// 発言者(6名)
// 発言(40件)

これより令和8年第1回杉並区議会定例会を開会いたします。 本日の会議を開きます。 区長から挨拶があります。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
本日は、令和8年第1回区議会定例会を招集しましたところ、御出席をいただきまして誠にありがとうございます。 本定例会での提案案件ですが、現在のところ、条例案件が19件、規約の変更が1件、令和7年度の補正予算が4件、令和8年度の当初予算が4件、人権擁護委員候補者の推薦が3件、専決処分の報告が1件の合計32件でございます。 何とぞ慎重な御審議の上、原案どおり御決定くださいますようお願いを申し上げて、御挨拶といたします。どうぞよろしくお願いします。

説明員は、電子データにより御配付した説明員一覧のとおりであります。 会議録署名議員を御指名いたします。 9番前山なおこ議員、35番くすやま美紀議員、以上2名の方にお願いいたします。 ──────────────────◇──────────────────

これより日程に入ります。 日程第1、会期についてであります。 お諮りいたします。 本定例会の会期は、議会運営委員会の決定どおり、本日から3月19日までの36日間とすることに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、本定例会の会期は、本日から3月19日までの36日間とすることに決定いたしました。 ──────────────────◇────────────────── 令和8年2月12日 請願・陳情付託事項表 総務財政委員会 8請願第 1 号 日本国国章損壊罪の早期制定を求めることについての請願 8請願第 2 号 新宿区において顕在化した事例を受けて、政党機関紙の庁舎内勧誘行為に関する早期の実態把握と再発防止を求める請願 文教委員会 8陳情第 1 号 教員による不適切な事案に関する処遇について該当教員の他学校へ転属を求める陳情

日程第2、請願・陳情の付託についてであります。 電子データにより御配付した請願・陳情付託事項表のとおり常任委員会に付託いたしましたので、御了承願います。 以上で日程第2を終了いたします。 ──────────────────◇────────────────── 7杉監査第373号 令和7年11月27日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年10月分例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 7杉監査第405号 令和7年12月23日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年11月分例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 7杉監査第398号 令和7年12月23日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度「路面改良工事(R10006、R81006、R81009)(竣功)」 随時監査の結果について(報告) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第199条第1項及び第5項の規定に基づき随時監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 7杉監査第433号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年12月分例月出納検査の結果について(報告) 地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、例月出納検査報告書のとおり報告します。 7杉監査第463号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度 区民生活部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 7杉監査第444号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度 保健福祉部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 7杉監査第465号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度 子ども家庭部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 7杉監査第439号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度 都市整備部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。 7杉監査第468号 令和8年1月28日 杉並区議会議長 木 梨 もりよし 様 杉並区監査委員 池 田 美 英 同 内 山 忠 明 同 若 原 文 安 同 吉 田 あ い 令和7年度 環境部定期監査結果について(報告) 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施したので、同条第9項の規定により、その結果を別紙のとおり報告します。

日程第3、監査結果等の報告についてであります。 電子データにより御配付したとおり監査委員から監査結果等の報告がありましたので、御報告いたします。 以上で日程第3を終了いたします。 ──────────────────◇────────────────── 令和8年2月12日 杉並区議会議長 木梨 もりよし 様 災害対策・防犯等特別委員会 委員長 大和田 伸 災害対策・防犯等特別委員会活動経過報告書 災害対策・防犯等特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和7年12月4日 (1) 報告聴取 ア 杉並区防災・防犯用品カタログ配付事業の進捗について イ 令和7年度杉並区総合震災訓練の実施結果について ウ 「杉並区耐震改修促進計画」の改定案について エ 道路等の除雪について 令和8年2月12日 杉並区議会議長 木梨 もりよし 様 道路交通対策特別委員会 委員長 松本 浩一 道路交通対策特別委員会活動経過報告書 道路交通対策特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和7年12月5日 (1)報告聴取 ア 外環道の進捗状況について イ 西武新宿線沿線まちづくりについて 2 令和7年12月18日 (1)委員の派遣 東京外かく環状道路に関する調査のため、以下の場所に委員を派遣した。 東京外かく環状道路本線トンネル(南行)大泉南工事現場(練馬区大泉町4-8-11) 令和8年2月12日 杉並区議会議長 木梨 もりよし 様 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会 委員長 てらだ はるか 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会活動経過報告書 文化芸術・スポーツ・まちのにぎわいに関する特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和7年12月8日 (1) 報告聴取 ア 公益通報の公表について イ 「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」の開催結果について ウ 東京2025デフリンピック大会の応援事業について エ 令和7年度 障害分野におけるスポーツ等推進の取組について オ 「中野×杉並×豊島アニメ・マンガフェス2025in杉並」の開催結果について 令和8年2月12日 杉並区議会議長 木梨 もりよし 様 DX・議会改革に関する特別委員会 委員長 山本 ひろ子 DX・議会改革に関する特別委員会活動経過報告書 DX・議会改革に関する特別委員会の活動経過について、下記のとおり報告します。 記 1 令和7年12月9日 (1)報告聴取及び調査 ア サイバーセキュリティを確保するための方針の策定について イ 令和7年度 区のデジタル化に関する取組進捗について ウ 区立学校における ICT 推進に関する取組の進捗状況等について エ 政治倫理について

日程第4、特別委員会の活動経過報告についてであります。 電子データにより御配付したとおり各特別委員会委員長から活動経過報告書が提出されておりますので、御報告いたします。 以上で日程第4を終了いたします。 ──────────────────◇──────────────────

日程第5、令和8年度予算の編成方針とその概要について説明を聴取いたします。 理事者の説明を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
令和8年第1回定例会の開催に際しまして、新年度の予算編成の基本的な考え方及び今後取り組むべき重要課題の概要について御説明を申し上げます。 昨年は、戦後80年という節目の年でしたが、今なお世界各地で戦火が絶えず、多くの方が犠牲となる中で、改めて平和の大切さを痛感した1年でした。日本では戦争を知らない世代が増えていく中で、体験者の生の声を聞く機会も失われつつあります。平和を希求する思いは誰もが共通して抱くものであり、区は昨年、非核、平和に向けた思いを未来につなぐためのポスターコンクール、平和マップ作成のほか、広島市の御協力を得て、ヒロシマ原爆・平和展を開催し、多くの方に御来場いただきました。2年後に昭和63年3月の杉並区平和都市宣言から40年の節目を迎えることを見据え、広島、長崎への中学生派遣事業の成果も踏まえ、令和8年度も記憶の継承、平和意識の醸成、次世代の主体的参加を柱とした取組をさらに進めてまいる考えです。 私は、戦争の歴史と記憶の継承だけが平和への取組だと考えているわけではありません。現代社会における貧困や差別、環境問題なども平和ではない状態として捉え、次代を担う若者世代には、今、そして将来の杉並の課題について、自分事として、共に考え、議論していくことが大切だと思っています。そして、その輪を広げていくことが未来の杉並をさらによりよいものにしていけると考えており、今後、若者の様々な取組への参画をこれまで以上に推進してまいります。 昨年は、大規模な地震などの自然災害が相次いで発生した1年でもありました。1月に宮崎県でマグニチュード6を超える地震が発生して以降、各地で大きな地震が観測され、11月の三陸沖、12月の青森県東方沖の地震により、広い地域に影響が及びました。本年に入ってからも、1月6日に鳥取、島根県において最大震度5強の地震が発生しました。このほかにも、記録的な大雪や豪雨、強風などにより、家屋の損壊や停電、交通機関への影響など各地で多くの被害がありました。 こうした中で区は、令和6年元日に発生した能登半島地震がまだ記憶に新しく、昨年が阪神・淡路大震災から30年という節目の年に当たることを区民の防災・防犯意識を高める好機と捉え、防災・防犯用品カタログギフト事業を実施しました。その結果、6割を超える世帯からお申込みをいただくとともに、同時に実施したアンケートでは、7割近くの方から回答があり、そのうち96%の方から、この事業が役に立ったとの評価をいただき、また、95%の方から、この事業を契機に防災・防犯の備えをしようと思ったとの回答をいただきました。 また、本年1月の区の公式LINE登録者数が昨年同時期との比較で2.5倍以上となる4万5,000人を超えました。多くの区民の皆さんが、いざというときに備えよう、正しい情報を受け取ろうと、自ら行動してくださったことを私はとても心強く感じています。引き続き、誰一人取り残さないとの思いを胸に、備蓄品等の充実や防災施設の機能強化のほか、災害時の救援体制の強化などに取り組んでまいります。 災害と言えば、昨今の記録的な猛暑も、もはや災害級と言って過言ではありません。昨年6月から8月の全国の平均気温は平年より2度以上高く、観測史上最も暑い夏となりました。区は、昨年も暑さ対策として涼み処、給水スポットの拡充や屋外運動場等への移動式ミスト扇風機の設置、区立公園の日陰創出のほか、区立学校の天井断熱化等に取り組んできました。新年度においても、引き続き対策の充実を図るとともに、屋外業務に従事する職員への空調服配備など、職員の職場環境改善にも取り組みます。 エネルギーや食料品等の物価上昇が引き続き大きな問題となった1年でもありました。昨年も賃金の上昇が物価上昇に追いつかず、厚生労働省が本年1月に発表した毎月勤労統計では、実質賃金は11か月連続のマイナスとなりました。区では、本年1月の区議会臨時会において、国の補正予算を受けた重点支援地方交付金を活用した給付金事業等について御提案を申し上げ、御議決をいただいたところですが、物価上昇への対策は、全国的な課題であり、一義的には国や都道府県により行われるべきものであると認識しております。今後の対策につきましては、国、都の動向を踏まえて適切に対応していく考えです。 また、情報リスクと情報リテラシーに対する課題を深く認識した1年でもありました。能登半島地震などの災害時や、国政、地方での選挙におけるSNSなどを通じた偽情報や誤情報の拡散は社会に深刻な影響を与えており、これらは社会の分断を助長し、民主主義の根幹に関わる重大で緊急性の高い課題となっています。こうした新しいリスクに対し区は、正しい情報を適切なタイミングで分かりやすく伝える力を組織として育てていくことが不可欠です。また、情報リテラシーの向上については、区民が思い込みや先入観にとらわれず、正しい情報を選択、整理できる知識等を身につけ、これを実践していくことが必要です。 こうした課題については、全庁横断的に検討し取り組んでまいりますが、私は、地域社会においてこの課題を根本的に解決する処方箋は対話であると考えています。多様な考えがあることを前提に、相互理解や協力の道を探る力を育て、区民と行政の信頼関係を積み重ねることが、偏見や分断を乗り越え、民主主義を支える力になると信じています。そのためにも、これまで進めてきた対話の区政を大切にし、区民と区との顔の見える信頼関係の構築に努めてまいります。 荻外荘復原・整備のプロジェクトでは、昨年7月に荻外荘展示棟がオープンし、荻窪3庭園を巡る一連の施設が整いました。荻外荘の来園者数は、開園から1年で当初想定を大きく上回る6万8,000人を超えており、今後、より多くの方に訪れていただけるよう、さらなる魅力の発信に努めてまいります。 一方、施設マネジメントの取組においては、旧若杉小学校跡地と旧杉並中継所の活用について、地域の方々との議論や意見交換を踏まえ、その案をまとめ、計画の修正と予算への反映を行ったところです。長期にわたり課題となっていた両施設の跡地活用について、ようやく将来像をお示しすることができたのは大きな成果であると考えております。このほか、荻窪地域区民センターについて、本年10月のリニューアルオープンに向け、長寿命化改修工事を進めてまいります。 また、昨年は子供の権利を尊重し、安心して学び生活できる環境を整えるための取組を進めた1年でもありました。子どもの権利に関する条例、いじめの防止等に関する条例を制定するとともに、子どもの居場所づくり基本方針を策定し、これらに基づく取組を進めてきました。 本年11月には、これまで着実に設置準備を進めてきた区立児童相談所がいよいよ開設の運びとなります。今後、児童相談所の運営を軌道に乗せ、杉並の子供は杉並で守るという決意の下、子供の最善の利益を最優先に据え、命と安全を守る児童相談・支援体制を構築するために全力を尽くしてまいります。 ここまで、昨年の出来事や区の主な取組などを振り返りつつ、今後の方向性などについて述べてまいりましたが、ここで改めて、予算編成に当たっての基本的な考え方について3点申し述べます。 まず第1は、区民の命と暮らしを守るための取組に予算を重点的に計上したことです。 防災・減災対策を推進し、大規模災害から区民の命や大切な財産を守ることは、区政の最重要課題の一つです。そのため、火災の危険が高い地域での出火防止対策や、初期消火の体制を強化していきます。加えて、避難生活が少しでも安心できるものとなるよう、震災救援所の備蓄品の充実や、環境の改善を進めるなど、防災・減災の取組を推進するための予算を確実に計上しました。 また、昨年9月に区内で発生した擁壁倒壊事故を受け、課題のある擁壁の早期解消に全力を挙げて取り組むこととし、そのための必要な予算を計上しました。 このほか、中小事業者への支援や介護職員等の居住支援、地域福祉コーディネーターの増員や障害者の移動支援事業の見直しなど、産業振興や福祉、まちづくりなどの各分野においても、区民の暮らしの安全・安心を確保する視点から、必要な予算の反映に努めました。 第2に、総合計画の計画期間の後半を見据え、総合計画、実行計画等の取組に要する経費を確実に予算に反映させたことです。 令和8年度は、令和5年度に改定した第2次実行計画の最終年であり、総合計画の前半最後の年にも当たる重要な1年となります。総合計画の後半期間を見据え、基本構想に掲げる将来像「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に向けた歩みを確かなものとするため、今年度行った単年度修正の内容も含め、計画を着実に推進するための経費を確実に予算に計上しました。 また、デジタル化推進計画に基づき、区民の利便性の向上を図るため、令和8年度末までを目途に法令上の制約があるものを除く区の全ての手続についてオンライン対応を可能とする取組を進めるほか、窓口やオンライン上でのキャッシュレス決済の導入を加速化するなど、DXの推進に必要な経費も併せて計上しております。DXの推進は、区民サービスの向上と同時に、行政の効率化、職員の働き方改革にもつながる取組になりますので、引き続き積極的に推進します。 第3に、先行き不透明な社会経済状況の中においても、将来にわたって区民福祉の向上を図るため、財政の健全性の確保に努めたことです。 政府は、令和8年度の経済見通しについて、実質GDP成長率は1.3%程度、名目GDP成長率は3.4%程度の上昇率が見込まれるとしています。一方で、令和8年度政府税制改正大綱では、自動車税・軽自動車税環境性能割の廃止や道府県民税利子割の見直しが掲げられたほか、与党税制改正大綱では、特別区財政交付金の原資である都が課税する固定資産税について、令和9年度以降の税制改正で必要な措置を検討する旨が示されるなど、今後の特別区財政に大きな影響を及ぼす懸念が生じています。 こうした状況を踏まえ、将来の行政課題に対しても適時適切に対応していくため、可能な限りの歳出削減や歳入確保に努めました。また、現下の金利状況と今年度の基金積立ての状況を踏まえ、財政計画上見込んでいた区債発行を一部見送るなど、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、基金と区債をバランスよく活用した予算編成としたところです。 歳入面では、約66億円を見込むふるさと納税制度による区民税流出や国による税源偏在是正措置によるマイナスの影響が依然として続いているものの、区民所得や納税義務者の増により基幹収入である特別区税の増を見込むほか、堅調な企業業績等を反映し特別区財政交付金でも増収を見込みました。 一方、歳出面では、保育関連経費をはじめとする社会保障費が引き続き伸びていることに加え、隔年で発生する定年退職手当の影響等により職員人件費が増加しているほか、物価高騰を反映して委託経費等についても増を見込んでございます。 次に、基本構想が掲げる8つの分野に沿った主な施策の概要について申し上げます。 初めに、防災・防犯の分野についてです。 防災・減災の取組としては、狭隘道路の拡幅整備や無電柱化を引き続き推進するほか、木造住宅の精密診断や地域危険度が高い地域での除却工事に係る助成限度額を引き上げるなど耐震化の取組を充実します。また、建築物の不燃化では、不燃領域率の見える化等を図りながら助成を継続し、災害に強いまちづくりを推進します。さらに、感震ブレーカー設置支援の継続や街頭消火器の増設を進めるとともに、複数年に分けて実施する予定としていた組立て式個室トイレやスポットクーラーの追加配備を令和8年度に集中的に実施するなど、震災救援所の質を向上させるための取組を加速化してまいります。また、区内7か所の第二次救援所の中に母子救援所機能を持たせ、妊産婦、乳幼児等の避難生活への支援体制の強化を図ります。 擁壁倒壊事故を受けた対応では、区では事故の発生後、何よりもスピード感を重視し、補正予算を編成し、まずは、擁壁アドバイザー派遣事業を開始したところですが、令和8年度は安全対策工事に対する助成制度を新たに創設するほか、通学路、避難路に面する擁壁の実態把握調査に着手します。近年多発する集中豪雨などの風水害への備えでは、グリーンインフラを活用した雨水流出抑制対策や流域治水の取組を発展させるため、専門家グループと連携し、放射5号線残地を活用した雨庭等の整備や、新たに仮称善福寺川流域治水フォーラムを開催します。 防犯対策としては、安全パトロール隊による防犯パトロールや防犯診断の実施、街角防犯カメラの設置などを計画的に進めるとともに、今年度の補正予算で計上した防犯機器等購入補助事業を令和8年度も継続実施するなど、犯罪を生まない安全なまちを築いてまいります。 次に、まちづくり・地域産業の分野について申し上げます。 まちづくりの取組としては、引き続き東京都等と協力して連続立体交差事業に取り組むほか、仮称下井草まちづくりラボ等で地域住民の意見を聞きながら、安全で利便性の高い沿線各駅周辺のまちづくりを進めます。また、浜田山駅南口の開設に向けた検討を進めるため、踏切道の状況調査や整備用地の調査研究に取り組むとともに、区ホームページや報告会の開催を通じて地域の方々に向けた定期的な情報提供を行ってまいります。 地域公共交通の取組では、交通不便地域である堀ノ内・松ノ木地域において新たな乗合交通であるAIオンデマンド交通の実証実験を継続するほか、杉並区産MaaS「ちかくも」のさらなる活用を図ります。さらに、区職員の移動手段としてのシェアサイクル活用の試行に取り組むほか、放置自転車が多い高円寺・南阿佐谷・新高円寺エリアの6か所の自転車駐車場で指定管理者による運営を開始し、キャッシュレス決済や定期券のオンライン申請を導入するなど、利便性の向上を図ります。なお、自転車駐車場のキャッシュレス決済については一部の直営駐車場でも導入することでさらなる加速化を図ります。 都市計画道路事業につきましては、西荻窪、高円寺、南阿佐谷の3地域に仮称デザイン会議を設置して区民との対話によるまちづくりの実現を目指し、区と区民、区民同士が議論をしています。東京都が案を公表した令和8年度からの新たな東京における都市計画道路の整備方針の優先整備路線については、すぐに事業着手を目指すのではなく、まずは沿道地域住民等との対話を進め、どうしたら地域の防災性を向上させ、そのまちの魅力を将来へ残していけるかなど、地域住民がまちづくりの当事者として議論ができる環境をつくり、引き続き、対話によるまちづくりに取り組んでまいります。 特に高円寺駅北口周辺は、木造住宅が密集し、道幅の広い道路がなく、火災危険度や総合危険度が区内で最も高い地域です。防災上の課題解決に向け、地域住民と議論し、地域の安全性を高めるために今できる防災まちづくりに取り組む必要があります。そのため、まずはコロナ禍で中断していた地元町会や商店会との意見交換会を再開し、まちづくり部門をはじめ、防災、地域産業など組織横断的に連携して取組を進めてまいります。 地域産業分野では、区内事業者の雇用や環境対策等を促進するための融資に係る利率の優遇制度を創設するほか、デジタル技術を導入して業務効率化等を図る事業者を支援するための新たな助成制度を創設するなど、長引く物価高騰に直面する区内中小事業者に対する支援を充実します。また、商店街が所有する装飾灯などの維持管理体制を強化する取組を新たに講じることで、安全・安心な商店街づくりを推進します。加えて、区民が農に触れ合う機会を拡大するため、成田西2丁目に新たに取得する用地を活用して、区民農園を開設いたします。商店街や農地は区民の暮らしを支える大切な地域資源であり、その存続と発展は持続可能な地域経済に欠かすことはできません。区民や様々な団体等の方々の御協力もいただきながら、商店街が生み出すにぎわいや農地の緑や安らぎを未来につなげられるよう、さらなる取組を検討してまいります。 次に、環境・みどり分野について申し上げます。 清掃・リサイクル分野の取組としては、令和6年10月から区内一部地域で試行実施していた製品プラスチックの収集について、本年4月から区内全域での実施に拡大し、さらなるごみの削減や再資源化の促進につなげます。また、全国で火災事例が発生している二次電池については、回収拠点をさらに増やし、区民が利用しやすく安全に回収、保管できる環境を構築します。 環境分野の取組としては、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー対策等への助成を継続するとともに、ユース世代を対象とした気候変動対策に関するワークショップを引き続き開催し、今年度の参加者に今後の企画運営に継続的に携わってもらうことで、将来世代の人材育成につなげていきます。公衆喫煙場所については、既存喫煙場所のパーティションの高さや構造を見直し、受動喫煙対策を強化します。このほか、令和6年度に実施した気候区民会議からの意見提案を踏まえ、各家庭のコンポストで作った堆肥を農地等で活用する取組を新たに開始し、生ごみの資源化と都市農業の理解促進を図ります。 みどり分野の取組では、所有者の負担を軽減することで屋敷林などのまとまった緑の保全を図るため、新たに保護樹林の剪定時に発生した剪定枝の処理等に対する支援の取組等を行うほか、公園や公共施設での倒木等を未然に防止するため、樹木診断や樹木剪定の規模を大きく拡充し、健全な樹木の育成と施設利用者の安全確保を図ってまいります。 環境分野とも通じる緑施策全般に関わる取組としては、改定に向け検討を進めてきたみどりの基本計画について、本定例会において改定案をお示しする準備をしております。この改定案は、区民の意見を丁寧に聴取しながら、行政の役割に加え、区民一人一人が主役となって緑の取組を実践するための方策やグリーンインフラや生物多様性の保全の具体的な考え方等を取り入れた内容としております。自然の力を生かしながら、都市の防災性や快適性を高め、持続可能なまちづくりを進める取組の指針となるこの計画は、杉並区の将来像を示すものでもあり、様々な都市課題の解決などにもつながるものと考えております。今後、パブリックコメントを経て5月には改定する予定としておりますので、令和8年度は新たなみどりの基本計画に基づく取組をスタートする年として、緑施策の推進に一層力を入れて取り組んでまいります。 次に、健康・医療分野について申し上げます。 昨年10月に導入した健幸アプリすぎなみチャレンジについては、現在、目標を上回る多くの登録があり、好評の声をいただいているところですが、令和8年度は、機能を充実してさらに利用者を広げ、区民の主体的な健康づくりを一層支援してまいります。また、女性特有の健康課題の解決に向けたオンライン相談の充実を図るほか、女性に多い骨粗鬆症の検診実施に向けて健診システムの改修を行うなど、女性の健康増進を図るための取組を推進します。さらに、感染症蔓延時に地域の専門人材が保健所業務を支援する仕組みであるIHEATに登録いただいた方々や職員を対象とした研修や実践的な訓練の充実を図ることで、健康危機など有事の際に即応できる体制を構築します。 次に、福祉・地域共生分野について申し上げます。 地域共生分野の取組としては、ジェンダー平等に関する審議会の答申を踏まえ、全庁横断的な推進体制としてジェンダー平等推進本部を設置しました。今後、仮称ジェンダー平等に関する条例の制定に向けた検討を行うほか、ジェンダー平等に関する区民の理解促進に向けた取組を推進します。また、ジェンダーギャップの解消や女性の健康支援の観点からは、生理用ナプキンの無料配布施設を拡充します。 地域福祉分野では、地域福祉コーディネーターを増員し、地域住民が住み慣れた地域で支え合う仕組みづくりを推進するほか、特別区区民葬儀を利用する方の経済的負担を軽減するため、令和8年度からの時限的な取組として、23区共通の助成制度を創設します。なお、火葬事業の在り方については、特別区全体で中長期的な視点に立って議論すべき課題であり、今後東京都とも連携をしながら、将来的な火葬事業の在り方を研究していく考えです。 高齢者分野では、地域の実情に応じて住民等の多様な主体の参画の下、要支援等の高齢者の健康維持増進や介護度の中重度化を抑制するため、中長期的な視点に立って介護予防・日常生活支援総合事業を見直し、その充実に取り組んでまいります。また、高齢者総合相談窓口ケア24の開所時間を変更して日中に相談しやすい環境を整えるとともに、高齢者の外出時の安全・安心につながる見守りキーホルダー事業を新たに実施するほか、高齢者補聴器購入費助成の充実を図ります。さらに、杉の樹大学の講座の充実やゆうゆう館のWi-Fi環境整備などにより、元気な高齢者への支援を推進します。加えて、今年度実施した介護サービス事業所等実態調査の結果等を踏まえ、区独自の取組として、介護職員、介護支援専門員に対する居住支援補助や、介護人材の採用活動に対する補助を新たに創設するなど、ケアする人をケアするという観点から、介護サービス基盤の一層の充実に取り組みます。 障害者分野では、屋外での移動が困難な障害のある方が、余暇活動や通学など、希望するときに希望する場所へより行きやすくするための移動支援事業の充実を図ります。また、重症心身障害児通所施設わかばについて、令和9年度に移転するための準備を進めるとともに、老朽化が進んでいるすぎのき生活園は仮設園舎に移転し、本園舎の令和10年度の再開に向け長寿命化改修工事を行います。 次に、子供分野について申し上げます。 児童相談分野では、本年11月に開設する区立児童相談所において、専門的な知識、技術を要する相談支援や、法的権限を伴う一時保護、施設入所措置等を行うとともに、新たに社会的養護自立拠点事業や包括的な里親養育支援の取組を開始します。また、子ども家庭支援センターでは、ケースワーカー業務のDX化を進めケース対応に注力できる環境を整備するなど、子育て支援から要保護児童施策まで一貫した児童福祉施策の充実を図ってまいります。 子供政策分野では、区立児童相談所の開設に伴い、児童福祉審議会を設置し、入所措置等の認定や新規保育所の設置認可等の事務を適切に実施するほか、こども性暴力防止法の施行を見据え、子供の安全対策を充実するなど、子供の安全確保と権利侵害の防止を図るための環境整備に取り組みます。 児童青少年分野では、旧若杉小学校跡地への中・高校生機能優先児童館の整備に向けた設計に着手するとともに、子どもの居場所づくり基本方針に基づき、放課後等居場所事業を新たに9校で開始するほか、児童館の機能強化の検討や乳幼児の居場所機能の充実を図ります。学童クラブの待機児童対策については、区有施設を活用した学童クラブ整備を行うとともに、今後も待機児童が多く見込まれる地域で、新たに民間施設を活用した区立学童クラブの整備等を進めます。 地域子育て支援分野では、ベビーシッター利用支援事業の補助対象を、従前の未就学児に加え、小学校3年生までの病児、病後児及び学童クラブ待機児童に拡大し、区民サービスの向上を図ります。さらに、都内共通受診方式により産婦健康診査及び1か月児健康診査の健診費用の助成を開始します。 保育分野では、中核園事業の実施体制の強化に向け具体的な運用方法の検討を進めるとともに、こども誰でも通園制度について、区立保育園における実施園を3園から19園に拡大します。また、私立幼稚園の入園料の補助を増額し、保護者の経済的な負担軽減を図ります。このほか、中学生以降の障害児支援の取組として、済美養護学校の生徒を対象に、放課後等にスポーツや文化活動等の多様な体験ができる場を確保するモデル事業を開始します。 次に、学びの分野について申し上げます。 まず、学校教育分野では、令和7年度に導入した主に小学校低学年の担任業務を補佐するエデュケーション・アシスタントの増員に加え、試行的に区費時間講師を追加配置するなど、授業の質の向上や職員の働き方改革を推進します。また、次世代校務DXを推進するとともに、効果的な授業や効率的な校務に資する教職員向け研修の充実を図るなど、ICTを活用した教育を推進してまいります。 特別支援教育の取組では、特別な支援を必要とする児童生徒の増加を踏まえ、支援の担い手である通常学級支援員や特別支援学級介助員を増員することで、支援体制の充実を図ります。 不登校支援の取組では、必要な関係機関と児童生徒をつなぐ役割を担うスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーを拡充し、相談支援体制の強化を図ります。また、今年度の計画修正で盛り込んだ学びの多様化学校の令和10年4月の開設に向け、教育課程編成の検討を行うとともに、基本設計に着手してまいります。このほか、いじめ対応など、複雑、多様化した学校における諸問題への支援を行うために今年度設置した学校問題対応支援係(CEDAR)に新たに学校問題対応専任弁護士を配置し、法律に基づく専門的な支援を強化します。 学校部活動の取組では、令和7年度に富士見丘中学校でモデル的に取り組んだ学校支援本部によるスポーツ・文化芸術活動の取組をほかの10の中学校にも広げ、部活動の地域展開を進めます。 学校教育環境の整備充実では、引き続き学校改築及び長寿命化改修を計画的に進めるとともに、近年の猛暑への対策として、空調機が未設置の教室への新規配置や天井断熱工事を行い、児童生徒が安心して学習に取り組むことができる環境整備を進めます。 最後に、社会教育分野では、引き続き歴史的資料等のデジタルアーカイブ化を推進するなど、区の歴史、文化を広く発信してまいります。 なお、こうした教育分野の多岐にわたる取組を戦略的に推進するため、効率的な執行体制や責任の明確化の観点から、令和8年度から教育委員会事務局の組織改正を予定しています。渋谷教育長の下、教育委員会が進める組織改革、業務改革に対しては、人員確保も含め、今後しっかりと支援し、一体となって教育行政を前に進めてまいります。 次に、文化・スポーツ分野について申し上げます。 文化分野の取組としては、令和7年1月に策定した多文化共生基本方針に基づく具体的な取組として、行政、地域、外国人をつなぐ役割を果たす多文化共生キーパーソンの育成や、多言語で問合せができる新たな3者通話サービスの導入を図るほか、新たに本年9月から日本語の学習支援や生活相談、地域との交流事業等を一体的に行う多文化共生拠点事業に取り組みます。また、平和施策では、杉並区平和都市宣言から40年の節目を迎える令和10年に向けて、区民懇談会を設置して、今後の平和施策の在り方を若者にも参加していただき、整理、検討していきます。 スポーツ分野の取組では、子供の体力向上と居場所の充実を図るため、夏季期間のプールを除き子供の体育施設の一般使用料等を無償化します。また、下高井戸おおぞら公園スポーツコートの開設に向けて着実に準備を進めるとともに、旧杉並中継所を活用した仮称井草アーバンスポーツ施設の設計に着手するなど、子供から大人まで様々な区民が多様なスポーツに親しむことができる環境づくりを推進してまいります。 ここで、職員が生き生きと働ける風通しのよい職場づくりについて申し上げたいと思います。全ての職員が安心して、自分の能力を十分に発揮できる組織や職場環境をつくることは、職員のやりがいを高めることだけにとどまらず、組織の生産性を高め、ひいては区民のウェルビーイングの向上にもつながっていく大切な取組です。こうした認識から、私は、所信表明から一貫して職員はコストではなく財産であると申し上げ、この3年間、ハラスメントゼロ宣言や、ハラスメントに関する外部相談窓口を設置するなど、様々な取組を実行してきました。令和8年度は、この取組をさらに進め、昨年10月の庁内における情報インフラの再構築を契機に、テレワークをしやすくするなど職員の働きやすい環境の整備を進めるほか、各職場におけるペーパーレスの推進で生み出されたスペースを職員が打合せや休息できる場に活用するなど、執務環境のさらなる改善に取り組むこととしています。 また、職員の組織への信頼や愛着を高めるエンゲージメント向上に向けた取組では、今年度実施した調査結果を踏まえ、この間、若手職員を中心とするプロジェクトチームでの検討を行ってきました。チームからは、職員がこれまで以上に意欲を持って職務に向かっていけるような具体的な提案が出てきており、令和8年度も引き続き検討を進めることとしています。こうした取組は、短期間での成果を目指すのではなく、粘り強く継続的に取り組むべき課題と認識しておりますので、今後も職員が主体的に議論を行える場を設けながら、よい組織がよい仕事をつくり出すという好循環の構築につなげてまいります。 以上、述べてまいりました考え方に基づき編成しました令和8年度一般会計の予算規模は2,535億2,800万円、前年度と比較して79億2,500万円、3.2%の増となっております。規模が増加した理由としましては、保育関連経費や障害福祉サービスをはじめとする社会保障費や職員人件費が増加しているほか、児童相談所の開設に伴い運営や維持管理に係る経費が純増となったことなどが主な要因でございます。 次に、特別会計でございますが、国民健康保険事業会計につきましては、子ども・子育て支援金の創設に伴う国民健康保険事業費納付金等の増により、会計規模は前年度比で1.5%の増を見込んでおります。 次に、介護保険事業会計でございますが、要介護認定者数の推移等を踏まえた保険給付費等の増により、会計規模は前年度比3.0%の増を見込んでおります。 最後に、後期高齢者医療事業会計でございますが、医療給付費の増や後期高齢者負担率の見直しに伴う広域連合納付金等の増により、会計規模は前年度比で10%の増を見込んでおります。 早いもので、区長就任から3年半が経過し、私の任期もあと約5か月となりました。区長就任以来、公約の実現にとどまらず、コロナ禍を経た社会変化、少子高齢社会の進行、物価高騰、孤立や分断の深まりなど、区を取り巻く環境の変化に的確に対応することを重要な責務と捉え、4回の実行計画の改定、修正も行いつつ、課題解決に取り組んでまいりました。また、私は、就任後の所信表明において、自分が実現したいことはラディカルな大きな変革ではなく、地域経済を守り、働く人を守り、多くの区民を幸せにするための着実な取組を見いだし、実行していくことであると申し上げました。そこで、この考えに基づき、私が就任以来掲げてきた対話の区政を念頭に置きながら、事業や計画の進め方について、これまでの区政とは異なるアプローチで取り組んできました。その結果、既に一定の成果が出てきたものもありますが、まだ道半ばの取組もございます。私の任期は、新年度の途中までとなりますが、計画で掲げた取組をはじめ、区政を取り巻く状況、課題等を踏まえて遅滞なく対応するために必要な予算を令和8年度当初予算に計上し実施していくことは、区政の停滞を防ぐという観点からも必要なことです。 今般、御提案する予算は、このような認識の下に編成いたしました。また、こうした予算を編成する以上、引き続き、区民、区議会の皆様の御理解、御協力の下、区政運営の責任を果たしてまいりたいと考えております。 以上、令和8年度の予算編成の方針と主要な施策の概要についての御説明といたします。よろしく御審議の上、同時に御提案申し上げます関連議案とともに、原案どおり御議決賜りますようお願いを申し上げます。

以上で日程第5を終了いたします。 ここで11時5分まで休憩いたします。 午前10時51分休憩 午前11時05分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第6、令和8年度予算の編成方針とその概要に対する各会派の代表質問に入ります。 慣例により、多数会派順にこれを許可いたします。 杉並区議会自由民主党代表、46番脇坂たつや議員。 〔46番(脇坂たつや議員)登壇〕

私は、杉並区議会自由民主党を代表し、区長から提案された令和8年度杉並区予算案の編成方針及びその概要や関連する区政の諸課題について質問してまいります。 去る2月8日、第51回衆議院議員総選挙が行われました。急な衆議院の解散にもかかわらず、選挙管理委員会をはじめ、理事者の皆様、関係各位、また、全ての立候補者と有権者の皆様に心から感謝の意を表します。ただし、選挙人名簿未登録者への投票用紙の誤送付については、民主主義の根幹を揺るがす重大な事案であり、発生原因の究明を急ぐとともに、再発防止の徹底を強く求めておきます。 他方、岸本区長は行政の長として、首長が連携して声を上げることが必要と考え、多摩市長、小田原市長、中野区長、世田谷区長と連名で衆議院解散に伴う自治体首長の緊急声明を出しました。日常業務に加え、国の経済対策への対応、さらに選挙事務が短期間に集中することは、今後の行政運営や職員の働き方に深刻な影響を及ぼしかねないと、今回の選挙に批判的な姿勢を示しています。しかし、岸本区長自身が区政運営に奔走している最中に、貴重な時間を割いてまで取るべき行動だったのかは甚だ疑問です。仮にこうした声明を出すにしても、選挙が終わって一段落した時点で行えばよかったのです。岸本区長が取った行動は、行政の長としての立場ではなく、高市政権を暗に批判することを目的とした政治家としての一面を見せたメッセージであると受け止めていますし、職員の士気高揚にもつながらない残念な行動だったと感じています。 いずれにしても、高市総理大臣は、かつて総務大臣を務めた経験があり、地方自治のことは特に熟知しておられます。その高市総理大臣が選挙事務などに関わる公務員や国民の皆さんにかかっていく負担に恐縮しながらも、そして衆議院の解散が新年度予算の成立を年度明けに遅らせることになってしまうと理解していても、連立政権の枠組みが変わるなどの政治的に重大な転換点を迎えた時点で、どの政党に国家の経営を託し、日本がどのような道を歩んでいくかを国民の皆様に問うことは何よりも重要なことであり、高市総理大臣御自身にとっても大変に重い決断だったと言えます。結果として、自由民主党が国民の信任を得て、連立政権の下、引き続き日本のかじ取りを任せていただけることとなりました。責任ある積極財政の名の下、国民の生活を守り、経済の底力を強化すべく、私ども杉並区議会自由民主党としてもしっかりと責任を果たしてまいる所存です。 そこで、さきの衆議院議員総選挙について5点伺います。 1、岸本区長は、この選挙の結果をどのように総括しているのでしょうか。国民が高市内閣に何を期待していると感じたのか、それを受けてどのように区政を運営していきたいと考えているのか、見解をお示しください。 2、岸本区長は、衆議院議員総選挙において、杉並区内では複数の立候補者がいた中で、中道改革連合の候補者を支援しました。中道改革連合が掲げるどのような政治信条と政策に共感をしたのでしょうか。特にエネルギー政策に関しては、岸本区長の考えが変節したと感じていますが、見解をお示しください。また、現在は党員として在籍しているかについてもお聞きします。 3、衆議院解散に伴う自治体首長の緊急声明について、どのような意図を持って発出したのか見解をお示しください。また、行政の長としての声明ということであれば、区職員はどのように関与したのかについても確認します。あわせて、5人の地方自治体首長の連名による声明はどのような広がりとなったのかについてもお聞きします。 4、先ほどの質問に関連して、あのような趣旨の声明を出すのであれば、職員の業務時間中に選挙の応援演説をすることは当然に自粛をし、自身の行動と整合を図るべきだったのではないかと考えますが、見解はいかがでしょうか。 5、国の新年度予算の成立が年度をまたいでしまうことになりそうですが、区政に与える影響について見解をお示しください。 6、選挙管理委員長にお伺いします。このたびの衆議院議員総選挙の総括をお聞きするとともに、よかった点や反省点など振り返ることがあれば、具体的にお示しください。 ここからは区長の基本姿勢について質問してまいります。 まずは、区長選挙について伺います。 御承知のとおり、岸本区長の任期は残すところ半年を切り、6月28日は区長選挙が行われる予定となっています。新年度の行政運営や予算の執行については、7月以降に区長職を務める方がその大半を担うことになりますが、区長選を間近に控える新年度予算案の審議に当たっては、現職の区長がどのような思いを抱いているのかを確認することが大前提となります。しかしながら、新年度予算案を見るに、これは骨格予算でも準骨格予算でもない、本格予算であることは明白ですし、岸本区長自身も本演説の中でそれを認める趣旨の発言をしています。あわせて、杉並区長として2期目の当選を目指して選挙に挑む予定であることを示唆しました。立候補の意思を自ら暗示した点については率直に姿勢を評価しますが、そうであるならば、なぜはっきりと出馬すると言わないのでしょうか。また、岸本区長の続投が既定路線であるかのような自信の現れとも受け取ることができますが、区長選挙への立候補を目指している方への配慮を欠いていることは否定できない事実です。前回の区長選挙では、区民の投票先が拮抗していたことを鑑みても、次の区長選挙では、必ずしも岸本区長が再選するとは言い切れない状況です。現職の区長としては、直近の民意を得た後任者の行政運営の妨げにならないよう、フルスペックで予算編成することを厳に慎まなければなりません。 私は8年前の代表質問の際に、区長選挙を想定した上で、例年以上の財源保留をしているのであれば、それは気配りのある予算と見ることができると申し上げましたが、その前提は、区長の行財政運営が評価を得ていることにあります。残念ながら、岸本区長は基本構想をないがしろにし、大局観を持つことなく、物事の優先順位を見誤り、自身に都合の悪い政策課題は、対話という言葉にすり替えて先延ばしを図ることで区政を停滞させています。そうした意味においては、この4年間、議会からも常に厳しい批判を受けていたことを踏まえても、来る選挙の審判を仰いで、そこで再選をすることができたならば、補正予算を編成するといった順を踏んでいくべきだったのではないでしょうか。いずれにしても、前区政からの転換、私はそれをラディカルな大きな変革と捉えていますが、こうしたことを訴えてきた岸本区長だからこそ、区長選挙直前の新年度予算案の編成については、これまで慣例的に行われていた手法を避けていただきたかったものです。 他方、現職の区長としては掲げた公約についてはしっかりと振り返りをしなければなりません。岸本区長は、4年前の区長選挙で自身の公約となる「さとこビジョン」を掲げ当選を果たしました。誤解を恐れずに言えば、実現可能性を度外視して、区民にとって聞こえがいい政策ばかりを列挙した結果の当選でした。さらに申せば、「さとこビジョン」の達成状況については、自らに甘い評価を行い、議会からの追及が厳しくなってくると、「さとこビジョン」は公約ではなくアジェンダ、つまり政策課題であると言い逃れ始めたわけです。政策課題を提示して、どのように解決するかを訴えることが選挙であり、有権者との契約であるべきです。たとえ掲げた公約を完璧に達成することができなくても、区民にしっかりと説明をし、今後の打開策を明確に伝えれば、その先の審判は区民が行います。責任ある政治とは、そうあるべきです。今からでも遅くありません。岸本区長におかれましては、「さとこビジョン」の至らない点を認めた上で、この4年間の区政運営を総括していただきたいと願っています。 また、岸本区長は理念として対話の区政を掲げ、その重要性を訴え続けてきました。私も区民との対話はとても大切だと思っています。しかしながら、何度も申し上げているように、対話は目的ではなく過程です。区長としては、区民に約束したことを着実に実行し、結果でもって区民に応えなければなりません。また、自身が興味を持つ課題にしか関心を示さず、対話をする区民を選んできた岸本区長の政治姿勢は、本当に区民の声を聴き取ることができたのでしょうか。ぜひとも自身の心に手を当てていただきたいと思います。 次に、本演説では、冒頭に平和についての言及がありました。ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの紛争など、第二次世界大戦が終わって80年が経過しているのにもかかわらず、いまだに人々が血を流し、命を落としていくありさまは見るに堪えません。さらに、台湾有事に関する懸念は日に日に現実味を帯びており、近隣地域を巻き込んでの安全保障環境に大きな影響を与えようとしています。日米同盟は強固のものではありますが、既にアメリカ合衆国は世界の警察官としての役割を降り、日本としても専守防衛をより強く意識して取組を強化していかなければなりません。岸本区長は、平和意識の醸成、次世代の主体的参加を柱とした取組をさらに進め、また、現代社会における貧困や差別、環境問題なども平和でない状態として捉えるとしています。その考え自体を否定するものではありませんが、現に流血がある世界の動きを正面から受け止める意識がない中では、ピントがずれていると思われても仕方がないでしょう。高市内閣が提言している安保3文書の改定について、若者世代をはじめ多くの国民から支持を得ているのも、平和を希求するには理想だけではなく、世界で起こっている現実を見た上で、日本として必要な手だてを講じていく必要があると理解していただけているからにほかなりません。岸本区長におかれましては、ぜひとも実情を踏まえた発言をしていただきたいと思います。 さて、区長の政治姿勢に関しては、昨年代表質問を行った際に、二十歳のつどいで岸本区長が述べた挨拶がその場にふさわしくないものと指摘をし、改善を求めました。しかし、その思いは届かなかったようです。なぜそう思ったのか。今年の岸本区長の挨拶は、不確実な時代にあるからこそ、これから先の人生を一人で抱え込まなくていい、そう思える人や場所がこの社会にはあるということを忘れないでほしいというものでした。確かに先行きが不透明なことに不安を感じる方はいらっしゃいます。しかしながら、杉並区のリーダーたる岸本区長が、若者たちの晴れの舞台において、率先してネガティブな表現を用いながら不安をあおるというのはいかがなものなのでしょうか。他方、高市総理大臣は挑戦しない国に未来はないと述べられました。岸本区長とはほとんど正反対のことを語りかけたのです。次の時代を担っていくのは紛れもなくあなたたちであると、前向きな言葉をかけることが重要な場面だったと私は思っています。 また、昨年も申し上げたことですが、二十歳になった皆さんのことを大切に育て、いつも近くで見守ってくださった御両親や保護者、関係する皆様方への感謝の気持ちを表してほしいと挨拶の中で彼らに伝えていただきたかったものです。もし意図的にこうした表現を避けたのであれば、それは残念なことであると言わざるを得ません。 そこで11点伺います。 1、岸本区長は、次の区長選挙への出馬をほのめかす発言を行いましたが、率直な思いはいかがでしょうか。今回の予算審査における最も重要な質問となりますので、明確にお答えください。あわせて、このような重大な決断を下すにもかかわらず、なぜ自身の口からはっきりと伝えないのか判然としないところがありますので、この点についても確認します。 2、6月には区長選挙が施行予定にもかかわらず、新年度予算案は本格予算となりましたが、予算編成において立候補を予定している方にはどのような配慮を行ったのでしょうか。 3、新年度予算案における財源保留額の考え方について、財源保留額の経年変化に基づきながら見解をお示しください。 4、この4年間の岸本区政を自身ではどのように評価しているのでしょうか。「さとこビジョン」の現在の進捗状況を確認するとともに、今任期満了時の達成見込みについてもお示しいただきたいと思います。その際、どの施策を達成することができたのか、どの施策を諦めざるを得なかったのか、どの施策を今後の課題としていくのかについても具体的にお聞きします。特に区長の多選を自粛する制度を整えることについて、いまだに具体的な動きが何一つありませんが、現在どのような検討を行っているのか、見解をお示しください。 5、岸本区長が掲げる対話の区政についても自己評価をお聞かせください。さきの区長選挙で区民の投票行動が大きく割れたことを懸念していた岸本区長ですが、この4年間でその溝をどのように埋めようと努力してきたのでしょうか。この点についても、その過程と結果について確認します。 6、次の区長選挙の公約についてはどのように検討しているのでしょうか。「さとこビジョン」を継承していくのか、それとも現実路線にかじを切った施策を訴えていくのか、現時点での考えをお示しください。あわせて、特に訴えたい政策があれば確認します。 7、平和を考えるに当たっては、岸本区長が言うところの戦争の歴史と記憶の継承に加えて、世界で起きている現実に目を向ける必要があると考えますが、高市内閣の安全保障政策の評価を伺います。あわせて、若者世代には今と将来の杉並の課題について考えてもらいたいとのことですが、具体的にどのようなことを検討しているのか、見解をお示しください。 8、岸本区長は本演説の中で、貧困や差別、環境問題などを平和ではない状態と表現しました。これは、いわゆる戦争や武力紛争とは異なる文脈での平和の捉え方だと受け止めていますが、具体的にどのような状況を指しているのか、見解をお示しください。また、その平和ではない状態という認識は、区政運営においてどの分野、どの施策に反映させる考えなのでしょうか。既存施策の延長なのか、あるいは新たな視点としての政策形成に生かしていくつもりなのか、見解はいかがでしょうか。 9、平和ではない状態という概念を広く捉え過ぎると、区政が担うべき役割の範囲が不明確になる懸念が生まれてきてしまいますが、自治体行政として対応すべき課題と、国や社会全体で担うべき課題との線引きをどのように考えているのか、確認します。 10、岸本区長は、次世代の主体的参加を柱とした取組をさらに進めていくとのことですが、若者たちにはどのような議論や行動を期待しているのでしょうか。具体的な構想があるのか、単なる問題提起にすぎないのか、見解をお聞きします。 11、先月開催された二十歳のつどいにおける岸本区長の挨拶について、自身の思いをお聞きするとともに、私の考えに対する見解をお示しください。 ここからは経済情勢を踏まえた財政運営について質問してまいります。 政府は、新年度の経済見通しについて、実質GDP成長率は1.3%程度、名目GDP成長率は3.4%程度の上昇となる見込みとしています。高市内閣が進める責任ある積極財政によって、国が成長産業や危機管理分野などに投資をし、その成果でもって物価高を上回る賃上げの実現につなげていく方針です。同時に、昨年末には、国は重点支援地方交付金を地方自治体に配り、区としても補正予算を編成することで直面する物価高対策を講じてきました。また、所得税の減税やガソリン税、軽油取引税の暫定税率の廃止、子育て応援手当の振込などの施策に矢継ぎ早に取り組むことで、消費者物価については、今年度の上昇率よりも鈍化して1.9%程度の上昇となる見込みとしています。こうした国の動きが期待感を持たれ、衆議院議員総選挙後の2月10日には、終値ベースで史上最高値となる日経平均株価5万7,650円を記録しました。もちろん、今後の状況によっては、歳出の拡大は円安や金利上昇につながる可能性がありますし、海外では自由貿易に高い関税をかける動きが見られるなど、予断を許さない状況です。 他方、国は自動車税・軽自動車税環境性能割の廃止と道府県民税利子割の見直しを掲げ、区の歳入に影響を及ぼすことは必至です。また、固定資産税についても見直しを図る動きがあり、そうなると、特別区財政交付金の減収に直結します。東京一極集中や東京富裕論が日本各地で叫ばれ、国が都市部と地方の対立をあおる構図をつくり出していることを看過することはできません。また、ふるさと納税制度による住民税の流出が約66億円になることは依然として問題であり、引き続き粘り強く区の正当性を主張していただきたいと思います。 こうした中で、国と都が協議体をつくって、共に課題を検討することで合意に至ったことは一定程度評価できるものと言えます。区としても積極的に情報を取り、関与を深めていただくよう要望します。 さて、新年度予算案は一般会計の歳入が2,535億2,800万円と、当初予算案の財政規模と比較しては過去最高を更新しています。先ほど申し上げた不安要素を抱える中で、財政調整基金を取り崩すことなく、また金利状況を加味して、区債発行を一部見送ったことは妥当な判断と評価します。ただし、今定例会に上程が予定されている令和7年度の最終補正予算案において、100億円以上もの金額が余剰となってしまうことについては注意が必要です。当初予算案の段階からの見通しと差異がある理由などについてしっかりと検証していただきたいと思います。 そこで9点伺います。 1、岸本区長は、高市内閣が掲げる責任ある積極財政をどのように評価しているのでしょうか。円安や金利上昇のリスク、貿易摩擦への不安なども含めて、現下の日本経済についての見解をお示しください。 2、国の税制改正の動きについて、新年度に予定されている自動車税・軽自動車税環境性能割の廃止と、道府県民税利子割の見直しが実施されると、区にとってどの程度の歳入減になるのでしょうか、それぞれお示しください。 3、令和9年度以降に固定資産税の見直しが行われた場合、どの程度の規模の歳入減が見込まれるのでしょうか。新年度予算案における特別区財政交付金の内訳として、固定資産税分は幾らが区の歳入となる予定なのかと併せてお示しください。 4、ふるさと納税制度による住民税の流出は年々増えていますが、新年度具体的に取り組むことがあれば、その詳細をお示しください。また、ふるさと納税制度による歳入の経年変化についても確認します。 5、国と都が協議体をつくるということですが、その概要について、区が把握している範囲でお示しください。また、その協議体には区はどのように関与していくつもりなのか、見解はいかがでしょうか。 6、新年度の主な歳入増の要因をお示しいただくとともに、中期的な見通しについても確認します。 7、基金と区債の活用について、高市政権による責任ある積極財政が今後も加速し、金利が上昇することを想定すれば、新年度の対応のように、区債の発行はより慎重になり、基金を活用することが増えていくと考えますが、今後の基金の積立て及び償還方針について見解をお示しください。 8、令和7年度の最終補正予算案の編成において、財政調整基金や施設整備基金、杉並区役所庁舎整備基金への積立てを計上していますが、その考え方について確認します。また、今後もこのような手法で積み立てていくのか、見解はいかがでしょうか。 9、「さとこビジョン」には財政運営への考え方を示してこなかったところですが、最新の岸本区長の区政報告に健全な財政という記載があり、とても驚かされました。確かにこの4年間は健全な財政運営を行ってきましたが、それはこれまでに連綿と続いてきた保守的な財政運営のたまものであって、こうした手法を正面から批判してきた岸本区長の考えとはかけ離れたものだという認識を私自身持っていたからにほかなりません。この点について、岸本区長の財政運営のスタンスを「さとこビジョン」に示さなかった理由をお聞きするとともに、現在はどのような財政運営を行っているのか、見解をお示しください。 次に、予算編成の基本的な考え方について質問をしてまいります。 昨年11月、令和8年度一般会計当初予算要求見積りを見ますと2,539億円余となっていることが分かります。新年度予算案は先ほど述べたとおり2,535億円余ですので、金額上ではほとんど各部署の要望が通ったと言えるでしょう。しかしながら、要求の段階から既に令和7年度の予算を上回る金額となっており、どのような意図を持って取り組んできたのか、説明が求められるところです。 さて、新年度予算案の編成に当たっては、3つの基本的な考え方を掲げていますが、3つ目に関しては先ほど財政運営について質問していますので、ここでは割愛します。1つ目の区民の命と暮らしを守るための取組に予算を重点的に計上については、区民の生命と財産を守ることは、基礎自治体としての最大の役割であることから、全ての分野において重要な取組と言えます。2つ目の総合計画の計画期間の後半を見据え、総合計画、実行計画等の取組に関する経費を確実に予算に反映については、掲げた目標は必達しなければならないものであり、「さとこビジョン」のような甘い評価をしてはなりません。特に進捗が遅れている施策については、仮に下方修正を図るのであれば、その理由を明確にした上で、最終年度には修正目標を必ず達成してください。そして、進捗がよい施策については、職員の頑張りを正当に評価しつつ、上方修正が可能なのか検討を深めていただきたいと思います。また、以前にも申し上げましたが、成果指標が曖昧な施策がいまだに残されていることには問題がありますので、一つ一つの施策のKPIを明確に定めていくことが肝要です。 そこで4点伺います。 1、令和8年度の予算案は、金額上では要求見積りとほとんど差異がない状況ですが、岸本区長はどのような査定を行ったのでしょうか。予算要望に関する具体的な制限などを設けていたのかと併せて見解をお示しください。 2、予算編成に当たっての基本的な考え方を3点定めた理由をお示しください。 3、区民の命と暮らしを守るための取組として、具体的に幾つか例示していただきましたが、内容がソフト面に特化して、ハード面の整備への言及がないことに物足りなさを感じますが、この指摘に対する見解をお聞きします。 4、総合計画、実行計画について、総括的に令和6年度末現在の進捗状況を確認します。特に進捗が遅れている施策指標の数を伺うとともに、どのように挽回していくのかについても具体的にお示しください。 5、成果指標が曖昧な施策について、このような状況が続いている理由を確認するとともに、何をもって施策の目標を達成とするのか、明確にしていただきたいと思いますが、見解はいかがでしょうか。 次に、総合計画、実行計画以外の計画について質問してまいります。 初めに、区立施設マネジメント計画について確認します。 当該計画の前身となった区立施設再編整備計画が策定された背景を思い出していただきたいのですが、少子高齢・人口減少社会の本格到来を見据えて、持続可能性を模索しながら適時適切に区民ニーズに応えていくためには、現状を維持することは不可能だと自覚した上で、上手に社会を縮めていくことが大切です。定常化社会の実現については、岸本区長としてもその重要性を理解していると答弁を受けたことがありますが、当該計画において、そこに対する具体的なロードマップを示さないことにはいら立ちを覚えます。持続可能な社会をつくっていくためには、区民に痛みを強いることや、社会そのものが変わっていくことをはっきりと伝える必要があり、それにかける時間の猶予がないことは明白です。 先日、私は、総合型地域スポーツクラブに関する質問を行った際に、区立学校内にナイター設備を増設し、区民に広く開放することを訴えましたが、にべもない答弁が返ってきましたので、とても驚かされました。区内にスポーツする場所が少ないために、今ある資源を最大限に活用しようという発想であるにもかかわらず、区民の理解を得ることができないという理由だけで、検討にも値しないという姿勢は怠慢と呼ばずして何と言えばよいのでしょうか。総合型地域スポーツクラブの発想は、土地が限られている区内において、新しく何かを生み出すスペースを見つけることができないのであれば、今ある資源を最大限に生かしながら、地域社会の構成を大きく変えていくことになります。 そこで2点伺います。 1、岸本区長は本当に定常化社会の実現を願っているのでしょうか。新たな児童館の設置などは自身の公約達成には寄与するかもしれませんが、今から7館も整備することに区民の理解を得ることができているかは不明です。今後、区立施設マネジメント計画によって再編整備に要する経費を大きく圧縮する考えはあるのか、見解をお示しください。 2、区立学校へのナイター設備について、近隣への配慮など、区として考えるべきことがあることに理解しつつ、改めて前向きに検討していただくよう要望しますが、見解はいかがでしょうか。 施設再編整備に関連して、旧若杉小学校の跡地活用についても確認します。 区は、当該跡地を公園、保育園、児童館、荻窪消防署天沼出張所として整備する方針を示しました。本演説では、地域の方々との議論や意見交換を踏まえて案を取りまとめたとのことですが、昨年末に行われた活用案説明会では、天沼出張所の移転に対して、地域住民からは多くの反対意見が出されました。それもそのはず、閑静な住宅街で目の前には総合病院がある当該地域に、消防署の出張所が建つことに反発が起こるのは当然です。これまで岸本区長は、区民の間で賛否の分かれる事案には結論を出さず、その都度、対話の場を設定し、長い時間をかけて、賛成、反対の区民意見を聞く場を設けて行政運営を停滞させてきました。今回の当該跡地活用についても、岸本区長が新たな対話の場をつくり、結論を先延ばしにするのではないかと懸念しています。 そこで2点伺います。 1、旧若杉小学校跡地活用の今後の進め方、スケジュールについてお示しください。 2、消防署出張所の建て替えには理解を示しますが、長い間結論が出なかった当該跡地の活用方法として本当にふさわしいものなのでしょうか。この間の東京都との折衝と併せて見解をお示しください。 次に、DXの推進と職員の働き方について確認します。 岸本区長は、デジタル化推進計画に基づきDXの推進を行っていくとのことです。キャッシュレス決済の導入やオンライン上の手続を可能にしていくことは、時代の変化に対応し、区民のニーズに応えていくためにも必要なことであり、ぜひとも早急に展開していただきたいと思います。また、生成AIについても積極的に取り入れていくことが重要です。AIはいずれ人々の仕事を奪うと言われていますが、これは正確な予想ではないと感じています。恐らく人々の仕事を奪っていくのは、AIに精通した人々です。こうしたことを意識しながら職員を育成し、DXやAIに対応するリスキリングを行っていくことが重要なのではないでしょうか。 職員はコストではなく財産であるという考え方には私も大いに賛同しますし、快適な職場環境をつくっていくことには今後も労を惜しまないでいただきたいと思います。ただし、岸本区長は1つ大きな思い違いをしています。組織のトップの陣頭指揮によって、最前線で働く職員のモチベーションは上がっていくのです。対話という言葉を隠れみのに決断を先延ばしにすることが現場の士気にどれだけ影響を与えるか、いま一度考えていただきたいと思います。同時に職員の皆さんにおかれましては、区民への奉仕者であるという原点を忘れることなく、日々区民福祉の向上を目指して研さんを積み、職務に邁進していただくことを願っています。 そこで4点伺います。 1、区のDX化については、令和8年度中に行政手続のオンライン対応を原則可能にすることとなっていますが、進捗状況を確認するとともに、最終的に幾つの手続をオンラインで行うことができるようになるのか、見解をお示しください。 2、DX化の推進に当たって避けて通ることができないのが、デジタルディバイド対策です。今現在は、デジタル新時代への移行期間であるために、こうした対策を行う必要性を理解しますが、いつまでも変わらないという話ではないと考えます。しっかりと期限を区切ってデジタルディバイド対策を進めていくことを要望しますが、見解はいかがでしょうか。 3、職員が生き生きと働ける風通しのよい環境づくりについて、これまでの成果を確認するとともに、令和8年度の具体的な取組内容と数値目標をお示しください。 4、岸本区長は区政の転換を掲げ、区長職に就きましたが、つまるところ、これまでの職員の仕事の成果を否定して今の地位にいるということになります。こうした指摘について感じることがあれば見解をお示しください。 それでは、ここからは新年度の主な施策について個別に質問してまいります。 初めに、防災について確認します。 岸本区長が述べたとおり、昨年は大規模な地震などの自然災害が相次いで発生した年となりました。防災対策の強化は喫緊の課題であることは言うまでもありませんが、ちょうど1年前の予算編成方針演説で表明した防災・防犯用品カタログギフトを全世帯に配布するという施策は全くもって評価できるものではありませんでした。いつ誰が言い始めたのか分からないこの事業は、計画事業でもないのに唐突に13億円もの巨額の予算を計上するも、仲介業者に多くの手数料を支払うために、区民への恩恵は限られたものとなり、その上、世帯への配布としたことから、家族の構成によっては明らかな不公平が生じることとなりました。 私は昨年の代表質問において、当該事業の費用対効果についてただしましたが、残念ながら明確な答弁はありませんでした。私は何も当該事業を根底から否定しているわけではなく、区民の防災意識を高めていくことは大切だと理解しています。しかし、地域の方々と防災の在り方について話をすると、カタログギフトを配るよりも先にやってほしいことがあるとの御要望を頂戴します。仮に13億円が手元にあるのであれば、もっと有効な手だてを講じることができると信じている区民が大勢いる中にあって、だからこそ、岸本区長はこうした御意見を踏まえた上で、当該事業の実施の有無を決定するべきでした。岸本区長が本演説中に時間を割いて当該事業の成果を述べたことは、施策の失敗を認めることができない焦りの現れのように映ります。なお、カタログギフトは区民の手元に届いていませんので、本件は決算審査で議題とするべきものと申し添えておきます。 そこで3点伺います。 1、岸本区長は誰一人取り残さないとの思いを述べていますが、防災・防犯用品カタログギフト事業のアンケート結果を見ると、6割を超える世帯のうち、7割近くの方から好意的な意見をいただいたとのことです。しかしながら、計算上、この結果は、区内の半分以上の世帯は、当該事業を評価していないということの裏返しとも言えます。岸本区長は、当該事業は費用対効果が高く、防災・防犯意識の向上に寄与し、意義のあるものだったと証明する必要があると考えますが、見解をお示しください。 2、新年度には備蓄品等の充実や防災施設の機能強化のほか、災害時の救援体制の強化などに取り組むとのことですが、消防団や震災救援所からのどのような要望に応えた結果の予算措置なのでしょうか、具体的にお示しください。 ここで防災に関連して、災害時におけるドローンの有効活用の可能性について問題提起します。 先日、阿佐谷で火災が発生し、10棟が燃える事態となりました。被災された皆様には心からのお見舞いを申し上げます。木造住宅密集地の火災は、延焼拡大のリスクが高いだけでなく、道路が狭いがゆえに、消防隊が現場に向かうことも困難が伴います。火災当日、私自身も消防団員として出動したのでその難しさを痛感したところです。こうしたときにドローンを使って上空から火災の様子を確認することは有効な手段だと考えます。既に江戸川区などはドローンを扱う民間の団体と協定を結んでいると聞いていますが、区としても検討を始めるべきではないでしょうか。ただし、プライバシー保護などの観点から、区民の理解があって初めて成立する話だということを申し添えておきます。 そこで3点伺います。 1、区としてドローンを活用して災害現場を確認し、罹災証明書の作成などに生かしていくことを提案しますが、見解はいかがでしょうか。 2、将来的には区がドローンを扱うことができる人材を率先して育成していくことが肝要ですが、差し当たっては民間の団体に協力を依頼してはどうかと考えますが、見解を確認します。 3、ドローンの活用に当たっては、地域住民の理解が欠かせません。この点についても見解をお示しください。 次に、防犯について確認します。 実行計画における防犯施策の目標に対して、刑法犯罪認知件数、特殊詐欺被害件数共に結果が出ていない状況です。トクリュウと呼ばれる匿名・流動型犯罪グループは、主に若者を巻き込んで犯罪に手を染めさせながら、高齢者の資産を乱暴に奪っていきます。防犯の話題になると、割れ窓理論が引き合いに出されることが多々ありますが、総合計画が進捗を割り込んでいることは、犯罪組織にとって杉並区を積極的に狙っていく動機づけになってしまうのではないでしょうか。犯罪被害に対する目標は本来ゼロでなければなりません。一刻も早くこうした被害を撲滅し、区民の皆さんに安心して暮らしていただくために、毎年の進捗を確かなものとしていくよりも、一気にゼロを目指す気概があってしかるべきです。街角防犯カメラの設置など、計画的に進めているようではスピード感がないということを申し上げておきます。 そこで2点伺います。 1、令和7年度末における総合計画における刑法犯罪認知件数、特殊詐欺被害件数を確認するとともに、目標達成に向けた進捗状況をお示しください。 2、新年度の防犯対策についてはどのような思いで予算を計上し、施策を展開していくのか、見解はいかがでしょうか。 次に、地域経済の活性化について確認します。 先ほども高市内閣が掲げる責任ある積極財政について申し上げましたが、大切なことは、物価高を克服した上で、各産業の成長を期待し、投資をしていくという視点になります。区としても、雇用や環境対策、ITの活用などに対する支援を通して、企業や商店街の発展に寄与することは意義があります。最近は買物に行くにしても、携帯電話一つで財布を持参しないという人が増えてきました。かつて電子地域通貨事業を推し進めてきた杉並区です。当時思い描いていた区民サービスが実現することはありませんでしたが、令和の時代となって、想像を超えた形で現実のものとなっている様子をとてもうれしく感じています。現在、都は、東京アプリを開発し、都民にポイントを付与しながら、積極的な利用を促していますが、区としても、よりきめ細やかな行政サービスを実現し、なおかつ区内経済活性化にもつながる施策として、QRコードを活用したアプリケーションの開発に着手すべきと考えます。 そこで4点伺います。 1、岸本区長は、物価上昇への対策については一義的には国や都により行われるべきものとの認識を示していますが、区民の考えや生活を把握していくことは区の責務であり、区民にとって必要な対応が発生するようであれば、国、都の支援を待つことなく、瞬発力を持って対応しなければなりません。区として行うさらなる物価高対策の可能性について見解をお示しください。 2、区は、新年度から中小企業デジタル化推進事業助成金を創設するとのことですが、岸本区長は物価高への支援と述べています。内容そのものを否定しているわけではありませんが、本質的には、業務効率化を起爆剤として、さらなる成長につなげていくものと考えています。この点について見解を確認します。 3、東京アプリについては、区民にはまだ詳細な情報が届いていないように感じていますが、区として把握していることがあれば確認するとともに、何か関与することがあれば併せてお示しください。 4、新たな電子地域通貨事業の可能性について、一度は興味を示した岸本区長ですが、結局行動を起こすことはなく、私としては肩透かしを食らった気持ちになりました。この点について今後の方向性をお聞きします。 次に、スポーツ施策について確認します。 2月6日より冬季オリンピック大会がイタリアのミラノ・コルティナで開催されています。日本人選手の活躍のみならず、世界中のアスリートが躍動する姿は、私たちに大きな感動を与えてくれています。区は新年度から井草アーバンスポーツ施設の整備に取り組み、下高井戸おおぞら公園スポーツコートが開設となります。オリンピック・パラリンピックは、区民の心と体を動かす最大の動機づけになるはずです。しかしながら、岸本区長は本演説で一言も話題に取り上げませんでした。私には理由が判然としませんが、本気で多様なスポーツに親しむことができる環境づくりを推進しているのか、理解しかねます。 そこで2点伺います。 1、岸本区長は、冬季オリンピック・パラリンピック開催に当たって、どのようなことを期待しているのか、見解をお示しください。あわせて、機運醸成に向けて区内でイベントなどを開催するのかについても確認します。 2、井草アーバンスポーツ施設の整備に当たって、近隣地域とどのような話合いを行ってきたのでしょうか。その結果、どうしてアーバンスポーツ施設を造ることになったのか、アーバンスポーツの魅力をどのように発信していくのかについて見解をお聞きします。 次に、多文化共生について確認します。 岸本区長は、就任以降、多文化共生施策を推進し、令和7年1月には多文化共生基本方針を策定しました。私ども会派は、多文化共生という理念を当然尊重していますが、実際に区民の日常で起こっていることとは大きな隔たりがあります。多文化共生について、区民意向調査では、生活ルールや習慣の違いによるトラブルや治安への不安が過半を占め、生活現場の不安はむしろ顕在化しています。高市総理大臣は外国人施策において、受入れと同時に、ルール遵守と秩序ある共生を徹底するという明確な方針を掲げ、秩序ある共生へとかじを切っていますが、私たちは多様性を大切にするのと同時に、来日した外国人の方には、日本社会のルールを守っていただくよう明確に伝えなければならないと考えます。今年9月からは、多文化共生拠点事業が始まりますが、ぜひともこうした視点を持って取り組んでいただきたいと思います。 そこで4点伺います。 1、この間、外国人住民に対する生活ルール、マナーの周知として具体的に何を実施し、どの程度の実効性があったのか、見解をお示しください。 2、区民意向調査からは、多文化共生に不安の気持ちを持つ区民が多くいることが示されましたが、区としてこの点をどのように受け止め、今後どのように払拭していくつもりなのか、見解はいかがでしょうか。 3、さきの質問に関連して、日本の法律や地域ルールの理解と遵守を多文化共生施策の中でどのように担保していくのか、具体策をお示しください。 4、多文化共生拠点事業について、その目的と具体的な取組内容を確認します。関連して、民泊についても確認します。先日、東京都議会自由民主党が主催した民泊問題を考える集会に参加してまいりました。新宿区内での民泊が、騒音、ごみ、治安不安、違法営業といった形で深刻な社会問題となっているとのことでした。吉住新宿区長によりますと、今の民泊の制度には限界があり、国や都に対して改善を求めていくので、近隣の地方自治体にも力を貸してほしいとのことでした。既に複数区が条例を制定して規制を強化していく中で、杉並区にとっても他人事の話題ではなく、区民の安心・安全を守るために、まちの声をしっかりと聞いた上で対策を講じていくことが必要だと感じた次第です。 そこで伺います。新宿区で現実に起きている民泊問題を杉並区としてはどのように認識しているのでしょうか。具体的に届いている声があればお示しください。あわせて、国や東京都に対し、新宿区などと共に制度の不備や現場の課題などを訴えていく考えや、区として条例改正する予定の有無についても見解をお聞きします。 次に、アニメ施策について確認します。 高市自由民主党総裁が阿佐谷で行った街頭演説の際に、杉並のアニメ産業についてお話しになっていましたが、杉並区はアニメ制作会社数が全国最多という他自治体にはない強みを有しています。昨年にも多くの作品が杉並から世界へ送り出され、度々注目を集めてきました。しかしながら、昨今のアニメ制作のデジタル化により、都心に近いなどの区が誇ってきた立地の優位性は意味を持たなくなろうとしています。アニメ制作会社にとっては、都心に近い杉並区内で仕事をする理由がなくなり、より施設維持費が低価格な場所へ引っ越しをしていくことになるでしょう。今私たちがするべきことは、こうしたアニメ制作会社が区内で経営を続けていくことのメリットを明確に示すことです。 そこで3点伺います。 1、区内にはアニメ制作会社が日本一多いという強みを維持発展させるため、アニメ制作会社数や雇用、来街者数など成果指標を明確にし、計画や予算に反映させるべきと考えますが、見解はいかがでしょうか。 2、区はアニメ制作会社の区外流出リスクをどのように捉えているのでしょうか。アニメ制作環境や人材確保、商店街、観光との連携を含めた区独自の支援策を講じることが重要だと考えますが、見解をお示しください。 3、国とのコンテンツ産業支援の動きを踏まえ、庁内連携の司令塔を明確にし、産業、観光、ブランド形成を一体で進めるべきと考えますが、区の決意を伺います。 次に、健康施策について確認します。 昨年区は、区民の皆様が健やかに生活することができるように、そのモチベーションの一助になればという思いから、健幸アプリすぎなみチャレンジを開発しました。出だしは順調とのことですので、まずはよかったと思います。 そこで伺います。健幸アプリすぎなみチャレンジといったアプリケーションを通すことで、介護予防を含む区民の健康づくりに寄与することができると考えますが、新年度の機能充実の方向性について見解をお示しください。 次に、区民葬儀について確認します。 特別区における区民の葬儀費用の負担を軽減する特別区区民葬儀の利用者に対して、23区が共通で助成制度を創設することとなりました。地域横断でスピード感を持って対応したことを率直に評価します。しかし、区長が述べているように、区民の負担を減らすことだけを目的にした急場をしのぐための制度にとどまっていますので、多死社会を本格的に迎えるに当たって、今後、国、都と共に時代に合った火葬事業の在り方について議論を急いでいただきたいと思います。 そこで伺います。特別区区民葬儀の助成制度が創設された背景と、この間の23区区長会での議論の経過について確認するとともに、予算の内訳と、区内における利用者予測をお示しください。また、今後の議論の進め方と区の関わり方についても確認します。 次に、障害者施策について確認します。 昨年、デフリンピック東京2025大会が開催され、私も会派の仲間たちと一緒に応援に行ってきました。会場の熱気はすさまじく、大きな音がなくてもアスリートと心がつながって、共に挑んでいくことができた経験はかけがえのないものとなりました。また、各所でユニバーサルデザインへの配慮が見られ、共生社会の実現に向けてさらに一歩進んだ大会になったと感じたところです。区としても、新年度からは移動支援事業の拡充などを図っていくことになりますが、ハード・ソフト両面において合理的配慮を広げていっていただきたいと思います。 特にJR東日本は、新年度から区内JR4駅のホームドアの設置を行うとの話を伝え聞きました。視覚障害をお持ちの方が誤ってホームから転落し、お亡くなりになられた痛ましい事故から約6年が経過しましたが、ようやく整備が進むことになりました。今後の進捗についてはしっかりと報告を行った上で、速やかに区民に周知していただくよう要望します。 そこで伺います。デフリンピック東京2025大会が成功裏に開催されたことについて、岸本区長の感想をお聞かせください。また、新年度の障害者施策を進めていくに当たって、参考になったことや大切にしたいことがあれば併せてお示しください。 次に、誰でも通園制度について確認します。 新年度からは、区立保育園におけるこども誰でも通園制度の実施園数が大幅に増えることとなります。日常の子育ては幸せを感じることがほとんど全てを占めていますが、それでもストレスを抱えることはあると思います。乳児を育てる保護者にとっては、少しでも御自身の自由な時間を確保することは、これからの子育てをより一層楽しもうというモチベーションにもつながっていくはずですので、当該制度が区内各地で広がっていくことは大いに賛成するものです。しかしながら、始まったばかりのものであり、需要と供給がマッチしているかはこれから見定める必要があります。 そこで伺います。こども誰でも通園制度の推進に当たって、これまでの試行的な取組を総括していただきたいと思います。特に月の利用時間の上限10時間については、あまりにも短時間のため、保護者のみならず、保育士の先生にとっても、制度の使い勝手の悪さが発生してくると考えますが、見解はいかがでしょうか。あわせて、私立保育所などについては、区独自加算を行うことで、積極的に当該制度に参入していただくことを目指していますが、新年度からは幾つの園が参加する予定なのか、その結果、需要と供給のバランスを取ることができるのかについてもお聞かせください。 関連して、私立幼稚園についても確認します。 これまでに幾度となく私立幼稚園への支援を訴えてきた者としては、入園料補助が増額されることについては、区の姿勢を率直に評価しています。しかしながら、私立幼稚園を取り巻く環境はかつてないほど厳しいと言われています。特に幼児教育無償化については、先般、区補助分の見直しをしたところですが、国・都補助分が据え置きのままとなっています。区におかれましては、引き続き私立幼稚園の実態を理解している立場として、私立幼稚園と保育園の格差をなくしていくことも含めて、国、都への働きかけを強めていただきたいと要望します。 そこで3点伺います。 1、新年度における私立幼稚園へ通う園児の総数を確認するとともに、経年の変化をお示しください。また、こうした動向を区はどのように受け止めているのか、見解を確認します。 2、私立幼稚園への入園料補助の増額について、区として決定に至った背景をお示しください。あわせて、今後も矢継ぎ早に支援策を講じていくのか、区の決意をお聞きします。 3、幼児教育無償化における国や都での議論の様子をお聞かせください。何か具体的な動きがあるようでしたら、ぜひお示しいただきたいと思います。 次に、児童相談所開設について確認します。 今年の11月、区内で暮らす子供たちの安全は、基礎自治体である杉並区が責任を持って守るという思いの第一歩として、杉並区立の児童相談所が開設します。子供や家庭が多様化、複雑化している中で、区としては高度でプロフェッショナルな人材を擁して体制を整えていくことが肝要です。 そこで2点伺います。 1、児童相談所開設に当たって、この間、法改正や都との協議など、様々な課題を乗り越えて、ようやくここまでたどり着いたことに喜びもひとしおでしょうが、率直な区の思いをお聞かせください。 2、開設に向けた準備の状況はいかがでしょうか。人材の確保やマニュアルの作成、子ども家庭センターとの連携、区民への周知など順調に推移しているのか、見解をお示しください。 関連して、子供の安全についても確認します。 今年に入り、区立保育園で園庭遊びの最中に、園児が門の鍵を開けて、園外へ出てしまう重大事故が発生しました。区内では昨年5月にも同様の事案が発生していますが、その際に区議会は、区立保育園全園で施設緊急点検を行い、修繕を行う必要のある園はなかったという報告を受けています。しかし、1年もたたないうちに事故が再発しました。それにもかかわらず、児童相談所の設置以外に、本演説中、子供の安全に関する言及がありませんでした。保育現場は複数の子供を同時に見守る中で、職員の注意喚起だけに依存する安全対策には限界があり、事故が起きない環境を整えることは行政の責務です。 そこで伺います。園児の安全を最優先に考え、保育園の出入り口を一斉に電子ロック化するなど、物理的、構造的に事故の再発防止を進めるなど、実効性ある対策を進めていただくよう求めますが、見解はいかがでしょうか。 次に、道路整備について確認します。 昨年末、東京都が東京における都市計画道路の整備方針(第五次)の案を公表しました。都市計画道路事業をどう進めるかは、岸本区政にとっても核心を突く議題であり、多くの区民がその行方を注視しています。その前段では、区内の都市計画道路の効果検証についてという報告書を区としてまとめ、これは区としての考え方を整理する基礎資料として位置づけられました。都の方針案が発表された後、すぐさま岸本区長は対話のまちづくりの重要性を訴え、優先整備路線については、すぐに事業着手を目指すのではないといったメッセージを発信したところです。岸本区長としては、公に都市計画道路事業をやめるといった発言をしていませんが、「さとこビジョン」でも住民合意の取れていない道路拡幅は停止し、抜本的に見直すと書いていますので、本音のところでは、事業着手を阻止したいのでしょう。本音と建前を使い分けるのは難しいと感じました。 そこで2点伺います。 1、当該方針案の策定に当たっては、補助132・227号線を優先整備路線の候補として、区が都に回答していると考えますが、それでは、なぜ岸本区長はすぐに事業着手を目指すのではないといったメッセージを発信したのでしょうか、明確な答弁をお願いします。 2、区内の都市計画道路の効果検証についてを作成した理由を確認するとともに、こうした資料は、都が考える道路網の完成や防災機能の向上した都市計画道路のメリットを補完することにつながっていくのではないかと考えますが、見解はいかがでしょう。 次に、擁壁の安全対策について確認します。 昨年に発生した事故は本当に区内で起こったことなのか、自分の目を疑うような光景だったと感じています。特に目の前のマンションや近隣で暮らす皆様は怖い思いをされたことと存じます。心からお見舞い申し上げます。 擁壁が民間の財産であることから難しい対応であったとは思いますが、区として擁壁アドバイザー派遣事業を開始したことは大切な取組です。新年度は、助成制度の創設のほか、実態把握調査を行うとのことですので、こちらもスピード感を持って対応していただきたいと思います。 そこで伺います。擁壁の実態把握調査にはどれくらいの時間がかかる見通しなのでしょうか。また、区民への広報についても見解をお示しください。あわせて、助成制度については、所有者の方に積極的に活用していただかなければ意味がありませんので、周知にとどまらず、案内まで対応していただくことを要望しますが、見解はいかがでしょうか。 次に、住宅施策について確認します。 最近、都市部のマンションや戸建ての家の価格がますます上昇し、夫婦そろってローンを組んでも、杉並区内の住宅を購入することすら難しくなっていると言われています。他方、空き家の数は増え、管理不全空家等レベルの空き家と特定空家等レベルの空き家が区内の空き家全体の1割を超えています。また、空き家の所有者は70代以上の高齢者で50%を占め、50代以上を含めると80%を超える状況であり、こうした傾向はより顕著になっていくと考えます。岸本区長は、住まいは権利という考えを大切にしていますが、多くの区民が抱えている住宅の悩みにも関心を持っていただくことはできないでしょうか。区民が住宅事情に振り回されることは区政にとっても一大事だと考えます。 そこで2点伺います。 1、岸本区長は、マンションや戸建ての家の価格が上昇していることを受け、どのように感じているのでしょうか。区民の区外流出を念頭に対策を講じる必要があると考えますが、見解をお示しください。 2、区内の空き家の実態については今後さらに増えていくことが予想されますが、空家等対策計画の見直しの必要性について見解をお聞きします。 次に、交通施策について確認します。 私は、AIオンデマンド交通の実証実験やグリーンスローモビリティーの運行、シェアサイクルの活用など、この間、地域公共交通計画に基づきながら民間の協力を仰ぎ、デジタルを駆使して進める一連の交通施策を評価しています。また、指定管理者による自転車駐車場の運営とキャッシュレス決済の導入は、区民の利便性向上に直結するものであり、今後も加速化を図っていただきたいと思います。ただし、ビッグデータの活用が進んでいないことには物足りなさを感じていますので、この点についてはさらなる進展を望むところです。 そこで4点伺います。 1、区が想像している近未来の区内移動手段はどのようなものなのか、見解をお示しください。 2、ビッグデータの活用について、うまく進んでいない理由を伺うとともに、今後の展開を確認します。 3、上手に歯車がかみ合っている交通施策ですので、さらなる可能性を模索していただきたいと思います。例えば駅前の自転車駐車場は常に満車の状態が続いていますが、区民の通勤通学の移動手段としてシェアサイクルを推進するというのはいかがでしょうか。駅前には大型のトラックが待機して、そこにシェアサイクルを止める、いわば移動式の自転車駐車場というアイデアです。こうした手法が全てとは申しませんが、行政にDXを取り入れれば、まだまだ可能性は広がるということをぜひ認識していただきたいと思います。この点についての見解をお示しください。 4、4月からは自転車運転者による一定の交通ルール違反が青切符制度の対象となりますが、周知が足りていないのではないでしょうか。具体的にどのような行為が対象になるのか、警察とも連携して分かりやすく伝えることは肝要と考えますが、見解はいかがでしょうか。 次に、緑施策について確認します。 新年度明けにみどりの基本計画が改定される予定ですが、岸本区長は本演説の中で、「自然の力を生かしながら、都市の防災性や快適性を高め、持続可能なまちづくりを進める」と述べています。岸本区長が理想とする緑施策のあるべき姿なのでしょうが、そこに計画としての実現可能性はあるのでしょうか。具体的に今の時代において、緑や屋敷林を守るためにはどう行動したらよいのか、緑被率の目標を達成するための積み上げを正確に行っているのかなど、理念ばかりを先行させずに、現実路線を歩みつつ、緑を最大限に増やす方向にかじを切るべきと考えます。 そこで2点伺います。 1、みどりの基本計画改定に当たって、岸本区長が理想とする緑施策のあるべき姿をお示しください。また、計画を確実に完遂するためのよりどころはどこにあるのでしょうか、見解をお聞きします。 2、本演説ではグリーンインフラという言葉が使われています。善福寺川上流地下調整池の工事をめぐっては、大がかりの工事を行わなくても、グリーンインフラを活用したソフト面での整備をすれば十分事足りるという意見が寄せられることを承知しています。しかしながら、グリーンインフラは治水対策の本命にはならず、あくまでも効果を高めるためのものです。そもそもこの工事は、都が施行するものであり、区は賛成や反対を表明することはできません。また、これまでに何度も氾濫してきた経験から、地域住民の生活を守るために必要な工事であることから、区としても住民の理解を得るための努力を積み重ねていただきたいと要望しますが、見解をお示しください。 次に、ごみ収集について確認します。 新年度からは、これまで試行実施していた製品プラスチックの収集について、区内全域での実施へと拡大していくこととなりました。区民一人一人の意識の持ち方によってごみをさらに減らすことができれば、とても意義のあることだと言えます。他方、小池都知事は、先日、家庭ごみの有料化に言及しました。確かにごみの最終処分場の管理は都が所管していますので、全く無関係とは申しませんが、ごみの回収は各区が行っているものであり、予想しないところから飛び出す発言には正直驚かされました。 そこで3点伺います。 1、製品プラスチック収集の区内全域展開についてその意図と期待される効果をお示しください。 2、製品プラスチックの収集に当たっては、区民への周知が徹底されなければ期待される成果を上げることができません。どのように区民に情報を伝達し、行動変容を図っていくのか、見解はいかがでしょうか。 3、小池都知事の発言について具体的に議論していることがあるようでしたら、その詳細を確認します。 次に、暑さ対策について確認します。 岸本区長が言うように、昨今の記録的な猛暑は災害級と認めざるを得ないものとなっています。私自身も議会の場において暑さ対策の必要性を訴えてきましたし、これまでの区の取組を評価しています。今後もスピード感を持って区民の生命を守っていただきますようよろしくお願いいたします。 そこで4点伺います。 1、区が取り組む暑さ対策について、具体的に事例を挙げていただきましたが、区内全域で取組は進んでいるのか、進捗状況を確認します。 2、区立学校の天井断熱化については、学校現場からも早急な対応を求める要望を聞いています。改築が済んでいない学校を優先的に選定し、工事をしていただきたいと思いますが、見解はいかがでしょうか。 3、区が発注する公共工事の夏場の作業については、これまでも格別な配慮を求めてきたところですが、その後の状況はどうなっているのか、新年度の予定を確認させてください。 4、夏の校庭開放や屋外体育施設の使用については、区の運用に異議があります。すなわち、環境省の指針と整合が取れない暑さ指数を超えたものを認める運用をいまだに区は認めているということです。この点について教育委員会は厳格に対応しています。以前から申し上げているとおり、早急に区としてガイドラインを策定することを求めますが、岸本区長はどのように考えているのでしょうか。私自身、区の暑さ対策を支持していますが、この課題から逃げ続けているようでは、本気で取り組んでいると認めることは到底できません。納得できる明快な答弁を求めます。 次に、教育について確認します。 昨今の区立学校の様子を見てみますと、子供たちが多様化していることにより、担任の先生だけでクラスをまとめ上げることが困難になっている点こそが、教育現場の最大の悩みだと受け止めています。画一的に子供を育てることは不可能であり、子供一人に合わせたオーダーメードの教育を行っていかなければならず、このような大変な仕事を1人の先生に全て背負わせてしまうことは、肉体的にも精神的にも負担が大きいものです。こうした本質的な課題が根っこの部分として存在しているからこそ、教育委員会は先生方の働き方改革にも真剣に取り組まなければなりません。特別支援教育やいじめ対策、不登校支援や学校部活動支援についても手厚く人員を配置して、先生方をバックアップする必要があります。学校経営は限界に近づいています。私たちはこうした現実から目をそらすことなく、しっかりと向き合わなければならないと考えます。 一方、学校を支えるはずのPTAの様子を見ていても、役員の成り手不足の状況が改善することはなく、それどころか解散を模索するPTAが出てきているとも聞いています。保護者の心情としては、仕事や家事、育児などで忙しく、自分の子供たちと関わる時間をつくることはできないので、子育てについては学校にお任せしたいということなのだと思います。しかし、そうなってしまうと、先生方は保護者と連携するすべを失い、かえって自身の負担が増えるという悪循環に陥ってしまうのです。教育委員会は、いいまちはいい学校を育てる、学校づくりはまちづくりといったすばらしい理念を掲げて、この間の教育活動を展開してきましたが、私はこのままでは、こうした杉並ブランドも過去のものとなってしまうとの危惧を抱いています。 そこで8点伺います。 1、教育長は、今の区立学校が抱えている本質的な課題を何と捉えているのでしょうか。私自身は危機的な状況にあると感じていますが、見解をお示しください。また、新年度からは教育委員会の組織改正を予定しているとのことですが、具体的な内容をお聞かせいただきたいと思います。 2、教員の働き方改革について、この間の取組の成果を確認するとともに、新年度の目標を具体的に確認します。 3、特別支援教育について、特に人材が足りないという声を耳にします。新年度には、通常学級支援員や特別支援学級介助員を増員するとのことですが、具体的な配置方法についてお示しください。 4、いじめ対策について、今年度から杉並区いじめの防止等に関する条例が施行されたところですが、具体的な成果に結びついているのか、見解はいかがでしょうか。また、これまでは学校で起こる様々な問題についてSATが対応してきましたが、今年度からはCEDARへと役割が替わっています。今般、学校問題対応専任弁護士をCEDARに配置することにより、学校や子供たちにとってより未来志向の改善を図ることが期待できますが、見解をお示しください。 5、不登校支援について、学びの多様化学校の開設に向け、基本設計に着手するとのことですが、学校をつくることの意義について見解をお示しください。また、この間の検討の過程についても確認します。 6、学校部活動支援について、今年度も富士見丘中学校でモデル的に取り組んだ内容の成果を確認するとともに、拡充という判断に至った理由についても確認します。 7、PTAについて、保護者の主体性に任せたままでは、今以上に衰退の一途をたどることは目に見えて明らかな状況ですが、具体的に参加者を増やす手だてを講じる予定はあるでしょうか。一度解散してしまったら元に戻すことは不可能に近いと私は感じています。何とか保護者の方に、前向きに学校現場と関わる機会を多く設けていただくことを要望しますが、見解はいかがでしょうか。 8、PTAのみならず、学校支援本部やCSといった組織においても、次の担い手が足りていないと言われています。これまでは地域人材こそが杉並の教育の宝でしたが、この課題をどのように解決していくのか、見解をお示しください。 さて、ここまで代表質問を行ってまいりましたが、締めくくりに当たって1人の偉大なアメリカ人を紹介したいと思います。彼の名前はジョン・シナです。WWEという世界最大のプロレス団体の絶対的なエースとして20年以上にわたって活躍を続け、昨年現役を引退しました。自分に厳しく、礼儀正しく、相手を敬う姿勢は、エンターテインメントの中のキャラクターではなく、彼自身の人生哲学そのものだったと言われています。 子供や若者たちから絶大な人気を誇ったジョン・シナですが、彼が言った言葉の中で、私自身特に感銘を受けているものがあります。それは、自分自身を1つの言葉で表現できるようにならなければならないというものです。私自身、自分を表現する言葉を見つけてから、より自分らしく生きることができるようになったと感じています。ここで紹介しないと説得力を欠くので、恥ずかしながら申し上げますけれども、私を表現する言葉は遊び心です。ぜひとも皆さんも自分にぴったりと当てはまる言葉を見つけていただけたらと思います。そして、私が所属する自由民主党を1つの言葉で表すとすれば、それは責任ある保守になると考えます。保守という言葉は幅広く理解されますが、先人たちが道を切り開いてくださったことに感謝しながらも、時代の変化を恐れずに、今と将来を生きる人たちのために活動することだと思います。杉並区議会自由民主党としましても、杉並から日本列島を強く豊かにという思いを持って、今後とも責任ある保守政治を展開していくことを約束し、私からの質問を終えます。御清聴ありがとうございました。

理事者の答弁は休憩後とし、ここで13時10分まで休憩いたします。 午後0時09分休憩 午後1時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 脇坂たつや議員の代表質問に対する理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
杉並区議会自由民主党を代表しての脇坂たつや議員の御質問にお答えします。 まず初めに、先般行われた第51回衆議院議員選挙の総括等に関するお尋ねですが、本件は国政選挙であり、区長として特定の評価を述べる立場にはないと考えておりますので、コメントは差し控えさせていただきます。 区として重要なことは、選挙の結果いかんにかかわらず、国の制度、財政が区民生活に与える影響を的確に見極め、必要な要望を行いながら、区民の暮らしを守る区政を着実に進めることです。今後も、子供・福祉・防災・気候危機対策など、区の責任領域に全力で取り組んでまいります。 次に、選挙時における候補者の支援等に関するお尋ねにお答えします。 私は、区長としての公務と自分の政治活動については明確に区分して対応してきました。自身の政治活動に関する個別の支援の内容は、区政の議論とは直接関係しないため、この場で言及することは差し控えさせていただきます。 また、私のエネルギー政策の基本的な考え方は一貫しており、区民の安全、将来世代への責任、気候危機への対応という観点から、現在におきましても、着実に脱炭素を進める立場です。 また、私はどの政党にも党員として在籍したことはございません。 次に、衆議院解散に伴う自治体首長の緊急声明に関するお尋ねにお答えします。 今回、地方自治体の首長有志で発出した緊急声明につきましては、国政についての是非を論じるものではなく、突然の解散によって発生する自治体の選挙事務と住民サービスに対し過大な負担が生じること、そして短期間で投開票の環境を整えなければいけないことによって、有権者の投票環境にも影響が出ることについて、自治体の長として問題提起をしたものです。声明の作成は呼びかけ人が共同で行い、職員には必要となる事実確認等の範囲で協力を求めました。この声明は、複数自治体の首長が同様の問題意識を共有し、連名で発出したものであり、一定の反響があったところです。 また、職員の業務時間中の選挙応援についての言及がありましたが、解散総選挙が行われることになった以上、これまでの国政選挙の際と同様に、公務とは切り分けた形で政治活動の一環として行ったものであり、何ら問題はないものと考えております。 次に、国の新年度予算の成立が年度をまたいだ場合の区政に与える影響に関する御質問にお答えします。 直近で国の暫定予算が組まれた平成25年、27年度は、4月中ないし5月中には当初予算が成立し、区への影響は特段ありませんでしたが、成立時期がさらに遅れることとなれば、国の補助金を活用する事業に着手する時期が遅れる可能性が生じるほか、経済活動の停滞を招くなど、区民生活に幅広い影響が及ぶ可能性があるものと考えております。 次に、次期区長選挙に関する御質問にお答えします。 次期区長選への対応につきましては、予算編成方針とその概要を御説明した際、申し述べたとおりですが、区民の信託を得て、引き続き責任を果たしてまいりたいと考えております。 次に、財源保留額等に関する御質問にお答えします。 令和8年度当初予算は、行政の継続性を確保する観点から本格予算として編成しましたが、区長選挙後の政策的な取組の必要性を考慮し、財源保留額について、例年の約8億円から一定の増額を行いました。具体的な額としては、直近で区長選挙があった令和4年度当初予算では10億円余の財源保留としておりましたが、令和8年度当初予算においては、区長選後の取組への配慮に加え、財政規模がこの間拡大している状況や、令和8年第2回定例会において最高裁判決を踏まえた生活保護費の追加給付に係る増額補正が見込まれることなどを総合的に勘案し、12億円余の財源保留額としたところです。 次に、私の公約に関する御質問にお答えします。 公約の進捗状況としましては、公約に掲げた101項目のうち、令和7年度末までに実現、あるいは一部実現が見込まれるというものを含めた項目数は71項目となっています。また、区長就任以前から実施している項目を除きますと、85項目ということになりますが、そのうち7年度末までに実現、あるいは一部実現の見込みを含めた項目数については55項目になります。なお、任期満了時におきましても項目数の変化はない見込みです。 達成できた項目の具体例としましては、区長専用車の廃止をはじめ、区立施設再編整備計画の見直し、子どもの権利に関する条例の制定、低所得者を対象とした家賃助成制度の開始、学校給食の無償化、気候区民会議の開催、参加型予算の実施などがございます。 次に、施策を諦めざるを得なかった項目に関しましては、単に実施を諦めたというものではございませんが、公約どおりの実現は難しいものの、代替方法により実施したものとしましては、小中学校単位での脱炭素計画策定支援の代替として、中高生世代を対象に気候変動対策を学び、議論するワークショップを今年度開催しました。また、区長選、区議選における候補者の公開討論会の開催が困難であることが判明したため、これまで取り組んできた投票率向上の取組をさらに推進するとともに、公開討論会の目的は選挙への関心を喚起するものであり、それがひいては区民が区政を自分事として捉え、区政の参画や住民自治の実現につながることを念頭にしていることから、対話の区政の取組を一層推進していくこととした点などがございます。 また、今後の課題として検討すべき施策についてですが、ヤングケアラーへの支援や、区立小中学校における保護者負担の軽減など、これまでに一部実現できたものの、さらなる充実に向けて引き続き検討が必要なものなどがございます。なお、区長の多選自粛の制度化に関しては、現在、慎重に検討を進めているところです。 次に、対話の区政に関する御質問にお答えします。 私は、区民の声を区政に生かしてほしいという多くの方々の御支援を受けて当選して以降、その御期待に応えるべく、対話の区政の取組を進めてまいりました。3年半前の区長選挙では、僅か187票差という僅差での当選となり、区民の皆様のお考えが大きく分かれた結果となりました。そのとき、私はこのことを重く受け止め、私に投票されなかった区民の声や思いをより意識的に聴き、対話と理解を深めようと心がけ、実践してまいりました。 具体的には、「聴っくオフ・ミーティング」や仮称デザイン会議をはじめとする様々な事業や取組において、目的や参加人数等に応じて、意見交換会やワークショップ、オープンハウスなどの多様な手法による対話の場を設けてまいりました。その過程は決して容易なことではありませんでしたが、多様な意見や新たな視点を区民の皆様と共有し、必要な修正を加えながら、多くの方が納得できる大まかな合意を形成していった結果、様々な事業、取組が進展し、計画、方針の策定や施策の立案に反映するなどの成果を上げることができました。今後も区民に開かれた対話の区政の取組をますます充実させ、区民の皆様と共に、区民のための区政を進めてまいる考えです。 次に、次期区長選挙の公約に関する御質問がございましたが、これまでの区政運営で得た課題認識と実践の経験を踏まえ、公約としてお示しする内容を整理し、本定例会終了後に区民の皆さんにお示ししたいと思います。 次に、高市内閣の安全保障政策についてお答えします。 安全保障政策につきましては、国の専管事項であり、地方自治体の首長として、その個別具体的な評価を申し述べることは控えさせていただきます。ただ、昨年の第4回定例会でも御答弁したとおり、私自身は、国家間のやり取りについても対話を通じた平和的な関係構築こそが重要だと考えておりますので、こうした観点からすれば、高市首相の安全保障政策に関する発言が国家間の対立や緊張の高まりを招いていることについては、強い懸念を持っています。 次に、若者世代の平和に向けた取組についてお答えします。 私は、若い世代には、区や社会を取り巻く課題を自分事として捉え、解決に向けて実際に行動を起こすことを期待しています。現在、平和学習中学生派遣事業においては、中学生たちが事前、事後の学習会と現地での体験、成果報告会を通じて平和を自分事として捉え、考えをまとめ、発表をしています。その発表の中で、中学生が私の平和宣言として、平和のために自分自身が行動することを宣言しています。このような中学生の取組が1回きりで終わらず、大人になっても継続していくことができれば、実際に具体的なアクションを起こし、その輪を広げていくことが可能だと思っています。まず、来年度は、平和施策をテーマにした若い世代も参加する区民懇談会を開催し、若者たちが過去の戦争の記憶を継承しつつ、今と未来の平和について考え、アクションを起こしていくことについて意見を伺ってまいります。 次に、平和でない状態に関する一連の御質問にお答えします。 平和学では、戦争や紛争だけでなく、貧困や差別、気候変動といった人間の尊厳や安全が脅かされる構造的暴力が存在する状態を非平和と定義しています。これは直接的暴力と構造的暴力の双方を提言し、積極的平和をつくり出す方法を探求する考え方です。 平和を脅かす様々な課題の中には、外交や安全保障に関する事項など、直接区の権限が及ばないものもありますが、区民が学び、当事者意識を持って考えるような機会の提供は、区が行うことができます。来年度においては、まず、平和施策に関する区民懇談会の中で、若い世代が社会の課題を自分事として捉え、考えていく場を提供し、主体的に行動を起こす一歩としていきたいと考えています。 次に、若者の区政参画に関する御質問にお答えします。 私は、これからの社会を担う若者世代が、中長期的な課題について、当事者意識としての自覚を持ち、早い段階から区政に関与することは、多くの地域課題の解決につながり、よりよい未来を築く上でも極めて重要な取組であると考えています。こうした認識の下、区ではこれまで、小学生から高校生を対象とした子どもワークショップや、中高校生を対象とした児童館の中高校生機能優先館整備について考えるワークショップ、ユース世代を対象とした気候変動対策に関するワークショップなどを開催してきました。 私が若者の皆さんに期待しているのは、地域で起きている様々な課題や、将来の杉並の姿について、自ら課題を見つけ、学び、議論を深め、区に対して積極的に提案や行動を起こしていただくということです。先ほど申し上げました平和施策に関する区民懇談会の機会などを通じて、今後、区として、若者が意見を表明しやすく、区政に参加しやすい環境整備をさらに進めていきたいと考えています。 次に、二十歳のつどいに関する御質問にお答えします。 私は、先般の二十歳のつどいにおいて、二十歳の皆さんに対し、不確実性が高まる時代にあっても、人生の主役は自分自身であり、決して一人で抱え込む必要はなく、人や社会とのつながりの中で、自らの道を切り開いていけることをお伝えしました。議員の不安を強調する御指摘は当たらず、むしろ支え合いのある社会の中で、自分の力を信じて社会に羽ばたいてほしいという思いを込めたものです。 次に、現下の経済状況等に関する御質問にお答えします。 国が月例経済報告等で示しているとおり、足元の景気は緩やかな回復局面にあるものの、賃金の伸びが物価上昇に追いついていない状況には注視が必要と考えます。高市内閣では、こうした状況を踏まえ、責任ある積極財政を掲げ、戦略的な成長投資などにより強い経済の実現を目指すとしています。賃金上昇につながるよう、企業の生産性を高めるための投資を加速する取組には理解を示すところですが、政策の前提となる財源が必ずしも明確に示されていないことや、円安の進行により、さらなる物価上昇や金利上昇のリスクを抱えていることなどは課題と捉えています。こうした懸念に対する処方箋をしっかりと講じることが求められるものと認識しています。 次に、国の税制改正等の影響額に関する御質問にお答えします。 国の税制改正による令和8年度歳入への影響額ですが、軽自動車税環境性能割の廃止については約1,300万円減、自動車税環境性能割の廃止については約3億円の減、道府県民税利子割の見直しについては1億9,000万円の減を見込んでございます。 次に、令和8年度当初予算における特別区財政交付金604億円余のうち、固定資産税を原資とする額は386億円余となってございます。なお、固定資産税の見直しについては、今後検討を行うこととされており、現時点で具体の影響額を見込むことは困難ですが、今後の動向を注視してまいります。 次に、ふるさと納税等に関する御質問にお答えします。 ふるさと納税制度による住民税の流出額は依然として増加傾向にあり、区財政への影響は深刻です。これまでも特別区長会として、都や他自治体と連携し、国へ制度の見直しを求めてきたことで、寄附金控除額の上限が設定されるなど、段階的に改善はされてきていますが、引き続き、来年度も国に対しては、廃止を含めた制度の見直しを強く求めてまいります。 次に、寄附の歳入状況につきましては、遺贈などの大口の寄附を除くと、これまでほぼ毎年度、同程度の額で推移しております。なお、国と都が地方財政などの課題について話し合う協議体を創設するとの新聞報道は承知しており、機会があれば、東京都と連携協力してまいる心積もりです。 次に、令和8年度当初予算の主な歳入増の要因等に関する御質問にお答えします。 まず、特別区財政交付金について、堅調な企業収益に伴う市町村民税法人分の増などにより48億円の増を見込んだほか、基幹収入である特別区税について、納税義務者や区民所得の増により約29億円の増を見込みました。そのほか、地方消費税交付金や株式等譲渡所得割交付金においても、個人消費や株価の堅調な推移等を踏まえ、大幅な増を見込んだところです。 国が令和8年度以降も一定の経済成長を見込んでいることを踏まえますと、中期的な見通しにおいても、歳入の増加傾向を見込むことができるものの、固定資産税の見直しや消費税減税の議論など、区の大幅な歳入減につながりかねない懸念が生じていることから、これらの状況を注視しつつ、引き続き、持続可能な財政運営に努めてまいります。 次に、今後の基金積立てや区債償還等に関する御質問にお答えします。 令和8年度当初予算においては、現下の金利状況を踏まえ、区債発行の一部を見送り、その代替として施設整備基金を活用したところです。今後も金利の上昇が見込まれる中においては、基本的な考え方に定める基金の積立目標額等を改めて整理する必要があるものと考えておりますので、来年度の計画改定と併せて検討を行ってまいります。 次に、令和7年度最終補正予算に関する御質問にお答えします。 令和7年度最終補正においては、歳入の増額補正等で生み出された一般財源を活用し、令和8年度の区債発行の抑制等を図るため、施設整備基金に40億円を、現下の物価高騰を踏まえた杉並区役所庁舎整備基金に同じく40億円を積み立て、残余の16億円余を財政調整基金に積み立てることとしたところです。今後の最終補正においても同様の手法を取るかとの御質問がございました。基金に関しては、積めるときには積むという基本的な考えはございますが、最終補正における一般財源の活用可能額や社会経済状況は年度ごとに異なることから、今後も、その時々の財政状況や金利の動向、行政需要に応じて適切な活用策を検討してまいります。 次に、「さとこビジョン」に関する御質問にお答えします。 「さとこビジョン」は、住民要求から出発した構想をまとめた公約集であることから、財政運営に関する考え方は記載してございませんが、区長就任後、区財政の状況等を学んでいく中で、将来にわたって行政課題に適時適切に対応していくためには、健全で持続可能な財政運営が必要であると認識を深めたところであり、その考えは今も変わっておりません。 次に、予算査定に関する御質問にお答えします。 予算査定については、例年と同様、まずは財政所管で執行率や事業実績等を基に必要な経費精査を行い、その後、副区長、区長査定を行いました。区長査定においては、経費精査の状況について確認を行ったほか、緑施策や高齢者施策をはじめとして様々な事業について職員とも議論をし、検討した結果を予算案に反映したところです。なお、各課からの予算要求に当たっては、私自身の予算編成に向けた考え方として、令和8年度予算編成に関する基本方針を策定し、経費の精査を徹底することや、計画外の新規事業を行う場合は必ず既定事業の見直しを行うことなどを示しておりますが、シーリング等の要求上限額は設けてございません。 次に、予算編成の基本的な考え方に関する御質問にお答えします。 御指摘のあった3つの視点は、令和8年度当初予算編成に当たっての私の考え、区としての方針を区民や議員の皆様に分かりやすくお伝えするために定めたものです。区民の命と暮らしを守るための取組は、主な取組項目に絞って言及したところですが、例示した取組以外にも、災害備蓄倉庫や区立児童相談所の整備、狭隘道路の拡幅整備の推進、防水板設置に対する助成の拡充など、ハード面の取組についても確実に予算計上を行ってございます。 次に、総合計画等の進捗状況等についての御質問にお答えします。 区では、基本構想が目指す将来のまちの姿を着実に実現していくため、総合計画等を令和5年度に改定するとともに、改定後の社会経済環境や事情の変化等を機動的に反映させるため、計画の一部修正を行い、総合計画で掲げた29の施策の実現に向け、取組を推進してまいりました。その結果、令和6年度末時点では合計で89の施策指標のうち、37の指標で目標を達成いたしました。残る52の指標で目標を達成していませんが、未達成の指標の中にも、達成まであと一歩のものが複数あり、全体としては計画の着実な前進を確認しているところです。区としましては、今年度に行った実行計画等の一部修正の内容を含め、計画を推進するための経費を来年度当初予算に計上しており、引き続き、さらなる指標の達成に向けて取り組んでまいります。 次に、成果指標と施策の目標達成に関する御質問にお答えします。 総合計画の各施策に掲げる目標を実現するため、区では実行計画において、区が実施する施策の具体的な計画を事業量として掲載しています。実行計画の事業量の中には、計画期間中に取組の詳細を検討した上で実施することを記載しているものや、取組自体は実施しているものの、事業量を数値化することがなじまず、実施とのみ記載しているものもございます。このため、全ての取組の事業量を数値化することは困難ですが、来年度の総合計画等の改定に当たり、これまでの記載内容を検証し、区民の皆様にとって少しでも分かりやすい表記となるよう検討してまいります。 また、何をもって施策の目標達成とするのかにつきましては、単に実行計画に記載した取組を実施することのみをもって達成とするのではなく、実行計画に記載した各事業の取組を推進することにより、総合計画で示された最終年度のあるべき姿や、施策指標を実現することが、その達成であると考えています。 次に、区立施設マネジメント計画の考え方に関する御質問にお答えします。 御指摘の児童館につきましては、共働き世帯のほか、児童虐待や不登校児童の増加など、子供を取り巻く状況が変化する中で、子供が安心して過ごせる居場所の充実を図るため、子供たちの意見を聞きながら昨年度に制定した子どもの居場所づくり基本方針において、児童館のない中学校区に新たに整備していくこととしました。一方で、児童館をはじめとする区立施設は、現在の区民だけでなく、将来世代の区民も利用するものであり、区立施設マネジメント計画では、長期的な視点に立って、施設の複合化や長寿命化などに取り組み、トータルコストの適正化等を図っていくこととしてございます。引き続き長期最適の視点を持った持続可能な施設マネジメントに努めてまいります。 次に、旧若杉小学校跡地に関する御質問にお答えします。 旧若杉小学校跡地の活用につきましては、引き続き地域住民等の御意見を伺いながら、跡地に整備する公園やラウンジの設計等を進めるとともに、令和9年度から既存校舎の解体に着手してまいります。また、荻窪消防署天沼出張所の移転改築については、東京消防庁の現在の出張所は非常に狭小で、長年にわたり移転用地を探してきたが、用地確保の見込みが全く立たず、跡地を活用させてほしいとの意向のほか、この間の検討の中で地域住民から出された老朽化した出張所の移転改築は地域の課題であり、跡地を活用して解決すべきなどの御意見を踏まえた上で、地域の防災力の維持向上させる観点から、跡地の一部を貸し付けることとしたものです。 なお、近隣住民からは、緊急車両等の音や通行に関する不安の声をいただいており、東京消防庁に対しては、対応策を検討するように要請してございます。現時点では、東京消防庁から緊急車両のサイレンの運用方法、訓練の日時や実施方法等のほか、誘導員の配置や車両の配備台数等を検討するなどの回答を得ていますが、引き続き、東京消防庁に対して、近隣住民へ丁寧な説明を行い、不安の解消に努めることを強く要望していきます。また、区におきましても、敷地東側の一方通行の道路を利用せずに日大二高通りへアクセスできる敷地北側部分への出張所の配置を検討するとともに、歩行者が安心して通行できるように敷地内に歩道状空地を確保するなど、周辺地域の環境や安全に十分配慮してまいります。 次に、行政手続のオンライン対応についての御質問にお答えします。 区では、令和8年度末を目途に、法令上の制約がある手続等を除き、区の全ての手続について原則オンライン対応を図ることとしております。今年度末までに605手続がオンライン対応可能となる見込みであり、最終的には1,776手続をオンライン対応可能としていく予定です。 次に、デジタルディバイド対策についての御質問にお答えします。 区民生活のデジタル化が急速に進む今日において、誰もがそのメリットを実感しながら、安心、便利に暮らし続けられるよう行政として支援していくことは大変重要であると考えています。このような認識の下、区では今年度、すぎなみデジタルなんでも相談窓口の開設や、高齢者のスマートフォン購入助成などに取り組んできたところです。さらなる技術の進展や、区民のデジタル活用の状況等により、今後、必要となる支援は変わってくることが想定されますので、適宜見直しを図りながら、状況に即して適切なデジタルディバイド対策を実施してまいります。 次に、職員の働き方に関する御質問にお答えします。 まず、私が過去の職員の仕事の成果を否定しているとの御指摘がありましたが、この指摘は全く当たりません。私は、過去の杉並区政においても、職員が区民に丁寧な説明を行ってきたことは理解しておりますが、その上で、計画や取組を決める前の合意形成や周知の在り方に問題はなかったのか、また、ややもすると、行政からの一方的な説明にとどまっていなかったかといった点に区民目線で改善の余地があると考え、職員と一緒に取組を進めてきました。 杉並区には、全国に先駆けて制定した自治基本条例という大変すばらしい財産があります。区長就任以降、住民自治とは、対話とは、そして民主主義とは何かといったことを、時に過去の区政の在り方も振り返りながら、職員と共に考えてまいりましたが、このことは、自治基本条例に掲げた理念を実現するためにも、この先長く続く区政運営にとっても、非常に大切で意義のある取組であったと思っております。 対話とは、ただ単に話合いを継続することを意味していません。多様な意見があることを前提に、対立や分断を助長するのではなく、合意形成への道筋を区民と共に考えることが対話なのであり、これは民主主義の根幹であると考えております。 この間、行政の停滞との御指摘をいただいたこともありましたが、計画化してきた内容を着実に進めてきたことも、この間御報告してきたとおりです。意見が分かれる事案について、合意形成のための努力を行うことは時間がかかりますが、自治基本条例の理念である住民自治を実現するために欠かせないプロセスですし、こうしたことに区の組織が一丸となって取り組んでこそ、自治体職員ならではの仕事のやりがいにつながるのではないかと考えております。 その上で、私はこの4年間で、ハラスメント対策や休暇制度の充実、会計年度任用職員の処遇改善などに取り組むとともに、今年度は職員のエンゲージメント調査を実施し、その結果を基に、全庁公募によるプロジェクトチームを編成して、よりよい職場環境をつくっていくための活発な議論を行ってまいりました。来年度は、これらの提案内容を踏まえつつ、民間事業者の知見も活用しながら、引き続き検討を進め、人事施策をはじめとする取組の実施について、順次準備を行ってまいります。 なお、こうした一連の取組の効果を数値化して測定するためにも、エンゲージメント調査を引き続き活用する考えですが、まずは、様々な取組を進めた上で、時期を見て次回の調査を実施してまいります。 次に、防災・防犯カタログ事業についてのお尋ねにお答えします。 防災や防犯について、区民お一人お一人に自分事として考えてもらいたいというこの事業の目的に照らせば、実施したアンケートの回答者のうち95%の方から、今後必要な防災・防犯対策をしようと思うとの回答をいただいたこと自体が、区民の行動変容に向けたきっかけづくりとして、大きな事業成果ではないかと考えております。また、今回のカタログは一過性のギフト配布のみにとどまることがないよう、冊子自体を保存版のガイドブックとして引き続き各御家庭で活用してもらえるように編集しております。今後、年度が変わった後に、この事業を実施した後の耐震・不燃化や防犯機器購入補助などの様々な助成事業の申請件数の推移、また、地域の手事業や杉並区公式LINEアカウント登録者数の推移などを分析し、引き続き本事業の総括を行ってまいります。 次に、防災に関する新年度予算に関するお尋ねですが、地域の方からは、震災救援所におけるトイレ問題や、夏の暑さに対して対応を求める御要望が多く寄せられているほか、高齢者、障害のある方、妊産婦など配慮が必要な方への備蓄品の拡充といった要望も増えてきております。そうした声を受け、組立て式個室トイレや暑さ対策としてのスポットクーラー配備、また、間仕切りセットやエアーマットの追加配備を行うなど、新年度予算に必要な経費を計上したところです。 次に、災害時におけるドローンの活用に関するお尋ねですが、災害発生時において、被害状況を迅速かつ的確に把握することは、区民の安全確保や被災者支援を進める上で重要であると認識しており、昨年12月に民間企業とドローンの活用を含む災害時における通信障害復旧の連携等に関する協定を締結したところです。自治体によっては、職員によるドローンの操作研修を実施しているところもあることは承知していますが、当面は、民間企業等の専門スタッフとの連携を図りながら、実効性のある対応を進めてまいります。また、ドローンの活用に当たっては、安全性やプライバシーへの配慮、航空法を踏まえた運用など、区民の理解が不可欠であるため、今後、協定先の企業と活用方法の詳細を詰めてまいります。 次に、令和7年中における区内の犯罪の発生状況についてですが、まず、刑法犯罪認知件数につきましては、暫定値になりますが、令和7年中は2,547件となっております。また、特殊詐欺被害につきましても、これも暫定値となりますが、被害件数は137件と前年との比較でいずれも増加しており、区の総合計画の目標達成に向けては大変憂慮すべき状況となっているものと認識しております。 次に、新年度の防犯対策に対する思いについてですが、現在、匿名・流動型犯罪グループによる区役所職員を装った還付金詐欺や、偽警察官詐欺など手口が巧妙化した特殊詐欺の被害が、高齢者のみならず、若い世代にまで及んでいる状況にあり、区民の間に不安が高まっているのではないかと危惧しています。こうした状況を踏まえ、新年度の予算においても、安全パトロール隊による防犯パトロール活動をはじめ、防犯機器購入補助事業や、警察署と連携した各事業、地域の見守り力を高めるための自主防犯団体への支援など、区民の安全を守るための事業を適切に盛り込んだところです。区としては、今後も犯罪が起こりにくい、犯罪を生まないまちづくりの実現に向け、防犯対策についても積極的に取り組んでまいります。 次に、物価高騰対策に関する御質問にお答えします。 現在の物価上昇は一時的な局面ではなく、人件費を含む構造的な要因が重なる中で、中長期的に影響が続くものと認識しております。こうした考えから、物価高への本質的な対応は、一義的には国や広域自治体が実施するものであると従来から申し上げてきたところです。一方で、長引く物価高騰により家計への負担は増しており、特に生活基盤が脆弱な低所得者層に深刻な影響を与えているものと受け止めています。区ではこうした認識の下、これまでも区民に最も身近な基礎自治体として、国の重点支援地方交付金を最大限活用するとともに、必要に応じて区の一般財源も投入しながら、必要な支援策を機動的に講じ、区民生活の下支えを図ってきたところです。今後も引き続き、国や都の動向を十分見極めつつ、社会経済状況や区民生活の実態等を注視し、必要な対策を適時適切に実施できるよう、財源の確保に努めながら取り組んでまいります。 次に、中小企業デジタル化推進事業助成金についての御質問にお答えします。 本事業は、中小企業等のデジタル化を進めることにより、業務効率化や生産性の向上、さらには新事業の創出等を図り、中小企業の発展、成長を支援することを目的としており、物価高騰に直面する中小企業等の持続可能な体制づくりに資する効果があると考えております。 次に、東京アプリについての御質問にお答えします。 東京アプリは、都民一人一人がスマートフォンで行政とつながることを目指して東京都が開発したアプリケーションです。昨年2月にリリースされたばかりではありますが、直近の2月2日からは東京アプリ上で都民へ1万1,000ポイントを付与する生活応援事業を開始したことから、当区を含め都内において周知、活用が広がってきているものと考えております。東京都は、当初より東京アプリにおける都下区市町村との連携を進めたい意向を示しておりますので、区としても引き続き前向きに連携、活用を検討してまいります。 次に、電子地域通貨事業についての御質問にお答えします。 電子地域通貨は、区内の店舗で利用されることにより地域経済の活性化を図ることができることに加え、区独自の取組、例えば長寿応援ポイントや子育て応援券などもこれに換えて利用できるようにすることで利便性を向上させることができます。また、利用データを活用することにより、より効果的な事業実施につなげられるものと認識しております。 一方で、既に同様の事業を導入している他区の状況を見ると、導入時や維持管理に係る費用が多額であること、また、恒常的なポイント付与とともに、毎年度大規模なポイント還元キャンペーン等をしなければ、参加店舗や利用する区民を増やしていけないなど課題があることが分かっております。東京都をはじめ多くの自治体がペイと呼ばれる独自の決算システムを持たず、民間事業者のペイと連動するポイントを活用する傾向にあるのもこうした背景があることと推察するところです。 これらの点を踏まえ、区民サービスの向上や地域の活性化を見据えながら、費用対効果や、将来にわたる持続可能性を十分に考慮しながら、引き続きしっかりと検討してまいりたいと考えております。 次に、冬季オリンピック・パラリンピックの開催に関する御質問にお答えします。 開催期間中は、トップアスリートが様々な競技で活躍する様子が多様なメディアで配信されることから、チームや選手を応援する楽しさや、自分もやってみようといった区民のスポーツの機運醸成につながることと期待しております。こうしたスポーツの世界大会に、杉並区ゆかりの選手が出場する際には、区民スポーツのさらなる機運醸成を図る観点から、区公式SNS等で選手の紹介や応援、大会後には成果報告会を行うなどしておりますが、現時点でこうした出場選手の情報を得ておりませんので、関連イベントを開催する予定はございません。 次に、仮称井草アーバンスポーツ施設に関する御質問にお答えします。 旧杉並中継所の跡地活用を検討するに当たり、令和6年度には地域住民とのワークショップ形式による跡地活用に関する意見交換会の実施、令和7年10月にはアーバンスポーツ施設としての具体的な活用案を示してのオープンハウス等の実施により、地域の皆様から御意見を伺ってまいりました。その結果、検討プロセスへの肯定的な評価をいただくとともに、施設の整備を期待する多くの御意見をいただけたことから、アーバンスポーツができる運動施設を整備することとし、施設マネジメント計画の修正に反映しました。 アーバンスポーツの魅力発信につきましては、より多くの方に興味関心を持っていただけるよう、アーバンスポーツを気軽に体験できる体験会や、プロアスリートによる実演等の実施について、今後検討してまいる考えです。 次に、多文化共生に関する一連の御質問にお答えします。 まず、在住外国人に向けた生活ルールやマナーの周知につきましては、外国人が転入手続に来られた際に、4か国語に翻訳した「外国人のための生活便利帳」及び6か国語に翻訳した「ごみと資源の分け方・出し方」を窓口で配布しています。また、在住外国人や区内大学留学生を対象に、ごみの分別や出し方を学ぶ講座、消火器取扱訓練等について、関係機関の職員が直接説明する講座を開催しています。この講座の参加者等からは、やさしい日本語や多言語化で書かれた冊子はとても分かりやすかった、捨てようと思っていたものの、分別が分からなかったが、その場で確認できたなどの声が寄せられており、実効性が高い取組であったと受け止めております。 次に、令和7年度の区民意向調査では、地域に外国人が増えることについて、外国に興味関心を持つきっかけになるといった期待の声があった一方、生活するルールや習慣の違いからトラブルが起こることを心配する、治安が悪くなるなど、不安の声も多かったことは承知しています。 区が多文化共生基本方針の策定に際し、実施したアンケートにおいても同様の結果が出ておりますが、回答した方の6割は、実体験はないとも回答していることから、必ずしも事実に基づくものではなく、SNS上での外国人に関する誤った情報や偽りの情報が拡散されている影響も少なくないものと考えております。区としましては、基本方針の理念やその取組の周知に努めることで、多文化共生への区民理解を深めるとともに、誤情報、偽情報に関する啓発講座を通じて、区民の情報リテラシーの向上を図るなどして、多文化共生への不安を払拭してまいる考えです。 次に、日本の法律や地域ルールの理解促進に関する御質問にお答えします。 法律やルールを理解し、遵守することは、住民の責務であり、行政としては、外国人に限らず、誰に対してもその周知啓発に取り組んでいくべきものであります。その中で外国人に関しては、言語や文化の違いがありますので、区が発行する「外国人のための生活便利帳」や「ごみ・資源の分け方・出し方」の冊子をやさしい日本語や多言語で表記するなどし、周知啓発に取り組んでいます。また、外国人を対象とした法律、ルールに関する相談会や講座を定期的に開催しており、こうした取組を通じて、さらなる理解促進を図っていくことで、共生社会を実現してまいります。 次に、多文化共生拠点事業に関する御質問にお答えします。 多文化共生拠点事業は、基本方針に掲げる支援と共生の取組をより効果的に推進していくことを目的に、日本語学習、生活相談、交流事業等を一体的に実施していく事業で、みなみ阿佐ヶ谷ビルにおいて、今年9月から開始を予定しています。 個々の具体的な取組ですが、日本語学習においては、大人や小中学生を対象とした日本語教室や、中高生を対象とした教科支援教室等を開催します。生活相談においては、外国語による相談対応のほか、日本語教室に参加する児童生徒の保護者を対象とした相談会等を開催します。交流事業においては、日本人と外国人が一緒になって、七夕や餅つきなど、日本の季節行事や海外のお祭り等を体験できる催し等を開催します。このほか、さきに御答弁申し上げた日本の生活ルールを学べる講習会等も実施していく予定であり、杉並区に住む外国人の方にとっての生活支援の拠点となるよう、事業の充実に努めてまいります。 次に、民泊に関する御質問にお答えします。 住宅宿泊事業、いわゆる民泊につきましては、コロナ禍以降、全国的に届出住宅数が増加傾向にあり、これに伴い、新宿区をはじめ、民泊に関する苦情が増加している自治体があることは承知しております。住宅都市である杉並区では、区の良好な住環境の維持と住宅宿泊事業の適正な運営の確保を図ることを目的に、平成30年6月の住宅宿泊事業法施行に合わせて、住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例を制定し、住居専用地域における実施の制限を行っているところです。 現在、区内の届出住宅数は増加しているものの、騒音やごみ出しなどの届出住宅に対する苦情についてはコロナ禍前と同程度であり、大幅に増加しているといった状況ではございません。このため、現時点で直ちに条例改正等を行う予定はございませんが、今年度に入り、民泊制度そのものや民泊に関する不安の声が一部寄せられていることを踏まえ、引き続き、民泊の規制に関する国や都の動向や他区の取組等を注視するとともに、必要に応じて対応を検討してまいります。 次に、アニメ施策に関する御質問にお答えします。 区では現在、アニメ制作会社が集積しているという地域特性を生かして、杉並アニメミュージアムを開館し、来街者の誘致や国内制作会社のPRを行っているところです。区としましては、杉並の代表的な産業とも言えるアニメ産業は、区全体の産業振興や雇用、観光、地域のブランディング等に寄与する資源になり得ると考えています。そのような観点で、産業振興センターでは、今年度複数のアニメ制作会社を訪問し、区との連携や必要な支援等についての意見交換を行いました。来年度以降は、アニメ制作会社との定期的な連絡会を開催し、コミュニケーションを図る中で、商店街振興や来街者の増加にもつながる事業を連携して実施することや、制作会社により寄り添った支援を行うこと等により、杉並でアニメ制作を続けたいと思われる取組を進めてまいりたいと考えています。 また、アニメを活用した産業振興策や観光施策等を一体的に進めていくことが必要だと考えておりますので、こうした施策の達成度がはかれるような成果指標を、議員の御提案も参考にしながら定め、産業振興センターが中心となって、ほかの関係部署とも十分連携を図りながら、施策を進めてまいります。 次に、健幸アプリの機能充実に関する御質問にお答えします。 本アプリは、区民等に自然に健康になっていただくことを目的に、日常生活の中で気軽に楽しみながら健康習慣を身につけられるよう、令和7年10月から運用開始したもので、高齢者を含むより多くの区民等に継続して利用していただくことが重要だと考えています。 令和8年度につきましては、区民等がより身近な公共施設等で健康ポイントを獲得できるよう、区内のスポットを拡充してまいります。また、現在行っているボランティア活動に対するポイント付与に加え、基金への寄附や高齢者の方の通いの場への参加など、社会参加に対するポイント付与を進め、身体活動に限らない多様な健康づくりを支援してまいります。さらに、誰もが利用したくなるアプリとなるよう、操作性の改善や、より魅力的な画面表示などに継続して取り組んでまいります。 次に、特別区区民葬儀に関する一連の御質問にお答えします。 特別区区民葬儀は、区民の葬儀費用の負担軽減のため、全東京葬祭業協同組合連合会の協力により、低廉な料金で葬儀を行うことができる仕組みであり、祭壇券、霊柩車券、火葬券の3区分から、区民が必要なものを選んで利用することができるものです。助成制度創設の背景等ですが、区民葬儀の火葬券利用の約9割を占める東京博善株式会社が、今年度末をもって区民葬儀の取扱いを取りやめることとなりました。昨今の物価高により、葬儀全般にかかる費用が増加していること、また、火葬場が区民生活にとって不可欠なものであり、公共的な施設であることなども踏まえて、区民への影響を少なくするため、昨年8月に特別区長会として、23区共通の助成制度の創設を決定し、その後も対象範囲などの議論を重ね、11月の区長会総会で助成額等を決定したところです。 次に、予算の内訳ですが、過去5年間の区内死亡者数の推移及び火葬券利用実績等から、令和8年度は約1,100件の利用を見込み、助成単価2万7,000円を乗じた3,100万円余を計上したところです。 次に、今後の火葬事業の在り方の議論の進め方についてですが、東京都は令和8年度、区市町村と連携しながら火葬場の適切な運営等を図るため、都内自治体及び有識者による火葬場に係る検討委員会を発足させ、議論していくと聞いております。現時点での詳細は未定とのことですが、今後その取組を注視してまいります。 次に、デフリンピック東京2025大会に関する御質問にお答えします。 デフリンピック東京2025大会は、世界各国から集まったアスリートの音に頼らず、互いを尊重し合いながら全力で競い合う姿により、多くの人々に深い感動と勇気を与えてくれました。とりわけ、杉並区出身の卓球の亀澤選手、ビーチバレーの伊藤選手の活躍は、全ての区民に希望と感動をもたらしてくれたと感じています。 また、本大会は、都内の多くの施設に設置された言語表示用の透明ディスプレーや効果的なピクトグラム、サインエールによる応援など、ハード面、ソフト面、双方の情報保障が行き届いたことで、選手、ボランティア、観衆など、誰もが参加者となった大会となりました。こうした情報保障の充実は、今後の区の障害者施策を検討する上でも重要な視点の一つであると考えています。 また、共生社会の一層の推進を図るためには、情報保障の取組のほか、令和8年度区において大きく見直しを図る移動支援など、一人一人の状況に配慮した取組の充実を図っていくことが大切であると改めて認識したところです。 次に、こども誰でも通園制度に関する御質問にお答えします。 これまでの検証によって確認した利用状況は、ゼロ歳児が約6割、1歳児が約3割を占め、利用時間帯は午前9時から正午までが約7割と最も多い状況でした。また、アンケート結果から、保護者の育児不安が軽減されたことや、子供の興味関心の広がりがあったという意見がある一方で、月10時間の利用では足りないという意見も多く寄せられ、制度に対する保護者の期待の高さを強く認識しております。令和8年4月からは、区立保育園19園を含む私立保育所や幼稚園など計45園で制度を実施する予定ですが、その定員数は、必要量に対して64%にとどまっているため、私立保育所等に対して、区独自加算も行うこととし、実施園を増やすよう働きかけているところです。 こうした状況を踏まえ、まずは制度を必要とする子供が利用できる環境を整備するべきと判断し、来年度も国が示す月10時間で実施することとしました。今後も利用実績を踏まえ、必要量の見込みの精度を高めながら、より利用しやすい制度へ改善してまいります。 次に、私立幼稚園に関する御質問にお答えします。 私立幼稚園の申込総数は、各年度とも前年の12月1日現在の集計で、令和8年度714人、令和7年度777人、令和6年度1,111人でございます。私立幼稚園は、長年にわたり質の高い幼児教育を提供し、本区の幼児教育の発展に大きく寄与してきました。その役割は今後も重要であると認識しております。一方で、共働き世帯の増加や働き方の多様化に伴い、保護者のニーズは変化しており、私立幼稚園を取り巻く環境は厳しさを増しております。区としては、各家庭が適した教育、保育を選択できる環境整備を引き続き進める必要があると考えております。 次に、入園料補助の増額については、区立子供園と私立幼稚園との保護者負担の格差を是正し、入園料の有無が入園先の選択に不利に働かないようにするため、私立幼稚園からの要望や、平均的な入園料の実情を踏まえ、6万円から8万円へ引き上げたものでございます。また、障害児受入れに対する補助につきましても、これまで5月1日時点の在籍を要件に年額で支給していた制度を見直し、入園月から月割りで支給するとともに、補助金額を引き上げたところでございます。今後も私立幼稚園との対話を重ねながら、必要な支援が適切に行われるよう取り組んでまいります。 次に、幼児教育無償化に関する国や都の動きですが、現時点で新たな制度変更の発表はございません。区としましては、私立幼稚園と保育園との負担格差の是正も重要な課題と認識しており、引き続き国、都の動きを注視してまいります。 次に、児童相談所に関する御質問にお答えします。 平成28年の児童福祉法改正により、特別区でも児童相談所が設置できるようになりました。こうした中、特別区で11番目となる区立の児童相談所を開設いたします。これにより、子育て支援から要保護児童施策までを区が一貫して対応することが可能となるとともに、保健所と連携して、保健福祉施策全般にわたる総合的なサービスが可能となり、杉並の子供は杉並区が守るという目標がようやく実現できる、そういった思いでございます。一方で開設に向けては、引き続き多くの検討や準備が必要です。区としては、子供の安全をしっかりと守ることのできる児童相談所の設置に向け、今後も着実に取組を進めてまいります。 次に、児童相談所の開設に向けた準備状況に関する御質問にお答えします。 まず、人材の確保については、専門職の経験者採用に加え、他自治体の児童相談所への職員派遣研修などにより、計画的に進めているところです。 次に、マニュアルの整備と子ども家庭支援センターとの連携につきましては、職員による検討チームを立ち上げ、今年度末までの取りまとめを目指しています。また、今年10月までは、都立杉並児童相談所が引き続き業務を担うことから、都との引継ぎに係る協議を踏まえ、区民への情報提供に向けた準備を進めてまいります。 次に、保育園における事故の再発防止策についてお答えします。 このたび区立保育園で園児が園外に出てしまう事故が発生し、御家族や区民の皆様に多大な御心配をおかけしたことをおわびいたします。区立保育園では、昨年5月にも類似の事故があり、再発を防げなかったことを重く受け止めています。区ではこれまで職員同士の確認行動の徹底、園内動線の再点検、ヒヤリハットの共有、他園との情報共有など、複数の対策を組み合わせて取り組んでまいりました。しかし、再び事故が発生したことを踏まえ、事故発生時の初動対応から、事実確認、改善、指導、必要に応じた専門的な視点による助言、学識経験者等への報告まで、再発防止につなげる一連の仕組みを新たに整理いたしました。 また、区立、私立全ての保育施設等を対象に、門扉など事故につながり得る箇所の緊急点検を実施し、改善が必要な施設には速やかに指導し、履行状況を確認するとともに、各園の好事例も共有し、区全体の安全性向上を図ってまいります。御提案の電子ロック化につきましては、安全性の向上に一定の効果が期待できるものの、扉が完全に閉まっているかを人が確認しなければならない点など、単独では万全でないと認識しております。こうしたことから、二重ロックなどのハード面の対策と、施錠確認や、職員同士の確認行動の徹底など、ソフト面の対策が複数に補完し合う多重的な安全体制を強化し、事故の防止に取り組んでまいります。 次に、都市計画道路についての御質問にお答えします。 初めに、優先整備路線の選定に関して、昨年12月19日に配信した私のメッセージについてお答えします。 東京都における都市計画道路の整備方針案の作成に当たり、昨年9月に都から優先整備路線の選定についての照会があり、西荻窪の補助132号線と高円寺の補助227号線を区施行の優先整備路線候補として11月に回答しています。この2路線は、昨年度実施した区の独自検証の結果に加え、東京都と都内51の自治体で構成する策定検討会議で示された指標に基づき判断したものです。いずれの路線も必要性の優先順位が高く、地域の防災性の課題を踏まえると、優先整備路線としない判断ができず、現計画に引き続き、優先整備路線の候補にいたしました。都が昨年12月に整備方針案を公表しましたが、その資料だけでは、区の考えは地域住民に十分伝わらず、区は、すぐに優先整備路線に着手するという誤解が地域で生じてしまうのではないかという心配から、そうではないということを私の言葉でしっかりと説明したものです。 そもそも優先整備路線は、将来のまちづくりにおいて重要性が高く、計画的に準備を進めていくべき路線であると認識していますが、必ずしも直ちに事業化を図らなければならないものではないと考えております。杉並区のような住居系市街地で、都市計画道路のような大規模な公共工事を行うためには、地域住民をはじめとする区民の理解と協力が不可欠です。防災性向上など、地域課題の解決には、道路整備に頼らず、多様な手法があります。単に道路の要、不要、事業をするかしないかという二項対立ではなく、地域の課題をしっかりと住民が理解した上で、それぞれが違った立場で、道路整備を含めた課題解決の手法について議論していくことが重要です。そのために、まず区がしなければならないのは、正確な情報を区民と共有し、そのまちの課題解決の道を区と区民が対話を通じて模索できる場所や環境をつくることだと考えています。情報共有が不十分であったり、誤った情報が独り歩きすれば、地域に様々な憶測が生じ、不安や不信につながりかねません。誤解があるままでは議論に至らず、無意味な対立構造を生んだまま何も前に進みません。このような考えを伝えるためにメッセージを発信しました。 次に、昨年度実施した区独自の検証についての御質問ですが、本来は、東京都が具体的な根拠となるデータを示すべきであると考えますが、それがこれまでになされていないため、区民に対して整備目的や整備効果を分かりやすく説明することが難しい状況にありました。そのため、技術的にある程度根拠となる数値を示し、都市計画道路の役割や整備によるメリットなどを区民の皆さんに知っていただくために実施したものです。 次に、擁壁に関する御質問にお答えします。 来年度予定している通学路及び避難路の実態調査につきましては、来年度6月から年度末までの期間で行う予定であり、調査の結果、改善の必要がある擁壁については、所有者へ個別に助成制度等を御案内し、改善につなげたいと考えています。調査の結果、直ちに改善が必要な擁壁については、現地にカラーコーン等による注意喚起の表示を行うとともに、早急に所有者への指導等を行ってまいります。なお、調査結果の区民への報告につきましては、個人情報等の課題もあるため、公表の仕方などについては今後検討してまいります。 次に、住宅施策に関する御質問にお答えします。 私はこれまでも住まいは権利と申し上げてきましたが、住まいは生活の基盤であり、誰もが安定した住まいを確保できる環境づくりは最優先で取り組むべき課題であると認識しております。この間、区ではまず、低所得者層に対して、住まいに関する情報提供や経済的な支援、低廉な家賃の住宅の供給など、居住支援策の充実を図ってまいりました。近年のマンションや戸建ての価格上昇については、若い世代や子育て世帯に大きな負担になるなど、区民生活に大きな影響を及ぼす問題であると受け止めています。また、住宅価格の高騰に伴い賃貸住宅の家賃の高騰も進んでおり、杉並区内で生活する上での住宅費用の負担は大変大きいと感じております。また、当区は、以前から20代の転入が多く、30代以降は結婚や出産などライフステージが変化することによって区外に転出する傾向があるため、住宅価格の高騰により、そうした傾向が進むことも考えられます。 来年度から都において、中所得者層の子育て世帯を対象としたアフォーダブル住宅の提供を始めるところです。区においても、限りある財源の中で、公平性も踏まえ、どのような支援が必要なのか、また、実施可能なのか、他自治体の状況も注視し、居住支援協議会の場なども活用しながら、住宅施策を総合的に検討し、必要な施策につなげ、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができる杉並区を目指してまいります。 次に、空家等対策計画の見直しについてお答えします。 令和6年度の空き家実態調査において、区内の空き家は増加しており、とりわけ老朽化した空き家が1割を超えている状況です。加えて、空き家所有者に占める高齢者の割合が高い状況を踏まえますと、今後も空き家が増えていくものと考えており、区の重要な課題であると認識しております。現行の杉並区空家等対策計画は、杉並区住宅マスタープランの下位計画として令和5年4月に改定し、計画終期を令和12年度までとしています。計画の改定につきましては、計画の改定後、国の法制度や区の取組等に大きな変更がないことから、現時点では考えておりません。 次に、区が想像する近未来の区内移動手段に関する御質問にお答えします。 近未来においては、杉並区産MaaS「ちかくも」を基軸に、公共交通、シェアサイクル、小型電動モビリティー等が一体的に連携し、誰もがスムーズに移動できる環境が整備されているまちを想定しています。また、運転手不足への対応として、自動運転タクシーやバスの導入が進むとともに、新たなモビリティーによる移動の選択肢が広がり、区民は目的地に応じて適切な移動手段をMaaS上で選択できるほか、リアルタイムの混雑情報や乗換案内、バリアフリールートの提示など、デジタル技術を活用した利便性の高いサービスが提供されています。 さらに、歩行者を中心に、安全で快適に移動できる空間を整備するウオーカブルなまちづくりが実現し、歩くことを軸として、自転車や多様なモビリティーが共存する質の高い都市空間が形成されていることを想像しており、このような誰もが生活圏で移動しやすいまちの実現を目指してまいります。 次に、ビッグデータの活用に関する御質問にお答えします。 交通分野においては、需要に応じた公共交通の運行最適化、事故データによる交通安全対策の高度化、利用データに基づくシェアリングモビリティーの運営改善等へのビッグデータの活用が想定されます。ビッグデータ活用が進んでいない理由としましては、区独自の杉並区産MaaSの取組が始まって1年程度ということで発展途上であることに加え、鉄道、バス、タクシーなどの民間事業者が保有するデータを行政と共有する仕組みが十分に整っていないこと等が課題であると考えております。さらに、取得したデータを分析し、施策に生かせるノウハウが十分に整っていないことから、ビッグデータを交通施策に十分反映できていない状況にあります。MaaSから得られるデータについては、環境、福祉、商業振興など多様な分野を結びつける中核としての役割が期待できるため、まずは交通分野におけるデータ活用を充実させるとともに、交通事業者との連携やデータ活用に関するノウハウを整理し、他分野への展開を目指していきたいと考えています。 次に、交通行政におけるシェアサイクルの活用といったDX化に関する御質問にお答えします。 DX化の一例として御提案いただいた駐輪スペース不足解消に向けた通勤通学時の移動手段としてのシェアサイクルの推進は、シェアサイクル事業者から提供されるデータからも、既に通勤通学に利用されていることが推測され、自転車を個人で所有せず、限られた資源を効率的に活用するといった観点からも有効な取組であると考えております。また、大型トラックを活用した移動式自転車駐車場の御提案につきましては、実現に当たっては様々な課題が想定されますが、柔軟な発想で問題解決に取り組むことが重要であると認識しています。 区においてもシェアサイクルに関する取組を推進しており、区内で事業展開する3事業者のポート情報の確認、予約連携を杉並区産MaaS上で可能とし、これは自治体が運営するMaaSとしては全国で初めての取組となります。また、職員の出張時におけるシェアサイクルの活用を来年度から都市整備部において試行的に実施する予定としております。今後は、シェアサイクル事業者等との連携を強化しつつ、MaaSを基軸に交通分野におけるDXを推進してまいります。 次に、青切符制度の周知に関する御質問にお答えします。 自転車関連の交通事故が増加している状況を踏まえ、令和8年4月1日から自転車の交通違反に対し交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が導入されることとなりました。区ではこの法改正を踏まえ、青切符制度に関して重点的に周知を図るべく、警察と連携し、正しい交通ルールや区内の自転車関与事故の実態、一時不停止や傘差し運転などの青切符制度の対象となる具体的な違反行為、また、警察による指導取締り方法等を周知するための自転車安全利用講習会を令和8年1月に実施いたしました。今年度は2月にも同様の講習会を予定しており、来年度も引き続き開催する予定としております。また、「広報すぎなみ」3月1日号や区ホームページに青切符制度に関する記事を掲載するとともに、自転車安全利用啓発リーフレットを刷新するほか、昨年12月に警察庁が公開した自転車の交通ルールや青切符制度等を分かりやすく解説したポータルサイトの紹介、さらには営業時に自転車を活用している区内事業所や私立学校等において、出前型自転車安全利用講習会を実施する予定です。今後も警察と連携しながら、青切符制度を含めた自転車の正しい交通ルールと安全利用を年代に合わせて分かりやすく周知してまいります。 次に、緑に関する一連の質問にお答えします。 初めに、緑施策のあるべき姿ですが、区のあらゆる取組の中に緑の様々な施設や効果を活用するという視点が組み込まれ、政策や事業実施などあらゆる場面で緑の価値が生かされている状態を実現することだと考えています。その結果として、緑が持つ暑熱緩和、防災、生態系保全、コミュニティー形成といった多様な機能が最大限に発揮され、日々の暮らしの中に自然に取り入れられた緑が息づくまちを目指しております。一方で、区内の緑は多くの民有地に存在し、その保全や維持管理を行政だけで担うには限界があります。そのため、区民の皆様や事業者の方々と協働しながら、区民一人一人が緑を自分事として育み、守り、生かしていただくことが計画を着実に推進し、達成するための最も重要なよりどころであると考えております。今後、区としましては、区民の皆様との意見交換の場において、緑に関する課題を共有し、その解決に向けて、行政と地域が一体となって取り組み、こうした協働こそが、持続可能な緑の未来を支える力になると考えております。 次に、善福寺川上流地下調節池に関する御質問についてですが、本調節池については、これまで浸水被害が度々発生してきた当該流域の経緯を踏まえ、区としましても、区民の生命と暮らしを守るために欠かせない事業として、調節池計画の早期実現を都に要望してきたものです。区は都の事業に対し賛成、反対を表明することができないとの御指摘がございましたが、都市計画変更に係る都からの意見照会に際して、地元の自治体として十分な情報の開示や丁寧な説明、また住民意見を十分に反映した設計、施工を要望した上で、計画に異議なしと回答しております。また、グリーンインフラにつきましては、これまでも区が取り組んできた雨水流出抑制対策の一環として取組を進めており、水害対策に加え、環境負荷の低減、生物多様性の保全など、多面的な効果が期待できる取組として捉えております。調整池の整備には時間を要するため、区民と共に今できるグリーンインフラの取組との両輪で対策を進めることが不可欠であると認識しております。 本調節池につきましては、工事に伴う騒音、振動、環境への影響などについて、地域住民から様々な不安や懸念の声が多く寄せられていることから、都が施行する事業ではありますが、地元自治体の責任として、地域の声を真摯に受け止め、引き続き、都と緊密に連携しながら、地域住民の理解が得られるよう努力してまいります。 次に、製品プラスチック回収についてのお尋ねですが、モデル実施地域において、これまで可燃ごみとして分類していた製品プラスチックを資源として回収したことで、プラスチック回収量が増えていることから、その分可燃ごみが減少しているものと推計しています。そのため、これを全地域で実施すれば、可燃ごみの減量に加え、循環型社会の重要性の周知に一定の効果があると考えています。 また、この取組を進めるためには、区民等に分別の理解を深めていただくことが必要なため、プラスチック排出方法の特集を組んだ広報での周知や、ホームページへの掲載に加え、町会・自治会の清掃研修会でお伝えするとともに、プラスチック排出方法が変わる旨のチラシを全戸配布するなど、様々な方法でお知らせいたします。さらに、回収開始後も適宜周知に努めてまいります。 次に、小池都知事の発言についてのお尋ねにお答えします。 都知事が23区の家庭ごみ有料化について発言したことは承知しています。発言にもあるとおり、有料化の判断は区が行うことになりますので、この発言により有料化が決定するものではありません。しかし、既に実施済みの自治体の事例などから、有料化はごみの減量に一定程度の効果があること、及び23区のごみ処理は東京都と連携しながら、清掃一部事務組合と一体となって実施していることから、全区一斉に開始することを想定した検討を行っております。なお、実施に当たっては、金銭的負担の増加等、区民生活への影響が大きいことから、さらなる慎重な議論が必要だと考えています。 次に、暑さ対策の進捗状況についてのお尋ねですが、涼み処や給水スポットは、区のホームページでも御案内しているとおり、ほぼ区内全域に設置しています。区立学校の天井断熱化、屋外運動場への移動式ミスト扇風機の設置や、区立公園の日陰創出等は、実施可能な施設等で順次実施してまいります。 次に、区が発注する公共工事の夏場の作業に関する御質問にお答えします。 区では、夏の猛暑を考慮し、施設と調整の上、空調設備にある休憩スペースの確保や、夏場の工事発注時期をずらす等の工夫をしてまいりました。やむを得ず、夏場の作業となる工事については、猛暑による作業不能日数を考慮し、その分、工期を長めに取るなど、適切な工期となるよう努めております。新年度に発注予定の杉並区立すぎのき生活園改修工事や、学校の夏休み工事等についても、引き続きこのような取組を進めてまいります。 次に、暑さ対策に関するガイドラインを区は教育委員会と統一した基準で策定すべきとの御質問にお答えします。 以前にも御答弁いたしましたが、教育委員会では、学校管理下における児童生徒の校庭利用について、東京都教育委員会の熱中症対策ガイドラインに暑さ指数が31を超えた場合には、「特に子どもの場合は中止すべき」との記載等があり、これを参考に校長が運動中止等の判断をしています。一方、区の体育施設や学校校庭等では、個人や団体、子供から大人まで様々な方が多様な用途で利用することから、国のガイドライン等に基づき、利用者が自主的に運動中止等を判断する運用にしております。 お尋ねの区の統一したガイドラインの策定につきましては、体育施設等と学校管理下では対象者や用途等の条件が異なることから、統一して策定するのではなく、それぞれの所管が施設の利用実態等に合わせて策定し、その情報を共有することが望ましいと考えています。体育施設等では、熱中症対策の強化として、昨年6月に暑さを理由とした利用キャンセル基準を暑さ指数31以上から28以上に引き下げ、条件を緩和しており、国のガイドラインの周知などと併せて、利用者が適切に判断できるよう、引き続き努めてまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長及び選挙管理委員会委員長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する御質問にお答えいたします。 まず、区立学校へのナイター設備の設置に関する御質問ですが、近隣への影響など課題も多くあることから、慎重な検討が必要であると考えております。とはいえ、区立学校を地域の公共財として、スポーツでの利用を含め、一層活用していくための環境整備は重要な課題と捉えております。引き続き、学校施設の有効活用策も含め、様々な視点で検討を進めてまいります。 次に、学校の天井断熱に関する御質問にお答えいたします。 現在、学校の改築や長寿命化改修を契機に、教室や体育館の断熱化に取り組んでいるところです。加えて、当面改築等の予定がない学校についても、昨今の猛暑を受けて、最上階の普通教室は令和9年度まで、体育館の天井断熱は令和8年度までに完了できるよう取組を進めてまいります。 次に、学校が抱えている本質的な課題についての捉えについてお答えいたします。 課題として捉えていることは、保護者や地域住民との信頼関係に基づく学校づくりの基盤整備であると認識しております。今、学校現場では、教育ニーズが大きく多様化しております。特別支援教育や日本語指導が必要な児童生徒の増加、不登校やいじめへの対応など、かつての一斉指導だけでは十分に応え切れない状況が進んでおります。また、地域や家庭の教育力が低下する中で、学校は本来の教育にとどまらず、生活支援や福祉的役割まで担い、セーフティーネット化しています。その結果として、学校が過剰な負担を抱え、教職員の疲弊や学校運営の不安定さにつながっております。 この構造的な課題を解決するためには、学校が全てを抱え込む体制から、地域全体で子供を育てる体制へ転換することが不可欠です。その鍵となるのが、地域学校協働活動の推進であり、学校、家庭、地域が連携し、地域コミュニティーの力、すなわち、社会関係資本、ソーシャルキャピタルを高めていくことです。区教育委員会としては、学校運営協議会や学校支援本部をさらに充実させ、地域の力を学校づくりに生かすことで、子供たちの学びと成長を支える確かな基盤を整えてまいります。 次に、教育委員会事務局の組織改正に関するお尋ねですが、その目的は、大きな変化を見せる教育現場の環境を的確に捉え、中長期的視点から戦略的に教育行政を推進していく必要があるということ、また、効率的な執行体制を確保するため、各課事業の重複を極力排し、所掌責任の明確化を図ること等として、今般、事務局全般の組織体制の見直しを行うこととしたものでございます。 具体的には、学校整備・支援担当部を学校運営担当部に改め、学校運営に係る事務の一元化を図り、効率的かつ効果的に事務を進められる組織体制としました。また、生涯学習担当部を共創教育担当部とし、部活動やPTAなど、これまで主に学校に関連する部門が担っていた事務を統合し、地域と学校とのつながりを強化してまいります。このほか、済美教育センター教育相談担当と特別支援教育課を統合し、2つに分かれていた教育相談窓口の一本化と関連業務の連携強化等を図るとともに、10年先、20年先を見据えた教育を戦略的に考えていく組織を新設いたします。 次に、教員の働き方改革についてのお尋ねですが、これまで、スクール・サポート・スタッフの配置、エデュケーション・アシスタントの導入などの人的支援、校務DXの推進、夏季休業中の学校閉庁日の設定など、多くの取組を行ってまいりました。これらの成果として、月当たりの時間外在校時間等が80時間を超えた教員の割合が、令和4年度の小学校7.6%、中学校17.0%から、令和6年度は小学校4.0%、中学校9.8%となっています。 次年度は、教員がさらに子供たちと直接関われる時間を確保できるよう、エデュケーション・アシスタントの増員や、小学校中学年への区費時間講師の試行的導入を進めてまいります。なお、新年度の目標ですが、教育ビジョン推進計画2022では、月当たりの時間外在校等時間が80時間を超えた教員の割合について、小学校3.0%以下、中学校7.5%以下とすることとしています。また、国の指針では、令和11年度までに、月当たりの時間外在校等時間を平均30時間程度に削減することを目標としており、区もその実現に向けて積極的に取り組んでまいります。 次に、通常学級支援員及び特別支援学級介助員に関する御質問にお答えします。 特別な支援を必要とする児童生徒が増加している状況を踏まえ、来年度も通常学級支援員及び特別支援学級(学校)介助員をおおむね40人程度増員して対応を図る予定です。具体的な配置方法については、学校からの要望を踏まえつつ、通常学級支援員は、学級数や現在の配置状況、特別支援学級(学校)介助員は、児童生徒の障害の程度などを考慮し、教育支援チーム等の派遣を通じて必要性を精査した上で適切に配置を進めてまいります。 次に、いじめに関するお尋ねですが、本年度より施行している杉並区いじめの防止等に関する条例については、学校、家庭、地域が一体となっていじめを未然に防ぎ、早期に発見し、速やかに対応するための区としての基本姿勢を明確にしたものです。施行後、各学校においては、年間計画の見直しや教育相談体制の強化、アンケートの頻度や内容の改善など、具体的な取組が進んでおり、いじめの兆しを捉える早期相談件数の増加など、学校が抱え込まずに組織的に対応する動きが確実に広がってきております。いじめの解消に向けた取組は、成果が数字として直ちに現れるものではありませんが、条例の趣旨が学校現場に浸透し、組織的対応の質が着実に向上しているものと認識しております。今後も、子供の権利を守る区の姿勢を明確にし、学校と区教育委員会が一体となって、いじめの未然防止と早期対応をさらに強化してまいります。 次に、学校問題対応専任弁護士に関するお尋ねですが、学校から過度な要求への対応に苦慮しているなどの相談があった際、現行の体制では速やかに法的な助言が行えなかったという事案がありました。このような状況を改善するために、次年度からCEDARに学校問題対応専任弁護士を配置し、学校からの相談に対して法的な視点からの指導助言を迅速に行える体制といたしました。なお、学校問題対応専任弁護士は、子供の権利の専門性を有する弁護士を予定しており、常に児童生徒の最善の利益を考えた対応を行ってまいります。 次に、学びの多様化学校に関する御質問にお答えいたします。 近年、不登校児童生徒数が増加し、その要因が多様化、複雑化していることなどから、不登校児童生徒一人一人の状況に応じたきめ細やかな支援が求められております。学びの多様化学校は、不登校生徒の様々な実態に配慮した柔軟な教育活動を行うことができることから、区教育委員会として設置することといたしました。設置に向けては、先行自治体への視察を重ねるとともに、文部科学省が派遣する学びの多様化学校の元校長等である専門家による指導助言により、知見を広げてきたところでございます。引き続き、これまで得た知見を基に、学びの多様化学校の特別の教育課程や、転入学への流れ等、様々な検討を進めてまいります。 次に、学校部活動に関する御質問にお答えいたします。 富士見丘中学校では、今年度、複数の種目を親しむことができるマルチスポーツクラブと、美術や創作活動を行うクラフトデザインクラブの2つの取組を学校支援本部主体の活動として、モデル実施しています。この間、生徒に実施したアンケートでは、活動に対する評価は良好であり、教員からも部活動に関わる負担が軽減され、教材研究や生活指導に注力することができたなどの肯定的な意見が寄せられております。 モデル実習を通じて、民間スポーツクラブ等からの人材とは違い、特に茶道や華道などの文化部において、地域の身近な人材を生かし、安定的な関係を育める取組であると判断したことから、次年度、実施校を拡充することとしたものでございます。 次に、PTAに関する御質問にお答えいたします。 これまで保護者から強制的に加入させられている、役員の負担が重いなどの声が寄せられており、PTA活動が否定的に捉えられ、加入率が低下するなどの課題があることは、教育委員会としても承知しているところでございます。こうした状況を改善するため、PTAの運営に対して多くの保護者が無理なく役割分担して学校に関われる工夫や、ITを活用した運営事例などをPTAハンドブック等で紹介するなど、時代に合った運営手法の助言をこれまでも行ってきました。今後もPTA役員と車座の論議をするなど、PTAの在り方を見直し、保護者が前向きに学校現場に関わる機会が充実していくよう取り組んでまいります。 私からの最後に、杉並の教育の担い手に関する御質問にお答えいたします。 区教育委員会では、区民の方々が学校運営に参画し、共に杉並の教育をつくっていくため、学校運営協議会や学校支援本部の仕組みを整備してきたところですが、組織を支える担い手不足やメンバーの固定化などの課題があるものと認識しております。こうした中、学校運営協議会や学校支援本部の関係者が集い、活動事例の共有や、グループ討議を行うみらい会議を開催するなど、組織活性化に向けた取組を進めているところです。あわせて、今後、我が子の入学や生涯学習の講座等を契機に、地域や教育への関心を高めた保護者や区民などに対し、学校と地域の連携協働に関わる取組を積極的に周知するとともに、学校支援本部の様々な活動への参加のきっかけづくりや、人材交流の機会を整えていくことが欠かせないと考えております。

選挙管理委員会委員長。 〔選挙管理委員会委員長(与島正彦)登壇〕
私からは、衆議院選挙についての御質問にお答えします。 まず、選挙総括ですが、今回の衆議院選挙は急な解散によるもので、予算の確保を含め、限られた準備期間の中で作業を行うこととなりました。投票所入場整理券の郵送が告示日を過ぎてからとなるなど、一部事務作業の遅れがございましたが、投開票ともに、大きな混乱もなく選挙事務を執行できたものと考えております。 さて、よかった点ということですが、町会・自治会をはじめ多くの区民の方、区職員がいざ選挙ということで協力的に積極的に集まり、選挙事務の執行に当たるなど、関係者の結束力の高さを感じたところです。次の選挙においても生かされるものと考えております。 よかった点の続きなんですが、選挙当日も土木部門から積極的、主体的に除雪作業を動員してくださったことはよかったかなというふうに思っております。 次に、反省すべき点ですが、解散から公示までの日程が短く、ポスター掲示場の設置作業や選挙事務従事者の確保が厳しい状況であったこと、そして短期間での事務集中による職員の労働負荷が大きかったことです。このため、準備不足から当区においても投票用紙の交付ミスがありました。私どもとしても、もっと上手にマネジメントできなかったかなという反省もしております。いずれにしても、二度とこのようなことがないようにやっていきたいと思います。申し訳ございませんでした。 私からは以上です。

46番脇坂たつや議員。 〔46番(脇坂たつや議員)登壇〕

再質問します。まずは御答弁ありがとうございました。昨年も代表質問を行いましたけれども、そのときよりも、1問1問丁寧にお答えをいただけたのではないかなというふうに思っておりますので、その点はまず、区長、教育長、選管委員長に感謝申し上げたいと思います。また、中身によっても、例えば成果指標が曖昧なものをしっかりと見直すだとか、そういったことに関しては評価していますし、交通施策については本当に考えていることは近いものなんだなというふうに感じていますので、評価できることはしていきたいというふうに思っています。 そういった中で、質問が10点ちょっとぐらいあるんですけれども、まず区長の政治姿勢について何点かお聞きをしていきたいというふうに思っています。 冒頭から区長のコメントは差し控えますという答弁があったというふうに思いますけれども、それは本当にらしくないといいますか、答えるべきはちゃんと答えてほしいなというふうに思っています。先ほどの私の質問の中で、あなたにとっての一語は何ですかというようなことを申し上げて、僕自身は遊び心だということを言いました。その心はというと、こっちは大真面目に何でもかんでもぶつかっていくつもりですけれども、それでもやっぱりそこの中にもユーモアを込めて、自分なりにらしくやっていきたいなというふうなところが私らしいんだというふうに思っています。そういった中で、こういったコメントは差し控えたいというような答弁を聞いていると、岸本さんにとってのあなたの一語は何なのかなというふうに思ってしまうところです。これについては答弁は特に不要ではございますけれども、ぜひ考えてみていただきたいと思います。 そういった中で、まず1つ目にお聞きするのは、6月の区長選挙に出るのか出ないのか、これをイエスかノーかではっきりとお答えをいただきたいということです。先ほど次に向けた公約についてもという答弁も途中でされていますよね。そういった中で、話がそこまで進んでいるのであれば、なぜ濁したような表現になってしまうのか、イエスかノーかで答えられる質問だというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 2点目です。「さとこビジョン」の達成状況については、私のメモを見ている限りだと101分の71だということでございました。これは要するに未達成ということですよね。私はそういうふうに捉える人間ですので、ちゃんと未達だというふうに言っていただきたいと思います。特に区長は本演説中に区民の情報リテラシーについてもいろいろ触れていて、思い込みだとか、先入観にとらわれないことが大事なんだというお話をされていたというふうに思いますけれども、「さとこビジョン」についても、そういった区民のリテラシーのことをしっかりと考えていただいた上で、正しい数字を出していただきたいと思います。 3番目です。多選自粛の制度についての質問もいたしましたけれども、慎重にというような形で話がはぐらかされてしまったのかなというふうに思っています。もともと区長選挙に出馬されるときに、1か月、2か月でつくってきた公約だというふうに思いますので、何で慎重に4年間もこれについて考えなければいけないのかということは、何で4年間かかっているのか、具体的にどういった会議体で慎重に、この多選自粛について議論をしてきたのか、どうして結論を出さないのか、いつ頃出すのか、そういったことについて明確な答弁をいただきたいと思います。 4点目は、答弁漏れだと思うんですけれども、二十歳のつどいです。その場において、親、保護者、関係者の皆さんに感謝の気持ちを述べてほしいんだと、こういった私の考えに対する見解を求めるということについては答弁がございませんでしたので、改めて区長の考えを聞かせていただきたいと思います。 続けてですけれども、「さとこビジョン」の中で財政運営については触れていなかったけれども、健全な財政運営をやってきたと。数字だけを見れば本当にそのとおりだというふうに感じていますけれども、私がこれまでの4年間近く、岸本区長を見てきた中で、例えばですけれども、杉並区ではなくて、大手民間企業とかというところであれば、その財調基金みたいなものでは、内部留保という形で評価されるんじゃないのかなというふうにも感じるんですけれども、そういった中で、そういった内部留保はどんどん使っていくべきなんだというようなスタンスでこれまで政治をやってきたというふうに感じていますので、そういった意味では、基金をためるというのは私は大事だというふうに思っていますけれども、区長のこれまでの政治姿勢からすると、こういった健全な財政運営といったところには違和感がありますので、その点についても明確に御答弁ください。 次です。私は定常化社会というものが大事だということを常々申し上げておりますけれども、区長は長期最適という言葉での答弁が今日あったというふうに思っています。この長期最適と定常化社会というのは、私自身は似て非なるものだというふうに思っていまして、長期最適というのは必ずしも社会を縮めていくということを前提としているわけではないというふうに思っているんです。私が言った質問というのは、本気でその定常化社会を目指してやっているのかということなので、そこについて明確な答弁をしてください。 続けて、個別施策ですけれども、防災についてですけれども、これは昨年も触れたんですけれども、いろいろ今回、備蓄品の配置だとかということを進めていくということで、それは大切なことだという認識を持っています。ただ、震災救援所に行く前提として、可能な方は在宅避難というものをしてほしいというところが防災施策の大前提だというふうに私は捉えていますので、それを忘れたような話の議論の進めになっていないのかなということを危惧しているところです。この点について再度見解をお聞きします。 続けて、道路です。優先整備路線は直ちに事業化ではないという答弁がありましたけれども、直ちに進めていくから優先なんだという捉え方を私はしております。そういった中で、正確な情報を区民に共有すると、資料作成をして、それでもって進めていくのが区の責務なんだというふうに思っています。そういった地域で出てきた声といったものに対しても、道路の必要性といったことを区のほうでちゃんと説明をして、まとめた上で東京都に伝えていってほしいと思いますけれども、その点をしっかり放置することなく進めていただきたいと思いますが、見解を伺います。 その次は住宅施策についてです。私がマンションの話だとか、戸建ての話だとか、そういったことへの支援をということは以前から言ってきたことですけれども、今回の答弁では一定程度そういった施策についての評価もいただけたのかなというふうに思っていますが、気になったのは、区長は居住支援協議会を使ってそこの議論をしていくんだということをお話ししていました。実はこの質問を10年ぐらい前にしたときも、居住支援協議会で議論がされるんだと思っていたんですけれども、いやいや、居住支援協議会の目的というのはそういったためのものではなくて、もっと福祉的な要素が強いんだよというような話が当時あって、それであまりこの議論が進まなかった経緯がありましたので、改めて本当にしっかり居住支援協議会の場において、この住宅施策についてしっかりと議論していただけるのか、そこの確認をします。 あと3本ぐらいです。交通施策においてビッグデータの活用を進めてほしいということを言いまして、そこについての難しさということも話の答弁としては理解をいたしました。データを活用するノウハウをしっかりと蓄積していかなければいけない、民間を活用していかなければいけないんだと。私自身は、だからこそ、杉並区でもってシンクタンクをつくることが大事なんだというふうに考えています。以前、「さとこビジョン」の中にもたしか、ちょっと私のイメージしているものとは違うと思いますけれども、シンクタンクに近いようなものの必要性はお話をされていたと思いますので、そういったところを使った上で、こういったビッグデータの活用ですとか、議論を進められればなというふうに思っていますけれども、見解はいかがでしょうか。 それと、ごみの関係の東京都知事の発言で、ごみ袋の有料化の件ですけれども、都知事の発言を受けて議論をするんだというような話に聞こえてしまったので、本当にそういった一言がきっかけになったのかというと、それはやっぱり驚くべきところだなというふうに思っていますし、そういった話になってくると、お隣の武蔵野市とかはやっていますよね。個別収集とかになっていくんじゃないのかなというふうに思いますし、そういったときに、人件費とかも含めてちゃんと考えていかないと、実現できるかどうかというのは非常に難しい施策だというふうに思っていますので、そこの点についても改めて見解をお聞きします。 それと暑さ対策についてですけれども、これはもう何度も同じ話の繰り返しになってしまうんですけれども、私自身はやっぱりガイドラインをしっかりつくった上で区民の方の利用というところも、区長がお話をされた利用実態を見て判断するんだと言いますけれども、この手のやっぱり社会が変わってきて、災害級だと言っているような話の中で、利用実態を見ていたら、暑さ対策は僕は進まないというふうに思っています。本当に本当に本気なのかということをしっかりとお聞きしたいと思います。 それと教育委員会教育長にもお聞きをいたします。私自身が先ほど代表質問の中で申し上げたことと、教育長の答弁、課題の共有ができてよかったなというふうに思っております。学校というものがセーフティーネット化しているんだというのは、本当にそのとおりの答弁だなというふうに感じました。 そういった中で、今回本演説を読んでおりますと、エデュケーション・アシスタントがまさに目玉のように映ってしまうんですけれども、実際にエデュケーション・アシスタントというのが教育委員会の本丸では決してないというふうに思っておりますし、人が足りないところのどうしても一つの配置として考えているものだというふうに思っていますので、これだけではなくて、様々特別支援であったり、人員配置といったところは、本当に学校現場は人が足りなくて困っているような状況でもございますので、ぜひとも進めていただきたいというふうに思います。改めてその点についての見解をお聞きするのと、エデュケーション・アシスタントについては、やっぱり質の担保というのは非常に難しいんだろうというふうに思っています。この点については、研修なりを深めるということが大事だというふうに思っていますので、その点も見解をお聞かせください。 教員の質ということでいいますと、最近コロナ禍を経て、やっぱり全体で集まって研修する機会というのは物すごく減ってしまったのではないかと思います。オンラインで見れば大体その研修の内容は理解しますけれども、それをいかに消化するかということは、教員の質それぞれ一人一人によって反応が違うというふうに思いますので、先生の教員の質にばらつき、働き方改革というのも分かるんですけれども、そこをもう少し担保していく方法についても御見解をいただきたいと思います。 教育長についてはもう1点、働き方改革については管理職が残業はかなりされているんじゃないかなと、校長先生、副校長先生が多いというふうに感じています。どうしても代替の教員が見つからなかったときに、臨時で副校長先生が担任に入るというケースもいまだにありますし、そういったことを含めて、その点についても見解をお聞かせいただきたいと思います。 最後、選挙管理委員長にもお聞きをいたします。先ほどの最後の答弁の中で、投票用紙の配布に関してのミスがあったということでございますけれども、その点に関して具体的な原因と、改めてどれくらいの枚数が起こってしまったのかということについて、もう少し詳細な説明をお願いしたいと思います。 私から以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
脇坂議員の再質問にお答えします。 まず1番目、選挙に出るのか出ないのか、イエスかノーかですけれども、予算編成方針で申し上げたとおりです。それを踏まえまして、それを出馬と取るかどうか、取っていただければよろしいのではないかなというふうに思います。 そして2番目、「さとこビジョン」の達成状況について未達では、これは質問なのかどうかよく分からないんですけれども、ここで先ほど申し上げたとおりなんですけれども、85項目のうちにおいては、55項目となりますので、それ以外のものは未達というふうに考えてよろしいんじゃないでしょうか。 3番目の多選自粛条例ですけれども、こちらは、この条例設置ということで、私だけではなく、未来についても影響を与えるものです。それから、過去において、条例を制定して、そしてそれを覆したというような事例も、杉並区のみならず、ほかの自治体でもあることを考えますと、これを慎重に検討するというのは当然だと思います。その上で、私自身は、長期にわたって自治体の首長を務めるというのは、組織の発展のために決していいことだというふうに思っておりませんので、これは自分の姿勢として貫きたいと思います。 4番目、二十歳のつどいについてです。感謝の気持ちをなぜ言わないのかという御質問だったと思うんですけれども、これは私のメッセージですので、自分で決めさせていただきます。多くの方が感謝の気持ちというのは多様な場で述べていると思いますので、私は自分が二十歳の皆さんに何をお伝えするべきかということを考えてメッセージをつくっております。 そして5番目、財政運営について、これは全く述べたとおりです。健全な財政運営を行うというのは、首長として当然ですし、特に昨今の非常に不透明な社会状況において、金利がどうなるかも分からない、そして国のほうはこれから積極財政ということですので、これに対して自治体がどのような影響を受けるのか分かりませんし、減税の影響も分かりません。こういった局面において、今までどおり、そしてそれ以上に慎重な行財政を行っていくというのは、首長として当然の責任だと思っております。ただし、企業で、自治体の財政調整基金が自治体においての内部留保と同類ではないかというようなお話だったと思うんですけれども、これは相当違うのかなと私は思っております。実際に、企業の内部留保というのは、私企業におけるお金の使い方というのは、私企業が、株主が決めること、基本的には経営者が決めることである一方で、自治体においての財政調整基金というのは、議員御存じの、よく御承知のとおり、自治体の、災害とか大変な危機に関して、それについての一番大きな、それから経済危機とか、これに対して区民の生活と命を守るためということが重要なその正当性ですので、ここは比べるのはどうかなというふうに私は思いました。 それから、6番の施設マネジメントにおいてです。長期最適と定常化社会という話ですよね。質問の意図があまりはっきりと分からなかったんですけれども、施設マネジメント計画において、これはどの計画でもそうですけれども、少子高齢化の進展というのが急速にスピード感を上げているという危機感の基に自治体運営をしなければいけないというのは、これは当然です。そして、それは日本全国で共通ですし、たとえ都心部のように、その急速度というのがほかの自治体よりも到来がちょっと遅いとしても、やはりこの数年後を見越せば、定常化社会ということは当然参りますので、これで施設マネジメント及びほかのそれ以外のことについて、経営としていくのは当然のことでございます。施設マネジメント計画については、再三申し上げていますとおり、どんどん拡大しようということでは全くございませんで、複合化だとか、効率化、長寿命化、様々な手法を使って効率的にやっていくというのは当然のことでありますし、ただ、社会の情勢の変化ということにきちんと対応しなければいけないということは、特に子供の居場所、子供の施設についてということは、私はこの数年間で大きく変化していると思いますので、これに対して適用できる計画となっているということは、私は杉並区の未来のための選択肢として大切なことだと思っております。 そして、7番は在宅避難のことです。今日、私の答弁で、震災救援所などの環境などを整備することは、在宅避難が最優先であるということを伝えていないのではないか、そういう趣旨に聞こえたんですけれども、全くそうではありません。特に区民に対して、それから地域防災を担ってくれている方々に対して、特に個人の方に対しては、安全が確保されるならば在宅避難が最優先であるということは、一丁目一番地に全ての広報で申し上げています。その上で、それは区民には当然それぞれに対しては申し上げているんですが、組織として震災救援所を完備していくということは、その環境を整えていくということは、たとえ在宅避難が一番の優先順位だとしても、これをやらないという選択肢はございません。そういった意味で予算にしっかりと計上をさせていただきました。 そして8番、都市計画道路については、全くこれは答弁で申し上げたとおりです。御質問の趣旨を考えると、東京都にしっかりと意見を言ってほしいというふうに理解しましたが、これは申し上げたとおりなんですけれども、区施行の道路に関しては、優先整備路線については特にですが、しっかりと対話を重ねていきますし、都施行のものであっても、区が、自治体が住民と直接向き合っている以上、主体的にその意見や合意形成の状況について、都にしっかりと意見を申し上げていくというふうに私は申し上げたつもりです。 そして9番、居住支援協議会のありようについてです。居住支援協議会を様々な形で強化していく、多様な主体をつないでいくというこれまでの趣旨をさらに強化していくということで御答弁申し上げました。そして、特に住宅の要配慮者に関しては、これは一番私たちが最優先に考えなければいけないところでございます。ただ、住宅施策全体、御指摘のありました例えば中間層だとか、それから賃貸住宅の高騰、もしくはそれに関する、場合によっては規制のような、そういったお話だとか、それから登記に対してどのような規制の方法があるのかといった議論、こういったことは、区が主体となって、居住支援協議会ではなく、区がまず住宅課を中心に議論することだというふうに私は思っています。その際においては、総合的な住宅施策に関しては、これはどうしても国、都、国の政策、都の政策ときちんと向き合っていくということが前提となりますので、こういった施策は区がまさに主体性を持って政策形成をしていくことだというふうに私は思っております。 そして、10番の公共交通政策におけるビッグデータの活用、こちらも答弁したとおりですが、これを前向きに進めていっています。進めていきたいということをいろいろ細かく説明したつもりではあったんですけれども、これはその方向性は変わりません。 そしてその課題についても見えてまいっておりますので、これに前向きに取り組んでいくということです。ただ、この分野、公共交通政策だけではなく、様々な脱炭素もそうですし、健康づくりもそうですけれども、これからのビッグデータの連携ということは、自治体単体ではかなり厳しいというふうに私は思っております。そして会計年度、1年の統計でも厳しいと思っております。こういった分野横断的な政策がますます必要になってくる昨今、それぞれの分野において、研究者、特に大学との連携が大変重要だと私は思っております。産官学というふうによく言いますけれども、既に大学が主催するフォーラムなども様々できておりますので、こういったことに知見を積極的に取りに行き、学習し、そして自治体として協働、コラボレーションをしていくような姿勢というのは、私、政策の立案については非常に重要な視点だと思っております。 11番のごみの有料化です。こちらは突然出てきた東京都知事の発言というので、驚いたということは一般的にはあったかと思うんですけれども、特別区23区では1年間かけて議論をしてきた話題です。なぜかというと、施設整備計画を策定しなければいけなかったので、そのときにごみの減量ということを、専門家の検討会と特別区長のうちの部会をつくって1年間やってきました。その中で、ちょっと細かいことはお話しできないんですけれども、3つのパターンのシナリオということを想定してシミュレーションを行っています。そのうちの一つのシミュレーションが家庭ごみの有料化でございました。これを含めたシミュレーションを行った上での議論であったんですけれども、特にこの有料化、これは報道でも言われていますけれども、まだこの合意形成に時間がかかること、そして各区事情が違うことから、これを早急に23区で時期を決定するということはなく、時期も含めて、今後も慎重に検討していくというのが特別区23区の共通の見解です。 さて、最後かな、暑さ対策についてです。この暑さ対策について、私の本気度みたいなことだったと思うんですけれども、これは私が就任してから、気候変動対策に最初から取り組んでまいりましたけれども、当時、この暑さ対策ということが命に関わる問題だと言っている自治体というのはほとんどなかったんではないでしょうか。そしてそれがたった数年の間にこの日本全国での共通課題となって、今、暑さ対策、気候変動対策、それが命と健康に関わる問題だという認識が急速に広まったわけです。杉並区はこれにしっかり対応していると私は思っております。 今回の予算に関しましても、区民の命と職員を守るということを大きな一つの横軸にしまして、暑さ対策に関する非常に重きを置いた予算を張っております。ただ、御指摘の学校以外の、教育委員会以外の施設利用におけるガイドラインということですけれども、これは、ガイドラインを設定するということができないわけではないとは思うんですけれども、区民の行動を規制することになりますので、慎重にならざるを得ないと思います。それで、各グループの指導者や、特にスポーツを行う主体が、やっぱりきちんと情報を、私たちが情報を伝えることで、熱中症のリスクや、特に子供たち、高齢者の健康リスクというものについてきちんと理解していただいた上で、判断していただく。それに関して、施設の管理者もきちんと関与していくということが、区民の行動を上から一定の基準で規制するということは、私は慎重になるべきだと考えておりますので、こういった丁寧な対策を進めたいというふうに考えております。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、4点再度の御質問にお答えしたいと思います。 まず、1点目のエデュケーション・アシスタントって本丸じゃないよねというお話ですが、確かにそのとおりで、予算がついているので、この部分が目立っておりますが、とにかく今の学校現場は、答弁でも申し上げましたとおり、子供の不登校が多い、先生たちも休職する人が増えて、子供も大人も行きたがらない学校って一体何なのという状況で、議員御指摘のとおり、大変危機的な状況だというふうに思っています。この根本的な解決については、やっぱり学校の在り方そのものを、我々教員もそうですけれども、保護者の方、地域の方もやっぱり皆、見方そのものを変えていく必要があるんだろうなというふうに思っています。何でもかんでも抱え込み過ぎていますので、本来学校がやるべきことは何なのか、その辺をもう一度精査をして、保護者、地域の方にしっかり御理解をしていただく。そのためには、学校運営協議会の仕組みなども活用しながら、十分に御意見をお聞きしながら、浸透させていくということが大事なんだろうなということが1点目でございます。 それから、エデュケーション・アシスタントは質の確保が大事ですよねというようなお話でございました。実際、ここ2年ほど募集をしていますが、大体エデュケーション・アシスタントの応募が一番多くて、大体応募倍率が3倍ぐらい出ています。一定程度かなり優秀な方たちが集まっているという実態があります。ただ、エデュケーション・アシスタントですとか、校内別室での担当のボランティアの方だったり、特別支援の介助員ボランティアだったり、通常学級支援員だったり、子供に直接関わるスタッフとして学校に入る人たちには、やっぱり一定程度の研修は必要だというふうに考えておりますので、一斉研修は難しいにしても、オンライン等で適宜必要な研修が行えるような体制は整えていきたいというふうに考えているところでございます。 それから3点目、コロナ禍以降、教員の一斉研修等が十分にできていないんじゃないかというふうなことでございますが、教員の研修については、子供の学びが変わるのと同様、抜本的に変えようというふうに思っています。従来のように、教育センターに集まって、講師の先生から一斉に御指導を受けるというような集合型の研修ではなくて、来年度については、杉並区内全ての学校が研究学校として、それぞれの学校の課題に応じて、自分たちで主体的に課題を見つけて研究をする、まさに探求的な研修を先生たちにやっていただくという取組を試行的に取り組もうというふうにしています。そのことによって、それぞれ先生方の個別最適な学びを深めていただくということで、杉並区ならではの教員の質の向上を目指していきたいということを考えているところでございます。 最後、働き方改革の部分で、代替教員が見つからなくて、副校長先生が入ったりだとか、探し回ったりだとかという御苦労をされているという実態があると、まさにそのとおりでございます。一つの有効な方法として、一部の学校でチーム担任制を進めています。チーム担任、教科担任というのは、先生がお休みに入ったとき等々の代替策としては非常に有効な手だてだというふうには思っていますので、この研究は引き続き進めていきたいなというふうに思っています。 働き方改革については、これだという抜本的な特効薬がありません。その中で、全校長先生方にお願いして、今働き方改革のレポートを作成していただいております。各学校の、杉並区内の全部の校長先生方の英知を結集して、それを集めて、横展開して、みんなで少しでも使えるものは使って、杉並の学校の教育環境が少しでもよくなるようにというような取組を進めていきたいというふうに考えているところでございます。 私からは以上でございます。

選挙管理委員会委員長。 〔選挙管理委員会委員長(与島正彦)登壇〕
私からは、投票用紙の交付ミスの件についてお答え申し上げます。 交付用紙は1枚でした。そしてその原因ですが、今回の衆議院選挙、3か月前に杉並区に居住していなければならないという方が、3か月ちょっと足りないタイミングで近隣区から杉並区へ引っ越してきました。それで今回、期日前もそうだったんですが、入場券がなくても投票できるということがかなり周知されていましたので、その方も忘れたか何か分かりませんが、入場券なしでやってきまして、そのときに、住所、お名前、場合によっては年齢、いろいろ確認するんですが、担当者とその方とのやり取りで、お名前がちょっと聞き取れないというか、はっきりしないままに、住所が確実な住所、それで部屋番号がお隣の部屋番号だったということで、きちっとしたやり取りができないままに入場券が発行されて、またその方も、発行したほうが悪いんですが、自分のをよく見ないままに次のところへ行って、投票用紙の交付を受けて、投函したというのは、圧倒的に人員ミスというか、やり取りの、こちら側の事務ミスだったわけですが、投票用紙自体は、もうきちっと投函されていますので、その用紙は有効投票という扱いで、法的には投票用紙は有効ですが、投票行為とか、投票用紙は潜在無効という扱いで、1枚多いながら、それが事実として進行していったということで、もうとにもかくにも、私どもの確認ミスというか、確認不足であったというふうに思っております。ちょっと不十分でしょうか。 私からは以上です。

以上で杉並区議会自由民主党の代表質問を終わります。 ここで15時50分まで休憩いたします。 午後3時32分休憩 午後3時50分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間は、あらかじめ延長いたします。 代表質問を続行いたします。 日本共産党杉並区議団代表、33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団を代表して、令和8年度予算の編成方針とその概要について質問します。 岸本区政がスタートして、間もなく4年間が経過します。代表質問の冒頭、この4年間の取組について、区長の認識を伺います。 岸本区長は就任時の所信表明で、僅差の当選を重く受け止め、投票されなかった区民の声にも意識的に耳を傾ける、幅広い住民からの提案を聴く努力に最大限取り組むと述べ、さらに、対話と共有を杉並区が物事を進める原則に掲げたいと明言しました。実際に「聴っくオフ・ミーティング」をはじめ、気候区民会議、子どもの権利条例に関するワークショップ、施設マネジメント計画のワークショップ、参加型予算、仮称デザイン会議、すぎなみプラス・ボイス等、分野横断で対話の仕組みが広がり、その実績は1年前の予算特別委員会の際には、主立ったもので26事業、約300回、参加人数は延べ1万人を超えるという到達が示されています。 この4年間の対話の区政について、現在までの実績とともに、区長として、政策形成の質、区民の納得、区政参画の広がり、行政への信頼回復等々の点で、区政運営がどう変わり、どのような成果を得たと総括しているのか、伺います。 また、対話の区政を一過性の取組に終わらせず、区政運営の基盤として定着させるためには、参加者の裾野の拡大に加え、対話で得られた意見や提案がどのように政策決定、予算、事業に反映されたのかを検証し、区民に分かりやすく示す仕組みが不可欠です。こうした対話の成果の見える化について、区長の認識を伺います。 その上で、今後は、さらに幅広い区民の参加を広げるとともに、対話の取組をどのように深化させるのか、今後に向けた区長の展望を伺います。 所信表明で区長は、区政の情報は区民のもの、情報公開、情報発信を飛躍的に向上させ、情報公開度ナンバーワン、透明度ナンバーワンを目指すと述べました。同時に、情報公開制度について、非開示基準の明確化、14日以内とされる開示期限の遅れ、非開示理由の説明の不足など、区民、議員から指摘があることも認め、非開示の場合には理由や考え方を説明し、開示期限14日以内が原則であることを徹底し、区長として責任を持つと明言しました。さらに、区長の行動記録の公表(ガラス張り)にも踏み込でいます。前田中区政では、公用車の不適切な運用をめぐる問題が区政への信頼を損なう重大な論点となりました。岸本区政が掲げる情報公開の徹底や区長の行動記録の公表は、こうした不信を乗り越える上でも意義は大きいと考えています。 区長は、対話と協働を区政の柱として進める上で、情報公開、透明性をどのように位置づけ、何を到達点と考えているのか、伺います。 また、区長が掲げた情報公開度・透明度ナンバーワンの区政について、特に情報公開は区政への信頼を支える根幹であり、情報公開の推進とともに、政策形成段階における情報提供、意思決定過程の可視化を進めることが対話と協働の前提になると考えます。この間の取組の総括とともに、今後どのように取組を強めていくのか、区長の基本認識を伺います。 区長は所信表明で、自治基本条例にのっとり、区民参画と協働、区民が区政の情報を知る権利をこれまで以上に尊重し、真の自治のまちを築くと述べています。住民自治とは、本来、行政が計画を示し住民が追認することではなく、住民が意思決定の過程にも参画し、共に地域の将来像をつくり上げていく営みであると考えます。実際にこの4年間の取組では、施設マネジメント計画の見直しをはじめ、従来の行政主導から、区民が計画策定段階から参加し、対話を重ねながら検討を進め、過去のプランとは異なる結論に至ったことが示されています。これは、前田中区政の下で生じた不信やあつれきを乗り越え、住民自治の土台をつくり直す重要な前進であり、住民自治のあるべき姿が区政運営の中で体現され始めていることを評価しています。 区長は、この4年間で進めてきた住民参画のプロセスを通じて、区民との信頼関係や合意形成の在り方がどう変わったと認識しているのか、住民自治の観点から総括を伺います。 その上で、今後の区政では、住民自治のまちづくりをさらに広げるために、計画策定だけでなく、設計や運営段階においても住民参画を保障すること、地域の担い手の裾野を広げること、職員のノウハウを組織文化として定着していくことなどが求められます。これらを今後どのように進めるのか、住民自治を定着させる展望について、区長の認識を伺います。 次に、物価高騰対策について伺います。 物価高騰が長期化し、家計負担が増す下で、区民の生活不安は強まっています。加えて格差拡大や、単身高齢者、独り親世帯など、支援が必要な層の困難も深まっています。こうした状況の下で、基礎自治体の役割は、国政の動向に左右されることなく、区民生活を守り、住民福祉の向上を最優先にした行政運営を行うことにあります。岸本区政の4年間では、コロナ禍、物価高騰という困難の中でも、区民の命と暮らしを守ることを最優先に支援策を講じてきたことを評価しています。 区長は、この4年間の区政運営を振り返り、物価高、格差拡大が進む中で、基礎自治体として区民生活を守る役割をどのように果たしてきたと総括しているのか、その上で、今後も物価高騰の長期化が見込まれる下、区として、住民福祉の向上を区政運営の中心に据え続けるために、どのような基本姿勢で行政運営を行い、区民生活を下支えしていくのか、認識を伺います。 物価高、格差拡大の下では、必要な支援を必要なときに届ける機動性が問われます。一方で、区政運営には将来負担への備えも必要となります。岸本区政は、区民生活の危機に対し、財政調整基金も含めた財源を活用しながら必要な支援を講じてきたと受け止めています。 区長は、区民生活を守るための財政運営について、基金の役割をどのように位置づけ、これまでの4年間、どのような考え方で活用してきたのか、総括を伺います。 その上で、物価高騰が続く下で、今後も区民生活への支援が求められる中、暮らし優先の観点から財政調整基金を含む財政運営をどのように行っていくのか、あわせて、将来の行政需要にも備えながら、必要なときに必要な支援を実行できる財政の在り方について、区長の基本認識を伺います。 物価上昇がとどまることなく続き、区部の消費者物価指数も前年同月比2%上昇が継続し、2020年比で生鮮食料品は1.32倍、生鮮を除く食料品でも1.26倍に達しています。米やコーヒー豆など特定品目は、うるち米35.3%、コーヒー豆60.6%等、異常な水準の値上がりとなっています。さらに、2026年度の値上げ品目は1,044品目とされています。加えて、都の調査では勤労世帯の実収入が実質で減少するなど、区民の暮らしの耐久力が削られている状況でもあります。内閣府世論調査でも政府への要望は物価対策が突出しており、物価高は国民的課題です。しかし、食、光熱費、家賃の三重苦は区民生活を直撃しており、その対応は待ったなしでもあります。基礎自治体として今何が必要かを見極め、機動的に支援を届けることが求められています。 こうした状況を踏まえ、岸本区長は、今の物価高騰を一時的な局面ではなく、中長期に続く構造的な危機として認識しているのか、伺います。 区民生活における食費、光熱費、家賃等の複合負担の影響を、区政運営上どの程度の深刻さで捉えているのか、臨時、一過性の対策ではなく、継続的な生活防衛策へ移行する必要性があるのではないのか、食、光熱費、家賃の三重苦への緊急対応、恒常的な施策化の検討が求められていると考えますが、基本姿勢を伺います。 物価高騰対策として、23区の多くが国の交付金を活用し、現金給付だけでなく、ギフトカード、商品券、デジタル通貨ポイントなど、区内消費につながる支援を重視していることが示されています。港区では、全区民に1万円相当のポイント、商品券(デジタル通貨の活用)、足立区は全区民1人1万円給付など、支援規模も多様です。杉並区では、キャッシュレスポイント還元やプレミアム商品券、生活応援臨時交付金(非課税、均等割のみ世帯2万円)などを実施しています。 こうした23区の取組の広がりを踏まえ、杉並区として、命と暮らしを守るための低所得世帯への重点支援、地域循環をつくる区内経済、中小事業者支援の両面をどう組み合わせ、杉並区らしい物価高騰対策を発展させていくのか。特に他区で広がる商品券、ポイント等の区内消費につながる支援の恒常的取組との比較も含め、見解を伺います。 物価高騰が長期化する中で、食料品などと並び、区民生活を直撃しているのが電気、ガスなどの光熱費の上昇です。とりわけ、子育て世帯や高齢者世帯、低所得世帯では、光熱費負担が家計を圧迫し、健康や生活の質にも影響を及ぼしかねません。こうした中、岸本区政では、短期的な支援にとどまらず、継続性の観点から、引き上がる光熱費への支援と併せて、住宅の断熱化や再生可能エネルギーの活用を一体に進める姿勢が示されています。これは、物価高騰対策であると同時に、気候危機対策、防災、健康、地域経済にもつながる重要な政策方向だと評価しています。 区長は、この間の区政運営の中で、光熱費高騰から区民生活を守る取組について、どのような問題意識の下に進め、どのような成果を得たと総括しているのか、伺います。 その上で、物価高騰が続く中、今後の区政運営において、区民の光熱費負担を継続的に軽減するために、断熱化の推進と再生可能エネルギーの活用をどのように一体として進めていくのか、今後の展望を伺います。 物価高騰の下での住宅施策について伺います。 物価高騰に加え家賃の値上げが進み、賃貸住宅居住者にとって住まいの確保がこれまで以上に深刻な課題となっています。区民意向調査でも家賃助成や公営住宅への入居を求める声が出され、住まいの困難の解消は区民の切実な願いです。こうした中、岸本区政の下で家賃助成やセーフティネット専用住宅制度に踏み出したことは、重要な前進だと評価しています。その上で、住まいの権利を実効性あるものにすることが求められています。住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台です。住まいが権利であることは国際的にも確認されていることです。物価高騰で生活が深刻化し、住み続けること自体が容易でない区民がいる下で基礎自治体の姿勢が問われています。 岸本区長は、物価高騰と家賃高騰が同時に進む現状を踏まえ、住宅問題に区長としてどのように向き合うのか、住まいは権利との認識を、今後の区政運営の中でどのように具体化し、区民が住み続けられる杉並区をつくっていくのか、基本姿勢を伺います。 前区政は家賃助成を求める声に検討を繰り返すだけで実施に背を向け、また、国のセーフティネット専用住宅制度も活用せずに実績はゼロでした。これに対し、岸本区政の下で低所得の独り親、多子世帯を対象に安定した居住支援に向けた家賃助成や、転居費用助成等の施策が示されたことは、住まいの確保を支える上で重要な前進と受け止めています。また、住宅確保要配慮者のためにセーフティネット専用住宅の取組を促進してきたことは、前区政から取組がほぼ進んでこなかった住宅施策の前向きの転換として高く評価しています。都内では19区が家賃助成などの取組をする中で、杉並区が家賃助成等の制度に踏み出したことは、まだ一歩だったとしても重要な一歩と認識しています。 杉並区は、この家賃助成等の取組についてどのような問題意識の下に進めてきたのか、また、住まいの困難が深刻化する中で、現行制度の到達点と課題をどのように認識しているのか、伺います。 今後について、家賃助成の対象、支援規模、継続性の拡大、セーフティネット専用住宅制度について、来年度の新規実施件数の見通しも含め、大家さんへの支援強化の拡大が求められています。高齢者住宅について、みどりの里の戸数が減少したままである現状を踏まえ、民間小規模住宅の活用も含めた柔軟な確保策を検討すべきと考えます。 これらの課題について、どのような展望を持って施策を発展させていくのか、区長の認識を伺います。 物価高騰が長期化する中で、区民生活を支える小規模事業者や商店街では、売上げの伸び悩みに加え、電気、ガスなど光熱費や家賃等の固定費負担が経営を圧迫しています。商店街は単なる経済活動の場にとどまらず、地域の見守り、防犯・防災など、地域コミュニティーの基盤としても重要な役割を担っています。この点で、区として、区民生活を守る観点から、地域経済、商店街の維持を重要な政策課題として位置づけるべきです。他自治体では、エネルギー価格高騰を受けて、事業者の負担軽減を目的に、事業経費に応じて定額支給するエネルギー価格高騰対策補助金を実施する区もあります。また、賃上げを含めた支援と組み合わせた省エネ・業務改善・賃上げ緊急経済対策助成のような施策も示されています。 区は、物価高騰が続く下で、小規模事業者や商店街の固定費負担(光熱費・事務所家賃・街路灯の設備更新LED化等)への支援について、区政としてどのような問題意識を持っているのか、固定費の継続的負担軽減につながる支援を物価高騰対策として重点的に強化する考えがあるのか、認識を伺います。 物価高騰は、区民の暮らしだけでなく、介護、障害、保育など、区民生活を支える福祉サービスの提供体制にも深刻な影響を与えています。とりわけ、光熱費や食材費、消耗品費などの負担増が経営を圧迫している一方で、制度上、価格転嫁が難しく、人材不足も深刻化しています。こうした状況が続けば、事業所の経営悪化やサービス縮小につながり、最終的に影響を受けるのは区民であることが懸念されます。 他自治体でも、介護、障害、保育などへの支援を物価高騰対策の柱として位置づけ、支援金を支給しており、杉並区も、保育所等や介護サービス事業所への物価高騰緊急対策事業を実施しています。 区は、物価高騰が区内の介護、障害、保育などの福祉サービス提供体制に与える影響について、現状をどのように認識しているのか、伺います。 この間の取組の評価と、今後、物価高騰が長期化する中で、区民に必要なサービスを維持するために、区として事業者支援をどのように強化していくのか、認識を伺います。 次に、国民健康保険制度について伺います。 物価高騰が長期化し、区民生活が深刻な影響を受ける中で、国民健康保険料が追い打ちをかけるような負担増となることはあってはならないと考えます。その一方で、東京都から昨年末に示された来年度の国民健康保険の納付金、保険料水準は、区民負担の観点から看過できない大幅な引上げが想定される内容だったと受け止めています。しかも、単年度の問題ではなく、今後数年にわたってさらなる値上げのレールが敷かれかねない状況となっています。 東京都から提示された来年度の納付金額及び1人当たり保険料水準はどの程度の増加となるのか、また、なぜこれほどの大幅な値上げが生じるのか、制度変更や算定方式等の構造上の仕組みを確認するとともに、再来年度以降の見通しについても確認します。 その上で、区として今回の提示をどう受け止めているのか、保険者として区民が支払い可能な水準と考えているのか、区長の認識を伺います。 来年度の値上げ要因の一つとして、納付金算定に新たに子供に関する納付金が上乗せされることが指摘されています。しかし、もともと国民健康保険は、加入者の所得水準が相対的に低く、保険料負担が重いという構造的課題を抱えています。そうした中で、保険料の支払い自体が困難な被保険者も少なくない国保制度に対し、新たな負担要因を上乗せすることは、制度の持続可能性にも、区民生活にも大きな影響を及ぼしかねないものです。 来年度の納付金増加に占める子供納付金導入の影響を区はどう把握しているのか、その上で、国が制度設計として自治体に負担を押しつけ、被保険者に保険料の上乗せという形で新たな負担を求める現状に対し、区として、また特別区長会として、国に対しどのように意見を伝え、どのような改善を求めてきたのか、今後も含め、区長として毅然とした対応をすべきと考えますが、認識を伺います。 今回の納付金の引上げと保険料の上昇は単なる制度調整ではなく、国民健康保険制度の東京都一本化、さらには保険料水準の統一化へ向けた流れの中で進められていると考えます。その過程で、国と都は、保険料の統一化の障害になるとして、各自治体が行ってきた法定外繰入れの縮減、廃止を求め続けてきました。しかし、物価高騰の中で、区民負担の大幅な増加が現実のものとなるのであれば、自治体として負担軽減策を講じることは当然の責務と考えます。保険料の急激な値上げを少しでも抑えるため、法定外繰入れを継続することについて、区長の認識を伺います。 また、保険料統一化までの数年間は、区民負担が集中する局面になりかねません。そうした中で、国と都の方針に唯々諾々と従うのではなく、区民生活を守る保険者として、国保制度の在り方そのものについて国、都に対し改善を求める姿勢を強く打ち出すべきと考えますが、見解を伺います。 政府は、マイナ保険証への移行を進めていますが、制度変更は区民の受診行動や医療現場の実務に直結する問題です。とりわけ高齢者、障害のある方、慢性疾患のある方、デジタルに不慣れな方などにとって、医療へのアクセスが不安定になることは決してあってはならないと考えます。医療は社会保障の根幹であり、区としては、制度移行の混乱から区民を守る視点が不可欠です。この間、区独自に区内医療機関の状況を把握するための実態調査も行われ、医療現場では受付対応の負担や資格確認のトラブル、患者とのやり取りの増加など、移行に伴う混乱やリスクが現実に存在することが示されています。こうした状況の下で、資格確認書を必要な区民に確実に届けることは、区民の受診権を守る上で極めて重要です。 マイナ保険証への移行に伴う課題について、区長は区内医療機関の調査結果も踏まえ、どのように現状認識しているのか、その上で、混乱や受診控えを生まないために、区として資格確認書の一斉送付を含め、区民が確実に保険診療を受けられる環境を保障することの意義をどのように考えているのか、伺います。 杉並区において、速やかに資格確認書の一斉送付を進めるよう求めるものです。 物価高騰や格差拡大が続く下で、生活困窮は誰にでも起こり得る社会的リスクとなっています。そうした中で生活保護制度は、憲法25条に基づく最後のセーフティーネットであり、行政が守るべき権利として確実に機能させることが不可欠です。岸本区政の下で、生活保護をめぐる運用面では前向きの改善が積み上げられてきたと評価しています。具体的には、制度の周知を進めるためのポスター作成や、申請に必要な書類の入手、手続を区民が行いやすくする取組として、申請書のダウンロード対応が進められました。さらに、扶養照会についても、生活保護申請の妨げにならないよう、本人の意思を尊重し、個別事情に配慮した運用改善が図られてきたことは重要です。 生活保護制度を国民の権利として保障し、申請権を確実に守るという立場から、岸本区政の下で進めてきた周知徹底、申請環境の整備、扶養照会の運用改善等の到達点を区長としてどのように評価しているのか、基本認識を伺います。 あわせて、今後、制度周知のさらなる強化、相談体制の改善など、生活保護が必要なときに、誰でも安心して使える制度となるよう取組を前進させる必要がありますが、認識を伺います。 次に、高齢者補聴器購入費助成について伺います。 高齢期の難聴は、コミュニケーション不全による社会的孤立や認知症、フレイルなどの健康リスクを高め、日常生活の質を大きく損なう重大な課題であると指摘されています。前区政下では、23区の他自治体が補聴器購入費の助成制度を導入、拡充する中で、杉並区では制度化が進んでこなかった経緯がありました。他方、近年では、全国の市区町村でこうした助成制度が増加しており、東京都23区でも多くの区が導入している状況となっていました。 岸本区政の下で、高齢者補聴器購入費助成が新たにスタートし、実施規模が拡大され、区内高齢者などから歓迎の声が寄せられていると承知しています。こうした制度化は、高齢期の生活の質と社会参加を支える重要な前進であり、評価するものです。なお、他自治体では、助成要件の見直しや所得制限の緩和、助成額の拡大、特定医療機関、認定補聴器技能者との連携強化などの工夫を行っている例もあり、杉並区でもさらなる充実が求められています。 この間、高齢者補聴器購入費助成を新設、拡充してきた評価について、区長はどのように受け止めているのか、また、導入後の利用状況や区民からの声をどのように捉えているのか、認識を伺います。 杉並区として、助成額や対象の拡大、補聴器相談医、認定補聴器技能者との連携強化、区民健診などでの聴力検査といった支援体系の充実に向けた今後の方向性について、認識を伺います。 次に、障害者の移動支援事業について伺います。 移動支援は、障害のある方が地域で暮らし続けるための基盤であり、外出や社会参加の機会を保障する重要なサービスです。杉並区では、令和3年度に制度見直しを行い、障害種別による利用制限の改善や、委託料単価の引上げなど、重要な前進が図られたと受け止めています。一方で、その後の物価高騰や人手不足の深刻化により、担い手確保が困難となり、必要な支援が必要なときに届きにくい状況が生じていることが懸念されています。実際に、区が実施した事業者アンケートでも、ヘルパー確保のため報酬単価の引上げが必要と回答した事業者が8割に上るなど、現場の切実な声が示されています。 こうした中で区は、障害当事者や作業所、関係団体などと協議を重ねながら、令和8年度の見直しに向けた検討を進めてきた経緯があります。これは、岸本区政が重視する対話と協働に基づく政策形成の在り方としても重要です。 区長は、移動支援事業をめぐる現状と課題、特に担い手不足や報酬単価の課題をどのように受け止めているのか、認識を伺います。 その上で、令和8年度の制度見直しに向けて、報酬単価の在り方、担い手確保、通所利用を含む運用面の見直しなど、移動支援を必要とする区民が地域で安心して暮らし続けられる支援を確保するために、区としてどのような改善を実現していくのか、基本認識と今後の方針を伺います。 高齢化が進む中で、介護や見守り、日常的な支援など、地域の暮らしを支えるケアの重要性はますます高まっています。一方、介護従事者をはじめ、ケアを担う人たちの介護報酬による賃金水準は低く、自身の疲弊と孤立化、心身の負担を抱え込む実態が広がっていることは、地域の持続可能性に関わる重大な課題です。こうした中で、岸本区政は公共の再生を掲げ、命と暮らしを支えるケアを社会の中心に据える区政運営を進めており、今後、ケアする人を支える、ケアする人をケアする視点を自治体の政策として、さらに推進することが必要だと考えます。このたびの介護サービス事業所等実態調査においても、介護現場の深刻な実態を把握し、対策につなげる上でも重要な調査であると受け止めています。 介護サービス事業所等実態調査の結果を区長としてどのように受け止めているのか、その上で、自治体としてケアする人をケアする取組に踏み出す意義を区長はどのように認識しているのか、伺います。 あわせて、介護人材の確保、定着支援とも一体に、地域のケア基盤を守り強化していくために、どのような施策を重点的に進めるのか、区長の基本方針と展望を伺います。 区役所の職員体制と会計年度任用職員の処遇改善について伺います。 岸本区政の4年間を振り返ると、公共の再生を掲げ、現場を支える職員の皆さんが力を発揮できるよう、職員体制や働き方の改善に取り組んできたことは重要な前進と受け止めています。とりわけ、会計年度任用職員について、報酬の引上げや勤勉手当の支給開始により、年間平均給与額が前年より約72万円増加したこと、また23区初となる生理休暇の有給化で取得者が約4倍となったことは、女性職員が多い非正規公務員の低賃金、不安定さの改善として大きな意義があると評価しています。さらに、再任用上限の撤廃や図書館司書の報酬引上げなど、区政の方向転換を象徴する取組が進んできました。今定例会では、職員の心理的な負担を緩和するために、生理休暇の名称を健康管理休暇とする改正が提案されたことも大きな前進面であると感じています。 区長は、この4年間の職員体制整備と会計年度任用職員の処遇改善の到達点をどのように総括しているのか、その上で、公共の再生を持続可能なものとするため、必要な人員体制の確保、専門職の採用、育成、会計年度任用職員のさらなる処遇改善などについて、区長としてどのように取組を進めていくのか、基本認識を伺います。 ハラスメント防止と働きがいのある職場づくりについて伺います。 区長は、就任時の所信表明で、職員をコストではなく杉並の財産と位置づけ、あらゆるハラスメントのない、安心して能力を発揮できる職場づくりを進めると述べてきました。予算編成方針においても、職員が安心して、自分の能力を十分に発揮できる組織や職場環境をつくることは区民のウェルビーイングの向上にもつながるとしており、非常に重要な視点だと受け止めています。 この間、ハラスメントの外部相談窓口の設置や、職員の働きがいや意欲を数値化するエンゲージメント調査の実施など、従来の区政では踏み込みが弱かった分野で新たな取組が進められていることを評価しています。職員が安心して声を上げられ、組織の風通しを改善し、行政サービスの質の向上につなげる上でも不可欠の取組です。 区長は、エンゲージメント調査や外部相談窓口の設置など、この間の取組をどのように評価しているのか、また、ハラスメントを未然に防止し、早期に対応し、再発を防ぐために、外部相談窓口の活用だけでなく、管理職のマネジメントの改善、組織文化の改革、職員参加による職場改善などを含め、区としてどのようにハラスメントゼロと働きがいのある職場づくりを進めていくのか、具体的方針を伺います。 杉並区では、子どもの権利条例の制定により、子供を権利の主体として尊重し、区政運営の基本に据えるという大きな前進が図られたと評価しています。条例制定までの過程においても、対話や参加を重視し、子供、若者の意見を踏まえながら検討が進められてきたことは、岸本区政の対話と協働の象徴的な成果と考えます。 子どもの権利条例の制定を岸本区政の到達点としてどのように評価しているのか、また、条例を制定して終わりにせず、杉並区政全体に根づかせていくことが重要であり、今後、子供の権利を生かした区政運営をどのように深化させていくのか、区長の基本姿勢を伺います。 子どもの権利条例を実効性あるものにするためには、子供、若者が意見を表明し、それが政策に反映される仕組みを継続的に保障することが不可欠と考えます。子供政策全般において、子供、若者の意見反映をどのように制度化し、実効性を高めていくのか、区長の認識を伺います。 子供の居場所は、遊び、交流、相談、学びの場であり、孤立を防ぎ、子供の育ちを支える基盤となるものです。とりわけ不登校や家庭の困難、孤独、孤立が課題となる中で、居場所の確保は自治体の責務として重要性が増しています。また、子供の居場所は、単に遊べる場所ではなく、子供が安心して過ごし、信頼できる大人とつながり、必要な支援へとつながることのできるセーフティーネットとしての基盤であると考えます。 岸本区政の下で子供の居場所づくりが進められてきたことは評価しています。一方で、地域によって居場所資源に差があること、児童館等の配置、機能に偏在があることは課題と認識しています。 なお、子供の居場所を地域に広げていく上では、既存の区立施設や公共用地の活用だけでは限界があります。地域偏在を解消し、必要な場所に必要な機能を確保するためには、民間施設や民有地の活用、空き店舗、空き家等の地域資源の活用も含め、柔軟な整備手法を検討することが求められると考えます。 子供の居場所の整備について、区長は現状をどのように認識しているのか、また、地域偏在の解消に向けて、児童館等の整備、機能強化をどのような工程で進めるのか、整備方針、目標、スケジュール感を含め、区長の考えを伺います。 あわせて、公共施設の活用や整備にとどまらず、民間施設や民有地も含めた居場所確保の方策を、区としてどのように位置づけ、具体化していくのか、認識を伺います。 教育の負担軽減と教育環境の整備について質問します。 この間、困窮する子育て世帯を支援するため、就学援助制度の拡充を求めてきました。前区政では、国による2013年の生活保護基準引下げを就学援助にも適用し、認定者を大幅に減少させた経緯があります。しかし、当時の生活保護基準引下げについては、最高裁において違法との結論が示されています。また、東京23区においては、12区が引下げ以前の保護基準を就学援助に適用し続け、認定基準の引下げを行っていません。岸本区政の下、2023年に認定基準を引き上げ、対象者を拡大したことは重要な前進であり、評価するものですが、依然として認定基準は2013年以前の水準を下回ったままです。物価高騰が長期化し、子育て世帯の家計が厳しさを増す中で、教育費負担を軽減し、子供の学びを守ることは自治体の重要な責務です。 就学援助制度について、この間の認定基準引上げと対象者拡大をどのように総括しているのか、その上で、今後、認定基準のさらなる拡充、対象費目の見直し、周知の徹底と申請支援などをどのように進め、必要な家庭に確実に届く制度へと高めていくのか、認識を伺います。 また、就学援助の認定基準については、速やかに2013年以前の水準まで回復させることを強く求めますが、認識を伺います。 次に、移動教室・修学旅行費等の負担軽減について伺います。 教育費負担の中でも、修学旅行や移動教室等の費用が高額となり、家庭の経済状況によって子供の体験機会に差が生じかねない課題となっています。前区政の下で、修学旅行費等への補助が廃止された経緯があり、岸本区政の下でも現時点では十分な回復には至っていません。一方で、今年度から移動教室の食費相当分の負担軽減に踏み出したことは評価しています。他自治体では、修学旅行費、校外学習費への補助や無償化を進める例もあり、杉並区としても学びの安心を確かなものにするため、さらなる負担軽減が求められます。 移動教室や修学旅行等に係る保護者負担について現状をどのように認識しているのか、その上で、物価高騰の影響を踏まえ、食材費等の支援にとどまらず、修学旅行費等の負担軽減を進めることを求めますが、認識を伺います。 次に、学校トイレの洋式化について伺います。 学校トイレの洋式化は、子供の尊厳と健康、安心して学べる教育環境の基礎であり、災害時の避難所機能の観点からも重要な整備となります。一方、前区政では、学校トイレの洋式化が極めて遅れ、到達点は23区でも最低水準にとどまっていました。岸本区政の下で、この遅れを取り戻す形で整備が加速していることは、教育環境整備の前進として評価しています。 学校トイレ洋式化の現状とこの間の進捗をどのように受け止めているのか、その上で、未整備校の解消に向けた整備を促進し、23区の水準に追いつき、追い越していく必要があると考えますが、認識を伺います。 教育現場の負担軽減と人材確保について伺います。 教職員の多忙化は、教育の質や子供と向き合う時間を奪い、学校現場の疲弊を招く重大な課題です。教育現場の負担軽減は、教職員の働き方改革にとどまらず、子供の学びを支える基盤整備であり、学校運営を支える人材確保、体制整備が不可欠です。岸本区政の予算編成方針でも、増大、多様化する行政需要に対応するための人員体制の確保が重要視されており、教育分野でも同様に、人的配置を重視した取組を進めることは重要です。 人材確保の観点では、区が2023年度から学校で働きたい方説明会を実施し、2024年度には170名が参加、臨時的任用教員等の採用に30名がつながったとしています。来年度予算でもエデュケーション・アシスタントの増員、区費時間講師の臨時的増員、特別支援教育の人材配置の拡充等、人的配置が拡充するなど、教員の長時間労働や成り手不足が深刻化する中で、区独自の人材確保策が推進されていることを評価しています。 区は、教育現場の負担軽減について、現状と課題をどのように認識しているのか、その上で、教職員だけに負担を集中させないために、学校運営支援人材、専門職配置、外部人材の活用などを含め、教育現場を支える体制をどのように強化し、人材確保、定着を進めていくのか、方針を伺います。 能登半島地震を踏まえ、災害は巨大化、多様化し、自然の凶暴化と社会の脆弱化が同時に進んでおり、避難生活における公衆衛生や人のつながりまで含めて捉える必要があります。 岸本区長は、近年の災害の巨大化、多様化、そして高齢化などによる地域の脆弱性を踏まえ、杉並区の防災上のリスクをどのように認識しているのか、伺います。 特に、発災直後だけでなく、避難生活の長期化、災害関連死を含む課題や深刻性を区としてどのように捉えているのか、区長の認識を伺います。 区長は昨年を振り返り、防災・防犯カタログギフトの申込みが6割を超え、アンケートでも96%が役立つと評価していること、区の公式LINE登録者が2.5倍以上となる4万5,000人を超えたことなどが示されました。また、引き続き、備蓄品の充実や防災施設の強化など、災害時の救援体制の強化に取り組むと述べています。これらの取組が推進されたことは重要です。 岸本区長は、基礎自治体の防災における公助の責務をどのように捉え、区政運営の中で防災をどの位置づけに置いているのか、また、防災施策について、区民の自助、共助に委ねるのではなく、区として責任を持って避難生活まで含めた安全確保を進めるという基本姿勢を区長としてどのように示していくのか、伺います。 能登半島地震では、縦割り行政が大きなネックとなり、災害直後は全庁、全職員で動く体制、復興ニーズに応じて職員配置も変える行政システムが必要と指摘されています。また、コミュニティー防災についても、高齢化が進むことによる限界があり、住民だけでなく、働く人なども含めて支え合うブリッジ型が必要です。さらに、震災救援所は初期に混雑、混乱が予想され、訓練なしには運営が困難との問題が指摘されています。 杉並区は、発災直後の初動対応から避難生活支援まで、縦割りを超えた全庁体制をどのように構築していくのか、また、地域の高齢化を踏まえたブリッジ型コミュニティー防災を杉並区としてどう具体化し、震災救援所運営訓練など実践的訓練をどの水準まで引き上げていくのか、区長の認識を伺います。 防災庁設置準備報告書では、避難生活での人権尊重が初めて明記され、スフィア基準を踏まえた備蓄・設備強化、避難生活環境の抜本改善が明記されています。区としても組立て式個室トイレやスポットクーラーの追加配備を、8年度に集中的に実施する方向が示されている点は重要です。 岸本区長は、避難所運営を命を守るだけでなく、人権と尊厳を守る課題として捉え、スフィア基準も踏まえた避難生活環境の改善を、杉並区としてどの水準で進めていくのか、伺います。 特に、区内65か所ある震災救援所において、個室トイレ等の配備の具体的到達目標(設置数・配置計画)をどう描いているのか、区長の見解を伺います。 区内における安全性に問題のある擁壁について伺います。 昨年、杉並区では擁壁の崩落事故が発生しており、一たび崩落すれば人命に関わる重大事故につながりかねません。とりわけ、老朽化した擁壁や、建築確認以前に設置された擁壁、適切な図面や記録が残っていない擁壁などについては、所有者だけの責任に委ねるのではなく、自治体として区民の命と暮らしを守る防災・安全対策として取り組む必要があります。こうした中、区が擁壁の安全対策工事費助成等の財政的支援を実施する方針を示したことは、崩落事故を繰り返さないための前向きな対策として評価しています。 杉並区での擁壁の安全対策を進める上で、今後どのように所有者への周知、相談体制、点検から改修につなげる仕組みを構築していくのか、認識を伺います。 また、擁壁の安全対策を区として継続的に進めるには、区単独の努力だけでは限界もあります。制度面、財源面も含め、国や東京都に対し、支援拡充や制度整備を求めるべきと考えますが、区の認識を伺います。 前田中区政で進められた区立施設再編整備計画は、計画策定段階での地域への説明や合意形成の努力が不十分で、住民の不信やあつれきを広げたことが大きな問題でした。これに対し、岸本区政では、区立施設マネジメント計画への見直しを通じて、計画策定の初期段階から住民が参加し、対話を重ねながら共に検討する新たなプロセスが実践され、実際に過去の計画とは異なる結論に至ったことも示されています。 区長は、この間取り組んできた区立施設マネジメント計画の見直しについて、計画策定段階からの住民意見の聴取と住民参画に基づく区立施設の検討をどのように評価しているのか、伺います。 地域住民との協議を通じて、合意形成の在り方や情報提供の姿勢がどう変わり、住民の納得と信頼がどのように形成されたと総括しているのか、伺います。 これらの住民参画を一過性の取組にせず、区全体の公共施設政策における標準的な意思決定プロセスとして定着させることが求められますが、今後どのように推進していくのか、伺います。 区長は所信表明で、自治基本条例にのっとり、真の自治のまちを築くと述べ、区立施設は区民全体の財産であり、区民が気軽に利用できることを原則に使用料の検討を行う考えを示しました。公共施設、公共空間は、単なるサービス提供の場ではなく、区民の活動、交流、参画を支える自治の基盤であり、住民が気軽に利用できる使用料とすることは重要な姿勢と受け止めています。この間、現下の物価高騰の状況を踏まえ、使用料引上げは行わず、据え置きにするなど、他自治体とは一線を画す対応をしていることを評価しています。 区長は、区立施設をはじめとする公共空間について、住民自治を支える基盤としてどのように位置づけ、この4年間の区政運営の中でどのような方向性を築いてきたのか、伺います。 その上で、今後、区民の参画と協働をさらに広げていくため、公共施設の運営や利活用をどのように改善し、自治の拠点としての役割を高めていくのか、区長の展望を伺います。 物価高騰が続く中で、子供、若者、高齢者を含め、地域の居場所や活動機会への参加が経済的理由で制約されかねません。こうした状況下で、公共施設の使用料、手数料の負担軽減は、住民自治や地域活動を下支えする観点からも重要な論点です。 区長は、物価高騰の下で、公共施設の使用料、手数料が区民の利用や地域活動に与える影響をどのように認識しているのか、伺います。 その上で、子供、若者、高齢者をはじめ、区民の利用促進を図り、地域の居場所や自治活動の基盤を守るため、使用料、手数料の負担抑制をどのように位置づけ、今後の見直しに反映していくのか、認識を伺います。 次に、都市計画道路について伺います。 東京都が策定する東京における都市計画道路の整備方針は、区民生活に直結する重大な計画です。一方、検討段階の情報や議論の経過、全体スケジュールが区民にも議会にも十分に示されないまま短期間で決まりかねないという問題があります。区長も、都・区市町策定検討会議の取決めにより、区の決定内容の公表が制限される現状を示した上で、方針案公表に合わせて区長自らが区民への説明を行い、パブリックコメント期間中に区内7地域でオープンハウスを行い、区民意見の聴取を実施しました。区長メッセージでは、優先整備路線に選定したからといって直ちに事業着手する考えはなく、必要な情報を分かりやすく示し、対話を重ねてこれからのまちの在り方を一緒に考えると明言しています。 都市計画道路の整備方針策定において、都の情報公表や意思決定の透明性が十分でない現状に対し、区長はどのような問題意識を持ち、都に対してどのような改善を求めてきたのか、認識を伺います。 あわせて、区として、都の制限の有無にかかわらず、区民が判断できる材料を確保するために情報を積極的に公表し、どのような対話の場を保障していくのか。特に仮称デザイン会議などの取組について、住民自治のまちづくりとしてどのように定着させていくのか、区長の基本姿勢を伺います。 杉並区では、区独自指標による効果検証を行う一方で、住民意見や学識経験者から整備前提ではなく失われるものも含め、マイナス面も示して議論をバランスさせるべき、指標づくりから区民を巻き込み、自分たちでつくった指標として共有すべきといった提起がなされています。区長も、道路は効果だけでは決められないとし、仮称デザイン会議においてにぎわい、町並み、コミュニティーなど数値化しにくい地域資源も議論し、魅力を高める取組につなげたいと述べています。さらに、道路整備だけに頼らず、不燃化、避難路確保、消防活動の支援など、今実行できる手だてを組み合わせ、防災性を高めながら地域の魅力を残す方向を示しています。 都市計画道路をめぐる議論において、区長は定量化できないが、区民にとってかけがえのない地域資源や道路整備によって失われ得る地域資源をどのように把握し、どう評価し、意思決定に反映していくべきと考えているのか、基本認識を伺います。 その上で、区が進めてきた仮称デザイン会議や講演会など、地域資源に光を当て、住民が自らまちの将来像を描く取組を区長としてどのように評価しているのか、また、道路整備ありきではない防災まちづくりの具体策をどう組み立てるのか、地域のにぎわい、町並み、コミュニティーを守り育てる取組をどう後押しするのか、認識を伺います。 都市計画道路の区施行路線、都施行路線への対応について伺います。 東京における都市計画道路の整備方針案において、杉並区内では、区施行路線である補助132号線(西荻地域)、補助227号線(高円寺駅北側)に加え、都施行路線である補助133号線(中杉通り延伸)についても優先整備路線として位置づけられています。しかし、これら3路線については、沿線住民をはじめとして、長年にわたり計画の見直しを求める根強い声があり、道路整備によって失われ得る地域資源や、住民生活、商い、町並み、コミュニティーへの影響も含め、丁寧な情報提供と協議が不可欠です。党区議団としても、道路整備ありきではなく、道路計画の見直しも含めて住民との協議を尽くすべきことを一貫して求めてきました。東京都は計画案についてパブリックコメントを実施していますが、寄せられた区民意見が実際に反映される道筋を確保していくことが求められています。 第五次事業化計画案から決定までの今後の手続やスケジュールについて、現時点でどのように把握しているのか、伺います。 補助132号線、補助227号線について、区長は優先整備路線に選定したからといって、直ちに事業着手する考えはないとの立場を示してきましたが、改めて、区としての基本姿勢と住民との協議の進め方を伺います。 都施行路線である補助133号線についても、仮称デザイン会議などの対話の取組が進められている最中であり、拙速な事業化は避けるべきと考えます。区として、都に対し、対話のプロセスを尊重し、地域資源の評価も含めた協議を尽くすよう求めるべきと考えますが、区長の認識と都への対応方針を伺います。 次に、外環道について伺います。 外環道事業は、沿線住民の暮らしや環境、災害リスク、振動等に伴う健康被害の発生など、大きな影響を与える事業であり、区民の不安や関心は極めて高い状況です。この間、工事をめぐるトラブルや事故事例が相次いでいることも重大な問題です。区としても、国の事業であることを理由に受け身となるのではなく、区民の立場に立って情報を集約し、国、事業者の説明責任を果たさせ、必要な働きかけを行う姿勢が求められています。 区は、外環道事業に対する区民の不安や疑問をどのように受け止めているのか、区として情報提供、相談対応、国、事業者への働きかけをどのように行ってきたのか、外環道をめぐる課題について、区民への情報提供を保障し、区民生活を守る自治体として、区が果たすべき役割をどのように強化していくのか、基本姿勢を伺います。 また、この間、地上部分に影響を与えないとした大深度法について、地上への度重なる影響の発生をどのように受け止めているのか、認識を伺います。 次に、善福寺川上流地下調節池整備事業について伺います。 善福寺川流域では、度重なる浸水被害への対応として東京都が善福寺川上流地下調節池を整備する計画を進めています。一方で、工事による騒音、振動、地下水への影響、緑地・公園機能の喪失や代替地の確保などについて、不安の声が近隣住民から根強く寄せられており、都の説明形式や情報公開の在り方への批判もあります。例えば説明形式がオープンハウス中心であり、地域が求める全体説明会や公開の場での議論が十分に行われていないとする指摘もあります。また、住民団体からは、計画案策定の手続そのものが住民意見を十分に反映したものになっていないとして、対話の徹底を求める声も上がっています。こうした状況に鑑み、区としても住民の立場に立ち、都との協議の在り方を住民にとって納得できるよう進めることが求められます。 善福寺川上流地下調節池整備事業について、区は近隣住民が抱えている工事の騒音、振動、地下水への影響、緑地・公園機能の喪失、代替地の確保などへの不安や懸念をどのように受け止めているのか、認識を伺います。 東京都側が行っている説明会、オープンハウスなどの情報提供、住民説明の方式について、住民から寄せられている意見も踏まえ、区としてどのような改善を求めていくのか、また、緑地・公園機能の代替地、樹木、遊具の保全等をどう確保するのか、区として東京都にどのような要求を行っていくのか、区の認識を伺います。 あわせて、これまでの都の説明では神田川流域全体としての費用便益比B/Cが1.41と示されています。一方、住民からは、善福寺川上流地下調節池という当該事業単体でのB/Cを算出し、開示してほしいという強い要望が寄せられています。地域住民の合意形成を支える説明責任を果たすためにも、当該事業単体の費用便益分析を示すことは不可欠です。区として、東京都に対し、善福寺川上流地下調節池について事業単体でのB/C算出の開示を行うよう、明確に求めるべきと考えますが、区の認識を伺います。 次に、気候危機対策について伺います。 地球温暖化に伴う豪雨災害の頻発や猛暑の長期化など、気候危機は深刻さを増しています。2030年度までに温室効果ガス排出量を50%削減(カーボンハーフ)する目標達成は不可避であり、区は区民と共に総力を挙げた取組が求められますが、区長としての基本認識を伺います。 その上で、前区政では計画目標の置き方や実績面で課題もある中、岸本区政の下で取組強化が図られ、前進が始まったと評価しています。区長として、この間の到達点をどのように総括しているのか、伺います。 岸本区政では、気候危機対策の財政投入や区民、事業者支援が大きく強化され、例えば関連決算が2020年度から2024年度にかけて大幅に増加し、太陽光、蓄電池の助成件数も拡大しています。一方で、2030年度までの期限が迫る中、これまでの前進の延長だけで達成できるのか、達成の道筋、区としてのロードマップ(重点分野・加速の方法・区民参加の広げ方)を明確に示す必要があります。 区長は、2030年度までの残り期間をどのように位置づけているのか、あわせて、目標達成に向けて取組を一層加速させるためにどの分野に重点を置き、どのような方策を講じていくのか、基本姿勢を伺います。 区は区内でも最大級の電力使用主体であり、区立施設が調達する電力を2030年度までに再生可能エネルギー100%へ切り替えていくことが、区自身の責任として問われています。区長の再エネ100%化に向けた決意と、具体的な現在の到達と課題、年度ごとの到達目標などの工程を伺います。 あわせて、カーボンハーフを全区民参加の取組にする上で大前提となるのは、分かりやすい情報提供となります。最新のCO2排出量や目標比、家庭、事業者が何をすればどれだけ削減に貢献できるかを見える化し、区民が目標を持って取り組める環境づくりが必要です。 区長は、情報提供、可視化、発信(透明性)の強化を今後どう進めるのか、伺います。 次に、ジェンダー平等・多様性施策、とりわけパートナーシップ制度の拡充について伺います。 杉並区では、パートナーシップ制度の導入により、多様な家族の在り方を尊重し、当事者の尊厳を支える自治体として大きな前進が図られてきたと評価しています。実際に必要とする区民が、安心して利用でき、生活上の不利益を解消できる制度に向けて、対象の在り方や利用場面の拡大、周知の強化など、さらなる前進が求められます。 区長は、パートナーシップ制度を、事実婚を含め、より包摂的で実効性ある制度へ拡充することについてどのような基本認識を持っているのか、伺います。 また、当事者の声やジェンダー平等に関する審議会の答申も踏まえ、制度拡充の検討をどのように進め、条例改正なども含め、いつ頃までに一定の結論を得る考えなのか、区長の見解を伺います。 最後に、平和施策について伺います。 昨年の戦後・被爆80年を振り返り、核兵器の非人道性を世界に訴え続けてきた運動の歴史と記憶を今後も次世代へ継承することは自治体としての重要な責務です。とりわけ杉並区は、原水爆禁止運動発祥の地として、平和の取組を積み上げてきた歴史を持ちます。この価値を単なる記念にとどめず、未来につながる教育、継承、発信へと発展させることが求められます。 区長は、原水爆禁止運動発祥の地である杉並区の歴史をどのように位置づけ、どのような事業、教育、発信を通じて継承と普及を進めてきたのか、認識を伺います。 あわせて、若い世代が自分事として平和を考える機会の確保が重要です。学校教育や社会教育、区民参加の取組の強化について、区長の認識を伺います。 以上、再質問を留保し、代表質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
日本共産党杉並区議団を代表しての山田耕平議員の御質問にお答えします。 初めに、対話の区政に関する御質問ですが、私が就任して以来、対話の区政を掲げ、事業や計画の検討段階から区民と情報を共有し、意見を丁寧に伺うという、これまでの区政とは異なるアプローチで取組を進めてまいりました。対話形式としましても、「聴っくオフ・ミーティング」をはじめとした各種ワークショップや意見交換会、オープンハウスなど、様々な手法を採用しながら取組を重ねていった結果、これまでの対話の実績は44事業、実施回数468回、参加者の延べ人数は約1万8,000人に上ります。また、実施した所管課数も延べ41課に広がり、全庁的に定着、浸透しつつあります。 また、こうしたアプローチに基づく成果として、例えば区立施設マネジメント計画では、検討段階から住民参加を得て活用案を決定したほか、子どもの居場所づくり基本方針では、当事者との意見交換を踏まえ策定するなど、複数の取組で着実に成果が現れております。 次に、議員から対話の見える化に関する御質問をいただきました。 私は、区民からいただいた御意見がどのように検討され、政策に反映されたのかについて見える化することは、区民の区政参加を促す上で大変重要であると認識しています。これまでも各事業における対話の取組の結果や成果について、検討のまとめや報告書だけでなく、動画配信等により対話の現場の雰囲気を臨場感を持って分かりやすく発信してまいりました。また、すぎなみボイスでは、区のテーマに応じた意見やアイデアを参加者に投稿していただき、その場で皆さんが共有していくといった取組の実践も重ねてきました。こうした事例を今後も積み重ね、対話のプロセスや経緯を地域の皆さんにお伝えしていくことが、さらなる区政参画の動機につながると考えています。 以上の取組に加えて、今後、対話の取組を深化させていくためには、幅広い世代の区民や様々な分野で活躍されている方など、多様な担い手が区政に参画していただくことも重要な点であると考えています。このため、デジタルツールの効果的な活用も視野に、各部各課の職員が地域の担い手の皆さんとコミュニケーションを深められる体制づくりや、区政の情報を区民の皆さんと共有していける仕組みづくりをさらに進めていく考えです。 次に、情報公開についての御質問にお答えします。 私はこの間、対話の区政の目的は、区民一人一人が区政を自らのものと感じることができる住民自治の実現にあると申し上げてきました。情報公開は、その対話の区政において、区民が区政を知るという最初のステップに必要不可欠な要素であり、すなわち、住民自治の実現を到達点に見据える極めて重要な取組です。区では、これまで庁内に情報の原則公開の徹底を通知し、情報の公表及び提供に関する方針を策定するとともに、意思形成過程の透明性を高める取組として、附属機関の議事録公開の迅速化や、予算編成過程の公表内容の充実などに取り組んでまいりました。また、区政情報を分かりやすく提供する一環として、区ホームページ上にすぎなみデータラウンジを設け、様々な情報をダッシュボードでお示ししているところです。 このように着実に成果を重ねてきた一方で、対話の区政をさらに次のステージに進めるためには、さらにバージョンアップしていく必要があるという思いも抱いております。昨今、急速に進化を遂げているICTやAIを活用してより効率的かつ効果的に情報を処理、提供できる仕組みをつくれないかなど研究を進め、たゆまぬ改善に努めてまいる考えです。 次に、対話の区政の推進による住民参画の変化や、住民自治の今後の展望に関するお尋ねにお答えします。 私が就任する以前は、主に区が取組案を作成した後、区民の皆さんに意見を伺い決定していましたが、就任してからは、取組案の検討段階から区民の皆さんと課題を共有し、取組案の決定まで意見交換を図りながら進めてまいりました。これらのプロセスを通じて、多くの区民の納得感を得ながら大まかな合意形成をすることができているほか、参加者が対話を通じて地域課題を自分事として捉え、区政への理解や関心を深めることができたとの声を多くいただくなど、信頼関係の構築にもつながっており、住民自治の区政を推進する上で大きな手応えを感じております。 今後、こうした住民自治のまちづくりをさらに推進していくためには、対話の前提となる区政情報を分かりやすく発信することはもとより、事業の設計段階から区政に参画していただくための対話のプロセスを共有し、多様な地域の担い手の参画を促すことで、より強固な信頼関係を構築していくことが必要です。そのためには、これまで培ってきた対話の場づくりに関する職員間のノウハウを共有するとともに、各種施策が相互に影響し合っているという認識を持ち、庁内横断的に連携していくための仕組みづくりも大切であると考えています。今後も対話の取組をさらに深化させ、住民参画と協働を前提とした行政運営を組織文化として定着させていくことで、住民自治のまちづくりを着実に広げてまいります。 次に、物価高騰対策に関する一連の御質問にお答えします。 現在の物価高騰は一時的な現象ではなく、円安の進行等に伴う輸入品価格の上昇や人手不足による人件費増といった構造的な要因が重なって生じたものであり、今後も中長期的にその影響が続くものと想定しています。こうした状況を根本的に解決するには、物価上昇を上回る賃金の確保や、それを可能にする業務のIT化や設備投資による生産性向上、健全な取引構造の構築など、産業構造全体の見直しが不可欠です。こうした点から物価高騰への本質的な対応は、一義的には国や広域自治体が取り組むべきであると、区ではこれまでも申し上げてまいりました。 現下の区民生活に目を向けると、長引く物価高騰により、食費、光熱費、家賃等の負担が同時に増加し、特に生活基盤が脆弱な方々に深刻な影響を与えているものと受け止めています。区では、こうした区民生活や地域経済に与える影響を重く受け止め、これまで国や都の交付金を活用し、低所得者世帯への臨時給付金をはじめとする物価高騰対策を機動的に実施してまいりました。今後も引き続き、国や都の動向を十分踏まえつつ、経済社会状況や区民生活の実態等を注視し、必要な対策を実施できるよう、財源の確保に努めながら取り組んでまいります。 次に、財政調整基金の役割や財政運営に関する御質問にお答えします。 財政調整基金については、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に示しているように、大規模災害や経済事情の著しい変動への備えとして極めて重要な財源であると認識しております。一方で、非常時の局面では、コロナ禍において活用したように、一定の残高を維持しながら、ためらうことなく区民生活を支える取組の財源として活用していくべきものと捉えております。また、物価高騰対策においても、本年1月の区議会臨時会で御提案したとおり、国の交付金に加えて、自主財源である財政調整基金の活用を図ったところでございます。 財政調整基金の残高目標につきましては、来年度の計画改定の際に改めて検討する予定としていますが、今後も歳入歳出の状況を見極めながら、積めるときにはしっかりと積み増しを行うとともに、非常時における区民生活等を支える取組の財源としても適切に活用してまいる考えです。 次に、低所得世帯への支援と中小事業者への支援をどう組み合わせるのかとのお尋ねにお答えします。 区では、先月の臨時会において御承認いただきました補正予算におきまして、国の重点支援地方交付金を活用した物価高騰対策を盛り込み、現在、実施に向けた準備をしているところです。物価高騰対策の検討に当たっては、福祉政策としての低所得者支援、消費喚起による地域経済の活性化、そして区内消費を通じた区内事業者支援の3つをバランスよく組み合わせることが重要であると考えています。 今回は、生活者支援の取組として、物価高騰の影響を大きく受ける低所得者世帯への支援を重視しつつ、可能な限り幅広く区民の皆様に行き届く支援とすることを念頭に、住民税非課税世帯等への2万円給付や、全区民向けにキャッシュレスポイント還元事業等を実施すると同時に、事業者支援の取組として、一部の介護保険事業者並びに保育所等への食材料費、光熱費等の物価高騰相当分の給付などを実施したものです。また、今回のキャッシュポイント還元事業や紙のプレミアム商品券事業は、区内中小店舗が対象であり、議員御指摘の区内消費につながる支援にも寄与するものです。 区としましては、今般の物価高騰対策を確実かつ迅速に進めるとともに、今後も他区の取組の実績やその効果等を参考にしながら、どのような支援が区内経済の持続的な活性化につながっているかを多角的に検討し、取り組んでまいります。 次に、光熱費高騰から区民生活を守る取組に関する御質問にお答えします。 区では、これまで光熱費の高騰による家計への影響を重く受け止め、生活の下支えになるための支援に取り組んでまいりました。具体的には、物価高騰の影響を強く受けている住民税非課税世帯等に対し、国の重点支援地方交付金を活用した現金給付を継続的に行ってまいりました。また、昨年度は省エネ家電買換促進助成により、エアコンや冷蔵庫の省エネ機器への更新を支援し、家庭の光熱費負担の軽減と温室効果ガス削減を図ってきたところであり、光熱費の増加に対する生活者支援として一定の成果が得られたものと認識しています。今後もこれまで進めてきた区民や事業者等に向けて、断熱等の省エネルギーや再生可能エネルギーの導入に関する各種助成事業に加え、すぎなみエコチャレンジや講座、ワークショップなどの普及啓発を継続的に実施し、区内において断熱化と再生可能エネルギーの導入を一体的に推進することで、これらの取組が家計を支え、暮らしの質を高めるという認識を広めていきたいと考えています。 次に、住宅問題に関する基本姿勢についてお答えします。 私はこれまでも住まいは権利と申し上げてきましたが、住まいは生活の基盤であり、誰もが安定した住まいを確保することができる環境を整えることは最優先で取り組むべき課題であると認識し、住宅政策を精力的に進めてきたところです。家賃の高騰は生活全体の困窮化に直結するものであり、特に高齢者、子育て世帯、非正規雇用者への影響が多いと考えておりますが、現状では、公営住宅に入居を希望する方全てが入居できる状況にはなく、低額所得者をはじめとした住宅確保要配慮者の支援が課題となっています。こうした課題認識の下、区民が安心して住み続けられる杉並区を実現するため、住宅確保要配慮者への支援、民間ストックの有効活用によるセーフティネット専用住宅の確保、家賃助成や転居費用助成、空き家の利活用などの取組を総合的に進めてまいりました。引き続き、安定した住まいの確保を区の重要な政策課題の一つに位置づけ、取り組んでまいります。 次に、住宅施策に関わる現行制度の到達点と課題についてお答えします。 まず、家賃助成制度は、賃貸住宅の家賃の一部を助成するとともに、生活する上でお困り事があれば必要な行政サービスにつなげ、解決を図る仕組みです。今年度から独り親、多子世帯を対象に開始してまいりましたが、対象者からはこの助成により、教育費や食費にゆとりが持てたとの声をいただいております。一方で、運用を通じて、子育て世帯は、子供の学区域等を重要視している傾向にあることなど、課題が分かりましたので、実情に沿った制度に見直しを行ってまいりたいと考えております。 次に、転居費用助成制度ですが、転居費用が準備できないことで家賃負担の軽減や住環境の改善ができない低所得者の支援であり、利用者からは、この制度を利用して生活を立て直すことができたといった声をいただいております。今後ともこの制度を必要としている方に支援が届くよう、本庁舎1階ロビーや区民課の待合スペースに設置されているデジタルサイネージを活用して案内するなど、さらなる周知に努めてまいります。 また、セーフティネット専用住宅制度ですが、実質負担の少ない家賃で住むことができ、最近では、募集開始日に複数世帯からの入居希望があるなど、人気のある制度となっています。特に高齢者単身世帯からのお問合せが多い状況であり、高齢者単身世帯の増加が見込まれる中、その受皿となるセーフティネット専用住宅の登録戸数が増えるよう、引き続き取り組んでいくことが重要だと認識しています。 次に、今後の住宅施策についてお答えします。 家賃助成につきましては、今年度から区営住宅の入居者公募に落選した独り親世帯、多子世帯を対象にスタートしたものです。対象者等の拡大についてのお話もありましたが、運用する中で幾つかの子育て世帯特有の課題が見えてきたところであり、まずは本制度の見直しを行い、支援が必要な方に届くよう改善してまいります。 また、セーフティネット専用住宅の来年度の新規登録戸数の見通しですが、不動産関係団体の協力を得ながら、大家さんとの協議の場を増やし、事情を聞き取り、有効な手だてを検討し、目標の20戸を目指してまいります。 次に、みどりの里の戸数ですが、残念ながら2016年の天沼みどりの里の契約満了に伴う廃止により減少しましたが、その他の賃貸しているみどりの里につきましては、大家さんとの交渉により借り上げを継続しております。現在、みどりの里の増設は予定しておりませんが、今後ともみどりの里については、戸数の維持に努めるとともに、高齢者も入居可能なセーフティネット専用住宅の新規実施件数が増えるよう取り組んでまいります。 次に、事業者や商店街への固定費負担への支援についてのお尋ねにお答えします。 長引くエネルギー価格を含め、物価高騰による影響が続く中、特に個店を含む小規模事業者において価格転嫁が遅れている傾向にあり、議員御指摘のように、地域コミュニティーの基盤となっている事業者に対する支援は重要と考えております。こうした観点から区では、商店街の街路灯や防犯カメラの電気料など、区民の安全・安心にも資するものに関しましては、事業者の負担が可能な限り少なくなるよう支援を行っているところであり、今後も継続して取組を進めてまいります。一方、事業者の状況は様々である中、特定の固定費を全ての事業者に支援することは課題があるものと認識しております。このため、区としては引き続き物価高の影響を注視しながら、まずは実質的な固定費の軽減につながる省エネ・再エネ設備の投資支援など、中長期的な視点に立った対策に力を入れてまいりたいと考えております。 次に、介護、障害、保育等の福祉サービス提供事業所に対する物価高騰に関する御質問にお答えします。 介護、障害、保育等の事業所運営に係る基礎的な経費は、国の基準で定められており、原則として利用者に費用転嫁することができない仕組みとなっていることから、今般の食材料費、光熱費、燃料費等の継続的な高騰が事業所運営において大きな負担となっているものと認識しております。そのため、この間、地方創生臨時交付金等を活用し、光熱費や食材料費の負担増に対応するための運営支援を実施してきており、厳しい経営環境の中にある事業所の事業継続の下支えとして一定の成果があったものと考えております。今後につきましても、物価高騰の長期化も見据え、引き続き、国や都の動向を注視しながら、区としての必要な支援を適時適切に検討してまいります。 次に、国民健康保険に関する一連のお尋ねにお答えします。 まず、東京都への納付金は、前年度比で5億9,600万円余の増であり、1人当たりの平均保険料は年額1万45円の増と試算しております。増要因としては、医療分についてはほぼ横ばいである一方、後期高齢者支援金分と介護保険納付金分の漸増に加え、子ども・子育て支援金分が新設されたことが挙げられます。再来年度以降については、少子高齢化への対応が求められる状況が続く中、社会保障費の一定程度の増は避け難いものと思われます。区としましては、今回、医療分の増がほぼ抑えられたことは評価する一方、被保険者の負担が増していることは課題として認識しているところでございます。 次に、子ども・子育て支援金分についてのお尋ねにお答えします。 区では、都が標準保険料の適用を求めてきたことに対して、23区統一保険料を用いることで、1人当たり平均で500円程度の負担軽減を行い、年額平均4,200円余の賦課としたところでございます。また、国に対しては、引き続き国民健康保険料全体として、保険者へのさらなる財政支援と被保険者の保険料負担軽減策の拡充を求めてまいる考えです。 次に、法定外繰入金等についてのお尋ねにお答えします。 区では、国民健康保険料の値上げが続く中で、一定程度の法定外繰入金の活用は必要なものとの認識に立ち、この活用により、都の示す標準保険料と比べて、所得割で1.05%、均等割で5,400円余の負担軽減を行っているところです。なお、都内自治体が被保険者の負担軽減のために法定外繰入金の活用を余儀なくされる背景には、国による財政調整や補助金が地方に厚く、都及び都内自治体に薄いことが一因とも考えられ、このことについては、国に対して働きかけを行うよう、引き続き都に対して求めてまいる考えです。 次に、マイナ保険証についてのお尋ねにお答えします。 区内の医療機関においては、カード読み取り機の不具合等の軽微なトラブルは一定程度発生しているものの、一旦10割負担を求められる等の被保険者の直接的な不利益につながるケースは限定的なものと認識しております。また、マイナ保険証と資格確認書の2本立ての仕組みについては、昨年12月に被用者保険についても移行を終え、後期高齢者を除く全区民、国民に共通のものとなりました。 お尋ねにあった資格確認書の一斉送付については、以上の状況に加え、被用者保険の方との公平性の担保や、他自治体及び後期高齢者医療制度とのバランス等の課題がございますので、引き続き慎重に検討を行っていきます。 その上で、さきの区議会臨時会においては、このことについて陳情が採択され、あわせて、マイナ保険証に係る不安、懸念なども多々お伺いしているところでございますので、区民が安心して医療機関等を受診できる環境づくりに向け、周知、広報等に努めてまいります。 次に、生活保護制度に関する一連の御質問にお答えします。 私は、区長就任以来、生活保護を利用しやすい環境に整えていく必要があると強く主張してきました。その第一歩として、扶養照会の手法を変更しました。これまで一括で行われていた経済的な援助を求める照会と、精神的な援助を求める照会は、生活保護申請における大きなハードルとなっていると考えられました。そこで、これらを分けて実施することで、保護申請により結びつきやすい照会方法に改善しました。また、新たに啓発用のポスターやポストカードを作成するなど、生活に困窮したときには、ためらうことなく福祉事務所に相談するよう呼びかけを行うとともに、申請書類を区公式ホームページからダウンロードできるようにするなど、申請環境の整備にも取り組んできました。窓口等における生活相談の件数が、令和6年度、前年度比8%増の7,515件となったことはその証左と考えており、生活にお困りの方の掘り起こしが一定程度できたと考えております。 次に、今後の制度周知等についてのお尋ねがございました。 私は、最後のセーフティーネットである生活保護制度を適切に運用していくために、非正規労働等により生活に困窮する若年層や、社会的困難を抱える女性に対する制度の周知に力を入れていくとともに、福祉事務所内においても、研修等を通じて職員の傾聴力を高めるなど、相談者に対してきめ細やかに寄り添えるよう、体制の整備に努めてまいります。 いずれにしましても、生活保護制度を必要なときに区民誰もが利用できるよう、その運用に力を尽くしてまいる所存です。 次に、高齢者の補聴器購入費助成につきましては、区が当初想定した以上の助成実績となっており、聴力が低下した高齢者のよりよいコミュニケーションの促進等に寄与しているものと受け止めています。また、昨年度実施した補聴器販売店に対するアンケート調査を通じて、補聴器を使用している区民の声を把握し、会話への参加や外出にためらいがなくなったなど、総じて生活の質の向上が図られていることを確認しました。こうした助成事業について、これまでの助成実績や他区の事業内容等を踏まえ、本年4月から助成限度額を現在の1.5倍相当に引き上げるとともに、利用から5年後の再申請を可能とするなどの見直しを行い、より一層の購入支援を図る考えであり、詳細は、本定例会の所管委員会で御報告をさせていただきたいと存じます。 なお、区としましては、引き続き、補聴器相談医や認定補聴器技能者との連携に努めるとともに、聴力検査に係る国の検討状況を注視してまいります。 次に、移動支援事業についてのお尋ねにお答えします。 移動支援事業の現状と課題についての認識でございますが、現行の利用要件においては、身体状況や生活環境の変化により、実際には移動に困難を抱えているにもかかわらず、支援につながりにくいケースがあること、また、人材不足や物価上昇の中、ガイドヘルパーの確保が難しい状況が続いていることなどについて、障害者の日常生活の質の向上を一層図っていくためには、見直しが必要であると認識しています。 今年度、区は、このような認識の下、移動支援事業を必要な方がより使いやすく、また、事業の継続性について、より確かなものとするために、障害当事者や事業者等とのワークショップなどによる対話を重ね、事業の見直しについて検討を進めてまいりました。その結果、令和8年度からは、身体障害者や障害者通所施設の利用要件を見直すとともに、国の居宅介護サービス等の金額を参考として、報酬単価を引き上げることといたしました。あわせて、担い手のさらなる確保と定着を図るため、ガイドヘルパーの資格取得支援や受講料助成、事業者の受託要件の緩和などについても取り組んでまいります。 次に、介護サービス事業所等実態調査の結果等を踏まえた支援策等に関する御質問ですが、昨年実施した実態調査結果の分析を進める中で、サービスの種別にかかわらず、全体として介護人材の充足は厳しい状況にあるとともに、人材確保について区に望むことは、家賃補助や住居特別手当による支援と採用・募集経費の支援が圧倒的に多い状況が確認できたことなどから、区独自に介護職員・介護支援専門員居住支援補助及び介護人材採用活動経費補助等を実施することとし、当初予算案に所要経費を計上したものです。今後も区内介護サービス事業所等の実態把握に努めながら、区が実施すべき支援策を適時適切に判断し、ケアする人をケアする視点を大切にし、地域のケア基盤の充実強化を図ってまいりたいと存じます。 次に、職員の体制整備と会計年度任用職員の処遇改善に関する御質問にお答えします。 私はこの4年をかけて、区政運営において大きな役割を果たしている会計年度任用職員の処遇改善に取り組んでまいりました。子育てや介護をはじめとする休暇制度を常勤同様に改めることや、優秀な人材確保につながるよう、報酬体系の全面的な見直しを行うとともに、この4月には、これまで最大5回までとしていた再度任用の上限回数の撤廃を行います。こうした取組によって、全ての会計年度任用職員がより安心して力を発揮できる環境が整えられていくものと考えております。また、職員体制整備の面では、本年11月に予定される児童相談所の開設に向け、福祉職や心理職などの専門人材の確保を着実に図ってまいりました。 社会全体の雇用情勢が年々厳しさを増す中、こうした常勤、会計年度任用職員を含めた区職員全体の体制整備は、住民自治の深化を目指す公共の再生のために、必要不可欠であると考えております。今後も職員と共に選ばれ続ける組織づくり、区役所づくりに向けた取組を推進してまいりたいと考えているところです。 次に、職員のエンゲージメント向上の取組やハラスメント防止に関する御質問にお答えします。 私が就任直後に行ったハラスメントゼロ宣言は、職員の働きやすさや風通しのよい職場づくりを首長自らが内外に発信するという意味で、とても重要な意義があったと思っています。また、この取組の延長線上に今年度行っているハラスメント外部相談窓口の開設や、エンゲージメント向上に向けたプロジェクトの立ち上げが位置づけられているものと捉えています。特にエンゲージメント向上に向けたプロジェクトは、区が長い間培ってきた組織文化や職場風土を変えていこうとする取組であり、一朝一夕には達成し得ない息の長い取組になるものと考えております。 その過程では、職員参加による職場の改善に向けたボトムアップ型の提案とともに、マネジメント層自身が組織のエンゲージメント向上に関する議論を活発に行い、よい組織をつくっていこうという意識を絶えずアップデートしていくことが必要ですし、こうした様々な取組を通じてエンゲージメントが向上し、働きやすい職場環境となっていくことは、ハラスメントの未然防止にもつながっていくものと考えております。ハラスメントのない職場づくりを含め、私を含めたマネジメント層の間で意見を交わしながら、全庁的かつ継続的な取組として進めてまいります。 次に、子どもの権利条例に関する御質問にお答えします。 区では、基本構想に掲げる子ども分野の将来像「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」を目指し、子供の権利を尊重し、育ちを支える環境の整備充実に取り組んできました。こうした中で、基礎自治体として、こども基本法の趣旨を踏まえながら、子供の権利の保障に関する施策を主体的に実施していくため、杉並区子どもの権利に関する条例を制定したことは、大変意義のあることだと考えております。 区では、これまで子供の権利について理解を深めるため、区内全小中高等学校に向けたリーフレットの配布、子どもワークショップの開催、子どもの権利相談・救済窓口の設置など、条例に基づく普及啓発や支援等に取り組んでまいりました。今後は、これまで実施してきた子どもワークショップに加え、対面の場で意見を言いにくい子供も参加しやすいよう、非対面での意見聴取を導入するなど、年齢や状況に応じた多様な方法により、子供や若者の声を丁寧に受け止めていきます。そして寄せられた子供の意見が、子供に関する施策を検討する中でどのように考慮されたか分かりやすく示し、意見が生かされていることを実感できるよう取り組んでまいります。あわせて、今年度作成した子どもの意見聴取に関する手引などを活用し、様々な部署で子供の意見聴取等に取り組むことで、条例に基づく様々な取組を推進し、子供の意見表明の機会を確保する組織文化を醸成してまいります。 次に、子供の居場所づくりに関する現状の認識と、児童館等の整備等の進め方についての御質問にお答えします。 まず、杉並区子どもの居場所づくり基本方針の策定に当たって実施した子供の意見聴取では、子供の居場所は個性や成長段階により多様であること、居場所がないと感じる子供が一定数いることなどが分かりました。また、異なる年代の子供が日常的に交流できる場などが児童館のない地域では十分ではないことを課題として認識しております。これらを踏まえ、放課後等居場所事業の拡充や、集会施設等の既存地域資源の活用などを図り、子供が選択可能な多様な居場所づくりを進めてまいる考えです。 次に、児童館等の整備、機能強化につきましては、今後、新たに児童館を整備する方針を示したほか、令和9年度までに、福祉的課題への対応力など、児童館が持つ機能の強化を順次図ってまいります。なお、新たな児童館の整備は、ほかの区立施設との併設や複合化を前提としており、明確な時期はお示しできませんが、小学校の改築や既存区有施設の転用なども視野に入れ、着実に実現へ向け取り組んでまいります。 次に、民間施設や民有地を含めた子供の居場所確保の方策に関する御質問にお答えします。 子どもの居場所づくり基本方針では、地域の多様な担い手による居場所を子供が選択できる居場所の一つと位置づけ、児童館を事務局として、運営への協力、助言を行うことに加え、地域の居場所間の連携を促進し、子供が必要なときに適切な居場所や関係機関につなげることができる子どもの居場所ネットワークを令和9年度を目途に構築する考えです。 なお、新たな児童館の整備に当たっては、持続可能な行財政運営の観点から、民有地を取得する手法ではなく、先ほど御答弁したとおり、区立施設との併設や複合化を前提としております。また、民間施設を借り上げ、活用する場合には、契約更新の不確実性など、将来にわたる安定的な運営の確保に課題が生じることから、慎重な検討が必要であると認識しておりますが、児童館がない地域における課題を踏まえ、議員御指摘の手法についても、改めて課題を整理し、今後の検討につなげてまいります。 次に、防災に関する御質問にお答えします。 まず、杉並区の防災上のリスクについてのお尋ねですが、杉並区は木造住宅が密集する地域を多く抱えており、首都直下地震発生時には、建物倒壊や火災の同時発生による甚大な被害が想定されております。加えて、区民の高齢化や単身世帯の増加、要配慮者の増加といった社会構造の変化は、地域防災を考える上で大きな課題であります。また、避難生活が長期化した場合において、心身の健康状態の悪化等により、災害関連死に至るおそれがあることについては重く受け止めるべき課題であると認識しております。このため、区では、震災救援所における生活環境の改善や、福祉避難所の確保、在宅避難者への支援体制の構築など、避難生活の長期化を見据えた取組を重要な防災課題として位置づけてまいりました。今後とも、災害の巨大化、多様化という現実をしっかり見据えつつ、実効性のある防災・減災対策に取り組んでまいります。 次に、防災対策に関する公助の責務に関するお尋ねですが、基礎自治体における防災の役割については、区民の生命と財産を守るという自治体の根幹的な責務に直結するものであり、公助が果たすべき責任は極めて重いものと認識しています。そのため、区では、防災対策を区政運営全体に関わる重要課題の一つとして位置づけ、防災備蓄品の拡充にとどまらず、住宅の耐震化、不燃化の促進、狭隘道路の拡幅整備、木造住宅密集地域対策など、平時からの備えを区の責任において着実に進めているところです。 また、発災時に区がなすべきことは、発災直後の救命、救助にとどまらず、その後の避難生活の安心・安全までを含めて対応する必要がありますので、震災救援所における生活環境の改善や、福祉避難所の確保、在宅避難者への支援などについても、区として主体的に取り組むべき重要な課題であると考えています。今後とも区民に対して、自助、共助の備えを呼びかけつつ、御指摘の公助の役割の重要性を踏まえ、区として責任を持って、平時における防災・減災の取組や、発災から避難生活の長期化に至るまでを視野に入れた切れ目のない対策を進めてまいります。 次に、災害時の全庁体制に関するお尋ねですが、区では、これまで発災時には災害対策本部を中心に、被災者の救援、救護や瓦礫処理対応等に全庁を挙げて対応を行う体制を整備してまいりました。今後はこの体制が有事の際に速やかに立ち上がり、機能するよう、図上訓練やマニュアルの充実等に取り組んでまいります。 また、ブリッジ型コミュニティー防災の考え方は、地域防災を考える上で重要であると考えており、これまでも、町会・自治会や震災救援所運営連絡会だけでなく、福祉団体、学校、ボランティア団体、民間企業など様々な団体と防災協定を締結し、訓練も実施してきたところです。引き続き、平時から、さらに幅広い世代や関係団体間で顔の見える関係を築くとともに、過去の被災地で生じた課題を参考にしたより実践的な訓練を繰り返し行うことで、発災時の速やかかつスムーズな災害対応につなげていきたいと考えております。 次に、避難所生活の環境改善に関するお尋ねですが、区といたしましても、震災救援所を、被災された方一人一人の人権と尊厳が守られる場所として運営していくことが重要であると考えています。 避難所の生活環境改善についての水準や工程については、国や東京都が示すガイドラインやスフィア基準の考え方を尊重しながらも、限られた予算の中で優先順位を見極めつつ、現実的かつ実効性のある改善を着実に進めていく考えでございます。また、新たなトイレ対策として実施する震災救援所における個室トイレの配備につきましては、1か所につき2台ずつ、合計130台を配備する予定です。当初、令和7年度から4年間で配備を計画していましたが、令和8年度までに前倒しで完了させるとともに、収便袋の追加備蓄など、引き続き震災救援所におけるトイレ対策の充実を図ってまいります。 次に、擁壁に関する御質問にお答えします。 所有者自らが行う適切な維持管理を支援し、擁壁の安全性の向上を図ることを目的として、昨年12月24日より擁壁アドバイザー派遣事業を開始し、区民が所有する擁壁の劣化状況や改善について専門家に相談できる仕組みを構築したところです。また、安全性に問題がある擁壁の早期解消や改善に向け、来年度より新たに擁壁の安全対策工事等の助成制度を開始する予定です。助成制度につきましては、広報や区ホームページ、町会を通じた回覧等により区民への周知に努めるとともに、区が把握する安全性に問題がある擁壁については、所有者に個別に助成制度を案内しながら、助言や指導を行い、早期の解消や改善に努めてまいります。 また、通学路及び避難路沿道の擁壁の調査を来年度に予定しており、調査で実態を把握した上で、改善が必要な擁壁の所有者に対しても助成制度を案内するなど、必要な働きかけを行い、擁壁の安全対策を進めてまいります。 次に、国や東京都に対し、支援拡充や制度整備を求めるべきとの御指摘がありました。 今回の擁壁倒壊事故は、区内で起きた事故であり、大変重く受け止めているところですが、高度経済成長期に造られた擁壁など、古い規制で造られた擁壁は全国に多く残っており、その安全性が全国的な課題となっていると認識しております。地元自治体のみならず、国や都道府県が連携して対策を進めることが必要と考えており、先般、全国市長会を通じて、安全対策のための法規制等の制度拡充や、財政的な支援を国に要望したところです。また、今後、東京都へも既存擁壁に関する条例の規定等の拡充や、既存擁壁の造り替えについても補助金の対象にすることなど、制度整備や財政的な支援の拡充を要求してまいる考えです。 次に、区立施設マネジメント計画についてのお尋ねがございました。 令和6年に策定した区立施設マネジメント計画では、区民の意見をこれまで以上に計画案へ反映させるため、ワークショップ等で議論を重ねながら、計画案を策定するプロセスに見直すとともに、ワークショップニュースなどを通じて検討経過を広く区民に情報提供するようにしたことで、計画案の理解が深まっていると考えております。また、見直し後のプロセスでは、区民の思いやアイデアが計画案に反映されることで、区民の納得感や区への信頼感の向上につながっているほか、区民の主体性やオーナーシップが生まれるなど、住民自治の実践の場になっていることを評価してございます。今後もこうした取組を継続して積み重ねることで、対話を通じた施設マネジメントをより一層推進してまいります。 次に、公共施設をはじめとする公共空間の位置づけと、今後の自治の拠点としての役割についてのお尋ねがございました。 公共施設は区民共有の財産であり、施設を通じて様々な人が集い、つながり、地域課題の解決の拠点として、よりよい施設の整備、運営を実現することが求められていると考えています。私は就任以降、こうした考えの下、これまで施設利用者や地域住民、運営事業者等の多様な主体と、施設の更新や運営方法などについて、対話を通じて共に考え、その結果として、区立施設マネジメント計画の策定や施設運営パートナーズ制度の導入などを進めてまいりました。このうち、施設運営パートナーズ制度等では、施設の運営事業者を地域住民や区と協働しながら良質なサービスを提供するとともに、地域課題の解決にも取り組むパートナーとして位置づけています。 こうした考えに基づき、事業者選定に当たっては、地域参加の視点を評価項目に組み込むこと、また施設運営に地域住民等が関与できる仕組みを整えることが重要であると考えています。今後も区民一人一人が誇りを持って区政に参画し協働する自治のまちをつくっていくために、区立施設がその拠点として役割を高めていけるよう、施設利用者や運営事業者等との対話を基盤に、誰もが一層使いやすく、集いたくなる施設づくりを目指してまいります。 次に、施設使用料等に関する御質問にお答えします。 区の集会施設や体育施設につきましては、区民の皆様にとって利用しやすく、満足度の高い施設であることが最も重要であると認識しています。施設使用料については、令和5年度及び令和6年度に、従前の算定方法に基づく試算を行ったところ、多くの施設で使用料の引上げが見込まれる結果となりました。しかしながら、物価高騰などの現下の社会経済状況等を踏まえ、現行の使用料を据え置いてまいりました。一方で、集会施設へのWi-Fiやコンセントの整備、体育施設へのミスト扇風機の設置など、利用者の満足度向上に向けた環境整備にも取り組んできました。今後も利用者の満足度向上に向けて、改善を進めていく必要があると考えております。 そのため、来年度以降に予定している使用料見直しの検討に際しましては、これまでの利用環境改善の効果や、区民が利用しやすい使用料の水準といった観点を踏まえつつ、使用料算定の対象経費や負担割合の在り方も含め、総合的に検討を進めてまいる考えです。 次に、都市計画道路についての一連の御質問にお答えします。 初めに、東京における都市計画道路の整備方針の策定に向けた検討のプロセスですが、住民生活に大きく影響を及ぼす計画が検討段階の詳細な情報や根拠に加え、全体スケジュールに関しても、区民や区議会にさえ十分に示されないまま、短期間で決まっていくという進め方に対して、私は問題意識を持っています。そのため、これまで都に対し、十分な情報提供などを再三申し入れてまいりましたが、残念ながら実現には至っておりません。区としては、区独自の効果検証に対する有識者からの意見を公表したほか、都のオープンハウスとは別に、区独自で区内7地域でオープンハウスを開催し、区民からの質問に職員が直接回答するなど、区の判断でできる限りの情報提供等に努めているところです。 また、仮称デザイン会議では、対話のまちづくりを進める上でベースとなる知識や道路事業の基礎情報などを区と参加者が共有し、共に学びながら、将来のまちの姿を考え、その実現に向けて議論を重ねています。西荻窪・高円寺地域の仮称デザイン会議では、参加者を主体とした具体的な取組として、魅力的な道づくりやまちのルールづくりについて議論し、実践につなげていくテーマ部会が発足しました。これはまさに、自分たちのまちは自分たちでつくるという住民自治のまちづくりが始まろうとしている姿だと受け止めています。参加者が自らのまちの将来像を描き、議論を重ねていく過程を通じて、行政と区民の間、また、区民同士の間に信頼関係が生まれ、住民自治のまちづくりが着実に根づいていくものと考えております。 次に、数値化しにくい地域資源の議論とその取組についてお答えします。 都市計画道路事業により失われる可能性のある景観、にぎわい、歴史・文化といった要素は、まちの魅力につながる大切なものです。まちへの思いを住民自身がかみ砕き、自らの言葉でその価値や魅力を共有し合った上で、それを区が大切に受け止め、地域の議論の積み重ねや成熟度も踏まえながら、今後の政策やまちづくりに生かしていくことが重要であると認識しています。 具体的な取組として、来月、仮称デザイン会議において、有識者と共に、定量化できないまちの魅力について学び、考える機会を設ける予定です。これまでの仮称デザイン会議の取組においても、まちの魅力や課題について学び、対話するプロセスを積み重ねてきており、多くの方々がまちのよさを守りたい、よりよいまちにしたいといった思いの下、主体的にまちづくりの議論に参加してくださっていることに大きな意義があると感じています。 また、道路整備ありきでない防災まちづくりについてですが、地域の安全、区民の生命、財産を守ることが私の使命であり、喫緊の課題である首都直下地震等の大規模災害の備えとして、その整備に何十年もの歳月を要する都市計画道路のみに頼ることには不安を感じています。そのため、道路整備だけに頼るのではなく、すぐに実行できるソフト面の対策を進めながら、まちの魅力を残し、防災性を高めていくための議論が必要です。まずは、区からの正確な情報を地域の皆さんに提供し、まちの課題を多くの皆さんに認識していただいた上で、地域の魅力や大切な部分を失わずに、まちの安全性をどのように高めていけばよいかなど、地域の皆さんと一緒に考えていきたい、そういう対話のまちづくりをこれからも力強く進めていきたいと考えています。 次に、第五次事業化計画策定に関する御質問にお答えします。 新たな東京における都市計画道路の整備方針(第五次事業化計画)は、令和8年3月末の策定を目指しており、今後は、都がパブリックコメントの結果等による整備方針案の修正を各自治体に確認した上で、都・区市町策定検討会議として策定する流れとなっています。事業化計画における区施行の優先整備路線についての区の基本的な考え方は、昨年12月19日に配信した私のメッセージ動画の中でお話ししているとおり、優先整備路線に選定したからといってすぐに事業に着手する考えはありません。まずは正確な情報を地域の皆さんに共有し、その上で、地域の魅力や大事な部分を失わずに、どのようにまちの安全性を高めていけばよいのかなど、区と区民、区民同士が議論しながら、対話によるまちづくりを進めていく考えです。 補助133号線については、事業主体である都に対し、地域の方からのいただいている不安や疑問の声を真摯に受け止め、必要な情報を提供するなど、丁寧な対応を求め、都も区と一緒に考え、地域の方との議論に参加していただきたいと考えています。 次に、外環道事業に関するお尋ねですが、本事業では、令和2年の調布市での陥没事故に加え、様々な原因により、当初の想定にはなかった事象が発生しており、区民が不安や疑問を感じることは当然のことと受け止めております。このような中、区は事業者に対して、住民の求める情報の開示や提供を求めるとともに、区民と事業者が直接意見を交換できる場を設定するよう働きかけを行っており、その結果、昨年夏には区との共催による説明会を開催するほか、直接地域の方と事業者が意見交換する場を複数回設けることができました。区は、地元自治体として、区民の安全・安心を守ることが使命であり、本事業を進めるに当たっても、事業者と共に、区民一人一人の不安や疑問に向き合い、事業に対する理解を得るため尽力することが基本であると考えています。 昨年末には本線シールドマシンが区に到達していることから、区は今後もこの基本姿勢に基づき、区民の不安を軽減するため、提供すべき情報は早急かつ適切に提供することや、定期的に区民と直接対話する機会が設けられるよう、引き続き事業者に強く働きかけを行うなど、区としての役割を果たしてまいります。 また、大深度法に対する見解については、これまでもお答えしておりますが、調布市における陥没事故や、そのほかにも地上部分に影響を与える事象が生じており、その安全性に関する解釈について疑義を感じざるを得ないという認識に変わりはありません。引き続き地元自治体として、事業者に対し、区民の安全を最優先に施工することを求めてまいります。 次に、善福寺川上流地下調節池整備事業についてですが、本事業は、治水上の効果が見込まれる一方、近隣住民から工事に伴う騒音、振動、環境への影響など、様々な不安や懸念の声が多く寄せられていると認識しており、区としては、こうした声を重く受け止めております。住民への説明会の在り方につきましては、オープンハウス形式のみでは不安や疑問が十分に解消されないとの声があることから、区はこれまでも着座形式で質疑を共有できる場や、住民と行政が意見交換を行う場の確保など、住民に寄り添った説明を行うよう、都に求めてきました。引き続き、住民に寄り添った丁寧な説明と、住民が説明会に参加しやすい環境整備など、改善を働きかけてまいります。 また、緑地や公園機能の確保についてですが、善福寺川緑地においては、可能な限り樹木を保全すること、近隣での遊び場の確保や代替の遊具を設置することが説明会でも示されております。また、関根文化公園の代替用地については、都と協力し、用地情報の収集や地権者との折衝などとともに、空き家等の近隣資源を活用した代替策の検討を行っております。今後は、町会・自治会へ用地情報の提供を呼びかけるほか、近隣へのチラシの配布を行うなど、用地情報の収集に一層力を入れる考えでおります。 また、B/Cに関する区の認識についての御質問もございました。 河川の整備効果に関して、事業全体で捉えるという考えは一定程度理解しておりますが、調整池の整備に当たって多額の事業費を投じることに対する住民の疑問に答える必要があると考えております。議員御指摘のように、住民からは調節池単体B/Cの算出が求められており、こうした声は、昨年、私自身が都からの河川事業の説明を受けた際に直接お伝えさせていただいています。 調節池の整備は、都の事業ではありますが、地元自治体の責任として、住民の不安解消と生活環境への配慮が十分に図られるよう、今後も都に対して正確かつ十分な情報の提供を求めるとともに、都と区で連携協力して、住民に対して説明を尽くしてまいる考えです。 次に、気候変動対策や2030年度に向けた基本姿勢に関連する御質問にお答えします。 昨年の夏、日本では歴代最高気温が観測され、全国の救急搬送は10万人を突破するなど、改めて地球沸騰化が現実味を帯びてくる状況下で、カーボンハーフを達成することは、現在の危機的状況に対処するとともに、将来世代に対して責任を果たす上でも極めて重要であると考えております。そのため、この間、再生可能エネルギー導入及び省エネルギー対策助成等の拡充実施や、気候区民会議の開催、環境配慮優良事業者認定制度の導入等に取り組んでおり、これらにより、区民参加による気候変動対策を一歩前進させることができたと認識しております。 しかしながら、2030年の目標達成には、区の温室効果ガス排出量の削減ペースは十分でないことから、今後、全ての区民や事業者等と共に取組をより充実させ、一層加速させていく考えです。それには、温室効果ガスの排出割合が最も高い家庭部門における対策をより強化することが重要と考えており、現在、国のアドバイザーからの助言等を参考に、既存の取組の見直しにとどまらず、温室効果ガス排出量の削減に寄与する新たな取組や、目標達成への道筋を示していけるように検討を行っております。 次に、区立施設における再生可能エネルギー電力の調達に関するお尋ねですが、昨年度に策定した取組方針に基づき、全ての区立施設において原則100%の調達を目指して取り組んでいます。調達割合の推移は、昨年度32%から今年度は68%に達し、次年度には76%の調達を見込んでいます。 課題としては、電力調達量が多い施設から順次調達を進める中で、保育園などの調達量の少ない中規模以下の施設へ調達を広めることですが、脱炭素社会の実現に再生可能エネルギーの普及は不可欠です。現在、年度ごとの達成目標はありませんが、今後、区立施設への再エネ調達100%をできるだけ早期に実現できるよう取り組んでまいる考えです。 次に、区民への情報発信に関するお尋ねですが、カーボンハーフの達成には、区民や事業者等の理解と協力が欠かせず、そのための情報発信は非常に重要であると認識しています。この間の取組として、区域における温室効果ガス排出量の状況を区ホームページのデータライブラリーに掲載するとともに、昨年度実施した省エネ家電買換促進助成では、買換えによる二酸化炭素排出の削減量を申請者にお知らせしております。また、現在、気候区民会議の意見提案を受けて、再エネ、省エネに関する情報に分かりやすくアクセスできるようポータルサイトを作成中であり、今後もカーボンハーフに向けた取組を加速化していくため、区民や事業者などの意識醸成と行動変容につながるよう、効果的な情報発信に努めてまいります。 次に、区のパートナーシップ制度の拡充に関する御質問にお答えします。 私は、パートナーシップ制度が家族という関係性に対する現代社会の多様な価値観を映し出しているものと捉えています。そのため、法的な証明となる婚姻制度を利用しづらい、または利用できない方々の関係性の届出を自治体が受け付ける行政サービスの意義は大きいと感じております。特に夫婦別姓が認められていない現状では、事実婚カップルに向けた制度拡充は重要です。事実婚の方々を制度利用対象に含めることは、令和6年1月の議会での陳情の採択、この年に実施した男女共同参画に関する意識と生活実態調査や、「聴っくオフ・ミーティング」で区民の理解が示されたことに加え、昨年のジェンダー平等に関する審議会でも、事実婚等を含める対象の拡大が提言されています。区としましては、これらを受け止めて、区民の声を聴きながら、制度の見直しに向けた検討を進めてまいります。スケジュールとしては、仮称ジェンダー平等に関する条例の制定に向けた動きと歩調を合わせ、令和8年度中の課題と捉えて実行計画を修正いたしました。 次に、原水爆禁止署名運動の継承など、平和に関する一連の御質問にお答えします。 杉並を発祥とした原水爆禁止署名運動は、全国へと広がり、一昨年の被団協のノーベル平和賞受賞につながりました。署名運動は、全国における市民運動において、まさしく歴史的な転換点であったと認識しています。その署名運動の精神と実績を後世に伝えるため、区では、荻窪体育館前にオーロラの碑を設置したほか、体育館内に署名運動に関する資料パネルを展示してきました。さらに、今年度中に完成予定のすぎなみ平和マップでも平和の象徴の一つとして紹介しています。 また、中学生が参加する平和学習派遣事業においても、署名運動の歴史などを学ぶ機会を設け、若い世代にも自分事として受け継がれるよう取り組んでいます。 次に、学校教育においては、区教育委員会が発行の中学校社会科副読本の平和運動と杉並という項目の中に、区民が始めた署名運動に関する内容を掲載し、授業の中で扱うなど、歴史の継承と普及に努めているところです。また、子供たちの主体的な学びが一層重要であることから、平和についても、子供たちが自分事として捉え、考えていけるよう、教育活動の充実に向けて支援をしてまいります。 さらに、社会教育においては、郷土博物館で企画展「原水爆禁止署名運動への道」を開催するなど、区民の平和について理解を深める機会を提供し、平和の大切さの継承に努めております。 こうして原水爆禁止署名運動の歴史や当時の区民の思いを継承することは大切なことですが、これからの平和施策については、今の時代に合わせたアップデートが必要だと考えています。そのため、来年度は、まず若い世代も含めた区民懇談会で、今後の平和施策の在り方などについて意見をいただき、平和施策に反映していく考えです。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する御質問にお答えいたします。 まず、就学援助に関するお尋ねですが、令和5年度に認定基準を引き上げたことで、より多くの世帯の支援につなぐことができたものと総括しております。今年度は、支給対象世帯の確実な申請、支給につながるよう周知の取組をはじめ、1月末現在、小学校入学準備金の申請者は、昨年度同時期の約2.3倍となりました。また、令和8年度からは、保護者への申請支援の観点から、入学年度の申請時に家庭状況などの詳細内容を記載していただくことで、翌年度以降は変更点のみの申請で認定審査を行う仕組みをスタートさせてまいります。 なお、認定基準額については、当区では、生活扶助額に多くの加算を行っており、例えば2人世帯では23区で3番目に高い状況でありますが、さらに、就学援助の目的に沿った制度となるよう、現在、認定基準の見直し等の検討を進めているところです。 次に、移動教室や修学旅行費に係る保護者負担軽減についての御質問にお答えいたします。 区教育委員会では、小中学校の移動教室において、従前から宿泊費、バス代等の全額を公費で負担していることに加え、今年度から賄い費相当分の徴収を廃止し、保護者負担の軽減を図っているところです。一方、修学旅行費については、交通費、宿泊費の上昇により、御家庭の負担が増していることから、保護者等から補助を求める声があることは認識しております。現在、杉並区立学校宿泊行事のあり方検討会の中で、保護者負担の軽減の視点も含めて検討しており、本年夏頃をめどに結論を出す予定です。 また、この検討とは別に、物価高騰が続く中、子育て世帯の負担が少しでも軽くなるよう、就学援助制度の見直しや教材費の取扱いなど、義務教育費全般にわたり、負担軽減策の検討を鋭意進めているところです。 次に、学校トイレの洋式化に関する御質問にお答えいたします。 学校トイレの洋式化は、令和5年4月時点で約70%と23区で最も低い水準でした。そこで、こうした状況を一刻も早く改善するため、令和6年度から集中的に洋式化を進めることとし、今年度末には約85%に達する見込みとなっています。直近で改築を予定している学校等を除き、令和10年度末の洋式化率100%を目指して、今後も取組を進めていく考えです。 私からの最後に、教育現場の負担軽減に関する御質問にお答えします。 現在、区立学校に勤務する教員の時間外在校等時間が月当たり80時間を超えた教員の割合は、令和6年度、小学校4.0%、中学校9.8%の結果でした。令和4年度からは減少傾向にあるものの、いまだ相当数の教員が時間外に在校している状況となっています。また、区教育委員会では、現場の負担軽減を図るため、これまでスクール・サポート・スタッフやエデュケーションアシスタントの配置等を行ってまいりましたが、人材の確保について、職によっては応募が少ないことなどが課題となっています。 これらを踏まえ、次年度から新たな負担軽減策として、区費時間講師の追加配置を試行的に実施するとともに、人材の確保に当たっては、学校に関連する各職共通の採用説明会の開催や、各職の処遇面の改善などの取組を進めてまいります。

33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。1点のみ再質問します。 区長は区民の命と暮らしを守る基礎自治体としての役割を重視し、物価高騰、格差、災害、ケアの危機など複合的な課題に向き合う姿勢を示してきました。国や都の制度変更による負担やしわ寄せが区民生活に及ぶ局面が増える中で、基礎自治体がどこまで区民の生活を守り抜くのか、その姿勢が問われる中では大変重要な姿勢と感じています。 確認したい点は1点のみです。国民健康保険制度に関連してマイナ保険証の課題について確認したいと思います。 昨年末、杉並区が区内医療機関等におけるマイナ保険証等の利用状況等に係る調査結果を公表しました。基礎自治体として、医療機関への調査を実施したということで大変重要な調査であったと受け止めています。調査は、医師会、歯科医師会、薬剤師会を通じて区内医療機関860機関を対象に実施され、そのうち121機関から回答が得られています。年末の調査でもあって回答率は14.1%という状況なんですけれども、その回答した約4割に当たる51機関がマイナ保険証に関するトラブルがあったと回答している点は非常に重要なことだと思うんです。そのトラブル事例についても、例えば顔認証ができない、通信がつながらない、暗証番号が分からないなどの制度設計に起因するトラブルが複数報告をされています。それに対して、紙の保険証でフォローして確認したというケースが最も多いという結果も明らかになっているんです。とりわけ、杉並区内でも10割負担や受診を断られた事例が、数は少ないとしても実際に発生しているということも分かりました。これは国民皆保険の原則に関わる重大な問題だというふうに考えざるを得ません。 杉並区が実施したこの調査結果は、いわゆる一部の例外的事例ではなくて、日常的なトラブルが発生している実態を区内で示しているのではないかというふうに考えるんですが、この調査結果についてあまり触れられていませんでしたので、どのように受け止めているのか、認識を伺いたいというふうに思います。 また、調査では、先ほども取り上げたんですけれども、トラブルが発生したときの対応として、紙の保険証で確認したというのが最も多かったんです。これはやはり紙が事実上のセーフティーネットになっている実態が明らかになったと思います。制度の不備を医療現場の方々の努力で補っているという状況が続いていることは、やはり基礎自治体としても看過できない問題ではないかというふうに考えます。その上で最も重要なことは、区民の受診権を守る具体的措置であるというふうに考えます。特に制度移行時期、制度移行した直後ですので、このマイナ保険証の有無にかかわらず、誰もが確実に医療を受けられる仕組みを確保する必要があると考えています。今回区が実施した調査についても資格確認書の一斉送付を検討する合理的根拠を十分に示しているのではないかと考えるんですが、区として少なくとも移行直後のこの時期においては、区民の受診券確保の観点から、資格確認書の一斉送付を速やかに実施していただきたいと考えますが、この点について改めて区長の認識を伺いたいと思います。 以上、再質問とします。その他の項目については、予算特別委員会などを通じて改めて質問させていただきます。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
山田耕平議員の再度の御質問にお答えします。国民健康保険の資格確認書についてです。 御答弁申し上げたとおりのところもございますけれども、まず御指摘のありました調査の受け止めです。この調査は、短期間でかつサンプル数も少ないとはいえ、10割負担を求められた事案というのが2件から3件であったというふうに報告を受けております。そして、これは14%の回答率ですので、こういったことを――全体では、全部の医療健康、受診の数の分母というのは260万回ほどとなりますので、10割負担を受けた方が非常に多いというふうには認識をしていないところではございますが、議員御指摘のように、恐らく今医療機関の移行期の中で、顔認証ができなかったり、暗証番号が分からなかったりするという様々な要因での不安というのが非常に大きいというふうに私も捉えております。 そしてもう1点は、国民健康保険の加入者というのが全体の保険の加入者の中で5分の1、20%ということですので、この国民健康保険の方のみに資格確認書を送るということ、自治体としてはそこにしかできないわけなんですけれども、これ自体、それでもやはり、80%、別の保険の方の不安というのはやはり残ってしまうという課題がございます。 そして、あともう一つは、少し慎重にならなければいけない理由として、後期高齢者医療保険に関して、既に75歳から85歳までの方の資格確認書は、昨年全員に送っているんですが、これの期限が今年の7月31日までとなります。この後どうなるのかということがまだ国から通知を受けておりませんので、ここの75歳から85歳の後期高齢者についても、この資格確認書が本来的にはもしかしたら必要なのかということも考えますと、ここもやはり慎重にならざるを得ない。 もう一つ併せて言いますと、今回、資格確認書を全部配布したのは渋谷区と世田谷区なんですけれども、渋谷区の場合は、期間が1年間、世田谷区の場合は期間が5年間ということで、こちらにも差異がございまして、こういった状況を鑑みますと、少し時間をいただきたいと思っております。 いずれにしましても、区議会の陳情が採択されたということ、その事実については非常に重く受け止めておりますので、少し時間をいただいた上で、慎重な体制を整えてその実施について準備を検討したいと思います。 私からは以上です。

以上で日本共産党杉並区議団の代表質問を終わります。 以上で日程第6を終了いたします。 議事日程第1号は全て終了いたしました。 議事日程第2号につきましては、明日午前10時から代表質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後6時10分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version