// 発言者(7名)
// 発言(29件)

これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。21番てらだはるか議員、34番富田たく議員、以上2名の方にお願いいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、令和8年度予算の編成方針とその概要に対する各会派の代表質問に入ります。 杉並区議会公明党代表、27番中村康弘議員。 〔27番(中村康弘議員)登壇〕

おはようございます。杉並区議会公明党の中村康弘です。会派を代表して、令和8年度予算の編成方針とその概要について質問をいたします。既に昨日他会派からも関連する質疑が行われておりますが、当会派としての考えを踏まえ、改めて御答弁をお願いいたします。 2月8日に投開票が行われた第51回総選挙は、高市総理による通常国会召集直後という異例のタイミングの解散で始まり、極めて短期間での実施となりました。結果は、自由民主党が歴史的な圧勝を収め、政権基盤を一層強固なものとしました。一方、生活者目線の政治を掲げ、政権与党の対立軸を目指し急遽結成された中道改革連合は、政策や理念を十分に浸透させることができず、大変厳しい結果となりました。 今回の選挙戦では、物価高騰対策や消費税減税を含む経済運営の方向性についても各党が公約を掲げ、争点の一つとなりました。これらは杉並区民にとっても日々の暮らしに直結するもので、消費税率の変更は区の一般財源に大きな影響を与えることになります。選挙結果を受けて、今後の国会における議論や政策判断がどのように進んでいくのか、引き続き注目されるところであります。 こうした広域的な政策は、防災、医療・介護、教育、公共交通など、ほかに区が日常的に行う分野においても国や東京都の取組や財政措置と切り離せないものが数多くあります。したがって、基礎自治体である杉並区としては、独自に行政サービスの充実を進める一方で、施策の性質や影響範囲によっては、国や都との密接な連携、協調が求められる場合も当然あります。 そこで伺います。区長は、基礎自治体である杉並区としての自律性、独自性をどのように考え区政運営に努めてきたのでしょうか。一方で、国や東京都との協調的な関係についてはどのように考え、その関係構築にどのように取り組んできたのでしょうか、お聞かせください。 予算の編成方針とその概要において、区長からは基本的な考え方が3点述べられました。まずは、その3点について概括的に伺ってまいります。 まず、1点目の区民の命と暮らしを守るための取組に予算を重点的に計上したことについて伺います。 本年は、東日本大震災から15年という節目であります。あのときの経験と教訓を決して忘れることなく、実効性のある防災・減災の取組を着実に進めていくことが求められております。区長は、防災・減災対策を推進し大規模災害から区民の命や財産を守ることを区政の最重要課題の一つと述べていますが、地域、まちの防災力を上げるためには、自助、共助の充実に加え、公助としてのハード面における都市構造の安全性向上も重要な要素であることは言うまでもありません。この点について、区長の認識を改めて確認いたします。 まちづくりについては、区長は就任以来、地域住民との対話を重視した取組を進めており、来年度においても治水対策や都市計画道路などをめぐり、同様の姿勢で対応していく考えが示されております。防災・減災の観点から対話によるまちづくりを進めるに当たり、区長はどの段階までを対話の期間と位置づけ、どの状況において事業内容や実施の可否を判断するのか。その判断に当たり、どのような要素を考慮するのか。また、最終的には行政として判断すべき局面において、区長はどのような姿勢で挑む考えか、お答えください。 次に、2点目の総合計画の計画期間の後半を見据え、総合計画、実行計画等の取組に要する経費を確実に予算に反映させたことについて伺います。 来年度は、第2次実行計画の最終年であり、総合計画の前半期間を締めくくる極めて重要な年であります。これまで総合計画において設定した目標や指標に照らし、現時点での進捗状況をどのように評価しているのでしょうか。区長自身が十分に成果を上げられたと評価している取組は何か。また一方で、期待したほどの成果には至っていない、あるいは進め方に課題があると認識している点をどのように受け止め、今後どのように改善していく考えか、率直な見解を伺います。 基本構想「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に向け、総合計画後半期間を見据え、来年度の施策を通じてどの分野にどのような布石を打ち、それを今後の事業執行にどのように戦略的に生かしていく考えか伺います。 3点目の先行き不透明な社会経済状況の中においても、将来にわたって区民福祉の向上を図るため、財政の健全性の確保に努めたことについて伺います。 まず、前提となる国内経済情勢の見通しと認識について伺います。政府見通しでは、令和8年度は所得環境の改善が進む中で、各種政策効果も下支えとなり、個人消費や設備投資が増加し、国内需要を中心とした実質GDP1.3%程度、名目3.4%程度の経済成長が期待されるとしています。もっとも、こうした経済指標は経済全体の動きであり、区民生活への影響をはかる上では、家計の購買力に直結する賃金動向、とりわけ実質賃金の推移が重要であると考えます。近年、名目賃金については一定の上昇が見られるものの、物価上昇の影響を受け、実質賃金は年ベースでは伸び悩む状況が続いており、安定的なプラス基調に対しては、なお慎重な見方があります。 こうした状況を踏まえ、区として現在の国内経済の状況について、特に個人の生活実感に直結する実質賃金の動向をどのように評価し、それが区民の消費行動や生活実感にどのような影響を与えていると考えているのか伺います。 区長は、海外経済の不確実性や金融市場の変動などにより、今後も不透明な経済状況が続くとの認識を示しています。こうした外部環境を踏まえ、物価や金利の動向が区財政や区民生活に与える影響を本予算案にはどのように織り込み、政策の優先順位や資源配分について、どのような点に留意して編成を行ったのか確認いたします。 税制や歳入構造への影響という観点から、ふるさと納税や税制改正の動向、特別区財政交付金をめぐる制度変更の可能性、さらには消費税減税の可能性など、区を取り巻く財政環境は不確実性が高まっています。こうした状況下において、現時点では不確定なリスクについて、歳入見通しや財政収支への影響をどのように把握、分析し、今回の予算編成に具体的に反映させ、また、財政的備えを講じてきたのかお聞かせください。 関連して、財政の健全性と持続可能な財政運営を維持するための基本的な考え方――以下基本的な考え方――について何点か伺います。 来年度は、総合計画をはじめとする各種計画のローリングに合わせて、基本的な考え方についても見直しが行われる予定です。現行の基本的な考え方は、単年度の収支均衡や中長期的な財政の健全性、現金主義、発生主義といった区財政を多角的に捉える指標を設定するとともに、財政調整基金や施設整備基金の運用に具体的な数値を示すことで、これまで財政規律の明確化や健全性の確保に大きな役割を果たしてきたものと評価しております。財政調整基金450億円の維持については、大規模災害や経済情勢の急変による減収への備えとしての機能の精度を高めた制度設計にしていくべきと考えます。特に、災害対策としては、現行で30年以上前の阪神・淡路大震災当時の西宮市の事例を人口比で算定したものが基礎となっていますが、物価水準や町の耐震性、国による財政支援の枠組みなど、当時とは大きく異なっております。区は、直近の被害想定を踏まえ、発災直後から復旧復興に至る行政需要や財政負担を想定した検証を行ってきたと理解しておりますが、その検証状況についてお聞かせください。 施設整備基金について、区はここ数年、積めるときには積むとの方針の下、毎年40億円以上とする所定の積立額を上回る積み増しを行ってきており、こうした柔軟な対応は評価するものです。一方で、近年の資材費や人件費の高騰により建設コストが大きく上昇している現状を踏まえると、毎年40億円以上としている積立額の水準そのものについて実態に即した見直しが必要でないかと考えます。建設コストの上昇を適切に織り込んだ上で、今後、積立額の基準をどのように考え、見直しを検討していくのか、区の考えを伺います。 現行の基本的な考え方では、各指標が逸脱した場合の対応や、指標間の優先順位について十分な整理がなされているとは言い難いと思います。そのため、平時には一定程度機能するものの、有事や経済環境が大きく変化する局面においては意思決定が曖昧になりかねないのではないか。実際、コロナ禍の際は財政調整基金の戦略的な活用についてトップダウンで判断され、私どももその考えに賛同し、対応が進められたという経緯があります。今後、緊急時の局面に備えるためにも、意思決定に当たっての判断基準や考え方をあらかじめ整理しておく必要があると考えますが、区の所見を伺います。 昨年来、日本の長期金利は上昇傾向が鮮明になっており、今年の年初には、10年物国債利回りが一時27年ぶりの高水準とされる2%台前半にまで上昇しました。この背景には、日銀による利上げの観測や、政府の支出拡大などへの市場の警戒感が影響しているとされております。今後も一定程度金利の上昇傾向が継続することが想定されますが、現行の基本的な考え方は低金利環境を前提としており、金利上昇局面におけるリスクが十分に反映されておりません。金利水準に応じた区債発行や基金活用のルールを明確化するとともに、金利変動が財政指標に与える影響について定期的に試算、検証する仕組みを構築して、環境変化に耐え得る持続可能な財政運営を確立すべきと考えますが、区の所見を伺います。 この後は、それぞれの個別分野について伺ってまいります。 まず、防災、防犯について伺います。 区は、昨年実施した防災・防犯用品カタログギフト事業などを通じて、区民のいざというときへの備えに対する防災・防犯意識の向上に一定程度寄与したとしています。ただ、こうした効果が一過性のものにとどまってはならないと考えます。区民一人一人が自らの身を守るという危機意識を継続的に高めていくために、今後、区としてどのような取組が必要であると考えているのか見解を伺います。 区は、これまで外部機関と255件に及ぶ災害時協力協定を結んできました。直近では、昨年12月にNTT東日本株式会社と災害時における通信障害復旧の連携等に関する協定を締結しています。本協定では、重要施設や避難所情報、通信障害や道路復旧状況などの共有が想定されており、災害時の初動対応や行政機能の維持に資するものと考えます。この協定に基づく連携が、区の防災力向上にどのような意義を持つと認識しているのでしょうか、区の見解を伺います。 この協定には、ドローンを活用した被害状況の情報収集、情報提供や、デジタル技術を活用した安否確認及び情報収集の高度化が盛り込まれております。これらについて、区はどのような実施体制や役割分担の下で実行することを想定しているのかお聞かせください。 感震ブレーカー設置支援について、平成28年度から始まった累積設置件数は7,715件となっています。優先的に設置すべき木密地域や火災危険度の高い地域においては、現時点での設置状況はどのようになっているのでしょうか。 来年度は具体的に何件程度の申請・設置を想定しているのでしょうか。また、その達成に向け、周知方法や支援内容の見直しを含め、どのような工夫を行う考えなのでしょうか、お答えください。 区内7か所の第二次救援所に母子救援所機能を持たせ、妊産婦や乳幼児等の避難生活への支援体制を強化するとの方針が示されております。これまで母子救援所の設置の必要性を訴えてきた当会派の山本ひろ子議員の問題提起を踏まえたものであり、この取組を評価するものです。現時点で想定している支援の考え方や基本的な内容はどのようなものかお聞かせください。 擁壁の安全対策工事に対する助成制度について、堀ノ内での倒壊事故発生から約4か月が経過しました。大規模な倒壊、かつ現場特有の立地状況から、復旧は大変困難を極めるものと思われます。今回の助成制度は、今後、当該擁壁を安全に造り変えるための費用も対象とされると理解してよろしいのか、確認いたします。 事故直後に実施した区内全域24か所の擁壁調査の結果、安全性に課題があるとされた2か所について、現在の対応状況はどのようになっているのか伺います。 次に、まちづくり、地域産業の分野について伺います。 浜田山駅南口改札の新設は、浜田山地域のみならず、南口改札の利用が想定される下高井戸地域や高井戸東地域に住む住民の長年の悲願です。区内の京王線で唯一、線路の南側地域からの改札がない浜田山駅については、早急な区の対応が望まれると考えますが、いかがでしょうか。 検討に当たっては、地域住民や町会、商店会などの意向を十分に取り入れるとともに、あらゆる想定を視野に、京王電鉄をはじめ、専門家の意見も聴取しながら浜田山駅南口改札の実現を追求していただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 AIオンデマンド交通の実証運行は、来年度も継続するとしています。区は、これまでの実証運行を通じて、移動に困難を抱える方々の潜在的な移動需要の可視化を図ってきたものと認識していますが、現時点でどのような成果や知見が得られているのかお答えください。 本格実装や対象地域の拡大を判断していくに当たり、特に高齢者や子育て世帯など、利用者の属性ごとの効果や利用実態をどのような指標で評価していく考えか、区の見解を伺います。 AIオンデマンド交通は、単独では採算性に課題があると考えられます。今後、既存の路線バスやすぎ丸、タクシー事業者等との役割分担をどのように整理し、地域公共交通全体としての持続可能性をいかに高めていく考えか、区の方針を伺います。 杉並区版MaaSの導入に当たり、利用者の移動履歴や属性データを蓄積、分析することで、より効果的な施策展開が可能になるとしています。これらのデータを、今後政策形成や交通計画の見直しにどのように反映していく考えなのでしょうか。単なるサービス提供にとどめることなく、EBPM――証拠に基づく政策立案としてどのように活用していくのか、区の考えを伺います。 都市OSを見据える中で、交通分野のデータが防災、福祉、環境分野のデータと連携することにより、移動の高度化、高付加価値化が期待されます。区としてMaaSを都市OSの中でどのような基盤サービスと位置づけ、将来的にどのような役割を担わせていく考えか、将来像をお示しください。 自転車駐車場のキャッシュレス決済については、私自身、以前、若者からの声として要望させていただいたので、今回の対応を感謝しております。キャッシュレス決済とは、具体的にどのような形式を予定しているのでしょうか。また、今後の導入へのスケジュールと、さらに対象箇所を拡大する意向なのか伺います。 居住支援策については、今回の方針で言及はありませんが、区として入居前から退去後までを見据えた切れ目のない支援の重要性や、総合的な居住支援の必要性を認識しているものと理解しております。単なる家賃補助にとどまらず、住宅確保に困難を抱える一人一人の状況や、ニーズに応じた居住支援パッケージを構築すべきと考え、これまでも訴えてきましたが、こうした考えについて、改めて区のお考えを伺います。 居住支援は行政のみで完結するものではなく、多様な主体が役割を分担し、連携する体制が不可欠です。そのハブ的役割を担うのが居住支援協議会であると認識しております。同協議会の実効性を一層高めていくため、来年度以降、どのような運営体制や取組を計画しているのでしょうか、お聞かせください。 区内事業者の雇用確保や環境対策を促進するため、融資に係る利率の優遇制度を創設するとしています。人手不足や金利上昇は、中小企業の経営に深刻な問題です。区内事業者における現下の人材確保の状況や金利上昇が資金繰りに与えている影響について、区はどのように把握しているのでしょうか。その上で、今回創設する金利優遇制度を、人手不足や金利上昇といった構造的課題に対し、どのような位置づけで活用しようとしているのでしょうか。また、他の中小企業支援策とどのように組み合わせていく考えなのか、区の考えを伺います。 デジタル技術導入による業務効率化を支援する新たな助成制度について、東京都では、助成上限額100万円の中小企業デジタルツール導入促進支援事業を実施しており、来年度も継続される見込みであります。こうした中、本助成制度と都の事業との役割分担はどのようになるのでしょうか、お聞かせください。 デジタル化は、単なる機器の導入にとどまらず、事業者の課題解決につなげるための実装が重要です。都では、専門家によるヒアリングを通じて、適切なデジタル化を提案するナビゲーター事業などを実施しています。こうした都の事業との連携を図ることで、実効性の高い助成ができるのではないかと考えますが、区の認識を伺います。 商店街が所有する装飾灯などの維持管理体制強化については、これまで商店街が設置している街路灯は各所に多数あり、中には相当年数がたっていると思われるものも見受けられます。安全確保の観点から、管理点検ルールの徹底に加え、現状の全体像を把握することが必要ではないでしょうか、区の所見を伺います。 万が一、灯具の落下や倒壊等により、通行人や周辺住民の身体や財産に損害を与えた場合、設置者に賠償責任が及ぶおそれがあることから、賠償責任保険に加入していくことが望ましいと考えます。現在、区内商店街の街路灯について、賠償責任保険の加入状況はどのようになっているのか確認いたします。 次に、環境、緑の分野について伺います。 一部地域で試行実施していた製品プラスチックの収集が区内全域に拡大されることになります。プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律では、分別収集したプラスチックについては、再商品化への取組も自治体の努力義務とされております。再商品化の実効性は、分別の質に大きく左右されると考えられますが、試行実施における分別状況や異物混入率をどのように把握、評価しているのでしょうか。また、全域展開に向けて、区民への周知や分別の精度向上のためにどのような取組をしていくのかお聞かせください。 二次電池の回収について、区民が利用しやすく安全に回収、保管できる環境を構築するとしていますが、現状では回収拠点まで持ち込む際の負担や、出し方に対する不安が適正な排出を妨げている面もあるのではないかと思います。こうした点を踏まえ、区としては、区民が迷わず安全に排出できるよう、回収方法の見直しや周知をどのようにしていく考えか、お答えください。 杉並区みどりの条例では、区が緑の保全、育成を進める目的を、現在及び将来の区民の健康で快適な生活の確保に寄与することとしています。しかし、個人所有の樹木に起因する住民間トラブルが生じ、裁判にまで発展した事例もあります。さらに、今後は高齢化により自身で樹木管理が困難となるケースが増えると考えられます。こうした状況を踏まえ、区は、住民間の調整や相談、樹木の適正管理のルールの明確化、維持管理支援等に主体的に関与する体制を構築すべきと考えますが、所見を伺います。 荻外荘公園は、開園後1年で当初の想定を大きく上回る来園者を迎え、人気を博しております。この施設の魅力は、近代住宅建築としての価値、日本政治史の舞台としての歴史的価値、そして住宅地の中に残された緑豊かな空間としての価値などが重なり、それらを同時に体感できる点にあると考えます。単なる保存史跡にとどまらず、杉並の歴史、文化、環境を象徴する拠点として、次世代に継承していく重要な資源であります。区は、さらなる魅力の発信に努めるとしておりますが、来年度に予定している具体的な取組を伺います。 次に、健康・医療分野について伺います。 区の基本構想で将来像と示されている「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」の実現に向け、予防が重要であると考えます。改めて健康政策における予防の重要性について、区の見解を伺います。 予防の視点には、医療体制の整備や普及啓発に加え、区民が積極的に健康づくりを進めるための環境整備が重要と考えます。そこで、昨年区が導入した健幸アプリすぎなみチャレンジは、目標を上回る登録があり、好評を得ているとのことですが、年齢階層別の登録状況と事業評価について伺います。 女性特有の健康課題への取組の一つとして、骨粗しょう症検診の実施に向けた準備に取り組まれておりますが、準備検討の中で予防の視点がどのように組み込まれているのか、お聞かせください。 人生100年時代を自分らしく健やかに生きるためには、高齢期の機能維持が大切であり、特に食事や会話は人生を豊かにするために欠かすことはできず、歯科保健対策が重要となります。昨年、東京科学大学がオーラルフレイル対策と健康寿命の影響について論文を発表しておりますが、区は、オーラルフレイルと健康寿命の関係についてどのように認識し、どのような取組を行っているのか伺います。 次に福祉、地域共生の分野について伺います。 地域福祉コーディネーターを増員するとの考えが示されておりますが、重層的支援体制における位置づけと役割、また、これまでの活動実績をお示しください。さらに、来年度の増員計画に基づいた今後の事業展開について、どのような体制強化や支援拡大を計画しているのか伺います。 火葬事業の在り方について。 火葬事業は、本来高い公共性と継続性が求められますが、現状は、一民間企業の経営判断に区民の福祉が委ねられている状態にあります。既に会計情報の開示は行われているものの、赤字を理由としたさらなる料金引上げを拒否できない懸念が残されており、情報開示のみでは限界があります。もはや民間への指導、要望という段階にとどまるのではなく、行政が主体性を取り戻すべく、実効的、具体的な検討について、特別区長会や都との協議を加速させていただきたいと考えますが、改めて区長の決意を伺います。 介護予防・日常生活支援総合事業の見直しについて、地域の実情に応じた住民等の多様な主体の参画、要支援等の高齢者の健康維持・増進と介護度の中重度化の抑制、中長期的な視点、この3つの点が見直しのポイントとして挙げられております。これらについての背景と現状の課題を伺います。 ケア24の開所時間の変更は、何に基づいて、どのような狙いによるものなのかお聞かせください。 介護職員、介護支援専門員に対する居住支援補助並びに介護人材の採用活動に対する補助を創設するとしておりますが、その背景にある介護人材不足をめぐる区内の現状をどのように捉えているのかお答えください。 障害者の移動支援事業について、区では、利用者の生活実態やニーズの変化を踏まえ、これまで支給基準や運用の見直しを重ねてきました。今年度においても、児童の利用を含めた制度の見直しや、利用者、事業者との意見交換を通じた検討が行われてきましたが、改善要望として当事者からはどのような要望が出されているのか、お聞かせください。 次に、子供分野について伺います。 区立児童相談所の開設に向けて、児童福祉司、児童心理士、スーパーバイザー等の専門職について、国の配置基準や東京都児童相談所の配置水準と比べ、どのような人員体制を想定しているのでしょうか。また、現時点における人材確保の状況と開設に向けた見通しを確認いたします。 区児相の設置に伴い、都から相当数の相談支援ケースが引き継がれることになると思います。引継ぎの内容や規模、特に長期化、困難化の状況次第では、開設直後から支援体制の整備や運用に十分な配慮が求められます。都から区へ引き継がれるケース数の見込みと、その中に占める困難ケースの想定はどのようになっているのでしょうか。また、引継ぎ後の支援方針の見直しや責任の所在について、都とどのような整理を行っているのかお聞かせください。 ベビーシッター利用支援事業の補助対象を、小学校3年生までの病児、病後児や学童クラブ待機児童に拡大するとのことですが、今回の制度拡充を、区は学童待機児童や病児・病後児保育の整備が追いつくまで補完と考えているのでしょうか。学童クラブ整備や病児・病後児保育の充実はどのように関係づけて進めていくのか伺います。 産婦健康診査及び1か月児健康診査について、東京都の都内共通受診方式を導入し、健診費用の助成を実施するとの説明がありました。妊産婦について使いやすさや情報アクセスの向上は重要であり、受診票の統一は事務負担の軽減にもつながります。制度の効果を最大限に生かすためには、分かりやすい周知や医療機関との連携が不可欠であります。助成開始に当たり、これらへの対応と助成内容の設計、さらに区として見込む効果について伺います。 こども誰でも通園制度については、これまで区は、令和6年度は要綱に基づくモデル事業として区保育室1か所で、今年度は子ども・子育て支援法に基づく事業として区立保育園3園で実施してきました。運営・利用状況や安全管理など、これまでのモデル事業を区としてどのように検証、総括しているのか伺います。 来年度からは、区立の実施園を19園へ拡大するとしておりますが、対象となる園はどのような基準や条件で選定したのでしょうか。また、モデル事業の結果をどのように反映するのかお伺いいたします。 次に、教育分野について伺います。 エデュケーション・アシスタントについて、本制度は、低学年においては学級担任制を基本としつつ、担任を支える人材を確保することで、児童へのきめ細やかな対応と教員の勤務環境の改善を図るものであり、重要な取組であると認識しております。今年度、制度の導入後、授業の質の向上や教員の負担軽減、学級運営面においてどのような効果が表れていると受け止めているのでしょうか。また、次年度はどの程度まで拡充、増員をしていく考えなのか伺います。 区費時間講師の試行的追加配置について、検討に至った背景と、試行を通してどのような点を検証する考えかお聞かせください。 令和10年の開校を予定している学びの多様化学校については、昨年12月の文教委員会において、旧高円寺図書館跡地に高南中学校の分教室として、受入れ生徒数を約50名とする計画が示されました。来年度、教育課程編成の検討及び施設の基本設計に着手するとのことですが、受入れ規模や対象の限定性、不登校支援の専門性や体制確保といった点については、現状区教委はどのような考えなのか、見解を伺います。 教育人事・指導課学校問題対応支援係(CEDAR)が発足してから今年の4月で1年となります。教育委員会では、これまでの主な効果と課題をどのように捉えているのか伺います。また、今般、学校問題対応専任弁護士を配置するとのことですが、任用の形態や活用方法についてお聞かせください。 教育委員会事務局では、大規模な組織改正を計画しているとの説明もありました。その目的と概要を伺います。併せて、この組織改正は昨年11月にまとめられた不適切事案等への対応のためのものなのか確認いたします。 次に、文化・スポーツ分野について伺います。 平和意識の醸成と次世代の主体的参加について、区長は、戦争の記憶の継承にとどまらず、貧困や差別、環境問題など、現代社会における平和ではない状態にも目を向け、若者が杉並の課題を自らの問題として捉え主体的に参画していくことが重要であると述べております。これは、社会、経済、環境の諸課題を相互に関連するものとして捉えるSDGsの考え方にも通じるものであります。こうした視点を踏まえ、若者の主体的な参加を促す取組や平和事業として、今後どのように具体的に展開していく考えか、お伺いいたします。 仮称井草アーバンスポーツ施設について、地下2階を含む堅牢で独特な構造である旧杉並中継所は、災害拠点倉庫、重機保管場所、本庁代替施設、地域内輸送拠点としての防災拠点として位置づけられております。その機能と平時利用のアーバンスポーツ施設の機能を両立させ、最大限に発揮するためには、設計上どのような点に配慮する必要があるのでしょうか。また、これまでの地域住民との意見交換において示された要望について、今後の設計や運営にどのように反映していくお考えかお聞かせください。 最後に行革、DXに関してお伺いいたします。 区は、行政手続のオンライン化やAI・RPAの導入などデジタル化を積極的に進め、令和8年度末までを目途に、法令上の制約があるものを除き、区の全ての手続をオンライン対応とするとしています。この区の姿勢は評価できるものと受け止めております。ただ一方で、既にオンライン対応が完了している手続においては、オンラインによる申請率は4割程度にとどまっているのが実態です。オンライン化は整備するだけでは十分とは言えず、実際に使われてこそ効果があります。デジタルディバイドへの配慮に加え、分かりやすい周知や利用メリットの提示、システムの使いやすさの向上など、利用率向上に向けた取組をどのように進めているのか伺います。 区民の利便性向上に向けて、デジタルディバイド対策は重要です。区が昨年開設したデジタルなんでも相談窓口は、相談内容を限定しないというよさがある一方、人によっては具体的に何を相談できるのか分かりにくいという面もあると思います。オンラインによる行政手続のほか、キャッシュレス決済やSNSの利用など、日常生活の具体例を示して周知することで、より身近な相談窓口となるのではないかと考えますが、所見を伺います。 デジタル化を真に定着させるためには、職員のデジタルスキル向上や業務プロセスそのものの見直し、さらには行政内部で保有する信頼性の高いデータが部局横断で共有され、活用されることが重要です。職員へのDXの浸透、定着とデータに基づく政策立案、行政運営、いわゆるデータドリブンな区政運営を今後どのように実現していく考えか、見解を伺います。 デジタル技術を活用した利便性向上や業務効率化を進める一方で、多額の公金を投入する以上、DXの取組がどのような成果を生み出すのかを明確に示す必要があります。そのためには、短期的な業務効率化を主眼とするのか、あるいは行政サービスや行政経営の在り方そのものを変革する長期的なビジョンを見据えているのかといった評価の前提となる将来像を明確にすることが不可欠です。区は、DXによって目指す行政の将来像をどのように定義し、それを費用対効果の検証や事業評価において、どのような評価軸として位置づけるのか確認いたします。 DXによる効率化によって得られた人的資源や時間を、より付加価値の高い行政サービスへと振り向けることが本来のDXの意義と考えます。効率化によって確保された余力を、対人支援が不可欠な福祉分野や、複雑化、高度化する地域課題への対応など、どの分野、どの業務に、どのように再配分していくのか、区の考えを伺います。 住民情報系システムの標準化について、当初は本年1月の稼働を目指していたものの、ベンダーからの申出を受け、稼働時期を来年度以降に変更したとの説明が昨年区からありました。延期に至った具体的な要因と、これまでの経過について改めて確認するとともに、現時点における新システムの稼働予定を伺います。 標準化及び再構築に係る最終的な経費総額は、現時点で幾らと見込んでいるのでしょうか。あわせて国庫負担額と区独自の負担額の内訳をお示しください。 サイバーセキュリティーについて、自治法の一部改正により、本年4月から地方自治体の執行機関や議会もサイバーセキュリティーを確保するための方針を定め、必要な措置を講じることが義務づけられました。当区においては、これまでも情報セキュリティ基本方針を定め運用してきましたが、今回の法施行を受け、改めて当区のサイバーセキュリティーを確保するための方針は、どのような考え方、体制の下で検討を進めてきたのでしょうか。そして、策定に当たり留意した点や、法改正により何が変わり、何が変わらないのかお答えください。 以上で当会派からの代表質問を終わります。明確な答弁をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
杉並区議会公明党を代表しての中村康弘議員の御質問にお答えします。 初めに、区政運営に関する御質問ですが、区は、住民に最も身近な基礎自治体として、地域の実情を的確に把握し、その声を反映した施策を推進する重要な責務を担っております。こうした認識の下、これまで基本構想及び総合計画等に基づき、区を取り巻く環境の変化に的確に対応しながら、区民生活に直結する行政サービスの充実に取り組んでまいりました。また、私が区長に就任してからは、多様化、複雑化する区政や地域の課題に対し、区民との対話の場や参画の機会を大幅に拡充することで、より多くの区民の方々の参画の下、合意形成を図りながら区独自の政策形成を進めてきたところです。一方で、国や都の施策と関連する事業については、区としての自律性を確保しつつ、効果的な施策推進に必要な財政措置や制度運用が適切に行われるよう、必要に応じて意見照会や協議を行っております。また、特別区長会などを通じ、区の実情を踏まえた提案や要望を行うことで、各施策が地域の実態に沿ったものとなるよう働きかけてきたところです。今後も、基礎自治体としての自律性を大切にしながら、国や都との連携を適切に図り、将来にわたる持続可能な区政運営と区民福祉の向上に取り組んでまいります。 次に、防災・減災対策におけるハード面の重要性並びに対話によるまちづくりに関する御質問にお答えします。 区政運営に当たり、防災・減災対策は大規模災害から区民の命と財産を守るための最重要課題の一つであるとの認識は、これまでも、そして今後も変わることはありません。私は、地域防災力の向上は、自助、共助、公助の3つがバランスよく相互に機能してこそ実効性を持つものと考えております。御指摘のとおり、行政の役割として、密集市街地における狭隘道路の拡幅や無電柱化、延焼遮断帯となる都市計画道路の整備、建築物の耐震・不燃化などは、都市の安全性向上を図り、災害や風水害などの被害を未然に防ぐこと、また、災害が発生した場合にも被害を最小限に抑えるために不可欠な要素であり、まさに災害に強いまちづくりの基盤になるものであると認識をしております。 一方で、治水対策や都市計画道路のような大規模事業は短期間で完了するものではなく、まちにも大きな影響を与えることから、情報共有が不十分であれば地域に様々な憶測が生じ、不安や不信につながりかねません。このため、行政が持つ正確な情報を区民と共有し、その上で課題解決の道を区民と行政が対話を通じて共に模索していくことが必要だと考えています。対話に当たっては、基本的に検討着手段階から実施段階まで、行政が地域の防災性や安全性の向上、住環境、景観、生活利便性、事業の実現可能性や費用対効果などについて丁寧に説明し、区民の皆様との意見交換を重ねる期間が必要です。その中で多様な意見や新たな視点を共有し、必要な修正を加えながら、多くの方が納得できる大まかな合意を形成し、議会での議論を経て、最終的に区として結論を導いていくものと認識しています。最終局面においては、区民の命と暮らしを守るという区政の使命を最優先に、対話を通じて伺った御意見を真摯に受け止めつつ、責任ある判断を行い、丁寧に説明を尽くしてまいります。 次に、総合計画の進捗状況についての御質問にお答えします。 先ほども他の会派の議員に御答弁申し上げましたが、区では総合計画で掲げた29の施策の実現に向け取組を推進した結果、令和6年度末時点において約42%の施策指標で目標を達成しました。計画の達成という点では道半ばではございますが、全体としては計画の着実な前進を確認しており、未達成の指標の中にも、目標値まであと少しで達成できるものが複数ございます。引き続き、計画の着実な推進にしっかりと取り組んでまいります。私自身が十分に成果を上げられたと感じている取組は複数ございますが、その一例としましては、福祉・地域共生分野における施策14、人権を尊重する地域社会の醸成では、いわゆる性の多様性条例を令和5年に制定し、パートナーシップ制度の運用を開始しました。その後もジェンダー平等の視点からさらなる推進を図るため、杉並区ジェンダー平等に関する審議会を設置し、昨年9月に答申がなされたところであり、来年度予算において、答申の内容を踏まえた取組に関する経費を計上しております。また、文化・スポーツ分野における施策27、多様な文化・芸術の振興と多文化共生・国内外交流の推進では、令和6年度に多文化共生施策の基本的な方向性を示す多文化共生基本方針を制定いたしました。本年9月からは、この方針に基づき、在住外国人が地域社会の一員として安心して生活できるための多文化共生拠点事業を開始することとし、その実施に要する経費を来年度予算に計上しております。 一方で、現時点では十分な成果に至っていない取組も複数ございます。中でも学童クラブの待機児童対策は大きな課題であると考えており、今回の実行計画等の一部修正において、区有施設2施設を活用した学童クラブの整備を行うほか、今後も待機児童が多くなることが見込まれる地域においては、民間施設を活用した区立学童クラブの整備を進めることといたしました。また、火災危険度の高い地域への感震ブレーカーの設置促進につきましても、まだ道半ばの状況であり、必要経費を来年度予算に計上したところです。今後もこうした課題への取組を着実に進めてまいります。 次に、基本構想の実現に向けた来年度の施策に関する御質問がございました。 令和8年度は、第二次実行計画の最終年度であり、総合計画の前半期間を締めくくる重要な1年です。このため、総合計画の後半を見据えた布石として、必要な施策への予算を確実に計上したところです。具体的には、さきの答弁で申し上げた以外の取組で申し上げますと、健康、共生の分野では、区独自の取組として、介護職員、介護支援専門員に対する居住支援補助や、介護人材の採用活動に対する補助制度を新たに創設します。ケアする人をケアするという観点から、介護サービス基盤の一層の充実に取り組んでまいります。次に、子供、学びの分野では、区立児童相談所を令和8年11月に開設します。子供の最善の利益を最優先に、命と安全を守るための環境整備を進めてまいります。また、令和10年4月開校を目指す学びの多様化学校の整備に向けた予算を計上するなど、多様なニーズに応じたきめ細やかな教育の推進を行います。さらに、行政サービスの質を向上させるための取組では、デジタル化推進計画の改定を見据え、デジタル区役所の推進、キャッシュレス決済の拡充、庁内のDX人材の育成など、DXの推進による区民サービスのさらなる向上を図るための予算も計上いたしました。これらの取組をはじめ、区政を取り巻く状況、課題等を踏まえて遅滞なく対応するために新たに着手する取組も含め、必要な予算を来年度当初予算案に計上いたしました。このほか、来年度は若者世代が区政に積極的に参加し、共に考え、その声を政策へとつなげていく仕組みづくりについても検討を進めてまいります。総合計画の後半期間を見据え、基本構想に掲げる将来像の実現に向けた歩みを確かなものとすべく、区として着実に取り組んでまいります。 次に、国内経済情勢の認識と見通し等に関する御質問にお答えします。 先日公表された12月の毎月勤労統計では、実質賃金が12か月連続のマイナスになるなど賃金の伸び悩みが物価上昇に追いつかない状況が続いているほか、金利も上昇しており、こうした状況は特に低所得者層を中心に実質的な購買力の低下や節約志向につながるなど、区内消費や区民生活、事業活動に与える影響は大きいものと認識をしております。 こうした状況を踏まえ、区では、本年1月の区議会臨時会で御提案した補正予算(第6号)において、区民税非課税世帯等に対する給付事業やキャッシュレスポイント還元事業などを行うこととしたほか、令和8年度当初予算においても中小事業者に対する支援を拡充するなど、長引く物価高騰に直面する区民等の暮らしを支える取組に対して重点的に予算配分を行ったところです。 また、物価や金利の上昇は、区民生活等のみならず、区の今後の財政運営に対しても、工事請負経費や委託料等の増加や区債発行時の利払い負担の増加など、様々な影響を及ぼします。加えて、議員からも御指摘があったように、特別区財政交付金の原資である固定資産税の見直しや、消費税減税の可能性も生じてきており、現時点で財政収支への具体的な影響額を見通すことは困難ですが、将来的に大幅な減収につながり得るリスクとして最大限の注意を払わなければなりません。 区では、こうしたリスクに対応する観点からも、今年度の最終補正予算で施設整備基金や財政調整基金等に積み増しを行うとともに、令和8年度当初予算では、実行計画上見込んでいた区債発行を一部見送るなど、将来の財政負担増や減収の可能性を見据えて、財政の健全性に配慮した予算編成を行ったところです。 次に、財政調整基金、施設整備基金に関する御質問にお答えします。 まず、財政調整基金の年度末残高目標につきましては、設定当初と比較して社会経済状況や災害財政制度が大きく変わる中、その必要額を改めて精査する必要があるものと認識しております。こうしたことから、現在、防災課等の関係所管と連携しながら、区の直近の被害想定を基に、発災直後からおおむね5年間で要する経費の積算作業を進めているところです。この積算結果については、来年度の計画改定に合わせて行う予定の財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方の見直し検討の際に活用してまいります。 また、施設整備基金につきましても、建設資材や人件費の高騰が続いている状況や、区立施設においてZEB化を推進する必要があること等を踏まえ、計画改定に合わせて今後の改築・改修経費の試算等を改めて行う予定です。この試算結果を踏まえて、必要に応じて積立目標額の見直しを図ってまいります。 次に、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に関するその他の御質問にお答えします。 現在の基本的な考え方に定める各指標は、一定の金利変動も想定した上で設定しているものですが、今後もさらなる金利上昇が見込まれる中においては、御指摘のあった金利状況に応じた区債発行ルールの設定の要否などについても、改めて検討を行う必要があるものと認識しています。議員からは、ほかにも各指標を逸脱した際の意思決定基準の明確化など複数の御提案をいただいております。いずれも今後の持続可能な財政運営を確保していく上で有意義な提案として受け止めており、来年度の基本的な考え方の見直し検討を行う際に参考とさせていただきます。 次に、防災・防犯用品カタログ事業に関するお尋ねですが、自助への備えの啓発という点については、本事業を通じて区民の皆様が防災や防犯について改めて考え、いざというときのために備えようと感じ、具体的な行動を促すきっかけになったものと受け止めております。一方で、御指摘のとおり、こうした取組の効果が一過性のものにとどまることなく、区民一人一人が危機意識を継続的に高め、さらなる行動変容につなげていくことが重要であると認識しています。そのため区では、今回の取組を通じて多くの方に登録いただいたLINEの活用はもとより、広報誌、防災訓練、出前講座等の様々な機会を通じて、家庭での備蓄の必要性や避難行動の確認など、具体的な行動を促す情報発信を今後も継続的に行ってまいります。 次に、災害協定に関するお尋ねですが、今回、NTT東日本株式会社と締結した協定は、災害時に必要不可欠な基盤である被害情報収集の迅速化、通信インフラの早期復旧、区民への情報提供の向上などに寄与する非常に重要な内容であると認識しております。協定に基づくドローンの活用に当たっては、NTTが保有する機器をNTT社員が操縦して情報収集に当たり、得られた情報を区の災対本部に提供していただくことになっております。 次に、感震ブレーカーに関するお尋ねですが、これまで区の設置支援事業で設置した7,715件のうち、火災危険度が高いランク5及び4の地域の累積設置件数は1977件となっています。来年度の感震ブレーカーの設置につきましては、区全体で1,500件の設置を目標に、新年度予算に必要な経費を計上しております。周知方法については、これまでも実施してきました広報誌、SNS、訓練や出前講座に加えて、高円寺北3丁目など、特に火災危険度が高い地域への設置をさらに積極的に進めるため、これらの地域に対して新たにパンフレットの個別ポスティングを行うことを検討するほか、地域の方とも話し合いながら、さらなる普及に向けて取り組んでまいります。 次に、妊産婦や乳幼児等の避難支援体制の強化に関するお尋ねにお答えします。 災害発生時において、特に妊産婦等は環境変化に伴うストレスにより精神的な不安に直面し、体調不良に陥りやすい状況となることが想定されます。そこで、区では東京都助産師会新宿中野杉並地区分会との間で、昨年12月に災害時における母子支援活動に関する協定を締結し、第二次救援所内に設ける母子救援所の運営に協力をいただくこととなりました。支援の内容等については、乳児への対応で、震災救援所での避難生活の継続が困難である妊産婦等を、帰宅困難者の対応後、おおむね4日以降速やかに母子救援所で受け入れることとし、妊産婦等の健康管理、相談、授乳の支援などへの御協力をいただくこととしております。 次に、擁壁に関する御質問にお答えします。 今回の助成制度は、改善の必要がある擁壁の築造替えや補強、危険な崖への擁壁の築造を助成の対象としており、事故があった擁壁についても、今後安全な擁壁に造り替えるために必要な設計費や工事費について助成の対象とする予定です。 次に、事故直後の点検で傾きなどの進行が認められた2件の擁壁の状況についてですが、1件は、所有者が除却工事に向け準備を進めております。もう1件は、文書等により所有者に指導を行っておりますが、具体的に改善のための工事を行う予定は立っておりません。来年度実施を予定している助成制度も案内しながら、早期に改善されるよう引き続き所有者に指導を行ってまいります。 次に、浜田山駅南口整備についての御質問にお答えします。 浜田山駅については、これまで地域の皆様から寄せられてきた御要望をしっかりと受け止め、区としても、区民の安全・安心を確保する責任を強く認識しているところであり、できるだけ早期に南口を整備する必要があるものと考えています。このため、今年は現状の報告と地域からの御意見を伺うことを目的とする住民説明会を開催するとともに、昨年12月26日には、区のホームページにおいてこれまでの経緯等に関する情報を公開したほか、職員による踏切の実態調査や京王電鉄との意見交換等に取り組んできました。令和8年度には、地権者の方との協議再開に向けて、以前合意に至らなかった駅南側の建物について、その適正な賃料水準を確認することを目的として、専門家による不動産鑑定評価を実施していきたいと考えています。また、南口整備の取組に当たっては、今後とも、区が開催する説明会等を通じて、地域住民や町会、商店会の皆様と対話を進めるほか、京王電鉄とも情報共有、協議を行ってまいります。 私は、浜田山駅南口整備の実現に向けて、地権者との協議に誠実に取り組むとともに、区有地等を活用して連絡通路を開設する可能性なども含め、様々な選択肢を排除することなく検討し、地域の安全性や利便性を確保するため、区として最大限できることに取り組んでいく考えです。 次に、AIオンデマンド交通に関する一連の御質問にお答えします。 初めに、AIオンデマンド交通の成果等に関する御質問にお答えします。 AIオンデマンド交通、区営乗り合いタクシーにつきましては、公共交通不便地域において、高齢者や子育て世代など移動をためらう区民を対象に、ファースト・ラストワンマイルの移動負担を軽減し、お出かけを促すことを目的に、堀ノ内・松ノ木地区において、令和7年1月から12月末まで実証運行を行ってまいりました。現在の利用状況を踏まえると、新たな公共交通サービスとして地域に浸透するには一定の時間を要すると判断し、令和8年12月末まで実証運行を継続することとしました。現時点において、成果や知見として十分なデータの取得には至っておりませんが、1か月当たり延べ400から500人程度の利用があることから、一定のニーズはあると考えております。また、子連れでの利用が3割程度となっていることから、子育て世帯における需要が高いと推測しているところです。運行時間の拡大を求める御意見もいただいている状況であり、これまで取得したデータや御意見を踏まえ、乗降場所の追加や運行時間の見直しなど、必要な改善を試行しながら利便性の向上と利用促進を図ってまいります。その上で、当該地域において交通不便地域の解消に適した交通手段となり得るか、また他地域への展開が可能かについて、引き続き検証、検討してまいります。 次に、利用者属性ごとの効果や利用実態の評価の際の手法に関する御質問ですが、さきにお話ししましたように、AIオンデマンド交通の目的を、高齢者や子育て世代の移動をためらう区民を対象にお出かけを促すこととしております。そのため、移動手段としてのAIオンデマンド交通の満足度や利用者の属性に応じて外出の機会が得られたかといった移動の総量に関する指標等により評価することを想定しています。現在、堀ノ内・松ノ木地区で行っている実証運行の検証結果により、本格運行の実施やほかの地域への展開を判断することになりますが、既存路線バスへの影響を踏まえつつ、AIオンデマンド交通が公共交通不便地域の解消に資する交通手段であるかどうかを適切に判断できるよう、引き続き評価指標の検討を行ってまいります。 次に、AIオンデマンド交通の役割と地域公共交通の持続可能性に関する御質問にお答えします。 すぎ丸は、一般の大型バスが通れない狭い道を運行できる車両による南北交通の不便解消を目的として導入されたものであり、タクシーは個別のニーズに応じた24時間利用が可能な移動手段です。このような中で、AIオンデマンド交通の役割は、すぎ丸の通行も困難な道路の狭い公共交通不便地域において、既存のタクシーとは異なり、急がない乗り合い交通として、移動をためらう区民のお出かけを促す移動手段として位置づけております。公共交通不便地域においても、AIオンデマンド交通の利用をきっかけにお出かけを促進し、既存の公共交通の利用につなげ、地域公共交通が相互に補完し合いながら移動の総量を増やし、地域公共交通全体の持続可能性を高めていきたいと考えています。 次に、杉並区産MaaSのデータ活用に関する御質問にお答えします。 杉並区産MaaSで蓄積されるデータを活用することで、従来のアンケート調査や交通量調査では把握し切れなかった、日常的な移動パターンや利用者属性を高い精度で把握できるようになります。これにより、すぎ丸における通勤通学が集中する時間帯は運行間隔を短縮し、昼間の比較的落ち着いた時間帯は需要に合わせて運行間隔を調整するといった、時間帯ごとの混雑状況に応じた効率的な運行計画の検討などが可能となります。このような利用実態に基づく分析結果を、持続可能な地域公共交通の実現に向けた運行の最適化、効率化に活用するとともに、利便性の向上につながる利用促進策の検討にも生かしてまいります。 次に、都市OSにおけるMaaSの位置づけ、将来的な役割に関する御質問にお答えします。 都市OSについては、都市が保有する様々なデータを一元的に管理し、それを活用することで行政課題や社会問題の解決につなげるための情報基盤であると認識しております。区では、移動の選択肢を広げるとともに、区内の魅力をさらに高めるため、昨年1月に新たな地域交通サービスである杉並区産MaaS「ちかくも」の運用を開始しましたが、これは住宅都市杉並の価値を高める重要な情報基盤の一つとして大きな役割を果たすものと期待をしております。MaaSから得られるデータについては、交通サービスの充実のほかにも、災害時の避難経路の提示や、高齢者、障害者等の移動困難者の支援、さらには環境負荷の少ない移動といった行動変容など、ほかの分野を結びつける中核としての役割が期待できますので、まずは交通分野におけるデータ活用を充実させ、関連部署間での連携を図りながら、他分野への展開を目指していきたいと考えております。 次に、自転車駐車場のキャッシュレス決済に関する御質問にお答えします。 これまで自転車駐車場にキャッシュレス決済の導入を求める要望が多く届いており、デジタル化推進基本計画においても使用料へのキャッシュレス決済を推進することとしていることから、自転車駐車場の利便性の向上のため、順次、区立自転車駐車場におけるキャッシュレス化に取り組むこととしております。まずは、令和8年3月中旬から、荻窪南第一自転車駐車場において交通系電子マネーによるキャッシュレス決済を導入する予定です。また、令和8年5月を目途に、荻窪南第二自転車駐車場において同様のキャッシュレス決済を導入いたします。加えて、令和8年4月から指定管理者制度を区として初めて導入する高円寺、南阿佐ヶ谷、新高円寺駅周辺の6施設においても、交通系電子マネー、クレジットカード、QRコード決済によるキャッシュレス決済を始めます。今後のキャッシュレス化につきましては、現在設置している券売機の買換えやリース期間の変更といった機会を捉えて、順次対象地域、対象施設を拡大してまいりたいと考えております。 次に、居住支援パッケージに関する御質問にお答えします。 区では、この間も居住支援協議会と連携し、民間賃貸住宅を活用した居住支援に取り組んでまいりました。住宅確保要配慮者は、住宅に困っているだけでなく、複合的な課題を抱えている方も多いことから、入居時の支援だけでなく、入居中、退去後までの一貫した支援の重要性を私も感じているところです。貴会派には、これまでも大家さんの安心につながる残置物処理に関することや、居住支援パッケージの構築などの居住支援メニューの充実に向けた御提案をいただいております。現在、居住支援パッケージを構築している団体の担当者を講師に迎え、来年度の早い時期に区の居住支援に携わっていただいている方を対象に勉強会を開催する方向で準備を進めています。この勉強会を通じて、当区においてどういった居住支援パッケージが適しているのか等検討してまいります。 次に、居住支援協議会の来年度以降の運営体制等についてお答えします。 居住支援協議会において、住宅確保要配慮者の居住支援をより円滑に進めていくためには、多様な主体が役割を分担し、連携する体制が不可欠であると考えております。今月中に居住支援法人、行政書士、司法書士を交えて今後の運営体制等についての意見交換を行う予定であり、その場において新たな居住支援メニューを検討するための会議体設置などについて話合いを行い、来年度以降の運営や取組の参考にしてまいります。 次に、融資の利率優遇制度についての御質問にお答えします。 まず、区内事業者における人材確保の状況ですが、昨年区が実施した産業実態調査では、人材が不足していると回答した事業者は約4割となっておりますが、このうち、従業員を採用したり代替手段で対応したとの回答が4割で、残りの6割は採用したいができていないと回答しており、区内の2割から3割の事業者で人材が確保できていない状況にあると認識をしております。次に、金利上昇の影響につきましては、このところ、ほかで借りた融資について、金利の低い区の融資あっせんで借り換えができないかなどの相談が増えてきており、徐々に影響が出始めているものと認識をしております。特に中小企業において、こうした金利上昇や人材確保への対応が遅れているという状況を踏まえ、融資の利率を優遇することにより、資金調達しやすい環境をつくりたいと考えております。これに加えて、デジタル化推進事業助成金などによる設備等の整備や、創業・経営相談窓口による支援などと合わせながら、事業者の基盤や体制の整備につながる支援に取り組み、区内中小事業者の持続的な発展につなげてまいりたいと考えております。 次に、デジタル化推進事業助成に関する都と区との役割分担についての御質問にお答えします。 都の事業の助成対象はおおむね区と同様ですが、都では、補助上限100万円、補助率が2分の1で比較的導入資金に余裕があり、大型の設備投資が可能な事業者向けの支援となっております。一方、区では、補助上限は50万円ですが、補助率を3分の2とするほか、助成対象を都よりも広げており、比較的小規模な事業者で、これから初めてデジタル化に取り組みたいと考える事業者が利用しやすいスキームとしております。 次に、都の事業と連携し、課題解決につながるデジタル化を進めてはとの御質問にお答えします。 今回の区の事業でも、専門家によるアドバイザー派遣の予算も併せて計上しているところですが、単に機器の導入にとどまらず、継続して業務効率化につなげていくためにも、専門家による助言、指導は重要だと考えています。このため、相談内容や専門家の種類によって都と区の事業を使い分けることや併用することにより、より実効性の高い支援ができるものと考えておりますので、区でも都の制度の周知を積極的に行ってまいりたいと存じます。 次に、商店街が所有する装飾灯などの維持管理体制強化についてお答えします。 区内の商店街が所有する装飾灯は約3,700本でございます。このうち約1,800本が設置から20年以上経過しており、老朽化が進んでいるものほど、強風や振動による部材の落下やポール部分の腐食といったリスクが高くなっているものと考えられます。現在は、各商店街が装飾灯の点検を独自に行い、灯具交換等を行っていますが、商店街により点検方法はまちまちで、長らく点検を実施していないところも見受けられます。そこで、来年度から一定の点検ルールをお示しするとともに、点検費用を都の補助も活用しながら全額補助する予定としており、まず新年度は、設置から20年以上経過した装飾灯の点検を促してまいりたいと考えております。また、区内商店街の街路灯に係る賠償責任保険の加入状況ですが、商店街連合会が今年度行った任意の調査では、回答のあった商店街の約半数が何らかの保険に加入しているとの結果であったと伺っており、区としても状況を把握し、区内全ての装飾灯に保険を掛けるよう進めてまいりたいと考えております。 次に、プラスチック収集についてのお尋ねにお答えします。 区では、ごみ排出量の削減と資源の有効活用をさらに進めるため、4月からこれまでのプラスチック製容器包装に加えて、プラスチックだけでできた製品の資源回収を開始します。先行して実施したモデル地域における調査では、回収したプラスチックに約6%の異物を、また、可燃ごみには約4%の資源化可能なプラスチックの混入を確認しています。これらは多くの方に御協力いただいた結果と捉えていますが、4月からの資源プラスチック全域回収に向けては、さらに分別の理解が深まるよう、広報2月1日号でプラスチック排出方法の特集を組んで御案内しました。このほか、排出方法が変わる旨のチラシの全戸配布やホームページへの掲載等、様々な方法でお知らせするとともに、回収を開始した後も引き続き周知に努めてまいります。 次に、二次電池の回収についてお答えします。 区では、リサイクルマークのある二次電池を区施設11か所の拠点で受け付けており、4月からは3か所増やして14か所とします。このほか、区内電気店6店舗でも回収しており、これらの拠点で回収することで、土日を含め、開所時間中はいつでも持ち込める利便性があるものと考えています。また、リサイクルマークのないものや、変形、膨張している電池は、これまでどおり区役所や清掃事務所で回収します。なお、拠点以外の方法として集積所での回収が考えられますが、これについては回収までの間、二次電池を炎天下に長時間放置することや、ほかのごみでの圧迫による発火の危険性が考えられることから現在のところ実施しておりませんが、今後も回収方法の見直しは他自治体の事例を参考にしながら適宜行ってまいります。これらの回収拠点の場所や回収方法は、全戸配布している「ごみと資源の分け方・出し方」や、ホームページ、清掃情報誌への掲載のほか、町会での清掃研修会等で分かりやすくお伝えするよう努めています。 次に、個人所有の樹木管理に関する御質問にお答えします。 個人所有の樹木は所有者が適切に管理することが原則ですが、区内の緑の7割が民有地を占める本区では、その管理状況が生活環境の質や地域の安全に直結する重要な課題です。住宅が密集する都市部では張り出した枝や落ち葉による近隣トラブルが生じやすく、樹木所有者の高齢化により管理が困難となる事例も増えております。区は、これまで相談には応じてまいりましたが、課題を区民と共有し、共に解決する仕組みが十分でなく、解決に至らないケースがございました。今後は、屋敷林等連絡会などの対話の場を活用し、所有者の声を丁寧に伺いながら課題を共有し、必要に応じて助言や専門家との連携につなげる取組を進めてまいります。あわせて、区民一人一人が緑の価値を自分事として捉え、区と区民が協働して問題解決に取り組める環境を整えることで、良好な緑環境の維持に努めてまいります。 次に、荻外荘公園に関する御質問にお答えします。 荻外荘公園は、開園から1年で年間予想来園者数2万4,000人を大きく上回る6万8,000人以上の方に来園いただき、各種メディアにも多数取り上げられるなど、大きな注目を集めています。通常の観覧だけではなく、今年度は園内でのアーティストによる創作活動を公開する企画を実施し、創作の過程を楽しんでいただくなど、荻外荘が持つ建築的・歴史的・空間的価値に加え、多面的な魅力を最大限に発信するため、観覧にとどまらない多様な活用を進めています。来年度の取組の詳細は現在検討中ですが、荻窪3庭園を巡りながら詩歌をつくるイベントのほか、大学の公開講座において荻外荘をテーマにした講座などを予定しています。単に集客数の増加を追求するのではなく、文化的で質の高い事業を展開し、施設と地域双方の価値を着実に高めることを大切にし、今後も荻外荘公園の特性を生かし、魅力向上に取り組んでまいります。 次に、健康施策に関する一連の御質問にお答えします。 まず、健康政策における予防の重要性についてですが、人生100年時代と言われる現在において、区民の皆様が生涯にわたり自分らしく健やかに生活していくためには、健康上の理由で日常生活が制限されることなく生活できる期間、すなわち健康寿命のさらなる延伸が必要です。そのためには、生活習慣病や骨折、転倒など、要介護状態の原因となる疾患等の予防が不可欠です。今後も高齢化が進行する中、健康施策における予防の視点はますます重要になると考えており、生活習慣病やフレイル予防などに向け、取組を推進してまいります。 次に、すぎなみ健幸アプリについてですが、令和7年12月末の総登録者数は6,512名で、当初、年度末までの目標としていた4,000名を超え、その後も予想を上回るペースで増加しています。年齢階級別の登録者数は、18歳から29歳までが1,230名、30代が1,401名、40代が1,246名、50代が1,246名で、60歳未満の働く世代が4,945名と、総登録者数に占める割合は約76%となっております。事業評価ですが、アプリの導入によりターゲットである若い世代を含む働く世代が日常生活の中で気軽に楽しく健康づくりに取り組むことにつながり、まさに「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」の実現に貢献することができていると評価をしております。今後も、より多くの区民等に活用していただけるよう、機能の充実などに取り組んでまいります。 次に、骨粗鬆症検診の準備検討における予防の視点についてですが、骨粗鬆症とは、骨量が減って骨折しやすくなる病気です。骨量は思春期に急激に増え、20歳前後で最大となり、40歳代半ば頃から減少していきますが、特に女性は閉経前後の数年間に大きく減ると言われています。骨粗鬆症を予防するためには、20歳前後までに骨量を高め、また、その後の減少を抑えることが重要です。栄養バランスのよい食事や適度な運動などが効果的とされ、思春期を含む若い世代への啓発が重要です。区では、骨粗鬆症に係る検診と予防の一体的な取組に向け、今年度から具体的な検討を開始しました。骨粗鬆症検診は、一般に骨量が大きく減少し始める40歳以上の女性が対象とされています。検診と予防の一体的な取組に関しては、把握している限り、先行自治体の多くが検診時に資料配布等を行っているのみですが、杉並区では多くの区民が参加する事業や関係機関等との連携を通じ、若い世代を含む区民への幅広い啓発を行っていくなど、より効果的な事業展開を検討しております。 次に、オーラルフレイルと健康寿命の関係についてですが、口腔機能は食事や会話をするために必要な機能であり、社会生活を営む上で不可欠です。オーラルフレイルは口腔機能が損なわれるもので、健康寿命の延伸を阻害する大きな要因ですが、早期に気づき適切な対応をすることにより、回復可能です。区の取組についてですが、従来から行ってきた成人歯科健診に加え、令和2年からは後期高齢者歯科健診を開始したほか、動画の配信、講演会等を通じた啓発を行っています。オーラルフレイルの予防には、日頃から食べる、話すといった口腔機能を十分に使い、その維持に努めていくことや、滑舌低下などの僅かなサインに気づき対応することが重要であり、今後も効果的な普及啓発に努めてまいります。 次に、地域福祉コーディネーターに関する御質問にお答えします。 地域福祉コーディネーターは、国が進める重層的支援体制において、身近な地域に自ら足を運び、どんな相談でも受け、地域の活動や居場所の支援を行うとともに、地域住民を社会活動や住民同士の集いにつなぐなど、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を一体的に行う専門職として位置づけられています。その役割は、地域住民や関係機関から寄せられる分野を問わない相談を受け止めるとともに、地域活動の支援などを担い、区民一人一人の社会参加への橋渡しとなるよう地域のネットワークづくりを推進することにあります。令和元年度の開始からこれまでに西荻、荻窪、高円寺の3地域に地域福祉コーディネーターを各1名配置しており、6か年の活動実績では、相談件数が合計で813件となっており、毎年少しずつ増えています。今後につきましては、身近な地域で相談ができるよう、区内7つの地域全てに地域福祉コーディネーターを計画的に配置し、地域の主体的な活動が一層実りあるものとなるよう取り組んでいく考えです。 次に、火葬事業の在り方についての御質問にお答えします。 火葬事業は区民生活に不可欠であり、公共性は極めて高く、継続性を確保することは、民間火葬場に依存する現状においても行政の重要な責務であると認識しています。今般の民間事業者による区民葬儀の取扱い中止は、当区のみならず特別区全体として大きな課題と受け止めており、特別区長会として23区共通の助成制度を創設したほか、昨年11月には都と連携して国に対し、民間火葬場の経営管理に関する共同要請を行ったところです。また、都は公営、民営双方の火葬場を対象とした実態調査を進めており、来年度、有識者等による検討委員会で将来需要を見据えた火葬能力の確保や経営管理の在り方を検討することとしています。私は、今後後期高齢者が増加し多死社会が加速することを考えれば、火葬事業の在り方について、都や特別区全体として中長期的な視点に立って議論するべきだと考えております。広域連携による公営火葬場設置の可能性を含め、将来的な火葬事業の在り方について、今後の検討に積極的に向き合ってまいりたいと考えております。 次に、介護予防・日常生活支援総合事業についての御質問ですが、今般、総合事業を見直すこととした背景には、令和6年8月に国が総合事業のガイドライン等を大幅に改正したことがあります。その改正では、全国的に介護事業者が提供主体となっている総合事業について、地域における住民主体のサービス、活動を拡充して、要支援等の高齢者の介護予防を推進し、その結果として、介護費用の抑制と地域共生社会の実現等につなげることが大きなポイントとなっています。こうした国の動きを受け、平成28年度に開始してから特段の見直しを行っていなかった当区の総合事業について、先般、高齢者部門と保健サービス部門の職員が、これまでの実施状況等の検証、評価と今後取り組むべき事項と内容等を検討報告として取りまとめました。検討報告で示された主な課題は、既存事業には効果や効率性等の観点から実施内容や方法などの改善を図る必要があること、全国他自治体と同様に地域の実情に応じた住民主体の多様なサービス、活動を拡充する必要があることなどです。区としては、この検討報告に基づき、2040年問題を見据えた中長期的な取組として、人生100年いきいきプロジェクトと名づけた杉並区版の総合事業を段階的に拡充して、要支援等の高齢者の健康維持・増進や介護度の中重度化の抑制等を図ってまいりたいと考えているところでございます。なお、本件は本定例会中の所管委員会で御報告させていただきたいと存じます。 次に、高齢者総合相談窓口ケア24の開設時間の変更についてですが、平日に区民から寄せられる相談は17時までがほとんどであることなどから、本年4月以降、平日の開所時間を現在の19時から17時までに短縮する一方、現在13時までとしている土曜日の開所時間を平日と同じ17時までに延長することで、共働き世帯の増加に伴う今後の相談・支援ニーズに応えられる環境を整えることとしたものでございます。 次に、当初予算案に介護職員・介護支援専門員居住支援補助及び介護人材採用活動経費補助に関する経費を計上した背景についての御質問ですが、ほかの会派の代表質問に御答弁したとおり、昨年実施した介護サービス事業所等実態調査の結果、区内介護サービスの事業所、施設では、サービス種別にかかわらず、全体として介護人材の充足は厳しい状況にあることが確認できました。加えて、人材確保について区に望むこととして、家賃補助や住宅特別手当による支援と、採用・募集経費の支援が圧倒的に多いことを踏まえて、区独自の支援を実施することとしたものです。 次に、移動支援事業の見直しの経緯検討において寄せられた当事者等からの改善要望でございますが、実施したアンケートやワークショップなどでは、通学や余暇活動のほか、急な外出時など、希望した時間にガイドヘルパーを確実に確保できるようにしてほしいとの声が多く寄せられました。このほか、利用者一人一人の特性に応じた支援ができるヘルパーの確保を望む声や、利用要件や手続等の案内について、誰もがアクセスしやすく分かりやすい内容としてほしいなどの声もいただいたところです。 次に、区立児童相談所に関する御質問にお答えします。 まず、人員体制ですが、国が定める児童虐待対応件数等を基に算定する配置人数に加え、里親支援や、令和6年4月に施行された改正児童福祉法で新たに規定された事業等の実施に必要となる人数を上乗せし、適切に対応できる人数の配置を目指しています。また、法改正により一時保護時の司法審査が導入されたこと等に対応するため、特別区の児童相談所で4か所目となる常勤の弁護士を配置いたします。来年度は、一時保護施設における夜間指導員等の採用に向けた募集を行うなど、引き続き必要となる人材の確保に取り組んでまいります。 次に、東京都からのケースの引継ぎ等に関するお尋ねにお答えします。 都立杉並児童相談所からのケースの引継ぎについては、昨年1月から都福祉局、都立杉並児童相談所、特別区区長会事務局及び区の4者で協議を開始しています。その中で、開設直後の運営ができるだけ円滑に進むよう、引継ぎ対象となるケースの考え方、引継ぎの開始時期や方法、責任の所在などについて整理をしているところです。この整理を行うに当たっては、既に区立児童相談所を設置している他自治体から情報を収集し、引継ぎに伴う組織体制への影響や課題を把握した上で、引継ぎ期間の設定や引継ぎ順序等を区として提案し、計画的に進めています。 次に、引き継ぐケース数についてですが、昨年4月から、施設措置入所ケース約100件の引継ぎを開始し、本年5月から在宅ケースの引継ぎに着手する予定であり、その中で全体の引継ぎケースの件数、状況が明らかになるものと考えております。なお、困難ケースの想定につきましては、いずれのケースも簡単ではないと認識しており、都立杉並児童相談所に対し、丁寧な引継ぎを求めているところです。 次に、ベビーシッター利用支援事業の利用対象の拡大についての御質問にお答えします。 本事業は、学童クラブの補完にはならないものの、区の待機児童の現状や学童クラブ待機児童解消に係る都などの動向を踏まえると、低学年の待機児童、児童の受皿の1つとして、保護者の選択肢を広げるものと認識しております。また、病児・病後児保育事業の補完にもつながることから、保護者の多様なニーズに応える子育て支援の一環として、補助の対象を従前の未就学児に加え、小学校3年生までの学童クラブ待機児及び病児・病後児に拡大するものでございます。 次に、産婦健康診査及び1か月児健康診査に関する御質問にお答えします。 区では、本年10月から産婦健康診査は上限2回、1か月児健康診査は上限1回まで健診費用の助成を実施いたします。実施に当たりましては、里帰り出産などにより、区外の都内医療機関を利用する場合においても、区が発行する受診票を使用できる都内共通受診方式を導入し、利便性の向上を図ってまいります。助成開始に当たりましては、東京都が作成する医療機関向け手引を活用しながら、医療機関等と連携を図るとともに、ゆりかご面接時における妊婦等への説明に加え、SNS等を活用した情報発信を行うなど、多様な手段による分かりやすい周知に努めてまいります。これらの取組により、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制の整備とともに、乳児の健康の保持及び増進に寄与するものと考えております。 次に、こども誰でも通園制度を試行実施した結果の検証と総括についてお答えします。 区では、この試行実施の利用状況、施設の運営状況及び保護者、保育従事者のアンケート結果を踏まえ、多角的に検証を行いました。ほかの会派の御質問にもお答えしたとおり、利用状況については、零歳児が約6割、1歳児が約3割を占め、利用時間帯は午後9時から正午までが約7割と最も多い状況でした。さらに、アンケートの結果では、保護者の育児不安が軽減されたことや、子供の興味関心の広がりといった成果があった一方で、予約調整や書類作成に伴う事務負担など課題も明らかになりました。これらの結果から、本制度は、未就園児の育ちの支援や保護者の孤立の防止に一定の効果がある一方、実施園の拡大に当たっては、安定した運営体制を支援することが重要であると認識しております。 次に、来年度の実施園の選定等についてお答えします。まず、制度を円滑に運営するためには、各園に受入れの余裕のあることが重要であることから、零歳児定員の空き状況や、必要な職員配置が確保できるかを確認し、無理のない運営が可能な園を選定しました。現在、来年度の実施に向けて新たに選定された園の職員が今年度実施している3園を見学し、事務負担軽減の工夫、職員の研修の方法、児童情報の管理、保育士のローテーションの組み方など、各園が積み上げてきた実践を学び、準備を進めているところです。こうした取組を通じて、これまでの成果と課題を本制度の実施に反映してまいります。 次に、若者の平和意識の醸成と継承などに係る御質問にお答えします。 私は、真の平和を実現するには、過去の戦争の記憶を継承しつつ、今、世界各地で起きている戦争や紛争、さらには差別や貧困といった私たちの平穏な暮らしを脅かす事柄に関心を寄せ、自分事として向き合い、その解決に向けて、私たちが共に考え、議論していくことが必要だと考えております。新年度では、このことを踏まえながら、まずは改めて平和事業に対する区民の思いや考えを、若い世代を含めた懇談会でお聞きし、議論し、次世代を担う若い世代が主体的に区の平和施策に取り組めることができるような仕組みづくりを考えてまいります。 次に、仮称井草アーバンスポーツ施設に関する御質問にお答えします。 仮称井草アーバンスポーツ施設の整備に当たっては、有事の際に地域内輸送拠点等の防災拠点ともなることから、防災車両の動線の確保、災害時の物資輸送や荷さばきに支障を来さないスペースの確保が必要となります。こうした点を考慮して、今年度中に作成する基本方針の中で、ゾーニングや附帯設備等について検討してまいります。また、これまでの地域の方々との意見交換では、施設利用者のマナー違反等による住環境の悪化を懸念する意見を多くいただいているところです。こうした懸念事項への対策として、アーバンスポーツ施設用の利用者登録制度を新たに設け、登録の際に、施設や井草の森公園等の利用に関するマナーの説明と遵守を求めていく等、対策を講じてまいりたいと考えております。 次に、行政手続のオンライン対応についての御質問にお答えします。 デジタル技術が区民生活に不可欠なものとなる中、区においても行政手続のオンライン対応をはじめとしたデジタルサービスの拡充に努めておりますが、これらのサービスは実際に区民の皆様に使われなくては意味がありません。こうした認識の下、令和8年度には、区の様々なデジタルサービスを集約したポータルサイトを構築し、区民一人一人が必要なサービスに迷わずにたどり着けるデジタル環境を整備してまいります。また、その際には、区公式LINEで利用のメリットを含めPRするなど、区民周知の徹底に努めてまいります。 次に、すぎなみデジタルなんでも相談窓口についての御質問にお答えします。 昨年10月に開設したすぎなみデジタルなんでも相談窓口においては、利用者からの相談をただ受けるだけでなく、区のデジタルサービスを紹介して利活用を促すなど、プラスアルファの情報提供をしております。また、相談窓口のほかにも、デジタル関連セミナーを各所月1回程度開催し、区民の興味やデジタルスキルのレベルに応じて、その方にふさわしいSNSやアプリの活用方法等を身につける機会を設けております。今後も、より多くの区民が関心を持ち、デジタルの便利さを感じるようなテーマを厳選して開催してまいりたいと思います。 次に、職員へのDXの浸透、定着と、データに基づく区政運営についての御質問にお答えします。 区がDXを進めるに当たり、全ての職員がDXを自分事と捉え、その推進力になっていく必要があります。区では今般、杉並区DX人材育成方針を策定し、各職層における取組姿勢や推進体制、人材育成に向けた取組を明示したほか、DXをリードする職員としてDX推進サポーターの配置、育成を行うこととしました。今後、この方針に基づき、全庁横断的なDXの取組を推進してまいります。また、データドリブンとの御発言がございましたが、証拠に基づく政策立案、いわゆるEBPMについては、計画策定や企画立案の場面などでデータの活用が進んでいるとともに、区政情報のダッシュボードであるすぎなみデータラウンジの開設を契機に、職員のデータ利活用への意識が向上していると感じています。昨年10月の庁内の情報インフラ再構築により情報やノウハウの共有を容易に行える基盤が整ったことから、データの収集、蓄積やこれを使いこなす職員のスキル向上をさらに図り、効率的かつ効果的な区政運営に努めてまいります。 次に、DXの将来像と取組の評価等についての御質問にお答えします。 区では、基本構想において、デジタルにより誰もが暮らしやすい社会をDXの将来像としてお示しし、その実現に向けた2つの方針として、区民の利便性向上と行政運営の効率化を掲げて取組を進めてきたところです。この取組目標として、オンラインによって行える行政手続数や、自動化ツールの活用による業務時間の短縮などを設定し、これまで着実に取り組んでまいりました。今後さらにDXが区民生活や行政内部のあらゆる分野に浸透する中においては、明確かつ幅広く成果指標をお示しすることが重要と考えておりますので、来年度予定しているデジタル化推進計画の改定に合わせて十分に検討をしてまいります。 次に、DXによって得られた人的資源や時間の再配分についての御質問にお答えします。 議員御指摘のとおり、DXを推進した結果として生み出されたリソースを必要性の高い業務に再配分することは大変重要であると認識しております。例えば、オンライン申請が進み窓口業務が効率化されれば、今後、需要の高まりが予想される福祉や防災、協働といった分野に再配分することも可能となり、私もそういった将来を目指していくべきだと考えております。もっとも、現状においても係や課といったユニットの中で、DXによって定型的な事務等の手間と時間を縮減し、職員でなくてはできない業務、例えば、対面相談や住民との意見交換、介助であったり、政策や事業の企画立案といった創造的な業務などを充実させることができていると認識しています。全ての職員がDXマインドを持ち、既存の業務を見直そうとする全庁的な組織風土を醸成しながら、引き続きDXによって得られたリソースの適切な再配分に努めてまいります。 次に、住民情報系システムの標準化についての御質問にお答えします。 区においては、国の方針に基づき、令和7年度中の標準化システムへの移行に取り組んでまいりましたが、事業者のリソースに限りがある中で、全国一律の移行期限が定められたことや、度重なる仕様の変更が行われたことにより、多くの自治体と同様、稼働時期に遅れが生じてしまいました。区では、計画を見直し、大半のシステムについては移行時期を延伸することとし、令和9年1月以降に新システムを順次稼働させていく予定でおります。また、現時点におけるシステム標準化構築経費の総額約25億円に対し、国の財政支援は約19億円となっており、区の負担額としては約6億円発生する見込みです。そもそもシステム標準化は国主導の取組ですので、必要経費については国が責任を持って費用負担するよう今後も求めてまいります。 次に、サイバーセキュリティーを確保するための方針についての御質問にお答えします。 方針策定についての考え方や検討体制ですが、国の指針を踏まえ、既存の情報セキュリティ基本方針に必要な見直しを行ったものを新たな方針として位置づけることとし、私を本部長とする区政イノベーション本部の下部組織であるデジタル・セキュリティ部会で具体的な検討を行った上で、本部会で方針案を決定し、その方針案を基に、各執行機関において意思決定を行うこととしました。策定に当たっては、執行機関ごとにセキュリティーレベルに差異が生じないよう、システムの管理状況等を各執行機関から丁寧に意見聴取し、適切に方針に反映させることに留意いたしました。法改正による変更点として、自治体の各執行機関が自ら方針を策定し、必要な措置を講じることが義務づけられたこと、方針についてはホームページ等で公表が義務づけられたことが挙げられます。 一方、杉並区においては既に情報セキュリティ基本方針を策定しており、ファイアウォールの設置や、業務環境のインターネット環境からの分離など、必要なセキュリティー対策を実施していることから、法改正により区が講じるセキュリティー対策については特段の変更はなく、引き続きしっかりと取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する御質問にお答えいたします。 まず、エデュケーション・アシスタントに関するお尋ねですが、導入後、学校からは、授業中の個別サポートについてもらうことが多く非常に助かっている、授業準備時間が短縮された、学級間の連携が格段にアップするといった声が寄せられております。このことから、授業の質の向上、教員の負担軽減、学級運営面の対応強化において、導入の効果が表れているものと受け止めております。今年度は全小学校に1名配置しておりますが、次年度は18学級以上の小学校には2名の配置を予定しているところです。 次に、区費時間講師の試行的追加配置に関する御質問にお答えいたします。 小学校では、担任が全ての授業を担うことが原則であり、特に第3学年以上の学級担任は、勤務時間内の事務作業が行いにくい状況にあります。また、高学年では学級担任に代わり専科教員が授業を行う時数が多い一方で、中学年では専科教員による授業時数が少ないのが現状です。このため、中学年の授業を担う区費時間講師を試行的に追加配置することといたしました。この取組を通して、教員の授業時数の平準化を図ることにより、学校全体で時間外在校等時間の短縮に効果があるか検証を行ってまいります。 次に、学びの多様化学校に関する御質問にお答えします。 今回設置する学びの多様化学校は、中学生を対象とすることを前提として、本区の不登校生徒の出現率や先行自治体の利用実績等を基に受入れ規模を50名程度といたしました。また、専門的な支援を行うスクールカウンセラーの配置や、教育相談室等との連携といった支援体制について、今後、検討を重ねてまいります。 次に、CEDARに関する御質問にお答えいたします。 令和7年4月1日発足以降、1月末までで学校から244件、保護者から116件、子供から2件、地域から12件、関係機関から13件、計387件の相談を受けております。CEDARは、個々の事案に対応する際、初動対応を最も重視しています。このため、学校等からいじめに関する相談や事件、事故の一報があった時点から、指導主事等の学校派遣も含め積極的に関わり、正確な情報収集を行っています。収集した情報をCEDAR内で共有し、組織的に様々な視点から対応方針等を検討した上で、学校への指導、助言を行います。学校に対しては、事案発生当初だけでなく定期的に対応を確認するよう指導しており、事案発生から3か月後の状況の確認までを確実に行っております。今年度、学校問題に対応する過程で、法的な視点からの指導、助言が必要なケースが多いことが課題になったことから、今般、学校問題対応専任弁護士を配置することといたしました。学校問題対応専任弁護士は、非常勤特別職公務員として、週2日、1回当たり半日、4時間の勤務を原則とし、CEDARが受ける学校や保護者からの相談に対して、法的な視点からの指導、助言をはじめ、教職員研修等への関与も想定しております。 私からの最後に、教育委員会事務局の組織改正に関する御質問にお答えします。 近年、教育現場では、不登校や特別支援教育の対象となる児童生徒の増加、いじめ問題、部活動改革、教員の働き方改革の推進など、新たな課題に適切に対応していくことが求められております。教育委員会事務局では、このように大きな変化を見せる教育現場の環境を的確に捉え、中長期的視点から戦略的に教育行政を推進していく必要があること、また、効率的な執行体制を確保するため、各課事業の重複を極力排し、所掌、責任の明確化を図ること等を目的に、事務局全般の組織体制の見直しを行うことといたしました。 概要ですが、学校整備・支援担当部を学校運営担当部に改め、学校運営に係る事務を一元化するとともに、生涯学習担当部を共創教育担当部とし、地域と学校とのつながりを要する事務を集約し、効率的かつ効果的に対応強化を図ってまいります。このほか、教育相談窓口の統一化や、10年先、20年先を見据えた教育を戦略的に考えていく組織の新設などを行ってまいります。 なお、本組織改正は、主に令和5年度に発生した不適切事案等への対応である済美教育センターの見直しに端を発したものも一部含まれております。 私からは以上です。

以上で杉並区区議会公明党の代表質問を終わります。 ここで13時5分まで休憩いたします。 午後0時03分休憩 午後1時05分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問を続行いたします。 立憲民主党杉並区議団代表、36番ひわき岳議員。 〔36番(ひわき岳議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団のひわき岳です。会派を代表して、令和8年度予算の編成方針とその概要について質問を行います。 まず冒頭、杉並区政にも影響のある国政選挙に関して触れておきます。 1月23日、高市首相が衆議院を解散しました。解散理由について首相は記者会見で、私が首相でよいのか国民に決めていただくといった趣旨の発言を行いましたが、衆議院は任期の3分の1にも満たない状況であり、有識者からも大義なき解散との厳しい指摘がなされていました。また、解散から公示日までは、土日を含む僅か3日しか間がない戦後最短となる日程についても大きな批判が起きました。 こうした中、岸本区長ほか4名の自治体首長は、1月19日に衆議院解散に伴う自治体首長の緊急声明を発出しています。自治体は、新年度当初予算の編成作業と議会準備の最中で、年間でも最も業務が集中する時期です。加えて、物価高騰対策として、昨年12月16日に国の補正予算が成立した重点支援地方交付金について年度内の執行を求められたことから、杉並区をはじめ各自治体は年末年始をまたいで臨時議会を開き、執行体制を構築してきました。こうした中で突然解散が行われ、しかも、超短期で総選挙が始まる日程が組まれたことにより、自治体の職員への過度な負担がかかっていることを声明は指摘しています。また、この時期に解散を行うことで、国の来年度予算が3月までに成立せず暫定予算となれば、行政運営に必要な経常経費以外の予算執行に制約が生じ、自治体運営にも大きな影響が及ぶことや、豪雪地帯を含む真冬の総選挙は、選挙運動や投票行動そのものにもリスクが伴うことも指摘されています。その上で、解散権の行使の在り方、濫用を防ぐための制度や議論を社会全体で行うことをこの緊急声明は強く求めています。 報道では、高市首相自身も含む自民党議員と統一教会の癒着の問題、あるいは自民党議員による裏金の問題への追及を避けるために、支持率の高いうちに総選挙を行おうという首相の自己都合による解散との指摘もされてきました。それによって、杉並区民や国民全体の生活が犠牲になることについては憤る声が多く届いています。岸本区長をはじめとする自治体首長による緊急声明は重い意味を持つものと受け止めており、自治体議員としても賛同するところです。 選挙の結果については、自民党が定数の3分の2を超える316議席を獲得しましたが、全有権者のうち自民党に投票した人の割合、全体得票率は、小選挙区では26.9%、比例区では20.3%にとどまりました。つまり、3割に満たない得票数で8割強の議席を占有したということです。有権者は白紙委任したわけではありません。岸本区長が区長就任時に、私に投票しなかった人たちの思いをより意識的に聞いていくとおっしゃっていましたが、国政についても、首相や国政与党には同様の姿勢が求められるものと考えます。多数の議席を理由に、国民的な要請や国会での熟議がないまま強引な国会運営を行うことは、あってはなりません。選挙直後に首相は、選挙で争点になっておらず、国民的な関心すら高まっていない憲法改正への挑戦を口にしました。そもそも憲法改正は立法府である国会が発議すると憲法96条が定めており、行政府の長である高市首相に憲法改正に挑戦する権限などありません。また、高市首相がスパイ防止法や日本国国章損壊罪の創設や外国人政策の厳格化など、人権を制約する可能性のある施策を打ち出している点も懸念するところです。今後の国政の行方次第では、区民生活や区民福祉に大きな影響が生じることが憂慮されます。民主主義や立憲主義に基づき、憲法理念である個人の尊重を最高価値とした政権の政策判断と国会運営が行われることを真に求めるところですが、先日行われた衆議院選挙の結果について、区長はどのように受け止めているか伺います。 昨年の都議選や参院選で、差別や人権を侵害するような排外的な主張が行われました。昨年の第2回、第3回定例会において、問題意識を区とも共有したところです。選挙のたびにこうした行為が繰り返されれば、区民の尊厳が傷つけられ、地域社会に深刻な分断が生じる懸念があります。このようなことが起こらないよう、区選管としては、さきの衆院選でどのような取組を行ったのか。また、区内で行われた選挙活動において、人権を侵害するような言動が行われた事例はあるか、確認しておきます。 それでは、予算編成方針の中身についてお尋ねしていきます。 まずは、昨年の振り返りについてです。 予算編成方針においても、また2月2日の区長の記者会見においても、まず最初に触れられているのが平和に関する取組です。岸本区長の強い思いを感じるところであり、毎年の当初予算の要望において、平和のための取組を要望し、本年度も重点施策に位置づけてきた私たちの会派も、区長の政治姿勢を評価するところです。一方で、昨年は戦後80年だったわけですが、首相の国会での失言を契機に、中国との外交関係に緊張感が増しています。新たな戦前が近づいているという指摘が国内外のメディアでも広く見られますが、区民からも同様の声が届いています。 区長は、政府の安全保障政策、外交、そして排外主義が広がりつつある社会の風潮も含め、戦後81年の現状をどのように捉えているのか、お考えをお聞かせください。 杉並区は、原水爆禁止署名運動発祥の地です。住民の意志と行動で社会を動かしてきた歴史があり、その流れは脈々と杉並区民に受け継がれ、自治のまち杉並に息づいています。平和に関する施策についても、杉並らしい住民自治による取組が根づいていくことがふさわしいものと考えますが、区長はどのようにお考えか、教えてください。 区では、広島、長崎への中学生派遣事業や、被爆者の証言映像の作成等の重要な取組をこれまで行ってきましたが、予算編成方針では、令和8年度も記憶の継承、平和意識の醸成、次世代の主体的参加の3つの柱を基に取組を進めていくことが示されています。新規事業としては、杉並区平和施策に関する区民懇談会の設置や、戦後80年事業を活用した区民への啓発を行うとしていますが、3つの柱の下でどのように位置づけられた事業なのか伺うとともに、具体的な取組と、その進め方についても確認しておきます。 1点気になるのは、杉並光友会をはじめとする戦争を経験した方たちを中心とした区民からの切実な声を受け、当会派だけではなく、多くの議員が長年要望している平和資料館、平和資料室の設立についての取組が見えてこないことです。区民が強い意志を持って保存してきた貴重な戦争資料の整理と保全を行い、区民がいつでも目にし、学ぶことのできる機会を設けることが重要です。 私も昨年、平和祈念式典のタイミングで長崎に訪れ、現地の様々な取組を学んできましたが、一次資料に接することで戦争のリアリティーを実感し、感情が揺さぶられ、そこから他者との対話と議論が生まれます。一次資料にしかないその重みを区も理解してくださっているとは思いますが、戦争体験者たちは年々高齢化していますので、資料が散逸の危機にあります。失われてからでは遅いのです。こうした資料の保存の必要性についての区の認識を確認します。また、区が保存に携わる場合に課題などがあれば教えてください。 あわせてお尋ねしますが、平和資料館あるいは平和資料室の必要性について、区民懇談会でも議論されることを求めますが、いかがでしょうか。また、懇談会で議論になった施策の案については、区はどのように扱っていくことになるのか、その点も確認します。 高市首相の隣国を過剰に刺激する不用意な発言と、その後の対応の欠如によって、他国との緊張関係が高まっている中、自治体同士の交流によって関係性を深化させることが必要ではないでしょうか。国と国による交流よりも、住民同士の顔の見える等身大の距離感で、相互理解や対話を重ねていくことが平和な国際社会を築くために重要になると考えます。杉並区長は国際経験も豊かでいらっしゃるので、ぜひ国外の交流自治体等と住民同士をつなぐ取組も進めていただきたいと思います。こうした観点から、これまで区はどのような取組を行ってきたのか伺うとともに、今後に向けて区長のお考えを伺います。 予算編成方針の中では、平和でない状態についての理解として、戦争だけでなく、貧困や差別、環境問題なども含めるとの考え方が示されています。日本国憲法は、個人の尊厳を基本理念として高く掲げています。つまり、全ての人の人権が守られる社会をつくるのが政治の役割であり、政治家の責務となります。憲法前文には、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」とありますが、これは平和的生存権と言われます。世界中全ての人が暴力や飢え、貧困から解放され、人間らしく生きる平和な環境を享受する権利を示しており、1941年の大西洋憲章に由来するとされています。こうした観点から見ても区長の考え方は重要であり、冒頭にこうした考えが提示された上で予算編成方針が示されることを歓迎したいと思います。 その上で、若い世代に貧困、差別、環境問題といった人権の問題を自分事として捉え、考え、議論してもらうためにはどのような取組が必要と考えているのかお尋ねします。 次に、災害についてです。 昨年度取り組んだ防災カタログ事業は、区民の防災意識の向上に寄与するものであったとの総括とともに、区の公式LINEへの登録者数が1年で2.5倍の4万5,000人を超えたことも示されています。SNSにはデマや差別的な投稿があふれており、人権が侵害されている状態について、国と自治体で対策を取る必要がありますが、災害時はとりわけこうした投稿が暴力に結びつく危険性が高まります。区民の災害時の備えと正確な情報へのアクセス、さらには人権意識の啓発について、継続して強化していく必要があると考えますが、区の見解と今後の取組について伺います。 猛暑対策についての取組も着実に進んでいます。涼み処としての区立施設の活用や給水スポットの拡充についてですが、昨年までの取組によってどれくらい設置が進んだのでしょうか。物価高騰による光熱費の値上げもあり、生活に困窮する方にとってもありがたい取組ですが、区民にはどのように周知が行われ、どの程度の認知が進んでいるのか、併せて確認します。 昨年6月より改正労働安全衛生規則が施行され、職場での熱中症対策が罰則つきの法的義務となりました。私も野外で体を動かす仕事をした経験がありますが、夏場は1日2リットル以上の水分補給が必要でした。毎日の経費と考えると、一定程度の負担となってきます。当会派としても、清掃事業における熱中症対策として、適切な水分補給と冷却用品等の拡充を行い、職員が安全に職務に当たれるような環境整備を求めてきたところです。新年度、屋外業務に従事する職員への空調服の配備など、職場環境の改善にも取り組むとのことですが、どのような職場で取り組むのか、具体的な説明をお願いします。 特に、ごみ収集に従事する職員にとって、夏場の水分補給については命に関わる重要な課題だと考えますが、十分な水分補給を含め、熱中症防止のためにどのような対策を検討されているのか伺います。また、区立施設の建設現場などでも熱中症対策が徹底されるよう、区としても監督したり、あるいは発注時の予算に必要経費分を計上していくことも必要かと思いますが、方針を確認します。 エネルギー等物価上昇についても言及があります。衆議院選挙で街頭に立っていると、連日のようにお米の値段をとにかく何とかしてくれと区民の方から御意見をいただきました。国の重点支援交付金については1月の臨時会にて審議したところですが、一方で、コロナ禍から断続的に続く給付事業については、自治体業務にも負担がのしかかり、事務経費も積み重なっています。これらは対症療法とも言える対策ですが、この物価高騰の原因はどこにあり、抜本的な対策として国あるいは自治体は何に取り組むべきなのか、区長のお考えを伺います。 次に、情報リスクとリテラシーについてです。 昨年、第3回定例会における私の一般質問においては、外国人が増えて治安が悪くなっているといったSNSの投稿は事実ではなく、実際はこの20年で犯罪は3割減っており、ここ10年でもほぼ横ばいであることや、外国人が生活保護や社会保障において優遇されているという投稿も事実ではないことを確認しました。つまり、デマです。こうしたデマが差別を扇動し、人権を侵害します。そして、先ほども触れたように災害時や選挙において、デマや誤情報が社会を分断し、民主主義の根底を揺るがす点について、予算編成方針においても言及があります。重要な認識です。 区として、正しい情報を適切なタイミングで分かりやすく伝える力を組織的に育てることが重要なのはもちろんですが、学校教育や社会教育の場において、区民の情報リテラシー向上や人権について学ぶための取組が必要となるのではないでしょうか。住民同士の対話の場をこれまで以上に広げていくフィールドとしてどのような場を想定しているのか、教育の場はどう位置づけていくのか、お考えを伺います。 施設整備については、前区長の下で児童館やゆうゆう館存続を求める住民の声を押し切って進められた施設再編の手法を改め、岸本区政では、対話の取組によって地域の課題を一番よく知っている地元住民が意見を交わし合いながら在り方を考え、決めていく手法が定着しつつあります。整備対象となる施設にもたらした変化、地元の地域住民に生じた変化、そして職員や区の組織における変化を改めてどのように捉えているかお尋ねします。 対話には時間がかかり、また、職員の仕事量や内容も変化し、経費もかかります。その点を否定的な文脈で指摘する議員の方もいらっしゃいます。ただ、民主的な合意形成にはそもそもコストがかかるものです。異なる意見を受け付けずに一方的な決断を行政が行うことでは生まれない、住民主体の施設整備、杉並の住民自治の深化への投資として、それらのコストは十分に価値のあるものだと考えますが、区長はどのようにお考えになっているか伺います。 子供関連施策です。 岸本区政下で子どもの権利条例、いじめ防止条例、子どもの居場所づくり基本方針と、子供の権利を保障するための土台が整備されました。令和8年度は区立児童相談所が開設されますが、子供、子育てに関わるあらゆる部署や機関が相談、支援、見守りのネットワークをつくり、子供の権利保障の最前線としてこれまで以上に機能していくことに期待をしています。そのためには、子どもの権利条例が実際に履行されているのか、子供の意見も聞きながら確認するための委員会を設立することも検討していただきたいと思います。子供の権利保障のための具体的な体制構築について、区としてはどのような構想を描いているのか教えてください。 続いて、令和8年度予算編成の基本的な考え方についての質問に移ります。昨年と同様の3項目が挙げられていますので、伺っていきます。 命と暮らしを守るための取組がまず初めに挙げられていますが、予算編成における位置づけと、区長がそこに込めた思いをお聞かせください。 防災・減災対策としては、火災の危険度の高い地域での出火防止対策や初期消火体制の強化と、震災救援所の備品整備や環境改善が挙げられています。能登半島地震をはじめとする近年の国内の大規模災害から、どのような教訓を得て、区民の命を守る方針にどのように生かされてきたのか伺います。 暮らしを守る取組については、産業振興、高齢者福祉、障害者福祉やまちづくりと複数の所管においての取組が触れられていますが、今年度の取組についてはどのように評価し、来年度にどう生かそうとしているのか、お考えを教えてください。 次に、総合計画、実行計画の取組に要する経費を確実に予算反映させた点についてです。行政の継続性という観点についてはもちろん理解するところですが、本計画は前区長の時代に策定された計画であり、岸本区政において修正を行いながら取組を積み上げたものの、区の施策の大きな方向性はこの計画に縛られることにもなり、機動性や柔軟性といった観点からは、岸本区長の独自色のある施策や時代の変化に即応する施策をスピーディーに打ち出しにくかった側面もあるのではないかと思うところです。総合計画、実行計画の進捗について、現状をどのように評価しているのか。また、今後の計画改定についてはどのような分野において変更の必要性を感じているのか、お考えを伺います。 財政の健全性確保についてです。 ここ数年は不合理な税制改正の影響は受けつつも、経済成長が続く中で、特別区税や特別区財政交付金の増収など歳入の増加が続いています。金利の上昇も踏まえ、区債の発行を一部見送る判断がされたことは理解するところですが、一方で、物価高騰が続く局面では貨幣価値が下がるため、固定金利で組んだ借入れは実質的な返済負担が軽くなります。金利上昇と物価高騰を見極めて、基金と区債のバランスを取る必要があると思いますが、区としてはこの点どのように考えるのかお尋ねします。 それでは、ここからは主要な施策について伺ってまいります。 まずは、1、「みんなでつくる、災害に強く、犯罪を生まないまち」についてです。 防災・減災の取組として、既存の施策をベースに取組を充実させるとのことですが、区内の火災危険度が最も高い地域が高円寺北3丁目の地域です。こちらについてはまちづくりの分野で言及がありますが、一言申し上げておきます。予算編成において、命と暮らしを守るための取組を第一に掲げているわけですから、この高円寺北3丁目の地域を重点地域に位置づけ、ありとあらゆる対策をここで進めていくような姿勢が求められると考えます。めり張りを効かせた予算の投下は、当該地域住民の意識向上にも寄与するものと思いますが、区としてのお考えを伺います。 東京都は、都市計画道路の整備による延焼遮断帯の形成を方針としていますが、仮にこの地域の補助227号線が事業化されても、完成するまでには10年単位の時間がかかることが予想されます。また、延焼遮断帯の形成だけで地域住民の命を火災から守ることはできません。道路整備以外にできることに全力で取り組む姿勢を求めておきます。 初期消火という意味では、区内に増えている空き家は延焼しやすくリスクにもなります。実態調査を経て、空き家が活用されるよう対策を進めていただくよう要望しておきます。 会派としては、災害弱者への対応や、スフィア基準を踏まえた震災救援所の環境整備と資材の充実を求めてきました。資材の配備を区が前倒しで進めているとは評価するところです。 流域治水の取組の発展を意図して開催する仮称善福寺川流域治水フォーラムについても伺っておきます。目的と内容などはどのようなものになるのかお尋ねします。 次に、2、「多様な魅力と交流が生まれ、にぎわいのある快適なまち」についてです。 地元住民の長年の悲願である浜田山駅南口開設については、京王電鉄、近隣地権者との話合いを進めていただくと同時に、駅の踏切に警備員を配置するなど、安全確保のための取組についても検討を行っていただきたいと思いますが、御所見を伺います。 移動という面で区民生活になくてはならない地域公共交通の取組では、岸本区政において、AIオンデマンドや杉並区産MaaS「ちかくも」など、区民の移動の総量を増やす取組が進んでいます。一方で、既存の公共交通であるバス事業者の人員不足が深刻で、路線の減便が生じています。一人一人の運転手にそのしわ寄せが来ており、安全な運行に影響しないように対策が急務です。会派としては、住宅支援、処遇改善支援や採用活動支援などの人材確保のための助成を行うことを求めてきましたが、この点について確認しておきます。 都が第5次事業化計画の案を公表した都市計画道路については、住民が長年反対の声を明確に上げてきた区施行の補助132号線、補助227号線、都施行の補助133号線が優先整備路線として案に挙げられています。これらの路線の地域は、区としてもまだデザイン会議による地元住民の対話が始まったばかりですし、何より、区としても行われた検証に不足があることを認めている状況です。こうした状況で優先的に整備することを一方的に決めることには問題があります。区長は、優先整備路線に選定されたとしても、直ちに事業着手するつもりはないとの意向を示してはいますが、区として、住民の声に基づき3路線を優先整備路線から除外するよう働きかけていただくことを要望しておきます。 事業化となれば、地域コミュニティーやまちの文化、歴史だけでなく様々な影響があることは、昨年の私の第2回定例会での一般質問で指摘したとおりです。立ち退きとなれば、住民の人生は一変します。パブリックコメントの結果はまだ公表されていませんが、仮にこのまま優先整備路線に選定されれば、今後15年間、地域住民は不安を抱えながら暮らすことになります。この重さについてどのように認識しているか、お考えを伺います。 公表された整備方針の案では、社会情勢の変化等に対応するため、計画期間の中間年次において必要な検証を行うことが示されているので、それまでの間に、区として住民の声に基づき、都市計画道路の必要性だけではなく、それによって失われる可能性のある整備によるデメリットも併せて区民とともに議論し、見直しの準備をしていただきたいと思いますが、区のお考えを伺います。 また、都施行の133号線についても、地元自治体として受け止めている地域住民の声を都に伝え、拙速に進めることがないように事業主体である都へ求めていただきたいと思いますが、見解を伺います。地域住民の間では、現在のまちの自然や歴史、閑静な住宅街における生活環境と住民同士のつながりを大切にしたいと願い、都市計画道路について反対する声が高まっていることを改めて指摘しておきます。 杉並の地域経済を支える区内中小事業者や商店街への支援策は重要です。コロナ禍で区が取り組んだ新ビジネススタイル事業導入助成は、事業者からも高評価を受けました。長引く物価高騰の影響を受ける区内事業者の雇用促進や、デジタル技術導入による業務効率化を支援することは評価すべき取組だと受け止めています。また、商店街所有の装飾灯の維持管理強化のための取組が挙げられていますが、区内商店街の装飾灯の一斉点検の実施が必要です。また、近年解散する商店街も出ていますが、そうした場合にも防犯・安全面から装飾灯を残すことができるよう支援策を検討していただくことを求めてきましたが、その点についても御所見を伺います。 続いて3、「気候危機に立ち向かい、みどりあふれる良好な環境を将来につなぐまち」についてです。 製品プラスチックの収集を全区的に実施するとのことですが、試行実施において課題などはあったのか確認します。特に、清掃事業者も抱えている人員不足の問題が気になりますが、労働環境面での影響はなかったのでしょうか、お尋ねします。 緑分野において、区内緑地の多くの部分に該当する屋敷林の保全のための支援が盛り込まれたことを評価するところです。また、倒木被害の未然防止の観点から、公園など区有地の樹木の健全育成のため、樹木診断や剪定の規模の拡充方針が示されたことも重要です。杉並区の樹冠被覆率の向上を目指すには、住宅の緑をさらに増やすための取組も必要となってきます。新築時の植栽や保護樹林の継承への補助を行うことも御検討いただきたいのですが、御所見を伺います。 みどりの基本計画の改定案がようやくまとまりました。期待するところです。パブコメを経て5月に改定し、来年度から計画に基づく取組をスタートするとのことですが、今回の改定のポイントはどういうところになるのか伺います。 次は、「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」についてです。 国の健康日本21の改定に係る調査で得られたデータから、女性の健康課題についても見えてきています。女性特有の健康課題の解決に向けたオンライン相談の充実が図られるなど、女性の健康増進を図る取組が推進されることは重要です。一方で、男性の更年期障害やメンタルヘルスの問題にも取り組んでいただきたいところです。御所見を伺います。 5、「すべての人が認め合い、支え・支えられながら共生するまち」について伺います。 ジェンダー平等に関する審議会の答申が昨年出されました。ジェンダー視点の主流化のために、区としてまずどんなことに取り組む必要があると考えているか伺います。来年度、仮称ジェンダー平等条例制定に向けた検討が進められます。現時点で想定しているプロセスやスケジュールについて、その見通しを確認します。 男女平等推進センターについても伺います。ジェンダー平等を推進する拠点として、どのような機能が必要だと区は考えているのか教えてください。会派としては、区民が男女平等推進センターをさらに活用していただけるよう、区立図書館との連携、トイレなど施設整備への投資、職員の常時配置、開館時間の延長、バス停の誘致など、施設の充実を求めてきました。これらについての取組状況を確認するとともに、今後の取組についてのお考えをお尋ねします。 健康医療計画の中で自殺対策の計画もありますが、そこには性の多様性が反映されていません。セクシュアルマイノリティーについては、希死念慮が高い傾向があるとの指摘があります。いま一度、ジェンダー施策の見直しの中で、SOGIに基づく調査と実態把握をしていただきたいと考えますが、御所見を伺います。 今年度は、女性相談調整担当係長の職が新設され、杉並区内の実態把握と課題の洗い出しなどを行ってきたと伺っています。望まない妊娠や性暴力、女性の抱える複雑で分かりにくい困難さについての相談支援について、来年度は民間の団体と協力して、より推進できる体制構築を進めてほしいと考えますが、現在の状況と来年度の到達目標をお聞かせください。 高齢者が安心して杉並区に住み続けられるよう、私たちの会派は引き続き来年度に向けても医療、介護、生活支援サービスの環境の整備や高齢者を支える介護従事者等の支援の充実、そして、介護予防をはじめとして高齢者が地域での活動や仕事を通して活躍できる環境づくり、孤立防止のための取組を求めてきました。区としても同様の方針が示されていることを評価するところです。一部のケア24で独自に取り組まれていた高齢者の外出時の安全・安心につながる見守りキーホルダー事業が新たに実施されることについても感謝いたします。 区内で働くケアマネの区独自給付を行うことや、介護従事者の報酬を上げるための加算を行うこと、介護事業者等の職員求人のための区独自の費用軽減策を講じることなども求めてきましたが、こうした点についても取組が示されているところです。介護職員、介護支援専門員に対する居住支援補助も新規に取り組まれるとのことです。ケアする人をケアするという視点から、高齢者施策の充実に力が込められていると感じますが、こうした観点からの来年度の取組について、もう少し具体的な説明をお願いするとともに、高齢者施策に関する展望とその意気込みについて、区長のお考えをお尋ねします。 移動支援事業については、当事者や事業者等が参加して行われたワークショップでも、就労継続、生活介護等への通所利用の適用、肢体不自由児、肢体不自由者への制限撤廃など、移動支援のさらなる拡充やヘルパー人材確保のための事業者支援を求める声があり、会派としても要望してきたところです。来年度、どのような拡充が図られるのか確認します。 6、「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」についてです。 本年11月の区立児童相談所開設に向けた準備が進んでいることと思いますが、資材価格の高騰等により、施設の建設工事に遅れが出るケースが一般には続いています。ハード、ソフト両面において、区立児相については準備は順調に進んでいるのか、課題はないか確認しておきます。 一時保護所の運営については、玩具や衣服、書籍などをできる限り子供自身で選択できるよう、十分な予算措置を講じることを会派として要望しましたが、その点も確認しておきます。 旧若杉小跡地への中高生優先児童館の整備についてですが、ゆう杉並を整備するときには、子供たちとともにどのような施設にしたいか時間をかけて話し合った上で、建築家がそれを専門的な技術と発想で具現化したという経緯を、杉並建築士会さんの講演で以前学ばせていただきました。ゆう杉並の整備について、どのような方針の下、どのように取り組み、子供の意見はどのように聴取し反映されたのか、区に改めて伺うとともに、来年度からの若杉小跡地における整備では、過去のプロセスをどう参考にしてどう取り組んでいくのか、区の御所見を伺います。 学童クラブの待機児童対策について、地域によって状況も異なるわけですが、どの地域からどういった規模感で進めるのか、中期的なスケジュール感とともに教えてください。 中学生以降の障害児支援の取組として、済美養護学校の生徒を対象にした中学生以降の放課後等に様々な体験ができる場を確保するモデル事業が開始されます。利用料がかからない点などを評価する保護者の声がある一方、移動支援のヘルパーや保護者による付き添いや送迎が必要となる点について、見直しを求める声もありました。事業者においてはヘルパーも不足している現状があり、また、就労している保護者もたくさんいます。こうした点について、区としてはどのような対応を検討しているのか伺います。 本事業はモデル事業とのことですが、今後の展開についてはどのような想定をしているのでしょうか。他地域での実践も検討していくようなことになるのでしょうか。現段階で想定していることを教えてください。 7、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」について伺います。 昨年度からスタートしたエデュケーション・アシスタントの増員に加え、区費時間講師の追加配置が打ち出されました。学校において、教員とそれを支える役割を担う人の加配をすることに予算を貼っていくことは重要です。本来であれば、国が力を入れなければならない部分ですが、自治体としてできることに取り組んでいく姿勢を評価するところです。背景には教員の担い手不足があるものと認識しています。教員の働き方の実態について、勤務時間、休憩、休暇取得、人員体制、メンタルヘルス、ハラスメントの観点からどのように捉えているのか、課題意識とともに見解をお示しください。 今回、区費時間講師を追加配置するということですが、どのような規模で、どのような配置を行っていくのか確認します。会派としては、フルタイムの区費教員の処遇改善、増員を検討することを求めてきましたが、検討は行われたのか、また、どのように考えているのか伺います。 また、会派としては、特別学級支援員の増員と処遇改善を求めてきました。また、通常学級に特別な支援の必要な児童生徒が在籍している場合もあります。通年での通常学級支援員を配置することや、人員確保のために処遇改善を図ることも併せて求めてきましたが、これまでの課題認識と来年度からの取組について確認します。 また、教育委員会事務局の組織改正、業務改革について、これまでの体制についてどのように総括し、どういった課題意識の下、どのような狙いを持って、どういった組織改正を行うのか、具体的な御説明をお願いします。 次に、「文化を育み継承し、スポーツに親しむことのできるまち」についてです。 昨年策定された多文化共生基本方針に基づき、具体的な取組が始まることに期待を寄せている区民の声を聞きます。多文化共生拠点事業については、みなみ阿佐ケ谷ビルということで交流協会がある建物だと思いますが、交通の便もよく、交流協会とつながりのある住民にとって通い慣れた身近な場所となったことはプラス材料だと受け止めています。事業に際しては、外国籍の当事者の意見も伺いながら、区内各地で交流の機会をつくって多文化共生についての区民意識の向上を図っていただきたいと思います。事業の展開と意気込みについて伺います。 最後に、9、職員が生き生きと働ける風通しのよい職場づくりについて質問します。 日本全体で人材が不足する中、専門的な知識と経験を積み重ねながら、区民福祉の向上のために活躍する職員の皆さんがやりがいを持って定着してくださることは大変重要なことです。よい組織がよい仕事をつくり出すという好循環に期待しています。 学校の教職員についてハラスメント調査が行われましたが、結果についての受け止めを改めて伺います。教職員のウエルビーイングの向上は、教育の質と子供のウエルビーイングに直結します。学校におけるハラスメントゼロを実現していただきたいと思います。設置されている外部相談窓口に相談があった場合の対応方法を確認します。また、メンタルヘルス向上のためのカウンセリング事業を充実させることも検討していただきたいのですが、御所見を伺います。 質問項目はこれで終わりますが、結びに当たり、スタートしてから3年半以上が経過した岸本区政の歩みについて一言申し上げておきます。 岸本区長のリーダーシップの下で進められてきたのは、対話の区政を掲げ、時間をかけながら丁寧な合意形成を行う民主的な区政への変革です。行政主導でどんどん決めてしまうような強権的なリーダーシップではなく、対等な立場で区民と話し合い、それをまとめていくリーダーシップが発揮されてきたものと考えます。杉並区自治基本条例の前文には、「地方自治とは、本来、そこに住み、暮らす住民のためにあるものであり、地域のことは、住民自らが責任を持って決めていくことが、自治の基本である。自治体としての杉並区には、区民の信託にこたえ、区民との協働により、地域の資源や個性を生かした豊かできめ細かな区政を行う責務がある。そうした責務を果たし、杉並区が真に自立した地方自治体となっていくためには、地方政府としての枠組みと、住民の行政への参画及び行政と住民との協働の仕組みを自ら定めることが求められている。」とされています。岸本区長の下での3年半の対話の区政は、正面からここに取り組んできた歩みにほかなりません。会派として改めて評価するところです。 条例の前文では、「武蔵野の面影を残すみどりと水辺、歴史の中で形作られた道や街並み、そして、そこに住み、暮らす区民の活発な住民活動と住民自治への先進的な取組などは、杉並区の誇るべき財産である。私たち区民は、このような『杉並らしさ』を大切にしながら、杉並らしい自治を築いていくことを宣言する。」としています。対話の実践を積み重ねていくことにより、杉並区自治基本条例に基づく住民自治の理念や住民の行政への参画、行政と住民の協働を、杉並区の職員及び杉並区民の誇りある文化として定着させていくことが重要です。 この間、岸本区政においては、子どもの権利条例やいじめ防止条例の制定、児童館の新規整備を含む子どもの居場所づくり基本方針、多文化共生基本方針の策定、ジェンダー平等審議会の設置といった人権保障の理念を区として定めるための取組が進んできました。次は、実際に区民の人権を保障するための具体策に取り組んでいく段階へと歩みを進めることが求められます。 令和8年度は区立児童相談所が開設され、また、学びの多様化学校の設立に向けた取組や、障害者への移動支援の見直し、多文化共生の拠点整備等の取組が進むことになります。また、非常勤を含む区職員や区の事業で働く方の処遇改善についても会派として後押ししてきました。全ての区民の人権を保障する理念があらゆる施策に根づき、実行されていくことが区民の命と暮らしが守られる杉並区を実現していくものと確信しています。 「区民主権に基づく住民自治の更なる進展のために、最大限の努力を払い、区民一人ひとりの人権が尊重され、誇りを持って区政に参画し、協働する『自治のまち』を創っていくことを目指し、ここにこの条例を制定する」と前文の結びに掲げた杉並区自治基本条例に基づき、立憲民主党杉並区議団は、新年度も区民のために岸本区政と切磋琢磨してまいります。 以上で質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
立憲民主党杉並区議団を代表してのひわき岳議員の御質問にお答えします。 まず初めに、先般行われた第51回衆議院議員選挙の総括等に関するお尋ねですが、他会派からの御質問に御答弁したとおり、本件は国政選挙であり、区長としての特定の評価を述べる立場にないと考えております。 区といたしましては、選挙の結果いかんにかかわらず、区民の暮らしを守る区政を着実に進め、子供、福祉、防災、気候変動対策など、区の責任領域に全力で取り組んでまいります。 次に、戦後81年の現状に対する認識についてお答えします。 新たな戦前という言葉は、現在の社会状況や政治的空気が過去の戦前期に似ているのではないかという意味で用いられるものと理解していますが、私自身は、最近の政治や国際情勢の不安定化に対する懸念を象徴する言葉として受け止めております。近年、多様性の尊重といった価値観そのものに疑問を呈し、ともすれば排外主義を助長するような声があることを大変危惧しております。本来、政治が果たすべき役割は、対立や分断を深めることではなく、その原因である未来への不安や社会への不信、孤立や孤独を解消する社会設計を示し、安全・安心な社会の実現と市民の生命、財産を守ることにあると考えます。 区といたしましては、極端な考え方や社会の不安をあおる言説がSNSをはじめとした多くの言論の場で繰り返されることにより、区民一人一人の不安が増幅されることがあってはならないと考えております。今後とも、対立ではなく協調を基調としながら、相互理解の構築と多様性を尊重する包摂的な地域社会の構築に努めてまいります。 次に、平和に関する一連の御質問にお答えします。 杉並を発祥とした原水爆禁止署名運動は、まさしく草の根の運動であり、区民が声を上げ、実際に行動するという住民自治が根づくきっかけとなったものと認識しております。そのため、署名運動の歴史を学び、記憶を継承する中で、この住民自治の精神も引き継ぎ、区民の主体的に平和に取り組む意識を醸成することが重要だと考えます。 次に、来年度に実施する新規事業の位置づけですが、戦後80年事業を活用した区民への啓発、区民懇談会の設置、開催は、それぞれ記憶の継承、平和意識の醸成及び次世代の主体的参加という3つの柱に通底する事業としてひもづけられるものと考えております。 次に、区民の戦争資料の保存の必要性についてですが、これまでも答弁しているとおり、現在でも保存の必要性がある資料については学芸員を配備する郷土博物館が様々な資料収集を行っております。現時点では、ハード面を整備、設置することよりも、ソフト面での戦争の記憶の継承や、若い世代を中心とした区民の平和意識の醸成を行うことが重要であると考えを申し上げてきたところです。なお、来年度に設置する予定の区民懇談会では、具体的なテーマは今後考えてまいりますが、次世代に語り継ぐ記憶の継承という視点で、区の平和施策の在り方等について意見をお聞きし、整理、検討した後に区の施策に反映してまいります。 次に、国外自治体等との交流に関する御質問にお答えします。 区は、現在、オーストラリア・ウィロビー市、韓国・ソウル特別市瑞草区、台湾・台北市、ウズベキスタン共和国、パキスタン・イスラム共和国の5つの国や地域と、友好都市協定や文化・スポーツに関する交流推進宣言等を締結し交流を進めています。これまでの主な取組ですが、中学生を対象とした海外留学や野球交流や高円寺阿波踊りによる文化・芸術の相互交流、小中一貫教育校や特別支援学級への視察団の受入れ、区職員の相互派遣研修等を定期的に実施してきました。また、今年度からは、杉並区とウィロビー市で、それぞれが抱える行政課題や先進的な取組事例について、首長間、職員間でオンラインを活用して定期的に意見交換を行う取組をスタートしました。私は、国外自治体との交流事業は、都市の発展につながるのみならず、市民同士による草の根交流を推進させ、区民の異文化理解の促進や国際平和への貢献等、国際感覚を持つ人材の育成につながる重要な取組と捉えています。今後もこうした交流事業の一層の充実を図り、住民相互の国際理解と友好の促進につなげてまいります。 次に、若い世代の人権に対する取組についてお答えします。 私は、単に戦争がない状態が平和ということではなく、全ての人が貧困や差別、抑圧、気候変動といった問題から解放されている状態が平和であると認識することが重要だと考えています。御指摘のように、貧困、差別などの諸課題は人権問題と密接に関係しており、言い換えれば、平和について考えることは差別や貧困といった人権問題について考えることと地続きの課題であると言えます。20代、30代の若い職員をはじめとした今の若い世代との対話を通じて感じることは、多様性や自分らしさを大切にしたいという意識が強く、人権についての感度も高いということです。こうした若者自身が人権について自ら学び、議論するためには、きっかけや仕掛けが必要であり、そのための取組として、私は平和や非平和な状態をテーマに若者同士がつながり合う場を設定することが有効ではないかと考えます。そうした場で、貧困や差別、抑圧、気候変動といった課題について考えるきっかけを提供し、継続的に考えてもらえる取組を進めることで、平和と人権、双方の尊さを自分事として学び、議論し、ひいては多くの方に共有することにつなげられるのではないかと考えております。 次に、区民の災害への備えや災害時の正確な情報アクセス、人権意識の啓発についてのお尋ねですが、まず、災害への備えについては、今後も広報誌やSNS等のほか、地域の防災訓練などを通じて継続して行うことで、区民の具体的な行動を促してまいりたいと考えています。また、私はSNS等におけるデマの拡散や差別的言動による人権侵害を深刻な課題であると認識しており、特に災害時には不安が高まり、不確かな情報や差別的な言説などが急速に拡散するのではないかという懸念を持っています。このため区では、区民の皆さんに対して行政機関などの公式情報から正確な情報を得ていただくことが大切であることを周知しており、その一環として、防災・防犯用品カタログ事業の冊子にも区からの情報収集というページを設け、災害時の情報収集に関する注意点について啓発を行ったところです。今後とも、災害時には正確で分かりやすい情報を区公式ホームページやSNS、防災・防犯メールなど、複数の手段により迅速に発信してまいります。 次に、猛暑対策の取組についてのお尋ねですが、昨年の涼み処指定施設数は、区立施設が107か所、民間施設が10か所の計117か所となっており、給水スポットなど給水設備設置施設数は91施設となっています。区民への周知につきましては、ポスターを新たに作成し、涼み処や給水器の設置が一目で分かるように施設入口に掲示したほか、グーグルマップ機能を活用して涼み処マップを作成し、涼み処の一覧表とともに、区公式ホームページに掲載いたしました。 次に、職場環境の改善に関するお尋ねですが、主に外回りや現場作業が多く、職員の負担軽減が必要な職場について、空調服や電動自転車、冷感ジャンパーの購入を予定しています。特に、清掃職員については長時間にわたり野外作業を行うことから、作業環境や健康管理、労働衛生学習など複合的な対策が必要と考えており、所内に設置している安全衛生委員会における職員や産業医などの意見、他自治体の取組なども参考にしながら熱中症防止の取組を進めております。この間、空調服や塩飴、脱水時に飲用する経口補水液等の配備のほか、今年度はヘルメットに代わる熱中症対策用の保護帽を試行導入するなど様々な対策を進めており、今後も引き続き必要な取組を進めてまいります。 また、区立施設の建設現場の夏期工事では、監督員が現場における施工者との定例の会議の中で、熱中症対策について確認、指導するとともに、その対策費用は工事費の中に含めて発注しております。 次に、物価高騰に関する御質問にお答えします。 他の会派の議員からの御質問でも答弁しましたように、現在の物価高騰は一時的な現象ではなく、円安の進行等に伴う輸入品価格の上昇や、人手不足による人件費増といった構造的な要因が重なって生じたものであると認識しています。こうした状況を根本的に解決するためには、物価上昇を上回る賃金の確保や、それを可能にする業務のIT化や設備投資による生産性向上、健全な取引構造の構築など、産業構造全体の見直しが不可欠であり、こうした点から、物価高騰への本質的な対応は、一義的には国や広域自治体が取り組むべきものであると考えております。 区としましては、国や都の動向を見極めつつ、区民生活に最も身近な基礎自治体として必要な支援を機動的に講じていく責務があると考えており、今後も国の重点支援交付金を最大限活用するとともに、必要に応じて区の一般財源も投入しながら、区民生活を下支えする施策を着実に展開してまいります。 次に、施設マネジメントの取組に関するお尋ねがございました。 まず、住民とともに計画案を作成していくプロセスに変更したことによる変化についてですが、これまでの画一的な施設整備ではなく、地域の実情を踏まえた施設整備ができるようになったと考えてございます。また、住民がワークショップ等に参加することで、住民の主体性やオーナーシップが生まれるなど、住民自治の実践の場になっているほか、職員にとっては直接住民の声に触れる機会が増えたことで意識が変化するなど、対話の重要性が組織全体に浸透してきていると捉えているところです。 次に、対話の取組に必要な時間や手間などのコストに対する考え方についてですが、議員御指摘のとおり、こうしたコストは住民とともに計画案を作成していくために一定程度は必要であると考えております。一方で、コストの縮減という観点からは、例えば、職員の仕事量を減らす取組なども重要であると考えており、より効率的、効果的にワークショップ等を開催できるよう、資料や広報物作成の際に補助的にAI技術を活用するなど、今後も工夫してまいります。 次に、子供の権利保障に関する質問にお答えします。 区は、昨年4月に制定した杉並区子どもの権利に関する条例で定めた子供の権利の相談体制の整備、子供の意見表明、権利に関する啓発活動及び支援のほか、計画を策定し、施策の実施状況を検証、改善していくこと等に着実に取り組むことが重要だと考えております。議員御指摘の委員会の設置は考えておりませんが、条例に掲げた理念の下、子供の権利保障に関する施策の実施状況について、子供等から意見を聞くなどして検証、改善に取り組む予定です。あわせて、子供の権利相談、救済窓口等の相談体制の充実、区立児童相談所の開設を見据えた要支援児童等を対象とした支援策の充実強化などに取り組み、子供の権利を尊重し、育ちを支える環境を整備、充実させてまいります。 次に、予算編成の基本的な考え方に関する御質問にお答えします。 私は、区長就任時から区民の命と暮らしを守ることこそが自治体の長に課せられた最も重要な使命と考え、常に区民のための区政を行っていく覚悟で、この間様々な施策を展開してまいりました。こうしたことから、今任期中における最後の予算編成となる令和8年度当初予算においても、基本的な考え方の初めに区民の命と暮らしを守るための取組を掲げ、防災・減災対策や産業振興、福祉、まちづくりなど、区政の様々な分野において区民の命と暮らしを守り抜く観点から、必要な予算計上に努めたところです。 次に、過去の災害から得られた教訓に関するお尋ねですが、発災直後の出火防止や初期消火の重要性、また避難中の生活環境の確保の重要性といった教訓を受け、区では、感震ブレーカーの普及促進や、木密地域における建物の耐震・不燃化の支援、街頭消火器の増設、スタンドパイプ等を活用した初期消火体制の強化に取り組んでまいりました。また、震災救援所の生活環境の確保については、組立て式個室トイレや間仕切りセット、エアーマットの配備を進め、それらの追加購入に係る経費については新年度予算にも計上しております。今後も、過去の災害から得られた教訓を区民の生命と財産を守る施策に生かし、実効性のある防災・減災対策を推進してまいります。 次に、産業振興や福祉など複数の分野における区民の暮らしを守るための取組についてのお尋ねがございました。 今年度は、物価高騰や猛暑の影響など、区民生活を取り巻く環境が大きく変化する中で、産業振興、高齢者福祉、障害者福祉、まちづくりなどの各分野において、区民の安全・安心の確保に取り組んでまいりました。商店街や中小企業の支援、介護人材の育成や認知症対策、障害者の社会的参加を支える施策、そして水害対策や耐震化の推進など、区民の暮らしを支える施策を着実に前進させることができました。来年度は、これらの成果を踏まえ、さらに施策を強化してまいります。具体的には、中小企業のデジタル化支援や融資制度の拡充、介護職員・介護支援専門員居住支援手当の支給に係る補助の実施、高齢者の見守りや補聴器購入費助成の強化、障害のある方の移動支援の拡充、擁壁や水害への安全対策など、防災、福祉、産業のあらゆる面で取組を深化させてまいります。あわせて、児童相談所の開設や多文化共生拠点事業の実施など、新たな行政課題への対応も進め、区民の皆様がこれからも安心して暮らし続けられるまちづくりを一層強力に推し進めてまいります。 次に、総合計画等の進捗状況についての御質問にお答えします。 既にほかの会派の議員からの御質問でも御答弁申し上げましたように、区では、総合計画で掲げた施策指標のうち、令和6年度末時点において約42%の指標で目標を達成いたしました。計画の達成という点では道半ばではございますが、全体としては計画の着実な前進を確認しており、未達成の指標の中にも、目標値まであと少しで到達するものが複数ございます。引き続き、計画の着実な推進にしっかり取り組んでまいります。 今後の計画改定についてですが、来年度の改定では、総合計画の計画期間の後半期間である令和9年度から12年度までの4年間を対象に、これまでの取組の成果を十分に評価、検証しつつ、区政を取り巻く社会経済環境の変化等を勘案し、基本構想で掲げる8つの分野全てにおいて改定を行う予定です。これから改定に向けた具体的な検討を進めてまいりますが、現時点で改定が想定される分野としましては、例えば、福祉・地域共生分野では、ジェンダー視点の主流化に基づく施策や事業の推進、子供分野では、子供の最善の利益を最優先に命と安全を守るための環境整備、学びの分野では、学びの多様化学校の整備をはじめとする多様なニーズに応じた教育の推進や部活動の地域展開などの学校運営を支える環境づくりなどが挙げられます。今後の改定作業に当たっては、変化する社会経済状況や区民ニーズ等を的確に捉え、よりよい施策の実現に向けて取り組んでまいります。 次に、基金と区債に関する御質問にお答えします。 議員からは、物価上昇が続く局面では借入金の実質的な負担は相対的に低下する旨の御指摘がありましたが、区債の借入期間である10年から25年もの長期にわたって物価・経済動向を予測することは困難です。物価上昇が続いたとしても歳入減となることや、再び物価下落局面に入ることも想定される中においては、金利上昇時の区債発行は慎重に検討を行う必要があるものと考えています。こうしたことから、令和8年度当初予算では、現下の金利状況を踏まえ、区債発行額を抑制し、基金を活用することとしたところであり、まさに基金と区債のバランスを重視した結果であるものと捉えております。今後も金利や物価の状況を見極めながら、健全な財政運営に努めてまいります。 次に、命と暮らしを守るための取組に関してのお尋ねですが、御指摘の高円寺北3丁目地域は、区内でも火災危険度が最も高い地域です。区はこれまでも、地震などの災害に備え、狭隘道路における道路拡幅や建物の耐震・不燃化対策といったハード対策に加え、火災予防、初期消火、地域の共助といったソフト対策の取組を重ね合わせ進めてきたところです。区では、高円寺北3丁目において、これまでの取組に加え、ハード面では、来年度から旧耐震基準の木造住宅に対する除却工事助成の限度額を引き上げることを予定しております。また、ソフト面では感震ブレーカーの普及促進や街頭消火器の増設などを積極的に実施するとともに、地域の防災訓練、出前講座、高円寺地域における防災イベントなどで啓発を繰り返し実施し、地域住民の防災意識の向上につなげてまいります。 次に、仮称善福寺川流域治水フォーラムについてですが、善福寺川流域は区内で浸水被害が多い地域であり、現在、東京都において善福寺川上流地下調節池の事業が進められております。調節池は、区民の生命、財産を守る上で重要な施設である一方、工事に伴う影響などについて、区民から多くの意見が寄せられており、区民の関心や問題意識が非常に高い状況にあります。こうした状況を踏まえ、河川整備や下水道整備といったハード対策に加え、行政、企業、地域住民などの多様な主体が協働して水害対策に取り組む流域治水の考え方や、調節池、グリーンインフラなど、それぞれの役割や必要性について区民に理解を深めていただき、浸水被害を受けている当事者だけでなく、一人一人の区民に水害を自分事として捉えてもらえることを目的として本フォーラムを開催するものです。まずは来年度、専門家や関係機関による講演やパネルディスカッションなどを通じて、専門的な内容を区民に分かりやすく情報提供し、流域治水に対する理解促進を図ってまいりたいと考えております。 次に、浜田山駅南口整備についての御質問にお答えします。 浜田山駅については、区民の安全・安心を確保するため、できるだけ早期に南口を整備する必要があるものと認識しており、引き続き、地権者や京王電鉄との協議に誠実に取り取り組んでまいります。また、暫定的な安全対策については、京王電鉄において、平成28年度に踏切警報灯を片面式から両面式に変更し視認性を向上させるとともに、令和元年には踏切内で障害物等を検知できる高機能型障害物検知装置を設置するなど、踏切道の転倒防止対策を含め様々な安全対策を講じてきており、直近10年間において踏切道事故は発生していないと伺っています。区としては、先日の地域での報告会でいただいたさらなる安全対策に関する御要望を既に京王電鉄に共有させていただいており、今回の御提案の内容も含め、京王電鉄と連携して有効な対策について引き続き検討を進めてまいります。また、浜田山駅南口整備の早期実現に向けて全力を尽くすことで、地域の安全性のさらなる向上に努めてまいります。 次に、バス事業者の人員不足に関する御質問にお答えします。 地域公共交通活性化協議会においても、バス事業者から運転手の不足が深刻な課題である旨のお話がありました。区内でもバス路線の減便が既に生じており、区としましても、地域公共交通の基幹となる路線バスの維持は喫緊の課題と認識しております。そのため、採用活動支援として、令和7年3月から運転手の採用情報の区ホームページへの掲載を開始したほか、運転手の職場環境の改善による心理的負担軽減のため、事業者の意見を聞き、路上駐車対策等を所管警察に依頼するとともに、道路に越境した樹木の剪定を行うなど、区として対応可能な取組をスピード感を持って進めております。また、御提案の住宅支援につきましては、路線バスは複数の区市にわたり事業を展開していることから、広域的な支援を東京都に求めており、都の来年度予算案として、バス事業者の行う運転手への居住支援に対する補助金が計上されていることを確認しております。 路線バスがあって当たり前であったこれまでとは異なり、都市部でもその存続が危ぶまれる状況となっています。路線バスは単なる移動手段にとどまらず、区民が生活する上で必要不可欠な社会インフラであり、路線バスを守ることは自治体の責務であると考えております。そのため、引き続きバス事業者の意見を聞きながら、路線バスの維持に向けた効果的な支援に取り組んでまいります。 次に、都市計画道路についての御質問にお答えします。 まず、優先整備路線に選定された場合の地域住民の不安に関する言及がございました。大規模な公共事業によって自分の地域が将来どうなっていくかという地域住民の不安や思いは区にも届いており、私も重く受け止めています。そのため、私の区長就任後、西荻窪、高円寺、南阿佐谷の3地域において仮称デザイン会議を発足し、正確な情報提供をした上で対話を行うなどの解消に努めてまいりました。新たに都市計画道路整備方針案で、区施行の優先整備路線候補とした補助132号線と補助227号線につきましては、昨年度実施した区の検証結果に加え、東京都と都内51の自治体で構成する策定検討会議で示された指標に基づき判断したものです。いずれの路線も必要性の優先順位が高く、地域の防災性の課題を踏まえると優先整備路線としない判断はできず。現計画に引き続き優先整備路線の候補にいたしました。しかし、区としては、優先整備路線に位置づけたからといって整備することを一方的に決めて事業に着手する考えはありません。まずは、区から正確な情報を地域の皆さんに提供し、まちの課題を認識していただいた上で、都市計画道路事業により失われる可能性もある景観、にぎわい、歴史、文化といった要素についても議論していくことが必要と考えています。 新たな整備方針案では、計画期間を15年間と定めた上で、社会情勢の変化等に対応するため、計画期間内の中間年次において必要な検証を行うことが示されておりますので、地域で議論を進めていく中で計画の見直しが必要となれば、その機会を活用することも考えてまいります。また、都の事業である補助133号線につきましては、さきの他会派への質疑でお答えしましたが、事業主体である都に対して、地域の方からいただいている不安や疑問の声を真摯に受け止め、必要な情報を提供するなど丁寧な対応を求めてまいります。あわせて、仮称デザイン会議など地域の方々との議論、対話に対しても協力を求め、拙速に進めることがないよう伝えていきたいと考えています。 次に、商店街が所有する装飾灯に関する御質問にお答えします。 区では、区内の商店街が所有する装飾灯の点検費用を全額補助することで、各商店街が積極的に点検を行うことを促してまいりたいと考えております。その上で、まずは、老朽化が進み腐食などのリスクが高くなっていると考えられる、設置から20年以上経過した装飾灯の点検を優先してまいります。また、商店街が解散した場合、装飾灯の管理主体がなくなり、安全管理や事故などの際の責任が不明確となることから、基本的には装飾灯を撤去していただく必要がございます。その一方で、防犯や安全面から装飾灯を残したいというお声もありますので、装飾灯の維持管理を区が引き継ぐことなど、各商店街装飾灯の耐用年数や照度などの現状を踏まえて、今後の対応方法を考えてまいります。なお、現在でも、解散後に有志の方々が新たな商店街組織を立ち上げ、管理主体を明確にした上で装飾灯を引き継ぎたいというケースもあり、そうした場合には個別に相談をお受けすることとしております。 次に、資源プラスチック分別回収についてお答えします。 区では、以前から容器包装プラスチックの回収を行っており、モデル実施地区では、それに加えて製品プラスチックを合わせた回収を開始したことから、区民に大きな混乱は見られず、特段の課題はなかったと認識しております。また、労働環境面においても、容器包装プラスチック回収量は年々減少していることから、全域で製品プラスチックを加えて回収しても、作業員や清掃車両を増やすことなく対応できると試算しており、影響はほとんどないものと考えております。 次に、住宅の緑を増やすことに関する御質問にお答えします。 区の緑の約7割は民有地が占めており、住宅における緑は樹冠被覆率の向上に向けても極めて重要であると認識しております。一方で、住宅が密集する都市部では、敷地規模の制約などから大きく成長する樹木を新たに増やすことは容易ではありません。このため、区では全ての住宅に対し緑化計画書等の提出を義務づけ緑化に取り組んでいただく中で、新築時における植栽や駐車場緑化など、緑の機能を生かした整備を促すため、これらを支援する新たな制度の検討を進め、住宅地の緑の拡大を一層図ってまいります。また、保護樹木につきましては、来年度予算において保護樹林への支援拡充を図るほか、保護樹木等に関する制度全体の見直しを進め、良質な緑の継承につなげてまいります。区としましては、民有地、区有地の双方において緑を増やし守る取組を総合的に進め、杉並区の緑の質と量の確保に努めてまいります。 次に、みどりの基本計画の改定についてお答えします。 今回の改定では、区民一人一人が緑の重要性を自分事として捉え、次世代へ継承していくという考え方を計画全体の柱として位置づけています。あわせて、雨水貯留・浸透、暑熱の緩和、生物多様性の保全など、緑が持つ多面的な力を都市の課題解決に生かすグリーンインフラの考え方を計画の基本に据え、施策の再整理と拡充を図っております。改定に当たっては、全6回の区民参加型のワークショップを開催し、区民自ら緑に関わる意義や、仲間と一緒に夢中になって取り組めること、今後取り組みたいことなど、幅広い視点から議論を行いました。これらの意見は、改定計画の具体的な施策として反映しております。緑の充実、活用には、行政だけでなく、区民や事業者との協働が不可欠です。今後、パブリックコメントでの御意見も踏まえ、より実効性を高めた計画として取りまとめ、緑施策を着実に進めてまいります。 次に、健康づくりに関する御質問にお答えします。 2022年に公表された国の健康増進計画である健康日本21(第2次)の最終評価報告書によると、日本の成人女性のやせの割合は主な先進国の中で最も高く、骨粗鬆症などのリスク要因となる20代女性のやせの割合は、計画の目標値である20%までは減少しませんでした。また、成人女性における運動習慣を持つ人の割合が減少するなど、女性特有の健康課題が明らかとなりました。区では、女性の健康課題の解決に向け、今般の健康医療計画の改定に合わせ、健康について悩みを抱えるあらゆる年代の女性がいつでも安心して看護師等の専門家に相談できるよう、女性のLINE相談を開始しました。一方で、議員の御指摘どおり、男性においても更年期障害やメンタルヘルスの問題など健康課題があることから、取組を検討してまいります。 次に、ジェンダー平等に関する審議会答申で提言されたジェンダー視点の主流化等に関する御質問にお答えします。 区のあらゆる施策や事業にジェンダーの視点を取り入れていく行政手法であるジェンダー視点の主流化は、区の未来像を実現するための全ての方策に通ずる考え方として、答申で提言されているものです。この実践において、特に重要な手法とされているのがジェンダー予算であり、区としては、まずジェンダー視点からの事業点検を実施し、ジェンダー予算の対象となる事業の抽出を行う予定です。また、条例の制定につきましては、実行計画に基づき全庁横断的な組織であるジェンダー平等推進本部にて検討を行ってまいります。 次に、男女平等推進センターに関する一連の御質問にお答えします。 男女平等推進センターは、条例でその事業が定められており、情報の収集及び発信、啓発及び学習活動、総合相談、団体の育成及び交流促進などの機能の全てがジェンダー平等を推進する拠点として必要であると考えております。また、昨年来、ゆう杉並の2階のトイレの一部洋式化、中央図書館との連携に向けた継続的な協議などを進め、利用者の利便性の向上に努めてきました。今後の取組としては、現在国際女性デーである3月8日に向けて、地域の女性団体の協力を得て、ミモザまつりというイベントを5日間にわたってセンターで行う準備を進めているところです。ジェンダー平等に関する審議会から、センター機能強化が必須であるとの答申もいただいたところですので、今後は啓発講座やイベント企画などコンテンツの充実に努め、多くの区民や地域で活動する諸団体の方々に御利用いただけるよう、センターの機能強化に向けた取組を進めてまいります。 次に、性的マイノリティーの方々の実態把握に関する御質問にお答えします。 性的マイノリティーの方々が自ら死を選ぶリスクの高さについては、官民で実施されている様々な調査においても言及されているところです。現行の第2次杉並区自殺対策計画においても、性的マイノリティーなどの複合的な問題を的確に受け止め、適切な支援につなげる必要性については記載のあるところです。区独自の調査を行う予定はございませんが、今後は官民で実施されている調査結果などからも分析しながら、性的マイノリティーの方々を含めた様々な生きづらさを抱えた方への適切な支援策を講じてまいります。 次に、女性相談に関する現状と来年度の目標についての御質問にお答えします。 これまで取り組んできた女性が抱える困難に対する支援について、令和7年度は新たに配置した女性相談調整担当係長を中心に、支援の充実に取り組んでまいりました。ここ2か年の女性相談件数は横ばいであるものの、年齢別では20代と40代の相談件数が増加しており、主訴としては、夫や親族等からの暴力が最も多く、次いで住宅問題、生活困窮が挙げられます。また、望まない妊娠や性暴力、DV、心身への影響など複雑な課題に対応するためには、関係機関と連携し、柔軟かつ包括的な支援が必要です。区では、女性支援団体にアンケートを実施し、団体の状況や協働の意向を把握するとともに、民間団体との連携を深め、新たに外国人女性を対象とした同行支援や、弁護士事務所とアドバイザリー協定を締結するなど、支援の一層の充実に努めているところです。来年度は、福祉事務所において、より専門的かつきめ細やかな相談体制の強化を図るとともに、他部署、他機関との連携を図り、より包括的な支援を行ってまいります。また、民間団体との連携を深め、支援が行き届きにくい層への支援の充実を図ることを目指します。今後も、困難を抱える女性が自立し、自分らしく生活できるよう、全ての女性が安心して生活できる環境づくりに注力してまいります。 次に、ケアする人をケアする視点に立った新年度における高齢者施策についてのお尋ねですが、昨年実施した介護サービス事業所等実態調査の結果等を踏まえ、介護職員・介護支援専門員居住支援補助により、東京都の居住支援特別手当で加算対象外となっている勤続6年以上の介護職員と全ての介護支援専門員に、1人当たり月額1万円及び社会保険料相当分を臨時的措置として支援する考えです。また、こうした介護人材の採用活動経費を1事業所当たり20万円を上限に補助することとしており、これらに要する経費を当初予算に計上したところです。私は、介護の担い手を守り支えることは、高齢者の暮らしを守ることと表裏一体であり、この間申し上げているケアする人をケアするという考え方は、今後欠かすことのできない重要な視点であると考えております。今後につきましても、国や東京都の動向等を踏まえつつ、区独自の支援策を適時適切に講じて、ケアに携わる方々を応援してまいりたいと考えてございます。 次に、令和8年度における障害者の移動支援事業の見直しにつきましては、就労継続支援や生活介護施設への通所利用について、本人の高齢化や心身の状況の変化や事業者による送迎が利用できない場合など、生活実態に応じた利用ができるよう運用ルールを変更します。また、肢体不自由児・者の利用について、全身性障害であることとしている現在の要件を見直し、肢体不自由児・者であって障害者手帳をお持ちの方を対象とする拡充を行います。あわせて、ガイドヘルパー人材の安定的な確保に向け、国の居宅介護報酬を参考とした報酬単価への引上げに加え、資格取得に係る受講料への助成や、委託できる事業者の条件を見直すことで、事業者数の拡大を図ります。このほか、支援の質を高めていく取組として、区と事業者、事業者間の情報共有や研修等を定期的に実施することとします。こうした取組を通じ、必要な支援が安定的、持続的に提供される体制を整えてまいります。 次に、区立児童相談所に関する御質問にお答えします。 まず、開設に向けた準備状況ですが、施設の建設工事は8月竣工に向けてスケジュールどおりに進んでいます。また、区立児童相談所の運営方法や支援の考え方等につきましては、今年度末を目途に整理を進めております。来年度は、東京都から引き継がれる児童相談所虐待対応ダイヤルへの対応や、他区の児童相談所との協力体制の整備などについて、必要な調整や検討を進めてまいります。 次に、一時保護施設の運営に係る予算についてお答えします。 来年度の当初予算の計上に当たっては、一時保護施設の開設時に配置予定の職員を中心に、子供一人一人の人権を尊重するという理念の下、必要な検討、協議を行ってまいりました。その上で、他自治体の状況などを参考にしながら、必要な予算を適切に計上したところです。 次に、児童青少年センターゆう杉並と、旧若杉小学校跡地への中高校生機能優先児童館の整備に関する御質問にお答えします。 まず、児童青少年センターゆう杉並は、中高校生を主たる利用者とする大型児童センターとして平成9年に開設し、整備に当たっては、当事者である中高校生の意見を丁寧に聴取して、可能な限り反映する方針の下、中・高校生建設委員会を設置しました。委員会から区へ提出された、バスケットボールができる広さの体育館、談話室のロビーなどの意見については施設建設の設計に反映するとともに、中高校生が主体的に施設運営に対して意見を述べる仕組みとして、現在のゆう杉並の運営等に生かしています。こういった一連の取組を参考に、今年度は中高校生にとって使いやすい児童館をテーマに中・高校生ワークショップを開催したところ、開館時間の延長、専用ルームの確保、利用ルールを中高校生が自ら考えたいなど、いろいろな意見をいただきました。また、区内4つの地域の中・高校生委員会からも、自分たちの児童館が中高生機能優先児童館になるとしたらをテーマに提案をいただいたところです。このように、中高校生が自分たちの居場所について主体的に考え、行動していく姿勢を大切にしながら、今後の中高校生機能優先児童館の整備に生かしてまいります。 次に、学童クラブ待機児童対策に関する御質問にお答えします。 区は、今般、令和10年5月1日までに学童クラブの待機児童を解消することを目標とした待機児童解消計画を策定し、都に提出したところでございます。この目標達成に向けては、実行計画の一部修正でお示ししたとおり、区有施設を活用した学童クラブ整備等をはじめ、今後も多くの待機児童の発生が見込まれる地域において、新たに民間施設を活用し、おおむね40名規模の区立学童クラブの整備を2か所進めることとしています。あわせて、令和9年度までに放課後等居場所事業を拡充するほか、令和8年度からは小学校3年生までの学童クラブの待機児童をベビーシッター利用支援事業の対象にするなど、待機児童の受皿となる取組も着実に進めてまいります。 次に、障害児の中学生以降の放課後等の居場所事業につきましては、療育と居場所を提供する放課後等デイサービスに加え、スポーツや文化活動など多様な体験ができる新たな居場所を確保することを重要な課題と捉えたことから、済美養護学校の校長や保護者との意見交換も行い、中学部の生徒を対象にモデル実施に取り組むこととしたところです。事業に参加いただく際、ガイドヘルパー等の付き添いを求めている理由ですが、活動中、生徒一人一人に個別の細やかな支援を行うことができること、また、生徒が利用中、体調や気分が優れないときなどに活動を離れるケースにおいても個別対応が行える点を考慮したものです。御指摘のガイドヘルパー不足への対応ですが、令和8年度の移動支援事業の見直しにおいて、契約対象となる事業者の拡大により新たな担い手を増やすほか、本事業について放課後等デイサービスの職員による付き添いが行える利用方法の検討も進めているところです。なお、生徒が本事業に参加するためのガイドヘルパーの確保につきましては、区が必要によりマッチング等の支援を行う予定です。また、今後の展開でございますが、まずは済美養護学校で実施するモデル事業について、プログラムの内容や実施回数、利用状況等を検証した上で、対象の拡大や他地域での展開などを検討していく考えです。今後も、障害のある子供たちが成長段階に応じて多様な選択肢を持てるよう、放課後等デイサービスの一層の充実なども併せ、地域の障害児の居場所の充実について取り組んでまいります。 次に、多文化共生拠点事業に関する御質問にお答えします。 多文化共生拠点事業は、基本方針に掲げる支援と共生の取組を、より効果的に推進していくことを目的に、日本語学習、生活相談、交流事業等を一体的に実施していく事業です。今年9月から、杉並区交流協会の事務所があるみなみ南阿佐ケ谷ビルでの開始を予定しており、大人や小中学生を対象とした日本語教室の拡充を図るとともに、区内団体と連携し、中高生を対象とした教科支援教室等に取り組んでいく予定です。 また、交流事業では、外国籍の方を含む多文化共生推進懇談会等にも意見を伺いながら、日本人と在住外国人との交流の場を充実させ、区内各地にも広げていくことで、多文化共生についての区民の理解が促進されるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長及び選挙管理委員会委員長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する御質問にお答えいたします。 まず、区民の情報リテラシー向上や人権について学ぶための教育の場に関するお尋ねですが、これまでも学校教育においては、児童生徒に対して人権教育や情報活用能力の育成のための指導に取り組んでまいりました。これらの指導の際には、学習活動を通して育みたい資質、能力を明確にした上で、意図的、計画的に指導を積み重ねていくことが大切かと考えます。また、社会教育においては、ここ数年、直接的なテーマとして情報リテラシーや人権意識について取り上げておりせんが、ボランティアスキルアップ講座で、障害者の人権について講義の中で取り上げ、参加者が学びを深めているところです。区教育委員会としては、次年度以降、道徳授業地区公開講座の意見交換会や学校運営協議会での熟議、すぎなみ大人塾総合コースのテーマ設定等に、情報リテラシーや人権等に関わる内容を扱うことについて検討をしてまいります。 次に、教員の働き方の実態に関するお尋ねですが、まず、勤務時間の面から見ると、本区で時間外在校等時間が月80時間を超えた教員の割合が、令和6年度で小学校4.0%、中学校が9.8%です。年次有給休暇の取得状況では、平均取得日数は年間約17日であり、都の令和4年度の実績である約16日を上回っています。一方で、産休、育休や病休代替の教員が十分に確保できず、副校長が授業に入る事例があるなど、調査結果だけでは把握し切れない厳しい現場実態もあります。メンタルヘルスについては、総合健康リスクが全国平均98ポイントに対して89ポイントと、リスクは低い状況にあります。ハラスメントでは、アンケート調査を行った結果、職場の人間関係について、回答者の81%が良好と回答しており、都の令和2年度調査における73%と比較して高い状況です。これらのデータからは、本区の勤務状況は一定程度良好と評価できますが、教員不足に起因する業務負担の集中は依然として大きな課題であると認識しています。区教育委員会としましては、数値だけで判断するのではなく、学校現場の声を丁寧に把握しながら、教育現場を支える体制強化を引き続き推進してまいります。 次に、区費時間講師の追加配置のお尋ねですが、令和8年度は試行的に小学校3校の中学年を対象に、それぞれ1週間当たり27こま配置し、学級担任の負担軽減を図ることを予定しています。また、区費教員は区が独自に教員を育成し採用するといった、他区には例のない独自の教育施策として本区の教育の発展に貢献し、現在では、教育系の担当課長職として行政の一翼を担う者も現れてきております。これまで120名程度を採用し、学校現場の中核を担ってきましたが、採用開始後約20年が経過し、転退職等から、現在50名程度にまで減少している状況にあります。一方で、常勤教員の加配である区費教員制度は、学校教育現場での教育効果が高いことなどを踏まえ、次年度より、御指摘の点も含めて区費教員の在り方の検討を進めてまいります。 次に、特別支援学級(学校)介助員及び通常学級支援員に関する御質問にお答えいたします。 特別な支援を必要とする児童生徒が増加している状況を踏まえ、この間、各学校に通年で配置している特別支援学級(学校)介助員及び通常学級支援員を増員して対応しております。来年度においても増員する方向ですが、人員確保が困難なことが課題となっています。このため、人員確保のための取組として、今年度から1日4時間勤務の区分を新設するとともに、週2日からでも働けるようにするなど、働く方の様々な御希望に対応できるようにしています。また、給与面などの処遇改善では、これまでも時給アップなどにより一定程度の改善は図っているところですが、さらなる処遇改善に向けて、他自治体の情報等を収集してまいります。 次に、教育委員会事務局の組織改正に関するお尋ねですが、これまでの体制は3から4の担当部に分かれ、課レベルもそれぞれ所掌別に細分化されている状況でございました。このことが大きな変革を要する諸課題に、事務局が一体で取り組んでいくことに不向きな体制となっていたこと、また、所掌が細分化されていることが課別の所掌の不明瞭さや重複を生み、効率性を低下させる一因となっていました。そのため、他の会派にも御答弁させていただいたとおり、大きな変化を見せる教育現場の環境を的確に捉え、中長期的な視点から戦略的に教育行政を推進していくこと、効率的な執行体制を確保するため、各課事業の重複を極力排し、所掌、責任の明確化を図ることを目的に、事務局全般の組織体制の見直しを行うものとしたものでございます。具体的には、学校整備・支援担当部、生涯学習担当部を学校運営担当部、共創教育担当部に改組し、関連事務の集約等により効果的かつ効率的な執行体制とするとともに、教育相談窓口の統一化などを行ってまいります。 次に、ハラスメント調査に関するお尋ねにお答えいたします。 本調査の結果の概要ですが、職場の人間関係の質問については、肯定的な回答が約81%と良好であった一方、ハラスメントを受けた、目撃した、相談を受けたことがあるとの回答が約27%となっています。被害を受けたときの対応の主な回答では、同僚、家族、友人などに相談したが約58%に対し、公的な相談窓口等への相談は約25%であり、苦情相談を受ける相談員の認知も約50%と高くない状況でした。これらの結果から、ハラスメントに接する教職員が一定数おり、公的な相談窓口への相談や相談員の認知割合が低いことが明らかになりました。このことを踏まえ、相談窓口のさらなる周知を研修やアンケート実施時に行うことや、校内でハラスメントを発生させないことを宣言したポスターを掲示するなど、学校全体としてハラスメントを未然に防止する環境づくりを進めてまいります。なお、相談窓口に相談があった際には、プライバシーに配慮しながら事実確認を行い、必要に応じて、関係者へのヒアリング、加害が疑われる者への指導や助言を行うとともに、当該学校に対し、環境や状況の改善を求めるなどの対応を行っています。また、メンタルヘルス向上のためのカウンセリング事業については、都のメンタルヘルス相談ワンストップ窓口、WEBフォーム相談などの周知を行うなど、活用促進を図ってまいります。

選挙管理委員会委員長。 〔選挙管理委員会委員長(与島 正彦)登壇〕
私からは、今回の衆議院選挙における選挙運動への対応についてお答えいたします。 選挙管理委員会としては、立候補届出受付時に配布する書類として、国が作成した「ヘイトスピーチ、許さない。」としたチラシと、都選管が作成した選挙妨害禁止のチラシを用意し、立候補者に対して注意喚起を行いました。おかげさまで、今回の衆議院選挙の選挙運動期間中、候補者等による人権侵害などの言動が行われたとの事案は選管に寄せられておりません。今後とも、差別や人権を侵害するような排外的な主張が行われないよう、環境整備に努めてまいります。 私からは以上です。

以上で立憲民主党杉並区議団の代表質問を終わります。 ここで15時10分まで休憩いたします。 午後2時53分休憩 午後3時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間は、あらかじめ延長いたします。 代表質問を続行いたします。 シスターフッド杉並代表、5番奥山たえこ議員。 〔5番(奥山たえこ議員)登壇〕

シスターフッド杉並を代表し、2026年、令和8年度予算の編成方針及び諸課題について質問いたします。 2026年2月8日の衆議院議員選挙の結果、議会の議員構成が変わりました。国政の劇的な変化は、与党政権が強い日本をつくるというスローガンを掲げるその陰で、見えづらい生活者の不安や個別の切実なニーズを置き去りにしてしまう懸念もはらんでいます。こうした情勢下において、基礎自治体である杉並区が果たすべき役割は明確です。それは、あくまで住民福祉の増進という自治体本来の目的に立ち返り、着実に区民の生活に寄り添っていく予算を編成することにほかなりません。その方針が、孤立を防ぎ、ケアの責任を分かち合い、多様な個人が尊厳を持って生きるための実効性ある基盤となっているか、暮らしの土台となる環境が持続可能となるためのものとなっているか、私たちは区民の暮らしと日常を守るという視点から、以下伺ってまいります。 まず最初に、大きく区長の政治姿勢について伺います。 まず、世界情勢、国内情勢の観点からです。 2025年1月、2期目の就任をしたアメリカ合衆国共和党のトランプ大統領政権など、一部の世界のリーダーたちが自国第一主義を掲げ、国際社会の戦後の秩序が乱れる中、2026年1月に就任したニューヨークのゾーラン・マムダニ市長のような民主社会主義を求める市民の声も一部高まっています。 3点伺います。 1、このような乱気流の国際情勢、国内情勢の中で、区は基礎自治体としてどのような社会規範に重点を置き、どのようなビジョンを描いて区政のかじ取りをしていくか伺います。 2、区長が成人式で使った用語、不確実な時代において、区民の命と暮らしを守る現場であり、最後のとりでである自治体はどのような役割を果たすべきだと考えているか伺います。 3、特に、既存の社会システムからこぼれやすい単身高齢女性、非正規労働者、外国籍住民、そして将来に不安を抱える若者たちに対し、区長が提唱される連帯やケアの倫理を令和8年度予算案において具体的にどのような施策として体現されたのか伺います。 次に、情報リスクとリテラシーです。 昨今、政治の世界においてもSNS、ソーシャル・ネットワーキング・サービス上での炎上や、多くの人の耳目や注目を集め話題となる状況、つまり、バズることを狙った手法が横行し、自分の考えに近い情報ばかりが表示されるアルゴリズムによって分断が助長される傾向にあります。極端な意見ばかりが表層化する傾向にあります。政治や権力者が扇動的な動きをつくり、排外主義や社会の分断が助長されている現状を強く憂慮しております。一方で、オーストラリアでは、16歳以下の若者のSNSへのアクセスを禁止する法律が2025年10月に制定されるなど、誤情報の受容や乱用や暴力性から子供たちを守ろうとする社会の動きもあります。AIの急速で飛躍的な進歩による情報革命、人間のように学習、判断するAI技術の爆発的な普及による社会の地殻変動とも言える時代において、行政としてどのようにデジタル技術を有効活用しながら変化に対応していくのか、2点伺います。 1、情報が錯綜する中で埋没しがちな区政の取組、事業、計画について、区はどのようにデジタルツールを活用して積極的に発信をしていくのか伺います。 2、区は区政に対するフェイクニュースや偽情報などがSNS上で拡散された場合、どのような対応を取っており、今後どういった対策が必要と考えているかお伺いします。なお、先ほど他の会派からも質問が出ましたけれども、当会派としてはまた違う観点も持っておりますので、御面倒ですが答弁のほどお願いいたします。 次に、情報提供と対話の区政です。 区長の選挙公約である情報公開ナンバーワンは、岸本区政の柱である対話の区政の土台でもあります。 3点伺います。 1、岸本区政は対話の区政だと言っています。その際の対話とはどのようなことを示しているのでしょうか。 2、そのためには、まず、区民との情報共有が前提だと考えますが、どうでしょうか。どのような対応をしてきたのか伺います。 3、資料の提供や会議の記録の早期公開は望ましいと考えております。そのために多大な手間と費用をかけているとの指摘が一方あります。どのように考えているでしょうか、伺います。 次も対話の区政から4点伺います。 1、これまでの任期3年半の間、無作為抽出による市民会議や参加型予算、デザイン会議のような住民の意思が直接的に反映される対話の仕組みを着実に築いてきたと認識しています。その成果についてお伺いします。 2、また、区長はこれまでの対話の積み重ねを通じて、住民自治の実現に向けた連帯の萌芽をどのように実感しているでしょうか。 3、対話型のプロセスによる区政運営について、職員の反応はいかがでしょうか、お伺いします。 4、来年度の対話の取組については、具体的にどのような事業で実施する予定なのかを伺います。 次です。多様な地域の声を聞き行政サービスに役立てるために、昨今ではAIによる意見の集約、分析、可視化の技術を活用する動きもあります。杉並区では住民参加型の取組を広げており、区民の声を生かしていく区政運営を継続していることは、とても価値のある重要な実績だと認識していますが、来年度に向けての姿勢について確認いたします。私どもが求めているのは、賛成、反対の2項対立ではなく、異なる意見の中にも重なる部分がある、その重複部分、合意できる部分を可視化し、世の中はそんなに極端な意見の人たちばかりではないということを確認できる、グラデーションのある意思表示をみんなが見ることができる仕組みです。一部の強い意見に引きずられることなく、AIのサポートによって、まだ言葉になっていない住民の総意を浮かび上がらせるような次世代の聴取手法について、先進事例を広く研究してほしいと思っています。 2点伺います。 1、区政に関心があっても、多忙等により参加が難しい現役世代や、地域で孤立しがちな外国籍住民や高齢者、声を上げにくい子供や若者世代といった層の声を、デジタル技術等を活用して能動的に拾い上げ、区政に反映させていく考えはあるでしょうか、お伺いします。 2、合意形成の手法について、一部の扇動的な声に引きずられ対立と分断を助長するのではなく、共有できる価値や合意点を導き出すための具体的な仕組みづくりを研究、検討しているでしょうか、伺います。 次に、平和施策について伺います。 区長は、戦争の歴史と記憶の継承だけが平和への取組だと考えているわけではないとおっしゃっています。貧困や差別、環境問題なども平和ではない状態と捉えている点は全く同感するものです。加えて、ウクライナやパレスチナでの戦火など、世界各地で平和が失われている。また、米国の昨今の外交方針や日本の対外姿勢、近隣諸国との信頼関係構築をめぐっても緊張感が高まっています。戦争が過去のものではない、現在においていかに平和を維持するかだけでなく、いかに創出していくかは喫緊の課題であると考えております。 3点伺います。 1、平和構築に杉並区で積極的に取り組んでいくことについて、区長の見解をお伺いします。 2、来年度から区で取り組む区民懇談会にはどのような人たちが参加する予定なのでしょうか、お伺いします。 3、戦争体験者が少なくなる中で、他自治体では、未来を担う若者たちが高齢者の話を聞き取る90歳ヒアリングという手法があります。広島、長崎は重要な戦争の歴史を伝えるまちですが、杉並でも平和事業の一環として、高齢者と若者を結ぶような体系的で継続的な取組を検討してはどうでしょうか。 次に、大きく財政から、ふるさと納税について伺います。 杉並区は、返礼品競争のルートに乗っかる方向にかじを切りました。ここでは、その是非について非難することはしません。この制度は、創設以来、極端な優遇策は途中何度か改善が図られたとはいえ、多大な弊害を生み続けています。何年にもわたって利害関係人が巧妙に構築され運営されてきたこのシステムは、今となっては1か所を改善するだけでは簡単に崩壊しないものに膨れ上がっています。その中にあって、杉並区が2024年度に作成した漫画つきのパンフレットは、区が一番伝えたいことは何なのかが分かりにくいものとなっています。それは、異なる立場からの説明が1冊に盛り込まれているからだと受け止めています。異なる立場とは、1つに返礼品をもらう人、節税する人です。次に、住民として住民サービスを受ける人たちです。住んでいる人に限りません。働く人、学ぶ人もいます。そして、同じ住民であっても、自治体によって歳入が超過なのか毀損されているのかによって、受ける住民サービスに異なる立場があります。 自治体に目を移してみます。ふるさと納税による歳入超過の自治体、そして杉並区のように住民税の流出で本来の歳入を毀損される自治体です。なお、歳入毀損については、毀損分を地方交付税で補填される自治体と、補填を受けることができない自治体があります。杉並区はその後者に当たります。ここでも大きな違いが生じています。そして、4番目ですが、ポータルサイトの運営事業者です。こういった立場が錯綜しています。なお、企業版ふるさと納税についてはそれよりも大きな問題がありますが、本日は割愛します。 そこで3点伺います。 1、ふるさと納税における杉並区の財源流出について、区はこんなふうに困っているんですよという立場をはっきり区民に伝えるべきであると考えます。今年はどのような広報対策を考えているでしょうか。一大キャンペーンに取り組んではどうでしょうか。 2、区の受けるデメリットを、2024年の漫画パンフレットでは中学校の建築費用や清掃費用に例えて説明をしました。区民サービスの低下状況について、もっと現実味や切実感のある説明はできないものでしょうか。例えば、造りたかったこの施設が歳入が減ったために造れませんでしたといったような例はないものでしょうか。 3番目、ふるさと納税の廃止について、さらに強めることは考えていけないでしょうか、ぜひお答えを聞かせてください。 次に、大きくまちづくりについて1点伺います。 デザイン会議が杉並の3地区、西荻窪、高円寺、南阿佐谷各所で開催されています。区内3地域で仮称デザイン会議を開催されてきました。本年2026年2月14日、明日になりますけれども、西荻窪地域で仮称デザイン会議報告会があると聞いておりますので期待しております。これは、デザイン会議ではなくてデザイン会議の報告会です。 次です。3地域のデザイン会議について、部会を傍聴していると、区民からの様々な発想や熟議の醍醐味をかいま見ることができます。区としては、デザイン会議をまちづくり分野の中でどのように生かしていけるのか、その認識と来年の展望をお伺いします。 続いて、大きく防災について伺います。 木造家屋が密集しており、地震に関する地域危険度の高い阿佐谷南、高円寺南地区では、防災まちづくりを話し合う会として、2009年(平成21年)からまちづくりを進める会が発足しています。これまで六十数回の会合を重ねてきました。時には、よその町へ視察にも行きました。また、阿佐谷、高円寺を歩いてどういうふうな危険があるか、また、どこに井戸があるか、そういったことを住民が調べてマップに落としていく、そういう試みもしてきました。 区は、不燃化特区制度のお知らせなど会合の機を捉えてまちづくりニュースをポスティングするなどの広報に努めております。しかし、残念ながら、参加している人は町会の人が主であり、一般の人の参加は少ない状況にあります。一方、他の会派からも質問がありました高円寺北3丁目は、以前会合を持ったもののコロナ禍で中断したと聞いております。以前、区が補助227号線の計画地区に住む方にアンケートを取った折、もう何年も前ですね。いつまでも宙ぶらりんではなくて、道路の建設を進めてほしいとの回答もあったと聞いています。そういう意味でも、話合いには道路の建設に関心ある人が広く参加できるような呼びかけが必要だと考えます。 そこで、2点伺います。 1、高円寺北3丁目における防災まちづくりを話し合う会議体は、今後再開するのか。するとしたらいつ頃の予定でしょうか。 2、その際、土地の所有者だけでなく、賃貸住宅に住んでいる人たちにも届く方法が必要だと考えています。どのような範囲に、どのようにして呼びかけるのかを伺います。 さて、次は学校の暑さ対策です。 今年も間違いなく過酷な暑さが到来するでしょう。その中にあって、学校教室の断熱改修を進めていくことは、子供たちの命と安全、学ぶ権利を確保するために急がれます。学校教室の断熱による空調経費の削減効果もしっかりと確認していく必要があります。 2点伺います。 1、今年度までの学校普通教室最上階の天井断熱化の実績と、来年度の予定教室数を伺います。 2、断熱改修をした後の室温測定から見られる効果の有無、分析結果を経て、今後へどのように生かしていく予定なのか伺います。 さて、災害といえば、先ほど述べたように夏の暑さも災害級です。昨年の夏は史上最高気温41.8度をも記録する酷暑が続き、地球沸騰化と都市のヒートアイランド現象は既に災害です。杉並区議会の議員側でも事態を深刻に捉え、昨年2025年10月には、会派を超えて議員23名で暑さ対策議員連盟を発足しました。 3点伺います。 これまでも重点的に取り組んできた暑さ対策に加え、来年度、区はどのように暑さ対策を強化していく予定なのか伺います。 2、屋外労働者の職員に対する暑さ対策をするとありますが、民間で働く屋外労働者の熱中症対策は法的義務もあるため、事業者に向けてさらに働きかけることも重要ですが、区の見解を伺います。 3、エネルギー貧困の視点から、区として暑さ対策を周知啓発だけでなく、高齢者や生活保護者といったエネルギーを得ることがなかなか難しい、そういったエネルギー貧困となりやすい人たちへの訪問の機会などを捉えて積極的にリーチする必要があると思いますが、認識を伺います。 次に、防犯の観点から、特殊詐欺への対策について伺います。 杉並区は、特殊詐欺の被害が大きいだけでなく、依然として減っていません。現在は手口も多様化かつ巧妙化しています。杉並区が2025年度に配布した防災・防犯カタログにも詳細な対策が載っており、とても参考になります。警察では、区民の財産を守るために、昨今詐欺電話に使われることが多い国際電話をブロックするなど対策を用意していると聞いています。また、銀行からお金の引き出しが容易でなければ被害を減らすことにもつながると考えます。 そこで3点伺います。 特殊詐欺の被害を防ぐための広報の方法は、これまでどうであったでしょうか。新年度はどのように取り組む予定でしょうか、伺います。 2、動画は説明が分かりやすいので、区において、警察のユーチューブ動画の活用は考えているでしょうか、伺います。 3、警察は、区内の金融機関とどのような協力をお願いしているのでしょうか、お伺いします。 次に、大きく環境について。 まず、気候危機について伺います。 2030年までに温室効果ガス排出量を2000年比で50%削減するというカーボンハーフまであと4年となりました。その成果が数値で見ることができるのは、今から6年後の2032年になります。今後、爆速で温室効果ガスを削減しなくてはならないことは、環境白書や、2024年3月に発行されたオール東京62市区町村共同事業であるみどり東京・温暖化防止プロジェクト発行の特別区の温室効果ガス排出量(1990年度~2022年度)を見ても明らかです。 4点伺います。 今年度の再エネ・省エネ補助の申請状況、そして達成率を伺います。また、それを受けての来年度の予定を伺います。 次です。現状の実績を見て予算をつけるだけでなく、この先どのように4年間で排出量を削減していくのか、もっと解像度を上げて分析をして、データに基づいた取組が必要だと思います。2030年に向けて、区として対策を整理して科学的、具体的な戦略を練り直し、ロードマップを書くべきだと思いますが、区の見解を伺います。 3、区立施設の再エネ調達の来年度の目標を伺います。 4、2030年半減目標に向けて、また、気候区民会議の4つのテーマを網羅的に達成していくためにも、ますます気候危機対策推進本部の役割が大きくなっていくべきかと思います。推進本部は区長の肝煎りでできた組織体でありまして、区長が本部長なのでありますから、より一層のリーダーシップを発揮してもらいたいと考えておりますが、見解を伺います。 さて、予算の編成方針において、ユース世代を対象とした気候変動対策に関するワークショップを引き続き開催し、新年度、2026年度の参加者に今後の企画運営に継続的に携わってもらうとあります。当会派としても、若者に主体性を持ってもらいたいと考えております。そのようにして、未来へ続く気候政策を参加型でつくっていくことは重要だと考えております。 そこで3点伺います。 次世代が気候変動に対して主体性を持って持続的に関わっていくために、区は具体的にどういう仕組み、どういう仕掛けを考えているのでしょうか、確認します。 2、気候変動に危機感を持ち行動する若者の中には、この問題があまりにも深刻で解決が難しいこと、社会システム全体を転換しなくてはならないことが分かりつつ、意思決定の場に加わることはできず、周囲の理解や協力を得ることも難しいという状況に心が折れて気候鬱という心理状況に陥り諦めてしまうこともあると聞いています。区では、ユースに参加してもらうことの意義をどう考え、若者や周囲に対してどのような前向きな効果があると考えていますか、お伺いします。 3、参加する若者たちには、明るく元気に知ることや行動することを経験していってほしいと考えておりますが、表面的にならず、深みのある活動になるようにするにはどうすればよいと考えているでしょうか、お伺いします。 さて、一昨年の改定予定から大幅に時期を延長して、間もなくでき上がるみどりの基本計画改定案には、区民たちからも大きな期待を持たれていることと思います。 3点伺います。前回のみどりの基本計画の計画期間終了は2032年(令和14年)の予定でしたが、その時期を待たずして今回改定することにした理由は何でしょうか、伺います。 2、前回までの計画と今回の計画の大きな違いは何ですか、お伺いします。 3、今回の改定は、減りゆく民有地の緑を守るためには重要な羅針盤となる計画となると思いますが、区として緑を減らさないだけでなく、良質な緑を創出していくためにどのような計画が挙げられていますか、伺います。 次に、生物多様性についてです。 昨年より継続的に開催されている生物多様性に関するワークショップは、区民の専門的な情報や知見が蓄積、交換されて、とても頼もしい存在だと見守っております。杉並区には、1985年に開始して5年ごとに作成をし、最新は第8次となる杉並区自然環境調査報告書があります。今後、杉並区の豊かな生物多様性の重要性や楽しさを知らない人たちにどう伝えていくかが大事だと考えています。 2点伺います。 1、今後、生物多様性の取組を進めていく上で、分かりやすく一般区民向けに広報するような機会を持ってはどうでしょうか。 2、子供、学校、若者を巻き込んで広げていくためには、来年度はどういった具体的な施策を打っていくのでしょうか、お伺いします。 さて、新年度、26年度からは生ごみの資源化も始まるということで、我が会派としても大変期待しております。 1点だけ伺います。各家庭のコンポストでつくった堆肥を農地等で活用する取組を、区はどのような仕組みでスタートし、どのような効果を期待しているでしょうか、伺います。 次に、清掃事業についてです。 清掃労働組合は、直営体制の再構築、良質で持続可能な清掃事業を目指す姿勢を持っています。そもそも清掃事業というのは、区民の生活と直結し、地域コミュニティーを見守る役割もあると考えております。高齢化、孤立化が進む中で、清掃事業のますますの充実が求められる一方で、現場からは後継者不足による技術や経験、地域とのつながりが薄れていく懸念が上がっております。 2点伺います。 1、現在の清掃の区直営職員の人数と、新年度、2026年の採用人数について確認します。 2、区としては職員の採用人数を今後増やしていくのかどうか、中長期的な人材確保の道筋はあるのか、方向性を確認します。 さて、ごみ有料化が話題になっております。先ほども他の会派から質疑がありました。一般廃棄物処理事業実態調査結果、これは令和5年度の実績になりますが、それによると、全国1,741自治体のうち1,169自治体、つまり67%が家庭ごみ収集有料化を行っております。小池百合子都知事は、2026年1月9日の定例記者会見において記者からの質問に答える形で、まず、実施主体は各特別区ですと前置きした上で、ごみ袋の有料化について、多摩地域はほとんどが導入されているので、えっ、区はまだだったのですかという声がむしろ多いところでございますと言及しました。環境面から、ごみ減量のために有料化するという考え方がある一方で、有料化すると直後は排出量が減るものの再び元に戻るという検証もあります。さらに、収集現場でのごみ袋の判別作業の負担、戸別収集とごみ有料化は一体でなければ減量の効果はないという考え方、各家庭への経済的負担、有料化の効果としての削減量の下げ止まり実績など、多角的な議論が必要と考えています。 そこで1点伺います。区長会では、ごみの有料化についてさらなる議論は進んでいるのでしょうか。また、区としてはごみ袋の有料化に対してどのような見解を持っているか確認します。 次に、大きくジェンダーについてです。 昨年2025年1月27日に第1回が実施されたジェンダー平等審議会は、同年8月29日に8回目を開催し、同年9月5日に「杉並区のジェンダー平等に係る施策に関し必要な事項について」を答申しました。その中で、ジェンダー視点の主流化を進めていくことが答申で示され、その具体的な推進体制として、ジェンダー平等推進本部が設置されました。性差による抑圧や差別は明らかな制度設計の中だけで生じるものではなく、むしろ日常的な政策運営や意思決定の過程において、見えにくい形で無自覚のまま再生産されてきた側面が大きいと考えています。今回の審議会では、こうした構造的、不可視的な問題にも踏み込んだ議論が行われました。本日は、こうした問題意識が今後の区政運営の中でどのように具体化、実装されていくのかという点について、10点伺っていきます。 まず1、ジェンダー平等推進本部は、理念的な位置づけにとどまらず、具体的にどういった役割を果たし、ジェンダー視点を区政に実装していくのかを伺います。 2、また本部内に専門性を持った横断的にジェンダー視点の主流化を進められる、そういう人材を継続的に配置する考えがあるのか、区の方針を伺います。 3、今後、杉並区として全ての政策立案及び予算編成の過程において、ジェンダーギャップや性差によるバイアスが存在しないかを体系的に精査していく考えはあるのかを伺います。 4、さらにその取組が形式的なチェックにとどまらないよう、各部局においてジェンダーに関する専門性を担保するための仕組み、例えば、職員研修の充実や、責任者、担当者の明確化といった体制整備を行っていく予定があるのかどうかについても伺います。 5、男女共同参画担当課においては、外部の専門的知見を有する人材が課長として就任してからもうすぐ3年目になります。外部から専門人材を登用したことによって、どのような成果や効果があったと認識していますか、伺います。 6、杉並区では現在、仮称男女平等に関する条例の策定に向けた議論が進められていますが、他の政令市や都内自治体と比べると、条例制定への着手自体が遅れてきたことは否定できません。杉並区において、ジェンダー平等施策の制度化が他自治体と比べて遅れてきたことについて、区長はどのように認識していますか。 7、また、その遅れを今後どのように取り戻していく考えなのか、このタイミングで取り組む意義として、先進的な条例を作成してほしいと考えますが、区長の見解を伺います。 8、仮称ジェンダー平等に関する条例は、理念や基本方針を示すにとどまるような理念条例とするのか。それとも、区の政策決定や予算編成の在り方そのものを変えていく実効性ある条例とするのか、区の基本的な考え方を示してください。 9、これまで多くの自治体条例では、ジェンダー問題を主に性別役割分業の解消という観点から捉えてきました。しかし、ジェンダー問題の本質は、家父長制を背景とした権力構造の問題にあるのです。杉並区としても、ジェンダーを社会における権力、資源、意思決定の偏在を生み出す構造として捉え、その視点を条例に反映させていく必要があると考えています。その前提に立ち、条例にジェンダー視点の主流化を明記し、区の公的文書、政策立案、予算配分等に対して、体系的にジェンダーチェックを行うことを位置づける必要性について、区の認識を伺います。 10、併せてジェンダーチェックには専門的知見が不可欠であることから、その責任主体をどのように設け、継続的に担保していくのかについても伺います。 次に、住宅政策についてです。 既に他の会派からも質問があり、区長から答弁がありました。そこから分かることは、住宅政策に例えば助成金を出すということは、住まいという箱があればそれでよいのではなくて、すぐれて福祉政策であるということです。区は、2025年に独自施策として家賃助成制度を開始しました。岸本区長の目玉政策であり、議会からは前倒しで早く始めてほしいとの声が幾つも上がっていました。対象者の設定には、予算配分を鑑みたとき、所管課は苦慮したのではないかと推測します。 そこで2点伺います。 1、家賃助成制度の対象者の設定は、実際にはどのような検討などを経て決定したのでしょうか。 2、初年度である2025年について自己評価を伺います。区としてどのように評価していますか。また、新年度に何らかの変更、例えば施策内容や予算額などについて変更があればお伺いします。 次に、大きく福祉についてです。 まず、身寄りのない高齢者について。 昨今、身寄りはいるのだけれど頼れる身寄りがいない。そして、資力のない高齢者のための相談窓口や日常生活の支援、さらに、死後事務委任ができる機関の必要性が求められています。2025年12月18日、厚労省の社会保障審議会福祉部会は、具体的な方針を示す報告書を発表しました。その中によると、2026年度には社会福祉法を改正し、サービスの受皿として第2種社会福祉事業として定める予定となっております。事業を担う事業者の一つとして、現在、日常生活自立支援サービスを提供している社会福祉協議会が想定されています。 2点伺います。 新年度からケア24を高齢者総合相談窓口として位置づけると予算編成方針に書いてありました。これまで介護に特化した機関だとの勘違いがありましたので、それを払拭する点から歓迎します。一方、総合相談なのだから、よろず窓口なのだからとの認識で幅広い相談が大量に寄せられるようになると、対応に苦慮する懸念はないのでしょうか。ケア24の受付体制はどう整理しているのでしょうか。周知方法はいかにするのでしょうか、伺います。 2、頼れる身寄りがいない高齢者の日常業務や死後事務などを請け負う体制に関して、そのための準備は当区ではどのように進んでいるでしょうか。予算の確保はまだのようでありますが、いつから取り組む予定なのか伺います。 次に、地域福祉、高齢者福祉についてです。 地域共生社会を実現するための連携ツールとして位置づけられている重層的支援体制整備事業は、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応する包括的支援体制を構築するための事業であり、まさに縦割りを超えた取組に期待するところです。 まず伺います。これまでに3地域、3名の地域福祉コーディネーターが配置されてきましたが、地域における支え合いの仕組みづくりはどのように進んだのでしょうか。この地域福祉コーディネーターは重層的支援体制整備事業として取り組まれていると承知しておりますが、この整備事業は5つの支援を一体的に行う事業とあります。属性を問わないことから、多岐にわたる相談支援活動が地域活動の解決につながっていくことを期待しておりますが、なかなか全体像が見えにくくなっています。2026年度は、さらに1地域増やしていくとのことですが、この間の取組の成果と課題について伺います。 次に、総合事業についてです。2016年度から実施している総合事業について、初めて区における実施事業等の検証、評価が行われ、今後の取り組むべき事項、内容等が整理されました。 そこで伺います。総合事業はなかなかうまくいっている自治体も少ないと聞いていますが、区における見直しとは具体的にどのようなものなのか。事業者が参入しやすい仕組みであり、利用者にとってもサービスの後退や混乱がないとよいと考えておりますが、今後の総合事業がどのような展開になっていくのか、これまでと何がどう変わっていくのか伺います。 次に、訪問介護事業についてです。 国が訪問介護事業の報酬単価の引下げを行ったことから、この間、訪問介護事業所が窮地に追い込まれている状況があり、その実態を区として明らかにし、必要な対策を行うことを求めてきました。昨年の8月以来、次期高齢者施策推進計画の策定のために行われた各種実態調査がありますが、特に注目したのが、介護サービス事業所等実態調査です。 2点伺います。 1、介護サービス事業所等実態調査の実態調査票によると、職種を分けるに当たり、介護職員、訪問介護員が1つになっており、これでは訪問介護事業所の実態把握は難しいのではと感じました。実際はどうだったのでしょうか。どのような声が寄せられて独自取組につながったのでしょうか、お伺いします。 2、介護職員・介護支援専門員居住支援補助、介護職員採用活動経費補助という独自取組の予算規模はどのくらいか確認します。 次に、大きく子供についてです。 居場所づくりから伺っていきます。 子どもの居場所づくり基本方針において、残る児童館を存置し、さらに7館を中高校生機能優先児童館として整備することが打ち出されております。これまでゆう杉並1か所だったものを各地域に増やしていくことは歓迎するところであり、その後、コミュニティふらっと永福や高円寺南でも中高校生優先利用スペースが整備され、多くの中高生に利用されており、多様な居場所が広がることはよいことだと考えています。来年度予定されている新たな整備計画について、どのようなものかお伺いします。 2、旧若杉小跡地活用で中高生機能優先児童館の整備が打ち出され、歓迎しますが、子どもの居場所基本方針の段階では記載がありませんでした。跡地活用ワークショップなどから出てきたプランなのでしょうか、経緯についてお伺いします。また、中高生機能優先児童館にしていくに当たり、設計段階から子供たちの意見を反映してほしいと考えていますが、子供の意見表明権が保障されるのかどうか、確認します。 次に、区立児童相談所とこども性暴力防止法について伺います。いよいよ2026年11月に区立児童相談所が設置されることとなり、杉並の子供は杉並で守るという強い決意が述べられ、大変心強く思っております。それに先立ち、子どもの権利に関する条例も施行されました。 4点伺います。 1、子供の権利を子供自身が知り、使えるようになることが子供をエンパワーし守ることになると考えますが、児童相談所で子供の権利擁護についてどのように取り組んでいこうとしているのか、お考えを伺います。 2、こども性暴力防止法の施行を見据え、子供の安全対策を充実することにも言及がありました。子供の安全確保と権利侵害の防止を図ることは大変重要ですが、どのようにその環境整備に取り組んでいこうとするのか伺います。 3、この対策には包括的性教育を取り入れることが必要だと考えていますが、区教育委員会の見解を伺います。 4、児童相談所における包括的性教育の取組についても必要と考えることから、区の見解を伺います。 次に、不登校支援の取組についてです。 杉並区でも、不登校の子供の数が約1,000人にも上る状況があります。不登校支援の取組として、子供への支援と同時に保護者への支援も重要であります。子供が不登校になると、親同士の話題が合わなくなり、保護者は孤立しがちで、子供と共につらい状況に追い込まれてしまうのです。子供が安心して家で元気を取り戻すには保護者の状態が大きく影響を与えることから、保護者が安心して子供を見守るための支援も求められています。 まず伺います。不登校支援の取組について、保護者同士が安心して悩みを吐き出し、話を聞き合える親の会を区が主催することについて、この間ずっと提案してきました。区が主催することで安心して参加でき、同じ立場の保護者同士が悩みを共有することは、ピアカウンセリングとしての効果も期待できます。保護者の不安や負担が軽減されることは、不登校の子供にもよい影響を与えると考えますが、区の見解を伺います。 さらに、自分の教室に入りにくい子供の居場所として、校内別室を全ての学校に設置したことは重要です。 では、伺います。校内別室の運営は学校に任されていますが、教育委員会が予算をつけ、別室で子供に関わる人員の研修を行い、教員やスクールカウンセラーなどと連携協力する体制を取ることが必要だと考えます。区の見解を伺います。 次に、インクルーシブ教育について伺います。日本は2022年、障害者権利条約に基づく対日総括所見で、インクルーシブ社会の実現を阻む重大な障壁として分離教育などを指摘され、人権モデルに基づいて、障害の有無にかかわらず、誰もが地域で共に育ち、共に学ぶインクルーシブ教育の実現を強く勧告されております。この基本に立つ考えは、分けることは差別であること、インクルーシブ教育は教育の一つの手法ではなくて、人権として行わなければならないということなのです。 伺います。インクルーシブ教育を人権に基づいて行うという考え方に対する教育委員会の見解をお尋ねします。 2、区は、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」を掲げております。インクルーシブ教育は、その理念を学校現場で具体化するための中核的な取組になると考えています。杉並区でも、人権モデルに基づく真のインクルーシブ教育に転換していくためのロードマップをつくり、長期的にその方向を目指してほしいと考えていますが、区の見解をお伺いします。 次に、多文化共生についてです。 2025年1月1日現在の在住外国人数が、杉並区では2万5,275人と前年からおよそ3,000人増加しました。急激に増加する在住外国人とともに、豊かな杉並区をつくっていくことが求められております。区は、昨年の2025年(令和7年)1月に多文化共生基本方針を策定しました。 そこで伺います。改めて多文化共生基本方針を策定した意義を確認するとともに、2026年、令和8年度の具体的な取組について伺います。 さらに、マジョリティー側への理解促進についてです。昨年、2025年の参議院の選挙では、排外主義をあおるような選挙戦が展開されました。基本的人権を遵守する移民政策の充実が求められておるのですが、国は、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン、いわゆるゼロプランという非人道的な政策を今の政府は掲げています。直接外国籍住民と共生する地域社会において、どのような理解促進を図り、豊かな共生社会を築いていくかが肝要です。 最後に2点伺います。 共生社会の実現に向けた議論を進めていく上では、誤った情報や偽の情報が拡散されヘイトにつながる状態にならないように、区民に対して行政が働きかけることが重要と考えます。令和8年度において、区が検討している取組について伺います。 2、区は、在住外国人への支援を通して共生社会の実現を目指すとしているが、区長はどのような未来像を思い描いているでしょうか、お伺いします。 以上、シスターフッド杉並の代表質問を終わります。再質問もするかもしれません。詳しい個別の内容については予算特別委員会において質疑をします。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
シスターフッド杉並を代表しての奥山たえこ議員の御質問にお答えします。 今、国際情勢も国内情勢も不安定さを増し、社会の分断や排除が広がりやすい状況にあります。こうした時代だからこそ、基礎自治体が大切にすべきなのは人の尊厳と連帯であり、議員から御指摘のあったケアの倫理という考え方は、私が申し上げているケアする人をケアするということにもつながる重要な考え方であると私は捉えています。こうした不確実な時代において必要なのは、困難が深刻化する前に社会的なサポートが届く仕組みを行政が平常時から積み上げていくことではないかと思います。来年度の予算においても、こうした考え方を根底に据えながら、様々な取組に必要な経費を計上しました。具体的には、単身高齢女性を含む高齢者への支援として、ケア24による見守りキーホルダーの配布、介護予防・日常生活支援総合事業の充実、高齢者補聴器購入費用助成の拡大を盛り込みました。また、非正規労働者等に対しては、特定公契約への労働報酬下限額の適切な反映や、住宅に困窮する低額所得者への家賃・転居費用助成を進めます。在住外国人の方には、多文化共生拠点事業を通じて日本語学習支援、生活相談、交流事業等を一体的に実施します。さらに、将来に不安を抱える若者への支援として、社会的養護自立支援拠点事業の実施、ひきこもり相談窓口、ゆるりと杉並の継続にも取り組みます。 次に、区政の取組等に関する情報発信についての御質問にお答えします。 近年、インターネット空間に多様な情報が氾濫する中で、区の取組や事業、計画を区民に正確かつ分かりやすくお伝えすることは、区としても重要な課題であると認識しております。こうした認識の下、区では、区ホームページの刷新や、区が蓄積している膨大なデータを数値やグラフィックなどを用いて分かりやすくお伝えする区政情報ダッシュボード、すぎなみデータラウンジの開設により区政情報の見える化を進め、区民の皆様に区政への関心を持っていただけるよう取り組んでまいりました。引き続き、こうした見える化を進めるとともに、LINE等の公式SNSやユーチューブをはじめとした動画コンテンツなど、多様なデジタルツールを活用した情報発信を強化し、区政の現在地をより分かりやすく区民の皆様に発信してまいります。 次に、区政に関するフェイクニュースや偽情報等への対応についてお答えします。 SNSをはじめ、インターネット上において様々な誤情報やフェイクニュース等が拡散する状況は、世界的に見ても大変深刻なリスクであり、区としても決して看過できない問題であると認識しております。現在、区政に関する情報について、事実と異なる内容や誤解を招くおそれのある情報が確認された場合には、関係部署において速やかに事実確認を行い、必要に応じて区公式ホームページや区公式SNS等の媒体を通じて、正確な情報を迅速に発信することを基本的な対応としています。今後は、こうした取組に加え、正しい情報を適切なタイミングで分かりやすく伝える力を組織全体でさらに高めていくための職員研修や、区民の情報リテラシーを向上していくための区民向け啓発講座の実施などを通じて、区全体の情報リスクに対する力を育ててまいります。 次に、対話の区政における対話の意味についてのお尋ねですが、これは区から区民への一方的な説明ではなく、区と区民、あるいは区民同士が直接双方向で意見交換を行い、区政に反映するためのコミュニケーションを意味しています。このコミュニケーションを成立させるためには、議員御指摘のように、区が有する情報を積極的に区民に開示し、共有を図ることが重要であると認識しております。このため、区ではこれまでも各事業において対話の取組を議事録や報告書等にまとめ、随時、速やかに区ホームページに掲載してきたところです。一方、資料作成や議事録公開に一定の事務負担が生じるとの指摘についてはよく承知しておりますが、今後、デジタルツールの効果的な活用などにより、一層の効率化を図りながら取組を進めてまいります。 次に、対話の区政に関する意見の御質問にお答えします。 対話の場においては、目的や参加人数等に応じて意見交換会やワークショップ、オープンハウスなど、多様な手法を用いるとともに、参加者が自由に意見を述べやすいよう運営面でも工夫を凝らしてきました。こうした取組は、区立施設マネジメント計画における活用案の決定や、子どもの居場所づくり基本方針の策定などの具体的な成果として結実しています。 私は、対話とは、意見を聞くことだけでなく、区民の知恵や経験が政策形成に反映される回路を行政の中につくることだと考えており、その土台が確実に形になってきたと受け止めています。また、職員においても、対話の実践を積み重ねる中でノウハウが徐々に蓄積されており、対話を通じた合意形成に対する手応えを感じているとの声が上がっております。来年度は、新たに仮称杉並区平和施策に関する区民懇談会などでの対話の取組を行う考えであり、必要な経費を本定例会の当初予算案に盛り込んだところです。今後も対話の質と量の両面で一層の充実を図り、区民の皆様とともに、真の住民自治の実現に向けて取り組んでまいります。 次に、多忙な現役世代や高齢者や子供といった方々の声を拾い、区政に反映する考えはあるかとの御質問にお答えします。 区は、これまで仮称デザイン会議や気候区民会議といった対話の取組を休日や夜間に開催し、また、区民参加型予算の提案、投票をオンラインでも受け付けるなどして、誰もが区政に参画しやすい環境整備に腐心してまいりました。特に、令和7年度の区民参加型予算の投票においては、10代から40代の参加者が3,493人に上り、全体の約64%を占めるなど、若者の区政参加が進んできていると認識しているところです。また、子どもの権利条例や多文化共生基本方針等の策定に当たって、ワークショップや懇談会、ヒアリング等を数多く重ねてきたのは、当事者の声を丁寧に拾って区政に取り入れていきたいという私たち区の強い思いにほかなりません。御質問の中にあった、デジタル技術がこうした取組をさらに進展させ、より幅広く区民意見を集約するための強力なツールであることは間違いありません。すぎなみボイス等の運用改善をはじめ、新たなデジタル技術も視野に、今後も積極的に導入を検討してまいります。 次に、合意形成の手法についての御質問にお答えします。 この間、3年半の対話の区政とは、まさに議員の御指摘の共有できる価値観や合意点を導くための取組であり、区民と区が、または区民同士が意見を交換し、お互いの考えを知り、新たな気づきを得ながら、大まかな合意を得るプロセスの連続でした。私は、これをさらに推し進めていきたいと考えておりますが、国内外を見渡せば、発展目覚ましいICTやAIを活用し、数多くの意見やアイデアを収集、分類した上で可視化、共有化していく野心的な取組が実施されており、これらは大いに参考になるものと感じております。先進事例を十分に把握、研究しながら、対話の区政が次のステージに立てるよう、力を尽くしてまいりたいと思います。 次に、平和に関する一連の御質問にお答えします。 初めに、杉並区が平和施策に積極的に取り組むことについての私の見解ですが、私は、戦争を体験した方が少なくなる中、若い世代が当時の状況をお聞きし、平和の尊さや戦争の悲惨さについて次の世代に継承していくことは大切なことと考えております。その上で、私は原水爆禁止署名運動の発祥の地であるこの杉並で、若い世代が主体的に平和について考え、行動を起こす未来像を描いており、杉並にはその土壌があると信じています。さらに、将来においては、抑圧や差別、貧困などの広く平和に関わる課題も含めて、若い世代の主体的な取組が進むことにも大いに期待しています。新年度では、このことを見据え、まずは改めて平和事業に対する区民の思いや考えを、若い世代を含めた懇談会でお聞きすることで、今後の区の平和施策に生かすことができるよう考えてまいります。区民懇談会のメンバー構成は、平和施策に関する学識経験者のほか、区内の平和団体の方、区民からの公募、区の平和学習派遣事業の参加経験者など、若い世代の方も含めて想定しております。 次に、若者が高齢者の話を聞く機会に関する御質問ですが、現在、区が取り組んでいる被爆地への平和学習中学生派遣事業において、派遣に先立って事前学習会を開催して区内在住の被爆者のお話をお聞きし、子供たちが戦争の悲惨さや平和の尊さを自主的に考え、学ぶ機会を設けております。若い世代が貴重な体験談を高齢者からお聞きし、さらに次の世代に語り継ぐことで、平和を大切にする心が継承されていくものと考えております。今後は、被爆者以外の空襲や疎開体験など、高齢者の方々のお話を聞く機会の確保がより大切と考え、区民懇談会の中で、そのことに関しても広く御意見をお聞きし、今後の区の平和施策に生かしていきたいと思います。 次に、ふるさと納税に関する御質問にお答えします。 ふるさと納税制度に伴う住民税の流出につきましては、これまでも区民の目に留まるようなポスターや、中学生にも理解しやすい漫画などを活用して発信してまいりました。来年度は、表現方法やPRの機会、媒体等を工夫し、制度の問題点や区の状況を分かりやすく、切迫感を持ってお知らせしてまいります。区の流出額の約60億円は、区民1人当たり1万円以上の流出額であり、区のたばこ税の歳入の約2年分に相当します。また、特別区全体では、令和7年度約1,065億円の住民税が流出しており、これは23区全体の区立小中学校の給食費約4年分に相当します。区民に対して、もっと現実味や切実感のある説明をとの御指摘も踏まえて、今後も様々な工夫をしてまいります。 また、国への働きかけにつきましては、令和7年は特別区長会として、ふるさと納税制度や不合理な税制改正に対する特別区の主張をPRするチラシを作成したほか、12月に「不合理な税制改正」に対する特別区長会緊急声明を発表し、さらに都知事や都内市町村長等と連名で、総務大臣に、ふるさと納税廃止を含めた抜本的見直しについて強く要望しております。今後も、機会を捉えて他の自治体と連携して、廃止を含めた抜本的な見直しを働きかけてまいります。 次に、仮称デザイン会議に関する御質問にお答えします。 仮称デザイン会議は、まちへの影響の大きい都市計画道路事業を契機として、令和6年度より地域の方々が将来のまちを考え主体的にまちづくりに取り組むことを目指し、西荻窪、高円寺、南阿佐谷の3地域で発足いたしました。各地域の取組の状況は異なりますが、いずれの地域でも対話のベースとなる知識や道路事業の基礎情報などを区と参加者が共有し、共に学び合いながら、まちの魅力をさらに高めたいという思いの下、対話を重ねています。 その成果の一つとして、西荻窪・高円寺地域では、魅力的な道づくりやまちのルールづくりなどについて、参加者が主体的に議論し実践につなげていくテーマ部会が発足しており、住民自治によるまちづくりが実際の行動として立ち上がりつつあることを実感しています。来年度は、まちに息づく大切な地域資源を守りながら地域課題を解決していくため、さらなる議論や取組を進めていきます。対話を重ねながら、自ら考え、動き、形にしていくこのプロセスそのものが、杉並らしいまちづくりであると強く感じています。今後もこうした動きを大切に育てながら、住民参画によるまちづくりを進めてまいります。 次に、高円寺北3丁目の防災対策に関する御質問にお答えします。 高円寺北3丁目は、戦災復興の土地区画整理がなされないまま住宅が密集した典型的な木造住宅密集地域となっていて、道幅の広い道路がないことからも、災害時にとても危険な地域であり、防災対策が喫緊の課題です。長い年月を要する道路整備だけに頼らず、すぐに実行できるソフト面の取組など、防災性を高めていくための議論が必要です。そのため、まずはコロナ禍で中断していた地元町会や商店会との意見交換会を来年度再開し、その後、地域の意見を聞きながら、地権者等関係権利者をはじめ、商店街やまちに関わる様々な方が参加できる対話の場を広げていくことを考えています。高円寺地域の防災対策については、まちづくり部門をはじめ、防災課、地域課、産業振興センターなど、組織横断的に連携して取り組んでまいります。 次に、来年度の暑さ対策についてのお尋ねですが、区民と職員を暑さから守るという決意の下、新たに各震災救援所にスポットクーラー1基、ネッククーラー500枚を配備するほか、民間施設を含めた涼み処指定施設の増設や、区立施設への給水スポットの増設などに取り組み、全庁的に行う区民への注意喚起と併せて暑さ対策を強化してまいります。 次に、事業者の熱中症対策についての御質問にお答えします。 現在も区公式ホームページに職場の熱中症対策の強化を呼びかける記事を掲載し、熱中症対策が事業者の義務とされたことや、労働現場の環境基準、厚生労働省による熱中症対策に関する通知等を周知しておりますが、具体的な対策についても、該当する全ての事業者に理解し実行していただくことが重要と考えます。このため、引き続き様々な場を活用して、事業者に国のガイドライン等を踏まえた効果的な注意喚起を行うことに努め、労働者を守る暑さ対策が万全に行われるよう働きかけてまいります。 次に、生活保護受給者や高齢者に対する熱中症等の注意喚起に関してお答えいたします。 生活保護受給者につきましては、定期的な訪問の際にエアコンの有無を確認しており、設置されていない世帯については、生活保護費を活用した設置を促すとともに、夏場に適切にエアコンが使用されているか、声かけも行っているところでございます。また、毎年約8,000人の高齢者の自宅に伺う安心おたっしゃ訪問では、熱中症予防を普及啓発するためのリーフレットをお渡しして注意喚起を行っており、今後も生活保護受給者や高齢者への訪問の機会などを捉え、積極的に注意喚起等を行ってまいります。 次に、特殊詐欺に関する御質問のうち、被害防止の広報活動についてお答えします。 特殊詐欺の被害は高齢者を中心に若者世代にも拡大しており、情報が届きにくい高齢者や独り暮らしの方への周知が課題となっていました。こうした状況を踏まえ、今年度全戸配布した防災・防犯カタログに、巧妙化する特殊詐欺の手口という分かりやすい記事を掲載したほか、区公式SNSをはじめとした各種広報媒体の活用、さらには民生委員やケア24職員など、高齢者と接する機会の多い方々への協力依頼など、多様な手段により注意喚起を図ってきたところでございます。しかしながら、特殊詐欺被害は全国的に増加傾向にあるため、新年度は、最新の手口に応じた重点啓発や、区民の生活動線上にある金融機関、商店街、医療機関、区立施設などでの注意喚起をさらに増やすなど、区民一人一人が特殊詐欺被害を自分事として捉えることができるようなPR活動を強化してまいりたいと考えております。 次に、警視庁が作成した特殊詐欺被害防止の動画につきましては、区もホームページでの紹介や、区民の方が参加する研修会において視聴していただくなど活用を進めております。今後も、多様な広報媒体や区民が集まる機会を捉えて多くの区民へ伝えていくことが有効と考えております。また、特殊詐欺被害の防止には金融機関の役割が極めて大きいことから、警察は区内の金融機関に対して、高額出金される方への注意、声かけやATMでの注意喚起、被害に遭われそうな方を発見した際の警察へのホットライン通報などの協力依頼を行っており、各金融機関との間で協力関係が構築されていると伺っております。区においても、先月開催した防犯自主団体研修会において、区内金融機関の方々にも御参加いただき、巧妙化する特殊詐欺の手口などについて学んでいただいたところでございます。 次に、再生可能エネルギー導入及び省エネルギー対策の助成に関するお尋ねにお答えします。 両助成の申請件数は、1月末現在で2,600件を超えており、今年度の目標である2,800件の約93%となっています。来年度につきましては、今年度と同程度の申請件数を見込んで予算措置等を行っており、引き続き、再生可能エネルギー導入と省エネルギー対策の推進に取り組んでいきます。 次に、2030年に向けての戦略等に関するお尋ねですが、今後、温室効果ガス排出量の直近の数値を基に改めて削減量を算定するなど、最新データの把握を行っていく考えです。その上で、国のアドバイザー派遣を活用しながら、区の温室効果ガスの排出割合が最も高い家庭部門における対策に注力していきます。既存の取組を見直すだけでなく、新たな取組の検討も進めることで、カーボンハーフ達成に向けた道筋を示せるよう取り組んでまいります。 次に、区立施設における再生可能エネルギー電力の調達に関するお尋ねですが、調達割合は、昨年度32%から今年度は68%に達し、次年度には76%を見込んでいます。昨年度に策定した取組方針では、原則100%の基準を進めるに当たり各年度の目標は定めていませんが、早期の達成に向けて取組を進めてまいります。 次に、気候危機対策推進本部に関するお尋ねですが、本部は区長や副区長、教育長をはじめ、関係する部長級職員で構成し、組織の枠を超えて区の気候変動対策を総合的に推進するために設置したもので、区の気候変動対策の司令塔として機能しています。2030年半減目標の達成、そして気候区民会議で示された4つのテーマを網羅的に進めていくためには、全庁を挙げた取組が不可欠です。私は本部長として、区民会議の声を区政に実装し、各部の取組を横断的につなぎ、進捗を見える化しながら、区民、事業者等とも力を合わせ、脱炭素に向けた取組を一層加速させてまいります。 次に、ユース世代の気候変動対策への関わりについての御質問にお答えします。 まず、来年度のユース世代向け気候変動に関するワークショップの仕組みや仕掛けについては、今年度のワークショップ参加者がプログラムのアイデア出しや、グループワークのファシリテーター役を務めるなど、ワークショップの企画や運営に主体的に関わる仕組みとしていきます。加えて、ワークショップのプログラムの中に、周囲への理解や協力を促すための働きかけについて学ぶ機会を設けるなど、将来世代の気候変動対策に関する主体性や、リーダーシップを発揮する機会を提供していきたいと考えています。 次に、ユース世代向けの気候変動に関するワークショップの意義や効果及び活動に関するお尋ねですが、ワークショップには、将来世代の若者が集まって主体的に気候変動対策を学び、話し合い、悩みを共有することで、周囲の人たちと一緒に対策に取り組もうとするエンパワーメントにつながる意義があるものと考えます。また、今年度の参加者からは、地球のために何ができるか考えたい、友達に広めてみようと思ったといった声が上がるなど、議論を通じて意見表明を行い、提案をつくり上げていくことで自信が高まり、自分たちは無力でないと実感できたのではないかと感じています。さらに、参加者の有志がすぎなみフェスタでの出展や、小中学生環境サミットにおける結果報告等で気候変動対策への取組を働きかけた結果、サミット参加者から次回のワークショップの参加意向が示されるなどの相乗効果も見られました。今後、この取組をさらに発展させられるよう、来年度は今年度の参加者とより一層の意見交換を行い、プログラム内容の工夫につなげるとともに、様々な活動の場を提供することで、活動に深みを持たせられるように取り組んでまいります。 次に、みどりの基本計画の改定理由と全体計画との違いについての御質問にお答えします。 前回の計画は、令和14年までを計画期間としておりましたが、法改正や国の新たな緑の基本方針により、都市農地の保全、気候危機、生物多様性への対応が強く求められるなど、緑を取り巻く環境が大きく変化いたしました。また、区ではゼロカーボンの取組や気候区民会議の開催など、緑の果たす役割が高まっていることから、計画を全面改定することとしました。こうした状況を踏まえ、計画改定案では、これまでの将来像である「みどりが暮らしの中に息づくまち杉並」を継承しながら、緑の充実、活用、行動の3方針を掲げ、行政主導から区民一人一人が緑を自分事として認識し、区民、事業者、行政が協働して進めていく点が大きな違いとなっています。さらに、グリーンインフラを本格導入し、民有地の緑の保全、活用の仕組みを強化するなど、緑が暮らしを支える基盤として位置づけた点も新たな特徴となっています。 次に、良質な緑の創出に関する取組についてお答えします。 区では、良質な緑とは、多面的な機能を発揮し、地域に根づく価値ある緑を指します。今回の計画改定案では、この良質な緑を公共、民間双方で創出していく取組を強化していくこととしております。公共施設では、植樹を計画的に増やして木陰を確保し、暑熱緩和や快適性の向上につなげていく考えです。また、雨庭の整備を進め、多様な植生が育つ環境づくりを図ることで、生物多様性や防災、景観向上など、多面的な機能を持つ緑の形成を進めていきます。さらに、公園のリニューアルに際しても、多様な植栽やビオトープの導入を推進し、地域全体の自然環境の質の向上を目指していきます。民有地の緑化については、接道部緑化助成を在来種中心に誘導するなど緑化指導を充実させ、在来種の植栽や生け垣を広げることで、地域の特性に適した良質な緑が住宅地全体に広がるよう取組を進めていきます。また、住宅など新築時には雨水浸透や熱負担軽減の機能を生かした植栽配置や駐車場の緑化を促し、都市全体の環境改善に資する緑づくりを進めていきます。 生物多様性の取組に関するお尋ねにお答えします。 これまで、自然環境調査や河川生物調査を的に行うとともに、善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業や、地域と協働して整備した遅野井川親水施設の取組など、生物多様性の保全に取り組んでまいりました。こうした取組の成果については、自然環境調査報告会や善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業シンポジウムなどで広く発信するとともに、区立小中学校へ調査結果概要版を配布する等、子供から大人まで幅広い世代の方々に周知啓発を行っております。また、区内の動植物を紹介する「すぎなみの街と自然」の発行など、身近な自然環境への理解促進にも努めております。このほか、みどりの基本計画改定案では、生物多様性に配慮した取組の推進を示しております。今後は、計画に基づく取組を区民へ分かりやすく伝えるとともに、多くの区民が生物多様性について認知度を高め、行動につなげる機会を創出するため、区内団体の協力を得ながら、イベントでのパネル展や子供、若者が参画できるワークショップなど、多様な普及啓発活動を進めてまいります。 次に、コンポストでつくった堆肥の活用に関するお尋ねですが、本事業は、作成した堆肥の安全性や品質、利用効果などの課題を見定めるため、まずはモデル事業として3年間実施することを考えております。初年度は、堆肥作成の協力員として、本事業に関心のある気候区民会議の参加者であった方や農業ボランティアの方などを募り、実施した後、2年目以降は広く区民への公募を行い実施していきたいと考えております。具体的には、家庭等で作成した堆肥を、3か所の区が指定する区内農地に持参してもらい、そこで再度発酵作業を行った後、品質検査をした上で活用し、堆肥としての利用効果等を検証してまいります。次に、本事業の効果としては、ごみの減量やCO2排出削減等につながるほか、本事業の周知により、地域内での資源循環の具体的な実証の一歩になると考えております。 次に、清掃職員の確保に関する御質問にお答えします。 区は、災害時における円滑な清掃事業の執行体制を確保する観点で必要な人員規模を150人程度と見積もり、その体制を確保するために必要な職員採用を進めているところです。令和8年2月現在、区の清掃職員は常勤、暫定再任用を合わせて177人で、この4月には新たに6名の採用を行いますが、清掃職員の年齢構成を考慮すると、同程度の採用数では退職者数の増加に対応することが困難であるため、当面はさらに採用人数を増やす必要があるものと考えております。 次に、ごみ有料化の御質問にお答えします。 家庭ごみの有料化は、既に実施している自治体の事例を見ても、ごみの減量に一定程度の効果があることから、区長会としても実現に向けた検討は必要であると認識しており、これは区も同様の考えです。一方で、区民の金銭的負担の増加に加え、不適正排出、不法投棄等が考えられ、それらを防止するための人員確保のほか、集積場収集から戸別収集に切り替える場合は、清掃車両台数の増や、これらにかかるコスト増など、実務的に解決する課題が多くあります。そのため、引き続き23区全体で検討していく方針としています。 次に、ジェンダー平等推進本部の役割などについての御質問にお答えします。 杉並区ジェンダー平等推進本部は、区におけるジェンダー平等推進に関する総合的な施策を庁内横断的に推進することを目的として設置したものです。区長である私が本部長を務める本部、各部の庶務担当課長等から成る幹事会、ジェンダー平等に関係する個別の事業を行う主な課の課長等から成る部会の3組織より構成されています。令和8年度は、ジェンダーに関する審議会の答申で提言された内容の具体化を行うことや、区のあらゆる施策の事業にジェンダーの視点を取り入れるジェンダー視点の主流化の取組として、事業点検の実施を予定しております。事務局を担う男女共同参画担当が他自治体の先進的な事例を視察するなど、専門的な知識の習得に努めているほか、学識経験者等の助言をいただく機会も設ける予定です。 次に、区の政策立案や予算編成におけるジェンダー視点からの精査等についての御質問にお答えします。 令和8年度から実施を予定しているジェンダー視点による事業点検については、御指摘のように、形式的なチェックにとどまらず、ジェンダーギャップや性差によるバイアスの有無を体系的に精査するものとなるよう、先行自治体の事例等を参考としながら、具体的な点検方法を考えているところです。点検の過程において様々なジェンダーの課題が見いだされ、政策の立案やジェンダー予算の編成にもつながるものと考えています。また、点検対象の事業の担当者が、適切なジェンダー視点と専門的な知識を得られるよう、職員研修を十分に行うなど理解促進を図ってまいります。 次に、男女共同参画部門の外部人材登用に関するお尋ねですが、区職員では持ち得ない専門的な知見や幅広い視野、人的ネットワークを有する外部人材をジェンダー施策の牽引役である課長職に起用することにより、ジェンダー平等審議会での区民、有識者同士の活発な議論が展開でき、審議会から先進的な内容の答申をいただくという結果にもつながったものと考えております。 次に、仮称ジェンダー平等に関する条例に関する一連の御質問にお答えします。 御指摘のとおり、特別区では既に18区が男女共同参画やジェンダー平等に関する条例を制定しておりますが、本区では男女共同参画都市宣言を先駆的に掲げた経緯から、これまで条例を制定しておりません。しかし、現在の日本の社会では、無意識の思い込みから生ずる偏見や固定的な性別役割分担意識がいまだ根強くあり、また、性の多様性に対する理解不足や偏見、差別の顕在化が進んでいます。私はこれらを、誰もが人として尊厳を持って生きていくための社会構造的な課題として重く受け止めており、今このタイミングで条例化を検討することに意義があると考えています。条例の制定に向けた検討においては、先行事例を参考にしつつ、このような今向き合うべき課題等を確かに捉えて、杉並区らしい条例制定に向けて議論を尽くしてまいります。なお、ジェンダー視点の主流化を明記するかなど、条例の具体的な内容はこれからの検討となりますが、私としては、区におけるジェンダー平等施策の基盤として位置づけられるものが望ましいと考えております。 次に、家賃助成制度についてお答えします。 現在、区営住宅に入居を希望する方全てが入居できる状況ではなく、低額所得者をはじめとした住宅確保要配慮者の支援が課題となっております。こうした状況を踏まえ、家賃助成の対象者を、まずは住宅に困窮している区営住宅の入居希望者のうち、区営住宅に入居できない世帯を対象としました。その上で、コスト面の持続可能性なども考慮し、入居希望者の中でもより困窮度が高く、支援が必要な対象として、優遇抽せんを実施している独り親、多子世帯を対象にスタートさせました。また、本制度は家賃を助成することに加え、毎月対象者からいただく家賃支払い実績報告を活用し、お困り事を吸い上げ、必要な行政サービスにつなげ、解決を図る仕組みとしたところです。 区では、助成対象者全員に連絡を取り、要件を満たす全ての方に支援を届けることができました。対象者はからは、この助成により教育費や食費にゆとりが持てたとの声をいただいており、一定の効果があったと受け止めております。一方で、運用を通じて、子育て世帯は子供の学区域等を重要視している傾向にあることなど課題が分かりましたので、実情に合った制度に見直しを行ってまいりたいと考えております。新年度は対象や助成額に変更はありませんが、助成対象者数に応じて予算額を増やしております。引き続き、本制度を通じて住宅に困窮している方のお困り事を吸い上げ、必要な行政サービスにつなげ、解決していけるよう取り組んでまいります。 次に、ケア24についての御質問ですが、議員から地域包括支援センターという名称は区民に分かりにくいとの御指摘があったことも踏まえ、本年4月から、区民向けには高齢者総合相談窓口・ケア24と表記し、地域の身近な相談・支援拠点としての認知度の向上を図ることといたしました。その周知につきましては、区ホームページや広報、ポスター、チラシに加え、SNSを活用してきめ細かく行ってまいります。区としましても、今後もより多くの方々に足を運んでいただくことで、必要な機関やサービスに迅速につなげることができると期待しているところであり、この間体制の充実を図ってきている各ケア24において、適切に対応できるものと考えてございます。 次に、頼れる身寄りがいない高齢者等への対応につきましては、昨年12月に、国の社会保障審議会福祉部会報告書が公表され、その中で、日常生活支援や入院、入所等の手続支援、死後事務の支援などを第二種社会福祉事業に位置づけ、今後、厚生労働省において内容の具体化と関連法令の改正等を速やかに行うよう求めているところです。また、こうした新たな事業は実施主体に制限はないとしつつも、都道府県及び指定都市の社会福祉協議会が必要な事業を実施することが適当との考えが示されているところであり、区としましては、引き続き国や東京都社会福祉協議会の動向等を注視しつつ、杉並区社会福祉協議会等の関係機関と連携して、必要な検討、準備を進めてまいりたいと存じます。 次に、地域福祉コーディネーターの取組の成果及び課題についてお答えします。 初めに取組の成果ですが、現在3地域に配置している地域福祉コーディネーターがなんでも相談会を身近な地域で定期的に開催し、地域住民等からの分野、世代を問わない相談を受け付け、思いに寄り添いながら支え合いの仕組みづくりに取り組んでいることが挙げられます。ある地域では、地域住民のつながりの希薄化を不安に感じる方からの相談をきっかけに、地域福祉コーディネーターの声かけで地域住民や関係機関が集まり、日頃の心配事を話し合うことができました。こうしたことをきっかけとして、現在では住民同士が情報交換する場である「まちの保健室」、定期的な話合いを行う場である「まちの委員会」、新たな活動が生まれやすい仕組みとして「まちの部活動」など、地域の住民の交流の機会や新たな取組につながっています。今後、区内全域に地域福祉コーディネーターを配置していくためには、人材の確保と育成が課題であると考えております。地域福祉コーディネーターが区民の困り事等を関係機関や区につなぎ課題を解決するつなぎ役として活動できるよう、今後も取り組んでまいります。 次に、今後の介護予防・日常生活支援総合事業についてのお尋ねですが、令和8年度から杉並区版の総合事業を人生100年いきいきプロジェクトと称して、要支援等の高齢者に対する周知と利用促進を図っていくとともに、従来の個別事業を統合した杉並・げんき応援プログラムと称する介護予防の普及啓発活動事業と、ゆうゆうGO!と称する通所により体操やレクリエーション、交流活動などを行うモデル事業を3か所のゆうゆう館で開始する考えです。こうした住民主体の団体等による多様なサービス、活動の場は、令和9年度以降、段階的に拡充していくこととしており、議員御指摘のようにサービスの後退や混乱に至ることのないよう留意しつつ、中長期的な取組として多様なサービス、活動の選択肢を着実に広げ、要支援等の高齢者の健康維持・増進や介護度の中重度化の抑制等につなげてまいりたいと存じます。 次に、介護サービス事業所等実態調査結果で把握できた訪問介護事業所の実態と新年度に予定する区独自の補助についてのお尋ねがありました。 まず、実態調査では、介護職員と訪問介護員を一くくりの職種としていましたが、所管において、訪問介護事業所や通所介護事業所などのサービス種別ごとにクロス集計をしており、人材の充足状況は、全体的に不足またはやや不足と回答した割合が約75%であるのに対し、訪問介護事業所の訪問介護員は同じく約95%と最も厳しい結果になっています。こうした中で、新年度予算に介護職員・介護支援専門員居住支援補助と、介護人材採用活動経費補助に要する経費を計上したのは、サービス種別全体として人材確保について区に望むこととして圧倒的に多かったことなどによるもので、これらの区独自支援の所要経費は合わせて5億4,000万円余となってございます。 次に、中高生機能優先児童館に位置づける上荻児童館に関する御質問にお答えします。 まず、上荻児童館の移転改築につきましては、令和6年12月に開催した旧若杉小学校跡地活用のコンセプト等を検討するワークショップにおいて、老朽化する上荻児童館を当該地に移転するとともに、中高生機能優先児童館として整備する活用案をお示ししました。上荻児童館を中高生機能優先館として整備する案は、昨年2月の杉並区子どもの居場所づくり基本方針の策定の段階では検討中でしたが、その後のワークショップでの議論等を踏まえ、今般の実行計画等の一部修正において決定したものです。また、中高生機能優先児童館の取組としては、昨年7月以降、計5回の中・高校生ワークショップを開催し、中高校生が使いやすい児童館の在り方を提案してもらうなど、幅広い意見を伺ってまいりました。これらの意見は、上荻児童館も含め、今後の施設設計に反映していく考えであり、引き続き、こうした子供の意見を表明する機会をつくってまいります。 次に、区立児童相談所における子供の権利擁護に関する取組についてお答えします。 児童相談所が関わる子供たちは、児童虐待など不適切な環境で養育されているケースも多く見られることから、全ての子供たちが子供の権利を知る機会を設けることが重要であると考えています。このため、一時保護施設や施設入所中の子供には、杉並区版子どもの権利ノートを活用し、安心して生きる権利や守られる権利、意見を表明する権利などについて、丁寧に伝えてまいります。また、一時保護施設においては、子供の意見表明支援員、いわゆるアドボケイトを導入し、子供が自ら意見を発信することができる力を育むことなどにも取り組んでいきたいと考えています。 次に、こども性暴力防止法の施行を見据えた子供の安全確保等に関する御質問にお答えします。 区では、これまで区立児童相談所の本年11月の開設に伴い、相談等の業務に加え、児童福祉審議会の設置や児童福祉施設の検査などの業務が移管されることを見据え、子供の安全に一貫して対応できる体制の構築に向けた準備を進めてまいりました。あわせて、昨年4月に制定した杉並区子どもの権利に関する条例に基づき、子供の権利に関する普及啓発や、相談・救済体制の充実に取り組むとともに、10月施行の改正児童福祉法において、新たに保育所等での虐待の通報義務等が設けられたことを受け、施設からの相談・通報窓口を設置し、制度の周知や虐待発生時の対応体制の強化を図ってきたところです。こうした状況に加え、本年12月にはこども性暴力防止法が施行されることから、こうした一連の制度改正等を踏まえ、子供の安全対策を担う組織の新設と既存組織の強化を図り、関係部署が連携して子供の権利擁護の推進や児童相談・支援体制の構築に取り組んでまいります。 次に、児童相談所における包括的性教育の取組についてお答えします。 児童相談所が関わる子供の背景や状況は様々です。また、一時保護施設では、幅広い年齢の子供が短い期間の中で入れ替わるという特性があります。このため、子供一人一人の状況に応じて、日々の生活の場面の中で、生命の大切さ、性に関する正しい理解、自分の身体を大切にすることなどを丁寧に伝えていきたいと考えております。 次に、多文化共生基本方針に関する御質問にお答えします。 少子高齢化と在住外国人の増加が並行して進む杉並区において、多文化共生の推進は、持続可能な地域社会を実現するための不可欠な取組です。こうした状況を踏まえ、区は令和7年1月に多文化共生基本方針を策定し、全ての区民が人権を尊重し、互いの文化を認め合い、安心して暮らせる地域づくりを目標として、外国人も地域社会を共につくる一員であるという視点に立ち、支援と共生の取組を進めていくこととしました。令和8年度は、この基本方針で掲げた取組をより効果的に推進していくため、在住外国人への日本語学習、生活相談、交流事業を一体的に行っていく多文化共生拠点事業を実施します。また、日本人と外国人をつなぎ、区とともに外国人の地域参画に取り組んでいくキーパーソンを育成し、日本の生活ルールを学べる講習会や、地域との交流会等を実施していくことで、共生社会の実現を目指してまいります。 次に、在住外国人に関する偽情報や誤情報の対策についてお答えします。 昨年夏の参議院議員選挙においては、外国人が過剰に優遇されている、外国人が増えると犯罪が増えるなど、根拠のない情報がSNS等を通じて拡散され、人々の不安をあおるとともに、外国人への偏見を助長することにつながり、社会に深刻な影響を与えました。外国人に限らず、誤情報、偽情報の拡散は社会に混乱をもたらすだけでなく、民主主義の前提となる個人の自律的な意思決定を脅かすことにもつながりかねない重要な課題と捉えています。区としては、先ほど御答弁申し上げたように、職員向けの研修や、区民向け啓発講座を通して情報リテラシーの向上に努めるほか、日本人と外国人との交流事業を通じて相互理解を深め、信頼関係の構築に努めてまいります。 次に、在住外国人への支援を通じた共生社会の未来像に関する御質問にお答えします。 私が思い描く共生社会とは、性別、年齢、国籍、障害の有無、家庭環境などにかかわらず、全ての人が互いに個人の尊厳と人権を尊重し、支え合いながら共に暮らしていく社会であり、その構築は地方自治体の役割の一つと考えています。杉並区にも多くの外国人が住んでおりますが、日本語能力や日本文化に関する知識の不足等から、地域社会の中で能力を十分に発揮することが難しい方が多くいらっしゃいます。 こうした状況を踏まえ、区では、日本語の学習支援、生活ルールやマナーの周知啓発、地域コミュニティーへの参加を促す取組等を進めておりますが、こうした取組を積み重ね、外国人を含む全ての住民が能力を最大限に発揮し、安心して暮らすことができる共生社会の実現を目指してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長より御答弁を申し上げます。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する御質問にお答えいたします。 まず、最上階普通教室の断熱化に関するお尋ねですが、これまで令和6年度に2校8教室、令和7年度に5校27教室で断熱改修を実施し、いずれも検証により約2度室温が下がることが確認できています。そのため、直近で改築等を予定している学校を除いて、断熱化に対応できていない残りの11校50教室については、令和9年度までの2か年で全普通教室の天井断熱化を完了できるよう取り組んでまいります。 次に、区立学校における包括的性教育の必要性についてお答えします。 包括的性教育を学校教育で行う意義としては、性感染症や望まない妊娠の予防などのほか、性的虐待やハラスメントを防ぐための知識と対応力を身につけることが挙げられます。区教育委員会では、学習指導要領に基づいた性に関する指導に加えて、児童生徒を取り巻く環境の変化等を踏まえた性に関する指導の必要性は感じているところです。包括的性教育については、それぞれの地域の実情や子供の実態に応じて、学校運営協議会や保護者の意見も伺いながら、各校の工夫の中で取り組んでいくものと考えており、各校の取組に対して積極的に支援をしてまいります。 次に、不登校児童生徒の保護者への支援に関する御質問にお答えします。 不登校児童生徒の保護者を孤立させず寄り添うことは必要との認識から、次年度は区教育委員会が主催し、保護者同士の不安や悩みを共有し、つながりを感じることができる場を設定する予定です。また、御指摘のとおり、そこに参加した保護者の安心に少しでもつながれば、不登校児童生徒の心の安定の一助になると考えております。 次に、校内別室に関する御質問にお答えします。 校内別室を全校に設置して2年がたち、各校の運営状況を把握する中で、御指摘の点以外にも支援員の確保や他の不登校施策との連携が必要であると認識しているところです。今後は、校内別室の在り方をはじめとして、区の不登校施策全体を俯瞰して見直す必要があると考えており、御提案いただいた点も含め検討をしてまいります。 次に、インクルーシブ教育に関する御質問にお答えいたします。 御指摘の人権モデルに基づくインクルーシブ教育の理念については、区教育委員会としても重要な視点として受け止めているところであり、この理念の下、障害の有無にかかわらず、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」の実現を目指しているところです。一方で、特別支援学校、特別支援学級、特別支援教室への就学や入級を希望する児童生徒は年々増えている現状もあることから、児童生徒一人一人の希望を丁寧に受け止め、障害の状況等に応じたきめ細やかな学びにも取り組んでまいります。 私からは以上です。

5番奥山たえこ議員。 〔5番(奥山たえこ議員)登壇〕

長い御答弁ありがとうございました。簡単に再質問いたします。 平和施策についてです。大変前向きな御答弁をいただきました。ただ、一抹の危惧というものが昨今の風潮を見ているとあります。力には力をとばかりに軍備力を増強しようとする。福祉には財源はどうするんだと言いながら、軍事力はもううなぎ上り。そして、アメリカに行って幾らでもお約束をしてくる、武器を買ってくる、そういった風潮が大変不安であります。平和のための軍備拡大という、まさにその自家撞着とも言えるような傾向にも、本当にもう何と言っていいのかがっかりしております。しかし、そういうわけにいきませんから対抗していかねばならないと思っています。 そこで重要と思いますのは、戦争体験のない現役世代や若者たちが、今の国際情勢や国の安全保障の議論を自分たちの生活や人権に直結する問題として捉え直す機会をつくってほしいということです。昔の人は大変だった、かわいそうだったねというだけではなくて、我が事として、国が戦争に突き進む際のメカニズムを学ぶ、そして、いろんな世代が、多様な人たちが対話する場が必要だと考えております。 そこでお尋ねをいたします。再質問ですが、区として平和施策を過去の継承、恐怖からの回避と捉えるだけでなく、知性と対話によって守り抜くための意識の醸成が必要だと考えますが、いかがでしょうか。 次です。学校の教室の天井断熱化についてです。スピード感を持った対応、ありがとうございます。重要なのは、この改修が実際にどれだけの効果を生んでいるかを把握することだと考えております。天井断熱化によって教室の温度が下がるだけでなく、空調効率が上がり、電気代の削減効果も必ず出るはずです。 そこでお尋ねします。再質問です。今後、断熱改修を実施した学校と未実施の学校で、夏用の電力使用量やピーク電力を比較分析し、その削減効果を見える化する。そして、その浮いたコストを財源として、さらに断熱効果の高い窓改修や壁面断熱へと再投資する省エネの好循環をつくっていくという考えはありませんでしょうか。賢い支出で快適性と経済性の両立を目指す区の見解を伺います。 次です。気候変動対策、脱炭素ロードマップについてです。お尋ねします。 区立施設再エネ100%にしていくということです。昨日も他会派への御答弁にもありました。来年度は76%の調達見込みということですが、すると、100%達成するのはいつになるのでしょうか。 もう一つです。2030年までの残り4年間は、まさに有事です。先ほど区長から、リーダーシップを発揮して取り組んでいく旨の御答弁がありました。できる限りスピーディーに進めていただきたいと思っております。そのためには、エネルギー政策の実装やデータ分析の最前線で活躍する外部の実務的なエキスパートを招聘して助言をしていただくなど、様々な方法が考えられますが、いずれにしてもスピード感を持って取り組む必要があります。この点について、改めて区長の意気込みを伺います。 次です。頼れる身寄りがいない高齢者の話ですけれども、私は答弁として、実はまだ何も取り組んでいないんですよ、まだ予定が立っていないんですよと言われるかもしれないと思っていたんですが、少なくとも社会福祉協議会と準備を進めていきたいというお答えをいただきました。向く方向は定まったのかなと思っております。私の希望としては、だとすると、少なくとも二、三年はかかりますので、新年度の早いうちから準備することが必要だと考えるのですが、それはどういうものでしょうか、できそうでしょうか、お尋ねをします。 インクルーシブ教育です。2月10日に通常の学級でインクルーシブ教育ができるのかをテーマとして、桃井第一小学校で公開研修会が行われました。我が会派のメンバーが大挙して参加しました。校長先生が毎日朝7時半にはインクルーシブ教育だよりを各先生の机の上に置き、先生たちはそれでインクルーシブ教育について学び、それぞれが自分のクラス経営にそれを取り入れていった実践が報告されました。できないのをほうっておかないという言葉に共感しました。インクルーシブ教育は、障害がある子だけでなく、全ての子供にとって必要なことであり、学校が子供たちの安心できる居場所になっているとも思いました。全ての学校でできることはたくさんあります。情報を共有してほしいと思いました。このような取組を教育長はどのように捉えているのかを伺います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
奥山たえこ議員の再度の御質問にお答えします。 まず1番目、平和のことです。 過去の恐れとか反省にとどまらずというお話だったんですけれども、どのような平和教育や活動、施策をしていくのかということを、まさにこの懇談会で考えていきたいというところではございますが、他の会派にもお話ししました平和学というのは、戦争は直接的暴力であるわけですが、それを支える文化的暴力、構造的暴力、そして、そういったことが進んでいくと直接的暴力になるというのが平和学の考えでございます。こういった学習というのは、これが必ずしもその学習のフレームワークになるとは限りませんけれども、私は川崎市の平和館を訪れたときに、こういった枠組みで平和教育、平和事業を展開していることを学んだこともありまして、これは一つ議論を始めるに当たって重要な示唆であると思いますし、そういった専門家の方が若者と一緒に話していくということがあるのかなというふうに思います。特に、文化的暴力の中にはジェンダーの不平等や様々な抑圧という考え方が入ります。これは、自分の生きづらさとかを抱えている多くの若者にも非常に自分事として考えることができる。そして、それが平和的な、もしくは非平和につながっているんだということを、自分の生活や将来から考えていただきたいと私はそんなふうに思っておりますが、これも含めて皆さんと議論していかなければいけない重要な課題だと思っております。 そして2つ目、区立施設の再エネ100%がいつになるかということなんですが、スピード感を持って取り組んでいるということは御理解いただけていると思います。今一番最後にといいますか、課題となっているのが小規模な施設、つまり主には保育園などでございます。こういった数多くある小規模な施設の100%というのを実現するのがかなり難しいというのが実情でございます。ですので、もしかしたら99%は2030年のロードマップを示すときに98%と言えるか分かりませんけれども、こういった具体的な、非常に難しい最後のところは含めることはできないとしても、こういった道筋を示すことはできるのではないかなと思っていますが、こちらももう少し時間をいただきたいと思います。 そして、カーボンハーフ、2030年に向けての道筋、そして、それに当たってはデータ収集に関しての精度を上げるべきではないかという御質問をいただきました。私もそう思っております。ただ、このデータ収集、蓄積、分析に関しては、やみくもに集めてもやっぱり駄目だと思いまして、御指摘のようにしかるべき専門のデザインというのが必要になってくると思います。 脱炭素、CO2削減だけにとどまらず、先般の議論にもございました交通や健康づくり、そういったことも今後ますますデータの集積のデザインということが重要になってくると思いますし、その連携もより効果的な政策をつくっていくために非常に重要だと思っております。ですので、こういった努力の一環の中でCO2排出削減に関しても、必要なデータの収集に関して取り組んでまいりたいと考えております。 4つ目、私からの最後に、身寄りのない高齢者の取組についてです。こちらは先ほど御答弁したとおりでございますが、まず、国の動向を、審議会がありましたので、こちらがどのように国と、そして広域である都、社会福祉協議会がどのように受け止めるかというのをまずはしっかりと見定めたいと思います。その上で、主体的に区の社会福祉協議会とも、区の社会福祉協議会と区の役割ですね、こちらを明確にしていかなければいけないと思いますし、対象者やその設計に関しては慎重に行わなければいけないと思っておりますので、そこは御理解をいただければ幸いです。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、教育に関する再度の御質問、2点お答えしたいと思います。 まず、学校の断熱化に関してでございます。御提案の趣旨である効果の見える化、また省エネの好循環づくりというのは、学校施設の質的向上という観点からも大変重要な視点であるというふうに受け止めております。一方で、電力使用量の詳細な比較分析や、またこの削減分を直接的に次の回収財源として活用する仕組みづくりということについては、学校ごとに空調の方式や建物の構造の違い、また、さらには予算制度上の整理など、現時点では乗り越えるべき課題が多く、すぐに取り入れることは難しい状況だと考えております。しかしながら、断熱改修に伴う室温変化や空調使用状況のデータ収集は、可能な範囲で進めてまいりたいと思います。まずは、こうした確かなエビデンスを丁寧に積み重ねていくことで、将来的により効果的な省エネ対策の検討につながるように取り組んでまいりたいと思っております。今後とも、快適で学びに適した環境づくりに向けて、実現可能なところから着実に前進してまいりたいと思っております。 2点目、インクルーシブ教育についてでございます。桃井第一小学校は、1学期には東京都の教育長も視察にお見えになられるような、杉並区でも最も先進的な取組をしている学校でございます。桃井第一小学校のインクルーシブ教育だよりを活用した日々の学び合いの取組や、議員も御指摘になった、できないをほうっておかないというような実践は、まさにインクルーシブ教育の核となるもので、大変心強く受け止めておるところでございます。障害の有無にかかわらず、全ての子供を大切にし、先生方が学び続けながらクラス経営に反映している点は、学校として大きな力であると感じております。自校だけでなくて、私が校長時代にも高橋校長からのインクルーシブだよりを全校に配布して、区全体のレベルアップを図っていく、その取組もしていただいておりました。こうした実践は、制度の枠だけでなく、学校の日常的な工夫や教職員の専門性の蓄積によって実現している大切な取組であり、他校にとっても大変参考となる大きな示唆があるものと考えております。区教育委員会といたしましても、各校の実践を共有して学び合いが広がるよう、研修機会等の充実や情報発信の強化に引き続き努めてまいります。今後とも理念を大切にしながら、現実的な制約の中でもできることを積み重ね、全ての子供たちにとって安心できる居場所としての学校を実現するために、着実に前進してまいります。 以上でございます。

以上でシスターフッド杉並の代表質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第2号は全て終了いたしました。 議事日程第3号につきましては、2月16日午前10時から代表質問及び一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後5時19分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version