杉並区議会ので、複数の議員が区政全般について質問を行いました。労働環境、動物愛護、災害対応、緑化目標、脱炭素化、国際問題など、多岐にわたるテーマについて区の取り組み状況や方針が問われました。
- ・学童クラブと保育園職員のサービス残業実態調査の必要性
- ・犬猫保護譲渡と地域猫活動における行政支援の拡充
- ・災害対応でのドローンなどデジタル技術の活用と実証
- ・総合計画改定案の緑被率目標(21.99%→24.7%)の達成可能性
- ・CO2削減目標引き上げ(46%→70%)への対応と気候区民会議の充実
- ・ガザ地区の情勢に対する区長の見解と政府への抗議姿勢
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(17名)
// 発言(66件)

議長の職務を代行いたします。 これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 20番酒井まさえ議員、29番わたなべ友貴議員、以上2名の方にお願いをいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 10番山名かなこ議員。 〔10番(山名かなこ議員)登壇〕

10番、れいわを耕すの山名かなこです。質問通告に従い、区の職員のワーク・ライフ・バランスについて質問します。 学童クラブ、保育園の勤務時間について、まずお伺いします。 2023年7月31日に、東京新聞からこのような記事が出ました。「朝から『サービス残業』強いられる学童保育 開所準備は『業務外』で賃金ゼロ!?」という見出しの記事です。記事の内容は、江戸川区の学童保育の非常勤職員の訴えから始まっています。朝の開所準備が業務として認められずサービス残業状態になっているとの訴えです。その職員によると、出勤時間は午前8時と決められているが、夏の猛暑の時期は、熱の籠った部屋に早めに来て、窓を開けて換気し、空調をつけ、保護者からの留守電を聞いて休みの児童をチェックしたりするために早めに出勤しているそうです。8時になると子供が一気に来て対応に追われるため、準備作業は早めに来て実施しているとのことでした。江戸川区の担当者の話では、前日の閉所後に物品の配置や名札の準備などを済ませていて、朝は仕事がないのが原則、若干早く着くのは一般的と説明があったそうです。 この記事を読んで杉並区はどうなっているのかなと思っていたところ、区民の方からも問合せがありました。学童保育には自分の孫もお世話になっているので、杉並区がこの記事のような状況になっていないか心配という方からの声です。それを受けて確認してみたところ、杉並区でも休暇期間の学童クラブは開所が8時、職員の業務開始時間も8時とのことでした。区の担当者に理由を確認したところ、前日に準備を整えて帰ってもらっているので朝の業務はないと、新聞で報じられた江戸川区と同様の回答を得ました。さらに、保育園の状況はどうなっているのだろうと調べてみたところ、保育園も開所時間が朝の7時半、保育士さんの出勤時間も朝7時半とのことでした。本当に学童クラブや保育園の職員の方が出勤時間の8時もしくは7時半ちょうどに出勤しているのでしょうか。朝の準備のために早めに出勤してサービス残業状態になっていないのかなど調査はしていますかと聞いたところ、そういった調査はしておらず、朝の業務はないとの認識を再度示されました。一般的な感覚として、8時もしくは7時半に開所する学童クラブや保育園で、園が開いたタイミングで子供たちがやってくるという状況の中で、開所時間イコール勤務時間なので職員は開所時間ちょうどに業務を開始しますというのはほぼあり得ないような気がします。職員の方は、園に到着して荷物を置いて、着替えをしたり、名札などをつけて門を開けるだけでも数十分かかるのではないでしょうか。ましてや真夏の猛暑や真冬の寒い日は空調をつけたり、コロナ禍においては空気を入れ替えたり、どれだけ前日に準備をしていたとしても、当日の開所前に必要なことというのは少なからずあるのではないかと想定できます。 例えば、こういった準備のために毎日15分早く出勤したとしましょう。そうすると、毎月20日出勤したとして、1か月で300分、つまり5時間の残業に相当します。5時間分の残業代が適切に入ってきたら、映画に行ったり、食事に行ったりすることができるくらいの金額です。 そこで質問です。学童クラブや保育所における業務とは何でしょうか。子供を安全に預かるための準備時間は、業務には含まれないのでしょうか。 勤務前の準備が業務に含まれるのかどうかという裁判が2000年3月にありました。作業所の着替えが労働時間に含まれるべきで、賃金が支払われないのは不当だとして三菱重工業長崎造船所の従業員が会社を相手に起こした訴訟です。最高裁は、着替えは労働時間に当たるとして賃金支払いを命じる判決を出しました。学童や保育園でも、職員の方が出勤して、荷物を置く、着替える、空調をつける、空気を入れ替える、保護者からの欠席の留守電をチェックするといったことは業務を遂行するための必要な準備であり、その準備自体が業務だとは認識されないのでしょうか。 同じく東京新聞が続報で報じた記事によると、この7月の記事をきっかけに、全国の学童保育や保育所で働く人々から多くの反響があったとのことでした。記事の中で、都内の女性教員がコメントしていることがもっともだと思ったので紹介させてください。デパートや飲食店でお客さんが入ってくる時間と従業員の勤務時間が同時なんてあり得ない、でも、なぜか教育の現場ではあり得るとのことです。サービス残業をしていたとしても、それが長年当たり前とされる環境では声を上げることが難しかったりもします。社会人なら30分早く来るのが当たり前というような感覚の上司の下で働いていた場合は、上司ともめたくないという思いから、それに準ずる可能性もあります。どのような職場でも無償労働があってはならないというのは当たり前のことですが、こういったケア労働と呼ばれる職種は、ほかの仕事と比べて給与が低いというデータもあります。2022年、保育士の平均給与は381万円、日本全体の給与所得者の平均が443万円であることを比較すると、保育士の給与は日本の平均よりも62万円安くなっています。こういった状況がある上に、サービス残業という形で無償労働が発生していることは許されるべきことではありません。杉並区でも、学童や保育園の開所前の時間がサービス残業になっていないか調査する必要があると思いますが、どうお考えですか。 東京新聞が取り上げた江戸川区の例においては、区の教育推進課が、初めは杉並区の回答と同様に、前日の閉所後に準備は済ませており朝は仕事がないのが原則としていましたが、東京新聞の報道を受け、過去3年に遡り時間外勤務手当支給状況の調査実施を決めたそうです。江戸川区の例や東京新聞が報じた様々なサービス残業に関する声を鑑みて、杉並区でも実態調査を実施すべきではないでしょうか。区の労働組合にもこの記事を受けて問合せをしたところ、保育園や学童クラブの朝のサービス残業を問題視しているという声を聞きました。職員が誇りを持って子供たちのためにきちんとやりたいと思っている意欲に使用者が乗っかるのではなく、まずは現場の声や意見を聞いていくことが必要なのではないでしょうか。特に、会計年度職員などの場合は、雇用継続への不安などもあり、思っていたり、サービス残業をしていたとしても言い出しづらいということもあると思います。こういった職員の言い出しづらさを考慮した上で、区として現状の調査を実施し、必要があれば過去に遡って残業代を負担すべきと考えますが、いかがでしょうか。 さて、このサービス残業や長時間労働の問題は、学童クラブや保育園だけの話ではありません。区の職員の方の働き方全体の話に移っていきたいと思います。令和4年の杉並区の職員の方の月の平均残業時間は11時間となっています。課長以上の管理職の場合は残業代が発生しないということもあり、残業とは言わないようですが、便宜上ここでは業務時間外労働のことを残業としたいと思いますが、令和4年度の管理職の残業時間が、125人いる管理職のうち、月45時間以上残業している方が27名、80時間以上が5名、100時間以上が2名となっています。管理職だけではなく、職員一般の残業時間も長いなと個人的には感じますが、区の見解はいかがでしょうか。 残業を減らす取組は非常に大切ですが、だからといってサービス残業が起こってしまうことは問題です。現在、区役所の業務開始時間は8時半ですが、8時過ぎには出勤している職員の方はたくさんいらっしゃいます。到着してパソコンを立ち上げる時間や、届いているメールをチェックして準備している時間は業務にならないのでしょうか。業務をスタートするための準備の時間は、杉並区では業務とは呼ばないのでしょうか。これは個人の問題ではなくシステムの問題であると考えます。朝の30分弱の準備の時間として、それが勤務時間になっていないことを問題視されない個人の労働者の方もいるでしょう。だからといって、それに甘えたようなシステムになっていることは問題だと考えます。現状の残業代は、タイムカードとは別に、各自が実施した残業時間を個別に申請するようになっていると聞きました。そうなると、承認を得る必要があることや、残業を減らそうという目的やプレッシャーもあることから、実際の残業時間以下の申請しかしない可能性も出てきます。タイムカードどおりに区役所に到着して帰宅する時間をそのまま業務時間としてカウントし、適切に残業代を支払うシステムに変えることはできないのでしょうか。こういう話をするとよく言われるのが、早く来るのが趣味みたいな人もいて、来ているだけで仕事は何もしていないという人が残業代を不正受給する可能性があるという話です。当然、こういった不正受給はあってはなりません。ですが、その反面、職場や上司のプレッシャーから早く来たり、遅く帰っている職員がサービス残業を強いられることもあってはなりません。つまり、そういったサービス残業がなくなるシステムをきちんとつくった上で、不要な残業代取得がないようにマネージしていくことが管理職やマネジャーの仕事なのではないかと思います。その上で、残業しないで働ける状況をつくっていくことが大切なのではないでしょうか。 子供がいたり、介護が必要だったり、家事を半分ずつシェアできないパートナーと一緒に暮らしたりしている場合、毎日の数時間の残業がより重く、御自身のプライベートを圧迫するのではないかと思います。ワーク・ライフ・バランスが大切であるのは多くの人々が共有していることと思いますが、それを実践していくためにも、まずは行政として理想の働き方を提示していく必要があるのではないかと思います。一般の職員及び管理職の残業時間を減らすために、人員を増員したり、無駄な業務がないか調査したりすべきかと思いますが、区の認識はいかがでしょうか。 続いて、区が目標値として掲げている女性管理職の割合を2025年までに30%に増やすという話に移っていきたいと思います。 現在の女性管理職の割合が20.2%なので、女性管理職はまだまだ少ないのが現状です。現在、区全体の職員数は3,552人で、男女比は、男性が1,493人で42%、女性が2,059人で58%と、全体で見ると女性職員が多い状況です。管理職の男女比が不均衡であることが、このことからも分かると思います。決算やこれまでの議会でほかの議員の方も女性の管理職の少なさを指摘していますが、こういった現状を変えていくことが、これまでの社会における男性中心的な働き方モデルから脱却し、全ての人が働きやすい環境をつくっていくことにつながります。 男性中心的な働き方モデルというのは、決して男性が働きやすいモデルということではありません。1つの働き方を正しいものとして、そこに労働者を無理やり当てはめることで機能してきた働き方が、高度成長期から日本で続いている男性中心的な働き方モデルです。こういったモデルを踏襲し続けることによって、女性管理職だけではなく、多くのマイノリティーの働きやすさを阻害し、男性自身も1つのモデルに乗れなければ弱者として排除されるような働きづらい環境をつくり出しています。区としては、まず女性管理職を増やすという目標に向き合いながら、全ての労働者が働きやすい環境をつくる必要があると考えますが、女性の数だけ増やすという考え方ではなく、男性中心的な働き方の構造を変化させていくという考え方を行政としてどう考えますか。これまでの男性中心的な働き方モデルを変えていくためにどういった取組が必要だと考えますかということをまず伺います。 杉並区の人事の方や、ほかの会社の人事をしている方にも話を聞くと、管理職になりたがる女性が少ないといったように、管理職が少ないことを女性の自己決定のように話される場面があるのですが、それは間違っています。女性管理職が少ないことを自己決定、自己責任という言葉でまとめてしまうことこそが、新自由主義の問題点だと感じます。なぜかというと、女性が管理職になりたがらないのは本人のチョイスの問題ではなく、社会構造の問題だからです。管理職に現在ほとんど男性しかいないことは、ロールモデルの不在となります。管理職が遅くまで残業代が出ない中で働いている姿は、家族や介護、家事のことを考えると、自分にはできないかもしれないという不安をつくり出します。責任のある立場になることで、責任を一気に引き受けて誰も助けてくれないかもしれないと思うと不安に思う人もいるでしょう。こういった不安を全て自己責任で乗り越えなければならないと思ったら、やりたくないと思うのは当然のことだと思います。 管理職になったのなら全て自分の責任と思わずに済むような環境づくりは、区の労働環境の中で意識的にされていますか。されているのであれば、どのような取組をしているのでしょうか。女性管理職が少ない原因や、男性中心的な働き方モデルの問題点は、多くの研究者が既に指摘しているところです。例えば、キャリアの中でロールモデルとなる人がいない、仕事と家事の両立が難しい、アスピレーションのクーリングダウン、アスピレーションというのは向上心や意欲という意味ですが、それをクーリングダウン、冷却されてしまうということが挙げられます。例えば、女性だから仕事ができなくてもいい、女性だから仕方がない、こういったことは幼少期からのジェンダーバイアスとして様々な場面で植え付けられます。社会心理学の研究者でもある坂田桐子氏の研究によると、昇進意欲はパーソナリティーや個人の価値観に基づくものでありあまり変化しないと思われがちだが、実際には入社以降に変化するものであり、特に総合職女性については昇進意欲が入社後に低下することが明らかになっているといいます。職場における好意的性差別によっても昇進意欲は低下させられます。好意的性差別というのは、女性は男性に大切にされて守られなければいけないや、女性には男性にない純粋な特性があるといったような、一見女性を崇拝しているかに見えるような言説で女性に好意的に語っているように見えますが、実は伝統的な女性役割を受け入れる女性が保護され崇拝されるべきものだとするものです。こういった好意的性差別は、女性を称賛しながらも女性は無能であるという見解を含むため、女性の意欲を冷却させる効果や自尊感情を低下させる効果についても指摘しています。 さらに、労働とジェンダー問題が専門である大槻奈巳氏の研究によると、管理職志向について新入社員の男女に調査したアンケートの結果では、男女共に2年目、3年目で管理職志向が下落する傾向がありますが、特に女性の下落が男性よりも大きいことを指摘しています。こういったことは、職場で女性が割り当てられる仕事であったり、女性を取り巻く職場環境に大きく影響されます。 杉並区でも、今年から女性管理職を増やすための取組として、管理職の選考指名制度がスタートしています。昇進試験を受けなくても、推薦を受けて管理職になれるという取組です。ですが、来年度の管理職になる予定の職員の男女比は、男性が12名、女性2名ということでした。資格のある職員に声をかけて本人の意思を確認したところそうなってしまっているとのことでしたが、先ほど話した女性が昇進意欲を削がれてしまうような好意的性差別や仕事の割り当ての仕方など、そういったことの見直しも含めて考えていくべきだと思いますが、区の考えを伺って質問を終えたいと思います。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、山名かなこ議員の御質問のうち、男性中心的な働き方に関するお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘の男性中心的な働き方は生産性が低く、行政のみならず、民間企業においてもワーク・ライフ・バランスの推進など働き方の改善の取組が広がっているものと認識しております。本区においては、性別に関係なく、職員の能力、経験、意欲に基づき、昇任や人事配置、担当業務の割り当てなどが行われており、昔は女性が少なかった官房系の職場にも随分女性が増えてきました。とはいえ、女性管理職の数はまだかなり少なく、管理職以外でも私が出席する会議や打合せに同席する女性の割合は少ないと認識しております。 私は、公務の現場は社会のモデルにならなければならないと考えています。区が子育てや介護など様々な事情を抱えた職員に働きやすい職場づくりを率先して整備することで、社会全体にその機運が高まることが期待できます。また、職員が働きやすい職場環境を整えることは、女性職員の昇任意欲を促し、住民サービスの向上にもつながると思います。 そのため、今後ともテレワークや理由を問わない時差出勤制度の活用や、超過勤務時間の縮減、男性職員の育児休業取得率の向上、あらゆるハラスメントの根絶などにより、女性のみならず、全ての職員にとって働きやすく、持てる力を最大限に発揮できる組織づくりに力を注いでまいります。 また、男女共同参画担当課長の外部人材登用を予定しておりますので、専門的な知見を生かし、区組織内での女性活躍推進の一翼を担っていただくことも期待しております。 私からは以上です。残りの御質問につきましては関係部長より御答弁を申し上げます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、区直営の学童クラブ、保育園の運営に係る準備業務に関する御質問にお答えをいたします。 まず、学童クラブ、保育園においては、議員から例示のあった行為のうち、着替えをする時間につきましては、区として職員共通の制服の着用を義務づけていないということに鑑みますと、勤務時間には含まれないものと考えておりますが、業務を行うために必要な準備作業については勤務時間に含めて考える必要があるものと認識しているところです。 次に、運営開始前の時間の超過勤務に関する御質問がございました。 学童クラブ、保育園においては、原則として前日の運営終了後に翌日の児童を迎え入れるための準備作業を行うこととしております。当日の朝については、いずれの職場でも自主的に勤務時間より前に職場に到着している職員がいることは承知しておりますが、開所前の準備を行うため、超過勤務により対応すべき業務はないものと捉えております。ただし、学童クラブ、保育園ともに来年度以降、児童の入退室、登降園を管理するシステムを導入することとしております。そのための機器の準備など、必要となる準備業務の内容には変更が一部見込まれることから、こうした機会を捉えまして、運営開始前の準備業務について、現場の実態も踏まえて、改めて整理、検討してまいる考えです。 私からは以上です。

総務部長。 〔総務部長(白垣 学)登壇〕
私からは、まず、区職員の働き方についての御質問にお答えいたします。 初めに、超過勤務に関するお尋ねですが、令和4年度の職員1人当たりの月平均超過勤務時間数は10.9時間で、前年度より減少したものの、一月80時間以上の超過勤務を行った職員が162名、同じく100時間以上の職員が85名となっており、職員のワーク・ライフ・バランスを推進するためのさらなる縮減が必要であると認識しております。そのため、今年度も昨年度比5%の削減を目標に掲げ、全庁を挙げて業務改善による効率化や時差出勤などの取組を行っているところでございます。 次に、業務開始前の準備についてのお尋ねですが、職員が自主的に行っていることについては超過勤務とはみなしませんので、職場に出勤した時間から一律に超過勤務手当の支給対象にすることはできませんが、業務開始のために必要な場合は、所属長が超過勤務を命じ、超過勤務手当の支給対象としております。 次に、職員の勤怠管理に関するお尋ねですが、サービス残業はあってはならないことですので、例えば窓口職場では、それぞれの状況に応じて開設準備を行う職員の勤務時間を変更し、勤務時間内の業務とするなどの対応を行っております。職員の勤怠管理を適切に行っていくことは管理職の最も基本的な職務でございますので、係長と連携しながら職員の業務状況を把握するとともに、出退勤時の打刻の徹底を図るなどにより、サービス残業や不正行為の根絶に努めてまいります。 次に、職員の増員や業務効率化の調査に関するお尋ねですが、人事課では毎年度、全庁的に組織改正や業務遂行上必要な人員に関する調査を行い、各課とのヒアリングを通して業務内容に応じたより適切な組織、人員に見直すとともに、超過勤務が恒常的に発生している職場には職員を増員しております。また、昨年度、「もっとこうすれば業務の無駄が減り効率的に仕事ができるのに」というテーマで職員アンケート調査を行った結果、情報インフラの見直しに関する意見が多数寄せられたことから、デジタル技術などを活用した働き方改革を進めるための検討を行っているところでございます。 次に、管理職の責任に関するお尋ねですが、管理職は業務のマネジメントを行う立場上、組織や業務に関して一定の責任がございますが、当然、全ての責任を負うものではございません。特別職を含めた上司はもちろんのこと、同僚の管理職や部下も含めて共に組織を支えているものであり、日常業務や管理職昇任前の研修などを通じて、その意識づけを行っているところです。 また、女性職員の昇任意欲を阻害することがないよう、引き続き性別にとらわれることなく、職員の能力、意欲、経験などを踏まえた人事配置や仕事の割り振りに努めてまいります。 私からは以上です。

10番山名かなこ議員。 〔10番(山名かなこ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。 まず、初めの学童クラブのところなんですけれども、私の質問のところで、サービス残業がないのか調査をする必要があるかどうかというところ、そして、遡って残業代を支払うべきだと考えますがどう思いますかという、そこの質問の回答がいただけなかったような気がしているので、もう一度そこを教えていただければと思います。 学童クラブに関しても区の職員の働き方に関しても、自主的に早く来ているというお言葉が2回出てきているんですけれども、自主的にというのはやっぱり仕事をするために自主的に来ているんだと思います。遊びに来ているわけではないので、労働をするために自主的に早く来ざるを得ないような状況があるのではないかと思うのですけれども、そこの認識をもう少し詳しく教えてください。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
山名かなこ議員からの再度の御質問にお答えをいたします。 まず、サービス残業ということの御指摘の中で、それについての調査について、また残業代の支給というようなことでの再度の御質問でしたけれども、保育園、それから学童クラブ、それぞれ議員からもありましたけれども、それぞれの開所の時間、また勤務の、仕事の状況が違いますので、それぞれの保育園、学童クラブでどうなっているかということについては、それはそれぞれの現場においてこれまでも実態を把握してまいりましたけれども、さらにつぶさに状況については確認をしていく必要はあるのだろうなというふうに思っております。先ほども答弁しましたけれども、来年度登降園の管理システムもできてくるというところで、その運営前の準備の業務がどうなっているかについては、区としてもそこは把握をしていきたいというふうに考えております。 超過勤務の支給ということにつきましては、これはちょっと繰り返しの御答弁になりますけれども、区としては現在超過勤務により対応すべき業務はないというふうに捉えておりますので、そこの超過勤務についての支給については考えていないところでございます。 それから2つ目が、いわゆる自主的に来ている方については、そこはもう来ざるを得ない状況ではないかというような御指摘があったところです。区としましては、これも一部繰り返しになりますけれども、自主的に職員が始業前に来ている状況がある、これはどの職場でもそこがサービス残業になっているかどうかというところでの御指摘だったかと思いますけれども、超過勤務を命ずべきというような具体的な業務があって、そこを超過勤務として来るようにということで義務づけているというものではないというふうに思っております。そういったことが余儀なくされているような状況があるかどうかということについては、それは先ほど申し上げたように、現場の実態、出先の保育園、学童クラブというところでもございますので、そこについてはしっかりと確認をする必要はあるかなと思っておりますけれども、現状では、今議員から御指摘があった来ざるを得ない状況、また超勤を強いられているというような状況にはないというふうに捉えておりますので、御理解いただければと存じます。 以上です。

以上で山名かなこ議員の一般質問を終わります。 1番倉本みか議員。 〔1番(倉本みか議員)登壇〕

安全・安心杉並の会、無所属の倉本みかです。本日は、犬猫保護譲渡、地域猫活動の支援についてお尋ねいたします。 この頃、飼い主のいない猫を保護、不妊・去勢手術をしてそれ以上増えないようにするというTNR活動というものがあるということが広く認知されるようになりました。猫というのは1回の妊娠期間が2か月と短く、1年の間には2回から4回の出産が可能で、1回の出産で4匹から8匹の子猫が産まれることから、そのままにしておけば、あっという間に1匹から20匹以上へと野猫が増えていってしまいます。杉並区においても、飼い主のいない猫を増やさない活動支援事業として、登録団体が保護した猫に対して不妊・去勢手術と、それに付随したワクチンや寄生虫の駆除などに助成を行っており、これは一定の評価を得ていると言えます。しかし、ほかの部分では、杉並区における行政の仕組みがまだまだ行き届いていない部分があり、現場で犬猫に直接接して活動をしているボランティアの方々の善意に頼りきりになってしまっている部分が多いのも事実です。本日は、この点について取り上げ質問させていただきます。 8月、区内で飼い主のいない猫の保護や譲渡、また飼い主がいる猫についても飼養、管理の相談に乗るなど、区内で幅広い活動をされている「なみねこの会」の皆様から御要望を受け取り、現場で猫の保護に当たる方々にとって今何が必要とされているのか、そして足りないのかということについて教えていただきました。「なみねこの会」は、杉並どうぶつ相談員としても活動していらっしゃる方々が、どうぶつ相談員の活動では網羅できない部分があることで新たな枠組みで活動していくことの必要性を感じて、有志の方々で新たに発足されたものです。私も動物愛護について様々に調べる中で、やはり杉並区としても、動物の命を守るためにまだまだやるべきことがあるのではないかと思っております。 例えば、地域団体や区民の方によって保護に至る犬猫というのは、決して健康な犬猫ばかりではありません。事故に遭って行き倒れている猫、これについては、時に迷子になってしまった犬も含まれますが、地域の人が見かけた、外見的に明らかに病気にかかっていたり、けがをしていることが分かる動物たち、人間と変わらない1つの命ある動物ですが、人間のように、呼べば救急車が来るといったようなことはなく、負傷動物を発見した人に動物病院に運んでもらうしかありません。そうした場合に、全くの善意で負傷動物を病院に運んでくださったときの搬送代、病院に到着してからの治療費、入院すれば入院費、そこにお金がかかるのは人間と同じですが、動物の治療は人間のように公的には健康保険制度がないため高額になる場合が多く、個人で民間の保険に加入するしかありません。飼い主がいないのであれば、なおさら誰かがその費用を支払わなくてはならないのです。 そして現在、これらの費用は杉並区による助成制度がないため、全て発見者、ボランティアの方、登録団体の方々が自分たちでお金を支出してくださっている状態となってしまっています。また、その後、保護された犬猫の元の飼い主の方が見つかるまでの間、または譲渡会で新しい飼い主の方に引き取っていただけるまでの間、民間団体やボランティアの方が預かって飼養することが多く、この飼養というのは飼って養うと書きますけれども、例えば「なみねこの会」さんでも、会のメンバーの方の御家庭で恒常的に譲渡前の猫を預かって保護してくださっていて、1つの家庭で何匹も猫を預かっているという状態になることも珍しくないということでした。しかし、ここでもボランティアの方に頼りきりとなってしまっていて、譲渡が決定するまでの間、飼養にかかった費用には現在一切の助成や補助がなく、これを引き受けた方や団体が自費で負担する結果となってしまっているのです。 こうした中、これらの経費に助成を行っている区として、例えば豊島区においては、保護に当たって、さきに述べましたとおり、動物には公的な健康保険がなく、民間の動物の健康保険に加入していない限り100%の負担額となることから、高額な動物医療に鑑みて、治療は7万円、入院には10万円の助成を行っています。保護から60日以内の経費では、1頭当たり7万円、保護の際の餌代、トイレ代、運搬費用はかかった実費を支給しているということです。ボランティアの方の自宅で保護できず、例えばペットホテルを利用する等の一時預かりには、上限を60日として1日当たり3,000円を支給しています。多摩市においては、飼い主不明猫の保護譲渡に対する補助と題して、保護開始時に動物病院へ搬送した移動経費を片道2,500円、保護開始から1年間の餌代を1頭1日当たり400円、トイレ用品代を100円、実費を基準として補助しています。そして、この内容の補助だけで昨年度は44頭、約90万円の給付が行われたということを教えていただきました。1か月にすれば約4頭、こうした制度の適用が必要となる猫が常に一定数地域に存在しているということになります。 また、新宿区においては、区がこれまで行ってきた地域猫対策では対応できず、ボランティア団体等に大きな負担が生じていたとした上で、今月下旬から保護した時点で判明したけがや病気の治療費に上限15万円、保護した犬猫を一時的に動物病院やペットホテルに預ける費用として、60日までを上限に1日3,000円を助成する制度をスタートすることになりました。こうした自治体の多くは、東京都が2020年から始めた地域における相談支援体制整備事業による助成金を財源にしています。これは、都の補助期間である3年のうちに実態を把握し、その後は自主財源で継続していくことを想定したスタートアップ助成事業ですが、ほかの自治体が既に取組を始めているように、必要なものにはしっかりと制度の枠組みをつくり、予算をつけていくべきです。保健所にも度々、不妊・去勢手術の場面のみならず、それに付随して様々な場面において、善意に基づいた行動に経済的な負担が伴っている状況を解消し助成を行ってほしいと要望していると聞きましたが、なぜ杉並区はこうしたことを聞いていながら、彼らのボランティアの方々、皆さんの負担を解消し、そして、このような都の助成を申請して補助を実施しようとしないのでしょうか。地域における環境保全と公衆衛生の確保、動物愛護に必要なことでありながら、区の担当者がやれていないことを、言わば代わりにやってくださっている、こうした公益性のある区民活動に対してはしっかり助成制度を設けるべきですし、区民負担に任せきりの状況というのは一刻も早く改善すべきであると考えますが、いかがお考えですか。 次に、譲渡会の開催についてです。 千代田区においては、御存じの方もいらっしゃると思います。2月に「ちよだ猫まつり」というものを行っており、区役所の中などに場所をつくり、写真を通して譲渡対象の猫を見ることができるという形態を取っているとのことです。気になった猫がいれば、「ちよだニャンとなる会」という登録団体につなげ、そして、令和4年度だけでも64頭もの猫を譲渡しているそうです。このような方法であれば、ほかの目的で区役所に来訪した方がいらっしゃっても、そうした方にアレルギーなどが起こる心配がありません。豊島区においては、譲渡会開催経費として1回当たり3万円、会場代、周知用の広告費や印刷代を支給し、豊島区の犬猫の割合による運搬代を助成しています。お隣の武蔵野市には、御担当者の方に直接聞いたところ、担当部署が申請をすれば、市の施設を借りる費用の4分の1が減免になるという制度があることから、毎回の譲渡会の実施に当たって担当課が窓口となり、これまで井の頭公園の野外ステージを借りてきたそうですが、この場所に屋根がないために、動物の体調を考慮して今年の10月からはエコreゾートという市の環境啓発施設において、屋根のある駐車場の部分で譲渡会を行うことにしたそうです。区の施設を利用して譲渡会を行うことで、公に動物愛護の意識を醸成するとともに、譲渡会を通じて、区民の方に区の施設に足を運んでいただくことでその施設の魅力を広めるきっかけになると考えているということをお聞きし、とても参考になる取組、そして考え方であると私は感じました。 このような取組が各地で行われる中、杉並区では、譲渡会に対して現在どのようなサポート、支援をしていますでしょうか。ほかの区の取組を知ると、今のままでは足りないと思いませんでしょうか。ぜひとも動物たちが新しい家庭の下で幸せになれるように、区も一緒になって考えていただきたいと思います。私も実家にトイプードルの男の子がいます。両祖父母の家で犬猫を飼っていたので、小さい頃から犬猫に囲まれて育ちました。特に、父方の高円寺の祖父母の家で私が子供の頃に飼われていたシーズーは、元々保護されて、ずっと飼い主が現れずにいたところを引き取ってきた保護犬でした。人も動物も、お互いが出会うことによって変わるものがあると思います。人間さえよければそれでいいというのではなくて、あらゆる命が地域の中で大切に守られ、人も動物も、お互いに気持ちよく快適に幸せに暮らしていける、こういったまちをつくっていかなくてはなりません。行政としてよりよい一歩を踏み出し、現状が改善され、杉並の動物愛護、動物共生がどんどんと前進していってもらいたいと、そのように要望して終わります。

理事者の答弁を求めます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、動物愛護に関する一連の御質問にお答えいたします。 区では、人も動物も共に健やかに暮らしていける地域社会の実現に向け、東京都獣医師会杉並支部及び区が委嘱している動物ボランティア、杉並どうぶつ相談員等と協力し、動物の適正飼養ルールの普及啓発をはじめ、飼い主のいない猫を増やさない活動支援事業等の取組を進めております。現在、所有者が明らかでない犬や猫などの引き取りや、負傷した場合の治療、譲渡につきましては、原則として東京都動物愛護相談センターの役割となっており、杉並区から東京都に引き取られる猫の頭数は、飼い主のいない猫を増やさない活動支援事業等の取組が進むにつれて着実に減少しております。 保護や譲渡に関する支援等につきましては、この間、東京都獣医師会杉並支部の獣医師や、東京都動物愛護推進員等で構成する杉並区動物対策連絡会において検討しておりますが、議員御指摘の他自治体の取組状況等も踏まえてまいります。 私からは以上です。

1番倉本みか議員。 〔1番(倉本みか議員)登壇〕

今お答えいただきましたけれども、動物対策連絡会で検討していくということでした。しかし、これまで多岐にわたり申してきました様々な課題については、既にそちらのほうで、この連絡会を通じて団体の方々からお話がなされ、所管課としても課題を把握していらっしゃるはずです。仮にもし知らなかった部分があったとしても、今回この質問を通して実際の現場の声や現状を聞いていただいた以上は、区民の方々と手を携えて、一緒に考える動物共生そして動物愛護へとシフトしていかなければならないと思います。 これまで取組が進んでこなかった理由としては何がネックになっているのか、どのような課題を乗り越えればこれが進んでいくと考えているのか、見解をお聞きします。

理事者の答弁を求めます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
区におきましては、この間、都の助成制度も踏まえつつ、杉並区動物対策連絡会において継続して情報共有や意見交換を行っているところです。負傷した動物等の保護や譲渡等の活動をされているボランティアの方がいらっしゃるということについても聞き及んでおります。一方で、現在の飼い主のいない猫を増やさない活動支援事業等においても一定の成果が出ていること、また、杉並区の実情を踏まえ、どのようにこの事業を行っていけるかなど、繰り返しにはなりますが、動物対策連絡会におきまして、他自治体の取組状況等も踏まえつつ、引き続き検討してまいります。

以上で倉本みか議員の一般質問を終わります。 27番中村康弘議員。 〔27番(中村康弘議員)登壇〕

杉並区議会公明党の中村康弘です。会派の一員として、災害時のデジタル技術の活用について質問を行います。 内閣府の「防災×テクノロジー」タスクフォースは、「大規模災害時には、膨大な災害対応業務が発生するが、自治体等の人的資源には限界があり、迅速・的確な対応のためには、業務の効率化、省力化、それらに資する標準化が重要」と指摘しています。 初めに、災害発生時の対応業務の効率化、迅速化のためのデジタル技術の活用について、区としての認識をお聞かせください。 無人航空機ドローンと高精度地形情報の活用について伺います。 令和元年12月、区は、ドローンの飛行管制システムの実証実験を行いました。これは、区が保有する高精度地形情報を活用してバーチャル空間上に杉並区の町並みの一部を構築し、そこでドローンの自動航行を管制するという実験です。ドローンの自動航行システムの開発をしている都市再生調査事業協同組合の協力を受け、杉並区役所を含む約350メートル掛ける185メートルの立体バーチャル空間を神奈川県相模原市の河川敷に再現し、現地でドローンを2機飛行させ、杉並区役所内で飛行管制を行いました。実証実験では、区が保有する数値表層モデル(DSM)の地形図が利用されました。このDSMには、航空レーザー計測による3Dレーザー点群データから、区内の建物や樹木を含んだ地球表面の高さを求めたデータが収められています。この地形図データをドローンが読み取り、正確に建物を回避し、広範囲における自動航行や複数機が衝突しないルートの生成、遠隔地からの離発着指示及び画像配信などが可能であることが確認できました。 使用された高精度地形図の作成に区が取り組んできたこれまでの経緯と、この実証実験を行った目的と実験の成果をお聞かせください。 災害が発生したとき、最初に求められるのが被害状況の把握です。従来の被災地調査の計測には様々な計測機器が必要で、多くの人員と労力を要します。熊本地震を経験した益城町では、家屋等の被害状況の1次調査だけで1か月以上を要し、職員の経験差によって被害判定に違いが生じたことなどから、2次調査希望のケースが40%を超え、調査終了までに半年以上を費やしました。大量の計測機器を所持し、被災直後の現地を調査、移動することは、担当者の体力の消耗だけではなく、安全面でも課題があります。 昨年の1月22日、宮崎県日向灘を震源とする震度5強の地震が発生した際は、国土交通省の緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)デジタル技術を用いた災害調査を実施しました。対象規模が約2万平米と広大であったにもかかわらず、各種現地調査を約90分で終え、データ解析、資料取りまとめ、クラウドを用いたインターネットによる共有を含めた全作業を災害発生から24時間以内に完了したとのこと。従来の技術では2週間程度の工期を要するところを、デジタル技術を活用したことにより、10倍以上の生産性が確認できたとのことです。具体的には、スカイバーチャルツアー、空中からの360度映像作成、ドローン撮影写真による点群データ作成、高精細オルソモザイク写真の作成、iPhoneによる点群データの取得、クラウドによる点群データ処理などの技術が使用されました。 この事例からも、区の高精度地形情報と実証実験によって得られた成果が、災害対策に大いに役立てられることが考えられます。受信した画像、映像をAIによる画像解析を行うことなどにより、被害状況の把握や救援活動、罹災証明書発行などの復旧復興支援業務などが大きく効率化され、業務の水準を格段に向上させることが可能と考えますが、区の見解を伺います。 ドローンの飛行については、昨年12月、航空法の一部が改正され、機体認証を受けたドローンを使用し、技能証明を受けた者が運航ルールに従うことで有人地帯による目視外飛行が可能になりました。法改正の動きがある中、東京消防庁では、大規模災害に限らず、常時発生する火災や救助活動などにも積極的に災害対応ドローンを活用していくことを推進しております。また、本区の実証実験の際のドローンの運航は都市再生調査事業協同組合が担いましたが、同様の技術を有している企業や団体は多く存在します。 そこで伺います。現在、区内の消防署を含め、区と何らかのつながりのある企業、団体などにおけるドローン機の保有や運航免許保持者等の現状を調査し、実態を把握しておくべきと考えますが、区の考えをお聞かせください。 また、区では平成28年度に庁内組織を立ち上げ、ドローン活用についての検討を行いました。改めて、当時検討した内容の総括を伺います。実効性のある災害対策として確立するためには、今後どのような技術、機能、資源、組織体制が必要となるのか、考えられる範囲でお示しください。 実証実験は、区の地図情報をオープンデータとして民間事業者に提供したことにより実現いたしました。区が保有するデータは、区内全域の25センチメートルメッシュ単位での地形情報を取得しており、精度の高さでは他の自治体では類を見ないものです。その情報資産を区役所内部にとどめるのではなくオープンデータとしたことで、システム開発の知見を有する民間事業者の協力が得られたのです。高精度地形情報は、とりわけ防災の分野においては物理的に広い範囲で活用するほうがより有効であり、広く展開することでさらに価値的になると考えます。実際、区が先鞭をつけたとも言えるこうした取組は、国や東京都でも同様の広がりを見せています。 国土交通省は、令和2年にプラトー(PLATEAU)という3D都市モデルを整備、活用するプラットフォームを立ち上げ、多くの地方公共団体や民間企業、多様な研究者、エンジニア、クリエーターらが参加しています。また、幾つかの自治体においては都市OSと呼ばれるデータ連携基盤を活用したスマートシティーの取組を進めています。 区がこのようなプラットフォームに参加したりデータ連携を行うなどすることで相乗効果が生まれ、区が保有する技術や経験、情報資産等がさらに発展していくと考えますが、区の見解をお聞かせください。 また、そのことにより、区の行政サービスにとどまらず、民間の様々なサービスを創造する可能性が広がると考えます。そういう意味から、オープンデータ化など外部への働きかけもこれからも積極的に行っていただきたいと思いますが、所見を伺います。 次に、震災救援所運営へのデジタル技術の活用について伺います。 宮崎県都城市のデジタルケア避難所の取組を紹介したいと思います。同市では、避難所管理システムを導入し、避難所の入所には運転免許証やマイナンバーカード等の身分証明書を写真撮影し、OCRによる読み取り、マイナンバーカードのICチップの読み取り、避難者が事前登録したデータの二次元コード化による読み取り、これらどれにも当てはまらない避難者は口頭聞き取りから入所の登録を行います。入所手続が著しく効率化され、書かない避難所入所が実現しています。災害対策本部と各避難所間の避難者情報は、これまで電話や無線等による伝達であったものが、このシステムを通じて登録情報が一括で共有できるようになりました。さらには、避難所の定員に対して何人が入所しているのかを定点観測しホームページ上に公開することで、避難所の混雑状況がリアルタイムで可視化され、住民を空いている避難所へ誘導することも可能となりました。救援物資も在庫情報を自動的に災害対策本部と連携し、1日の消費量や消費期限等を加味した上で、需給予測をシステム内で行うことができるため、避難所の職員が計算をすることなく救援物資の追加等を災害対策本部が即時に判断でき、避難所間での物資のやり取りも容易に行えるようになりました。国の物資調達・輸送調整等支援システムともデータ様式を合わせ、入力の手間を増やさない配慮もなされております。 また、宮城県多賀城市では、平時における備蓄品の管理と災害時の支援物資の要請を同一システムで一元管理し、災害協定を結んでいる地元大手スーパーなどとこのシステムを通じて物資の要請ができるようになっております。本区においては65か所の震災救援所があり、1か所当たり1,000人から2,000人程度、合計で9万2,000人以上の避難者を受け入れる想定となっております。加えて39か所の福祉救援所が設置されます。発災直後は大混乱が予想される中で、区職員を含む震災救援所運営連絡会の方々が、避難者の受入れや状況の確認、資機材の搬出、設置、救援物資の配送、配布、情報提供等の運営業務を行うことになります。 現在の区の震災救援所運営管理標準マニュアルでは、避難者の受入れはどのような手順となっているのか。また、各震災救援所の避難者の入所状況はどのように把握し、どのように情報共有を行うこととなっているのか伺います。 また、区の災害備蓄品は、災害備蓄倉庫と各震災救援所を合わせて合計106品目、約249万点の物資が常備されておりますが、それぞれの入替え、補充の管理はどのように行っているのでしょうか。また、災害時においてリアルタイムでの各救援物資の消費状況や受入れ等の管理については、現状ではどのように行う体制となっているのか確認いたします。 その上で、区がこれまで通常業務でも導入してきたAI-OCRやRPAなどのデジタル技術を震災救援所の運営にも積極的に導入し、業務の効率化、迅速化を推進していくべきと考えますが、所見を伺います。 続いて、被災者生活再建支援システムについて伺います。 被災時、税金や国民健康保険料などの減免、見舞金や支援物資の支給、被災者生活再建支援金や災害援護資金の受給、さらには金融機関からの災害復旧支援の融資などには、罹災証明書の交付を受けることが必要となります。罹災証明書は被災者の生活再建に欠かせないものであり、できるだけ速やかな発行が望まれます。区では、被災者生活再建支援システムの運用を平成30年9月から行っております。これは、建物被害認定調査結果のデータ化や罹災証明書の発行など、被災者生活再建支援の業務管理をシステム化したものであります。生活再建支援に係る業務を一元的に管理し、災害発生時の支援業務を標準化、電子化することで、迅速で効率的な支援を可能にするとしています。本システムは、東京都が産官学共同で開発し、都内自治体に導入を推奨してきたものでありますが、現在都内で本システムを導入している自治体はどの程度あるのかお示しください。 本区を含め導入済みの自治体は、東京都被災者生活再建支援システム利用協議会に参加しております。同協議会参加の自治体間でのシステム運用に伴う相互応援体制の整備はどのようになっているのか確認いたします。 生活再建支援業務は、全庁的に多岐にわたり、また、地域防災計画や震災復興マニュアル等の災害への取組の内容にも大きく影響するため、システムの運用に当たっては関係課間で連携を図ることが重要となります。実務マニュアルの整備や職員訓練の実施状況についてお聞かせください。 次に、防災チャットボットについて伺います。 これまで区議会でも何人かの議員が防災チャットボットの導入を提案してこられました。区では、本年1月より粗大ごみに関する質問、申込みを、AIによる会話機能を活用したチャットボットでやり取りするサービスを始めております。この機能を災害対応用の防災チャットボットとして活用する自治体が増えております。 防災チャットボットは、災害に関する情報提供、安否確認、避難経路の提供、帰宅が困難な方の支援や問合せ対応などの業務を、24時間365日、多言語で対応することも可能であり、災害時の対応業務の適正化、効率化に資するものと考えます。防災チャットボットについて、これまでの検討状況と導入に対する区の考えを伺います。 最後に、ICT部門の業務継続計画、ICT-BCPについて伺います。 災害発生時でも必要な業務を継続させるためには、電力の供給や電子情報機器に対するハード面、ソフト面からの安全確保は、危機管理上非常に重要であります。現在、区が定めているICT-BCPは、情報管理課が管理する全庁的なインフラ資源を対象としたものでありますが、災害時の活用が必要となる庁舎外のICT資源についても適切に業務継続が図られるよう対象範囲を見直していくという内容の区の考えが、昨年の私の一般質問に対する答弁で示されました。 デジタル化推進計画を含め、区の各種計画が改定されており、デジタル化は今後も広がっていきます。また、3年後には標準化された新住民情報系システムが稼働するなど、区の業務執行におけるICT環境は変化し続けることになります。 そうした中にあって、ICT-BCPの見直しについての区の考えと今後の予定を伺って、私の質問を終わります。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、中村康弘議員の御質問のうち、災害時のデジタル技術の活用についての一連の御質問にお答えします。 防災分野におけるデジタル技術の活用は、私も大変重要だと考えております。御指摘いただいたドローンと地図情報とを組み合わせた活用が実用化できれば、被害情報を迅速かつ正確に把握でき、発災時の初期対応に加え、被災時の復旧復興の迅速化に大きく役立つなど、防災分野におけるデジタル技術の活用は、災害対策の精度や質を向上させる可能性を持っています。また、大規模な災害が起きたときには膨大な災害対応業務が発生することが想定されますが、職員等の人的資源には限りがある中で、デジタル技術を活用すれば業務の大幅な効率化、省力化を図ることもできると考えております。 区としましては、最新技術やほか自治体の先行事例などの情報収集に努めながら、災害対策の様々な局面に積極的にデジタル技術を導入してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より答弁を申し上げます。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、高精度地形図とドローンの実証実験に関する御質問にお答えをいたします。 初めに、高精度地形図の作成経緯でございますが、国土調査法に基づく地籍調査事業を開始するに当たり、平成23年度に国費を活用して実施したもので、平成30年度には航空レーザー測量により標高等高さデータを取得してオープンデータとして公開したところでございます。また、ドローンの実証実験は、システム開発事業者からの申出によるもので、目視範囲外への複数機の制御が可能となるドローンの自動航行技術は、災害時の観測や物資輸送等に活用できるものであり、高精度地形情報を利用した国内初の試みに協力することは有意義なことから、協議を進めて実施に至ったものでございます。実際に市街地で行えない実験を、区のデータを活用して仮想空間にリアルな町並みを再現することで、遠方の広大なテストフィールドで安全に実験を行えたことが大きな成果の一つでございます。 次に、3D都市モデルに関する御質問にお答えをいたします。 国が主導するプロジェクト、プラトーや、同様の都の取組は、誰もが自由に都市のデータを引き出せるようにすることでオープンイノベーションを創出していく目的を有してございます。区としてもその趣旨を踏まえまして、IoT街路灯の整備や3次元計測により生成した3D都市モデルを国や都のプラットフォームへ搭載するほか、コンソーシアムに登録するなど取組に賛同していく考えでございます。 そもそもオープンデータは、行政保有データを利用ルールの下、誰もが利用でき、国民の生活向上や民間企業活動の活性化へつなげることを目的としています。民間企業や大学などの研究者がそれらを利用し、様々なデータと連携していくことで、自治体との協力による新たなサービス創出の可能性は大きく広がると認識してございます。今後も、情報政策部門等と連携をし、オープンデータ化やデータ連携基盤の検討を積極的に取り組んでまいります。 私からは以上です。

危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、防災に関する御質問にお答えをいたします。 初めに、区内の防災関係団体や事業所等が保有するドローンに関するお尋ねにお答えいたします。 現在、区では、消防、警察に加え、区内の幾つかの民間団体がドローンを保有していることは承知しておりますが、保有台数や運航免許保持者の数は把握してございません。区内の全てのドローンを把握することは困難ですが、災害時のドローンの活用を見据え、御指摘も踏まえて、まずは防災関係団体や、区が災害時の協定を締結している団体等のドローンの状況について確認をしてまいります。 次に、ドローンの活用に関するこれまでの検討等についての御質問にお答えいたします。 平成28年度に庁内に設置したドローンの活用に関する検討会では、広報や防災、土木など様々な分野での活用の可能性が議論された一方で、特別区内は航空法で定める人口集中地区であり原則飛行禁止であること、区ではドローンを所有しておらず操縦する人材もいないこと、土地所有者など区民や関係者の理解と協力が必要なことなど、課題も整理されました。検討会の中では、当面は区内事業者との協働により、大規模災害時の被害状況の把握のためにドローンを活用することを研究していく方向性が示されております。実際に、昨年11月の総合震災訓練において区内事業者によるドローン飛行訓練が実施され、災害時のドローン活用の可能性が示されております。また、今年4月には別の民間団体と締結しているドローン等を活用し、災害時における河川、道路、橋梁等の公共土木施設の被災状況を把握する協定を一部見直し、新たに実施細目も定めたところです。 一方で、ドローンを災害対策として活用するには、現状では課題も多く、悪天候に弱く飛行距離や時間が短いというドローン自体の技術的な課題のほか、協働の相手方となる事業者の充実、区で行う場合には操縦する人材の確保や担当する組織等が必要になるため、現時点では引き続きの研究が必要であると捉えております。 次に、震災救援所での避難者の受入れ手順、情報共有に関するお尋ねについてお答えいたします。 震災救援所における避難者の受付は、避難者の体調を確認の上、避難者登録カードを配付し、記入された情報をパソコンに入力し、災害対策本部で情報を集約する手順となっております。各震災救援所の避難者の状況は、入力された情報を基に区公式ホームページ、公開型GISすぎナビ、メール配信サービス、各種SNSなどの媒体で情報発信を行うこととしております。 次に、災害備蓄品の管理に関するお尋ねにお答えいたします。 食料等期限の定めのある備蓄品は、防災課職員が管理している情報を基に、順次、期限前の入替え、補充を行い、期限の定めのない備蓄品は職員が経年劣化等の状態を確認し、必要に応じて入替え、補充をしております。また、災害時においては、災害対策本部の救援部物資班が各震災救援所から無線や電話で物資情報を収集し、その情報を基に、国や東京都に物資の支援要請等を行うこととしております。 次に、震災救援所運営におけるデジタル技術の導入に関するお尋ねについてお答えいたします。 議員御指摘のとおり、震災救援所運営へのデジタル技術の導入は、例えば、AI-OCRを活用し身分証明書を読み取ることで、受付の省力化や混雑緩和が期待できることや、RPAを活用し複数の外国語を同時に翻訳し、外国人の避難者に即時に対応できるなど、業務の効率化、迅速化に大きな効果を発揮するものと認識しております。今後、個人情報の取扱いなど注意する点を精査しながら、導入に向けて検討を進めてまいります。 次に、被災者生活再建支援システムに関しての一連の御質問にお答えいたします。 当該システムを導入している自治体は都内で55団体あり、区市町村と東京都で被災者生活再建支援システム協議会を組織しております。協議会では、総会、専門部会、研修会を毎年行っており、いざというときに参加自治体間で相互に応援できる体制を目指しております。御指摘のとおり、被災者の生活再建に向けては、被害認定調査、罹災証明書の発行、被災者への様々な支援を迅速かつ正確に行う必要があるため、各々の業務を担う関係課相互の連携が重要だと考えています。現在は、罹災証明書の発行を先行してシステム化している状態ですが、他分野との連携を強化し、庁内で横断的に対応を進めてまいります。 私からの最後に、防災チャットボットについての御質問にお答えいたします。 チャットボットの自動会話機能を導入すれば、災害時に集中する定型的な問合せに24時間お待たせすることなく、人手を割かずに対応することが可能であり、区民サービスの向上に資するものと認識してございます。他自治体の先行事例を調査しながら、費用対効果の面も含め、引き続き研究を行ってまいります。 私からは以上です。

デジタル戦略担当部長。 〔デジタル戦略担当部長(武井浩司)登壇〕
私からは、ICT-BCPに関する御質問にお答えします。 ICT-BCPは、災害発生時に適切な対応ができるよう、ICTインフラ環境の変化などに合わせて随時見直しを行っていく必要があると考えております。現在、庁内のICTインフラ資源だけではなく、区内に設置している地域BWAのICTインフラ資源についても、ICT-BCPの保全対象として加えるよう、その取扱いや運用方法等について事業者及び防災部門と検討を進めているところです。また、今後はICT-BCPの改定と合わせて、各所管が管理、利用するシステムについても、情報管理部門から必要な情報提供を行い、災害発生時の運用手順書の策定を促すなど、適切に業務継続が図れるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。

以上で中村康弘議員の一般質問を終わります。 44番浅井くにお議員。 〔44番(浅井くにお議員)登壇〕

私は、自民党・無所属杉並区議団の浅井くにおです。会派の一員として、通告に従い、区政一般について質問をいたします。質問項目は、杉並区総合計画・実行計画の改定案についてです。答弁につきましては、質問に対して正確に漏れのないようにお願い申し上げます。なお、区長にお聞きした項目については、御自身のお考えをお答えくださいますようお願い申し上げます。 質問に入ります前に一言申し上げます。昨年、新しい区長となり、このほど区では、区民に対する行政サービスなどの事業内容や事業量、そしてそのために使われる事業費を見直し、事業の根拠となる杉並区総合計画をはじめとする5事業計画を改定すると公表しました。同時に区は、区内の区民施設などで改定する計画の説明と意見交換を行いました。会で、区民からは様々な思いが話されておりました。今回の私の一般質問は、緑、環境、まちづくりについてお聞きしてまいります。これは説明会では詳細に触れられていませんでしたが、杉並区の行政運営の柱となる基本構想が目指すまちの姿、「みどり豊かな 住まいのみやこ」の標語にもあるように大変重要な分野であるので、お聞きしてまいります。 まず初めに、杉並区総合計画改定案の緑被率目標について伺ってまいります。 杉並区の面積は34.04平方キロメートルで、ヘクタールに直すと3,406ヘクタールです。この区域面積に占める平面的に見て緑で覆われた部分の面積の割合が緑被率です。最新の杉並区を覆う緑の割合、緑被率は21.99%と、令和4年度のみどりの実態調査結果で示されています。数字で示す緑被率の確保目標量を23.0%から24.7%に上方修正し、いかにも緑化に力を注ぐように見せていると感じます。本当に区内の緑被率を向上するのか、数字だけのうたい文句なのではないか。私は、この質問を通して目標値について検証いたします。 初めに、改めてお聞きしますが、最新の緑被率を求めるための緑で覆われた土地、緑被地の面積は何ヘクタールなのか。そして、この緑被地の構成区分ごとの割合と面積をお聞きします。 その中で、前回調査より増加した区分は何か伺います。 草地を取り上げると36.46ヘクタールで5.91ヘクタール増加していますが、これには農地は含まれません。草地は宅地化予備軍として雑草が生える土地が多く、緑被地としては不安定要素であり、全体の緑を考える上では重視すべきではないと考えます。今回の総合計画の改定案では、緑被率の達成目標を現状より2.71ポイント上回る24.7%と定めていますが、これまでの区内の土地利用や緑の状況を踏まえれば、この緑被率の目標を達成するのは大変困難と考えています。 単に数字を示していますが、これを緑の面積に変えると、緑で覆われた新たな緑被地面積を92.3ヘクタール確保するということです。今後6年間に目標の緑被率の基となる緑被地面積を増やすことは不可能と考えますし、現状維持ですら大変困難と考えています。新たに緑で覆われた土地92.3ヘクタールを確保すると先日の区議会全員協議会で答弁していましたが、その方策は、都市計画公園の整備などにより確保としております。杉並区の学校敷地は1ヘクタールまでないですけれども、1ヘクタールほどですから、93校分の緑被地を生み出すということです。都市計画公園で確保するとしても、その候補地自体が既に緑被地を含んでいれば、候補地の緑に覆われていない部分を草原や密林にしなければ緑被率の向上につながりません。どこの都市計画公園を整備予定地とするのか、その中で何ヘクタールの緑被地を確保するのか、お答えください。 次に、都市計画道路の緑化の話もありました。どの道路に何を植え、緑被をどれだけ確保する計画なのかお聞きします。 道路緑化は、以前、東京都が沿道の排気ガス対策のためと緑を増やすために、都道の道路緑化に力を入れました。平面的な緑の多さではなく、立体的に緑の多さを感じることには貢献したと思います。前回の私の一般質問に対する区長答弁でパリのまちの緑化の話が出されましたが、杉並区でも同様な取組をするのかと思いました。パリのまちは歴史や風土を意識した植栽計画がされ、すてきな樹木がたくさん生育しており、さらなる木を植えるのは、緑被率向上を目指すのではなく、花が咲く木などでまちをさらに美しくして、観光で訪れる方々にも楽しんでもらうことを目指していると私は見ています。そのように、杉並でも杉並の風土に合わせた計画を推進するというお考えでしたら、ぜひ数字のみいたずらに増やすような計画ではなく、緑豊かな杉並につながる実態に即した計画目標にしていただきたいと思います。 杉並区内の用途地域の80%ほどが住居地区であることから、民有地での緑を増やし守るためには現在より敷地への緑化義務を厳しいものにすることが必要となり、区民の皆様に新たな協力をお願いすることになります。このことについて区の考えを伺います。 さらに、屋上緑化だけでなく屋根緑化への新たな補助制度も必要と考えますが、そのほかにどのような手だてを考えているのか具体的にお答えください。 そして、緑被地確保の基礎として、今ある緑は1平方メートルたりとも減らせません。そこで、私が以前から強調しているように、大切なのは今ある緑を減らさないこと、特に杉並の原風景を今に伝える風格ある武蔵野の屋敷林、大木、農地をこれ以上減らしてはならないということです。例えば、3,000平方メートルの屋敷林の所有者に相続が発生したとすると、この屋敷林をなくさないためには公有化しか保全の方法がないでしょう。その場合、1か所当たり少なくとも10億円以上の公費負担となります。現在、公有化には国費、都費を一部充当する制度があり、それを活用するためには当該地に対する都市計画制度の活用が必要であることから、先手先手の取組が欠かせません。代表的な緑の対象、種類ごとの保全手だてとしては、屋敷林は特別緑地保全地区に、農地は生産緑地地区にすることが挙げられます。逆に言うと、それをしなければ緑を残せないということです。両者の保全に向けた事業計画をお聞かせください。 10年以上前、複数の近隣区が緑被率アップの目標を立て様々な取組を推進していましたが、その後に目標値の達成に向けた取組から撤退しています。その現状を見ても、緑被率の現状維持ですら大変困難なことが分かります。そうした中、総合計画改定前の緑被率を1ポイント増やす目標は、純粋に緑で覆われた面積を34ヘクタール増やすということですが、今回それを見直し、さらに無謀とも言える6年間で2.71ポイント、面積で92.3ヘクタールの新たな緑に覆われた場所を生み出す目標に打って出ました。環境重視を訴える区長が、政治生命をかけて取り組むと区民へ約束することと理解します。新たな緑被率の目標を示し、目標達成のための具体的な緑にできる場所、緑に変える方策、そして予算は幾らかかるのかとシナリオを考え整理しているでしょうから、どのように目標達成するのか詳しくお答えください。 このことに関連して、とりわけ区内の風格ある武蔵野の屋敷林と区内に残る農地、農業を守る意義を区長はどのように考えているか、ぜひお聞かせください。私は、区の取組を今も、今後も最大限応援します。そして知恵も出します。 次に、みどりの基金に使い道の見直しを求めます。 現在の基金活用は、様々な緑化活動費として利用しており、それらの予算は一般会計予算で行うものと考えています。先日、西荻の大木の保全活動がクローズアップされました。1万筆以上の方の保全への署名が寄せられましたが、結果はどうなったのかお聞きします。 仮に、署名した方々から、樹木の保全のためにみどりの基金へ1人1万円の御寄附が寄せられていたらどうだったでしょう。私には、大木の生育地を公有化する技術的などの保全策があります。区内の後世に残すべき緑の保全には、区の知恵を絞った粘り強い取組、所有者の手放すメリット、そして公有化財源、さらには周辺の方々の理解と協力です。私は、みどりの基金を緑化活動費に充てることよりも、緑を公有化するための寄附を集めるものにすべきと考えます。多くの基金賛同者からの寄附をため、基金をここぞというときに区民共有の財産となる緑の公有化資金の一部とすべきと考えます。そして、生まれ変わったみどりの基金の活用実績を積み重ね、しっかりPRすることで、区民だけでなく多くの方々から寄附が寄せられると考えています。ふるさと納税により、杉並区の区税流出額が年4,000万円ほどの時に、このまま策を考えないと大変なこととなると警鐘を鳴らしたことを思い出していただきたい。優秀な職員の知恵を結集して、杉並区みどりの基金が皆様に認められ、意義ある基金とし、区内の緑を残すために活用されるように生まれ変わらせていただきたいが、区は取り組む考えがあるか伺います。 次に、安心・快適に暮らせる生活環境の確保についてお聞きしてまいります。 改定する総合計画案では、区内各所に設置されている公衆喫煙所に関して、完全分煙型及び民間事業者による喫煙場所設置検討を推進すると見直されていますが、具体的にどのようなことを行うのか伺います。 その上で、この間幾度となく上井草スポーツセンター北側外周部に設置している公衆喫煙所が周りの方の迷惑になってしまっているという問題について指摘をしています。そして、喫煙所における分煙の不徹底による受動喫煙の問題の速やかな改善や、施設の移転などを要望してきました。区は、区民の健康被害などに対し改善措置を一向に取らないのはなぜか。その理由と対策を行うならいつまでにする考えか伺います。 また、下井草駅の踏切横に設置されている公衆喫煙所についても、踏切待ちの方々が大変迷惑をしています。加えて、他の場所でも同じですが、喫煙所の外で喫煙するマナーもよくない状況です。区は、実態把握を怠っているから改善に取り組まないのではないのか。ここも改善すべきと考えますが、区の見解を伺います。 次に、まちづくり、地域産業についてお聞きしてまいります。 西武新宿線連続立体交差化については、実行計画の改定案では、判を押したように計画の推進との表現となっています。井荻駅以西の区間は、令和5年度には連続立体交差化工事の事業認可申請を行い、同年度に事業認可も取得すると区から聞いていましたが、いまだその動きがなく、どのような状況で事業認可申請が遅れているのか伺います。 地元では、以前に鉄道の連続立体交差化事業などの都市計画決定もされ、整備工事に向かうものと理解している区民は多くいます。事業で影響を受ける関係の皆様をはじめ多くの方が、一刻も早い工事着手を願っています。なぜ遅々として事業実施に進まないのか、その理由、そして区の取組状況を伺います。 また、鉄道の工事と併せ、周辺のまちづくりについても、まちづくり構想を踏まえるなどして様々な取組が必要であり、関連する他のまちづくりに関しても一朝一夕に行うことは難しいと考えます。沿線の関係者と時間をかけてじっくりとよいまちとするための話合いをすべきと考えますが、こうした取組を行う考えはないのか最後に伺って、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、浅井くにお議員の御質問のうち、緑被率の目標に関することと、区内の屋敷林と農地、農業を守る意義に関する御質問についてお答えします。 まず、緑被率の目標についてのお尋ねですが、現在の区における緑被率の目標は、みどりの基本計画において令和14年度25%を目指すこととしており、総合計画の改定案においてお示しした24.7%という数値は、基本計画の目標を踏まえた令和12年度に到達すべき数値であり、今回緑被率の目標数値自体を新たに設定したものではございません。しかしながら、この目標を達成するためには、未着手の都市計画公園、緑地などを全て開園させる必要があるなど極めてハードルが高いと感じております。私自身、浅井議員が常々御主張されている、あらゆる手段を用いて緑を守り増やす努力をすべきであるとの考え方に共感するところでございますので、区として厳しい目標ではありますが、目標達成のために様々な施策を検討、実施していく必要があると考えております。なお、公園等の用地確保に当たっては、財源として国費や都市計画交付金、都区財政調整交付金などを活用するとともに、あわせて生産緑地の買取制度や市民緑地制度など、あらゆる手段を用いて緑被地の確保に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、区内の屋敷林と農地と農業を守る意義に関してのお尋ねにお答えします。 屋敷林や農地は、杉並らしい原風景をつくってきたものであり、都市に残る身近で貴重な緑を改めて区民共有の財産として将来世代に引き継いでいく必要があると考えています。特に、都市の中の農地、農業には、新鮮な農産物の供給や防災空間など多面的な役割があり、大切な社会資源と捉えております。また、屋敷林をはじめ高い樹木の枝葉は、その樹冠により地表温度を下げる効果があります。このように、農地や樹木は気候変動対策に直接的、間接的に貢献し、CO2の吸収や大気汚染の緩和、建物とコンクリートからの熱波の軽減、電力需要を抑えるなど、様々な効果や役割を担っています。 私は、緑の保全には、地権者をはじめとした区民の理解と協力なくして実現することはできないと考えており、区民と共に手を携えて、「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に尽力してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、緑に関する一連の御質問にお答えをいたします。 最初に緑被率についてのお尋ねですが、令和4年度の緑被地の面積は749.06ヘクタールです。緑被地の構成区分ごとの割合と面積についてでございますが、樹木被覆地が620.58ヘクタールで18.22%、草地が86.46ヘクタールで2.54%、農地が33.39ヘクタールで0.98%、屋上緑化が8.63ヘクタールで0.25%となり、合わせて緑被率は21.99%でございます。前回調査より樹木被覆地が2.37ヘクタール、そして草地が5.91ヘクタール、屋上緑化が0.97ヘクタール増加してございます。 次に、緑被地確保に関するお尋ねにお答えをいたします。 緑被地の確保目標は92.3ヘクタールでございますが、公園整備により約7割弱を、民有地の緑の保全、創出により約3割強の緑被率の確保を想定してございます。都市計画決定され未供用の都市計画公園・緑地が約76ヘクタール強あり、そのうち主な予定地は和田堀公園約24.9ヘクタール弱、高井戸公園約11.5ヘクタール弱、善福寺川緑地などの緑地で約30ヘクタールでございます。また、区としては馬橋公園の拡張整備、下高井戸おおぞら公園の東側部分の整備で2.38ヘクタールの整備を進めているところでございます。このように都市計画公園緑地の整備においては、都との連携を図り、着実にオープンスペースの確保や緑被率の向上を図ってまいります。 加えて、都市計画公園、緑地以外では、生産緑地の確保、屋敷林の市民緑地指定、民有地の緑化指導などにより緑被地の確保に努めることで、緑被率の確保目標を達成したいと考えてございます。また、これらの取組に要する経費については、そのときの社会情勢により土地の価格や整備費も異なってくるこことから、明確な金額を申し上げることはできませんが、国や都の補助制度を十分に活用しながら、緑の保全、創出に取り組んでまいります。 次に、緑の保全、創出の制度についての御質問にお答えをいたします。 初めに、民有地での緑を増やし守るための緑化義務に関する御質問にお答えをいたします。 区では、みどりの条例第17条により、家の新築、改築など確認申請を要する行為に当たっては、用途地域等に応じて一定の緑化を求める緑化計画の届出を義務づけています。求める一定の緑化割合を厳しくすることで緑被率の向上につながると思いますが、植栽後の樹木の生育などの課題もあると認識してございます。 次に、都市計画道路の緑化についてのお尋ねですが、事業化されている都市計画道路の整備に合わせ、都や区の事業主体が緑化を進めることになります。また、樹種につきましては路線ごとに地域住民の声を聞きながら、各事業主体が自ら選定をしてまいります。 続いて、議員御指摘の特別緑地保全地区や生産緑地地区は、都市計画法第8条の地域地区に該当し、保全の担保性の高い制度と言えます。これらの制度以外としては、同様に地域地区である緑地保全地区、緑地保全策として都市緑地法の第45条の緑地協定制度や同法の第55条の市民緑地契約制度がございます。特別緑地保全地区と生産緑地地区の今後の取組に当たっては、共に所有者の同意に基づく申請が必要なことから、屋敷林所有者や農業者という対象者への制度の周知、活用の働きかけをこれまで以上に行ってまいります。 次に、屋上緑化に関する御質問にお答えをいたします。 建物上部への緑化は、緑被率の向上やヒートアイランド現象の抑制、そして建物自体の断熱において有効と考えます。議員御指摘の屋根緑化への助成制度の御提案も含め、現在改定を進めているみどりの基本計画において、より効果的な緑の創出策の導入に向けて積極的に取り組んでまいります。 次に、西荻窪の大木に関する御質問でございますが、地域住民から区に対し、ケヤキの保全を求める要望が寄せられたことを契機に、7月末に事業者に対して2回にわたり、区では緑の保全や丁寧な地元への対応をお願いしているところです。現在の状況でございますが、事業者からは樹木の取扱いについて様々な可能性を検討中とのことで、方向性が決まった段階で地元への説明を考えているとの連絡を受けているところです。 私からの最後に、みどりの基金についてのお尋ねにお答えをいたします。 みどりの基金は、区民、事業者及び区の協働の下に緑化活動を行う人材の育成をはじめ、緑の保全及び緑化の推進を図るための事業に要する経費の財源に充てるために、平成14年に設置されたものでございます。今後につきましては、現在取り組んでいるみどりの基本計画の改定の中で、職員のみならず、区民からも当該基金の有効活用について広く御意見を伺い、用地の取得も含め、区内の緑の保全により役立つ基金となるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、公衆喫煙場所のお尋ねにお答えします。 まず、今般計画化を行った完全分煙型及び民間事業者による喫煙場所設置検討、推進ですが、受動喫煙や路上禁煙地区内の路上喫煙及びポイ捨てを防止する観点から、完全分煙型喫煙場所の設置や民間事業者による公衆喫煙場所の設置支援など、設置場所の状況等に応じて改善の検討などを進める考えでございます。 次に、上井草スポーツセンターの公衆喫煙場所ですが、これまでも移設に向けた関係者との協議や、民間事業者による公衆喫煙場所設置への協議、閉鎖型分煙施設への移行などの方策を検討してきましたが、現段階で改善策を見出せておりません。今後は、やむを得ず廃止することも含め検討してまいります。 私からの最後に、下井草駅の公衆喫煙場所のお尋ねにお答えします。これまでも、他の公衆喫煙場所も含めて定期的に巡回指導や啓発などで、実態把握や喫煙マナー向上に継続して取り組んできておりますが、御指摘のような状況を踏まえ、今後、はみ出し喫煙の指導などを強化して取り組んでまいります。 私からは以上となります。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(野口知希)登壇〕
私からは、鉄道連続立体交差事業についての一連の御質問にお答えします。 まず、西武鉄道新宿線井荻駅から西武柳沢駅間の事業認可についてのお尋ねですが、連続立体交差事業については東京都が国から、上井草駅周辺の区画街路3号線及び鉄道附属街路10号線、11号線の整備事業については区が東京都から、それぞれ事業認可を取得することになります。これらの一連の事業について、予定どおり令和5年度末までに取得できるよう準備を進めており、現在、東京都と調整しながら事業認可図書を作成しているところです。また、関係権利者の方々から、今後のスケジュールや用地補償など事業の進捗状況について問合せもいただいております。今後、認可図書の作成が完了次第、都へ申請し、令和5年度中に事業認可を取得し、取得後にはその周知に努めてまいります。 次に、関連するまちづくりについてのお尋ねですが、区では、これまでアンケート調査やオープンハウスの中で、地域の方々からまちづくりに関する思いや御意見を伺ってきました。今後、事業認可取得をきっかけとし、地権者、まちづくり協議会の方々はもとより、地域にお住まいの方、地域を訪れる方などとの幅広い議論の中で、上井草らしいまちの在り方などについて検討していくことを考えております。これからも、連続立体交差事業の推進とともに、まちの将来像の実現に向けた取組を推進してまいります。 私からは以上です。

44番浅井くにお議員。 〔44番(浅井くにお議員)登壇〕

私から何点か質問させていただきますけれども、まず初めに、私は普通の素人ではありません。したがって、先ほど質問をさせていただきましたけれども、緑被率の目標値90何ヘクタールを6年間で確保できるなんてことは絶対あり得ないというふうに思っています。私が首をかけてもいいですよ。先ほどの答弁にもありましたけれども、都市計画公園の整備で確保するというお話でしたけれども、都市計画公園予定地の区内の大半は東京都の公園ですよね。杉並区の公園といえば、そうですね、都市計画が定められているのは妙正寺公園のところの一部と、あとは区が施行主体になるとすれば上井草公園かなと思っていますけれども、そこも緑でほぼカウントされているところですから、緑被率の向上というのはほぼ望めないというふうに思います。上井草のところはある学校のグラウンドになっていますけれども、確かに一部は普通の芝でグラウンドになっていますけれども、半分は人工芝になっています。そういう状況ですので、なかなか難しいというふうに思います。 それから、生産緑地と特別緑地保全地区の話をさせていただきましたけれども、生産緑地を指定しても、全てを公有化しているかといえばそんなことはないわけだし、特別緑地保全地区も指定をしないと、先ほどちょっと西武線の話にもありましたけれども、西武線の上井草駅の北側の屋敷林が全くなくなりましたよ。これはどうしてなくなったのかって、区のほうのアプローチが足らなかったのか、緑を増やそうという意識が低かったのか、なくなってしまいました。同じように、区内には社寺林と屋敷林というのは確かに相当ありますよ。でも、その中で屋敷林が一番なくなる要素が強いということで私は話をさせてもらっています。皆さん所有者は高齢の方が多くなっていますので、相続が近いうちにあるだろうというふうに思います。そのときに、上井草の駅の北側のような状況にならないために、先手先手でやっていく。特別緑地保全地区に指定したからといって、生産緑地地区と同じように全部を買わなきゃいけないということではないですよ。ただし、なくしていく、それから補助金を利用できる要素も増えてくるわけですし、そういう意味で、杉並区で10か所の屋敷林を残していこうというふうな計画を前に立てていましたけれども、そのうちの一つはなくなったりしていますよ。ですから、私の住んでいるすぐそばでも屋敷林は全くなくなって、大手の、何ですかね、社屋が今建設中になっています。どんどんと減っていくのに、どうしてその緑被率を今よりもさらに高いものにしていくのか、数字だけのマジックじゃないんですよ。ですから、数字を下げるなり、現状維持ですら本当に大変なことですので、区として本当に所管としては今後目指している、2.71ポイント増やす、そういう目標で本当に自分たちはできるというふうに思っているのかお聞きをしたいというふうに思います。 それからもう一つ、上井草スポーツセンターのところの喫煙所の話ですけれども、もう何回区のほうにお話をしているか。署名がいっぱい集まれば動くのか、そうじゃなくて、私は何千人かの代表として地元から区に送り出していただいていますよ。その地元からの話として区に要望なりをしているわけですから、しっかりと駄目なものは駄目で、駄目じゃないようにお金をかけて整備をするなりしてもらいたいというふうに思います。そういう意味で、いつまでにというふうな話もさせてもらいましたので、もう一度御答弁をお願いしたいというふうに思います。

理事者の答弁を求めます。 土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
緑被率の確保の目標についての再度の御質問にお答えをいたします。 確かに6年間でこの目標を達成するのはどうなのかというところにつきましては、すごくハードルが高いというふうに思っています。そして、その予定しているところも、東京都の公園が多くありまして、その整備がスムーズに進むというような状況ではないことは確かです。ただ、区として25%の緑被率を目指すというところの中では、段階的に目指す目標値に向けて進む必要があるというふうに考えてございます。 生産緑地や特別緑地保全地区の制度を使って、それで必ずしもその場所が残せるのかというところにつきましては、生産緑地については様々な機会を捉え、適地というところで有効的な緑地となるよう、区で確保していきたいというふうに思ってございます。 また、特別緑地保全地区につきましては、緑地の凍結的な保全を図るための制度でございますので、このような制度の活用も視野に入れて取り組んでいます。 また、屋敷林につきましても10か所緑地保全方針で定めてございますが、所有者の理解、周囲の理解を得ながら、なるべく残せるように尽力してまいりたいというふうに考えてございます。 私からは以上です。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、再度の御質問で上井草スポーツセンター喫煙場所についての御質問にお答えいたします。 確かに議員から御指摘いただきましてから様々、先ほど申し上げたような検討を、いろいろなところで交渉もし、協議もしてまいりました。しかし、結果的にはなかなか改善策を見いだせていない現状で大変心苦しく感じてございますが、こちらにつきまして、先ほど申しましたように今後廃止も含めてしっかり検討してまいる、いつまでにということは今の時点で明確に申し上げられませんが、予算などもいろいろ伴ってまいりますので、そこはしっかり念頭において、それも含めて検討してまいりたいと存じます。

以上で浅井くにお議員の一般質問を終わります。 ここで午後1時10分まで休憩いたします。 午後0時6分休憩 午後1時10分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 2番ブランシャー明日香議員。 〔2番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

緑の党グリーンズジャパン、ブランシャー明日香です。通告に従い、脱炭素社会実現に向けて質問いたします。 昨今、長引く経済停滞に加えて、化石燃料価格高騰に代表される世界的なインフレ及び記録的な円安の二重の影響が物価高、資材高につながり、自治体の財政運営にも影響を与えていると思います。そんな中、調達コストとランニングコストをこれまでより下げることができる鍵、それが脱炭素化へ向けての政策シフトです。例えば、エネルギーシフトをする、国内で再エネ部門を伸ばせば石油や天然ガスなどの輸入額35兆円の海外流出に歯止めをかけ、日本はエネルギーの自立ができていきます。自治体や市民は、電気を自家発電すれば電気代を払わなくても済むようになる、継続して利用することによって初期投資を回収しプラスに転じることにもつながります。建物の断熱化をすれば電気代が安くなり、健康にもよい影響があるので、医療費削減効果も期待できます。このような複合的なメリットを見ても、脱炭素化への政策シフトは、今や、やるかやらないかを悩む段階ですらなく、どれぐらい前倒しでやるかを検討する時期に来ていると思います。 さて、11月30日から開催されるCOP28では、GST(グローバル・ストックテイク)が注目されています。GSTとは、2015年のパリ協定で採択された3つの目標の達成に向けて、世界全体で進捗状況を5年ごとに評価する仕組みで、この評価次第では、日本を含む締約国のCO2削減目標、NDCの水準を高める影響力を持つと言われています。 科学の予測を超えて爆速する気候変動の状況を検証したIEAの最新レポートでは、2040年にはカーボンニュートラル化を達成しないと、人類は突入してしまった地球温暖化の加速を止めることはできないという報告が出ました。このような現実を受けて、日本の2030年NDC46%は目標が低過ぎると国際批判を受けています。緑の党グリーンズジャパンでは、国に対して先進国基準のNDC70%を訴えています。この数字は決して野心的ではなく、気温上昇1.5度の約束をした以上、不可欠な条件です。 クライメート・インテグレートの平田仁子氏によると、今や日本のCO2排出係数――排出係数とはキロワット当たりのCO2排出量です――は、G7では最下位。日本の電気はG7で最も汚いだけでなく、石炭火力が主力の中国とも大差がありません。平田氏は、日本では政治が気候変動に本気で向き合ったことがないというのが根幹の問題だと指摘しています。現状維持を願う利益構造を守る仕組みが、マスメディアを通じて気候変動対策の強化は国民負担だ、再エネは高くて不安定だ、原子力や石炭がなければ資源のない日本は電力不足になるなどといった様々な言説を一般論として流し、それらの情報は国際的な議論の中では偏っていて時代遅れであるにもかかわらず、国内では通用してしまいます。その結果、日本では気候対策を怠った場合のリスクや、また、ちゃんと対策を取った場合のメリットがしっかりと伝えられていません。そして、エネルギーや経済システムの根本的転換の問題が負担や我慢の問題にすり替えられ、具体的な対策や政策の場になっても、自分ではない誰かに責任転嫁をしてしまう議論になると書かれています。ヨーロッパに比べると気候変動対策に消極的だったアメリカでさえ、今年は異常気象で年22兆円超えの経済的被害が出ることを算出し、CO2排出量削減のペースを上げています。 そんな中、日本も課題はあるものの、じりじりと前進はしています。11月7日、第8回GX実行会議が開催されました。実は、先月都市環境委員会の行政視察でお会いした福岡の住宅事業者、エコワークスの小山貴史氏が岸田総理の前でプレゼンをされました。小山氏や専門家の話を聞いて、岸田総理は、今後3年間暮らしのGX対策へ2兆円規模の支援をすると発言し、直後の10日の閣議決定では、住宅の省エネ加速化支援事業だけでも1,350億円の補正予算案が提出されています。まさに自治体にとっては、国や東京都の補助金を併用して、どんどん脱炭素啓発活動を進める時代が到来したと言っていいかと思います。同時に、自らの中間削減目標を引き上げてカーボンニュートラルを現実化させようという先進的な自治体も出てきています。 そこで、本日は杉並区の脱炭素社会実現に向けての動きについて、特にエネルギーと建物の分野について、そして、それらの政策をつくり上げる土台について、解像度を上げて質問させていただきます。 まず、地球温暖化対策実行計画の区域施策編について質問します。温室効果ガス排出量、エネルギー消費量削減について、70ページによると、区独自想定に基づく試算では、日々の省エネ行動に削減量の約6割余りを頼るという割合になっています。この日々の省エネ行動とは何でしょうか。このような振り分け方をした理由を教えてください。 日々の省エネ行動に比重を置いたこの割合だと、もし区民が日々の努力をやめてしまったら成り立たなくなる不安定な計画ではないでしょうか。むしろその他の取組、断熱建築、太陽光発電、再エネ100%電力、省エネ家電への切替え、LED切替えなどに比重を増やすべきかと思いますが、区の見解をお伺いします。 日々の省エネ行動で、この15万1,000トンという数字を達成できるという根拠を御説明ください。 昨年度から、すぎなみエコチャレンジ事業や、省エネナビ、ワットアワーメーターの貸出し、LED助成などの制度をつくって日々の省エネ行動を促す取組をされているそうですが、その成果はどれぐらい出ているのでしょうか。2022年度の成果をお示しください。 75ページの追加対策、民生部門においては、CO2排出の必要削減量17万9,000トンCO2の約152%を達成とあります。施策を多めにしてできることからやろうというお考えかと推測します。さて、ここで152%達成できるという試算ができているのであれば、2030年50%ではなく、削減率を先進国の基準に引き上げてはいかがでしょうか。世田谷区は、今年度から削減目標を57.1%に引き上げています。さらなる野心的な高みを目指して66%を目指すとも明記されています。削減目標を高める可能性について、区の見解をお伺いします。 産業技術総合研究所の環境工学御専門、歌川学先生の試算によると、杉並区は、日々の省エネ行動に依存せずとも、機器更新、断熱建築導入、電気自動車、再エネ導入と購入電力の再エネ100%転換をしっかりやることでゼロカーボン達成は可能だということです。このことを踏まえて、次の質問に行きます。 事務事業編について質問します。8ページの区対象施設の二酸化炭素排出量内訳によると、約35%は都市ガスを主とする燃料及び熱でカーボンニュートラル化したガスの普及が進んでいないためできないが、残りの63%については電気と書いてあります。言わば、その63%を再エネに切り替えるだけで、既にCO2削減60%の目標達成になると読み取れますが、その理解で間違いないでしょうか、確認させてください。 一方、エネルギー使用量の削減目標については12ページにありますが、たとえCO2が再エネ切り替えで63%削減できても、全体のエネルギー使用量を50%減らすというのは別の大変な挑戦です。14ページ以降がそのための取組ということですが、一番効果が見込めるのは、やはり圧倒的に建物の空調エネルギーのはずだと私は思いますが、区の見解はいかがでしょうか。 細かなデータや数字が書かれているのが温暖化対策実行計画ですが、これらの目標数値とグラフと表と具体的な施策はそれぞれ別のページに書かれており、単位もあまりなじみのないトンCO2とかキロリットルとか、一般の区民の方が見たとき、なかなか分かりづらいのではないかと思います。5月の質問でもお伺いしましたが、国、東京都、また長野県、福島県などがつくっているように、杉並区独自の分かりやすいロードマップを作成してほしいと思います。各分野でどんな施策を、どのぐらいの期間で、どのくらい達成して、どこに到達したいのかが分かりやすく示されている地図または早見表のようなものです。区民にとって、脱炭素社会をつくることは自分事と言いながら、抜本的に変革しなくてはならないエネルギーや電気などの話が難し過ぎるから日々の行動だけ意識して頑張ろうでは、議論に参加することすらできません。 そこで、再度お伺いします。脱炭素社会実現への時間軸と道筋が可視化できるように、杉並区の誰もが1ページで一目で分かるような脱炭素ロードマップを作成していただけないでしょうか。 次に、ZEH住宅の普及についてお伺いします。 10月19日、20日、都市環境委員会メンバーは、福岡県久留米市のZEB庁舎と春日市のZEH、LCCM住宅の視察に行ってまいりました。春日市エコワークスでは、ZEH住宅が気候対策の要となるだけでなく、住む人にとっていかに快適で経済合理性があるかという話を伺ってまいりました。区域施策編74ページでは、2030年度の新築住宅のうち、ZEH基準の水準の省エネ性能に適合する住宅の割合が100%になると想定と書いてあります。区は、このとおりになると思われますか、見解を伺います。 2025年の都の住宅用太陽光発電設置努力義務化条例について、大手だけではなく地元の中小企業も取り組むよう啓発するべきではないかと思いますが、杉並区は中小事業者に向けて、事業者向けの勉強会や冊子配布などの啓発はやっておりますか、確認します。 区民にももっと積極的に啓発するべきではないかと思います。東京都がソーラーポテンシャルマップを作成していることを区は紹介していますか。ソーラーポテンシャルマップとは、グーグルマップを下地にして、東京都の家々の屋根の太陽光発電ポテンシャルを色分けで一目で分かるようにしている地図です。ほかにも、これは一案ですが、太陽光の経済性を説明する人員を増やすという脱炭素コンシェルジュ養成講座、太陽光パネルを設置したら何年で元が取れるのか、EVの充電用に自家発電を使えることなど説明できる人材を区で育ててはいかがでしょうか。 国交省によると、2025年から建築省エネ法で全ての新築住宅、非住宅に省エネ基準適合が義務づけられます。より高い省エネ性能への誘導策として、省エネ性能表示制度の啓発も始まります。これは、分譲、賃貸の広告も対象で、区民の多くが関係するので大々的に啓発情報を発信する必要があります。率先してやれば、ゼロカーボンシティー杉並の評判も上がり、普及、波及のチャンスになるかと思います。区は、独自の省エネ性能表示制度を作成してはいかがでしょうか。 断熱賃貸住宅に興味を持っている大手不動産ポータルサイトなども、既に省エネ性能表示や断熱住宅の市場価値に気がつき始めています。民間と連携してZEH新築住宅、賃貸住宅を増やすプロジェクトを立ち上げてはいかがでしょうか。 さらに、杉並区では大容量の太陽光発電設備を搭載し、建築から解体までの家のライフサイクルでCO2をマイナスにするLCCM住宅の普及にも力を入れてほしいと思います。LCCM住宅は、EV充電やヒートポンプとの相性もよく、これから住宅は分散型のエネルギーステーションとなるという近未来の住宅の在り方を体現しています。LCCM普及に向けての区の見解をお伺いします。 次に、区の施設のZEB化についてお伺いします。 行政視察で伺った久留米市環境部庁舎では、まさに目からうろこのZEB対策のお話を伺ってきました。久留米市の公共建築物ZEB化の特徴は、見どころがないところが見どころ、中小、地元の事業者でもできる、3つの課が連携してつくったZEBチームというものでした。築23年の庁舎はどこを工事したのと、きょろきょろしてしまうほど普通の建物に見えましたが、実に1次エネルギー削減率が106%とのことです。ZEBチームは、できないんじゃないかという固定観念をできるんじゃないかと置き換えて、粘り強く、諦め悪く調査研究を進めたそうです。結果、ZEB達成のために行った追加工事は、サッシの取り替えの必要がない真空ペアガラスと床下の断熱材吹きつけなど、極めて最小限のものでした。国庫補助金で費用の4分の3をカバーし、実質負担額は、エネルギーの高騰の影響で、たったの2年で回収できる結果になったということです。この成功体験を他施設へ水平展開し、久留米市では、ほかの公共施設のZEB化の計画も着々と進んでいます。 杉並区の場合、施設新築・改築の際、区が基準としているZEBオリエンテッド相当はZEBの定義の中でどのレベルに位置するのか、CO2削減量はどれぐらいかをお示しください。 どうして区の目標設定は、ZEBの定義の中で最も低いレベルのZEBオリエンテッド相当以上なのでしょうか。ZEB化を目指すと書いてあるなら、現実的には難しいケースが出てくる場合があったとしても、もっと高いZEBレベルを目指すべきかと思います。例えば藤沢市は、新築や改築はZEBレディー以上の性能を確保、港区もZEBレディー以上となっています。杉並区は、これからもオリエンテッド相当以上でよしとされるのでしょうか。もし、施設改築のたびにZEBオリエンテッド相当の建物が増えていったなら、結果的には事務事業編の削減目標と整合するのでしょうか。30から40%しか省エネできない建物を建ててしまったら、2050年までにまた追加工事をする羽目になるのは、逆にコスト高になるのではないでしょうか。2050年に存在する建物が100%ZEBになっていればいいですが、どうしてもZEB化できない既存建築物や、改築がない既存建築物もカウントすると、改築の時期を迎えた施設は極力フルZEBにしておかないと整合性が合わなくなるのではないかと思います。 それ以前に、2030年削減目標にも整合しているのでしょうか。全員協議会で施設マネジメント計画と温暖化対策実行計画のZEBの考え方は整合しているとの御答弁をいただきましたが、そもそも温暖化対策実行計画がZEBオリエンテッド相当で試算してあるということであれば、ゼロカーボン達成自体無理なのではないかと思いますが、どのような論理になっているのでしょうか、説明を求めます。 次に、気候危機対策推進本部について、10月に立ち上がった気候危機対策推進本部はどんなことをやっているのでしょうか。 推進本部の本部長は区長と聞いていますが、実際区長はどの程度イニシアチブを発揮できる仕組みになっているんでしょうか。本部長以外は全員フラットな立場で話し合える仕組みになっているんでしょうか。 久留米市では、環境政策課、都市建設部、設備課、建築課の職員が有志でZEBチームをつくったそうです。杉並区も推進本部の組織横断的性格を生かして、各ゼロカーボンの施策ごとに現場レベルのチームをつくってみてはいかがでしょうか。未来に向けての新しいプロジェクトですから、若い現場の職員さんも活発にコミュニケーションして、実働部隊として自ら考え、アイデアを出し合えるオープンな環境をつくるべきではないでしょうか。 5月の都市環境委員会でも質問しましたが、区はカーボンバジェットという考え方を導入し、バックキャスティング、いわゆる逆算で計算して目標値を設定していくべきだと思います。先ほどの歌川学先生の分析によると、杉並区は今の技術を使って2030年エネルギーCO2排出量を2013年度比で64%削減が可能と試算されています。区は、このような専門家の試算や最新情報、先進的な脱炭素モデルをいち早く仕入れるために、推進本部に外部から顧問やアドバイザーを入れていますか。 10月16日の特別区長会では、共同宣言に基づきゼロカーボンシティ特別区の実現に向けた一環として、中小企業の脱炭素化への支援を効果的に進めること等を目的とする各金融機関、みずほ銀行、三菱UFJ、三井住友銀行と連携協定を締結したと聞いています。この動きについて、区の見解をお伺いします。実効性を持たせるなら、3メガバンクの杉並区内の支店や寮への太陽光発電の設置、杉並区や区の補助金などの施策の広報、ZEH住宅を推進するための融資プラン作成などの連携協定を結ぶといった案を推進本部で話し合うのはいかがでしょうか。 区内のあらゆる企業や団体、自動車メーカー、配送業者、量販店などと、脱炭素施策において連携協定を結ぶ案はいかがでしょうか。区ではそのような案を話し合う予定はありますか。 例えば、長崎県佐世保市、愛知県岩倉市、千葉県白子町などは、最近EV充電インフラを拡充するためにEV充電事業者と協定締結したばかりです。補足すると、経産省はEV充電器の設置目標を2030年までに30万口――現在は3万口――とするなど、充電環境の設備が全国で求められています。こういった時勢を読み取って、官民連携のダイナミックな議論をし、縦割り行政を超えてイニシアチブを発揮する推進本部になってほしいと願っています。 次に、脱炭素先行地域について、環境省が地方自治体の脱炭素政策と地方創生を支援することで脱炭素がその他の地域に広がっていく実行の脱炭素ドミノを起こそうという動きがあります。脱炭素先行地域の件について、5月の御答弁では研究をするということでしたが、その後の研究の進捗を伺います。 できないという結論でしたら、どのような理由からできないのか、理由を教えてください。 自然環境が少ない、地域資源がない、更地がない、主要産業がない、住宅密集自治体で特色がないなどハードルがあると考えがちですが、ハード面はなくてもソフト面、サービス面で考えてはいかがでしょうか。チームを発足し、この発想を転換すればあり得るのではないでしょうか。区が直面する様々な課題解決と抱き合わせにするという考え方もあります。直下型地震に備えた防災対策との連動、グリーンインフラによる治水対策、樹木のカーボンオフセット価値を測定し屋敷林などの定量的研究を進める、住宅太陽光パネル設置23区トップを目指す、空き家を省エネ改修して地域の居場所づくり、まちの中心部を低排出車両を優先にゾーン分けし、交通規制など多額の交付金を利用してできる様々な可能性を検証するべきではないでしょうか。区民からそのアイデアを募集したり、春からの気候区民会議で議論してもいいかと思います。そして、23区で初めての都市型先行地域として応募してみてはどうでしょうか。その検討プロセスでの経験は、きっと今後の政策づくりやチームづくりに生かせるのではと思います。区の見解をお伺いします。 最後に、気候区民会議についてお伺いします。 脱炭素社会という未来に向けての想像力のレベルを上げることを要するこういった社会変革を起こそうとするとき、いかに多くの区民が気候危機のことを正しく認識し、多様なアクターが参加するかが大切です。そのプロセスの一つが、来年3月から開催される気候区民会議です。現在、実施団体のプロポーザル募集が始まっていますが、通常の環境事業に比べて区が業者に求めている資質とは何でしょうか。準備、開催、フォローアップの全工程を包括的に区の気候変動対策に生かしていくために、区はどのような工夫をされていますか。 区民会議で出た政策提言はどのように区政に反映されていくのでしょうか。 以上が私の質問です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ブランシャー明日香議員の一般質問のうち、気候変動対策に関する連携協定の締結に関するお尋ねにお答えいたします。 国連のグテーレス事務総長が地球沸騰時代の到来と述べられていたように、今年の夏は異常な暑さが続き、猛暑日の記録を大幅に更新するなど、東京の暑さはそれに当たると感じざるを得ないものでした。そのような中で、気候変動対策とその対策の緊急性を念頭に、特別区長会では、脱炭素化の実現を図るため、2050年ゼロカーボンシティ特別区共同宣言を行いました。人口と社会資本が集中し、エネルギーと資源が大量消費される特別区は、気候正義の観点からも大きな責任があり、特別区が同じ志を持って基礎的自治体としての役割を果たし、温室効果ガス排出量削減の取組を加速化させることは、世界の脱炭素化を牽引する上でも極めて重要な使命であると感じています。 この共同宣言の一環として、特別区長会が大手各金融機関と締結した連携協定は、金融機関が中小企業に対し温室効果ガス排出量の測定や削減のための計画提案、削減後の効果検証、評価などにより脱炭素化への支援を効果的に進めるものでございます。ゼロカーボンシティ特別区の実現に向けて、官民問わず多様な主体との連携により持続可能な社会を目指す点で、本協定は非常に有意義なものであると認識しており、区では、これに基づく施策の展開について、特別区長会と連携を図りながら、議員の御提案の取組も含め、気候危機対策推進本部等にて検討してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては関係部長より御答弁を申し上げます。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、脱炭素社会に向けた取組に関する質問のうち、残余の御質問にお答えします。 まず、お尋ねの日々の省エネ行動ですが、地球温暖化対策実行計画区域施策編に掲載している家庭での省エネポイントの取組のことでございます。 杉並区内の二酸化炭素排出量については、家庭や事業所からの排出の占める割合が76%と最も高くなっていることから、日々の省エネ行動については、何より多くの方に主体的に取り組んでいただくことが重要と考え、お示ししたものでございます。なお、省エネ効率の優れた製品の代替などによる削減効果については、国が示す削減量根拠などを基に試算してお示ししてございます。 次に、日々の省エネ行動による温室効果ガスの削減見込み量の約15万1,000トンCO2についてですが、これは家庭での省エネポイントの取組を区内の事業所、世帯の7割が新たに実施する想定で試算した数値です。イメージとはいえ極めて高い目標であり、これに実効性を持たせるには、区民が自分事として周囲の方も巻き込んで気候変動対策に取り組んでいただくことが重要であり、そのためにも今後開催する気候区民会議などの取組を通じて、区民などが対策を積極的に継続していただけるよう努めてまいります。 次に、省エネ行動を促す取組に関するお尋ねにお答えします。 まず、すぎなみエコチャレンジ事業では、一定期間に家庭や事業所での電気、ガスの利用量の削減を行った場合に区内共通商品券を支給してございますが、令和4年度は787件の申込みがあり、305件の結果報告がございました。また、LED照明機器切替助成は、令和4年度92件の実績があり、令和5年度は制度拡充を図ったことなどにより、申請件数が昨年度同時期に比べ増加してございます。なお、省エネナビ、ワットアワーメーターについては、環境学習の参考に利用するため貸出しを行った実績がございますが、まだまだ実績が少ない状況でございますので、引き続き周知に努めてまいります。 次に、温室効果ガスの削減目標に関するお尋ねにお答えします。 地球温暖化対策実行計画区域施策編に示す二酸化炭素排出量、エネルギー消費量削減のイメージや追加対策は、国の示す削減見込み量から区の規模に案分して推計したものや、一部区独自の想定により推計し表記したものでございます。本計画の2030年度温室効果ガス排出削減量の目標設定は、2013年度比で54%減に相当し、これは国の中長期目標と整合的であるだけでなく、その水準を上回るものでございます。一方で、世界では、先進国には可能な限り2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることや、OECD加盟国は、2030年までに石炭火力発電の段階的廃止を求められていることから、目標値については、国際社会の要請でも責任でもあるため、総合計画や環境基本計画などを進めるためにも、必要に応じて検討してまいります。 次に、区対象施設二酸化炭素排出量の削減目標などに関するお尋ねですが、議員御指摘のとおり、再生可能エネルギーの割合が増加することで、発電時の二酸化炭素排出量が削減されることとなると考えてございます。また、エネルギー使用量の削減には、御指摘のとおり省エネ型設備機器の導入はより効果が得られるものと想定されますが、加えて運用面における施設使用者の省エネ行動や、建物の断熱などにより効果が高まるなど、複合的に取り組むことが重要と考えてございます。 次に、脱炭素ロードマップに関するお尋ねですが、以前にもお伝えしたとおり、総合計画や区政経営計画書で目標を、そして、実行計画では直近の3年間の取組計画をお示ししていますが、御指摘のとおり分かりにくい面がございます。現在、地球温暖化対策実行計画の概要版を作成し、普及啓発に取り組んでいるところでございますが、今後、本計画の周知につきまして、区民、事業者の理解がより深まるよう、さらに工夫をしてまいる所存であり、その中でロードマップの在り方を考えてまいりたいと存じます。 次に、ZEH住宅に関するお尋ねですが、建築物省エネ法の改正により、2025年度から全ての建築物に省エネ基準への適合が義務化され、さらに2030年度には、ZEH基準への適合が義務づけられます。このため、新築住宅はZEH基準の水準の省エネ性能に100%適合するものと考えてございます。 次に、東京都の新築建物を対象とした太陽光発電設置義務化制度についてですが、対象となる事業者は、年間の都内供給延べ床面積が合計2万平米以上のハウスメーカーなどですが、区内中小事業者に対しましては、区内事業者団体主催の学習会で再エネの助成などについて説明を行うなどして、今後も継続していけるよう団体などと連携を深め、普及啓発に取り組んでまいります。 次に、ソーラーポテンシャルマップのお尋ねですが、当該マップは、東京都のHTTのホームページで紹介されております。区では、すぎなみフェスタをはじめ各イベントでのHTT啓発品の配布を通じて周知に協力してございますが、今後も機会を捉え周知を行ってまいります。 また、御指摘の専門的分野を説明できる人材の育成については、区としても重要と考えてございます。現在、区では省エネ診断や省エネなんでも相談を担う区内環境団体の相談員に対して研修会を実施してございますが、今後、幅広い人材の育成について検討してまいります。 次に、省エネ性能表示制度に関する一連のお尋ねにお答えします。 まず、区が独自の省エネ性能表示制度を作成するには、独自の省エネ基準を策定する必要がありますが、国の基準や東京都のゼロエミ住宅の基準などがある中では、区で新たな基準を作成することは現在考えてございません。区民が住宅を選択する際に、省エネ性能を意識していただくことは重要なことと考えており、2024年度から開始される国の省エネ性能表示制度の周知などに努めてまいります。国の方針では、2030年度にZEH水準の住宅が標準になる計画であることから、現時点ではプロジェクトの立ち上げは考えてございませんが、ZEH住宅に限らず、住宅のライフサイクルを通じて二酸化炭素の収支をマイナスにするLCCM住宅を含め、気候変動対策の重要性などについて、区民、事業者へ周知などに努めてまいります。 次に、ZEB化の一連のお尋ねにお答えします。 ゼロカーボンシティーの実現に向けた取組は、建物のZEB化だけで達成できるものではございません。そのため、運用面においても施設使用者の可能な限りの省エネ行動や、再生可能エネルギー電力導入拡大など、総合的な取組が重要であると考えております。ZEBオリエンテッドは、4段階あるZEB化のうち比較的実現しやすいランクとなっております。なお、建物における二酸化炭素排出量の削減効果は、施設用途に応じ30から40%以上となってございます。 地球温暖化対策実行計画では、区立施設の新築・改築時には、施設の敷地形状や用途、規模など様々な条件を考慮した上で、原則ZEBオリエンテッド相当以上のZEB化を図り、可能なものは高い性能を目指すこととしたものです。なお、新築・改築時にZEB化した建物につきましては、それ以上のZEB化が困難と考えることから、2050年までに目指す原則ZEB化のための追加工事が発生することは想定してございません。 既存の区立施設については、令和6年、7年度にZEB化が可能かどうか調査研究し、その結果を踏まえて8年度に既存区立施設ZEB化改修方針などを策定する予定です。これらの取組により、新築、改築も合わせて区立施設全体において可能な限り高いレベルのZEB化を目指してまいります。 次に、本年度新たに設置した気候危機対策推進本部に関するお尋ねですが、区の気候変動対策についての総合的な推進や、施策の調整、区の機関における環境及びエネルギー管理について所掌してございます。 次に、本部の組織体制についてですが、本部長は区長で推進本部を代表し、会務を総理することとしてございます。また、推進本部は、区長、副区長、教育長及び条例部長並びに地球温暖化対策実行計画に関連の深い部長で組織してございまして、必要に応じて本部員以外の者からの意見聴取を行うなど、気候変動対策に関して組織横断的に議論を行う会議体としてございます。先般開催いたしました会議におきましても、推進本部の在り方を含め、構成メンバー間で様々な意見が交わされており、活発に議論を行う、フラットな立場で話し合える仕組みになっているものと考えてございます。 次に、気候変動対策の現場レベルの検討体制に関するお尋ねにお答えします。 気候危機対策推進本部には、本部の事務を補佐するため幹事会を置くこととしており、幹事会のメンバーは、環境部長及び地球温暖化対策実行計画に関連の深い課長で組織してございます。現場レベルの議論に関しましては、幹事会を活用しながら、現場に熟知した職員や若手職員の意見などを、組織の枠組みを超えて積極的に生かすことができる仕組みを整え、議論を深めていきたいと考えてございます。 次に、気候危機対策推進本部への外部の顧問などの活用に関するお尋ねにお答えします。 当該本部で議論や検討を進めていく中で、必要に応じ有識者をお呼びし、御意見や情報提供いただくことで本部会メンバーを含めた区職員が気候変動対策の知見をさらに深め、活発な議論、検討を通じて様々な取組の実施、検証を図ってまいりたいと考えてございます。 次に、区内事業者・団体などとの協定締結のお尋ねですが、協定締結の有無にかかわらず、連携協力の下、温暖化対策を推進していくことが重要と考えてございます。現在も区内自動車販売店に電気自動車用充電設備導入助成の案内ポップを置き、区民などに周知していただくことや、事業者団体の学習会での区施策の周知などに協力をいただいております。今後、気候区民会議の意見提案なども参考にしつつ、事業者などと連携を図りながら、必要に応じ連携協定の検討も含め、ゼロカーボンシティー実現に向けた取組を推進してまいります。 次に、脱炭素先行地域に関するお尋ねですが、当該地域は、2030年度までに地域内の民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素排出量実質ゼロの実現が選定要件となっており、研究を進めてございますが、都市部では限界があり、現時点では区としての申請は難しいものと考えてございます。一方で、先般の「聴っくオフ・ミーティング」では、循環型社会形成に関するアイデアなどもいただきました。そのため、この脱炭素先行地域の応募だけに捉われることなく、議員の御提案や気候区民会議の意見提案なども参考にしつつ、他自治体や事業者などと連携を図るなど、柔軟な発想を持って、ゼロカーボンシティー実現に向けた新たな取組を検討してまいります。 次に、気候区民会議に関するお尋ねにお答えします。 まず、運営事業者に求める主な資質については、安定的な会議運営を支援する業務遂行力に加え、気候変動問題に関して参加者への分かりやすい情報提供や、参加者間の活発な議論を促す企画・提案力などを考えてございます。 次に、当該会議の全行程を気候変動対策に生かすための工夫ですが、会議での意見提案を区の施策に生かしていくことはもとより、準備段階から「聴っくオフ・ミーティング」を活用した区民や有識者の意見を聴取するなど、会議設計に生かしてまいります。また、当該会議の開催前後を通じ、本取組に関してチラシやホームページ、シンポジウムなど、様々な媒体、機会を通じて広く周知に努めることで、区民の意識醸成や行動変容につなげていきたいと考えてございます。 最後に、当該会議からの意見提案の取扱いですが、気候危機対策推進本部において区施策への反映、事業化を検討いたします。また、取りまとめられた意見提案や区での検討状況などは、会議参加者へのフィードバックにとどまらず広く公表を行い、会議後に開催するシンポジウムなどにおいても、その内容を周知する予定です。 私からは以上となります。

2番ブランシャー明日香議員。 〔2番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。気候区民会議について、関連の質問をさせていただきます。 気候区民会議のプロポーザルによると、3月から8月までの6回で開催、各3時間ずつと既にスケジュールがフィックスされた上でプロポーザルを募集されているようなんですけれども、この80人規模で開く場合、専門家によると3時間ずつはちょっと短過ぎるのではないかという意見をいただいています。この時間についてなんですけれども、区は十分だとお考えでしょうか。場合によっては時間の長さを変えるなど、柔軟性を持った対応というのは可能なんでしょうか。 1月に実施団体を決定し3月に開催となると、選ばれた実施団体はたった2か月余りしか準備期間がありません。環境政策対話研究所の専門家の方によると、通常、業者とのやり取りをする準備は3か月以上はかかるそうです。つまり、推測すると、この会議のグランドデザイン、全体設計というのは既に区が考えて戦略を練っているはずと想像しています。全体設計というのは、入り口と出口戦略をちゃんと具体的に持っているということですが、先ほど最後にシンポジウムを開くといったようなことおっしゃっていただきましたが、その他のことについても区は既に準備されていますでしょうか。例えば、無作為抽出した区民参加者が解散した後、誰がその流れを引き継ぐのでしょうか。区長が招集する審議会や役所だけで処理というのでは、市民会議をした意味があまりないと思います。NPOや市民団体、新しいグループなど、継続して多様なアクターが活動に参加できるシステムを考えていらっしゃいますか、詳細を教えてください。 80人規模の大規模開催ということですから、統計上上がってこないマイノリティーの方々も参加させ、多様性を確保できる規模なんじゃないかと考えますが、それについて作戦は考えておられますか。障害を持った方だけでなく、区には多様な人たちが暮らしています。区は、無作為抽出する際にどういった基準で案内を郵送する御予定でしょうか。 杉並区には、多様な背景を持つ豊かな杉並の市民力を十分に生かす気候区民会議を実現してほしいと心から思っています。その先には、新たなる杉並区の脱炭素社会へ向けての設計図が鮮明に描かれていることを願って、私の質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、ブランシャー議員の再度の御質問にお答えします。 気候区民会議の開催時間に関するお尋ねですが、会議時間については、先行自治体や事業者へのヒアリングなどから、参加者の負担などを考慮して3時間程度を目安としてございます。ただ、テーマなどに応じて時間の設定は柔軟に対応することもあるものと考えてございます。 次に、気候区民会議の全体設計に関するお尋ねでございますが、区では、準備段階から様々な機会を捉えて区民や有識者などに意見聴取を行って検討を進めてございまして、会議開催については既にお伝えしているところでございますが、会議終了後は、意見、提案の区施策への反映状況などについて会議参加者にお伝えするとともに、広く公表も行ってまいりまして、その後の取組につきましては、参加者の御意見なども参考にしつつ検討を進めてまいりますが、気候変動対策は多様な主体が一体となって取り組むことも重要なことから、そういった主体との連携を図ることなども含めて、区民参加による気候変動対策を推進してまいる考えでございます。 次に、気候区民会議への参加者についてのお尋ねですが、住民登録のある方のうち、無作為抽出によって5,000名の方に募集案内を送付し、70名から80名程度の方を選出するといったことから、区内からの多様な方々の参加が見込めるものと想定してございます。また、無作為抽出を行う際には、区の縮図に近づけるよう年齢層、性別、住所などについて、区の統計値を参考に行うことを予定してございます。 私からは以上となります。

以上でブランシャー明日香議員の一般質問を終わります。 3番ほらぐちともこ議員。 〔3番(ほらぐちともこ議員)登壇〕

都政を革新する会のほらぐちともこです。イスラエルのガザ、パレスチナへの空爆、虐殺について、9条の改憲について、区長の政治姿勢を伺っていきます。 まず、イスラエル軍によるパレスチナ、ガザ地区でのジェノサイド、大虐殺を、日本を含むG7の各国の政府が加担し支援していることを徹底弾劾します。この100%不正義の大量虐殺行為と無縁な政治などどこにも存在しません。中立的な立場もあり得ません。昨年2月のロシアのウクライナ侵攻を、プーチンの蛮行を許すなと叫んだ政治家たちの多くが今、イスラエルのガザ虐殺には目をつむっています。ガザ虐殺を止められない国際法や国際社会とは一体何なのでしょうか。ガザの保健省は、イスラエル軍による攻撃で11月13日時点で1万1,240人が死亡し、うち4,630人が子供だったと報告しています。イスラエル、ネタニヤフ政権は、日夜にわたってガザを無差別空爆し、病院や学校、救急車や難民キャンプも攻撃しています。これが自衛の名の下にどうして許されるのでしょうか。しかし、米欧日の政府はそれを擁護し、支援し続けています。断じて許せません。 まず初めに伺いますが、イスラエルによるガザ地区での大虐殺行為について、岸本区長の見解を伺います。イスラエルの自衛権と称し1万人以上が虐殺されていることについて、区長の見解をお答えください。 そもそもイスラエルや米欧日の帝国主義に、パレスチナ人民の10・7蜂起を卑劣なテロなどとして非難できる資格など1ミリもありません。シオニストとアメリカ帝国主義によって1948年に一方的にイスラエル建国が宣言されてから75年、パレスチナ人民は数百万人が難民とされ、生活、仕事、故郷、家族、人生の全てを暴力的に奪われ続けてきました。10・7蜂起はこの侵略行為に対する積もりに積もった歴史的な怒りの爆発であり、民族解放を求める血叫びであり、シオニスト打倒、帝国主義打倒の闘いでした。パレスチナ人民の苦難に満ちた歴史と真剣に向き合うのであれば、暴力の連鎖や宗教対立などといったまやかしの構図で本質をごまかすのではなく、何よりも帝国主義とシオニストによる中東侵略、占領支配を終わらせるべく声を上げ、行動すべきです。 ガザ地区で進行している事態は、イスラエル軍によるジェノサイドであり、民族浄化です。新たな中東をつくると宣言するイスラエル政府は、パレスチナ自治区から人々を空爆、地上戦でたたき出し、それでも残る人々をテロリストとみなして皆殺しにしようとしています。10月13日付のイスラエル諜報省の文書には、ガザ地区の民間人をエジプトのシナイ半島に移住させるとの計画が記されていたことが明らかになっています。イスラエルによって既に監獄化されていたガザ地区の存在すら認めず、ガザ全体を消し去ろうというのです。 全世界が見ている中で、なぜジェノサイドがまかり通るのでしょうか。それは、アメリカや日本をはじめG7の帝国主義が、イスラエルの自衛権の名で公然と支援しているからです。11月7日から8日に東京都内で開かれたG7外相会合は、イスラエルの大虐殺を支持するアメリカを頭目とする帝国主義の極悪の戦争会議でした。ガザでの大虐殺行為を一言も非難せず、会合後の記者会見でアメリカのブリンケン国務長官は、G7はイスラエルの自衛の権利と義務に対する確固たる支持を再確認したと述べました。これこそが上川陽子外相が議長として取り仕切ったG7外相会合の最大の成果であり、日本政府はイスラエル軍の虐殺支持、パレスチナ人民圧殺の主体として登場したのです。 そこで伺いますが、上川陽子外務大臣のイスラエル訪問やG7外相会合での、日本政府がイスラエルによる大虐殺行為を非難すらせず、イスラエル国民との連帯を公言したことについて、区長の見解を伺います。 米欧日の支配階級は、吐き気のするような偽善的な姿勢で平和や人道、一時休戦を語りながら、イスラエル軍のパレスチナ人民虐殺を支えています。帝国主義連中にとっては何万、何十万のパレスチナ人民が虐殺されようが何の問題でもないのです。世の中とは何かを知る前に死に直面する子供たち、目の前で子供たちが殺されていく母親たち、苦しみの中にある人民には何の関心もないのです。これがアメリカ帝国主義が主導する国際社会の実態です。 バイデン大統領は10月19日、大統領執務室から米国民向けに演説し、ウクライナ支援に614億ドル、イスラエル支援に143億ドル、対中国の戦争予算に74億ドルなど、総額1,059億ドルもの緊急予算を連邦議会に要請すると表明し、ウクライナとイスラエルを支援することは賢い投資だと言い放ちました。ウクライナ・ゼレンスキー大統領もまた、イスラエルの自衛権支持を表明し、ウクライナ戦争が帝国主義戦争であることを隠そうともしません。 日本も安倍政権以来、イスラエルとの間で防衛技術協力を推進し、無人機やF35戦闘機をはじめとした先端軍事技術の共同開発・研究を進めてきました。今年3月に千葉県で開かれた武器見本市にはイスラエルの兵器メーカーが14社参加し、主要軍事企業エルビット・システムズと、防衛省と多くの取引を行う伊藤忠グループ企業、伊藤忠アビエーションなどが契約しました。日本政府は、イスラエルによるパレスチナ人民虐殺に深々と加担し、その手は既に血塗られています。 首長として、岸田政権にイスラエルの虐殺に加担するなと抗議すべきと思いますが、区長の見解を伺います。 世界各地でのイスラエル弾劾、パレスチナ連帯の行動は日増しに拡大しています。人権や民主主義を語ってイスラエルのジェノサイドを支持する米欧帝国主義への怒りが、中東をはじめ全世界で広がっています。とりわけ、アメリカ帝国主義によって絶えず戦火にさらされてきた中東、北アフリカ諸国で抗議行動が巻き起こり、イギリスやドイツでもパレスチナ人民との連帯行動を禁圧する自国の政府と対決して人々が続々と集まり、ロンドンでの反戦デモは、先週末には過去最大規模の30万人に拡大しています。フランスなどでもパレスチナ難民を先頭に数千人規模のデモが繰り返し闘われています。とりわけその先頭で青年、学生が、逮捕されても逮捕されても不屈に立ち上がっています。 また、パレスチナの労働組合は、戦火の中から世界の労働組合に緊急要請を発し、イスラエルとの武器取引を停止させる行動を起こすよう呼びかけました。トルコやイタリア、ポーランド、ベルギーなど各国の労組が続々とパレスチナ連帯の声を上げ、イスラエルを支援するなと訴え、自国政府や企業を弾劾しています。まず、何よりもシオニストと帝国主義による侵略戦争を止めるために声を上げ、行動し、イスラエルを支援する日本政府と闘うことこそが、帝国主義足下の労働者階級、そして自治体と議会にこそ求められていると思います。 日本の岸田首相は、10月23日の臨時国会所信表明演説でペテン的に減税を叫びましたが、実際には5年で43兆円の大軍拡のための増税をしようとしています。そして、改憲を先送りのできない重要な課題だとして、国会の発議に向けた改憲条文案の具体化にも言及しました。憲法に自衛隊が明記されれば、杉並区が協力している自衛官募集業務も自治体の義務となり、戦争動員態勢に組み込まれていくことになります。 9条改憲について、区長の見解、認識を伺って質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ほらぐちともこ議員のパレスチナ問題と憲法改正に関するお尋ねにお答えいたします。 イスラエル軍による攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区の人道状況について、国連事務総長は、ガザの悪夢は人道危機以上のものだ、人類の危機だと言っています。連日、一般市民や子供にも多くの犠牲者が出ている状況はまさにそのとおりで、世界中の人々と同様に、私も深く憂いています。私は、恒久平和を願い、全世界の人々がひとしく平和のうちに生存する権利を有するという憲法の理念を次世代に引き継いでいきたいとの思いから、憲法9条の不戦平和の理念を大切にしたいと考えております。 政府のパレスチナ問題に関する対応に一自治体の長として抗議する考えはありませんが、国は、国際社会と連携し、イスラエルとパレスチナの恒久的な和平と安定に向けて最大限の努力をするべきだと考えます。 以上です。

3番ほらぐちともこ議員。 〔3番(ほらぐちともこ議員)登壇〕

1点再質問します。 区長からの御答弁でもあったんですけれども、私は今、G7の首脳や外相の会合が行われているとおり、イスラエル軍のガザ虐殺、侵攻をG7の帝国主義が支えているというこの厳然たる事実、それに対して自治体の首長として真っ向から抗議すべきだと思います。そもそも75年前のイスラエルの暴力的な建国であり、その後の占領と民族抑圧が一切の元凶だと思います。自衛の名で今ガザ虐殺や侵略が行われていることについて、区長はどうお考えでしょうか。ガザ市の人口は約60万人です。杉並区とほぼ同じです。杉並区が最新鋭の兵器で武装した軍隊に重包囲され、連日連夜無差別の空爆をされ、学校も病院も住宅も、何もかも破壊され、食料も電気もガスも通信も止められ、医療機器等医薬品も底をつき、戦車と兵士が突入し、子供や女性たちをはじめ1万人も殺されている光景を想像してみてください。このガザの大虐殺、ジェノサイド、侵略戦争を止めるために、国と闘わずしてこの虐殺をイスラエルの自衛権だとして支持している岸田政権と対決すること抜きに、どうやって区民の生活、平和、子供たちの未来を守れるでしょうか。ガザ大虐殺から目を背け、政府のイスラエル支援政策を一言も批判することができない区政や人権、平和、平等など、全てペテンで空文句でうそっぱちではないでしょうか。実際戦争が始まっている中で、むしろそれは、自治体がそのような態度を取るのは、戦争のお先棒を担ぐことになっていると思います。改めて政府に首長として抗議すべきと思いますが、見解を伺って終わります。

理事者の答弁を求めます。 総務部長。 〔総務部長(白垣 学)登壇〕
ほらぐち議員の再度の御質問にお答えをいたします。 まず、ガザ地区の現状についての区長の見解については、先ほどお述べしたとおりでございます。 また、政府に抗議する考えはないのかという再度の御質問ですけれども、これにつきましても先ほど御答弁申し上げたとおり、これは国政に関する外交上の問題でございますので、一基礎自治体の区長として政府に抗議する考えはございません。ただし、これも先ほども述べたように、区長の思いは、国際社会の一員として、国はイスラエルとパレスチナの恒久的な和平安定に向けて最大限の努力をすべき、これに区長の思いは尽きます。 以上でございます。

以上でほらぐちともこ議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第2号は全て終了いたしました。 議事日程第3号につきましては、明日午前10時から一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後2時13分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version