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直ちに日程に入ります。 日程第1・一般質問を行います。 順次発言を許可いたします。 29番・やくし辰哉議員 〔29番やくし辰哉議員登壇〕

初めに、区長の基本姿勢について伺います。 前川区長の下での12年間の区政運営について、私たちと考えの違いはあるにせよ、これまでの経験から、区長が必要と考える政策を推進してきたと考えています。 その上で、病床1,000床の増など医療提供体制の整備、国の求める適正配置基準を満たすケースワーカーの大幅な増員、加齢性難聴者への補聴器購入補助の創設、ひとり親家庭自立応援プロジェクト、ねりま羽ばたく若者応援プロジェクトなど、支援を必要とする方々への施策は前進しました。 また、全国都市農業フェスティバルの開催など都市農業への理解を深める取組に加え、認定農業者の着実な増加や23区初の区内就農の実現など、都市農業の取組の推進など私たちが長年求めてきたことも一定前進した点は重要だと考えます。 一方で、区立美術館再整備、区立小中学校の統廃合、区立谷原保育園の一方的な廃園、稲荷山公園や都市計画道路の整備等において、トップダウンで進められているのではないかと指摘してきました。例えば、豊渓中学校、光が丘第八小学校の統廃合計画では、説明会で、なぜ閉校なのか、地域に不可欠な学校として存続をなど疑問や意見が相次いだにもかかわらず、そうした声に応えようというよりも区の考えを説明するにとどまり、住民と対話し理解や納得を得ようという姿勢が十分に示されたとは言えません。 こうした問題意識から、私たちは昨年第四回定例会の一般質問で住民自治について区長の考えを伺いましたが、区長は、議会制民主主義の下で何が区民全体の利益かを判断するのは区議会と区長の責任である。それを前提に、政策形成から実行段階まで区民参加と協働の区政を実現することが必要と述べる一方、住民の声を素案策定以前に聞いていない実態には触れず、残念に感じました。 住民自治は、住民と一緒につくり上げていく過程こそが重要です。今後、練馬区の住民自治をさらに深化させるため、素案策定後の説明会にとどまらず、素案をつくる前の段階からより広く住民の意見や当事者の声を聞き、政策に反映する仕組みが必要だと考えます。改めて区長の考えを伺います。 次に、物価高対策についてお聞きします。 国民生活基礎調査によると、生活が苦しいと答えた世帯は6割にも上り、帝国データバンクによると、2026年1月から4月の値上げ品目数は3,593品目となる見通しなど、物価高が今後も続くことが予想されています。ところが、高市政権が行ってきた物価高対策は、子育て世帯への給付金やおこめ券など一時的な支援にとどまっています。しかも、直近の補正予算では18兆円の予算のうち6割を国債で賄うとしており、これにより国債の暴落と金利上昇による国民生活への影響が懸念されています。 こうした中で、区民生活を守るため、自治体としてできることは全て取り組むという姿勢が必要です。区として広く負担軽減を図るのであれば、各種保険料を引き下げるべきです。特に、国民健康保険は均等割の負担が重いことから、現在実施している子どもを含む均等割軽減に上乗せして実施すべきではないですか。多摩市では来年度、就学前の子どもの均等割について無償とするとしています。区としても実施すべきです。いかがですか。 少なくとも、物価高の下で保険料の値上げは許されません。子ども・子育て支援金の上乗せを行ったとしても、保険料の値上げを行わないような処置を取るべきです。お答えください。 次に、区の実施しているキャッシュレス決済ポイント還元事業についてです。 この間私たちは、現行制度では決済時の手数料が重荷となり、事業者にとって大きな負担になっていると指摘してきました。自治体によっては独自のキャッシュレス事業を行っており、基本料金や決済時の手数料が無料となっています。換金の際、一部手数料がかかるものの、商店街の会員で中小商店については無料の場合もあり、振込についても、PayPayが月1回であるのに対し、世田谷区では最短で3営業日で振り込まれるなど、事業者にとってより負担が少なく、使いやすい制度となっています。こうした仕組みを区としても検討すべきではないでしょうか。 また、区商連も求めてきたプレミアム付商品券も実施していただきたい。2点お答えください。 区は、これまで住宅リフォーム助成制度について、耐震化助成や住宅修築資金の融資あっせん制度などを実施していることを理由にして実施を拒み続けてきました。しかし、リフォーム助成は自治体としてできる貴重な仕事おこしの施策です。 京都府与謝野町では、これまで住宅リフォーム助成制度を実施し、2億6,000万円の補助金投資に対して約40億円の工事が行われ、町内商工業の活性化に資するという目的を果たすものであったことを実証する結果と結論づけました。この制度は、仕事の掘り起こしだけでなく、介護保険の対象外となるバリアフリー工事や窓以外の断熱工事などにも利用が可能であり、区民にとっても快適な住環境の確保と温暖化対策の強化にもつながります。今こそ本腰を入れて取り組むべきです。いかがですか。 物価高で大きな影響を受けているのが生活保護世帯です。この間、国は「いのちのとりで裁判」で敗訴が確定し、これまで行ってきた保護費引下げが断罪されました。ところが、国は保護費の引上げを図るのではなく、ゆがみ調整、デフレ調整に加え新たな高さ調整を行い、保護費を引き下げるとともに、一般保護世帯には10万円、原告にはさらに10万円を支給するなど、一時的な支給に矮小化しようとしています。これは明らかな司法軽視、人命軽視であり、絶対に許されません。 実際に、今回の国のやり方について、日本弁護士連合会をはじめ様々な専門家から批判の声が出されています。区としても、司法の判決を無視する国に対して、判決を着実に履行するよう強く求めるべきではありませんか。お答えください。 自治体としてできる保護世帯に対する支援は限られていますが、この間行われてきたエアコン設置助成は一定評価できるものです。しかし、熱中症対策が基本であるため、制度の利用期間が10月までとなっていること、2台目以降の利用ができないことは問題です。 また、2027年度以降、省エネ対策を強化するため、エアコンが高価格化することが予想されており、現行の制度では購入できなくなってしまう可能性があります。利用期間の延長、2台目のエアコンについても助成対象とし、助成金額についても省エネ基準の引上げに合わせ引き上げるべきと考えますが、いかがですか。 次に、震災対策について伺います。 内閣府は、首都直下地震の被害想定を12年ぶりに見直し、10年間の防災対策の進捗を踏まえて、想定死者数が約2.3万人から約1.5万人へ、全壊・焼失棟数も約61万棟から約36万棟へ減少したと示しました。しかし、同時に報告書では、家具の転倒や出口の閉塞などで自力脱出が困難となる人が多数生じ得ること、避難生活の長期化による心身負担や医療、介護サービスの途絶により多数の災害関連死が発生するおそれがあることを明記しています。今求められているのは、誰も取り残さない視点で命を守る対策を次の段階へ進めることです。 第1に、住宅の耐震化支援についてです。 練馬区は、住宅の専門家派遣や耐震診断の無料実施などを耐震改修促進計画(素案)に示し、令和8年度から令和17年度までの10年間で住宅耐震化緊急促進アクションプログラムに取り組むとしています。しかし、耐震化が必要と分かっていても行動に移せない最大の要因は費用負担です。 区は、耐震改修助成について、非課税世帯など一定の条件を満たす場合に助成率・限度額を引き上げていて、さらに来年度は耐震改修助成の上限額を引き上げるとしています。一方で、自己負担が残る限り、負担が重い世帯ほど取り残されかねません。非課税世帯など支援が必要な世帯について、耐震改修工事に伴う自己負担をできる限り小さくできるよう、助成のさらなる拡充が必要ではないでしょうか。区の考えを伺います。 第2に、防火地域における耐火建築物への支援です。 防火地域で耐火建築物が増えれば、焼失面積や焼失棟数を抑制でき、被害軽減につながります。一方で、耐火建築物は木造住宅より建築費が10%から20%高いと言われ、費用が建て替えの障害となっています。 杉並区では、区立小中学校周辺や震災救援所に至る緊急道路障害物除去路線沿道などを対象に、耐火性能が高い建築物を新築する場合、建築費への支援を行っています。こうした先行事例も参考に、区として耐火建築物への建て替えを後押しする助成制度を検討すべきです。区の考えを伺います。 第3に、感震ブレーカーと家具転倒防止器具の普及です。 内閣府は、感震ブレーカー等による電気火災抑制を示し、練馬区でも購入費補助を開始しました。あわせて報告書は、揺れによる家具転倒など室内被害対策が生死を分けると強調しています。 区はこれまで、家具転倒防止器具のあっせんや避難行動要支援者のみ世帯への設置支援を実施してきました。令和17年度までのアクションプログラムと一体で感震ブレーカーと家具転倒防止器具の設置勧奨を強めるとともに、家具転倒防止器具についても購入費補助を実施し、普及を一段と進めるべきです。区の考えを伺います。 第4に、燃料、食料の確保と備蓄です。 今回の想定の特徴は、揺れや火災だけではなく、医療、介護、電力、燃料、物流、情報などの途絶が被害を拡大させることを前提にしている点です。報告書は、発災後に製油所等が停止することで燃料供給に影響が出て、3日目には燃料不足が生じる可能性を指摘しています。避難拠点運営、医療機関、福祉施設の維持には燃料が不可欠です。区は避難拠点や集中備蓄倉庫で燃料を備蓄していますが、備蓄量の増加を検討すべきです。 また報告書は、発災後4日目以降にプッシュ型支援が行われても地域により食料、飲料水が不足し、発災後1週間で最大約1,300万食が不足するおそれがあると明記しています。区は、都区間の役割分担に基づき区が1日分を備蓄し、以降は都が備蓄、調達するとしていますが、国の想定自体が不足の発生を示している以上、区としても備蓄を拡充し、少なくとも2日分への増加を検討すべきです。 同時に、家庭備蓄が十分でない実態も踏まえ、周知や支援策を強める必要があります。3点、区の考えを伺います。 次に、多文化共生について伺います。 練馬区の外国人住民は増え続け、2015年4月は1万3,795人、1.9%でしたが、2026年1月には2万9,662人、3.95%となっています。区が2024年に実施した外国人住民アンケート調査でも、国籍は中国、韓国をはじめアジアルーツが多く、在留資格も多様であることが示されています。 2070年には日本の総人口に占める外国人比率が10%を超えるとも言われる中、政府は外国人を安価な労働力として使い捨てにし、外国人差別やヘイトを放置するなど、人権や労働の国際ルールを踏まえた基本的な移民、難民政策の整備さえ不十分なままにしてきました。 第1に、外国人政策の速やかな策定について伺います。 反外国人差別、反排外主義の旗色を明確にした上で、来年度以降に延期としている基本方針を早急に策定すべきです。加えて、世田谷区、江戸川区、渋谷区などで進む多文化共生の推進やヘイトスピーチの禁止を定めた条例制定にも取り組むべきです。 昨年夏の都議選や参院選では、デマや中傷を含む外国人への人権侵害が相次ぎ、差別の大衆化が社会問題にもなりました。こうした局面だからこそ、全国知事会が排他主義、排外主義を否定し、多文化共生社会を目指すと宣言したように、選挙管理委員会とも連携し、差別やデマと闘う姿勢を毅然と打ち出すべきだと考えます。 あわせて、外国人の増加は産業や地域社会の担い手増加、文化交流の促進などの観点で大きなチャンスとも捉えられます。自治体自身が率先して共生の認識を捉え直す必要があると考えます。2点、区の考えを伺います。 第2に、地域で生活者同士が互いに知り合える機会の創出についてです。 区主催の文化交流カフェでは、外国人参加者が練馬区を好きだと言い、語り合い笑いながら、もっと日本人と仲よくしたいと願っていました。終了後に連絡先を交換する参加者もおり、こうした草の根の交流は重要です。 日本人にとって、外国人はどこの誰か分からない異質な存在と捉えられがちですが、一度でも生身の人間として知り合えば、異質視や差別の発想は生まれにくくなります。交流カフェは昨年度、全7回、延べ253人参加と聞いていますが、現在の隔月開催をせめて毎月に増やすなど、より多くの外国人、日本人に周知し、文化のかけ橋となる取組へ拡充すべきと考えます。区の考えを伺います。 また、文化交流ひろばは認知度が低く、十分に活用されているのか疑問です。新宿区では、区役所内にしんじゅく多文化共生プラザを設置し、情報提供、相談、交流、日本語学習支援、地域づくり支援をワンストップで提供しています。行政の拠点機能と地域の多様な主体とのネットワークを両輪で展開し、10言語以上に対応する専門相談員を配置するなど、複雑な問題にも対応できる体制が高く評価されています。先進事例も参考に、文化交流ひろばの周知と機能向上に取り組むべきです。お答えください。 第3に、外国人に対する日本語指導の体制強化について伺います。 区内には、ボランティア運営の日本語教室が19か所あります。有料、無料があるものの、クラスによってはテキストやドリルを使い回すため、書き込む際は鉛筆で薄く書いて消しゴムで消して、繰り返し使用する状況もあります。教える側も無償で、交通費や場所代も自費です。一方で、居場所にもなっている教室もあり、非常に意義深いと考えます。運営者の要望を丁寧に聞き取り、行政が必要経費を負担するなど、より主体的な役割を担うべきと考えます。区の考えを伺います。 さらに、外国籍児童が最も多い春の風小では、外国人児童が5年間で倍増する中、習熟度別の個別指導計画の策定などの負担も増しています。606人中66人が外国籍で、日本語教室は個別に週1から3時間、外部講師6人がいるものの、主任教員は1人です。区は、日本語学級の開設に向け準備を進めていますが、異動等も見据えた人材育成、ノウハウの引継ぎと共有など、対策は急務です。今後、中学校への日本語学級設置も検討するとしていますが、2点、見通しを伺います。 次に、介護職員の業務改善について伺います。 高市政権の下で、介護保険制度は現役世代の保険料引下げを口実に、医療費削減を含め、社会保障全体を一層抑制する方向に進んでいます。しかし、現実は深刻です。経済的理由で必要な介護サービスを使えないケースは後を絶たず、家族介護を理由とした介護離職は年間およそ10万人前後で推移しています。 低い介護報酬の下で経営難と慢性的な人手不足にあえぐ事業者は、2024年に倒産、廃業が過去最多となりました。とりわけ、2024年の報酬改定で基本報酬が引き下げられた訪問介護は極めて深刻で、既に一部地域で介護崩壊とも言える事態が起きています。 昨年から今年は、次期改定に向けた介護保険法見直しの議論が行われています。その焦点は、利用料2割負担の対象拡大、ケアプラン有料化、要介護1、2の生活援助サービス等の総合事業への移行という三大改悪です。いずれも給付体系そのものを変え、利用者と事業者に新たな困難を押しつけます。 特に、法改正を要しないとして検討が進められている2割負担の対象拡大について、民医連の調査では、施設入所者の13%が退所または退所を検討、在宅サービス利用者の34%は利用を減らす・取りやめると回答し、今は払えるが将来が不安との声も多数あります。物価高騰の下で、高齢者世帯の経済状況は悪化しており、負担増は利用抑制を招き、重度化を早め、社会全体の負担増につながるのは明らかです。 ケアプラン有料化は、制度の入り口であるケアマネジメントにアクセスできず排除される高齢者を生み出します。要介護1、2の生活援助等の総合事業移行は、受けるべき介護を奪い、本人だけでなく家族の生活も成り立たなくします。厚労省は先送りの意向を示しているとされていますが、先送りではなく根本的に撤回すべきです。 区は、これら3点をどのように認識しているのか。また、三大改悪そのものをやめるよう国へ明確に意見を上げるべきと考えますが、いかがですか。 第2に、ケアマネジャーの処遇です。 介護職員全体の賃金は全産業平均より8万円以上低い状況が続く中、制度の要であるケアマネは処遇改善加算の対象外とされ、人材不足が一層顕著です。ケアマネは、5年以上の実務経験を経て試験に臨み、合格後も研修を修了して初めて実務に就け、5年ごとの更新も課されます。それでも、ケアマネになった結果、介護職時代より賃金が下がったという声すらあります。業務量と責任は重いのに評価も処遇も伴わず、希望しない職員が増え、新規依頼を断らざるを得ない事態が全国で広がっています。 これは、高齢者が介護保険を利用する入り口で門前払いされていることを意味します。背景には、2024年報酬改定で担当件数の上限が拡大されたこと、業務実態が理解されないまま低処遇と人材不足が放置されてきたことにあるのではないでしょうか。 ケアマネは、行政、地域包括支援センター、医療機関等との調整役を担う中で役割が拡大解釈され、制度上位置づけの曖昧な業務まで担わされることが少なくありません。その結果、責任だけが重く評価されない、休暇も取れないといった深刻な声が広がっています。厚労省でケアマネジメントの在り方の見直しが進められていることも踏まえ、関係機関の役割分担を明確にし、業務整理を行い、日常的に顔の見える情報共有の場を整える必要があります。これを機能させる軸となる責任は行政にあり、区が主体的に実態を把握し調整していくことが不可欠だと考えますが、区の認識を伺います。 あわせて、早急に公費による処遇改善を行い、次期報酬改定で基本報酬の大幅引上げを国に求めること、法定外業務の見直しと仕組みづくりに向け区が実態把握と支援を行うこと、ケアマネ確保のため区として事業所へ経済的支援を行うこと、この3点を強く求め、区の答弁を求めます。 次に、子どもたちの学びと健康を守るための教育環境の改善について伺います。 第1に、教育費の負担軽減です。 物価高や少子化への対応として、教材費や修学旅行費などの教育費を無償化する自治体が出ています。品川区は中学校の制服代や修学旅行費、葛飾区は小中学校の修学旅行や林間学校費をいずれも所得制限なく無償化しており、先行事例として注目されています。 一方、練馬区では今年度、学用品や社会科見学のバス代の公費負担を拡大したものの、制服代や修学旅行費は依然として家庭負担です。物価高騰の中、特に高額なこれらの費用は家計に重くのしかかります。私たちの下には、就学援助を受けていても年度前半なら立替え払いとなり、費用が用意できなければ修学旅行に参加できないかもという不安の声が寄せられています。 来年度から就学援助の基準が引き上げられることは重要ですが、こうした現状を踏まえ制服代や修学旅行費を無償化することは、保護者の負担軽減となり、先払いの問題など就学援助制度の改善にもつながるのではないでしょうか。区の考えを伺います。 また、制服は成長に伴い買換えが必要となる継続的な支出です。実際に、PTAが不要となった制服を集めてリサイクル会を行う中学校もあり、高い需要があることからも負担の大きさがうかがえます。こうした取組を生かし、品川区のように制服は初回は無償提供し、不要になった制服は回収してリサイクルを活用することについて、区の考えを伺います。 さらに、就学援助費における中学校の部活動費について、区の支給額は4,320円であり、文科省調査の平均額2万7,315円と大きな差があります。区がこの金額を算定した根拠と、実態に見合った支給額へ拡充する考えがあるか、2点お答えください。 本来、教育の無償化は国の責任で進めるべきですが、給食費無償化は自治体が先導して取り組んだ結果、来年度から国が実施することになりました。これまで区が負担してきた給食費無償化分を財源として、制服代や修学旅行費、教材費などの隠れ教育費を公費負担とする方向に踏み出すべきではないでしょうか。家庭の経済状況にかかわらず、全ての子どもが公平に学べる環境整備について、区の考えを伺います。 第2に、学校施設の断熱化です。 気候変動の影響で猛暑や寒波が頻発し、熱中症や低体温症など健康被害が深刻化しています。断熱が不十分な教室は、暑さ寒さの影響を受けやすく、学習環境や健康に悪影響を及ぼします。断熱化は、安全で快適な学びを守るだけでなく、光熱費削減や施設の長寿命化にもつながる重要な取組です。 区が2025年度から2027年度までの3か年で全小中学校及び区立幼稚園の普通教室のエアコン更新を完了させる方針を示したことは重要です。しかし、3か年計画である以上、2025年度、2026年度に対象とならない学校もあり、更新までの間の対策が必要です。 遮光カーテンや窓への遮熱フィルムなど、比較的低コストで短期間に対応できる方法も有効ですが、区は各学校の判断に委ねており、学校ごとの差が生じる懸念があります。教育環境の公平性の観点から、各学校任せにせず区の責任で実施すべきです。お答えください。 また、昨年度の全小学校調査では、改築校で断熱と空調の効果により室温が30度を超える教室がほぼなかったことからも、断熱の重要性は明らかです。一方で、区は断熱改修を改築や大規模改修の機会に限って実施するとしています。 杉並区では、最上階教室で30度を超え、子どもが冷却シートを使う実態が明らかになったことを受け、特に暑い教室を3か年で順次改修することを決めるなど、スピード感を持って対応しています。さらに、東京都は来年度、老朽化した空調設備更新への新たな補助を開始し、その際に断熱対策も条件として、よりよい学習環境づくりを進める方針です。こうした補助を活用し、既存校舎においても全校で断熱改修を進めるべきです。区の考えを伺います。 以上で日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問を終わります。(拍手) 〔前川燿男区長登壇〕

〔31番富田けんじ議員登壇〕
昨日の総選挙を経て、政治は新たな局面を迎えました。しかし、私たち地方議会の使命は、政局の風向きに一喜一憂することではありません。どのような状況下にあろうとも、区民の暮らしは待ったなしであり、私たちの仕事はその足元の生活を盤石に守り抜くことの一点に尽きます。政治の原点である現場に立ち返り、愚直に誠実に目の前の課題と向き合い続ける、その決意の下、区政の重要課題について伺います。 まず初めに、区長の退任表明を受け、区長の基本姿勢について伺います。 前川区長、長きにわたる区政のかじ取り、その多大なる労苦に対し、深く敬意を表します。激動の時代、75万人の区民の命と暮らしを背負い、先頭に立って進む姿は、私たちには想像もつかないほど重く、孤独な戦いであったと推察します。その不屈の歩みに、一人の政治家として、また一人の区民として心から感謝をささげます。 振り返れば、区長就任以来、練馬区政は確実な前進を遂げました。長年の悲願であった大江戸線の延伸推進、インフラ整備への確かな道筋、また、決して派手なアピールこそありませんでしたが、ひとり親家庭への支援など、本当に困っている方々へ手を差し伸べる施策を着実に進めてこられたことも私は高く評価しており、決して忘れません。 一方で、強烈なリーダーシップゆえ、一部から強引であるといった厳しい批判の声が上がり続けたことも事実です。しかし、私は今改めて思うのです。その強引さや頑固さとは、安易なポピュリズムを拒否し、練馬に必要な施策を断行するための区長なりの責任感の裏返しだったのではないかと。誰かが泥をかぶり、誰かが決断しなければ、まちは一歩も進まない、その重い十字架を背負う覚悟を区長は決めておられたのではないでしょうか。なぜなら、私は区長の施策の端々に、理知的な行政手腕の奥にある体温と人間という存在への深いまなざしを感じていたからです。 区独自の児童相談所設置への執念、福祉の拡充、そして何より私が感銘を受けていたのは、区長の文化芸術に対する並々ならぬ理解と情熱です。美術館の改築や文化事業の推進、これらは一見箱物行政と誤解されがちですが、区長の目には全く違うものとして映っていたはずです。福祉が区民の命を守るとりでだとするならば、文化芸術は区民の心を守り人生を豊かにするためのとりでであります。効率や経済合理性だけでははかれない精神の自由や心の潤いこそが真に豊かな都市には不可欠であることを、区長は誰よりも知っておられた。 私は想像するのです。その情熱の源流は、半世紀以上前、若き日の区長が体感された美濃部都政の広場と青空にあるのではないかと。かつて東京が目指した人間中心の都市、その精神は形を変え、前川区政の中で命と心を守る区政として確かに継承されていたはずです。だからこそ、区長は歴史の審判に耐えられると言い切ることができたのではないでしょうか。 インフラという器は整いました。では、その器にどのような哲学を宿したかったのか。最後にどうしても伺いたいのです。区長がハード整備という闘いの果てに夢見ていた練馬の原風景とはどのようなものですか。広場で、人々はどんな表情で芸術に触れ、どんな言葉を交わし、どのように肩を寄せ合って生きていくのか。区長が心の中でそっと温めていた、まだ私たちに見えていない柔らかな未来図をどうか最後にお聞かせください。その問いに対する答えを、私たちはこれからの対話を通じてまちの新しい未来の中に責任を持って描き出していきたい、そう決意し、この項の質問を終わります。 2点目は、ベーシックサービスについて伺います。 これからの自治体の役割、すなわち、安心のインフラの再定義についてです。 区長は、ばらまきやポピュリズムを厳しく批判されてきました。私も無責任な財政出動には反対です。しかし、今私たちが直視すべきは、コロナ禍以降特に顕著になった制度による分断ではないでしょうか。 ここ数年、支援策が講じられるたびに、そこには必ず所得制限という線引きがありました。もらえる人ともらえない人、その境界線に立たされた多くの中間層・現役世代は、自分たちは社会を支える負担だけを求められ、支えられる権利からは排除されているという強い剥奪感を抱いています。この報われない徒労感こそが、地域社会の連帯をむしばむ、見過ごせない要因ではないでしょうか。 だからこそ私は、井手英策教授が提唱するベーシックサービスの考え方を本区の施策に反映させるべきだと考えます。これは、特定の誰かを救済する施策ではなく、子育て、教育、介護といった生存に不可欠なサービスを、所得の多寡にかかわらず全ての区民に共有の権利として保障するものです。使いたい人がいつでも堂々と使える、自分が必要なときには扉が開かれているみんなの権利であれば、そこに不公平感や妬みは生まれません。これこそが、限られた財源の中で区民の連帯を守り、納税への理解を深める最も現実的な道ではないでしょうか。 例えば、小中学校における教材費や給食費、給食費は既に進んでおりますが、修学旅行費などの完全無償化です。これらを所得制限なく公費負担とすることは、単なる経済支援ではなく、練馬で育つ全ての子どもの学びをひとしく社会が支えるという揺るぎないメッセージになります。 そこでお伺いします。もらえる、もらえないで区民を分断する現状を脱し、必要なサービスを万人に開かれた権利として提供する、このベーシックサービスの哲学を区政に導入し、分断された社会をつなぎ合わせるべきと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、文化芸術施策、特に現在進行中の美術館の再整備について伺います。 私は、これからの不確実な時代において最も大切なものは、数値化できない文化芸術の力だと確信しています。東京藝術大学では今、文化的処方という概念が提唱されています。これは、アートを単なる鑑賞物や娯楽として捉えるのではなく、孤独や社会的孤立を防ぎ、人々の心をケアする精神のインフラとして活用する考え方です。薬を処方するように、文化を処方する。アートは、全ての区民が心身ともに健康に生きるための当たり前の権利です。だからこそ、私はこの計画を推進してきました。 しかし、現在の再整備計画には大きな懸念があります。それは、議論があまりにも建物(ハード)に偏り過ぎており、中身の議論が置き去りにされていることです。今回の再整備の基本コンセプトの柱の一つは、本物のアートに出会える美術館でした。建築家・平田晃久氏による設計は、確かに革新的ですばらしいものです。私もその価値を評価し、議会でも提言してまいりました。ですが、なぜ区民の一部から根強い反対の声が上がり、また、多くの区民が自分には関係ないと無関心なのでしょうか。それは、あえて厳しい言葉を使えば、箱の中身が見えてこないからです。 ここで一つの成功事例を紹介します。香川県高松市に昨年オープンしたあなぶきアリーナ香川です。設計は、プリツカー賞建築家であるSANAA。この建築は、先頃ユネスコ本部が選出する建築賞ベルサイユ賞において、世界で最も美しいアリーナとして表彰される快挙を成し遂げました。 しかし、私が注目するのはその美しさだけではありません。ソフトの熱量です。オープン以来、サザンオールスターズをはじめとするトップアーティストがライブを行い、瀬戸内国際芸術祭の拠点としても機能し、世界中から人が押し寄せています。なぜ成功したか。それは、世界的な建築を用意すると同時に、そこに誰を呼び、どんな本物の体験を生むかというビジョンが明確だったからです。 また、近年成功している美術館の事例も見てください。青森県立美術館や十和田市現代美術館です。これらは建築としても世界的な評価を得ていますが、それだけで人が集まっているわけではありません。そこには必ず、奈良美智さんの「あおもり犬」や草間彌生さんの作品といった一目見れば忘れられない、まさに美術館の顔となる作品が鎮座しています。建築という器と顔となる作品という中身が響き合って初めて、全国から人を引きつける名所になるのです。 翻って、練馬区はどうでしょうか。私自身、設計者である平田晃久や、その師に当たる伊東豊雄氏らの建築を研究し、現地も見てまいりました。彼らの建築は、新しいアート体験を受け止める器として十分なポテンシャルを持っています。しかしながら、立派な建物が完成しても、そこで何を見せ、何を伝えるのかという収集方針(コレクション・ポリシー)が見えなければ、区民にとっては何の愛着も湧かない場所になってしまいます。それでは、巨額の税金を投じる説明がつかないのではないでしょうか。 区には近年、世界的な再評価が高まる三島喜美代氏の作品が多数寄贈されました。また、世界に誇る漫画・アニメーション文化もあります。近現代美術とサブカルチャーをどう融合させるのか、あるいはさせないのか、そういった戦略的なメッセージが区民に伝わってきません。 そこでお伺いします。ただ建てます、きれいになりますとPRするだけでは不十分です。現場の学芸員や館長は、限られた予算の中で必死に知恵を絞り、熱い思いを持っています。その現場の声を区としてもしっかり受け止め、予算と方針でバックアップすべきではないでしょうか。ハード整備とともに、ソフトの充実、すなわち購入予算の確保や学芸員の増員・育成にこそ投資すべきです。 あわせて、区が掲げる本物のアートとは具体的に何を指すのか、その定義を明確にお答えください。それは、他自治体の事例にあるような誰もが一目で魅了される象徴的な作品を指すのか、あるいは練馬独自の文脈を持つコレクションなのか。本物の中身を具体化し、建物だけでなく、ここでしか出会えない感動というコンテンツの魅力を前面に打ち出したPRへと転換すべきだと考えますが、区の所見を求めます。 そして、練馬区立美術館が一体どのような美術館を目指すのか。大きな柱の理念だけでなく、そろそろ具体的なビジョンを示す責任があると考えます。区の所見を伺います。 次に、図書館施策についてお伺いします。美術館と対をなす、もう一つの知のインフラです。 私は先日、岐阜県岐阜市にある「みんなの森 ぎふメディアコスモス」を視察してまいりました。また、別の機会には設計者の伊東豊雄氏、そして前館長の吉成信夫氏のお話を直接伺い、その理念に深く感銘を受けました。 現地で私が目にしたのは、従来の図書館の常識を覆す光景でした。特徴的なのは、木造の格子の屋根からつり下げられたグローブと呼ばれる大きな傘のようなシェードです。このグローブが、柔らかく空間を緩やかに区切り、その下で来館者が思い思いの時間を過ごしていました。私が訪れた際、ちょうど社会科見学と思われる子どもたちの姿がありました。彼らが本を手に取り、友達と話し合う声や足音が、館内の適度なざわめきとして空間に溶け込み、むしろ心地よい活気を生み出していました。 これこそが吉成氏が目指した姿です。吉成氏は、子どもの声は未来の声とおっしゃり、静寂を前提としていた図書館の当初の計画を大幅に変更しました。既存の枠にとらわれず、赤ちゃんが泣いてもいい、誰もが自分らしくいられる屋根のある公園のような図書館をつくり上げたのです。 この施設は、多額の建築費や維持費がかかっており、計画段階では様々な議論があったと聞き及んでいます。しかし、こうして子どもから高齢者まで多くの市民に愛され活用されている現状を見れば、それが決して無駄な投資ではなかったことは明らかです。まさに、誰もが排除されず自分らしくいられる居場所がそこにありました。 なぜ、今このような場所が必要なんでしょうか。現代社会において、家庭や学校、職場とは別に、素の自分でいられるサードプレイス(第3の居場所)が求められているからです。練馬区においても、これまで図書館の整備やDXによる利便性の向上に尽力されてきたことは十分に承知しております。その積み重ねの上に、これからの新しい図書館の在り方として、メディアコスモスのような人が集い交流できる滞在型の機能をより強化していただきたいのです。 これからの図書館の存在意義は、貸出しの効率だけでなく、そこで過ごす人と空間の豊かさこそ問われます。単なる床面積や蔵書数といった量の議論、あるいは目先の数字だけにとらわれる、そうではなく、練馬の文化レベルを一段引き上げるような体温の通った人間中心の図書館施策へと転換を強く求めます。以上、区の所見をお伺いします。 次に、多様性と共生、そして地域の安全について伺います。 区長はこれまで、昨今の排外主義につながりかねない主張に対して強い危惧を示されてきました。私は、この点について全面的に賛同いたします。国際化が進む中、区内でも外国にルーツを持つ方々が増えています。コンビニエンスストア、介護現場、建設現場、今や彼らの存在なしに私たちの生活は成り立ちません。しかし残念なことに、一部で排外主義的な言説やあからさまなヘイトスピーチが見受けられます。これは断じて許されるべきものではありません。 日本は、古来より大陸からの渡来人を受け入れ、彼らがもたらす技術や文化を柔軟に取り入れることで発展してきた国であるはずです。異なる文化を排除するのではなく、力に変えてきた歴史が私たちにはあります。彼らは使い捨ての労働力ではありません。共に地域で暮らす隣人です。排外主義は、地域の分断を生み、治安を悪化させ、回り回って区の品格をそぎます。区として、いかなる差別も許さない毅然とした態度を示すとともに、具体的な取組を行うべきと考えますが、区の所見をお伺いします。 また、真の共生とは、一度失敗した人を排除しないことでもあります。私はここで、保護司の皆様の活動に光を当てたいと思います。罪を犯した人が社会に戻るとき、居場所と仕事がなければ、生きるために再び罪を犯すことになります。保護司の皆様には、そうした人々に寄り添い、更生を支えるという重要で困難な活動に取り組んでいただいています。 現在、練馬区においては、更生保護サポートセンターの設置や保護司会との連携など、現場に寄り添った支援が行われていると認識しており、その点は高く評価いたします。しかし、行政の支援体制が整いつつあっても、保護司の成り手不足は深刻な危機的状況にあります。そこで、区における現時点の保護司の充足状況と、これまでの支援内容についてお伺いいたします。 犯罪白書のデータを見ても、再犯防止の鍵は孤独の解消と就労の確保にあります。これは個人の問題ではなく、社会政策の課題です。区には、ハード面の支援継続に加え、もう一歩踏み込んだ理念的な協力を求めます。すなわち、立ち直りを支えることは地域の安全を守ることだという社会的機運の醸成です。そのためには、保護司活動への実質的な支援強化が必要です。区は、本年度から再犯防止支援会議を設置していますが、会議の実施状況及び会議における保護司の方々の声など、これまでの成果について伺います。 多様な人々を受け入れ、失敗した人にも再挑戦の機会を与える、これは単なる理想論ではなく、社会の安全と強さを守るための極めて現実的な道です。誰も置き去りにしないという理念の下、排外主義を断固として否定し、誰もが相互に理解し合いながら安心して暮らせる懐の深い共生社会をここ練馬から築き上げるべきです。その実現に向け、具体的な施策を展開すべきと考えますが、区の所見を伺い、この項を終わります。 最後に、公共施設の整備について伺います。 現在、全国的に公共工事の入札不調が深刻化しています。本区においても不調を回避するための様々な対策を講じていることは承知していますが、もはや現場レベルの工夫だけでは対応し切れない、限界に達しているのではないでしょうか。 その背景には、建築費のニューノーマルとも言える構造変化があります。資材価格の高騰に加え、労務費も年々上昇を続けています。さらに、2024年問題に伴う工期の適正化や現場経費の増大も重なり、建設コストはかつてとは全く異なる次元へと突入しました。これは一時的な現象ではなく、私たちが受け入れざるを得ない社会的な基準値となっています。しかし、社会全体の理解、そして我々議会の金銭感覚は、いまだ過去の感覚のまま止まってはいないでしょうか。こうしたコスト構造の変化を無視し、一昔前の基準で事業を評価することは、もはや現実的ではありません。 今後、多くの公共施設が更新時期を迎えますが、これらを全て現行の計画どおりに進めることは財政的に不可能だと考えられます。かといって、高いからと整備を先延ばしにすれば、将来世代の負担を増大させるという最悪の行政の不作為を招きます。私は、今こそ公共施設等総合管理計画の抜本的な見直しを視野に入れた戦略の再構築が必要だと考えます。 全ての施設を個別に建て替える余裕がない以上、複数の機能を一つの拠点に集約する複合化をこれまで以上に大胆に進めるべきです。延べ床面積の総量を抑制しつつ、1か所の投資が生み出す地域価値を最大化させる、この賢い縮小と集約を管理計画の新たな柱に据えるべきではないでしょうか。 しかし、私が申し上げている複合化とは、単に床面積を減らすための数合わせではありません。求めているのは、単なる合理化ではなく、機能の融合による付加価値の創造です。また、単なるコスト削減ではなく、数十年先を見据えた維持管理費の低減や、防災機能の強化を総合的に判断し、限られた財源をどこに集中させるかという経営的な視点も不可欠です。 今後続く公共施設の更新は、単なる箱の建て替えではなく、新しい時代のコスト感覚に基づいた区の資産価値の再定義であるべきです。過去の成功体験に基づく金銭感覚を一度リセットし、現実を見据えて区民の財産を守り、そして、この物価高騰下における公共施設マネジメントについて区の所見をお伺いして、私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔前川燿男区長登壇〕

午後2時29分休憩 -----------------------------------

休憩前に引き続き一般質問を行います。 17番・佐藤力議員 〔17番佐藤 力議員登壇〕

昨日、投開票が行われた衆議院議員選挙において、自民党は過去最多となる316議席を獲得し、戦後初めて単独で3分の2を超える議席を得るなど、圧倒的な信任をいただきました。これは、日本維新の会との新たな連立枠組みへの期待に加え、何より高市政権が掲げる責任ある積極財政や確固たる外交・安全保障政策が国民に浸透し、支持された結果にほかなりません。 私自身、昨年の自民党総裁選において高市選対事務所に身を置き、歴史的な瞬間に立ち会えたことが今も強く印象に残っています。 就任からまだ4か月足らずではありますが、ガソリン暫定税率の撤廃や、いわゆる年収の壁の大幅な引上げを通じた可処分所得の増加、さらにはAIや半導体、宇宙、エネルギーなど、17の成長分野への大胆な投資など、成長する経済の実現に向け、矢継ぎ早に政策を推し進めています。 歴代の総理の中には、総理大臣になることそのものが目的化しているように映る方も、残念ながら少なくありませんでした。しかし、高市総理は、総理になって何をなすべきかを長年胸に刻み続け、3度目の挑戦でようやくその使命を果たす座に就かれた方です。就任そのものを目標とするのか、それとも就任後に何をなすのかを考え抜いてきたのか、その覚悟の差は明白であり、その違いを肌で感じています。この国家観の深さこそが今回の圧倒的な支持へとつながったのだと考えています。 トップに立つ者のあるべき姿を目の当たりにし、私自身、身の引き締まる思いです。この揺るぎない信念を指針として、我が国、そして練馬の未来を切り開くため全力を尽くす決意を新たにいたしました。 初めに、来年度予算編成を見据えた財政運営について伺います。 今般の通常国会における冒頭解散は1966年以来2回目であり、審議入りしてから成立まで2か月程度を要する予算案については年度内の成立は難しい状況となっています。そのため、4月以降、当面の間は暫定予算で対処すると見られます。戦後、暫定予算が編成されたのは25回あり、直近では平成24年度に6日間、25年度に50日間、27年度に11日間組まれています。年度内に本予算が成立しない場合、自治体が一時的に財源を立て替えるなど、現場に混乱が生じる懸念もあります。 国の暫定予算編成が区財政や区民サービスに与える影響をどのように捉え、対応されようとしているのか、区の見解を伺います。 次に、来年度の予算案についてです。 国の来年度一般会計総額は前年度比6.2%増の122.3兆円、東京都は5.4%増の9.7兆円で、いずれも過去最大を更新、練馬区においても4.8%増の3,687億円と、5年連続で過去最大を更新しています。この増額の背景には、企業業績の好調による特別区財政調整交付金の増加、住民税や消費税などの税収増加があるとされています。 区は、来年度予算を、大江戸線延伸を基軸にさらなる発展に向けた予算編成と位置づけており、各施策を着実に推進することは区民生活の向上に資するものと考えます。 一方で、我が国は少子高齢化、人口減少という国難に加え、物価高騰や人手不足といった深刻な課題に直面しています。現在の好調な企業業績も先行きは不透明であり、税収増が未来永劫続くわけではありません。景気動向や企業収益の変動などにより税収が減少し、財政が厳しくなる局面が必ず来ることも想定しておく必要があります。 将来にわたり持続可能な自治体運営を行うためには、好調なときこそ、将来のリスクを見据えた備えと、区の稼ぐ力を高める戦略的な投資を両立させることが不可欠です。 私は、自治体運営は経営であると考えています。経営とは、収入を増やし、無駄な支出を抑え、限られた資源を次の成長分野に投資し、成長を図っていくことです。 国においても責任ある積極財政を掲げ、単なるばらまきやポピュリズムではなく、重点分野への投資を通じて生産性を高め、増税に頼らず税収の増加を実現する、そうした成長する経済を目指す政策が進められています。 練馬区においても同様に、備えと未来への投資をどう両立させるのかが問われる局面に入っていると考えます。 税収が増加する局面にある今だからこそ、将来の税収減少局面も見据え、区として財政調整基金などの積立てを含む備えと、区の将来に資する投資をどのような考え方で両立させていくのか、区の基本姿勢と今後の見通しについて御所見を伺います。 次に、歳出予算について伺います。 ここ10年間の推移を見ると、歳出規模は1,172億円増加し、年平均4.3%で上昇しています。増額分の内訳を見ると、26.3%がこども家庭費、20.0%が教育費、18.7%が保健福祉費で、6割以上を占めています。この予算編成からも、前川区長が何を重視し区政運営を行ってきたかがうかがえます。実際に福祉医療サービスや保育サービスは大きく充実し、練馬区の人口は75万人を超え、さらに増加する見込みとなっています。 私はかねてより、子どもたちは練馬区だけでなく日本の未来であり、子どもへの投資は必ず未来に返ってくると考えています。特に天然資源が乏しい我が国において、最大の資源は人であり、その育成を担う教育の質の向上は待ったなしの課題です。 学校施設の改築や空調機の更新など、ハード面の整備はもちろんのこと、教育内容の充実に向けたソフト面への予算拡充についてもさらなる強化が必要だと考えますが、区の認識を伺います。 あわせて、歳出の圧縮、行政の効率化も不可欠です。 一般的に予算に余力がある局面では既存事業が聖域化しやすく、削減への意欲が減退しがちであるのが実態です。だからこそ、EBPMなどによる効果検証を踏まえた不断の見直しで事業の再構築を進め、そこで生まれた財源を新たな投資へ振り向けることが重要です。 財政の弾力性を示す経常収支比率を見ると、令和6年度は81.3%と歳入増に支えられて改善傾向にあるものの、依然として適正水準より高い状況にあります。硬直化を抑えつつ、必要な投資に回せる構造をつくる必要があります。 事務事業の見直し、生成AIも含めたDXや業務改革を通じた生産性の向上、委託や施設運営の在り方の点検など、歳出構造の見直しをどのように継続的に進め、硬直化の抑制と投資原資の確保につなげていくのか、区の考えを伺います。 次に、公共施設の改修改築について伺います。 今、区立施設では学校施設を中心に改修改築が進められていますが、昨今の資材費、人件費の高騰、働き方改革などにより建築費が大幅に上昇しています。加えて民間事業の景況が堅調であることや人手不足など、民間事業者側の受注環境の変化も重なり、入札不調が続いています。実際、ここ数年でも向山小学校の仮設校舎建設や豊渓小学校の新校舎建設など、入札不調により計画の延期を余儀なくされる事態が生じています。 特に、学校施設は一旦延期が生じると、授業や学校運営のスケジュール上、半年から1年以上の遅れにつながることもあります。後手に回れば回るほど、コストも負担も増大します。さらに、子どもたちにとっても仮校舎で3年以上過ごす学年が出たり、狭い校庭の状態が長期化し、伸び伸びと遊べない学年が生じたりするなど、影響は甚大です。 こうした入札不調や工期延長が教育環境に与える影響について、区としてどのような課題認識を持っているのか伺います。あわせて、現在建て替え中で入札不調により工期が延びている豊渓小学校については、狭い校庭を補うための補助的な活動場所として、隣接する土支田バードグリーン広場の活用を検討すべきと考えますが、教育委員会の所見を伺います。 次に、公共施設の改修改築に向けた基金である施設整備基金について伺います。 平成30年度末の現在高は229億円で、その後、積み増してきましたが、令和6年度末の431億円をピークに、令和7年度末見込みは365億円、令和8年度末見込みは299億円と大幅に減少しています。 昨今の建築コストの増大や改築需要の増加、建築費に充てる特別区債の発行額などとのバランスを取った結果の残高であると推察しますが、今後さらに建築需要が高まる中で、施設整備基金の活用と積立てをどう両立させていくのか、考えを伺います。 さらに、学校施設に限らず、区立施設全体で老朽化の波が押し寄せています。今後10年で築年数が60年を超える小中学校は61校あり、これ以外にも区立施設で59施設あり、合計120施設に上ります。加えて、築40年以上が経過し、大規模改修が必要な施設も相当数あります。今後の老朽化の進行も踏まえれば、改修改築計画の前倒しや優先順位の再点検、場合によっては統廃合も含めた施設の持ち方の議論をこれまで以上に加速させる必要があると考えます。 現在の練馬区公共施設等総合管理計画は平成28年度に策定されたもので、間もなく10年を迎えます。新たな方針を反映させた計画を策定すべきと考えますが、区の御所見を伺います。 次に、光が丘区民センターについて伺います。 光が丘区民センターは、区民事務所、保健相談所、総合福祉事務所、地域包括支援センター、はつらつセンター、児童館、地域子ども家庭支援センター、区民ホールなど、地域の核となる機能が集約された複合施設であり、多くの区民に利用されています。 一方で、築年数が40年近くとなり、大規模改修の時期を迎えつつあります。機能が多岐にわたるため一気に建て替えることは難しいという事情は理解しますが、毎年のように部分改修を積み重ねるだけでは、大幅な機能更新やレイアウトの最適化、将来ニーズへの対応には限界があります。 将来の利用実態を見据え、機能の見直しや配置の再設計も含め、計画的な大規模改修の方向性を示すことが重要と考えますが、区の御所見を伺います。 次に、大江戸線延伸について伺います。 昨年は、大江戸線延伸にとって大きく前進した1年でありました。これまで大きな課題であった延伸の収支採算性について、東京都が開業後40年以内に黒字化するとの試算を正式に公表し、併せて2040年頃の開業を想定して国や区との協議を進める方針を示しました。 区にとって悲願ではありながら、長らく出口が見えず、機運がしぼみかねない局面もあった中で具体的な年次が提示されたことは、地元にとって極めて大きな意味を持ち、期待は一段と高まっております。 大江戸線の延伸区間が国の答申に初めて示されたのは、くしくも私が生まれた年の昭和60年であり、延伸計画は既に40年が経過しています。ようやく出口が見えてきた今、新駅予定地付近に移り住まれた方の中には、私は駅前に住んでいるんですとおっしゃる方がいるほどで、地域には既に確定した未来として受け止められている面もあります。 一方で、冷静に考えてみれば、2040年は14年も先の話であります。 早期に延伸を決定するとともに、一年でも早く新駅が開業できるよう取組を進めていただきたいと考えますが、区としての意気込みを伺います。 大江戸線延伸は、議員連盟に区議会議員全員が参加するなど、反対する方がほとんどいない重要施策であります。しかしながら、沿線住民にしかメリットがないとの声も耳にします。 確かに、区はこれまで鉄道空白地域の改善、都心へのアクセス向上、地域の活性化など、沿線住民のメリットを中心に示してきました。もちろん沿線にお住まいの方にとって効果が大きい事業でありますが、私は、延伸は練馬区全体に大きな効果をもたらす重要事業であると考えています。 今後、都と延伸費用の負担割合について、具体的な議論が本格化していきます。区も、延伸が区に多くの事業効果をもたらすとして一部財源を担うことを表明していますが、区の負担は決して小さくありません。負担額が明示される段階では、沿線住民のみならず区民全体の理解を得て進めることが不可欠です。 延伸によるまちづくりの進展は、人口の定着や増加、企業の誘致、商業の活性化にもつながり、結果として住民税や固定資産税、法人関係税などの税収への波及、さらには地域経済の活性化による経済効果も見込まれます。制度上、税収増の帰属を整理することが容易でない点は承知していますが、区民全体の理解を得るためには、効果を具体的な数値として示し、説明責任を果たすことが重要です。 例えば他自治体における鉄道整備に伴う地価上昇や税収増の先行事例も参考にしながら、延伸による経済効果を可能な範囲で見える化し、区民の理解と共感を得る努力が必要だと考えますが、区の御所見を伺います。 また、昭和63年に大江戸線延伸促進期成同盟が設立されて以来、延伸に向けたまちづくりは地域の方々の長年の御努力の上に成り立っております。とりわけ土支田地域においては、延伸区間の導入空間となる補助230号線の整備、駅前を中心とした区画整理に多大な御協力をいただきました。家の敷地の真ん中に道路が通るにもかかわらず地域の代表として立ち、反対の声にさらされながらも推進を訴え続けた方、代々守りつないできた土地を半分近い1,000坪以上提供された方など、地域の方々の御努力なくして今日の状況はありません。 しかし、事業が完成する頃には世代交代も進み、駅ができてしまえば、あるのが当たり前となり、これまでの御努力、御貢献が忘れ去られかねません。地域の尽力の歴史を次の世代へと継承するためにも、記念碑などの整備を強く要望いたします。 さらに、土支田地域は延伸の導入部分としてまちづくりが早くから進められてきた地域でもあります。土支田中央土地区画整理事業が着手されたのは平成17年、土地区画整理が進み、土支田通りまで補助230号線が交通開放されたのが平成25年、そこから13年という年月が経過しています。延伸実現がなかなか見えない中でも、新駅予定地周辺をはじめ沿道地域は開発が進み、商業施設、マンション、高齢者施設などが多数集積してきました。 現在、大泉町駅及び大泉学園町駅周辺で新たなまちづくりに期待が膨らむ一方で、土支田駅周辺では開発の余地が限られつつあり、地権者の間で独自の開発を検討する声も聞こえてきます。だからこそ、周辺の開発が完了し切る前の今、駅前に子どもたちが楽しめる施設や地域のにぎわいを生む区立施設など、開業後を見据えた魅力創出、とりわけ子育て世代を呼び込む拠点整備の検討が不可欠です。 来年度策定予定の沿線まちづくりデザインにおいて、土支田駅の開業効果を最大化させ、地域の象徴となる拠点整備を検討すべきと考えますが、区の御所見を伺います。 次に、5歳児健診と支援体制について伺います。 来年度から開始される5歳児健診は、子どもの特性を早期に把握し、適切な支援や生活習慣の指導につなげる上で極めて有効な機会です。 しかし、より重要なのは、課題が示唆されたその後の対応です。相談、療育、保育、教育、さらには医療へと切れ目なくつながる体制が機能しなければ、健診は絵に描いた餅になりかねません。 特に、こども発達支援センターの相談予約が取りづらいこと、またその子に適した療育機関、医療機関が見つからない、受診予約が取れない、予約が取れても数年先になってしまうなど、課題が見つかってもその後の接続に時間を要するという課題は深刻です。 こうした状況を踏まえて、いかにスムーズな支援へとつなげていくのか所見を伺います。あわせて、健診の実効性を高めるためには、客観的指標に基づく精度管理が欠かせません。フォローアップ率や陽性的中率などの指標をどのように設定、把握するのか、要経過観察者の進捗管理をどう行うのか、また受託医療機関へのフィードバックを含め、どのような体制で検証、改善を回していくのか伺います。 次に、学習障害、LD、とりわけ発達性ディスレクシア、発達性読み書き障害について伺います。 昨年、民放ドラマで発達性ディスレクシアのある青年の苦悩が描かれ、大きな反響を呼びました。これに関連し、区内で発達性ディスレクシアのある子どもを持つ保護者などが集まり、学習障害について考える活動を行っている団体えるでぃが情報番組で特集されるなど、社会的な関心が高まっています。 発達性ディスレクシアとは、ADHDやASDなどと同様、発達特性の一つとして捉えられるもので、知的発達に遅れがないにもかかわらず、読んだり書いたりすることに困難がある特性です。国内の出現率はおおむね3から8%程度と幅があり、実態把握はまだ発展途上ですが、35人学級で見れば少なくとも1人は存在する計算になります。 しかし、こうした特性への理解や支援はいまだ十分とは言えず、学校現場における大きな課題となっています。知的な遅れがないため気づかれにくく、本人も理由が分からないまま学習の困難を抱え、なぜ自分だけできないのかと苦しみ、自己肯定感の喪失や学習不振、さらには不登校やひきこもりといった二次障害につながるリスクも指摘されています。 現在、区立学校において、発達性ディスレクシアが疑われるあるいは診断のある児童・生徒の実態をどのように把握しているのでしょうか、あわせて学校現場ではこうした児童・生徒をどのように個別支援につなげているのかお伺いします。 学習障害には特効薬があるわけではなく、重要なのはどう付き合うか、どう環境を整えるかです。適切な支援と環境があれば、本人が持つ能力を最大限に発揮することは十分可能です。だからこそ、早期に読み書きの困難を把握し、専門的支援へ確実につなげることが極めて重要と考えます。 この観点から、就学時健診に加え、実際に読み書きの学習が本格化する小学校1年生の2学期頃に、全児童を対象としたスクリーニング検査の実施を要望いたします。また、早期発見・早期支援に向けた体制を整えるべきだと考えますが、教育委員会の見解を伺います。 あわせて、合理的配慮の運用について伺います。 例えば発達性ディスレクシアに対する合理的配慮として、テストや教材へのルビ振りは有効な手段の一つです。実際にルビつきの問題用紙などは教材会社により用意されています。 しかし、現場では保護者が何度も学校とのやり取りを重ね、ようやく対応が認められるケースがある一方、特別扱いになることを懸念する教員の戸惑いから判断が遅れるなど、担任や学校長の理解によって支援の質に差が生じているとの声もあります。合理的配慮が重要である一方、現場が特別扱いとの線引きで悩み、結果としてちゅうちょが生じる構造があると考えます。 だからこそ、合理的配慮を学校ごとの判断に委ね切るのではなく、教育委員会として判断のよりどころとなるガイドラインの明確化や具体的な好事例の収集、共有を進め、支援が滞りなく行われる体制を整えるべきです。 学習障害に限らず合理的配慮の好事例を教員間で速やかに共有し、どこの学校でも適切な支援が当たり前に受けられる体制をどのように構築していくのか伺います。 最後に、豊渓中学校について伺います。 今年、光が丘第一中学校との統廃合に向けて、学校関係者、保護者、町会・自治会などで構成する準備会が立ち上がり、今後、統廃合に向けた議論が本格化していきます。 議論の根幹に関わる前提として、今回の統廃合は光が丘第一中学校への吸収なのか、それとも対等な統合なのか、教育委員会の基本認識を改めて伺います。 昨年11月の文教児童青少年委員会での報告によれば、豊渓中学校の通学区域内住居者83名のうち55名が、隣接する光が丘第一中学校を希望し、豊渓中学校の希望者は僅か14名でした。さらに、私立などへ進学や指定校変更の手続などを考慮すると、実際の入学者数が1桁となる可能性も否定できません。 こうした状況にあっても豊渓中学校を選択した子どもたちに、これまでと遜色のない学習環境を保障し、この学校に入学してよかったと心から思える教育を提供することこそ教育委員会の重要な責務であると考えますが、御所見を伺います。 また、令和9年度から実施予定の両校の交流活動については、豊渓中学校の生徒が一方的に移動する側に偏らぬよう、双方向性を確保し、公平性を担保した運用を徹底すべきと考えますが、見解を伺います。 あわせて、イングリッシュキャンプやスキー教室、修学旅行などの学校行事については、少人数であることを理由に効率性を優先し、安易に他校と合同で実施することは、子どもたちの主体性や経験の質、そして自分たちの学校行事という実感を損なう懸念があります。 単独実施を希望する場合には、それに応えられるよう人的、財政的な支援を行うべきと考えますが、教育委員会の所見を伺います。 以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 〔前川燿男区長登壇〕

〔35番柳沢よしみ議員登壇〕
昨日投開票が行われました衆議院議員選挙におきましては、解散から公示までの準備期間が短期間にもかかわらず、準備に当たってくださった職員、関係者の皆様には感謝申し上げます。大変にお疲れさまでございました。ありがとうございました。 今期限りで勇退される前川区長におきましては、区長在任時の3期12年間は多くの改革がなされ、練馬区にとって大きな転換期であったと実感いたします。心から深く敬意を表します。 初めに、西武新宿線連続立体交差化事業及び周辺のまちづくりについてお伺いをいたします。 西武新宿線井荻駅から西武柳沢駅の5.1キロ、鉄道の高架化により19か所の踏切を除却し、交通渋滞や踏切事故の解消を目指します。事業期間は令和5年度から令和19年度までの15年とされ、技術者不足や労務単価の上昇、資材の高騰など、昨今の状況を考えると建設工事費がさらに増額すると考えられ、区の負担が増えると考えられますが、事業費はどのような考えのもとで区に負担が求められるのか、初めにお伺いしたいと思います。 第2点目に、事業の取組状況をお伺いいたします。 令和6年12月に開催された用地補償説明会において行われましたアンケートで早期の話合いを希望された方から用地取得を進めていると聞いております。 そこで、現在の状況と今後のスケジュールについてお伺いいたします。 第3点目に、交差道路についてお伺いいたします。 区内には13か所の踏切がありますが、中には現況の幅員が狭く、車が通行できない踏切もあります。高架化により、踏切があった場所には高架化の鉄道と交差する道路が整備されますが、どのような交差道路ができるのかとの問合せもあります。 幅員や通行形態など、交差道路はどのように整備していく考えかお伺いいたします。 また、区内の交差する都市計画道路補助135号線が令和7年10月に事業認可されましたけれども、今後のスケジュールをお伺いいたします。 この項の最後に、武蔵関駅周辺地域についてお伺いいたします。 この地域は練馬区の南西部に位置しており、駅前に商店街が形成され、その周辺には良好な住宅地が広がっております。しかし、駅前空間が狭く、バス、自転車、歩行者の動線が重なり、安全面に課題があります。過去には、民間バスによる死亡事故も起こっております。 その課題解決のため、駅前の交通広場も事業認可され、広場内にはバス乗り場やタクシー乗り場が整備されるとのことで、住民の皆様からの期待も高くなっております。 駅の北口、南口ともに歩行者が安心して通行できるような駅前空間の確保を要望いたします。お考えをお伺いいたします。 また、この周辺地区には、地元の皆様から愛される武蔵関公園があります。東京都による本立寺橋上流から弁天橋下流の整備事業が令和7年6月に事業認可され、洪水対策として河川整備が進められております。 武蔵関公園は石神井川の流路に沿った場所にありまして、弁天橋から比較的近い位置にあります。武蔵関駅から公園までの動線、案内が十分でないとの声をいただいております。 東京都にも働きかけて、連立や河川の整備とともに、公園への案内表示の設置や、武蔵関駅から武蔵関公園までの、快適に行き来できる遊歩道の整備を要望いたします。御所見をお伺いいたします。 次に、行政窓口業務のICT化についてお伺いいたします。 少子高齢化が加速する昨今、生産年齢人口の減少や働き方の変化、雇用のミスマッチなどにより、建設、製造業をはじめ宿泊、飲食サービス業等、日本の各業界において深刻な人手不足が問題となっております。行政においても例外ではなく、行政職員の人材確保が難しくなる中、最先端技術を用いて業務効率化を図る自治体が増えております。 これら現状を踏まえ、練馬区における窓口業務のICTによる業務効率化について数点お伺いいたします。 初めに、区の窓口業務ICT化へのお考えと今後の展開についてお伺いいたします。 第2点目に、区役所への来庁困難者についてお伺いいたします。 江戸川区では、高齢や障害などを理由に来庁が難しい区民向けにメタバース区役所を開設し、職員が操作するアバターと音声会話やチャットを用いてやり取りする取組を導入しております。また、来庁困難者のみならず、デジタルに慣れた若年層への活用も見込めると考えます。 練馬区でのメタバース区役所へのお考えをお伺いいたします。 第3点目に、窓口案内など、フロア業務についてお伺いいたします。 大田区と荒川区では、現在アバターロボットを活用した実証実験を行っております。これは、区役所の来庁者への問合せなどに対し、離れた場所からオペレーターがフロアにいる分身ロボットを通じて対応し、手続をする窓口を案内したりします。また、オペレーターは画面を切り替えることにより、複数の区にまたがりフロア案内業務を行えます。 練馬区でも、西庁舎1階の我夢舎楽にて練馬野菜の販売にアバターロボット、オリヒメを導入し、重度の身体障害がある方が遠方からタブレット端末を介して野菜販売業務を行っております。 区役所のフロア案内や野菜販売のみならず、区内公共施設への分身ロボットの導入を進めるべきと要望いたしますが、区のお考えをお伺いいたします。 次に、若者のネット被害対策についてお伺いいたします。 近年、スマートフォンの普及により、誰でも違法なサイトにアクセスが可能であるため、社会問題化しているのがオンラインカジノです。国内では、お金だけでなく、換金可能なポイントなども賭博罪に当たる違法な行為です。しかし、簡単に利用できるため若者の間で急速に広がり、多額な借金や依存症に苦しむ人が多いことが課題となっています。 そのため、昨年、公明党は警視庁へ実態調査を要請しました。調査の結果、オンラインカジノ利用経験者は全国で約337万人となり、年間の賭け金の総額は推計1兆2,400億円超に上りました。利用年齢は、20代から30代の割合は約6割を占めており、さらにその半数は借金を経験しているとの調査結果も出ております。 このように、若年層がのめり込み、抜け出せなくなる状況を踏まえ、本区でも警視庁と連携し、実効性のある啓発活動を強化すべきと考えますが、初めに本区のお考えをお伺いいたします。 第2点目に、ギャンブル依存症対策についてお伺いいたします。 令和7年6月に改正ギャンブル等依存症対策基本法が成立し、オンラインカジノ対策が大幅に強化されました。グレーと思わせる若者向け広告への対策を重視し、日本国内からオンラインカジノを利用することは、刑法上、違法となりました。また、国内でのオンラインカジノサイトやアプリの開設、運営も違法といたしました。 事業者側に規制をかける一方で、依存症に苦しむ利用経験者への救済支援も重要であります。 そこで、本区としても保健相談所で依存症相談を行っておりますが、当事者をはじめ、家族に対するギャンブル依存症の相談窓口として保健相談所をさらに周知し、支援体制の強化を要望いたします。また、予防対策として、違法なサイトへアクセスしないよう、若者やスマホ世代への啓発としてポスター掲示やチラシ配布等を行うことを要望いたします。それぞれ区の御所見をお伺いいたします。 この項の最後に、情報リテラシー教育の向上についてお伺いいたします。 東京都の消費生活総合センターの報告によりますと、小中学生が親のスマートフォンやタブレットを使用し、オンラインゲーム内の安価なアイテム購入から始まり、気づかぬうちに数十万円単位の無断課金をしてしまった事例が繰り返し報告されているとのことです。 本区では、来年度、児童・生徒用タブレットや携帯電話の使い方、SNS利用時の注意などを学ぶ情報モラル講習の対象を全小学生、全中学生へ拡充をされるとのことです。その際にはゲーム課金に対する内容も取り入れて、スマートフォンの利用制限の方法や課金制限をする方法を保護者にも周知していただきたいと考えます。また、情報リテラシーチェックシートには、課金に対する項目を追加していただき、親子で話し合い、チェックできるように要望いたします。区の御所見をお伺いいたします。 次に、高次脳機能障害について伺います。 高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中などの病気で脳が損傷を受け、記憶障害、行動障害、その他失語などにより日常生活や社会生活を送る上で支障が生じる障害であり、外形上判断しづらく、その特性の理解も進んでいない等の理由で患者や家族は適切な支援を受けることができず、困難を抱えている方がいるとのことです。 国では令和7年12月に高次脳機能障害者支援法が成立し、令和8年4月に施行される予定となっており、今後具体的な支援が実施されることが期待されています。 そこで、今後の支援について、以下数点お伺いいたします。 初めに、区の支援状況についてお伺いいたします。 これまで我が会派は、失語症への理解促進、またICTを活用した支援体制に関して様々提案をしてまいりました。区はこれまでも、中村橋福祉ケアセンターにて当事者へ重層的支援の拡充を図ってこられたことを高く評価いたします。 今後は、東京都が高次脳機能障害者支援センターを設置することが支援法に明記されていますので、区内の当施設とのさらなる連携強化が必要であります。 そこで、これまでの区の支援体制の評価と今後の支援対策の強化についてお伺いいたします。 第2点目に、相談体制の強化について伺います。 当事者、そして御家族などは複合的な課題を抱えており、地域での継続した生活支援、就労のサポート、さらに若年層への教育的支援など、当事者の症状などにも、より幅広い支援と継続した支援体制の確保が必要であります。 本区では心身障害者福祉センターが専門的な相談窓口となっておりますけれども、区民へのさらなる周知とともに、練馬区社会福祉協議会の障害者就労支援センター、レインボーワーク等と連携して、複合的な課題に対する横断的かつ切れ目のない支援構築を要望いたします。 また、社会復帰した後、単身になっても安定した住まいの確保は重要な課題と捉えていますが、それぞれ区のお考えをお伺いいたします。 第3点目に、医療的相談支援について伺います。 区内には約2,700人の当事者がいると推計される中、お住まいの地域でも専門的な診断や医療的相談を行える場が必要と考えます。 練馬区医師会に設置している医療連携・在宅医療サポートセンターにおいても、症状に応じて医療機関の案内を行っていると伺っております。引き続き当事者や御家族へ広く周知を要望いたします。また、介護従事者等への理解促進も必要な課題であります。従事者への研修の拡充も今後推進していく必要があるのではないかと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。 第4点目に、社会的認知向上について伺います。 現在、東京都、また本区では、当事者や家族向けに様々な講習会や研修会を開催しています。 今後は関係機関との連携や協力がさらに求められることから、就労先の担当者や教育機関等の理解促進のため広く周知し、講習会等に御参加いただけるよう、ホームページやSNS、チラシ等を活用して広く周知啓発を要望させていただきますが、区のお考えをお伺いいたします。 次に、感覚過敏症への対策についてお伺いいたします。 感覚過敏とは、五感から受け取る刺激を過剰に強く感じてしまう状態をいいます。その感覚が過敏な人に配慮したカームダウン、クールダウンスペースの設置が、近年、他自治体で導入が進んでおります。 カームダウンスペースとは、感情が高ぶったときに落ち着く場所で、主に子どもや発達特性のある人向けに使われることが多いとのことです。また、クールダウンスペースは、興奮状態を静め、気持ちや体をクールダウンする場所で、年齢や対象を限定せずに使用できる場所であり、高齢者にも有効とされています。 設置の目的としては、パニック、感覚過敏の予防や早期対応、軽減や、自分で感情を整えるセルフコントロールの支援、周囲への影響やトラブルの未然防止、安心できる環境を確保することになります。 本区としてカームダウン、クールダウンスペースについてのお考えを初めにお伺いいたします。 第2点目に、大阪府では、令和5年改訂版条例のガイドラインの中で、カームダウン、クールダウンスペースの例を紹介しています。このガイドラインは条例条文ではありませんが、条例に基づく設計配慮例として扱われているそうです。不安や恐怖を感じたときに気持ちを落ち着かせるカームダウン、クールダウンスペースは、関西空港や万博会場へ行くためにつくられた夢洲駅に設けられています。 また、川崎市では、2024年に本庁舎にカームダウン、クールダウンスペースが設置されています。 本区でも、練馬区地域福祉計画や練馬区福祉のまちづくり推進条例に加筆し、人が多く集まる場所への設置の検討を要望いたしますが、お考えをお伺いいたします。 第3点目に、学校内でのカームダウンスペースの確保についてです。 現状では、空き教室があればそこを活用し、気持ちや体を落ち着かせているとのことですが、空き教室がない学校もあります。こうして個別対応に委ねられている現状では、対応に差が生じる懸念があります。 各校の状況が異なりますが、特別な支援が必要な児童・生徒が増えていますので、より安定した支援が必要と考えますが、区の認識をお伺いいたします。また、今後、学校改築の際にはカームダウンスペースを確保していくべきと考えますが、お考えをお伺いいたします。 次に、脱炭素社会の推進についてお伺いいたします。 2025年はパリ協定の採択から10年目の節目でもあり、昨年11月にブラジル、パラー州ベレンで第30回国連気候変動枠組条約締約国会議COP30が開催されました。 参加した日本は、2050年にカーボンニュートラルを達成する上での多様な道筋の一つとして、持続可能燃料の活用をブラジル、イタリアと共同で提案するほか、日本の脱炭素に関する技術や取組を世界に力強く発信をいたしました。 一方、報道によると、欧米の研究チームは、各国が発表済みの地球温暖化対策が完全に実施された場合でも、今世紀末に世界の気温は産業革命前から2.6度上昇する分析結果を明らかにし、パリ協定が掲げる目標達成には一層の対策強化が必要であると警鐘を鳴らしたとのことであります。 現在、日本においてはカーボンニュートラル達成に向けて様々な取組が行われておりますけれども、気象庁発表によると、昨年夏の平均気温は平年を2.36度上回り、統計開始以来、最も暑い夏になったとのことです。 そこで、初めに練馬区環境基本計画2023の進捗状況と今後の取組をお伺いいたします。 2点目に、使用済み食用油のSAFへの資源化について伺います。 我が会派は昨年、練馬区における使用済み食用油を航空燃料SAFに資源化することを提案いたしました。令和8年度当初予算案に家庭及び小中学校等公共施設から排出される使用済み食用油の全量をSAFに資源化する取組が盛り込まれたことを高く評価いたします。 そこで、どのように取り組まれるのか、詳細をお伺いいたします。 今後、広く区民に周知されるとともに、環境学習の中で児童・生徒にSAFへの取組を周知することを要望いたしますが、御所見をお伺いいたします。 3点目に、製品プラスチックの分別回収、資源化について伺います。 令和8年10月から、現在可燃ごみとして収集している製品プラスチックを、既に資源化している容器包装プラスチックと併せて一括回収するとのことですが、火災の原因となるモバイルバッテリー等のリチウムイオン電池を含む製品はプラスチックとして捨てることができない等、プラスチックの資源化がスムーズに取り組まれるよう、分別回収の際の注意事項など、十分な周知に取り組まれることを要望いたしますが、御所見をお伺いいたします。 この項の最後に関連して、報道等で23区における家庭ごみの有料化が取り上げられ、区民の皆様から心配の声が寄せられております。 家庭ごみの有料化について、23区の検討状況と練馬区のお考えをお伺いいたします。 次に、ケアリーバーについてお伺いいたします。 ケアリーバーとは、様々な家庭の事情により、児童養護施設や里親など、社会的養護の下を離れた子どもや若者のことを指します。令和3年に全国2万人のケアリーバーを対象に行った厚労省の実態調査では、退所後に生活費、住居の不安、精神的な孤立、不安定な雇用状況、相談相手の不足等の困難に直面していることが分かりました。 そこで、昨年度、我が会派は一般質問でケアリーバー支援を取り上げましたけれども、今年度より本区では、ねりま羽ばたく若者応援プロジェクトとして、都内で初めて都児相連携型の社会的養護自立支援事業を開始されたことを高く評価いたします。 初めに、この支援事業を利用しているケアリーバーの方の人数をお伺いいたします。 第2点目に、生活支援についてお伺いいたします。 練馬区は、他区に先駆けて、家賃補助に加え光熱水費補助などの支援があり、評価いたします。先日も当事者より感謝の声を伺いました。 しかし、ケアリーバーの18歳以上の半分が正社員として就職したものの、3年後には6割が離職、また派遣や契約社員、パートなどの非正規雇用者も約4割と、安定した生活の継続が難しい状況でもあります。 ケアリーバーが就職し、離職した際に、就労に結びつきやすいスキル等の習得希望者に対して学費等の補助を行っていただきたいと要望いたします。区のお考えをお伺いいたします。 第3点目に、居場所支援についてお伺いいたします。 社会に出ると、様々な課題に直面します。実態調査では、ケアリーバーが困ったときの相談相手は、施設の職員や元職員、施設等で生活したことのある友人など、今まで縁してきた人が7割を占めております。しかし、遠慮や気遣いから誰にも頼れず、孤立して、連絡がつかなくなるケースも多いとのことです。 そこで、ケアリーバーに対し、区の主催で行う民間カフェや区立施設での居場所事業を、社会に出る前に確実に周知され、連携するなど、ケアリーバーを孤立させない対策を検討していただきたいと考えます。 また、居場所には、ぜひ施設の職員や先輩ケアリーバーの方に参加をしていただいて、ピア相談ができる体制を整えられたいと要望いたします。 さらに、居場所に直接行かれない人への対応として、社会で孤立することがないよう、オンラインでの開催も今後検討することを要望いたします。区の考えをお伺いいたします。 以上で、一般質問を終了いたします。御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 〔前川燿男区長登壇〕

これをもって散会いたします。 午後4時31分散会