杉並区議会の6月で、複数の議員が仕事と介護の両立支援、特定妊婦支援、学童クラブの整備、下井草駅周辺まちづくり、教育のデジタル化、福祉人材確保など、区民生活に関わる様々なテーマについて質問し、理事者から現状と取組方針についてのがなされました。
- ・ビジネスケアラー・ヤングケアラー支援について、LINE相談は10月下旬に開始予定
- ・特定妊婦支援として、乳児院でのショートステイ利用実績16人、その効果を報告
- ・学童クラブの来年度整備は高井戸小学校内の35人増枠のみで、今後の需要に対応検討
- ・下井草駅周辺ワークショップを7月から開始、障害者を含む幅広い参加を促進
- ・教育DX推進により、タブレット端末配布時の修理対応課題と今後の環境整備を議論
- ・小児救急医療について、河北総合病院の4月休止に対応して都内他機関との連携強化
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(23名)
// 発言(89件)

議長の職務を代行いたします。 これより本日の会議を開きます。 初めに、皆様に一言申し上げます。 議員各位におかれましては、区民の代表として議会の品位を重んじた発言に努められますようお願いいたします。 また、理事者におかれましては、誠実、正確な答弁に努められますようお願いいたします。 会議録署名議員を御指名いたします。 12番奥田雅子議員、26番山本ひろ子議員、以上2名の方にお願いいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 8番松本浩一議員。 〔8番(松本浩一議員)登壇〕

おはようございます。立憲民主党杉並区議団の松本浩一です。通告に基づき一般質問を行います。 今回はビジネスケアラー及びヤングケアラー支援についてお聞きします。 ビジネスケアラーとは、仕事をしながら家族などを介護されている皆様のことを示します。昨今報道されていますが、ビジネスケアラーは年々増加の一途をたどり、総務省統計局、令和4年就業構造基本調査では、2022年現在で約274万人、将来推計で2030年には318万人に達するという試算も出ています。ちなみに介護離職は年間10万人前後に上ります。以前の一般質問でも、介護を担う方への支援がこれから必要になるということは言及してきました。今、やっと表に出てきた感じがしますが、もう既に仕事をしながら家族の介護をし、生活をされている皆様が多く存在します。そうした方々への支援が行き着いていない状況があります。 まずはビジネスケアラーについて、区としてどのように認識をされているか、お伺いします。 経済産業省では、今年3月に仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン――以下、ガイドライン――という企業が取り組むべき両立支援策を行うべく取組をスタートさせようとしています。その中で、統計調査では、介護を始めて以降に仕事のパフォーマンスが低下していると答えるケアラーは3割を超え、労働生産性の低下などに伴う経済損失額は、2030年には9兆円を超えるとの試算も出ています。厚生労働省でも介護者支援をうたい、ケアラーの支援がよりよい介護につながるとし、日本ケアラー連盟により、2016年3月に「ケアラーを支援する地域をつくる」と題して報告書も出ています。この調査報告では、杉並区の高円寺地区でも調査が行われ、区でのケアラー支援にも大きな影響があったのではないかと思います。 既にこうした状況について、自治体による介護を担う皆様への支援は少しずつ打ち出されていますが、まだまだ不十分ではないでしょうか。介護は突然訪れるケース、介護をしていたが、悪化をして状況が一変するケース等、個々により様々に変わります。例えば私の家庭でも以前から介護は行っていましたが、突然の病気によって、昨年から要介護5の状況になりました。今後も自宅で介護を行うためには、環境をがらっと変えなければならない事態に戸惑いました。準備や手続、さらには家族に許される医療行為の練習、機器の購入、介護ベッドを据えるためにスペースの準備など、突然しなければなりません。急性期病院では、期間が来れば無理やり移動を余儀なくされます。容体の安定や準備が間に合わなければ、地域包括ケア病棟などの転院をするため病院を探し回ったり、準備やその後の手続などをしなければならず、正直仕事どころではありませんでした。 さらに、転院をした病院が近くであればよいのですが、私のケースでは社会福祉主事の方、家族で探し歩きましたが、杉並区内の病院では病状などから受け入れてもらえず他の地域での入院となり、行き来をするのに相当な時間が必要になりました。私の場合は姉と協力をして何とか準備、手続ができましたが、1人であったならどうだろうと、かなり危機を感じました。介護休業制度はもちろんありますが、実態として、なかなか社会的に取得率が追いついていない状況です。病院の社会福祉士の方に話を聞けば、急な事態によって家族が手続などに来ることが難しく、決められている期間に十分な準備や話合いなどが行えない場合も多々あると聞き及びます。何事も備えというものが大切になります。ただ備えるといっても、やみくもにやっても難しく、往々にして突然の状況に陥ってからになります。 日本では要介護者の支援がある意味で主ですが、介護者の支援も重要になります。そのためには、介護が必要になる前に介護が必要になったときの備えとして、介護者になり得る方への事前の情報の周知も必要であると思いますが、区としてどのような対策を行っているか、伺います。 さらに、介護者への周知は区だけでは到底できません。区内の企業に対しても協力をしていただくこと、周知も必要です。企業内でこうした問題への周知がなかなかできていないこともあります。中小の事業所など、資金的にも人材確保を行うことが難しい部分が出てきます。そうした企業に対しての支援体制を図ることもビジネスケアラー支援になると思いますが、見解をお伺いします。 ガイドラインで示されている調査を見ますと、大規模部門では、仕事と介護の両立に関する相談窓口を設置している企業は5割を超える一方で、実態把握を行う企業は3割未満です。中小規模部門も主に柔軟な勤務体制と社内通知等の取組が中心で、相談窓口を設置しているのは約10%、特に何も行っていないと回答するところは28%となっています。地域との協力、働く場での共有、介護をしていない皆様、いろんな皆様が今後起き得る課題として、この問題を共有していく必要があります。それを区としても喚起していくことを要望します。 もちろん、これは本区も同様です。杉並区役所の働く皆様の年齢層を考えると、今まさにその年代の方が多いと同時に、晩婚化が進んでいる今では、年代でははかれない部分も出てきます。管理職になる中で介護がネックで難しいということが起きれば、人材の確保、人材不足が叫ばれる中で、区行政においても重要な課題として認識をしていかなければなりません。窓口業務の多い区役所でリモートワークなどを行う難しさもあると思いますが、こうした環境を整えることや介護が必要な期間の部署の異動なども視野に入れていく必要があるのではないでしょうか。本区の職員の場合、こうした働く環境への配慮はどのようになっているか。他の議員の質問でもありましたが、改めてリモートワークのさらなる普及などについてどのような対策を行う予定であるか、伺います。 杉並区では、地域包括ケアの強化ということで様々な取組が行われています。杉並区高齢者施策推進計画、令和6年度から8年度では、ケア24の総合相談の強化、運営体制の充実など、さらに予算化されました。こうした試みについては評価したいと思います。このケア24ですが、介護保険制度などの中で唯一利用者が選ぶことができない、住んでいる地域で行く場所が決まっているものです。もちろん杉並区のケア24の事業評価は非常に高いレベルにありますが、地域によって委託事業所の方針など、実は地域間の差があるということも多く相談を受けています。一人一人の介護者にとって、そこでの相談が全てです。そうした思いをされる方を少なくしていくという努力が必要になってきます。ケア24の相談体制の地域間格差を埋めるために行っている試みなどがあれば伺います。 介護者になり得る人への支援を行う上でケア24の役割は大きいと考えます。ただ、介護が必要な方への周知はできているかもしれませんが、まだ介護が必要になる前段階の人へのケア24の存在や機能、事業に対しての周知がまだまだ足りないのではないかと思います。何かある前に備えるという意味で、ケア24の存在を宣伝することは非常に重要になると思いますが、具体策があれば伺います。 備えとして情報を周知していき、次に必要になるのが介護をする際の支援です。仕事をしながら介護を継続するために弊害が存在しています。その1つが杉並区内でも起きている地域間格差です。介護の問題を考える上で、住む地域によってサービスが受けられるかどうかも重要です。 御相談いただいたケースを御紹介します。仕事をしながら認知症のあるお母様を1人で介護されている方です。1人での介護ですので、日中はほぼ自宅で介護をしながら仕事をされています。認知症があるということで日中も見守りをしなければならない状況ですが、週2回、デイケアを利用して職場へ出勤しています。介護保険とケアプランを考えると、これ以上仕事を広げることが難しく、現在のサービスの状況では見守り支援を1人でずっと行わなければならず、外でゆっくりお茶を飲む時間すらない中で生活をしています。杉並区では介護者同士が話をするカフェなどがあり、それに対して補助を出していますが、それにすら出かけることができないのが現実です。日中介護や自宅で仕事、作業をし、お母様が寝静まった後で再度仕事に臨む。やはり疲れて気がついたら寝ていることも多々あるそうです。現在、ケアマネジャーと、もう1日だけデイケアにという相談をしているそうですが、ここで地域による問題が出てきていると聞きます。 介護保険で利用できる施設などは、基本的に地域で賄わなければなりません。もちろん杉並区では、他地域との連携を図りながら他地域でも受け入れてもらえるような形を取っていますが、やはり優先なのはその地域にお住まいの方。緊急時や日曜でも利用者が多い場合は受け入れてもらえない状況になります。今回相談いただいた方は、実は杉並区内で受入れが難しい状況で、デイケアは他地域に頼っています。実態として、緊急時や介護保険内であっても、より以上となると困難で、結局は仕事を断ったり休んだりしなければならなくなっています。 御相談いただく中で高円寺地区のほう、特に環七を越えたところで小規模多機能型居宅介護などがなかなかなく、利用しづらいという声もあります。他地域での受入れができるといっても、送迎などの移動の関係で難しい場合があるという御相談もあります。高円寺地区等には小規模多機能型居宅介護がなく、家庭で介護をしながら生活をする区民を支えるために地域間格差を解消する必要があると考えますが、いかがでしょうか、伺います。 一例として、小規模多機能についてお聞きしました。ここからは要望になります。在宅で1人で介護をされている方にもう少し手厚い支援を行うというのはいかがでしょうか。これから少子化になり、一人っ子家庭が多くなります。さらには、今後加速するワンオペの介護について、今から考えておく必要があります。介護を行う上でかなりの時間を要するのは見守りです。さらに、サービスを受ける際には家に人を招かなければなりません。認知症で体が動ける方は要介護度が低くなり、使えるサービスが少なくなるケースも多々あります。動けますので、いつの間にかどこかに行ってしまわないか心配になり、責任感から家族は自宅から出ることができない、見守りを続けるという状況です。 違うケースでは、家庭介護で複雑な医療ケアが必要な場合、日中受け入れていただける施設は、残念ながらほとんどありません。そうした要介護者は移動すること自体が相当な負担になります。多くの介護者は、要介護者になれ親しんだ家で安心して生活をしてほしい、家族の安寧を願い、介護と仕事に向き合っています。そうした個々のケースに対応できるのが地域であり、自治体です。ぜひこうしたニーズにも目を向けて下支えしていただけたらと思います。 次に、介護保険外サービスについてお聞きします。経産省が発表したガイドラインにおいても、このサービスの適切利用についてうたわれています。現在、杉並区で行われている介護保険外のサービスについて、その内容を伺います。 介護保険外サービスについては、今後の普及などが議論されています。例えば2016年に日本総合研究所が厚生労働省、農林水産省、経済産業省の協力を得て各事業者に対して実施したヒアリング結果等に基づき作成した「地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集」があります。その中で自治体向けのメッセージとして、情報の共有と明確なルールづくり、高齢福祉と産業振興の連携など、庁内連携体制を構築しながら地域包括ケアシステムを推進することが記載されています。 厚生労働省でも、「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」平成30年9月28日の通知が出され、未来投資会議構造改革徹底推進会合「健康・医療・介護」会合(第5回)、平成30年4月13日における経済産業省、厚生労働省の資料では、介護保険制度で高齢者の多様なニーズに対応できるよう、一定のルールの下、介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供することを認めていく中で、ルールの具体的な運用については明確で一覧できるものがなく、地方自治体による助言指導がまちまちになり、そのことが事業者の介護保険サービス提供の障壁となっているとの指摘もあります。自治体でこのサービスについて考え、ルールを明確にしていくことが大切になります。 今年3月に発表された経産省のガイドラインで示された調査では、介護保険外サービスのニーズについても分析されています。全体の平均ですが、利用しているが21.2%、利用してみたいが39.7%、利用したいと思わないが39.1%となっており、潜在的な需要があるのではないかと分析がされています。この統計の中では、世帯年収別でも調査が行われており、300万円未満、300万円から600万円未満、600万円から1,000万円未満、1,000万円以上と分けて調査をしています。この中で、どの層でも利用してみたいという項目では40%前後でした。ただ、利用しているという項目では、1,000万円以上の世帯は39%に対して、他の層では17から19%と倍以上の隔たりがあります。つまり所得が高い層では既に利用されている、介護にも情報と手だての格差が生じているのではないかと類推されます。 NHK首都圏ナビWEBリポート、2023年10月12日、「増える“ビジネスケアラー”(2)仕事と介護の両立に『保険外サービス』が頼みの綱?」で取り上げられたケースでは、教員として働いている方が要介護4のお母様を介護するに当たり、介護保険のサービスと併用して介護保険外サービスを月6万円ほど利用している例が出ていました。介護保険外サービスを利用しなければ仕事と介護の両立ができないことから、こうしたサービスを利用せざるを得ないと言及されています。保険外サービスは経済的負担が厳しいことから所得の状況によっては使えない、使えないことで仕事を断念するというケースも存在します。例えば見守り支援サービスは、長時間の場合は介護保険外サービスを利用しなければ厳しい状況です。認知症のある要介護者、医療ケアが伴う要介護者を介護されている家庭では、こうした見守りサービスがあることによって、働きながら介護を行う一助になる可能性も出てきます。 ただ、介護保険外サービスのこの分野を調べますと、専門性が増えれば時間3,000円ほど必要な場合もあります。大きな負担となります。家庭介護をする上で、各家庭に訪問介護、訪問看護などを招くこと、デイケアを利用する場合は迎えの時間に合わせて行動する、時間に合わなければ実費で送迎をするなど、介護保険を利用することに対しても介護者はやるべきことがたくさんあります。出勤時間に間に合わない、仕事の合間で帰宅をしなければならないケースもあり、早朝から仕事がある場合は利用できない、残業で要介護者の帰宅時間と合わないなど、様々なケースに対して、現状、介護保険外サービスでなければ対応できない場合も多々発生しています。 もちろん介護保険外サービスの過剰な流通は問題を生み出す可能性もあります。過剰なサービス提供は、仕事と介護の両立をするために経済的重荷になることも憂慮されます。ケアマネジャーへのこうしたサービスへの周知、過剰サービス提供の監視なども大きな業務負担増となります。それだけではなく、介護保険制度の運営に必要な介護人材の確保ができなくなる可能性、営利を追求でき得るサービスにシフトすることによる人材流出も懸念されます。 ただ、現在の介護保険内サービスだけでは両立をすることが大変難しいのも現実です。だからこそ、自治体として明確なルールづくりが非常に重要になります。経済的な余裕がなければ継続して働くこともできない状況になることは好ましくありません。子育て応援券ではありませんが、介護応援券のようなものをつくり、一定程度、こうした介護を行う際のサービス利用に使えるような、さらなる仕組みづくりを考えていくことも今後必要なのではないかと思います。これは要望となります。 以前から要介護者、介護者に関わる経済的支援制度の受給できる要件の緩和や受給できる所得の緩和なども言及してきました。介護に関わる経済的負担ということでは、家庭介護の場合は約10万円、特養などを利用した場合は約15万円、有料老人ホームを利用した場合は約20万円ほどかかるといいます。 るる実態について具体的にお伝えしましたが、所得がある方も経済的問題を抱えます。家庭介護が7割という状況で、家庭にも目を向けた支援が必要です。介護保険制度ができ、20年以上たちました。その中で社会的状況も変わってきました。介護する際に給付などがありますが、非課税世帯などへの給付がほとんどで、ある程度の所得がある介護者に対するものは本当に僅かしかありません。こうした課税世帯である皆様、中間層で介護をされている皆様への支援体制が少ないのではないかということを一般質問でも問いてきましたが、もちろん経済的な支援という側面ではなく、足りないサービスを利用できる環境、さらには区で独自に受けられるものを提供することによって支援につながると考えます。 今も家族や地域のために生活をされているビジネスケアラーがたくさんおられます。今は気合で仕事と介護を両立できていても、やがて体が疲れ果て両立が難しくなり、仕事を辞めるという選択をせざるを得なくなる。今、せっかく両立できているのであれば、少しでも両立できる状態を長く続けられる環境を整えることを考えるのも自治体として重要ですし、自治体の税収という面からも大切になります。これは切なる要望ですが、ぜひいろんな角度から支援の検討をお願いいたします。 今年度は高齢者施策推進計画が策定され、介護保険の報酬改定など、3年に1度の介護保険制度、高齢者施策の見直しが行われました。こうした施策をつくるためには実態調査が必要です。その観点から、杉並区でも高齢者実態調査が行われています。厚生労働省によりますと、この調査は、介護が必要な高齢者に対して、心身の状況別にどのようなサービスが提供されているかを数量的に把握する調査を実施し、両者の関係を分析するための基礎資料を得ることを目的とされ、杉並区でも杉並区高齢者施策推進計画などを策定する基礎資料として、高齢者の方の生活実態と意向を把握するための調査として位置づけられています。非常に重要な調査です。以前も指摘しましたが、この調査では、潜在的に表に出ていないケースについては、なかなか反映できていないのではないかと思える部分もあります。そして、今後は高齢者だけではなく、介護者への支援もさらに必要になります。そうした声を酌み上げていくことも非常に大切であると思います。 介護の問題は個々の事例によって変わります。声を上げることが難しい方も多くいます。こうした皆様に対して調査の声が届いていないのも現実です。たまたまお会いしたケースでは、1人で2人の介護をされている方、少しの時間だけ買物に出かけた際にお声がけいただいた方ですが、買物で30分外に出ることはあるが、ほとんど外に出ない、情報すら届いていないという方もいます。生活も苦しく、親の介護が終わった後の自身の生活が不安で仕方ない、年齢を重ねて就職も厳しいのではないかという方もおられます。今後の介護を取り巻く実態を把握するという意味で、そして要望も含め、高齢者実態調査は3年に1度実施していますが、ニーズを上げることが難しい方も多いことから、調査方法や設問項目などの見直しを検討してほしいと考えますが、見解をお伺いします。 次に、ヤングケアラーについてお聞きします。 杉並区では昨年、小中学生に対して調査が行われました。今年度は高校生に対して調査を行うということで、非常に重要であると思います。区児童相談所を設置した地域では、ヤングケアラーについての手引や、さらには総合的な相談ができる窓口の創設などが着々と進んでいます。杉並区でも令和8年に児童相談所の開設が予定されています。もちろん、それができてからではなく、区として先行して、こうした問題へさらなる対応と問題意識を持っていると思います。 現在杉並区で行われている進捗状況ですが、区ではヤングケアラー支援の一つの試みとして、LINEでの相談体制をつくろうとしていますが、現在どのような状況でしょうか。また、整備を進める上で出てきた課題についても伺います。 ヤングケアラーについて、ネガティブな視点で話をかけられる場合が多くあります。もちろん、そうした視点も多くあり、考慮しなければなりません。ただ、ネガティブだけではなくてポジティブな視点もあるのではないかと思います。ヤングケアラーである区内在住の子供に話を聞くと、おばあちゃんの見守りやおむつ交換をすることにやりがいや楽しさを感じている、家族のお手伝いができてうれしいという話も聞きます。日々の生活をする上である意味で当たり前であれば、ケアを取り上げるのではなくて、むしろケアをしながら学習ができる、遊びを楽しむこともできる環境をつくるために下支えをするという考え方が子供のためになるのではないかと考えます。小中学校の調査でも、ヤングケアラーという認識がないという子供が多くいることが示されています。かわいそうな境遇だから支援しなければならないという、上から目線な感覚で物事が進んでいないかという部分もあるのではないかと考えております。 私の介護が始まったのは20代後半です。基準ではヤングケアラーではありませんが、介護についてどう考えているか、けんかや嫌だと思うことはありましたが、自分もやってもらったのだから見てあげたい、それが苦痛であるとは思っておりません。仕事や日常にはもちろん難しいときも多々ありますが、むしろこうした経験をさせてくれていることに感謝もしています。 私の母も姉もヤングケアラーでした。しかし、非常にポジティブで、家族として、人として日常であったと思います。お声がけいただいた元ヤングケアラーの方の中には、ヤングケアラーという言葉が社会的にネガティブなイメージを持たれているのではないか。楽しい日々を送っているのに、かわいそうにと哀れに思われたくないことから隠してしまうという声もあります。もちろん厳しい環境の方もいます。そうした皆様に対して対策を講じることは急務です。ただ、支援体制を整える中で、ケアをすることを取り上げられてしまうのではないかと不安に考える方もいることも考慮する必要があると考えます。 根本的な課題として、区として、ヤングケアラーとはという部分についてどのように考えていくのか。原点に立ち戻り、ヤングケアラーについてネガティブな面だけではなく、ポジティブな視点から見る必要もあるのではないでしょうか。支援体制を整える上でも、ケアを継続できる環境をつくるという視点も必要であると考えますが、区としてヤングケアラーはどのように捉えているか、見解をお伺いします。 一番身近な自治体だからこそ把握ができる、支援ができる、下支えができる、非常に重要な役割を持っていると思います。どうか多角的な視点から御検討いただき、杉並区だからこそできる体制の構築を要望します。 今回はビジネスケアラーやヤングケアラーについて触れました。ビジネスケアラーについては、まだまだ課題の洗い出しが必要ということもあります。介護と育児を伴うダブルケアラーなど、最近問題として挙がってきた様々な事態は既に現実に起こっています。介護なら介護の問題を語るだけでは改善されないケースもたくさん出ています。例えばですが、介護離職が悪いわけではありません。そうした選択をしても、要介護者、介護者が健やかに生きていける、ヤングケアラーの方も介護をしながら日常を過ごすことができるように手助けをして、そして、それぞれの人生を全うしていただける環境を少しでも目指していくことが必要であると思います。 ビジネスケアラー、ヤングケアラー等の支援の重要性について言及してきました。もちろん、これには目的があります。介護の支援が十分とは言い難いため、家庭介護に頼らざるを得ません。しかし、介護者はほとんどが職に就き、企業等にとっては重要な位置に就いています。共働きも多く、働きながら介護ができる環境をつくるための支援をすることで国、自治体の税収の面からも利点があります。ヤングケアラーの方への支援も、将来の区を担う人材育成にもつながります。介護離職の軽減、非課税世帯の増加を食い止める等の施策は、持続可能な介護と、それを運営できる体制を確保するためにも重要です。杉並区でも新規事業として、令和6年度から重層的支援体制整備事業が始まりました。重層的支援体制整備事業において、こうしたビジネスケアラー、ヤングケアラー、さらなる介護者支援についても、地域問題として議題に挙げていただき、ぜひ取組をしていただきたい旨、最後に要望いたしまして、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、ビジネスケアラーに関連する所管事項の御質問にお答えします。 令和4年度の杉並区高齢者実態調査におきまして、介護者の約半数が働いているという結果であったことからも、仕事をしながら家族の介護に従事する、いわゆるビジネスケアラーに対する仕事と介護の両立支援は重要な課題と受け止めております。こうした中で、区としては、今後もケア24などでの相談をきめ細やかに行い、家族介護の実態に応じた適切な支援をしてまいりたいと存じます。加えまして、本年3月に経済産業省が公表した仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドラインも参考に、区内事業者の自主的、主体的な従業員支援の取組を促していく必要があると考えてございます。 次に、介護者になり得る人への事前対策も必要ではないかとの御指摘がありました。区では、定期的に介護保険利用者ガイドブックなどを発行したり、ケア24や区の窓口での御相談を受けたりする中で介護に関する情報提供及び必要な支援に努めております。また、ケア24やふれあいの家などで開催しております家族介護教室では、介護者のほか、介護に関心のある方を対象として家族介護の知識と実技を学ぶ講座を実施しているところであります。 なお、介護者になり得る人への対策に関連して、ケア24の区民周知が不足しているのではないかとの御指摘もありました。この間の区民意向調査結果でも、特に50歳代までの若い世代の周知度が低い、こうした状況にありますので、今後、ケア24の関係者などの様々なアイデアを募りながら、より効果的な周知を図ってまいりたいと存じます。 次に、ケア24の地域間格差を埋めるための取組についてですが、区では毎年、ケア24の事業評価を実施して、その結果に基づく業務改善を指導するほか、この間の法令等の改正に伴うケア24の業務に関係する事項につきましては、適宜ケア24センター長会などで意見交換をして、その後の対応方針を取りまとめるなど、ケア24の質の維持向上に継続して取り組んでいるところでございます。 次に、小規模多機能型居宅介護事業所の地域間格差に関する御質問でございます。 現在、区内には、7地域のうち高円寺地域と西荻地域を除く5地域に12所の事業所が設置されており、それぞれ地域を越えて御利用いただいているものの、御指摘のとおり、今後の整備に当たりましても、地域バランスを考慮した整備に努める必要があると考えてございます。こうした中で西荻地域におきましては、昨年度の公募、選定によりまして、令和7年度に新たな事業所1所が開所予定となっているところであります。 次に、区が実施している主な介護保険外サービスにつきましては、ホームヘルパーが生活援助を行う「ほっと一息、介護者ヘルプ」、外出困難な方の自宅で行う訪問理美容サービス、また、寝具の衛生を保つための寝具洗濯乾燥サービスなどがございます。今後ともその充実に努めてまいります。 次に、高齢者実態調査に関する御質問ですが、次回の調査は、高齢者施策推進計画を改定する際の基礎資料とするため令和7年度に実施する予定でありますので、議員の御指摘のように、より効果的な集計、分析が可能となり、施策事業、取組に反映することができるよう、今年度中に設問の項目や内容などの検討を行っていくこととしてございます。 以上です。

産業振興センター所長。 〔産業振興センター所長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、企業に対してのビジネスケアラー支援についての御質問にお答えします。 企業が仕事と介護を両立できる環境を整備することで、従業員はキャリアを続けることが可能となることだけではなく、企業にとりましても、中核人材を失うことなく、事業継続におけるリスクマネジメントとしても有効なものであると認識しております。そのため区としましては、まずはビジネスケアラーを理解してもらうため、区のホームページやリーフレットなどで周知を図るとともに、産業団体と連携しながら、区内の企業経営者に対しまして、従業員の介護への理解促進を目的としたセミナーを実施し、企業の主体的な従業者支援を促してまいりたいと存じます。 私からは以上です。

総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
私からは、介護の必要を抱えた職員の勤務環境に関する御質問にお答えいたします。 職員が家族等の介護と仕事を両立できるようにするため、区では長期、短期の介護休暇制度を設けるとともに、介護を行う職員の配置に当たりましても、比較的休暇の取得しやすい職場に配置するなど、職員の負担が極力軽くなるような配慮を行ってきたところでございます。 また、御指摘いただいたリモートワークにつきましては、介護と仕事を両立するための有効な方策であると認識しております。現在、専用端末等からリモートワークができる環境を整えているところですが、区が来年度実施する情報インフラ再構築に合わせまして、さらに多くの職員がリモートワークできるよう取り組んでまいる予定です。 私からは以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、ヤングケアラー支援についてのお尋ねにお答えいたします。 LINEを使った相談については、現在、公募型プロポーザル方式で事業者の選定を進めており、8月までには事業者を決定し、10月下旬から相談を実施する予定です。この間、開催してきた選定委員会においては、委員から、困り事の相談をしない子供の中には、ヤングケアラーである自覚がない子供だけでなく、ヤングケアラーであると自覚していても相談をちゅうちょする子もいるという意見があり、相談してもいいということ、相談する権利があるということ自体をまずは広めていくことが重要であるということを課題として認識したところです。 次に、区がヤングケアラーをどのように捉えているかというお尋ねにお答えいたします。 区としては、子供が家族のケアをすること自体が悪いことではなく、ヤングケアラーであることがマイナスなことばかりではないと考えています。家事や家族の世話などの経験がその後の人生に生かすことができている、また、自分は役に立っているという誇りにつながっていると話す元当事者がいることも把握しております。しかしながら、家族のケアに携わることで自分の時間が取れない、勉強する時間や睡眠が十分に取れない、ケアについて相談する人がいないことから孤独を感じるなど、1人で悩みを抱えている子供もいます。ヤングケアラーの課題は決して単純なものではなく、まずは子供の気持ちに寄り添い、子供の声を聴きながら支援につなげることが必要ですが、加えてケアを受けている方、その家族も含めてどのような課題があるのかといった視点を持つことが非常に重要である、そのように捉えております。 以上でございます。

以上で松本浩一議員の一般質問を終わります。 28番あかねがくぼ舞議員。 〔28番(あかねがくぼ舞議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会のあかねがくぼ舞です。通告に従い、特定妊婦の支援について、児童生徒の健康診断について、学童クラブについて、公園利用について一般質問いたします。 最初に、特定妊婦の支援についてです。 特定妊婦は、2009年に児童虐待を防ぐために児童福祉法の条文に明記されました。その定義は、「出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦」としています。厚生労働省の資料によりますと、明記された2009年は994人でしたが、年々増え続け、2020年では8,327人と約8倍となっています。特定妊婦の登録には明確な基準はなく、自治体によって判断されます。具体的にどのような人が認定されるのかというと、収入基盤が安定せず貧困状態にある、妊婦自身や家族が知的、精神的障害で育児困難が予測される、望まない妊娠やパートナーのDVによりサポートする人がいない、若年妊娠など複雑な事情を抱えている。状況は人により様々ですが、子供を育てる環境に大きなリスクを抱えている妊婦とされています。区では、どのような流れで特定妊婦として登録されるのか、また、区内の登録者数137名とのことですが、その人数は他区と比較して多いのか伺う。 特定妊婦の認定を受けると自治体の支援対象となります。支援内容は自治体により異なりますが、一般的には保健師や社会福祉士が家庭訪問、電話での面談、経済的に困窮している場合は生活保護の申請や様々な申請に同行、産婦人科を未受診の場合は出産受入先の病院を探す、産前から産後まで入居して支援を受けられる産前産後母子支援事業の実施施設の紹介、就労支援、家事支援サービスなどの紹介があります。区で実際行っている支援内容について具体的に伺う。 先ほど特定妊婦の登録者数が10年で8倍ほど増えたとお伝えしましたが、これはあくまで登録のある特定妊婦の人数です。登録はされていないが、支援が必要な妊婦は多く存在していると言われており、その背景には様々な事情を抱える特定妊婦の境遇があります。幼い頃から言葉の暴力を受けて育ち、常に人の顔色をうかがって生活をしてきた、ネグレクトを受けていて困ったことがあっても助けてもらった経験がないなど、誰かに頼るという経験をしたことがないから頼り方が分からない女性たちがいるとのことです。 昨年、他議員への答弁で、特定妊婦への一定のサービスは構築できているが、サービスにつながりにくいケースが多く、特に保健センター地区担当保健師においては、産科医療機関等と連携し必要なサービスにつなぐことができるよう、進捗管理を所内でも情報共有し、検討しながら支援しているとありました。このような状況である女性たちにどのように手を差し伸べるのか、区として特定妊婦が支援につながるよう工夫していることを伺う。 先日、特定妊婦を支援する認定NPO法人の方とお話しする機会がありました。こちらのNPO法人では、特定妊婦の方が宿泊する施設を運営し、衣食住の提供、生活のサポートをしてくださっています。このNPO法人の方より、ショートステイの制限を緩和してほしい、親子でショートステイできる場所が欲しいとの要望がありました。 現在、区内には、都内自治体で最多である5つの児童養護施設と2つの乳児院があります。両施設でショートステイが可能であり、特定妊婦に限らず、保護者が病気や出産などで一時的にお子さんを養育できないときに宿泊で預けることができます。対象児童は区内に住所を有する家庭のゼロ歳から12歳、小学生までの児童です。定員は、ゼロ歳から2歳未満が1日3名、2歳から12歳は1日5名です。期間は1回につき7日間以内で、年度内の合計は児童1人につき28日以内と決められています。息抜きのためにも、ショートステイのように子供を預ける場所があるのはとても大切なことです。 出産後、母親は365日24時間、子供と過ごすことが多く、1人の時間を確保するには家族の協力が不可欠です。特定妊婦と認定された方が産後に子供を預ける場所がある、頼る場所があることはどれだけ心強いことかと存じます。特定妊婦が出産した場合は要支援ショートステイも可能とのことだが、現在の利用者数はどの程度いるのか。また、そのうち特定妊婦だった方はどの程度いるのか。特定妊婦だった方がショートステイを利用した際の効果を区としてどのように捉えているのか伺う。 親子ショートステイについてですが、子供だけを預けることに抵抗を感じる人も一定数おり、母親も一緒にリフレッシュできる施設が欲しいとのことです。子供だけを預けることは子供がかわいそうなのではないか、自分は母親として失格なのではないかと感じてしまうようです。現在、区内に親子ショートステイができる場所はありませんが、4月1日施行の児童福祉法改正に伴い、子育て短期支援事業について、保護者の心身の状況、児童の養育環境その他の状況を勘案し、児童とともに、その保護者に対して支援を行うことが必要である場合にあっては、当該保護者への支援も含め行うことができるものとした。あわせて、当該事業のうち、短期入所生活援助事業の利用期間について、現行、原則7日以内とされ、必要と認められる場合は延長が可能とされているところ、この規定を改正し、保護者の心身の状況、児童の養育環境その他の状況を勘案して、市町村長が必要と認める期間と規定することとしたと、保護者への支援についても明記されました。区内でも親子で一緒にショートステイができる場所を確保してほしいと考えますが、今後の区の計画を伺う。 児童生徒の健康診断についてです。 現在、区立小中学校では学校保健安全法で定められたとおり、各学校の学校医による健康診断が行われています。内容は、全児童、全生徒を対象とした定期健康診断、結核検診、尿検査、心臓検診、小学5年生と中学2年生を対象とした脊柱側弯症検診、小学5年生を対象とした小児生活習慣病予防検診、次年度の就学予定児童を対象とした就学時健康診断、小学2年生と中学2年生の希望者への色覚検査、小学6年生、中学1年生を対象とした口腔保健指導が行われています。日々本業でお忙しい中、児童生徒の健康維持のため、学校医を引き受けてくださる先生方へ改めて感謝申し上げます。 学校での健康診断のプライバシーへの配慮に関してはエックスやニュースでも取り上げられ、話題となっています。私のところへも女子生徒の保護者より、健診はできれば同性の医師を希望したいとの声も届いています。しかし、現状、内科の女性医師はそもそもの数が少ない。そのため、それぞれが同性の医師に診察をしてもらうのは難しいと考えます。 令和6年1月22日付で文部科学省は、「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備の考え方について」を各自治体に通知しました。これは学校保健関係者の意見を踏まえ、検査・診察における対応や検査・診察時の服装、関係者間の連携などについての考え方を取りまとめたものです。具体的な取組例として、「男女別に検査・診察を行う」、「検査・診察時には、児童生徒等の身体が周囲から見えないよう、囲いやカーテン等により、個別の検査・診察スペースを用意する」、「女子児童生徒等の検査・診察に立ち会う教職員は女性となるよう、教職員の役割分担を調整する(養護教諭を除き、原則、児童生徒等と同性の教職員が立ち会う)」、「検査・診察の会場(保健室や体育館、特別教室等)内では、待機人数を最小限にした上で、他の児童生徒等に結果等が知られたりすることがないよう注意する」、「着替える場所を用意したり、待機時には体操服やタオル等で身体を隠せるようにしたりするなどの工夫を行う」との記載がありました。また、「正確な検査・診察のため、必要に応じて、医師が、体操服・下着やタオル等をめくって視触診したり、体操服・下着やタオル等の下から聴診器を入れたりする場合があることについて、児童生徒等や保護者に対して事前に説明を行う」と明記されています。 このように、健康診断時の児童生徒のプライバシーの保護者等への懸念が指摘される一方、着衣では正確な検査・診察が困難になると懸念を示される先生もいらっしゃると伺いました。児童生徒のためにも正確な診断は不可欠です。しかし、小学校高学年から中学生は思春期であり、体にも目に見えて変化が現れる時期です。最大限児童生徒のプライバシーを尊重しつつ、学校医の先生方に正確な診察をしていただく必要があります。区として、今回の通知内容をどのように学校や杉並区医師会に周知し、働きかけを行ったのか、伺います。 学校健診で行われる脊柱側弯症検診についてです。 側弯症とは、背骨が左右に曲がったり、ねじれたりする全世代に共通する疾患であるが、特に思春期の女児に多く見られます。学校で行われる側弯症検診では、内科医による視触診と、医師以外でも撮影可能な検査機器を用いたモアレ検査の2種類があります。モアレ検査とは背中側から撮影するもので、物体表面の三次元情報を平面上に等高線パターンとして図化し、モアレ縞と呼ばれる縞模様の左右差から側弯症を疑う方法であり、医師でなくても撮影が可能です。日本での13歳から14歳の発症率は、男児の0.25%に対し女児は2.51%とのデータもあります。成長や加齢とともに変形が進行し、ひどくなると背中を切開して背骨を金属で固定する手術が必要となります。早期に発見できれば装具による矯正で進行を防ぎ、手術も回避できます。 文部科学省の学校保健統計調査を確認すると、検査機器を用いたモアレ検査を導入せず、視触診だけの地域では発見率が1%未満のところが多く、2%を超えるのはモアレ検査を導入している地域のみとのデータもあります。過去には、秋田県で学校の健康診断では異常なしと診断された児童が、その後、脊椎側弯症と診断され、学校健診での見落としを疑われ訴訟にもなっています。今では秋田県内の大部分でモアレ検査を導入しています。 現在、杉並区では視触診のみとなっていますが、都内では機器を導入し、モアレ検査を実施しているのは17区10市2町です。機器を導入するメリットとして、検診結果を詳細にデジタルデータ保存でき、前回の記録との比較が容易になる、多くの児童生徒に均一な検査を提供できる、日々健康診断に御協力くださっている学校医の先生方の負担軽減につながる、思春期の児童生徒、特に女児への配慮が可能となることが挙げられます。区として、機器の導入は検討されていますか。現在導入に至っていない要因も伺います。 次に、学童クラブについてです。 区の学童クラブの待機児童数は年々増加しており、今年度の4月時点での学童クラブの待機児童は前年より108人増えて388人です。私のところにも、学童クラブに入れず困っているとの声が届いています。1年生なのに、2年生なのに待機児童になってしまい、子供を1人で留守番させるのは不安だ、仕事をどうやって続けたらいいのか、また、出勤が必須の職場は在宅の方より優遇してほしいとの声もありました。しかし、在宅勤務の方でも、子供が自宅にいると仕事はスムーズに進まないのが現状です。私自身、自宅でできる事務作業や今回のような一般質問の原稿作成は自宅で行うこともありますが、子供がいると思うように進みません。在宅勤務の方でも、仕事をするには預け先を必要としている方は多いと考えます。 このような話を伺うと、低学年でも学童クラブに入会できていないこの現状は保護者同士の確執を生んでしまうのではないかとの懸念もあります。また、働く環境が整わず仕事を辞めざるを得ないなど、学童クラブに子供を預けることができるかどうかは子育て世代にとって大変重要な問題です。安心して働ける環境を整えるためにも、学童クラブの待機児童に対して早急に対策を講じるべきです。 学童クラブの整備状況を確認すると、令和3年は241人の増枠、令和4年は418人の増枠、令和5年は156人の増枠、令和6年は151人の増枠と毎年受入れ枠を増枠しており、区としても一定の努力をしてきたと認識しています。しかし、待機児童数は令和3年233人、令和4年242人、令和5年280人、令和6年に関しては先ほどお伝えしたとおり388人です。学童クラブは保育園と違い、子供が1人で通うものであり、学校から徒歩圏内の場所が望ましいこと、年度途中で退会する人が一定程度いること、また、小学校入学のタイミングは転入、転出、区内でも学校区を越えての転居もあり、なかなか予測が困難かとは存じます。毎年、ある程度の整備をしているにもかかわらず、学童クラブの待機児童は年々増加し続けています。この現状を区としてどう捉えていますか、区の認識を伺う。 また、学童クラブの計画的な整備を進めるためには正確な需要動向の予測が重要と考えます。区は、これまで何を参考として学童クラブの需要予測をしているのか伺う。 先日、文京区では、例年二、三十人だった待機児童数が97人に急増したことに危機を感じ、周辺の学童クラブへのタクシー送迎を始めたことがニュースで取り上げられていました。徒歩圏内で行けない学童クラブへ付添いつきでタクシーで送迎するものです。報道によると、その日の利用者は3人とのことです。これは学童クラブ整備が間に合っていない部分を補うための一時的な緊急的な策ではありますが、文京区の職員がどうにかして1人でも待機児童を減らせないかと試行錯誤した様子がうかがえます。 このように、学童クラブの量的整備が困難な場合は一時的な代替案も含めた対応が必要と考えるが、区はこれまでこのような緊急的な措置は検討してきたのか伺う。 区では、小規模第2学童クラブなどの整備も検討しているとのことであるが、現時点での進捗状況を伺う。 区内の学童クラブ待機児童数を学年別に見ると、1年生5人、2年生23人、3年生164人、4年生170人、5年生23人、6年生3人と、1年生でも待機児童がいる状況です。低学年はそれだけで指数が加点され優遇されていますが、保護者の働き方や条件によっては、高学年が入会できて低学年が入会できないこともあると伺いました。子供や御家庭によって事情は様々あるとは存じますが、まずは低学年が全員入会できるよう進めていくべきと考えます。 23区内でも待機児童がゼロの自治体もあります。どのような対策を講じているのかというと学校内での居場所、いわゆる放課後等居場所事業のようなものと一緒にしており、受入れ数に制限を設けていない自治体がありました。区内でも各学校に児童館または放課後等居場所事業が整備されています。特に放課後等居場所事業に関しては、学校休業日の開所時間も早まり、今年度の夏以降はアプリで入退場の管理ができるようになります。自己管理のできる高学年の児童にとっては、学童クラブの代替としての活用もできるのではないでしょうか。 放課後等居場所事業は平成29年、杉並和泉学園にできて以降、実施学校も増え、今年度は杉並第七小学校と久我山小学校にも整備され、現在は区内に17校あります。利用している子供の満足度調査のアンケート結果を見ますと、令和4年度で94.1%と高い満足度となっています。他区では放課後等居場所事業での過ごし方や取組をホームページに動画公開するなど積極的に情報を公開し、利用を促している区もあります。放課後等居場所事業のサービスの拡充状況、増え続ける待機児童の現状を考えると、放課後等居場所事業のさらなる活用は待機児童対策にも有効であり、一定の受皿になると考えますが、区の見解を伺います。また、今後の放課後等居場所事業の整備計画を伺います。 学童クラブの利用料に関しては、現在は口座振替となっており、最初に金融機関の窓口での口座登録手続が必須となっております。金融機関の窓口営業時間は、基本的に平日の日中のみです。また、登録ができるまでは納付書払いとなりますが、こちらの納付書も支払いは金融機関の窓口のみで、コンビニなどでは支払いができません。今は多くのことがネット完結できるようになっており、ウェブ口座振替も一般的です。学童クラブは、働く保護者が子供を預ける場所であり、平日の日中に窓口に足を運ぶためには貴重な昼休みの時間を削るなどの時間の調整が必要です。現在、住民税はウェブ口座振替やコンビニ納付ができるようになっています。なぜウェブで完結できるシステムがあるにもかかわらず、学童クラブの支払い手続には活用されていないのでしょうか。学童クラブ利用料の支払い手続に関しては、他区でもウェブ口座振替が進んでいます。ぜひ学童クラブの支払い手続に関してもウェブ口座振替やコンビニでの支払いができるようにすべきと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、公園利用についてです。 年明けに全区民を対象とし、公園利用についてアンケートを実施していました。区では、これまでワークショップなどを行い、区民の意見を収集してきたと認識しています。今回改めて全区民を対象とし、公園利用についてのアンケートを実施した目的と背景を伺います。また、こちらのアンケートは大人用と子供用をそれぞれ作成されていますが、それぞれアンケート期間や周知方法、回答数を伺います。 アンケートの項目にもありました喫煙に関しては、昨年、小さな子供からお年寄りまで誰もが利用できる公園は禁煙にすべきとの立場から一般質問させていただきました。そのときの区の答弁では、小さな公園の喫煙対策は必ずしも十分ではないと認識しており、公園を利用される皆さんが気持ちよく利用できるよう、今後、禁煙、分煙のルールに関する検討に取り組んでまいりますとのことでした。今回のアンケート結果で全面禁煙と回答した人の割合を伺います。また、アンケート結果を受け、今後の公園での喫煙ルールに関して、区として具体的にどのように進めていくのか方向性を伺い、一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、特定妊婦に関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、特定妊婦の登録と登録者数についてですが、区は妊娠届が提出された全ての妊婦を対象に、助産師等の専門職がゆりかご面接を実施し、一人一人の妊婦の状況を確認しているほか、産科等の医療機関や保健師の相談業務等を通じ支援の必要のある妊婦を把握しており、これらの情報を踏まえ、各保健センターで保健師等の専門職が特定妊婦とすべきケースかを検討し、登録を行っております。新規登録者数は令和5年度が137人、令和4年度が143人となっており、他区との比較が可能な令和4年度の妊娠届出数に占める特定妊婦の割合は3.4%で、23区中5番目に多い状況です。 次に、区が行っている支援内容についてですが、議員御指摘の支援のほか、精神科や内科等の医療機関と連携し、病状等に応じた支援を行っているほか、各保健センターと子ども家庭支援センターが情報を共有し、必要に応じて助産師等の専門相談員が家庭を訪問し、出産に向け必要な支援について相談や助言を行う養育支援訪問事業を実施しております。 私からの最後に、特定妊婦の支援につなげる工夫についてですが、区は、妊娠が分かって悩んでいたり、どこに相談してよいか分からない方の相談窓口として、区の公式ホームページと妊婦向け相談案内カードの配布により保健センターなどを案内しており、それぞれの窓口で相談者に寄り添い対応するとともに、必要に応じて特定妊婦としての支援につなげています。また、産科医療機関等の関係機関と連携し、支援が必要な妊婦の把握に努めているほか、ゆりかご面接の実施後も保健センターの保健師が一人一人の実情を把握し相談に応じるなど、妊娠初期から切れ目のない支援を行っております。今後も必要な方が必要な支援を受けられるよう努めてまいります。 私からは以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、まず、特定妊婦とショートステイに関するお尋ねにお答えいたします。 出産直後に利用することが多い乳児院でのショートステイの利用者数は65人、そのうち特定妊婦だった方の人数は16人です。特定妊婦だった方のショートステイを利用した際の効果ですが、比較的長い期間利用する方が多く、休養を取ることで余裕を持って子育てができるようになった、施設職員のアセスメントにより子供の特性に合った対応を学ぶことができたなど、虐待の未然防止に資するものがあったほか、養育環境の整備や生活の立て直しのための手続ができたなどの事例もございました。 次に、親子ショートステイに関するお尋ねにお答えいたします。 これまで保健センターや子ども家庭支援センターの職員が、強い育児不安や負担感がある要支援児童等の保護者に対し、虐待の未然防止の観点からショートステイの利用を進めた際に、子供だけを預けることにちゅうちょする場合があることから、親子での預かりが課題と考えておりました。こうした中、本年4月1日に改正児童福祉法が施行され、児童と共にその保護者に支援を行うことができるようになったことから、親子ショートステイについては今後検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、学童クラブに関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、学童クラブの待機児童に関する区の認識についてですが、小学校児童数の増加に加え、共働き家庭の増加などにより、整備数を上回る学童クラブの需要が引き続いてきたことが待機児童が増加している主な要因であり、お子さんを安心して通わせることができる居場所の確保は、働きながら子育てをする保護者の方にとっては、まさに生活に関わる問題だと認識しております。 次に、小規模第二学童クラブ整備の検討状況でございますが、待機児童が多く発生している地域では小学校の児童数も増加していることから、小学校内に学童クラブを整備するスペースを即時に見出すことが難しい状況でございます。このことから、現在、小学校に近接している区有施設の活用も視野に入れた小規模第二学童クラブ整備の検討を行っているところでございます。 次に、放課後等居場所事業の活用を含めた学童クラブ代替案に関するお尋ねですが、学童クラブ需要が急増している現状では、議員御指摘の代替策も含めた対策も必要であると考えており、本年4月から学校休業日における放課後等居場所事業の開所時間を、これまでの10時から学童クラブ開所時間と同じ午前8時に前倒すとともに、今年中に入退所の管理などができるアプリケーションを導入する予定としております。 次に、今後の放課後等居場所事業の計画についてのお尋ねですが、現在、策定に向けて検討を行っている杉並区子どもの居場所づくり基本方針の中で、放課後等居場所事業の方向性についても定めてまいる予定です。 次に、学童クラブの需要予測に関する御質問にお答えします。 学童クラブの需要予測ですが、未就学児や小学生の人口数のほか、過去の実績による学童クラブの新1年生の入会率なども勘案して需要予測をしているところでございます。 私からの最後に、学童クラブ利用料へのウェブ口座振替等の導入に関する御質問にお答えします。 学童クラブ利用料につきましては、この間、口座振替の勧奨強化等の取組を行ってきた結果、令和4年度の口座振替率は97.37%、現年度分収納率は99.94%と高い水準になっており、御提案のサービスを導入する経費と比較して収納率向上への効果が限定的であることなどから、現時点で導入する考えはございません。 私からは以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、公園の利用に関する一連の御質問にお答えをいたします。 区立公園や児童遊園は多世代の方が様々な目的で利用されることから、これまでも多くの御要望をいただいており、その内容は時代とともに変化しています。公園整備やリニューアルの際はワークショップを通じて意見の収集を行っておりますが、使い方については、20年以上見直しを行っておりませんでした。そのため、利用ルールについて寄せられる要望のうち、喫煙や犬の連れ込みなど要望の多い項目について、現在のニーズに合ったルールへと見直しを進めるためアンケートを実施したものです。 主に大人に向けたアンケートは今年1月15日から31日まで、子供に向けたアンケートは1月25日から2月22日まで実施をし、広報やホームページ、公園への掲示、児童館での配布などにより周知を図り、それぞれ約280件と約670件の回答がありました。また、アンケートに加えて今年3月に実施した「聴っくオフ・ミーティング」では、公園の使い方をテーマに37名の方と話合いをしています。また、喫煙に関するアンケートでは、全ての公園で禁煙と回答した人が最も多く、その割合は約5割、次いで、分煙施設があれば可、周囲に配慮すれば可と回答した人の割合はそれぞれ2割ずつでした。これまで周囲に配慮すれば、杉並児童交通公園を除く全ての公園で喫煙可としておりましたが、アンケート結果などを踏まえ、喫煙を含む公園利用ルールの見直しの方向性については都市環境委員会で御報告いたします。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、所管事項のうち、初めに、学校の健康診断におけるプライバシー等への配慮通知の周知に関するお尋ねにお答えします。 教育委員会では、学校に対して本年2月、文部科学省通知を全校長に送付いたしました。加えて、特に配慮が必要な脱衣を伴う検査における留意点を区として全校長に別途通知するとともに「学校保健のてびき」に掲載し、周知を徹底いたしました。杉並区医師会には、日本医師会を通じて文部科学省通知は周知されていますが、改めて令和6年4月開催の杉並区学校保健会において、区が発出した全校長宛て通知を配布するなど、杉並区医師会と教職員等が共通の認識を持てるよう努めました。現在、各学校において、学校医と連携しながら児童生徒の心情に配慮し、個別の検査スペースの用意を行うなどの工夫をしているほか、学校保健だより等を通じて検査方法、検査時の服装等を丁寧にお知らせするなど、児童生徒が安心して臨める健康診断の実施に努めているところです。 次に、学校での脊柱側弯症検診に関するお尋ねにお答えします。 まず、当該検診の機器につきましては、機器が高額であることや操作に対する専門知識が必要であることなどから、他自治体と同様に、区で購入する予定はありません。また、機器を使った検診の委託につきましては、側弯症検診の対象となる小学5年生と中学2年生約5,800人の検診を担える事業者がほとんどいないことなどから、現時点において導入は難しいと考えております。 なお、教育委員会では、他自治体の委託検診の導入状況等の把握などに努めているところです。 私からは以上です。

28番あかねがくぼ舞議員。 〔28番(あかねがくぼ舞議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。何点か再質問させていただきます。 まず、学童クラブについてです。御答弁の中で需要の予測ですね。人口や過去の入会率から取っているというところでした。ちなみに来年度の希望者数、どの程度と見込んでいますでしょうか。今年度の当初予算では、来年度へ向けての学童クラブの整備計画はまだ高井戸小学校内の35人の増枠のみとなっています。ここ数年と比較しても大変少ない増枠数です。今後、来年度の増枠のために補正予算が組まれると私自身信じておりますが、その認識でよろしいでしょうか。 計画がまだ検討段階ですと、御答弁はなかなか難しいとは存じますが、検討している計画の内容を実現した際、どの程度の増枠が見込まれるのかも伺います。 また、今年度、待機児童数388名でした。これは、恐らく昨年予想したところはあると思いますけれども、この数自体が予測の範囲内なのか、伺わせてください。 あと学童クラブのウェブ口座振替に関して、収納率は十分なので収納率向上の目的では導入することがないというお話でしたけれども、私が申し上げているのは、子育て世代、働く世代に対して負担を軽減していくという理由から、このウェブ口座振替の導入をする区としての気持ちはあるのかないのかというところでお伺いしておりますので、ぜひ子育て世代、働く世代の気持ちを酌んでいただきたいと思います。そこのところをもう一度御答弁いただければと思います。 以上、よろしくお願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
議員からの再質問にお答えさせていただきます。大きく3点あったかと思います。 まず、需要予測に基づいて、来年度どの程度と考えているかという御質問であったかと思います。来年度につきましても、まず、新1年生となる5歳児の人口につきましては、今年度より少なくなっているという状況はございます。ただ一方で、共働き家庭の増加などは引き続き続くものであるというふうに考えているところでございます。そういったことを踏まえますと、来年度につきましても、学童クラブ需要というのは一定程度増加する可能性はあるというふうに考えているところです。 2つ目の388名という待機児童数の受け止めについての御質問がございました。予測の範囲内かどうかという御質問の趣旨かと思いますけれども、こういった数字が出てき得る状況であるというような認識は持っていたところです。こういった状況の中で我々といたしましては、議員のお話もありましたように、でき得る限りの対策は講じてきたところです。ただ一方で、やはり児童数の増加の中で学校内に育成室のスペース、なかなか見出すことができないという状況。さらに学童クラブについて、やはり保育園と異なりまして、児童の自力通所が前提であって広域的な入会の調整が難しい、こういう状況がやはり一因になっているという状況は踏まえております。この間、小規模な学童クラブの小学校内整備も検討してきたが難しいという状況の中で、今回説明させていただいたとおり、小学校の近接の区有施設の検討も進めているという状況でございます。補正を含めて検討させていただいている状況ですが、今の時点で増枠がどのぐらいになるかというところまでは調整の段階なので申し上げることができませんが、待機学童が発生しているというこの状況を踏まえて少しでも解消できるように取り組んでまいりたいと、このように考えております。 最後に、ウェブ口座振替等の御質問がございました。実際、利用している人の利便性の向上の観点からの御質問の趣旨というふうに受け止めさせていただきました。議員のおっしゃるとおり、収納率の向上だけをもって利便性の向上に資してない部分について、一方を受け止めなければならないかなと我々としても思っております。一方で、実際のコストの面もありますので、全体最適を考えた上で、実際の利便性の向上とそれの導入によって得られる部分、これは区全体での電子化の取組も一緒に考えながら検討させていただければと思っております。 私からは以上です。

以上であかねがくぼ舞議員の一般質問を終わります。 21番赤坂たまよ議員。 〔21番(赤坂たまよ議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団の赤坂たまよです。通告に従い、1、下井草駅周辺まちづくりについて、2、男女共同参画に関する事業及び男女平等推進センターについて質問します。 まず、下井草駅周辺まちづくりについてです。 7月から始まる予定のワークショップについて伺っていきます。 下井草駅周辺まちづくりについては、2022年12月から2024年12月まで計6回のワークショップとオープンハウスが開催されました。今年度から、また新たにワークショップが始まるとのことですが、駅を起点としたまちづくりと考えれば多くの人に関係すると思います。例えば私の知人は、下井草に勤務先があることによって、自宅の場所より多くの時間を過ごす結果、下井草のまちを大事に思っています。また、別の知人などは、下井草から区内の別の場所に引っ越しても下井草のまちが好きで度々訪れると聞きます。予算特別委員会の際も、ワークショップにより多くの人が参加してもらえるようにと指摘しましたが、今後多くの人に興味を持って参加してもらうようなやり方、対象などを工夫して、一人でも多くの区民の皆様と一緒に下井草のまちの未来を検討してまいりたいと思いますという御答弁をいただいておりました。 そこで、今回のワークショップの規模はどれくらいを想定していますか。現状の募集予定人数を伺います。 また、募集方法はどのように考えていらっしゃいますか。前回との違いなどがあれば、それを踏まえた上でお聞かせください。 さらに、チラシも発行すると思いますが、こちらも前回とどれぐらい異なるか、発行枚数を確認します。 次に、参加方法についてです。 参加者の募集人数が多くても、その募集に気づかなかったり、気づいたときには締切りが過ぎていたりということもあると思います。また、参加条件として、全ての回に参加できる方という条件つきになってしまうと全部出られないかもしれないということで、応募に二の足を踏んでしまうという御意見も聞いたことがあります。毎回募集することの煩雑さは分かるのですが、少しでも多くの人が参加できるようにしてもらうには、全ての回に参加できるという条件はないほうがいいように感じます。もしくは全ての回に参加できるという条件をつけたとしても、前回までのように、どんどん参加人数が減っていった場合には途中募集もできるようにしてもらえたらと思うのですが、いかがでしょうか。少しでも多くの住民の皆さんが参加できる工夫をしていただきたいと思うのですが、区の見解を伺います。 次に、小学校、中学校の児童生徒の参加をどのように行うか、お伺いします。 前回のワークショップの参加条件は18歳以上となっていました。当然ですが、生活している高校生はたくさんいますし、小中学生もいることを考えると、幅広い年齢の参加が可能な方法を取ってほしいと思います。 そこで、小学生、中学生の参加はどのように計画しているのか、確認します。ぜひ小中学生の素直な意見が言えるような設定をしていただきたいことは要望しておきます。 次に、障害を持つ方からの意見をどのように聞くか、お伺いします。 身体、精神、聴覚、視覚など障害種別は様々ですので、求める生活環境は異なると思います。ワークショップに参加したくても、例えば精神に障害がある方は人と触れ合うことがなかなか難しいとお聞きします。しかし、下井草で生活をしている当事者となれば御意見や御要望があるのではないでしょうか。障害者団体連合会には15団体が所属されているので、例えば連合会さんを通して意見を伺うなど検討してはと思うのですが、区の見解を伺います。 次に、鉄道立体交差の高架か地下かについてです。 まちづくりを検討する上で、鉄道立体交差が高架か地下か決まらないとイメージができないという意見があり、予算特別委員会において、イメージしやすくなるよう工夫して進めていくという答弁がありました。例えば高架になることにより線路の下にお店ができるかもしれませんし、駐輪場が造られる可能性があるかもしれません。しかし、反面、今より高い位置を電車が走行するようになれば、騒音については、マンションの3、4階辺りに直接音を感じるようになり環境が変わりますし、日陰が増えるのではという声も聴きます。さらに暗がりが増え、防犯上危険が生じるなどの御不安の声も聴いています。 これに対し地下になる場合は、まず騒音も問題は起きません。工事による騒音も高架より発生しないと言われています。また、南北のまちが一体化され、西武鉄道の所有地とはいえ、住民の皆さんにとってスペースが増えるのも地下の場合と言われています。その反面、駅がどこにあるか分からないのはどうかという御意見などもお寄せいただいております。また、一般に、工期については高架のほうが早いと言われています。しかし、高架の場合、用地買収が地下の場合より件数が多いため、買収の状況によっては地下化より時間がかかるとも言われております。 このように、鉄道立体交差が高架になるのか地下になるのかで町並みは全く変わると言えます。だからこそ、高架化の場合の未来像、地下化の場合の未来像を提示しながら住民の皆さんの意見を伺い、まちづくりに反映してもらいたいと思いますが、今回のワークショップでどのように工夫していくのか、伺います。 次に、今回のワークショップの中で、昨年度、区から提示した下井草駅周辺道路・交通整備計画(たたき台No.2)について伺います。 昨年度のワークショップでは、参加の方から出た案も含め5案あった中で検討した結果、たたき台No.2が出された状況で終わっていました。たたき台No.2は、下井草駅北口にバスやタクシーなどを集約し、交通結節点機能を強化することで、南口は歩行者が安心・安全に回遊できる道路空間を形成するようになることなどが盛り込まれた案です。北口については、道路を拡張することによって立ち退きが発生する可能性が生じます。しかし、この案は先ほどお伝えしたように、鉄道立体交差事情は検討されない状態で決まったもので、ワークショップに参加された方もオープンハウスで意見を述べられた方も十分な意見の反映ができないものだったように思います。今回新たにワークショップを開催するに当たり、このたたき台No.2をどのように捉えていくのか、確認します。 次に、旧早稲田通りについてです。 旧早稲田通りは道路が狭い中、バスが走り、しかも双方向で車両が走る状況です。また、駅に近い歩道も1人歩けば、向かい側から来る人はよけなければいけない、傘を差していれば1人は車道を歩かないと通れないくらい狭い道です。下井草駅周辺道路・交通整備計画(たたき台No.2)で旧早稲田通りの安全性を確保するとしていますが、今回、どういう対応を検討していく予定でしょうか、伺います。 下井草駅周辺地区まちづくり協議会の中でも重点課題とされ、ワークショップの中でも対応を求められていた旧早稲田通りについてですが、鉄道立体交差と同様に、都が所管のため対応が難しいとされていました。 そのような中、2024年1月開催のワークショップにて、旧早稲田通りの安全性を確保というコメントが追記されました。生活をしていく中で、この旧早稲田通りについては本当に多くの方が困っている状況です。息子さん御夫婦が2年前引っ越してこられたという親御さんから、障害のある子供を育てている中で、この通りは本当に危険で困るというお話を伺ったことがあります。都道とはいえ、住民の声を直接聞けるのは杉並区だと思いますので、ぜひ積極的な安全性確保を取るようにしてもらいたいと思いますが、区の見解を確認します。ここまでは、7月から始まるワークショップについてお伺いしてきました。 この項目の最後の質問は、今後、下井草駅周辺まちづくりに影響があると考えられる都議会に対する陳情結果についてです。 今年の2月14日に都議会の環境・建設委員会に対し、約3,000人の方の署名を基に、西武新宿線野方駅から井荻駅付近の連続立体交差事業について、複線シールド工法による地下化を検討してほしいという陳情が出されました。この陳情審査結果は継続審査となっていました。これに対し、3月11日に杉並区在住の4名の方から、杉並区が現在検討中の下井草駅周辺まちづくりに大きな影響を与える都の西武新宿線野方駅から井荻駅間の連続立体交差事業について、都が平成28年に比較検討された施工形式3案に加え、複線シールド工法による地下化も示していただきたいという願意の陳情が提出され、5月23日に都議会環境・建設委員会にて陳情審査が行われました。 この願意に対する理由として、現在、杉並区では、下井草駅周辺まちづくりを地域住民の代表と共に検討しているが、都が実施する連続立体交差事業の施工形式が高架となるか地下となるかにより、まちづくりに与える影響は非常に大きいとし、平成28年に検討された鉄道立体交差化の施工形式別・案別総合比較表の中で検討されていない複線シールド工法による地下化案も示すべきであるというものでした。この複線シールド工法案は都営地下鉄大江戸線、東急東横線など実績があり、隣接住民の立ち退きや日照、騒音問題がなく、地上部の有効活用が可能なものとなっています。杉並区下井草駅周辺まちづくりに大きく影響するという願意に基づいた陳情に対し、都議会は趣旨採択としました。2月の継続審査の結果から前進したことは大きいと思います。この結果について、杉並区としてどう捉えているか、区の見解を伺います。 この審査の中で、現在、中野区が野方駅周辺のまちづくりや鉄道立体化の範囲等を検討しており、その検討内容や事業スキームなどについて、引き続き区と意見交換を行っておりますと答弁されています。これに該当する杉並区に対する答弁がなかったのは、2月に出された陳情のときと同様でした。中野区は平成26年5月に建設委員会において、「西武新宿線(野方駅~井荻駅間)連続立体交差化に係る構造形式の調査検討の結果について」という表題で調査の結果を報告しています。検討範囲を示し、構造形式については高架案、全線地下化案、地下+高架案、高架+道路立体案の4案を比較検討しています。検討内容は事業的条件、計画的条件、地形的条件、周辺まちづくりへの影響、実践する上での主な課題などです。杉並区はこれまで、中野区のこのような調査をしてきたのでしょうか。調査をした上で東京都と意見交換してもらいたいと思いますので、調査の実施がまだのようでしたら、ぜひ御検討いただきたいということを要望しておきます。 予算特別委員会の質問の際、以下のような御答弁がありました。「都市整備、まちづくりの分野におきましても、区民との対話・協調型、こうした姿勢を基本に各事業を進めていきたい、そのように考えております。区以外が事業主体になる、例えば東京都、今般の鉄道立体交差化事業につきましてもそうですけれども、そうした事業についても、地元自治体の責任として、しっかりと事業主体と連携をした上で、地域住民の方、区民の方々の声をしっかりお聞きした上で各事業を進めてまいりたい、そのように考えております」という答弁でございました。東京都の事業であっても、地域の声を一番に聞けるのは基礎自治体である杉並区です。7月から始まるワークショップにおいても、参加者が意見を言いやすい環境、また話す時間を確保してほしいということも要望しておきます。 まちづくりで大切なのは、暮らしている人たちの思いや環境への影響ではないでしょうか。必要な犠牲というものは極力少ない中で行ってほしいと思います。住民の方の声に耳を傾けるまちづくりになるように願い、次の質問に移ります。 次に、男女共同参画に関する事業及び男女平等推進センターについて質問します。 まず、男女平等推進センター啓発講座について伺います。 ジェンダーを学ぶ講座から男性の家事、育児促進に関する講座など様々な講座を実施し、啓発を促していることは男女共同参画につながっていると思います。しかし、杉並区男女共同参画行動計画進捗状況調査報告書によりますと、参加人数については横ばいになっている状況です。計画の6割程度で目標達成には程遠いものになっています。平成30年の計画に示される目標値が450人に対し273人の実績、令和元年の計画は415人に対し273人、コロナ禍になり計画が半分とされ、令和2年の計画が245人に対し164人、令和3年の計画が280人に対し137人、令和4年の計画が335人に対し191人でした。評価理由も、平成30年度実績から令和4年度実績まで同じような経過報告が記載されているにとどまっています。男女平等を現実的に捉えるならば計画の立て直しが必要に思いますが、いかがでしょうか。検証を行っていくことによって施策の実効性が担保されていくように思います。コロナが2類から5類になり、参加を促すことができるようになった状況の中、現状維持体制でいいとお考えか、区の見解を伺います。 次に、男女平等推進センターの広報誌である「ゆうCan」について伺います。 毎年3,500部を計2回、合計7,000部発行しているそうですが、手に取って読んでもらわなければ広報誌としての役割が果たせないと思います。パンフレットラックに置いた後、年間7,000部の発行部数が人の手に渡っているか確認しているのか、気になりました。各号で取り上げている特集など、内容が充実していると思うのですが、これにより男女共同参画の啓発につながっているか、検証をしていますか。また、内容がいいものと思うと確実に手渡しできるような工夫が必要と考えますが、この点いかがでしょうか。SNSやLINEでの共有の工夫は行っているかも併せて伺います。 男女平等推進センターには、過去の分も含めて置いてあり、自分が読みたいものを選ぶのでいい試みだと感じました。手に取って読んでもらう機会を増やすためにも、過去の発行分も含めて置いてある場所が増えてほしいと思いますので、要望しておきます。 次に、男女平等推進センターの機能について伺います。 2023年の決算特別委員会において、男女平等推進センターは、男女共同参画の実現を目指す活動を推進するために設置された施設と答弁されていました。1997年に設置されましたので今年で27年たっているわけですが、2021年実施の男女共同参画に関する意識と生活実態調査の報告によりますと、施設があることを知らずに利用したことがないという人の割合が全体で65.1%、女性に関しては66.5%で、男性の63.8%より多くなっている結果が出ています。27年たっても、ここまで認知度が低い理由がどこにあるのでしょうか。知っているが、必要ないという選択は女性で18.4%なので、必要がないわけではないにもかかわらず、認知されていないことが数値に現れていると思います。 また、この調査の中で、推進センターを知っているが、必要がなく利用していないと選択した人、また利用したことがないが、今後利用したいを選択した人たちに対し利用しない理由を質問したところ、一番多い回答が「どのような事業をしているのかわからない」というもので、次に「施設がどこにあるか知らない」という選択肢が多く選ばれていました。27年たって、この2つの理由が一番多く選ばれるというのは、男女共同参画の実現を目指す活動を推進するために設置された施設として機能を果たしていると言えるのでしょうか。これまで調査結果をどのように捉えてきているのか、疑問に感じました。 他の自治体のセンターは指定管理方式を取ったり、センターに職員が配置されているところもあります。しかし、杉並区の場合は、所長は係長が兼務し、月に1度くらいセンターに赴くような形を取っていると思います。相談事業も他の課との連携という必要性から、区役所の中で行われている状況です。男女平等推進センターについては、これまでの他の議員が質問してきていますが、新しい課長が着任したこの段階で、改めて区の見解を伺いたいと思います。 次に、男女平等推進センターは、現時点では17時に閉まっています。仕事帰りの人などは立ち寄れない状況ですが、この現状が様々な方の居場所や拠点になるように捉えているか、区の見解を伺います。 男女平等推進センターができた当初は21時まで使用できたのが、利用者が少ないという理由で現在の17時になったことは把握しています。ただ、なぜ夜間の利用者が少ないのか、時間を変更するときに検証したのかと思いました。北区は、駅から徒歩2分のところにスペースゆうという男女共同参画活動拠点施設を設け、男女共同参画に関する活動への支援、相談、情報提供、情報収集、その他男女共同施策を推進するための取組を行っているそうです。利用時間は、火曜日から土曜日は21時まで、日曜日は17時まで利用できるそうです。文京区は、杉並区で言う女性団体連絡会が指定管理となって男女平等センターを担っているそうで、幾つかの最寄り駅から遠くても徒歩10分ほどで着く場所にあるそうです。利用時間は21時までとなっています。 これに対し、杉並の男女平等推進センターは最寄り駅から徒歩約20分かかります。駅から歩いて行くとなると、御年配の方ならちゅうちょする距離だと思いますし、子育て中の方でベビーカーを押しながらとなると、やはり遠く感じるのではないでしょうか。場所がどこでも事業が魅力的なものであれば、人は集まるという視点もあるかもしれません。 実際に昨年、男女平等推進センターで開催された、「らんたん」の作者である柚木麻子さんや元厚生労働省官僚で冤罪事件で知られている村木厚子さんの講演会では、定員40名の部屋が満席になったという実績があります。しかし、事業が魅力的なものであり、なおかつ便利な場所、いわゆる駅近の施設であれば、もっと人が集うことになるように思います。認知度の低さと利用されていない現実は、場所が分かりづらいということも要因の一つになるのではないでしょうか。他の自治体のように、もっとアクセスのいいところに設置されていれば認知度も上がり、利用者も増えてくる可能性があると感じています。いま一度、男女平等推進センターの在り方を検討していただきたいことを要望しておきます。 最後の質問です。公募で外部から民間出身の課長が就任したことによって、今後新しい風が杉並区に入ってくることを期待しています。具体的な政策などは来年度から実施になるかもしれませんが、現段階でどのような方向性を持っているか、お伺いします。 男女平等、男女共同参画という言葉が聞かれるようになって久しいですが、なかなか進まない現状があるのは、男性に対する女性の割合を示すジェンダーギャップ指数に現れていると思います。また、性差ということについて言えば、男女というくくりだけではなく、性のグラデーションで考えると、性的マイノリティーの方たちの性差も考えていかなくてはいけないと思います。 その中で令和6年5月31日付、内閣府男女共同参画会議、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024」の原案が公表されました。女性活躍、男女共同参画を推進するための人材の育成を横串に捉え、4つの柱に沿って持続的で広がりのある取組の推進を図るとされています。1つ目に、企業等における女性活躍の一層の推進、活躍する女性人材と企業等で取組を推進する人材の育成、2つ目に、女性の所得向上・経済的自立に向けた取組の一層の推進、全国各地の女性が経済的に自立するための力の育成とこれを支える人材の育成、3つ目に、個人の尊厳と安心・安全が守られる社会の実現、男女共同参画の視点に立った防災・復興、配偶者暴力や性犯罪・性暴力の被害者等を支える人材の育成、4つ目に、女性活躍・男女共同参画の取組の一層の加速化、あらゆる分野の政策・方針決定過程に参画する女性の人材の育成と、このように、国としても積極的に男女共同参画の推進を図っていますが、女性限定という条件設定をすると、逆差別ではないかという声がこの議会の中でも上がってしまうのが現状です。 また、性的マイノリティーの方たちに対する配慮に関しても、性的マイノリティーの方たちを犯罪者と結びつけるような差別的言動が、やはりこの議会でも残念ながら見受けられます。憲法14条では、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定されています。また、性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例の第4条においては、「何人も、性を理由として不当な差別的取扱いをすることその他の性を理由として個人の権利利益を不当に侵害する行為をしてはならない。」と規定されています。 この中で性別を考えると、女性という性に対し、政治的、経済的に差別されている状況があることは、ジェンダーギャップ指数において、日本が先進国であるにもかかわらず、146か国中125位という世界最低レベルにあることによって示されています。また、性的マイノリティーの方たちはそもそも権利が保障されず、差別的な扱いを受けているという現状がやはり日本の社会にまだまだあります。これはG7、世界主要7か国の中で、日本だけが同性婚を認めていない状況でも現れていると思います。女性が不利な状況を受けている、また、性的マイノリティーの方たちが差別的対応をされている、このような既にある格差について平等を実現するために、例えば女性限定の支援などが必要になるのだと思います。逆差別などという主張は、現在の社会の状況を正しく認識したものとは言えません。当然、女性だけでなく、どんな人も差別されるべきではありません。 先ほど来から申し上げているのは、日本では女性が社会的に活躍しづらい様々な障壁があるという現実を見据えて、そこにある障壁を1つずつ取り除いていくことで、全ての人が活躍しやすい社会を実現できるということです。したがって、この杉並区でも、女性というだけで不当な扱いを受ける、また、性的マイノリティーという立場の方に対して不当な対応をするということを少しでも減らしていくには正しい知識の共有が必要だと感じています。憲法で保障されている法の下の平等の実現を図っていくのが私たち議員の役割であり、行政の果たすべき役割だと思います。 そして、この議会という場所は誹謗中傷や事実でないことを喧伝する場所ではありません。ましてや、差別的な発言をするなどはあり得ません。行政に対し質問をしながら、住民皆さんのために仕事をする場所だと思います。権利が保障され、住みやすい、働きやすい自治体になるよう切に願い、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(野口知希)登壇〕
私からは、まず、下井草駅周辺で今年度開催するワークショップに関する一連の御質問にお答えします。 昨年度までのワークショップでは、下井草駅周辺地区まちづくり協議会の検討範囲である駅から500メートル程度の範囲内に在住、在勤の18歳以上の方を対象に参加者を募集しました。今年度は「広報すぎなみ」等を通じて15歳以上、区内在住、在勤、在学であればどなたでも参加可能として募集するほか、地区内の小中学生からも募集する予定です。募集人数は、周辺地区と区内全域の公募とを合わせて60名程度、小中学生から40名程度と想定しており、合計で最大100名程度とする予定です。また、周辺地区の対象についても下井草1丁目まで広げました。これに伴って、これまで1万枚程度配布していたチラシがさらに3,000枚程度増える予定です。また、参加者については、回を重ねることで参加者の考え、意見や議論を深めていきたいことから、毎回出席いただくことを前提に募集します。ただし、多くの方に御参加いただくことも大切だと認識していますので、応募状況等を踏まえ、2回目以降からの新たな参加についても検討してまいります。 次に、小中学生の参加について、ワークショップの各回の実施内容はまだ検討中ではございますが、現時点では、実施内容に応じて大人と小中学生とが一緒の回だけではなく、小中学生のみの回も考えております。 次に、障害を持つ方からの意見の聴取方法ですが、会には障害のある方にも参加してほしいと考えており、申込みの際に手話など必要な対応を希望できるようにする予定です。あわせて、例えば具体的な計画、設計に関して御意見をいただくなど、今後の進捗状況を見ながら関係団体からのヒアリングも検討してまいります。 次に、高架化、地下化とまちづくりのイメージについてですが、今後開催するワークショップにおいて、参加者が先進事例の解説つき写真を見たり、学識経験者による講義を聞いて知識を得た上で、構造形式を踏まえた将来のまちのイメージを議論することを検討しています。 次に、作成済みの下井草駅周辺道路・交通施設整備計画(たたき台No.2)についてですが、令和4年からワークショップ及びオープンハウスをそれぞれ6回開催し、たくさんの意見をいただく中でバージョンアップしてきた検討案であり、これまで関わっていただいた方々の御努力と議論の積み重ねを大切にしなければならないと考えています。このため、今回のワークショップにおいて、今までの検討内容として紹介し、今回のワークショップにおいてまとめられた意見を踏まえて更新するなど検討してまいります。 次に、旧早稲田通りについて、主要なバス路線として利用されているところ、都道ですので、区が主体的に道路の拡幅や車道を狭くして歩道の幅を広げるなどの整備を行えるものではなく、また、現状において何らかの整備等の計画はございません。しかし、ワークショップやオープンハウスなどにおいて、旧早稲田通りの安全性に関する参加者の関心が高く、最優先の課題として挙げる御意見もありました。そこで、例えば民間の敷地の側で、建物を建てるときに壁面後退するなどのルールをつくることによって歩行者空間を整備するなど、今後様々な手法を含めて検討することも見据え、御指摘のとおり、本年1月の第6回ワークショップにおいて示したたたき台No.2に旧早稲田通りの安全性の確保を盛り込みました。今後どのような手法を取るにせよ、地域の皆様、とりわけ沿道の方の御協力が不可欠であり、まちの将来像を描いていく上で地域の皆様と一緒に何ができるかも含めて議論したいと考えております。 私からの最後に、都議会での陳情審査の結果についての御質問ですが、都からは、今回の陳情審査に関して、鉄道立体化の範囲や事業スキーム等が定まった段階で、改めて構造形式の検討を深めていくとの考えを伺っています。引き続き都と情報共有など連携しながら、区民の信頼を得られるよう丁寧に情報提供等に取り組んでまいります。 私からは以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、男女平等推進センターに関する一連の御質問にお答えいたします。 センターが開催している啓発講座につきましては、年間の実施企画数は5件で、公募により企画運営団体を選出しています。企画は、ジェンダー平等やワーク・ライフ・バランスなど様々なテーマで実施しており、テーマによっては定員に満たない講座もありますが、今後とも、より多くの区民の方々に来ていただけるよう企画や広報の手法等を工夫してまいります。 次に、センターの広報誌「ゆうCan」につきましては、幅広い世代の方に手に取っていただけるよう、区役所本庁舎や地域区民センターなどの施設での配布に加え、都内男女共同参画関係部署及び施設、区内高校、大学へも送付してございます。今後は区の公式SNSを活用した広報にも取り組んでまいります。区としましては、当施設は各種啓発講座の開催、女性団体の育成及び交流推進、情報誌「ゆうCan」の発行、一般相談、DV相談、法律相談等の広範囲の事業を行っており、男女共同参画社会の実現を目指す拠点であると認識をしておりますが、現状に満足することなく、その存在や役割のさらなる周知に努めるとともに、今後の在り方も含めて、より充実が図られるよう検討してまいります。 また、利用状況を踏まえ、平成12年からセンターの閉館時間を21時から17時へと変更しましたが、登録団体があらかじめ予約すれば21時までの利用が可能でございます。 次に、男女共同参画担当の今後の施策の方向性についてお答えをいたします。 公募により採用された男女共同参画担当課長は、メディア企業で長く働いてきた知見やジェンダーについての学びの経験があり、現在の業務に適任であると考えております。今後は男女共同参画行動計画の改定やパートナーシップ制度の見直し、さらには男女共同参画等についての新たな理念を示す条例の制定も視野に入れて取り組んでまいります。 私からは以上です。

21番赤坂たまよ議員。 〔21番(赤坂たまよ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。 まず、下井草のほうなんですけれども、障害者の方たちにも意見を伺っていただくというふうに御答弁いただいて大変うれしいんですが、計画が決まる前にぜひ確認していただきたいというのは思うんです。いろんなパブリックコメントとかも、やっぱり計画はある程度決まって、御意見どうですかというふうだとちょっと遅いので、その辺をちょっと心配しました。すみませんけれども、その確認もさせてください。 あと下井草駅周辺道路・交通施設整備計画(たたき台No.2)なんですけれども、こちらは本当に昨年度参加されてきたワークショップの方たちの皆さんの御意見ももちろん大切で、そこから新たに対応するということなんですが、その方針が大きく変わることがないのかどうか。それもちょっと含めて、再度この時点でお伺いをしたいと思います。 旧早稲田通りについてなんですけれども、都道ということで、もちろん杉並区がどうこうすることはできないとは思うんですが、例えばそれこそ、あそこの道路を広げてほしいとか、そういう要望を伝えることとかはできないのかなというふうに思いました。都市整備計画というものがある中で、ああいう道路こそ、どうにかしないといけないんじゃないかということを基礎自治体としてぜひ声を上げていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。この時点でお伺いします。 あと男女平等推進センターに関してなんですけれども、これから課長がいろいろやっていくので、もちろん工夫していただくとは思うんですが、啓発講座について工夫していきますという、もう少し具体的にどういうふうな工夫をしていくかというのが今の時点で何かあればお伺いしたいと思います。 男女平等推進センターは機能として、21時まで予約できればできるということだったんですけれども、多分、この施設はゆう杉並のほうの部屋2つのことを言っているんじゃないかなと思います。あそこは男女平等推進センターの枠ではないので、その枠の中が例えば21時まで使えるようになったらどうかということも踏まえた上で再度質問をさせていただきます。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(野口知希)登壇〕
赤坂議員の再度の御質問、3つあったかと思います。順番にお答えします。 まず1つ、障害者の方からの御意見、計画が決まる前にということでございます。もちろん、当然そのように考えてございます。先ほど申し上げたのは、障害の中身にもよるかとは思うんですけれども、例えばバリアフリーなんかを考えるときですと、ある程度計画の設計だとかが見えてきた段階で、具体的にどこをどうするというような、そういう御意見をいただく、やっぱりそういったこともあろうかと思います。団体の方にお話を聞いたりしても、そういった声が上がることもございます。ただ、これもどのような時期に御意見を伺うとか御説明に伺うのがよろしいかどうかというのは、団体の方にもちょっとお声がけする中で考えていきたいと思います。 それから、たたき台No.2について大きく変わることがないかどうかという点、こちらに関しては、やっぱりワークショップをやってみた結果というところはあろうかと思います。これに関しても、今回御案内する範囲、区内全域に広げるというところはございますが、ワークショップ、オープンハウスで様々御意見いただいた中で皆様の御意見を総合的に考えていったときに、極めて皆さんの意見の相違というか、ある程度のところに近いものになっているんじゃないかと所管としては捉えてはございます。ただ、それもやっぱりいろんな意見がある中で、もうちょっとこうしたほうがいいとか、これはもうちょっとこっちのほうがいいんじゃないかとか、そういった御意見があることも当然想像してございますので、それはワークショップの中で、この扱い、最終的にどのような計画とするのがよいかどうかも含めて検討していきたいと考えてございます。 それから、旧早稲田通りについて、もちろん拡幅をするということであれば、当然、都にお伝えというか、要望していくということもあろうかとは思います。ただ、要望していくというだけではなくて、実際に区の側でできること、あるいは地域の側で協力しながらできること、そういったことも踏まえて考えていきたいというのが先ほどの申し上げた趣旨でございまして、それはやはり御意見いただく中で何ができるか、地域の方々と一緒にであれば、じゃ、どういったことができるか、こういったことも含めて検討してまいりたいと考えてございます。 私からは以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、男女平等推進センターに関する再度の御質問にお答えをいたします。 初めに、啓発講座について具体的にどのような方向でというお話がありましたけれども、まさに今、企画していただく団体を募集していますので、最新の情報を基に講座を組み立てるように、所管としても考えてまいりたいと思います。 それから、センターは21時まで登録団体が活用できるという件について御質問ありましたけれども、2階の会議室はゆう杉並ではなくて、男女平等推進センターの持ち物といいますか、管轄している部分でございますので、そのあたりは御登録をしていただければ21時までの利用が可能でございます。こうした閉館時間につきましても、先ほど今後の在り方も含めてより充実が図れるように検討してまいると答弁しましたけれども、その中で考えてまいります。 私からは以上でございます。

以上で赤坂たまよ議員の一般質問を終わります。 ここで13時5分まで休憩いたします。 午後0時休憩 午後1時05分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 10番てらだはるか議員。 〔10番(てらだはるか議員)登壇〕

立憲民主党のてらだはるかです。会派の一員として、子供の居場所について一般質問を行います。 今年度は子どもの権利条例、子どもの居場所づくり基本方針、多文化共生基本方針の策定が行われ、また総合計画、実行計画の改定に合わせ、杉並区教育ビジョン2022推進計画も1年前倒しで改定されることとなりました。庁内でも障害児支援担当が新設され、よりきめ細かな取組が期待されます。また、昨年度から公園づくりや改修に関して、子供の意見をより積極的に聞く取組が行われており、子供たちの自由な発想と他者への温かなまなざしに私も目を開かれる思いです。 さて、今回のテーマである子供の居場所とは何でしょうか。昨年11月からスタートした子どもの居場所づくり基本方針策定検討会は、全庁一丸となって進めていきたいという子ども家庭部長の力強い言葉で始まっています。検討会では、昨年末、まずは子供の居場所について、区立施設や区の事業、民間事業者がどのような取組を行っているかを抽出し、その後、事業を実施している様々な主体へのアンケートを行っていました。丁寧に設問がつくられており、子供の意見を運営に反映している事例なども聞かれていて、区が子供たち一人一人を、杉並区を一緒につくっている一員として、その意見を尊重し、区政に反映していくための準備を着実に行っているのだなと、とてもうれしくなりました。 アンケートの中で、運営に子供の意見を反映させている事業として、今後の区の取組に生かしていきたい事例があれば教えてください。言葉による意思疎通が難しい場合に、どのように子供の意見を聞いているのかについても、回答があれば併せて伺います。 現場で直接関わる大人が全く子供の声を聴いていないという運営主体はないと思いますが、管理者の回答には、意見反映について消極的なものもありました。エピソードを記録に残すなどしながら、管理者や区も状況を把握し、子供と一緒に居場所をつくっていくことがスタンダードになってほしいと思いますが、現在、区は子供の権利保障について、職員や様々な事業主体とどのようにやり取りをして認識を共有しているのでしょうか。児童青少年課を中心として、区全体で取り組んでいることについて伺います。 回答している事業主体は、地域の中で日々子供の姿に触れ、また保護者とのやり取りを通じて、今の杉並区の子供たちの置かれた状況について把握しています。自分たちの事業以外で杉並区に必要だと考える居場所はあるかという設問では、様々な事業主体の回答にこども食堂が出てきています。昨年の全員協議会では、こども食堂について、貧困対策として検討していくという答弁がありました。杉並区では、2016年に子どもの貧困対策推進会議が設置され、国や都の動向も見つつ重点的に取り組まれてきました。広範囲にわたる部署横断的な会議体であり、毎年設置要綱が見直されていることからも重要な会議であることは認識しています。昨年の夏に行われ、今年の1月に結果が公表された杉並区子どもと子育て家庭の実態調査については、区としてどのように分析しているのかを教えてください。 調査の中では、家の人がいないとき、夕御飯をみんなで食べることができる場所を利用してみたいかという問いに対し、小学4年生から18歳までの全体で「使ってみたい」が18.4%、「興味がある」が19.6%と、約4割の子供たちが利用を前向きに考えています。また、調査全体の1割を占める生活困難な家庭のうち、特に家計の逼迫や所得の低さが顕著になっている困窮層に分類された2.7%の家庭においては、そのうちの約65%の子供が夕食の場を求めていることも読み取れました。 子どもの貧困対策推進会議は、その設置時の資料には、あくまで事業は民間主導で行い、区はルールづくりや広報などの後方支援を行うといったスタンスであることが明記されていました。そして、会議の立ち上げと同時期に杉並区社会福祉協議会がこども食堂ネットワークの事務局となり、杉並区に代わって、それぞれの居場所の事業主体の後方支援を行っています。 社会福祉協議会は、一般的に行政とは別に民間の立場から社会福祉活動を推進していくことが特徴だとされていますが、杉並区は行政として会議体の中で話し合われたことをそのまま社会福祉協議会にお願いしているという印象があります。本来は福祉の観点から、国や自治体が公共の役割として、経済対策も含めた総合的な政策の中で子供の貧困について対策を担うべきものと私は考えますが、こども食堂に関する一連の事業を社会福祉協議会が行っていることについて、区が直接事業を担う場合とどう違い、どんな意義があるのか、伺います。 こども食堂に対する区のスタンスは2016年と特に変わらないのか、それとも、コロナ禍を経て急速に変化した社会情勢に鑑み、何か変化はあったのか、変化があるならどのような点か、伺います。 こども食堂を子供の居場所として位置づけている事例として、国の方針策定に先んじて、2021年に子どもの居場所づくりに関する指針を制定した小金井市の例を挙げたいと思います。小金井市では、諮問機関である子ども・子育て会議の場で審議が行われ、その答申を受けて指針が制定されました。その中で子供の居場所とは、「あえてつくる場所のみではなく、本来は子どもが居る場所はどこでも子どもの居場所です」とされています。さらに、「あらゆる年代の個性豊かな子どもそれぞれにとって、その誰もが安らげるような居場所が見つけられるように多種多様な居場所が必要」であること、「予約や事前登録が不要で、無償で利用できる居場所が、子どもの徒歩圏にあること」と、かなり具体的に定義されています。そして、指針に基づいた今後の取組の中で、子供の居場所に関するニーズを把握しながら、居場所に関わる人が交流できる中間支援体制を充実させることが行政の役割として明示されています。 その中間支援体制として小金井市が開催しているのが子どもの居場所推進連絡会です。学習支援や自由な居場所の関係者とこども食堂の関係者とが2部制で招集され、間の時間で双方が交流できるように設定されています。小金井市が用意している補助金を得るためには参加が必須といった条件で広く告知されています。杉並区の現状としては、国や東京都の補助金に関する情報や補助金そのものについて、こども食堂ネットワークに登録していないと得にくいと聞いています。登録をしていない団体にその理由を聞いて関係構築をしたり、新しく始めようとする個人や団体への周知を徹底する必要についてなど、今後の区の取組も踏まえて、区には社会福祉協議会との連携の中で状況を把握し、対等な立場で一緒に考えてほしいと思いますが、見解をお聞かせください。 私自身も時々関わっているこども食堂には、近くで別の団体が行っている学習支援の場から、みんなで夕食をと中学生が案内されてきたり、家にいづらいなと感じている高校生がボランティアスタッフとして参加していることもあります。本当に様々な理由で居場所を必要としている子供たちがいます。誰からもとがめられることなく、何となくそこにいることができる、そういう居場所としてこども食堂が機能していると感じます。こども食堂を子供の居場所として位置づけ、区も積極的に情報交換をする主体として、運営者と対等に関わっていくことを求めたいと思いますが、今後、子どもの居場所づくり基本方針を策定する中には、こども食堂はどのように位置づけられ、区はどのように関わっていくのか教えてください。 冒頭の子供の居場所を運営する事業主体へのアンケートは、全ての人が利用する区立施設には別の設問で行われていました。図書館や体育施設、公園、区民センターなどでは、子供たちの活動をどのように捉えているでしょうか。一般区民を対象にした施設というのは、地域の人が誰でも気軽に利用できる施設と言い換えられます。バリアフリー化を図り、共生社会しかけ隊の取組を踏まえ、当事者の声を聴いて、これからさらにインクルーシブな空間と人の営みが保障されていくことを前回の一般質問で確認しました。少しずつ権利の保障と差別の解消に向けて進んでいると感じています。同じように、子供の権利保障も進んでほしいという思いで質問をしていきます。 児童館がなくなった地域で大人を対象に行った意見交換会では、今後の子供の居場所に必要な要素として、予約なしで無料で使える、体力を発散できる、大きな声を自由に出せる、雨の日に使えるなどが挙がっています。杉並区では、ずっと子供が自由に使える体育施設が要望されてきたと、30年前の中高校生委員会のメンバーからも聞いています。 そんな中、杉並区と同じように、子供が気軽に運動できる施設が欲しいといった声の多かった豊島区では、つい先日の臨時議会で議決され、この7月から18歳までがスポーツ施設を無料で利用できるようになりました。子供の居場所が不足しているという実態に基づいて行われた今回の調査で、これまで18歳未満の児童向けに限定されていた居場所から、誰でも来ていい公共施設の中にその場を見出すことへと視野を広げていることと思いますが、アンケート調査で見えてきた可能性と課題について伺います。 全ての人が利用する施設の中でも、公園と図書館だけは現時点で誰でも無料で使うことができる開かれた公共空間です。子供の居場所に関するアンケートでも、乳幼児、小学生、中高生、全ての年代で公園と図書館は利用したことがあるの割合が他と比べて断トツで高い場所でした。公園や図書館において、子供の意見がその運営に反映されている事例について、アンケート調査を基に教えてください。 また、委託や指定管理になっている施設において、これまで運営に生かされてきた子供を含めた区民の声を区はどのように知ってきたのか、これまでの事業者との連携と、これからの連携の方法についてお示しください。 施設を利用している大人から、子供が利用することに対しての要望などはあるかということもアンケートでは聞かれています。事業者が課題と感じていない子供の姿であっても、利用者が懸念を持つこともあります。区としては、こうした子供の権利保障と、全ての人への居場所の保障との間で起きる葛藤をどう捉え、どう対処するのか、現場で具体的な対処を行う際に指標となる理念も含めてお示しください。 昨日、他の議員からも言及がありましたが、永福図書館の中にあるコミュニティふらっと永福では、毎日午後4時から午後9時までをティーンズタイムとし、ラウンジに優先席を設けたり、月、火、金曜日は多目的室と音楽練習室が無料で中高校生に開放されたりと、自由に活動できる場所の確保に取り組まれています。コミュニティふらっと永福の中に中高校生の居場所になり得るスペースを確保することについては、児童館再編の中で初めから構想されていたと聞いていますが、どの段階でどのように中高校生から意見聴取を行ったのか、伺います。 現在、児童館の廃止によって、放課後を自由に過ごせる場所を奪われてしまった地域の中高校生の声や、自分たちのやりたいことの実現は児童館ではやりにくいと感じていた中高校生の声を踏まえ、これからの居場所についてどのように意見聴取を行っているのか、伺います。 昨年度末に子どもの居場所づくり基本方針策定検討会の取組としてアンケート調査やヒアリングを行っていること、そして、この4月からワークショップも始まっていることが報告されていますが、改めて現在の区の取組を詳しく教えてください。 30年前、ゆう杉並を造る際には、区が児童館の中高校生委員に依頼し、中高校生の建設委員会を結成して様々な形で意見を集めてもらい、ハード面、ソフト面、両方に対する子供たちの意見や要望を実際の設計に大きく生かした実績があります。当時は地域の住民団体とも連携し、みんなの意見を大切に入れ込んで、施設を使う人同士がどんなふうに交流するかまで含めて設計に織り込まれていました。中・高校生建設委員会が計画を策定する建設協議会に提出した報告書「It's Little Wing」の中には、どのように同年代の意見を集め、どんな議論を重ねて集約し、提案できる形にしていったのかも詳細に書かれています。何をやれる部屋が欲しいか、どんな設備や備品が欲しいか、どんな行事をやってみたいか、どんな人がスタッフとしていてくれたら安心できるか、周辺の土地や道路に関する要望、施設の運営に関する意見なども含めて報告されていました。こうした意見を建築家も取り入れて設計に反映させていることは非常に大きな意義があると思います。 委員会が開かれていたのは1994年、日本が子どもの権利条約を批准した年でもあり、委員会メンバーはそのことにも言及しながら建設協議会に思いを託しました。自分たちの意見がどこまで反映されるかは分からないけれども、実際に採用されなくても、運営を含めてみんなで考えることができたことに深い意義を感じていると客観的に自分たちの立場を捉えながら、「学校に行きたくない人が来られる雰囲気になるようにしたい。見た目だけではどんな人か分からないから、お互いに怖がらずに話せる雰囲気があるといいし、ワルも楽しめる、障害がある人も来れる、そういう場所がいい」と、みんなから集めた意見を率直に書いているのがとても印象的でした。 先日、こうした取組をしてきた当時の中・高校生建設委員会のメンバーと地域で活動していた住民団体の方、建築の専門家、現在の中・高校生運営委員会のメンバーが集い、当時のことや今のゆう杉並のことを語るイベントが開催されました。これまで自分たちの使っている施設の建築について考えたことがなかったという現在の中・高校生運営委員会のメンバーからも、友達が1階にいるのを見つけて2階から手を振って声をかけたりするのを自然にやっていたけれども、設計のおかげでできるんだと分かった。下を向いて歩く癖のある自分でも、最初に来たときエントランスの反射する光に気づいたと、30年前の中高生たちが込めた願い、関わる大人たちが子供たちの声を受け止めて織り込んだ願いが確実に今も生きていることを感じられる発言が出ていました。 もちろん、ゆう杉並が、時代が変わっても、その時々の10代の子供たちから居場所として認識され、大切に使われ続けているのには、そこで日々関わる大人たちが子供と対等な関係を築こうとする姿勢でい続けていることが大きく関係しています。今後の予定として、第4回定例会で子どもの居場所づくり基本方針の案が示され、その後パブリックコメントに付されるとのことですが、子供たちからの意見聴取の取組を行っていく中で、もう少し時間をかけたい、もっと丁寧に意見を聞きたいといった声が職員の方々から出ている様子もあります。現状でもかなりの時間と労力を割いて意見聴取を行っていますが、ワークショップの中身について変更したり、夏の間にできることを増やすなど、実際にやってきたことを踏まえて予定を変更していく可能性があるのか、あるとすればどんなことをしていきたいか、区の考えをお聞かせください。 さて、高齢者が自立した活動を続け、交流を持ちながら安心して過ごせる場所として存在してきたゆうゆう館は、今、多世代交流の場が求められているとして、他の施設との統廃合も含め、コミュニティふらっとへと移行させる流れになっています。しかし、施設の老朽化に伴って改築を行うとしても、高齢者が徒歩で行き来できる距離に施設があることは大変重要です。現在は利用のほとんどない夜間の時間帯、利用料を取って一般団体へと貸し出していますが、中高校生の居場所として無料で開放することはできないでしょうか。子供たちが放課後の活動の場として、午後4時くらいからゆうゆう館で囲碁や将棋を通して地域の高齢者と交流を持つこともできますし、その後は午後9時まで居場所として開放することで、図書館内の居場所とは違って友達としゃべりながら勉強したり、くつろいで過ごすこともできます。 また、ゆうゆう館を利用する方からお話を聞いていると、これまでの経験を生かして学習支援のボランティアをやってみたいという方や、こども食堂に関わりたいと思っている方もいます。自主事業として子供の居場所をつくっているゆうゆう館もあります。こうした思いに応える場としても、それぞれの地域で高齢者の足で徒歩で行ける活動拠点をきちんと残した上で、その使い方の広がりを考慮した形で建物を更新していくことを提案したいと思います。地域の中に点在するゆうゆう館をその場に残し、夕方から夜間の時間帯に中高校生の居場所として開放していくことについて前向きに考えていただきたいと思いますが、区の見解を求めます。 少し話題を替えます。杉並区は、杉並区と区内高等教育機関との連携協働に関する包括協定を締結しています。協定の中では、教育、文化、スポーツやまちづくりなど、様々な分野で杉並区と区内の大学や短大が連携し、地域社会の発展に寄与することが約束されています。 ここで再び小金井市の例を挙げますが、小金井市には東京学芸大学があり、市は大学の中に、主に小中学生が利用できる学校以外の学びの場をつくっています。内容としては杉並区のさざんかステップアップ教室に近く、それが区立施設ではなく、大学内の施設を利用して行われています。これまでも区内の大学や短大の学生たちが児童館などに出かけていって、子供に関わるボランティアを行うなどの活動をしていますが、大学や短大の中に居場所をつくるという発想で連携することについてはどのように考えているでしょうか。子どもの居場所づくり基本方針の策定に当たって想定される場に区内の高等教育機関との連携がどのように生かされていく可能性があるか、区の見解を伺います。 学生たちの学びの場は学びの場として大切に守られるべきであり、公共資源として区に提供してもらうことについては慎重に議論を重ねる必要があるとも考えます。杉並区内には活用できていない公共施設や空き家があり、それを活用して区が施設を整備し、運営について地域の団体や教育機関と連携していくことは理想的であるとも思います。地域の中の善意や専門知を頼り潰すことなく、お互いの立場でできることを出し合いながら、対等に話し合って課題解決に取り組んでいく、行政の中に公共の軸足を持った形で杉並区の協働の取組が進んでいくことを期待して、次の質問に移ります。 杉並区では、現在、再来年度の児童相談所開設に向けた準備が進んでいます。昨年の子どもの権利擁護に関する審議会が立ち上がるより以前から、区は子供の権利保障と意見表明のためのアドボカシー活動に関して、地域の団体と協働で学び合いながら取り組んでいるものと認識しています。杉並区の事業概要や計画の中で、「子どもアドボカシー」という言葉は「子どもの意見を聴きながら、子どもが自らの考えを整理することへの支援や、意見を表明することへの支援を行うこと」と定義されており、単純に代弁するのではないことが示されています。性暴力などは特に、すぐに明確に状況を把握して言葉にすることが困難であり、話を聞く人の存在と関係性の構築が必要です。 そうした中で、中高生の居場所が足りないという杉並区の現状は、いまだ性別を理由とした差別的な構造が色濃い社会の中で、10代から20代前半の若年女性にとって、様々なリスクを高める要因になると考えます。 そこで、若年女性の居場所と支援についてお聞きします。札幌市では2019年、児童虐待による2歳児の死亡事例がありました。高校を休学していた18歳の少女が中絶を経験した後に再び妊娠し、出産しました。出産後は保健師との面談の中で産後鬱の傾向も見られ、支援対象となっていたケースです。実家を出て母子で生活する中で、近隣住民によって虐待の通報がなされ、その調査中に子供が亡くなりました。21歳になった母親とその交際相手が逮捕されました。これを受けて札幌市では、思春期・若年期の女性を対象とした支援制度の創設が提言され、2020年に若年期の女性を対象とした支援に関する実態調査を行いました。調査は、女性支援の団体と支援につながった女性への直接のヒアリング、そして公立の高校や特別支援学校高等部の女子生徒と、19歳から24歳の市内在住女性を対象とした記述式のアンケートにより行われました。調査の中では、公的な相談窓口があることや、どんな相談ができるかの認知度は5割未満とはいえ、あったにもかかわらず、実際に嫌なことなどを経験したときに公的な窓口へ相談したことがある人は1割もいなかったことが明らかになっています。 今年4月に施行された困難な問題を抱える女性への支援に関する法律にのっとり、東京都は5か年の計画を策定しました。杉並区では、令和5年度の事務事業評価シートに「関係機関との連携を強固なものとするなど、さらに迅速かつ効果的な支援を行うよう計画化を進めます」と記載があり、地域の実情を踏まえた計画を策定していくために検討を進めていることと思います。今後、計画策定に合わせ、思春期や若年期の女性を対象とした実態調査を行うことは必須であると考えますので、この場で要望し、時期を捉えてまたお聞きします。 東京都の計画策定の際に行われた自治体へのヒアリングで、杉並区も区内の現状を伝えたと思いますが、リスクにさらされやすい10代、20代の若年女性が安心してそこにいられる場所について、その必要性を現在区はどのように考えているのか、伺います。 児童相談支援体制の拡充を図っている中で、コロナ禍を経験し、区として情報の周知の仕方や支援のバリエーションにも変化があったと思います。現状の仕組みの中で、若年妊婦が対象となっている支援の状況と、自ら相談に来る人の割合や相談内容について、その変化も併せて伺います。 売春防止法では対象が単身女性でしたが、困難女性支援法では同伴児童についても生活や学習の支援の対象となっており、これまで以上に部署横断的な連携の強化が必要です。杉並区児童相談所設置運営計画には、児童相談所が「子どもが自ら助けを求められる場所であることを、子どもに向けて積極的に周知していく」とあり、児童相談所、子ども家庭支援センター、保健所が連携、協働、役割分担を適切に行えるよう、杉並区独自のルールを設けていくことが明記されています。児童福祉法に基づく支援対象が18歳未満であり、母子保健では中絶後の支援が継続しないケースも多い中、こうした連携体制により、はざまにいる若年女性たちとつながるアプローチが強化されていくことを期待しています。 困難女性支援法では、公的機関同士の緊密な連携に加え、地域の中で支援を行う民間団体との対等な関係での協働によって複雑化する課題への対処に臨むことも想定されています。豊島区のすずらんスマイルプロジェクトのように、女性管理職10名によってスタートした庁内横断組織が高等教育機関や民間の支援団体と会議体をつくって連携し、情報発信やアウトリーチの取組を強化することで、これまで相談に至らなかった出来事や、何となくの生きづらさが相談されやすくなる体制を構築している例もあります。初めから相談や支援というフレームでくくるのではなく、気軽に利用しながら誰かとつながる場も必要と考えます。少しずつ自身を客観的に認識し、状況を言葉にできるようになる場があること、諦めずに生きることを選び、他者に頼る方法を知ることで、抜け出すのが困難になるまで追い込まれるのを食い止められる可能性が上がります。 民間の取組と区とが連携し、思春期や若年期の女性たちが深刻な状況に追い込まれるのを未然に防ぐことは大変重要です。児童相談所で行う事業が都から区へと移管された後、よりきめ細やかに対応していくために区として考えていることのうち、ハイリスクになることを未然に防ぐための構想を教えてください。 最後に、基本構想の中で子ども分野の将来像として掲げられている「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」について考えたいと思います。 「大人」が主語の子育てではなく、「子ども」が主語になっていること、そして時間軸が現在のみの「生きられる」ではなく、現在から未来を見据えた「生きていくことができる」になっていることに、子供に関わる杉並区の職員の方々の思いを私は深く感じます。 今、子どもの権利条例の制定に向けた取組の中で、これまでは基本構想の下で、お互い何となく分かっていることとして了解されていた、それぞれの専門分野における子供との関わりやその権利保障についての認識を改めて言語化し、共有しているところではないでしょうか。子供たちは、どのような境遇に生まれても生きる権利があり、それぞれのペースで自ら育っていく力を持ち、社会の一員としてその意見が大切に聞かれ、お互いに頼り合いながら、共にいるために必要な知恵をつけて自分で生きていけるようになります。その助けとなる子供の居場所が、時代が移り変わっても、その時々の子供たち自身にとって居場所であり続けるために取組全体で大切にしていることを改めて伺い、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、てらだはるか議員の御質問のうち、子供の居場所づくりにおいて大切にしている考えに関する御質問にお答えします。 子供の居場所づくりを行う上での理念や基本的な考え方は、今年度策定する基本方針に盛り込む方向で現在検討を行っているところではございますが、私は大きく2つの観点が重要であると考えています。 1つ目は、こども基本法の趣旨を踏まえ、子供の権利擁護の視点を全庁で共有することです。今回の基本方針の検討では、子ども家庭部だけでなく、公園や図書館、集会施設の所管など、子供の居場所に関わる全庁的な検討組織を設けてございますので、この中でこうした視点を共有し、区の様々な資源を活用して子供の居場所の充実を図ってまいります。 2つ目は、子供は客体ではなく主体であるという考えに基づいて、当事者である子供の意見をこれまで以上に大切にし、居場所づくりに反映していくことです。今般の基本方針の策定においては、子どもアンケートや子どもヒアリング、子どもワークショップなど、様々な手法を通じて多様な子供の思いを聞いています。こうした子供の意見を反映する取組は、今後、居場所の運営への子供の主体的な関わりを引き出すことにもつながる重要な取組であると考えています。この2つの観点は、子どもの居場所づくり基本方針にもしっかりと反映させ、子供の居場所の充実に向けて取り組んでまいる所存です。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、初めに、区が行った居場所実施者アンケートのうち、子供の意見の反映への回答内容に関する御質問にお答えいたします。 まず、今後の取組に生かしたい事例に関するお尋ねですが、今般のアンケートでは、子供たちの意見を反映させるため、遊びの様子の中で子供たちのニーズを捉えている、アンケートを実施しているなどの意見がございました。一方で、特段、子供たちの意見の把握は行っていないという回答もございましたので、今後は各施設で行っている取組事例を共有できる仕掛けが必要であると感じております。 次に、言葉による意思疎通が難しい場合の回答としましては、乳幼児対象施設では、子供が遊ぶ様子や表情から思いを読み取るという回答が、障害児対象施設では、子供の思いを御家族に聞くという回答がございました。また、公園施設では、遊具などに子供の意見を反映している旨、図書館では、本の購入に向けたリクエストとして子供の意見を聞いている旨の回答があったところです。 次に、公園や図書館の指定管理者等が行った意見聴取の取組を区ではどのように把握しているかといったお尋ねがございましたが、両施設とも、区と指定管理者等との月例の連絡会の中で報告を受け、情報共有を図っているところです。今後もこうした取組を継続し、意見聴取の取組状況や利用者意見の把握に努めてまいります。 次に、子供の権利保障の視点の職員等との共有に関する御質問にお答えいたします。 まず、区の児童館、学童クラブ等では、子供の権利擁護の視点を盛り込んだ運営指針やマニュアルを策定しており、これに基づき子供たち一人一人を尊重し、子供の意見を取り入れた運営を行っています。この考え方は区職員に限らず、委託している学童クラブや放課後等居場所事業においても委託事業者職員と共有しているところです。また、区全体の取組としては、昨年11月に全職員を対象に子供の権利の理解を深める研修を、本年1月には事業実施において子供からの意見聴取を考えている部署の職員を対象に、意見聴取の効果的な手法を学ぶ研修を実施いたしました。このほか、全職員向けに広報紙「子どもタイムズ」を年3回発行しておりまして、こども基本法の理念や庁内における子供からの意見聴取の取組等について広く周知を行い、子供の権利擁護の視点を共有する取組を行ってございます。 次に、杉並区子どもと子育て家庭の実態調査の分析結果に関する御質問にお答えします。 本報告では、東京都立大学子ども・若者貧困研究センターの手法を参考に、子供の生活における生活困難の度合いを低所得、家計の逼迫、子供の体験や所有物の欠如という3つの要素に分類し、1つ以上の要素に該当した場合を生活困難層、該当しない場合は一般層と分類して分析いたしました。この分類によって調査したところ、生活困難層は全体の約1割、一般層は約9割という結果になりました。このうち生活困難層の子供は、先ほど述べた3つの要素の中で、子供の体験や所有物の欠如に該当する割合が高くなっておりました。こうした傾向は同様の調査を行っている中野区や世田谷区でも見てとれることから、今後詳細な分析を行ってまいります。 次に、こども食堂に関するお尋ねにお答えします。 まず、こども食堂に関する事業の実施手法についてのお尋ねですが、こども食堂につきましては、無料または低価格で食事を提供し、集まったみんなで食事をすることにより、地域のつながりを強くすることを目的に活動している取組と認識しております。このこども食堂の設置目的を踏まえますと、区が直接実施する場合に比べ、社会福祉協議会が有する地域とのネットワークや地域における生活課題の解決のために総合的な相談、支援を行っている強み等を生かして社会福祉協議会が実施するほうが、よりこども食堂の目的にかなった運営ができるものと考えております。 次に、こども食堂に対する区の姿勢についてのお尋ねですが、こども食堂が地域のつながりを高める居場所であり、地域共生社会の実現に向けた大きな役割を果たすことが期待される取組であるという基本的な姿勢は変わっておりません。この基本姿勢の下、社会全体で課題となった原材料の高騰に端を発した物価高騰等の社会情勢の変化があった令和5年度につきましては、時期を捉えまして、こども食堂に対して食材料費の購入等に対する支援を追加して行ってきたところでございます。 次に、こども食堂ネットワークに登録していない団体についてのお尋ねですが、新規にこども食堂を立ち上げる場合の支援を社会福祉協議会が行っていることから、立ち上げの支援メニューを含め効果的に周知できるよう、社会福祉協議会と協議してまいりたいと考えております。 次に、基本方針でのこども食堂の位置づけ等に関する御質問にお答えします。 基本方針においてこども食堂を具体的にどう位置づけるかや今後の関わりについては現在検討中ですが、子供の居場所の充実を図っていくためには、行政が用意する居場所だけでなく、こども食堂をはじめとする多様な主体による居場所を増やしていく視点は大変重要であると認識しております。そのため、こうした居場所を増やしていくための方策や、居場所における課題等を共有するためのネットワークづくりなどについて、基本方針に盛り込むことについて検討を行っているところです。 次に、居場所実施者アンケートの調査結果から見えてきた可能性と課題に関する御質問にお答えします。 当該アンケートの調査結果からは、集会施設や公園などの多世代を対象とした区立施設を子供の居場所としてさらに活用できる可能性があることが分かった一方、こうした活用を進めていくには、子供が安全・安心に過ごすことができる環境づくりなどに課題があることも把握できたところです。 次に、子供の権利と大人の権利の間で起きる葛藤に関する御質問にお答えします。 御指摘のようなケースの対処は状況ごとに異なるため、一概に申し上げることは難しいものと存じますが、区では、まず子供自身にも、子供を見守る大人や職員にも、子供の権利について理解を深める意識の啓発を行っていくことが重要であると考えております。 次に、コミュニティふらっと永福における中高校生の居場所に関する御質問にお答えします。 区では、コミュニティふらっと永福等の基本設計後の平成30年10月に、近隣の児童館や集会施設等8か所で中高校生に向けたアンケート調査により意見を聴取しました。アンケートにおいては、設置予定のラウンジや多目的室、音楽室のそれぞれについて、できたらよいと思うことや利用を希望する時間帯などを聞いたほか、自由意見欄を設け、広く御意見をいただくよう工夫を図ったところでございます。 次に、子どもの居場所づくり基本方針の参考とするための子供の意見聴取に関する一連の御質問にお答えします。 まず、中高校生を対象に行っている意見聴取につきましては、子どもアンケートとして、各歳500人を対象に無作為抽出アンケートを実施したほか、子どもヒアリングでは、松溪中学校やゆう杉並、さざんかステップアップ教室などにおいて、中高校生を対象に御意見を聴いております。また、子どもワークショップは、参加45名のうち中高校生24名に御参加いただき、この間、4回開催してまいりました。子供からは、安心できる居場所はどんなところか、今後どんな居場所があるとよいかなど、子供の権利や居場所について様々な御意見をいただいているところです。今後、発表を含めて3回開催していく予定で、現時点でワークショップの回数を増やす考えはございませんが、8月に予定している基本方針素案の作成後には、子供や区民、関係団体から素案に対する御意見を伺う場として、オープンハウス型の意見交換会を追加で開催することを考えてございます。 次に、ゆうゆう館を夕方以降の時間帯に中高校生の居場所として開放すべきとの御質問にお答えします。 現在、区は子どもの居場所づくり基本方針の策定に向けて全庁を挙げて取り組んでいるところであり、その内容等に関わる参考意見として受け止めさせていただきたいと存じます。 次に、区内高等教育機関との連携に関するお尋ねですが、区におきましては、地域住民や教育機関など、多様な主体による居場所を増やすための方策を検討する必要があるものと認識しておりますので、議員の御提案は基本方針策定に向けての参考とさせていただきます。 次に、リスクにさらされやすい10代、20代の若年女性が安心していられる場所についてのお尋ねにお答えします。 中高校生の子供たちが居場所を求めて新宿の歌舞伎町のトー横と呼ばれるエリアに集まり、犯罪に巻き込まれるなどトラブルが相次いでいる問題を受け、都が相談窓口を設置し、子供等から集まる背景を聞き取ったところ、児童虐待など家庭に問題を抱えていることが把握されています。区としましては、虐待などを背景に困難な状況にある子供を早期に発見し、子供が安全に過ごせる場所につなげていくことが必要と考えています。そこで区では、今年度、性別にかかわらず、家庭における養育環境の課題等により、家庭や学校で安心して過ごせない中高校生世代の子供が放課後に安心して自分の時間を過ごすことができるよう、子どもイブニングステイの実施に向けて取り組んでいるところです。 私からの最後に、児童相談所設置後におけるハイリスクになる前の未然防止に関する御質問にお答えします。 ハイリスクの事例の一つとして、SNSを通じて子供たちが犯罪に巻き込まれるケースが想定されますが、こうした状況になってしまうおそれがある場合は、児童相談所が非行ケースとして対応していきます。杉並区の子供たちにおけるこうしたケースについては、現在、東京都立の児童相談所が対応していますが、区が児童相談所を設置した際には区が対応していくこととなります。児童虐待の未然防止の取組については、現在も区の子ども家庭支援センターで対応していることから、これまで培った未然防止のノウハウが非行ケースの対応においても役立つものと考えています。具体的な支援策等につきましては、来年度から開始する東京都からの引継ぎ作業の中で検討を進めてまいりますが、区が児童相談所を設置する強みを生かして、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、若年妊婦が対象となる支援と相談の内容、コロナ禍前後の変化の御質問にお答えいたします。 区では、妊娠届が提出された全ての妊婦に対して、助産師等の専門職がゆりかご面接を実施し、妊娠や出産に関する相談に対応しているほか、19歳以下の妊婦については特定妊婦として登録し、保健、福祉、障害部門をはじめ産科医療機関等、様々な関係機関が緊密に連携し、一人一人の状況を踏まえた、よりきめ細やかな支援を行っております。若年妊婦の方の相談内容は、予期しない妊娠や未入籍、学生で学業の継続をどうするか、経済的な問題などとなっており、コロナ禍前後で大きな変化はございません。 私からは以上です。

以上でてらだはるか議員の一般質問を終わります。 2番鈴木ちづる議員。 〔2番(鈴木ちづる議員)登壇〕

維新・無所属議員団の鈴木ちづるです。会派の一員として、通告に従い、区政一般の中から大きく2点、教育DXについて、福祉人材について質問します。 教育DXについて。 私はデジタル化について、デジタル化による業務の効率化で生まれた時間により、ぬくもりのある言葉と行動でのリアルな教育や支援を増やすことができるというメリットと、データでの管理と活用により、教育や支援をする側も受ける側も気持ちと時間の余裕を持つことで、手作業や紙の資料と記録だけではなし得なかった手厚いきめ細やかな対応が実現できると考えます。 デジタルとデジタルディバイドのうち、この視点から教育について質問いたします。 昨年と今年に見てまいりました東京ビッグサイトで行われた教育EDIX展では、様々な民間企業などの最先端な機器やAI、オンラインの活用の方法と、既に多くの自治体が導入をし、活用していることなどを知ることができました。と同時に、それらを活用するためには、そもそも教員は教科書と黒板で教えるスキルはもともとあるということが大前提であることも再認識いたしました。 さらに、昨年度の文教委員会の戸田市教育委員会への視察では、既に多様にDX化された教育を知り、非常に興味深く、もともと私も理想としている誰一人取り残されない教育、選択肢の多い学びの場と手段と環境を見た思いでした。特に児童生徒の個々のデータの収集や、学校から保護者に対して行われる調査、学校調査、学校生活アンケートなどのデジタル化したデータの運用や管理については目をみはるものでした。教育現場に限らず、ある意味コロナ禍がきっかけとなり、情報については、SNSにより、誰でも自分の意見や表現を全世界に発信することが当たり前になり、オンライン中継やアーカイブ配信動画などの対面リアルではない学びの手段のメリットを、今ではあらゆる人があらゆる機会で受けております。もちろん、どの手段も導入の検討の際には多くの懸念があり、走り始めてからは例えばシステム上やプライバシー、モラルに関するトラブルなど、不安やデメリットを叫ぶ声がブレーキ役を担いつつも、走りながら改善してきたのが現実です。 さて、学齢期の子供を持つ保護者の新年度は、マル秘の保健調査票や家族情報など記入、修正する手書きの大量な書類への対応があり、特に学年が上がる進級よりも学校が変わる進学の際には、そうした書類の記入や振込口座の開設なども併せて、なかなかの手続が必要になってきます。そもそも児童生徒や保護者、家庭の情報を集める目的は何でしょうか。現場では、現時点でまだ紙での収集だったりもしますが、いかがでしょうか。 現在、1人1台のタブレット端末が配布されていますが、杉並区がコロナ禍の前から既にICTに力を入れていたことは存じております。現在、中学校1年生の我が子が小学校1年生のときには、学校公開に行くと既にビッグパッドによる授業があり、進んでいるなと感じておりました。コロナ禍の教育現場において早急なオンライン授業が求められていましたが、当時、Wi-Fiの通信の問題や個人情報などのセキュリティーが壁になり、なかなかフルのデジタル教材やオンライン化した授業が始まらず、学びが滞っていた状況でしたが、現在ではタブレットからの課題提出など、先生による活用の差はあれど、児童生徒も慣れてきたところだと感じています。杉並区では、コロナ禍の教育現場において、どのようにオンライン授業の実施に向けた環境を整えていったのか、改めて伺います。 確かに児童生徒の情報はとても大切に保護されなければなりませんが、とはいえ、児童生徒の個別の情報のデジタルデータによる収集と活用は必要だと考えます。例えば不登校や貧困、虐待など、何かしらの困難やSOSを早期に発見するためや、そうした課題を手作業ではなく、分析ができたり、過去や他自治体などの事例などを基に、改善のためのフィードバックができるのではないかと考えます。ハードルは高いかもしれませんが、データの利活用についてはガイドラインを作成するなどの工夫ができると思います。これらの点について、杉並区としてどのような見解か、伺います。 戸田市では児童生徒などのデータの活用を始めていて、定期テストなどの成績、指導の方法、相談の履歴と内容、トラブルは検証することで、同じようなトラブルを未然に防ぐことにもつながります。子供の成績と指導した教員、使った教材などのデータ、どの教員がどのような指導をするのが有効かといった分析もすることで、学びの状況を客観的に把握することができるといいます。 私が議員になる前から注目をしていた大阪府箕面市では、子どもステップアップ調査という、小学1年生から中学3年生まで全学年9年間で毎年、子供たち一人一人の状況を学力面、体力面、生活面といった全方面において調査、把握していて、これ以前の調査方法や仕組みでは成し得なかった同一の集団での比較、経年変化、集団間の差異の要因などの科学的な分析ができるようになっているとのことです。例えば中学校では、集団の経年変化を追っていくことで教員の指導結果を客観的に把握することができますし、ある教員が過去に担任した複数のクラスの担任期間中の変化の傾向を見ることで、その教員の指導力や適性なども把握することができます。また、全学年を客観的に見ることで、現場の先生の肌感覚によらずに、管理職などが学級崩壊の兆候を早期にキャッチすることが可能であるとのことです。箕面市のこうした調査は、幼稚園、保育所においても体力、自己肯定感の相関などについて行われており、幼児から学齢期への切れ目のない教育という視点でも注目してきたところです。 昨年度の私の一般質問で幼保小連携について少し触れたところがありましたが、これまでプログラムを開催してきた中で様々な意見のやり取りがあったかと思います。特に気になるところが小学校側の考え方や御意見です。児童の情報などを受け取る際の手段は紙など、様々ではないかと思いますが、そのあたりについて、小学校側からもっとこうしてほしいという意見があれば挙げてください。 もし就学時期の情報が、特に何か困難を抱えている児童に限らず、全ての児童の情報のデジタルデータ化が進んでいれば、先生の御負担も減らせるのではないかと考えます。我が会派の松本みつひろ議員の一般質問の中で、就学前の子供に対する教育的支援における5歳児健診の有効性についての問いに、保護者の同意の下、健診結果を適切に関係機関と共有することにより、特別な教育的配慮が必要な子供への早期の支援が可能となり、就学前教育施設における幼児の指導上の工夫や、就学後の教育的支援にも有効活用できるものとの御答弁があり、区の教育委員会は認識してくださっているので非常に期待をしているところです。 一方で、情報について何かしら困難を抱えていたりと、必要とする児童生徒及びその保護者に情報が必ずしも行き届いていないのが現状です。不登校状態での学校と情報共有の方法を伺います。 私ごとですが、この4月、3人の我が子のうち2人がそれぞれ小学校から中学校へ進学、特別支援学校高等部から企業へ就労いたしました。2人とも昨年は卒業の年度でしたので、学校からの情報は特に大切でした。区立学校と保護者との情報共有という点では、我が子は小学校6年生のときにいわゆる不登校状態でしたので、毎朝、今日はお休みをするのか、あるいは、気持ちが多少なりとも楽な少人数算数がある2時間目から登校するのかなど、そんなふうに毎朝、単に欠席ですとは言い切れない連絡をするためには、日々のアプリの活用はとても助かりました。その情報共有についての質問です。 現在、保護者と学校の連絡ツールとして、私もスマホから活用しているアプリtetoruで、登録上の問題なのか、端末によってはお知らせボックス内の情報を得られていない保護者が何人もいるということがここ1か月で分かりました。例えばIMAGINUSの情報など、学校から、もう紙のチラシでは配布しなくなっているため情報が届いていない、受け取れていない保護者はどのようにすればよいのでしょうか。保護者側だけではなく、学校の児童生徒の側でも授業や宿題ではタブレット端末を使っているわけですが、新入生へは6月になってもタブレット端末が配布できておらず、タブレットによる外部の相談機関への匿名の相談など、悩みをこっそりと相談できるはずの道も、少なくとも1つ絶たれている状態です。タブレットのメンテナンスに大変な費用と労力がかかるのは承知しておりますが、これでは教科書がもらえていないのと同じような状況ではないのでしょうか。今後どのように対策していくのか、見解を求めます。 財政面でのハードルやメンテナンス、管理などの課題はあるにせよ、どちらにしても、今現在、児童生徒が使用しているタブレット端末は、どんなに丁寧に扱っていても、機器として経年による限界はあります。教員などの人材不足の解消がなかなか難しいのであれば、せめて1学年分の予備のタブレット端末の購入も学用品の無償化などの考え方と併せて児童生徒の学ぶ権利のために要望いたします。今後、次回以降の定例会などで詳しく伺いたいと思います。 次に、福祉人材についてです。 核家族化により、子供の頃に祖父母と共に暮らすことが少なく、あるいは障害のある人と日々の生活の中で直接には関わることなく暮らし、そうして大人になった人たちにとっては、社会に出てから最初に選ぶ職業として福祉の現場が上位にはないということは仕方のないことかもしれません。高齢者、障害者、そのほか福祉関係の人材確保と、働き続けてもらう定着については全国的にも課題になっています。特に障害のある人への関わり方は非常に多様であり、体力やスピード感も必要なため、何かしらのきっかけで福祉に興味を持ち、大学で福祉を学んでいる学生であっても、やはり大変な仕事だから、卒業後は高齢者関連の仕事のほうを選んだという声も、もう何年も前から聞いているところです。世の中の障害理解も、残念ながらまだ足りていないと感じます。 最初に、私自身の経験も踏まえて、高齢者の介護の現場のお仕事について伺います。 私自身も約10年前に介護職の初任者研修を受けて高齢者の施設で働いたことがあります。研修を受ける前と後の自分自身の意識と行動は確かに180度近く変化しましたし、仕事そのものに対する不満はほとんどなかったのですが、何しろ賃金が低いのです。資格があっても、パートだと最低賃金に少し加算がつく程度。賃金がなぜ低いのか、疑問でした。事業者側も様々な負担を抱えているらしく、例えば加算などを受けるためには大量の書類を出さなければならないと嘆いておられました。こうした事業者への負担も要因の一つだと知りました。令和6年度からの実行計画における介護サービス基盤の整備によって、介護人材の定着・育成支援を重点的に取り組むとありますが、具体的にはどのような支援なのか、伺います。 私も資格取得の費用を事業者さんに一部負担してもらった記憶があります。たとえその現場で働くことが決まっていなくても、社会に役に立つ人材になるための学びテストで、人材や事業所への支援は未来の投資でもあると捉えていただきたいと思います。 障害のある人たちとその事業所への支援についても伺っていきます。 令和6年4月の組織改正で障害者生活支援課事業者支援係が新たに設置されましたが、改めてこの設置の経緯を伺います。そして、福祉人材の確保について、実行計画などに基づき新たにスタートした取組はどのようなものがあるか、確認いたします。 障害者分野での福祉人材の確保のため、大学や専門学校など、福祉に関する教育機関及びそこで学ぶ学生との連携について、現在の区での取組状況を伺います。こうした取組については一層充実すべきと考えますが、今後に向けた区の考えを伺います。 福祉人材が確保されれば障害者の緊急時の支援にも対応できるので、いざというときに障害者に限らず、誰もが生命、身体の安全を確保して、安心して生きられる社会になる。それがまさに福祉が充実している状態だと言えます。障害福祉サービスを充実させていくためには、やはり福祉人材の確保が何よりも大事ではないかと考えますが、区の今後の取組について伺います。 さて、障害者も加齢による機能低下などにより、ニーズが変化してまいります。個々の状況と特性に合わせて共生型サービスを受けることができる事業について、第1回定例会の一般質問でも伺いましたが、新たに共生型サービス事業所として開設した事業所の数、障害者の利用状況を伺います。 また、共生型サービスについては、障害当事者やその御家族の理解の促進が重要だと思いますが、区は今後どのように周知していくのか、確認をいたします。 共生型サービス事業のことを、私と同じような障害児の保護者の方々に説明しましたところ、例えば中程度の知的障害で体力的にも元気いっぱいなお子さん。学校を卒業した後、親である自分が我が子の日常生活の見守りができるうちはまだよいが、自分が高齢になったときには親子で同じ施設に入りたいといった声や、知的障害はあるが、体力と体調には問題がないので、資格の取得ができるのならば福祉の事業所などで障害者雇用で就労をさせてもらい、そこに自分が高齢になったらお世話になりたいなど、様々な生活の仕方、働き方を想像してとても期待なさっています。ただ、福祉や公教育における人材確保はビジネスでの考え方では限界があり、ニーズ、需要はあっても、サービスを受ける人自身が対価を支払うことが難しいということもあり、今後さらなる工夫が必要です。人材不足解消は喫緊の課題であることは間違いないことですので、当事者の声を聴きながら、杉並区でできるさらなる工夫をお願いいたします。 最後に、さきにも述べましたが、社会人になった私の子供は、障害児として区からも様々な支援を受け、障害者雇用の形で企業就労し、ささやかながらも納税者となりました。中学生になった子供は進学するに当たり、小学校の先生とはふだんから子供の状況などの話をし、特別支援教育課の教育支援相談と、そして就学前教育支援センターでは発達の検査を受け、進学前から中学校の先生とも相談するなど、進学前後のリアルな対話によって、その配慮と、そして実際に進学してからの環境も含めた変化によって、現在、私の子供は、この今は今しかないからと言いながら中学校へ毎日登校しています。クラスメートから言われた言葉へ愚痴をこぼしたり、学校で楽しいことがあってすがすがしい気持ちになって帰ってきたよという話をしてくれたり、大げさかもしれませんが、その年齢、その学年でしか体験できない小さな当たり前の毎日を親子で大切に過ごしております。これらの経験も今後生かしてまいりたいと思います。 以上、デジタル化とリアルで温かな教育や支援、そのための人材確保についての私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、介護人材の定着・育成支援に関する御質問にお答えします。 区では、これまで行ってきた介護事業所職員向けの研修や研修受講料助成、介護ロボットの導入助成等に加えまして、令和6年度から新たに主任介護支援専門員及び介護支援専門員の法定研修受講料を助成することとしております。こうした介護人材の定着・育成支援につきましては、今後も国及び東京都の動向や他自治体の実施状況、また区内施設、事業所の実情などを踏まえながら適時適切に取り組んでいく必要があると考えてございます。 以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、障害分野の福祉人材に関する御質問にお答えいたします。 まず、事業者支援係についてですが、昨今の福祉人材不足を鑑みて、これまで障害分野の2課で行ってきた福祉人材の確保・育成に関する取組を充実、発展させ、民間事業所職員のスキルアップ等の支援を行うなど、事業者支援を総合的に調整することを目的として設置いたしました。 次に、令和6年度に計画している福祉人材確保に関する取組ですが、区内の障害福祉サービス事業所等の従事者を対象とした障害福祉サービス事業所等介護職員初任者・実務者研修課程及び社会福祉士・介護福祉士実習指導員講習会の受講料の一部助成がございます。 次に、福祉人材の確保に係る大学などとの連携ですが、今年度は学生が障害分野での実習や働くイメージを持つきっかけとなるよう、障害者施設の見学ツアーを実施いたします。今後は現在実施している職場実習の拡充に向けて、大学と施設関係者が懇談する場を設けるなど、学生に障害福祉の魅力がより効果的に伝わるよう工夫してまいります。 次に、福祉人材確保に関する今後の取組についてですが、引き続き受講料助成や大学等との連携を行うほか、区立障害者通所施設の専門職による民間事業所の巡回支援や公民合同による研修を行うなど、福祉人材の確保に資する様々な取組を実施することにより障害福祉サービスの向上に努めてまいります。 次に、共生型サービスについてのお尋ねですが、令和5年度の新規開設事業所は3所で合計5か所となりました。令和元年のサービス開始以降、7名の利用がございましたが、令和6年5月までに4名が介護保険制度に移行したことから、現在の利用者は3名となっております。 また、共生型サービスの理解促進に向けた取組でございますが、区のホームページ等での周知のほか、今後は障害当事者や家族並びに支援者が共生型サービスの利用を検討する際の参考となるよう、懇談会などを実施してまいります。 私からは以上でございます。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(松尾 了)登壇〕
私からは、児童生徒や保護者、家庭の状況の情報を集める目的についての御質問にお答えいたします。 学校では、運営上必要な個人情報を収集しております。その目的は、児童生徒の心身の安全を守るため、指導に生かすため、緊急時に連絡をするためなどがございます。 次に、コロナ禍の教育現場において、どのようにオンライン授業の実施に向けた環境を整えていったかについての御質問にお答えいたします。 教育委員会では、令和2年度に児童生徒の1人1台端末の配備を完了し、インターネット環境を保有していない御家庭へ家庭用のモバイルルーターの貸出しを始めました。セキュリティーに十分配慮し、学校のICT環境整備を進めながら、オンラインによる子供たち同士や教職員と双方向で行うオンラインホームルームの試行をこの頃始めました。令和3年度には、全校でオンラインホームルームを実施しました。また、各校の実情に応じ、オンラインでの課題の送受信や授業配信を行うなど、オンライン学習へと取組を進めました。現在は通信環境の改善や予備のタブレット端末の配備台数の増加等、さらなる改善に取り組んでいます。 次に、児童生徒の個人情報のデジタルデータによる収集と活用についての御質問にお答えいたします。 学校で扱う児童生徒の個人情報には、氏名や住所、成績に関わるもの、心身の健康に関するものなど様々なものがあります。現在は就学前施設、小学校、中学校がそれぞれ一部の個人情報についてデータ化をしていますが、3者間で電子データによる引継ぎは行っておりません。議員御指摘のとおり、個人情報のデジタルデータを引き継ぐことで切れ目のない支援体制の充実に寄与するものと考えます。 一方、課題は、引き継ぐ情報の精選と情報漏えい防止を確実に担保できる方法、利用目的の明確化、管理方法など多岐にわたります。教育委員会としましては、他自治体の取組を参考にデータの利活用について今後研究をしてまいります。 次に、幼保小連携における小学校における就学前教育施設からの情報収集に関するお尋ねにお答えいたします。 幼保小連携プログラムを実施する際、全体計画等の策定に当たっては、小学校と就学前教育施設による連絡会等を開催しまして、相互に必要な情報を共有し、円滑な接続の重要性について共通理解を図りながら連携を進めております。特に小学校が就学前教育施設から就学する児童の情報を収集する場合は、個人情報であることを踏まえ、紙で提出していただいた上で、必要に応じて直接説明を受けるなど丁寧な情報共有を図っております。幼保小連携が推進されつつある現時点では、小学校からは情報収集に関する意見は届いてはおりません。引き続き就学前教育から小学校教育への円滑な接続ができるよう、小学校、就学前教育施設双方の意見を聞きながら幼保小連携の取組を進めてまいります。 次に、不登校児童生徒及びその保護者と学校との情報共有の方法について、御質問にお答えいたします。 これまで不登校児童生徒及びその保護者との情報共有の方法としましては、直接会ってお話をすること以外に電話連絡、デジタル連絡機能を備えましたまなびポケットの活用がありました。今年度より新たに学校と保護者間の連絡ツールとしまして、区立学校でtetoruというアプリを導入し、不登校児童生徒及び保護者と随時情報の共有を図っております。 最後に、先ほどのtetoruの活用がうまくいかない保護者についての御質問についてお答えいたします。新たに導入したtetoruの設定方法や使用方法につきましては、4月に各学校から手紙を配布し、教育委員会や学校からのお知らせを配布するなど活用を進めているところです。 なお、活用上の問題につきましては、状況を把握して対応を検討してまいりますので、御理解いただければと思います。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、タブレット端末の新入学生への配布に関する御質問にお答えします。 タブレット端末の新入学生への配布については、年度末での修理依頼が集中したことにより、議員御指摘のとおり、新学期開始に間に合わないケースが多くの学校で発生いたしました。修理期間中における外部機関への相談などについては、チラシやリーフレットなど、既存の紙媒体を活用して周知に努めております。 また、修理による台数不足の対策としましては、学校に対し修理期間を分散させるため、年度末前のなるべく早い時期での修理依頼を徹底させるとともに、今後、令和2年度に購入したタブレット端末の経年劣化に伴う新たなリース契約への切替え時において、状態がよいものを廃棄せずに代替機として活用するなど、新入学生へのタブレット端末の配布が円滑に進むよう、学校や修理・保守業者とも連携、協力の下、対応してまいります。 私からは以上です。

以上で鈴木ちづる議員の一般質問を終わります。 15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会の井口えみです。通告に従い質問をいたします。 まず、小児救急についてです。 令和6年2月末、河北総合病院における365日24時間体制での小児科救急外来が今年の3月末をもって中止になるというお知らせが、同病院のホームページ上に突如として発表されました。所管に問合せをしたところ、今まで河北病院で受け入れてきた救急外来での小児科診療については、今年から経営主体が変わった旧佼成病院、杏林大学医学部付属杉並病院にて受入れを開始しているとのことでした。 私自身、杏林大学病院に小児救急があることを知らなかったので、遡って、区からどのように発信しているのか調べたところ、4月15日発行の「広報すぎなみ」5ページに「急病診療のご案内」として、現体制が記載されていました。しかし、体制に変更があったことについての記載はなく、注意して読まないと、河北病院から杏林大学病院に受入先が変更になったことには気づかないような掲載でした。また、同ページには、区長の顔写真を添えた「聴っくオフ・ミーティング」や「あさがやまちづくりセッション」の参加者募集のお知らせのほうが目立っており、事もあろうに子供の命に関わる大切なお知らせが薄れてしまっています。区のホームページ救急医療のご案内もその後更新されましたが、どれも既に体制が変わってしまった4月以降のことであり、また、「区からのお知らせ」のページでも同内容が確認できませんでした。子育て世代にとって非常に大切な情報であるにもかかわらず、意識の差を感じざるを得ません。 河北病院の小児救急撤退について、区としては、その理由をどう把握しているのか。また、どういったルートでいつ情報を入手したのか。事前に知らされていたのであれば、なぜ区民への的確な情報発信をしなかったのか、伺います。 この体制変更については、6月になった今も子育て中の区民の方々の間でほとんど浸透していません。区としては、杏林大学病院が受け入れてくれるから問題ないという見解かもしれませんが、いざ病気やけがをしたときに迅速な救急搬送をしてもらえるのか、受け入れる病院の体制は整っているのかなどは、子育てをする家庭にとっては大きな関心事の一つです。RSウイルス感染症やマイコプラズマ肺炎、頭部外傷による救急搬送は身近な家庭でも起きています。また、子供は昼間元気だったとしても夜中急に発熱することが多く、夜間診療は多くの家庭が助けを求める最後のとりでであり、救われてきました。私もその1人です。 小児救急医療の体制構築は、安心な子育て環境をつくる上で自治体の重要な課題なはずです。病気をあまりしない子供を育てる家庭では、もし急病でかかりつけのクリニックが休診だったとしても、最終手段で河北病院が受け入れてくれるだろうという認識でいる方も多いと思います。そういった家庭は、いざ急病やけがのために病院を調べたときに救急の受入れが中止になっていることを知れば、とても不安な気持ちになるでしょう。とにかく、この件については私のもとに多数の区民の方からお問合せがあったことも事実であり、もっと周知に力を入れるべきではなかったかと思います。現在も知らずに不安な思いをされている方も多いですので、より丁寧な対応をすべきと考えますが、所見を伺います。 実は重度心身障害児の保護者の方々も体制変更について知らされておらず、非常に不安な思いをされていました。障害者団体と区は協力関係にあり、こういった重要なことについては優先的に情報共有がなされているものと認識をしていましたが、そうではなかったことに驚きました。平成21年に区内初の小児二次救急指定病院となり、小児救急診療体制が整備されて以来、専門科目が多岐にわたり、充実した小児科医療を提供してきた河北病院への区民の信頼は厚いです。障害児を育てる家族の中には、病院の近くに転居してきた方もいらっしゃるということも聞いております。障害児は一般的な風邪でも重症化するおそれがあるため、救急の場合でも、基本的にはカルテのない病院での受診は避けたいとのこと。その意味で、日頃からかかりつけ医としても、救急対応にしても、身近な河北病院での受入れ体制が整っていたことは本当にありがたい環境だったと聞いております。 もちろん杏林大学病院も優秀な医師がたくさんいらっしゃるとは思いますが、やはり病院が変われば常勤の専門医の配置や、それに伴って対応できる分野も変わってくることと思います。今まで河北病院で受けられていた診療内容が今後どうなるのか、またゼロから情報を集めなければいけないのかという不安の声が上がっていますが、医師の配置や充実等の観点から、河北病院と杏林大学病院ではどのような違いがあるのかお示しください。 こういった家庭にとっては、河北病院のレスパイト入院の受入れが中止になったことも大きな不安要素となりました。レスパイト入院とは、在宅での医療的ケアを必要とする子供の家族が一時的な外出や休息、その他療育ができない期間をサポートする目的で行われている事業であり、医療的ケア児を育てる家庭にとっては必要不可欠な制度なのです。福祉サービスとしてのショートステイ事業者は区内に幾つかありますが、そういった施設では、入所中に子供が体調不良を起こすと引取り要請があり、保護者が引き取って、その足で受入れ可能な医療機関を外来受診することになります。その意味でも、河北病院での医療型ショートステイは入所中の体調不良にも対応し、治療目的の入院に切り替えて、そのまま子供を預かり治療してくださっていたということで、受入れが中止になった今、大きな痛手だと語る当事者の家族の方もいらっしゃいます。区内でレスパイト入院の受入れができる医療機関があるのか、確認します。また、もしない場合はどちらを紹介することになるのか、お示しください。 一般的な地域病院や診療所など、かかりつけ医の先生方にもお話を伺いました。区からの委託で休日診療を受け持っている診療所では、急病患者を一次救急として受入れはするものの、レントゲンや採血検査等を必要とする患者については大きな病院へ紹介搬送することとなっています。長年連携を取ってきた河北病院の小児科の先生とは、要請をすれば、ほぼ確実に受け入れてくださるという関係ができていたそうです。話を伺う中で、実際に河北病院が救急搬送の受入れをしてくれていた頃と撤退後の今とでは大きな違いが発生しているということが分かりました。ある診療所では、昨年度までは5分に1名のペースで発熱患者を受け入れていましたが、今は搬送先を探すのに時間を要することから、やむを得ず予約人数を大幅に減らし、10分に1名の受入れにしたのですが、それでもぎりぎりだそうです。つまり、この診療所ではこの4月以降、休日診療の受入れ人数が半分に減っているということになります。先月、実際に起きた事例としては、患者の搬送先を探すのに1時間半を要し、結果的に後回しになってしまった重症患者に対応できず、その方を救急車で搬送することになってしまったそうです。 現場では、実際に人の命に直結する問題が起きているということを認識していただきたいです。5月でこの状況では、患者数が年間で最も多い2月にはどうなってしまうのか、先生方は不安そうでした。小児救急の受入れ体制を整備することは自治体としても重要ですが、こういった現場の声を区は把握しているのか、また、区は今後どう対応していくのか、見解を伺います。 先生方のお話によると、河北病院では近年増加傾向の子供の心の病に対応する診療小児科も充実していたとのことでした。いじめや不登校で悩むお子さんに河北病院を紹介し、心の治療を行うことで登校することができるようになったという事例も数多くあるそうです。全国的に見ても、不登校になる子供は30万人を超えると言われ、社会問題ともなっています。不登校によって苦しんでいるのは当人だけでなく、その保護者にも及んでしまうということは言うまでもありません。地域に専門員がいて手厚い支援ができるということは子供やその御家族、行政にとっても大変ありがたいことでした。関係者に話を伺ったところ、河北病院では小児科の診療体制縮小に伴い、小児科専門医の常勤医師は10名から2名へ、その中でも心の病を専門にしている医師は4名から1名へと、人員を大幅に削減せざるを得ないとのことです。今後、学校現場で小児心療内科の受診が必要な児童がいた場合にどのように対応していくのか、見解を伺います。 また、当区では令和8年に児童相談所を開設予定にしており、こうした専門医との密な連携がかなえば、とても安心な体制になると感じておりましたが、予定していた人員配置や連携体制等に影響がないのかも併せて伺います。 小児科は各病院にとって、経営を圧迫する不採算部門と言われており、全国的に閉鎖が相次いでいます。その上、医師の働き方改革や人材不足の影響で、河北病院についても、救急の当直医の確保が厳しい状況が続いていたということを私も聞いております。そんな大変な中でも、撤退前は地域の子供たちのために365日24時間、常時2つのベッドを確保してくださっていたとのこと、感謝の念に堪えません。 具体的な数字で見てみますと、医師の日当は1人8時間当たり6万円ほどと言われています。病院は1日3交代制のため、6万円掛ける3人で、医師1日当たり18万円となります。単純に計算すると、医師の確保だけで18万円掛ける365日で年間6,570万円かかり、これにプラスして看護師等スタッフの人件費を加えると、24時間365日の小児救急を維持するには年間8,000万円から1億円の経費がかかるという話でした。小児の二次救急医療機関には、ベッド確保として都からの委託料があるそうですが、それだけではとても足りず、小児救急撤退という結果になってしまったのです。区として、河北病院の小児救急の維持が厳しいという件、事前に意見交換などはあったのか、また、そのために何か対策を講じてきたのか、伺います。 そもそも区長は、医療機関や医師会と行政の連携をどのように考えているのか、甚だ疑問です。本当に子育て世代の安心をうたう区政なのであれば、この約1億円という金額について、区として協力するという選択肢もあったのではないでしょうか。そういった議論が庁内で行われたことがあったのか、伺います。 公立病院がない当区では、民間病院をできる限りサポートして、区民が安心・安全に暮らせる体制を構築しなければいけないはずです。何事も安心・安全を維持するにはそれなりのコストがかかる上、民間の経営だけでそれをカバーするのは難しいということは誰もが分かることではないでしょうか。当区は、行政と医療機関の連携という面では、以前は良好な関係にあったと認識をしています。 コロナウイルスが俄然猛威を振るっていた令和2年10月6日、朝日新聞に横浜市民間病院協会長の寄稿文が掲載されていました。「病院名公表、現場から悲鳴」という見出しに続いて、コロナ感染者が医療機関で確認されたとき、行政はその機関名の公表に慎重であってほしいという内容です。つまり公表することによって、民間医療機関は深刻な風評被害や受診控えの打撃を受け、収益減の影響が甚大となり、存続さえ危ぶまれかねないという問題提起であり、この記事の内容が当時の医療界の一般的な空気であったということを物語っています。 そんな中で杉並区は、この寄稿文が掲載される約半年前の令和2年4月13日、区長記者会見で、区内の医療崩壊を防ぐために発熱外来を4病院に集約化し、コロナ病床を確保することを公表しています。医療界の一般的な状況と比べて、区内4病院がいかに迅速で勇気ある姿勢だったかが理解できます。 なぜこのような対応ができたのか、調べてみました。令和4年6月に開催されたシンポジウム「コロナ禍における杉並区の医療現場とこれから」では、区、保健所、医師会、病院がハード・ソフト面、医療資源、人的資源を考慮し、自分たちは何ができるか、知恵を出して相談、協力連携したと、当時のことが語られていました。当区は人口当たりの一般病床数が他自治体に比べ少なく、公立病院が1つもないという厳しい医療環境でしたが、当時の区長の決断によるトップダウンで区が病院へ直接公費を投入するという、全国でも唯一の施策をいち早く打ち出したことで、杉並区の関連機関が一枚岩になれたことが強みでした。日頃から区のトップである区長が医療機関や医師会と顔の見える関係を築き、連携が取れていたからこそ実現ができたのではないでしょうか。 区民の命と健康を守るのは、まず第一に自治体の責務です。危機管理事案が発生したら、現場に一番近い基礎自治体はその地域の特性を考え、一番合理的な方法で役割を果たすことが求められています。当時日本にいなかった区長は、その頃の日本の状況や杉並区の対応について、どこまで知っているのでしょうか。コロナ禍において前区政で行った対応について、また国や都の対応をどう評価しているのか、それぞれお示しください。 子供たちの命に直結する医療機関との関係性も前区長と比べると明らかに細く、教育委員会の相次ぐ不祥事や給食費無償化に伴う食材の質の低下、学童クラブ待機児童数の急激な増加など、周囲の保護者からは不安の声がやみません。残念なことに、子育て世代が安心して暮らせるまちからは着実に遠のいてしまっているという区民の声があることをお伝えしておきます。 次に、杉並と他自治体の関係について伺います。 他会派の議員からの質問にもありましたが、区長は地方自治法改正案について反対の立場であり、5月11日にスクラム支援会議を通じて声明を発表しました。スクラム支援会議の結成当時の詳細については予算特別委員会で確認しましたので割愛しますが、そもそもの始まりが、3.11という未曽有の震災が起きたときに、当時の杉並区長の強力なリーダーシップの下で各自治体同士が協力し合い、迅速に最も効率的な方法で被災地支援をするために立ち上げられた会議体です。平時の市民や職員の交流が信頼関係や友情を育み、結果的にスクラム支援会議立ち上げにつながり、大きな力を発揮することができたのです。 もちろん当時の杉並区のように、自治体連携に平時から力を入れ、いざというときに結束できる自治体もあるでしょうが、全国的に見ますと、全ての自治体にその力があるとは言い切れない現状です。そういった現実的で広域的な視野を持たず、ただ無責任に反対を唱えるのは区長の得意分野かもしれませんが、今回は区長が就任後、これまで一度も開催されてこなかった会議体であるスクラム支援会議を利用したという点、私は納得できない気持ちでおります。これまでの様々な人的交流や歴史の積み重ねで築き上げてきた会議体を利用し、偏った政治的パフォーマンスをアピールする場として利用するとはいかがなものでしょうか。 5月18日の東京新聞では、「平時から緊張感を持って自治体連携などに取り組んでいる。改正されれば、自治体がこうした関係づくりをやらなくなる可能性がある」という岸本区長のコメントが取り上げられていますが、区長は今に至るまでの2年間、他自治体との関係構築に関心が低く、熱心ではなかったのではありませんでしょうか。多くの職員からもそういう声を聴いてきましたが、何をもってこのような発言をされているのか、違和感を抱くのは私だけではないと思います。会議結成当時、スクラム支援構成自治体の首長の皆さん、そして関係した区民、市民、職員がどんな思いでスクラム支援を組み立て、魂を注ぎ被災自治体を支援してきたか、思いをはせたことはあるのでしょうか。区長就任後、他自治体との関係についてはどのような問題認識で何に取り組んできたのか。また、交流自治体を含めた他自治体との関係構築に積極的であった前区長の取組についてはどのように評価しているのか、区長御本人の言葉での説明を求めます。 なお、大震災やコロナ禍のような重大な危機管理事案が発生した場合、国と自治体の役割分担はどうあるべきだと考えているのかなど、自治法改正案に反対する理由をお示しください。 スクラム支援会議によって、平時からの自治体交流を行うことのプラス面を再認識したことから、同メンバーによる地方創生・交流自治体連携フォーラムが平成27年から開催されています。地方創生とうたっているこのフォーラムは岸本区長就任後も毎年開催されていますが、一方で、杉並区は給食費無償化等、地方との格差がさらに広がるようなばらまき施策を行っています。格差が生まれれば、その是正のために国は赤字国債を発行して地方の底上げをしなくてはならなくなります。そして結果的に莫大な財政赤字が膨らみ、世界的な日本の地位低下にもつながるなど、国益へのマイナスを免れません。もし自分たちさえよければいいという発想ならば、いずれは膨大な負担が次世代にのしかかることになるのです。こうした懸念を前提として、区長は東京と地方の関係、格差についてどのようにお考えなのか。また、今後どのように向き合っていくつもりなのか、伺います。 杉並区は、かねてより交流自治体をはじめとした地方の自治体とのつながりを大切にしてきました。交流自治体とは阿波踊りや少年野球での交流など、様々なイベントで絆を深めてきた歴史もありますが、それ以前に友好関係を結ぶきっかけとなったものは、各自治体にある杉並区の管外施設の存在も大きかったはずです。弓ヶ浜クラブや富士学園、コニファーいわびつなど、区長が就任してからそういった施設をいとも簡単に売却する姿勢を示していますが、それによって、今後、自治体交流に影響が出ることは考えられませんでしょうか。行政同士のつながりだけでなく、実際に人が行き交い、それに伴うお金や情報の動き、そういったものがあるから、より強固な関係性が保たれるのではないかと思います。今はまだ影響が少ないにしても、売却して10年、20年とたてば、いずれ関係性は薄れていってしまうのではないかと危惧しております。この点、どのように考えているのか、所見を伺います。 杉並区80周年記念行事を契機として、およそ10年前に始められたすぎなみフェスタも、地域創生を1つのテーマとしているイベントだと聞いています。「人と人、地域と地域をつなぎ、杉並を元気に」を基本理念に掲げ、毎年多くの関係団体がブースを出展しており、来場者約10万人という区内最大規模のイベントですが、以前より区長の独断によるフェスタ中止がうわさされている中、今年度から予算規模が削減されたこともあり、存続の危機なのではと感じている方もいらっしゃるそうです。地方の自治体の出展店舗が減少するなど、従来のフェスタの理念をねじ曲げようとしているかのような印象もあり、中止とまではならなくとも大幅な内容変更などがなされるのではないかと、関係者はとても不安に感じています。以前、すぎなみフェスタ実行委員会において、区長がフェスタの見直し等について発言されたと聞いていますが、その後、実際に変更した点や今後の実施方法について伺います。 また、その中の取組の一つとして、区長の希望で実行委員会に新たに一般公募のメンバーを参加させることになったということを聞きました。すぎなみフェスタ実行委員会に作業部会を設置し、区民委員を公募していましたが、新たなメンバーについては、誰がどのように選考し、どういった方が選ばれたのか、伺います。 たくさんの区民が毎年楽しみにしており、多くの自治体も参加してくださっているイベントです。地方創生の観点からも、杉並と地方をつなぐための大切な機会として、今後も今までどおり開催していただくことを再度要望いたします。 最後に、話を自治法改正に戻しますが、そもそもこれはコロナの教訓を踏まえての改正です。コロナ禍のように想定外の事態が起きた際には各首長の能力、資質、行政職員、組織の力、保健所設置自治体か否か、地域の医療界のモチベーションや自治体住民の理解など、幾つもの要素が対策を円滑に進める上で大事な要素となりました。特に首長の力量や考え方が様々で、自治体間で支援に差が出たことも事実で、全国全ての自治体が平準的に対応できたわけではなく、見方によっては、そういった自治体住民を守るための法改正とも捉えられます。 台風で河川の氾濫が予想される中、区長が公用車で早々と帰宅したのがちょうど1年前ですが、その後も私は議会で再三、岸本区長の危機管理意識の低さを指摘してきました。皮肉なことに危機管理意識が低く、いざというときに指示待ち状態、それこそ国や都に主導してもらわないと何もできない首長がトップに立ってしまっているような自治体があるとしたら、そこに暮らす住民の命を守るためには、今回の法改正は必要なものなのではないかと私は思ってしまいます。 冒頭申しました河北病院の小児救急撤退についても、平時からの他自治体との関わり方についても、岸本区長の行動力、リーダーシップ、ともに不安が募るということを最後に申し添えて質問を終えます。

理事者の答弁は休憩後とし、ここで15時まで休憩をいたします。 午後2時42分休憩 午後3時開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 井口えみ議員の一般質問に対する理事者の答弁を求めます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、小児救急に関する一連の御質問にお答えいたします。 河北総合病院の小児救急の休止に関する情報の入手等についてですが、令和6年2月、病院から、近年、小児救急の受診者が急激に減少していることに加え、受診者の大多数が入院を要さない軽症者であることから、今後の需要を考えたとき、24時間体制で医師を確保する必要性がないものと判断したため小児科部門を縮小し、4月以降、都の小児科の指定二次救急医療機関を撤退する旨、伺いました。これに先立ち、河北総合病院とは令和5年9月と10月に意見交換の機会がありましたが、その場では小児救急から撤退するというお話はありませんでした。 なお、撤退の意向が示された2月以降には、改めてその理由を詳しくお聞きする機会がありましたが、当初の説明のとおり、あくまでも診療実態を踏まえた判断ということであり、小児救急を維持するための補助金等の相談はいただいておりません。加えて、先日も河北総合病院の理事長、院長、副院長ほかと懇談する機会がありましたが、その際、現場からの意見として、医師の働き方や真に必要な方に医療を提供する観点から、軽症の方でも、いつでも気軽に小児救急を受診できる現在のシステムの問題点についてお伺いしております。 区は2月に病院の意向をお聞きした後、東京都等から情報を収集し、河北総合病院における小児救急の受診者数が近年著しく減少しており、さらに入院率も10%未満であることを確認しました。このような現状を踏まえると、区民に小児救急の現状について周知するとともに、より適切な受診を促すことが重要であると考えております。そのため、子供が急な病気やけがをした際に保護者が安心して適切な対応ができるよう、杉並区急病医療情報センターや東京都が開設している子供の健康相談室をはじめとした相談窓口の活用や上手な医療のかかり方について、区民への普及啓発をさらに推進してまいります。あわせて、杏林大学付属杉並病院や杉並区医師会をはじめ東京都や近隣自治体等と連携し、地域の実情に応じた小児救急医療体制の確保に努めてまいります。 次に、区民への周知についてですが、河北総合病院が2月末にホームページ等で周知を開始したことを踏まえ、区は同病院に対し、かかりつけ等の患者に丁寧な説明をするよう依頼し、併せて4月1日に区の公式ホームページ上で、小児科の救急医療体制の変更について周知いたしました。今後も区民の方が正しい情報を遅滞なく得られるよう、丁寧な情報提供に努めてまいります。 次に、河北総合病院と杏林大学付属杉並病院との違いに関するお尋ねですが、小児科の指定二次救急医療機関という点においては全く違いはないものと認識しており、今後、杏林大学付属杉並病院は、大学病院としての専門性や先進性を発揮しつつ、区民のニーズを踏まえ対応していただけるものと考えております。 次に、医療型レスパイト入院についての御質問にお答えします。 区内には、新生児集中治療室から退院し在宅に移行した乳幼児等について、定期的な医学管理や保護者のレスパイトを目的とした医療型レスパイト入院を実施する医療機関はございませんが、都内11か所の医療機関を御紹介しているところです。 私からの最後に、コロナ禍において前区政で行った対応の評価等に関する御質問にお答えいたします。 新型コロナウイルス感染症の患者の急増を踏まえ、区は令和2年3月に新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、杉並区医師会や基幹病院をはじめとする区内医療機関の連携と協力の下、感染状況に即して発熱外来を設置し入院体制を整備するなど、地域の医療体制の維持と強化を図りました。これらの取組については、杉並区新型コロナウイルス感染症に対する入院・外来医療体制強化事業補助金検証委員会においても、災害とも言える今般の感染拡大において先行きが不透明な中、意義のある取組であったと評価をいただいており、区長も存じ上げております。 区では、当時の新型コロナウイルス感染症対応については、国や都道府県、区市町村の役割が不明確な点が多くあったと認識しておりますが、今般の対応を踏まえ、いわゆる感染症法が改正され、都道府県と医療機関の間で入院病床や発熱外来などを確保するための協定を締結する仕組みが法定化されるなど、新興感染症発生時に感染患者が必要とする医療が速やかに提供できるような措置が講じられたものと認識しており、区長も同様の認識でございます。 私からは以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、区立児童相談所と専門医との連携体制等に関する御質問にお答えします。 議員御指摘のとおり、児童相談所の相談援助業務には、児童精神科医等による専門的、医学的な判断や、治療を必要とする場合は医療につなげることとなるため、医師や医療機関との連携、協力は欠かせません。また、この3月には国の子ども虐待対応の手引きが一部改正され、虐待による乳幼児頭部外傷の事案において、原因や経過が不明な場合等はセカンドオピニオンを受けることが重要とされたところです。こうしたことを踏まえ、医師会や地域の医療機関などへの具体的な協力依頼については、区立児童相談所の設置に向け今後進めてまいります。 私からは以上でございます。

政策経営部長。 〔政策経営部長(伊藤宗敏)登壇〕
私からは、区と交流自治体との関係についての問題認識等に関しての御質問にお答えいたします。 まず区長からは、区長就任直後の本会議におきまして、自治体スクラム支援会議については、自治体間の水平的支援を全国的に広げる契機にもなり、高く評価し今後も続けていくこと、また、自治体間連携は住民同士の交流のさらなる活性化及び区と交流自治体双方の行政課題の解決につながるものであり、重要であるということなど、これまでの取組を評価した上で事業を継承していく方針を区長自身から御答弁を申し上げているところです。 東京と地方との関係、格差についての御質問もございましたが、東京の一極集中は地方の人口減少、高齢化、地域経済の停滞などをもたらす国全体としての大きな問題と捉えております。ですので、区としても交流自治体の関係人口の増加などを目的とした援農ツアーといった新しい取組も行いながら、引き続き交流事業等に力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。 なお、学校給食費の無償化についての言及がございましたが、区は、少子化が直面する最大の危機であるという認識の下、国が策定しましたこども未来戦略において、給食費無償化の実現に向けて現状把握と課題整理の下、具体的方策を検討するとの方針を示したことを受けまして、全国でも物価が高い23区であり、また、同じく合計特殊出生率が全国で最も低い都区部23区における少子化対策の一環として、国が実施するまでの間実施すると御説明をしているところでございます。地方との格差拡大を意図するものではございません。 次に、自治法改正についての御質問がございました。これまでも他の議員に御答弁申し上げているところでございますが、個別法で想定されていない事態が生じたときに、一律に国による補充的指示を行うということが国会の事前承認もなく発せられるということに恣意的運用の余地を残す制度設計として課題があると考えており、だからこそ、今回の意見表明、また要請におきましては、想定されない事態に備えて事前の協議調整、また、運用基準の明確化を図ることを行政として求めてきたというところでございます。 また、議員が例示されました大震災の際ですが、基礎自治体はその役割として、被災地の状況把握とニーズに即した物資の供給、人的支援、一時避難所、宿泊先の提供などを行い、国は自治体の後方支援、自治体間の支援調整、国家資源の導入、また復興支援等を担うべきと考えますけれども、こうしたところは現行の個別法の下での実施が可能と存じております。 私からは以上です。

区民生活部長兼務文化・スポーツ担当部長。 〔区民生活部長兼務文化・スポーツ担当部長(寺井茂樹)登壇〕
所管事項についてお答えいたします。 初めに、交流自治体における区の施設の売却に関する御質問にお答えいたします。 弓ヶ浜クラブや富士学園、コニファーいわびつなどの宿泊施設は、自治体間交流のきっかけとなった施設ではありますが、近年は老朽化に伴う修繕費の増加や区民利用の減少など課題があることから、区政経営改革推進計画に基づき費用対効果や今後の活用等の多面的な検討を行い、区民意見も踏まえて廃止となったものであり、議員からは、いとも簡単に売却するとの御指摘がありましたが、御指摘には当たりません。 また、現在でも区の施設等の有無にかかわらず、交流自治体とは、区役所での物産展や写真展の開催、住民同士の交流事業等を充実させており、宿泊施設の売却後も一層関係性を深めていけるよう取り組んでまいります。
次に、すぎなみフェスタに関する御質問にお答えします。 昨年5月の令和5年度第1回目のすぎなみフェスタ実行委員会において、区長からは、今後のフェスタ運営には区民の方に積極的に御参加いただき、より区民主体のお祭りになっていってほしいという意向をお伝えいたしました。その後、実行委員5名と事務局で検討会を立ち上げ検討した結果、令和6年度は実行委員会の下に作業部会を設置し、新たに公募による区民委員を加え、フェスタ実施内容の企画について案を出していただくこととしました。本年3月に「広報すぎなみ」等で募集した結果、10名の区民から応募があり、実行委員会事務局が策定した選考基準に照らして、区内でボランティア活動をされている方など5名を委員として選考いたしました。来年度以降のフェスタにつきましては、今年度の実施状況を見ながら考えてまいります。 私からは以上でございます。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(松尾 了)登壇〕
私からは、子供心療内科の受診が必要な児童への学校での対応に関する御質問についてお答えいたします。 子供が通院できる心療内科のクリニックは区内及び近隣区市に多くあります。学校に家庭から受診等についての御相談があった場合には、これまでと同様、適切な対応となるよう、教育委員会では教育相談コーディネーター連絡会で関係機関等の情報共有をしてまいります。 私からは以上です。

15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。まず、幾つかございます。 まず最初、フェスタについて1点ございます。区長就任後に変更になった部分について、あまり答えられなかったと思うんですけれども、最近、区長が招待されたイベント等で主催者の名称を間違えて挨拶している場面を度々目にします。挨拶やセレモニーが苦手のようですけれども、交流自治体の首長をフェスタに呼ばなくなったというのも区長就任後の変更点だと思います。 また、ステージも小さいものに変更したという点、これはいかがなものかなと思っております。交流自治体にとっては、杉並区の10万人規模のイベントは自治体のPRの機会としても、とても有効な場であるはずです。フェスタのスタート時から杉並との関係性を発展させたいと願って、それぞれ出展し、遠方からはるばる駆けつけてくださっていたのです。前述したように、人、物、金、情報が極度に集中、集積した東京に対して、地方がどのような思いを抱いているのか、何を望んでいるのか、東京として地方へどのように還元でき貢献できるのか、そういうことを常に模索している区長であれば、このような判断はしないのではないでしょうか。全くもって、この間築いてきた自治体間連携に関しての岸本区長の無理解、認識不足の現れであり、新聞紙上での岸本区長のコメントがいかに空疎なものであるのかが透けて見えてしまいます。 パフォーマンスのときだけ耳障りのいい言葉で取り繕っていますが、私が聞き及んでいるのは、区長の地方創生とは真逆の認識です。地方から特産品をトラックで運搬することは環境面でマイナスだからやめたい、次世代育成基金による児童生徒の派遣事業は年収300万円以下の世帯に限定しろ等々、およそ57万人区民の代表たる区長の発する言葉とは思えません。このような不見識で交流自治体を政治的に利用するだけの関係を続けていけば、やがて関わり方も変わってしまうのではないでしょうか。この点、大変危惧しておりますが、フェスタの対応を含めて自治体交流連携についての岸本区長の御所見をお尋ねします。 次に、小児救急について4点ございます。 まず、小児救急撤退について区が把握したルートについてお答えいただきましたが、そもそも河北病院が撤退するタイミングで杏林病院が受入れを開始したのは偶然なのでしょうか。東京都主導で調整が行われていたという経緯があったのでしょうか。その間、杉並区が何も知らなかったとしたら、とてもふがいないと思いますけれども、この点詳細を伺います。 また、河北病院撤退という情報に接し、そういった議論をなされていなかったということなんですけれども、ということは、区長もこの点は認識をされておらず、こういった小児救急が今全国的に減っているという現状についても、区長はあまり考えておらず、所管に任せきりだったのか、その点伺いたいと思います。 そして、児相の人員体制ですとか連携について伺いました。この点は、今後の児相の運営、開設に当たって、河北病院が撤退したことで影響がないのかという点を伺ったんですけれども、その点をお答えいただきたいです。 河北病院の小児科のドクターが児相以外にも、現在も杉並区立保育園の指導医など、病院外で行政をサポートしてくれていた部分があります。小児救急から撤退を余儀なくされてしまった今、救急以外の課題にも対応する人材を区は逃してしまう結果になってしまっているのではないでしょうか。これでは自治体としての体制が弱体化し、対応能力が落ちて結果的に置き去りになってしまう子供が出てしまうのではないかと、関係者は危惧しております。これを区の問題としてどのように受け止めるのか、伺います。 最後に、医療型レスパイト入院の受入先について、区内にはないという御答弁でしたけれども、これについても障害者団体へ事前にお知らせをしていなかったということを聞いています。コロナが広がり始めた頃、当時の区長のリーダーシップの下、日本が感染におびえる中で、リスクの高い障害児家族のために施設を確保し、迅速に対応したことは今でも当事者から大変感謝されています。 一方で、岸本区政はどうでしょう。区長は日頃から、あたかも子供や障害者に寄り添っているかのような口ぶりですが、障害児とその家族に本当に必要とされている情報すら届けていなかったのです。当事者たちは、自分たちが軽視されたことをとても残念に受け止めたようです。小児救急の一連の出来事について、ある当事者家族からは、障害児とその家族にとって、河北病院の小児科の存在がどれだけ重要かを行政は分かってくれていなかった。多分、今もきちんとは分かってくれてなさそうですねとお話をされていました。今まで築いてきた信頼関係が崩れた瞬間だと感じましたし、私自身、区政に携わる人間として、心の底から申し訳ない気持ちでおります。 これにつきましては、一概に職員を責める気にはなりません。トップの姿勢が口先だけで中身がなく信用もできないから、現場の動きがここまで鈍くなってしまっているのではないでしょうか。答弁はあやふやで――答弁に立ってくださいませんでしたけれども、魂が込もっていないと感じるのは私だけではないと思います。区長御自身がこの危機的状況についてどのような認識を持っているのか、再度お尋ねして再質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
井口えみ議員の再度の質問にお答えします。私からは、交流自治体のことについてと、そして小児医療のことについてですけれども、お答えさせていただきたいと思います。 まず、交流自治体との連携についてですが、先ほど政策経営部長が申し上げましたように、区と交流自治体との関係は双方の行政課題の解決につながるものであり、重要であるという私の立場は就任から全く変わるものではありません。このたび自治法改正のことに当たって、その間、私も交流自治体の全ての首長の皆様に会わせていただき、そして交流自治体でも9名いらっしゃる中で、発足当時から同じ方は今お二人しかいらっしゃいません。私も含めてですが、新しい方たちが常時から関係を維持していくために非常に頻繁な交流、そしてディスカッションを続けております。特に最後の交流自治体フォーラムにおきましては、東吾妻で行われましたけれども、災害時の受援体制について改めて見直して、それを自治体の首長と防災の職員たちが皆で話し合うというフォーラムは非常に有意義なものでありました。 こういった中で地方自治法の改正ということに直面しまして、これは答弁申し上げているとおり、地方自治体の根幹に関わる非常に重要な問題だと私は認識しておりまして、この問題意識を、災害時に迅速に協力を行った交流自治体の枠組みですぐに議論ができて、そして、それに対して団結して行動できたことは、これは過去の杉並区の功績、すばらしい力を未来につなげていくことができたというふうに思っておりまして、私は杉並区の今までの交流自治体との関係を大変評価し誇りに思い、それをしっかりと引き継いでいきたいという考えでございます。 そして、2点目の河北病院における小児医療の課題です。これは保健所長がしっかりと時系列も含めて細かく答弁いたしましたが、この間、今年の2月に初めてこのお話をいただいたときから、私も全ての会合に出席させていただいております。そして一番近々では、5月に小児科の緊急医療を閉鎖するということで、その後から特にこの分析について、先ほど保健所長が申し上げましたけれども、しっかりと情報共有した上で意見交換をしてまいりました。 その中で医療の持続可能性、働く人たちを医療の崩壊から守るために、それが非常に大きな課題であるということも、病院の理事長、副理事長、専務理事、看護統括部長、そして新しく就任された院長と皆さんいらっしゃってくれまして、数時間にわたって話合いをしております。ですので、そのようなお互いの認識をしっかりと共有した上で病院の判断を尊重して、杉並区としては、特に小さな子供を育てる御両親が心配になったときに緊急の医療にかからなくても済む、その安心できる材料をしっかり提供していく、その支援の体制を改めて確立、拡充していくということを話し合いまして、これをしっかりと進めてまいりたいと考えております。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔発言する者あり〕

お静かにしてください。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、都の指定二次医療機関の指定に関して、河北総合病院から杏林大学付属杉並病院に指定されるタイミングに関する御質問にお答えいたします。 まず、事実関係といたしましては、杏林大学付属杉並病院がまだ佼成病院であった頃、昨年10月に実は都の指定二次医療機関の指定を受けております。それ以前から、佼成病院は都の指定二次医療機関の指定をぜひ受けたいということで、受けるにはある程度の実績が必要になるんですけれども、その実績を重ねなければいけないというところで、小児科に関して非常に尽力していただいていたところです。その尽力が認められて、昨年の10月、当時の佼成病院が都の小児の指定二次医療機関に指定されまして、その後、杏林大学付属杉並病院になった後も指定が継続しているという状況でございますので、議員の御指摘は当たらないものと考えております。 私からは以上になります。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、児童相談所設置に係る影響についての再質問にお答えさせていただきます。 区立の児童相談所につきましては、令和8年11月開設に向けて今取り組んでいるところです。先ほど御答弁させていただいたとおり、今、現段階におきましては医師会や地域への医療機関、こういったところへの具体的な協力依頼についてはこれからやっていこうという段階でございます。これまでも子ども家庭支援センター等、ほかの区内外、多くの医療機関等と連携して取り組んできたと、こういう実績がございます。こういった状況を踏まえますと、今後も影響なく取り組んでいけるものと考えておりまして、令和8年11月にしっかりと開設できるように取り組んでまいりたいと、このように考えております。 私からは以上です。

以上で井口えみ議員の一般質問を終わります。 24番田中朝子議員。 〔24番(田中朝子議員)登壇〕

維新・無所属議員団の田中朝子です。私からは、高齢者も安心してペットと生活できる仕組みづくりについて、杉並区の教育施策について4点、QUテストについて、自閉症・情緒障害学級について、教師不足対策について、小中学校でのオンライン授業についてお聞きをいたします。 まず、高齢者も安心してペットと生活できる仕組みづくりについてお聞きします。 昨年10月に、ペット飼育は認知症を発症する確率を低下させるという研究結果を東京都健康長寿医療センターの研究チームが公表しました。これはペット飼育と認知症発症リスクに関する研究論文です。また、同じく東京都健康長寿医療センター研究所による「ペットとの共生が人と社会にもたらす効果」の中では、ペット飼育は介護費抑制につながるという調査結果も出ており、高齢者福祉とペット問題を考える上で今注目をされています。これまでも高齢者がペットを飼うと運動量が増える、孤独感が解消される、社会的交流が促進されるなど、様々メリットが言われていましたが、具体的にペット飼育が認知症発生抑制や介護費用抑制につながることが研究結果より明らかになったのは初めてということです。 しかし、一方で、家族同然の愛犬や愛猫と暮らす高齢の飼い主が体が弱って入院したり、施設に入ったり、また急に死亡したり等が起こり、医療、介護などの福祉の支援を必要としたとき、残された犬や猫のペットをどうするのかという問題が高齢者福祉の現場で大きな課題として浮上してきています。私の家の周辺でも、犬や猫などのペットを唯一の家族としてかわいがっている80代、90代の独り暮らしの高齢者が何人もいらっしゃいます。高齢なので自分の健康不安はあるものの愛犬や愛猫とは離れられず、生きがいでもある。でも、自分にもしものことがあったとき、ペットをどうしたらいいかという御相談を受けることも増えています。また、餌やりや散歩はできるものの、シャンプーをしたりトリミングに連れて行くことまではなかなかできない、狂犬病予防接種や病院に連れて行くことやペットに関する様々な登録手続が難しいという状況の方も多く、日常的なペット飼育支援も必要とされていることが分かります。 2017年に発表された東京都の動物愛護相談センター整備基本構想によると、現在、都の動物愛護相談センターが動物を引き取る理由では、飼い主の高齢化や病気が飛び抜けて大きな割合を占めており、東京都でもペットを飼う高齢者に対する福祉的対応が必要とされ、新たな課題となっています。犬や猫の保護活動をしている団体によると、少し前は劣悪なブリーダー崩壊や高齢でブリーダーを廃業する事業者からの引取りを行政から頼まれることが多かったが、最近はペットを飼う高齢者が入院、死亡などして置き去りになっている犬や猫を何とかできないかという行政や介護事業者からの依頼が非常に多くなっているとのことです。 一方、行政のほうも、高齢者とペットの福祉的支援の必要性を認識している自治体が増えています。横浜国大の安野舞子准教授は、2022年に全国の都道府県、政令市、中核市の動物愛護管理行政担当課に、高齢者のペット飼育支援問題に対して、行政と福祉事業者と動物保護団体が連携をしているかについてのアンケートを実施しています。その結果、高齢者のペット飼育支援問題に対し、その3者連携の支援体制が既にあると答えた自治体はまだ1割未満だったものの、検討中と答えた自治体は4割もあり、自治体も福祉的支援の必要性を認識し始めていることが分かります。杉並区では、このような高齢者とペットの福祉的課題をどう認識しているのか、最初に伺います。 また、ペットを飼育している高齢者が入院したり、施設に入ったり、死亡等をしてペットを飼い続けることができなくなったとき、杉並区のケア24や介護事業者はどのような対応をしているのか、併せてお伺いします。 京都市では、市民サービスの向上と民間事業者の新たな市場の開拓を目指す公民連携のOPEN LABOという仕組みを使って、高齢者も安心してペットと生活できる仕組みづくりを課題に設定し、猫の保護活動をしている民間事業者が、高齢者が不安を抱える日常のペットの世話や、万が一飼えなくなったときの引取り先について相談できる体制を構築する飼い続ける支援、飼い始める支援のプロジェクトを昨年から始めています。飼い続ける支援としては、サービス登録者の家へ月に1回訪問して猫の世話を代行し、飼育相談や動物病院とのつながりをつくる。これは訪問することによって、高齢者の見守りも兼ねられています。飼い続けることができなくなったときは猫の引取り先を調整し、新たな里親を見つけます。また、訪問時の猫と飼い主の様子をその家族等に写真で共有し、離れた家族への見守りも担うサービスも行っています。 また、岐阜県飛騨市では、ふるさと納税の使用目的に猫の殺処分ゼロを入れ、猫の保護活動を行う民間事業者が2年間で5億円集めて、市と協働して、高齢者が最後まで猫と安心して暮らせる様々な仕組みづくりと活動に取り組んでいる例もあります。 この京都市と飛騨市の取組は、両方とも自治体の補助金を全く使っていません。両事業者の代表者はお二人とも30代から40代の比較的若い女性で、今回、この質問のためにお話をお聞きしました。お話によると、高齢者のペット飼育支援をずっと継続するためには補助金頼みではなく、ふるさと納税やクラウドファンディングを利用して自治体と協働するソーシャルビジネスにするべきと考えていると、両代表から同じ意見をお聞きし、動物保護活動が次世代のフェーズに入っていることを感じました。ペットを飼うことは高齢者の健康促進に効果があり、認知症抑制や社会保障費も軽減されることが明らかになっています。 杉並区でも今後独り暮らし高齢者が増える中、高齢者のペット飼育を抑制するのではなく、行政と福祉事業者と動物保護団体が連携して飼うことをサポートし、高齢者も安心してペットと生活できる新たな福祉的仕組みづくりが必要であると考えますが、いかがでしょうか。杉並区の考えをお伺いします。 超高齢化社会において、犬や猫が数少ない心のよりどころという独り暮らしの高齢者が増えています。入院または介護施設へ入所しなければいけない状況になったとき、ペットがいるからと拒否する事例が相次いでいます。心身の衰えや認知症の進行で適切な飼育ができなくなり、虐待に近い飼い方になってしまう場合もあります。放置すれば、高齢者とペット双方の生活状況は悪化するばかりです。行政や地域とのつながりがない、孤立した独り暮らし高齢者とペットの実態はとても見えにくく、早期発見、早期対応につながるサポートを多機関で考えていく必要があります。独り暮らし高齢者が増えていく杉並区において、高齢者も安心してペットと生活できる新たな福祉的仕組みをぜひ先進的につくっていただきたいと強く要望をいたします。 次に、杉並区の教育施策について4点伺います。いずれも昨年、一般質問や委員会の質問で取り上げたことのあるものですが、今回、教育長が新しくなられましたので、進捗状況を含めて改めてお聞きいたします。 まず、QUテストについてです。 QUテストとは、早稲田大学の河村茂雄教授が開発した心理テストで、学校生活への不適合や不登校、いじめ被害の可能性の高い子供を早期に発見することを目的としています。学級集団の状態を質問紙で測定し、教員の日常観察や面談による理解を補うことで児童生徒や学級の状態を客観的、多面的に理解することができ、いじめや不登校、学級の荒れなどの未然防止に役立てることができるものです。現在、実施部数は全国で500万部以上に上り、都内でも多くの小中高校で利用されています。 昨年判明した文部科学省の児童生徒の問題行動・不登校調査の結果によると、いじめは小中高などで約68万2,000件が認知され、被害が深刻ないじめ防止対策推進法における重大事態は923件、いずれも過去最多だったことが分かりました。杉並区においても、令和5年度には重大事態が4件発生していることから非常に深刻な事態になっており、いじめ対策は当区でも喫緊の課題となっています。いじめは発生してからの対応や支援も大切ですが、それよりも早期発見や未然防止がより重要であることは誰が考えても明らかです。 私は昨年の決算特別委員会で、いじめの早期発見、早期対応をするためのQUテストの全校実施を提案しました。比較的前向きな御答弁をいただいたと記憶していますが、その後、全校実施に向けてどのように進んでいるのか、伺います。 また現在、QUテストを全校展開する自治体が都内でも増えています。杉並区でも早期のQUテストの全校実施をすべきと考えますが、いかがでしょうか。教育長にお伺いします。 次に、自閉症・情緒障害学級について伺います。 発達障害者支援法施行以来、発達障害者の適正な発達と円滑な社会生活支援のため、早期発見、早期支援に取り組むことが国や地方自治体の責務とされています。発達障害は早ければ乳幼児期に見られますが、症状が多様であること、発達の個体差や見た目では分かりにくいこともあり、発見が遅れて診断も遅れることが多いという難しさがあります。しかし、発達障害は、早期に療育や支援を開始することにより、それをしない場合に比べて、はるかにその後の社会生活の困り感が違うと言われており、発達障害の早期発見や早期支援は非常に重要なのです。 現在、発達障害の児童生徒への教育支援としては、特別支援教室のほかに自閉症や対人関係の形成が困難な子供たちが少人数で授業を受ける固定学級である自閉症・情緒障害特別支援学級があります。通常の学級で学ぶことが困難な子供たちにとって、学校に通うための1つの選択肢となるのが、この自閉症・情緒障害特別支援学級です。しかし、大阪府の小学校には自閉症・情緒障害特別支援学級が2,687学級設置されている一方で、東京都内では167学級にとどまっているのが現状です。東京都は発達障害のある子供への支援として、全ての小中学校で週に数回、別の教室で学ぶ通級指導を受けられる体制を整えているとしてはいますが、情緒学級の設置は自治体が判断することという立場で、都内の情緒学級の設置は遅れていると言わざるを得ません。 それでも、現在、23区では世田谷区、文京区、江東区、目黒区、豊島区、北区、葛飾区、品川区、大田区、港区など、既に10区で自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されており、来年度には墨田区でも設置が決定しています。これで半分近くの区に自閉症・情緒障害特別支援学級が設置され、やっと東京都でも増える傾向にありますが、現在、杉並区では、まだ自閉症・情緒障害特別支援学級を設置していません。その理由は何でしょうか、お伺いします。 現在はインクルーシブ教育ということで、いろいろな特性や性格を持っている子供ができるだけみんな一緒に学ぶということが原則としてありますが、それがいつも本当に子供にとって適切な支援になっているかという議論は常に必要になります。多様な学びの場と多様な専門性を持った教師が確保され、子供たちに選択肢があるという制度的な保障が今必須ではないでしょうか。当該児童の保護者からの要望も多いと聞いています。杉並区でも自閉症・情緒障害特別支援学級の早期の設置をすべきと考えますが、いかがでしょうか。教育長に伺います。 次に、教師不足対策について伺います。 現在、教師不足が全国的に大きな課題になっています。東京都教育委員会の集計によると、東京都内の公立小学校約1,270校で今年令和6年度、当初の4月7日時点で約20人の教員が欠員していることが分かりました。約80人が欠員していた昨年同期よりも改善はしたものの、都の教員不足の状態は依然として続いています。さらに、病欠や育休、退職などによる欠員は年度途中に増える傾向にあります。昨年度は2学期開始時の9月1日時点で約140人、3学期が始まる今年1月9日時点では約160人に欠員が増えており、本年度も今後の増加が懸念されています。昨年度、杉並区でも複数の学校で教師不足の問題が起こっていたと認識していますが、新学期時点での当区の小中学校の教員不足の現状は具体的にどうなっているのでしょうか。また、当区の教師不足の理由、原因はどのようなものがあるのか、調査等は行っているのか、併せて伺います。 文部科学省では、休眠免許取得者の入職促進や大学・民間企業等と連携した教師人材の確保強化推進事業など、教員不足対策に取り組んではいます。また、都教委でも教師登録者を増やすため、昨年頃から民間企業に混じって転職フェアにブースを出したり、求人サイトに広告を出したりもしていると聞きますが、いずれもすぐに埋め切れてはいませんでした。今年度、都教委は、休職者が出た分を補う臨時的任用職員の確保に努めるほか、中学、高校の免許を持つ人に臨時免許を付与して小学校で働いてもらったり、時間講師の扱える業務の幅を広げたりすることで教員不足解消を目指すとしています。教員不足は教員の働き方改革にも関わる大きな問題であり、また、何よりもその影響を受けるのは児童生徒です。教育現場での課題の多様化を考えれば、ICT化では解決できない、より多くのマンパワーが必要ではないでしょうか。杉並区でも、一日でも早い教員不足解消のために区費教諭の検討も含め、独自の早急な対策をすべきと考えますが、どのような対策を考えているのか、区教委の見解を伺います。 最後に、区立小中学校でのオンライン授業についてお伺いします。 2020年5月、コロナ期の休校の際、区内保護者からオンライン授業実施の要望が区長及び教育長に対して出されていたにもかかわらず、いまだに当区では、小中学校でのオンライン授業が開始されていません。コロナ禍だった2021年9月、緊急事態宣言が延長となった東京都内では、23区の全ての小中学校で学校が始まりましたが、その中でも授業の進め方は対面授業かオンライン授業かを選べる対応をする区や短縮授業を行う区など、対応が分かれていました。23区のうち、対面授業かオンライン授業を選べるハイブリッド方式で対応した区は全部で16区。しかし、杉並区を含む残りの7区は、オンライン授業の選択肢はありませんでした。オンライン授業は多くの子供たちにとって、対面授業を完全に代替するものではありませんが、学校の臨時休業期間の学習機会の喪失による悪影響を軽減させる有効なツールになっています。昨年のインフルエンザによる学級閉鎖時も、隣の練馬区では翌日からオンライン授業が始まったのに杉並区は何もないと、ある小学校の保護者から私のところに苦情が来ました。現在、杉並区の小中学校では、学級閉鎖や休校の際、どのような方法で児童生徒の学びを継続させているのか、まずお聞きします。 オンライン授業は、子供たちが様々な理由で学校に来られないときに学習機会を喪失せずに授業を受けられる点が大きなメリットです。反面、通信環境や機器のトラブル、機器に慣れるまでが大変など、デメリットもあります。しかし、こうしたデメリットも、まずはオンライン授業を始めてみなければ、いつまでたっても改善することも対応することもできません。文部科学省からICTを活用した学びの保障に関して自治体へ取組の強い要請も出ており、杉並区でも早急に子供たちの学びを継続させるためにオンライン授業を開始し、学習環境整備に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 東京23区では、スリーSと言われる教育施策の先進自治体があります。以前、スリーSは品川区、世田谷区、杉並区の3区でしたが、現在では杉並区は外れ、代わりに渋谷区がスリーSに入っています。以前は先進的だった杉並区の教育施策は、ここ10年で他区に比べ非常に遅れているものが多くなっています。 杉並区では、この4月から新しい渋谷教育長に替わられました。ぜひ10年分の遅れを取り戻し再びスリーSに入り、教育の杉並と言われるような児童生徒のための先進的な取組を進めていただくことを強くお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、高齢者とペットに関する一連の御質問にお答えします。 この間、ケア24に対して、高齢者が入院や施設入所などでペットを飼育し続けられないといった御相談が年に数件寄せられておりまして、当該ケア24におきまして、ペットの保護活動を行っているNPO法人につなげたケースもあると承知しております。さらなる高齢化の進展などに伴い、今後、こうした相談がますます増えていくものと見込まれるため、区としても飼い主に対し、区が委嘱している杉並どうぶつ相談員とも連携しつつ、飼育の継続が難しくなる事態に備えて、ペットの預かり先や譲受け先を事前に探しておくことなどの助言や相談対応に努めていく必要があると考えております。 また、議員からは、京都市や飛騨市の取組事例を引用しながら、新たな仕組みづくりに取り組むべきとの御指摘がありましたが、まずは保健所部門とともに、それらの他自治体の取組を調査、研究してまいりたいと存じます。 以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、田中議員の教育に関する質問についてお答えさせていただきたいと思います。 まず最初に、QUについての御質問にお答えさせていただきたいと思います。 御指摘のあった学級診断アセスメントテスト、いわゆるQUについては、昨年度実施が10校、今年度19校で実施しております。議員御指摘のとおり、いじめの未然防止、また不登校の予防についても、学級経営というのは非常に重要な要素を占めているというふうに思います。集団の凝集性をしっかりと見極めて、クラスの中で仲間外れがいるとかいないとか、そういったものを客観的に科学的に分析する手法として、このQUテストは非常に効果があるものだというふうに考えているところでございます。今後、これまで実施した学校の状況を見極めて効果の検証をしっかり行って、今後のいじめ防止対策の1つの柱としても拡充に向けて検討してまいりたいというふうに思っております。 続きまして、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置に関する一連の御質問についてお答えさせていただきたいと思います。 区では、特別支援教室を全校に設置し、必要な指導、支援を通じて学習や生活上の困難さの改善を図ってきましたが、指導を受ける児童生徒数はこの5年間で約1.6倍となり、特別支援教室での指導だけでは改善が難しいケースも増えております。このような状況から、御指摘の自閉症・情緒障害特別支援学級の設置の必要性については認識しているところでございますが、設置に当たっては必要な諸室の確保や、また、コミュニケーションが苦手な子供たちを集めての指導ということになりますので、指導する教員の育成などの課題があり、直ちに設置することは困難な状況でございます。現在、来年度から3年間の計画である特別支援教育推進計画の策定を行っておりますので、学校関係者や児童生徒、保護者等の意見なども伺いながら、また実際、現実問題、今、特別支援教室に通っている、そういったニーズ調査をしっかりと行って、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について検討してまいりたいと思います。 最後に、杉並教育先進区としてずっと実績を残してまいりました井出教育長、白石教育長がしっかり築いてこられた杉並の教育を子供たちのために、さらによりよいものにしていくようにしっかりと頑張っていきたいと思います。 以上でございます。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(松尾 了)登壇〕
私からは、教員不足対策についての一連の御質問にお答えをさせていただきます。 初めに、教員不足の現状についてですが、4月当初は、昨年度から引き続く育児休業などにより、その補充ができていない学校が2校、延べ3人でした。6月1日現在では1名の補充ができていない状況ですが、少人数指導等のために加配をされている教員が代わりに授業を行うなど、校内で工夫しながら対応しております。 教員の不足数は、学校が杉並区教育委員会に提出をします休職、休暇の申請により日常的に把握をしております。ここ数年間は一定数の病気休職者とともに、男性を含めた育児休暇取得者が増えつつあります。補充ができない原因としましては、東京都教育委員会が作成をしている臨時的任用教員名簿、こちらの登録者数が絶対的に不足しているところです。教員不足の対応としましては、都内公立学校の正規教員の採用と配置については東京都教育委員会が行うものですので、杉並区独自の教育施策として配置をしている区費教員の増員は今現在考えておりませんが、独自の対策として、昨年8月と12月に時間講師、臨時的任用教員、学習支援員などとして、学校で働ける方を募集するための説明会というものを実施しました。2回合わせてですけれども、延べ161名の方が参加をしてくださいまして、昨年度のうちに延べ19名の方々が任用となりました。今年も同様の説明会を年2回開催して、なるべく多くの方々の採用に結びつければということで考えております。 次に、臨時休業中の学習支援についての御質問についてお答えいたします。 杉並区立学校では、令和2年のコロナ禍より、オンラインの活用を始めてまいりました。その後、学級閉鎖などの臨時休業中に、児童生徒にオンラインで健康観察を行った上で、実情に応じましてデジタルドリルの活用ですとか課題の送受信など、オンラインの学習にも取り組んでおります。オンライン学習以外にも、副教材やプリントの配布等により家庭学習の支援を行っております。 最後に、オンラインによる学習環境整備についての御質問にお答えいたします。 教育委員会においても、誰一人取り残さない学びの保障をしていくことは重要であると考えております。令和4年度以降は、半数以上の学校で希望する不登校傾向の児童生徒に対し、オンラインでの学習を実施しておりますが、これまでの実績を踏まえまして、今後は欠席の児童生徒に対しましてもオンラインでの授業配信を行うなど、学習環境の整備を検討してまいります。 私からは以上です。

以上で田中朝子議員の一般質問を終わります。 先ほどの井口えみ議員に対する答弁に答弁漏れがありましたので、ここで答弁を受けます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
先ほどの井口えみ議員の再質問で、レスパイトに関して障害者団体には説明していないのかというような御質問だったと思うんですけれども……(井口えみ議員「なかったけれども、なかった上で、障害者団体にこういうふうに言われましたけれども、それについて危機感としてどういうふうに思っているのか」と呼ぶ)分かりました。ありがとうございます。 レスパイト事業に関しては、主体は都になりまして、このレスパイトの流れですけれども、本人や家族が病院に直接申し込む、あるいは保健センター等の支援している保健師が病院に申し込む、そのような経路となっています。当然ながら河北総合病院のほうには、かかりつけ等の患者さんについては丁寧に御説明するよう、区からは依頼しておりますので、患者さんに対して説明しているのではないかというところと、あと区内の保健師に関しては、河北病院がレスパイトを休止するというようなことを共有しておりましたので、その場で患者さん、あるいは御家族には御説明できているものと考えています。つまり利用者については情報が届いているものというふうに考えているのと、また先ほど御答弁したとおり、レスパイトは都内11か所の施設で行っておりますので、河北病院がレスパイトを休止したというところを受けて、ほかの施設を利用していただくということになろうかと思います。 私からは以上になります。

以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第4号は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後4時02分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version