杉並区議会の11月で、一時保育の価格設定、公園ルール、HPVワクチン接種、高齢者施策、交通対策、水害対策、発達障害支援、独居高齢者対策など、福祉・医療・都市整備にわたる複数のテーマについて議員によるが行われた。
- ・一時保育・預かり事業の施設間価格差と保護者負担軽減
- ・男性HPVワクチン接種事業への賛否と副反応への懸念
- ・高齢者施策推進計画と認知症・介護予防の取組
- ・善福寺川上流調節池事業の進め方と住民説明
- ・発達障害児童の早期発見・支援と特別支援学級設置
- ・独居高齢者増加への区の対応と社協との連携
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(19名)
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これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 22番松本浩一議員、46番吉田あい議員、以上2名の方にお願いをいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 28番あかねがくぼ舞議員。 〔28番(あかねがくぼ舞議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会のあかねがくぼ舞です。会派の一員として、通告に従い、日曜保育、一時預かり事業について、多世代が利用できる公園づくりについて、HPVワクチンの男性接種助成について質問いたします。 まず、区の一時保育、一時預かり事業についてです。 現在、区内の一時保育、一時預かり事業は、子育てサポートセンターで2か所、民間保育園で9か所、区が委託管理している子ども・子育てプラザで5か所、地域の子育て支援団体が運営しているひととき保育で5か所の合計21か所があります。こちらはリフレッシュ、学校行事、仕事や通院など理由を問わずに預けることができ、子供を育てる家庭にとって欠かせない事業です。私自身2人の娘がおり、頻繁に利用させていただいた時期もあり、今でも幼稚園の夏休みなど長期休みのときには利用させていただいています。現在、多くの施設では1時間の利用料が800円ですが、子育てサポートセンターの2か所では、1時間の利用料は500円に設定されています。利用条件はほぼ同じであると認識しておりますが、価格差があります。近隣区を見ますと、事業者により差はありますが、中野区や世田谷区では1時間の利用料が650円、練馬区や渋谷区では500円のところが多く、杉並区は少し高い印象を受けます。この点について、区民から価格を下げることはできないのかという要望もいただいています。特に、他区から引っ越しをしてきた方は価格差を感じることがあるようです。 また、今回の実行計画の見直しで一時預かり事業は拡充となり、東京都のベビーシッター利用支援制度の活用が実施予定となりました。一時預けを目的としてベビーシッターを利用した場合は、実質無料で利用ができることになります。すなわち、区の一時保育、一時預かりの施設を利用するのとベビーシッターを利用するのと、価格差が大きくなります。 そこで、各施設の設定金額の根拠を伺います。次に、価格差があることをどのように捉えているのか。また、今後、一時保育や一時預かりの保護者負担を減らせるような支援、価格変更の検討予定はあるのか、区の見解を伺います。 一時保育、一時預かり利用時の予約は、電話または窓口での直接予約で、支払いは現金のみです。区民から予約のオンライン化と支払いのキャッシュレス化など、利用時におけるデジタル化についての改善要望をいただいております。こちらも近隣の中野区ではオンライン予約、練馬区や渋谷区ではオンライン予約とキャッシュレス決済などデジタル化が進んでいます。オンライン予約に関しては、決算特別委員会での他議員とのやり取りで、できるだけ早く進めていくよう検討を進めているとの御答弁もありました。私からもできるだけ早期の実現を要望いたします。 また、区民の利便性向上、事業者の窓口業務の負担軽減のためにも、キャッシュレス決済も早期に進めていく必要があると考えます。特に、区政のデジタル化を進めていこうとしている中、スマートフォンなどのデジタルデバイスを日常的に利用し、家事や仕事と子育ての両立をして、空き時間が少ない子育て世代へのサービスは、デジタルデバイスを通じてオンラインで手続が完結できるよう、優先してデジタル化を進めてほしいと考えます。一時保育、一時預かり事業における予約のオンライン化、支払いのキャッシュレス化に関する今後の見通しについてお伺いします。 オンライン化、キャッシュレス化以外にも、利用時間の拡充など利用者の声は様々あるかと存じます。練馬区では利用者アンケートの結果を踏まえ、キャッシュレス化が今年度から導入されました。区では、年に1度、区が委託管理している一時預け事業の利用者にアンケートを実施しているが、アンケートの目的、内容について伺います。また、アンケート結果を区はどのように受け止めていますか。 次に、日曜保育についてです。 区では、今まで日曜保育の実施がないようですが、日曜日に仕事があり、身近に親族がいない御家庭の場合など、預け先が想定されない方々はどのようにされていたのでしょうか。先ほどお伝えした一時保育、一時預け事業も、日曜日の実施はありません。日曜日に仕事のあるエッセンシャルワーカー、サービス業の方も一定数います。区民の方から、日曜日に仕事があり、子供を預けなければならない場合はベビーシッターを利用しているが、時間によっては予約が取りにくいことがあり、預け先に苦慮しているとの話を伺いました。日曜日に仕事がある場合、簡単に預け先が見つからない現状があります。事業者としては、休日は平日に比べ利用者数が少なく、採算が取りにくいところはあるかと存じます。しかし、周りの区を見ますと日曜保育を実施している区はとても多く、23区でも半分以上の区が実施。近隣の世田谷、中野、練馬、渋谷でも実施されており、ニーズはあるものと推測されます。 そこで、日曜保育への対応について、採算が取れないものこそ民間に任せず、区が主導的に進めていくべきと考えます。日曜保育について区の見解を伺い、次の項目に移ります。 多世代が利用しやすい公園づくりについてです。 区は、多世代が利用できる公園づくり基本方針を制定し、核となる公園を中心に半径約500メートル内を公園区とし、公園区のない空白地域では、公園等をはじめ、規模の大きなオープンスペースの確保に努めるとともに、公園施設の改修に当たっては区民ニーズを適宜把握し公園機能を増やしていくなど、より安全で安心に利用できる魅力ある公園づくりを進めています。現在区内には339の公園があり、公園の数は23区で7番目に多い状況になっています。 基本方針制定の背景と目的を伺います。また、オープンスペースはどのようなものを指すのか伺います。 公園の遊具は順次改修されており、狭いスペースでも有効に活用できる複合遊具が増えています。従来の滑り台、ジャングルジムなど単体のものではなく、登る、つかむ、滑る、渡る、走る、体の複雑な動きの全てが要求される複合遊具は、単なる楽しさだけでなく、考える力や体力、そしてバランス感覚を育んでくれます。他者と関係する遊びの中で、社会性や事故リスクに対応するための学びの場でもあります。実際に区内の公園に足を運ぶと子供たちからも人気で、楽しく遊んでいる様子を多くの公園で見かけます。一方で、家の近くの公園に鉄棒がないため設置してほしいとの要望がありました。鉄棒は、小学校の学習指導要領にも位置づけられており、子供たちが自宅近くの公園で気兼ねなく練習できる環境が望ましいと考えます。学校開放も実施されてはいますが、曜日や時間が限られており、実施のない学校もあります。 公園によって設置されている遊具は様々だと思いますが、公園の遊具はどのような基準で検討、設置されているのか伺います。 都立公園では、2020年に世田谷区の都立砧公園に初めてのインクルーシブ公園ができてから3年がたち、都内の公園でもインクルーシブ遊具の設置が進んできました。インクルーシブ遊具の設置により、ふだん障害を持つ子供との交流がない子でも、遊びを通して交流を持ち、互いの理解を深めること、新たなコミュニティーの構築が期待されています。 改めて、インクルーシブ遊具とはどのようなものなのか、また、実行計画にインクルーシブ遊具の設置が記載されているが、区としてインクルーシブ遊具をどのように位置づけ、今後どのような計画で進めていくのか、区の見解を伺います。 公園での喫煙についてです。 日本では、受動喫煙による年間死亡者数が推定約1万5,000人です。交通事故で亡くなった方が昨年度は約2,600人ですので、5倍以上となります。国は、受動喫煙による健康被害を重く受け止め、1、望まない受動喫煙をなくす、2、受動喫煙による健康影響が大きい子供、患者等への配慮をする、3、施設の類型、場所ごとに対策を実施するの3点を趣旨に、健康増進法の一部を改正し、2020年4月に全面施行しました。同時に東京都では、東京都受動喫煙防止条例と東京都子どもを受動喫煙から守る条例も全面施行されています。これらにより、原則屋内は禁煙となり、屋外であっても喫煙時には周りへの配慮義務ができました。敷地内禁煙が必要となる第一種施設には、学校、病院、診療所、児童福祉施設、行政機関等がありますが、特に幼稚園、保育所、小中高校は屋外でも喫煙場所の設置が不可となっています。そんな中、昨年度の情報では、23区中、公園の全園禁煙が18区、一部禁煙が杉並区を含めて5区で、公園での禁煙ルールが定められています。しかし、杉並区は一部禁煙のルールが定められているものの、井草森公園、桃井原っぱ公園、馬橋公園、塚山公園、大田黒公園の5つの公園だけ喫煙スペースが設けられており、禁煙となっているのは児童交通公園のみで、その他の公園は全て喫煙可能です。子供の遊具が置いてあり、よく遊ぶような小さな公園でも喫煙ができます。 私の周りでも、実際に公園で喫煙している人を見かけて、やめてくれる様子がないので子供と公園で遊ぶのを諦めた。また、お昼休みの時間帯はそれなりの人数でタバコを吸っているので、その時間は公園に行かないようにしているとの話も伺います。現在区内の保育園では園庭がない保育園もあり、近くの公園に外遊びに出かける園も多くあり、園児の公園利用は毎日のようにあります。喫煙する場所が減っていく喫煙者の気持ちもあるかとは思いますが、子供を持つ親として、公園は子供が受動喫煙による健康被害を気にすることなく自由に遊びたいときに遊べる場所であってほしいと願います。杉並区も、他区と同様に公園の禁煙ルールを定めるべきと考えます。 公園での喫煙について、国にどのような声が届いているのか伺います。また、公園で喫煙できることについての所見を伺います。 最後の項目の、HPVワクチンの男性接種への助成についてです。 日本では年間約1万人が子宮頸がんを患い、約2,900人もの女性が子宮頸がんで命を落としています。国立がん研究センターの発表では、日本の子宮頸がん年齢調整罹患率・死亡率の推移を見ると、1990年代には諸外国より低かったが、現在は諸外国に比べ高くなっています。この背景の一つにあるのは、HPVワクチン接種の低さと言われています。男女ともにHPVワクチンの接種率が約80%と高いオーストラリアやイギリスでは、子宮頸がん、年齢調整罹患率・死亡率が大幅に減少しています。WHOは、患者が10万人当たり4人未満となることを撲滅の定義としており、オーストラリアでは、早ければ2028年には子宮頸がんが撲滅されるとの試算も出ています。15日のBBCの記事には、イギリスの国民保健サービスが、イングランドは2040年までに子宮頸がんを撲滅するとする目標を発表したと掲載されていました。 現在の区民の男女の1回目の接種者数と、従来の定期接種の実施率について伺います。 子宮頸がんは、HPVの感染を防ぐことで予防できるがんです。すなわち、ワクチンで予防ができるがんです。そして、HPVワクチンは女性だけが接種すればいいものではありません。男性も一緒に接種することで女性のHPV感染がさらに減少すること、また、男性自身の病気、尖圭コンジローマ、肛門がんなどが減少すること、さらに集団免疫の獲得も期待されています。副反応の問題で、2013年から積極的な勧奨を控えていたHPVワクチンの接種ですが、国内外で有効性や安全性のデータが報告され、安全性について特段の懸念が認められないことから、厚生労働省は昨年から女性に対しての接種の積極的な勧奨を再開しました。また、本年4月からは高い感染予防効果があるとされる9価のワクチンも追加されました。一方、男性に対しては、国内では9歳以降の4価のHPVワクチンが承認されているものの、自費の接種となり、価格が1回当たり2万円弱、全3回で合計約5万円から6万円と高額であること、その必要性が十分に認識されていないこともあり、男性の接種が進んでいない現状があります。 東京都では、来年度からHPVワクチンの男性接種も都がワクチン費用の2分の1の金額を助成することが決まりました。男性への助成制度は、都が直接対象者に助成をするのではなく、区を通しての助成となります。すなわち、区が制度の活用をしない場合、杉並区の男性は費用の助成が受けられないことになります。隣の中野区では、本年8月から男性のがん予防や、男女ともに接種することによる集団免疫の効果が期待できるとして、都に先駆けて全額補助が始まっており、9月までに70件の接種があったようです。 区は、これまでどのように男性へのHPVワクチン接種について取り組み、説明をしてきたのか。また、男性のHPVワクチン接種の必要性をどのように認識するのか、助成制度を活用するのか伺います。 子宮頸がんは若い女性に多く発症するのが特徴で、25歳から34歳では、女性が一番多くかかると言われている乳がんより患者数が多く、その年代で最多の患者数です。がんが進行すると命に関わるのはもちろんですが、子宮を失い、妊娠ができなくなってしまうため、若い女性にとっては深刻な病気であり、少子化問題にも関係してくる大きな問題と認識しています。ワクチンに関して賛否の声があるのは存じておりますが、世界各国で接種が始まってから10年以上がたち、ワクチンが子宮頸がんの発症を予防する効果についてのデータが出始め、前がん病変でのデータが日本でも出始めています。先日、婦人科、内科を専門とする医師に話を聞きましたが、HPVワクチンについて男女の接種が必要との認識は、医学界では常識とのことでした。男性についてはまだまだ情報の提供が不足しているのが現状で、効果や必要性について知らず、女性のためのワクチンと認識している人が多くいます。行政として、まずワクチンが正しく認識され、接種するかしないか考えられる環境を整えることが必要だと考えます。特に男性については、今まで取組がされてきていないこともあり、そもそもHPVワクチンを男性が打てること、男性自身の病気にも効果があることを知らない人が多くいます。区として積極的に正しい情報を発信していただくよう要望いたします。 以上、各分野にて他区との比較をお伝えしてまいりましたが、他区がやっているからやるべきだというわけではなく、他区でできていることは杉並区でも実施が可能なのではないか、実施すべき理由があるのではないかとの観点から伺ってまいりました。他区を参考にしながら杉並区での必要性を考え、導入検討していただきたいことをお伝えし、一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、あかねがくぼ舞議員の御質問のうち、インクルーシブ遊具についての御質問にお答えします。 インクルーシブ遊具は、一般的に障害の有無や年齢等にかかわらず、子供たちが一緒になって遊ぶことのできる遊具のことを言います。インクルーシブ遊具があることで、様々な子供たちが一緒に遊ぶことを通じてコミュニケーションが生まれ、助け合うこと、互いに知ることなどを実体験できるため、区としても子供の成長に必要な遊具の一つと捉えています。また、現在下高井戸4丁目で整備を予定している公園づくりのアンケートでは、小学生が欲しい施設としてインクルーシブ遊具を選択しており、利用者のニーズもある施設です。区立公園への設置はこれからとなりますが、多世代が利用できる公園づくり基本方針に基づく公園改修や、新たな公園整備が設置の機会となります。利用者の声を伺いながらインクルーシブ遊具の設置を進めることで、障害の有無や年齢等によらず遊ぶことができ、子供たちの交流が生まれ、子供の居場所として親しまれる公園となるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、初めに一時保育、一時預かり事業に関する御質問にお答えいたします。 まず、各事業の利用料金につきましては、区直営の子育てサポートセンターでは、平成13年の事業開始に当たって近隣区の状況などを参考に設定をしております。また、子ども・子育てプラザとひととき保育でも、平成18年のひととき保育事業の開始に当たって近隣市の類似事業などを参考に設定しております。さらに、私立の保育施設につきましては、1時間単位や半日単位など、各事業者の考え方に基づいて利用料金の設定を行っているというふうに聞いております。 このように、それぞれ開始時期や実施主体が異なることから利用料金に違いが生じておりますけれども、区では、この間子育て応援券や事業者への運営費補助を通じて、直接的、間接的に利用者の負担軽減を図ってきたところではございます。区としては、今後とも引き続き利用者ニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。 また、一時保育、一時預かりのオンライン予約につきましては、子育てサポートセンターと子ども・子育てプラザを対象に、予約システムの導入に向けて準備を進めているところです。キャッシュレス決済の導入につきましても、保護者の利便性向上の視点に加え、収納業務の効率化や運営事業者の意向などを踏まえまして、今後子ども家庭部内で検討してまいりたいと考えております。 次に、子ども・子育てプラザ一時預かり利用者アンケートについてですけれども、これは利用状況や満足度を把握するために実施をしております。全施設において、総合的な満足度が90%を超えていることから、一定程度サービスに御満足いただけているものというふうに受け止めております。今後とも、利用者が安心して使えるようサービス向上に努めてまいります。 最後に、日曜保育についてお答えいたします。 日曜日を含む休日の保育につきましては、複数の近隣区で民設の保育園や委託によって実施されているということは承知をしてございますが、休園日を設けずに保育施設を開所するための職員の確保など、実施する場合の保育園運営への負担も大きいということから、現時点では区内での実施実績はございません。区では、こうした施設型の保育では対応が難しいニーズへの対応策として、現在実施している一時預かり事業などに加えて、令和6年度からは都のベビーシッター利用支援事業も活用していく予定でございます。 今後は、近隣区の実施状況の調査、分析に加えまして、ベビーシッター利用支援事業の利用状況を踏まえた休日保育に対するニーズの把握など、休日に保育を必要とする方への保育の提供について、区として引き続き研究を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、区立公園に関する一連の御質問にお答えをいたします。 最初に、多世代が利用できる公園づくり基本方針についての御質問にお答えをいたします。 本方針は、公園整備が進む一方、老朽化する施設や多様化する区民ニーズへの対応などを背景として、今求められる公園機能に見直しを図ることを目的としています。あわせて、公園施設の長寿命化と再配置により改修費用の縮減も図っております。また、公園のオープンスペースとは、広場や緑地のように多面的な機能を発揮する空間を指すもので、都市の緑としての景観づくりや生物多様性に寄与する環境づくり、そして避難スペースとしての防災などの役割を担っています。 次に、公園遊具に関する御質問にお答えをいたします。 区では、遊具についての選定基準は特段定めておりませんが、区民とのワークショップ等で寄せられた意見を基に、公園の大きさや近隣の公園遊具の状況等を考慮して遊具を選定した上で、公園敷地の形状や、道路、家屋など、公園の周辺状況に配慮し、設置をしております。 私からの最後に、公園での喫煙についての御質問にお答えをいたします。 区に寄せられる要望としては、子供の近くでの喫煙をやめてほしい、吸い殻がベンチの周りに落ちているなど喫煙マナーに関するもののほか、住宅にタバコの臭いが入ってくるといった声が寄せられております。そのため、区では桃井原っぱ公園など大きな公園で分煙に取り組んでおりますが、小さな公園の喫煙対策は必ずしも十分ではないと認識をしております。公園を利用される皆さんが気持ちよく利用できるよう、今後、禁煙、分煙のルールに関する検討に取り組んでまいります。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、HPVワクチンの男性接種助成に関する御質問にお答えいたします。 まず、区民の男女の接種者数などについてですが、男性への接種は定期接種として行っていないため、接種者数は把握しておりません。女性の1回目の接種者数は、従来の定期接種対象者である小学校6年生から高校1年生相当の方については、令和4年度は717人で実施率は37%、令和5年度は9月までで1,136人で実施率は58%となっています。キャッチアップ接種の接種者数については、令和4年度は1,347人、令和5年度は9月までで1,076人となっています。 次に、男性へのHPVワクチン接種についての取組についてですが、男性への接種は定期接種ではなく任意接種として行われているため、区としての取組や説明はしていないのが現状です。国は、HPVワクチンを男性に対しても定期予防接種として位置づけることの是非について今後検討することとしており、その前段階として、科学的知見の収集を国立感染症研究所に依頼しています。区では、この国による科学的知見の収集状況や議論の状況を把握するとともに、今後、都が予定している助成事業に関する情報や他区の情報を注視し、慎重に検討してまいります。 私からは以上です。

28番あかねがくぼ舞議員。 〔28番(あかねがくぼ舞議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。私からは、公園の喫煙のところとHPVワクチンのところについて、1点ずつ再質問をさせていただきます。 まず、公園の喫煙についてのところですけれども、十分でないところは認識しているという、喫煙者の方がマナーを守っていない方もごく一部いらっしゃったりですとか、そういったところで十分でないというところは認識しているということでした。取組も検討してくださるということでしたけれども、今、実際区で、先ほどインクルーシブ遊具の話もありましたが、インクルーシブ遊具の設置の計画が具体的に計画されているということでした。インクルーシブ遊具は、先ほど御答弁いただいたとおり、障害を持った子供も持っていない子供も、誰でも楽しめる遊具となっています。そのような遊具設置を進めていく中、まだ公園の中で禁煙をルール化していないというところは少し違和感を覚えるというか、方向性が少し違うのかなというか、そういった感情を私自身は持っております。そういったところを区としてどのように考えているかというところも再度お伺いをしたいと思います。また、検討していただくというところでしたけれども、実際、ではどうやって検討していくのか、どういうふうに進めていくのかというところをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 あとHPVワクチンについての再質問です。男性のHPVワクチン接種に関しては、定期接種ではないのでデータがないというところでした。そして、国の動向を見て検討していくというところでした。東京都が今回男性接種への助成を決めた今、やはり男性接種というものが必要だというところの認識もあるかと思います。そういった中で、国の検討を待つのか、他区の状況を見てやっていくといったところですけれども、区として男性接種に向けて今後どのように取組をしていきたいという具体的な何か考えがありましたら伺いたいと思います。よろしくお願いします。

理事者の答弁を求めます。 土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、喫煙に関する再度の御質問にお答えをいたします。 確かに新しい遊具を設置をして、その中でまだまだルールがきちっとできていないというところは好ましくないというふうに思っています。ただ、遊具を設置するに当たってもワークショップ等で区民の皆様方との話をしています。そういう中で、公園の利用に関する話合いが進めばよろしいのかなと思ってございます。いずれにしましても、子供が遊んでいる近くでの喫煙というものについては、受動喫煙の防止というところで検討していく必要があるかなと思います。先ほど御答弁しましたとおり、禁煙、分煙に関するルールの検討に取り組んでまいりますので、まずは庁内で少し区民の声などを聞きながら、また、庁内においては関係部署との連携を図りながら、検討に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 私からは以上です。

杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、男性に対するHPVワクチン接種についての再度の御質問にお答えいたします。 現時点では、議員御指摘のとおり、23区内で中野区のみが助成を実施しているという状況で、都で来年度から助成を予定しているというふうに伺っています。区としては、現時点では国による科学的知見の収集状況や議論の状況を把握するとともに、今後、都が予定している助成事業に関する情報、そして他区の動向を注視し、慎重に検討してまいりたいと存じます。 私からは以上です。

以上であかねがくぼ舞議員の一般質問を終わります。 25番そね文子議員。 〔25番(そね文子議員)登壇〕

私は、区議会生活者ネットワークとして、1、HPV(子宮頸がん)ワクチンを男子に接種することの疑問ついて、2、外国にルーツのある子供の支援について一般質問いたします。 まず最初に、HPVワクチン、子宮頸がんワクチンを男子に接種することの疑問について伺います。 第2回定例会でもこのテーマを取り上げましたが、小池東京都知事が都議会で男子へのHPVワクチン接種について、国の検討状況を総合的に勘案し、区市町村への支援について検討していくと述べたこと、先日公表された東京都の各局からの予算要求にHPVワクチン男性接種補助事業が挙げられたこと、また、先日の決算特別委員会で他の委員から杉並区の医師会が男子接種への助成を強く要請しているとの話があったことから、HPVワクチンの副反応被害者を長年見てきた者として強い危機感を持ち、また今回も取り上げます。 先日は、杉並区で接種を受けて被害で苦しんでいる、これまで取り上げてきた方とはまた別の当事者に初めてお会いしました。その方は、接種を受けた後に他県に引っ越しをされましたが、今は大学に通うために近隣県に住まれていて、杉並区に救済の申請を求めている方です。この方は、後から思えば1回目接種後から体調不良は出ていたけれど、ワクチンのための不調とは気づかず3回目まで接種し、その直後から様々な症状が出て寝込む状態になりました。高校に進学するも、持続する体の痛みや激しい頭痛、倦怠感、睡眠障害、月経異常、胃痛、嘔吐、下痢など消化器症状も加わり、多臓器にわたる多様な症状が重層化し登校できない日が続いたそうです。ワクチン接種による体調不良ということを訴え、高校を5年かけて卒業し、今は大学に進学して一人暮らしを始めました。今でも大学からの帰り道が分からなくなりスマホの地図を見て帰宅する、体調不良にはお風呂で温めることが有効なことから入っていたが、ある時お風呂で意識消失が起きて、その後は命の危険があるためお風呂に入れなくなったなどの話を伺いました。つえをついてゆっくり歩く姿に接し、治療のために1週間に1度は1時間以上かけて通院し、一人暮らしをして、やっと大学に通われる生活はどんなに大変かと思いました。 この方は、国民年金の障害年金は受けられましたが、医薬品などの健康被害救済などを行う独立行政法人医薬品医療機器総合機構の障害認定が下りないため、区が自治体の総合賠償責任保険の申請ができず救済がされていません。全国では、被害当事者の女性117名による製薬企業と国を相手とした薬害の裁判が行われていますが、海外では接種を受けた男性も同じように裁判を行っている事例があります。私はできる限り裁判の傍聴に行っていますが、多くの女性がワクチン接種によって人生を奪われていることに接し、このような被害者を出したくないという思いで質問させていただきます。 HPVワクチン、ガーダシルは、2020年12月に効能、効果に前駆病変を含む肛門がん及び男性の尖圭コンジローマが追加され、男性への接種が可能となりました。自治体の中には、任意接種のガーダシルの男性への接種費用について助成するところが出てきており、中野区でも今年8月から男子接種への助成をスタートさせてしまいました。 まず、効果効能について追加された肛門がんと尖圭コンジローマについてです。肛門がんは極めてまれながんで、全ての悪性腫瘍の中で0.1%程度とされ、2019年全国がん登録罹患数の報告では、男性10万人当たり約1人です。尖圭コンジローマは、生殖器とその周辺に発症するいぼですが、自然治癒が多い良性の病変であり、治療法もあると認識していますが、区はこれらのことをどのように捉えているか伺います。 一方で、女子への接種で示されているHPVワクチンのリスクについて見てみると、知覚に関する症状として頭、腰、関節などの痛み、感覚鈍麻、しびれ、光過敏など、運動に関する症状として脱力、歩行困難、不随意運動など、自律神経などに関する症状として倦怠感、目まい、吐き気、睡眠障害、月経異常など、認知機能に関する症状として記憶障害、学習意欲の低下、計算障害、集中力低下など、多岐にわたる多様な症状が1人の人に重層的に現れるという深刻な副反応が生じています。 厚労省のリーフレットによれば、2価と4価のHPVワクチンの重篤副反応疑い報告は接種者1万人当たり5人であり、この発生頻度は他の定期接種ワクチン副反応の平均値に比べ約8倍という高さです。また、副作用被害救済制度において障害認定等を受けた人は、他の定期接種ワクチンの平均の約20倍です。HPVワクチンを男子に接種した場合にも同様の副反応が生じることが海外では確認されており、日本において男子への接種が広がれば同様の被害が拡大する恐れがあることは明らかだと考えますが、区の認識を伺います。 極めてまれな肛門がんと、いぼができる性感染症である尖圭コンジローマの予防のために、このような深刻な副反応が報告されているHPVワクチンを接種することは、リスクとベネフィットのバランスを著しく欠いていると考えますが、区の認識を伺います。 男子へのHPVワクチン接種を推奨する理由として、性交によって女性がHPVに感染することを防ぎ、間接的に女性の子宮頸がんを防ぐことも挙げられています。しかし、男子へのHPVワクチン接種が間接的に女子の子宮頸がんを減少させることを示す実証データやエビデンスなどはないと認識しています。区の認識を伺います。 そもそも、男子に認可されたHPVワクチンは従来型のガーダシルで、現在ほとんどの女子が接種しているのは新しいタイプのシルガード9です。HPVというのはヒトパピローマウイルスのことで、ごくありふれたウイルスで200種類ほどあり、性感染症を起こしますが、そのほとんどが自然に治癒します。そのウイルスの中でも発がんリスクが高い型が15種類あると言われ、そのうちの4つの型に対応しているのが男子に認可された古いタイプのガーダシルで、現在ほとんどの女子が受けているのは新しい型のシルガード9です。今年8月から男子の接種への助成制度を始めた中野区議会で議事録を見ると、ワクチンの供給について確認する質問に、保健予防課長が国のワクチン分科会での話を引用し、女性は今後9価ワクチンに流れる可能性が高いから、4価ワクチンは空くから、そこに男子を入れたいという考え方だったのではと答えているのです。グローバル企業である製薬会社の在庫処分に日本の男子が付き合わされ、リスクを負うことの理不尽さをぜひ認識していただきたいと思います。 さらに、このワクチンが不要と考える理由は、ガーダシルの添付文書の効能または効果に関連する注意という項目に、肛門がん、扁平上皮がんまたはそれらの前駆病変等の予防効果は確認されていない、本剤の予防効果の持続期間は確立していないと書かれている点です。これが製薬会社の公式見解です。極めてまれな肛門がんが出る年齢が60代以降ということを考えると、12歳から16歳の男子に接種することがどれだけ不要なことかが分かると思います。 この項の最後の質問です。最初に述べましたが、HPVワクチン接種の男子への助成に対して、東京都の担当局が予算要求をしたことが公表されました。このワクチンはベネフィットを大きく上回るリスクがあるため、杉並区としては男子接種への助成を行わないよう求めますが、区の見解を伺います。 私がこれまで見てきた副反応の被害者が置かれるあまりにも理不尽で困難な状況について述べたいと思います。 まず、厚労省の審議会では、副反応検討部会の構成委員のほとんどがワクチンを推進する立場の人たちで、採決が行われる際には製薬企業から講演料や執筆料をもらっているという理由で、多くが採決への参加資格がないと発表されていました。その資料に、ほかのワクチンですが、接種の翌日に何人かのゼロ歳児が亡くなっている報告がありましたが、それを問題ないとして会議が淡々と進められていることに心底驚きました。HPVワクチン接種後に10代の女の子が母親を認識できなくなる、1日に100回以上意識喪失する、その状況が人によっては10年たっても改善されない、そんなことが起きているのに、副反応検討部会では注射の痛みが引き起こした心身の反応と結論づける。今はこれらの被害は機能性身体症状という言葉で結論づけられています。被害者や親にとってその結論は、辛い身体症状をまるで精神的なものに位置づけ矮小化するようなもので、決して受け入れられません。被害に遭って治療を受けようとしてもちゃんと診てくれる病院がなく、病院を20件以上回り、精神的なものだとか詐病だとか言われる。被害者が救済を受けるためには自ら被害を証明しなければならない、そのために様々な手続を行い、さらに裁判で7年以上を費やし、いまだに先が見えない、そんな状況に置かれるのです。それを見てきた者として、これからも事実を伝え続けることを申し上げ、次の質問に移ります。 外国にルーツのある子供の支援について伺います。 日本は、超少子高齢社会の進展によって、特に建設や介護、農業分野での人手不足は深刻さを増し、今や外国籍の人たちの力も借りなければ社会が成り立たない状況にあります。2019年4月には入管法が改正され、在留資格、特定技能が新設されるなどの背景もあり、区内における在住外国人の数はこれからも増えていくことは明らかです。 このような中で、外国人を同じ地域に暮らす仲間として友好な関係を築き、異文化の交流によって新たな文化が創造され、誰にとっても生きやすい共生社会をつくっていくことが求められています。区内の小中学校に通う外国にルーツのある子供の数も増加する中、杉並区では区と交流協会、教育委員会の3者が協力して、日本語を母語としない子供の日本語の学習を支援するという目的で、ボランティアの日本語教室が設置されました。先日、コーディネーターの先生に話を伺う機会があり、多くの現場を見ている先生が、このように3者が協力して教室の運営が行われているケースは初めてだが、教育委員会と連携することで子供の学校での様子が分かったり、学校で配慮してほしいことを伝えられるなど連携が取れるという利点があり、すばらしいという言葉を聞いてうれしく思いました。私も外国人を同じ地域で暮らす仲間として理解し、交流することで、豊かな社会をつくっていきたいと願って質問いたします。 まず初めに、先日改定案が示された杉並区総合計画、実行計画に多文化共生の推進が掲げられ、子ども日本語教室などの在住外国人支援事業の充実発展とともに、早期設置に向けて検討されるとされた多文化キッズサロンについて伺います。 これは、日本語を母語としない子供が安心して立ち寄ることができる地域の居場所で、学習や相談、地域の人や同じ境遇の仲間との交流を通して支援を行うことを目的とした東京都の補助事業で、立ち上げのために3,000万円、運営費に1,000万円が拠出されるものと認識しています。これまで私が求めてきた取り組みであり、ぜひ進めていただきたいと考えます。計画案では3年をかけて設置検討を行うとされていますが、もっと早くすることはできないでしょうか。一番の課題は場所だと思いますが、区立施設だけでなく、民間の施設も視野に入れて検討を進めてほしいと思いますが、いかがでしょうか、伺います。 さて、既にボランティアによる子ども日本語教室はスタートして1年がたとうとするところで、多くの子供たちが通い、私もそこでボランティアをさせていただいています。この教室立ち上げのためにボランティア養成講座が行われましたが、そこで出会った方たちは志が高く、熱意があり、様々な経験をお持ちの方々です。その方たちの力を学習支援だけでなく、交流や、そこから発展する相談にも生かしていただけたら大きな力になると思います。交流協会や教育委員会の事業に携わる職員、コーディネーターの先生とボランティアがもっと意見交換する場をつくり、この日本語教室の活動をより充実したものにしていただきたいと考えますが、見解を伺います。 多文化キッズサロンで目的とされている交流と相談についても、場所の確保を待たずにできることから始めることを提案したいと思います。以前も紹介させていただきました文京区での事例ですが、ボランティアによる子供対象の日本語教室には保護者も通ってきて、子供が勉強している間にボランティアと話をし、学校からの配付物の説明をしてもらったり、ちょっとした困り事の相談ができるようになっているということでした。日本に半年しか滞在しない子供が来た時には、ボランティアのネットワークでランドセルや制服が集められ提供したこともあり、学習支援だけでなく柔軟な支援が行われていたということです。日本の学校の習慣や体操服をどこで買うかなど、日本人のボランティアにとっては子育ての経験が生かせる場になっている。そして、外国籍の親同士の交流やボランティアと親が交流することによって相談機能も備えた場になっているという話でした。 今の杉並区の子ども日本語教室で、そのままそれができるとは思いませんが、時間や場所を別に取って、親同士の交流や、ボランティアと親が交流する機会はつくれると思います。それを提案したいと思いますが、見解を伺います。 時間や場所を別に取ってのボランティアと子供、保護者も交えた交流で、例えば季節の行事、お正月やひな祭り、ホームビジットで日本人の家庭に行ってみる体験、制服や学用品などの交換会やバザーなど、様々な活動が考えられると思います。このような活動をするに当たっては、ボランティア同士の交流を促進することで自由な発想でスピード感のある取り組みが生まれるのではないかとも思います。そのようなことも御検討いただきたいと考えますが、見解を伺います。 ここからは、外国人の家庭への就学援助の情報提供について伺います。 長年杉並区で外国にルーツのある子供たちの学習支援をしている団体の方から、経済的な理由で、中には修学旅行に参加できない子供がいるという話を聞きました。その方に就学援助制度のことを話すと御存じなく、対象となるであろう幾つかの家庭が就学援助を知らず、経済的な理由から修学旅行に参加できなかった子供がいたことが分かりました。どの子にとっても修学旅行や移動教室は、子供同士の仲を深め、日本文化に触れること、修学旅行自体も日本文化であり、外国にルーツのある子供にとっては本当に貴重な機会だと思います。 10月から給食は無償化になりましたが、小学6年生は卒業アルバムや中学入学に当たっての入学準備金、中学2年生はスキーの移動教室、中学3年生は卒業アルバムの代金が発生しますので、ぜひ今すぐに就学援助を保護者が認識できるように改めて伝えていただきたいと思いますが、教育委員会の見解を伺います。 就学援助のお知らせは年度初めに配られ、全ての家庭が申請書類を提出する仕組みになっています。外国人の家庭へ知らせる方法を確認したところ、就学援助の説明の手紙は日本語、英語、ネパール語が用意されていますが、申請書は日本語のみという状況です。そして、外国人の家庭が知らなかった原因は、学校によっては日本語の手紙しか配られていなかったことだと確認しています。今後は、確実に適切な言語の手紙が家庭に届けられるよう仕組みを見直していただきたいと思います。また、一番在籍者数が多い中国語、そのほか韓国語、ベトナム語などの言語も必要だと考えます。 また、説明の紙だけでなく、申請書の用紙も必要な言語で用意していただくことを要望しますが、見解を伺います。 さらに、今はすぐに動画の作成ができる環境があるのですから、多言語による説明の動画を作成し、それを周知するなどの工夫も行っていただきたいと思いますが、考えを伺います。 ここで、外国人の子供の高校入試についても取り上げます。 都立高校の入試には、外国籍の方向けの特別枠、いわゆる在京枠と、日本語指導を必要とする生徒の特別措置枠が設けられていて、応募資格を満たせば受験することができます。その特別な入試制度については子供にも保護者にも丁寧な説明が必要となりますが、教師が理解していない現状があり、しっかりと説明が行われていないことがあるとの話を聞きました。この入試について、学校それぞれに対応を求めるよりは、教育委員会がまとめて通訳も入れた相談・説明会を行うのが有効と考えますが、いかがでしょうか。また、それを録画して見られるようにすれば、参加できなかった子供や保護者も見ることができると思います。現在は、無料で子供の学習支援を行っている団体が、外国籍の子供の学習支援や高校入学の支援も行っており、学校から紹介されて来るようになる子供もいるとの話を聞きました。そのように実際に支援を行っている方たちの声を聞き取り、交流協会とも協力してよりよい方法を考えていただきたいと思いますが、見解を伺います。 この在京枠の入試について、中学校が知らなくてよいわけはありません。学校でも詳しい資料を準備し、説明できるようにしておくことは必要です。教育委員会で分かりやすい資料を用意し各学校に配るなどの工夫が必要と思いますが、それはどのように行われているのでしょうか、最後に伺います。 ボランティアによる子ども日本語教室が始まり、そこに関わる人たちが外国にルーツのある子供や保護者に出会ったことで、子供たちに寄り添い、成長を喜び、その人たちの抱える課題に思いを寄せ、それを解決しようと行動することから、たくさんのよい変化が生まれていることを実感しています。これまで述べた子供たちには、この先ずっと日本で暮らすことになる子どももいます。多様な文化、背景を持つ子供たちが、やがては日本社会の担い手として育っていくことは、日本社会にとっても利益があることです。 今後も杉並区が目指す多文化共生社会を実現するために力を尽くすことを申し上げ、一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 杉並保健所長。 〔杉並保健所長(播磨あかね)登壇〕
私からは、男子へのHPVワクチン接種に関する御質問にお答えいたします。 まず、肛門がんと尖圭コンジローマについてですが、議員御指摘のとおり、肛門がんにかかる男性の割合は極めて少ないものと認識しています。また、尖圭コンジローマは再発が多く、本人が治癒してもパートナーがHPVウイルスを保持している限り高頻度に再感染することに加え、一部は悪性化することから、予防は重要であると考えています。 次に、男子へのHPVワクチン接種に対するリスクについてですが、ワクチンの添付文書によると、主な副反応として疼痛が57.2%、腫脹が11.3%と一定のリスクがあることが示されています。また、これらの副反応以外についても、有症状の場合は医療機関が厚生労働大臣に報告し、国において安全性に係る定期的な評価が実施されているものと認識しています。 次に、HPVワクチンによる肛門がんと尖圭コンジローマの予防についてですが、ワクチンの添付文書によると、肛門がんの前駆症状の予防効果は77.5%、尖圭コンジローマの予防効果は89.3%となっており、これらの効能を基に、国において薬事承認されたものと認識しています。また、間接的に女子の子宮頸がんを減少させることについてですが、HPVが性的接触により感染すること、また、子宮頸がんの95%以上はHPVの感染が原因であることから、男子へのHPVワクチン接種により男子のHPV感染が減少すれば、女子の感染も減少し子宮頸がんは減少するものと考えられます。実際、男女ともに接種を行っている国では子宮頸がんの罹患者数は減少しており、2013年から女性に加え男性への定期接種を始めたオーストラリアでは、子宮頸がんにかかる割合が2020年に10万人当たり5.6人と、日本の15.2人に比べ低くなっています。 私からの最後に、男子への接種に対する区の認識についてのお尋ねですが、さきに答弁したとおり、国による科学的知見の収集状況や議論を把握していくとともに、今後、都が予定している助成事業に関する情報や他区の動向を注視し、慎重に検討してまいります。 私からは以上です。

文化・スポーツ担当部長。 〔文化・スポーツ担当部長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、所管に関わる御質問にお答えいたします。 まず、多文化キッズサロンの設置についてのお尋ねにお答えいたします。 多文化キッズサロンは、今年の1月から実施している区内在住の帰国・外国人児童生徒のための日本語教室に加え、相談・交流機能を有し、保護者などが日常生活における困り事を気軽に相談でき、地域の人とつながることができる施設です。この施設の在り方を含め、区における多文化共生の方向性につきましては、在留外国人を含めた区民などと議論を重ねた上で、次年度以降策定する杉並区多文化共生基本方針で定めていきたいと考えております。その中でも重要となる本件施設では、学習、相談、交流を包括的に行うことから、一定程度の広さが必要であることが場所を確保する上での課題となっております。議員御提案の民間施設の活用に当たりましても、運営経費に加え、施設の規模が課題になると考えておりますので、様々な観点から検討を進め、可能な限り早期の設置を目指してまいります。 次に、子ども日本語教室のボランティアに関するお尋ねにお答えします。 子ども日本語教室で学習支援を行うボランティア養成講座は、この間2回開催し、いずれも定員25名のところ120人を超える応募があり、自身の経験を外国籍の子供たちのために生かしたいと思う区民が多くいることを改めて認識したところです。こうした熱意のあるボランティア同士の交流促進や、コーディネーター及び区職員などとの意見交換の重要性は区としても認識しているところです。そのため、教室終了後や定期的な全体会などを開催し、ボランティア同士の交流を図り、この中から生まれたボランティアなどからの新たな気づきや魅力的なアイデアを子ども日本語教室のさらなる発展に生かしていきたいと考えております。 私からの最後となりますが、子ども日本語教室における交流、相談の先行実施に関するお尋ねにお答えします。 これまで子ども日本語教室では、交流事業として10月の決算特別委員会で委員に御紹介いただきました区の交流自治体である山梨県忍野村へのトウモロコシ収穫体験や、区内の大学と連携し、保護者も交えての交流会を実施してきました。また、相談事業としましては、子供の送迎に来た保護者からの日常生活や学校生活に関する相談にコーディネーターが対応しております。こうした取組に加えて、12月からは高円寺教室の空きスペースを活用し、保護者同士が交流できる環境づくりに取り組んでまいります。 私からは以上となります。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、外国人家庭への就学援助に関する御質問にお答えいたします。 就学援助については、年度初めに学校を通じて全家庭に対して案内文と申請書を配付して申請希望の有無を確認しており、外国人家庭に対しては、外国語版の案内文を用意して制度を周知していますが、改めて全ての区立小中学校に対し再周知を依頼しました。外国語版の案内文は、現在英語とネパール語のみを使用していますが、令和6年度からは、在籍者数が多い中国語、韓国語、ベトナム語の案内を新たに加えるとともに、申請書の記入例についてもそれぞれの言語のものを作成し、より多くの外国人家庭に対し母国語での周知ができるよう準備を進めているところです。また、今後の外国語の案内文の工夫や、動画を含む様々な周知方法について検討を行い、外国人家庭に対し、より分かりやすく制度を伝えられるよう努めてまいります。 私からは以上です。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、都立高等学校の外国人生徒対象の入試等に関する御質問にお答えいたします。 東京都教育委員会では、毎年12月の日曜日に2回、多くの言語の通訳者同席の上、外国人生徒対象の入試の相談会を開催しております。この外国人生徒対象の入試制度は、受検者の応募資格の確認が複雑であり、多くの言語の通訳者を必要としますので、受験者は東京都主催の相談会に参加しております。区教育委員会では、この相談会について、学校からの周知に加え、日本語指導受講者や子ども日本語教室参加者に対して周知いたしますが、相談の中では受験者の個人情報を扱っており、録画は難しいのではないかと考えます。また、教育委員会では、毎年11月の進路指導主任会において、外国人生徒対象の入試について説明しております。今後も、東京都の資料を活用して分かりやすく内容を伝えるとともに、各学校において第3学年の教員を中心に、確実に共有するよう働きかけてまいります。なお、外国籍の子供を支援している団体の情報につきましては、交流協会と共有してまいります。 私からは以上です。

以上でそね文子議員の一般質問を終わります。 24番奥田雅子議員。 〔24番(奥田雅子議員)登壇〕

区議会生活者ネットワークの奥田雅子です。区政一般について質問します。今日取り上げるテーマは、通告に基づき、1、高齢者施策推進計画について、2、香りの害と書く香害についてです。 超少子高齢社会の進展や家族の在り方の変化、多様化するライフスタイルなどによって、高齢者に関する分野でも従来の縦割り行政では解決し切れない課題が増えています。これまで保健福祉計画をはじめとする保健福祉分野の各個別計画の下に施策が進められてきましたが、昨今の多様な課題に対応し切れない問題や、全体像が見えにくいという課題から、昨年、これまでの保健福祉分野の計画の統合、再編がなされました。私もかねがね複雑で全体像が分かりにくいと感じておりましたので、保健福祉計画の体系が整理され、とても分かりやすくなったと評価しています。各分野別計画の期間は、法令等で定められた計画における期間との整合から、昨年度には地域福祉推進計画、子ども家庭計画、健康医療計画が策定され、今年度は障害者分野及び高齢者分野の計画が策定されているところです。そこで、今日は高齢者分野の計画について伺っていきます。 高齢者施策推進計画は、計画期間を2024年から2026年度とする高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画、認知症施策推進計画の3つの計画から成っていると理解しました。認知症施策推進計画は、今回新たな計画として出てきたようですが、どのような経緯で策定されたのか確認します。 今年、2023年度第2回介護保険運営協議会に出された高齢者施策推進計画のたたき台を見ると、計画の体系として5つの取組方針が掲げられています。すなわち、活力ある高齢社会と地域共生のまちの実現を目標に、元気高齢者の社会参加の支援と環境整備の充実、高齢者の健康づくり・介護予防の推進、支援が必要な高齢者に対する見守り・支援体制と家族介護者支援の充実、地域包括ケアシステムの推進・強化と認知症施策の推進、介護サービス(在宅・施設)基盤の整備・充実です。この計画体系と指標のそれぞれの主な取組を見ると、分野をまたがるものもありますが、庁内連携はどのように図っていくのでしょうか。また、地域包括支援センターなどの現場の声もしっかり吸い上げて反映してほしいと考えますが、いかがか、伺います。 これまでの区の主な取組と課題について。1、介護予防、フレイル予防、2、地域の見守り体制の充実、3、地域包括ケアの推進の3つの視点から質問します。 まず、介護予防、フレイル予防について。これらの事業を行うことにより、介護が必要となる時期を遅らせることはできるでしょうが、最後まで介護保険のお世話にならずに済む、いわゆるピンピンコロリはたったの3%と言われています。65歳以上で介護保険の認定を受けている人は全体の2割強と認識しています。そのほかの8割弱の区民がどのような予防を行っているか、区として把握しているのでしょうか。一般的に後期高齢者と言われる75歳を境に、心身の機能が自然と低下し、これまで行ってきた予防活動ができず、閉じ籠もりになる高齢者が増加することが広く知られていますが、杉並区の現状はどうか。区民の声を聴くと、後期高齢者の介護予防の活動は歩いて行ける範囲または送迎があることが望まれているようですが、区はどのように認識していますか。高齢期の介護予防、フレイル予防の必要性は周知のことであり、実行可能な計画となるよう取り組んでほしいと思います。 2つ目の高齢者の見守り体制の充実施策には、安心おたっしゃ訪問や高齢者緊急通報システム、高齢者安心コール、徘徊高齢者探索システム、高齢者の虐待通報窓口など、様々行われていますが、これらの利用者数について区はどのように認識をしているか伺います。 先日、高齢者がキーホルダーのようなプレートに、ナンバーと、裏にはケア24の電話番号が記載されているものをお持ちでした。これは何かと聞くと、東ブロックのケア24の地域で取り組まれており、様々な事業所でも参画している活動と聞きました。区としても把握をしている活動か伺います。さきに質問した区独自の施策より気軽に見守りを受けられ、本人の負担や家族の不安を軽減するものだとキーホルダーを持っている区民からも聞きました。また、ケア24の認知度は年々区民の間で進んではいますが、まだ知らない人も多い現状となっています。このキーホルダーを活用して、65歳になったらケア24にそのキーホルダープレートをもらいに行こう、地域包括支援センター、ケア24のことを知っておいてもらおうという区全体の仕組みにしていってはどうかと考えますが、いかがか、見解を伺います。 3つ目の地域包括ケアの推進ということでは、ケア24の事業改善と質の向上のために、毎年、全国統一評価指標にプラスして杉並区評価指標による事業評価と実地指導を行っていると認識していますが、地域包括支援センターの役割についてどのような点に重きを置いて評価、点検をしているのか伺います。 ケア24は常に評価される立場にありますが、日頃の業務の中で感じている課題や、区としての地域包括ケアシステムの向かう方向について、両者が互いに話し合うような場は、よりよい地域づくりをしていくという観点から重要だと考えますが、そういう場はあるのでしょうか、お聞きします。 地域包括ケアの推進の項目での今後の課題では、2025年問題や2040年問題も見据えつつ、引き続き区内20か所のケア24に配置した地域包括ケア推進員を核として、地域ケア会議等を通じた在宅医療・介護の連携強化と地域の支え合いによる生活支援体制の充実等により、地域包括ケアシステムの推進、強化を図る必要があると総括していますが、地域ケア会議と地域ケア推進会議、さらには生活支援体制整備事業の第2層協議体の関係及び特筆すべき具体的な活動例を教えてください。 次に、認知症施策推進計画について3点伺います。 認知症施策推進計画は、この高齢者施策推進計画の中にどのように位置づけられるのか伺います。 今年第2定での私の一般質問の答弁では、認知症介護研究・研修東京センターとの協定により、高齢者施策推進計画の策定に専門的な助言を得るとのことでしたが、具体的にどのような助言を受けたのかお聞きします。 認知症施策において、これまでと変わる部分はあるか。あるとすれば、それはどのようなことか伺います。 次に、介護保険事業計画について。 2021年度から2023年度の第8期介護保険事業計画は、新型コロナウイルスに翻弄された期間と重なり、それまでとは違った対策がされてきたと思います。高齢者の外出控えや感染をきっかけとした機能低下などが顕著に表れているのではないかと推察しますが、第8期をどう総括し、計画達成状況に対する区の認識を以下のポイントに沿って伺っていきます。 まず、介護認定に至るまでに時間がかかっているとの指摘があります。介護保険法の規定では、申請に対する処分は当該申請のあった日から30日以内にしなければならない、ただし、特別な理由がある場合には、当該申請のあった日から30日以内に処理見込み期間とその理由を通知し延期ができるとされていますが、ただし書きの通知となっているのはどのくらいあるのか、認定結果が30日を超えるケースとその割合について伺うとともに、そのことによる影響を区はどのように考えているのかお聞きします。 訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、使いたいサービスが使えるだけの介護サービスが充足していたのか、ケアマネやヘルパー不足が叫ばれる中、減り続けている原因をどう分析しているのか伺います。 コロナ禍での介護事業所への支援は十分だったか、訪問や通所介護事業所の閉鎖・倒産数と新規開設数をお聞きします。要支援と要介護の賃金格差のために、大規模事業所は要支援を受けたがらず、小規模事業所に要支援の依頼が多くなっていて、小規模事業所の経営を圧迫しているということはないでしょうか。こうした賃金格差を生じさせている国の政策の方向も、地域に根差した小規模事業者を閉鎖に追い込むことになっているとの指摘もありますが、区の認識を伺います。 要支援1、2は軽い人と見られがちですが、80歳を超えると、認知症とまではいかずとも、判断力や理解力が低下し、多くのサポートを必要とする人は珍しくありません。要支援の認定は回復する可能性があることから自立支援を原則にしていますが、何年も続けて要支援認定が出ている場合は、もはや要支援ではないのではないか。訪問・通所サービスでは実質要介護認定と変わらない支援を総合事業として行っていることは課題だと考えますが、区の認識を伺います。 区は、特養の整備状況について、第8期の目標は達成しており、2026年度までは緊急性の高い待機者は発生しないという見込みを示していますが、特養の申込み状況を見ると一定の数があり、その中で緊急性があるなしを誰がどのように判断しているのでしょうか。その分析の上での見込みとなっているのか確認します。また、スタッフを確保できず稼働していないベッドがあるとの話を聞きますが、区内特養の入所率の状況についても確認いたします。 最近、有料老人ホームの建設がとても増えていると感じています。有料老人ホームには介護つき、住宅型、健康型と3パターンあると認識していますが、現在の区内の有料老人ホームの数と種類の割合はどのようになっているのか確認します。また、特定施設入居者生活介護の保険給付費のここ5年の傾向を伺います。 介護従事者の処遇改善は相変わらず課題となったままであり、全産業平均との月額賃金の差は処遇改善加算によって縮まってきたとはいえ、まだ4万とも6万とも言われています。11月10日に閣議決定した補正予算案に緊急対策として介護職等の賃金を月6,000円相当引き上げる措置を盛り込んだとありましたが、根本の解決には程遠い状況です。 区は、介護従事者への処遇改善について何らかの手だてを検討すべきではないでしょうか、見解を伺います。 また、介護保険制度は個人加入の保険であるにもかかわらず、特養のホテルコストは家族の資産が勘案されたり、同居家族がいると生活援助はなかなか認められません。介護の社会化はどこへ行ってしまったのでしょうか。介護離職やヤングケアラー、ダブルケアを誘発する要因にもなります。2022年の就業構造基本調査では、介護離職者は年間10万人を超え、有業者のケアラーは364.6万人であり、働いている人の18人に1人は介護している労働者となっている状況です。経産省では、介護する有業者のうち仕事を主にする者をビジネスケアラーと定義し、このビジネスケアラーが2030年には家族を介護する人のうち4割に当たる318万人に達するという試算を公表し、労働生産性の低下などに伴う経済損失額は9兆円に上るとしています。家族の状況を十分にアセスメントして生活援助の量も決めていくべきだと考えますが、区では、このような同居家族がビジネスケアラーの場合、どのような対応がなされているのか伺います。 介護保険制度には、こうだったらいいのにということが色々ありますが、例えば、通院介助の場合、介護保険でできるのは診察券を出すところまでとなっています。それ以降は病院側の対応だという整理なのでしょうが、必ずしも病院側に十分な対応ができない場合も多く、そのため自費でのサービスを使うことになり、病院通いの多い高齢者にとって負担になっています。渋谷区では院内介助も介護保険でやれるようにしたと聞きましたが、杉並区の見解を伺います。 現在、国で進められている改定案は史上最悪と言う専門家もおり、明るいことは何もないと私も感じています。今年末までに結論を出すと言われている利用料負担2割の対象者拡大、福祉用具の一部をレンタルから買取りにする、介護施設にロボット導入して職員減らしなどが導入されたら高齢者の暮らしにどのような変化をもたらすことになるのか、区の見解をお聞きします。 高額介護サービス費について、上限額を超えた分は申請により支給されると認識していますが、申請しそびれている高齢者も多々いるのではないかと懸念しています。杉並区の還付までの手続きはどのようになっているのか確認します。 2022年度介護保険給付費準備基金が53億4,349万余ありますが、この基金の目的と適正な額の考え方を確認します。 超高齢社会は認知症社会だと言っても過言ではありません。2025年には730万人、高齢者に占める割合は20.6%になると言われており、今後どんどん右肩上がりで増えていくことは必至です。85歳以上になれば認知症でない人のほうが少なくなります。しかし、介護保険制度は身体介護モデルのままで、認知症や独居に対応した制度になっていないことが問題であり、抜本的な改革がない限り、私たちの暮らしが成り立たなくなることにとても不安を感じています。区としても相当の危機感を持って取り組んでいただきたいと考えますが、見解を伺います。 今後さらに進む超高齢化に伴い、保険料や利用料の区民の負担は増えますが、サービスは縮減され、介護従事者の処遇も十分ではなく、人材不足と課題ばかりが目につきますが、どうすれば安心して暮らせる社会、安心して死ねる社会になるのか、区民と共に考えていかなくてはならないテーマだと思います。第9期では団塊の世代が皆さん75歳以上になる2025年を迎えることになりますが、様々な課題を次期計画にどう生かしていくのか、区の見解をお聞きします。 介護従事者がいなければ、制度がどうあれ人の受皿はありません。エッセンシャルワーカーとして最前線で人の命と対峙する仕事に、この低賃金では新たな人材をどう増やしていけばよいのか。ケアワーカーの社会的評価を上げていくことに区としても主体的に取り組んでいただくことを最後に要望し、次のテーマに移ります。 次に、香害について質問します。 この問題は以前より何度か私やそね文子が質問に取り上げてきたテーマであり、この間、区の消費者センターホームページの相談情報欄に配慮を呼びかけるメッセージが掲載され、ポスターのリンクを張るなどしていただきました。しかし、相変わらず香りの害に悩まされているという御相談が寄せられてきます。 日本消費者連盟が事務局を務める香害をなくす連絡会の呼びかけにより、昨年8月10日に香害をなくす議員の会が発足し、全国の地方議員を中心に、国会議員を含めて11月15日現在118名が名前を連ねています。もちろん、私もそね文子と共にこのネットワークに参加しています。香害は、昨日の朝日新聞に掲載されたように、最近メディアでも取り上げられることが増えてきました。この問題がクローズアップされ出したのは、日本消費者連盟が2017年に行った電話相談、香害110番に多くの方から日常生活を送れないほどの苦しい症状を訴える声が寄せられたことや、2019年12月から2020年3月31日まで、香害をなくす連絡会が行った香りの被害についてのアンケートに9,336人が回答し、その約8割が香りつき製品の匂いで頭痛や吐き気などの健康被害を受けているということが分かり、それらの取組を機に当事者や市民団体などが動き始めたことがきっかけで、社会問題化してきました。 香害の本質は化学物質による被害、化学物質過敏症です。今や私たちの生活環境には様々な化学物質があふれかえり、それらを避けて暮らすことは不可能に近い状況です。最近の香り長持ちを売りにした商品は、マイクロカプセルといった目には見えないほどの微細な素材で香料を包み込み、洗濯によって服などに付着し、ちょっとした刺激や体温の上昇によって壊れて弾ける仕組みになっています。繊維の奥まで入り込み、刺激がなければ何週間も何年も香りの粒が残ることから、香り長持ちと言われているゆえんです。この微細なマイクロカプセルは空気中にも漂い、私たちは知らず知らずのうちにそれを吸い込み肺に取り込んでしまっています。また、人体への影響のみならず、このマイクロカプセルは排水溝から川へ海へと流れ、マイクロプラスチックの海洋汚染の原因にもなっています。つまり、化学物質とマイクロプラスチック、二重の問題がここにはあります。 また、最近では無臭をうたった商品や消臭、抗菌剤なども香りがないから問題ないかのような触れ込みもありますが、化学物質であることには変わりありません。化学物質過敏症は花粉症と同じように、これまで何でもなかった人が、その人のキャパを超えた化学物質に暴露することによって突然発症する病気です。1度発症すると、どんなに微量でも反応してしまうため、外出先で、公共交通機関で、職場や学校でと日常生活に多大な影響が出てくることで当事者は苦しんでいます。 これだけ香害の問題が顕在化してもなお、国の動きは鈍く、2021年に消費者庁、文科省、厚労省、経産省、環境省の5省庁連名のポスターを作成したくらいです。しかし、ポスターを作成したということは問題の存在を認めたことでもあり、その解決のためには化学物質の規制へと動いていくことが必要だと考えています。昨年の決特ではこのポスターによる周知啓発を求め、保健所や保健センターでは掲示していただいたものと承知しています。しかし、もっと多くの区民の目に触れるところへの掲示も必要ですので、改めて質問に取り上げた次第です。 昨年の決特で質問した際には、化学物質過敏症含む香害の相談は消費者センターや区政相談課、環境課に寄せられており、保健センターでは香害の項目がないため相談数の把握をされていないとのことでした。その後の相談については同じ対応となっているのでしょうか、確認します。 2020年にそね文子が学校現場への香りの害に対する認識や対策についてのアンケート結果を基に一般質問をしました。実際に、香害がもとで長時間教室にいられない生徒からの相談があったこともあり、困っている生徒がいることや使ってほしい製品情報を学校から保護者に提供し、協力を呼びかける対応もしていただいたこともありました。アンケート結果では、ほかにも困っていたという声もありました。その後、学校では香害や化学物質過敏症などの相談はありますか。また、あった場合はどのように対応されるのか伺います。 保育園などでも、子供がまとってくる香りで保育士が体調を壊して保育に関われなくなったという事例も聞いています。保育現場でもそのような事例があちこちで起こっているのではないかと思いますが、区では把握しているでしょうか。 この間の相談件数の推移としては、どのような傾向を示しているでしょうか。増えていますか。 決特では、他部署に渡る問題であり、実態を把握する意味でも相談窓口の連携及び取りまとめる部署を明確にするよう求めましたが、検討はされたのか確認します。 現在、配慮を呼びかけるポスター掲示がされている場所について伺います。 私は、子供が乳幼児期から化学物質にさらされ続けることをとても懸念しています。そのため、特に保育園や幼稚園、学校、子ども・子育てプラザなどでの周知を徹底していただきたいです。中学生の化学物質過敏症当事者のデザインで消費者連盟が作成したかわいらしい熊のポスターなどを活用してもよいと思います。また、子供関連施設以外でも多くの人が利用する区立施設などにもポスター掲示をするなどし、この問題を認識する人を広げていってほしいと思います。先ほどポスター掲示している場所をお聞きしましたが、5省庁連名のポスターは今年の夏に改定されています。当初、「その香り困っている人がいるかも?」というキャッチだったものから「知ってください!!その香り困っている人もいます」と断定的な表現に変わり、当事者の気持ちにより近づいたものになっています。消費者センターのホームページのリンクは早速、差し替えていただきましたが、掲示していただいているところの貼り替えも含め、さらなる周知を最後に強く要望して、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、奥田雅子議員の御質問のうち、第9期介護保険事業計画でどのように課題解決を図っていくのかという趣旨のお尋ねにお答えします。 御指摘のとおり、第9期計画期間の中間年である令和7年度は、団塊の世代が75歳以上になることも踏まえ、保険者である区は、各年度における介護サービス量を適切に見込むとともに、それに応じたサービスの供給体制をしっかり整えることが重要だと考えています。こうした観点に立って、計画案では、これまでの実績や今後の高齢者人口等の推移を考慮して計画の内容の精査に努めておりますが、今後、区議会の御意見やパブリックコメントでの区民意見などを踏まえて修正を行い、区民に適切な介護サービスを提供して安心していただくことができるように、よりよい計画としてまとめ上げてまいります。 加えて、第9期計画における介護保険料をどのように設定するかも大きな課題であると捉えています。現下の社会経済情勢から、私は介護保険給付費準備基金を有効に活用し、可能な限り保険料の上昇を抑制していくよう所管に指示したところでございます。この件につきましては、今後、国が示す介護報酬改定を踏まえて十分検討の上、来年の第1回区議会定例会に条例改正案を提案してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、高齢者施策推進計画に関する残りの御質問にお答えします。 初めに、本計画の位置づけでございますが、これまで一体的に策定していた高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画に、従前の保健福祉計画で掲げていたその他の高齢者分野の取組を加えるほか、御指摘にありました認知症施策の関係でも、本年6月に制定された認知症基本法第13条の規定に基づく計画として包含をし、高齢者分野の総合的な計画としていく考えです。また、計画の推進に当たっての分野をまたがる取組につきましては、庁内組織として設置いたします杉並区保健福祉施策推進連絡会議におきまして、定期的な進行管理を行う中で、関連する組織間のさらなる連携強化を図ってまいります。加えて、ケア24など現場からの意見要望につきましても、適宜その会議で情報共有しながら課題解決につなげてまいりたいと存じます。 次に、65歳以上で要介護等の認定を受けていない区民がどのように介護予防、フレイル予防を行っているかについてのお尋ねがございました。 区が実施する各種の介護予防普及啓発事業や、高齢者グループなどが行う地域介護予防活動支援事業への参加のほか、公立、民間のスポーツ施設の利用など、一人一人の高齢者が様々な形で心身の健康維持・増進を図っているものと存じます。なお、この点につきましては、今後の状況把握に資するよう、次回の高齢者実態調査に向けまして適切な設問の設定等を検討してまいります。また、75歳を超えると閉じ籠もり傾向が強まることにつきましては高齢者実態調査結果でも認められておりまして、こうした後期高齢者が介護予防、フレイル予防の活動により一層参加しやすい環境づくりを図ることは大切な視点と考えてございます。 次に、高齢者の見守り事業の実績に関するお尋ねですが、令和4年度は安心おたっしゃ訪問の訪問者数が約8,800人、高齢者緊急通報システムの設置台数が約1,290台、高齢者安心コールの延べ架電回数が約6,500回、徘徊高齢者探索システムの利用が75人、高齢者虐待相談件数は約2,900件となっております。今後、さらなる高齢化の進展などに伴い、独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯の増加が見込まれますので、これらの高齢者に対する見守り・支援体制の充実を図っていく必要があると考えてございます。 次に、御指摘のキーホルダーのようなプレートにつきましては、6所のケア24の運営法人が独自に行っている取組と承知しておりまして、登録した65歳以上の高齢者が外出先で緊急搬送された際などに、医療機関などからの照会に対して個人情報の提供を行う仕組みと伺っております。直ちに区全体の仕組みとすることは難しいと考えております。 なお、ケア24の周知促進につきましては、区として引き続き力を入れてまいりたいと考えております。 次に、毎年行っているケア24の事業評価につきましては、全国統一評価指標に加えまして、学識経験者等の助言を得ながら、①組織運営体制、②総合相談支援、③権利擁護、④包括的・継続的ケアマネジメント支援、⑤地域ケア会議、⑥介護予防ケアマネジメント・介護予防支援、⑦事業間の連携の以上7項目を重点的に評価しており、その都度改善を要する事項につきまして指導を行い、その結果報告を受けているところであります。 次に、ケア24の業務などについて、共に話し合う場についてのお尋ねですが、年8回程度開催しますケア24センター長会において、各ケア24の取組状況を共有するほか、個別ケースの支援や地域づくりなどに関する課題について適宜意見交換を行っております。また、全てのケア24に配置している地域包括ケア推進員の連絡会も年6回程度開催しておりまして、各地域を横断した地域づくりの推進に生かしているところであります。 次に、地域ケア会議、地域ケア推進会議及び生活支援体制整備事業の第2層協議体の関係性などについてのお尋ねでございます。 まず、地域ケア会議は、8050問題や、単身認知症高齢者などの個別ケースの支援の在り方を中心に、ケア24と関係機関で協議を重ねております。こうした地域ケア会議の個別課題については、地域ケア推進会議で共有、協議しており、その結果、例えばチームオレンジの新たな発足や、既存のチームオレンジの活動促進など、具体的な取組につながっているところであります。また、現在57組織に拡大しております生活支援体制整備事業の第2層協議体は、地域における身近な生活上の課題を共有し、共に解決策を企画実施しておりまして、具体的な取組として、ケア24下井草地区で高齢者の休憩場所として、事業所敷地などを活用した「いぐさの赤い椅子」の設置などが挙げられるかと存じます。 次に、高齢者施策推進計画に包含する認知症施策推進計画についてのお尋ねですが、このたび策定した高齢者施策推進計画案におきましては、取組方針の一つとなっております地域包括ケアシステムの推進・強化と認知症施策の推進に掲げた2事業11の取組を中心として認知症施策を盛り込んでいるところであります。また、認知症介護研究・研修東京センターからの専門的な助言を受けた内容ですが、地域包括ケアシステムと認知症施策を一体的に推進すべきであること、これからの認知症施策は新しい認知症観を全ての人と共有し、認知症本人や家族の意見を聞きながら、総合的な施策を推進するための基盤となる認知症基本法の規定に沿って具現化することが求められるということなどでありまして、これらはさきに述べた取組方針と事業・取組内容にそれぞれ反映しております。それらが、従前から変更した主な内容となります。また、計画に掲載しております今後の認知症高齢者数の推計につきましても、同センターの助言を踏まえて新たに行ったものであります。 なお、これらの詳細につきましては、本定例会期中の保健福祉委員会で御報告させていただきたいと考えてございます。 次に、要介護認定についてのお尋ねがございました。 区では、本年3月末をもって、国がコロナ禍を踏まえて通知した要介護認定の有効期間延長措置を基本的に廃止したことに伴いまして、4月以降の認定申請件数が大幅に増加している状況にございます。このため、新たな調査委託や、区の人員体制を拡充して対応に努めてまいりましたが、本年4月から10月末までの認定者の申請から認定に至るまでの平均期間は49.8日となっておりまして、法で定められた30日を超えるケースの割合は95.8%となっております。 こうした状況は他区もほぼ同様であると承知しておりまして、介護度や本人の状況などの、そうした状況に応じた適切なサービス提供につながらないおそれがあるほか、認定の有効期間を過ぎた場合は暫定サービスプランを作成する必要があるなどの影響が懸念されますので、引き続きこの状況の改善に向けて積極的に取り組んでいく考えでございます。 次に、介護サービスの充足度についてのお尋ねですが、第8期介護保険事業計画期間である令和3年度以降、現在までにおきましては、介護サービス全体としては計画値を下回る実績ですが、これは少なからずコロナ禍の影響があるものと捉えております。また、御指摘の介護人材の不足により、介護施設の定員数を全て利用できていない状況があることも認識しているところでございます。 次に、区内の訪問・通所介護事業所についてのお尋ねですが、閉鎖、倒産した事業所は令和2年度が15所、3年度が15所、4年度が17所で、新規開設数でございますが、令和2年度が12所、3年度が7所、4年度が16所となっております。また、大規模事業所は、要支援の方の利用を受けたがらないため小規模事業所にその影響が及んでいるのではないかとの御指摘ですが、区に対して小規模事業者からそうした実態があるとの声は寄せられておりません。 いずれにしても、御指摘のようなことは介護保険制度の根本に関わる問題とも考えられるため、国において介護報酬を含めた制度の在り方をより一層、地域の実情に応じたものとするよう必要な見直し改善を図るべきものと存じます。 次に、要支援認定者に対する訪問・通所サービスについての議員の問題意識につきましては、総合事業をめぐる論点の一つであると受け止めてございます。 次に、特別養護老人ホームについてのお尋ねですが、緊急性の高い入所待機者数は、入所申込者のうち、区が行う第一次評価で優先度が高いと判断された者の割合と、区の調査により早期入所を希望した者の割合をそれぞれ乗じて算出しておりまして、現時点において、令和8年度までは、この人数よりも実際の入所受入れ者数のほうが上回るものと見込んでいるところであります。なお、こうした分析は、今後定期的、継続的に行っていくこととしてございます。 また、区内の特別養護老人ホームの入所率につきましては、本年9月末現在で約95%となっております。 次に、区内の有料老人ホームについてのお尋ねですが、現在53所ある有料老人ホームの類型別内訳ですが、介護付きが47所で89%、住宅型が6所で11%となっておりまして、健康型はございません。また、有料老人ホームを含む特定施設入居者生活介護の保険給付費につきましては、平成30年度が62億円、令和4年度が64億円となっておりまして、この間は微増傾向で推移しております。 次に、介護従事者の処遇改善につきましては、現在、国において鋭意検討しているところでありますので、その状況を注視してまいります。 一方、区といたしましては、今般の実行計画改定案におきまして、介護人材の定着・育成支援策として、令和6年度から新たに主任ケアマネジャー及びケアマネジャーの法定研修費等の助成を開始することとしております。 次に、仕事をしながら家族等の介護に従事する、いわゆるビジネスケアラーへの対応についてですが、基本的にはケアマネジャーを中心として、介護サービスの利用者と家族を交えたサービス担当者会議で十分なアセスメントの下、具体的な支援内容を聞いていくことが大切と考えております。なお、こうしたビジネスケアラー支援につきましては、現在国において検討会を開催し、企業における経営と介護の両立支援の取組を促すガイドラインの策定に取り組んでいると承知しておりますので、その動向を見守ってまいりたいと存じます。 次に、渋谷区の外出介助サービスについてのお尋ねですが、渋谷区では、要支援の方の外出介助や、要支援、要介護の方の院内付き添いを介護保険外の独自サービスとして実施していると承知しておりますので、今後、その実施状況などを調査してまいります。 次に、国の介護保険制度の見直しが高齢者の暮らしにどのような変化をもたらすことになるのかというお尋ねがございました。 現在、国において様々な観点から検討中と承知しておりまして、現時点ではその詳細などが明らかになっておりませんので、今この場でお答えすることができないことは御理解いただきたいというふうに存じます。 次に、高額介護サービス費の支給手続ですが、全ての該当者には、区から返信用封筒と共に申請書を送付しており、申請手続完了後は、次に高額介護サービス費が発生するたびに登録いただいた口座に自動的に振り込まれることになります。なお、この間の実績では、ほぼ100%の方が申請手続を行っていると承知しております。 次に、介護保険給付費準備基金についてですが、この基金は第1号被保険者の保険料の剰余分を積み立て、介護保険事業の財政運営を安定化させるために活用する目的で設置しておりまして、保険者である区市町村がその実情に応じて積み立て及び活用を図るというものでございます。 次に、介護保険制度は身体介護モデルのままで、認知症や独居に対応した制度になっていないことが問題との御指摘がございました。超高齢社会に向けては、国を挙げて様々な論点を整理の上、今後の各種制度等の在り方を議論、検討していくべきものと考えております。その意味で、認知症基本法の施行が大きな契機になることを期待しているところでございますし、区といたしましても、新たに策定する高齢者施策推進計画に基づく取組を着実に推進していくことが重要と考えてございます。 以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、香害、香りの害に関連する一連の質問のうち、所管に関わるものにお答えいたします。 まず、香害に関する相談窓口でございますが、以前お答えした際と同様に、消費者センター、区政相談課、環境課及び保健センターで受け付けております。また、相談件数の過去3か年の推移でございますが、令和2年度15件、3年度12件、4年度19件と、年間10件程度と同程度の傾向で推移してございます。 次に、相談窓口の連携と取りまとめ部署に関する御質問でございますが、香害についての相談は、その内容が商品に関することや、匂い、健康に関することなど多岐にわたることから、取りまとめ部署をあえて設けるよりも、それぞれの窓口で個々に相談を受け付け、内容に応じて他の窓口を案内するなど、連携した対応を図ることとしてございます。 最後に、消費者庁などによる5省庁連名の香害の啓発ポスターの区立施設の掲示場所についてでございます、把握している範囲では、本庁舎西棟7階、消費者センター、保健所、保健センター5か所に掲示してございます。 私からは以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、保育現場における香害に関するお尋ねにお答えします。 保育施設への巡回訪問や、日々受け付けている保育施設からの相談におきましては、議員御指摘の香害について実害が生じているといった報告は受けておりませんけれども、本年7月に区内の各保育施設へ御紹介のあった香りへの配慮に関する啓発ポスターの掲示を依頼しまして、周知を図ったところでございます。 私からは以上でございます。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、学校における化学物質過敏症の相談に関する御質問にお答えいたします。 各学校への香害を含む化学物質過敏症に関する相談では、柔軟剤等の香りによる体調不良の相談を受けることもあります。相談があった場合には、学校は学校医や学校薬剤師から医学的見地に基づく助言を受け、個別に適切な対応を行うほか、学校だより等により香りつき製品の使用に当たっては周囲へ配慮するよう周知を行っているところです。 私からは以上です。

24番奥田雅子議員。 〔24番(奥田雅子議員)登壇〕

ありがとうございました。何点か再質問したいと思います。 まず、先ほど高齢者が所持するキーホルダー式の身元登録の提案をさせていただきまして、ちょっと御答弁が最後の方、聞き取れなかったので、ちょっと再度の確認なんですが、この仕組みはとてもシンプルで、気軽さ、地域包括の存在を認識してもらうきっかけにもなって有効な取組だと考えますので、ケア24の自発性に任せるだけでなくて、区全体の仕組みとして議論していただきたいというのが私の質問の趣旨でした。当然、各ケア24の意向の確認も必要でしょうから、現場との議論の場をつくっていただきたいと思いますが、区の見解を改めてちょっと確認をさせてください。 それから、利用料の負担が2割とか、福祉用具のところはこれから区の詳細が出てくるので今はというような御答弁だったかと思います。特に、やっぱり2割負担の部分については、これまで1割だった人が利用料が倍になるということで、結果利用控えが起こって、介護の重度化とか状態の悪化を招きかねないということが懸念されるわけです。そうならないための対策が必要だと考えていますけれども、その部分、区の見解を改めて確認したいと思います。 それから、香害についてなんですが、学校での状況を伺いました。以前にも御協力いただいた生活者ネットワークが行ったアンケートでも、一定数の柔軟剤などの香りによる体調不良を訴える声はあったかと思います。一部の学校では給食着の持ち込み可能とする対応していただいたり、先ほども保護者に通知を出して行っているという御答弁もありました。ただ、多分これは全校的にやられているというよりも、そういう場合があったときにということだということでよろしいのか、ちょっと確認したいと思います。 特に、給食着などが象徴的に語られていますけれども、当事者にとってはそれだけで解決する話ではないと思いますので、教職員や保護者の間でも、少しずつでも意識改革が進むとよいと思っております。給食のエプロンを共用と並行して持参することを可能としている自治体も徐々に増えてきている中で、昨日の、先ほども御紹介しました朝日新聞の記事ですと、兵庫県の宝塚市の教育委員会では、一歩進めて来年度から入学時に児童が学校に提出する健康調査に香害の有無の欄をつくって教師が共有できるようにするというのがありました。なかなか自分から言い出せない子供もいるはずなので、健康調査票の工夫なども検討してはいかがかなと考えますが、区教委の見解を最後に伺います。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
高齢者施策に係る再度の御質問にお答えします。 まず、1点目のキーホルダーの件です。ちょっと私のしゃべりが聞きづらくて申し訳ありませんでした。このキーホルダーは、6所の東部地域のケア24が、その運営法人が独自に外の機関と連携して、これに今対応しているいうことなので、先ほどの御答弁では、直ちに区全体の仕組みとすることは難しいと思いますよということをお答えしました。今後、センター長会などでこうした情報も共有しながら、そのあたりについては意見交換するとともに、最後に御答弁申し上げたケア24の周知の促進といいますか、広げることについては区としても重要なテーマというふうに捉えておりますので、これだけということではなくて、少し幅広に、これからどういうことに力を入れていくべきなのか、そのあたりも意見交換しながら考えてまいりたいと、こういう趣旨であります。 2点目に、国の介護保険制度の見直しに絡めて、特に利用者負担の2割の拡大、これなどについては必要なときに必要なサービスをきちっと利用できるように何らかの対策が必要ではないかという御趣旨だったかというふうに思います。これについて、私どもも国の今後の検討結果などを踏まえて、当然必要な検討というのはしていかなきゃいけないというふうに思っています。ただ、制度全体がいわば全国統一的な仕組みの中で動いていく中で、どれぐらい区の独自性のところで対応できるかということについては、なかなか難しいところもあるのかなと思っています。先ほど区長からも御答弁したとおり、区としてできること、例えば準備基金を活用した介護保険料の抑制などについては指示も受けて今後検討してまいりますが、今の2割の拡大などについては、国の詳細が示された時点で、それらを踏まえて今後の対応というか、必要なことについては検討していくと、こういう姿勢でやってまいりたいと考えてございます。 以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、奥田議員の再度の御質問にお答えいたします。 香害について、学校の給食の朝日新聞の記事は私も拝見いたしました。全国的に見ればまだ数は少ないですが、エプロンを自宅から個別に持ち込んでいるという事例があるということも承知しております。現在、区ではエプロンも含めて様々な相談について保護者、児童生徒から直接相談を受けた場合に、先ほど申し上げたように学校医などと相談して、1件1件個別に丁寧に対応しておりますので、現時点で今のところそういった相談に対して必要に応じて適切に対応させていただきたいと考えてございます。 私からは以上です。

以上で奥田雅子議員の一般質問を終わります。 ここで午後1時まで休憩をいたします。 午後0時休憩 午後1時開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会の井口えみです。通告に従い、区政一般に関する質問をいたします。 質問に先立ち、会派を代表して一言申し上げます。先日、他議員の質問に対して、男性中心的な働き方は生産性が低いとの区長答弁がありました。唐突にこういった発言をされたことで、ジェンダー平等推進を訴える区長による性差別発言と理解した方も多く、誤解を生まないためには、数字データ等の詳細な説明が必要だったと感じております。杉並区長として、本会議場での発言や言葉の重みをいま一度自覚していただきますよう猛省を促し、質問に入ります。 まず、今後の区の交通施策について伺ってまいります。 近年では、人口減少の本格化、運転手不足の深刻化等に伴って公共交通サービスの維持、確保が厳しさを増している上、高齢者の運転免許の返納が年々増加するなど、地域の暮らしと産業を支える移動手段を確保することがますます重要になってきております。そのことを受け、令和2年度に改正がなされた地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に、地方公共団体が地域公共交通のマスタープランの作成をすることが努力義務として定められました。今回の総合計画と改定案では、重要施策として交通不便地域におけるAIオンデマンド交通の実証実験を行うこと及び自動運転技術の活用検討についての項目が盛り込まれ、区としてもいよいよ本格的に交通インフラの整備に着手することが明確となりました。デマンド交通は利用者のニーズに合わせて柔軟に運行する交通システムとして、全国各地で導入が始まっています。成功事例からは、多様な関係者が連携をすることで、交通分野の課題解決にとどまらず、観光振興や健康、医療、福祉、介護、そして教育や環境など、様々な分野で大きな効果をもたらすという見解もあります。 高齢者の日常的な移動手段としての機能はさることながら、コミュニティー活動など様々な目的で外出する際のファーストワンマイルを担うことで外出機会の増加を図ることができ、健康寿命の延伸に効果的です。また、子供の習い事の送迎やベビーカー利用者が気兼ねなく使える点など、子育て世代の支援にもつながります。そのほか、障害者や運転のできない学生の交通手段としても有効であり、多世代にわたって利用価値を見いだせる点も魅力です。元々は、人口減少や高齢化に悩む地方都市で比較的早い時期から導入されてきましたが、近年では23区でも導入検討を行う区が増加しています。近隣の例を挙げますと、三鷹市で昨年から始めた実証運行では、1年間で利用者が3倍になり、先月から運行エリアを拡大することになったとのことでした。予約アプリについても、直感的な操作が可能で分かりやすいと利用者から高い評価を得ています。通院や買物がより便利になり、外出しやすくなったとの声が、10代から80代と幅広い世代から寄せられていることから、検証段階とはいえ、導入に至れば大きな効果が期待できるのではないかと感じております。まさに地域の活性化や将来の都市構造の構築に向けたまちづくりのための重要な施策ですが、杉並区として計画案に反映させた経緯、また、今後どのようなスケジュールで進めていく予定なのかも併せてお示しください。 成功事例を示しましたが、一方で、いざ導入してみてもなかなか利用者が増えず、結局運行取りやめとなってしまった自治体もあります。地域の特性に合った方法での導入が事業成功の鍵だと思いますが、デマンド交通のメリットとデメリットを踏まえ、杉並らしい交通システムとするためにどのような考えをされているのか、見解をお示しください。 区として取り入れる主な目的としては、鉄道駅から800メートル、かつバス停から200メートル圏外の場所に位置する公共交通不便地域の解消だと認識をしております。杉並区の道路交通事情を見ますと、特に南北交通の脆弱性や狭隘道路の多さは長年の大きな課題となっています。南北交通網について言えば、東西方向の都市計画道路の整備は6割近くが完了しているのに対し、南北方向は完成率が4割に満たない現状です。道路が完成すれば、公共交通のバス停が設置でき、不便地域ではなくなる地域もあります。そのほか、歩道が設置されていない区道が約9割と多く、狭隘道路も整備が遅れている現状は、バス停の追加設置を阻んでいる理由でもあります。こういった点も踏まえて、デマンド交通を導入する際の対象エリアの選定はどのように考えているのかお示しください。 コロナ禍での乗客減少、ドライバー不足、そしてさらに追い打ちをかけるかのように2024年問題が控えている運輸業界は、今まさに苦しいときです。バス業界では全国的に減便や路線廃止の動きが相次いでおり、区内でも既に幾つかのバス路線が運行取りやめとなっています。自治体は、より一層身近な住民の足をどう守っていくのか、対応が問われているところです。こういった問題はタクシー業界にも直撃しており、国としても昨年から普通二種免許の受験資格を緩和するなど、人材の成り手の裾野を広げるための対策を講じてはいますが、なかなか運転手の確保には結びついていない現状です。安全面等に多くの問題を有しているライドシェアの導入について国会が議論されていることも、事の深刻さを物語っています。 そういった課題を解決するための1つの手段として、自動運転技術の導入も考えられます。今年4月に改正道路交通法が施行され、自動運転レベル4の公道走行が解禁されたことにより、特定条件下であれば運転手が乗車しない遠隔監視のみで無人自動運転が可能となりました。前区政下では、都内初の公道実証実験を行うなど、自動運転車の導入について他自治体よりも早い段階で検討を始めていますが、その経緯と今後の展望をお示しください。 来年度から本格的に運行が開始されるグリーンスローモビリティー、そしてデマンド交通、自動運転等、どれも画期的な新しい交通施策だと感じております。しかし、導入に至るためには、既存の公共交通機関の事業者の理解を得ることや、地域、民間との連携協力体制の構築も欠かせないです。そのためにも、自治体として安心・安全な交通システムの構築のためにしっかりとした交通網をつくり、地域活性化を目指してください。また、将来的にはそれぞれの地域の需要や実態に合わせて、より活用の幅を広げていただくことを期待して、次の質問に移ります。 介護施策のうち、要介護の認定業務について伺ってまいります。 先日、区民から要介護認定の遅れが生じているという相談を受け、6月に要介護認定を申請した家族のもとに、8月末の日付で調査遅延により認定を延期するという通知が届いていることを確認しました。他自治体と比べ認定結果が遅いという現場からの声も届いており、この件について確認しましたところ、要介護認定員の不足が深刻で、新規申請、更新申請ともに大幅な遅れが生じているということを聞きました。現在、申請から30日以上たっても判定結果を通知できていないケースが1万1,848件と全申請件数の95.8%に上り、そのうち2か月以上経過しているケースは2,105件で、全体の17%とのことです。介護保険法第24条において、原則申請を行ってから30日以内に判定結果を通知するものと定められているにもかかわらず、認定申請を出した後、2か月たっても判定結果の通知が届いていない方がこんなにも多いという現状は、介護保険制度の信頼性に関わる異常事態とも言えるのではないでしょうか。これを上層部が把握していないとすれば、組織の内部統制上の大問題です。また、把握していながら手を打っていないとすれば、それこそ職務怠慢です。資質に疑義を抱かざるを得ません。 要介護認定が遅れることにより、介護サービスの導入が必要な方が認定されるまで適切な介護サービスを利用できず、利用者とその御家族へ大きな負担がかかるということは言うまでもありません。決算特別委員会でも他会派から指摘があったように、本年度はまさにコロナ禍における要介護認定の有効期間延長の臨時的措置が終了した直後の1年間であり、更新認定の申請件数が急増し、認定待ちの渋滞状態となっています。現場では、急増した介護認定申請の適切な事務処理に追われており、今の人員体制では抱え切れないほどの膨大な業務量に、血のにじむような努力で仕事に対応されているという現状を聞きました。 このことは、利用者や区の職員に限らず、事業者にとっても深刻な事態です。認定結果が出るまでの間、要介護認定の遅延対策として暫定ケアプランという見込みのプランを作成することで介護保険サービスの利用を認めている例もありますが、実際に認定されるまでの期間は介護保険の申請ができず、保険による収入が入ってこないということになります。光熱費や物価、人件費の高騰で、特に小規模事業者は経営が厳しい状況です。その上、保険請求ができないとなれば、それこそ事業者の存続にも関わってきます。また、もし見込みの要介護度より実際の認定介護度が低かった場合、その間、介護保険サービスの限度額を超えて利用した分は利用者が10割負担での支払いをすることになります。金銭面で利用者、事業者双方に負担がかかっていることは明確です。要介護認定の遅延による影響は非常に大きく、まさに関わる人全てに悪影響をもたらす認定員不足という問題について区はどのような認識でいるのか、それを根本的に解決するための方法はあるのか伺います。 また、区では11月から認定申請の増加対策の一つとして、調査員を補填するために、各施設のケアマネジャーが自分の担当の利用者を認定調査するということを始めました。国も東京都もこの方法については、法に基づく禁止はしていないとはいえ、審査の公平性の観点から望ましくない方法であるとの認識であり、区としては苦渋の決断で、今まで禁じていた方向にかじを切るのです。介護保険制度とは、要介護度によって事業者の収入が変わってくるという制度であり、支払いを請求する施設が要介護度を認定するということは、建設分野に例えてみれば、受注業者が落札条件を決めるようなものです。百歩譲って、緊急避難的に仕方がないこととはいえ、ここまでやらなければ追いつけないほど現場が疲弊している現状を区長は認識しているのでしょうか。 介護人材の不足は全国的に問題視されており、自治体経営者であれば常に念頭に置いておかなければいけない事項の一つであると思います。現場の職員が汗水流して日々奮闘している現状を横目に、区長は自分のイデオロギーに偏ったテーマ以外に関心が薄く、この異常事態に至るまで問題を放置せざるを得ない区政運営になっているのではないでしょうか。命と暮らしを守ると言いながらも、公約の学校給食の無償化を最優先し、本当に困っている人や、区民への対応が後手になっていると感じます。このように切迫した問題を見て見ぬふりをするということは、基礎自治体の長としての責任感と資質に関わるのではないかと思いますが、御本人の見解を伺います。 人員不足も大きな問題ですが、介護認定に係る業務負担は多くの自治体の課題です。最近では、介護認定業務をDXにより効率化することによって改善された自治体もあります。介護認定の主な業務は、要介護認定申請、認定調査、調査票の確認作業、そして介護認定審査会です。オンラインによる手続に対応することで、申請者の利便性向上、調査票作成時間の短縮やペーパーレス化、調査水準の維持もできます。また、AIを用いることによる調査票の整合性チェックや、オンライン会議を導入することにより様々な事務作業の軽減につながることでしょう。定着すれば、認定遅延の解消はもちろん、利用者からの原則1か月よりももっと早く認定を受けたいという要望にも応えることができるようになるのではないかと感じております。業務のプロセスを見直すことで、区民サービスの維持向上と職員の働き方改革は両立できるのです。 このように、現状の限られた職員数で効率的に処理する手段としてデジタル技術に着目することも、現場の負担軽減のための1つの手段ではないかと考えております。今も区の高齢者人口は増加の一途をたどっており、このままの体制では、いずれ対応し切れなくなるのではないでしょうか。事務の効率化、従事者の負担軽減、認定資料の公平性のためのDX化について、区としては今後の対応を含めてどのような考えでいるのかお示しください。 次に、区長の選挙公約を反映させるために1年前倒しで改定案が示された総合計画、実行計画案について質問をします。 事実上、児童館再編をストップさせることによって解消が先送りされることとなった学童クラブの待機児童問題について伺ってまいります。 学童クラブの整備充実施策が重点施策から外され、数字上も無理のある目標を立てられているように感じますが、本当に解消する気でいるのか疑念を抱いております。令和4年に策定された総合計画では、当時233人だった待機児童数を、令和12年度までにゼロにする計画が示されていました。しかし、待機児童は減るどころか年々増加し、今年度は前年を大幅に上回る280人もの待機児童を生む結果となってしまいました。この数は都内でも上位であり、区としては切迫した課題であると認識せざるを得ない状況です。前区政から引き続き取り組んできた児童館再編の取組は、学童クラブの待機児童解消に資するものであったと認識をしています。年少人口の増加で待機児童の減少には至りませんでしたが、受入れ枠を見ると過去10年間で2,000人以上の増加をしており、各地域で数値にばらつきはあるものの、計画を基本に加速化、あるいは中身を拡充して進めれば、近い将来、保育園と同じように学童クラブも待機児童の解消が可能になるのではないでしょうか。 区長は、児童館をサードプレイスの象徴であるとし、以前と同じ数に戻すことを公約に掲げていましたが、区長就任後は公約とは真逆の事業を進めてきました。小学校内への学童クラブの整備や、児童館の跡地活用として学童クラブ専用館を造ったことなど、これらの取組は前区政の延長線上のものであり、これを評価する保護者からの声は多いです。先般示された児童館再編の検証結果を見ても、おおむね肯定的に捉えられていることが分かりますが、このことについて区の見解を伺います。 今回の改定案では、令和7年度以降は子どもの居場所づくり基本方針に基づく学童クラブ整備の推進との記載のみと、全く具体的な内容のない計画となっています。前区政で取り組んできた児童館再編を一旦中止し、いまだ白紙の基本方針を基に学童クラブ整備を進めるとしていますが、ほかの議員も指摘していたように、自分の認識不足と一部の反対意見に偏重してつくられた選挙公約がそのとおり実現できないことをごまかすために、時間稼ぎのための対話集会を重ねているようにしか見えません。学童クラブ待機児童の問題は、働く保護者にとっては死活問題なのです。立ち止まっている間にも子供は成長し、しわ寄せを受けているのはその子供とその家族です。率直に言えば、もし無責任な選挙公約を掲げてしまった御自身のメンツをおもんぱかって問題解決を先送りにしているとしたら、それこそもってのほかであり、まさに悪しきトップダウンです。一刻も早く安心して子育てできる環境整備としての待機児童対策を進めていただくよう求めますが、区長の見解をお示しください。 私は今年の第2回定例会、初めてこの場に立ち一般質問をした際にも、学童クラブの待機児童問題について優先度を上げて取り組むべきであると主張しました。我が家も共働き世帯であり、毎日学童クラブにはお世話になっています。小学1年生のわんぱく息子が、学童という安全な場所で職員の皆さんや仲間たちと楽しい時間を過ごせているという確信があるからこそ、今もこうやって安心して仕事ができているのです。放課後も子供たちにとっては成長の場であり、親が仕事をしている間、学童クラブはその成長を見守ってくれているのです。同じ世代の子供を育てる親として、区内に280人も待機児童がいる現状を、どうしても看過できません。厳しい現状だとは思いますが、せめて3年生までは全員、いずれは希望する御家庭は6年生まで全員の定員を早急に整備していただくことを強く要望して、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
まず初めに、さきのほかの議員に対する私の男性中心的な働き方は生産性が低いとの答弁について猛省を促すとの御発言がありましたので、そのことについて申し上げます。(発言する者あり) 男性中心的な働き方とは、質問者からの説明があったように、仕事は男性、家事、育児は女性という性別による固定的な役割分担を前提とした、男性中心の長時間労働を是とする働き方と認識しております。この認識に基づき、そうした働き方は生産性が低いと申し述べたものであり、言葉足らずだったところもあったかもしれませんが、私の真意は今申し上げたとおりです。(発言する者あり) 続きまして、私からは、井口えみ議員の御質問のうち、学童クラブの待機児童対策に対する御質問にお答えします。 学童クラブの整備については、これまで小学校内での学童クラブ整備を基本的な考え方としながら、第二学童クラブの整備や既存学童クラブの受入れ枠拡大など様々な対策を講じてきた結果、現時点では全体の6割弱のクラブで待機児童はゼロとなっています。しかしながら、学童クラブの待機児童が多く発生している小学校区では、児童数の増加により、学校内に学童クラブの育成室として提供できるスペースを見いだすことが困難な状況となっております。そのため、新たに校内に学童クラブを整備することも既に校内で運営しているクラブの定員を拡充することも難しい状況となっており、これまでの区立施設再編整備計画の考え方に基づく整備手法を進めたとしても限界があるものと聞いています。 私が区長就任時には既にこうした厳しい状況がありましたが、昨年度も計画外の既存学童クラブの受入れ枠の拡大をはじめ、重度重複障害児が通う区内に各2か所目の学童クラブの整備など、課題の解決に向けた取組を前進させてきたところです。 議員から御指摘のあった、仮称子どもの居場所づくり基本方針は、子供たちの放課後の居場所を含め、より幅広い視点から杉並区の全ての子供の居場所に関するグランドデザインを描こうとするものであり、国がこども基本法を制定し、こどもまんなか社会の実現を打ち出す中で、子どもの権利に関する条例の制定を目指している区として重要な意義を有するものであると考えております。この基本方針は来年度中の策定を目指してまいりますが、私は学童クラブの待機児童対策は、子供にとっても御家族にとっても喫緊の課題であると考えています。そのため、待機児童の発生する可能性が高い学童クラブへの対策については、居場所づくりの基本方針ができ上がるまでの間においても先行して検討を進め、取り得る対策をスピード感を持って実行してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、交通施策に関する一連の御質問にお答えをいたします。 まず、デマンド交通を計画化してきた経緯でございますが、今年3月に策定した杉並区地域公共交通計画の作成過程において、区内に点在する交通不便地域の解消が求められていることなどを踏まえ、計画の施策として新たな公共交通サービスによる移動の選択肢の拡充を位置づけました。そして、施策にひもづく具体的な取組とした上で、このほど新たな実行計画案にAIデマンド交通の実証実験等をお示ししたところです。 今後のスケジュールといたしましては、杉並区地域公共交通活性化協議会や、その部会での議論を深め、次年度中の実証運行開始を目指し、実証エリアや採用システムを検討するとともに、その後、2か年ほど継続的な実証運行の実施を予定してございます。 次に、デマンド交通に対する区としての考えでございますが、議員御指摘のとおり、地域の特性に合った方法での導入が重要との認識でございます。課題として、既存交通とのすみ分けの必要性に加え、バスやタクシーと異なる利用方法が地域へ浸透しにくいことなどがございますが、他自治体では、官民連携し粘り強く取り組むことで新たな需要を生み出し、既存交通事業者と共存している事例もございます。 区といたしましても、導入に向け関係機関と丁寧に議論するとともに、区の道路事情や既存交通の整備状況などの特性を踏まえ、地域住民が利用しやすい交通システムをしつらえる考えでございます。 次に、実証運行エリア選定に関するお尋ねでございますが、区内交通不便地域の解消に加え、高齢者や子育て世帯等の移動負担の軽減に向け、現在検討を進めております。今年度内には杉並区地域公共交通活性化協議会の部会としてAIデマンド交通検討部会を立ち上げる予定でございますが、エリア選定を協議する上で必要な詳細指標の設定に向け、各種オープンデータ等を活用し、区民の移動実態や潜在需要などを整理しているところでございます。今後は、データの分析結果に基づき、エリアごとの優先順位を含めた比較検討を実施し、既存交通事業者等の理解を得た上でエリアを選定してまいる考えです。 私からの最後でございますが、自動運転技術の導入に関する質問にお答えをいたします。 経緯といたしましては、当時、区が全国に先駆け高精度の3次元地図をオープンデータとして公開したことを契機とし、産官学の連携により、平成31年1月に都内初となる住宅地での自動運転車の走行実験の実施に至ったところです。今後に関しましては、早期に区内での実用化は難しいものと認識してございますが、昨今の早急な技術革新の状況を踏まえ、グリーンスローモビリティーへの活用や、3D都市モデルを活用したシミュレーションなど、引き続き積極的に取り組む考えでございます。 私からは以上です。

高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、要介護認定調査についての御質問にお答えします。 先ほど他の議員の一般質問に御答弁申し上げたとおり、当区においても申請から認定に至るまでの期間が長期化していることは大変重く受け止めております。このため、この間新たな調査委託や、区の人員体制を拡充するなどの対応を図ってきたところです。御指摘のケアプラン作成事業所へ新たな要介護認定調査を委託することもその一環の取組でありまして、他自治体の事例などを踏まえ、緊急・時限的な措置として行うこととしたものですが、国の通知を考慮し、ケアプラン作成事業所が行った認定調査結果につきましては、区が個別に確認等を行う考えでございます。このように、引き続き状況の改善に向けて積極的に取り組んでまいります。 次に、要介護認定調査業務のDX化につきましては、認定調査業務を紙ベースからデジタル活用に転換したり、タブレット端末を用いて調査結果に記載する文章を自動作成したりするなどの取組を進めている自治体もあると承知しておりますので、今後、それらの調査研究により一層力を得てまいりたいと考えております。 以上です。

15番井口えみ議員。 〔15番(井口えみ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。数点再質問をいたします。 まず、介護施策についてです。区民と異なり、税金から給料を受けている公務員は行政のプロであり、そのトップが区長です。介護認定員の件については、現場で困り果てている方々に対し、行政のプロ、その職員組織のトップである区長がしっかりとリーダーシップを発揮し早期に解決すべき課題、問題であると考え、今回質問をしております。現場で人の痛みをいち早く感じることができる基礎自治体だからこそ、国や東京都よりも早く対応するべきです。その上で、お手盛りで施設に認定調査をさせるのは、時限措置といえども公平公正さを逸し、避けるべき手法であったと考えております。保険制度の信頼性そのものを揺るがす事態であり、早期に本来の公平性を担保した手法に戻すべきと考えますが、この点、区の見込みが立っているのか伺います。 また、周辺の中野区、世田谷区、練馬区、武蔵野市、三鷹市では、従前どおり外部からの調査員で行っていると聞いています。特別区で今回の杉並区のような取組をしている自治体はどれくらいあるのかお示しください。特に、世田谷区のように人口の多い区でも対応ができているという点、どういった取組をしているのか、現場の情報収集はできているのでしょうか、その点もお示しください。 また、数年前からAIを活用した認定調査は取り上げられていますが、11月の介護保険運営協議会で示された杉並区高齢者施策推進計画素案には見当たりません。人手不足で苦しむ介護支援事業者に対し、区はどのような支援策で臨んでいくのか、積極的なICT化の検討を進めるべきと考えますが、再度区の認識を伺います。特にこの点はリーダーシップを発揮するべき場面であることから、こちらは区長のお考えを伺いたいと思います。 次に、学童クラブについて。先ほど区長の御答弁がありました基本方針策定までの間も、学童クラブの待機児童についてはスピード感を持って臨んでいくとおっしゃっていましたが、具体的に何をするのか教えてください。区長は、事あるごとに児童館廃止はトップダウンで進められたと訴えています。実際どうなんでしょうか。そもそも前区政下で計画された児童館再編整備計画は、平成25年度に示された児童館についての個別外部監査結果報告書の指摘を受け、その後、区民や議会の意見を聞きながらボトムアップで策定したものであり、トップダウンで策定した計画ではありません。学童クラブに入れるか否かは、当事者家族にとっては、まさに仕事を失うかもしれない死活問題なのです。だからこそ、公表された計画に期待し、それを基に生活設計を立てている区民に応えるために、計画の執行をぶれずに進めてきたのが前区政です。その結果として、再編を実施したところでは、目に見えて成果が確認できているのではないでしょうか。計画を成し遂げるためのぶれない姿勢は、トップダウンとは言いません。これこそがリーダーシップなのです。そもそも区長は、児童館再編の原点であるこの個別外部監査結果報告書に対する評価について、過去の定例会で他議員から質問されていますが、真摯に受け止める必要があると認識しながらも具体的な評価については触れていません。確かに10年前の報告書ですので、社会状況の変化はあっても不思議ではありませんが、いやしくもそれを理由に計画の見直しに着手するのであれば、何がどう変化しているから従前の計画を見直す必要があるというような丁寧な説明が不可欠なはずです。この点について、区長本人の御説明を求めます。 また、8月に配信された東洋経済のオンラインでは、児童館廃止に反対した理由として、子供にはサードプレイスが必要不可欠だからとしています。しかし、区長就任後進めていることは、田中区政の児童館再編であり、今般の計画改定においてもサードプレイスへの言及は全くない状況です。無責任な自己主張の発信に思えますが、言っていることとやっていることの大きな乖離、矛盾について、説明責任を果たすべきだと思いますが、所見を伺います。 区長に就任してから、今のところ児童館再編は計画どおり、阿佐ヶ谷北東計画、都市計画道路も推進という方向で区政は進んでいます。対話の機会をつくって時間稼ぎをしているだけで、まさに今の区政運営は選挙時に訴えてきたことは真逆であり、区民の中には、まるで詐欺商法のようだと非難する人もいることをこの場でお伝えしておきます。リアリティーのない選挙公約で世論をミスリードし、それを信じて投票した区民を裏切り続けて任期の3分の1が過ぎたということを、そろそろ自覚なさったほうがよろしいかと思います。この点を最後に申し添えて、私の再質問といたします。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、要介護認定調査に関する再度の御質問にお答えします。 幾つかいただきましたけれども、まず、今回のケアプラン作成事業所への新たな調査委託なんですけれども、この件については事前に、先般区長にも相談、調整した上で実施しておりますけれども、あくまでも緊急時限的な措置というふうに考えておりますので、状況が改善してくれば、この対応についてはあくまでも臨時、時限的ということですので元に戻したいというふうに実務的に考えてございます。 ケアプラン作成事業所を活用したこういった調査について実施している自治体はということですけれども、御答弁でも他自治体の実例等を踏まえというふうにお答えしましたが、23区では板橋区、江戸川区などの例を聞いておりまして、都内ですと、自治体数はちょっと今手元にないんですけれども、16%強の自治体がそういった手法を活用しているということは承知してございます。 また、改善の見込みについてどうなんだということなんですけれども、これは当区では今年の4月から、この延長措置については入院とか入所ですね。病院とか施設のほうに入所中あるいは入院中、そういった方以外は、基本的に特例の延長措置については廃止をして元に戻しています。なので、来年の3月になりますと、今年の4月以降のような、毎月の極端に増加した申請者数ということにはならない、そこは元に戻るというふうに考えていまして、引き続きこういった対応も含めて、状況の改善に向けては区を挙げて積極的に取り組んでいくという考えであります。 また、DX化についてももう少し具体的にという多分御趣旨の再度の御質問だったと思うんです。この間、所管課のほうでは民間企業によるDX化の調査研究報告もいろいろ出されていまして、そういったものもいろいろ見ながら考えていることはあるんです。ただ、いずれにしても、そのDX化、デジタル化するにしても、様式の統一化であるとか幾つかやっぱり課題がありまして、区が直ちにできることというのが、少しよく調査研究をしながら見極めていかなきゃいけないと、そういうふうに考えております。ですから、先ほど申し上げたとおり、幾つかの自治体で、今インターネット等で情報を探りますと、紙ベースを自治体の業務としてできる範囲でデジタル活用に転換したり、調査でいろいろ行くときに、タブレットを使ってより効果的に調査を実施し、その報告書を作っていると、先ほど例を申し上げましたけれどもそういうのもあるので、より一層そういった調査研究を進めて、可能なものからそういった取組を進めてまいりたいと、このように考えているということであります。 以上です。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、再度の御質問のうち学童クラブに関する御質問にお答えいたします。3点ほど御質問いただいたかなと思っております。 まず1つ目、基本方針、居場所づくりの方針の策定の前に、具体的にどんなことをスピード感を持って取り組むつもりかというお尋ねだったかと思います。これにつきましては、現在確定をしている具体的な取組というものは、これは計画の中でお示しはできていないところなんですけれども、この間も申し上げてきたとおり区としては学童クラブの待機児童解消は喫緊の課題であるということから、これまでも対応可能なものは何かということを絶えず検討を内部でもしておりまして、計画に掲載ができなかった取組であっても、対応が可能となり次第、行ってまいりました計画外の取組というものも、これまでもございました。例えば、第二学童クラブの整備ですとか、あるいは既存の児童館内での受入れ枠を拡大するなどといったこともこれまでもやってまいりましたので、今後も対応が可能な状況が生じましたら、実施可能なものについてはあらゆる方策について対応を図っていきたいというふうに思っているところでございます。 それから2点目ですけれども、平成24年度の状況についての個別外部監査――児童館について行った、そこの状況と今と、どんな社会環境の変化があったのかというところの説明が不十分じゃないかという趣旨だったかと思います。 平成25年度の状況でいきますと、児童館の施設の老朽化ですとか、あるいはコスト面の課題といったところを外部監査のほうから指摘があって、その御指摘を受けて、児童館再編も含めた公共施設の再編整備ということが行われてきたというようなことで、そのときの御指摘については真摯に受け止めて、私たちもこの間取り組んできたというところだというふうに思っております。 その後10年たちましたけれども、子育て世代を取り巻く環境は大きく変わってまいりました。例えば、年少人口が継続的に増加をしていくというような状況がこれまで10年間ずっと続いてくるというようなことは、なかなか想定ができ切れなかったところかなというふうにも思っております。また、不登校児童などの増加といったこともあり、またコロナ禍といったようなこともございました。子供の居場所を取り巻く環境、また社会的にもこのことが大きな関心事となってきたということも踏まえて、先ほど区長の答弁でも申し上げましたけれども、こども基本法であるとか、あるいは子供の居場所づくりについての国の指針といったものも新たに出てきているという状況がございます。そういった大きな状況変化も捉えまして、区としても今後の杉並区の新たな子どもの居場所づくりの基本方針というものを、これは、個別外部監査のときにはなかなか子供に直接お話を聞くというようなことはなかったのかもしれませんけれども、今回はまさに当事者である子供の声をしっかり聞きながらこの基本方針をつくっていきたいというところを考えているということでございます。 それから3点目ですけれども、サードプレイスについてのお話があったかと思います。これにつきましても、今申し上げたことと一部かぶるんですけれども、やはり子供の居場所というところの多様性というものが求められてきているんだろうというふうに思っております。様々困難を抱えている子供たちにもしっかりとした居場所を提供していくということが求められているというふうに思います。そのことについては、今後の居場所づくりの基本方針を検討する中でしっかり考えて、どんな具体的な対策が必要かということを子供と一緒に考えていくということでこの間御説明してきているところでございますので、その点については御理解いただければというふうに存じます。 私からは以上です。

以上で井口えみ議員の一般質問を終わります。 36番ひわき岳議員。 〔36番(ひわき 岳議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団のひわき岳です。善福寺川の水害対策について質問いたします。 平成17年の豪雨をはじめ、善福寺川ではこれまで度々水害被害が発生しています。本年6月にも台風2号の影響による大雨で氾濫が起きました。荻窪地域で床上浸水4件、床下浸水1件、半地下車庫浸水1件の被害が出ており、私も現地を見回りながら住民の方から被害についてお話を伺いました。少し私もお手伝いをしたのですが、御高齢者にとっては、土のうを積むのも片づけるのも大変な作業です。暮らしや命を守るため、この地域の水害対策は杉並区の喫緊の課題であり、解決のためには様々な取組が必要となります。 この間、国は気候変動に伴って甚大化する水害被害を踏まえて、治水に関する考え方を変え、令和3年に通称流域治水関連法が施行されました。これまで河川区域や氾濫域において、管理者が主体となってダム建設や河川拡幅、調節池、下水道整備などの人工物の工事による治水対策を中心に実施してきたところから、流域全体の行政、事業者、住民などあらゆる関係者の協働による雨水浸透、あるいは緑地や農地の保全といったグリーンインフラも含めた総合治水対策への転換です。グリーンインフラについては国土交通省も力を入れており、ポータルサイトでは、成熟社会を迎えた我が国では経済成長一辺倒ではなく、自然豊かで良好な環境で健康に暮らすことができる社会を求める価値観のパラダイムシフトが起きており、グリーンインフラの取組を通じて、人が自然とよりよく関わることのできる緑と水の豊かな生活空間を形成することが必要となってきますと書かれています。また、人口減少、少子高齢化に伴う土地利用の変化や、気候変動に伴う災害リスクの増大といった課題への対応が急務となっており、社会資本整備や土地利用等に際して、自然環境の持つ多様な機能を賢く利用するグリーンインフラの取組を通じて、持続可能で魅力ある国土、地域づくりを進めることが重要ですと示されています。そして、災害リスクが避けられず、土地利用条件の厳しい我が国では、要素技術、空間配置、相互関係のいずれから見ても、人工構造物とグリーンインフラを切り離すことはできず、双方特性の理解の下、組み合わせて使っていくことが重要ですとしています。 善福寺川についても、そうした理解に沿った対策を都も区も進めているところだとは思います。ただ、その中身について心配する声が区民から出ています。今年8月、東京都が東京都市計画河川第8号、善福寺川の都市計画変更素案を突然打ち出し、近隣住民が動揺しています。シールド工法によって青梅街道や環状8号線、五日市街道の地下に仮称善福寺川上流調節池を新設する計画であり、都による説明会が4回行われました。計画では、原寺分橋付近の住宅地、関根文化公園、都立善福寺緑地内のロケット公園、計3か所に立坑が掘られ、取水施設や管理棟が建設されることになります。区の調査によれば、民有地の立ち退きが20件生じるとともに、区分地上権の範囲となるのが25件ほどになるということですが、東京都からはいまだに正確な数字が地元杉並区に示されていません。 これまで東京都と杉並区は計画素案の策定において協議を行ってきたと思います。いつ頃から行われてきたのでしょうか、確認をいたします。 都市計画素案において、民有地に立ち退きや区分地上権が生じること、区立公園や都立公園に施設を建設する案になることを区はいつ知ったのか。また、協議の中で都に対してどのような意見を伝えてきたのか確認します。 令和4年11月2日に東京都が示した神田川流域整備計画変更原案説明資料の中では、本計画は元々取水口が原寺分橋から関根橋の間の1か所しかなかった計画を3か所に変更したことが示されています。原寺分橋の地点では武蔵野市からの下水が流入しますが、そのための対策ということなのでしょうか。計画変更により取水口が増えた理由を確認いたします。 関根文化公園には、近隣の2つの児童館がなくなった影響で子供たちが集中しているとのことです。また、本事業による樹木の伐採に反対する声も上がっています。私の地元の成田西地域では、ロケット公園に立坑や取水施設を造る計画を、ごく最近知って驚いた方がたくさんいます。お話を伺うと、立坑の真正面のお宅も含めて、8月に行われた都の説明会の案内チラシが入っていない家が続出しています。近隣住民が先日、事業用地を確認するために現地に30人ほど集まったのですが、自宅にチラシがポスティングされていたのは僅か3名だけという状況でした。東京都は、説明会の告知チラシをどの範囲にどれだけ配布したのか、また8月に都が行った4回の説明会にはそれぞれ何名が参加したのか確認します。 善福寺川緑地は広域避難場所に位置づけられ、ロケット公園の隣のセンター広場では小学生が避難訓練をしてきました。付近が長期的に避難場所として利用できなくなることへの不安の声を住民から伺いました。また、東京都の善福寺川緑地マネジメントプランには、公園の緑は善福寺川とともに、都市における生き物の貴重な生息空間となっていることから、樹林地や広場における自然環境の保全に努めていくと示されており、ロケット公園の付近は多目的広場として位置づけられ、河川沿いの散策や休息のほか、地域の交流やミニイベント、バーベキューなど、多様なレクリエーションに対応していくゾーンになっています。取水施設や管理棟ができれば、広場の自然環境、そして子供たちや住民の集まる遊び場が失われることになります。こうした影響を区としてどう考えているのか、そして、この付近の樹木はどれほど伐採が行われることになるのか、区で把握していたらその点についても教えてください。 今回のシールドトンネル事業では、大深度法を適用する事業ではなく、区分地上権という制度によって地下を掘削することになっています。区分地上権とはどのような制度なのか、説明をお願いいたします。また、大深度地下法による事業との違いについても教えてください。今回のシールドトンネル事業が大深度法ではなく区分地上権で行われる理由についても、併せて確認いたします。 事業用地に係る建物の住民にとっては、自宅の地下をシールドマシンが通ることになりますが、区分地上権やシールド工事とその影響について、8月の説明会では都から詳細な説明はなされず、地下使用のために補償をします、地上は今までとおりお使いいただいて構いませんといった、ごく簡単な話があっただけでした。区分地上権が設定されると土地の利用について制約が出てきますが、そうした説明もありませんでした。また、取水施設、管理棟の大きさやそれに伴う樹木の伐採本数について、住民には示されていないわけですが、設計前とはいえ、シミュレーションなどでおおよその説明をすることはできるはずです。このような状況では、都の説明責任が果たせるとは到底言えません。東京外環道のシールドトンネル工事では、令和2年に陥没事故が発生しており、また、振動や低周波音による被害を訴える声もあります。仮称善福寺川上流調整池の説明会でも、区民からは本事業への不安を感じる意見が出ていましたが、都からは、外環道とは事業者も異なるので大丈夫ですといったいい加減な説明がなされただけでした。大深度地下法は、40メートル以深でのトンネル工事は地上に影響を及ぼさないことを前提にしていますが、陥没が発生しました。本計画では、恐らく大深度地下か、それよりも浅い深さをシールドマシンで掘削することになると思いますが、地上の住宅への影響が出てしまったら命に関わります。陥没事故を受けて策定されたシールドトンネル施工技術検討会によるシールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドラインは、シールドトンネル構築のための調査、設計、施工の一連の流れの中で、まずは調査段階において、施工に伴って発生するリスクとその対応を体系的に整理して設計に引き継ぎ、設計段階において必要な配慮を施して施工に引き継いで、施工の準備を整えるとの考え方が必要であると示し、地質調査の重要性に言及しています。併せて、シールドトンネル工事の地質調査は、掘進対象地盤の地質状況及びその変化を把握するため、地形、地歴等を考慮した上で、適切な計画の下にボーリング調査等を実施すること、また地下水の状況及びその変化、可燃性ガスの状況等の必要な調査を実施すること、注意すべき地質の分布範囲、性状等が不確実なことによる地質リスクに関する情報は、設計及び施工に確実に引き継ぐこと、海、河川、湖沼を小さい土被りで横断して掘進するシールドトンネルを計画する場合は、海底、湖沼底の探査等を十分に実施することと記しています。 東京都は、本事業の基本設計を既に終えていると思いますが、対象地域の地質調査あるいは地下水脈の調査をこれまでに行っているのか確認します。また、行われていないのであれば調査を行い、その結果を公表するように都に求めていただきたいのですが、見解を伺います。 地域住民からは、生活にどのような影響があるのか、土地評価額などの資産価値にどのような影響があるのか、東京都による、より丁寧な説明を求める声や要望書が出ていると聞いています。区にはどのような声がどれくらい届いているのか、そして、区としてどのように受け止めているのか確認します。また、東京都の説明が不足していることについての区の認識も伺います。 一方で、立ち退きや区分地上権の範囲の住民に対して、東京都が個別に説明に回っているという話も住民から寄せられていますが、こうした事実はあるのか確認します。 都に対して、個別ではなく開かれた場で都市計画素案についての住民への説明会を改めて行うように、そして、その周知も徹底するよう区から求めるべきだと考えますが、見解を伺います。 都の進め方については、問題点がさらにあります。都市計画素案の説明会が行われたのが今年8月、その後の流れは都市計画案の策定、都市計画案の公告縦覧と進み、住民等の意見書、地元区の意見が出された後、都の都市計画審議会にかけられることになります。現在はまだ都市計画素案が作成された段階ですが、先日、他の議員が指摘したように、東京都は既に10月12日に詳細設計業務について、プロポーザルによってパシフィックコンサルタンツ株式会社と委託契約を締結しています。同社は、昨年の富山市での官製談合に関与するなど、これまで度々問題を起こしていますが、つい最近も10月27日付で国土交通省関東地方整備局から指名停止措置を受けています。内容は、昨年4月に起きた外環道工事の大泉ジャンクションでの事故の原因となったシールドトンネル工事の設計ミスです。指名停止2週間前の入札とはいえ、こうした事業者が受託し詳細設計を行うことについて、区としてどのように受け止めているのか、見解を伺います。 そもそも計画そのものを知らない住民もまだ多く、都市計画決定もされていません。当然、住民の意見書提出や、杉並区の意見も提出されていない段階です。先日、ロケット公園の付近で現地視察を行っていた大手建設会社職員に遭遇し、入札のことを知らされて驚いたという、そんな話を住民からも聞いています。東京都は、シールド工事の技術協力の事業者の入札を既に10月11日に告示しており、入札日は令和6年1月31日とされています。ECI方式が採用されており、実質的な施工事業者の選定です。都市計画変更の手続に位置づけられている都からの住民意見と杉並区の意見照会及び東京都の都市計画審議会はいつ行われるのか。工事の施工事業者が決定する1月31日よりも前になるのか後になるのか、改めて確認いたします。 杉並区民に大きな影響のある施策について、一つ一つ対話によって丁寧に進めている岸本区政を私は高く評価しています。本事業は区ではなく都の事業ですが、住民にとっては求める政治の在り方は都であっても区であっても変わりありません。何より災害対策は都と区、そして何より住民との協力が欠かせません。住民を置き去りにして駆け足に事業を進めている東京都の姿勢は、災害対策に必要な住民と行政の信頼関係の醸成に逆行しており、また、地方自治の本旨とされる住民自治と団体自治を軽視しています。非常に問題だと考えますが、区の認識を改めて伺います。 次に、現在続けられている善福寺川の護岸工事について、主に生物多様性の観点から質問していきます。 善福寺川における河川工事の進捗率は、現在61%ということです。現計画においては、区内の善福寺川護岸工事が全て完成するのはいつ頃になる予定なのか確認します。 現在行われている神通橋付近での護岸工事では、大型重機による騒音、振動、圧迫感が長期にわたり継続することにより、住民の中には体調を崩されたり移転された方がいます。こうした状況を区は把握しているのか確認します。また、状況改善のための取組は行われているのでしょうか、併せて伺います。 本年改定されたまちづくり基本方針には、防災拠点となる緑の拠点、緑と水の空間軸の形成を阿佐谷地域の方向性として位置づけ、和田堀公園周辺の緑の拠点形成として、個性ある公園、緑地としての育成を促進するとされています。また、善福寺川流域の緑と水の空間軸の形成として、河川沿いの公園や緑地を活用して親しく水と親しめる景観づくりを進めますと示しています。さらに、現在、みどりの基本計画の改定が行われていますが、検討会でも改定の視点として、直面する気候危機に立ち向かい、多様な生き物が生息できる空間づくり、そしてグリーンインフラを活用した持続可能で安全・安心なまちづくりといった項目が打ち出されていることは大変重要です。 善福寺川では、生物多様性保全のためのすばらしい取組として、善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業がこれまでも区民とともに継続して続けられてきました。同事業の行動方針では、河川沿いや河川内の緑化を積極的に進め、護岸や管理通路の硬い表情を和らげて、潤いと景観のつながりを生み出します。河川には水生植物が生育する環境を整え、河川景観に変化と彩りを加えていきます。また、河川整備について、治水上の課題を調整の上、河川景観などに配慮した緩傾斜護岸などとするように求めていきますとされています。ところが、現在行われている善福寺川の護岸整備工事では、現状の段階的な斜面から垂直に近い急斜面の護岸に変えるものとなっています。「水鳥の棲む水辺」創出事業の行動方針との相違について、区の見解を伺います。 護岸整備工事その107について、今年7月にオープンハウス説明会が和田堀公園で開催されました。今後の善福寺川の護岸工事について、住民からは、護岸を急斜面にして深く掘る方法だと大きな用水路のようになってしまい、公園の緑と水辺、そして水辺の景観が損なわれる。急斜面になれば、動物が水辺を利用できなくなってしまうといったように、現在の急斜面への護岸工事をこのまま続けることを考え直すよう求める指摘もありました。区内でも有数の緑と水辺の自然環境を保全する必要があります。もっともな意見だと私も考えますが、こうした声が出ていることについて、区の受け止めを伺います。 都立公園の善福寺川緑地は区内最大の緑地であり、美しい緑と水辺が続いています。川の護岸は2段階に造成されています。下の段は水辺に非常に近く、カワセミがそこに止まって水中の魚に狙いを定め、川に飛び込んでは獲物を得ている姿をよく見かけます。護岸工事によって低い岸辺はなくなり、水面からはるかに離れた上に、人も往来するほどの高さから狩りをすることになると思いますが、カワセミの生態に適した環境となるのでしょうか。また、流域には毎年オオタカが営巣する木立があります。そびえ立つ大型クレーンが大きな音を立てて長期間工事を続けることによって、営巣環境が保たれるか懸念するものです。緑地内でよく見かけるタヌキやヘビも、生きていくには水が必要です。急斜面の護岸になれば、こうした野生動物が水を飲むこともできなくなります。生態系への影響についての調査が必要です。善福寺川緑地でこれから行う護岸工事計画について、東京都は環境影響評価法や都条例で定める対象事業になっていないことを理由に、環境アセスメントを行っていません。ただ、前述のような杉並区でも貴重な自然は、一度失われると取り戻すことは困難です。杉並区から都に対して環境影響評価を行うよう求めていただきたいと考えますが、見解を伺います。 善福寺川の護岸には、カワセミの営巣する自然の崖となっている部分もありますが、現在のまま残してほしいという声もあります。都の河川整備においてはどのような方針なのか伺います。 都が平成22年11月に策定した神田川河畔まちづくりの考え方においても、善福寺川緑地、和田堀公園ブロックについては、川に降り水に触れて遊べる水辺のある空間、川と公園が一体となった大規模な自然環境を創出、保全することで多様な生物が成育、繁殖できる空間や、来訪者が自然と接することができる場のある水辺を目指すとされています。ところが、現在進められている善福寺川の護岸工事では、歩行者からは切り立った人工の石壁を見下ろすところに川が流れる景観となり、まるで大きな用水路のようになってしまいます。まちづくりの考え方に示された方向性とは大きなギャップがあります。平成25年、区立済美公園に護岸の傾斜を緩く造成した親水施設が設置されたことは喜ばしいことですが、これから工事予定の護岸についても、人や野生動物が水辺にアクセスできるこうした親水護岸を作成したり、あるいは水鳥なども休息できるような島を川の中に造成したり、できるだけ自然に近い河川の造成を求める住民の声を大切にしていただきたいと思います。 東京都は、護岸工事の方向性について、近隣住民や公園利用者に対して意見を丁寧に聞くような取組をこれまで行ってきたのか確認します。 特に、善福寺緑地は区内有数の緑の水辺ですので、景観や自然環境に調和した川づくりがより一層求められます。治水対策を前提にしつつ、住民が区や都、そして専門家との対話によって河川整備のデザインを考えていける場を設定するよう東京都に求めていただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 現在、都立和田堀公園にある大成橋の架け替え工事が行われています。橋が9メートルに拡幅されることになっていますが、橋の南岸の民有地との位置関係が気になるところです。また、橋の拡幅に合わせる形で、将来的に五日市街道から高千穂大学まで抜ける主要生活道路も拡幅されることになるのではないかとの住民の不安の声もあります。改めて、こうした点についても区としてどのように考えているのか確認します。また、当該の護岸に遊歩道を整備する話もあると耳にしましたが、その点についても確認します。 善福寺川の水害対策を全体的に見てみると、東京都豪雨対策基本方針に基づいて、都が平成30年に改定した神田川流域豪雨対策計画では、善福寺川の水害対策は時間75ミリの雨に対応できるようにするとされています。内訳としては、時間50ミリは護岸整備などの河道整備で対応し、時間15ミリは調節池整備、時間10ミリは雨水浸透ますなどの流域対策で対応するというものです。新たに計画される仮称善福寺川上流調整池については、シールド工事入札の告示情報によると、完成予定は令和17年となっていますが、8月の説明会では20年以上かかる可能性があることを都も言及していました。施工完了までにかかる時間とその効果のバランスの取り方が重要です。住民の命と暮らしを守るための喫緊の課題ですので、もっと時間をかけずにできる対策に力を入れていけないものかと思うところです。 水害対策は、異常気象による豪雨だけが原因ではなく、宅地化や路面舗装が進んだことで、雨水が下水や河川にそのまま流れ込むようになったことも原因とされています。こうしたことから、グリーンインフラの整備は重要な取組となってきます。平成26年には雨水の利用の推進に関する法律が施行されましたが、第1条には「雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与することを目的とする。」と記されています。また、第4条では、「地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて、雨水の利用の推進に関する施策を策定し、及び実施するよう努めなければならない。」としています。加えて、同時期に施行された水循環基本法の第14条では、「国及び地方公共団体は、流域における水の貯留・涵養機能の維持及び向上を図るため、雨水浸透能力又は水源涵養能力を有する森林、河川、農地、都市施設等の整備その他必要な施策を講ずるものとする。」としています。杉並区としても、これらの法律の下、様々な取組を進めてきたところだと思いますが、確認していきます。 まず、透水性舗装の敷設について伺います。これまでどのように進められてきたのか。また、区道における透水性舗装の割合についてもお示しください。併せて、課題などもあれば教えてください。 次に、当区における雨水浸透ますの設置数の推移について、区立施設と民間施設を含むその他の施設でそれぞれ過去5年間の設置数を確認します。杉並区では、雨水浸透施設設置の助成を行っています。令和4年度の予算は2,657万9,000円でしたが、執行されたのは1,456万円とおよそ半分でした。既存の建築物に設置するのではなく、新築時に設置する場合に助成対象になる、そんな制度になっておりますが、周知は区民だけではなく工務店やハウスメーカーなどに対しても必要になってくると思います。どのように行われているのでしょうか。また、制度利用の状況について、区で認識している課題があればお示しください。 千葉県市川市は、通称市民あま水条例を制定し、浸透効果の高い区域で建築物を建築する際に、雨水浸透施設の設置を義務化しています。この条例は、市民と行政との協働による水循環の取組として評価されています。また、小金井市は昭和63年から、雨水は敷地内施設で処理するという原則の下、市民、行政及び事業者のパートナーシップにより宅地内浸透ますの設置推進を行っていますが、令和4年度末時点で市内の設置件数1万9,326件、設置率にして70.5%と、世界に誇れる数値となっているということです。また、あわせて道路への浸透ますの設置も推進しており、現在849基となっています。こうした事例も参考にしつつ、当区でも雨水流出抑制対策をさらに積極的に進めていただきたいところですが、区の御所見を伺います。 当区では、雨水タンクの助成も行っています。令和4年度の予算は30件分の30万円を見込んでいましたが、実績は11件、15万5,000円と半分程度にとどまりました。こちらについても区として認識している課題があれば教えてください。 区立施設の地下などに建造された雨水貯留槽及び雨水浸透槽の設置状況や、今後の設置予定についても教えてください。また、善福寺川周辺ではどのような施設が設置されているかについても確認します。 都が行ってきた護岸拡幅や調節池の工事自体を否定するものではありませんが、環境への影響や都の進め方に様々な課題があり、住民から不安や疑問の声が上がっていることは述べてきたとおりです。区内有数の緑地として親しまれている都立善福寺川緑地における水害対策については、グリーンインフラ、生物多様性の視点に加え、住民自治の視点を柱に据えていくことが重要ではないでしょうか。先月示された杉並区総合計画、実行計画の改定案には、グリーンインフラを活用した都市環境の形成という施策の中で、水辺環境の再生・創出という事業が位置づけられています。水鳥一斉調査やシンポジウムも行われることになっています。一方でまた、総合計画、実行計画改定案には強くしなやかな防災・減災まちづくりという施策の中に総合的な水害対策の推進という事業が位置づけられていますが、事業として公共施設の雨水浸透貯留施設の設置、個人住宅への雨水浸透施設の設置助成、民間への協力要請を挙げると同時に、東京都に河川下水道整備事業の促進を要請していきますという記述もあります。水害対策、そして自然や景観づくりが相反することなく、両立する形で善福寺川の水害対策が進められていくように、必要なのは、自然環境への影響をしっかりと事前に調査、予測し、住民に説明を尽くすこと。そして、対話を通じて必要な対策について住民と都と区が一緒に考え、取り組むことです。そもそも、都が本年3月に策定した神田川流域河川整備計画においても、計画の将来像として流域全体で1時間当たり100ミリ規模の豪雨に対応できるよう治水水準の向上を図るとしつつ、基本理念として、「本計画の対象河川は高度に市街化された地区を流れる都市河川であることを考慮し、治水上の安全性を確保するとともに、地域住民と協働して河川環境の向上に努めた川づくりをすすめていくことを基本としていくことが重要である。このことから、『首都東京の顔にふさわしい、人・生きものが集い、親しめる、地域に活きた川に再生し、東京に魅力と活力を与える』を本河川整備計画の基本理念として定める」と明記しています。また、水循環基本法第16条は、「国及び地方公共団体は、流域の総合的かつ一体的な管理を行うため、必要な体制の整備を図ること等により、連携及び協力の推進に努めるものとする。」と定め、第2項では、「国及び地方公共団体は、流域の管理に関する施策に地域の住民の意見が反映されるように、必要な措置を講ずるものとする。」としています。地域の環境や暮らしへの影響もスケジュールも、杉並区と住民に明確に示さないまま東京都が事業を拙速に進めていくようなことがあってはならないわけです。 災害時の対応も、平常時の自然環境保全も、住民と杉並区と東京都が一緒に連携して取り組んでいくことが欠かせません。だからこそ、信頼関係を丁寧に積み上げていくことが本質的に求められます。そのためにも、地元住民に最も近い自治体である杉並区にリーダーシップを発揮していただきたいところです。善福寺川の水害対策、そして都立善福寺川緑地と水辺の環境保全を全体としてどのように描いていくのか、グリーンインフラの専門家、生物多様性の専門家も交えながら、改めて住民とともに総合的に考えていく枠組みを計画等に位置づけていく必要があると考えますが、お考えを伺います。 国交省では、普遍的な川づくりであるとして多自然川づくりを掲げていますが、平成29年、多自然川づくり推進委員会が立ち上げられ、「持続性ある実践的多自然川づくりに向けて」という提言がまとめられました。そこでは、常に現場視点で考えること、不確実性のある自然環境から得られた知見を次の取組に生かし順応的に挑戦し続けること、気候変動などの状況変化を分析すること、地域社会との関わりを深め、河川と人との持続的な関わりの在り方を検討すること等によって100年後に日本の原風景と言われるような河川の姿を形づくるという提言がなされています。灰色の人工物でてきた四角い善福寺川をつくり続けるのではなく、区民とともにグリーンインフラの取組に野心的に挑戦しながら、100年後に杉並の原風景と言われる河川の姿を形づくることを目指していきたいものです。 御提言を申し上げて、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ひわき岳議員の御質問のうち、善福寺川の水害対策や善福寺川緑地の環境保全についての御質問にお答えします。 善福寺川は、区内の善福寺池を水源とし、区の中心部を蛇行しながら横断するように流れており、川沿いには、善福寺川緑地などの美しい緑と水辺の空間が広がり、多様な動植物が生息する貴重な場所として、区民の皆様に愛されています。一方で、緑地内には大雨の際、浸水被害を軽減するための調節池が整備されており、震災時の広域避難場所に指定されているなど、防災上の重要な役割を果たす面もあります。 区の基本構想に掲げる「みどり豊かな 住まいのみやこ」を実現するためには、自然豊かな現在の環境を可能な限り後世に残すことが大切であり、治水対策の実現のためには、自然の再生や創出にも積極的に取り組む必要があります。地元住民に最も近い自治体として、生物多様性などの自然環境に配慮するとともに、グリーンインフラを含む自然を基盤とした解決策について、区民との対話の中で丁寧な説明や意見聴取に努め、専門家等の知見を得、都とも連携しながら、総合的な治水対策に取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、東京都市計画河川第8号善福寺川の都市計画変更素案に関する一連の御質問にお答えをいたします。 初めに、東京都との協議の経緯についてでございますが、平成17年9月の豪雨を受け実施された激甚災害対策以降、善福寺川における護岸改修や調整池などの整備について、都と区で協議の上、連携して進めてきております。今回の都市計画素案に関しては、令和2年5月に善福寺川上流部の浸水対策として、神田川流域河川整備計画に基づく整備を早期に進めるよう区から都へ要望書を提出し、事業用地の検討など、連携して取り組んできた経緯がございます。 次に、本素案の内容についての御質問にお答えをいたします。 民有地の立ち退きや区分地上権の発生、都立公園内に取水施設など建設する案の詳細につきましては、令和5年8月に都から説明を受けております。また、関根文化公園を事業用地として活用することについては、令和2年8月に都から事業用地として活用することの是非について検討依頼を受け、令和2年9月に了承する旨、回答しております。なお、区としては、公園利用者に配慮した施設の配置計画とし、工事期間中に使用する範囲をできる限り小さくすることなど、近隣への影響を最小限にとどめるよう都に求めております。 次に、神田川流域整備計画の改定に関する御質問にお答えをいたします。 御指摘のとおり、都は、令和4年度の計画改定において、取水施設を1か所から3か所に変更しております。理由としては、原寺分橋で流入する下水を取り込むなど、局所的に降る豪雨にも対応し、善福寺川上流域での治水安全度の向上を図ることを目的としたものです。 次に、都市計画変更素案の説明会に関する御質問にお答えをいたします。 本説明会の告知チラシの配布範囲は、立坑から半径200メートル、都道など地下のトンネル区間はトンネルの中心から両側に30メートルの範囲、河川の地下のトンネル区間は川沿いの街区へ合計1万3,000枚を配布したと聞いております。また、8月の説明会の参加人数ですが、23日の松溪中では65名、24日の桃井第一小学校では36名、25日の井荻小学校では21名、27日の西荻地域区民センターでは37名の参加があったと聞いております。 次に、善福寺川緑地における取水施設整備などによる影響に関する御質問にお答えをいたします。 善福寺川緑地は、公園利用者も多く、樹木や遊具などもございますので、立坑や取水施設の整備に当たっては、利用者や環境への影響が少なからずあると認識をしております。なお、樹木の伐採の数については区としても詳細な数は把握できておりませんが、都に対してどれだけ影響があるのかきちんと説明するように求めてまいります。 次に、区分地上権や大深度地下法などに関する御質問にお答えをいたします。 区分地上権とは、他人の土地の地下の一部など、範囲を限定して工作物を所有するために設定される地上権のことで、地下鉄や高速道路等のトンネルなどを所有する際に、土地所有者の承諾の下、地上権設定料を払い設定する制度です。 大深度法による事業では、通常は利用されない地下40メートル以深などの大深度地下を使用しますので、地上の所有権が及ばず、公共目的であれば使用が可能となり、土地所有者に対して地上権設定料を支払うことなく事業を進めることができます。今回、区分地上権で行われる理由について都からは示されておりませんが、区分地上権設定に必要な土地所有者への説明や理解を得て事業を進めていくものと考えております。 次に、地盤調査などに関する御質問にお答えをいたします。 都では、都市計画素案などを作成するために、地下調節池を計画する沿線において、ボーリング調査により地盤や地下水の確認を行ったと聞いております。調査資料は、事業内容を説明するに当たっても必要な資料となりますので、公表について求めてまいります。 次に、周辺住民からの要望及び都の住民説明についての御質問にお答えをいたします。 本事業については、11月に入った頃から本日までに14件の要望が届いており、また、総合計画等の改定案の地域説明会でも要望が寄せられております。その内容は、取水施設などの整備に反対するもの、樹木や環境、景観への影響を心配するものが多く、都からの丁寧な説明が必要と受け止めております。都は、素案の説明会以降、計画区域に係る土地の地権者などに対して個別に説明を行うなど、適切に対応していると認識しておりますが、事業スケジュールや樹木への影響など、必要な説明が未確定のものもあり、住民の疑問に十分に応えることができていないことで、住民が不安に感じている部分もあるかと存じます。 区といたしましては、都市計画素案について、さらなる住民への周知や丁寧な開かれた説明の場を設け、理解と協力を得て進めていくよう都へ求めるとともに、地元自治体として、これまで以上に住民に寄り添い、事業に対する理解や協力が得られるよう努めてまいります。 次に、都による詳細設計委託に関する御質問にお答えをいたします。 都が契約した会社は、御指摘の件で国土交通省より指名停止を受けておりますが、そのことで都では指名停止措置は取っておらず、契約上の問題はないと伺っております。しかし、そのことが地域の方の御心配の一因になっていると感じております。区としましても、工事の安全性等について都による丁寧な説明が必要であると考えております。 次に、今後の都市計画法に基づく手続に関する御質問にお答えをいたします。 本日、都から都市計画法第17条1項に基づく住民意見の提出及び都市計画法第18条1項に基づく意見照会の通知が届いたところです。今後は、区から都への意見照会の回答の後、2月に都の都市計画審議会が開かれるものと承知をしております。 次に、善福寺川の護岸工事の完成時期に関する御質問にお答えをいたします。 都は、神田川流域河川整備計画に基づき区内での河川整備を進めており、善福寺川についても、1時間に50ミリの降雨に対処できる護岸工事を含めた河川整備を進めています。現在、大成橋や神通橋の付近で上流に向けた河川整備が進められております。区内の善福寺川の護岸工事が全て完成する具体的な時期までは示されておりませんが、都の豪雨対策基本方針においては令和19年度までの総合治水対策の目標が示されており、善福寺川の河川整備はその対策の中の1つとなっております。 次に、神通橋付近の護岸工事に関する御質問にお答えをいたします。 本工事については、隣接する住民から区へも都と同様の要望が寄せられており、その都度、十分にお話を伺うなど丁寧な対応を行っております。区としては、状況改善に向け、都に対して住民からの要望に丁寧に対応し、できる限り家屋への影響を低減させるよう要請書を出しているところです。 次に、善福寺川の護岸整備に関する御質問にお答えをいたします。 都の護岸整備では、限られた河川区域の中で、用地買収はせずに治水対策として必要な河川断面を確保しており、川底をさらに深くし、護岸を急傾斜とせざるを得ない部分もありますので、御指摘のような御意見の方々もいらっしゃると存じます。しかし、都はそういった条件の下、区の善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業の趣旨に沿い、川底に水生植物が生育し、湧水に配慮した護岸とするなど、水辺環境に配慮した整備としています。 区でも有数の緑と水辺の自然環境を保全するため、今後の河川整備においても、公園などと一体となった急斜面でない護岸の整備や、多様な動植物が生息、生育、繁殖できる潤いと安らぎのある水辺環境の再生、創出に都と連携をして努めてまいります。 また、都は神田川上流懇談会において、住民や環境団体、沿線自治体などから広く御意見を伺う機会を設けていますが、そういった場を活用して、地域住民や専門家などと河川整備のデザインを話し合っていくことも必要だと考えています。 次に、護岸整備工事に関する環境影響評価に関する御質問にお答えをいたします。 環境影響評価につきましては、法や条例に基づき実施されるものであり、本事業はどちらにも該当しないため、都では実施する予定はないと聞いております。区といたしましては、環境影響評価の対象でなくても、環境面に関する調査を実施し、貴重な自然の保護に努めるよう求めてまいります。 次に、東京都の護岸工事に関する御質問にお答えいたします。 都は、これまでも護岸工事に際して着手前に地域住民向けに説明会を行ってきており、現在進めている和田堀公園内の大成橋付近の工事では、地元の方々と随時意見交換をされていると聞いております。 次に、大成橋の拡幅などに関する御質問にお答えをいたします。 河川の拡幅整備に伴い架け替える橋梁については、必要な幅員への拡幅分の費用を道路管理者である区が負担することで、河川事業の中で都が施工することとなっております。今回、河川整備の機会を捉え、大成橋については主要生活道路として必要な幅員9メートルへ拡幅するものであり、五日市街道から高千穂大学までの橋梁以外の道路は優先整備の5路線には含まれておりませんので、現時点で拡幅する予定はございません。 大成橋の拡幅に伴い、南東側の民有地と一部重なる橋梁部分の取り合わせにつきましては、橋の舗装面の両側に歩道部を設置し、歩行者等の安全な動線を確保し、車道の線形を変えないことから、宅地への影響は少ないと考えております。また、都から今回の工事において、南東側の民有地と河川の間に新たな遊歩道は整備しないと聞いております。 次に、都の河川整備に伴うカワセミへの影響に関する御質問にお答えをいたします。 善福寺川沿いは、自然の崖がそのまま残る箇所もあり、都の河川整備においては、湧水保全のため通水性のある鋼矢板を採用するなど、自然環境に配慮した工法により工事を実施していると伺っております。 次に、透水性舗装に関する御質問にお答えをいたします。 区では、水害の軽減及び防止を図ることなどを目的に、昭和58年に雨水流出抑制対策推進要綱を制定し、昭和59年から、道路の改修時に可能な範囲で舗装の透水化を進めています。全ての道路を透水性舗装とすることは不可能となりますが、区道全体における透水性舗装の割合については、令和4年度末で約10%となっております。課題としましては、簡易舗装に比べ整備費が高く、耐用年数が短くなる点が挙げられます。 次に、雨水浸透ますに関する御質問にお答えをいたします。 雨水浸透ますの過去5か年の設置数についてですが、区立施設では、平成30年度から順に、137個、153個、157個、171個、85個を設置しており、民間施設を含むその他の施設では、平成30年度から順に2,796個、2,267個、2,390個、2,218個、2,051個が設置されております。 次に、助成制度の周知ですが、区の広報紙やホームページなどで御案内をしており、敷地が100平方メートル以上の土地に建築する場合、雨水流出抑制対策の事前協議の指導をしており、助成制度の案内もしております。あわせて、助成対象の設計・建築事業者に対しては、本制度の案内も行っているところです。また、環境部とも連携した効果的な周知について工夫をしてまいります。 主な課題としましては、対象となる全ての建築主への制度の周知が困難なこと、狭小敷地における浸透施設の設置スペースの確保の問題、近年の建築資材の高騰により設置を見送る建築主がいることなどが挙げられます。 次に、雨水流出抑制対策の推進に関する御質問にお答えをいたします。 都が実施している河川や下水道などの整備に加え、流域対策としての雨水流出抑制対策は、浸水被害軽減や環境面からも重要な役割を担っており、力を入れて取り組むべき事業であると認識をしています。これまで、区立施設の雨水流出抑制対策では、基準以上の対策を実施してきており、水循環基本法などに基づき、一部の区立施設では雨水の利用を実施しているところです。雨水流出抑制対策は水害対策だけでなく、地球温暖化対策にも寄与する取組ともなり、その推進には区民の皆様の協力が不可欠であり、連携しながら進めていく必要があります。今後も先進自治体の実施内容などを研究して、さらに対策を進めてまいりたいと考えています。 私からの最後に、雨水貯留槽などの設置状況に関する御質問にお答えをいたします。 雨水貯留槽の設置状況については、令和4年度末で学校を含む区立施設55か所に設置をしており、このうち善福寺川周辺では、大宮小学校や成田保育園など19施設となっています。雨水浸透槽の設置状況については、同じく令和4年度末で24施設に設置をしており、このうち善福寺川周辺では桃井第二小学校や杉並の家さくら保育園など8施設となっております。 今後の予定ですが、本年度を含む3か年で、雨水貯留槽は区立施設8施設に、併せてこの中で雨水浸透槽の設置を予定しています。 私からは以上です。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、雨水タンクの助成のお尋ねにお答えします。 雨水タンクの助成は、省エネの推進や雨水の利活用、雨水流出抑制などの目的で実施しております。御指摘の助成が予定の半分程度にとどまった主な要因といたしましては、設置の必要性に関する区民の理解が十分浸透していないことや、メンテナンスの負担、設置場所の確保などといった課題があるものと考えてございます。本事業は、雨水の利活用に加え、災害時の雨水流出抑制対策につながるとして、これまでも広報などで水害対策として同様の効果を持つ雨水浸透施設設置助成と合わせて周知などを行ってまいりましたが、今後さらなる工夫を行い、助成の利用促進を図ってまいります。 私からは以上となります。

36番ひわき岳議員。 〔36番(ひわき 岳議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。この善福寺川の上流調節池の件です。 8月に突然公表されて、今も住民に伝わっていない、ちゃんと知らない人がいっぱいいます。都から杉並区にも詳しいことが説明されていない。スケジュールも、影響を受ける戸数も樹木も含め、事業内容がほとんど知らされていないといった、こういう状況下で、異様なスピードで計画が進んでいるという状況です。1月31日に施工業者が決まるわけですが、東京都の都計審が2月ですので、施工業者の決定が先になってしまうということ、そういう進め方をしているということですよね。都計審という法的に定められた決定手続を軽視しているのではないかなと改めて思います。 住民にとっては暮らしや自然環境への影響はどうなのか、このシールドトンネル工事以外に本当に選択肢がないのか、本当に、こうした住民の声を聞く前に進んでいくということは非常に問題ですし、12月の1日と2日に説明会が開かれることにはなりましたけれども、それより先に11月30日の都議会の都市整備委員会で都市計画案が示されるという話です。素案に対する住民の意見を聞く姿勢に乏しいと言わざるを得ません。 区のほうでも、都の進め方には問題意識を持っていただいていることが分かりました。住民の間では署名運動も立ち上がっています。拙速な進め方はせず、住民とより丁寧な意見交換をするために一旦立ち止まるように都に求めるような、そういう署名ですが、区からもこうした住民の声を改めて伝えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。再質問とします。

理事者の答弁を求めます。 土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
善福寺川上流の調節池に関する都市計画の変更に関する再度の御質問にお答えをいたします。 現在も住民から、先ほど答弁しましたとおり14件の要望が来ております。また、署名運動等ということのお話もお聞きしましたので、なるべく丁寧な説明を心がけていくよう東京都のほうに伝えてはまいります。また、区としても、地元の方々が分かりやすく、どういう事業なのかということも東京都と連携をしながら対応していきたいというふうに考えてございます。 私からは以上です。

以上でひわき岳議員の一般質問を終わります。 4番田中朝子議員。 〔4番(田中朝子議員)登壇〕

杉並みらいの会の田中朝子です。私からは、1番、自閉症・情緒障害特別支援学級について、2番、新生児の特別養子縁組について、2点お伺いをいたします。 まず、自閉症・情緒障害学級についてです。 発達障害は身近にあるけれども、社会の中で十分に知られていない障害でした。2002年に文部科学省によって初めて発達障害の実態調査が行われ、発達障害について社会全体で理解して支援を行っていくために、調査から2年後、2004年に発達障害者支援法が成立しました。発達障害者支援法施行以来、発達障害者の適正な発達と円滑な社会生活支援のため、早期発見、早期支援に取り組むことが国や地方自治体の責務とされています。発達障害の発現は早ければ乳幼児期に見られますが、症状が多様であること、発達の個体差や見た目では分かりにくいこともあり、発見が遅れて診断も遅れるという難しさがあります。しかし、発達障害は早期に療育や支援を開始することにより、それをしない場合に比べてはるかにその後の社会生活の困り感が違うと言われており、発達障害の早期発見や早期支援は非常に重要です。 まず初めに、杉並区での発達障害者の早期発見、早期支援はどのような取組があるのかお伺いします。 現在、発達障害の児童生徒は全国的に著しい増加傾向にあります。子供の人口が減少する中、発達障害と呼ばれる子供は増え続け、2006年には発達障害の児童数は7,000人余りでしたが、2019年には7万人を超えています。また、東京都教育委員会では、平成26、27年度に都内の公立小中学校において、通常学級における発達障害の児童生徒の在籍状況や支援の実態調査を実施しています。その結果、通常学級に在籍する発達障害と考えられる児童生徒の在籍率は、小学校で6.1%、中学校で5.0%であることが分かりました。杉並区の小中学校における発達障害児童生徒の現状はどうでしょうか。発達障害児童の人数やここ数年の推移、また相談件数の推移等をお伺いいたします。 発達障害のある子供や発達が気になる子供には、早い段階で専門的な支援や教育を行う療育が必要です。早期療育を行うことによって、特性自体を治療することは難しいものの、子供が日常生活に必要な能力を身につけ、環境に左右されずに自立して生活が送れるように支援でき、学校でのいじめ、不登校、抑鬱など二次的な問題を予防することができると言われています。発達障害の児童生徒の場合、集団生活や対人関係において生じる様々な困難が、本人の自己肯定感が低くなったり、焦燥感や不安感に駆られ自信の喪失などにつながって、学校生活への不適応や不登校などの深刻な二次障害を引き起こすことがあります。また、発達障害に関する適切な理解や支援の共通理解がないと、周囲の人々もストレスを高めることになり、それがいじめやからかい等になることも多くなります。発達障害の児童生徒は、全ての学校、学級に在籍すると推測されます。発達障害の子供たちも、やがて社会参加していくことを考えるならば、在籍学級や在籍校において教育環境の整備に努めることは、発達障害の児童生徒やその保護者のみならず、学級の友達や支援に関わる教員や保護者同士にとっても大きな意義があります。 現在、杉並区の小中学校での発達障害児童生徒への支援、対応はどのように行っているのか。また、課題は何か、お伺いをします。 杉並区では、知的発達の全般的な遅れのない自閉症、またはそれに類する障害がある児童生徒は通常学級で学んでおり、一部特別な指導が必要と認められた児童生徒は、特別支援教室において対人関係や行動上の課題の改善に向けた支援、指導を週1時間から週8時間の範囲で受けています。しかし、こうした児童生徒の中には、特別支援教室による週8時間以内の支援、指導では十分にその成果を上げることが難しい子供もいるため、これだけでなく、もっと重層的な支援体制が必要になってきています。現在、発達障害の児童生徒への教育支援としては、この特別支援教室のほかに、自閉症や対人関係の形成が困難な子供などが少人数で授業を受ける固定学級である自閉症・情緒障害特別支援学級があります。この自閉症・情緒障害特別支援学級では、各教科の授業は基本的に通常学級に準ずる内容のものが行われるほか、困難さを改善するための自立活動や通常学級との交流、共同学習などが組み込まれています。 先日、私はこの質問のために、自閉症・情緒障害特別支援学級を2021年(令和3年)から小学校4校、中学校2校に設置している世田谷区に行ってお話をお聞きしてきました。東京都はこれまで、杉並区でも行われている週に数時間特別支援学級で学ぶ体制を進めてきましたが、2017年(平成29年)の東京都特別支援教育推進計画(第二期)に、固定学級の必要性を認め、市区町村が自閉症・情緒障害特別支援学級を設置する際は支援するとの記載がされました。世田谷区では、これを受けて翌年の2018年、平成30年から自閉症・情緒障害特別支援学級の開設に向けた検討を行い、3年後の2021年(令和3年)に、まず小学校2校、中学校1校で開設をスタートしています。情緒学級では、その子の特性に合わせて一人一人が個別に授業を受け、机の配置なども周りの子の様子が見えないように工夫がされています。希望者は非常に多く、現在2学級を設置している学校も複数あり、他の自治体から引っ越してまで入級を希望される方が何名もいるそうです。ちなみに、この他の自治体というのは杉並区の方が多いそうです。現在、杉並区には固定学級である自閉症・情緒障害特別支援学級はありませんが、発達障害のあるお子さんの保護者の方々からは、通級だけでは解決策にならない、通常学級に居場所がなく不登校になった、いろいろな選択肢を確保してほしい等の声が上がっています。 杉並区でも、固定学級である自閉症・情緒障害特別支援学級を設置し、必要な支援、指導を受けることが可能な体制を整備することが必要ではないでしょうか。現在、23区では世田谷区のほか、文京区、江東区、目黒区、豊島区、北区、葛飾区、品川区など、既に8区で自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されており、来年度には大田区でも設置が決定しています。 杉並区では、自閉症・情緒障害特別支援学級整備の検討、議論などはされているのでしょうか。また、杉並区でも自閉症・情緒障害特別支援学級を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか、御見解を伺います。 次に、新生児の特別養子縁組についてお伺いします。 家庭において適切な養育を受けることができない子供を社会が公的な責任の下で育てることを社会的養護と言います。社会的養護には、児童養護施設や乳児院などの施設養護と、里親や特別養子縁組などの家庭養護があります。令和3年現在、社会的養護が必要な子供は約4万2,000人、日本は他の先進国と比べ施設養護への依存が非常に高く、養護を必要とする児童の8割が児童養護施設や乳児院などの大規模施設へ入所しています。大規模施設は、戦後しばらくは孤児院という名前で呼ばれ、専ら戦災孤児や浮浪児を保護、収容していましたが、最近では15歳以下の子供の人口が減り続けているにもかかわらず、虐待や放任、親の離婚や病気、家庭内暴力、発達障害への誤解など、より複雑な問題により施設へ入所する子供は増え続けています。 一方、増え続ける施設入所に比べ、日本は家庭養護である里親委託率の割合が極めて低く、オーストラリア93.5%、イギリス71.7%、フランス54.9%、韓国49.5%などに対し、日本は令和2年度末でまだ22.8%です。しかし、多くの研究から、家庭養護は子供の発達と福祉の向上のために重要であるということが明らかになっており、国際基準でも、施設ではなく家庭での養育を一般に推奨しています。社会的養護を必要とする子供の増加と、虐待など子供の抱える背景の多様化から考えると、従来の大規模施設では複雑な事情を抱える子供に必ずしも対応し切れておらず、子供が健全に成長するためには、一人一人に十分に目をかけることができる家庭の環境が必要なのではないでしょうか。今後は、大規模施設での養護ではなく、子供たちが家庭を通し愛着形成できる家庭養護をもっと推進、拡充すべきと考えますが、里親制度がなかなか進まない中、家庭養護促進への杉並区の児童相談所開設に向けての方針、御見解をお伺いします。 国においては、2011年(平成23年)に社会的養護の課題と将来像が取りまとめられ、その中では、今後十数年で家庭養護、家庭的養護、施設養護の割合をそれぞれ3分の1ずつにしていくという考えを示しています。東京都においても里親委託を推進してはいますが、2014年に11.2%だった里親等委託率は、2018年には14.3%と上昇傾向にはあるものの、全国平均よりかなり低く推移しています。また、里親委託の措置の権限を持つ児童相談所には、虐待相談や対応が現在集中しています。 私の自宅の隣に杉並児童相談所があります。以前、児相の現場を見てお話をお聞きしてきました。お一人お一人の職員の方々は本当に頑張っていらして、1人当たり100件担当しているとのことです。ただ、虐待ではないかという通告があれば48時間以内に現場に行って子供の安全を確認しなければならず、虐待対応に相当の時間を要している状況で、里親委託の推進まではなかなか手が回らず、結果、里親委託が進みづらい状況であるとお聞きしました。2009年、里親支援事業制度改正により、児童相談所の行政処分、いわゆる措置権を除くその他の里親業務全般を民間に委託できるようになりました。それを受けて、静岡市では2013年(平成25年)から、措置権だけを児相に残し、その他の業務、いわゆる里親支援機関事業、これは里親の開拓、マッチング、また委託後のフォロー、親子の関係悪化などで委託を中止にするような不調を防ぐ、こういった事業のことです。この里親支援機関事業を民間のNPO静岡市里親支援センターに委託をしています。それにより、委託前の2005年に14.9%だった里親委託率が、委託後の2015年には2年間で里親委託率が46.9%にも達し、この年の全国1位になっています。杉並区も里親委託を進めるためには、こうした取組を参考に、里親支援機関事業者に委託できるものは委託すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。 家庭養護の一つに特別養子縁組があります。育ての親が一時的に子供を預かり、戸籍上のつながりは発生しない里親制度とは違い、特別養子縁組は、養子が戸籍上養い親の子供となり、実親との親子関係がなくなる制度です。養子となる子供の年齢は原則6歳未満の乳幼児でしたが、2020年の民法等の一部を改正する法律で、年齢の上限が原則15歳未満に引き上げられました。特別養子縁組は1998年に制度が新設されたものですが、専ら親よりも子供の利益を守るために創設され、家庭に恵まれない子供に温かな家庭を与え、その健全な育成を図ることを目的とし、また、乳幼児への虐待や虐待死から守るセーフティーネットにもなっています。こども家庭庁が発表した2021年度の虐待による死亡事例等の検証結果報告書によると、心中以外の子供の虐待死は50人、ゼロ歳児が最も多く48%を占め、そのうち25%が生後24時間以内に命を奪われています。死亡事例の実母の状況は、望まない出産が多く、未成年、未婚、経済的問題など子供を養育できない状況にあることから、出産前の妊娠中から相談に乗ったり様々な支援を行うことは、新生児の虐待死を防ぐためには非常に重要です。また、虐待死の実母の28%は妊婦健康診査を受けていませんでした。杉並区では、これまで出産前の妊娠中からの支援はどのように行ってきたのでしょうか。また、望まない出産であると分かった母親や、妊婦健康診査が未受診の母親にはどのような支援や対応しているのか、お伺いをいたします。 妊娠中から相談に乗り、どうしても育てられない場合は特別養子縁組の希望里親に橋渡しをして新生児の時期から家庭を与えることは、虐待を未然に防ぐことにつながります。2011年に厚生労働省は里親ガイドラインの中で、愛知県の児童相談所による新生児の養子縁組、里親委託を愛知方式として初めて好事例として認め、全国に通知しており、他地域の児童相談所にも広がっています。しかし、東京都では、1998年に特別養子縁組の制度が新設されてから、2016年の児童福祉法の改正により、特別区が児童相談所を設置できるようになるまでの18年間、児相での新生児の特別養子縁組は1件もなされませんでした。そのことから、東京都の児童相談所には新生児の特別養子縁組のノウハウがありません。 一方、この制度で、生みの親と育ての親をつなぐ民間のNPO等の養子縁組あっせん事業者が都内には5団体あり、特に新生児の特別養子縁組を望む方々の多くは、こうした事業者から新生児をあっせんしてもらっている状況です。東京都において、民間の養子縁組あっせん事業者が新生児の特別養子縁組に大きな役割を果たしている一方で、以前は一部の事業者が不当に営利を図ったり、適正に養子縁組のあっせんを行わないなど不当な行為をする事案が生じていました。しかし、2018年(平成30年)に施行された民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律によって、乳幼児や児童の保護と適正な養子縁組のあっせんの促進を図るため、養子縁組あっせん事業者は許可制となり、不当なあっせん事業者は淘汰されるようになりました。平成27年度、このような民間団体が行った養子縁組成立数は156件と全体の3分の1以上を占め、その数は急増しています。東京都では現在、民間あっせん団体から養子を迎える際の手数料として上限40万円までの助成金も設定されています。民間のあっせん事業者は養子あっせん事業だけでなく、児相がなかなか取り組めていない妊娠時からの相談事業や、養子縁組成立後のアフターフォローをも丁寧に担っています。現在、養子縁組に関する業務を民間団体等に委託している児童相談所はまだ全国で5%にとどまりますが、今後、特別養子縁組の取組の拡大を図り、一人でも多くの新生児の虐待死を防いで、子供の立場に立った支援を充実させるためには、両機関の連携を進めることが必要ではないでしょうか。 杉並区でも児童相談所開設後は、こうした団体と連携をして新生児の特別養子縁組を促進していくべきと考えますが、御見解を伺います。 これまで東京都の児童相談所経由の新生児は、全て乳児院等の施設に入所となり、最低2年間は施設で過ごさなければならず、その間、家庭を与えられることはありませんでした。区の児童相談所になったら、新生児を民間あっせん団体につなぐ等をして、新生児に家庭を与える特別養子縁組をぜひ進めていただきたいと強く要望いたしまして、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後3時15分まで休憩をいたします。 午後2時58分休憩 午後3時15分開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 田中朝子議員の一般質問に対する理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、田中朝子議員の御質問のうち、家庭養護促進に向けた区の方針についての御質問にお答えします。 平成28年の児童福祉法改正により、子供が権利の主体であることが明確にされたほか、家庭における養育が適当でない場合は、家庭における養育環境と同様の環境で児童が継続的に養育されるよう必要な措置を講ずることとされましたが、里親への委託率については、令和3年度末実績で23.5%であり、議員御指摘のとおり、家庭的養育が進んでいない状況があります。区立児童相談所設置後は、里親のリクルートから児童の自立支援までの一貫した里親支援を区が主体的に行っていくこととなりますので、地域に近い区の強みを生かして、子供に関わる団体などへの制度の周知等によって里親を確保することや、また、区内に5か所ある児童養護施設、2か所ある乳児院の高い専門性による支援を生かして、里親登録をしているが、まだ子供の委託を受けていない家庭も含めた里親支援などに積極的に取り組んでいきたいと考えています。 しかしながら、家庭的養育の推進は簡単なことではないと認識しています。このため、区立児童相談所の開設前ではありますが、区内里親家庭との意見交換等を行い、課題の共有を行っているほか、里親制度に関する職員向け研修の実施、また里親委託率の高い福岡市の取組などを参考に、里親によるショートステイを開始するなど、家庭的養育の推進に向けて取組を進めております。児童相談所設置前からこうしたことを積み重ねながら、家庭的養育の取組を着実に推進してまいりたいと存じます。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁を申し上げます。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、発達障害者の早期発見、早期支援の取組に関する御質問にお答えいたします。 区では、乳幼児健診において、発達に課題のあるお子さんを早期に把握しているほか、児童発達相談係では、お子さんの発達に心配や不安を感じている保護者の方からの相談を受け、お子さんの特性や状況を聞き取ることに加え、発達検査や心理士等による専門相談を通じて発達障害の早期発見に努めております。また、お子さんの状況や課題に応じて早期に支援が開始できるよう、こども発達センターでの親子グループ指導の実施をはじめ、児童発達支援事業所での療育支援につなげるなど、就学前からの早期支援を行っているところでございます。 私からは以上でございます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、家庭養護促進に関する残りの御質問にお答えをいたします。 まず、里親支援機関事業の委託に関するお尋ねがございました。令和6年度施行の改正児童福祉法では、里親制度の普及啓発や、里親及び委託児童の相談に応じた援助等を行う里親支援センターが児童福祉施設に位置づけられました。このことを踏まえ、区立児童相談所開設後は区が里親支援センターを設置し、民間事業者と協力しながら里親支援を積極的に進める予定でございます。議員から御指摘のございました静岡市の取組につきましても、里親支援センターの設置に向けた検討を進める際に参考にしていきたいと考えております。 次に、妊婦に対する支援に関する一連の御質問にお答えをいたします。 まず、妊娠中からの支援ですが、区においては、妊婦等が区役所や保健センターに妊娠届を提出する際、妊婦健康診査受診票や、出産に向けて必要なサービスの案内などが入った母と子の保健バッグをお渡しするほか、全ての妊婦を対象に保健師や助産師などがゆりかご面接を行っております。ゆりかご面接では、出産、子育てについて一緒に考え、これから必要となるサービスなどをまとめたゆりかごプランなどをお渡しするとともに、健康診査や発育相談などの大切な情報をお知らせしています。その後も、保健センターの保健師が一人一人の実情を把握し相談などに応じるなど、安心して出産、子育てができるような、妊娠初期から切れ目のない支援を行っております。 次に、望まない出産であると分かった母親への支援ですが、御本人の話を十分に聞き、出産を選択した妊婦については、児童相談所に情報提供いたします。出産後には改めて本人から養育困難であるという意思を確認した上で、児童相談所が一時保護を実施しております。 妊婦健康診査が未受診の妊婦への支援につきましては、妊娠届を基に保健センターの保健師が電話や訪問などにより状況を把握します。その中で、出産後の養育について出産前から支援が必要と認められた場合には、特定妊婦として要保護児童対策地域協議会の支援対象といたしまして、必要なサービスにつなげるなどの支援を行っているところです。 私からの最後に、特別養子縁組の促進に関する御質問にお答えします。 特別養子縁組は、子供に永続的な家庭を保障する、いわゆるパーマネンシー保障の視点からも非常に重要な制度であると理解をしております。そうした中、民間あっせん事業者は、特別養子縁組に向けて養い親になることを考え始めた時期から、その後の試験養育期間及び養子縁組後の長期間にわたり、子供や家庭を支援している実績を積み重ねているものと認識をしております。 こうしたことから区が児童相談所を開設した後は、民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律第4条の規定に基づきまして、児童の最善の利益に資する観点から、養子縁組のあっせんに必要な情報を共有するなどにより、民間あっせん事業者と連携を図りながら協力をいたしまして、特別養子縁組を促進していく考えでございます。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、所管事項のうち、小中学校における発達障害児童生徒の現状等についてお答えいたします。 発達障害を対象とした特別支援教室の利用者数は、令和元年度には596人でしたが、令和5年度には906人と年々増加しております。 次に、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置についてでございますが、特別支援教室で一定の成果はあるものの、御指摘のとおり、さらなる支援の充実が必要な児童生徒もいることから、自閉症・情緒障害特別支援学級設置の必要性も認識しております。さきにも御答弁いたしましたとおり、現時点で直ちに設置する予定はございませんが、今後も他自治体の設置状況等について情報収集に努めてまいります。 なお、相談の件数ですが、令和元年度には203件、令和4年度には270件と年々増加しております。 続いて、発達障害児童生徒への支援、対応についてお答えいたします。 教育委員会では、就学前から小学校入学時の就学支援相談を通じて、保護者から児童生徒の状況を聞き取り、関係部署とも連携を図りながら、発達障害児が円滑に就学できるように努めているところです。また、令和2年度までは、新入生の特別支援教室の利用は2学期からとなっておりましたが、令和3年度からは、入学当初から指導を受けることができるよう改善し、早期の支援を行っているところでございます。 私からは以上です。

4番田中朝子議員。 〔4番(田中朝子議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。私からは、自閉症・情緒障害の特別支援学級についてちょっとお伺いをいたします。 今、必要性は認識しているということでしたが、それでは、なぜ検討もしていないのでしょうか。課題としては、場所がないとか、専門の先生や人材がいないということをお聞きしてはいますけれども、場所に関しては、今、学校の建て替えが結構行われています。そういったときにその場所を確保して設置すればいいのではないかと思いますし、また、人材に関しては、この杉並区で情緒学級の設置がほかの区に比べて遅れれば遅れるほど、人材をほかの区に奪われて、確保はますます難しくなるのではないかと思います。 今から54年前、1969年に日本で初めての自閉症の子供のための情緒学級ができたのは杉並区の堀之内小学校です。54年前にこんなに先進的だった杉並区が、なぜ今こんなに遅れを取っているのでしょうか。先ほども質問で言いましたけれども、もう既に8区、来年になったら9区が情緒学級を設置しています。隣の区にできていることが、なぜ杉並区にできないのか、本当に残念です。行き場がなくて仕方なく世田谷区に引っ越したお子さんたちや、もっと支援を必要としている子供たちのことを考えると、早急に設置をすべきと考えますが、いかがでしょうか。 今から検討するかどうかを検討するということでは、早くても設置は五、六年後ですね。そうすると、今1年生のお子さんがもう6年生、中学生になってしまうという、子供の二、三年と大人の二、三年は全く違います。ぜひ、できない理由を挙げるよりも、設置に向けての課題解決をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。もう一度、総合的に考えて設置に向けての御見解を伺いたいと思います。 2番目は、区長へちょっとお伺いをしたいと思います。先ほども申し上げたとおり、今回、固定情緒学級のいち早い設置を進めてきた世田谷区でお話をお聞きしてきました。世田谷区は、この固定情緒学級のみならず、子供関連の施策が全て非常に進んでいます。担当の課長になぜこんなに世田谷区は進んでいるのかということをお聞きいたしましたら、区長の強い意向だというお返事でした。世田谷区長は、以前から子供に関わる施策は積極的に進めてくれという意向だということです。なので、自分たちも安心して新しい施策を進めることができるということをおっしゃっていました。 区長は、御自分は海外で子育てをなさっていますので、日本の教育現場は少し分からないということもあるかもしれませんけれども、もはや、それなので教育部局だけにお任せという状況ではもうありません。固定の情緒学級だけではなくて、学校現場の人材確保は今もう各自治体で奪い合いです。現場の学校は非常に頑張っていて、お子さんたちも、それから先生たちも、また保護者の方たちも本当に努力をしていらっしゃるということも聞いていますし、また、教育委員会の方々も先生の確保に奔走しているということもお聞きをしています。だけれども、もう今、努力と根性だけで頑張るということでは済まないんですよ。なので、ぜひ区長には強い意向を持って、このよい人材確保のためにしっかりと待遇もよくして、その予算を取って、確保して臨んでほしいと思いますけれども、区長の強い御意見を最後にお伺いします。 以上で私の再質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
田中朝子議員の再度の御質問にお答えします。 世田谷区の子供、そして教育政策の前進についての見解を伺いました。現在の区長、今4期目ですけれども、3期12年の成果というのは非常に重みがあり、私だけでなく職員も多く学ぶところがありますし、議員の皆様におかれましても、視察などを含めていろいろお話を伺っているということはとても心強いことだと思います。自閉症・情緒障害特別支援学級の件、御指摘いただきましたので、改めて状況を確認の上、教育委員会としっかり対応を考えてまいりたいと存じます。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私から、田中朝子議員の再度の御質問にお答えします。 自閉症・情緒障害学級、特別支援学級ですが、検討していないということでございませんので、すみません、誤解のないようにお願いします。議員からも御指摘がありましたように、場所の確保というのは非常に大きな問題となっております。これは、改築したからといって、建てられる面積が決まっていて、かつてと比べれば1学級当たりの児童生徒数が少なくなっていて、教室を今までどおり数多く設置しなければならない状況。それから、科目によっては2学級を3学級に割って少人数で授業したりといろんな事情がある中で、すぐには難しいということでございます。ただ、今区長からも答弁ありましたように、これは教育委員会としても大きな課題の一つと捉えておりますので、これについては引き続き検討させていただきたいと思います。 私からは以上です。

以上で田中朝子議員の一般質問を終わります。 11番奥山たえこ議員。 〔11番(奥山たえこ議員)登壇〕

れいわを耕すの奥山たえこです。本日、私は2つの質問、1番、区政におけるお一人様の存在認識について、2番、区と地域活動団体の中間支援組織や第三セクターとの協力関係について伺います。 まず、区政におけるお一人様の存在認識についてであります。 お一人様という用語ですが、これは独り暮らしの高齢者、特に女性を指す場合が多いです。1人、独りぼっち、孤独な生活という用語がありますけれども、これらには否定的なニュアンスがあります。助けてくれる人がいない、何か人から嫌われているんじゃないかとか――それは言い過ぎかな、お一人様という用語は、それを払拭したポジティブな呼び方です。本日は、行政用語である独居高齢者という用語も使っていきます。 まず、独り暮らしの高齢者の世帯は、この20年で2.2倍に増えています。2000年が303万人、2020年が672万人です。また、最近の国勢調査によると、杉並区では独り暮らしの高齢者は13%、つまり8件のうち1件が独り暮らしの高齢者のおうちということになります。さて、この数字は今後ますますハイペースで増えていきます。といいますのは、日本は約30年前ぐらい、40年前ぐらいは皆婚社会でした。皆が結婚するという意味です。50歳未婚率という数字があります。これは、45歳から49歳、そして50歳から54歳の未婚率の平均を取ったものですが、1985年は男性が3.9%、女性は4.3%、つまり、50歳になっても結婚していない人は20人に1人もいなかったんです。ところが、2020年になると、男性は26.7%、女性は17.5%になりました。つまり、今現在のお一人様は多分配偶者を亡くした方だと思うんですが、これからはそもそも、1回も結婚していない、若い時からずっとお一人様だったという人が増えることになります。区としても、この課題は認識していることはほかの機会に確認しております。 さて、杉並区がエンディングノートを作りました。奥付には高齢者在宅支援課発行とあります。これはどのような経緯で発行することになり、誰が編集して、何部発行したのか、評判はいかがか伺います。 次です。杉並区のエンディングノートですが、先ほど申し上げたお一人様の存在を想定しているようには読めません。このことは、私はだから駄目だというのでありません。杉並区のエンディングノートを否定しているわけではありません。そもそもエンディングノートというのはどう使われているかというと、例えば、誰かが年も取ったし、そろそろ終活を考えるかといってエンディングノートをどこかから手にしてきて書く。区の場合はロビーのところに置いてくれていますけれども、そしてその後、亡くなった後に家族がエンディングノートを発見する。見ると、お葬式はこんなふうにやってください、誰々と誰々に案内を出してください、銀行の口座はここにありますよといったことが書いてあるわけです。遺族はなるべくその希望に従って処理することになります。ところが、お一人様の場合は、死んだ後の様々な事務をしてくれる人が要るんです。つまり、エンディングノートの一番初めのページに書くことは、この私が書く内容は誰々さんがしてくれることになっていますと、そういうことになるわけです。そもそも死亡届からして自分では出すことができません。 さて、お伺いします。お一人様の終活は、そのように遂行者を確保しておかなければならないなど、家族のある人とは異なりますが、区はそういった状況をどのように認識しているでしょうか。 次です。杉並区のエンディングノートは来年更新すると聞きました。その際、独居高齢者に配慮した内容についても明記してほしいと考えています。例えば、死後事務委任というものがあることを知らせるようなコメントを加えてほしいですが、可能でしょうか。 お一人様の終活は、実は高齢者に限らないんです。40代の私の知人は、自分が死んだらどうなるんだろう、どんな準備をしておけばいいんだろうと不安があるというふうに私に話をしました。また、2人で暮らしている人が自分の終活に関心があると言うから、えっ、どうしてと言ったら、いずれ自分も1人になるからと言いました。そんなふうにいろんな需要があるんです、終活ということは。 そこで、私は杉並区のこのエンディングノートを使って、このノートは残念だけれども独り暮らしの人には不向きなんです。独り暮らしの人はぜひ死後事務委任というものを知ってほしいと本を示して、そしてその内容を説明する講座を開きました。何をするのか、そしてどんな準備が必要なのか、報酬や費用は幾らかかるのかといったことを具体的に示したところ、少し安心してもらえました。というわけで、死後事務委任というコメントを入れてほしいと思っています。 ただ、私はここでそのことを詳しくエンディングノートに書いてほしいとは思っていません。そこまですると、もう分厚くなっちゃって、何が何だか分からなくなるんです。お一人様の場合の準備は物すごくいっぱいあるんですよ。実は、家族のいる人もそうなんだけれども、それは家族がいろいろやってくれているから自分は分からない、あの世にといか、天国に行っていますからね、ということなんです。 次です。地域活動団体の中間支援組織や第三セクター、これは社協、社会福祉協議会のことを想定して言っています。それとの協力関係についてであります。 まず、お一人様の終活ですけれども、これは杉並の社協があんしんサポートの中でも扱っています。扱っているんですよ。お葬式代を出してくれる、それから病院の支払いというのも、これは大変なんです。だって、誰にでもキャッシュカードを預けて下ろしてきてくださいというわけにはいかないでしょう。だから、こういうときにはお金を預かってくれたりとかするんです。相手が社協ですから安心ですよね。そして、後でその精算をするとかやってくれるわけです。 しかし、残念ながら、社協がやってくれるあんしんサポートだけでは安心してあの世に行けないんです。例えば、インターネットを契約していますよ、それの解約なんかもやらなきゃいけないわけです。そういった細々細々したことがいっぱいあるわけです。 そこでお尋ねをします。お一人様の終活の知識を必要としている人は多いと思います。お一人様の終活に関する講座を開催してほしいと考えます。実は、ケア24などで開催していることは知っているんです。でも、これはお一人様向けではないんです。私が言っているのは、お一人様向けなんです。家族がいない人、もしくはいても頼れないとか頼りたくない、それから縁が薄い、もうめったに会ったことのない甥っ子や姪っ子には頼めないという人がいっぱいいるわけです。そういう人が終活の知識を必要としているわけです。 このことを実は事前に区に聞いたところ、社会福祉協議会、社協に実施させることはできないと聞きました。その理由を伺います。 社協には、ちょっと幾らかまで金額は調べませんでしたけれども、結構お金を出していますよ。人も出していますよね、天下りと言っちゃっていいですかね、出していますよ。なのに、どうして社協にお願いすることはできないのか、どうか、教えてください。 次です。区民がお一人様の終活に関する講座を開催するということはあると思います。先ほど私もちょこっと小さいのをやったと言いました。そういうときに、区が後援することは可能でしょうか。なぜ区の後援が欲しいかというと、そうすると区報とかに載っけてもらえるんですよ、「広報すぎなみ」に。それから、杉並区には掲示板が2種類あります。区がつくっている掲示板、そこには区の後援のあるものしか、もしくは区の行事のものしか貼れないわけです。それとは別に伝言板、でんごんくんがあって、これは誰でも勝手に貼っていい。ただし、期日が来たら剥がさなきゃいけないとかということになっているわけです。そういうことで、区が後援してくれることはメリットがあるわけです。 さてその場合、後援名義を申請した場合、終活に関する区の所管課はどこになるのでしょうか、伺います。先ほどエンディングノートについては高齢者在宅支援課が発行ということでしたが、終活に関してはどこが紹介しているのでしょうか、お尋ねをします。 以上です。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
私から、終活に関連した御質問にお答えします。 初めに、御指摘のエンディングノートにつきましては、令和2年度に事業者から区へ提案があり、高齢者支援の一助となるものという考えから当該事業者と協定を締結し、令和3年度から区が発行、配布しております。その編集は、協定に基づいて当該事業者が行っておりますが、区としても内容を点検、確認し、必要な修正等を図っているところでございます。また、発行部数は、令和3年度が3,400部、4年度が3,500部、5年度は現時点で2,500部となっており、順調に区民の皆様に持ち帰っていただいておりますので、好評を博しているものと受け止めております。 次に、議員からは区のエンディングノートは独り暮らし高齢者を想定しているように読めないとの御指摘がありました。現在のエンディングノートには、御自身の基本情報や財産管理、終末期医療、葬儀に関することなどの内容を掲載しており、一人一人の高齢者の状況に応じて活用いただけるものと考えておりますが、議員御指摘のように、それらの掲載内容をさらにアップデートする必要性も認識しております。そのため、区は本年6月に新たな事業者と協定を結び、今後より内容を充実したエンディングノートを発行、配布していくこととしております。その際、御指摘の死後事務委任に関する簡潔な内容も盛り込む考えでございます。 次に、独り暮らし高齢者を対象とした終活に関する講座についてのお尋ねですが、区では、ゆうゆう館の協働事業や家族介護教室などで、終活をテーマとした学びの場を適宜提供しているところであり、今後も必要に応じて社会福祉協議会等と連携を図りながら充実した取組を進めてまいります。 なお、議員からの社会福祉協議会に実施させることはできない、それはなぜかというのがありましたけれども、その趣旨は、区も社会福祉協議会も独立した組織ということで、させる、させないというよりは、それぞれが自主的にやる、あるいは無駄がないように効率的に事業が遂行できるように必要な連携を図ってやる、そういった関係性にあるという意味かというふうに存じます。 また、地域団体等が終活に関する講座の開催に際し区の後援名義を申請される場合は、基本的に高齢者担当部におきまして相談を受け、要綱等に基づき、その適否を適切に判断してまいりたいと存じます。 以上です。

11番奥山たえこ議員。 〔11番(奥山たえこ議員)登壇〕

かなり前向きな答弁をくださったと思います。何かだんだん、答弁がよくなってきたんですよ。前なんか、私なんか何言っても突っぱねられるということが多かったんだけれども、何か協力的になってきたと思うし、それから私も今回はささやかな提案しかしていません。死後事務委任ということを入れてね、それからお一人様もいるということをどうか心の隅に置いてねというぐらいしか言っていないんです。というのは、もう区の行政はあまりにも増え過ぎていて、どんどん増える。あと、先ほどこれから独居高齢者はどんどん増えますよって脅すようなことを言いましたけれども、本当に増えます。都会のほうが多いわけです。さっき数字を出したどころじゃなくて、男性は特に多いですよね。そういった意味で、これはどうしても、いずれ区の大切なというか、大事な業務になっていくと思うんです。 そういった意味で、その認識があって、例えば社協と連携していくということについてもありがとうございます。そうですよね、私はお金を出しているじゃないかと言ったけれども、金は出すけれども口は出さないというのが一番いいんですよね。そして連携をするということで、社協にぜひお一人様の終活講座をやってほしいと思います。ここは区に言っても全然要望にもならないのでここで言うだけ言っておきます。さっき言ったみたいに、あんしんサポートだけでは全然足りないんです。そういったことをやっていただきたいと思います。 それから、部数が増えていることもよかったです。何か答弁がよかったので、あんまり言うようなことがなくなっちゃったんですけれども、ちゃんと質問しないといけないからね、再質問だから。 では部長、これから独り暮らしの高齢者がどんどん増えていくことについて、区としてどのような心構えで取り組んでいけるかどうか、そのお気持ちだけ伺って終わります。

理事者の答弁を求めます。 高齢者担当部長。 〔高齢者担当部長(徳嵩淳一)登壇〕
再度の御質問にお答えします。 今回策定した高齢者施策推進計画の案でも、独り暮らし高齢者、あるいは高齢者のみの世帯、2040年までを終期として新たに推計をしました。それも内容に載せているんですけれども、議員のお話にあったとおりますます増えてくると。その意味で、今回の計画案の施策も、そうした支援が必要な高齢者に対する見守り支援体制、そういったところを施策の取組方針の大きな柱の一つに据えて、これまでもやってきておりますけれども、さらに時代の変化に対応した事業、取組を進めていきたいと考えるところです。 改めて再度の質問をいただいて、議員の切実さをきちんと受け止めましたので、今後とも頑張ってまいります。 以上です。

以上で奥山たえこ議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第4号は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時48分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version