台東区議会ので、令和6年度当初案と関連する重要議題が審議されました。財政基盤の維持、こども計画の策定、と税収のバランスなど、区政の基本方針について複数議員から質問が出されました。
- ・令和6年度当初が過去最大となる中での財政基盤維持
- ・ふるさと納税等の税制改正への対応と対策
- ・こども計画策定における子どもや子育て当事者の意見聴取
- ・歳出増加に歳入の伸びが追いつかない懸念
- ・税源偏在是正の影響と対応
- ✓東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更について保健福祉に付託することを決定
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(7名)
// 発言(23件)

ただいまから、本日の会議を開きます。 あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員については、会議規則第136条の規定により、 25番 中 嶋 恵 さん 26番 伊 藤 延 子 さん をご指名いたします。 ─────────────────────────────────────────

事務局長に諸般の報告をさせます。 なお、報告については、既に書類をもって送付しておりますので、内容等の朗読は省略いたします。 (伊東事務局長報告) ─────────────────────────────────────────

これより日程に入ります。 日程第1、第30号議案、東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更についてを議題といたします。 本案について、提案理由の説明を求めます。 副区長。 (副区長野村武治さん登壇)
ただいま上程されました第30号議案につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。 本案は、令和6年度及び令和7年度の保険料軽減策について規約の変更を行うため、地方自治法の規定により議会の議決を経るものでございます。 本案につきましては、よろしくご審議の上、可決賜りますようよろしくお願い申し上げます。

以上で、提案理由の説明は終了いたしました。 おはかりいたします。 本案については、保健福祉委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

ご異議ないと認めます。よって、本案については、保健福祉委員会に付託することに決定いたしました。 ─────────────────────────────────────────

日程第2、代表質問を行います。 代表質問の発言通告がありますから、順次、これを許可いたします。 28番石塚猛さん。 (28番石塚 猛さん登壇)(拍手)

台東区議会自由民主党幹事長の石塚猛でございます。 令和6年第1回定例会に当たり、会派を代表して質問をさせていただきます。 質問に入る前に、能登半島における大災害に見舞われた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。 さて、質問に入らせていただきます。 まず、財政について、区長にお伺いいたします。 昨年5月に新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に変更になってから9か月が経過いたしました。社会経済活動が本格化する中、まちのにぎわいが戻ってきたと感じています。我々区民にとっても社会参加や地域交流の機会が増えており、地域の力を取り戻しつつありますが、全てがコロナ禍前に戻ったわけではありません。引き続き、社会経済状況の変化や感染症を経験したことによる行動の変化などに適切に対応していく必要があります。 国の月例経済報告を見ると、景気については、このところ一部に足踏みも見られるが、緩やかに回復していると言っております。また、我々の生活に直結する消費者物価については、2021年9月以降、前年同月比で29か月連続の増となっていますが、伸び率については縮小してきています。東京都区部の本年1月の消費者物価指数は1.6%の上昇となっており、日銀の物価安定目標である2%を下回りました。このように、景気は緩やかに回復する見込みであり、急激な物価の上昇も落ち着きつつありますが、依然として区民生活や地域経済は厳しい状況にあるものと考えております。このような中、国においては、社会課題の解決に向けた取組を成長のエンジンに変えることにより持続的な成長とデフレからの脱却、成長と分配の好循環の実現を目指しています。まずは総合経済対策を着実に実行し、物価高対策とともに国民の可処分所得を下支えする対策を講じるとしており、あわせて持続的で構造的な賃上げの実現に向け、労働市場改革等にも取り組んでいます。これらの経済対策が実施されていく過程においては、感染症の位置づけが変更になったこともあり、区民の社会参加や経済活動がさらに活発化していくことが見込まれます。この機会を最大限に生かし、コロナ禍において計画どおりに取り組めなかった課題や社会状況の変化に伴う新たな課題などに確実に対応していかなければなりません。 令和6年度当初予算を見ると、予算額が過去最大となっています。物価の上昇などによる経費の押し上げもあると思いますが、新規事業や充実事業が多く計上されており、区長の区政を前進させるとの強い意志を感じているところであります。一方で、必要な施策を確実に実施していくためには強固な財政基盤の維持が不可欠となります。本区においても、ふるさと納税をはじめとした税制改正の影響は年々大きくなっており、国においてはさらなる税源の偏在是正措置の検討も行っています。引き続きのことでありますが、中長期的な視点に立った持続可能な財政運営が求められております。 そこで、区長に2点お伺いいたします。 まず1点目は、令和6年度予算はどのような思いを込めて編成したのでしょうか。 2点目は、今後どのように財政運営を行っていくのか、区長のご所見をお伺いいたします。 質問の2つ目は、まちづくりの未来と区有地活用についてお尋ねいたします。 最初に、まちづくりの未来について。 元日に発生した最大震度7の地震では、多くの住宅が倒壊するとともに、津波や大規模火災、液状化などの甚大な被害が相次ぎました。水道などのライフラインの復旧は難航しており、道路等の基盤の本格復旧には数年を要するという深刻な状況になっております。この地震を踏まえ、全国的に災害対策の在り方が問われていることと存じます。そして、この台東区で同様に発災した場合、どうなるのかということも考えさせられ、改めて防災まちづくりの重要性を確認いたしました。 昨年は関東大震災から100年ということで、台東区をはじめ都内の各地でイベントや展示会などが行われ、私も参加したり、見学をさせていただきました。巨大地震が大都市を襲い、死者・行方不明者が10万人以上に上る未曽有の大災害を振り返ることは今後の防災を考える上でも大変有意義なことだと考えております。当時の日本政府は、この震災後、復興事業を実施するための帝都復興院を設立し、その総裁である後藤新平が中心になって復興計画が策定され、迅速に事業が行われました。火災で焼失した区域において、街路をはじめ橋梁や河川・公園、それから土地区画整理などの事業が行われ、今日の東京につながる社会資本が整備されたのであります。台東区はまさにこの復興事業の中心となる区域になっており、昭和通りや春日通りなどの主な幹線道路や区内に整然と整備されている生活道路、隅田公園や区内各地の公園など、本区の都市基盤のほとんどはこの事業によって整備されたもので、これらは現在も市街地の骨格として我々の生活や活動の基盤となり、私たちはその恩恵を受けていることが分かります。また、本区は震災の22年後に第二次世界大戦の空襲により大きな被害も受けましたが、この震災復興による都市基盤が整備されていたため、戦災からの復興も迅速に進めることができたものと考えております。この100年の間には、道路の下には地下鉄やつくばエクスプレスなどの鉄道が運行されるようになり、地上にはバスなどの公共交通機関や様々な車両が行き来し、また、街区が整った市街地においてはものづくりや商業施設、住宅などが集積し、不燃化や耐震化などの取組も進め、台東区は日本を代表するまちとして発展してまいりました。このように後藤新平による都市づくりの功績を振り返ると、まさに百年の計と言えるものでしょう。 服部区政は、平成30年度に20年後の都市の将来像を実現するため、都市計画マスタープランを改定し、都市の骨格の在り方や上野や浅草など7つの重点地区を定め、精力的にまちづくりを展開することを打ち出しました。そして、上野地区のまちづくりビジョンを策定した後に谷中地区の地区計画を都市計画決定し、現在は浅草地区のまちづくりビジョン策定に取り組むなど、まちづくりにおける積極的な姿勢を私は高く評価いたしております。また、今後の公民連携による取組を促進するため、昨年度、まちづくり誘導方針を策定し、来年度のまちづくり総合条例の制定に向けての検討も進めており、今後の展開に大いに期待するところであります。 先日、国立社会保障・人口問題研究所は我が国の将来推計人口を公表いたしました。それによりますと、2020年の1億2,615万人から50年後の2070年には8,700万人に減少すると言っております。また、高齢化も進行し、65歳以上の人口割合は、2020年の28.6%から一貫して上昇し、2070年には38.7%へと増加するとしております。台東区も含め東京都全体は当面、人口の増加傾向が見られますが、2040年をピークに都の人口は減少に転じるなど、国や本区を含む地域の活力の低下が懸念されております。地球環境への対策や風水害などの自然災害への備えなど、都市を取り巻く課題も大きくなっております。一方、デジタル化の進展など、テクノロジーとイノベーションによる生活スタイルが劇的に変化しつつあり、都市環境が大きく変化することが予想されております。都市づくりは長期にわたり取り組み続けていく仕事であると思います。そのためにはビジョンなくやみくもに進めず、社会経済情勢の変化に応じて節目節目で方向性を見定めながら取り組むことが重要と考えております。すさまじく社会や環境が変化している今日、都市の在り方が問われていると思います。私は、次の世代、さらに次の世代の区民たちがこの都市で幸せに暮らし、観光や商業などの都市の活力を発揮し、世界に輝く台東区として永続的に発展することを願ってやみません。100年先の未来を見据えたまちづくりに今後どのように取り組むのか、区長のご所見をお伺いいたします。 次に、区有地活用とまちづくりの展開についてお伺いいたします。 都市計画マスタープランでは7つの重点地区を定めて、精力的にまちづくりを展開することとしており、上野や浅草などでビジョンを策定していることは先ほど私が述べたとおりであります。北部地区にはビジョン策定の予定もありません。リノベーションによるまちづくりという方針で事業を進めておりますけれども、現時点で特段の取組の進展が見られない状況であります。また、北部地区には旧東京北部小包集中局跡地という大規模な用地があり、この土地の活用を区は長年検討しているが、これも現時点では具体的な活用の方向性が示されておりません。この旧東京北部小包集中局跡地は平成19年に私が区議会議員になってから関わり続けてまいりました最も重要な案件であります。地域活性化に向けた活用を強く望んでおります。区長もその重要性は十分認識されており、この間も様々な調査や検討も行ってきたことは十分承知しております。さらに、今回、民間活用に向けての公募を開始したことは評価しています。すばらしい活用案が採用され、早期に整備が実現されることを信じ、この用地については地域活性化、区全体の起爆剤となるよう活用していくと、これまで区は期待しており、都市計画マスタープランにおいてもまちづくりの拠点と位置づけをしています。1ヘクタールという本区にとって大規模な用地は様々な活用策の可能性を秘めており、地域への波及効果は計り知れません。そして、この用地の活用を何としても実現することが必要で、この活用に合わせて北部地区のまちづくりに係る問題に積極的に取り組む必要があると考えます。 そこで、旧東京北部小包集中局跡地活用の実現と北部地区まちづくりの今後の展開について、区長の所見をお伺いいたします。ご清聴、ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
石塚議員のご質問にお答えいたします。 ご質問の第1は財政についてです。 まず、令和6年度予算については、誰もが希望と活力にあふれ、生き生きと活躍できるまちの実現に向け、喫緊の行政課題に確実に対応すべく、予算編成に臨みました。出産や育児に対する不安軽減のため、出産費用の助成や産後ケアにおける自己負担額の軽減を行うとともに、福祉サービスの根幹となる人材確保等に係る支援の充実や高齢者の社会参加を目的としたふれあい入浴券の給付枚数等の拡充を行います。また、本区が舞台となる大河ドラマの放送を契機とした地域活性化やまちづくりにおけるDXの推進を図るとともに、(仮称)竜泉二丁目福祉施設など区有施設の整備についても着実に推進してまいります。さらに、能登半島地震を受け、緊急防災対策として避難所における衛生対策や環境改善に係る経費も計上いたしました。この結果、物価高騰等の影響もあり、歳出予算の規模としては過去最高額となりましたが、これまで培ってきた財政の対応力を生かし、基金や起債を積極的に活用することで、未来を見据え、前進を実感できる予算となるよう編成しています。私は、ひともまちも輝き、区民の皆様が住んでよかった、暮らしてよかったと誇りと愛着を持ち続けられるまちの実現に向け、引き続き必要な施策を迅速、かつ適切に実施してまいります。 次に、今後の財政運営についてです。 区財政については、歳出では災害対策の強化をはじめ区民福祉や地域活性化に資する取組の充実など多くの行政需要を抱えていますが、歳入では、国において税源のさらなる偏在是正措置の検討を行うなど、減収の懸念があり、先行きは不透明な状況にあります。このような状況においても、必要な区民サービスを維持しつつ、社会経済状況の変化にも確実に対応していくためには財政の対応力を維持していく必要があります。そのため、さらなる財源確保や管理的経費の節減、デジタル技術の活用などによる業務の効率化、事業の見直しに継続的に取り組み、行財政基盤の強化に努めます。また、基金や起債について、将来の財政需要や基金残高、長期的な償還の負担に留意しつつ、慎重、かつ有効に活用し、一定の基金残高や財政の柔軟性を確保してまいります。今後とも中長期的な視点に立ち、持続可能な財政運営を推進してまいります。 ご質問の第2はまちづくりの未来と区有地の活用についてです。 まず、まちづくりの未来についてです。 石塚議員ご指摘のとおり、台東区は、関東大震災の復興事業において整備された街路や、あるいは公園などの都市基盤等が現在の市街地の骨格となっており、歴史や伝統的な文化を生かしながら、個性的なまちが育まれてきたものと認識しています。本区が魅力ある都市として今後も持続的に発展していくためには100年先を見据えてまちづくりに取り組むことが重要であると考えています。今後のまちづくりにおいては、地域をはじめとした多様な方々が主体となって参画し、公民連携で進めていく必要があります。そのため、まちづくりへの参画の仕組みや支援などを盛り込んだ総合的な条例を来年度に制定し、必要な制度や事業についても構築いたします。また、市街地における課題としては、建物の耐震化や不燃化、気候変動への対応など防災性向上を図る必要があり、引き続き取組を進めてまいります。さらに、都市計画マスタープランで位置づけたまちづくり推進重点地区においては、拠点性の向上や交通結節の在り方など都市基盤の再生が求められており、各地区のまちづくり構想に基づき、整備に向けた検討を進めます。私は、区の将来像である「世界に輝く ひと まち たいとう」の実現に向けて取り組み、100年後も安全で活力ある魅力的なまちが持続できるよう努めてまいります。 次に、区有地活用とまちづくりの展開についてです。 北部地区のまちづくりについては、その将来像を人々が共生し住み働き続けられる便利なまちとし、実現に向けて施策を推進しているところです。その中で、旧東京北部小包集中局跡地の活用については、北部地域の活性化に欠かせない重要な課題であるという認識は石塚議員と同様です。活用の実現に向けて、本年1月に民間提案の公募を開始しました。提案の内容については、北部地域の皆様をはじめ様々な方の意見をいただきながら審査を行い、令和6年度末に、北部地域はもとより、区全体の活性化とまちづくりに資する案を選定いたします。本活用を起爆剤に地域特性を生かしたまちづくりをさらに推進し、都市機能や防災性を向上させ、より魅力あるまちとなるよう、全力で取り組んでまいります。

23番寺田晃さん。 (23番寺田 晃さん登壇)(拍手)

台東区議会公明党の寺田晃でございます。令和6年第1回定例会におきまして、会派を代表して質問させていただきます。この機会を与えていただきました会派の皆様に感謝申し上げます。 ここで、このたびの能登半島地震によりましてお亡くなりになられた方々、ご遺族に対し謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧復興をお祈りいたします。 本日の質問でございますが、区議団が毎年提出しております予算要望より、来年度要望の3つの柱、こどもまんなか社会の実現、防災・減災対策、脱炭素社会の実現の大きく3点につきお伺いいたします。区長におかれましては、積極的なご答弁を賜りたく、何とぞよろしくお願いいたします。 初めに、子供の幸せを最優先する社会の実現についてお伺いします。 国では、昨年12月22日に、今後5年間の政策の基本指針となるこども大綱が策定となりました。子供や若者を権利の主体として位置づける初の大綱の策定は、子供政策を行う上で歴史的な転換とも言うべき大きな意義があります。取り組むべき重要事項として貧困や虐待、自殺防止対策、学童期や思春期の心のケアの充実などが挙げられ、子供や子育てに関する問題が複雑化する中、社会全体で支える体制づくりが求められています。策定に際し、公明党は、一昨年11月に子育て応援トータルプランとして様々な提案をさせていただき、中でも、子供や若者、子育ての当事者の声をしっかりと聴くというプロセスを重視することを強く求めてまいりました。これにより小学生から20代の若者、子育て当事者など4,000件近くの意見が寄せられ、それを基に大綱の検討が進められました。自治体に対しましては、こども基本法により、こども大綱を勘案して、自治体独自のこども計画を策定する努力義務も定められ、本区におきましても、国と同様に子供や若者のご意見を丁寧に聴く体制を整えていただければと存じます。 私は、先月、水谷青少年問題研究所の水谷修所長を講師として行われた台東区青少年健全育成講演会、「夜回り先生、いのちの授業」に参加させていただきました。水谷所長の実体験を基に若者たちの不登校をはじめ薬物汚染など非行防止と更生の取組を熱く勉強させていただきました。講演を通して述べられたことは決して子供たちは悪くなく、根本の要因は子供たちに縁する大人や社会に原因があるとの断言でありました。一人一人しっかりと子供たちに向き合うことこそ更生に向かえるとの、まさしくこどもまんなか社会の精神モデルを学んでまいりました。 自治体独自のこども計画策定については、国が策定のためのガイドラインを検討中とのことですが、そこでお伺いします。本区の計画策定に当たり、幅広く子供や子育て中の当事者に意見聴取、面談やアンケートなど、策定に反映させ、策定後も同様に意見を聞いて、取組を継続し、政策のフォローアップをすること、さらにこうした方針や施策を関係する様々な現場に浸透させ、当事者と対話しながら共に進めていくということが当たり前となる社会にするべきと考えますが、区長のご所見をお伺いします。 併せてお伺いします。子供が権利の主体と明記されたことは誠に画期的なことと存じます。生まれながらに人権を持ち、多様な人格やその個性が尊重され、社会全体で健やかな成長を後押ししなければならないと強く感じます。国立成育医療研究センターによる、一昨年3月に小学1年生から高校3年生相当の児童・生徒を対象とされた子どもの権利に関する意見・希望調査による結果でありますが、国連・子どもの権利条約という言葉を聞いたことがありますかとの質問に小学生では50%以上が知らないとの回答でした。一方で、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによる、一昨年3月に小・中・高校等、学校教員を対象とした学校生活と子どもの権利に関する教員向け調査による結果でありますが、子供の権利の認知度の質問に対し、約2割がよく知っているとの回答に対し、約3割が名前だけ知っている、もしくは知らないとの残念な回答でした。本日も痛ましい報道がございました。やはり認識の共有のため、理解を促進する啓発が重要であり、大人も含め、学ぶ機会も必要と存じます。以前より区議団の予算要望では、(仮称)東京都台東区子供権利条例の制定を要望しております。全国でも昨年12月現在、64の自治体にて子供の権利に関する条例が制定されております。 そこでお伺いします。今こそ本区におきましても(仮称)台東区子供権利条例の制定を行い、子供の権利の認識を深め、理解を促進し、本区のこどもまんなか社会を推進すべきと考えますが、区長のご所見をお伺いします。 次に、自然災害から区民の命と暮らしを守り抜く防災・減災対策についてお伺いします。 本年元旦に最大震度7を観測した能登半島地震は本日で発生から約1か月半となりました。お亡くなりになられました方は2月7日現在241名、負傷者は1,291名、家屋被害は6万8,657棟、依然として二次避難も含めて1万4,000名を超える方々が避難所生活を強いられております。このたびの能登半島地震を受けまして、いま一度、災害に対する備え、首都直下地震の対応を気を引き締めて行い、自然災害・大規模災害から区民の命と暮らしを守り抜く、さらなる防災・減災対策を進めるべきと実感いたしました。現在、本区では台東区地域防災計画の修正を進めているところですが、先日の区長所信表明では、能登半島地震を受け、令和6年度予算に緊急防災対策として防災備品の充実に要する経費を追加との表明をされました。 そこでお伺いします。今回修正の台東区地域防災計画の考え方やポイント、そして能登半島地震を踏まえ、さらに充実すべき本区の防災・減災対策について、区長のご所見をお伺いします。 あわせて、能登半島地震の中、避難状況等の報道を確認しながら、大変気になる点がありました。避難所や在宅、さらには車中泊避難と、不安を抱えながらの生活の困難さでございます。特に応急対応期の避難生活は物資が不足がちで、不安、かつ生活しづらい日々の連続でありますが、改めまして少しでも不安を取り除けるよう、日頃からの自助の準備、防災の準備の大切さを考えさせられました。 そんなさなか、すばらしいニュースを党から伺いました。被害の大きい珠洲市の中で、三崎町北部の寺家下出地区でのことです。大半が高齢者で、約40世帯、90人ほどの住民は、地震から間もなく、津波に襲われ、多くの住宅が倒壊、それでも5分以内に高台の集会所に全員無事避難できたとのこと。地区では東日本大震災以降、毎年欠かさず避難訓練を行っており、この地震なら津波が必ず来るとの判断で、揺れが収まると、訓練どおり坂道を上り、近所同士で声をかけ、足の悪い人を助けながら、地震から5分ほどで全員が集会所に到着すると、津波はまちを飲み込んでしまいました。住民の一人は、奇跡ではなくて、訓練で生きられたと語られたそうです。本区でも協議や訓練を重ねて、避難所生活や在宅避難生活が少しでも安心できるものに、防災に強い地域になるよう進めるべきと考えます。 ご存じのように、国の地震調査研究推進本部は、首都直下地震の発生確率をマグニチュード7程度の地震が30年以内で約70%と発表しています。また、東京都では、一昨年5月に被害想定を10年ぶりに見直し、台東区の主な想定は数値が一番高い冬の早朝の時間帯で家屋被害6,890棟、死者146人、負傷者1,659人、避難者数6万4,886人と公表しました。改めて私は各世帯に配付される避難所運営マニュアルや安全・安心ハンドブックを見直しましたが、当然ながら、それぞれ全てが大切なことばかりであります。 ちなみに、現在の避難所運営マニュアルは2012年8月、安全・安心ハンドブックは2021年1月に作成されたものですが、能登半島地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ、それぞれ防災準備や避難生活など必要事項の更新をしていただき、世帯や個人では避難する、しないの判断や日頃から準備するもの、震災時の連絡や情報収集の方法など、一方、地域では避難所運営や防災の心得の学習会など啓発とともに実践的な訓練を含め、さらに推進するべきと考えます。 そこでお伺いします。大規模災害から区民の命と暮らしを守るために全ての区民が自助を我が事として捉え、いざというときに防災・減災行動が実践できるよう、さらに周知啓発するとともに、共助である避難所運営や地域での防災訓練を推進すべきと考えますが、区長のご所見をお伺いします。 最後に、脱炭素社会の実現についてお伺いします。 台東区は、2022年2月、深刻化する気候変動問題や脱炭素社会への移行等、環境を取り巻く状況の変化に対応するため、2050年のゼロカーボンシティ実現を目指す取組の推進を宣言しました。そして、この宣言に沿うように、台東区環境基本条例の制定や台東区環境基本計画の改定が本年春の施行、改定を目指し、進められています。そして、この宣言の下、脱炭素化、環境配慮の一環として、都内自治体連携によるカーボン・オフセット事業や環境負荷軽減を目的とした生ごみの減量対策モデル事業を都内でも先駆的にスタートし、さらには同じく、環境負荷軽減のため、プラスチック分別回収事業を現在、モデル実施、令和6年度、一部地域で先行実施、令和7年度、区内全域実施を目指しています。主な進捗状況でありますが、カーボン・オフセット事業では、実績としてあきる野市と奥多摩町での合計約22.35ヘクタールに及ぶ森林整備の実施、また、間伐による二酸化炭素吸収量に対し、とうきょう森づくり貢献認証制度の森林整備サポート認定が本年8月予定となっています。生ごみ減量対策モデル事業では、実績として「はじめてのコンポスト講座」の参加者は、これまで4回開催され、定員を超える申込みがあり、多くの方が参加となりました。条例の制定とともにこのような先駆的な取組、さらには区民への呼びかけ、速やかな区民の反応は目をみはるものがあり、本区の脱炭素社会への方向性は明るくなっております。 その一方で、私は、昨年11月に行われました環境(エコ)フェスタたいとうの環境シンポジウムの見学をさせていただきました。環境に興味がある若年層のパネリストを迎え、条例の制定や計画の改定を踏まえての脱炭素社会へ2050年、ゼロカーボンシティをどのように実現していくかなどのディスカッションが行われました。皆様、しっかりとした環境に対する知識やお考えを持ち、明快に質問や要望をされる若いパネリストたちの姿に将来の期待を大きく感じさせていただきました。ただ、残念なことに、観客席はまばらで、せっかく内容のある、全区民に見ていただきたいようなシンポジウムがこのまま終わってしまうのが非常に残念に思いました。と同時に、不安に駆られたのが、待ったなしの脱炭素社会の実現もせっかく条例制定や計画改定など行われても全区民に届かなければ前に進めないことは自明の理であります。脱炭素社会の実現は、当然、全区民にご理解いただき、全区民で実施し、実行していかなくては実現できないものと存じます。公明党区議団では以前より(仮称)台東区脱炭素行動計画の策定を要望しております。言わずもがな、行動計画は目標達成に向けた具体的なアクションを実施するために必要なものです。地球温暖化の手後れになるタイムリミットは残すところ7年とも言われております。必ずやり遂げねばならない計画だからこそ、行動計画をガイドブック等の形にして、区民お一人お一人に手渡しながら、区民全員で成し遂げるべきと考えます。 そこでお伺いします。台東区環境基本条例の制定や台東区環境基本計画の改定をどのように全区民に理解していただき、全区民に実施・実行していただき、脱炭素社会の実現をしていかれるのか、区長のご所見をお伺いします。 以上で、質問を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
寺田議員のご質問にお答えいたします。 ご質問の第1は子供の幸せを最優先する社会の実現についてです。 まず、自治体独自のこども計画の策定についてです。 計画の策定やその施策の推進に当たり、当事者の方々から意見を聴き、それを反映させていくことは重要です。これまでも次世代育成支援計画の策定に際しては、当事者に対するニーズ調査や公募区民の参画、パブリックコメントの実施により意見等を計画に反映してきました。また、計画事業を推進する際も、必要に応じてアンケートなどにより当事者から意見を聴取し、事業に反映させています。こども計画については、国における検討を注視しているところですが、策定の際には同様に当事者の意見を聴き、それを反映させていく必要があると考えています。今後とも子供施策を推進するあらゆる場面において、意見聴取の機会の充実を図り、施策に反映していけるよう努めてまいります。 次に、子供の権利の認識についてです。 子供は、権利の主体であり、その権利の擁護が図られる社会を目指していくことは重要です。区では、母子健康手帳や子育てハンドブックに児童の権利に関する条約を掲載するほか、区民を対象とした研修会などで子供の権利の啓発を図ってまいりました。寺田議員ご提案の条例制定についても子供の権利の認識を深める手段の一つと考えますが、実効性のあるものとするための仕組みづくりなど、制定に向けて取り組むべき課題があるため、先行自治体の取組を参考にしながら検討してまいります。引き続き、教育委員会とも連携し、子供の権利の啓発に努めることで、全ての子供が個人として尊重され、その最善の利益が考慮されるこどもまんなか社会の実現に取り組んでまいります。 ご質問の第2は自然災害から区民の命と暮らしを守り抜く防災・減災対策についてです。 私は、今回の能登半島地震を受け、災害への備えの重要性を改めて実感いたしました。引き続き、災害時の被害を最小限に抑えるべく、防災・減災対策に全力で取り組んでまいります。 まず、台東区地域防災計画の修正等についてです。 地域防災計画は、災害に強い台東区の実現を目的とし、区、東京都、そして防災機関がその有する全機能を有効に発揮できるよう、修正を行うものです。今回の修正では、令和4年5月に発表された首都直下地震等による東京の被害想定に基づき、自助・共助の底上げによる地域防災力の向上や国・都と連携した帰宅困難者対策の強化、さらにはマンション防災の取組などを計画に位置づけます。また、能登半島地震を受け、令和6年度予算案に緊急防災対策として備蓄品の大幅な拡充に要する経費を計上し、その内容を計画に反映いたします。さらに、これまで取り組んできた区の災害対策の見直しを行い、区としての対応がまとまり次第、必要な対策を講じてまいります。 次に、自助・共助の取組の推進についてです。 区では、日常備蓄や在宅避難の備えを周知し、また、避難所運営キットの配備や地域と連携した総合防災訓練などにより、自助・共助の取組を推進してきました。特に今年度はたいとう関東大震災100年事業において、災害教訓の継承、地域防災力の強化を図ってきました。今後、災害対策への関心や防災訓練への参加などを一層促進するため、身近な町会や避難所での訓練をより充実させるとともに、誰でも気軽に参加できる防災イベントの開催など、学びや訓練に触れる機会を増やしてまいります。引き続き、災害への備えなどの情報をホームページ等で発信し、また、避難所運営委員会の活動や町会などの防災訓練への支援等、安全安心なまちづくりに取り組んでまいります。 ご質問の第3は脱炭素社会の実現についてです。 寺田議員ご指摘のとおり、脱炭素社会実現のためには、区はもとより、全ての区民、事業者等が危機感を持ち、具体的な行動を実践していくことが不可欠です。そのため、区では、これまでも環境に関する幅広い情報発信や学習機会の提供、人材の育成をはじめ、区民や様々な団体との協働に取り組むなど、環境基本計画の目標の一つである一人ひとりが環境を意識し、行動するまちの実現に努めています。今定例会に提案した環境基本条例において、区・区民・事業者・滞在者の責務を明確にするとともに、条例の趣旨や改定した計画の内容をご理解いただくためのパネル展の開催や10月から開始するプラスチック分別回収など様々な事業の中で周知啓発を図ってまいります。また、次世代を担う子供たちに向けては、日常生活など身近な場面で脱炭素について自ら考え、行動できるよう、環境学習の充実を図ります。さらに、計画の重点事業に位置づけた共同住宅向けLED照明や事業所向け省エネ設備導入に係る助成率、あるいは助成額の引上げ等の取組を実施し、区・区民・事業者が一丸となって脱炭素社会を実現するよう邁進してまいります。

それでは、ここで15分間休憩いたします。 午後 2時53分 休憩 ───────────────────────────────────────── 午後 3時08分 開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 24番早川太郎さん。 (24番早川太郎さん登壇)(拍手)

つなぐプロジェクト、早川太郎です。会派を代表して、区長、教育長に大きく3点伺わせていただきます。 まず初めは、行財政運営についてです。 今定例会で提出された令和6年度の予算案では子育てや福祉関係などの新規・充実事業がしっかりと計上され、予算規模は1,232億円、過去最高額となっていて、10年前の平成26年度当初予算952億円と比べ3割も増加しています。この10年間でいえば、平成28年に策定された公共施設保全計画にのっとり、計画的に施設の改修などを行うこととなり、投資的経費は増加していて、平成27年には子ども・子育て支援新制度がスタート、子育て環境は大幅に改善されていますが、関連経費も増えていて、新制度に係る総事業費は26年度の決算額67億円と比べ155億円と、2.3倍となっています。障害福祉サービスも多様化するニーズに応えるために新たな支援メニューが増え、また、対象者も増加していて、心身障害者福祉費は約63億4,000万円と、10年間で5割強増加しています。人口も2万5,000人増えていて、各事業の対象人数も増加し、事業経費は増大していますが、来年度は特に物価高騰の影響などで人件費やその他の経費も上昇、また、国の制度変更に伴う児童手当の拡充なども増額要因となり、この規模の予算となっています。今後もこれらの事業だけでなく、物価高騰やポストコロナ、DXの推進、脱炭素、まちづくりなど多額な経費がかかっていき、歳出の増加傾向は続いていくことになります。歳入も、主要一般財源である特別区民税は、来年度実施予定の定額減税の影響で前年度に比べマイナスとなっていますが、地方特例交付金で補填されていますので、実質8億円のプラス、特別区交付金も財源である固定資産税などの増により8億円のプラスとなっていますが、財政収支推計でも来年度は投資的経費が多額になる年であり、基金を107億円活用する試算がなされていましたが、歳出の増加が試算以上に膨らんでしまい、基金の活用は125億円と、18億円も上振れしています。昨今の急激な物価高騰によるインフレにより賃金も上昇傾向にあるので住民税も増えていくことになると思いますが、制度上、この効果は1年遅れとなります。仮に物価と賃金の上昇が同じであっても、単年度で見ればインフレ分の上昇は歳出だけとなり、タイムラグが発生します。また、歳出増加の要因である新たなニーズへの対応や国や都などの制度変更に伴う事業の増加、インフレによる価格の上昇などによる歳出総額の上昇率に歳入の伸びが追いついていけるのかという懸念もあります。さらに、国による税源の偏在是正の問題、既に法人住民税の国税化やふるさと納税制度の導入など、現在までも区の財源が取られてきましたが、ここに来てさらなる偏在是正に向けての検討がなされています。依然、歳入は不透明と言わざるを得ず、歳出は増加していく。決して楽観できる財政状況ではないと思っていますが、区財政の現状について、区長の所見を伺います。 そういった状況下でも、区民のニーズの変化などを的確に捉え、区政に反映していく、また、安定的に事業を継続していくことが最重要であります。であるならば、不測の事態に備え、実施すべきことがあります。例えば行政の効率化、既にBPRやRPAなどの着手は行っていて、来年度、ChatGPTなども予算計上されていますが、行政の効率化のためのDXなどは着実に進めていただきたいと思いますし、地域や区民の課題解決に向けたDX、データの利活用や情報連携も推進し、行政の効率化や区民サービスの向上につなげていっていただきたいと思います。また、限られた区有施設をより行政需要に合った有効な施設へと転換し、利用者の利便性向上、そして中長期的にはトータルコストの縮減を図っていける区有施設のファシリティもしっかりと推進すべきです。さらに、今後も新たな行政ニーズへの対応や国や都などの制度変更に伴う事業の増加はあります。財政的にも人員的にもおのずと限界はあるはずであり、既存事業の見直しを行っていく必要があるはずです。行政の行う事業で全く無駄な事業は行われていませんが、時代の推移や制度の変更などにより社会的コンセンサスも変化していき、ニーズも変化していきます。そういう動きを的確に捉え、事業の見直しを図っていく、そういうための事務事業評価もさらにしっかりと行うべきであり、また、長期総合計画のビジョンを達成するにしても、計画期間の中で強弱があってもいいのではないかと思います。国の制度変更を含む社会状況や個人の価値観は大きく、そして急速に変化していく時代となっています。このような時代において、これまで以上に社会の変化や区民ニーズに即した施策を展開していく必要があると考えますが、今後の行政運営について、区長の所見を伺います。 次に、教育・保育について伺います。 以前の一般質問や決算・予算の審議の中でも指摘してきましたが、現在の教育・保育を取り巻く環境はかなり変化してきていて、課題が山積しています。教育環境でいえば、区は、平成30年12月に学校における働き方改革プランを作成し、教育現場における働き方改革を推進しています。子供と向き合う時間の確保と本来の能力をフルに発揮できる環境整備に努めていて、教育現場へのサポート機能の充実や校務事務の効率化、また、勤務内容を改善することによる超過勤務の削減など、働き方改革として実施していますが、昨今の教員の担い手不足がより深刻な課題となっています。小学校の35人学級などの制度変更もあり、今後、多くの教職員が必要ですが、小学校教員採用試験の倍率が年々低下するなど、教員の数が縮小傾向にあり、台東区においても代替教員の確保が、より困難になっているという話を聞きます。また、体調不良によって休職や離職をせざるを得ない教員も少なくないのではないでしょうか。教員を増やすこと、区で代替教員をストックすることなどは現実的には困難で、まずは区としてできることを着実に実施していくことが重要です。 教育現場へのサポート機能充実でいえば、学力向上推進ティーチャーやスクール・サポート・スタッフ、スクールソーシャルワーカーなど人員体制の整備を着実に実施してきていますが、人員の確保が困難な状況となっています。例えば学力向上推進ティーチャーでは、毎年度、人員確保に至らず、今年度も減額補正を行っています。教員免許を持っていることが採用要件となっていて、先ほど述べたとおり、現在も教員不足であり、今後もより一層厳しくなってくる。また、特別支援教育支援員も、特にここ数年は必要とする人員の確保ができず、現場に負担を強いている状況が続いています。ニーズは年々増加傾向にあって、今後はさらに増えていきます。人材確保が毎年のように実施できていない事業については、待遇面を改善するのか、人員が確保できないことを前提にその役割を補完するための対応策を講じるのか、どちらにしても課題解決に向けた検討を早急に実施すべきです。 ICT教育への対応についても、学習者用デジタル教科書の導入など、ICT教育は日々進展していて、授業の在り方が大きく変化しています。教員にとって新たな教え方に対応することは大変困難なことであると推察します。サポート機能としてのICT支援員も、当初の機器に対するサポートだけではなく、ICTをどう活用していくかという大変重要な役割に変化していて、来年度、大幅に充実していることは大変評価していますが、ICT活用の意義をしっかりと意識できるような研修や先進事例を共有できるような取組も実施していかなくてはなりません。 校務事務の効率化では、今までも校務支援システムの再構築や出退勤管理システムでの電子決裁導入など、業務の軽減・効率化を図ってきましたが、十分とは言えません。BPRやさらなるDXの推進など、早期に実施すべきです。 働き方改革のメニューでいえば、教員の意識改革や保護者や地域への啓発、ストレスチェック、産業医の活用などもしっかりと対応していただきたいし、そのほかにも、中学校における部活動の地域移行、地域連携や時代の変化に対応したあしたば学級の在り方の検討など、課題は多数あります。 保育環境でいえば、放課後の居場所、就学前の保育ニーズの上昇に伴い、こどもクラブの待機児童対策が近々の課題となり、令和4年度に緊急3か年プランを策定、民設こどもクラブの開設や放課後子供教室の実施校拡大などに取り組むとともに、今年度にはプランでの予測を上回った申請などに対して追加対策を講じるなど、柔軟に対応していることは評価しています。しかし、学童保育に対するニーズはまだまだ増加傾向にあり、待機児童対策はさらなる拡充が必要となります。来年度、放課後子供教室2校で実施時間を18時まで延長するなどの対応を予定していて、この取組が広がってくれればいいなと思いますが、今後に向けた検討は必須であります。 さらに、保育園や幼稚園などの在り方、保育園は待機児童も減少し、対策も量から質へとフェーズが変わっています。4月時点で定員に満たず、経営を圧迫、他区などでも閉園する保育園が出てきました。その対応として、区では、出産時期にかかわらず、産休・育休明けでも安心して預けられる保育体制の構築に向けて、ゼロ・1歳児の定員未充足期間における保育委託費加算をスタートし、大変評価していますが、今年度では定員に達するまでの期間が延び、10月までのこの制度での対応では厳しくなりつつあり、さらなる対策の検討が必要です。そのほかにも、連携園の構築やこども誰でも通園制度への対応、保育人材の確保や休日保育の在り方など、課題は山積しています。幼稚園も、保育需要の高まりなどから、そもそも入園希望者が減少、幼稚園ニーズのある方への選択肢となるよう、預かり保育や給食対応を実施していますが、現状の体制では今後も入園希望者は減少していく可能性が高いのではないでしょうか。保育園も幼稚園も私立園がある中で、公立園としての役割をしっかりと位置づけて、今後どうしていくのか検討する時期に来ています。 安心して子育てができる環境整備、子供たちの未来の可能性を広げる教育環境整備にしっかりと取り組んでいかなくてはなりません。現状の教育・保育における課題認識とその課題に対してどのように対応していくのか、教育長の、抱負も含めて、所見を伺います。 最後は、障害福祉について伺います。 近年、障害者の重度化や高齢化、発達障害支援など障害福祉サービスのニーズは増加しており、また、多様化していて、そのニーズに応えるべく、医療的ケア児への対応や障害児対応が可能な特別養護老人ホームの整備などを進めていますが、国の制度における報酬では区内の事業者が必要なサービスをしっかりと実施していくことが困難な場合も多々あり、また、都市部特有の課題も多く、利用者のニーズに応え切れていない事業もあります。今までも区は現場に最も近い自治体として事業者が障害福祉サービスを適切に提供するためのサポートを実施していて、例えば障害福祉サービスのプランを作成する相談支援専門員、支援ニーズが複雑化する中、様々なサービスを適切に組み合わせて利用するためには相談支援専門員を増やすことが必要でした。国が決めた報酬だけでは人材を確保することができず、その対策として区は今年度、相談支援専門員を増加させるための助成を実施しています。また、障害福祉人材の確保、そもそも障害福祉に関わる職員は低賃金であると同時に労働環境の厳しさから離職してしまう方も多く、人材確保が困難な職場ですが、今後も区内施設整備が予定されていて、多くの人材確保が急務となっています。そういった課題に対して、来年度、障害福祉サービスの人材確保に向け、家賃補助など区独自の取組を行う予定であり、そのほかにも移動支援における対象者や対象場所の拡大、障害者支援のデジタル化推進も予算計上されていて、大変評価していますが、まだまだ課題は山積しています。 物価高騰の影響で障害福祉サービス事業者は経営的にかなり厳しい環境に置かれていて、これまでも区は緊急対策として事業者支援を実施しています。来年度は報酬改定でインフレを考慮した改定を実施することになるとは思いますが、人件費や他の経費などの上昇分に応えられるだけの運営費を賄うことができる改定になるのかという懸念があります。23区も同様の課題を抱えていて、各区の課題解決に向けた取組を実施するようで、来年度予算で品川区では障害福祉職員の居住支援特別手当を創設、港区でも障害児通所支援事業者へ賃料の一部補助を拡充との報道がありました。台東区としても、今後も引き続き頑張っていただきたいと思っています。今後も国や都の制度設計では十分ではない部分のサポートを事業者が適切なサービスを提供できるようしっかりと実施し、利用者が安心してサービスを受けられる環境整備に努めていってほしいと思いますが、今後の障害福祉について、区長のご所見を伺います。 以上で、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
早川議員のご質問にお答えいたします。 ご質問の第1は行財政運営についてです。 まず、区財政についてです。 令和6年度予算においては、子育て支援や高齢者・障害者へのサービス、地域経済の活性化に資する取組の充実などを図るとともに、物価高騰などの影響もあり、一般会計の予算規模は過去最高額の1,232億円となりました。予算編成に当たっては、喫緊の行政課題に確実に対応できるよう、これまで積み立ててきた基金を積極的に活用したところです。歳入では、早川議員ご指摘のとおり、税源のさらなる偏在是正措置が国で検討されており、特別区交付金の減収が懸念されるなど、その影響には十分注意する必要があります。歳出では、災害対策の強化や区有施設の保全など様々な行政需要が増大するとともに、物価高騰などの影響も継続する見込みです。そのため、区財政は、今後、厳しい局面に立たされる可能性があり、決して楽観視できる状況ではないと認識しています。引き続き、より一層の財源確保や事務事業の効率化を進めるとともに、基金や起債の活用に当たっては一定の基金残高の確保や起債に伴う長期的な償還の負担にも留意してまいります。今後とも必要な区民サービスを確実に実施できるよう、中長期的な視点に立ち、持続可能で安定的な財政運営を推進してまいります。 次に、今後の行政運営についてです。 新型コロナウイルス感染症を契機に区民の行動や意識が変化しており、また、物価の高騰や労働力不足に伴う影響など、区を取り巻く環境は変化し続けています。持続可能な行財政運営を推進するためには、早川議員ご指摘のとおり、社会の変化や多様化する区民のニーズを的確に捉えることが重要であると、私も認識しています。区では、国や東京都の動向を適宜把握するほか、事務事業評価などを活用し、事業の見直しを図るなど、社会経済状況の変化による影響を把握・分析した上で、様々な事業を効果的・効率的に実施しています。今後も行政計画などに基づく事業を着実に推し進めるとともに、少子化対策や災害対策の強化、デジタル社会への移行などの課題や変化により生じる新たな行政需要にも対応しながら、必要な施策を柔軟、かつ臨機応変に展開してまいります。 ご質問の第3は障害福祉についてです。 近年、障害者の重度化や高齢化とともに、少子高齢化の進行などにより障害者を取り巻く環境は大きく変化しており、障害福祉サービスの需要も増加し、多様化しています。こうした状況の中、障害者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、障害の状況や生活環境など、一人一人に寄り添った支援を行っていくことが求められています。そのため、多様なサービスを提供するための体制整備をより一層進める必要があり、サービスを担う人材の確保、育成、そして定着など、喫緊、かつ重要な課題の解決に向けて取組の充実に努めているところです。引き続き、国や都の動向を十分に注視するとともに、本区における障害者やその家族、事業者のニーズを適切に把握し、障害福祉サービスの基盤整備をより一層推進してまいります。 その他のご質問につきましては教育長がお答えいたします。

教育長。 (教育長佐藤徳久さん登壇)
早川議員の教育・保育についてのご質問にお答えさせていただきます。 まず、就学前教育・保育についてでございます。 令和5年4月に保育所の待機児童数がゼロとなる一方、定員に満たない保育所が生じているほか、幼稚園の園児数は公私立ともに減少傾向となっております。そのため、子供たちが他者との関わりの中で経験し、育む自立心や協同性などの集団教育・保育による効果が十分に得られるよう、教育・保育の質の維持・向上が課題となっております。 そこで、区立幼稚園においては、一定の園児数が確保された質の高い幼児教育を提供するため、既に検討委員会を立ち上げ、区立幼稚園に求められる役割や今後の対応について検討を開始しております。今後も、就学前の子供たちが生きる力の基礎を培うことができる教育・保育の質の向上により一層努めてまいります。 次に、学校教育についてでございます。 全ての児童・生徒に対し、知・徳・体の調和の取れた質の高い教育を保障する上で、学習指導要領の内容を着実に実施することが重要であり、児童・生徒が持続可能な社会のつくり手となるために必要な資質・能力を育成することが求められております。 そこで、児童・生徒が自立した学習者として学びを進められるよう、ICTを学校教育の基盤的なツールとして活用し、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させることで、児童・生徒の主体的・対話的で深い学びにつなげてまいります。これらの実践研究を通じて、これからの時代を見据えた新しい時代の学校づくりに取り組んでまいります。 また、依然としていじめの問題の深刻化や不登校児童・生徒数の増加が大きな課題であると認識しております。多様化・複雑化する子供たちを取り巻く環境を踏まえ、学校においては教員が子供たちと向き合う役割を担っております。教員自身がゆとりややりがいを持って働く環境を早急につくることがいじめ・不登校対策を含めた効果的な教育活動を子供たちに提供するために重要であると考えております。 そこで、教育委員会では、教員がゆとりを持って子供たちと関わり、よりよい教育を行うことができるよう、働き方改革の一環として既に教育課程編成の見直しを学校長へ指示するとともに、来年度は副校長補佐やスクールソーシャルワーカーなど、小中学校をサポートする人材の配置を拡充してまいります。今後も、子供の最善の利益の実現を図る観点から、組織的な支援体制の構築に向け、積極的に取り組んでまいります。 次に、放課後対策についてでございます。 放課後の子供たちの居場所づくりにおいては、議員ご指摘のとおり、増加するニーズに対応していかなければならないと認識しております。 そこで、引き続き、緊急3か年プランに基づく対策を進めるとともに、来年度から試行実施する放課後子供教室の時間延長の状況を踏まえ、対象施設の拡大について検討し、放課後の子供たちの居場所づくりの充実に努めてまいります。 教育委員会といたしましては、次世代を担う子供たちが健やかに成長できるよう、教育・保育の充実に向け、学校園と共に教育施策をより一層推進してまいります。

以上で、代表質問は終了いたしました。 ─────────────────────────────────────────

次の本会議は、明日、午後1時に開きます。 これをもって本日の会議を閉じ、散会いたします。 午後 3時34分 散会 議長 髙 森 喜 美 子 議員 中 嶋 恵 議員 伊 藤 延 子