大田区議会の令和5年第1回で、国民健康保険料の値上げ改正、令和5年度案、および複数の特別からの中間報告が議題として扱われました。案については複数から賛否の討論が行われ、編成替えを求める動議も提出されました。
- ・国民健康保険料の値上げ(均等割額が約5万5千円から6万1千円へ)
- ・令和5年度一般会計3147億円の可否と編成替え動議
- ・スポーツ資源活用による地域活性化の推進
- ・交通ネットワーク整備と臨海部の産業活性化
- ・羽田空港跡地利用と新飛行経路運用への対応
- ・防災安全対策の推進
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(16名)
// 発言(66件)
ただいまから本日の会議を開きます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この際、謹んで申し上げます。本日、3月10日は、第33回東京都平和の日です。昭和20年の東京大空襲をはじめ、戦災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするため、黙とうをささげますので、全員ご起立願います。 〔起立〕
黙とう。 〔黙とう〕
黙とうを終わります。ご着席願います。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
事務局長に諸般の報告をさせます。 〔中澤事務局長朗読〕 1 人権擁護委員候補者の推薦について ―――――――――――――――――――― 4総人権発第10959号 令和5年3月10日 大田区議会議長 鈴 木 隆 之 様 大田区長 松 原 忠 義 人権擁護委員候補者の推薦について(依頼) このことについて、任期満了となる人権擁護委員の後任候補者について、下記の者を推薦したいので人権擁護委員法第6条第3項の規定に基づき議会の意見を求めます。 記 1 候補者氏名 <「> ┌───┬──────────┬─────────────┬──────┬──────────┬──┬────┐ │番号 │氏 名 │住 所 │職 業 │生年月日 │年齢│任用の別│ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │ひの はるよ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 1 │日野 春代 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│再 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │いしがき はるこ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 2 │石垣 晴子 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│再 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │すが のぶこ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 3 │須賀 伸子 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│再 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │まちだ きょうこ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 4 │町田 恭子 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│再 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │たちもと そういち │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 5 │立本 宗一 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│再 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │かねだ ゆきひで │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 6 │金田 行英 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│新 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │なめかわ あきら │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 7 │滑川 明 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│新 任 │ ├───┼──────────┼─────────────┼──────┼──────────┼──┼────┤ │ │にいくら たろう │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 8 │新倉 太郎 │■■■■■■■■■■■■■│■■■■■■│■■■■■■■■■■│■■│新 任 │ └───┴──────────┴─────────────┴──────┴──────────┴──┴────┘<」> 2 添付書類 候補者経歴書 各1通 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
本日の日程に入ります。 日程第1を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
総務財政委員長の報告を求めます。 〔3番高瀬三徳議員登壇〕(拍手)

ただいま上程されました第27号議案 大田区国民健康保険条例の一部を改正する条例につきまして、所管総務財政委員会における審査経過並びに結果のご報告を申し上げます。 初めに、主な質疑について申し上げます。 コロナ等の影響が残る中、保険料算定における特別区独自の激変緩和措置が講じられているとのことであるが、均等割額が5万5300円から6万1100円へと急増していることについて伺いたいとの質疑に対し、令和5年度の保険料に関しては増の見込みが大きいため、特別区としても引上げを抑制すべく、様々な方策を取ったが、保険料の引上げとしては例年以上の引上げ額となり、1人当たり1万円を超える増となった。均等割額については、所得割と均等割の賦課割合58対42で計算し、この額となっているとの答弁がありました。 区は、データヘルス計画において、後発医薬品の使用率向上を目的に、100円以上の差額が生じる方を対象に後発医薬品差額通知を行っているが、事務経費がかさむことが懸念される本事業の効果について伺いたいとの質疑に対し、ジェネリック医薬品の普及目標値を国が80%と定める中、1月時点の区の普及率は77.02%という状況にある。本通知については、可能な限り多くの被保険者に普及啓発を行う目的で発送しており、中長期的な観点では、差額が100円であっても、年月の経過とともに金額が積み上がり、費用面でも効果があるものと考えているとの答弁がありました。 増加する医療費が課題となる中、マイナンバーカードの保険証利用により、医療費の適正化につながる可能性について伺いたいとの質疑に対し、かかりつけ医がマイナンバーカードを活用し、被保険者に処方されている薬剤情報の確認が可能となることは大きなメリットの一つである。医療機関側でも処方済みの薬を考慮しつつ、処方が可能となるため、必要のない薬の処方を抑制する点で期待がされるものであるとの答弁がありました。 以上の後、討論を行いましたところ、反対、賛成の態度がそれぞれ表明されました。 その際、反対の立場から、今回の国民健康保険料改定の特徴は、所得割額と均等割額引上げにより、大半の世帯が値上げとなることである。コロナ感染症の影響や物価の高騰で生活が厳しい世帯にとって負担増となる改定には反対する。出産育児一時金の引上げは歓迎するが、全世代型社会保障の名で後期高齢者医療保険制度等を財源とすることはやめるべきであるとの意見が述べられました。 一方、賛成の立場から、少子高齢化や社会保険適用の拡大等による加入者減、保険診療の増加、コロナ禍の非常事態による医療費の負担、また、納付金制度の導入により、特別区は人口比率以上の負担を求められるという厳しい状況が続く中、区は健康寿命を延ばすべく、データヘルス計画の推進やはねぴょん健康ポイントによる運動習慣の勧奨など、様々な施策を進めている。値上げは今回もやむを得ない状況であり、賛成する。昨今の社会状況として、被保険者の高齢化や社会保険適用の拡大、医療の高度化などの影響で、今後も1人当たりの給付が伸びる方向性にあり、被保険者の医療費を抑えていく取組が重要となる中、本区においては、特定健診受診率の向上、各種疾病予防、フレイル予防、ジェネリック医薬品の利用促進、レセプト点検などに取り組み、医療費の適正化の推進に努めることを要望する。出産育児一時金の増額や国民健康保険料(介護分)の料率の引下げ、未就学児の均等割の減額、また、激変緩和措置を実施していること等、大いに広報すべき内容である。子育て世代への配慮としての出産育児一時金の引上げや、賦課限度額の見直し、低所得者に係る保険料軽減判定所得の見直しによる軽減対象増加等の対応がなされた法律改正に伴う規定の整備であり、賛成するとの意見・要望が述べられました。 以上の後、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成者多数で原案どおり決定いたしました。 以上、所管総務財政委員会における審査経過並びに結果のご報告とさせていただきます。(拍手)
討論に入ります。 本案については、菅谷郁恵議員、奈須利江議員から通告がありますので、順次これを許します。 まず、32番菅谷郁恵議員。 〔32番菅谷郁恵議員登壇〕(拍手)
日本共産党大田区議団を代表して、ただいま上程されました第27号議案 大田区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対する討論を行います。 都が財政運営し、市区町村が徴収する国民健康保険制度は、加入世帯の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険制度であり、保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。全国知事会、市長会など地方六団体は、加入者の所得が低い国民健康保険が、ほかの医療保険よりも保険料が高く、負担が限界となっていることに、公費投入、国庫負担を増やして国保料を引き下げることを求めています。日本共産党は、住民の命と健康、公的医療保険制度を守るため、保険料を引き下げ、持続可能な制度に改革することを求めています。 今回の条例改正は、1人当たり保険料が介護分平均800円減額されるものの、基礎分と支援金分が13万1813円から14万3363円に1万1550円もの大幅値上げとなります。1人5万5300円が6万100円へ値上げになる、世帯の人数が増えると負担増になる人頭税のような均等割額は4800円も負担が増えることになり、かつてない大幅な区民への負担増になります。 今回の国民健康保険料改定の特徴は、所得割額と均等割額が引き上げられたため、多くが値上げになります。ただし、低所得者対策として、均等割額5割・2割軽減の対象世帯が拡大されたことにより、保険料引下げの世帯があるとのことですが、委員会で対象となる世帯数を聞いても答えられませんでしたので、党区議団が調べたところ、世帯主35歳、配偶者35歳と子ども10歳の3人世帯で年収196万円から197万円、そして、296万円から302万円の場合など、ごく僅かの世帯であり、ほとんどの世帯が値上げになります。委員会での賛成する討論では、減額になった世帯もある、医療費が増えており、やむを得ないなどの発言がありましたが、国保制度は社会保障制度であり、痛み分けであってはなりません。また、40歳から60歳代で介護分が引き下がりますが、基礎分と支援金分が大幅に上がり、合計で引上げになるため、引き下がる世帯はありません。 国保加入世帯で7割軽減、5割軽減、2割軽減の方が約42%と低所得世帯が多くを占めています。コロナ感染症の影響や物価の高騰で生活が厳しい世帯に負担増となる改定に反対です。 また、年収1000万円程度で限度額となるような現在の所得割率を引き下げ、均等割を廃止し、限度額を引き上げることを求めます。 今回、出産育児一時金を42万円から50万円に引き上げることは歓迎しますが、全世代型社会保障の名で後期高齢者医療保険制度等を財源とするなど、世代間の分断を持ち込むことはやめることを求めます。 以上で討論を終わります。(拍手)
次に、47番奈須利江議員。 〔47番奈須利江議員登壇〕

フェアな民主主義、奈須利江です。 第27号議案 大田区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、反対の立場から討論いたします。 今回の保険料改定により、昨年の引上げ額を倍近く上回る1万740円増の1人当たり保険料基礎後期介護合算額18万1552円という保険料が提案されています。 被保険者数の減少と高齢化により、それまでも増加傾向にあった医療費ですが、コロナ以降、1人当たり医療費が2%で推移していたのが4%以上とさらに増加傾向が大きくなっています。この増加傾向について、提案者が加速度的という言葉を使っていることからも、いかに医療費負担が大きくなっているかが分かります。特別区は独自の激変緩和措置を講じ、負担の抑制を図っていますが、それだけでは到底追いつかない状況です。 一方で、区長会は、保険財政の安定化という視点で、令和6年、来年度から全額を保険料に算定することにしています。今年度は100%算定すべきところ、97.3%を算定し、保険料算出していますが、来年度は100%算入した保険料算定をすることになります。 国民健康保険制度と国民皆保険制度維持のため、財政の安定化は重要ですが、これで区民が負担できるのかとはまた別の話です。特別区として努力している部分はよく理解できますが、そもそもの制度のかかった医療費を少ない限定的な国保被保険者で負担するとなれば、社会保険の適用拡大により被保険者数が減るとともに、高齢化率が高い上、中でも高齢化率が高い特別区の国民健康保険料負担が高額になるのは、ある意味、制度上の問題として、やむを得ない部分もあります。 東京都の医療費増の傾向が強いという厚労省のデータもある一方、地方では医療費が下がっているなど、地域による傾向に違いも見られます。それを地域ごとに保険料算定して、被保険者に負担させている制度に問題があると思います。 このまま制度の枠組みの中で、仕方がないからと賛成していけば、制度そのものの維持、国民皆保険や医療のフリーアクセスという日本が世界に誇るべき医療保険制度の崩壊につながりかねません。保険者大田区として、国に対し、このままでは制度がもたないということを強くアピールしなければならないのではないでしょうか。そこまで切羽詰まった緊急の事態に入っていると思います。 保険の原則から言えば、対象者が広ければリスクが分散されますから、保険の対象者を一元化の方向へ向かうべきだと思います。 いずれにしても、保険料負担という形で困窮するのは区民であり、制度を改善するのは政治の責任ですから、大きく問題提起する意味からも、反対といたします。(拍手)
以上をもって討論を終結いたします。 採決に入ります。 本案を起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は原案可決であります。本案は委員長報告のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって本案は委員長報告のとおり決定いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第2を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
予算特別委員長の報告を求めます。 〔4番岸田哲治議員登壇〕(拍手)
ただいま上程されました第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算ほか3件につきまして、予算特別委員会における審査経過並びに結果のご報告を申し上げます。 本委員会は、今定例会に提出された令和5年度予算4件の議案審査のため、去る2月16日、委員43名の構成により設置され、同日、直ちに正副委員長の互選を行いました。2月27日には企画経営部長から総括説明を受け、28日から3月9日まで実質6日間にわたり集中審査を行いました。 なお、質疑等の具体的な内容につきましては、全議員出席のため、ご報告を省略させていただきますので、ご了承願います。 各会計予算の質疑終結の後、大竹辰治委員ほか6名から、令和5年度大田区一般会計予算の編成替えを求める動議が提出されました。この動議につきましては、提出者による説明の後、採決を行いましたところ、賛成者少数で否決されました。 以上の後、討論を行いましたところ、各会派から反対、賛成の態度がそれぞれ表明されました。 その後、採決を行いましたところ、第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算、第2号議案 令和5年度大田区国民健康保険事業特別会計予算、第3号議案 令和5年度大田区後期高齢者医療特別会計予算及び第4号議案 令和5年度大田区介護保険特別会計予算の4件の議案につきまして、いずれも賛成者多数により原案どおり決定いたしました。 以上、予算特別委員会における審査経過並びに結果のご報告といたします。(拍手)
本案については、大竹辰治議員ほか6名から、第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算の編成替えを求める動議が提出されております。よって、これを併せて議題といたします。 本動議について、提出者の説明を求めます。 〔29番清水菊美議員登壇〕(拍手)

日本共産党大田区議団の清水菊美です。提出者を代表して、動議の説明をいたします。 第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算について、区長はこれを撤回し、下記事項の編成替えを行い、再提出することを要求するものです。 歳入18款繰入金、今回、編成替えを行う歳出項目の財源とするため、1項基金繰入金を17億5480万5000円増額する。 歳出9款教育費、小学校給食費の無料化のため、2項小学校費を12億4793万円増額する。中学校給食費の無料化のため、3項中学校費を5億687万5000円増額する。以上でございます。 子どもたちの健全な育成と子育て世帯を応援するために、小中学校の給食費を無料化するための予算の編成替えを求める動議でございます。ご賛同よろしくお願いいたします。(拍手) ―――――――――――――――――――― 第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算の編成替えを求める動議 第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算について、区長はこれを撤回し、下記事項を原案に追加し、再提出することを要求する。 上記の動議を提出する。 令和5年3月10日 大田区議会議長 鈴 木 隆 之 様 提 出 者 大 竹 辰 治 清 水 菊 美 黒 沼 良 光 佐 藤 伸 菅 谷 郁 恵 荒 尾 大 介 杉 山 公 一 記 歳入 18款 繰入金 今回編成替えを行う歳出項目の財源とするため、1項基金繰入金を1,754,805千円増額する。 歳出 9款 教育費 小学校給食費の無償化を実施するため、2項小学校費を1,247,930千円増額する。 中学校給食費の無償化を実施するため、3項中学校費を506,875千円増額する。 ――――――――――――――――――――
本動議については質疑の通告がありません。よって、本動議及び第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算ほか3件について討論に入ります。 本動議及び本案については、大竹辰治議員、深川幹祐議員、庄嶋孝広議員、秋成 靖議員、奈須利江議員、犬伏秀一議員、馬橋靖世議員、荻野 稔議員から通告がありますので、順次これを許します。 まず、28番大竹辰治議員。 〔28番大竹辰治議員登壇〕(拍手)
日本共産党大田区議団を代表して、第1号議案 2023年度大田区一般会計予算、第2号から第4号議案までの各特別会計予算に反対し、一般会計予算の編成替えを求める動議に賛成の討論を行います。 第1号議案 2023年度大田区一般会計予算は、「地域課題に立ち向かい、ひととまちに寄り添い、豊かさと成長が両立する持続可能な未来への歩みを着実に進める予算」と位置づけ、3147億円余、前年度比138億円余、4.6%増で過去最大の予算となりました。 予算には、特定不妊治療費助成、出産・子育て応援事業、産後家事・育児事業、高校生等医療費助成事業、(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター建設工事、特別支援事業の充実、不登校特例校分教室における転入学支援スペース、コミュニティバス運行支援、住宅リフォーム助成の拡充、資源プラスチック回収事業の推進、公園リニューアル、区道の無電柱化など、区民の声や党区議団の提案で実現したものもあり、評価します。 しかし、反対の理由の第1は、区民が切実に願う物価高騰から区民の暮らしを守る対策が不十分なことです。 また、答弁で、個々を対象とする直接的な支援は、公費投入における地域経済全体への波及効果の観点から慎重に捉えている、物価高騰による区民への影響調査と対策を求めましたが、現時点では実施する予定はないと消極的姿勢です。 今、区民の状況は、新型コロナウイルスや、ロシアによるウクライナへの軍事侵略が始まり、さらに、アベノミクスによる異次元の金融緩和がもたらした異常円安により、物価高騰が一層深刻になっています。電気やガス料金をはじめ、あらゆる生活必需品が急騰し、区民生活は深刻になっています。 食品値上げは、昨年ピークだった10月に次いで、2月の値上げは5463品目に上りました。春先には、さらに値上げが増え、2022年度は延べ3万品目を超える記録的な値上げラッシュの1年となります。さらに値上げは収束する兆しはありません。 物価高騰で暮らしと経済が大きな打撃を受け、地域経済の疲弊が深刻になっているときだからこそ、地方自治体の一番の役割は、住民の福祉増進、住民の暮らしと福祉を守ることに全力を尽くすことです。 今予算には、プレミアム付商品券4億4200万円、ゼロカーボンシティ推進に向けた事業者支援18億7839万円のうち、中小企業の融資がほとんどの17億円余がありますが、商品券は消費喚起であり、低所得者を含めた物価高騰対策にもなりません。事業者支援は、ゼロカーボンに向けた新たな設備投資などに対する融資であり、物価高騰で深刻な区内中小企業に応えているものとは思えません。 また、公共施設使用料は、新型コロナで1年間延期され、今年度から受益者負担を理由に約8000万円値上げが行われました。物価高騰で緊急事態の中、受益者負担の考えを改め、施設使用料を値上げ前に戻すことを求めましたが、公平性の観点から、利用される方に一定の使用料を負担していただく必要があり、受益者負担の適正化の考え方を原則に捉え、政策的効果も考慮しているとして、区民に寄り添わない姿勢が問題です。 反対の理由の第2は、物価高騰でかつてなく住民の暮らしを圧迫している中、事務事業の見直しで、さらに区民施策の削減と負担増を進めていることです。 事務事業の見直しで全事業を見直し、廃止、休止、縮小、効率化、簡素化で、2021年度317項目3億8000万円余、2022年度313項目6億6000万円余の削減を実施し、UDタクシーの増加を理由に、リフトつきタクシー運行委託の廃止、年間約1900万円などを進めてきました。これらは、障がい者の方々など、社会的弱者と言われている方々の予算の切捨てであり、予算の増額こそ必要です。 2023年度は、予算特別委員会資料、財政関係一覧表で、廃止31項目、50%以上の縮小、45項目が示されています。こんな事務事業の見直しをやめることを求めます。 反対の理由の第3は、一方で、新空港線及び鉄道沿線まちづくりをどれだけの財政投入になるか明らかにせず、強引に進めようとしていることです。 予算では、子ども・環境・まちづくり施策に焦点を当て、取組を進めてまいりますと述べていますが、まちづくりの施策に、新空港線及び鉄道沿線まちづくりで予算額は16億7736万9000円、羽田エアポートライン株式会社への増資に5億7000万円余、第2期整備等に向けて資金積立基金に10億円積み立てており、どれだけの財政投入になるか明らかにせず、強引に進めようとしていることです。 新空港線蒲蒲線は総事業費1360億円となり、昨年6月に都区負担割合について合意し、区負担分として約360億円以上の税金投入の予定となります。 区は、この間、区民には丁寧に説明すると言ってきました。しかし、党区議団は、新空港線及び沿線まちづくり等の促進に関する協議の場の第1回から第5回までの議事録と資料について開示請求を行いました。開示された資料では、東急蒲田地下駅から京急蒲田地下駅への加算運賃100円、8両編成で急行は下丸子停車など、こんなに具体的になっているにもかかわらず、区民にはほとんど知らされていません。区は区民に対する説明責任を果たしていません。議会にも、都区協議の期間中は、協議中なのでと言って、報告もありませんでしたし、報告を求めても、協議中なので答えられないの一点張りでした。協議が終わっても、具体的な資料を示していません。それなのに、協議の場の結果や合意した内容については、区のホームページなど、分かりやすく説明し、理解してもらえるよう努めてきたと答弁したことは、区長と区民の認識との大きなギャップを感じます。 また、区は、360億円を超える区の財政負担については、都市計画交付金や財調算定になるので、区の財政負担は微々たるものと説明してきましたが、具体的な数字は示されていません。しかし、いずれも税金であり、具体的に明らかにしていませんが、区財政からの負担は区民犠牲ともなりかねません。 さらに、沿線まちづくりの整備と一体で進めようとしています。沿線まちづくり構想を策定し、区内沿線の各駅が対象範囲になり、莫大な税金投入が予想され、さらなる区民犠牲になりかねません。 改めて、こんなにも区民に説明責任を果たさず、大きな区民犠牲を伴う新空港線や鉄道沿線まちづくり構想の白紙撤回を求めます。 反対の理由の第4は、一層の民営化と再任用職員及び会計年度任用職員の活用により、職員の専門性と技術の継続が危うくなってきたことです。また、公民連携の推進により、自治体の責任を放棄していることです。 民間委託と指定管理者制度の導入の推進で、委託や指定管理者先の職員が、不安定で最低賃金すれすれの低賃金の非正規職員となっており、区自ら低賃金、不安定な官製ワーキングプアを大量につくり出しています。 また、DX、デジタルトランスフォーメーションによるデジタル化の一層の推進で、窓口業務等行政サービスのオンライン化による職員削減が進められています。 さらに、新年度では、前年度に比べて一般職員数は53人減で3806人ですが、再任用職員数は18人増えて488人となり、短時間勤務の会計年度任用職員数は前年度と同じ1938人、合わせて2426人で、全職員の38.9%になっています。 事業計画等も民間委託で事業者に丸投げになっており、民間委託や職員削減などによって、職員の専門性と技術の継続が危うくなってきたのではないでしょうか。そのことを示す事例が続いています。蒲田西特別出張所の改築計画が、当初は旧出張所の建物を大規模改修、長寿命化しようとしていましたが、老朽化に伴う劣化が著しいため、新築建物として整備を進めることになりました。工事を進めて初めて分かったとのことです。また、新蒲田区民活動施設カムカム新蒲田の音楽スタジオの遮音性確保のため、1年もたたずに改修工事を実施しました。さらに、今回、報告議案となっている公共施設の工事請負契約の契約金額を変更する専決処分のうち、インフレスライド条項などを適用して一部変更した2件を除く12件についても言えます。このような事例をつくらないためにも、職員の技術の継承や高度な課題に対応するためにも、技術を継承する体制と育成計画をつくること、不安定な非正規雇用でなく、正規職員を増やすことを求めます。 公民連携では、与党を名のる議員からも、羽田イノベーションシティ、蒲田保健所跡地など、区が地主なのに何も言えない、新産業施設、南六郷の新産業スペースなど、その場しのぎになっている弊害が出されました。 次に、2023年度一般会計予算の編成替えを求める動議に賛成します。この動議は、小中学校の学校給食を無償化にする提案です。 党区議団は、学校給食の無償化を2015年から条例提案で5回、2017年から予算組替え提案で6回も求めてきました。これらの提案に対して、自民党、公明党、令和などは、多額の予算をかけて始める施策ではない、既に就学援助制度で対応している、持続可能な安定財源が示されない状況では時期尚早などと否決してきました。 しかし、都内23区でも広がっています。導入を発表している区は、台東区は1月から、北区、葛飾区、品川区、荒川区、中央区、世田谷区、練馬区は第2子、足立区は中学のみなど、8区が4月からの合計9区です。 その状況下で、やっと自民党・公明党両会派が松原区長へ学校給食の無償化を求める要望書を提出したことが予算特別委員会で発言されました。 大田区は新年度予算には入っていません。給食は食育の一環であり、憲法26条では、「義務教育は、これを無償とする。」と定めています。大田区でも一日も早く実現することを強く求めます。 次に、予算特別委員会で党区議団が要望したことについて、再度求めておきます。 官民協働は民に利益を与えるもので、やめること、指定管理者制度はサービス向上にならず、直営に戻すこと、同和事業の特別扱いは廃止し、一般人権事業とすること、モラロジーは日本会議や統一協会との関係もあり、区との関係を断つこと、京急平和島駅の外に早急にトイレの設置を、早急に京急大森町駅のホームドアを設置すること、大田区立館山さざなみ学校の体育館へ早急にエアコンの設置をすること、区内ものづくり企業の技術を活かして、小型再エネ装置開発の支援をすること、(仮称)大田区脱炭素戦略で示された温室効果ガス削減目標をさらに引き上げること、公共施設のZEB化を積極的に進めること、補聴器が高額のため、助成額を港区のように増額し、対象年齢を65歳以上に引き下げること、難聴者の早期発見のためには、区独自で特定健診や長寿健康診査時に聴力検査を入れること、聞こえのチェックリストを、65歳、70歳の方に郵送し、難聴の早期発見に活用すること、障がい者の移動支援を拡充するため、リフトつきタクシー助成を復活すること、民間大企業グループが行う旧羽田旭小学校の跡地計画を、周辺住民と区内事業者の要望に応える計画とすること、また、町工場に直接支援をして物価高騰対策をすること、区施設の管理・業務委託契約の適正化と、不適切な随意契約の調査と再発防止を実施すること、以上の施策の実施を求めます。 次に、第2号議案 大田区国民健康保険事業特別会計予算は、国保の討論で述べたように、コロナ感染の影響や物価高騰の中で大幅な値上げになり、区民への負担を強めることに反対です。 第3号議案 大田区後期高齢者医療特別会計予算は、75歳以上の高齢者で賄おうとすることに限界があり、2年に1度の改定で毎回のように値上げとなり、反対です。 第4号議案 大田区介護保険特別会計予算は、依然として要支援1・2の介護切捨てが是正されず、3年ごとの見直しで保険料の値上げと制度の改悪が進められ、保険あって介護なしで反対です。 以上で討論を終わります。(拍手)
次に、11番深川幹祐議員。 〔11番深川幹祐議員登壇〕(拍手)
自由民主党大田区民連合は、予算の全議案に賛成いたします。また、編成替えを求める動議に反対いたします。 今回の予算案は、4期16年、松原区長の集大成であると認識しております。 ここで、初当選直後の平成19年第1回臨時会における区長の発言から振り返りたいと思います。 松原区長は、今回の区長選の立候補に当たりまして、区民の皆様と六つのお約束をいたしましたとおっしゃいました。1番目は、大田区を日本の顔にすること、同時に、区民一人ひとりが主人公の政治、区民と心の通い合う、親切で温かく、活発な行政を行うことでございます。第2に、地域の力、区民の力とともに、安心・安全、安らぎのまちをつくります。第3に、世界に誇れる国際平和交流都市大田区の創造を目指します。第4に、区民の皆さんが元気で伸び伸びいきいきと暮らせる大田区とするため、医療、環境対策、教育、子育て、高齢者、障がい者施策などの生活環境づくりに取り組みます。第5に、産業、都市整備、観光、歴史文化、芸術を大切にしたまちづくりで、発展する魅力的な大田区をつくります。最後に、大田区政の総点検、基本構想の見直し、10か年計画の構築を行い、あわせて、マニフェストを実現するための緊急計画を策定し、新しい活力に満ちた区政を実現しますの6項目でありました。この6項目を進めた16年であったと思います。 第1に、大田区を日本の顔には、2012年に再登板した安倍総理によって、当時800万人であった訪日外国人客をまずは2000万人、続いて4000万人と上方修正していきました。野党側から、できない目標とやゆされましたが、観光庁を中心に、世界の人々に日本の魅力を発信し、コロナがなければ、2020年東京オリンピックの際に達成していたものと思います。まさに大田区羽田空港は、日本の顔として多くの方々を出迎えました。 第2に、安全・安心のまちですが、警視庁による2020年7月の面積当たり犯罪発生件数の少ない区ランキングでは、1位を獲得しております。また、粗暴犯は減少し、自転車盗といった軽微な犯罪にシフトするなど、犯罪類型も変化しております。当然のことながら、犯罪はない、そして、少ないにこしたことはありません。また、2014年には客引き客待ち防止条例を制定し、蒲田駅周辺の環境を改善すべく、積極的な摘発などにより、一時より迷惑行為は減少しております。今後は、さらにしっかりと継続し、より暮らしやすいまちの実現を進めていきたいと思います。 第3に、国際平和交流都市大田区として、戦後のGHQ接収による48時間の強制退去という悲しみの歴史の中から大田区に返ってきて、そこに羽田イノベーションシティが建設、京急蒲田のPiOと並び、ハネダピオと銘打ち、創業支援、中小企業連携、そして、外国との商談の拠点として動き始めております。そして、今年中には2期工事も完成し、藤田医科大学東京先端医療研究センターをはじめ、多くの国内外を問わない患者さんの来訪、治療と医療の中心としての大田区、羽田空港と大きく変貌を遂げております。そして、隣の第2ゾーンには、1717室を誇るヴィラフォンテーヌも完成し、コロナ後の外国人観光客の窓口として、より一層のにぎわいが期待できます。そして、新空港線の都区間協議が終わり、着工に向けての道筋を歩んでおります。また、単に新空港線という電車の建設にとどまらず、戦後復興期から脱却し切れていない蒲田駅東・西口の再開発などと一体とした考え方に大きく前進させました。 第4に、様々な方々への生活環境づくりとして、まずは子育て支援として、保育園増設による待機児童ゼロの達成、学校の建て替えの推進、スポーツしやすい環境の整備として総合体育館の建設、大森ふるさとの浜辺公園、大森東水辺スポーツ広場のオープン、隈 研吾氏による優しく愛着のある雰囲気の田園調布せせらぎ館建設と多岐にわたります。また、中高年施策として、特別養護老人ホームについては、区長就任の平成18年度末に10か所から今年度末で19か所、認知症グループホームは12か所から43か所、介護付有料老人ホームは15か所から56か所と大幅に増加させ、多様なニーズをしっかりと受け止めた施策となっております。 第5に、歴史文化、芸術を大切にしたまちづくりとして、勝海舟記念館オープンや郷土博物館の拡大に向けた収蔵庫の取得、魅力ある古墳や郷土史に着目した講演会の実施、池上本門寺との連携など、多岐にわたります。また、コミュニティバスの運行やオンデマンドバスの実証実験など、回遊性を高める施策も充実させました。 最後に、産業政策を積極的に行い、大田区ものづくり産業も、自動走行、宇宙開発、医工連携、微細加工など、大田区だからこその技術を伸ばし、新しい取組の支援や第2創業の支援など、今までの大田の町工場から1歩も2歩も進んだ仕掛けをしました。また、工業集積の場として工場アパートの建設や、旧羽田旭小学校敷地活用事業、コワーキングスペースとして六郷BASE設置など、既存の支援と現代に融合した支援の調和を進めました。 このように多くの施策を進めた集大成が本予算であります。 本予算の柱である子ども施策、環境施策、まちづくり施策といった大きな柱は、10年後、20年後の大田区を見つめる上で大きなものであります。 各論の部分につきましては、各議員、各委員から質問、要望をさせていただきました。一つでも多くの予算づけ、施策の前進を要望し、会派を代表しての討論といたします。(拍手)
次に、45番庄嶋孝広議員。 〔45番庄嶋孝広議員登壇〕(拍手)

立憲民主党大田区議団、庄嶋孝広です。 討論に入る前に、引退される松原忠義区長に一言申し上げます。松原区長におかれましては、4期16年にわたり大田区政を担われましたこと、大変にお疲れさまでございました。私ごとで恐縮ですが、区議会議員としては1期4年のみのお付き合いでしたが、PTA、NPOなどの地域活動、区民活動の場にお越しいただくことも多く、また、議員になる前の8年間、区の非常勤ポストで地域力、殊に区民協働の施策に携わらせていただきました。松原区政の柱である地域力を推進する一端に関われましたこと、現在につながるよい経験となっております。引退後も元気でご活躍されますことをご祈念申し上げます。 それでは、会派を代表して討論を行います。 立憲民主党大田区議団は、ただいま上程されました第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算に反対、一方で、第2号議案 令和5年度大田区国民健康保険事業特別会計予算、第3号議案 令和5年度大田区後期高齢者医療特別会計予算、第4号議案 令和5年度大田区介護保険特別会計予算に賛成いたします。 初めに、特別会計について述べます。 国民健康保険事業特別会計については、被保険者数が減少する中ですが、増額予算となっています。一つには、出産一時金の増額に対応する内容です。また、新型コロナウイルス感染拡大による令和2年度の受診控え後に急速に増加している医療費に対処する内容です。先ほど大田区国民健康保険条例の一部を改正する条例にも賛成しており、保険料が上がることは望ましくはありませんが、負担抑制策も取られており、やむを得ないものとして賛成します。もっとも保険料が増え続ける国保制度の持続可能性については、引き続き懸念を持つものです。 後期高齢者医療特別会計については、被保険者数が増加する中で、予算額が増えているものと理解して、賛成します。昨年10月に窓口負担が2割に増えた方々に受診控えなどの影響が出ていないか、状況を注視することを求めます。 介護保険特別会計については、要介護認定者数の増加に伴う介護サービス利用者の増加が見込まれる内容であり、必要とする方々に介護サービスが行き届き、一方で、老人いこいの家やシニアステーションでの効果的な介護予防、フレイル予防事業が行われることに期待して、賛成します。今回、地域包括支援センター運営委託が一般会計に移ることになりますが、重層的支援体制整備事業の中で、地域包括がより一層の役割を果たすことに期待します。 次に、一般会計について述べます。 令和5年度予算案は、「地域課題に立ち向かい、ひととまちに寄り添い、豊かさと成長が両立する持続可能な未来への歩みを着実に進める予算」とあります。 令和3年に30歳から39歳とゼロ歳から4歳の年齢層の転出超過という形で明らかになった子育て世帯の流出、また、東京23区で2番目に多いCO2排出量という中、温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比で半減、2050年度までに実質ゼロにする(仮称)大田区脱炭素戦略に沿った取組、こういった課題に対して、子ども・環境・まちづくり施策に焦点を当てた予算案となっています。 私の款別質疑で、大田区SDGs推進会議とSDGs未来都市について取り上げましたが、子ども、環境、まちづくりといった異なる目標を同時に達成し、文字どおり持続可能な未来の大田区をつくっていくという発想は、まさにSDGsの発想であると言えます。 そのSDGsの観点、とりわけ誰一人取り残さないという観点から予算案を点検したとき、期待される点と課題の両方が見えてきます。 教育について見ると、誰一人取り残さない学校教育を目指していると言える挑戦的な事業が盛り込まれています。不登校特例校分教室みらい学園中等部の実績を踏まえた(仮称)プレみらいの展開。外国にルーツを持つ子どもが増える中で、その社会的包摂にもつながる国際教育を行うおおたグローバルコミュニケーションの新設、また、自閉症・情緒障害特別支援学級は、発達障がい児を支援する団体や学校特別支援員から、サポートルームでは十分な対応ができない子どもがいるとの話も伺っていましたので、令和6年度新設に向けた動きに期待します。ほかにも、小川議員が一般質問で取り上げた糀谷中学校夜間学級、また、我々も開校40周年記念行事に参列させていただいた館山さざなみ学校なども、誰一人取り残さない多様な学びの場であると評価しています。一方、適応指導教室つばさ教室や不登校特例校分教室みらい学園などに通うことができず、結果として学びの機会を喪失している児童・生徒もいます。タブレット端末などを使ったICTの活用、また、フリースクールなどへの支援と連携を求めます。 教育以外の子ども・子育て関係については、東京都の品川児童相談所への大田区民からの相談件数が増えている中で、子ども家庭支援センターと児童相談所の機能を持つ(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの建設工事が始まりますが、令和8年度中とされるその一日も早い開設が待たれるところです。また、児童虐待を防止する意味でも、親支援は重要であり、妊娠期、ゼロ歳から2歳の低年齢期を中心とした切れ目のない伴走型相談支援が盛り込まれたことは重要であり、評価します。 一方、小川議員が度々取り上げているように、離婚に関する支援も重要で、離婚相談をLINEや時間外でも受けられるようにすること、また、結果として離婚に至る場合、養育費の取決めがなされていないことで、母子が貧困に陥ってしまう問題があり、養育費の立替事業を大田区でも行うことを求めます。 その貧困について見ると、非正規労働が増え、実質賃金が上がらない状況が続いてきたのに加え、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞、また、そのコロナ禍や、ロシアのウクライナ侵攻による物価高騰などが区民生活や区内産業に打撃を与えています。我が会派の議員は、それぞれフードドライブやフードパントリーなどの活動にも関わっていますが、食料支援の現場は厳しさを増すばかりです。 そのような中、重層的支援体制整備事業の一環として、新たにおおたフード支援ネットワーク事業を行うことや、これまで大田区社会福祉協議会の事業として行ってきたほほえみごはん事業を区の事業に位置づけ、大田区子ども生活応援基金を活用することなどが新たに始まることは、私、庄嶋が昨年、一般質問で取り上げた学校の長期休暇中の食の支援も包含できる取組であり、評価します。問題は、いかに必要とする子ども、家庭に届くようにするかであり、地域の共助と行政の公助が今まで以上に力を合わせて進めることが重要です。 ここまで子ども施策を中心に、評価できる点や要望を述べてきましたが、ここで一般会計予算案に反対する理由を挙げます。 反対の理由の1点目は、今述べた子どもの貧困にも関係しますが、学校給食費無償化が盛り込まれていないことです。物価高騰への対応ということもありますが、このところの国会における所得制限を設けない議論にも表れているように、社会で子どもを育てるという発想に転換し、完全な保育無償化、教育無償化も目指すことが必要です。 区は、低所得世帯については、就学援助により給食費は既に無償化しているとこれまで説明してきましたが、平野議員が款別質疑で指摘したように、給食費を払っている、払っていないということが子どもの負い目になることがあってはいけません。所得制限を設けないことで、対象となる世帯とならない世帯の不公平感を取り除くこともできます。 また、学校給食無償化は、自治体間格差を生むことなく、国で行うべき取組であると我々も考えますが、自治体が率先して行うことで、国に対応を迫ることにもつながります。既に東京23区でも、対象に違いはありますが、9区が実施を決めており、大田区でも行うべきです。 きっかけは物価高騰への対応であるとしても、生まれた家庭に子どもが左右されない社会をつくる新たな一歩として、学校給食無償化を行うべきです。 反対の理由の2点目は、人権、権利の観点で、エールおおた区議団時代も含め、我々が提案してきたことが、今年度、予算にも盛り込まれることなく、実現していない点があることです。 一つは、LGBTQなど性的マイノリティの皆さんの権利を保障するパートナーシップ制度が、大田区ではいまだ創設されていないことです。せんだっても、総理大臣秘書官による同性婚への差別的な発言が問題となり、今週月曜日には立憲民主党と社民党で同性婚を法制化する民法改正案を国会に提出しました。最近の新聞各紙の世論調査でも、おおむね六、七割が同性婚を法律で認めるべきとしており、国民の意識を反映していないのは、政治、行政のほうとなっています。 大田区の性的マイノリティの皆さんが、自分のありたい姿で認められること、また、区の行政サービスを婚姻関係並みに受けられることを保障すること、さらに、国の動きに変化をもたらす意味でも、大田区でもパートナーシップ制度を設けるべきです。 人権、権利のもう一つは、子どもの権利条例がいまだ制定されていないことです。国連子どもの権利条約を踏まえたこども基本法が今年4月に施行されます。ただ、具体的な取組を行うには、区としての条例制定が必要です。23区でも、近年、子どもの権利に関する条例の制定が続いています。条例で遊びの権利を保障することで、冒険遊び場、プレーパークの設置につながった区もあります。大田区もプレーパークを区の事業として行うためにも、条例を制定すべきです。 こども基本条例を定めた東京都も、新年度予算でも続々と子ども施策を打ち出しています。子どもの意見を反映しながら、プレーパークや地域資源を活用した遊び場など、区市町村の遊び場づくりに向けた取組を支援する補助事業も3億円の予算がついています。大田区も積極的に活用することを求めます。 反対の理由の3点目は、新空港線蒲蒲線です。開発か福祉かという単なる二者択一ではなく、両立を図ることは大事と考えます。まちづくりに関する事業の重要性を否定するものではありません。 しかし、大きな費用のかかる事業だからこそ、区民意見を把握しながら進めることは重要です。昨年6月には地方負担分の都区合意、10月には整備主体となる第三セクターである羽田エアポートライン株式会社の設立など、費用面も見えてきた今、区民がどのように考えるか把握する必要があります。広範なアンケート調査、あるいは、無作為抽出による区民が十分な情報を得て話合い、意見の変化を調査する討議型世論調査など、客観性の高い調査が必要と考えます。賛成意見も反対意見も、その中間の疑問や懸念の声もある中、どのような区民意見が、どの程度あるのかを明らかにして、新たな区長や区議会議員が判断する材料にすべきです。 また、新空港線蒲蒲線に限らず、区民参加の手続きが十分でない事業も目立ちます。大森駅西口都市計画、今回、陳情が出された馬込第三小学校改築計画など、コロナ禍を理由に住民説明会が開かれなかったことへの意見が寄せられています。地権者の意見を聞いた、自治会・町会の意見を聞いたとするのでなく、広く区民の意見を聞く、区民同士が話し合うなど、区民参加の場を設けることを求めます。 以上、今期の締めくくりの時期ということもあり、いまだ実現していないことを中心に挙げることで、一般会計予算案への反対の理由とさせていただきます。 款別質疑では、このほか、小川あずさ議員から、既存施設などを活用した中高生の居場所づくり、空き家を活用した母子シェアハウスのスピード感を持った設置、海外から帰国して区立小中学校に通う児童・生徒や外国籍の児童・生徒への対応などを提起しました。 平野春望議員からは、区営住宅に代わる居住支援、住宅セーフティネット制度の周知と充実、住宅確保要配慮者の追加、子育て世帯や高齢者世帯への家賃補助、障がい者グループホームの推進と理解啓発、放課後等デイサービスと学校など、教育と福祉の一層の連携など、また、一般質問の中で、ふるさと納税による減収に対して、返礼品や寄付文化の醸成、ホームページによる区民への説明などの対策を提起しました。 私、庄嶋からは、SDGs推進会議の委員について、ジェンダー平等に沿った採用や区民活動分野からの採用、大田区若者サポートセンターフラットおおたと、NPO、区民活動団体との連携協働などを提起しました。 また、今回取り上げられなかったものもありますが、立憲民主党大田区議団としては、少ない人数で多くの子どもを見ている保育士や教員などの配置や働き方、また、会計年度任用職員など非正規で公務労働に関わる皆さんや、業務委託や指定管理で働く皆さんの処遇にも問題意識を持っております。 令和元年5月の就任以来、我々1期生3人の任期4年も終わろうとしています。共にエールおおた区議団を組み、任期中に逝去された野呂恵子議員、北澤潤子議員の薫陶を受けながら、任期を務めてきました。いまだお二人の先輩へは感謝の念に堪えません。 この4月の選挙を通じ、16年ぶりに区長が交代し、また、区議会議員も入れ替わりがあります。このたびの令和5年度予算案をめぐる議論の中で、明確に答えが出なかったもの、前向きな答えでなかったものについても、選挙の結果で大きく変わるものもあることを期待します。 そして、新たに選出される大田区議会が、大田区民の多様な意見を基に議論が行われる言論の府となることを願って、立憲民主党大田区議団の令和5年度予算案に対する討論を終わります。(拍手)
次に、20番秋成 靖議員。 〔20番秋成 靖議員登壇〕(拍手)
大田区議会公明党は、ただいま上程されました第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算から第4号議案 令和5年度大田区介護保険特別会計予算に至る全議案に賛成、議員提出、第1号議案 大田区一般会計予算の編成替えを求める動議に反対の立場から意見を申し述べます。 まず初めに、ロシアによるウクライナ侵略が始まってから1年がたちました。これは、国際法、国連憲章の重大な違反であり、多数の民間人殺害は重大な国際人道法違反であり、戦争犯罪であります。力による一方的な現状変更は断じて許されるものではありません。国際社会の秩序の根幹を揺るがしかねない深刻な事態に対して、強く非難を申し述べたいと思います。そして、このゆゆしき事態が一日も早く終結することを祈るばかりであります。 この世界情勢の大きな変化は、私たちの生活の中で、電気、ガスなどエネルギー料金の高騰という影響を及ぼし、区民生活を圧迫しています。令和4年度については、地方創生臨時交付金を物価高騰対策に活用するなどの対応もいただきましたが、予断を許さない状況は令和5年度も変わらないため、引き続きましての柔軟な対応をお願いいたします。 今回、大田区は令和5年度の予算を、「地域課題に立ち向かい、ひととまちに寄り添い、豊かさと成長が両立する持続可能な未来への歩みを着実に進める予算」と位置づけました。重点課題として、一つ目は「感染症をはじめエネルギー問題や自然災害など危機に直面する区民生活を支え、地域の強靱化により安全・安心を確保する取組」、二つ目に「安心して子どもを産み育て、学びやすい環境づくりを進め、誰もがライフステージに応じて活躍し、成長を支える包摂的な地域づくりに向けた取組」、三つ目は「デジタル技術の活用やSDGs、脱炭素を意識し、地域経済の持続的な発展と快適で魅力ある都市機能の向上により都市間競争に打ち克つ取組」の3点を掲げました。 令和5年度一般会計の予算規模は3147億6000万円余で、前年度比約139億円、4.6%増となり、過去最大の積極的な予算編成となりました。既存施策の延長線にとどまらずに、区の成長を高める実行力ある施策を構築しようとしたこと、そして、大胆な発想と事務事業の見直しで施策の新陳代謝を積極的に進められたことを高く評価いたします。 子どもが夢と希望を持つことができる地域共生社会の実現と掲げた子ども施策、持続可能な環境先進都市おおたの実現と銘打った環境施策、夢あふれ誰からも選ばれる都市おおたを目指したまちづくり施策、それぞれの具体な施策を拝見し、この1年、議会と行政で集中して意見を交わしてきた子育て世帯の流出への取組と、地球温暖化による甚大な気候への影響に対し、区民と事業者が一体となって取り組んでいく事業は、今、大田区だけではなく、社会全体で喫緊に求められている課題であると感じます。 福祉施策の根幹となる重層的支援につきましては、移行準備事業を実施いただいた今年度、私たち公明党からも様々な角度から提案と要望を続けてきました。そして、いよいよ令和5年度から本格実施を迎えることとなります。地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応していくため、行政が先頭に立った、より効果的な住民ボランティアと企業による支援の拡充により、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることに期待するところであります。大田区の強みである地域力を活かした地域共生社会の実現を進めていくことで、全ての世代の区民を誰一人取り残すことのない包摂的な地域づくりの推進をお願いします。 令和5年度、大田区が特筆した子ども施策は、妊娠・出産期から乳幼児期、そして、児童期に至るまで、アニバーサリーサポート事業や転入子育て家庭面接など、切れ目のない伴走型相談支援、そして、学びの保障と充実の施策により、子どもを産み育て、学びやすい環境を整備するものであります。中でも、妊娠前から妊娠期、出産後のゼロ歳、1歳、2歳の時期にかけて求められる支援については、にこにこサポート事業、ぴよぴよサポート事業など、これまで私たちの会派からも繰り返し要望してきた施策が進められることに強い期待をするところであります。必要な施策の方向性として、子どもが夢と希望を持つことができるとうたわれていますが、同時に、子どもたちを育て支える親御さんたちも夢と希望を持つことができる施策の推進となるよう、要望します。 健康施策の分野では、区議会公明党として、これまでも繰り返して要望を続けてきました帯状疱疹ワクチンの公費助成につきまして、一人でも多くの区民の皆さんが耐え難い痛みをしないで済むよう、東京都の助成制度を使いながら、一日も早い準備をお願いいたします。今回の一般質問で我が会派の岡元議員が、そして、予算特別委員会の総括質疑の中で自民党の伊佐治委員が触れられていましたが、ここで重ねましてお願いをするところであります。 また、同じく予算委員会で岡元委員が質問した医療用ウィッグにつきましても、多くの区民の皆さんから切望する声をいただいている状況です。がん以外でも、ステロイドなどを服用し、髪の毛が抜けてしまう方がとても多い状況もございます。がん患者に限らず、同じ頭髪の悩みを抱えている方のためにも、利用しやすい事業となるよう、要望いたします。 産業施策につきまして、激動の世界経済情勢は、産業の在り方にも変化をもたらしています。持続可能な発展とは、経済活動と地球環境を守ることの両立を実現することであり、区内産業においても、こうした視点が今後の発展に不可欠です。一世代前のリーディング産業が国内経済を牽引する護送船団方式では、これからの時代を勝ち抜くことはできません。区の産業支援施策は、新規創業や新分野進出に取り組む事業者のための創業支援施設六郷BASEのように、新たな時代を切り開く気概で支援策を打ち出していくことを要望します。 自然災害など、危機に直面する区民生活を支え、安心・安全を確保する取組の中で、様々な防災・減災の施策が講じられています。これまで区が推進してきたマイ・タイムライン講習会を小学生向けに出前講座を開催することや、大田区防災ポータルアプリの多言語化への改修など、区民の生命を守る取組として高く評価をします。 このような中、これまで優れた防災の取組を進める自治会・町会の取組を連合町会ごとの防災訓練などで広めていただいておりましたが、その後の推進については、各自治会・町会だよりの状況下であったため、普及や広がりに限界があったように感じています。区民の大切な生命を守る防災・減災対策の事業でもありますので、優れた取組や事例については、行政の施策としても強力に推進いただきますよう、強く要望いたします。 環境施策につきましては、地球温暖化や気候変動の激甚化など、現在、多くの区民の皆さんが関心を持たれている分野です。2050年をゴールに定めた脱炭素社会の実現に向けての取組については、区民、事業者、そして、大田区が三位一体となって進めていくことになります。さらに、地球環境への負担軽減、ごみの減量、最終処分場の延命化など、喫緊な課題として取り組まなければならないこともあります。自治会・町会の防犯灯のLED化や資源プラスチックの回収事業の推進など、環境意識の高まる中で求められている施策にもあります。時期を前倒しするほどの勢いで推進していただきますよう、要望いたします。 まちづくり施策につきましては、新空港線の整備促進事業と、蒲田駅、下丸子駅、平和島駅、洗足池駅、それぞれ駅周辺の沿線まちづくりを進めながら、夢あふれ誰からも選ばれる都市おおたを目指してと掲げられました。新空港線の整備、各駅の沿線まちづくりについては、まちに人が増え、にぎわっていき、そして、鉄道と共に発展していくことを期待するとともに、5年後、10年後のそれぞれのイメージを効果的、戦略的に広報、発信しながら、結果として大田区への転入者が増加していくような取組となるよう、求めておきます。 また、2月14日に自民・公明両党が松原忠義大田区長へ給食の無償化に向けての取組を緊急要望したことに関連して、一言申し上げます。 今回の区議会与党、自民党、公明党からの緊急要望は、現在の世界情勢のあおりを受け、大田区の子育て世代の家庭において、食費を削らざるを得ないという世帯が非常に多いという中にあって、家計の負担が増している子育て世帯への支援と、物価変動など社会経済情勢の変化の中においても、安定的に質の高い給食を提供することを求めるものであります。 財源については、約21億円の経費が必要となってくるため、その捻出については大きな課題となってくるため、既存事業の見直しも必要となってきます。給食無償化についての方向性は国が決めるべきものと考えますが、今回、国や東京都への予算措置を強く要望いただきながらも、まず現段階においては、区としての政策に反映いただきますよう、よろしくお願いいたします。 私たち大田区議会公明党は、区民の皆様からのお声を基に、今回の予算特別委員会において、様々提案と要望を行いました。防災対策の視点からは、学校避難所でのペット同行避難訓練について、福祉の視点からは、病児保育の送迎サービスの導入について、子育て支援、妊産婦支援の視点からは、ドゥーラの確保と産前からの利用拡大について、健康政策の視点からは、乳がん検診における超音波検査の導入について、まちづくりの視点からは、区営住宅、区民住宅の家具転倒防止器取付け跡、原状回復義務免除について、ベンチのある優しいまちづくりについて、教育の視点からは、誰も取り残さない大田区の学校教育についてなど、様々な視点から数多くの提案と要望をいたしました。 本区として、これからも区民の皆さんの声に耳を傾けていただき、一日も早い実現に向けた取組を始めていただくことを強く要望し、大田区議会公明党の討論といたします。以上です。(拍手)
次に、47番奈須利江議員。 〔47番奈須利江議員登壇〕(拍手)

フェアな民主主義、奈須利江です。 令和5年度一般会計予算と国保・後期高齢・介護特別会計予算に反対の立場から討論いたします。 予算委員会において、住民税を減税して物価高騰対策をするよう提案いたしました。小泉構造改革の地方分権と三位一体改革で社会保障の責任主体を基礎自治体に変え、大田区に税源を厚くしましたが、増税増収分を社会保障に使うのではなく、基金に貯め、将来の箱物開発など、インフラ投資財源として確保する構図になっていたからです。 使途の限定した特定目的基金は、大田区だけでなく、全国的に増えています。結果、大田区は、30年先までの鉄道沿線まちづくり、40年先までの公共施設整備や羽田空港跡地開発など、将来の財政需要のための基金を使って財源を確保しています。区民は生きているのかさえ分からない先の使えるのか分からない箱物などに税金を払わされているということです。世代間の公平性から問題ない根拠を大田区は示すことができませんでした。 しかも、区は、公共施設の更新等に多額の財源が必要だが、人口減少、少子高齢化が進んで、将来世代の負担が重くなるから、今から財源を確保しておくと言っています。人口が減り、少子高齢化は歴然としていたのに、区は負担できないほどインフラを漠然と更新しただけでなく、大規模化し、学校施設など複合化で他施設も合わせて建て替え、せせらぎ館と体育施設など新たな施設を造り、蒲蒲線のまちづくりで、さらに駅前広場開発などを計画しています。過剰なインフラ確保のために、どう財源を確保するかでなく、身の丈に合った施設に見直し、余った財源は減税すべきです。 区は、令和5年度予算で、区と契約関係にある委託などについて、物価の上昇を反映させたそうですが、区民の収入が増える要素も、区民の負担が減るのもほぼ皆無です。 予特で明らかにしたように、物価も物価に連動しない給与も、固定資産税評価替え、人事委員会勧告など、むしろ政治が誘導しているとさえ思える部分もあります。 小泉構造改革前後、2003年度決算と本年度予算見込みで比較すると、納税義務者数は30%増え、税収は43%増えています。この間増えた労働者の中に、女性、高齢者、外国人などの数が多いことを考えれば、収入に対する納税額負担がどれだけ重くなったかは一目瞭然です。 昨年度予算と今年度予算を比較すると、納税義務者数は553人減らしていますが、税収は20億円も増えると見込んでいます。消費税増税のような目立った増税はなくても、毎年のように税負担が重くなっているのです。特に東京は物価が日本で一番高い地域で、物価高騰の影響が大きいのは明らかです。債務負担行為は今年度予算も450億円になっています。 社会保障の財源はいつも財政が厳しくて足りず、増税議論になりますが、箱物や開発財源は、基金、債務負担行為、公共整備計画に加え、各種の個別計画で確保、担保されています。税金の使い方の優先順位が区民生活より箱物や開発に置かれているのは明らかで、主権者である区民生活を大切にしていない予算には賛成することはできません。 このまま放置すれば、区民生活はさらに低所得化していきます。税収が減って、生活保護や児童手当など社会保障を維持できなくなると、ベーシックインカムという社会保障サービスの最低コスト化の道を選ばざるを得なくなります。そうなると、区民の力は大きく削がれ、活力ある社会に戻ることができなくなるのではないかと心配です。 岸田総理は、議会制民主主義に代わる政治システムとして、新しい資本主義を挙げているのだと思います。新しい資本主義は、主権者の声が届かない仕組みだと思います。岸田総理はダボス会議で、監視のない権力集中をもたらす国家資本主義は、社会変革を行う上では効率的、チェック機構を欠く国家資本主義は、国内外で大きな副作用を伴う行動をするリスクが高いと言っています。国民が国家を監視していなければ、国が資本主義を効率的に推進できる、国家が国民の言動をチェックしていなければ、社会的な緊張が高まると岸田さんは言っているのではないでしょうか。 デジタル化による監視は、防犯カメラの人の動きの監視にとどまらず、お金の流れや投票行為まで監視できるようになるでしょう。既に電子投票の実証確認も始まっています。 今、私たちの民主主義は非常に危ういところまで来ていると思います。これまでもこれからもフェアな民主主義のため、区民の信託に応え、権力を監視し、公に発言のできない区民に代わって発言してまいります。 以上をもって、この予算への反対討論といたします。(拍手)
次に、37番犬伏秀一議員。 〔37番犬伏秀一議員登壇〕(拍手)

盛大な拍手をありがとうございました。大田区政のキャスティングボート、令和大田区議団は、ただいま上程されました第1号議案から第4号に至る各議案に賛成、第1号議案に対する編成替えを求める動議に大反対いたします。 この際、いくつか意見を申し述べたいと思います。 まずは大きな課題として、区長、各部局、議会の役割についてであります。大田区政は、長い歴史の中で、区長提案議案が否決され、または、賛否が伯仲したことは、この庁舎移転問題以外ではありませんでした。すると、いつの間にか理事者の頭の中にも、議会は報告する機関といった誤った認識が知らず知らずのうちに刷り込まれているのではないでしょうか。 先般、総務財政委員会に報告された羽田旭の区有地を50年間、民間に貸与するプロポーザルについての報告は、まさにその好事例でありました。委員会で当初報告されたのは、2社グループのうち、決定したグループ名だけでした。なぜそのグループに決定したのか、評価点はどうだったのか、一切資料もなし、説明もありませんでした。それでどうやって審議しろというのでありましょうか。私の指摘により、次の委員会では、詳細の資料が提出されましたが、区民の財産である区有地を50年にわたって貸与するという極めて重要な案件ですら、簡単な報告でスルーする姿は、議会軽視も甚だしいと改めて強く抗議をしておきます。 地方政治の二元代表制は、首長が政策決定を行い、それに基づいて、執行機関である事業部局が計画を策定し、議決機関たる我々議会に示し、決定するという構図で設計されているのであります。が、残念ながら、日本中の多くの地方自治体において、執行機関が意思決定するという地方議会の形骸化が見られることは極めて嘆かわしいことであります。地方議会無用論が語られるのもやむを得ないとすら思ってしまいます。 いよいよ来月には大田区長・大田区議会議員選挙が行われます。情報によれば、90名近い区議会議員候補者が区議会議員選挙に挑戦すると言われているようであります。議会初経験の新人区議がこの場に来て、大田区議会の在り方に幻滅しないよう、新区長以下、執行部、理事者の皆様には、改めて首長、議会、執行機関という役割を再認識していただいて、互いに切磋琢磨し、適度な緊張関係を創出されるよう望むものであります。 次に、我が会派の各議員から質問、要望した点について、改めていくつか確認をしていきたいと思います。 オリンピック関係として、ブラジルとドイツの子どもサッカー大会を開催することは無形のレガシーとなるとの要望を上げさせていただきました。大田区は、ブラジルオリンピック選手団の事前キャンプ受入れや、大森山王にドイツ学園があったことから、ブラジルとドイツと深いつながりがあります。このつながりを活かし、ブラジルとドイツと子どもサッカー大会を開催することは、無形のレガシーを後世に残し、大田区を持続的発展させていく上で大変意義があるものと考えます。4月に新区長と新区議会議員が決まりましたら、ぜひとも実現に向けて尽力をいただきますよう、改めて要望しておきます。 次に、鉄道と大田区のまちづくりについてであります。 1876年に東京では、新橋、品川に次ぐ3番目の駅として、現在の大森駅である大森停車場が開業し、翌年の1877年、エドワード・シルベスター・モース博士が大森停車場発車直後の車窓から大森貝塚を発見し、日本の考古学が始まりました。大森停車場開業以降、鉄道の整備とともに、大田区には多くの人々が集まり、にぎわいが生まれ、今では大田区内の駅の数は43までになりました。大田区は鉄道と共に発展し、魅力的なまちが形成された、まさに鉄道都市大田区と言っても過言ではないでしょう。 今後、新空港線の整備を契機に、JR蒲田駅と京急蒲田駅が鉄道でつながり、懸念であった大田区の東西の分断が解消され、大田区内の回遊性が高まることでありましょう。しかしながら、新空港線が単なる鉄道の延伸であれば、大田区がやる必要は全くありません。ぜひとも新空港線を起爆剤に、蒲田のまちづくり、そして、大森のまちづくりを大きく変えていこうではありませんか。その際、くれぐれも都市計画の学者先生やコンサルに振り回されて、日本中どこにでもある再開発ビルの集合体のような蒲田にしないよう、強く要望しておきます。駅を降りた途端、ほっとするまち、いつまでも住んでいたいまち、そんな温かいまちなみを蒲田、大森につくろうではありませんか。 さて、大きな命題から、突如、小さな命題に入ります。 今、商店街の街路灯撤去の案件が散見されますが、商店街街路灯撤去後は通常の街路灯が設置されます。しかしながら、商店街街路灯に比べて、その間隔は広くなり、光量も低くなります。また、商店街街路灯に設置されていた防犯カメラもなくなり、防犯上懸念が残ります。このような事態から、商店街街路灯撤去がやむを得ない状況においては、代替の街路灯の間隔を商店街街路灯と同等にする、防犯カメラは電柱に設置するなどの施策を検討されるよう望むものであります。 また、自民党、公明党の皆さんが給食費無償化の要望書を大田区長に提出されたと聞き及びました。我が会派は、給食費のみでなく、保育料や塾代に至るまで、子育てに係る費用を無償化すべきと強く要望しているものであり、次期区長におかれましては、併せて検討をお願いするところであります。 今年に入り、既に北朝鮮がICBM、大陸間弾道ミサイルや短距離弾道ミサイルを複数回発射しています。そのうちの1発は我が国のEEZ圏内に着弾し、北海道では、ミサイルの航跡が肉眼でも確認できたそうであります。いかに一国平和主義、憲法9条信奉論者が無責任かを痛感させられる事件でありました。政府においては、敵基地攻撃能力の向上と抑止力の観点から、巡航ミサイルトマホーク400発の購入を決定したことは、遅きに失したものの、大いに評価できることであります。 さて、そのミサイル発射と合わせたかのように、大田区のホームページがダウンしたのは驚きでありました。サイバーテロかと多くの区民が驚いたことでありましょう。ミサイル発射に限らず、災害時などにもホームページは重要な情報源となります。二度とこのような事態を招かないよう、細心の注意を払っていただきたいと要望しておきます。 さて、そのような北朝鮮の暴挙の中、大田区の北朝鮮に対する態度はあまりにもお花畑であると言わざるを得ません。区内にある朝鮮学校の保護者には、区民の貴重な税金から年間870万円を外国人学校保護者補助金として支給しています。これは数少ない支給自治体の中でも最高額であります。朝鮮人児童・生徒に罪はないとの意見も伺いますが、朝鮮学校内では、ミサイルが発射された瞬間には、児童・生徒がすっとしたという感想を発表する母国崇拝教育が行われているのであります。ミサイルを頻繁に打ち込むお金があるのなら、母国から補助金をもらえばいいのであります。この補助金は即刻廃止すべきです。北朝鮮が世界の国々と仲よく、そして、民主的な国に生まれ変わったときは、補助金の額を上げてでも支援しようではありませんか。 また、ICBMをぶち込まれたその晩に、大田区選出の東京都議会議員、大田区議会議員ら複数が朝日友好の集いに参加して祝辞を述べていた姿は、悪い冗談としか思えないのであります。区民からは驚きと怒りの声が上がっています。日朝友好議員連盟加入の区議各位には、いま一度、事の重大性を再認識していただきたいものであります。 最後に、令和大田区議団は、この任期をもって1度解散することになるでありましょう。4年間、すぐに解散すると言われながら、4年間の任期を6名の同志と共にできたことは、区議会各会派、各議員、区長をはじめ理事者各位のご理解と応援のたまものであると会派を代表して深く感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。 また、4期16年、区政発展のためにご尽力された松原忠義区長には、心よりご苦労さまと御礼を申し上げたいと思います。お疲れさまでございました。 さらに、今期限りで勇退する我が会派の荒木秀樹おっさん議員をはじめ、勇退議員の皆様には本当にお世話になり、お礼を改めて申し上げたいと思います。 5月には新たな仲間を迎え、新たな気持ちでこの場でお会いできるよう、皆さん、頑張ってまいりましょう。 以上で我が会派の賛成討論といたします。(拍手)
次に、48番馬橋靖世議員。 〔48番馬橋靖世議員登壇〕(拍手)
大田無所属の会は、ただいま上程されました第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算並びに第2号議案から第4号議案までの各特別会計予算にいずれも賛成の立場から討論をいたします。 ここでは、予算案全体の総括や所見については割愛をさせていただきたいと思いますが、今回も款別質疑におきまして、種々ご提案させていただきましたように、よりよい予算執行に期待しまして、簡潔に意見を申し上げたいと思います。 まず、本年度の予算特別委員会においては、今期でご勇退を表明した松原区長と我々第19期大田区議会とが任期を終え、新しい体制での再スタートとなる令和5年度予算の審議であり、あわせて、3年以上にわたり闘い続けてきたコロナウイルス感染症について、マスク着用の自主的な判断への方針転換や、感染症分類の5類への移行など、暁が見え始め、改めて区民がいきいきと暮らせる大田区の新たな方向性を示す大切な節目となる予算であります。 今回、私からは、款別質疑において、生物多様性と区民サービス向上の観点から、ドッグラン等の整備など、公園管理における公民連携事業の施策についてと、教育費として、不登校児童対策に資する不登校特例校整備と、千束地区に新設予定のつばさ教室について伺いました。 公園管理における公民連携事業については、様々な可能性を排除せず、魅力ある公園づくりを通して、地域住民の健康で文化的なすばらしい生活に寄与する環境整備を実現していただきたいと思います。 犬は古くから人間の生活においてかけがえのない存在として活躍をしてきました。強い絆で結びついている人と犬との共生環境を整えることは、多くの区民の幸福に直結する施策であると同時に、多様な生き物が憩える環境づくりは区民全員で分かち合える財産だと考えております。ご答弁にもあったように、今後も飼い主のマナー向上や犬のしつけ方教室などのモラル向上に努めていただきながら、多様な区民の声に耳を傾け、魅力ある公園の整備に努めていただきますようお願いいたします。 不登校特例校分教室みらい学園については、現在、通学している生徒たちの状況についても、様々な保護者の声が届いております。ますます多様化する児童・生徒への配慮について、様々な理由で学校に通えなくなったという状況と真摯に向き合い、道に迷う子どもたちを見落とすことなく、大田区で育つことを誇りに思ってもらえるよう、きめ細やかな教育環境整備の充実に期待します。 それと、毎度のお願いでありますが、こうした議会からの要望等について、車の両輪と例えられる行政と議会の立場から、進捗状況や政策の結果について、ぜひ共有をお願いしたいと思っております。私自身も機会があるごとに伺うことがありますが、よく各議員から、以前伺った、もしくは、提案をしたあの件について、検討を進めるという答弁がありましたが、その後どのような進捗がありましたでしょうかといった趣旨の質問が出ることがあります。継続して問題提起していくことの重要性もよく認識をしておりますが、1度検討するとした以上は、区民の声を代弁した要望について、その進捗状況を議会を通して区民と情報共有を図ることが必要だと感じております。もちろん自身の取り組んでいる政策について、積極的な情報収集にも努めてまいりますが、区民の積極的な区政参加を促すという意味でも、今回の予算特別委員会において出た様々な要望等について、ぜひとも進捗状況については情報共有を図っていただきたく、よろしくお願いいたします。 その他各特別会計につきましても、我が国の高齢化率は2022年6月時点で3621万人、全人口の28.9%となり、対前年度比0.2%増となりました。既に超高齢社会を迎えておりますが、2065年には38.4%となると予想されております。一方で、2022年、最新の我が国の合計特殊出生率は1.30となっており、ベンチマークされた208か国中191位となりました。 医療や介護を含む社会保障費の増大は喫緊の課題であると同時に、これまでの国をつくってきてくれた先輩方をどう支えていくのかという若い世代の課題でもあると考えております。医療費抑制や健康寿命の延伸、介護、フレイルなど、大田区という基礎自治体の役割として、区民とじかに接する一番身近な行政として、今後も持続可能な社会保障制度のため、さらなる研究を行っていただきたいと思います。 期の変わり目となる今回の予算特別委員会でも集中した審議が行われました。ぜひご検討いただきまして、これからの行政施策に反映していただきたいと思います。 討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
次に、49番荻野 稔議員。 〔49番荻野 稔議員登壇〕(拍手)
東京政策フォーラムの荻野 稔です。皆さん、私で最後となりますので、もう少しお耳を傾けていただければと思います。 今回計上されました予算案に賛成、また、編成替えを求める動議に対して反対の立場から討論いたします。 今回の予算は3147億6863万6000円となっております。福祉などを含む扶助費は33.1%、それらも含んだ義務的経費は49.3%となっております。 今期は2019年にスタートしましたが、その年の3月に審議された予算は2818億9242万円余、扶助費が31.3%、それらも加えた義務的経費は全体の48.3%となっておりました。私が初当選したときの2015年、今から8年前の平成27年度の当初予算は2501億2185万円余となっており、義務的経費が51.7%、そのうちに含まれる扶助費が30.1%でした。 予算概要では、30代と子ども世代が転出の超過となっていること、また、CO2排出量といった環境問題の取組が不足していることなどが区の課題として取り上げられるとともに、大きく三つの政策が掲げられました。「子どもが夢と希望を持つことができる地域共生社会の実現」、「持続可能な環境先進都市おおたの実現」、「鉄道と魅力的なまちづくり宣言~夢あふれ誰からも選ばれる都市『おおた』を目指して~」の三つです。 個別個別には各質疑で、また、諸先輩方、他会派の皆さんも触れておりますので、割愛させていただきますが、少子高齢化の中で予算全体も、特にその中の扶助費の割合も増え続ける中で、今後は福祉や社会の担い手も不足してきます。こうした難しい社会、大田区を今後どうかじ取りしていくかという中で、今期で勇退を表明しました松原忠義大田区長は、そのリーダーシップを示し、道筋を示していただいたのではないかと思います。松原区長、まずは4期16年の区政運営、本当にお疲れさまでした。 区長は覚えていらっしゃるかどうか分かりませんが、私が区長からいただいた言葉の中で、今でも覚えているものがあります。大田区議会の野球部の懇親会の際、流れで区長のお隣に座った際に、区長は、これからは自分はアジアの時代だと思っているというふうにおっしゃっておりました。批判や摩擦もあったかと思いますが、松原区長が進めてきた多様性、そして、国際都市化という方向性が、今後の日本を大田区からリードする視点だったと考えております。 20世紀は、西欧、欧米が世界を導き、ルールをつくる歴史でした。欧米のつくったルールの中で、四苦八苦して頑張ってきたのが、我々日本を含んだアジア諸国だと思います。では、21世紀はどうでしょうか。4分の1に差しかかろうとした昨今、今後どうなっていくでしょうか。 今、日本は岐路に立たされています。アジア諸国の発展が著しい中、また、少子化での介護などの福祉や、国内産業や地域の担い手不足が今後問題となっていくのですから、日本は自国の人間だけでは、もうどうにもなりません。アジア諸国と力を合わせて、日本を存続していかなければならないのではないでしょうか。その先鞭を松原区長はおつけになったのだと思っております。 新空港線蒲蒲線、また、政策によって、私は区政や区の方向性を批判してまいりましたが、松原区長のリーダーシップ、そして、これまでの区政運営につきましては、敬意をこの場で表させていただきます。本当に今までお疲れさまでした。 また、今期で勇退される先輩方、田中一吉先生、岸田哲治先生、広川恵美子先生、黒沼良光先生、荒木秀樹先生、皆様も大変お疲れさまでした。時に厳しく、時に優しく、そして、時には大変ご迷惑をおかけいたしましたけれども、ご指導をいただいたことも忘れません。 大田区議会の一人として、引き続き、今までも活動してきましたけれども、様々な今後の先行きが見えない社会、モデルのない混沌とした世界に踏み入れる大田区民の生活を支える一人でありたいと願い、討論を終えます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
以上をもって討論を終結いたします。 採決に入ります。 まず、第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算の編成替えを求める動議を起立により採決いたします。 本動議に賛成の方はご起立願います。 〔賛成者起立〕
起立少数であります。よって本動議は否決されました。 次に、第1号議案 令和5年度大田区一般会計予算を起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は原案可決であります。本案は委員長報告のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって本案は委員長報告のとおり決定いたしました。 次に、第2号議案 令和5年度大田区国民健康保険事業特別会計予算、第3号議案 令和5年度大田区後期高齢者医療特別会計予算及び第4号議案 令和5年度大田区介護保険特別会計予算の3件を一括して起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告はいずれも原案可決であります。本案は委員長報告のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。 〔賛成者起立〕
起立多数であります。よって本案はいずれも委員長報告のとおり決定いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第3を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
オリンピック パラリンピック観光推進特別委員長の報告を求めます。 〔25番椿 真一議員登壇〕(拍手)
ただいま上程されましたオリンピック パラリンピック観光推進特別委員会の中間報告について申し上げます。 本委員会は、スポーツ資源の活用による地域活性化について、観光のまちづくりについて及び東京オリンピック・パラリンピックについての3項目を調査事件とし、東京2020大会を中心に、スポーツを自ら楽しむ人々のみならず、多くの観客や観光客が集まることで地域の活性化を図っていくことを重要な視点と捉え、調査・研究を重ねてまいりました。 区は、オリンピアン・パラリンピアンの協力を得たスポーツ推進の取組に加え、近隣地域や各団体と協力した新たな観光資源の掘り起こしや、区内経済活性化を目的とする観光施策に取り組んでおります。今後は、インバウンドを含めた観光需要がこれまで以上に回復することが予想されるため、スポーツ、観光を通じた新たな施策を進めていくことが求められております。 本委員会としては、東京2020大会で得た知見、経験を活かしたスポーツの推進、産業交流及びブラジル大使館と行った人と人との交流などのスポーツ分野を超えたレガシーの創出・継承、インバウンド等も見据えた多角的な視点での観光施策の実施などの必要性を強く認識し、オリンピック パラリンピック観光推進特別委員会の中間報告といたします。 なお、詳細につきましては、報告書をご一読くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。以上です。(拍手)
以上をもってオリンピック パラリンピック観光推進特別委員会中間報告を終わります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第4を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
交通臨海部活性化特別委員長の報告を求めます。 〔2番松原秀典議員登壇〕(拍手)

ただいま上程されました交通臨海部活性化特別委員会の中間報告について申し上げます。 本委員会は、交通網整備等に関する対策について、自転車対策及び交通安全について、臨海部(羽田空港に関する事業を除く)の開発及び産業活性化等に関する事業について、京急空港線加算運賃についての4項目を調査事件とし、多様化する交通ニーズに対応した交通ネットワークの構築や臨海部における産業の活性化などを実現するために、調査・研究を重ねてまいりました。 本区においては、喫緊の課題に対応し、ポストコロナ時代を見据えながら、誰もが安全・安心に移動できる交通環境の実現と持続可能なまちづくりを進めていくことが求められております。 本委員会では、令和4年に大きく動き出した新空港線の整備について、設立された第三セクターの動向を踏まえ、新空港線及び沿線まちづくり等の促進に関する協議の場での合意内容が着実に実現されるよう、引き続き注視していくことといたします。 また、たまちゃんバス及びコミュニティサイクル事業について、本格実施後の効果を注視し、事業の継続や拡大に向けた調査・研究を重ねてまいります。 地域ごとに様々な特性を持つ大田区に合った交通環境の実現や臨海部のまちづくり等を通じて、交通利便性をさらに高め、区民にとって安全・安心な魅力あるまちとなるよう、様々な角度、視点からのさらなる調査・研究を行っていく必要性を強調し、交通臨海部活性化特別委員会の中間報告といたします。 なお、詳細につきましては、報告書をご一読なさるようお願い申し上げます。(拍手)
以上をもって交通臨海部活性化特別委員会中間報告を終わります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第5を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
羽田空港対策特別委員長の報告を求めます。 〔4番岸田哲治議員登壇〕(拍手)
ただいま上程されました羽田空港対策特別委員会の中間報告について申し上げます。 本委員会では、羽田空港の跡地利用について、羽田空港の空港機能について、羽田空港に関する事業についての3項目を調査事件とし、羽田空港が地域と共存共栄し、国際都市おおたにふさわしい拠点となるため、多岐にわたり調査・研究を行ってまいりました。 羽田空港をめぐっては、社会情勢が変化する中で、従前の課題及び新飛行経路運用開始に伴う区民生活への影響、さらに、空港跡地における新産業創造・発信拠点の形成と空港周辺部の開発等々、重大かつ緊急な対応が求められる課題が多岐にわたっております。 羽田空港を所管する本委員会の使命は、先に述べた諸課題に対して、羽田空港周辺地域の住民をはじめとした区民の思いを十分に反映した対応をしていくことです。 今後も地域と空港とが共存共栄し、共に発展できるまちづくりの実現に向け、精力的に調査・研究を行っていく必要性を強調し、羽田空港対策特別委員会の中間報告といたします。 なお、詳細につきましては、報告書をご一読くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
以上をもって羽田空港対策特別委員会中間報告を終わります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第6を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
防災安全対策特別委員長の報告を求めます。 〔37番犬伏秀一議員登壇〕(拍手)

ただいま上程されました防災安全対策特別委員会の中間報告について申し上げます。 本委員会は、防災対策について、危機管理対策について、地域防犯対策についての3項目を調査事件とし、地震や台風をはじめとする自然災害、また、多様化、巧妙化する犯罪から区民の生命、財産を守り、区民が安全・安心に暮らせるまちづくりを実現するため、調査・研究を重ねてまいりました。 本区においては、自然災害による被害を最小限に抑えるため、区と地域での防災対策を一層強化することが求められております。一方で、ウィズコロナとして変化する生活、価値観を捉えた危機管理対策をしていくことや、安全・安心なまちづくりを推進していくための地域防犯対策が求められております。 本委員会では、区民の安全・安心について、今後も多様な視点、観点からの調査・研究を行っていく必要性を強調し、防災安全対策特別委員会の中間報告といたします。 なお、詳細につきましては、報告書をご一読くださるようお願い申し上げます。 以上で報告を終わります。(拍手)
以上をもって防災安全対策特別委員会中間報告を終わります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第7を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
理事者の説明を求めます。
ただいま上程賜りました人権擁護委員候補者の推薦についてご説明申し上げます。 今回、任期満了となります委員5名を再任として、また、任期満了に伴い退任される委員の後任として新任3名、合計8名を推薦するものでございます。 候補者の経歴につきましては、提出してございますので、お読み取りをいただきたいと存じます。 以上、人権擁護委員法第6条第3項の規定に基づき、法務大臣にご推薦申し上げたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
本件については質疑及び討論の通告がありません。 採決に入ります。 本件は区長推薦のとおりとすることにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ご異議なしと認めます。よって本件は区長推薦のとおりとすることに決定いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日程第8を議題とします。 〔中澤事務局長朗読〕
本件については、タブレット型端末に配信の請願・陳情継続審査件名表及び継続調査事項表のとおり、当該委員長から閉会中の継続審査及び調査の申出がありました。 本件を一括して採決いたします。 本件はいずれも当該委員長からの申出のとおり決定することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ご異議なしと認めます。よって本件はいずれも当該委員長からの申出のとおり決定いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以上をもって本日の日程全部を議了いたしました。 閉会に先立ち、区長から挨拶があります。 〔松原忠義区長登壇〕
ただいま議長から発言の機会をいただきましたので、ここに衷心より感謝の意を込めて挨拶をさせていただきます。 令和5年度予算案につきましては、予算特別委員会並びに各常任委員会の慎重なご審議を経て、本日の本会議において、先ほど可決、ご承認を賜り、滞りなく成立いたしましたことは、誠に感謝に堪えません。また、条例案などの議案を提出させていただきましたが、いずれも原案のとおりご決定を賜り、誠にありがとうございました。 さて、既に私の進退につきましては表明いたしましたように、来る4月の区長選挙には立候補いたしませんので、本予算の編成こそが、私が大田区長として、区民の皆様の信頼と負託にお応えし、その思い、責めを果たすための最後の取組でございました。そのため、本予算に盛り込まれた諸施策を実施に移すことは、後任の区長に委ねることになります。 したがいまして、本日、この席で退任のご挨拶を申し上げますのは時期尚早だとは存じますが、本議場で議員の皆様にお目にかかり、議会でお話をさせていただくのは最後の機会となりますので、お時間を頂戴いたしました。 平成19年から令和5年4月まで、4期16年間、第6代目大田区長として、議会、職員、区民の皆様に大変お世話になりましたことに心より感謝と御礼を申し上げます。 16年前、当時、私は、東京都議会自民党の筆頭幹事長で執行部の一員として活動をしており、区政に関心はありましたが、区長選については全く考えておりませんでした。区議会議員の有志の方から、民間出身の区長を出したいので、出馬してくれと強く要請され、後援会幹部に諮り、了解を得て、自民党、公明党のご推薦をいただき、選挙戦を戦い、区長に就任いたしました。 私は大田区生まれの大田区育ちでございます。父親は畳職人で、まちや業界の世話役でした。池上地区の連合会長や消防団の分団長、畳組合の組合長、東京建設の副組合長などを務めました。人の出入りが絶えず、いろいろな人が訪ねてこられ、人の世話をすることが大好きな人でした。母親も嫌な顔をせず協力していました。そのような両親を見ていて、人の役に立てる職業に就きたいと思っていました。 学校を出て、当時の東京2区、品川、大田区、伊豆7島を選挙区とする宇都宮徳馬代議士の秘書として17年間勤めました。代議士は、自民党の近代化、政界浄化、外交問題、特に日中問題、アジア、世界の平和と安定、軍縮に力を注ぐとともに、中小企業問題、海苔の補償問題、区長の準公選等、都議会・区議会議員と連携し、地方自治にも随分と貢献をいたしました。宇都宮代議士の薫陶を強く受けたことが、私の40年にわたる政治活動に大いに役立ちました。 昭和58年に大田区議会議員になりましたが、そのとき、与野党新人議員16名が当選し、区議会に新しい風が吹きました。今、残るのは、今期引退なさる田中一吉議員と私の2人です。時代の流れを感じます。 区議会の3期目の途中でしたが、区議会の声を都政に反映したいと立候補しましたが、定員8名のところ、自民だけで5名が出馬し、私は次点になりました。 4年間の落選中、本当に様々な人と出会いました。親身になって支え続けてくれる人、私から離れる人、悪口を言う人もいました。まさに人間が鍛えられた4年間でございました。 都議会に出たときの知事は青島幸男知事でした。このときの都議会自民党の幹事長は品川区選出の内藤 尚議員でした。そのときの執行部を支えたのは、都議会の実力者の内田 茂氏、後に代議士になった松本文明氏など、23区出身の都議が執行部に多く入っており、都区制度改革をやろうということになり、東京都の内部団体の位置づけを外し、23特別区を普通地方公共団体並みの権限を有する団体にすることに成功しました。私も副幹事長をしており、区議会のときは特別区制調査特別委員会委員長も経験しており、何としても実現したいと一緒になって協力しました。このとき、都議会議員になってよかったと思いました。 都議会では、3期10年間の間に、常任委員長、予算特別委員長などをやり、いくつかの議員連盟の設立を積極的に行いました。都の青山 やすし副知事をはじめ幹部職員との人脈づくりにも励みました。このことが区長になって大きく役立ちました。中央防波堤の帰属問題に重大な関心を持ち出したのもこの頃でした。 このような経緯を経て、平成19年4月に大田区長になりました。 4期16年間を少し振り返らせていただきます。 私は就任後、直ちに大田区の基本構想を策定し、「地域力が区民の暮らしを支え、未来へ躍動する国際都市 おおた」を目指し、まちづくりに取り組んでまいりました。 この間、リーマンショックに端を発した経済情勢の停滞や東日本大震災の発生、少子高齢化の進行、そして、新型コロナウイルス感染症の拡大など、社会経済状況が目まぐるしく変化する時期ではありましたが、子育てや教育、福祉施策をはじめ、防災・防犯、まちづくりや産業政策など、誰もが安心・安全にいつまでも暮らせる魅力ある大田区にしたいという思いで、自ら率先し、健全な行財政運営に努めてまいりました。 子育て教育分野においては、誰もが安心して子どもを産み育て学べる自治体を目指し、子どもの貧困対策や子育て支援の充実に取り組み、大きな課題でありました待機児童解消を実現するとともに、公共施設等総合管理計画をつくり、教育施設の計画的な機能更新や、電子黒板、タブレットの全小中学校での活用等、ICTの積極的導入を行うなど、教育環境の向上に努めました。 私が同時に力を入れて取り組んでまいりました福祉分野におきましては、地域包括支援センターの適正配置を進めるとともに、9施設の特別養護老人ホームの開設と高齢者グループホームの定員数の増加、さらには、23区初となる障がい者総合サポートセンターや、経済的な自立・就労支援のための大田区生活再建・就労サポートセンターJOBOTAの設置等、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりを進めてまいりました。さらには、包括的な支援体制構築に向けて、重層的支援体制整備事業を本格実施するとともに、児童相談所を含む(仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの整備に着手し、総合的な視点から福祉施策の充実を図ってまいりました。このほか、子ども・若者を対象とした包括的な相談窓口と伴走的な支援をするための施設、大田区若者サポートセンター、フラットおおたを開設しました。思春期から青年期、成人期への移行期にある若者が必要な支援を受け、健やかに成長できるよう、地域と連携した取組を始めております。 文化・国際分野におきましては、日本初となる勝海舟記念館を開設し、明治維新当時の歴史を物語る多くの資料をひもとく特設展を適時開催するとともに、国際都市おおた協会を設立し、京急蒲田にMinto Otaを開設し、外国人も暮らしやすい多文化共生のまちづくりを推進することができました。 防災・防犯対策や新型コロナ感染症対策など、危機管理におきましては、東日本大震災や令和元年台風19号などの教訓も活かし、ソフト、ハード両面から、防災訓練の充実、マイ・タイムラインの普及、木造密集地域の改善、公共施設の耐震強化、水防拠点の整備など、防災まちづくりに取り組んでまいりました。 新型コロナ感染症対策においては、区内の3医師会や東邦大学、事業者の皆様のご協力をいただき、ワクチン接種環境の充実を図るとともに、感染拡大期における感染者対応におきましても、医師会の皆様のご協力をいただきながら、ゆいっつを緊急待機施設として、円滑な救急活動、入院に結びつける区独自の対応も行うなど、危機管理体制下の中で、職員と一丸となって、ワクチン接種対応や感染者対応に積極的に取り組みました。 また、新型コロナウイルス感染拡大時においても、区民生活支援及び区内経済循環の創出のため、プレミアム付商品券の発行や、経営継続を支援するための無利子融資の実施など、強力な産業支援に取り組んでまいりました。 まちづくりにおきましては、橋梁の耐震化や架け替え、都市計画道路の整備や木造密集地域の改善など、防災まちづくりにも積極的に取り組むとともに、みるスポーツ、するスポーツの楽しさを味わっていただける23区最大の観客席を有する大田区総合体育館の機能更新、臨海部にある大田スタジアムの大規模改修や、大森ふるさとの浜辺公園のビーチバレーコート、森ケ崎公園の公式サッカー場の整備などを進め、スポーツ健康都市にふさわしい施設の充実を図りました。 かつて大田の海苔漁場であり、未帰属地であった中央防波堤埋立地については、区民の皆様、区議会、行政が一丸となって取り組み、一部を令和島として大田区に帰属することに至りました。羽田空港を有する空港臨海部に新たに令和島が加わり、港湾・流通機能などの維持強化や産業機能の集積など、既存機能と共存した未来につながるまちづくりを進めることとなりました。 羽田空港跡地には、日本には例のない新産業創造・発信拠点羽田イノベーションシティをオープンし、区内産業はもちろん、国内外の様々な産業、技術、文化が交流するオープンイノベーションの拠点としての歩みを始めました。大田区と羽田みらい開発株式会社が公民連携によりまちづくりを進めるこの羽田イノベーションシティは、いよいよ本年秋にグランドオープンいたします。 また、国が進めるデジタル田園都市国家構想の実現を目指す官民一体のプラットフォームであるデジタル田園都市国家構想応援団において、設立当初から運営理事として、唯一の自治体として参加している大田区といたしましては、羽田を拠点として国内外に広く創造、発信を行い、今後、世界に誇る羽田となるよう進んでいければと考えております。 開かずの踏切で長年の大田区の懸案だった京浜急行電鉄本線と同空港線の連続立体交差事業に取り組み、交通渋滞の解消や駅周辺のまちづくりを推進し、そして、昨年6月には、40年来の懸案でありました新空港線整備に向け、整備に当たっての補助金の都区合意が取れ、10月には新空港線整備のための第三セクター、羽田エアポートライン株式会社を設立いたしました。新空港線整備と併せて、鉄道沿線のまちづくりに着実に取り組み、誰もが住み続けたいと思っていただける魅力あるまちづくりを進めていくための扉を開くことができました。 そして、今、時代は大きく変わり、SDGsの取組、地球温暖化対策を踏まえた脱炭素社会の実現、人生100年を見据えた区民の皆様の健康や活動の場の確保など、行政に求められる新たな課題、取組は多岐にわたります。こうした課題にも対応しながら、持続可能な行財政運営を進めていくための大田区の基盤をつくってきたものと考えております。 さて、私が区長となり、区長を退任するに当たりまして、改めて区長とはどのような役割を果たしていくのか考えてみました。 区長は三つの顔を持つと思います。一つは住民の代表の顔、二つ目は行政の長としての顔、三つ目は政治家としての顔です。 区長は有権者から直接選出される住民の代表ですが、住民には様々な方がいます。赤ちゃんからお年寄りまで、様々な職業に就いている人、学ぶ人、資産のある人、知識の高い人、文芸、科学芸術、スポーツに優れている人、体や心の病に悩んでいる人、生活が苦しい人など、実に様々で、様々な考えを持っております。ですから、あらゆる住民の方々の対応を念頭に置きながら、区政を運営していくことが大事です。生活力の強い人は独自にやっていけると思いますが、弱い人には親切丁寧に、住民の立場に立って政治の手を差し伸べていくことが大切と思い、やってまいりました。 次に、行政の長として必要なのは、まず、経営者としての責任と行政を束ねていく能力であります。時代の潮流をしっかりと把握し、限りある財源を有効に活かし、区民福祉や、住み生きやすいまちづくり等を向上させるとともに、健全財政を維持し、持続可能な行政運営を行っていくことです。そして、4000人余の職員の能力を遺憾なく発揮してもらい、区民に尽力してもらうことだと思います。組織がうまく機能的に動かなければ、よい区政運営はできません。人財育成に注力することも区長の重大な職務と思います。 三つ目は、政治家としての顔で最も重要視されるのは決断力であると思います。小さな決断から大きな決断まで、様々あります。決断には、住民と共に行う決断、行政の組織の長として行う決断、自分自身で政策を考え進めていく決断などがあると思います。そして、決断の結果責任は区長に帰属するという覚悟が必要です。それだけに各分野における本質を捉えた基本的な知識が必要となります。時代の課題を把握し、政策を実行していく能力と、時代の先を見通し備えていく先見性は区長に求められるものと考えます。 議会には、様々な背景や意見を持った人がいます。行政側の提案に賛成してくれる人もいれば、反対する人もいます。全員賛成のときもありますが、賛成多数で行政を進めるときもあります。このとき、反対意見を尊重することも大切です。議会制民主主義を取る代議制議会では、採決を採り、行政を進めていくことは必然のことだと思います。 私と同期に区議会議員になった張替暉雄議員は、議会は真剣勝負の場所、常に襟を正して議会に臨むべし、議場に入るとき、礼をして入り、真剣に議論し、議場を出るときも感謝して出るべきと実行していました。私も大事なことだと思い、そのように努めてまいりました。 今期の中で、野呂恵子議員と北澤潤子議員が病と闘いながら、最後まで命がけで議員の職責を全うされておりました。お二人の質問をしているときの声、目、姿が私の目に焼きついています。恐らく議場にいる皆さんもそうだと思います。 また、田中一吉議員の第4回定例会でのご発言は、政治家田中一吉40年の経験と実績、政治家のあるべき姿を示され、私を含め、議員の皆様や理事者の方々に深い感銘を与えられたことと存じます。 今回引退なされる議員の皆様におかれましても、それぞれこれまでの政治活動に対して強い思いをお持ちになり、やってこられたと存じます。今日までの大田区政へのご尽力に心より感謝を申し上げます。次の区議会議員選挙に臨まれる皆様には、心よりご健闘をお祈り申し上げます。 私が区議会に初めて立候補したときに書いた論文の結びに、「政治のせいとは生と死のせいであり、正義のせいでもあり、清潔のせいであり、誠実のせいでもあると思います。そして政治は一人では決してできるものではありません。皆で行うものです。皆様とともに語り、ともに明日の大田区作りのため頑張ってまいりたいと思います」と書きました。この考えは40年後の現在も変わらず貫いてまいりました。そして、初めての区議会議員選挙の出陣式で、本門寺の新参道で、日蓮上人にちなんで、我大田区の柱とならんと決意表明したことを覚えております。 あれから40年が経過し、区議会から都議会、そして、区長を経験しました。私の政治信念は、自分の生まれ育った大田区に恩返しすることだと決めておりましたので、国政に出るチャンスもありましたが、地方自治に専念し、大田区政発展のため、愛する大田区に政治生命をかけて邁進することができました。このことは、議会、職員、支援者、区民の皆様、そして、陰で支えてくれた家族や秘書、事務所の方々のおかげです。心より感謝と御礼を申し上げます。 私は今、懸案だった重要課題の解決に向けたレールを敷くことができたという思いと、もう少しだけ動き出した懸案事項について取り組みたいという思いもありますが、同時に、年齢、体力、区政の継承を考えますと、引き際も重要で、次の区長にバトンを渡すときが来ました。 大田区は無限の可能性を持った自治体で、やり方次第では、国内外から最も注目される自治体の一つになると信じています。輝く大田区を夢に見つつ、本会議での私の最後の挨拶とさせていただきます。長い間、本当にありがとうございました。(拍手)
以上をもって本日の会議を閉じ、令和5年第1回大田区議会定例会を閉会いたします。 午後3時24分閉議・閉会