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本会議2023/02/14

令和5年第1回定例会(02月14日)

公式会議録(原文)を見る →
▸ この会議のまとめ

港区議会ので、港区の人口増加と税収、デジタル化推進、羽田新ルート運用、防災対応、学校給食費無償化などについて複数の議員から質問が行われた。議事運営上の手続きが進められ、会議時間の延長が承認された。

話し合われたこと
  • 港区の人口増加と税収増、今後のまちづくり構想
  • デジタル化推進の取り組み
  • 羽田新ルート運用に関する要望
  • 小型エレベーター対応防災チェアの支給
  • 白金地域へのキッズ・ゾーン新設
  • 学校給食費と保育園給食費の無償化
決まったこと
  • 議会会議録署名議員として玉木まこと議員と石渡ゆきこ議員を指名
  • 議場での人前結婚式実施に対する区議会の協力意向を表明
  • 会議時間延長について異議なく承認
  • 発言時間延長について異議がないことを確認し認定

※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。

// 発言者(8名)

ゆうきくみこ自民党議員団
発言9
武井雅昭
発言5
浦田幹男
発言5
福島宏子共産党議員団
発言2
鈴木たかや自民党議員団
発言1
杉浦のりお
発言1
なかまえ由紀みなと未来会議
発言1
近藤まさ子
発言1

// 発言(25件)

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

これより本日の会議を開会いたします。  ただいまの出席議員は三十二名であります。             ───────────────────────────

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

これより日程に入ります。  日程第一、会議録署名議員を御指名いたします。二番玉木まこと議員、三番石渡ゆきこ議員にお願いいたします。             ───────────────────────────

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

日程第二、区の一般事務について、質問の通告がありますので、順次発言をお許しいたします。最初に、十五番鈴木たかや議員。   〔十五番(鈴木たかや君)登壇、拍手〕

鈴木たかや
鈴木たかや自民党議員団

令和五年第一回港区議会定例会において、武井区長、浦田教育長に自民党議員団を代表して質問させていただきます。  今定例会を終えますと、第十九期の港区議会は任期満了となりますが、この四年間を振り返りますと、三年前に始まりました新型コロナウイルス感染症への対応に明け暮れたという印象が何よりも強く残ります。初期の頃を思い起こすと、全く相手が見えない未知のウイルスの脅威との闘いに我が身を挺して対応していただいたみなと保健所をはじめとした区職員をはじめ、医療従事者、全てのエッセンシャルワーカーの皆様には、今でも感謝しかございません。  私たち日本人は、困難に直面した際、力を合わせて大きく前進することができる力を持っていると思います。東日本大震災のときもそうだったように、今回のコロナ禍を乗り越える過程でも強く感じました。こうした気持ちを忘れることなく、我々は、区長の所信表明にもありましたように、区民の命と健康を守ることを第一に、行政側とともに歩みを進めていくことをこれからも考えていきたいと思います。  ピンチのときにいかに進めるかは、リーダーの力が大きいと思います。我が区においては、武井区長とともに我々自民党議員団は歩みを進めてまいりたいと思います。これからの港区の歩みは、来年度の予算にも表れているように、コロナ禍を乗り越えるために様々な試みがあると思います。その多くにデジタル化が挙げられますが、ぜひお願いしたいことは、心のこもったデジタル化の推進をお願いしたいと思います。利便性のみを追求すると、結果的に人と人との結びつきを弱くしてしまいがちです。武井区長が語る、人と人がつながり、まちの元気を源とする区政の実現を心より望みます。  長くなりましたが、質問に入ります。  今後の港区が目指す全体像についてです。まず、人口増についてお伺いいたします。  人口減少社会、この言葉の裏側には、人気のない地方自治体は、今後消滅する危機にさらされていることにさえなっているのが現在の我が国の状況です。また、コロナ禍を経験して、人々の意識が変わるとともに、テレワークをはじめとした働き方改革が起こり、地方に移り住む人が増えてきていると聞いております。  このような社会情勢の中でも、我が区においてもコロナ禍において、人口は一時的に減少したものの、現在は税収とともに人口も堅調に推移して増加傾向にあります。過疎化が進む地方自治体の首長は、人口の確保に必死に取り組んでいることを考えますと、我が港区、言い換えれば武井区政は人々からの大きな支持を得て、大成功している自治体と言えます。  改めて言うまでもなく、港区内においては、様々なエリアで大規模な再開発やマンション建設が進んでいます。特に区内JR駅周辺の開発は、大規模な開発が全ての駅周辺で現在も行われており、また、今後予定されています。このことは、日本の中心、東京を力強く牽引していく我が区のエネルギーの象徴でもあり、未来に向けての希望でもあります。  一方で、高層マンションをはじめとしたマンションの建設は、人口の増加とともに、必要な社会インフラの整備が伴い、手放しで喜べる状況とは言えない側面もございます。特に子どもたちの保育や教育環境の整備は待ったなしと言えます。これらの現在の状況は、長きにわたり不足していた保育環境を、担当課の努力もあり、現在は待機児童もなくなり、今後は空き状況をいかに少なくしていくかという新たな課題を生んでいます。対応し切れない当時の園児たちは小学校に進学をして、現在は不足する教室の対応に追われている小学校も出ております。  お隣の中央区においては、小学校が足りずにタワーマンションの規制にかじを切ったと報道にありましたが、我が区においても他人ごとではないと思います。  財政面においては、令和五年度は、過去最高額の特別区民税収入八百六十五億円を見込んでいると聞いておりますが、歳出面は物価高騰などから区民生活を守るための予算として、こちらは過去二番目となる一般会計千六百三十二億七千万円となり、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療会計、介護保険会計の三つの特別会計を合わせた全体の予算総額は二千百二十二億二千九百九十二万円が予算の全体像とのことです。増加する社会福祉費を考えますと、税収は幾らあっても足りないというのが現状で、一自治体として減税を行うことなど夢のような話ということでしょうか。  支出面の無駄を省くために、事業の必要性を厳しくチェックしていくことはもちろんですが、港区の現状を考えますと、区職員の数は、到底人が足りて余っているとは思えませんし、むしろもっと増やすべきなのではと思える部署もかなりあるように思います。人材面だけでもこのような状況なので、減税がいかに厳しいことなのかと思います。  武井区長は以前から、簡素で効率的な区政運営を目指すとしていましたし、それでもこれだけ支出が大きくなるのでは、根本的に税制そのものを国から変えていかないといけないのではとも思います。過去最高の税収を記録した本年、今後の我が区の人口や税収の予測を含めて、区長が考える目指すべき港区の姿はどういったものなのかをお伺いいたします。  次に、防災について伺います。  防災についての質問に入る前に、今月六日に発生したトルコ南東部を震源とする地震により亡くなられた方々に対し、自民党議員団を代表して御冥福をお祈りいたすとともに、被災された全ての皆様に心からお見舞いを申し上げます。  偶然にも機を同じくして、先日、区役所本庁舎のJアラートの受信機に不具合が見つかり、災害対策本部事務局機能が本庁舎より代替拠点であるみなとパーク芝浦に移る事案が発生いたしました。こうした不具合はないにこしたことはありませんが、機械が相手のことなので仕方がないと思います。大切なことは、発生から復旧までの間に空白期間を極力つくらないことと正確な情報提供をすることだと思います。こうした意味から、今回の事案では、区の防災対応機能が証明されたのだと思います。引き続き、緊張感を持って取り組んでいただきたいと思います。  九月には関東大震災から百年が経過する今年、この機会を契機に、区では様々な事業を展開すると聞いております。大震災の備えは待ったなしと言われるこのタイミングで、この節目の年に大きく防災機能を強化することは大変有意義なことであると考えますし、我々も力強く推し進めていただきたいと思います。  言うまでもなく、こうした機会はマスコミ等でも震災を振り返る特別番組を放送するなど、人々の関心が高まるからにほかなりません。港区民の防災への関心、危機意識は、日頃より町会・自治会活動に関心が高い人ほど高い傾向にあるように思います。というよりも、もしかすると町会・自治会活動に参加をされていない方々の実態が把握し切れていないだけで、実は関心は高いが、我々が知るすべがないだけなのかもしれません。  区の防災訓練は、町会・自治会に参加されている方々が参加対象となっていることがほとんどですし、今後、そうでない方にいかに参加していただくかは重要な課題であると思います。また、こうした新しい住民の方々との災害時の対応は、実は古くから単一民族で文化をつくってきた我が国よりも、米国のような多民族で構成されている国の有事の際の対応にヒントがあるのかもしれません。いずれにしましても、港区が災害に強いまちであるためにも、よりきめ細やかな港区らしい対策を我々も一緒に考えてまいりたいと思います。  このような意味からも、関東大震災から百年の節目の年に啓発イベントを広く区民に周知していくことには大変意味があると考えますし、全区民を対象とした携帯トイレの配付は、いざというときに共同住宅のトイレは使えなくなるリスクが高いがゆえに携帯トイレは重要な備えになるということを伝える手だてにもなります。こうした一つ一つの区の事業には、実はとても意味があるということを感じ取っていただけるように工夫をしていただきたいと思います。  また、同じく来年度予算に計上されている旧耐震建築物の耐震改修費助成の大幅な拡充は、誰一人取り残さない区長のメッセージと受け止めました。再開発や各地域において多くの建築が進む我が区の中にも、古くからのひとり暮らしの高齢者が住む一軒家や相続をはじめとした理由で空き家となり、放置されたままの戸建て住宅もあります。こうした地域の状況にも、今まで以上に配慮していただきたいと願います。  区民が安全で快適に住み続けられるまちの実現に向けた取組に重きを置いた来年度予算の中で、これらの防災対策に対する区長のお考え、思いをお伺いいたします。  次に、アフターコロナにおける区内経済の活性化に向けてお聞きいたします。  新型コロナウイルス感染症の影響を受けて丸三年がたちますが、いまだ収束には至らず、加えてエネルギー価格の高騰、ウクライナ情勢の影響、物価高などにより、区内事業者、商店にとって厳しい状況が続いています。  新型コロナウイルス感染症の感染者数は新規陽性者数が減少傾向にあり、感染拡大が見られなくなった現在、五月の連休明けには感染症法上の位置づけを現在の二類から五類へ移行する方針も決まり、いよいよ日常生活をコロナ禍前に戻して、社会経済を大きく動かしていこうという時期に差しかかっていると考えられます。  これまでコロナ禍において、我が区は新型コロナウイルス感染症対策特別融資あっせん制度や商店街店舗への港区テイクアウト・デリバリー補助金などの施策を迅速に打ち出し、苦境に立つ事業者への支援に意欲的に取り組んでいただいたことは高く評価しておりますが、区内経済を立て直し、再び活性化を図っていくために、今後も区としてさらに積極的な取組を進めてもらいたいと願います。  そこで、質問を二ついたします。一つ目は、これからの商店街振興についてです。我が区においては、区内商店街を支えるために、コロナ禍においてもプレミアム付き区内共通商品券の発行額を大きく増やすとともに、電子商品券の導入により新たな客層を呼び込みながら、店舗の売上げ確保を支援していただきましたし、みな得レシートキャンペーンといった商店街としての新たな取組を支援して、消費喚起も図っていただいております。  また、テイクアウトやデリバリーなどを開始する場合の経費や、店の新型コロナウイルス感染症対策費への補助制度をいち早く立ち上げ、各店舗の積極的な取組を後押ししていただきました。コロナ禍前の日常に少しずつ戻っていく中で、区民等の買物の場として、また、地域のコミュニティーの核として、改めて商店街のにぎわいをつくっていくために、コロナ禍で遠のいた客足を取り戻すとともに、さらに新たなお客様を呼び込んでいくことが必要だと考えますが、これからの商店街振興について、区長のお考えをお伺いいたします。  二つ目は、今後の産業振興の取組についてです。区は、これまで新型コロナウイルス感染症対策特別融資あっせん、緊急支援融資あっせん等により、コロナ禍の影響で客足や売上げの急激な減少に悩む事業者の資金繰りを支えてきていただきました。また、テレワーク導入費補助金、DX促進補助金、広告宣伝費補助金など、苦境にありながらも前向きに新たな取組を始める企業への支援策も積極的に打ち出していただいていることは心強く思います。そうした個々の企業への支援については、引き続き充実を図ってもらいたいと望みますが、一方で、今後はさらに広い視点での区内経済の活性化の取組を期待したいと思います。  産業振興センターの開設から間もなく一年、コロナ禍で縮小を余儀なくされた活動もあったかもしれませんが、いよいよ社会経済を動かしていく時期にある今、大企業、中小企業、スタートアップ企業、大学などを結びつけ、オープンイノベーションを生み出していく産業振興センター本来の役割・機能をさらに発揮していただきたいと思います。新たな産業振興センターを核としたこれからの産業振興の取組について、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、区民の快適な暮らしのためのデジタル化の推進についてお伺いいたします。  我が区においての来年度のデジタル技術の活用は、実に様々な分野、多岐にわたる事業において行われることに、二十三区の中でも進んでいてわくわくする内容のものも多く、これこそが長引くコロナ禍を経験する中、人と人が直接触れ合う機会が減少する中で生み出されたものであり、未来へ向けた希望であるとうれしく思います。  行政のデジタル技術の活用に関しては、国の進みが遅く、先進国の中で大きく後れを取っている我が国が再び元気を取り戻せるよう進んでほしいと願うばかりです。  来年度、各職場のDXを牽引するDXリーダーの育成は、これからの区職員には欠かせない試みであり、積極的に希望者が出てほしいと思いますし、そういった環境を整えていってほしいと思います。失敗を恐れてトライしないといったことがないように、ぜひ挑戦することが評価されるよう願います。  また、もう一つの目玉である行政サービスのプラットフォーム構築は、これからの未来へ向けた必須とも思える取組であると考えます。DCPの取組は、会津若松市が二〇一五年から始めており、市民向けのポータルサイトや観光客向けのサイト、母子健康情報サービスや新型コロナワクチン接種記録確認サービスなど先行自治体らしい、分かりやすく必要なサービスを打ち出しています。  このように話すと、今までのホームページのサービスと何ら変わらないように思いますが、そこには利用者の属性に応じた情報コンテンツやサービスを動的に提供する仕組みなど、DCPの技術が活用されたものになっております。また、今後、国のデジタル庁が各地の都市OSをつなぐ際にも対応可能なDCPになっている点も見逃せません。近い自治体では、千葉県の市原市も同様の取組をしていると聞いております。こうした先進自治体の取組を参考に、港区らしいすばらしいものをつくり上げていただきたいと思いますが、区長はこうした行政サービスのプラットフォーム構築に向けた取組に何を期待しているのか。それこそがまさに港区らしさであると思いますので、お伺いいたします。  続いて、感染症対応における医療体制の強化について伺います。  新型コロナウイルス感染症は、五月の大型連休以降に段階的に二類から五類へ移行されることが決定いたしましたが、まだ具体的なことは示されておらず、国民は不確かな情報に翻弄されています。医療提供体制を含め、多数の事項について、三月上旬に具体的な策が出されると言われていることから、港区においてもどのような保健所業務を継続していくか。また、行政対応していくにも現在はまだ未定だと伺っております。  感染症法において、これまでの二類で行政が担っていた役割ですが、特に発生届の処理や必要な方への入院調整が今後は義務でなくなりますが、段階的な移行である以外はまだ何も示されておらず、自治体が何をすべきかは国の検討方針の動向を見ながらの判断になると思います。  港区では地域感染制御協議会が区内医療機関主導で立ち上がり、港区も事務局として参画しています。これは新型コロナウイルス感染症パンデミック当初で経験したことを将来の港区に還元したいと、医療機関同士で地域連携の枠組みをつくり、感染症対応モデルケースにしたいという区内医療機関の強い思いと、それをオール港区で感染症に対応していこうという姿勢は区民としても好ましく、大いに期待しております。  今後、また起こり得るかもしれない新たな災害級・未知の感染症への対応、そして、まだ続く新型コロナウイルス感染症の脅威にどう行政として立ち向かっていくのか。これまでの経験を生かし、これまでにない強固な体制をつくり上げていくことが今の港区に求められていると思います。区民の健康と安全を担保する医療体制の保持にどのように関わっていくのか、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、AED設置拡大と活用支援についてです。  これまでも我が会派からAED設置の拡大や、そのための支援が必要だと取り上げさせていただいておりますが、来年度予算では町会や自治会などと連携し、AED設置が少ない地域の拡大をしていくことが発表されました。迅速な対応に感謝いたします。  現在二百二十四か所の区内施設にAEDが設置されています。このほか、医療機関や組織団体など独自で設置しているところも少なくありません。一般財団法人日本救急医療財団が提供している全国AEDマップがあり、設置者による登録ベースではありますが、港区内で二十四時間使用可能なところを抽出すると、設置範囲にかなり差があることが分かりました。AEDはいつ、どこで、誰が必要になるか分かりません。自らがAEDを使われる立場、もしくはAEDを使って救命する立場になり得ることから、一人でも多くの方に使用法を学んでいただくことが必要です。  防災訓練でもAED講習は関心が高く、参加されるたくさんの方に学んでいただいています。特に町会では防災と救命は常にセットで訓練が行われていることから、地域のことをよく知る町会の意見を聞いて設置拡大を進めるのはとても合理的です。「こういう場所にAEDがあれば駆けつけやすい」、「不足地域の中で設置に協力してくれる場所を開拓しよう」など、救命活動について地域の中においても意識向上につながることを期待しています。  区有施設以外にも設置を進めていくことは、港区で働く方、訪れる方にも救命の恩恵を受ける大きなメリットがあります。地域のことをよく知る町会と適切な設置拡大を目指すのと同時に、区内企業に設置の呼びかけを行い、企業推進による設置を並行で進めることもAEDが不足している地域の解消につながるものと考えます。区を挙げて、区民、在勤・在学のたくさんの方々のための設置拡大、活用支援、そして意識啓発を進めていくべきと考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。  続いて、福祉総合窓口についてお伺いいたします。  区では、多岐な分野にわたる可能性の高い区民の相談をワンストップで受け止め、福祉相談にたけた職員が適切な支援につなげるための福祉総合窓口が昨年八月に開設されました。稼働半年となりますが、まだ高い専門性を生かした相談は多くないと聞いており、区民への周知が今後の課題とされています。  一方で、我々はたくさんの区民に福祉総合窓口を御利用いただくために、この重要な行政サービスの役割と重要性を庁内でいま一度再認識して、持続可能な運用を図っていただきたく、改善を一日でも早く行うよう以前よりお願いしているところです。各地区総合支所における窓口業務では、福祉総合窓口に限定することなく、常日頃から障害や難病を抱える方への各種サービスの受付を行い、区民の相談にも応じています。そこに新たに福祉総合窓口が設置されることで、庁内においても「これまでと何がどのように異なるのか」と理解が進まないまま事業が先行しているように感じていました。特に各地区総合支所と保健師にとっては業務量がただただ増えるだけで、整理がつかなかったようにも思われます。  これまで以上に、区民にとっても、区にとってもよりよい窓口となるよう、積極的に現在の課題を整理して、福祉のプロフェッショナルな人材を育てることは当然のこと、職員のモチベーションを高く保持できる運用改善に一日でも早く結果を出していただきたいと思います。これまでに我が会派から指摘した課題に対して、庁内でどのような検討がなされ、今後はどのような改善をしていくのか、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、産後母子の健康支援について伺います。  産後母子の身体的ニーズを踏まえ、来年度は、現在実施している産後母子ケア宿泊型ショートステイ事業の実施を区内一施設から拡大すると同時に、新たに外来及び訪問型の事業を開始されることになったとお伺いいたしました。これによって産後ケア事業利用の選択肢が広がり、ニーズに合わせた母子健康支援が一歩充実されると思います。安心して子どもを産み育てられることを実現する施策として、港区ならではの支援展開を期待すると同時に、産後の母子に必要な授乳や育児のサポートのほか、保健師面談や乳幼児健診の受診率向上など、切れ目のない支援をさらに発展させていただきたいと思います。特に産後母子に対しては、身体的・精神的ニーズからも利用者の利便性にたける施策であることが重要です。産後母子の健康支援及び産後ケア事業がどのように拡充されていくのか、これからの予定をお伺いいたします。  次に、子ども施策部門の組織改正について伺います。  令和五年一月二十三日、第二百十一回国会での岸田総理の施政方針演説で、子ども・子育てを最重要課題に位置づけ、「従来とは次元の異なる少子化対策を実現する」と表明しました。施政方針演説では、「急速に進展する少子化により、昨年の出生数は八十万人を割り込むものと見込まれ、社会機能を維持できるかどうかの瀬戸際と呼ぶべき状況下に置かれている。子ども・子育て政策への対応は、待ったなしの先送りの許されない課題。子ども・子育て政策の強化に向けた具体的検討を進める。本年四月に発足するこども家庭庁の下で、今の社会において必要とされる子ども・子育て政策を体系的に取りまとめつつ、六月の骨太方針までに、将来的な子ども・子育て予算倍増に向けた大枠を提示する」と述べられました。  本年四月に、こども家庭庁が発足します。こども家庭庁には、これまで各省庁が別々に行ってきた子ども政策の総合調整を担い、子どもの視点に立った政策の司令塔としての役割が期待されています。また、こども家庭庁の発足と同時に、子どもの権利を包括的に守る、こども基本法が施行されます。子どもの権利をどう守っていくのかという基本的な理念を定めたもので、子どもの人権を保障することや、子どもの意見を政策に反映するために必要な措置を講じることが定められています。  国において、担当省庁の設置、予算の倍増、法律の施行など、子どもの政策が大きく変わろうとしています。出産や子育てのしやすさや子どもが育つ環境は、まさに生活に直結することであり、基礎自治体の役割が最も重要です。港区は、これからも国の姿勢や方針以上に子ども・子育て政策に全力で取り組んでいくべきと考えますが、機を同じくして、今定例会では国の動きに合わせるように、四月から区の子ども施策を所管する部門の組織改正が示されました。  そこで、区長にお伺いいたしますが、国の動きと同じく、令和五年四月からとなった子ども施策部門の改正に、どのような狙いを込めて組織改正に至ったのかお伺いいたします。  続いて、港区低炭素まちづくり計画についてお伺いいたします。  東京都では、大規模な建築物の駐車施設の附置に関して、東京都駐車場条例が定められています。対象区域にもよりますが、延べ床面積が少なくとも千五百平方メートルを超える建物については、住民等が車両を所持している、していないにかかわらず駐車場を設けなければならないという条例です。この東京都駐車場条例に対し、区は、独自に飛び地で駐車場を確保する取組をすることで緩和ができるようになっています。港区は、港区低炭素まちづくり計画に関する条例を定め、これまで必要だった附置義務台数の約半数程度に収まるであろうという見込みで、区内四か所の大規模再開発区域で駐車場集約地域を地域ルールとして指定しました。しかし、まだ再開発は完了しておらず、絵に描いた餅とならないよう願っておりますが、老朽化した建物の建て替えが集中する時期をこれから迎える地域も少なくなく、再開発地域に該当しない区民にとっての駐車場集約ルールが必要だと切望する声も少なくありません。  駐車施設集約化は、まとめて設置できるだけの十分な広さの敷地が受皿として存在することが前提であるため、再開発などの広大な敷地の都市整備と並行で推進しなければ、地域ルールをつくりにくいという難点も同時に挙げられていました。  昨年、東京都は条例をさらに緩和し、地域ルールをもっと実情に沿った形でつくりやすいよう変更したことにより、地域ルール策定の推進を図っています。東京都に条例緩和の意図を確認したところ、条例の手引に掲載されているほかに、地域の事情に合わせたつくり方はたくさんあるとのことでした。そうであるならば、港区は東京都とケース・バイ・ケースの相談等をもっと密にし、積極的に区民からの相談を解決できるよう、可能な限りの改善を尽くしていただく必要があります。  港区における駐車場の集約化は、低炭素社会の取組の一環としていることに一定の理解は示しますが、指定された地域以外、ひいては港区全体の中で合理的・効果的に成果が出せる仕組みを積極的に考えていただきたいと願っております。港区低炭素まちづくり計画に基づく駐車機能の集約化はぜひ進めていただきたいと思いますが、東京都の条例緩和に沿った港区地域ルールを拡大し、再開発地域以外の適応でも附置義務台数の削減検討を積極的に行っていくべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。  次は、清潔できれいなまちの実現に向けてです。  昨年の第一回港区議会定例会の代表質問で、清潔できれいなまちの実現について、区長の思いをお聞きするため質問いたしました。その際、区長からは、まちの隅々にまで行き届いた環境美化を進め、早朝清掃や不法投棄が頻発する場所での重点的な注意喚起など、あらゆる視点から対策を推進していく旨の答弁をいただきました。  四月には早速、各地区での早朝清掃が始まりましたが、地域での早朝清掃により、繁華街に散乱していたごみは回収され、まちがきれいになったとの声を聞きます。早朝清掃を行う中で、地域ごとの特徴が見えてきたことから、八月からは各地域の特徴を踏まえた取組に変化していると聞いております。例えば新橋地域では、長年にわたり蓄積された路面の油汚れを落としてまちをきれいにする新橋駅周辺まる洗い清掃変身大作戦を行い、地域の方からも「きれいになった」との喜びの声が届いています。さらに、この新橋駅周辺まる洗い清掃変身大作戦を実施する前に、周辺の方々に対し、道路上の置き看板やバイク等の移動を周知したことで、こうした行為が違法との意識づけもできたと聞いております。また、その他の地区でも、道路上のガム痕の除去など特徴ある取組がなされ、確実に清潔できれいなまちの実現に近づいていると感じていますし、区の職員を中心にきれいなまちの実現に向かって動いてくださっている皆様に感謝を申し上げたいと思います。  一方では、昨年の御答弁でいただいた不法投棄について、町会の皆さんからは、「民有地の不法投棄が町会では切実な問題である」との御意見を今でもいただいています。不法投棄をさせないためにも注意喚起の貼り紙をして回収しないことは、きれいなまちを実現する取組とは相反する行為にもなりかねません。もちろん不法投棄をした者が問題なのであって、断じて許すことはできませんが、結果、放置をされるごみの被害を受けるのもルールを守って暮らしている区民の方々です。  担当課とは長い間、この問題を話し合ってきましたが、来年度の予算で民有地の不法投棄に対する経費が六百五十八万円計上されることになりました。このことは、区が清潔できれいなまちの実現に向けてのさらなる取組強化として、不法投棄に本格的に取り組むことであり、非常に期待をしています。清潔できれいなまちの実現は、特定の地域だけの課題ではなく、港区全体で取り組むべきものです。不法投棄物の対応についても事業の所管部署だけではなく、全庁一丸となって関係機関との連携を図り、積極的に取り組んでいただきたいと思います。  そこで質問は、区長が目指す清潔できれいなまちの実現に向けて、今回の民有地の不法投棄物回収を実施することの意気込みと期待する効果について、区長のお考えをお伺いいたします。  続いて、創エネルギー・省エネルギー機器の助成制度の拡充についてお伺いいたします。  区では、ゼロカーボンシティーの実現を加速させる取組として、温室効果ガス排出量削減を加速させるため、令和六年度までの期限を定め、昨年十月からCO2削減効果の高い助成項目の助成率及び上限を変更しました。まずは、およそ半年が経過し、拡充した助成項目の実績、変更以前からどの程度申請件数が増加しているか、また、本事業のCO2削減効果についてお伺いいたします。  続いて、本事業の対象者は、区民、管理組合等、中小事業者等に区分けがされておりますが、区民の大多数がマンションに居住している港区の特性を考えると、マンション管理組合に向けたアプローチを強化し、省エネコンサルタントの派遣事業と連携させた上で、共用部、専用部にも一体的に省エネルギー機器等を導入してもらうことができれば、より高いCO2削減効果を得られることになると考えます。  そこで、マンション管理組合に向けた特化した周知を検討することと、マンション管理組合及び居住者を対象とした助成項目を拡大することについて、区長のお考えをお伺いいたします。  続いて、羽田空港機能強化についてお伺いいたします。  早いもので羽田新飛行経路の運用が始まり、三年の月日がたとうとしております。この間、区民の皆様からたくさんの声が私たち自民党議員団の元へ届いております。その声を直接国に届けるためにも、政権与党である公明党議員団とともに国土交通省との交渉の場所を幾度と設けてまいりました。時を同じくして、新型コロナウイルス感染症が蔓延して外国人観光客が減少しましたが、コロナ禍後のインバウンドを期待してのことか、新飛行経路の見直しは行われておりません。  長引くコロナ禍が続いてきましたが、ようやく改善の見通しが見え始めており、このこと自体は大変喜ばしいことである一方、外国からの観光客をはじめとした訪日外国人が増えることで増便されることになると予測される飛行機による騒音や不安は増えることが想像できます。  これまでも武井区長は、我々港区議会とともに区民の声を国に届けてきていただきました。今後は、さらに我々港区議会とともに国土交通大臣への要請行動も含めて、国に区民の不安の声を届けていただきたいと考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、港区内にある国公有地活用の可能性についてお伺いいたします。  民間による再開発が区内至るところで急激に進行している我が区において、夜間人口はもとより、昼間人口も増えているのは周知のとおりです。そして、全世代において人口が増えていく中で、行政課題や地域ニーズは複雑多様化され、その問題や課題を解決することが区には求められています。特に政府が今国会で取り組んでいる異次元の少子化対策や、四月に設置される、こども家庭庁などの施策を国や東京都が一気に進めていく中で、新たな行政サービスを最終的に区民に提供するのは私たち港区であります。  一方、複雑多様化された行政課題や地域ニーズの問題や課題を解決するには、ハード・ソフトともに現在の体制を拡充することが必要です。やりたくても場所がないという問題は、この数年間、港区を苦しめてきたキーワードであります。当然ながら、港区が独自で土地や施設を購入し、独自に進めていくことがベストではありますが、都心の中にあり、場所の確保が困難な港区において、国や東京都が所有する土地や施設が多いことは御存じのとおりです。国や東京都の土地、いわゆる国公有地は公の場所でもあります。  区民目線では、国や東京都が所有していようが、地域の課題を解決するための場所がないのであれば、それは港区が働きかけて、その公の土地を地元に還元するべきなのではと思うのは不思議ではありません。民間の開発が進み、地価が上がり、価額競争のあおりを受け、用地が確保できない、ここ港区において、区民のために残された財産は国公有地の活用だと考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。また、港区内にある国公有地の用地利用を積極的に行っていくべきときに、阻害される要因があれば併せてお伺いいたします。  先ほどから述べているように、区民から見たら、国や東京都等の国公有地は公の用地であり、地域のために使われることや、何か計画があるのであれば、それを地域としてしっかり把握し、共に考え、地域の価値を最大化できたらいいと思うのは当然のことだと思います。そのためにも国公有地の活用はもっと注目されると同時に、その活用を積極的に推進していく枠組みを整備することが我々政権与党には求められていると思います。  一方、国の各省庁や東京都も財源確保や遊休地の活用等、過去に国公有地を港区に売却する事例は多数ありました。南麻布四丁目の本村保育園、麻布子ども中高生プラザ、障害者支援ホーム南麻布の区有施設や特別養護老人ホームなどの土地は、元自治大学校跡地を国から港区が購入したものです。このように国や東京都が売却を決定した結果、港区が用地購入を行う事例はありますが、行政課題や地域ニーズの問題・課題を解決するために自ら働きかけて購入した事例は過去にあるのでしょうか。港区はもちろん、周辺区の事例についてもお伺いいたします。  港区港南にある東京海洋大学品川キャンパスの再整備に関しては、以前より我が会派で取り上げてきました。現在、同キャンパスのグラウンド部分に国際混住寮整備事業四千平方メートルと土地の有効活用事業四千平方メートルの合計八千平方メートルにおいて、それぞれの区画において事業者公募が行われております。本事業については、以前より計画が進行していたものの、国公有地を活用する事業でありながら、地元行政や地域等への説明や協議が十分になされずに開発計画が進んでおります。  本キャンパスは、リニア中央新幹線の始発駅から徒歩八分の距離にある十五万平方メートルという広大な国公有地のうち、グラウンド中央部分八千平方メートルの一般定期借地七十五年という開発を進めていくことで、近隣の都営住宅、いわゆる御楯団地の再整備も含めた、今後の港南地域全体の再開発においても重要な用地を失う可能性があります。先ほどから述べているように、まさに国公有地の在り方が問われる具体的なケースです。行政課題や地域ニーズの問題・課題を解決するために港区として何ができるのか。また、地域とともに東京海洋大学品川キャンパスを再整備していく可能性について、区長のお考えをお伺いいたします。  続いて、人前結婚式についてお伺いいたします。  区は、若者の結婚支援について、区内に式場や宴会場を有するブライダル事業者のほか、司会業などの関連産業が参加する港区ブライダル地域連携協議会と連携して取り組んでいくこととしていました。昨年七月二十九日、三十日の二日間、港区産業振興センターで、ウエディングするなら港区結婚応援フェアが開催されました。フェアでは、港区の結婚式場の紹介コーナーをはじめ、ウエディングドレスの展示や相談コーナーのほか、このたび名誉区民に選出された桂由美先生のセミナーでは、御自身が歩んできた経験やウエディングドレスの歴史を語るステージ上で、区職員のモデルがウエディング衣装に着替え、メイクやブーケもアーティストの方がその場で演出され、その華やかさは好評でした。  本年の新年あいさつ交歓会で、桂由美先生が名誉区民として紹介された際、近年の成婚率の減少が誠に残念であるとおっしゃっていました。桂由美先生は、以前より宗教系でない人前結婚式を提唱され、もっと普及できないものかとおっしゃっています。海外では人前結婚式は市役所等でも行われ、その場で婚姻届を提出し、すぐに結婚証明書が発行され、それを親族、友人でお祝いするそうです。  港区においても区政七十周年の際、本会議場を使用して人前結婚式が行われました。区と港区ブライダル地域連携協議会が連携して結婚支援に取り組む中で、人前結婚式も含め、さらなる創意工夫をした港区ならではの支援を進めていただきたいと考えますが、区長のお考えはいかがでしょうか。  あわせて、港区議会本会議場での人前結婚式の実施について、ゆうき議長に御答弁をいただきたいと思います。  次は、港区における部活動の地域移行推進策についてです。  初めに、現在の状況と今後の進め方についてお聞きします。かねてより我が会派として部活動の在り方について取り上げてきました。今まで部活動の具体的な取組方針を検討するために、教育委員会では平成三十年に、学識経験者などの専門家から構成される部活動の在り方検討委員会を開催し、児童・生徒にとって望ましい持続可能な部活動の実施環境を構築するという観点に立ち、港区立学校部活動ガイドラインを策定し、本ガイドラインで定めた部活動の目的や指導体制等にのっとり、部活動指導に取り組んできたと思います。  一方、文部科学省とスポーツ庁が推進する部活動の地域移行については、令和四年度に部活動の在り方検討委員会を開催し、港区立学校部活動ガイドラインの見直しを図り、部活動の地域連携についても議論していくこととなっていると思いますが、港区における部活動の地域移行推進策の現在の状況と今後の進め方について、教育長にお伺いいたします。  最後に、魅力ある部活動を運営するための新たな取組についてお伺いします。港区で、さらに魅力ある部活動を運営するための新たな取組をしてはいかがかと考えております。例えば企業が持っている資産、資源を使うということも連携が進めばできると思います。具体的には、港区にある企業が持っているプロスポーツチームやアマチュアスポーツチームが、下部組織、ユースチームとして部活動を指導できるように連携することや、各企業が持っている柔道場、卓球場、もしくは区内にはないかもしれませんが、グラウンドを大会前等に使わせていただくことで、より魅力ある部活動が運営され、優秀な選手、憧れる選手たちに教えてもらえる環境の中で部活動に取り組むことができるということは、港区しかできないモデルになっていくと思います。  文部科学省スポーツ庁や文化庁が目指す部活動の外部委託、民間委託の運営体制から、さらに魅力ある部活動になるように、現在の部活動とは違う視点で新たに取り組んでいただきたいと思いますが、教育長の見解をお伺いいたします。  質問は以上ですが、我が会派の井筒宣弘議員をはじめ、今期をもって議員を御勇退することを表明している方が多数いらっしゃいます。これまで御指導いただきお世話になりました先輩議員や、共に頑張ってきた仲間がやめていかれることは寂しくもあり、議会としても痛手となりますが、来期も続けていく意向の現職の皆さんとは、やめていかれる方々の港区への思いを継承していけるようにしなければならないと強く感じております。今後も、議会の外からも引き続き御指導を賜れればありがたいと思います。心より御礼申し上げます。これまでありがとうございました。  質問は以上です。   〔区長(武井雅昭君)登壇〕

武井雅昭

ただいまの自民党議員団を代表しての鈴木たかや議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、今後の人口や税収の予測を踏まえた目指すべき区の姿についてのお尋ねです。  人口はまちの活力の根幹であり、にぎわいの源です。区の人口はコロナ禍で一時減少したものの、再び増加傾向に転じ、今後も継続することが見込まれます。それに伴い、特別区民税収入も増加する見通しです。現在、コロナ禍にあってもまちは活気を取り戻しつつあり、一歩ずつ、力強く歩みを進めています。  区には、これまで区民とともに築き上げてきた多様な地域コミュニティーをはじめ、集積する企業や多彩な商店街、多くの大使館など、港区ならではの強みや魅力があります。私は、こうした地域の力を最大限に生かし、人口増加に伴う新たな行政需要にも的確に対応しながら、安全に安心して、誰もが住みやすく、地域に愛着と誇りを持てるまちを目指すべき姿として、区政のかじを取り、邁進をしてまいります。  次に、令和五年度予算における防災対策についてのお尋ねです。  全てのハザード情報を立体映像として可視化するほか、帰宅困難者対策として、VRを活用した実動訓練を行うなど、デジタル技術の利点を生かし、災害対応力の向上を図ります。消防団への装備品の支援や団員の新規加入促進、地域防災協議会に対する活動助成金の支援を拡充します。加えて、総合防災訓練を誰もが参加しやすい内容に充実し、地域防災力の底上げを図ってまいります。また、災害に強い強靱なまちづくりを推し進めるため、旧耐震基準の住宅やがけ・擁壁の改修工事費用の助成も拡充いたします。全庁から知恵を出し、ソフト・ハード両面で防災対策に全力で取り組んでまいります。  次に、アフターコロナにおける区内経済の活性化についてのお尋ねです。  まず、これからの商店街振興についてです。新型コロナウイルス感染症の五類への移行に伴い、商店街に消費者が戻ることが期待されております。この機を逃さず、消費を商店街に取り込むため、プレミアム付き区内共通商品券の発行、イベントの実施、商店会加盟店舗のキャッシュレス化等を引き続き支援するとともに、新たに商店街の魅力を発信する動画コンテストも実施いたします。今後も、区民生活を支え、地域のにぎわいを創出する商店街のさらなる発展に向け、商店街振興に積極的に取り組んでまいります。  次に、今後の産業振興の取組についてのお尋ねです。産業振興センターでは、昨年四月の開設以来、スタートアップや区内中小企業、大学等の交流・連携を図る取組を進めております。昨年十月にはスタートアップや投資機関、大学等が参加するオープンイノベーションフェアを開催するなど、多様な主体を結びつけることで産学連携の促進とイノベーションの創出を図っております。今後は、連携の輪を大企業や他自治体、大使館等に広げるとともに、ビジネスマッチング会や事業コンテスト等の新たな取組により、先駆的なビジネスの創出を支援するなど、産業振興センターを核に区内産業のさらなる活性化を強力に推し進めてまいります。  次に、区民の快適な暮らしのためのデジタル化推進についてのお尋ねです。  区は、デジタルを活用したサービスを拡充しておりますが、事業ごとにアプリ等を展開しているため、探しにくいなどの課題があります。区は、このような課題を解決するため、スマートフォン上の一つのページから利用したいアプリなどに簡単につながり、情報の閲覧から申請手続まで、必要なサービスが受けられるプラットフォームを構築いたします。構築に当たっては、区が提供する幅広いサービスを高齢者や障害者、外国人など、港区に住み、働き、訪れる誰もが便利に利用できるシステム構築の方法などの調査を実施し、段階的に開発を進めてまいります。  次に、感染症対策における医療体制の強化についてのお尋ねです。  区は、新たな感染症発生への備えを進めるため、他区に先駆けて、昨年十月に、区内で感染症診療を行う病院、診療所、港区医師会などとともに、みなと地域感染制御協議会を設立いたしました。昨年十二月には協議会において、サル痘の発生を想定した合同訓練を実施し、約百七十名の医療従事者が参加しました。また、今月一日には新型コロナウイルス感染症の類型見直しに関する国からの情報を共有する場を設けるなど、最新の情報を迅速に共有しております。区は、今後も、協議会との連携を積極的に進め、地域の感染症対応力を向上させ、区民が安心できる医療体制を整備してまいります。  次に、AED設置拡大と活用支援についてのお尋ねです。  区内には数多くのAEDが設置されていますが、二十四時間誰でも使用できる場所は限られており、使用方法も区民に十分浸透していないなどの課題があります。そのため、区は、町会・自治会から設置場所についての御意見をいただき、来年度、二十四時間営業の店舗など八十か所に新たにAEDを設置し、AEDが不足している地域の解消を目指してまいります。あわせて、事業者の方々にも自主的な設置を要請してまいります。  また、動画等の独自教材の作成、提供、講習会の実施、設置場所の積極的な情報提供により、区民や在勤・在学者のAEDへの理解や関心を高め、緊急時に誰もが適切にAEDを利用できる環境を整備してまいります。  次に、福祉総合窓口の課題への対応についてです。  福祉総合窓口の設置以来、職員から様々な意見が寄せられております。昨年十二月には各地区の総合支所長、区民課長が直接職員にヒアリングを行い、課題を再確認いたしました。これらの課題を、業務改善に関すること、執行体制に関すること、人材育成に関することに分類し、所管の支援部だけでなく、企画経営部、総務部も加えた全庁体制で抜本的な改善策を検討しております。区民サービスを担う職員が安心して意欲的に職務に就くことができ、福祉総合窓口の機能を十分果たすことができるよう、準備の整った課題から順次改善をしており、今年度中をめどに早期の改善を目指してまいります。  次に、産後母子の健康支援についてのお尋ねです。  区は、産後の母親の心身ケアや育児支援等を目的に、令和二年度に産後母子ケア宿泊型ショートステイ事業を開始いたしました。また、宿泊が難しいため、日帰りで気分転換する場が欲しい、自宅で助産師の乳房ケアを受けたいなどの要望も寄せられており、区では令和五年度に、新たに産後デイケア事業、外来型及び訪問型乳房ケア事業を開始いたします。これらの事業は、合計十二回利用可能で、みなと母子手帳アプリで予約できるなど、利用しやすい仕組みにいたします。今後も、産後の時期に適切なサービスが受けられるよう、区民のニーズを踏まえてきめ細かな支援を行ってまいります。  次に、子ども施策部門の組織改正についてのお尋ねです。  区は、子ども家庭支援部を再編し、本年四月のこども基本法の施行、こども家庭庁創設の動きの中で、区における子ども施策を全庁横断的により一層推進する機能を強化いたします。子ども家庭支援部が各部門を牽引することにより、結婚、出産、子育てを通じてあらゆる角度から、これまで以上に切れ目のない先進的な子ども施策に取り組みます。悩みや困難を抱える若者への居場所づくりなどについても、年齢で途切れることなく、積極的に支援を進めてまいります。全庁挙げて港区ならではの質の高い子育て支援を強力に推進し、子育てするなら港区を実現してまいります。  次に、港区低炭素まちづくり計画についてのお尋ねです。  港区低炭素まちづくり計画に基づく駐車場地域ルールは、学識経験者、区民、行政機関で構成される地域ルール策定協議会が、地域の実態に応じた駐車場の集約化や台数等について協議の上、定めております。ルール策定後は、地域で運用組織を立ち上げ、地区内の移動を支援する次世代モビリティーの導入や自転車シェアリングポートなどを整備することとしております。今後、区は、脱炭素の取組をさらに進めるため、まちづくりの動向や駐車場を取り巻く状況などを注視し、地域ルールを適用する駐車機能集約区域の拡大などについて検討してまいります。  次に、清潔できれいなまちの実現についてのお尋ねです。  不法投棄は、まちの美観を損なうだけでなく、治安の悪化につながることも懸念される問題です。私は、区民の皆さんの安全・安心で快適な生活環境を確保するため、早急にこの問題を解決するという強い思いで、民有地の不法投棄対策を実施することといたしました。このたびの民有地の不法投棄対策は、まちの美観を確保し、不法投棄をさせない環境づくりの推進に大きな効果があると考えており、区内全域に広く、そしてまちの隅々にまで取組を徹底してまいります。  次に、港区創エネルギー・省エネルギー機器等助成制度の拡充についてのお尋ねです。  昨年十月に助成内容を拡充した太陽光発電システムや、管理組合向けLED照明などのCO2削減効果の高いメニューについて、拡充後の約四か月間の申請実績は、拡充前の六か月間と比較して、各メニューで約二倍から三倍の増加となっております。また、本助成事業での一月までのCO2削減効果については、既に昨年度一年分を上回る約六百三十六トン、一般家庭二百三十世帯の一年分のCO2排出量に相当する削減が見込まれております。  次に、集合住宅に向けた周知と助成メニューの拡充についてのお尋ねです。区は、集合住宅の管理組合等を対象に省エネコンサルタントを派遣し、共有部分の設備機器の運用改善や創エネルギー・省エネルギー機器の設置提案など、専門的見地から効果的なアドバイスを行っております。さらに、本年三月にはマンション省エネガイドブックを刷新し、各地区総合支所での配布のほか、様々な広報媒体を活用し、広く周知・啓発をしてまいります。また、集合住宅を対象とした助成メニューについて、新たに開発される機器やCO2削減効果が高い機器を追加するなど、積極的に拡充を検討してまいります。こうした取組により脱炭素化を一層加速してまいります。  次に、羽田空港機能強化についてのお尋ねです。  区には、新飛行ルートの運用開始当初から騒音や落下物の不安などの区民の声が寄せられており、これを踏まえ、区と区議会では国に対して、海上ルートの活用、地方空港の活用等による飛行ルートの分散化、落下物対策の強化等の要請を行ってまいりました。また、昨年七月には、私と議長の連名で住民説明会の開催などを求める要請書を発出しております。引き続き、情報共有を図りながら、区議会とともに、国に対し区民の不安の声を届け、固定化回避の早期実現を強く求めてまいります。  次に、区内国公有地活用の可能性についてのお尋ねです。  まず、区内にある国公有地の活用についてです。区は、利活用できると判断した区内にある国公有地については積極的に働きかけ、機会を逃さず用地を確保し、子育て施設や福祉施設などの整備を進めてまいりました。一方、用地の取得に際しましては、施設整備に適した広さの土地が少ないことや土地価格が高額になることなど、都心港区ならではの課題があります。今後も、積極的に情報収集を行い、国公有地を活用した行政課題の解決を進めてまいります。  次に、過去の活用事例についてのお尋ねです。区として必要な用地については、区自らが国や東京都に積極的に働きかけ、取得しております。港区子ども家庭総合支援センターや赤羽小学校の整備の際は、国や東京都に対し、粘り強い交渉を続け、用地を取得し、整備をいたしました。また、周辺区の例ですが、中央区が学校や特別出張所を整備するため、東京都に申し入れ、用地を取得した事例があると伺っております。  次に、東京海洋大学品川キャンパス再整備についてのお尋ねです。本再整備事業は、東京海洋大学が教育研究水準の一層の向上を図るために計画するものであると理解しております。区は、地域の課題やニーズを適切に把握するとともに、本再整備事業の経過を注視してまいります。  最後に、人前結婚式についてのお尋ねです。  昨年、区と港区ブライダル地域連携協議会は、名誉区民の桂由美氏の若者を応援するセミナー、アーティストによるメイクやフラワーアレンジメント、ブライダル衣装を身にまとい模擬結婚を演出する、ウエディングするなら港区結婚応援フェアを開催いたしました。  また、コロナ禍で結婚式を挙げられなかったカップルにプレゼントした、港区立郷土歴史館でのフォトウエディングでは、歴史ある施設でとても写真映えし、大変記念になったと感想が寄せられました。今後も、若い世代が就職、結婚、子育てなどライフステージを積極的に考え、将来への夢や希望を抱けるよう、結婚支援を進める中で人前結婚式も含め検討してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。  教育に関わる問題については、教育長から答弁いたします。   〔教育長(浦田幹男君)登壇〕

浦田幹男

ただいまの自民党議員団を代表しての鈴木たかや議員の御質問に順次お答えいたします。  港区における部活動の地域移行推進策についてのお尋ねです。  まず、現在の状況と今後の進め方についてです。現在、各学校は部活動についての活動方針を定め、顧問または部活動指導員が指導・管理し、さらに外部指導員等の協力を得て運営をしております。  教育委員会は、生徒にとってより魅力的で質の高い部活動や、顧問を務める教員の働き方の改善に資するため、来年度から区立中学校全百七の部活動に部活動指導員を配置し、部活動の運営主体をこれまでの教員から部活動指導員へと移行していく予定です。  さらに、国の部活動に関するガイドラインや区の部活動の在り方検討委員会での議論を踏まえ、各中学校を拠点とした特色ある部活動を区立中学生が学校の垣根なく、自由に所属、活動できるようにし、これまで以上に充実した部活動を推進してまいります。  最後に、魅力ある部活動を運営するための新たな取組についてのお尋ねです。これまでも一部の中学校においては、ラグビーやバスケットボール等の地域企業のチームの選手やコーチを招聘して、専門性の高い指導を受ける部活動がありました。こうした取組は特別なイベントとして臨時的に行われていたことから、教育委員会では、来年度から全部活動に配置する部活動指導員と連携し、地域企業のチームの選手が継続して部活動の技術指導に当たるなどの取組を予定しております。  今後は、この取組の成果も踏まえ、地域企業等の人的・物的資源を活用した都心ならではの部活動を、区の部活動モデルとして推進し、生徒にとって技術が向上する満足感や部員同士の一体感を得られる部活動になるよう検討してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

ただいまの自民党議員団を代表しての鈴木たかや議員の御質問にお答えいたします。  議場での人前結婚式の実施についてのお尋ねです。  港区政七十周年記念事業の一環として区が実施した議場での届出挙式は、当時のうかい議長も進行役を務められ、議会としても新たな門出を迎えられたお二人をお祝いすることができました。区長部局において議場での人前結婚式を実施する場合には、多くの皆さんに区議会を身近に感じていただけるよう、できる限り協力してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。  次に、二十番杉浦のりお議員。   〔二十番(杉浦のりお君)登壇、拍手〕

杉浦のりお

令和五年第一回港区議会定例会に当たり、みなと政策会議を代表して、武井区長、浦田教育長に質問いたします。  二月六日、トルコ南東部を震源とする地震によってトルコ及び隣国シリアにおいて、二月十三日現在亡くなられた方が三万五千人を超えております。被災された方へのお見舞いと犠牲者への哀悼の意を表するとともに、早期に被災者支援が行われることを願っております。  イギリスの外交官で偉大な歴史家でもあったE・H・カーは、著書『歴史とは何か』において、歴史とは、現在と過去とのたゆまない対話であると述べました。ロシア史の研究で知られたE・H・カーがもし存命であれば、ロシアによるウクライナ侵攻をどう見て、どのように対処しようとするのでしょうか。今日の世界は、グローバル化の終焉から再び経済のブロック化が進み、二十世紀に多くの人間の犠牲の上に獲得した自由貿易の価値を見失ってしまうのか。そして人類は、大戦を経験した過去を忘れてしまったのでしょうか。世界はいま一度、現在と過去との対話としての歴史を学び、未来に生かすように努めなければならないと思います。二〇二三年が長い人類の歴史の上に築かれた有意な一年になることを期待しております。  昨日、武井区長は、所信表明演説で先人たちがたゆまぬ努力によって未曽有の震災から復興を成し遂げたように、私が先頭に立ち、区民の皆さんと共にコロナ禍を乗り越え、力強く前進していきます。そして、日本、ひいては世界を牽引する、いまも未来も輝き続ける唯一無二の港区を実現し、新たな時代を築いてまいりますと力強く宣言されました。二〇二三年が、いまも未来も輝き続ける唯一無二の港区が実現される年となることを願いまして、質問に入ります。  まず初めに、あらゆる区民生活の基盤となる平和についてお聞きいたします。  二〇二二年二月二十四日、ロシアのプーチン大統領が始めたウクライナへの軍事侵攻は、年を越え、長期に及んでおります。このさなか、ノーベル平和賞がベラルーシの人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏、ウクライナの人権団体「市民自由センター」、ロシアの人権団体「メモリアル」の三者に授与されました。  法の支配に基づく第二次世界大戦後の国際秩序は、民主主義や人権尊重の土台となってきました。ロシアは、この秩序を完全に無視しています。国際法無視、人権弾圧を許してしまえば、世界は軍事力が支配する野蛮な時代へと逆戻りしてしまいます。ノーベル平和賞の受賞決定は、その危機の表れであり、国際社会は、独裁体制に屈することなく抗議し続ける人々の声に耳を傾け、蛮行を止めなければなりません。  港区が加盟する平和首長会議は、今や国内外の八千二百三十七の都市が加盟する大きな組織に成長しました。二〇二二年十月には、世界の様々な都市の代表が広島市に集まり、第十回総会を開催して、ヒロシマアピールを採択しました。この総会では、平和首長会議の理念や取組に賛同する市民が活動に加わるサポーター制度の創設が決まりました。SNSを活用して若い世代に重点的にアプローチし、分かりやすく親しみやすい形で発信することにより、サポーターの獲得を図るとともに、サポーターを巻き込んだ情報の拡散を行い、平和文化振興の好循環を構築するといった市民参加型の取組で、来年度から開始されると報道されています。  港区も加盟自治体として、平和首長会議のサポーター制度が開始される際には、積極的な参加をお願いしたいと思います。こうした中、区の平和施策においても、若い世代に関心を持ってもらう取組が必要だと思いますが、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、平和の対立概念としての暴力について伺います。「暴力の人類史」を著した実験心理学者でハーバード大学教授のスティーブン・ピンカー氏は、現代は最も平和な時代であるという見解を示しております。人類史を通してみると、暴力は減少傾向にあり、これはデータが示す事実だと言います。時代とともに殺人の発生率が低下してきたことも犯罪史の研究や統計が示しています。  では、人はどうやって暴力を減らしてきたのでしょうか。それは、人の合理性だと言うのです。目標を達成するために知識を用いること。人の本性の中には善なる天使たちがいて、組織や規範から力をもらいながら暴力を克服してきたと言います。善なる天使たちは、リンカーンの演説に由来する言葉でありますが、合理性や共感、自制心などの天使たちが凶暴な側面を押さえつけることで、人類は歴史をよい方向へ変えていくことができるとされています。戦争をなくし、暴力をなくし、平和を実現していく。港区は、自治体として、区民一人一人が持つ人間の本性に訴えるための行動をとっていただきたいと思います。  区は、平和都市を宣言し、毎年、平和のつどい、平和青年団派遣を行い、戦争の語り部、平和の女神像、平和の灯、被爆樹木といった平和資源を大切にしています。二年後の二〇二五年は、昭和百年、戦後八十年、港区平和都市宣言四十周年という節目の年に当たります。区は、節目の年である二〇二五年に向け、どのように平和事業に取り組んでいくのか、お考えをお伺いいたします。  また、令和三年度決算特別委員会で、ノルウェー出身の世界的平和学者、ヨハン・ガルトゥングを引用して紹介しましたように、平和の対立概念を戦争ではなく暴力と捉えて、あらゆる暴力のない平和な世界を構築すべく取り組んでいただきたいと考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。平和は、何よりも人権尊重の礎だと思います。  次に、人類共有の資産である環境についてです。  昨年、エジプトのシャルム・エル・シェイクで国連気候変動枠組条約第二十七回締約国会議、COP27が開催されました。昨夏のパキスタンの洪水、東アフリカの干ばつをはじめ、世界は地球規模での気候危機に直面しております。  かつて環境先進国であった日本は、今どうでしょうか。国内総生産をエネルギー消費量で割ったエネルギー生産性は、二〇〇〇年前後に欧州に抜かれ、追いつけないままです。温暖化ガスの排出削減も、低成長と人口減の要因が大きく、エネルギー効率改善が寄与する割合は、米国の半分程度にとどまると言います。なぜ日本は再生エネルギー技術で世界をリードしないのでしょうか。標準的な技術では価格競争で負けてしまうかもしれませんが、日本が強みを持つ技術はまだまだあると言われています。例を挙げればヒートポンプ、つまり、少ない投入エネルギーで空気中などから熱をかき集めて大きな熱エネルギーとして利用する技術は、欧州で需要が増しています。  次世代太陽電池、ペロブスカイト太陽電池も日本発の技術です。この次世代太陽電池で世界の市場を席巻しようとするのならば、今が勝負どきとも言われています。次世代太陽電池、ペロブスカイト太陽電池は、従来型のシリコン太陽電池に比べて製造が安価で、レアメタルも必要とせず、軽くて薄く柔らかいフレキシブルな形状で、世界で開発競争が激化しています。環境は、各国による覇権争いでもあります。行政はしっかりとサポートしていかなければならないと思います。  区では、太陽光発電をはじめ、環境分野で多くの補助事業を実施しています。次世代太陽電池などの日本が強みとする分野、日本発の技術、次の世代を先取りするような新領域における環境製品の普及について常に情報収集を行い、全国の自治体に先駆けて補助対象にしていくといった取組が必要と思いますが、区のお考えをお伺いいたします。  ペロブスカイト太陽電池の発明者の桐蔭横浜大学の宮坂力教授は、二〇〇四年、当時の中田横浜市長が推進していたベンチャー企業創業政策に呼応する形で企業の代表としても活躍していました。こうした活動の積み重ねが大発明につながったものと思います。  環境と産業は、決しては相反するものではありません。区は、昨年四月、札の辻スクエアに産業振興センターを開設し、創業支援の拡充を図っています。産業振興センターは、区の産業振興部門だけではなく、環境政策部門や区立エコプラザとも連携して、先駆的な取組を進めていただきたいと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。  港区の環境総合拠点エコプラザは、二〇〇八年六月、虎ノ門三丁目の旧鞆絵小学校から浜松町一丁目の旧神明小学校跡地への移転開設に当たって、ケニアのワンガリ・マータイ女史をお迎えして、盛大な開設記念式典を開催しました。ノーベル平和賞を受賞したマータイ女史の存在感は圧倒的で、マスコミの力も借りて、区立エコプラザは全国から注目される存在になりました。  開設から二〇二三年六月で十五年がたちます。しかし、皮肉にもこの間、地球温暖化はますます進み、猛暑をもたらす夏には、日中、外に出ることさえ危険な状態が生じています。エコプラザは、環境教育・啓発が主な目的であり、区民への発信力が必要不可欠です。そのためには著名人の力を借りるのも一案だと思います。環境分野で実績や行動力のある人物を館長に招くのもよいかと思います。エコプラザは、今こそ存在感を発揮すべきときです。エコプラザの発信力強化について、区長の見解をお伺いいたします。  マータイ女史のことは、エコプラザのホームページには何も書かれておりません。それは指定管理者の交代が繰り返されていることが要因かもしれません。指定管理者の交代は制度上やむを得ないことかもしれませんが、港区の施設として積み重ねてきた様々な実績は、区の財産であります。指定管理者の交代によって忘れ去られてしまい、その継承がなされないことは残念なことだと思います。既に二百以上の区立施設に指定管理者制度を導入している現状を踏まえ、指定管理者の交代に伴う実績やノウハウの継承について、区長の考えをお伺いいたします。  次に、積立基金の預金についてお伺いいたします。  令和三年度決算参考資料によれば、港区は約千二十五億二千六百万円の積立基金を保有しています。公金管理の基本原則に基づいて運用されていると思いますが、まずは、これらの基金の預金先はどのように選択されているのかお伺いいたします。  基金の預金先について、環境金融の観点を踏まえることはできるのでしょうか。これほどの現金の預金先をしっかりと検討して選択するだけで、環境に大きなインパクトを与えることができる可能性があると考えます。今後、ぜひ環境金融の手法を政策的な誘導に活用していただきたいと思います。  次に、根拠を示した政策立案についてです。  現行の港区基本計画は、令和三年度から令和八年度までを計画期間にしています。令和五年度は、計画改定に向けた取組が本格化することになると思います。同時に、各個別計画も改定作業が行われます。次の三年間の区政の方向性を定めるという重要な取組であり、区政の現状分析、区民ニーズの正確な把握、進むべき方向性の的確な掲示が必要です。  区では、港区政策創造研究所を設置して、人口推計をはじめとして、統計分析、各種調査の実施などを自ら行ってまいりました。計画の改定に当たり、少ない予算で高い効果を上げる政策を立案するためには、その政策にどういった科学的根拠があるのかを示していく必要があると考えております。  そこで伺いますが、港区において、証拠に基づいた政策立案、EBPMが行われていることを区民に分かりやすく示していただきたいと思いますが、区長のお考えをお伺いします。  神戸市では、国や自治体の持つ膨大なデータを整理し、市民の動向を把握できる神戸データラウンジの運用を昨年六月に開始したそうです。教員等を除いて約一万三千人の全職員が自分の端末で閲覧でき、小学校区別に住民の年齢、性別、世帯構成、外国人居住実態などの変化が直感的に読み取れる仕組みで、自治体の統計データ活用に関する二〇二二年度総務大臣賞を受賞しました。  神戸市では今後、福祉や介護、納税状況等のセンシティブなデータを個人が特定できないように加工して積み上げ、より緻密な政策判断に生かす方針です。データが詳細かつ多様であればあるほど、科学的根拠としてのエビデンスが強くなります。全国一律ではなく、地域に合った政策の立案に生かすことができます。  そこで伺いますが、区では、データ活用についてどのような取組をされていて、今後どのように発展させていくのか、区のお考えをお聞かせください。  次に、公の施設についてです。  令和三年度決算特別委員会において、公の施設を利用する際の障害者の使用料について質問しました。見直しの検討について、前向きな答弁をいただきました。港区スポーツセンターや区立郷土歴史館の使用料は、区内に住所を有する障害者で、別に定めるもの免除とされています。区内在住の障害者は無料になりますが、区外在住の障害者は一般料金になります。他の自治体では、居住地にかかわらず障害者は無料とするのが大多数です。これは単なる施設使用料の問題ではなく、港区の障害者施策が問われる問題だと思います。障害者の使用料についても方向性を示すことが望ましいと考えますが、区長のお考えをお聞かせください。  次に、歩きたくなる、ウォーカブルなまちづくりについてです。  東京都には、国土交通省が掲げる理念に賛同するウォーカブル推進都市が三十あります。再開発が活発で、歩行者主体のまちづくりへの意識が高いことが背景にあると言われます。港区もその一つになっておりまして、大いに期待しているところであります。  豊島区ではグリーン大通りを、エリアマネジメント協議会で社会実験をしてきました。文化的要素を増やすため、豊島区は、二〇二二年度からアート作品を用いた広告掲出の実験を始めたそうです。東京都屋外広告物条例の特例許可が認められたため、将来は広告収入を得て大通りの維持管理費に充てるなど、持続可能な事業モデルを確立したいと意気込んでいるようです。  茨城県境町では、利根川の河畔にある商業施設を中心に自動車道を狭くし、路側帯を拡幅して歩行者が歩きやすくしたそうです。人の回遊性を高め、観光客を呼び込むのが狙いです。埼玉県杉戸町では、東武動物公園駅周辺で都心に勤務する人が住むベッドタウンから、住民がまちに愛着を持つホームタウンに転換させる構想を描いているようです。千葉市では千葉駅周辺で取り組んでいて、駐車場設置を緩和する条例改正を行い、駐車場空間を減らして商業施設やオフィスを開設しやすくしております。  そこで伺いますが、港区では、ウォーカブルなまちづくりについて、区長のお考えを伺います。  次に、自転車等駐車場の設置義務についてです。  区は、港区自転車等の放置防止及び自転車等駐車場の整備に関する条例を制定して、一定規模を超える商業施設等の建物を新築、増築する場合に自転車等駐車場の設置を義務づけております。自転車の活用を図るとともに、安全で快適な生活環境を実現するために効果を発揮していることと思います。  ただ、区民の一般的な感覚からは、港区の自転車等駐車場の設置義務は厳し過ぎるのではないかと感じます。設置義務台数を満たすために上下二段式の自転車等駐車場を設置し、実際には下段しか使われていない状況をしばしば見かけます。かえって使いにくい状況を生じさせているのです。区は、民間の自転車等駐輪場の実際の利用状況を十分に調査するとともに、それを踏まえて設置義務台数を見直すべきではないかと考えますが、お考えをお伺いいたします。  次に、分譲マンションの管理についてお聞きいたします。  二〇二二年四月、適正に管理された分譲マンションに対して自治体がお墨つきを与える港区マンション管理計画認定制度がスタートしました。この制度により自治体はマンション管理に関与することができるようになりました。これはマンション管理適正化推進計画を策定した市や区が一定の基準を満たすマンションを認定したり、助言、指導、勧告することができるという制度です。  二〇二二年六月十六日には、全国で初めて、板橋区の高島平ハイツが認定されました。既にマンション管理適正化推進計画を策定した自治体は、大阪市、京都市、名古屋市、福岡市などで、東京では東京都、板橋区、八王子市、府中市、小金井市となっております。  港区では昨年十二月、港区マンション管理適正化推進計画の素案を公表したところです。区内の居住世帯のある住宅数は約十三・七万戸、そのうち共同住宅が十二・八万戸、そのうちの住宅数全体の約三六%を占める分譲マンションは五万戸となっております。実態調査では、当該マンションの永住意識は若年層ほど低いという結果が出ております。全国で約六百八十六万戸といわれる分譲マンションは、建物の老朽化と住民の高齢化の二つの老いに直面します。老朽化には建物や設備が経年劣化して倒壊など安全面の危険性があるほか、周辺の住環境にも悪影響を与えてしまいます。  そこで伺いますが、港区における老朽化する分譲マンションの管理の適正化について、区としてどのように支援していくのかお聞かせください。  次に、人口と施策についてお伺いいたします。  区の人口は、新型コロナウイルス感染症の影響で一時減少したものの、近年で最多であった令和二年五月の二十六万二千二百三十九人に迫り、追い越す勢いで増加を続けています。令和四年十二月一日現在、二十六万千八百九十六人。しかし、その増加要因を分析すれば、単純な自然増でないことは明らかだと思います。合計特殊出生率は、平成二十八年に一・四五をつけて以来、平成二十九年一・四二、平成三十年一・三九、令和元年一・三五、令和二年一・三四、令和三年一・二七と一貫して低下しております。これほどの子ども家庭支援施策を実施しているにもかかわらずです。  現在の人口を維持するために必要とされる人口置換水準二・〇七には遠く及びません。それでは、なぜ人口が減らないのでしょうか。それは社会増によるもの、つまり、転入者がいるからです。これは都会の魅力でありますが、見方を変えれば、人を磁石のように引きつける磁力であり、田舎は人口減に押され荒廃していくという、他の地域の犠牲の上に成り立つ危険な魔力でもあるのです。  日本全体としてみれば、このような人口移動に持続可能性がないのは明らかだと思います。言わば、住民は常に入れ替わりゆく人々ということであり、常時存在しているものと思っていた区民という存在は、実はそうではなくて、人生のひとときを、長い短いはありますが、たまたまここで暮らしているにすぎない、一過性の存在であったということになりかねません。世界的に分かりやすい地域、都市を思い浮かべれば、ニューヨークがそうなのではないでしょうか。こうした社会の根本的な立て直しが必要だと考えます。  二〇二三年の計画改定に向け、区は、人口増をいかに捉えて施策を展開するお考えでしょうか。また、一過性ではない、港区で生まれ育ち、港区で暮らし、港区で老いるという人口の定住策についていかがお考えでしょうか、お伺いいたします。  次に、高層住宅での子育てについてです。  港区は、高層住宅が多いという都心区ならではの特性があります。特に、芝浦海岸、港南、台場地域は圧倒的であり、多くのファミリー層がそこに居住し、子育てをしております。昨年、度々報道されましたが、子どもがマンションの高層階から転落して死亡する事故が繰り返されております。東京消防庁によれば、気候がよく窓を開ける機会の多い春と秋に事故の七割が集中するそうです。未就学児の多くが三十秒以内でベランダの柵を乗り越えるという実験結果があります。また、消費者庁によれば、保護者が外出中に起きた事故は全体の約一割にすぎず、親が在宅しているときに事故が起きているということです。  帝京大学の三木祐子准教授は、幼い頃から高層マンションで生活していると、高所平気症と呼ばれる心理状態になると指摘しております。保護者は、ベランダを遊ぶ場所ではなく、子どもが近寄ってはいけない場所と日常的に教えることが重要で、ジャングルジムや滑り台など公園の遊具で子どもに高さの感覚を身につけさせることも有効であるということです。タワーマンションが林立する港区の特性を踏まえ、高層階に慣れた子どもがいる世帯への啓発が重要と考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。  次に、児童・生徒一人一人に応じた特別支援教育についてお伺いいたします。  二〇二二年、文部科学省が実施した調査によると、通常学級に通う公立小・中学校の児童・生徒の八・八%に発達障害の可能性があることが明らかになったそうです。十年前の前回の調査から二・三%上昇し、一クラスに約三人が読み書き、計算や対人関係に困難があると見られています。このうち約七割が各学校で特別な教育的支援が必要という判断がなされていないということです。この調査結果について、専門家は、読み書きなどの学習障害は、授業中に歩き回るといった行動面の困難よりも目立たないが、早期に見つけて授業を工夫したり、通級指導につなげたりすることで改善するケースが多いと指摘しております。  港区では、児童・生徒の障害の特性や程度、発達の状況に応じてどのような支援を行っているのでしょうか。支援の結果、児童・生徒に成長が見られた事例がありましたら、併せて紹介していただきたいと思います。教育長の見解をお聞かせください。  次に、高校生に係る取組についてです。  令和四年第四回港区議会定例会で、高校生の居場所づくり事業の補正予算が上程されました。令和五年度にかけて調査を行い、取りまとめられるものと聞いております。高校生世代は、身体面の発育が目覚ましい一方で、自分を確立していくための戸惑いと不安に揺れ動く思春期特有の悩みが増える時期で、そうした悩みを相談や外部に支援を求めにくい時期でもあります。  令和三年度決算特別委員会で、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグのサードプレイス、第三の場所という概念を紹介しました。今日の疲れを癒やし、明日への活力を与えてくれる公共のインフラ、それがサードプレイスです。オルデンバーグは、自宅でも職場でも学校でもないサードプレイス、第三の場所の例として、街の酒場やカフェなどを挙げ、これらは地域社会の核となる大切な空間であり、魅力的な都市計画には欠かせないと説いています。  今回の高校生の居場所づくり事業は、まさにサードプレイス、第三の場所という概念を活用するものになるのではないかと期待しております。高校生の居場所づくりについて、どのような調査を行い、その調査結果を用いて、どのように取り組んでいくのか、区のお考えをお伺いいたします。  次に、校長の裁量を尊重した教育実践の支援についてです。  区立学校の教育は、私立学校に比べて、型にはまったものになりがちという先入観があります。学習指導要領を遵守し、また縛られているとも思われています。しかし、実際には学習指導要領は教育内容の骨格を定めたものであり、教育委員会や各学校の裁量に任された部分も十分にあるのではないかと思います。私は、区立学校の教育においても、より自由で多様な教育実践がなされるべきであり、それが区立学校の魅力につながると考えております。  今回は、令和四年第四回港区議会定例会で我が会派の代表質問で清家議員が言及しましたイエナプランを紹介したいと思います。イエナプランはドイツで生まれ、オランダで拡大している教育実践です。複数の学年が混在した形で教育を行う仕組みです。  日本においても、二〇一九年、長野県佐久穂町の学校法人茂来学園大日向小学校が日本初のイエナプランスクール認定校として開校しました。また、二〇二二年四月からは、広島県の福山市立常石ともに学園でも行われています。これらは、既存の学習指導要領にのっとった学校教育として実施されているものです。異なる年齢のクラス編制を聞くと驚かれる方も多いかもしれませんが、実際にはイエナプランと学習指導要領は親和性が高いとも言われております。  港区では、昨年の赤坂中学校に続き、この四月に赤羽小学校が新校舎での生活を始めるなど、次々とハード面での教育環境の充実が図られています。ソフト面においても、イエナプランをはじめとした多様な教育実践の取組を研究し、効果的な取組については積極的に取り入れていただきたいと思います。また、イエナプランに限らず、多様な教育実践は学校現場の創意工夫から成り立つものです。それが教育の活性化につながると思います。多様な教育実践について、各学校の学校長の裁量を尊重して、教育委員会はそれを強力に支えてほしいと思いますが、教育長の見解をお聞かせください。  次に、DX推進のための人材活用についてです。  国は、二〇二二年六月に閣議決定した骨太の方針では、人への投資を強化するため、二〇二四年度までの三年間に四千億円規模の予算を投入する施策パッケージを講じるとしました。具体的には、社会人の学び直し、リカレント教育を推進するというものです。企業においても人的資本経営が唱えられ、仕事に必要な専門知識のリスキリングなど、企業の人材投資の重要性が高まっています。  大学にとっては、社会人教育のニーズに対応する好機であるわけですが、教員の負担、教育内容、ニーズ把握などに課題を感じて踏み出せないでいることも多いようです。DX、デジタル化による変革に直面する日本社会は、今こそ組織の中に埋もれた既存人材を発掘して、リカレント教育、リスキリングを活用して変革を乗り切るチャンスにつなげる必要があるのではないでしょうか。  これまでIT関連業務の多くをIT企業へ一括発注し、組織内でIT人材を本格的には育成してこなかったことが、この二十年余りの日本企業の衰退と「デジタル後進国ニッポン」につながったとさえ言われています。企業の構造転換のためのDXプロジェクトは外注が難しく、自社による内製化がキーになるという論者もいます。そのために必要なことは、組織内の既存人材の発掘です。  そこで伺いますが、区では、DXを進めるために、区の組織に埋もれた既存人材を活用するという考えはあるのでしょうか。また、デジタル化に伴う学び直し、リスキリングをどのように実施していくのでしょうか、区のお考えをお伺いいたします。  国は、博士号取得者は名刺に記載するようにさせるなど、組織に埋もれた人材を見つけ、活用するための工夫をしています。区も参考にしていただき、人材活用につなげていただきたいと思います。区は、職員が有する学位、国家資格、その他の情報を組織的に把握する仕組みを持っているのでしょうか。人事部門で把握できていなければ、そもそも人材活用もできないと思います。有効な既存人材の発掘と活用が区のポテンシャルを高め、ひいては区民サービスの向上に寄与するものであると考えております。  次に、文化芸術施策について伺います。  平成十九年度の田町駅東口北地区公共公益施設みなとパーク芝浦における整備の構想から十六年が経過し、いよいよ港区でも初の劇場整備が近づいてきたことを感じております。(仮称)文化芸術ホールの期待が高まる一方、施設を整備することだけがゴールではありません。(仮称)文化芸術ホールの整備だけではなく、区としての方向性を明確にして、区民福祉の向上のため、着実に施策を推進する必要があると思います。  そこで伺いますが、今後、区は、区民に対して、文化芸術施策を通じて何を目指していくのか、区長のお考えをお聞かせください。  次に、旧服部金太郎邸についてです。  港区白金二丁目、三光坂の上に、セイコー、服部時計店を創業した服部金太郎氏の旧邸があります。服部ハウスと言われる邸宅は、ちょうど九十年前の一九三三年に建てられた洋館で、設計者は、学士会館、高島屋百貨店東京店、帝国ホテル新本館を手がけたことで知られる高橋貞太郎です。邸宅は、戦後、連合国軍総司令部に接収されました。山崎豊子さんの小説「二つの祖国」で、東京裁判の判決の和訳が作られた場所として登場しました。  現在は高い塀に囲まれて、外からは建物の一部しか見ることはできません。もしこの建物を保存することができれば、国の重要文化財の指定は確実と考えられています。旧服部邸に隣接した野村ハウスは、高層マンションのザ・パークハウス白金二丁目タワーになっています。  旧服部邸は、高輪築堤跡のような現地での保存が必須な遺跡ではありません。やむを得ないならば、敷地内で建物を移動して保存したり、移築したりすることも検討する余地がある建造物です。保存することで、将来の港区民にとって一層貴重な財産になるのではないでしょうか。地域資源として、観光資源としても高い価値を備えていると思います。保存のためには、まず、旧服部邸の文化財としての価値をしっかりと評価し、発信する必要があります。教育長のお考えを伺います。  さらに、旧服部邸の様々な保存方法を検討し、所有者や事業者に働きかけていただきたいと考えますが、教育長のお考えをお聞かせください。  個々の質問は以上となります。  二〇二三年は、徳川家康が主役になるNHK大河ドラマが放送され、勝海舟の生誕二百年であることは、区長が紹介されているのを伺いました。調べてみますと、上杉景勝の没後四百年、徳川家光の三代将軍就任四百年、池大雅やアダム・スミスの生誕三百年、美濃部達吉の生誕百五十年に当たると言います。特に意味があるわけではないのですが、節目という年というのは、歴史的に注目されるきっかけになります。節目をきっかけにして、二〇二三年が港区の魅力をさらに高める年となるよう力を尽くしてまいりたいと考えております。  代表質問の最後に、我が会派の横尾俊成議員は、港区議会議員の引退を表明しました。横尾議員の政策創造力、構想力、提案力は常に称賛に値するものでした。議員活動からは離れますが、今後、新しい舞台で一層活躍されるよう会派一同期待しております。また、横尾議員以外の御引退される方々にも、今後の御活躍と御多幸、御健勝の日々を過ごされますよう願っております。  四月二十三日、統一地方選挙が目前に迫っております。みなと政策会議一同、不退転の決意で選挙戦を戦い抜き、再び港区議会の一員として区民の声を区政に届け、さらなる港区政の発展に向け、身命を賭して尽力することをお誓い申し上げて、代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。   〔区長(武井雅昭君)登壇〕

武井雅昭

ただいまのみなと政策会議を代表しての杉浦のりお議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、若い世代に向けた平和施策についてのお尋ねです。  これまで、区は、教育委員会と連携し、御成門小・中学校の児童・生徒が都立芝公園にあるこども平和塔を清掃したり、青山小学校の児童が山の手空襲の追悼碑に献花し、体験者のお話を聴くなど、子どもたちが平和の尊さについて考える機会を大切にしてまいりました。今後も、子どもたちが平和資源や戦争体験者と触れ合う機会を設けるとともに、港区平和青年団を修了した高校生に平和展の出展に参画いただくなど、若い世代に向けた平和施策を積極的に進めてまいります。  次に、暴力と平和についてのお尋ねです。まず、二〇二五年に向けた平和事業についてです。区は、戦争体験や被爆国としての記憶を風化させることなく後世に語り継ぎ、平和の尊さを区民と共感していくことが大切なことと捉え、平和展や平和のつどい、平和啓発冊子の発行など様々な取組を継続して行っております。  港区平和都市宣言四十周年に当たる二〇二五年に向けては、こうした取組の充実により機運を高め、広島市や長崎市と連携し、原爆の悲惨さや核兵器の恐ろしさを伝えていくとともに、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願う平和都市宣言の理念を広く区民と共有できる取組を検討してまいります。  次に、暴力のない平和な社会についてのお尋ねです。身体的暴力、精神的暴力など、いかなる暴力も深刻な人権を侵害する行為です。区は、これまでも広報みなとや区ホームページ、SNSでの周知に加え、憲法週間や人権週間に合わせて実施する講演と映画のつどいや人権啓発パネル展などにおいて、一人一人の人権が尊重され、戦争や暴力のない平和な社会の実現に向けた啓発を行ってまいりました。今後も、あらゆる機会を捉え、平和や人権尊重に対する意識を高め、平和な社会を築いていくための取組を継続して進めてまいります。  次に、人類共有の資産である環境についてのお尋ねです。  まず、港区創エネルギー・省エネルギー機器の助成メニューの拡充についてです。区では、集合住宅への無料省エネルギー診断や、管理組合向けLED照明の切替えなど独自の助成事業を実施しております。また、昨年十月から、太陽光発電システムや事業所用高効率空調機器など、CO2排出削減効果が高い機器の助成率等を引き上げ、創エネ・省エネ機器の設置を促進しております。今後も、技術革新等により開発される機器のCO2削減効果を検証し、助成メニューに追加するなど創エネ・省エネ機器の設置を一層加速させ、脱炭素社会の早期実現を目指してまいります。  次に、産業振興センターの取組についてのお尋ねです。区では、昨年七月から、事業者のSDGs経営に関する相談窓口を開設しているほか、十一月には金融機関との連携によるSDGs経営セミナーを開催するなど、事業者の環境分野での製品や取組の創出を支援しております。  また、昨年十二月には、みなとモデル制度木材製品展示会を開催し、区内事業者をはじめ、多くの来場者にサステナブルな製品や出展企業の先駆的な取組を周知するとともに、出展者同士の交流の機会となりました。今後も、区全体で事業者の環境に関連するビジネスへの支援をあらゆる角度から推進してまいります。  次に、エコプラザの発信力強化についてのお尋ねです。エコプラザでは脱炭素社会や生物多様性など、テーマ別に年間約百四十回の講座を開催し、多くの方々に参加をしていただいております。令和五年度からは、広報誌のリニューアルや若い世代に焦点を当てたユーチューブの活用など新たな情報発信に取り組み、SDGsの普及に向けた企画や地域の環境活動等の情報をより幅広い年齢層に発信し、環境保全意識の向上を図ってまいります。また、浜祭や夏祭りなど、多くの人が集まるイベントでもエコプラザの魅力を積極的にPRします。今後も、さらにエコプラザの発信力を強化し、より多くの区民や事業者が環境に関心を持つ機会を創出してまいります。  次に、指定管理者の交代に伴う実績やノウハウの継承についてのお尋ねです。  区は、指定管理者の交代が生じる場合は、利用者に不安や影響を与えないよう十分な期間を確保した上で、円滑かつ入念な引継ぎを実施するよう事業者を指導しております。引継ぎの効果を高めるためには、区職員が日頃から指定管理者と積極的に情報を共有し、施設の運営状況を的確に把握することが重要です。区は、施設の設置責任者として、施設の現状や課題を新旧双方の指定管理者とも共有するなど、事業者間の引継ぎに積極的に関与していくことで、区と事業者の双方で実績やノウハウを蓄積・継承し、質の高いサービスを継続かつ安定的に提供してまいります。  次に、積立基金の預金についてのお尋ねです。  基金は、地方自治法において、確実かつ効率的に運用することが定められています。このため、区では、安全性、流動性、効率性の確保を基本原則とした港区公金管理運用方針を定め、金融の専門家からも助言をいただきながら管理・運用を行っております。  また、預金先は、財務状況の健全性が確認され、経営の安定している金融機関の中から預金利率を考慮して選定しております。金融市場は長期にわたり低金利が継続しておりますが、区民からお預かりした公金は、引き続き、安全性の確保を第一に管理・運用してまいります。  次に、根拠に基づいた政策立案を区民に示すことについてのお尋ねです。  区は、現行の港区基本計画において、計画に掲げる目標を区民に分かりやすく伝えるため、政策と施策の成果を数値で表す成果指標を新たに設定いたしました。また、港区行政評価の結果をはじめ、策定の基礎となった様々なデータや分析結果を計画上に記載しているほか、区政の根幹をなす人口や財政計画については、計画の総論に明示するなど政策の背景を丁寧に示しております。来年度の基本計画改定においても、区民意識調査や各事業実績など、引き続き、客観的な根拠に基づいて取り組むとともに、計画の構成や指標の達成状況など、区民への伝わりやすさを一層工夫してまいります。  次に、区におけるデータの活用についてのお尋ねです。  区は、客観的根拠に基づいた政策の立案を推進し、これまでも基礎的データとしての人口推計や財政推計はもとより、区の出生率の分析に基づく第二子以降の保育料無料化や、経済波及効果を分析した上での区内共通商品券の発行支援など、有用なデータを利活用しながら各種施策を展開してまいりました。来年度以降、より精緻な税収動向や歳入予測など、税務情報の統計分析が可能なシステムの導入を先駆けとして、あらゆる分野の蓄積した膨大な行政データを利活用できるよう検討を進め、一層質の高い行政サービスを区民に提供してまいります。  次に、公の施設における障害者の使用料についてのお尋ねです。  区は、公の施設の使用料設定に当たり、支援を必要とする障害者が社会に参加しやすい環境を整えるため、区内在住の障害者や区が指定する障害者団体のほか、区内の通所施設等を利用する区外在住の障害者を対象に使用料を減免しております。現在、区民福祉の向上と利用者の適切な負担を両立した使用料とするため、区の統一的な基準である「公の施設の使用料算出にあたっての基本的な考え方」の見直しを進めております。あわせて、障害者に係る使用料の減免についても、障害者福祉の増進につながるよう在り方を検討してまいります。  次に、歩きたくなるまちづくりについてのお尋ねです。  区は、開発事業等をきっかけに民有地のオープンスペースと道路・公園等を一体的に整備・活用するなど、居心地がよく歩きたくなる空間づくりを進めております。浜松町駅周辺では、水辺を生かしたまち歩きイベントを実施するなど、歩いて楽しいまちづくりに取り組んでおります。また、環状第二号線周辺では、道路上へのオープンカフェの設置やイベントの開催などによりにぎわいを創出しております。今後、区内の各地区においても官民が連携して、こうした取組を広げていくことで、地域のにぎわいを創出する歩行者中心のまちづくりを推進してまいります。  次に、自転車等駐車場の設置義務についてのお尋ねです。  区は、自転車等の放置を防止し、安全・安心な交通環境を確保するため、商業施設等の新築や増築を行う際には、条例により店舗などの施設の広さに応じて台数を定め、自転車等駐車場の整備を求めてまいりました。今後、現行の駐車台数が適正な基準であるかを確認するため、条例に基づき設置された自転車等駐車場の利用状況や沿道の放置自転車台数の調査を行うなど、実態を把握するとともに、必要な駐車台数について検討してまいります。  次に、分譲マンションの管理についてのお尋ねです。  区は、マンション管理適正化法の改正や分譲マンション実態調査の結果などを踏まえ、マンションの管理適正化や良質な住環境を形成するため、本年三月にマンション管理適正化推進計画を策定いたします。本計画を策定することで、適正に管理されたマンションを評価する管理計画認定制度を本年四月から運用を開始し、区から能動的に働きかけ、管理組合自らが適正な管理に取り組める体制づくりを構築できるよう積極的に支援をしてまいります。  次に、人口と施策についてのお尋ねです。  まず、人口を捉えた港区基本計画の改定についてです。現在、区では自然増と社会増により人口の増加傾向が続いています。さらなるまちのにぎわいが期待できる一方で、区としても、新たに発生する行政需要にも対応していく必要があります。区は、人口推計や毎月の人口動向等を分析し、希望する人が安心して子どもを産み育てられる環境づくりと、誰もが住み慣れた地域に住み続けられるまちの実現に向け、区民のライフステージに応じた施策を切れ目なく展開しております。今後も、人口の増加に伴う行政需要の変化を的確に捉え、来年度の港区基本計画の改定に向けて取り組んでまいります。  次に、人口の定住策についてのお尋ねです。区は、港区に住みたい、住み続けたいと希望する人が安心して心豊かに暮らすことができるまちを目指し、保育園や学校、高齢者や障害者のための施設の整備をはじめ、環境美化や防災対策、区民の健康づくりなど、区民生活を着実に支えてまいりました。今後、来年度の住宅基本計画改定に向け、区民が住み続けるための施策として、若者・子育て世帯への支援や高齢者の住み替え支援など、ライフステージごとに必要とされる施策の組立てについて、学識経験者や民間事業者の意見も含め、検討してまいります。  次に、高層住宅での子どもの事故防止に向けた啓発についてのお尋ねです。  区は、これまでも事故から子どもを守るために、保健所の乳幼児健診等でリーフレットを配布し説明するなど、子どもの事故防止について注意喚起をしております。また、高層住宅が多い港区の特性を踏まえ、ベランダや窓の近くに踏み台になるものを置かないなどの環境整備の仕方をお知らせしております。さらに、発達段階に応じた対策について、保育園、幼稚園や児童館等からのお便りや子育てひろばでの情報提供、区からのメールマガジンによる配信、町会・自治会やマンション管理者への情報提供など様々な機会を捉え、子どもの命を守るための事故防止について啓発をしてまいります。  次に、高校生世代の居場所づくりについてのお尋ねです。  区は、思春期の子どもたちが家庭や学校のほかに、安全で安心して過ごせる第三の居場所づくりの検討に向け、本年三月に、高校生世代の子どもとその保護者を対象に実態調査を行います。これまでに高校生を対象とした区長と区政を語る会では、カフェのようにくつろげる場所を求める声も聞かれました。  本調査では、子どもの生活や活動状況、悩み事、家族や友人との関係など必要としている支援を把握し、子どもたちの自己肯定感や、人や社会と関わる力など、将来を見据えて子どもたちを見守り、安心して本音を言える港区ならではの居場所づくりに取り組んでまいります。  次に、DX推進のための人材活用についてのお尋ねです。  まず、職員の活用についてです。区は、これまで情報政策部門が中心となり、情報政策監からの助言や委託事業者の専門的な知見を活用しながら、区政のDX推進に取り組んでまいりました。あらゆる分野で区民本位のデジタル化を進めていくためには、こうした取組に加えて、区民ニーズや職場の実態を知る職員をより活用していくことが重要です。今後、業務を詳細に把握する各部署の職員の中から、DXを牽引するリーダー人材を集中的に育成するとともに、全職員のデジタル知識の底上げを図り、職員の力を最大限活用したデジタル化を進めてまいります。  次に、職員の学び直しについてのお尋ねです。来年度から八十名程度の職員を選抜し、DXを牽引するリーダー人材を育成して、三年以内に各課に配置いたします。育成では業務改革に必要な意識醸成、プログラミングの知識が不要なアプリ作成講座、業務改善ワークショップ等の研修を実施いたします。  また、リーダー人材を中心とした各部署のDX推進体制を強化するため、全職員対象のDX研修を充実し、表計算ソフト等の実務に役立つ動画をいつでも視聴可能にするとともに、ITに関する基礎的な知識を証明できるITパスポート等の資格取得助成を拡充するなど、職員のデジタル知識の底上げを図り、職員の学び直しを進めてまいります。  最後に、区が目指す文化芸術施策の方向性についてのお尋ねです。  区は、港区文化芸術振興プランにおいて将来像を、「多様な人と文化が共生し文化芸術を通じて皆の幸せをめざす世界に開かれた「文化の港」」とし、文化芸術を通じて、誰もが心豊かで潤いのある生活を送ることができる社会を目指しております。多様な文化資源に恵まれ、日頃から多くの人が働き、学び、訪れる港区だからこそ、文化芸術を通じて、多様性を認め合う地域共生社会の実現に向け、積極的に文化芸術施策を推進してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。  教育に関わる問題については、教育長から答弁いたします。   〔教育長(浦田幹男君)登壇〕

浦田幹男

ただいまのみなと政策会議を代表しての杉浦のりお議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、児童・生徒一人一人に応じた特別支援教育についてのお尋ねです。  全ての小・中学校に設置している特別支援教室では、障害から生じるつまずきを補う学習の仕方等を身につけることにより、在籍学級で前向きに学校生活を送ることができるよう指導しております。具体的には、学習障害があり、意図している文字がうまく書けないなどの課題のある児童・生徒が、文字を書かずにタブレット端末を活用した文字入力を行うことで、特性に応じた手段を選択する力を身につけ、学習場面における困難さを軽減できるよう指導しております。こうした指導により、児童・生徒は在籍学級での学習時に自分の苦手を克服して、自信を持って学習に取り組めるようになるなど、特性に応じた指導による成果が上がっております。引き続き、教育委員会では、児童・生徒が一人一人の能力を最大限伸ばしながら成長・発達していけるよう支援をしてまいります。  次に、校長の裁量を尊重した教育実践の支援についてのお尋ねです。  教育委員会は、これまで、子どもたちに港区らしい多様な学びを提供するため、国際科の実施、中学校通学区域を土台としたアカデミー制の導入など、全国に先駆けた区独自の取組を行ってまいりました。さらに、各園、各学校では、こうした区の取組を推進しつつ、校園長の経営方針の下、地域人材を生かした環境学習や伝統文化体験など特色ある教育活動を実施しております。一例として、港南中学校では近隣大学と連携した運河学習を行い、生徒が持続可能な社会の担い手になる資質を身につけています。今後は、地域人材はもとより、地域企業や大学機関等と連携することで多様な教育実践を可能とし、校園長のリーダーシップをこれまで以上に反映できる学校経営を教育委員会が支援をしてまいります。  次に、旧服部邸についてのお尋ねです。  まず、文化財としての価値を評価し、発信することについてです。旧服部邸は、学士会館や前田侯爵邸を手がけた建築家の高橋貞太郎氏が設計し、竣工から九十年を経過するイギリス中世のチューダー様式をモダンにした特徴ある建物です。文化財の指定に向けて、必要な建物の現況調査について、平成二十八年に協力を依頼しましたが、調査の直前に所有者側の事情により実現ができませんでした。現在の所有者が取得して以降、開発工事等の動きはございませんが、改めて調査の協力を求め、調査の結果、文化財的価値が明らかとなり、文化財の指定等が実現した際には広く発信をしてまいります。  最後に、様々な保存方法を検討し、所有者や事業者に働きかけかけることについてのお尋ねです。旧服部邸は、文化財保護法や港区文化財保護条例に基づく指定・登録をされた建造物ではありませんが、教育委員会では、区内に残された貴重な歴史的建造物であり、重要な文化財である可能性が高いと考えております。今後、改めて調査の協力を求め、建物の現況調査が実現した場合には、所有者や事業者に対し、旧服部邸の貴重な建造物としての価値を丁寧に説明し、建物が適切に保存されるよう働きかけてまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。

なかまえ由紀
なかまえ由紀みなと未来会議

議事の運営上、暫時休憩いたします。                                       午後二時五十八分休憩                                       午後三時二十五分再開

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  お諮りいたします。議事の運営上、あらかじめ時間を延長いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

御異議なきものと認め、時間は延長されました。             ───────────────────────────

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

一般質問を続けます。次に、三十番近藤まさ子議員。   〔三十番(近藤まさ子君)登壇、拍手〕

近藤まさ子

令和五年第一回港区議会定例会に当たり、公明党議員団を代表し、武井区長並びに浦田教育長に質問いたします。  質問に入る前に一言申し述べさせていただきます。二月六日、トルコ南東部を震源とするトルコ・シリア地震で甚大な被害が発生しています。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い復興をお祈りいたします。  さて、第十九期の港区議会もあと二か月余りで幕を閉じようとしています。この四年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症というパンデミックに区民は日常生活を奪われ、先の見えない状況下で、子どもから高齢者まで不安と葛藤の日々を過ごされてきました。改めて、港区民のお一人お一人の御努力に敬意を表します。  私たち港区議会公明党議員団は、何よりも区民に、そして港区で経済活動に関わる事業者の皆様に寄り添い、現場の声に耳を傾けてまいりました。そして、様々な課題を受け止めながら、公明党の強力なネットワークを駆使し、国政、都政、港区政の中での支援策を充実させるため力を尽くしてまいりました。保育・教育現場や福祉施設では感染症対策に神経をすり減らし、思いもしなかった負担がのしかかりました。その一方で、ICTを活用したテレワークやリモート学習、SNSなどでの区政情報の発信や行政手続のオンライン化など、Society5・0の推進に拍車がかかったように思います。  国は、令和三年に、Society5・0の再定義を行っています。すなわち、持続可能性と強靱性を備え、国民の安全と安心を確保するとともに、一人一人が多様な幸せ、ウエルビーイングを実現できる社会といたしました。昨日の所信表明で区長は、いまも未来も輝き続ける唯一無二の港区を築くため、その柱となるのが、デジタルの力であり、その技術の恩恵を区民サービスに還元していく。そして、逆境を乗り越える中には、絶えず港区が誇る人と人とのつながりが紡ぎ出す地域の力があると述べられました。  港区議会公明党議員団は、都市の再生整備が著しく進むこの港区において、誰一人取り残すことなく区民サービスが行き渡り享受できるよう、また、地域コミュニティーの活性化と災害への備え、そして、レジリエンスを高められる施策の推進に力を尽くすことをお誓いし、質問に入ります。  初めに、令和五年度予算案への思いと中・長期的視点に立った財政運営についてお伺いいたします。  新型コロナウイルス感染症の拡大から三年が過ぎ、これからは、感染症対策を適切に講じながら、ウィズコロナ時代を見据え、社会経済活動をしっかりと進めていく必要があります。区政運営においても、感染対策をはじめ、少子高齢化の進展に伴う福祉施策のさらなる充実や、首都直下地震などの大規模な災害に備えた耐震・不燃化の促進。また、区有施設の更新等の行政需要が拡大する中で、必要な行政サービスを安定的かつ持続的に提供していくために財源を確保しながら重点的に投入していかなければなりません。  一方、国内経済に目を向けると、昨年十二月の全国消費者物価指数は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が一〇四・一と、前年同月より四・〇%上昇し、四十一年ぶりの高い伸び率となり、原材料費の高騰や加速する円安による輸入物価の上昇など、消費への影響が懸念されています。  こうした社会情勢を背景に、区は、先日、令和五年度当初予算案を発表し、区民の暮らしと区内産業を守り、まちに笑顔と元気があふれる港区を実現する予算をキャッチフレーズに掲げ、一、直面する社会課題への的確な事業立案。二、既存事業の工夫と部門を超えた事業連携の強化。三、事業執行の迅速化。四、あらゆる手法での財源確保の四つの予算編成における基本方針が示されました。  令和五年度の一般会計当初予算では、区の歳入の根幹をなす特別区民税収入は過去最高額を計上、歳出では、一般会計予算として過去二番目の規模となっています。  そこで質問は、区長は、令和五年度予算案をどのような思いで編成されたのかお伺いいたします。  また、内閣府が昨年十二月八日に発表した七月から九月期の国内総生産、いわゆるGDPは、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比〇・二%減、年率換算で〇・八%減となり、マイナス成長は四半期ぶり、GDPの過半を占める個人消費は新型コロナウイルス感染症第七波などの影響によって伸び悩み、前期比〇・一%増にとどまりました。  今年一月の月例経済報告によると、景気は、このところ一部に弱さが見られるものの、穏やかに持ち直しているとしていますが、世界的な金融引締めが続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクになるなど、先行きには十分留意していく必要があると考えます。  したがって、区の一般財源の根幹である特別区民税や地方消費税交付金は、個人の所得や消費に直結していることから、物価高騰による経済情勢の低迷は、歳入の約七割を一般財源が占める区の財政にも大きな影響を与えるのではないかと考えます。  そこで質問は、社会経済情勢が厳しさを増す中にあって将来を見据え、中・長期的な視点に立って財政状況をどのように予測し、持続可能な財政運営を行っていくのか、改めて区長の御見解をお伺いいたします。  次に、災害時の搬送等の対応力強化についてお伺いいたします。  近年、発生する可能性が高いと懸念されている地震は、首都直下地震として知られている首都圏の地震で、南関東のどこかでマグニチュード七クラスの地震が三十年以内に約七〇%の確率で発生するとの予測が既に三年前にされており、東京という大都市の真下でも発生することを想定し、国を挙げた対策が進んでいます。  東京都は、東日本大震災を踏まえ、平成二十四年に公表した首都直下地震等による東京の被害想定及び翌平成二十五年に公表した南海トラフ巨大地震等による東京の被害想定を十年ぶりに見直すこととし、東京都防災会議の地震部会において被害状況の検討を進めてきました。そして、その結果を首都直下地震等による東京の被害想定報告書として令和四年五月二十五日に発表いたしました。  そこでは都心南部直下地震での被害想定は、震度六以上の揺れの範囲が区部の六割に広がるとされ、東京都全体で建物の被害は十九万四千四百三十一棟、死者は六千百四十八人、負傷者は九万三千四百三十五人と想定が改められています。うち港区では、建物の被害が七百九十九棟、死者が百二十七人、負傷者が五千二百七十四人と想定されています。首都直下地震といった大規模災害は発災時期を選びませんが、港区内の昼間人口は百十八万二千人と夜間の四倍強であり、全国でも一番の規模となっています。したがって、昼間の発災などの状況や規模によっては、被害が区の対応能力を超えて発生する可能性もあります。  一般的に発災時から七十二時間の対応が生死を分けると言われ、迅速な対応が求められますが、対応できる人員や車両は区内居住人口をベースとした想定であり、災害時の対応に限界があるのではないかと危惧されます。これまで建築物の耐震性の強化が進み、緊急輸送道路上への倒壊の危険性が減少してきました。災害時において通行が確保された場合には、負傷者や寝たきりなどの要介護者、透析患者といった災害弱者、また帰宅困難者や医療関係者、ボランティアなどといった人々を適切な医療が提供される施設や安全な避難場所、または活動拠点などへ搬送することが求められます。また、医薬品や食料品、災害対応用品などの物品の輸送といった状況への対応も必要となり、そのための車両や要員について、事前の確保を備えておくべきと考えます。  そこで質問は、区の搬送や輸送面での災害対応能力を強化、向上させるため、民間事業者などとの連携の協定を結び、災害対応能力体制の拡充をすることについて、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、少子化に向けた子ども・子育て支援の充実・強化への取組についてお伺いいたします。  次の世代を育成することは、持続可能な社会基盤を築く意味で大変重要なテーマです。これからの日本を担い、未来を創っていくのは子どもたちであり、子どもの存在は社会の存続に欠かすことができません。しかし、昨年の我が国の出生数は、統計を取り始めた一八九九年以降、初めて八十万人を割り込む七十七万人台となる見通しで、二〇一七年に公表された将来推計よりも十年以上速いペースで少子化が進んでいることが明らかになりました。想定を上回る少子化・人口減少は日本にとっては極めて深刻であり、国の存続に関わる危機に直面していると言っても過言ではなく、その対策は早急に進めていかなくてはなりません。  そのためにも地域の活力を高め、安心して暮らせる地域社会をどのように築いていくのか、その鍵を握るのは子ども・子育て支援です。子ども・子育て支援は、年金・医療・介護など、あらゆる社会基盤の持続可能性を維持していく上で最も重要であり、隠れた安全保障とも言えます。また、子育て支援の充実を図ることによって、出生数の上昇も可能となり、その結果、実質GDPを押し上げる効果にもつながっていくものと考えます。  公明党は、昨年十一月、少子化・人口減少に歯止めをかけるため、子育て応援トータルプランを発表いたしました。このプランは、子どもの幸せを最優先する社会を目指して、結婚、妊娠・出産から子どもが社会に巣立つまで、ライフステージや子どもの年齢などに応じた切れ目のない支援策の充実に取り組むことを柱として掲げ、五つの基本的な方向性を具体的に示しています。すなわち、妊娠期から寄り添い、出産・育児期まで一貫して妊婦や子育て家庭の相談に応じ、必要な支援につなぐ伴走型相談支援と、妊娠・出産時に計十万円相当を給付する経済的支援を一体的にパッケージにしたもので、その一部が各自治体で開始されています。  また、政府は、令和五年度の経済財政運営と改革の基本方針において、将来的なこども予算倍増に向けた大枠を示すこととしています。そのため、一月十九日、こども政策の強化に関する関係府省会議が開催され、一、児童手当を中心とした経済的支援強化。二、幼児教育・保育サービスの強化及び全ての子育て家庭向けのサービスの拡充。三、働き方改革の推進とそれを支える制度の充実など、これらを主な検討事項として検討が始まりました。そして、本年四月より、こども基本法の施行やこども家庭庁の創設を契機として、子ども・子育て支援、少子化対策の充実を国の最重要課題として強力に進めていくことが明らかにされました。  港区は、これまでも国の政策を先取りし、全国自治体の水準を上回る子ども・子育て支援を進めてきたことは、高く評価しています。今後、人口増加が続くものと予測されますが、一方で、合計特殊出生率は二〇一六年に一・四五と都内平均を大きく上回ったものの、その後、徐々に下がり始め、二〇二一年では一・二七となっています。少子化対策は人への投資として重要であり、地域社会が子どもや親たちを支え、子どもを育てるという意識を持ち、環境を整えていくことが大切であると考えます。すなわち、子どもの視点に立ち、こどもまんなか社会の実現です。  そこで質問は、少子化を招かないためにも、子ども・子育て支援に力を注いでいくことは重要であり、これまで進めてきた結婚、妊娠・出産から社会に巣立つまで、切れ目のない支援体制をより一層、充実・強化させていくことが必要と考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、社会福祉協議会で行っている法人後見において死後事務を行うことについてお伺いいたします。  成年後見業務は成年被後見人が死亡した時点で終了しますが、今後、法人後見を検討したいと考える障がい者の保護者たちからは、成年後見終了後の事務、いわゆる死後事務までやっていただけるのか、不安の声が少なからずあります。成年後見終了後の事務については、これまで民法に規定された応急処分義務というものがあり、急迫の事情がある場合には、成年後見人は遺体の引取りや葬儀の手続等の死後の事務をしなければならない場合がありました。  しかし、事務の範囲が明確でなかったため、後見人が対応に苦慮する場面があるとの指摘がありました。そのような中で、成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律が平成二十八年四月六日に成立し、同年十月十三日から施行されました。  改正の主な内容は次の二点です。一、成年後見人が家庭裁判所の審判を得て成年被後見人宛て郵便物の転送を受けることができるようになったこと。二、成年後見人が成年被後見人の死亡後にも行うことができる事務(死後事務)の内容及びその手続が明確化されたこと。  この改正法では、成年後見人が行える死後事務として、個々の相続財産の保存に必要な行為や、被後見人の拠出に関する電気・ガス・水道等供給契約の解約、債務を弁済するための被後見人名義預貯金の払戻し、また、火葬や埋葬に関する契約の締結等といった一定の範囲の事務を行うことができるようになりました。親族とのつながりを断った身寄りのない高齢者からも御相談を多く受けるようになりました。そして、いつの間にか認知機能が衰えている方もいらっしゃいます。  そこで質問は、港区社会福祉協議会で行っている法人後見において死後事務を明確に位置づけ、取り組んでいただきたいと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、新型コロナウイルス感染症五類移行への対応についてお伺いいたします。  新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけについて、政府の対策本部は五月八日に、現在の二類相当から季節性インフルエンザと同じ五類に移行することを正式に決定いたしました。その背景には、オミクロン株の致死率が季節性インフルエンザ並みに低いこと、そして五類に引き下げた場合、一般の医療機関でも入院患者の受入れが可能となり、社会的負荷をできるだけ軽減しながら、社会経済活動を回復させていくということがあります。  すなわち、感染者への入院勧告や自宅療養の要請、緊急事態宣言による飲食店の営業制限、イベントやスポーツ観戦などの人数制限も撤廃されることになり、社会経済活動正常化に向けて大きな転機となっていくものと考えます。一方で、医療費に対する公費負担の根拠がなくなるため、ワクチン接種率の低下や感染者の検査・受診控えなどが懸念されることから、感染拡大を防止するために、これまでと同様にワクチン接種や検査費、治療費などの公的負担は当面の間、継続し、段階的に縮小する方針と伺っています。  区としても、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの見直しや、新たな変異株への対応について、区民が不安を招くことのないよう医療体制の確保・充実に努めるとともに、移行していくに当たっての道筋を分かりやすく説明していくことも必要と考えます。  そこで質問は、ワクチン接種体制や重症化リスクがある高齢者などが引き続き適切な医療を受けられるよう柔軟な対応や、五類への移行に向け、今後、区として、どのように準備を進め感染症対策を講じていくのか、区長の御見解をお伺いいたします。  また、教育委員会では、各幼稚園、小・中学校に対して、港区が独自に策定した新型コロナウイルス感染症に対応した学校運営に関するガイドラインに基づき、感染症対策を徹底した教育活動について指導してまいりました。具体的には、飛沫が飛びやすい活動は距離を取って工夫して実施することや、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型授業の実施。また、発熱等の風邪の症状が見られるときは、無理をせずに自宅で休養することや、さらに、可能な限り、同居する方へも検温などの協力を促すとともに、同居人に発熱等の症状がある場合も登校を控えるよう要請するなどして、学校環境の衛生について徹底した管理を行ってきたと伺いました。  そこで質問は、学校などの教育現場において、五類に移行した場合、マスク着用の目安をはじめ、授業や部活、学校行事で取られてきた感染防止対策について、どのように緩和していくのか、教育長の御見解をお伺いいたします。  次に、ワクチン接種後健康被害に対する補償制度について、二点お伺いいたします。  一点目は、定期接種の中でも臨時接種扱いとなっている新型コロナウイルスワクチンについてです。新型コロナウイルスが日本に上陸してより約三年、そして、新型コロナウイルスワクチン接種が開始されてから約二年が経過しました。この間、新型コロナウイルスワクチン接種による副反応で国の健康被害救済制度への申請者数等を厚生労働省ホームページで確認すると、二月六日現在、これまでの各自治体からの進達受理件数は六千百四十一件で、そのうち約四分の一の千五百三十八件が副反応と認定されています。  港区では一月二十三日現在、健康被害救済制度の相談は百三十二件、その中で申請書を提出された方は、約半数の六十二件と伺いました。六十二件のうち、申請書類の確認が終わり進達されたものは三十七件で、うち十件が副反応による健康被害と認定され、否認件数は二件とのことです。健康被害を受けた人は身体的なつらさはもちろんのこと、これまでと同様の生活が送れないなど経済的にも精神的にも大きな負担が生じています。  先ほども触れましたが、多くの診断書や書類をそろえ港区に申請し、区から国へ進達するも、国の副反応認定率は約二五%、そして、残りの七五%が認定に至らない結果となっています。  港区では、みなと保健所に副反応の相談があった場合には丁寧に状況をお聞きし、健康被害救済制度に申請される際は、なるべく経済的に負担がかからぬよう配慮されていると伺っていますが、自治体の中には、ワクチン健康被害救済事業として、医療費の自己負担分を一部助成したり、国に進達するも認定されなかった場合は、新型コロナワクチン副反応等見舞金を支給しているところもあります。  そこで質問は、重症化を防ぐためにワクチン接種を推奨している港区として、接種の副反応による健康被害が出現した区民に対し、心理的、経済的負担を少しでも軽減できるよう、どのような対応をされているのか。あわせて、見舞金を支給することについて、区長の御見解をお伺いいたします。  二点目は、港区での任意接種に対する健康被害救済制度についてです。区のホームページには、予防接種法に基づかない任意の予防接種に対する助成制度として、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく補償と、区が加入している予防接種事故賠償保険による補償があるとの説明があります。さらに調べると、この両者の補償は、子どものインフルエンザ予防接種など一部公費負担をしている予防接種であり、その他の任意接種の場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済のみのように記載されています。  今後、新型コロナウイルス感染症が二類から五類に変更され、予防接種の位置づけがどのようになるかは未定ですが、予防接種による副反応及び健康被害と救済制度について分かりやすい周知が必要と考えます。  そこで質問は、区民の不安を少しでも取り除いて予防接種事業を進めるためにも、予防接種健康被害救済制度について、対象となる症例、申請から認定に至る経過、補償の内容などについて、事例やQ&Aなども含めて分かりやすく周知すべきと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、HPVワクチンの定期接種についてお伺いいたします。  区は、これまで、他区に先駆けてHPVワクチン接種の積極的勧奨を区ホームページに掲載し、ワクチン接種による感染予防の道を開きました。また、積極的勧奨を差し控えた期間中に定期接種年齢を過ぎてしまった女性へ再度接種の機会を設けるキャッチアップ制度も開始しました。このキャッチアップ制度においても、港区は独自で接種期間の延長を設定するなど、HPVワクチンへの関心を高め、制度から漏れた方への救済にも注力してまいりました。  このような基礎自治体の前向きな対応や、日本産科婦人科学会などからの提言も相まって、令和四年十一月八日に行われた第五十回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会では、より広い型に対応する九価ワクチンのシルガード9を令和五年四月より定期接種で使用可能とする方針が了承されました。港区においても省令の施行を受け、本年四月一日より九価のワクチン接種が開始されます。  また、HPVは、男性に多い中咽頭がんや肛門がん、直腸がん、陰茎がん、尖圭コンジローマの原因であり、性的な接触により男女問わずに感染し、相互に感染を繰り返すため、小学生から中学生の世代に対してのワクチン接種が予防には有効です。男女ともに接種することにより、感染の拡大を効果的に抑えることができ、集団免疫を獲得することができます。  そのため、これまでも幾つかの自治体で男子にも接種での助成が行われてきましたが、このたび中野区においても、本年八月より男子への接種助成を行うこととなりました。港区が国の定期接種の普及を待つことで、本来備えるべき年齢期間での接種の機会を失ってしまうのは残念に思います。男女ともに公費負担とする海外三十九か国の国際水準に港区は並ぶべきではないでしょうか。区民の健康を確保し、将来の子育て世帯への支援にもつながります。  そこで質問は、HPVワクチンの男性への接種勧奨をどのように行うか。また、その接種費用の助成について、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、賃上げに資する中小企業のDX支援についてお伺いいたします。  ロシアのウクライナ侵略に伴う資源価格の高騰に円安が加わり、食品をはじめ、値上げラッシュが続いています。  二〇二二年十一月の全国消費者物価指数は、前年の同じ月と比べ三・七%上昇し、四十一年ぶりの高い伸び率となりました。一方、基本給と残業代などの現金給与の総額に物価の変動を反映させた実質賃金は、前年同月比で三・八%減と八年半ぶりの落ち込みとなりました。歴史的な物価高をカバーするだけの賃上げがなければ、物やサービスの消費は冷え込み続けます。本格的な経済再生を目指すためには、物価上昇率を超える賃上げが不可欠です。  そのための方法の一つとして、デジタル化を推進するDXは、働く人の労働生産性を一層高め、中小企業の低成長・低賃金のサイクルから脱する鍵となるものと言えます。  港区では、今年度より、中小企業のDXのファーストステップを促す取組として、ソフトウエア等の導入費の一部補助や巡回相談を行っています。また、高度なDXに取り組む事業者に対しては、国の補助制度に区が上乗せ補助することにより、事業者のDX化を強力に支援しており、先駆的な取組として高く評価しているところです。  国のものづくり補助金のデジタル枠は、デジタル技術を活用した生産プロセスやサービス提供方法の改善による生産性向上などに必要となる設備やシステム投資などを支援する特別枠です。  二〇二二年度第二次補正予算では、賃上げの取組に応じて上限額や補助率も引き上げられました。こうした国の制度の活用の促進はもちろん、区としても、賃上げの取組を行う企業の後押しとなるようなDX支援を推進するべきと考えます。具体的には、経営相談などの機会を捉えてDXが賃上げにもつながり得ることを啓発したり、賃上げの取組に応じて補助率が有利になる制度を積極的に案内するなども検討していただきたいと思います。  そこで質問は、区内中小企業の賃上げにもつながるDXの推進に、区としてどのように取り組まれるのか、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、ユニバーサルツーリズムの推進についてお伺いいたします。  年齢や障がいの有無にかかわらず、誰もが旅行を楽しめるユニバーサルツーリズム、UTの取組に注目が集まっています。旅行には、日常生活を一時的に離れ、新たな出会いや発見によって心身を癒やすといった魅力があります。しかし、体力面などの不安から旅行を諦める高齢者や障がい者は少なくありません。  政府は、高齢者の増加などにより、全人口の約三分の一がUTの対象と見ていますが、あらゆる人が旅の楽しみを享受できる環境整備が必要であると考えます。日常生活で介助を必要とする人の旅には課題は多く、例えばヘルパーの確保、公共交通機関や旅先のバリアフリー状況、観光施設へのアクセスの確認など多くの準備を要します。その上、現行制度の下では、同行するヘルパーの費用も負担しなければなりません。  一方で、旅を提供する側にも課題があります。観光庁の調査によると、旅行会社を中心に積極的にUTに取り組みたいと考えている割合は低く、その理由は、旅行先の情報や介助ノウハウの不足、トラブル時の責任問題などとのことです。こうした中、UTの環境整備を進める地域が徐々に増えてきました。例えば兵庫県は、全国初のUTに特化した条例の制定を目指し、宿泊施設のバリアフリー化への補助などを柱とする予定です。このほか自治体や企業、NPOなどの連携によるUT相談窓口の設置といった取組も各地で広がりつつあります。  港区では、令和三年度より、バリアフリーに配慮した新たな観光ルートの開発、さらにバリアフリーマップをウェブ上で公開することで、バリアフリー観光情報の充実を図っています。今後は、UTの視点を加えて、ソフト面にも配慮したバリアフリー観光ボランティアガイドの実施など御検討いただければと思います。  また、観光庁は、情報発信の強化や一人一人のニーズに合わせたサービスに努める観光施設などに対し、認定マークを交付する心のバリアフリー認定制度を創設しましたので、この周知・啓発にも取り組んでいただきたいと考えます。  そこで質問は、ユニバーサルツーリズムの推進のために、今後、区としてどのように取り組まれるのか、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、まちづくりの視点から、品川駅周辺の帰宅困難者対策についてお伺いいたします。  東京都は今月一日、東京都地域防災計画(震災編)の修正案を公表しました。これによると、二〇二二年の被害想定で示した首都直下地震の最大死者約六千百人、建物被害約十九万四千棟を三十年度までに半減させる目標を掲げています。この被害想定は、前回十二年前の想定より耐震化が進んだことにより約三割以上減ったものとなっていますが、タワーマンションなど超高層建築物が約四割増えたことにより、エレベーター停止時の対応、情報取得のためのWi-Fi環境の整備などが課題となっています。  さて、直近の建設常任委員会において、港区低炭素まちづくり計画(駐車機能集約化編)改定の報告があり、品川駅周辺地域では、品川駅西口地区や品川駅街区地区をはじめとする地域のまちづくりが急速に進展している現状を再認識いたしました。この地域は、新たなまちづくりにより、多くの就業者や来街者等の発生が想定される中、リニア中央新幹線の整備や東京メトロ南北線の延伸等、首都圏と世界、国内の各都市をつなぐ広域交通の結節点ともなっています。  そうした中、大規模な地震が発生した場合には、駅周辺にはこれまで以上に多くの帰宅困難者の発生が危惧されています。また、障がいのある就業者も増え、高齢者の社会参加も活発になっていることから、災害弱者への対応も重要と考えます。  高輪ゲートウェイ駅周辺地区で策定されている品川駅・田町駅周辺地域都市再生安全確保計画においては、国際交流拠点として災害時に大きな混乱を生じさせることなく都市機能を維持し、早期に復旧することのできるレジリエンスを備えた都市となることを目指し、地域関係者がハード・ソフト両面の都市の安全確保策を平時から実施し、継続的に計画を更新しながら広域連携も含め、防災力を高めることを目的として掲げています。  そこで質問は、帰宅困難者対策をより一層推進していくために、新たなまちづくりにより創出される民間活力も活用するなど、港区としてどのように取り組まれるのか、区長の御見解をお伺いいたします。  次に、地域スポーツ振興のための夜間の運動の場の確保についてお伺いいたします。  港区内における地域のスポーツ団体などが日常的に練習などするための場の確保は、従来から大きな課題となっています。特に、週末の日中に区有施設の利用が集中し競合することから、夜間における施設利用を希望する声をたくさんいただいています。区は、スポーツセンターや運動場のほか、区立小・中学校の体育館や校庭などの施設を学校教育に支障のない範囲で、学校施設の地域開放事業として、地域の野球チームやサッカークラブなどのスポーツ団体に貸し出しています。  その中で夜間に校庭を貸し出している区立小・中学校は十校で、全体の三割程度です。照明設備の内訳は、夜間照明が二校、防犯灯が八校となっています。夜間に校庭開放を行うには照明設備の設置が必要ですが、港区の小・中学校はそのほとんどが住宅地にあることから、近隣への光漏れを最小限にとどめることが不可欠です。そのような中、最近では、周辺への光漏れを低減する照明器具も製品化され、都内には実際に導入しているグラウンドもあります。ぜひこうした事例を調査し、夜間の運動環境の整備を前向きに御検討いただきたいと思います。  そこで質問は、地域スポーツ振興のため、区民に身近な場所で夜間にも運動できる環境の整備について、区教育委員会としてどのように取り組まれるのか、教育長の御見解をお伺いいたします。  また、これは要望となりますが、港区の施設ではありませんが、多くの区民が利用している東京都港湾局が管理する品川北ふ頭公園についても、夜間の施設利用のための照明設置の要望をいただいていますので、東京都が管理する公園などで運動施設としても利用可能な場所は、貴重な地域スポーツ資源だと思います。東京都に夜間照明設置を強く働きかけていただきたいと思います。  次に、教育でのタブレット端末利用の今後についてお伺いいたします。  GIGAスクール構想により、港区では、区立小・中学校に在籍する全ての児童・生徒に一人一台のタブレット端末が配備され二年余りが経過しました。港区のこれまでのタブレット端末運用の流れは、令和二年十月、他自治体に先駆けて、児童・生徒一人一台のタブレット端末環境を実現。また、学校に電子黒板の整備やWi-Fi通信環境の構築などICT環境を整備。令和三年四月、全ての児童・生徒が、国語、算数・数学の学習者用デジタル教科書の活用を開始。令和三年九月、ハイブリッド型オンライン授業を全ての小・中学校で実施し、コロナ禍でも安心して学べる環境を保障。令和三年十二月、タブレット端末の自宅などへの持ち帰りの開始など推進してきました。  この三年間は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大時期とも重なり、新型コロナウイルス感染症によって登校の制限がされる中、不登校児童がタブレット端末を通して授業に参加できたなど、副次的なメリットももたらしました。教科書であり、学習道具であり、コミュニケーションツールでもあるタブレット端末の果たした役割は、GIGAスクールの構想以上に大きく膨らんだとも言えるのではないでしょうか。  特に、持ち帰りができるようになったタブレット端末を使用して、クラウド上にある国語、算数・数学、外国語のデジタル教科書を見ることができるようになったことが挙げられます。その反面、国語、算数・数学、外国語の紙の教科書は学校に置いたままにできますが、その他の教科の紙の教科書は持ち帰ることになり、区として持ち帰りが指示されているタブレット端末は一キログラムほどあることから、持ち帰り教科書と併せ、特に低学年での物理的な重量の負担が懸念されているところです。今後、子どもたちの様子や意見を伺いながら、よい形を模索していただきたいと思います。  さて、東京都教育委員会は、不登校や日本語が不自由な外国人の子どもなど、支援が必要な子どもたちの居場所、学びの場として、専用の仮想空間スペースを構築し、区市町村がそれぞれのフロアで学習支援や進路相談などを行うバーチャル・ラーニング・プラットフォームを設置し、取組を開始しました。  仮想空間に設けられた3Dの建物では、三階に不登校などで通学が困難な生徒向けのフロア、二階に日本に来たばかりで日本語指導が必要な生徒向けフロア、一階に共用フロアという校舎のようなつくりになっており、子どもたちはアバターを使ってオンライン支援員への相談や交流スペースで友達との会話を楽しんだり、授業スペースでビデオ会議ツールを使って一斉学習も行うことが可能だということです。いわゆるメタバースを用いた学校をつくり出し、その試験運用を始めると聞いています。  東京都教育委員会の取組ではありますが、支援が必要な児童・生徒へのこのような取組や有用性については、さらに検討が必要であると思われます。こうしたモデル事業については、ぜひ港区においても調査していただき、よいところはできる範囲で取り入れることもお考えいただければと思います。  コロナ禍であるがゆえに、今後、人と人との触れ合いやコミュニケーションを図ることがますます必要となってくると考えます。また、不登校の問題や外国人児童・生徒にさらに寄り添った個の対応を行うためにも、タブレット端末のさらなる効果的な活用が求められているのではないでしょうか。  そこで質問は、コロナ禍での二年余りの港区内での実績を基に、今後のタブレット端末を活用した具体的な取組について、教育長の御見解をお伺いいたします。  最後に、学校給食費の無償化についてお伺いいたします。  コロナ禍の影響を受け、物価高が家計を直撃し、家庭における経済的負担がますます増え続けており、貧困の世代間格差と少子化に歯止めをかけていくために、子育て世帯への支援強化は国の最重要施策として位置づけられました。子どもの貧困が大きな社会問題となっている中、家庭の事情に関係なく、育ち盛りの子どもの教育環境を整えることは自治体の責務であると考えます。中でも、学校徴収金で大きなウエートを占めているのが学校給食費です。  我が会派は、これまで学校給食費の徴収・管理業務に関して、本来、子どもたちと向き合うべき教職員の負担軽減と保護者の納付方法の利便性の向上を目的として、公会計化の導入を求めてまいりました。いよいよその運用が本年四月から実施されますが、今後は、学校給食費の公平性、透明性、業務の効率性が図られることを期待しているところです。また、公会計化により、これからは学校給食費を予算措置として区の歳入歳出予算に組み入れることになり、次のステップとなる無償化に向けた道筋を示すことができたのではないかと考えます。  港区において、区立小・中学校の学校給食費がどのくらいになるのか計算してみました。今年一月一日時点の小・中学校の児童・生徒数、並びに令和四年度の給食回数の実績を基にしたところ、小・中学校合わせて約六億五千三百三万円となりました。そのうち就学援助費等の公費対象となっている約八千五百五十七万円を差し引いた約五億六千七百四十六万円が無償化とするための新たに必要となる想定額となります。  都内二十三区でも令和五年度から、葛飾区、中央区、品川区、北区、世田谷区、荒川区が相次いで区立小・中学校の学校給食費の無償化を打ち出しており、また足立区では、区立中学校の給食費を無償化する方針を明らかにしました。こうした厳しい経済状況を背景に、全国各地では少子化対策、子育て支援策の一環として、学校給食費をめぐって支援の動きが広がっています。区としても、今後、学校給食費の無償化について前向きに検討していくべきと考えます。  そこで質問は、物価高が区民生活を直撃している中にあって、保護者の所得にかかわらず誰もが平等に教育環境を維持していくために、また、教育の一環として学校給食の果たす役割は非常に大きく、公会計化をステップに学校給食費の無償化を進めていくべきと考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。  以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。   〔区長(武井雅昭君)登壇〕

武井雅昭

ただいまの公明党議員団を代表しての近藤まさ子議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、令和五年度予算に込めた思いと中・長期的な視点に立った財政運営についてのお尋ねです。  まず、令和五年度予算に込めた思いについてです。新型コロナウイルス感染症の感染拡大から三年が経過しましたが、この間、日常生活をはじめ、大きな制約を受けてきました。さらに、昨年から続くガソリンや電気料金などのエネルギー価格の上昇や記録的な国内の物価高騰は、区民の暮らしや中小企業者の経営など、多方面にわたり深刻な影響を与えています。私は、このような状況を打破し、区民の希望に満ちた明るい未来を切り開き、区民の笑顔と元気があふれる港区を実現するとの思いを込め、令和五年度予算を編成いたしました。  次に、中・長期的な視点に立った財政運営についてのお尋ねです。区は、どのような状況においても、区民の暮らしを守り、質の高い行政サービスを提供するという責務を果たすため、現在、区財政の中・長期的な在り方を示す新たな財政運営方針の策定を進めております。策定に当たっては、株式の譲渡など臨時的な要因で特別区民税収入が大きく変動する区の歳入構造や、増加に転じている人口動向、区を取り巻く社会経済情勢などを分析した上で、今後の財政状況を予測しております。区は、コロナ禍における積極的かつ機動的な財政運営の経験と実績を未来に生かし、今後の予期せぬ事態においても迅速に対応してまいります。  次に、災害時の搬送等の対応能力強化についてのお尋ねです。  区では、現在、災害時における傷病者や活動人員の搬送を強化するため、平成二十七年十二月に「ちぃばす」の運行事業者と、令和三年八月にはキャンピングカーの事業者と協定を締結いたしました。また、区の備蓄している医薬品や食料品等が不足した場合に備え、医薬品等の卸売販売業者や物資運搬事業者と協定を締結しているほか、区内の介護事業者や障害福祉関係事業者とも避難行動要支援者への区民避難所等における支援体制を構築しております。今後も、様々な民間事業者との協力を進め、被災者の搬送等の対応能力を強化してまいります。  次に、少子化に対する子ども・子育て支援の充実・強化への取組についてのお尋ねです。  区は、これまで、子育てするなら港区をスローガンに掲げ、出産費用の助成や第二子以降の保育料無料化など、他の自治体に先駆けて取り組んでおります。来年度は、さらに充実を図り、区民が原則自己負担なく出産できるよう区独自の出産助成金の上限額の引上げや、産後母子ケアの充実、二人以上の未就学児がいる世帯へのタクシー利用券の配付による多子世帯の移動支援などを実施いたします。今後も、妊娠・出産、子育て期を通して、あらゆる世代のニーズに応えられるよう、切れ目のない支援の取組を推進してまいります。  次に、港区社会福祉協議会が行う法人後見利用者の死後事務についてのお尋ねです。  港区社会福祉協議会では、令和元年度から法人として成年後見事業を実施しております。被後見人が死亡した場合、適切に相続人に引き継ぐか、家庭裁判所の許可を得て、社会福祉協議会が相続財産の保存や火葬等に関する契約などの死後事務を進めることとしておりますが、これまでに死後事務を行った実績はないと聞いております。今後、区は、港区社会福祉協議会とともに、港区社会福祉協議会が後見人として死後事務を行うことができる場合や、その範囲等について、相談対応時の案内やパンフレットへの掲載などにより積極的に周知してまいります。  次に、新型コロナウイルス感染症五類移行に向けた準備と感染症対策についてのお尋ねです。  現在、国は必要なワクチン接種が自己負担なく受けられる体制や、幅広い医療機関で受診できる医療提供体制等を検討しており、今後、順次詳細な方向性を示す予定です。  区は、区内の入院医療機関、診療所、港区医師会等で構成するみなと地域感染制御協議会と連携し、五類への見直し後も区民が安心して療養ができる医療体制の構築に向け準備を進めております。今後、類型変更の詳細が判明した際は速やかに周知するとともに、地域の医療機関等と連携した医療提供、ワクチン接種体制の整備を図るなど、必要な対策を講じてまいります。  次に、予防接種後健康被害に対する補償制度についてのお尋ねです。  まず、新型コロナウイルスワクチン接種後の健康被害救済制度申請者に対する対応と見舞金についてです。予防接種法に基づく被害救済制度については、国の審議会で健康被害が認定されると、医療費の自己負担分と併せ、通院・入院の日数に応じ医療手当が給付されます。なお、認定申請に係る文書費用は医療手当に含まれますが、上限額を超えた場合は本人負担となります。そのため、区は、カルテの開示請求に必要な書類を紙媒体よりも低額となる電子媒体で提出することを案内するなど、申請者の負担が最小限となるよう支援しております。区独自の見舞金の支給については考えておりませんが、引き続き、区民の負担軽減に取り組んでまいります。  次に、任意接種の健康被害に関する補償制度の周知についてのお尋ねです。区は、区が実施する予防接種に関する副反応の事例等を区ホームページで周知するとともに、接種券等の送付時には、予防接種健康被害救済制度の内容のお知らせを同封するなど幅広く周知しております。今後は、区ホームページにおいて、区が実施する全ての任意予防接種は、予防接種法で定める補償と同等の補償が受けられること、区民の皆さんから寄せられた声に基づくよくある質問や手続の流れなどの記載を追加するなど、より分かりやすく周知することで、区民の不安軽減に努めてまいります。  次に、HPVワクチンの男性への接種勧奨と費用助成についてのお尋ねです。  区は、区ホームページにおいて、男性へのHPVワクチンの接種に関する費用や国の動向等の情報について周知しております。今後は、国の厚生科学審議会における定期予防接種化に向けた議論を踏まえ、区ホームページやSNS、学校のがん教育の場などを活用し、男性へのHPVワクチンの接種勧奨を進めてまいります。また、男性へのHPVワクチン接種の助成については、国における有効性の評価検証、九価ワクチンの薬事承認、定期接種化に向けた動向等を注視し、検討してまいります。  次に、賃上げに資する中小企業のDX支援についてのお尋ねです。  コロナ禍以降、厳しい経営状況にある中小企業においては、DXを推進し、業務の効率化や生産性の向上を図ることにより、賃金の引上げにつながることが期待されます。区は、今年度からソフトウエア導入費等補助のほか、巡回相談によるDXに関する助言や賃金の引上げに応じて優遇措置がある国の補助制度の案内等を行っております。来年度からは、より多くの企業がDXに取り組みやすくなるよう、引き続き、巡回相談を実施し、事業者の実績に応じた助言等を行うとともに、補助率及び補助上限額を引き上げることで区内中小企業のデジタル化を加速してまいります。  次に、ユニバーサルツーリズムの推進についてのお尋ねです。  区は、バリアフリー情報を掲載したまち歩きマップの作成や手話対応可能な観光ボランティアガイドの派遣、公共的施設等のバリアフリー整備費用の一部補助などにより、ユニバーサルツーリズムに対応した観光客の受入体制を整えております。また、一般社団法人港区観光協会と連携し、バリアフリーに力を入れている宿泊施設の情報を積極的に発信しております。今後も、区内観光施設に対し、心のバリアフリー認定制度の認定マークの取得を働きかけるなど、誰もが安全・安心に区内観光を楽しめる環境づくりをより一層推進してまいります。  最後に、品川駅周辺のまちづくりにおける帰宅困難者対策についてのお尋ねです。  区は、品川駅北周辺地区において、まちづくりの計画段階から、帰宅困難者のための一時滞在施設の整備等について民間事業者と協議を重ねてまいりました。また、震災時の安全・安心な拠点形成に向けた品川駅・田町駅周辺地域都市再生安全確保計画を策定いたしました。現在、本計画に基づき、民間事業者とワーキンググループを立ち上げ、一時滞在施設の運営マニュアルなどの作成に取り組むとともに、来年度以降、継続的に防災訓練等を実施してまいります。今後、本計画を品川駅西口地区等へ拡大し、事業者間連携をさらに強化することで効果的な帰宅困難者の受入体制を構築してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。  教育に関わる問題については、教育長から答弁いたします。   〔教育長(浦田幹男君)登壇〕

浦田幹男

ただいまの公明党議員団を代表しての近藤まさ子議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、学校における今後の感染防止対策についてのお尋ねです。  教育委員会では、これまで運動時にマスクを外すことや、喫食後にマスク着用で会話を楽しむなど、感染状況を踏まえた感染防止対策の緩和に段階的に取り組み、各学校の行事が円滑に実施できるようにしてまいりました。直近で示された国や東京都の通知や、これから示される方針を踏まえ、児童・生徒が一堂に会する卒業式や運動会、音楽会などの学校行事について、学校が迷うことのない具体的な対応策を検討してまいります。  次に、地域スポーツ振興のための夜間の運動の場の確保についてのお尋ねです。  教育委員会では、町会・自治会や近隣住民を対象とした説明会や、個別説明を重ねる中で理解促進に努め、令和三年十一月から、麻布運動場、芝浦中央公園運動場及び芝公園多目的運動場、フットサル場の利用時間を通年で午後九時までに延長しました。昨年四月、開校した芝浜小学校では、光漏れを抑える照明設備を屋上校庭に設置し、先月から開始した地域開放で多くの方に御利用いただいております。引き続き、近隣住民等に理解を求めながら、学校などの身近な場所で夜間に運動ができる場の確保・拡大に積極的に努めてまいります。  次に、教育でのタブレット利用の今後についてのお尋ねです。  コロナ禍以降、各学校では感染不安等で欠席する児童へのオンライン授業や、オンラインを活用した児童・生徒の不安や悩みへの相談対応等、タブレット端末を活用した様々な試行的な取組を進めてまいりました。これらの取組を経て、教育委員会では、各学校でのタブレット利用が積極的活用の段階に移行していると捉えております。  来年度、これまで以上の高速大容量の通信環境を整備することで、児童・生徒同士がリアルタイムで円滑につながって共同で学習を進めるなどの協働学習が可能な環境を整えてまいります。最先端のGIGAスクール環境の下で、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させる質の高い学びを全ての児童・生徒に提供してまいります。  最後に、学校給食費の無償化についてのお尋ねです。  学校給食の食材費は、学校給食法において保護者負担とされている中、教育委員会は、物価高騰に伴う緊急支援として、白米等の公費負担により保護者負担を据え置くとともに、国産食材の活用や商店街とのコラボメニューを拡充し、給食の質の向上にも積極的に取り組んでおります。  来年度からの給食費の公会計化により給食を安定的に提供できる環境の下、物価高騰に伴う給食費支援も継続してまいります。公会計化に伴う無償化への検討は予定しておりませんが、引き続き、国の責任において学校給食費の無償化を実施するよう要望してまいります。  また、給食費の保護者負担を据え置く中での給食の質の向上とともに、全ての小学校高学年への教科担任制の導入、中学校の全ての部活動への指導員配置等、教育の質の向上にも積極的に取り組んでまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

次に、十七番福島宏子議員。   〔十七番(福島宏子君)登壇、拍手〕

福島宏子
福島宏子共産党議員団

二〇二三年港区議会第一回定例会に当たり、共産党議員団を代表して質問いたします。  戦争か平和か、日本の進路が大きく問われています。岸田政権は専守防衛を投げ捨て、敵基地攻撃能力を保有する大軍拡に突き進んでいます。米軍基地を持つ港区だからこそ、大軍拡ストップ。暮らしでも、平和でも希望が持てる政治の実現のために頑張ります。  初めに、STOP!羽田低空飛行についてです。  一月二十五日に港区独自の騒音測定の結果がまとまりました。昨年六月六日から九月五日のうち、南風の六十三日が対象です。注目すべきは、二〇二一年と比べ、騒音がひどくなっているということです。青南いきいきプラザでは七十三・九から八十二・六デシベルへ、本村小学校では七十四・四から八十五・四デシベルへ最大値が上がっています。区民の苦痛と怒りは増すばかりですが、依然、国土交通省からの説明会の開催はありません。  区民の怒りの声です。「窓を開けると、テレビ音量を三十五から四十にしても聞こえない」、「これが正常な国のやることでしょうか。こんな無謀な計画はすぐやめてほしい」、「B29を思い出し、ノイローゼになる」、「夕食時に飛ぶので楽しみな食事が台なし」など、多くの区民は羽田都心低空飛行の運用中止を求めています。  固定化回避では解決しません。区長が主導して、特別区長会で他自治体の区長にも働きかけて、羽田新ルートの運用中止、海上ルートに戻せの要望を国に提出すること。  区民の命と健康がかかっています。まずは港区として、運用中止を国に求めること。二点答弁を求めます。  エレベーター用防災チェアについてです。  エレベーター閉じ込めキットの無料支給は大変喜ばれています。既に四百台、申請されています。提案してきた一人として、さらに利用が広がることを期待しています。中には、エレベーターが小さいために設置を断念せざるを得ないマンションもあります。小型のエレベーターでも設置が可能なサイズの防災チェアの支給を検討すべきです。答弁を求めます。  キッズ・ゾーンのさらなる設置についてです。  港区では、二〇二一年一月から三月にかけて、二十三の道路にキッズ・ゾーンを設置しました。港区独自の取組として注目されていますが、地域格差があり、六本木、元麻布、南麻布、白金の地域にはまだありません。白金地域には八か所の保育施設があり、安全点検の中で、白金商店街は歩道と車道が分離されておらず、駐車車両が多いため見通しが悪いと複数の園が指摘しています。さらに、五之橋の架け替え工事に伴い迂回路が設定されたことで、公園の前や狭い道に車が増えて危険を感じるとの声が上がっています。子どもたちの安全確保のためにもキッズ・ゾーンの新設を検討すべきです。  区が定めた設置基準には、歩道と車道が分離されていない道路、見通しの悪い道路、抜け道として利用され交通量が多い道路とされています。地域の声や保育現場の声に応えて白金地域にキッズ・ゾーンの設置を急ぐこと。地域や保育園への調査結果を参考に、区内全域にキッズ・ゾーンを拡大すること。それぞれ答弁を求めます。  国公有地などの有効活用についてです。  このことは度々取り上げてきました。特別養護老人ホームや園庭のない保育園のための遊び場確保など、行政需要に応えるために国公有地などを取得すべきです。麻布警察署跡地は地下構築物の撤去作業も終了したようです。取得に動く時期です。白金の丘学園そばの白金四|六の旧公務員住宅も手つかずのままです。これらの土地の取得に取り組むべきです。答弁を求めます。  区営住宅を増やすことについてです。  区内には八か所の区営住宅があります。白金三丁目にあるシティハイツ白金は、昭和五十年竣工と最も古い建物です。三階建てで十八戸、エレベーターはなく、一階部分も階段を上らなければなりません。バリアフリーの観点からも早急に改善が必要です。また、カビの発生に困っているとの声もあります。環境問題を考えても建て替えを検討し、省エネ・創エネの住宅にモデルチェンジしてはどうでしょう。  私たちが取り組んだ区民アンケートでも公営の住宅を増やしてほしいという意見は、区民の切実な要望です。区営住宅は、計画的に見通しを持って建て替え、改修を進めるべきです。答弁を求めます。  生活保護の改善についてです。  生活保護世帯が大学進学をしようとする場合、世帯分離をしなければなりません。貧困の連鎖をなくすためには、大学進学は大きな役割を果たします。機会あるごとに生活保護利用者の大学進学を認めるように国に要請するよう質問してきました。区長は、国への要請は考えていない。引き続き、国の動向を見守るとの答弁を繰り返しています。区長は、生活保護利用者は、大学進学は必要がないと考えているのでしょうか。明確にお答え願います。  世帯分離すれば、両方の生活が成り立たなくなります。勉学の意欲を持ちながら、経済的理由で諦めざるを得ないことを放置してはなりません。世帯分離することなく、大学への進学を認めるよう国に要請すべきです。それぞれ答弁を求めます。  給食費ゼロの実現についてです。  学校給食費についてです。学校給食費の無償化は二十三区でどんどん広がっています。葛飾区を皮切りに、北区、世田谷区、品川区、荒川区、中央区が四月から完全無償化を決断し、台東区や青梅市は、物価高騰対策として期限付きでの無償化を、足立区は、第一弾として中学校のみ無償化を決めました。一方で、学校給食法第十一条に、学校給食費は保護者負担と明記されているとして、無償化に消極的な地方自治体が数多くあり、残念ながら港区もその一つです。  一九五一年当時の文部省は、学校給食費も無償化することが理想と述べ、国は無償化を目指していました。二〇一八年の参議院文教科学委員会で、日本共産党・吉良よし子議員の質問に柴山大臣は、地方自治体がその判断によって全額補助することを否定するものではないと答弁しています。学校給食費の無償化は自治体の判断によるものです。港区では約六億五千三百万円で実現できます。積み立てた基金約千八百九十億円のほんの一部を使えばよいのです。義務教育は無償と定めた憲法第二十六条に則し、教育の一環である学校給食費ゼロを決断すべきです。答弁を求めます。  保育園給食費についてです。私たち共産党議員団は、二〇一九年の決算特別委員会から何度も保育園給食費ゼロを求めてきました。国が決めたことという答弁が、昨年の第四回定例会で区長は、保育園給食費を含めた子育て支援の在り方について検討すると一歩前進しました。無償化以前、食材料費は保育料の一部として徴収されていました。現在でもゼロから二歳児については保育料に含まれています。保育料は応能負担で、港区では所得に応じて三十五もの階層に分けられています。一律五千円の給食費は、応能負担の原則を百八十度転換する応益負担であり、大きな矛盾が生まれます。所得の低い世帯ほど大きな負担となる弱い者いじめの仕組みです。保育所保育指針の中では、保育における食育の重要性が強調され、給食は保育の一環として位置づけられています。  中央区が保育園給食費の公費負担を決め、残り三区です。少子化対策が叫ばれる中、「子育てするなら港区」と言うのなら、三歳児以上の給食費ゼロを決断すべきです。答弁を求めます。  保育士の配置基準の改善と処遇改善についてです。  子どもたちの命や安全を守るためにも、保育士の配置基準の改善は緊急の課題です。現在、日本の配置基準は、OECD調査国・地域で最下位です。スウェーデンでは、四~五歳の子ども六人に保育士一人の基準ですが、日本は三十人に一人で、七十年以上変わっていません。区長は、特別区長会を通じ、全国市長会として要望していると答えましたが、それぞれの自治体の長が自ら声を上げ、国へ要望することこそが改善への大きな力になります。港区として国に配置基準の改善を区長名で求めること。  第四回定例会で区長は、区独自に一歳児クラスの保育士を国基準では六対一のところを五対一にしていると答えましたが、それでも足りずに保育園が独自に人をつけて、子どもの安全を確保している実態があります。待機児童ゼロを達成した港区で、次に取り組むべきは保育の質の向上です。区独自でさらなる保育士配置基準の改善を予算化すること。それぞれ答弁を求めます。  二〇〇〇年に認可保育園の運営に株式会社の参入が解禁されました。参入企業を増やしたい政府は、規制緩和を行い、運営費の弾力運用を認めました。本来使われるべき人件費や施設費などに使わなくても、企業の判断で自由に使えるとしたのです。本部経費の名目で役員報酬や他事業に充てるなどして利益を上げています。区内には七十一の株式会社が運営する認可園があります。自治体から支払われる運営費について、国は八割が人件費と想定していますが、実際は弾力運用でどこまで人件費率が下げられているか分かりません。経営側から人件費率五割以下に抑えるように言われて困っていると現場の施設長は訴えます。保育士不足の解消、保育の質をアップ、保育士の定着率の向上のためにも、区として運営事業者の人件費率の調査に踏み込む必要があります。保育所運営費の弾力化運用の実態をつかみ、保育士の処遇改善を図ること。答弁を求めます。  「ちぃばす」の改善についてです。  「ちぃばす」を利用する若い人が増えています。「ちぃばす」は基本全てが優先席で、高齢者が乗ってくると、多くの人が席を譲りますが、スマホに夢中になってか、譲らない場合も見られます。高齢者が乗車したら、車内アナウンスで「「ちぃばす」は全席優先席です。高齢者や妊婦さんに席をお譲りください」と流してはどうでしょうか。  現在、新型コロナウイルス感染症感染防止対策として、運転席の後ろの席は使えませんが、運転席はビニールの覆いがあり、感染の心配はないと思います。運転席の後ろの席が利用できるようにすべきです。それぞれ答弁を求めます。  神宮外苑再開発から神宮外苑の自然、環境、景観を守ることについてです。  東京都の環境影響評価審議会が十二月二十六日に開かれ、神宮外苑再開発計画の環境影響評価書素案の審議が行われました。ホームページ上で直前の二十日に発表され、傍聴受付は二十三日まで、都議会や市民団体に連絡はなく、年末のどさくさ紛れになるべく知られないうちに決めてしまおうという狙いが見え見えです。  審議会で、池邊このみ千葉大教授は、十万人を超える反対署名が集まり、計画見直しを求める国会議員連盟が結成されたことなどを挙げ、ここで結審するのは適当ではないと反対意見を表明しましたが、修正案が提出され、東京都が認めれば工事が進んでしまう状況になっています。事業者は反対の声を無視して仮囲いするなど強硬姿勢です。  日本イコモス国内委員会は一月二十五日、記者会見し、事業者の環境影響評価書が非科学的で審議会を軽視していると審議のやり直しを求めています。同委員会理事の石川幹子中央大学教授は、評価書の緑の量の変化は小さいとしたことに、樹木総数の五三%が伐採、移植で失われ、生態系の拠点とネットワークが破壊される事実が記載されていないと指摘し、抜本的なやり直しが必要と批判しました。  二月九日付しんぶん赤旗では、ラグビー元日本代表・平尾剛さんの「ラグビーの『聖地』が泣く」、そしてスポーツジャーナリスト、ロバート・ホワイティングさんの「歴史ある球場をなくすな」とスポーツ界からも待ったの声が大きく報道されています。  一、東京都に対し、再開発事業の施行許可を行わないよう要請すること。二、事業者に対し、強引に事業を進めるのでなく、日本イコモスや神宮外苑の自然と歴史・文化を守る国会議員連盟等の意見を真摯に受け止め、計画を見直すよう要請すること。三、秩父宮ラグビー場、神宮球場について、現地での建て替えを事業者に要請すること。四、イチョウ並木の名勝指定に向けて、積極的に事業者や国、東京都に働きかけること。それぞれ答弁を求めます。  受験生を痴漢から守ることについてです。  痴漢は最も身近な性暴力の一つであり性犯罪です。日本共産党国会議員団と都議団等は一月十三日、大学入試共通テストを前に、政府に対して、受験生を狙う痴漢を防ごうと、加害防止と被害者の救済対策強化を申し入れました。日本共産党が実施したアンケートを基に都議会や国会で質問し、公共交通機関にも要請してきました。都営地下鉄では一月から三月の受験シーズンに痴漢撲滅キャンペーンが始まっています。首相も実態調査を行うと答弁しました。  港区、近隣区には中学校、高等学校、大学が多く、公共交通機関も多いだけに、受験生を痴漢から守る対策を申し入れることは重要です。受験シーズンに痴漢被害を起こさせないよう、公共交通機関における対策をふだん以上に強化するよう、関係機関に要請すること。痴漢は犯罪など、痴漢加害防止のため、車内放送や電車内の動画、電光掲示板、SNSでの呼びかけなどを強化するよう、鉄道事業者に要請すること。それぞれ答弁を求めます。  重過ぎるランドセルの改善についてです。  重過ぎるランドセルを何とかしたい。日光市の小学生が考えた車輪付きのアルミ製スティック二本と取っ手からなるさんぽセルです。今の教科書はA4判で紙も厚くかなり重くなっています。その上、従来よりも教科書類が多い上にタブレット端末も加わり大変です。全国各地で軽量化に向けて様々な工夫が進んでいます。重いランドセルについて児童と保護者からアンケートを取り、その結果に基づき、改善に向けて検討を進めるべきです。答弁を求めます。  学校給食の牛乳ストローをなくすことについてです。  横浜市の小学生が、海洋を汚染するマイクロプラスチックをなくす一つとして、給食の牛乳ストローを廃止すれば、プラごみを十八トン減らせると教育委員会に要望しました。海に漂う大量のプラスチックごみが生物に悪影響を与えることに心を痛めた練馬区の小学校三年生が、学校給食の牛乳パックのプラスチック製ストロー廃止を訴え、オンライン上で署名を集め、既に二万人を超えていると言います。  環境教育を実践するためにも、港区で学校給食牛乳のストローを廃止すること。答弁を求めます。  グランドプリンスホテル高輪の貴賓館の文化財指定についてです。  グランドプリンスホテル高輪の観音堂、鐘楼、山門が港区の文化財に指定されました。ここには港区の歴史的建造物に掲載されている貴賓館があります。この西洋館は一九一一年に竹田宮邸として建築されたものです。一九五三年からは高輪プリンスホテルの施設となりました。一九七一年のホテル新館建設の際に、建築家・村野藤吾氏によって改修され、現在に至っています。大変貴重な建築物です。持ち主の了解が必要ですが、港区の文化財指定に向けて動き出すべきです。答弁を求めます。  高輪築堤五・六街区の鉄道遺跡の完全保存についてです。  公表することなく、環状四号線の橋脚が設置されました。事前の試掘調査が行われ、高輪築堤の保存状態がよいことが分かりました。しかし、橋脚設置のため築堤の一部が壊され、記録保存にとどめてしまいました。一~四街区で百五十年前の鉄道遺構、世界で一つの高輪築堤の大半が記録保存ということで破壊されてしまいました。同じ轍を五・六街区で繰り返してはなりません。検討委員会の皆さんは頑張っていますが、JR東日本がつくった高輪築堤調査・保存等検討委員会任せでは限界があります。完全保存を実現するために港区が保存に向けて、(仮称)高輪築堤の保存に向けての検討会を立ち上げること。また、文化庁を中心とする(仮称)高輪築堤の保存に向けての検討会の設置を国に要請すること。それぞれ答弁を求めます。  以上で質問は終わります。  答弁によっては再質問することを申し述べて終わります。ありがとうございました。   〔区長(武井雅昭君)登壇〕

武井雅昭

ただいまの共産党議員団を代表しての福島宏子議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、羽田低空飛行についてのお尋ねです。  特別区長会が国に対し、運用中止を求める要望書を提出すること及び区として運用中止を国に求めることについてです。区は、これまで、氷塊が発見された渋谷区や、独自で騒音測定をしている品川区などの近隣区と新飛行ルートに関する課題や取組を共有し、対応してまいりました。特別区長会に対して、国に運航中止等の要望書を提出することを提案することにつきましては、新飛行ルートの運用に伴う影響が区によって様々であることから考えておりませんが、引き続き、同様の課題を抱える近隣区と連携しながら対応してまいります。  また、区は、今後も区議会とともに国に対し、海上ルートの活用など新飛行ルートの固定化回避を強く求めてまいります。  次に、エレベーター用防災チェアについてのお尋ねです。  現在、区で配付しているエレベーター用防災チェアは据付工事などが不要で、災害時に簡易トイレとしても使用できる椅子型のタイプとなっており、これ以上小さいものは製作されておりません。そのため、今後は小型のエレベーターでも設置が進むように、簡易トイレ機能はないものの、現在、配付しているエレベーター用防災チェアよりもスリムで狭い場所にも設置可能なエレベーター用防災キャビネットについても選択していただけるように工夫をしてまいります。  次に、キッズ・ゾーンのさらなる設置についてのお尋ねです。  まず、白金地域にキッズ・ゾーンの設置を急ぐことについてです。白金地域は再開発等により、まちが変化を続けています。地域の環境変化を把握し、保育施設や保護者、地域住民の声をお聞きしながら、キッズ・ゾーンの設置により安全性の向上が期待できる場所には、警察等の関係機関と協議の上、設置を検討してまいります。  次に、区内全域にキッズ・ゾーンを拡大することについてのお尋ねです。区は、令和元年九月に実施した散歩経路の合同点検結果において、対策が必要とされた箇所にはガードレールの設置や路面標示などの安全対策を講じるとともに、特に配慮が必要な道路についてキッズ・ゾーンを設定いたしました。現在は区内二十五か所に設定しております。引き続き、区内各地域のキッズ・ゾーンの新設につきましては、道路状況などの環境変化も踏まえ、保育園や保護者、地域住民の声を聞きながら、子どもの安全確保のため、必要な箇所に設置をしてまいります。  次に、国公有地などの有効活用についてのお尋ねです。  区は、国公有地などの動向について注視し、国や東京都、民間事業者に対し積極的に働きかけ、情報を収集しております。麻布警察署跡地については、警視庁に確認したところ、麻布消防署の建て替えのための仮施設を整備すると伺っております。また、白金四丁目の旧公務員住宅については、財務省に確認したところ、今後の土地の扱いについて検討しているとのことです。いずれの用地についても、売却等を検討する際には、事前に区に情報提供するよう求めております。引き続き、情報収集に努めてまいります。  次に、区営住宅の建て替え・改修についてのお尋ねです。  区では、これまで区営住宅の建て替えに際し、シティハイツ六本木で五戸、芝浦で三戸、車町で十七戸、計二十五戸の区営住宅を計画的に増やしてまいりました。来年度にはシティハイツ車町において環境に配慮した設計を行い、省エネルギー・創エネルギーに取り組んでまいります。今後、シティハイツ白金などの区営住宅においては、港区公共施設マネジメント計画に基づき、外壁や設備機器を計画的に改修するとともに、可能な限りの省エネルギー化を図りながら、長く大切に使い続けてまいります。  次に、生活保護受給世帯の大学進学についてのお尋ねです。  生活保護受給者の大学進学及び世帯分離することなく大学進学を認めるよう国に要請することについてです。生活保護世帯の子どもが大学や希望する進路に進む支援をすることは重要です。生活保護では、新生活に向けた支援として、進学準備給付金の支給やアルバイト収入の貯蓄が認められています。また、進学後は世帯分離を行い、自ら生計を立てる必要がありますが、出身世帯に対する住宅扶助の金額は減額しないこととしております。なお、生活保護受給世帯の子どもが大学等へ進学する際の世帯の在り方につきましては、現在、国の社会保障審議会の部会において検討されているため、国に要請することは考えておりませんが、引き続き、国の動きを注視してまいります。  次に、保育園の三歳児以上の給食費無償化についてのお尋ねです。  国は、令和元年十月の幼児教育・保育の無償化に当たり、在宅子育て世帯の負担との公平性に配慮し、食材料費については保護者の負担とすることとしています。このため、区は、三歳児クラス以上の子どもの給食費を無償化の対象とせず、保護者が負担すべき経費として実費を徴収しております。二歳児クラス以下の子どもについては、給食費を保育料に含めて徴収し、保護者が負担しております。区は、様々な角度から子育て支援策の充実に取り組んでおり、引き続き、子育て世帯の負担の在り方の中で、保育園の給食費について総合的に検討してまいります。  次に、保育士の配置基準改善についてのお尋ねです。  まず、区として国に配置基準の改善を区長名で求めることについてです。保育士の配置基準に関しましては、区特有の課題ではなく、全国共通の課題であるため、国への改善要望につきましては、引き続き、全国市長会を通じて行ってまいります。  次に、区独自に保育士の配置基準を改善することについてのお尋ねです。区立保育園では、区独自に一歳児クラスにおける保育士の配置を充実しているほか、延長保育の実施や障害児の受入状況などに応じて保育士を増員しております。定員百三十二名の園で試算した場合の一例を申し上げますと、国の基準では、常勤保育士十七名となるところ、区立保育園では二十二名の配置となり、五名を加配しております。また、私立認可保育園に対しても、保育士の配置人数を加配した場合、人件費を補助するなど支援しております。引き続き、公立・私立ともに、児童や各園の実態を踏まえたきめ細かな職員配置が行えるよう取り組んでまいります。  次に、委託費の弾力運用の実態調査と保育士の処遇改善についてのお尋ねです。  私立認可保育園における委託費の弾力運用につきましては、運営事業者が東京都に協議をし、承認された場合などに認められます。このため、区独自の調査は考えておりませんが、児童相談所設置市として、委託費の弾力運用が適正な手続の下に行われているか、引き続き確認をしてまいります。  一方、保育士の処遇改善につきましては、運営事業者が賃金改善を行った場合の補助や、保育士等の宿舎を借り上げた場合に、東京都の補助額に月額約三万円を上乗せして補助するなど様々な取組を行っております。引き続き、あらゆる角度から保育士の処遇改善に努めてまいります。  次に、「ちぃばす」の車内環境の改善についてのお尋ねです。  優先席の車内周知及び運転席の後ろの席の利用再開についてです。現在、「ちぃばす」の車内では、全ての座席が高齢者や妊産婦の方などの優先席であることをアナウンスやステッカー表示により周知をしております。また、運転席の後ろの席は、運転士の新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、利用を中止しております。引き続き、全席が優先席であることを利用者に御理解いただくため、アナウンス回数の見直しやモニター画面への表示などの対策の実施と、感染症の状況を踏まえた上で、運転席の後ろの席の利用を適切な時期に再開するよう運行事業者に要請してまいります。  次に、神宮外苑再開発についてのお尋ねです。  まず、東京都に市街地再開発事業の施行認可を行わないよう要請することについてです。現在、東京都において事業者が提出した市街地再開発事業の施行認可申請書について内容を審査しており、申請内容が法令に定められる審査基準に適合している場合は認可されます。そのため、東京都に対して、市街地再開発事業の施行認可を行わないよう要請はいたしませんが、引き続き、環境保全措置の徹底や事業計画を積極的に情報公開するよう、東京都とともに事業者を指導してまいります。  次に、事業者に計画を見直すよう要請することについてのお尋ねです。区は、これまで、地域の皆様をはじめ、多くの方々の理解を得るため、事業全体の計画について丁寧な説明に努めるよう事業者を指導してまいりました。また、一般社団法人日本イコモス国内委員会など、多くの方が示した御意見や御要望についても真摯に受け止め、対応を検討するよう求めております。今後も、可能な限り樹木を保存、移植するなど、イチョウ並木を中心とする神宮外苑の歴史ある緑や景観への配慮を事業者に求めてまいります。  次に、スポーツ施設の現地での建て替えを事業者に要請することについてのお尋ねです。神宮外苑のスポーツ施設につきましては、競技等の継続に配慮して、配置を変えて段階的に建て替え、優れた競技・観戦環境を備えた施設に更新されます。また、誰もが気軽に身近なスポーツやレクリエーションを楽しめる中央広場が整備されるなど、日常的にスポーツに親しめる環境を備えたスポーツの拠点を形成するとしています。このため、スポーツ施設の現地での建て替えを事業者に要請することは考えておりませんが、今後も、当地区全体が、人々が憩い、遊び、交流できる、魅力ある空間となるよう事業者を指導してまいります。  次に、受験生を痴漢から守ることについてのお尋ねです。  まず、公共交通機関における対策の強化を関係機関に要請することについてです。痴漢は悪質な犯罪であり、その被害から受験生を守ることは重要であると私も考えております。受験シーズンを迎えた今月十日に区内警察署や公共交通事業者へ、シーズン中の痴漢被害防止対策の強化を要請いたしました。また、区としても、安全安心メールやツイッターで痴漢行為を目撃した場合に、警察への通報や被害者への積極的な声かけを求めるなどの啓発活動を推進しております。今後も、区内警察署等と連携し、痴漢行為を許さない環境づくりに努めてまいります。  最後に、痴漢加害防止の呼びかけを鉄道事業者に要請することについてのお尋ねです。今月十日に、鉄道事業者に対し、痴漢加害防止の取組として、痴漢は犯罪行為であるという認識を広めるため、電車内での放送やSNSなど様々な広報媒体を用いた周知・啓発の強化についても要請いたしました。区も安全安心メールやツイッターを活用し、痴漢は犯罪行為であることを周知するなど、痴漢の加害者とならないための啓発活動を推進しております。  よろしく御理解のほどお願いいたします。  教育に関わる問題については、教育長から答弁いたします。   〔教育長(浦田幹男君)登壇〕

浦田幹男

ただいまの共産党議員団を代表しての福島宏子議員の御質問に順次お答えいたします。  最初に、学校給食費の無償化についてのお尋ねです。  学校給食の食材費は、学校給食法において保護者負担とされている中、教育委員会は、就学援助制度による給食費全額助成のほか、物価高騰に伴う緊急支援として、来年度も全ての白米の公費負担等を行い、保護者負担額を据え置くとともに、地域の商店街とのコラボメニューの公費負担なども拡充し、給食の質の向上に積極的に取り組んでまいります。学校給食費の無償化は予定しておりませんが、引き続き、国の責任において学校給食費の無償化を実施するよう要望してまいります。  次に、イチョウ並木の名勝指定を事業者や国、東京都に働きかけることについてのお尋ねです。  区は、イチョウ並木の一部がまたがる新宿区や東京都などの関係機関と既に名勝の指定に関する意見交換を行っており、区が事業者や国、東京都に改めて働きかけることは予定しておりませんが、引き続き、関係機関と連携をしてまいります。  次に、ランドセルの改善についてのお尋ねです。  各小学校では、児童の通学かばんについて、特に指定はしておりませんが、耐久性や安全性、機能性等の観点から、多くの家庭でランドセルが選ばれております。児童の学級での状況も踏まえ、日頃使用する教科書や学習用具等の持ち運びが過度な負担とならないよう、児童の発達段階や家庭学習での必要性も考慮して、毎日持ち帰る必要のないものについては置いて帰るよう指導しております。通学かばんの重さに関するアンケートを取ることは予定しておりませんが、タブレット端末の持ち帰りも考慮し、児童にとって過度な負担となることがないよう、改めて各学校を指導してまいります。  次に、学校給食の牛乳ストローをなくすことについてのお尋ねです。  教育委員会では、学校給食用牛乳の納入事業者と協議を重ね、プラスチックごみの削減など環境負荷の低減や環境教育の推進を目的に、本年四月から、学校給食用牛乳の容器をストローレス容器に変更する予定です。  次に、グランドプリンスホテル高輪の貴賓館の文化財指定についてのお尋ねです。  グランドプリンスホテル高輪の貴賓館は、明治四十三年に旧竹田宮邸として建設され、鉄骨れんが造り二階建ての洋館で、昭和二十八年からホテルの施設となっており、現在は歴史ある建造物の特徴を生かし、結婚式の会場等として活用されていると聞いております。貴賓館は、建設当時の外観をそのまま維持しており、区内に現存する貴重な歴史的建造物であると考えております。文化財の指定に向けては、所有者の理解や協力の下、建物の現況調査が必要となりますので、調査の実施を所有者に働きかけてまいります。  最後に、高輪築堤の保存に向けた検討会についてのお尋ねです。  区が保存に向けた検討会を立ち上げること及び文化庁を中心とする検討会の設置を要請することについてです。港区文化財保護審議会の委員を委員長とする高輪築堤調査・保存等検討委員会には、港区や東京都、文化庁もオブザーバーとして参加しており、埋蔵文化財調査を実施する区は、調査の進捗状況を報告するとともに、調査の結果、明らかとなった遺構について説明し、意見を述べるなどの役割を果たしております。このため、区で検討会を設置することや国に検討会の設置を要請することは考えておりませんが、引き続き、高輪築堤調査・保存等検討委員会で関係機関との情報共有に努め、区の意見を伝えてまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。   〔十七番(福島宏子君)登壇〕

福島宏子
福島宏子共産党議員団

時間の許す限り、何点か再質問させていただきます。  まず初めに、学校給食費ゼロの決断についてです。  学校給食費はもう、どんどん無償化のところが増えています。国の責任でとおっしゃいましたけれども、もうそれは時代遅れです。国も自治体の判断だと言っています。学校給食費の無償化は子どもの育ちを支え、学びを伸ばす、持続可能な施策であり、少子化対策として最も有効です。  世田谷区は、物価高騰分一〇%上乗せした予算を組みました。二十九億三千万円です。台東区では、保護者の経済的負担を軽減し、安心して子育てできる環境を確保するため、食の支援を実施すると七億二百十八万円計上しました。港区ではどうして決断できないのか、再度答弁を求めます。  保育園給食費ゼロの決断についてです。  中央区は、二月に入り、学校給食費とともに保育園給食費ゼロの、両方セットでゼロの決断をしました。中央区の区長は、子ども一人当たり年間およそ五万円の負担軽減になる家計負担の軽減で、安心して子どもを産み育てられるようにしたいと述べています。これこそ子育て支援です。港区は、ほかの自治体から大きく立ち後れているのです。「子育てするなら港区」と言っているのですから、子育て世帯に冷たい、それも弱い者いじめの区政を続けてはなりません。保育園給食費ゼロの決断を、再度答弁を求めます。  以上で再質問を終わります。よろしくお願いいたします。   〔区長(武井雅昭君)登壇〕

武井雅昭

ただいまの共産党議員団を代表しての福島宏子議員の再質問にお答えいたします。  保育園の三歳児以上の給食費無償化についてのお尋ねです。  国は、令和元年十月に幼児教育・保育の無償化に当たりまして、在宅子育て世帯との負担の公平性に配慮し、食材料費等は保護者の負担とすることとしております。このため、区は、三歳児以上の子どもの給食費を保護者が負担すべき経費として実費を徴収しているところでございます。  子育て支援策の充実につきましては、妊娠・出産、また子育て期にわたる連続的な切れ目のない支援に心がけているところでございます。そうした中で、今回、例えば出産費用の助成に対しましても、国が来年度五十万円に改定いたしますけれども、区としては、それに三十一万円を上乗せしました八十一万円の上限とするなど、出産を含めた、広く費用軽減のための支援に努めているところでございます。そうしたことから子育て支援策及び子育て世帯の負担の在り方の中で総合的に検討してまいります。  教育に関わる問題については、教育長から答弁いたします。   〔教育長(浦田幹男君)登壇〕

浦田幹男

ただいまの共産党議員団を代表しての福島宏子議員の再質問にお答えいたします。  学校給食費の無償化についてのお尋ねです。  学校給食法第十一条にて学校給食の食材費は保護者負担とされている中、教育委員会は、就学援助等により給食費全額助成のほか、物価高騰に伴う緊急支援として、来年度も一食当たり十・七円の公費負担を継続し、保護者負担額を据え置くとともに、季節の行事食等への公費負担や地域の商店街と連携したコラボ給食の充実により給食の質も向上させてまいります。学校給食費の無償化は予定しておりませんが、引き続き、国の責任において学校給食費の無償化を実施するよう要望していくとともに、教育の質の向上の観点から、教育費の保護者負担の在り方について総合的に検討してまいります。  よろしく御理解のほどお願いいたします。

ゆうきくみこ
ゆうきくみこ自民党議員団

以上にて、本日の日程は全部終了いたしました。  本日の会議は、これをもって散会いたします。                                        午後五時十一分散会