令和8年度からの区内全域での実施を目指し、区民周知等準備を進めてまいります。ごみ・資源の収集等業務については、最終処分場の受入れの量に限りがあるとともに、建設費が膨らんでいる清掃工場の更新も大きな課題となっています。特別区長会では、令和12年度以降着工予定の清掃工場の改修改築スケジュールの1年先送りを決めましたが、ごみの減量と資源化を推進することは工場の更新の見直しにつながる特別区共通の課題であり、区としても進めるべき重要な取組です。プラスチックの収集、再資源化の取組を機として、多くの区民にさらなる理解と協力を求めてまいりたいと考えています。 みどり分野では、荻外荘公園の展示棟の整備や、すぎはち公園及び下高井戸おおぞら公園の拡張部の整備を進めるとともに、高円寺南5丁目にある屋敷林を市民緑地いこいの森として新たに整備します。加えて、みどりの基本計画について区民参加による改定作業を進めます。樹木は都市部のヒートアイランド対策や雨水流出を抑えるなどの役割を果たしており、緑を守り創出することは未来に向けた都市づくりにおける共通認識になると確信しています。そのため、区民参加のグリーンインフラの取組や、生物の多様性を守ることの価値についてもっと研究し、話し合わなくてはなりません。計画の改定は、こうした認識の下、区民と共に丁寧に進めていきたいと考えています。 次に、健康・医療分野について申し上げます。 健康・医療分野の取組としては、既存の歩数測定アプリを大きく見直し、総合的な健康づくり支援を目的とした健康アプリを導入するほか、ライフステージに応じた女性特有の健康課題解決に向け、オンライン相談窓口を拡充します。がん対策としては、がん検診の受診率の向上を図る取組等を推進します。また、地域医療体制のさらなる充実を図るため、小児救急医療体制の確保支援を開始するほか、ICTを活用して避難者の健康管理や感染症の発生状況を情報共有等できるよう、タブレット端末を配備して災害時の保健医療活動体制の整備を図ります。 次に、福祉・地域共生分野について申し上げます。 地域福祉分野の取組としては、ひきこもり状態にある当事者に向けて、社会的に孤立したり経済的に困窮することのないよう、新たに専門相談窓口を開設します。また、子どもの学習等支援事業では、子供の学習支援や居場所の実施箇所の拡充を図ります。 高齢者分野では、もの忘れ予防検診の対象拡大など、認知症施策の総合的、計画的な推進を図ります。また、介護サービス施設の計画的な整備に加え、介護サービス事業所等に勤務する無資格者に義務づけられた研修受講料全額助成を新たに開始します。このほか、次期高齢者施策推進計画の策定等に向けて実施する高齢者等実態調査については、令和4年度に行った調査の対象や規模等を抜本的に見直し、より実効性を高めた内容といたします。 障害者分野では、新たに訪問系障害福祉サービス事業所に対し人件費の助成制度を創設し、福祉人材の確保を図ります。また、合理的配慮の提供を地域に広げるため、区民や民間事業者に向けた講座を実施するとともに、東京2025デフリンピック開催も契機として、区内イベントでの動画を活用した普及啓発を行うなど、手話に対する区民のさらなる理解、関心を高める取組を進めます。さらに、放課後等デイサービスの送迎利用範囲の見直しや、失語症者の所属する団体等への意思疎通支援者派遣事業の開始、共生型サービス事業所の開設支援の充実のほか、障害児の中学生以降の放課後等の居場所確保について、令和8年度の実施に向けた準備を進めます。 次に、子ども分野について申し上げます。 子ども政策の分野では、杉並区子どもの権利に関する条例を本定例会に御提案し、子供が安心して意見を表明しやすい環境や子供が相談しやすい体制を整備するなど、子供の権利の保障に関する施策を総合的に推進するとともに、区内こども食堂の立ち上げ、運営を支援します。 児童相談の分野では、令和8年11月の区立児童相談所の開設に向けて、引き続き施設の建設工事や人材の育成・確保の取組を進めるほか、里親支援事業や社会的養護経験者の自立支援に向けた事業等を計画的に進めます。また、子ども家庭支援センターでは、児童虐待の未然防止、重篤化の防止を図るため、要支援家庭を対象としたショートステイ事業の拡充や専門相談の充実を図ります。 児童青少年分野では、杉並区子どもの居場所づくり基本方針に基づき、児童館の機能強化を図るための検討を進めます。また、放課後等居場所事業については、令和9年度の区立小学校での全校実施に向けて、新たに3校で開始します。このほか、中高生機能優先児童館の整備に向けた検討、子ども・子育てプラザの運営の充実等、子供の居場所の充実に向けた取組を推進します。学童クラブの待機児童対策については、新たに2か所を開設するとともに、引き続き小学校内等への施設の整備を検討してまいります。 地域子育て支援分野では、産後ケア事業と産前・産後支援ヘルパー事業について、支援の充実を図るため、利用時間等を見直します。また、バースデーサポート事業の家事・育児パッケージの支給額を拡充するほか、子ども・子育てプラザ及び子育てサポートセンターで実施している一時預かり事業についてキャッシュレス決済を導入します。 保育分野では、引き続き心理専門職等の巡回指導等により区内保育施設を支援するとともに、中核園における地域の保育施設間の連携、情報共有を促進します。 次に、学びの分野について申し上げます。 学校教育分野では、引き続き1人1台専用タブレット端末の計画的な更新によりICTを活用した学習環境の整備向上を進めるとともに、AI型ドリルの活用により、個々の学習習熟度に応じた学びの支援を行います。 なお、教育分野でのICT活用の推進をさらに進めるため、民間等での知識や経験を持った人材を4月から学校ICT担当課長として外部から登用いたします。また、新たにエデュケーション・アシスタントを導入し、教員が学習指導や生活指導等に集中できる環境を整え、教育の質の向上を図ります。加えて、特別な支援を必要とする児童生徒の増加を踏まえ、通常学級支援員等の支援体制を拡充します。さらに、全ての児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、杉並区いじめの防止等に関する条例を本定例会に御提案し、いじめ防止等の対策のさらなる充実を図ります。 学校部活動においては、拠点校方式による合同部活動を3校で実施するとともに、学校支援本部と連携し、中学生の放課後等の活動の充実を図ります。学校給食については、学校給食費を公会計に切り替えることで、より会計事務の透明性の確保を図った上で無償化を継続します。 学校教育環境の整備充実では、引き続き富士見丘小中学校の一体的整備等のほか、新たに西宮中学校、天沼中学校の改築の基本設計や杉並第一小学校の実施設計、久我山小学校、杉並第十小学校の長寿命化改修を計画的に進めます。 なお、トイレの便器の洋式化についても引き続き計画的に行ってまいります。 生涯学習分野では、歴史的資料等のデジタルアーカイブ化を推進して、区の歴史、文化を広く発信し、より多くの区民等が閲覧、活用できるよう取り組みます。 次に、文化・スポーツ分野について申し上げます。 文化分野では、区民や区内に拠点を持つ団体、若手アーティストに対する助成を行い、文化芸術活動の振興を図ります。また、多文化共生基本方針に基づき、区民一人一人の人権尊重を基盤とし、国籍や民族等の異なる人々が互いの文化を認め合う豊かな地域社会の形成を目指してまいります。そして、戦後80年の節目となる本年は、広島市の協力を得て、原爆被害の実相を伝えるヒロシマ原爆・平和展を開催するほか、被爆者証言記録映像の制作、中学生の長崎平和学習派遣の実施などを通じ、次世代への戦争の記憶の継承と平和を求める大切さを実感し、その実現のために何が必要なのかを考える平和意識のさらなる醸成に取り組みます。 スポーツ分野では、障害者スポーツの取組ユニバーサルタイムの実施場所の拡大や、新たに学校施設を活用したスポーツ教室等の事業を実施するほか、区立体育施設の整備充実を計画的に進め、誰もが安全・安心にスポーツ・運動に取り組むことができる環境づくりを推進します。 1月の公式ホームページのリニューアルに合わせて、区の持つデータを分かりやすく示すダッシュボードの掲載を始めました。区が蓄積しているデータは膨大で、これらをより分かりやすく見やすく提供していくことは、区政の透明性を高め、区民の区政参画を促進するために必要かつ重要な取組であり、今後、掲載データを随時拡充、更新していきます。一方、公式LINEでは、利用する方に必要な情報をしっかりお届けできるよう、セグメント配信を開始しました。 このほか、区では、公民連携プラットフォームのすぎなみプラス及びすぎなみボイスの運用をはじめ、区民への情報発信や双方向でのコミュニケーション手法の多くがデジタル技術を活用したものになりつつあります。様々な技術革新が進む中で、今後区民サービスにおけるデジタル技術の活用は一層進むものと考えています。しかし、その推進に当たり、これらのサービスを利用することが難しい方々もいらっしゃいます。そこで、10月をめどに、総合的なデジタル相談窓口を複数の地域区民センターを巡回する形で開設し、より身近な地域で区が提供するサービスの利用に当たっての御相談などに応じ、区が進めるデジタル技術を活用した取組をより多くの方にお使いいただけるよう努めてまいります。 ここで、職員の働く環境づくりについても申し上げたいと思います。 私は、就任直後の所信表明において、区の職員はコストではなく杉並の財産ですと申し上げました。全ての職員が安心してやりがいを持って自分の能力を十分に発揮できる組織と職場環境をつくることは、区民福祉の向上にも直結する取組であり、区長である私の使命であると認識しています。そのため、職員がライフスタイルに合わせて柔軟で多様な働き方を選択でき、より効率的、創造的に仕事を行うことができるよう、ハード、ソフト両面から取組を進めるため、テレワークやオンライン会議等を活用しやすくするなど、庁内ネットワーク等の情報インフラ再構築を行います。また、職員の働きがいや意欲、組織や仕事に対する思い入れなどを調査分析し、組織改善、職員の意欲向上、人材の定着につなげていくため、エンゲージメント調査を実施します。 ハラスメント対策に関しては、区民等からのカスハラ対応策を含めた「不当要求、カスタマーハラスメント行為対応マニュアル」を取りまとめました。今後、このマニュアルが活用されるよう、職員への周知を行ってまいります。また、これまで内部職員が相談者であったハラスメントに関する相談体制については、相談内容によっては内部の相談窓口へ相談することに抵抗がある場合もあるため、外部相談窓口を開設します。 以上述べてまいりました考え方に基づき編成しました令和7年度一般会計の歳出予算規模は2,456億300万円、前年度と比較して227億1,100万円、10.2%の増となっております。規模が増加した理由としましては、学校改築等の投資事業の増に加え、人件費やサービスに関わる委託経費等既定事業が増加したことが主な要因でございます。 次に、特別会計でございますが、国民健康保険事業会計につきましては、被保険者の推移等を踏まえた保険給付費等の減により、会計規模は前年度比で2.6%の減を見込んでおります。 次に、介護保険事業会計でございますが、要介護認定者数の推移等を踏まえた保険給付費等の増により、会計規模は前年度比4.1%の増を見込んでおります。 最後に、後期高齢者医療事業会計でございますが、後期高齢者人口の増等による広域連合納付金等の増に伴い、会計規模は前年度比で2.5%の増を見込んでおります。 区長就任から2年半となり、私の任期も折り返し点を越えました。私は、就任以来、対話の区政の実現を申し上げ、その取組を進めてまいりました。昨年は、区立施設マネジメント計画に基づく地域での議論のスタートや、子どもの権利に関する条例案の検討、子どもの居場所づくり基本方針や多文化共生基本方針の策定など、これまでの区民との協働、対話の取組が進み、その成果が、少しずつではありますが、形になってきた1年になりました。今後も行政の透明性とコミュニケーション力を高めるとともに、区政により多くの人に関わっていただくことで区民と行政の距離を縮め、区民と行政の信頼関係を一層高めていけるよう対話の取組を推進してまいります。そして、対話や熟議を通して区民の皆様の区政への幅広い参画を得ながら、多様性を認め合い、誰もが安心して生活できる「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に向け全力を尽くしてまいります。区民の皆様、そして議員の皆様の御理解と御協力を重ねてお願いいたします。 以上、令和7年度の予算編成の方針と主要な施策の概要についての御説明といたします。よろしく御審議の上、同時に御提案申し上げます関連議案とともに、原案どおり御議決賜りますようお願いを申し上げます。

以上で日程第5を終了いたします。 ここで11時5分まで休憩をいたします。 午前10時52分休憩 午前11時05分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第6、令和7年度予算の編成方針とその概要に対する各会派の代表質問に入ります。 慣例により、多数会派順にこれを許可いたします。 杉並区議会自由民主党代表、46番脇坂たつや議員。 〔46番(脇坂たつや議員)登壇〕

私は、杉並区議会自由民主党を代表し、区長から提案された令和7年度杉並区予算案の編成方針及びその概要や、関連する区政の諸課題について質問してまいります。 なお、今定例会に上程が予定されている議案や報告案件についても一部触れることになりますが、あらかじめ御了承ください。 令和7年が始まり1か月が過ぎました。今年は西暦で言うと2025年ということもあり、ミレニアムという言葉が流行した2000年に突入してから四半世紀が経過することになります。この間の科学技術の発達は顕著であり、とりわけインターネットの普及、それを受けてSNSやAIが時代の主役となりました。 また、昨今の世界情勢を見てみますと、ロシアによるウクライナ侵略はもうすぐで丸3年となり、イスラエルとパレスチナの問題は、ようやく停戦の合意がなされましたが、予断を許さない状況です。また、アメリカ合衆国では自国第一主義を掲げるトランプ大統領が再登板を果たし、隣の韓国では尹大統領が突然の戒厳令の後に弾劾、そして現職のまま逮捕、起訴されてしまうなど、主義主張が異なる2つの勢力が過度なプロパガンダを繰り返し、同じ国民同士であっても修復が不可能になってしまうほどの関係へと追い込まれてしまうケースが世界各地で散見されています。こうした状況が第二次世界大戦の終戦から今年の夏で80年を迎える世界の姿だということを誰が予見したでしょうか。 そこで、まず伺います。 区長は昨今の世界情勢のありようをどのように受け止めているのでしょうか。演説の中では、昨年に日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞したことについて触れていますが、唯一の被爆国である日本の一国民としても平和の尊さを改めて痛感するものです。その上で、各国の動きを現実的に捉え、平和を守るために日本政府がすべきことは何だと考えるのか、見解をお示しください。 また、トランプ大統領はパリ協定からの離脱を表明し、世界の気候変動対策が進まなくなる懸念が生じていますが、脱炭素化の手法の一つとして原子力エネルギーが現実として世界から注目されている点についても見解をお聞きします。 他方、国内の政治に目を転じますと、自由民主党が政治資金問題によって国民の信頼を大きく損なってしまいました。私自身も党員の一人ですが、決してあってはならない話です。昨年秋の衆議院総選挙にて国民の厳しい審判を受けた結果、自由民主党及び連立政権を組む公明党は衆議院での議席が過半数を下回り、少数与党として政権運営を行うこととなりました。以降、法案や予算案をめぐる動きは政策よりも政局が優先されるようになり、すぐ目先の話ですら視界不良の状態が続いています。 そこで、2点伺います。 1、区長は今の国内の政治の在り方をどのように受け止めているのでしょうか。石破総理大臣は、現状を踏まえて、国会での熟議を経て具体的な成果を上げていく意向を示していますが、感じることなどがあれば併せてお聞かせください。 2、仮に国の新年度予算案が今年度内に可決しなかった場合、区政への影響はどうなってくるのか、見解をお示しください。 次に、経済情勢についても質問してまいります。 杉並区の新年度予算案では、経済成長率を、実質GDPで1.2%、名目GDPで2.7%の上昇を見込んでいるとのことです。資源を自国で賄い切ることができずに輸入に多くを依存する日本では、原材料とエネルギーの価格高騰が予想を狂わせます。世界各地で紛争に明け暮れ、トランプ大統領が各国に高い関税を課すと宣言し、それに対する報復措置が取られそうな状況は、重ねて経済の見通しを不確実性が高いものにしていくものと思われます。区内の企業はほとんどが中小企業であり、インフレーションに賃金上昇が追いついていません。労使ともに賃上げの必要性を認識しているものの、中小企業においては経営基盤に余力がない会社が多く存在します。先日には日銀が政策金利の追加の利上げを発表し、その判断根拠には、積極的な賃上げが期待できることも一つと聞いていますので、今後の春闘の動きを注意深く見守っていきたいと思います。 杉並区としても、国、東京都の補助金を活用しながら、幾度かにわたって補正予算を計上し、物価高騰対応に当たってきましたが、新年度はどうなっていくのでしょうか。私ども会派による新年度の当初予算要望に対して示された回答は、前年度並みの規模で物価高対策を行っていくというものでした。しかしながら、この間の検証を十分に行っておらず、今まで支援してきたメニューが、区内全体を俯瞰した上で行っているのか、その規模は十分なのか、本当に公平公正と言えるのかなど、不明な点が多々残っています。区長は、各種団体で開催された新年会などの場で多くの切実な思いを聞いているはずですが、こうした声に応えていく考えはあるのでしょうか。 そこで、3点伺います。 1、区長は日本の経済状況をどのように見ているのでしょうか。政府の経済見通しや日銀の利上げ判断について妥当なものと感じているのか、見解をお示しください。 2、区長は企業の賃上げについてどのように考えているのでしょうか。杉並区として力になることが、できることがあるようでしたら、お示しいただきたいと思います。 3、物価高対策については、まずしっかりと調査をした上で全体像を把握し、誰に対しても納得感のある支援を行っていただくように要望しますが、見解はいかがでしょうか。 さて、岸本区長が就任してはや2年半が経過しました。日本の政治が不安定さを増している中で、5年後の2030年には国内人口の約3分の1が65歳以上の高齢者となり、現役の働き手世代の減少がより顕著となります。巳年である令和7年は、再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく年になると言われていますが、少子高齢・人口減少社会は私たちのライフスタイルを大きく変えることになり、杉並区が柔軟に発展していくためには、少子化対策や働き方改革など目に見える形で具体的な施策を講じていくことが必要です。そもそも論として、長期的な視点を持てば、現在私たちが享受している生活レベルを維持していくことが困難なことは明らかであり、いかにうまく社会基盤を縮めていくかを意識した定常化社会への転換を図っていくためにも、陣頭指揮を執る区長の職責はますます重要となります。 そこで、ここからは区長の基本姿勢について確認してまいります。 区長は、区政運営の指針として対話の区政を掲げていますし、私はその姿勢をすばらしいものだと思っています。しかしながら、蓋を開けてみれば、目指している姿は連綿と続いてきた区政の転換であり、区長に異を唱える相手とは対話をせず、話をするとしても、自身が興味を持つ内容以外には深く踏み込むことはなく、議会においても積極的に議論を交わす姿勢を見せることはありません。区長は、就任して初めての所信表明の中で、私に投票されなかった区民の声や思いをより意識的に聴き、対話と理解を深めてまいりたいと述べたことを覚えていますか。私はその言葉を今でも信じていますし、そうあってほしいと願っています。 また、区長が進める対話の手法についても課題があります。対話はプロセスであり、ゴールではありません。区長が進める対話にはスピード感が欠けており、区民や職員の時間を多く使うことで多額のコストがかかってしまっています。仮称デザイン会議などの会議体で区民同士がまちの将来像の実現に向けた議論を深めることは意義があるとは思いますが、対話イコール停滞とすることがないように願います。例えば、民間の方に社会実験をお願いし、対話にとどまることなく、トライ・アンド・エラーを繰り返すことで成果を得ていくといった工夫を凝らした手法を用いることもできるはずです。僣越ながら、私が考えるに、リーダーがするべき仕事は、方向性を示し、その決断に責任を持つことです。リーダーへの全幅の信頼があるからこそ、職員も安心して働くことができるというものです。そもそも、杉並区に限らず行政職員の皆さんは、常に地域住民との対話を重ね、区民福祉の向上に尽力しています。それにもかかわらず、区長はこれまでの取組が不十分であったと決めつけ、出口が見えない対話を続ける職員には過度な精神的・肉体的負担がのしかかっています。区長自身、リーダーとしてどうあるべきか、いま一度考え直していただきたいと思います。 問題はこれにとどまりません。区長は職責上、多くの会合で挨拶をする機会があります。先月開催された杉並区二十歳のつどいにおいて、区長は若者に向けて自己決定することの大切さとコンフォートゾーンについて述べていました。コンフォートゾーンは快適な空間と解釈することができますが、これから夢や希望に向かって自分の道を懸命に切り開いていく若者たちに贈る言葉でしょうか。私人としてのメッセージであれば理解できるものの、区長という立場で伝えるべき内容とは思えません。また、挨拶の中で親や周囲への感謝の気持ちの大切さについて触れることがなかった点についても首をかしげざるを得ず、私の目には多くの方が困惑しているように映りました。今回の予算編成方針演説においても、特に心揺さぶられる訴えや表現がなかったことを残念に感じていますが、ぜひとも区長には、行政の長として、自身が発する言葉の重みを十分に理解していただきたいと思います。 そこで、6点伺います。 1、区長は少子高齢・人口減少社会の本格到来をどのように捉えているのでしょうか。この間の区政運営を見る限りでは、将来世代の選択肢を狭めるような近視眼的な政策には疑問を抱かざるを得ないのですが、見解はいかがでしょうか。 2、区長は、社会基盤を縮めていくことの必要性、すなわち定常化社会や八掛け社会を目指すことの意義をどのように捉えているのでしょうか。 3、区長においては、就任当時の思いと比べて、自身の考えに沿わない方との対話が減っていることを危惧していますが、どのような心境の変化があったのでしょうか。 4、区長は、対話を進める前提として、杉並区が進むべき方向性を明確に示すことに重きを置いていただきたいと思います。誰に対してもよい顔をすることには限界があり、そうした姿勢にやきもきしている多くの区民と職員がいることを認識していただきたいところですが、見解をお示しください。 5、区長は杉並区のリーダーとして何を目指して行動しているのでしょうか。最近では、物事の優先順位を区長の関心事であるか否かによって決める政治姿勢が色濃く出ているように感じています。自身が理想とするリーダー像と併せて見解をお示しください。 6、区長は、今年の杉並区二十歳のつどいにおける若者たちに発したメッセージについて、どのような思いを込めたのでしょうか。あわせて、その挨拶を聞いた若者たちには将来どうあってほしいと願っているのかについてもお聞かせください。 次に、区長の基本姿勢に関連して、区長の選挙公約「さとこビジョン」について伺います。 この件については、昨年の第3回定例会において、私ども会派として一般質問と決算特別委員会の質疑でも触れましたので、その後の進捗状況を確認してまいります。 「さとこビジョン」の問題点として、まずは各項目の達成、未達成の判断に客観性が乏しく、実に主観的であったことが上げられます。杉並区議会自由民主党は独自で「さとこビジョン」を検証し、その結果、杉並区が公表した令和6年6月末時点での達成率48.5%については正しい評価と言えず、私ども会派が判断した達成率21.8%とは大きな開きがあります。また、令和6年度末の達成率見込みについても、杉並区の発表が69.3%であるのに対し、私ども会派としては26.7%になるという結論です。 念のために申し上げておきますが、私ども会派はこうした検証作業を恣意的に行ってはおりません。例えば、区長が公約として掲げた項目が実は就任以前から行われていたという事例がありました。この点について杉並区は達成と判断していましたが、前区政の実績であることは明白であり、「さとこビジョン」としては未達成という評価といたしました。一方で、給食費無償化などの施策については、私ども会派は議案に反対しましたが、現在は実施されているところであり、「さとこビジョン」としては達成したと判断するなど、客観的な視点で検証したことを申し添えておきます。 その後、杉並区としても複数のパターンで達成率を公表し直したところですが、ここにも数字のマジックが働き、達成率を高いものに見せようという意図が働いています。そうした中で区長は、議会からの追及を避けるように、「さとこビジョン」については100%達成することに主眼を置いたものではなく、どのようなところに課題があり、何を区政のアジェンダとすべきかを示し、解決に向けた議論を喚起していくことにこそ本旨があると述べました。「さとこビジョン」は区長選挙で掲げた公約であって、それを信じた区民の信任を得て区長は今の仕事をしています。自らの公約を軽んじることなく、できる限り尽力し、できなかった政策については説明と謝罪を尽くす姿勢で区政運営に臨んでいただくことを要望し、3点伺います。 1、区長は、「さとこビジョン」について、私ども会派が発表した達成率と乖離が生じていることをどのように考えているのでしょうか。今からでも客観的な評価をやり直すとともに、必要な修正をすべきと考えますが、見解をお示しください。 2、以前に公表した数字では、令和7年3月末の達成見込み率は69.3%となっていましたが、その結果報告を行うことはあるのでしょうか。昨年秋の段階では予定していないとのことでしたが、考えに変化があるようでしたら、いつ頃どのように区民にお知らせするのかと併せて見解をお聞きします。 3、区長の任期は来年の7月までとなっていますが、それまでの間に「さとこビジョン」の総括を予定しているのでしょうか。 同じく区長の基本姿勢に関連して、ハラスメント対策について伺います。 東京都が昨年にカスタマー・ハラスメント防止条例を制定し、新年度から施行されることとなっています。条文にも書いてあるとおり、誰もがカスタマーハラスメントを受ける側にも行う側にもなり得ることを忘れてはならず、ハラスメントをめぐっては、絶対に許さないという風潮が社会全体に広がっていくことが大切です。それは区民と区職員の関係であっても当然に適用されるものです。杉並区は今般、ハラスメント対策のマニュアルを改めてまとめたところですが、管理職の皆さんにおいては、長としての立場や発言力が職員を萎縮させてしまう可能性があることを認識しつつ、区民のために伸び伸びと働く環境を整えていただきたいと思います。 そこで伺います。区長はハラスメント防止対策を推進していくに当たって管理職の模範となる立場にあることから、まずは自身の行動に細心の注意を払うべきと考えますが、具体的にどのようなことを意識していくのか、見解をお示しください。 それでは、ここからは予算編成の基本的考え方について取り上げてまいります。 新年度に向けては、予算編成方針の基本的考え方として3つの大きな柱が示されました。「区民の命と暮らしの安全・安心を守るために必要な予算を重点的に計上」については、後ほど個別政策として伺いますので、ここでは残りの2つを確認します。 まず、「先行き不透明な時代において、将来にわたり持続可能な財政の健全性の確保に努めた予算」に関連して、財政運営について伺います。 令和7年度一般会計予算案は2,456億300万円となりました。前年度の当初予算案と比較しても、財政規模は10%以上の増となっています。歳入の中身を見ますと、特別区税や特別区財政交付金といった基幹的な項目で大幅増となりました。財政調整基金と施設整備基金の取崩しはあるものの、新設される杉並区役所庁舎整備基金への積立てを行うことから、持続可能な財政運営を心がけたことはよいと思います。また、区長公約に対して財政当局が一定程度の歯止めをかけ、歳出をいたずらに拡大させなかったことも評価をするところです。つい先日には、東京都と特別区の協議がまとまり、特別区財政交付金の割合が変更され、現行の55.1%から56%に引き上げられることとなりました。一歩前進であることを歓迎しますが、都区協議は道半ばであり、引き続き粘り強く交渉していただくよう要望します。 そこで、3点伺います。 1、新年度の主な歳入増の要因をお示しいただくとともに、中期的な見通しについても確認をします。 2、基金と区債の活用について、新年度の対応を必要なものとして捉えていますが、今後の積立て及び償還方針についても見解をお示しください。 3、区長は都区協議の結果をどのように受け止めているのでしょうか。あわせて、特別区財政交付金は今般の協議の結果を踏まえて算定したのか、今後上振れする見込みがあるのか、見解をお示しいただきたいと思います。 次に、財政運営に関連して、ふるさと納税について伺います。 杉並区では、令和6年度末の住民税流出額が約53.3億円となりました。この件は多くの区議会議員が懸念を示し、対応策を講じるように求め、杉並区としても寄附文化の醸成や国への抗議などを行ってきましたが、都市部対地方という対立構図を巧みに用いられ、残念ながら共感の輪は広がっていない状況です。そうした中で、遅きに失した感はありますが、ようやく区長が重い腰を上げ、路線を変更し、対策に動き始めたことを歓迎します。 私たちが再三再四申し上げていることは、返礼品競争で他自治体と対抗するのではなく、杉並区の魅力を広く発信するためのツールとしてふるさと納税制度を活用するというものです。区の友好団体である東京商工会議所杉並支部は、多くのアニメ会社が区内に集まっていることに着目して、アニメでまちを盛り上げる取組を行っています。産業振興センターとしてもこうした活動を把握しているはずですので、ぜひとも私たちと同じ目線で行動していただきたいと思います。 そこで、4点伺います。 1、ふるさと納税が始まって以来、杉並区からの流出額の合計は幾らになったでしょうか。こうした結果となってしまったことへの所見と併せてお示しください。 2、この間のふるさと納税をめぐる杉並区の動きについてお示しください。あわせて、国の動向についても確認します。 3、ふるさと納税に対する考え方を改めた理由と意気込みを伺います。 4、先ほど紹介したような地域住民発信の取組に対する評価はいかがでしょうか。今後はこうした前向きな団体と積極的に行動を共にしていただきたいと思いますが、見解をお示しください。 次に、新たに創設予定の杉並区役所庁舎整備基金についても伺います。 私たちが今いる杉並区役所本庁舎は3棟構造になっていますが、特に東棟は、築60年を過ぎ、これまでにも必要な改築工事を行ってきたことにより、杉並区の試算ではあと10年程度は安全に使用することができることとなっています。とはいえ、いつまでも先送りしていいはずもなく、一刻も早く今後の方向性を定めることが求められていました。 このたび、杉並区は基金の設置を表明し、18年後に新しい庁舎が稼動し始める目標を定めましたが、それまでに多くの壁を乗り越え、区民との合意形成を積み重ねていかなければなりません。また、時代も大きく変わり、少子高齢・人口減少社会のど真ん中で新しいスタートを切ることとなります。行政のデジタル化はより一層進み、直接区民が窓口に来ることなく、多くの手続がオンラインで対応可能となれば、今般予定している巡回型のデジタル相談窓口も、そのときには過去のものとなっているかもしれません。そうなれば職員が働くスペースも必要最小限に抑えることができるようになります。 基金の積立てに関しては、総工事費を400億円程度と想定する中で、年間20億円の積立てを15年間行い、残りの100億円については地方債などを充てることで財政運営への影響を最小限に抑え込む絵を描いていますが、中期的に見て計画どおりに事が運ぶのか、実現可能性についても慎重に考えていくことが必要です。現に、他区においては大規模な工事計画が頓挫している事例もあります。中野区がデザインビルド方式を用いて設計と施工の両方を同じ業者に発注して経費の圧縮を図ったように、様々な手法を参考にしていただきたいと思います。 私が懸念している点は、区民との対話を重視するあまり、区長が計画を止めてしまう可能性があるのではないかということです。先ほども申し上げたとおり、リーダーとして腹をくくり、道筋を示していただくことが肝要です。 いずれにしても、将来世代への責任を果たすべく、私ども会派としてもしっかりと議論を深めてまいる所存ですので、どうぞよろしくお願いします。 そこで、6点伺います。 1、現杉並区役所本庁舎が抱えている課題についてお示しください。 2、本庁舎改築のスケジュールについて、その詳細を確認します。 3、本庁舎改築工事の議論については、もっと早くから検討の俎上にのってもよかったと考えますが、なぜこのタイミングになったのでしょうか。こうした検討を内部ではいつ頃から始めて、どのような議論を積み重ねてきたのか、見解をお示しください。 4、行政のデジタル化が加速することで本庁舎の在り方も変わってくると考えますが、今後の議論にどのように組み込んでいくつもりでしょうか。 5、財政運営上のルールに従えば、財政調整基金の維持に加えて、施設整備基金と本庁舎整備基金の合計で60億円を毎年積み上げていくことになりますが、少子高齢化や物価、資機材の高騰が続く中で本当に実現可能なのでしょうか。 6、本庁舎の改築は区長の固い意志と強いリーダーシップがあってこそ成し遂げることができると考えますが、意気込みのほどをお聞かせください。 最後に、「杉並区総合計画、実行計画の取組に要する経費を確実に予算に計上」について伺います。 実行計画事業費においては、令和7、8年度で大幅な予算の上方修正がされています。今般の単年度修正は、国や東京都の施策に合わせて修正したものなど必要な取組もありました。しかし、杉並区区立施設マネジメント計画など、それぞれの課題に対して意見が割れたまま、多くの区民の合意形成がされていない中で半ば強引に進めていることには注意が必要です。こうした施策が杉並区基本構想策定当時の思いとかけ離れてしまっていることを危惧しています。 そこで、2点伺います。 1、総合計画、実行計画において、今般の一部修正で予算が増えた要因と主な項目、財政運営上の懸念についてお示しください。 2、時代に合わせて総合計画、実行計画にある目標値を変更することはよいと思いますが、基本構想を拡大解釈し、総合計画、実行計画の本筋に対して変更を加えていることについての見解をお示しください。 関連して、杉並区区立施設マネジメント計画(第1期)・第1次実施プランと公共工事の契約について確認します。 なお、同計画の修正に当たっては、主立った内容は杉並区子どもの居場所づくり基本方針の策定に影響を受けたものですので、後ほど質問をいたします。 さて、世間一般に2024年問題と言われる事象が起こっています。多くの業界、企業が人手不足で悩み、時間外労働の労働規制によって働き方改革が求められるようになりました。杉並区が発注する公共工事は同計画に基づいて行われますが、例えば学校工事は、授業への影響を可能な限り避けるべく、長期休みの間に完了することが求められます。また、特に夏休みに関しては、暑さも考慮しなければならないようになりました。 そこで伺います。総じて公共工事については、受注業者並びに業界の事情を考慮した上で弾力的に発注することが杉並区に求められると考えますが、見解はいかがでしょうか。 ここで、施設再編整備に関連して、1点問題提起をしたいと思います。 それは、杉並区が所有する公共施設に限らず、特別養護老人ホームのような準公共施設の建て替えについても考え始める時期に来ているのではないかということです。阿佐ヶ谷北東地域の総合病院においては、隣のけやき屋敷跡地に新病院を建てることができましたが、これは、民間と杉並区が連携を取り、土地区画整理事業として行ったことによる大きな成功事例です。例示した特別養護老人ホームは、区内に仮設施設を設けて短期限定で稼動するならば対応は可能だと思いますが、仮設施設を区外に造るということを現実に考えることはできないでしょう。また、建て替え中は閉鎖するということも、入居者や職員離れに直結しますから、やはり仮設施設は区内限定しか選択肢はないと思います。 そこで伺います。杉並区は準公共施設と思われる特別養護老人ホームなどの建て替えについてどのように考えているのか、見解をお示しください。 それでは、ここからは新年度の主な施策について個別に質問してまいります。 初めに、防災について確認します。 区長は、予算編成方針演説の冒頭に、昨年の元日に発生した能登半島地震とその後の秋に発生した奥能登豪雨について触れました。私からも改めて、お亡くなりになられた方へのお悔やみを申し上げるとともに、一刻も早い復旧復興をお祈りします。 また、今年は阪神・淡路大震災から30年という大切な節目の年です。首都直下地震はいつ起こるか分からず、常に災害発生への緊張感を持ち続けていただきたいと思います。申し上げるまでもなく、防災対策というものは住環境によって大きく変わってきますので、国が画一的に定めるものではありません。杉並区においては、住宅都市であるという認識をしっかりと持つことが大切です。仮に首都直下地震が起きたときに、58万人もの区民が一斉に震災救援所に駆け込む姿を想像できるでしょうか。当然それだけのキャパシティーなどあるはずもなく、被災状況によりますが、多くの方は在宅避難を考えるのだと思います。 そうした区民の心理を杉並区も理解しているようでして、元日に発行された「広報すぎなみ」では防災特集が組まれ、在宅避難ガイドが全世帯に配布されたところです。しかしながら、問題はその中身にあります。被災した区民が在宅で過ごすとなった際に真っ先に気にすることは、物資を受け取ることができるかどうかだと考えます。そうであるならば、杉並区は在宅避難者登録制度の内容をもっと掘り下げて説明する必要があるのではないでしょうか。 そうした中で、新年度における防災分野での新しい取組として、杉並区は区内全世帯を対象に防災・防犯用品カタログギフトを配布することとしています。実に約34万世帯に対して1世帯当たり3,000円分もの贈り物をするわけですが、総額で約13億5,000万円もの予算をかけることとなります。しかしながら、防災という錦の御旗を立てれば何をしてもいいわけではありません。防災マニュアルを配る必要性は理解しており、私自身、東日本大震災を受けて、杉並区としてマニュアルを作って全戸配布しようと提案したことがありました。その後、東京都が「東京防災」を配り始めましたので、今になって杉並区が同じような施策に取り組む必要性は薄れていると感じています。また、キャッシュレスポイント還元事業を行うデジタルの時代にカタログギフトを配ることは、庁内の統一的な基準がないと言われても仕方ありません。物に頼らなくても防災意識の向上を目指すことは可能であり、最少の経費で最大の効果を目指していく姿勢で取り組んでいただきたいと思います。 そして、区長肝煎りで始まった区民参加型予算についても、今回は防災というテーマでアイデアを募りましたが、選ばれた3つのアイデアは、防災というよりも環境施策に近いものでした。区民投票に参加していただけた3,322人の方には敬意を表しますが、彼らの考えと投票行動だけで合計4,300万円以上もの税金を投入する事業を決めてしまうことには疑問を呈さざるを得ません。 そこで、6点伺います。 1、能登半島地震から杉並区が学ぶべきことは何であると考えているのでしょうか。 2、新たに創設予定の防災庁に期待することがあればお聞かせください。 3、首都直下地震が発生した際に、在宅避難が第一の選択肢だと認識している区民の割合はどれくらいいると考えているのでしょうか。在宅避難者登録制度の認知度と併せてお示しください。 4、杉並区は、在宅避難者登録制度をより多くの区民に知っていただこうという思いを持っていると考えますが、そのための普及啓発にはどのように取り組んでいるのでしょうか。 5、全世帯に配布予定の防災・防犯用品カタログギフトについて、なぜ高額な費用と事務手数料をかけてまで行う必要があるのでしょうか。事業の目的と得ることができる成果及び費用対効果の妥当性についても見解をお示しください。 6、区民参加型予算では防災をテーマに取り上げたところですが、どのような成果を上げることができたと感じているのでしょうか。参加人数やコストなどを総合的に俯瞰して、不十分だった点や反省点があれば併せてお聞かせいただきたいと思います。 次に、防犯について伺います。 区長も述べたとおり、日本各地で凶悪な強盗事件が多発している中で、特殊詐欺による被害も増えています。杉並区としても、警察と協力して取組を強化していくことで、区民の生命と財産を確実に守っていかなければなりません。新年度も計画的に防犯カメラ設置を進めていくとのことですが、私たち区政に関係する者ができることは、一にも二にも普及啓発です。警視庁ではデジポリスというアプリケーションを配信して様々な情報を届けていますが、アプリには防犯ブザー機能もあり、ぜひとも多くの方にダウンロードしていただきたいと思います。 そこで、3点伺います。 1、杉並区内における直近3年間の強盗事件と特殊詐欺の発生件数の推移と被害総額についてお聞きするとともに、犯罪撲滅に向けた決意をお示しください。 2、実行計画における防犯カメラ設置の進捗を確認します。 3、デジポリスについての評価を確認するとともに、杉並区として普及に努めることを要望しますが、見解はいかがでしょうか。 次に、交通施策について確認します。 杉並区地域公共交通計画が策定され、区内での移動の在り方が少しずつ変わってまいりました。荻窪駅南側地域においては、グリーンスローモビリティーが導入され、荻窪三庭園の回遊といった観光施策と移動不便地域の解消といった福祉施策の2つの目標を達成しようと、所管の皆さんは汗をかいています。私が提唱してきたシェアサイクルについても、サイクルステーションが確実に増えていますし、電動キックボードに至っては、あらゆる場所で見かけるようになりました。また、バスとタクシーの中間的な位置づけとして、利用者から予約を受ける形で実証運行を行っているAIオンデマンド交通についても、今後の展開が楽しみな施策です。 私は、行政だけでは対応し切れない発想や技術を、民間の力を活用してスピード感を持って行う取組こそが公民連携の理想的な姿だと考えています。そうした中で、杉並区が次にやるべき課題は、区民の移動によって集まってきたビッグデータをデジタル技術で解析し、次の施策に生かすということです。南北の移動に課題がある杉並区ですが、ビッグデータを通じて区民の動きを可視化すれば、おのずと方向性は見えてくるはずです。 そこで、3点伺います。 1、グリーンスローモビリティーについて、高齢者の方からは停留所の増設の御要望をいただくことがありますが、杉並区にはどのような声が届いていますか。当該事業の成果や課題についてお示しください。 2、杉並区が民間と連携して行っている地域公共交通施策について、所管が感じている手応えと今後の課題を確認します。 3、杉並区が得たビッグデータについて、今後の活用方針や計画への取り込み方法をお示しください。 次に、住宅施策について確認します。 区長は、住まいは権利という理念の下、積極的に住宅セーフティーネット策を講じています。いわば福祉としての住宅施策であり、必要な方に届いてほしいと思います。他方、私が以前から求めていた子育て世帯向けの家賃補助は区内定住促進策です。私には、なぜ杉並区がこうした施策の実行に動かないのか、理解することができません。 そこで、3点伺います。 1、新年度から予定している家賃助成制度と転居費用助成制度について、その対象者及び人数、予算規模、選定理由をお示しください。また、今後の方針についても確認します。 2、住まいは権利と述べる区長が理想とする住宅施策とはどういったものでしょうか。 3、子育て世帯が区外に転出することを抑制するためにも、こうした世帯への家賃補助などは有効な一手だと考えますが、区長の見解をお示しください。 次に、区内インフラ整備について確認します。 先月、埼玉県八潮市で起こった大規模な道路陥没は、日本中に大きな衝撃を与え、近隣にお住まいの方に多大な影響を及ぼしています。ここに、今も安否が分かっていない方の御無事を祈るとともに、一刻も早く見つかることを願っています。 また、立て続けに愛知県名古屋市、千葉県大網白里市でも陥没事故が発生してしまいました。私たちはこの間、当たり前のように便利な生活を送ってきましたが、改めてインフラが整備されていることの大切さを学んだと思います。特に道路行政においては、東京都が東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)の取組を進めているところですが、そこで重要としているキーワードは活力、防災、暮らし、環境であり、大都市の中にある杉並区として、東京都内の人や物の流れが一体であることがキーポイントとなります。 そこで、4点伺います。 1、先日の道路陥没について、インフラ整備という観点から区長の所見をお示しください。 2、今後、杉並区内でインフラの点検を予定していくのかについて確認します。 3、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)について、優先整備路線に指定されている路線のうち未着手路線の進捗状況と今後の展望をお示しください。 4、区長は、ハード面でのインフラ整備、とりわけ都市計画道路の整備について、必要性はあると感じているようですが、その実情は定かではありません。第五次事業化計画に向けて東京都とどのような協議を行っているのか、見解はいかがでしょうか。 次に、地域産業について確認します。 新年度からは、商店街が独自に実施するキャッシュレスポイント還元事業への支援が行われるということですが、これまでに使用していた紙の商品券は使えなくなり、デジタルディバイドへの対応は避けて通れないこととなります。時代に即した施策を打ち出したことはすばらしいと思います。しかし、商店街の理解が不十分なままでは、杉並区の商業活動は空回りとなってしまいます。これは避けなければなりません。この支援策を広く区民や商店街の方に届けていくためには、より一層の工夫と広報活動が必要です。 そこで、3点伺います。 1、杉並区は、キャッシュレスポイント還元事業を成功させ、区民の生活安定と商店街の活性化の両方を実現させるためにどのような行動を取っていくのか、見解をお示しください。 2、区長は先日テレビ番組で、世田谷区や中野区のような電子決済の事業を行いたいと発言していましたが、その真意をお聞かせください。 3、その上で、将来の商店街はどのような姿であってほしいと願っているのか、確認します。 次に、河川事業について確認します。 先ほどインフラ整備について確認しましたが、東京都は河川事業として善福寺川上流地下調節池の都市計画事業の認可を取得しました。 そこで、3点伺います。 1、東京都は事業の必要性を、年超過確率20分の1規模の降雨に対応するためと説明していますが、どの程度の降雨量を想定しているのでしょうか。近年、同程度の雨がどの程度発生したのかと併せてお示しください。 2、区長は、今般の認可取得をどう受け止め、今後、都区の連携をどのように進めていくお考えでしょうか。 3、杉並区が同時進行で進めるグリーンインフラの取組については、どのような位置づけと捉えているのか、見解をお示しください。 次に、熱中症対策について確認します。 昨年の第3回定例会において、私は区民の命を守るための本気の暑さ対策が必要ではないかという趣旨の一般質問を行いました。区長は環境問題のスペシャリストであり、私と同様の問題意識を持っていただけると期待していましたが、残念ながら答弁は不十分でした。新年度の予算計上を必要なものとは認めますが、これをもってリスクを大きく減らせるものではなく、根本的に暑さ対策への考え方を変えていくことが不可欠です。 実際問題として、学校においては暑さ指数が一定以上になった場合は即座に屋外での運動を禁止しているものの、公共施設においては各団体の判断に委ねている状況であり、教育委員会と区長部局で対応が異なっています。私は、杉並区として暑さ対策のガイドラインを制定、運用することでかけがえのない区民の命を守ることができると考えていますが、なぜ具体的な行動に移そうとしないのでしょうか。 そこで、3点伺います。 1、新年度の暑さ対策について、その詳細をお示しください。また、これらの対応によって暑さへのリスクが大きく低減できると考えているのかについても確認します。 なお、答弁に際しては、環境省の指針と整合が取れているのか否かにも触れつつお答えいただきたいと思います。 2、暑さ対策への対応が教育委員会と区長部局で異なっている理由について見解をお示しください。また、今後統一していくのか否か、その理由についても確認します。 3、杉並区として暑さ対策のガイドラインを制定することについて、改めて見解をお示しください。環境問題を第一に考え行動する区長の本気度を示していただきたいと思います。 次に、荻外荘公園について確認します。 荻外荘は日本の歴史にとって重要な場所ですが、約10年にわたる復原工事を経て、昨年末に一般公開されたことを心からうれしく思い、この間の関係者の御努力に感謝申し上げます。区内の観光名所として広く愛されてほしいと願っています。今年の7月には展示棟がオープンしますが、こちらの工事も最後までよろしくお願いします。 そこで、2点伺います。 1、荻外荘公園が一般公開されて2か月が過ぎましたが、この間の来訪者数と併せて、皆さんから寄せられている御意見をお示しください。 2、展示棟の整備は予定どおりに工事が進んでいるのでしょうか。進捗状況を確認します。 次に、杉並区健康医療計画の改定について確認します。 新たな取組として、ヘルスリテラシーの向上、成人期の健康づくりの推進、女性の健康づくりの推進を掲げ、健康長寿のまちを目指す姿勢は国や東京都と方向性を一にするものです。新年度には、健康アプリを導入して、区民が積極的に健康づくりに取り組むことを支援するとのことですが、既に民間でも同様のアプリが多くあり、今からコストをかけて取り組むメリットがあるかについては疑問が残ります。 そこで伺います。健康アプリについて、長寿応援ポイント事業との一元化や民間のアプリを推奨するなどの手法もあったと思いますが、独自で健康アプリを導入することとした理由をお示しください。あわせて、具体的な目標についても確認します。 次に、HPVワクチン接種について確認します。 ヒトパピローマウイルスは主に性行為によって感染するウイルスですが、子宮頸がんなどの原因となるものです。予防接種することによって感染予防効果が期待され、定期接種となっています。杉並区のホームページでは副反応リスクについても明記されていますので、各家庭で対応を話し合うことが大切です。また、男性が接種し感染予防することで、性交渉によるHPV感染から女性を守るとも考えられています。こちらは定期接種ではありませんが、既に他区では独自で助成を開始しているところもあり、今般杉並区が同様の取組を始めることは意義のあることと言えます。 そこで、2点伺います。 1、HPVワクチン接種の意義をお聞かせいただくとともに、近年の接種状況をお示しください。 2、男性のHPVワクチン接種について、今般助成に踏み切った理由、対象年齢、他区の動向を確認します。 次に、長寿応援ポイント事業について確認します。 当該事業については、参加者数の減少に伴い、より持続可能性の高い仕組みとなるように見直す作業が進められてきました。私自身、この事業については、高齢者に限らず全世代対応型にすることで、世代間の不公平感をなくすだけでなく、むしろ世代間をつなぐ役割を持たせることが大切ではないかと考えています。 そこで、2点伺います。 1、長寿応援ポイント事業の見直しについて、その趣旨と新たな目標、また内容の詳細をお示しください。 2、この際、長寿応援ポイント事業については抜本的に見直すこととし、広く区民に地域貢献などを推し進めていただけるような制度とするべきと考えますが、見解はいかがでしょうか。 次に、東京2025デフリンピックについて確認します。 杉並区手話言語条例が施行されてもうすぐで2年となります。手話は言語であるという認識の下、当時の区議会議員が議員提出議案という形で提案し、全会一致で可決されたことは、誰もが安心して暮らすことができる共生社会の実現を目指す上で意義深いものがあったと感じています。 今年の秋に東京都内で開催されるデフリンピックは、聴覚障害を持っているデフアスリートが音のない世界で競い合う大会です。純粋にデフアスリートの活躍を楽しむこともできますが、応援を通して合理的配慮について学ぶ絶好の機会になると言えるでしょう。 そこで伺います。杉並区としても東京2025デフリンピックの機運醸成に取り組んでいくということですが、どのようなメッセージを区民に届けたいのか見解をお示しいただくとともに、具体的な方法についても確認します。 次に、今定例会で上程が予定されている杉並区子どもの権利に関する条例について確認します。 子供を権利の主体として尊重するという考え方は、私ども会派としても一貫して大切にしている理念です。基本的な考え方がこども基本法や東京都こども基本条例を踏襲しているからこそ、本当に杉並区が条例を制定することが子供の最善の利益につながっていくのか、特に仮称子どもの権利救済委員については、私ども会派の中でもしっかりと精査をしてまいります。 そこで、3点伺います。 1、こども基本法や東京都こども基本条例が既にある中で、杉並区が独自で子供に関する条例を制定することの意義及び必要性をお示しください。 2、仮称子どもの権利救済委員の役割についてお聞きするとともに、区条例を施行しなければ設置することができないのかについても確認します。 3、審議会では、全会一致で可決されることが望ましいという声が聞こえましたが、そのために区長自身が区議会に対して理解を得るべく努力したことについてお示しください。 次に、杉並区子どもの居場所づくり基本方針について確認します。 子供の権利条例制定とタイミングを合わせて示された同方針ですが、これまで杉並区が杉並区区立施設再編整備計画を通して積み上げてきた未来志向の考え方を一変させるものとなりました。具体的には、これまで進めてきた学童クラブの整備に加えて、放課後等居場所事業を全区立小学校で行い、なおかつ児童館を存置したまま整備し、中高校生機能優先児童館を整備していくことになります。私自身も一保護者として様々な声を聞いていますので、昨今の子供たちが多様な居場所を求めていることは理解をします。また、人口予測に反して子供の数が増えているため、そもそも1人当たりのスペースが足りないといった杉並区の説明にも納得ができます。しかし、ゆう杉並以外に中高校生機能優先児童館を整備するにしても、7館も必要なのでしょうか。また、学童クラブは満員の状態であっても、放課後等居場所事業や児童館にはどれだけの子供が来ているのかなどの検証が不十分であり、拙速な方針策定だと言わざるを得ません。そもそも、施設再編整備の考え方は譲り合いの気持ちを大切にすることです。今回の方針は、居場所を増やすことだけに重きを置き、何かを再編整備しなければならないという考え方が全くありません。また、子供には大きくスポットライトを当てているものの、それ以外の区民への配慮がないことにも問題があります。 そこで、3点伺います。 1、杉並区子どもの居場所づくり基本方針策定の背景及び概要についてお示しください。あわせて、このタイミングで策定した理由についても確認します。 2、子供1人当たりのスペースを方針策定の根拠とした場合、将来的には人口減少に合わせて子供の居場所が減ってしまうという認識でよろしいでしょうか。 3、区長には従来の施設再編整備の考え方を尊重する気持ちがあるのでしょうか。世代間の公平性といった観点と併せて見解をお示しください。 次に、この間の教育委員会が起こした一連の不祥事について確認します。 主に令和5年度には、教育委員会や学校などで11件に及ぶ事案が発生しました。報告の中身について一つ一つ確認しませんが、偶然同じタイミングに悪い出来事が重なったとは到底思うことができません。むしろ、教育委員会という独立した機関が長年にわたって独善的な考え方や方針により運営してきてしまった蓄積がもたらした結果であると言えるのではないでしょうか。教育委員会への区民からの期待は高いものがあり、これを機にしっかりと組織を立て直していただくことを要望しておきます。 そこで、3点伺います。 1、一連の不祥事について、昨年11月には報告書が提出されたところですが、改めて、今後の教育委員会はどうあるべきなのか、教育長の決意をお聞かせください。 2、報告書の再発防止策を読んでいくと、組織として当たり前にやっていかなければならないことをやっていないという点が散見されます。今回の報告書作成で終わりとせず、末永く肝に銘じていただくためにも、今後も定期的に組織を点検し、議会にも報告していただきたいと思いますが、見解をお示しください。 3、区長においても、今回の教育委員会の事案を他山の石として区政運営に生かしていただきたいと思いますが、見解はいかがでしょうか。 次に、学校ICT化について確認します。 文部科学省は、デジタル教科書の位置づけを、代替教材ではなく正式な教材として見直す考えを示し、中央教育審議会に提示し、大きなニュースとなりました。議論の推移を見守る段階ではありますが、実際に杉並区内の児童生徒たちは、タブレット端末を使い、日頃の学習に生かしていますし、今般、AI型ドリルを活用して、個々の学習習熟度に応じた学びの支援を行うことは社会の要請に応えるものとなりそうです。 そこで、2点伺います。 1、タブレット端末が導入されて数年がたちましたが、学校の状況はいかがでしょうか。児童生徒と教員の立場それぞれから、よい点と課題についてお示しください。 2、AI型ドリルの活用方法について、どのような運用を考えているのでしょうか。対象学年や教科、時間数など具体的に説明をお願いします。 次に、学校環境の整備について確認します。 教員不足への対応と働き方改革は、今や公立学校存続のために真っ先に解決していかなければならない課題となりました。各学校においても、持続可能性を模索していく中で、さらに独自の工夫を行っていると聞いています。校長先生をはじめとする現場の先生方の御努力に敬意を表します。 教育委員会は、新年度からエデュケーション・アシスタントを導入し、教員の負担を減らしていくとのことですから、こうした取組には期待をしています。ただし、あくまでも主役は児童生徒であり、彼らによりよい教育を提供するための手助けとなる施策として前に進めていただけたらと思います。 私ごとですが、中学校時代の担任の先生にインタビューをしに行ったことがあります。先生は、教員のモチベーションは教科の面白さを伝えることにある、最近は表面的にそのやり方を覚えさせる教員が増えていないか、覚えるのではなく考える大人に育ってもらうことを大切にしたいという話をされました。私は先生のこうした言葉に深く感銘を受けました。ぜひとも杉並区内の先生方におかれましては、高い志を持ち、日々子供たちと向き合っていただきたいと思います。 そこで伺います。 1、エデュケーション・アシスタントは新学期から全校に配置されるという認識でよいでしょうか。各校に何人ずつ入るのか、フルタイム勤務になるのか、具体的にどのような仕事を受け持つかなど、詳細に説明していただきたいと思います。 2、教育長は学校の教員に対してどのようにあってほしいと望んでいるのでしょうか。残念ながら、各学校においては、先生方の負担軽減と併せて、詰め込み型の教育が先行しているように感じますが、昨今の状況をどのように受け止めているのでしょうか。 次に、いじめ対策について確認します。 子供たちにとって学校は安心で安全に楽しく学ぶことができる場所のはずですが、現実問題として、いじめの認知件数は増え、学校外でのSNSでのトラブルが起こるなど、多様化、複雑化しています。いじめ防止対策推進法が施行されたことを受け、杉並区においても杉並区いじめ防止対策推進基本方針を策定し、昨年にも改定を行ったところですが、今定例会には杉並区いじめの防止等に関する条例が上程される予定となっています。いじめの根絶は全ての御両親や御家族、保護者の方の切なる願いです。ただの理念条例になってしまうことのないように、私ども会派の中でもしっかりと精査をしてまいります。 そこで、4点伺います。 1、教育委員会は、区内で発生しているいじめについてどのような懸念を持って今回の条例化を目指しているのでしょうか。いじめを起こさせないこと、早期発見をどのように行っていくのかといった視点でもって見解をお示しください。 2、いじめの重大事態への対策強化として、仮称杉並区いじめ問題調査委員会を設置するとのことですが、既存の学校いじめ対策委員会との違いについてお聞きします。 3、子供たちの安心と安全のために私たちが第一に考えるべきは、重大事態を起こさせないということです。そのためには、いじめ防止に向けた日頃の取組が重要になってきますが、学校現場と教育委員会における対策の運用の在り方について見解をお示しください。 4、先ほど述べたように、同じく上程が予定されている杉並区子どもの権利に関する条例は、杉並区いじめの防止等に関する条例とも大いに関連性があると考えますが、この間の区長部局と教育委員会はどのような連携を図ってきたのか、確認します。 次に、学校給食費無償化について確認します。 当該事業については、教育現場の生の声を正面から受け止めることなく、区長の選挙公約の実現を最優先にし、制度設計が不十分なまま見切り発車をした経緯があります。議会やその他の教育現場からの指摘を受け、早々に対象者を拡大しましたが、それがかえって家庭ごとの不公平感をあおる結果となってしまったようです。とても残念なことです。そして、義務教育ではありませんが、いまだに対象となっていない施設があることはさきの決算特別委員会でも指摘したとおりです。 そもそも杉並区が行う給食費無償化の問題点は、理念がなく、何のために行っているのか判然としないところにあります。もともとは教育アンケートを行っていることからも、子育て支援の一環としての事業だったはずです。そうであるならば、しっかりと計画化した上で当初予算に計上することが本筋でしょう。しかし、成果を焦った区長は、物価高対策を前面に押し出すことで補正予算を編成し、給食費無償化をスタートさせました。子育て支援と物価高対策は、本来であれば見ている時間軸が異なっているものであり、これら2つを同じように扱うことは論点の混同であり、厳に避けるべきです。 そこで、4点伺います。 1、区長は給食費無償化に対する区民の声をどのように受け止めているのでしょうか。見解をお示しください。 2、給食費無償化を通して達成したいことは何でしょうか。改めてこの施策に込めた理念を明確にしていただきたいと思います。 3、新年度予算案に給食費無償化を計上した理由をお聞きします。その際、新年度予算案には、これまで杉並区が対象外としていた私立幼稚園などに関して、新たに給食費無償化ないしは補助の対象としたのか、見解をお示しください。 4、学校給食費の公会計への移行が新年度から始まります。会計の透明性の向上が図られることにつながりますが、教育委員会として期待していることは何なのか、見解をお示しください。今後、議会に対してどのような形で報告を行っていく予定なのかと併せてお聞きします。 次に、多文化共生の推進について確認します。 杉並区は、今定例会の区民生活委員会で、新たに策定した杉並区多文化共生基本方針について報告する予定としています。杉並区が目標としている、全ての区民が人権を尊重し、互いの文化を認め合い、安心して暮らせる地域づくりについては、誰もがそうあってほしいと願っていますので、まずは区内に来た外国人の方には杉並区のルールをしっかりと学んでいただきたいと思います。実際問題として、多文化共生に不安を抱いている方もいますので、杉並区としては、言語の壁を越え、顔の見える関係性をつくり、お互いが気持ちよく暮らしていくことができる環境を整えていくことが大切です。 そこで伺います。多文化共生社会の実現のために、杉並区はどのような施策を講じることで区民の不安を払拭しているのでしょうか。区内在住の外国人に対してお願いしていくことなどがあれば、具体的にお示しください。 個別施策の最後に、総合型地域スポーツクラブの設立について確認します。 少子高齢・人口減少社会への対応と、これまで地域の核となっていた町会、商店会などの衰退を見据え、これまで幾度となく議会の中で、総合型地域スポーツクラブの設立を通じて世代間をつなぐ新しい時代の地域の拠点としていこうという議論が行われてきました。しかし、区長交代以降はこうした議論も下火となり、新年度からは学校施設の予約について実験的にさざんかねっとを介することになりました。公平性を担保するという意味においては正しい選択かもしれませんが、総合型地域スポーツクラブの設立という観点からすると、ばらばらに活動する団体が増えることにつながり、迷走しているように感じられます。 そこで、2点伺います。 1、杉並区及び教育委員会は総合型地域スポーツクラブの設立についてどのように考えているのでしょうか。まちの閉塞感を打ち破る一手になり得るということを再認識していただきたいと思いますが、見解をお示しください。 2、学校施設を広く区民に開放することはメリットが多いものの、現在進行形で活動している団体への理解が深まっているとは考えにくい状況にあり、なおかつ総合型地域スポーツクラブをめぐる動きに反するものと捉えられかねないと思いますが、見解はいかがでしょうか。 さて、ここまで代表質問を行ってまいりましたが、区政運営に課題が散見されている中で、残念ながらあまり明るい展望を描くことができませんでした。そこで、最後は明るいニュースを紹介して締めくくりにします。 誰もが知っているプロ野球界のイチロー氏が日米双方で野球殿堂入りを果たしました。本当におめでとうございます。特に、メジャーリーグで注目されていた満票での選出については、僅かに1票だけ足りないという結果になり、多くのファンが水を差されたと感じたのではないでしょうか。しかしながら、さすがのイチロー氏は、この結果を受け、1票足りないというのはすごくよかった、自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思う、不完全であるというのがよいといったすばらしいコメントを残されました。 私たち日本人には古くから完全な形でないものを美しく感じる感性があり、こうした日本的なアイデンティティーを持ちながら世界を相手に戦い続けたイチロー氏に心からの敬意を表します。そして、このコメントは私たちの生活や仕事にも考えさせるものがあるのではないでしょうか。特に、政治や行政には完全な形などはあるはずもなく、常によりよいものを追い続けていくことが肝要です。 私ども杉並区議会自由民主党は、保守の信念を持って、区民の意見をしっかりと聞いた上で、今後も理想を語り、今を生きる区民だけでなく、将来世代に対しても責任を果たすべく活動してまいることを宣言し、質問を終えます。 御清聴ありがとうございました。

理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後1時10分まで休憩をいたします。 午前0時08分休憩 午後1時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 脇坂たつや議員の代表質問に対する理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
杉並区議会自由民主党を代表しての脇坂たつや議員の御質問にお答えします。 初めに、平和を守るために日本政府がするべきことをどのように考えているかとの御質問にお答えします。 ロシアによるウクライナ侵攻が1,000日を超える中、核保有国であるロシアが核による威嚇を繰り返すなど核のタブーが揺らいでおり、世界情勢は危機的な状況にあると捉えています。こうした状況の中、日本政府の果たすべき役割は、本年1月に平和首長会議からも政府に要請しておりますが、唯一の戦争被爆国であることを踏まえ、被爆の実相を根底に据えた核兵器の非人道性を基に核兵器廃絶を国際社会に訴え、核保有国間の対立や核保有国と非核保有国との分断を解消するために尽力することと考えています。あわせて、3月に開催される核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバー参加するとともに、一刻も早く核兵器禁止条約に署名・批准することと考えております。 次に、原子力エネルギーに関するお尋ねにお答えします。 昨年3月に30か国以上が参加した原子力エネルギー・サミットでは、世界的な人口増加や発展途上国の経済成長等による電力需要増などを背景に、原子力の拡大を呼びかける共同宣言が採択されています。また、昨年12月に国が公表した第7次エネルギー基本計画の原案では、デジタル化の進展等に伴い増加傾向にある電力需要に対する安定供給といった観点から、再生可能エネルギーとともに原子力発電を最大限活用していく方針が示されたものと認識しています。 しかし、甚大な原発事故を経験した日本が、安全性のリスクや放射性廃棄物の管理と廃炉を含めた財政的なリスクを将来世代へ転嫁し、地域分散型で秘密性が低い開放型の技術や再エネを基盤とした脱炭素社会への転換が進まなくなるなら、これを避けなければいけないと考えます。私は、原発に頼らず、将来に責任を持ち、安全で自立性の高い再生可能エネルギーを中心とした社会基盤づくりに向かうための戦略的な投資を行い、電力調達の安定性や安全性を高めていくことが進むべき道であると考えており、先般、区議会が国に提出されたエネルギー基本計画に関連する意見書の内容については評価しています。 次に、石破首相の国政運営に対する私の受け止めについてお答えします。 石破政権が他党との協議を重視し、政策合意形成をする姿勢を示していることについては、国会において少数与党の立場にあるといった理由があるにせよ、本来当然にあるべき姿だと考えております。今後、国会での熟議を通して、多くの国民が納得できる政策立案や、政治資金問題等で失った国民の信頼回復に努めていただきたいと期待しているところです。 年度開始までに当初予算が成立しなかったことが、直近では平成25年度、27年度にありましたが、いずれも暫定予算が組まれ、その後、4月中ないし5月中には当初予算が成立しておりますので、区への影響は特段ありませんでした。しかしながら、成立時期がさらに遅れることになれば、国からの交付金や補助金をベースにした行政サービスの縮小、経済活動の停滞など、区民生活に幅広い影響が及ぶ可能性があると考えております。 次に、日本の経済状況に関する御質問にお答えします。 国は、令和7年度の経済見通しを、実質賃金の上昇とそれに伴う個人消費の増加、企業の設備投資の持続を前提として、民間需要主導型の経済成長となることをうたっています。日銀の利上げも、こうした背景を基に2%の物価安定目標を目指して実施されており、妥当と考えているところです。しかし、現時点においては、実質賃金が恒常的にプラスに転じている状況ではなく、さらに、トランプ政権下での利下げ圧力による米金利の利下げや、それに伴う円高の進行など、国内経済を取り巻く環境に不安定要素が多々存在する状態です。 区としては、物価高騰対策として、家計を直接支援する給付事業やプレミアム商品券事業、中小事業者への経営支援、福祉施設等への運営支援など、区民生活に一番近い立場でできることに取り組んでまいりました。今後も、国の総合経済対策や東京都における物価高騰対策の取組などを注視しながら、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。 なお、企業の賃上げについては、基本的には国が中心になって取り組むべき施策と考えておりますが、区においては、特定公契約における労働報酬下限額の引上げ等により、その重要な一部を担ってまいる考えです。 次に、少子高齢・人口減少社会に対する捉え方等についての御質問にお答えします。 少子高齢・人口減少社会の到来は、医療・介護需要の増加や地域コミュニティーの希薄化、地域経済の縮小など様々な社会的課題をもたらすものと認識しており、区としてもそうした課題に対応した行財政運営に努めていかなければならないと考えております。また、急速な少子化の進行に歯止めをかけるため、子育て支援策の充実を図ることも急務です。この間の保育園や学童クラブの待機児童対策、給食費の無償化、そして今般の子供の居場所づくりについても、その一環として取り組んできたことです。同時に、これまでの右肩上がりの経済成長を前提とした都市計画や大規模開発に重きを置いた施策推進から、生産年齢人口の大幅な減少を前提とした持続可能な社会システムへの転換を図る必要があります。 複雑化する地域課題を行政のみで解決することは今後ますます困難になっていく中で、より多くの、より多様な世代の区民自らが地域社会の担い手となり、参画できる環境づくりが必要です。そのためには、行政は、区民を共に課題解決を図っていくパートナーとして、信頼関係を構築しながら協働することが求められます。私が対話の区政を通して住民と行政の距離を縮め、住民自治を進めようと考える理由は、そうした将来を見据えてのことなのです。議員からは、意見の違う方との対話が減ったとの見解が示されましたが、区長就任以来、様々な対話のチャンネルを増やしてまいりましたので、むしろそれに応じて意見の違う方とお話しする機会も増えたと感じています。 杉並区が進むべき方向性は基本構想が明確に示しています。私は、この基本構想に基づき、時代の変化に迅速に適応でき得る各種計画、方針等を職員と共にアップデートしてきました。そのプロセスにおいては、区民の様々な意見やアイデア、思いなどをまとめ、大まかな合意を得た上で練り上げていく民主的な手法を私の責任の下につくり上げ、取り入れてきました。それが私が区長として目指すリーダー像です。今後、さらに区民福祉の増進が図られるよう、確固たるリーダーシップを発揮して対話の区政を推進してまいります。 次に、二十歳のつどいに関する御質問にお答えします。 先般開催した二十歳のつどいでは、私自身の経験を御紹介した上で、人生の主役は自分であり、自分のことは自ら決める必要があることや、今ある環境をよりよくしていくのも自分自身であることなど、自己決定をすることの重要さをお伝えしました。このメッセージを聞いた皆さん一人一人が私の言葉を自分なりに受け止め、何らかの気づきを得て、これから社会に出る後押しになってもらえたらうれしく思います。 次に、「さとこビジョン」の達成率についてお答えします。 「さとこビジョン」の達成率につきましては、昨年の第3回定例会での質問を受けて、異なる算出方法による複数の達成率を区ホームページに追加掲載いたしました。これは算出方法についての考え方が人それぞれに違うという前提に立ってお示ししたものであり、お示しした4パターンの達成率以外にも独自に計算ができるように、計算のベースとなる区分の内訳や公約の項目ごとの評価が分かる個票も併せて掲載しております。こうしたいわばデータベースを基に、区民をはじめ多くの方が自分自身で区政を評価することをそもそも想定しておりますので、貴会派が算出した達成率に乖離があることをもって修正する考えはございません。また、令和7年3月末以降の達成率についての御報告や総括につきましては、現時点で具体的に考えておりません。 次に、ハラスメント対策に関する御質問にお答えします。 ハラスメントゼロ宣言は、私自身が先頭に立って組織からハラスメントを一掃することを宣言したものであり、その際の部長会で、自ら率先していくことも宣言しております。そして、常にそうしたことを意識しながら行動しています。 次に、歳入増の主な要因ですが、主な一般財源の歳入について申し上げますと、まず基幹収入である特別区税ですが、特に特別区民税につきましては、納税義務者の微増に加えて所得の伸びを見込めたこと、また、国の定額減税の終了により大幅な増を見込みました。特別区財政交付金につきましては、その原資となる調整三税等につきまして、不合理な税制改正による法人住民税の国税化の影響はあるものの、堅調な企業収益に伴う市町村民税法人分の増を見込みました。そのほか、税連動交付金と言われる配当割交付金や株式等譲渡所得割交付金などについても、株取引や配当所得の状況を踏まえ、都からの提示額が大幅に増えたことが要因です。加えて、地方消費税交付金は個人消費や輸入取引の堅調な推移等を踏まえた増を見込みました。国が令和7年度以降も緩やかな経済成長を見込んでいること等を勘案すると、中期的な見通しにおいても、当面歳入増の傾向は続くと思われますが、金融資本市場の変動等の不確実な要素もございますので、楽観視することなく、引き続き持続可能な財政運営の確保に努めてまいります。 次に、基金と区債に関するお尋ねですが、今般見直しを行いました財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、財政調整基金は年度末残高450億円の維持と、施設整備基金については毎年度40億円以上の積立てを行ってまいります。また、本会議に提案させていただいた杉並区役所庁舎整備基金には、毎年度、当面20億円を積み立てていく考えです。 なお、基金の積立額は、総合計画改定のタイミングに合わせて試算等を行い、必要な見直しを検討してまいります。 次に、区債の償還についてですが、今般御提案した補正予算案では、当初予算で計画した区債発行を一部取りやめることとしたところです。今後も、区政を推進する上で、区債を計画的に発行していくことは必要と認識していますが、金利動向を正確に予測することが困難なことから、区財政の状況等を踏まえ、一部発行の取りやめも含め、適切に対応していく考えです。 今回の協議結果は、都区の緊密な連携の下、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえた首都直下地震に対する備えを充実させていくこと、また、児童相談所の運営に関し、都区の連携協力を引き続き円滑に進めていくことを踏まえて、特別区の配分割合を56%とし、併せて災害対応経費等に充当される特別交付金の割合を6%に変更したものです。これにより、今後一層の都と区の連携協力が進んでいくこととなったものと受け止めています。しかし、令和8年度の区立児童相談所設置や高校生の医療費負担の状況も見ながら、配分割合の妥当性などはしっかりと検証していく必要があると認識しております。 令和7年度当初予算に反映させているかとのお尋ねですが、2月3日に開催された令和6年度第2回都区協議会で正式に合意されたことから、反映はできておりません。普通交付金、特別交付金については、今回の協議結果を踏まえ、いずれも上振れが想定され、本区の歳入予算に対するマイナスの要因はないと認識しており、都区財政調整の当初算定額が示された後、必要に応じて補正予算の御提案を行っていく考えです。 次に、ふるさと納税に関する一連の御質問にお答えします。 御承知のとおり、区ではこの間、ふるさと納税による住民税の流出額の抑制に向けた区民への周知に取り組むとともに、特別区長会を通じて国に制度の廃止を含めた見直しを求めてまいりましたが、抜本的な改正には至らないまま、ふるさと納税が広く浸透した結果、区の住民税流出累計額は、制度開始から令和6年度までの総額で260億円を超えており、これは看過できない状況と考えております。 こうした状況や区民や議会の声、他区の状況などを踏まえ、健全な寄附文化の醸成という基本姿勢は堅持しつつ、これまでの障害者施設で製作された品物に加えて、区の魅力発信や来街者の増加につながるなどの地域経済の活性化に寄与する返礼品の拡充を行うことといたしました。区としましては、ふるさと納税対策を通じて、区外の多くの方に杉並区を知っていただき、応援していただくことができるよう、東商杉並支部をはじめとする関係団体や区内事業者などと力を合わせて、議員から御紹介いただいた事例も参考に、魅力的な返礼品を考えてまいります。 次に、本庁舎改築等に関する一連の御質問にお答えします。 まず、現在の課題についてですが、先般取りまとめた杉並区役所本庁舎改築等課題検討報告書でお示ししたとおり、施設の老朽化のほか、執務室の狭隘化等を要因とする窓口機能の利便性向上や、進展するDXへの対応と新たなオフィス環境の構築などがございます。 次に、スケジュールについてですが、報告書では、他区の事例を参考にロードマップを検討した結果、おおむね17年程度を要すると想定しておりますが、本庁舎の規模や整備手法などにより変更になる可能性があるため、今後も様々な検討を進める中で精査を行ってまいります。 次に、これまでの検討経過ですが、平成28年度から他区の庁舎改築検討状況や改築手法等の調査研究を開始し、平成30年度に実施した計画改定においては、東棟については、少なくとも令和15年、築70年程度までは十分に使用できるものと整理しました。その後も庁内で議論を重ねてまいりましたが、他区においても庁舎改築等の検討に当たっては相当の期間を要しており、区においても、仮に令和15年頃から改築等に着手する場合には今年度が10年前となることから、本格的な議論の開始に向けて、これまで検討してきた内容を報告書として取りまとめました。 次に、デジタル化を踏まえた本庁舎の在り方に関するお尋ねがありました。 先ほど課題でも述べましたが、DXへの対応は不可欠であると認識しております。施設整備の検討と並行して、将来の区民窓口の在り方や働きやすい職場づくりなど、今後のオフィス環境の在り方について全庁的に検討していくことが重要であると考えております。 次に、基金への積立てについては、先ほど申し上げたとおりですが、積立額につきましては、総合計画改定のタイミングに合わせて必要な見直しを検討する考えです。 本庁舎は、福祉や子育て、教育、環境、まちづくりなど、区民生活に関わる全ての施策を展開する拠点であるとともに、災害時には復旧復興の拠点ともなります。また、多くの職員が働く場であるとともに、今後は区民との協働、交流の場となることも期待されます。こうした点を踏まえると、新庁舎の整備はまさに区の未来を形づくる大変大きなプロジェクトになるものと考えております。このため、区議会の皆様との議論はもとより、区民との対話を通じて意見、要望等を幅広く丁寧に聞きながら、区民と一緒にグランドデザインを描き、新たな庁舎を共につくり上げていきたいと考えております。 次に、総合計画等の単年度修正に伴う財政計画についてのお尋ねですが、3か年の特別会計を含む実行計画事業総額は、修正前の777億8,000万円から修正後の811億7,700万円と、33億9,700万円の増となっております。予算が増えた主な要因は、杉並区子どもの居場所づくり基本方針の策定に伴う取組として、小学生の放課後等居場所事業の7、8年度2か年新規13か所分の運営経費及び入退室管理アプリケーションに要する経費など13億400万円の増、子ども・子育て支援法に基づくこども誰でも通園制度の本格実施により3億9,000万円の増があります。また、荻窪地域区民センターの改修工事の入札不調による工事費の増額及びコミュニティふらっと2施設の整備計画の追加により15億4,600万円の増などがあります。今回の計画変更に限らず、一般的な財政運営の懸念事項としては、経常経費の増に伴う財政構造の弾力性への影響や、改築等工事の期間延長等に伴う工事費等の増がございます。 基本構想を拡大解釈して、総合計画、実行計画の本筋を変更しているとの御指摘ですが、区長就任以来述べていますとおり、基本構想が目指す社会をしっかりと見据えながら総合計画、実行計画に必要な修正を加えておりますので、御指摘のような認識はございません。 次に、公共工事の弾力的な発注に関する御質問にお答えします。 区としましても、公共工事の円滑な進行を確保するため、年1回であった建設関係団体との意見交換会を年4回に増やし、働き方改革に伴う時間外労働の上限規制や、今般の猛暑や慢性的な人手不足への対応など様々な意見を伺っております。御指摘の学校工事については、学校運営に極力支障を来さぬよう、夏休みを中心に改修工事を行っておりますが、請負業者への負担軽減を図るため、事前に学校側と工事スケジュールの調整を行うとともに、工事内容によっては、発注時期を変更し工事量の平準化を図るなど、様々工夫して取り組んでおります。今後も関係団体との丁寧な意見交換を行い、弾力的な公共工事の発注に努めてまいります。 次に、特別養護老人ホームなどの建て替えについてのお尋ねですが、区内の特別養護老人ホームについても、今後、老朽化に伴う建て替えや大規模改修にどう対応していくのかが大きな課題になると認識しております。そのため、まずは令和7年度に各施設の運営事業者へのアンケート調査及びヒアリング等を行い、施設の現況と建て替え等が必要な時期、事業者としての対応方針や区への要望事項などを把握していく考えです。その上で、個々の事情に応じた支援の在り方を考えてまいりたいと存じます。 次に、能登半島地震から区が学ぶべきことについてのお尋ねですが、能登半島地震の発生に伴い、大規模火災の発生、道路、ガス、水道、電気、通信をはじめとするインフラ、ライフラインの被害が長期間にわたり続いたことや、避難所生活の環境問題、また心身の不調による災害関連死など、多くの課題が浮き彫りとなりました。これらの課題は首都直下地震が想定されている杉並区においても同様であり、スピード感を持って解決していかなければならないものと考えております。 能登半島地震後の区の取組としては、簡易間仕切りセットやトイレ用収便袋などの備蓄品の拡充を行ったほか、「広報すぎなみ」1月1日号に併せ防災マップや在宅避難ガイドの全戸配布、井草防災拠点の整備、警察、消防、自衛隊との合同連絡会の実施などに取り組んでまいりました。今後も自助、共助、公助のバランスを図りながら防災対策に取り組んでまいります。 次に、創設予定の防災庁に期待することについてのお尋ねですが、大規模な災害が広域的に発生すると、一つの自治体で対応できることには限界があり、区は、都道府県、国と連携を図りながら、初動対応をはじめ、復旧復興に向け取り組む必要があります。防災庁が創設されることで、今まで以上に、国と地方自治体との連携や地方自治体同士の水平的支援の促進のほか、防災備蓄品の充実に資する支援などを期待しています。 次に、在宅避難に関する御質問にお答えします。 発災時に在宅避難が第一の選択肢と考えている区民の割合や在宅避難者登録制度の認知度を調査した数値はございませんが、ホームページや広報紙を通じて繰り返し周知に努めており、1月1日号の「広報すぎなみ」と併せて在宅避難ガイドも全戸配布しましたので、在宅避難に関する認知度は上がっているものと考えています。今後実施予定の防災・防犯用品カタログギフト事業にも在宅避難に関する記事を掲載するとともに、その認知度のアンケートも実施することで、在宅避難の重要性について区民に御理解いただくための取組をさらに強化していきたいと考えております。 次に、防災・防犯用品カタログギフト事業についてお答えします。 この事業は、区民一人一人に防災・防犯の備えを自分事として捉えていただき、各家庭での具体的な備えを促すきっかけとしていただくことなどを目的に実施するものです。今年は阪神・淡路大震災から30年目の節目の年でもあり、昨年の能登半島地震を含め、震災の教訓を踏まえた備えの必要性を感じていただくとともに、各地で発生する凶悪事件を踏まえ、今こそ区民の防災・防犯についてのリテラシーを高めていく絶好の機会であるとの思いでこの事業の実施を決断しました。今年1月1日の防災マップや在宅避難ガイドの全戸配布に続き本事業を実施することで、家庭での防災や防犯の具体的なアクションを促す効果が期待できるほか、区が実施している防災・防犯施策を区民に御理解いただき、耐震・不燃化事業や雨水流出抑制対策など、区の事業の活用の機会を増やすといった効果も期待できるのではないかと考えております。 次に、区民参加型予算についてのお尋ねがございました。 令和6年度の事業提案数は前年度の約1.5倍の83事業、投票者数は前年度の約1.3倍の3,322人となり、区民の皆様からは598件もの御意見をいただきました。これは、防災分野における取組を区民一人一人が自分事として捉え、家庭や地域などを含む地域の防災力向上につながるとともに、区政への興味、参画につながっているものと捉えています。事業実施に当たって、提案事業の経費を除いた周知経費などの事務経費は80万円ほどの規模であり、地域の皆さんからの区政への興味関心や区政参画の取組としての効果を考慮しますと、最少の経費で実施できているものと認識しております。今後は、所管を変えて、公民連携プラットフォームを活用した実施方法にも工夫を凝らすなど、より多くの区民等が区政に興味関心を持ってもらえるよう、地域の皆さんとのつながりづくりを一層強めながら事業を展開していく考えです。 次に、区内における直近3年間の強盗事件の発生件数は、令和4年が5件、令和5年も5件、令和6年は11月末時点で7件になります。特殊詐欺につきましては、令和4年が153件で被害額4億5,590万円、令和5年が106件で被害額5億1,970万円、令和6年は、これも11月末時点での件数になりますが、107件で被害額4億7,161万円となっております。 区ではこれまで、いわゆる闇バイト強盗や特殊詐欺といった事案による被害を発生させないという強い決意の下、安全パトロール隊による防犯診断や自動通話録音機の貸与などの対策を講じてきたところです。新年度予算では、先ほど触れたカタログギフト事業の取組として、防災だけでなく防犯に関する内容も盛り込み、区が行っている様々な防犯対策を分かりやすく周知し、区民の防犯に対する意識をさらに高め、具体的なアクションを促すきっかけづくりの後押しをしたいと思っております。これらの取組は区民の安全・安心の確保にとってとても重要だと考えておりますので、犯罪のないまちを目指し、今後とも様々な防犯対策に力を尽くしてまいります。 次に、街角防犯カメラの設置につきましては、今年度末までに累計で375台を設置する予定で、実行計画どおり進めております。 次に、警視庁の防犯アプリ、デジポリスにつきましては、犯罪発生状況などの各種防犯情報が掲載されているほか、痴漢撃退機能や防犯ブザー機能など防犯に効果のある機能が搭載されており、日常での安全を守るために大変有効なツールだと認識しております。1月31日に区役所ロビーで開催した安全・安心展でデジポリスのパネル展示を行っており、こうした有効な防犯ツールを各種イベントなどにおいても積極的に情報発信し、区民一人一人の防犯意識の向上にも取り組んでまいります。 次に、交通施策に関する一連の御質問にお答えします。 まず、グリーンスローモビリティーに関しては、区にはこの間、運行頻度増加の要望を多くいただくほか、景色を楽しめた、移動が楽になった等のお声も頂戴しています。 運行上の課題としては、暑さ寒さの対策や限定的な乗車定員などが挙げられますが、私は、このグリーンスローモビリティーは、乗って楽しく、乗客同士のコミュニケーションを生む効果もあると実感しており、荻窪三庭園との連携を含め、地域の公共財として皆に愛され育てられるコミュニティー交通としてしっかり根を張っていくことを期待しております。 次に、地域公共交通施策の手応えについては、グリーンスローモビリティーの本格運行やMaaSの実証実験を含め、例えばこの2年で区内のシェアサイクルのポート数が約6倍に増えるなど、就任以降、まさに民間との連携を深め、相当のスピード感を持って進めてきたと認識しています。今後としましては、木に例えると、枝葉の役割を果たす新たなモビリティーサービスを地域へ定着させ、移動を活性化するとともに、幹となるバス、鉄道など既存公共交通の利用増進につなげてまいる考えです。 最後に、ビッグデータに関するお尋ねですが、現在、シェアサイクル事業者からは定期的に移動データの御提供をいただいており、この間、利用状況の分析などに一部活用してきたところです。また、地域公共交通計画策定時やAIオンデマンド交通の検討においても、移動実態データを地図上に可視化し、評価などをしてきたところで、交通施策の推進においては、今後とも適宜活用を検討してまいります。 次に、住宅施策に関する一連の御質問にお答えします。 まず、家賃助成制度については、区営住宅の入居者公募に落選した独り親世帯、多子世帯を対象に、令和7年度は最大36世帯に対して年間30万円の助成を予定しており、予算規模は1,080万円となっております。新たな助成制度の創設に当たっては、コスト面の持続可能性なども踏まえ、住宅に困窮する方々の中でもより困窮度が高く、支援が必要な対象として、区営住宅の優遇抽せんを実施している独り親・多子世帯を助成の対象として選定しました。 また、転居費用助成制度については、転居費用が準備できないことで家賃負担の軽減や住環境の改善ができないといった相談が多く寄せられていることから、こうした状況の低額所得者を対象に、区内の民間賃貸住宅への転居に伴う初期費用の一部を助成するもので、令和7年度は40世帯への助成を想定し、予算規模は650万円となっております。 今後の方針についても御質問がございましたが、低額所得の住宅確保要配慮者への支援については、区営住宅、セーフティネット専用住宅、家賃助成制度などにより総合的に支援していく考えでおり、中でもセーフティネット専用住宅については、登録戸数は十分とは言えない状況ですので、引き続き居住支援協議会と連携して不動産団体等への制度の普及啓発を行うほか、大家さんに対してセーフティネット専用住宅の登録の働きかけを行うなど、積極的に登録促進に取り組んでまいります。 次に、理想とする住宅施策に関するお尋ねですが、私は、住まいは生活を支える基盤であり、安定した住居を確保することは健康で文化的な生活を営む上で欠かせない重要な要件だと考えています。公的な責任として、区内に居住する誰もが経済的な理由で住宅の確保に困窮しない状態にすることが理想だと考えています。そのために、住宅確保要配慮者に対して、住まいに関する情報提供や経済的な支援、低廉な家賃の住宅の供給などの居住支援策の充実を図ってまいりたいと考えております。 次に、子育て世帯向けの家賃補助についてですが、当区では、20代の転入が多く、30代以降には結婚や出産などライフステージが変化することによって区外に転出する傾向があることは認識していますが、現時点で、御提案の子育て世帯向けの家賃補助は考えておりません。今回の家賃助成については、低額所得の住宅確保要配慮者への住宅確保のための支援策として実施する考えです。区民の定住志向については、住み慣れていることや、自然や町並みなどの生活環境のよさなどにより区への愛着を持っていただくことが定住につながっていくと考えております。今後とも、住宅施策だけでなく、例えばまちづくりや子育て、教育に関する施策を総合的に展開し、その上で杉並区に住みたいと思っていただけるよう取り組んでまいります。 次に、道路の陥没に関連したインフラ整備に関する御質問にお答えします。 道路、橋梁、上下水道などのインフラにつきましては、区民生活に欠かせないものであり、適切に維持管理していくことは自治体や道路占用者の責務です。そのため、区道においては、道路の安全性をより確実に確保するため、レーダー探知機による空洞調査を2013年、2016年、2017年度に実施し、空洞の解消を図りました。また、2023年度からは、バス路線など比較的交通量が多い道路や、前回の調査結果を基に空洞の発生の可能性が高い地区を考慮し、優先順位をつけ、2巡目の調査を2028年度にかけて実施しております。また、その他の点検として、5年に一度、路面の状態や橋梁の健全度の調査を行い、予防保全の維持管理に努めているところです。 道路、ガス、上下水道などの道路占用物につきましては、2018年の道路法の改正により、道路占用者に対して占用物件の維持管理義務が明確化されています。区としましては、道路法に基づき、占用物件の安全管理を求めているところではありますが、今回の八潮市での陥没事故を踏まえ、杉並区と道路占用者で構成される杉並区道路上工事調整協議会などを通じ、改めて占用物件の適切な維持管理の徹底や復旧体制の構築を道路占用者に求めてまいります。 なお、国道、都道につきましては、各道路管理者に確認したところ、国道はレーダー探知機調査を5年に1回行っており、都道はレーダー探知機調査を、地下鉄や電線共同溝のある路線では年1回、そのほかの路線では、交通量や過去の陥没の発生状況などにより5年に1回から2回行っており、必要に応じて補修しているとのことです。 次に、都市計画道路についての御質問にお答えします。 これまでも議会の場でお答えしておりますが、私は、杉並区基本構想に掲げる災害に強いまちの基盤づくりとして、都市計画道路の整備は区民の生命と財産を守るためにも必要な事業と捉えています。しかし、都市計画道路事業が動き出すとなると、まちに大きな影響を与えることになるため、事業に対する不安や疑問の声が寄せられている状況です。まずは行政が議論に必要な情報を開示し、その上で住民と行政とが共に課題と解決策を対話によって熟議していくことが重要だと考えています。 お尋ねの東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)における区施行優先整備路線のうち未着手路線に関してですが、久我山地域の補助216号線については、概略設計を行い検討した結果、神田川と井の頭線をまたがなければならないという構造的な課題が大きいことが分かりました。高円寺地域の補助227号線については、商店街が計画区域に含まれているということからも、地域での議論を深めていくべきであり、さらなるまちづくりの機運醸成が必要です。したがって、現計画における区施行優先整備路線のうち未着手の2路線につきましては、現計画期間での着手は困難であると考えています。 次に、次期事業化計画についてですが、東京都と23区26市2町による都・区市町策定検討会議が昨年10月に設置され、策定に向けた検討を進めているところです。まだ未着手路線の必要性の検証や優先整備路線の選定方法などは決定されておりませんが、できる限り情報を開示し、住民意見を反映できるよう求めているところです。 次に、区の産業施策に関する一連の御質問にお答えします。 商店街が独自に実施するキャッシュレスポイント還元事業は、区民にとって身近な商店街が自ら手を挙げて積極的に取り組むことで、区内商店のキャッシュレス化の推進と区民生活の支援につながるものと考えています。当該事業を進めるに当たっては、商店街を構成する個々の商店の理解や、これまでキャッシュレス決済を利用していない区民が活用したいと思えることが重要であると考えています。そのため、商店街向けの説明会に多くの参加が得られるような工夫や区民向けの丁寧な周知を行うなど、当該事業を契機として、商店街の活性化とともに区民生活の支援が図られるよう取組を進めてまいります。 次に、私の先日のテレビ番組での発言に関するお尋ねですが、他区の首長と政策に関する意見交換を行う中で、電子地域通貨を用いた事例について学んだり、近隣区とスケールメリットを生かした連携ができないかという趣旨で話をしたものです。 次に、将来の商店街についてですが、区内商店街がDXを推進し、効率的、効果的な経営によりサステーナブルとなるように、また、地域コミュニティーの中心として多くの人が集まり愛される場所となるように願っており、今後も区としてできる取組をきめ細かく行ってまいります。 次に、善福寺川上流地下調節池の都市計画事業及びグリーンインフラに関する御質問にお答えします。 東京都が豪雨対策基本方針等に定める年超過確率20分の1規模の降雨とは、毎年5%の確率で発生する降雨のことで、区部では1時間に85ミリの降雨とされています。近年、当区においては、令和5年9月15日に1時間に71ミリ、令和6年8月29日に1時間に50ミリの降雨が発生しており、また近隣区では、令和6年7月31日に練馬区、板橋区、北区付近で1時間に約100ミリの降雨が発生し、気象庁が記録的短時間大雨情報を発表しています。 また、善福寺川上流地下調節池に関する今般の認可取得により、今後は都は事業に着手していくものと捉えていますが、都が事業を進めるに当たっては、引き続き丁寧な説明や情報の開示が必要になると考えております。本事業には民有地や子供の遊び場である区立公園なども含まれていることから、今後も引き続き、都との緊密な連携により、区民の理解や協力が得られるよう努めてまいります。 次に、グリーンインフラの位置づけですが、区が進めている雨水流出抑制対策の一環として、今年度よりグリーンインフラの取組を開始しており、都の進める調節池等の整備と両輪で進めていく必要があると考えています。グリーンインフラは、水害対策以外にも、生物多様性の保全、地球温暖化防止など様々な行政課題の解決にもつながる取組となりますので、区民や都などとも連携し、取り組んでまいります。 次に、来年度の暑さ対策についてのお尋ねですが、これまで区が暑さ対策として行ってきた区民等への注意喚起や涼み処の開設などを引き続き行うことに加え、新たに涼み処に指定したゆうゆう館や区民集会所などの施設への給水スポットの設置や体育施設等への移動式ミスト扇風機の追加導入、区立小学校の天井断熱化のほか、区立公園への植樹やパーゴラ等の設置による日陰の創出に取り組みます。国のガイドライン等を踏まえた効果的な注意喚起を併せて行うことで、一定の暑さへのリスクを低減できると考えております。 次に、暑さ対策への対応が教育委員会と区長部局で異なること等についてのお尋ねですが、まず学校管理下における児童生徒の校庭利用につきましては、東京都教育委員会の熱中症対策ガイドラインに基づき、暑さ指数が31を超えた場合に校長が運動中止等の判断をする一方で、一般の区民が区の体育施設や学校校庭等を利用する際には、国のガイドラインに基づき、自主的に運動中止等を判断しております。この違いにつきましては、国のガイドライン等では、暑さ指数が31になると運動は原則中止で、さらに「特に子どもの場合には中止すべき」とされていることから、子供と大人とでは運動等を中止する判断がやや異なっていることによるものと認識しております。既に国や東京都のガイドライン等が存在することから、引き続きこれらのガイドライン等の趣旨を利用者に周知し、適切に判断していただけるよう努めてまいります。 続いて、荻外荘公園に関する御質問にお答えします。 昨年12月の開園以降、1月末までで累計約1万2,700名の方に御来園いただいており、区が荻外荘公園整備基本計画において想定した年間来園者数2万4,000人の半分以上の方に御来園をいただいたことになります。公開を心待ちにしていた、移築された部分を元どおりにした技術とそれを実現させた取組がすばらしい、見ただけでは気がつかない、知ることのできないことをボランティアガイドから教えてもらった、三庭園が近くにあり、見て回れるのがよいという好意的な御意見を多数いただいております。 展示棟につきましては、昨年6月に建設工事に着手し、1月末時点の進捗率は予定どおり約4割です。工事は順調に進んでおり、現在は屋根工事中で、建物全体の形状が見えてきた状況です。5月末の完成に向け、着実に工事を進めてまいります。 次に、健康アプリの導入についての御質問にお答えします。 独自で健康アプリを導入することとした理由についてですが、このアプリでは、区が主催する健康イベント等への参加を促進するほか、年齢や性別などの属性に応じた健康情報を区が利用者にプッシュ型のお知らせとして発信できるよう検討を進めており、民間のアプリとの差別化を図っていく予定です。具体的な目標についてですが、メインターゲットとして18歳から64歳の成人期の方を想定し、初年度は、この年齢層の区内人口の1%、約4,000人の登録者数を目標と考えております。 なお、長寿応援ポイント事業との一元化についての御指摘がございましたが、双方の対象者や事業内容も異なることから一元化は行いませんが、将来に向けた課題の一つとして受け止めさせていただきます。 次に、HPVワクチン接種についての御質問にお答えします。 まず、ワクチン接種の意義についてですが、ヒトパピローマウイルスの感染に起因する子宮頸がん及びその前駆病変などを予防するとされております。また、近年の接種状況ですが、小学校6年生から高等学校1年生相当の方の女性における1回目接種の実施率は、令和5年度は88.8%、令和6年度は12月までで70.2%です。 次に、HPVワクチンの男性接種についてですが、区は、国や他区の状況を注視するとともに、実施について慎重に検討を重ねてまいりました。助成するに当たっては、区がワクチンの効果だけでなく接種後の副反応や健康被害救済制度等について直接情報提供を行うなど、対象者及びその保護者としっかりとコミュニケーションを取ることにより、対象者が接種するかどうか自らの意思で選択できることが重要であるという認識に至り、その体制を整えた上で、来年度から実施することといたしました。 なお、対象年齢は、女性の定期接種と同じ小学校6年生から高等学校1年生までの年齢に相当する方です。また、他区の状況については、昨年12月時点で21区が助成を開始しております。 次に、長寿応援ポイント事業の見直しについてですが、昨年6月の保健福祉委員会で御報告したとおり、60歳以上人口の4%を目標参加率とし、より多くの高齢者等の参加を促進するとともに、目標を達成した際も現在と同程度の経費で事業を継続することができるように、令和7年度から事業の見直しをすることとしました。主な見直し内容は、全ての活動の対象年齢を60歳以上に統一したこと、1年度当たりに付与できるポイント数を段階的に引き下げたこと、長寿応援ファンドを廃止したことのほか、参加者の利便性を高めるため、ポイントの交換単位を引き下げるとともに、より一層個人でも参加しやすい事業の充実を図るというものです。議員からは、この際抜本的に見直すこととの御指摘がありましたが、区としては、今般の見直し後3年間の実施状況を令和10年度の上半期を目途に分析、検証した上で、必要な見直しを図ることとしているところでございます。 次に、東京2025デフリンピックに関する御質問にお答えします。 11月から開催されるこの大会は、100周年の記念すべき大会であり、日本では初めての開催となります。区としましては、この大会の開催を契機に、デフリンピックやデフスポーツへの理解の裾野を広げ、障害のあるなしにかかわらず、共にスポーツを楽しみ、互いの違いを認め、尊重し合う共生社会づくりの実現に向けた区民の意識を高めていきたいと考えています。具体的には、大会に向けた機運醸成を図るため、昨年7月に永福体育館でデフリンピックに関するイベントを開催し、デフスポーツの体験会や選手によるミニトークを行いました。令和7年度は、区公式ホームページ等で杉並区にゆかりのある出場選手への応援メッセージの発信のほか、障害者スポーツや手話の理解につながるイベント等の開催を検討しており、今後、聴覚障害者団体をはじめとする障害者団体やスポーツ団体などと連携して取組を進めてまいります。 次に、子どもの権利に関する条例の制定についての御質問にお答えします。 令和5年4月に施行されたこども基本法において、地方公共団体は、児童の権利に関する条例の一般原則の趣旨を踏まえた基本理念にのっとり、子供の施策を策定し、実施する責務を有することが定められました。子供の権利が十分に保障されているとは言い難い状況の中、子供の権利について理解を深め、地域全体で子供の権利保障について取り組んでいくためには、基礎自治体である区が、法の趣旨を踏まえ、子供の権利の保障に関する施策を主体的かつきめ細やかに実施していくことが求められます。そこで、区、保護者、区民等の責務等を明らかにし、子供の権利の保障に関する施策の基本となる事項を定める子どもの権利に関する条例を本定例会において御提案させていただいたところでございます。 次に、子どもの権利救済委員についての御質問にお答えします。 区では、子供を権利の侵害から救い解決していくことは、解決手段を持たない子供にとって大切なことであると考え、区長の附属機関として子どもの権利救済委員を設置することとしました。救済委員は、子供の権利についての相談に応じ、必要な助言及び支援を行うこと、子供の権利の侵害について必要な調査、調整及び要請を行うこと等を職務とします。執行機関の附属機関の設置は、必ず法律または条例の根拠が必要とされています。 次に、子供の権利条例制定に向けた私自身の対応についての御質問にお答えします。 これまで区議会に対しましては、区議会定例会の代表質問や一般質問等において、子供の権利保障を図る取組を推進する必要があることを御答弁させていただいたところでございます。その上で、子どもの権利擁護に関する審議会の答申を受け、部課長に対して、区議会議員の皆様へ審議経過を含め丁寧に情報提供等を行い、私に適宜報告するよう指示したほか、区議会議員の皆様を選挙によって選んだ区民に対しまして、各種団体の会議等の場を通じて区の子供の権利に関する取組について御説明し、理解を求めてまいりました。 次に、杉並区子どもの居場所づくり基本方針の策定の背景、概要等に関する御質問にお答えします。 この基本方針は、児童館再編の取組に対して区民に様々な御意見があるほか、児童虐待や不登校件数の増加など子供を取り巻く環境が変化する中、できるだけ早期に今後の子供の居場所づくりの方向性を示し、子供の権利保障を推進する取組と一体的に進めていく必要があることから、令和6年度中の策定を目指し、検討を行ってまいりました。子供の意見聴取の取組などを経てこのたび策定した基本方針においては、子供が選択可能な多様な居場所づくりを進めることを理念の一つに掲げ、児童館の存置または整備に加え、放課後等居場所事業の全校実施や日曜祝日の校庭開放の拡充を行うほか、公園や図書館などの一般区民施設を活用した子供の居場所の充実や、多様な担い手による子供の居場所を増やすための支援などを行うこととしてございます。 次に、子供の人口と居場所の関係に関する御質問にお答えします。 今般の基本方針は、子供を取り巻く環境の変化や子供のニーズ等を踏まえ、今後の子供の居場所づくりの理念や取組の方向性を定めたものであり、子供1人当たりのスペースを根拠としたものではございません。 次に、従来の施設再編整備の考え方と世代間の公平性に関する御質問にお答えします。 区立施設マネジメント計画では計画策定プロセスの見直しを図りましたが、全体最適、長期最適の視点に立ち、将来にわたって持続可能な行財政運営を行いながら、区立施設の老朽化の課題への対応や、時代とともに変化する区民ニーズに的確に対応するという基本的な考え方に変わりはありません。今般の計画の一部修正においても、ワークショップなどを通じて様々な声をいただいたことや、さらなる高齢化の進展を見据え、今後は、ゆうゆう館、コミュニティふらっとの双方がより多くの高齢者にとって利用しやすい施設となるようにしていくとともに、多世代交流の充実など幅広い世代に御利用される施設となるよう見直しを行っていくこととしました。これは高齢者の居場所を確保するという視点に立った上で施設の有効活用を図るものであり、これまでの考え方をブラッシュアップしたものです。公共施設は区民共有の財産であるため、乳幼児親子を含む子供から高齢者まで誰もが使いやすい施設となるよう、またそれぞれの世代や特性に応じた多様な居場所が適切に確保されるように、今後も取組を進めてまいります。 次に、教育委員会の一連の不適切事案についてのお尋ねですが、区民の信頼回復のための取組を、区長部局も協力し、教育委員会と共に進めるべきとの認識の下、昨年5月に開催した総合教育会議において教育委員と意見交換を行ったほか、検討委員会では、区長部局も参加し、事案発生の要因や再発防止対策についても一緒に検討してまいりました。区長部局としましても、区民の信頼を損ねることがないよう、報告書を踏まえて、改めて危機管理と法令遵守の徹底を図り、区政運営に臨んでまいる考えです。 次に、区長部局と教育委員会との連携についての御質問にお答えします。 いじめと子供の権利は、いじめが子供の権利を侵害する行為の一つであり、関連性が高いものであることから、いじめと子供の権利の条例の制定に当たっては、子供と教育の部門等が連携して取り組んできたところです。この間、総合教育会議において子供の権利擁護に関する取組について議論したほか、子供の権利擁護の審議会に両部門が事務局として携わり、審議を行ってまいりました。これに加えて、条例の制定作業に当たりましては、法務担当を含め、子供、教育の両部門の担当者が一堂に会した打合せを何度も行い、本定例会に御提案した2つの条例を策定したところでございます。 給食費無償化に関する一連のお尋ねにお答えします。 学校給食費無償化に対しては、物価高騰の中、給食費無償化の支援はありがたい、強く支持するなどの区民の声が寄せられております。こうした区民の声に加え、令和5年3月に実施した保護者アンケートにおいて、負担と感じる義務教育費のトップが学校給食費であったことを踏まえますと、子育てを社会全体で支えることが重要であるとの理念の下、学校給食費無償化は、その目的である子育てにおける経済的負担の軽減を図ることを確実に実現しているものと認識しております。また、令和7年度の学校給食費無償化の経費を当初予算に計上しておりますが、これは、物価高騰による厳しい社会経済情勢の中で、引き続き子育てにおける経済的負担の軽減を図ることを目的としているものです。 次に、私立幼稚園を対象とした給食費についての御質問にお答えします。 幼稚園の給食費の取扱いについては、引き続き国や都、他の自治体の動向も注視しながら慎重に研究してまいります。 次に、多文化共生社会の実現に関する御質問にお答えします。 多文化共生基本方針の策定に当たっては、これまでに多くの区民の声を伺ってまいりました。その中には、地域に外国人が増えることにより、生活上のルールや習慣の違いからトラブルが起こることを心配する声もありました。このたび策定した多文化共生基本方針では、日本語教育機会の確保や行政情報の多言語化等に取り組むこととしており、外国国籍等区民が地域の一員として守るべきルールやマナー等を理解しやすくなるよう支援を行ってまいります。また、その上で、国内外の文化を相互理解する取組等を通じて、お互いの文化を尊重し合える共生の実現を目指してまいります。 次に、総合型地域スポーツクラブの設立に関する御質問にお答えします。 区民が主体的に運営する総合型地域スポーツクラブが町会、商店会や学校などと連携協力し共に地域を支えていくことは、地域の活力を持続、発展させるために重要であると考えております。また、教育委員会において運動部活動の地域移行を進めていくに当たっては、総合型地域スポーツクラブがその担い手の一つとして役割を期待されています。区は、このような認識の下、研修会の開催等により設立・運営支援を行ってきたところでございます。クラブにより設立の経緯や活動内容等が様々であり、必要な支援も異なることから、今後も他自治体の情報収集を行うとともに、杉並区の地域特性を踏まえた望ましい支援の在り方を研究し、設立に向けて取り組む団体等の相談を受けながら、引き続き必要な後押しを行ってまいりたいと存じます。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、初めに不適切事案等に関する一連の御質問にお答えいたします。 私は、教育に携わる者、学校や教育委員会で働く者は、学校が子供たちにとって安心して教育を受けることができる場所となるよう心がけ、また常に自分を律することで適正な事務の執行に努めるべきものであると常々思っているところであります。しかしながら、令和5年度に教育委員会事務局及び区立学校などにおいて複数の不適切事案等が発生、発覚し、保護者や関係者の皆様に大変な御迷惑と御心配をおかけいたしました。改めておわび申し上げます。 教育委員会といたしましては、今回の検討に当たり、区長部局だけでなく有識者からいただいた御意見や御指摘等も踏まえ、風通しのよい職場を目指した組織風土の改革、学校で発生する諸問題の解決に向けた機動性を発揮できる組織改正、職員の意識改革のための研修実施、適正な事務処理手順への見直し等に取り組む決意です。また、これらの再発防止策については、毎年有識者に依頼している杉並区の教育に関する事務等の点検・評価の仕組みなども活用し、定期的な検証、見直しを行い、議会にもその結果を適宜報告していく考えです。 次に、タブレット端末導入後の状況についてお答えいたします。 1人1台タブレット端末を導入したことによる児童生徒への効果ですが、一人一人の興味に応じた調べ学習に取り組みやすくなったことや、体育学習で自分の動きを録画した動画を見返して改善に生かしたり、見本の動画を繰り返し確認したりできるようになったことなどが挙げられます。さらに、大勢の前で発言することが難しかった児童生徒も、自分の考えをオンライン上で共有することが可能となりました。教員にとっては、動画などの魅力ある教材提示が容易にできるようになったことや、学習の理解度の把握をアンケート作成ツール等を用いて瞬時に行えるようになったことなどがあります。加えて、提出物をオンライン上で集められることから、学習の進捗の把握や管理がしやすくなりました。 課題としましては、故障の際の予備機の不足を解消すること、新入生にタブレットを配布するまでの更新作業時間や教職員の労力の縮小、児童生徒の情報活用能力の一層の向上などが挙げられます。 次に、AI型ドリルの活用方法についてお答えいたします。 AI型ドリルは、児童生徒の習熟度に応じて出題されたり、先取り学習や復習が自由にできたりするため、個別最適な学びを推進していく上で効果的なツールだと考えております。導入の状況ですが、全児童生徒を対象に、小学校は国語、社会、算数、理科、中学校は国語、社会、数学、理科、英語を入れております。本ドリルは各教科の学習内容の習熟を目的とした活用であるため、児童生徒が自ら考え、選択して活用することも多く、特に時間数等を定めておりません。このようなAI型ドリルの活用により、個々に合ったレベルやペースで基礎学力の定着を図り、一人一人の達成感を引き出し、さらなる学習意欲の向上につなげてまいります。 次に、エデュケーション・アシスタントについての御質問にお答えいたします。 エデュケーション・アシスタントは、小学校第1学年から第3学年のいずれかの学年に関わる業務を補佐する人材として、令和7年4月から小学校1校に1名、全校配置できるように募集を行っております。勤務は1日7時間45分、月16日で、具体的な職務内容は、学年、学級の運営上必要となる授業などの業務全般の補助、子供からの相談対応や登下校時の見守り、学習・生活指導の補助のほか、校長が組織運営に際し必要と認める業務となっております。 次に、教員への期待等に関する御質問にお答えいたします。 学校に行かない児童生徒が増え、メンタル不調により休みに入る教員も増えるなど、子供にとっても教員にとっても学校が魅力ある存在でなくなりつつあります。要因としては、学ぶべき内容が多過ぎるカリキュラムオーバーロードや教員の長時間勤務などが挙げられます。 このような状況下で、授業時数の確保と教員の働き方改革のために、学校行事に代表される特別活動の時間が削減されてきたことは大変残念な状況であると思っております。特別活動では、集団活動を通して、自分や他者、社会、自然などとの関わりの中で生活上の課題を解決したり自己実現を図ったりします。まさに日本の教育の強みだと考えております。特別活動に含まれる学級活動や行事に重点を置くことは、子供の成長を実感できる教員としての大きなやりがいになり、子供たちにとっても魅力ある学校になると信じております。これからの杉並の教員には、教科指導だけでなく、生き生きと特別活動を充実させ、子供との人間的な触れ合いを大切にして、やりがいと誇りを持って子供の人格形成に取り組んでほしいと願っております。 次に、いじめの防止等に関する条例についての御質問にお答えいたします。 いじめは子供の人格形成や心身の健全な成長などにも重大な影響を与えかねないものであり、どの子供にも、どの学校においても起こる可能性があるものと捉えております。本区のいじめの状況は、全国的な傾向と同様に多様化、複雑化し、いじめ防止対策推進法に規定するいじめ重大事態は増加傾向にあります。 この状況を改善すべく、本条例において区、学校、保護者等の責務や役割を明確にし、相互に連携することにより、皆で一体となっていじめの防止等に取り組むことを改めて定めております。教育委員会及び区立学校は、いじめの防止等のために、全教育活動を通じて道徳教育や体験活動等を充実させ、児童生徒の心を育むとともに、定期的な調査を実施し、いじめの早期発見及び組織的な対応に取り組んでまいります。 次に、いじめの防止等に向けた対策に関する御質問にお答えいたします。 仮称杉並区いじめ問題調査委員会についてですが、この委員会は区長の附属機関として設置するものであり、教育委員会からいじめ重大事態に係る調査結果の報告を受けた区長が、重大事態への対処や再発防止のために、教育委員会の調査が不十分だと考えた場合に改めて調査を行わせるための組織です。一方、学校いじめ対策委員会は、いじめの防止等に関する措置を講ずるために各学校において設置する組織です。 いじめの防止等の対策としましては、教育委員会と区立学校が協力して毎学期実施しているふれあい月間の取組等により、いじめは決して許されない行為であることを日常的に子供たちに指導してまいります。さらに、いじめの一報が入った際は、仮称学校問題対応支援係が学校と共に初動から丁寧に対応を進めてまいります。 次に、学校給食費の公会計への移行に係るお尋ねにお答えいたします。 区では令和7年4月から学校給食費の公会計を実施いたします。これに伴い、会計事務の透明性の向上はもちろんのこと、これまで各学校で行っていた事業者との契約や支払いを区で一括して行うことから、学校事務の軽減につながることが期待できます。事業者にとっては、契約や請求先が一本化されるとの利点があるものと認識しております。議会に対しては、既に御報告している公会計の仕組みが始まりますので、予算審議や決算の認定の中で歳出歳入等を御報告することになると想定しております。 最後に、学校開放事業に関する御質問にお答えいたします。 教育委員会では、学校施設を身近にある地域の公共財として一層活用できるよう、令和7年度から一部の小学校でさざんかねっとを導入し、区民の利便性の向上を図り、より多くの区民に御利用いただけるよう取組を進めております。導入に当たっては、既に当該校の施設を使って活動している団体とも意見交換しながら、各校の実情に合わせた運用の見直しも含め、検討を進めているところでございます。今後、学校施設利用団体の声や利用団体数の推移、学校施設への影響などについて導入の検証を行うとともに、総合型地域スポーツクラブの活動を阻害する要因になるのではないかという懸念を払拭できるような学校施設の有効活用を進めてまいります。 以上でございます。

46番脇坂たつや議員。 〔46番(脇坂たつや議員)登壇〕

再質問いたします。 まずは、御答弁、区長、教育長、ありがとうございました。長時間ありがとうございます。 よい答弁もあったというふうに思っています。公共工事の話ですとか準公共施設をめぐる動きであったり、交通施策についても、少し誇張されたような表現ではあったと思いますけれども、前向きに捉えていきたいというふうに思っております。 ただ、そもそも前提といたしまして、代表質問というこの機会は私ども会派にとっても年に1回の機会ということであります。理事者の方がおおむね答弁を作成された上で、区長が最終的に見た上で答弁をしていただけているというふうには思っていますけれども、残念ながら、一つ一つかみ合った答弁をいただけていないのかなというふうに思っています。答弁もまとめて答弁をされていますし、私自身は、あえて答えやすいように1、2、3という形で区切って質問をしているわけですから、そういった形で全ての質問に対して御答弁をいただきたかったなというところが率直な感想です。そういうふうに感じますと、果たして対話をしてくれているのかというような気にもなってしまっているのが率直なところでございます。 それで、質問のほうに入っていきたいと思いますけれども、おおむね8つぐらい今書き出してみましたけれども、主には答弁漏れであったりですとか、また今後の考え方ということになってまいります。 まず、最初の質問です。 平和のことについて、日本政府がすべきことについて質問をいたしましたけれども、この前提として私が申し上げたのが、各国の動きを現実的に捉えた上でどういうことをすべきかということを申し上げましたので、その前提が抜けた形の答弁になっていますので、その点含めて再度御答弁、お願いしたいと思います。 続きまして、基本構想に関しては、私自身は否定しているというふうに申し上げましたけれども、区長の答弁を聞いている限りでは、ブラッシュアップをしているんだという見解の違いが明らかになったのかなと思っています。審議会の議論をぜひいま一度、私自身も見返した上で、どういう経緯があってこの基本構想になっているのかということは再度確認をしたいと思いますけれども、先ほどの答弁を聞いている限りでは、区長御自身も定常化社会を目指していくんだという意思があったんだというふうに理解をしています。そういった意味でも、施設の再編整備であったり、また道路についてはしっかりと進めていくんだという、まずはその一歩を踏み出していくということの答弁を改めて、対話ありきではなくて、行政のリーダーとして示す一言をいただきたいというふうに思います。 続きまして、「さとこビジョン」についてです。 達成率をそれぞれの人がいろいろな形で評価できるんだという形の答弁があったと思いますけれども、これはやっぱりおかしいんだというふうに思っています。区長が御自身の任期を終えた段階で、次どうされるかということは今の段階では分かるすべもないし、それを聞くつもりはないんですけれども、公約が実現したか、されたか、そういった判断を区民に委ねるということはおかしな話であって、それは御自身がしっかりと判断をしなければならないことだというふうに思っております。そういったことも含めて、再度の報告予定がないということでしたけれども、それも急に打ち切りになってしまうというふうなことにもつながってしまいますから、改めてこの件についても一言触れていただきたいというふうに思います。 次に、都区制度についてです。 これにつきましては、割合の変更があったということで、56%になっていくということは理解をいたしましたけれども、ただ、これはまだ報道ベースの話ですけれども、東京都と児相についての折り合いがついてこの配分割合になっているわけではないというふうにも聞いていますし、区側といたしましては、そもそももう少し児童相談所に係る経費は高いものだというふうに算定をしていたはずです。改めてお聞きしますけれども、区長として都区制度の在り方についての見解を伺うとともに、どこのパーセンテージまで持っていきたいのか、区長会の今の見解でも構わないと思っていますので、お聞かせいただきたいと思います。 続きまして、個別政策のほうに入ってまいります。 まず、防災・防犯用品のカタログギフトということですけれども、意味はあるんだということはおっしゃっていましたけれども、果たしてそこに13億円強をかけて行うことの意味があるのかどうかということの質問をしたというところでございますので、その金額の価値に見合う施策だということを改めて御説明いただきたいと思います。 続きまして、暑さ対策についてです。 これはもう何度も質問していて、くどい話になってしまいますけれども、一般の団体は原則中止でというような言い方を先ほど答弁の中ではされていたと思います、暑さ指数が31を超えたときに。とはいっても、原則中止で中止している団体が幾つあるかということです。原則中止していないということなんじゃないですかね。そういった中で、本当にガイドラインもつくらないままで区民の命を守れるのか。先ほど私は、区長にハッパをかけるつもりで、環境問題のスペシャリストということで申し上げましたけれども、そういったことも踏まえていただいた上で、改めてガイドラインはしっかりと策定していただきたいというふうに思いますけれども、後ろ向きではなく前向きな答弁をお願いしたいと思います。 続きまして、給食費の無償化につきまして、私立幼稚園等が対象外になったということについても一言触れます。 これから区長は子どもの権利に関する条例を上程しようとされています。子供の権利は大切だということを尊重したいんだということをおっしゃっている区長が、なぜ給食費、義務教育ではないですけれども、保育園においては副食費代としてお金をしっかりと支給しているのにもかかわらず、私立幼稚園に通う親御さんに対してはそういったものの支給がないのか。こういった不公平を野放しにしておいて、どうして私は子供の権利という議論に進んでいくのかということを甚だ理解できないでおります。これは早急に補正予算でも何かしら組んでいただいた上で対応を図っていくことが重要だというふうに思っておりますので、改めてそういったことに向けた決意をお聞かせいただきたいと思います。 最後になります。教育長にお聞きをいたします。 学校環境の整備ということでいろいろ御答弁をいただきました。さすが現場をよく御存じの教育長だというふうに認識をいたしました。 先日、たまたまPTAの会で教育長と対談をさせていただいたことがありましたけれども、そのときに教育長がおっしゃっていたのは非認知能力の大切さだというふうに理解をしております。とはいいましても、先ほど来質問また答弁のやり取りの中で、実際の学校現場で起こっていることは、非認知能力の育成を諦めて――諦めているわけではないと思いますけれども、それよりも認知能力、しっかりと授業時間を確保していくというほうが現実的な学校の進み方だと理解をしています。運動会であったり学芸会であったり、一度こういう各学校の特色ある文化というものをやめてしまうと、簡単には戻していけないというふうに思うんですよね。ちょうど今、各学校の校長先生は来年度の計画を策定している最中だと思いますけれども、こういった非認知能力であったり、そういう特別的な学習の機会というものを設けるように校長に指示をしていくお考えはないのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。 以上です。答弁よろしくお願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
脇坂たつや議員の再質問にお答えします。 1番、平和に関してですね。 私は、平和首長会議、これはほとんどの自治体が参画しているものですけれども、ここでの話合いや合意というものを非常に重視しております。そこで述べられた宣言について、これは、各国の動きを踏まえた上で、ほぼ99%の自治体の首長がこれについて国に求めていくという重みのある宣言だというふうに理解していますし、私もそれに賛同するものです。 基本構想についての意見の解釈といいますでしょうか、についてのことですけれども、これを基本構想の拡大解釈とするのかブラッシュアップとするのか、見解の相違がもしかしたらあるのかもしれませんが、特に施設再編の取組については、4か所で取組を行ってきましたが、これからも各地で、旧若杉小学校や柿木図書館など取組が続いていきます。議員の皆様におかれましては、それぞれのそういった地域の取組を傍聴することもできます。こういったものを見ていただいた上で、この取組は常に対話によって、熟議によって変化をしてまいります。その取組を、職員も私も誠実に区民の皆様と一緒に取り組んでおりますので、それについて一緒に参画、観察していただければ、とてもうれしく存じます。 そして3番の、「さとこビジョン」の公約を実現したかの判断を区民に委ねるのはおかしいという御指摘、御質問というふうに理解しました。 こちら、答弁したとおりでございますが、「さとこビジョン」、公約の達成をどのように捉えるかというのは、これはもちろん区としての理解というもの、どのように私たちが取り組んできたのかということを明確に示すという最大の努力をしている次第です。しかしながら、その評価に当たっては様々な考えがあることを理解しており、その評価をできるよう情報の公開に努めているところです。そして、これも以前の定例会でも申し上げておりますが、公約を100%、一字一句文字どおりに達成することを私は目標としているのではなく、この公約で掲げた課題意識を区役所の中で、地域社会の中で、これをきちんと取り組んでいくという議論の俎上にのせて、そしてできることを確実に進めていく、できないことについてはその都度丁寧に説明をしていく、そういう姿勢を区議会においても「さとこビジョン」の経過報告においてもお示ししてきましたし、これからもそのように考えております。 4番の都区財政協議についての御質問がございました。 都区財政協議については、特別区長会での合意という、大変長きにわたって多くの議論をしております。それぞれ区の立場も少し違うところがございますが、特別区として連帯して今までも協議に臨んできました。ですので、ここでの合意というものを尊重するというのがまず一番の立場でございます。 とはいえ、答弁申し上げましたとおり、特に区立児相を設置する区と設置しない区によって、区立児相設置に関する仕事や、それから人材の確保、そして必要な財政についても、ここに経験的な違いや立場があることは事実でございまして、今の56%になったとはいえ、これに対して全て了解しているということではなく、これからにおいても、特に区立児相や高校生の医療費助成についての詳しい財政需要の増を併せて考えるときに、本当にこれが妥当なものかという点についてはしっかりと検証する必要があると考えているところです。 そして、防災・防犯カタログギフトの費用対効果についての御質問にお答えします。 このカタログギフトの事業は、まず一つ、答弁申し上げたとおりではあるんですけれども、今年のお正月に防災マップ、在宅避難ガイドを約33万世帯に全戸配布した、その延長線上にあるというふうに考えております。この事業を単なる一過性の取組としないようにするために、カタログは商品を選んだ後も保存版として活用できる工夫をしております。そして、特に在宅避難、安全が確保される場合は在宅避難をしていただきたいこと、そのための備えをしてほしいということを一番の大きなメッセージとしてお伝えしていく企画となっております。 そして、費用対効果ですけれども、効果検証が大切だというふうに思っています。特に防災・防犯に関するLINEのプッシュ型のサービスは、この施策によってどのぐらい登録が伸びたか、また、このカタログに掲載します様々な防災の、住宅に関する助成の情報や雨水流出抑制をするに当たっての区の様々な助成、こういったことを掲載しますが、全戸配布によるこの申請者数の増加などもきちんと追って、この防災カタログの政策の評価、効果の検証ということをしっかりとやってまいりたいと考えております。 そして、暑さ対策のガイドラインについてですが、こちらも御答弁差し上げたとおりなんですけれども、それぞれのガイドライン、都と国のガイドラインがその根拠を持って策定されておりますので、学校においては学校の管理者が責任を持って行うこと、そして区においては国のガイドラインをしっかり周知すること、このことについて徹底していくとともに、ガイドラインのことだけではなくて、答弁でも申し上げました様々な暑さ対策を充実させることによって総合的に取り組んでまいりたいと考えております。 私からの最後に、給食費の無償化に関連して、私立幼稚園の子供たちに対してのことにお答えします。 学校給食費の無償化は、義務教育として子育てを社会全体で支えるという視点から、区立学校に在籍する児童生徒と同様に、国立、都立、私立学校等に通う義務教育の児童生徒にも給食費相当を給付しているものでございますけれども、幼稚園の給食費だけを取り上げることは、幼稚園に通っていない幼児等の保護者との公平性など様々な課題への対応を整理する必要があると考えています。そして、このようなことを踏まえまして、私立幼稚園については、保護者の支援という観点においては、給食費という点に限らず、様々な負担を考慮してトータルで支援の在り方を考える必要があると思っております。このようなことも踏まえて、私立幼稚園については今年度から保育料の補助金を拡充したものでございます。幼稚園の給食費の取扱いにつきましては、引き続き国や都、ほかの自治体の動向も注視しながら慎重に研究をしてまいります。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、学校環境の整備に関する再度の御質問にお答えしたいと思います。 先ほども御答弁申し上げたとおり、杉並の子供たちにとって非認知能力の育成というのは大変重要であり、そのために行事等の充実というのはなくてはならないものだというふうに思っています。そういったことを現場の校長にきちっと指示しているのかというような御趣旨だったというふうに思います。 10月にあった校長会では、教育課程の編成に向けてということで冒頭私のほうからお話を差し上げて、その中で3点お話をした中の2点目として、特別活動の充実というふうなお話をさせていただいております。いじめ、不登校という教育課題に対応する取組は、杉並区においては特別活動を充実することによって図れるんだということ、よい学校の定義の一つとして、充実した特別活動が行われている学校というのがとても大事なんだというようなお話を校長先生方にもしております。 また、1月の校長会では、実態に応じた学校経営をということで、杉並の小中学校については、国、都の学力の平均を大きく上回っているのは皆さん周知の事実です、でも、質問紙にきちっと着目しましょう、子供の内面の部分に着目をしましょうということで先生方にはお話を差し上げたところでございます。 そういう中で、道徳等々をしっかりと充実させて、例えば、単純にテストの点数がいいというよりも、勉強をやらなきゃいけないと思って自ら机に向かう、継続する、テストの点数が悪かったとして、私は駄目だとか僕なんか、そういうふうに思わずに、頑張ればできるんだ、そういう気持ちをしっかり育てていくことが大事だというふうに私は考えておりますので、引き続き学校現場と共に、子供たちの内面、しっかりとした非認知能力を高めて、自己肯定感の高い子供に育てていきたいというふうに考えているところでございます。

以上で杉並区議会自由民主党の代表質問を終わります。 ここで3時10分まで休憩をいたします。 午後2時53分休憩 午後3時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間は、あらかじめ延長いたします。 代表質問を続行いたします。 日本共産党杉並区議団代表、33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団を代表して、令和7年度予算の編成方針とその概要について質問します。 初めに、長引く物価高騰の深刻さと区民生活の実態への認識を伺います。 野菜、肉、魚が買えない、菓子パンばかりで糖尿病になる、40代一人暮らし、給料は上がらないのに物価だけ上がっている、子供をラーメン屋に連れていったことすらない、高過ぎる、30代3人家族、食費が高くなって食費をできるだけ削っているのに、米も高くなり苦しい、20代学生、とにかく物価が高く、電気、ガスも高く、当たり前のように払わなくてはいけないものにどんどんお金が飛んでいく、趣味、旅行なんて考える暇もない、40代4人家族等々、これらの切実な実態は党区議団が昨年来取り組んでいる区民アンケートで寄せられた声です。長引く物価高騰によって深刻な生活苦が広がっています。 1月31日、帝国データバンクは、主要食品メーカー195社の価格改定動向調査を発表しました。2月に値上げされる飲食料品は1,656品目と、前年同月比1.8%増加。昨年を上回る勢いで、今年に入ってからの累計は、4月にも1万品目を突破する可能性があるとしています。内閣府の国民生活に関する世論調査でも、「今後、政府はどのようなことに力を入れるべきだと思いますか」という設問に対して、1位は物価対策66.1%、前年1位も物価対策で68.1%となっています。党区議団のアンケート調査では、回答者の8割が生活苦を訴えるかつてない深刻な事態です。物価高騰がとどまることなく続き、区民の暮らしと営業は深刻な事態が継続しています。岸本区長は、長引く物価高騰の深刻さと区民が置かれている実態についてどのように認識しているのか、伺います。 この間、党区議団は、区民生活を守るために、基礎自治体においても物価高騰対策を進めるよう求めてきました。杉並区としても、物価高騰など厳しい経済情勢の中で事業を行う区内事業者に向けて電気・ガス代等の光熱費の一部助成を実施し、5,772事業者が利用するなど大きな効果を上げました。また、公衆浴場への燃料費などの補助や福祉施設などへの食料費、光熱費の補助、経済政策と環境政策を併せたエコ家電買替促進助成の実施なども重要な取組と認識しています。さきの臨時会で提案されたキャッシュレスポイント還元事業の実施についても、区民の購買力向上に寄与するものと考えます。 一方、物価高騰の深刻さが継続する下では、さらなる対策が必要ではないでしょうか。区はこれまでの物価高騰対策などの取組をどのように総括しているのか、伺います。 区民の命と暮らし、営業を守るために、これまで以上の努力が求められていると考えますが、認識を伺います。 物価高騰による生活苦が深刻化する中、緊急的な支援が求められます。昨年第4回定例会の富田議員の質問に対して、区長は、区民生活の実態を最もよく知るのは現場を担う基礎自治体にほかなりません、国、都の動向を十分に踏まえつつも、区として区民にとって今何が必要かしっかり見極め、区民生活を支えるために必要な事業については、あらゆる財源を念頭に入れながら実施してまいりたいと答弁しました。重要な姿勢と認識しています。改めて、緊急的な対応だからこそ、財政調整基金も活用し、最大限の対策を行うことが求められると考えますが、区の認識を伺います。 この間の電気代の値上げは2023年6月から実施されており、既に約3,000から5,000円程度高くなっています。政府は、2024年10月の使用分で終了していた電気・ガス料金への補助について、使用量が増える冬場の支援を目的に、2025年1月の使用分から再開し、3月まで実施するとしています。2025年1月使用分(2月請求)から2025年3月使用分(4月請求)の電気料金は補助の影響で値下がりになる見通しですが、燃料価格の高騰や世界情勢により、今後も電気代の高騰が続くことが想定されます。区内中小事業者にとっては、電気代の上昇は事業活動に大きな影響を与えるものです。区が実施した光熱費助成の再実施を検討するべきではないのか、認識を伺います。 長引く物価高騰に対して、墨田区ではLED照明器具導入支援などを実施しています。杉並区においても、LED照明機器切替助成、省エネ家電の買替助成、太陽光発電システムや蓄電池の導入促進、断熱改修導入への費用助成等々、様々な努力をしていますが、引き続き社会的課題でもある温室効果ガス排出量削減と電気料金の負担軽減の双方に効果がある事業が展開されていくことも重要と考えます。区の認識を伺います。 食費等の物価高騰による区内介護事業者や保育所等への影響も深刻です。他区では介護サービス事業者への物価高騰対策支援金などを実施しています。杉並区においても改めて支援を検討するべきではないのか、認識を伺います。 主食である米の価格高騰が区民の食生活に深刻な影響を与えています。1月24日に発表された12月の消費者物価指数で、米類は前の年の同じ月より64.5%上昇、比較できる1971年以降で上昇幅は最も大きくなりました。政府は新米の供給が進むことで価格は落ち着くという見通しを示していましたが、新米が流通するようになった昨年9月以降、上昇幅はさらに拡大し続けており、事態は深刻です。米の価格が高止まりしていることを受け、政府は市場に安定的に供給するための備蓄米の早期放出を表明するとも示しています。主食である米を食べられない事態に対して、低所得世帯に対する米の支給、お米券の発行など緊急対策を検討するべきと考えますが、認識を伺います。 次に、住まいについて確認していきます。 物価高騰の下で、住宅問題はとりわけ深刻になっています。家賃が高く生活を圧迫していると回答した70代の女性は、年金を40年間必死に払ってきても、月7万円では死んでくれと言われているも同然です、もう少し区営住宅を増やして、長年杉並区に住まう高齢者にも区からの救いの手を欲しいですとの声を寄せています。高過ぎる家賃の支払いに対する苦難の声もアンケートに多数寄せられているところです。住宅施策に関する対策については党区議団のくすやま議員が取り上げますが、ここでは基本認識を伺います。 住まいの権利について、日本も締約国となっている国際人権規約11条では、この規約の締約国は、自己及びその家族のための相当な食料、衣類及び住居を内容とする相当な生活水準についての並びに生活条件の不断の改善についての全ての者の権利を認めるとしています。国連人間居住会議イスタンブール宣言(1996年)では、人間にふさわしい住まいは、命の安全、健康、福祉、教育や本当の豊かさ、人間としての尊厳を守る基礎であり、安心して生きる社会の基礎である、適切な住居への権利の完全かつ漸進的な実現という我々の約束を再確認するとしています。岸本区長の予算編成方針でも、住まいは権利であるとの認識が示されていますが、区民が安心できる住環境の在り方とはどのようなことと認識しているのか、伺います。 住まいの権利を保障するため、公共住宅の供給等の対策が進められています。公営住宅法の第1条「この法律の目的」では、「国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。」としています。杉並区において、この観点に基づいた住宅の供給が進められているのかが問われています。杉並区の公営住宅の供給率は23区中19位。住宅・土地統計調査では、23区別総世帯当たりの公的賃貸住宅供給率を見た場合、23区特別区平均が5.16%であるのに対し、杉並区は1.13%にすぎない状況となっています。こうした事態への区の問題意識を伺います。 また、23区と比較しても公共住宅の供給率が著しく低い状況であることは改善すべき課題であると考えますが、認識を伺います。 党区議団は1月24日、東京都住宅局に対して、杉並区の公共住宅の供給率の低さの課題を指摘し、23区間での地域偏在の問題を解消するよう求めました。杉並区としても、公共住宅の供給率の低さを解消するため、東京都に対しては都営住宅の増設と都営住宅建て替えの際の戸数増を求める必要があると考えますが、認識を伺います。 今回、家賃助成の実施が示されたことは重要な前進面と受け止めていますが、低廉な住宅の確保に向けてさらなる努力が求められていると考えますが、認識を伺います。 次に、区立施設使用料について伺います。 岸本区長は、区立施設の使用料について、区民が気軽にいつでも使える利用しやすい料金設定にするとの考え方に基づき、今後の使用料の見直しが検討されていることは重要なことと認識しています。そもそも、区立施設をはじめとする公共空間は住民のネットワークの拠点となり得るものであり、住民自治を進めるための地域資源でもあります。その点を踏まえれば、低廉で使いやすい区立施設使用料としての検討が進められるべきと考えますが、認識を伺います。 現在、物価高騰が継続する中、近隣自治体では施設使用料の値上げが相次いでいます。区民生活が苦しいときに使用料を引き上げることになれば、区民の様々な活動にも支障が出かねない状況です。物価高騰が深刻化する中、来年度からの速やかな使用料引下げを求めますが、区の見解を伺います。 また、子供や高齢者については、居場所としての機能や社会参加の促進、健康増進にも資するよう、使用料の引下げが求められると考えますが、認識を伺います。 物価高騰の下で住民負担に追い打ちをかけるのが保険料の負担増であり、国民健康保険料の度重なる引上げは国民健康保険被保険者に深刻な影響を与えてきました。あまりにも高過ぎる国保料に対して、さきのアンケートでは、国民年金や住民税も決して安くはないが、国民健康保険料が突出して高い、50代一人暮らし自営業、国民健康保険料のあまりの高さにあきれると同時に怒りさえ覚えるなどの声が寄せられています。 この間、仮係数に基づく納付金、1人当たりの保険料額が示されましたが、今年度と比べ引下げになる試算が出されました。東京都の国保運営協議会の試算では、来年度は今年度比で、法定外繰入れ前で18万2,365円は、今年度の19万436円と比べ8,071円の減額、マイナス4.2%の引下げになるとの試算が示されました。引下げの試算となった要因を区としてどのように分析しているのか、伺います。 一方、23年度から24年度にかけては、医療給付費の見通しを実際よりも大きく見たことにより大幅な値上げとなり、負担はより深刻となっています。これは平成14年度以来最大の上げ幅となります。今回の試算での引下げを考慮したとしても、高過ぎる保険料であることに変わりはありませんが、杉並区としての認識を伺います。 さらに、物価高騰の影響が長期化する中で、被保険者への国民健康保険料負担の深刻さをどのように認識しているのか、伺います。 今回の納付金の減額を理由に、一部の自治体で法定外繰入れの解消を優先させることが懸念されています。党区議団は法定外繰入れの継続を求めてきましたが、この間、杉並区も、保険料の急激な上昇を抑制するために必要との見解が示されていました。改めて認識を伺うとともに、来年度の納付金の減額は一時的なものであり、今後も法定外繰入れの継続を求めますが、認識を伺います。 この間、党区議団は、国民健康保険制度の運営主体である東京都に対して、保険料の引下げのために都独自の財政支出を実施するよう直接申入れを行いました。また、特別区長会に対しても、国保料引下げに向けてあらゆる努力を尽くすよう要請しました。杉並区としても、国や都に対する財政支出の増額や特別区長会での法定外繰入れの維持などを求めるべきと考えますが、認識を伺います。 都内の自治体においても複数の自治体が、この間の国保料の引上げについて、値上げせず据え置くことを決めています。また、子供の均等割について、国の5割軽減に自治体独自の軽減を上乗せし、子育て世帯の負担を軽減している自治体もあります。都内自治体での負担軽減の取組を確認するとともに、杉並区においても、他自治体の取組を参考に、保険料負担軽減に向けてあらゆる努力を尽くすことが必要と考えますが、認識を伺います。 その他国民健康保険制度の問題については、予算特別委員会などで取り上げます。 物価高騰の下、困窮する子育て世帯への支援として、義務教育費の負担軽減などが求められています。杉並区が昨年度から給食費の無償化の実施や就学援助の認定基準額を生活保護基準の1.3倍へと拡充したことは重要な前進面です。杉並区の給食費無償化や各自治体の取組が、東京都による学校給食費の保護者負担軽減を行う区市町村に対する支援を促しました。今後政府への無償化の決断を迫る上でも、給食費無償化を継続する必要があると考えますが、認識を伺います。 就学援助の認定基準額について伺います。 前田中区長に引き下げられる以前の認定基準額の水準へと回復させるためには、物価高騰分も加味した場合、さらなる引上げが必要です。今後、認定基準額を生活保護基準の1.5倍に引き上げること、支給費目の拡充、入学準備金の支給額引上げなど就学援助の拡充を求めますが、認識を伺います。 また、積極的な受給勧奨、対象世帯の実態把握を進めることも必要と考えますが、認識を伺います。 物価高騰が深刻化する中で、修学旅行費用の引上げが続いています。直近では1人当たりの費用が6万円から7万円を超える深刻な状況となっています。修学旅行費の負担軽減については、葛飾区に続き墨田区、荒川区も無償化に踏み出しました。物価高騰が深刻化する下、令和2年をもって廃止された区立中学校修学旅行費補助金の再開を求めますが、区の認識を伺います。 この間、杉並区が他区と比較しても大きく遅れていたのが学校トイレの洋式化です。洋式化率は23区比較で23番目。杉並区の洋式化は、到達点とともに努力が不十分なレベルだったことは前田中区政の頃から再三にわたり指摘をしてきました。この間、取組が遅れてきた学校トイレの洋式化について、岸本区政の下で5年間で100%の配置を目指す方針が示されたことは重要ですが、改めて杉並区の直近の洋式化率の到達と今後の見通しを確認します。 自閉症・情緒障害特別支援学級について、杉並区において、発達障害など個々の特性に応じた支援、配慮を必要とする子供のために設置を検討するよう求めますが、認識を伺います。 教育委員会をめぐる諸課題について伺います。 昨年11月、教育委員会事務局等における不適切事案等の要因分析及び再発防止対策検討委員会報告書がまとまりました。教育現場は様々な課題に直面していますが、区教育委員会は教育行政の信頼回復にどのように取り組むのか、認識を伺います。 次に、職員が安心して働くことのできる環境づくりについて伺います。 予算編成方針では、全ての職員が安心して働ける職場環境をつくることは区民福祉の向上にも直結する取組とされており、非常に重要な視点と認識しています。岸本区長が目指す公共の再生を進める上でも重要な取組と考えますが、区長の基本認識を伺います。 この間、職員定数適正化計画では、2015年から2017年に100名の削減、その後、2017年から2019年の計画では30名の削減計画が立てられました。令和4年1月の定員管理方針では、現状の職員数は特別区全体と比較しても人口当たり職員数が低いなどとも指摘されています。職員の年齢構成がこの間の採用抑制によりいびつな状況となっていることも取り上げられてきました。一方、この間、増大・多様化する行政需要に対し的確に対応できる体制を確保するために、定員管理方針を見直し、職員定数増にかじが切られたことは重要です。公共の福祉の増進に向けて、公務員一人一人の役割はますます重要となると考えますが、認識を伺います。 会計年度任用職員の処遇改善についても伺います。 非正規雇用を理由とする賃金、労働条件の差別は社会問題になっています。非正規労働者には女性が多く、雇用形態を通じたジェンダー不平等、女性差別にもなるものです。こうした中、杉並区が会計年度任用職員の報酬額や待遇の改善を進めていることは重要です。 昨年6月、人事院は、国の非正規公務員の更新を原則2回までとする制限の撤廃を各府省に通知。23区でも、文京、世田谷、板橋は会計年度任用職員の雇用年限の上限がありません。杉並区議会からも複数の会派が会計年度任用職員の雇用年限の撤廃を求めてきましたが、このたび杉並区においても雇用年限撤廃が進められることを歓迎しています。この間の取組状況を伺います。 また、会計年度任用職員のさらなる処遇改善に努める必要もあると考えますが、認識を伺います。 昨年末、杉並区長より「ハラスメント防止対策の推進に向けたご協力のお願い」が配信されました。職員のハラスメントに対する意識の向上に努めることは、区議会としても重要な取組と認識しています。職員に対するハラスメントへの問題意識とともに、区としての対応策を伺います。 次に、福祉人材の確保について伺います。 来年度予算では、区内介護事業所や障害福祉サービスにおける人材確保や定着支援が示されました。介護などのケアワーカーへの支援は重要なことと認識しています。この間、区長は、ケアする人をケアするという視点を大切にしながら介護サービス基盤の充実に取り組むとしていますが、現在のケアワーカーを取り巻く現状に関する問題意識を伺います。 また、基礎自治体としてどのような役割を担おうと考えているのか、認識を伺います。 高齢者補聴器購入費助成について伺います。 この間、多くの高齢者の利用が進み、歓迎の声が寄せられています。引き続き制度周知に力を入れるとともに、補聴器相談医の確保や認定補聴器技能者によるアフターケアなどの充実に努めることを求めますが、認識を伺います。 他自治体では、補聴器購入費助成とともに区民健診での聴力検査を実施している事例もあります。今後、聴力検査の実施なども進めるよう求めますが、認識を伺います。 移動支援事業について伺います。 2021年度に移動支援事業の見直しが行われ、障害別の利用制限などが改善した点は重要です。一方、移動支援事業の課題として残された点もあります。この点について、障害者福祉を考える杉並フォーラムが地域の運営事業者にアンケートを実施しました。アンケート結果により、様々な現場の課題が浮き彫りになっています。特に大きな課題の一つとして、移動支援に係るヘルパーの報酬単価が低く、事業の運用や人材が確保できないという深刻な実態があります。この課題は、杉並区障害者団体連合会をはじめ多くの当事者、保護者などから要望が寄せられているものです。移動支援に係るヘルパーの確保が困難になっている現状、その要因となっている報酬単価が低いという課題などについて区の問題意識を伺います。 また、ヘルパーの報酬単価の引上げなどは急務と考えますが、認識を伺います。 移動支援事業の見直しに当たり、移動支援事業における通所利用や身障等級による制限など、持ち越しとなっていた課題の解消も含めた検討を進める必要があります。これらの点において、障害当事者や関係団体との十分な協議を尽くし、見直しを進めるよう求めますが、認識を伺います。 次に、保育の質の確保について伺います。 この間、杉並区内の各園における平均保育経験年数と人件費比率について取り上げてきました。区内の各園において、人件費比率が高い園ほど保育士の平均保育経験年数も高い傾向となり、保育士の専門性や継続性、安定的な配置など保育の質にも直結する状況です。世田谷区では、保育所等運営費助成金交付要綱において、開設2年目以降の園については、助成を受けようとする前年度の経常収入に対する人件費の比率が50%以上であることなどの独自ルールを設けています。保育施設における人件費比率は保育の質にも影響を与えます。保育の質を確保するためには、自治体独自のルールを検討する必要もあると考えます。区独自ルールについても検討し、保育の質の確保につなげる必要があると考えますが、区の認識を伺います。 生活保護制度について伺います。 生活保護をめぐっては、複数の自治体で不適切な事案が続いており、改善が必要になっています。東京民報の報道によると、都内自治体を対象に、福祉事務所を対象とした職員配置や研修に関するアンケート調査を実施し、生活保護行政の実態調査が行われました。社会福祉法では、生活保護世帯80に対しケースワーカー1人と配置基準を定めていますが、配置基準を満たしている自治体は回答自治体の8自治体にすぎず、多くの自治体が基準を満たせていないことが明らかになりました。杉並区においても、ケースワーカー1人当たりの担当世帯数は87世帯となり、常時90世帯を超えていた数年前よりは改善していますが、配置基準を満たしていません。また、生活保護の現場では、社会福祉主事任用資格があることでケースワーカーや査察指導員として働くことができます。調査によって、有資格者が半数に満たない自治体も明らかになり、杉並区でも有資格者率は57%と低位となっています。ケースワーカーとして従事する前の従事前研修についても、未実施である自治体もあります。 この間、杉並区では、申請者の意向を尊重した扶養照会の対応や、生活困窮者が申請をためらうことがないよう周知ポスターを作成するなど、憲法に基づく国民の権利としての制度として見直しが進んでいることは重要です。今後、ケースワーカー1人当たりの世帯数を減らすこと、有資格者を確保すること、従事前研修を実施するなどさらなる改善を求めますが、認識を伺います。 防災対策について伺います。 能登半島地震から1年以上が経過しましたが、復旧の遅れは過去の震災と比べて突出しています。人口流出と災害関連死が続き、課題は山積みとなっています。被災した方々についても、宿泊施設などの二次避難所ではなく、公共の体育館などの一次避難所での生活は最大で4万人以上に達しました。被災者に対する国の姿勢に明らかに問題があるのではないでしょうか。能登で起きている問題は全国で起き得ることです。首都直下地震の発生では、首都機能の低下によるさらなる混乱が想定されます。地震による建物の倒壊、火災などの難を逃れ、命を落とさずに済んだ被災者が、復興支援の遅れによる避難所生活の長期化とライフラインの復旧の遅れを起因とする震災関連死で命を落とすという状況にさせてはいけないと考えます。 能登半島地震から1年が経過する中、日本政府の震災対応能力の低さが明確になっています。こうした下、災害から区民の命と財産を守るためには、基礎自治体としての杉並区の公助の責務は極めて重いものと考えますが、区長の防災対策に対する基本認識を伺います。 能登半島地震の発生により、この間指摘されてきたのは、避難所の状況が30年前の阪神・淡路大震災とほとんど変わっていないということです。体育館などに男女が雑魚寝状態で、食料などは避難者の人数分が足りず、1日の食事がおにぎりやパン1個という状況。これは想定を上回る避難者となったことが原因との報道もあります。いざ発災した際、杉並区の震災救援所での避難生活はどのようになるのか、多くの区民から不安の声が届いています。この間、岸本区長の下で震災救援所の防災備蓄品の拡充が進められていますが、被災者が安心して避難生活ができる現状となっているのか、現時点での震災救援所の課題はどのようなものがあるのか、区長の認識を伺います。 また、能登半島地震を受け、内閣府が発行する自治体向け避難所運営等避難生活支援のためのガイドラインの一部改定が行われ、トイレや居住スペース、生活用水などでスフィア基準を参考にした指針が取り入れられています。ガイドラインやスフィア基準に沿ったさらなる震災救援所の整備が求められますが、区としてどのように取り組むのか、確認します。 あわせて、プライバシー確保や過去の震災時に避難所で多発した女性や子供への性犯罪を防ぐ手だてについてどのような取組を行っているのか、確認します。 この間、党区議団は、耐震改修については、経済的な条件により費用の捻出が困難な世帯で耐震改修が進まない課題を指摘し、助成費用の引上げや低所得者などへの加算などを提案してきました。来年度予算では、木造住宅等の耐震化促進が拡充され、障害者世帯への助成額加算の実施や一部の助成限度額の引上げが打ち出されたことは重要な前進面だと考えます。今回の耐震化促進の拡充内容の概要を確認するとともに、どのような判断の下、拡充に踏み切ったのか、伺います。 また、不燃化対策として、仮称不燃化会議によって防災分野においても区民との対話を進めることは重要と考えますが、改めて不燃化会議の意義について区長の認識を伺います。 エレベーター閉じ込め事故対策について伺います。 地域防災計画の被害想定では、閉じ込め事故につながり得るエレベーター停止台数は区内で最大792基であり、区立施設のエレベーターがここに含まれる可能性は否定できません。2013年度から我が党区議団が提案し、前区政では進まなかった区立施設エレベーターへの備蓄ボックスの配備が現区政の下で今年度から実施されたことを歓迎します。改めてエレベーター備蓄ボックスの設置の必要性への認識を伺うとともに、今年度、エレベーターへの備蓄ボックスの配備が実施された施設数、エレベーターの台数を確認します。 以前の答弁では、3年間の計画で進めるとのことでしたが、来年度と3年間での設置の見通しを伺います。 民間の商業施設やマンションなどでの備蓄ボックスの設置を杉並区としても促していくことが求められていると考えます。他自治体では費用助成や現物を支給するなどの取組も行われていますが、杉並区として区立施設以外のエレベーター閉じ込め事故対策推進に向けてどのような取組を行っていくのか、確認します。 1月28日、埼玉県八潮市で道路が陥没し、トラックが転落する事故が発生しました。男性運転手の救出と早期復旧、再発防止対策を進めることが求められます。陥没事故は下水道管の老朽化による破損が事故原因と見られています。道路陥没は全国で多発しており、下水道管などの老朽化対策とともに緊急点検が必要です。杉並区内においても、路面下空洞調査など対策を徹底する必要があると考えますが、認識を伺います。 区立施設マネジメント計画について伺います。 この間の区立施設マネジメント計画への見直しを受け、地域ごとに、住民との協議により地域の区立施設の在り方の検討が行われています。住民自治のまちづくりを進める上で重要な観点と考えますが、区民との対話を尽くしてきた協働の成果について、改めて区長の認識を伺います。 この間、上荻窪地域のワークショップの報告会において、新たな施設の設計の前に住民も設計を一緒に考えていくワークショップ、集会などを開催してほしいという要望が寄せられました。新しく整備される区立施設についても、地域に望まれた区立施設の整備に向けて、設計の段階から住民参画と意見交換を尽くす必要があると考えますが、認識を伺います。 子供の居場所と児童館について伺います。 今後、現存する25の児童館を維持し、中学校区に児童館がない地域について7つの児童館を整備する方針が示されました。一方、既に児童館がなくなり、地域偏在が深刻化している地域もあります。既に児童館が廃止された地域などにおいても、地域課題や子供たち、保護者の要望や声に応じて、アウトリーチ型の児童館の運営など子供の居場所の確保を進めるべきと考えますが、認識を伺います。 杉並区の児童館や今後の子供の居場所の確保に向けて、施設とともに児童館職員の役割は必要不可欠となります。この間の質疑において、岸本区長からは杉並区の児童館職員の重要性が語られ、区の職員を確保していくことも示されています。区立児童相談所の整備の重要性と体制確保の必要性とともに、新たに整備する児童館についても直営での運営が必要と考えますが、改めて区の認識を伺います。 ゆうゆう館とコミュニティふらっとについて伺います。 コミュニティふらっとにおける高齢者施設としての機能として、施設の設置目的、根拠には、高齢者福祉の増進、向上、生きがい、健康づくりなど老人福祉法13条に定められた役割が位置づけられる必要があると考えますが、区の認識を伺います。 次に、都市計画道路について伺います。 前区政によって進められた都市計画道路は、これまでも地域に様々な問題を発生させています。岸本区政においては、都市計画道路のある地域で住民との対話の機会を確保し、住民と行政が膝詰めで地域のまちづくりについての検討を始めています。各地域で開始された仮称デザイン会議において、その場所で生活する地域住民がどのような環境や地域のまちづくりを求めているのか、現在の課題解決に向け活発に議論できる場にすることが求められます。現在まで運営を行う中での成果や今後の展望について区長の認識を伺います。 現在、都市計画道路の第五次事業化計画の策定に向けて検討が進められていますが、現在の進捗状況を伺います。 優先整備路線の選定に当たり、仮称デザイン会議など住民との対話を尽くす中で集約された住民意見などを選定に反映させることが必要と考えますが、認識を伺います。 これまでの住民の声が反映されない都市計画道路の進め方を見直すとともに、現状の道路計画は固定的に見るのではなく、住民との対話による変更、修正なども視野に検討を進めることを求めるものです。 外環道について伺います。 1月21日火曜日に開催されたオープンハウスにおいて、東京外環道大泉側シールドトンネル工事(本線トンネル北行きカラッキィー)が杉並区内に到達する時期の見通しが示されました。現在の掘進速度が継続された場合、2025年8月、お盆明けには杉並区内の掘進が開始される予定です。外環道については、調布市での陥没、地下空洞の発生など、杉並区民からの不安の声も寄せられています。杉並区内での掘進開始に当たり、緊急に議員有志で、国、事業者に対して住民説明会等の開催を求めました。申入れ内容については、1点目は、東京外環道大泉側シールドトンネル工事が杉並区内での掘進を開始する際、外環道掘削工事などに関する相談コーナーを杉並区内に設置すること。2点目は、区内での掘進を開始する前に、情報の透明性確保に努め、オープンハウスとは別に地元説明会を開催すること。この2点は、杉並区としても実現に向けて国、事業者と協議を進めていただくよう求めますが、認識を伺います。 その他外環道工事に関する問題については、委員会質疑などで取り上げます。 1月22日、善福寺川上流調節池計画が事業認可されました。2023年8月に素案が示され、短期間で事業認可にまで至っており、近隣住民から心配の声が寄せられています。近年多発する都市型水害への対策とされる一方、工事に伴い既存の緑地面積が縮小し、子供たちや近隣住民の憩いの場としての公園なども縮小、土地収用や区分地上権の設定も広範囲に及ぶなど、住民生活への影響も大きい計画となります。事業の長期化も懸念されており、工事期間は令和7年度から令和23年度(2041年)までの17年間にも及びます。外環道工事のトラブル事例を踏まえると、シールドマシン工事における影響、騒音、振動、地下水の枯渇、砂層等の地質への影響による地表面陥没等々、住宅街直下での地下工事の影響も懸念されます。杉並区として、住民への説明会の開催等、情報提供を丁寧に進めるよう東京都に求めていただきたいと考えますが、認識を伺います。 シールドマシンによる工事において懸念される点について伺います。 シールドマシン工事は、上下水道、ガス管、電力工事等々、シールドの直径が比較的小さい工事事例は数多くあります。一方、直径が大口径化するシールドマシンでの事故事例が相次いでいます。外環道やリニア工事だけでなく、相鉄・東急直通線新横浜トンネル工事現場付近での道路陥没や、広島高速5号線二葉山トンネルにおける地表面隆起などが発生しています。また、昨年9月に発生した広島県西区福島町での下水道工事に伴う道路陥没事故については、内径5メートルのシールドマシンによっても陥没事故が発生しました。 住宅街におけるシールドマシン工事は、地盤状況を把握するためのボーリング調査なども制約されるため、地層や地盤強度の正確な把握が困難となります。東京都の下水道局長を務めた日本大学総合科学研究所・松浦將行教授は、シールドトンネル技術には現場でしか共有されていない暗黙知が多い、リスクを共有するためには情報を積極的に公開していくことが重要としています。シールドマシンによるトンネル工事においては、地盤状況を正確に把握するとともに、情報の積極的公開が必要不可欠と考えますが、杉並区としての認識を伺うとともに、この点についても東京都に対して情報の積極的公開を求めていただきたいと考えますが、認識を伺います。 また、工事によって善福寺川の湧水がかれることも懸念されています。この点についての調査はどのように進められているのか、伺います。 善福寺川上流の水害対策を進める上では、大雨時の武蔵野市からの下水流量を減らすなどの対策も必要です。総合的流域治水の観点に基づき、杉並区と武蔵野市が協働し、流域全体で水害を軽減させる治水対策に取り組む必要がありますが、区の認識を伺います。 住民の多くが緑豊かな公園の樹木が伐採されることを懸念しています。当該計画による樹木への影響はどのように見込まれているのか、伺います。 樹木など緑の保全や創出についてはどのように取り組まれるのか、認識を伺います。 関根文化公園の代替用地の検討状況はどのようになっているのか、伺います。 当該地域は子供たちの居場所が減少しており、さらなる公園用地の縮小による影響が懸念されています。それら切実な声に基づいた対応を求めますが、いかがか、伺います。 善福寺緑地内にあるロケット公園は、近隣住民にとってはなくてはならない公園であり、多くの住民が集い、子供たちの遊び場としても親しまれています。工事による影響の低減や近隣への代替地の確保、遊具の設置等、どのように検討されているのか、伺います。 近隣住民の要望に沿った対応を進めるよう東京都に求めていただきたいが、区の認識を伺います。 次に、気候危機対策について伺います。 気温上昇による地球と人類への影響は、世界でも日本でも、未曽有の水害の多発や農業や漁業への深刻な影響等、既に深刻な事態をもたらしています。気候危機回避の努力にもかかわらず、国連世界気象機関等の今年1月発表では、世界平均気温の上昇率は初めてパリ協定目標である1.5度を超え、1.6度上昇となったと発表しました。グテーレス国連事務総長は、新年に向けたビデオメッセージで気候の崩壊が起きているという強い危機感を表明。破滅への道から抜け出さなければならないと訴えました。現在の気候危機をめぐる状況への認識を伺います。 来年度、岸本区長はどのような決意で気候危機対策に努力していくのか、伺います。 2050年カーボンゼロを実現する上で、2030年カーボンハーフ、温室効果ガス排出量半減を達成できるかが当面の焦点となっています。区は、区事業に係る削減計画として事務事業編、区全体に係る計画として区域施策編を発表しています。昨年の決算特別委員会での答弁では、事務事業、区事業の分野では年当たり削減量を超える削減が進んでいることが確認できましたが、区全域では2019年から2021年にかけて温室効果ガス排出量が増加していることが明らかにされました。今年度の取組を検討する前提として、両計画が掲げた2030年温室効果ガス排出量削減達成目標に対し、最新の到達及び今後の必要削減量を確認します。 区民、事業者を挙げて気候危機打開、温室効果ガス排出量削減の取組を進めるためには、年度ごとに温室効果ガス排出量削減の到達点を明らかにすべきと考えますが、認識を伺います。 区事業で、CO2削減の上で事務事業編が対象とする区施設について、1、使用電力をどれだけ再生可能エネルギー電力に切り替えるのか、2、太陽光発電設備など再生可能エネルギー設備の整備が重要課題となっています。決算特別委員会の質疑で、従来(前区政)に比べ努力が明らかになりましたが、両課題とも2030年の達成目標が不明確でした。使用電力の再エネ電力への切替えでは、2030年までに東京都は100%、世田谷区は50%、板橋区は25年度までに64%などの目標を掲げています。両課題の最新の到達状況を明らかにするとともに、30年目標を明確にし、その達成を推進することを求めますが、認識を伺います。 杉並区でのCO2排出量を分野別に見ると、第1位は約55%を占める家庭分野となります。さきに取り上げた温室効果ガス排出量削減と電気料金の負担軽減の双方に資する取組を進めることが求められます。さらに、家庭での省エネ推進の上で、1、実行計画55ページで紹介している「ご家庭での省エネのポイント」を各家庭でも掲示できるようなポスターにして配布するなどの工夫、2、電気、ガスの節約量努力に応じた区内共通商品券発行のすぎなみエコチャレンジ事業の金額引上げなど、区民と事業者の意欲をより刺激する工夫が必要ではないのか、認識を伺います。 家庭に次いで、CO2排出量の第2位21%が業務であり、小売業、飲食業での努力は大きな影響を持ちます。省エネ型給湯器やLED照明への切替えは電気料金の節約に通じるもので、経営向上に資するものです。事業者向けの助成制度を徹底する努力を強化すること、助成額などについても事業者の要望に基づき拡充することを求めますが、認識を伺います。 業務・輸送部門など事業者全体でCO2削減を進めるために、事業者団体と意見交換を持ち、協力・推進体制も検討するべきではないのか、認識を伺います。 気候区民会議では、環境が杉並区のブランド、日本一の環境区が打ち出されました。区長として、今後目指す杉並区の都市像を区民に明らかにし、区民参加の運動として取り組むべきと考えますが、認識を伺います。 杉並区として、気候変動への対策としてグリーンインフラの取組を進めてきましたが、住民や専門家との協働によって得られた成果や参加者からの反応等々、この間の取組を通じた今後の展望や課題について区長の認識を伺います。 昨年末、同性パートナーが法律上の婚姻と同じ権利を得られるよう、社会保障制度の見直しなどを求め、岸本区長が他の9区の区長と共同で国に要望書を提出したことは重要な取組と評価するものです。パートナーシップ制度の対象に事実婚カップルも含めることについては、ジェンダー平等に関する審議会の答申を受け、検討していくとの認識が示されていますが、当事者からは早期の実施を期待する声が寄せられています。見直しに向け、可能な限り速やかに取り組んでいただきたいと考えますが、認識を伺います。 昨年10月、国連の女性差別撤廃委員会は日本政府に対し、選択的夫婦別姓制度の導入に向け、2年以内の法改正を求める4度目の勧告を行いました。夫婦同姓を法律で強制している国は世界で日本だけで、しかも女性が改姓する例が95%と明らかなジェンダー格差があります。通称使用の拡大では大本の問題が解決せず、不利益は解消しないばかりか、2つの名前を使い分ける負担も増えます。世論調査では、既に7割以上が選択的夫婦別姓制度の導入に賛成し、日本経団連や経済同友会なども早期導入を政府に要望するようになっています。国に対し、選択的夫婦別姓制度の導入に向け、早期に法改正を行うよう求めてほしいと考えますが、認識を伺います。 次に、平和施策について伺います。 日本被団協のノーベル平和賞受賞は、核兵器のない世界を実現するための努力が実った画期的な成果であり、これまで核兵器禁止条約に背を向け続けてきた政府の姿勢を改めることが今こそ求められているのではないでしょうか。原水爆禁止署名運動発祥の地である杉並区の区長として、日本被団協の取組と呼応して核兵器禁止条約の批准を政府に求めるべきではないのか、認識を伺います。 今年は戦後・被爆80年となります。原水爆禁止署名運動発祥の地である杉並区においても、これまで受け継がれてきた運動の歴史を受け止め、原水爆禁止運動発祥の地であることを広く区民に知らせるとともに、非核・平和の取組を推進し、核兵器禁止条約批准を求める声を大きく広げていくべきと考えますが、認識を伺います。 戦後80年となる中、いまだに世界ではロシアによるウクライナ侵略をはじめとする戦争の惨禍が続いています。今、憲法9条を持つ日本としての役割が問われていると考えますが、区長の認識を伺います。 以上、区長の認識を伺い、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
日本共産党杉並区議団を代表しての山田耕平議員の御質問にお答えします。 最初に、物価高騰対策についてです。 国は、長年にわたり続いたコストカット型経済から脱却し、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を目指し、賃金の引上げ、価格転嫁等の取引適正化、デジタル化投資の促進等に取り組んでいます。こうした中で、昨年のボーナスシーズンには賃金の上昇率が物価の上昇率を上回る時期もあるなど、区民生活が好転する兆しも見られました。しかし、1年を通せば、国の物価安定目標である2%を超える物価上昇が続き、実質賃金もおおむねマイナスで推移するなど、区民生活への影響が危惧される状況が依然続いていると受け止めています。 昨年末の国会で地方創生臨時交付金を含む補正予算が成立したタイミングをしっかりと捉え、区においても速やかに住民税非課税世帯等への現金給付を開始し、またキャッシュレスポイント還元事業の準備を進めている狙いは、こうした厳しい状況にある区民や事業者の生活、経営を下支えすることにあります。今後、これまで取り組んできた中小事業者に対する利子補給等の支援策を継続していくことはもとより、社会経済状況や区民生活の実態等を注視し、必要となる対策を必要な財源を確保しながら講じてまいりたいと考えております。 次に、区内事業者への光熱費助成の再実施に関する質問にお答えします。 長期化するエネルギー価格の高騰が区内事業者の事業活動に様々な影響を与えていることは認識しているところです。こうした中、電気料金については、大手9社で昨年12月使用分が値下がりしたほか、国においても、電気・ガス料金負担軽減支援事業を実施し、電力使用量の大きい1月から冬季の電気・ガス代の補助を実施しているところです。区としましても、こうしたエネルギー価格の動向や国や都の光熱費等への支援に注視しつつ、区内事業者の実態把握に努め、さらなる対策が必要と判断した際には、光熱費を含め助成の内容や対象等を十分に精査した上で、区内事業者への支援について検討してまいりたいと存じます。 次に、LED照明機器の切替助成等に関するお尋ねですが、これらの助成事業は、光熱費高騰の影響や地球温暖化対策の啓発の浸透等から、多くの区民、事業者等に御利用いただいております。区としましても、再エネ設備等の導入や省エネ対策の助成等は、温室効果ガス排出量と光熱費の双方の削減効果に加え、化石燃料等輸入資源によるエネルギー購入抑制といった側面も併せ持つことから、大変重要な事業と考えております。令和7年度は、LED照明機器切替助成の継続実施とともに、再エネ設備等の導入や省エネ対策の助成件数を大幅に拡充して実施してまいります。 次に、介護サービス事業者への物価高騰対策についてのお尋ねがありました。 御指摘のように、物価高騰が介護サービスを含む区内事業者及び区民生活に大きな影響を与えていると認識しておりますので、今後も国や東京都の動向等を注視しつつ、基礎自治体として必要な支援について全庁的に検討し、適時適切な対応を図っていく考えです。 次に、米の価格高騰による低所得世帯への緊急対策の検討に関する区の認識についてですが、区単独で緊急対策を行うのではなく、主食である米の価格や供給の安定化をさせることは国の責務であると考えています。 なお、物価高騰の影響を強く受ける低所得世帯への対策については、昨年11月に閣議決定された国の総合経済対策に基づき、住民税非課税世帯に対する物価高騰対策支援給付金を1月から支給しているところです。 次に、住宅施策に関する一連の御質問にお答えします。 私は、区民が安心できる住環境の在り方については、誰もが住まいを確保できるだけでなく、住まいの安全性、快適性を備えた質の高い住宅ストックが形成され、交通や買物などの生活利便性の高さ、また豊かな緑などの自然環境、さらには地域で子育てを支える環境などが整っていることだと認識しております。 公営住宅及び公的賃貸住宅の供給率に関する御質問がございましたが、もともと都営住宅や公社住宅等の数が少ないことにより、公的賃貸住宅の供給率が他区と比較して低位となっております。公営住宅法では、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸等し、生活の安定等に寄与することを目的としております。公営住宅の新設については、大規模な用地の確保や建設費などの課題があり、難しい状況であると考えておりますが、これまでも、都営住宅の建て替えの際に実施される要望調査で、単身用住戸の拡充も含め戸数の拡大を求めているほか、区営住宅においては、将来的な建て替えの際に、課題となっている単身用住戸を一定程度確保することとしております。 一方で、現在、公営住宅に入居を希望する方全てが入居できる状況ではなく、低額所得者をはじめとした住宅確保要配慮者の支援が課題となっています。低廉な住宅の確保に向けて、区では、区営住宅、セーフティネット専用住宅、家賃助成制度などにより総合的に支援を進めていく考えでおり、中でも昨年度から取組を開始したセーフティネット専用住宅については、これまで16戸が登録されているところであり、引き続き居住支援協議会と連携して普及啓発を行うほか、大家さんに対して登録の働きかけを行うなど、積極的に登録促進に取り組んでまいります。 次に、区立施設の使用料の見直しに関するお尋ねがございました。 私は、集会施設や図書館、学校等区内に点在する公共資源のネットワークを生かし、区民と共に地域の様々な課題を解決していくことが重要であると考えています。区立施設使用料の見直しに当たっては、こうした考えの下、集会施設等がネットワークを構成する拠点の一つとして十分に機能を果たし、かつ、施設利用者のみならず未利用者も含め、広く区民に理解が得られるように検討、見直しを行ってきたところです。今回、施設マネジメント計画に基づく取組を検討する中で、令和7年度からコミュニティふらっとの高齢者団体優先枠数を見直すこととし、令和8年度からは、優先枠の申込み可能枠数を超えて利用する場合の使用料を免除することとしました。あわせて、令和7年10月から、現在平日に限定している体育施設の高齢者の減額制度を土日にも拡充していくこととしました。これにより、高齢者のより多くの方々の社会参加や健康増進に向けたスポーツ・運動が促されることが期待できます。 また、杉並区子どもの居場所づくり基本方針策定の検討の中で子供たちから寄せられた意見を踏まえるとともに、低下傾向にあると言われる子供の体力向上を図るため、体育館及び夏季期間を除くプールの一般使用の使用料を、中・小学生に加えて高校生も含め無料となるよう、施設を運営する指定管理事業者等と無料で使用する際の手続などについて具体的に検討を進めていくこととしました。 一方、施設使用料自体については、施設利用者と未利用者との負担の公平性の確保や受益者負担の適正性の観点から、令和2年に見直した直近決算数値に基づく現在の算出方法では一定の値上げが見込まれました。そのため、まずは高齢者と子供に着目した見直しに着手するとともに、現下の物価高騰等の社会経済状況を踏まえ、現行の使用料を据え置くことといたしました。今後の施設使用料の見直しに当たっては、受益者の負担割合等についても課題と捉えて、令和8年度以降の見直しに向けて引き続き検討を行ってまいります。 次に、国民健康保険に関する一連の御質問にお答えします。 まず、都が試算する令和7年度の1人当たりの保険料算定額が引き下げられた要因ですが、都からは、納付金の算出に利用する1人当たりの医療費について、保険給付費の減により7年度推計が6年度推計よりも低くなったため減となったとの説明があり、これに連動して7年度の保険料算定額が引き下げられたものと捉えています。 次に、国民健康保険料に関しての区の認識についてですが、国民健康保険料は被保険者数の減少や医療の高度化等による1人当たりの医療費の増などに伴って年々増加しており、さらに今般の物価高騰等による経済状況も相まって、被保険者は大変厳しい生活を余儀なくされているものと認識しています。 次に、法定外繰入れに関する御質問にお答えします。 国民健康保険に係る法定外繰入れにつきましては、法的拘束力はありませんが、特別区長会での合意に基づき、特別区全体で統一的な制度運営の下、行っております。法定外繰入れは、保険料の負担緩和を図ることや保険料の収入不足への補填、減免へ充てることのほか、保健事業等を実施するための費用に充てるため一般会計から繰り入れていますので、今後も必要な繰入れは適正に行ってまいりたいと考えており、他区も同様の考えであると認識しております。 なお、当区を含め特別区では、特別区長会や全国市長会を通じて行っている令和7年度の国や東京都への予算要望の中で財政支援の拡充を求めているところです。 次に、他自治体の国民健康保険料の負担軽減の取組を参考として、区も軽減に努力すべきとの御質問がございました。 特別区では、国保制度における子育て世代への支援について、子供に係る均等割保険料の軽減措置の対象制限を撤廃するとともに、公費による軽減割合の拡大を図るよう国や都に対して要望しているところです。多摩地域の複数の自治体で独自の負担軽減を実施していることについては承知していますが、現時点では、区単独ではなく特別区全体で負担軽減が図れるよう、特別区が一丸となって取り組むことに尽力してまいります。 学校給食費無償化の継続に関するお尋ねにお答えします。 学校給食については、杉並区をはじめ23区での無償化実施を踏まえ、令和6年度から東京都が無償化実施の自治体への補助制度を創設し、今年1月に都内全自治体で無償化が実現したものと認識しています。こうしたことから、引き続き令和7年度も学校給食費無償化を継続し、国の負担における学校給食費無償化の実現につなげていきたいと考えております。 次に、公共の再生や公務員の役割に関する御質問にお答えします。 職員がライフステージに合わせて柔軟で多様な働き方を選択でき、より効率的、創造的に仕事を行うことができるよう、働きやすい環境を整備し、職員一人一人がこれまで以上に力を発揮しやすくなることは、地方自治体においてはそれが区民福祉の向上に直結しますので、組織として重要な課題です。行政課題が複雑化、高度化する今日にあっても、財源は限られており、これを乗り越えるためには、全ての仕事において職員が何のために施策を実行するのか考えられる環境をつくらなければなりません。職員一人一人が自らのキャリアパスを思い描き、成長できる組織づくりを目指し、新年度には、区職員の働きがいや意欲、組織や仕事に対する思い入れについてエンゲージメント調査を実施します。その結果を活気ある風通しのよい職場づくりへつなげていく考えです。 次に、会計年度任用職員に関する御質問にお答えします。 これまでも、会計年度任用職員の再度任用の上限回数の在り方については、幾度か職員団体等と協議を重ねてきましたが、昨今の総務省のマニュアル改定があり、再度任用の上限撤廃に関する課題整理等に一定の見通しが立ったことから、その撤廃を進めていくこととしたものです。 会計年度任用職員の処遇改善については、長らく通常の事務職と同一の額としてきた図書館司書の報酬額を独立した区分として設定し直し、月額約6,000円の引上げを行うこととしました。このほか、子育てをする職員を支える子育て部分休暇を新設しましたが、子育てに対する状況は常勤職員であっても会計年度任用職員であっても同じであり、差をつける必要はないとの考えの下、常勤職員と同等の取得期間を実現するなど休暇制度の拡充も行っているところです。今後も引き続き会計年度任用職員の処遇改善に努めてまいります。杉並区政を担う常勤職員と会計年度任用職員が働く基盤を安定させ、安心して働ける環境をつくることは、私が掲げる公共の再生において最重要の取組の一つであると考えています。 次に、ハラスメント対策に関する御質問にお答えします。 先ほど御答弁申し上げた職員が安心して働ける環境を整えるという点では、ハラスメント対策もまさにその重要な取組の一つであると考えています。東京都におけるカスタマー・ハラスメント防止条例の制定をはじめとする社会全体の機運の高まりもしっかりと意識しながら、来年度には第三者による外部相談窓口を設置するなどの取組を着実に進めてまいる所存ですが、今後、区民からの区政に対する信頼をさらに確かなものとするため、議会の動きと歩調を合わせ、ハラスメントのない杉並区を共に目指していくための具体的な取組をさらに進めてまいりたいと考え、昨年12月に区議会議長宛てにお願いをさせていただいた次第ですので、なお一層の御協力をいただきますようお願いを申し上げます。 次に、介護基盤の充実に向けたケアワーカーの現状に対する問題意識等についてのお尋ねですが、昨年4月の介護報酬改定で、既に4割の事業所が赤字となっていた訪問介護の基本報酬が引き下げられ、直近の国の調査結果でも、訪問介護及び居宅介護支援事業所の休廃止が増加している実態が明らかになるなど、介護危機とも言える状況は我が国における社会全体の大きな問題と認識しています。 こうした状況を打破するためには、何よりも国が第一義的な責任を果たすことが不可欠と考えておりますが、介護現場に最も近い基礎自治体である区としては、今後とも様々な機会を捉えて、実情をきめ細やかに聞き取りながら国や東京都への適切な措置を要望するほか、必要な支援策を適時適切に講じることが大切な役割であると思ってございます。 次に、高齢者補聴器購入費助成についてのお尋ねですが、今後も販売店や補聴器相談医等と連携しながら、助成制度の周知とアフターケアの充実を図ってまいります。また、令和7年度には、これまでの実績を集計、分析するとともに、販売店等へのアンケート調査を実施し、令和8年度以降の助成制度の在り方を検討していく考えです。 なお、区民健診での聴力検査につきましては、現時点においても、国は費用対効果を含めて検討が必要であることから必要な知見を収集していくとしているため、引き続きその動向等を注視してまいります。 次に、移動支援に関する御質問にお答えします。 令和8年度の移動支援事業の見直しに向けて、移動支援事業の担い手となるガイドヘルパーの確保は事業を安定的に運営するための重要な要素であり、報酬単価の検討は必要であると認識しています。また、通所施設の送迎時や身体障害等級による制限など、多くの障害者団体等から改善要望のある課題についても検討内容に含めてまいります。今年度、移動支援事業者や他区にアンケートを行うなど、移動支援を取り巻く状況の調査を行いました。今後は、こうした調査結果を踏まえ、利用者や事業者などにも御参加いただくワークショップの実施など、障害者団体をはじめとする利用者等の声を広く伺い、障害者の個々の状況に応じた適切な支援が行える制度となるよう検討を進めてまいります。 次に、保育園の人件費比率に関する御質問にお答えします。 令和6年第1回区議会定例会の代表質問で御答弁したとおり、私は、現場の保育士などの処遇改善が行われ、適正に人件費が支払われることは、職員の意欲の向上、定着化を促し、ひいては保育の質の確保につながるものと考えております。この間、所管課において、保育施設の人件費比率について、賃金、保育士の数、保育経験年数に一定の相関があることを確認し、その上で、人件費比率が低位、高位の複数の事業者に対して、議員から御提案をいただいた区独自ルールを定めることを含め御意見を伺うとともに、区が支出した補助金等を保育士などの処遇改善につなげていただくよう要請してまいりました。事業者からは、保育士などの確保・定着化のためにも処遇改善が重要であるとの共通認識が得られた一方で、複数園の事務処理を本部職員が行う園と、園ごとに事務職員を配置している園との人件費の取扱いに違いがあることなどから、人件費比率を単純に比較できない課題も明らかとなったところです。区としては、今回意見を伺った事業者以外にも処遇改善を要請するとともに、今後、法令の改正により、人件費比率を含む保育施設の経営情報の公表が行われることから、国、都の動向を注視しつつ、引き続き保育士一人一人の確実な処遇改善につながる方策を模索してまいる考えです。 次に、福祉事務所のケースワーカーに関する御質問にお答えします。 まず、1人当たりの担当世帯数ですが、ここ数年、80世帯後半で推移していますが、来年度は、荻窪事務所に1人増員するとともに、会計年度任用職員による後方支援により、さらなる負担軽減に取り組んでまいります。 次に、社会福祉主事任用資格者の確保ですが、現在、厚労省が進める養成課程に計画的に職員を参加させ、有資格者の確保に努めているところです。 次に、従事前研修ですが、現在、人事異動のスケジュールなどから実施していませんが、新任研修やOJTのほか、着任後1年間は実務経験のあるケースワーカーがマンツーマンで指導育成するなど、きめ細やかな対応を行っています。 次に、私の防災対策への基本認識についてお答えします。 地震などの災害から区民の生命と財産を守ることが区に課せられた極めて重要な責務であることを能登半島地震の発生や区民との対話などを通じて痛感しており、この責務を果たしていくためにも、地域の防災対応能力の強化や防災・減災まちづくりに全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。中でも、発災時には自助、共助、公助の機能が十分に発揮されることが不可欠です。区といたしましても、国や東京都、消防、警察、自衛隊などの関係機関や災害時相互援助協定を締結している自治体、さらには民間企業との連携を強化し公助の機能を高めるとともに、区民の皆さんにも、自助の備えや地域コミュニティーの中で共助のつながりを大切にしていくことが災害に強いまちづくりにつながることを広く訴えることを通じて、区民と共に災害に強いまちづくりに向け力を尽くしてまいります。 次に、震災救援所での課題についてのお尋ねですが、ライフラインが停止した場合の運営の在り方や、避難生活が長期化する場合の食料の確保、衛生環境の維持などのほか、プライバシーの確保や性犯罪の未然防止など様々な課題がございます。区では、これらの課題に対し、水、食料、トイレ用収便袋や女性の視点を踏まえた備蓄品の拡充のほか、蓄電池や間仕切りセット、エアマットの配備など、避難された方の心身の負担を軽減するための備えを進めています。また、震災救援所での性犯罪を未然に防止するため、震災救援所運営マニュアルにパトロールの実施、痴漢防止のポスター掲示などを記載するとともに、震災救援所の訓練で周知を図っています。 また、内閣府が改定した避難生活支援ガイドラインへの対応についてのお尋ねですが、国が示した基準には、避難者1人当たりの居住スペースが現行の区の基準の約2倍となるなど、都心部の地域特性を踏まえると基準達成が困難なものもございます。今後も避難所での生活環境の改善や女性リーダーの育成に努めるとともに、区民に自助の備えや在宅避難の周知も啓発してまいります。 次に、耐震化促進策の拡充に関する御質問にお答えします。 木造住宅の耐震化については、昨今の資材価格や人件費の上昇により耐震改修費用が高騰しているため、耐震改修費の補助限度額を100万円から150万円に引き上げることとしました。加えて、過去の地震発生時の状況を踏まえ、災害時に直ちに避難行動を取ることが困難な障害者等が居住する木造住宅については、耐震改修の助成額を加算するモデル事業を実施することとしました。 次に、不燃化対策における区民との対話の意義についてお答えします。 まちの防災性を向上させるためには、道路、公園等の基盤整備と併せて建物の不燃化を進めることが重要であり、区民の方々による火に強い家への建て替えを後押しするために、利用しやすい、利用したくなる助成制度等が必要であると考えています。そこで、実際に木造住宅密集地域等にお住まいの方を対象として仮称不燃化会議を開催し、火に強い家造りの効果やメリットを皆で勉強したり、令和8年度以降の制度の内容について一緒に考えたりすることを通じて、区民と共に不燃化の促進に効果的な制度をつくってまいります。 次に、エレベーター備蓄ボックスについてのお尋ねですが、エレベーター閉じ込め事故は、災害時のみならず、平常時にも設備の不具合や停電などにより発生する可能性があり、エレベーター内への備蓄ボックスの設置は、区といたしましても、来庁者が安心して施設を利用していただく上で必要な取組であると認識しております。エレベーター備蓄セットの設置につきましては、今年度は本庁舎や区民センターなどのエレベーターに21台設置し、令和7年度はコミュニティふらっとや体育館等に25台、令和8年度は図書館や郷土博物館等に24台を設置してまいります。また、区立施設以外の商業施設や民間マンションについては、東京都の補助事業の活用を紹介するなどし、エレベーター備蓄セットの普及啓発に努めてまいります。 次に、道路の陥没に関する対策についてのお尋ねですが、さきにほかの会派にお答えしたように、区道においてはレーダー探知機による調査を実施しております。2023年度は、バス通り等で比較的交通量の多い幅員5メートル以上の道路及び震災時の緊急道路障害物除去路線約140キロを調査し、令和6年度からは、区内を10区域に分け、1年に2区域ずつ、5年にわたり、令和5年度に調査を行っていない区道を対象に調査を進めています。この調査により陥没の危険性が高い空洞が発見された場合は、区と下水道局などの道路占用者が連携し、早期の解消に努めているところです。国道、都道につきましては、レーダー探知機調査による調査を道路の状況に応じて定期的に行っており、必要に応じて補修していることを各道路管理者より確認しております。 次に、施設マネジメントの取組に関する御質問にお答えします。 区立施設マネジメント計画では、これまでの計画策定プロセスを見直し、施設を取り巻く課題等をしっかり共有した上で、幅広く施設利用者や地域住民等の声を聞き、議論を重ねながらその思いやアイデアを織り込んでいく、区民と共につくり上げていくプロセスに転換しました。今年度のワークショップでは、参加者から、最初は自分が利用している施設のことだけを考えていたが、次第に地域全体や長期的な視点から考えることができた、今まで以上に地域のことを考えるようになり、さらに地域のことが好きになったので、今後もこうした取組に関わっていきたいなどの意見もいただきました。こうした対話を通じた区民参画によるプロセスを経ることで、区民の側にも主体性やオーナーシップが生まれ、住民自治の実践の場にもなったのではないかと感じています。今後も対話型の施設マネジメントの取組を進め、よりよい施設づくりや地域づくりにつなげてまいります。 次に、区立施設の整備における区民参画に関する御質問にお答えします。 昨年12月の上荻窪地域におけるワークショップの結果報告会では、新たに整備する予定の仮称コミュニティふらっと上荻窪につきまして、設計の前に住民の声を聞いてほしいとの御要望がございました。このような声を受け、区としましては、同施設の基本設計に入る前に住民との対話の機会を設ける方向で現在検討を進めているところです。今後も、施設整備に当たりましては、施設の実情を考慮した上で、可能な限りこうした機会を設けてまいる考えです。 次に、子供の居場所に関する御質問にお答えします。 今般策定した杉並区子どもの居場所づくり基本方針では、児童館を存置または整備することに加え、日曜祝日の校庭開放の拡充、公園や集会施設等の一般区民施設を活用した子供の居場所の充実を進めるほか、多様な担い手による子供の居場所を増やすため、児童館職員を地域の方々が運営する居場所に派遣し協力、助言を行うアウトリーチ型の取組を新たに開始することとするなど、児童館以外にも様々な子供の居場所の充実を図ることとしているところです。今後、基本方針に基づくこれらの取組を着実に進めることで、住む地域に左右されることなく、子供自身が居心地のよい居場所を選択して過ごすことができるような環境づくりを推進してまいります。 次に、児童館の運営形態に関する御質問にお答えします。 児童館については、子どもの居場所ネットワークの事務局機能を担うなど、今後、子供の居場所の拠点としての機能を強化することとしており、直営による運営を継続してまいる考えです。 次に、コミュニティふらっとの設置目的、根拠についてのお尋ねですが、今般単年度修正した区立施設マネジメント計画では、さらなる高齢化の進展を見据えつつ、コミュニティふらっと、ゆうゆう館の双方がより多くの高齢者にとって利用しやすい施設となるよう、関連規程の見直しを検討、具体化することとしておりますので、今後、御指摘の点も含めて検討してまいります。 次に、仮称デザイン会議に関する御質問にお答えします。 今年度から開催している仮称デザイン会議は、まちづくりを自分事と捉え、参加者自ら取り組んでいく住民自治の実現を目指す新たな取組です。仮称デザイン会議では、会議のプログラムについても参加者から募集した運営スタッフと共に考えた上で、参加者と共に地域の課題を掘り下げ、解決に向けた取組内容等について議論を行ってまいりました。参加者間や区と参加者との対話を通じて、各参加者の考える地域の具体的な課題、より深く学びたい事項、課題の解決につながるアイデアなどを共有し合うことができたと評価をしています。来年度は、今年度に議論した内容を発展させ、地域の方々が理解を深められるよう勉強会やまち歩き等を開催するとともに、テーマ別に目標を定め、目標達成に向けた参加者の主体的な取組を促進していきます。さらに、こうした取組を地域のより多くの方々に知っていただけるよう工夫しながら、区民が主役のまちづくりを一歩ずつ進めてまいります。 次に、都市計画道路についての御質問にお答えします。 東京における都市計画道路の整備方針、いわゆる次期事業化計画につきましては、令和6年10月に東京都と23区26市2町による都・区市町策定検討会議が設置され、策定に向けて検討を進めているところです。現在までに、策定検討会議が1回、専門的な見地から助言を行う専門アドバイザー委員会が2回開催されています。優先整備路線の選定につきましては、東京の将来像、社会情勢の変化、都市計画道路整備の進捗等を踏まえ、今後、策定検討会議から選定方法が示され、最終的に東京都全体で、パブリックコメントによる住民意見も踏まえつつ、令和7年度末に決定するものと認識しています。 しかし、大切なのは情報発信の在り方や情報提供の時期だと考えています。東京都全体で検討を進めている次期事業化計画については、今後示される進め方等により検討していくことになりますが、できる限り情報を開示し、住民意見を反映できるよう都に求めるとともに、区の持っている情報、区としての優先整備路線の考え方等については、なるべく早い段階で情報を区民へ提供していく考えです。その上で、仮称デザイン会議などを通じて、今年度区独自で行った整備効果の検証結果等を示し、そこでいただく御意見も参考にしながら計画策定に取り組んでまいります。 次に、東京外かく環状道路事業に関する御質問にお答えします。 外環道については、首都圏の慢性的な渋滞の緩和や、それに伴うCO2排出量の削減、周辺の生活道路の安全性向上などが図られる事業であると認識しております。一方で、令和2年に調布市で発生した陥没事故や、本線シールドマシン内部機器の変状など様々な事象を受け、区民からは工事に対する疑問や不安の声が上がっており、私自身もそのような声を区民から直接聞いております。また、御質問にあった議員有志による国等の事業者に対する住民説明会の開催等を求める申入れについては、職員から報告を受けているところです。これまでも区は事業者に対して、地域住民の安全確保や不安の解消に万全の対策を講じることや区民との対話の場の設置を求めており、その結果、事業者と区民の話合いが今年度2度実施されました。議員有志による説明会の開催及び相談コーナーの設置を求める申入れにつきましても、地域住民の安全確保や不安の解消を図るため、国や事業者との協議を行ってまいります。 次に、善福寺川上流地下調節池に関する御質問にお答えします。 初めに、シールドマシン工事は地盤状況を正確に把握して計画実施することが工事の安全性につながるため、これまでも都に対して丁寧な説明の場や情報の開示を求めており、昨年9月に都と開催したオープンハウスでは、トンネルルート上で200メートルに1か所程度ボーリング調査を行い、トンネルルート上で不安定な路盤は確認されていない旨の説明がされていますが、引き続き情報の開示などを求めていきます。 また、工事により善福寺川の湧水がかれることを懸念する声などを受け、都は、原寺分橋付近にある水位計局舎の用地を活用して地下水や地質についてボーリング調査を行い、湧水の保全策を検討する予定であるとしています。本計画については、地域住民から大規模な地下トンネル工事による地域や環境への影響を不安視する声が多く届いており、区としても、説明会の開催等により情報提供を丁寧に進めていく必要があると考えていますので、引き続き都に対して、地域住民の求める技術的情報の開示や説明の場の創出など丁寧な対応を求めてまいります。 次に、大雨の際の武蔵野市からの下水流量を減らす等の対策についてですが、武蔵野市の約6割の土地は善福寺川の上流域に位置しており、大雨の際、水再生センターで処理し切れない分の汚水混じりの雨水は善福寺川に排水される仕組みとなっています。区では、都による河川や下水道、調節池などの整備と併せて、流域全体で水害を軽減させる治水対策として雨水流出抑制対策に取り組んでおり、善福寺川の上流域でもある武蔵野市も同様に公共・民間施設等で雨水流出抑制対策を進め、善福寺川へ流れ込む下水流量の削減に取り組んでいるところです。今年度は、これまで連携して進めてきた水害対策の協議等に加え、武蔵野市で開催された雨庭づくりに関するシンポジウムに出席し、区のグリーンインフラの取組について説明等をしており、武蔵野市との連携協力の強化を図っているところであり、今後は武蔵野市との協働による総合的な流域治水についても話し合っていきたいと考えているところです。 次に、樹木の保全や子供の遊び場の確保に関する御質問にお答えします。 昨年9月に都と共催したオープンハウスでは、善福寺川緑地や関根文化公園において工事の影響を受ける樹木の本数や内容が示されました。その中で都は、支障となる樹木は樹木診断等を行い、可能な限り移植や剪定を行い保全すること、やむを得ず伐採となる樹木は極力減らすこと等を示しており、引き続き工事方法等を検討する中で、樹木伐採による周辺の環境や景観等への影響にも配慮し、樹木の保全や創出に努めていくこととしています。 善福寺川緑地内のロケット公園については、工事による影響を低減するため、取水施設の管理棟の高さを抑える造りとし、土砂等の搬出入路は河川の上を活用する計画としたこと、子供たちの遊び場の代替地を近隣に確保し、遊具の設置等を行う計画であることを説明しています。区としては、この間、工事による地域や環境への影響の低減について都に求めているところであり、引き続き、少しでも多くの樹木が保全され、子供たちの遊びが確保された計画となるよう都に対して求めてまいります。 また、地域の貴重な遊び場である関根文化公園の代替地については、用地情報などを収集しておりますが、現在のところ大きな土地の動きはなく、確保には至っておりませんが、引き続き都と協力して、用地情報の収集や地権者との折衝などについて全力で取り組んでまいります。 次に、気候変動対策に関する御質問にお答えします。 昨年の世界全体の平均気温は産業革命前より1.5度以上高くなり、6月にはサウジアラビアで最高気温が50度を超え、熱中症による大巡礼の死者は1,300人以上となり、都内でも熱中症死亡者数は260人を超える状況となりました。また、本年1月のロサンゼルス近郊での山火事は、200平方キロメートル以上、23区面積の約3分の1に及ぶ面積を焼失し、1万8,000棟の建物が被災する大規模災害となるなど、気候変動は危機的な状況を迎えています。 こうした中で世界では、先般、トランプ政権になった米国がパリ協定からの脱退を決定し、化石燃料を増産しようとするなど、脱炭素社会への移行を後退させる動きがありますが、私たちには気候変動対策を止める選択肢はないものと考えています。このまま温暖化を漫然と許してしまったら、ほんの僅かの気温上昇が猛暑による健康や労働への影響を及ぼし、海水温の上昇が台風などの強大化を進め、建物や農作物、人身被害を拡大させ、ひいては経済的被害等、膨大な影響を及ぼします。私たちは気候を安定化させる努力を怠ることなく、次世代に対し、持続可能な社会の構築を目指す責任があります。 こうした世界の一部の真逆な動きに対して、私は、区がゼロカーボンと気候正義の実現に貢献する自治体としてリーダーシップを取る環境都市を目指すことを改めて強く決意し、今後も区民、事業者等全ての主体と共に協力しながら、一層の気候変動対策に邁進する覚悟です。 次に、温室効果ガス排出量削減に関するお尋ねですが、杉並区の2021年度排出量削減実績が163万6,000トン、2030年の排出量目標である84万8,000トンの達成には、さらに78万8,000トンの削減の上積みが必要となります。また、区の事業では、2023年度の排出量実績が1万9,901トン、2030年度目標1万2,421トンの達成には、さらに7,480トンの削減の上積みが必要となります。 なお、二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出量の最新の到達状況を誰でも分かりやすく知ることができるよう、令和7年1月から区ホームページに新設したデータライブラリーに掲載しています。今後も、これらの取組が広く伝わるよう周知に努めてまいります。 次に、区施設の再生可能エネルギー電力等に関するお尋ねですが、2023年度の実績では、調達電力における再生可能エネルギーの占める割合が約29%で、太陽光発電設備の導入容量が約324キロワットでした。区施設の再エネ電力導入に関する2030年目標の設定に関しては、現在、可能な限り行うとしていますが、今後、地球温暖化対策実行計画の改定等の際に検討してまいります。 次に、省エネ推進策の区民、事業者の意欲喚起に関しては、機会を捉えて周知を行っているところですが、気候区民会議でも、省エネ、再エネ推進のために何ができるのか、これらを選択することの効果の見える化はどうか等が参加者からの問題意識として上げられました。また、すぎなみエコチャレンジ事業は、例えばDXの推進に伴い検針票が省略される等の課題も出てきております。自分の選択と行動が全体としてどのような成果につながっているかを把握できるとき、区からの一方通行の啓発から双方向のコミュニケーションに変わります。気候区民会議の結果も踏まえ、効果的な方法について検討してまいります。 次に、事業者向け助成制度に関するお尋ねですが、これまでも助成額や対象、件数について必要に応じて拡充を図ってきており、令和7年度も拡充を予定しております。また、事業者団体の学習会などでの助成の周知や、区主催のイベント等での助成金関連情報の提供を行ってまいりました。また、事業者による二酸化炭素排出量削減等の取組をさらに推進するため、昨年10月にすぎなみエコ事業者認定制度を創設し、事業者との意見交換や説明会を行うなど積極的に周知を行っております。今後も引き続き事業者と連携協力を行いながら、事業者の二酸化炭素排出量削減等の促進を図ってまいります。 次に、気候区民会議に関する御質問にお答えします。 気候区民会議を通じて、私たち全員が気候危機に対して個人的かつ集団的な責任を負っていて、脱炭素社会の実現に向かって早急に社会の在り方を変えていく必要性があるということについて、多様な区民が共に考える土台をつくることができました。また、今年度の区民参加型予算の結果も、区民は防災対策と気候危機対策を複合的に捉えており、全て一つの施策から複数の政策目標を達成しようとするものでした。このような気候区民会議の理念を今後も引き継いでいくためには、継続的な区民参画の仕組みをつくっていくことが必要と認識し、来年度は特に若者世代に働きかける事業を計画しています。ゼロカーボンシティーの実現には区民等の参加は不可欠と考えておりますので、今後も気候危機対策推進本部において組織横断的に議論を進めるとともに、区民や事業者等と連携して、より一層の気候変動対策を推進してまいります。 次に、グリーンインフラに関する御質問にお答えします。 今年度は雨水流出抑制対策の強化の一つとしてグリーンインフラの活用に取り組んでおり、専門家のグループと連携協定を締結し、区民への周知を図るため、みんなで知ろうグリーンインフラ、グリーンインフラ杉並区民会議などのイベントなどを実施しました。この取組を通じて、環境問題への関心や意識が高く、区の取組に協力してくれる区民が多くいることを確認したと同時に、グリーンインフラについて全く知らずに参加された方も多くいましたので、区民に対してグリーンインフラの効果を分かりやすく見える化して周知を図り、協力してくれる区民を増やしていくことが今後の課題であると捉えています。イベントに参加した方からは、区民が参画する官民連携の仕組みづくり、子供から親へ伝えることがグリーンインフラの推進には必要などの御意見もいただいており、そのためには、今後も区民と共に考え、ビジョンを共有し、企業、大学などの多様な主体と共に連携協力して、継続的に取り組んでいける仕組みづくりが重要となります。これはまさに区が進める住民自治、住民参画につながるもので、区民一人一人がグリーンインフラの取組に参画すること、その一つ一つが小さなアクションや貢献ではありますが、みんなで取り組むことで気候変動に対する大きな力になり得るものと考えています。 次に、パートナーシップ制度の見直しに向けた検討に関する御質問にお答えします。 ジェンダー平等に関する審議会では、事実婚やパートナーシップ制度を含め、区の男女共同参画の課題を一体として捉え、ジェンダー平等社会の実現に向けた審議を行い、本年9月に答申に至る予定です。答申後は、パートナーシップ制度の見直しの検討に可能な限り速やかに取り組んでまいります。 次に、選択的夫婦別姓制度の導入に向け、早期の法改正を国に求めてほしいとの御質問にお答えします。 今年に入り、大手メディア各社から世論調査が発表されるなど、選択的夫婦別姓制度に関する関心が高まっています。各政党においても制度に関する会合が開かれるなど、今国会における焦点の一つになると見られています。区から国に働きかけるまでもなく、これらの動きが今まさに法改正に向けた大きな流れとなっております。引き続き国の動向を注視していく考えです。 次に、平和施策に関する一連の御質問にお答えします。 初めに、区長として核兵器禁止条約の批准を政府に求めるべきとの御質問ですが、当区を含め国内のほぼ全ての区市町村が参加している平和首長会議を通じて、本年1月17日に内閣総理大臣に対して、一刻も早く条約に署名し批准するよう強く要請しております。また、この件についての区議会での議論にも期待しているところでございます。 次に、核兵器禁止条約批准を求める声を大きく広げていくべきとの御質問ですが、戦後、そして被爆80年となる今年は、被爆者の証言など戦争の記憶の継承や、原水爆禁止署名運動の周知などを通じて区民の平和意識のさらなる醸成を図ってまいりますので、取組を通じて核兵器廃絶を求める声も大きくなるものと認識しています。 また、戦後80年を迎える中で日本が果たすべき役割をどのように認識しているかとの御質問ですが、日本は唯一の戦争被爆国であり、平和主義を規定した憲法を定めた国でもあります。こうしたことから、他の会派の質問にお答えしたように、核兵器の非人道性を基にして核兵器廃絶を国際社会に訴えていくことなどが日本の役割であると考えています。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、初めに就学援助に関するお尋ねにお答えいたします。 区では、令和5年度に就学援助認定基準を1.3倍に引き上げ、就学援助対象者の拡大を図る一方、学校給食費の無償化など所得によらない義務教育の負担軽減策を進めております。こうした状況を踏まえながら、就学援助の目的に沿うよう、制度の拡充等については検討を続けてまいります。 また、申請者の委任がないと所得などの情報が確認できず、対象世帯の特定ができないことから、実態把握は難しいところですが、現在杉並区は、全世帯に対し申請書類を配布し、受給の意思確認を行っており、これは国が参考例として全国自治体に紹介しているところです。引き続き分かりやすい制度案内に努め、詳細な制度説明のほかに、新たに就学援助の概要が一目で分かるチラシを全世帯に配布するなど多様な方法で周知を行い、対象世帯の確実な申請につなげてまいります。 次に、中学校修学旅行費補助金に関するお尋ねにお答えいたします。 現在区では、宿泊を伴う校外学習として、修学旅行のほか、小学校5年から中学校2年の4学年で移動教室を実施しております。移動教室における宿泊・バス代等はこれまでも公費負担しており、7年度からは賄い費相当分の徴収を廃止し、さらなる保護者負担の軽減を図りたいと考えております。一方で、児童生徒の生活環境等の変化や教員の働き方改革の視点、物価高騰など、校外学習を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした状況を踏まえ、来年度から改めて宿泊を伴う校外学習の目的や効果を整理する予定であり、その中で修学旅行費補助金についても検討していく考えです。 次に、学校トイレの洋式化に関する御質問にお答えします。 区立学校トイレの洋式化率は、令和5年度末の約73%から今年度末は約78%、来年度末は約83%を見込んでいます。引き続き洋式化率100%を目指し、改築や長寿命化改修工事、既存校のトイレ改修工事などを進めてまいります。 次に、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置検討に関するお尋ねですが、この間、区では、特別支援教室を全校に設置し、必要な指導や支援を通じ学習や生活上の困難さの改善を図ってまいりましたが、特別支援教室での指導だけでは改善が難しいケースも増えており、保護者等からの御要望もお聞きしているところです。教育委員会では、インクルーシブ教育を推進しながらも、児童生徒の特性や個々の状況に応じた学びの場の選択肢をつくることは大変重要と考えております。そのような状況を踏まえ、現在策定している杉並区特別支援教育推進計画において、新たな取組として自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について検討することといたしました。 最後に、教育行政の信頼回復に関する御質問にお答えいたします。 子供たちが安全・安心な学校生活を送るためには、何より教育委員会と学校が保護者や区民から信頼されることが必要です。しかしながら、令和5年度において複数の不適切事案等が発生、発覚し、多くの関係者の皆様の教育委員会事務局並びに区立学校に対する信頼は失われてしまったものと、大変申し訳なく、深く反省をいたしているところであります。今後、教育委員会としましては、有識者からの意見などを踏まえた報告書に基づき実施する再発防止策により、教育委員会事務局の組織改革や職員の意識改革に鋭意取り組んでいく考えです。職員一人一人が不適切事案等で明らかになった課題などを自分事として捉え、学校現場と共に改革と改善に取り組み、組織一丸となって杉並区の教育行政を推進していくことで区民の信頼回復を果たしていく決意です。 以上でございます。

33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

再質問させていただきます。 まず、答弁ありがとうございました。区政の前向きの変化を感じることできる内容でした。詳細に伺いたい点などについては、改めて今後の委員会質疑などで取り上げさせていただきます。 再質問では2点のみ確認したいと思います。 まず1点目についてなんですけれども、防災対策についてです。 避難所でのスフィア基準について伺いました。国の指針として避難所でのスフィア基準に沿った対応が示されているというところで、確かに御答弁のとおり、都市部での基準達成が困難な状況もあると思いますが、基準に近づけるための取組などを検討することも必要かと思います。その点について改めて区の認識を伺いたいと思います。 もう1点目については、修学旅行費補助の再開について求めました。 答弁では、令和7年度から賄い費相当分の徴収を廃止するということが示されました。非常に重要な点だと思います。あと、来年度から宿泊を伴う校外学習の目的、効果を整理するということで、その中で修学旅行費補助も検討するということだったんですけれども、先ほど来取り上げてきたように、物価高騰が非常に深刻化する状況の中で、教育現場から物価高騰に伴う負担増に対する切実な声が寄せられていると思います。修学旅行費補助については、年度途中も含めて速やかな実施を検討していただきたいと考えますが、改めて認識を伺います。 以上2点について改めて伺い、再質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、山田耕平議員の再質問について、震災救援所の国によるスフィア基準についてと、それから、区におけるその差をどのように近づけていくのか、埋めていくのかという再質問にお答えします。 答弁申し上げましたように、居住空間に関してですけれども、都市部においては、国が求める基準の約半分の3.3平方メートルしか確保できないという状況でございます。それでも、生活用水やトイレに関しては、その確保、そして防災井戸の活用や組立て式のトイレなどを使うことによって、そういった居住以外の環境については確保できるというふうに整備をしているところでございます。 こういった状況を踏まえますと、プライバシーや感染症のことも考えますと、安全が確保される場合には在宅避難が優先であるということ、一番であるということ、その備えをしていただくということ、在宅避難者への支援を充実させること、こういったことが広さに関する基準の差を埋める課題かというふうに考えておりまして、このたびの防災・防犯カタログギフト事業については、このことを一つの主眼として進めてまいりたいと考えております。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、修学旅行費補助金に関する再度の御質問にお答えいたします。 御指摘のように、昨今の物価高騰により、修学旅行費、大変高騰しております。関西方面へ2泊3日の修学旅行費が平均で7万円近くになっており、実際の拝観料、昼食費等を含めると、7万円は超えるものと想定されます。 それだけ高額の修学旅行なんですけれども、京都、奈良は、オーバーツーリズム等により班別行動など従来の活動がしにくくなるなどの課題も顕在化してきております。また、修学旅行そのものを中学校3年間の総合的な学習の時間の一環として、探究活動としてカリキュラムに位置づける学校なども出てきており、修学旅行そのものの考え方も変化してきており、行き先だとか活動内容等も大きく見直す必要があると考えております。 そういった理由から、御答弁申し上げたとおり、小学校5年からの移動教室、中学校3年生までの修学旅行まで、そういった宿泊を伴う校外学習そのものを教育的な観点から校長会と共に検討してまいりたいというふうに思っています。修学旅行そのものの検討と併せて、物価高騰等もありますので、修学旅行補助金についてもできる限り速やかに結論を出していきたいというふうに思っております。 以上でございます。

以上で日本共産党杉並区議団の代表質問を終わります。 以上で日程第6を終了いたします。 議事日程第1号は全て終了いたしました。 議事日程第2号につきましては、明日午前10時から代表質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後5時03分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version