杉並区議会ので、循環型社会の実現に向けた清掃事業、会計年度任用職員の待遇改善、徴税業務と滞納者支援、まちづくり、介護・福祉施策など複数の行政課題について、議員からの質問に対して理事者がした。
- ・循環型社会への転換と23区との連携強化、生ごみの再資源化の検討
- ・会計年度任用職員の報酬額改定の進め方と処遇改善の課題
- ・住民税滞納者への福祉的支援とくらしのサポートステーション機能
- ・木造密集地域の防災対策とハード・ソフト面での取り組み
- ・対話によるまちづくりとコミュニティーを重視した都市整備
- ・ケア24見直し案と介護人材確保、医療介護連携の推進
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(23名)
// 発言(94件)

これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 1番倉本みか議員、47番吉田あい議員、以上2名の方にお願いいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 4番ブランシャー明日香議員。 〔4番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

皆さん、おはようございます。シスターフッド杉並のブランシャー明日香です。通告に基づき、循環型社会の実現に向けた清掃事業について、1、23区清掃事業の仕組みと今後の方向性、2、有機ごみの再資源化の2点について伺います。 私は数年前、コミュニティーの仲間と一緒に、ごみをできるだけ出さない地域社会を考える「減らして豊かに」と題したごみゼロイベントを開催し、コンポスト、リペアカフェ、ごみ拾いなどに取り組んだ経験があります。しかし、どれだけ工夫をしてもなかなかごみの量を減らすことはできず、ほとんどのごみは最終的に焼却される現実に直面しました。この経験から、個人や小さなコミュニティーの努力だけではごみを減らすことには限界があることを実感し、より広い視点でごみ清掃事業や行政の仕組みを理解し、改善の方向を考える必要性を強く感じました。 まず、前提として、日本は世界でもトップレベルのごみ焼却依存国家です。環境省の2023年度統計では、全国の一般廃棄物のリサイクル率は約19.5%にとどまり、家庭ごみの大部分は焼却に依存しています。国内には1,000以上の焼却施設が稼働し、東京都を含む大都市圏では約1,400万人のごみ処理の多くが焼却に頼っています。東京のごみの歴史を振り返ると、かつてはごみの多くが焼却されず、直接埋め立てられ、高度経済成長期にごみ量が急増したことにより、1960年代後半から70年代にごみ戦争が起きたことは有名です。70年代後半から、東京23区内には21か所に中間処理として1次ごみを焼却する清掃工場が導入され、最終段階として1990年代後半、2000年代初頭に東京湾の新海面処分場という巨大な人工島に焼却灰を埋め立てる方式になりました。焼却はごみの体積を大幅に減らす一方で、CO2排出や微粒子、焼却灰に含まれる有害物質など環境負荷も伴います。焼却でも埋立てでもない第3の選択肢として、ごみを資源として再利用、循環させる考え方があります。廃棄物を単なる処理対象ではなく再利用、再資源化の対象として捉え、物質フローを循環させることで、環境負荷の低減と資源効率の向上、そして循環型経済を回すことを同時に目指すアプローチです。 海外では、循環型社会への移行へ進むまちもあります。デンマークのコペンハーゲンでは、家庭ごみや軽工業ごみの約70%を再資源化する目標を掲げ、市内に分別拠点やリユース施設を整備しています。パリでは、2024年から市内600か所に生ごみ分別拠点を設置、24時間利用可能としていますが、衛生状態を保つため、48時間に1度拠点の清掃が行われます。家庭用コンポスター購入の100%助成も行っており、回収された食品廃棄物はバイオガスに転換され、パリ市のごみ収集車の燃料になっています。こうした事例は、自治体がサーキュラーな仕組みを体系的に整えていること、住民参加型であること、環境重視のまちであることに住民の合意形成が取れていることが特徴です。 SDGsの理念が定着した現代、巨大都市東京23区のごみ清掃事業は、3層の複雑な機能を持ち合わせている中でも、焼却依存の既存路線を微調整するだけでなく、こうした先進事例について学び、抜本的な方向転換を模索すべき時期なのではないかと考えます。少なくとも、こうした課題が各区でも共有され、議論を発展させるべきではないかという立場から、以下、23区の清掃事業の仕組みと方向性についてお伺いします。 2000年に東京都清掃局から23区に清掃事業が移管されて以降、四半世紀、23区の体制は区が収集、運搬を担う、清掃一部事務組合が清掃工場で中間処理という焼却を担う、東京都が最終処分場で焼却灰を埋め立てるという3層構造になっています。一方、最終処分場である中防外側、新海面では容量に制約があり、あと何十年かで埋立てが完了する見込みで、新たな埋立地の確保が大きな課題となっています。さらに、清掃工場は建設後30年を目安に改築が必要で、建築費や維持管理費が大きな負担となり、施設更新のサイクル自体が清掃事業全体に重くのしかかっています。また、この3層構造の下では、区民から見ると責任の所在が分かりにくく、東京全体のごみ政策の方向性も見えにくいという課題があると思います。 ごみ減量社会を目指す上での重要なテーマ、例えば焼却、埋立て依存からの脱却、循環型社会への転換、災害ごみ対応、CO2排出抑制、直営職員の減少などが、どの組織体で議論され、誰が意思決定しているのか理解するのにかなり難解に感じました。特別区長会で諸課題について議論されているとは伺っていますが、情報提供は部長会、課長会を通じて行われています。 その点を踏まえ、まず、23区にある部長会、課長会とはどのような役割、機能で、杉並区としてはどのような意見や提案を出しているのか伺います。 昨年度、特別区長会総会で清掃工場整備計画の策定は1年先送りされ、その間、外部有識者による検討が行われました。先送りは、建設費高騰や焼却能力拡大に先立ち、より踏み込んだごみ減量施策の検討が必要であるとの判断によるものとあります。また、全区一斉開始を想定する3施策の検討が求められ、その内容は、資源化可能な事業系古紙の工場搬入規制、廃棄物処理手数料の増額、家庭ごみの有料化です。これを受け、杉並区としても内部では推計、検討が行われたそうですが、次の点を確認いたします。 杉並区はごみ量推計を行い、清掃主管部長会及び同課長会において実務的な検討を行ったそうですが、結果的に見えたことは何だったのでしょうか。 2019年まで23区全体で開催されていた東京とことん討論会では、長年にわたり市民、議員、事業者、行政が参加して、大量生産、大量消費、大量廃棄からの転換が議論されてきました。「燃やすから、燃やさないへ!」のスローガンの下、清掃一組、区の職員、専門家などを交えて、市民の視点から廃棄物処理、リサイクルの未来を構想することを目指していたそうです。市民参加型の議論を通じて廃棄物政策の未来ビジョンを議論していた会議体が終了して数年が経過した現在、当時の問題意識がどこまで進展しているかを伺います。杉並区としては、2019年以降の数年でごみ減量社会へ向けて具体的な進捗はあるのでしょうか。 東京湾の最終処分場の残余容量が将来的に逼迫することは、23区全てにとって大きな課題であり、長期的な政策判断が求められます。現状と今後の見通しについて、次の点を伺います。 最終処分場の残余容量は、現時点であと何年分残っているのでしょうか。 最終処分場を使い切った後に23区が確保すべきとされている新たな処分場の候補地の議論は進んでいるのでしょうか。進んでいる場合は、どこが検討されているのでしょうか。 埋立て依存からの転換という観点では、八王子市が焼却灰のほぼ全量をエコセメント化しているように、他自治体には代替的な資源化手法を実践するまちもあります。一方で、セメント化、スラグ化も高温での焼却プロセスを経ることは23区と同じです。また、財政負担が生じるため、住民理解や合意形成が不可欠です。これらを踏まえ、杉並区としては、清掃工場で焼却し埋め立てる現在の方法以外に、ごみの細かな分別による再資源化の徹底などのほかの方法は検討されているのでしょうか。 2024年度の清掃一組の財政レポートによると、国の循環型社会形成推進交付金という項目があります。この交付金は、廃棄物の3Rを総合的に推進するため、市町村等の自主性と創意工夫を生かしながら循環型社会の形成を図ることを目的としています。約42億円が江戸川区、北区、世田谷区清掃工場の建設、墨田清掃工場のリニューアル、中防不燃・粗大ごみ処理施設の整備に充当されているとあります。循環型社会形成推進交付金が清掃工場建設に使われているというのはどのような意味でしょうか。 新型の設備は環境負荷を低減する最新技術が投入されるから循環型ということかもしれませんが、まず、できるだけ燃やさないという起点には立っていません。プラスチックごみについては課題がある中、来年4月から製品プラの資源化も始まるということで、今後分別対象が増えていくことと見込まれます。生ごみや紙ごみを可燃ごみとして燃やさず再資源化する施設は既に民間企業が実践していますが、民間依存ではなく、公営で実現できるような施設を清掃一組が所有、運営するという考えはないのでしょうか。焼却を伴わない、焼却を前提としない再資源化施設、例えば中間処理、選別、破砕、メタン発酵、堆肥化などを清掃一組でつくるという大きなプロジェクトの検討など、国の交付金を見込んだ議論があってもよいのではないかと思います。 そこで、環境省を巻き込んだ再資源化施設の共同プロジェクトを23区で検討、研究していく考えはあるか伺います。 昨年度、清掃一部事務組合の施設整備計画が先送りになったということですが、その理由と、これまでの間どのような議論が行われたのか伺います。 ところで、杉並区は過去にゼロ・ウェイストに向けた姿勢を示しています。2020年度には、区としてゼロ・ウェイストすぎなみの取組開始が表明されていましたので、その経緯と実施内容について伺います。 杉並区は、2020年の予算編成で前区長がゼロ・ウェイストすぎなみの取組を開始するという発言がありましたが、その趣旨はどのようなもので、どのような取組が行われたのか伺います。 岸本区政になって、環境政策は目に見えるスピードで具体的に進んでいます。過去に提案されたゼロ・ウェイストの取組を復活させるという考えも、気候変動対策に本格的に取り組む現区政でこそ、再び議論のテーブルに上げられてもよいのではないでしょうか。また、気候区民会議では循環型社会の実現に向けて8つの提案が出されています。区民参加の自治の仕組みを一歩一歩つくり上げてきた現区政であれば、さらに踏み込んだ豊かな環境共生都市政策、循環型社会形成を目指していけるのではないかと期待しています。しかし、当然ながら清掃事業の大きな方向性の転換については、23区、清掃一組、東京都との協議や協力、合意形成が不可欠です。3層構造になっている今の仕組みの中で、まずは基礎自治体から、燃やすのが最も経済的という従来の発想から脱却し、循環型社会への転換を目指す主体性を持つことが必要かと考えるが、今後の区の姿勢と意気込みを伺います。 続いて、有機ごみを燃やさず循環させるまちについて質問します。 気候区民会議の4つのテーマの一つ、循環型社会とありましたので、この課題については気候危機対策推進本部でも共有されているところかとは思います。杉並区の可燃ごみには、生ごみや剪定枝などの有機物が一定割合含まれています。生ごみには大量の水分が含まれているため焼却の際に追加でエネルギーを要するので、カーボンニュートラルの実現の観点からも、地域内にできるだけ有機物の資源循環を促進する方向性を示していただきたいと思います。 一般廃棄物処理計画で、前計画では、区民が主体となりごみの減量化に向けて着実に取り組んでいける地域社会の実現、現行の計画では、資源を大切にするまちをつくるという基本目標が設定されています。 具体的な計画目標について伺います。杉並区は、1人1日当たりのごみ排出量が2023年度432グラムと23区内で1位、2位の少なさとなっており、とてもすばらしいことだと思います。2022年度には一般廃棄物処理計画基本計画を改定し、2027年には目標430グラム、2030年には目標410グラムと定めていますが、これらの目標は既に達成されそうな勢いですので、この目標よりさらに高みを目指すべきではありませんか。目標量の根拠を伺います。 食品ロスの削減について、まずは家庭系食品ロスの実態把握の取組状況について伺います。杉並区内で発生する一般家庭からの食品ロスの実態把握はどのように進んでいるのでしょうか。 次に、学校給食における食品ロスについてです。練馬区では、給食生ごみ全量を堆肥化し、品質管理をした上で、練馬の大地という堆肥として商品化し、園芸店などで販売しているそうです。地域循環モデルが展開されています。杉並区においても、給食から出る生ごみ全量をバイオエネルギーとして電気とガスに転換し再利用されていると伺っていますが、その他の食品ロス削減についての対応について、学校給食における食品ロスの実態把握状況のほか、食品ロスを減少させる工夫をされているかどうかを伺います。 また、区内の飲食店の協力により、TABETEやmottECOなどフードシェアリングサービスが展開されており、事業者との連携をしていることにも注目しています。食品ロス削減に取り組む区内店舗や事業者、フードシェアリングサービスとの連携を区としてどのように進めているのか伺います。 2024年度家庭ごみ排出状況調査によると、ごみ組成割合のうち生ごみが占める割合は約27%でした。家庭系生ごみについては、区民の自主的なコンポスト活動も見られます。私自身も自宅のベランダでコンポストを続けていますが、庭がないので、堆肥ができた後、その堆肥の出口に困っているところです。同じような悩みを抱える区民の方々との間で、コミュニティーで堆肥を回収して公共用地の花壇などで再利用できないのかと話題になったこともあります。 農林水産省に農山漁村振興交付金というものがあります。この交付金は、都市農業が持つ多様な機能を発揮させるためにつくられ、生ごみ堆肥化を地域農業と結びつける仕組みづくりに活用できる可能性があります。例えば、座間市ではごみの削減、資源循環に対する住民理解の増進と有機農業の推進に双方向から取り組んでいます。座間市内の約600世帯へ生ごみを手軽に堆肥化するバック型コンポストを無償貸与し、各家庭から排出される焼却ごみを削減、各家庭からごみ集積所に出していただくでき上がり堆肥を座間市の資源回収車で効率的に回収し、第三者機関で品質調査をした上、市内の農家で農作物の栽培に利用し、できた農作物を市民に販売しています。この焼却ごみの削減と都市農業の振興による循環モデルは、3か年で延べ625世帯が参加し、約10トンの生ごみを削減し、2.78トンの堆肥として土に返せる状態に再生し、市内の協力農家へ提供したそうです。 杉並区にも家庭用生ごみ処理器の購入補助があることは把握していますが、処理した後の堆肥を循環させる仕組みまで検討していただけないでしょうか。農水省から出ているこういった交付金を使うことなども視野に入れ、生ごみを出さない社会システム、コンポストなどの事業を実施したり、助成制度を創設する予定があるか伺います。 続いて剪定枝、落ち葉などの資源化についてお尋ねします。 多摩地域には、町田市のように公的な剪定枝資源化センターを持つ自治体や、武蔵野市のように、市が剪定枝を引き取り民間施設を活用し木質チップ化して循環させる取組があります。先ほどの座間市では小田急電鉄と協定を結び、3年間、DXを登用したWOOMSというシステムを使って実証実験を行いました。剪定枝に関しては波状収集という方式を採用。これは、燃えるごみ収集日に剪定枝も同じ集積所に出してよいようにし、収集社員が剪定枝ありの集積場をタブレットで通報、後から剪定枝専用の車両がその情報を基に回収に赴く仕組みです。収集運搬の効率化によって生まれた余力により、剪定枝を日常的に分別、収集し、バイオマス発電用チップとして活用しています。システム導入前と比べると、剪定枝のリサイクル量が442%増加、家庭系可燃ごみ7.7%削減につながりました。業務のDX、効率改善の効果が焼却ごみの削減にまで波及、最先端の機材、技術の導入、業務を改善することが職員のモチベーションにつながり、新たな施策へ素早く対応することができるようになったそうです。 公共の場所についてはどうでしょうか。落ち葉の処理などは、既存の取組をより積極的に活用する方法もあると思います。井荻小学校では、落ち葉から腐葉土をつくる落ち葉ボックスという落ち葉コンポストを地域ボランティアの方々でつくっています。公園、街路樹、学校などの公共用地から発生する剪定枝について、現状どのように処理されているのか。学校や公園などの公共用地を使った落ち葉コンポストの堆肥化というのは実施されている例があるのか伺います。 武蔵野市では、希望者の一般家庭から出る枝木、草葉については資源として処理しているという例がありますが、杉並区でも同様の取組ができないのか伺います。 今回この調査を通して、清掃事業に関わる方々や資料や事例に出会い、私自身のごみに対する意識が変わり、実際ごみを出す量がかなり減りました。公共サービスの充実により、捨てれば目の前からなくなると思ってしまいがちな身近なごみの向こうに、日々、まちの衛生、安全、景観を守るためにごみを収集してくださっている方々への感謝の気持ちを抱きながら質問を作成させていただきました。東京23区の中で、1人当たり1日のごみ排出量が少ないということで1位、2位を誇る杉並区が、今後23区、清掃一組、東京都、3層の大きな仕組みの中で循環型社会を構築していただけるよう、それに向けて積極的にリーダーシップを発揮し、そこに市民参加型の社会変革のモデルを提案していけるよう期待し、一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ブランシャー明日香議員の御質問のうち、循環型社会への転換についてお答えします。 循環型社会、循環型経済は、天然資源利用や廃棄物が減少し、資源の採掘、運搬、廃棄等に至るライフサイクル全体での温室効果ガスの低減につながるとともに、生物多様性の保全など環境負荷削減策として極めて重要であり、さらには環境配慮設計の推進や循環資源等を活用した製品製造など、地域内産業の振興等にも貢献できるものです。私は、これまでも様々な機会を通じて社会経済システムを循環経済へ転換することの重要性について伝えてまいりました。この考えはごみ処理に関しても同様であり、最終処分場の逼迫解消等に向けては、ごみ焼却から資源を循環させる方向に転換させることにより、CO2削減やグリーントランスフォーメーション推進にも貢献すると認識しております。 現在、区においては資源物の収集や食品ロス対策、またその普及啓発のほか、新たな資源物の調査研究等に取り組んでいるところですが、区だけでは効果が限定的なものについては、23区全体で取り組むことにより一層前に進めることができると考えております。そのため、特別区長会においても問題提起し、特別区一体となって取り組めるよう機運の醸成に努めてまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、循環型社会に関する御質問のうち、所管に関わるものについてお答えいたします。 初めに、23区の部課長会についてですが、各区の清掃主管部長及び課長で構成する特別区清掃主管部長会、特別区清掃リサイクル主管課長会があり、それぞれ特別区の清掃及びリサイクル事業の調査研究と相互の連絡調整を図り、特別区の能率的行政に寄与することなどを目的として設置され、東京都や清掃一部事務組合からの報告などの情報共有も行っております。このほか、当面の課題を検討するため分科会などが設置されており、今年度、杉並区は1つの分科会の会長区であることから、当該分科会の活動状況報告を適宜行うとともに、一組の清掃工場整備計画改定に関する意見などを伝えてございます。また、昨年度は杉並清掃事務所で新たに取り組むDX化について情報提供を行いました。 次に、ごみ減量施策の検討についての御質問にお答えします。 先般、特別区長会から特別区副区長会を通じて、事業系古紙の搬入規制や廃棄物処理手数料増額、家庭ごみ有料化の施策を23区で一斉に開始する場合の実務的課題に関し検討するよう特別区清掃主管部長会に下命され、検討を行い、報告をしてまいりました。その結果、現在特別区長会において全区一斉開始を想定した3施策を含むごみ減量施策などが事業活動や区民生活に生じる影響などについて議論を進めてございます。 次に、東京とことん討論会終了後の取組についてお答えします。 令和元年以降、当区では食べ残しゼロ応援店登録店舗数の拡充やmottECO事業の開始のほか、資源回収拠点の拡充に努めてまいりました。また、今後は製品プラスチックの回収も予定しています。このほか、一般廃棄物処理基本計画をはじめ、各種計画において、脱炭素社会並びに循環型社会を掲げ、ごみ減量社会の実現を目指しているところです。 次に、最終処分場に関連する御質問にお答えします。 初めに、最終処分場の残余容量ですが、令和4年2月に改定した東京都の廃棄物等埋立処分計画では、今後50年以上の埋立てが可能と推計しております。また、新たな処分場については、現在特段の議論は行われてございません。 次に、焼却以外のごみ処理方法についてのお尋ねにお答えします。 ごみの処理量は、焼却による処理が最も多くなっています。清掃一組においては焼却灰のセメント化に取り組み埋立処分量の削減に努めているところですが、国内需要が低下していることなどから、全量受入れには至っていません。なお、区では以前から行っている古紙のほか、プラスチックやペットボトルについては焼却せずに資源化の処理を行っています。このほか、不用品のリユース事業の案内や粗大ごみからの羽毛布団選別、衣類の拠点回収及び食品ロス削減の取組などを行い、焼却せずに資源化する取組を進めているとともに、新たな資源化についても、処理施設の視察を含め調査研究を行ってまいります。 次に、循環型社会形成推進交付金及び再資源化施設についての御質問にお答えします。 初めに、交付金が清掃工場建設に使われている理由ですが、本交付金は、市町村が廃棄物の3Rを総合的に推進するため、広域的かつ総合的に廃棄物処理、リサイクル施設整備を計画し、その計画に位置づけられた施設整備に交付されます。交付対象施設としては、ごみ発電や熱回収などのエネルギー回収型廃棄物処理施設がありますので、清掃一組の清掃工場も対象施設となっております。 続いて再資源化施設についてですが、現在のところ、清掃一部事務組合の整備計画では再資源化施設についての計画はありません。なお、再資源化施設ではありませんが、清掃工場では、国が支援する技術開発事業の一環であるプラントメーカーの二酸化炭素回収技術開発に協力するなど、脱炭素化の取組を進めております。 次に、清掃一組の施設整備計画についてのお尋ねにお答えします。 清掃工場の整備計画は清掃一組が定めているもので、現行の計画では、将来にわたり安定的なごみ処理を行うことを最大の目的として、清掃工場の配置や焼却能力のアンバランスの是正を図りつつ、焼却能力を拡大していく方針を掲げております。このたびの次期計画の検討では、焼却能力を拡大する規模及び時期について、建築費の高騰や、さらなるごみ減量施策の必要性から、特別区として慎重な取扱いが必要と判断し、ごみ減量施策の効果などを踏まえたごみ量推計を行い、その結果に基づき検討を進める方針としました。その後、実務的な検討を進めた結果、区長会総会において外部有識者を交えたさらなる検討を行うことが望ましいと判断し、計画の改定を1年延期することとしたものです。 延期の間、外部有識者などが参加する検証組織を設置し、23区が行ったごみ量推計の妥当性の検証や、全区一斉実施を想定する3つの施策に加え、それ以外のごみ減量施策についての検討が行われてまいりました。 次に、ゼロ・ウェイストすぎなみについてのお尋ねにお答えします。 本事業は、「ごみを分別処理し、ごみの減量を図る」を一歩進めて、ごみの発生自体を減らすことを目的に、令和2年度に主にリデュースの視点から、区民の皆様がライフスタイルを見直して行動変容につなげていける方策の調査研究を行うため、モニタリング調査を実施しました。その結果、多くの方がワンウエープラスチック削減に関心がありながら実行にまでは移せていない現状にあることが分かりましたので、その後、啓発活動を続け、行動変容を促してまいりました。 次に、一般廃棄物処理基本計画で定める目標量についてお答えします。 令和6年度の当区における区民1人1日当たりのごみ排出量は423グラムとなり、計画を上回るペースで削減が達成できています。本計画は、策定に着手した令和2年度を基準として12年度までを計画期間としており、それまでの削減のペースから、その期間中に15%程度削減することを目指し、最終年度の目標を410グラムとしています。今後もこれまで同様のペースで早期に目標が達成できるよう、引き続きごみ減量の取組を進めてまいります。 次に、家庭から排出される食品ロスについてのお尋ねにお答えします。 生ごみの実態把握は家庭ごみ排出状況調査において行っており、可燃ごみの中の生ごみ合計の割合は、令和元年度35.83%、令和3年度33.39%、令和5年度30.47%、令和6年度27.07%と徐々に減少しています。 次に、食品ロス削減に取り組む事業者との連携についてお答えします。 区では、食品ロス削減に取り組む店舗を登録する食べのこし0(ゼロ)応援店や、店頭で売り切れない食品を必要としている人に紹介、案内し、割引価格で提供するフードシェアリングサービスTABETEの周知のほか、飲食店などにおける食べ残しの持ち帰りの普及定着を図るmottECO普及推進モデル事業を実施しています。今後は、登録店舗数の拡充だけではなく、店舗、事業者とも連携しながら、食品ロス削減の意義やこれら区の取組を区民に分かりやすく伝えてまいります。 次に、コンポストを活用した生ごみの資源化についてのお尋ねにお答えします。 昨年度実施した気候区民会議において、生ごみの資源化についての意見提案があり、現在区ではどのような方法で生ごみを循環させて資源とすることができるか、国の助成金の活用も含め、他自治体の取組を参考に検討しているところです。 次に、剪定枝の処理についてのお尋ねにお答えします。 公共用地から発生する剪定枝については、樹木等管理委託の事業者が再資源化施設に搬出することとなっており、そちらの施設で再資源化されています。また、学校や公園の落ち葉の堆肥化については、区立小中学校や区立公園の一部で落ち葉だめを設置しており、学校や公園内の花壇や植栽の肥料として活用しています。 次に、家庭から出る枝木、草葉について、武蔵野市の取組は承知しておりますが、現在区内の家庭から出る枝木、草葉については他の可燃ごみと一緒に運搬しているため、同様の取組をするには専用車両や人員の確保、資源化施設の手配などの課題もございます。しかしながら、緑の維持、保全や排出者のリサイクル意識の向上等の利点がありますので、緑の所管とともに方策を考えてまいります。 私からは以上になります。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
私からは、学校給食の食品ロスに関する御質問にお答えいたします。 学校給食では、食材は納品された日に使い切ることを原則としており、消費期限切れによる廃棄は発生しておりません。 また、各学校において、学校長、学校栄養士が日々食べ残しを確認し、児童生徒の嗜好に合った処理方法に変更するなど、食品ロスを減らす工夫を重ねているところでございます。 私からは以上でございます。

4番ブランシャー明日香議員。 〔4番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。いろいろ御答弁いただきまして、区の姿勢の中で、やはり循環型社会への転換の重要性を区長が認識されていること、そのためには区だけではなくて23区と連携していこうと、その機運の醸成に努めていかれるということで、これからぜひその動きを期待しておりますので、頑張っていただきたいと思いました。それから、生ごみの再資源化処理について現在検討中という環境部長のお言葉にも期待しております。学校給食の食品ロスについては、学校栄養士の方々などの日々の努力ということも聞かせていただきました。 そういった中で、気候区民会議のテーマの一つでもあった循環型社会への転換ということは、やはり気候危機対策推進本部でも循環型社会の実現に向けて積極的に、具体的に議論をしていただければと思っています。例えば、コンポストなどは公民連携プラットフォームや農業に関わることであれば産業振興センター、それからもちろん学校など、循環型社会への移行に向けては、ごみ減量対策課だけではなく、庁内の多様な分野の参入が必要なのではないかと思いますので、ぜひ気候危機対策推進本部で全庁的に議論をしていただきたいと、これは要望としておきます。 また、清掃一組の今後の清掃工場整備計画においても、杉並区から積極的に働きかけをするために課題の共有や意見交換をしていただき、区長会や部課長会で提案していってもらいたいと思っているんですが、これについて区の見解を伺います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、ブランシャー議員の再度の質問にお答えさせていただきます。 気候区民会議のテーマの一つである循環型社会に関しては、気候危機対策推進本部においても、ごみ減量対策課だけじゃなくて、所管課だけではなくて、他の所管を交えて検討を進めてございまして、生ごみの資源化につきましても区としてどのように展開できるか、他自治体の取組を参考に検討を進めているところでございます。 清掃一組の施設整備計画につきましては、安定的な焼却能力の確保を前提に、23区内の焼却能力のアンバランス是正を考慮した計画となるように現在改定作業が進んでいるところでございまして、今後も区として必要な提案などは適宜行ってまいりたいと考えてございます。 私からは以上です。

以上でブランシャー明日香議員の一般質問を終わります。 5番奥山たえこ議員。 〔5番(奥山たえこ議員)登壇〕

シスターフッド杉並の奥山たえこです。本日、私は2つの質問、1番、会計年度任用職員の待遇について、2番、徴税吏員の業務と滞納者への福祉的対処について伺います。 まず1番目、会計年度任用職員の待遇について。まず、給与や福利厚生の待遇についてから伺っていきます。 我が杉並区では、岸本聡子区長になって以来、会計年度任用職員の報酬のアップや休暇制度の充実などが整えられてきました。昨年度2024年には、保育士、児童指導、部活動指導員、介護認定調査員の報酬額をアップしました。今年度2025年(令和7年)度は図書館司書の報酬額をアップしました。 さて伺いますが、なぜ全職種を同時にアップすることをしないのでしょうか。それとも、今年度はこの職種で、そしてその次はこれというふうに順番に行っているのでしょうか。もしくはその時々の状況に応じて、今度はこの職種にしましょうと決めてアップしているのでしょうか。今回理由があって司書を選択したのであれば、その理由を伺います。 次です、2番目です。報酬額の金額のアップについては、2025年3月の予算特別委員会での答弁で、他区との均衡なども鑑みて行うとのことでした。すると、他区の報酬金額を把握しているんでしょうか。職種は司書に限らず情報を共有しているんでしょうか。私は4年ほど前、公契約条例審議会を傍聴しておりました。すると、杉並区の賃金が低いので高いほうに移動するとの発言がありました。こちら建設業になりますが、では、会計年度任用職員についても、報酬額の高いほうの自治体に人が移動する、流れるという状況はあるのかどうかお伺いします。 3番目です。そもそも職種による報酬額の差は何に由来するんでしょうか。職種によって金額が違うんですよね。業務内容を鑑みて決定しているのでしょうか、お伺いします。 4番です。会計年度任用職員の報酬額を、職種ごとに23区での統一はできないんでしょうか。そのほうが効率的だと思います。高いところに移動しようということもないだろうし、それから払うほうも、あっ、うちは何か安くなってきたからそろそろ上げたほうがいいかなとか考えなくてもいいかもしれません。 ただ、ちょっと調べたところ、一般労働市場では、公正取引委員会は2018年2月の報告書において、従業員の引き抜き禁止などの取り決めが独占禁止法違反になると明示しているそうです。アメリカ合衆国では、既に引き抜き禁止の取り決めだけでなく、賃金の調整は価格協定と同様にカルテルに該当するとの方針を当局が公表しているそうです。そもそもカルテルというのを禁止する理由は、競争性の阻害に当たるからです。だから、公務の一環である会計年度任用職員の報酬額に関しては考えが異なるのかもしれませんが、すみません、どう考えるとよいのかが分かりません。 もしくは違う理由で報酬額の統一は、もしかしたらしないほうがよいのかもしれません。それともできないでしょうか。23区の報酬額がばらばらであることに歴史的経緯があればそれをお伺いします。 5番目です。待遇の要素は報酬額だけではありません。休みの取りやすさ、残業がないなど、家庭の事情との両立など、福利厚生の待遇面も大きな要素です。他区のそういった条件を把握しているでしょうか。当区においては少しずつ改善していっていますが、まだあと何が足りないのか、区の見解を伺います。 6番目です。会計年度任用職員の報酬額の定めについて伺っていきます。地方公務員法第25条第1項です。給与に関する条例及び給与の支給という法律があります。杉並区においては、杉並区会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例があります。しかし、例規集をひっくり返しても具体的な数字、何々職は幾らというふうな表記はされていないんですね。しかし、必ずどこかに定まっているはずでありますが、何で規定しているのかお伺いします。 7番目です。現在、人材が不足していると聞いていますが、どのような状況でしょうか。例えば、応募人数は募集人数に足りているでしょうか。辞めていく人が多くなったとか、そのような状況はあるでしょうか、お伺いします。 8番目です。今後、人材不足に従って必要に応じて報酬額のアップをせざるを得ないのではないかと思います。そうでないと働く人が集まらないということになりかねないからです。区の見解を伺います。私はもちろん、ここでは報酬額のアップはしないほうがいいと言っているわけでありません。しかし、どんどんどんどん上がっていくと、それはそれで、いや、困るという言い方はおかしいですけれども、やっぱりいろいろ支障があるかもしれません。その意味からお尋ねするところです。 次ですが、具体的な職種の待遇について伺います。今回、会計年度任用職員のうち専門職の方々の職種のリストを頂きました。どのような職種で働いているかというリストです。当区にまだ雇用年限があった頃、私は何度か専門職の人は経験を積むことでその知見を業務に生かしてくれるんです、継続して勤務してもらうことは区民にとってメリットがあるという観点から質疑を行ってきました。その意味で、今般雇用年限を撤廃したことは歓迎しています。そこで今回、専門職のうちの2つの職種について、働き方などについて伺っていきます。 まず、くらしの相談担当の方がいます。お二人で週に4日を2日ずつ分担しています。つまり、当番日は1人となるわけです。すると、その人が急な休みが必要になったときなどに取れる体制となっているでしょうか。専門職とはいっても、その人個人や家庭の事情が発生することはあり得ます。その際、所管課はどのようにフォローしているでしょうか。また、窓口に来訪する区民に、あら、窓口の人がいないわといったような不便はかけていないのかどうかお伺いします。 次です。さて、子ども家庭部関連部署には、児童相談所の設置準備等に従事していて、さらに職員の指導もお願いしているような、余人をもって代え難いと言われている会計年度任用職員の専門職の人がいると聞きました。どのようなことをお願いしているんでしょうか。また、その職員の勤務内容を伺うとともに、組織にどのような効果をもたらしているのか、併せてお伺いします。 次です。会計年度任用職員には定年制がないので、中には80代の人もいます。とはいっても、いくら余人をもって代え難い人であっても、いずれは退職するようになるでありましょう。すると、人材難の中にあって、そのような専門的な人、ああ、この人がいて本当に助かる、もう引き続きずっといてほしい、そういう人の確保が可能になる、そういった環境整備が必要だと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 次、大きな2番目です。徴税吏員の業務と滞納者への福祉的対処についてであります。 まず、徴税の状況についてお伺いします。 1番目です。住民税の普通徴収に関して、令和6年度(2024年度)の決算時における滞納人数、滞納額の総額、そして滞納額のうち1人当たりの額の最頻値、これは統計で言うところのMODE、モードです。アベレージ、平均ではありません。どういうふうにして出すかというと、横軸にその金額を並べる、そして縦軸に人数を目盛りを切る。そうして並べていくと、どこかがぼこぼこっと、きれいな正規分布にはならずにどこかがぼこぼこと高くなるわけです。つまり、例えば、もしかしたら10万円から50万円を滞納している人が多いのか、もしかしたら100万円以上滞納している人が多いのか、そういった状況を知りたいと思ってお伺いするところです。 次です。令和6年度の差押えの件数について伺います。決算特別委員会の中では、預金そして給与の差押えをしているということでしたが、それぞれについてお伺いをします。また、以前評判になりましたよね、インターネット公売などで車を公売しますとか、差し押さえましたのでこれを買ってくださいとかいうようなものがありました。そういった物品のネット公売などは今どのような状況でしょうか。現在行っているんでしょうか。また、件数などをお伺いします。 さて、次です。徴税吏員という言葉を使いましたけれども、吏員の吏というのは官吏の吏であります。徴税吏員というのは、地方税法第1条第1項第3号に規定をしておりますけれども、滞納処分を執行する権限を有する人なんです。滞納処分を執行するというのはどういうことかというと、普通、お金を貸します、返してくれない、返してくださいという、どうしても返してくれない、しようがないから裁判に訴える。裁判に訴えて、はい、確かにこの人はお金を滞納していますよということでそれを認めてもらう。そして、さらに債務名義というのをもらう必要があります。その債務名義があると、初めて差押えをすることができるんです。 ところが、杉並区にある納税課にいらっしゃる吏員の方々は、そんな手続をすることはない、法律に従って催告をし、督促をし、そしてじゅんじゅんと差押えすることができる。私が何か昔々知った金融機関で働いている人は、あの人たちはね、歩く債務名義なんだよと言っていましたが、すごい強力な権力を持っているわけです。だから差押えが早いんです。あっという間に差し押さえられるわけです。給料まで差し押さえられると大変だということは決算特別委員会の中でも指摘したところであります。 さて、そのような吏員たちの業務を行うに当たって、資格は必要でしょうか。また、徴税の法令など専門知識はどのようにして得ているのかをお伺いします。 次です。滞納者に寄り添うこと、そして融和的であることと徴税業務は相反する局面があると思います。早くお金返してねと厳しいことを言う一方で、いや、大変なんですか、生活ね、給料少ないんですか、もうそうですよね、やっぱり最近寒くなったから暖房費だってかかりますよねといった優しい融和的なことも言う必要がある。相反するわけですね。そうすると、例えばその人が、何だこの人、随分無駄遣いしているじゃないかとかを見たときに、何かひどいな、もう早く税金を返すのに充ててほしいのにというふうな、じりじりするような気持ちになるかもしれません。でも、そういったことを滞納者に、区民にぶつけるわけにもいきません。もしかしたら、職員は時にはそういったことで心が折れることはないでしょうか。そして、1人が抱える件数ですが、決まっているんでしょうか。例えば、ケースワーカーですと一応80件という目安がありますが、徴税吏員に関してはどうでしょうか。また、滞納者1人に職員1人が担当するんでしょうか。それから、1人でずっとやっていると、やっぱり心も折れるかもしれないし、それから、その人がちょっと休んだりといろいろ困りますから、ある程度情報共有はしなければいけないんだと思いますが、ほかの職員のフォロー状況はどうなっているのかお伺いします。 次です。収納率の向上のために現年強化の取組をしていると聞きました。今年というか、この前10月に行った決算特別委員会の中でです。収納率がアップすることはとってもいいことですねと褒める、評価する議員もいれば、私のように、もしかしてそれって無体なことをして無理やり取り立てているんじゃないでしょうねという議員もいたりするわけですから、徴税吏員の苦労はいかばかりかと思います。そういった意味で、現年強化の取組をすることでどのような接触方法を使っているのかお伺いします。 次です。督促状、催告書など報告書の郵便を出します。その同封している区からのお知らせの中に、オレンジ色の紙が入っているんですよ。ここで見せてもいいんですけれども、中を見てもあんまり切迫感が伝わらないんじゃないかなと私は思うんです。もしくは、封筒そのものを開けてもいないかもしれない。だって、差出人が杉並区納税課とかって書いてあったら、ああ、税金払っていないしなとかって思っているかもしれませんね。そういう意味では、いろんな差押えの工夫なんです。さっき言ったとおり、あっという間に差押えができるんですよ、気がついたら。ええっ、給料を差し押さえられているとか、口座を差し押さえられて、行ったら下ろせないとか大変なことになっちゃうわけですよ。そういうときに脅すのではなくて、どうか早く払ってくださいね、あなたの税金が杉並区を支えているんですよというふうに伝えるような工夫ができないでしょうか、伺います。 さて、杉並区にはくらしのサポートステーションというのがあります。お金に困った人、生活に困った人が相談に行くといろいろ親身になってくれる、そういうところです。杉並区においては社会福祉協議会に委託をしております。そこがパンフレットを作っているんですが、それには御相談くださいと書いてあるんですよ。大抵のものには御相談くださいと書いてある。それを見て、ああ、行こうと思うかなって私は思うんですよね。もしそこに、例えば、にっこりした女性が、福々しい、ほっぺたのふっくらしたような女性の写真があって、私があなたを担当します、何でも聞いてくださいとかって書いてあったら、ああ、じゃ、この人に聞きに行こうかなという気になるかもしれないけれども、どう考えたって、金返せという封筒を開けて、御相談したいんですがって。それからあと、払えないんですよって、すみませんて、行きたくないですよね、役所になんか本当に。絶対行きたくないと思います。金をもらうときはさっさと行ってきますけれどもね。そういった意味で、ほかにも使える制度があるんですよと、そういったお知らせがまだまだ足りないんじゃないかなと私は思います。 今回、いろいろくらサポの人に聞いてみたら、家計診断のシートがあるんです。これが非常に細かいんですよ。家賃とかそんなのを書きます。つまり、自分が今お金を幾ら持っているか、そして収入が幾らあるか、そして月々大体幾ら出ていくかということを把握するんです。そして、それを非常に細かく、もう遊興費、娯楽費、酒代、お小遣い、この中には税金とかもありますよね。ローンの金額もあります。これをきっちり書けるような人だったら、心配しなくてもお金はためないんじゃないかというぐらい非常に、私は割と記録魔なんだけれども、ここまで細かいことは書けないけれども、でも、こういうのが書けるとなるといいと思います。 そういった意味では、インターネットを見ても家計診断という言葉で探すといろいろあるんです。工夫をして、例えば携帯のプランを見直しましょうとか、それから電気のアンペアも、一番安いのは10アンペアで月300円ぐらい、基本料金。これでも結構暮らせるんですよ。パソコンと机の上の電気ぐらいが使えますから、それで十分生活を送れるんです。それからあとのガスですけれども、ガスの基本料金は今759円ですけれども、これは使っても使わなくても取られるんで、お金に困っている人は結構ガスを契約していないんですね。それで、カセットコンロを持っていて、あれはボンベが3つで1,000円ぐらいですから、それを使ってお湯を沸かす程度にしているという、いろんな工夫の仕方ができます。そういったことを案内チラシを使って同封する。税金を滞納している人の中に、まだまだ工夫できますよといって同封するようなことはできないでしょうか、区の見解を伺います。 滞納者の状況について伺います。差押えをされると、大抵の人は驚いて連絡してくると聞きますが、差押えされてもまだ連絡を取ってこない人はいるでしょうか。件数は多いでしょうか、どんな様子なのか、印象でよいのでお聞かせください。 次です。くらサポにおける令和6年度の新規相談のうち、お金の問題です。税や社会保険料、公共料金の滞納などの相談件数は大体どのくらいあるんでしょうか。また、返済のためには、さっき言ったような家計診断による改善が私は一番有効だと思うんですが、どのように対処しているでしょうか。また、改善はするのかどうかなど、そういった様子などをお伺いします。 さて、次です。くらサポと同じフロアにハローワークがありますね。今あそこに、ウェルファームの1階にあるわけです。そうすると、そちらの案内をする。言ってみれば、もっと給料の高いところに替わったらどうですかとか、ダブルワークしてはどうですかとか、土日の休みのときに働いたらどうですかとか、朝早く働く早朝のお仕事なんかもいろいろありますよとか、それからシニア向けの仕事などの御紹介もしてくれるんですが、そういった案内もするのかどうか、お伺いします。 次です。その人が使える制度の説明については、どのようなフォローをしているんでしょうか。例えば、お子さんがいる人だったら子供の受験のための費用とか、それから塾に行くお金などを支給してくれたり貸してくれたりする、いろんな細かい細かい制度があります。そういったことの御案内をしていると思うんですが、どうなんでしょうか。 それから、こう言ってはなんですが、税金を滞納する人はほかのお金も随分滞納していると思います。お金がなくなってきたなと思ったときに、まず払うのは携帯代、家賃ですよね。それから光熱費ですかね。税金は最後になるんじゃないですかね。ということは、まだまだいっぱいあるはずなんですよ。どうにも借金ができない、さっき言った家計診断をしてもどう考えても払えないというときには、もう、例えば任意整理という方法もありますし、大変なときには自己破産をするとか、それから生活保護を受けるとか、いろんな方法があるわけです。金を借りたからといって日本では命は取られませんから落ち着いて考えればいいし、そのことの知恵をいろいろ授けてもらいたいと思います。 どのようなフォローをしているのでしょうか。法テラスなどほかの機関を紹介することはどのようにしているのかお伺いします。 最後です。くらサポに行っていろいろ相談をしても、ああ、完済できました、これでもう借金生活から卒業ですという人は多分少ないんじゃないかなと思います。または、そういう状況になったとしても、御連絡がなければ様子は分かりませんし、見届けられないかもしれませんが、まずは相談に来る方はどのような状況なのかお伺いします。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、奥山たえこ議員の御質問のうち、会計年度任用職員の報酬額などの処遇改善に関する御質問にお答えします。 現在の会計年度任用職員制度は、法改正に基づき、それまでの非常勤職員制度における職種を引き継ぐ形で令和2年度にスタートいたしました。報酬額につきましても、旧制度の下、各区において職務ごとの業務内容に応じて設定された額をそれぞれ継承し、現在に至っているものと認識しております。 会計年度任用職員については、区によって必ずしも業務内容が同一でないことや、仮に報酬額を統一で設定した場合には、これまでの額から引下げとなる職員にとっては不利益変更ともなり得ることなどを踏まえ、報酬額を統一せずに各区で設定することとした経緯がございますので、23区統一での報酬額設定は難しいと考えています。 その一方で、会計年度任用職員の処遇については、報酬額のみならず福利厚生を含めたトータルでの改善が急務であるとの認識の下、区長就任以降、子育て部分休暇や災害休暇、ボランティア休暇の新設、生理休暇の有給化など、制度の充実を図ってまいりました。その結果、現在では23区の中でもかなり充実した制度に改善が図られ、家庭生活との両立に支障のない勤務環境が整備できてきたものと考えているところです。 私は、かねてから会計年度任用職員の皆さんは、区政にとって欠かすことのできない重要な存在であると考えてまいりましたと申し上げております。全ての職員にとって働きやすい環境を整えることは、区として当然の責務であるとともに、人材確保の観点からも有効であると捉えておりますので、今後も引き続き様々な改善に取り組んでまいる考えです。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
私からは、会計年度任用職員の処遇に関する残りの御質問にお答えをいたします。 初めに、会計年度任用職員の報酬額につきましては、特別区人事委員会勧告に伴う一律の給与改定を除きまして、全ての職種の報酬額を同時に見直すといったことは行っておりません。御指摘のとおり、同じ職務内容の場合には、自治体間の報酬額の違いが人材確保に影響を与える状況もあるものと認識しております。特別区における全職種の報酬額を各区別に把握はしておりませんが、人材確保が困難であるなどの状況を踏まえ、各所管部署からの要望があった際には、近隣区の各職種の報酬額を調査し、妥当な額を判断した上で引上げの可否を決定しております。 なお、この4月に実施をいたしました図書館司書報酬額の引上げにつきましても、所管からの要望を受けて検討を行い、実施したものになります。 次に、会計年度任用職員の報酬支払いの法的な根拠でございますが、御指摘のあった地方公務員法第25条及び杉並区会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例でございますけれども、具体の報酬額につきましては、条例施行規則第4条の規定に基づき告示をすることとしております。 次に、人材不足の状況と報酬額の引上げに関する御質問にお答えします。 近年、一部の職種では各課における募集に対して十分な応募がない状況が生じており、報酬額の引上げを図るべきと判断したものについては順次対応を行ってきたところです。社会全体での人手不足の状況を受け、こうした傾向は今後も続くものと見込まれますので、適切な報酬額水準の確保や民間の求人サイトの積極的な活用などにより、人材確保に引き続き努めてまいります。 なお、会計年度任用職員の退職が近年特別多くなっているといった認識はございません。 次に、くらしの相談に関するお尋ねがございました。この相談は週4日受け付けており、2人の職員が2日ずつ担当しているものです。担当の職員に急な休暇が必要になった場合には、他の窓口を担当する職員を中心に課全体でサポートする体制を整えておりますので、来庁される区民の方に御不便をおかけすることはございません。 私からの最後に、子ども家庭部関連部署における会計年度任用職員の専門職に関するお尋ねにお答えをします。 児童相談所の設置をはじめとする子供施策を充実させるため、区では様々な知見を有する会計年度任用職員専門職を配置しておりますが、その一例を挙げますと、区の児童相談分野における様々な勤務経験を有する職員が、再任用を満了した後、会計年度任用職員として引き続き勤務している例がございます。そうした職員は、児童虐待等の相談や対応のスーパーバイズをはじめとする業務も担っており、人材育成の観点からも非常に有為な配置となっているところでございます。 福祉分野においても専門人材の獲得競争が年々激しくなる中、区での長年の勤務経験を、ほかでは得難い貴重な専門性として活用していくことの必要性は今後高まっていくものと認識しておりますので、こうした人材をしっかりと獲得できるような勤務条件面の整備も引き続き行っていく考えでございます。 私からは以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、徴税業務についての一連の御質問にお答えいたします。 まず、住民税普通徴収の滞納状況等についてですが、令和6年度決算時点の滞納者数は1万5,305人、滞納額総額は23億900万円余となっております。また、1人当たりの滞納額については5万円未満の滞納者数割合が最も高く、全体の約33%を占めております。 次に、令和6年度の差押え件数ですが、預貯金に対する差押えが1万1,467件、給与に対する差押えが2,830件となっております。令和3年度以降、インターネット公売を含め、公売の実績はございません。 次に、徴税吏員に関する御質問についてお答えします。 徴税吏員の業務は特に資格を必要としておりませんが、納税課に配属となった職員は、課内におけるOJTのほか、都や特別区合同で行われる研修に必ず参加し、日頃から徴税に関する専門知識の向上を図っております。徴税吏員は、それぞれ一定件数の滞納案件を割り振られており、基本的には1つの滞納案件を1人で担当しておりますので、精神的にも大変な業務ではありますが、対応が難しいケースについては上司や同僚に相談し、チームで取り組むことで滞納整理を効果的に進めるとともに、職員の心身に支障を来すことがないように対応しているところです。 次に、収納率の向上等に関する具体的な取組内容の御質問についてお答えします。 現年強化の取組は、現年度の住民税滞納者に対して、通常の催告書送付に先駆け個別に催告や納付案内を行うもので、郵送による個別催告のほか、納付センターからの架電やSMS配信により納付案内を行っているところです。催告書送付時に同封するお知らせの記載内容に関しましては、所管としては期限内納付や納付相談を促す効果的な内容と認識しておりますが、他自治体の取組等も参考にしながら、同封物も含め、今後も工夫を重ねてまいります。 最後に、差押え後の滞納者からの連絡についてですが、あくまで職員の感覚ではありますが、差し押さえた全体の半数近くの方から連絡をいただけないという状況です。 私からは以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、滞納者への福祉的対処についての一連の御質問にお答えいたします。 まず、くらしのサポートステーションにおける税や社会保険料、公共料金の滞納などの相談件数についてのお尋ねですが、令和6年度の新規相談件数2,048件のうち、523件が税や社会保険料、公共料金の滞納の内容を含んだ相談でございました。 家計相談については、アセスメントを行った上で支援が必要な方に対して、本人同意の上で家計表を相談員と一緒に作成しております。本人が家計表を作成することで、収入、支出の全体像を明確にし、不要な支出や節約可能な部分といった改善すべき課題を見つけることができるようになるとともに、自ら記録することで、本人が家計の状況を理解し、改善に向けた行動を主体的に取れるようになるといった効果がございます。 次に、ハローワークへの案内についてのお尋ねですが、必要に応じてくらしのサポートステーションと同じ施設内の就労支援センターを御案内しております。その上で、ハローワークコーナーや他のコーナーなどと連携し、相談者の状況に応じた就労支援を行っております。 次に、相談者への制度の説明や他機関への紹介についてのお尋ねですが、くらしのサポートステーションでは、相談者の生活状況を丁寧にアセスメントし、その方に適した制度や支援策を分かりやすく説明するよう努めております。債務を抱える方には家計相談を行い、収支を整理した上で、債務が多い場合は東京都生活再生相談窓口や法テラスなどの専門機関を紹介しております。紹介に際しては、情報提供にとどまらず、場合によっては相談者が安心して利用できるよう、予約の調整や同行支援も行っております。 最後ですが、相談に来る方の生活状況についてお答えいたします。 御指摘のとおり、相談者の意向により途中で相談が終了するケースや他機関に引き継ぐケースもあり、全ての相談者に対して債務の完済までを見届けることはございませんが、相談に訪れる方々の状況は、税や公共料金の滞納にとどまらず、金融機関等からの債務を抱えている場合も少なくありません。また、経済的困窮のみならず、病気や障害、介護など複合的な課題を併せ持つ方もおります。こうした状況を踏まえ、くらしのサポートステーションでは、相談者の生活全体を丁寧にアセスメントし、経済的課題に加え、健康、福祉、就労など幅広い側面に着目した支援を行っております。その過程で、他機関や他制度の支援者と緊密に連携し、相談者に寄り添いながら、課題解決に向けた伴走型の支援をしております。 私からは以上です。

5番奥山たえこ議員。 〔5番(奥山たえこ議員)登壇〕

2問ほど再質問をいたします。 会計年度任用職員の報酬額のアップですけれども、何か所管から要望があったらいろいろ調べてアップしますということなんですけれども、何か場当たり的というような気がしなくもありません。ほかの部署の人が、あっ、うちはどうして上げてくれないのかしら、あそこの部署ばっかり上げてとかというふうな声が出たりもしないのかなと心配になります。そういった意味では、会計年度の皆さんにどんなふうな様子ですかとか、この辺何か御不満はありませんかとか、そういったアンケートをするというのも一つではないでしょうか。どことは言いませんけれども、そういうかなり丁寧なアンケートをしている自治体もありますので、そういったことをお伺いします。 あわせて、報酬額の具体の金額は告示するということですよね。告示って1階のあそこのガラスの中に下げている、私はちょっともう20年以上通っているけれども、見たことないな。気がつかないですよねあれは、一応しましたという感じで、何かもうちょっと方法はないんですかね。確かに、例えば一般職員の方でも給与の号給表みたいなものがありますが、何々部の何々さんは幾ら給料をもらっているかなんていうことは、それは数字としては具体は出ないわけです。そういう意味では、何々職の人が時給幾らで働いているということを出すのはいろいろと支障があるのかもしれませんが、インターネットで調べると少しは分かるんですよ。出しているところがあるんですね。ただし、やっぱりその職種が、働き方が杉並と同じかどうか分からないから、それを比べて杉並は低いじゃないかとか高いじゃないかとか、全然言うこともできない。 それからあとインターネットで結構求人もあるんですよね。杉並区の会計年度任用職員は杉並区自体のホームページでも募集していますけれども、何とかという有名な大企業の求人サイトにもちょこっと載っていたりもします。告示という方法が果たしていいのかどうか、何かもうちょっと、少なくとも職員の方は見られるような何か方法はないでしょうか、それも併せてお伺いします。 くらしのサポートステーションのほうですけれども、さっき言いましたみたいに、やっぱり税金を滞納する人というのは、きっとその前に随分借金しているんだと思いますが、ただ、一番多い金額は5万円ぐらいだと聞いて、何かびっくりしました。すぐ返せそうな気がするんですけれども、そんなことないんでしょうね、きっとね。つまり、ほかにいっぱい滞納しているから、家賃も滞納しているから税金まで手が回らないのかもしれませんが、そういう人に先ほど家計診断をという話をしました。区のホームページを見ると、相談できるコーナーがいっぱいあるんです。「生活にお困りのとき」というページもあるんです。そこをただ見ると、何か概括的で、もっと詳しく書いてほしいんですよね。小さいカードを使っているじゃないですか。あれには税金を滞納しているとか、家賃が払えないとか、非常に具体的に書いているから、ああ、そんなことで相談していいんだと思えるような内容になっているんです。 そこまで、ぱっと見たページには載らない、ちょっと階層がもっと低くなりますけれども、実はそういうことも相談すると、あなたに伴走して、あなたの生活を何とか立て直すように力になりたいんですというようなことが分かるようなつくりになっているといいなと思います。やっぱり、お金を払っていない人はやっぱり役所に行きたくないですから。だけれども、ああ、ここだったら行ってみようかなとか、何かこんな優しそうなお姉さんというかおばさんが窓口にいてくれるんだな、この人だったら叱られないよなとかって、そういう感じになっているといいなと思います。そういった意味で、ホームページなんかも工夫してほしいと思います。 それからあと、本当は「広報すぎなみ」に区からのお知らせのページあって、そこの中に先月ぐらいから「相談」と書いて、そこに税金、社会保険料何とかって書いてあるんですよ。相談に来いということなんだろうと思いますけれども、これじゃやっぱり分からないなというか。本当は一番いいのははみ出しというか、この一番下のところに、お金に困っている方、家賃が払えずに困っている方、御相談できます、どこどこへおいでくださいというぐらいにしてもらえると気がつくと思うんですけれども、どうでしょうか。「広報すぎなみ」までは難しいでしょうか。とにかくまだまだ区民の皆さんにこういうことを区はできるんですよ、やっているんですよということを知らせるような工夫をしてほしいと思います。その点お伺いします。

理事者の答弁を求めます。 総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
奥山議員からの再度の御質問にお答えいたします。 まず先に報酬額の告示の件でございますけれども、これについてはどのような形での公表がというところは、議員から御指摘のあったような懸念も一部ございますけれども、既に職員に対しては庁内イントラなどで見れるようにはなっているというところでございますので、職員への周知はもう既に行っているというところでございます。 それから、会計年度任用職員の報酬額のアップがやや場当たり的にやっているのではないかというような御指摘だったかと思いますけれども、これは一義的には、まず会計年度任用職員、これはかなり職種の分類も多くございまして、各所管課でかなり工夫をして、恐らく数十、50近い職種の分類がございます。それについては各所管課がしっかりと状況のほうを把握して、当然会計年度の方からも個別にいろいろお話を聞きながら適切な対応をしていくということでございまして、それを受けて、人事課も一緒に引上げが妥当かどうかということについては個別に判断させていただいているというところでございます。 アンケートなどの活用ということもお話しいただきましたけれども、私どもとして報酬額を直接何かアンケートでお伺いするということが妥当かどうか、その辺は工夫が必要かなとは思うんですけれども、いずれにしても、私もそうですけれども、職員団体を通じてかなり細かく現場の声を私も直接お話を伺う機会もございます。現場の声をしっかり聞きながら、会計年度任用職員の方たちの勤務条件を総合的によくしていってほしいという趣旨の御質問というふうに受け止めましたので、そこについてはこれからも引き続きしっかり現場の声を聞きながらやっていきたいというふうに考えております。 私からは以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、奥山議員の再度の御質問にお答えします。 1つ目のホームページで生活にお困りの方にという点で、まだまだ改善の余地があるのではないかという趣旨かと思います。現在の区の公式ホームページの中では、確かに「生活にお困りのとき」というところで、住居確保給付金ですとか生活困窮者自立支援制度、それから生活保護、こういった制度を掲載しています。御指摘のとおり現状の記載は概括的なので、すぐに見つからない場合もあるというふうに認識しております。相談できる内容ができるだけ分かりやすいように載せていくという工夫は、利用者にとっても、ああ、こんなことが相談できるんだということで理解しやすくなると思いますので、表記ですとか、それからいろんな階層がありますので、どういったところがより分かりやすくなるかということを検討していきたいというふうに考えております。 2つ目の、ホームページだけではなくて「広報すぎなみ」とかそういったところにもいろんなこういった相談があるということを周知できないかという内容だったかと思います。現在、区やその受託者である社会福祉協議会のホームページのほか、エックスですとか、そういったSNSを活用して情報発信を積極的に行っているところです。もう奥山議員はお持ちだと思いますけれども、紙媒体というところでくらしのサポートステーションの連絡先を記載したPRカード、こういったものをいろんなところに、区役所だけじゃなくてウェルファーム杉並のトイレとか、それから民間で荻窪タウンセブンにも御協力いただいて、1階のセンターコートなどに置かせていただいているというところです。 今回提案いただいた「広報すぎなみ」の掲載についてはスペースの制約がございますので、ちょっとすぐにこれをやる、あれをやるというところはなかなか難しいとは思いますが、広報課とも連携して、どんな方法が可能であるかということを含めて検討していきたいと思います。また、インターネットを利用できない方も一定数おりますので、できるだけ多くの機会を捉えて、相談窓口がこういうところにあって、こんなふうに使えるんだということの周知に努めてまいりたいと考えてございます。 私からは以上です。

以上で奥山たえこ議員の一般質問を終わります。 10番てらだはるか議員。 〔10番(てらだはるか議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団のてらだはるかです。通告に基づき、まちづくりについて質問します。 行政の取組では、様々な場面でまちづくりという言葉が使われています。ある1級建築士の方は、まちづくりというのは都市基盤の整備だけでなく、医療や福祉、商業などによるまちを活性化させる取組や社会貢献の活動なども含むと教えてくれました。自治体の総合計画に近いものという見解です。杉並は今、どんなまちなのか、そしてどんなまちを目指しているのか、基本構想では8つの分野ごとに表されています。そして、施設マネジメントや都市計画というハードの整備に係る計画は、総合計画、実行計画に示された各分野の取組やそのつながりに大きく影響し、ある意味で形や進め方を決めてしまう強い力を持つものです。もちろんバリアフリー設計のように使う側の意見の反映が必須であると認識が共有されているものもあり、お互いに作用し合いながら目指すところを探っていくわけですが、力の均衡を保つことは難しいものです。過去に保育園緊急事態宣言下で区立保育園の2階部分に設置された定期利用保育施設で、豪雨の日にベランダにたまった雨水が室内に流れ込んでしまい、階下の既存の保育園の天井が落ちた事故がありました。これはつくる側に使う側の声が届かなかった力の不均衡が引き起こした事故であると私は考えています。 さて、今回はまちづくりをテーマとしていますが、主に木造密集地域での防災力の向上に視点を置きながら考えていきたいと思います。 防災まちづくりというのは、本当に多くの人が関わって、それぞれの現場の声を伝え合いながら一緒に考えていかなければできないものです。また、狭隘な道路の拡幅に御協力をお願いしたり、あるいはまちの人たちから要望を受けて私道を公道にしたり、通学路の時間規制や商店街に歩行者天国をつくることなど、基盤や交通に関する取組もあります。大切に一人一人の命が守られ、かつ地域の関係性や営みの継続によって文化的に豊かな環境を保つために、これまでも区は地域での活動と基盤整備との両面から大変な御苦労をされてきたことと思います。区では現在、木造密集や道幅の狭いエリアに対し、防災対策としてどのような取組を行っているのか。ソフト面、ハード面の両方について改めて具体的な取組を確認します。 11月15日土曜日、今回の区議会開催を知らせるポスターの写真にも選ばれた高円寺のエトアール通りで火災が発生しました。現場は以前長屋だったそうで、隣の建物とは十数センチほどの隙間しかありません。火災発生当時、家主や建物裏手で作業していた人が最初に気づき、通報して、備え付けてあった消火器で消火を試みていたところ、隣の店の店主が臭いに気づいて駆けつけ、自分の店の水道からホースで水をかけ、通りがかりの人が近くのスーパーから消火器を借りてきて加勢し、さらに常連の方々がボウルなどの調理器具に水をくみ、バケツリレーで消火に当たっていたところに消防車が到着したとのことでした。まちの力で行われた初期消火が延焼を防いだ力になっていたことは間違いありません。この店が好き、このまちが好き、大事にしたいという気持ちが、それぞれの人の瞬時の判断に結びついたのではないかと感じます。近隣の店では飲食店でも消火器を設置していないところがありますが、今回の火災を受けて、消火器が必要になるのは自分の店だけではないことに気づいたというお話も伺いました。人がまちをつくり、人がまちを守っていると感じます。 東京都には商店街防災力向上緊急支援事業補助金があり、防災資機材、防災備蓄品等の購入経費などを上限30万円で10分の10補助していますが、区内の商店街は利用できているのか、実績を確認します。また、区にも商店街の防災に関する補助金はあるのでしょうか。ない場合、区でもそうした補助金を行うことで商店街が持つ災害対応能力を引き出せると考えますが、見解を伺います。 地域防災の取組として、今年の初めにあるテレビ番組で、多くの観光客も訪れる品川区の戸越銀座商店街とその隣接町会の関係者が一堂に会し、品川区長も交えて地域防災について議論が交わされていました。商店街周辺の8つの町会は、それぞればらばらに防災の取組を行い、商店街もまた独自に取組を行っていましたが、それぞれ自分のところで精いっぱいで関わることがない中、担い手不足や防災イベント参加者の固定化など課題を抱えていました。話合いが進む中で商店街の副理事長から、商店街自体が備蓄庫のような役割を果たせる、帰宅困難者の受入れや周辺住民の備蓄庫になり得ると町会との連携を申し出ました。品川区長も、基本的に地域防災は自助、共助となるので連携の取組に助成金を増やすことも考えていると話し、さらにほかの出演者から、大人にはしがらみや固定観念があるので、子供たちの意見を取り入れて連携の取組を進めたらどうかといった意見なども出て、最終的に連携していくことでまとまりました。行政は、町会や商店街やそれ以外の人のハブになる場づくりをしていくといった方向性の共有に至っていました。実際に品川区では地域の共助強化事業補助金交付制度が設けられ、今年8月から補助金事業の募集が行われています。この中で主張された商店街でできることについては、2018年の京都大学防災研究所年報に掲載されていた調査でも効果が示されており、災害備蓄を別途設けることだけが防災ではないということが研究されています。生き延びたまちの人がそのまちに戻ってきてどのように営みを復興していくのか、ふだんからの連携を強化する仕組みを増やしていくことで、事前復興まちづくりを考えるきっかけにもなると考えます。 商店街の防災や地域での連携の取組として実際に行われている事例としては、浅草の新仲見世商店街が地元の警察や消防と連携して震災マニュアルを発行し、情報収集の仕方や伝言ダイヤルのかけ方、分かりやすく地図に記された避難経路やAEDの設置箇所、困ったときの宿泊先などを掲載し配布している例があります。また、番組でも取り上げられていた神奈川県川崎市のモトスミ・オズ通り商店街の取組として、地域住民が市民記者となって町なかの取材を行い発行された安全ブックや、商店街、地元小学校、大学が連携して、まちで災害に遭遇した際の対応を学ぶまちなか安全教室の実施などがあります。こちらは2016年に防災まちづくり大賞として総務省から表彰された事例です。 杉並区内には、それぞれの地域に個性豊かな商店街があり、買物や遊び、くつろぎに来る周辺地域の住民とはお祭りやイベントなどで一緒に何かに取り組む場面も大いにあると思います。杉並の大きな魅力である商店街を守る取組の強化を図るため、地域の団体や商店街の防災に関する自助、共助の取組をつなげていく仕組みも必要ではないかと考えますが、見解を伺います。 もう少し防災の話をします。今度は、住宅街の基盤整備についてです。現在、区は狭隘道路の拡幅事業を進めていますが、車通りの少ない細い街路だからこそ安心して過ごせる人もいるので、拡幅後もふだんは車止めを置いておくなども考える必要があるかとも思います。しかし、火災発生時などは、幅が1.9メートルの小型ポンプ車くらいはできるだけ発災地点に近いところに行ける必要があります。 そこでまず、ホースカーつき、もしくは水槽付小型ポンプ車は、現在杉並区内に何台配備され、また必要とされるエリアに適切に配置されているのか確認します。 11月18日火曜日、大分県佐賀関で大規模な火災が発生し170棟以上が延焼しました。この火災により亡くなった1名の方の御冥福をお祈り申し上げます。今回のこの火災では、強風を受けて火の粉が山林や1キロ海を渡った先の島まで飛び火しており、1週間たってもいまだに完全な鎮火には至っていないとの報道があります。高齢化が進み初期消火の担い手が少なかったこと、木密の港町で道が狭く消防車両がなかなか火元に近づけなかったことに加え、山側からの消火が行えなかったことなどが大規模な延焼につながったとされています。また、この10年で人口が3割ほど減少していて空き家も多く、放置されて風化してできた空き家の隙間などに火の粉が入り込んで燃えやすい状態にあったという報道もありました。そうした中でも、夕飯時で食事をしていて気がつかなかった人が、火事だと言って回ってきた人のおかげで逃げられました、隣近所の人の体や心の具合を知っていたからこそ、町中に消火ホースが張り巡らされる中でも助け合って避難に向かうことができていました。さらに、介護サービスを受けている人が事業所に連絡をし、社会福祉法人が何台もの車を出して避難者を避難所までピストン輸送してくれていました。こうした日常の延長としての声のかけ合いで命が助かった人が多くいます。誰もが助かる防災とは、やはり地域の力であると深く感じています。擦れ違いざまに目線が合って挨拶を交わすまちの構造、なりわいを通しても互いに関わり合う地域の人間関係の近さは、時にはしがらみと表現されることもあるかもしれませんが、生き延びるために集まって支え合うことが必要な人類にとっては理にかなった距離感でもあるのではないでしょうか。 さて、昨日行われた事前復興まちづくりミーティングの第1回目を傍聴させていただきました。グループごとのワークショップに入る前に、早稲田大学で研究をされている方から講話がありました。事前復興と聞くと、災害の後にまちを大きくつくり変えていくような印象を持たれますが、そうではなく、住み続けたいこの地域、このまちについてふだんから前もって考えておくことだというお話でした。災害の混乱の中で話し合おうとすると、どうしても基盤整備の話に偏り、コミュニティーとして大事にしてきた文化が考慮されにくくなります。素早く基盤整備をすることは大事だけれども、無味乾燥でどこにでもあるようなまちにつくり変えるのではなく、事前にまちの特徴を捉え、その成り立ちや魅力を継承し、安心して戻ってこられる地域にするためにどうするかを事前に話し合っておくことが事前復興まちづくりであるということを前提にグループワークが進められていたのが印象的でした。 こうしたことを踏まえてお聞きしますが、第3回定例会で報告されたすぎなみの道づくりの改定では、都市計画マスタープランの中で人にやさしい道づくりとして示されたつくる目線ではなく使う目線の道路整備という考え方や、緑を含めた環境の視点を重視した改定になることを期待していますが、改定の肝としていることや、今後の道路の在り方についての見通しなど、現在お答えいただける範囲で構いませんのでお示しください。 狭隘道路の整備について、道路の種類を利便性や防災性の側面、歴史や文化的な側面などから類型化して優先順位や整備の仕方の区分を変えている都市もあります。例えば京都市では、細街路について、歴史細街路、一般細街路、特定防災細街路の3つの区分でそれぞれ異なる整備の仕方をしてきました。2012年以降、京都市では「大切にしたい京都の路地選」というリーフレットや「路地保全・再生デザインガイドブック」の発行を通じて、ここにしかない歴史や文化を大切にする路地の保全、再生、継承していく機運の向上に取り組んできています。寺院などにぶつかり袋地になって逃げ場のないブロック塀に扉をつけて2方向避難を可能にしたり、老朽化した木造建築物を除却した後に残った空き地をまちなかコモンズと呼び替え、災害時にも使える公共空間として整備したり、まち歩きやワークショップを通じて地域を知るところから自分たちのまちを考え始めたり、様々な取組を通じて自治力が育まれています。もちろん、人口143万人を超える政令指定都市でそれが可能なのは、こうしたプロジェクトが立ち上がるずっと以前から地域の中で草の根の自治の力が培われてきたからではないかと考えます。 京都市が策定した歴史都市京都における密集市街地対策等の取組方針にも、「京都には昔から『自らの町から火を出さない』『自らの町は自らが守る』という精神のもと自主防災に取り組む生活文化が息付いています」と記載がありました。また、その方針の中で、今後の課題として、高齢化や空き家が目立つようになるとまちの活力が低下し、地域の防災活動への支障が懸念されるとありました。大きな道路や開発ではなく、歴史や文化を大切にする基盤の上で、細街路の個性、特徴や路地で培われてきたコミュニティーの尊重に重きが置かれているからこそ、人がつくるコミュニティーの力が重視されているのではないでしょうか。 杉並のまちづくりにもこうした視点をより強く持ってほしいと考えますが、区はどのように考えているのか、御所見を伺います。 さて、東京都の都市計画道路整備方針(第五次事業化計画)に向けて行った効果検証に対する意見の中に興味深い記述がありました。高円寺の環七より東側を中野に抜ける221号線についての御意見です。一部抜粋します。効果1では、国、自治体間で共有してきた支援物資の輸送ルートを無視して中野区役所への物資輸送をするための代替路の拡充としてあり得ない輸送ルートを想定して効果が得られるとしている、効果2では帰宅困難者を高円寺から中野区役所一帯まで逆走させる想定をしている、これまで練り上げられてきた防災計画を担当が勝手に無視したとありました。この文章の方からは非常に防災に対する強い思いが感じられましたが、似たような指摘はほかの方からもされています。 そこで伺いますが、今回の効果検証の記載について、区はこれまでの防災計画との矛盾点があると考えているでしょうか。また、矛盾点があると考えていても考えていなくても、その理由や根拠も含めてお聞かせください。 第2回定例会で、都市計画マスタープランの改定の際に集められたパブリックコメントについて取り上げましたが、区はそれらを長期保存とし、貴重な意見として必要に応じて次期改定の際にも参考にすると御答弁がありました。大きく網をかけなければできないことへの意見だけではなく、日常の工夫も含めた区民との協働が期待できる意見が数多く記されているものです。このパブリックコメントの意見も踏まえてまちづくり基本方針ができたので、その後の都市計画道路の整備効果検証ではこのときの意見も反映されるのかと考えていましたが、そうではないと御答弁をいただきました。 そこで伺いますが、都市マスのパブリックコメントを都市マス以外の計画策定でも活用する可能性はないのでしょうか。大本の計画に対する意見であり、具体的な事業に際して行われるオープンハウスやアンケートでの個別の意見聴取と併せて確認していくことで、かなり参考になるのではないかと考えますが、区の意見を伺います。 また、例えば今回の東京都の都市計画道路の第5次事業化計画に関する都への回答をするに当たって、検証結果でははかれなかった定量化できないもの、区のこれまでの答弁を引用すると、まちの景観、にぎわい、歴史、文化、生態系などに関する参考資料として、改めて読み直すことはなかったのか確認します。 防災まちづくりという視点からこれまで聞いてきましたが、やはりそれぞれのコミュニティーで地域やまちのコンセプトがあるということは重要だと感じます。例えば、仮に東京都の都市計画道路は変えられない、絶対にいずれ履行されるものだという立場を区が取るとすると、まちづくり方針の決まっていない地域でまちづくり方針をつくれるように取組を急いで進めないと、道路整備に伴って商店街がマンション街になり、緑地や公園が道路になり、まちが壊れてしまいます。また、仮に都市計画道路は変えられる、代替案を様々提示することで都市計画変更をして路線を廃止にすることもやぶさかではないといった立場を取れる場面があるとしても、それを行うためには、やはりそのまちをどうしていくのかを地域の人がみんなで本気で話し合う枠組みが必要です。 区としては、杉並区のまちづくりにおいて、それぞれの地域で自分のまちについて考える機会を区と地域との協働で今後増やしていくような想定はあるのでしょうか。それとも、都市計画道路などの大きな課題が立ち上がってきた段階になって初めて、今の形のような話合いの場を設けていくのでしょうか。現在区として考えていることを教えてください。 各地域のデザイン会議は今、それぞれの話合いがテーマ部会になっていて、全体で話さないままそれぞれに進んでいくような様子もあります。大事なものを大事にしながら前向きにまちをよくしていきたいという思いで参加されている人たちが、いい雰囲気でお互いの意見を聞き合う場面もこれまで見てきているため、今後も工夫や進化を重ねながら対話の取組を続けてほしいと思っていますが、テーマごとに分かれて話すことを続けていると、全体で再び対立が生まれることも懸念されます。また、現在のデザイン会議では、まちづくりの話がそれぞれの地域でされていますが、落ち着いた議論の場をつくるためにも、都市計画道路についての賛否を問わない場なのであれば、賛否について考えなくていい環境を整備してほしいと考えます。例えば、今回の優先整備路線の指定によっては、計画線上にかかる家や店で今からさらに15年間、いつ事業化されて立ち退きを迫られるかという不安の中で過ごす人がいます。商店街に新しく店を始めようという人が入ってこなくなり、まちが衰退する可能性もあります。また、自分の家や店が道路の計画線上になくても、同じ地域で地価が上がればなりわいや住まいを失う可能性のある人が、この先15年間ずっと心配しながら暮らす精神的な負担を区は想像しているでしょうか。そうした負担を背負いながら生活を成り立たせ、さらにまちづくりの取組に参画するような、そんな余裕を持てる人がどれほどいるでしょうか。今の時点でまちを歩いて聞くべき声がまだあると私は思います。 先日の他の議員への答弁で、第五次事業化計画の区施工路線の優先整備の指定について、14日付で既に回答済みであるとの答弁がありましたが、通告した時点ではいつ区が東京都に回答したかは知りませんでしたので、通告のとおり問うてみたいと思います。東京都に対して、事業認可されている路線や区間以外は優先整備からは全て外す旨を伝えることで、それぞれのまちの中で安心して区民同士や区民と行政とが話し合う場を確保してほしいと思うのですが、いかがでしょうか。優先整備を外す以外にどのような前提の下に今後の対話を進める心積もりであるかを含めて、真摯にお答えいただけると幸いです。 区民からは、都市計画道路補助133号線の凍結を求める要望書、補助227号線を第五次事業化計画の優先整備路線から外す要請文なども出されており、今後も向き合う必要を感じています。都市計画道路をめぐっては、小金井市では今年の9月、白井市長に、都施行の都市計画道路については、環境への配慮や住民合意がないままに進めないよう東京都に伝えることを求める決議及び小金井3・4・11号線外と小金井3・4・1号線を「優先整備路線」としないことを求める意見書がどちらも賛成多数で可決されました。このような動きを杉並区議会の中でつくれなかった自分自身の力のなさを反省しています。区民の命、暮らし、権利を守るために、議会の一員としてできることを、機を逸せずに実践しなければならないと改めて肝に銘じているところです。 都施行の路線については、市街地の様子や社会状況が大きく変わっているにもかかわらず、戦後の焼け野原に引かれた計画線にとらわれてまちの人の声を聞けなくなっている東京都に対して、区としては改めて苦言を呈し、対話の機会を開いてほしいということは要望しておきます。 少し話題を変えます。先ほどは路地の取組を紹介しましたが、京都市にはもう一つ、防災まちづくりの支援事業としてまちなかコモンズ整備事業というのがあります。これは、特に木造密集地域において空き地や空き家になっているところを京都市が無償で借り、補助金を出して公共のオープンスペースとして整備し活用するものです。5年以上無償で貸借する代わりに固定資産税を非課税にするという仕組みで、杉並区の市民緑地制度と近いものになります。災害時にはテントを建てられる広さが確保され、炊き出しができるようかまどベンチを設置したり防災倉庫を置いたりして、ふだんは公園のように自由に出入りして使うことができる場所です。町会や防災会など地域の団体が市と協定を結んで維持管理を行う制度であるため、区の所有者が活用したいと思っても、地域に維持管理を担える人がいなければ実現しないというところが課題にもなっています。 杉並区では、これからより地域の担い手が増えるような種まきがこの3年半でされてきていることも踏まえ、活用できるのではないかと考えます。木密地域で空き家、空き地の土地を買い取る、あるいはいこいの森のような貸与の仕組みを活用して公共のオープンスペースをつくることはできないか、区の見解を伺います。 先ほど話題にした事前復興まちづくりミーティングの中で、あるグループでは、文化の生まれる素地となる雑多さを残したいという意見と、防災面で不安があるという2つの意見をどのように扱うのかということが話題になっていました。雑多な中で計画できない偶発的な出会いが生活に変化をもたらすことが、人間として生きる力が湧いてくる環境につながっていることは大変重要です。効率化され整然とした空間は、ある程度の予測ができるため安全を管理することにたけています。話合いの結果、密集と防災を両立させたいといったことが合意され、そのグループからの全体発表の場でも強調されていたと記憶しています。中立を取ってぼやけさせるのではなく、両立する方法を考えたいという方向でまとまっていたことに、私はとても希望を感じました。全3回のワークショップの行方を、期待を持って見守っていきたいと思います。 話し合うことの大切さは、2018年に以前の立憲会派の関口議員から一般質問の中で指摘させていただいたことでもあります。前区長から、都市計画道路補助227号線は凍結状態であり、それを解除することは考えていないという答弁を引き出した質問の一部について、以下議事録を引用します。「こうした都市計画道路初め区の全ての事業において言えることかもしれませんが、住民の意見や意思が尊重されることが第一であります」、中略、「立憲民主党杉並区議団として無作為抽出による住民協議会の提案をいたしました。そこでのエッセンスは、幅広く多くの住民の方に議論に参加をしていただいて、地域のことは地域で議論する、地域のことは地域で決めていく、そうしたボトムアップの政治でございます」、立憲民主党として変わらずに伝えてきたことが、岸本区政の下で着実に具現化してきていることは大変重要です。その取組が区民にとって有意義なものとなるよう、私たち議員は常に批判的に考察しながら、区に対して提案をしたり再考を求めたりしていくものだと私は考えます。 区民同士がまちについて話し合う場が特定の人に偏るのではない形でそこかしこに生まれていくことは重要なことであり、今後もそうした場が生まれていくことは楽しみでもあります。また、区が用意した場以外の機会に上がった声というのも、なるべく聞き逃さないようにするため、まちに出られる職員を増やしていくことも今後は考えていただきたいと要望しておきます。杉並区がこれからより力を入れたい住宅施策に時間と労力を割き、町なかに出て区民と対話をする職員を増やしたほうが、地域の人が自由で幸せになるまちの形に近づくのではないかと思うからです。 基礎自治体だからこそ、地域の特色や個性を行政が丁寧に理解し、そこで行われる営みを的確に支えていくことができます。基礎自治体だからこそ、まちづくりに関して地域の人同士が顔を突き合わせてけんけんがくがく話し合うことができます。そうした取組を大事にできる環境をどうつくっていくのか、これまで様々な対話の場が設けられてきましたが、それらはこれまでと違ったまちづくりにつながるのか、今とこれからに目を向けた杉並のまちづくりについて区の描く方向性を改めてお聞きして、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、てらだはるか議員の御質問のうち、今後のまちづくりに関する御質問にお答えします。 私は、主権者である区民が自らのまちについて考え行動していく、そのような自治の文化が根づいている社会が将来のまちづくりの理想的な姿であると考えています。このような将来像の下、現在、まちへの影響が大きい事業のある地域等において、仮称デザイン会議やあさがやまちづくりセッションなどを開催し、対話によるまちづくりを進めています。そのプロセスの中で、区民一人一人の積極的なまちづくりへの参加、つまり住民自治につなげていくことが可能であると考えています。まちづくりに関する対話の機会を新たに設けるかどうかは、まちの状況等を踏まえつつ考えていきますが、引き続き、まちづくりに関する情報の公開や、様々な場における意見聴取等を通じて、区民との信頼関係を構築し、区との協働や区民が主体的に取り組むまちづくりを推進してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

危機管理室長。 〔危機管理室長(林田信人)登壇〕
私からは、木造密集地域などでの防災対策に関する御質問にお答えいたします。 まず、ハード面では、建物の耐震化、不燃化を進めるため、耐震診断や耐震改修費用の助成を行うとともに、不燃化特区における老朽建築物除去や建て替え促進助成、オープンスペースの確保や狭隘道路における重点整備路線の拡幅推進などに取り組んでいるところです。ソフト面では、地域の防災訓練や出前講座などを通じて防災に対する啓発活動を実施するほか、火災危険度の高いエリアにおける街頭消火器の重点的な配置や感震ブレーカーの設置無料化による設置促進を図っております。 次に、商店街の防災に関するお尋ねですが、日頃から地域と商店街が協力関係を築いて災害への備えをともに進めていくことは重要であると認識しております。区に登録されている防災市民組織には商店街が主体となった団体があり、地域とともに防災訓練や防災資器材を備えるなどの活動に取り組まれております。また、商店街からは、主催する行事に区の起震車の派遣依頼もあり、区としても商店街とともに地域の方への防災に関する普及啓発に努めております。 区内では、年間を通じて商店街主催の行事が多数ありますので、防災訓練の要素も加えて地域の団体と商店街が一緒に参加することで、地域全体の防災性が向上するように取り組んでまいります。 次に、私から最後になります。小型ポンプ車の配備状況に関するお尋ねですが、区内にはホースカー付小型ポンプ車が6台、水槽付小型ポンプ車が11台の合計17台が配備されております。配備に当たっては、各消防署の判断で地域の実情に応じてなされていると認識しております。 私からは以上でございます。

産業振興センター所長。 〔産業振興センター所長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、商店街の防災に関する所管に関わる御質問にお答えします。 まず、東京都商店街防災力向上緊急支援事業補助金の活用状況につきましては、本年6月9日から募集が開始されたところでもあり、区内ではこれまでに2つの商店街から申請が出されているほか、今後申請を予定している商店街が2つあることを確認しております。区としましても、商店街の防災力を高めることは重要と考えており、商店街が防災訓練を実施する際の周知に関する経費や消耗品などの購入経費について補助を行っているところです。 私からは以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、都市計画道路等の所管事項に関する御質問にお答えします。 まず、すぎなみの道づくりの改定に関するお尋ねですが、今回の改定は都市計画マスタープランの改定を受けたもので、改定のポイントとしましては、つくる側の目線のみでなく、御指摘の使う目線を意識した道路整備の考え方や、緑を含む環境の視点等について反映することです。また、今後の道路の在り方についても、都市計画マスタープランの考え方を基本とし、体系的な道路網の整備や、安全で快適な歩行者・自転車空間の確保に関することなど、道路の在り方を取りまとめていく考えです。 次に、都市計画道路の区の独自指標に基づく区内未着手の都市計画道路の効果検証に関するお尋ねにお答えします。 区独自の効果検証の記載については地域防災計画を基に設定したものではありませんが、地域防災計画においても、都市計画道路の整備は予防対策の具体的な取組として記載しており、矛盾はございません。 次に、次期事業化計画に関する都への回答に当たってのお尋ねがございました。 他の議員にお答えしましたが、11月14日付で都へ回答した際には、区独自の検証結果とパブリックコメントやオープンハウス等でいただいた区民意見、有識者からの御意見も参考に、総合的に判断しています。なお、定量化できない地域資源の評価については、仮称デザイン会議等において有識者からいただいた御意見も参考にして、地域の資源や魅力など、解決したい課題について掘り下げて議論していきたいと考えています。 次に、安心して区民同士や区民と行政が話し合える場を確保すべきとの言及がございました。 もともと仮称デザイン会議は、都への優先整備路線の回答のいかんにかかわらず、区民とともに地域の未来を考え、自由にまちの課題や将来のまちづくりを議論できる場として設けたものです。そのため、参加者が道路事業の賛否を意識せず、むしろ地域の課題解決や魅力的なまちづくりの観点から議論に参加できるような環境づくりが求められます。会議の進行に当たっては、議論の円滑な進行を心がけ、ファシリテーターを置くなどして、参加者が発言しやすい環境整備を行っております。 私からの最後に、公共的なオープンスペースの創出に関する御質問にお答えします。 区はこれまでも木造密集地域において、道路の拡幅だけでなく、公園・広場用地の情報提供を求め、宅地を買い取り公園として整備した実績がございますので、今後も同様の姿勢でオープンスペースの確保に取り組んでまいります。 私からの説明は以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、コミュニティーを重視したまちづくりに関する御質問にお答えします。 議員御指摘の京都市は、歴史的町並みや多数の細街路、戦前から高密度に立ち並ぶ木造住宅など、杉並区とはまちの成り立ちや状況、課題が異なるところはありますが、区のまちづくりにおいても、様々なまちの課題解決に向けて、ハード整備のみならず、地域コミュニティーの力を生かすことを大切にしています。阿佐ヶ谷駅北東地区における公民連携まちづくりや、仮称デザイン会議における住民主体の取組に向けた議論を行っているところであり、今後のまちづくりにおいても、地域コミュニティーとの協働を大切にし、地域特性を生かしながら進めてまいります。 私からは以上です。

都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、都市計画マスタープラン策定時のパブリックコメントの活用に関するお尋ねにお答えをいたします。 個別の計画策定に当たり、都市計画マスタープラン策定時のパブリックコメントを活用することは当然考えられますが、マスタープラン策定時と個別計画策定時とで時期に差異があり、また、取り巻く状況の変化等も考えられるため、こうしたことも踏まえた上で参考にすべきものと認識しております。 答弁は以上です。

10番てらだはるか議員。 〔10番(てらだはるか議員)登壇〕

1個だけにしようかと思いますが、最後の御答弁ですね。パブリックコメントはもう時期が過ぎているので、その時期に合わせてまた新しい意見を募って、それを参考にしていくというような趣旨だったかと思うんですけれども、これは、そうするといろんな場面で住民の人たちは毎回何かを書いたりとか、何かを言ったりとか、もう何かずっとやり続けなきゃいけない、それは不断に伝え続けなきゃいけないというのは、民主主義を続けていくためには絶対に必要なことだと私は思うんですけれども、やっぱりそういう機会だけで、その都度その都度区は意見を取っているので、そこに答えてくれないんだったら応じませんというような感じになってしまうと困るなというのが思っているところで、やっぱりその生活の中でどうしても時間を割けない人もいますし、例えばデザイン会議だったりとかセッションだったりとかに参加するためには、お店をやっている人なんかは日曜日の昼間とかに開かれても行けないわけですよね。そういう場所に来ないから意見が聞かれないとか、ほかの手段でも、アンケートだったりとかフォームを通じて書いてくださいということもやっていますよというふうに案内はされているかもしれないんですけれども、やっぱりそれが届いていなくて意見を出せない人もいるし、タイミングが悪くて出せなかった人もいるだろうし、何かその辺を、区がどこかのタイミングで期限を区切ってやらなきゃいけないというのはそうなんですけれども、やっぱり取り逃してしまうことがあると思いますし、やっぱりたくさん意見が集まったときというのは、いろんな人がそれについてまちの中で話をしたりもしている時期だと思いますので、都市マスの500、骨子案と案で合計したら800以上ですか、意見が来ていると思うんですが、そういう時期に書かれたものと今出されている意見というのは、やっぱり照らし合わせながら見てほしいなというのがあります。 区民が不断に伝え続けてくれないと行政は動けないというところもあるかもしれないんですが、やっぱりそれだけではなくて、行政も今まで聞いた意見は全部実になっているんですよということを示しながら進んでいってほしいというのがあるので、もう一度その点御答弁をお願いできたらと思います。お願いします。

理事者の答弁を求めます。 都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私から、てらだ議員の都市計画マスタープランのパブリックコメントに関する再度の御質問にお答えをいたします。 議員再質問の際にされた発言、私もそのとおりだと思います。区民意見の聴取の方法、やり方という意味で言えば、様々な立場の区民の方の御意見をしっかり行政として受け止める、そういう必要があると思っておりますので、今後ともそういう意識を持って、様々な計画等の策定に際しては意見を伺っていくということになろうかと思います。 都市計画マスタープランにつきましては都市計画分野の総合的な方針ということでございますので、特にこの都市計画分野の様々な計画、方針等を策定する際には、先ほども御答弁申し上げましたけれども、都市マスのパブリックコメントの際にいただいた御意見も当然参考にすべきものという考えでございます。 答弁は以上です。

以上でてらだはるか議員の一般質問を終わります。 ここで午後1時10分まで休憩いたします。 午後0時06分休憩 午後1時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 8番松本浩一議員。 〔8番(松本浩一議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団の松本浩一です。通告に基づき一般質問いたします。 今回は、3つのテーマについてです。1、地域包括ケアを支える産業としての介護と人材、医療連携、公民連携の推進について、2、ケアラー支援の充実と体制整備について、3、地域の暮らしと防災を支える建設業、ものづくり産業の振興と人材育成についてです。いずれも地域の暮らしを守ると同時に働く場をつくり、持続可能な地域社会をつくるために重要な課題です。幅広い論点を掘り下げ、区として具体的な方向性を確認したいと思います。 まず、地域包括ケアを支える産業としての介護と人材、医療連携、公民連携の推進についてです。 日本の高齢化は今後も進み、特に85歳以上の方が増えることで、医療や在宅医療、介護の複合的なニーズが高まるとされています。厚生労働省の2040年に向けたサービスの提供体制等のあり方に関する取りまとめでは、在宅医療や訪問診療、緊急搬送の増加など具体的な数字を示しており、自治体レベルで先手を打った対応が必要だとしています。また、介護人材の確保育成について、厚労省のホームページでは介護人材確保に向けた取組を掲載し、さらには、今年3月には地域における介護人材確保促進のための自治体向け手引を公表、自治体が介護を地域産業として位置づけ、教育機関や企業、地域と連携して人材基盤をつくることが求められています。特別区でも2040年以降にサービス需要がピークを迎える見込みですが、既に在宅、施設サービスともに人手不足が続いています。こうした状況を踏まえ、将来を見据えたサービス提供の体制の検討が不可欠であると考えます。 さらに、介護する側の状況も重要です。杉並区の介護は約7割は家庭での介護であり、独り暮らし高齢者だけではなく、老老介護、ビジネスケアラー、ワンオペ介護、ダブルケアなど、介護者への支援も考慮しなければなりません。こうした状況を踏まえ、長期的、短・中期的視点、それに対する方針、具体策について確認をしたいと思います。 介護はもはや社会保障の一部というだけではなく、地域経済にとっても重要な産業です。高齢化が進む中で需要が増え、地域に根ざした雇用を生んでいます。しかし、人手不足や処遇の課題は依然として残っています。区としても、介護を産業政策と福祉政策の両面からどう支えていくかが非常に重要となります。 そこで、区として介護などの福祉産業を地域経済や雇用、さらには地域のニーズに応える重要な産業として位置づける必要があると考えますが、介護などの福祉分野を地域産業としてどのように位置づけているのかお聞きします。 介護は、地域の雇用や所得を支える重要な基盤でもあります。人手不足や移動負担、業務効率化など、他産業とも共通する課題があり、これらを解決するには関係者の連携が不可欠です。介護人材が安心して働き続けられる環境を整えることで、介護に関わる人も利用者も地域で活躍できる共生社会の実現にもつながっていきます。 そこで、今後の杉並区の介護人材不足に係る状況についてどのように考えているか、現状と将来について区としてどのように分析、認識をしているかお聞きします。 厚労省の発表によりますと、東京都では2026年度に約2万8,000人、2040年度には約7万3,000人の介護職員が不足されると予想されており、杉並区でも大きな不足が懸念されます。区では初任者研修助成などを通じて介護人材の確保に取り組んでおり、その点は評価します。また、今年度の高齢者実態調査で介護事業者へ具体的調査も実施され、第10期介護保険事業計画に向けた分析や戦略づくりも進められています。しかし、介護職員の処遇は依然として厳しく、全産業平均と比べ月額で約8万円低い水準にとどまっています。介護人材を本格的に確保していくためには、さらなる処遇の改善が不可欠であり、杉並区の取組はまだ途上にあると言わざるを得ません。 そこで聞きますが、第10期介護保険事業計画を見据えるだけではなく、その先、2040年の需要増を見据え、区として介護人材の長期的確保どのように位置づけているか説明を求めます。さらに、国の方針として介護分野に外国人人材の受入れも進んでいますが、区としてこうした状況についてどのように考えているかも併せてお示しください。 もちろん処遇改善は国や都の制度が基本ですが、区としても独自に取り組める対策もあります。区独自手当や成果連動型の補助、区と契約する事業所へのインセンティブ、資格取得やキャリアアップ研修の支援など、短・中期的で実行可能な施策は多くあります。こうした支援を積み重ねることで、介護職員が杉並で働き続けたいと思える環境づくりを進めるべきです。実際に品川区は介護職員に月1万円の居住支援助成を実施し、世田谷区は福祉避難所協定を結ぶ地域密着型事業所の介護職員へ1戸当たり月8万2,000円までの宿舎借上げの補助をするなど、具体的な施策を進めています。 こうした処遇改善について、来年度に向けて具体的に検討している施策等があればお示しください。ない場合は、どのような方向性を検討しているかお聞かせください。 今後重要になるのが公民連携です。高校、専門学校、医療機関、介護事業所、区が連携し、地域内で人材育成から就労まで完結できる仕組みをつくることは、人材確保の面でも大きな戦略的な価値があります。地域にそれを担う教育機関が存在すること自体が強みとなります。若者が福祉の仕事をし、地域とつながりを感じる機会にもなります。私はこの2つの課題を同時に改善する先進的なモデルとして、沖縄県の事例に注目しました。うるま市の県立中央農林高校は1999年に福祉課を新設し、福祉施設、医療機関、小中学校と連携しながら地域包括ケアの推進拠点として機能しています。また、那覇市の県立真和志高校みらい福祉科では、県内唯一の高校段階での介護福祉士養成を行い、地域に即戦力となる人材を安定的に供給する教育と福祉の循環を実現しています。杉並区でもこうした地域連携型の福祉教育モデルをつくることで、若者が早くから地域や専門職と接点を持ち、将来の担い手を育てることにつながります。高校の専科設置は区の権限ではありませんが、区としても現状を都に共有し、モデル校の設置や福祉教育の充実を積極的に提言していくことを要望します。 地域包括ケア体制を強化するためには、人材育成・確保の拠点を整備し、区内の福祉施設や大学、地域包括支援センターと連携して、若者のキャリア形成と地域福祉を結びつける仕組みを構築することが重要です。その一環として、区内の教育機関と協働し、福祉体験や地域交流を授業や総合的な探究の時間に取り入れる教育プログラムを試験的に導入し、区内小中学校へ広げていくことが望ましいと考えます。 杉並区においても、こうした地域連携型福祉教育を参考に、若者の育成と地域福祉の充実を同時に進めることができるのではないでしょうか。例えば、区内小中学校や高校、大学等と連携を図り、杉並の教育にも福祉体験などができる環境を整えていくことなども視野に入れていくことについて、区としてどのように考えているかお聞きします。 その上で、将来的に地域で一体となり、若者のキャリア形成と地域福祉の現場を強くつなぐ、杉並で地域完結の人材育成の仕組みづくりをすることを要望します。 さらに、公民連携の取組として、中野区ではナカノ・インクルーシブ・ケア・パートナーシップ協定が導入されています。区と民間事業所、教育機関・団体が連携し地域包括ケアを推進する仕組みで、健康、福祉だけでなく、孤立対策や見守りなどの民間の資源やノウハウを地域に生かすための取組を広げています。私も協定に参加する法人から話を伺いました。協定によって民間も地域貢献しやすくなり、行政と連携することで新たな課題解決の可能性が広がると伺いました。杉並区でも、区独自の介護人材確保や地域包括ケアの強化にも大いに参考になると考えます。こうした取組は民間事業者等との協働であり、従来からの区の行政サービスの質や量をさらに強化していくものになると考えますが、今後、具体的にどのような協働の在り方、連携をつくり上げていくことが可能か、計画があればお示しください。 公民連携を推進していく上での課題として、区の各部署における公民連携や協働への理解と姿勢をどう醸成していくかです。例えば、今年1月、総務財政委員会で視察した府中市では、各課に公民連携についてコーディネートができる職員を配置し、アイデアを取りまとめているという事例も伺いました。すぎなみプラス、すぎなみボイスの運用に加え、区の各部署から公民連携のアイデアなどを生み出す仕組みづくりも非常に重要であると考えますが、今後の展望についてお聞かせください。 中野区の取組では、約30の企業や団体、教育機関等が協定を結んでおり、それぞれ違った特徴を持っております。それらをつなぎ、しっかり機能させるためには相当な推進力が必要となります。こうした戦略的な課題もある点はぜひ考慮していただきたいと思います。 次に、介護保険外サービス関連でお聞きします。 介護保険外サービスについては、地域のニーズに応じて事業者が提供することで新たな収入源となる可能性がある一方、利用者負担の増加や、事業者が保険外サービスに偏り介護保険サービスが手薄になる懸念もあります。そのため、両者のバランスを確保するためのルールづくりが必要である旨、以前の一般質問でも研究、検討を要望したところです。こちらも改めて要望しますが、今回は介護における在宅レスパイトの導入を提案したいと思います。 重症心身障害児・障害者については、医療的ケア児支援法等に基づき家族支援を目的とした在宅レスパイトが福祉として位置づけられています。しかし、介護は介護保険制度が中心で、本人の必要度に基づく保険であり、介護者の休息を目的に訪問看護を拡充することは難しく、制度上も長時間利用はできません。現在のレスパイトは入院やショートステイ等が主な手段となっています。医療ケアが必要な要介護者は移動することによるリスクも高く、住み慣れた自宅で医療的ケアを継続しながら家族の休息を確保できる在宅レスパイトは今後必要性が高まると考えます。私自身、医療ケアが必要な要介護5の母を在宅で介護しています。その経験からも、さらにはこうした制度を望む方からの声も私のところに届いております。 そこで、介護保険外の区独自事業、「ほっと一息、介護者ヘルプ」の拡大を提案します。現行の生活援助に加え、訪問看護による医療的ケア対応のレスパイト枠を新設し、障害児支援と同様に、福祉の観点から、制度の谷間となっている高齢者介護家族を支えるべきと考えますが、いかがでしょうか。 加えて、区の施策である介護保険外サービスの一つ、高齢者在宅サービスについてです。理美容サービスについては以前の一般質問でも拡充も視野に入れてほしいと取り上げましたが、物価高騰で移動費自体も上がっています。また、おむつ代助成なども、物価や、さらには物流費の高騰で介護用品価格も上がっていますが、助成額は増えていません。区の施策である高齢者在宅サービスにおいても物価高騰対策を講じるべきと考えますが、いかがでしょうか。 介護分野では、ICTの一層の活用が大きな課題です。これまで国、区、民間で多様な取組が進められてきましたが、依然として個々の施策が点在しており、十分に連携した線になっていないのが現状だと考えます。在宅医療、訪問看護の増加を見据え、医療機関、介護事業所、地域包括支援センター間の情報共有をICTでどのように強化するかが重要になります。プラットフォーム整備、共通フォーマット、個人情報保護の整備等について現状、さらには課題について伺います。 杉並区では、在宅医療の推進に合わせて、医師会を中心に杉介ネットという情報共有の仕組みを導入しております。しかし一方で、介護事業所が日常的に利用している介護業務システムとはデータがつながっておらず、二重に入力する必要があるなど、まだ使い勝手に課題があります。こうした課題について、区として見解についてお聞かせください。 医療と介護の連携は国でも大きな課題であり、事業者だけではなく、要介護者や家族にとっても大きな利点があります。地域包括ケアシステムを高度化する上でも欠かせません。区としてこの連携を促進する取組を主導すべきであり、特に中小企業が多い介護事業者にとっては、システム改修などの費用負担が重いという現状を踏まえた支援が必要です。 介護業務システムを導入または既存システムを改修する介護事業者に対して、区が費用の一部を助成する制度を拡大するなど、さらに支援をしていくことで普及をしていくというのはいかがでしょうか。 介護と医療の連携は、厚生省でも大きな課題として指摘されています。特に急性期病院と介護施設をつなぐ支援が社会福祉士の力量に依存しているため、現場の負担が大きいという実情があります。私も以前一般質問で述べましたが、急性期病院から在宅介護へ移る際に情報共有が不十分で、支援が難しくなるケースが少なくありません。杉並区では、平成26年に「すぎなみガイドライン」を策定し平成31年に改定するなど、連携の取組を進めてきた点は評価しています。ただ、当時と比べて現在の技術が大きく進歩しており、より円滑で効率的な連携体制をさらに構築できるはずです。切れ目のない支援を実現するためにも、さらに踏み込んだ検討をお願いしたいと思います。 次に、訪問看護や在宅医療に関わる人材の確保です。 地域医療を支える上で喫緊の課題であり、夜間・休日対応や災害時の業務継続など、厳しい環境の中でも区民の在宅医療を支えてくれています。しかし、その責任が一部の方に集中している現状も伺っております。こうした皆様を区として支えることも必要だと考えます。 訪問看護師や在宅医療従事者を区として支えることが必要であると考えますが、往診体制や24時間対応の現状について伺います。 足立区では今年度、1年以上区内の医療機関に勤務した看護師に10万円を支給する制度を創設し、潜在看護師の復職を促進しています。区内では、看護師不足で外来や入院の受入れに支障が出始めており、2025年度までに約200人の潜在看護師の復職、復帰を目標としているとのことです。しかし、こうした取組は潜在看護師の復帰支援にはなりますが、長年区内で働いてきた看護師への支援としては十分とは言えません。杉並区としては、足立区の試みに加え、長く勤務している看護師への定着支援やキャリアアップ、訪問看護ステーションへの人材育成補助や働き方支援、メンタルケア、リフレッシュ研修など、独自の継続勤務支援策も検討すべきと考えます。 他区では、世田谷区の訪問看護ステーション向け人材育成費補助制度などの例もあります。杉並区としてもこうした先行事例を参考に、長年在宅医療を支えてきた看護師の方々への支援策を独自に構築していく考えはあるか、支援の現状と区の見解を伺います。 次に、ケアラー支援の充実と体制強化です。 働きながら介護をするビジネスケアラーへの支援は、個人の生活保障の問題であると同時に、労働力の維持や地域経済の持続にも直結する課題です。経済産業省も企業向けガイドラインを出し、自治体と事業者の連携も求められています。この問題について繰り返し質問しているのは、現在多くの方が厳しい状況で生活しており、今後さらに増えることが予想されるからです。 区は、ビジネスケアラーの実態をどの程度把握しているか。未把握ならば、把握をしていく必要があるかどうか、今後実態についてどのように把握をしていくのか、具体的にお示しください。 経産省でも、地域の中小企業での介護両立支援の仕組みづくりを進めています。経営者向け、従業員向けの支援を実施、効果検証、実例をモデル化し、他地域への展開も現在目指しています。中小企業、商店、事業所向けに介護休業や時短勤務の導入支援、例えば女性相談窓口をつくるなど、働きながら介護を担うビジネスケアラーの仕事と介護の両立支援のために、区としてどのような支援をしているか現状をお聞きします。あわせて、助成や表彰制度でビジネスケアラー支援のための地域等の取組を促進する考えはあるかお聞きします。 また、フリーランスや個人事業主は介護の影響を受けやすい方が多くいます。実際私の知人には、介護のために仕事を週2回に減らさざるを得なかった方もいます。こうした方を支えるには、区として収入減に対する生活支援や相談窓口、地域助成など、具体的な施策が必要です。さらに、介護離職を防ぐため、離職前の相談や調整、離職後の再就職支援など、ハローワークや地域産業、社会福祉協議会と連携し、ワンストップ対応支援体制を構築すべきと考えます。加えて、介護が終わった後の生活再建の支援も重要となります。介護を経験された方は、人材として即戦力です。こうした皆様が介護中に資格取得などで介護の現場やほかの職種でも活躍できるように支援するなど、時間軸に沿った支援メニューを整えることが大切です。 一般質問等でも何度も言及していますが、こうした課題について最初の重要な拠点となるのがケア24の存在です。産業分野との連携により、ケア24の存在、さらにはその機能の周知について協力していく必要があるのではないかと思います。 何度もお聞きしていますが、ケア24の周知について、今後の区の展開や各所管との連携についてお聞かせください。名前を知ってもらうことが第一歩ですが、機能についても周知する必要があります。工夫できることがあれば伺います。さらに相談体制についても、仕事をされている方が気軽に相談できる環境づくりや相談できる内容の周知も必要だと考えますが、区の見解をお聞かせください。 もちろん周知、業務の強化を行えば、ケア24の負担が大きくなるのは必至です。ケア24に対してさらなる財政的な支援も併せて要望しておきます。 先日17日、東京地裁で痛ましい事件の判決がありました。長年介護をしてきた方が、要介護者を手にかけてしまった事案です。裁判長は、介護疲れによる事案で同情の余地が大きいと述べています。長年にわたる介護では、介護者の心身の健康を守る支援も非常に重要となります。家庭で介護する方々の健康維持として、要介護者だけではなく、介護者への健康支援について、区としてどのような試みがあるかお示しください。あわせて、外出が難しく自らの健康を振り返ることが難しい介護者に対して、どのような健康支援ができるのか検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 さらに、介護者の心理的な負担軽減のため、区としてどのように心理支援を行うかも重要になります。介護者に向けて現状行っている対策と今後の展望について伺います。 以前から何度も取り上げていますが、介護者の居場所づくりです。誰かに話をしたり、同じ境遇の方同士で情報交換をすることで問題の改善にもつながります。介護者の状況は、配偶者の介護、親の介護、障害者の介護、認知症の介護、ヤングケアラーなど多様です。区としても、対象別のピアサポートを創設、支援拡充を行ってほしいと思います。改めてこのことを要望したいと思います。 ケアをする人、ケアを支える人を社会全体で支えるという共通の理念に基づいてこれまでお話をしてきました。介護に限らず、ケアラー支援を幅広く包括的に整理することが大事です。個別施策を実効性のあるものにするためにも、この理念を整理し、区政の基本姿勢として明文化することも必要なのではないでしょうか。全国では、都道府県を含め34自治体がケアラー支援条例を制定しています。ただ、東京都内ではまだ整備が進んでおりません。この条例は単なる支援策の追加ではなく、ケアをする人を支える社会をつくるという理念を行政と地域で共有する指針となるものです。杉並区でも区長が掲げるケアする人をケアするという理念を明確にし、区としてケアする皆様を見捨てないという姿勢を示すとともに、教育、福祉、労働などを横断した支援を進めるため、杉並区ケアラー支援条例の制定を強く要望し、次のテーマに移ります。 次に、地域の暮らしと防災を支える建設業、ものづくり産業の振興と人材育成についてです。 杉並区の産業の特徴として、多様な商店街、小売、飲食店、アニメや観光、住宅都市ならではの福祉、都市農業、特色ある製造業、建設産業などが挙げられます。区では産業振興を総合的に進め、区民生活や地域社会の発展に寄与するため、杉並区産業振興計画を策定しています。この計画では、中小企業、商店街、就労、観光、アニメ、農業などを具体的な取組として位置づけ、基本構想が示す将来像の実現に向けた産業分野の方針と施策を体系的に示しています。現在の杉並区産業振興計画は、令和4年から9年間を見据えたものですが、社会情勢や産業構造の変化に応じて今後改定が行われます。 そこで、改定に向けた議論の行程、検討の進め方、着手時期、区としての判断プロセスをお示しください。 杉並区にとって建設業とものづくりは、暮らしの安全やインフラ、雇用を支える重要な産業です。建設業は学校や地域施設の整備をはじめ、木密地域の対策、老朽住宅の改修、空き家対策、災害時の応急修繕など、地域のあらゆる場面で力を発揮しています。さらに、地元の事業者や職員の皆様は消防団や町会、お祭りなどにも関わり、地域に大きく貢献しています。そして、ものづくりは産業全体の基盤であり、アニメなどのクリエーティブ産業とも相性がよく、グッズ製造や加工、さらには小規模工房などへの広がりがあります。区内には世界的な企業である根本特殊化学もあり、ものづくりと区の施策が組み合わされば、さらなる力を発揮できます。例えば、ものづくりと空き家をつなげ工房づくりにつなげる展開なども期待できるところです。これらの分野を産業振興と横断的に連携させることで、大きな政策効果が生まれると考えます。 しかし、現行計画を見ると、建設業、ものづくり産業は中小企業の一分類として扱われ、地域特性を踏まえた主産業としての明確な位置づけが十分とは言えません。次期産業振興計画において、建設業、ものづくり産業を明確に位置づけることを検討すべきと考えますが、見解を伺います。 もちろん次期産業振興計画の検討に当たっては、産業として位置づけるための根拠等も必要です。現在の区内における建設業、製造業の事業所数、従業者数、また主要な課題について、区ではどのように認識しているかお聞きします。 建設業や製造業には共通して幾つかの課題があります。高齢化や後継者不足、技能者不足、特に建設は国家的な課題として言われています。また、若い人が入りにくい構造があったり、女性の活躍も進める必要があります。私も現場で職人の一人として仕事をしてきましたが、業界については3Kなどと言われ、よいイメージがない方も実際にいます。しかし、働いてみるとその印象は違います。私は家業で触れる機会がありましたが、多くの方がほかの仕事の状況を知らないのと同様、知らないまま色眼鏡で見ている場合もあります。仕事の啓発、イメージの払拭を行うことも非常に大切であると考えます。 人材不足はどの産業でも深刻ですが、建設やものづくりは技術の継承や専門性の高い育成が必要で、人材を育てるには時間がかかります。だからこそ、産業振興計画と人材育成政策をしっかり連動させていくことが大切であると考えております。若手や未経験者を対象にした職業教育や実習、企業内訓練への助成、若者向けの賃金補助など、区として導入や試行を検討している制度があればお伺いしたいと思います。 本日申し上げた内容は、いずれも区民生活に大きな影響があり、今後の杉並区の未来を見据えた長期課題でもあります。介護も建設もものづくりも非常にすばらしいものです。しかし、社会的なイメージや処遇の課題によって、その魅力が十分に伝わっていない現状があります。今まで触れてこなかった方も、見ること、知ること、触れること、そして実際に就職の際に選択肢の一つにできれば、課題を解決する手段となります。これは区として確実に取り組めることであると思います。区でも今後を見据え、戦略的な対策と議論を要望し、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、松本浩一議員の御質問のうち、ケア24に関する御質問にお答えします。 私は、昨年5月のケア24センター長会に参加し、各センター長の皆さんと意見交換をしましたが、当日は、今後のケア24の在り方に関するものなど大変活発なやり取りがなされていたことを覚えています。先日、こうしたセンター長会での意見交換等を踏まえ、所管において、来年4月から実施するケア24に関する見直し案を取りまとめたということで内容説明を受けました。 その主な内容ですが、1つは、平日の開所時間を短縮する一方、土曜日の開所時間を延長するというもので、共働き世帯が増加する中、議員が指摘された仕事をされている方が気軽に相談できる体制づくりにつながる見直しと受け止めています。2つ目は、周知用のパンフレット等に記載している地域包括支援センターケア24という呼称を原則として高齢者総合相談窓口ケア24に変更し、より機能が伝わる呼称にするというもので、議員からありました何が相談できるのかの周知にも資する見直しではないかと思っております。 これらの見直し内容の詳細は来週の所管委員会に御報告させていただく予定ですが、さらなる高齢化の進展などの社会状況の変化を見据えて、ケア24が地域の身近な相談拠点としてその機能と役割が一層認知され、いかんなく発揮することができるよう、様々寄せられる声を大切に、今後とも必要な改善、見直しを図っていく必要があると考えているところでございます。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

産業振興センター所長。 〔産業振興センター所長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、所管に関わる御質問にお答えいたします。 まず、福祉分野の地域産業としての位置づけですが、介護や保育などの福祉分野は公共性が高く、利用者の多くは区民であり、地域の雇用を創出します。こうした地域への密着度の高さから、地域産業においても重要な分野であると認識してございます。 次に、ビジネスケアラー支援についてのお尋ねですが、区では公式ホームページで経済産業省による仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドラインの掲載を行っているほか、産業振興センターや異業種交流会、創業セミナーなど事業者が集う様々な場において、同ガイドラインのリーフレットを配架してございます。また、産業振興センターの経営相談窓口において、経営者に対しまして、仕事と介護の両立支援を進めていくための相談に応じております。 議員御指摘の介護休業や時短勤務の導入支援助成などは行っておりませんが、多くの業種において人材不足を課題としている中、介護離職を回避するためにも、事業者の自主的、主体的な取組を促すよう、機会を捉え、仕事と介護の両立支援を進めていくために有用な情報の周知に一層努めてまいります。 なお、こうしたビジネスケアラーに対しましては、ケア24などが本人の希望に応じて介護者の会やNPO法人杉並介護者応援団につなぐことで、本人に対する支援のほか、それぞれの団体活動の促進も期待できるものと考えてございます。 次に、杉並区産業振興計画の改定に関するお尋ねですが、来年度、総合計画、実行計画を改定する予定となってございますので、これに合わせて本計画も必要な改定を行う予定です。改定に当たりましては、区の附属機関である杉並産業振興審議会においてお諮りし、今後の産業施策の方向性について答申をいただき、それを踏まえて取り組むべき施策、事業を検討し計画化してまいります。 次に、建設業、製造業の振興を産業振興計画の取組項目に明確に位置づけるべきではとのお尋ねがございました。 両業種とも、区として欠かすことのできないものとは考えておりますが、産業振興計画の柱となるべき取組項目につきましては、産業振興計画審議会の答申を踏まえて考えてまいりたいと存じます。 次に、建設業と製造業の事業者数、従業員数と課題についてのお尋ねですが、総務省統計局の令和3年度経済センサスでは、区内の建設業が1,150事業所、9,222人、製造業は439事業所、3,345人となっております。主要な課題ですが、建設業におきましては、材料価格の上昇や人手不足、また昨今の気候変動によって作業効率、作業環境が悪くなっていることなどがあると認識しております。また、製造業におきましては、原材料高や人手不足、特に商品の仕入れに必要な運転資金の確保が課題と認識しております。 私からの最後に、建設業、製造業における人材育成についてのお尋ねにお答えします。 製造業や建設業に限ったものではないとは存じますが、職人技というような技術を取得するために相当な鍛錬、経験を有するものが区内にも様々あることは認識しております。こうした職種に携わる人材が少なくなっていくことで、事業継続や継承も難しく、身近な地域において事業者がなくなってしまうというおそれがあるものと考えます。区や区民の生活を支えてきた事業者が存続できるような取組について、来年度の産業振興計画の改定を進める中で、産業振興審議会においても議論いただき、その内容も踏まえて区としてできる取組について考えてまいりたいと存じます。 私からは以上です。

高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、所管事項に関する御質問にお答えします。 初めに、介護人材の確保に係る現状と将来見通しについてですが、全国的に介護人材が不足している状況が続く中で、当区としても介護人材の確保と定着化を図ることは大変重要な課題だと認識しております。そのため、今年度に実施した介護サービス事業所等実態調査では、新たに年代別、職種別の介護職員の人数や人材の充足状況、外国人の受入れ状況のほか、人材確保について区に望むことなどを具体的に把握するための設問を設定したところです。集計、分析後の調査結果は、令和8年度に策定する次期介護保険事業計画及び今後の支援策の検討に生かしてまいります。 議員から御指摘のあった2040年問題を見据えた介護人材の需給ギャップを推計することにつきましては、東京都や他自治体の例などを参考に、次期計画を策定する中で、その対応について考えてまいりたいと存じます。 次に、令和8年度に向けた介護職員に対する処遇改善策の方向性についてのお尋ねですが、先般、国が今年度中に介護報酬の臨時改定を実施する方針を固めたとの報道もあり、引き続き国や東京都の動向を注視していく必要があるものの、区といたしましては、この間区長から申し上げているとおり、現在、令和8年度当初予算編成の中で、介護職員や介護事業者に対する支援の充実を図るよう検討、調整しているところであります。その内容としては、先般区公式ホームページで公表した当初予算要求(見積)状況公表資料に掲載しております介護職員・介護支援専門員居住支援補助や、介護人材採用活動経費補助の創設などでございます。 次に、区内の学校、大学の生徒などによる福祉体験についてのお尋ねですが、そうした体験の機会を創出することは、参加者に介護職の魅力とやりがいなどを伝えるために大切な取組の一つと受け止めております。今年度は、希望する学校で認知症サポーター養成講座を開催したり、複数名の大学生を高齢者部門でインターンとして受け入れたりするほか、希望する大学生を区内介護事業所・施設のアルバイトにつなぐ新たな連携も図ったところでありまして、今後も学校などのニーズに応じて、可能な限り協力、連携してまいりたいと存じます。 次に、「ほっと一息、介護者ヘルプ」につきまして、医療的ケアが必要な要介護者を対象とした訪問看護によるレスパイト枠を新設すべきとのお尋ねですが、現在の事業は介護者に代わって生活援助を行うもので、訪問看護に必要な専門職の配置はございません。御指摘のような要介護者を介護している方のレスパイト支援の在り方につきましては、今後、他自治体の参考事例などを調査、研究してまいりたいと存じます。 次に、高齢者在宅サービスにおいても物価高騰対策を講じるべきとのお尋ねですが、区が実施している各種サービスの助成額につきましては、今後も利用状況や他自治体の動向などを参考にしながら、これはもう適時適切に必要な見直し、改善を図ってまいりたいと考えております。 次に、介護の情報システムに関するお尋ねがございました。 現在、国が中心となって進めている介護情報基盤は、介護事業所、保険者、医療機関及び利用者が必要な情報を電子的に閲覧できるようにして連携を強化するために整備するもので、当区も令和9年度中を目途に運用開始できるよう準備を進めております。国は、この介護情報基盤と介護事業所間のやり取りをオンラインで完結することができるケアプランデータ連携システムを令和10年4月に統合して、さらなる連携強化と現場の負担軽減、ケアの質の向上につなげる方針を示しているところです。こうした中で、区といたしましては、引き続き介護情報基盤の円滑な運用に向けた準備を着実に進めるとともに、区内介護事業所に対するケアプランデータ連携システムの導入支援などに力を注いでいく必要があると考えております。 次に、ビジネスケアラーの実態把握に関する御質問ですが、今年度に実施した在宅介護高齢者実態調査では、主な介護者につきまして、就労状況や介護のために勤務時間を調整することの有無、勤務先での仕事と介護の両立支援の有無などの設問を設けたところです。今後調査を行う際には、今回の集計、分析結果などを踏まえ、より適切な調査内容となるよう工夫、改善してまいりたいと存じます。 次に、介護者の健康支援について、区にはどのような取組があるかとのお尋ねですが、主なものとして、先ほど触れましたほっと一息、介護者ヘルプ、ケア24などが実施する家族介護教室のほか、外出が難しい介護者にも活用が可能なすぎなみ健康サイトなどによる健康に関する情報及び自宅でできる体操などの動画配信や、専門職が24時間365日対応する女性のLINE相談、まるっとヘルスケア事業などがございます。こうした健康支援の取組につきましては、今後とも利用者や関係機関などの意見、要望、そういったものを参考にしながら、周知方法と実施内容の充実を図ってまいります。 私からは以上です。

区政イノベーション担当部長。 〔区政イノベーション担当部長(藤山健次郎)登壇〕
私からは、区と民間事業者等との協働に関する質問にお答えいたします。 かねてから御答弁申し上げておりますが、区民ニーズが多様化し、地域課題が複雑化する中で、行政のみで全てを解決することは今後ますます困難になり、より多様な主体が地域の担い手となって区政に参画できる環境づくりが必要です。その中でも、民間事業者等には高度なノウハウ、人材、資金など豊富な運営資源を有するところも多く、そうした民間事業者等と連携し、行政サービスの量の拡大と質の向上につなげていくことは重要だと考えております。 区では、これまでも数多くの民間事業者等と協定を締結し、災害時の地域支援やシェアサイクル等の公共交通機能の拡充、食品ロス削減など、区政の幅広い分野で成果を得てきました。今後、ナカノ・インクルーシブ・ケア・パートナーシップ協定といった先進事例なども研究しながら、すぎなみプラス、すぎなみボイスの活用を中心に、民間事業者等の区政参画を促進するスキームづくりを進めてまいります。 区の各所管から公民連携のアイデア生み出す仕組みをつくるべきとの御質問もいただきました。 御指摘のとおり、公民連携の取組を進める上では、区の職員に公民連携を推進する意義の理解ですとか、区民や地域団体、民間事業者など、様々な主体と関わろうとする意欲、連携して新しい事業につなげていく柔軟な発想などが求められていると考えております。 区では、公民連携プラットフォームの運用を開始して以降、職員研修はもとより、すぎなみプラスの交流イベントや区民参加型予算事業のワークショップ等の場で、区職員と地域課題に向き合う方々とが意見交換する機会を設けてまいりました。また、すぎなみボイスでは、区の事業テーマに、オンライン上で区職員と区民等とが意見やアイデアをリアルタイムで共有していくといった実践も積み重ねてきているところです。 公民連携の形は一様ではなく、また連携につながるきっかけも様々と考えられ、各所管からのアイデアを生み出すための画一的な仕組みをつくることには難しさはありますが、今申し上げたような取組の中で職員の公民連携に対する意識を高め、機を逸することなく連携を実現していくような組織風土の醸成に努めてまいります。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、医療と介護の連携における情報共有の課題についてお答えいたします。 杉並区医師会では、患者への支援状況等の情報を医療・介護関係者が速やかに共有し、連携した支援が行えるよう、令和3年度に情報ツール、杉介ネットを導入しています。これにより医師や薬剤師、介護事業所等が患者や介護が必要な方の体調、利用しているサービスなどの情報を共有し、効果的な医療や介護を行うことができるようになりました。導入実績は、令和7年8月現在で医療・介護関係者による登録が416件となっておりますが、効果をより大きいものとするためには登録者を増やすことが課題となっておりますので、今後も医師会と協力しながら登録者を増やし、より活用が進むよう努めてまいります。 次に、往診体制、24時間対応の現状についてお答えいたします。 在宅医療を受ける区民が安心して日常生活を送るためには、必要なときに適切な医療を受けられる往診の体制が整っていることが必要であると考えています。現在、医師会が中心となって関係機関や区と連携して往診や24時間診療の体制について、夜間、休日の需要や対応状況等の確認を行い、医療従事者が無理なく体制を整えることができる仕組みづくりを進めています。今後は、さらに夜間、休日時に在宅診療を行う医師の代行サービスの導入や、平日における医師同士による往診の支援を行う仕組みなどを検討し、引き続き区民への医療の充実と医療従事者を支える視点を持ちながら、医師会と協力して往診体制等の構築に取り組んでまいります。 次に、在宅医療を支える訪問看護師への支援についてお答えします。 区では、これまで地域における在宅医療・介護の課題を共有するため関係者が参加する在宅医療地域ケア会議を区が主体となって開催しています。ここでは、訪問看護師をはじめ、地域の医療・介護関係者が集まり、お互いの課題を話し合い共有することにより、顔の見える関係が築かれています。また、訪問看護師の方々を含む多職種を対象とした在宅医療に関する研修を年2回実施し、難病やALS、がん患者への支援について等、受講者のスキル向上や知識の習得を図る支援に努めているところです。 議員から御指摘のあった他自治体で行っている訪問看護師を対象とした研修や補助制度等の支援状況などについては、区の現状を踏まえながら今後研究を進めてまいります。 最後になりますが、介護者の心理的負担軽減の対策及び今後の展望についてお答えいたします。 区では、介護者の心理的負担の軽減を図る取組として、臨床心理士が一人一人の相談を丁寧に聞き必要な助言などを行う介護者の心の相談窓口を設置するとともに、介護を行う際の介護者の心のケアやストレスの解消方法、相手の感情が高ぶったり落ち込んだりした場合などの対処方法やコミュニケーションなどを専門職からお話しいただく講演会などを開催しています。今後も、要介護者を支える御家族等が安心して介護に臨めるよう、介護者の心理的負担軽減に取り組んでまいります。 私からは以上です。

以上で松本浩一議員の一般質問を終わります。 15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会の井口えみです。通告に従い質問をいたします。 初めに、博物館運営について伺います。 杉並区立郷土博物館は、平成元年の開館以来、37年にわたり杉並の歴史や文化を伝える場として多くの方々に親しまれてきました。旧石器時代から約3万年続くこの地域の歩みや史跡、多くの文化人が愛した土地柄など、こうした歴史や文化は区民にとって大切な地域の記憶であり、自分たちが自分のまちに愛着を持つ上で欠かせないものだと感じています。ところが先日、ある議員から、杉並は城下町に比べればずっと歴史が浅いという発言があり、とても残念な気持ちになりました。歴史は政治の中心だけでつくられるものではなく、むしろその時代を生きた人々の生活や営みこそが地域の歴史を形づくっています。代々この地に根を張り暮らしてきた方々がいて、その歩みが今日の文化や空気をつくっている、それが私がこの地で生まれ育ち、日々活動を通じて実感する杉並の歴史です。だからこそ、誤った印象や偏った歴史観につなげることなく、資料を収集、保存し、受け継がれてきた記憶を丁寧に次の世代へつないでいくことこそが郷土博物館の最も重要な役割の一つだと考えます。 こうした機能を未来につなぐため、博物館の運営は今大きな転換期にあります。令和4年には約70年ぶりとなる博物館法の抜本改正が実現し、文化、歴史の保存にとどまらず、地域連携、活性化、教育の拠点としての博物館の役割が明確化されたことに加え、学芸員の専門性や災害対応、デジタルアーカイブ化といった新時代の課題に応える運営基準の整備など、博物館の根本的な在り方が大幅に見直されたものです。デジタルアーカイブ化には、資料の公開、効率的管理、被災時の復旧や現物資料の保護など多くのメリットがあります。しかし、これらを実現するためには、大前提として既存の現物資料の適正な保管体制を整える必要があります。全国的に収蔵庫の逼迫は深刻で、直近に行われた日本の博物館総合調査では、全国の約6割の博物館が満杯状態とされています。自治体によっては貴重な資料が駐車場の一角や雨漏りするスペースに置かれるなど、望ましくない保管環境も指摘されています。 当区は約15万点もの膨大な収蔵資料を抱えていますが、その内訳と保管状況を伺います。 全国的に見ると、一部では資料の整理基準の策定や重複資料の譲渡、新たな収蔵庫の整備など、各自治体が工夫を凝らして資料管理の取組を行っているようです。当区でも区立小学校の旧校舎などに一時的に保管しているものもあるようですが、将来的にどのように収蔵環境の改善に取り組むお考えなのか伺います。 さて、今後デジタルアーカイブ化を進めていく上で重要なのは、その資料をいかに活用するかという点です。杉並では令和2年10月、オリンピックを契機にインターネット上に開設した仮想美術館、スギナミ・ウェブ・ミュージアムの運用が始まっていますが、これは単に資料をデジタル化して終わりではなく、整理、アーカイブ化した文化資源を発信し活用するところまで一体的に実現できる大きな強みです。今後、文化政策を進める上でアーカイブ化した文化資源をまちづくりや教育に生かすための戦略的資産として、博物館の価値向上のためにどのように活用していくお考えなのか、所見を伺います。 一方で、膨大な区有所蔵物の整理、デジタル化、公開は非常に大がかりで専門性の高い作業になることが予想されます。実現するためには優れた専門人材の確保が不可欠です。しかし、現在当区に勤務する学芸員はその全員が会計年度任用職員であり、常勤の専門職員は一人もいません。このため、区の施設で貴重な経験を積んだ専門人材が常勤職という安定した雇用環境を求め、他自治体の公立博物館や私立美術館などへ転職する事例が発生しています。これでは文化政策や博物館運営に不可欠な専門知識、経験、人脈といったソフトの蓄積が杉並に残らず、将来の博物館運営の質にも影響しかねません。 区は、常勤専門職員ゼロである学芸員の現状及び人材の流出によって専門性の蓄積が困難になっている状況をどのように認識していますでしょうか。また、それを解決するためにどのような対策を講じようとしているのか、具体的な解決策をお聞かせください。 さらに今回この問題を調査する中で、そもそも当区には学芸員が正規職員になる道が制度上用意されていないという根本的な問題が明らかになりました。仕組みが複雑ですので、ここでは年齢別に整理して確認いたします。まず、39歳以下の場合です。特別区人事制度には学芸員Ⅰ類の区分があり受験は可能ですが、当区は配属先が限られていることを理由に採用枠自体を設けていません。つまり、制度上受験できるにもかかわらず募集そのものを行っておらず、学芸員として杉並に応募する道が入口の段階で閉ざされているわけです。 そこで伺いますが、区として昨今の人材不足を踏まえて採用枠を設けることを検討できないのか。また、これまで配属先の規模を理由に採用を行ってこなかった点について、採用を可能にするための規模とはどのような規模であるのか。さらに、規模以外にほかに必要とされている条件があるのかも併せて伺います。お示しください。 次に、40歳以上の場合です。特別区の制度上、学芸員Ⅰ類の受験資格そのものがなくなり、加えて特別区には学芸員の経験者採用枠も存在しませんので、制度上学芸員として受験する道が完全に閉ざされます。残された道は、一定の職務経験を条件とする一般事務の経験者採用試験のみとなりますが、この場合は学芸員として配属される保証はありません。実際には、全く別の部署に配属される可能性が高いのが現実です。つまり、39歳以下では杉並区の人事制度の問題で採用の入口がなく、40歳以上は特別区の制度上の問題で受験資格そのものがない。当区の会計年度任用職員が学芸員として正規職員になる道は、事実上どの年代においても閉ざされているということになります。これは、経験を積んだ学芸員がそのキャリアを区に還元したくても制度上不可能という非常に残念な実態です。 こうした制度上の問題を解消し、会計年度任用職員から常勤の学芸員への登用が可能となるよう、特別区人事委員会に対し、学芸員の経験者採用枠の創設を強く働きかけていくお考えはないのか、見解を伺います。 会計年度任用職員の雇用年限は今年度末で撤廃されますが、単に雇用期間を延ばすだけでは、文化行政の継続性や専門性の蓄積にはつながりません。文化財を未来へ残すには、常勤専門職としての位置づけと継続的な人材育成の仕組みが必要だと考えます。 そこで伺いますが、区長はこれらの課題に対して経営者としてどのような人事戦略を持ち、今後どのように課題解決を進めていくのか、見解を伺います。 そもそも文化政策においてソフトの蓄積を重視するのであれば、多くの時間と予算をかけた荻外荘を含む荻窪3庭園については、その整備から管理までを区が主体的に担うことで、教育的価値を踏まえ、郷土博物館との連携を強めることができたものと考えます。それは、学芸員が現場で専門性を磨く貴重な機会となり、区全体としての人材育成やノウハウの蓄積にもつながったはずです。しかし、実際には都市整備部が公園として整備し、運営は指定管理に委ねられ、教育委員会が主体的に関与できない仕組みとなっています。決定後に慌てて指定管理者が学芸員を募集していた事実を見ても、運営の中核であるはずの歴史的価値の継承よりも、とらやのお菓子や隈研吾氏の建築といった話題づくりが優先されてきたことは明らかです。昨年の第3回定例会で私は、荻外荘は復元された姿を通じて歴史や平和を考える場としての今日的意義を持つ、文化財としての価値と昭和史の記憶としての価値も守るべきと指摘をしました。開園後、多くの来訪が続いていることを考えれば、荻外荘が歴史に触れ、平和の尊さを学ぶきっかけを提供する学びの場としての可能性を十分に持っていると言えると思います。 さて、以前若杉小跡地活用のワークショップの場で区長が平和資料館構想に言及されたことは、地元や議会で大きな議論を呼びましたが、当時の答弁では、現時点では整備しないとしつつ、構想自体は否定していません。区の平和事業を考える上で、この構想の現状を明確にしておく必要があります。 そこで伺いますが、若杉小跡地における平和資料館構想は現在完全に白紙となったと認識してよいのでしょうか。また、別の場所で平和資料館、あるいは何らかの平和資料館に代わる施設や記念碑を設置することなど、平和学習発信の拠点を新たにつくりたいという構想をいまだにお持ちなのかどうか、区長御自身のお考えを伺います。 私は、資料館をつくれば平和になるという安易な発想ではなく、戦争の歴史や平和の意味を区民一人一人が自分事として深く考えるきっかけを日常的に積み重ねていくことこそが重要だと考えます。そもそも平和というものは極めて奥が深く、その維持は国内外の情勢や社会構造など様々な要因が複雑に絡み合う、非常に難しい課題です。平和を実現するための唯一の方法が世界で確立されているわけでもなく、私たち自身が不断の努力で維持し続けなければならない人類共通のテーマであります。 こうした観点から、区長が目指す平和教育、平和発信の在り方について、改めて区長のお考えを伺います。 その意味で、歴史的人物である近衛文麿公の記憶を残す荻外荘は、まさに平和を考える貴重な場所です。区長が目指す平和発信がもし本気であるならば、新たな施設を構想するより前に、既にある史跡の潜在力を最大限に生かすべきです。私はこれまで3庭園の指定管理には契約上の不適切や運営面の問題があることを繰り返し指摘してきましたが、この際、指定管理とした判断そのものを改めて検証すべきです。 単に指定管理に委ねて傍観するのではなく、区の学芸員や教育委員会が主体的に関与し、荻外荘を平和学習、歴史学習の質の高い場として活用するため、運営方法を見直す議論を始めるべきと考えますが、区長の見解を伺います。 次に、生成AIと教育について伺います。 文部科学省は令和6年、学校現場での生成AIの取扱いについてガイドラインを改訂し、人間中心の生成AIの利活用と、生成AIの存在を踏まえた情報活用能力の育成を基本方針としました。あわせて、教員は積極的な活用を前提とし、児童生徒についても発達段階に応じて利用していく方向性が示されています。こうした国の方針により、生成AIはもはや特別な先端技術ではなく、普通の学校教育に組み込まれつつあります。当区でも今年7月、独自のガイドラインを整備し全校に示し、9月にはシステム更新に伴って全教員が生成AI、Copilotを利用できる環境が整ったところです。 ただ、新しい分野である以上、活用が進む学校がある一方で、最初の一歩が踏み出せずにいる教員もおり、活用度や習熟度にばらつきが生じています。区として教員の利用状況をどの程度把握しているのか。また、そうした課題に対し、ICT支援員の活用も含めた支援や研修など、どのような具体策を講じているのか伺います。 生成AIの普及に伴い保護者から必ず寄せられるのが、情報は大丈夫なのかという不安です。学校現場では個人情報や成績など、非常にセンシティブなデータを扱います。また、AIの出力には誤りも含まれる可能性があり、そのまま受け取れば重大なトラブルにもなりかねません。 こうした背景を踏まえ、区として情報安全性を確保するためにどのようなルールを設け、どのように周知徹底しているのか。さらに、違反時の対応はどうしているのか現状を確認します。 ほかの自治体では、授業の資料づくり、テストの採点、指導案やお便り作成など、教員の実務に直結する公務・教務特化型AIの導入が始まっています。これは長年の課題である教員の働き方改革に資するだけでなく、学習データの分析により子供一人一人に合わせた個別最適化の学びを実現する可能性も評価されています。 杉並区として、こうした校務・教務特化型AIの導入をどのように位置づけ、今後どの方向で検討していくのか伺います。あわせて導入の時期の見通しについても確認いたします。 一方で、生成AIの導入を考える上で欠かせないのが児童生徒による活用です。中学生のいる家庭では、保護者よりも子供の生成AIの利用率が高いという調査結果もあり、家庭では既に多くの子供たちが自然に使い始めているという実態があります。それに伴う安全面、倫理面の課題は多岐にわたりますが、私が特に懸念しているのは学習面への影響です。AIの答えをそのまま受け取ることで、子供たちが自分で考える機会が減り、主体性や創造性の育ちを妨げかねません。活用自体を否定するものではありませんが、適切なルールと指導がなければ、かえって学びの機会を損なうおそれがあります。 ほかの自治体では、授業や探究活動の中で児童生徒が生成AIを使える環境整備に取り組む例も出てきています。当区として、児童生徒が活用を進めていく際の方針を伺います。また、AIの答えをうのみにしない、情報を見極める力を育むため、AIリテラシー教育の指導内容や授業モデルをどのように検討しているのか伺います。 文部科学省はガイドラインの中で、生成AIを学習指導要領に示す資質、能力の育成に生かすことを目的としています。今の子供たちはAIと協働しながら生きていくことが当たり前になる世代です。AIの多くが答えを提示してくれる時代だからこそ、何を選ぶのか、どの情報を信じるのかという人間の判断力を育てることが学校教育に求められています。このように、AI活用の広がりは単なる技術活用にとどまらず、子供たちのキャリア形成とも深く関わるテーマです。その意味で、生成AIの議論は学校教育におけるキャリア教育の在り方を改めて考える大きな契機になると感じています。 キャリア教育は、学習指導要領の中に明確な項目としては位置づけられていませんが、文部科学省のキャリア教育の手引きに示されるように、義務教育の目標に沿った形で、各学校が教育課程の中に組み込むことが求められています。しかし、学校裁量の余地が大きく、実施内容や充実度には差があると聞いています。 そこで伺いますが、現在、区内の学校においてキャリア教育がどのように実施されているのか、具体的な内容と、区として認識している課題についてお示しください。 また、キャリア教育の内容や位置づけが必ずしも明確でないため、学校によっては手探りで進めている面もあると感じます。こうした概念の整理や区としての方向性の提示も必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。 各校で工夫を重ねながら取組が進められているとは思いますが、子供たちが学びを自分事として捉え、状況に応じて考え、判断し、行動できる力としてどの程度身についてきているかについては、丁寧に見ていく必要があります。キャリア教育は、本来自己理解やコミュニケーション、課題への向き合い方など、将来の選択につながる基礎を育む取組であり、特別なプログラムだけでなく、日々の学校生活そのものが社会の縮図としてキャリア形成につながる社会の練習の場となり得ると考えます。 学校の日常生活をこうした力の育成につなげていく上で、どのような視点や働きかけを大切にしていく必要があると考えているのかお聞かせください。 生成AIは便利な道具ですが、使うこと自体が目的化してしまっては本末転倒です。大切なのは、子供たちが日々の中で育んだ学びを守り、伸ばし、主体的に未来を切り開いていけるようにすることだと考えます。AI時代を生きる子供たちに必要な生きる力を育むために、キャリア教育や日常の学び、そしてAIリテラシー教育をどのように位置づけ、今後どのような道筋を描いていくのか。最後に教育長のお考えを伺い、次の質問に移ります。 区長の姿勢についてです。 先般、特別養護老人ホームの入所申込者実態調査の送付作業を委託した事業者が、封入物を誤って送付するという重大なミスを起こしました。本来送られるべきアンケートは同封されず、代わりに送られていたのは、5ページ全てが区長の顔写真つきのお手紙という極めて異常な冊子でした。これについて区民からは、行政文書という公的なツールを私的な宣伝に利用することは区長選を前にした公私混同であり、区政の私物化だという厳しい声が上がっています。今回の封入物の誤りは何件発生し、再送付にかかった費用は幾らだったのか。また、その費用は区と委託事業者のどちらが負担するのか。さらに区民から寄せられた意見があれば、その内容を全て明らかにしてください。 誤送付も問題ですが、そもそも全面に区長の顔写真を掲げる手法そのものが異例です。平成20年まで遡ってもこのような例は確認できなかったとのこと。顔写真といえば、庁内で天下の愚策とささやかれた防災カタログギフトの議論を想起しますが、そのときは顔写真入りの挨拶文は最終的に見送られました。ところが、議会の目が届きにくい場面では、こうした自己アピールが平然と行われていることが明らかになったのです。所管は回答率向上のため、区からの文書だと分かるようになどと説明をしていますが、区の発信する文書がたくさんある中で、なぜこの調査にわざわざ区長の顔写真が必要なのかという素朴な疑問の答えにはなっていません。 顔写真の掲載は、誰が、どのような議論を経て決裁したのか、プロセスと責任者を明らかにしてください。また、区長御自身はこの手法が公文書の信頼性を担保する手法だと本気でお考えなのか伺います。 さて、先日の記者会見では職員のエンゲージメント調査の結果が公表され、応募者数4割減、若手退職者数2倍、職員の組織への誇り、昇進意欲の低さなど、深刻な実態が明らかになりました。専門家による分析では、エンゲージメントは良好という説明でしたが、専門家とはどなたなのか。また、この状況のどこをもって良好と評価したのかお示しください。 また、区長はこれについて組織風土や構造的なところに課題があるとしていましたが、その風土を形づくっているのは、判断を示さず、説明責任を果たさず、何かあればみんなに責任を転嫁するという、ほかでもない区長御自身の姿勢だと私は思います。責任を取らないトップの下で、組織に誇りを持ち、管理職になりたいと思うのでしょうか。自分の統率力の低さを社会的要因のように語るその姿勢には、違和感を覚えます。エンゲージメント向上を語る前に、リーダーとして区長御自身がその姿勢を根本から改め、明確な判断と責任を負う覚悟を示す必要があると考える職員もいるのではないでしょうか。 さらに会見では、SNSの誤情報の拡散は社会の分断を増長し、民主主義の根幹に関わるとし、対策を進める考えを示されました。しかし、この言葉を区長が口にすることに強烈な違和感を覚える方は少なくないでしょう。私はこれまで区長の運動母体である住民思いの杉並区長をつくる会が選挙時にまいたビラの内容について、繰り返しただしてきました。純情商店街はなくなる、西荻南口にタワーマンション、杉一小跡地タワマン計画など、区の説明と真逆の印象を与える文言は、誤情報どころか疑惑の捏造であり、令和6年予算特別委員会でもその一部がでっち上げであったことが証明されています。区長は当時、これらの主張に共鳴し、街頭演説やSNSでタワマン計画を喧伝し、高円寺再開発いらないパレードに参加するなど積極的に発信する側に回っていたことは多くの区民が実際に目にしており、紛れもない事実です。しかし、区長はそれでもなお住民の自由な表現、情報が正確に伝わっていなかった証左、デマとはいえないなどと議会で答え、その情報をうのみにして運動に乗っかった自身の軽率さは棚上げした上、一切の説明責任を負わない姿勢を示し続けています。これでは、知らなかったのだから誤情報を拡散しても仕方ないと、区民の不安をあおったビラを容認しているのと同じです。その区長が今になって誤情報は社会の分断を生むと語られても、御自身のこれまでの言動が地域の分断を引き起こしたという事実に誠実に向き合い、説明責任を果たさない限り、その発言には説得力がありません。 そこで伺います。過去に誤情報の拡散に加担し、区民の不安と地域の分断を広げたことについて、区長はどのように総括し、民主主義と区政の信頼性を守るトップとしてどのように説明責任を果たすおつもりなのか、区長の明確な答弁を求めます。 最後に、11月13日の朝日新聞の連載記事について確認します。 私はこれまで都市計画道路優先整備路線のそれぞれの路線評価について、区長の姿勢を繰り返しただしてきました。しかし、区長はその都度論点をそらし、一度として明確に答えていません。この点は先日の都市計画審議会においても学識経験者から強く懸念が示され、区の長としての基本姿勢が問われる場面でした。 さて、今回の記事では、区長は道路計画について事業認可されたら進んでしまうとコメントしています。つまり、事業認可された道路計画は止められないと区長御自身が認めたことになります。選挙時には事業認可された道路を含めて計画の白紙撤回を繰り返し訴えていたわけですが、どのように整合するのでしょうか。この記事の内容が事実であれば、公約との食い違いについて区民から公約詐欺と批判されてもやむを得ないのではありませんか。区長の説明を求めます。 また、記事では中杉通りの補助133号線について、事業認可に反対する姿勢をはっきり示しています。なぜ議会では沈黙し、メディアには明言するのか、これは議会軽視ではないのか、区長の考えを伺います。 さらに、記事で星野課長が述べた岸本区政になっても道路計画は何も変わっていないですとか、東京全域に関わる都市計画を一自治体の意見で凍結や中止と言えないし、する考えもないというのは事実なのでしょうか。もし事実だとすれば、これまで区が独自調査や地域特性の検証をするなどと苦し紛れの言い訳を繰り返し、計画の必要性や有用性の基本的な評価について明言を避けてきたことはなぜだったのでしょうか、お答えください。 朝日新聞での区長や星野課長の発言は、議会で示してきた説明とも矛盾していますし、さらに言えば、これまでの取組は区長の不見識をごまかすために税金と職員と貴重な時間を費やしてきたことになります。結局は前区政の道路政策を実質的に継承しているわけであり、区長自身が掲げた凍結や抜本的な見直しと真逆の姿勢であると思いますが、区長と現場の認識が食い違っているのか、それとも区長自身が公約から後退したのか、この記事の内容を認めるのか否か、区長の明確な説明責任を求めます。 この東京都に物は言えないという姿勢は前区長の姿勢とあまりにも対照的です。記事によれば、純情商店街の整備について、前区長は明確に凍結を宣言し、実際に計画は止まり、商店街は守られたとのこと。これは都に対して自治体としての意思をはっきり示し、区民の声を最優先したという事実です。それに比べ、岸本区長は方向性を示さず、判断も避け続けています。記事の見出しは、「道路を止めると言ったのに… 進む計画 安全運転に失望する支持者も」です。まさに今の状況を象徴しています。皮肉なことに、区長御自身の著書のタイトルは「杉並は止まらない」、現状を見れば、その言葉どおり本当に止めませんねと申し上げたくなるほどです。 以上、区長の姿勢について指摘してまいりました。区政の私物化、リーダーシップの欠如、説明責任の放棄、公約詐欺、これらは全て区政の根幹を揺るがす重大な問題です。区長の無責任な言動が区民の信頼を損ない、職員の意欲を奪い、地域に分断を生み続けている現状の責任は極めて重いと申し上げ、質問を終えます。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、井口えみ議員の御質問のうち、平和資料館の設置などに関する一連の御質問及び都市計画道路に関する御質問にお答えします。 以前にも申し上げましたが、旧若杉小学校跡地の本格活用に関するワークショップでは、参加者から提案された平和に関するアイデアに感想を述べたまでで、具体的に平和資料館を整備すると申し上げたわけではありません。その上で、私の平和教育、平和発信についての考えを申し上げます。 私は、平和については区民が主体の自主的な活動によって受け継がれていくべきだと思っており、例えば、平和学習中学生派遣の経験者による学習会や成果発表会の運営のサポート、さらには区の平和事業への主体的な関わりなど、若い世代が中心となった取組を進めることを考えております。そのためには、平和学習中学生派遣の経験者をはじめ、平和について自分事として考え主体的に行動する若い世代の育成が重要であり、来年度は若者を含めた区民に平和事業の在り方についての意見を聞く機会を設けたいと考えております。 平和や気候危機、人権などの社会課題について学ぶこと自体は大変重要です。そして、現時点では拠点となる施設を整備するということを一義的な目的とすることではなく、荻外荘はもちろんのこと、郷土博物館や区役所ロビーなど、区内の様々な場所で平和資料の展示会を開催するほか、ウェブ上のアーカイブで関連資料を掲載することなどにより、区民が身近な場所で平和について学び考えるきっかけづくりを行うなど、いわば杉並区全体で平和のバトンを次世代につないでいくイメージを持っております。 次に、都市計画道路に関する御質問にお答えします。 まず、選挙時の公約との食い違いについての言及ですが、私が道路問題として訴えてきたのは、住民の合意が得られていないものは一旦停止し抜本的に見直すことと、地域住民や関係者と丁寧に話し合い、反対意見が多くある場合は計画を凍結し見直すということです。そのために、私の区長就任前に事業着手した都市計画道路であっても、公約に沿って一旦立ち止まり、私も参加する対話の場を設け、事業に対する賛成、反対など様々な御意見を聞いてきました。その上で、事業着手した補助132号線と補助221号線については、既に用地を提供していただいた方や、計画線まで建物を後退して建て替えを行うなど事業に協力している方がいることを踏まえ、区民との合意形成を図りながら丁寧に進めることとしており、公約詐欺という議員の発言は筋違いであり、適切でないと申し上げておきます。 次に、なぜ議会では沈黙しメディアには明言するのかというお尋ねがございました。私は、これまでも議会においては全ての質問に対して真摯にお答えしております。都市計画道路につきましても、議会の場で都市計画道路の必要性を認識していることは何度もお答えしてきており、議会軽視との御指摘には当たりません。 次に、朝日新聞11月13日夕刊の記事内における所管課長のコメントに関するお尋ねがございました。新聞記事では十分に発言の意図が伝わっておりませんが、所管課長の発言は、東京全体の都市計画に対しての発言であって、区内の個別道路について言及したわけではないことを確認しています。東京の都市計画道路の計画自体は50年以上前に計画決定されて以来変わっておらず、杉並区の意見のみでは中止や変更は困難であるという趣旨の発言です。 区長と現場の認識にそごがあるという御指摘がございましたが、私は対話の区政を掲げ、住民自治の実現を目指し、区長就任から変わらず取り組んでいます。これまで東京全域に関わる都市計画を凍結させるなどとは一度も申し上げておりませんし、都市計画道路の必要性は認識していると何度も議会の場で明言してきています。その上で、単に道路事業だけを進めるのではなく、将来のまちをそこに住む区民とともに考え、対話によるまちづくりの中でできる限りの合意を図るなど丁寧に進めていくよう所管には伝え、報告や連絡を密に様々な事案に対して議論をしており、所管課長との認識のそごはございません。 私も職員に過度に負担をかけているのではないかと心配しておりますが、区民と直接向き合って対話をしていく大変さの中で、職員もいろいろな気づきや、やりがいもあり、手応えを感じていると所管からは聞いており、同じ方向を向いてみんなで頑張っていると感じています。区民との対話を十分に行ってこなかった前区政の道路行政をそのまま継承しているということは一切ありません。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長及び教育長より御答弁を申し上げます。

総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
私からは、所管事項に関する御質問のうち、まず、学芸員の常勤採用や文化施策におけるノウハウの蓄積、専門人材の育成に関する御質問にお答えをいたします。 学芸員につきましては、現在の区の業務内容からは配置先が極めて限定的にならざるを得ないという面があります。また、学芸員はその職としての特性上、個々の研究内容に応じて転職することがあり得ることから、一般的に雇用の流動性が高い職の一つではないかなと捉えております。こうしたことを踏まえまして、区としては、現時点において学芸員の常勤採用を行うことは考えておりません。なお、こうした専門職種での常勤採用は、少人数で長期の雇用となることを考慮すれば、少なくとも3から4か所程度の配置先があることが望ましいのではないかと考えています。 ただ、今後区が地域に根差した歴史や文化の次世代への継承を進めていく上で、専門人材の安定的な確保とノウハウの継承は大切な視点ですので、現在と同様会計年度任用職員を採用するほか、事務系職員の学芸員有資格者の育成、活用や、デジタルアーカイブの積極的な活用を進めるなどの対応を図ってまいります。 次に、エンゲージメント調査結果についての御質問にお答えをいたします。 今年度実施したエンゲージメント調査は、地方自治体をはじめとした公共公益機関へのコンサルティング業務を専門に行う事業者に委託して実施をいたしましたが、本区の調査結果は、事業者がこれまでのコンサルティング業務の中で把握している地方公務員のエンゲージメントスコアの平均値と比較して全体として良好な結果であったということについて、事業者から直接説明を受けているものです。その中では課題点についての指摘もございましたので、今後の具体的な改善策などについて現在庁内で検討を進めているところでございます。 私からの最後に、区長の過去の情報発信に関するお尋ねがございましたが、区長は杉一小跡地へのタワーマンション建設や、高円寺北口の都市計画道路に関した議員御指摘の情報の発信を行っていないということは過去の本会議において御答弁したとおりでございまして、区民の不安と地域の分断を広げたとの御指摘は当たらないものと考えております。 以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、荻外荘公園に関する御質問にお答えします。 荻外荘公園は、指定管理者がノウハウを生かして運営し、魅力を発信することで多くの方の来園につながっているとともに、平和について考える講演会や、大学の公開講座の場などにも活用されています。荻外荘公園の管理運営について、区は決して指定管理者に任せ切りにしておらず、教育委員会事務局も含めた庁内が連携して、企画や展示などを含め、施設運営パートナーである指定管理者をバックアップしております。今後もよりよい運営が期待されることから、現時点で運営方法を見直す考えはございません。 私からは以上です。

高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、さきに実施した特別養護老人ホーム入所申込者実態調査における封入誤り等についての御質問にお答えします。 まず、今回の封入誤りは、対象者515名全員に対し、区長名による御協力のお願いを記載したページのみがつづられ、調査票のページがない書類を発送してしまったというもので、誤りが判明した後、直ちにおわび文を添えて正しい書類一式を発送いたしました。大変申し訳なく存じておりますが、この誤りは委託事業者の責任によるものであるため、再発送に要する全ての経費は当該事業者が負担しており、金額は7万円程度とのことです。 また、調査対象となった区民の皆様からの具体的な御意見ですが、なぜこのようなミスが発生したのか、発送前に十分チェックすべきであるなど、主に原因の確認と再発防止の徹底を求めるものがほとんどでありました。 次に、表紙となる御協力のお願いに、区長のサインのほか顔写真を掲載したことにつきましては、調査の回収率向上と実施主体の明確化を図る観点から、所管で主体的に検討し、担当部長である私が決裁したものでございます。 以上です。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、井口えみ議員の御質問のうち、生成AI時代における教育についての御質問にお答えいたします。 私たちが目指すべき基本方針は2つあります。第1に、情報活用能力の育成です。これは、学習指導要領において学習の基盤となる資質能力と位置づけられており、AI時代では単なるICT操作にとどまらず、情報を収集し、分析し、判断し、発信する主体的な力が不可欠です。第2に、AIリテラシーの確保です。AIの仕組みや限界、そして倫理的課題を理解し、AIに任せるべきことと人間が判断すべきことを区別する力を育てることが重要です。これらは、子供たちが未来社会で自律的に生きるための基盤となります。区教育委員会としては、情報モラル教育やAI倫理教育を体系的に進め、子供たちが安全かつ責任あるデジタル社会の担い手となるよう支援してまいります。 以上です。

生涯学習担当部長。 〔生涯学習担当部長(武井浩司)登壇〕
私からは、郷土博物館に関する一連の御質問についてお答えします。 まず、収蔵資料の内容についてですが、埋蔵文化財として発掘された考古資料、古文書などの歴史資料、農機具などの民俗資料、作家の直筆原稿などの文学資料などとなります。このうち、杉並区の指定文化財や資料価値が高い収蔵資料は、郷土博物館内の収蔵庫において一定の温度と湿度が保たれた状況で保管されており、それ以外の農機具や家電製品といった温度や湿度の影響を受けにくい資料は、旧若杉小などの区内施設で保管しております。 次に、収蔵環境の改善に向けての取組ですが、博物館の担う役割を踏まえれば、歴史や文化を継承するために収蔵資料を後世に受け継いでいくことは大変重要であると考えております。現在、区内施設を活用して資料を保管しておりますが、短期的に保管場所を変更せざるを得ないという好ましくない状況が続いており、継続的に保管できる場所の確保が課題となっております。大変難しい課題ではありますが、区内はもとより、区外も含め、保管場所の確保の可能性を幅広く検討してまいります。 次に、郷土博物館資料のデジタル化についてのお尋ねにお答えします。 議員御提案のスギナミ・ウェブ・ミュージアムは、インターネット上であたかもその場を訪れたように作品が鑑賞できる仕組みです。デジタルアーカイブ化した資料情報を仮想の空間に展示して発信することは、博物館の持つ個性や魅力を区民に伝えていく上で一定の効果があると考えられます。今後、デジタルアーカイブ化を進める中で、様々な可能性を研究してまいります。 私からの最後になりますが、学芸員雇用の現状と課題に関するお尋ねにお答えします。 博物館の運営では、専門性を継続的に確保していくことが不可欠です。運営の中心を担う学芸員は、それぞれの研究の内容によって転職していくこともあり得るという流動性の高い職であると言えます。そこで、展示技術、資料梱包、撮影などの実技についてのスキルアップを行う研修体制を充実させることで職員の資質向上を図るとともに、属人化しやすい調査研究の情報をデジタルアーカイブ化することにより、館全体で共有を図ることを徹底していきます。こうした取組により、職員が入れ替わっても安定的に運営できる体制を実現してまいります。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
私からは、生成AIと教育に関する残りの御質問にお答えいたします。 まず、教員の利用状況ですが、今後行うアンケートなどを通して、課題も含めて把握する予定でございます。また、支援につきましては、文部科学省の初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインを基にした区独自の杉並区立学校生成AI活用ガイドラインのほか、活用促進の支援として活用事例などを掲載した生成AI活用ガイドブックを作成し、提供しております。このほか、事例共有ができるようなコミュニティーサイトや外部講師による活用研修などを検討したところでございます。 次に、情報安全性の確保に関するお尋ねですが、区のガイドラインの利用上のルールにおいて、機密性の高い情報を入力しないこと、著作権を保護すること、回答の根拠や裏づけを確認することを定めております。また、杉並区立学校情報セキュリティ対策基準では、教育情報セキュリティポリシーに違反した際の対応を定めており、違反した場合は指導の上、権利の停止などの措置を講じることとしております。あわせて利用上のルールを同対策基準で定めている情報セキュリティ研修の内容や学校情報セキュリティ委員会の議題に組み込むなど、形骸化することがないよう定期的な周知徹底を図ってまいります。 次に、校務・教務特化型AIの導入に関するお尋ねですが、現在は先ほど御答弁したガイドブックにおいてお便りの作成、テスト制作、採点、アンケート分析、オフィス製品のサポートについての活用事例を展開し、試行しているところでございます。今後は文部科学省や他自治体の事例を注視し、区独自の校務・教務特化型AI導入の必要性や時期を見極めてまいります。 次に、AIリテラシー教育に関するお尋ねですが、区のガイドラインでは、児童生徒の利用例として、生成AIが生成する誤りを含む出力を教材に、その性質や限界に気づくことを示しております。御指摘の情報を見極める力の指導内容や授業モデルにつきましては、区のガイドライン等を参考に、各学校で実践を重ねていくとともに好事例を収集し、区立学校で共有することにより、指導内容の質の向上を図ってまいります。 次に、キャリア教育に関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、キャリア教育の取組内容と課題についてですが、本区では、文部科学省作成のキャリア教育の手引きに示されている学習プログラム等を参考に、各学校が地域資源等を生かしながら計画的に取り組んでおります。課題は、児童生徒自身が自分に必要な能力を自覚し、主体的に学びを重ねていくために、教員による児童生徒への個に応じたきめ細やかな支援を充実させることと捉えております。 次に、キャリア教育の概念の整理や、区教育委員会としての方向性の提示についてのお尋ねですが、キャリア教育の定義や目標などは文部科学省が整理したものを示しており、区教育委員会の方向性も国が示すものと同じでございます。 次に、状況に応じて考え、判断し、行動できる力を育成していく視点や働きかけについてお答えいたします。 議員御指摘の力は、学校教育全体を通じて育成していくものと認識しており、そのために必要な視点として、各教科等の学習の中では、自分の意見を表現する活動の充実、教材、学習方法の選択の機会の拡大、探究的な要素を持つ学習活動の充実などがございます。また、特別活動の中では、児童生徒主体のルールづくりや行事の創造等の活動を推進すること、道徳科においては、考え議論する道徳を徹底することなどが挙げられます。 教師は、児童生徒に対し、肯定的な声かけを中心とした関わりを進めながら、自己肯定感を高めたり、納得解を形成することの大切さを実感を伴って理解させたりするような働きかけが大切と考えております。 私からは以上でございます。

15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

教育委員会の皆さん、御答弁ありがとうございました。再質問いたします。 まず最初、博物館運営について1点です。区の税収は平成4年にピークを迎えて以降、バブル崩壊やリーマンショックの影響で約30年間回復せず、歴代区政は長年歳出の抑制を余儀なくされてきました。限られた財源の中で優先度を精査し、併せて将来世代に必要な政策をいかに堅実に積み上げるかに苦心してきたものと認識をしています。翻って現在、税収は当時を上回り史上最高額に達しています。ところが、この財源が文化行政など区のソフトの向上には十分に向けられず、ばらまきや区長御自身のPRに偏っている印象が強く残っております。 例えば、杉並区の誇るべき文化遺産である荻外荘は、文化、教育の発信拠点として大きな潜在的可能性を秘めていた施設にもかかわらず、現区政はその生かし方を工夫するどころか、安易に指定管理に委ねました。区民の中には、これについて空虚な区政だという厳しい声もありますが、区長はこうした声をどのように受け止めているのか見解を伺います。 朝日新聞の記事について2点ございます。 1点目、都市計画道路について先ほど答弁ありましたけれども、記事にあるとおり132号線の用地改修は、就任以来、区長が就任して以来進められていますが、先ほどもう既に用地を提供された区民がいらっしゃるから、それを踏まえて進めているというようなことをおっしゃっていましたけれども、これについて区長自身は、道路計画の必要性は認めないけれども、事業認可されてしまった、進んでしまっているから仕方なく進めているという認識なのか、もしくは道路計画の重要性を認識した上で必要だから進めている、どちらなのか、区長の考えをお聞かせいただきたいなと思います。 あともう1点です。朝日新聞の記事において、区長や星野課長のコメントが事実なのか、事実じゃないのかということを明確に答弁をお願いしたんですけれども、答弁ございませんでした。記事のほうで意図が伝わらなかったというようなことをおっしゃっていまして、東京全域に関わる都市計画については都施行のものに限っているようなことをおっしゃっていましたけれども、実際区施行の、区の都市計画道路であっても、実際杉並区を出れば別の区に続いているわけで、区施行だからこれには該当しないというか、そういうことではないと思いますね。 また、岸本区政になっても道路計画は何も変わっていないというコメントもありまして、それについては触れられていません。ですので、この記事が事実なのであれば、実際に御自身の公約詐欺を公に認めるということになりますし、もし朝日新聞が曲解したことを報道しているというのであれば抗議すべきだと思います。これらの点については記事をもう一度読んでいただければ分かると思うんですけれども、明確に区長が公約でおっしゃっていたことと、今の区政運営が違っているということが書かれています。 記事では補助133号線について、許可されたら進んでしまう、だからここは違う未来を示したいというふうに区長は答えていますけれども、今年の第2回定例会の私の質問で明らかになったように、事業認可後でも中止や廃止にすることは法令上可能です。全国的にも事例はゼロではありません。選挙で止めると訴えた手前、それをほごにする方便として、止められないことにしないと収まりがつかないのでしょうが、認可されたものは止められないという認識はそもそもが誤情報であるということを指摘しておきます。 問題なのは、法的には可能なのに、この間事業を止めるための努力の痕跡が一切見えなかったことです。事業認可される前に本気で止めたいならば、就任直後から検証を始め、課題を整理し、区民に対して中止を提起することもできました。また、認可主体である都に対しても早い段階で明確な主張を行えたはずです。任期が残り半年に迫る今、違う未来を示したいと言われても、もはや何をどうするおつもりなのか。選挙の発言も新聞でのコメントも議会答弁と同じく言いっぱなしで、そのための努力や責任を負う姿勢が全く見えない。これでは政治家としてあまりにも不誠実ではありませんでしょうか。区長の見解を伺います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
井口議員の再度の質問の中で、私からは、朝日新聞の御質問についてと、それから133号線のことでよろしいかと思いますけれども、その2点についてお答えします。 朝日新聞の内容が事実かどうかということに関しましては、これはもう繰り返しの答弁にならざるを得ませんが、所管の課長が東京都の都市計画道路全体について述べたものに関して、これが杉並区の独自の道路についてというように解釈をされたということに関しては、それは誤解があったのだとは思いますが、報道というのは、私たちが最終的に何かコントロールできるものではございませんので、それは少し残念だったなというふうに考えております。 申し上げたのは、これも先ほどの答弁で申し上げましたが、私が東京都の全体的な計画である都市計画道路について、それを必要ないと言ったことはありませんということを申し上げました。ですので、再質問において認めるのか認めないのか、それでも事業着手した132号線と221号線に対しては事業に既に協力していらっしゃる方もいるので進めるのかという御質問だったと理解しておりますけれども、これは、先ほどの答弁で言ったとおりでございます。 その上で、事業認可をされていない133号線については、その未来については違うものを示していけるのではないかということに対する御質問だというふうに思いますが、今まさにこの3年間で行ってきたことの一つというのが、違う未来を示していくという話合いの取組です。これが始まったばかりであり、これが十分に成熟したり、十分であるとは全く思っていません。これも他議員の答弁にお答えしましたが、これからが始まりだというふうに思っております。ここで都市計画道路のように地域社会に大きな影響のある事業については、区が持っている情報をしっかりと公開し、それに基づいて住民の皆さんと、そして関係者の皆さんと対話を重ねて、その合意形成を図っていく不断の努力をしていくということを今までもずっと申し上げているとおりです。 私からは以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、井口議員の再度の質問に、荻外荘についてお答えします。 指定管理につきましてですけれども、荻外荘に来られる方々は、歴史を学ぶこと以外に建物、建築物とか庭園など様々な目的で来られておりまして、指定管理のノウハウを生かした運営方法が望ましいというふうに認識しております。 また、平和学習については、荻外荘を活用して講演会なども行っておりまして、教育委員会事務局とも連携して取り組んでいるところです。 私からは以上です。

以上で井口えみ議員の一般質問を終わります。 24番田中朝子議員。 〔24番(田中朝子議員)登壇〕

維新・無所属議員団の田中朝子です。私からは、いじめ防止対策についてお伺いします。 学校におけるいじめが問題として認識され始めたのは、今から60年以上前の1960年代です。1970年代半ばには、いじめによる自殺や、いじめられた側が反撃して殺人事件などを起こす、こういったことが起こり大きく報道されたことから、いじめが社会の関心を集め、そして1980年代以降はいじめが本格的な社会問題として認識され一気に注目されるようになりました。1985年以前は、いじめの定義がないままいじめの調査等が行われていましたが、1986年、東京都中野区の中学生がいじめが原因で自殺した事件を機に、いじめの定義が初めて定められました。その後、いじめの定義は2013年までに3回の変遷がありましたが、いずれの変遷も初めと同様に、児童生徒がいじめにより自殺するという事件が起こったことが契機となっています。いじめを理由に児童生徒が自らその命を絶つという痛ましい事件に対応するため、2013年9月にいじめ防止対策推進法が施行され、さらに翌年2014年7月に東京都でも東京都いじめ防止対策推進条例が施行されていますが、いじめの件数は、その後も減るどころか増え続けています。 文科省の調査によると、2024年の小中高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は全国で76万件超と4年連続で過去最多を更新、また、いじめの重大事態の発生件数は1,405件で、こちらも過去最多となっています。中でも、特にSNSでのいじめなどインターネットを利用したネットいじめの増加が顕著であり、また、いじめや不登校を背景とした児童生徒の自殺者数も過去最多を更新しています。 一方、いじめが終わったとされるいじめの解消については解消率が低下傾向にあり、約25%がいじめを解消できずにいるのが現状です。学校現場では、いじめが複雑化、長期化して対応し切れないケースが増えています。教員が1人で抱え込んだり、いじめの認識が薄く対応が未熟で事が大きくなったり、いじめの対応が過重労働につながるなど、教員の負担が非常に大きくなっているのは問題です。また、専門知識が必要なケースも多くあるにもかかわらず、警察や外部の専門家との連携も十分ではないという課題なども増えている。この現状を見ると、もはや学校現場や教育所管だけでいじめの対応や停止、解消を図るのは難しくなっているのではないでしょうか。今回は、このような観点から以下質問をいたします。 まず、当区では、今年4月から杉並区いじめの防止等に関する条例が施行されました。施行後、新たにされたいじめ防止や対策の取組はどのようなものがあるのか、初めに伺います。 次に、いじめの認知について伺います。いじめの認知とは、学校が組織としていじめの事実を確認し、いじめであると認定することです。被害を受けた児童生徒がつらいと感じているかどうかが最も重要な判断基準で、本人の苦痛を重視することが基本です。いじめの認知件数の増加は悪いことばかりではありません。見過ごされているいじめが減り、学校が組織的に対応している証拠とも考えられ、いじめの認知はいじめ対応の出発点と言えます。今年6月、第2回定例会の文教委員会で出た資料によると、杉並区のいじめの認知件数は過去5年間増加傾向にあります。現在、当区のいじめの認知率は100%に達していて、いじめの見過ごしは少なくなっているようですが、その後、現在までの認知件数の傾向はどのようになっているのでしょうか。 令和6年度は、小中学校とも全校でいじめが起こっています。認知率が100%になり、いじめの見過ごしが減っているのはいいのですが、肝腎のいじめの解消率は令和2年度に90.8%だったものが、令和6年度には87.5%と下がっています。この理由は何でしょうか。また、いじめが解消しているとはどのような状態を言うのか、解消するまでどのぐらい時間がかかっているのか、併せて伺います。 令和6年度は、小学校で300件、中学校で45件の未解消、まだ解消していないいじめがあります。いじめの未解消は被害者がまだ心身の苦痛を感じ続けている状態であり、精神的な後遺症につながるおそれがあるため早期の解消が望まれますが、どのくらいの期間未解消のままなのでしょうか、伺います。 今年4月からCEDARにおいて、学校で発生したいじめ等の課題に対する相談を受けています。まず、この相談窓口の構成員の職種や人数を伺います。また、以前も教育SATや電話相談窓口があったと思いますが、CEDARを新たに設置した理由は何でしょうか。現在まで何件の相談があり、そのうちいじめに関する相談はどのぐらいあるのか。また、いじめのほかにはどのような相談があるのか併せて伺います。 いじめの問題は、相談をしただけで解決することはありません。CEDARにいじめの相談があると、その後どのような対応をしているのでしょうか、具体的に伺います。 CEDARを利用した保護者の中には、学校や教員のいじめ対応に不信感を持ったり、何度も学校に相談しても一向にらちが明かないのでCEDARに相談したのに、結果また学校対応に戻されてびっくりしたとか、CEDARは学校や教育関係以外の第三者による相談窓口と思っていたのに、そうではなくてがっかりしたという声があります。また、CEDARには保護者、学校関係者だけではなく児童生徒も相談できるようになっていますが、肝腎のいじめ被害の当事者である児童生徒からの相談はとても少ないと聞きます。いじめは学校内の問題とされていますが、現在はSNSなど学校外のいじめも増え、いじめ自体も複雑化しているため、もう学校に頼っても解決しないと感じている保護者や当事者がとても多くなっているのではないでしょうか。こういった状況を解決するため、現在、こども家庭庁では学校や教育所管ではなく首長部局からのアプローチによるいじめ解消の仕組みづくりに向け、手法の開発、実証に取り組んでいます。これは、いじめの長期化や重大化を防止できる地域の体制を構築することを目的にしたもので、2023年度からモデル事業を開始し、3年目となる今年25年度は全国で13の自治体が参加して、首長部局における子供のいじめ防止対策の実施に取り組んでいます。熊本市、新潟市、堺市、旭川市、松戸市などのほか、東京都では品川区が令和6年度から実施団体になっていますが、こども家庭庁としては今後、よりよい取組を全国展開する狙いがあるとのことです。 この首長部局におけるいじめ防止対策の取組で、こども家庭庁が参考にしているのが大阪府寝屋川市のいじめ対策です。寝屋川市では、2019年10月から市長直轄の部署として、弁護士資格を持つ職員やケースワーカーの経験がある職員で構成される監察課を危機管理課に設置、公立の小中学校におけるいじめに対し、市長直轄でいじめの実態調査を進め、いじめの即時停止を目的としているもので、寝屋川方式と呼ばれています。例えば、子供や保護者からのいじめの相談や学校側からの報告があると、翌日までに監察課の職員が学校や自宅に出向き、当事者や保護者などに聞き取りをして事実関係を確認し、1か月以内に必ずいじめを停止させます。時間がかかる解消の前に、まず即時停止を図るわけです。そして、監察課が重大案件だと判断した場合は、加害者に出席停止やクラス替えを勧告することもできます。監察課の設置以降、クラス替えの勧告は2件あるそうです。一方、聞き取りをして深刻ではないと判断した場合は教育所管に移行し、学校側で3か月間見守ることになっています。 この寝屋川方式が最初に話題になったのは、2021年秋、寝屋川市のいじめ被害者の保護者によるSNSへの投稿でした。当該児童の相談から僅か数日でいじめを停止させたスピード感ある対応を評価した寝屋川市すごいというツイートには、3万近い「いいね」がついたそうです。いじめ問題は従来学校や教育委員会で解決されるものですが、いじめ問題に対し学校が行うのは、教育的な指導による人間関係の再構築です。教員は、いじめの双方を児童生徒として導く立場にあるので、いじめるほうを犯罪者扱いすることができません。確かに9割以上は教育的アプローチで解決するものの、人間関係の再構築には時間がかかるというマイナス面もあります。また、いじめられたほうの不信や傷を長引かせれば事態を複雑化させてしまうこともあり、決していいことはありません。そこで、寝屋川市では、いじめの問題を教育と切り離して加害児童、被害児童という用語をあえて使い、教育問題ではなく人権問題として扱い、いじめを長引かせない枠組みをつくりました。さらには、法的なアプローチとして被害者側が民事、刑事で責任を問う場合の30万円程度の弁護士費用も市が負担します。これは、対応がまずかったとして市や教育委員会を相手取る訴訟に使っても構わないとのこと。また、被害児童が転校する場合の費用も支援しています。このように、寝屋川市のいじめ対策は、学校の教育的アプローチと監察課の行政的アプローチ、その外側に法的アプローチが控える3層でしっかり取り組まれています。 また、いじめに関する情報収集でもユニークな手法を採用しています。監察課は毎月、市内の小中学生にいじめの相談ができるチラシを配布していて、その一部を切り取ると手紙になり、相談事を書いて切手なしで投函できる形になっています。学校に相談してもらちが明かなかったり、先生には言いづらかったりする場合でも、この手紙からなら第三者である監察課に相談しやすい仕組みになっているわけです。そのため、いじめ被害者など児童生徒からの通報、相談が電話相談よりも多くなっているとのこと。また、当該児童以外がいじめに対して知らんぷりしたり、見て見ぬふりをするいじめの傍観者が減ったという現象も起きています。早期発見、早期対応のためには非常によい手法と言えるのではないでしょうか。 先ほども申し上げたとおり、一般的にいじめが発生した場合は学校や教育委員会で対応するというケースがほとんどですが、学校の教育的指導では子供の人間関係を修復させる目的があるため、関係の再構築を重視することにより問題が長期化、複雑化するケースが多くあります。問題の長期化、複雑化は、いじめ被害の当事者にとってはとても苦痛であり、それによって不登校になったり、最悪の場合は自殺まで行くことがあります。また、対応する教職員の負担も非常に大きくなります。学校や教育委員会だけでなく、行政、区長部局が児童生徒を被害者、加害者と定義して第三者として積極的に介入し、いじめ行為を早急に停止させることで、いじめ被害の当事者の苦痛も早いうちになくなり、現場にいる教職員の負担も軽減されます。また、子供や保護者にとっても、学校以外に相談ルートが増えることで相談しやすくなり、望む解決方法の選択ができるようになります。現在、杉並区では増えているいじめの問題に対し、学校や教育委員会の方々が力を尽くして対応し、取り組んでいらっしゃるのはよく分かっており、評価しています。しかし、今やいじめ問題は学校内だけの問題ではなく、複雑な社会の課題ともなっていて、教育的アプローチだけでは全てを解決し切れないのが現状ではないでしょうか。 杉並区でも寝屋川市のように区長部局においての子供のいじめ防止対策に取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。区長部局の見解を伺います。 いじめは在学中だけの問題ではありません。いじめが原因で学校に通うことが難しくなり不登校になってしまうと、そのまま社会に出る機会を失い、ひきこもりから抜けられなくなる場合があります。そして、いじめによって受けた心理的なストレスが深刻であればあるほど一生の傷となって心に残り、日常生活でのコミュニケーション等に支障を来し、最悪の場合は卒業後でも自ら命を絶ってしまう重大なケースもあります。また、いじめはいじめる側にも問題が起こることがあります。いじめの加害者であるという認識がないまま社会に出ることで、周囲と協調できない、自分の思いどおりにできないと気が済まない、何をしても許されるなどと感じてしまい、社会に出てからも、またいじめを繰り返す場合もあるのです。 いじめは、どんなに些細に見えても、どんなに低学年でも軽く見てはいけません。単なる悪ふざけと見たり、いじめの被害者にあなたももっと頑張らなきゃなどと言ったりするのは言語道断です。杉並区がいじめを学校だけでなく社会全体で解決すべき問題と捉え、いじめをゼロにするという強い気持ちを持って区長部局にも取り組んでいただくよう願いまして、私の質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、区長部局でのいじめ防止対策に関する御質問にお答えします。 区では、令和7年4月に杉並区いじめの防止等に関する条例を施行するとともに、教育委員会事務局に専門部署、学校問題対応支援係、通称CEDARを設置し、指導主事や心理職などを配置するなど、学校現場へのいじめに関する支援体制を強化しております。あわせて、同月に杉並区子どもの権利に関する条例を施行し、区長部局に本年9月、弁護士等から構成される子どもの権利救済委員による子どもの権利相談・救済窓口を開設いたしました。救済委員は、いじめを含む子供の権利侵害に迅速に対応するため、相談に応じ、必要な助言や支援、調査、調整及び要請を行い、実際に学校等に出向くなどにより速やかな救済を図るもので、議員御指摘の点と一部重なるのではないかと考えております。 そのため、まずは開設した相談窓口の周知を児童生徒用タブレット端末などを使うとともに、子供がLINEや手紙など様々な方法で気軽に相談できる環境の充実に取り組んでまいります。その上で、いじめを含む子供の権利侵害を救済するための体制については、議員の御提案を踏まえ、教育委員会と連携し、研究してまいります。 私からは以上になります。

教育長。 〔教育長(渋谷正宏)登壇〕
私からは、田中朝子議員の御質問のうち、杉並区いじめの防止等に関する条例の施行に伴う取組とCEDARの対応についてお答えいたします。 まず、条例施行後の取組として、区教育委員会では、本庁に学校問題対応支援係、通称CEDARの新設、いじめ問題対策委員会への調査部会の設置を行いました。このほか、弁護士と連携したいじめに関する授業の実施、いじめ未然防止のためのウェブアンケートツールの活用、事案発生後のフローをまとめた教員向けデジタルリーフレットの配付なども行っております。 次に、CEDARに相談が入った後の対応についてお答えいたします。 CEDARは、いじめ対応をはじめ、様々な学校における課題を学校とともに克服するため組織したもので、初動対応を最も重視しております。学校等からいじめに関する相談や、事件、事故の一報を受けた時点で、指導主事等の学校派遣を含め積極的に関わり、正確な情報収集を行っております。収集した情報はCEDAR内で共有し、様々な視点から対応方針等を組織的に検討し、学校への情報提供や必要に応じて指導助言を行います。CEDARが対応した事案は毎日集約し、私も含め、教育委員会管理職はメールにより報告を受けております。また、毎週火曜日に実施しているCEDARの連絡会には、月に1度私も出席し現状報告を受けるとともに、対応に苦慮している事案への対応方針等について協議をしております。CEDARから学校へは、事案発生当初だけでなく、定期的に対応を確認しています。また、学校が事案終息と判断してから3か月後に、区教育委員会としていじめの解消の可否判断を行っています。 CEDARには、現在までにいじめ以外の相談も含め、300件以上の相談が入っています。区教育委員会としては、CEDARの機能をさらに高め、児童生徒、保護者の心配、不安や不信の払拭に努め、問題発生時には学校管理職が適切な判断、対応ができるよう全力で支援し、安心・安全な杉並の教育の実現に寄与していきたいと考えております。 以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
私からは、所管事項の御質問にお答えいたします。 まず、いじめの認知件数のお尋ねですが、令和7年度は9月末で小学校496件、中学校161件、計657件と昨年度同時期と比較すると減少しております。これは、CEDARを設置したことにより、毎月の学校からのいじめの報告を精査し、認知している状況等を確認、指導することで認知の精度が向上したことが要因と考えております。また、全校でいじめを認知しているため、認知率は100%となっております。 次に、いじめの解消に関するお尋ねですが、解消している状態及び期間は、いじめ防止等のための基本的な方針において、いじめに係る行為がやんでいること、被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないことが少なくとも3か月継続していることを目安としております。また、解消率低下の理由ですが、3か月の経過観察を要することから、年度末に100%解消には至らず、次年度も継続対応を要する事案があることが原因と捉えております。加えて、学校が安易に解消したとせず、丁寧に取り組む必要性について理解が進んだことも一因であると考えております。未解消事案は、次年度に継続して対応する事案が多いことから、各校のいじめ対策委員会において確実に引継ぎを行い、発生から3か月を目安にいじめの解消を確認するよう指導しているところでございます。 次に、CEDARに関するお尋ねですが、学校問題対応支援係は、常勤職員として統括指導主事1名、指導主事3名、事務職3名、非常勤職員として学校管理職OB4名、心理職3名、合計14名で構成しております。設置理由は、令和6年度に杉並区教育委員会事務局等における不適切事案等の要因分析及び再発防止対策検討委員会から、学校問題の相談支援体制の強化が必要との提案を受け、区役所本庁組織である教育人事企画課内に設置することとしたものでございます。 なお、令和7年度の相談件数ですが、11月18日時点で小学校224件、中学校92件、養護学校等5件、計321件の相談を受けております。このうち、いじめに関する相談は小学校44件、中学校18件、計62件で、いじめ以外では学校への苦情、要望等が多い状況となってございます。 私からは以上でございます。

24番田中朝子議員。 〔24番(田中朝子議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。首長部局におけるいじめの防止対策への御答弁についてお伺いしますけれども、子どもの権利救済窓口などが部局にあるということでした。CEDARも相談窓口を機能させていらっしゃるようですし、相談窓口が充実しているというのはよく分かりました。それに対しても対応もなさっているんだとは思います。 もちろん、重ねて言いますけれども、現在の教育委員会や学校の対応が全然駄目じゃないかと言っているわけでは全くありません。そうではなくて、今この提案をしたのは、いじめの即時停止をしないといけないのではないかということを御提案をしています。寝屋川市でも、まずいじめの停止を短期間ですることを目標にしているわけですね。なので、いじめの停止は区長部局、その後のフォローは学校と役割分担をして、いじめの早期解決をしたらどうかということを御提案をしているわけです。 お子さんに関することというのは、早くやらなければ今苦しんでいる子供はなかなか救えなくなってしまいます。先ほど最後の、区長部局における防止対策への質問の御答弁は子ども家庭部長からの御答弁でしたけれども、寝屋川市では、この監察課は危機管理部に置かれています。また、質問では出しませんでしたけれども、同じくこども家庭庁で今実証実験に入っている品川区では区長直轄のいじめ相談窓口を設置していますが、所管は総務課のコンプライアンス推進担当です。両方とも区長直轄の部門で取り組んでいるわけです。この件は、区長部局での取組を伺いましたので、やるかどうかは区長の決断も重要になってくると思いますので、区長に、区長部局におけるいじめ防止対策の必要性について御見解を伺いたいと思います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
田中朝子議員の再度の御質問にお答えします。 問題意識について、そして具体的な、寝屋川市だけでなく、ほかの自治体における対処、危機管理の視点から、もしくは総務の人権の視点からということだと思うんですけれども、大変よく分かりました。その上で、今の杉並区の取組もそれぞれ教育委員会、そして区長部局からお伝えしたということではありますが、私からも一言申し上げたいと思います。 区では、先ほど申し上げましたように子どもの権利に関する条例及び杉並区いじめの防止等に関する条例を施行し、教育委員会と連携しながらオール杉並でいじめ防止対策や子供の権利保障などを進めているところです。その中で、いじめ問題につきましては、いじめの解消、被害者の救済が何よりも優先されるべきものであり、スピード感を持って取り組んでいかなければならないと認識しています。区長部局では、いじめについても子供から話をじっくり聞く子どもの権利相談・救済窓口を9月に開設したところです。この取組は始まったばかりであり、今後効果検証するとともに、御指摘の区長部局による強力なアプローチについても、教育委員会と連携をしながら、他自治体の事例を含め、研究をしてまいります。

以上で田中朝子議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第4号は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時24分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version