// 発言者(22名)
// 発言(93件)

議長の職務を代行いたします。 これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 5番奥山たえこ議員、36番ひわき岳議員、以上2名の方にお願いいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 10番赤坂たまよ議員。 〔10番(赤坂たまよ議員)登壇〕

おはようございます。杉並区議会立憲民主党の赤坂たまよです。通告に従い、1、自転車施策について、2、単身世帯施策について質問をします。 まず、自転車施策についてです。 杉並区においては、2024年、自転車活用推進計画が立てられました。この策定に当たり、区民が生涯にわたって移動できる自由を権利として保障するため、歩行者や自転車にも優しい、健やかでゼロカーボンな都市空間のデザインに取り組むと記載されています。自転車利用を前提に、人と環境に優しいまちを目指しての取組は大切ですが、他方、道路交通法の改正により、今年の4月から自転車に対して青切符が切られることになりました。これに伴い、区民の方からは不安の声が寄せられています。確かに、反則行為の全てが青切符として扱われるわけではなく、基本は指導、警告とされています。しかし、法改正の具体的な内容が分からないために不安の声が上がっているのが現状だと思います。 さきの代表質問においても確認がされていましたが、改めて、現時点で道路交通法の改正に伴う青切符制度に対し、区としてどのような対応を行っているか伺います。 次に、講習会について伺っていきます。 まずは、高齢者に対する講習会についてです。高齢の方は、移動手段として自転車を使っている方も多く、歩くことに不便を感じている方でも、自転車に乗れることで、独りで暮らしていてもスーパーなどに買物に行けるという方もいます。しかし反面、歩道などを自転車で走っている高齢の方がベルを鳴らしながら走っている姿を拝見することもあります。安全を保つためだとは思いますが、歩道は歩行者が優先のため、自転車に乗っている側がベルを鳴らすことはどうなんでしょうかというお問合せをいただくこともあります。今回の法改正では、70歳以上は歩道を走れることになっています。しかし、70歳未満だから車道を走っても大丈夫ということにはならないと思いますし、この年齢で区分けをすることも難しいという声も聞きます。また、車の運転では、70歳以上の方には免許の更新時に講習を受けることが義務づけられています。様々な危険性を回避するという意味合いを含め、高齢者の方を対象とした講習会を開催してほしいと思いますが、見解を伺います。 次に、子供乗せ自転車等の大型自転車に対する講習会の開催についてです。これまでも、自転車は車道を走ることが前提となっていましたが、法改正に伴い、改めて車道を走ることに対して、子供を乗せながら走ることは危険性を感じるという声を特に女性の方から多く聞きます。子供を乗せていることで重量が重くなっているため、車の近くで走ることに危険を感じるという声が多いのです。反面、子供を乗せながらの大型自転車が歩道を走ることで、逆に歩行者の方からは危険を感じるという声も上がっていました。保育園などの送迎が必須な親御さんのことを考えると、やはり不安を払拭するような講習などがあればと思いますが、区の見解を伺います。 次に、車やバイクの免許の有無に基づく講習会の開催についてです。自動車などの免許を持っている人と持っていない人では、交通ルールの知識や危険予測の感覚に違いがあり、そのことが自転車利用時の意識にも影響している可能性があります。これまでにも、車を運転している際に一時停止を止まらずに走ってくる自転車が多く怖いという声や、逆走している自転車に対して法律を知らないためではないかという指摘をされたことがありました。そこで、運転免許の有無に基づく講習なども行ってもらえればと思いますが、区の見解を伺います。 次は、車両側の配慮について伺います。車道の広さも様々なので、道路の幅によっては自転車に乗っていて狭い中で、側方の車両に対し恐怖を感じることもあります。また、道路の幅としては広い中杉通りですが、歩道側にパーキングメーターがあるため車が止まっていることが多く、幅寄せをされ恐怖を感じたということを伺ったこともありました。環七や環八、青梅街道など幹線道路などは交通量が多く、また車のスピードも速く、やはり自転車で走ることに対して怖さを感じるという声もたくさん聞きます。 昨年10月、練馬区の青梅街道沿いで自転車に乗っていた女性が車にひき逃げされ、その後容疑者は逮捕されましたが、女性は死亡する事件がありました。死亡した女性は、杉並区でお芝居の練習を終えて帰宅途中だったそうです。自転車側が安全を保っていても、車両を運転する側の意識も変わらなければ、安心して自転車が車道を走ることは難しいのではないでしょうか。車両の運転手の方への対策はどのようになっているか、区としての見解を伺います。 次に、駐輪場確保についてです。自転車の利用を増やすには、これまでも議会で指摘されていますが、駐輪スペースが十分に確保されていなければ、利用のニーズを増やすことができないと思います。反面、利用が多い駅周りに駐輪場を確保するとなれば土地が必要となりますが、近年はJRから返還を求められたり、また、今回の定例会でも西永福の駐輪場の契約の解除の議案が出され、1つ減る状況です。なかなか駐輪スペースが増える状況にはなっていません。2024年度第4回杉並区政アンケート、自転車の利用環境及び公共交通に関する意識についての中で、杉並区内は自転車を停めやすい駐車環境が整っていると思いますかの問いに、あまりそう思わないが43.8%、そう思うが30.6%となっていました。両方の返答がそれぞれ高いのは、地域によってある程度満足している人と満足していない人で分かれているのではないでしょうか。自転車を利用したくても、また区として利用を増やしたくても、駐輪スペースの問題は大きな課題です。民間との連携も図りながら駐輪場確保が必須と思いますが、検討状況を伺います。 以上、青切符制度が始まることに基づく自転車走行に対する対策や、自転車利用を増やすための駐輪場確保について質問してきましたが、杉並区においては、自転車を趣味としている方や、競技として実践している方も多くいらっしゃると聞いています。そして、自転車に乗ることが多い方たちにすると、もっと自転車が乗りやすい杉並区にしたいという思いが強いそうです。自転車が走りやすいまちをつくっていくヒントにもつながるという観点から、そのような住民の方たちと意見交換の場などを設けてみてはいかがでしょうか。区の見解を伺い、次の項目に移ります。 次は、単身世帯施策についてです。 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計では、2050年には単身世帯が全世帯の44%を超え、最も多い世帯形態になるとされています。少子化や未婚化、高齢化の進展により、単身世帯の増加は社会構造の大きな変化として位置づけられています。今回、単身世帯施策の中でも生活に困窮している方、もしくは困窮の可能性がある方、制度のはざまになっていると言われている単身中高年女性などを中心に質問をいたします。 まずは、住宅についてです。生活が困窮している中で、住宅が確保されていれば何とか生活はしのげるという声をお聞きすることがあります。逆に、住宅に対して不安があれば安心して生きていけないという方も増えています。憲法25条で生存権が保障されており、住まいは権利と捉えられていても、例えば、区営住宅は単身世帯は対象になっておらず、都営住宅の申込みも単身世帯の場合は原則として60歳以上とされていること、障害者、生活保護受給者、DV被害者などの特定の条件を満たす必要があり、条件を満たさなければ単身世帯は申込みができない状況です。現在は家賃の高騰が続いており、少しでも安いところへの入居を求めて引っ越しを検討しても、転居費用がかかるため、二の足を踏むこともあります。 その中で、杉並区では今年度から転居費用助成制度が始まりました。この制度は、家賃負担の軽減や住環境の改善のために転居を希望しても、転居に要する初期費用を準備できない区民の方が一定数いることから始まった支援です。単身世帯も対象となっていますが、この転居費用助成制度について、世帯収入の金額はどのように設定しているのか。また、現在何件利用されているかも確認します。 生活に困窮している方がどのようなところで情報を収集するかは特定できないことから、広くこの周知を行ってほしいと思います。そこで、現在行っている周知はどのような方法か。例えば、区役所や地域区民センター、区民集会所などにもチラシを置くことによって目にする可能性が増えると思いますが、見解を伺います。 杉並区では、2025年度から家賃助成制度も開始され、住宅確保に困難を抱える方への支援として一定の前進であり、住まいの安定は生活の基盤であることから、この制度の創設自体は大変重要な取組であると考えます。しかしながら、物価や家賃の上昇が続く中で、制度の対象から外れているものの、生活に余裕のない単身世帯や中高年層など、住居費負担に悩む区民の方は少なくありません。特に、東京都内では住宅費の高さが生活困窮の大きな要因となっており、より幅広い視点での支援が求められています。そこで、今後現在の家賃補助制度に加えて、対象世帯や所得基準、補助額の在り方などを検証し、より多くの区民が安心して住み続けられるよう、対象範囲の拡充や制度の充実を検討していただくことを要望し、次の質問に移ります。 次は、生活保護を受給している単身世帯施策についてです。先月、御高齢の方から、家に来た人と郵便局に一緒に行って引き出したお金を渡した、だまされているような気がするという趣旨の御相談を受けました。御自宅に伺い様々なことを確認したところ、少額の年金と生活保護を受給しながらお一人で暮らしている80代後半の方で、金銭管理を受けていらっしゃいました。御家族がいれば相談もできるかもしれないですし、そもそも金銭管理を受ける必要がないかもしれません。その金銭管理について御理解をしていない状況のため、相談されてきたという案件でした。御高齢の場合、認知症を発症していれば金銭管理ということ自体を把握することが難しく、だからこそ時間をかけて説明をし、理解をしてもらわなければいけないと思います。 そこでお聞きしますが、生活保護受給者について、現在区の中で金銭管理を受けている世帯は何世帯ありますか。また、その決定はどのように判断しているのか。さらに、金銭管理支援はどのような形で進めるのか伺います。 今回御相談された方は、生きていることがしんどいとおっしゃっていました。その反面、健康に気を使いながら、少ないお金でやりくりをしているともおっしゃっており、単身であるからこその悩みや思いがあると感じました。既に高齢化が進んでいる社会の中で単身世帯が増えているということは、例えば、認知症を発症しながら1人で生活をする住民の方も増えてくるかもしれず、金銭管理対応も増えるかもしれません。金銭管理について丁寧な説明が必要になる中、人手不足により、1人の受給者に対して限られた時間で対応しなくてはいけないことは重々承知しています。しかし、今回の方のように、金銭管理について理解しないまま対応を続けていると、だまされているという捉え方になってしまい、当事者の方には不安が募ることになりかねません。金銭管理をされているという認識がなく、だまされているというような捉え方をしてしまうことがないように区として対応を行ってほしいと思いますが、見解を伺います。 次に、単身の生活保護女性受給者に対しての訪問について伺います。生活保護受給者の方たちには、暮らしぶりを確認し、必要な支援を行うための家庭訪問が最低でも年2回あるとされています。そして、この訪問の際には、現状把握のため家の中に入ることが原則とされています。男性受給者へ女性ケースワーカーが訪問する場合2人体制を取るなどの配慮をしているということは聞くことがありますが、女性受給者に対しての訪問時に配慮がなされているでしょうか。生活保護受給者の場合、家が狭い可能性も高く、年齢に関係なく男性ケースワーカーの訪問に抵抗を感じる方もいます。単身女性受給者への訪問時、区として配慮している面はありますか。例えば、男性から女性のケースワーカーに変更できることや、2人体制での訪問にするなどの対応はなされているか、確認をします。 次に、中高年の単身女性についてです。単身の中高年女性は、働く世代として現役ではあるものの、就労の不安定さの中で暮らしが苦しいという方が多いとされています。男女共同参画白書令和7年度版によると、男女というくくりの数字ではありますが、45歳から49歳までの正規雇用率が、男性が72.5%に対し女性は36.6%、55歳から59歳では男性が65.7%に対し女性は28.2%まで低くなります。60歳から64歳では男性も37.7%と低くなりますが、女性はさらに低く、15.3%まで下がる状況です。また、2025年のリクルートワークス研究所、全国就業実態パネル調査によると、50代女性の4人に1人、25.1%の割合で単身者となっています。このうち就業形態は、非正規雇用が30.8%となっており、その中で有期雇用契約が51%、無期雇用契約が40%とされています。そして、単身の中高年女性については、若年女性、高齢女性とは異なる中間層ならではの困難が指摘されています。当事者の方からも、支援対象外と言われることが多い、子供がいないと支援が薄い、弱者向け支援にも高齢者向け支援にも入らず制度のはざまに立たされていてつらいなどの声もいただきます。区として、このような中高年の単身女性について、若年層や高齢者と比べてどのような困難を抱えやすいと認識しているか、見解を伺います。 若年女性は、学生の期間から時間があまりたっていないということもあり、友人ネットワークが比較的維持されやすく、高齢女性は地域活動に入るケースが多いのに対し、中高年単身女性は孤立の過渡期とも言われています。中高年女性の非正規雇用が多い中で、経済的支援が最も必要とされていますが、居場所やつながりも重要だと思います。この点、区としてどのように捉えているか、見解を伺います。 任意団体であるわくわくシニアシングルズの2022年の調査では、困った先の相談先として一番多かったのが、四、五十代の独身女性の場合友人、知人であり、母子世帯の場合は親や子供、親戚が一番多いという結果でした。また、自治体の相談窓口の利用については、母子世帯が17.2%に対して、四、五十代の独身女性は7.8%と低く、相談窓口があるNPO法人や一般社団法人等への相談は、母子世帯が12.3%に対して、四、五十代の独身女性は2.8%となっていました。自治体やNPOなどに関わりを持ちにくいのが単身中高年女性となっているように思います。孤立しがちでありながら、単身中高年女性の相談相手の割合が友人、知人が高いことを踏まえると、つながりがあることで悩みを共有できることが考えられます。関わりのきっかけの一つとして、区が居場所をつくることや、居場所づくりをしている団体を支援するなど、居場所づくりに取り組む必要があると思いますが、見解を伺います。 福祉事務所への相談は本当に大変になってからということが多いため、大変になる前の段階で対応することが求められていると感じます。単身世帯は地域との接点を持つことが少なく、問題が表面化したときには既に深刻化しているケースもあります。孤立を自己責任にせず、予防的に関われる仕組みが必要ではないでしょうか。大田区では、男女平等推進センターにおいて、毎月第2土曜日に女性のためのほっとスペースを設けています。また、川崎市の男女共同参画センターでは、シングル女性を対象としたお月さまカフェを開催しています。お隣の世田谷区の男女共同参画センターでは、四、五十代のシングル女性のための会として「らぷらすよりみちクラブ」を開催しています。このように、自治体によっては既に単身女性の居場所づくりに着手しているところもあります。また、居場所づくりについて民間での対応があるのではないかという声もありますが、わくわくシニアシングルズが行うお話し会に参加した際に当事者の方から聞いた声は、民間で行っているところは、このわくわくシニアシングルズさんしか聞いたことがあまりない、自分の住んでいるところで行っていればそちらに行きたいが該当するところはない、交通費がかかっても、少しでも話す場があれば行きたいと思って来ているという方が多い状況でした。民間が行っている場所がなかなか見当たらない現状の中、まずは居場所づくりの前段階として、例えば、中高年単身女性のお話をする会などを設けてもらえないでしょうか、区の見解を伺います。 2050年には、世帯の約半数が単身世帯になるとされていますが、杉並区においても、高齢者のみならず、働き盛りの単身者や単身女性など、多様な単身世帯が増えていくことが予想されます。その中で、現在の制度の多くは、困ったときに頼れる家族がいることを前提とした制度、緊急時の連絡先があることを前提とした仕組み、家事や生活を分担できることを暗黙に想定した支援設計になっていることが多いように思います。家族がいることでカバーされている部分が、単身世帯では行政にしか担えない場面があるのではないでしょうか。災害時や病気の際の支援の届きにくさ、孤立、孤独の問題、住まいや生活の不安定な状況、老後の不安など、単身世帯は固有の課題を抱えやすい傾向があります。こうした将来を見据え、単身世帯を対象とした支援の在り方を今から検討し、福祉、防災、住宅、地域コミュニティー形成などの分野を横断した施策として体系的に整備していくことが重要です。ぜひ杉並区として単身世帯の実態把握を進めるとともに、中長期的視点に立った単身世帯施策の検討を進めていただくことを要望し、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、赤坂たまよ議員の御質問のうち、自転車施策における住民との意見交換に関する御質問にお答えします。 自転車は環境負荷が少なく、まちを静かに移動でき、健康増進にも効果があることなどから、世界でも自転車を基軸としたまちづくりの機運が高まっています。脱炭素化の実現に向け、将来の都市交通において自転車の果たす役割が一層重要性を増す中で、私は区民が前向きに生活の質を高めていくために、杉並区を23区で最も自転車に乗りやすいまちにすることを目指し、令和5年3月に策定した自転車活用推進計画に基づき、各種施策を着実に進めているところです。自転車施策に関する区民との対話としては、令和4年10月に区民19人の参加の下、人と環境に優しい自転車の街・杉並をテーマに「聴っくオフ・ミーティング」を開催しました。参加者からは、路上駐車対策として荷物を運べるキャリアのついたカーゴバイクを区から事業者に貸し出す、交通ルールに関する意識を高めるために学校教育などで継続的に学ぶ場を増やすといった御意見があり、このような御意見を自転車施策に反映させてきたところです。さらに、もう少し大きな視点で言いますと、気候区民会議での主要な4つのテーマの一つは交通でした。そこから出てきました区民のビジョンというのは、誰もが環境に優しい手段で移動したくなる多様なモビリティーが共存するまちということです。そこで、車利用から徒歩や自転車の利用を促進するという具体策の中で、こういった行動変容の一部を可視化する杉並区産MaaS「ちかくも」にそういった一部も実装されているところです。 23区で最も自転車に乗りやすいまちを実現するためには、とりわけ青切符が導入されることから、交通ルールの徹底など安全施策の一層の充実が必要であると考えており、行政が自転車施策に取り組むことはもちろんのこと、区民の理解と主体的な協力は欠かせません。そのため、日頃から自転車を利用されている方に加え、自転車を愛する文化の醸成や多様な自転車利用のニーズを把握する観点から、議員より御提案のあった自転車競技などの自転車に関係の深い方を含め、幅広い方々からお話を伺うことも有効と考えておりますので検討してまいります。多様な意見を施策に反映することで、自転車利用者と非利用者の双方が安心して共存できる道路空間を形成し、歩行者を中心に、誰もが安全・安心で快適に移動できるウオーカブルなまちづくりを実現してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、自転車施策、また住宅施策に関連して、転居費用助成についての御質問にお答えをいたします。 初めに、自転車に関する一連の御質問にお答えをいたします。 まず、いわゆる青切符制度への対応についてですが、代表質問でもお答えしたとおり、警察と連携し、同制度を含む自転車の正しい交通ルールや安全な利用方法に関する講習会を、ちょうど先月と今月にかけて4回実施をいたしました。来年度も引き続き開催する予定としております。今後も、青切符制度に関する情報を区ホームページや広報紙へ掲載するとともに、区内の小中学校や自転車を業務で利用している事業所などに職員が出向いて講習会を行うなど、一層の普及啓発に努めてまいります。 次に、自転車安全利用の講習会に関する御質問にお答えをいたします。 区では、区内で発生する交通事故のうち約半数が自転車が関与している状況を踏まえ、自転車の安全利用に関する講習会を実施しております。これまでゆうゆう館や保育園等において講習会の開催をお知らせし、参加者を呼びかけるとともに、託児サービスの提供や親子同伴で参加可能な会場を設けるなど、高齢者や子乗せ電動アシスト自転車の利用が多い子育て世帯といった多様な世代、属性の方々に受講していただけるよう、運営面での工夫を重ねてまいりました。しかしながら、シェアサイクルの利用が増加するなど自転車の活用が進む中、自転車の事故件数自体は増加しており、区民が青切符制度を含む自転車の安全利用に係るルールを正しく理解し、実践していただけるよう、議員御提案のような高齢者、子育て世代といった年代や、運転免許の有無といった特性に応じた講習会はとても効果的であると考えますので、実施に向けた検討を進めてまいります。 次に、自転車走行に関する車両の運転手への対策に関する御質問にお答えします。 車道を走行する自転車に対し、車両が側方距離を十分に確保せずに走行する事例が散見され、自転車が歩道を走行する一つの要因となっております。このような状況を踏まえ、区では、自転車活用推進計画に基づき、車両が自転車の側方を通過する際に自転車との間隔をしっかり確保した上で、安全な速度で走行するよう運転手に促すための路面標示を区独自に作成し、その効果を検証する実証実験を東海大学と協働して昨年10月に実施をいたしました。現在、データ分析を進めているところであり、得られた知見を踏まえ、今後の自転車と車両の走行に関する安全対策について検討してまいります。あわせまして、自転車利用者が安全・安心で快適に移動できる環境整備に向け、今年度は普及啓発ポスターや庁有車へのステッカーの貼付などを通じた車両の運転者に対する安全走行の周知を図ってまいります。 次に、民間事業者との連携による自転車駐車場の確保に関する御質問にお答えをいたします。 自転車に乗りやすいまちを実現するためには、自転車で訪れた場所で安心して駐車できる環境整備が不可欠であると考えております。しかし、特に自転車駐車場の需要が高い駅前や商店街周辺では、まとまった土地の確保が極めて困難な状況です。こうした課題に対応するため、区では、駅前や商店街にとどまらず、区内全域を対象として自転車駐車場の整備、運営に関する補助制度を設け、民間事業者による自転車駐車場の整備、運営を促進しており、これまで23施設で約2,400台の駐車スペースを確保してまいりました。あわせまして、区では民間事業者との協定を締結し、小規模な駐車スペースを分散的に設置する小規模点在型自転車駐車場の確保にも取り組んでおり、10か所42台の駐車スペースを確保しております。今後とも、自転車活用の推進に向け、利用者がより安心して自転車を駐車できる環境の整備に努めてまいります。 次に、転居費用助成に関する御質問にお答えします。 まず、所得基準等についてお答えいたします。 本制度を利用できる世帯の所得基準は、区営住宅の申込資格と合わせ、一般世帯は月額15万8,000円以下としております。また、同居親族に18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子供がいる世帯は月額21万4,000円です。現時点での支給実績は、単身世帯が6世帯、2人以上の世帯が2世帯、合計8世帯となっております。 私からの最後ですが、転居費用助成の周知についてお答えをいたします。 「広報すぎなみ」、区ホームページ、SNSで周知するとともに、福祉事務所、くらしのサポートステーション、ひとり親家庭支援担当、保健センター、ケア24と連携し、それぞれの窓口等において、住宅に関する相談があった際には住宅課を案内していただいております。そのほかにも、区立保育園、児童館、子ども・子育てプラザではチラシを掲示しております。また、先月には、地域の身近な相談相手である民生委員、児童委員の会長協議会において本制度を周知していただくようお願いをしたところです。加えまして、来月から本庁舎1階ロビーや区民課の待合スペースに設置されておりますデジタルサイネージも活用してまいります。今回、議員から区役所、地域区民センター、区民集会所などにもチラシを置いたらどうかという御提案をいただきましたので、早速広く周知するため、幅広い区立施設等にチラシを置くよう進めてまいります。 私からは以上です。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、まず、生活保護受給者に対する金銭管理についての御質問にお答えします。 令和7年12月現在、金銭管理を受けている世帯は228世帯です。基本的には、受給者からの申出により毎月1回、各福祉事務所にて開催される自立支援会議において、受給者や家族の生活状況、健康状態を踏まえ、金銭管理の開始を決定しています。次に、金銭管理の進め方についてですが、受給者と担当ケースワーカーに加え、金銭管理委託事業者で協議を重ね、受給者同意の下、1回の給付額や分割回数等を決定しています。さらに、その状況は適宜自立支援会議に報告され、支援内容の変更や支援継続の必要性等を決定しています。金銭管理は受給者の意向を尊重した上で進めておりますが、他者にお金を管理されることに対する不安を抱くことがないよう、分かりやすい言葉で説明するなど、直接接する委託事業者をはじめ、各ケースワーカーへの指導を徹底しています。 次に、単身女性受給者への訪問対応についての御質問にお答えします。 福祉事務所では、生活保護受給者の担当は原則として地区担当制で行っており、単身女性受給者への訪問対応について一律のルールを定めているものではありませんが、個々の事情や受給者の意向を丁寧に伺い、運用面で柔軟な配慮を行っております。具体的には、受給者の状況に応じて、女性ケースワーカーの同行や複数名での訪問といった対応を行うほか、DV被害の経験がある場合など特段の配慮が必要と判断される場合には、可能な範囲で担当者の変更を行うなど、安心して面談いただける環境づくりに努めております。 次に、中高年の単身女性の困難についての御質問にお答えします。 中高年単身女性は、若年層向け就労支援や高齢者向けの施策のいずれにも当てはまりにくく、制度のはざまに置かれやすい状況にあります。また、非正規雇用の長期化や家族関係の希薄化等により、将来への不安や孤独を抱えながらも、外からは自立しているように見えやすく、支援につながりにくい傾向があります。その結果、生活困窮や住居問題、心身の不調が表面化して初めて支援に至る場合もあります。区といたしましては、困ってからではなく、困る前の段階で気づき、年齢や属性で分断されない切れ目のない支援につなげていくことが重要であると認識しております。 最後に、中高年の単身女性の居場所についての御質問にお答えします。 御指摘のとおり、経済的支援は生活を支える上で不可欠ですが、それだけでは孤立や情報の断絶といった課題を直接的に解消することは難しいと認識しております。特に、中高年の単身女性の場合、困難を抱えていても相談に至らないまま問題が表面化せずに深刻化してしまうケースが少なくありません。居場所やつながりは、支援を求めることを前提とせず、気軽に立ち寄れる関係性の中で、情報や支援につながるきっかけを得られる点に大きな意義があると考えています。一方で、行政が設ける場には心理的なハードルを感じる方もいることから、民間団体の活動を側面から支援するなど、中高年の単身女性が参加しやすい居場所づくりを進めながら、緩くつながる選択肢を広げていくことが重要であると認識しております。 私からは以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、中高年の単身女性を対象としたお話をする会を実施してはいかがかとの御質問にお答えいたします。 中高年の単身女性には、困難とまでは言えないものの、働き方の悩みや老後への不安を抱えている方がいらっしゃると考えられますので、まずは男女平等推進センターでそのような方々を対象とする啓発講座を実施する際に、参加者同士が情報交換をする機会を設けることなどを考えてまいります。 私からは以上です。

10番赤坂たまよ議員。 〔10番(赤坂たまよ議員)登壇〕

前向きな御答弁、いろいろありがとうございました。 1点だけ、自転車に関してなんですけれども、今回法改正があることによって、自転車に乗ることが命を守るというスタンスも含まなければいけなくなったんじゃないかなと思っております。区長からの御答弁の中で、対歩行者の安全も重要というふうなお話もありました。もちろんそうなんですけれども、今回は改めて対車を考えなくてはいけなくなったと思うんです。これまでも住民の方と「聴っくオフ・ミーティング」とかで対話をしてきたというのもあると思うんですけれども、やっぱりこの際、一歩さらに前進の安全性を高めるアプローチを取っていくことが必要ではないかと改めて感じました。そこで、住民の皆さんと一緒に考えて、不安を払拭するような杉並区にしていっていただきたいと思うんですけれどもいかがでしょうか、御答弁よろしくお願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
赤坂議員からの再度の質問で、自転車の安全に関する一歩進んで、一歩深いというか進んだ対策ということでお尋ねがありました。自転車活用推進計画の中でも、自転車の安全性ということは最重要でありまして、青切符のルールの導入によって重要な機会になっていると思います。一方で、自転車を含む事故が増えていること、そして、やっぱり生活感覚として、歩行者も車に乗る方も自転車に乗る方も、自転車をめぐる走行の危険を感じているということが、私は非常に大きな杉並区の課題であると思っております。自転車に乗りやすいまち、一番のまちというのはまだ時間がかかるかなという、長期的な取組であるとは思いますが、このたび答弁申し上げました、1つは対象別などでやる講習というのがあります。もう一つ御答弁申し上げました路面標示、これは実証実験中ですけれども、車と歩行者と自転車の距離、これを路面標示を見せていくことによって、歩行者と車、自転車の不均衡というのがありますので、歩行者が一番弱い存在ですのでそこが一番守らなければいけないということ。これを路面標示によってそれを促すという、これが実証実験なわけです。このような講習による対策と、それから意識しなくても自然とその行動が身につく対策、これはポピュレーションアプローチというふうに政策の業界では言われていますけれども、そういったアプローチを両方組み合わせていくことで、全体として自転車をめぐる、そして歩行者と車の3者の安全を総体的に高めていくということが大変必要だというふうに私は考えております。 私からは以上です。

以上で赤坂たまよ議員の一般質問を終わります。 14番山名かなこ議員。 〔14番(山名かなこ議員)登壇〕

シスターフッド杉並の山名かなこです。通告に基づき、SNS上の性差別に基づく誹謗中傷への対策と、ジェンダー平等の視点からの情報教育の必要性について質問します。 近年ソーシャルメディア(SNS)は、政治的・社会的発信の重要な場となる一方で、オンライン上での性別に基づく差別的攻撃が世界的に深刻化しています。国際的調査は、オンライン空間での被害が幅広く、かつ強度を増していることを示しています。例えば、2020年にピューリサーチセンターが調査した結果では、アメリカ成人の約4割が何らかのオンラインで嫌がらせを経験しており、最近は悪質化、深刻化が観察されています。特に目立つのは、公的人物、ジャーナリストや政治家など、そういった人たちの社会的発言を行う女性が標的にされる傾向です。 アムネスティ・インターナショナルが2018年に実施したオンライン虐待に関する調査では、2017年にイギリスとアメリカの778人の女性政治家やジャーナリストに送られたツイートを整理しました。それによると、研究対象の女性たちが年間で110万件の虐待的または問題のあるツイートが送信されたことが分かりました。平均すると、30秒に1件です。さらに、人種や社会的属性が交差するほど被害が集中するという指摘もなされています。この種の攻撃は発言の萎縮を招き、民主的な言論空間を損なうことが懸念されています。国際機関もSNS等を介した技術を利用した女性に対する暴力を重要課題として位置づけ、発生頻度や被害の広がりを指摘しています。 UNウィメンは、2025年に「技術を利用した女性及び少女に対する暴力の防止及び対応に向けた世界的な動向 新たな実践事例集」というレポートを発表し、オンライン被害の多様な形態、脅迫、性的嫌がらせ、画像の無断共有などが、女性の表現の自由、安全、参加を妨げると警鐘を鳴らしており、地域でのサポートや教育機関での予防、支援の強化を求めています。また、心理的影響に関する研究では、サイバーいじめ、オンライン被害等、若年層の精神的健康、鬱や不安などとの関連を示しています。被害経験がその後の鬱症状や不安と関連することは報告されており、教育現場での早期介入、支援の必要性を示唆しています。これは、学校や地域の相談体制を超えた専門的支援の連携を要請する根拠になります。さらに、議会や政治分野における調査は、女性議員や公職に就く女性が職務遂行の場で性差別的な暴力や嫌がらせにさらされやすく、その結果として政治参加が阻害され得ることを報告しています。 国際的な議会の調査を実施しているInter-Parliamentary Unionによると、33か国の女性議員を対象とした調査において、オンライン上でのヘイトスピーチや虚偽情報、画像を用いた虐待、または個人データの望まぬ開示の標的となったことがある女性議員は60%にも上るという結果が出ています。こういった被害が政治的代表性や政策的多様性に負の影響を及ぼす点を強調しています。 こうした背景から、SNS上の問題は個別の問題ではなく、構造的な性差別に基づく社会問題であるということが分かります。杉並区においては、ジェンダー平等審議会の課題としても、インターネット上で生じる性暴力を含む多様な暴力をなくし、もしも被害に遭った場合、二次被害などを受けないよう、個人の尊厳が守られ、日頃から適切な知識を得られるための取組が必要ですと挙げられています。こういった被害は個別の心身被害にとどまらず、意見や表明の萎縮を介して民主的参加の不均衡を生むことからも重要です。SNSの被害は匿名性や拡散性があり、技術的手法も新しい性質の問題であるため、教育、相談、行政を横断した総合的対策が求められることからも、杉並区でも区レベルでの実態把握と学校、相談窓口、行政公式発信の3分野での対策設計が急務であると考えます。 以上の点から質問していきます。 まず、若者や児童生徒へのSNS教育の観点から伺います。SNS上の性差別は、子供や若者の間でも深刻です。性的画像の無断共有、性的コメントあるいは容姿や性別をからかう投稿などが繰り返され、加害、被害の意識が曖昧なまま暴力が再生産されています。 そこで伺いますが、学校教育において、SNS上の性差別による問題について学ぶ機会は現状ありますか。また、現行の情報モラル教育にジェンダー視点を組み込み、SNSでの性差別や偏見が個人の問題ではなく、社会にあるジェンダーバイアスの問題であることや、発言の萎縮を生むことが民主主義の根幹を揺るがす問題であるという認識を教育していく必要性はあると考えるか伺います。 また、SNS上の性的ハラスメントや性的画像の拡散は学校現場で深刻化しています。区内の学校におけるSNSトラブル、特に性的なハラスメントや性的画像の拡散といったことの実態があるのかどうかの把握はしているのでしょうか。件数や傾向など、把握しているものを教えてください。また、現状の把握に基づき、学校、教育委員会としてどのような対応方針を検討しているか伺います。 また、杉並区在住の高校生と話をする機会がありました。彼女の学校は杉並区ではないんですけれども、彼女が通っている学校でタレントのSHELLYさんを講師として、性差別やLGBTQ+に関する講演を実施したという話を聞きました。その際には、児童生徒だけではなく保護者も参加しており、子供世代だけではなく、保護者世代にとっても多くの学びがあったことが印象的だという話を伺いました。このことから、SNS上での性差別や誹謗中傷に対応するためには、子供だけではなく、保護者も含めた講演会や授業、地域イベントなど、家庭、学校、地域が連携した教育的取組が重要であると考えます。 区としても、こうした教育機会を設けることによって、家庭や地域全体でジェンダー意識の向上や、SNS上の差別、偏見の抑制の観点を含め、子供たちの健全なネット利用を促すことにつながると考えますが、区の見解を伺います。 さらに、性的マイノリティーの視点からも伺います。 認定NPO法人ReBitは、LGBTQ+などのセクシュアルマイノリティーの子供、若者を対象とした大規模調査、LGBTQ子ども・若者調査2025を実施しました。その中では、LGBTQユースの87%が過去1年に差別的な言動を見聞きしたと回答し、特にSNSの影響が大きく、全体の74.2%がSNS上で差別的言動に触れています。一方で、LGBTQ中高生の94.6%が、担任の先生にセクシュアリティーを安心して相談できないと回答しています。学校において、性的マイノリティーの児童生徒が安心して相談できる場が設定されていないのではないでしょうか。実際に過去1年で学校の授業でLGBTQについて教わったと回答したLGBTQ学生は59.2%で、2022年の40.2%から19ポイント増加しており教育の機会の拡大が見られる一方で、LGBTQについて教わった授業で、教職員から差別的、否定的、誤った発言があったと回答したのが30.1%です。さらに、教えられた内容が不十分だったとする回答も42.2%でした。教育の機会は増えているものの、教職員の理解や授業内容には大きな課題が残されており、適切に理解を促進できる体制づくりが急務です。 まず伺いますが、杉並区の学校教育において、学校の授業で性的マイノリティーについて外部講師などを招き教えている学校は何校ありますか。 また、教員側が性的マイノリティーについて差別的、否定的、誤った発信が行われないようにするため、どのような対策を講じているか伺います。 また、性的マイノリティーの児童生徒がSNS上などで差別や偏見にさらされた際に、学校は安心して相談できる場所になっているでしょうか。性的マイノリティーに対して正しい知識を持った人による相談体制があるのかどうか、伺います。 また、区が月に1回実施している性的マイノリティー専門相談においては、SNSによる差別や偏見に対する相談実態はありますか。もしないようでしたら、相談につながっていない可能性もあると思います。どのようにSNS上での問題も相談できる体制になっていることを周知しているのかお伺いします。 SNS上での性差別や誹謗中傷が蔓延する背景には、根深いジェンダー不平等や社会構造の問題があり、女性や性的マイノリティーのコミュニティーの人々は、SNS上での攻撃や差別にさらされやすい傾向にあります。杉並区でも、SNSを通じた誤情報や偽情報への対策をしていくことが去年の区長記者会見で示されたところです。このようなSNS上のフェイクニュース対策に、SNS上の性差別に基づく誹謗中傷や抑圧に対する対策も含めていってほしいと考えますが、区の見解を伺います。 SNSプラットフォームの設計自体が、性差別に基づく誹謗中傷や抑圧の蔓延に寄与しています。匿名性が高いことでユーザーは責任感を欠いた言動をしやすく、間違った情報が流布されたり、それによって有害なコンテンツの拡散を助長しています。1970年代につくられたフェミサイドという言葉は、女性が女性であるがゆえに男性によって殺されることを指しますが、SNS上でのミソジニーの拡散によってフェミサイドが増加しているという指摘もあります。こういったSNS上で蔓延する性差別や女性軽視について、杉並区としてはどういった問題意識を持っていますか。女性やマイノリティーに対するSNS上の攻撃は、人の命を奪う危険性があるにもかかわらず、ネット上のことだからと軽視され、適切な対応がなされていない現状があります。嫌なら使わなければいいという意見もあるかもしれませんが、デジタルが生まれたときから存在している若い世代にとっては、友人関係やコミュニティーを維持するためには必要不可欠な場合もあります。 SNS上での攻撃に遭った人が孤立せず、支援を受ける機会が得られるように、女性、若者のメンタルヘルスと相談体制について伺います。 まず、区の相談体制において、SNS上での問題について相談を受け付けていると明記している相談窓口はありますか。区の女性のための法律相談や、まるっとヘルスケアLINE相談などで、SNS上での問題も扱える、または対策できるようになっているのでしょうか。 また、SNSは匿名性が高いため、問題があっても相談しにくい状況にあることも考慮する必要がありますが、そういった配慮はありますか。例えば、若年層に多い匿名で相談したいというニーズに対応するため、チャット型やSNS型の相談窓口を拡充していく考えはありますか。特に、被害を受けたことを家族や学校に知られたくない若者にとって、オンラインの安心できる相談環境の整備は重要です。区の見解を伺います。 また、被害者の心的外傷(PTSD)や不安症に対して、臨床心理士や精神科医などの専門職と連携した支援体制の強化が求められます。こういった心的外傷についても専門職との連携による支援が整備されているのか、その必要性について伺います。 次に、公共空間での表現と、目立った発言をする女性に対するSNS上の攻撃について伺います。 近年、フェミニズムやジェンダー平等に関する問題に取り組む女性、あるいは社会的立場で発言が目立つ女性に対して、SNS上での中傷や攻撃が少なくありません。例えば、SNS上で女性差別解消やジェンダー政策に言及した直後に、個人攻撃や性差別的誹謗中傷を受けるケースや、市民活動家としてジェンダー平等や性的マイノリティーに関わる発言をした際に、攻撃的コメントが集中するケースなどが見られます。こうした被害は、発言者本人にとどまらず、家族や関係者にも心理的な負担を及ぼし得ます。また、SNSは匿名性が高く拡散性も強いため、攻撃が短時間で拡大しやすく、被害者は自分の発言が常に監視されていると感じ、発言を控えるようになる傾向があります。女性議員や行政職員は公的な立場として常に注目されているため、SNS上の攻撃が職務評価やキャリアにも影響すると感じやすく、繰り返される攻撃や強迫的メッセージは、PTSDや不安症などの心的外傷リスクを高め、日常業務や社会活動への参加意欲をそぐことになります。とりわけ公的な立場にある女性は注目を浴びやすく、繰り返される中傷や脅迫的メッセージが精神的負荷を高め、業務や社会活動への参加意欲をそぐリスクがあります。 そこで伺いますが、区職員が業務に関連してSNS上で性差別的攻撃を受けた場合の対応方針や支援体制は整備されていますか。相談窓口、法的対応の支援、メンタルヘルス支援など、現行の仕組みをお示しください。現在のガイドラインや危機対応の枠組みはどのようになっており、被害を受けた職員が迅速に相談対応を依頼できる体制は確立されていますか。 区の公式SNS運用において、性差別的コメントや誹謗中傷が寄せられた場合の対応方針はどのように定められていますか。投稿の削除基準や通報手順を明文化し、被害者保護を最優先にする方針を明確化すべきと考えますが、区の見解を伺います。 職員が業務としてSNSを運用、発信する際、性差別的発言に適切に対応できるような研修やマニュアルは整備されていますか。あれば内容を、なければ今後の整備方針をお示しください。 デジタル空間においても、区のジェンダー平等、多様性尊重の理念を貫く姿勢を求めますが、区の見解を伺います。 これまで述べてきたように、SNS上の性差別に基づく誹謗中傷や、抑圧をはじめとする教育や福祉に関わる問題は、大きな視点では複合的かつ構造的な人権施策に関する問題です。 そこで伺いますが、区としてこの問題をどの分野の課題としてではなく、どのような行政全体の課題として捉えているのか。また、現行の施策や組織体制の中で、どこに限界や不足があると認識しているのか、区の問題意識を伺います。 あわせて、今後、個別対応の積み重ねにとどまらず、教育委員会、福祉、人権、広報担当、男女共同参画担当課などが区として共通の視点や方針を持って取り組む必要性があると考えますが、区の認識を伺います。 その上で、区民と職員の双方を対象とした啓発、予防、相談支援を一体的に進めていくために、新たな枠組みや横断的な取組を検討する考えがあるのか、区として優先的に取り組むべき人権課題の一つとして捉えているのか、区の見解を伺います。 SNSは本来、誰もが自由に意見を表明できるはずの場所です。しかし、現実には女性や性的マイノリティーの声が攻撃され、沈黙を強いられる構造も内包しています。その声の消失は社会の多様性を奪い、民主主義を脆弱にします。区として、誰もが安心して声を上げられる環境を整えること、そして現実社会とデジタル社会の両方でジェンダー平等を進める姿勢を明確に打ち出すことを求め、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、山名かなこ議員の御質問のうち、SNS上の人権侵害に対する区の問題認識についてお答えします。 この問題については、令和5年度の総合計画の改定に際し、人権を尊重する地域社会の醸成という施策を新たに設け、その中で、SNS等を通じた他者への誹謗中傷や差別的な書き込み等が新たな社会問題になっていることに言及しました。このように、私はSNS上の人権問題について当時から強い問題意識を持っておりました。こうした認識を庁内で共有した上で取り組んできたところです。昨年度においては、人権に関連する事業を担当する所管課によって構成された人権連絡会を立ち上げ、関係職員が人権に関する課題を共有し、人権に対する意識等をアップデートしてまいりました。ただ、現在の組織体制では、人権施策との関わりの深い部署での取組の積み重ねが中心となっている面は否めず、全庁横断的な取組とする視点や、区民を巻き込んだ取組としていく視点から検討を行っていくことは、今後の大きな課題であると考えています。 職員や区民の情報リスクに対する感度や情報リテラシーを向上させていく取組の必要性について、私がこの間強く申し上げてきましたのも、偽情報や誤情報が拡散されるメディアは多くの場合SNSであり、これらの情報の中には、性差別を含め、人権侵害につながる事例が多くあることを念頭に置いているからです。こうした状況を踏まえ、今後、職員や区民に対する啓発や予防、相談に関する支援の新たな枠組みにつきましては、来年度予定している総合計画等の改定の議論の中でしっかりと検討してまいりたいと考えております。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

区民生活部長。 〔区民生活部長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、初めに、区の性的マイノリティー専門相談に関する御質問にお答えします。 同相談事業では、性的マイノリティーの方々及びその家族等の様々な悩みや不安、生きづらさに寄り添うことを大切にしており、相談内容は御自身の心や体、人間関係についてなど様々です。現在も様々な悩みや不安についての相談ができることをパンフレットや区のホームページに記載しておりますが、現状ではSNSによる差別や偏見に起因する御相談の実態はございません。今後、そのような御相談があれば、相談者に寄り添う姿勢でお話を伺ってまいります。 次に、女性のための法律相談等におけるSNS上の問題の扱いに関する御質問にお答えします。 女性のための法律相談は、女性弁護士による法律相談であり、法的な解決を要するということであれば、SNSに起因する問題についても相談の対象になると認識しております。また、杉並保健所で行っている女性のLINE相談、まるっとヘルスケアは、月経、妊娠など女性の心身の健康に加え、人間関係や仕事に関わる御相談にも応じており、SNS上の問題を起因として生じたメンタルヘルスの御相談も可能です。 私からの最後に、SNSなどデジタル空間におけるジェンダー平等や性の多様性についての区の考え方等に関する御質問にお答えします。 人権を尊重する地域社会の醸成を総合計画の施策の一つとして掲げている本区において、デジタル空間においても、ジェンダー平等と多様性の尊重が、その基盤となる考え方となるのは当然のことと認識しております。また、SNS上に差別や偏見に基づく誹謗中傷などが共有されている原因には、SNSそのものが抱える匿名性や集団心理、利用者のリテラシーの問題がありますが、性差別や異なる性への偏見などの根底には、性別役割分担意識などについての固定観念もあると思われ、区としては、今後も男女平等推進センターにおける啓発講座などを通して区民の意識啓発に努めてまいります。 私からは以上です。

総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
私からは、まず、SNS上の偽情報、誤情報などへの対策についてお答えいたします。 議員御指摘のSNS上における性差別に基づく誹謗中傷や抑圧につきましては、紛れもない人権侵害行為であり、区としましても偽情報、誤情報などと同様に対策が必要な情報リスクの一つであると認識をしているところです。今後、こうした情報リスクへの対策として、さきの代表質問の中で区長からも御答弁申し上げたように、まずは職員向けの研修や区民向け啓発講座の実施などを通して情報リテラシーの向上に努めながら、区全体の情報リスクに対する力を育ててまいりたいと考えております。 次に、SNS上で起きた問題に対する区の相談体制についての一連の御質問にお答えいたします。 SNS上で誹謗中傷等を受けた方からの相談は、家族に知られたくないなどの理由から匿名での相談を希望されるなど、それぞれの御事情を踏まえて対応することが必要と考えております。現時点において区では、SNS上で起きた問題に特化した相談窓口は設けておりませんが、こうした被害に遭った方からの御相談があった際には、既存の各相談窓口で受け付けた上で、内容に応じて外部の専門機関や庁内の関連部署に適切につなぐこととしております。SNS上での被害を受けた方が孤立せず適切な支援を受けられることは、特に若者や女性の目線に立った相談体制を考える際に重要な視点だと考えております。議員からの御指摘は、既に福祉や健康といった分野でSNS型の相談を取り入れている部署での取組を共有しながら、今後より安心して相談できる体制整備を検討する際、参考にさせていただきます。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、被害者の心的外傷に対する専門職と連携した支援についてお答えいたします。 PTSDとは心的外傷後ストレス症候群のことで、日常的なストレスをはるかに超えるトラウマ体験があり、その後、その出来事がフラッシュバックしたりする疾患で、症状が1か月以上続いた場合にPTSDと診断されます。不安症とは、過剰な不安や恐怖が長く続き、日常生活に支障を来す精神疾患の総称とされます。PTSDも不安症も、症状が続く際は早めに精神科や心療内科を受診し、薬物療法や心理療法を受けることが重要です。区では、女性のLINE相談、まるっとヘルスケアで、臨床心理士がメンタルヘルスに関する相談に対応しております。さらに、保健センターにおいて精神科医による心の健康相談を実施し、必要に応じて精神科医療機関を紹介しており、令和6年度は319件の相談があり、うち37件を精神科医療機関に紹介いたしました。今後も専門職と連携し、被害者に寄り添った支援を行ってまいります。 私からは以上です。

危機管理室長。 〔危機管理室長(林田信人)登壇〕
私からは、職員が業務に関連してSNS上で性差別的な攻撃を受けた場合の対応についてお答えいたします。 お尋ねのあった事例はカスタマーハラスメントに該当するものと考えますので、区の対応マニュアルやメンタルヘルス支援に基づいて対応してまいります。具体的には、SNSの運営事業者に掲載内容の削除要請を行い、被害の内容に応じて警察、弁護士に相談するほか、職員のメンタル面のサポートを保健師、公認心理師、産業医などの専門家が行うなど、職員の受けた被害回復に向け組織的に対応してまいります。 私からは以上でございます。

区政イノベーション担当部長。 〔区政イノベーション担当部長(藤山健次郎)登壇〕
私からは1点、区公式SNSの運用において、誹謗中傷、差別的コメントが寄せられた場合の対応等についてお答えいたします。 区では、平成27年にソーシャルメディア活用ガイドラインを策定し、誹謗中傷、差別を助長する投稿、信憑性に疑いのある投稿等を掲載禁止事項として規定した上で、該当する場合は削除することとしております。また、各所管課が公式アカウントを開設する際には、運用マニュアルを作成し、職場内で教育、研修を行うことと定めておりますので、全庁的に統一的かつ適切な運用が図られているものと考えております。 以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(井上純良)登壇〕
私からは、所管事項の御質問にお答えいたします。 まず、学校教育におけるSNS上の問題に関する指導についての一連の御質問にお答えいたします。 学校では、他者に対する誹謗中傷や名誉毀損、性差別的な発言やプライバシーの侵害などについて、各教科等の学習の中で人権上の問題として扱っており、児童生徒が人権の重要性について理解し、自他ともに人権が尊重される社会づくりに向けた行動につながることを大切に指導しております。議員御指摘の情報モラル教育の中におきましても人権教育の視点を取り入れ、性自認等も含めた人権課題と関連させながら、情報社会における自分の責任や義務を踏まえた行動の在り方等を考えさせております。区教育委員会といたしましては、今後も自他ともに人権を尊重しようとする意識や態度を育む学校の教育活動を支援してまいります。 次に、学校におけるSNSトラブルに関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、実態把握ですが、令和7年度は1月末までに11件の報告を受けており、内容につきましては、個人の尊厳を深く傷つける性的なハラスメント等、深刻な事案が含まれております。被害児童生徒のプライバシーを最優先に保護する観点から、詳細な内訳の公表は差し控えさせていただきますが、教育委員会といたしましても、これらを一刻の猶予もない重大な人権侵害と重く受け止めるところでございます。 次に、対応方針につきましては、学校には事案を把握した直後に、迅速な事実確認と被害者の心のケアを最優先に行い、区教育委員会は学校の対応を支援するとともに、事案の性質に応じて警察や関係機関と躊躇せず情報を共有し連携するなど、現場に深く介入することとしております。また、SNS事業者等に対し、画像の拡散防止や削除要請を行うなど、実効性のある措置も講じているところでございます。 次に、区立学校における性的マイノリティーの指導等に関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、性的マイノリティーについて、外部講師などを招いて指導した区立学校ですが、実績が確定している令和6年度では2校となっております。 次に、教員の言動への対策についてのお尋ねですが、都教育委員会作成の人権教育プログラム等を校内研修などで活用し、性自認等を含めた様々な人権課題に対する理解と認識を深めております。また、区教育委員会が主催する若手教員の育成研修におきましては、授業や生活指導を行う上での児童生徒への適切な関わり方や配慮事項などについて学ぶ機会を設定しております。 次に、区立学校における相談体制についてのお尋ねですが、担任のほか、養護教諭やスクールカウンセラーなどの専門性のある教職員も含め、誰にでも相談できる体制を整えております。また、相談を受けた教職員は、本人の意思を尊重した対応や配慮をするなど、安心できる関係の中で進めていくことを基本としておりますが、必要に応じ、本人の意思を確認した上で、専門機関との連携も含めた体制を取ることもございます。 私からは以上でございます。

学校整備・支援担当部長。 〔学校整備・支援担当部長(高山 靖)登壇〕
私からは、子供たちの健全なネット利用を促す家庭、学校、地域が連動した教育機会の提供に関する御質問にお答えいたします。 区教育委員会では、中学校区ごとに家庭、学校、地域の連携を深めるため、保護者等が参加する地域教育懇談事業の開催などに取り組んでおります。懇談事業の開催に当たっては、事前に学校と協議しながら地域が主体となってテーマを設定しており、これまでも子供たちがSNS利用時に加害者にも被害者にもならないようなテーマで懇談を行った事例について、他の校区にも情報提供を行っております。子供への教育は、学校のみならず家庭や地域においても行われるものであり、引き続き、御指摘の観点を含め、家庭、学校、地域が連動して大人自身も学びを深めていく取組を進めてまいります。 私からは以上となります。

14番山名かなこ議員。 〔14番(山名かなこ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。1点だけ確認させてください。 区の相談体制においてのところですけれども、今のところSNS上の問題に特化した窓口はないというところで、ただ、若者や女性の目線に立った相談体制を強化していくというところは問題意識を共有していただいているなというふうに感じました。SNSに特化した相談窓口というのが1つぼんと必要かどうかというところは、私も議論が必要かなというふうに思うんですけれども、例えば、今ある相談体制の中で、SNSで困ったことがあったらそういうことも相談できるよというような、何か一言メモが書いてあるだけでも、SNS上の問題って、ほかの人、周りも過小評価しやすいんですけれども、本人もやっぱり過小評価しやすい部分があって、こんな話を相談していいのかなというふうに、特に若い子なんかは思ってしまう可能性があると思います。なので、そういう話も相談できますよ、ちょっともやっとした嫌な気持ちになった、そういった話もぜひ共有してくださいねというような、そういう広報ができていると、もう少しアクセスしやすくなるのかなと思うんですけれども、そこに関して御意見をお願いします。

ちょっと確認ですけれども、今のは見解を求めるということでよろしいですか。 〔山名かなこ議員「はい」と呼ぶ〕

分かりました。 理事者の答弁を求めます。 総務部長。 〔総務部長(山田隆史)登壇〕
山名議員からの再度の御質問にお答えいたします。 相談する際に、SNSのことも相談ができますよというような御案内をというような御趣旨の御質問だったかと思います。 区政相談課で受ける相談の中でも、やはり今年度だけでもSNS上の書き込みについての御相談が約10件ほどあったというようなことも聞いてございます。区民の方のコミュニケーションとしてSNSがこれほど浸透しているという状況がございますので、先ほども保健所長を含めて他の分野でもいろんな相談窓口を持っておりまして、その中でもSNSでの出来事についての相談を受けられるような、そういう認識を持っているところがございますので、これは幅広く区で受けている相談について、御指摘のあったようなことも含めて御相談に応じることができるというようなことについて、区民の方にお知らせをしていくということは大事なことかと思いますので、これについては他の部署ともいろいろ話し合いながら、できるだけ早急にそういったことについて対応ができないかということを考えてまいりたいというふうに思っております。 以上です。

以上で山名かなこ議員の一般質問を終わります。 35番くすやま美紀議員。 〔35番(くすやま美紀議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団を代表して、住宅施策について、気候危機対策について質問します。 まず、住宅施策についてです。 住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台とも言うべきものです。住まいが権利であることは、世界人権宣言や、日本政府も批准している国際人権規約も認め、1996年の国連人権居住会議で採択されたイスタンブール宣言においても確認されています。そこでは、負担可能な費用で安全で健康的な住宅に住む権利や、住環境改善への住民参加など、国民の適切な住まいに住む権利を定め、日本政府も署名しています。 しかし、現在の杉並区の住宅状況は、その理念が十分に実現されているとは言い難い状況にあります。国土交通省が5年ごとに実施している住宅・土地統計調査、2023年の調査結果では、杉並区では、持ち家世帯約12万6,000世帯に対し、民営借家世帯は約17万6,000世帯と、借家世帯が大きな割合を占めています。さらに、全世帯のうち、国が定める最低居住水準を下回る住宅での居住を余儀なくされている世帯は約5万2,000世帯に上り、そのうち約5万世帯が借家世帯です。一方、都営住宅や区営住宅などの公的住宅の供給率は、人口比で見ても23区中19位と極めて低い水準にとどまっています。 民営借家に多くの区民が暮らし、最低居住水準にも満たない住宅で生活を余儀なくされている世帯が約5万世帯も存在する一方、公営住宅の供給率が著しく低い、こうした杉並区の住宅状況について、区はどのように認識していますか。 こうした深刻な住宅事情に対し、十分な対策を講じてこなかった前区長の責任は重大です。我が党区議団は、繰り返し家賃助成制度の実施を求めてきましたが、検討を繰り返すばかりで実施には背を向け続けてきました。また、国が家主への補助を通じて家賃負担を軽減する家賃低廉化補助制度を創設したにもかかわらず、杉並区はこの制度を活用してきませんでした。さらに、高齢者住宅みどりの里についても、高齢者人口が増え、入居希望が多い中で、戸数を減らしたまま放置してきました。岸本区長の下で、まだ第一歩ではありますが、家賃補助、セーフティネット専用住宅の家賃低廉化補助制度、さらには転居費用の助成などが新たに始まりました。これは、住まいの問題を自己責任にしない姿勢への転換として評価します。 しかし、住宅支援はなお不十分です。食料品をはじめとする物価高騰が続く中で、賃貸住宅の家賃も上昇しています。1月26日付の東京新聞は、1面トップで賃貸も分譲も高過ぎる、住まい問題、政治は向き合ってとの見出しを掲げ、家賃高騰に苦しむ人々の実態を報じました。報道のとおり、東京都の特別区物価指数の今年1月調査では、家賃の上昇が明確に確認されました。これまでも家賃の支払いに苦しんでいた区民に、さらなる値上げが重くのしかかっています。 こうした現状を区はどう認識していますか。手だてを取ることが求められていると思いますが、いかがですか。 現在の住宅危機の深刻さを考えれば、規模、対象とも、さらなる拡充が必要です。第1に、家賃助成の対象拡大です。区民意向調査には次のような声が寄せられています。自分自身も体に障害があり母も精神的な病気があって働けないので家賃が安くなる助成金などをもらえたら月々の生活費が助かる、これは決して特別なケースではなく、問題の一端を示すものだと思います。 家賃負担が重くのしかかり、医療や食事を切り詰めざるを得ない区民に、支援の扉を広げることこそ自治体の役割です。家賃助成の対象拡大について、どのように検討していますか。 第2に、セーフティネット専用住宅の拡充です。岸本区政の下でセーフティネット専用住宅の目標を昨年度10戸、今年度20戸へと拡大したことは貴重な前進です。しかし、必要とされている規模から見ればまだまだ足りません。制度を活用してもらう大家さんの拡大、助成戸数のさらなる増加に向けてどのように取り組んでいくのか、また、見えてきた課題は何か伺います。あわせて、利用者の声も紹介してください。 第3に、高齢者の住まいの支援です。高齢者の多くは年金を主な収入源として生活しており、国民年金の平均受給額は月額約5万6,000円から5万8,000円にとどまっています。家賃を支払えば生活費がほとんど残らず、将来への不安を抱えながら暮らしている方が少なくありません。区内在住の70代独居女性に話を聞きました。年金の受給額は1か月約4万8,000円ですが、アパートの家賃は月5万円で、家賃が年金受給額を超えています。貯金はほとんどなくアルバイトをしていますが、多い月でも約10万円です。年金とアルバイト収入を合わせても15万円以下です。そこに国民健康保険料、介護保険料などの負担、水光熱費などがかかります。手元に残るお金は僅かで、食費は3万円でやりくりしているとのことです。都営住宅やみどりの里も申し込んでいますが、当選できていません。こうした状況からも、低廉な家賃で安心して住み続けられる公営の高齢者住宅は不可欠です。 昨年の一般質問で、みどりの里の供給戸数の目標設定を求めたのに対し、区は空き室の増加を理由に目標は設定しないと答弁しました。しかし、問題は、低廉な家賃で高齢者が安心して住み続けられる水準の住戸が十分に確保されているのかということです。しかも、みどりの里の応募倍率が高止まりしている現状を踏まえれば、民間の空き室増加を理由にみどりの里の戸数増加の目標を持たないという考え方は成り立たないのではありませんか。みどりの里の戸数増加に向けて努力すべきですが、見解を伺います。 あわせて、1棟丸ごとでなく、民間住宅の個室を借り上げて高齢者に提供することについても提案しましたが、区からは、みどりの里は緊急通報装置や生活協力員による見守り機能を備えた公的賃貸住宅であるため、民間の個室を借り上げての提供は難しいとの答弁でした。みどりの里に限らず、小規模アパートやマンションの活用など、多様な手法を組み合わせて高齢者住宅を確保していくことが必要と考えますが、いかがですか。 次に、気候危機対策について質問します。 地球温暖化は、私たちの住む日本でも集中豪雨の頻発、猛暑日の長期化、農業や漁業の異変など、深刻な事態を引き起こしています。さらに、東京をはじめ太平洋沿岸地域では、昨年末からの降水量の激減によって水不足が深刻化しています。東京の水がめ、小河内ダムは、平成以降最低を記録した8,600万立方メートルを下回り、東京都水道局は1月26日、都民への節水のお願いを発表しました。 区は、こうした事態をどう受け止めますか。全区民にこうした新たな事態を知らせるとともに、今年を含め、あと5年となった2030年カーボンハーフ達成に向けて、全区民が参画するよう呼びかけを行うべきではありませんか。 オール東京62市区町村共同事業の算定結果では、杉並区の2015年から2021年の6年間の1年当りの温室効果ガス削減量は約1万2,000トンでした。この延長線では到底半減目標は達成できないと思います。区が把握している最新の温室効果ガスの年間排出量、その前年比の削減量、そして2030年半減目標達成のためにはどれだけの努力が求められているのか、数値で示してください。2030年カーボンハーフ達成のためには、区民に現状と達成までどれだけの努力が求められているのかを明確にすることが重要と考えますが、いかがですか。 カーボンハーフ達成は容易なことではありませんが、区と区民の努力によって前進が始まっていることを区民に知らせ、さらなる努力への力にしていくべきだと思います。前区政と岸本区政の比較で、2021年度から2024年度までの杉並産エネルギーの創出と省エネルギーの推進事業の決算額の推移、そして太陽光発電システム等の再エネ・省エネ機器への助成件数の推移をお答えください。 岸本区政の下で気候区民会議が開催され、活発な討論を通じて杉並区への意見提案が作成、提出され、その具体化が図られようとしていることも重要な前進です。区民会議の結果をどのように生かされようとしているのか伺います。 次に、各分野の到達と今後の取組について伺います。 まず、区内最大の事業所、最大の施設を管理運営する杉並区自身の取組についてです。区は、実行計画事務事業編で削減目標を示していますが、温室効果ガス排出量及びエネルギー使用量について、2030年達成目標と最新の到達、達成の見通しについてどう認識しているか、お答えください。 杉並区の二酸化炭素排出量の大半を占めるのは電力消費ですが、使用電力の節約には一定の限界があり、鍵となるのは、1つ目に、調達電力を再生可能エネルギー電力に切り替えること、2つ目に、太陽光発電機の設置拡大にあると思います。再エネ電力への切り替えについて、都は2030年までに100%切り替えなどの目標を示していますが、区の事務事業編では、可能な限り転換を図りますにとどまっています。改めて、電力調達の再エネ電力への100%転換、太陽光発電の設置促進目標を明確にして取り組むべきと思いますが、いかがですか。 2030年カーボンハーフ達成のためには、区内最大の事業所であり、二酸化炭素の最大排出主体である区が、庁内の全部署、全職員で取組の重要性と各部署の目標を共有し、総力を挙げて進めることが不可欠だと考えます。区が、区長を先頭に気候危機対策推進本部を立ち上げ、全部署を結集しPDCAサイクルで促進を図ろうとすることは重要です。その上で、環境省の資料を見ると、自治体ごとに全部署、全職員参加の運動とするために創意を凝らして努力をしていることが分かります。例えば倉敷市では、庁内の推進組織、ワーキンググループの中に省エネ推進会議、低炭素化検討委員会などを設置し、部署間の効率的な連携を図っています。秋田市では、各施設の省エネ関連情報を全庁的に共有しています。藤枝市では、職員の環境行動指針10か条に加え、毎年各部局・課における環境指針及び環境目標を設定し、年2回環境目標評価を行い、各部局は毎月使用電力の実績報告を行っています。お隣の世田谷区では、環境配慮行動を行っている課や出先職場を年1回プラクティスとして選定、表彰しています。また、担当副区長を委員長とし、部長会議構成員による気候危機対策会議を設け、地球温暖化対策に関する施策の策定、推進について審議し、2024年度は1年間に5回開催しています。 こうした他の自治体の事例も参考にし、全庁的な推進体制とチェック機能を強化することを求めますが、いかがですか。 次に、家庭での取組についてです。二酸化炭素排出量で最大の分野は家庭部門で全体の54%を占めており、家庭での努力がカーボンハーフ達成の鍵を握っていると思います。家庭での削減のためには、1、家庭での削減の重要性を理解してもらうこと、2、どのような努力をしたらよいのか具体的に示すこと、3、機器の買替えや推進のための支援を図ることだと思います。そのために、防災で各家庭に配布した「防災・防犯 そなえよう すぎなみ」のようなパンフを作成、配布すべきと思いますが、いかがですか。また、東京都は「家庭の省エネハンドブック『チョットの工夫で家計も地球も笑顔に』」を発行していますが、これも全家庭に届けるべきではありませんか。 事業所支援にも関連することですが、家庭や事業所等で活用できる家電製品等の買換えへの東京都及び杉並区の助成メニューが整備されており、有効活用すれば最大で100万円を超える助成を受けることも可能です。例えば、東京都ではエアコン、冷蔵庫、給湯機、LED照明の買替え助成、高齢者や障害者のエアコン購入費助成、太陽光パネル、蓄電池の共同購入助成、住宅の断熱リフォーム助成などを行っています。杉並区もエコ住宅促進助成として、太陽光発電システムから窓の断熱改修、節水シャワーヘッドに至るまで12品目の助成を行っています。まさに家計も地球も笑顔になれる支援制度ですが、まだ十分に知られていないのではありませんか。この点でも広報を強化すべきと考えますが、いかがですか。 全家庭参加の取組にして行くためにも、地域単位でのセミナー等を展開することも提案しますが、いかがですか。 二酸化炭素排出量が2番目に多いのが業務部門で、事業所数で多いのは、商店や小売店だと思います。こうした事業所に対しても、省エネ化推進のための国、都、区の助成制度を活用するよう支援を強めるべきではありませんか。商店支援では、杉並区商店会連合会の協力を得ることも必要と考えますが、いかがですか。 来年度予算でグリーンインフラを活用した水害対策に関する取組や、ゼロカーボンシティー機運醸成として、ユース世代を対象としたワークショップの開催が計上されたことは重要です。それぞれの事業の概要についてお答えください。 最後に、樹木の保全について伺います。 我が党区議団は、2019年、地球温暖化対策抜本的強化への提言を区に提出し、取り組むべき課題として、二酸化炭素を吸収する樹木、緑の保全と拡大を提案しました。地球温暖化対策区域施策編では、二酸化炭素削減計画の一環として樹木、樹林地の保全を掲げたことは重要です。 温暖化対策実行計画では、樹木、樹林地の保全のために、特別緑地保全地区の指定検討や、減少しつつある樹林地を借り受け、区民に公開しながら保全することが盛り込まれています。容易なことではなく、粘り強い努力が求められていると思います。樹林保全について、区はどう取り組んでいくのでしょうか。来年度予算案では、保護樹林等の指定制度の見直し、保護樹林の支援策拡充が挙げられていますけれども、具体的な内容を説明してください。 以上で一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、くすやま美紀議員の御質問のうち、気候変動対策への認識や姿勢等についての御質問にお答えします。 議員御指摘のとおり、2030年カーボンハーフの達成まで既に5年を切っております。これは、区の環境施策の一つという位置づけではなく、区全体の最重要課題の一つとして、危機感を持って取り組むべき局面に入っていると認識しております。そのため、私は、区として2030年の目標を実現するという強い決意の下、区民の参画を軸とした気候区民会議を開催し、併せて区役所自身が最大の事業者として率先するため気候危機対策推進本部を設置し、全庁的な推進体制を整えてまいりました。区民会議を経て、杉並区では脱炭素に向けた取組を区全体で進めていくための土台が確実に形成されてきたと受け止めています。その後、みどりの基本計画の改定、グリーンインフラの取組、そして気候変動をテーマとしたユースワークショップなどを通じて、多くの区民の皆様や若い世代が参画し、ゼロカーボンシティー杉並に向けて行動するコミュニティーが育ってきました。 一方で、2030年という期限を見据えたとき、現状と目標達成に必要な取組を区民の皆様に分かりやすく示し、区民、事業者、区がそれぞれの役割を担いながら、統合的に取り組める道筋を明確にすることが今まさに求められていることと考えています。このたび、区の補助制度を活用し、脱炭素アドバイザーの支援を得られることになりました。この支援も活用しながら、2030年までのロードマップを作成し、区民、事業者、区役所それぞれ何に取り組み、どのように成果を積み上げていくのかを、誰にでも分かりやすい形で示してまいります。 杉並区には、これまで長年にわたり積み重ねてきた多様なステークホルダーの存在があります。すぎなみ環境ネットワーク、小中学生環境サミット、すぎなみエコチャレンジ参加者、みどりのボランティア、都市農業や区民農園に関わる方々、自然環境調査への参加者など、区内には既にたくさんの多くの担い手がいます。さらに、新しい主体の発掘と形成も重要であり、今後は、生ごみのコンポストと都市農業をつなげる循環型社会の取組など、新たな動きを加速していきたいと考えております。また、すぎなみエコ事業者認定制度を生かした産業界との協働や、自転車愛好者のコミュニティーが担い手となる自転車活用の推進など、多様な主体のリーダーシップと連携も鍵になります。こうした多様な主体の力を結び、見える化し、相乗効果を生み出していく戦略こそ区に求められている役割であり、その実現に向けて取り組んでいく考えです。あわせて、区として整備を進めてきたデータラウンジも活用し、温室効果ガス削減のみならず、ごみ減量や資源化、交通手段選択の変容、緑に関するデータの収集、蓄積、分析の精度を高め、区の取組、区民や事業者の取組がより見える形になるよう進めてまいります。それをさらなる広報や普及啓発、そして区民の参画に広げるための実践的なツールとして生かしていきます。 議員御指摘のように、より広い層への広報の強化も今後ますます重要になると考えています。近年の夏の厳しい暑さは、命や生活の危機に直結するものとして、区民の皆様にとって共通認識になりつつあります。区としては、暑さ対策を着実に進めるとともに、この共通認識を起点に、より幅広い層の理解と行動変容につながる効果的な広報を行ってまいります。区議会に議員の約半数の方が加盟する暑さ対策議員連盟が設立されたことは大変心強い動きであり、区としてもそのお力をお借りしながら、議会の皆様とともに暑さ対策と気候危機対策を一体的に推進してまいります。 2030年カーボンハーフの実現は、「みどり豊かな 住まいのみやこ」を具体的に形にしていくことにもつながります。そして、何より次世代に対して気候危機を回避する責任を果たすことそのものです。区民の皆様とともに、ゼロカーボンシティー杉並をつくっていく取組を全庁挙げて加速してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、住宅施策に関する一連の御質問にお答えをいたします。 まず、最低居住面積水準についてでございますが、議員御指摘のとおり、区内には一定数、最低居住面積水準未満の住宅にお住まいの方がいると認識しており、区としても健康で文化的な住生活を営む上で、世帯人数に応じた適切な広さの住宅を確保できる環境が重要だと考えております。都市部においては、広い居住面積を求めると家賃が高くなってしまうということも要因の一つであると認識をしております。 次に、公営住宅の供給率が低い区の住宅状況ですが、杉並区はもともと都営住宅の数が少ないことにより、公営住宅の供給率が他区と比較して低位となっており、入居希望者に対して公営住宅の供給が追いついていない状況と認識をしております。一方で、公営住宅の新設は、大規模な用地の確保や建設費などの課題があり難しい状況です。区では、引き続き低廉な家賃で入居できる住宅を増やすための取組として、セーフティネット専用住宅制度を活用してまいります。 次に、家賃の上昇について御質問がございました。 特別区の家賃は、長期停滞から一転し、昨今明確に上昇しております。物価上昇による建築費・修繕費高騰や地価の上昇は家賃上昇の一因であり、区民生活に大きな影響を及ぼす問題であると認識をしております。こうした状況を踏まえ、区は住宅確保要配慮者に対して、効果の大きい低廉な家賃で居住できるセーフティネット専用住宅の登録戸数が増えるよう取り組んでまいりました。また、住宅確保要配慮者で、家賃負担の軽減のため区内転居を考えている方には、転居費用助成をぜひ活用していただきたいと考えているところです。引き続き、区におきましては、限りある財源の中で、公平性も踏まえ、どのような支援が必要なのか、また、実施可能なのか、他自治体の状況も注視し、居住支援協議会の場なども活用しながら住宅施策を総合的に検討し、必要な取組につなげてまいります。 次に、家賃助成制度の対象拡大についてのお尋ねがございました。 家賃助成制度は、今年度から区営住宅の入居者公募に落選した独り親世帯、多子世帯を対象に開始したものです。運用を通して、子育て世帯は子供の学区域等を重要視している傾向があることなど課題が分かりましたので、まずは実情に沿った見直しを行ってまいります。対象の拡大ですが、現行制度における効果を見極めながら、公平性や持続可能性も踏まえ、慎重に検討してまいります。 次に、セーフティネット専用住宅についての御質問にお答えします。 昨今の家賃高騰は、生活全体の困窮化に直結するものであり、特に高齢者、子育て世帯、非正規雇用者への影響が大きいものと考えております。このような状況の中、区としましてもセーフティネット専用住宅を増やすため、居住支援協議会と連携して不動産団体等への制度の普及啓発を行うほか、セミナーを通じて大家さんに対し専用住宅の登録の働きかけを行ってまいりました。利用者からは、年金だけでは今後の生活に不安があったので、家賃の安いセーフティネット専用住宅に入れてよかったなどのお声をいただいており、住宅確保要配慮者の支援に大変有効な取組であると考えているところです。セーフティネット専用住宅を増やしていくためには、まずは大家さんの不安を取り除くことが何より重要だと考えております。区では、不動産関係団体の協力を得ながら、大家さんと個別に協議する場をつくり、具体的に感じている不安を聞き取り、その不安を取り除くために有効な手だてを検討し、セーフティネット専用住宅登録戸数の増加につなげてまいりたいと考えております。 私からの最後ですが、みどりの里についての御質問にお答えをいたします。 みどりの里は、高齢者が住み慣れた地域で安心して自立した生活が送れるよう、居室をバリアフリー化し、緊急時対応等のサービスがついた高齢者向けの区営賃貸住宅です。応募倍率ですが、令和7年度は単身世帯9.9倍、2人世帯4.8倍と高い状態です。みどりの里の新設は、こちらも大規模な用地の確保や建設費などの課題があり、供給戸数の目標設定も含め、難しい状態でございます。また、小規模アパート等を借り上げて高齢者に提供することでございますが、区の高齢者住宅につきましては、こちらも繰り返しになりますが、居室のバリアフリー化や、緊急時対応等のサービスがついた住宅としているため、民間の居室を借り上げて提供することは難しいと考えております。こうした状況を踏まえ、現在まさに区では低廉な家賃で入居できるセーフティネット専用住宅の新規登録戸数を増やすための取組を進めているところです。これに加えまして、引き続きシルバーピアが設置されている都営住宅の移管や、都営住宅の建て替え時にシルバーピアを設置するよう都に要望してまいります。 私からは以上です。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、気候変動対策に関する残りの御質問のうち、所管に関する御質問にお答えします。 まず、水不足などの気候変動の影響に関するお尋ねですが、昨年秋以降の少雨により、小河内ダムの貯水量が平成以降最低となったことは存じております。近年、大雨や渇水の頻度が増加しており、今後も地球温暖化に伴い、年ごとの降水量の変動幅は増加すると予測されているため、洪水とともに渇水のリスクがさらに高まることが懸念されております。このような水資源環境の変化は、安定的な水資源の供給に影響を与えかねず、区民生活の安心・安全という観点からも重要な課題であると認識しています。そのため、広報、ホームページをはじめ、ユースのワークショップや環境講座講演会、すぎなみフェスタなどイベント、事業者の集う機会など、あらゆる機会を通じて、今般の渇水状況を含め、危機的な気候変動の現状や取組の意義、具体的な行動について分かりやすくお伝えし、気候変動対策への参画の呼びかけを行ってまいります。 次に、温室効果ガスの削減量に関するお尋ねですが、現在把握できる最新のデータは2022年度実績で157万1,000トンであり、前年度からは6万5,000トンの削減です。2030年度の排出量目標である84万8,000トンの達成には、さらに72万3,000トンの削減が必要です。 次に、決算額と助成件数の推移に関するお尋ねですが、杉並産エネルギーの創出と省エネルギーの推進事業の決算額推移は、2021年度5,526万4,000円余、2022年度1億1,506万3,000円余、2023年度1億7,938万9,000円余、2024年度5億2,754万4,000円余です。なお、2024年度は国の重点支援地方交付金を活用した省エネ家電買換促進助成の影響により、大きく金額が増加しております。また、再生可能エネルギーなどの導入助成及び省エネルギー対策助成の件数ですが、2021年度706件、2022年度1,005件、2023年度1,342件、2024年度1,999件です。 次に、区の温室効果ガス排出量やエネルギー使用量に関するお尋ねですが、それぞれ2030年度の目標は、2000年度比50%の削減です。温室効果ガス排出量は、2030年度目標が1万2,421トンであり、2024年度の実績は1万7,634トン、エネルギー使用量は2030年度目標が7,688キロリットルであり、2024年度の実績は1万2,868キロリットルです。温室効果ガスは、基準年度の2000年度比で29%の削減であり、再生可能エネルギーの電力調達を進めることでカーボンハーフの達成を見込んでおります。一方、エネルギー使用量は2000年度比で16.3%の削減であり、現状の推移では達成は難しいと考えておりますので、より一層の取組が必要なものと認識しております。 次に、区における再生可能エネルギー電力の調達などに関するお尋ねですが、区では昨年度策定した区立施設への再生可能エネルギー電力調達の取組方針に基づき、原則として100%の調達を目指しています。また、太陽光発電設備の導入に当たっては、地球温暖化対策実行計画の事務事業編において、新築、改築などにおける設置目標を定めておりますので、その目標に基づいて可能な限り導入を拡大していく考えです。 次に、家庭部門への啓発に関するお尋ねですが、具体的な省エネ行動や二酸化炭素削減量、節約額をリーフレットにより保育園や区立小学校などの保護者向け連絡アプリや町会を通じて各家庭にお知らせするとともに、すぎなみエコチャレンジや、昨年度実施した省エネ家電買換促進助成などにより、家庭への取組の支援を行っています。また、今年度、気候区民会議の提案を受けて再エネ導入に関するパンフレットを作成し、町会などを通じて各家庭に配布予定であり、今後も様々な機会を捉えて家庭への普及促進を進めてまいります。なお、東京都の家庭の省エネハンドブックは、各区に配布される部数にも限りがあるため、イベントや講座などでの配布に加え、区のホームページへの掲載を行っていくことで、多くの方に周知できるよう努めていきます。 次に、各助成の周知に関するお尋ねにお答えします。 区は、これまでも各種講座や広報紙、区ホームページなどにより、助成対象機器の導入による環境面の効果や、光熱費の削減効果、防災面のメリットなどについてお伝えしておりますが、さらに分かりやすい周知を目指し、今月中に公開予定である再エネ及び省エネに関するポータルサイトの掲載内容などに工夫を重ねながら取り組んでまいります。 次に、地域単位でのセミナーなどの開催に関するお尋ねにお答えします。 これまでも講座やワークショップなどを地域に偏りが生じないよう配慮しながら開催してまいりましたが、来年度は、新たにフルZEB化で竣工予定の下高井戸おおぞら公園パークステーションⅡでの開催を検討するなど、これまで開催ができなかった地域でも開催するように努めてまいります。 次に、事業者への助成制度の周知に関するお尋ねですが、これまで区内事業者が集う機会を捉えて説明を行うなど、国や都の助成制度も含めて周知しており、今後も、杉並区商店会連合会や東京商工会議所杉並支部などの区内団体の協力を得ながら周知に努めてまいりたいと考えてございます。 私からの最後に、グリーンインフラを活用した対策及びユース世代を対象とした取組に関する御質問にお答えします。 まず、グリーンインフラを活用した水害対策についてですが、区では、気候変動などの影響により、激甚化、頻発化する集中豪雨などに備えるため、河川などのハード整備に加え、雨水流出抑制対策の一環としてグリーンインフラの取組を進めています。区民に対し、グリーンインフラの取組のさらなる周知啓発を図るため、来年度は都道の放射5号線の整備後の未利用地を活用し、地域住民とともに雨庭などの整備を行ってまいります。こうした取組を通じて、区民にグリーンインフラをより身近に感じてもらい、区民一人一人が自宅などで実践できる取組として広げてまいりたいと考えております。 次に、ユース世代を対象とした気候変動対策に関するワークショップについては、将来世代が気候変動対策を学び、考え、議論することで、ゼロカーボンシティーの実現に向けて主体的に取り組み、リーダーシップを発揮する機会を提供することを目的とした事業で、今年度に引き続き実施します。来年度は、今年度の参加者がワークショップの企画や運営に携わるなど、活動に継続性を持たせることで、将来世代の人材育成につなげていきます。 私からは以上となります。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、樹林保全の取組と保護樹林等指定制度の見直しについてお答えします。 温暖化対策実行計画では、樹林地の保全を温室効果ガス排出量の削減に向けた重要な緩和策として位置づけており、都市環境の維持に不可欠な施策としています。区では、これまでも特別緑地保全地区の指定に向けた周知に取り組むとともに、市民緑地契約制度を活用し、4か所の民有地を長期契約で借り受け、区民に公開しながら適切に保全しています。これらの制度は所有者の理解と協力により長期的な保全を実現する仕組みであり、今後も所有者に制度の活用をしていただけるよう、丁寧に協議を行い、適切な提案を行うことで樹林地の保全に努めてまいります。来年度予算案にある保護樹林の支援制度の拡充につきましては、剪定等の処理に伴う管理費の負担が増大し、適切な維持管理が難しくなっている状況に対応するため、剪定枝処理補助を先行して開始する予定です。保護樹林等指定制度の見直しにつきましては、今後、所有者の意見を丁寧に伺いながら、制度拡充に向けた検討を進めてまいります。 私からは以上です。

35番くすやま美紀議員。 〔35番(くすやま美紀議員)登壇〕

再質問は住宅施策についてなんですが、まず、気候危機対策について、区長から2030年カーボンハーフ、区の最重要課題と明確に位置づけて危機感を持って取り組む姿勢が示されたこと、とりわけ2030年までのロードマップ策定を明言されたことというのは非常に意義があることだというふうに受け止めました。その上で、残された期間が5年を切っております。現在どこまで削減できているのか、2030年まであとどれだけ必要なのかとか、区民、事業者、区それぞれどの程度の取組が求められるのか、広報なども強化されていくということだったと思いますけれども、より具体的に区民に分かりやすい周知に努めていただきたいと思います。2030年カーボンハーフの実現は、次世代への責任でもあります。区民とともに目標達成に向けた歩みをさらに加速させることを期待いたします。これは意見、要望です。 再質問は住宅のほうですけれども、セーフティネット専用住宅を増やしていくために、大家さんと個別に協議する場をつくっていくと、不安を聞き取って取り除くための手だてを検討して登録戸数の増加につなげていくという答弁だったかと思います。そういった個別に協議する場をつくっていくということは新しい取組かと思いますので、ぜひそれは頑張っていただきたいなと思います。 その上で質問ですが、みどりの里の新設、これは用地確保とか建設費の面で課題があって、供給戸数の目標設定も含めて難しいという答弁でした。しかし、みどりの里の応募倍率が依然として高いこと、先ほど示されましたが、そういったことを見ても、低廉で安心して住み続けられる高齢者住宅へのニーズが強いことの表れだというふうに考えます。今すぐみどりの里の新設は難しいとしても、公営住宅並みの水準で入居できる高齢者住宅を確保するということの必要性についてはどのように認識しているのかお答えください。 2つ目は、小規模アパートの借り上げを今回も提案したんですけれども、やはりこれもバリアフリー化や緊急時の対応のサービスの点で難しいということでしたけれども、例えば、区が改修を条件として借り上げるとか、見守りサービスは外づけにするなどで工夫の余地はあるのではないかというふうに考えます。区としてセーフティネット専用住宅に注力していくということは非常に重要ですけれども、それだけではなくて、あらゆる可能性を検討する姿勢を持つことが必要ではないかというふうに考えるんですけれども、その点についてどのような見解か伺います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私から、くすやま美紀議員の住宅施策に関する再度の御質問にお答えをいたします。 初めに、公営住宅並みの水準で入居できる高齢者住宅、住まいの確保の必要性についての認識というお話でしたけれども、私どもといたしましても、当然高齢者が増加する中で、高齢になっても安心して地域に住み続けられる、そういう環境の整備は重要だというふうに考えております。そうした中で、家賃負担というものを下げていくその重要性ということは認識しているところでございます。そうした考えの下、先ほども御答弁いたしましたが、みどりの里等の住宅の形式にとらわれず、民間ストックを有効に活用したセーフティネット専用住宅の登録戸数を拡大していきたいというふうに考えております。セーフティネット専用住宅の家賃低廉化補助を受けますと、月額最大4万円の負担の軽減につながります。こちらについては、高齢の方でも御入居いただける制度になっております。 また、この住宅に登録する際には、バリアフリーの改修等のハードの部分の補助というものもございます。そうした制度のメリットというものをしっかり賃貸住宅のオーナーの皆さんに御理解をいただいて、まずは登録戸数を増やしてまいりたい、そのように考えております。みどりの里の入居希望者が多い、そういう状況については私どももしっかり受け止めておりますので、まずはセーフティネット専用住宅を増やしていくことで、みどりの里に入れない方にもしっかり低廉な家賃で入居できる、そういう環境を実現してまいりたいと考えております。 以上です。

以上でくすやま美紀議員の一般質問を終わります。 ここで13時15分まで休憩いたします。 午後0時10分休憩 午後1時15分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 11番鈴木ちづる議員。 〔11番(鈴木ちづる議員)登壇〕

維新・無所属議員団の鈴木ちづるです。通告に従い、妊娠、出産に関わる支援について質問いたします。 先日、私は熊本県にある日本で最初に、こうのとりのゆりかごを設置した慈恵病院を視察し、併せて熊本市役所こども局こども福祉部の担当職員の方々からお話を伺いました。そこで私が目の当たりにしたのは、理念や賛否の議論を超え、現実に孤立出産から母子の命を救っている現場でした。どの女性も最初から匿名出産や赤ちゃんポストを望んでいるわけではありません。誰にも言えず、追い詰められ、選択肢が見えなくなった末にたどり着いているのです。本日は、妊娠、出産、そして人の命に関わる女性の体と心の支援について、杉並区のLINE相談と望まない妊娠への対応、赤ちゃんポスト、こうのとりのゆりかごと内密出産、緊急避妊薬のスイッチOTC化、さらに流産、死産を経験された保護者のグリーフケア、この4点について伺います。 まず、相談の入口であるLINE相談についてです。 杉並区のホームページには、女性の心と体の健康をLINEで相談できますとあり、女性のLINE相談、まるっとヘルスケア、妊活LINEサポート事業、すぎなみ妊娠SOS、それぞれの項目で解説がされています。これらは1つのLINEアプリの中で3事業が行われているという認識でよいのか、改めて分かりやすく説明していただきたいのです。制度はあっても分かりにくければ、必要な人に届きません。まずは入口の整理を求めます。 これらの事業のうち、すぎなみ妊娠SOSにはどのような相談が寄せられているのか。その中で、望まない妊娠に関する相談はどの程度あるのか。また、区はこの課題をどう認識しているのか伺います。 妊娠期は、児童虐待予防の最前線です。母子保健法や児童福祉法の趣旨からも、予防段階での支援が極めて重要です。では、望まない妊娠に関する相談があった場合、区はどのような体制で対応し、どのような情報提供や助言を行っているのか伺います。 単なる情報提供で終わらず、継続支援につながっているのかも非常に重要だと考えます。相談者側の気持ちとして、私自身のSNSカウンセラーとしての経験から申しますと、自分がこの望まない妊娠をした当事者の立場であったなら、初めて相談をするLINE窓口で匿名であっても、例えば、望まない妊娠をしてしまった友達がいるのですがなど作話をしたりして、真実そのものを相談しない可能性があります。匿名性や顔が見えない相談であるがゆえに、本当は緊急性があるのにうまく事実を伝えられず、緊急性がないと判断されて、結果的に相談者が孤立したままになってしまう可能性もあります。相談者が孤立せず、医療機関や公的機関、福祉事務所など、相談窓口につながる仕組みはどのように確保されているのか。特に、若年層や経済的困難な女性への配慮はどのように行われているのか伺います。制度が存在することと、命に届くことは同じではありません。区の到達努力について明確な答弁を求めます。 次に、赤ちゃんポスト及び内密出産について伺います。 慈恵病院のこうのとりのゆりかごは、赤ちゃんの命を守る最後のとりでです。もちろん刑法との整合、戸籍法との関係、出自を知る権利など課題があることも承知しています。平成19年の厚生労働省事務次官会見では、児童福祉法違反とは言えないとしつつも、一定の一般方針を示すことは悩ましいとされました。つまり、法的には直ちに違法ではないが、制度的位置づけは未整理のままという課題が残っているのです。法的整理が完全に終わっているわけではない、しかし、同時に明確に違法とされたわけではない。この未整理の領域に対して自治体がどの立場に立つのかが問われています。 ここで、慈恵病院から伺った海外、フランスの事例を御紹介します。フランスでは、200年前に匿名出産が導入され、改善し続けながら法制度として認められています。現在もフランス国内のほぼ全ての産科医療機関で対応が可能で、母親は身元を明かさずに出産できます。出産費用は公的医療制度により原則無料とされ、出生届には母の氏名を記載せず登録されます。一方で、母親は希望すれば自らの目の色や髪の色の情報や、なぜ育てられないかなどの事情、遺伝性の病気があるかなどの医療情報などファイルを残すことができ、それらは国家諮問委員会であるクナオプが管理します。成人後、子供が出自を知りたいと申請した場合、同委員会が母親の意思を確認し、双方の同意を前提に開示を調整する仕組みです。母の匿名性と子の出自を知る権利の双方に配慮した制度が運用されています。制度を改善し続け、法的整理と権利調整の中で運用されています。 歴史や文化が異なるとはいえ、人の命に関わる課題について、私たちは未整理のまま現場に委ね続けるのか、制度として向き合うのか、今その判断が問われていると考えます。熊本市の担当の方から伺ったところ、熊本市ほか市長会から、平成29年から内密出産について国への要望書を提出しているとのことです。このこうのとりのゆりかごの理念や意義についてどのように考えておられるか、区長の考えを伺います。 参考としまして、報道によりますと、今月10日に大阪府泉佐野市の市長が慈恵病院を視察、市長は内密出産で生まれた新生児を実際に抱いた経験を踏まえ、温もりと重みを感じ、赤ちゃんポストや内密出産の社会的必要性をより強く実感したと述べ、新年度内に、まず赤ちゃんポスト事業を開始し、その後内密出産にも取り組む考えを表明、熊本市の市長とも面会し協力を得る方向となっており、首長の価値判断の変化が全国的関心の高まりを示しているとありました。 東京都内では、墨田区の社会福祉法人賛育会病院が赤ちゃんポスト、通称いのちのバスケット及び限定した医療スタッフのみに身元を伝えて出産する制度である内密出産制度を2025年3月31日から運用開始しました。対象は基本的に生後4週間以内の乳児で、匿名で預けることができる仕組みになっています。また、設置後初めての預け入れが確認されたという報道もあります。この墨田区の設置状況やガイドラインについて把握しているか伺います。 杉並区内で独自設置が難しいとしても、近隣区との連携という選択肢はあります。区内で設置したい考えはあるか。前向きでない場合、その理由やハードルは何か伺います。実務・運用面でも出産費用の負担の在り方、児童相談所や里親制度との接続、匿名性の担保と必要な情報収集のバランスといったハードルがあるかとは思いますが、できない理由ではなく、命を守る選択肢を残す意思があるかどうかだと思います。 次に、緊急避妊薬のスイッチOTC化についてです。 令和8年2月2日から緊急避妊薬が要指導医薬品として販売開始されました。緊急避妊薬を必要とされている方へという厚生労働省のホームページを見ますと、対面で診療を受けて院内処方を受ける、オンライン診療を受けて薬局で調剤を受けるという選択肢に加えて、令和8年2月2日からは要指導医薬品として一部の薬局やドラッグストアで医師の処方箋が不要な市販薬として緊急避妊薬を購入できることになりました。私自身もこれまで市販薬になるまでの議論や、緊急避妊薬に対する世の中の認知度合い、実際の服用による副作用や悪用の危険性などを調べる中で、市販薬になる場合には制限は必要だと考えていた立場でしたので、購入時に薬剤師の面前で服用する必要があること、服用する女性本人のみが購入でき男性は購入できないという制限があることや、パートナーや親の同意は不要で年齢制限がないということも含めて、守るべきものをある程度は守れると思いますが、購入に当たって店頭で購入可能な条件を満たさない場合は購入できない、服用したとしても3週間後には妊娠検査薬の使用、またはやはり医療機関を受診する必要はあるなど、絶対に大丈夫とは言えない、緊急の状況で誰にどのように相談すればよいのか、情報にたどり着けるのか、混乱状態になることも予想されますので、今後相談が増える可能性がありますが、区はどのように対応していくのか伺います。 そして、区内で対応できる薬局はどこにあるのか。区ホームページでは、全国一覧へのリンクのみで分かりにくいのです。区内薬局一覧を分かりやすく掲載できないか。また、調べる方法も含め伺います。迅速性が命を左右するお薬です。分かりやすさは行政の責任だと考えます。 最後に、産後ケア事業について、とりわけ産後グリーフケアという視点から伺います。 産後ケアとは、本来出産後の女性の心と体の回復を支えるための支援です。しかし、現在の制度設計は、多くの場合、赤ちゃんと一緒に退院した母子を前提に組み立てられています。けれど、妊娠、出産は全てが祝福の形で終わるわけではありません。流産、死産、あるいは様々な事情による人工妊娠中絶によってお子さんと死別された女性もいます。その方々も、体は紛れもなく産後です。ホルモンは急激に変化し、出血や痛みもある。乳房の張りが起こることもあります。けれど、腕の中には赤ちゃんはない。この状態は通常の産後不安とは質が異なります。例えば、赤ちゃんの泣き声が響く空間、何気ない、また次がありますよという言葉、悪意がなくても刃物のように感じられることがあります。だからこそ、必要なのは配慮です。母子利用者と分けた空間の確保、言葉の選び方への研修、グリーフに理解のある専門職への確実な接続、そして何より出産に至らなかった場合も産後であるという制度上の明確な位置づけです。 杉並区で妊娠満12週以降に流産または死産された方はどのくらいおられるのか伺います。流産や死産された母親も産後ケア事業を受けられるのか、また、長期的支援をどのように行っているのか伺います。 プライバシーの保護について、匿名相談は可能でしょうか。また、匿名での事業参加は可能か伺います。 プライバシーは守られるとしても、しかし、実際には相談する際に怒られないだろうかなど不安で相談できない方もいます。流産や死産を経験された方は、とても深い心の傷を負っています。プライバシーの保護と併せて、より丁寧な対応が必要と考えますが、実際の対応について伺います。 この質問をするきっかけとしての東大阪市の訪問型のグリーフケアや、グリーフケア専門の助産院、自助グループ、グリーフケアサロンピッコラ・ファミリア、産後グリーフケアはちどり助産院など調べさせていただきました。産後ケアを女性の産後の心身回復支援として再定義し、区のホームページにも分かりやすく解説、周知していただくことを望みます。 ここまで妊娠、出産、匿名での相談ができるかどうかなどを伺ってきましたが、改めて、誰にも相談できないという問題だけではなく、望まない妊娠、緊急避妊薬の話題に戻りますが、先ほどの緊急避妊薬購入に際し、年齢制限がないことから、性交同意年齢未満の場合も考えられます。区の子供の権利相談救済窓口へ妊娠や緊急避妊の匿名相談があった場合の対応はどうしているのか伺います。あわせて、犯罪や虐待が疑われる場合はどのように対応しているのかも伺います。 結びに、私はこの質問を準備する中で、自分自身の人生も振り返りました。例えば、子供の頃の、あれはもしかして性被害だったのではという経験や、結婚してからの3度の妊娠、3度の出産、2度目の帝王切開直後の状態を思い出しました。真夜中に1人でベッドの上で、胴体は動かず、足は固定され、酸素マスクをしていても息が苦しくて、突然猛烈に寒くなり全身が震え始めたと思ったら、今度は全てが痛くなり、恐らくホルモンバランスが嵐のようになっていたのでしょう。興奮状態になり眠ることもできず、きっと私はもう死ぬのだろうなと絶望していたときの、周りの何気ない言葉に深く傷つきもしました。結婚し、家庭があっても私にしか分からない体と心の逃れられない苦しみは確かにありました。とはいえ、こんな私にも想像ができないくらいの、その人にしか分からない苦しみや事情、困難な状況で孤立している女性に対し、自業自得や自己責任と言い切る社会であってはならないのに、性犯罪被害者に対してさえ、いまだに公正世界仮説のような、何か落ち度があったのではないかという無意識のバイアスが存在することに深い憤りを感じています。 一方で、望まれたのかどうか、あるいは大人側にそれぞれの事情があったとしても、おなかの中の尊い命への言い訳にはなりません。私はこの区が命の側に立つ自治体であってほしいと願い、最後に、慈恵病院の蓮田理事長の言葉を引用させていただき、私の一般質問といたします。 彼女たちの多くは、それまでの人生に苦難があり心に傷を負っています。自らが殴られるなどの虐待を受け、育児放棄を受け、時には性的虐待を受けた過去を持っていた女性もいました。精神疾患を抱えている人もいました。発達障害で人間関係がうまくいかない人もいました。予期しない妊娠、望まない妊娠をしたときに、自分で問題を解決したり周囲に相談するのが難しい境遇にある人たちでした。ゆりかごに赤ちゃんを預け入れるのが、彼女たちにできる精いっぱいのことなのです。日本には、自業自得の理屈で自己責任や自助努力を求められる雰囲気が少なくありません。そのような中、予期しない妊娠、望まない妊娠を抱えて途方に暮れた女性たちに寄り添い、母子が幸せな人生に近づけるようにお手伝いを続けていきたいと願っています。熊本という地方都市の小さな民間病院にできることは限られていますが、応援してくださる方々に励まされながら、力を尽くしていきたいと思います。 以上、ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、鈴木ちづる議員の御質問のうち、こうのとりのゆりかご、いわゆる赤ちゃんポストに関する一連の御質問についてお答えします。 まず、熊本市内の病院に設置されたこうのとりのゆりかごにつきましては、適切な保護を受けられず、生命の危険にさらされるおそれのある新生児の生命を守ることを目的として設置されたものと認識しております。また、親が様々な事情により子供を育てられない場合であっても、匿名で受け入れることで、子供の生命を確実に守るという点において意義があると考えております。 次に、墨田区の状況等ですが、令和7年3月に区内医療機関でベビーバスケットが設置されたことは承知しております。当該医療機関との調整に係るガイドラインは把握しておりませんが、東京都、警察、墨田区を管轄する児童相談所及び墨田区が連携し、適切な対応が確保されるよう検討が進められてきたものと考えております。 次に、区内での赤ちゃんポストの設置についてですが、現時点では内密出産に係る法が未整備であること、また、子供の出自を知る権利との関係が議論されていることから、まずは国における制度設計を進めるべきと考えております。 その上で、議員御指摘の妊娠時からの心身の健康と虐待予防の観点は大変重要だと考えております。国が令和7年9月に公表したこども虐待による死亡事例等の検証結果(第21次報告)によりますと、虐待による死亡事例はゼロ歳児が最も多く、ゼロ歳を月齢別に見ると、0か月が最多となっております。また、死亡した子供の生育歴等の調査結果のうち、妊娠期、周産期の問題については、遺棄が37.5%、次いで予期しない妊娠、計画していない妊娠が27.1%を占めている状況です。こうした状況の中で、区では、子供の命を守るためには、妊娠、出産の段階から支援につながることが重要であると考え、出産前後において子供を育てることが困難との相談があった場合は、保健センターと子ども家庭支援センターが連携し、必要に応じて児童相談所につなぐ支援体制を整えております。まずは、これらの相談機関につながっていただくことが欠かせないことから、誰もが相談しやすい環境づくりに一層努めるとともに、相談窓口の周知強化に引き続き取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、所管事項に関する御質問にお答えいたします。 初めに、LINEを活用した相談事業についてですが、議員御指摘のとおり、女性のLINE相談、まるっとヘルスケア、妊活LINEサポート事業、すぎなみ妊娠SOSは、それぞれのQRコードやリンクなどから同一のLINEアプリに接続し、LINEアカウント等で登録した上で相談する仕組みとなっており、相談内容に応じて看護師や助産師、臨床心理士等の専門職が対応しております。相談者の方が適切な相談につながることができるよう、今後も分かりやすい事業周知に努めてまいります。 次に、すぎなみ妊娠SOSについてですが、令和7年1月末までに3件の相談があり、それぞれ避妊薬とほかの薬との飲み合わせ、避妊に失敗したときの対応、避妊薬を安価に購入する方法についての相談で、明らかに望まない妊娠についてと考えられる相談はありませんでした。区としての課題認識ですが、女性が望まない妊娠について誰にも相談できずに不安や孤立を深めてしまうことは、心身の健康やその後の生活、将来に大きな影響を及ぼす重要な課題であると認識しております。 次に、望まない妊娠に関する相談についてですが、匿名性の確保に留意しながら、相談内容を確認した上で看護師や助産師等の専門職が相談者に寄り添った対応をしております。特に、避妊薬の早急な服用や医療機関への受診など、何らかの支援が必要な場合が想定されるため、緊急避妊薬を販売できる薬局等や産科医療機関、保健センター等の相談先など、助言に必要な情報をあらかじめ整備し、速やかに御案内できるよう努めております。 若年層の女性や経済的に困難な状況にある方への配慮についてですが、必要に応じて保健センターや福祉事務所等への相談を丁寧に促すなど、相談者が孤立せずに適切な支援を受けられるよう、きめ細やかに対応しているほか、日頃から関係する支援機関等と連携を図るなど、切れ目なく対応できるよう努めております。 次に、緊急避妊薬についてですが、議員御指摘のとおり、令和8年2月2日から緊急避妊薬が一部の薬局、ドラッグストアで医師の処方箋が不要な市販薬として販売開始されたことを受け、区は同5日から公式ホームページで厚生労働省が公表している全国の販売可能な薬局等の一覧のページを御案内するなど情報提供を始めておりますが、区内の薬局等の一覧の御案内については、今後対応を図ってまいります。 緊急避妊薬に関する相談についてですが、保健センターで保健師が対応しているほか、すぎなみ妊娠SOSでも対応しており、今後もさらなる周知に努めるなど、相談体制の充実に取り組んでまいります。 次に、妊娠満12週以降の流産または死産の件数は、令和6年には73件でした。 次に、匿名での相談対応と事業参加についてですが、保健センターでは、電話や来所での相談を受けた場合、相談者の御希望により匿名での相談に応じております。保健師が相談を伺っている中で、必要に応じ、保護者の心の相談などの事業を御案内しておりますが、これらの事業を利用する方は、その後も継続的な支援が必要であることから匿名での相談対応は行っておりませんが、いずれにいたしましても、プライバシーの保護に十分配慮して対応しております。 私からの最後に、流産や死産を経験された方への対応についてですが、プライバシーに配慮するとともに、相談者のお気持ちに寄り添いながら御相談の内容を丁寧に伺い、その方の状況に応じて保護者の心の相談や支援団体、家族会等の御案内をしているほか、必要に応じて精神科医療機関を御案内するなど、深い心の傷に十分配慮するよう心がけております。 私からは以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(松沢 智)登壇〕
私からは、まず、流産、死産を経験された方への支援に関する御質問にお答えします。 産後ケア事業は、出産後の母体の回復や育児不安の軽減を目的として実施しているものであり、流産や死産を経験された女性につきましても、本事業の対象としております。こうした産後期の支援に加えて、流産や死産を経験された方に対しましては、出産後の一定期間に限らず、心身の回復過程に応じて継続的に寄り添った支援を行うことが重要であると考えております。そのため、保健センターにおいては、地域の担当保健師が電話、面接、訪問により継続的に相談を受け、丁寧に話を伺っております。その上で、相談内容に応じて精神科医師や公認心理師などの専門職による保護者の心の相談事業や、支援団体等に関する情報提供を行うなど、当事者の心情に寄り添ったきめ細やかな支援に努めております。 私からの最後に、子どもの権利相談・救済窓口における妊娠や緊急避妊に関する匿名での相談対応に関する御質問にお答えします。 子どもの権利相談・救済窓口においては、相談等があった場合は、まず丁寧に話を伺うこととしています。その上で、妊娠等に関する匿名による相談であった場合には、相談者が何らかの支援を必要としていることが想定されることから、相談内容を丁寧に確認し、状況に応じて医療機関や専門相談窓口など適切な支援につながるよう助言や案内を行うこととしております。また、犯罪や虐待等の疑いがあり、相談した子供自身が被害に巻き込まれるおそれがある場合には、匿名性の確保に留意しながら、児童相談所虐待対応ダイヤル189や、警察相談専用電話#9110などの相談窓口を案内するなど、必要な情報提供や助言等を行います。 さらに、被害の拡大防止や子供の安全確保の観点から、緊急性や重大性が高いと認められる場合には、必要な機関等への連絡、通報を行い、子供の生命及び心身を守るための対応を行ってまいります。 以上になります。

以上で鈴木ちづる議員の一般質問を終わります。 19番小池めぐみ議員。 〔19番(小池めぐみ議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団の小池めぐみです。人命、人権を最優先とした防災対策について、火災危険度が高い地域の防災まちづくりについて質問します。 2025年5月に災害対策基本法、災害救助法が改正されました。今年は防災庁が設置されます。阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震等、この31年間に発生した大規模な震災や豪雨災害を経て、防災の在り方、避難計画の在り方が見直されてきました。区としても、今後30年のうちに70%の確率で発生すると言われている首都直下型地震、また気候変動による豪雨や感染症なども含め、巨大化、多様化する災害に備え、最新、最善の対策を進めていく必要があります。 区は、昨年全戸配布した1月1日号の「広報すぎなみ」で防災の特集を行うとともに、防災マップと在宅避難ガイドを全戸配布しました。8月からは、「防災・防犯 そなえよう すぎなみ 選べるカタログ」の全戸配布も行い、区民の防災意識の啓発と家庭でできる備えの準備にも力を入れてきました。区民一人一人の備えとともに、大規模な災害が起きた際の区の支援体制の拡充が重要です。岸本区政下では、震災救援所の備蓄品の拡充や、耐震診断費用や耐震改修費用の助成拡充も行われてきました。 区は、今回の国の法改正がどのような問題意識の下で行われたか、区としてはどういった点が重要であると認識しているのかを伺います。今後、この法改正を基に地域防災計画の早期の見直しや、震災救援所運営管理標準マニュアルの改定等、どのような対策を検討しているのか伺います。 この法改正で特に重要なのは、これまで見過ごされがちだった在宅避難、要配慮者への個別支援、福祉サービスの提供を制度の中核に据え直すものになったことです。防災庁設置準備アドバイザー会議報告書では、防災庁の基本理念と果たすべき役割において、人命、人権最優先ということが位置づけられました。人命救助と同列で、生き残った人たちが避難生活を送る上での人権尊重が明記されたことは画期的です。 能登半島地震では、直接死が228名、災害関連死は昨年12月25日時点で456名となりました。災害関連死が直接死の倍になっています。避難所格差や地域格差をなくし、生き残った人たちが人権と尊厳を守られた上で避難生活を送ることができるようにすることが、災害関連死を無くすことにもつながります。災害関連死の予防として、特に、女性、高齢者、子供、障害者、外国人など、ジェンダーや多様性の視点から被災者が健康危機や生活困難、社会的孤立に陥ることなく避難生活を送るために、場所への支援から人への支援という漏れ、むらのない被災地・被災者支援の実現が必要であると、防災庁設置準備アドバイザー会議報告書でも述べられています。 区では、要介護者や障害のある方に地域たすけあいネットワーク地域の手への登録をしてもらい、災害時の安否確認に活用するとしています。また、民生児童委員等が訪問して、一人一人について個別避難支援プランを作成し、災害時に活用します。一般社団法人ほっとけない連は、障害のある方々の災害時の在宅避難についてのアンケートを実施しました。この結果を基に、障害者の災害時避難対応の推進に関する陳情が杉並区議会に提出され、昨年、第4回区議会定例会で採択されました。 区として、障害者の災害時避難対応の推進をどのように進めていく予定か伺います。 アンケートには、たすけあいネットワークに登録することのメリットが分からない、知っているが登録していないという意見もあり、登録することのメリットの発信が必要だとあります。兵庫県明石市では、自治会・町内会、福祉専門職、避難行動要支援者のそれぞれに向けて登録促進のチラシを作成し、個別避難計画の作成や避難訓練への参加を促しています。 地域たすけあいネットワークの登録を促すために、登録者の重点化と作成の負担軽減、作成の周知広報が重要になります。他自治体の先進事例を参考に登録を加速すべきと考えますが、今後どのような対策を検討しているか伺います。 特に独り暮らし、もしくは家族が仕事でいない時間帯に1人になる方や、介護度の高い方、重度の障害のある方など、緊急性の高い災害時要配慮者の把握に努めることが重要です。個別避難支援プランの作成は、民生委員が作成するほかに、「すまいる」、ケア24等に委託していますが、これまでの実績と課題について伺います。 要配慮者への個別支援として、支援メニューには相談対応、避難生活上の支援、避難所誘導等が示されました。高齢者、障害者などの要配慮者のうち、地域たすけあいネットワークに登録した方は、震災発生時に安否確認を行うことになっています。区は、安否確認を含む要配慮者対策訓練の実施状況をどのように把握していますか。重点訓練として、各震災救援所での実施を位置づけ支援することが重要と考えますが、現状での課題と区の支援の方向性について伺います。 在宅避難の際、震災救援所で避難登録を行うことで震災救援所で物資を受け取ることができますが、さきのほっとけない連が行ったアンケートでは、避難者登録カードの作成ができないとの回答が40%に上っています。理由として、家族を自宅に残せない、移動が困難など、震災救援所に赴き登録すること自体に障壁があることが指摘されています。障害や家族の状況などによって震災救援所まで行くことが困難で避難者登録ができない要配慮者に対し、福祉職の巡回、代筆・代理申請、訪問登録などを行うことで、当事者が震災救援所まで出向き避難者登録を行わずに済む対策が必要だと考えますが、いかがですか。 高齢者や障害者などの在宅避難を行っている要配慮者が、安否確認のときには無事であったものの、日数が経過して思わぬ体調不良が起きたり不都合が起きたりすることもあり得ます。こうした事態を引き起こさないために、継続的な確認や相談支援が求められていると考えますが、区としてはどのような対応を検討しているか伺います。 障害のある当事者から、障害特性によって震災救援所での避難生活に困難を抱える可能性や不安が語られています。震災救援所の環境整備について、障害当事者からは、照明、音、臭い、個室トイレ、医療的ケア機器の電源など、多様な困難が寄せられています。区は、こうした個別ニーズに応じた防災上の合理的配慮を当事者参画で検証する必要があると考えますが、そのような機会の確保を検討しているか、伺います。 震災救援所での生活が極めて困難な災害時要配慮者は、第二次救援所や福祉救援所に搬送し、避難生活を送ってもらうことになります。区は、この間実行計画に基づき福祉救援所を毎年3か所ずつ増やしてきました。来年度も3か所増え50か所となります。また、来年度は新たに区内7か所の二次救援所に母子救援所も設置することが示されました。 福祉救援所の追加は重要ですが、平時はそれぞれに利用者がいる状況であるため、災害時には、まず利用者の安全確保や支援を行わなくてはなりません。災害時に要配慮者を何人受け入れられるのか、搬送、受入れ体制や連携の準備を進めておく必要があると考えます。災害時の受入れ人数の大まかな把握や連携強化、平時からの体制準備が重要だと考えますが、いかがですか。 また、地域防災計画には「在宅避難を原則とするが、災害時要配慮者については、専門的なケアを必要とする者の受入態勢を確保するため、福祉救援所の拡充を図る」とあります。現在は直接受け入れができるわけではありませんが、高齢者や障害者、その家族に対しても、第二次救援所や福祉救援所の周知とともに、平時から行政等に相談できる体制を強化することが重要だと考えますが、いかがですか。 医療的ケア児・者への対応や電源確保について、命に直結するニーズへの支援が福祉サービスに含まれると整理されています。医療的ケア児・者等への支援は各自治体の課題となっていますが、現在、区が把握している医療的ケア児・者の人数と、その方たちに対しての平時における取組と課題を伺います。 現状で、電源等が必要な方が72時間自宅で電源を確保することができるようになっているのか、区として電源確保のための助成や、自宅で電源が確保できない場合の支援はどのようなものがあるか伺います。 2025年改正の災害救助法では、在宅避難者、車中泊避難者等も含めての支援やスフィア基準も十分に踏まえ指針やガイドラインに反映など、いわゆる食料、トイレ、ベッド、入浴施設等の避難所TKBの徹底も明確にされました。被災者の人権を尊重した避難生活の確保が求められています。区でも、来年度は組立て式個室トイレの配置、トイレ用収便袋、エアーマット、間仕切りセットの数量拡充、スポットクーラー設置など、備蓄品の拡充が示されました。備蓄品の拡充とともに、避難所開設時からの設置体制を準備しておくことも重要です。 長野県伊那市と諏訪市では、昨年3月にイタリア式避難所設営訓練が日本で初めて行われました。被災地の外から、トイレ、キッチン、ベッドのそろった避難所を48時間以内に設営し運営する訓練です。自治体職員に頼らない避難所訓練でもあり、災害支援の民間ベンチャー企業とボランティアが中心になって行われました。48時間以内のTKBがそろった避難所運営が完成しましたが、資機材の搬送、荷下ろしに時間がかかるなど問題点が確認されました。平時に避難所設営訓練を行う重要性は、防災庁設置準備報告書でも述べられています。支援団体との協働について、国が被災者援護協力団体を登録し、NPO、福祉団体、専門職の参画を制度化しています。 区でも、民間企業やNPO、NGO及びボランティアと協働の避難所設営の訓練をいち早く行うべきと考えますが、検討の状況はどうなっているのか伺います。 震度5以上の地震が発災し、受入れ準備、救援活動を行うのは地域の震災救援所運営連絡会です。大規模な地震が起きた際、日中の場合には居住地外に働きに出てしまっている人も多く、地域に留まっている人に避難所運営やボランティアなども行ってもらわないといけません。さらには、地域防災会の高齢化も進んでいます。平時から、住んでいる人と働いている人のつながりをつくり、協力して助け合う関係を構築していくことが重要だと考えます。 昨年度及び今年度に行った震災救援所訓練で、民間企業やNPO、NGOと協力して行った訓練はあるか。今後はぜひ地域の商店、事業者等にも参加を促すべきと考えますが、いかがですか。 災害時には、平時の社会的基盤の脆弱性が増幅されることになります。平時から地域での災害対応に関する情報共有や、合同での避難訓練や避難所開設訓練は、未然の被害防止・軽減対策のためにも重要です。 昨年は防災会議が開催されていません。避難生活における人命・人権最優先との基本理念を共有し、発災直後からの被災者支援、場所の支援から人の支援という方針を反映する具体的な検討を進めるため、直ちに防災会議を開催する必要があると考えますが、いかがですか。 次に、火災危険度が高い地域の防災まちづくりについて質問します。 2020年5月発表の首都直下地震等による東京の被害想定では、杉並区の火災による焼失棟数は、倒壊建物を含み1万645件、火災による死者200人、負傷者863人となっています。地域防災計画の中でも、火災による死者をなくすことが目標の一つです。さらには、平時における区内の火災件数は、2020年から120件弱で推移していましたが、昨年は141件と火災件数が増えています。今年に入ってから木密地域での火災も多く発生しており、建物の不燃化や初期消火、延焼を防ぐことの重要性はますます高まっています。 東京都の第9回地震に関する地域危険度測定調査では、杉並区で唯一の火災危険度、総合危険度がランク5とされているのが高円寺北3丁目です。杉並区内ではほかに火災危険度ランク4の町目が20あります。 東京都の地域危険度測定調査はどのような指標をもとにランクづけが行われているのか伺います。長年、高円寺北3丁目が区内で唯一の火災危険度ランク5とされていることについて、区はどのように受け止め、どのような対策を行ってきたのか伺います。 杉並区では木造住宅が集まっている地域、いわゆる木密地域を対象に、火に強い家への建て替えを支援する取組を行ってきました。現在、不燃化特区になっている阿佐谷南・高円寺南地区では、2009年にまちづくりを進める会が発足し、防災まちづくり計画が策定されました。2014年には不燃化特区に指定され、解体・新築助成が開始しました。 2004年から地区のほぼ全域に新築の際に原則準耐火建築物以上の耐火性能が求められる規制である新たな防火規制がかかり、2012年からは順次延焼しにくい建物の建築や、古い建物の解体等への助成を行っています。その結果、地区内の空地や延焼しにくい建物が増え、市街地の燃えにくさを表す指標である不燃領域率が上昇しています。不燃領域率は2014年の55.2%から、2025年3月末66.4%へと、区内の他地区と比べても早いスピードでの上昇となっています。隣接する高円寺南地域では防災まちづくり計画ができているのに、なぜ火災危険度が最も高い高円寺北3丁目は、長年区内唯一の火災危険度5の地域であるにもかかわらず、防災まちづくりの取組が進んでこなかったのでしょうか。 2009年年2月に策定された阿佐谷南・高円寺南地区防災まちづくり計画には、「防災まちづくり計画は、補助事業の導入を図るため地域の一体性・連続性が重要であること、また、高円寺北三丁目地区の計画は都市計画道路補助227号線の進捗状況に合わせて別途作ることが望ましい」と書かれています。都市計画道路補助227号線は、2004年に優先整備路線とされたものの、地域には計画の見直しを求める声が多くあります。さらには、来年度から始まる東京における都市計画道路の整備方針案が公表された際に、区長は動画メッセージで、道路整備ありきでなく防災上の課題を解決するために地域住民と議論し、地域の安全性を高めるためにも、対話により今できる防災まちづくりに取り組む必要があると述べています。 区は来年度から、まちの防災性向上のために火に強い家を建てて燃え広がらないまちにするため、新たな支援制度を設立するとしています。昨年は6月と7月の2回にわたり火に強い家づくりワークショップを行いました。また、新たな支援制度についてすぎなみボイスで区民からの意見も募集しました。ワークショップを行ってみて、参加者の反応や意見はどのようなものがあったのか、区としての受け止めを伺います。 高円寺北3丁目にも新たな防火規制がかかっていますが、不燃化助成対象区域にはなっていないため、耐火建築物、準耐火建築物に新築する際の助成はありません。対象区域では、旧耐震の木造建物の除却費用の補助は150万円となっています。高円寺北3丁目は、不燃化特区になっている阿佐谷南・高円寺南地区よりも火災危険度が高くなっていることを踏まえ、火に強い建物に新築する際の助成や除却費用を引き上げるなど、火に強い家づくりのための補助を拡充し、不燃化率を高めることが必要だと考えますが、いかがですか。 不燃化特区では、地区内の空地なども含めた不燃領域率を算出して目標も立てています。新たな防火規制がかかっていない地域で、耐火建築物等に250万円、準耐火建築物等に100万円の助成が出る不燃化助成対象区域で不燃化が進んでいるのかどうかを把握するため、不燃領域率を算出する必要があると考えますが、いかがですか。 建物の建て替えには多くのお金や時間もかかります。そこで、これまでも取り組んできた感震ブレーカー、街頭消火器の設置、狭隘道路拡充などの防災の取組を効果的に加速化する必要があると考えます。区の感震ブレーカー設置事業は、2012年6月に区議会で初めて党区議団が設置助成を提案し、2017年度から始まりました。この間、助成対象地域を拡充してきたことも重要です。2年前の1月31日時点では設置件数5,644件だったのが、現在7,715件となっていることからも、能登半島地震後の防災意識の高まりや、区の助成周知が大きく影響していると考えます。2025年12月に出された中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループ報告書では、火災に対する主な防災対策として感震ブレーカー等の普及による効果が試算されています。都心南部直下地震が起きた場合、感震ブレーカー等の設置率が現状の20%では焼失棟数が約26万8,000棟となりますが、設置率が100%だと焼失棟数は72%減の約7万4,000棟と、被害が大幅に軽減することが見込まれています。 火災を減らす取組として感震ブレーカーの設置件数を増やすことが重要であると位置づけるのであれば、無料設置の対象となっている火災危険度のランク5と4の地域で、町目別に設置件数と設置割合、さらには目標数を算出し、地域全体で取組を強化することが重要だと考えますが、いかがですか。 初期消火のための街頭消火器の設置拡充も重要です。地域防災計画における50メートルから60メートルに1つという設置目標を達成するために、火災危険度の高い地域から設置拡充を強化すべきと考えますが、いかがですか。 戸越銀座商店街では、定期的にまちなか防災訓練を行っています。クイズやアンケートも実施し、まちを訪れる人も参加できる仕組みです。行政、企業、住民が一緒に継続して行うことで信頼関係がつくられ、自発的に備蓄品を紹介する飲食店も出てきたりと、防災意識の変化が生まれているということです。高円寺北3丁目は商店街も多いことから、商店街での火災に対応するため、特に商店街での避難訓練を実施することなども地域の防災力強化のために非常に有効だと考えます。区として、商店会や町会に対し啓発や支援を行うべきだと考えますが、いかがですか。 高円寺は、その雰囲気や文化を気に入って訪れる人が多いまちです。まちで暮らす人、お店を営む人だけでなく、訪れる人も含めてみんながまちをつくっているということを意識してもらうためにも、訪れる人も参加できるような町なかでの防災訓練や展示などは防災意識の啓発に大きく役立つと考えます。災害に備え、円滑な避難、通行を確保するため、狭隘道路の拡幅整備事業も進められており、順調に整備率も上がっています。現在、地域、町丁目ごとの狭隘道路の整備率は公表していませんが、火災危険度の高い地域での整備率を公表すべきだと考えますが、いかがですか。高円寺北3丁目は整備地区になっていることからも、建て替えを伴わない門、塀等の除却で費用の全額、築造にも全額または1メートル当たり8万5,000円の助成が出ます。このような周知をさらに広げる必要があると考えますが、いかがですか。 今年1月、コミふら高円寺南で、東京における都市計画道路の整備方針案のオープンハウスが開催されました。東京都の資料の動画上映の後、参加した方からは、補助227号線が優先整備路線とされたことについて、道路を造ることで防災性が向上するというが、そもそもこの地域がどのように危険なのかということが分からないという意見がありました。また、デザイン会議についても興味はあるが、いつどこで、どんなことをやっているのか分からないと発言していました。現在、高円寺地域でもデザイン会議はテーマ部会が行われています。それぞれにどのような議論が進んでいるのか伺います。また、防災やまちづくりに関するテーマであれば、これまでデザイン会議に参加した人に参加者を限定するのではなく、広く参加者を募って、多くの人と課題や情報を共有し、課題解決のためにアイデアを出したり行動していく必要があると考えますが、いかがですか。 高円寺南・阿佐谷南まちづくりを進める会では、2011年から2013年に地区内6町会を対象に防災まちあるきマップを作成しました。このまちあるきマップは、公園や震災救援所、井戸や防火水槽、街頭消火器、行き止まりの道など危険な箇所も掲載し、子供にも分かりやすいマップになっています。マップを作る過程では、まち歩きを行って危険な箇所の把握や意識啓発にもつながったとのことです。また、昨年あさがやまちづくりセッションで小学生向けにも開催した逃げ地図づくりも、地域の危険な箇所を考えたり、ほかの人の意見を参考にしたりと、非常に参考になる取組だと感じました。 現在行われている高円寺でのデザイン会議でも、このような取組を参考にし、住民と行政による防災マップづくりなど、今できることから防災まちづくりの取組を進めていくべきと考えますが、いかがですか。 大切なのは、行政や専門家が持っている情報を住民やそこで働く人と共有し、地域の安全性を向上させる解決策を一緒に考えていくこと、そして、地域で培ってきたつながりや知恵を生かし、アイデアを出し合って実行できるような場、プラットフォームをつくることではないでしょうか。高円寺北3丁目だからこそできるような、商店街や訪れる人たちも参加しての新しい防災まちづくりの取組を今から始めていくことを要望し、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、小池めぐみ議員の御質問のうち、地域防災計画の見直し等に関する御質問にお答えします。 今般の災害対策基本法及び災害救助法の改正は、能登半島地震において、避難所環境の悪化や要配慮者支援の遅れが生じたことなどの教訓を踏まえ、被災者支援の質を高めることを目的として行われております。中でも、被災者に対する福祉的支援の充実、民間団体や福祉団体などとの連携強化、防災DXや備蓄の推進等が改正のポイントになっているものと承知しております。私は、今回の法改正により、被災された方の人権を守るための取組や、震災救援所運営スタッフの負担軽減に向けた取組が全国的に加速するきっかけになるのではないかと大変期待をしております。区といたしましても、法改正の趣旨を踏まえ、東京都の動向を見極めながら、令和6年に改定した地域防災計画や震災救援所運営管理標準マニュアルの見直しを行ってまいります。また、震災救援所の環境改善をより一層進めるため、令和8年度予算案には間仕切りセットやエアーマット等の追加配備のほか、トイレ対策としての組立て式個室トイレや暑さ対策としてのスポットクーラー等の経費を盛り込んだところです。今後も備蓄品の充実、防災関連機関や防災協定を締結している団体との連携の強化を図りながら、震災救援所の一層の環境の向上に努めてまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、所管事項に関する御質問にお答えいたします。 まず、今後の障害者の災害時避難対応の進め方についてですが、採択された陳情の重点要望事項について庁内関係各課と連携し、中長期的な課題と早期に対応可能な事項を整理するとともに、災害時要配慮者の支援のための行動指針の見直しに合わせて開催する予定の区災害時要配慮者対策連絡会議等の意見を聞きながら、災害時要配慮者への支援の充実に向け取り組んでまいります。 次に、地域のたすけあいネットワーク(地域の手)の登録者の重点化等に向けた取組についてお答えいたします。 まず、登録者の重点化に向けては、他の自治体を参考に、これまで区が独自に対象としてきた介護区分要支援1、2や精神障害者手帳保持者などを見直すとともに、プラン作成の負担軽減については委託事業者の活用を図るなど、必要な方への支援がより届きやすくなると取り組んでまいります。また、制度の周知方法についてですが、新規登録者年間1,700件を目標として、「広報すぎなみ」や区SNSに加え、新たに防災まちづくりフェアや総合震災訓練など防災イベントのチラシ配布、さらには障害者が参加するふれあい運動会やふれあいフェスタでは申請書を添えてチラシ配布を行うなど、幅広い周知に努めております。 次に、個別避難支援プランの作成の実績と課題についてお答えします。 災害時に支援が必要な方を確実に把握することは重要であり、令和6年度末時点で8,095人の支援プランが作成済数となっており、毎年度おおむね500人程度の新規作成を進めています。プラン作成に当たっては、民生委員の負担軽減のため、年間80件程度の委託経費を確保していますが、実績としては、6年度は32件、7年度は1月末現在で13件と十分に活用されていないことが課題となっています。このため、今年度からは委託の積極的活用を民生委員会長協議会等を通じて周知しています。今後もプラン作成を着実に進め、要配慮者が安心して支援を受けられる体制の強化に取り組んでまいります。 次に、震災時における避難者登録に関するお尋ねですが、区では、地域のたすけあいネットワーク(地域の手)に登録している災害時要配慮者に対して、震災救援所の救護支援部が中心となり、電話や訪問により安否確認を行うこととしています。その際、震災救援所において作成する安否確認チェックシートには必要な基本情報が記載されていることから、これを避難者登録の手続に代えることができる仕組みとして、当事者が震災救援所に出向かなくても済むよう関係課と検討してまいりたいと考えています。 次に、在宅避難を行っている要配慮者への支援に関するお尋ねにお答えします。 直近の熊本地震や能登半島地震においては、死者の約6割から8割が災害関連死であることを踏まえると、想定される首都直下地震においても多くの災害関連死が危惧されるところです。このため、東京都では災害関連死を防ぐための発災後の早い段階から、震災救援所、第二次救援所、福祉救援所や在宅で避難する高齢者等の要配慮者に対して医療等を提供できる体制を整備する方針を掲げ、昨年8月に災害時要配慮者医療提供部会を立ち上げて検討を開始したところです。区としても、この部会に参加し、都と連携して在宅避難における要配慮者の支援体制の検討を進めてまいります。 私からの最後に、福祉救援所に関する一連のお尋ねにお答えします。 まず、福祉救援所における受入れ人数の把握についてですが、福祉救援所となる民間の高齢者の入所施設や障害者の通所施設では、災害時は入居者等を優先して受け入れ、その他の被災者は実情に応じた範囲となるため、あらかじめ人数を把握することは困難であると考えております。 次に、平時からの連携強化等についてですが、区では毎年、全ての福祉救援所が参加する杉並区福祉救援所連絡会を開催し、訓練の実施状況や運営マニュアルの整備状況、備蓄品等の情報提供に努め、災害時に迅速な行動ができるよう顔の見える関係づくりに努めております。 次に、福祉救援所の受入れ体制等の周知等に関するお尋ねがございました。これまでも高齢者や障害者等の災害時要配慮者やその家族等に対しては、各施設で実施する訓練実施時などを通じ福祉救援所について周知するとともに、災害対策等や避難先等についての相談があった場合など丁寧に対応しているところでございます。 私からは以上です。

危機管理室長。 〔危機管理室長(林田信人)登壇〕
私からは、防災に関する御質問のうち、所管事項についてお答えいたします。 まず、発災時の要配慮者対策訓練等に関するお尋ねですが、訓練の実施状況については、防災課が各震災救援所から提出される訓練実施結果報告書により把握しており、令和6年度は65か所の震災救援所で30件の要配慮者対策訓練の実績がありました。区では、毎年震災救援所訓練の重点項目を設定しており、令和5年度には、この要配慮者対応訓練を重点項目として訓練を実施してきました。この訓練の課題といたしましては、震災救援所に保管されている要配慮者名簿を閲覧できる人が、民生委員や個人情報保護研修を受けた人に限られていることが挙げられます。そこで、震災救援所の連絡会員の誰もが要配慮者名簿を閲覧できるようになるため、各震災救援所の運営に関わる方にも対しても個人情報保護研修の受講を働きかけ、発災時には速やかに要配慮者の対応ができるよう準備を整えております。 次に、障害のある方に対しての震災救援所の環境整備に関するお尋ねですが、障害のある方が避難生活において様々な困難や不安を抱えることを可能な限り解消していくことは重要な課題であると認識しております。震災救援所の環境整備につきましては、間仕切りセットや筆談セットなど、障害のある方が安心して避難できるよう防災備蓄品の拡充を進めております。また、配慮が必要な方々には、特別教室の提供や学校内の誰でもトイレを活用するようマニュアルにも記載しているところです。今後も防災訓練や意見交換の場などを活用し、障害当事者や関係団体の御意見を伺いながら、震災救援所における防災上の合理的配慮について検討し、マニュアルの見直しなどに取り組んでまいります。 次に、民間企業等との協働による訓練についてのお尋ねですが、区では、日頃より町会、防災会のほか、災害時の協定を締結している民間企業や様々な団体とともに、震災救援所の連絡会や訓練を実施しているところです。また、令和6年度、7年度の実績では、施設の建物点検や救助工具の取扱い、またトイレ対応や物資の輸送方法について協定を締結している民間企業と合同で訓練を行っており、今後も関係する民間企業等との訓練を増やしていきたいと考えております。 次に、防災会議の開催に関するお尋ねですが、会議につきましては、杉並区地域防災計画の改定や、防災に関する重要事項を審議する場合に開催しております。また、御指摘のあった人命、人権最優先の理念や、場所の支援から人の支援へという考え方につきましては、既に直近の計画改定で避難生活における人権への配慮なども取り入れており、震災救援所を避難場所としてだけではなく、避難者が人として守られる場所として位置づけたところです。人命、人権最優先の基本理念を、今後、防災会議の開催時に改めて会議メンバー間で共有してまいります。 次に、火災危険度や総合危険度に関するお尋ねですが、まず、東京都が実施する地域危険度測定調査につきましては、都内5,192の町丁目を対象に、建物倒壊危険度、火災危険度、災害時活動困難係数を加味した総合危険度の3つの指標について町丁目ごとに相対評価を行い、5段階でランクづけするものです。次に、高円寺北3丁目が火災危険度ランク5と評価されることにつきましては、区では、木造住宅の密集度合いや狭隘道路の多さなど、地域特性に起因する課題であると受け止めております。このため区では、不燃化建て替えの助成や狭隘道路の拡幅整備、街頭消火器やスタンドパイプ設置、感震ブレーカーの無料設置など、ハード、ソフト両面から対策を継続してまいりました。 次に、感震ブレーカーの設置目標についてのお尋ねですが、現在、感震ブレーカーの設置目標数は定めておりませんが、代表質問でも御答弁したとおり、今後の設置をさらに積極的に進めるため、従来の啓発に加えて、これらの地域にパンフレットの個別ポスティングを行うほか、地域住民の皆さんからの御意見をお聞きするなど、地域の実態を把握しながらさらなる設置促進を図ってまいります。また、街頭消火器の増設につきましては、他部署とも協力して、火災危険度が最も高い高円寺北3丁目で重点的に行っていく予定です。 次に、私から最後になります。高円寺北3丁目の商店街での訓練に関するお尋ねですが、各震災救援所の訓練以外にも、地域によっては商店街が主催する防災訓練が実施されていますが、これは地域の防災力向上にとって有意義なことだと考えております。区としては、震災救援所訓練だけではなく、防災出前講座や起震車の運行など、地域主体の訓練にも多く参加してございまして、防災資機材の提供や講師として職員を派遣するなどの協力を行っています。今後も、地域主体の共助の取組拡充に向けて積極的に支援を行ってまいります。 私からは以上でございます。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、医療的ケア児・者に関する御質問にお答えいたします。 医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院後、引き続き人工呼吸器等を使用し、日常的な医療的ケアが必要な児童です。病院を退院する際に、病院から区に連絡をいただくことにより把握しており、令和8年1月末現在で108名です。また、退院時等に把握できなかった医療的ケア者については、障害福祉サービスの生活介護の利用開始時に把握することとしており、同月末現在で108名です。平時からの取組としては、人工呼吸器を使用している方については、保健センターの保健師が御本人や御家族、訪問看護師等の支援者とともに、御自宅の被害想定や電源確保の状況等を踏まえた災害時個別支援計画を作成しており、発災時における避難の必要性の判断、電源や備蓄品の確保など、当事者が発災に備えられるよう支援しております。課題は、人工呼吸器を使用していない医療的ケア児・者の計画作成で、今年度から、より計画作成のニーズの高い医療的ケア児の計画作成を開始しており、今後は医療的ケア者についても取り組んでいく予定です。 次に、電源確保についてですが、災害時においてはライフラインの復旧や外部支援が届くまでの目安が72時間とされており、その間、人工呼吸器や吸引器等を使用している方は、生命を維持するために電源確保が必要です。災害時個別支援計画作成時には、保健師が機器の電源使用量や稼働可能時間などを計算し、御本人や御家族などと共有するとともに、蓄電池等電源の購入をお勧めしております。電源確保に係る支援についてですが、区では人工呼吸器を使用している方に対して、蓄電池、自家発電装置、無停電電源装置、バッテリー内蔵吸引器の4品目について購入費用の助成を行い、電源確保を支援しております。また、24時間人工呼吸器を使用している難病の方については、東京都の非常用電源設備整備事業による蓄電池、自家発電装置、無停電電源装置の無償貸与もございます。さらに、電源を確保していても72時間もたない場合等に備え、区は、当事者が荻窪、高井戸、高円寺の各保健センターで充電できるよう、自家発電装置を整備しております。 私からは以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、所管事項についてお答えします。 まず、火に強い家づくりのワークショップに参加された方からの感想については、区の対策の全体像がつかめた、意見交換で新たな気づきが生まれたなど、多くの方から肯定的な反応をいただきました。また、火に強い家づくりの取組に対しては、建て替え助成金が効果的ではないか、また、区の取組が十分に知られていないので、専門家による相談会や積極的な広報活動によるさらなる周知啓発が必要ではないかなどの御意見を伺いました。こうしたことを踏まえ、来年度以降も建て替え助成制度を継続するとともに、区内全域を対象とした建て替え相談会の実施や不燃領域率の見える化など、これまで以上に普及啓発に力を入れつつ、さらなる建築物の不燃化の促進に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、高円寺北3丁目の建築物の不燃化についてですが、高円寺北3丁目においては、平成16年に東京都安全条例に基づく新たな防火規制をかけ、平成28年度からは耐震性が不足している木造建物の除却助成を行うことで、耐火性能の高い建築物への建て替えを促進してきました。不燃化率は着実に上昇している一方、火災危険度は依然として区内で最も高いランクに位置づけられていることから、令和8年度より、当該地区における耐震性の不足する木造住宅に対する除却費用の上限額を150万円から200万円に引き上げ、耐震化、不燃化を総合的かつ重点的に進めていきたいと考えています。 次に、建築物の不燃化の進捗の見える化に関する御質問ですが、ワークショップにおいても、議員の御指摘と同様に、不燃化助成対象区域において不燃化の進捗状況を地域の方に知ってもらうことが重要であるとの意見をいただきました。来年度は、建築物不燃化助成の対象区域において不燃領域率を算出することにより、区として不燃化の進捗を把握するとともに、数値を区公式ホームページ等で公表することを通して、区域内の方にも現状を知っていただきたいと考えています。こうした方法により建築物不燃化についての意識啓発を図りながら、引き続き燃えづらいまちづくりに積極的に取り組んでまいります。 私からの最後に、高円寺地域の仮称デザイン会議に関する御質問にお答えします。 高円寺地域の仮称デザイン会議では、参加者を主体として具体的なまちづくりに取り組む2つのテーマ部会が発足しています。1つは、補助221号線沿道を中心とした魅力ある道や道路空間の活用を考える部会、もう一つは、暮らしやすいまちを人の視点から考える部会です。どちらの部会も立ち上がったばかりの段階ですが、現在、今後の取組についてのアイデア出しを行っているところです。その取組案の中には、防災に関するまちづくりの取組として、まさに議員御指摘の防災マップや逃げ地図づくりなども挙げられており、阿佐谷南・高円寺南地区防災まちづくりにおいて作成した防災マップなどを参考にして、参加者とともにどのような取組を行っていくか検討を深めてまいります。また、先日開催した西荻窪地域の報告会では70名近い方が来場し、仮称デザイン会議の参加者と活発に意見交換をして、地域の方々が主体的に活動していることを来場者の方も実感されたことと思います。これを成功例として、高円寺地域においても多くの方に関心を持っていただけるよう、テーマ部会について地域に紹介する報告会や、仮称デザイン会議で主催するイベントの機会を活用するなどして、新たな参加者の募集についても取り組んでまいります。なお、高円寺地域については、仮称デザイン会議の枠組みにおいて取り組むだけでなく、商店会など、まちに関わる様々な方が参加できるよう関係する所管で連携し、対話の場を広げていくことを考えています。 私からは以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、狭隘道路拡幅整備事業についての御質問にお答えします。 整備率の公表についてですが、整備率を広くお示しすることは、地域の安全性を示す一つの指標となり、地域住民の防災意識向上にも寄与するため、来年度以降公表してまいります。事業周知については、これまでも区公式ホームページやすぎなみフェスタ、総合震災訓練などで周知を図ってまいりましたが、今後は地区ごとの整備率など防災性の課題も掲載したチラシを作成し、各地区の狭隘道路沿道住民に配布を行うなど、周知に努めてまいります。 私からは以上です。

19番小池めぐみ議員。 〔19番(小池めぐみ議員)登壇〕

まずは、理事者の皆さん、御答弁ありがとうございました。私も先ほど答弁のあった西荻地域の仮称デザイン会議の報告会に参加させていただきまして、本当にすごい熱気で、住民の皆さんが自ら主体的に自分の町のことを考える、そして仲間というか、いろんな多様な世代も別、年齢とか性別も別の人たちと一緒に同じテーマで考えて発信していくということと、それと、その発信されたものをお互いに見て、ああ、こんなこともできるんだ、こういうことを考えている人がいるんだというところで、さらにまたアイデアが出ていくというところを間近で見させていただいて、非常に参考になりました、感銘を受けました。まだ高円寺のほうのデザイン会議はテーマ部会が始まったばかりですけれども、私が質問したように、もしその取組が続いていった際には、ぜひ町なかでのそういった防災訓練であったりとか、展示、イベントのようなものと併せて発表などをしていただくことも非常に有効ではないかなと考えました。 例えば、先ほどの個別避難支援プランの作成の加速ということですけれども、そういったものも、ふれあいフェスタだったりとか運動会だったりでもお知らせをしているとは思うんですが、ぜひそういったものともコラボしてお知らせをしていくということも非常に重要なのではないかなと思いました。 そして、質問をちょっと2点させていただきます。 来年度、安否確認を含む要配慮者対策訓練の実施を65か所の震災救援所で30か所行っているということだったんですけれども、多分その30か所で行われている震災訓練というのも、かなりばらばらだと思うんです。そういったものに対しても、当事者参画であったり当事者の意見を聞いた上で、区が支援をして、平準化というか重点訓練として強化して対策を行っていってほしいと思います。来年度の重点訓練として位置づけるかどうかというのはちょっと明確な御答弁がなかったんですが、ぜひ来年度重点訓練として位置づけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 それから、震災救援所訓練に地域の商店や事業者等にも参加してもらうような取組が必要ではないかという質問をしました。NPOとか民間企業などとは訓練も行っていますということだったんですが、この地域の商店、事業者の皆さんに参加を促すかどうかということに対してちょっと明確な答弁がなかったので、そこを改めてお伺いしたいのと、参加していただく際に、どういったことを工夫すればその地域の皆さんが商店とか事業者、テナントの方とかもいると思います。そういった方々が参加できるようになるのかということを区としてはどのように考えているのか伺いたいと思います。よろしくお願いします。

理事者の答弁を求めます。 危機管理室長。 〔危機管理室長(林田信人)登壇〕
小池議員の再度の御質問にお答えいたします。 まず1つ目です。要配慮者対策訓練、これを重点訓練にしてはどうかということでございます。これにつきましては、実は毎年度複数の重点訓練ということで提示しているところもございますので、来年度の重点訓練の一つとしてこれを取り入れるように検討してまいります。 次に2つ目です。震災救援所の訓練に近隣の商店街の方を、もっと参加をされるように促してはどうかということ、あと、これの工夫についてもちょっとお尋ねがございました。確かに、同じ地域で働いていて、なかなかこういった訓練に参加しづらいというのは我々も把握しているところです。これにつきましては、これまで震災救援所の訓練についてのお知らせは、地域の掲示板や、または回覧板、区のホームページなどで周知はしてきたんですけれども、なかなかそこの周知も届いていない部分があるのかと思いますし、通常、日頃働いていらっしゃる時間帯の開催などもあるかと思いますし、まず、そういったところをどう克服していくかということについては、やはり地域の一員であるということを商店街の皆様により深く認識していただくのが何よりも大事かと思います。そういった認識を踏まえることと併せて、開催するときのPRを効果的にやっていくのが大変肝要だと思ってございますので、ちょっとこういった課題を克服するためにも、地域の皆さんともちょっと御意見いただきながら、よりよい訓練となるように取り組んでいきたいと考えてございます。 私からは以上でございます。

以上で小池めぐみ議員の一般質問を終わります。 33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団を代表して、外環道と都市計画道路について一般質問します。 初めに、外環道について伺います。 1月21日に、外環道のオープンハウスと共に意見交換会が開催されました。この間、杉並区議会としても国、事業者が住民への説明責任を果たすよう求めており、東京外環道工事説明会開催を求める陳情も趣旨採択しています。今回については、この間の杉並区の努力もあり、意見交換会は西荻地域区民センターのホールでの開催となり、事前申込み不要で、会場の人数制限も設けない形での意見交換会が実施されました。この点について、区としてどのような働きかけを行い、どのような形で実現したのか伺います。また、道路交通対策特別委員会で複数の委員からも要望が寄せられたように、外環道沿線地域の桃井第四小学校等を使用しての説明会の開催に向け、取組を進めていただきたいと考えますが、認識を伺います。 その意見交換会の場では、参加した複数の住民から、外環道工事におけるこれまでの事故事例を確認する質問とともに、事故やトラブル事例をまとめて整理し住民に報告するよう求める意見が出されました。調布市の陥没、地下空洞事故をはじめ、度重なるシールドマシンの故障や掘進停止、気泡の漏出、振動、低周波音等による住民被害の訴えなど、外環道工事をめぐっては重大な事象が繰り返されており、当然の意見と考えます。 区として、住民から寄せられた事故、トラブル事例をまとめて示してほしいという要望をどのように受け止めているのか。区は、国、事業者に対し、重大事象の一覧と説明を住民に示すよう求めているのか伺います。また、杉並区が行政機関として把握している外環道工事に関連する重大な事象を、発生時期とともに列挙してください。 東京外郭環状道路工事については、工事の安全性そのものに加え、国、事業者による情報提供の在り方にも重大な問題があると考えます。この間、住民や自治体、議会に対して工事の重要な情報が適時適切に示されず、後から重大な事実が明らかになる事例が繰り返されています。こうした対応は、地下の見えない工事であるがゆえに、国、事業者の情報に依存せざるを得ない住民の安全・安心を著しく損なうものであり、極めて問題があることを厳しく指摘するものです。 まず、杉並区として、この間の外環道工事をめぐる情報提供の在り方について、問題があるとの認識を持っているのか、基本的な認識を伺います。 次に、具体的な事例について伺います。昨年、大泉側本線北行シールド、カラッキィーにおいて掘進速度の低下が発生し、私は第2回定例会の一般質問で、その原因について質問しました。しかし、その時点では掘進遅延の背景について十分な情報は明らかにされませんでした。その後、第3回定例会直前になって、実は粘性土の影響により掘進に深刻な支障が生じ、発注者、受注者の本社も含めた緊急対策チームを構築する事態が数か月前から発生していたことが後から明らかになっています。掘進速度の遅延や緊急対策チームの構築といった通常掘進と異なる重大な事象について、なぜ速やかに区や議会、住民に情報提供がなされなかったのか、区はどのように認識しているのか伺います。この事態に対して、区は、国、事業者に対してどのように対応したのか、情報提供の改善等を求めたのか、具体的に伺います。 さらに、直近の事例では、今年1月21日、大泉側本線南行シールド、グリルドにおいて、シールドマシンの大ギアに変状が確認され、掘進を一時停止する事態が発生しました。1月20日にシールドマシンのカッター部を回転させる大ギア付近から異音が生じたため、1月21日に点検を実施したところ、大ギアの一部に変状が確認されたとのことです。ところが、トラブルが確認された同日1月21日夜に開催された外環道のオープンハウスの場では、異音やギアの変状といったシールドマシンのトラブルについて、住民への説明は一切行われませんでした。住民が情報を得るために参加した説明の機会で重大なトラブルが説明されなかったことは、異常な住民無視であり、工事の危険性を覆い隠す対応ではないかと考えますが、区の認識を伺います。 また、大ギアの変状について、杉並区に対してはいつの時点で情報提供があったのか。オープンハウス開催時にはトラブルが発生していたのにもかかわらず、その情報が住民に伏せられていた事実に対して、区として国、事業者に対して抗議等は行ったのか、どのように対処したのか、具体的に伺います。 ここまで述べたように、昨年から今年の期間だけで、掘進遅延と緊急対策チームの設置、シールドマシンの設備トラブルと掘進停止が発生していますが、いずれの事例においても重要な情報が後から明らかになるという共通点があります。これは個別の問題ではなく、国、事業者が都合の悪い情報をすぐに出さないという構造的な問題ではないのか、区としてこのような事態が繰り返されている要因をどのように考えているのか伺います。 地下の見えない工事で、しかも事故やトラブルが相次いでいるにもかかわらず、情報が適時に提供されない状況を、基礎自治体としてこのまま看過してよいのでしょうか。区は、国、事業者に対し、通常と異なる掘進状況、設備トラブル、掘進停止や緊急対応といった重大事象については直ちに区へ報告し、住民にも説明を求めるべきです。特に、情報提供のルールを区として明確化するよう国、事業者に求めるべきではないのか。区として、区民の安全・安心を守る立場から、国、事業者に対し毅然とした対応を取る考えがあるのか、見解を伺います。 今回の大ギアの変状については、本来1月21日のオープンハウスの意見交換会において住民に説明されるものが実施されていません。速やかに再度の説明会開催を求めるべきですが、区の認識を伺います。説明会場の確保なども含めて、区として説明会開催の努力をするべきです。見解を伺います。 大泉側本線南行きシールド、グリルドで発生した大ギアの変状について、原因は何か伺います。具体的に、潤滑状態、トルク負荷、アライメント、芯ずれ等、想定される要因をどのように点検、分析しているのか、区として事業者に説明を求めているのか伺います。 異音が発生したのが1月20日、点検が1月21日とされていますが、異音以前に振動、温度、潤滑状態など、予兆となるデータ変化はなかったのか、異音以外の予兆管理はどのように行われていたのか伺います。また、復旧までの見通しと工事再開の時期を伺います。 外環道のシールド工事は長期化しており、当初の想定を超える期間、条件で機械を使用している可能性があります。大ギアを含む回転系について、当初想定した運転時間、稼働時間と実績、負荷、トルクなどの実績を示し、設計上の想定範囲内だったのか、第三者も含め検証すべきではないのか、認識を伺います。 大泉側本線南行シールド、グリルドで発生した大ギアの変状を受け、先行する北行きカラッキィーにおいても掘進を停止し、同様の事案等を発生させないよう調査、検証を進めるべきと考えますが、認識を伺います。また、ギア変状の原因が特定されるまでの期間は掘進を停止させるべきではないのか、認識を伺います。 東京外環道工事において、調布市などで地表面の陥没だけでなく、地下空洞の発生が確認されています。現在、国、事業者が行っている地中調査は、基本的に路面下空洞調査、2から3メートル程度の深度に限られており、地表からより深い深度での空洞、亀裂、危険な変位状況については調査されていないと理解しています。住民からは、路面下の浅い調査に限らず、より深い深度までの物理探査によって、潜在的な空洞や変位を客観的に把握するべきだとの要望が複数寄せられています。大規模な地下工事では、設計・施工段階でも深度の異なる複数の探査手法を組み合わせて安全性を確保する実例もあると承知しています。 オープンハウスの意見交換会において、多くの参加者から地中深度までの物理探査を求める声が寄せられたことを区はどのように受け止めているのか。区としても、地中深度までの物理探査を国、事業者に求めるべきではないか、区の考えを伺います。 この間、練馬区において外環道のシールドマシンによる振動や低周波音による住民への健康被害が発生していることをこの間も紹介してきました。ある方の事例では、掘削する時の音って、ズン、ズン、ズン、ズン、何か機械が回っているような音とかリズムがあって本当に精神病みます、本当に冗談抜きに、あと夜10時まで掘削していた時があってすごかった、御飯を食べてゆっくり落ち着きたい時間帯に、ズン、ズン、ズン、ズン、ドン、ドン、ドン、ドン、本当にストレスでしかない、このような声が寄せられています。こうした事例が杉並区との区境の地域で発生しています。外環道は大深度地下で行われる工事として、地上に影響を及ぼさないということが前提であったのにもかかわらず、シールドマシンの掘進に伴う振動や低周波音による住民生活への影響が発生していることは深刻な問題と捉えています。昨年の11月23日には、外環国道事務所の課長が住民の健康被害は工事に起因するものとして謝罪もしている状況です。 現在、杉並区内での一部掘進が始まっていますが、振動や低周波音による同様の事例は発生していないのか伺います。杉並区として、振動や低周波音の発生について、住民の要望に応じて区独自に低周波音測定も含めた調査、住民への計測機器の貸与等を検討していただきたいが、認識を伺います。特に、杉並区では所有していない低周波音測定機について、購入を検討すると共に、他自治体からの貸与も含めて、速やかに使用できるよう準備を進めていただきたいが、認識を伺います。 次に、都市計画道路について伺います。 現在、東京都が策定を進める東京における都市計画道路の整備方針第5次事業化計画案を受け、杉並区は区内7地域において、オープンハウス形式に加え、対面着座型の意見交換の場を設けました。この間、東京都の検討は情報が十分に公開されず、計画策定過程での住民の声が反映されにくいという課題が指摘されてきましたが、そうした中で、基礎自治体である杉並区が主体的に住民への情報提供と意見交換の場を設けたことは、区政として重要な姿勢であり評価したいと思います。今回の7地域での開催を通じて、どのような意見が寄せられ、区としてどのように受け止めたのか、認識を伺います。また、寄せられた意見を今後どのように都へ伝え、区としての対応に反映していくのか、基本的な考え方を伺います。 次に、補助133号線について伺います。 補助133号線は、区施行路線とは異なり東京都施行路線ですが、住民の注目も大きく、地域の暮らしへの影響も非常に大きい計画です。区として事業主体でないからこそ、杉並として、都施行路線である補助133号線に対し、どのような基本認識を持っているのかが重要と考えます。都市計画道路に関する区長メッセージは、主に区施行路線として取り上げられていますが、補助133号線について、区長としての基本的な認識、地域への影響の捉え方、住民との協議の必要性についてどのように考えているのか伺います。 代表質問でも取り上げましたが、東京都が今後の方針を進める上で、杉並区として住民との対話の努力を尽くしていることを都に伝え、拙速な事業化をしないよう求めるべきと考えます。 補助133号線については、南阿佐谷地域での仮称デザイン会議が設置、運営されています。都市計画道路の検討において、道路整備の是非にとどまらず、地域の将来像を住民と共に描き、地域資源やコミュニティーを含めて議論を重ねることは、住民自治の観点からも重要であると考えます。補助133号線に関わる南阿佐谷地域の仮称デザイン会議について、現在の進捗状況を伺います。また、区としてどのような目的意識を持って運営しているのか認識を伺います。 次に、防災の考え方について伺います。 補助133号線は、防災上の必要性が示されている路線の一つです。しかし、補助133号線の周辺は既存道路のない住宅街であり、災害時においては、地域のつながり、見守り、助け合いといったコミュニティーの存在が命を守る重要な基盤になると考えます。区長は、これまでも都市計画道路の選定に関わるメッセージ等において、数値化できない地域資源やコミュニティーの重要性に言及し、道路整備だけに頼らないまちづくりを進めたいと示しました。この観点は補助133号線にも共通するものであると認識しています。補助133号線を含め、都市計画道路の検討に当たって、防災を道路整備だけに限定せず、コミュニティーや地域資源を含めた総合的な防災、まちづくりとして捉えるべきと考えますが、認識を伺います。また、こうした観点について、区としてどのように都へ意見を伝えていくのか伺います。 最後に、補助132号線について伺います。 補助132号線については、岸本区政の下で仮称デザイン会議が設置され、道路整備の賛否を超え、まちづくりの観点から住民との協議が進められています。西荻窪地域の仮称デザイン会議では、現在4つのテーマ部会が発足し、それぞれの部会で地域課題の整理や検討が進められています。具体的には、西荻ならではの人中心の道づくり部会、道路用地の利活用部会、多様な世代や立場の人の居場所づくり部会、西荻窪らしい商店街を守るルールづくり部会といった形で、まちづくりの将来像を住民主体で検討する段階に進んでいることは重要な前進であると考えます。 2月14日に開催された西荻窪地域仮称デザイン会議のテーマ部会報告会に参加しましたが、自治のまちづくりを体現する非常に重要な取組となったと感じました。報告会では、4部会がそれぞれの検討内容を発表しましたが、特筆すべきは、プレゼン資料や説明を部会メンバーが自ら作成し、区民の手で報告が行われたことです。会場からは、熱気と意気込みが感じられ、自分たちのまちのことを自分たちで考え行動するという姿勢がはっきり伝わってきました。同時に、この取組は、住民の努力だけでなく、区職員の皆さんが丁寧に住民と向き合い、積み重ねてきた伴走があってこそ実現したものだとも感じています。実際に、参加された住民からは感動したという声や、職員との関係性を歓迎する声も寄せられています。とりわけ、事業認可済みの道路用地を単なる空き地にせず、雨庭づくりなど地域資源としてどう生かすかという具体的な提案もあり、将来を見据えた創造的な議論だと感じました。これらの取組は行政と区民の協働による実践であり、住民自治によるまちづくりの可能性を強く感じさせるものです。 補助132号線に関する仮称デザイン会議と4つの部会での取組について、現在の議論の進捗状況、これまでに得られた論点や共有された地域課題について、区としてどのように評価しているのか。また、各部会で整理されつつある地域課題や提案を、今後どのように取りまとめ、補助132号線を含むまちづくりの方向性に反映していく考えなのか、認識を伺います。また、デザイン会議を通じて学んだ住民自治のまちづくりをどのように区政に反映していくのか、認識を伺います。 以上、区の見解を伺い、再質問を留保し、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、山田耕平議員の質問のうち、外環道に関する一連の御質問にお答えをいたします。 初めに、先月開催された意見交換会についてでございますが、住民による陳情など再度の説明会開催の声があったことから、外環国道事務所長をはじめとする国等の事業者に対し、参加希望者全員が質疑応答できる意見交換会の開催を求め、区としても改めて多くの方の来場にも対応できるよう会場を変更し、西荻地域区民センターのホールでの実施に至ったものでございます。また、桃井第四小学校等での説明会の開催につきましては、開催を求める住民や議員の声を引き続き事業者に伝えてまいります。 次に、これまでの事故・トラブル事例については、東京外環プロジェクトホームページ等で個別に公表されておりますが、事故やトラブルをまとめて示してほしいという住民の求めも当然のことと受け止めており、意見交換会後、事業者に対してこれら事象等をまとめ、公表するよう、区の担当者から働きかけをしております。なお、区で把握している事象のうち主なものは、平成30年5月の野川における気泡の発生、令和2年10月の調布市での地表面陥没・空洞事故、令和4年4月の大泉本線シールドマシンの地中壁接触によるカッタービット損傷、令和6年11月の大泉本線シールドマシンのスクリューコンベヤー変状等がございます。 次に、外環道工事の情報提供についてでございますが、これまで様々な事象等が発生している中、必ずしも区や住民に対し必要な情報が速やかに提供されていないと認識しており、代表質問でも区長から御答弁申し上げたとおり、区としても事象等が発生した際は、その都度早期の情報開示や提供を求めてきたところです。 次に、通常掘進と異なる事象の情報提供に時間を要した理由でございますが、事業者からは、これらの事象について、直ちに安全に関わる内容ではなかったため速やかな情報提供を要するものとは考えていなかったと聞いており、重大事象に対する認識の違いによるものと認識しております。区としましては、改めて安全を最優先に本事業を進めることと、重大な事象に至るか否かを問わず、通常掘進と異なる事象があった際には自治体及び住民に速やかに情報提供することを、区から事業者に対し直接お会いした場などで求めております。 次に、グリルドにおける大ギアの変状につきましては、国等の事業者が工事業者から報告を受けたのは1月22日であり、21日のオープンハウス開催時点ではその報告を受けていなかったと聞いております。その後、区への報告がなされたのは、事業者が掘進の一時停止を判断した1月23日でございます。区としましては、こうした情報提供の遅れの一つ一つが事業に対する不安や不信につながると考えており、今般この情報提供を受け、1月30日に、外環国道事務所長をはじめとする事業者に対し直接、今回の件のみならず、今後同様の事象があった際には少しでも早く情報提供するよう強く求めたところです。 次に、事業者による情報提供に時間を要する要因でございますが、その一つとしては、大規模事業による連絡系統の複雑さと長さにあると考えております。繰り返しになりますが、区はこれまでも様々な事象等が発生した際は、その都度早期の情報開示や提供を求めてきたところです。事故やトラブルにつながる重大な情報ほど、即座に区及び住民に提供されるべきと考えており、区や住民に必要な情報が速やかに提供されるよう、改めて事業者に対し、地元自治体として強く働きかけを行ってまいります。 次に、大ギア変状に伴う説明会の開催についてでございますが、区では、説明会という形式にとらわれず、状況や原因が分かり次第、速やかかつ丁寧に住民に周知、説明することが重要だと考えており、現時点において、この事象に関する説明会の開催を求める考えはございませんが、説明会の開催を求める議員の要望については事業者にお伝えをしてまいります。 次に、大ギアの変状の具体的な原因等について、事業者からは、現在行っている詳細な点検の結果を踏まえ確認していくと聞いております。復旧までの見通しと工事再開時期については、事業者から詳細点検の結果を踏まえ、補修方法について検討していくため現時点では未定と聞いております。また、カラッキィーについて事業者は、大ギアを含むカッター駆動部の点検を行い、同様の事象及び掘進作業中に同様の異音がないことを確認していると聞いていることから、現時点においては特段、今回の事象発生を理由とした掘進停止の必要はないと考えております。 次に、意見交換会での物理探査を求める声については、区内掘進に対する住民の不安の表れであると受け止めております。事業者からは、地盤状況の評価について、ボーリング調査のほか、音響トモグラフィーや微動アレイ調査の物理探査を実施していると聞いているため、現状では区として物理探査を求める考えはございませんが、議員の御要望につきましては事業者に伝えるとともに、区内掘進に不安を感じる住民に対して、これまで以上に丁寧な対応を求めてまいります。 私からの最後でございます。振動等に関するお尋ねにお答えをいたします。 杉並区内での振動等に関する住民からの問合せは、2月13日までに2件あったと聞いております。また、振動等の計測については、さきの議会でも御答弁申し上げたとおり、一義的には事業者においてなされるべきと考えておりますが、区でも振動計測器は保有しており、直接区民に貸し出すことは可能です。低周波音測定器につきましては、区で購入する予定はありませんが、東京都が自治体向けに貸出しを行っているため、必要に応じて区で借り受け測定するなど、可能な限り柔軟に対応してまいる考えです。 私からは以上です。

土木担当部長。 〔土木担当部長(三浦純悦)登壇〕
私からは、都市計画道路に関する一例の御質問にお答えします。 まず、東京における都市計画道路の整備方針案に関し、区が7地域で開催したオープンハウスに関するお尋ねですが、全7回のオープンハウスには、延べ80名の方に御来場いただき、43名の方から御意見をいただきました。寄せられた意見では、例えば、優先整備路線選定の経緯が不透明との御指摘や、情報提供に関する要望、また、優先整備路線候補とした補助132号線と補助227号線については懸念や否定的な御意見もございました。賛否両論ある中で、中立的な立場からの意見も多く、様々な立場の方に御来場いただけたと感じています。区が直接受けた御意見、御要望は都へも情報提供しており、区のホームページでも公表しております。また、今後の沿道のまちづくり等に取り組む際の参考にしていく考えです。 私からの最後に、都市計画道路補助133号線に関する御質問にお答えします。 補助133号線は、東京の広域的な幹線道路として、誰もが安全に暮らせるまちづくりに資する重要な道路であると認識しています。一方で、閑静な低層住居地域を貫く大規模な道路事業であることから、地域の生活環境に与える影響は大きく、地域住民との丁寧な議論は欠かせない路線と認識しています。補助133号線は東京都が施行者であり、区が事業化の可否や時期を判断する立場にはありませんが、地元自治体として沿道のまちづくりを担う責任があり、住民の皆様の不安や疑問を受け止め、その声を東京都に的確に届けるとともに、区として住民と協議を行い、生活環境や交通安全への影響を整理する役割があることは当然のことと認識しております。このため区では、地域内で仮称デザイン会議を立ち上げており、地域住民とともに、道路だけではなく、将来のまちづくり全般の方向性を議論していく考えです。今後も、東京都と連携しつつ、地域住民との対話を継続し、必要な情報を共有し、地域にとって最も望ましい形を共に考えてまいります。 私からは以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、仮称デザイン会議に関する御質問にお答えします。 南阿佐谷地域では、現道のない道路計画に対する疑問や不安の声が強い状況を踏まえ、参加者からの求めに応じて、事業などへの疑問に応える取組として、参加者と区の間で地域の基礎情報や都市計画道路の整備効果を共有いたしました。また、西荻窪・高円寺地域を含めた3地域合同で有識者を招いてまちづくりへの住民参加に関する講演を行うなど、地域の方々とまちづくりを進める上での基礎づくりをしてまいりました。区としては、東京都や有識者と連携して必要な情報提供を行い、正しい情報を基に、公共空間としての道路の在り方や、まちづくりについて参加者と対話を深めたいという目的意識の下、取組を進めているところです。現在は、区による都市計画道路の効果検証に関して御意見をいただいた有識者と共に、3地域合同で来月に開催する景観、にぎわいなどの地域資源に関する講座の準備をしており、引き続き、参加者とともに地域の価値を再発見し、まちの魅力を守り育てるための取組を考えてまいります。 次に、防災の考え方ですが、南阿佐谷地域においても、都市計画道路の整備のみを課題解決の手段とは捉えず、これまで育まれてきたコミュニティーなどの地域の特性や魅力を大切にしながら、防災性の向上につなげていく防災まちづくりの議論を進めていくことが重要であると認識しています。そのため、引き続き区から必要な情報を提供し、地域の方々と課題や将来像を共有しながら対話を深め、地域の安全確保と区民の生命、財産を守ることを最優先に、直ちに取り組むことのできる防災マップや逃げ地図づくりなどの取組を考えてまいります。 引き続き、補助133号線の施行者である東京都には、議論が進むよう協力、連携を求めていくとともに、仮称デザイン会議での防災に関する議論の内容についても、都度地域の声として伝えてまいります。 私からの最後に、西荻窪地域の取組についてお答えします。 西荻窪地域では、これまで仮称デザイン会議で行ったまちの課題と解決策についての議論を経て、具体的な取組を行う4つのテーマ部会が発足しました。現在は、各部会において参加者が議論を重ねているところであり、例えば、人中心の道づくり部会では、歩行者や自転車が安心して通行できる道路空間の工夫を検討しており、道路用地の利活用部会では、道路用地を地域イベントや憩いの場として活用するアイデアを出し合っています。先日、テーマ部会に関する地域への報告会を開催し、参加者自らが部会の活動内容について紹介し、来場者と意見交換を行いました。区としては、地域の方々の主体的な参加により、テーマ部会が地域の実情や多様な視点が反映されるまちづくりの実践の場となっていることに大きな意義を感じています。 次に、取組の成果のまとめとまちづくりへの反映に関するお尋ねですが、仮称デザイン会議の取組状況については、都度整理し、すぎなみボイスにおいて公開しているところであり、加えて、定期的に議論の内容や取組の成果を分かりやすく整理した上で、地域への報告会等を行っていく予定です。まちづくりへの反映については、参加者から上がっているアイデアの中で、用地を活用したイベント開催などの短期間で実現できるものについては順次取組を進めるとともに、まちのルールづくりなど、より丁寧な検討が必要なものについては、区と参加者の役割分担や地域との関わり方などを検討してまいります。まちづくりの実践を通じて、地域の方々と対話を重ね、住民主体のまちづくりを行っていきます。 仮称デザイン会議において始まった住民自治のまちづくりが、杉並区により根づいていくよう、他の地域、テーマのまちづくりにおいても、区からしっかりと情報提供を行うこと、参加者を広く募り、多様な意見をまずは傾聴し合うこと、区と参加者が対話をしながら課題を掘り下げて解決策を探ることなどを大切にしてまいります。 私からは以上です。

33番山田耕平議員。 〔33番(山田耕平議員)登壇〕

答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきます。 まず、外環道についてなんですけれども、今回の大ギア変状の原因について、その復旧までの見通しも工事再開時期も未定ということでした。しかも、補修方法もこれから検討する段階ということです。原因も確定していない、再発防止策も固まっていない、このような状況で区として安全性が十分に確認されたと判断できるのか、その認識を伺いたいと思います。 2点目です。情報が遅れた理由として、直ちに安全に関わる内容ではなく速やかな情報提供を要するものとは考えていなかった、重大事象に対する認識の違いが原因だということなんですけれども、このような認識であると、今後も同じことが繰り返されると思うんですね。区として重大事象や通常掘進と異なる事象の定義と区への報告期限、例えば24時間以内などに明文化するということなどを国、事業者に正式に求めるべきではないのか、その考えがあるのか端的に伺いたいと思います。 3点目です。情報提供が遅れる要因として、大規模事業による連絡系統が複雑で長いという答弁があったんですけれども、しかし、それは遅れてよい理由には全くならないと思うんですね。区として、国、事業者に対して情報伝達の手順や仕組みそのものを見直し、改善計画などを示すよう求めるべきではないのか。杉並区として仕組みを改善させるその意思があるのかどうか、その認識を伺いたいと思います。 次、4点目です。大ギア変状について説明会の開催を求める考えはないというふうに答弁があったんですけれども、今回の問題は、先ほども話しましたがオープンハウスの場で説明されなかった、後から掘進停止が公表されたという説明の欠落だと思います。住民が参加したオープンハウスの場で本来説明されるべきことでした。それがなされていなかった以上、住民の不信は当然のことだと思うんです。杉並区が説明会を求めないというのであれば、住民が納得できる説明をいつ、どの形式で行うのか。住民の納得を担保する気があるのか、区として改めて対面での説明の場を設けるよう、国、事業者に求めていただきたいと思いますが、認識を伺います。 次、5点目です。これは都市計画道路の仮称デザイン会議について伺いたいんですけれども、先ほども取り上げましたが、2月14日に行われた西荻窪地域の仮称デザイン会議の報告会、これは先ほども取り上げましたが、会場の熱気も含めて、自治のまちづくりを体現するような大変意義深い取組であったと受け止めているところです。この成功についても、やはり住民の努力とともに、区職員の皆さんが丁寧に住民と向き合い積み重ねてきた努力の賜物だというふうに感じています。区として、今回の報告会とテーマ部会の取組をどのように受け止めているのか、もう少し具体的にお答えください。特に、参加した職員の受け止めについても伺っておきたいと思います。 こうした区民の主体的な提案や議論を今後も杉並区として支えて具体化していく、こういったまちづくりが本当に求められていると思います。そのことを求めて再質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、山田耕平議員の再度の御質問のうち、外環道事業に関する御質問にお答えをいたします。4点あったかと思います。 まず1点目、大ギアの変状に関して再度の御質問がございました。こちらにつきましては、グリルドによる事象ということではございますが、カラッキィーについても安全性が確認できていないのではないかという趣旨で受け止めさせていただきました。先ほども御答弁いたしましたけれども、カラッキィーについては点検を行うとともに、同様の異音がないという状況を確認されているということでございますので、安全性が十分に確認されたという判断ではありませんが、現時点において適切な対応が取られているというふうに私どもとしては考えているところでございます。 2点目、重大事象に対する認識についてということで御質問がございました。こちらにつきましては、今回の大ギアの変状について外環事務所長と私が直接お話しする機会を持ちまして、様々な議論をいたしました。現場工事を行う中で、様々細かいところまで現場対応で何かしらの、当初想定していなかったような課題について解決していくというのが、この外環道事業以外、土木事業全般についてでもありますけれども生じている、そういう状況を踏まえると、全ての事象について区に対してお知らせするのはなかなか難しいというようなお話をいただきました。ただ、これは情報提供の遅れの部分と同様なんですけれども、私からは、都合の悪い、そういう情報についてなかなか情報提供しないというふうに、逆に不安に思われてしまうのじゃないかというようなお話もさせていただきまして、これまで以上により細かい情報をできる限り早い段階で区に対して提供していただけるように、また、区民に対してしっかり周知していただけるように、その際に強く私のほうから申し入れをさせていただきました。そこについては検討いただけるものというふうに私自身感じたところでございます。 最後、大ギアの変状の原因の説明の場ということでございました。今回の件、この変状の原因を説明するための説明会という意味では、それのみをもって皆さんにお集まりいただいて説明するということは、区としては説明のそうした場は必要ないと考えておりますけれども、様々な場面、また様々な手法でしっかりその原因、さらには必要な安全対策、そうした内容について住民に説明する必要があるというふうに考えておりますので、そこはしっかり求めてまいります。また、議員からは対面の場でしっかり説明せよというお話でしたので、そうした御意見についてはしっかり国、事業者に伝えてまいりたいと考えております。 私からは以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(吉見 紗)登壇〕
私からは、西荻窪地域の仮称デザイン会議報告会に関する再度の御質問にお答えします。 まず、区の受け止めについて、職員からは、テーマ部会で議論を重ねることによりメンバー間のコミュニケーションが深まっていくのがよく分かったですとか、次第に議論が活発になり様々な意見をお持ちの方が報告会に向けて結束していく姿を見ることで地域につながりが生まれてきていることが感じられたなど、対話の継続により参加者同士の信頼関係が構築されてきたということを意義深く受け止めているというふうに聞いております。 今回の報告会は、対話のまちづくりについて、これまでいただいてきた御心配や御懸念に一定の解決策や答えを提示するものだったというふうに考えております。例えば、対話の場に参加する方が特定かつ少数なのではないかという点については、今回部会のメンバーがデザイン会議の参加者ではない来場者の方々と直接コミュニケーションを取ることで新たな視点を取り入れることが可能になりました。また、毎回同じような内容の繰り返しで議論が前に進んでいないのではないかという点については、これまで議論してきたその地域の課題や解決策のその方向性について、一度まとめて整理をすることができましたし、次年度に向けた具体的な取組案というのも整理することができたというふうに考えてございます。 令和6年に始まった仮称デザイン会議が、試行錯誤しつつもここまで進んでこられたのは、まずは何より地域をよりよくしたいという熱い思いを持って主体的に参加してくださった地域の皆様、それから、先が見えなかった初期の頃から粘り強く本当に取り組んでくれた職員の皆さん、そして企画運営に力を貸してくださる学識の先生方やファシリテーターの方々、そして様々な御指摘、アドバイスをくださり、今回の報告会にも10名ほどが足を運んでくださった区議会議員の皆様など、本当に関わってくださった多くの方のおかげだというふうに考えてございます。引き続き、短期的に取り組めるものは順次取組を進めて、中長期的な検討が必要なものについても丁寧に進めていくこととし、対話の積み重ねが地域の具体的な魅力向上につながるよう、地域の方々と共に取り組んでまいります。 私からは以上です。

以上で山田耕平議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1号を終了いたします。 議事日程第4号は全て終了いたしました。 議事日程第5号につきましては、明日午前10時から一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時30分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version