杉並区議会ので、ヤングケアラーや若者ケアラー支援、こども食堂、高齢者の在宅生活支援、ジェンダー平等、西武新宿線の立体交差事業など、福祉、子育て、まちづくり、男女平等に関する複数のが行われた。各部長が現状と今後の取組方針についてした。
- ・ヤングケアラー及び若者ケアラーへの支援体制強化と就労支援
- ・こども食堂への直接支援内容の詳細を保健福祉で説明予定
- ・訪問介護事業所の実態把握のため来年度に悉皆調査を実施
- ・ジェンダー平等推進に向けた審議会設置と施策推進の方向性
- ・困難な問題を抱える女性への支援法の理念を区政に取り入れる
- ・子どもイブニングステイ事業による中高校生への食事・相談支援
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(18名)
// 発言(58件)

これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 24番田中朝子議員、46番脇坂たつや議員、以上2名の方にお願いをいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 8番松本浩一議員。 〔8番(松本浩一議員)登壇〕

おはようございます。立憲民主党杉並区議団の松本浩一です。通告に基づいて一般質問をします。今回はヤングケアラー及び若者ケアラー支援についてです。 今までいわゆるヤングケアラーは支援の対象として法律に明記がされていませんでした。今年、子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律が6月5日に国会で可決、成立し、6月12日に公布されました。その中で、子ども・若者育成支援推進法が改正され、国、地方公共団体等が各種支援に努めるべき対象として、ヤングケアラーが日本でも初めて明記されました。今回の法改正に当たり、区はどのように受け止めているか、お聞かせください。 法改正前から国はヤングケアラー支援のために、令和4年度予算から順次、地方自治体での実態調査や支援体制の構築を進めるための財政支援をしてきました。しかし、ヤングケアラーを支援の対象とする法的な位置づけがなく、支援の実施主体や具体的な支援内容が明確でありませんでした。今回の法改正により、家族の介護、その他の日常生活上の世話を過度に行っている子供、若者を支援対象と法的に位置づけました。この過度にとは、子供や若者が家族の世話により社会生活に困難を抱える状態の中で、健やかな生活や自立に必要な時間が奪われる場合を意味し、法文上明示されている介護に加え、幼い兄弟の世話や家事、見守り、通訳などを含む家族の日常生活上の世話も支援対象としています。 ヤングケアラーについては、区でも問題意識を持ち、岸本区政では公約として、その調査、支援について言及されています。昨年は小中学生について調査が行われ、今年度は高校生への調査が行われました。今回発表された「さとこビジョン」の実現に向けた取組概要調査報告書の中にも、「令和6年度に高校生世代を対象とした実態調査及びLINE相談の実証実験を実施する。また、ヤングケアラーへの支援強化に向けて、実態調査結果等を踏まえ、令和7年度以降に取り組む支援策について具体化を図っていく」とされています。昨年は小中学生への調査について公表されましたが、今回の高校生への調査について、どのような状況が見えてきたか、また、その結果を踏まえ、どのような支援を行っていく考えであるか、現時点で検討していることがあればお示しください。 地方公共団体において、ヤングケアラー等の実態把握の重要性もうたわれています。今回、この課題についても区として取り組む姿勢を示していることについては大きく評価したいと思います。もちろん今まで調査すら行われていなかった状況から前進しているのは評価しますが、対応できるものは徐々に対策を打ち、問題が起きれば見直しを行っていくという形でやる必要があるのではないかと思います。法改正に伴う通知の中でも、市区町村の役割として定期的調査の重要性についても言及されており、少なくとも年に1度程度行うことが望まれています。今後、こうした調査を定期的に行う予定はあるか、伺います。 18歳以下の子供だけではなく、若者に対しても切れ目のない対応が必要とされています。具体的には18歳未満の子供に加え、進学や就学などの重要な移行期を迎える30歳未満の若者を中心に据え、さらには、ヤングケアラーとして家族の世話を担い、社会生活が困難になっている場合は、状況に応じて40歳未満の者も支援対象となることが法改正で示されています。ただ、こうした若者に対してもヤングケアラーと同様に実態調査研究はあまり行われていません。令和2年度には中高生、令和3年度には小大学生を対象に初めて全国調査が行われましたが、明確な調査研究は不足しています。今後はこうした問題に対応するための調査が不可欠であり、実態を把握しなければ適切な支援を提供することができません。 区でもヤングケアラーについて、小中高生への調査が行われましたが、若者ケアラーについての調査は行われていない状況です。もちろん若者ケアラーへの調査を単独で行うのも一つの選択肢ですが、例えば杉並区高齢者実態調査と併せて実施するのも一案になると思います。この調査には、介護する側への設問項目が以前から含まれています。少し工夫を加えることで、若者ケアラー世代も調査対象に含めることができるのではないかと思います。令和6年杉並区議会第2回定例会での私の一般質問において、ビジネスケアラーへの支援に関して、この調査の質問項目の工夫について質問し、高齢者施策推進計画を改定する際の基礎資料とするため、より効率的な集計、分析が可能となるよう、今年度中に設問項目や内容等の検討を行っていく考えでございますとの答弁をいただきました。これに加え、若者ケアラーの実態を少しでも把握するための工夫もお願いしたいと思います。これは要望となります。 若者ケアラーは、高校などの中等教育が終了し、18歳以上となり、児童福祉の対象から外れていきます。卒業や就職など、子供と大人の分岐点に立ちながら、ヤングケアラーとは少し異なった問題を抱きやすい難しい時期でもあります。さらに、世話をしている家族は、中高生で兄弟の割合が最も高かったのに対し、大学生は母親、祖母の割合が高くなっており、ケアの状況も変化をし、その責任も高くなる傾向があります。 家族にケアを必要としている人がいるために、人生における選択肢が狭まることは珍しくない状況です。私も20代から介護をしていますので、実際に就職をする際には、転勤がない、ほかの地域で勤務をしない会社を選択しようとしました。幾つか大手企業から総合職でお声がけもありましたが、転勤のない雇用形態でなければ難しい旨をお願いしたところ、当時は大卒で前例がないということで断念をしました。介護のために正社員を諦めた方、就職自体を諦めた方、収入と介護から大学進学を諦めた方、中退をされた方、多くの元ケアラーからもその経験を聞いております。 ヤングケアラーや若者ケアラーの研究を先駆けて行っているイギリスの研究によりますと、若者ケアラーはほかの学生と比べて、大学の中退率が4倍高いことが分かっています。学業とケアの両立は心身ともに大きな負担となります。社会から見落とされやすいヤングケアラーや若者ケアラーにとっては特に困難な状況になります。節目において、学校や社会とのつながりがなくなると、若者ケアラーはさらに見つけにくくなります。若者ケアラーが見落とされないよう、支援の対象を18歳未満に限らず、大学生、専門学生、新入社員などにもフォーカスを当てることが重要であり、若者ケアラーの早期発見と支援、世代を超えた切れ目のない支援が必要になります。例えば誰かに相談できる環境や、自身の状況を理解してくれる社会の構築が若者ケアラーの孤立感の解消につながると考えられます。ぜひ子供・若者支援を区としても今後、調査研究をしていただきたいと思います。 次に、杉並区におけるヤングケアラー支援体制強化事業の活用状況についてお聞きします。 これは実態調査・把握、ヤングケアラー支援には福祉、介護、医療、教育機関関係職員によるアウトリーチが必要なことから、体制構築のため、関係機関の職員に対する研修等の実施への補助も含まれています。先ほどは実態調査・把握について触れましたが、具体的に支援をするための体制を構築するためにも必要な国の補助となります。法改正によって支援対象が明記されたことにより、こうした補助を利用しつつ、体制強化を行っていく必要がありますし、補助の利用の状況を見ると、区のこうした対策への進捗状況を知ることになると考えますが、現在のヤングケアラー支援強化事業の利用状況についてお聞きします。 実態の把握を行い、その支援のニーズを確認したら、今度は具体的な対策を講じることが必要となります。実際に今回の法改正に伴う通知には様々な支援策、組織づくりに関する技術的助言が行われ、サポートプランの作成に向けた働きかけ、関係機関の連携について、ピアサポート等の相談支援、ヤングケアラー・コーディネーターの配置や、総合相談の窓口創設など、地域の実態に合わせた支援の整備がうたわれています。杉並区でも、小中高生の実態調査が終わり、高校生の調査も終わりました。その実態が少しずつ見えてきたわけです。若者ケアラーについても、令和4年日本総合研究所が発表したヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書によると、家族のケアを大学入学以前から行っている者の50%以上が、家族の世話をすることで大学進学の際に何かしらの苦労や影響があったと回答しています。具体的な悩みとして、学費等の経済的な不安、受験勉強時間の制約、実家から通える範囲等の通学面の制約が挙げられました。さらに、若者ケアラーのうち約50%が就職に何かしらの不安があるとしており、精神的なきつさを感じている者は37%に上ることが報告されています。 地域としてのニーズについても杉並区ならではのオプションを整えていくこともヤングケアラー支援には重要になります。イギリスでは2014年に子供と家族に関する法律が成立し、この法律によりヤングケアラーの権利が明確にされ、教育機関や福祉機関が連携をして支援を行う体制が整えられています。また、ヤングケアラーが就労に向けて必要なスキルを身につけるためのトレーニングプログラムやカウンセリングも提供されています。オーストラリアでは、ヤングケアラーバーサリープログラムと呼ばれる12歳から25歳のヤングケアラーを対象とした奨学金給付も行われています。こうした特有の悩みを考慮しながら、教育環境への配慮や、就活支援やキャリアについての相談を行うことも重要になってくると考えられます。現在、例えば就労支援など、区としてこうした課題について取り組んでいるものがあれば教えてください。 社会的、福祉的な支援だけでは足りないのが、多感な時期である子供・若者ケアラー支援であるとも言えます。負担の大きいケアを担うことで、心理的影響が大きくなるのが現実です。諸外国の調査では、自傷行為や睡眠障害など、多岐にわたる問題が報告され、社会的サポートに加えて、心理的サポートの必要性が指摘されています。それに加え、非常に言いにくい部分ではありますが、自分が同じようなケアが必要になるのではないかという不安もあります。家族がその状況になっているため、目の前で起きている事実を見て、自分も同じようになるのではないかという不安です。それは社会に出ることで人に迷惑をかけるのではないかという不安にもつながります。だからこそ、社会的なイメージの払拭、心のケア、当事者同士のつながりをつくることで安心感を持ちたいのです。私の母は原因不明の脳神経の病気です。それが遺伝なのか、精神的なものなのか、性格の問題なのか、蓄積されたストレスなのか分かりません。医療機関では、ここまで悪化するケースがほとんどないとも言われました。日常だからこそ感じる危機感を持っています。外にいれば、かわいそうと思われるのではないか、差別されるのではないかという葛藤もあります。もちろん誰もがもしものときがあります。その一般化ができないからこそ、不安が日々の日常の中で大きくなり、閉じ籠もってしまう原因となります。 ヤングケアラー同士での交流や品川区のヤングケアラーコーディネーターを当事者にすることは、自分だけじゃない、自分と同じような状況の方も社会に出られているんだ、もしものときは頼っていいんだと認識をし、悩みを共有でき、その意味でも意義があるのではないかと考えます。 例えば学校などで子供・若者ケアラー自身がケアされる対象であることを認識してもらうように啓発活動を行うこと、それに加えて、人生の節目を迎える際に、若者ケアラーが持つ独特な悩みや、キャリアに関するカウンセリングや情報提供も必要不可欠です。ヤングケアラーと若者ケアラー両方が抱えやすい孤立感や孤独感に注目しながら心理支援を行っていくことで、さらに有効なサポートが可能になると考えられます。法改正に伴う通知の中では、18歳未満と18歳以上での支援体制について場合分けが行われています。さらに都道府県や市区町村の役割を明確化しながら、支援体制の強化もうたわれています。こうした支援について発達しているイギリスでも支援の年齢を区切ることは、責任の所在を明確にし、その世代に合わせた具体的な支援をしやすくなるという研究があります。子供期と若者期という世代に分けて、切れ目のない支援策を講じること、そして各機関の情報共有連携をし、責任の所在を明確化することが大きな手だてになると考えます。 そして一番の重要なテーマは、支援対象を見つけること、そして支援につなげていくことです。支援制度があっても必要な方を見つけ、情報提供し、それが届かなければ意味がありません。そしてこの見つけることについては、ヤングケアラーや若者ケアラーについて先駆的に法整備、支援体制、関係機関の連携を図り、調査研究を行っている諸外国においても大きな課題として挙がっており、ケアが必要になる初期の段階から見つけ、支援することが非常に重要とされています。ヤングケアラーなどが見つかりにくい理由として挙がっているのが、幼い頃から家事や家族の介護を担うことが日常となっていて、当たり前だと思っていることです。このため、介護の悩み、自身の生活の状況などを誰かに相談してもよいことをそもそも認識していないケースが多く見られます。実際にお会いしたケースで、かつてヤングケアラーだった方は、中学生の頃まで、同級生も学校から帰った後、家事や親の介護を普通にしており、自分だけではないと思っていたと話していました。ほかのケースでも専門学校に通うようになって、自分の家庭環境が周りとは違うことにやっと気がついた。将来福祉関係の仕事をしたいと勉強するようになって、支援体制があることをやっと知ったという方もいます。もちろん子供・若者ケアラーに対しての情報提供、認知度を上げていくことも重要になりますが、ほかにも手だてがあると考えます。例えば近所付き合いによる気づき、教育機関での気づきもそうでしょう。学校機関で、生徒や教師を対象にしたヤングケアラーについてのセミナー講習を開き、理解を増進することもその一例になるかもしれません。 近年では、核家族化などの影響により、お互いさまの精神での近所付き合いというものは減ってきており、隣の家族構成を知らないという場合も少なくありません。子供・若者ケアラーの中で、周りからの助けを必要としている者を見つけられるようなコミュニティーが近年になって必要になってきているのではないかと考えられます。ケアラー同士の情報もなかなか進んでいません。以前、介護の問題について街角で訴えていた際に、私も介護をしている、同じ状況であるが、支援について知らなかったという方に偶然お会いし、障害者支援に関する手続等を助言し、適切な支援を受けることができたという報告をいただきました。これは本当に偶然ですが、こうした情報を提供し、情報交換する場をより多く設けることで、周りの大人が彼らを支援すべき対象であることを認識し、さらに、周囲からの助けを必要とするヤングケアラーや若者ケアラー自身が、自分にもケアを受ける権利があることを認識することが可能になります。 例えばイギリスでは、当事者同士がつながる場ができたことが大きなうねりになったというケースもあります。ヤングケアラーナショナルボイスというイギリス全土のネットワークに発展し、こうした子供・若者ケアラー支援について、国を動かすまでの一大勢力に発展しました。そして、具体的な成果の中に、全ての学校に支援員の配置が義務化されたり、対応マニュアルを当事者が作ったりしています。これらのような身近なところから始めることで、より多くの困難な状況にいるヤングケアラーや若者ケアラー、そして家族を早期発見し、支援することにつながる可能性も出てくるのではないでしょうか。 また、近年のケアラー研究においては、ケアラー自身をケアしながら、本人だけではなく、家族丸ごとをサポートし、より大きなサポートの輪が必要であると提唱もされています。さらに、前回の一般質問でも言及しましたが、ヤングケアラーのイメージです。これを払拭していかなければ、この問題の根本的な解決、そして見つける作業への大きな支障を生みます。家族を介護する、兄弟の面倒を見ながら過ごす、家事をする、こうしたことは非常に尊いことです。何も恥じることはありませんし、社会的にかわいそうと思われることはありません。社会の目がまさにこうしたケアラーや家族を萎縮させ、声を出せない状況を生んでいないか、改めて考える必要があります。法改正に伴う通知の中でも、そうした皆様への周知及び情報提供が必要になると言及されています。 支援が届く可能性が出ても、実は手続なども大きなハードルになっています。様々な支援の対象者が、例えば親や家族の場合、場合によっては支援を受けてもらうために要介護者を説得したり、病院に連れて行き、診断書を取りに行くことなどが必要になります。元ヤングケアラーの方に聞いたところ、こうしたハードルを乗り越えて制度の支援に行き着くまでに5年かかったという方もいます。情報にアクセスできることも大切ですが、支援を受けるための手続がその皆様にとってしやすいかということも非常に重要になります。例えば要介護者が若く、介護保険の対象にならないで介護をされている方で、障害者手帳をもらうことで家族への支援につながるケースに遭遇しました。お母さんを介護されており、娘さんは仕事を辞め、見守り支援をしています。お父さんは医療費、介護の費用などとともに生活をするために日夜働いています。手続に出向くことも難しい状況です。現在、数年かけて何とか支援につながりましたが、そのまま断念するケースもあります。支援につなげるためには、こうした部分の解消も考えていく必要があります。行政機関では日常で当たり前の手続も、ケアラーにとっては非常に時間がかかり、大変なケースも多々あります。そうした日常の中で生活をしている皆様に対する支援体制をどうするか、今後の工夫は大いに考えていかなければなりません。こうしたサポート体制について区で行っていることがあれば教えてください。 支援体制が全然ないわけではありません。むしろつなげることに対する強化が問われているのではないかと思います。そして、関係部署間で隔たりなく知ることができる、知らせることができる、つなげることができる体制の強化を今後も求めていきたいと思います。そうしたきめ細やかな支援をすることで、温かい杉並区をつくることができます。 私は言うなれば、元若者ケアラーに分類されます。今は働きながら介護をするビジネスケアラーでもあります。例えばスポーツをしている学生、非常にレベルの高い学生でしたが、介護のために夢を諦めた方もいます。私も某実業団でラグビーをしておりましたが、仕事と介護とラグビーをしていましたので、体力的になかなか厳しい状況でした。私の場合は家族、友人の助けがあり、何とかある程度まで高いレベルでラグビーをすることができましたが、能力を持っていても諦めざるを得ない方も周りにたくさんおりました。突如、親の介護が必要になり、兄弟や家計を支えるために大学を中退された元若者ケアラーの方もいます。介護をしながら激務である国家公務員の方で、海外留学を勧められても行くことができない状況で、キャリアを積むことが難しかったという方もいます。キャリアを積むためによそへ行くことで、親の死に目に会えなかったらどうしようという葛藤、認知症で突然外出を見守らなければならないという物理的問題など、ここでは言い切れないほど様々なケースが存在しています。こうした節目、もしものとき、突然の介護、社会とのつながりが少なくなることで、支援を受けられず、制約の中で諦めてしまう方も多くいることも現実です。私自身は運よく社会とつながることができましたが、そうした環境に行き着くことができない場合もあります。だからこそ、見つけ、支援につなげ、区として子供、若者の将来に、家族の安寧に寄り添った体制づくりの構築を切に願います。 今回の法改正において、関係機関の連携の重要性が問われていますが、関係機関がきちんとした情報の共有とともに支援体制の把握をし、適切に支援につなげられる状況をつくる必要があります。切れ目のない支援と見つけること、つなげることを行うためには、行政や民間への周知も非常に重要になります。職員への研修もヤングケアラー支援事業の補助対象となっています。そして、ヤングケアラーの把握や支援の導入に当たっては、関係機関等の職員のヤングケアラーへの理解を促すことが重要であり、具体的に介護保険、障害福祉サービス等の関係部署に対し、子を介護力とすることを前提とせず、居宅サービスの利用について十分配慮し、支給決定を行う必要があると法改正に伴う通知にもあります。区としての認識をお伺いします。 神戸市は、全国に先駆けヤングケアラー専門の部署を立ち上げ、その部署であるこども・若者ケアラー支援担当では、3人のスタッフを新たに雇用し、対応に当たったなどの事例もあります。ヤングケアラーについての情報が寄せられると、この担当が一元的に受け付けます。そして、介護保険、障害者支援など8つの部署と連携、病院や障害、介護など家庭によって異なる事情に組織の壁を越えて対応していこうとしています。そしてここでは18歳までではなく、20代まで対象を広げ、ヤングケアラーではなく、こども・若者ケアラーとしています。子ども・若者育成支援推進法第19条で、「地方公共団体は、関係機関等が行う支援を適切に組み合わせることによりその効果的かつ円滑な実施を図るため、単独で又は共同して、関係機関等により構成される子ども・若者支援地域協議会を置くよう努めるもの」とされています。また、同法第13条で「地方公共団体は、子ども・若者育成支援に関する相談に応じ、関係機関の紹介その他の必要な情報の提供及び助言を行う拠点(子ども・若者総合相談センター)としての機能を担う体制を、単独で又は共同して、確保するよう努めるもの」とされています。今後、こうした支援を行う拠点の構築について、区の見解をお聞きします。 さらに、民間との協力も非常に重要になります。例えば介護の分野でいえば、ケアマネ、訪問介護、訪問看護、訪問診療などがまさに直接の支援を担い、家庭に入ることができる機関でもあります。そうした民間との協力、情報共有について、現状と今後、区としてやるべきことをお聞かせいただけたらと思います。 地域の看護、介護を行っている方に直接聞いたところ、どこまで協力してよいか、どこまで情報を共有してよいか非常に戸惑いを持っている。家庭に入る仕事であることもあり、介護の分野であれば、これからヤングケアラーや若者ケアラーになり得る家庭について、訪問をした際に分かる部分もあるが、言えないこともたくさんあると現場の方の声もあります。初期に見つけることが非常に重要ではありますが、発見できても情報共有ができるのか、どこまでその情報について言えるのか、明確な指針がなければ難しい部分も大いにあるという現実にも目を向けていかなければなりません。 最後に、ヤングケアラー支援は、日本では急ピッチに体制がつくられつつあります。もちろん非常によいことです。今も日常の中で当たり前として生活をしている皆様が多くいます。お互いさまの精神で社会が形成され、尊重しながら、もしものときに頼ることができる行政、地域をつくるためにも、直面する問題に目を向けてほしいと思います。こうした支援は一人一人違ったものになるでしょう。難しい課題ですが、目を向けていただきますよう介護する一人の人間として要望し、今回の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、ヤングケアラー及び若者ケアラー支援に関する一連の御質問のうち、まず、子ども・若者育成支援推進法の改正に対する区の受け止めについてのお尋ねにお答えします。 区におけるヤングケアラー支援については、令和3年度末に、子供・障害・高齢・教育分野で構成する検討組織を新たに立ち上げ、支援策の検討と併せて、ヤングケアラー当事者だった方の意見も踏まえて、ヤングケアラーの発見の感度を高める研修や実態調査を実施してまいりました。また、今年度、検討組織に福祉事務所生活自立支援担当を加えるなど、今般の法改正に先立ち、子供分野にとどまらず、組織横断的にヤングケアラーの支援を推進してきたと考えています。 一方、法改正では、状況等に応じて、40歳未満も支援対象となり得ることが示されました。これまで主に子ども家庭支援センターが支援するヤングケアラーについては、18歳到達時に個別に次の支援へつなげてまいりましたが、こうしたケース以外の対象者への支援については、新たな課題と受け止めているところです。 次に、子ども・若者支援地域協議会の設置や情報の提供、助言を行う拠点の構築に関する御質問がありました。 子供から若者まで切れ目なく支えていく必要があるのは、ヤングケアラーにとどまらず、困難な状況を抱えた若者全体であることから、協議会の設置等につきましては、今後策定していく総合的な子供・若者施策を明らかにする、子供と若者に関する計画の策定作業の中で検討を進めてまいる考えです。 次に、高校生世代への調査についてのお尋ねにお答えします。 8月末の単純集計の結果となりますが、支援策としてこういうものがあったらよいと思うことを複数選択可で聞いたところ、将来のこと、進路の相談ができるところと、安心していられる場所、同じような経験をした人と話せる場所が多く選択されていました。また、家族と離れて過ごせる場所が欲しいという自由意見などもあり、相談の中でニーズを聞き取り、適切な居場所につなげていくことも必要であると捉えています。 そこで、まずは子ども家庭支援センターが関わる要支援・要保護児童の中には、ヤングケアラーである子供もいることから、本人の意向を踏まえながら、今年度開始予定の子どもイブニングステイの利用につなげることなどを考えているところです。今後、調査結果の詳細な分析を行い、その結果を踏まえ、必要な支援策を検討してまいります。 次に、定期的に行う実態調査についてのお尋ねにお答えします。 国の通知では、支援対象を把握することを目的とした定期的な実態調査の実施が重要とされていますが、これまでの国、都、区の調査においてもヤングケアラーは長期にわたって家族の支援をしていることが分かっており、定期的に家庭の状況や家族をケアすることについて聞かれることが、子供の心理的負担になる場合もあると考えております。こうしたことから、今後の実態調査の実施方法等については、区が設置している教育・障害・高齢・子供分野等の関係課によるプロジェクトチームで、子供への影響等の課題を整理しながら検討してまいりたいと存じます。 次に、ヤングケアラー支援体制強化事業の利用状況についてお答えします。 令和6年度は、高校生世代の実態調査、ヤングケアラーの発見の感度を高めるためのケアマネジャーやヘルパー事業所などの関係機関等への研修、LINE相談の実証実験に係る経費で補助金の活用を予定しています。 令和7年度につきましては、継続性が重要と考えている関係機関等への研修を予定しているほか、今年度実施した高校生世代を対象とした実態調査や、LINE実証実験の結果を踏まえ、必要な支援策を構築することとしており、こうした支援策を実施する際にしっかりと補助金を活用してまいりたいと考えております。 次に、行政機関の手続等での支援体制についてお答えします。 18歳未満のヤングケアラーについては、子ども家庭支援センターが要支援・要保護児童として支援をしている場合がございます。そうした児童がケアをしている家族に必要なサービスが分からなかったり、その手続が児童だけでは難しい場合は、子ども家庭支援センターの職員が助言をしたり、同行したりするなどの支援をしています。このほか、ケア24にヤングケアラーなどの家庭介護者から相談等があった場合は利用できる制度や、サービスとその手続等についてお知らせするなどの丁寧な支援に努めているところです。 私からの最後に、民間との協力、情報共有についての御質問にお答えします。 区では、これまで関係所管によるプロジェクトチームを設置し、ヤングケアラーの発見につながるよう、家庭の状況を把握しやすい民間の介護事業者や、障害者の相談支援事業者などを対象に研修を実施してきました。こうした中、本年6月に施行された子ども・若者育成支援推進法等の一部改正に係る国の通知には、ヤングケアラーへの支援を進めるに当たっては、生活保護などの生活困窮分野、精神科医療機関や訪問看護などの精神保健福祉分野等との連携が効果的であることなどが盛り込まれました。今後は、このことを踏まえ、生活困窮分野や精神保健福祉分野等の民間事業者にも研修への参加を呼びかけ、民間との協力と情報共有の体制をさらに強化してまいりたいと考えております。 私からは以上です。

産業振興センター所長。 〔産業振興センター所長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、いわゆる若者ケアラーに対する就労支援についての御質問にお答えします。 家族の世話などを余儀なくされているおおむね18歳から30歳代までのいわゆる若者ケアラーに対しては、自身が将来にわたって自立して社会生活を送るための就労支援が重要であると考えております。このため区では、就労支援センターにおいて、若者ケアラーからの相談があった場合は、家族関係など特有の悩みなどもあることから、臨床心理士などによる心の悩み相談やキャリアガイダンス、求職アドバイスなどのカウンセリングを行うとともに、相談者の状況に応じて、就労に必要な一定のスキルを得るための職業訓練などにつなげております。また、就職活動をするに当たり、労働時間を考慮するなど、働き方に配慮する必要がある場合には、介護などの合間でも仕事ができる就労先を紹介するなど、個々の状況に応じた就労支援を行っております。今後は、就労支援センターにおいてこうした取組を行っていることの一層の周知に努めるとともに、関係機関との連携強化を図りながら、若者ケアラーの経済的、社会的自立に向けた支援を進めてまいります。 私からは以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、子が介護する場合における介護保険及び障害福祉サービスの支給についての御質問にお答えいたします。 区では、介護保険及び障害福祉サービスの支給におきまして、ヤングケアラーの成長・発達、自立した生活に必要な時間の確保及びケアによる精神的負担への配慮を行うことは大変重要であると認識しております。このため、現在これらのサービスの支給に当たりましては、議員御指摘の国の通知等を踏まえ、適切な配慮を行っているところでございます。 私からは以上でございます。

以上で松本浩一議員の一般質問を終わります。 22番安田マリ議員。 〔22番(安田マリ議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団の安田マリです。本日は傍聴に来てくださった皆様、動画を御視聴の皆様、ありがとうございます。 それでは、通告に基づき、会派の一員として、こども食堂について、阿佐谷のまちづくりについて質問してまいります。 まず、こども食堂についてです。 ここのところの国内における物価高騰や円安の影響で、区内でも生活が厳しいという声が聴かれます。先日の区の御答弁の中にも、区民の生活は非常に厳しい状態が続いているとありました。また同時に、コロナ禍を経て、人と人とのつながりが希薄になっていることから、食と地域のネットワークを支えるこども食堂の役割と今後の可能性について、私自身も地元阿佐谷でこども食堂の運営に携わる身として改めて注目していきたいと思います。 皆さんは、こども食堂と聞いてどのようなことを連想するでしょうか。また、その役割や機能、価値をどのように捉えていらっしゃるでしょうか。やはりこども食堂が社会で必要とされる背景の一つには、潜在的な子供の貧困の問題があります。昨日の区長答弁の中でも触れられていました厚生労働省の国民生活基礎調査によりますと、日本の子供の貧困率は1980年代から右肩上がりで、2012年にピークを迎え16.3%、6人に1人の子供が相対的貧困状態となりました。その後、2021年には11.5%まで持ち直しましたが、それでも9人に1人の子供が貧困状態にあります。また、OECDの調査では、日本はOECD加盟国のうち、データがある37か国の中で子供の貧困率が19番目に高い国となっています。日本は豊かそうに見えて、実はそうではない側面がある、こうした見えづらい子供の貧困があることを忘れてはなりません。 子供の貧困は、子供たちの健康問題や教育格差を生み出すだけではなく、社会全体の経済損失にもつながる深刻な社会問題であると認められています。今年6月には、子どもの貧困対策の推進に関する法律の改正案が参議院本会議で可決、成立しました。法改正に伴って2013年に成立した子どもの貧困対策推進法は、こどもの貧困の解消に向けた対策推進法へと名称が変わりました。この法律では、目的を定めた第1条の中で、「貧困により、こどもが適切な養育及び教育並びに医療を受けられないこと、こどもが多様な体験の機会を得られないことその他のこどもがその権利利益を害され及び社会から孤立することのないようにする」と具体的な課題を示し、そうした貧困による子供の権利侵害が起きないよう、日本国憲法第25条やその他の基本的人権に関する規定、児童の権利に関する条約及びこども基本法の精神にのっとり、子供の貧困の解消に向けた対策に関し、国などの責務を明らかにすると定めています。その上で、国の責務のほかにも地方公共団体の責務として、「基本理念にのっとり、こどもの貧困解消に向けた対策に関し、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し及び実施する責務を有する。」と規定しています。したがって、国の一層の取組を期待するとともに、この法律にのっとって杉並区も引き続き子供の貧困対策にしっかり向き合っていかなければならないと考えます。 さて、そうした表からはなかなか見えづらい子供貧困対策として、私自身、こども食堂の運営に関わる中で、こども食堂の存在は非常に有効であると感じています。子供たちが無料または低い金額で御飯を食べられるほか、ほかの人とつながることのできる場所だからです。この子供の居場所としての重要性については、前定例会で、当会派のてらだはるか議員からも一般質問がありました。加えて、こども食堂は、子供だけではなく大人も含む多様な方たちが集うみんなの居場所、いわゆる地域食堂としての役割でも注目されています。私の関わるこども食堂にもいろいろな方たちがいらっしゃいますが、ファミリーも多く、いつもわいわい楽しく食事をする、まさに地域食堂といった雰囲気です。 実際はこども食堂の形態は様々で、テークアウトの弁当を提供するところ、食材配布だけを行っているところもあります。こうした多様性がこども食堂の強みでもあります。なぜならこども食堂は、中立、公平、一律であることなどが求められる行政サービスとして生まれたわけではなく、一般市民のボランタリーな善意が集まる支え合いの仕組みとして全国に広がっていったものであり、多様な人がそれぞれの思いで自由に取り組んできたものだからです。 NPO法人全国こども食堂支援センターむすびえがまとめたこども食堂白書では、こども食堂の定義として、「『こども食堂』『地域食堂』『みんな食堂』等の名称にかかわらず、子どもが一人でも安心して来られる無料または低額の食堂」であるとしています。また同時に、「子どもを真ん中に置いた多世代交流型の地域の居場所」というふうにも位置づけています。 その上で、こども食堂が有する機能として次の5つを挙げています。第1に、地域の子供からその親たち、そして高齢者までが集える場となる地域づくりとしての機能、第2に、自分から公的サービスにはアクセスしない人たちが気兼ねなく訪れることができる場所として、子供の貧困対策としての機能、第3に、健全な食生活を実践することができる人を育てる食育や、たった1人で食事をする孤食対応の機能、第4に、地域の大人が子供を見てくれるという点で、親に休息時間を提供する親支援、子育て支援、虐待予防の機能、第5に、地域の高齢者に、子供と関わる機会とそこでの役割、お役立ち感を提供する高齢者の健康づくりとしての機能です。 こうしたこども食堂の役割の拡大には、その背景として、現代社会における少子高齢化、地縁コミュニティーの希薄化、消費社会化の進展による個別化、ライフスタイルの多様化、一人暮らしの増加などによって、地域で集まる機会を持てなくなってきている社会現象があることが示されています。 そこで改めて伺います。区は、こども食堂の機能や役割、存在価値について、その重要性をどのように捉えているでしょうか、御見解をお聞かせください。 みんなの居場所、地域食堂としての期待も高まるこども食堂ですが、その数は増え続けています。2012年に大田区で気まぐれ八百屋だんだんの店主、近藤博子さんがこども食堂ののれんを掲げたことがその始まりですが、特に2018年以降に急増しています。NPOむすびえの調べによりますと、2016年度に全国で319件だったこども食堂の数は、直近の2023年度に9,132件に上りました。その数は全国にある公立の中学校と同じ水準で、全国におよそ4,000か所ある児童館の倍以上となっています。 杉並区でも同様に増加傾向にあります。杉並こども食堂ネットワークができた2016年当初、ネットワークに登録したこども食堂の数は8件でしたが、2024年9月現在は45件にまで増えています。区内21校ある区立中学校、25か所ある児童館の数の倍ほどとなっています。杉並区でもこども食堂は、民間初の公共インフラと言えるかもしれません。区が提供する居場所としては、児童館やゆうゆう館などがありますが、ちょうど区では、仮称杉並区子どもの居場所づくり基本方針策定に向けた議論が加速し、児童館再編を見直す動きがちょうど示されたことについては、私たち会派も歓迎しているところであります。 そうした公的な居場所とともに、地域で主体性を持って運用されるこども食堂の存在もまた、車の両輪であるかのように重要です。先ほど来から紹介していますこども食堂白書の中には、こども食堂は自発性と多様性が生命線だとの指摘があり、主体性を持った多様な人たちによる多様なスタイルのこども食堂が存在することこそが、こども食堂の魅力や存在価値を高めていると言えます。 なお、区のこども食堂に関してはこれまで社会福祉法人杉並区社会福祉協議会が、こども食堂ネットワークと協力しながらこども食堂の窓口業務に当たってこられました。ただ、社会福祉協議会にこども食堂専用の窓口があるというわけではありません。地域支援課が地域活動を支援する業務の一環として担ってきました。ところが、これだけ数が増えてくるといよいよ業務が逼迫し、非常に厳しい状況にあると伺っています。こども食堂に関する主な業務内容としては、各こども食堂とのやり取りや、区の内外から寄せられる食材、その他の御寄附をさばくといったことなどがあり、そこに多くの人手と時間が割かれてしまいます。そうしたことから、今年度からは新たな体制で取り組んでいくとのことですが、こうした杉並区のこども食堂を取り巻く現状や課題について、区はどのように把握しているでしょうか。 また、社会福祉の観点から、行政側も多くの善意をつなぐ結節点として、より能動的に関わっていく必要性も出てきたのではないかと考えますが、区の見解を伺います。 今回、区議会事務局に調査していただきました東京23区の各区における令和5年度と6年度のこども食堂支援事業の取組状況、こちらを見てみますと、23区のうち、杉並区と千代田区以外の実に9割以上の特別区が、当初予算を計上した上で何かしらのこども食堂支援事業を実施していることが明らかになりました。各区の予算規模については、中央区の50万円から、大田区の6,970万円に至るまで幅はありますが、各区がそれぞれに工夫を凝らしながら取り組んでいることが見て取れます。 そこで伺います。杉並区においては、杉並こども食堂ネットワークの定例会議に、杉並区社会福祉協議会と共に参加し、情報共有やこども食堂運営団体からの相談などに応ずるなど、財政面以外での支援を行っているとのことですが、そういったことで現状十分だとお考えでしょうか。それとも、今後は新たな支援の在り方も模索していくおつもりでしょうか、伺います。 また、前定例会の一般質問でてらだ議員が、こども食堂の子供の居場所としての重要性を訴え、区に対して、運営者と対等に関わることを求めました。その方法の一つとして、私のほうからは、区民の方からいただいております区にこども食堂の直接の窓口を設けてほしい、こういった御要望もあります。 そこで、社会の要請として求められるこども食堂への期待がこれほどまでに高まる現状を鑑みて、区庁内にも担当窓口を設けてはいかがかと思いますが、改めて見解を伺います。 加えて、こうした公共インフラとしての存在感を増しているこども食堂には、しばしば生活相談も寄せられます。したがって、区のほうには、こども食堂を経由して、区民の生活相談などが寄せられるケースがあるかと思いますが、そのような場合の区とこども食堂との直接の連携の仕組みとして、例えばこども食堂に区の職員や専門家が出張して相談コーナーを開設するなど、区民の生活相談プラットフォームを構築することもできるのではないかと考えます。これに対する区の見解を伺って、次の項目に移りたいと思います。 次は、阿佐谷のまちづくりについて伺っていきます。 今、まさに阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりが大きな転換点を迎えています。昨年度から1つの争点として地域で注目されてきたのは、本当に杉並第一小学校が移転してしまうのかどうかということでした。移転改築については、平成29年6月22日の3者で交わしたまちづくり協定によって決まっていたことといえばそれまでかもしれません。しかし、協定を交わした当初とは区長が替わり、昨年度は区議会も刷新されました。私自身も、特に杉一小こと杉並第一小学校の移転については、地元阿佐谷で様々な不安の声をお聴きする中で、不安を解消する力になりたい、その思いで杉並区議会議員になった一人です。 私たちは、自分の暮らすまちで一体何が起きているのか知る必要がありました。それは確かな情報に基づいて、安心・安全な自分たちの将来を自ら描きたかったからです。確かな情報に基づいて理解を深めることができれば、過去の不安が解消されたり、あるいは次の一手を考えたりすることができます。誰もが政治参加することができる民主主義のために、日本国憲法が第21条で知る権利を保障しているゆえんです。その意味で、阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりについて、地域で広く十分に共有されてこなかった情報の透明性を少しでも高めることができれば、多くの方の不安解消につながるのではないかと考えました。つまり、徹底した情報公開と対話や熟議の機会を通して、多様な考えを持つ方たち同士が互いにある程度納得した形で一緒に阿佐谷の未来を前向きに描くことができるのではないか、そのように考え、私自身、昨年度は会派の仲間と議論を重ねながら、この課題と向き合ってまいりました。 実際に区が開催した振り返る会をはじめ、様々な対話の機会や知る機会を通して、これまでの経緯や、阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりにおける区のビジョンに対して理解を深めた方も多かったことでしょう。他方で、どれだけ区から説明を受けても納得し難いことがある。あるいは学校移転にはどうしても賛成できない。そういう地域住民の方や学校関係者、保護者の方たちの声もまた顕在化しました。多様な声が聴かれる中で、今年の1月には、岸本区長が学校の移転改築を明言するユーチューブ動画が大々的に発表されました。 そこで伺います。動画掲載を事前に告知した上で動画を公表するに至った経緯と、その中で移転改築を発表した際の区長の思いはどのようなものであったのか、伺います。 当該発表を経て、この春からは、杉一小改築検討懇談会が4回実施されました。私も何度か傍聴させていただきましたが、その中で、改築基本計画策定に当たっては、杉一小固有の教育文化の視点や在校生、教職員といった現場の声も十分に反映してほしいという要望が出されていました。その後、区は、その要望に応えて、子供たちや学校教職員に対するアンケートを実施しました。そこにはどのような声があったのか、また、それらの声を今後の学校づくりにどのように生かしていくお考えか、伺います。 次に、改めていまだ完全には解消されていない住民の方たちの不安に寄り添い、これまでどういったことが問題視されてきたのか、改めて4つのポイントを押さえておきたいと思います。 第1に、杉並区を含む3者の土地は同じ価値で評価されているのかどうかという問題についてです。 区は、個人情報の関係で土地の価値を示す指数についての詳細を明示することはできないと説明してきました。しかし、そうしますと、3者による換地が公平に行われるという正当性について、区民は区側の言葉を信じる以外に確認するすべはないということになります。 そこで伺います。本当に3社の土地は同じ価値で換地されるのか、約57万人の杉並区民の土地、財産が毀損されることになるのではないかという疑念がいまだ残る中で、そうではないことを実証するためにも、土地の評価指数などの詳細を明らかに示すほうがクリアになると考えますが、いかがでしょうか。改めて区の見解を伺います。 第2に、新しい学校が建つことになる河北総合病院跡地における土壌汚染懸念についてです。 まず、歴史ある病院の跡地となれば、土壌汚染の可能性も否定できないことから、3者の協定では、土壌汚染が確認された場合は、当該病院の責任でもって問題のない状態で更地にして受け渡すことになっています。先日、病院の理事長さんとお話しする機会をいただき、土壌汚染調査に関しては特にしっかりやらなければならないとおっしゃっており、既に段取りを進めているところと伺っています。また、区もその取り決めどおりで問題ないとしてきました。しかしながら、本当に全て病院任せでよいのかという指摘も再三なされてきました。不安を払拭できない周辺住民の方や、未来の保護者の方たちの気持ちに寄り添えば、やはり子供たちが学ぶ学校となる場所の土壌の安全性については誰が見ても分かるように、より透明性の高い方法で実施する必要があるのではないでしょうか。これは、病院を信用するかどうかということではなく、安全性の担保を可視化する仕組みをいかにつくるかという課題です。 そこで改めて、土壌汚染調査については、当事者の病院だけでなく、第三者の目が介入する仕組みに変更しておけないものかと考えますが、区の見解を伺います。 第3に、自然災害時の新しい学校の機能についてです。 学校が移転される先の病院跡地となるエリアは、土地が低く、杉並区の水害ハザードマップ上では、その周辺が0.5メートル以上2.0メートル未満の浸水地域に指定されています。加えて、昔はその一帯にアシが生い茂る沼地であった非常に地盤の弱いところであることもまた明らかになっていますが、区は、現在の建築技術などでクリアできるものと説明してきました。例えば低地解消のために盛土をするとのことですが、仮に未曽有の水害で周辺が浸水して水浸しになった場合、避難所となる学校まで住民はたどり着けるのかという疑問や、盛土をした学校から雨水が周辺の住宅に流れ込むのではないかなどの疑問が投げかけられてきました。今もその地域に長く住んでいる方々や学校関係者などから不安の声が上がっています。 そこで伺います。 学校の盛土による周辺への雨水流出の悪影響、盛土した学校に避難できるか、軟弱地盤など、こうした地域の方たちの不安に寄り添い、場合によっては専門家も交えて、より丁寧に説明する場を設ける必要があると考えますが、そうした予定は今後あるのかどうかも含めて見解をお聞かせください。 加えて、新しく建つ杉並第一小学校は、震災時の救援所、水害時の避難所にも指定できる施設になるのかどうか、伺います。 第4に、杉並第一小学校の移転に伴う地域環境、学校教育環境の変化についてです。 例えば朝先生の取組など、地域の大人たちも学校に深く関わりながら教職員と一緒に子供たちの学びの環境づくりに貢献してきたことや、駅近だからこそ実践できた都心部での課外活動、例えば美術館鑑賞などがあります。隣接する住宅が少ないからこそ、思い切り音を出して練習に励むことができたジュニアバンドの練習といったことなどに代表される杉並第一小学校ならではの教育風土をしっかり受け継いでいくことができるかどうかという声があります。他方で、中杉通りから離れることで、子供たちの安全性を確保できるだけではなく、落ち着いた教育環境を得ることができるという建築やまちづくりの専門家たちの意見もまたあります。いずれにせよ、学校がせっかく新しくなっても、杉並第一小学校を取り巻く地域の誇りや文化を傷つけることがあっては本末転倒になりかねません。 改築検討懇談会でも、杉一小ならではの教育風土はしっかり受け継がれるのか、教育や子どもファーストの視点が抜けてはいないかなどの指摘がありました。そのようにならないためにも、基本設計のスケジュールが間近に迫る中ではありますが、杉一小と地域を愛する方たちの声を丁寧に聴き、教育委員会や設計者との十分な話合いを通して、希望あふれる新しい学校づくりを進めていただきたいと考えますが、どのように当事者の方々と連携しながら、それらの声を学校づくりに生かしていくおつもりか、伺います。 なお、今年10月には基本設計の事業者をプロポーザルで選定するとのことですが、入札ではなく、プロポーザル選定にした狙いと、どのような視点で選ぶのかについても決まっている範囲でお示しください。 そして、今後の開校までのスケジュールについても改めて伺います。 次に、今年度から新たに始まり、2回開催されましたあさがやまちづくりセッションに注目したいと思います。過去2回、私も傍聴の機会をいただきましたが、地元への誇りや愛着を感じさせる前向きで多様な意見が多く聞かれ、とてもいい雰囲気で参加者同士の話合いが進んでいるなという印象を受けました。 区は、あさがやまちづくりセッションをこれまで2回実施して、どのような手応えを感じているでしょうか。また、そこではどのような意見があったのでしょうか。さらに、それらの意見をどのように今後のまちづくりに反映していくのか、伺います。 また、あさがやまちづくりセッションでの議論は、都市計画道路周辺のまちづくりについて話し合う南阿佐谷地域の仮称デザイン会議での議論とどのようにうまく整合性を取っていくのでしょうか、伺います。 さらに、まちづくりセッションでは、杉一小学校跡地活用についても話し合われることになる予定と聞いていますが、まちづくりセッションは今後どのような形で、いつまで続けていく御予定でしょうか、伺います。 最後に、まちづくりとは、古いものを真新しいものに替えればそれでよいというものではないと考えます。地域で大切にされてきたものをこれからも大切にしながら、新しくすべきところは刷新していくことが肝要です。それは、このまちの多様性を尊重する文化を守るということにもつながるのではないでしょうか。どの駅に降り立っても代わり映えのしない、のっぺらぼうで個性のないまちづくりだけはしてほしくない、そんな地域の方々の声があることを申し添え、質問を終わります。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、こども食堂に関する一連の御質問にお答えします。 まず、こども食堂の役割、存在価値等について御質問がありました。 こども食堂は、地域の住民等が主体となり、無料または低料金で食事を提供し、集まったみんなで食事や交流を行う地域コミュニティーの場です。昨今では、家庭内の様々な事情から、家族で一緒に御飯を食べることができない、いわゆる孤食の子供などが増えており、こうした子供などのために、地域とつながることのできる安心できる居場所を提供しようという思いなどから、こども食堂は増加しています。 区におきましては、こども食堂は地域のつながりを高める居場所であり、地域共生社会の実現に向けて大きな役割を果たすことが期待される取組であると認識しております。 次に、こども食堂の現状と課題、区の関与、支援の在り方、窓口についての御質問にお答えします。 こども食堂は、本年9月現在、杉並子ども食堂ネットワークに45の団体が加入しており、それぞれ事情は異なるものの、安定的な食材や運営資金の確保が主な課題であると認識しています。また、子供の意見聴取の取組における、こども食堂がもっと身近な場所にあって、誰もが利用できるようになるといいなどの意見から、こども食堂が多様な子供の居場所の一翼を担っていることが改めて確認できました。 これまでこども食堂に対しては、社会福祉協議会が支援を行ってきましたが、こうした課題や子供の居場所としての役割等を踏まえますと、こども食堂に対して区が直接支援していくことが重要と考え、子どもの居場所づくり基本方針素案の中にその旨を盛り込み、支援に向けて検討を始めたところでございます。 なお、区の担当窓口につきましては、引き続き、子ども家庭部管理課と杉並福祉事務所生活自立支援担当が対応してまいります。 私からの最後に、こども食堂に生活相談のプラットフォームを構築すべきとの御質問にお答えいたします。 これまでも区では、こども食堂の運営団体に対し、子ども家庭支援センターや社会福祉協議会から子供の安全な生活を守るために必要な情報提供を行ってきたほか、こども食堂から区へ気になる利用者の様子に関する相談があった場合、子ども家庭支援センターで相談を受け、関係する部署と共に適切な支援につなげてまいりました。 議員御提案のこども食堂における出張相談などの生活相談プラットフォームの構築については、個人情報の取扱いや相談場所の確保等に課題があるほか、利用者と信頼関係があるこども食堂の運営者から必要な支援等につなぐほうが有効と考えていることから、まずは区の担当窓口で一旦御相談を受け、適切な相談部署や支援先につなげ、対応してまいりたいと考えております。 私からは以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、まず、阿佐ヶ谷駅北東地区の動画配信に関する御質問にお答えします。 区では、昨年8月と10月に振り返る会を開催し、その後も地域の各種団体との複数回にわたる意見交換に加え、12月には広く区民に開かれた形でオープンハウスを3回行うなど、一旦立ち止まって、できる限りの情報開示に努めるとともに、意見交換を重ねてまいりました。 このようなプロセスを経て、1月中の決定を控えていた令和6年度当初予算案、総合計画・実行計画等への反映や、小学校の改築時期の遅れも考慮し、1月22日というタイミングで区の考えを広く区民に周知する目的で、事前に告知した上で動画でメッセージを公表いたしました。その中で、区長より、この間いただいた多様な意見に加え、教育長との意見交換も踏まえ、現計画を見直し、小学校を現地改築とする計画に改めることは難しいとの考えに至ったこと、また、これまでの話合いに無駄なものはなく、表明された懸念や意見は、今後の学校づくりとまちづくりの重要な糧となることなどを述べているとおりです。 次に、あさがやまちづくりセッションに関するお尋ねですが、これまで6月9日に杉一小の改築をテーマに、また7月28日にはテーマ自由型で計2回開催し、それぞれ24名と21名の区民の方々に参加いただきました。どちらの回でも活発な意見交換が行われ、開催後のアンケートにおいてもおおむね好評をいただいており、区としても今後のセッションの展開に期待しているところです。 次に、セッションの中でいただいた意見の内容ですが、杉一小改築をテーマにした第1回では、新しい学校に期待することとして、子供たちや教職員の心安らげる場所の整備や防災性の確保、木のぬくもりを実感できる造りなどの様々な意見があり、テーマ自由型として開催した第2回では、防災性の向上や人と共存する自転車交通、産業やにぎわい活性化など、区政全般にわたるような意見がありました。 第1回でいただいた意見については、杉一小の改築検討懇談会でも紹介し、それらを踏まえて改築方針などを議論しており、例えば自然災害に備えた堅牢で安全な場を確保し、防災拠点としての機能が十分に発揮される施設とする、自他を尊重し、温かく人間性豊かで多様な体験を子供たちに提供できる教育環境を整備するといった、改築基本方針の目標に反映されています。また、第2回でいただいた意見については、それらを参考としながら、今後のテーマ自由型の回の内容を決めてまいる予定です。 次に、あさがやまちづくりセッションと仮称デザイン会議の議論との整合性についてですが、前者は阿佐谷地域全体のまちづくり、後者は都市計画道路周辺のまちづくりについて考えることを目的としており、議論の主たる対象となる地域や開催の経緯が異なります。一方、まちとしては当然つながりがありますので、両会議それぞれで出された意見や議論の状況等については、今後のそれぞれの進行の中で適宜情報を共有しながら取り組んでまいります。 私からの最後に、あさがやまちづくりセッションの今後の予定ですが、セッションニュース第1号にも記載のとおり、おおむね2年程度、令和7年度末までの開催を予定しています。区が話し合うテーマを指定するテーマ指定型と、テーマ自体をセッションでの意見を基に決めるテーマ自由型について、その都度参加者を募集して開催する予定です。区では、将来的にはあさがやまちづくりセッションの進捗や、セッションの中でいただいた御意見を踏まえ、阿佐ヶ谷駅等周辺まちづくり方針の改定等の議論につながっていくよう取り組んでまいりたいと考えています。 私からは以上です。

事業調整担当部長。 〔事業調整担当部長(福原善之)登壇〕
私からは、阿佐谷のまちづくりに関する御質問のうち、所管事項についてお答えいたします。 まず、土地の評価指数等の公開に関するお尋ねですが、仮換地時における土地評価の公平性と客観性の確保については、区民の方から御心配の声をいただいていることは承知しておりますが、これらの情報は、当該宅地の評価に直接関わる情報であり、権利者の財産、財務状況、信用等に関わるものであることから、杉並区以外の法人、個人が所有する土地に関する情報については非公開としております。 次に、土壌汚染調査についてのお尋ねですが、この調査は、環境省の指定調査機関が第三者の立場として行うことから、公正、確実に行われるものと認識しております。なお、調査結果につきましては、病院運営法人が東京都に対し、届出、報告を行うとともに、その内容は、区民の皆様に公表すると伺ってございます。 私からは以上です。

学校整備・支援担当部長。 〔学校整備・支援担当部長(高山 靖)登壇〕
私からは、まず、児童及び教職員からの意見に関する御質問にお答えします。 杉一小の改築の検討に当たっては、1年生から6年生までの在校する全児童を対象に、口頭での聞き取りやタブレット端末により、楽しい学校づくりを主題として、自分が学校をつくるとしたらどんな学校にするかなどについてアンケートを行いました。その結果、施設に関連して最も多かった意見は、校庭を広くしてほしい、遊具を充実してほしい、サッカーができるようなグラウンドが欲しいといった校庭に関するものでした。また、併せて教職員にもアンケートを実施したところ、校庭や体育館を広くすることや、倉庫等収納スペースの拡充、バリアフリー化などの要望をいただきました。 これらのアンケート結果は、改築検討懇談会でも共有した上で、改築により目指す学校像などを定めた改築基本方針への反映を行ったところでございます。今後は、設計を進めていく中で、改築基本方針の具体化に向けて取り組んでまいります。 次に、学校における雨水流出等に関する御質問にお答えいたします。 学校の改築に当たっては、雨水を一時的にためる貯留槽を地下に設置することにより、校庭や校舎に降った雨を周辺の住宅地や下水に直接流出させないよう対策を行ってまいります。また、地盤についても、専門家である設計事業者において、地盤調査の結果等に基づいた適切な基礎構造等の設計を進めてまいります。 これらの対策については、設計事業者も参加して今後開催する地域への説明会や、改築ニュースの配布など、様々な機会を通じて、これまで以上に分かりやすい説明に努めてまいります。 次に、震災時や水害時の避難所に関する御質問にお答えします。 杉一小の改築に当たっては、改築検討懇談会での議論を踏まえて定めた改築基本方針の中で、自然災害に備えた堅牢で安全な場を確保し、防災拠点としての機能が十分に発揮される施設とすることを、8つの目標の1つとして掲げています。あわせて、発災時の避難や震災救援所としての整備、浸水被害の抑止などについても、当該目標に関する具体的な取組として定めたところです。 今後の設計を通じて、これらの取組の具体化を図り、震災時の救援所としての機能も果たしてまいります。なお、水害時の避難所の指定については、地域の状況を見極めつつ、検討してまいります。 次に、学校関係者との今後のコミュニケーションに関する御質問にお答えします。 改築検討懇談会では、杉一小で特に盛んなジュニアバンド等の活動が、移転後もしっかりと継続できるような学校づくりを求める御意見や、学校の地域開放に当たっても、あくまで学校は第一に子供たちの教育の場であるべきであり、セキュリティーの確保はしっかりと行ってほしいといった御意見をいただきました。これらの意見は、目指す学校像を定めた改築基本指針の中にも反映したところです。今後、設計事業者を選定し、具体的な設計を進めていく中においても、基本設計を行う来年夏頃まで、引き続き改築検討懇談会を開催するとともに、まちづくりセッションなど地域の方々から意見をいただく場を設けることで、学校関係者をはじめ、様々な関係者とコミュニケーションを図り、よりよい学校づくりに取り組んでまいります。 最後に、設計事業者の選定に関する御質問にお答えします。 杉一小については、これまでいただいた多様な意見を踏まえて策定した改築基本方針をしっかりと具体化するとともに、工期を遵守し、設計を着実に進めていく必要があることなどから、高度な技術力と豊富な経験を有する設計者をプロポーザル方式で選定することとしたものです。選定に当たっては、改築基本方針の具体化に当たってのアイデアや、工期の短縮、コストの縮減などに係る提案のほか、本件への取組姿勢や、これまでの設計実績などを評価し、適切な事業者を選定してまいります。今後のスケジュールは、令和9年1月の新校舎の着工、令和11年4月の新校舎開校を予定しています。 私から以上となります。

22番安田マリ議員。 〔22番(安田マリ議員)登壇〕

御答弁いただきありがとうございました。私のほうからは、まず、こども食堂について1つ再質問をさせていただきます。 仮称杉並区子どもの居場所づくり基本方針の素案の中に、区からのこども食堂に対する直接の支援、こちらも盛り込んでいるという御答弁をいただきましたが、もう少し詳しくどのような具体的な支援を想定しているのかということについて、もし何かあればお聞かせいただきたいと思います。 また、阿佐谷まちづくりに関しましては、こちらは質問は特にございませんが、工期の遵守、コスト削減ということを伺いましたが、そういった経済的な文脈以上に、子供たちの学ぶ権利、そして、命、暮らしを守る、そういった人権という視点、こちらの文脈が優先されるべきではないか、そのことを御意見として申し述べて、最後の質問とさせていただきます。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、こども食堂に関する再質問にお答えさせていただきます。 こども食堂に関する支援についての内容というお話がございましたが、詳細につきましては、今定例会で行われる保健福祉委員会の中で御説明させていただこうと考えておりますが、先ほど御答弁させていただきましたとおり、こども食堂、これは様々な事情を抱えつつも状況も異なる中で、食材や運営資金についての課題、こういったものを持っているということ、あとは居場所づくり基本方針におきましての子供の意見聴取の中で、意見をいただいた中で、やはり子供の居場所の一翼になっている、こういったことを新たに確認できたところでございます。こういったことを踏まえた中で、今回つくっている基本方針の素案の中におきましては、やはり多様な居場所の一つとしてこども食堂についてもしっかりと認識していくべきであろうという考え方の下、区におけるこども食堂に対する支援の検討をしていく、こういった内容を盛り込ませていただいたところでございます。 私からは以上です。

以上で安田マリ議員の一般質問を終わります。 12番奥田雅子議員。 〔12番(奥田雅子議員)登壇〕

区議会生活者ネットワークの奥田雅子です。通告に基づき、高齢者の在宅生活を支える取組について質問します。 今年度から杉並区高齢者施策推進計画とともに、そこに包含される第9期介護保険事業計画がスタートしました。杉並区の高齢化率は21%前後を推移していますが、65歳以上の高齢者人口は今後年々増えると推計されています。高齢者施策推進計画によれば、2023年1月1日現在、65歳以上高齢者12万191人のうち、高齢者単身世帯は4万3,444人で、高齢者人口の36.1%、高齢夫婦のみ世帯も2万1,061世帯で35%となっています。また、2040年には、単身世帯で約5万9,000人、高齢夫婦のみ世帯は約5万7,000人に増加すると見込まれています。そして、その約7割の人が在宅生活を送っており、今後住み慣れた自宅で高齢者の暮らしをどのように支えていくのかが最大の課題だと感じています。 そんな中、今年度からの介護報酬改定では、全体では1.59%プラスになったものの、殊訪問介護の基本報酬はマイナス2.0から2.3%となり、衝撃が走りました。訪問介護事業所が黒字だからという理由で、十分な処遇改善加算をつけたから実質アップだと厚労省は説明しました。しかし、処遇改善加算は文字どおり、職員の給料アップに対して使うためのお金であり、事業所に直接プラスにはなりません。事業所の経常経費や経営を支えるのは基本報酬であるはずです。しかもたとえ処遇改善加算をしっかり得たとしても、アップにはならないという試算も出ています。訪問介護で黒字になっている多くは、サービス付高齢者住宅などに併設する訪問介護事業所で、同一建物の中をぐるぐる回れば、効率的で1日に多く回れるという利点があります。 一方で、地域の中を自転車で10分、20分と時間をかけて1軒1軒回る事業所は、往復の移動時間は事業所負担になるなど、全く事情は違ってきます。それと同じ枠組みで設定すること自体に無理があると感じています。コロナ禍で介護の現場は疲弊し切ったところに追い打ちをかけるような報酬改定は直ちに撤回すべきだと考えます。でなければ、地域に根差し、コロナ禍で不安や恐怖を覚えながらも介護を必要としている高齢者のもとに通い続けた比較的小規模な地域の事業所が倒産、撤退を余儀なくされているのではないかととても心配です。 国は事業所の大規模化を狙っているようですが、ケア労働は効率ではかってはいけない分野だと思います。ただでさえ、介護従事者の不足が2040年には57万人、東京でいえば約7万6,000人不足すると厚労省は推計しているにもかかわらず、この改悪はどう考えても納得のいくものではありません。介護従事者が不足すれば、再び家族介護へと回帰していくことは必至で、この間取り組んできたケアラー支援の観点からも看過できない問題です。この危機的状況において、今後増え続ける高齢者が住み慣れた自宅で生活を成り立たせていくためにはどのようなサポートが必要かといった観点から質問していきます。 まず、この報酬改定について、区はどのような認識を持っているのか、伺います。 昨年の第4回定例会の一般質問でも、高齢者施策推進計画について取り上げ、その中では、訪問介護事業所の閉鎖、倒産は新規開設の数を上回っていました。2023年度の閉鎖、倒産数と開設数、2024年度8月までの状況について伺います。 杉並区では必要なヘルパー数を何人と想定しているのか、その数字に見合った体制が図られているのか、確認します。 現在、訪問介護事業に特化した調査を事業所に御協力いただいて実施しています。戻ってきた回答では、どこも人員不足が課題として挙げられ、依頼を断っている実情がうかがえ、経営的にも厳しい状況が見られました。ケアをやりがいのある仕事として選んでも、賃金が低いために少しでもよい条件の事業所に移り変わる現象も起きており、ホームヘルパーの仕事は継続しても、1つの事業所にいるのは5年未満が44.1%と半数近いという数字もあります。事業所側から見れば、雇用の不安定化、厳しい経営状況につながっていることが推察されます。区では、今後、在宅ケアを持続可能なものにしていくためには、訪問介護現場の状況を把握しなければ適正な施策を展開していけないと思います。区内140以上ある訪問介護事業所の実態把握が必要だと考えますが、悉皆調査は行っているのか、確認します。 居宅介護支援事業所についても1点伺います。利用者の状況を把握し、その人に合ったプランを作成するのは主にケアマネジャーの仕事ですが、さきも触れたように、訪問介護事業所から断られるケースも増え、そのために代替事業所探しなど負担が増えているのではないかと推察しています。居宅介護支援事業所の閉鎖が増えており、ケアマネ不足により、ケアマネを複数から選べないといった問題も生じているとの声も聴こえますが、区はその実態をどのように把握していますか、お聞きします。 次に、介護予防・日常生活支援総合事業――以下、総合事業と言います――について、特に訪問事業について伺います。 総合事業は、2015年の介護保険法改正を受けて、2017年より杉並区としてのサービスが開始しました。この総合事業については、各自治体の裁量や工夫がされていると思いますが、杉並区としてこの総合事業をどのような考えで進めているのか、伺います。 介護予防・生活支援サービス事業の中で、介護予防訪問事業と自立支援訪問事業があり、利用実績も大分開きがありますが、この2つの事業の違いや特徴について伺います。 この間、この総合事業を行ってきてどのような効果が得られたのか、この事業の成果と課題について伺います。 総合事業に限らず、介護全般で言えることだと思いますが、生活援助を丁寧に行うことは、その人のQOLを維持し、できるだけ機能低下を遅らせるという点でも、とても重要なサービスだと考えています。しかし、働く側からすると、生活援助は、掃除、洗濯、買物、調理などハードワークであり、その利用者の状態の小さな変化にも対応していくなどのスキルも必要とされますが、報酬は身体介護よりずっと低く設定されています。大手の事業所は、生活援助はやらないところが多く、その分小規模にしわ寄せが来ているという話も聞きます。このような実情に対する区の認識を伺います。 私は、地域の中でちょっとした困り事をお手伝いするお互いさまの助け合いの活動に参加していますが、介護保険のサービスだけでは、そのお年寄りの暮らしが成り立っていないケースを多く見ています。介護保険制度が在宅支援を保障するものになっていないのです。私たちのように、介護保険では使えない隙間のサポートがなかったら、このお年寄りたちはどうされているのだろうと思います。特に高齢夫婦のみ世帯や一人暮らしの人は、80歳を超えたあたりから日常的な暮らしのサポートが必要になります。認知症を発症していればなおのこと、放っておけない人が地域の中にはたくさん存在しているということを認識する必要があります。 要介護認定率も80歳を超えるこの時期を境に一気に増えていくこと、その数値が前年よりも増えていることが、今年度版のすぎなみの介護保険からも分かります。経済的に余裕のある世帯であれば、自費のサービスと組み合わせて生活を成り立たせることはできるかもしれません。しかし、そうでなければ、独りの人の暮らしを支えることが容易ではないということを実感しています。 私たちのもとにはケア24から紹介されて相談が来るケースが多く、専門的な資格がなくてもできるサポートであれば、ほとんど断ることなく、それも早いときは30分後には依頼主に到着するなど、ケア24や利用者から頼りにされる存在となっています。しかし、いずれ限界は来ると考えており、私たちのようなボランタリーベースの取組が地域の中に幾つもあるのがよいのか、それとも別の仕組みが必要なのか、住民を巻き込んだ議論をすることがそろそろ必要ではないかと考えています。 地域の中に気軽に立ち寄れて、ちょっと困っているんだけれども、どうしたらいいといったようなやり取りができる居場所の存在は重要です。地域の人と歌を歌ったり、おしゃべりしたり、会食したりするなどのサロン活動は、孤立を防ぎ、お互いに気にし合う関係を身近につくる場でもあります。また、外出できない人には簡単なお手伝いをしに出向くなど、その人の暮らしの支えの一助になっている取組に対して、区はどのように認識していますか、見解を伺います。 区では、生活支援体制整備事業の実施ということで、第1層・第2層協議体が連携して、住民主体の生活支援サービスや、通いの場などの支え合いによる活動の開発、担い手の養成、多様な活動主体間の交流等を進めるとありますが、この認識は地域の現場で理解され、共有されているのでしょうか。支え合い活動の開発や担い手の養成を実際に達成できている第2層協議体はあるのでしょうか、伺います。 また、地域住民による身の回りのお手伝いなどの生活を支援するサービスを行っている団体について、区はその活動内容を把握しているかどうか、伺います。 生活支援体制整備事業の中で、地域での支え合いの活動をしている団体やグループと、具体的な仕組みづくりについて意見交換する場も必要だと考えますが、区の見解を伺います。 次に、認知症支援策について伺います。 超高齢社会は認知症社会と言っても過言ではありません。要介護者の要因は、認知症が第1位に上がり、介護保険利用者全体の約8割は何らかの認知症があるそうです。しかし、認知症の人にとって一番見守りが必要な初期、中期にふさわしいサービスがないという問題があります。介護保険の要介護認定は、身体介護重視で認知症に対応できていないという指摘を昨年の一般質問でもさせていただき、高齢者担当部長からの答弁は、超高齢社会に向けては国を挙げて様々論点を整理の上、今後の各種制度等の在り方を議論、検討していくべきものと考えている、その意味で、認知症基本法の施行が大きな契機になることを期待しているところ、区としても新たに策定する高齢者施策推進計画に基づく取組を着実に推進していくことが重要だと考えているとのことでした。 認知症基本法ができたことで認知症に対する社会の意識がこれまでのネガティブからポジティブに変わっていくことは歓迎するものです。しかし、高齢者施策推進計画に内包された認知症施策推進計画からは、いま一つ具体的な認知症本人への支援の在り方が見えてこないと感じています。特に新たな取組はないように見受けられ、これまでの実績を見ても対応し切れているとは言い難い状態だと感じています。 今回、認知症介護研究・研修東京センターの助言により、認知症高齢者数の推計値が示されましたが、あくまで推計であり、具体的にどのように認知症の人とつながれるのか、医療機関との連携や介護事業所、ケア24、商店などとの連携が重要だと思います。区は、認知症やその疑いがある家族を支えている世帯についてどのようなことを契機に把握するのか、伺います。 10月5日に区主催の「オレンジ・ランプ」の上映会があります。若年性認知症の方の実話に基づく映画で、この間、別の住民団体が2回、区内で上映会を行い、いずれも大きな反響がありました。私も参加しましたが、認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子さんが監修されており、上映会後に永田さんからコメントもいただきました。映画の中に登場するヘルプカードについては、多くの観客が関心を示し、どこへ行けばヘルプカードをもらえるのかと何人もの人から聞かれたと主催者から聞きました。 助けてと口で言えなくても、カードを示すことで伝えられる、認知症の人はさりげなく自らカミングアウトできる、そんなヘルプカードを自分の地域でも広げたいという要望が出ていると聞いています。例えばなみすけ入りの区独自のヘルプカードを作成して、認知症の人にとどまらず、外出を促すツールとしてキャンペーンするなど、普及してはいかがかと考えます。95%の人は助けを求められれば助ける。ところが、それに反して5%の人しか助けを求めない、求めることができないと聞いたことがあります。助けてと口に出して言うのはとても勇気が要ることで、このギャップを埋めるツールがヘルプカードです。誰もが助け、助けられる優しいまち杉並にしていきたいと思います。 このたびの区の認知症理解の普及啓発月間のチラシのテーマは、「『わたしは認知症です』とあんしんして言えるすぎなみに」となっています。同感です。ヘルプカード普及について、区の見解を伺います。 厚労省も推進しているピアサポーターによる本人支援について調べる中、公益社団法人認知症の人と家族の会による、2024年3月認知症診断直後からの本人やその家族へのピアサポート活動についての実態調査事業報告書を目にする機会がありました。この場合のピアサポートとは、認知症になった本人が他の認知症の人の話を聞き、お互いの体験を共有することで支え合う取組です。認知症と診断されてから実際の支援につながるまで、支援のない診断後の期間の平均が約1年1か月というデータがあるそうですが、この時間を日本認知症本人ワーキンググループ代表の藤田和子さんは、空白の時間と表現しました。素早くピアサポートの場である集いの場につながることは、同じ立場の人や支援者などに出会い、認知症と向き合う前向きな気持ちになれるとの声も報告書にはつづられています。それには様々なピアサポート活動を地域の中につくること、医療機関などが診断と同時にピアサポート活動情報を本人に提供し、さらには、情報提供だけでなく、一緒にそこに同行してくれるサポーターの存在も肝になるということで、ピアサポーター養成講座も必要です。 杉並区でいえば、チームオレンジがそういう場としてさらにブラッシュアップしていけたらよいのではないかと思いますが、改めてピアサポートという視点からの取組を確認していくことも必要ではないかと考えていますが、いかがか、見解を伺います。 認知症介護研究・研修東京センターと協定を結んでいる杉並区だからこそ、このピアサポート活動などの事例を参考にしつつ、国の議論に先んじて地域資源をネットワークし、認知症の方一人一人の顔の見える支援体制を構築してほしいと考えますが、区の見解を伺います。 独居でも、認知症になっても、住み慣れた自宅で最期まで暮らすことができることを当たり前の社会にしたいとの思いは、多くの人が抱いていることだと思いますし、私もその一人です。しかし、今の超高齢社会に制度が追いついておらず、このままでは特に低所得の高齢者のみ世帯や1人世帯の人たちを置き去りにしてしまうのではないかと危惧しています。区が掲げている保健福祉分野全体を貫く5つの基本理念、人間性の尊重、自立の促進、予防の重視、支え合いの醸成、孤立の防止を絵に描いた餅にしないために、区や事業者、介護・医療機関、区民が一緒に取り組んでいかなくてはならない課題だと考えています。最後に、この介護の危機をどう乗り越えていくのか、区の考えを伺って、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、高齢者の在宅生活を支える取組に関する一連の御質問にお答えします。 初めに、今年度からの介護報酬改定についてですが、御指摘の訪問介護については、国の直近の調査結果で約4割の事業所が赤字となっているということなどを踏まえ、今後とも国において、介護保険制度の安定的で円滑な運営と持続可能性を確保する観点から、必要な改善、見直しを図っていくべきものと認識してございます。 次に、区内訪問介護事業所の廃止、新設の数でございますが、2023年度は廃止が8所、新設が15所で、2024年度は8月末までで、廃止及び新設がそれぞれ2所となっております。 次に、区内で必要なヘルパーの想定人数は推計しておりませんが、区が指定する事業所につきましては、新規の指定及び更新時に必要な人員体制が確保されていることを確認しているところでございます。 次に、区内訪問介護事業所の実態調査につきましては、区では、3年ごとに介護保険事業計画策定の基礎資料を得るための各種調査を行っており、次回の令和7年度に予定する調査におきましても、これまでと同様に悉皆調査を実施してまいる考えです。 次に、居宅介護支援事業所につきましては、令和6年4月現在121所で、合計354人のケアマネジャーが勤務している状況です。これは5年前の令和2年4月と比較して、事業所数は32所減っているものの、ケアマネジャーの人数は6人の減となっております。いずれにしても、総体的にケアマネジャーが不足していることの課題認識を持っておりますので、引き続き、人材の確保、育成に向けた区の取組を鋭意進めてまいりたいと考えております。 次に、総合事業についてのお尋ねがありました。 当区の総合事業は、この間、介護予防訪問・通所事業や、短期集中予防サービスを中心に実施しており、直近の3年間においても、短期集中サービス利用者の約半数が介護保険サービスを利用せずに生活できるようになったという実績があることなどから、一定の効果が得られていると受け止めております。 また、介護予防訪問事業と自立支援訪問事業の違いや特徴といたしましては、どちらも対象は要支援1、2の方ですが、移動能力や認知機能が低下した方の家事をヘルパーと共に行う介護予防訪問事業に対しまして、移動能力の低下に伴い家事を代行する自立支援訪問事業の場合は、いっときお助けサービス、あるいは「ほっと一息、介護者ヘルプ」などの介護保険法定外サービスを利用するケースも多いため、実績が低くなっているものと考えております。 こうした総合事業につきましては、現在、高齢者部門と保健所部門で役割を分担して行っておりますが、さらなる高齢化が進む中で、介護予防と日常生活支援をより効果的に実施することがますます重要になると考えております。そのため、現在、各関係部門が連携して、事業の検証と課題の洗い出し、今後の方向性やそのための組織体制の在り方などの検討に着手したところでございます。 次に、生活援助サービスについて、大手の事業所は引き受けないところが多いため、小規模事業所にそのしわ寄せが及んでいるのではないかとのお尋ねがありました。 現在までに区にそうした声は寄せられておりませんけれども、今後、集団指導の場などで改めてその実情を確認してまいりたいと存じます。なお、これらの介護報酬につきましては、さきに御答弁したとおり、国において適時適切に必要な改善、見直しを図っていくべきものと考えてございます。 次に、生活支援体制整備事業の第2層協議体についてのお尋ねですが、現在、各協議体の実情に応じて、お手伝いサービスやカフェ・サロン活動のほか、学生やマンション住民との交流を通したつながりづくりに取り組んだり、地域の事業所や団体との情報交換会を開催したり、様々な活動が行われております。こうした実績から、御質問の理解、共有は一定程度図られているものと存じますが、全体の活動としては、いまだ道半ばというふうに考えておりますので、御指摘の支え合い活動をしている団体やグループとの意見交換を行うことも含め、関係者と話し合う機会を設けてまいりたいと考えます。 次に、認知症本人やその疑いがある家族がいる世帯を把握するきっかけにつきましては、近隣住民や医療機関などから、ケア24、または区に対し、認知症が疑われる方がいるなどの情報提供がされるケース、こういったことが多いわけですが、このほか、安心おたっしゃ訪問を通して把握することもございます。こうした情報は適宜、ケア24と区で共有するとともに、この情報を基に本人や家族にアプローチをして、詳細な状況把握を行い、必要な支援を図っているというところであります。 次に、ヘルプカードにつきましては、令和5年度からケア24高井戸及びケア24善福寺におきまして、試験的にカードの配布、活用を行っており、昨年11月には、認知症介護研究・研修東京センターと連携して、全てのケア24職員の理解を深める観点から、新しい認知症観と希望をかなえるヘルプカードの活用に関する説明会、こういったことを開催いたしました。なお、今後はケア24と共に、これまでの取組の振り返りと、これからの取組の方向性などを意見交換していくこととしてございます。 次に、認知症とその家族に対するピアサポートにつきましては、厚生労働省の認知症家族教室、認知症家族ピアサポート運営の手引きにおきましても、御指摘のチームオレンジは、認知症サポーターのステップアップや、認知症の方の支援ニーズに認知症サポーターをつなげる仕組みを構築しているため、今後、チームオレンジの取組が進んでいけば、ピアサポート活動においても認知症サポーターの有効活用が期待できると、このようにしているところでありますので、認知症介護研究・研修東京センターの専門的な助言を得ながら、チームオレンジの関係者と共に、今後の取組を考えてまいりたいと存じます。 私からの最後に、超高齢社会の進展に向け、区、事業者、介護・医療機関及び区民が一体となった取組を進めるべきとの趣旨のお尋ねがありました。 議員の基本的な問題意識は、区としても同様に受け止めております。そのため、令和7年度に実施を予定している高齢者実態調査におきまして、独居高齢者をはじめ、高齢者の生活や介護に係るより的確な実態把握に努め、その結果を今後の取組に反映させていかなければならないと考えております。また、地域包括ケアシステムの推進強化や、認知症施策を官民一体的に進めるための仕組みづくりも大きな課題と認識しておりますので、様々な知見を参考に、鋭意取り組んでまいりたいと、このように考えております。 以上です。

ただいま答弁漏れの申出がありましたので、これを許可します。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
緊張して大変失礼いたしました。答弁漏れの部分を改めて申し上げます。 地域の中で困り事などをやり取りしたり、支え合ったりすることができる取組についてのお尋ねですが、共生社会の実現を目指す当区として、そうした地域の自主的な活動が広がることは大変重要と考えております。現在、区内では、高井戸地域のちょこっと支え合い、あるいは成田地域の小さなサポートサービスなどの活動が行われておりまして、家庭内での軽作業や買物などの代行、通院、散歩への同行など、高齢者に対する支援を中心に、地域住民によるサポート活動が行われていると承知しております。これらの自主的な取組がしっかりと根づき、地域全体の生活支援サービスのネットワークに育つよう、当区の公民連携プラットフォームによる支援にも取り組んでいるところでございます。 大変失礼しました。

12番奥田雅子議員。 〔12番(奥田雅子議員)登壇〕

答弁漏れに気がついていただいてありがとうございました。2点ほど再質問いたします。 訪問介護事業所の閉鎖、それほど発生していない、むしろ増えているというような御答弁でした。実態調査は、第10期介護保険事業計画に向けて来年度に悉皆調査を行うということでしたけれども、この調査の内容というのはどういうものなのか、実態がつかめる内容になっているのでしょうか、その辺をまず確認したいのと、私はこの問題は緊急性も要するのではないかと、様々な勉強会や集会に参加して感じてきました。杉並は訪問介護事業所の新設が増えているから大丈夫なのかと考えてよいのでしょうか。 生活者ネットワークで、ほんの一部なんですが、今、訪問介護事業所調査をさせていただいていまして、どこも厳しい状況があって、ヘルパーの高齢化も相まって、今後、事業所の閉鎖は増えていくのではないかと危惧しています。そうなってからでは遅いので、現場の丁寧な実態把握と、必要な支援策を考えておくことが必要だと思います。介護保険法の第2条には、「被保険者が要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない。」とされています。訪問介護事業所の状況について、区はどのように捉えているのか、改めて伺いたいと思います。 それともう一つは認知症のほうなんですが、認知症やその疑いがある家族を支えている世帯について、把握については、近隣住民とか医療機関などから相談、またおたっしゃ訪問などで把握しているということで、ケア24とも共有し、その状況を把握しているということでしたけれども、多分その事例の状況からも、いかに認知症の人やその家族を在宅で支えることの困難さは認識していると思います。全ての把握をするのは難しいのであれば、近隣住民や町会・自治会、医療機関などが気になる人がいた場合に、どこに相談したらよいのかを広く呼びかけることとか、地域での支えも必要だということを発信してほしいと思いますが、いかがでしょうか。 また、具体的にどこに相談すればよいのかも確認しておきたいと思います。 以上です。よろしくお願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
再度の御質問にお答えします。 1点目の訪問介護事業所の実態調査に関係した再度の御質問ですけれども、今、日常的にいろいろと連絡したり、そういうやり取り、それとあと連絡会、そういった場で状況の把握には努めているところなんですけれども、やはり議員から話があったとおり、悉皆の調査をやっぱり設問も含めてしっかり組み立てて実態を把握するということが何よりも重要だというふうに思っています。実態調査については、かねてより他の議員からも、よりいい調査内容にすべきだということで御指摘をいただいておりまして、それにつきましても、次回の調査に向けて、担当部内、チームをつくって検討しますというふうにお答えして、今それに着手しているところです。議員から御指摘の訪問介護事業所の実態調査も含めまして、よりよい調査内容にして、状況をきちんと捉まえて、それを踏まえた対応ということでつながっていけるようにしっかりやっていきたいと、このように考えます。 それと2点目の認知症の御本人、その疑いのある家族、その把握です。お話しいただいたように、認知症に対する新しい認知症観に基づくそういった理解を普及することと併せて、そういうことがしっかり根づいていくことこそが、そういった情報が的確に素早くキャッチできる、そこにつながるというふうに思っています。この間も「広報すぎなみ」で少しページを取って、そういった認知症に係るPRというか周知をしましたけれども、これから、先ほど議員もおっしゃっていただいたような「オレンジ・ランプ」の上映会、そういったことも含めて、認知症基本法に基づく普及啓発の様々な取組に力を入れていきたいというふうに考えています。そうした一つ一つの積み重ねをしっかりやって、議員が御指摘いただいたような、そういう社会、そういう住民との関係性、そういったものを築いていけるように取り組んでまいりたいと、こういうふうに思います。 以上です。

以上で奥田雅子議員の一般質問を終わります。 ここで午後1時まで休憩をいたします。 午前11時57分休憩 午後1時開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 13番そね文子議員。 〔13番(そね文子議員)登壇〕

区議会生活者ネットワークのそね文子です。通告に基づき、ジェンダー平等実現に向けた取組について一般質問します。 2024年世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数が、日本は146か国中118位と前年より少し改善したものの、相変わらずG7の中では最下位、東アジアの中でも中国や韓国よりも低くなっており、ジェンダー不平等が固定化しているという残念な状況です。 ジェンダー平等とは、ここであえて言うまでもなく、性別に関係なく全ての人々の平等な権利を認めることで、その中にはもちろん男性の権利も含まれています。しかし、現在の日本は、この順位が物語るとおり、ジェンダー不平等で性差別的な社会構造にあると言え、そのギャップを埋めるには、あらゆる分野にわたる取組と、それを担保する法的な仕組みが必要です。生活者ネットワークは、かねてよりこのジェンダー平等社会を実現するためのジェンダー主流化を主要政策に掲げてきました。 日本で男女格差をもたらしている源流は、男尊女卑の思想と、それに支えられた家制度の下で歴史的につくられた男らしさ、女らしさを押しつけるジェンダー規範とそれを反映した制度、政策が営々と続けられてきたことにあります。日本の政府は、社会福祉の担い手として、家族、特に女性を活用する日本型福祉社会を構想し、それを下支えする専業主婦の身分の安定化のために、国民年金においては、妻を第3号被保険者とする優遇政策や、所得税における配偶者控除を新設するなどの税制上の優遇措置を取ってきました。このような政策によって、女性は経済的自立を阻まれ、家庭で暴力にさらされても男性から逃れられない、そして男性もその弱みに付け込んで暴力を繰り返すという負のスパイラルをつくり出す悲劇も生んできました。 男は仕事、女は家庭という性別役割分業の意識は長年にわたって内在化され、現在に至るまで存在し続けています。これは人権の侵害であるということを教育の力によって学ぶことで、それを意識化し、変革していくことも必要です。このような共通認識に立ち、以下質問を進めたいと思います。 今述べたような社会にあって、ジェンダー平等を実現するためには、あらゆる政策、事業、組織運営の全てのプロセスにおいて、ジェンダーの視点に立った対応を行うジェンダー主流化の取組が求められています。今定例会で、仮称ジェンダー平等に関する審議会の設置が提案され、条例制定などを視野に審議がされることが示されました。これは、今述べたような認識に立って、区が本気でジェンダー平等社会の実現を決意したことだと大きな期待を持って受け止めましたが、まず初めに、区の認識と決意を伺います。 ジェンダー平等実現のためには、その認識を広く区民に広げるための拠点となる施設を持つことが必要です。現在の杉並区男女平等推進センターは、1997年荻窪の児童青少年センター(ゆう杉並)と同じ建物の中に設置されて27年になりますが、区民に認知されている割合は、2021年の男女共同参画に関する意識と生活実態調査報告書によれば21%で、多くの区民がその存在を認識していない状況です。杉並女性団体連絡会は、男女平等推進センターをジェンダー平等と多様性実現のための拠点施設として次のように要望しています。すなわち、団体育成、グループづくり、ネットワークづくり、地域団体への働きかけ、区民リーダー育成、世界の女性との交流と連帯、居場所づくりを行える出会いと交流の場となること、各種講座・セミナー・実習・研修・講演会などを行う学習の場、資料の収集と提供などを行う情報収集と発信の場、支援の場、相談の場、調査研究の場となることで、いずれも重要で必要な取組です。そのための拠点としては、現在の立地は便利な場所とは言えず、今後の施設再編の中でより駅に近く、人が集いやすい場所の確保を求めており、それは必須だと考えますが、区の見解を伺います。 今、少子高齢・低成長時代にあって、女性の貧困が社会課題となる中、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が2024年4月から施行されました。以下、女性支援新法と言います。それまでの女性支援が非行女性の保護更生という差別的な売春防止法を根拠に、DV被害者保護等の支援という形で行われていたことからの大きな転換と言えます。困難な問題を抱える女性の福祉の増進を図り、人権が尊重され、女性が安心して自立して暮らせる社会の実現に寄与するもので、基本理念には、「男女平等の実現に資する」と掲げられています。 私は、この夏、困難を抱える女性の支援のために、神戸でオープンした六甲ウィメンズハウスの視察に参加しました。長年DV被害女性と子供への支援に取り組んできた認定NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ――以下、ウィメンズネットとしますが、今年6月に開設した住まいですが、ここで、この開設に至るまでの活動について話を伺い、困難を抱える女性への支援として住まいを用意することがいかに重要か、改めて認識する機会となりました。また、先日は、世田谷・生活者ネットワークが主催した女性支援新法のよりよい運用を考える世田谷区民集会に参加し、城西国際大学福祉総合学部教授の堀千鶴子さんの講演と、一般社団法人Colaboの仁藤夢乃さん、DPI女性障害者ネットワークの村田恵子さん、移住者と連帯する全国ネットワーク事務局長の山岸素子さん、NPO法人レインボーコミュニティcoLLabo代表理事の鳩貝啓美さんなど、日頃から困難な状況にある女性の支援に取り組む団体の方々のお話を聞くことができ、女性支援新法の意義と自治体に託された役割について考える機会となりました。 杉並区で、女性支援新法が生かされ、困難な状況にある女性の支援が充実されることを願って、以下伺います。 まず初めに、法に掲げられた理念をどのように杉並区として取り入れ、生かしていこうとするかについて伺います。 この法は、売春防止法体制を脱却し、社会福祉に関する法律として位置づけられ、基本理念は、保護更生から人権尊重、人権擁護、自己決定の尊重へと変わり、困難な問題を抱える女性に対する支援、女性福祉の根拠法として女性福祉を確立するためのものです。また、関係機関及び民間団体との協働により、早期からの切れ目のない支援を行うこと、男女平等の実現を目指すことが示されました。これによって自治体の責任も明確化され、基本計画を策定することが努力義務とされましたが、杉並区では基本計画策定については今後どのように取り組んでいくのか、考えを伺います。 区でもこれまで福祉事務所に婦人相談員を置いて対応してきましたが、その名称は女性相談支援員に改められます。その人たちの専門性やスキルを担保するためには、正規職員とすることが求められていますが、どうなっているか、伺います。 相談員に求められるのは、何よりも専門性、相談者との関係性や継続性が大事になることから、配置や異動については配慮が必要と考えますが、どのような体制を取ろうとしているか、区の見解を伺います。 次に、支援調整会議についてです。 地方公共団体は、支援を適切かつ円滑に行うため、関係機関、民間団体、その他の関係者により構成される会議を組織するよう努め、会議では必要な情報交換、支援内容に関する協議を行うとされていますが、具体的にどのように行おうとしているのか、また、会議には当事者の意見が反映されることも必要だと考えますが、どのようになっているか、伺います。 視察に伺ったウィメンズネットは、設立当初、女性たちが集まって自分たちのいろいろなことを何でも安心して話せる場所をつくろうと、仲間で話し合い、女たちの家を開いたとのことです。そこで、電話相談を受けると、電話が鳴りやまなかった。私には帰る家がない、家ですごい暴力を受けているなど、6割が夫の暴力の相談だった。安心して相談するためには、安心して住める家がなければと考えたそうです。これを裏づけるデータとして、内閣府男女共同参画局が行った2023年度の男女間における暴力に関する調査結果でも27.5%の女性が夫からの暴力を経験し、そのうちの4割が何度も受けたという結果です。 六甲ウィメンズハウスに入居する女性は、自立の意思があるDV被害者とその子供、児童養護施設を出た直後の人、外国人、留学生、学生など様々な困難を抱えた人を対象としています。ハウスの中には、ロビー、キッズスペース、コミュニティーカフェなどのパブリックエリアがあり、居住者専用のエリアにも学習スペースが設けられていました。幼い子供を抱え、孤立していた母親たちは、キッズスペースで子供を見ながら、同じ境遇の人たちやスタッフと言葉を交わし、仲間を得て、本当に喜び、安心することで自分らしさを取り戻していくそうです。入居期限は、学生が4年、それ以外の人は3年で、次の住まいに移るステップハウスとなっています。 杉並区では、相談を受けた被害者の支援の際に、一時保護施設やステップハウスなどを運営する民間団体と連携協力することがあると思いますが、営利を目的としない施設運営は経済的にとても厳しい現状があります。区が有効な補助を行ってくださることを要望します。 一般社団法人Colaboでは、困難を考える若年女性の支援を行っています。家でDVや虐待があり、居場所がない子供たちが新宿歌舞伎町のトー横に集まり、特に若い女性たちが性的搾取、性被害に遭っています。場所的に近い杉並区からも通っている子がいてもおかしくありません。Colaboでは、新宿にバスを改装した居場所となるカフェを開き、そこで女性たちは無料で食事や飲み物を取ることができ、Wi-Fiを使い、スマホの充電をし、必要な物品やコスメ、コンドームなどの提供を受けています。夜のまちで女性に声をかけてくるのは、性搾取を目的とした者、買春者、宿や食事の提供と引換えに体の関係を求める大人などで、少女たちは危険に取り込まれています。 多くの少女がこれまで信用できる大人に出会ったことがなく、1日を生きるのに精いっぱいで自分の困り事に気づいていなかったり、諦め感が強かったり、自暴自棄になっていたり、自分が悪いと思っていたりして、相談や支援につながりにくい現状があります。このような少女たちに対し、Colaboの支援を受けたメンバーが声かけチームとしてアウトリーチを担い、少し前の自分たちと同じような状況にいる子たちに、Colaboにつながってほしい、下心のある大人についていかなくても力になってくれるところがあると知ってほしいと活動しているそうです。一緒に御飯を食べようと声をかけ、日常を共にすることでお互いを知り、関係性をつくるところから始める伴走支援は本当に必要な活動だと頭が下がる思いです。 杉並区でもこのような子供たちがいることを認識し、その支援として、イブニングステイ事業を今年度から始めたことと思いますが、改めてこの事業の目的と進捗状況を伺います。 女性支援新法には、教育、啓発について教育機関との連携も示されており、自己がかけがえのない個人であることについての意識の涵養がうたわれています。これまでも生活者ネットワークは、義務教育を終える前に全員がデートDVについて知ることが必要だと考え、中学校全校でのデートDVの講座を行うことを求めてきました。徐々に進んでいますが、もともとの目標が低過ぎると思います。取組を加速していただきたいと思いますが、教育委員会の考えを伺います。 また、私たちは、性に関する犯罪や搾取、人権侵害が多発する背景には、日本の性教育の貧困さがあると考えており、人権教育としての包括的性教育が不可欠であることをこれまで主張してきました。同じことを助産師の方たちも指摘しておられ、包括的性教育を推進するために、もっと自分たちを使ってほしいと提案されています。助産師などの専門人材を活用することをさらに進めてほしいと思いますが、見解を伺います。 ジェンダー平等については、全ての区民に理解を広げることが必要です。世田谷区の男女共同参画センターでは、ジェンダー平等実現のために僕たちにできることとして、男性向けの連続講座がスタートし、1回目は、アクティブバイスタンダーについてでした。行動する傍観者という直訳ですが、性暴力やハラスメントが起こりそうなとき、また起こっている場面に出くわしたときに、加害者の注意をそらしたり、痴漢の場合には駅員に通報したり、被害者に声をかけたりして、被害を防ぐ行動を取れる人を増やすものです。杉並区でもこのようなことを学ぶ機会をつくることに取り組んでいただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 ここで、DVの加害者更生プログラムについても一言述べたいと思います。海外では、DV被害女性が保護されると同時に、加害者が逮捕された後、更生プログラムを受けることが義務づけられています。このようなプログラムは、実は日本でも行われていますが、実践例が少ないのが現状です。DV被害を受けた女性のうち離婚するのは約1割で、それ以外の多くが子供のことを考えて、また経済不安など様々な理由から、そのまま配偶者のもとにとどまるという結果があります。加害者更生プログラムは必要不可欠なものだと考えますが、残念ながら日本では普及が進んでいません。内閣府男女共同参画局では、加害者プログラムを配偶者からの暴力防止に向けた重要な施策であり、被害者支援につながるとして推進を掲げ、都道府県などにも取り組むことを推奨しています。 東京都でも、今年度、加害者更生プログラムを行う団体への補助の公募を行い、4つの団体に補助を行ったことを確認しました。加害者更生プログラムを実施しているNPO法人女性・人権支援センターステップ代表の栗原加代美さんに話を伺ったところ、加害者は変われる。それは社会からDVをなくすことの有効な手段で、児童相談所、自治体の相談窓口の相談員など多くの人に知ってほしいとおっしゃっていました。ぜひ杉並区でも今後の取組に向けて学ぶことから始めていただくことを最後に要望いたします。 今回この質問に取り組んだことで、私自身に内在化したジェンダーや、女性として経験してきた不平等を改めて認識する機会となり、障害がある人、性的マイノリティー、外国籍の人など、困難を抱える人たちの課題も共有しながら、誰にとっても生きやすいジェンダー平等社会を目指すことの意義を再認識することとなりました。今後も継続してこのテーマに取り組んでいくことを申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、そね文子議員の仮称ジェンダー平等に関する審議会設置に対する区の認識と決意に関する御質問にお答えします。 杉並区では、男女共同参画社会を目指す杉並区行動計画を平成7年に策定、2年後の平成9年には杉並区男女共同参画都市宣言を発して、以降の約30年間、行動計画を改定しながら、男女共同参画社会の実現に向けた取組を着実に推進してまいりました。この間、社会全体としての男女共同参画のありようも大きく変化してきたと考えております。 2015年の国連サミットで採択されたSDGsのゴール5では、一人一人の人間が性別にかかわらず、平等に責任や権利や機会を分かち合い、あらゆる物事を一緒に決めていくことができるジェンダー平等の達成が目標に掲げられており、男性、女性、多様な性も含めて、男女共同参画の取組範囲は大きく広がってきております。 杉並区でも、昨年いわゆる性の多様性条例を制定し、パートナーシップ制度の運用を開始するなど、男女共同参画の取組範囲は男女という言葉を超えて広がっております。一方、今年実施した男女共同参画に関する意識と生活実態調査の調査結果においては、社会通念や慣習、しきたりの中で、女性と男性が平等になっていると答えた人が全体の約10%しかいないことなど、杉並区のジェンダー平等が実現しているとは言い難い実態がございます。折しもさきの定例会では、ジェンダー平等に関する新しい視点の考えを示す必要があるとの御意見もいただきました。 これらのことを踏まえ、今まさにさらなる推進に一歩踏み出す契機、機運が醸成されたと捉えて、区のこれまでの取組をさらに発展させ、ジェンダー平等が実現した社会の未来像を描き出すためにも、専門的な知見を持つ審議会を設置すべきという考えに至ったものです。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、所管事項についてお答えいたします。 初めに、男女平等推進センターの場所についての御質問にお答えいたします。 昨年度の男女平等推進センターの情報資料・交流コーナーの利用者数は約2,600名であり、地域団体との協働事業の成果が現れ、令和3年度との比較では1,064名増と大きく増加しています。こうしたことから、現在の場所でも工夫と努力により、利用者を増やすことはある程度可能かと考えております。一方、駅に近い、より利便性の高い場所にあるメリットも理解しておりますが、施設の移転等につきましては、区全体の計画の中で考えてまいります。 次に、いわゆるアクティブバイスタンダー(行動する傍観者)を学ぶ機会についての御質問にお答えいたします。 男女共同参画の分野では、性暴力やハラスメントの防止に関する様々な啓発講座を実施しており、一例ですが、今月23日に区役所で実施するハラスメント対策の講座の趣旨は、誰もが被害者にも加害者にも目撃者にもなり得るハラスメントへの理解促進です。アクティブバイスタンダーの趣旨も踏まえた内容となる予定です。重要なテーマの一つと考えておりますので、今後も啓発講座の中で取り上げてまいります。 私からは以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律についての一連の御質問にお答えいたします。 まず、法に掲げられた理念をどのように区として取り入れ、生かしていくのかというお尋ねにお答えいたします。 この法律が制定された背景といたしまして、生活困窮、性犯罪被害、孤独・孤立など女性の抱える課題が多様化、複雑化する中、女性支援の制度的根拠を女性の補導処分、保護更生を目的とする売春防止法に置くことに限界が生じたことがございます。新たな法の目的、基本理念には、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等が明確に打ち出されており、区もこの人権保障の理念に沿って当事者の意思をより尊重し、寄り添った支援の実施や、女性の福祉や男女平等などに関わる関係機関による包括的な支援につなげてまいる考えです。 次に、基本計画策定に関するお尋ねですが、区では、困難な問題を抱える女性への相談支援体制の強化に優先的に取り組むこととし、基本計画の策定につきましては、今年度中に設置を予定している仮称地域福祉施策推進連絡会での議論のほか、本定例会に提案しております仮称ジェンダー平等に関する審議会が設置された場合には、そこでの議論も踏まえ検討してまいります。 次に、女性相談支援員についてのお尋ねですが、女性相談支援員の専門性やスキルを高めることは大変重要であり、生活、医療、子育てなどの様々な相談に適切に対応するため、都が主催する研修に積極的に参加し、スキルの向上に努めるなど、研さんを積んでおります。また、母子相談及び女性相談を専門に行う職員を福祉事務所各所に配置しておりますが、異動者につきましては、これまでの経験等を考慮して配置しているところです。議員御指摘のとおり、相談者との関係性や継続性は大事であり、この間、各支援員が個々の相談の内容と結果を面接記録表として作成したものを所内全ての支援員で共有しており、このことは支援員の知識や経験の一助となるとともに、異動による影響を最小限にとどめることにもつながっているなど、相談者に寄り添った対応に努めております。 次に、支援調整会議についてですが、法律では、困難な問題を抱える女性に早期に円滑かつ適切な支援を行うため、地方公共団体が関係者による会議体を組織することが努力義務とされております。なお、この支援調整会議は、個別ケースの支援について協議する会議体のほか、地域における対象者の実態や地域資源の把握、支援体制の検討・評価を行う会議体を設置すること、設置に当たっては既存の会議体を活用できることとなっております。 これらを踏まえまして、区では、個別ケースにつきましては、福祉事務所がこれまで実施しております支援検討会議を充実させ、区と民間を含む関係者が支援方針を協議、決定する際に、可能な場合には当事者である女性の参画を得るなど、本人の意向をより尊重した支援につなげていくための会議体とすることといたしました。 また、地域における支援体制の検討等につきましては、今年度、学識経験者や地域活動団体等を構成員に、地域福祉に関する意見交換を目的とした会議体を新たに設置いたしますが、この会議体におきまして、困難な問題を抱える女性の支援につきましても議論のテーマとし、必要に応じて民間支援団体等の参加も求めてまいりたいと考えてございます。 私からは以上でございます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、子どもイブニングステイ事業に関する御質問にお答えいたします。 まず、事業の目的ですが、子ども家庭支援センターが支援している中高校生世代の要保護・要支援児童の中には、食事などが十分に用意されない子や、保護者からの暴言や高い要求に心身ともに疲弊している状況にある子が少なくありません。こうした子供たちが放課後の時間を安心して過ごし、食事の提供のほか、必要に応じて子供からの相談を受けられる環境を整備するため、子どもイブニングステイ事業を開始することといたしました。 次に、進捗状況についてのお尋ねですが、今月、公募型プロポーザル方式により選定した民間事業者と委託契約を締結いたしました。今後は、様々な背景を持つ子供への職員の対応力を高め、子供が安心して過ごせる居場所にするため、事業者に、区が実施する児童虐待対応や、子供の権利擁護に関する研修などを受講してもらうとともに、実施施設の改修などの準備を進め、来年の1月から運営を開始する予定です。 私からは以上です。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(松尾 了)登壇〕
私からは、デートDVに関する御質問にお答えします。 デートDVの講座につきましては区長部局で実施しており、教育委員会では校長会での周知などに協力をしてきました。なお、区立中学校においては、全校で実施している生命(いのち)の安全教育の中で、多くの学校がデートDVを取り上げていますので、引き続き取り組んでいくよう学校を支援してまいります。 次に、性に関する指導における専門人材の活用についてお答えいたします。 児童生徒の学習においては、各学校で検討し、必要な内容を専門とされる様々な外部人材に協力をいただいているところです。性に関する指導においても、令和5年度は、産婦人科医、助産師、保健師、大学教員等の外部講師を依頼している学校が12校ありました。今後も各学校で外部人材を活用した授業が行えるよう支援をしてまいります。 私からは以上です。

13番そね文子議員。 〔13番(そね文子議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。1点だけ、子どもイブニングステイ事業について、中高校生ということで要保護児童ということだったんですけれども、この年齢制限というのがどうなっているのか、継続して必要な人には年齢制限を設けないでいただきたいなと思いましたが、その点、お伺いします。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
再度の御質問にお答えさせていただきます。子どもイブニングステイの対象の年齢の範囲のお話のことと承りました。 私の御答弁の中で、中高校生世代の要保護・要支援児童の中でこういった状況にある子が多くなる中で、そういったものの対象の中でイブニング事業をやっていくというふうに御答弁をさせていただきました。この間、ほかの議員にも御説明させていただいたとおり、ヤングケアラーに関する問題であったり、困難を抱える問題につきましては、年齢制限という枠だけでくくれるものではないと、こういう動きがあるのは我々としても認識しております。この間の子ども・若者支援推進法などにおきましても、年齢の枠についてより広げる必要があるのではないか、若者施策についても取り組んでいく必要があるのではないか、こういった議論があるところでございます。議員のお話にありましたような、そういうまさしく年齢ではじかれない、そういう支援が必要だということは我々としても認識しているところでございますので、そういった対象の範囲も含めて、今後、引き続き検討してまいりたいと思っております。

以上でそね文子議員の一般質問を終わります。 2番鈴木ちづる議員。 〔2番(鈴木ちづる議員)登壇〕

維新・無所属議員団の鈴木ちづるです。通告に従い、大きく3つ、まちづくり・駅前再開発について、共創について、健康に関する課題の中から女性の更年期症状について質問いたします。 まず、まちづくりについて、西武新宿線の立体交差化を契機として、周辺住民の観点から、他自治体の事例を参考にしつつ、幾つか質問をいたします。 私と私の家族は、約20年前に西武新宿線上井草駅と井荻駅の間の南辺りで暮らし始めました。子供3人がお世話になった幼稚園は西武新宿線の線路の北側にあり、通園の際には、主に自転車で送迎をしておりましたので、踏切がなかなか開かず、諦めて井荻の東のほうにある次の踏切まで移動したり、その踏切も開かないので、また井荻駅まで戻って地下道を通ったりしておりました。地下道は、自転車に子供を乗せていると非常に危ない思いをするので、避けたい方法です。その当時から今も線路と踏切は変わっておりませんので、今も多くの区民が困っている状況です。線路の向こう側から毎朝登校する児童生徒は、踏切が開かないので、20分、30分学校を遅刻してしまう、そういった状況がずっと続いています。 改めて振り返りますと、今から20年前に、東京都が踏切対策基本方針を策定し、西武新宿線の井荻から東伏見の区間は、2025年までに重点的に対策、検討すべき踏切を解消するための鉄道立体化の検討対象区間になりました。杉並区内の西武新宿線3駅のうち、上井草駅周辺は特にバスやタクシーへの乗換えも不便で、例えば小学生が1人で駅前を歩くには安全性も低く、私は子育てをしながら、ここでずっと暮らしてきたので、大好きな駅ではありますが、親子で利用できるお店や立ち寄れる施設は少なく、課題は多い状況です。 そこで伺います。西武新宿線上井草駅周辺の鉄道立体交差事業に関して、杉並区としてはどのような関わり方をしているのか、これまでの経緯と現在の状況を改めて教えてください。 これから先もさらに20年かかるであろうこの事業が、無事に成功して20年後の住民が幸せに暮らせるようになるためにはどうすればよいか、駅周辺の交通、まちのにぎわい方、住環境、複数の主体の連携など、とても参考になると考えまして、先月初めに、大阪府摂津市内のJR岸辺駅と私鉄である阪急京都線の3つの駅の再開発事業を視察してまいりました。 まず、阪急京都線の3つの駅の1つ目、阪急京都線摂津市駅では、平成19年から平成23年の南千里丘土地区画整理事業における南千里丘まちづくり構想の基本方針では、健康、福祉、文化、教育の集積と、交流拠点づくりが基本のコンセプトでした。もともと駅前にあった企業の大きな工場の移転により、その跡地を利用して、市民活動の拠点、産官学と市民との交流、住環境、都市景観等に配慮した事業として計画し、進められたものでした。 この摂津市駅は、日本初のカーボンニュートラルステーションとして当時注目された駅で、再開発により、ロータリーが造られ、駅前には保健センターとコミュニティプラザが、そしてその周りには高層マンションが立ち並び、裏手には学校の敷地が広がっているので、きっと子育てもしやすく、暮らしやすい駅前のまちになるのであろうと想定しておりましたが、残念なことに、出来上がってみると実際には、駅前に商業施設が足りず、にぎわいがない、寂しいニュータウンですというのが市民の感想でした。まちづくりと駅前再開発については、むしろ杉並区さんに逆に教えてもらいたいですともおっしゃっていました。この摂津市駅周辺は、今もボトルネック踏切という開かずの踏切があり、その踏切の除却のために、今後は高架化をするということですので、想像していたのと違う結果にならないように、高架下に商店などができることで今度こそにぎわいのあるまちにしたいということでした。 2つ目は千里丘駅です。千里丘駅西地区第一種市街地再開発事業は現在進行中であり、大きな期待がかかっています。事業の目的「つなぐわ、広げるわ、育むわ」ということで、「人をつなぎ賑わいを広げまちを育てる」というまちづくりをコンセプトにしています。この地域は、駅前であるのにロータリーがなく、商店街は駅から微妙に離れたところから始まっていて、駅前の街区の真ん中に空き地があるのですが、これがだんだん広がり、それが仕方なくコインパーキングになっているという現場です。これは、ただ、放っておいたのではなく、経緯は昭和63年3月に遡ります。ここの地権者の方々が最初に声を上げて地権者による準備組合が発足したのですが、バブル崩壊により、平成20年代まで準備組織の活動が停滞していました。ようやく平成の終わりに、今度は摂津市、市が主体となって地権者の声を合わせ、機運を高めることにより、市による再開発事業のまちづくりにシフトされました。ただし、今後の課題としては、次の世代が求める施設や場所を今の主体の人たちが想定できるのか、前述の摂津市駅前のようなことにならないためには工夫が必要です。 3つ目は正雀駅、ここは平成18年から令和4年まで150回のワークショップを行いましたが、現在、正雀駅東口の広場の整備計画案が白紙になり、安全のための一部の道路整備の用地取得だけは続いていますが、まちづくりの事業がストップしているとのことです。時間の関係上、詳細は省略いたしますが、順調に対話が進んでいても、こういった予期せぬ中断もあるので、再開発事業の難しさを改めて感じます。 これらの事例から事業の目的、コンセプト、主体は誰なのかは重要です。そして恐らく上井草駅周辺も最初は対話から行うのではないかと思います。また、参考にしたこの自治体との違いとして、ここは東京であり、人口の流入も大いに関係があります。鉄道立体交差化を契機として、上井草駅周辺のまちづくりを進めていくに当たり、杉並区としては何を大事にしたいと考えているのでしょうか。今回の事業が完成する頃には、今の小学生、中学生が大人になっています。上井草駅周辺が20年後も住みたいと思えるにぎわいのあるまちであり続けるためにはどのようにまちづくりを進めていけばよいと思うか、区の見解を求めます。 小学校2年生の生活科では、自分のまちのことを調べたり、授業中に実際にまち探検をしたり、杉並区の地理なども学び、自分が暮らすまちを知っていきます。中学校では1年生から職業について調べる課題があり、2年生のときには、地域で職場体験をしながら、社会での職業の役割や、自分自身もまちをつくる主役であることを認識していきます。学校の授業の中で、自分の暮らしているまちをたくさんの児童生徒が知り、経験、体験し、考える機会はあります。誰と一緒にどのように自分のまちをつくっていきたいのか、今どんな未来を描いているのか、これは要望ですが、1人1台のタブレットも活用するなどして、せっかく日々一緒に過ごしている学校に関わる周りの大人が、その声を柔軟に集めることができればと思います。そして、まちづくりのワークショップや会議などに出向いて参加できる住民に限らず、より多くの声を聴けて、双方向に活用できる仕組みがあればとそんな思いがかなう方法を探りながら、共創についての質問に移ります。 共創によるまちづくりの成功例として、これも大阪府摂津市とお隣の吹田市との境目、JR岸辺駅前の線路沿いに細長く位置している北大阪健康医療都市(健都)を視察しましたので、御紹介いたします。JR岸辺駅は、元は広大な操車場があり、駅の向こうに渡るためには、この操車場の下の長く狭い通路を使うしかなかった、そんな駅でしたが、この線路を少し寄せて、国立循環器病研究センターをこの地に誘致できたことが大きな要因になり、吹田市民病院や様々な世代が暮らせる大きなマンション、商業施設、健康を意識しながら楽しめて集うことができる公園や、医療分野でのイノベーション、基礎研究のできる機器が利用できるラボなど複合的なまちが出来上がりました。一般社団法人健都共創推進機構が複数の主体のマッチングを促進し、世界トップレベルの基礎研究が可能な環境の整備と、産学あるいは産官学連携の環境整備、そして市民の声やデータが生かせる健都ヘルスサポーター制度もコーディネートすることで、国にとっても重要な基礎研究の充実、研究の成果と社会実装の推進により、まちづくりの一翼を担っているとのことです。例えば企業はこの地に社屋を建てるに当たり、1階に健康を意識したカフェや住民が自由に無料で健康チェックができる最新機器を備えることが条件になっていたり、病院には減塩のメニューのある食堂もあり、企業と共に開発した減塩の商品も紹介されていて、循環器系の疾患の予防の啓発にもつながっています。 さて、健都ヘルスサポーター制度は、市民の健康づくりをサポートするとともに、企業、研究機関の地域実証事業をサポートすることによって、ヘルスケア分野の新製品、サービスを世の中に送り出すことができる制度として、2022年3月19日に始動いたしました。これはLINEで登録することができます。また、摂津市の「STOP MIキャンペーン」は、これは日本循環器学会が心筋梗塞による死亡を半減させることを目的に2016年から開始したものですが、摂津市はこのキャンペーンを全国に展開するための、全国初のモデル地区として選ばれているとのことです。 こうした他自治体の取組を踏まえ、健康に関する普及啓発の重要性について杉並区の見解をお聞きします。 これまで行ってきた健康づくりの関連の事業で、区民から好評だった事業はありますでしょうか。それは例えばどんな取組か、伺います。 9月1日号の「広報すぎなみ」には、杉並区健康づくり推進期間として、期間中に様々な教室が掲載されています。こうした期間を定めた経緯や、これらの情報が区民に伝わるための工夫などについて伺います。 アンケートの手法について、摂津市は、国立医薬基盤・健康・栄養研究所、そして大阪府と連携して、摂津市民を対象にフレイルに関する健康調査を実施しました。平成31年2月から3月の摂津市の40歳以上の市民から無作為に抽出した1万人に調査票を郵送し、5,809人から回答がありました。調査の結果を分析すると、40歳代、50歳代でも、60歳代と同程度にフレイルの方がいることが分かりました。若いうちから将来の介護予防を意識した生活習慣の改善が必要なことが明らかとなりました。 フレイルという言葉を知らない人がフレイルに該当する割合が高い、つまり周知と啓発によって予防行動につながることも分かったのだそうです。さらに、摂津市と国立医薬基盤・健康・栄養研究所の最近の調査では、令和6年2月から4月に行われた摂津市民の健康・栄養とウェルビーイングに関する縦断調査では、郵送数7万2,000件のうち、回答数が約1万4,000人、回答率は20%もありました。摂津市のアンケートの集まる率の高さ、そして、健都ヘルスサポーター制度、これは住民が関わりたくなるような立てつけになっているからではないでしょうか。市民の声の集め方、双方向の情報活用、アンケートを1回取って完結ではなく、研究所や医療機関との連携によって、登録した住民みんなが健康サポーターになるなど、工夫の成果だと思います。 杉並区においても、地域の声を集めていく仕組みとして、公民連携プラットフォームすぎなみボイスが開設されたとのことですが、こうした継続的な地域と行政との関わり合いに活用していくことは考えているか、伺います。 最後に、女性の更年期症状についての質問に移ります。 私は議員になる前から、幼稚園や学校での子供のつながり、障害児の親としてのつながり、地域のつながり、そしてSNS、チャット相談のカウンセラーとして悩みを聞いている中で、自分や家族などの健康に関する悩み事、相談は、まず各地域の保健センターに電話をすることだよと認識し、伝えてまいりました。私自身も女性の体を持って生まれ、成長の途中で自分の体と心に関する様々な悩みや症状がありましたが、症状が限界になってから、あるいは限界を超えて周りに言われてから受診したという経験もありますので、昨日、他の議員からも指摘がありましたように、多くの女性は、身体的な病気や悩みがあっても専門家につながることを控えがちです。ただ、自分自身の悩みでは相談できなかった私でも、妊娠、出産、産後の不安や子供に関する相談は、決まった時期に健診の機会がありましたので、都度都度相談をしてきた区民の一人です。 そこで、健康に関する様々な悩みの中で、女性の体であることで起こり得る健康の悩みに関して、区としてはどんなカテゴリーがあるか、またどんな相談が多いと認識しているのかを伺います。 このたびの質問は、女性の更年期症状を特別視してほしいということではなく、相談の件数が少ない、あるいはないものであっても、声が上がっていないからといって課題が存在しないということではないということを改めて訴えたく、ほとんど届いていないであろう課題の中から、ちょうど私の子供の保護者との情報交換の中で話題になった女性の更年期症状を挙げてみたものです。この症状は、精神的ないらいらや不安による不眠、のぼせによるいわゆるホットフラッシュ、甲状腺やメニエール、そのほか不定愁訴と言われるだけあって、人によって症状や度合い、期間など様々です。更年期、特に女性の更年期症状に関する悩みはどこでどのように対応していただけるのか、伺います。 令和3年度から始まったLINEによる妊活相談事業について、更年期についても相談ができるような周知がされています。どのような利用者が多いのか、評判や使い勝手など、区が把握している内容を教えてください。 実際、私もこの事業のLINEを登録してみましたが、妊活の方向けのアンケートをくぐりぬけてから更年期症状の悩みを話せるところまでたどり着くまでに、多くの若い方が妊活で困っているのに、私が相談してよい場所なのだろうかとちょっと感じてしまいました。そうなりますと、更年期症状については誰にも相談できず、相談をしてよいのかも分からず、一人で抱えることも多くなります。悩みを伝えやすくする工夫などありますでしょうか。 社会全体でも、そして杉並区でも女性管理職を増やしつつありますし、学校に関わる大人の人材や介護、障害、福祉業界の人材としても、40代、50代の女性がもっともっと活躍することを期待されていますが、生理休暇のような対応が欲しいかどうか、それ以前に、この年代の女性の心身にはこういった悩みがあるんだということから、まずは世の中にしっかりと知ってもらいたいと思います。 今回、まちづくりと健康について言及してまいりました。行政、医療機関など、もちろん専門家と言われる人たちとのつながりもとても重要ですが、むしろ専門家ではない、例えば家族であったり、お友達であったり、近所に住む方であったり、日々何気ない会話ができる、そういった間柄の人たち、その人たちが、あっ、この人いつもとちょっと違うなと感じて専門の人につなぐ、それをお互いにできるようになるまちになれば、一人一人のウェルビーイングが大事にされるまちづくりが実現されるのではないでしょうか。さらに詳細については今後の決算特別委員会等で伺うことといたしまして、今回の私の一般質問を終えます。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、連続立体交差事業についての御質問にお答えします。 連続立体交差事業は、道路と交差している鉄道を一定区間連続して高架化または地下化することで立体化を行い、踏切が除却されることによる交通渋滞の解消、道路と鉄道それぞれの安全性の向上、鉄道により分断されていた地域の一体化などによって地域の発展と利便性の向上を図る事業です。本事業の実施に当たっては、東京都、地元区市、鉄道事業者が相互に連携して取り組んでおり、東京都が事業主体として事業全体を総括し、区は駅周辺のまちづくりを担い、鉄道事業者が鉄道工事を行うという役割分担をしています。 西武鉄道新宿線の上井草駅がある井荻駅から西武柳沢駅間については、令和6年3月に東京都が事業認可を取得し、鉄道高架化の事業認可期間は令和19年度末までとなっています。現在、都と沿線区市と合同で事業及び用地補償説明会を開催するために調整しております。 区としては、本事業に合わせて、令和21年度末までを事業認可期間として駅前北口広場とバス通りの拡幅などの整備を行い、より安全で利便性の高い駅前空間を整備してまいります。なお、野方駅から井荻駅間については、事業主体である東京都が構造形式を含め計画を検討しているところです。 次に、上井草駅周辺まちづくりについての御質問にお答えします。 区では、上井草駅周辺地区まちづくり協議会から提案を受けたまちづくり構想を基に、駅周辺地区まちづくり方針を平成28年に策定しました。この方針に基づき、協議会など地域の方々の意見を伺いながら、連続立体交差事業に合わせた駅前広場等の駅周辺の活性化や交通課題の解決に資するまちづくりを進めてきているところです。今後も、まちづくりの主役である地域の方々と対話を重ね、その思いを形にしていくことが重要であると考えております。また、将来に向けて子供たちの意見を反映することも大切だと考えており、子供たちを含めた地域の方々と上井草駅周辺のまちへの理解を深めるための勉強会やワークショップ、意見交換会等を開催していくことを検討しております。 現在、事業認可をお知らせするパネル展であるまちづくり広場の開催や、まちづくり協議会への情報提供を通じて、事業への理解が深まるよう努めているところです。今後、事業そのものから周辺のまちづくりへと少しずつ議論を広げ、まちづくり方針にある地域の特性を生かした魅力ある商業環境の充実や駅周辺の拠点形成を図るまちづくりを地域の方々と共に進めてまいります。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、健康づくりに関連した一連の御質問にお答えいたします。 初めに、健康に関する普及啓発の重要性についてですが、区は、人生100年時代を迎え、生涯にわたって健やかに暮らせる健康長寿社会の実現を目指しております。その実現には、健康を意識した食生活、スポーツ、運動、休養等の生活習慣を確立することが重要ですが、そのためには一人一人の区民が健康に関する知識と理解を深め、自らの健康状態に応じた健康づくりに主体的に取り組むよう努める必要があることから、健康づくりに関する普及啓発は大変重要であると考えております。 次に、健康づくり関連事業についてですが、保健所では、一人一人の区民の主体的な健康づくりを支援するため、様々な健康づくり事業を実施してまいりました。その中でも、40歳から65歳の方を対象とした50代からの運動セミナーや、20歳以上の女性を対象とした骨粗鬆症についての知識や対応を学ぶ骨密度測定会など、ライフステージに応じて気軽に参加できる体験型の講座やイベントは非常に好評をいただいているところです。 次に、杉並区健康づくり推進期間についてですが、この推進期間は、全ての区民が生涯にわたって健やかで生き生きと暮らせる健康長寿の地域社会の実現を目指して、平成26年度に制定した杉並区健康づくり推進条例において、区民、事業者及び関係団体の健康づくりに関する活動への積極的な参加を促進するために定めたもので、国の健康増進普及月間が9月であることを踏まえ、9月から11月に設定しているものです。 区では、「広報すぎなみ」や区公式ホームページにおいて、杉並区健康づくり推進期間を定めた目的や推進期間に開催する健康講座、イベント等についてお知らせするとともに、推進期間を契機に自身の健康を振り返り、健康的な生活習慣を身につけるよう周知しております。さらに、期間中の講座等については、区公式ホームページやSNSでお知らせしているほか、庁内関係施設等への案内の配布や、区が育成した健康づくりリーダーや食育ボランティアを通じて、より多くの区民の方に参加していただけるよう周知に努めております。 次に、女性の更年期症状に関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、保健センターに寄せられる女性の健康に関する相談としては、妊娠や出産、産後の体調やメンタルの不調のほか、子宮がんや乳がんなど女性特有のがんや婦人科疾患、月経不順や月経前症候群など月経に付随するもの、更年期症状に関する相談などがございます。こうした相談の中では、特に妊娠や出産、産後のメンタルの不調に関する相談が多いと認識しております。 次に、更年期症状に関する対応ですが、保健センターにこうした症状で御相談があった場合には、保健師が現在の症状や状況を丁寧にお伺いして対応するとともに、必要に応じて、妊活LINEサポート事業を御案内するほか、医療が必要と判断した場合には、婦人科や精神科等の医療機関を御紹介しております。 次に、妊活LINEサポート事業についての御質問にお答えいたします。 妊活LINEサポート事業では、妊娠を望む女性や不妊に悩む夫婦が気軽に相談ができるよう、24時間、匿名で相談できる体制を整備しており、これらの相談に関連して、更年期症状などの相談にも対応しており、相談者の多くは不妊に悩む女性の方です。利用者からの評判については、不安な気持ちが解消された、気持ちに寄り添ったアドバイスに勇気づけられた、詳しい情報がもらえた、病院選びや治療選択の際の参考になった、対面での相談がしにくかったので、LINEで相談できてよかったなど、使い勝手を含め好評の御意見を多くいただいているところです。 私からの最後に、更年期障害の悩みを伝えやすくする工夫についてのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘のとおり、更年期障害については、人により様々な症状を呈し、症状に波があることなどから、周囲に理解されにくく、一人で悩みを抱える方が多いことに加え、仕事や子育て、介護等が重なる年齢であり、平日日中や対面での相談が難しい方がいらっしゃると認識しております。こうしたことなどから、更年期障害等の女性の健康課題について、より多くの方に相談していただけるよう、利用しやすい仕組みづくりや周知方法の工夫などについて、区としても前向きに検討してまいります。 私からは以上です。

政策経営部長。 〔政策経営部長(伊藤宗敏)登壇〕
私からは、公民連携プラットフォームすぎなみボイスについての御質問にお答えいたします。 すぎなみボイスは、地域と行政の情報共有ですとか、利用者同士のコミュニケーションを活性化しながら、区政参加を進めていくための一つのツールであると考えてございます。そのため、区と地域とのつながりを深め、継続的な関係を構築していくために活用できるというふうに考えてございます。 私からは以上です。

以上で鈴木ちづる議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第3号は全て終了いたしました。 議事日程第4号につきましては、明日午前10時から一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後2時08分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version