// 発言者(29名)
// 発言(173件)
出席議員は定足数に達しております。 これより本日の会議を開きます。
初めに、会議録署名議員を指名いたします。 本日の会議録署名議員については、会議規則第121条の規定により、 6番 つ た えりな 議員 7番 片 岡 ちとせ 議員 38番 池田 ひさよし 議員 の3名を指名いたします。
次に、事務局長に庶務報告をいたさせます。 (吉本浩章事務局長報告) 庶務報告を申し上げます。 区長から、令和8年2月25日付専決処分報告書が議長宛て提出されましたので、既に送付しておきました。 次に、本区監査委員から、例月出納検査報告書(令和8年1月末日現在)が議長宛て提出されましたので、既に送付しておきました。 〔資料編参照〕
これより日程第1、代表質問を行います。 質問は、通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔、明瞭に御質問願い、また答弁者は、質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 24番、筒井たかひさ議員。 〔24番 筒井たかひさ議員 登壇〕(拍手)
まず初めに、さきの衆議院議員選挙において、高市早苗政権の維持を国民の皆様から認められ、本区においても、我が党の国会議員が連続で11期目の当選を果たすことができました。今後とも青木区長と地元選出の国会議員との連携を密にして、JR東日本や国との課題解決に積極的に取り組んでいただきたいと思います。 それでは、区長並びに教育長に自由民主党議員団の代表質問を行います。 初めに、令和8年度当初予算案について質問いたします。 令和8年度の一般会計当初予算案の総額は2,829億6,000万円で、昨年度と比較して、金額にして256億円と大幅な増加となり、5年連続で過去最大を更新する予算規模となっています。 歳入面では、昨年度に引き続き、納税義務者数や区民所得の増加による特別区民税の増や、固定資産税や市町村民税法人分の堅調な推移による特別区交付金の増が挙げられ、歳出面でも、物価や人件費の上昇を背景に事業費全体が増加傾向にあるなど、現在の社会経済状況を表している予算だと思います。また、国の令和8年度予算案においては、一般会計の総額が昨年度と比較して6.2%増加し、2年連続で過去最大を更新し、東京都の令和8年度予算案においても、一般会計の総額が昨年度と比較して5.4%増加し、5年連続で過去最大を更新しており、本区の予算編成にも大きく影響しているものと考えています。 総務省が1月に発表した2025年の消費者物価指数は、前年比で3.2%上昇し、4年連続の上昇となりました。また、資材価格や労務単価は上昇が続き、賃上げも高水準で推移しています。円安による輸入コストの増加も物価高の大きな要因となっています。こうした状況を踏まえると、最近の物価上昇はもはや一過性の現象ではなく、我が国の経済が長く続いてきたデフレ経済を脱却し、インフレ経済という新たなステージが本格的に到来したものと強く感じています。日本経済が転換期を迎える中、本区においてもその大きな変化を的確に捉えた財政運営をしていく必要があります。 日本銀行は、昨年12月の金融政策決定会合において、政策金利を0.5%から0.75%に引上げ、30年ぶりの高水準となりました。そして、実質金利は依然としてマイナス圏で推移し、諸外国と比べてもまだ低い水準にあることから、今後も利上げの継続が見込まれます。金利の上昇により、財政運営においては、運用利率の上昇で基金利子収入の増加という恩恵をもたらす一方、借金をすると利払い費が増加するという負の側面が浮き彫りになります。 本区では、令和4年度当初予算から特別区債の発行を抑制してきましたが、その方針を見直し、令和8年度当初予算から特別区債を活用するとしています。現役世代と将来世代の間の負担の公平性の確保を図る観点で見ますと、起債が有効な手段になること自体は否定しませんが、一方で、起債をすると利子の支払いが必要になりますし、今後も利率が増加するのであれば、財政負担がさらに増えることが懸念されます。また、起債残高が増え続けることにより起債償還額が増え、財政の硬直化につながることのないよう、健全な財政運営を維持していく必要があると考えています。今回の当初予算案における大きな特徴としては、物価高騰の影響のほかに、普通建設事業費が125億円もの大きな伸びを見せていることが挙げられます。これは、建設資材や労務単価の上昇に加え、小中合築校の建設工事が2校で着手することや、立石駅周辺の再開発において、特に北口地区が大きく増加することなどが大きな要因となっています。 こうした学校改築やまちづくりの事業などの大規模事業を財政面から支えるのが基金となります。大規模事業の推進には多額の経費が必要となりますが、お金がないからといって事業を止めるのではなく安定的に進めていくため、計画的に基金を積み立てていく必要があります。 しかしながら、基金の残高は令和5年度決算以降年々目減りしており、令和8年度の残高もさらに減少する見込みとなっています。建設資材や労務単価の上昇により普通建設事業費は今後も増え続けることが見込まれますし、特別区民税や特別区交付金が大きく増えている今だからこそ、将来に備えるため、基金を積立て、残高を増やしていく必要があるのではないでしょうか。 また、大規模事業を推進するための財源として基金のほかに起債もありますが、起債ばかりしても残高が膨れ上がり返済に困ることにもなりかねません。起債を活用する場合も、将来負担を増やさないよう抑制的に活用するべきで、できるだけ基金を活用できるよう、計画的に基金を積立て、将来世代に過度な負担を回すことなく、持続可能な財政運営と強固な財政基盤の構築を図っていくべきだと思います。 国は、東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税について、著しく税収が偏在している状況を鑑み、必要な措置を検討し、令和9年度以降の税制改正において結論を得るとしています。固定資産税は、本区の歳入で最も多くを占める特別区交付金の原資になりますが、固定資産税の税収減により特別区交付金が減収となれば、今後の歳入見通しに大きな影響が出るのではないかと危惧しています。また、ふるさと納税制度により特別区民税への影響も年々増え続けています。当然、今後の景気動向は不透明であり、景気が悪化することも考慮に入れておくべきで、今後の歳入見通しを決して楽観視することなく、財政運営上の備えをしておく必要があります。厳しい財政環境に置かれた場合も、区民サービスを滞りなく提供できるよう、日頃から事務事業の見直しを積極的に進め、より一層の行財政改革を推進していくべきだと思います。 そこで、伺います。 1、令和8年度当初予算案は、5期目となる青木区政の最初の予算案となりますが、区長はどのような点を重視して重要施策に取り組んでいくのか伺います。 2、これまでの起債抑制の方針を転換し、令和8年度当初予算案では特別区債が計上されています。なぜ今回起債をすることにしたのか伺います。 3、起債をすると利子の支払いが必要になりますが、金利が上昇する中、利子負担も今後大きくなることが見込まれます。負担軽減のため起債は必要最小限にすべきと思いますが、見解を伺います。 4、普通建設事業費が大幅に増加する中でも円滑に大規模事業を推進していくためには、基金の備えが重要になりますが、基金残高は減少傾向にあります。今後の基金の推移をどのように見込んでいるのか伺います。 5、今後、食料品の消費税率による地方消費税交付金や都市と地方の税収格差として、特別区財政調整交付金の原資となる固定資産税の是正検討が視野にも入り、税収が減少する可能性を懸念しています。歳入環境が決して楽観視できない中、事務事業の見直しなどの経営改革により一層取り組んでいく必要があります。財政運営や経営改革について、今後どのように取り組んでいくのか見解を伺います。 次に、今後の葛飾区の教育行政について伺います。 市川教育長が就任してから5か月近くがたとうとしています。区内小学校や東京都教育委員会での豊富な経験を持たれた方が、本区教育行政の先頭に立たれることに大きな期待を寄せております。就任の挨拶において、未来を担う子供たちの成長を支える使命の重さに触れ、子供たちが葛飾の学校で学べてよかったと思える学校教育の実現を掲げられました。また、都政新報でのインタビュー記事によりますと、現状の教育課題については、学力の向上を挙げております。特に、自ら考えて生きていく力を育むことが必要であるとのことでした。 現在、日本の公教育は歴史的な転換点にあります。本年に予定されている次期学習指導要領の改訂に向けた議論では、予測困難な時代において、子供たちが自らの人生を主体的に切り開くエージェンシーと、持続的な幸福であるウェルビーイングの実現が核心的なテーマとなっています。ここでの学力とは単なる偏差値競争ではなく、AI時代を生き抜くための課題解決能力や対話力といった生きる力の総体であると定義されています。こうした考え方を具体的な施策として教室の隅々にまで浸透させることができるか、これがまさに今、教育行政に問われています。この間、推し進めてきたGIGAスクール構想により、1人1台端末の環境が整いました。しかし、最新の研究報告書によれば、安易なデジタル化への警鐘も鳴らされています。これからの教育、特に学力向上に向けては、AIによる個別最適化などのデジタル教育の強みと、深い思考や身体性を伴う記憶などにたけるアナログの強みの双方をうまく組み合わせながら推し進めていく必要があるのではないでしょうか。デジタルとアナログの戦略的な使い分けが、今、求められていると考えています。 学力については、現在、中学校における学力水準について、小学校からの移行期における中1ギャップの存在が指摘されています。特に、積み上げ型教科である数学のつまずきを解消するには、一斉授業だけでは限界があります。個々のつまずきの原因まで遡って学習する遡及学習をシステムとして導入することが不可欠ですし、同時に、指導体制そのものの変革も求められています。現在、小学校における教科担任制や、学級をチームで見守るチーム担任制の導入の検討が進められています。こうした取組は専門性の高い授業を提供できるだけでなく、特定の教員への負担集中を防ぎ、多角的な視点で子供を理解し指導していくことが可能になるとともに、これは教員の精神的な孤立を防ぎ、働き方改革にも直結する重要な視点となるのではないでしょうか。 子供の学力向上のためには、教員が子供と向き合う時間の量と質を高めていく必要があります。しかし、現場の教員は膨大な事務作業や部活動指導に忙殺されています。出欠管理や配付物のデジタル化といった校務DXや、部活動の地域連携・地域展開を推進し、教員の長時間労働の要因を根本から排除していくことが不可欠です。こうして生まれた時間で、授業準備や子供たち一人一人との対話、教員自身のリスキリングなどに取り組むことができれば、教員の精神的負担を軽減し、教員が本来の職務である子供の指導に専念できる環境を取り戻すことができます。教職員の働き方改革は、本区の教育の質を高めるための重要な未来への投資となるはずです。 そこで、伺います。 1、葛飾の教育現場に触れて、教育長はどのような感想を持たれ、また、この任期中、どのような教育を推し進めていくのか伺います。 2、学力テストの点数だけではなく、生きる力や非認知能力を具体的にどのように向上させ、それらをどう指標化しながら目標達成を図っていくのか伺います。 3、デジタル教科書の普及が進む一方、深い読解や記憶定着には紙媒体が優位との研究や、ノート指導や手書きの機会を確保することの有効性が示される中、発達段階や学習内容に応じ、紙とデジタルを戦略的に使い分けていくことが重要であると考えますが見解を伺います。 4、中1ギャップの解消に向け、小学校での内容のつまずきについて家庭学習任せにせず、一人一人に寄り添った解消を図るとともに、小学校5・6年生の教科担任制の導入についてもさらに進めるべきと考えますが見解を伺います。 5、教員の孤立防止や多角的な児童理解に向けたチーム担任制を導入し、特定の担任への負担を下げ、チームとして組織で子供を見守る体制について検討を進めるべきと考えますが見解を伺います。 6、徹底した校務DXや部活動の地域連携・地域展開などの取組を推し進め、教員が子供と向き合う時間を創出していく必要があると考えますが見解を伺います。 このたび、教育長を受けるに当たり、前教育長からいろいろと引継ぎがあったと思いますが、教育委員会事務局の分野では様々な課題があり、今も議論が継続しているものもあります。特に、バルサスクールの問題は、間もなく第三者委員の報告も出されます。報告書の内容によって今後の対応も変わってくるとは思いますが、葛飾にバルサアカデミーのサッカースクールができると聞いたときのわくわく感は今でも忘れられません。第三者委員の報告待ちではありますが、しっかりとしたルールをつくった上で、サッカーのまち葛飾らしく前向きに検討していただいてもいいのではないでしょうか。 継続している課題はほかにもありますが、新たに就任されたのですから、教育長自身の感じられたことを大切にしていただき、これまでの豊富な経験に基づく新たなかつしかモデルを確立することで、本区の教育水準を高めていくことができると確信しております。教育長の新たなリーダーシップの下、教育委員会、教職員、保護者、地域が一体となって、子供たちの未来を輝かせていただきたいと期待しています。 そこで、伺います。 7、前教育長から引き継いだ教育委員会事務局としての様々な課題について、どのようにリーダーシップを発揮し、解決に向けて進めていくのか伺います。 次に、新庁舎整備を見据えたDXによる経営改革について質問いたします。 現在、本区は立石駅北口地区において、将来の葛飾区を決定づける最重要プロジェクトである新庁舎整備を進めております。この巨大プロジェクトは、単に建物を新しくする物理的な移転であってはなりません。それは、区政のオペレーティングシステムそのものをデジタル時代に即した形へと抜本的にアップデートする構造改革の好機と捉えるべきであると考えます。 そこで、鍵となるのがDXによる経営改革です。DXによって24時間365日申請が可能になるなど、区民サービスが向上することは大いに歓迎すべきことです。しかし、単に既存の業務の上にデジタルツールを接ぎ木するだけの部分的なデジタル化では、バックヤードにおける職員の作業や、問合せ対応といった新たな業務負担を生み、かえって現場が疲弊する非効率のデジタル化を招く危険性があります。確かにDXの推進にはシステム投資や人材育成など多大なコストと労力が伴います。しかし、本来のDXの目的は、テクノロジーを活用して職員を定型作業から解放し、浮いた人的リソースを人間にしかできない高付加価値業務に注力できるようにすることにあると思うのです。DXへの投資が区民サービスの向上や業務効率化にどれほど貢献したのか、曖昧な便利になったという感覚論ではなく、定量的かつ客観的に把握していく必要があるのではないでしょうか。区民サービスの向上を図りつつ、全体の業務効率を向上させる、この2つの目標を同時に達成するDXによる経営改革が求められていると考えます。 また、新庁舎整備に当たり、どのような窓口をつくるかは区政の顔となる重要なテーマです。しかし、依然として来庁を前提とし、待ち時間の短縮や手続の一部オンライン化といった改善レベルに検討がとどまっているように感じています。 マイナンバーカードとスマートフォンを活用し、原則として全ての手続がオンラインで完結する行かない窓口への移行を目指してほしいのです。これは、区民にとっての利便性向上だけではなく、庁舎の必要スペースの縮小や光熱費の削減にも寄与します。真の区民本位のサービスを実現するためには、来庁が原則、オンラインが例外という従来の発想を180度転換し、オンラインが原則、来庁が例外といった設計思想へとパラダイムシフトする必要があると考えます。そして、この例外こそがデジタルが苦手な方へのサポートであり、また対面でじっくりと話し合いながら相談したいと願う人へのサポートになります。こうした対面サポートを充実させることはもちろん重要です。しかし、その前提として、そうした対面サービスの充実に向けた時間や人員を確保していくためにも、基本設計としては行かない窓口への完全移行を視野にDXを進めていくべきではないでしょうか。 DXによる経営改革は、内部事務についても徹底して行っていく必要があります。区民からは見えにくいバックオフィス業務の効率化もDXの重要な柱です。特に、日々大量に発生する財務会計や文書管理といった内部事務は、多くの職員の時間と労力を消費しています。生成AIなどを活用し、内部事務を徹底的に自動化・効率化することは、持続可能な執行体制を構築するための必須条件であり、積極的な技術導入を図るべきであると考えます。さらに、これらを推進する体制づくりが必要です。これまで申し上げた全庁横断的なDXによる経営改革を成功させるには、各部署の個別の事情や利害を超えて、常に全体最適を追求する強力なガバナンスが不可欠です。しかし、行政組織でありがちな縦割りの弊害により、デジタル技術の導入はデジタル部門、定数部門は人事部門、予算措置は財政部門と、それぞれがばらばらに動いていては真の改革は成し遂げられません。 システムを入れたが人は減らない、予算はついたが現場が使わないといった失敗を避けるためには、区長の強力なリーダーシップの下、人事・財政・デジタルの各部門が完全に一体となって改革を推進する司令塔機能が必要不可欠です。経営資源である人・物・金とデジタルを統合的にマネジメントし、新庁舎というハードの整備に合わせて、区役所のOSとも言うべき業務プロセスと組織文化を刷新する、この不退転の決意と体制構築をぜひとも断行していただきたいと期待しています。 そこで、伺います。 1、現在までのDXの経営改革の効果について、どのように評価しているのか伺います。 2、DXにより区民サービスの向上が図られることは歓迎するべきことですが、一方でデジタル化の過程で職員の業務負担が増加する可能性もあります。区民サービスの向上と業務効率の向上をどのように両立させていくのか、区長の見解を伺います。 3、DXによる窓口改革は単なる効率化ではなく、行かない窓口への完全移行を視野に入れて進めていくべきであり、来庁が原則からオンラインが原則へと設計思想を転換しながら改革を推し進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。 4、財務会計・文書管理事務などの内部事務についても、生成AIなどを活用して伝票起票や審査などの事務の効率化を図るなど、起案する職員をはじめ、審査・決裁をする職員の負荷やミスなどの発生リスクを減少させていく取組が必要であると考えますが、見解を伺います。 5、DXによる経営改革には、縦割りを打破する強力なリーダーシップの下、人事・財政・デジタル部門が一体的に推進していく体制が必要であると考えますが、区長の見解を伺います。 次に、立石駅周辺のまちづくりと救急医療体制の構築について伺います。 区は昨年12月の新庁舎整備・現庁舎跡地活用特別委員会において、現総合庁舎敷地の活用について、地域課題の解決と利便性向上を目指した面的活用を検討することとし、当初、長寿命化改修を行い、一部部署を配置して継続利用する計画としていた新館については、現在は新館を含めた全施設を解体し、更地から再整備する案を提案するとともに、跡地には、行政・集会・防災の各機能を備えた多機能型の複合施設を整備する方針や、にぎわい創出を含め、地域課題解決に資する公共性・公益性の高い施設の誘致を検討する方針を示しました。 しかし、本区が進める立石駅周辺のまちづくりは、北口地区においては着工という大きな節目を迎えたものの、南口地区、とりわけ南口西地区においては、都市計画決定を経たものの、当初のスケジュールから大幅な遅延が見込まれています。この再開発の遅れによって、区が予定していた道路補修課庁舎などの公共施設の移転タイミングもずれ込み、現施設での業務継続が続いています。このままさらに遅延すれば、道路補修課庁舎を移転する必要がなくなります。状況は刻一刻と変わっています。これまで検討を進めてきた公共施設の集約・再編案について一旦立ち止まって検討し直し、現実的な計画へと修正すべきなのではないでしょうか。 私は、この見直しに当たって最優先で考慮すべきは、区民の生命を守る救急医療体制の維持であると考えています。令和8年1月現在、最近の生産年齢人口の増加により、本区の高齢化率は23.98%と24%を下回る状況になりました。しかし、近年続いた東京の人口増加も鈍化しているとの報道もあり、本区の人口推計によっても、長期的には高齢化がさらに進展していくとの見通しが示されています。特に、医療ニーズが極めて高い75歳以上の後期高齢者が急増する中、救急搬送の現場はかつてない混迷を極めていくことは火を見るより明らかです。東京消防庁の報告によれば、救急出場件数は過去最多を記録し続けており、救急隊が搬送先を決定するまでに要する時間は延伸の一途をたどっております。区民の皆様からは具合が悪くなっても救急車が来てくれないのではないか、搬送先が見つからず命を落とすのではないかという悲痛な不安の声が私の元にも数多く寄せられております。救急医療は生存権の根幹をなすものであり、この崩壊を食い止めることは区政の最重要課題でなければなりません。 こうした危機的状況において、本区の救急医療を最前線で支えているのが、区内にある民間救急病院です。東京慈恵会医科大学葛飾医療センター・第一病院・金町中央病院、そして平成立石病院など、24時間365日体制で二次救急医療に備えて、重症患者を中心に受け入れてくださっています。例えば、平成立石病院では、開設以来、区の医療環境充実のための重点医療機能を担い、200床を超える病床を最大限に活用して、救急車を断らない姿勢で、昼夜を問わず区民の命を救い続けてまいりました。内科・外科から心臓血管外科に至るまで、高度な専門性を備えた診療体制は、まさに本区における救急医療の最後のとりでと呼ぶにふさわしい存在であります。 しかし、今、私たちが直面している最大の課題は、この不可欠な医療資源を失うリスクであります。これらの救急病院は、施設の老朽化により建て替えが急務となっています。しかし24時間365日の救急機能を停止させることは許されないため、現在の敷地内での現地建て替えは物理的にも安全管理上も極めて困難であります。十分な仮設病棟の確保や、工事に伴う騒音・振動の制御、救急車の動線確保など、民間一病院の努力だけでは解決できない障壁が立ちはだかっています。もし、区内に適切な移転用地や建て替え支援策が見いだせなければ、病院側が医療機能を継続するために、より好条件の土地を提示する近隣自治体への移転、すなわち区外転出を検討せざるを得ない事態も十分に予見されます。高度救急機能が区外へ流出することは、本区にとって単なる一企業の撤退ではなく、47万区民の命のセーフティーネットに巨大な穴が空くことを意味します。一度失われた救急インフラを再構築するには、膨大な歳月と公費が必要となります。他の自治体の事例を見れば、救急車の実績に応じた大胆な運営支援や最新設備への補助、さらには病院建設に対する用地確保の調整など、様々な取組が行われています。 区は、これまで民間病院に対して独立採算を前提とした運営を求めていきましたが、救急医療という極めて公共性の高い機能を維持し、かつ建て替えという巨大な投資を区内で行わせるためには、もはや民間任せの議論にはできないのではないでしょうか。特に、建て替えに当たり、常に満床状態にある大学病院等の救命救急センターが担っている三次救急や二次救急という枠組みでは対応し切れない重症度や専門性を要する患者に対応する2.5次救急も担えるような救急病院として再整備されることになれば、区内の搬送困難事案を食い止める極めて重要な役割を担えるようになることにもつながるはずです。区が救急病院を地域の共同資産と位置づけ、用地確保の調整など、区内定着に向けた協力を図っていくべきではないでしょうか。 そこで、伺います。 1、立石駅周辺再開発事業の進捗を踏まえ、これまでの検討を進めてきた公共施設の集約・再編案について、一旦立ち止まって検討し直すべきと考えますが、区の見解を伺います。 2、大規模救急病院が、施設の老朽化や機能強化のために建て替えを検討する時期にあることについて、区は把握しているのでしょうか。現地建て替えの困難さから、万が一病院が区外へ転出することになった場合、区内の救急受入れ能力や災害医療体制にどのような影響が生じると考えているのか、区の見解を伺います。 3、救急機能を停止させることなく建て替えを実現するためには、代替地の確保や移転先用地の調整が不可欠であり、公有地の活用も含め救急病院機能を区内にとどめる対策を講じるべきと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、将来を見据えた行政組織の運営について伺います。 令和8年度当初予算案にも通じ、かつ本区の将来像を見据える上でも、柔軟にスピード感を持った対応が、経済社会が目まぐるしく変化をしている今だからこそ欠かせない姿勢だと思います。その時々の社会情勢をどう捉えて、どのように課題を把握し対応していくのかが、区政を進める上で基本だと思います。ただ、それを進めるためには、優先順位を考えながら限りある予算と組織を効率的に運営していかなければなりません。国や東京都との連携も必要ですが、区でできるきめ細やかな対応は区が主体的になって迅速に当たっていく姿勢も強く求められると思います。後になって区は何も対応していないという印象を持たれることは、区民サービスの提供者として大きなマイナス要因にもなります。現在、区内の建設業界や福祉・医療・運輸・飲食など多岐にわたる業種で人手不足と言われており、企業側からは採用難で人材が確保できない上に、賃金高騰で経営上の負担が増えているという声が多く聞かれます。 また、この人手不足を補うために外国人労働者を受け入れている企業も多くある中、日本語の習得や文化の違いによる生活面も含めた仕事への取組方についても苦労されている面もあるとの声もあります。さらに、先月からは手形払いの禁止など、中小受託取引適正化法が施行され、4月からは改正された労働安全衛生法により、高齢労働者の環境整備が事業者の努力義務になるなど、区内企業の経営環境も変化があります。区内産業の支援も、こうした社会状況に応じて柔軟に対応する必要があるのではないでしょうか。地域経済が維持・発展することが、将来的に質の高い区民サービスを継続していくためには大変重要であります。 また、外国人労働者が増えることにより、地域で暮らす外国人の方々が増えている現状があります。現在は、地域振興部文化国際課が主に外国人生活者への支援を行っていますが、対策や支援体制は十分ではないと思います。区内の外国人人口は、本年2月1日現在、約6.9%で、コロナ禍以降毎年増えている現状です。先月には週刊誌で自国文化の違いなどにより、新小岩地域の団地における外国人住民の生活上のマナーの悪さが掲載されました。地域との共生をどう理解し、お互いが理解し合える地域社会を築くための課題に対する予算や組織の在り方が見えていきません。文化国際課に限らず、多言語表示や外国人住民へのアプローチなど、受け身の姿勢では社会状況を把握することが遅れてしまい、対応も後手に回ります。また、子育て・教育・雇用・生活相談・地域コミュニティー・防災など、多岐にわたる分野の横のつながりが組織的に不足している感が否めません。早急に新しい組織を検討していただく必要があると思います。 今後は、本区も人口減少という局面を迎えます。既に3か月連続で前月比を下回っております。23区ではマンション価格が高騰し、それが中古物件の需要も高め、さらには賃貸物件の家賃が世帯収入の4割超えという報道もありました。若い世代が郊外へ流出しているのかもしれません。人口が減少すると、当然地域経済も先細りし、税収、交通インフラをはじめ、地域力も低下してきます。そのためにはどうするのか、区政のかじ取りは大変重要です。今までの慣行では通用しない課題解決が求められている今、将来を見据えた行政組織の運営を検討していただきたいと思います。 そこで、質問します。 1、急激な社会状況の変化の中、各業種の人手不足や物価高騰、外国人労働者など、地域課題も様々に変化します。こうした中で、スピード感を持った対応をするために、課題解決に当たる行政組織編成をどのように考えているのか、区長の認識を伺います。 2、外国人人口が増え続けており、区の人口に占める割合が6.9%となり、全国平均を大幅に上回っております。子育て・教育・雇用・生活相談・地域コミュニティー・防災など、多岐にわたる分野の横のつながりが組織的に不足している感が否めません。新たにこの課題に対して組織編成する必要があると思いますが、区長の認識を伺います。 3、3か月連続で本区の人口が減少しています。このことについてどのような分析をしていますか。また、人口を維持していくためにどのような戦略を考えているのか伺います。 4、人口ビジョンでも、将来的には人口が減少すると予測しています。まさに将来を見据えた行政組織の運営と、長期的な財政運営を踏まえた区民サービスの在り方について、区長の認識を伺います。 以上で、自由民主党議員団の代表質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
筒井議員の御質問にお答えをいたします。 初めに、令和8年度当初予算案についての御質問のうち、重点施策についての御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案の編成に当たっては、子供から高齢者まで幅広い世代の方々から、住んでみたい、住み続けたいと思われる魅力的なまちづくりを進め、本区の持続可能な発展を図るために必要な施策を取りまとめました。 第1に、子育て支援・教育環境の充実を柱とし、未就園児も利用できるこども誰でも通園制度や、産後ケア事業における多胎児を養育する母親の利用上限回数引上げなど、切れ目のない子育て支援を充実させるとともに、保護者の教育費負担を軽減する学用品の学校備品化や、不登校対策に向けたチャレンジクラスの新設、夏季休業期間等における学習センターの開放を行うなど、一人一人の子供に寄り添った学習環境の整備を進めてまいります。 第2に、健康・長寿のまちづくりを柱とし、高齢者の外出支援と社会参加の促進に向け、実質1,000円でシルバーパスを購入できる助成事業を開始するとともに、各種健康診査等の受診案内統合化による受診率向上や、眼科健康診査の対象年齢の拡大を図るなど、健康寿命の延伸に向けた取組を進めてまいります。 第3に、安全・安心に暮らせるまちづくりを柱とし、住宅用消火器の購入助成の新設や、感震ブレーカー助成の対象拡大により火災への対策を充実させるとともに、管理不全空家等の認定に向けた外観調査や、木造住宅の耐震改修における割増し補助を実施するなど、安全に暮らせる環境づくりを進めてまいります。 第4に、環境に優しく快適でにぎわいあるまちづくりを柱とし、新金線を活用した新たな交通システム整備の事業化計画の策定を進めるとともに、中小企業の生産性向上と賃上げを後押しする融資制度や、自治町会へのデジタル化支援の拡充を図るなど、地域の経済と活力の向上に向けた取組を進めてまいります。また、こうした施策をより一層推進するため、DXを積極的に推進して区民サービスの向上と行政運営の効率化を図るとともに、積極的なシティープロモーションを通じて本区の魅力を多角的に発信してまいります。 今後も、区民・事業者等の多様な皆様との連携・協働を図りながら、いつまでも幸せに暮らせる夢と誇りあるふるさと葛飾の実現に向けて、全力を尽くしてまいります。 次に、令和8年度当初予算案に特別区債を計上した理由についての御質問にお答えいたします。 本区では、地方財政法の趣旨を踏まえ、長年にわたり、将来にわたって区民に利用される学校施設をはじめとする公共施設の新築・改築や改修、学校や公園の用地取得など、一度に多額の経費を要する事業を実施する際の財源として、また、現役世代と将来世代の負担の公平を確保するための特別区債と積立基金をバランスよく活用した財政運営を行ってまいりました。 一方で、長く続いたデフレ経済の下では、将来に備えて積極的に積み立てしてきた基金を活用し、起債を抑制した財政運営を行ってきたところです。現在は、物価や人件費の上昇が続くなど、インフレ経済への本格的な移行が見られており、現金の実質的な価値が減少する状況となっております。また、令和8年度は、事業進捗に伴い、学校改築事業や学校プール建設事業、市街地再開発事業といった大規模な事業が重なっております。このため、令和8年度当初予算案では、地方財政法の趣旨を踏まえた本来の財政運営として、特別区債を活用することとしたものです。 今後も、特別区債と積立基金のバランスを考慮するとともに、緊急経済対策などに財政調整基金を適切に活用しながら、持続可能な財政運営を行ってまいります。 以上です。
政策経営部長。
負担軽減のため起債を必要最小限にすべきとの御質問にお答えいたします。 起債をした場合には、元金償還とは別に利子負担があるほか、借入先によっては、起債の発行手数料や元金・利子の支払手数料が生じます。このため、金利が上昇すると、利子等の支払いによる財政負担が増えることから、必要以上の起債をしない財政運営を行っていきたいと考えております。そのため、本区では起債の対象事業については、公共施設の整備やまちづくり全般ではなく、原則として学校施設や福祉施設の改築など、事業費が大きく、国の財政融資資金や地方公共団体金融機構資金といった公的資金を活用できる事業に限定していきたいと考えております。 さらに、財政健全化判断比率や公債費負担比率などの財政指標に留意し、適正水準を確保するとともに、基金とのバランスや将来負担も考慮しながら、慎重かつ適切に起債を活用してまいります。 次に、今後の基金残高の推移についての御質問にお答えいたします。 学校施設をはじめとする公共施設の改築や市街地再開発、公園・道路の整備などの普通建設事業費は、令和8年度当初予算案で402億円ほどを計上し、令和7年度に比べ125億円ほどの大幅な増となっております。また、資材価格や労務単価の高騰、人手不足などの影響は今後も続いていくものと見込んでおります。こうした中でも、事業を計画どおり着実に進めていくためには、起債と基金をバランスよく活用していく必要があり、そのためには基金残高をきちんと確保していく必要があると考えております。大規模事業を対象としている公共施設等整備基金の取崩額は令和8年度から令和11年度までの4年間で603億円ほどを見込んでおります。 一方、起債の代替えとして行った基金の取崩し分については、元金償還に相当する額を毎年度基金に積み戻すほか、街づくり事業で財政調整交付金に算定された分も基金に積み戻しており、4年間で合わせて229億円ほどを見込んでおります。また、決算剰余金等を活用した基金への積み増し分259億円ほどと合わせると、積立額は4年間で488億円ほどを見込んでおります。この結果、公共施設等整備基金の残高は、令和8年度当初の698億円ほどから、令和11年度末には583億円ほどになると見込んでおります。 こうしたことからも、起債を効果的・効率的に活用することにより、基金残高の確保を図るとともに、決算剰余金や効率的な予算執行で捻出した財源などを活用して、基金を着実に積み立てていくことを考えております。 次に、財政運営及び経営改革の成果と今後の取組について、御質問にお答えいたします。 区ではこれまで、社会経済情勢の変化や区民ニーズの多様化を踏まえ、全庁を挙げて経営改革に取り組みながら、限られた経営資源を有効に活用し、持続可能な行財政運営に取り組んでまいりました。令和8年度の当初予算案に向けては、かつしかエコ助成金メニューの再構築として、国の補助金の拡充などを受け、電気自動車購入助成金の廃止、広報かつしか広告料の見直しなどに取り組みました。また、葛飾区区民サービス向上改革プログラムに掲げるデジタル技術を活用した業務改革や職員の育成などにも取り組んでおります。 今後も、引き続き社会経済情勢や区民ニーズを鑑み、不断の事務事業の見直しや歳入確保などの経営改革に取り組み、区民サービスの一層の向上を図りながら、持続可能な行財政運営に努めてまいります。 以上です。
教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
今後の葛飾区の教育行政についての御質問のうち、葛飾の教育現場に触れて私が持った感想と、任期中に推し進めていく教育についての御質問にお答えいたします。 私は、様々な学校を訪問するたび、葛飾の子供たちのすばらしさを実感しております。廊下などで出会った際には、子供たちが爽やかに挨拶をしてくれます。また、授業を参観すると、子供たちの学習に臨む姿勢がよいことに加え、適度にリラックスした雰囲気の中で、自分の考えや意見を進んで述べようとする子供が多いという印象を持ちます。さらに、運動会や合唱コンクールなどの学校行事では、学級や学年ごとに子供たちが団結して、一つの目標に向かって懸命に取り組む姿が見られるなど、いつも感動を与えてくれます。 このように、すばらしい葛飾の子供たち一人一人が自信を持って生き、将来、それぞれの分野で活躍できるよう、学校教育を通じて資質・能力をさらに高めていくことが、教育長である私の使命だと思っております。また、葛飾区だけではございませんが、学校を訪問すると改めて若い教員の割合が多いと感じます。私が教員であった頃は40代や50代のベテラン教員が多かったのですが、現在は20代や30代の教員が多い状況です。若い教員が多い学校は経験に基づく対応が難しいという課題もございますが、教員一人一人に伸び代があり、学校全体に活気があるという強みがあります。私は、各学校がこうした強みを生かすとともに、学校経営が盤石になるよう、今後、様々な施策を積極的に展開していきたいと考えております。 これまでお話ししたことを踏まえ、私がまず推し進めたいことの一つに、授業の充実がございます。私は、子供たちが1日の学校生活を終え、下校するときに、今日はこんなことが分かった、明日の授業や活動が楽しみと思えることが学校の一つの理想像だと考えております。授業の充実を図るためには、教員が高い指導力を持ち、子供の実態に合わせて教材を準備し、効果的な指導方法を展開していくことが必要です。そこで、教員の指導力を高める施策として、各学校における校内研究や研修の推進、教員の資質・能力やキャリアステージに合わせた研修、ICT活用に係る研修の充実、優秀な教員が若手教員対象に行う模範授業などの取組を着実に進めてまいります。また、1人1台端末における学習支援アプリケーション等の整備、学習センターへの学校司書の配置及び各学校への学習センター活用に係るアドバイザーの派遣、英語学習の充実に向けたALTの配置など、学習環境の整備に係る取組についても、積極的かつ計画的に進めてまいります。 こうした様々な取組を効果的に進めるためには、教育委員会と各学校とが緊密に連携していくことが不可欠でございます。各学校の管理職をはじめとする教職員と積極的にコミュニケーションを図ることについて、私は教育長として教育委員会事務局職員の先頭に立って取り組んでいく所存でございます。 次に、生きる力や非認知能力についての御質問にお答えいたします。 生きる力は、変化の激しい社会を生き抜くために必要な資質・能力のことであり、各学校において主体的・対話的で深い学びが実現された授業や、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で、子供たちが身につけていくものであると認識しております。非認知能力は、テストの点数では測りにくい目標に向かって粘り強く取り組む力、他者と関わりながら協力して活動する力、自分の感情を適切に扱い、自己を肯定的に捉える力などのことであり、日々の教育活動全体を通して身につけていくものであると考えております。生きる力や非認知能力の育成に向け、本区では、各学校において主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を推進しております。各学校では、校長が学力向上の具体的な取組をまとめた学力向上グランドデザインに基づき、子供たちの実態に合った授業改善を実践しております。 また、葛飾教師の授業スタンダードに基づき、子供たちが見通しを持って学習すること、考えを深めながら協働的に学ぶこと、そして学んだことを自分の言葉でまとめ、振り返りをすることの3点を重視した授業を推進しております。 さらに、各学校の児童会・生徒会活動や学校行事等において、子供たちに目標を持たせ、実施後に振り返りを行う取組を通して、主体性や粘り強さ、課題解決力、自己効力感等を育成しております。 本区では、これらの取組の効果を測るため、毎年4月に実施している学習意識調査の中で、子供たち一人一人の意識を調査しております。今後は、その中にある、自分で学習の計画を立てている、友達のよいところや頑張りを認めて伝え合っている等の質問項目を指標として、生きる力や非認知能力の向上に向けた取組をさらに推進してまいります。 次に、紙とデジタルの使い分けについての御質問にお答えいたします。 紙とデジタルの利用には、様々な意見があることは承知しております。紙の教科書やノート等を活用した手書きによる学習は、読み解く力や思考力を向上させたり、記憶の定着を図ったりすることに有効であると言われております。 一方、デジタルの教科書や教材は、動画やアニメーションによる理解促進、音声読み上げや拡大表示機能による配慮を要する子供への支援、個別最適化された学習の実現などに効果があると言われております。 本区においては、紙とデジタルを二者択一で捉えるのではなく、紙とデジタルを適切に組み合わせるハイブリッドな教育環境を実現し、それぞれの強みを最大限に引き出すことが大切であると考えております。そのため、今後も各学校において、デジタルドリルや協働学習支援アプリなどを学びの道具として活用するとともに、ノートやワークシートに自らの思考の流れや課題解決の過程を書く活動を継続して実施するなど、子供たちの実態や学習内容に応じて、紙とデジタルの特性を最大限に生かした学習を推進してまいります。 次に、中1ギャップの解消についての御質問にお答えいたします。 中1ギャップを解消するためには、小学校において魅力ある授業を行い、児童一人一人に学習内容を確実に身につけさせ、つまずきを解消させた上で、中学校生活をスタートできるようにすることが重要であると考えております。その実現に向け、各小学校では、葛飾教師の授業スタンダードに基づいた授業改善を推進しております。具体的には、教員が児童一人一人に寄り添いながら学習状況を把握し、個に応じた指導や協働的な学びの充実を図るとともに、1人1台端末を活用して、習熟の程度に応じた問題を取り組ませるなど、基礎学力の定着を図っております。お話にありました小学校における教科担任制は、児童が様々な教員から指導を受けることにより、中学校に進学した際の違和感を少なくできると考えております。また、教員が担当する教科を分担して、同じ授業内容を複数回実施することにより、授業の質が高まり、その結果、児童の学力向上につながることも期待できます。 そこで、本区では、令和5年度から小学校1校において、教科担任制をモデル的に導入いたしました。その後、令和6年度は3校、令和7年度は4校で実施しております。実施している学校からは、「担当教科が絞られたことにより教材研究や準備の時間の確保ができ、授業の質が向上した」、「担任同士が互いの学級の様子を把握できるようになり学級経営の改善にもつながった」との報告がございました。 その一方で、一つの学級を指導する教員の数が増えるため、時間割の編成が難しくなるといった指摘もございました。そのため、令和8年度は実施校を8校に拡大し、教科担任制の効果や課題をさらに検証してまいります。 次に、チーム担任制についての御質問にお答えいたします。 お話にありますとおり、教員の孤立防止や負担軽減、多面的・多角的に子供たちを理解する体制づくりは重要なものであると認識しております。現在、各学校では、学級担任によるきめ細かい観察や面接などに加えて、学年所属の教員、専科担当教員、養護教諭、スクールカウンセラーなど、様々な立場の教職員がチームとなって、子供たちの様子について共通理解を図りながら教育活動を実践しております。 今後も組織的に子供たちを見守っていくよう、研修等を通じて各学校に指導・助言してまいります。 次に、教員が子供と向き合う時間の創出についての御質問にお答えいたします。 教員が子供たちへの対応に力を注ぐことができるよう、教員の業務の効率化を図ることに加え、学校以外が担うべき業務や教員以外が積極的に参画すべき業務について検討し、改善を進めていくことは重要であると認識しております。本区では、ICTの活用による業務の効率化に向け、教員が使用する端末等のICT環境を一新するとともに、デジタル採点システムの導入、校務事務における生成AIの活用などに取り組んでおります。また、中学校において、教員に代わって部活動の顧問を担う指導員を配置するなど、部活動の地域連携等を進めております。 さらに、授業準備等を行うスクール・サポート・スタッフや、小学校1年生から3年生までの担任教員を支援するエデュケーション・アシスタントを各学校へ配置するなど、教員が専門的な業務に専念できるよう取り組んでおります。 今後、令和8年度から11年度までを期間とする教員の業務量管理に係る実施計画を策定し、教員の業務の効率化等をさらに推進してまいります。 次に、教育委員会事務局における様々な課題に対する取組についての御質問にお答えいたします。 私の教育長就任に当たっては、前教育長からの引継ぎや各所管課からの事務事業説明を受け、子供の学力向上や教員の働き方改革など、教育委員会事務局が直面している様々な課題があることを認識しております。中でも、バルサアカデミー葛飾校の問題につきましては、区議会においても多くの議論がなされ、体育施設の優先利用の基準や、協定締結団体との協定内容などの課題が明らかになったと理解しております。この問題を契機として、現在、区民がより公平かつ快適に体育施設を利用できる環境の整備に向け、体育施設の利用の在り方について検討を進めており、本定例会の文教委員会において方針を説明させていただく予定です。お話にありました今後のバルサアカデミー葛飾校への対応については、新たな体育施設の利用の在り方をお示しした上で、第三者調査委員による調査結果を踏まえて適切に判断してまいります。 バルサアカデミー葛飾校の問題をはじめとする様々な問題の解決に当たっては、私が先頭に立ち、一つ一つの課題に対して向き合いながら、職員と一丸となって取り組んでいく所存でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
新庁舎整備を見据えたDXによる経営改革についての御質問のうち、これまでのDXによる経営改革の効果についての御質問にお答えします。 私は、区民サービスの向上及び業務効率化の推進のために、デジタル技術を積極的に活用し、DXを進めていくことは大変重要であると考えております。そのため、令和2年度にはデジタル推進担当部門を政策経営部に設置し、令和6年度からはDXの担当部門として位置づけ、これまで全庁的にDXの取組を進めてまいりました。この間、ノーコードツールを活用したオンライン手続拡大の取組をはじめ、窓口手数料などの支払いのキャッシュレス化、公式LINEアカウントの活用、区独自の生成AIの導入など、様々な取組を積極的に進めてまいりました。また、令和6年3月に策定した、かつしかDXの戦略的取組を踏まえ、行かない、書かない、待たない窓口サービスの実現や、内部業務改革に向けたDXの活用拡大、ドローンなどの新たな技術を活用した業務体制の見直しなどに取り組んでいるところであります。 このうち、行かない窓口の実現に向けては、今年度は子育てや教育などのデジタル技術の活用になじみの深い世代がよく利用する手続のオンライン化に取り組んでおります。書かない窓口、待たない窓口の実現に向けては、昨年7月に戸籍住民課へ窓口支援システムを導入し、来年度には金町を除く全ての区民事務所で窓口支援システムを稼働させます。さらに、区民事務所への発券機の導入拡大などの取組を進めております。また、内部業務変革に向けたDXの推進に向け、今年度は、職員が使用する業務用端末やプリンターの入替えを行うとともに、Web会議環境やビジネスチャットツールの導入など、オンラインを前提とした業務を可能にする環境の移行を進め、内部業務のDX推進にも取り組んでいるところであります。 さらに区役所に限らず、自治町会等の区内の活動団体や、区内事業者のDX推進を支援するため、導入に関する相談対応や伴走支援、市販ツールの紹介など、説明会などを実施しているところです。 今後もDXの取組によって得られる効果を検証しながら、引き続き積極的に取り組み、区民サービスのさらなる向上と内部業務の効率化を図ってまいります。 次に、区民サービスの向上と業務効率の向上をどのように両立させていくかとの御質問にお答えいたします。 DXの推進につきましては、区民サービスと業務効率の向上を目指して取組を進めております。 一方、これまで行ってきた業務手順の見直しや新たなオンラインフォームの作成など、DX推進に伴って新たな業務負担が生じることがあります。これまでの業務のやり方を見直し、変革していくDXの取組は、相応の労力を要するものと認識をしております。 しかし、よりよい葛飾をつくっていくために徹底的にDXを推進することで、区民サービスの向上はもとより、業務プロセスを見直し、不要な作業の廃止やデジタル技術による置き換えなどの内部業務の効率化を図っていく必要があります。そのため、例えば、議事録の自動作成や、メールの自動返信、AIによる文書の下案作成など、手軽に導入できて効果の高いツールの導入も併せて行うなど、負担なく効率化できるものと、時間をかけた見直しを組み合わせることにより、デジタル人材育成による負担の軽減、DX担当部署による関係部署へのサポートの充実などにより、区民サービスの向上と業務効率の向上を両立させてまいりたいと考えております。 次に、強力なリーダーシップの下、DXによる経営改革の一体的推進をしていく体制についての御質問にお答えをいたします。 DXによる経営改革を進めるに当たっては、区が一体となって新たなデジタル技術を活用したDXによる経営改革に取り組んでいくことが極めて重要であると考えております。DXへの取組は、新たな事務処理、ツール活用へのチャレンジの側面もあり、一時的には事務負担が増える場合もありますが、その取組が定着すれば事務が効率化され、業務量を削減することもできます。財政面においても、新たな経費が生ずる面もあれば、既存システムを廃止できる場合や業務の効率化により経費が削減できる面もあるなど、大きな変化が見込まれます。そのため、DXの推進に当たっては、必要となる人材や経費、各所管部署における業務負担の変化などを捉えながら、全庁的・横断的に取組を進める必要があります。私が強いリーダーシップを持って、そうした取組を進めてまいります。 以上です。
事業推進担当部長。
行かない窓口への完全移行を視野に入れて進めていくべきとの御質問にお答えいたします。 DXによる窓口改革は、単なる業務の効率化にとどまるものではなく、行政サービスの在り方そのものを見直す重要な取組であると認識をしております。とりわけ、これまで来庁していただくことを前提としている行政手続について、その前提を転換し、区民が区役所に行かなくても済む、いわゆる行かない窓口への移行を目指していくことは、今後の行政運営における重要な方向性であると考えております。そのため、オンラインで申請等ができる手続の拡大やコンビニ交付の活用促進などを図っているところでございます。こうした行かない窓口への移行は、住民の利便性向上に資するだけでなく、窓口対応に係る職員の業務負担の軽減や、限られた人的資源を、対面での対応が求められる業務に重点的に振り向けていくことにもつながるものであります。 こうしたことから、手続ごとの特性を丁寧に整理した上で、利用が多く見込まれるものや手続数の多いものから段階的にオンライン化を進めてまいります。また、オンラインで手続を完結できる体制を目指し、現在、制度面や法令上の制約がある手続について、決定通知などのオンライン化や証明書の提出省略による手続負担の軽減などに取り組んでまいります。また、デジタルに不慣れな方には対面で引き続き適切なサポートを行ってまいります。 引き続き、DXを単なる効率化の手段としてではなく、行政サービスの質を高めるための基盤として位置づけ、オンラインが原則という考えの下、窓口改革を着実に推進してまいります。 次に、生成AI等の活用による職員の負担やミス等の発生リスクを減少させていくための取組についての御質問にお答えいたします。 財務会計事務や文書管理事務での起案から審査、決裁といった内部事務についても、区民の信頼を損なうことのないよう、事務処理上のミスを未然に防ぐことが重要です。このため、区では財務会計や文書管理といった内部事務分野の定型的な業務を中心に、RPAによるシステムへの自動入力や、本区独自の生成AIかつしかChatに内部事務に関するマニュアルや文書起案の情報などを学習させることで、内部事務の一助となる環境を構築いたしました。これにより、職員負担の軽減、ミスの発生やリスクの低減に取り組んでいるところです。このような生成AIをはじめとするデジタル技術は、伝票起票時の入力支援や、記載内容の確認・点検の補助など、職員の作業負担の軽減やヒューマンエラーの抑制に資するものと考えております。 一方で、現在の仕組みにおいては、生成AIの回答を踏まえた判断や処理作業を職員が行う状況であることには変わりがなく、根本的なミスやリスクを防止する仕組みとはなっておりません。そのため、結果として審査や決裁を行う職員においては、全ての内容を確認することとなり、これまでと比較して作業負担が大きくは減少しない状況となっております。 こうした状況に対して、例えば、内部事務を行うシステムとAIを連携させ、誤った入力情報を未然に防止する仕組みを導入することで、審査や決裁を行う職員においても業務手順の見直しや業務省力化を図ることが可能となります。現在使用している財務会計システムや文書管理システムについては、システム入替えに向けて必要な要件の検討を行っているところですが、AIの活用によって、入力ミスや漏れの防止など、リスクを減少させ業務負担を軽減させるべく、国や他の自治体の動向、先進事例等を踏まえながら具体的な手法の検討を進めてまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
立石駅周辺のまちづくりと救急医療体制の構築についての御質問のうち、大規模救急病院が建て替えを検討する時期にあることの把握と、区外転出の影響についての御質問にお答えいたします。 救急医療体制の確保は、区民の生命と健康を守る上で非常に重要であります。区内の大規模救急病院には、東京慈恵会医科大学葛飾医療センターやイムス東京葛飾総合病院といった新しい施設の病院もありますが、幾つかの病院は建て替えを検討する時期に差しかかっていると認識しております。そのうち、立石周辺にある平成立石病院からは、築年数が経過していることや、病院の機能の充実のため建て替えを検討する時期にあり、近隣に土地を探しておりますが、適地が見つからない旨のお話を伺っているところです。入院や手術が必要な重症な救急患者を24時間体制で受け入れる二次救急告示病院として、平成立石病院は平均応需率が約80%と、荒川区・足立区・葛飾区で構成する区東北部第二次保健医療圏でも、1・2を争う救急車の受入れを行っていただいています。このため、万が一、区外へ移転することになった場合には、区内における他の二次救急医療機関の救急医療の受入れ負担増加や救急搬送時間の遅延など、区内の救急体制に大きな影響が生じることが想定をされます。また、災害拠点病院に指定されていることから、地域の災害医療体制構築にも大きな影響が生じることが懸念をされております。 こうしたことが生じないよう、区内における救急医療体制及び災害医療体制の維持及び確保に努めることが大変大事だと考えています。 次に、公有地の活用も含め、救急病院機能を区内にとどめる対策を講じるべきとの御質問にお答えいたします。 救急病院は24時間365日稼働しているため、機能を停止することなく建て替える必要があります。また、現在の区内の救急病院の配置状況や通院している患者の利便性を考慮すると、現病院の近接地であることが好ましいところであります。 こうした条件の下、一定規模のまとまった土地を確保しなければならないことを考えますと、病院が改築に踏み出すには高い障壁があると考えております。脳卒中や心筋梗塞の重症患者など、1分1秒でも早く対処すれば助かる命を救うことができる体制を維持していくことも大変重要です。そのためにも、救急病院が改築するに当たり代替地がないことを理由に区外に転出せざるを得ない状況がないよう、敷地面積や救急医療への影響を最小限にするなど、条件に合う公共用地の活用を検討し、積極的に救急病院を区内にとどめる対策を講じてまいります。 以上です。
施設部長。
立石地区公共施設の集約・再編案を、立ち止まって検討し直すべきとの御質問にお答えいたします。 立石駅周辺公共施設につきましては、点在する公共施設の集約・再編のほか、人口増に対応するための学校改築、さらには地域のにぎわい創出のための民間施設による活用などを検討中の案としてお示ししてまいりました。 しかしながら、こうした活用案は、連続立体交差事業や立石南北の再開発事業により進捗するまちづくりと密接に関わっているものでございます。御質問にもありますとおり、現在の再開発事業の進捗など、変化する社会状況を踏まえれば、立石駅周辺の公共施設の集約・再編については一度立ち止まることも現実的な選択肢でございます。御指摘のあった意見も踏まえ、地域ニーズや区政が抱える課題などを総合的に勘案した上で、改めて検討の方向性を議会にお示しし、御意見を伺いながら進めてまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
将来を見据えた行政組織の運営についての御質問のうち、スピード感を持った対応をするための行政組織編成についての御質問にお答えいたします。 急激に変化する社会経済情勢下におきましては、区政を取り巻く課題を的確に捉え、その時々の状況に応じて、柔軟かつ機動的に対応できる組織が必要だと考えています。これまでも、様々な暮らしに関する困り事を広く受け付けるくらしのまるごと相談課の設置や、新金線旅客化に向け様々な課題の検討を行う担当課長の設置、スタジアム整備に向けた検討を行うための担当課長の設置などを行うとともに、事業の進捗などにより、DX推進課と情報システム課をDX戦略課に、人材育成課を人事課に統合するような組織再編も取り組んでまいりました。 今後につきましても、社会経済情勢の変化を的確に捉えながら、区民ニーズや行政課題などに柔軟かつ機動的に対応できる組織を編成し、実効性ある区政運営に取り組んでまいります。 次に、外国人人口の増加に伴う新たな課題への対応についての御質問にお答えいたします。 外国人区民を取り巻く課題としては、言葉の問題や文化・生活習慣の違いに起因するごみ出しのルールや災害時の意思疎通に関するものなど各分野にわたっております。こうした課題は、いずれか一つの部署のみが解決することではなく、一義的には課題を所管する部署が対応しておりますが、各部署が連携・情報共有を図りながら協力・連携することによって解決をすることができる、このように考えております。 今後、各分野で発生している課題の検証を進めながら、関係部署間の連携方法や体制について、より実効性のある対応ができるように検討を進めてまいります。 次に、人口維持のための戦略と将来を見据えた区民サービスの在り方についての御質問にお答えいたします。 本区の人口は、コロナ禍以降増加に転じており、近年では年間2,500人から3,000人程度のペースで増加が続いている状況です。令和8年2月1日の現在の人口は47万2,378人となっており、前年の同月比よりも2,731人の増となっておりますが、お話のとおり、令和7年12月以降、3か月連続で減少をしております。本区の人口増減の傾向として、例年、年度の前半までは増加、後半は減少する傾向が見られます。 一方、昨年は東京圏の転入超過数が4年ぶりに縮小し、特に住宅価格と家賃の高騰などを理由に、特別区への転入超過数が前年から2万人近い大幅なマイナスとなっていることもあり、今後もこうした人口の動向には注視をしていく必要があると考えております。本区が将来にわたって繁栄していくためには、誰もが安全・安心・快適に暮らし続けられる魅力的なまちづくりを推し進め、人口の総数の維持・増加を図っていくことが重要です。そのため、子育てするなら葛飾でと感じられる子育て・教育環境づくりを推進することはもちろん、防災・防犯対策をはじめとする安全に暮らせる環境や、いつまでも健康に生き生きと安心して暮らせる環境づくりを推し進めるとともに、誰もが暮らしやすい良好な住環境、移動しやすい交通環境、魅力的な駅周辺拠点の整備などに積極的に取り組みながら、快適に暮らせる都市環境を創造してまいります。 一方で、物価高騰や人手不足、国の税制見直しなどの社会・経済環境は刻々と変化をしております。こうした状況を踏まえ、様々な行政需要に柔軟に対応できる組織運営を行い、不断の事務事業の見直しやDXの推進などの経営改革に取り組み、貴重な限られた財源と人材を有効に活用し、時代に即した行政サービスを提供してまいります。 こうした取組と併せて、豊かな水と緑、人情をはじめとする葛飾区が持つ多くの魅力を区内外に効果的に発信し、あらゆる世代の方々から、住んでみたい、住み続けたいと思われる選ばれるまちづくりを推し進め、人口維持を図ってまいります。 以上です。
34番、清水こういち議員。 〔34番 清水こういち議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私は葛飾区議会公明党を代表して、さきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し、代表質問をさせていただきます。 初めに、令和8年度当初予算案についてお伺いいたします。 令和7年度の日本経済は緩やかな回復基調を続けており、賃上げ率が2年連続で5%を上回るなど、これまでにない明るい兆しが見られています。 一方で、食料品などの物価上昇により、消費マインドは下押しされ、個人消費は力強さを欠いており、さらにアメリカの通商政策による動向が日本経済を下振れさせるリスクとして懸念をされています。厚生労働省が2月に発表した毎月勤労統計調査によると、物価変動の影響を考慮した実質賃金は前年比1.3%減と4年連続のマイナスとなりました。名目賃金は33年ぶりの2年連続2%台を超える伸び率でしたが、物価上昇に追いつかず、実質賃金はマイナスとなりました。 令和8年度の日本経済は、成長型経済への移行を確実なものとすることが極めて重要となります。所得環境の改善が進む中で、個人消費や設備投資の増加など、国内需要を中心とした経済成長が期待されます。内閣府が昨年11月に公表した強い経済を実現する総合経済対策では、物価高への対応が第1の柱として掲げられ、公明党が強く推進してきた重点支援地方交付金の拡充や物価高対応子育て応援手当の支給など、国民の暮らしを守る経済対策の枠組みが示されました。地域を歩いていると、寄せられるお声として圧倒的に多いのは、物価高が暮らしを圧迫している切実な現状です。低所得者だけではなく、支出がかさむ子育て世帯や中所得者、中小店舗の経営者など、幅広い方々からお声が寄せられています。本区におきましても、補正予算を編成し、プレミアム付商品券の追加発行や住民税均等割非課税世帯等重点支援給付金の実施、今年度で4回目となる中小企業支援としての物価高騰緊急対策支援金の給付事業など、これまで多くの物価高対策を講じてきたことは高く評価いたします。これからも、物価高に直面している区民の皆様や区内事業者に寄り添いながら、迅速かつ効果的な支援の継続を望みます。 このような中で編成された本区の令和8年度当初予算案は、一般会計で2,829億6,000万円と過去最大規模となっています。歳入面では、企業収益の伸びや所得の増加などにより、歳入の約5割を占める特別区税と特別区交付金も過去最大となっています。物価高の影響により事業費全体も増加傾向であることから、歳出の伸びに連動して、国庫支出金と都支出金も伸びています。さらに特徴的なのは、特別区債が115億7,100万円計上されていることです。特別区債は、学校改築などの大規模事業を進める上で、現役世代と将来世代の負担の公平性を図るものではありますが、積立基金とのバランスを考慮しながら、持続可能な健全財政の運営を行っていかなければなりません。 特に、給与所得控除などの見直しなど、地方財政に与える影響が懸念されている昨今、将来的に歳入がこのまま堅調な推移が見込まれることには疑問を抱かざるを得ず、先が見えない経済状況などを勘案しながら、引き続き財政基盤の強化を図っていただきたいと考えます。 その上で、積立基金について、財政調整基金の残高見込みが一般会計の予算規模の10%程度を目安とする数字となるよう、積立額を増額していただくことを望みます。本区の令和8年度の主要事業として、子育て・教育では、子供の育ちを支援し良好な教育環境を提供する取組、健康・福祉では、健康づくりの促進や健診などの予防医療の充実、防災・安全では、建築物の耐震化の推進や地域の安全活動を支援する防犯対策の強化、DXでは、AIを活用した区民サービスの向上など、区民の皆様にとって安全・安心で生活の質の向上につながる施策の充実に取り組まれると伺っています。 このような様々な施策について、時機を逸することなく積極的に取り組むには多くの歳出予算が必要であり、その裏づけとなる財源の確保が重要となります。しかし、法人住民税の一部国税化やふるさと納税制度などの不合理な税制改正により、特別区の貴重な財源は奪われ続けています。 また、昨年12月に発表された与党の令和8年度税制改正大綱では、東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税について、必要な措置を検討し、令和9年度以降の税制改正において結論を得るとしています。仮に固定資産税の見直しが行われるとすれば、さらなる税源の減少が危惧されます。このような歳入の減少につながる税制改正が見込まれる中、国や東京都の動向、社会の経済状況を注視しながら、将来を見据えた財政運営に努めていただきたいと考えます。 そこで、質問いたします。 1、令和8年度当初予算案について、歳入の見込みをどのように立て、予算編成を行ったのか。また、今後の歳入の見通しについてどのように考えているのか、本区の見解を伺います。 2、令和8年度当初予算案は、基金繰入や区債発行などの財政対応力を最大限活用する予算とされていますが、基金と起債のバランスをどのように考えて予算編成を行ったのか、本区の見解を伺います。 3、令和8年度当初予算案に計上されている主要事業について、どのような分野に注力して施策を推進していくのか、本区の見解を伺います。 4、将来を見据えた財政運営に努めていくに当たり、どのように財源の確保を行っていくのか、本区の見解を伺います。 次に、災害対策についてお伺いいたします。 首都直下地震や水害など大規模災害に備えた災害対策は、近年の異常気象による集中豪雨や猛暑などを含め多岐にわたり、災害情報の整理や対応力の強化が課題となっています。発災時の情報収集や避難所の運営、備蓄物資の搬送や安否の確認など、近年の災害状況も勘案しながら収集した情報を共有し、区民への正確な情報発信へと展開していく重要性がますます高まっています。 本区は、防災DXの取組を進めるに当たり、総合防災情報システムの構築を行っています。本年4月からの住民向け防災ポータルサイトの公開開始に向けて、情報の一元化を進め、区民の皆様に円滑な情報発信を準備していると伺っています。区民の皆様が使いやすいサイトとするために、見やすく情報が取得しやすいサイトの構築が望まれます。住民向け防災ポータルサイトでは、緊急情報や警報、地図情報を分かりやすく配置し、必要な情報を迅速に取得できるよう表示すると伺っています。現在、防災行政無線の放送が聞き取りにくいなどの御意見にお応えして、スマートフォンアプリかつラッパの運用が行われており、防災行政無線の放送内容を音声や文字で確認することができます。 今回、住民向け防災ポータルサイトの導入により、スマートフォンアプリかつラッパの廃止を予定していると伺っております。使い慣れたアプリが廃止されることにより、区民の皆様が不便を感じないよう、サイトへの移行を促していく取組が必要と考えます。また、区内には突然の心停止に備え、区の施設や民間の協力施設など、様々な場所にAED、自動体外式除細動器が設置されています。本区では、かつしか電子マップにAED設置場所を示すサイトが用意されており、民間が運営するサイトにおいてもAEDマップが公開されています。突然の災害により使用する機会も増えると思われることから、住民向け防災ポータルサイトに、AED設置場所など緊急時に必要とされるサイトにリンクできる対応を講じていただくことを望みます。 地震時の電気火災を防ぐ感震ブレーカーの設置支援は、我が会派からの要望により設置支援の拡大が行われ、火災危険度ランク3以上の地域で二階以下の木造戸建住宅に対し設置支援が実施されています。本区は、設置率25%を目標に、区民の生命を守る施策の充実が図られていることを高く評価いたします。令和8年度から、感震ブレーカー設置助成対象を区内全域の二階以下の木造戸建住宅に拡大し、さらなる設置支援の推進が図られることを大いに期待いたします。さらに、区民の方からは、設置対象を集合住宅に対しても拡大してほしいとの御要望をいただいております。集合住宅では、個室の一つ一つに分電盤があるため、集合住宅全体での対策が求められ、対応が難しい側面もありますが、管理会社や管理組合などが集合住宅全体をまとめて申請する方式が可能であれば、対策を講じることも可能かと考えます。地域全体で防ぐ延焼火災の防止策として、今後の展開を検討いただくことを望みます。 避難所の安全・安心な運営に欠かせない生活環境の改善は、災害対策基本法等の関連法に福祉サービスの提供が明記されたことにより、高齢者や障害者などの災害要配慮者等を守る上で様々な取組が行われています。本区では、避難所運営で欠かせないトイレの確保として、災害時には避難所等で使用できる自己循環型水洗トイレの導入を行いました。自己循環型水洗トイレは、水が使えない場所でも排せつした尿を処理槽で分解し、処理水として循環させながら利用することができます。本年3月に堀切水辺公園に設置完了と伺っていますが、平常時には野外の設置のトイレとして、災害時には避難所として使用できるトイレとして、効率的な運用を行っていただくことは、区民の皆様にとって望ましい展開になると考えます。今後も地域のお声を伺いながら、活用手法を検討いただくことは、避難所運営の生活環境の改善に必要な取組と考えます。 また、自己循環型水洗トイレは、災害時に運ぶトラックの確保が必要です。トラックを所有、またはレンタルしている企業との災害協定も同時に進めていただく必要があります。災害時に迅速に運べる体制を確保していただくことは重要な課題と考えます。 そこで質問いたします。 1、住民向け防災ポータルサイトについて、区民の皆様が使いやすいサイトとするために、見やすく情報が取得しやすいサイトの構築が望まれますが、本区の取組を伺います。 2、住民向け防災ポータルサイトの導入により、スマートフォンアプリかつラッパの廃止を予定していると伺っております。区民の皆様が不便を感じないようサイトへの移行を促していく取組が必要と考えますが、本区の見解を伺います。 3、住民向け防災ポータルサイトに、AED設置場所など緊急時に必要とされるサイトにリンクできる対応を講じていただくことを望みますが、本区の見解を伺います。 4、感震ブレーカー設置支援について、設置対象を集合住宅に拡大するに当たり、管理会社や管理組合などが集合住宅全体をまとめて申請する方式が可能であれば、対策を講じることも可能かと考えます。地域全体で防ぐ延焼火災の防止策として、今後の展開を検討していただくことを望みますが、本区の見解を伺います。 5、自己循環型水洗トイレは、災害時に運ぶトラックの確保が必要です。災害時に迅速に運べる体制を確保していただくことは重要な課題と考えますが、本区の見解を伺います。 6、避難所運営の生活環境の改善に向けた自己循環型水洗トイレを含めた災害時におけるトイレに対する考え方について、本区の見解を伺います。 次に、高齢者支援についてお伺いいたします。 高齢者の方が生き生きと人生を豊かに暮らし続けられる社会の実現を目指していく重要性が高まる中で、内閣府が発表した令和7年版高齢社会白書では、令和6年度に実施した高齢社会対策総合調査の分析が行われています。調査結果を見ると、高齢者の就業意欲が高まっており、収入以外にも自分の経験やスキルを生かすなど、就業に対するニーズは多様化をしております。また、物価高による経済的不安を挙げる方も多く、高齢期の就業促進や収入確保など、高齢者の方に寄り添った就業支援の環境整備が重要と考えます。第9期葛飾区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、本区の高齢化率は令和8年(2026年)は23.8%、団塊ジュニア世代が65歳以上となる令和22年(2040年)は28.0%となる見通しとあります。先ほどの令和7年版高齢社会白書では、健康寿命はほぼ横ばいとなっておりこのまま高齢化率が伸びていくと、心身機能の低下による健康上の問題により、介護の必要性も高まっていくものと考えられます。 本区では、高齢者福祉施設の運営基盤の強化に取り組んでおり、高齢者が安心して介護サービスを受けられるよう、介護人材の確保や育成支援を進めています。また、介護サービス事業所等のICT化を促進することにより、業務の効率化や職員の負担軽減につながり、職場環境の改善を図ることも可能となります。本区が取り組んできた介護ロボット導入促進事業は、介護従事者の負担軽減を図る重要な事業であり、多くの介護サービス事業所等が関心を示したところではありますが、助成を受けられる対象や助成額について、さらに申請しやすい制度設計の構築を求めるお声もありました。 令和8年度から1法人1申請までであった助成対象者を事業所ごとの申請に拡大したことや、20万円以上のロボットが対象であった補助対象経費の下限額を撤廃したことは、より広く多くの介護サービス事業所等で介護の質を向上を図ることができる事業制度であると高く評価いたします。ベッドにセンサーを取り付け、介護される方の状況などを認識し、得られた情報を基に適切な介護につなげられる最新のICT技術の導入は、介護する側の負担軽減につながり、介護される側とのコミュニケーションの促進や介護の充実を実感できることにつながる重要な取組と考えます。さらに、介護現場の離職率の低下に貢献する要素も考えられ、本事業が推進されることを望みます。高齢者の外出機会の創出は、家に閉じ籠もりがちな方には重要な施策となります。外出機会が減ると、他者とのコミュニケーションを取る機会も減り、心身の健康の維持も低下していきます。お元気に外出し、会話や趣味を楽しむことで医療や介護の予防につながり、結果として医療・介護費用の抑制にもなり、本区の財政にもプラスの効果があると考えます。 我が会派から要望させていただいたシルバーパス購入費助成事業ですが、令和8年度から区内の70歳以上の全ての方が一律1,000円で購入できる事業となると伺っており、高齢者の健康増進の事業として高く評価いたします。ただし、今後の支給方法を確認しますと、一旦窓口で1万2,000円で購入いただき、後日、区に申請を行い1万1,000円をお戻しする償還払いが検討されていると伺います。一時的な負担とはいえ、高額な出費や複雑な申請方法は、せっかくの外出機会を創出する重要な制度利用を阻む大きな障壁となる可能性があります。区と都、バス事業者の連携により、窓口で1,000円で購入できる高齢者の方に寄り添った利用しやすい仕組みの導入を検討いただくことを望みます。 本区では、健康ポイント事業モンチャレアプリの利用が高まっています。高齢者のアプリ利用も伸びており、日頃の歩数管理や食事の記録などでポイントをためることを楽しみにしている方も多いと伺います。シルバーパスを購入した方が社会参加されるインセンティブとして、介護予防事業や健康教室などの参加によるモンチャレのポイント付与を積極的に活用することが、さらなる外出機会の創出につながると考えます。また、高齢者ドライバーの事故が増加する中、運転免許証の自主返納をする方も増えてきています。本区では、高齢者運転免許証自主返納支援事業として5,000円分のタクシー券を配付する事業を行っていますが、交付は1人1回限りとなっております。70歳以上の方は、シルバーパス一律1,000円で外出移動することができ、運転免許証の自主返納を後押しすることもできると考えます。 そこで質問いたします。 1、高齢者の就業意欲が高まっている中、収入以外にも自分の経験やスキルを生かすなど、就業に対するニーズが多様化しています。高齢期の就業促進や収入確保など、高齢者の方に寄り添った就業支援の環境整備が重要と考えますが、本区の見解を伺います。 2、介護ロボット導入促進事業について、助成対象者を事業所ごとの申請に拡大することや補助対象経費の下限額を撤廃するなど高く評価いたしますが、介護の質の向上を図ることができる事業制度として、どのように本区は浸透を図っていくのか伺います。 3、介護現場での最新のICT技術の導入は、介護する側の負担軽減につながり、離職率の低下に貢献する要素も考えられます。本区の評価指標を設けて検証していく必要があると考えますが、本区の見解を伺います。 4、シルバーパス購入費助成事業について、区内の70歳以上の全ての方が一律1,000円で購入できる事業として高く評価いたしますが、一旦窓口で1万2,000円で購入し、後日、1万1,000円お戻しする償還払いではなく1,000円で購入できる高齢者に寄り添った、利用しやすい仕組みの導入を望みますが、本区の見解を伺います。 5、シルバーパスを購入した方が、社会参加されるインセンティブとして、介護予防事業や健康教室などの参加によるモンチャレのポイント付与を積極的に活用することが、さらなる外出機会の創出につながると考えますが、本区の見解を伺います。 6、シルバーパス一律1,000円の外出支援策は、運転免許証の自主返納を後押しすることもできると考えますが、本区の見解を伺います。 最後に、子育て・教育についてお伺いいたします。 厚生労働省が昨年9月に公表した令和6年人口動態統計の概況によると、全国の合計特殊出生率は1.15で、前年の1.20より低下し過去最低となりました。東京都全体では0.96で、前年度0.99より低下し8年連続の低下となりました。少子化には歯止めがかからず、将来的な労働力不足や社会保障制度の逼迫、地方自治体の衰退など、国を支える若い世代の活力がそがれ、存立基盤を揺るがす最大の危機となっています。本区では、令和5年度から全国に先駆けて開始した学校給食費の完全無償化に続き、令和7年度からは、23区初となる修学旅行費・移動教室費・一部副教材費の無償化など、義務教育に係る無償化を加速し、子育て世帯の経済的負担を軽減する施策を推進してきました。多胎児用ベビーカーの購入レンタル費用の助成から、物価高対応子育て応援手当など、子育て世帯の経済的支援を切れ目なく推し進められてきたことは高く評価いたします。 しかし、義務教育に係る無償化や現金給付事業などの経済的支援は、国での検討が主軸となり、年度を経過するごとに標準化した施策として受け取られつつあります。経済的支援だけではなく、安心して健やかに子育てできる環境を子育て世帯の方は望んでおられます。義務教育に係る無償化などの施策が広がる中、次の手として、定住人口の維持、拡大につながる子育て施策の充実を図っていくことが重要と考えます。 本区が目指すべき次なる子育て環境とは、質の高い子育て・教育への転換です。令和5年度から開始した葛飾区特色ある幼児教育推進事業は、私立幼稚園や認定こども園が行う特色ある幼児教育の取組を支援しています。各園の創意工夫により、健康、人間関係、環境、言葉、表現の5領域において、様々な幼児教育の充実が図られています。令和8年度からは、2年の補助期限に係る要件を見直し、他園の取組を自園でも実践できる好事例の横展開も可能にすると伺っています。各園が取り組む貴重な体験が、子供たちの考える力や人間性を育み、本区ならではの質の高い子育て環境へと昇華され、選ばれる自治体となるための独自の付加価値を創出していくことにつながると考えます。 また、保護者の就労要件を問わず、時間単位で保育所等に預けられる乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)は、本年4月から本格実施となります。子育て世帯のライフスタイルが多様化する中、急な用事や病気で子供を預けたいなど、困ったときに希望する方が利用できる選択肢として環境を整えるべきと考えます。こども誰でも通園制度は月10時間の利用上限時間がありますが、10時間を超えた場合、同様の制度である東京都の多様な他者との関わりの機会の創出事業が活用できると伺っています。この制度の活用により、さらなる子育て環境の充実につながり、本区が安心して産み育てられるまちとして定着していくことを望みます。また、空きがなく、予約が取りにくいとのお声もいただいている一時保育についても、供給不足などに関する対策を検討いただく必要があると考えます。教育では、中央教育審議会の次期学習指導要領を見据え、主体的・対話的で深い学びの定着やGIGAスクール構想の推進など、幅広い議論が進められています。不確実性の高い社会の中で、子供たちに向き合った真の教育が今こそ求められています。 教育長は、令和7年第4回定例会で、様々な人々とともに生活していく上で必要となるコミュニケーション力や協調性、豊かな人間性、道徳心、伝統・文化や多様性を尊重する態度についても身につけさせる必要があるとの方向性を示されました。この方向性を具現化していくために、学校改築などのハード面の整備をはじめ、教員の資質向上や地域社会との連携など、重層的なアプローチが重要になります。本区の独自の魅力的な教育環境を構築していくための施策がさらに推進されていくことを望みます。 そこで質問いたします。 1、義務教育にかかる費用の無償化などの施策が広がる中、次の手として、定住人口の維持拡大につながる子育て施策の充実を図っていくことが重要と考えますが、本区の見解を伺います。 2、葛飾区特色ある幼児教育推進事業は、選ばれる自治体となるための独自の付加価値を創出していくことにつながると考えますが、本区の見解を伺います。 3、特色ある幼児教育を推進するに当たり、質の高い子育て環境を実現するには、職員の資質向上を図る支援策が必要と考えますが、本区の見解を伺います。 4、こども誰でも通園制度の本格実施に向け、事業者の支援と希望する保護者が利用できる環境整備が重要と考えますが、本区の見解を伺います。また、一時保育の供給不足などに関する対策を検討いただく必要があると考えますが、本区の見解を伺います。 5、子供たちに向き合った真の教育が求められている中で、本区独自の魅力的な教育環境をどのように構築していかれるのか、教育長の見解を伺います。 以上で、葛飾区議会公明党の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
清水議員の御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案について、歳入の見込みと今後の見通しについての御質問にお答えいたします。 令和8年度の一般会計の当初予算案では、納税義務者数や区民所得の増加などにより、特別区民税の増を見込み、原資である市町村民税法人分や、固定資産税の堅調な推移により特別区交付金の増を見込んでおります。また、国内消費の堅調な推移による地方消費税交付金の増や、株価の堅調な推移による株式等譲渡所得割交付金の増などにより、税等の一般財源総額は令和7年度に比べ97億円ほど増を見込んでおります。 特定財源については、学校改築事業や屋内温水プール建設事業に対する特別区債が皆増となるほか、昨今の物価高騰の影響により、普通建設事業費を中心に事業費全体が増加傾向にあることから、歳出増に連動して特定財源全体も令和7年度に比べ169億円ほどの増を見込んでおります。 今後の見込みについてですが、1月の月例経済報告によると、先行きについては雇用・所得環境の改善などが景気の緩やかな回復を支えることが期待されるとしていることから、特別区民税や特別区交付金などの一般財源については、当面は堅調に推移していくことを見込んでおります。 しかしながら、お話にもありました昨年12月に示された令和8年度与党税制改正大綱では、地方法人課税に対する措置については令和9年度固定資産税等に対する措置については令和9年度以降の税制改正において結論を得るとされております。こうした国の動きがあるため、特別区交付金を根幹とする本区の歳入構造を踏まえると、今後の歳入の見通しは予断を許さない状況であると認識をしております。そのため、税収増に気を緩めることなく、社会経済状況や国、東京都の動向をしっかりと注視するとともに、経営改革の取組や特定財源など歳入の積極的な確保により、健全な財政運営に取り組んでまいります。 次に、令和8年度に注力する施策についての御質問にお答えいたします。 令和8年度はあらゆる世代の方から住んでみたい、住み続けたいと思われる魅力的なまちづくりを進め、本区の持続可能な発展を図るために必要な施策分野に注力してまいります。 第1に、子育て支援・教育環境の充実です。 未就園児の定期的な預かりを行うこども誰でも通園制度の開始や、多胎児世帯への産後ケアの拡充など、切れ目のない子育て支援を充実させてまいります。また、保護者の経済的負担を軽減する学用品の学校備品化や、不登校生徒へのきめ細やかな支援を行うチャレンジクラスの新設、夏季休業期間等における学習センターの開放を進めるなど、一人一人の子供に寄り添った学習環境の整備を進めてまいります。 第2に、健康・長寿のまちづくりについてです。 高齢者の外出と社会参加を強力に後押しするために、実質1,000円でシルバーパスを購入できる助成事業を新たに開始いたします。また、認知症の早期発見に向けたもの忘れ予防検診と緑内障の早期発見に向けた眼科健康診査の対象拡大、各種健康診査等の受診案内統合化による受診率向上を図り、健康寿命の延伸を推進してまいります。 第3に、安全・安心なまちづくりについてです。 戸建て住宅等への消火器購入助成の新設や、感震ブレーカーの助成対象拡大により、震災時の火災被害を最小限に食い止めるとともに、今年度構築している総合防災情報システムの活用や空き家等の適正管理を推進するなど、地域防災力の底上げを図ってまいります。 第4に、環境に優しく快適でにぎわいのあるまちづくりについてです。 国や関係自治体・地域・事業者等の協働により、全国みどりと花のフェアかつしかを開催し、本区の魅力を広く発信してまいります。また、新金線を活用した新たな交通システム整備の事業化計画の策定、中小企業の生産性向上と賃上げを支援する融資制度の拡充を図るなど、快適に暮らせる活力あるまちづくりを進めてまいります。 今後も、区民・事業者等の多様な主体との連携・協働を図りながら、スピード感を持って施策展開を図り、本区の持続可能な発展に向けて全力で取り組んでまいります。 以上です。
政策経営部長。
基金と起債のバランスについての御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案では、学校施設をはじめとする公共施設の整備や駅周辺の再開発などの普通建設事業費において、総額で402億円ほど計上し、前年度に比べ125億円ほどの増となっております。この主な財源として、公共施設等整備基金繰入金は160億円ほどを計上し、特別区債は116億円ほどを計上しております。今回、起債を活用したのは、昨今の物価高でインフレ経済に移行する中、貨幣価値の減少により、借金の実質価値が目減りする状況にあることや、学校改築や駅周辺の再開発などの大規模事業が令和8年度に集中したことによるものでございます。 一方、起債対象事業については、学校改築と学校プール建設事業に限定し、その他の公共施設の整備や駅周辺の再開発、公園・道路整備などについては基金のみを活用することで、基金と起債のバランスを考慮いたしました。 このような考えの下、公共施設の改築やまちづくりなどの大規模事業については、進捗状況により年度間で大きく増減しますが、時期を逸することなく着実に事業を進めていくため、財政状況を勘案し、起債、基金の現在高や今後の財政見通し、実質公債比率などの財政指標を踏まえながら、基金や起債などの財政対応力を最大限活用する予算としたものでございます。 次に、財源確保についての御質問にお答えいたします。 令和8年度の一般会計当初予算案の総額は、前年度と比べ10%ほど伸びており、特に学校改築をはじめとする公共施設の整備や駅周辺の再開発などの普通建設事業費が大きく増加しております。また、デフレ経済からインフレ経済に移行しつつあるなど、社会経済状況が大きく変化する中、今後も物価高騰や人手不足などの影響が続くことが見込まれ、普通建設事業費のほか、子育て支援や高齢者福祉などの扶助費、職員の人件費なども引き続き増加していくことが想定されます。 こうした中でも、公共施設の改築・改修や駅周辺の再開発、子育て・教育環境の充実、地域経済の活性化、災害対策などの様々な行政需要に対し、社会経済状況や地域特性の変化を捉えながら迅速かつ的確に対応し、将来にわたって暮らしやすいまちづくりに積極果敢に取り組んでいく必要があります。そのため、中期実施計画に掲げる事業や重点事業を中心に、区民の皆さんから預かった貴重な限りある財源を効果的・効率的に配分し、区民の負託に応えてまいります。加えて、経営改革の取組やDXの推進などにより、区民サービスの向上や業務の効率化を図りながら、国や東京都の動向を常に注視して、新たな特定財源を積極的に確保することなどにより、必要な財源を確実に確保し、財政基盤の強化を図ってまいりたいと考えてございます。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
災害対策についての御質問のうち、住民向け防災ポータルサイトの運用やかつラッパの廃止に伴う取組などについて、御質問にお答えします。 令和6年1月に発生した能登半島地震では、石川県の住民向け防災ポータルサイトへ1月1日から2日にかけて600万件以上のアクセスがあったことが報告されています。区では、アクセスが集中する災害時でも情報を取得しやすくするため、能登半島地震時以上のアクセス数があってもサーバーが落ちないよう、住民向け防災ポータルサイトの対策を進めているところです。情報を見やすくする取組として、ユニバーサルデザインの色遣いや文字の拡大機能、多言語翻訳機能のほか、やさしい日本語変換機能や音声読み上げ機能を搭載します。さらに防災に関する学習コンテンツのほか、最新の気象情報やライフライン情報等を表示できる取組を進めることで、平時からも使ってもらえるサイトの構築を進めているところです。 また、AEDについては、医療救護活動を円滑に進めていく上で重要であると認識しており、緊急医療救護所の情報などを含め、様々なサイトへのリンクを整備してまいります。 次に、防災行政無線確認用スマートフォンアプリ(かつラッパ)についてですが、これまで4万件以上のダウンロードをいただいております。 一方、アプリのバージョンアップによって使用できない場合や、配信できる情報量が限られていることなど課題となっております。そこで、住民向け防災ポータルサイトとSNSや登録制メールへの一括配信機能の導入により、多くの情報を複数の手段によって迅速に配信できる環境を創出することから、かつラッパアプリについては廃止を予定しているところです。 しかし、かつラッパという名称は区民に浸透してきていることから、住民向け防災ポータルサイトの名称を引き続きかつラッパとして使用し、災害時の情報収集手段としての周知を継続してまいります。アプリの廃止時期については、新たな住民向け防災ポータルサイトの浸透具合や地域の防災訓練及び出前講座での利用周知などを通じ、総合的に判断したいと考えております。なお、音声によって防災行政無線を聞ける電話サービスは継続をしてまいります。 引き続き、災害時の情報を正確かつ迅速に区民に伝達できるよう取組を推進してまいります。 以上です。
危機管理・防災担当部長。
感震ブレーカー設置支援を集合住宅に拡大する方策についての御質問にお答えいたします。 本区では、高齢者等のみの世帯への設置支援に加え、地震時の出火危険と延焼拡大危険の高い火災危険度ランク3以上の地域の二階建て以下の木造戸建て住宅を対象として設置支援を実施しております。 現在、木造の集合住宅は、全ての部屋に感震ブレーカーを取り付けないと火災の拡大防止に効果を発揮しないことから設置支援の対象とはしておりません。しかし、木造の集合住宅は戸建て住宅と同様に出火危険・延焼拡大危険があり、設置支援の対象となるよう御要望が寄せられており、区としても対策の必要性を認識しているところでございます。このことから、御質問にある集合住宅全体をまとめて所有者が申請することを含め、他の自治体での取組状況や課題などを調査し、集合住宅の感震ブレーカー設置支援について検討してまいります。 次に、自己循環型水洗トイレを含めた災害時におけるトイレの考え方などについての御質問にお答えいたします。 能登半島地震では、下水道の損傷や上下水道の断水などにより、避難所等のトイレが不足し、衛生環境が悪化するなどトイレに関する様々な課題が指摘されました。本区では、これまでも第1順位避難所へのマンホールトイレの整備や簡易トイレの備蓄などを推進しておりますが、さらなる対策を進めるため、自己循環型水洗トイレを令和7年度に堀切水辺公園にモデル導入し、来年度には葛飾あらかわ水辺公園にも設置することを計画しております。本トイレは、トラックでの移動が可能であることが大きなメリットであり、災害初期は避難場所となる河川敷で活用し、福祉避難所が開設される3日後程度を目途に、ウェルピアかつしかなどの福祉避難所に移動して活用することを想定しております。 しかし、移送については4トン以上のトラックが必要となることから、移送力を有する協定団体との協力が必要と認識しております。来年度、河川敷が浸水する場合を想定したトイレの移送訓練を行う予定であり、引き続き、災害時に迅速に運べる体制の実効性を高めてまいります。また、災害時におけるトイレにつきましては、能登半島地震の課題を踏まえ、さらなる対策が求められていると区としても認識しております。現在、発災初期についてはマンホールトイレと簡易トイレを併用することで、避難者当たり3日分のトイレを確保しているところですが、避難所におけるさらなるトイレ環境の改善に向け、国や都の補助金を活用し、在宅避難者の利用も想定した追加配備などについて検討を進めているところであります。 引き続き、様々な手段を活用し、避難所におけるトイレ環境の整備をさらに進めてまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
高齢者支援について、高齢者の就業支援についての御質問にお答えいたします。 就労意欲のある高齢者にとって、働くことは、経済的自立に加え社会とのつながりや生きがいの創出、健康維持等につながるものでございます。さらに、今後も就業者数の減少が続くことが予想される中、豊富な経験や知識を有する高齢者が意欲のある限り年齢に関わりなく働くことができる社会の実現も急務と認識をしております。区では、就労・雇用支援の窓口として、しごと発見プラザかつしかで就労相談や求人開拓、セミナー等を実施しております。就労を希望する高齢者に対して、経歴や得意分野等のカウンセリング等を行い、希望職種の登録だけでなく、能力やスキルを生かせる職種を提案し、就労に結びつける支援を強化しているところです。また、区内企業に対しては、求人開拓のための訪問を行い、高齢者雇用についてもメリットや雇用に関する配慮等を案内しているところでございます。今後さらに、高齢者の求人開拓を重点的に行ってまいります。また、区では、区内事業者を対象に高齢者雇用に関する雇用促進奨励金や、手すり、段差解消など、職場環境を整備するための補助を行っております。これらの補助や国・都の支援制度について、ハローワーク墨田とも連携しながら区内企業に周知をしてまいります。 今後も関係機関と連携し、就労を希望する高齢者に寄り添い、就労・雇用支援を進めてまいります。 次に、シルバーパス購入費の助成の仕組みについての御質問にお答えをいたします。 シルバーパス購入費助成の対象者に利用しやすい仕組みを構築することは非常に重要であると考えております。お話のとおり償還払いでなく、窓口で一律1,000円でシルバーパスを購入できる仕組みは、助成対象者である高齢者に寄り添った利用しやすい仕組みと考えます。 一方、この仕組みの実現に向けては、東京都やシルバーパス事業の実施主体である東京バス協会の協力により、東京バス協会が都内一律で行っているシルバーパス発行窓口での取扱いや更新手続、コールセンターにおける制度案内等について協議を行う必要があります。これまでにないスキームのため、来年度の実施に当たっては、現在、償還払い方式を検討しているところです。 今後、東京都や東京バス協会と協議する中で、より利用しやすい仕組みができないか検討を進めてまいります。 以上です。
福祉部長。
介護ロボット導入促進事業についての御質問にお答えをいたします。 介護ロボットの導入については、区内では特に施設サービスにおける見守りセンサーの利用を中心に活用が広がっています。入所者の状況についてセンサーを通して把握することにより、睡眠や起床の状況に合わせた効率的なケアを確保し、結果として介護の質の向上につながることが期待できます。来年度につきましては、介護ロボット導入に係る助成対象者について、事業者ごとに申請できる形に改め、また、補助対象経費の下限額を撤廃することで、より活用しやすい補助事業にするための予算を計上しているところです。 今後も介護ロボット導入事例を介護事業者に周知することはもとより、研修会や事業者の集まる場などを活用し、好事例を共有していくことで、介護サービス事業者への本事業の浸透をより一層図ってまいります。 次に、評価指標についての御質問にお答えいたします。 介護人材の確保と定着のためには、介護従事者の業務負担を軽減し、働きやすい職場環境づくりを進めることが必要です。区では、高齢者福祉施設の運営基盤の強化を計画事業とし、ハラスメント相談窓口の設置や介護支援専門員の法定研修費用の助成、介護職員の宿舎借り上げ費用の助成など、介護職員の定着に向け、様々な取組を行っておりますが、特に働きやすい職場づくりに資する介護ロボット導入やICT技術の導入を進めることが重要であると考えております。また今般、区が来年度に実施する介護人材確保に関する調査については、事業所における離職率が把握できるよう、調査対象や内容を見直すことを検討しております。 こうしたことから、ICT化促進費助成事業をはじめ、様々な取組を行う高齢者福祉施設の運営基盤の強化において、離職率など介護職員の定着を図る指標を設けることについて検討してまいります。 次に、シルバーパスを購入した方へのモンチャレポイント付与についての御質問にお答えいたします。 モンチャレアプリは、高齢者も多くの方が利用している状況です。シルバーパスを活用して外出や社会参加を行い、さらにモンチャレポイントを獲得できるということであれば、モンチャレポイントがインセンティブとなり、さらなる外出機会の創出につながるものと考えます。現在、高齢者の介護予防に関する講座や社会参加、生きがい創出支援につながる講座等に参加された方にモンチャレポイントを付与する取組を進めております。シルバーパスの周知と併せて、モンチャレポイントを獲得できる講座等の周知を行い、シルバーパス購入者をこうした機会に積極的につなげることで、高齢者が楽しみながら外出、社会参加を行い、いつまでも生きがいを持って健康に生活できるよう、関係各課と連携し、さらなるモンチャレポイントの活用を進めてまいります。 以上です。
交通政策担当部長。
運転免許証の自主返納の後押しについての御質問にお答えをいたします。 本区では、加齢に伴う身体機能の低下等により運転に不安を感じるようになった方や、運転免許が不要になり、免許証を自主返納した65歳以上の高齢者を対象に、高齢者運転免許証自主返納支援事業を実施しているところでございます。 運転免許証を返納した高齢者に対するアンケート結果によると、免許証返納後の不安要素として、移動手段の確保が挙げられております。このため、シルバーパスの購入費助成事業により、返納の不安が軽減されれば、運転免許証の自主返納の後押しにもなると考えられます。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
子育て・教育について、子育て施策の充実についての御質問にお答えをいたします。 全国的には人口減少が進んでいますが、本区では子育て施策をはじめ、様々な施策を展開しながら、人口の維持・増加を図ってまいりました。今後も持続可能な発展を遂げるためには、単なる人口総数の確保にとどまらず、ファミリー世帯や年少人口の定住を促進することが不可欠であると考えております。私はこれまで、子育てするなら、葛飾でを掲げ、誰もが安心して子育てできる良質な子育て環境や教育環境の充実を最重要施策として進めてまいりました。そして基本計画に位置づけ、子育て支援策を推進してまいりました。 今後、ますます住民ニーズの多様化が見込まれる中、分野を限定しない総合的な子育て施策の充実を図ることが、さらなるファミリー世代の定住人口の増加にもつながると考えているところです。現在、子育て施策を推進するに当たりましては、区の将来を見据え、実施計画をはじめ、昨年度策定した子ども・若者総合計画などの個別計画も定め、計画的に取り組んでいるところでございます。 しかしながら、昨今の社会経済状況の変化が激しく、先を見通すことが困難な時代にありましては、新たな取組も必要になってくるものと考えております。そのため、各計画の見直しなども適宜進めるとともに、物価高騰対策のような迅速さが求められる取組についても、計画にとらわれることなく適切に対応を図ってまいりたいと考えています。 このように、計画的な取組と状況に応じた柔軟な対応の両面から総合的に、子供・若者への切れ目のない支援に取り組むことで、ファミリー世代や年少人口の定住促進につなげてまいります。 以上です。
教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
本区独自の魅力的な教育環境の構築についての御質問にお答えいたします。 令和7年第4回区議会定例会において答弁いたしましたとおり、子供たちに様々な人々とともに生活していく上で必要となるコミュニケーション力や協調性、豊かな人間性、道徳心、伝統・文化や多様性を尊重する態度などについて身につけさせることは、教育長として取り組まなくてはならない大きな課題と認識しております。そのためには、お話にありました学校改築や教員の資質向上、地域社会との連携などについて様々な角度から重層的に取り組んでまいりたいと考えております。 令和8年度は、学校改築について、既に予定している改築を着実に進めるとともに、柴又地域において統合小学校改築懇談会を開催し、新たなしばまた小学校の校歌を決定してまいります。また、小松南小学校については、令和7年度末に改築のための基本的な考え方を策定する予定としております。このように、学校改築については、子供たちにとって魅力的な教育環境となるよう、議会や地域の声を聞きながら十分な検討を重ねてまいります。教員の資質向上については、専門事業者によるICTに関する研修や、弁護士を講師とするいじめへの対応力、法的知識の向上などを図る研修など、様々な研修を充実してまいります。また、教員が教材を研究する時間や指導方法を学び合える時間をより一層確保できるよう、働き方改革の取組をさらに進めてまいります。地域社会との連携に係る取組については、学校運営協議会を松上小学校と新小岩中学校に設置して運営を始めるほか、全校への設置に向けた準備を進め、組織的かつ継続的な学校と地域との協働体制の確立を目指してまいります。また、部活動の地域連携・地域展開について、令和7年度末に方針を策定するとともに、令和8年度には水元中学校を新たなモデル校に設定して、地域展開の効果や課題を検証してまいります。 このほか、3か所目となるにほんごステップアップ教室を花の木小学校に設置し、日常の学校生活で使う日本語や生活習慣について指導が必要な子供たちに対する支援体制を強化することや、学校で使用する一部の学用品を備品化し、保護者の経済的負担を軽減することなどにも取り組み、魅力的な教育環境を整えてまいります。
子育て支援部長。
特色ある幼児教育についての御質問にお答えいたします。 特色ある幼児教育推進事業は、私立幼稚園や認定こども園のいわゆる早期教育には当たらない園独自の特色ある幼児教育の取組を支援し、保育園・幼稚園といった施設類型等の枠組みを超えて、好事例の横展開を図れるよう、令和5年度から区が独自に取り組んでいる事業です。事業を通じて、各園が創意工夫を重ね、長年積み上げてきた教育実践がさらに発展し、区の就学前教育の質の向上に寄与するものとなっており、こうしたことが他の自治体では見られない独自の付加価値の創出につながっているものと考えております。 来年度からは、2年としていた補助期限や対象事業などを見直し、さらなる充実を図ってまいります。また、本事業をより一層推進するためには、事業を実施する職員の資質向上が重要な要素の一つとなります。これまで区では、幼児教育の質の向上を目的とした研修の実施に関する支援や資質向上を期する職員の確保・定着に関する支援など、様々な事業を実施してまいりました。今年度からは、区内の教育・保育施設を対象に、日常の保育を他園の保育者に見学してもらう公開保育を実施し、前向きな意見やアドバイスをもらう取組を支援しており、これにより職員の資質向上が図れるものと考えております。これに加え、来年度からは、人材の安定的な確保を目的として、新たに幼稚園などの職員を対象とした就職・転職フェアを開催する予定です。 こうした様々な支援を充実させていくことで、質の高い子育て環境の実現を目指してまいります。 次に、こども誰でも通園制度及び一時保育に関する御質問にお答えいたします。 こども誰でも通園制度は国の給付制度であり、希望する方がひとしく保育を利用できる環境が大事であると考えております。令和8年4月の本格実施に向け、まずは可能な限り多くの事業所で本事業を実施することにより、利用可能枠を確保することが重要だと考えております。そのために、来年度につきましては、事業者が安定して事業を運営できるように、国の給付に加え、東京都の補助事業を活用することで、運営費に不足が生じないよう制度を運用してまいります。また、本格実施後には、費用面だけでなく様々な課題が生じてくることも想定されますので、国の動向にも注視しながら、引き続き、事業者とも意見交換を行い、必要な支援などについて検討してまいります。 一時保育につきましては、予約が取りにくい状況であることも認識しております。一時保育と誰でも通園制度は利用対象者が重複していることから、今後、こども誰でも通園制度の利用の状況に応じて、一時保育利用者のニーズにも変化が生じてくるものと考えております。そのため、事業全体の利用者ニーズを把握しながら、適切な対応に努めてまいります。 以上でございます。
暫時休憩いたします。 午後0時20分休憩
休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問を続けます。 22番、うてな英明議員。 〔22番 うてな英明議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私はかつしか区民連合を代表いたしまして、さきの通告に従い、区長並びに関係部長に代表質問いたします。 将来予測を踏まえた不断の行財政改革について、葛飾区の独自資源を活用したDXの推進について、生活介護の延長受入れについての3点についてお伺いいたします。 まず、初めに、将来予測を踏まえた不断の行財政改革について伺います。 自治体経営とは、単なる予算の編成作業ではありません。それは今を生きる私たちがまだ見ぬ将来世代に対してどのような責任を果たすのかという世代を超えた倫理の問題であります。 令和8年度一般会計当初予算案は2,829億6,000万円となり、前年度と比較して約1割となる9.9%の大きな伸びとなりました。物価や人件費等の高騰により予算フレームは拡大を続けておりますが、持続可能な自治体の責務として、この先の将来を見据えた予算編成が当然必要になることは言うまでもありません。また、その中身が将来に耐え得る構造となっているのかを問い続けることこそ議会の責務であります。社会状況が目まぐるしい変化を遂げているからこそ、真に必要な区民サービスを提供するコストを効率的・効果的に考えていかなければなりません。 一般会計当初予算案における歳入の約50%を占める特別区民税と特別区交付金については大幅な伸びを見せております。歳入増加が見込まれる中、特別区債、いわゆる借金として116億円ほど計上しております。今までは基金、つまり貯金からの繰入れで予算編成していたのですが、特別区債の発行、つまり借金をすることになりました。この借金をすることによって予算フレームが膨張しますし、金利上昇が見込まれる中で、将来に対して大きな懸念を持つことになると考えます。主に学校改築における将来世代への負担の公平というのかもしれませんが、基金の繰入れ後の計画的な積み戻しもまた世代間負担を調整する有効な手法であります。 どのような理由で、起債の代替として行ってきた基金充当、積み戻しから特別区債の発行へと転換されたのか伺います。 また、あえて金利上昇局面において特別区債を発行する判断を行った理由は何か。 将来負担比率や実質公債比率の中期的見通しをどのように分析したのか。 政策判断の根拠を明確にお示しください。 従来のかじを大きく切って、借金により予算フレームを拡大した理由は単なる物価高騰による影響だけではなく、行政評価をはじめとした経営改革の取組があまり機能していないからではないかとの懸念を覚えます。そもそも歳入増加があり、金利が上昇する中で、予算フレームの拡大をしてまで特別区債の発行をすることは、行財政改革の取組を進める上で、区民から見て、区が不断の努力を怠っているように映る危険性はないのでしょうか。 やはり、行財政改革や経営改革の取組を分かりやすく明示し、区民の理解を最大限得られる努力をすることが必要不可欠だと考えます。 予算案概要には、経営改革の取組を推進し、事務事業の見直しを行うと記載されておりますし、先日、2月16日において、青木区長が令和8年第1回定例会の所信表明でも、経営改革の取組を推し進め、事務事業の見直しを行うとともに、と明言もされていました。 しかし、令和8年度当初予算関係資料にある経営改革の取組による見直し項目と影響額を見ると、その影響額は約1億8,000万円であり、一般会計総額の約0.06%にとどまります。 この水準をもって、不断の改革の成果と評価できるのか、区の課題認識と見解を伺います。 我が会派の米山真吾元区議会議員が、令和7年第1回定例会の代表質問で、見直し項目と影響額や行政評価について取上げ、その後の予算審査特別委員会第1分科会で質問した際、事務事業の見直し等を進めてきた各所管のほうからどのような改善をしたか、それに当たってどういう影響額があったかというものを調査して提出させていただいたものとの答弁がありました。改めて、経営改革の取組による見直し項目を見てみると、新たな歳入の確保などは補助金であり、国や都の補助制度を最大限活用するのは公務上、当たり前のものなのではないでしょうか。それ自体を改革成果と位置づけることには違和感があります。 真に構造を変える改革が行われているのか、区の課題認識と見解を伺います。 そもそもこの影響額というのは、前年度予算額に対してなのか、予算要求額についてなのか、どの時点での影響額と言えるものなのか定かでありません。予算要求額から査定に至る過程が本区では公表されていませんので分からないのですが、当初の予算要求額は幾らで、査定結果に至るまでの間、経営改革担当課は査定過程においてどのような権限と役割を担っているのか、具体的にお示しください。 23区のほとんどの区では、次年度の当初予算編成に当たっては、方針やスケジュール、また各部や目的別の予算要求額などを明らかにし、予算編成過程の公表に取り組んでいます。予算要求額を示し、その後、検討を重ねた結果、この予算額で納めているという過程を透明化し示すことは、区民への説明責任を果たし、区政参画の意識を促します。また、各課からの予算要求内容を示すことは、過大な要求などの抑止にもつながり、内部的にも予算編成における質の向上が図れるものだと思っています。ここをスタートに予算編成が始まり、行財政改革議論が本格化するはずです。しかし、本区では、予算要求段階での公表に取り組んでいないため、行財政改革や経営改革の取組と言われている成果が見えづらいものになっています。公表することで職員の行財政改革意識の向上を図る効果もあると考えます。 当初予算編成過程を公表していくべきだと考えますが、区の課題認識と見解を伺います。 経営改革の取組の一つに行政評価があります。行政評価は、事業の成果を測定し、改善・廃止を含めた判断を行い、予算へ反映させるための制度であります。にもかかわらず、行政評価は行政評価、予算査定は予算査定というように、評価と査定が形式的に分離しているのであれば、それは制度本来の目的を十分果たしているとは言えません。真に必要な区民サービスを効率的に提供し、その効果を最大限発揮できるようにその達成度を測り、それを区民の方々に見てもらえる手段が行政評価だと思っています。品川区では、昨年度令和7年度予算において、事務事業評価で、区政の全669事業における施策の検証、見直し、アップデートを図り、事業のスクラップ・削減により20億円を捻出したとの記載があります。区民に示す方法や金額の明示など、参考にできることが多く含まれているのではないかと考えます。 一方で、我が葛飾区では、予算編成過程において、経営改革と言われている行政評価にもかかわらず、行政評価のための行政評価になってしまい、期待しているほど機能していないのではないかと懸念をしています。財政課が行う予算査定の過程で、行政評価はどのような効果があるのか、制度の実効性について区の課題認識と見解を伺います。 また、今後、行政評価を予算へ反映させるように見直していく必要があると思いますが、区の課題認識と見解を伺います。 さらに、今後の社会状況を先読みし、十分に見通す必要があります。単年度予算は収支を合わせるだけですから編成はできるかもしれませんが、編成だけを目標とせず、本来予算案は長期的な視点で考えていく必要があると思います。将来的な計画などの見直しも必要に応じて行い、景気変動リスクなどに対応する方策を考えた上で、質の高い区民サービスを提供するため、景気動向に左右されない安定した財政的基盤をどのように築いていくのかという視点で単年度予算も編成する必要があると考えます。 今後の社会状況を考えると、歳入面では生産年齢人口の減少による働き手不足、都市と地方の税の偏在是正議論、食料品の消費減税の動向、マンション価格高騰などの影響で歳入超過による人口の東京一極集中化が鈍化の兆しを見せるなど、税収減のリスクや不確実性が高まっています。歳出面では円安と長期金利の上昇、高齢化による社会保障費の増大などのリスクをどう見るのかを考えていかなければなりません。そもそも人口減少局面に入ると地価に下落圧力がかかり、特別区交付金の原資である固定資産税をはじめ、住民税も減少していく可能性があります。地域経済の維持さえ難しくなる危険性だってあるかもしれません。今後の区民サービスの提供をどう効果的で効率的に行っていくのか、不断の見直しが必要になってきます。 単年度の均衡だけを目標とするのではなく、景気変動を想定した中長期財政推計の精緻化、基金残高の適正水準の明確化、特別区債発行の中期的ルールの整理など、これらを通じ、景気動向に左右されない財政基盤をいかに構築していくのか、区の基本的な考え方をお示しください。 税収が堅調な今だからこそ、歳出構造を根本から見直す好機であります。余裕のあるときに構造を変えられない組織は危機のときに対応できません。経営改革を言葉だけのものにしないためにも、長期的な視点に立って景気動向に左右されない財政基盤を構築しながら、区民サービスを安定的に提供していかなければなりません。地域課題に対して効果的な事業を行うために、スクラップアンドビルドの観点を持ち、無駄なものを廃止し、社会状況の変化に柔軟に対応していく必要があります。それを職員の方々一人一人が日頃から意識を持って職務に取り組む組織であってほしいと思います。 税収が上向き、特別区債の発行に転換してもなお、基金残高の今後は減少していく見込みが令和8年度当初予算関係資料に示されており大きな不安を感じています。昨年、2025年12月10日の総務委員会でも述べさせていただきましたが、将来に対して大きな不安や懸念を残すようなやり方ではなく、現役世代としてできることはやったと胸を張って言える努力をした上で、将来世代にも協力を依頼することこそが本来のあるべき姿なのではないかと考えます。 景気変動リスクを考え、不断の行財政改革を実行するための執行体制の強化について、区の課題認識と見解を伺います。 次に、葛飾区の独自資源を活用したDXの推進について伺います。 先ほどまで述べさせていただいた改革の手段の一つとして期待されるのがDXの推進です。私が述べるまでもなく、区民サービスの向上はもちろん、内部業務の簡素化など、双方に対して効果が期待できます。ほかの自治体との比較を考えたときには、葛飾区の独自性が大きな武器になると考えます。区の独自資源や人材の活用を積極的に行っていくことで選ばれる自治体となり、持続可能な自治体としての責務を果たせるのではないかと思います。社会情勢を考えれば、生産年齢人口の減少が進む中、今後、区の職員を安定的に確保できる保証はなく、これまでと同じ人員体制を前提とした行政運営には限界があると考えます。そのような中で、DXの推進は、単なる利便性の向上にとどまらず、区政運営そのものを支える重要な基盤であると認識しております。 我が葛飾区でも、窓口業務の効率化を図る書かない窓口や、AI・RPAを活用した内部事務の自動化、さらにはデータに基づく政策立案、いわゆるEBPMの取組が進められており、限られた人員でも行政サービスの質を維持・向上させる工夫がなされています。本区においても、これまでDXの取組を進めてきていると承知しておりますが、今後は職員不足を見据えた行政運営の観点から、ほかの区では取り組むことができない独自資源の活用などの方法も加えて、さらに一歩踏み込んだDXの取組は必要ではないかと考えます。 令和7年第3回定例会での私の一般質問に対する答弁では、東京理科大学との連携を通じて新たなDX分野にチャレンジしていきたいとの考えが示されましたが、こうした大学の知見も生かしながら、例えば、窓口業務や内部事務、政策立案、データ分析等の分野において、モデル事業や実証実験として先進的なDXに取り組む考えはあるのか、区の課題認識と今後の方向性について伺います。 さきにも述べましたが、これまでの答弁を伺い、DXの必要性については区としても共通認識があるものと受け止めております。 一方で、生産年齢人口の減少は待ったなしで進んでおり、職員確保が困難になる前に、業務の在り方そのものを転換していく準備が不可欠であると考えます。 そこで伺いますが、今後進めていくDXについて、単発の取組にとどめるのではなく、区の行政運営上の重要課題として位置づけ、モデル事業の実施や検証の時期を含めた形で明確に示していく考えはあるのか。また、その際、全庁的な推進体制や大学等の外部人材の知見をどのように生かしていくのか、区の課題認識と見解を伺います。 最後に、生活介護における延長受入れについて伺います。 近年、共働き世帯の増加や働き方の多様化が進む中で、障害のある子供を育てながら就労を続ける家庭も増えています。しかし、放課後等デイサービスを利用していた子供が18歳を迎え、生活介護へ移行すると、サービスの提供時間が短くなり保護者の就労時間と合わなくなる、いわゆる18歳の壁が現実の課題として指摘されています。これは単にサービス時間の問題ではありません。家族の生活設計や就労継続、さらには介護離職にも直結する重要な課題であります。 そこでまず伺います。 生活介護事業所における延長受入れの実態について、区は現在どのような把握を行っているのかお示しください。 また、事業者や利用者、家族へのニーズ調査の実施等を通じて、実態をより的確に把握する必要があると考えますが、区の課題認識と見解をお示しください。 次に、事業者側の課題について伺います。 生活介護の提供時間を延長するためには、人員配置の確保やシフト調整など、運営上の負担が生じます。慢性的な人材不足が続く中、延長対応が困難な事業所もあると考えますが、こうした運営上、人材確保上の課題をどのように認識しているのか、区の見解を伺います。 次に、家族介護者支援との関係について伺います。 私は、令和6年3月4日の予算審査特別委員会総括質疑において、家族介護者支援の重要性を取り上げました。その際、家族介護者は身体的・心理的な負担を抱え、介護離職防止の観点からも負担軽減策が重要であるとの答弁がありました。 生活介護の延長受入れは、障害のある本人の生活の安定だけではなく、家族介護者の就労継続や心理的負担の軽減にもつながる施策であり、これまで区が進めてきた家族介護者支援の延長線上にある政策課題であると考えます。区の課題認識と見解を伺います。 最後に、今後の取組について伺います。 区は、これまで家族介護者支援について相談、レスパイト、情報提供などの取組を進めてきたところであります。 その一方で、就労と介護と育児の両立という観点から見れば、生活介護の提供時間の問題も家族介護者支援の延長線上にある課題であると考えます。障害のある方が、地域で安心して暮らし続けられること、そしてその家族が働くことを諦めずに済む環境を整えることは行政の責務であります。18歳の壁を見過ごすのではなく、切れ目のない支援の実現に向けて、早期に実効性のある受皿をつくる取組に着手すべきと考えます。障害者の居場所の確保に取り組む自治体に対して、障害者の居場所づくり促進事業として、延長受入れの補助制度を東京都が令和8年度予算案に計上しているとのことです。東京都が予算計上して本気で18歳の壁の解消に取り組んでいるのであれば、葛飾区としてもその実効性を担保するために、人材確保策の工夫など区としての支援策を全力で取り組んでいく必要があると考えます。 区独自の支援策を工夫し、区内の実態把握を踏まえ、できる限り早期に実効性のある受皿をつくる必要があると考えますが、区の課題認識と見解を伺います。 以上で、私の代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
うてな議員の御質問にお答えいたします。 将来予測を踏まえた不断の行財政改革について、特別区債の発行を実施する理由と政策判断の根拠についての御質問にお答えいたします。 本区では、地方財政法の趣旨を踏まえて、長年にわたり公共施設の整備やまちづくりなどの大規模事業を実施する財源として、また、現役世代と将来世代の負担の公平性の確保を図るため、特別区債と積立基金をバランスよく活用してまいりました。 一方で、デフレ経済下では積み立ててきた基金を活用して、特別区債の発行を抑制した財政運営を行ってきたところです。 現在は、インフレ経済への移行が本格化し、現金の実質価値は減少しております。また、令和8年度は、学校改築事業や市街地再開発事業など大規模事業が重なっている状況です。このため、令和8年度一般会計当初予算案では特別区債を活用することといたしました。現在の金利が上昇する局面であっても、学校改築など区民にとって必要な事業を着実に実施するためには起債は不可欠です。しかしながら、起債は対象事業を限定することにより、必要以上の起債をせず、基金とのバランスをよく活用していきたいと考えております。 また、財政健全化法における将来負担比率や実質公債費比率を含む財政健全化判断比率は、制度が始まった平成19年度以降、国が定める基準を大きく下回る水準で推移しており、今回の起債を含めても健全な財政状況です。 今後も比率の推移に十分留意をして適正水準を保ちながら、起債を適切に活用してまいります。 以上です。
政策経営部長。
経営改革による見直し影響額と項目についての御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案における経営改革による見直し影響額である約1億8,000万円については、事業内容や執行方法の見直しを積み重ねた結果であり、一定の成果があったものと受け止めておりますが、当初予算額と比較しますと大きな額ではないと考えております。また、新たな歳入の確保につきましては、国や東京都の補助制度を的確に把握し活用することは公務として当然の取組ではありますが、補助制度の趣旨や要件を踏まえ、必要に応じて事業内容や手法を整理・構築し、結果として歳入確保につなげていることからも新たな歳入確保は経営改革の取組の一環であると考えております。 今後も、職員一人一人が経営改革の担い手であるとの意識づけを行っていくとともに、区民サービスを向上させつつ、業務効率化や歳入確保に向けた取組を推進し、持続可能な行財政運営につなげてまいります。 次に、当初予算要求の査定過程における経営改革担当課の権限と役割についての御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案の編成においては、各課からの当初予算額としましては歳出が3,050億円ほど、歳入が2,705億円ほどであり、この予算要求額を基に財政課が中心となって査定を行っております。経営改革担当課は査定権限を有するものではありませんが、行政評価で事業所管課が行った評価結果や区民委員による行政評価委員会の評価結果を整理し、財政課に情報提供するとともに事業所管課との調整を行う役割を担っております。 次に、当初予算編成過程の公表についての御質問にお答えいたします。 23区における当初予算編成過程の公表につきましては、予算編成方針や編成過程、予算要求額など、公表する事項や内容は区によって違いはあるものの多くの区が何らかの形で公表していると認識をしております。 一方、本区においては、現在公表しておりませんが、公表することにより区民への説明責任を果たすとともに、区政の透明性や信頼性の確保などが期待できるものと考えております。 今後、先行自治体の実施方法や公表による効果など、様々な角度で検証しながら、公表に向けて検討をしてまいります。 次に、行政評価結果の効果と予算への反映の必要性についての御質問にお答えいたします。 行政評価制度は、事務事業を実施した成果や経費等を検証・評価し、改善につなげるための仕組みであるとともに、公表することにより説明責任を果たす制度として実施をしております。また、区民サービスの向上や効率的な事務執行の構築を図るとともに、職員の意識改革を図るための一つの手段であると考えています。次年度の予算編成に当たりましては、各課の予算要求に向けて次年度の事務事業構築をする際に行政評価の結果を活用していくこととなります。 一方で、行政評価の結果が参考資料としての位置づけにとどまり、改善を必要とした事業について予算への反映やその後の対応が分かりにくいという課題があります。そのため、行政評価の結果を予算により反映できるような仕組みの構築に向けて検討を進めてまいります。 次に、景気動向に左右されない財政基盤の構築についての御質問にお答えいたします。 令和8年度は、令和9年度から4年間を計画期間とする後期実施計画を策定いたします。これに合わせて財政フレームを見直し、学校改築や駅周辺の再開発などの普通建設事業費や扶助費、人件費などの歳出を推計するとともに、その時点での社会経済状況や今後の景気動向、国や都の制度などを踏まえて、特別区交付金や基金繰入金、特別区債などの歳入を推計してまいります。また、基金残高の適正水準としましては、例えば、財政調整基金については一般会計の予算規模の10%程度の残高を確保する目安を設けている一方、公共施設等整備基金は目安を設けておりませんが、決算剰余金等で捻出した財源を活用して、財政状況を見極めながら積立てを進め、残高を確保してまいります。特別区債の発行につきましても、実質公債比率などの財政指標に留意しながら、対象事業全般ではなく、原則として学校改築など公的資金を活用できる事業に限定して活用してまいります。 こうしたことを踏まえ、今後も基金残高を着実に確保しながら、特別区債を適切に活用するとともに、社会経済状況の変化を的確に捉え、着実に事業を推進できる財政基盤を構築してまいります。 次に、行財政改革の執行体制強化についての御質問にお答えいたします。 区が実施する事務事業については、法令遵守の下、適正な執行を確保した上で、行政評価により内容や執行状況を評価しています。令和8年度はデジタル技術を活用して客観的に行政評価を実施し、事業改善の実効性を高めるとともに、職員一人一人が自らの事務事業を見詰め直し、改善につなげていく意識改革を促してまいります。さらに、行政評価の結果や改善状況について区民に分かりやすく公表するため、評価表の見直しを検討し一層の透明化を図り、区政運営に対する理解と信頼の確保に努めてまいります。 今後も、行政評価制度を着実に運用し、不断の行財政改革を実行するための執行体制の構築につながる取組を進めてまいります。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
葛飾区の独自資源を活用したDXの推進について、東京理科大学との連携を通じたDXの取組における課題認識などについての御質問にお答えいたします。 本区を取り巻く行政課題は、人口構造の変化や行政需要の多様化・高度化などにより年々複雑化しており、限られた資源の中でより質の高い区民サービスを提供していくためにはDXが不可欠であると認識しております。そのため、私はDXを重点的かつ戦略的な取組の一つとして位置づけ、区民サービスの向上や業務効率化のために積極的に取り組んでいるところであります。今後、大学などが有する専門的な知見や先進的な研究成果を行政運営に生かしていくことも必要であると考えております。特に窓口業務や内部事務の効率化、政策立案の高度化、データ分析といった分野においては、大学との連携により新たな視点や手法を導入することが可能となります。 今後、東京理科大学と具体的な協議を重ね、大学が有するデータ分析や情報技術等の知見と本区が抱える行政課題等を結びつけ、双方の連携によるモデル事業や実証実験として、先進的なDXの取組を検証してまいりたいと考えております。これらの取組を通じて、区民の皆様にとって分かりやすく、利便性の高い区政運営の実現を目指してまいります。 以上です。
事業推進担当部長。
DXについてのモデル事業の実施や検証時期についての御質問にお答えいたします。 DXはデジタル技術を活用して業務の効率化や高度化を図り、区民サービスを向上させていくために、現在の行政運営において重要な取組であると認識をしております。DXを推進していくためには、各分野の施策や事業と連動させ、様々なデジタル技術を取り入れながら継続的に進めていく必要があります。そのため、今後策定される区の方針や計画などにおいてDXを重要課題の一つとして位置づけられるよう関係部署との調整を図ってまいります。 また、今後、大学等と協働して業務改革や区民サービス向上につながるモデル事業などについても取組状況を議会に御報告させていただき、その成果や課題を検証しながら次の取組へとつなげてまいります。 次に、DXを進めていく際の全庁的な推進体制や大学等の外部人材の知見についての御質問にお答えいたします。 推進体制につきましては、令和6年3月に策定した、かつしかDXの戦略的取組に基づき、DX推進委員会を中心とした庁内横断的な体制の下、進めているところでございます。 一方、DXは単にシステム導入を行うだけでなく、日々の業務を担う職員一人一人が、なぜDXに取り組むのか、DXによって何が変わるのかといった意識面での理解を深め、自らの仕事のやり方を見直していくことが重要であると考えております。そのため、研修や情報発信を通じて職員の意識改革と行動運用を促し、DXを自分事として捉えられる環境づくりを進めてまいります。 また、大学等の外部人材の専門的知見や先進的な事例、客観的な視点を区に取り入れることも有効であると考えております。そのため、モデル事業の検討や効果検証、職員向けの助言などをいただき、その知見を適切に活用することができるよう大学等と会話を続けてまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
生活介護の延長受入れについて、区独自の支援策についての御質問にお答えいたします。 生活介護事業の時間延長については、障害のある方への支援だけではなく、重度障害者を介護する家族が就労を継続することができる環境整備に資するものであり、家族介護者の休息を確保するという面からも大変重要な施策です。 東京都では、身近な地域において障害者の社会参加や家族の就労継続等のニーズに対応できるように、生活介護事業所等で夕刻以降の時間延長に取り組む区市町村を支援する区市町村障害者の居場所づくり促進事業を設け、令和8年度から実施をする予定と聞いております。東京都のこの事業では、生活介護事業者等の時間延長の課題となる人材確保に向けて、障害程度区分に応じた基本額の加算をはじめ、専門職配置加算や週5日開設加算などを設けています。また、送迎加算を設け、送迎バスの確保も支援する内容となっています。東京都の補助事業は既に幾つかの区が実施を予定しており、葛飾区としても早急に取組を検討していく必要があると考えております。このため、区では令和8年度中に区内生活介護事業者の時間延長の意向調査をはじめ利用者や家族ニーズの調査を行い、その結果に基づいて、時間延長に対応する利用者の範囲や要件、時間延長を行う施設の数、送迎バスの在り方などを検討し、実効性のある受皿づくりを進めてまいります。 以上です。
福祉部長。
18歳の壁における区の課題認識と、事業者や利用者、家族へのニーズ調査についての御質問にお答えいたします。 特別支援学校に就学している障害のある方が放課後や夏休み等の長期休暇の際に利用している放課後等デイサービスのサービス終了時間は事業所によって異なりますが、おおむね17時から18時頃までとなっています。 一方、特別支援学校を卒業した後に常時介護が必要な方が利用する生活介護は15時30分頃に終了する事業者が多くなっております。 このように18歳未満の障害児を対象とする放課後等デイサービスと18歳以上の障害者を対象とする生活介護事業のサービス提供時間が異なり、支援の空白ができてしまう、いわゆる18歳の壁が課題となっています。現在は共働きの家庭も多く、支援の空白を埋めるため、居宅介護、ヘルパーを活用している家庭も多数ございます。また、ヘルパーが見つからない、ヘルパーを利用することに抵抗がある等の理由で、フルタイム勤務から短時間勤務へと変更する場合や介護離職をせざるを得ない家庭もあることは把握しております。 一方で、生活介護事業所での支援時間を延長するためには、人員の確保や送迎バスの工夫などが必要となることから事業者の意向を確認する必要があります。また、どのような利用者の延長にどれくらいの施設で対応するのか、実際の延長ニーズについて利用者や家族の意向を確認する必要があります。 このような視点から、今後、18歳の壁の解消のための生活介護事業所での延長受入れに関して、事業者の意向確認や利用者・家族ニーズ調査を令和8年度中に実施してまいります。 次に、事業者側の運営上、人材確保上の課題についての御質問にお答えいたします。 生活介護事業所の運営に当たっては、管理者・サービス管理責任者・生活支援員・看護職員等の配置が必要となります。各事業所は、利用者の人数や障害支援区分、支援時間等に応じて決められている給付費を主な財源として専門職等を必要数配置する必要があります。 一方、生活介護の利用者は年々高齢化、障害の重度化が進んでおり、区はこのような現状に対応するため、重度障害者日中活動促進助成により運営費の上乗せ補助を行い、事業所の人材確保を重点的に支援しておりますが、事業所の実情としては人材の確保が厳しいという状況です。また、送迎バスについても、近年の運転手不足の影響等により、新たな送迎について対応することが難しい状況にあります。 このようなことから、生活介護事業所の利用時間を延長するためには、延長に必要な人員の確保や財源、延長する利用者の送迎バスの対応等が課題になるものと考えております。 次に、生活介護での延長受入れについての区の課題認識と見解に関する御質問にお答えいたします。 高齢者や障害者を家族が介護することは、介護する家族に想像以上に身体的・心理的な負担がかかるため、周囲のサポートが大変重要になってきます。また、近年は介護する家族自身が就労しており、仕事と介護の両立が大きな課題になることも少なくない状況にあります。 このようなことから、障害のある方の支援はもとより、家族介護者の身体的・心理的な負担を軽減する支援や、家族介護者が就労を継続することのできる環境の整備が重要となります。このようなことから、生活介護の支援時間を延長することは、利用者本人にとっては夕刻以降の居場所等を確保することになり、家族介護者にとっては、その延長時間を利用して就労の継続や休息に充てることもできるものと考えております。 このように、生活介護事業所の時間延長は障害のある方への支援であると同時に、家族介護者の就労継続や介護負担の軽減につながる施策であると考えております。
30番、木村ひでこ議員。 〔30番 木村ひでこ議員 登壇〕(拍手)
日本共産党葛飾区議会議員団の代表質問を行います。 長年の区民要求として当議員団が強く求めてきた帯状疱疹ワクチンの接種、がん検診の無料化、義務教育に対する無償化の拡大、来年度予算ではシルバーパスの負担軽減等の実現は区民にとって歓迎されていることです。 まず、区民生活向上のために、議員提出議案の提出、予算修正動議の提出や、各委員会で旺盛に質疑を行うことを表明いたします。そこでまず、区長の経済認識と区民生活の今後についてです。 区長は所信表明で物価高騰が依然として続いていると述べ、区民生活に多大な影響を与えていると表明しています。厚生労働省勤労月例調査では12か月連続で実質賃金が減少しています。物価高に賃金の上昇が追いつくどころか減少し続けています。年金支給はマクロ経済スライドで物価上昇率に対してマイナス0.4%に抑えられており、構造的に実質収入が減少する仕組みとされています。生活保護は、最高裁判所で2013年から3年間の保護費の引下げが違法と断罪したのに、どう救済するのか方針が定まっていません。それどころか、世帯構成によって若干の違いはありますが、単身高齢者世帯では2023年・24年に月額僅か1,000円の増、今年度1,500円追加されましたが、物価高騰に全く追いつかず日に日に深刻さを増しているのが実情です。 東京商工リサーチによる調査でも、倒産件数は2024年に続き2025年も1万件を超す高水準であり、物価高、円安、金利上昇による悪影響が指摘されています。したがって、その悪影響をどう打開していくのか、その対策が求められています。政府補正予算に盛り込まれた子育て応援手当は、児童1人当たり2万円支給は全額国費で予算措置されるものです。世田谷区では1人当たり3万円の支給としたのは、区の独自財源を盛り込んだものでした。 さきの定例会では、議決した政府補正予算の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金として住民税均等割非課税世帯に対する給付を行う議決が行われました。この臨時交付金を活用して、特別区の多くが区民全員にお米券を含め現金・ギフト券の交付を行います。足立区は全区民に1万円、墨田区も全区民に1万円のギフトカードを含めて選択制にするなどです。江戸川区では低所得者を対象にしましたが3万円の給付を行います。葛飾区は住民税均等割非課税世帯に1万円の給付です。特別区の中で低所得者世帯に1万円を給付するのは豊島区だけですが豊島区では年収200万円以下の低所得世帯としており、文字どおり葛飾区の給付は特別区で最低レベルの給付となりました。なぜ最低なのか、この重点交付金は21億円余りですが、本来この重点交付金に使うべきではない事業で、この交付金が決定する前に決定したプレミアム付商品券や中小事業者への給付の財源にしたからにほかなりません。しかも、対象にすべきではない事業予算に割り当てた結果、区民に対する給付を小さくするしかなくなってしまいました。その上、はなから区民のために一般財源を投入しないからにほかなりません。区民生活の厳しさを直視していない、これが最低レベルの給付となった原因ではないのか。特別区で最低の給付となったことに対し、所信で表明したことに違和感を覚えざるを得ません。区長の認識を問うものです。 さらに、今後、実際に始まる国民負担増をリアルに捉える必要があります。総選挙ではほとんど争点化されなかった防衛増税は、①防衛特別法人税2026年4月から4%が課税、②たばこ税率の引上げの段階的実施、③東日本大震災後に復興を目的とし所得税が2.1%課税されていますが、2027年1月から所得税に上乗せされていた復興税を15年で終了するのではなく、復興税として1.1%、防衛増税として1%課税、事実上の増税です。それだけではなく、少子化対策として全ての健康保険に2026年度から子育て支援分を付加して対策の財源とされますが、そもそも税によって財源とすべきものを保険料によって新たな負担を求めることは多くの国民が望んでいるものではありません。しかも、保険料の値上げは、この子育て支援分の増とは別に、国民健康保険料も後期高齢者医療保険料も平均で一万数千円の負担増が報道されており、新たな負担増となることは確実です。この新たな負担増について、一層、国民生活に犠牲を強いるものだと思いますが、区長の認識を答弁願います。 またもや厚生労働省が高額療養費を負担増とする方向性が打ち出されています。このことは選挙の争点にはなりませんでした。その負担増は収入基準を細分化し、月額の上限を7%から38%増に引き上げるとしています。そうなれば年収200万円以下の患者は年間12万円の負担増、年収700万円の患者は月額2万4,600円もの患者負担という恐ろしい患者負担増を伴うものです。国立がんセンターの医師から、今でも少なくないがん患者は高負担に耐えられず治療を断念せざるを得ない患者が多いと指摘しています。OTC類似薬の負担増による受診抑制は医療費の削減を目的とするものであり、現実に実施に移されれば混乱が生じることは間違いありません。所得の過多によって命が左右されることは国民皆保険制度に反するものであり、断じて容認するわけにはいきません。 医療費削減のためにこうしたことが行われないように区長は特別区長会等で区民の立場に立って主張すべきだと思いますが、答弁を求めます。 総選挙の結果は決して高市政権に対する白紙委任ではありません。問われるべき大問題を問わずして新たな負担増ばかり国民に押しつけ、また、高市首相は自民党の衆議院議員にカタログギフトを配付したことは、金権体質に対して無反省でいるならば批判の声は必ず高まることを指摘しておくものです。 次に、2026年度予算について質問します。 令和8年度予算の特徴として、税等の一般財源の総額は97億円の増を上げ、普通建設事業費は物価高騰により125億円の増、行政需要は年々増加していることから、公共施設、まちづくりについては基金繰入れや区債発行などの財政対応力を最大限活用するとし、当初予算は一般会計2,830億円で過去最大になったと自画自賛しています。しかし、区民の暮らし、営業を支えるためにやらなければならないことはたくさんあります。そのために、まず財源論から申し上げます。 活用されるべき財源として、2025年度5号補正予算では歳入として特別区交付金が35億円計上されています。ところが5号補正で庁舎基金5億円、財産管理経費として基金43億円が積み増しされています。これを財源として区民要求に充てるべきではないのか。さらに庁舎保留床取得に要する財源を不変としたまま、2026年度予算で20億円積み増しする根拠はありません。答弁を求めます。 また、今年度予算には学校建設として115億円の起債を起こしました。政府系金融機関からの20年固定金利2.7%で、支払利子35億円余りに上ります。現段階で教育施設への基金は450億円超であり115億円余りの起債は不効率だと思うがどうか。 この起債には、新宿とお花茶屋の学校施設としての温水プール建設が含まれています。それぞれ温水プールの建設には30億円超の建設費を見込んでおり、学校1校に匹敵するほど建設コストを見込んでいます。我が党はこうしたやり方ではなく、新規建て替え時には学校内に温水プール、また加温式のプールにしたほうがコストも軽減できると求めてまいりました。学校教育としての温水プールの建設は見直し、一旦凍結し、学校内に温水プール、加温式プールを設置し、コストの軽減をすべきと思うがどうか。この提案を実行すれば100億円以上の財源を生み出せることを指摘するものです。 次に、昨年の区議選では、物価高騰に苦しむ区民をどう応援する区政とするのかを問い、幾つかの提案を行いました。 第1に、現金給付の検討です。先ほども具体的に述べましたが、昨年の政府補正予算による物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した区民に対する給付は特別区で最低なので追加措置が必要なのではないか、答弁を求めます。 第2に、国民健康保険子供の均等割免除を求めます。今定例会では議員提出議案として18歳までの国保均等割の半額軽減を提案しました。2027年度から実施するものですが、区として先駆けて半年繰り上げて実施する提案です。このことは区長自身も求めてきたことを提案したものですが、いかがでしょうか。 第3に、生活保護の法外援護の実施です。生活保護減額を違法と訴えられた被告には葛飾区も含まれています。全国の控訴はことごとく原告勝訴で、減額は厚生労働大臣の越権行為などと断罪されました。その後、最高裁判所は憲法25条に基づく健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を軽視し、引き下げた保護費の決定は違法であると断罪しました。いまだに国がその違法状態を是正できていないという異常事態の中で、少なくとも区として執行している事務が違法ならば是正措置を直ちに実行すべきと思うがどうか。法に基づいた是正ができない現状であるなら、できることは法外援護以外にはないのではないか。 第4に、国民健康保険料とともに来年度は後期高齢者保険料の値上げが計画されています。物価高騰でさらなる区民負担増ではなく、制度の抜本的見直しによって負担軽減こそ行うべきです。そのためには、区民の代表として区長がその先頭に立つべきと思いますが、答弁を求めます。 第5に、義務教育の無償化への歩みを止めてはならない、負担をゼロにするための努力を継続することです。新宿区では既に、足立区でも今年から入学祝い金10万円支給が始まりました。本区でも実施すべきと思うがどうか。 第6に、かつしかプラスを幾ら増やしても学童保育クラブの待機児は減りません。このかつしかプラスにかける費用対効果はありません。それだけの設置にかける予算と人件費を含めた運営費は学童保育クラブの設置とすることが合理的だと思うがどうか。学童保育クラブの保育料とおやつ代を無償にすれば、かつしかプラス利用者との不公平感の解消につながると思うがどうか。 第7に、平和教育の推進についてです。非核三原則の見直しを公然と唱える国会議員党派が増えていることは憂慮すべき事態です。本区は1983年に非核平和都市宣言区として全会一致で区議会が議決して以来、平和行政に取り組んでいます。その土台が掘り崩されるようなことがあってはなりません。そのためには、次代を担う青少年が核兵器がいかに人類と共存することが不可能な残虐な兵器であることを学んでいくことが重要です。そのために、中学生の広島・長崎への式典派遣、修学旅行での平和学習の推進を求めるものです。答弁を求めます。 第8に防災対策、中でも防災資機材に対する備えを指摘しておきます。プライバシー確保のためテントの購入が始まっていますが、防災計画で想定している規模の災害が現実のものになれば全く不十分な規模にとどまっています。年次計画を策定し、テント・トイレトレーラー・キッチンカー等の装備も計画すべきと思うがどうか。 次に、住民本位のまちづくりについてです。 第1に、立石駅北口再開発と庁舎保留床についてです。再開発組合の総事業費は2025年2月、1,280億円から同年8月に1,307億円に増となりました。2022年12月は総事業費932億円でしたから3年で1.4倍になったということです。完成予定とされる2029年度までには一体幾らになると予測しているのか、まず答弁を求めます。 庁舎保留床価格を352億円とし、昨年10月に再開発組合は特定業務代行者との間で契約し、同時に再開発組合と葛飾区との間で庁舎保留床に係る費用を全額支払う協定を締結しました。既に昨年12月に総事業費は1.4倍にもなっているというのに、庁舎保留床価格はなぜ推計でも公表することができないのか。単純に総事業費並みに1.4倍となれば493億円に跳ね上がります。ましてや、庁舎の東棟は西棟のタワマンよりも区役所部分の特注品が多く、価格への跳ね返りが高いとなればもっと跳ね上がる可能性が高いと言わなければなりません。さらに、異常な円安で物価高騰は続き、これにとどまるものではないことを直視する必要があるのではないでしょうか。全く異なる数字が明らかになっている以上、区として広報、ホームページできちんと報告する義務があると思うがどうか。 また、さきの定例会で、新しくできた新庁舎整備・現庁舎跡地活用特別委員会で何の検証した資料もなく、新館を含めた現総合庁舎は全て解体することの優位性が高いとの庶務報告が行われました。これまでも選挙直後に候補地を立石駅北口に選び、議会に位置条例の提案をするなどアクセルを吹かせてきました。そして、今回は何の説明もなく、新館も含めて解体の優位性が高いのか。 今でも立石駅北口再開発の東棟に入る職員数が限られているのに、現状の事務事業が拡大し本当に大丈夫なのかという議論も行われています。また、新館をなくし新たな庁舎が必要になればその財源はどうなるのかという声も聞かれます。新館を含めて解体することの優位性とはいかなる根拠によるものなのか、答弁を求めます。 なお、「権利変換計画に異議あり」集団控訴は東京高等裁判所で2月19日に結審し、原告敗訴となりましたが、一審に続き権利変換計画の総会議決が財務会計行為であるという判断を維持しました。その点についての区の見解を求めるものです。その後、原告団は最高裁判所に上告を予定していることも申し添えておきます。 第2に、懸案の課題として、東新小岩運動場のスタジアム構想にも区民の不安が大きくなっています。都市計画公園への都市計画決定は年度内に行われる予定ですが、都市計画審議会に提出された意見書は反対意見しかありませんでした。スタジアム建設となれば様々なリスクが伴います。巨額の建設費に加え維持していくためのコスト、興業による会計バランスなど、一歩間違えば巨額の浪費となる可能性があるからです。 今後の東新小岩運動場はどう活用していくべきなのか、スタジアムありきではなく、ゼロベースで懇談会等を立ち上げるなど検討を行うべきと思うがどうか。 このほか、金町、新小岩、立石駅南口再開発、四ツ木・青砥駅間の連続立体事業、さらに新金線構想など大型プロジェクトの連続によって、本来責任を負うべき学校をはじめとする公共施設の維持が困難となるようなことは絶対に避けなければなりません。そのために、区民の意見に真摯に耳を傾けて、勇気を持って軌道修正することを求めて代表質問を終わります。答弁いかんによっては再質問を行うことを表明します。 御清聴、ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
木村議員の御質問にお答えいたします。 経済認識と区民生活の今後について、物価高騰対応重点支援地方臨時交付金についての御質問にお答えいたします。 本区では、物価高騰が区民生活に深刻な影響を及ぼしている状況を踏まえ、定額減税の実施や減税し切れない方を対象とした補足給付金、重点支援給付金の支給など、必要な各種支援策を講じてまいりました。特に、国の重点支援地方交付金の推奨メニューに位置づけられている支援策として、国の総合経済対策に先立ち、かつしかプレミアム付商品券事業を過去最大規模で実施し、低所得世帯に限らず幅広い世帯への支援を行ってきたほか、学校給食費の無償化を進め、今年度は食材高騰分に対する公費負担をさらに拡大しているところです。 国が推奨する3,000円程度のお米券等のメニューについては、食料品価格高騰による家計への負担感が特に大きく、真に支援を必要とされている世帯を重点的に支援するために活用することとし、住民税均等割非課税世帯及び住民税均等割のみ課税世帯を対象として区独自の負担を上乗せし、1世帯当たり1万円の現金給付を行うこととしたものです。 区では、国や東京都の各種支援策とも連携しながら、区民生活の向上に向け、重点支援地方交付金の対象事業となる様々な物価高騰支援策を総合的に実施してきたものと認識しております。 以上です。
福祉部長。
2026年度からの子育て支援金分での負担増についての御質問にお答えいたします。 子ども・子育て支援金については、令和5年12月に閣議決定されたこども未来戦略において、子ども・子育て政策の給付拡充を図るために令和8年4月より医療保険料と合わせて拠出をいただくこととされたものです。本支援金制度は、子供や子育て世帯を全世代・全経済が支える仕組みとして被保険者の皆様に拠出をお願いするものであり、国が社会保障改革の一環として全国一律に統一的に実施するものです。今後も国の制度に沿って適切に実施してまいります。 次に、医療費の削減についての御質問にお答えいたします。 少子高齢化の進行に伴い、国民皆保険制度を支える現役世代が減少する中、増加し続ける医療費や保険料は社会全体における重要な課題となっております。このような状況を踏まえ、高額療養費制度の見直しやOTC類似薬に関わる負担見直しについては、医療費の伸びを抑制し、医療制度を将来にわたり持続可能なものとすることを目的として、国において検討、推進されているものです。 これらの取組は、年々増加する医療費への対応として必要なものであり、国の制度及び方針に基づき今後も適切に対応してまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
2026年度予算についての御質問のうち、特別区交付金の増収分を区民要求実現の財源にとの御質問にお答えいたします。 第5次補正予算案では、歳入予算として特別区交付金を計上し、歳出予算として、総合庁舎整備基金のほか、財政管理経費の中で公共施設等整備基金や財政調整基金などの積立金を計上しております。区ではこれまでも、財政調整基金を活用して、物価高騰緊急対策支援金や介護施設等物価高騰緊急対策費助成などの物価高騰対策を実施してまいりました。また、公共施設等整備基金を活用して、学校施設の改築・改修や駅周辺の再開発などの大規模事業を進めてきたところです。さらには、今後の総合庁舎整備のためには総合庁舎整備基金が必要となります。教育環境の向上や安全・安心なまちづくりなどの事業を着実に推進するとともに、物価高騰などに対する緊急対策事業を迅速に実施するためには基金の積み増しが必要であると考えております。 今後も、限りある財源を効果的・効率的に配分し、区民の負託に応えられる予算を編成してまいります。 以上です。
政策経営部長。
総合庁舎整備基金の積立額の根拠についての御質問にお答えいたします。 令和7年11月に再開発組合と締結した新たな組合保留床の譲渡に関する協定書では、保留床取得費用は353億円ほどになると見込まれております。また、現下の社会経済状況を踏まえると、スライド条項に基づき取得費用は今後も増加する可能性があると考えております。このため、区の財政状況や他の区民サービスへの影響などを勘案し、総合庁舎整備基金積立金について、令和7年度第5次補正予算案では5億円ほど、令和8年度当初予算案では22億円ほどを計上いたしました。これにより令和8年度末の残高予定は263億円ほどを見込んでおります。 今後につきましても、景気動向や区の財政状況、他の区民サービスへの影響などを勘案しながら、基金の積み増しを進めてまいります。 次に、学校施設に対する起債の考え方についての御質問にお答えいたします。 令和8年度当初予算案では、事業進捗に伴い、学校改築事業や学校プール建設事業といった大規模事業が重なり、普通建設事業費は大幅な増となっております。また、現在はインフレ経済への移行が本格化している状況にあります。このため、財源として基金に加え起債を活用しております。利子につきましても、御質問いただいた条件では20年間で総額35億円ほどとなり、1年当たりだと1億8,000万円ほどとなるため財政運営上の大きな支障にはならないものと考えております。 今後も、起債と基金をバランスよく活用することで、時機を逸することなく着実に大規模事業を進めてまいります。 次に、物価高騰対策の追加措置についての御質問にお答えいたします。 令和8年度予算案においては、24万セットのかつしかプレミアム付商品券の発行による地域経済の活性化と区民の生活支援に取り組むとともに、引き続き実施する学校給食費や修学旅行費・一部副教材費等の無償化を実施することに加え、新たに学用品の学校備品化を図るなど、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ることとしております。また、全ての70歳以上の方を対象に、東京都シルバーパスの自己負担額が1,000円となるよう助成するシルバーパス購入費助成事業を新たに開始して、経済的負担の軽減と高齢者の外出促進を図る取組も推進していくなど、今年度実施してきた様々な物価高騰対策に加えて、区民の暮らしを支える総合的な支援策を実施していくこととしております。 今後も、社会経済状況の変化を捉えつつ、国や東京都の各種支援策とも連携しながら、区民生活の向上に向け適時適切に物価高騰支援策について検討してまいります。 次に、スタジアムありきではなく、ゼロベースでの検討を行うべきとの御質問にお答えいたします。 東新小岩運動場の土地は将来的なスタジアム建設を見据えて取得したものであります。スタジアム整備を検討するに当たり、交通対策や住環境への影響などといった意見がありますが、引き続き地域住民の声や外部有識者の意見も踏まえながら、周辺住環境に十分配慮し、地域や本区のさらなる発展につながる施設となるよう検討を進めてまいります。 以上です。
学校教育担当部長。
新宿とお花茶屋の学校施設としての温水プール建設についての御質問にお答えいたします。 屋内温水プールを活用した水泳指導への小学校全校の移行に向け、現在、新宿とお花茶屋の2か所に学校施設として屋内温水プールの整備を進めています。整備に当たっては、複数の学校が利用するため一定の施設規模が必要であることや、移動に伴うバスの駐車スペースの確保が必要となること、学校が使用しないときには区民の方々が快適かつ便利に使える施設とする必要があることから、費用面のみならず利便性も考慮した上で学校外に設置することとしたものでございます。 このことから、現在整備を進めている新宿とお花茶屋の屋内温水プールの建設を見直す考えはございません。 次に、かつしかプラスについての御質問にお答えいたします。 教育委員会では、改築を契機に校内学童保育クラブの整備を進める一方、待機児童の一時的な受皿として、待機児童が多い学校や地域に緊急対策として、かつしかプラスを設置してまいりました。 学童保育クラブは改築の機会に整備することから相当の時間を要します。一方、かつしかプラスは待機児童の多い学校を選択できることや学校の諸室を活用して速やかに設置できることから、待機児童対策として合理的な施策と考えております。また、かつしかプラスは待機児童の一時的な受皿であり、学童保育クラブのような生活習慣の指導や有資格者による保育、おやつの提供などを行っていないことから不公平が生じているとの認識はございません。 次に、中学生の広島・長崎への式典派遣や修学旅行での平和学習の推進についての御質問にお答えいたします。 平和について学ぶことは教育的価値の高いものと認識しておりますが、中学生の広島・長崎への式典派遣は考えておりません。また、修学旅行は、各中学校が生徒の実態を踏まえ、学習させたいことや体験させたいことを検討し、保護者の意見も反映しながら総合的に行き先を決めております。そのため、教育委員会として、修学旅行について特定の行き先や学習内容を推奨することは考えておりません。
福祉部長。
国民健康保険料の子供の均等割についての御質問にお答えいたします。 国民健康保険料の均等割軽減について、特別区長会では、令和6・7年度の要望書において軽減対象を現行の未就学児までという制限を撤廃するとともに、公費による軽減割合の拡大を早急に検討し、軽減措置の強化を図ること等を厚生労働省に求めてきました。 一方、厚生労働省は、昨年11月の社会保障審議会医療保険部会において、軽減対象を高校生世代まで拡充する方針を示し、同会議で了承されています。報道によると、国は令和9年4月からの実施を目指すとのことですけれども、保険料を計算する国保事務処理標準システムの改修等の準備期間を考慮すると、実施時期についてはおおむね妥当なものと判断しています。したがって、現時点で前倒しして実施することを国に要望する考えはありません。 次に、最高裁判決に関する是正措置の実行と法外援護についての御質問にお答えいたします。 令和7年6月27日に言い渡された生活保護基準引下げ処分取消等請求訴訟の最高裁判決では、平成25年の生活扶助基準改定は物価変動率のみを指標としてデフレ調整をすることとした点において、国の裁量権の逸脱、濫用があり、違法であることが示されました。国は、この判決を踏まえ、これまでの平成25年改定におけるデフレ調整については新たな水準を設定し、その差額分を追加支給することを決定しました。 区では、現在、国から示された追加支給の内容に基づき、対象者の抽出や追加支給額の計算など支給に向けた準備を進めています。このことから今回の追加支給に関する法外援護を実施することは考えておりません。 次に、国民健康保険及び後期高齢者医療制度の保険料の値上げについての御質問にお答えいたします。 令和8年度の国民健康保険料率については、これまでと同様に収納率による割戻しを行わないことや、国の保険者努力支援制度や支払基金の活用のほか、都の決算剰余金を最大限活用し、特別区統一の基準保険料率を算出しています。また、令和8年度及び9年度の後期高齢者医療保険料率についても、国や都が拠出する負担金や補助金、広域連合が管理する特別会計調整基金を可能な限り活用するとともに、都内区市町村が一般財源を投入し実施する特別対策を継続し、最大限の抑制策を講じています。 区としましては、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料のいずれにつきましても、診療報酬改定による診療費の増が見込まれる中で最大限の負担抑制を図ったものと考えております。 以上です。
教育次長。
入学祝い金の支給についての御質問にお答えいたします。 本区では、経済的な支援が必要な保護者に対し、既に就学援助により新入学準備金を支給しております。また、学校給食費や修学旅行費・一部副教材費等についての無償化も実施しております。そのため、現時点におきまして新たに入学祝い金を支給する考えはございません。 以上です
危機管理・防災担当部長。
プライバシーテントなど、避難所の環境改善についての御質問にお答えいたします。 能登半島地震の課題を踏まえて、国は、避難所開設時からのプライベートテントの設置、トイレトレーラーやキッチンカー等の迅速な提供など、避難所の環境改善に向け方向性を示したところです。区では、プライバシー保護の観点から、簡易間仕切り等の供給に関する災害協定の締結やプライベートテント配備を進めてまいりました。トイレ対策についても、これまでマンホールトイレを中心とした取組を推進し、簡易トイレを含め災害時3日間の避難者数のトイレを既に確保しているところです。令和7年度には自己循環型水洗トイレを堀切水辺公園に導入するなど、さらなる対策の強化に取り組んでいます。また、温かい食事の提供についても、キッチンカー協議会との災害協定締結など備蓄以外の取組も推進しております。 引き続き、協定での確保、区備蓄の充実の両面から取り組んでまいります。
街づくり担当部長。
立石駅北口地区市街地再開発事業の総事業費についての御質問にお答えいたします。 立石駅北口地区市街地再開発事業の完成予定年度における総事業費につきましては、今後の物価変動などを見通すことが困難であることから、予測はしていないと再開発組合から聞いております。
総合庁舎整備担当部長。
保留床価格についての御質問にお答えいたします。 社会的な物価、建設コストの上昇によって、再開発事業の総事業費や保留床取得予定価格は権利変換当時より増加しております。増加の状況につきましては、これまで再開発組合の資金計画案を議会に御報告をさせていただいたり、広報かつしかなどで区民の皆様にお知らせしているところですが、今後も増加の状況や見通しなどについて、適宜、御報告、お知らせしていく考えでおります。 次に、住民訴訟についての御質問にお答えいたします。 御質問いただきました件につきましては、まだ判決が確定しておらず係争中のため、答弁は控えさせていただきます。 以上です。
施設部長。
新館を含めた現総合庁舎を全て解体することの優位性についての御質問にお答えいたします。 新館の立地は現庁舎敷地の中央の北寄りに位置しておりますが、新館を残した場合、斜線制限や日影規制も含め現庁舎敷地の有効活用に大きな制約が生じ、広大な土地の利用に当たってスケールメリットが生かせないことが想定されております。このことから、現時点では新館を解体することが優位性が高いものと考えておりますが、現庁舎敷地をどのように活用するか、今後の検討により新館の取扱いを決めてまいります。
木村ひでこ議員。
2点ほど再質問いたします。 まず1点目、私たち区議団は100億円の財源を生み出せることの指摘とともに提案し、物価高騰に苦しむ区民をどう応援するのか提案させていただきました。その中の一つでもある物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した給付金ですけれども、やはり先ほども述べました。特別区で最低で現状の物価高騰に対しては不十分だと言わなければなりません。23区でも半分以上の区が全区民に配っている、これがスタンダードです。ですから、ここにきちんと行政として全区民の生活を守るために必要な対策を講じるべきだと思います。 2点目は、立石駅北口再開発と庁舎保留床についてです。総事業費も調査保留床の価格も質問いたしましたが、それに対しての答弁が全く答弁になっておりません。透明性のない巨額の税金投入は目に見えています。協定を結び区民に明らかにしないまま計画を進める区の姿勢はあってはならないと思います。やはり区民に幾らかかるのか、きちんと説明責任を果たすべきだと思いますが、いかがでしょうか。 この2点、質問いたします。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
国の物価高騰対策重点支援金の活用方法についての御質問にお答えいたします。 先ほどもお答えいたしましたけれども、国の基準に従ってプレミアム付商品券、そして給食費無償化の推進、そしてまた公費負担の増大、そのほか今回については住民税非課税、住民税課税均等割非課税等に対して1万円の現金給付を行ったというものでございますけれども、今ほかの区のお話をしていただきましたけれども、各区それぞれいろいろな状況がある中でその区の状況に応じた対策をきめ細かく対応していく、このことが必要だというふうに思っています。国の補助金についてもしっかりと活用して、これからも進めていきたいと考えています。
街づくり担当部長。
立石駅北口地区の総事業費ですけれども、完成予定年度における事業費ということですが、これから4年ほど先の話になります。今後の物価変動、物価上昇とかというのがどのようになるのか、また上昇した分がどのように工事費に反映されるのか、またその反映された工事費がどのように総事業費に組み込まれるのかということにつきましては、先ほどもお答えいたしましたように予測することは困難であるということで組合のほうから聞いているという次第でございます。
総合庁舎整備担当部長。
保留床価格の増額につきましての状況の区民の皆様へのお知らせについてですけれども、先ほど御答弁申しましたように、かなり金額が上がっている状況については、広報かつしか、あるいはホームページ、そして議会の委員会報告等でお知らせはしています。それから今後の見通し等につきましても、今、街づくり担当部長のほうからかなり難しいというお話もありましたけれども、我々のほうでも可能な限り、そういった見通しが立つ状況になりましたらお知らせをしていきたいと、これは出来上がるまでお知らせをしていきたいというふうに考えております。
代表質問を続けます。 40番、かわごえ誠一議員。 〔40番 かわごえ誠一議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただき、さきの通告に従い、かつしか立憲を代表し代表質問をいたします。 まず、行政組織における専門人材をはじめとした人材確保と育成について伺います。 令和8年度当初予算案では一般会計予算が2,829億6,000万円と、前年度から9.9%の大きな伸びとなりましたが、これは特別区民税が納税義務者や1人当たりの納税額の増になったほか、特別区交付金では財政調整交付金の原資である市町村民税法人分や固定資産の堅調な伸びによる増などにより、歳入が増加していることによります。 一方、歳出では、全体的に物価高騰による経費の増加、特に学校改築における経費については、起債、いわゆる借金をして財源を確保している状況です。歳入が大幅に伸びる中、歳出予算では100億円を超える起債、借金をし、当初予算で区の貯金である基金の積立ても計上しているにもかかわらず基金の年度末残高は減少する見込みであることは懸念を持たざるを得ません。また、国の消費税減税の議論がどのように地方財政に影響するかも全く見通しが立たず、先行きが必ずしも明るいばかりでないことも指摘したいと思います。税収が堅調に推移しているからこそ、歳出予算の編成には気を引き締めて精査していくことが必要であると指摘しておきます。 なぜこのような指摘をするのかというと、将来を見据えた自治体運営を考えていかなければならないのに、組織の在り方において社会の変化を見据えた将来像がはっきりとしない印象が拭えないからです。行政を担う公務は多岐にわたり、拡大する行政需要にどう応えていくのか、特に福祉・建築・土木の職種のほか、事務でも今後大きな変革が求められる中で、DX人材のほか、アート・カルチャー基本方針にも定めた文化振興のコーディネート機能を果たす専門性を持った人材の確保や育成、増加する外国ルーツの住民への対応、大規模災害を想定した危機管理など、多様な課題への対応が求められています。 その中でも、特に現場を熟知した上で事務事業の見直しに取り組める職員が求められてきます。実際、行政を支えるのは人であり、どのように優秀な職員を育てるかは、自治体の将来を決める極めて重要な要素でもあります。かつては定められた法令に沿って確実に事務を遂行することが強く求められている時代がありましたが、現在は社会が多様化し、行政への要請も複雑化しており、旧来の行政では区民ニーズに応えられなくなっています。特に人口構成の変化やデジタル化などの技術の進化のスピードは目まぐるしいものがあります。 今後はより一層、社会状況の変化や突発的な事態に柔軟に対応し、過去の発想にとらわれない新たな視点で課題解決に取り組むクリエーティブな職員が求められていくと考えられます。区内外のステークホルダーと関わる中で、最適な取組を構築できる総合力を持つ必要もあると思います。そのためには、様々な経験をかなり意図的に積ませることが必要になると感じています。例えば、人材確保に苦戦していると聞く建築職やDX人材などについては、内部人材だけでなく、任期付職員など委託も含めた外部人材を積極的に確保することも必要だと考えます。さらに、定年延長により職員定数に占める高齢期職員が今後も増加するのを見越し、行政サービスの低下を招かないためにも、その人材育成や能力開発、意欲を持って働き続けられる環境づくりにも積極的に取り組んでほしいと思います。 今後、人材獲得競争が激しくなる中、本区が有為な人材を確保していくためには、やりがいやキャリアを通じた成長の時間が持てる取組を進めていく必要があり、それを前提に社会状況の変化に応じた組織編成も柔軟に見直していくことが必要だと考えます。 そこで質問します。 (1)本区における職員の人材確保と育成に関する基本的な方針について見解を伺う。 (2)専門分野、福祉・建築・土木・DX・文化等の職員の確保と育成についてどのような戦略があるのか、具体的な職種や分野ごとに伺う。 (3)政策面と連動した人材育成のためには、専門分野に限らず多様な経験と広い視野を持たせることが重要だと考えるが、本区においてそのような人材育成のためのプログラムがあるのか。また、民間企業や団体との交流による経験を積ませるような機会はあるのか伺う。 (4)職員の意識に合わせた学びの機会の確保と、そこで学んだ知識の活用を踏まえた人事上の取組について伺う。 (5)定年延長を踏まえ、区民サービスを低下させない高齢期職員の活用と能力開発について伺う。 (6)社会状況の変化を踏まえた組織の見直しについて、どのような視点で取り組んでいるのか、さらに人口減少や外国人増加、分野を越えた課題、人手不足に対して、今後の組織の見直しについての考え方を伺う。 次に、環境政策のさらなる推進について伺います。 令和8年度予算案の環境費の総額は85億8,480万円余りとされ、区民の環境行動へのインセンティブの導入や公共施設の温暖化対策などの事業を拡充し、ゼロカーボン実現に向けての取組が進められていることを評価したいと思います。 一方、全国みどりと花のフェアかつしかが目前となりましたが、本フェアは単なるイベントではなく、本区の環境政策全般を推進するための取組になることを期待しており、投入した資源を最大限に有効に生かし、得られた成果がレガシーとして継承されることが必須であると考えます。米国のパリ協定離脱など懸念材料はありますが、それでも世界的潮流はカーボンニュートラル、ネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミーの3つの柱が中心になっています。それらは複合的に重なり合い、影響し合うことで、より効果的な成果へ結びつけられるものとされます。 本区は23区の中でも先駆的にゼロカーボン宣言を推進し、様々な取組が進められていますが、一方、ネイチャーポジティブについての理解は深まっていないと感じます。本区には手つかずの自然は残されていなくても、都市化が進む中でも低湿地帯の原風景や一部で希少種などが残されており、それらを生物多様性の観点から保全することは未来の社会に財産を手渡すためにも大きな意味があると考えます。また、先般、特別区長会の会長からごみ有料化についての発言が報道されましたが、廃棄物抑制の手段として検討の必要性を感じる一方、それのみでなく、サーキュラーエコノミー、循環社会に向けての視点を持って議論を進める必要があると考えています。 サーキュラーエコノミーの3原則として、廃棄や汚染を出さない、製品と素材を循環させる、自然を再生させるが掲げられており、無自覚にごみを出し続け、その先のごみの行く末を感知しない状況に一石を投じ、循環社会への意識を高める取組を期待します。特に行政だけでなく、中小企業などでもサーキュラーエコノミーに取り組んでいる事業者の情報を共有し、区として評価することも求めたいと思います。 そこで質問します。 (1)葛飾区地球温暖化対策実行計画について、令和8年度が中間年に当たるが、現状と評価について伺う。また、2030年のカーボンハーフ達成へ現時点での課題と認識について伺う。 (2)昨年度まで学校施設2校で実施された断熱改修実証の結果を伺う。また、区有施設最大のボリュームを有する学校施設への断熱改修については、早急な酷暑対策とともに、大規模改修などに合わせ計画的に行うべきと考えるがどうか。 (3)全国みどりと花のフェアかつしかを契機に本区の環境施策をどのように推進していくのかを伺うとともに、フェアで行われる各分野の実証を検証し、得られた成果をレガシーとして継承するための体制について伺う。 (4)生物多様性を保全するために、現状の生息環境の記録や、希少種においては遺伝子などの基礎的な調査を進める必要があると考えるが、見解を伺う。また、ネイチャーポジティブをさらに推進するために、官民が連携し、都市部の生物多様性保全に率先して取り組むべきと考えるがいかがか。 (5)特別区長会会長からごみ有料化についての発言があったが、本区の認識を伺うとともに、サーキュラーエコノミー実現に向けての本区の現状認識と課題について伺う。また、民間事業者の取組を推進するための区の考えを伺う。 次に、誰一人取り残さない社会に向けた取組について伺います。 令和5年度に導入された、くらしのまるごと相談窓口事業については、これまで制度のはざまに落ちたり重複する課題を抱えている方などからの様々な相談を支援に結びつける成果があり、評価したいと思います。また、子供・若者支援の分野でも子ども食堂など地域で活動する多様な主体との連携も進められてきたと感じています。 一方、事業が進められる中で新たに見えてきた課題も何点かあります。複雑化した課題などが表面化してからでなければ相談につながらないことが多く、未然防止や早期の支援へつなげることが難しいこと、相談窓口やアウトリーチなどで行政の支援につながることができた後に地域に結びつける居場所が不足していること、援助を求める力が弱かったり不信感を持っているなど、何かしらの理由で行政に頼れないが民間の支援者に辛うじてつながっているケースが見られ、民間団体が行政の手が届かない支援を背負っている状況が生じているが、その団体への支援体制が確立していないこと、地域団体のノウハウで立ち上げた事業が拡大する中で、大規模な事業者に委託され地域密着の小規模団体が不利になることなど、幾つかの課題を指摘したいと思います。 以前、孤独・孤立対策について質問をしましたが、孤独・孤立の問題は誰にでも、人生のどのタイミングでも起こり得ること、年齢・属性にかかわらずあらゆる人が対象であることとされ、福祉分野のみでなく、あらゆる分野が関わる必要があるとされています。メンタルヘルス、精神疾患の増加など、いつ誰が当事者になるか分からない中で、誰一人取り残さないための施策を進めるためには、福祉のみでなく、多様な主体が連携し、制度の枠組みや組織の垣根を越えた支援の基盤を構築しなければならないと考えます。また、難病支援や医療的ケア児の受入れなど、誰でもが安心して行政サービスを受けられる体制構築も急務です。ひきこもり支援の協議会を設けている自治体もありますが、若年層から高齢層までの年代別の支援、家族への支援、居場所づくり、福祉・医療・教育・就労など多機関の連携、公民のネットワーク、専門的な知識の共有など、分野を越えた体制づくりが求められています。 それらに限らず、子供・若者から高齢者まで、まず困難が表面化する前にいかに地域の中でつながれるチャンネルを増やしていくか、そこでつながった方をいかに支援につなげていくかなど、包括的な取組を進める必要があります。それらを踏まえ質問します。 (1)厚生労働省の示す重層的支援体制整備事業において、相談支援、参加支援事業、地域づくり事業の3つの柱が示されているが、参加支援事業及び地域づくり事業について現状と課題を伺う。また、重層的支援体制について、窓口や連携体制の全体像を見える化すべきと考えるがどうか。 (2)多様な課題が重複するひきこもりへの支援を進めるためには、区のみでなく社会福祉協議会などとの連携が重要になるが、ひきこもりへの包括的な支援をどのように構築するのか伺う。また、ひきこもりの支援には家庭全体への支援や多分野が連携した支援が重要であり、関係者が情報の共有や連携をする場の構築が必要と考えるがいかがか。 (3)困難を抱えた子供への支援は、相談のみでなく居場所につなげる支援が求められ、地域と密着した民間の活動との連携や、子供との信頼関係を築いた継続的な支援が重要になるが、児童育成支援拠点事業をどのように構築するのか伺う。 (4)増加傾向にある精神疾患について、医療的な支援のみでなく、当事者同士が経験を生かし、支え合うピアサポートの重要性が増しているが、区としてピアサポートの場づくりやサポーター養成を進めるべきと考えるがどうか。 (5)高齢者の孤立防止には地域でのつながりを育む居場所などが重要になるが、地域には多様な主体による様々な活動があり、これらに高齢者をつないでいくためにどのような支援をしているのか伺うとともに、高齢者の居場所について新たな立ち上げへの相談や支援なども進めるべきと考えるがいかがか。 (6)保育園や学校で医療的ケアが必要な子供の受入れが進む中、学童保育での受入れ体制が未整備であり早急に体制整備が必要と考えるが区の認識を伺う。 最後に、学校と社会を結び、生涯学習社会への基盤づくりについて伺います。 教育費は当初予算全体のうち16.9%を占め、昨年度から7.9%の増加となりました。この中では、学校施設の改築や教育情報化など区立学校の環境整備が大きな割合を占めているとともに、学用品の学校備品化など保護者負担の軽減策が計上されています。義務教育段階への投資は未来の社会への先行投資でもあり、これらを進めることは社会的ニーズであることも理解しております。 一方、限りある財源を際限なく投入できるわけではなく、どのように効果的・効率的に予算を編成するか、プール建設など当初の見通しと異なる状況については、財政規律を担保することを前提に区民に説明する必要があります。これからの社会に求められているのは、新しい時代を生きるための基礎となる全ての人にとっての学びを支えるための環境整備だと考えています。その中で、学校教育は個々の子供たちが将来の社会を生きるための力を育む場でもあります。学習指導要領でも、多様化する社会を見据え、生きる力を育むことを基礎にしており、先が見通せない世界を生き抜くために自ら学び続ける生涯学習の視点から捉える必要があります。スマートフォンの普及などで生まれたときからインターネット社会を生きる世代の情報リテラシーをどのように育むのかや、全国でも36万人と言われる不登校への対応など、既存の学校システムに課題が生じている現実を子供たちからも投げかけられていると言わざるを得ません。学校はいまだに子供側が社会に合わせる医療モデルから脱却されておらず、社会側が環境を変えていく社会モデルへの変換が必要であると指摘したいと思います。令和8年度改訂予定の次期学習指導要領において、その策定過程のワーキンググループでインクルーシブ教育への議論が進められていると聞きますが、学校に福祉的課題や多文化への対応、不登校、医療的ケア、ギフテッドなど、多様な子供への支援などがさらに求められるようになっています。 一方、そこで育った子供たちを受け止める社会側が障害理解や多文化共生などがまだデフォルトになっていない状況であり、生涯学習の中で学びを深め、人権を基本に置いた包摂社会に向けての基盤づくりを進めることが必要だと感じています。 これまでの学校教育は学校内での勉強に特化し、社会教育とつながっていたかというと必ずしもそうとは言いません。また、地域コミュニティーの基盤を支えるとされる社会教育も、今の時代に合わせてブラッシュアップが必要だと考えます。学校教育と社会教育を結び、生涯学び続けることができる生涯学習社会に向け、今、改めて全体を見据えた環境整備をする必要があります。例えば、生きるための情報を得る場として公共図書館が存在しますが、生涯にわたり情報を活用するためのリテラシー能力の基礎を育む場として学校図書館がますます重要になっています。また、学校教育と社会教育の融合を目指すコミュニティ・スクールの導入は、熟議を前提にした学校運営が求められ、今後のシチズンシップ教育の構築と生涯学習社会への道筋としても期待します。さらには、社会全体で子供を守り育てるため、子供支援のプラットフォームとして学校を中心に多様な資源が連携することは避けて通ることができなくなりつつあり、制度で縛られた学校を開くための環境整備も望まれます。 それらを踏まえ伺います。 (1)生涯学習社会の実現に向けて、教育長の考えを伺う。 (2)中央教育審議会において、次期学習指導要領が令和12年に小学校、令和13年に中学校の全面実施に向け審議が進められていると聞くが、教育委員会として最先端の情報を基に授業改善など取り組める課題に対しては教科研究などを進めるべきと考えるがいかがか。また、次期学習指導要領策定のワーキンググループではインクルーシブ教育についても議論が進められていると聞くが、本区のインクルーシブ教育の課題と今後の方向性を伺う。 (3)コミュニティ・スクールは、学校への支援のみでなく社会教育の振興も期待されるが、教育委員会として導入する意義を伺うとともに、今後の取組について伺う。また、コミュニティ・スクールを進める上では学校教育と社会教育を踏まえた専門的な支援が欠かせないが、教育委員会の認識を伺う。 (4)多様化する子供の課題に対応するため、学校のみでなく福祉やNPOなど学校外の多様な関係者との連携が求められるが、教育委員会の見解を伺う。また、学校内に地域団体と連携して子ども食堂や校内居場所カフェなど多様な居場所づくりを進める自治体も見られるが、教育委員会の認識を伺うとともに、本区としても学校施設を活用し、地域の多様な主体と連携し、ノウハウを生かしながら子供を支える場づくりを進める必要があると考えるがどうか。 (5)総合教育センターの体制整備を評価する一方、さらなる充実が必要になっており、子供や家庭の多様な課題に応えるため福祉的な職員の導入が必要と考えるが、見解を伺う。また、拡充してきたスクールソーシャルワーカーを統括するための体制整備が求められるがいかがか。総合教育センターと子ども総合センターや児童相談所、くらしのまるごと相談課などとの連携を深めるため、人事異動などでの交流を進めるべきと考えるが、認識を伺う。 (6)生涯学び続ける力を育むため、探求的学習が重要になっている。かつしかチャレンジプログラムで新設された探求的学びを追求するコースについては、公共図書館をはじめ様々な外部機関との連携が欠かせないが、教育委員会の見解を伺う。また、学校司書は学校の学習の基礎となる資料を収集し、学びを支援するために配置されており、探求型の学びにおいては、専門性を生かすため、学校任せにせず、教育委員会として方針を明確にしていただきたいが、認識を伺う。これらを機能させるため、校長が学校図書館長であることの位置づけを明確にする必要があると考えるが、どうか。 以上で代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
かわごえ議員の御質問にお答えいたします。 行政組織における専門人材をはじめとした人材確保と育成について、職員の人材確保と育成についての御質問にお答えします。 職員の確保については、今後の行政需要への対応と退職者の補充を基本的な方針としながら、近年では採用PR活動をより一層強化して採用活動の充実に努めています。職員の育成については、本区の人材育成基本方針に沿って、目指すべき職員像に区民第一、現場第一、仕事のスピードアップ、おもてなし、業務改善、葛飾らしい協働を掲げ、研修やOJTの実施、人事考課の活用等により取り組んでいます。また、現在、各自が区民サービスの向上に向けて自律的に行動することを目的として職員行動指針の策定を進めており、この中で各職層で求められる行動をより具体的で明確に示してまいります。策定後は、これに沿った視点で人事考課の実施や職員指導のよりどころとして、組織全体で人を育てる組織文化を醸成し、目指すべき区職員の育成を推進してまいります。 以上です。
総務部長。
専門的分野の職員の確保と育成についての御質問にお答えいたします。 職員の確保については、専門職に限らず、今後の行政需要への対応と退職者の補充を基本としておりますが、近年、少子化の影響や職業観の多様化などにより特別区の志望者数も減少しています。もともと採用数の少ない専門職は志望者の減少の影響が大きく、特別区では専門職の試験回数の増や経験者を含む採用対象年齢の拡大によって志望者の確保に努めているところです。また、近年では区で独自に大学の就職説明会や求人イベントなどに参加して、葛飾区で働く魅力をアピールするよう努めています。 職員の育成につきましては、福祉職では独自に人材育成基本方針を策定し、専門職として求められる能力を示しつつ、研修やジョブローテーションによる知識の習得、キャリアラダーの活用などにより育成を図っています。土木職や建築職では人材育成基本方針は定めてはいませんが、福祉職と同様に、専門研修やジョブローテーションによって実際の職場を経験させて専門性を高め、中堅職員となって以降は適材適所に配置し、円滑で効果の高い業務執行につなげています。また、DXではここ数年、ICT職の採用、活用に取り組んできましたが、DXに必要な職員の能力は、システム業者との調整等に加え、各業務内容についての知識を踏まえた現場をまとめる力であるため、改めて事務職を育成する仕組みについても研究してまいります。文化振興については、学芸員の採用以外にも、必要性に応じ、より専門性の高い人材を任期付職員等として雇用することは可能だと考えておりますが、専門性と併せ行政としての視点は必要となるため、事務職に経験を積ませ育成を図ることも重要であると認識しています。その他、より高度で専門性の高い職については、従来から任期付職員や会計年度任用職員としての採用や外部委託で対応を図っております。 次に、人材育成のためのプログラムと民間企業等との交流についての御質問にお答えいたします。 令和7年度採用の職員より、経験者採用以外の事務職は2年ごとに3か所を異動し、主任に昇任するまでの間に多様な業務知識・経験を得られるように見直しを図りました。あわせて、この間の育成プログラムを策定し、どのぐらい成長すべきかと実際にどのぐらい成長したかを見えるようにしていくことを検討しています。また、民間企業・団体との交流経験を得る機会は、現在、実際の業務以外にほとんどない状況ですが、今年度より2年目の職員が受講する協働研修において、各地域の地元団体との交流を図り、直接区民の声に触れる場を設け、区職員としての意識向上を図り、協働の重要性を学んでいます。 次に、学びの機会の確保と知識の活用についての御質問にお答えいたします。 学びの機会の確保については、それぞれの職層で必要とされる知識や考え方について原則悉皆の職層研修として用意しております。また、多様化する区政課題への対応のため、新たな考え方や発想を得られるよう、特別研修の実施や特別区職員研修所による研修も活用しています。学んだ知識や得られた経験を踏まえ、令和8年度より導入するタレントマネジメントシステムにおいて、職員一人一人のスキルや評価を一元的に把握し、より効果的・効率的に職員の育成と適材適所の配置に取り組んでまいります。 次に、高齢期職員の活用と能力開発についての御質問にお答えいたします。 定年延長を踏まえた60歳前後の職員の業務に対する知識・経験は非常に価値のあるものであり、円滑で安定した職場運営に寄与するものと考えています。こうした職員がこれからも仕事へのモチベーションを維持・向上につなげられるよう、今年度は初めてベテラン職員向けに、今後の生活やキャリアを見詰め直す研修を実施しました。 引き続き、職場がより円滑に機能するよう、今後はこうした職員の士気を高め、能力開発にもつながる異動・配置の仕組みなどを検討してまいります。 以上でございます。
政策経営部長。
今後の組織の見直しの考え方についての御質問にお答えいたします。 組織整備の見直しにつきましては、葛飾区区民サービス向上改革プログラムにおいて、社会情勢や区民ニーズ等の変化を敏感に捉え、それに伴う行政需要・課題に適切・迅速に対応していくために、個々の職員が最大限能力を発揮できるような組織体制を柔軟に整備していくこととしております。 今後も、社会情勢を踏まえ、行政課題に的確に対応できる執行体制となるよう取り組んでまいります。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
地球温暖化対策の現状と評価及びカーボンハーフ達成についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、令和4年3月に第3次葛飾区環境基本計画を策定し、その中で2050年のゼロエミッション、2030年のカーボンハーフの実現を掲げ、現在、達成に向けた各種の取組を進めています。特に、区民・事業者の環境行動を推進するためのかつしかエコ助成金は、令和6年度の申請件数が3年前の約3倍に伸びており、温室効果ガス排出量の削減にも大きく寄与しております。本区の温室効果ガス排出量は、最新の値として公表されている2022年度の実績値で基準年の2013年度と比較して約19%、過去最大の削減率を記録しており、ゼロエミッションに向けて着実に歩みを進めていると評価しています。 一方で、2030年カーボンハーフの達成に向けては今後さらなる削減を進めていく必要があります。そのために、引き続き、区内最大規模の事業者として、区有施設への太陽光発電設備の設置を進めていくほか、新築建築物のZEB化、再生可能工ネルギー電力の活用拡大などを率先して図ってまいります。また、ゼロエミッションの実現に当たっては、区のみならず地域と連携して進めていくことが重要であることから、現在、建築物のさらなる省エネルギー化を図っていくため、区内の設計事務所や工務店などの事業者と連携して高断熱住宅の普及促進の取組を進めています。 こうした施策展開を踏まえて、地球温暖化対策実行計画の中間年に当たる令和8年度には計画の見直しを行い、2030年カーボンハーフの目標達成を確実に達成するためのさらなる取組を検討してまいります。 次に、全国みどりと花のフェアかつしかにおける環境施策及びレガシーについての御質問にお答えいたします。 全国みどりと花のフェアかつしかでは、緑や花を楽しむだけでなく、未来に続く暮らしや地域の在り方をともに考えるきっかけとなるよう、環境に配慮した様々な取組を推進してまいります。具体的には、会場内では植物由来のバイオディーゼル発電による電力を使用するとともに、水素自動車による給電ステージイベントを行うことや、一部の飲食ブースではリユース食器を活用しプラスチックごみ等の排出量を削減するなどサスティナブルな会場運営を実施いたします。あわせて、フェアのメイン事業である花いっぱいのまちづくりの推進や、都市部における自然環境の保全など、地域の魅力向上にもつながるこれらの取組について、区民や来場者にアンケートなどを実施し、関心や評価など分野別に検証を行ってまいります。そして、これらの会場運営や検証結果をレガシーとして継承できるよう、今後のイベント運営方法の改善に活用していくとともに、令和8年度改定予定の地球温暖化対策実行計画に盛り込むなど、本区の環境施策により実効性を持たせることにつなげてまいります。 以上です。
施設部長。
断熱改修実証の結果及び学校施設への計画的な実施についての御質問にお答えいたします。 断熱改修につきましては、令和3年度と4年度に清和小学校の2教室、5年度に青葉中学校の1教室にて、それぞれ試験施工を行いました。 令和7年3月から、東京大学で断熱効果研究を行っている研究室と協力して、青葉中学校の断熱改修を行った教室と行っていない教室の消費電力や室内温度などのデータを計測いたしました。その結果、断熱改修を行った教室と行っていない教室の1年間の消費電力の差は624キロワットアワーとなりました。この数値は一般家庭2か月分の電気使用量と同程度になります。 今後も、ゼロエミッションを達成するために、引き続き、照明器具のLED化や空調設備の高効率化を計画的に進め、太陽光発電設備の設置を推進するなど、様々な方策を総合的に組み合わせて脱炭素化に取り組んでまいります。断熱改修につきましても、学校の内装改修を行う計画と合わせて、経費や工期などを考慮しながら効果的・効率的に取り組み、脱炭素だけではなく教育環境の向上を進めてまいります。さらに来年度は、熱が出入りする一番大きな原因となる窓にカーテンやロールスクリーンなどの暑さ対策を行う検討も進めてまいります。
環境部長。
生物多様性の保全及びネイチャーポジティブの推進についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、令和5年度に策定した、第2次生物多様性かつしか戦略実行計画に基づき、魚類や植物等の定期的な調査を実施しているほか、区民と協働した自然環境調査に取り組むなど、基礎的な情報の収集、整理を進めているところでございます。さらに、葛飾区生物多様性推進協議会などの関係機関とともに、生物多様性の保全を効果的に進めるために、遺伝子検査など必要な基礎的調査の実施についても検討してまいります。 今後も、既存の調査結果の蓄積や分析を進めるとともに、関係機関と連携しながら実効性のある保全対策に取り組んでまいります。 また、ネイチャーポジティブの実現は、生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せるという国際的な目標であり、都市部においてもその取組を進めることは重要であると考えております。本区では、区民参加型の生きもの調査や出前講座など実践的な取組を重ねているところですが、都市部における生物多様性の保全をさらに推進するためには多くの区民の参画と理解が必要です。 今後も、関係機関と区民ボランティアによる在来種・希少種の保全や環境教育のさらなる充実など、ネイチャーポジティブの理念の実現に向けた取組を推進してまいります。 次に、ごみ有料化及び、サーキュラーエコノミー実現に向けた現状と認識等についてお答えいたします。 葛飾区では第3次環境基本計画において、資源循環型地域社会の形成を環境負荷を低減させる目標の一つとして位置づけております。ごみを出さず資源を循環する仕組みであるサーキュラーエコノミーの考え方を取り入れ、3Rを推進することやごみの発生抑制を進めることはゼロエミッションかつしかの実現のために必要な施策と考えております。ごみの有料化につきましては、ごみの発生抑制に経済的手法として有効な施策の一つであると考えており、今後も特別区や東京都の議論を踏まえつつ、先行自治体の取組を注視しながら検討してまいります。 サーキュラーエコノミーの取組につきましては、ボトルtoボトル、繊維to繊維などの水平リサイクルを推進しており、今後も課題である費用対効果を研究しながら、新たな水平リサイクルの可能性についても引き続き検討してまいります。また、区内事業者の取組の推進につきましては、例えば、新たな認証制度やSDGs事業との連携など、今後、関係部署とも連携、調整しながら事業の支援となる取組を検討してまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
誰一人取り残さない社会に向けた取組について、重層的支援体制整備事業の参加支援事業及び地域づくり事業の現状と課題についてお答えいたします。 葛飾区では、令和5年度にくらしのまるごと相談課を創設し、年齢や収入、障害の有無にかかわらず、生活上の様々な不安や課題を世帯単位で受け止め、寄り添いながら支援を行ってまいりました。これまで寄せられた相談を分析したところ、ひきこもりなどの社会的孤立状態にある方への支援が長期化している傾向があり、社会的な孤立を解消していくための地域への参加支援が重要であると考えています。 一方で、ひきこもり等の長期にわたり継続的に支援が必要な世帯の受皿となる地域の団体や当事者の会などの支援対象となる方々が地域で何らかの活動に参加できる機会が不足していることが課題となっており、今後もくらしのまるごと相談課を中心に、厚生労働省の示す重層的支援体制整備事業の参加支援事業、地域づくり事業の枠組みを活用しながら、庁内外の関係機関と連携して課題解消に向けた取組を進めてまいります。 次に、窓口や連携体制の見える化についてお答えいたします。 くらしのまるごと相談課が中心に進めている重層的支援体制整備事業は、分野を横断して包括的な支援体制を構築する事業となりますが、関わる範囲が広く、具体的にイメージされにくい側面があります。そこで、現在、架空の相談事例を漫画形式で作成し、相談経過や関係機関との連携内容等、支援の全体像を分かりやすくお示しするものを区公式ホームページやSNSで掲載しております。 今後も、区民や関係機関の支援者に分かりやすく、相談しやすい窓口となるよう努めてまいります。 以上です。
福祉部長。
ひきこもりの支援についての御質問にお答えいたします。 ひきこもり支援については、本人や家族が抱えている様々な状況に応じて、くらしのまるごと相談課が中心となって関係機関と連携しながら、本人や家族に寄り添った支援を行っているところです。また、ひきこもりに関わる民間団体の支援者との交流会を開催し、情報共有や居場所づくりについて意見交換を行う予定となっており、今後も定期的な開催を検討しております。さらに、令和8年度からは参加支援と地域づくりに関する一部の業務を葛飾区社会福祉協議会に委託し、ひきこもり当事者及びその家族が孤立しないような居場所づくりや、当事者のニーズに合った地域資源への参加支援を行ってまいります。 今後も、ひきこもりに関わる民間団体や社会福祉協議会と連携し、議論を深めながら、ひきこもり支援の体制構築に努めてまいります。 次に、高齢者の孤立防止についての御質問にお答えいたします。 地域でのつながりを育む居場所は、高齢者の孤立防止に大きな役割を担っております。現在も区内では、高齢者クラブや介護予防・交流を目的とした高齢者等サロンなど様々な団体が活動しており、これらの活動は個人の生きがい創出につながるだけでなく、住民同士の絆を深める重要な居場所にもなっております。 区は、シニア活動支援センターにシニア生きがい応援窓口を令和7年5月に開設し、このような身近な地域での活動に関する情報を相談者の興味・関心に合わせて紹介しております。また、新たな居場所の立ち上げを検討している個人や団体からの相談につきましても、シニア生きがい応援窓口で内容を伺い、NPO法人の立ち上げや活動の担い手を探している場合には葛飾区社会福祉協議会のボランティア、地域貢献活動センターへつなぐなど、相談内容に応じた支援を行っております。 今後も、高齢者の孤立防止のため、地域の皆様や関係機関と連携し、より多くの高齢者が自身の希望に応じた居場所を確保し、自分らしく生き生きと暮らし続けることができるよう支援の充実に努めてまいります。 以上です。
子育て支援部長。
児童育成支援拠点事業についての御質問にお答えいたします。 児童育成支援拠点事業は、養育環境等に課題があり、家庭や学校に居場所のない子供に対し安心して過ごせる居場所を提供するものでございます。これまで困難を抱えた子供の把握や見守りなどの支援は、NPO法人等の地域活動団体と関係部署が連携を図りながら、必要に応じて地域活動団体が実施している子供の居場所などで受入れを行ってきました。こうした子供の居場所は今後も一定のニーズが見込まれていることから、令和8年度より本事業を実施するNPO法人等の地域活動団体への事業費助成を予定しているところでございます。事業費助成に当たりましては、定員20名程度の受入れ規模で、子供との信頼関係を築きながら、生活習慣の形成、学習支援、食事の提供など包括的な支援を実施することを補助要件として考えております。 今後も、地域活動団体や関係部署との連携を密にし、子供たちが必要な支援を受けられるよう制度の周知を図るとともに、安定した事業運営に向けた制度の構築を図ってまいります。 次に、学童保育クラブにおける医療的ケア児の受入れ体制についての御質問にお答えいたします。 医療的ケアが必要な児童を受け入れるためには、看護師等の医療的ケアの対応が可能な職員配置や、医療的ケアを行う上での施設整備面での検討も必要となります。こうしたことを踏まえ、早期に体制を整えるためには、既に医療的ケア児の受入れを実施している公立保育園のノウハウを生かすために、公立学童保育クラブで優先的に受け入れることを前提とすることが現実的な対応であると考えております。そのため、来年度、現場の職員とともにPTを立ち上げ、どのような受入れ体制が必要なのか検討を進めてまいります。
健康部長。
精神疾患のピアサポートについての御質問にお答えいたします。 精神障害者の増加が続く中、医療的支援に加え、当事者同士が支え合うピアサポートの充実は重要であると認識しています。国においても、ピアサポートは精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構成要素としてその有効性が示されており、当事者理解の促進や孤立感の軽減につながるとされています。本区では今年度、ピアサポート活動に適任な方を選定し、区内精神病院での活動を実施するなど取組を開始したところです。 今後は、区内におけるピアサポート活動のニーズ把握に努めるとともに、先行自治体の事例も参考にしながら、当事者や家族が安心して集える場づくりなど、葛飾区に適したピアサポートについて検討してまいります。 以上でございます。
教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
学校と社会を結び、生涯学習社会への基盤づくりについての御質問のうち、生涯学習社会の実現に向けた考えについての御質問にお答えいたします。 私は、教育について、乳幼児から高齢者まで全ての世代が対象になるものと広く捉えており、学校教育をはじめとして、家庭教育・幼児教育・地域教育・社会教育など、あらゆる教育が関係しているものと認識しております。 お話のあった生涯学習社会の実現には、まず家庭教育や幼児教育などで物事に対する好奇心や探求心、思考力の素地を育み、学校教育で学習に取り組む態度や学び方を身につけさせ、生涯にわたって学習を行えるようにすることが重要と考えております。現在の学習指導要領では生涯学習へのつながりを意識した目標や内容が示されており、例えば、小学校体育の目標には生涯にわたり運動に親しむ資質や能力の基礎を育てることが明記されております。各学校は学習指導要領に基づき、生涯学習へのつながりを意識しながら学習意欲が高まるよう授業を工夫しているほか、子供たちに学び方が身につくよう、興味・関心を持ったことについて学習センターやインターネット等を活用して調べる学習などに取り組んでおります。また、年齢を問わず、誰もが必要なときや意欲を持ったときに学ぶことができる環境や仕組みを整えることも生涯学習社会の実現には重要でございます。学校に在学しているときも、卒業して社会人になった後も、誰もが学び続けることができるよう、区立図書館の整備、かつしか区民大学やスポーツ・文化に関する講座など、様々な学びの機会を充実させていく必要があると考えております。 生涯学習社会の実現には、学校教育をはじめとした様々な教育について関係性を意識しながら進めていくことが重要であることから、今後も教育委員会事務局の各課が連携し、様々な取組を実効性のあるものにすることで本区における生涯学習のさらなる充実を図ってまいります。 次に、次期学習指導要領に向けた取組についての御質問にお答えいたします。 令和7年9月、中央教育審議会において、次期学習指導要領の改訂に向けた論点整理が取りまとめられました。その中において、主体的・対話的で深い学びの実装、多様性の包摂、実現可能性の確保の3つの方向性を基盤としつつ、情報教育の強化、教育課程の柔軟化、評価の見直しなど、多岐にわたる改善が検討されていることが示されております。 論点整理に示されている内容のうち、現在の学習指導要領の趣旨を引き継いでいるものにつきましてはこれまでの取組をさらに推進してまいります。また、教育課程の柔軟化等、新たな内容につきましては文部科学省や中央教育審議会の今後の動きを注視してまいります。 次に、インクルーシブ教育の課題と今後の方向性についての御質問にお答えいたします。 インクルーシブ教育に関しては、通常の学級と特別支援学級との交流及び共同学習の一層の充実や、特別支援学校との副籍交流の推進を図ることが求められており、本区においてもこれらの充実や推進を図ることが課題であると認識しております。そのため、教員のインクルーシブ教育に対する理解が深まるよう、各学校の特別支援教育コーディネーターの役割を担う教員を対象に、都立特別支援学校の教員を講師とした研修を実施しております。また、各学校が教育課程を編成する際には、交流及び共同学習、副籍交流の一層の推進を図るよう指導主事が指導・助言をしております。 今後もこうした取組を継続し、障害の有無にかかわらず全ての児童・生徒が互いに認め合いながら、共に学ぶことができる教育の充実に努めてまいります。 次に、コミュニティ・スクールの導入の意義と今後の取組についての御質問にお答えいたします。 コミュニティ・スクールは、保護者や地域住民が一定の権限を持って学校運営に参画する仕組みであり、保護者や地域住民が学校の当事者として学校運営の課題や目標を共有し、連携・協働して課題解決へとつなげていくことにより学校を支援する取組がこれまで以上に充実すると考えております。コミュニティ・スクールの導入に当たっては、学校と地域双方が制度を理解することが最も重要であるため、専門家である東京都CSアドバイザーを活用した説明会、研修会を開催いたします。また、先行自治体の取組について情報収集し、協議会委員に適宜情報提供するとともに、今後導入を進める中で得られたノウハウを基に手引を作成するなど、教育委員会事務局として協議会運営の伴走支援に取り組んでまいります。 次に、コミュニティ・スクールの専門的な支援についての御質問にお答えいたします。 新たに制度を導入したコミュニティ・スクールについては、学校の教育課程や学校運営を熟知した指導主事、また、地域住民の学習活動の支援を行う社会教育主事の支援が必要不可欠です。そのため、教育委員会事務局の各課が連携を取りながら、一丸となって支援に取り組んでまいります。
教育次長。
学校外の多様な関係者との連携及び子供の居場所づくりについての御質問にお答えいたします。 いじめ、不登校など子供が抱える様々な課題の解決に向け、福祉などの関係団体との連携を図ることは重要であると考えております。しかしながら、学校内における子ども食堂などの子供の居場所づくりにつきましては、実施団体の選定や事故発生時の連絡体制、衛生管理等の面で課題があるものと認識しております。 今後、こうした課題について整理するとともに、先行自治体の事例についても研究を進めてまいります。 以上です。
学校教育担当部長。
総合教育センターの体制整備についての御質問にお答えいたします。 現在、総合教育センターには社会福祉士の資格を有する会計年度任用職員のスクールソーシャルワーカーを8名配置しておりますが、貧困や児童虐待など児童・生徒が置かれている環境の課題が多様化していることから、今後、福祉の専門性を持つ常勤職員の配置を検討してまいります。 スクールソーシャルワーカーを統括する体制につきましては、今年度から担当の係長や指導主事がスクールソーシャルワーカーとの調整や連絡会の運営を行うなど、組織的な体制の整備を進めているところです。お話にあった関係機関等とは、これまでも必要に応じて連携しており、人事異動などの交流につきましては、その実現可能性を含め研究してまいります。 次に、かつしかチャレンジプログラムに新設する探求的な学びを追求するコースについての御質問にお答えいたします。 探求的な学習については、生きる力を身につけるための重要な学習と認識しております。そのため、現在、学習に意欲的な子供たちを対象に、イングリッシュ・チャレンジコース、プログラミングコース、自然科学コース、理数分野コースの4つのコースで実施しているかつしかチャレンジプログラムに、令和8年度からは、情報を収集・選択・活用する能力の育成を図ることを目的として探求的な学びを行う調べる学習コースを新たに追加いたします。このコースは、課題の設定方法や本を活用した調べ方、調べたことをまとめる方法などを学ぶ内容を予定しており、教育指導課と中央図書館とが連携して企画・運営し、中央図書館を会場として実施いたします。 次に、学校司書の活用方針についての御質問にお答えいたします。 探求的な学習を行うに当たっては、資料や情報を提供する専門家である学校司書の存在は大変重要であり、授業を行う教員と教員を支える学校司書がそれぞれの役割を理解し、十分に連携することで、子供たちの深い学びにつながると考えております。このことから、教育委員会では、令和8年度に学習センター活用ガイドブックを作成して教員や学校司書の役割を明確にし、学習センターの活用方針を示すとともに、実践事例も併せて掲載いたします。また、授業における学習センターの活用方法や学校司書を活用した読書活動に関する研究を行う、学習センター活用推進校として、小学校2校・中学校2校を新たに指定いたします。各推進校の研究から得られた成果については各学校に周知してまいります。 次に、校長が学校図書館長であることの位置づけについての御質問にお答えいたします。 校長は、学習センター長、いわゆる学校図書館長として、リーダーシップを発揮し、学習センターの活用を活性化させ、子供たちの学びを充実させる重要な役割を担っていると考えております。そのため、令和8年度に発行する、学習センター活用ガイドブックにおいて学習センター長の役割を明確に示すとともに、校長会においてその役割の重要性について指導してまいります。 また、令和8年度から教育委員会事務局に配置する、学習センター活用推進アドバイザーを各学校に派遣し、学習センターの具体的な活用について校長に助言してまいります。 以上です。
以上で、日程第1、代表質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午後 3時37分休憩
休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2、一般質問を行います。 質問は通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔明瞭に御質問願い、また、答弁者は、質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 38番、池田ひさよし議員。 〔38番 池田ひさよし議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、通告に従い、区政一般について質問を行います。 堀切は静かな環境にあり、公園や緑地などの自然を感じられる場所が多くあります。また、交通面では堀切菖蒲園駅が近く、京成電鉄のアクセスが便利で都心への通勤や通学がしやすいという利点がある上、周辺には元気な商店も点在しており日常の買物には困らない環境が整っております。さらには、歴史的な背景もあり地域の文化や伝統が色濃く残っており、地元のお祭りやイベントが定期的に開催されていることから、地域コミュニティーの絆が特に深い地域です。 一方で、荒川といった大きな河川が近いことや、狭隘した道路が多く残っており、一たび大規模な災害が発生すると甚大な被害を受けることが想定されます。そのため、地域の防災に対する意識は高く、自治町会を中心とした防災訓練が熱心に行われています。 こうした特性を踏まえ、京成電鉄の荒川橋梁架け替えや旧小谷野小学校の敷地活用など、まちづくりに関する取組が現在進んできており、これから堀切地域はさらに住みよい街として大きく変貌する可能性を秘めております。堀切地域のにぎわいのために今後大きな核の一つとなるのが旧古谷野小学校です。旧古谷野小学校は平成13年に閉校して以来、こやのエンジョイクラブの活動拠点や学校施設開放、小谷野しょうぶ保育園などとして利用されてきました。さらに、第一順位避難所、洪水緊急避難建物にも指定されております。 しかしながら、これらはあくまでも暫定活用であり、保全工事を行っていないため建物の老朽化が著しく進展し、ふだん使いにおいても、廊下のタイルが至るところで欠けていたり、一部のトイレが使用できない状況です。ことに令和元年の台風19号においては避難所として実際に使用しましたが、トイレ・水道が思うように使えず、地域住民が不安な夜を過ごすような状況となっておりました。そのような中、いよいよ旧小谷野小学校敷地を本格活用するため区が基本構想・基本計画の策定に乗り出したことは、堀切地区にとって大きな希望となっており、喜ばしいことです。基本構想・基本計画の策定に当たっては、小中学校も含めて地域住民にアンケートを行ったほか、私も傍聴させていただきましたが、地域団体の代表で構成された地域懇談会を4回実施し、幅広く地域の声を聞いていただきました。 このような検討を踏まえ、新しい施設の基本理念、基本コンセプトが街と人の元気をつくり続ける、こやのリビング・ハブとしてまとまっております。新施設はまさに地域のリビング、多世代をつなぐ拠点として、子供から学生、ファミリー、高齢者、障害をお持ちの方やその家族まで、様々な方が幅広く集まり交流できる居心地のいい場所となるよう計画されることを強く願っております。 一方で、旧小谷野小学校は幅員6メートルに満たない細街路に囲まれております。新施設には高齢者や障害をお持ちの方など多数の方々が訪れることを想定すれば、自動車の利用も考えることになり周辺の道路環境の整備が欠かせません。西側道路は密集住宅市街地整備促進事業の拡幅対象路線となっており、当該事業を推進していくことは言うまでもありません。他の道路についても、様々な機会を逃すことのないよう道路環境の改善に向けた努力をお願いしたいと思います。それでこそ地域にとって真に利用される施設となると考えます。ただし、箱を造って周辺環境をよくしても、ただ放っておいても人々が集まるものではありません。新施設に人々が集まりたくなるような仕掛けこそが不可欠です。 新施設には、地域のリビングとなる交流エリアのほか、子ども未来プラザやこやのエンジョイクラブの活動、体育館やグラウンドなど、多種多様な機能が組み合わされることになります。これらを単に寄せ集めるだけに終わらず、各機能・活動が有機的に連携して、新たな価値やサービスを生み出していただきたいと思います。さらに、交流エリアに人を呼び込むような仕掛け、企画を継続的に実施できるかで、新施設のにぎわいは左右されると考えます。ぜひ新施設においては、施設内の多様な活動をつないだり人を呼び込む仕掛けを行う役割を担うコーディネーターを配置していただく必要があると思います。 現在、旧小谷野小学校敷地では保育園やこやのエンジョイクラブなどが施設を利用しています。工事が始まると、長期間施設を利用できませんが、こうした中で、特に保育園は工事中であっても休園できない中で、それぞれどのような対応を考えているのでしょうか。 また、旧小谷野小学校は利便性も高い場所に広い敷地があることから、サッカーやイベントなどで多く利用されています。土日・祝日には地域のみならず他地域からの利用もあります。その中でもサッカーが盛んであり、地域からも球技ができるグラウンドを望む声が多くあります。区では、新たな整備する施設のグラウンドにぜひサッカーなど球技ができるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。 私は地域代表の区議会議員の一員として、以前に施設整備に当たっては地域や利用者の要望を実現するための検討を行い、50年後にも胸を張れるような施設整備とするよう要望しました。 そこで質問します。 (1)旧小谷野小学校に新たに整備する施設においては、地域のリビングにふさわしく、人々が集まる仕掛けや複合施設の各機能を横串にするコーディネーターが不可欠だと思うが、区の見解を伺う。 (2)旧小谷野小学校の敷地は、保育園、こやのエンジョイクラブなどが利用しているが、新たな施設の工事中であっても継続して運営する必要があると思うが、区の見解を伺う。 (3)現在、校庭では、サッカー・ソフトボール・グラウンドゴルフなど球技の利用が盛んである。新たな施設の整備後もサッカーなど球技ができるようにすべきと考えるが、区の見解を伺う。 (4)校舎内の教室は音楽関係の葛飾吹奏楽団やジュニアバンドも利用している。新しい施設には防音装置付教室の設置を望むが、区の見解を伺う。 (5)新施設には、駐車場の設置のほか、自転車利用の方には屋根つきの駐輪場の設置をすべきと考えるが、区の見解を伺う。 (6)堀切三丁目4番と5番にある歩行者用信号機を通称、ゆとりシグナル(経過時間表示機能付歩行者用交通信号灯器)に交換すべきと思うが、区の見解を伺う。 この項の質問は以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
池田議員の御質問にお答えいたします。 旧小谷野小学校の新施設にコーディネーターが不可欠であるとの御質問にお答えします。 旧小谷野小学校敷地につきましては、子ども未来プラザの整備に合わせ地域ニーズに対応するために活用することとし、現在、敷地活用の基本構想・基本計画の策定作業を行っているところです。この構想では、激甚化する災害のリスクや少子高齢社会の進展に伴うライフスタイルの変化への対応、地域コミュニティーの活性化などの地域の課題を見据え、新施設の基本理念・コンセプトを、街と人の元気をつくり続ける、こやのリビング・ハブといたしました。新施設は、多様な方々の交流の拠点とすることを目指し、防災機能のほか、子育て支援機能やスポーツ・遊び機能、学び・文化活動機能や交流・憩い機能を持たせていきたいと考えているところでございます。施設内には基本コンセプトである、こやのリビング・ハブを具現化するゾーンとして、地域住民がふらっと立ち寄って、談話や学習、打合せや読書など、思い思いの過ごし方ができる多目的ラウンジを配置する方向で検討しております。しかしながら、多くの方に利用されるためには、ただ場があるだけではなく、複合施設であるメリットを有効に機能させ、多目的ラウンジに人々を呼び込むような仕掛けも必要になってまいります。 そこで、御質問にもありますとおり、新施設内の各機能を有機的に連携させ、多目的ラウンジに人々を呼び寄せるようなイベントや、教室を通じて区民同士の交流をつくるきっかけとなるような企画・運営ができるコーディネーター機能について、他自治体の事例などを参考に検討を進めてまいります。 以上です。
施設部長。
旧小谷野小学校の新施設の工事期間中の取扱いについての御質問にお答えいたします。 現在、既存の旧学校施設は、暫定利用として保育園やこやのエンジョイくらぶの活動拠点などでの利用がなされ、地域にとって欠くことができないものとなっております。施設整備工事中に一時的に他の場所へ移転するとした場合の保育環境の変化や利用者の利便性については、地域からも心配の声をいただいているところです。 区といたしましては、施設整備工事中であっても保育園やこやのエンジョイくらぶの活動が現在の場所で継続できるよう、コストや周辺環境の影響に配慮しながら工事手法の工夫に努めてまいります。 次に、旧小谷野小学校の新施設の利用及び設備についての御質問にお答えいたします。 新施設に備える諸室等の構成の検討に当たり、御質問にもございましたとおり、近隣の小中学校の児童・生徒や地区センターなどの施設利用者、こやのエンジョイくらぶや施設開放の利用者などを対象にアンケートを実施したほか、町会や民生委員・児童委員等、地域団体の代表の方で構成した懇談会を4回実施し、地域の多様な御意見をお聞きしたところでございます。 そこでは、御質問にもありましたような球技などのスポーツができる広場やグラウンド、体育室、防音機能を備えた部屋、利用目的に応じて区切ることができる多目的室、駐輪場や駐車場の整備、避難所の整備を求める御意見が寄せられたところでございます。こやのリビング・ハブとして多世代・多様な地域住民が様々な目的で集い、交流できる場を基本コンセプトとしておりますことから、限られた敷地ではございますが、御質問にあります球技ができる空間、防音のある諸室などの多様な利用目的への対応や、駐車場、屋根つきの駐輪場などの来館される方の利便性も含め、ゾーニングや諸室構成の検討を進めてまいります。
交通政策担当部長。
ゆとりシグナルへの交換についての御質問にお答えいたします。 経過時間表示付歩行者用交通信号灯器、いわゆるゆとりシグナルについては、青信号の残り時間を表示することにより無理な横断抑制を図るとともに、赤信号の待ち時間を表示して、信号無視の防止を図るものでございます。このため、高齢者や児童など歩行速度が遅い方が安心して横断歩道を渡ることができるよう、高齢者施設の近傍や通学路、駅周辺などの横断歩行者が多い集客施設周辺を中心に整備が行われております。 区としては、横断する方が安全に横断歩道を渡ることができるように、ゆとりシグナルの普及は必要なことだと考えております。御指摘の信号機につきましては、状況を確認の上、交通管理者に働きかけを行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
池田ひさよし議員。
次に、堀切菖蒲まつりを活用した地域活性化についてです。 堀切菖蒲園は、江戸時代から歌川広重の浮世絵にも描かれ、続く堀切地域の菖蒲園の伝統を受け継ぎ、現在も5月から6月にかけて約200品種6,000株のハナショウブを楽しめる地域の名勝であります。堀切地域の皆さんはこの菖蒲園とハナショウブに誇りを持ち、堀切かつしか菖蒲まつり運営協議会の皆様をはじめ、毎年、地域を挙げて区内外からいらっしゃる来場者の方々をおもてなししてきました。その思いと努力には毎年感銘しているところです。 さて、堀切菖蒲まつりは、期間中に駅前通りのパレードや、菖蒲園のライトアップ、園内の観光ガイド、地元の子供たちによる写生コンクール、昨年からは人力車の運行も始めており、地元の皆様の様々なアイデアを基に工夫を凝らした取組がなされています。そのような中、多くの方が来場手段として利用している京成電鉄堀切菖蒲園駅も一つのおもてなし資源なのではないかと常々感じておりました。区外からいらっしゃるお客様にとって、下町の町並みや荒川を眺め降りた堀切菖蒲園駅も体験の一つだと考えます。 そこで、堀切菖蒲まつりの期間中、堀切菖蒲園駅とコラボレーションした取組を行ってもよいのではないかと思います。例えば、菖蒲まつりにおける駅前のパレードは大変多くの方でにぎわう主要な催しの一つであり、パレードの参加者が京成電鉄の上野駅前広場でパレードを行い、そのまま電車に乗って堀切菖蒲園駅まで移動しパレードに参加する。また、パレード会場である駅前道路に子供たちが絵を描き会場の装飾をする演出、さらには地域の子供が堀切菖蒲園駅の構内アナウンスを行うなどの取組は大きな話題を呼ぶのではないか。また、パレードで披露される阿波踊りは大変多くの参加者がおり、沿道は熱気であふれ、見る者を魅了する迫力があります。ぜひ、堀切の名物として阿波踊りを広めていくことも、地域の魅力を高める要素になるものと期待します。こうした取組の実現には多くの関係者との調整を要し、時間をかけて協議していくことも必要であると考えますが、今後の堀切地域、菖蒲まつりの発展には重要であると考えます。また、堀切菖蒲まつりの期間中、日中は様々なイベントが開催され大変多くの方が区内外から堀切を訪れますが、夕方には堀切菖蒲園も閉館し、にぎわいが薄れていると感じています。せっかく堀切に足を運んでいただいているこの機会を捉え、堀切菖蒲園閉園後もにぎわいが持続することは堀切の活性化において重要と考えます。 6月のライトアップや1月の和の光のおもてなしでは夜に多くの方が訪れ、1月に同時開催の商店街主催、麺グランプリも大変好評だったと聞いております。例えば、商店街でも菖蒲まつり期間中にライトアップを実施するなど、夜のにぎわい創出につながる支援を行うことはいかがでしょうか。 そこで質問します。 (1)菖蒲まつりのさらなるにぎわいの創出に向けて、京成電鉄などと連携強化した取組が必要と考えるが、区の見解を伺う。 (2)堀切菖蒲まつりの期間中、日中は様々なイベントが開催され大変多くの方が訪れているが、さらに夜のにぎわい創出による活性化を図るべきと考える。区の見解を伺います。 この項の質問は以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
堀切菖蒲まつりを活用した地域活性化についての御質問にお答えいたします。 堀切菖蒲まつりは、ハナショウブの開花時期に合わせ、毎年、堀切かつしか菖蒲まつり運営協議会の皆様をはじめ、商店街等の皆様が地域を挙げておもてなしとにぎわいの創出を行っていただいております。また、堀切菖蒲園駅においても、菖蒲まつりのちょうちんの設置など、協力をいただいているところです。菖蒲まつりのにぎわい創出については、菖蒲園のライトアップ、人力車の運行など、地域の皆様と毎年着実に工夫を重ねながら新たな取組を行っていただきましたが、電車というコンテンツの活用や夜の商店街のさらなるにぎわい創出等の取組も地域活性化に有効であると考えます。 今後、御提案の京成電鉄との連携や夜のにぎわい創出について、堀切かつしか菖蒲まつり運営協議会や商店街の皆様に提案し、一緒に検討を進め、堀切地域の一層の活性化に取り組んでまいります。 以上です。
池田ひさよし議員。
次に、堀切五丁目歩行環境改善についてです。 堀切地域の大きな課題として、川の手通り東側歩道の改善が長年の懸案事項となっております。終戦直後の混乱した時期に、この道路沿いの水路敷の上に建物が建てられました。このため、川の手通りの拡幅整備が進まず、この部分の歩道はかなり狭くなっており、地域住民は大変な不便を来しております。この建物は、戦後の混乱期から改修を重ねてきた建物であります。老朽化がかなり進んでおり、地域から不安の声が上がっていることも事実であります。また、この水路の建物により不衛生な状況が継続していることもあります。川の手通り東側歩道には、現在も建物を所有している方、また商いをしている方がおります。 今後も、相手の立場や気持ちを深く理解し、真心を持って接する姿勢で臨んでもらい、速やかに進めていただきたいと考えております。 また、本区は令和2年度、この地区の現況測量等を行い、令和3年度からは水路敷上の建物調査を実施していること、今年度からは有識者を入れて検討組織を立ち上げ検討を深めていると聞いているところですが、私はこの川の手通り東側歩道の歩行環境改善を急いでいただきたいと考えております。 そこで質問します。 (1)有識者を含めた検討委員会を立ち上げ検討を深めていると聞いているが、迅速な検討結果を求めたい。区の見解を伺う。 (2)建物を所有している方や建物を借りている方の生活には配慮をしなければならない。本区の考えを伺う。 この項の質問は以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
堀切五丁目歩行環境改善について、建物を所有している方等への配慮についての御質問にお答えします。 堀切五丁目の歩行環境改善を進める地域には、現在も飲食店等の営業をしている方々もおられます。このような方々の建物につきましては、建物の状況を把握する調査だけでなく、店舗の営業状況などの調査も進めております。この地域の建物については、相続や売買、賃貸借が繰り返されることにより、その権利関係が複雑化しております。また、権利関係者から多様な御意見や御要望が寄せられているなど、それぞれの権利者に合わせた個別具体的な対応策の検討が必要となっていることから、外部有識者を含めた検討委員会を設置し、専門的かつ客観的な見地からの検討を進めているところでございます。 今後も、より真心を持って丁寧な話合いを進め、関係権利者の生活、そして再建に可能な限り配慮しつつ、安全・快適な歩行空間の確保及び早期解決に向けて取組を進めてまいります。 以上です。
都市施設担当部長。
堀切五丁目歩行環境改善検討委員会の検討についての御質問にお答えいたします。 堀切五丁目の歩行環境改善については、大学教授・弁護士・補償業務管理士等の外部有識者を含む、堀切五丁目歩行環境改善検討委員会を今年度設置し、専門的な見地からの御意見を得て検討を深めております。 本委員会では、堀切五丁目歩行環境改善に関する対応方針、計画案などについて御意見をいただくこととしており、既に4回開催いたしました。委員会では、区からこれまでの取組状況、関係権利者や権利関係の状況などを説明し、今後の対応方針やスケジュール案などについて御意見をいただいているところでございます。令和8年度も検討委員会を開催し、専門的な識見を踏まえ検討を深めつつ、スピード感を持って本区の対応方針を定め、堀切五丁目の歩行環境改善に向け、引き続き関係権利者の生活再建に配慮し丁寧に対応をしてまいります。 以上でございます。
池田ひさよし議員。
最後に、区の文化財等についてです。 本区の文化財行政と博物館行政の組織の在り方を見ると、双方とも生涯学習課に位置づけられているが、博物館の組織に博物館業務と文化財業務が主管され、別に文化財業務として文化的景観係が本区の生涯学習課にも置かれています。文化財行政とは、文化財保護法に基づく行政業務が義務づけられています。文化財保護法の上位法は日本国憲法となる強い法律で、文化財の種類、保護と活用が定められ、自治体及び国民の果たすべき義務がうたわれています。 一方、博物館の上位法は社会教育法であり、さらにその上位に教育基本法、そして日本国憲法にひもづけられています。したがって、従来から博物館は教育施設と捉えられてきました。行政機関は、国民の代表である議会が定めた法律に基づいて業務を行わなければならないという法律による行政の原理が基本です。文化財業務と博物館業務は似て非なるものであることは、文化財保護法と博物館法の趣旨からも明確です。だからといって一緒に行うことを否定されるのではなく、他区では博物館業務と文化財業務が別組織で行われているところだけではなく、博物館に文化財担当係を置いて業務をしているところもあります。 問題なのは、文化財業務と博物館業務を整理しないまま、今までこうやってきた的な取組で業務を遂行していくことにあります。それに加え、文化財業務が別に分かれていることが一番の問題です。本来、文化財行政は同じ法律に基づいて一つの組織で取り組むべきものです。それに、文化的景観は文化財行政の最先端の業務で、都だけでなく文化庁とのやり取りが日常的にあり、主管が別組織にあることによってスピード感や事務手続の煩雑さなど弊害が生じます。文化的景観は従来の文化財行政では保存・活用ができません。例えば、従来は文化財を指定・登録して現状を保護するという、基本的に教育部局内で収まる業務でした。しかし、文化的景観は、平成16年の景観法制定に伴い、文化財保護法を改正して新たに文化財の種類として加わった新しい文化財で、単体の文化財を保護するという類のものではなく、文化的景観対象範囲の現在の状況を保護するルールを定め、活用するというミッションが課せられます。つまり、文化的景観対象範囲内には日常の生活があり、様々な地域ならではの商いが行われています。現状を担保するだけで済んだのですが、文化的景観は未来を担保する文化財行政なのです。風景の国宝とも例えられる国重要文化的景観に選定されたことは、日本を代表する景観地であり、そこは映画のセットではなく、日常の暮らしが営まわれている場所だからです。 風景の国宝を保護し、活用して後世へ継承するための行政は教育部局だけの業務ではなく、建築基準法や都市計画を所掌する都市整備部局や商業・農業の振興を所掌する産業観光部局が日常的に、かつ主体的に関わらないと維持管理することはできません。このことだけを見ても、従来の文化財行政とは異なる次元の行政業務であることが分かると思います。したがって、文化的景観は文化庁でも細心の文化財行政の手腕が求められており、区への指導が行われています。文化庁の指導もあって文化的景観を担当する組織が設けられましたが、なぜか従来の文化財行政から切り離した形が置かれています。ようやく政策経営部に文化的景観担当セクションが置かれ、庁内の教育部局と都市整備部との連携が図られるようになりました。 葛飾区は、しっかり本区の文化行政のあるべき姿をデザインし、文化財行政の実務を整理する必要があります。それを示しているのが葛飾区基本構想であり、葛飾区基本計画だと思います。そこで明記されている文化財・文化的資源の適切管理と文化財・文化的資源の積極的活用が現状では遂行できる組織とは思われません。実現できる組織が求められています。 そこで質問します。 本区は文化財行政のあるべき姿を中長期に策定することが必須であり、博物館行政についても同様である。現在は、文化財行政については博物館に主管が置かれ、文化的景観については本庁内にある生涯学習課が主管となっている。分断された状況を早く解消し、文化財行政の一本化を図るべきと思うが区の見解を伺う。 以上で私の質問を終わります。御清聴、感謝申し上げます。
教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
文化財行政についての御質問にお答えいたします。 文化的景観は、広範囲に及ぶ選定エリアの町並みや、そこで営まれる生業など様々な視点から、その保護に向けた取組が求められる新しい文化財でございます。そのため、全庁的な取組が必要となることから、令和4年度に他課と協力し課題解決を図れるよう博物館から生涯学習課に業務を移管し、令和5年度に文化的景観を専門的に担当する文化的景観係を組織化いたしました。そして、今年度からは政策経営部に設置された文化的景観調整担当課長が全庁的な調整を担い、関係各課が密に連携して課題解決に取り組んでいるところでございます。博物館からの業務移管の際、文化財に関連する部署が博物館と本庁とで分かれることとなりましたが、現在も同一課の中で連携を図りながら文化財の保存・活用などの取組を進めております。 今後も、文化財を所管する両係の連携を深め、取組を進めるとともに、これからの事業進捗に合わせ最適な執行体制の構築を検討してまいります。
27番、岩田よしかず議員。 〔27番 岩田よしかず議員 登壇〕
お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し区政一般質問をさせていただきます。 初めに、多文化共生のまちづくりについて伺います。 近年、観光需要の高まりやインバウンドの回復を背景に、本区内では民泊を含む多様な宿泊施設が急速に増加しております。適切に運営される宿泊施設は、地域経済の活性化、空き家対策、地域文化の発信など、多方面で大きな可能性を持っています。 しかしその一方で、無許可営業の横行や管理体制の不備による騒音、ごみ問題、さらには治安悪化への懸念など、住環境への影響が深刻化していることも事実であります。実際に近隣住民からの苦情や相談は年々増加しており、本区としても看過できない状況にあります。 こうした状況を踏まえ、宿泊施設を単に監視すべき対象として捉えるのではなく、むしろ地域の魅力を高める、育てるべき資源として位置づけ直す視点が重要であると考えます。違法・不適切な運営には厳正に対処しつつ、適正な事業者を支援し、地域と共生する形で活用していく、その両立こそがこれからの区政に求められる姿勢ではないでしょうか。 現在の監視体制では、無許可営業の把握、夜間のトラブル対応、苦情への迅速な処理などに限界があると感じています。住民の安心を守るためには、現行の枠組みを超えた体制整備が必要です。宿泊施設の所在地、苦情件数、時間帯別のトラブル発生状況などのデータを統合し、リスクの高い地域を重点的に監視する仕組みを構築することは、限られた行政資源を有効に活用する上で不可欠です。また、無許可営業は区境を越えて広がる問題であり、単独の自治体では対応に限界があります。広域的な連携体制の構築も視野に入れるべきと考えます。宿泊施設を地域資源として活用する視点も欠かせません。宿泊施設は、適正に運営されれば、地域経済の活性化や空き家対策、観光振興に寄与する可能性を持っています。重要なのは野放しにするのではなく、地域と共生する形で育てていくことです。 地域とのトラブルを未然に防ぎ、地域の魅力発信にもつながるよう、行政が共生モデルを掲示することが求められます。例えば、地域ルールの明文化、住民と事業者の協議会の設置、地域イベントとの連携などが考えられます。また、適正運営を行う事業者を評価し、本区として認定する制度を設けることで業界全体の質の底上げも期待できます。監視体制の強化と宿泊施設との連携は本来対立するものではありません。適正運営を確保した上で、地域の価値を高めるという総合的な政策こそが今求められていると考えます。そのためには、一部の部署だけではなく全庁的に実行へ移していくことが重要であり、各部局が横断的に連携して導入を進めていくことが不可欠であります。 観光を通じた地域経済の活性化は、本区にとって重要な政策課題の一つです。特に、区内に宿泊される方々がより長く滞在し、地域での飲食や買物、文化体験などの消費活動に参加していただくことは、地域事業者への支援のみならず、区全体の魅力向上にも寄与するものと考えます。そのためには、宿泊施設と行政が連携し、観光情報の発信やサービス向上に取り組むことが不可欠です。 次に、新小岩地域における外国人区民との多文化共生について伺います。 私は昨年12月の第4回定例会において、外国人区民の急増に伴う生活ルールや文化の違いによるトラブルについて、次年度に向けた検討課題の整理と施策の充実を求めました。しかし、年明け1月のある週刊誌では、無法地帯と化した東京新小岩団地との見出しで、新小岩にある公団住宅は住人の60%が中国の方で、ごみ出しのルールを理解していない方が多く、収集日を守らず分別もしない、たばこの吸い殻が棟内を一回りすれば40~50本は見つかる、違法民泊やシェアハウス利用など地域のイメージを大きく損なうなどの内容が掲載されました。地域住民からも事実確認や行政対応について問合せが寄せられており、深刻な状況と受け止めています。 そこで伺います。 1、本区は昨年12月に民泊新規条例と旅館業法改正条例を公布しましたが、改めてその目的と主な内容をお聞かせください。 2、条例を制定するだけでなく、既存施設への対応も含めて、事業者への規定遵守策や区民の生活環境の確保策などを強化する必要があると考えますが、区の見解をお聞かせください。 3、民泊新規条例と旅館業法改正条例の施行に当たり、施設周辺に居住する区民が安心して過ごせるように、宿泊事業者に対する取組を全庁で実施する必要があると考えますが、区の見解をお聞かせください。 4、宿泊利用者の区内滞在時間を増やし、消費活動を活性化していくことがさらなる地域活性化や観光振興につながるものと考えますが、宿泊施設の連携強化に向けてどのような対策を講じるのか、区の見解をお聞かせください。 5、「無法化地帯と化した東京新小岩団地」との見出しの1月のある週刊誌記事を受けて本区として事実確認を行ったと思いますが、どのように認識をされているかお聞かせください。 6、外国人区民と地域住民とのトラブル解消には、生活ルールやマナーの啓発だけでなく、地域コミュニティーに積極的に働きかける出前講座的な取組等が必要と考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
岩田議員の御質問にお答えいたします。 宿泊事業者に対する全庁的な取組についての御質問にお答えいたします。 これまで葛飾区は、区民が安心して過ごせるよう、宿泊事業者に対し標識の掲示等の遵守事項を確認する立入検査や、騒音防止等の啓発ステッカーの配付、講習会の開催等を実施してまいりました。また、騒音や廃棄物等に関する苦情が寄せられた際には、必要に応じて関連部署が情報を共有し、施設の適正な運営を指導する体制を整えております。加えて、庁内の関係各課で構成する検討会を定期的に開催し、観光振興や地域経済の活性化についても検討を進めてまいりました。 4月からの葛飾区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例及び改正葛飾区旅館業法施行条例の施行に当たりましては、直通ダイヤルを設置し、相談を受け付ける体制を整えてまいります。また、全ての宿泊施設情報を地区別に区公式ホームページに公表し、適正に届出や許可を受けた施設をどなたでも確認できるようにいたします。 今後も、区民が安心して過ごせる環境を確保するとともに、来訪者にとっても快適に滞在できる環境の整備に向け、全庁を挙げて取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いします。
健康部次長。
民泊新規条例と旅館業法改正条例についての御質問にお答えいたします。 区内の宿泊施設は、本年1月末現在において900施設を超えており、区を訪れる方々の受皿となっております。 一方で、騒音等に関する苦情が年々増加しており、宿泊施設の適正な運営の確保が求められております。そこで、葛飾区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例、いわゆる民泊条例については、地域住民の安全で安心できる生活環境を維持すること及び地域経済の健全な発展に寄与することを目的といたしました。民泊条例の主な内容は、商業地域を除く区域において、管理者が常駐しない限り平日に事業を行うことができないこと、施設の適正な運営を確保するために業務改善命令に従わない事業者の名称等を公表することなどです。また、民泊条例の制定に伴い、同様の事業形態である旅館業の条例についても、衛生管理の向上及び周辺地域の生活環境の確保を図るための規定を追加する改正を行いました。 旅館業法改正条例の主な内容は、施設に営業従事者を常駐させること、及び条例に違反した事業者に対する措置命令に従わない事業者の名称等を公表することなどです。 次に、既存施設を含めた対応についての御質問にお答えいたします。 区は、条例を制定するとともに、付随する規則やガイドライン、手引を作成しております。また、事業者に新しい規定内容を理解し、遵守していただくために、条例等の内容を書面で通知するとともに、区公式ホームページに条例を解説した説明資料を掲載しているところです。本年2月3日には事業者向けの講習会を開催し、対面での説明を実施するなど、新たな制度の定着支援に取り組んでまいりました。 条例施行後は、新条例の適用を受ける施設について、管理者が不在の場合は営業の実施制限があるため、実施状況等を立入調査により確認いたします。また、既存施設についても、連絡先が記載された標識の掲示や施設の巡回記録などを調査し、施設の管理運営の確認を進めてまいります。さらに、調査の結果、改善が見られない場合や、定期報告等の手続を著しく怠る場合には、区として事業者に対し業務改善を命ずる等の規定を的確に運用し、区民の良好な生活環境を確保してまいります。
産業観光部長。
宿泊施設との連携強化に向けた対策についての御質問にお答えいたします。 本区を訪れる観光客の滞在時間を増やすことは、観光や食事、買物などを行うことにつながり、区内での宿泊はその効果がより期待されると考えております。今年度に実施し現在取りまとめを行っている葛飾区観光経済実態調査においても、日帰りより宿泊利用者の方が区内の観光消費額が多い傾向が出ており、区内に宿泊する観光客へのアプローチが有効であると考えます。今月に開催された宿泊事業者向けの講習会において、多言語の観光パンフレットやイベント情報などを提供し、宿泊施設での観光PRに活用いただくなどの協力依頼を行ったところ、早速、幾つかの事業者からパンフレットの要望があったところです。また、商店街の方からも宿泊施設と連携していきたいとの要望を聞いております。 今後は、区ホームページ上に宿泊事業者を含む観光事業者向けの観光情報ページを作成し、観光パンフレットや観光PR動画を紹介するほか、商店街情報の提供なども検討してまいります。さらなる地域活性化や観光振興に向けて、関係部署とともに宿泊施設との連携を進めてまいります。
地域振興部長。
週刊誌記事を受けて区が行った事実確認についての御質問にお答えいたします。 先日1月16日に当該公団住宅に伺い、記事に掲載された事柄について清掃事業者や自治町会に事実確認を行いました。ごみの分別・集積スペースには清掃事業者が従事しており、中庭や共用スペースにごみや吸い殻を見つけることはできませんでした。自治町会役員の皆様にお話を伺ったところ、居住者は中国の方が多く、たばこのポイ捨てがあったり、ごみ出しルールを理解していないなど、外国人入居者の中には生活ルールやマナーを守らない人がいることは事実とのことでした。 自治町会では、子供の料理教室やお祭りを通じて入居者相互の交流促進に向けて努力しているとともに、民泊が疑われる居室についてUR都市機構に調査を依頼していると聞いております。また、公団住宅を管理するUR都市機構に対して、外国人入居者への取組や認識等について照会を行いました。たばこのポイ捨てについては火災発生の原因となりかねない危険な行為と認識し、注意喚起のビラを掲示するなどのほか、入居時に多言語対応の住まいのしおりを配付するとともに、マナー啓発動画を視聴してもらい生活ルールの周知に努めているとのことでした。 今後も、自治町会やUR都市機構としっかり連携・情報交換を図りながら、課題の解決に向けて支援してまいりたいと考えております。 次に、外国人区民と地域住民のトラブル解消についての御質問にお答えいたします。 区では、外国人の転入時等に外国人向け生活ガイドを配付し、生活ルールや相談窓口等の情報提供を行うとともに、コミュニケーションを図ることを目的として日本文化の紹介や講座・交流イベントなどの事業を展開しております。 しかし、外国人区民の急増に伴い地域住民とのトラブルが懸念されることから、お話のとおり、地域コミュニティーに積極的に働きかける取組が必要であると認識しております。そのため、今年度は、東四つ木・青戸の2地域で、国際交流ボランティアを活用し、防災訓練を通じた交流事業をモデル実施いたしました。外国人区民が多い地域を中心に、引き続き職員が地域に出向き、自治町会や外国人支援団体等と連携を図りながら交流事業等の取組を積極的に実施してまいります。また、この場を活用し、日本での生活ルールやマナー、生活情報等の周知を行うなど、必要な情報発信についてもより一層取り組んでまいります。 このような取組を継続して実施することで、外国人区民と地域社会の多文化共生のつながりを育み、地域の皆様が安心して生活できる環境づくりに努めてまいります。 以上でございます。
岩田よしかず議員。
次に、総合的な喫煙対策について伺います。 令和5年9月1日に改正された、葛飾区きれいで清潔なまちをつくる条例により、望まない受動喫煙を防止するため加熱式たばこも規制の対象となりました。これにより、紙たばこと同様に、加熱式たばこも歩きたばこや指定喫煙場所を除く喫煙禁止区域では喫煙できなくなっています。令和7年10月31日からは新小岩公園にトレーラーハウス型の指定喫煙場所が供用開始され、それに伴いJR新小岩駅東北広場の指定喫煙場所は加熱式たばこ専用喫煙場所となり、煙や臭いの改善が見られております。 一方で、JR新小岩駅南口の喫煙所は、パーティションが設置されているものの全体が囲われておらず、上部も開放されているため煙や臭いが周囲に漏れています。地域の方からも近くの交差点で信号待ちをしている際、風向きによって臭いを感じるとの声が寄せられております。こうした課題はJR新小岩駅周辺に限らず、ほかの地域でも同様に指摘されています。また、本区には喫煙所が未整備の地域もあり、路上喫煙やポイ捨ての懸念があります。今後、適切に喫煙所を確保し、よりきれいなまちづくりを進めていく必要があります。 吸い殻のポイ捨て防止については、喫煙禁止区域の指定や喫煙所の設置により一定の効果が期待できますが、喫煙所から漏れる煙や臭いへの対応、受動喫煙防止という観点からは、現状の喫煙所の設置だけでは十分とは言えません。これまでもJR新小岩駅周辺の喫煙所の在り方については議会で議論されてきましたが、現在、JR新小岩駅南口やJR金町駅北口など多くの指定喫煙場所が駅周辺の人通りの多い場所に設置されています。そのため、受動喫煙防止の観点から、既存のパーティション型喫煙所については、整備条件が整った場所から、順次、密閉型喫煙所へ改修していく必要があると考えます。 さらに、喫煙対策を総合的に進めるためには、喫煙所の整備といったハード面の対策に加え、禁煙を促すソフト面の支援も重要です。喫煙はがんや心疾患など多くの健康リスクを高めるだけでなく、家庭内や職場における受動喫煙を通じて周囲の健康にも深刻な影響を及ぼします。本区では禁煙外来費用の助成制度を実施し、禁煙を希望する区民を支援していることは評価すべき取組です。しかし、禁煙を成功させるためには、医療機関での治療だけでなく、日常生活の中で継続的に支援を受けられる環境づくりが重要です。例えば、オンライン相談やアプリを活用した禁煙支援など、デジタル技術を用いた新たな支援方法の導入や助成制度をより利用しやすくするための手続の簡素化、さらには支援対象の拡大も求められると考えます。 禁煙は区民の健康を守るための重要な取組であり、禁煙外来の途中離脱を防ぐことは成功率を高める上で欠かせません。本区として、医療機関や地域と連携しながら継続しやすい環境づくりを進めていくことを期待しております。 そこで伺います。 1、受動喫煙防止の観点から、駅周辺など人通りの多い場所に設置される既存のパーティション型喫煙所を、順次、密閉型喫煙所へ改修する必要があると考えますが、区として密閉型喫煙所の整備を今後どのように進めていくのか、見解をお聞かせください。 2、本区には、駅周辺の喫煙禁止区域の指定されていない地域もあり、路上喫煙やポイ捨ての懸念があります。今後、喫煙禁止区域の指定に向け、指定喫煙場所の新設をしていくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
この際お諮りいたします。会議時間を延長することに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 異議なしと認め、会議時間を延長することに決定いたしました。 区長。 〔青木克德区長 登壇〕
指定喫煙場所の整備についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、ごみのない、きれいで清潔なまちを目指し、区内全ての駅周辺を喫煙禁止区域に指定して、受動喫煙による健康被害が発生しないよう分煙化を進めるとともに、効果的な啓発を工夫し実施することで、喫煙ルールの徹底を図る環境づくりを進めていくことを基本計画及び中期実施計画に掲げております。 喫煙禁止区域内では指定喫煙場所以外での喫煙を禁止しており、路面に路上喫煙禁止を表示するとともに公共サインに区域図及び指定喫煙場所を掲示し、喫煙ルールの徹底を図っております。このため、区域の指定に際しては指定喫煙場所の整備が重要とされており、現在までに指定喫煙場所の適地が確保された8駅周辺を喫煙禁止区域に指定しているところです。 これまで、道路や公園などの区有地のみならず民有地も検討してまいりましたが、周辺住環境や子供への影響などを考慮し、いまだ適地が確保されていない4駅がございます。引き続き、ごみのない、きれいで清潔なまちを目指すため、喫煙禁止区域の指定に向け、適地の選定や様々な整備手法の検討を重ね、指定喫煙場所の設置に向けて取組を進めてまいります。 以上です。
地域振興部長。
密閉型喫煙所の整備についての御質問にお答えいたします。 現在、駅周辺に指定喫煙場所を9か所整備しております。パーティション型喫煙所については、健康増進法の改正を踏まえて屋外での喫煙場所を区分するため、平成30年8月及び令和元年8月に設置しております。 密閉型喫煙所については、空気清浄機を設置することで臭いや煙による周囲への影響を解決できるほか、防犯カメラを備えることで安全面にも配慮しており、令和6年3月に亀有駅南口に整備して以降、青砥駅周辺、新小岩公園に設置しております。現在、区で導入している密閉型喫煙所は建築物もしくはトレーラーハウスであり、道路上への設置が困難などの課題があります。このため、区有地のみならず民有地を借地するなどして適地の確保に努めていますが、周辺住環境への影響や近隣住民の御理解をいただくことも重要な課題となっており、計画的に密閉型喫煙所を設置するには至っておりません。区としても、密閉型喫煙所の有効性については十分に認識しており、公衆喫煙所整備費等助成を活用した民間による喫煙所の整備や、再開発事業などのまちづくりが進められている新小岩駅南口や金町駅北口では、その整備と合わせた密閉型喫煙所の設置を検討しております。 今後も様々な課題の解決を図りながら、受動喫煙防止の観点も踏まえて、既存のパーティション型喫煙所の改修を含めて密閉型喫煙所の整備を進めてまいります。 以上でございます。
岩田よしかず議員。
次に、小松南小学校改築について伺います。 本区では、令和3年に策定された、葛飾区基本計画において、学校施設の改築を進める際には、地域とのつながりを重視し、学校ごとに懇談会を設け、学校・保護者、地域の方々と意見交換を行いながら基本構想・基本計画を策定していくことが明記されています。 私の地元であるJR新小岩駅南口地区では、再開発事業が進む中、今後の人口増加が見込まれており、小松南小学校の現状規模で将来の児童数に対応できるのかという不安の声が地域から寄せられております。現在、本区では学校改築の進展に伴い、順次、学校施設の改築が進められており、小松南小学校についても今後、基本設計・実施設計に向けた予算の計上が予定され、いよいよ具体的な検討が始まる段階にあります。学校改築をよりよいものとするためには、これまでの懇談会に加え、地域説明会や児童ワークショップなど児童や地域住民の声を丁寧に聞く機会をさらに増やし、地域とともに検討を進めていくことが重要です。 旧松南小学校については小松南小学校改築時の仮校舎として使用される予定ですが、その期間中も災害時には避難所としての役割を担うことが想定されます。停電時にも避難所運営を継続できる非常電源、食料や生活物資を保管する備蓄倉庫、断水時にも利用可能な井戸、衛生環境を維持するための防災トイレなど、地域の防災拠点として必要な機能を確実に整備することが求められます。 今後、小松南小学校の改築が進むに当たり、旧松南小学校の跡地活用についても並行して検討が進められることが想定されます。旧学校施設のようなまとまった公有地は地域にとって極めて重要な資源であり、地域課題の解決に向けて有効に活用されるべきであると考えます。 特に、新小岩三丁目・四丁目は、東京都が公表する、地震に関する地域危険度測定調査において総合危険度の高いランクに位置づけられています。また、水害についても、荒川が破堤した場合には新小岩エリア一帯が浸水する可能性が指摘されており、旧松南小学校周辺は災害リスクと常に向き合っている地域です。こうした被害リスクを低減し、地域の安全・安心を確保していくためには、避難所機能の充実や、応急対応・復旧時に活用できる空き地の確保が重要です。旧松南小学校の敷地活用に当たっては、これらの防災の視点を十分に踏まえた検討を進めるべきであると考えます。 そこで伺います。 1、小松南小学校の学校改築をよりよいものとするためには、これまでの懇談会に加え、児童や地域住民の声を丁寧に聞く機会をさらに充実させる必要があります。今後どのように意見収集の場を拡充し、地域の声を計画に反映していくのか、区の見解をお聞かせください。 2、旧松南小学校は、小松南小学校改築時の仮校舎として使用される一方で、災害時には避難所としての役割も担うことが想定されます。停電時の非常電源・備蓄倉庫・井戸・防災トイレなど、地域の防災拠点として必要な機能をどのように確保していくのか、区の見解をお聞かせください。 3、旧松南小学校の敷地活用に当たっては、災害へのリスクも考慮し検討するべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
小松南小学校の学校改築における意見収集についての御質問にお答えいたします。 小松南小学校の改築につきましては、令和7年7月に、学校評議員、PTA及び通学区域の自治町会長などで構成する改築懇談会を設置し、改築のための基本的な考え方について、本年3月の策定に向け議論を重ねてまいりました。 今後、基本的な考え方について、地域住民の御意見を伺う説明会を開催してまいります。また、改築に関する検討状況を区公式ホームページに公表するとともに、基本的な考え方の内容を分かりやすく伝えるウェブ動画を公開するなど、様々な広報手段を活用し、より多くの地域の方に御理解いただけるよう努めてまいります。 さらに、今後の基本設計におきましては児童を対象としたワークショップを実施しまして、児童の意見も生かしてまいります。
危機管理・防災担当部長。
小松南小学校改築時における旧松南小学校の防災拠点としての機能確保についての御質問にお答えいたします。 旧松南小学校は、他の小中学校と同様に避難所として指定されており、備蓄倉庫には食料や毛布のほか、小型発電機・蓄電池・簡易トイレなど、様々な備蓄品を整備しております。また、敷地内に井戸とマンホールトイレを設置しております。 一方で、小松南小学校改築時には、旧松南小学校を小松南小学校の仮校舎として使用することから、避難スペースや備蓄について課題があると認識しているところでございます。そこで、避難スペースについては、周辺の学校避難所との調整などの検討を進めているところです。また、備蓄品については、旧松南小学校への追加配備や近隣の独立備蓄倉庫の活用などを想定しております。 引き続き、建て替えに伴う地域からの意見なども踏まえ、教育委員会事務局や関係部署と連携し、建て替え時の避難者対策について検討を進めてまいります。
施設部長。
旧松南小学校敷地活用に当たっての災害へのリスクへの検討についての御質問にお答えいたします。 御質問にもありましたとおり、旧松南小学校が立地する新小岩三丁目地区は、東京都が公表する地震における地域危険度が高いエリアに該当するほか、荒川洪水ハザードマップでは最大3メートル未満の浸水が想定される地域となっております。また、都市計画マスタープランにおいても、奥戸・新小岩地域のまちづくりの基本方針の一つに震災や水害など様々な災害に強いまちづくりを位置づけ、旧松南小学校の防災拠点化を検討することとしております。区では、旧松南小学校の将来的な敷地活用を具体的に検討するために、新小岩南地域まちづくり協議会の方を中心とした勉強会を実施し、地域の声をお聞きしたところでございます。様々な御意見があった中で、防災に配慮した施設としてほしいという要望を多くいただきました。具体的には、浸水しない高さへの避難所としても利用できる多目的ホールや備蓄倉庫、また、防災活動拠点としてのオープンスペースを整備してほしいというものでございます。 旧松南小学校は、地域にとって数少ない一定の面積を有する公有財産であることから、勉強会での御意見を踏まえ、防災などの地域課題の解決に資する検討を進めてまいります。 以上でございます。
岩田よしかず議員。
最後に、葛飾あらかわ水辺公園再整備事業について伺います。 葛飾あらかわ水辺公園は、都市部にありながら水辺や草花などの自然に触れられる貴重な空間として多くの区民の皆様に親しまれている公園です。令和3年度に再整備基本構想が策定され、その後、ワークショップやサウンディング型市場調査、さらには令和5年12月に開催された「新小岩 River Front Festa」など、地域の皆様とともに多様な意見が交わされてきました。ワークショップでは、生物多様性を生かした自然環境の保全、バーベキュー広場やドッグランなどのアクティビティー、アクセス改善やインフラ整備など幅広いアイデアと課題が共有され、区民の期待の高さを改めて感じたところです。本区もこれまで、老朽化した施設の更新、防犯カメラの設置、不法投棄対策、桟橋や案内板の改修など、環境改善に向けた取組を進めていくと伺っております。 一方で、サウンディング型調査後の検討状況や、給水管整備を含むインフラ整備の具体的な進め方、さらには今後のスケジュールについては、地域から見えにくい、情報が届きにくいとの声も寄せられております。 バーベキュー広場やドッグランなどの実証実験には給水管整備が欠かせませんが、河川管理者・道路管理者との協議に一定の時間を要しており、現時点では実現に向けたスケジュールが明確になっていない状況です。また、災害時のトイレ環境の確保は、避難所運営の質を左右する極めて重要な課題です。我が会派の代表質問においても、災害時にも使用できる自己循環型水洗トイレの導入について取り上げてまいりました。本年3月には堀切水辺公園への設置が完了したと伺っており、さらに葛飾あらかわ水辺公園についても令和8年度予算案に自己循環型水洗トイレの整備に関する工事費が計上されていることから、防災力の向上と日常利用の利便性向上の両面で期待が高まっています。 葛飾あらかわ水辺公園は、自然環境の魅力を生かしながら、日常的に利用される公園へと進化する可能性を大いに秘めています。そのためには、環境改善の着実な推進とともに、地域の皆様に対する丁寧な情報提供と、将来像を共有しながら進める姿勢が不可欠であると考えます。 そこで伺います。 1、葛飾あらかわ水辺公園再整備事業における環境改善について、公園全体の安全性・利便性向上に向けた取組の現状と今後の進め方について区の見解をお聞かせください。 2、バーベキュー広場やドッグラン整備に不可欠な給水管整備の必要性・課題・スケジュールについて、区の見解をお聞かせください。 3、堀切水辺公園に続き、葛飾あらかわ水辺公園にも令和8年度予算案で自己循環型水洗トイレの工事費が計上されていますが、設置する理由、工事スケジュールと供用開始の見通しについて区の見解をお聞かせください。 以上で私の区政一般質問を終わります。御清聴、ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
葛飾あらかわ水辺公園再整備事業における環境改善について、安全性・利便性向上の取組の現状と今後の進め方についての御質問にお答えします。 現在の取組といたしましては、老朽化した桟橋や案内看板の更新、防犯カメラ設置の改修工事の発注を行ったところでございます。また、老朽化したトイレの改修につきましても、自己循環型水洗トイレの整備に関する工事費を令和8年度予算案に計上しております。また、公園区域の拡大による水辺の散策路整備に向けた取組につきましては、本年2月に所管部及び河川管理者とともに河川敷の合同巡視を行い、その際、そこで生活している方に対して本事業の説明を行ったところでございます。 今後につきましては、令和8年度の設計の中で河川管理者協議を進め、その後、工事に着手する予定でございます。さらに、ワークショップ等で地域からの御要望をいただいているバーベキュー広場やドッグランにつきましては、必要となる給水管の整備を進めるとともに、河川管理者との協議を行った上で実証実験を行い、採算性などを踏まえて事業化を検討してまいります。これらの取組の進捗につきましては、地域の皆様へ丁寧な情報提供を行うとともに、将来像の共有につきましては、実証実験の結果等を踏まえ改めて意見交換を行ってまいります。 引き続き、利用者に水辺を身近に感じ日常的に御利用いただけるよう、葛飾あらかわ水辺公園の安全性・利便性向上に向けた取組を着実に進めてまいります。 以上です。
都市施設担当部長。
バーベキュー広場・ドッグラン整備に不可欠な給水管整備の必要性、課題及びスケジュールについての御質問にお答えいたします。 葛飾あらかわ水辺公園における給水管整備につきましては、バーベキュー広場等の実証実験だけでなく、平常時の公園利用に加え当公園が災害時の避難場所として位置づけられていることから、災害時の活用においても必要性が高いものと認識しております。給水管整備に向けた課題といたしましては、平井大橋への給水管の敷設方法の検討や都道における擁壁の安全性の確認が必要となっており、河川管理者及び道路管理者との協議を進めているところでございます。このため、給水管敷設ルート周辺の状況を詳細に調査しつつ、関係機関と協議を重ね、施工方法の具体化を進めていく必要がございます。こうした設計に要する経費につきましては令和8年度予算案に計上しており、令和9年度までの2か年で実施した上で、その後、工事に着手する予定としております。 次に、自己循環型水洗トイレを設置する理由と工事のスケジュールについての御質問にお答えいたします。 自己循環型水洗トイレは、太陽光と蓄電池による自家発電で必要な電力を賄いトイレ内の水を浄化・循環させる仕組みとなっているため、水道などのインフラが未整備の場所であっても設置が可能であり、災害時にも活用できます。 現在、葛飾あらかわ水辺公園には水道や電気といったインフラ設備が未整備であることから、トイレの老朽化に伴う改修の機会を捉え自己循環型水洗トイレを導入するものでございます。工事のスケジュールにつきましては、河川の水位が安定する非出水期に行う必要があることから、本年秋頃に着手し令和9年3月末に完成、同年4月より供用を開始する予定でございます。 以上でございます。
以上をもちまして本日の議事日程を全部終了いたしました。 明日の本会議は午前10時から開きますので、出席を願います。
本日はこれをもって散会いたします。 午後 5時7分散会 議 長 梅沢 とよかず 副議長 細 木 まこと 署名議員 つ た えりな 署名議員 片 岡 ちとせ 署名議員 池田 ひさよし