令和6年杉並区議会で、複数の議員が防災施策、災害時要配慮者支援、ジェンダー平等、教育、自転車活用など区政の重要課題について質問し、区長や各部長が方針や取組状況についてした。
- ・能登半島地震を受けた震災救援所の蓄電池配備やプライベート空間確保などの防災対策の強化
- ・災害時の障害者や避難行動要支援者に対する支援体制と福祉車両による搬送訓練の実施状況
- ・女性支援法施行に向けた相談窓口体制の整備と先進自治体の情報収集
- ・包括的性教育とジェンダー平等、性暴力防止に関する教育と啓発活動
- ・自転車活用推進計画における防犯登録と中杉通りの自転車通行空間改善の取組
- ・教員不足への対応と働き方改革を含む学校現場の課題
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(22名)
// 発言(109件)

議長の職務を代行いたします。 これより本日の会議を開きます。 会議録署名議員を御指名いたします。 5番奥山たえこ議員、38番堀部やすし議員、以上2名の方にお願いをいたします。 これより日程に入ります。 日程第1、区政一般に関する質問に入ります。 29番わたなべ友貴議員。 〔29番(わたなべ友貴議員)登壇〕

おはようございます。自民党・無所属杉並区議団のわたなべ友貴です。会派の一員として、通告に基づき、区政一般について質問をさせていただきます。 本日は、杉並区の防災施策、選挙、教科書採択についてそれぞれ伺います。 まずは、杉並区の防災施策について伺います。 私は、予算案は、区民に対する行政のメッセージであると思っています。1月1日に発災した令和6年能登半島地震を教訓に、区がどのように震災から区民の生命、財産を守ろうとしているのか、そのメッセージに区民は大変関心を持っています。 そこでまず、令和6年能登半島地震を受けて、区として令和6年度予算案に計上したものについて確認をいたします。 次に、区の地域防災計画の改定について伺います。 昨日、他の議員から地域防災計画の改定に合わせ、再度、区独自の詳細な被害シミュレーションを求める質問がありました。私もこの点は大変重要な指摘だと考えますので、改めて区独自で被害シミュレーションを行う予定があるか、見解を伺います。 ここからは、女性の防災について何点か伺います。 今回の杉並区の地域防災計画修正項目案を見ると、女性の視点が強調されています。杉並区議会では、何年も前から様々な女性議員が女性の防災について質問をし、熱心に取り組んでまいりました。私も、男性ではありますが、令和元年第3回定例会において一般質問をさせていただきました。この間区は、避難所運営マニュアルに女性の視点を反映するための方策を多数盛り込んだり、女性の視点での備蓄品を増やしたりと、着実に対策を進めていると認識しております。国が男女共同参画の視点で自治体の防災施策に様々助言をしていますが、何を今さらというのが正直な感想です。まさか杉並区は女性区長になったからとか、女性議員が増えたからといったNHKの偏向番組のような薄っぺらい考えで、女性の視点や防災分野への女性参画を掲げることはないと信じたいところです。 区は、女性の視点を生かし、メイク落としを震災救援所に配備したことを最近の成果として挙げていらっしゃいます。しかし、避難所はホテルではありません。私は、区が用意する災害備蓄品は、命を守ることに直結するものを優先するべきだと考えています。ホテルのように、アメニティーを充実させるのはやるべきことをやった後です。メイク落としがないよりはあったほうがいいことは否定しません。わざわざ買ったものを廃棄しろとも言いません。しかし、災害関連死を防ぐような女性の命を守るために必要な備蓄品はまだまだ十分ではありません。例えば昨日、他の議員からも話がありました、避難所における女性のトイレについて課題があると私は思います。女性が避難所のトイレ利用に不安を抱くことについては、私も他の議員と同様の考えです。そして、昨日の区の答弁を聞いても私の不安は解消されていません。まだまだ女性が避難所でトイレの利用を控え、体調を崩さなくて済むような備蓄品を備える必要があると私は考えます。 例えば女性看護士で防災士の資格を持つ高野明子さんという方がお1人で開発されたChiicupという災害時女性用簡易カップ型トイレ補助具という備蓄品が最近発売をされました。女性が立って用を足すことができるようになるこちらの簡易トイレ補助具は、女性が屋内の女性だけのスペースで利用することができるようになるものです。女性が避難所でトイレの利用をちゅうちょせず、体調を崩さないで済むように、女性のトイレの選択肢を増やす、まさに女性の視点が詰まった画期的なものだと私は思います。ぜひ当区でも備蓄を検討していただきたいと思いますので、要望しておきます。 女性の視点を生かすということは、まさにこうしたことを言うのだと思います。男性の私から言うのは大変恐縮ですが、ぜひとも区には重たく受け止めていただきたいと思います。女性の命を守るための準備が不十分にもかかわらず、優先順位を間違えた取組を女性の視点と言ってのける岸本区政下の防災施策を見ると、杉並区の考える女性の防災とは何なのか、私は正直混乱をしております。 そこで、区の考える女性の防災とは何か伺います。併せて、これまでの区の女性の防災についての取組とその成果を確認いたします。 防災に女性の視点を取り入れるためには、女性の防災リーダーが増えることが肝要です。岸本区長は以前、震災救援所のリーダー、サブリーダーのいずれかを女性にしたい旨、議会で答弁をされていました。しかし、震災救援所の運営は、運営連絡会のメンバーが議論をしながら進めるものです。私は、震災救援所の意思決定過程に参画する女性全員が女性の防災リーダーであり、いわゆるリーダー、サブリーダー、日本語で言えば会長、副会長ですが、こうした肩書に固執するのは誤りだと考えます。会長、副会長の男女比を評価基準とするのは、震災救援所の現場を全く理解していないか、ジェンダーにしか興味がないか、いずれにせよ、区の防災施策の本質からずれていると私は考えます。 私の住んでいる地域の震災救援所運営連絡会を例に挙げます。運営連絡会の人員は44名、そのうち25名が女性です。しかし、震災救援所連絡会の会長、副会長は男性、区長に言わせれば、この震災救援所は、女性の防災リーダーが不十分ということになるのでしょうか。また、私は例年数か所の震災救援所訓練に参加させていただきますが、その全てで運営側の女性の割合が増えている印象です。本当に区の女性防災リーダーは少ないのか、その点について確認をしたいと思います。現在の各震災救援所運営連絡会における女性の割合はどうなっているか、過去の推移と併せて伺います。 区が今以上に女性防災リーダーを増やしたいと考えているのであれば、これまでと異なる取組を行っていただきたいと思います。江東区、文京区、足立区、世田谷区、葛飾区、立川市では、防災士という避難所のリーダーを担える知識を得ることを目的とした防災専門の民間資格取得のための費用助成を行っています。自治体によっては、職員の皆様へ資格取得の費用の助成も行っているとのことです。例えば区は、防災リーダーとして活躍する意欲のある女性に、こうした費用助成を行うことができるのではないでしょうか。また、区では、防災リーダー育成を目的とした公金搾取を目的としない真っ当なNPO団体や一般社団法人もたくさんあります。このような団体の防災講座受講料の補助でもいいかもしれません。これまで以上に女性防災リーダーを増やすため、防災士等の民間資格受験料の助成など、新たな取組を始めてみてはいかがか、見解を伺います。 また、幾ら意欲のある女性が資格取得や講座を受講しても、これまで地域活動に関わりのなかった区民が、地域住民が中心となって構成される震災救援所運営連絡会にいきなり参画をしていくことは困難です。一方、防災課職員の皆様は、震災救援所訓練をはじめ、日頃からよく地域に出て、各救援所と良好な関係づくりに御尽力をされていると理解しています。私は、防災課の皆様が、区民と顔の見える関係を構築できていると信頼をしています。だからこそ、区には、防災課を通じ、防災リーダーとして活躍していただく意欲のある女性と各震災救援所運営連絡会とのマッチングをする役割を主導していただきたいと考えますが、この点について見解を伺います。 ここからは震災救援所について質問をいたします。 杉並区は、各小中学校が震災救援所に指定をされています。災害時、在宅避難ができない区民は、まず震災救援所となる小中学校へ避難します。その後、障害のある方や高齢者などの災害時要配慮者は、必要であれば、第二次救援所や福祉避難所へ移動することになります。つまり避難が必要となった災害時要配慮者は、必ず学校施設を一度は利用するわけです。したがって、区は一日も早く学校施設のバリアフリー化を済ませておかなくてはいけません。令和3年のバリアフリー法改正により、学校施設を新築、増改築する際にはバリアフリー化をすることが法的義務となりました。しかし、区の学校改築予定を見るに、大規模災害までに全ての学校施設でバリアフリー化が完了するのか、先行きは不透明です。 そこで、震災救援所となる学校施設のバリアフリー化のスケジュールはどうなっているか、確認をいたします。 防災施策についての質問の最後に、令和6年能登半島地震発災を受け、著名なLGBT活動家の方が提起された避難所の問題点について2点伺います。 1点目は、避難生活についてです。この活動家の方は、被災した同性カップルが避難所へ避難した際、家族とみなされず、同じ空間で避難生活ができないと主張をされています。杉並区では、震災救援所へ避難してきた区民全員に避難者登録カードへ個人情報を記入していただきます。このカードの仕様は、一緒に避難してきた全員の名前を同一の用紙に記入するようになっています。そして、同じ紙に書かれた人たちが1つのグループとして避難生活を送ることになります。これは、婚姻関係の有無に関わらないというのが私の認識です。既に杉並区の避難所では、同性カップルでも、また異性間の事実婚カップルでも、誰一人排除するような運営をしていないのではないでしょうか。 そこで、杉並区では、避難者登録カードに同性パートナー同士や事実婚カップル同士も同一グループとして登録できるという運用でよろしいのか、確認をいたします。 2点目は、避難所のトイレについてです。このLGBT活動家の方は、災害時にトランスジェンダーはトイレを利用したくても、不審な目で見られ、利用できない懸念があると主張をされます。加えて、その解決策を男女別トイレに加え、誰でもトイレを設置することと提案をされています。避難所で車椅子を利用される方や、介助が必要な方へ配慮した専用トイレが必要なのは当然です。しかし、性別にかかわらず利用することができる誰でもトイレを災害時に設置するとなると、課題があります。それは、避難所における女性の性被害を防ぐため、災害時のトイレは男女離して設置するようにという運用が、まさに杉並区が殊さら強調する女性の視点から推奨されているということです。誰でもトイレということは、男性でも女性でも使用することができるため、こうした男女のトイレを離すという女性の視点を完全に無視することになります。 私は災害時、とりわけ発災直後の混乱期の避難所において、トイレの利用は身体的性別によるべきだと考えています。過去の被災地における女性の性被害という重大な人権侵害に鑑み、女性スペースを守ってほしいという女性の視点を最大限尊重するべきだからです。しかし、さきのLGBT活動家の方は、LGBT当事者の代表を自称し、避難所に誰でもトイレを設置しようとおっしゃる。女性の声とLGBTの代表を自称する活動家の方の声、どちらを取るのか。この点、杉並区の作成している避難所運営マニュアルを見ても一切正解が分かりません。杉並区が区民に対し、性の多様性条例に基づき性的マイノリティーの方に配慮してと一言で済ますのはあまりにも無責任です。せめて区の考える避難所における対応例の一つぐらい明示していただかなければ、発災直後の混乱期、最前線で避難所を運営することになる区民に大きな負担となります。 そこで、防災に関する質問の最後に、区は、震災救援所のトイレについて、性的マイノリティーの方へどのような対応を想定しているのか、伺います。 ここからは選挙について伺います。 昨年11月15日、当時の江東区長が区長の職を辞しました。同年4月の区長選挙の際、公職選挙法で禁止されている有料インターネット広告をユーチューブに掲載したことが原因です。併せて、当時自民党の衆議院議員であった人間もこの件に関与が疑われ、かつ同選挙をめぐり買収疑いが浮上し、こちらも公職選挙法違反疑いにより、議員を辞職しました。それぞれ既に起訴されており、起訴内容を争わないということですが、今後有罪となれば、民主主義の根幹である選挙を冒涜する愚行であり、断じて許されるものではありません。杉並区においては、江東区のような恥ずべき事案がないよう、各級選挙はもちろん、日頃の政治活動の場においても、公職選挙法が遵守されるような平時から選挙管理委員会の皆様の厳格な業務執行が求められます。 そこでまず、過去の杉並区における公職選挙法違反の事例はあるか、あればどのようなものがあるか、確認をいたします。 残念ながら、杉並区では、以前から区議会の場で、日頃の政治活動において法令違反疑いの事案が度々話題となります。それらは主にポスター無断貼りやのぼり旗の内容といった、いわゆる文書図画についての事案です。この文書図画の中には、昨今急速に拡大したエックス(旧ツイッター)やユーチューブのようなSNSなど、インターネット上のものにもその射程は広がっています。 そこで、区選挙管理委員会の所掌事務の中には、選挙活動、政治活動における違法文書図画の調査が含まれ、かつこれにはSNSなどのインターネット上のものも含まれるという理解でよろしいか、確認をいたします。 また、さきの江東区長選挙の事案における有料広告は、常にインターネット上に動画として残るものではないため、選挙管理委員会が違反疑いの文書を現認することが困難な事案でした。一方、選挙期間中や政治活動中に更新されて、今もインターネット上で確認することができる動画等ならば、選挙管理委員会は区民から通報があれば、いつでもその動画を確認することができます。 千葉市若葉区の選挙管理委員会のホームページには以下の記載があります。引用します。「区選挙管理委員会では市民等から通報のあった文書図画の掲示について、現地調査を行い、問題のあるものについては関係者に注意を促すとともに、悪質なものは所管警察へ連絡しています」、以上、引用を終わります。杉並区の選挙管理委員会のホームページには千葉市若葉区のような記載はありませんが、区民からの通報により、選挙管理委員会が問題あると思われる文書等を現認した場合、どのような対応をするのか、伺います。 選挙管理委員会におかれましては、民主主義の根幹である選挙や政治活動に関わる違反疑いについて、杉並区の品位に関わることでもありますので、事案の軽重にかかわらず、その都度厳格に対応していただきますよう強く要望をしておきます。 最後に、教科書採択について伺います。 本年、中学校の教科書採択が行われます。国の宝である子供たちが日々の学びに用いるのが教科書、子供たちには、自分の暮らす日本や杉並に誇りを持つことができる人間に育っていただけるよう、事実に基づいたすばらしい教科書を採択していただきたい、そのような思いで質問をさせていただきます。 教科書採択に当たっては、東京都教育委員会から送付される教科書研究資料などを参考に、区教育委員会の下部組織である教科書調査委員会が調査研究を行い、独自に資料を作成、その資料を基に、教育委員会が教科書採択を行う、この流れは会派の代表質問で確認をさせていただきました。 そこでまず、東京都における調査委員からの調査研究報告が行われるのが6月下旬と聞いていますが、その場合、区の教科書調査委員会に教科書研究資料が届くのはいつ頃か、また、採択者である教育委員の手元に教科書調査委員会の作成した資料が届くのはいつ頃か、前回の日程を参考にそのスケジュールを伺います。 さて、教科書採択における会議の場で、下部組織である調査委員会によって、特定の教科書を絞り込み、採択を勧めるような行為を行っている自治体があると聞きました。例えば令和2年度の千葉市教科用図書選定委員会の議事録を読むと、市調査委員会が、歴史では、東京書籍、教育出版、帝国書院が扱いやすいと感じている。地理では、東京書籍と帝国書院の2社を推薦することとするなどと露骨な絞り込み発言をしていることが分かります。こうした調査委員会による特定教科書の絞り込みは明らかに調査委員会の権限を逸脱していると考えますが、区教育委員会の見解を伺います。 自治体によっては、教育委員が短期間で膨大な教科書を読み切ることが困難なため、教育委員のほうから調査委員会に対し、教科書の推薦を依頼したといった事案もあると聞きます。確かに、選定期間に余裕のない中で、教育委員が膨大な量の教科書を隅々まで読み込み、丁寧な比較検討をすることは大変骨の折れる作業です。しかし、教科書採択は、教育委員の重要な役割の一つであり、教育委員は、当然そのことを理解した上で職を引き受けているものと思います。幾ら資料が膨大でも、時間がなくても、そのような言い訳は一切許されません。 そこで、杉並区では、これまで教育委員から調査委員会に対し、特定教科書の絞り込みにつながりかねない推薦の依頼を行ったことはあるか、過去の採択について確認をいたします。 教育委員の皆様におかれましては、教科書採択に当たり、教育基本法や学校教育法、学習指導要領を十分に踏まえていただきたいと思います。先日、日教組が札幌市で開催した教育研究全国集会の社会科教育分科会において、東京電力福島第一原発から放出される処理水を汚染水と偽り、表現する教材を使った事業実践例が発表されたとのことです。これは学習指導要領が求める教員に科学的観点での指導に反したものであり、言語道断の蛮行です。杉並区には、このような自身の政治信条を学習指導要領よりも優先し、子供に出任せを刷り込むような教職員は一人もいないと信じたいところです。教育委員の皆様にも様々政治信条があることは理解いたしますが、教科書採択の場では一旦私心を脇に置き、子供たちの未来のために、法や学習指導要領の趣旨を尊重し、ルールにのっとった判断をしていただきますよう要望します。 そこで最後に、区教育委員会が期待する未来の子供たちの姿はどのような姿か、また、それを実現するためにどのような点に重きを置いて教科書採択を行おうと考えているのか、教育長のお考えを伺い、私の一般質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、わたなべ友貴議員の御質問のうち、能登半島地震を受けて急遽予算計上したものは何かとの御質問にお答えします。 能登半島地震を受け、震災救援所の蓄電池の配備を8か所分追加し、令和6年度に前倒しで配備を完了させます。また、各震災救援所の収便袋の増量を図るとともに、プライベート空間を確保するための間仕切りセットを新規で配備します。さらに、エレベーターが停止した場合の備蓄セットを主な区立施設に配備するとともに、電気火災対策として、感震ブレーカー設置助成を1,000件から1,500件に拡充して予算計上いたしました。このほかにも、備蓄品の充実や建物の耐震化、不燃化などの整備に関する経費、自助、共助を促進するための経費など、防災・減災に対する必要な予算を計上しております。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長、選挙管理委員会委員長並びに関係部長より御答弁申し上げます。

危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
所管事項についてお答えいたします。 初めに、地震被害シミュレーションに関する御質問にお答えします。 区では、東京都が10年ぶりに首都直下地震等による東京の被害想定を見直したことから、区独自のシミュレーションを行う考えはございませんが、現在、都の被害想定データを基に、関係各課と連携の上、新たな周知パンフレットの作成を進めているところでございます。 次に、女性の防災に関する御質問にお答えします。 女性の防災としましては、一例ではありますが、震災救援所の運営に女性の声が反映されるよう、連絡会に女性のリーダーが参加すること、女性の視点に立った備蓄品の充実などと捉えております。これまでの区の取組と成果といたしましては、女性の震災救援所への参加意欲の高揚や防災意識の向上を目的に、区主催の防災リーダー養成講座において、女性視点の内容を盛り込んで実施したほか、女性が安心・安全に避難生活を送るため、防犯ブザーなど女性向けの備蓄品の配備を進めました。 次に、女性防災リーダーに関する一連の御質問にお答えいたします。 現在、各震災救援所運営連絡会のリーダーである会長の女性の割合につきましては約6%であり、過去3年間ほぼ同じ割合となってございます。女性防災リーダーの成り手を増やすために、民間が実施する講座の受講料や資格受験料の助成を行ってはどうかという御提案につきましては、他自治体の取組の情報収集は行ってまいりますが、区としては、区が実施している地域大学の防災講座を活用していただきたいと考えております。また、女性防災リーダーと震災救援所のマッチングにつきましては、現在、地域大学の防災リーダー養成講座を修了した方に対して、震災救援所運営連絡会への加入を紹介するなど対応しているところです。 次に、避難所となる学校施設のバリアフリー化に関する御質問にお答えいたします。 現在、中瀬中学校をはじめ、校舎の建て替えや改築、長寿命化改修等といった工事の中で、避難所のバリアフリー化を進めております。また、大規模な改築工事の予定がない学校においても、車椅子用トイレの整備やスロープの設置等、学校施設のバリアフリー化を順次進めているところです。 次に、避難者登録カードに関する御質問にお答えします。 避難者登録カードにつきましては、同性パートナーや事実婚カップルの方が、同一グループとして提出していただくことも可能です。 私からの最後に、避難所のトイレにおける性的マイノリティーの方への配慮に関する御質問にお答えします。 トイレに関しては、避難所だからといって特別なことはなく、震災救援所運営管理標準マニュアルの中では、男性用トイレ、女性用トイレに加え、誰でもトイレの設置を想定しております。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(白石高士)登壇〕
私からは、期待する子供の姿と教科書採択に関する御質問にお答えをいたします。 子供たちが活躍するこれからの社会は、明確な答えのない課題を解決することが求められます。そのためには、自分の考えを持ち、他者と対話しながら、互いに納得する解を求めていくことが必要となります。教育ビジョンにもありますように、子供たちには、あらゆる他者と互いに認め合いながら、学び合い、信頼をつくり、自分らしく生きていける人間に育ってもらいたいと期待しております。こうしたことから、教科書採択に当たっては、子供たちが主体的に学習に取り組み、しっかりと物事を考え、自分の考えを表現する力を身につけることができるよう、私も含め、教育委員が自らの識見に基づき議論を重ね、杉並区の子供たちにとってよりよい教科書を採択したいとの思いを持って、教科書採択に臨んでまいります。 私からは以上でございます。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、教科書採択に関するその他の御質問にお答えいたします。 教科書採択において、東京都教育委員会作成の資料が教科書調査委員会に届くのは7月上旬でございます。教育委員には、他の資料と併せて7月中旬に送付しております。本区ではこれまで、教科書調査委員会が特定の教科書を絞り込み、教育委員に対し採択を勧めるような行為を行ったことはございません。また、他自治体の採択方法について、教育委員会といたしましては考えを申し上げる立場にはございません。 私から以上でございます。

選挙管理委員会委員長。 〔選挙管理委員会委員長(島田敏光)登壇〕
私からは、わたなべ友貴議員の質問のうち、公職選挙法違反に関する御質問にお答えいたします。 平成以降になりますが、杉並区を選挙区とした立候補者が公選法違反となった事例はなかったと承知しております。 なお、立候補者以外の事例につきましては、令和4年の参議院議員選挙の際に、ポスター掲示場に貼ってあるポスターに落書きをしたとして、公職選挙法第225条の選挙の自由妨害罪の疑いで逮捕される事例がありました。 次に、SNSなどのインターネット上の文書図画についてのお尋ねでございますが、ホームページなどは文書図画に該当すると解されていますので、SNSなどのインターネット上の政治活動や選挙運動についても、公職選挙法で規定されているものであれば、選挙の管理、執行上、選挙管理委員会の所掌事務となります。 次に、違法文書と思われるものを現認した場合の対応でございますが、建物の壁などに貼られているポスターで違反文書図画であると現認した場合、掲示責任者等に撤去するよう連絡し、従わなかったときには撤去命令を発することとしております。また、インターネット上の違反文書図画を現認した場合には、警察に情報提供を行い、警察と連携しつつ、対応してまいります。 私からは以上でございます。

29番わたなべ友貴議員。 〔29番(わたなべ友貴議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきます。 まず、区長の御答弁で、予算案に計上したものについて御答弁いただきました。お隣の練馬区では、能登半島地震を受けて、急遽、木造住宅密集地域の中にある建物の耐震化、これの拡大を助成するということがありました。能登半島地震の死者のうちの約9割は建物倒壊による被害にあるというふうに出ておりますので、そうしたことを改めて拡大するようなことはできたのではないかというふうに思っております。 区民には強いメッセージを求めていますので、備蓄品以外にもそうしたもの、両方できたんじゃないかなというのを感じていますので、それにしなかった、備蓄品だけにした理由について伺いたいと思います。また、今後、補正でそうした対応をする御予定があるのか、伺いたいと思います。 次に、女性の防災についても伺ってまいります。御答弁で救援所の所長のパーセントをお答えいただいたんですけれども、私は連絡会の役員のメンバーの割合を伺っていますので、その点の御答弁をいただきたいと思います。仮にこれが分かっていないのであれば、実数というか、これまでの経過が分からない中で政策を立案しているということになりますので、それは行政の政策立案のやり方とは違うんじゃないかなというふうに思っておりますので、お答えいただきたいと思います。 これまでの女性に対する防災の区の施策を私は足りなかったとは思っていなくて、区の女性職員、防災課職員がプライベートテントは透けて見えるから改良しましょうとか、そうした提案もされていますし、講座もたくさんやっていらっしゃいますし、本当によくこれまで取り組んでいらっしゃったと思っています。なので、そうしたものを継続するのであれば継続で構いませんが、あたかも新しくやるようなことをおっしゃっていますので、その点はちょっと違うんじゃないかなと思いますので、改めて御答弁をいただきたいと思います。 最後にしますが、選挙について伺いたいと思います。今インターネット上のものも対象であるというふうに伺いましたが、ちょっと個別の事案になりますが、これも対象になるのかなという点で聞きたいと思います。 12月24日武蔵野市長選挙当日の投票日でございました。同時に岸本聡子杉並区長の対話街宣が荻窪駅の目の前で行われました。このときの区長の御発言をそのまま引用させていただきます。今日まさにお隣の武蔵野市市長選挙と市議の補欠選挙が行われていますよね。私も昨日応援に行ってまいりました。私は、笹岡ゆうこ市長候補と鈴木なりささん、26歳で挑戦ですけれども、そのお2人を積極的に応援しておりますというふうにおっしゃっております。投票日の当日の選挙活動、これは公職選挙法違反に当たるんじゃないかなというふうに私は思っています。以前、立憲民主党さんの中で都知事選挙のとき、活動家弁護士の方の応援で宇都宮ギョーザ事件というのがありましたね、大変くだらないやつ。あれがありましたが、今回はそれよりも露骨にお名前を出して応援しているというふうにおっしゃっています。このことを私の弁護士の友人やら何なりに聞きましたら、黒か、限りなく黒に近いグレーかどっちかだというふうにおっしゃっていました。この動画は今もネット上に残っています。この議会の後に私のSNSでも公開しますが、事後的ですが、こうした動画が選挙管理委員会が現認した場合、どのように対応するのか、この点について最後、確認をさせていただきたいと思います。 以上、御答弁、3点お願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
再質問に御答弁いたします。 初めに、能登半島地震を受けて急遽、予算に盛り込んだ中に、例えば耐震化の拡充等が入っていないのではないかというところで、そうしたことは今後盛り込んでいくのかという御質問がありましたけれども、既に御提案している当初予算の中に緊急輸送道路沿線建築物の耐震化促進というところで、耐震化診断助成に加えまして、耐震改修等の助成を拡充するということで、拡充の予算が盛り込まれてございます。 次に、女性の視点での備蓄品とのお話がありましたけれども、御指摘のように、もちろんこれまでの積み重ねで女性の防災というところは来ておりますが、さらに今後も拡充して、評価をしてまいりたいと考えております。 私からは以上です。

割合は分からないんですね。
またちょっと今後調べてまいります。すみません。

選挙管理委員会委員長。 〔選挙管理委員会委員長(島田敏光)登壇〕
わたなべ友貴議員の再度の質問についてお答えいたします。 繰り返しになりますが、選挙管理委員会としては、選挙関連法令に違反する事案を現認した場合には、公職選挙法の規定に基づき、取締り機関である警察と連携しながら対応してまいります。 以上です。

以上でわたなべ友貴議員の一般質問を終わります。 9番前山なおこ議員。 〔9番(前山なおこ議員)登壇〕

立憲民主党杉並区議団の前山なおこです。通告に従い、大規模災害時における災害時要配慮者の支援について伺います。 まず、元日に起きました能登半島地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、今もなお自宅を離れ、避難所生活を余儀なくされている被災者の方々、被災地の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。 現在、区が策定を進めている杉並区総合計画、実行計画では、地域の防災対応力の強化の重点事業にも災害時要配慮者支援の推進が計画されています。能登半島地震を受け、区の防災対策を見直して充実させていくという観点から取り上げていきます。 初めに、避難行動要支援者名簿について伺います。 平成25年の災害対策基本法改正により、自治体には避難行動要支援者名簿の作成が義務づけられました。これは、災害時要配慮者の中でも、特に避難行動や避難生活で支援を必要とする方を区保有の要介護情報等から抽出し、作成した名簿で、情報提供の同意を得て作成している名簿ではないため、災害時を除き、原則非公開とされています。東日本大震災のあった自治体では、民生委員も自宅が全壊し、自身も被災したため、要支援者へ電話をかけることすらできなかったといいます。その自治体の名簿の利用方法には、平常時には状況把握、緊急時には情報収集や自主防災組織などと連携とあるだけでした。義務づけられているからといって名簿を作成しても、具体的な行動内容が記載されていなければ災害発生時に動くことはできません。区も災害の規模や被災状況により、避難行動要支援者名簿を震災救援所や消防署に提供し、要配慮者の避難支援を行うとなっていますが、利用方法はどうなっているのか、確認します。 次に、妊産婦への対応です。 区内の出生数は年間約4,000人、子供が生まれるときを選ぶことはできません。大規模災害が起こったそのときも生まれてくる命があります。東日本大震災では、恐怖心や環境の変化によるストレスが切迫流産や切迫早産につながることが確認されています。妊産婦が避難所に避難してきた場合、助産師や医師が巡回で震災救援所や二次避難所を回ることは非効率ですし、安心して出産を迎え、出産直後も我慢せず、SOSを出せる工夫が必要です。これまでにも他の議員が取り上げていますが、妊婦、母子避難所について伺います。 文京区では、妊産婦・乳児救護所として4か所の私立大学を指定、隣の中野区では、東京都助産師会新宿中野杉並地区分会と災害時における救護活動等についての協定を締結し、助産師会の意見を聞きながら、指定施設を探しています。現在修正を行っている杉並区地域防災計画にも、災害時要配慮者の生活環境の充実として、妊産婦や乳幼児親子の避難場所を検討、確保しますと記載されています。現在の区の検討状況はいかがでしょうか。 避難所生活や車中泊を行っている妊婦は、エコノミークラス症候群や妊娠高血圧症候群の危険があります。熊本地震では、長期に及ぶ余震の影響から、避難所生活、車中泊を強いられた多数の妊婦や、一般的に産後6から8週間までのいわゆる褥婦が存在し、日本産婦人科医会が熊本県助産師会に働きかけ、産褥ケアハウスを立ち上げました。しかし、実際には想定したほど利用者が増えなかったそうです。理由の一つとして、利用者を褥婦と新生児に限定したことで、兄弟姉妹や父親の同居を望む被災者が利用しづらかったことが挙げられています。今後、妊婦、母子避難所の設置を検討していく中では、対象を母親と乳幼児だけにするのか、もしくは家族全員で避難できる場合は、名称も母子避難所ではなく、親子避難所のような名称にするとか、他自治体の事例やこれまでの震災を参考に検討を進めていただきたいと思います。 そして、大規模災害時には、通常の医療体制を維持できないことも想定されるため、妊産婦に日頃から災害時の対応を理解してもらうことも必要です。災害発生時には、通信手段に制限がかかり、通常の電話やLINEなどのツールが使用できなくなる可能性もあります。また、火災や倒壊によって、自分の家にいられなくなった場合は避難所に避難することが想定されたり、救急車が出動できず、緊急医療救護所に妊産婦やその家族が自力で行かなければならないことも考えられます。 いつ起こるか分からない首都直下地震に備え、区は、妊産婦に災害発生時の対応をしっかりと周知していく必要があります。出産間際でなければ、まずは震災救援所へ行き、場合によっては二次避難所や救急医療救護所へ移動します。震災の被害を最小限に抑えるためには、自助、共助、公助、それぞれの分野で災害に対応する力を高め、連携することが大切です。家族で避難経路や避難場所などを確認しておくということは自助になります。区では、妊娠中の方や乳幼児がいる御家族向けに「知っておきたい!『災害への備え』」を作成しており、ふだんの備えや災害が発生したときの対応、震災救援所などをとても分かりやすく掲載しています。ぜひ妊娠中や子育て中の方向けの防災講座やイベントなどでも活用していただきたいと思います。 昨年12月の杉並区防災会議でも、委員の杉並区医師会から大規模災害時の災害時要配慮者について、内科医だからお産ができるかというと、できないといった話がありました。私も出産を経験し、子供を産むことは本当に命がけだったなと思っています。平時でさえそう思うからこそ、災害時も安心して出産できる体制づくりを医師会、医療関係などと連携し、進めていただくことを強く願います。 次に、障害者の防災について伺います。 東日本大震災では、障害のある人の死亡率は健常者のおよそ2倍というデータがあります。今回の能登半島地震でも、障害のあるお子さんが、環境が変わると不安になったり、騒いでしまうことを理由に、御家族が避難所に行くことをためらったという話もあります。また、東日本大震災では、災害関連死のうち、約3割が避難所等における疲労で亡くなっています。避難所生活を一時的な場所とは捉えず、肉体的、精神的疲労を減らし、過ごしていけるようにしていくことが命に関わる対策です。長期にわたる避難所生活で、災害関連死を防ぐためにも、特に災害弱者と言われる障害者、乳幼児、外国人などの当事者視点を入れた避難所づくりが重要となってきます。 杉並区聴覚障害者関係5団体では、2007年から毎年、震災救援所訓練に参加し、5団体それぞれの視点を持ちながら、聴覚障害者が避難しやすい震災救援所にすること、地域の方に聴覚障害者への理解を深めてもらい、災害時の混乱を少しでも軽減できるよう取り組んでいます。多いときでは、この5団体から一度に30名ほどが訓練に参加し、聴覚障害者にとってよかったことや困ったこと、必要だったことなどを防災課に報告し、要望書を提出しています。区内全ての震災救援所にある夜間でも文字が光るアンブルボード、これも、聴覚障害者は、音や声に気づかなかったり、正確な情報を得ることができない方もいるので、区に要望したところ、用意してくれたそうです。 行政や救援所を運営する側も、障害当事者が何を必要としているのか分からないことで、障害者を受け入れる体制の整備や配慮ができていない可能性があります。災害時要配慮者が安心して避難できる避難所運営には、当事者に参加してもらい、一緒に考えていくことがすごく重要で、そのことによって区の防災力はさらに向上すると感じました。 杉並区内には現在24か所の放課後等デイサービスがあります。先日、放デイで障害のあるお子さんの支援をする方から、放デイと区と地域がつながれていないことで、災害が起こったら取り残されてしまうのではないのか不安だといった相談を受けました。放デイは、特定防火対象物と指定されるため、年2回以上の消防訓練や避難訓練、年に一度の通報訓練が義務づけられていますが、ある放デイでは、避難訓練を実施する際、子供がどこかへ行ってしまったり、かたくなに動いてくれないこともあり、障害児の避難には難しさを感じているということでした。 平時の訓練で難しいことを災害時に実施することは相当厳しいと思います。障害のあるお子さんの中には、災害発生時、パニックになってしまったり、移動に支援を必要とする方もいるため、事業所の職員だけでは対応できない可能性も出てきます。そういったときに知らない人に助けてと言うことはとても勇気が要ることで、日常から区や地域とつながり、災害発生時に周りに助けを求めることができる環境をつくっておくことが重要です。放デイで支援をしている方からも、震災救援所訓練に参加したいが、参加していいのだろうか、また、いつ開催しているのか分からないので、チラシなどを配布してほしいといった要望をいただいております。まずは、区や地域とつながることを目的として、震災救援所訓練や区主催の防災イベント等を区内の放デイにお知らせすることは可能でしょうか。 以前、障害×防災ワークショップに参加したときの話です。発災時の各フェーズで障害ごとにどのような課題が想定されるか、障害者と参加者が一緒に考えていきます。その中でファシリテーターから、この瞬間、大きな地震が起こったとして避難してくださいというテーマが出されました。その部屋は2階でエレベーターは止まっている想定です。そこで、車椅子の方がいるチームでは、まず人が乗ったまま車椅子を持ち上げようとしました。しかし、持ち上がりません。電動車椅子は軽いものでも二、三十キロほどあり、それに人が乗ったまま持ち上げて一緒に避難するのは現実的ではありません。1つの例としては、車椅子から降りてもらい、その方を抱えて避難するということでした。私たちは、いつどこで被災するか分かりません。障害の有無にかかわらず、日頃から災害時の困り事や気づき、要望を様々な人を巻き込んで話し合うことは、いざというときの備えにつながると感じました。 また、ある町会では、能登半島地震を受け、防災訓練を計画しており、障害のある方も来ると考え、準備する必要があるのではといった意見が出ていましたが、これまでに障害者が来る想定をしたことがなかったため、何をどう準備していいのか分からないといった様子でした。通常の訓練では、健常者を想定したものが多いと感じていたので、そういう意見が出たことで、この地域の今後の防災力に注目していきたいと思いました。 災害弱者を取り残さず、一人一人の防災意識を高めるために、災害時要配慮者となる方にも訓練に参加していただきたいですし、私たちは、支援を必要とする方への理解と知識を深めなければなりません。そのためにも、災害時における障害者の対応や配慮などを学ぶ実践的な機会があると、より理解しやすいと思いますが、そのような取組はこれまでにありましたか。 震災救援所では、介護用品等の不足や障害者支援の専門職がいないことで、要配慮者へ十分な支援ができない状態が続きます。在宅避難をしている要配慮者においても、避難はしたいが、事情があり、震災救援所に避難できないケースや、福祉避難所へ移動する手段がない場合が想定されます。特に車椅子利用者や寝たきりなどの場合は、一般車両での避難は不可能であり、福祉車両を利用した移送訓練が必要です。埼玉県朝霞市では、障害福祉課、長寿はつらつ課が、一般避難所の小学校から福祉避難所となっている特別養護老人ホームと障害者施設への移送訓練を行い、災害時の対応マニュアルを確認しました。同訓練では、まず要配慮者とその介護者へ、一般避難所での避難生活で支障の有無を確認、その後、福祉避難所への避難の希望を確認し、福祉車両にて移送しました。市職員のほかに、朝霞市内の福祉従事者、施設管理者も見学し、災害時の流れを再確認するほかに、福祉車両に関する扱いを学び、万が一の災害でも慌てずに移送できる体制をつくりました。今後、さらなる高齢化社会を迎える中で人口減少を考えると、福祉車両の役割は重要となってきます。 区は、車両等の提供として、民間事業者と災害時協力協定を締結し、昨年11月の総合震災訓練でも福祉車両の展示をしていました。全く訓練していないことを災害時に実施するということは不可能です。福祉車両を利用した移送訓練を実施したほうがいいと思いますが、区の見解を伺います。 最後に、今年4月から全ての障害福祉サービス等事業者を対象に完全義務化されるBCPについてです。 BCPとは、平常時の対応、緊急時の対応の検討を通して、1、事業活動レベルの落ち込みを小さくし、2、復旧に要する時間を短くすることを目的に策定された計画書です。障害福祉サービスは、障害者、その家族等の生活を支える上で欠かせないものであり、施設や事業所においては、災害発生時に適切な対応を行い、その後も利用者に必要なサービスを継続的に提供できる体制を構築することが重要です。 また、杉並区では、災害発生時、特別な支援や介護を必要とする方のために、民間の高齢者施設や障害者の福祉施設等を福祉救援所として協定を結んでいます。通所している方の生活を支えるサービスであると同時に、災害が起こった際にも支援が必要で、震災救援所では生活できない方の重要な場所になります。障害のあるお子さんを支援する施設を運営する方からも小さな事業所の場合、BCP作成は大きな負担になるのではとの懸念の声がありました。区は、放デイや通所施設等からBCP作成において相談があった場合はどのように対応してきたか伺います。 今回の一般質問を作成するに当たっては、障害当事者をはじめ、障害のある子供たちを支援している方々、平時から区民の医療を支えてくださる医療従事者の皆様等からお話を伺いました。能登半島地震やこれまでに起きた震災の教訓を今後の区の防災対策に生かし、区議会議員の一人として、杉並区の防災について区民と一緒に考え、災害時も誰一人取り残されない社会をつくっていきたいと思います。 質問は以上です。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、前山なおこ議員の御質問のうち、災害時における障害のある方への対応を学ぶ機会に関する御質問にお答えします。 災害時はどなたにとってもストレスがかかるものですが、障害のある方にとって避難生活等で環境が変わることはさらに大きなストレスになるものと思います。能登半島地震の報道を見ても障害のある方の避難生活の難しさを改めて認識しましたので、平時から障害のある方への災害時の対応や配慮を学び、理解を深められる場があるとよいと考えております。 これまでも、震災救援所の訓練に、視覚障害者の方が参加し、避難時の対応を確認した事例や、配慮が必要な方への対応をテーマに、防災課による出前講座を実施したことがございます。今後もできるだけこうした機会を設け、災害時においても、障害のある方への理解や配慮が得られるよう努めてまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁申し上げます。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、所管事項についてお答えいたします。 まず、災害時における避難行動要支援者名簿の利用方法についてのお尋ねですが、議員御指摘のとおり、大規模災害が発生した際には、この名簿をあらかじめ提供している消防署に加え、震災救援所や警察署に提供し、災害時要配慮者の安否確認等を行います。名簿の提供を受けた震災救援所では、地域のたすけあいネットワーク(地域の手)登録者に対する安否確認や救助等の避難支援と同様の活動を実施することとしております。なお、こうした行動を実施することにつきましては、取組開始時に震災救援所運営連絡会にお伝えしているところですが、改めて次回の震災救援所運営連絡会会長・所長会の場を通じて、関係者への周知を図るとともに、速やかに震災救援所運営管理標準マニュアルに記載いたします。 次に、妊産婦や乳幼児親子の避難場所についての検討状況に関する御質問にお答えいたします。 まず、乳幼児親子の避難場所につきましては、関係課の係長級職員を中心に、震災救援所や第二次救援所でのスペース確保や必要となる備品等の考え方を整理するとともに、これらのブランチとして、児童館や子ども・子育てプラザを活用した場合の課題について検討しているところございます。 また、妊産婦の避難場所につきましても、この間関係課職員による課題の洗い出しを行ってまいりました。妊産婦への対応には、避難場所の確保のみならず、避難生活中の体調悪化や出産等への対応も必要であり、この点が大きな課題となっております。こうしたことから、今後、区有施設等を避難場所とする場合のほか、医療措置のできる民間施設の活用も視野に入れるとともに、杉並区医師会等の関係機関との連携協力を図る必要があると認識してございます。 私からの最後に、放課後等デイサービス等への震災救援所訓練等のお知らせや、BCP作成に関する御質問にお答えいたします。 まず、震災救援所訓練等のお知らせについてですが、障害のあるお子さんたちの災害発生時の避難は、議員御指摘のとおり、障害特性からも大変困難になると認識しており、御提案いただいた震災救援所訓練等に参加し、地域の方と課題を共有し、必要な対策を講じることは重要な取組であると考えています。区といたしましても、各事業所に負担がない範囲で、震災救援所訓練等に参加できるよう周知に努めてまいります。 次に、BCP作成についてですが、障害者施策課では、これまでも事業所から作成に向けた御相談をいただいており、職員の対応体制や安否確認などの緊急時の対応、地域との連携、平常時からの安全対策など、国のガイドラインに基づいた情報提供を行ってきたところでございます。 私から以上でございます。

危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、震災救援所における福祉車両を利用した移送訓練に関する御質問にお答えいたします。 現在、震災救援所で行われている要配慮者対策訓練では、震災救援所の備蓄品であるリヤカー、車椅子、担架を用いて、要配慮者の自宅から震災救援所への搬送訓練や、震災救援所から福祉救援所への搬送訓練などの実績があります。これは、震災救援所は車両を保有しておらず、また、大規模災害時には車両での道路通行ができない場合が想定されることによるものです。 なお、御指摘の福祉車両を用いた搬送訓練については、災害時には遠方への搬送も考えられることから、震災救援所運営連絡会や協定締結事業者の意見もお聞きしながら、訓練の実施を検討してまいります。 私から以上です。

以上で前山なおこ議員の一般質問を終わります。 3番ほらぐちともこ議員。 〔3番(ほらぐちともこ議員)登壇〕

都政を革新する会のほらぐちともこです。区長の政治姿勢について伺っていきます。 まず初めに、パレスチナ・ガザ情勢についてです。 イスラエル軍によるガザ侵攻から4か月、ガザでの死者は今月10日時点で2万8,064人に達しました。さらに、イスラエル軍はガザ人口の半数以上が避難している南部ラファへ侵攻し、さらなる大虐殺を強行しようとしています。また、イスラエル政府は、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)職員とハマスとの関係、UNRWA施設の地下トンネルなるものをあげつらい、人道救援物資すらストップし、米日欧各国も直ちにUNRWAへの資金拠出を止めてパレスチナ人民を丸ごと餓死にたたき込もうとしています。この虐殺の一切の元凶は帝国主義の中東軍事支配であり、シオニストのパレスチナ占領、抑圧にあります。イスラエルの恐るべきジェノサイドとそれを背後で支える各国政府に対し、今、全世界でパレスチナ連帯の闘いが空前の勢いで拡大しています。 1月25日の杉並区議会第1回臨時会では、パレスチナ自治区ガザ地区における人道目的の停戦等の実現に関する決議が採択されましたが、これを徹底的に弾劾します。決議は、人道目的の停戦を求めると言いながら、イスラエルが行っているジェノサイド、犠牲者の大半が女性と子供、これを一言も、1ミクロンも非難せず、これを事実上容認、擁護しています。この歴史的大虐殺を弾劾しない、一言も触れない決議などあり得ません。 また、決議は、ガザでの事態をイスラエル軍のジェノサイドではなく、イスラエルとハマスの軍事衝突による危機的状況と事実をねじ曲げて書き、イスラエルとそれを支える各国政府を免罪しています。この決議は、パレスチナ連帯、パレスチナ解放を訴えて立ち上がっている人々の足をひっぱり、抑えつける役割を果たしています。そして、イスラエルに戦闘即時停止、封鎖解除、拘束者の即時解放、ガザ撤退という最低限の要求すら提示せず、ハマスに人質の即時、無条件の解放と強い口調で無条件降伏を迫っています。この決議は事実上、イスラエル軍に肩入れし、パレスチナ人民に一方的な屈服を迫るものです。 イスラエルはガザ大虐殺を自衛と称して正当化する一方、昨年の10.7蜂起の残虐性を宣伝します。しかし、これは欺瞞です。問題の出発点は、10.7ではなく、1948年の一方的なイスラエル建国とパレスチナ人民の土地強奪、75年を超える占領と虐殺にあります。イスラエルの虐殺は許されないが、ハマスらのテロも許されないなどという主張は、イスラエル建国以来のあらゆる暴虐と抑圧を容認し、その上にある自分たちの平和や日常生活を当たり前とする偽善です。パレスチナ人民の闘いの全ては、イスラエルの民族抹殺攻撃への100%正当な反撃です。明日生きられるかどうかの絶体絶命の地点から立ち上がった蜂起者たちに対し、どんな理由でもテロは許されないとか、やり過ぎだとか、対話が大事だの、自らの身を絶対安全な場所に置いてなされる一切の議論、説教は、帝国主義の抑圧民族の立場にどっぷりつかった許し難い腐敗です。 岸田政権は、イスラエルの自衛権支持の立場ですが、日本政府の対応について、岸本区長の見解を伺います。 また、1月25日に杉並区議会臨時会で採択された決議について、区長の見解を伺います。 次に、ウクライナ戦争についてです。 ウクライナ戦争は間もなく開戦から2年を迎え、ますます激化、泥沼化しています。岸田政権は、2月19日に日本とウクライナの経済復興推進会議を日本・東京都内で開催し、日本政府がウクライナ戦争の主導的推進国、参戦国として登場しようとしています。戦後復興などではなく、膨大な人命が失われている戦場そのものに日本企業が乗り出し、ゼレンスキー政権を支え、権益を強奪していこうとしています。 また、2月1日から8日には、武力攻撃事態を想定した最高レベルの演習として行われた日米共同統合演習キーン・エッジの図上訓練では、仮想敵国として初めて中国を明示しました。日米共同で中国への侵略戦争を遂行するための実践的な訓練が始まっています。1月8日にも麻生太郎自民党副総裁が、潜水艦と軍艦を使い中国と戦うと発言しています。台湾有事を口実に、日本政府、自衛隊が日本有事、自衛と称して中国への侵略戦争を発動することは絶対に認められません。今、日本政府と自衛隊は戦後憲法的な制約を全て投げ捨て、実際に戦争に参戦しようとしています。ウクライナ戦争について、区長の見解を伺います。 続いて、沖縄・辺野古基地建設の代執行についてです。 能登半島地震で多くの人命が失われる中、岸田政権は1月10日、沖縄・辺野古新基地建設工事を承認する国による初の代執行に基づき、大浦湾埋立着工を強行しました。沖縄の新基地絶対反対の声を踏みにじり、憲法の規定する地方自治さえも無視したむき出しの国家暴力の発動です。沖縄・辺野古代執行について、区長の見解を伺います。 さらに、岸田首相は1月17日、地方自治法改悪案の概要を示しました。非常時には個別法に規定がなくても、国が自治体に指示を出すことが可能になり、自治体は国の指示に従う法的義務を負い、地方自治法の名で戦後の地方自治を否定する実質改憲、戦時の緊急事態条項の先取りです。杉並区と区長の見解を伺います。 続いて、能登半島大震災についてです。 1か月半たった今でもライフラインを絶たれ、多くの被災者が過酷な生活を余儀なくされています。自治体職員や消防職員の大幅な削減で、救える命も救えませんでした。これは人災です。能登半島周辺では2020年末から500回以上の群発地震が発生していたにもかかわらず、何の備えもされず、新自由主義による地方切り捨てで医療や自治体機能、公共インフラは弱体化してきました。そもそも第2次安倍政権以来の10年間で、防災関係予算は5兆5,735億円から1兆6,079億円と約7割も削減されました。来年度予算案の軍事費は7兆9,496億円、5年間で43兆円にまで拡大しようとしています。労働者、民衆が生きるために必要な予算を切り捨て、全てを軍事と戦争に注ぎ込んでいる岸田政権との対決抜きに区民の生活は守られません。 志賀原発では、外部電源喪失、変圧器油漏れ、燃料プールの水漏れの大事故が発生しましたが、稼働中だったら一体どれほどの大惨事となっていたでしょうか。人民の生活を踏みにじり、大軍拡と原発推進、核武装を推し進める政府を許せません。能登半島地震で明らかとなった災害対策費の削減、低い耐震化率、公務員・消防関係者の人員削減による対応の遅れなど、選択と集中による地方切り捨ての現実が浮き彫りになったと考えますが、区長の見解を伺います。 次に、自民党の巨額裏金事件についてです。 自民党の巨額裏金事件で、東京地検特捜部は組織的な裏金づくりを取り仕切った安倍派7幹部を一人も立件せず、通常国会開会前に捜査を終結させました。これに対し怒りの声が広がっています。裏金は安倍派への権力集中と安倍政治のために使われてきました。犯罪者たちが野放しで権力を握る、これが戦争と腐敗の極み、岸田政権の本性です。自民党の巨額裏金事件について、区長の見解を伺います。 最後に、自治体のミサイル避難訓練についてです。 弾道ミサイル飛来を想定した国と自治体共催の住民避難訓練が相次いでいます。X国から弾道ミサイルが発射されたとの想定でJアラートを鳴らし、住民を誘導し、うずくまり頭を抱えさせる、これは住民の命を守るものではなく、中国や北朝鮮の脅威をあおって、労働者、住民を戦争体制に組み込む訓練です。自治体で行われているミサイル避難訓練について、杉並区と区長の見解を伺います。 また、隣接区でも、今、ミサイル避難訓練が行われていますが、杉並区での開催予定の有無はいかがでしょうか、伺います。 さらに、東京都は、外国からのミサイル攻撃に備えるとして、麻布十番駅構内に地下シェルターを整備する方針を打ち出しました。これについて、杉並区と区長の見解を伺って、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ほらぐちともこ議員の私の政治姿勢に関する一連の御質問にお答えします。 まず、イスラエル・パレスチナ間の紛争に関する御質問ですが、日本政府の対応につきましては、これまでも御答弁してきたとおり、国は国際社会と連携し、イスラエルとパレスチナの恒久的な和平と安定に向けて最大限の努力をするべきと考えています。また、区議会での決議については、ガザ地区においては現在も貴い人命が深刻な危機的状況にある中、杉並区議会として、一刻も早い事態の解決に向けて、人道目的の停戦等の実現に関して決議したものと受け止めており、私も賛同するところです。 次に、長引くロシアによるウクライナ侵略に関する御質問がございましたが、この間、民間人の犠牲者は1万人を超えたとの国連の報告もあり、これ以上貴い人命が失われることのないよう、一日も早い平和的な解決を望んでおります。 次に、辺野古代執行に関する御質問にお答えします。 この代執行は、地盤改良工事の設計変更の申請に関して、不承認処分とした県に代わって国が承認することを求めた裁判で、国の主張を認めた福岡高裁那覇支部の判決に基づき実施したものと認識しておりますが、地方自治法に基づく代執行は、初めてとなる異例の事態です。国は、今後、住民の不安払拭や生活環境の保全に向けて対話を重ねていく必要があるものと考えておりますが、国の判断だけが正当なものとして認められ、地方自治を否定するような案件が続くようなことはあってはならないと、自治体の首長として大きな危機感を持っております。 また、非常時に国が自治体に指示が可能となる地方自治法の改正案に関するお尋ねがございましたが、この改正案は、コロナ禍を教訓に、緊急時に迅速に対応することが狙いと理解しておりますが、地方分権の流れや地方の自主性を損なうことのないよう、国と地方の役割分担など、地方自治体の意見も聞きながら丁寧に議論すべき問題であると考えております。 次に、能登半島地震で地方切り捨てが浮き彫りになったとの議員の御指摘に関してお答えします。 今回発生した地震で大きな被害がもたらされ、インフラの復旧が遅れている原因は、耐震性の低い木造家屋が多かったこと、水道管の耐震化が進んでいなかったこと、被災地へ通じる道路が寸断されたことなど、様々な要因が絡んだ結果であると報道などを通じて承知しておりますが、今行うべきことは、被災者が一日も早く安心して生活ができるよう、国を挙げて復旧に取り組むことです。地方都市において、いかに災害に強いまちづくりを進めるかという課題につきましては、今後の復興に当たって、今回の教訓を踏まえて議論すべきことと考えております。 次に、国政における政治資金をめぐる問題に関する御質問にお答えします。 この問題は、国民の信頼を大きく損ねる事件であり、これ以上日本での政治不信を悪化させてはならない、また、民主主義を形骸化されてはならないと私自身強く感じています。そのためにも、国会において、一日も早い徹底した実態解明としかるべき対策、政治と金の問題について透明性を高める法制度への改正、国民への説明責任を果たしていただきたいと思います。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁申し上げます。

危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練についての御質問にお答えします。 弾道ミサイルを想定した住民避難訓練は、国民保護法に基づき、国、都道府県、基礎自治体などが共同で行うもので、ミサイル発射情報の伝達や、住民の地下駅舎などへの避難等を実施していると承知しております。本区での訓練は現在のところ未定でございますが、地震や火災を想定した避難訓練と同様、区民の安全・安心を守るという観点から判断すべきであると認識しております。 次に、東京都による地下シェルター整備についての御質問にお答えします。 都が地下シェルターを整備するための調査費用を来年度当初予算に計上したことは、報道等により承知しております。区としましては、国及び広域行政の課題であると捉えており、その動向を注視してまいります。 私から以上です。

3番ほらぐちともこ議員。 〔3番(ほらぐちともこ議員)登壇〕

何点か再質問します。 岸本区長は、当初予算の編成とその概要の中で、「武力による衝突の対極にあるのが外交努力と対話」であるとか、「対話によって問題を乗り越える文化を醸成していくことが重要」というふうに述べていますが、私はそもそも対話というのは、対等な立場にある者同士で初めて成り立つものではないかと思います。権力者が既成事実を盾に対話を求めるというのは、現状を承認せよという恫喝以外の何物でもありません。区政においてもそうです。対話が重要というのであれば、まず何よりもイスラエルに対して、75年に及ぶ占領をやめて撤退させること、話はそれからではないでしょうか。それ抜きに対話なんてどうやって成り立つのでしょうか。岸本区長は、まず何より先にイスラエルと米日政府に対して、ガザへの空爆をやめよ、無差別大量虐殺をやめよと強く抗議すべきではないでしょうか。 対話とは一体誰と誰の対話を言っているのでしょうか。パレスチナの民衆に対して、シオニスト、ネタニヤフ政権や各国の帝国主義者たちと対話しろとでも言うのでしょうか。そんな方法、そんな手段がどこにあるのでしょうか。外在的に対話をと言っても、何か言っているようで、結局何も言っていないに等しく、日本の私たちには、イスラエルを支援する日本政府、日本企業を許さない責任があるのではないでしょうか。岸本区長には、このイスラエル政府、そして米日政府に対して、このガザ虐殺を今すぐやめるべきという声を上げるべきではないかと思いますが、見解を求めます。 今、世界の中でも、このハマスの戦闘を国際人道法違反として強く非難する一方で、イスラエルの取った措置は、正当化できないとか、問題があるとか、そのようなことを述べるにとどめて、結局のところ、双方どちらも最大限自制すべきだという仲裁者気取りの傲慢などっちもどっち論があふれていると思います。その暴力といった場合、その規模も目的も、そして階級的な性格も全く異なる両者の暴力を同列に置いて論じること自体が欺瞞であり、支配階級の論理ではないでしょうか。結局のところ、圧倒的な暴力を独占する支配者、アメリカ政府、そしてイスラエル、そして抑圧者の蛮行は免罪して、被支配者、被抑圧者に対してはどんなささやかな抵抗も放棄するように要求するものでしかありません。そんなことをどうして私たちがパレスチナの民衆に言えるのでしょうか。 国際法、国際社会、人権、多様性、それは何一つパレスチナの民衆には適用されていません。おかしくないでしょうか。そしてこのパレスチナの問題について、傍観している、そしてどっちもどっち、このような社会の在り方、見方が、76年にも及ぶ占領、抑圧、殺りくを許してきたのではないでしょうか。10.7の蜂起がなかったら、パレスチナ人民が置かれている状況について、世界中が知ることもなかったわけです。岸本区長は、首長として、一人の政治家として、イスラエルによるガザ大虐殺、それを支える日本政府に明確な抗議をすべきと思います。見解を求めます。 もう一つ、ウクライナ戦争についてですが、ロシアのウクライナ侵略と一面的に規定し、戦争がアメリカ帝国主義を先頭とするNATOによるウクライナ人民を犠牲にしたロシア弱体化のための戦争であるということ、この両面を見る必要があると思います。ウクライナ戦争は、ロシアの侵攻から始まったとか、先に手を出したのはロシアだから、だからウクライナを支援するのは正当というのは、この戦争の性格を一面からしか見ていません。ウクライナ戦争は、ウクライナを戦場にしたウクライナ人民を犠牲にしたアメリカ、NATOによる対ロシアの戦争であり、日本の参戦を許さないと日本から声を上げるべきです。見解を求めます。 もう一つ、地方自治法の改悪についてですけれども、そもそも区長は地方自治法についてどのような見解をお持ちかということはあるんですけれども、戦後の地方自治制度は、憲法9条とともに国が行う戦争に対する歯止めとされてきたと考えています。住民が国に抗して命と生活を守り、戦争を拒むことができるものと位置づけられてきたと思います。この国と地方自治体は対等であるという原則を破壊し、国による指示権なるものを創設して、国によるトップダウンで基地建設も戦争も遂行できる、その体制をつくるための地方自治法改悪ではないかと思います。区長は、これに対し疑問という見解を述べていたかと思いますけれども、改めて見解を伺います。そして、国に対し声を上げるべきと思いますが、見解を伺います。 最後に、ミサイル避難訓練についてですけれども、これは、現実に、私はミサイルからの避難云々を言う前に、まず起きようとしている、始まろうとしている戦争を止めることが最大限重要ではないかと思います。国の軍事費2倍化もそうですが、予算をつけたということは、戦争をやることを前提にしているということです。今、自治体が問われていると思います。この国の政治機関と成り果てたら、まさに戦争への道です。東京都が打ち出した地下シェルターの配備も、港区の高級住宅地に造って、一体誰が入れるのかと、一体誰のためのシェルターなのかという話です。避難訓練の杉並区での実施予定について、今のところないということですけれども、その話が出たら、東京都や国から要請が出たら、従い、行う予定なのか、最後に伺って、終わります。(傍聴席にて拍手する者あり)

傍聴人に申し上げます。御静粛にお願いいたします。 理事者の答弁を求めます。 総務部長。(発言する者あり) 他御静粛に願います。 〔総務部長(白垣 学)登壇〕
ほらぐち議員の再度の御質問にお答えをいたします。 まず、イスラエル・パレスチナ間紛争に関する再度の御質問がございました。 質問の冒頭に、区長の対話との関係について言及がございましたけれども、区長が予算編成方針で申し上げている、かねてからも申し上げている対話というのは、あくまでも区政におけるものでございます。議員御指摘のイスラエル・パレスチナ間の紛争に関する問題は、これは外交上の問題ですので、区長から直接御答弁申し上げたとおり、国はイスラエルとパレスチナの恒久的な和平と安定に向けて最大限の外交努力をすべきと考えてございます。 続きまして、地方自治法の改正に関する御質問がございました。 確かにこの改正案につきましては、法定受託事務にとどまらず、自治事務にも指示権を及ばせるという内容であり、国は国の安全に重大な影響を及ぼす事態を想定した制度だと説明をしておりますけれども、具体的にそれがどんな事態を想定しているのかというところなど、疑問や懸念もございます。これは区だけではなくて、多くの自治体関係者や学識経験者も抱いている疑問や懸念と認識してございますので、今後、他自治体とも足並みをそろえて、必要があれば全国市長会、また特別区長会などを通して必要な対応を考えてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 〔傍聴席にて発言する者あり〕

御静粛に願います。 危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
弾道ミサイルを想定した住民避難訓練についての再質問にお答えいたします。 まず、訓練よりも先に戦争を止めることが大切というお話がありましたけれども、これは外交の問題かと承知をしております。 また、このミサイルを想定した住民避難訓練は、国民保護法に基づき実施されているものと承知をしておりまして、杉並区に要請があった場合どうするかという点につきましては、先ほど御答弁したとおりで、地震や火災を想定した避難訓練と同様、区民の安全・安心を守るという観点から判断すべきであると認識してございます。 私からは以上でございます。 〔傍聴席にて発言する者あり〕

御静粛に願います。御静粛に願います。傍聴人に申し上げます。御静粛に願います。 以上でほらぐちともこ議員の一般質問を終わります。 35番くすやま美紀議員。 〔35番(くすやま美紀議員)登壇〕

日本共産党杉並区議団を代表して、ジェンダー平等について、教育について、自転車活用の推進について、以上3項目質問いたします。 企業による男女賃金格差の公開制度の開始、性暴力の根絶に向けた不同意性交等罪の創設、同性婚や性別変更の手術要件をめぐり、当事者に寄り添った画期的な司法判決など、日本でもこの数年、ジェンダー平等と女性の権利をめぐる大きな変化が起こっています。選択的夫婦別姓を求める運動、LGBTQ+など、多様な性を認め合う社会に向けた動きも広がっています。その一方、日本のジェンダーギャップ指数は、2023年、146カ国中125位で、前年の116位から9ランクダウン、順位は2006年の公表開始以来、最低となりました。日本政府にはジェンダー平等に向けた本気の取組が求められます。 杉並では、岸本区長の下、性の多様性条例の制定、パートナーシップ制度の創設、学校トイレへの生理用品の配布、来年度は区庁舎等にも配布予定であります。また、区役所におけるハラスメントゼロ宣言など取組が前進していることは重要です。私はこれまでもジェンダー平等の諸課題について取り上げてきましたが、今回は女性支援法施行に当たっての対応、性暴力被害をなくす取組について質問いたします。 2022年に成立した困難な問題を抱える女性の支援に関する法律――以下、女性支援法といいます――が今年4月から施行されます。これまでの売春防止法による取締りや、保護更生を目的とした支援から、意思の尊重、人権擁護、男女平等の実現へ女性支援の理念を大きく転換するものです。新法では、困難な問題を抱える女性の定義について、性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係性、その他の様々な事情により、日常生活、または社会生活を円滑に営む上で、困難な問題を抱える女性、その恐れのある女性を含むとし、支援に当たっては、若年世代から子育て世代、中年・高齢世代と幅広い年齢層の女性、それぞれのライフステージに合わせて、各関係機関や民間団体等とも連携し、支援対象者の立場に寄り添った支援を行うことが必要であるとしています。杉並区としても、差別や人権侵害を受けやすい女性の実態をつかみ、教育を受ける権利の保障、安定した雇用や住まい、健康支援などの支援策の拡充が必要と考えます。 2022年第3回定例会で、女性支援法の施行に向け、どのように施策を発展、強化させていくのかとの私の質問に対し、区は、国の基本方針策定の動向を注視しながら、関係所管による情報共有と連携を図り、今後の取組を研究していくと答弁しました。杉並区として、この間どのように研究されてきたのか、お答えください。 また、自治体の基本計画策定は努力義務となっていますが、杉並区の計画策定の状況について伺います。 私たちのところには、生活に困窮し、社会的にも孤立している若い女性や、低年金で重い家賃負担に苦しむ高齢女性などから相談が寄せられます。困っていてもどこに相談していいのか分からない、あるいは行政に相談しても聞いてもらえるのだろうかという不安を抱えている女性が多いのではないでしょうか。新法施行に当たり、困難を抱えている女性全てに支援を受ける権利があることを積極的に知らせることが重要ですが、いかがですか。 現在、女性相談については、3福祉事務所で実施していますが、例えば女性相談センターといった分かりやすい相談窓口を設置するとともに、相談員のスキルアップや相談体制の充実を図る必要があると考えます。区の認識と対応について伺います。 新法では、地方公共団体の努力義務として、支援を適切かつ円滑に行うため、関係機関、民間団体、その他の関係者により構成される会議として、支援調整会議を組織することが定められています。杉並区はどのように取り組むのですか。 困難な問題を抱える女性の支援とともに、今後は女性が生き生きと力を発揮できる女性政策を広く進めていくといった視点で区は臨む必要があると考えますが、いかがですか。 故ジャニー喜多川氏が半世紀にわたり数百人に及ぶ子供への性加害を行っていた問題は、社会に大きな衝撃を与えました。性暴力は魂の殺人とも言われ、被害者は大きなトラウマを抱え、生涯にわたり苦しみ続けることになります。2023年6月の内閣府のこども・若者の性被害調査では、性交を伴う性被害に遭った人のうち、最初の被害年齢は中学生以下が24%と深刻な実態が明らかになりました。子供は性暴力を受けても、それが被害だと分からないことが多く、性被害の当事者団体Springの調査では、被害と認識できるまでに、平均で7年程度かかっているという結果も出ています。被害に遭っても、人に知られてはいけないと思ったり、加害者が身内の場合、自分さえ我慢すればいいなどと思い込んで被害が顕在化せず、長期化する場合もあります。性被害に関し、子供たちが相談できる環境整備が必要ですが、区ではどのように取り組んでいますか。 子供や女性にとって最も身近な性暴力が痴漢です。日本共産党東京都議団が痴漢対策を繰り返し求めてきたことを受けて、東京都は初めて大規模な痴漢被害の実態把握のための調査を行いました。昨年12月25日に公表された調査結果では、痴漢被害に遭ったことがある女性が4割を超える深刻な実態が浮き彫りになりました。被害場所で最も多いのは電車内で、被害者の76%は小学生から大学生まででした。電車内で被害を受けたときの対応では、我慢した、何もできなかったが最多で40.7%、被害届を出したか、相談したかについては、誰にも相談していないとした人が、被害直後で62.4%、被害のしばらく後でも71.3%という結果でした。被害の心身への影響については、フラッシュバックすることがある、電車に乗れなくなった、駅構内、ホームにいるのが怖くなったなど、日常生活への深刻な影響が示されました。 一方、痴漢行為に気づいた場合に、周囲の人が助けてくれたと回答した被害者は5割から6割で、助けた方法としては、1、直接加害者に注意した、2、被害者に大丈夫ですか、困っていますか、具合が悪いですかなどの声をかけた、3、被害者にこっちに来なさいなどと声をかけ、加害者と引き離すなどが挙げられました。第三者が対応を取った場合に、痴漢が止まったとする被害者の回答は9割を超えました。性暴力等に対し、第三者が見て見ぬふりをせず、被害を軽減したり、未然に防ぐため、状況に応じて行動する人は、アクティブバイスタンダー、行動する傍観者と呼ばれています。痴漢被害など、性暴力をなくしていくために、アクティブバイスタンダーを増やしていく取組が重要と考えます。区の認識と対応について伺います。 調査結果に基づいた痴漢撲滅に向けた施策、検討の方向性では、予防策について、若年層への包括的性教育の普及推進が痴漢防止への意識醸成へとつながると強調しています。しかし、日本では、包括的性教育はおろか、性教育さえも圧倒的に足りていません。現在の学習指導要領では、人の受精や妊娠の過程は取り扱わないものとするという歯止め規定があります。しかし、性交を教えずに、性暴力や性被害とはどういうものなのか、子供たちは理解できるのでしょうか。 2018年東京都教育委員会が実施した性教育に関する管理職の意識調査では、教員は性教育について自信を持って指導しているかとの問いに、そう思わない、またはあまりそう思わないという回答は49%、また、保護者は家庭において子供に対して性に関する指導を行っているかとの問いには、そう思わないとあまりそう思わないという回答が合わせて85%でした。非常に心もとない数字だと思います。 性教育の取組として、東京都教育委員会は、産科医を招聘した性教育の授業を行っており、本年度、杉並区でも中学校1校で実施したと聞いています。今後、多くの学校で産科医や助産師など専門家による性教育を広げるべきと考えますが、いかがですか。 性教育にしても、包括的性教育にしても、多くの大人は学校で学んできていません。性暴力、性被害を根絶するためにも、ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスに基づいて、性に関する知識だけでなく、人間関係や性の多様性、ジェンダー平等、暴力と安全確保、健康まで含めた包括的性教育を大人も学ぶことが必要と考えます。区の認識はいかがですか。区として積極的に大人向けの包括的性教育の講座などに取り組むことを求めますが、いかがですか。 次に、教育について、教員不足、不登校について質問します。 教員不足が大きな社会問題となっています。杉並区の教員の方から、今年度、数校で欠員が生じ、区費教員や時間講師で対応した。2022年度は、産休代替、病休代替の欠員が見つからず、空き時間の先生や副校長などでやりくりしたとお聞きしました。杉並区の教員不足の現状はどうなっているのか、またどのように対応しているのか、伺います。 教育職は、本来やりがいのある身分も安定した職業です。にもかかわらず、こうした事態が起こっている最大の要因は、学校での異常な働き方、長時間労働が改善されずにいるためです。少ない教員で過大な業務を担っているため、多くの教員は平日1日平均12時間近く働き、土日も出勤している状況だと伝えられています。こうした働き方になっているため、人が集まらないのです。教員の病気休職も大幅に増え、早期退職も止まりません。免許保有者は教員になることをためらい、多くの教育系学生が教職以外の道を選ぶようになったと言われています。 教員不足の解決のためには、政府が予算を投入し、教員定数を増やすことが不可欠です。1日に受け持つ授業数で見た現在の教員定数は、教職員定数を定めた義務教育標準法の制定時と比べ、2割も足りていないことが指摘されています。ここを放置している限り、政府が幾ら働き方改革を叫んでも成果は出ないと考えますが、区教委の認識を伺います。国や東京都に対し、教員定数を増やすよう求めるべきですが、いかがですか。 教員定数は、義務教育標準法に基づき国と東京都で決めているため、杉並区だけで教員不足を解決することはできませんが、区独自の努力も求められます。臨時的任用教員の募集など、どのように取り組んでいるのか、伺います。 また、杉並区には、区費教員が現在56名います。区教委は今後増やす考えはないと答えていますが、現状を考えれば、区費教員の増員が必要ではありませんか。教員の負担を可能な限り減らすことも重要です。杉並区では、スクール・サポート・スタッフの配置や部活動の外部指導員の導入などを行い、教員の負担軽減を図っているとしていますが、教員からは研修報告書の簡素化や廃止、多過ぎる学力テストの精選、体力テストを5、6年のみの実施とすること、道徳授業の公開講座をやめることなど、諸行事の削減や精選を求める声が届いています。区教委としてはどう認識していますか。 今日の危機的な教員不足の事態を招いたのは、政府が教育予算を低く抑えてきたためです。日本の教育費への公的支出は、OECD諸国37か国中下から2番目です。しかも公立学校の教員は、どれだけ残業しても1円も残業代が出ないという定額働かせ放題になっています。1971年、自民党政府は、公立学校の教員に残業代を支給せず、その代わりに給与額の4%を新たに支給するなどの法律、公立学校教員給与特別措置法、給特法を当時の全ての野党の反対を押し切って成立させました。残業代がなくなれば、労働時間が無定量になってしまうとの指摘に、当時の文部大臣は、先生たちを追い詰めるようなことはしないと主張しました。しかし、その後の経過を見れば、どちらが正しかったのかは明らかです。現在国では見直しの議論が行われ、自民党からは残業代の不支給は変えず、調整額を4%から10%以上に引き上げるなどの案が出されていますが、月1万数千円程度の追加支給で定額働かせ放題を続けるもので、これでは根本的な解決にはなりません。残業代をきちんと支払う法改正を国に求めるべきですが、区教委の見解を伺います。 文科省が昨年10月に公表した令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査によれば、小中学校の不登校の児童生徒数は29万9,048人で過去最多となりました。杉並区でも不登校の子供は毎年増え続けており、2017年度は小中学校合わせて346名でしたが、2022年度は897名と、5年間で2.5倍以上に増えています。私は、この数字は一言で言って、学校がいかに息苦しい場になっているのかが示されたものではないかと思います。不登校の子供を支える活動をしているNPO法人が昨年行ったアンケートでは、不登校の子供の保護者から、学校が忙し過ぎる、分刻みのスケジュールで、休み時間も着替えや移動に追われ、トイレに行くのがやっと、とにかく急がされるので、子供が疲弊している、先生が忙し過ぎて、その大変さが子供に伝わるという声が寄せられています。不登校の直接の要因は様々あるにしても、問題の背景には、競争の激しい社会や教育、子供の人権がないがしろにされている実態があるのではないでしょうか。 国連子どもの権利委員会からは、日本の教育システムがあまりにも競争的なため、子供たちから遊ぶ時間や体を動かす時間、ゆっくり休む時間を奪い、子供たちが強いストレスを感じていること、それが子供たちに発達上のゆがみを与え、子供の体や精神の健康に悪影響を与えていることが指摘され、是正を求める勧告が繰り返し出されています。教員も多忙で、子供たちに向き合う時間が足りていません。まずはこうした子供たちの学校生活における環境を改善することが求められていると思いますが、区教委はどう認識していますか。 他自治体では、不登校になっている子供、不登校を経験した子供たちと保護者を対象に独自にアンケート調査を実施しているところもあります。学校に行きたくない、休みたいと思った理由や、誰かに相談したか、どのような学校だったら楽しく通えると思うかなど、区独自にアンケートを行い、施策に生かすことが必要と考えますが、いかがですか。 子供が不登校になったことで、食費や水光熱費、フリースクールなどの授業料などの支出が増えた、また、保護者も仕事を辞めざるを得なくなり、収入が激減したなど、経済的な負担が増えたことが指摘されています。フリースクールに子供を通わせている保護者からは、授業料助成を求める要望が寄せられています。東京都教育委員会の調査では、フリースクールの授業料の平均は月額約4万5,000円でした。都教委は2022年度、フリースクールに通う子供の実態調査を開始し、協力した保護者に月1万円、23年度は月2万円を協力金として支給しています。最近の報道によれば、来年度からは額は変わりませんが、助成金として支給するという報道もあります。 杉並区でフリースクールに通っている子供の数や、そのうち都の協力金を受けている子供の数は把握していますか。北区では、都の補助に加え、区独自に1万円上乗せして助成をしています。杉並区でもフリースクール授業料の助成の検討を求めますが、いかがですか。 新年度予算では、スクールカウンセラーの拡充、スクールソーシャルワーカーの段階的な学校配置が示されました。スクールカウンセラーについては、保護者から週1回では相談したいときにできない、相談がぶつ切りになってしまうなどの声や、スクールソーシャルワーカーについても、1人当たり抱える件数が多いことから、我が党区議団としても、繰り返し拡充を求めてきました。今回、拡充が打ち出されたことは重要な前進です。スクールカウンセラーについて、現在の人数と来年度拡充される人数、各学校の配置日数がどのように変化するのか、伺います。 福祉の専門知識を持ち、学校外の組織と連携して様々な困り事を抱えた児童生徒、家族を支える専門職であるスクールソーシャルワーカーについては、段階的な学校配置ということですが、現在の体制からどのように変わるのか、配置される人数や質、期待される効果などについてお答えください。 杉並区実行計画では、不登校児童生徒支援体制の整備として、来年度校内別室指導支援事業の実施、学びの多様化学校の設置検討ということが示されました。不登校の子供たちの居場所の確保のために、校内別室指導支援事業は重要です。杉並区では現在も各学校で別室指導が行われているとのことですが、来年度以降はどのように事業を展開していくのでしょうか、支援事業にふさわしい別室はきちんと確保されるのでしょうか、配置される指導員はどのような人が採用されるのか、研修などは行われるのでしょうか、お答えください。 学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校の配置については、来年度以降検討としていますが、設置に向けてどのように検討していくのか、伺います。 最後に、自転車活用の推進について質問します。 気候危機対策、ゼロカーボンシティー実現のためにも、さらには、区民の健康増進のためにも、自転車利用の促進、安心して自転車を利用できるまちづくりが求められています。杉並区は自転車活用推進計画を策定中ですが、基本的な問題に絞って質問します。 自転車活用推進計画の策定は、2016年、衆参全会一致で成立した自転車活用推進法に基づいて策定するものです。質問に当たり、私なりに区内の自転車台数等を調べてみましたが、法施行以降、減少傾向に見えます。自転車に関する区政モニターアンケートでは、2017年度、よく使用する、時々使用するの回答者は合わせて63%だったのに対し、昨年、23年の調査では、ほとんど毎日と週に数回の回答者は43.9%と減少しています。また、自転車の防犯登録台数を見ると、2013年は78万9,688台でしたが、2022年度は63万7,728台、9年間に15万台減少しています。国が自転車活用推進法を制定し、区は自転車利用総合計画、自転車ネットワーク計画を策定し、自転車活用を推進しようとしているにもかかわらず、さらには人口が増加しているにもかかわらず、自転車防犯登録台数では減少していることを区はどのように分析していますか。この状況を総括、分析し、計画の策定が行われる必要があると思いますが、いかがですか。 区の計画案では、指標として、自転車を利用する区民の割合を現状値、2022年度の64%から2030年度は80%に引き上げることを掲げていますが、この利用するとは年に数回以上利用するというふうになっています。計画の趣旨からすれば、週1回以上程度で指標を設けるべきではありませんか。 さらに、今年度の区政モニターアンケートの自由意見では、自転車専用レーンの不備に対する批判とともに、自転車利用者のマナーのなさに対する強い批判も示されました。こうした傾向は、今年度の区民意向調査の自由意見欄でも強く示されています。こうした区民の声に立脚した対策の強化、計画の策定が求められていると思います。区民の声をどう受け止め、計画に生かそうとしているのですか。区民から強く要望されている交通ルールの徹底、マナーの醸成について、計画案では、第6章で交通ルールを守り、譲り合う風土づくりが打ち出されています。譲り合う風土については否定しませんが、今、何よりも必要なことは、交通ルールを徹底することであり、この点でこれまで以上の対策が求められているのではないでしょうか。どう認識し、どのように対策を強化するのですか。例えば警視庁と連携し、交通ルールの講習会を徹底して開催すること、講習修了者へのワッペン提供などを行うべきと考えますが、いかがですか。 計画案に対し、提案したいことは、車優先から人と自転車優先への転換です。自転車活用推進計画案では、「限りある道路空間を自転車とクルマが譲り合う風土を醸成する」フレンドリーなまちづくりを強調しています。お互い譲り合い、フレンドリーな関係は当然のことです。しかし、限られた空間の中で自転車の移動空間を確保するためには、これまでの自動車優先の道路、都市構造から、歩行者、自転車利用者を大切にする道路、都市構造への転換こそ求められているのではないでしょうか、認識を伺います。 そして、その一番象徴的な現状が、区役所前、中杉通りの両側がパーキングメーターで塞がれ、車道での自転車の移動が状況や人によって困難な事態になっていることです。その結果、歩道は歩行者と自転車が接触し合うような状況となっています。もちろん荷さばき車両のためのパーキングの確保は必要ですが、現状の放置は許されないというふうに思います。昨年の第1回定例会の一般質問でも我が党はこの問題を取り上げ、区も問題を認識し、地域の方へのヒアリングを始めるとの答弁でした。改めて区はどう対応しているのでしょうか、どこまで調査、検討が行われているのでしょうか、答弁を求め、質問を終わります。

理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後1時まで休憩いたします。 午前11時55分休憩 午後1時開議

休憩前に引き続き会議を開きます。 くすやま美紀議員の一般質問に対する理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、くすやま美紀議員の御質問のうち、女性支援法の施行を踏まえた区の姿勢等についてお答えいたします。 まず、女性相談の窓口についてのお尋ねですが、私は、新法の施行にかかわらず、困難な問題を抱える女性がちゅうちょなく相談できる窓口が必要であると認識しています。御指摘の女性相談センターの設置については、まずは、相談者が福祉事務所や男女平等推進センターをはじめ、様々な相談窓口でどこでも相談できるよう、関連する区の相談窓口の担当職員が緊密に連携し、情報を共有しながら、それぞれの窓口において相談者に寄り添った対応を心がけてまいりたいと考えております。 また、相談支援員のスキルアップについては、部署の垣根を越えて窓口での事例研究を行ったり、国や都が主催する様々な専門研修への参加を促すなど、自ら資質の向上を図ることのできる相談員の育成は急務であり、早急に対応してまいります。 最後に、広く女性政策を進める視点で区は臨むべきとのお尋ねですが、困難女性へのセーフティーネットとして相談体制の充実は欠かせないものですが、女性が活躍できる環境をつくることで解消できる課題も多々あるものと思っております。私は、企業や自治体が活性化するためには、女性の力が絶対に必要であり、現に女性が活躍することで業績が上がっている企業もあるとの研究報告もございます。区においても、あらゆる分野で積極的に女性の登用を進めており、私も女性政策を進める視点が重要との認識を持っておりますので、私の基本姿勢の一つであるジェンダー平等を促進し、女性が安心して暮らせる杉並に向けて取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁申し上げます。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、女性支援法施行に当たっての対応に関する残りの御質問にお答えいたします。 まず、女性支援法施行に伴うこれまでの取組状況ですが、女性支援新法全国フォーラムへの参加をはじめ、豊島区や中野区など、先進自治体からの情報収集を行い、法が求める支援制度の内容や必要な組織体制等の把握に努めてまいりました。今月中に都が主催する同法施行に向けた区市町村説明会がございますので、関係職員を派遣し、法施行に向けての準備を整えてまいります。なお、御指摘の基本計画につきましては、策定は努力義務となっておりますが、今後示される都の基本計画等を踏まえ、関連する既存の計画との整合を含めて検討してまいります。 次に、困難を抱える全ての女性に支援を受ける権利があることを積極的に周知すべきとのお尋ねにお答えいたします。 御指摘のとおり、近年、困難な問題を抱える女性は、若年世代から子育て世代、中高年世代へと幅広い年代に広がっています。加えて、新法が規定するように、行政だけではなく、民間団体等との連携協力も視野に入れた継続的、重層的な支援を確実に届けることが何よりも重要です。このような視点から、区広報紙、パンフレットなど、紙面によるPRだけではなく、ホームページ、SNSなど、あらゆる世代に情報が行き渡るよう、新法が定める支援について広くPRしていくとともに、民間自立支援施設やケア24、民生児童委員などの力もお借りしながら、各地域で支援を求める一人でも多くの女性に必要な支援が行き届くよう努めてまいります。 私からの最後に、支援調整会議についての御質問にお答えいたします。 困難を抱える女性を支援するためには、多くの場合、生活、健康、就労、育児等、様々な側面からのアプローチが同時に必要となります。新法では、このような複合的な課題に対し、行政だけではなく、地域を挙げて解決、支援することに主眼が置かれており、今後、支援調整会議の設置に向けては、地域における女性自立支援施設をはじめ、各種支援団体との意見交換や協議を行い、検討してまいりたいと考えてございます。 私からは以上でございます。

危機管理室長。 〔危機管理室長(寺井茂樹)登壇〕
私からは、痴漢被害などに対するアクティブバイスタンダーについての御質問にお答えいたします。 痴漢などの性暴力を防止するためには、被害現場において声かけや通報など、積極的に行動できる第三者、いわゆるアクティブバイスタンダーの存在が重要であると認識しております。区といたしましては、今後、警察などの関係機関と協力し、痴漢防止キャンペーンなどを通じて、目撃した人が行動に移せるよう、意識啓発に努めてまいります。 私からは以上です。

区民生活部長。 〔区民生活部長(齊藤俊朗)登壇〕
私からは、大人向けの包括的性教育に関する御質問にお答えします。 包括的性教育は、体や生殖の仕組みだけではなく、人間関係や性の多様性、ジェンダー平等、性暴力の防止など、幅広いテーマを含む教育を発達段階に応じて学ぶことと捉えております。ジェンダー平等や性の多様性など、性をめぐる考え方が時代に応じて変化している中、大人自身の知識をアップデートすることは意味のあることと認識しております。大人向けの包括的性教育に関するものといたしましては、男女共同参画担当による性の多様性に関する講座や保健センターでの女性の健康講座など、各所管において専門講座を実施しているほか、男女平等推進センターに包括的性教育に関する書籍を配架するなど、知りたい内容を学ぶことができる環境を整えております。今後は、他自治体の取組状況を踏まえ、各所管の実施する専門講座を一体的に合わせた講座として実施できないかなど、研究してまいります。 私からは以上です。

都市整備部長。 〔都市整備部長(中辻 司)登壇〕
私からは、自転車活用推進計画案に関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、自転車防犯登録に関するお尋ねがございました。 本制度は、都道府県公安委員会が規定する自転車を購入する際に登録が義務づけられているもので、盗難、事故の際の名義確認等に活用されているものです。御指摘の人口が増えているにもかかわらず、登録台数が減少していることについては、都内の実情として、転入者の登録変更手続実施の有無や、インターネット購入の際の居住地での登録の有無が把握されていないことなどが原因として推測されるところであり、また、実際、区が実施している各駅周辺の駐車状況調査において、御質問にありました2013年から2021年の9年間で自転車台数に大きな変化がない、そうしたことを踏まえれば、自転車の利用実態との相関関係が不明確であると考えております。今回の計画案では、区の実情を反映すべく、これまでの駐車状況調査等に加え、新たに区政モニターアンケート調査を実施し、現状分析などに活用いたしました。 次に、自転車利用の指標に関するお尋ねがございました。 今回のアンケート調査では、自転車利用をほとんど毎日、週に数回、月に数回、年に数回及びほとんど利用しない・全く利用しないの5つの区分で御回答いただき集計いたしました。御指摘の指標設定においては、自転車を利用しない人の移動手段を自転車に転換していく、マイカーから自転車への行動変容を促す意図から、ほとんど利用しない・全く利用しない以外の4つの区分を年数回以上と1つにまとめ、指標として定めたところでございます。 次に、自転車のインフラ整備や交通ルールのさらなる徹底を求める区民の声に関するお尋ねでございますが、区といたしましては、これまでの対策を強化し、取組を拡充すべきとの認識でございます。今回の計画案では、前提としての都市交通における自転車の位置づけや、自転車施策に対する区としての考え方等を極力分かりやすくお示しするとともに、自転車走行空間整備の加速化や自転車ネットワーク路線の再構築に加え、区民との協働により交通ルールを浸透させる新たな取組を位置づけており、区民からの要望にしっかり向き合い、課題解決に向け取り組む所存でございます。 次に、警察との連携等に関する御質問にお答えをいたします。 今回の計画案では、自転車は歩行者の延長ではなく、あくまで車両であり、交通ルールを徹底することが何より重要であるとの考えの下、交通安全への取組を強化することとしており、区民の行動変容を促すため、自転車関与事故等の客観的データを分かりやすく、見やすく提示しております。交通ルール違反の取締りは警察の所管になりますが、これまで実施してきた講習会を含め、今後も一層の連携を強化するとともに、区としても、安全パトロール隊による注意喚起をはじめ、交通ルールの周知徹底に注力し、自転車が選ばれる環境づくりを推進してまいります。 なお、ワッペンの提供との御提案もございましたが、区の取組、事業に区民が自ら参加したくなるような仕掛けも現在検討しているところでございます。 私からの最後に、道路、都市構造の転換に関する御質問にお答えをいたします。 区としては、これまで杉並区まちづくり基本方針の改定や杉並区地域公共交通計画の策定において、人に優しい道づくりや、車中心から人中心の都市交通への転換を明示しており、今回の自転車活用推進計画案で一層前向きな姿勢をお示ししたと考えております。今後のまちづくりにおいては、脱炭素という大命題の下、超高齢社会の進展等の地域課題を踏まえ、健康的で環境にも歩行者にも自転車にも優しい都市空間をデザインしてまいります。 私からは以上です。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(野口知希)登壇〕
私からは、中杉通りの自転車通行に関する御質問にお答えします。 中杉通りに関しては、阿佐ヶ谷駅等周辺まちづくり方針において、取組の方向性として、安全、快適な歩行者、自転車空間の改善を定めており、平成29年度から調査研究を重ねておりましたが、昨年、中杉通りについても自転車の車道通行が原則となったことから、区としても、より課題意識を持って取り組んでいきたいと思います。 議員御指摘のとおり、中杉通りのパーキングメーターにつきましては、ピーク時の利用率で駅南側で73%、駅北側で37%となっており、撤去を実現するためには、代替施設の整備なども含めた検討が必要となります。これまでも区では、交通管理者である警視庁や道路管理者である東京都などの関係機関、また地域の方々との意見交換などを行っており、本年度は、他自治体の事例調査を行っていることに加え、パーキングメーターの利用目的や頻度などに関する実態調査に向けて取り組んでいるところです。 私からは以上です。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、初めに、性被害等に関する相談体制についての御質問にお答えいたします。 学校では、児童生徒が困ったときに担任以外にもスクールカウンセラーや養護教諭など、信頼できる大人に安心して相談できるように、校内における教育相談体制を整えております。さらに、児童生徒用のタブレット端末から利用できる教育相談アプリ、東京都の第三者相談窓口や、児童生徒向け相談シートの活用など、電話やメール、チャットなど、様々な手段で相談できるようになっております。 次に、学校における性に関する指導についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、今年度、産婦人科医を外部講師に招き、性に関する指導を行った中学校が1校ございます。この取組は、東京都教育委員会性教育の授業という事業を活用したものでございます。学校は事前に生徒や保護者に授業の概要を示し、授業への参加希望を確認いたしました。参加しない生徒には、別室で異なる学習を用意したり、講師と指導内容について複数回確認したりと、準備に十分な時間を取って実施したものでございます。 教育委員会といたしましては、これまでの学習指導要領に基づいた指導に加えて、社会の変化や家庭の価値観の多様化等、児童生徒を取り巻く環境の変化に応じた学びが必要だと考えております。本年度の取組を先行事例と捉え、今後の性に関する指導の在り方については研究してまいります。 次に、教員不足に関する御質問にお答えいたします。 全国的に教員不足が問題となっている中、区立学校でも同様の状況は変わりございません。現在のところ、2月1日時点で、小中学校合わせて約40人の教員の欠員が生じております。臨時的任用教員の補充もできず、時間講師や専科教員対応だけでなく、副校長が担任をしている学校も複数ございます。教員定数は、国や都が定めているところではございますが、昨今の教員不足や教員の働き方改革を鑑み、引き続き、教育長会等を通じて要望してまいります。 なお、区費教員の採用については考えておりませんが、教員不足への対応として、区では、昨年8月と12月に臨時的任用教員や時間講師など、学校で働ける方を募集する説明会を開催したところ、160名以上の参加者が集まり、約20名が採用等につながりました。教育委員会といたしましては、引き続きあらゆる方法を用いて人材の確保に努めてまいります。 次に、教員の負担軽減に関する御質問にお答えいたします。 教育委員会では、校長会等から教員の負担軽減に関する意見や要望等を伺い、まずは、今年度できることから改善を図ってまいりました。例えば学校向けメールタイトルの統一化、オンラインによる欠席連絡やプリント配布、研修アンケートの簡素化などにより、教員の負担軽減を図るとともに、引き続き、教員の意識改革や業務の見直し、人的配置の拡充に取り組んでまいりました。さらに、庶務事務システムの導入により、出退勤管理や旅行命令簿等のデジタル化、効率化を図ることで、教員の働き方改革をより一層推進してまいりたいと考えております。 また、教員の時間外勤務につきましては、全員一律に給料の4%の教職調整額が支給されておりますが、実態に見合っていないという指摘もあることから、国において議論が進められており、その状況を注視してまいりたいと考えております。 次に、不登校の一連の御質問のうち、まずは学校内での支援に係る御質問にお答えいたします。 不登校の未然防止において、学校が児童生徒一人一人にとって安心できる環境を構築することは重要であると考えております。そのため、学校内での相談体制、相談支援を充実させるために、次年度は、現在の都費スクールカウンセラー69名に加えて、区費スクールカウンセラーを20名分増員し、週2日配置される学校を現在の6校から26校に増やす予定です。加えて、スクールソーシャルワーカーにつきましては、次年度は学校の抱えている課題を迅速に把握し、対応できるよう、支援方法を改善してまいります。今後は、学校内で専門性をより発揮し、迅速に対応できるよう、現在の10名体制からの増員を視野に、段階的な学校配置に取り組んでまいります。 校内別室指導につきましては、現在は教職員とボランティアが子供たちの話し相手になったり、学習支援を行ったりし、安心して過ごせる居場所となるよう取り組んでおります。次年度は、ボランティアに係る予算を拡充するとともに、子供たちの見守り方や、安心できる環境の整え方を教育委員会が助言することで、全校で校内別室指導が実施できるよう、体制整備を進める予定でございます。 次に、学校外での不登校支援に関する御質問にお答えいたします。 フリースクールの授業料助成についてですが、都の助成に上乗せする区の助成は検討しておりませんが、教育委員会は、フリースクールに通っている児童生徒の人数及び都の助成を受けている人数は把握してございます。 次に、学びの多様化学校につきましては、今年度から教育委員会と区長部局、学校による検討会を立ち上げており、設置に向けて具体的な検討や準備を進めております。 また、アンケート調査についてですが、さざんかステップアップ教室の生徒から意見を聴取したり、不登校の親の会に参加したりして、不登校支援を充実させるために、児童生徒や保護者の支援ニーズを把握してまいります。 私からは以上でございます。

35番くすやま美紀議員。 〔35番(くすやま美紀議員)登壇〕

では、何点か再質問させていただきます。 女性支援法についてです。この間どのように研究をされてきたのかという質問に対して、団体フォーラムに参加したりとか、中野区、豊島区といった先進自治体の事例の情報収集といったようなお答えがありました。それで、そういったところに参加した結果、どのような点が参考になったのか、杉並区として何か取り入れていくべきそういった点があったのかどうか、あれば、その点をお答えいただければというふうに思います。 それから、教育のほうについては、現在、教員不足という状況については、やはり長時間労働、過酷な労働の在り方が改善されなければ、もう人が集まらないというような状況だと思うんですが、そのために、やはり政府が予算を投入して教員定数を増やさない限り、幾らいろいろ区としても取り組んでいるといっても、やっぱり根本的には教職員定数、この義務教育標準法制定時と比べて現在も2割も足りていないということが指摘されていますので、ここを放置している限り駄目なんじゃないかということを最初の質問でお聞きしました。ちょっとその点についての区教委の認識をお伺いしたいというふうに思います。国、東京都には求めるということだったんですけれども、その点の区教委の認識をちょっとお答えいただけたらと思います。 それから、区費教員の増員は考えていないということで、これまでどおりの御答弁でしたけれども、増やす考えがないというその理由をお伺いいたします。 それから、不登校についてのアンケートで、さざんかステップアップ教室などに通う子供を対象に声を聞いていくということで、大事な一歩だというふうに思います。やっぱり適切な支援を行うためには、当事者の声を聞くということがもう不可欠だと思いますので、ぜひ最初は対象者が少ない、全てのそういう不登校の子は対象にしないかもしれないんですけれども、徐々にやはり大きく対象を広げていったアンケートを行っていただきたいというふうに思うんですけれども、その点についてはどのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。 それとあと、フリースクール、授業料、区独自の上乗せといいますか、区独自の助成は考えてはいないということでした。東京都が、今日もニュースでやっていましたけれども、これまでは協力金という形で、2万円ですか、実質助成していたわけなんですけれども、来年度からはもっと人数を拡大して、今度は助成金という形で支給するというような報道もありました。ただ、これも全てのフリースクールに通う子供に行き渡るということではないというふうに思うんですね。困窮家庭の不登校の子供のうち、8割以上は日中家で過ごさざるを得ないという調査結果もあります。ぜひここは、今すぐは区としてできないかもしれないんですけれども、やはり今後、全ての子供の学びを保障するという点で、ぜひ検討はしていっていただきたいなと思うんですけれども、こういった困窮家庭の不登校の子供に対する支援の必要性をどのように考えておられるのか、その点もお伺いしておきたいと思います。 あと、自転車のほうなんですけれども、阿佐谷の中杉通りのパーキングメーターのことなんですけれども、昨年も同様の質問をして、やはり使用している率が73%というような今日も御答弁がありました。それで地域の方々との意見交換というようなことも昨年もお答えがあって、今回も出されたんですけれども、そういった意見交換の中では、地域の方々からはどのような声が出されていたでしょうか、お伺いいたします。 教育のほうでフリースクールに通っている子供の数、そのうち都の協力を受けている子供の数を把握しているということだったんですが、今もし分かればお答えいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

理事者の答弁を求めます。 保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、女性支援法施行に当たっての対応に関する再度の御質問にお答えいたします。 まず、他区の取組状況からですけれども、複数の部門が関わっているといったことが分かりまして、これまで福祉事務所での検討を進めておりましたが、現在は関連課ですとか、企画部門を交えて検討を進めているといったところでございます。 なお、繰り返しになりますけれども、今月にまた都が主催する区市町村向けの説明会がございますので、これに参加することなどによりまして、今後の準備を進めてまいりたいと考えてございます。 私からは以上でございます。

まちづくり担当部長。 〔まちづくり担当部長(野口知希)登壇〕
再度の御質問にお答えします。 どういうような地域の方々の意見があったかということで、申し訳ないですけれども、詳細が手元にないので、ちょっとお答えしかねるところはありますけれども、ただ、この間やっていく中でも、やっぱり歩行者と自転車が歩道で入り乱れている状態、そういったことでの安全性に課題があるということに関しては、やっぱり地域の中でもそういった認識は共通している部分はございます。ただ、そういった中でも、このパーキングの使用実態とかもよくよく調べていかないと、パーキングをいざなくしていったときに、それで路上駐車が増えていくと、そういうことになってはやはり困るわけですし、公共交通、バスとかも非常に多く走っているという実態もございますので、そういったものの実態も踏まえながら、それから地域の中でも、やはり代替の駐車施設をどうするかとか、そういったこともいろいろと話をして、いろんな対策も考えながらやっていくべき部分だと思ってございます。 ただ、先ほど答弁申し上げましたとおり、この件に関しては問題意識を持って取り組んでいるところでございますので、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。 以上です。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、初めに、教員定数に関する考え方についてお話をさせていただきます。 教員定数は、先ほども答弁させていただいたとおり、国や都が決めることではございますが、教員不足への対応だけではなくて、やはり働き方改革を一体的に進める必要があるなというふうに考えております。そういったことで、区教委としてできることを今できる限り進めているところでございます。その上で、これまで区費教員を活用して、小学校全学年で区独自の30人程度学級を実施してまいりましたが、法改正によって令和7年度には都費教員による35人学級の実施になることから、現在の人数で各小学校1名程度区費教員の配置が可能になります。加えて東京都全体では、教員不足もしばらく続くというふうに言われております。今は、区費教員の採用ではなくて、まずは先ほど申し上げたようなスクール・サポート・スタッフや通常学級支援員、またICT支援員など教員をサポートする人材の拡充などを図って、教員が教員らしく働ける環境を整えていきたいというふうに考えております。 続いて、アンケート調査についての御質問です。 このアンケート調査につきましては、まず不登校児童生徒の状況が様々であるということ、配慮が必要な場合もあるため、全ての不登校児童生徒を対象にアンケートを取ることは難しいというふうに考えております。まずは、さざんかステップアップ教室に通う児童生徒の声を聞くことから始め、今後は可能な範囲で対象を広げていければというふうに考えております。 続いて、フリースクールに通わせている、その助成金に関する御質問です。 フリースクールに子供を通わせている保護者の負担の大きさは認識してございます。また、不登校支援は、一人一人の状況に合った援助や多様な場を選択できる環境など、支援の仕組みづくりが必要だというふうに考えております。教育委員会といたしましては、子供の居場所の確保や多様な学びの保障、そして一人一人の社会的自立への支援など、総合的な不登校支援が展開できるよう、まずはできることから進めてまいりたいというふうに考えております。 最後に、フリースクールに通っている児童生徒の人数ですけれども、これは11月現在の区内全体での人数になりますが、小学校が24名、中学校は52名というふうになっております。 私からは以上でございます。 〔くすやま議員「そのうち協力金を受けている数は」と呼ぶ〕
そこは、すみません、把握してございません。

以上でくすやま美紀議員の一般質問を終わります。 16番宇田川ゆうじ議員。 〔16番(宇田川ゆうじ議員)登壇〕

無所属・都民ファーストの会の宇田川ゆうじです。 冒頭、能登半島地震で亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、被害に遭われた方々とその御家族に対しまして、謹んでお見舞いを申し上げます。 それでは、通告に従い、一般質問させていただきます。学校の水泳授業、プールの在り方と教員の働き方改革について、学校施設の開放、予約システムについて伺ってまいります。 学校の水泳授業、プールについて、他の議員からも様々な質問がされてきましたが、これまでの議論を踏まえまして、改めて学校の水泳授業、プールについて質問させていただきます。 コロナ禍が収束に向かう中、小学校、中学校の水泳授業が戻ってきたと思えば、地球温暖化の影響によるものなのか、異常気象、高温により、東京でも熱中症警戒アラートが発令され、水泳授業が中止されることが多くありました。熱中症警戒アラートは、2022年では6月30日から8月16日の間に10回、2023年では7月9日から8月30日までの26回発表されています。熱中症警戒アラートは、暑さ指数に影響する各要素の比率から算出されますが、気温1に対し湿度が7、輻射熱が2、さらに風、気流などが影響します。単純に気温だけでは判断できない熱中症ですが、ここで確認します。区の水泳授業の開催可否は何の基準に沿って誰が判断されているのでしょうか。 エックスなどで、区の学校開放プール授業の開催状況を見ると、気温と水温の合算値が70度を超えると熱中症防止対策として中止されているようです。しかしながら、先ほど述べたとおり、単純に気温、水温だけで判断することが難しく、これが熱中症の恐ろしいところです。一部の自治体では、学校における熱中症のガイドラインが教育委員会で作成されています。自治体によって、水泳の授業に関する記載がある自治体、さらには気温、水温など水泳授業の実施基準について具体的に記載している自治体もあります。区は、プール、水泳授業における熱中症のガイドラインについてどのように考えているのか、確認します。 先ほど述べたとおり、熱中症は風、気流など重要なファクターになるため、プールの立地条件が異なる中では、各学校長が判断する立場にもあります。しかし、学校開放のプール授業を気温と水温の合算値70度で中止と判断されているのであれば、区として一定の基準を示すべきではないでしょうか。命をかけたプール授業になってしかねない状況では、安全側の対応を取り、各学校は中止の判断をせざるを得ません。昨年の7月には、千葉県で6名の児童が熱中症で緊急搬送されています。また、各学校の立地条件において、プール授業の開催頻度に差が生じることは、公教育としての公平性を欠く教育格差を生じ、見過ごすことができない課題でもあります。 昨年のプールの実施回数は、小学校では学年別に平均7.5回から8.1回、中学校では11.6回から12回行われました。しかし、各学校を個別に見ると、最低回数は、小学校では3回、中学校ではゼロ回の学校もありました。その一方で、最多の回数を見ると、屋内のプール施設を持つ小学校で14回、中学校では15回でした。教育委員会は、公教育における差について、地域の特性で終わらせていいのか、これをどのようにお考えでしょうか。 先日、教育委員会に確認したところ、子供たちのプールにおける授業時間確保のために、現行よりも早い時期から開始を検討するとのお話がありました。しかしながら、令和4年度の水泳授業の実施状況調査結果の中で、プール使用を中止した日がある場合の中止事由を見ると、水温、気温が高温である場合の中止の比率は20%ですが、水温、気温が低温であった場合の中止の比率は25%にも上ります。文部科学省の通達によれば、プールの水温は原則として22度以上とするように記載があり、前倒しすることで、水泳の授業時間、回数が確保できるのか、疑問が残ります。また、区では5月に運動会を実施している学校もあり、実際に水泳授業の前倒しが可能な学校がどの程度あるのか、教員の働き方改革が進む中で、これまでよりも前倒しの水泳授業が行われることは、教員の負担の増加につながりかねない対応になってしまわないのか。 そこで確認します。区は、水泳指導、プールの外部委託化を抜本的な解決策として議論していないのでしょうか。 昨年5月に行われた杉並区立学校における義務教育保護者負担軽減のあり方についての報告書にある小学生1人当たりの学用品費は3万2,649円となっています。区の小学生の男子用の水着の価格は、サイズによって異なりますが、2,000円から2,350円、女子用の水着は3,350円から3,700円です。水泳授業に使用する水着などは学用品に含まれているのでしょうか。水着が学用品に含まれるとして、水着以外にも、水泳帽、水着を入れるバッグ、ゴーグルにボタンつきのタオル、髪を乾かすようなタオルキャップなどたくさんの用具が存在しています。さらに、区でも着用が許可されている日焼け防止用のラッシュガードなどもあります。昨今話題となったジェンダーレス水着は、このラッシュガードが付属しているタイプで、男女共用のセパレート水着として、こちらの価格は6,380円から6,820円となっています。こうなると、区の学用品費の1割どころか2割を超えてしまいかねない金額になりますが、小学校の水泳の計画授業時間は最大でも平均で10時間程度です。小学校の体育の時間は、学年によって異なりますが、年間90回から105回、中学校では105回となっています。水泳授業の開催回数に対して、保護者の費用面での負担が大きいのが現状です。 体操着半袖シャツの価格は2,050円から2,350円、ハーフパンツが2,100円から2,400円、これに紅白帽、体操着袋が必要となりますが、年間の授業時間で比較すると、やはりプールに関する費用は負担が大きく感じますし、プールに関する用具は、実際に体操着類をそろえるよりも高くなるという保護者の声が届いております。こうなると、費用がかかる分、水泳の授業時間が少ないながらも、授業の中でしっかりと泳げるようになってほしいというのは保護者としての思いです。ところが、NHKの報道によると、教員の4分の3が水泳指導に自信が持てないと答えた自治体があったとのことです。 先日、新型コロナと猛暑による水泳授業中止の影響で、太平洋に面する宮城県気仙沼市の小学生6年生の中で、25メートル泳げる児童の割合が、2017年には80%だったものが35%にとどまったとの調査結果が公表されました。気仙沼市はこの結果を受け、スイミングスクールへの水泳補講を実施、今後はプール授業の民間委託を進めるとのことです。また、この事業の財源にはふるさと納税を充てる方針であるとのことです。岸本区長は、これまで義務教育における隠れ教育費や習い事などについても言及されてきました。他自治体のようにふるさと納税をブラッシュアップすることは、新たな税収を確保、その財源で水泳授業を民間委託することも可能となります。 習い事に頼らず、子供たちは小学校卒業までに確実に泳力を身につけ、学校の立地条件などの差に左右されない教育環境が整えられます。これは保護者にとって教育に関わる費用の負担が直接的、間接的に下がることともなります。区長は、保護者の学校の水泳授業に関する費用面での負担についてどのようにお考えでしょうか。 働き方改革が求められる中で、プール、水泳授業の時間は教員の大きな負担となっています。私は昨年の第3回、第4回定例会においても、学校教員の働き方改革について質問してきました。水泳指導が始まると教員は、プールの水質管理のために毎日交代で水質を検査しています。塩素濃度と水素イオン、pH値を測り、基準値になるよう薬剤を投入する必要があります。安全管理のために、気温や水温を計測し、事故防止にも努めます。ろ過器排水口、注水口の点検にプールサイドやプールの掃除も必要となります。また、現在は1クラスの水泳授業に3人の教員が当たっている学校もあり、このことからも教員の負担が大きいことが分かります。ここまでの労力、時間をかけた上で水泳指導が行われていることを御存じでしょうか。 2019年6月28日に文部科学省は、学校における働き方改革の推進に向け、夏季休業中の学校業務の適正化について、各都道府県・指定都市教育委員会に通知を出しました。これは、長期休業中の業務を縮減し、教職員の休日の確保を求めるものです。この中で、夏休み期間中の高温時のプール指導についても、学校としての伝統だからとして続いているが、児童生徒などの学びや健全な発達の観点からは、必ずしも適切とは言えない業務、または家庭や地域社会が担うべき業務として、各学校の実情を踏まえて見直すように求めてきました。区は、学校教職員の働き方改革における水泳授業についてどのように考えているのか、確認します。 昨今、学校のプールで水が出しっ放しとなり、教員個人が賠償を求められるケースが相次いで発生しています。昨年起きた川崎市の事象はニュースなどで大きく取り上げられました。この事象では、プール6杯分の約2,175立方メートルが注水され続け、約190万円相当の水が排水されてしまいました。教員と校長には損害の半額に当たる約95万円が請求され、納入されることとなりました。この事象を人ごと、対岸の火事にしてはなりません。この事象の発生を受け、区では何か対応がなされたのでしょうか。川崎市の事象では、マニュアルがないなど、管理体制に不備があったとの報道がありました。杉並区でも、昨年指導要録の紛失事例が発生しました。原因について、取扱いに対する意識が低かった、管理が不十分であったとの報告がされています。 これまで他の自治体においても、プールの水がそのまま排水されるなどの事象が発生してきました。損害額の半額が賠償されるべき等の判例を受け、高知市の小学校では約130万円、横須賀市の中学校では約174万円、千葉市では約438万円といずれも高額な賠償が発生しています。教員の人材、成り手不足が叫ばれる中で、幅広い業務の範囲や損害賠償の責任が重くのしかかってきています。 他の自治体では、水泳授業の民間委託が行われるようになりました。23区の中では、葛飾区が先進的に取り組んでおり、令和4年度学校外の屋内温水プールでの水泳指導実施に関する検証についての中で、教職員のアンケート結果が公表されています。教育面でのアンケート、児童の泳力向上についてでは87.2%、天候の影響を受けず、計画的な水泳指導ができることについては94.9%が効果が大きい、ある程度効果があると答えており、運用面では、学校プールの維持管理が不要になることについての項目で90.6%がとても有効である、ある程度有効であると答えています。どの項目もポジティブな回答が大半を占めています。生徒側にアンケートをしても、これからも今回のようなプールの授業をやりたいかの質問には、89.4%の児童がとてもやりたい、やりたいと答えており、前向きな意見が多く見受けられます。 区教育委員会は、令和4年度と令和5年度にヴィムスポーツアベニュウへ杉二小学校の水泳指導の支援委託を行いました。杉二小の教員のアンケート結果を見ると、外部のインストラクターが水泳の技術指導をすることで、教育効果、成果があったかの質問に対しては91%と、ほとんどの教員が成果を感じており、感じなかったはゼロ%、分からなかったが9%となっています。外部施設を活用した水泳授業を実施して効果があったと感じるものについてのアンケート結果上位2位では、水位、水温調整や水質管理が減ったが82%、指導、監視者が多く、安全に授業が実施できたが77%と、いずれも教員の負担が減っていることを評価するものです。 また、自由記入欄には、専門性の高い方に教えてもらうのは、子供にとってとても価値のあることだと感じる。専門性に差がある教員が指導するよりずっと教育的に意義がある。来年以降もこの形で行うことが適当、専門性の高い外部講師は可能な限り積極的に連携すべき、通常の水泳指導より負担が減ったのは明らかで、ありがとうございましたなどの意見が寄せられており、アンケートの結果を読み解いてみると、水泳授業の民間委託、民間活用は、教員、児童生徒から大いに期待が寄せられているということが分かります。区はアンケートの結果をどのように受け止めているのでしょうか。 ここからは、学校プールの費用について確認します。葛飾区では費用の検証に関して、学校外の屋内温水プールを活用した場合の想定費用では、年間の費用は507万5,000円、80年間では4億600万円、学校の屋外プールで水泳指導を行う場合の想定費用は年間で770万6,000円、80年間にかかる費用は6億1,648万5,000円、学校に屋内プールを設置し、水泳指導を行う場合の想定費用は年間2,523万円で、80年間では20億1,840万8,000円と試算されており、学校外の民間プールの活用が区の財政への負担を軽減することが示されています。葛飾区と同様、中瀬中学校の学校プールを例に杉並区で試算したところ、建設費は約2億2,300万円で、杉二小が水泳授業を民間に外部委託した際の費用をベースに算出された委託料は約569万円、葛飾区のように80年間にかかる費用を想定し、今後、学校の屋外プール、水泳指導を行う場合の想定費用は年間約622万円とのことで、葛飾区同様に財政への負担軽減が見込まれます。 区からは、他の議員からの質問に対し、民間施設を利用する場合、経営上の撤退などもあることから、安定的な授業時間の確保に問題があるとの答弁がありましたが、こちらに関して葛飾区では、民間事業者の撤退などの場合に備え、他の民間事業者との受入れ協議、一定の想定の上で、新たな屋内プール施設の整備を行っていくことについて言及しています。また、多摩市でも、小学校全17校が水泳指導の外部化を発表し、実施校が4校に拡大、日野市でも4校が民間プールを活用し、こちらは10年間で3,450万円の経費削減効果が見込まれるとの発表がされました。まずは、区全体でも試算し、杉二小に続く実証実験を行う必要性を強く感じるところであります。 過去にも議会、委員会でプールについて様々議論されてきましたが、防災水利や屋上プールとして校舎の遮熱の役割を担っているプールがあり、学校プールの必要性を理解しております。しかしながら、民間のプールへ委託すること、これは学校のプールを廃止すると安易な考えをするものではありません。学校にあるプールの活用、例えば貯水する水、水道水ではなく、雨水のみとなった場合や、またそれが可能かどうか、そのような維持コストを試算されたことはあるのでしょうか。そのような試算をする理由として、一部の自治体で行われている休・廃校した学校のプールにフローティング型の太陽光発電の設備を導入するといった試みが行われているからです。これは区に置き換えれば、使用しなくなったプールで太陽光発電を行い、災害拠点としての発電能力を向上、また、環境負荷の低減として、これまで以上に電力をつくり、学校運営の費用を軽減させることが可能なのかどうかなど、プール授業の廃止を逆手に取った検討はできないでしょうか。旧若杉小学校のプールや民間プールを試験的に活用する場合に、使用されない学校のプール活用策について考えがあれば伺います。 コナミスポーツ株式会社は、2019年に学校の水泳指導受託事業の本格的な展開を始めました。各自治体、学校のニーズに合わせたプールの貸出し、水泳指導授業の受託を行っているとのことです。区では大宮前体育館の指定管理者でもあり、近隣には小学校、中学校があります。企業としてのノウハウに期待すべきではないでしょうか。 杉二小学校で行われた水泳指導の支援、委託の結果を受け止め、これを継続的に行い、教員の負担軽減、生徒の泳力向上など、引き続き効果を図っていくことが重要ではないでしょうか。 以上、ほかの自治体の取組状況、区の検討状況を踏まえ、今後の水泳授業の外部委託、民間活用について、区の見解を求めます。 次に、学校施設の有効活用、予約システムについて質問させていただきます。 区内学校施設の有効活用、開放についても、これまで多くの議論がなされてきました。高円寺学園がモデル事業となり、令和7年度からいよいよさざんかねっとで高円寺学園以外でも予約システムが導入されるとのことですが、これまで区民にとって直接申込みを行わなければならず、利用しづらかったところが解消されるとのことで、予約システムには期待しているところです。まず、今後のさざんかねっとによる予約システムが導入される学校の選定についての考え方を伺います。 これまで地域団体の学校施設利用については、現在、学校施設が活発に利用されている地域、活発に活動している団体などがこれまで同様に利用できなくなってしまわないかを危惧する議論もされてきました。その対応策についてお教えください。 また、学校施設の利用に関しても、キャッシュレス決済、電子錠を活用する自治体も出てきております。他の自治体では、ICTを活用した空き状況の確認、予約、電子錠による鍵の受け渡し、料金の支払いがワンストップで可能となる実証実験が行われています。現在、区民が施設を利用するためには、学校への使用申請、直接足を運ばないと施設の空き状況が分からない、使用券の購入が必要、さらに鍵の貸し借りなどが発生していますが、この実証実験、まちかぎリモートという仕組みでは、ワンストップで施設の利用ができるようになります。利用者の負担が減り、利用率の向上だけではなく、副校長先生などが管理する中で、業務の負担軽減、働き方改革も見込まれます。令和7年度からさざんかねっとによる予約システムが導入されれば、この申請状況の確認はオンラインで可能となりますが、利用者の利便性向上を踏まえ、さらなるICTの活用、DX化を期待します。 区はまちかぎリモートの取組を御存じでしょうか。また、キャッシュレス決済、電子錠によるリモートキーのシステムについて、区はどのようにお考えか、確認します。 区内には、小学校、中学校が隣接、近隣に位置している地域もあります。小中一貫教育をうたい、連携を図っている学校もあります。これまで質問してきましたが、中学校の部活動の地域移行に向けては、地域団体の醸成が不可欠です。しかしながら、その醸成は遅々として進んでいないのが現状です。例えば小学校のミニバスケチームの監督、コーチ、世話役といった地域で活動してきた団体、小学校から子供たちのスポーツに携わってきた方たちが、自然に中学校のバスケットなど部活動の指導に当たれるような仕組みづくりは考えられないでしょうか。少年野球やサッカーも同様です。中学校の部活の顧問の状況を見ると、小中一貫でスポーツを指導する、まさに地域部活のような環境の確保が必要であると感じています。そのためにも、小学校、中学校の施設の利用の垣根を越える必要があるのではないでしょうか。全ての地域に該当することではありませんが、部活動の地域移行に向け、2023年度から2025年度までの改革推進期間だからこそ、隣接する小中学校の施設の優先的な相互利用など実験的な取組、横断的な取組が必要ではないでしょうか。小学校、中学校で活動する団体への横断的な施設利用、予約制度、地域団体の醸成について、区の考え方を確認し、質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 教育長。 〔教育長(白石高士)登壇〕
私からは、教員の働き方改革と水泳指導についての御質問にお答えをいたします。 学校では、気温や水温だけでなく、近年、猛暑による熱中症の危険性から水泳の授業を実施できないという状況が生じることが多くなりました。また、学校における水泳指導は、プールでの水泳事故防止に向けた安全点検や確認の徹底など、適切かつ円滑な安全管理を行うことが求められており、教員にとっての負担感はとても大きいものと認識しております。さらに、教員の働き方改革が叫ばれる中にもかかわらず、プールの水質管理や消毒、清掃、特に夏休み中でも毎日水質管理を行うなど、運営面と施設管理面から教員の負担になっております。このような状況を踏まえ、私は、学校のプールで学校の先生が教えるというこれまでの水泳指導の在り方を変えていく必要があると強く感じております。 先ほどお話の出ました杉並第二小学校の民間施設でのプール、私も見に行かせていただきました。回数は、学校でやると大体八、九回ぐらいやるところ、あそこへ行ったところはたしか3回ぐらいしかできていないかと思います。しかしながら、子供たちがグループに分かれて、専用インストラクターによる指導を受け、教員はおか番でしたが、そのように行うことによって、子供たちが2回、3回であっても泳げるようになったという子たちがたくさん出て、私もアンケートを確認しましたが、非常に効果的であったと思います。 今の教員は、教員採用試験に東京都は水泳がありません。昔は水泳で泳げるということが条件で教員になりましたけれども、つまり水泳指導に関して十分なものを持っていないというのが今の、もう10年以上前からですけれども、そういった時代であります。そうしたことも鑑みたときに、やはり非常にこの在り方は変えていかなきゃいけないと私は思っております。 教育委員会といたしましては、夏休み中の水泳指導の必要性や水泳指導の一部の外部委託の可能性など、これからの水泳指導はどうあるべきか検討するとともに、教員が本来担うべき業務の適正化を図り、働き方改革につなげていくことができればと考えております。 私からは以上でございます。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、区立学校における水泳指導に関する御質問にお答えいたします。 まず、授業実施の可否につきましては、水温、気温等の気象条件を考慮し、校長が判断しております。その際、東京都教育委員会熱中症対策ガイドラインに示された熱中症予防運動指針に基づき、熱中症警戒アラートが発せられた場合は実施しないなど、ガイドラインに基づいた適切な対応を取ることが重要というふうに考えております。また、天候等の影響により、水泳指導を実施できないこともあり、各学校、学年の指導時数に差が生じているのも確かでございます。そのような中、各学校では、学習指導要領に示された内容である、水中で体を進める技術を身につけたり、安全に関する理解を深めたりできるように、安全かつ適切に水泳指導に取り組んでいるところでございます。 次に、プールの水の流出事故に関する御質問にお答えいたします。 昨年起きた他自治体におけるプールの水の流出事故を受けて、区として特段の対応は行っておりませんが、区立学校では、各校で定める水泳指導計画や危機管理対応マニュアルに基づき、プール施設の適切な管理を行っております。注水や排水に関しても、水泳指導期間中は職員室等の教職員の見えやすい場所に、例えばプール注水中などの表示をしたり、副校長や日直の教員が校内を巡回する際にプールの点検をしたりすることで事故防止に努めております。 私からは以上でございます。

教育委員会事務局次長兼務学校整備担当部長。 〔教育委員会事務局次長兼務学校整備担当部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、所管事項のうち、初めに、水泳指導、プールの外部委託化及び教員アンケートについてお答えいたします。 教育委員会では、杉並第二小学校改築時にプールが使えない期間の代替策として、初めて外部の民間施設を利用した水泳指導の支援委託を行いました。その結果、学校改築時の水泳指導の手段として有効であっただけでなく、専門インストラクターによる水泳指導による児童の泳力の向上や教員の水質管理への負担軽減につながるなどの効果も見られたことは、水泳指導の実施方法として新たな可能性を示した事例と認識しております。一方で、外部の民間施設を利用した水泳指導の委託については、施設への移動、民間施設の利用可能な時期や時間帯の調整、経費面、民間施設に撤退の可能性があるなどの課題が多いことから、全面的に水泳指導を民間委託に移行することは困難と考えております。 現在、教育委員会では、学校の水泳指導やプールの在り方については、プールの効率的な設置方法を中心に検討しており、学校の水泳指導の実態や、今回の民間委託における成果や課題を踏まえて、引き続き検討してまいりたいと存じます。
次に、水泳指導で使用する水着等に関連する一連の御質問にお答えいたします。 学校で使用する水着等については、昨年5月に報告した区立学校における義務教育の保護者負担軽減の在り方についての検討の中で、学用品に区分し、保護者負担額の調査を行ったところです。検討報告においては、保護者負担額が高く、より多くの児童生徒が対象となって、公平に給付できる学校給食費が、学用品や教科外活動費など他の経費に比較して望ましいと考える支援策の候補に適しているとしたところです。なお、水着などを除く学用品については、同報告において、使用頻度の低い物品等を共用化するなどして、負担軽減できるものは実施に向けて検討していくとしておりますので、引き続き負担軽減の在り方について区長部局とも調整を図っていく考えです。
次に、学校プールの活用策についてお答えいたします。 学校プールは、水泳指導で使用する期間以外は消防水利として指定され、地域の火災や震災時の消防活動への活用が想定されています。なお、現在のところ、外部のプールを活用し、学校プールを使用しない事例は想定しておりませんが、プールが利用されない時期における施設の有効活用については、他の自治体の例も参考にしながら、今後研究してまいりたいと存じます。
次に、学校開放事業に関する御質問にお答えいたします。 さざんかねっとは、システムの更新時期を迎えることから、令和7年3月に新システムへ移行することとしています。これに合わせ、学校施設へも導入できるよう検討しているところですが、教員負担軽減の観点から、まずは副校長が利用調整業務を担っている小学校を対象としていく考えです。導入に当たっては、地域の実情などを丁寧に把握していく必要がありますので、初年度については、施設の利用頻度が高い複数の小学校を選定していく予定です。システム導入が進むことによって、スマートフォンなどでどこでも予約ができるようになるため、区民の利便性は大きく向上することとなりますが、利用枠の設定等、これまでの利用方法との相違点につきましては、各団体への説明の場を設けるなどして丁寧に理解を図ってまいりたいと考えております。 次に、学校施設の利用におけるICTの活用に関する御質問にお答えします。 御指摘のまちかぎリモートは、インターネット上で施設の予約、使用料の支払い、施設の鍵の管理まで全て一元的に行える施設予約システムだと承知しております。特に電子錠については、鍵の受け渡しが不要で、紛失した際のセキュリティーも高く、施設管理者と利用者双方にとって負担の軽減につながる技術であり、キャッシュレス決済の導入とともに、学校施設管理の効率化や区民にとっての利便性の向上に寄与し得るものであると考えております。 私からの最後になりますが、部活動の地域移行に向けた地域団体の育成に関する御質問にお答えいたします。 学校施設を利用して活動する地域団体は幾つもあり、そこに希望する中学生が参加することも今後のスポーツ活動の在り方としては非常に有意義なものであると認識しております。しかし、地域団体にはそれぞれの目的や構成があることに加え、部活動は平日、休日にも活動があることから、指導者の負担も大きく、地域移行の担い手となるには一定の時間を要するのも事実です。こうしたことから、今後、中学生のスポーツ活動の担い手として地域の機運の醸成や地域団体の発展につながるよう、区としても努めてまいりたいと考えております。 私からは以上です。

16番宇田川ゆうじ議員。 〔16番(宇田川ゆうじ議員)登壇〕

御答弁ありがとうございました。 今御答弁いただいた内容を少し確認させていただきたいんですけれども、プールの活用というところについて、今後、民間プールの活用はまだというところだったんですけれども、旧若杉小学校のプールはどうだったかなというところについて御答弁いただいていないようなので、そちらについて確認します。 これまでの代表質問の答弁の中で、区長から等しく教育の環境が提供されるべきとのお言葉がありました。これまで議論されてきたとおり、気候変動のもたらす影響もあり、区内の子供たちの水泳授業、教育の環境には差があり、等しく提供されている状況にはありません。学校設置者として、杉並区の今後に関わる課題であると考えますので、区長の御所見をお示しいただければと思います。 また、我々の会派から、代表質問で先ほど御答弁いただいた習い事や被服に関わる費用への対策等を御質問した際には、学校教育活動内ではない習い事や被服と給食費は異なるものであるとお考えをお示しいただきまして、今も学用品費の負担軽減については検討していくといったような御答弁をいただきましたので、昨今、話題となっている品川区では、区立学校の学用品の完全無償化を行うと発表したことがニュースになりました。財源について、全事業を見直して、時代に合わなくなってしまったものを削減するなど、アップデートを行い、20億円を確保したとのことですが、区長は保護者の負担である区の今後の教育費の無償化に向けてどのようにお考えなのか、また、財源についてどのようにお考えなのか、お示しいただければと思います。 以上で再質問を終わります。

理事者の答弁を求めます。 教育委員会事務局次長兼務学校整備担当部長。 〔教育委員会事務局次長兼務学校整備担当部長(岡本勝実)登壇〕
私からは、初めに、学用品の無償化に関する御質問にお答えします。 こちらにつきましては、昨年行った区立学校の保護者負担軽減の中でも、まず給食費の無償化に取り組むということにしておりますが、決してそこが最終ゴールではございませんので、引き続き検討して、必要なもの、また財源を教育委員会でも努力をして、必要な時期に必要なものを配付できるように努めてまいりたいというふうに思います。
それから、若杉小のプールについてですが、失礼いたしました。まず、若杉小のプールの活用については跡地活用が定まっていないということもございますが、杉二小での実績がありつつも、このプールの施設の老朽化ですとか、それから、今後改築する学校の立地条件などもございますので、そうしたものを勘案しながら、使えるもので効率的に事業として使えるもの、費用として使えるもの、それから事業の学校教育に支障のないものという様々な観点から検討してまいりたいというふうに思います。 私からは以上です。(「桃二、桃二、杉二じゃなくて」と呼ぶ者あり)桃二小です。大変失礼しました。

教育政策担当部長。 〔教育政策担当部長(佐藤正明)登壇〕
私からは、水泳指導の授業に差がある、公教育における差という再度の質問にお答えさせていただきます。 教育委員会といたしましては、指導時数の差がすなわち公教育の差というふうには捉えてございません。先ほど御答弁させていただいたように、学習指導要領で示された内容がきちんと実施できているかどうかというところの判断の中で、子供たちがしっかりと、水泳指導で力を身につけていくことが大事だというふうに考えております。そういったことで、先ほど御答弁しましたように、公教育における差があるというふうには考えてございません。 以上でございます。

以上で宇田川ゆうじ議員の一般質問を終わります。 4番ブランシャー明日香議員。 〔4番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

緑の党グリーンズジャパンのブラシャー明日香です。 初めに、今年の元旦に起きました能登半島地震で貴い命を失われた方々へ心からの哀悼の意を表明いたします。そして、今もなお避難生活を続けておられる方々にお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈りいたします。 それでは、通告に従い、未来世代にどんな善福寺川とその流域を残したいかについて質問いたします。 今年初めての一般質問に当たり、50年前の善福寺川とその周辺のことを思い描いてみたいと思います。1974年、その1年前の1973年には、第1次石油ショックでトイレットペーパーが店からごっそりなくなったと教科書で学びました。当時私はまだゼロ歳でした。高度成長期、どんどん都市化、工業化が進み、石炭火力発電所や原子力発電所が次々に稼働したのもこの頃です。光化学スモッグが日本で初めて確認されたのは54年前だそうです。その頃の杉並区、どんな景色だったでしょうか。善福寺川流域にはどれくらい自然があったのでしょうか。もしもタイムマシーンに乗って私がその時代に行けるとしたら、その頃の杉並の人たちに私は何を提案するでしょうか。 未来世代幸福法という法律があります。2015年から英国ウェールズで施行され、世界12か国以上に広がりを見せている法律です。今年の9月には国連の未来サミットも開催される予定です。未来世代幸福法では、公的機関の意思決定において、未来世代の利益が十分に考慮されているかの検討を義務づけています。この法律が、国や行政機関に未来世代の幸福につながる施策をするために特に求めていることは、多様なステークホルダーとの協働、長期的視点、そして予防原則が機能しているかということです。あらゆるステークホルダーとの対話と協働を通じてまちの課題を解決していくことに、未来世代幸福法が効果的な役割を果たすのです。 今日は、善福寺川とその流域を主人公に、これからの50年、100年を考え、未来世代を含めて包括的に幸福である土台をつくるというテーマで質問を進めてまいります。 質問に先立ち、善福寺川上流調節池(仮称)について意見を申し上げます。 善福寺川上流調節池の都市計画については、区民の生命と財産を守る上での行政の喫緊の課題であるという点は理解をされている一方で、そのために払われる損失やリスクが大き過ぎるのではないかという理由から、見直しを要望する声が地域から上がっています。また、素案公表から決定まで、たった半年余りという短期間で周辺住民への十分な周知や理解が得られないまま、巨額の公費をかける都市計画が決定されてしまったという進め方には大きな問題があると考えます。シールド工法の危険性や失われる子供たちの居場所や貴重な樹木、工事期間の近隣住民への影響なども詳細説明が足りておらず、検証や情報開示が十分にされておりません。 1月26日に区長から都に送られた要望書にもあったように、今後、都には、十分に住民の意見を反映し、区と連携し、協議を尽くすよう、区には、住民に寄り添った迅速で綿密な対応を要望いたします。 さて、この調節池整備計画は、長年、善福寺川のそばで暮らしてきた私にとって、川に対する見方を大きく変えるきっかけとなりました。また、命と暮らしを守るための防災は、環境を守ることと対立する概念なのかということを深く考える機会になりました。まず、河川改修や調節池整備のような、いわゆるグレーインフラ事業に比べると、環境共生型のグリーンインフラや生物多様性の回復への取組というものが、国や都や区の政策としてほとんど進んでいないのではないかという疑問にぶつかりました。こういった取組が進まない理由として、地元自治体や地域住民との連携が未確立、理解や周知が不十分、研究を政策に落とし込むプロセスが未発達なのではという課題が見えてきました。 次第に私は、人間社会と川との付き合い方について考えるようになりました。川と人間社会の在り方を振り返ると、昔から川に対しては、洪水を防ぐ治水と、飲料水や食料を得たり、洗濯をしたり、かんがいにしたりと、水の恩恵を受ける利水という概念がありました。善福寺川流域には、縄文時代には既に集落があり、そこで私たちの祖先は、自然に対する畏敬の念を持って川とともに暮らしてきました。しかし、この100年ほどの産業化と都市化によって、人と川との関わり方は変わってしまいました。私たちの日常から川は消えていき、忘れられてしまいました。今では氾濫するときだけ川の存在を意識するような社会になってしまいました。 人口増加と都市化によって失われた自然の洪水を緩和する機能を補完するために、護岸改修や下水管や調節池などの人工的なインフラが巨額の公共投資によって追加されていきましたが、気候変動による災害の増大に伴い、結果的に人間たちは、人工的に自然の機能を再現することには限界があることに気がつき始めました。こういった状況を経て、人間社会は、近年では自然が本来持っている多様な機能に着目し始めました。流域治水という言葉も頻繁に使われ始めています。まず、流域とは何ですか。治水とは何ですか。 都市化すると、コンクリートで覆われ、雨水を浸透させない面積に降った水が全て川に集中的に流れ込むことで数倍洪水が増えると言われています。都市で洪水が起こるとき、東京23区では8割が合流式下水道であるため、雨水と生活排水、下水が混ざって、そのまま川に流れ込んでしまい、水質が悪くなります。そのため、子供たちが水辺で遊べる川は、都市ではほとんどなくなりました。都市化が進んだせいで、川があふれることが増えたという現象については、令和4年の環境サミットで井荻小学校の児童が指摘しています。このことで川の水質も悪くなってしまっている仕組みを御説明ください。 国では、流域治水の研究が進み、2021年には流域治水関連法が成立しています。そして、国交省では、昨年、グリーンインフラ推進戦略が策定されました。洪水が起きたときの対策を考えることは当然重要なことですが、グリーンインフラとは、自然が持つ力を活用して洪水が起こりにくいようにする対策として有効だということで、近年日本でも注目されています。東京都は15ミリの豪雨対策である調節池事業については着々と計画が進んでいるようですが、一方で10ミリの流域対策についてはどうでしょうか。流域対策も浸水被害を防止する取組のカテゴリー内に入っているので、ここに含まれる緑地の保全や個人住宅への浸透ます等設置も同時進行で10ミリ分、着々と進めているはずだと考えます。こちらの進捗度、達成度はどの程度でしょうか。 今回、杉並区から、グリーンインフラ等による雨水流出抑制対策の強化に9,516万円の予算案が出ていますが、区長のこの方針は、これから私たちが進むべき共生型社会の方向性を見据えた英断だと思います。この中身はどんな項目が入っているのでしょうか。 具体的には、杉並区では、グリーンインフラにより何ミリの雨水流出抑制対策を目標とされる予定でしょうか。 東京都豪雨対策基本方針の中の改定の中では、これまで時間75ミリの豪雨対策の部分に、時間10ミリ分プラスして、時間85ミリの対策を進めることとし、さらに、その上にグリーンインフラなどの施策も進めていくとされていますが、杉並区として、さらにプラスして区独自のグリーンインフラ対策を打ってはいかがでしょうか。 河川工学の御専門で、東京グリーンビズのアドバイザリーボード委員でもある島谷幸宏先生は、グリーンインフラは、要素的技術ではなく、長期間みんなで維持管理していく社会的ムーブメントとおっしゃっています。ハード工事のように入れ物をつくればよいというインフラではなく、継続的に地域や行政の参加や協働が求められるものです。参加型社会というのは、お客様社会の対極にあります。地域住民はインフラを享受するだけでなく、自分たちでインフラをつくっていくというコミットが必要なのだと思います。そうした社会的ムーブメントをつくるには、行政だけでなく、地域に川と関わるプレイヤーを増やしていかなくてはなりません。今回のグリーンインフラ予算を普及啓発や人材育成、スタッフ教育などソフトの面にも投資するべきかと思いますが、いかがでしょうか。例えば杉並にグリーンジョブを増やす、雨水浸透調査隊や緑地のボランティア研修を充実させるなどです。 治水対策として、グリーンインフラが効果を発揮するためには、点的ではなく、面的に入れていかないといけないということです。面的に入れるということは、地域に住む住民の理解、協力が不可欠です。国交省では、先導的グリーンインフラモデル形成支援という自治体向けの支援を設置し、東京都でも、都内でモデル地区を選定して、面的にグリーンインフラを導入して効果を測定するという提案もあります。例えば杉並区が率先して善福寺川流域のエリアで、面的なグリーンインフラ実践モデル地域に名乗りを上げてみてはいかがでしょうか。産官学民で協力して事業化を推進する、そういった具体的な案は考えられないでしょうか。例えば住宅の持ち主や区内の民間業者と協力して、雨庭展示場エリアを設置するなどはいかがでしょうか。仮にモデル地域を選定するとして、対象エリアに住む方々に御協力いただくために、区としてはどのような働きかけができると思いますか。 熊本県では、2020年7月、球磨川の氾濫の後に、緑の流域治水対策という政策が始まりました。30回にわたり、住民と治水の方向性や復旧復興に向けた思いを共有し、球磨川流域の命と清流を守るプロジェクトが進んでいます。ハード技術に頼るだけでなく、流域治水の過程で持続的なまちづくり、地域づくりも一緒にやっていこうという考え方です。この事業の立ち上げでは、行政が学識者とタッグを組んだことで、それまでダムによる治水かダムによらない治水かで賛成、反対で地域が分断していた中で、流域治水という違う方針が打ち出され、10年間の長期プロジェクトとして様々な対策を実践中だそうです。例えば熊本では、2030年までに2,030個の雨庭を造ろうという具体的な取組があります。 流域治水対策事業に対して、現在、国内に14個の大学が参加する研究チームがあり、共同研究を進めています。そのうち3大学は都内にあります。実際グリーンインフラを地域に導入していく上では、グリーンインフラの効果を定量化する専門的な知識と情報、現地での調査が必要になると思います。杉並区でも、この機会に学術機関と連携協定を結んで、杉並を都市での流域治水やグリーンインフラの調査研究を進める拠点としていく案を御検討いただけないでしょうか。 さて、東京都は昨年5月に生物多様性地域戦略を策定しました。これは、地元自治体自身の戦略がないと始まりません。以前、ほかの議員から、杉並区独自の生物多様性地域戦略の策定を求める質問がありました。当時、令和3年11月の環境部長からは、いつ頃策定できるかは明言できないという御答弁でした。環境基本計画と地球温暖化対策実行計画が策定された今、そして、昨今の国や東京都の動きを受けて、まさに杉並版生物多様性地域戦略に着手する時期が来たのではないかと思いますが、区の御意向をお伺いします。 私は、「水鳥の棲む水辺」創出事業行動方針が、今後、生物多様性地域戦略を構築する土台となるのではないかと思っています。学校や地域との協働、シンポジウムなどの啓発活動、雨水浸透ますの普及、合流式下水道の改善などは、東京都が推進したい地域戦略や、先ほどの豪雨対策計画とも整合性が高いと思います。また、長年区が取り組んできた自然環境調査報告書にまとめられている生態系の調査研究も大いに役立つと考えます。杉並区のこういったリソースを実効性を持たせる戦略や計画策定の足がかりにしてはいかがでしょうか。 1月27日、「水鳥の棲む水辺」のシンポジウムに行ってまいりました。拝見して、教育的レベルの高さと内容のすばらしさに驚きました。シンポジウムでは、プレイフルインフラという言葉を学びました。講演者の土井康義さんによると、子供たちは発達の過程で、水辺で遊ぶことにより、わくわく、どきどきしながら自ら学び、成長し、問題解決能力、創造力、生きる力を育んでいくのだそうです。井荻小学校で、平成22年から川をきれいにしたいという思いで児童たちが始めた川の取組は、人間と自然との共生を深く考える価値のある学習です。活動の中で、遅野井川が昨年、環境省による自然共生サイトに認定され、国際的データベース、OECMに登録されるという成果もありました。このシンポジウム、教育委員会の関係の方々も御覧いただけたでしょうか。 こういった環境教育は、今後、グリーンインフラの可能性を調査する上でも、杉並独自の貴重なリソースになり得るのではないでしょうか。子供たちが主体性を持ち、地域の課題を調べ、改善のソリューションを模索し、情報を蓄積し、引き継いでいく。地域の大人たちや専門家がサポートする。そういう地域一体型の活動にしっかり予算を拡充していくという考えについて、教育長はどう思われますか。 杉並区には10年以上、善福寺川の水質や生態系を研究されている専門家グループもいます。国の方針では、多様な主体とともに、暮らしと自然の未来像を描き、新たな地域づくりを実行する分野横断的な運動の重要性がうたわれていますが、善福寺川周辺には既にその運動の基盤が存在するように見受けます。今、くしくも調節池整備計画をきっかけに、善福寺川が大変注目されています。グレーインフラを推進する計画だけが進んで、グリーンインフラのほうはほとんど進まないとならないためにはどうすればいいでしょうか。 ここでもキーワードは、自治と対話だと思います。これを機会に、善福寺川流域全体のことを区民と行政担当者と専門家で共に考え、地域の人々がもっと川に親しみ、川に入って調べたり、情報共有したり、議論したりと、参加する場の設置を提案します。善福寺川流域懇談会や善福寺川流域サミットのような官民連携の組織を立ち上げていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 しかし、現実は、一般的にはそういった意識はなかなか高まりません。積極的に区民を巻き込んでいくために、これまで以上に区はどのようなことができるでしょうか。 生物多様性ローカルアソシエーションの坂田昌子さんによると、グリーンインフラは本来であれば、エコシステムインフラ、または生態系インフラと呼ばれるべきだとおっしゃっています。環境と防災は対立するものではなく、自然が本来持つ再生力を復活させることで、命を守る防災・減災型のインフラを拡充していこうという考えです。気候変動で自然災害が激甚化する中、世界では自然の持つ力を生かし、その機能を活用すること、すなわち自然に根差した社会課題の解決、英語でネイチャー・ベースド・ソリューション(NbS)を重視するようになってきています。また、2022年の昆明・モントリオール生物多様性枠組以来、国際社会は、自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させるネイチャーポジティブや、2030年までに陸と海の30%以上を保全するサーティ・バイ・サーティを目指しています。地域戦略には、自然の有する機能を利用していても、生物多様性の損失を招く取組は、NbSに当てはまりませんと書いてあります。これは、グリーンインフラなどの取組を進める上でも肝に銘じるべき大切な一節だと思いますが、自然の有する機能を利用していても、生物多様性の損失を招く取組とはどのようなものでしょうか。 杉並区が、今年改定するみどりの基本計画の中でも、こういった世界の動きを受けて、NbSやネイチャーポジティブの考え方を取り入れていくと、次の基本計画は単なる以前の更新版ではなく、かなり新しい内容になると思いますが、どのような新しい要素が追加される予定でしょうか。 行政は縦割りでも、自然は縦割りではありません。みどり公園課だけでなく、まちづくり、環境、土木、教育といった縦割りを横断できる行政内の横のつながりが必要ではないでしょうか。 10月に発足した気候危機対策推進本部のような仕組みの構築を検討するべきではないでしょうか。 NbSを基礎としたこれからの人間社会の在り方とは何か、私は、一人一人が、人類は生態系コミュニティーの一員であるという原点から再出発することだと思います。実際、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ソウル、ポートランド、世界の都市でも大きな転換が起こりつつあります。東京でも、杉並から、善福寺川流域から転換を起こしていく、そんな区政を目指していただきたいと強く思います。 今から100年前、大正15年、1926年に明治神宮周辺が初の風致地区に指定されました。善福寺川風致地区は、昭和5年、1930年に風致地区に指定され、その中心部分を占めるのが善福寺公園です。元井荻村長の内田秀五郎氏は、未来の子供たちに緑を残そうと、住民との合意形成に汗を流したといいます。約90年後の今、善福寺公園は360度高いマンションやビルがない緑あふれる公園として、当時から見ると、未来人の私たちに幸せと安らぎを与えてくれています。善福寺緑地公園もまた、1964年に、耕作放棄地の荒地であった地域を、10年に及ぶ住民運動により造った住民の思いの結集した公園だと聞いています。 私たちは、本来持続可能で複雑な機能を備え、危険であると同時に恵みにあふれる自然の仕組みや力をほとんど知ろうとしないまま、自然環境を無尽蔵でどこまでも変形、消費、搾取していい対象として外部化してはいないでしょうか。 2017年、ニュージーランド政府は、ワンガヌイ川という川に法的な人格を与えました。川は断片的な無生物で構成されているとする従来の西欧的な発想に基づいた認識ではなく、川にまつわる全ての地勢及び形而上の要素を持って、川は生きた存在であるというマオリの主張を法律で認めたのです。ゆえに川は法人が持つあらゆる権利、力、義務、責任を有すると宣言されました。 さて、ニュージーランド政府は、時代遅れの非合理な神秘主義者なのでしょうか。冒頭で御紹介した未来世代幸福法が提示する長期的戦略、長期的視点、予防、協働などの行動方針に照らすとどうでしょうか。50年後、100年後に善福寺川を見る人は、2024年の私たちが取った行動をどう思うでしょうか。 議長。――ちょっと参考までに2枚の写真をお持ちしました。こちらは去年の今頃私が撮った写真です。国分寺市と小金井市の市境にある鞍尾根橋というところから撮った写真です。こちらが鞍尾根橋の西側から見た野川の写真です。そして、こちらが鞍尾根橋から見た東側の野川の写真です。里山や里川を取り戻すこと、それは昔に逆戻りしようという話ではありません。今ここにいる人たちのかけがえのない命と暮らしを守り、利害を乗り越えて未来世代の幸せも展望する視野を持ち、過去と現在の英知を結集し、新しい社会の在り方をデザインし、協働の上で社会が進化していくことではないかと私は考えます。 最後に、区長にお伺いします。杉並区は未来世代へどのような善福寺川とその流域を残したいですか。 質問を終わります。ありがとうございました。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、ブランシャー明日香議員の御質問のうち、区が考える未来世代へ残したい善福寺川とその流域についての御質問にお答えします。 善福寺川は、善福寺池を源として、区内のほぼ中央部を昔の流れのままに蛇行しながら流れており、中流域には、緑豊かな善福寺川緑地や和田堀公園などが広がり、貴重な自然が多く残る杉並を代表する川と認識しています。川沿いの緑地や公園は区民の憩いの場にもなっており、その周辺には貴重な動植物も生息しているすばらしい環境となっています。 私は、杉並区のような市街地ではとても貴重となる水辺空間を、区民の皆様にもっと身近で愛されるものとしていく取組が重要であると考えています。善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業や、流域治水の考えに基づくグリーンインフラなどの施策を区民の皆様と共に考え、議論を行いながら一緒に進めていきたいと考えています。 そして、湧水に恵まれ、水量の多く、美しい善福寺川の流れの中で、多様な動植物が生息、生育、繁殖し、区民にとっても潤いと安らぎが実感できる川として後世に残し、善福寺川から周辺の公園、緑地、学校、寺社林、農地などへみどりのベルトをつなげていくことで、豊かな自然が広がる流域となるよう尽力してまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、教育長及び関係部長より御答弁申し上げます。

土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
私からは、善福寺川やその流域及び緑に関する一連の御質問にお答えをいたします。 初めに、流域や治水とは何かとの御質問ですが、流域とは、一般的に、降った雨が地表を流れて川に流れ込みますが、雨が流れ込む範囲をその川の流域といいます。また、治水とは、洪水などの水害や地滑りなどの土砂災害から住民の生命、財産、生活を守るために行う事業を指すもので、水を資源として利用する利水もその制御に取り組むという点において、広義の治水に含まれると考えられています。 次に、川の水質についての御質問にお答えをいたします。 区内の下水道は、降った雨水と家庭などから排出される雑排水などの汚水が1つの下水道管で集める合流式下水道という方式で整備されており、雨が弱いときに降った雨水は、道路の汚れなどと一緒に下水道管に入り、家庭などからの汚水とともに水再生センターに集められ、処理されています。しかし、水再生センターで処理できる容量には限りがあるため、雨が強くなると、水再生センターで処理できる能力を超えないように、雨水と汚水については、途中で下水道管から河川へ放流される仕組みとなっています。近年の気候変動により、1時間に50ミリを超すような豪雨の回数が増えていることや、都市化が進み、地面に雨水がしみ込みにくくなっていることもあり、雨が強くなると、雨水や汚水が河川へ放流され、河川の水質の悪化を招く原因となっています。 次に、流域対策の進捗状況等に関する御質問にお答えをいたします。 区では、東京都豪雨対策基本方針における時間10ミリ分となる流域対策について、道路や公共施設における透水性舗装や地下貯留浸透施設などの整備、民間施設における雨水浸透ます等の設置助成などにより進めております。その進捗度等ですが、同方針において、令和19年度末までに杉並区に求められている対策量62万7,000立方メートルに対して、令和4年度末までに約35万6,000立方メートルの対策を完了しており、時間10ミリ分に対する達成率としては約56.8%となっています。 次に、グリーンインフラ等による雨水流出抑制対策の強化の予算や、対策の目標などに関する御質問にお答えをいたします。 令和6年度の予算案では、これまでの雨水流出抑制対策の取組を拡充するため、区道の透水性舗装の施工面積を年間3,000平方メートルから6,000平方メートルへと倍増するための経費や、学校、公園など公共施設において、地下浸透貯留槽などを設置する場合の貯留量をこれまでの基準値の1.2倍から1.5倍へ拡充するための経費を増額計上したところです。加えて、自然の持つ力を活用したグリーンインフラ等について、雨水流出抑制対策の強化につながる手法の検討を進めるための経費も計上しております。 昨年12月に改定された東京都豪雨対策基本方針では、時間85ミリまでの降雨対策はハード整備によるものとしており、その部分に含まれる雨水浸透ますや雨水貯留槽等による雨水流出抑制対策にグリーンインフラの取組は含まれておりませんので、目標とする対策量は示されてございません。しかし、区におけるグリーンインフラに関する検討においては、同方針に定める時間85ミリを超える上乗せ分の対策について、区民との対話の中でどれくらいの対策が必要なのか、共に考え、取り組んでまいりたいと存じます。 今後、グリーンインフラによる水害対策を進めていくためには、目標や実績を数値化することが重要であり、グリーンインフラに関する定量的評価方法については、都とも協議をしてまいります。 次に、グリーンインフラの推進に関する御質問にお答えをいたします。 グリーンインフラの推進に当たっては、普及啓発や人材育成、ボランティアスタッフの育成など、ソフト面の取組への投資も必要と認識をしております。そのため、令和6年度予算案に計上している雨庭などのグリーンインフラの検討には、区民、民間企業、学校などの参加や協働が不可欠となりますので、グリーンインフラについて、区民等と共に考え、学び、進めていくことを考えております。また、その中で、グリーンインフラの面的な効果などを検証していく都のモデル地域の実施に当たっては手を挙げ、モデル地域に住む方々に対して、その多面的な効果などを広く知っていただき、自分事として捉えていただけるよう取り組んでまいります。 また、グリーンインフラの持つ効果を定量化することは、水害を防ぐためにも重要と捉えております。そのため、区としても積極的に専門家や学術機関などとも関わり、現地作業を通じながら、善福寺川の流域治水やグリーンインフラの調査研究が進むよう取り組んでまいります。 次に、善福寺川流域全体のことを区民などと共に考える組織の立ち上げに関する御質問にお答えをいたします。 現在、善福寺川を含む神田川流域においては、都による神田川流域上流懇談会が定期的に開催され、そこには区や区内の環境団体なども参加しております。懇談会では、区民と行政担当者間で意見交換等がなされ、その意見等は、その後の河川整備や維持管理、自然環境の保全などにも反映されています。区では、都の計画する善福寺川上流調節池の都市計画案に関する回答の中で、調節池整備をはじめとした総合的な治水対策について、調査、分析を含め、都のモデルとなるような具体的なロードマップを示していただくよう求めています。区としても、善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業において、グリーンインフラなどの取組を発展させていくためにも、善福寺川流域全体のことを区民と行政担当者と専門家などと共に考えていく場が必要であると認識しており、組織の立ち上げも視野に取り組んでまいります。 次に、自然の有する機能を利用していても、生物多様性の損失を招く取組とはどのようなものなのかについてのお尋ねにお答えをいたします。 風力発電や太陽光発電など自然の有する機能を活用したものを設置する際、過度な開発によって、その土地の生態系を壊してしまうことの事例が該当すると認識しています。 私からの最後に、みどりの基本計画の改定に関する御質問にお答えをいたします。 議員からお話のありました、主に生物多様性に関連する自然を基盤とした解決策であるNbSや生物多様性の損失を止め、増加に転じさせるネイチャーポジティブという考えが近年注目されていることは承知しております。本計画改定では、幅広い区民の声を計画に反映するため、オープンハウス型懇談会や子供たちへのアンケート、「聴っくオフ・ミーティング」を実施しており、区民に関心の高いグリーンインフラの拡充や、緑を守るための効果的な取組などの検討を進めているところです。議員の御指摘の視点も踏まえ、単なる現行計画の更新版とならないよう、区民一人一人が、緑の保全、創出を自分事として捉えることができる計画となるよう改定に取り組んでまいります。 私からは以上です。

環境部長。 〔環境部長(小松由美子)登壇〕
私からは、生物多様性地域戦略に関するお尋ねにお答えします。 地方自治体における生物多様性地域戦略の策定は、生物多様性基本法により努力義務とされてございます。生物多様性に関連する取組としては、区ではこれまで約40年にわたり、区民などの協力を得て行う自然環境調査や河川生物調査を実施するとともに、多様な動植物の生息などを目指す善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業に取り組んでおります。その中では、流域の小学生の協力を得ながら、毎年水鳥の一斉調査を実施しており、また小学生の提案により、生物の保護と水辺に親しめる遅野井川親水施設を地域と協働で整備しているほか、川や生物などの環境学習成果を発表し合う小中学生環境サミットなどに取り組んでございます。今後グリーンインフラの取組も一層推進していくこととしてございます。 生物多様性地域戦略については、こういった取組や環境に関わる各計画との関連性及び自然環境調査など区に蓄積されたデータの活用、並びに今後行う気候区民会議や講座、イベントなどを通じた区民間の議論や区民からの意見聴取など、そういった機運の高まりを踏まえまして、その策定について、御指摘の推進組織の必要性も含め、検討してまいります。 私からは以上です。

教育長。 〔教育長(白石高士)登壇〕
私からは、地域と一体となって学ぶ井荻小学校の環境教育の取組についてお答えをいたします。 井荻小学校の善福寺川を活用した環境学習は、身近な善福寺川をきれいにするために、学校支援本部をはじめとする多くの方々に支えられて取り組まれ、子供たちの発想が遅野井川親水施設として実現した特色ある教育活動であると認識をしております。 教育委員会といたしましては、こうした特色ある教育活動を応援する予算措置を行い、これまでも持続可能な取組となるように支援をしてまいりました。今後もこうした地域と一体となった価値ある取組を、子供たちが杉並区環境サミットの場で広く周知することを通して、充実していくことができるよう支援してまいります。 私からは以上でございます。

4番ブランシャー明日香議員。 〔4番(ブランシャー明日香議員)登壇〕

御答弁ありがとうございます。1点だけグリーンインフラの効果の定量化について、今後、専門家の方々と一緒に協議していっていただけるということなんですけれども、その効果の定量化というのがなぜ難しいのかということをお聞きしたいと思います。 そしてまた、現時点でグリーンインフラが豪雨対策計画として確立されるのはまだ難しいというのであれば、その理由と今後どのような方法でその課題を乗り越えていけばいいのかということの区の所見をお伺いいたします。

理事者の答弁を求めます。 土木担当部長。 〔土木担当部長(土肥野幸利)登壇〕
グリーンインフラに関する再度の御質問にお答えをいたします。 グリーンインフラの効果の定量化についてのお尋ねですけれども、雨水が地面に浸透するという自然が有する機能についてなんですが、その土地の性質だったりとか、あるいは地下の水分量など様々な条件によってその効果が異なってきます。より効果を発揮させる手法や構造なども明確化されていないことから、現時点で定量化までには至っていないという状況です。そういった背景から、東京都豪雨対策基本方針の中では、目標を数値化できる従来の対策に加えて、目標対策量以上の豪雨に対するもしもの備えとしての位置づけをしています。そしてその位置づけに対する対策を推進するという考えでございます。 グリーンインフラの持つ効果を定量化することは、水害を防ぐためにも重要というふうに考えてございますので、先ほども御答弁いたしましたが、区としても、専門家や学術機関などとも関わり、グリーンインフラの調査研究が進むよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 私からは以上です。

以上でブランシャー明日香議員の一般質問を終わります。 2番鈴木ちづる議員。 〔2番(鈴木ちづる議員)登壇〕

維新・無所属議員団の鈴木ちづるです。 質問に先立ち、能登半島地震によって亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々、現在も不便な避難生活を送っておられる方々に、心からお見舞いを申し上げます。 それでは、通告に従い、区政一般に関して大きく2点、障害児の放課後等の居場所について、共生型サービスについて質問いたします。 最初に、障害児の放課後等の居場所について。 令和5年第2回定例会で、私が一般質問の中で放課後等デイサービスに関する質問をしましたところ、「保護者の就労を支える障害児の放課後の居場所整備につきましては、複数の関係所管にまたがる課題でもあります。そのため、先行して取り組んでいる自治体の例なども参考に、既存の枠組みにとらわれることなく、障害児の放課後の居場所づくりの検討を進めてまいりたいと考えております」と区長から御答弁をいただきました。既存の枠組みにとらわれることなくという言葉に大きな希望を感じました。先行している他の自治体の例の研究など、その後の進捗状況を伺います。 先日、障害のあるお子さんの保護者がこうおっしゃっていました。障害のある下の子が、この春に新6年生、その1年後の4月には中学生になります。中学生には学童がないので、とても困っています。今日はたまたま仕事が休みだったので、放課後等デイサービスに何件か電話をしてみましたが、待ちは10組以上、20組以上と言われ、1年後の来年の4月でも入れません。健常の上の子のときは、中学生になってからは部活もあり、自分で鍵を開けて家に入ることもできていましたが、今、学童を利用している下の子は、1人で鍵を開けてお留守番をすることができません。今まで何とかフルタイムの仕事を続けてきていましたが、障害児の親は仕事を諦めないといけないのでしょうか。こうした悩みは、今に始まったことではなく、実際これまで、居場所がないので、例えば親が仕事を制限したり、辞めたりしていました。私自身も、こうして議員になるまでは、現実の日々の多大な負担のため、自分の生き方は後回しになり、仕事の選択肢は非常に少なくなり、世の中のスタートラインに立つことからも取り残されているかのようなつらさを感じていたのは事実です。 そこで、改めて伺います。放課後等デイサービスの数を増やしてほしい旨の要望もしておりましたが、その点について、現在の進捗はいかがでしょうか。杉並区以外の区では、以前から、もっと簡単に放課後等デイサービスに入れるところもあるようですし、学童が合わないから、放課後等デイサービスに週5日行っている人もいると聞きます。週に何日、日数を支給したほうがよいかどうかの判定については、私はこれまで当事者として、杉並区の担当の方へ相談し、何年も対話をしてきましたので、区の姿勢と基準などは理解しております。保護者が障害のある我が子を育てていく中で、負担が大き過ぎることに対してはもちろん、伴走や支援が必要ですが、幼児期、学齢期、そのとき、そのときに親が子供と向き合うこともまた、親子のウエルビーイングと親子の成長と子供の自立を促すために必要なことでもあります。他の区がやっているから、単に支給日数を多くして、子供から離れる時間をただ多くすればよいということではなく、他の区よりも専門的な観点から、個別に当事者に寄り添えている杉並区には、引き続き、自信を持っていただきたいところです。そういった事情も踏まえた上で、それでも今の世の中の切羽詰まった状況の中で、この声は決してわがままではなく、これは改めて届ける必要があると感じ、今回の質問に至ったわけです。 一方で、放課後等デイサービスの目的は療育であるのに、単なる預かりになっている事業所も実際にはあるという声もあります。放課後等デイサービスを利用する児童生徒の自立のために、放課後等の時間を有効に過ごせるように、質のよい事業所を増やすため、現時点で既に行っている区からの事業者に対する開設前の支援について伺います。 小学校のときに、学童で過ごしていた児童が、中学に進学すると学童を使えないのが現状であり、放課後等デイサービスを中学生、高校生の居場所にしたい場合、中学入学前に進学の相談もしつつ、支援の受給者証を得て、事業者と初めて利用の契約をすることになりますが、これはかなり大変な手続です。ここの支援についての現在の区の取組と、今後もっと寄り添うための計画があれば伺います。 私も含め、長く障害児の親をやっておりますと、どうしてもだんだんと助けてほしくても諦めてしまいがちだという声は多く、諦めて、自助、つまり親は困難があっても自分で抱え込んでしまいます。しかし、親自身が元気なうちはまだよいのですが、障害のある我が子が、例えば40歳、50歳になったとき、親は当然ながら高齢になり、また新たな問題や課題が出てまいります。それについてはこの後の共生型サービスのところで述べたいと思います。 できれば、学童保育を引き続き利用したいという声について、そもそもなぜ学童保育が小学生だけであるのか、改めて制度の成り立ちを伺います。 障害のある6年生の児童が中学1年生になったからといって、その人、その人の困り事は異なるわけですから、5年生から6年生になるときと同様に、個別に相談をして、利用ができるようになればと私も思います。特に和泉学園などは学校内に学童がありますので、環境は変わらず、生徒の支援の必要性や保育に欠けるかどうかの状況によっては、指数によって中学生も利用できるようになることを求めますが、そうするために変える必要のある決まりや課題を伺います。 中学生には、部活動も居場所として考えられます。区立中学校の支援級に我が子が通っておりましたとき、支援級独自の部活動が週に2回あり、生徒たちも生き生きと活動していました。区内の支援級のある中学校の部活動の状況について伺います。 その部活動は、その学校独自のものなのか、支援級ならどこでも週2回あるのか、そして別の曜日に、通常の学級の部活に参加することができれば、障害のある生徒の放課後の居場所になり得ます。世の中に、インクルーシブの考え方が、そして意識が少しずつ浸透していますが、そういった意味での学校での部活の状況はいかがでしょうか。以前は、通常の学級の生徒だけが参加している部活に、支援級の生徒が参加できるかを相談したとき、介助がなくてもよいか、自分で掲示板を見て部活の有無や変更といった情報を自分で取りに行き、自分で判断して参加できるかという基準があるとのことでしたが、現在の状況を伺います。もちろん、文科系か、チームで行うスポーツかなどにもよりますし、障害があったり、何らかの支援が必要な生徒が、その部活にどれくらいの気持ちで参加をしたいかにもよりますが、合理的配慮により、部活が居場所としての一つの選択肢となるためのこれからの区の取組と成果に期待いたします。 さて、区が考えている障害のある中学生の居場所や過ごし方について、具体的にどこの部署が何をしようとしているのかをここで改めて教えてください。まず、手続について、放課後等デイサービスの利用契約などの手続の現在のやり方を伺います。事業所への見学と契約が先か、受給者証の取得が先か、私も最初は何から始めればよいのか分からず、先輩保護者に聞きながら、まさに手探りでした。この手続がしやすくなったことは本当にありがたいです。手続の際の大変さという点では、移動支援についてもそうで、事業所を自分で探すのが大変だという声は、もう何年も前から届いているはずだと思いますが、いかがでしょうか。 例えば仕事をしているので、平日昼間に電話で事業所に問合せをする時間が取れないという声や、区の窓口で渡された一覧表には、移動支援をしていないところも掲載されているので、ウェブ上で検索ができるとよいのにといった声や、保育園や児童発達支援のときのように、事業所につなぐところまで寄り添って支援していただけたら助かりますという声があります。支援につながるための情報を得る方法は、子育ての分野ならば、区でも東京都でも検索システムがありますが、障害児者向けのものはいかがですか。 居場所になり得るものとして、日帰りショートステイという事業もあります。こちらの事業も数が少なく、予約が取りづらく、空きがあっても、同性介助を理由に断られることもあり、運よく利用ができても、帰りは迎えに行く必要があったので、使いづらいという声がありました。日帰りショートステイの事業所の数や利用可能な人数の拡大についてはどのような状況でしょうか。 ここ数年で利用しやすくなりつつあるのが移動支援事業ですが、今は日帰りショートステイ利用児の帰りについても、移動支援事業を使えるようになっていますでしょうか、こちらを確認いたします。 障害の程度や特性によって、あるいは乳幼児期に必要なこと、学齢期の低学年で必要だったけれども、支援と成長で自立できる部分もあり、例えば支援が必要な大事な中学校の3年間に適切な支援をすることで、何も支援を受けなかった場合に比べて大きく成長、自立ができれば、その後の支援の量も少なくて済みますし、さらに周りの理解が進めば、本人がしっかりと社会に参加ができるわけです、放課後等デイサービスの利用契約などの手続がしやすくなったことは本当にありがたいですが。利用時間にネックがあり、移動支援や日帰りショートステイを利用する際にも、それぞれにネックがあるのが現状です。既存の枠組みではない、新しい居場所の早急な実現を要望しますが、いかがでしょうか。区の見解を伺い、2つ目の共生型サービスについての質問に移ります。 共生型サービスとは、厚生労働省によりますと、介護保険サービス事業所が障害福祉サービスを提供しやすくなる、障害福祉サービス事業所が介護保険サービスを提供しやすくすることを目的とした指定手続の特例として、平成30年に設けられた制度です。この特例を活用し、同一事業所において、介護保険サービスと障害福祉サービスの両方を提供することで、障害者が65歳以上になっても、同一事業所を継続利用できるようになる。高齢者、障害児者とも利用できる事業所の選択肢が増える。介護や障害といった枠組みにとらわれず、多様化、複雑化している福祉ニーズに臨機応変に対応することができる。地域共生社会を推進するためのきっかけとなる。人口減少社会にあっても、地域の実情に応じたサービス提供の体制整備や人材確保を行うことができるといったように、各地域で発生している課題の解決や、掲げている目標の達成の一助となることが期待されていますとありますが、杉並区で、この共生型サービスに力を入れようと思ったのはなぜなのか、伺います。 といいますのも、都市部ではない地域ならば、事業所の数も少なく、1つの事業所で、介護保険も障害福祉サービスも実施するメリットは十分に考えられます。ですが、このたび、杉並区というこの都市部でこのサービスを推進していくに当たり、参考にした自治体がありましたら、その状況を詳しく教えていただけますでしょうか。併せて、厚生労働省の解説でありますように、地域の実情に応じたサービス提供の体制整備や人材確保を行うことができるといった共生型サービスのメリットと、逆にデメリットについても、杉並区としてどのように捉えているか、考えを伺います。 どのような事業なのか、まだあまり知られていないがゆえに、この共生型サービスに対して、区民の方から、例えば親子一緒に入りたい、あるいは介護の施設で障害の特性にきちんと対応してもらえるのかが不安などの様々な声が届いているのではと思います。これまでに届いた質問や要望はどのようなもので、それについてどのように回答されたのか、できるだけ具体的に教えてください。 共生型サービスの説明には、高齢者、障害児者とも利用できる事業所の選択肢が増えるとありますが、障害児者のうち、障害児とはどの年齢で、障害児が対象の共生型サービスとは何か、また、そのサービスについて杉並区はどう考えるか、伺います。 平成30年からこの考え方が始まったことは存じてはいましたが、その後、この事業のことを当事者である私や私の先輩方もほとんど知らない状態でした。情報や事業が広まらないネックになっていることは一体何であったと考えますでしょうか、伺います。 共生型サービスの実施に当たっては、国の事業と杉並区独自の補助などをどのように有効活用していけばよいか。まだまだ分からないことだらけだと感じております。区としては、東京都の他の区の先駆けとして、今後どのような道筋でこの事業を安定したものにしていこうと考えているのか、最後に伺います。 共生という名の事業です。事業所へのさらなる支援とともに、当事者とその保護者の不安を今後も丁寧に受け止めていただき、事業や制度の隙間に、誰もこぼれ落ちたりすることがないように、事業者と利用者のさらなるマッチングの支援も切に要望いたします。 杉並区は、福祉がこんなに充実しているんですよと、区民が誇りを持ち続けられるように、既存の枠組みにとらわれない、より前を向いた取組と、積極的な執行に期待をし、以上私からの一般質問といたします。

理事者の答弁を求めます。 区長。 〔区長(岸本聡子)登壇〕
私からは、鈴木ちづる議員の御質問のうち、中学生以降の放課後の居場所についての御質問にお答えします。 昨年秋に、医療的ケア児が通う放課後等デイサービスを視察する機会がございました。私は、放課後等デイサービスに通うことを楽しみにしているお子さんの様子や、障害特性に合わせて発達支援を行っている職員の姿を拝見し、障害を持つお子さんにとって安心して過ごせる放課後の居場所の重要性を再認識したところです。特に中学生以降の放課後の居場所の整備については、区としても喫緊の課題と捉えており、今般改定を行った実行計画において、令和8年度の整備に向けて検討を進めているところです。検討を進めるに当たり、学童クラブや放課後等デイサービスの利用児や保護者の方、特別支援学校の生徒や保護者の方からも御意見等を丁寧に伺いながら進めていくとともに、議員より御指摘いただいた送迎の問題や利用時間、利用日数の課題等も解決できるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。残りの御質問につきましては、関係部長より御答弁申し上げます。

保健福祉部長。 〔保健福祉部長(井上純良)登壇〕
私からは、所管事項に関する御質問にお答えいたします。 まず、障害児の放課後等の居場所に関する先行自治体の研究に関するお尋ねですが、この間、新宿区、千代田区、品川区、大田区等の取組をホームページや自治体の職員への聞き取り等で情報収集を行い、令和5年9月には新宿区の視察を行いました。新宿区の取組は、障害者総合支援法の地域生活支援事業として、小学生から高校生までの障害児を対象とした放課後等の居場所事業を実施しており、利用時間も学童クラブと同様であるなど、大変参考になる取組でした。この取組を参考に、現在、障害者施策課を中心に、児童青少年課や特別支援教育課と連携し、障害児の中学生以降の放課後の居場所について検討を進めているところでございます。 次に、放課後等デイサービスの開設についてのお尋ねですが、令和5年度は1か所開設で、区内で24事業所が運営してございます。現在、令和6年度の開設に向けて複数の法人より開設相談を受けているところですが、今後3年間の受入れ体制の拡大につきましては、今般改正された実行計画に基づき、着実に新規開設を進めてまいります。 次に、事業者に対しての開設前支援についてですが、現在区では、放課後等デイサービスの開設を検討している事業所に対し、開設予定地域の確認だけでなく、職員配置体制や事業の経験の有無、どういった療育を行う予定なのかなど、丁寧に聞き取りを行っております。また、区からは、開設時間の延長や送迎等の保護者からのニーズを伝えるなど、事前に事業者との意見交換や、必要な助言等を行っているところでございます。 次に、放課後等デイサービスの利用手続に関する御質問にお答えいたします。 放課後等デイサービスの利用契約の手続ですが、現在はサービス利用のための受給者証を先に発行してから、事業所への見学や契約を開始できるよう、手続の流れを変更しております。 次に、学童クラブを利用してきたお子さんが中学生になる場合の利用手続ですが、議員御指摘のとおり、中学入学前に受給者証を得て、放課後等デイサービスの利用契約となります。しかしながら、中学生から放課後等デイサービスの利用は、空き枠が少なく希望の日数が通えないといった保護者からの声も伺っているところでございます。こうした状況に対応するため、区では中学生以降の放課後の居場所づくりの検討の際には、利用児や保護者、加えて事業所の方々からの御意見を伺いながら、中学生以降も利用しやすい仕組みとなるよう努めてまいります。 次に、移動支援事業や日帰りショートステイに関する御質問にお答えいたします。 まず、移動支援事業についてですが、以前から紙の事業所リストでは情報が限られ、どこに問合せをしたらよいか分かりにくいとの御意見をいただいております。このため、令和6年度から移動支援事業所や余暇活動の情報等を分かりやすくまとめ、ウェブサイトで公開するとともに、事業所検索等もできるよう準備を進めているところでございます。 次に、日帰りショートステイについてですが、事業所数、利用定員ともに前年度からの変更はございません。なお、日帰りショートステイ利用時の帰りの送迎につきましては、現在は移動支援事業の利用が可能となってございます。 次に、共生型サービスに関する一連の御質問にお答えいたします。 まず、杉並区で共生型サービスに取り組むこととした理由についてですが、通所事業やショートステイを行う障害福祉サービス事業所が不足していたこと、それから障害者の高齢化、重度化により、障害者の支援ニーズが多様化する中で、介護や障害といった枠組みにとらわれないサービスが必要となったことでございます。 次に、杉並区という都市部で共生型サービスを推進することについての御質問がございました。 区で取り組む共生型サービスは、区内の介護保険サービス事業所で障害者を受け入れるというスキームでございます。介護保険サービス事業所の中には、受入れ人数に余裕がある事業所も一定数存在していることや、令和元年より既に介護保険サービス事業所で共生型サービスを実施している事業所が2所存在していたことから、都市部である杉並区でも実施するメリットはあるものと考えてございます。 なお、23区の中では、練馬区が先行して実施をしておりますが、助成金を出して開設促進をしているのは杉並区のみとなってございます。 次に、共生型サービスのメリットとデメリットについての御質問にお答えいたします。 メリットとしましては、共生型サービスの実施により、障害者のサービスの選択肢が増え、障害者の日常生活が充実が図れることや、65歳となり介護保険サービスを利用する際にも、慣れ親しんだ事業所を変えることなくサービスを利用できることなどが挙げられます。 デメリットとしましては、開設に当たり、東京都の指定までの手続に時間を要すること、障害当事者や家族の方が事業所を変えることに不安がある場合は、受入れの調整に時間がかかるということでございます。 次に、共生型サービスに対しての意見や要望、周知に関する御質問にお答えいたします。 まず、これまでに区が把握している意見、要望の主なものですが、障害者施設との併用ができるのか、どこに相談すればいいのか、将来的に親子で通所したいがどうしたらよいかなど、利用方法や手続に関する御質問が多くございました。また、現在通所している事業所を変えることに漠然とした不安があるといった御家族のお話もお聞きしておりますので、個別に御相談するなどの対応をしております。 次に、周知についてですが、これまで事業者への説明会や障害者団体との連絡会、区民向けフォーラムなどで周知しており、令和5年度は専用のリーフレットを作成いたしました。また、利用者の活動の様子や体験談、事業者のインタビュー等を動画で御紹介するなど、より分かりやすい周知に努めているところでございます。 共生型サービス事業所は、令和6年3月には、区内で5か所目が開設する予定でございますので、今後は障害当事者や家族等、区民向けの周知に注力してまいりたいと考えてございます。 次に、障害児が対象の共生型サービスについてのお尋ねですが、介護保険のデイサービスを実施している事業者が、児童発達支援事業や放課後等デイサービスを行っており、対象年齢は18歳未満となってございます。区では、介護保険サービス事業所に児童発達支援事業や放課後等デイサービスを行っていただく考えはございませんが、障害者の福祉サービスである生活介護とショートステイについては実施していただきたいと考えております。 私からの最後に、共生型サービスの今後の道筋についての御質問にお答えいたします。 共生型サービスは、平成30年度に始まった国の制度で、区では取組の検討を進める中で実施いたしました介護保険サービス事業者等とのヒアリングにおいて、障害者を受け入れる体制や環境を整える誘導策が必要であることが分かり、他区に先駆けて助成を実施いたしました。一方で、本来は国の報酬単価で実施するものであるという見方もございますので、令和6年度に助成制度を含めた事業の効果検証を実施する中で、今後の事業の在り方や道筋について明確にしてまいりたいと考えてございます。 私から以上でございます。

子ども家庭部長。 〔子ども家庭部長(山田隆史)登壇〕
私からは、学童クラブに関する御質問にお答えいたします。 区の学童クラブ事業は、昭和39年に開始した学童保育クラブをその前身とし、現在は平成10年度の児童福祉法改正で法定化されました放課後児童健全育成事業として実施をしております。この学童クラブ事業は、子供の自主性や社会性、創造性を育み、基本的な生活習慣等を身につけることで、自立した放課後等の生活を送れるように支援するということを目的としておりまして、こうした事業目的に鑑み、事業創設当初から小学生を対象として実施してきたということでございます。 区が独自事業として実施するという場合には、障害のある中学生を対象に含むことについて制度的な制約はないものと承知はしておりますけれども、実際には、小学生と中学生の発育差、体格差に応じた適切な育成環境の構築ですとか、あるいは安全確保の面での課題ですとか、あるいは国や都の財政支援の対象外となる財政面での課題など、様々な課題があるものと認識をしているところでございます。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 〔教育委員会事務局次長(岡本勝実)登壇〕
私からは、特別支援学級に通う生徒の部活動に関する御質問にお答えします。 特別支援学級が設置されている中学校のうち、幾つかの学校では、野球やサッカーなどに比べ、気軽に参加できるレクリエーション部といったような部活を設けており、特別支援学級に通う生徒が多く参加しているところです。他の部活動と同様、設置の有無や活動日数については、学校における判断となりますが、こうした部活動がない学校でも、特別支援学級の生徒たちは希望により、例えば陸上部や合唱部、美術部や園芸部など様々な部活動に参加しております。 なお、部活動は学習指導要領において、生徒の自主的、自発的な参加により行われる活動として位置づけられており、参加のための共通した基準はございませんが、各校では、特別支援学級の生徒も安全かつ主体的に活動に参加できるよう、個々の状況を確認し、様々な工夫や配慮を行っているところです。 私からは以上です。

以上で鈴木ちづる議員の一般質問を終わります。 以上で日程第1を終了いたします。 議事日程第4号は全て終了いたしました。 議事日程第5号につきましては、明日午前10時から一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時28分散会 function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version