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ただいまから予算特別委員会を開会いたします。 傍聴人より委員会の撮影、録音、パソコン等電子機器使用、動画同時配信の申請が提出をされましたので、これを許可いたします。 《委員会記録署名委員の指名》
議案第30号 令和5年度杉並区国民健康保険事業会計補正予算(第1号) 各会派の意見開陳
これより議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算外12議案に対する各会派の意見を聴取いたします。 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。 自由民主党杉並区議団代表、今井ひろし委員。
私は、自由民主党杉並区議団を代表いたしまして、議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算をはじめ、各特別会計予算並びに併せて予算特別委員会に付託された各議案の全てに対する意見を申し述べます。 今予算については、新たに区長に就任した岸本区長による初の新年度予算であり、杉並区基本構想の実現に向け、杉並区総合計画及び実行計画の前倒し改定も見据えた予算となっております。 さて、その予算の背景となる経済動向を確認しますと、昨年はロシアによるウクライナ侵略によるエネルギー価格の高騰と、アフターコロナ復興途中の経済状況により、世界経済は不透明感が否めないという印象です。GDP成長率は、3月9日発表の内閣府2次速報値において、実質ゼロ%、年率0.1%、名目1.2%、年率4.7%となっており、令和5年度経済見通しは厳しい予測と言われています。 一方、区民の雇用や所得に目を向けてみますと、最新の毎月勤労統計調査の年間確定値では、現金給与総額は昨年より2%の増、パートタイム労働者は2.6%増となっています。ただ、2月7日に発表された社会保障費や物価上昇を加えた実質賃金指数では、前年比0.9%減と2年ぶりのマイナスとなっています。ここから物価高騰に賃金が追いついていない状況が認識できます。令和5年度は統計から見ると、プラスとマイナスがせめぎ合い、世界経済や国際的な動向を含め、大変不透明な見通しと予測できます。当区の予算における経済見通しは、国の経済見通しである名目成長率2.1%増、実質で1.5%増としています。最新の経済動向を見据えると、おおむね妥当な判断だと考えます。 今年度一般会計予算の歳入計画は前年度より81億100万円、4.4%増の2,107億円と当初予算の規模では過去最大となり、特別会計も含めた総予算は3,270億4,746万円となりました。本予算案は、1、区民の暮らしと命を守るために必要な予算、2、総合計画、実行計画に掲げる各事業において必要な予算、3、将来にわたって区民生活を守るために健全な財政運営の維持に努めた予算を基本的考えとしています。また、区政経営計画書では、杉並区基本構想の8つの分野を挙げて施策を展開することで、基本構想の実現につなげていくものとしています。 我が自由民主党杉並区議団は、予算審議に当たり、この3つの基本的考え方と8つの分野に加えて、1、基本構想実現へ具体的で明確な予算内容となっているか、2、区民の課題解消と福祉向上を目的としているのか、3、区民の自助、共助を促す予算なのか、4、未来に向けた内容の予算なのか、5、持続可能で健全な財政運営の予算なのか、6、行財政改革に取り組み、将来に向けて安定した予算なのかという6つのポイントから議案を精査し、質疑を重ね、慎重に審査、検証を図り、予算特別委員会において質問を行い、審議をしてまいりました。 昨年の夏に僅差で当選をした区長は、本来であれば御自身の公約達成に向けてもっとカラーを出していきたかったのかもしれません。しかしながら、現実問題として予算を執行するには、議会での多数の賛同を得ていく必要があります。そういった意味において時間をかけて議論を要する諸課題や、実現可能性が低い公約などを政策の優先順位から外したことは評価できるものと言えます。私たち会派は、いたずらに政治の停滞を招くことなく、区政を前に進めていかなければならないと考えています。引き続き、議会の中での重しになることで牽制機能を果たしていく所存であります。 その結果、自由民主党杉並区議団は、令和5年度一般会計予算案、各特別会計予算案の4議案に賛成するものであります。そのほか付託されている9つの議案に関しては、議案12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例に関して、会派での議論が分かれ、一致することはできなかったことから、賛否については会派拘束を外し、苦渋の決断ですが、自主判断とすることにいたしました。12号以外の議案8本に関しては、会派として賛成いたします。 12号の議案の中身に関して、会派として多くの時間を使い、議論を重ねた点について意見を述べます。条例の内容のパートナーシップ制度に関しては、条例の目的、趣旨に沿ったものと理解するものです。それ以外の第2条の性的指向や性自認の定義に関しては、記載内容の不足感が否めず、第4条の性的マイノリティーに対する差別の禁止が個人の思想、信条に対する逆差別や区民の分断や対立を生むことに強い懸念があります。さらに、差別の基準が明確でなく、基準の構築が求められています。第8条では、区の相談体制の構築には説明不足感もあります。また、そっとしておいてほしい当事者への最大限の配慮の検討も必要です。今後、さらなる慎重な検討を行い、より丁寧で具体的な説明を区民に行うことを求めるとともに、条例に付随した規則や要綱を早期に作成し、公表することを強く求めておきます。 ここからは、私どもの予算案に関する考え方や個別の施策等も含めた会派の意見、要望を視点ごとに申し述べてまいります。 まず1、「みんなでつくる、災害に強く、犯罪を生まないまち」については、災害対策基本法の改正に伴う個別避難計画策定の促進と、災害時要援護者への災害対策の推進を図ることを併せて、住宅の耐震助成、不燃化助成、狭隘道路拡幅整備の推進等については、引き続き施策の充実を求めておきます。また、震災救援所の太陽光発電装置設置、備蓄品の整備、防災用地下水活用設備の整備、福祉救援所の充実やBCP策定の拡充、飲料水兼用防火水槽の整備などを要望といたします。さらに、学校等の安全対策として、学校への不審者対策訓練の実践的な実施、子供たちの登下校時の安全対策と、併せて荷物の軽減策の構築、児童生徒の命を守るため、古い概念の防災頭巾から防災ヘルメットへ配備転換等も併せて要望することを申し上げます。 次に、2、「多様な魅力と交流が生まれ、にぎわいのある快適なまち」では、コロナ禍で冷え込んだ商店街への支援が引き続き求められています。当区の支援は東京都の支援を基に構築されてきましたが、杉並区の地域特性に合わせた独自の支援を実現することを望みます。杉並区は緑豊かな住宅環境の区であるとともに、小さな商店が多く存在していることも事実としてあり、当区の課題として、それらの商店をいかに守り、活性化していくのかが今問われています。歴史と伝統、文化とともに、区内商業を活性して区民の福祉につなげていくことが基礎自治体の役割であると考えています。また、区内の貴重な生産緑地を維持している農家や屋敷林保有区民に対して特別な支援が必要と考えています。駅周辺の多心型まちづくりでは、地元区民の意向や若年世代の意見等を最大限生かし、時代に合わせ、産業振興と地域振興の視点を取り入れて進めることを要望としておきます。 今予算では、区内地域商業への原油価格・物価高騰等対策の継続、商店街イベント等の充実は、区内商業に対する支援として高く評価するものです。ただ、現下の経済状況からすると、もう一段の取組の必要性も感じています。 次に、3、「気候危機に立ち向かい、みどりあふれる良好な環境を将来につなぐまち」ですが、2050年のゼロカーボンシティー実現に向けてさらなる取組を期待するものです。今こそ、先ほど述べた屋敷林等の緑資源の環境保全に予算を振り分ける必要があります。 次に、4、「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」ですが、我が会派が要望していた帯状疱疹ワクチンの助成及び緊急医療救護所の備蓄品整備において、医療従事者が着用するベストやヘルメットに関して予算化していただき、深く感謝するとともに、高く評価するものです。コロナ関連に関しては、5類への移行後も区民には引き続き、安全・安心な対応を要望いたします。 次に、5、「すべての人が認め合い、支え・支えられながら共生するまち」ですが、パートナーシップ制度や性的マイノリティーに関しては先ほど述べましたが、差別に関して区民に分断や対立を生まないよう、また女性の権利の保護を守り、より丁寧で具体的な説明を区民に行うことを強く要望いたします。共生型サービスに関しては、サービスを受ける当事者やサービス事業所に格差が生まれないよう、丁寧な説明と支援を要望いたします。障害者のデジタル技術活用や遠隔手話システムに関しては、今の時代においてはまだ不足感があることから、さらなる拡充を要望いたします。 次に、6、「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」に関しては、子供の権利擁護の推進として、これまで行っていなかった子供の貧困に関する実態調査を行うことは高く評価するものです。調査結果を踏まえ、実効性のある支援事業の構築が望まれ、期待するものです。ヤングケアラーの支援に関しては、子供の教育機会の確保が目的であることから、実態調査の結果により、どう教育へつなげるのかが問われています。所管の連携により実質的な支援を行うよう要望としておきます。学童クラブ待機児童解消に向けた取組に関しては、大規模な学童クラブの保育の質に関して、できるだけ速やかに解消を図ることを要望するとともに、施設整備の大幅な拡充を求めておきます。 次に、7、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」ですが、不登校対策に関しては、不登校特例校調査研究が予算化されていますが、過去最多となっている不登校児童生徒に対して、民間機関の活用など速やかに多彩な対応策を実施すべきと考え、要望といたします。 次に、8、「文化を育み継承し、スポーツに親しむことのできるまち」ですが、区立体育施設におけるユニバーサルタイムは大変よい取組で、高く評価するものです。ただし、2025年秋に日本で初の開催予定の聴覚障害者アスリートによる国際大会デフリンピックに向けて、さらなるユニバーサルタイムの充実を求めておきます。 さて、ここからは個別の施策について幾つか要望といたします。 まず、不透明な経済環境リスクにさらされる区財政の安定基盤の確保、区政経営の活路を切り開くために公民連携プラットフォームを活用した新たな寄附メニューやガバメントクラウドファンディング施策の検討、区有資産の持つポテンシャルの最大化の検討を行い、実施すること、まちで迷惑施設化している公衆喫煙所の煙害対策に早急に取り組むこと、区の広報等の発信物について知る権利を保障し、分かりやすく片仮名語やお役所言葉ではなく、区民が理解しやすい表現に努めること、以上個別に要望といたしました。 次に、財政健全化について申し述べます。本予算での区債残高は、令和5年度当初予算額で29億円増の394億円と過去最大となり、区債の発行額としては過去10年間で3番目に多い54億となっています。将来に不安を残すと考えます。一方、財政調整基金は573億円、施設整備基金は26億円の取崩しにより175億円の見込みとなりましたが、令和5年度当初予算後の基金総額では、昨年度から147億円の増額となり、区債と基金のバランスは保たれていると評価いたします。 区政経営改革については、デジタル化の推進や民営化宿泊施設の見直し、区立保育園の民営化など財政効果見込額が11億4,743万円というのは、効率的な行政運営に取り組む姿勢を評価するものであり、さらに一層の努力を期待いたします。 次に、特別会計について申し述べます。国民健康保険事業会計予算は前年から13億1,424万円の増加であり、適正なものと認識いたします。介護保険事業会計は15億3,179万円の増加であり、適正なものと認識いたします。後期高齢者医療事業会計は高齢者の自然増による医療費増の要因により、7億6,247万円と5.1%の増となり、これも適正と認めます。 以上、るる述べてまいりました事柄を賛成理由といたします。 なお、我が会派による予算要望並びに予算特別委員会で我が会派所属議員からの多岐にわたる質問や要望は、区民の生の声と捉え、今後の区政運営への反映に向け前向きに検討していただきたく、再度強く要望するものであります。 結びに当たり、予算特別委員会の審議に際し、誠意をもって御答弁いただきました岸本区長をはじめ理事者の皆様、資料の作成や調製に当たられた職員の皆様、円滑な委員会運営に御尽力された大和田委員長並びに山本副委員長に感謝を申し上げますとともに、意見開陳を通じて、十分とは言えませんが、自らの思いを述べる場を与えていただきました会派の皆さんに感謝を申し上げます。 以上で自由民主党杉並区議団の意見開陳を終わります。 ありがとうございました。
杉並区議会公明党代表、中村康弘委員。

杉並区議会公明党を代表して、議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算外本予算委員会に付託されました諸議案について、賛成の立場から意見を申し上げます。 岸本聡子区長による初の本格予算案と令和5年度に予定される各種事業の計画に対して、審議に臨むに当たり、私どもは、1、防災・減災の取組やコロナ対策をはじめ、区民の命と暮らしを守るための予算措置が図られ、着実に実行する計画となっているか、2、基本構想に掲げる区の将来像である「みどり豊かな 住まいのみやこ」の実現に向けて必要な予算措置が図られ、着実に実行する計画となっているか、3、子供に優しい社会は全ての人にとって優しい社会、チルドレンファーストへの歩みを進める予算措置が図られ、着実に実行する計画となっているか、4、喫緊の区政課題に機動的に対処しつつ、将来にわたる諸課題にも的確に応えられる財政の健全性が保たれた予算編成となっているかとの視点で審査に当たってまいりました。 審査の結果について、以下、私どもの考えを申し上げます。 第1に、命と暮らしを守るための施策について、耐震化促進や狭隘道路拡幅整備、感震ブレーカーの設置促進、スタンドパイプの追加配備、災害備蓄倉庫の整備拡張など、地域防災機能の強化と災害に強いまちづくりへの取組が着実に進められていることを確認いたしました。また、安全パトロール隊による防犯パトロールや街角防犯カメラの設置推進、自動通話録音機の無償貸与等による振り込め詐欺被害の防止など、安全・安心のための事業経費も盛り込まれております。さらには、新型コロナウイルス感染症対策、がん検診、認知症予防等、区民の健康を支える事業予算も計上されています。とりわけ帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成や、がんのアピアランスケアへの補助、高齢者補聴器購入費助成など、当会派が要望してきた事業が新たに盛り込まれたことを評価いたします。 第2に、基本構想実現に向けた総合計画、実行計画に定められている各種事業について、実行計画上の計画額に対し、本予算案には全体で約95%の予算額が計上されていることを評価します。施策文化分野別では、7つの分野で80%台後半以上の予算額が計上されています。唯一文化スポーツ分野では27%となっていますが、これは東京都による下高井戸おおぞら公園地下調節池工事を踏まえた管理棟建設工事の時期の見直しによるものとのことであります。状況の変化に対処しつつ、基本構想実現に向けた取組を着実に進めていただきたいと思います。 第3に、子供教育施策について、児童虐待防止、子供の居場所づくりと育成支援の充実、子育て家庭の利便性向上、学童クラブの待機児童解消と安全・安心な育成環境の確保のための小学校内への整備、6年連続での達成が見込まれる保育園待機児童ゼロと保育の質と量の充実、さらには就学前教育施設への教育支援、小中学校の児童生徒への専用タブレット端末を活用した学習の充実、不登校特例校の設置に関する調査研究等の経費が盛り込まれております。当会派がかねてより要望しておりました高校3年生までの医療費の無償化が来年度より開始されることを評価いたします。 第4に、財政の健全性が維持される予算編成であることを確認いたしました。財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方が本予算案にも適用されております。これまで何度も述べてまいりましたが、区財政の健全性を、時間と会計制度という2つの軸から捉え、5つの指標により、多面的に可視化するものであり、今後もしっかりと活用されるべきものと考えます。 また、当予算は、区の基幹一般財源である特別区民税や特別区財政交付金等が前年度から堅調に増加することが見込まれていることが前提となっております。区財政当局の見込みどおり、歳入が推移することを期待しておりますが、万が一の下振れリスクや、緊急的な財政需要への備え、そして不断の行財政改革にも抜かりなく取り組んでいただきたいと思います。 日銀総裁の交代を迎え、今後の金融政策の行方が注目されます。金利の動向に加え、本区の基金の積み上げ状況に伴う財政のダムや基金運用の在り方、投資事業に伴う施設整備基金と区債の活用の在り方、また財政需要と資金の流動性の確保といった要素をよく調整した上で、今と未来を見据えた柔軟かつ最適な財政運営に努めていただきたいと思います。 それでは、以下、予算に関連する個々の施策、事業に対し、意見、要望を申し上げます。 来年度から開始予定の公民連携プラットフォームにより、新たな公共の担い手がつながり、地域課題の解決や活性化が促進することを期待いたします。とりわけ地域の若い方々の力が糾合できるよう、幅広いPRに努めるとともに、安全かつ円滑な事業の実施をお願いいたします。 行政のデジタル化については、事務の効率化とキャッシュレスの促進、書かない窓口の実現などを通した区民の利便性の向上を着実に進め、併せてデジタルディバイドへの対策も充実させることを要望いたします。 防災行動計画(タイムライン)については、現状では行政の動きが分かりにくいとの印象があります。行政としていつ誰が何をするというタイムラインのネット上での公表を要望いたします。水害時の要配慮者の個別避難計画をより実効性の高いものにすること、さらには過去に何度も水害に遭ってきた堀ノ内2丁目地域のハード面での対策を強化することも要望いたします。 昨年、改正航空法が施行され、ドローンの有人地帯の目視外飛行が認められるようになりました。私どもがこれまで度々提案してきたとおり、災害時の被害状況の確認や情報収集など、ドローンやAIなどの先端技術を活用し、災害対策の強化を進めるよう要望いたします。 がんのアピアランスケア支援が創設されます。この10年以上一貫して区のがん対策の強化を推進してきた私どもとして高く評価しております。がんの生存率が大きく改善する中、がんと共存し、どのように生きるかが問われている時代、患者に寄り添った柔軟な制度の運営をお願いいたします。 高齢者施策について、高齢者人口がピークを迎える2040年の壁に対して、いち早く取り組み、検討し、備えることが重要です。区はバックキャスティング思考で着実に対策を進めていただきたいと思います。 地域共生社会の実現に向けた取組において、共生型サービス事業所の開設促進については、障害者の円滑な利用に向けて、高齢者分野と障害者分野の連携を強化していただきたいと思います。また、厚労省が養成事業を実施している心のサポーターは、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けた施策として、今後の取組に期待いたします。 区が目指すゼロカーボンシティーについて、二酸化炭素を吸収する森林は、脱炭素社会を実現する上で不可欠な役割を果たしております。区が予定しているカーボンオフセット事業は、日本の森林整備が進み、森林のCO2吸収量の維持拡大につながります。区の公共建築において、国産木材の利用を積極的に進め、我が国の森林の再生につながる取組を、環境先進都市である本区から発信していただきたいと思います。 小中学生環境サミットは、子供たちが環境学習の成果について発表し合い、質疑を交わすことで、環境への意識を高めていく非常に重要な場です。子供も大人も環境意識を高め、持続可能な社会のつくり手として、環境配慮行動につながるよう、さらなる事業の充実を要望いたします。 来年度制定の検討を開始する子供の権利に関する条例については、子供の最善の利益を実現する、子供にとっての幸せを第一に考えるとの視点に立って、条例制定により、子供施策の理念が明確になり、多くの方々の共感が得られるものとしていただきたいと思います。 ヤングケアラーについては、早期発見のための研修や実態調査に取り組むことを評価いたしますが、適切で手厚い支援体制をいかに整備するかが重要です。部門の垣根を越えた重層的な支援体制の構築を目指していただきたいと思います。また、ダブルケアラーについても的確に把握し、適切な支援につなげる取組の強化を要望いたします。 学校の改築計画に対して、神明中学校では、校庭面積をできるだけ確保することや、校舎の内装材へ国産木材を利用することを要望いたします。 学校改築を関係者や地域の方々ともともに進めていくという区教委の姿勢どおり、基本設計終了後もパース図や模型等を活用し、地域の意見をその後の実施設計にできるだけ反映していただきたいと思います。 また、済美養護学校中等部の移転につきましても、保護者の意見に加え、地域住民の意見を踏まえて、例えば済美教育センター増築改修工事中の自由通路の安全確保、スクールバス運行に関する地域住民への配慮、道路拡幅の検討など、学校を取り巻く様々な課題を洗い出して的確に対応いただくよう要望いたします。 本区の学校の卒業生が母校を応援するということは、現在在籍する子供たちにとっても大きな力となり、世代を超えた交流や若者の出会いの場、居場所づくりにもなります。ふるさと納税メニューへの出身校の寄附は、本来のふるさと納税の在り方にも通じるものと考えます。郷土愛を持つ同窓会も1つのコミュニティーとして区も何らかの支援ができないものか検討していただくよう、要望いたします。 通学時のランドセルが重く、児童の大きな負担になっていることなどについての文科省による登下校時の携行品の軽減に関する通知と徹底に関して、子供たちの健康を守るという観点から、教育委員会で改めて検討を行うよう要望いたします。 視覚障害者が徒歩で移動する際に特に困難を覚える交差点での安全確保のために、必要なエスコートゾーンの支援性が確保されているか、また、歩車道境界部周辺の誘導ブロックが適切に敷設されているかなど、視覚障害者の立場に立った歩行スペースの点検をお願いしたいと思います。 以上、主な施策、事業についての意見を、要望を付して述べてまいりましたが、総合的に勘案し、杉並区令和5年度一般会計予算案は妥当であると認め、賛成いたします。 次に、議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例について賛成の意見を述べます。 遡ること2018年、当会派に当事者の方々からパートナーシップ制度を求める声が寄せられて以来、理解促進のため、区職員と議員を対象とした研修会の開催、パートナーシップ制度導入を視野に含めたLGBTに関する施策の促進を求める陳情、杉並区におけるパートナーシップ制度の創設に関する陳情の審議と採択に尽力し、さらに会派の議員による議会質問などを通して、パートナーシップ制度導入を推進してまいりました。2022年に採択された陳情理由に、昼間の星々のように明らかに存在するのに見過ごされがちになる性的少数者の課題解決は、誰一人置き去りにしない生命尊厳の共生社会、多様性を認め合い、輝いていく社会を築いていく上で大変重要な課題であるとあるように、私ども公明党は、人権の党として、多様性が尊重される地域社会を実現し、それをしっかりと次世代に引き継いでいかなければならないと考えます。 ある当事者の方からは、杉並区に住んで20年、今までずっと理解してもらうために必死で生きてきた。私は子供を持つことができない人生だったが、これから育っていく子供たちへ、誰一人として自分の存在を理解してもらうために頑張る必要のない社会を渡したい。みんなで手を取り合って、皆が自分の存在に、性に誇りを持ち、安心して暮らせるよう力を尽くしていきたいとのお言葉がありました。 トランスジェンダーの方々の権利をトランスジェンダーによるものではない性犯罪の可能性と結びつけられて論じられることがあります。そのような心配を持つ区民に対しては、本条例の本来の意義を正しく理解していただけるよう、引き続き区には努力していただきたいと思います。私たちもこれまで以上に尽力してまいる決意です。 また、本条例では、事実婚が対象から除外されたことを残念に思います。本条例が制定された暁には、早期に事実婚を含めた検討を進めていただきたいとの要望を付して、本議案に対する賛成の意見といたします。 そのほかの本特別委員会に付託されました全ての議案についても賛成といたします。 本委員会審議において我が会派から出されました意見、提案、要望につきましては、今後の区政運営に当たり検討、反映していただくよう重ねて要望いたします。 政治とは、情熱と判断力の両方を駆使しながら、硬い板に力を込めてじわじわとゆっくりと穴を開けていくような仕事であるとは、マックス・ウェーバーの有名な言葉であります。私どもはこれからも大衆とともにの精神で、声なき声に耳を傾け、区民福祉の増進に粘り強く取り組んでまいります。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意をもって御答弁をいただきました区長をはじめ理事者の皆様、資料の作成に当たられた職員の皆様に感謝申し上げますとともに、円滑な委員会運営に御尽力いただきました正副委員長に感謝を申し上げ、杉並区議会公明党を代表しての意見開陳を終わります。 ありがとうございました。
杉並区議会自由民主党代表、松浦威明委員。
杉並区議会自由民主党の松浦威明です。冒頭、現地2月6日未明に発災したトルコ南東部シリア国境での大地震で多くの貴い命が失われたことにお悔やみを申し上げるとともに、被災された全ての皆様にお見舞い申し上げ、一刻も早い復興を祈念いたします。 また、昨年から引き続きロシア連邦が軍事力を行使してウクライナを侵略し続けております。私たちが今享受している平穏の日々と同じ生活から彼らは、ある日突然戦禍の中を生きることになり、既に市民7,000人以上が亡くなり、800万人以上が国外へと避難しております。犠牲になられた全ての方々に対し、衷心より哀悼の意を表します。 改めて令和4年度を振り返りますと、ロシアの戦争に加え、新型コロナウイルス感染症の影響が色濃く残った年でもありました。最近はやりのウイルスは重症化率が下がったとはいえ、感染拡大の動向は今も不透明な状況が続いております。このように災害、戦争、病気、飢餓、また政治的な抑圧によって、世界にはまだまだ自由と平等を手にする機会を得ることができない人々が多く存在しているのが現実です。こうした環境においては、常に弱い者が犠牲となり、今この瞬間も多くの子供たちの命が理不尽に奪われております。このことは、ロシアと隣接する我が国、そして我が区にとっても対岸の火事ではありません。私はこの世界の現状と、この方々の思いを胸に刻みながら、杉並区議会自由民主党を代表して、意見を申し述べます。 本予算案は、大部分が従前の予算案を引き継いでおり、数%に満たない新規予算がそこに付随するという形を取っております。そこで、私ども会派は、予算審議に当たり、大部分の従前予算と新規予算の双方について精査し、検討を重ねて慎重に審議を行ってまいりました。 そこで、前半では、大部分の従前予算に関すること、後半ではその新規予算に関して述べさせていただきます。 まず、大部分の従前予算に関する部分ですが、区の経済環境などの認識が甘いのではないかと考えています。区が半年ごとに発行する財政のあらましでは、その冒頭の区政を取り巻く環境で政府経済見通しが提示されており、そのすぐ下に区の認識が記載されております。その経済見通しの実質GDP成長率は、令和3年度が4.4%、令和4年度が3.2%となっていますが、これに対して、区はこれまで、いずれも、楽観すべきではない、また厳しい状況が続くと考えるべきだと認識を示してきました。この2年間の4.4%、そして3.2%と推移してきた予想成長率ですが、これが令和5年度の政府見通しでは1.5%まで低下することが見込まれております。さらに、民間の予想はこれよりも低く、みずほリサーチが1.2%、第一生命研究所が0.9%、野村総研も1%未満としております。この状況下で前回と変わらない予算案を提示するというのは、むしろこれまでの方針から逸脱しているのではないかと考えてしまうものです。 この件に関連して、現在の税収増についてですが、例えば物価、原材料100円のものが200円に値上がりすれば、消費税収は10円から20円に増えることになりますので、現在の税収増は物価高に起因しており、好景気によって生じているわけではありません。これについて、税収が増えたから問題がない、また経済は思ったより悪くないなどと言っている政治家や政府の役人は生活必需品をも節約しなければならない低所得者の苦しい生活や、原材料費の上昇で逼迫している中小企業の経営環境など全く見えていないのではないかと考えざるを得ないものです。 経済見通しの話に戻しますが、私が冒頭に申し上げたコロナ禍の話と国際情勢の話は、今回の予算案と無関係なものではありません。なぜなら、政府が民間が低成長を見込んでいるその根拠は、コロナ対策関連の政府支出の減少と、世界経済の減速、この2つを挙げているからです。 第1に、コロナ対策関連費についてですが、仮に今が有事であるならば、経済成長率とは無関係に、ちゅうちょなく必要な財源を投入することが重要です。しかし、政府が緊急対策からの緩和を探る中、現在はむしろ次の有事に備えるべき段階に来ていると考えなければなりません。現在も新型コロナウイルス感染症流行の動向も予断を許さない状況が続いているにもかかわらず、本予算案にはウイルスに対する警戒感や政府の方針の変化が反映されているとは思えないものです。今この時期に特に重要なのは、財政安全保障の観点ではないでしょうか。地方自治体は国とは異なり、通貨発行権がありませんし、国の場合は、有事の際に発行した国債を日銀買入れでインフレに転化することは可能かもしれませんが、地方自治体の場合は、堅実に備えていくことが一定程度求められているからです。 第2に、世界経済の減速についてですが、世界各国はコロナ禍と隣国ロシアによるウクライナ侵攻に対して、依然として強い警戒感を持っています。また、原材料を輸入に頼る我が国の場合、そのシーレーンである台湾海峡及び東シナ海における航路の安全確保は必須条件であり、隣国チャイナによるその安全保障上の不確実性がここに加わることになります。国際通貨基金(IMF)は、今回の日本政府の経済見通しについて、歴史的に楽観的過ぎると厳しく指摘しておりますが、その楽観的と言われる政府の見通しよりも、さらに高かった経済成長率の時代と変わらない予算案を編成することは、財政の安全保障の観点が抜け落ちているとしか言いようがないものです。現在、我が国の経済状況は、緩やかな滑り台を徐々に下り始めた段階にあります。それゆえ、昨年と同じ予算を執行したところで生じるマイナス幅は、さほど大きくないかもしれません。しかし、それは大したマイナスではないと毎年言い続け、その滑り台を下り切った頃に皆がこう言うでしょう、もっと早いうちに歯止めをかけるべきだったと、私はこのような事態を最も危惧しているのです。 以上の理由により、我が会派は実質GDP成長率の見通しが1%台まで引き下げられたこのタイミングで、財政安全保障の観点を取り入れ、方向転換する時期に来ていると考えるものです。 次に、後半の僅かな新規予算に関する部分ですが、これは二元代表制の観点から見て、重大な欠陥を含んでいることを指摘させていただきます。二元代表制の下では、区長が選挙で選ばれ、そして議会も同様、選挙で選ばれた集合体ですが、どちらも杉並区民の民意を反映していることになります。それでは、もし高校生などに民意を反映するだけなら、区長だけを選べばいいのではないかと問われたら、皆さんはどのように答えるのでしょうか。恐らく議会が必要な理由は、1つに、多元的な民意の反映として、区長と区議会では反映される民意のタイプ、質が異なること、もう一つに、執行機関への監視として、区長や行政組織が適切な行政運営をしているかというチェックをすること、主にこの2つを挙げるのではないでしょうか。これが地方自治の基本となるわけですが、今回新たに計上された予算の中には、この理念に反するものが多数見受けられます。第1に、多元的民意の反映ですが、杉並区の有権者の価値観、考え方、また、利益や不便に感じていることは多種多様になっています。それゆえ、有権者は自分たちに代わって区に要望を伝え、議論をするためにその代表者として議員を送り込んでいると言えます。これらの認識があれば今回の予算に組み込まれた参加型予算のモデル実施の70万円は、無意味な事業と言わざるを得ません。この森林環境譲与税基金を財源とした参加型予算については、区民の意思を予算編成の一部に反映させるものとはっきりと書かれておりますが、その議論をするために議会が用意されているにもかかわらず、なぜわざわざお金をかけてまで議会もどきをつくる必要があるのでしょうか。国会のような一元代表制であればいざ知らず、二元代表制の機能の観点から理解に苦しむものです。これは多心型まちづくり推進のうち、対話集会などを含む1,033万円についても同じことが言えます。 我々議員は有権者の票を背負っており、議会での決定は間接的に民意を反映したものと解釈することができます。一方、当該事業のように、57万人の区民のうち、専門家でもないごく僅かな参加者の意見をもって民意とするのは、あまりにも乱暴な議論と言わざるを得ません。それどころか、区長の施策を正当化するための印籠として、その民意が利用される危険性をはらんでいることを指摘させていただきます。 この点についてさらに懸念されるのが、仮称気候区民会議の48万2,000円です。この会議は区長が熱心に取り組まれている気候変動問題に争点が限定されており、投票マッチング事業と同様、公平性への疑念と、結論を誘導する危険性を含んでおります。もしこうした会議体が区長の方針に民意という箔をつける目的で運用されるのであれば、議会はその役目を封じ込められることになり、その時点で二元代表制の理念は根底から崩壊することになるでしょう。 この議会との対話が不足しているという点では、子供の貧困対策推進の1,200万円も同じことです。区政経営計画書によれば、当該予算は子供の権利条約制定を念頭に置いたものとされておりますが、この条例は、子供が休む権利などをめぐり、既に武蔵野市議会で激しい論争を巻き起こしたものですが、杉並区でも同様の展開が予想されますし、事実私のもとには既に区民から懸念の声が届いております。家庭での正しい子育てやしつけ、そして教育なくして子供の権利などあり得ませんので、検討するなら、父母や保護者の子育てにおける第一義的責任を明示した条例を同時に盛り込むべきと考えます。 また、パートナーシップ制度など、いわゆる性の多様性条例に関わる169万7,000円についてですが、我々は性の多様性条例に反対の立場ですが、その背後には我々に投票した多くの有権者がいることを忘れてはなりません。区長は、賛成派の意見はよく聞かれているようですが、私を含め、ほかにも反対の民意を代表している議員の主張はいずれも無視されているように見受けられます。私のところにはそっとしておいてほしいと願う当事者から多くの意見が寄せられています。彼らは過度に権利を拡張されたり、かわいそうな弱者といったレッテルを貼られることによって、これまでの平穏な生活が壊されかけていることに不安を感じております。そういった当事者の声を聞くこともなく、イデオロギーの実現を優先しているとしか思えない拙速な条例制定には反対いたします。 以上、幾つかの予算に懸念を示しましたが、そのうち特に区の争点を限定した会議体の設置によって民意をつり上げる手法の施策について、投票マッチング事業と同じ問題が含まれていることを区長は認識しているのでしょうか。我が会派は、二元代表制の観点から、公選法違反の可能性があることなどを含め、要望書や一般質問で再三にわたって問題点を指摘しておりましたが、それに対して行政側からは21か所に及ぶ不誠実な答弁しか返ってきませんでした。今回、あの時点で投票マッチング事業が中止されていなければ、杉並区政は今以上に混乱していたはずです。区長は、本事業を導入する時点でその内容を認識していたにもかかわらず、何もしなかったことは事実です。一般質問の私の答弁を最終的に確認していることも明らかになりました。加えて投票マッチング事業が区長の公約を忖度し、区長のイメージを受けた啓発事業であったということも、質疑と議事録の経緯から判明しておりますし、何がどう転んでも投票マッチングは不適切であり、そして公開討論会は適切ということにはならないわけです。すなわち区長は投票マッチング問題を通して、間接的に自身の公約である政策の見通しの甘さに対して、総務省のお墨つきで指摘されたということになります。 この投票マッチング事件は、選挙管理委員長と事務局長の2人が辞職の意向を示すという前代未聞の事件となりました。一体あと何人が岸本区長の犠牲になるのでしょうか。私はそのことが一番危惧するところです。我々政治家は使い捨てであっても構いませんが、区の職員を使い捨てにするようなことは決してあってはならないことです。今後、議会と行政との誠意ある対話を求めるものです。 議会の役割として、第1に、多元的民意の反映を挙げましたが、第2に、行政に対する牽制機能が挙げられます。議会には、区民の代表として行政側を監視し、緊張感を保つという役割がありますが、その点からも、本予算に反対することは議員の責務であると考えております。冒頭に述べたとおり、本予算案は、その大部分が従前の予算案であり、それと比べて私が個別に反対意見を述べた新規予算は全体のほんの僅かにとどまります。しかし、これは見方を変えれば、問題含みの新規予算によって、区民生活に必要な大部分の予算が人質に取られていると言うこともできます。例えば議員の責務は区民の生活を守るということに最重点を置くならば、新規政策に目をつぶり、本予算を通すべきだという判断に絶えず導かれてしまいます。それでは、議員はいつ予算に反対し、いつ牽制機能を発揮するのでしょうか。本予算のような抱き合わせ販売方式を認めた時点で、議会はその存在意義を失うことになるのです。各論として反対した予算部分は金額として小さいかもしれません。しかし、それをもってほかの大部分をブレーキがかかってもいいのかといった論法で応じるのではなく、正々堂々正面から政策の是非を論じ合うべきと考えております。 これらの理由から、本来であれば予算修正動議で対応したいところですが、総合的に勘案して、議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算案と議案第12号は反対とし、それ以外の各特別会計予算と予算特別委員会に付託された議案については賛成の意見とします。 以上、るる述べてまいりましたが、予算特別委員会で我が会派から出た意見や要望については真摯に受け止め、今後の区政運営におきまして十分に検討、反映されるよう強く要望いたします。 結びに代えまして、今回の予算特別委員会の審議に当たり、誠意をもって御答弁いただいた区長、教育長をはじめ理事者の方々、また膨大な資料の作成に快く応じてくださった職員の皆様、そして円滑かつ公平な委員会運営に御尽力された正副委員長に心から感謝を申し上げるとともに、皆々様の天壌無窮の弥栄を祈念して、杉並区議会自由民主党の令和5年度各会計歳入歳出予算案に対する意見開陳といたします。 御清聴ありがとうございました。
日本共産党杉並区議団代表、金子けんたろう委員。
日本共産党杉並区議団を代表し、令和5年度杉並区各会計予算と付託議案に対する意見を述べます。 かつてない深刻な物価高騰の下で、杉並区には区民の暮らしと営業を守るために総力を挙げて取り組むことが求められています。物価高騰対策として、今年度に引き続き、公衆浴場への燃料費補助や福祉施設等への食料、光熱費補助などが盛り込まれたことは重要です。我が党は、物価高騰が深刻化する下で、家計支援の給付金や全中小業者対象の電気料金高騰分への支援助成を提案しました。区長が年度途中であっても、補正予算対応も含めてしっかりと対応する、スピード感を持って対応していきたいと答弁したことは極めて重要です。4月以降も物価高騰がさらに深刻化することは確実であり、緊急に対応することを求めておきます。 関連して、家賃助成について、区長が来年度検討、再来年度実施を表明したことも貴重です。我が党は、物価高騰が深刻な状況であり、緊急性の高い世帯に対し、来年度中の実施を求め、区長も緊急実施についても検討すると答弁しました。一刻も早い実施を求めます。 教育費の保護者負担軽減について、区長が学校給食費の保護者負担を据え置くとしたこと、就学援助の認定対象者を拡大したことを評価します。学校給食費の無償化について、23区では一部実施も含め、9区に広がっています。区長は早急に検討を進め結論を出す、スピード感を持って対応していきたいと答弁し、教育委員会としても、今年度中に方向性を出し、新年度、全庁的に検討とし、早急に結論を出したいと答弁がありました。一刻も早く無償化に踏み出すことを求めます。 なお、他会派の質問に対し、この数年保護者から無償化の要望はなかったとの答弁がありましたが、平成27年杉並区ひとり親家庭実態調査、平成30年杉並区子育て家庭実態調査で、給食費の減額、給食費を無料にしてほしいという意見が出されたことが紹介されています。我が党はこうした声や、我が党区議団が行っている区民アンケートに寄せられた声を受け、古くは平成20年第2回定例会で、近年では平成29年第1回定例会以降、一般質問などで取り上げ、平成31年第1回定例会では、助成条例も提案してきました。10年以上も前から、区民、保護者の声を代弁してきたということを改めて述べておきます。 暮らしが大変なときだけに、福祉施策の拡充も求められます。この点で、高齢者の補聴器購入費助成の費用がいよいよ来年度予算に計上されました。一貫して要求してきた党として、区民と共に歓迎するものです。また、50歳からの帯状疱疹ワクチン助成、重度障害者の就労支援、子供の貧困やヤングケアラーの実態調査等も重要であり、評価します。 次に、物価高騰対策に関連して国民健康保険料について述べます。議案第28号で、来年度の国保料について1人当たり1万791円の値上げとなる条例改正が提案されました。国保料は毎年値上げされてきましたが、今回の値上げは2018年度の都道府県化以降、最大で1人当たりの年額保険料額は18万2,171円となります。値上げの主な要因は、新型コロナ感染拡大による医療給付費の増によって、東京都への納付金額が増えたことによるものですが、感染拡大は被保険者の責任ではなく、保険料に跳ね返らないように、本来、国や都が責任を果たすべきです。しかし、国も東京都も財政責任を果たさないどころか、自治体による一般会計からの法定外繰入れの廃止を迫っていることは許せません。区としては、新型コロナの感染症の影響による納付金の増大に対し、保険料にかける納付金額を7.6%減額し、一般会計の繰入れを行うなど、努力をしていることは理解します。しかしながら、結果として、国保料が1人当たり1万円も上がり、40歳夫婦と子供2人世帯、年収400万円の場合、国保料が年額54万7,507円、収入の13.7%も占めるという事態に目を向けると、さらなる努力が求められたと言わざるを得ません。よって、当該議案には反対します。 次に、児童館、ゆうゆう館の再編整備計画について述べます。岸本区政の下で、児童館、ゆうゆう館等の再編の検証が示されました。前区政の下、住民不在で進められてきた結果、多くの問題を生じさせてきた児童館とゆうゆう館の廃止方針を見直すことは極めて重要です。検証に当たり、児童を含む施設利用住民との対話と協議を尽くし、児童館、ゆうゆう館を守り、生かす方向で今後の方針を決定することを強く求めるものです。 なお、質疑でも取り上げましたが、国の児童館の在り方に関する検討ワーキンググループでは、児童館への期待とともに、こども家庭庁として、児童館を居場所として位置づけ、推進するとしています。区としても、ワーキンググループの観点も踏まえ、児童館の必要性と役割を検証することが示されたことは重要です。今後の機能向上、体制拡充等も含めて検討することを要望します。 阿佐谷南児童館の再編について、当該地域には新たに代替となる施設を再配置するよう求めておきます。 ゆうゆう館については、老人福祉法13条に規定された地方公共団体は、老人の心身の健康の保持に資するための教養講座、レクリエーション、その他広く老人が自主的かつ積極的に参加することができる事業を実施するよう努めなければならないとする役割を具体化するものです。今後、後退させることのないよう、施設規模を維持することを求めます。 個別施設については、跡地活用が未定で、喫緊の行政需要がないゆうゆう高円寺南館の再編は停止し、ゆうゆう館として存置することを求めるものです。 ゆうゆう館に関連して議案第13号で、ゆうゆう方南館について、喫緊の行政需要のために、廃止、機能移転する条例改正が提案されましたが、住民説明会やパブリックコメントでは存続を求める意見が根強くありました。こうした意見を踏まえ、ゆうゆう館の代替機能を改めてこの地域で確保することを強く求めるものです。当該議案については、住民意見を重く受け止め、反対いたします。 質疑では、区立施設使用料についても取り上げました。前区政の下で大幅に値上げされた使用料は、集会施設、体育施設ともに近隣区の1.5倍から2倍以上高いことが質疑で明らかとなりました。物価高騰で区民生活に大きな影響が出ている下で、区民が安心して利用できる使用料へ改定するよう強く求めるものです。 次に、まちづくりについて述べます。岸本区政の下で、杉並区まちづくり基本方針、杉並区都市計画マスタープランについて、骨子案の段階からの住民意見の反映など重要な修正が行われました。一方で、策定期間上の制約もあり、全ての点での見直しが完了したとは言えないと考えています。質疑の中で、状況の変化や区民意見を踏まえ、適宜見直しを行うことが示されました。その際、自治基本条例に定められた手続として、住民の行政への参画と行政と住民との協働の下で見直しを実施することが示されたことは重要です。これからの杉並区のまちづくりは、この姿勢を堅持することを求めるものです。 前区政の下で、住民合意のない都市計画道路整備が強行されました。特に西荻地域の補助132号線、高円寺地域の補助221号線、南阿佐谷の補助133号線は、近隣住民を中心に計画見直しを求める多くの声が寄せられています。質疑では、来年度から検討を開始する見通しの第5次優先整備路線の選定において、選定の前の段階で、住民との協議の上で選定に反映することを求めました。現在、社会経済情勢の変化により、交通量は減少を続け、財政状況も厳しくなる中、東京都を除き、全国的にも都市計画道路の見直しが進んでいます。東京都においても、都市計画道路整備方針を抜本的に見直すことが必要です。岸本区政の下で、都市計画道路に関する住民との対話と熟議が始まっていることは重要です。今後、事業認可済み路線も含め、事業中止や計画変更も含め、見直しを検討することを求めるものです。 なお、他会派の委員から西荻窪地域の再開発をめぐる動向についての質疑がありました。昨年の第4回定例会一般質問でも詳細を取り上げましたが、大前提として、西荻窪地域の都市計画道路補助132号によって、駅南側道路が11メートルから20メートルに拡幅されることになれば、まちづくりが大きく変わるのは確実です。杉並区の関与云々にかかわらず、道路計画と一体の再開発を目指す取組があったことは紛れもない事実です。 昨日質疑で取り上げられた団体は、区との協議の中で、団体としては法定の再開発を目指す小さい規模にすることもあり得るが、大きい再開発を目指すことを明言しています。当該用地には私書箱957、いわゆるタックスヘイブンに籍を置く法人が進出していることも、これもまた事実です。これらの西荻地域をめぐる事実経過を受け、西荻地域の住民から再開発を懸念する声が上がるのは当然のことではないでしょうか。区が実施している区民意向調査においても、令和元年から4年にかけて、住民の懸念の声が相次いで寄せられています。道路計画と一体の再開発を懸念する民意が示されていることを重く受け止めるべきです。 阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりについても、前区政からの計画の合意形成や進め方に区民から疑問の声が上がっていることを指摘しました。岸本区政に替わり、昨年行われた都市計画マスタープランの説明会でも、この地域の住民から事業見直しの声が多く上がったことを踏まえ、岸本区長が検証、検討していく姿勢を示したことは重要です。また、委員会質疑で、住民の意見聴取を新年度前半に行うとの答弁があったことに期待するものです。今後、透明性を担保した住民参加でのまちづくりが行われるよう強く要望いたします。 なお、他会派委員の質問に対し、拠点整備担当課長からは、この事業については一方的にはやめられないとの答弁がありました。一方、施行協定書の内容について我が党の質問に対し、事業調整担当課長から、必要が生じれば変更することはある、中略、その都度、施行者会の中で協議し、改めて協定の変更の有無というものを検討することになろうかと思われるとの答弁がありました。つまり、3者の協議によって変更されることは可能であることを区自ら認めたということを強調しておきます。 次に、情報公開とハラスメント対策について述べます。岸本区長就任後の昨年9月、情報の原則公開を徹底するという庁内通知が出され、所管の尽力もあり、これまで前区政において黒塗りであった情報が公開されたことを質疑で取り上げました。昨年区長が過去の事例を不問にしない、前に進んでいくと答弁したとおり、区政において前進していると考えるものであり、さらなる情報公開を進めるよう求めておきます。 区が昨年8月から9月にかけて行ったハラスメントに関する職員アンケートで、ハラスメントを受けたことがあると答えた職員が411人にも及んだことが明らかになりました。前区政の下で、昨年4月にハラスメントのない職場をつくろうと職員向けのパンフレットが発行されたにもかかわらず、対策が徹底されてこなかった結果ではないかと指摘しました。区は、岸本区長のハラスメントゼロ宣言を皮切りに、全庁挙げて根絶に向けた対策をスタートした、ハラスメントが懲戒処分の対象となることを周知していく、区の諸規程の整備、内容の見直し、検討を行っていくと答弁したことは重要です。区内最大の事業所である杉並区が模範となって、あらゆるハラスメントを根絶するために全力を尽くすよう求めます。 次に、議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例についてです。当該議案は、性の多様性が尊重される地域社会の実現のため、基本理念や性を理由とする差別等の禁止、パートナーシップ制度など基本事項を定め、全ての区民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、共生する地域社会の実現に資することを目的としています。特に差別の禁止では、性を理由としたと定義することで、性的マイノリティー当事者への差別だけでなく、女性、男性とした性差による差別も禁止している点が重要です。一部の政治家などから性犯罪者とトランスジェンダー当事者を同一視する発言や性犯罪が増加するといった女性の不安をあおる発言がなされていることは問題です。男性優位の社会で様々な差別的扱いを受けてきた女性と性的マイノリティー当事者に対立構造や分断を持ち込むことは許されません。区としても、女性の不安解消に向けた取組を求めます。また、今後パートナーシップ制度の対象者に、事実婚カップルを含めていくよう求め、当該議案には賛成いたします。 最後に、他会派から我が党区議団が発行した前区長の公用車乱脈運用に関する記事を掲載した区政ニュースに対し、批判が展開されましたが、予算審議に臨む会派の姿勢が問われる行為ではないでしょうか。しかも、前区長が年間80日も公用車を深夜まで乗り、回したことは、区の答弁でも事実であることが改めて確認されました。あわせて、この問題に対する答弁も見過ごせません。答弁者は80日の深夜運行を事実と認めながら、恣意的と答弁し、事実上、我が党の記載を批判しました。区職員は、服務宣誓書で、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを誓っています。答弁した幹部の声は明らかに公正の原則に反し、公務員に求められる政治的中立、不偏不党の原則から逸脱する行為ではないでしょうか、反省を求めるものです。 以上、主な意見を述べてまいりました。議案の賛否についてですが、予算については、議案第20号杉並区一般会計予算、22号介護保険事業会計予算、23号後期高齢者医療事業会計予算には賛成、議案第21号国民健康保険事業会計には反対します。付託議案については、議案第13号杉並区立コミュニティふらっと条例の一部を改正する条例、議案第28号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例については反対、それ以外は賛成します。 結びに当たり、多くの資料を調製していただいた職員の皆さんに厚くお礼を申し上げ、意見開陳を終わります。
立憲民主党・無所属クラブ代表、山本あけみ委員。
私は、立憲民主党・無所属クラブを代表して、令和5年度杉並区一般会計予算外、予算特別委員会に付託されました諸議案について意見を申し述べます。 まず、令和5年度の世界経済に関して、三菱総合研究所の展望によれば、緩やかに減速しているとし、世界的な物価高と金融引締めによる内需の下振れに加え、コロナ感染拡大による中国経済の一時的な失速が背景としている一方で、先行きの世界経済は成長の大幅減速を回避し、インフレ抑制と成長を両立できる可能性が高まってきたとしています。また、ウクライナ情勢や台中対立など、地政学リスクへの警戒感にも触れています。 日本経済は、経済活動の正常化を背景に、内需を中心に持ち直し傾向にあり、令和5年度以降は、内需を中心に1%台の成長を維持すると見ています。個人消費は物価高が家計の購買力を下押しするが、人手不足などによる賃金上昇が下支え要因となり、さらにはペントアップ需要も顕現化が見込まれ、消費者物価は資源高、円安の影響が落ち着く令和5年度でも2%近い伸びが見込まれ、実質GDPは前年比1.5%増と予測するとしています。 翻って、杉並で暮らす私たちは、物価高騰に大きく影響され、政府は異次元の少子化対策を打ち出したものの、高齢化社会対策も待ったなしであり、国民負担率が47.5%になる見込みとのニュースからは、子育てや生活、また老後の心配は一向に減らない中で、お財布のひもを最大限締めている状況がまだまだ続くのではという実感の中で生活をしています。 そのような中で、岸本新体制の下、初めての本格的な予算の審議となりました。新たな体制に寄せられた期待への実現を目指した足場固めの予算であると考えています。対話の継続、参加の推進を掲げ、区民に寄り添い、共に区政を発展させていこうという姿勢を評価いたします。来年度は実行計画などが前倒しで改定が予定をされています。行政の継続に留意しつつも、PDCAサイクルのCにはチェックのみならず、常にチャレンジのCの視点を盛り込むよう願っています。 それでは、令和5年度杉並区予算案に対する意見を申し述べます。 まず、財政状況について、予算案全体として、歳入歳出状況、さらには基金と区債の積立て及び活用状況を確認したところ、短期、長期にわたる区財政の健全性と持続可能性は担保されていると判断をいたします。一般会計歳出予算規模が2,107億円と、当初予算としては昨年に引き続き過去最大となりました。保育関連経費などの規定事業の経費が大きく増加したことなどが主な要因として挙げられています。今回の予算特別委員会の中で区財政に大きく影響する区立施設再編整備の財政面に関して、多くの議員から質疑と提言が行われ、公共施設マネジメントの必要性の認識が広がってきたことを実感しています。現在のように、総床面積が増え続け、跡地活用に行政需要が次々に盛り込まれていけば、運営経費は膨らみ続けることを認識していく必要があります。全国の自治体が抱える大きな課題だという認識を区民とも共有し、杉並区らしい解決方法を見いだしていかれるよう願います。 一方、歳入に関しても、国や都からの支出金の増に加え、特別区民税や特別区財政交付金が順調に推移するとの見通しが示されました。しかしながら、金利動向や物価高騰だけを見ても、区財政を取り巻く環境は依然厳しいものと認識せざるを得ず、今後も緊張感と堅実さを念頭に置いた財政運営が求められます。区は財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方を方針としています。これまでは単年度の収支均衡と中長期的な財政の健全性や、現金主義と発生主義という多角的に捉える必要性を感じていますが、加えて、将来負担を見据えながら、区財政の状況を把握し、健全性を監視していくことも議会として必要と考えています。健全な財政運営を行う目的は、区民福祉を継続的に実現するためであり、機動的に対応していくという区の方針をこれからも堅持しつつ、今後は固定資産台帳の活用が示され、財政運営やゼロカーボンシティー実現に与える影響が大きい公共施設の管理のための情報一元化を目指すとしており、分かりやすくこれらをまとめて指標としていかれるよう取組を求めます。 また、現在取組が進んでいる施設再編整備計画、指定管理や民間委託の検証においては、高齢者福祉、児童福祉、教育としてどのような影響があったのか、そして区民活動や地域コミュニティーといった側面も含め、今後どうあるべきなのか、利用者の声を聴き、またそれぞれの有識者の知見も得ながら、オープンな検証作業を行うよう要望しておきます。 それでは、それぞれの費目において意見を申し述べます。 まず総務費について申し上げます。これまで予決特の特別委員会で質疑があった本庁舎の改築に関して、本委員会では言及がありませんでした。近い将来において大きな財源が必ず必要となることが分かっています。区民意見聴取や理解促進を含めて十分な議論の場をつくるよう要望いたします。 防災に関して多くの質疑がされました。震災救援所の運営に関し、プライベート空間の確保や女性への配慮など、避難所の生活環境のさらなる改善を求めます。また建物の不燃化と耐震化のみに目標を狭めずに、視野を大きく、まちづくり全体を俯瞰し、事前復興にも力を入れ、対策を進めるよう要望いたします。 また、防犯に関して、当区は独自の防犯パトロールを実施しており、感謝をするところですが、報道を見ていますと、名簿を基にしたピンポイントで強盗に入るなど、これまでにはなかった犯罪が多発をしています。気を緩めることなく、引き続き防犯に努めていかれるよう要望といたします。 次に、生活経済費です。コミュニティふらっとに関して、これまで利用してくださった高齢者の皆様にも配慮し、当初の目的の一つであった世代を超えて地域の輪を広げていくという工夫を再度お願いいたします。 障害者が支援を受けながら伸び伸びとスポーツを楽しむユニバーサルタイムの取組が始まっており、期待が膨らんでいます。障害があるなしにかかわらず、全ての区民が身近な場所でスポーツが楽しめるよう、より一層の拡大を要望しておきます。 議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例、いわゆるパートナーシップ条例に関して、委員会では賛成、反対、心配な点や区民理解や周知を求める声など多くの議論がありました。当会派は全ての区民が性を理由とした差別等を受けることなく、性の多様性をめぐって個人の尊厳が重んじられ、自らの意思により、あらゆる分野における活動に参画し、能力が発揮する機会が確保される社会を目指す区の姿勢に賛成の立場です。 質疑では、公衆浴場の管理や犯罪の取締りについての法令の運用はこれまでと変わることなく、また、これまで60以上の自治体で条例制定されているものの、それによって性犯罪の増加につながった事例はないことも確認でき、全ての区民の方々に安心していただける条例であると理解ができました。一方で、まだまだ御心配をいただく区民も多く、特に性犯罪の非道さを考えれば、御心配される心情も理解することから、条例の周知等の特段の対応を求めておきます。性別、性的指向、性自認等にかかわらず、お互いの人格と個性を尊重し合いながら共に生きる公正な社会を目指し、条例制定後も区民の方々と共に理解を深めながら、パートナー制度を育てていくことも求めておきます。 次に、都市整備費についてです。ゼロカーボンシティーの実現は大変高い目標でありながら、必ず達成をしなければなりません。具体的に目に見える形で取組を進める意味でも、脱炭素まちづくり、グリーンインフラの実践の場として、阿佐ヶ谷駅北東地区のモデル地域づくりに着手するよう要望をいたします。 特定緊急輸送道路沿道建築物耐震化について、15%が未達成であることが示されました。これまで助成制度などへの手挙げ方式での取組で確実に進んできましたが、一方で、手挙げをしていない所有者の建物は取り残されていることを危惧しています。耐震化不足の全ての建築物について、支援を集中して達成度を上げていくべきと考え、取組を要望します。 また、不燃化特区による建て替え促進だけでは、木造密集地域の密集度は解決されず、木密は再生されていくだけです。地区計画による密集度解消への誘導策と共に進めていくべきであり、取組を求めておきます。 その前提で、地区計画とは何かを区民に分かりやすく理解をしていただく取組が必要です。また、都市計画道路については、第5次優先整備路線の選定に向けたプロセスを区民に広く公開し、区民との対話によって意見を交換しながらゼロカーボン、まちの歴史と個性の尊重、地域コミュニティーの維持と醸成、まちづくりといった視点に基づいて、有識者の知見も参考にしながら取り組んでいただきたい。 区内では特定の危険なブロック塀の撤去が進んでいない現状があります。通学路に面している箇所もあり、近隣から何度も危険性を指摘されながら改善が見られない場合には、区民の安全を守る立場から、一層の対策の検討を進めていくよう要望します。 次に、保健福祉費です。質疑を通して新規事業である共生型サービスの取組は協働事業提案制度の成果でもあり、実現に至ったことを確認いたしました。区の地道な取組を大きく評価するとともに、この事業の認知が広がることで、区民福祉向上に資するものになるよう、取組を求めます。 医療的ケア児を含めた障害児の就学前のインクルーシブな居場所に関して質疑をいたしました。親の就労にかかわらず、インクルーシブな居場所を望む子供や保護者も多く、未来ある全ての子供たちを社会全体で育むとの使命感を持って、区内で同じ志を持つ事業者と連携するなどで、全力で応援する体制を築いていかれるよう要望します。 来年度から都立公園内での区営ドッグランの取組が始まります。実績を生かして、区内のほかの公園でも同様の取組が進むよう要望いたします。 次に、環境清掃費、気候変動問題に関して、これまで多くの具体的な提言をしてきましたが、区には当事者意識を感じることがないことに大変な危機感を持っています。令和3年の予算特別委員会では、機器類に頼った省エネの活動では、一定程度効果が出たとしても、必ず頭打ちが来るため、建物、本庁舎建て替え時にはネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)を目指すぐらいの意気込みを持って取り組んでいく必要性を訴えました。これまでの当区の実績を踏まえて、このまま取組が進めばカーボンニュートラルが実現していくのか、見解をお伺いしたところ、環境課長からは、カーボンニュートラルは先進国が2050年の目標として示したもので、国はこの目標は極めて困難な課題、高い目標などの表現を用いて、技術革新などを強力に推し進めようとしており、区もその目標に向かって取組を行う必要性は当然だが、これまでの取組を継承させるだけでなく、国や東京都などの動向を見ながら新たな視点、取組などが必要と考えており、これまでの実績を踏まえて、このまま取組を進めるだけでは、カーボンニュートラルの実現は困難なものと考えているという見解が示されました。後ろ向きとも取れる答弁に暗たんたる思いを抱いたのを覚えています。その後、区民からの後押しもあり、杉並区は2050年ゼロカーボンシティ宣言をしました。 毎年各地で大きな被害をもたらしている豪雨災害等、地球温暖化に伴う気候変動の影響は、日本のみならず、世界中で深刻な問題となっています。長期的な課題解決に向けた取組の有効性、実効性を担保するため、全庁的な視野に立った対策強化をお願いいたします。 昨年の我が会派の予算特別委員会の意見開陳でも気候変動問題に対する取組の遅れを指摘しています。実現のためには区職員が主体的に学び、杉並区でできる具体的な方策を探り、実現していくことが重要であり、効果的な人材育成と培った専門知識が継承される体制の整備が必要です。 策定が待たれていた地球温暖化対策計画は、今月27日までパブコメが実施されています。この中で目標が示されましたが、令和5年度予算を見ても具体的な施策が見えてきません。これまで何度もバックキャスティングという目標から遡って政策を打っていく考えの必要性、2030年カーボンハーフの目標は努力目標ではなく、必達の目標と申し上げてきました。今後は分野横断的にさらに全庁を挙げて再度取組を要望しておきます。 子育てに関して、今を生きる子育て世帯の要望は多岐にわたっています。一方で共働き世帯も多く、行政に要望を伝えるための方法は限られ、声が届きづらいと考えています。きめ細かな対応を求めておきます。 最後に、教育費です。コロナ禍の影響もあり、不登校児童生徒の増加が大変心配です。不登校特例校設置の検討が始まるようですが、加えて自由な学びの学校、主体的な学びを実践できる場としての学校という視点での検討も進めていかれるよう要望といたします。 また、子供の権利条例策定の暁には、内容を広く区民に周知するとともに、特に教育現場で子供たちにしっかりと杉並区は大人たちはきちんと君たちのことを考えている、大事にしているんだよということを伝えていただくよう要望いたします。 当会派の太田哲二議員からも長く要望を続けてきた就学援助の生活保護費割合を1.2から1.3としたことを高く評価しています。また、長く準備が進められてきた杉四小での科学の拠点の整備が形となってきました。公共施設マネジメントの視点においては、小学校の跡地活用は最も大規模で影響が大きいものであり、行政需要の優先順位を常に考え、場合によっては売却も視野に入れ、公民連携など、幅広い活用方法をシミュレーションし、時間をかけて思考した上で、使い道を決めていくなどの柔軟な姿勢で臨んでいくよう要望といたします。 以上の意見を付しまして、本委員会に付託された全ての議案に対して賛成をいたします。 最後に、1年を超えたウクライナ侵略戦争の一日も早い終息を望みますが、同じ時代を生きる私たちは、平和の大切さをより一層認識する必要があります。当区の原爆被爆者の会の光友会は、数年にわたり、原爆と戦争の被害と実態を保存し、展示する資料館を要望されていますが、私ども会派からも重ねての強い要望といたします。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意をもって御答弁をいただきました区長、教育長をはじめ理事者の皆様、そして資料作成に当たられた職員の皆様に感謝を申し上げます。また、円滑な委員会運営に御尽力をいただきました正副委員長に感謝を申し上げまして、立憲民主党・無所属クラブを代表しての意見開陳を終わります。 ありがとうございました。
いのち・平和クラブ代表、そね文子委員。

いのち・平和クラブを代表して、2023年度杉並区一般会計予算並びに各特別会計予算及び関連諸議案について意見を述べます。 昨年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻で始まった戦争は、1年たった現在も出口が見えず、世界規模での軍事的緊張、エネルギーの高騰など、大きな影響を与えています。 国内に目を向けると、岸田政権は、国会の議論を経ず、原発の60年超え運転延長や建て替え容認の方針に転換し、防衛費を5年間で43兆円とすることを閣議決定しました。こうした国民の声を聞かず、一層軍事的緊張を高め、命を脅かす姿勢は決して許されず、批判の声も強まっています。3年以上にわたるコロナ禍は、生活困窮と経済格差の拡大を招き、ウクライナ侵攻や円安が原油や生活必需品の値上げに拍車をかけ、区民生活に大きな影響を与えています。 こうした先の見えない不安定な社会状況の中、私どもいのち・平和クラブは住民に一番身近な基礎自治体の役割である区民福祉をいかに支え、向上させるか、長引くコロナ禍での疲弊や物価上昇、昨今の気候危機から区民の命と財産を守り、子供たちが将来に希望を持てる予算となっているかに注目しました。 情報公開と対話を重視し、気候危機などの重点課題を区民参加で進めることを表明する岸本新区長の予算案に対し、予算編成方針及び区政経営計画書の主要事業の概要に沿って、予算特別委員会の質疑も踏まえ、評価する点及び要望する点など意見を述べます。 第1に、区財政と区政運営についてです。ウクライナ戦争の長期化によるエネルギー危機、海外景気の下振れや金融資本市場の変動など、今後の不透明な経済状況と、ふるさと納税をはじめとする不合理な制度による歳入減が見込まれる中、特別区特有の待機児童対策などの緊急を要する課題や、首都直下型地震などの大規模災害への備えに多くの財源が必要となっています。これに対応するために、財政の健全さを保ち、必要なサービスを継続的に提供できる財政運営が求められています。 本予算は、2022年に始まる総合計画に定めた財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき編成され、安定した区政運営を実現できるものと確認しました。 歳入の款で、2022年度以降の40年間の区立施設の再編整備計画で必要な財源が確保できるのかを確認しました。特に向こう10年間は改築時期が集中するために財源確保が厳しい時期となります。中でも多額の経費を要する学校改築に当たり、改築の平準化、長寿命化を図りつつ、日常的に予算の確保、コストの削減に向けた施設維持管理の適正化など、多角的な取組が必要とされ、全ての区立施設を総合的にマネジメントすることの必要性が国から示されました。地方自治法で、住民の福祉を増進する目的で規定された公共施設は、コストの削減だけを重視した進め方では、その役割を果たせないおそれがあります。財源確保のための不要施設の売却や民間との連携が住民サービスの削減にならぬよう慎重に進めること、また、民営化や指定管理の導入がサービスの質を下げるものとならぬように、しっかり検証することを求めます。 第2に、区民生活についてです。指定管理制度について、様々な立場の方にアンケートを行ったことを確認しました。私どもには、特に区民センターなどへの指定管理者制度導入により、区民サービスの向上が図られたという声がある一方で、活動場所としての使いにくさ等の声が届いています。区はこうした声を把握していないとのことでしたが、アンケート調査だけでなく、生の声も吸い上げ、検証に生かしていただくよう求めておきます。また、アンケートの集計結果をぜひ共有させていただくよう要望します。 震災救援所の居住性確保に向けて、これまで求めてきた段ボールベッドの導入の準備が進んでいることや、トイレの配置の考え方が確認できました。段ボールベッドの発災時の調達についても事業者と確認していることも分かりました。今後、震災救援所における配置計画や訓練を通して、非常時においても混乱がないよう、さらなる準備を進めていただきたいと思います。また、女性の視点から、備蓄品を選定する場合は、多様な世代や立場にも配慮し、幅広く意見を聞くよう求めておきます。 第3に、保健福祉についてです。1つの家庭で複雑で複合的な生活課題を抱えるケースが増える中、区が縦割りから分野横断的な取組の転換を重視し、在宅医療・生活支援センターを中心に、地域における支え合いの仕組みづくりの推進や、区民を支える包括的支援体制の強化を進めてきたことを評価します。家族丸ごとの支援がさらに進むためには、国が進めている重層的支援体制整備事業に取り組むことも必要であり、今後に期待します。答弁からも行政が地域住民や社会資源と一体的に進めていく姿勢が確認できました。住民自治を生み、育てる視点、ネットワーク型のまちづくりを意識的に進めていただくよう要望します。 第4に、子供家庭支援についてです。子供の権利に関する条例の制定に向けては、2年間かけて子供の意見や思いを丁寧に取り入れていく区の姿勢を確認しました。子供は権利の主体であり、親の所有物でも附属物でもないことを大人こそが理解しなければなりません。子供自身が主体的に考え、決定に参画していくことを大人がサポートする体制をしっかりつくって臨んでいただくよう要望します。 また、子供の貧困やヤングケアラーの実態調査は、対策を打つ上で必要不可欠な取組です。全体的な傾向把握だけでなく、個々の実態に即した支援につながるよう、支援団体や当事者からの声も集め、必要な支援策をつくっていくことを要望します。 第5に、都市整備についてです。都市整備費の中で、これまで議論があった都市計画道路132号線は、事業認可後も、地権者や借家人など沿線住民の理解を得ながら丁寧に進められていることが確認できました。計画では、車道幅はそのままで、歩道や自転車レーンの幅を広げ、高齢化と人口減により車が減少する時代の人に優しい道路を目指していることが分かりました。立ち退きや店舗の移転を迫られる方は、暮らしや事業の継続を可能とする十分な補償を区に求めたところ、対象となった方々から不満は出ていないことも確認しました。 事業化が始まった阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりは、区内基幹病院として重要な河北総合病院の建て替えを契機にしたものです。けやき屋敷の地権者が屋敷跡地を病院の建て替え用地として貸すことが区に報告されたことで、病院跡地に、杉並第一小学校を建て替えることを申し入れ、3者の協議が調いました。耐震性に課題がある河北総合病院は、現在の位置で運営を継続しながらの建て替えは不可能で、場合によっては他の地域に移転するおそれもありました。また、年間8,000台の救急車両が通過する商店街は、道路幅が狭く危険なことから、改善が求められていました。けやき屋敷の貴重な緑と震災時の大切な空地は地権者の努力だけで維持することは難しく、相続税対策で民間の開発に委ねるおそれもありました。区が介在する地区計画になったことで、より多くの緑を守ることが可能となりました。 当初、杉並第一小学校は現在の位置に高層化し、校舎の屋上を校庭にする案で保護者の了解を得てきました。震災時の避難や救援所としての利用には課題が残り、また、けやき屋敷を緊急時の避難場所にしていたことは、病院の建て替えで不可能となりました。病院跡地への建て替えで、校庭も地上につくられ、震災救援所としても機能を果たせることになりました。これまでの質疑で心配していた土地土壌汚染、浸水対策も十分施されることが確認できています。 133号線は、多くの住宅上に計画され、いまだ反対の声が地域の多数を占めていることから、会派としては事業化には反対です。東京都に現状を伝えつつ、区としては住民の立場に立って対応するよう求めます。 下高井戸1丁目は、京王線の高架化に伴い、中央高速の高架との谷間になり、騒音や排ガスなどによる環境悪化や狭隘道路が多く、住宅密集地域であることから、震災時の危険性が指摘されています。区境の地域では、他区の避難所が至近距離となる場合があり、隣接区との連携が不可欠です。防災組織の育成やまちづくりの課題について、世田谷区との連携を強めるよう求めます。 第6に、環境施策についてです。気候変動問題に重点を置き、気候区民会議での議論を経て、多くの区民参加で取組を進めようとする試みに期待をしています。杉並区地球温暖化対策実行計画案が出され、2030年の温室効果ガスを2020年比で50%削減するという具体的で高い目標が示されました。これを達成するために特に必要なのが、家庭部門でのCO2削減となっています。区には着実に取組を進めることを求め、私どもも区民とともにできる限りの努力をしたいと決意を新たにするところです。 第7に、職員についてです。会計年度任用職員は女性が87%、区内在住者が65%となり、常勤職員と比べても圧倒的に女性、そして区民が多いことが分かりました。2022年度は、355名が勤続年数6年を迎えることから、労働施策推進法などに基づき、ハローワークへの大量解雇の通知義務を負うことを指摘しました。年限撤廃は、こうした煩雑な手続を避けるためにも不可欠であり、また当事者からも不安が訴えられていることから、待ったなしです。改めて当事者の立場に立って対策を取るよう強く求めておきます。 第8に、教育についてです。不登校児童生徒が過去最多の700人を超える状況で、その子供たちがそれぞれの状況に応じた教育の機会を確保できるよう、新たに不登校特例校設置の調査研究及びさざんかステップアップ教室の増設を検討することが示されたのは重要です。保護者同士の情報交換やピアカウンセリングにもなる親の会を教育委員会が主催することを引き続き要望いたします。 コロナ禍での制限の多い生活が子供たちに与えた影響は計り知れません。質疑で教育委員会のマスク着用に対する今後の考え方を伺いましたが、強い強制力と同調圧力によってマスクを着用してきた子供たちが一刻も早く気兼ねなくマスクを外せるよう、それぞれの子供に配慮しつつ働きかけを行うよう要望します。 以上の理由から2023年度一般会計予算及び各特別会計予算について賛成いたします。 次に、予算関連議案について意見を述べます。 議案第11号杉並区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例については、東京都が児童相談所業務の手当額を引き上げたことに伴い、杉並区の児童相談所業務手当を見直すものでありますが、人材確保の点からも重要であり、賛成します。 議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例についてです。全国255の自治体で既に条例などが制定されていることが分かりました。本条例は、誰もが自分らしく生きることが尊重される社会に向かうためのものです。性的マイノリティーの方々への理解が社会全体に広がり、また、私たちが享受している当然の権利が同性婚をはじめとする全ての方々に行き渡ることを切に願うものです。 今回、性自認が犯罪を誘発するとの意図的で誤った宣伝が行われ、不安と偏見をあおっていることは許されません。議案に反対する理由であるトランスジェンダーを装った男性による女性の人権侵害は、先行自治体では起こっていないことを確認しました。このように、全く別次元の問題を同列に扱い、条例案を攻撃するのはヘイトそのものです。優先すべきは、誰一人として性犯罪の被害者にしない社会づくりとそのための法的整備を急ぐことです。また、本条例から事実婚が除外されたことは残念であり、今後の拡充を期待します。 議案第13号杉並区コミュニティふらっと条例の一部を改正する条例についてです。本議案は、方南集会所だった場所にコミュニティふらっと方南を設置することと、その使用料を定めるためのものです。なお、この地域では児童館と併設になっているゆうゆう方南館が、方南小学校の児童数の増加から、学童クラブと放課後の居場所事業を行う施設へとなります。そのため、昨年11月8日の住民説明会では、ゆうゆう館や方南集会所を利用する方々から、活動場所の縮小により定期的利用への不安や、施設の環境整備に関する意見、要望が出されていました。区にはこれらの要望に最大限応えるための努力を求めて、議案には賛成とします。 議案第15号杉並区事務手数料条例及び杉並区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例についてです。これは建築基準法の一部が改正されたものを受け、規定の改正を行うものです。また、省令等の一部が改正されたことに伴い、建築物エネルギー消費性能向上計画認定申請手数料等を定める必要があるための条例提案であり、必要な改正であることから、賛成します。 議案第28号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例についてです。コロナ感染症の医療費が国保財政の対象とされたことから、国保事業会計の支出が増大しています。23区は、国保料の急激な値上げを避けるための対策を取りながらも、支出が増えたことで保険料の値上げは避けられないものとなりました。国保制度は支出が増えれば青天井で保険料の値上げとなり、被保険者の暮らしへの影響は大きく、払いたくても払えない人を増やします。皆保険としての国保制度を成り立たせるためには、国の抜本的対策が必要です。今後も区長会として国や都への対策を強く求めるよう要望し、賛成とします。 議案第29号令和5年度杉並区一般会計補正予算(第1号)は、全ての年齢を対象とする新型コロナワクチン接種の費用が含まれています。質疑で明らかにしましたが、区内では10代までの副反応報告数は5名で、そのうち重篤とされたものが3名にも上ります。一方、その年代でのコロナウイルス感染症では、重症者はいません。このワクチンは、特例承認されたもので、接種が事実上の臨床試験と言えますが、区の状況から見て、子供にとっては明らかにワクチンのデメリットがメリットを上回っています。全国では400以上の自治体が子供へのワクチン接種券の一斉送付を行わない慎重な対応を取っている中、杉並区はこのような状況であるにもかかわらず、子供へワクチン接種券の一斉送付を行うことは、子供の命を守る姿勢とは言えず、改善を強く求めるものです。よって、補正予算に賛成はできません。 そのほか、議案第14号、議案第27号、議案第30号には賛成します。 最後に、資料作成に御尽力いただいた職員の皆様に感謝を申し上げ、いのち・平和クラブの意見開陳といたします。 ありがとうございました。
自民・無所属・維新クラブ代表、小林ゆみ委員。

自民・無所属・維新クラブの小林ゆみです。会派を代表し、議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算並びに各特別会計予算及び当委員会に付託されている各関連議案について意見を申し述べます。 今般、岸本区長に区長職のバトンが渡されてから初の当初予算編成となりました。我が会派は、令和5年度一般会計予算のポイントとして、1つ、当該年度の区財政の状況について、2つ、予算編成において、事業の無駄を省き、歳出削減に努め、行財政改革に取り組んだか、3つ、個別施策の内容の是非について、以上、主に3つの視点を持ち、区長が所信表明において「区長に対してクリティカルであり続けてほしいと思っています」と述べられたことも踏まえ、厳しい目で予算審査に当たってまいりました。 初めに、1つ目の視点である財政面を見てまいります。 令和5年度の一般会計の歳出予算規模は、前年度比81億100万円増となる2,107億円と示され、当初予算規模としては最大となりました。区の施策に影響を与える燃料費増加などの増要因はあれど、年々膨れ上がる財政規模を楽観視してよいことの理由にはならず、既定事業のボリュームが大きくなることに伴い税金の使い道に関する自由度が年々減っていく現状には、懸念を抱かざるを得ません。 歳入について申し上げます。区の基幹収入である特別区税は、前年度比25億9,143万円余増の705億6,788万円余であり、このうち特別区民税については、ふるさと納税制度による流出46億3,000万円を考慮しても、前年度比25億5,904万円余の増という見込みになりました。区民税の増収要因について質問をしたところ、令和5年度の納税義務者数は34万1,995人と、今年度と比べ700人程度増加する見込みであること、また、企業収益が堅調に推移していることから所得の増加を見込んだ結果によるものと確認をしております。 次に、特別区税に続くもう一つの歳入の柱である特別区財政交付金については、前年度比35億円増の497億円を見込み、この要因については、堅調な企業収益による市町村民税法人分の増を踏まえての算定であると確認をしました。 基金について申し上げます。令和5年度当初予算の編成において、今年度に引き続き財政調整基金を取り崩すことなく基金残高の維持に努めた点については、これまで我が会派が求めてきた方針と合致し評価をいたします。施設整備基金については、当該年度は積立てを行わず、26億6,800万円の取崩しを行いますが、これは区立施設再編整備計画(第2期)・第1次実施プランに基づいた学校等の施設の改築等経費に充てるためのものと認識しています。 区債については、令和5年度は学校改築など計6事業に54億1,300万円の建設債の発行を予定しております。 しかしながら、当区は標準財政規模に対する積立基金残高は52.2%で、23区においては最下位である上に、標準財政規模に対する区債残高は25.87%で、23区中9番目に借金の比率が多いという現状の下、決して少なくない負担を今後区民に強いることになります。 令和5年度は総合計画、実行計画の見直しがあり、それに合わせて財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方についても見直されることになりますが、今後の財調基金の在り方及びその基金の積立て目標額については、財政調整基金の年度末残高350億円の維持に努めるという現状の考え方よりも後退しないよう求めます。また、施設整備基金についても着実に積み増し、併せて区債発行については、今後の金利上昇の懸念から適債事業を見極め、慎重な発行を求めるものです。 令和5年度当初予算における当区の財政状況を見てまいりましたが、財政規模の拡大には懸念を抱くものの、堅実な予算となっていると評価します。 次に、2つ目の視点である行財政改革への取組について申し上げます。 予算案における既定事業等の見直し、廃止、整理統合、縮小による、予算要求額における歳出削減への取組について見ていくと、その削減額は、令和3年度は17億9,930万円余、令和4年度は4億8,983万円余でしたが、令和5年度は2億3,322万円と、これまでと比較すると物足りなさが目立ち、見直された事業の中には、コロナ関連事業の廃止による6,154万円余の縮減も含まれております。見直された事業の数を見ても、令和5年度予算案では事業の見直し、歳出削減努力には熱意を感じられませんでした。こうした努力不足とも言える状況下で、財政調整基金に余裕があることを理由として新たな事業を実施したいと言われても、賛同できません。令和5年度のように、納税義務者数の増や企業収益の増など、区財政にとってプラスの要因が見込まれるときこそ、行革の取組を前進させるチャンスなのではないでしょうか。変遷する社会状況を踏まえ、一つ一つの施策が区民にとって本当に必要なものであるか絶えず再考し、全庁的に歳出削減の取組に注力することを要望します。 次に、予算審査の3つ目の視点である個別施策の内容について申し上げます。 令和5年度当初予算案には、就学援助について、物価高騰の状況等を踏まえ当面の対応として認定基準額を1.3倍まで引き上げ、準要保護認定対象者の拡充を行うことが盛り込まれています。今このタイミングで行う理由として、物価高騰に賃金の上昇が追いつかず、実質賃金が下がっているためと質疑の中で説明がありました。ただ、物価高騰の影響を理由として今般、就学援助の拡充を予算計上した区は23区中杉並区のみであり、さらに質疑の中で御紹介いただいた保護者向けアンケートの回答にもあったように、世帯の平均所得が上昇しているのであれば、今本当に必要な支援であるのか、疑問に思います。予算審議の中で、物価高騰が収束し、実質賃金が上昇した場合に就学援助の引下げをするか質問したところ、煮え切らない答弁が返ってきました。それゆえ、就学援助に関しては、物価高騰を理由にして自身の区長選挙公約を実現することを優先しているように感じられるというのが率直な感想です。 また、就学援助の認定基準額を引き上げるのであれば、学校給食費の保護者負担軽減などの区独自施策の必要性についても疑問を感じるところですが、「聴っくオフ・ミーティング」のテーマに学校給食費無償化を選ぶなど、杉並区としては是が非でも継続、拡大していきたい施策であるということが読み取れます。しかしながら、学校教育のための予算は、本来であれば公教育の質向上など、本質的なところに第一義的に割かれるべきであり、代表質問でも我が会派から述べたように、経済的支援のみを掲げて子供の学び支援と言われてしまうと、公教育の価値や目的についての区長の認識に不安を抱かざるを得ません。 私は、8年前、予備校講師として勤めた経験から、塾に通わなくても質の高い教育が受けられる杉並区を公約に区議選に出馬し、以来、公教育の質向上のための取組を区に提言してまいりましたが、塾代助成など、私の思いとは逆行する区の施策の方向に頭を悩ませてきました。昨年区長が交代し、公教育の質向上に関する取組の充実を期待しましたが、新たに予算計上されたのは就学援助の拡充などの経済的支援であり、直接子供たちの学びを充実させる内容とは言えず、大変残念に思います。 高齢者分野では、補聴器購入費助成を新たに開始することが示されました。予算委員会における質疑でも指摘しましたが、歩行補助器具や眼鏡など、身体機能の衰えに伴って必要となるあらゆる器具の購入費助成の皮切りになってしまう可能性があります。行政が一度サービスを始めると、サービスを打ち切ることや補助金額を減少させることは容易なことではありません。福祉系施策は実績に応じて補助も増加させる例が多いですが、だからこそ、新たな助成を創出する際は、今後の区の財政状況や景気動向等のリスクを考慮し、本当に必要な支援であるかについてじっくりと時間をかけて検討する必要があります。本施策については、来年度に拙速に進める必要性が感じられません。 そして、個別施策の一つとして、議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例と、その中において示されたパートナーシップ制度にも疑問が残ります。 以下、この条例案についての疑問点と問題点を7点述べます。 1、現在、国として同趣旨の法整備の検討中であること、2、東京都の同趣旨の制度のほうが杉並区が実現を目指す制度よりも対象者が広いこと、3、条例ではなく議決を必要としない規則でパートナーシップ制度の申請要件などの重要事項が定められること、4、民法750条、752条、刑法184条など、婚姻関係にある夫婦が果たすべき義務や責任は発生しないにもかかわらず、夫婦向けサービスが受けられるようになること、5、何が差別行為に当たるかは区長が判断するということ、6、診断書や公正証書など、性自認について証明する書類等の提出は区として必要とせず、自己申告制であること、7、カリフォルニア州やスコットランドなど海外で発生している自身の性自認を偽って行うトラブルや犯罪行為を誘発しないことの証明ができないこと、以上述べた議案第12号について問題点や疑問点が質疑において解決しなかったため、不安が払拭し切れず、結果的に区民の中に分断や混乱を招いてしまっています。私が7年前、区議会一般質問において警鐘を鳴らしたように、今回の区の取組によって何の非もない当事者が誤解され、無用な対立を生み出すという結果となってしまい、ふんまんやる方ない思いです。 以上、申し上げた個別施策の例から、今後、区が展開するばらまき施策の芽が見られ、パートナーシップ制度については制度の内容に疑問点や懸念点が多く見られました。補聴器購入費助成など、予算としての額が小さいということを隠れみのにして、今後大きく拡大していこうという意図が見え隠れしています。予算委員会における答弁でも、区長は何かにつけてこの条例または制度を大きく育てていきたいとおっしゃっておりました。しかしながら、地方自治法138条の2に定められているように、議会で議決された条例は、執行機関が条文に沿って確実に管理、執行する義務があり、育てるものではありません。条例を育てるという考えは、執行機関として自治法の定めから逸脱しており、認識として誤っています。 また、年々拡大する区の財政規模やパートナーシップ制度を含む数々の制度の内容のみを考慮しても、区の取組には、小さく産んで大きく育てられては困るものが多く存在します。区民福祉の増進という視点で見て、ある程度までは納得できることもありますが、制御不能となる前にここで一旦立ち止まるべきではないでしょうか。 以上、令和5年度一般会計当初予算案について、我が会派は、財政面、行財政改革への取組、個別施策の内容という大きく3つの観点から予算審査を進めてまいりました。財政面ではおおむね良好な状況であるものの、行革に関しては努力不足感が否めないこと、個別施策の内容については、ばらまきの芽が散見され、将来世代への責任に欠けること、また性の多様性に関する施策の内容に多くの疑問と懸念が残ることから、議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算に反対いたします。 議案第21号令和5年度杉並区国民健康保険事業会計予算について、当初予算の段階では、法定外を含むその他一般会計繰入金は約25億1,700万円、前年度比11.6%、約2億6,300万円の増となり、質疑において納付金の増が主な理由であると確認しました。区として、引き続き、国保料の適正な賦課徴収に努め、法定外繰入れの段階的縮減の対応を図ることを要望し、そのほか特別会計と併せ、安定的な制度運営の必要性から賛成をいたします。 議案第29号、議案第30号の両補正予算は、新型コロナワクチン接種や国民健康保険被保険者の負担軽減等に要する経費についてなど、必要な経費を計上した補正予算であると理解をしますが、本予算である議案第20号がまだ可決されていない現段階では賛否を示すことができないため、本予算の賛否が決まり次第、瞬時に賛否の判断をいたします。 そのほか当委員会に付託されている関連議案のうち、議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例については、先述の理由から反対し、そのほか全てには賛成をいたします。 以上、令和5年度一般会計当初予算及び各特別会計並びに当委員会に付託された各議案について、我が会派の意見を申し上げてまいりました。以下、岸本区長就任後初の当初予算の審議に当たり、気になった点について2点申し上げます。 まず、将来世代への責任について申し上げます。今般、区はいわゆるばらまき施策も含む、杉並区政において過去最大規模の予算を編成しました。また、区長は我が会派の代表質問への答弁において、気候変動問題に取り組まないことは、私たちの子や孫からジャスティスを奪うことと、気候変動問題に取り組まない人を大変強い言葉を用いて非難しました。区長は、未来を生きる子供たちの幸福のためには、自治体が学校給食費などの援助をすべきである、また全ての人が環境問題に取り組むべきであると考えているようですが、一方、我が会派が未来の子供たちのために重視していることの一つとして、選択の自由を守ることがあります。冒頭、財政規模の拡大について言及しましたが、財政が堅調であることを理由に区が担う業務の幅を現在のペースで広げていくと、税金の使い道が制限され、自由度が失われます。そして対話を重んじると言いつつ、特に区長の思い入れのある環境問題やジェンダー平等など、特定のイシューに関して区長の中に揺るがない正解があり、それ以外は認めないという意思が予算審議の中で感じられました。本来であれば、政策判断の過程においても、意見や方策の多様性が重視されるべきではないでしょうか。 私たち会派としては、今後も、現在、そして未来を生きる人々の自由を守るために、必要な提言をしてまいりたいと思います。 次に、区長のジェンダーの認識についても、一言申し上げます。区長は3月8日に公開されたBBCニュースの動画の中で、インタビューに答える形で次のように英語で発言され、日本語字幕がついています。Issues like climate change, diversity, you know, gender equallity has been challenged by the kind of old politics or like... , you know, boys' club. 気候変動や多様性、ジェンダー平等といった問題が、古い政治、男性限定の会員クラブに取組を阻まれています。 boys' clubについて、インターネット上のウィクショナリーというサイトでは、a male-dominated organization, especially in business, that excludes or mistreats womenと説明されており、私なりに日本語訳をしてみると、特にビジネスの場における女性を排除する、あるいは虐待するような男性に支配された組織となります。区長が今回のような内容で国内外に発信することは、就任時から区長を支え、可能な範囲で区長の思い描く区政の姿を実現しようと日々尽力していらっしゃる区の男性職員に対し失礼に当たり、同時に、杉並区、そして日本という国をおとしめる発言になってしまってはいないでしょうか。 また、動画版には含まれていませんでしたが、BBCニュースの日本語で書かれた記事を読むと、私は政策について議論がしたいのに、区議会では多くの時間が、批判や個人攻撃で無駄にされてしまうのです。攻撃の大半は岸本氏のジェンダーに対するものだとあります。区長自らは所信表明で、「区長に対してクリティカルであり続けてほしいと思っています」と述べられた以上、今後も区議会から厳しい目で区政運営をチェックされることについては受け入れる必要があると思います。 私を含め、この議場にいる議員は、現在、そして未来を生きる人々によりよい杉並区を残したいという思いで日々議論を重ねていますが、その中にたとえクリティカルな意見があったとしても、その批判的な目は当然ながら、区長個人や女性というジェンダーに向けられているのではありません。真剣な政策論議を、ジェンダーに対する攻撃という言葉で片づけ、論点をずらしてしまうことは、区として発展できるせっかくのチャンスを逃してしまい、あまりにももったいなく、区長が目指す対話や議論が活発な社会の在り方とは真逆の方向を向いてしまっています。対話や議論とは、区長の考えに賛同する意見ばかりを聞くことではありません。反対や批判の中にある多様な意見にこそ耳を傾け、議論すべきではないでしょうか。 そして、私自身に関しても、岸本区長に関しても、女性であるからこそ注目や共感を集め、票を投じてくださる方がいらっしゃったという面が少なからずあるのではないでしょうか。同じ女性政治家という立場から、女性であることのマイナス面をクローズアップして内外に発信するのではなく、日本という国においては女性だからこそ注目される、周囲に大切にされることもあるというプラス面も認識した上で職務に当たられることをお願いしたいと思います。 結びに当たりまして、予算審議に対し答弁をくださいました区長をはじめ理事者の皆様、資料作成に御協力をいただいた職員の皆様、また正副委員長に対して感謝を申し上げ、自民・無所属・維新クラブの意見といたします。
(午後 1時10分 開議)
休憩前に引き続き委員会を開きます。 それでは、先ほど意見の申出がありました委員を順次御指名いたします。 ほらぐちともこ委員。

予算特別委員会に付託された全ての議案に反対の立場から意見を述べます。 新たな戦争の時代が始まっています。5月G7サミットを前に、広島市教育委員会は、これまで平和教材として使われてきた漫画「はだしのゲン」を4月から削除し、アメリカの水爆実験で被爆した漁船第五福竜丸の記述も平和教育プログラムから削除されることが決まりました。戦争の悲惨な実態の暴露や核兵器の残虐性の告発を行政が覆い隠すことは絶対に許せません。原水爆禁止署名運動発祥の地を公式に掲げる杉並区でも、これは他人事ではありません。 ウクライナ戦争は1年を超え、この戦争が単なるロシア対ウクライナの戦争ではなく、アメリカが主導するウクライナを前面に立たせた対ロシア戦争、ウクライナを戦場にG7がロシアをやっつけるための戦争であることが明白になっています。軍拡競争で軍事産業が空前の利益を貪る一方、物価高が労働者、民衆の生活を直撃しています。 ヨーロッパでは、今すぐ停戦を、NATOは撤退しろ、ウクライナに武器・戦車を送るなをスローガンに反戦デモが巻き起こっています。イタリア・ジェノヴァでは、港湾労働者が武器を下げ、賃金を上げろをスローガンに、ウクライナ向けの武器荷揚げをストライキで拒否しました。イギリス・ロンドンでは、デモ隊は戦争で得をするのは兵器産業、NATO、そしてアメリカ帝国主義だ、ウクライナ戦争が核戦争と対中国戦争になる前に終わらせようと訴えました。日経新聞は、ドイツでの2万人のウクライナ反戦デモを親ロ派と決めつけ報道しましたが、戦争に反対したら敵国の味方とレッテルを貼る戦争プロパガンダそのものです。 私が昨年3月3日の杉並区議会でのロシア連邦によるウクライナ侵攻に断固として抗議する決議に唯一反対したときも喧伝されましたが、戦争に反対することを利敵行為とみなす戦争プロパガンダが、政治家や大手メディアによって繰り広げられています。欧米からウクライナへの軍事支援は約10兆円と途方もない額です。戦争を進める主体の一方が米、NATOであることを曖昧にした決議は、ゼレンスキー政権と米、NATOにもっと戦争をやれとあおる役割しか果たさず、戦争を終わらせるどころか、長期化、泥沼化させるものでしかありません。 沖縄に拠点を置く米海兵隊第3海兵遠征軍のジェームズ・ビアマン司令官が、1月9日付の英フィナンシャル・タイムズ紙で次のように語っています。なぜ我々がウクライナでこれほどの成功を収めることができたのか。それは2014年以来、ウクライナ人の訓練、物資の事前配置、支援活動や作戦を維持する拠点の特定などに取り組んだからだ。我々はこれをセッティング・ザ・シアター(舞台づくり)と呼んでいる。その成功事例を踏まえ、現在は中国との戦争に備えて日本と準備を進めていると。戦争を抑止、回避するのではなく、ロシアを戦争に引きずり込んでウクライナを地獄の戦場に変えたことを自慢げに成功と語り、同じことを日本でやる、次の戦争相手は中国だと公言しているのです。中国の脅威をあおり立て、アメリカが計画的、積極的に中国との戦争を構えていることを押し隠す政府やマスコミの言説は欺瞞です。 アメリカのバイデン政権は、昨年10月、国家安全保障戦略で中国を唯一の競争相手と規定し、今後は米主導の国際秩序に挑む中国との競争を決定づける10年になると明記しました。そして中国を打ち負かすと宣言しました。中国がよからぬことを企むので、米日がやむなく対応を迫られているという描き方がありますが、米軍が行う対中戦争のために日本列島を出撃拠点とし、米軍戦略に自衛隊を動員することが前提となった岸田政権の安保政策、反撃能力の保有、軍事費2倍、そしてアメリカの至上命題の中国打倒の国家戦略こそが、東アジアの軍事的緊張と戦争危機を生み出しています。抑止や自衛で戦争は止まらない、これが歴史の真実です。 世界最大の軍事力、抑止力を持つアメリカ帝国主義は、戦後一貫して他国を侵略、破壊し尽くしてきました。そして、今、岸田政権の大軍拡、大増税、社会保障の解体も、全く国民的合意などなく、むしろそれへの怒りは鬱積しています。戦争反対を自治体として貫くために、日常生活を送る地域、職場、自治体や公共空間を軍事利用させないことが必要です。事態は切迫しています。軍事費2倍化予算案は既に衆議院を通過し、南西諸島の軍事要塞化と最前線化は急ピッチで進んでいます。先日の区長答弁のような防衛費増額に疑問、丁寧な説明と議論をなどは現実にそぐわない客観主義的な意見であり、杉並区は大軍拡を許さず、自衛官募集業務をはじめ、自治体の戦争協力の一切を拒否する姿勢を今すぐ示すべきです。 9条改憲による自衛隊明記は、兵力確保義務と国防の義務を発生させます。自治体による名簿提出が義務化され、募兵業務が強制されます。国と自治体は対等とする戦後地方自治は破壊され、徴兵制と戦争の下請け機関とされます。自治体の自衛官募集業務は現代の赤紙です。杉並区は、21歳及び18歳の男女、そして15歳の男性の対象者を抽出した名簿を自衛隊に閲覧させており、閲覧人数はこれまでで7万人というデータも出ています。これから始まる対中国戦争で膨大な自衛隊員が死傷すると想定される中、自治体の自衛官募集業務は一級の戦争協力となり、徴兵制に直結する行為です。名簿の閲覧を直ちにやめるべきです。 戦争を止める力は、戦争協力を拒否する労働者、住民の闘いであり、自国政府の戦争を許さない国際的な反戦運動の中にこそあると考えます。戦争をやる政府、権力者に幾ら良識を期待しても、それは戦争を止める力にはならず、歴史変革の主人公である労働者、民衆の行動にこそ戦争を止める力があると歴史が証明しています。 3・11から12年、原発事故は何も終わっていません。岸田政権は原発政策の大転換を打ち出し、原発再稼働、運転期間延長、次世代型原発の新増設などを挙げ、挙げ句には、復興予算を軍事費2倍化の財源に使うとまで言っています。とんでもない話です。福島ではいまだ自宅に帰れない人がいる状況で、どうしてこんな話が出るのかと怒りが広がっています。原発汚染水の海洋放出を絶対に許してはなりません。この国策を正当化するために区立学校で汚染水は薄めれば飲んでも大丈夫ということを科学の名で教え込む、これが果たして教育と呼べるのでしょうか。しかも地元漁民、漁協は絶対反対の姿勢を今も貫いているにもかかわらずです。改めて、チラシの配布中止、回収を求めます。 児童館についても一言述べます。子ども・子育てプラザで小学生タイムをやるとか、学童専用館でゆうキッズをやるとか、それってもう児童館でよくないですか、そういう保護者や職員の声が寄せられています。児童館をなくさないでと声を上げる子どもたちや保護者、職員の声を聞くべきです。 さらに、阿佐ヶ谷駅北東地域の再開発や都市計画道路補助132号線、133号線、221号線にも反対です。自治体業務の民営化などにも絶対反対です。そもそもけやき屋敷林を伐採して何が「みどり豊かな 住まいのみやこ」でしょうか。私は、再開発や道路拡幅、民営化、そして労働者の権利を破壊することは、区長が誰であっても絶対反対です。そして、全ての自治体労働者が正規で雇用されるよう強く求めます。 最後に、議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例──以下、条例と略します──への意見を述べます。私は、予算特別委員会で条例に反対の立場から質問を行いました。しかし、いずれも区からは明確な回答は得られず、予算特別委員会を受け、条例への不安がさらに高まったという区民、とりわけ女性からの声が多く寄せられています。なぜなら曖昧な制度とは社会的強者に都合のよいように利用され、弱者には不利益に働くからです。 歴史的に見れば、男女雇用機会均等法、男女共同参画社会基本法などは、男女平等をうたいながら、実際には女性が勝ち取ってきた保護規定を取り払い、女性を無権利の非正規雇用労働者として家庭から引きずり出し、そのことで労働者全体の雇用を破壊し、結局は女性に賃労働と家内ケア労働の両方を押しつける結果となりました。最も利益を得たのは大企業と政府です。女性の権利を守る明確な施策と運動がなければ、性の多様性やジェンダー平等は必ず同じ方向に作用すると私は危惧します。つまり女性の権利破壊を軸に、性的マイノリティーと男性も含めた全ての人々の権利破壊につながると考えます。 戦争突入情勢の中、それに明確に反対しない性の多様性、ジェンダー平等は戦争に利するものになります。米軍は黒人、女性、同性愛者、トランスジェンダーの差別撤廃を掲げながら徴兵を強化してきたし、イスラエルのピンクウォッシュも性の多様性をパレスチナ批判に悪用しています。性的マイノリティーの差別、抑圧からの解放も、戦争絶対反対を決定的な要素として貫かなくては実現し得ないテーマです。 反戦、反差別で闘う労働組合を潰し、労働環境を悪化させる攻撃が激化する中での条例の導入は、上記の2つを必然化し促進するものです。資本主義を前提としない階級的な反戦、反差別運動、労働運動の復権にこそ解決の道があります。 条例の具体的問題点は、トランスジェンダーの権利と女性の権利の衝突が起きた場合、区がどう対処するのか全く明らかにしない、できない点にあります。これは現実には女性スペースをはじめ、女性の性的保護を破壊し、女性をより容易に性被害にさらしていくものです。私が条例反対の姿勢を示して以降、予想どおり、私のみならず、私の意見に賛同する区民や女性に対してまで、SNS上でトランス差別者などの罵声が浴びせられ、女性があたかも特権にあぐらをかく抑圧者、加害者、強者であるかのように描く、転倒した論調が横行しています。条例は可決前から条例案を批判する者は差別者という対立、抑圧を生み出す原因となっている全くナンセンスなものです。 女性が差別や性暴力から身を守るために歴史的に勝ち取ってきた女性スペースをはじめとする諸権利は、女性がもともと持っている特権では断じてなく、むしろそれは性差別や性暴力が今なお厳然と存在している現実の証明です。それを前提としない、その不安をヘイトと排除する性の多様性の尊重は欺瞞です。また、条例への区民、とりわけ女性の不安や恐怖心は、個人の差別心や無知から来ているものではなく、女性差別の現実に基づいて具体的に形成されているものです。条例への不安、不満はトランス差別でも何でもありません。 条例の核心的問題点は、私有財産制度を経済的、政治的基礎とする家族制度の中で女性が産む性であるがゆえに、子産み道具、家内奴隷として抑圧され、性暴力や差別にさらされてきた歴史と現実を踏まえていないことです。また、女性差別と同じ物質的基礎を持って、家族制度、イデオロギーにそぐわない人々への差別、抑圧、排除と性的マイノリティーへの差別は生み出されてきました。トランスジェンダーの人々も家族制度の中で女性、男性に要求される生殖機能を果たさず、資本の求める性規範に適合しないがゆえに差別の対象とされてきました。 今回の条例は、女性や性的マイノリティーへの絶えざる差別、抑圧を生み出す資本主義社会を根底的に変革する立場でなく、むしろ表層的に括弧つき改善や啓発運動で社会的差別がなくなるかのような幻想を描いている点にあります。政治的、経済的な社会構造として物質的根拠を持つ性的差別、抑圧からの解放のためには、人間が人間を搾取するこの階級社会をラジカルに変革することが絶対に必要です。そこへの具体的変革の方策として、私は権利の拡大としてのパートナーシップ制度、同性婚、夫婦別姓に賛成であり、家父長的家族制度、イデオロギー、戸籍制度、天皇制を廃止するために闘います。 区は、区民、とりわけ女性からの不安の声に真摯に耳を傾け、条例制定を中止するよう訴え、私の意見開陳を終わります。
佐々木千夏委員。
本年度予算案に関しまして、区民の皆様の命と暮らしを守るために必要な予算は確実に計上との区の予算の基本的な考え方には賛成いたしますし、防災・防犯分野に挙げられる耐震化、不燃化促進、狭隘道路の拡幅整備、無電柱化、電柱セットバック推進など、区民生活には全て必要不可欠であり、このところ連続する凶悪強盗事件、必ず来ると予想される首都直下型地震の備えに対する区の防犯・防災関連の取組は大変ありがたいと、区民の方々よりお声をいただいておりますが、いまだ区民の方々の不安のお声が絶えない上、性犯罪が起こっていないからとはいえ、今後発生することは絶対ないと誰も保証することはできないのであり、議案第12号以外は賛成いたします。 昨年、令和4年の区内特殊詐欺被害総額は4億円以上にものぼり、連続する凶悪な強盗事件発生等々に対し、区民の方々からは御心配のお声が相次いでおります。高円寺2丁目公園に、特殊詐欺注意の注意喚起ののぼり旗を立てていただいておりますが、御近隣の方々からは、被害が増加する中、いつの間にか立てられていることに気づき、注意喚起の一助となりありがたいとのお声をいただき、この特殊詐欺注意ののぼり旗は、全ての区内公園などに立てていただければというお声がありますので、要望いたします。 続きまして、連続する強盗、動物虐待事件に対し、区は住民の連携意識が高いと犯罪者に知らしめる効果など、複合的な相乗効果を狙い、車によるパトロール隊とは別に、地域の方5名から6名の方で歩いて回る安心・安全パトロール隊を結成することを区民の方から御提案がありますが、安全・安心パトロール隊には、区内道路等の不具合などの見回りを担っていただき、若い世代をはじめ、多くの方に防犯意識を持っていただくよう、区広報で呼びかける。また、区政経営計画書には、令和6年、時速20キロ未満で公道を走る電動車を活用した移動サービス、グリーンスローモビリティーの運行開始に向け取り組むとありますが、区民の方々からも、このグリーンスローモビリティーをぜひ連続する凶悪な強盗事件から、区民の皆様を守る防犯パトロール目的にも活用できないかとの御要望、また、今後は資産家を狙った強盗ばかりでなく、無差別強盗犯の出現も考えられ、区には高齢者通報システムがありますが、万一、自宅に強盗が侵入した場合、自治会会長の方や救助に行ける近隣の男性の方へすぐ通報できるシステムの構築もすべきではないかとの御提言があり、御検討を要望いたします。 要望の最後に、核シェルターの設置に関しまして、昨年、浜田防衛大臣は、ミサイルを撃っても日本には身を守る設備があり、無駄だと相手に伝える抑止手段とも考えられるシェルター設置、周辺国の状況から今やらないと、5年後は分からないと危機感を表明、ウクライナ侵略戦争を続けるロシアは、戦況の悪化から核兵器を使う可能性があり、アイヌ民族をロシアの先住民族と発言、北海道の領有権を主張するなど、尖閣を狙う中国同様、日本を侵略しようとしていると考え、備えるべきであり、日本の近隣諸国には平和を愛する国家元首などなく、国防においては性悪説に立たなければ、区民生活を守ることはできないのであり、今後、政府から区に設置命令が下された場合、迅速に予算化対応するためにも、区立小中学校の地下の状況の調査、どれだけ掘ればよいか、そのほか設置場所として考えられる区内公園の地下の調査、平成16年、2004年9月17日に施行された国民保護法、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、核攻撃、大規模テロなど緊急事態が発生した場合、迅速に国民の生命、身体、財産を守り、また、国民生活に与える影響を少なくするため、国、都道府県、市町村などが担う役割や避難、救援など具体的措置について定めた法律の観点からも、区が設置の検討準備をしておくべきと考え、改めて要望いたします。 最後に、ロシアによるウクライナ侵略戦争が1年以上も続く現実を目の当たりにし、今の日本の平和は、さきの大戦で亡くなられた靖国神社に祭られる御英霊の上、沖縄の上、戦前、戦中、戦後、激動の時代を生き抜いてこられた方の上にあると改めて感謝すべきではないでしょうか。いつまでも日本が侵略戦争をした、強制的に韓国を植民地化にしたなどと歴史的事実と違ううそをつくのは、一体どこの国の政治家、官僚、教育者なのでしょうか。政治家も国民も歴史的事実を知らないからこそ、日本は朝鮮から全て奪った悪魔の国といううそで洗脳する旧統一教会にだまされ、家庭を壊され、多くの被害者の方々が今なお苦しめられているのであり、僅かな目先の私利私欲のため、日本を悪者にし、中国、韓国にこびへつらう者、靖国の御英霊をおとしめる者は、一時的に利益を得ても、必ず因果応報の報い、罰を受けます。 結びに当たり、今回、御答弁くださいました区長、副区長、理事者の皆様、惜しまれつつ今期で御勇退なる理事者の皆様、御面倒をおかけしました区職員の皆様、御指導くださいました先生方、今回も公平公正な運営に努めてくださいました正副委員長、御提言くださいました区民の皆様、杉並に生まれ育ち、御就職や御結婚で区を離れられても、区政向上を願われる皆様に心より感謝を申し上げ、区長には道理と正義の上に立った区政運営を求め、どれほど教育、福祉の充実が実現しても、万一核攻撃されれば、一瞬にして消える。平和とはかくもはかないものであり、国防こそ最大の福祉である。対話では戦争を止めることはできない。国防については性悪説に立たなければ区民生活を守ることはできないという区民の方々からのお声を再度申し上げ、今回の意見といたします。
奥山たえこ委員。

杉並を耕す会の奥山たえこです。予算を終えるに当たりまして、意見を申し述べます。 まずは12号議案、性の多様性条例について意見を申し述べます。 この条例について、私はまず、こういった内容のものは問題なく賛成であります。1年ほど前に陳情審査をいたしましたパートナーシップ制度の創設を求める陳情にも私は賛成したところです。今回事実婚のカップルを除いたことは残念でありますけれども、区長が他会派の意見を取り入れたことはよかったと思います。なるべく多くの方々の賛成を得て成立してもらいたいと思っています。また、今回は行政内の規則ではなくて、議会が審議する条例にしたこともよかったと思います。 さて、今回この条例に関しては、性自認を入れるなと、削れという声がたくさんあります。そういった意見開陳をする議員もいます。私も区民からたくさん意見をいただきました。紙で要請書として議会事務局を経由して頂きました。それから直接私にメールを頂いた方もあります。御返事もいたしました。 さて、私は、性自認が本当に駄目なのかどうか、自分なりにせっせと情報収集をしました。そして、今分かった私の今の結論としては、むしろ性の多様性の取組には性自認こそが必要であると、これは絶対に削ってはいけない項目であるという確信を持つに至りました。 簡単に御説明します。つい先日、インターネットのAbemaTVを見ました。そこにはトランスジェンダーで、もともと男性だった人が女性になった2人が出ております。1人は弁護士で、もう1人はNPOを主催しています。LGBTQ+の居場所を目指してという目的のNPOで、みのりさんという方です。その方が参加者から質問されたんです。女性トイレを使うようになったきっかけは何ですかと。その人は答えました。トイレに行っているとじろじろ見られるんです。それこそ性器を見られるということです。そのとき御本人は言及しませんでしたけれども、もしかしたら、服装が女性だったのかもしれません。 この人の名前を調べて、私、インターネットでそのNPOを検索してみました。そうすると、虹色銭湯というイベントをやっていたんです。年に1回というのは本当に僅かですけれども、これは何かというと、銭湯のオーナーに許可をもらって貸し切りで、そしてそこにまさにトランス女性が入ってくるということです。銭湯へ行けないんですね。20年ぶりだわと言った人もいるそうです。私はそこを読んだときに、あれと思いました。 私自身は銭湯ユーザーです。今まで一度だってお風呂のある住まいに住んだことはありません。杉並で日常的に銭湯に行っています。そこではもちろんいわゆるトランス女性というんですか、体は男なんだけれども、私は女なのよと言って語る、そんな人に会ったことはもちろんありません。私があれと思ったのは、もし私がトランスジェンダーだったら、お風呂はどうするんだろうと思ったんです。逆のところは入りたくないですよね。私は女ですけれども、例えば私が男になったとして、転換したとして、じゃ、女風呂に入れるかといったら、入れなくなる、そういうものですよ、トランスというのは。トイレだって困るそうです。トイレメーカーのTOTOが調査をしたら、トイレに入るときに困るのは、周りの視線が気になると、30%の人が答えたそうです。それから、銭湯に男性の体をした人が入ってくるっていいますけれども、トランス女性は、体は男かもしれないけれども、心は女なので、はっきり言って男性器は要らないわけです。そんな見せびらかすようなことはしません。 それから、ついでに言いますけれども、日本ではその性別を戸籍で変更するには大変厳格な要件があって、性別適合手術を受けなきゃいけない、それから未成年の子供がいないとか、いろんな条件があります。諸外国ではもうかなりそれは外されています。性別適合手術は外されているところもあります。日本ではまだそういうかなり厳格な形になっていて、それは手術は大体100万円ぐらいかかるんですけれども、非常に大変なことなわけです。 今回の条例には、3条にそっとしておいてほしいという項目を入れました。私も審議の中で、それはちゃんと生かされていますかというふうに質疑しましたけれども、このAbemaTVを見た以降、トランス女性というのはそっとしておいてほしいも何も、自分の性別と違う服装をすることになっちゃうんですよ。多くのトランス女性は髪の毛を伸ばして、化粧してスカートを履く。何であんなにわざわざ女っぽい体や見かけをするんだろうと私は不思議に思っていましたけれども、自分の性別に違和感があるから、違うものを、そういう表象をするわけです。 杉並区議会にはいませんけれども、23区の区の中には議員でそういうトランス女性がいます。世田谷にいます。新宿にもいました。もしそうした人がこの杉並区議会にもいたら、今回のこの条例に関する審査はかなり様相が違っていたんじゃないかと思います。その人を目の前にして、そんなことを言えるのだろうかと思います。 あとトランスジェンダーにとって大変なこと、先ほどトイレのこと、それからお風呂のことを言いましたけれども、だから、就職が難しいんです。最近も裁判がありましたよね。トイレの使用を制限されたトランス女性です。そのことを裁判したけれども、それは違法ではないというふうにされました。日常的にとっても大変。それから、札幌地裁で同性婚を認める判決が出たということは、答弁の中でも言及がありました。でも、その原告たちは言っています。私たちは2級市民でないと、つまり、みんなと同じ権利をただ欲しいだけなんです。あなたたちは同性婚なんだから、求めるんだったらパートナーシップ制度でいいじゃないのと、そういうふうに言われているように、2級市民扱いされているのが耐えられないという声を出す人もいます。 そして既に報道にもありましたけれども、同性婚を法律で認めても構わないという声の人が大体65%いる。それから、支持政党別に見ると、自民党支持層であっても57%は認めるべきだと答え、認めるべきでない32%を上回ったそうであります。もう世の中そこまで来ているんですよ。そういうときに、性のパートナーシップを認める条例をつくるなというふうなことを言うことは、遅れるとか進んでいるじゃないですけれども、いかに人権に配慮しないことかというふうに思います。 次です。質疑で明らかになったことなどについて、また時間がなくて質疑ができなかったことなどについて言及していきます。 まず、区営住宅です。家族で住んでいたんだけれども、家族が亡くなるなど、転居するなどして人数が減って、例えば3人用部屋に1人で住んでいる人がいますと、そういう人にずっとそこに住んでもらっていていいんですか、どうにかなりませんかという質疑をしました。私は割と困窮者に寄り添った質疑をしますので、ちょっと冷たい言い方だったかもしれませんが、困っている人がいっぱいいるわけですよ。そして、区営住宅は全然増えない。都営住宅の払下げを待つしかないわけです。新築はない、改築はしますけれども。そういった意味でかなり苛酷なことを言ったと思いますが、規則を変えろとまで言えるかどうか、私も悩むところですけれども、工夫していただきたいと思います。 道路の拡張についても質疑しました。認可された道路を廃止したらと、都市計画を廃止したらどうなるか、訴えられると聞いたんだけれども、どうですかと聞いたら、それはちょっと分かりませんという話、どういうとがで訴えられるのかも分かりません。ただ、国や東京都の補助金が入っていますから、これを返還しろということは言われるかもしれません。もちろんいろんな損害賠償といったことは、これは訴訟としてできなくはありません。道にすると聞いたから、売ったのに、どうして道にしないんですかというふうなクレームはあり得ると思います。そういった意味でも、一度認可されると本当に難しい。前の区長が置き土産のように、例えば高円寺221号線もさっさと認可していきましたけれども、今後については、かなり区長に頑張っていただきたいと思います。 情報公開、いただきました。4,000ページ近いものを頂いて、大変お手間をかけましたけれども、いろいろ分かったことがあります。質疑の中で8業者を開示請求したんだけれども、応募した8のうち、1社は本当に見事なくらいに黒塗りしていないんですよ。ここまで出すのというぐらい、名前も言いたいぐらいだけれども、それは抑えておきます。あと、選定された会社は何と電話番号にさえ黒塗りしているんです。インターネットで探しましたけれども、そこにも電話番号は載っていなかった。応募書類の電話番号を黒塗りする、私はその1点をもっても、私は選定委員だったら、こんなところは駄目だと、とてもじゃないけれども、選定しません。 次です。施設の有効利用について、ゆうゆう館に当たって、さざんかねっとを導入することの検討を決算特別委員会に続いて今回も質疑をしました。かなり前向きな答弁が戻ってきたと考えています。なるべく使い勝手をよくして、もちろん費用もかからないようにしなきゃいけないんですけれども、そうすることでゆうゆう館の寿命を延ばしてもらいたいと思います。ゆうゆう館、大切ですよ。 長寿応援ポイント制度です。何度も言っています。廃止すべきです。私は今まで資料請求するときにも、ユニークユーザーは何人いるかということは聞かなかったんです。手間が大変だから、だけれども、担当者なら分かるはずですよ。あの人はいつも長寿応援ポイント券を換金に来るなとか、それから基金のほう方に持っていくなとか、大体分かっているはずです。人数はそんなに多くないと思います。もうそろそろやめるときです。一度始めたらなかなかやめられない、それが1つ、これだと思います。 子育て応援券については、他の委員への質疑の中で、デジタル化を、DXを検討するということでありました。大変よいことだと思います。あれは本当に非常によく仕組みができていて、どこの誰がどこの業者をどのくらい使ったということも分かるようになっているんです。紙ベースでそれができるようになっているんです。でも、これをやっぱりデジタルにすればかなり分かりやすくなります。それから、あとお願いしたいのは、スマホを持っていない人もいると思います。そういう方にお貸しするなり、もしくはパソコンで代わりができるのであれば、何らかの手だてを取っていただきたい。デジタルディバイドにならないようにお願いしたいと思います。 それから、防災まちづくりについても一言申し上げます。この4月1日から阿佐谷で東公園のすぐ近くに小さな公園がオープンします。なかなか土地がないんですよ。公園、公園というけれども、高円寺、阿佐谷は物すごく大変ですよ。木造密集地域で危ないし、それから本当に土地がない。今回やっと買えましたけれども、ほかのところに話をしても、やっぱり高くてなかなか金額が折り合わなくてできないそうです。これは頑張ってほしいと思います。それから、今回、阿佐谷北のほうにもだんだんそういうところが広がりますので、ぜひ頑張ってお願いします。 補聴器の助成についても一言申し上げます。非課税の人は上限4万5,700円まで補助されるということでありますけれども、収入がほとんどない人、非課税の人というのは年間100万円ぐらいしかない人です。この人は15万円ぐらいは軽くする補聴器を買うことは難しいかもしれません。そういった意味では、もう少しその傾斜というか、収入に傾斜をつけてほしい気がします。江東区のように13万7,000円まで出してくれとは言いませんが、何とかならないものかと思います。でも、収入は分かるけれども、資産までは分からないわけです。それをやるとしたら、ミーンズテストをしなきゃいけない。生活保護の申請に来た人のように、あなたは幾ら持っていますかという調査をしなきゃいけない。そこまで補聴器の購入ぐらいでやるわけにはいきませんから、ちょっとこれは難しいことを言っていますけれども、何とかならないかなと思っています。 給食費の無償化です。今回予算計上しなくてよかったと思っています。全ての子供に支援をするというのは全くそのとおりです。いわゆる社会福祉の普遍主義であります。私はこの言葉を数年前ぐらいにこういう考え方を聞いて、そうか、なるほどと思いました。つまり中間層にもこうやって出すことで、みんながもらえることで自分が税金を納めていることのメリットが分かってくるということです。今回教育の部長が御答弁くださいましたけれども、確かにそのとおりだと思います。けれども、理想としては難しいと思います。それに、給食費に関しては、生活保護の人、そして準保護世帯については負担しなくていいわけですから、そこのところをもっと全面的に言ってほしいと思います。今まるで給食費の無償化が、大売り出しなんていうと言葉がよくないですが、いろいろアピールしていますけれども、選挙が近いからかなと思いますけれども、そうではなくて、全体で考えてほしいと思います。 高齢者のことばっかり言いますけれども、年金生活の人は本当に苦しいですよ。10万円も年金をもらっている人って日本ではそんなにいないですから。そして、そういう人は本当は生活保護費を申請すれば二、三万円ぐらいもらえないこともないんだけれども、高齢者であればあるほど生活保護制度は忌避します。それからあと、自分が困ったときに、お役所に行けば何か相談ができるなんて思っていません。そんなこと知らないですよ。家賃が払えないとか、住まいがなくなるとか、収入が減りましたということで、役所に行けば何かしてくれるなんていうことはほとんど知られていない。そういった意味でも、高齢者のしおり、そこにはっきりと書いていただきたい。生活にお困りのときはここにというふうに、生活保護制度の御案内というんじゃなくてね。年金が少なくてお困りの方はこちらへとか、はっきり分かる形で書いていただきたいと思います。 それから、ホームレス自立支援センターの設置が今進んでおります。前回は梅里、都営バスの横に、操車場の横に独身寮が今でもありますけれども、ここをお借りしました。その説明会に、私も何年も前になりますけれども、行きました。大変な反対な様子でした。ただ、そのときは、梅里の町会長さん、区議会議員であられた人です。名前は言いませんけれども、御存じの皆さんの御先輩ですけれども、その方が町内会の人たちを説得してくれて、そしてそこでそんなに問題なく開設することができたんです。本当にありがたいことだと思っています。ただ、次はないよと、1回だけだよという約束だったので、建物はまだあるけれども、そこはもう使えない。そういった意味で、次はどうなるのか、大変気にはなりますけれども、担当者は頑張ってほしいと思います。 賛否を申し上げます。一般会計には賛成をします。特別会計は、国民健康保険会計に賛成し、ほかの2件は反対します。ほかの議案は、13号、コミふら一部改正条例、これについては反対をします。ほかには賛成いたします。 さて、今回も職員の皆さんには資料調製で大変お世話になりました。繰り返しますけれども、4,000枚近い情報公開の開示で本当にお世話になって、ありがとうございます。でも、おかげさまで少し進むことができましたので、黒塗りの部分が大分減っていくだろうと思います。 それから、会計年度任用職員の皆さんも、次の年度がどうなるか、賃金がどうなるか、大変不安だと思います。そんな中で、そして安い賃金で働いてくださっていることに本当にお礼を申し上げます。 そして、幹部の皆さんも、あまり残業し過ぎないで、体を大切にしてくださいね。 それから最後に、区長、ありがとうございました。随分変わりました、区議会。情報公開の制度も変わったし、それから議会に対する情報提供も変わったし、それから区長の行動がきちんと見られるようになったとか、本当に随分変わりました。これはもうとてもじゃないけれども、不可逆的といいますか、元に戻ることはないと思います。お体を大切にして、杉並区民のためによろしくお願いします。 以上です。
堀部やすし委員。

予算審議の締めくくりに当たり、意見を申し上げます。 結論から申し上げますと、区政経営計画書に示されている投資事業の想定規模、内容等に同意しかねるものが数々あるため、当委員会に付託された13件のうち、議案第20号杉並区一般会計予算には反対とし、その他の議案については賛成とするものです。 令和5年度杉並区一般会計の当初予算は2,107億円、約81億円の増となりました。さらに2月28日に追加で提出された一般会計補正予算(第1号)によりその総額は2,155億円となり、年度初めの4月1日時点での予算規模としても、前年比約128億円の増となっています。物価上昇から歳出が膨れ上がったことも事実ですし、追加補正で新たに感染症対策に係るワクチン経費を計上することになったことなどにより歳出が膨れ上がったことも事実ですが、それらが主要因だと片づけることもできないものです。 まず、新年度から公務員の定年延長が段階的にスタートするため、新年度は定年退職に伴う退職手当を支払う必要がない年度となります。単年度としては約20億円の歳出削減要因となっています。 前区長時代に決めていた施設再編など計画事業の一部について、一旦立ち止まる判断をしたことにより、これも単年度の歳出としては一定抑制されるところになりました。その総額は6事業、約14億円との説明です。 京王電鉄が経費負担せず、区全額負担としたことで重い財政負担を抱える可能性のあった浜田山駅南口整備事業も仕切り直しとなり、新年度より進行する予定であった線路地下を掘り進める地下連絡通路の整備工事も中止となっています。何の補助金も見込めず、単費10億円と言われたこともある工事でした。 さらに言えば、区長の選挙公約となっていた国保料の負担軽減についても早期に法定区外繰入れの段階的縮小を図る方向性にある23区統一基準料率の範囲内にとどまり、独自料率は採用されないところとなりました。もしこれらの経費が新年度に追加で必要となり、そのまま計上されていたとすれば、4月を前に、少なく見てもさらに40億円以上の歳出増が見込まれていたはずです。 このように、単年度では歳出抑制される大きな要因が複数あったにもかかわらず、それでもなお大きく増となったのは、区立施設の老朽化、特に学校施設の老朽化が影響しています。新年度は同時並行で6校の建て替え作業が進行し、これに長寿命化改修を含めると12校で作業が同時進行する計画となっています。これほどの数は過去になかったことで、物価上昇、さらには金利上昇が始まる中、大変苦しい局面となっています。昭和の高度成長時代に相次いで整備された現在の区立施設は、その多くが築50年を超えてきており、築60年を超える校舎も複数出てきました。全体最適、長期最適を踏まえた対応が不可欠です。 敗戦の混乱を乗り越え、右肩上がりの高度成長を実現した時代に数多く集中的に整備された公共施設やインフラは大量です。当時とは全く異なり、人口は高齢化し、1人当たりGDPも伸び悩み、担税力も低下している中で、60年前と同じように次々と施設を更新していくことなどほとんど不可能ですが、実際には改築、改修、施設再編などを名目に差はありますが、ほぼ同様に対応が進められています。 問題は区立施設の規模が次々に大きくなっていることです。施設再編の目的の一つは、施設の延べ床面積を縮減すること、つまり今後の厳しい財政状況などを踏まえて、施設の維持管理経費や将来的な改築改修経費を抑制していくことにあったはずです。旧校舎の延べ床面積が5,000平方メートル台であった桃井第二小学校が、その前倒し改築で約2倍の1万平方メートルを超えたことは象徴的でしたが、その後も区立施設建て替えの延べ床面積は次々に膨張しています。今回も改築に向けて作業が進んでいる神明中学の延べ床面積は50%もの増となる見込みが示されてきています。 区立施設の過半は学校ですが、64校もの学校を抱えている杉並区で、今後、全校同じように対応を進めていくことができるわけもありません。持続可能性があるなどとは到底言えない状況ですが、結局のところ、規模は膨らむ一方で、延々と課題の先送りが続いています。子供のためなどと言われることがありますが、実際には現在の大人の都合を優先させており、その財政負担を子や孫に押しつけているに等しく、全く無責任としか言いようのないものであります。これは選挙を通じて意思表示することのできない将来世代の財政負担を拡大させ、その自由を侵害するシルバー民主主義そのものではないのか。質疑では一例として、今後の学校プールの設置について話題にしましたが、もはや全校にプールを設置していられるような余力など全くないというべきです。このままの進行は到底容認することができないものです。物価上昇、さらに金利上昇が現実化していることを踏まえ、施設再編整備計画とともに、学校施設整備計画(第2次改築計画)全体の見直しを急ぐよう、改めて強く要請いたします。 昨年、国際通貨基金(IMF)は、2021年日本の一般政府債務の対GDP比が262.5%に達したことを明らかにしました。必ずしも正確に比較できるわけではありませんが、第2次世界大戦末期の1944年、大日本帝国の数値は204%であったと言われています。現在もう既にその水準を大きく超えていること、国債の過半を日銀が保有していることなど、この面では戦前と何ら変わらない事態となっていることは知っておく必要があります。現在のG7各国との比較で見ても、イタリアの対GDP比が150%、アメリカが128%、イギリスが95%、ドイツが69%などとなっており、ここでも262%という日本の数値がいかに突出したものであるか分かります。日本はその後も赤字国債を乱発していますので、事態は悪化する一方で何ら歯止めがかかっていません。その結果、2023年に入ってからの日銀は防戦の一方となっています。 新年早々1月の国債購入額は過去最高の23兆円と急増しました。1か月に23兆円もの国債を日銀が買い取らなければ、今の金利水準を維持することができなくなっているということです。消費者物価指数が前年比4%の上昇を見せている中で、長期金利を0.5%に抑制し続けること自体が無理筋で、どうあがいてもさらなる金利上昇が始まることは確実と言うべきです。これは今後、急激に財政負担が重くなっていくことを覚悟しておかなければならないという意味であり、区が現在資産として保有をしている保有債券の評価額も下落していくことを意味するものでもあります。仮に1,000兆円台の累積債務に係る利払いが1%上昇すれば、必要な利払い額は年間10兆円へと膨らんでいきます。利払いだけでその規模になれば、国税収入60兆円台の国の財政運営はそのままでは立ち行かなくなり、外郭団体やゾンビ企業も危機を迎えます。身の丈に合わない住宅ローンを抱えている個人も相当苦しくなることでしょう。インフレは生活困窮者の暮らしも直撃します。あれもこれもと予算計上を続けていくことのできるような未来が本当にあるのか、真剣に考えなければならない局面であります。 戦後多額の政府債務を抱えた日本が、その重みをインフレによって解消させた事実を思い起こす必要があります。対GDP比での政府債務が当時を凌駕していることを思えば、これは杞憂でも何でもありません。日銀のデータを確認しますと、例えば戦前の1934年から1936年平均の企業物価指数を1としたとき、戦後1949年の企業物価指数は208となっていることが分かります。これは日銀が広く公表しているところで誰でも確認できるデータです。現代に置き換えると、その昔1,000円で買えた商品が20万円を超えるようになった事態だと言えばお分かりいただけるでしょうか。当然、多くの国民の収入がこれに追いついていたはずもなく、これにより膨大な政府債務は相対的に小さくなりました。無責任な見通しの下で戦時国債を乱発し、世界情勢も顧みず国力に見合わない規模の戦争に費用を投じた結果、抱えていた債務は、インフレによって解消させることになったというのが結末です。財政規律を無視した経営を続ければ、このような結果を招くことは歴史が教えてくれています。 杉並区の歳入は、昭和から平成初期の頃とは異なり、自主財源の割合が低下しており、依存財源の占める割合が上昇しています。つまり、国や都の交付金、補助金などを通して財政規模が拡大してきたものです。依存財源は区に決定権のない財源であり、その性質上極めて脆弱で、持続可能性が疑わしいものです。今後につきましては、後年度に重い財政負担を残すことのないよう、事業の拡大にはくれぐれも細心の注意を払われるよう重ねて要望するものであります。 さて、本年は台湾との相互交流が本格的に再開される見込みとなりました。5月には東京高円寺阿波おどり台湾公演が開催され、11月には国立台湾戯曲学院杉並公演が開催されるとのことです。コロナ禍を乗り越え、新たな日常が始まることを実感します。このような新たな日常の始まりが、新たな時代の幕開けとなりますよう期待をしているところです。 日本経済研究センターの試算によると、2022年の1人当たりGDPはついに台湾が日本を追い抜く見込みとのことです。DXの推進で日本より先行していること、その結果、日本より労働生産性が高くなっていること、さらに世界的にも高い競争力を維持している半導体産業を有していることなどにより、この逆転は一時的ではないとも予測されています。為替を見ても、台湾元、ニュー台湾ドルは非常に強くなっており、日本円はすっかり購買力を落としています。日本より早いスピードで少子高齢化が進み、人口減少も始まっている台湾がこのような現状にあることは、台湾の成功というよりも、むしろ日本の失敗と見るべきものです。しかし、台湾とは文化的にも歴史的にも共通の結びつきがありますし、現在の台湾から私たちが学ぶことのできる面はたくさんあるはずです。 台湾の経済成長は、社会の変化に対応してきたこととも無縁のものではありません。台湾の地方自治体がパートナーシップ制度を導入し始めたのは日本とほぼ同時期のことでしたが、その後の対応は日本より早く、アジアで最も早く同性婚を法制化しています。日本のデジタル担当大臣に相当する部長は、元男性のトランスジェンダーで、現在は無性別、つまり性別なしを標榜されている方ですが、この方が閣僚の一員となったのは2016年、もう7年も前のことです。非常に聡明な方で、この方の存在こそが台湾のDXを大きく後押ししたといっても過言ではないと思います。2023年になっても政府高官の1人から露骨な差別発言が飛び出してくる日本とは全く異なる現状です。 日本の国会に相当する立法院の女性議員比率は4割を超え、首都に当たる台北市議会の男女比も31対30と、既にほぼ半々になっています。台湾のシリコンバレーと言われる人口45万人の新竹市の市長は、エンジニア出身の30代の女性です。いずれも日本とは全く比較にならない現状であります。 日本を上回る1人当たりGDPを実現することが見込まれる台湾の発展は、積極的に時代の変化と多様性を受け入れてきたことと無縁のものではありません。いつまでも内向きの議論に終始しているうちに、我々はすっかり貧しくなっている。そしてそのことが全く自覚されていないところに我々の真の危機がある、そう思わずにはいられないものです。来る統一地方選挙がこの事態を打開する契機となることを強く願わずにはいられません。 結びに当たりまして、審議に当たり、今回も数多くの資料を御提供いただきました。また、昨年10月に情報公開請求をし、少なくない情報が非公開とされていた教育委員会のモデル事業についても、こちらから審査請求を提起することなく一部非公開の変更決定処分が行われ、この3月10日から追加の情報公開が行われています。ありがとうございました。後者については、実際の予算審議には間に合わず大変残念でしたが、それでも、このようなことは前区長時代には一度もなかったことです。区政の変化を実感するものでした。 見通しの悪い厳しい時代に入っていますが、今後も引き続き、まずは情報公開の徹底を推し進められ、厳しい中にあっても、活力ある区政が実現していくことを強く期待いたしまして、私の意見といたします。
これをもちまして意見の開陳を終了いたします。 これより付託議案ごとに採決いたします。 議案第11号杉並区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第12号杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第13号杉並区立コミュニティふらっと条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第14号杉並区営住宅条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第15号杉並区事務手数料条例及び杉並区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第20号令和5年度杉並区一般会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第21号令和5年度杉並区国民健康保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第22号令和5年度杉並区介護保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第23号令和5年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第27号杉並区国民健康保険条例及び杉並区介護保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第28号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
本日の委員会を閉じます。 (午後 2時14分 閉会) function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version