大田区議会の令和5年第2回で、新区長の鈴木晶雅区長が施政方針を述べた後、21名の議員から様々な政策課題について質問が行われた。教育のICT活用、子育て・教育無償化、核軍縮、いじめ・不登校対策などが主な議題となった。
- ・基本構想策定に向けた現状分析とエビデンスに基づく将来像検討
- ・タブレット端末を活用した教育施策の推進と学習の変化
- ・G7広島サミットの核軍縮ビジョンと平和施策の評価
- ・子育て・教育無償化を含む施策推進の方針確認
- ・いじめ・不登校対応のための相談体制構築
- ・物価高騰や少子化進行への危機認識と対応策
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(7名)
// 発言(28件)
ただいまから令和5年第2回大田区議会定例会を開会いたします。 本日の会議を開きます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まず、会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第131条の規定に基づき、本職が指名いたします。4番しおの目まさき議員、48番平野春望議員にお願いいたします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この際、区長から発言の申出がありますので、これを許します。 〔鈴木晶雅区長登壇〕
本日、令和5年第2回大田区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆様のご参集を賜り、厚く御礼を申し上げます。 5月の臨時会では、区長としての私の思いを込めた施政方針を申し述べさせていただきました。この施政方針を常に心に留め置きつつ、これまでと変わらず、自らの足で区内各地を歩き、一つ一つ着実にスピード感を持って施策を実行し、笑顔とあたたかさあふれる大田区を築くため、全力の限りを尽くしてまいります。 また、先の臨時会において可決いただいた大田区基本構想審議会条例を基に、今後、大田区基本構想審議会を設置し、新たな将来像についての検討を本格的に進めてまいります。よろしくご支援、ご協力のほどお願い申し上げます。 まず、新型コロナウイルス感染症の最近の動向についてご報告させていただきます。 新型コロナウイルス感染症は、先月、5月8日に感染症法上の取扱いが5類に移行されたことにより、コロナ流行前の日常を徐々に取り戻しつつあり、社会活動が活発になっております。しかし、感染対策を全てやめてしまうと、感染者が一気に増加し、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある方々に感染が広がる可能性があります。コロナ前の日常を取り戻す行動に切り替えつつ、高齢者や基礎疾患がある方に接する場面では、マスクを積極的につけるなど、こうした方々を感染から守る対策を行うことが大切です。区民の皆様には、できる範囲の感染対策を継続していただきますようお願い申し上げます。 さて、5類に移行して以来、感染者数の報告は全数把握から定点把握になりましたが、直近の報告数は緩やかな増加傾向となっております。区では、入院患者や重症患者の数など、医療現場の逼迫の度合いも把握しながら、引き続き感染状況を注視してまいります。また、適切なワクチン接種の機会を提供することで、引き続き区民の皆様の安全・安心を確保してまいります。 区政の諸点についてご報告を申し上げます。 今月1日、水素エネルギーの利活用拡大に向け、大田区、川崎市、東京都による連携協定を締結いたしました。先日選定されたSDGs未来都市の提案書にも盛り込んでおりますが、現在の取組として、経済産業省の外郭団体である通称NEDOの事業に川崎市や関係企業と共に参加し、羽田空港及び周辺地域での水素利活用について調査を進めております。このほか、特別区長会調査研究機構において、大田区がリーダーとなり、特別区における水素を中心としたクリーンエネルギーの利活用推進に関する研究を行っており、こちらは東京都にもオブザーバーとして参加していただいております。 今回、大田区、川崎市、東京都が協定を結ぶことにより、連携はさらに強固なものとなります。カーボンニュートラルの実現に向け、この3者の取組を空港臨海エリアから広く全国へ発信できるよう、力強く進めてまいります。 また、国においては、この水素に関する国家戦略である水素基本戦略が2017年に世界で初めて策定されました。そこから、この間の2020年のカーボンニュートラル宣言や、ロシアのウクライナ侵略によるグローバルなエネルギー需給構造の変化など、水素等を取り巻く環境変化を捉え、今月、6月に新たに戦略が改定され、より一層、水素の利活用に向けた取組の加速化が期待されるところでございます。 こうした動きも踏まえ、今後も国や都、川崎市等とも連携しながら、カーボンニュートラル実現に向けた取組、そして、2030年SDGs達成に向けて、しっかりと取り組んでまいります。 また、大田区は、内閣府から2023年度のSDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業にダブル選定されたことを受け、議長からもお話のありましたとおり、本定例会より私を先頭に理事者側もその実践をさらに徹底するべく、クールビズで臨んでおります。SDGs達成に向けた具体的な活動の一つとして、ぜひ皆様もご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 次に、羽田イノベーションシティについてでございます。 大田区と羽田みらい開発株式会社が公民連携によりまちづくりを進めている羽田イノベーションシティが今年11月16日にグランドオープンいたします。当日開催が予定されるグランドオープンセレモニーでは、これまでお世話になった関係者の皆様をお招きし、運営事業者や区と共に晴れの門出を見届けていただきたいと考えております。 また、翌17日から19日までの3日間では、未来への新たな可能性を感じていただける機会として、先端と文化をテーマにしたイベントの開催も予定されております。多くの皆様にご来場いただければ幸いでございます。 羽田イノベーションシティは、令和2年のまち開き以降、このまちを舞台に自動運転バスやロボットの社会実装に向けた実証実験をはじめ、多くの企業が研究開発に取り組んできたほか、このまちならではの最先端技術を体験し、国内外とのつながりやにぎわいを多くの方々に感じていただけるイベントを積極的に開催してまいりました。 今後、グランドオープンを契機に、羽田イノベーションシティには、先端医療研究センターや新たな研究開発拠点、文化発信機能などが段階的に加わり、いよいよ新産業創造・発信拠点としての機能を発揮する基盤が完成いたします。より一層、卓越した技術を持つ多様な企業が参画することによって、これまで以上に交流の機会が生まれ、新たなビジネスやイノベーションが創造されることで、区内産業はもとより、国内外に対する波及効果を生み出していけるよう、引き続き運営事業者と共に積極的に取り組んでまいります。 次に、新空港線についてでございます。 新空港線は、国の交通政策審議会の198号答申において、矢口渡から京急蒲田までの先行整備により、二つの蒲田駅間のミッシングリンクを解消し、早期の事業効果の発現が可能であり、東急東横線などとの相互直通運転を通じて、新宿、渋谷、池袋や東京都北西部、埼玉県南西部と羽田空港とのアクセス利便性が向上するとの意義が示され、このうち矢口渡から京急蒲田までの事業計画の検討は進んでいることから、事業化に向け、関係地方公共団体、鉄道事業者等において、費用負担の在り方等について合意形成を進めるべきと提示されたものです。 このため、都知事から設置の提案があった新空港線及び沿線まちづくり等の促進に関する協議の場において、都区間で令和2年度から5回にわたって都区の費用負担の在り方に向けて検討を重ね、昨年の6月に東京都と合意をいたしました。その中で、大田区が負担する部分についても、特別区都市計画交付金制度の対象事業となるよう、都と区で調整を行うことについて合意したところであります。 新空港線は、区が昭和57年の基本構想に位置づけて以来、今日に至るまで、継続的にその実現に向け取り組んできた事業であり、国の答申、都区合意、整備主体である羽田エアポートライン株式会社設立と大きく前進してまいりました。新空港線整備を契機として、戦後の復興により形成され、老朽化が進む蒲田駅周辺の市街地の更新や東西連絡自由通路整備など、都市基盤整備に向けた動きを加速化させるとともに、沿線のまちづくりを一層進める好機と捉え、大田のまちをこれまで以上に住みやすく、学びやすく、働きやすい、未来のまちへと発展させてまいります。 私は、松原前区長の意思をしっかりと受け継ぎ、国、都及び羽田エアポートライン株式会社と連携して、区の悲願である新空港線を少しでも早く整備し、沿線のまちづくりも併せて進めていくことで、これまで以上に魅力あふれる大田のまちをつくってまいります。 次に、大田区版地域共生社会の実現についてでございます。 私は、笑顔とあたたかさあふれる大田区を目指し、区政運営に当たっての政策目標の一つに「一人ひとりが輝く健康と福祉のまちづくり」を掲げました。 福祉分野は、基礎自治体の最大の使命である住民福祉の増進に直結する、最も重要な分野の一つです。現在の大田区地域福祉計画に掲げる目標は大田区版地域共生社会の実現であり、地域力を活かし、共に支え合う地域社会を目指してきました。 私は、これまで区内の隅々を歩き、区民の皆様の声を直接聴く中で、住民同士の支え手、受け手を超えた、共に支え合う多くの活動を目にしてきました。地域共生社会とは、まさに笑顔とあたたかさあふれる地域社会です。 今年4月には、こうした包摂的なあたたかい地域社会の実現を目指し、福祉関係の部局のみならず、企画経営部、総務部、区民部、まちづくり推進部等も加わった関係部局で構成する大田区地域共生社会推進本部が発足いたしました。私は、この推進本部の本部長として先頭に立って牽引し、区民生活を支える全部局が一体となり、包括的な支援体制の構築に向けて、力強く取組を推進してまいります。 中でも特に力を入れたいのが、子ども・子育て家庭への支援です。区は、全国的にも先駆けて策定した子どもの貧困対策に関する計画、おおた子どもの生活応援プランに基づき、地域活動団体をはじめとした地域の皆様と連携し、子どもとその家庭を支援する様々な施策に取り組んでおります。生活に困難を抱える子育て家庭に対しては、生活上のお困り事を受け止め、アドバイスする子ども生活応援臨時窓口の開設のほか、子どもの学習支援事業に加え、若者の将来の選択肢を広げるための学び直し支援に取り組んでいます。また、社会的包摂の理念の下、これまで培ってきた地域力を活かし、子育て家庭への食の支援や、子どもの貧困対策に資する活動団体等への支援などに取り組み、地域における見守り体制の強化を図っています。さらに、地域とつくる支援の輪プロジェクトや、大田区社会福祉協議会が事務局を務めるこども食堂連絡会などを通じて、地域活動団体が活動を展開しやすい土壌づくりを進めてまいります。 引き続き、地域活動の推進役である大田区社会福祉協議会への支援と連携を強化しながら、子ども・子育て家庭への支援のみならず、障害、高齢、介護など、福祉全体の関係団体、社会福祉法人とのネットワークと支援力の強化にも取り組んでまいります。 感染症や物価高騰などの影響により、区民生活を取り巻く環境は依然厳しく、生活困窮や孤立化が進んでいる現状があります。区は、大田区生活再建・就労サポートセンターJOBOTA、大田区ひきこもり支援室SAPOTA、大田区若者サポートセンターフラットおおたをはじめとした各相談支援機関としっかり連携し、生活に困難を抱える方々の支援を強化してまいります。 子どもから高齢者まで全ての区民に寄り添い、誰もが安心して地域で暮らすことのできる大田区版地域共生社会の実現に向けて、今年度策定する福祉分野の主要3計画、大田区地域福祉計画、おおた高齢者施策推進プラン、おおた障がい施策推進プランでしっかりと将来ビジョンを描き、大田区社会福祉協議会、各社会福祉法人をはじめとした区内福祉事業者や地域活動団体、区民の皆様方と手を携え、住民福祉の増進に全力で取り組んでまいります。 次に、5月17日の水曜日の夜に「洗足池 春宵の響」を、洗足池西岸、池月橋を舞台に4年ぶりに開催いたしました。当日は約2000名の方々に日本の伝統芸能を楽しんでいただく貴重な機会となりました。日本の伝統文化を牽引する方々にご出演いただき、笛、おはやし、謡、ピアノの演奏をご披露いただきました。また、今年、生誕200年を迎える勝海舟にちなんだ春宵の響オリジナルの演目も取り入れるなど、充実した内容で実施いたしました。今回も会場周辺での光の演出効果を充実させ、春宵の響独特の情緒ある幻想的な雰囲気の中で、日本の伝統芸能と洋楽の競演を楽しんでいただきました。当日の模様をケーブルテレビのご協力で後日放送していただき、会場に来られなかった多くの方にも演奏を楽しんでいただきました。 今後も、区内外の方々にも広く日本の文化を発信し、地域文化の振興を推進してまいります。 次に、水防体制の強化についてでございます。 令和元年東日本台風により浸水被害のあった田園調布地区において、水防活動の拠点として整備を進めてまいりました大田区田園調布水防センターが本年2月に完成し、4月1日から運用を開始いたしました。田園調布地区の河川、水路などにも8か所の水防監視カメラを新たに設置し、刻々と変化する水位や降雨状況を把握することが可能となるなど、田園調布地区における水防関連情報の収集強化が図られるとともに、遠隔操作による排水活動が可能となりました。また、昨年度運用を開始した大田区仲六郷水防資機材センターと併せ、自家用発電装置を配備し、災害時に商用電源の供給が断たれた場合にも、二つの水防活動拠点が継続的に稼働できる環境を整えました。 去る5月14日には、台風や集中豪雨が多発する時季を前に、水防活動能力の向上を目的として、大田区・第二消防方面合同水防訓練を実施いたしました。令和2年度以降、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、区職員のみで実施してまいりましたが、今年は4年ぶりに地域の皆様や第二消防方面本部、陸上自衛隊などにもご参加いただく形での実施となりました。 令和元年東日本台風の教訓から、区では、水防対策として、様々な取組を行ってまいりましたが、今後も引き続き、拠点施設の活用や訓練実施を通じて水防体制を強化するとともに、他自治体との連携も図りながら、激甚化する自然災害に対し、区民の安全・安心を確保するための取組を進めてまいります。 また、昨今、全国各地で震度4以上の地震が頻発しています。区においても、先日、千葉県南部を震源とする区内震度3の地震が発生いたしました。改めて区としても気を引き締め、しっかりと防災対策にあたってまいります。区民の皆様におかれましても、家庭内備蓄や、大田区防災ポータル、防災アプリの活用など、日頃の備えや情報収集等に努めていただきますようお願い申し上げます。 最後に、令和4年度の決算速報値がまとまりましたので、その概要についてご報告をさせていただきます。一般会計におきましては、歳入は3081億4238万円余、収入率は96.09%、歳出は3041億1166万円余となり、繰越明許費を差し引きました実質収支は27億59万円余となります。詳細につきましては、第3回定例会におきましてご報告申し上げ、ご審議を賜りたく存じますので、よろしくお願い申し上げます。 本定例会に提出いたしました案件は、令和5年度一般会計補正予算(第2次)のほか、条例議案7件、その他議案11件、報告議案10件でございます。本補正予算案につきましては、社会経済状況の変化に速やかに対応するための予算、第二子の保育料無償化に係る予算として、物価高騰を踏まえたインフレスライド条項の適用による工事費の増額、また、東京都独自支援の第二子保育料無償化に伴う認可外保育施設等保護者負担軽減補助の増額などを計上しております。一般会計における補正予算案の規模は1億2544万5000円となり、補正後の予算額は3211億855万円余となっております。また、条例議案関係では、大田区特別区税条例の一部を改正する条例などを提出しております。提出議案につきましては、いずれも後ほど上程の際、順次ご説明を申し上げますので、よろしくご審議、ご決定を賜りますようお願いを申し上げ、招集の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
事務局長に諸般の報告をさせます。 〔杉山事務局長朗読〕 1 大田区議会定例会の招集について 2 議案の送付について 3 執行機関の出席について(2件) ―――――――――――――――――――― 5総総発第10495号 令和5年6月6日 大田区議会議長 押 見 隆 太 様 大田区長 鈴 木 晶 雅 大田区議会定例会の招集について(通知) 令和5年6月6日付け大田区告示第534号により、令和5年第2回大田区議会定例会を下記のとおり招集したので通知します。 記 1 期 日 令和5年6月15日 2 場 所 大田区議会議場 ―――――――――――――――――――― 5総総発第10495号 令和5年6月6日 大田区議会議長 押 見 隆 太 様 大田区長 鈴 木 晶 雅 議案の送付について 令和5年第2回大田区議会定例会に付議する次の議案を別紙のとおり送付します。 第35号議案 令和5年度大田区一般会計補正予算(第2次) 第36号議案 大田区立男女平等推進センター条例の一部を改正する条例 第37号議案 大田区特別区税条例の一部を改正する条例 第38号議案 大田区手数料条例の一部を改正する条例 第39号議案 大田区コミュニティセンター羽田旭条例の一部を改正する条例 第40号議案 大田区民住宅条例の一部を改正する条例 第41号議案 大田区立児童館条例の一部を改正する条例 第42号議案 大田区保育の必要性の認定等に関する条例の一部を改正する条例 第43号議案 土地の取得について 第44号議案 仮称大田区大森西二丁目複合施設新築その他工事(Ⅰ期)請負契約について 第45号議案 大田区立安方中学校校舎改築その他工事(Ⅰ期)請負契約について 第46号議案 大田区総合体育館特定天井改修その他工事請負契約について 第47号議案 大田区立京浜島三丁目資材倉庫増築その他工事請負契約について 第48号議案 大田区糀谷・羽田地域庁舎外壁改修その他工事請負契約について 第49号議案 大田区立安方中学校校舎改築その他電気設備工事(Ⅰ期)請負契約について 第50号議案 大田区総合体育館特定天井改修その他電気設備工事請負契約について 第51号議案 大田区立安方中学校校舎改築その他機械設備工事(Ⅰ期)請負契約について 第52号議案 大田区立大森スポーツセンター冷温水発生機改修工事請負契約について 第53号議案 緊急医療救護所等備蓄品の購入について 報告第19号 令和4年度大田区繰越明許費繰越計算書 報告第20号 大田区土地開発公社の経営状況に関する書類の提出について 報告第21号 公益財団法人大田区スポーツ協会の経営状況に関する書類の提出について 報告第22号 公益財団法人大田区文化振興協会の経営状況に関する書類の提出について 報告第23号 一般財団法人国際都市おおた協会の経営状況に関する書類の提出について 報告第24号 公益財団法人大田区産業振興協会の経営状況に関する書類の提出について 報告第25号 株式会社大田まちづくり公社の経営状況に関する書類の提出について 報告第26号 羽田エアポートライン株式会社の経営状況に関する書類の提出について 報告第27号 一般財団法人大田区環境公社の経営状況に関する書類の提出について 報告第28号 区の義務に属する損害賠償額決定に係る専決処分の報告について ―――――――――――――――――――― 5総総発第10542号 令和5年6月7日 大田区議会議長 押 見 隆 太 様 大田区長 鈴 木 晶 雅 執行機関の出席について(通知) 令和5年6月6日付け5大議発第10245号により要請のあった令和5年第2回大田区議会定例会における執行機関の出席者を次のとおり通知します。 副区長 川 野 正 博 副区長 玉 川 一 二 企画経営部長 齋 藤 浩 一 施設整備担当部長 河原田 光 総務部長 中 澤 昇 危機管理室長 高 野 正 樹 スポーツ・文化・国際都市部長 地域力推進部長 今 岡 正 道 井 上 隆 義 区民部長 青 木 毅 産業経済部長 大 木 康 宏 福祉部長 張 間 秀 成 福祉支援担当部長 政 木 純 也 健康政策部長 障がい者総合サポートセンター所長 新型コロナウイルスワクチン調整担当部長兼務 杉 村 由 美 森 岡 剛 保健所長 伊津野 孝 こども家庭部長 有 我 孝 之 こども家庭支援担当部長 酒 井 敏 彦 まちづくり推進部長 西 山 正 人 鉄道・都市づくり部長 並 木 芳 憲 空港まちづくり本部長 保 下 誠 都市基盤整備部長 遠 藤 彰 環境清掃部長 山 田 良 司 会計管理者 佐々木 信 久 企画経営部企画課長 鈴 木 隆 広 企画経営部財政課長 田 村 彰一郎 総務部総務課長 梅 崎 修 二 ―――――――――――――――――――― 5教教発第10941号 令和5年6月8日 大田区議会議長 押 見 隆 太 様 大田区教育委員会教育長 小 黒 仁 史 執行機関の出席について(通知) 令和5年6月6日付け5大議発第10245号により要請のあった令和5年第2回大田区議会定例会における執行機関の出席者を次のとおり通知します。 教育長 小 黒 仁 史 教育総務部長 今 井 健太郎 教育総務部教育総務課長 鈴 木 孝 司 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次に、会期についてお諮りいたします。この定例会の会期は、本日から6月26日までの12日間とすることにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ご異議なしと認め、そのように決定いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
質問に入ります。 鈴木隆之議員、田村英樹議員、清水菊美議員、三沢清太郎議員、犬伏秀一議員、おぎの 稔議員、庄嶋孝広議員、鈴木ゆみ議員、あまの雄太議員、須藤英児議員、寺下なおみ議員、中坪悦子議員、北村やよい議員、天坂大介議員、柿島耕平議員、村石真依子議員、鈴木ひろこ議員、津田智紀議員、小川あずさ議員、奈須利江議員、杉山かずのり議員から通告がありますので、順次これを許します。 まず、7番鈴木隆之議員。 〔7番鈴木隆之議員登壇〕(拍手)
自由民主党大田区議団・無所属の会の鈴木隆之でございます。 およそ2年ぶりの登壇となりました。また、鈴木区長におかれましては、最初の定例会でございます。笑顔とあたたかさあふれる大田区政実現のために、誠意あるご答弁にご期待をし、早速質問に入ります。 先日の第1回区議会臨時会の場において鈴木区長の施政方針を伺い、改めて六つのチャレンジとしての政策目標を示されました。魅力と活力に満ち、区民が住み続けたい大田区の未来を願うこれまでの取組を基に、笑顔とあたたかさあふれる大田区政を目指すものとして、特に喫緊の課題としては、子育て・教育の充実、利便性高くにぎわいのあるまちづくりを目指した都市力と魅力の向上、成長戦略で経済と環境が両立する持続可能なまちづくりなどを挙げておられました。 また、区政の羅針盤となる基本構想、基本計画について、我が会派の質疑に対する答弁では、現在の基本構想策定時から15年の間に、急激な少子高齢化の進行や気候変動による風水害の激甚化、新型コロナウイルス感染症の流行という未曽有の危機などにより、社会情勢や区民の生活が大きく変化したため、区の目指すべき将来像を再検討し、新たな基本構想を策定する意欲を示されました。15年間の変化や現下の状況について、エビデンスと共にしっかりと整理し、区の強みや弱み、課題等を精緻に分析した上で、区の将来像に関する検討を進めていく必要があります。 そこで伺います。基本構想の策定に当たって、社会経済状況の変化や、区の強み、弱み、課題などをどのような形で整理し、どのように区民に示していく考えか、所見を伺います。 次に、鈴木区長の経営方針について伺います。 区政の羅針盤となる基本構想、基本計画を策定し、これに基づく政策を現実的に実行するためには、それを支えるための経営方針が重要となります。民間企業でいう経営は、付加価値の高いサービスを生産し、それを提供することによって利潤を追求し、企業そのものを存続、発展させることにあります。その手段として、従業員のスキルやモチベーションを高めること、利益の出ていない部門や事業を再構築し、成長分野に集中的に投資をすること、他の関連企業などと連携することなど、限られた経営資源を最大限有効に活用するなど、様々な角度から方針を定め、手段を講じます。 官と民の違いこそあれ、自治体においても基本的な仕組みは同じであります。大田区においては、経営資源をいかに合理的、効率的に配分し、サービス向上を図っていくかが重要であり、先の連合審査会で、鈴木区長が考えておられる自治体経営のキーワードとして、職員力、生産性、連携・協働、伝わる発信を挙げられましたが、その実践において経営手腕が問われることとなります。 そこで伺います。区という自治体を経営する具体的な取組を戦略的、体系的にまとめ上げる新たな基本構想、基本計画の実効性を担保すべきと考えますが、区長のお考えをお聞きいたします。 自治体経営の一つとして、いかに区民に伝わるか、そして、理解を得るかが大切であり、そのための広報戦略が欠かせないものと考えます。様々な区の魅力発信や施策を分かりやすく効果的に情報発信し、地域への愛着や誇りにつなげ、定住志向を高めることや、新たな転入、区に関わりたいという関係人口を創出することが持続可能なまちづくりにつながります。区の魅力の発信や区の施策を分かりやすく発信していくことについてのお考えをお聞かせください。 自治体経営の一つとして、DXの推進の視点も重要となります。我が国は、コロナ禍を乗り越えようとする今、物価高騰や国際情勢など、先行きの見通しが立ちにくい変化の時代にあります。区民ニーズもますます多様化、複雑化する中、限られた経営資源の中で、いかに効率よく区民サービスを提供できるかが重要となります。DXを一層活用し、例えば行政手続きのオンライン化やワンストップサービスなど、区民ニーズに応え、最少の経費で最大限の効果を上げる自治体経営を推進する必要があります。 DXの推進による窓口改革の実践例をご紹介いたします。北海道北見市では、窓口課という組織をつくり、あらゆる相談に対応するとともに、申請書を書かなくても手続きができる体制を構築しております。子育て、福祉など、分野をまたがる相談についても、各窓口所管課が職員、システムの両面で連携し、窓口を回らずに悩みを解決する書かない窓口及びワンストップサービスを行っております。また、神奈川県横須賀市や平塚市においては、マイナンバーカードなど、ICチップつきの身分証明書を読み込み、操作するだけで、書かなくても申請書を作成できる機器を導入している事例もあるなど、窓口の混雑解消をはじめ、区民サービス向上を目指す自治体の努力が見てとれます。 鈴木区長の六つのチャレンジの中に、DXの推進による区民サービス向上を掲げられていたかと思いますが、書かない窓口やワンストップ窓口化など、今後の展望について区長のお考えを伺います。 自治体経営の一つとして、区が保有する公共施設マネジメントも重要であります。区の公共施設は令和3年度末時点で646施設、約127万平米の延べ床面積があり、施設分類別では、学校教育系施設が約50.1%を占めております。このうち、老朽化が進む築40年以上の施設は延べ床面積の約半数、約65.4万平米と半数を超えている実情があり、対応は急務であります。 人口や年齢構成、地域ごとの行政ニーズなど、将来推計や課題などを十分に想定、精査した上で、施設複合化や多機能化、適正な配置を進め、公共施設の効果を高める取組が不可欠であります。その一例としては、例えば学校プールにおいては、年間を通して夏場の時期のみに利用され、さらに、夏季であっても、昨今の気候変動による猛暑の影響で、計画的な利用も難しい状況であるとも聞いております。 そこでお伺いします。区内には学校プール以外に公園プールなども存在する現状を踏まえ、施設重視から機能重視の視点で機能集約や有効活用を図ることを検討してはいかがかと考えます。 また、あわせて、現在、本区の大規模施設では、特定天井改修工事が行われております。その中には、大規模修繕の時期を迎えているものもあり、1996年にオープンした大田区産業プラザPiOもそれに当たります。今後も大田区産業プラザが区内産業支援の拠点であり続け、安心して利用できる施設とするためには、計画的な修繕、機能更新が必要と考えますが、見解をお聞きいたします。 次に、これらを支える財政運営について伺います。 内閣府が先月17日に発表した1月から3月期のGDP速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.4%増、年率換算で1.6%増となり、3四半期ぶりのプラス成長となりました。これに大きく影響したのは前期比0.6%増えた個人消費であり、コロナ禍から経済社会活動の正常化が進んだ結果、外食や宿泊など、サービス関連が伸びた状況となっており、我が国の経済が回復している動きが見てとれます。コロナ5類移行による消費拡大や高水準の賃上げなど、好循環の兆しがある中で、人手不足や材料高などを乗り越え、持続的な経済成長につなげられるかが鍵になるものと考えます。 一方、区財政に目を向けますと、歳入の約5割を占める特別区税と特別区交付金は景気の影響を大きく受けやすい構造となっており、景気の先行きを見通すことは困難であることは十分承知をしておりますが、区として、政府や社会経済の動きをつぶさに把握し、将来の財政指標等の推計を行うことも意義あることと考えます。 そこでお伺いします。昨今の景気動向等を十分鑑み、今後の歳入及び歳出の推計の下に堅実な財政運営を行うことが大切と考えます。特に公共施設等総合管理計画では、今後40年間で9000億円を超える財政需要が見込まれる中で、どのような財政運営を行うか、見解をお伺いします。 次に、ふるさと納税に関連して提案をいたします。 ふるさと納税は、生まれ故郷やお世話になった地域の力になれるなど、地域を応援する気持ちを形にする仕組みとして、平成20年度に創設されたもので、制度の趣旨そのものは賛同できるものであります。一方、返礼品を受けた区民は恩恵を受け、その他の区民は減収によるサービス低下を受け入れざるを得ないなどの不公平感が懸念されております。 この間、個人住民税の控除上限が拡大されたほか、ワンストップ特例制度が創設され、自治体間の過剰な返礼品競争を受け、全国で寄附額が激増しており、令和元年度には返礼品を寄附額の3割以下にするなどの見直しが行われたものの、依然として特別区民税減収額の増加が続いている状況であります。 特別区全体では、平成27年度以降の特別区民税減収額累計3500億円を超え、大田区においても累計約227億円に及んでおり、看過できない状況と認識をしております。令和5年度の減収額は、特別区全体で851億円、世田谷区87億円、港区77億円、次いで当区は59億円に上るものとなっております。一方で、受入額を見ますと、令和3年度では、特別区全体が24億円、墨田区9億円余、渋谷区4億円余、目黒区2億円余、本区も出遅れている感があります。返礼品の提供は16区で実施しており、主な返礼品は、食品、商品、伝統工芸品、区内宿泊券、食事券、体験型コンテンツなどとなっております。 制度の抜本的な見直しを国に要望するとともに、一方で、安易な返礼品競争に乗ずることは避け、区の魅力を最大限発信させ、大田区のファンを増やし、区内の様々な資源を応援する形での寄附を募るなどの減収対策への視点が重要と考えますが、区長の見解をお伺いいたします。 次に、SDGs未来都市に関連して伺います。 去る5月22日、区は、SDGsの理念に沿った取組を推進しようとする都市のうち、特にポテンシャルが高い都市として、SDGs未来都市に選定されました。SDGsのゴールを、経済、社会、環境の3側面で捉え、どの側面も犠牲にすることなく目標達成するよう取組を進めていくこととし、総合的取組として、「おおたの未来創造プロジェクト~羽田からつくる・つなぐ・はばたく~」というタイトルの下、「つくる」、「つなぐ」、「はばたく」をキーワードに、3側面の相乗効果と自律的好循環を創出することとしており、大いに期待をしております。 また、6月1日には、産業競争力の維持・強化、エネルギーの安定供給及びカーボンニュートラルの実現に有効な手段である水素等の次世代エネルギーについて、東京都、川崎市、大田区の3都市で利活用拡大に向けた連携協定を締結し、鈴木新区長の下、持続可能な環境先進都市を目指し、着実にその歩みを進めていることを高く評価いたします。 今後、こうした取組を行政だけで進めることは難しく、これを契機に、区民、事業者との連携を一層強化し、オール大田で進めていくことが重要であります。区は、PR動画の作成をはじめ、区立小中学校の児童・生徒の参加の下、SDGsのロゴマークの作成などに取り組んでいますが、これをさらに進める必要があります。そのためには、取組の成果をいかに区民に見せることができるかが重要であり、そのことによって多様なパートナーシップの構築に結びつく可能性も十分にあり得るものと考えます。 例えば区が収集したアルミ缶やペットボトル、段ボールなどの有価物の売却収入は、令和5年度歳入予算では2億円余を計上しております。本区の予算規模から見れば多額の収入ではないかもしれませんが、しかし、これを持続可能な社会構築へ向けて、区民への意識啓発の貴重な資源、きっかけと捉え、緑化推進や特色ある教育など、これからの区施策に有効に活用していくことが重要と考えます。 区民に対し、どのように取組の成果を見せる化していく戦略をお持ちなのかお伺いをいたします。 次に、子育て・教育施策について伺います。 本年4月、こども家庭庁が発足し、今後、子育て支援の充実が加速度を増していくことが想定されます。6月1日には、こども未来戦略会議で、少子化対策の拡充に向けたこども未来戦略方針の素案が提示され、児童手当の拡充や出産等の経済的負担の軽減、子育て世帯に対する住宅支援の強化など、今後3年間の集中的な取組が示され、こうした国の動向に沿いつつ、区の実態に合わせた施策の実現が一層求められることとなります。 こうした国の動きの一環として、令和4年の児童福祉法の改正による新たな方針として、妊娠期から一貫して子育て家庭に寄り添い、支援するためのこども家庭センターを区市町村に設置することとなりました。この方針の背景には、地域でのつながりの希薄化や核家族化で子育てに孤立や不安を抱える世帯が増えているといった問題があるとお聞きしております。児童虐待ケースは2歳未満の低年齢児が多く、子育て支援サービスを利用していない傾向があり、児童虐待の防止には、児童福祉分野と母子保健分野が一体となって相談支援を行うことが欠かせないものと考えます。 こうしたことを踏まえますと、私は、区が実施する子育て支援サービスは、子育て家庭に広く知られ、気軽に相談できる場所が近くにあり、利用しやすく、使ってよかったと多くの方に実感してもらえることが大切であると確信をしております。 そこで伺います。子育て世代に選ばれる区となるために、こども家庭センターの設置に当たっては、相談支援、サービス提供体制など、これまで以上に実践的なものとなるよう具体化するべきと考えますが、区のお考えをお聞きいたします。 ポストコロナ・ウィズコロナ時代の新たな社会経済活動がスタートし、学校生活においては、換気や手洗いといった日常的な感染症対策の継続を基本としつつも、子どもたちにとってかけがえのない様々な学校行事や体験的な活動も再開していることを大変うれしく感じております。 足かけ4年にわたるコロナ禍では、学校の臨時休業や行事の縮小など、子どもたちの教育環境は大きく制限をされましたが、そのような中にあっても、創意工夫を重ねながら、子どもたちの学びを止めず、何とか前に推し進めようと取り組んできた教員の方々の日々の努力に改めて感謝を申し上げたいと思っております。 区では、文部科学省のGIGAスクール構想を踏まえ、児童・生徒1人1台のタブレット配備を行うなど、ICTを活用した個別最適な学びや協働的な学び、主体的、対話的で深い学びを大きく前進させてきたと思っております。 そこでお伺いします。文章を読む、聞く、書くという基本を大事にすることはもちろんのこと、その上で、ポストコロナ時代に向けて、ICTを活用した教育施策の今後の展望について、区の見解をお聞きいたします。 我々が新型コロナウイルスと向き合って、早いもので4年近くの歳月が経過をしました。この間に失ってきたものはあまりにも大きく、教育現場も様々な危機に直面をしました。民間企業では、新型コロナが襲ってきた直後は多くの戸惑いもありましたが、しかし、時間が経過するにつれ、業績悪化をコロナのせいにはしない、コロナ禍に見舞われたからこそ見いだしたものに着眼し、克服してきた企業も多く存在をします。 教育現場においても、運動会や修学旅行など、本来、学校生活を美しく彩るはずであった多くの機会が奪われてしまいました。しかし、その全てを後ろ向きに考えず、それらを経験してきたからこそ生まれた児童・生徒同士の絆や団結、教師との信頼関係、コロナ禍が過ぎ去った先への希望など、教育現場が得たものも多くあるかと思います。むしろそれらをしっかりと見いだし、この先へつなげていかなければ、この間、多くの我慢を強いられた子どもたちがあまりに報われないと思っております。 新型コロナウイルスで得た知見を活かすことはもちろんのこと、将来の子どもたちへ向けた教育委員会のこれからの展望をお聞かせください。 鈴木区長は、子育て世代の流出に危機感を持たれ、六つの選挙公約のうち、第1に子育て世代に選ばれる大田区の実現を掲げられており、大変期待をしております。 次に、福祉・健康施策について伺います。 鈴木区長の公約の一つに「一人ひとりが輝く健康と福祉のまちづくり」を掲げておられます。その実践として、区民が誰一人取り残されることなく、住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らせることが重要と考えます。 2025年問題、障がいのある方やご家族の高齢化、支え手となる現役世代の減少、価値観やライフスタイルの多様化、単身世帯の増加や、孤独、孤立の問題など、個々の世帯が抱える課題は、まさに複雑化、複合化しております。様々な福祉課題が山積する中、自治体の限られた資源で持続可能な地域社会を維持していくには、行政だけの力で全ての課題を解決していくことは困難であり、連合審査会において、我が会派の質疑に対し、鈴木区長は、多様なアイデア、リソースを有する地域の団体、民間企業等との連携・協働を強化しながら、区が中心となってコーディネートをしていくことで、地域課題の解決につなげていくとの答弁がありました。 昨年度実施した大田区地域福祉計画策定のための団体向けアンケート調査では、約65%の団体等が地域のことを話し合う場への参加に前向きである意向も示され、地域の課題解決の協力者として多くのリソースを有しているということが調査の結果からもうかがえる状況であります。 そこで伺います。生活に困難を抱えた区民を温かく包み込む地域共生社会の実現に向けて、区民、地域団体や事業者等とどのように連携して、地域の課題解決を図ろうとしていくのか、区長の考えをお聞かせください。 次に、感染症への対応について伺います。 新型コロナウイルス感染症が5類に移行後もウイルスが完全になくなったわけではなく、定点観測値を見ると、感染の数値は上昇しております。これまでの感染拡大の波は毎年夏と冬であり、再度の感染拡大の可能性は十分あり得る状況であります。その対策として重要なことは、重症化リスクの高い高齢者などへの対応と、医療の現場崩壊を防ぐための対応でありました。区は、この対応の一環として、高齢者などへの季節性インフルエンザ予防接種助成を臨時的な措置として実施し、同時流行に備えてきました。少しずつ社会活動が平常に戻る時期にありますが、こうした時期だからこそ、3年間の経験を活かし、今から対処できることを準備すべきときであると考えます。 そこでお伺いします。季節性インフルエンザ予防接種助成を今年度も実施し、同時流行に備えるとともに、今後は恒常的な事業として検討することも一考に値するものと考えますが、区の見解をお聞きいたします。 区長公約の一つに「あらゆるリスクに備え、安心・安全を実感できるまちづくり」を掲げておられます。これに関連して、災害に強いまちづくりについて伺います。 令和5年は、関東大震災が発生した大正12年から100年の節目に当たります。関東大震災はマグニチュード7.9と推定され、首都圏では震度6を観測し、また、北海道から四国にかけた広範囲でも揺れが観測されたとされております。この地震により、10万棟を超える家屋が倒壊し、発生が昼食の時間と重なったことから多くの火災が発生、大規模な延焼火災に拡大するなど、未曽有の被害をもたらしました。約10万5000人の犠牲者のうち9割が焼死であったことも相まって、東京の大火災の印象もありますが、揺れによる倒壊、液状化、津波、土砂災害など、様々な被害が広範囲にわたった記録が残っております。 また、近年では、首都直下型地震や南海トラフ地震、日本海溝、千島海溝周辺の海溝型地震など、大規模地震発生のリスクに直面しているほか、この5月だけでも石川県能登地方や千葉県南部、伊豆諸島において震度5弱を超える地震が相次いで発生しており、地震災害への備えは喫緊の課題であります。 東京都は昨年5月、首都直下地震等による都内の被害想定を発表し、物的・人的被害状況や、これに伴う社会インフラの復旧シナリオなどを示し、これに加え、9月には地震に関する地域危険度調査結果を公表し、区内の建物の倒壊や火災による危険量は減少傾向にあるものの、危険量の高いエリアもまだ一部に存在していることが明らかになっております。 そこで伺います。予測が難しい大規模地震に対し、被害を最小限に食い止めるためには、ハード、ソフトの両面から総合的な対応が必要となりますが、震災、自然災害などの危機から地域を守るために、燃えない、倒れないまちづくりをどのように進めていくのか、見解を伺います。 次に、区民の生命、財産を守るための個別避難計画について伺います。 区議会臨時会の鈴木区長の施政方針では、あらゆるリスクに備え、安全・安心を実感できるまちづくりの実現として、激甚化、頻発化する自然災害から区民の生命、財産を守るため、防災力のさらなる強化に取り組んでいくと発言をされております。 自然災害では、いわゆる災害弱者と言われる避難行動要支援者の被害をより緩和させる必要があると考えます。区は、これまで各学校防災活動拠点に要配慮者スペースの整備を進めるとともに、マイ・タイムライン講習会等を実施し、区民一人ひとりの防災意識の向上に取り組んでこられました。また、災害対策基本法の改正により自治体の努力義務となった避難行動要支援者を対象とする個別避難計画について、令和4年度からは風水害時にリスクの高い方を優先して作成支援を開始し、さらに今年度は全ての対象者へ様式や手引等を直接送付することで、個別避難計画の作成を一層促進していくとしています。 個別避難計画の取組をどのように進めていく考えか、見解をお聞きいたします。 次に、産業施策について伺います。 鈴木区長の公約で、「経済と環境が両立する持続可能なまちづくり」を掲げておられます。 まず、羽田イノベーションシティを活用した地域発展の取組について伺います。 2020年、まち開きした羽田イノベーションシティが、今年いよいよグランドオープンを迎えます。本定例会の開会に際しての鈴木区長からの挨拶にもありましたとおり、グランドオープンセレモニー日が決まり、より一層、羽田イノベーションシティにかかる期待感が高まっていると感じております。 区長は、これまで大田区臨海部のまちづくりに精力的に取り組んでこられました。臨海部の大きな拠点の一つである羽田空港周辺において、平成22年の羽田空港跡地まちづくり推進計画以降、松原前区長が種をまき、未来に向けて新たに芽吹いたこのまちを鈴木区長がしっかり育て、ぜひ大輪の花を咲かせていただくことを期待しております。 羽田空港跡地第1ゾーンが目指す新産業創造・発信拠点の形成に大きな役割を担うこのまちは、日々変化し、進歩していく様々な最先端技術を常に敏感に捉え、柔軟に取り組んでいくことで、我が国産業界全体の成長を牽引する役割も担うことが求められます。一方、羽田空港跡地のこれまでの歴史的経緯や、基礎自治体が取り組む事業であることを踏まえますと、区内への波及効果の創出や地域への還元を通して、区民が誇りや愛着を持てるまちにしていくことも大変重要な視点として持ち続けなければなりません。 そこでお伺いをいたします。羽田イノベーションシティに対する鈴木区長の思いと、本事業のパートナーである運営事業者に対してどのような取組を期待し、その実現を求めていくのかお聞かせください。 区は、SDGs未来都市と自治体SDGsモデル事業に選定された、いわゆるダブル選定都市として、区が提案した「羽田から未来へはばたくおおたSDGs未来都市の実現~新産業と匠の技が融合するイノベーションモデル都市~」、この姿を着実に実現していくことが重要となります。その中でも、羽田イノベーションシティは、SDGsの経済、社会、環境の三つの側面をつなぐ中核として大変重要な位置づけがなされており、先端性とスマートシティの実証基盤としての役割を最大限に活かし、持続可能な地域社会の実現に向けた重要な機能を担っていくことが求められております。 そこでお伺いをいたします。自動運転バスなどをその最たる例として、実証実験が進められており、区内での実証実験や社会実装までを見据えたサポートを戦略的に行っていくことが必要と考えます。羽田イノベーションシティを活かしたスマートシティ推進に関する今後の区の考えをお聞かせください。 最後に、まちづくり施策について伺います。 鈴木区長の公約で、「おおたの『都市力』、『魅力』を向上」を掲げておられます。 蒲田駅周辺地区においては、戦災復興の区画整理以降、まちの機能更新が進んでいないため、老朽化した建物が多く、都市の利便性や防災性の観点から課題があります。これまで区は、蒲田駅周辺地区グランドデザインや蒲田駅周辺地区基盤整備方針の策定など、蒲田のまちづくりに関する計画を策定しておりますが、新空港線整備を踏まえ、国内外の玄関口である羽田空港に隣接するまちとして、羽田空港との連携強化など、新空港線整備と連動したまちづくりをより一層計画的に進めていく必要があります。 そこでお伺いをいたします。新空港線の整備は、蒲田の変貌を遂げる上でとても大きなチャンスであり、新空港線整備による交通結節機能の強化に加え、蒲田のまちの課題解決や、まちの機能更新を図っていくべきと考えます。今後、蒲田駅周辺のまちづくりをどのように進めていくのか、区長の考えをお聞きいたします。 以上、多岐にわたり質問いたしました。これからの笑顔とあたたかさあふれる大田区の実現に大きく前進することを期待し、以上で私の全質問を終わります。(拍手)
理事者の答弁を求めます。
鈴木隆之議員の質問に順次お答えをさせていただきます。 まず、新たな基本構想についてのご質問ですが、区民と区政の確かな指針となる基本構想を策定するためには、区の現状や区を取り巻く社会情勢について、精緻に整理・分析を行い、エビデンスに基づいた形で将来像の検討を進めていくことが重要です。そのため、現構想策定時からの15年間の変化や今後の社会動向予測などについて、データと共に取りまとめ、区の強みや弱み、課題等について整理・分析を行ってまいります。また、それらを冊子としてまとめ、基本構想策定のためのデータブックとして公表いたします。このデータブックを審議会やワークショップなどの際に活用することで、区民をはじめとする皆様が将来像に関する様々なご意見を出しやすいよう努めてまいります。現構想策定後の15年間の成果や、今後生じ得る変化等については、確かなエビデンスに基づいた形で整理し、未来を見据えた様々なご意見を広く伺うことで、将来にわたって区民や区政の確かな羅針盤となり得る新たな基本構想を策定してまいります。 自治体経営に関する質問ですが、区民の皆様の声を丁寧に聴いた上で、区の将来像を練り上げる基本構想及び将来像を実現するため、実効性のある施策をまとめた基本計画とすることがまずは重要であります。そして、それらを確実に推進することは区の責務でございます。そのためには、自治体経営が安定し、持続可能性を有することが極めて重要です。区は現在、令和3年度に策定した持続可能な自治体経営に向けた取組方針で掲げた、研ぎ澄ます、進化する、生み出すという三つの柱に基づき、事務事業の見直し再構築やDXの推進、職員の人材育成等を着実に進めております。経営資源であるヒト、モノ、カネ、情報、時間の全体最適化及び業務の生産性の一層の向上に向け、新たな基本計画の策定と併せ、持続可能な自治体経営を実践するための戦略をまとめ上げてまいります。 区の魅力や区の施策の分かりやすい発信についてでございますが、区の魅力や区の施策が広く内外に伝わることにより、住む人、訪れる人など、より多くの人から選ばれる大田区となることは、持続可能な自治体経営を進める上で大変重要です。区では、令和元年度から令和10年度までを計画期間とする大田区シティプロモーション戦略を策定し、戦略的かつ効果的な発信に取り組んでまいりました。このたび、令和5年度、6年度の具体的な取組を示す大田区シティプロモーション戦略アクションプラン第2期を策定しました。アクションプラン第2期は、庁内推進体制の拡充に取り組み、特に若い世代の方への発信、ストーリー性を持たせた区民の共感につながる発信、大田区の目指す未来のまちの魅力の発信を強化いたします。区報、ホームページ、SNS、動画など、多様な広報媒体を活用していくことで、多くの皆様にしっかりと届く、そして、受け手に寄り添い、分かりやすく伝わる、温かい情報発信に取り組みます。住む方、訪れる方に区の魅力や施策について理解いただくことで、まちへの愛着度、誇れる大田区を醸成し、ますます住んでよかった、訪れてよかったと実感できるおおたとしてまいります。 書かない窓口など、人にやさしい窓口の実現に関するご質問でございますが、現在、国では、窓口DXSaaSと呼ばれる窓口支援システムの構築を進めております。一方、都は、窓口支援システムの共同調達に向けて検討を進めるとしています。そのような中、本区では、本庁舎1階窓口の待ち時間をインターネットでご案内しているほか、マイナンバーカードを利用できる証明書交付機を本庁舎と特別出張所に設置し、申請書を書かずに証明書が取得できるようにしております。また、行政手続きのオンライン化に向けて、全ての行政手続きを洗い出し、現在、その精査及び条例の整備などを進めています。私が考える、分かりやすい、使いやすい、やさしいおおたとは、デジタル技術を活用して効率性などを一層高めていく業務改革と、丁寧で分かりやすい窓口サービスを実現することです。まずは現在の窓口環境の改善に取り組み、さらに区民一人ひとりにやさしい総合窓口を目指すとともに、行政手続きの完全オンライン化を推進し、区民サービスのさらなる向上に向け、今後も着々と進めてまいります。 公共施設の機能集約や有効活用についてですが、公共施設は、安全の観点からの緊急工事の実施や、区民の財産として健全な状態で長く維持していくための計画的工事の実施が必要不可欠です。例えば築30年を目前とした産業プラザPiOは、令和7年度から9年度にかけて施設の長寿命化工事を進める計画としており、利用者にとって使いやすい施設を目指しております。次に、区内には、小中学校のプールのほか、公園プール3か所、区民センター温水プールが1か所あり、区民の健康づくりにおいても重要な役割を持つ施設となっています。一方、学校プールを含む多くの施設で老朽化による機能更新や、昨今の気象状況の変化も見込まれ、施設の機能更新に当たっては、効率性や有効活用の視点を重視していく必要があります。こうした背景を踏まえ、教育環境や区民満足度の向上を念頭に、施設重視から機能重視の観点で、プールシェア導入に向けた方針を検討してまいります。また、区立学校における水泳授業を公園プールを利用して実証実験を行うなど、その利点等についてしっかりと考察してまいります。 次に、財政運営に関するご質問ですが、中長期的な視点から今後の財政需要や税財源などの推計、収支動向など、財政の見通しを立てることは、持続可能な自治体経営に向けた重要な取組です。区は、これまで予算編成の基本方針と併せて、財政の見通しを作成、公表し、財政規模が拡大する将来予測を明らかにしております。その一方で、歳入は歳出の伸びを補うほどの増加にはならない厳しい財政環境の実態をお示しし、事務事業の成果向上とコスト精査、そして、施策の新陳代謝を進めてまいりました。特に先行きが不透明な現下の社会経済状況においては、各年度の収支均衡にとどまらず、中長期的な見地から、その健全性の確保に努めることが不可欠です。様々な経営努力を不断に行うことにより、地域の実情に応じた施策を柔軟に展開でき、区民に身近な基礎自治体としての責務を果たすことができるものと確信しております。お話しの公共施設等の維持・更新コストは、事業規模が大きいことなどから、より中長期的な視点が必要となります。また、区民生活を支え、経済活性化にも寄与する公共投資は、区の持続的な発展の礎となるものであり、着実に財源を振り向けることが必要であります。こうした様々な行政サービスの水準を将来にわたり大きく変動させることなく提供するため、今後策定する基本計画に基づく実施計画において、取組の財源を裏づける財政計画を策定してまいります。区民にご負担いただく区税などに対し、大田区だからこそ提供できる付加価値ある行政サービスを安定的、継続的に提供する区の責務をしっかり果たせるよう、それを支える持続可能な財政運営を行ってまいります。 ふるさと納税に関するご質問ですが、当該制度は、利用する区民のみが返礼品等の恩恵を受けるといった不公平が生じていることに加え、地方自治体総体で見ると、ふるさと納税による住民税控除額に自治体が負担する返礼品等募集費用を加えると、寄附額そのものを上回っているなど、制度のゆがみが顕在化しております。加えて、特別区民税減収額は、令和3年度決算では約32億円、さらに令和5年度当初予算では約59億円を見込んでいるなど、看過できない状況となっております。このような税収減への対策につきましては、制度の現状、課題等について、区民へ丁寧にご案内することや、お話のあった区の魅力ある取組や、様々な資源に応援する形で寄附を募るなどといったことが大変重要です。これらの取組に向けて、現在、庁内横断的な検討会において、羽田空港等の魅力の活用に焦点を当てるなど、検討を進めているところです。引き続き、税収減対策について、早期の事業化に向け検討を加速してまいります。 SDGsの取組成果の見せる化に関するご質問ですが、SDGs未来都市の基盤となる、環境と産業が調和した持続可能な環境先進都市実現には、長期にわたる取組の継続が不可欠です。区民が自ら取り組んだ成果が見える仕組みをつくることで、SDGsを自分ごととして受け止め、さらなる行動変容を起こす好循環を生み出すことができます。こうした、取り組む、成果が見える、自分ごととなるというサイクルを回すことで、この取組を長く継続していくものとしてまいります。その一例として、清掃有価物売払い収入については、区民イベントや環境学習、事業等に資する財源としての活用を検討いたします。あわせて、区民向けの大きなイベントなどでカーボンオフセットの仕組みを利用するなど、様々な角度から見せる化の検討を進めます。区民の暮らしの様々な場面において、SDGs未来都市としての取組成果がしっかりと実感できる機会を創設してまいります。 区のこども家庭センター整備の取組ですが、国は児童虐待において、母子保健部門と児童福祉部門の機関が把握していたケースの情報が適切に共有されていなかったために深刻な事案に至った例もあることから、より両部門が一体的に対応する必要があると示しております。これを具体化するため、全ての妊産婦・子育て世帯、子どもの一体的な相談を行う組織として、区市町村はこども家庭センターの設置に努めることとされております。区においても、この趣旨等をしっかりと受け止め、こども家庭センターを整備することが重要です。現在、両部門を所管する部局を中心に検討を進めております。具体的には、区民が相談しやすく、かつ、両部門が一体的に支援する組織の在り方等を整理しているところでございます。区は、引き続き国等の動向を把握し、こども家庭センターの在り方を検討してまいります。また、区が整備する児童相談所との機能連携を含めた、より包括的かつ実効性のある相談支援体制を構築し、全ての妊産婦・子育て家庭、子どもたちが地域で安心して暮らせるよう支えてまいります。 多様な主体との連携による地域の課題解決についての質問ですが、区民、地域団体、民間企業、NPO、福祉事業者等の多様な主体との連携を強化していくことが今後さらに重要となります。区は、今年度から全庁体制で重層的支援体制整備事業を本格実施し、多機関協働によるチーム支援体制を強化しています。加えて、大田区社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターを中心に、多様な主体の相互のつながりを強化し、重層的に支え合う地域のネットワークづくりも進めています。多様な主体が参画し、相互に連携しながら、地域の課題解決へ取組を続けていくことで、支え合いの地域の基盤が強化されていきます。次期大田区地域福祉計画の策定に当たっては、施策目標や取組等を分かりやすく表現し、地域の皆様とより一層の連携・協働の取組を進め、地域課題の解決を図ってまいります。区は、SDGs未来都市としての実践を目指し、社会的包摂の理念の下、地域の多様な主体と手を携え、誰一人取り残さない、笑顔とあたたかさあふれる地域共生社会を実現してまいります。 季節性インフルエンザ予防接種に関する質問ですが、区は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期において、同時流行による医療機関の逼迫を防ぎ、高齢者の重症化リスクを低減し、子育て家庭への経済的支援として、インフルエンザ予防接種の費用助成を実施いたしました。具体的には、高齢者、小児に接種費用を助成いたしました。その結果、高齢者の接種率は上昇し、予防接種への意識が高まったと捉えております。新型コロナウイルス感染症は5類に移行し、社会経済活動が活発化する一方、いまだ終息には至っておりません。こうした状況において、今後も健康で安心して暮らし続けていただくために、今からできる感染症への備えは大変重要です。インフルエンザ予防接種の費用助成について、当面の対応にとどまらず、今後の在り方も含め検討を進めてまいります。 大規模災害への備えに関する質問ですが、大規模地震や自然災害から区民の生命、財産を守るためには、区が災害への備えを十分に整えるとともに、区民一人ひとりが防災への意識を高め、災害時における自主的な行動へつながるよう、自助、共助の取組を支援していくことが重要であると考えております。区では、これまでも災害に強い安全・安心なまちづくりを推進するため、市街地の安全性を確実に高める規制や、まちづくりルールによる誘導、耐震性や耐火性の高い建築物の整備を促進させる助成制度の創設、道路や公園等の公共施設整備による市街地改善など、災害に強いまちの実現に取り組んでまいりました。昨今、首都直下地震等の大規模災害の発生リスクが高まる中、復興に向けたまちづくりを早期かつ的確に行うため、復興事前準備の取組を進めておくことが重要であると考えております。過去の災害から、復興まちづくりの課題、教訓を踏まえ、今年度は初めての取組として、羽田地区において事前復興まちづくり訓練を実施し、区として事前復興まちづくり計画(案)を地域と共に取りまとめてまいります。大田区は長年にわたり地域力が育まれてきたことが大きな特徴であり、引き続き、地域防災活動の支援や分散避難対策等、地域防災力の向上についても積極的に進めてまいります。私が公約として掲げた「あらゆるリスクに備え、安心・安全を実感できるまちづくり」に向けて、ハード及びソフトにわたる施策を総合的に展開することにより、大規模災害にも負けない強靱な都市基盤や市街地の形成を地域の皆様と共に進めてまいります。 個別避難計画の取組に関するご質問ですが、避難行動要支援者の方々の安全・安心を守るには、個別避難計画の作成の推進と、区と支援者が一体となった実施体制を整えることが重要です。災害時の支援には、自治会・町会、民生委員など地域の皆様や、避難者の移送実施者、福祉避難所となる施設の関係者のご理解、ご協力が欠かせません。そのため、こうした方々に委員として参画いただく避難行動要支援者対策連絡協議会を設置し、検討を進めています。委員の皆様からは、避難者支援は区だけで完結できるものではなく、当事者を含めた関係者全員がそれぞれ連携・協力していかなければならないといった趣旨の大変心強いお言葉をいただきました。区は、この機運を高め、区と地域、支援関係者が一体となって個別避難計画の取組を推進してまいります。さらに、区民お一人おひとりには、災害に備えた自助の重要性を繰り返し啓発し、防災意識の向上を一層図ってまいります。これらの取組を通じて、自助、共助、公助の力を高め、避難行動要支援者の生命、財産をしっかりと守れるまちづくりを進めてまいります。 羽田イノベーションシティに対する思いと事業者への期待に関する質問でございますが、このまちは、本区が持続可能な明るい未来を築くための大変重要な存在です。本年11月にグランドオープンを迎え、これまで長年にわたり本区が取り組んできた羽田空港跡地のまちづくりが一つの区切りを迎えると同時に、新産業創造・発信拠点としてのスタートラインに立つものと捉えております。羽田空港跡地に新たに生まれたこのまちに魂を込め、世界に誇れるイノベーションモデル都市へと育てていくことが、松原前区長から私に引き継がれた重要な使命と考えております。今後、このまちを舞台に、他に例のないイノベーションと区内外への波及効果を創出していくことで、区民や区内産業にとって必要とされる存在になるものと確信しております。運営事業者である羽田みらい開発株式会社には、区が目指す未来を共有し、積極的にその役割を果たしていただきたく、区長就任後、こうした私の思いを直接お伝えいたしました。今後とも、緊密な公民連携の下、さらなる発展に向けて、着実に取組を進めてまいります。 スマートシティ推進に関するご質問でございますが、羽田イノベーションシティでは、持続可能な都市の実現と社会課題の解決に向けた研究開発が様々な民間事業者により進められております。また、先般の道路交通法の改正により、特定の条件の下、運転手のいない完全自動運転、いわゆるレベル4相当の許可制度が開始されました。これにより、このまちで取り組むスマートシティに関する社会的な環境整備がさらに加速してまいります。今後、革新的な技術やサービスを社会実装し、区民の生活利便性の向上や環境改善に結びつけることが期待されます。そのためには、実証実験を街区内にとどまらず、区内に拡大していくなど、質と量の両面から戦略的に進めていく必要があります。事業者が抱える課題を丁寧に聞き取りながら、積極的な支援を行っていくことが、本区におけるスマートシティ推進にとって極めて重要であると考えております。 蒲田のまちづくりについてのご質問ですが、区は、蒲田が将来にわたって持続的に発展していくため、蒲田駅周辺地区グランドデザインを令和4年4月に改定し、「にぎわいあふれる多文化都市、誰もが安心して気持ちよく過ごせる人にやさしい蒲田」を掲げました。また、蒲田駅周辺の公共施設の再編や都市機能の更新を一体的に行うため、蒲田駅周辺地区基盤整備方針を令和4年10月に策定し、バリアフリー空間の形成、多彩な活動が生み出される空間の形成、まちなかを回遊できる、人を中心とした空間の形成などを掲げております。現在、新空港線事業においては、羽田エアポートライン株式会社が計画を検討しておりますが、区は、蒲田の機能更新や都市基盤の整備が連動して進むように、公共施設や街区の再編も含めた、計画的で一体的な整備を検討してまいります。あわせて、鉄道沿線のまちの魅力を高め、にぎわいの創出につながるソフト面での取組についても力を入れてまいります。今後、魅力あふれるまちの将来の絵姿を関係事業者や地域の方々と共に描き、その実現に向けた整備手法についても検討してまいります。
私からは、初めに、ICTを活用した本区の教育施策についてのご質問にお答えいたします。 本区におけるICT教育は、子どもたちがタブレット端末の操作に慣れる段階から、日常的に学習で活用する段階に進んでおります。学びの姿が大きく変わりつつあると言えます。例えばSDGsの課題について、タブレットを活用して情報を集めたり、自分の考えをグラフや写真などの資料を基に説明したりするなど、考えを交流し合う学習が多く見られるようになりました。しかし、その一方で、学校間や教員間のICTを活用する力に差があり、全体的な底上げを図ることが必要でございます。そこで、本年3月、第2期大田区教育ICT化推進計画を策定いたしました。本推進計画では、ウェブサイト、おおたICT教育センターを設け、各学校でこれまで実践された500例を超える効果的な活用事例をデータベース化し、教員が自分の授業で活用できるようにしております。また、小中学校全校で今年度は授業研究を年間3回程度行い、講師から指導を受け、ICTを活用した授業改善を図る取組を全校で推進してまいります。このような取組を通して、児童・生徒自身がタブレットを情報収集や情報共有のための手段として主体的に選択し、効果的に活用する学習がどの教室におきましても実践できるように取り組んでまいります。 次に、コロナ禍を過ごした子どもたちに向けた教育委員会の今後の展望についてのご質問です。 各学校では、コロナ禍においても教育活動を維持し、学校としての役割を果たせるよう、最大限の努力を尽くしてまいりました。また、感染症対策を徹底しつつ、子どもたちの学びを継続するために、各学校では、大田区立学校における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに基づき、様々な工夫を行ってまいりました。そして、子どもたち自身も教師や保護者と共に様々な努力を重ね、この危機を乗り切ってまいりました。この困難を乗り越えたからこそ、困難を乗り越える力など、得られたものもあったに違いありません。一方、運動会や移動教室、修学旅行など、活動の制限を受け、我慢を強いられたことが多くあったことも事実でございます。その中で、教育委員会では、コロナ禍で修学旅行が中止になった中学3年生が大田区の学校で学んだ思い出を胸に卒業できるように、国土交通省、航空会社、羽田イノベーションシティの関連会社の協力を得るとともに、全庁を挙げた公民連携事業として、卒業の思い出づくりを企画し、羽田空港でのバスツアー、羽田イノベーションシティの見学、アンダージェットクルーズなどを行いました。また、そのほか、学校独自で日帰りによる思い出づくりなどを企画し、借り上げバス代については区が支援いたしました。しかしながら、平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方を学ぶ、また体験を積むことができる修学旅行などが中止になったことは、子どもにとって大変残念であったと考えております。そこで、今後は、地域力推進部など、区長部局と連携しながら、修学旅行などが中止となった子どもたちを対象に、子どもたち同士の絆を深めたり、一生の思い出を取り戻したりするような機会について検討してまいります。
次に、19番田村英樹議員。 〔19番田村英樹議員登壇〕(拍手)

大田区議会公明党の田村英樹でございます。会派を代表して、質問通告に従い、順次質問をさせていただきます。 5月21日、先進7か国首脳会議、G7広島サミットが3日間の日程を終えて閉幕しました。被爆地広島で開かれたこのサミットは、核軍縮、不拡散の議論が一つの焦点となる中、19日、G7として初となる核軍縮に焦点を当てた首脳文書、広島ビジョンが発出されたことは、一定の成果が得られたと評価されております。唯一の戦争被爆国である日本がリーダーシップを取って、核兵器のない世界の実現に向けた固い意志を世界に表明することができたのではないでしょうか。 大田区においても、5類感染症移行後に開催する大規模なイベントとなる大田区平和都市宣言記念事業、花火の祭典が5年ぶりに開催されることになりました。鈴木新区長の下、改めて区民一人ひとりが平和について学び、考える1日としていくことが大切と思います。 この平和都市宣言に込められた平和のメッセージを区内外に向けて力強く発信し続けていただきたいと改めて願うところですが、区長のお考えをお示しください。 このたびの第2回定例会に上程された一般会計補正予算(第2次)では、一部区負担も伴いますが、第二子の保育料無償化に係る予算が計上されております。これは、都議会公明党が、全ての子どもが保育を利用しやすい環境整備とともに、子育て家庭への切れ目のない支援を一貫して推進してきた中、2021年の都議選でこの事業を重点項目に掲げ、議会質問などを通して交渉してきた大きな成果であり、区議会の議決後は速やかな事業執行を要望させていただきます。 加えて、昨年末頃から流行期入りした季節性インフルエンザですが、子どもの間でも感染が広がっており、休校や学年閉鎖、学級閉鎖となる学校も全国的に増加傾向にあるとの報道がありました。新型コロナウイルス感染症が流行している間はインフルエンザの流行が抑制されていたと見る専門家もいらっしゃる中、大田区では、令和2年度から小児インフルエンザの予防接種に係る助成制度を実施しておりますが、ぜひ今年度の実施についても速やかな対応を要望させていただきます。 さて、大田区は、地域力という名の下、地域住民の多大なるご協力をいただきながら、これまで様々な行政需要に対応してまいりました。しかし、昨今、最大の課題である超高齢社会に突入している地域の実情から察すると、これまでと同じように、暗に地域力を結集し続けていくことが可能なのかと、私自身、戸惑いを感じている節もあります。鈴木新区長におかれましては、新しい形での地域力を活かした今後の区政運営にご期待申し上げ、次の質問に移ります。 2050年カーボンニュートラルの実現に向けたまちづくり構想について伺います。 6月1日、川崎市と大田区、東京都の3者は、産業競争力の維持・強化、エネルギーの安定供給及びカーボンニュートラルの実現に有効な手段である水素等について、連携・協力して、利活用の拡大を目的とした協定を締結しました。 川崎市における水素戦略は、既に構築されている水素インフラをより進化させ、2050年の川崎臨海部のイメージをエネルギー供給拠点の構築と描いています。川崎市の将来像について、大田区もしっかり受け止め、共生と独自性を高めながら、空港周辺、臨海地区のまちづくりを進めていく大きなチャンスとなるのではないでしょうか。 本区の空港臨海部グランドビジョン2040では、周辺道路を含めた広大な土地の活用が想定される港湾地区を挙げ、東京都や民間企業などとの連携で次世代エネルギーや次世代モビリティーの実証実験を行う場と記しておりますが、水素を活用した災害時の非常用電源整備や、水素活用車への充填インフラの整備など、民間事業者からの提案を取り入れながら、実効性のあるまちづくり像を描いていく必要があると考えます。 現在、国において検討が進められている水素基本戦略の動向も注視しながら、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、積極的に、より具体的に推進していただきたいと考えます。 そこで伺います。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、本区が掲げる将来像と、それを推し進めるための公民連携事業の展望について、本区のお考えをお示し願います。 これからの観光施策と産業振興について伺います。 本年3月、政府は新たな観光立国推進基本計画(第4次)を策定し、令和7年度までの観光施策について、持続可能な観光地域づくり、インバウンドの回復、国内交流拡大の三つの施策を進めることを発表しました。基本的な目標として、訪日外国人旅行者の旅行消費額をコロナ前を上回る5兆円の早期達成、旅行者数を2025年までに3200万人超えを目指すとしています。 このアクションプラン、新時代のインバウンド拡大アクションプランが去る5月30日に示され、3分野、80施策を着実に実施することで、観光立国の復活を実現していくとしています。特にビジネス分野では、投資拡大の機会を捉えたビジネス交流の促進、ビジネスマッチング等を通じた海外企業関係者等との交流拡大など、インバウンド拡大が産業分野に大きく影響すると示されており、本区としても積極的に研究するべきと考えます。 本区では、羽田エアポートガーデンが本年1月に全面開業、また、7月19日にはANAの国際線が羽田空港第2ターミナル国際線施設より3年ぶりに運行再開されるとの発表があり、今後のインバウンドの受入れとして大きく期待されています。 そこで、新型コロナウイルス感染症が本年5月8日から5類感染症へ移行された今、本区としても、インバウンド需要を捉え、区内の観光施策の充実を図っていくべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 一方で、隣接する羽田イノベーションシティでは、これまでのものづくり技術の集積、最先端技術の研究開発、にぎわいの創出などの事業に加え、この秋には先端医療研究センターやアート&テクノロジーセンターなどが開設され、いよいよグランドオープンとなります。この羽田イノベーションシティがものづくり産業のまち大田のシンボリックな地になることを大きく期待しているところであります。 そこで、国内外からの大きな集客が見込まれている羽田空港とともに、羽田イノベーションシティをハブとした大田区における産業振興の取組について、区の見解をお伺いいたします。 次に、一般介護予防の取組について伺います。 地域の中を歩くと、コロナ禍という大きな制約を受け入れざるを得なかった社会状況の影響からか、体力の低下が見受けられる方や、通所・入所施設を利用され始めた方、認知機能の低下、お亡くなりになられた方も多々いらっしゃいました。こうした状況から、いま一度、コロナ禍における一般介護予防の取組を総括していく必要性を感じています。 確かに感染症対策の観点から、高齢者向け健康体操などの事業は、開催日程の縮小や募集人員の半減などが求められましたが、5類感染症移行となった今後については、引き続き対策を施した上でとなりますが、行政と地域資源を活用したフレイル予防事業に取り組む必要があると思います。あわせて、フレイル予防に有効な三つの要素のうち、社会参画についても、多様な手法を用いた普及・啓発の取組が必要と思います。 そこで伺います。令和3年度から令和5年度におけるおおた高齢者施策推進プランを進める中で、コロナ禍での一般介護予防、フレイル予防事業の取組や課題について、区の見解をお伺いいたします。 大田区では、おおた高齢者施策推進プランに基づき、超高齢社会に向かう大田区における高齢者の健康づくり、介護予防に向けた施策の検討を行っています。その中で、日常生活圏ごとに地域カルテを作成し、それぞれの関係者、団体が地域課題を共有し、今後の取組などの基礎資料として活用するとしています。 この地域カルテ、例えば六郷地域の課題と取組を見てみると、高齢化率が区内で2番目に高く、高齢者人口は最も多い、うち約4割が単身高齢者であるとの課題に対し、高齢者一人ひとりの健康への意識を高めるとともに、孤立を防ぐことを重視し、高齢者と地域とのつながりを深められるように取り組むとあり、多くの方々への様々な情報提供や社会参加への促しも含めて、取組の拡充を要望いたします。 さらに、今後は、フレイルの予防はもとより、長引く新型コロナウイルス感染症の影響により、フレイル状態に進んだ高齢者をいかにして元の状態に戻すことができるかも検討する必要があると考えます。 そこで伺います。現在のおおた高齢者施策推進プランが今年度で終了し、来年度から新たなプランを策定すると伺っています。どのような計画とするのか、まさにこれから本格的な検討、議論が始まることと思いますが、今後の一般介護予防事業の在り方、また、フレイル状態に進んだ高齢者をいかに以前の状態に改善させていくかなどについて、区の見解を伺います。 孤独・孤立対策について伺います。 本年3月、区内の共同住宅において、転落自死事案が発生しました。当事者は未成年ということだけで、詳細な情報は伏せますが、この事案とは別に、当該共同住宅では昨年、3件の転落事案が発生しているとのお話も伺い、住宅の性質上、直接的に大田区が関与する案件ではないのかもしれませんが、同じ地域で多発しているという事象を鑑みると、部局横断的に再発防止の対策を講じていく必要性を強く感じます。 国の動態統計によると、全国の自殺者数は一時的に減少傾向にあったものの、コロナ禍の経過の中で再び増加傾向に転じ、令和4年度においては、全国で2万1881人、前年度比4.2%、874人増となり、男女別に見ると、男性は13年ぶりの増加、女性は3年連続の増加、男性は女性の約2.1倍となっていました。このうち、年代階級別では、10歳から19歳が796人となり、令和元年659人、令和2年777人、令和3年749人と大変多くの若者の命が失われています。これは大田区においても同様な傾向にあると伺いました。 そこで、これまでの議会質問の中で、私たち公明党から、区内における自殺対策について様々言及してまいりましたが、改めて本区における子ども・若者への自殺対策についてお伺いいたします。 コロナ禍による様々なストレスは、高齢者のみならず、多くの方々に大なり小なり影響を及ぼし、精神的に追い込まれてしまう社会的孤立が大きな課題となりました。国政において公明党は、2021年2月に社会的孤立防止対策本部を設置し、識者らとの意見交換に加えて、孤立の実態などの聞き取り調査を全国で実施し、同年5月には当時の菅首相に提言を申し入れ、社会的孤立を個人ではなく、社会の問題と位置づけるよう訴えるとともに、対策の推進と法整備の検討を求めてまいりました。そして、本年5月31日には孤独・孤立対策推進法が成立され、孤独・孤立状態となることへの予防や、迅速かつ適切な支援に向けた対策の基本理念、また、国、自治体の責務などが規定されました。 自殺の背景には、多様かつ複合的な要因があるものと考えます。問題の連鎖を断ち切るためには、重層的な支援が必要です。このたびの孤独・孤立対策推進法の制定に伴い、自治体におけるより一層の取組が求められていく中で、大田区が運用する大田区生活再建・就労サポートセンターJOBOTAや保健所をはじめ、昨年新設された大田区ひきこもり支援室SAPOTA、大田区若者サポートセンターフラットおおた等の社会的孤立からの脱却を支援する機関が包括的に連携していく重層的支援体制整備事業の拡充が重要と考えます。 そこで伺います。大田区に暮らす方々が自ら自身の命を絶つようなことを1件でも防いでいくために、大田区が取り組む孤独・孤立への対策について、区の見解をお伺いいたします。 防災対策について伺います。 東京都は昨年、首都直下地震による東京の被害想定を10年ぶりに見直し、その結果、2012年時点で約9700人と想定されていた死者数は約6200人へと4割近く減少と発表しました。これは、大規模自然災害への備えとしての住宅の耐震化が進み、この10年で都内の住宅の耐震化率が92%に向上したことが主な要因と言われています。専門家は、自宅の耐震化について、費用面で難しい場合は、危険性の高い寝室だけでも耐震補強を行うか、少なくとも家具の配置や転倒防止について確認してほしい、自分の家を点検し、少しでも安全にしていくことが大事だと自助の取組を推奨しています。 その上で、本区にも積極的に取り組んでいただきたい事業として、住宅用火災警報器の点検、交換の啓発を要望させていただきます。 この住宅用火災警報器は、2006年に設置が義務化され、区内でも取付けが進められました。マンションや共同住宅の場合は、その管理業者等によって定期的な動作点検が実施されていますが、一般の家庭ではどうでしょうか。要点検を住民に知らせる機能が備わっているタイプもありますが、そうでないタイプは、電池切れやほこり等による動作不良が考えられます。一般的に住宅用火災警報器は10年程度で摩耗・故障期間に入ると言われており、義務化された2006年から鑑みると、正常に機能するものがどのくらいあるのかが不透明であります。 そこで伺います。現在、東京消防庁においても、防火防災診断など、様々な機会を捉えて、住宅用火災警報器の点検、本体交換についての啓発を行っており、大田区も連携して積極的に行っていくべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 大規模地震発災時、住宅からの出火を抑える取組として、私たち区議会公明党が積極的に議論を重ねてきた感震ブレーカーの支給取付け事業についても、改めて事業スキームの見直しを図っていく時期にあるのではないかと考えます。現在、大田区における感震ブレーカーの支給事業は、福祉的な視点から、対象世帯を限定する形で実施しています。近年の実績を見てみると、令和2年度決算では支給取付け321件、令和3年度決算では支給取付け94件となっており、この事業のさらなる啓発の必要性を感じます。 東京都は2023年度予算に出火防止対策促進事業として、感震ブレーカーの無償配付に資する予算を約21億円計上しました。これは都内木造住宅密集地域の約32万世帯を対象としており、23区では、足立区や江戸川区、そして大田区なども対象となっているとのこと。こうした事業と併せて、大田区が推進する事業のより一層の普及・啓発と、改めて事業スキームの見直しを検討していくべきと考えます。 そこで伺います。起こり得る大規模自然災害に対し、区民の大切な命と財産を守るための一助として、個々の住宅からの出火を防ぐ感震ブレーカー支給事業の今後について、区の見解をお伺いいたします。 次に、大田区地域防災計画における自主防災体制の強化と支援について伺います。 大田区地域防災計画では、この自主防災体制の基本的な考え方として、地震時の出火防止や初期消火は、地域住民や事業所などによる組織的な活動が期待されるとし、地域ぐるみの自主防災体制を確立し、災害時に有効的に機能するよう、組織的活動力の向上を図る対策を進めるとしています。私は、この自主防災組織の一つである市民消火隊員として、消防ポンプ操法の訓練のみならず、地元町会運営の要として、様々な場面で活動に参加させていただいています。しかし、昨今、人員不足などの課題も大きくなってきており、今後どのようにして新しい隊員を補充していくかについても、よくよく議論がなされるところであります。 今後起こり得る大規模自然災害を想定すると、間違いなく、出火しないまちづくりと、消防団の方々や防災市民組織による初期消火活動、また、防災拠点運営など、最前線で活動する地域人材の確保と育成は、大田区行政が取り組むべく急務の課題と考えます。 そこで伺います。現在、次期大田区地域防災計画の策定に向けた準備が進められていると伺いましたが、この防災市民組織による自主防災体制の強化について、区の見解を伺います。 新空港線整備事業について伺います。 昨年7月27日、私は、区議会前副議長という立場において、松原忠義前区長並びに鈴木隆之前議長、そして、平衆議院議員、石原衆議院議員と共に国交省を訪問させていただき、斉藤鉄夫国土交通大臣に対して、新空港線整備に対する予算の確保等を求める要望書を提出する場に同席させていただきました。大田区ホームページにも記載があるように、このとき、斉藤大臣からは、新空港線の整備について、非常に将来性があり、羽田空港の国際競争力を高めていくために必要不可欠な事業、都市鉄道等利便増進法の枠組みの中で、しっかりと国としての役割を果たしていきたいとのご意見をいただきました。 この新空港線整備について、私たち大田区議会公明党は、歴代の先輩方の思いを受け継ぎ、大田区行政と同様の価値観を持ち、共に協議、協力を惜しまずに推進してまいりました。この整備事業によって、JR蒲田駅周辺はもちろんのこと、東急沿線の一体的なまちづくりが進捗していくことは、その地域に暮らす方々の利便性の向上はもとより、大田区ブランドのポテンシャル向上にもつながっていきます。改正踏切道改良促進法により、東急下丸子駅直近の下丸子1号、下丸子2号が課題とされておりますが、これについても、下丸子駅周辺地区のまちづくり構想によって、利便性の向上、良好な自動車交通環境の整備に大きく期待が寄せられていると考えます。 区民の中には、鉄道利用者が通過していくだけなので、大田区、特に蒲田駅周辺への経済効果が期待できないと整備事業に難色を示される方々もいらっしゃいますが、例えば区内の東京商工会議所大田支部、大田工業連合会、大田区商店街連合会の3団体の皆様をはじめ、多くの団体、住民の皆様が賛同の意を表されていることから見ても、この事業の優位性が認められているところだと考えます。 そこで伺います。多様な意見があるこの新空港線整備事業について、先の連合審査会の鈴木区長の答弁では、今後、新空港線に関する情報発信を積極的に行っていくとありましたが、区民の方々に新空港線整備の効果を正しく理解していただくためにも、鉄道整備と併せて、沿線のまちづくりもしっかりと行っていくということを区民に対してもっと明確に、かつ、分かりやすく情報発信をしていく必要があると考えます。鈴木区長の見解をお伺いいたします。 教育施策について伺います。 我が国の最重要課題である少子化対策をはじめ、子ども関連政策の司令塔として、4月1日にこども家庭庁が発足しました。少子化対策については、公明党の主張である児童手当の拡充や出産費用の保険適用、返済不要の給付型奨学金の拡充などが盛り込まれたたたき台の実現に向けて、省庁間の調整が図られていきます。また、過去最高となった児童・生徒の自殺をはじめ、いじめや不登校、虐待、貧困など、多様化、深刻化する課題への対応も期待されるところであります。 私たち区議会公明党も、これまで大田区の子どもたちの健やかな学びを支えるため、教育環境の整備に対し、様々な提案、要望を行ってまいりました。その中の一つであるいじめ相談窓口について、最初に確認させていただきます。 大田区では、平成29年度から区立小中学校の全児童・生徒へはねぴょんキーホルダーを配布し、子どもたちの中で、いじめや悩みがあれば、いつでも相談できる取組をスタートしています。私は、令和3年9月の決算特別委員会で、この事業の進捗や、その後の相談業務における専門職であるSSWの配置や研修状況など、また、学級集団調査や大田区いじめ防止基本方針に則った教育委員会の取組など、詳細にわたり質疑させていただきました。その際、私から、GIGAスクール構想で導入されたタブレット端末に、相談者が特定されないセキュリティを介した相談窓口への扉を設置し、はねぴょんキーホルダーのように、直接アクセスする仕組みの構築を要望させていただきました。 先日のこども文教委員会でご報告のあった第2期大田区教育ICT化推進計画の中で、いじめ・自殺・不登校等の対応の充実として、タブレット端末から相談できる体制の検討・構築とありました。 そこで伺います。このタブレット端末を介した相談体制の構築については、私たち区議会公明党から幾度か提案させていただいておりますが、現在の検討状況や今後の方向性について見解をお伺いいたします。 次に、教科「おおたの未来づくり」の新設に向けた取組について伺います。 先の臨時会において、小黒教育長は、おおたの未来づくりでは、区の誇るものづくりの技術をはじめ、産業や文化など、地域の方々の協力を得ながら、子どもたちがものや仕組みをつくり出す創造力を育むとし、子どもたちが未来社会に目を向け、自らの発想を活かして、創造的に学習に取り組む姿を見ることができると述べられ、今後の展望に期待を寄せられていました。 私たち区議会公明党も、実際にモデル校となっていた2校にお邪魔させていただき、試行錯誤なれども、実際に地域の方や企業、団体、教育関係の方々のご協力を得ながら、創造、協議、実証、統計、プレゼンなどなど、ものづくりのプロセスを用いた創造的な教育姿勢、そして、それをしっかり受け止めて、児童・生徒が議論し、タブレットを活用し、真剣に取り組んでいる姿を見聞して、本当に驚いたのを覚えています。 本年度は区立小学校16校が取り組んでいきますが、地域格差や教職員の負担軽減、また、年度を重ねるごとのしっかりとした学習の定着度の測定、さらには、教職員の異動に伴う蓄積情報の共有など、懸念する点もいくつかございます。 そこで伺います。「おおたの未来づくり」教科をより効果的、効率的に運用するため、授業支援事務局による調整が図られていくと伺いましたが、先に述べました懸念する点も含めて、今後の「おおたの未来づくり」教科の展望についてお伺いいたします。 一方、教員の方々の就労環境はいかがでしょうか。文部科学省は本年4月28日、2022年度教職員勤務実態調査の速報値を公表しました。前回、2016年度の調査と比較すると、小中学校ともに、全ての職種で在校等時間が減少、特に教諭の平日の在校等時間は、40歳以下の減少幅が大きかったものの、依然として長時間勤務が多い実態が見られたとの報告でありました。学校現場で教員が対応する業務が増加、多様化しているのと、GIGAスクール構想に基づくタブレット端末による学習内容の変化など、検討すべき課題が多い現状も挙げられていました。 私は、令和3年第1回定例会における代表質問において、当時、教員採用の倍率が年々下がっている社会状況を踏まえ、限られた人員の中で、大田区においては、どのようにして教員の資質・能力の向上を図っているのかを質疑させていただきました。 そこで改めて伺います。現状、教員の過大な負担が課題となっていると考えますが、大田区教育委員会における教員の業務負担の軽減について見解をお伺いいたします。 以上、8項目にわたり質問をさせていただきました。区長が目指す笑顔とあたたかさあふれる大田区の構築に向けて、私たち区議会公明党もしっかり取り組ませていただくことをお伝えし、公明党の代表質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)
理事者の答弁を求めます。
田村英樹議員の質問に順次お答えをさせていただきます。 まず、平和のメッセージ発信についてのご質問ですが、区は、世界の恒久平和と人類の永遠の繁栄を願い、昭和59年8月15日に平和都市宣言をいたしました。この宣言においてうたわれた平和という人類共通の願いを込めて、大田区は平和憲法を擁護し、核兵器のない平和都市であるという確固たる意志は、これまでの私の思いといささかも異なるものではございません。世界では、今なおロシアによるウクライナ侵攻が続いており、不安定な世界情勢下において、5月19日から21日まで行われたG7広島サミットでは、議長国の日本がリーダーシップを取り、核軍縮に焦点を当てた初の共同文書である広島ビジョンが発出されるなど、世界平和にとって大きな成功を収めた会議でした。そうした状況において、私は、先の選挙の際、公約として掲げた六つのチャレンジの中でも申し述べてきましたが、区民の皆様に安心・安全を実感できるまちづくりを行っていくという思いを一層強くいたしております。区は、基礎自治体として、これまでも様々な平和関連事業を実施してまいりました。特に区が平成22年に加盟した平和首長会議では、約8200の加盟都市相互の緊密な連帯を通じて、核兵器廃絶の取組を進めています。こうした取組のほか、私自身が区議、都議の時代に培った経験を活かし、今後、都と連携した平和の事業なども研究し、前向きに取り組んでまいります。今年8月には、5年ぶりに平和都市宣言記念事業、花火の祭典を開催する予定です。また、区長として、広島市、長崎市で開催される平和記念式典への参加も予定しているところでございます。区は、このような様々な取組を通じて、区民の皆様と平和について共に考え、その尊さを確かめ合うことで、平和のメッセージを区内外に強く発信し、私のリーダーシップの下、平和都市実現に向けた着実な歩みを進めてまいります。 カーボンニュートラルの実現及び公民連携事業についてのご質問ですが、今やカーボンニュートラルは、もはや世界のスタンダードであります。大田区は、令和4年2月に温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティを表明し、同年3月に大田区環境アクションプランを策定しました。また、同じく令和4年3月、空港臨海部グランドビジョン2040を策定いたしました。この基本方針の中で、自然環境分野においては、水素等次世代エネルギーの活用や、エネルギーのスマート化による脱炭素化の推進を掲げております。こうした目標や計画を実現させるためには、行政が単独で行うのではなく、区民、事業者、研究・開発機関など、関係主体がそれぞれの役割を果たし、相互に協力体制を構築することが重要です。経済産業省の外郭団体であるNEDO事業では、川崎市、関係企業との連携を図りながら、水素等次世代エネルギーの需要調査に取り組んでおります。区は引き続き、民間企業などをはじめとした多様な主体との連携を図りながら、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、着実に取組を推進してまいります。 インバウンド需要を捉えた観光施策の充実に関するご質問ですが、足かけ4年にわたるコロナ禍を経て、昨年秋の政府による水際措置の緩和以降、インバウンド需要が回復基調にある中、大田区としては、観光をはじめ、ビジネス、教育、研究等、様々な目的を持って来訪する方々に向けて、地域の魅力を発信する絶好の機会であると言えます。7月に国際線が運航再開される羽田空港第2ターミナルについては、国際線到着口と国内線出発口が接続する一等地に開設されるウエルカムセンターにおいて、大田区の情報発信が行えるよう、協議を進めております。こうした機会を活かして、空、海辺、多摩川土手の緑、さらには、個性あふれる商店街や銭湯、日本を代表する高い技術を有する町工場など、大田区ならではのモノ、コト、トキといった魅力を国内外からお越しの皆様に提供することは、観光需要に対応するということのみならず、区内の消費を拡大し、地域における経済循環創出といった効果も期待できます。羽田空港を有する大田区としては、区内の魅力を紡ぐマイクロツーリズムをさらに開発し、磨き上げ、より一層の加速が見込まれるインバウンド需要にも対応してまいりたいと考えております。 羽田イノベーションシティをハブとした産業振興の取組に関するご質問ですが、区内産業を取り巻く環境が厳しさを増す中、多様化する課題や高速化する変化へ対応するためには、区内企業の自立的な取組を支援することで稼ぐ力を強化し、地域経済を活性化していくことが重要です。そうした中、羽田イノベーションシティについては、羽田空港に隣接し、国内外のヒト、モノ、情報が集積する優位性を活かすことで、各産業分野における連携のハブとしての機能を果たしてまいります。まち開き以降、自動運転バスやロボティクスなどの未来を感じる最先端の研究開発が進められてきましたが、本年11月のグランドオープンにより、先端医療研究センターやアート&テクノロジーセンターなどの機能が段階的に加わり、これまでの取組が一層加速、強化されます。このまちを起点に、様々なプレーヤーによるイノベーションが次々と生まれ、その技術や製品によって多くの方々の困り事を解決できるイノベーションモデル都市の実現に向け、運営事業者と緊密に連携してまいります。 コロナ禍での一般介護予防・フレイル予防事業の取組や課題に関する質問ですが、これまでの新型コロナウイルス感染症への対応においては、いかに介護予防の機会を提供するかが区に課せられた重要な責務となっておりました。そこで、区は令和3年度からリモート型介護予防事業を開始いたしました。老人いこいの家など、複数の施設へ映像を配信し、体操を行うリモート型フレイル予防教室や、複数の施設間の利用者同士で交流を図るオンライン交流事業に取り組み、デジタル機器を活用した介護予防・フレイル予防事業を拡充してまいりました。高齢者の方々にオンライン環境に慣れ親しんでいただくとともに、コロナ禍においても継続的な運動の機会や社会的なつながりを確保するという点において効果があったものと捉えております。昨年度実施した大田区高齢者等実態調査によると、新型コロナウイルス感染症の影響による生活の変化についての問いに対し、外出の機会や人と話す機会が減った、運動不足により体力が低下したとの答えが多くありました。こうしたことから、課題としましては、運動や他者との交流の機会が減少したことが高齢者の方々の心身の健康に大きな影響を及ぼしており、今後もフレイル予防の普及啓発に継続して取り組む必要があると捉えております。 続いて、そうした課題を解消していくための今後の一般介護予防事業の在り方に関するご質問ですが、介護予防の取組は、フレイルの予防という視点に加え、フレイルに進んだ高齢者に対して、早期に適切な支援を行い、健康な状態に戻っていただくことが重要です。これまで区は、地域ぐるみのフレイル予防及びフレイルの改善に取り組んでまいりました。フレイルに進んだ高齢者が増加した現状を受け、今年度は新たに高齢者を支援する地域団体や高齢者の活動に携わる専門職に向けた講座を実施することといたしました。講座を受講していただいた各種団体や民間の事業所を含めた専門職の方々に改めてフレイル予防の重要性を普及啓発してまいります。受講された方々が、フレイル傾向にある方の早期発見や、フレイルに進んだ方のサポートを行うなど、公民連携の下、地域一体となって高齢者の健康状態の底上げを図ってまいります。介護予防・フレイル予防の活動や講座を通じて、参加者間の交流を促進するとともに、実態調査の結果や、コロナ禍で見えた課題等を基に、次期おおた高齢者施策推進プランを策定し、高齢者の方々が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるおおたを実現してまいります。 子ども・若者の自殺対策に関するご質問ですが、区の若者の自殺者数は令和元年から増加傾向にあり、有効な対策が必要と考え、積極的に取り組んでいます。若者の自殺対策として、インターネットを活用した相談事業を実施し、大田区若者サポートセンターフラットおおたとも連携して、本人の状況に応じた支援につないでおります。また、新型コロナウイルス感染症の影響で中止しておりました区内の大学や専門学校と連携した若者のゲートキーパー養成を今年度再開いたしました。次に、子どもの自殺対策として、児童・生徒が自らSOSを発信できるよう、相談先を紹介する子どもこころのSOSを区の公式ホームページに新たに設け、区立小中学校のタブレットからも閲覧できるようにしました。さらに、教職員が児童・生徒のSOSに気づき、適切に対応できるよう、教育委員会と連携した取組も実施しております。未来ある子どもや若者が希望を持って生きられるよう、今後も子ども・若者の自殺対策を推進してまいります。 孤独・孤立対策に関するご質問ですが、様々な要因で不安を感じている方を地域全体で助け合える社会を築いていくことが大切です。昨年度実施した大田区地域福祉計画実態調査では、他者との会話頻度が高い方は社会的な孤立を感じることが少ない傾向にあることが分かりました。現在、区では、自ら相談することが困難な方への支援として、大田区ひきこもり支援室SAPOTAなどによるアウトリーチ支援を強化しております。また、大田区若者サポートセンターフラットおおたでは、オンラインでも相談を受けるなど、孤立を感じる若者が気軽に相談できる支援にも取り組んでおります。あわせて、孤独、孤立の背景に潜む、複雑化、複合化した課題には、重層的支援体制整備事業を活かして、地域の様々な活動と連携した包括的なチーム支援を実施しております。今後、大田区生活再建・就労サポートセンターJOBOTA、SAPOTA等の周知を強化していくとともに、相談拠点の拡充や、フラットおおた等を含めた区民のニーズに応じた各支援機能の連携をさらに進めてまいります。また、この4月に発足した大田区地域共生社会推進本部において、孤独・孤立への対応も含め、庁内一丸となって課題解決に取り組んでまいります。区民が悩みを1人で抱え込んでしまうことがないように、つながりを感じられる、誰一人取り残すことのない区政を実現してまいります。 住宅用火災警報器に関する質問ですが、住宅火災の被害軽減に効果がある住宅用火災警報器は、平成18年から新築住戸が、平成22年からは全ての住戸が、消防法等で設置と維持管理が義務づけられています。区では、家庭用消火器および住宅用火災警報器あっせん事業実施要綱に基づき、あっせんを行い、住宅用火災警報器の設置を促し、住宅火災の被害防止のために、地域の防災対策に取り組んでおります。東京消防庁の令和4年度消防に関する世論調査によると、住宅用火災警報器等の設置率は約9割と高く、設置が進んでいることが分かります。一方、点検や交換の認知度はまだ十分とは言えず、電池切れや電子部品の経年劣化等で火災を感知しないおそれがあります。また、昨年の大田区では173件の火災が発生し、住宅火災による死者が4名発生しております。このような状況を踏まえ、住宅用火災警報器の点検や、設置から10年以上経過する本体交換の啓発は、取り組むべき重要な課題の一つと認識しております。区は、区内消防署の住宅防火防災対策推進協議会等に参画するなど、様々な機会を捉え、住宅火災等の軽減に努めてまいりました。引き続き、東京消防庁と連携して、住宅用火災警報器の設置の促進と適切な維持管理等を広く区民の皆様に周知啓発してまいります。 感震ブレーカーに関するご質問ですが、東日本大震災における本震による火災のうち、特定された原因の過半数が電気関係の出火とされています。大地震が発災し、自宅に不在の際や、ブレーカーを切って避難する余裕がない場合に、通電後の火災を防ぐには感震ブレーカーの設置が有効です。東京都の試算によりますと、感震ブレーカー設置率を50%に高めるとともに、区民による初期消火の徹底により、首都直下地震で起きる火災による焼失棟数、死者数をいずれも9割近く減らせるとされております。こうした中で、区は、高齢者世帯などで一定の所得水準の方を対象とした給付事業に取り組んでおり、令和元年12月以降、約500世帯にばね式の感震ブレーカーを給付しております。引き続き、必要とする方への給付が行き届くよう、周知に努めてまいります。また、東京都の出火防止対策促進事業では、木造密集地域の木造家屋を対象に、コンセントタイプの感震ブレーカーの無償配布の準備を進めています。都の事業との連携を図るとともに、区報や区ホームページの広報媒体のほか、区民向けの防災事業の機会を捉え、感震ブレーカーの効果について啓発活動を進め、地域の様々な団体の協力を得ながら、普及につなげてまいります。今後は、これまでの事業実績や今年度の事業進捗を効果検証し、より効果的な感震ブレーカーの普及事業を検討し、災害に強く燃えにくいまちづくりを進めてまいります。 防災市民組織における自主防災体制の強化に関するご質問ですが、大規模災害等が発生した場合、地域住民の自発的かつ組織的な防災活動が極めて重要であるため、大田区地域防災計画では、防災市民組織等を地域防災の要としております。防災市民組織等は、日頃から防災訓練を主体として行うほか、市民消火隊が初期消火訓練を実施するなど、災害に備える体制づくりを進めています。昨年公表された首都直下地震における東京の被害想定では、初期消火率の向上が被害の軽減につながると示されており、地域防災力の一層の強化が必要となります。しかしながら、区民意識調査での防災訓練の参加状況では、20代から40代の参加率が特に低い状況にあり、地域防災の担い手不足を懸念しております。区では今年度、新たに体感型防災アトラクションを総合防災訓練に取り入れ、小中学生と保護者の防災訓練参加の促進や、専門家が学校等に訪問し、防災対策の授業を行う小学生向け防災教室を行います。小中学生の頃から防災に関心を持つ施策を展開し、将来の地域防災の担い手となる育成に取り組んでまいります。また、市民消火隊と区内各消防署で行う連携訓練では、地域の方にもご見学いただき、防災活動のご理解と防災市民組織等への積極的な参加を促します。発生が危惧される首都直下地震等の被害軽減のため、引き続き関係部局と連携を密にして、防災市民組織等のさらなる体制強化に努めてまいります。 沿線まちづくりの情報発信に関するご質問ですが、区の中心拠点である蒲田や大森においては、戦災復興の土地区画整理事業から既に半世紀以上が経過しているものの、航空法の高さ制限の影響もあり、長年の間、都市の機能更新が進まず、都市インフラを含め、老朽化している駅周辺の市街地の更新が待ったなしの状態となっております。一方、新空港線は、蒲田や大森をはじめ、区内の鉄道沿線におけるまちの価値を高め、都市開発の起爆剤となるものであり、それぞれの地域が持つ特色や歴史、文化などを活かした、にぎわいと魅力あふれるまちづくりを進めるために大変重要な事業であります。区は、鉄道と併せて沿線のまちづくりを行っていくことが重要と考えており、区報臨時号やユーチューブ動画などにより、沿線まちづくりを進めていく考えを示してまいりました。昨年12月には、議会で可決いただいた鉄道と魅力的なまちづくり宣言を、6年ぶりに開催された大田区新空港線「蒲蒲線」整備促進区民協議会で行うなど、鉄道の整備とともに、魅力的なまちづくりも併せて進めていく不退転の決意を区民の皆様にお示ししてまいりました。こうした鉄道整備と併せた沿線のまちづくりの実現に向け、区は現在、大田区鉄道沿線まちづくり構想の策定を進めております。まちの目指すべき将来像などについて明確なメッセージを発し、その将来像の実現に寄与する都市開発等を促進することで、行政だけではなく、民間も含めた公民連携により、限られた空間を最大限に有効活用しながら、利便性の高い都市空間の創出を目指してまいります。新空港線と共に発展を遂げる沿線の未来のまちづくりについても、区報、区ホームページ、SNSや各種のイベント等を通して、引き続き区民の皆様に分かりやすくお届けできるよう取り組んでまいります。
初めに、タブレット端末を介した相談体制の構築についてのご質問にお答えいたします。 子どもたちの健やかな成長のためには、いじめや不登校などの課題への対応は大変重要であると考えております。そのため、児童・生徒が悩みを1人で抱えず、すぐに相談できるように、平成29年度から相談先などを明記したはねぴょんキーホルダーを令和4年度までに小中学生に約7万個配布させていただきました。そして、教育センターでは、その相談先である子ども電話相談やこころの輪メールに寄せられた相談内容に応じて教育相談等につなげ、個別に支援を行っております。しかし、コロナ禍の影響も受け、不登校となる児童・生徒は増加傾向にあり、より気軽に相談できる手段の検討が必要となっております。そこで、教育委員会では、先ほど区長の答弁にもございましたが、5月から健康政策部と連携し、大田区ホームページに掲載している大田区子どもこころのSOSを児童・生徒用のタブレット端末からいつでも見られるようにいたしました。このページを児童・生徒が見ることで、無理をしないで体を休めるなど、対処方法を知ることができ、また、区の保健師の相談窓口や、東京都の電話相談窓口につながることができるようにしております。引き続き、インターネット上で対応をする形式の相談アプリの導入など、児童・生徒がより気軽に自分の悩みや心の状態を相談できる仕組みや体制の構築を検討してまいります。 次に、教科「おおたの未来づくり」の今後の展望についてのご質問です。 新教科「おおたの未来づくり」は、実社会における課題に目を向け、豊かな生活や新たな価値をつくり出す創造力を育成するために新設する大田区独自の教科です。そして、新教科「おおたの未来づくり」を実践するには、各学校の地域の特色を活かしながら、児童一人ひとりの個性を発揮させ、協働的な学びを展開する教員の指導力が必要です。そのため、教育委員会では、研究実践校が開発した学習プログラムを区内の全校が共有できる授業支援サイトを構築いたします。このサイトでは、企業等との打合せから、授業の実施、評価までの一連の授業の流れを知ることができる動画を掲載し、教員は、教科「おおたの未来づくり」の指導内容や方法について理解を深めることができます。また、モデルとなる優れた実践事例を掲載し、教員が指導計画を簡便に作成できるようにいたします。さらに、サイトの情報をまとめ、学校と企業等との連携を支援するのが、新たに設置する授業支援事務局です。授業支援事務局は、職場体験のコーディネート等に実績がある企業等へ事業委託を行い、学校の希望に応じて日程調整や打合せの進行を支援いたします。加えて、研究実践校の事例を基に、全校で使用する教科書を作成し、どの学校においても質の高い学習ができるようにいたします。このような取組を通じて、新教科「おおたの未来づくり」が、大田区で学ぶ全ての子どもたちが夢中になって学ぶ、魅力あふれる教科となるように取り組んでまいります。 次に、教員の負担軽減に関するご質問です。 子どもたちの可能性を最大限に伸ばし、人格形成を図るとともに、地域や社会の担い手として育てていくためには、個々の教員が子どもたち一人ひとりと向き合う時間を確保し、授業改善など指導力や教師としての資質能力を高めることが重要です。教育委員会では、令和2年3月に大田区立学校における働き方改革推進プランを策定し、教員の業務負担軽減のために様々に取り組んでまいりました。令和2年度からは、教員の事務等を補助する教員支援員を全校配置したほか、部活動指導員や読書学習司書などの専門スタッフを充実させるなど、教員の業務軽減と教育活動を支える体制を築いてまいりました。また、児童・生徒1人1台のタブレット配備に伴い、ICT支援員等を各学校に訪問させ、機器の操作方法等のアドバイスや活用事例を紹介するなど、主体的、対話的で深い学びの視点に立った授業づくりを指導するICT教育推進専門員の巡回指導等により、教員を支援してまいりました。この6月からは、学校給食費の無償化により、教員の給食費徴収事務がなくなるなど、教員の負担は着実に減少しております。今後は、令和5年度から勤怠管理システムの構築を予定しており、これまで出勤簿への押印により行っていた出退勤管理をシステムに一元化することによって、副校長、教員、学校事務など、全ての学校職員の事務負担を大幅に軽減してまいります。こうした取組を着実に実施するとともに、新たな手法も取り入れながら、一人ひとりの教員が子どもたちに寄り添い、充実した教育活動が実践できるよう、働き方改革を進めてまいります。
会議が長くなりましたので、しばらく休憩といたします。 午後3時28分休憩 ―――――――――――――――――――― 午後3時50分開議
休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、会議時間を延長しておきます。 質問を続けます。27番清水菊美議員。 〔27番清水菊美議員登壇〕(拍手)

日本共産党、清水菊美です。日本共産党区議団を代表して質問いたします。 初めに、核兵器禁止条約を無視し、核抑止論を公然と正当化した広島宣言について伺います。 5月19日から21日、主要7か国首脳会議で発表された核軍縮に関するG7広島ビジョンについて、岸田首相は、核軍縮に関する初めてのG7独立文書、核兵器のない世界に向けた国際的な機運を高めることができたと自画自賛しています。しかし、被爆者や反核・平和団体から厳しい声が相次いでいます。広島の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さんは、悪いのはロシアや北朝鮮、中国だとして、保有国である自分たちのことは書いていない、声明には体温や脈拍を感じなかった、広島まで来てこれだけと思うと胸が潰れる、大変な失敗だったと失望感をあらわにしました。日本原水爆被害者団体協議会は、希望は完全に打ち砕かれた、核の傘の下で戦争をあおるような会議だったと厳しい見方をされました。大田被爆者友の会の方からも、がっかりした、生きているうちに核兵器のない世界を実現してほしいと声が上がっています。 広島ビジョンは、ロシアによるいかなる核兵器の使用も許されないとしながら、G7の核兵器については、核兵器が存在する限りにおいて、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、戦争及び威圧を防止するべきとの理解に基づいており、核兵器は防衛目的とし、核兵器禁止条約については一言も触れず、核兵器廃絶は究極の目的としています。さらに、米国を中心とした核保有国の意向に沿ってつくられているのではとの質問に対し、外務省は否定も肯定もしませんでした。 一方、G7広島サミットに招待されたブラジルのルラ大統領は、核兵器は安全保障の源ではない、我々人類を否定し、地球上の命の継続を脅かしている、核兵器が存在する限り、それが使用される可能性は常にあると表明し、核兵器禁止条約を批准する意向を示しました。被爆国日本こそ、その方向に立つべきです。 鈴木区長は、平和憲法を擁護し、核兵器のない世界を目指すとした大田区平和都市宣言をしている大田区長として、平和首長会議に参加し、日本国内外の首長と核兵器のない世界を目指すために力を合わせる立場にあります。 そこで伺います。鈴木区長は、広島宣言に抗議し、日本国政府が核兵器禁止条約に署名し、批准を求める署名に、区長は自ら署名することを求めます。お答えください。 次に、物価高騰から区民の暮らしと営業を守るための対策について伺います。 6月15日、日本共産党大田区議団は、区長、教育長に対し、物価高騰等への対策を求める緊急要望を提出いたしました。区民の声に応えていただきますよう、よろしくお願いいたします。 2022年度は延べ3万品目を超える記録的な値上げラッシュの年でした。今年度に入っても値上げは止まらず、6月も食品3800品目も値上げとなり、さらに、8月、9月も値上げするとの報道があります。中には、今年2回目の値上げの食品もあります。電気料金も値上げとなりましたが、東京ガスは家庭や企業向けの低圧電気料金を9月から値上げすると発表しました。今年の冬場には、電気料金が高いので暖房を控えていると部屋の中でも分厚いコートを着ている高齢者に多く出会いましたが、これからの季節は、電気代を気にして、エアコン等の使用を控えると熱中症のおそれがあり、命の危険につながりかねません。大田区の熱中症対策は、涼みどころの設置、地域包括支援センターで経口補水液配布、啓発チラシの活用などとなっており、これだけで命を守れるのか不安になります。 熱中症警戒アラート発表時の予防行動というチラシでは、熱中症のリスクが高い高齢者、子どもには、昼夜を問わず、エアコン等の使用を呼びかけていますが、エアコンがない、故障している、また、電気代が心配で使用を控える世帯への支援が必要となってきます。電気代の負担軽減策が必要ですが、最低限として、エアコンの購入の支援をすべきです。 港区は熱中症対策として、経済的な理由で自宅にエアコンがない高齢者世帯に対し、エアコンの購入及び設置に要する費用を助成して、夏季における高齢者の熱中症対策を支援しています。足立区では、気候対策として、高齢者に購入、設置の費用の助成をしています。川越市では、新型コロナウイルス感染症の影響等により在宅で過ごす機会が多くなった高齢者の熱中症対策として、非課税の高齢者世帯へエアコンの購入・設置費用助成を新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金活用事業として行います。このように多くの自治体で、高齢福祉、環境対策、物価高騰対策、リフォーム助成制度の活用など、目的や対象は様々ですが、エアコンの購入、設置の助成を行っています。 伺います。大田区に住む区民に対し、エアコンの購入、設置の費用の助成をすることを求めます。お答えください。 区内では、閉店の貼り紙を出して、シャッターが閉まったままの店が目立ってきています。多くの商店街では、個店が減り続け、まちが寂しくなってきています。製造業、町工場も廃業が目立ち、機械を運び出して、がらんとした工場があっという間に解体されて更地になり、その後にワンルームマンションなどが建設され、機械の音が消え、まちが大きく変わってきています。ある工場の社長さんは、注文が来ても単価が安い、材料費は上がり、電気代も上がっており、もう工場を閉めようかと考えていると話されていました。 他自治体では、事業者に対して、エネルギー価格高騰で大きな影響を受けている事業者へ独自の給付金を支給する事業、物価高騰対策応援金の創設、タクシー事業者継続支援給付金、製造事業者電気料金高騰対策支援金などなどの物価高騰に対しての支援策を、国の支援以外に自治体独自で実施されてきました。 区は第1次補正予算で、介護、障害福祉、保育施設等への物価高騰支援を東京都支出金から計上して、4月から9月まで行うとしています。食料品、ガソリン、電気代、様々な値上げにより運営が厳しい状況の多くの施設が、本当によかった、助かった、何とか続けられると感謝されています。しかし、同様に物価高騰に苦しんでいる他の事業者への直接支援は何もありません。区独自の支援が必要です。 鈴木区長は冊子のインタビューで、町工場は新たな技術を生み出す大田区の魅力の一つである、また、銭湯が大好き、銭湯は観光資源であり、大田の魅力としてアピールしたいと発言されています。しかし、町工場も銭湯も、物価高騰の中、苦労しています。地域に銭湯がなくなり、困っている区民からの声は後を絶ちません。 伺います。新型コロナウイルス感染症に加え、原材料、原油価格、電気・ガス料金等の物価高騰により負担を強いられている区内事業者に対して支援をすることを求めます。お答えください。 区は第1次補正予算にて、非課税世帯等へ1世帯3万円の給付金を国の支出金で支給します。この施策について、対象となる区民から、毎日本当に苦しい、3万円は本当に助かる、書類はいつ来るのか、早くいただきたいと期待の声が上がっています。また、低所得子育て世帯への子ども1人に5万円の給付金は既に振り込まれていて、この給付金も本当に助かりました、もうすぐ修学旅行があるし、塾代も大変、体がどんどん大きくなるので、靴がすぐ小さくなる、新しい靴を買ってあげたいとの喜びの声が届いています。 しかし、物価高騰は区内全世帯に多大な影響を与えています。帝国データバンク調査では、2023年度家計負担の試算は、食料品、飲料9000品目の価格上昇で、2人世帯で前年度比年間2万6000円の負担が増えると試算しています。原材料価格の高騰に加え、輸入小麦の価格改定で、今後、パンや麺製品の価格が上がる可能性もあり、また、電気代高騰も価格の上昇圧力の要素となって、煩雑で断続的な値上げの動きは10月まで長引く可能性があるとしています。 厚生労働省は6月6日に発表した毎月勤労統計調査で、現金給与総額に物価変動を反映させた実質賃金は3.0%減となり、名目賃金の増加よりも物価上昇の影響が大きく、13か月連続マイナスとしています。区内労働組合の調べで、ある区内大手企業が月額約4万円もの賃上げがあったということですが、ほかの区内の企業は賃上げはほとんど進んでいません。年金で暮らすある高齢者は、昨年の6月からの引下げで食費を削らざるを得なくなっているとのことで、スーパーの値引きシールのついているものばかり買っている、シールが貼られるのを待っていると言っていました。 第1回定例会において日本共産党区議団が、物価高騰で暮らしと経済が大きな打撃を受け、地域経済の疲弊が深刻になっているときこそ、地方自治体の役割を果たすことを求めた質問に対して、前区長は、物価高騰は全国的な事象であり、区は基礎的な自治体として、地域経済全体の底上げを図る役割を担っており、プレミアム商品券事業などの取組の新たな経済循環の創出により、個人所得の還元につながることから、結果として物価高騰対策になり得る、個々を対象とする直接的な支援は、公費投入における地域経済全体への波及効果の観点から慎重に捉えていると、物価高騰は国の責任であり、区としては給付金などを配るなどの直接支援はしないと答弁しました。しかし、プレミアム商品券事業は区民の物価高騰対策には到底足りません。 鈴木区長は、区議、都議を長く務められ、地域を回り、多くの区民と対話されてきました。厳しい状況に置かれている区民の実態を十分把握しておられると思います。 伺います。区独自で対象を拡大して、非課税世帯、低所得世帯のみでなく、区民への物価高騰対策の支援をすることを求めます。お答えください。 次に、区負担分がゼロとなっても、約800メートルに約900億円の税金を使うことになり、不便になる区民もいる新空港線蒲蒲線計画について伺います。 区はホームページで新空港線蒲蒲線計画について、移動、アクセスが便利になります、蒲田駅と京急蒲田駅が鉄道で結ばれると、区内の東西方向の移動が便利になります、天気にも左右されず、高齢の方、障がいのある方、ベビーカーなどを利用されている方も安全で快適に移動できるようになります、新たな人の流れが生まれると、沿線のまちづくりを行うきっかけとなり、地域の活性化につながるとともに、区内に大きな経済波及効果を生み出します、区民や事業者と連携して取り組んでいくため、大田区鉄道沿線まちづくり構想の策定に取り組んでいきますと広報し、よいことばかりを並べたメリット編動画も配信しています。しかし、デメリットや、まだ仮定の事案が多くあるはずです。 中でも動画で、JR蒲田と京急蒲田の間は、今まで歩いて10分程度かかるが、新空港線蒲蒲線は2分になり、便利になると説明していますが、この2分は電車に乗っている時間のみで、比較にできない時間を掲載しています。ほかにも、日本共産党区議団の、新空港線は8両編成であるため、現在の多摩川線各駅には止まれないのではないかの質問に対し、区は明確に答えず、運営事業者が行うものであると答弁しました。区民の皆様に分かりやすくお伝えできるよう取り組んでまいりますと言いながら、運営事業者が決めることなどと、まともに説明してこなかったことは問題です。 新空港線蒲蒲線によって不便になることを心配している区民の声は届いていますか。例えば多摩川線の各駅から東急蒲田駅を利用している区民は、東急蒲田地下駅を利用せざるを得なくなり、JR蒲田駅の乗換え時間は約5分20秒かかると説明されています。地上の東急池上線への乗換えについては、乗換え時間等の説明は一切ありません。朝のラッシュ時間に新空港線の乗り入れによって多摩川線の便数が減らされることになれば、混雑度が増すのではないかなどが、毎日、通勤、通学に多摩川線を利用している方々からの心配の声です。 また、羽田空港まで利用する方々は、京急蒲田地下駅は現在の京急蒲田駅の真下にできる予定ではないので、地上に上がって京急蒲田駅まで歩き、改札口を入り、京急空港線に乗り換えなくてはなりません。空港線と名前がつけられていますが、直接羽田空港にはつながりません。災害時の代替ルートとして活用されるとしていますが、どのような災害を想定しているのか分かりません。 このような新空港線蒲蒲線計画のメリットだけでなく、デメリットなどもしっかりと説明して、その対策をどうしていくのかなどの説明が必要なのではないでしょうか。 伺います。新空港線及び蒲田駅周辺のまちづくり動画の始めと終わりに大きく、そして、動画の全ての場面に小さく、「大田区独自の案であり、関係者合意が取れたものではありません」と付記されています。現時点では決まっていない仮定の情報を、あたかも決まっているかのように動画を作って、情報を区民に提供しているのは誤解を招くもので、区長が言っている、正確で分かりやすい説明とは言えません。お答えください。 区は、第1期分の事業費1360億円のうち、大田区負担分320億円及び第三セクター出資は少なくとも46億円で、合わせて366億円は限りなくゼロに近くなると説明されています。先の臨時会で我が党の佐藤議員の質問に対して、都市計画交付金や財調を受けることによって抑えることができると答弁され、第三セクターの出資についても、特別区財政調整交付金にて財源措置がされておると答弁されました。さらに区長は、区長選挙で、財源について誤解が生じた、新たな税負担が発生するとの主張が散見されたことは残念だ、交付金を使って区民の負担をゼロに近づけていく仕組みを分かりやすく伝えていきたいというインタビュー記事がありました。区長は新空港線蒲蒲線計画の見直しを求めている区民は誤解しているからだと考えているのでしょうか。 総額で1360億円のほとんどは税金を使い、東急電鉄や京急電鉄等の民間大企業はほとんど負担金を出さない大型公共事業となることは間違いのない事実です。1360億円の3分の1の地方負担分を、東京都3、大田区7と合意ができたと発表したのが大田区です。区7割分は東京都からの財源などを活用と説明されてきましたが、限りなくゼロにするという区民への正式な広報はありません。誤解している区民がいるとは到底言えず、いるとしたら、それは先ほど質問したように、区の説明が不足していたからです。 また、366億円をほかの福祉施策に活用すれば、例えば小中学校の給食費の無償化は約15年以上実施できますし、高齢化が進む中、特養ホームやグループホームやケアホームなどの増設を求める声にも応えることができます。 伺います。いくら区の負担がゼロになったとしても、都の交付金や財調は税金から支出することになります。区民は800メートルに約900億円もの多額の税金が使われる公共事業が、物価高騰、低賃金、年金引下げ等の中、暮らしも営業も厳しいこのときに区民にとって必要なのか、本来必要な福祉、公共事業に大切な税金が使われないのではないかということを問うており、区民の理解は得られません。お答えください。 また、新空港線蒲蒲線計画は、単に鉄道を整備するだけの事業ではなく、沿線のまちづくりを進める起爆剤になると区長は答弁されています。しかし、国の補助金等を活用する駅前開発は、国土交通省の鉄道沿線まちづくりガイドラインに沿ったものとならざるを得ず、大田区らしさ、蒲田らしさは望めず、日本中どこにもある駅前広場と高層建物をペデストリアンデッキでつなぐまちです。高層建物には大手スーパーやチェーン店等が入り、高層建物の住居部分は高額で、権利床で入居しても高額な管理費に耐えられず、長年住み慣れたまちを出ざるを得ない方もいるなど、見た目はきれいになったとしても、今まで住んでいた住民や商売をされていた商店、飲食店等が立ち退きとなり、約6割が戻ってこられないという駅前開発になります。京急蒲田、京急糀谷駅前開発を見るならば、一目瞭然です。 また、何度も指摘しましたが、区が都市間競争の話題の際、競争相手として挙げている川崎駅前は、ラゾーナには人が集まり、にぎやかですが、周辺商店街は衰退し、近隣住民は駐車場への車の渋滞に悩まされています。今後進められる大森駅西口再開発も、人気のある通称地獄谷で飲食店を営んでいる方々が商売を続けられるのかの不安が広がっています。国の補助金等を活用する駅前開発は、大手ゼネコン、大手不動産会社等が莫大なもうけを得ることにつながるものです。 区の計画は、新空港線蒲蒲線の整備効果を最大限に引き出すために、長期的な視点に立って進めるとなっていますが、下丸子駅第1・第2踏切の解消は一刻の猶予もなく、新空港線開通まで待たされるのは命の危険にさらされ続けることになります。区民は安全・安心、快適な駅前周辺の整備を急いでほしいと要望しています。そして、にぎわいあふれるまち、活性化するためには、商店街等の事業者への支援などが求められます。 区は2022年度第4回定例議会で、新空港線整備資金積立基金を新空港線整備及びまちづくり資金積立基金とし、まちづくりとして、駅前開発にあと50億円は必要であるとし、さらに、新空港線第2期計画にあと45億円、合わせて185億円まで増額していくと説明しています。苦しい暮らしの中、納めている区民の税金が今後も多額な税金がかかる、長期的な目標を持った計画に積み立てられていくことになります。 伺います。区は大田区鉄道沿線まちづくり構想の策定を進めていますが、国土交通省のモデルでは、区独自のまちづくりにはつながりません。見直しを求めます。お答えください。 次に、SDGs未来都市の大田区におけるジェンダー平等の施策について伺います。 大田区は、SDGs未来都市の提案で、「『新産業と匠の技が融合するイノベーションモデル都市』としての地位が確立した姿を目指します」とし、自治体SDGsモデル事業における取組で人材を育成する取組を提案して、5月22日、内閣府からダブル選定されました。 しかし、これは区が説明しているように、SDGsの17ゴールのうちの一部です。SDGsには二つの面があります。一つは、格差や貧困の是正、食料不足の克服、健康・福祉の増進、ジェンダー平等、教育の改善など、人間としてのニーズに応え、人権と個人の尊厳を保障する社会の基盤とルールをつくる面です。もう一つは、気候変動の抑制、生物の多様性の維持、海洋汚染の防止など、今の地球の生命維持装置と言うべき環境システムを悪化させないよう、経済、社会の在り方を変えていくという面です。 日本では、実現のために多くの課題があります。政府を含め、公共機関の責任、大田区の責任も重大です。最も大きい課題として、ジェンダー平等の実現です。SDGsの5番目のジェンダー平等とは、男女の格差を是正するだけでなく、男性も女性も全ての人が自らの能力を最大限発揮するための機会を享受することができる世の中にしていくためのものです。 日本共産党区議団は第1回定例議会で、誰もが自分らしく尊厳を持って生きることができる社会、多様性を認める社会の実現に向けて、性的マイノリティのパートナー関係を自治体が認証し、医療や住宅などの困り事を軽減するパートナーシップ制度の導入を求めて質問しました。前区長は制度の導入に踏み出そうとせず、東京都や他自治体の取組や本制度の運用状況を注視し、慎重に対応してまいりますと答弁されました。 しかし、この間、他自治体の取組は大きく進展しています。5月現在、325自治体で導入され、人口の約7割を超える地域に広がっています。東京23区では、渋谷、世田谷、中野、豊島、江戸川、港、文京、足立、北、荒川、そして、本年4、5月に墨田、杉並区が新たに導入し、12区になりました。東京都は昨年11月から導入し、現在、746組が受理されています。 日本共産党区議団がパートナーシップ制度条例提案をした際に、反対の意見の中に、日本は同性婚が認められていない、制度をつくっても課題は解決されない、大田区の条例にそぐわないというのがありました。同性婚については、5月30日名古屋地裁、6月8日福岡地裁において、異性カップルのみに法律婚制度を設け、同性カップルにその関係を保護する枠組みすら与えないことは、国会の立法裁量の範囲を超えると違憲としました。弁護団は、もはや現状維持は許されないと発表しています。 G7主要国の中で、同性婚を認めていないのは日本だけです。アジアでは、台湾が4年前から認められており、誰もが不幸にならないと既に1万組となっています。 世田谷区は、パートナーシップ制度によって、区職員の災害弔慰金が受け取れるようになりましたが、区職員以外で水防または応急処置の業務に従事した者が死亡した際、遺族補償について、現行法制度上、対象とならない同性パートナーに対して、区独自の制度として死亡補償一時金支給を新設しました。大田区も災害時に民間事業者や消防団の皆さんと連携しております。異常気象により大雨の被害が各地で頻発している中、大田区も同性と家族を持つ方々への補償が必要です。 伺います。誰もが不幸にならない、お金もかからないパートナーシップ制度を大田区でも実施すべきです。お答えください。 以上で質問を終わります。(拍手)
理事者の答弁を求めます。
清水菊美議員の質問に順次お答えをさせていただきます。 広島ビジョンについてのご質問ですが、5月19日から21日にかけて開催されたG7広島サミットにおいて、G7として初めての核軍縮に焦点を当てた核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンが発出されました。このビジョンの冒頭において、全ての者にとって安全が損なわれない形での核兵器のない世界の実現について、G7首脳の約束がうたわれています。サミット閉会後に広島平和記念公園で行われた記者会見で岸田首相は、このビジョンの中で、77年間の核兵器不使用の重要性について一致するとともに、核戦争に勝者はなく、核戦争は決して戦ってはならないことを確認したと表明しています。日本は唯一の戦争被爆国として非核三原則を堅持し、G7のみならず、これまでも国連総会の場においても、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会による核軍縮、不拡散の議論を主導しています。区といたしましては、核兵器のない平和都市をうたった平和都市宣言を行った区の責務として、区民の皆様と共に平和の尊さについて考え、次の世代に語り継ぎ、平和な世界を築いていくという趣旨に沿って、引き続き基礎自治体としての平和関連の各種事業を着実に進めてまいります。 エアコンの購入・設置費用の助成についてのご質問ですが、昨今の急激な物価高騰の中、光熱水費や食料品などの生活必需品の値上げによる家計への負担は、区民生活を強く圧迫していると認識いたしております。このような物価高騰等に直面する現下の社会経済状況において、区はこれまでも区民生活、区内経済を守り、支えるための施策を柔軟に講じてきているところでございます。物価高騰の影響を受ける保育施設や私立幼稚園、福祉サービス事業所などへの助成事業や、区民生活の応援や地域経済の循環を創出するプレミアム付商品券事業の実施など、社会経済状況を見極めながら、時期を逸することなく、迅速かつ的確に取り組んでおります。区は引き続き、区民の皆様が安心して生活を送ることができるよう、全力で支援を継続してまいります。 物価高騰に対する区内事業者支援についてのご質問ですが、区は、これまでも産業のまちを標榜する自治体として、充実した産業政策を進めてきました。私自身、六つのチャレンジの一つに産業分野を含む成長戦略を掲げており、笑顔とあたたかさあふれる大田区の実現に向けて、産業政策は重要な取組として位置づけております。この間、区では、緊急経済対策をはじめ、様々な事業者支援について、国や東京都との役割分担を明確にしながら、適切に実施してまいりました。社会状況の変化による影響を受け、事業者を取り巻く環境は非常に厳しい情勢にあり、限られた財源を有効に活用し、効果的な支援を行うことが求められています。区といたしましては、社会情勢の推移をしっかりと注視して、基礎自治体としての役割を果たしてまいります。 非課税世帯、低所得世帯のみでなく、区独自で対象を拡大した支援についてのご質問ですが、不確実性が高まる社会の中で、この物価高騰の傾向はまだしばらく続く見通しであると考えられます。働き方や生活様式など、区民の皆様の置かれている状況は様々かと拝察いたしますが、区民生活、区内経済を支える必要な施策を講じることは、区の基本的な責務であると認識いたしております。区は、これまでも食費等の物価高騰による支出増加など、子育て世帯の実情を踏まえた区独自のおおた子育て世帯生活支援臨時特別給付金の給付や、学齢期の子どもがいる世帯の経済的負担を軽減し、さらなる子育て世帯への支援を行うための区立小中学校の給食費無償化、また、大学等に在学中の学生等への臨時の修学支援など、迅速かつ的確に取り組んできております。区は、今後も、誰一人取り残すことなく、区民の皆様が将来に希望を持って生活ができるよう、必要な施策を積極果敢に展開してまいります。 新空港線の情報提供についてのご質問ですが、新空港線については、多くの方から整備を望む声をお聞きすると同時に、数多くのお問合せやお手紙が寄せられるなど、区民の皆様の関心が非常に高い事業であります。こうした中、区の負担が巨額になるなど、区民の皆様の不安をいたずらにあおるような事実と異なる情報が一部で流されていることはゆゆしき事態であり、事業に関する正確な情報提供の重要性を改めて強く感じております。現在、新空港線は、鉄道事業としての認可を整備主体が取得する前の段階であり、検討を深めているところですが、区民の皆様に少しでも新空港線事業へのご理解を深めていただくために、確定した内容ではないものについては、その旨の注釈をつけ、現段階における概略等について、可能な限り区民の皆様に情報発信を行っているところです。引き続き、区報、区ホームページなど、あらゆる媒体を活用し、情報を分かりやすく、タイムリーに提供しながら、区民の皆様の大きな期待にお応えしてまいります。 新空港線の必要性に関するご質問ですが、今年度予算において、福祉と保健分野の構成比が全体の55.9%を占めていることからも明らかなように、区は福祉分野にも力を注いでおり、丁寧かつ着実に取り組んでいるところです。また、近年の様々な課題に的確に対応するためには、その財源確保も重要であり、必要な投資を戦略的に行い、地域経済の活性化を図っていくことも自治体の責務であります。このため、新空港線の整備と併せて民間開発を誘導しながら、都市機能の更新を促進することで、魅力的なまちを形成するとともに、産業等を活性化し、経済を持続可能なものにしていくことが重要です。こうした取組により財源を確保した上で、誰もが豊かな暮らしを実現できる環境を構築することが住民福祉の増進を図る上で不可欠です。こうした意義を区民の皆様にご説明しながら、区のさらなる発展のために必要な新空港線の整備や沿線のまちづくりを着実に推進してまいります。 大田区鉄道沿線まちづくり構想についてのご質問ですが、国土交通省が策定した鉄道沿線まちづくりガイドラインは、大都市郊外部や地方都市周辺の鉄道沿線において、円滑かつ効果的に鉄道沿線まちづくりが推進されるよう、地方公共団体と鉄道事業者等の連携に向けた場づくりの方針を示すものです。大田区鉄道沿線まちづくり構想は、地域課題の解決や公共貢献に資する良好なまちづくりが行われるよう、まちの将来像やその実現に向けた道筋を示し、官民が協働し、地域特性を踏まえ、安全かつ快適で利便性の高い都市空間の創出を目指すもので、この考えは国のガイドラインと相反するものではありません。新空港線の整備と併せ、水と緑の豊かな地域、ものづくり産業が盛んな地域、歴史的な建物が多く残る地域など、大田区ならではの多様な地域特性を活かしたまちづくりを私が先頭に立って進めてまいります。 最後に、パートナーシップ制度についてのご質問ですが、区は、多様な性に関する理解促進や周知啓発に努め、パートナーシップ制度の導入に関しましては、引き続き、国や都の動向、他の自治体の取組状況などを注視し、慎重に対応してまいります。
次に、32番三沢清太郎議員。 〔32番三沢清太郎議員登壇〕(拍手)

日本維新の会大田区議団の三沢清太郎です。会派を代表して、区長に5問、質問をさせていただきます。 まず最初に、教育の無償化について質問いたします。 「鈴木あきまさ6つのチャレンジ」を拝見させていただきました。その一番最初に掲げているのが「子育て・教育を充実し、子育て世代に選ばれる『おおた』を実現」するという項目でした。項目の箇条書きには、小中学校給食の無償化、不登校特例校の新設と多様な学びの場の創出、保育園等入所申請のデジタル化、児童相談所、一時保護所を新設、虐待児童への支援体制を再構築と書かれており、松原忠義前区長の思いを踏襲しつつ、住民に近いサービスは広域自治体から基礎自治体にしっかり権限移譲していこうという強い決意を感じ、我が会派としても高く評価をさせていただいているところです。 また、動画では、出産・妊娠支援策を強め、進学に関しては、返さなくてもいい支援の必要性を説き、子育て世代への子育て支援、教育の充実、これが一番大田区がやらなくてはならないことであると述べ、子どもを育てるんだったら、大田区ナンバーワン、ぜひそうしたいと強く宣言されていたのが印象的でした。 そこで質問をいたします。大阪では、ゼロ歳から大学院卒業まで、所得制限なき八つの無償化プラスワンを今後4年間での完成を目指して進めております。八つの無償化プラスワンとは、第1子から保育無償化、幼児教育無償化、小学校給食無償化、中学校給食無償化、私立高校授業料無償化、公立高校授業料無償化、大阪公立大学無償化、大阪公立大学大学院無償化、それに塾代助成支援のことを指します。この大阪の取組について、区長はどのようにお感じになっておりますでしょうか。 また、子どもを育てるんだったら、大田区ナンバーワンを目指すために、今後どのような取組に着手しようとお考えでしょうか。 もちろん大阪の公約は、維新が10年間、行財政改革に励み、財源を確保してきたから、ようやく掲げることができたものですし、広域自治体と基礎自治体では、できることが異なりますので、大田区でできない政策も含まれていることは承知をしております。しかし、その実現に近づけていくためには、大田区も地道な改革を積み上げていくことが非常に大切であり、今からでもできることはあるはずです。全ては次世代のために、子どもたちへの徹底支援、所得制限のない教育の無償化を大田区でも力強く推進することを心から願い、次の質問に移ります。 2点目、長期的視点での下水道対策について質問をいたします。 この質問は令和4年第3回定例会の代表質問でもさせていただきましたが、改めて鈴木晶雅新区長にも質問させていただくことで、基本的なお考えについて確認をさせていただきたく存じます。 合流式下水道は、東京都に安価に迅速に下水道を整備するためには必要な方策だったと理解をしております。しかし、急速に超高層化するビルやタワーマンションが立ち並ぶようになった都市化に対応し切れていないのも事実です。全国には約1700の自治体がありますが、そのうち約85%は既に雨水と汚水を分けて流す分流式の下水道になっており、下水はコントロールされております。東京都のように、雨が少し降るだけでコントロール不能となってしまい、大量の汚水を放流してしまう都市は、今や全国でも少数派です。 台風2号は大田区にも大雨をもたらし、呑川は放流された汚水のせいで強烈な悪臭を放ちました。大田区民は大雨が降るたびに悪臭の我慢を強いられているわけですが、いつまで我慢し続けなければならないのでしょうか。子どもの世代でしょうか、孫の世代でしょうか、それとも、もっと末の代まで我慢し続けなければならないのでしょうか。 私は、下水最下流に位置する大田区こそ、東京都に対して積極的に下水の分流化を求めるべきと松原忠義前区長に求めましたが、前区長は合流式下水道の延命措置以外のビジョンは示していただけませんでした。後世に美しい海や川を残すため、河川近隣住民の生活の質の向上を図るため、短中期的な対応策とは切り離し、長期的な視点では、分流式下水道への抜本的見直しを、下水最下流基礎自治体と連携して、東京都や国に対して声を上げるべきと考えますが、区長の見解をお聞かせ願います。 3点目、特別区人事委員会勧告による職員や議員の給与増減の基本的な考え方について質問をいたします。 2018年11月、給与の引下げを特別区人事委員会が勧告しましたが、特別区長会がこの決定を覆して、給与を引き下げないことがありました。このときの引下げ勧告の原因は、特別区人事委員会が職層再編と給料表統合に対応した公民比較方法の見直しをしなかったことと、旧3級の職員全員を新2級にすればよかったのに、人事委員会が選考を勧告したため、約1割の旧3級が新1級を選ぶこととなり、その職員は新2級の給料でありながら、新1級の職層のため、総じて新1級の給与が公民比較で高くなってしまったことが挙げられます。 私は、旧3級から新1級を選んだ職員だけでなく、残りの職員や臨時職員も含めて平均2.46%の月例給引下げになることは問題があると認識する一方、これまで民間との格差をなくすという人事委員会勧告の錦の御旗をかざして、給与引上げに従ってきたにもかかわらず、給与引下げ勧告のときには従わないという対応には理解に苦しむ旨を議場でも訴えました。 これからも毎年、人事委員会勧告があります。比較対象としている民間企業が大企業ばかりであることから、日本維新の会大田区議団は、人事委員会勧告の在り方そのものに反対の立場を取っています。それを差し置いたとしても、大田区は今後も人事委員会勧告を絶対的な指針とするのであれば、軽々に特別区長会で覆すべきではないと考えますが、区長の見解をお聞かせ願います。 4点目、未整備の都市計画道路について質問をいたします。 都内には、平成29年度末時点で、1415路線、3213キロの都市計画道路が決定されています。平成29年度末時点で、その完成率は約64%であり、まだ多くの未整備区間が存在しています。今後の社会経済情勢については、大幅な税収増が見込めない一方、社会保障費や老朽化したインフラの維持・更新費用はさらに増大するのは、様々な指標から明らかであり、これらを踏まえると、都市計画道路への大幅な投資額の伸びは見込めない状況です。また、東京の人口に占める老年人口の割合は全国平均よりも低い水準であるものの、今後は東京でも全国の後を追うように高齢化が進行し、2050年には高齢化率は3割を超える見込みであり、都民の約3人に1人が高齢者となる時代が到来します。 このような都市計画道路を取り巻く現状を鑑み、大田区では、平成23年3月策定の大田区都市計画マスタープランや、平成28年3月、東京都・特別区・26市・2町策定、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)などの上位計画に基づき、優先順位をつけながら、現在は13か所の都市計画道路の整備を進めています。最近では、5月27日から6月10日まで、大師橋のリニューアルに絡み、1号羽田線の2週間通行止めが実施されました。また、私の住む大森地域では、補助27号線沢田通りの整備が進められており、令和14年3月末までに電線類の地中化や道路のバリアフリー化を行い、安全で快適な歩行者空間の確保を図ろうとしています。 しかし、隣接する補助33号線については、昭和21年4月25日、戦災復興院告示第15号により計画決定されてから77年たちますが、いまだに整備実施のめどが立っていません。この計画は、大森のグリーンベルトから陸橋となり、JRの線路をかなり高い位置でまたぎ、補助28号線池上通りも越え、ぐるっと高速道路のインターチェンジのようなカーブでUターンをして、補助28号線池上通りに合流して終点するものです。この計画がいまだあることから、計画上にある土地売買は届出が必要になったり、建物を建てる際に制約を受けてしまったりしています。ある建物は、カーブにぶつからないようにするために、カーブに沿って曲線的なデザインの建物になってしまっているのをご存じの方も多いかと思います。この状態を放置するのは本当にいいことなのでしょうか。 都市計画道路が実施されれば、土地の付加価値が上がる可能性があり、所有者にとって理のあることだから、計画がなかなか実施されなくても、これまで同様、我慢してもらうという考え方もあるでしょう。一方、都市計画道路を時勢に合わせて見直すことも必要なのではないでしょうか。 大田区は未整備区間がいまだ多く、平成28年時点の完成率約43%は特別区内で最も低い数値となっています。計画時点から年月のたった箇所については、本当にその都市計画道路が必要なのか改めて精査し、時勢に合わない箇所については計画中止としていただきたいと思いますが、区長の見解をお聞かせ願います。 今回取り上げました補助33号線については、中止をご決断いただければ、例えば駐輪場を機械式地下駐輪場とすることで、分断されていた入新井西公園が一つになったり、グリーンベルトと一体で再開発することで、大森北に新たな憩いの空間が誕生する可能性があります。これまで臨海部にしかなかったドッグランを設けたり、マルシェを開催したり、インクルーシブパークとして整備することも検討できるようになります。また、Park-PFI制度を用いることで、税金をあまり使わずに公園を整備したり、機械式駐輪場に建て替えたり、さらには、年間数千万円の借地料を税収として、にぎわい施設と複合した施設を造ることも検討できるようになります。登記簿上では建物がないことになっている大森飲食街ビルとの一体開発にも道が開けます。山王側からすれば、地権者は制約を受けずに土地活用できるようになりますし、インターチェンジのようなカーブが補助28号線池上通りの上を走ることで、周辺が妙に暗くなるということもなくなります。 今回、一例として、補助33号線を取り上げさせていただきました。鈴木晶雅新区長体制になって、硬直化していた都市計画道路が80年近くぶりに動き出すことを心から願います。 5点目、最後に、にぎわい創出について質問をいたします。 先の質問でも大森のにぎわい創出に絡む質問をさせていただきましたが、ここでは交通面と文化芸能面で質問をさせていただきます。 昨年10月の水際対策緩和以降、海外からの旅行客は急速に戻っています。昨年9月時点で、訪日外国人客数は、コロナ前の2019年9月と比べて10分の1の水準にとどまっていましたが、10月以降は急回復を遂げており、最新の今年1月の訪日外国人客数は2019年9月比でマイナス44.3%と半分以上の水準まで回復をしています。このままいくと、訪日外国人客数は、2019年9月の水準を取り戻すのは2024年2月という予想も出てきました。 大田区に目を向けますと、蒲田地域は大分にぎわいが戻り、外国人旅行者を多く見かけるようになりました。しかし、大森地域はコロナ前のにぎわいからはまだ程遠いように感じています。その理由として、いすゞが本社を横浜に移転したこと、大森近辺の大手企業が夜の飲食をいまだに控えていること、少子高齢化が進み、消費行動に陰りが見えていることなどが考えられますが、大森地域はインバウンド客の受入れ体制が不十分なままであることも活気を取り戻せない要因の一つだと考えています。 では、なぜインバウンド客は大森地域にあまり来ないのでしょうか。様々な理由が考えられますが、交通アクセスがネックになっていることが真っ先に考えられます。これまでも様々な議員が取り上げてきましたが、大森から羽田空港に行くためには、品川に一旦出てから京急に乗り換えるか、蒲田からシャトルバスに乗るか、タクシーをつかまえるかの3択から選ぶ方が多く、各駅停車して1時間近くかかる京急バスを利用する方は少ないのが実情でした。これは羽田空港から大森に来る際も同じことが言えます。もしシャトルバスで大森と羽田空港が結ばれれば、より多くの訪日外国人が大森を前泊や後泊に利用していただきやすくなります。もちろん大森に住む住民も羽田空港に行く4番目の選択肢として、シャトルバスを活用する方が増えるでしょう。 MEGAドン・キホーテ大森山王店の前にあったダイシン百貨店は、インバウンド客取り込みのため、羽田空港と店舗間のシャトルバスを検討したことがありました。しかし、羽田空港の停車料が1回当たり2500円と高額のため、そのときは断念をしました。今後は、こうした民間の力を行政が応援するのも効果的かもしれません。 交通面が解消されても、大森に魅力がなければ、訪日外国人は大森を選んでくれませんので、彼らを引きつけるコンテンツが必要となります。そこで、二つほど提案をいたします。 一つ目は、Milpa商店街での夜市の開催です。参考になるのは、奈良のもいちど夜市です。奈良のこの商店街は、店のほとんどが19時から20時の間に閉まってしまうため、奈良に来た観光客は、夜は閑散とする奈良には泊まらず、大阪や京都に行って宿泊してしまうことが多かったそうです。そこで、夜の商店街でもう一度楽しんでもらうということで、夜市開催に着手しました。夜市は、店が閉まり出す19時頃からスタートし、初開催時は36の店が夜市限定のグルメの店や縁日に店を出し、2日間で約6500人もの人が詰めかけ、多くの店が完売状態となったほど、初の夜市は大盛況のうちに幕を閉じたそうです。 幸い、Milpa商店街には、酉の市で培われた経験値があります。テナントの閉店後は、そのテナントが店先で飲食提供するもよし、やらない場合は屋台に場所を提供するもよし、夏には浴衣割、秋にはハロウィン仮装割、冬には餅つき大会などをするもよし、様々な可能性が広がります。私は飲食店がコロナ禍から立ち直る過程の時期に軒先飲食提供の積極的活用を訴え、Milpaや池上の商店街が賛同してくださいました。しかし、既に道路占用の許可基準緩和期間は終わってしまいましたので、それに代わる新たなにぎわい創出手段として、夜市は検討する価値があると思っています。 二つ目は、大森山王日枝神社、八景天祖神社、大森山王熊野神社の連合渡御です。現在、大森山王熊野神社の例大祭は、表のときには、池上通りを大森郵便局の辺りから闇坂下まで封鎖してみこしを担いでいます。これをさらに大森駅西口からNTTまで通して封鎖して、八景天祖神社と大森山王日枝神社のみこしとも一緒に渡御をしたら、とても勇壮でにぎやかなものになると考えます。お会式の万灯行列や義民六人衆の稚児行列で池上通りを長い区間封鎖することがあるのですから、決して不可能な話ではないはずです。 このようなコンテンツを増やすことで、大森ににぎわいが戻り、インバウンド客も今より多く取り込めるようになると考えますが、区長は大森地域におけるポストコロナのインバウンド戦略についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせ願います。 また、大森の文化でありながら、大田区全体のにぎわい創出に一役買ってくれそうなのが大井海岸芸者です。大井・大森花柳界は、明治から昭和初期にかけて、東京の代表的な花街の一つでしたが、全盛期と比べると大幅に規模が縮小されました。しかし、近年、様々なイベントやメディアに出演し、復興に動いています。私は、この大井海岸芸者という伝統芸能を大田区へのインバウンド客集客にもっと活用できるのではないかと考えています。浅草六区では、ホテルの1階広間で芸者の踊りを披露する取組が行われており、好評を博しております。品川や川崎でも芸者を活用したインバウンド客集客の計画が進んでいるそうです。大田区は羽田空港を擁しているのですから、羽田のホテルや屋形船を利用して芸者の踊りを披露するだけでなく、芸者や着物を着た女性が抹茶を立てるお手伝いや折り紙体験などを行えば、特別な体験も提供できるようになり、大田区での前泊や後泊だけでなく、乗り継ぎ客にもよい効果をもたらすと考えております。 先日、日本唯一の女形芸者、まつ乃家栄太朗さんと電話で話す機会がありました。栄太朗さんをはじめ、大井・大森花柳界の皆様も大田区のにぎわい創出に一役買いたいと熱い思いを持っていらっしゃいます。 ぜひこういった伝統芸能にも区長は期待をお寄せいただき、応援いただきますようお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。(拍手)
理事者の答弁を求めます。
三沢清太郎議員の質問に順次お答えをさせていただきます。 子ども・教育施策についての質問ですが、近年のコロナ禍や物価高騰等の社会情勢の変化、家族形態の変化、多様化が進む中、日本全体で少子化は予想を上回るペースで進み、国の持続可能性を考えると、極めて危機的な状況と認識いたしております。こうした社会状況の中、大阪における幼児教育・保育の無償化、高校、大学等授業料等の無償化をはじめとした各施策を進めていることは承知いたしているところであります。一方、東京都においても、東京都立大学等の授業料無償化の対象拡充や、国においては、本年4月に子ども施策を社会全体で総合的かつ強力に推進していくための包括的な基本法として、こども基本法が施行されるなど、日本全体で子ども・教育施策を推進している状況と認識しております。こうした子どもを取り巻く社会状況が変化していく中、区は、基礎自治体として、子どもの生活応援など子どもの貧困対策、待機児童解消など子育て施策、産後ケアなど母子保健施策、特別支援教育の充実や、おおたグローバルコミュニケーションの新設など学校教育、小中学校の給食無償化など、多岐にわたる施策を実施しているところであります。区は、今後も引き続き、その時々の行政ニーズを見極め、必要な施策を着実かつ的確に進め、いつまでも子どもの笑顔があふれるあたたかい大田区政を築いてまいります。 長期的視点からの下水道対策に関するご質問ですが、合流式下水道は分流式下水道と比べて早期かつ安価に整備できる反面、強い雨の日には住宅地を浸水から守るために、汚水混じりの雨水が河川などに直接放流されてしまいます。合流式下水道を分流式下水道に変更するには、幅員が狭く、埋設物がふくそうしている道路の地下に新たにもう1本の下水道管を整備する必要がございます。さらに宅地内の排水設備も分流化する必要があり、物理的、経済的にも極めて困難性が高いと東京都からも聞いております。区は、これまで東京都に加え、呑川上流域の世田谷区や目黒区と連携して、呑川水質浄化対策研究会を開催し、総合的な水質浄化対策を進めてまいりました。短期・中期的な取組といたしましては、スカム発生抑制装置や河床整正工事による呑川浄化対策のほか、高濃度酸素水浄化施設を令和3年度から稼働しております。一方、長期的な呑川の水質改善対策といたしましては、東調布公園の用地の一部を活用し、降雨の初期に流れ出る、特に汚れた下水を一時的に貯留する施設の工事に着手しております。呑川の水質改善は、区としても大変重要であると考えております。この先の将来においても、東京都はもとより、世田谷区や目黒区の流域自治体とより一層の連携を図りながら、呑川流域全体において、総合的な対策に取り組んでまいります。 特別区人事委員会勧告に関するご質問ですが、公務員は全体の奉仕者として公共の利益のために勤務する点で、民間の労働者とは異なり、労働基本権に一定の制約が課せられております。その代償措置として、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能として、人事委員会による給与勧告制度がございます。これまで平成30年に特別区人事委員会の給与引下げ勧告の実施を見送ったことがございました。この対応は、特別区長会として、未来を見据え、熟慮に熟慮を重ねた上で行った、極めて例外的なものでありました。こうした経過もあるところではございますが、特別区人事委員会による勧告は、労働環境等、社会一般の情勢を反映したものであることから、私は基本的に勧告を尊重する立場を取ってまいります。 都市計画道路の在り方に関する質問ですが、都市計画道路は、都市の形成を進める上で最も重要となる基盤施設として、長期的視点に基づき、都市計画決定をされております。また、都市計画道路は、社会経済活動や防災活動などを支える基礎であり、首都東京の活力を生み出す源であります。そのため、東京都と特別区においては、全国に先駆け、おおむね10年間で優先的に整備すべき路線を定める事業化計画を策定し、着実な事業推進を図っております。一方、整備推進に鋭意努めてはいるものの、都市計画道路の整備に要する事業量は大変多く、完成までに時間を要していることも事実であります。東京を取り巻く社会経済情勢は日々変化し、道路に対するニーズも多様化する中、整備すべきものは整備し、見直すべきものは見直すという考えも必要となります。そのため、東京都と特別区が協働し、優先整備路線以外の未着手の都市計画道路を対象として、都市計画道路の整備形態等を新たに検証し、東京における都市計画道路の在り方に関する基本方針を令和元年11月に策定したところです。区といたしましても、今後とも、真に必要な都市計画道路の整備を着実に推進するとともに、東京都はもとより、近隣区と連携を図りながら、着実に推進してまいります。 大森地域におけるインバウンド戦略に関するご質問ですが、大森地域といえば、区の中心拠点としてのにぎわいを持つ大森駅周辺、また、平和島駅周辺の旧東海道のまち並みや、ふるさとの浜辺公園、さらには、大森東や大森西、大森南地域にわたる住工調和型市街地など、様々な特色を持っています。こうした地域資源を区内外からの来訪者にPRし、ふだんとは違った日常を体験していただく、いわゆるマイクロツーリズムの推進について、区はコロナ禍をきっかけに、より一層、力強く取り組んでおり、その観点から見れば、議員がお話の夜市や連合渡御、花街文化などは有力なコンテンツになり得るものと考えます。こうしたコンテンツを具体化するためには、行政だけではなく、地域住民や事業者の皆様による主体的な発意と継続していく熱意を持った担い手の存在が重要となります。大森地域の住民や事業者の皆様が主体となって、様々な地域資源を掘り起こし、磨き上げ、発信するといった取組に対して、区もしっかりと伴走支援を行ってまいります。こうした取組を通じて、区内外からの来訪者を誘客するとともに、その先に広がるインバウンド需要にも対応していくことが、区内産業の振興に資する、大田区ならではの都市型観光の一つの形であると考えます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お諮りいたします。本日はこれをもって質問を打ち切り延会とし、明6月16日午前10時から会議を開き、質問を続行することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ご異議なしと認め、そのように決定いたしました。 ただいまご着席の方々には改めて通知はいたしませんので、そのようにご了承願います。 本日はこれをもって延会といたします。 午後4時56分延会