世田谷区議会が2023年6月14日に開催され、保坂区長の4期目における区政運営の方針と、物価高騰対策、教育現場の課題、庁舎建設工事の遅延など複数の施策について質疑とが行われた。
- ・学校給食費の無償化継続の検討と財源確保の課題
- ・物価高騰対策としてのせたがやPay事業と商店街振興
- ・教育現場での体罰問題と教委の対応状況
- ・少子化対策と出生率改善に向けた施策方針
- ・本庁舎等整備工事の工程遅延原因と今後の対応
- ・インクルーシブ教育の推進と多様な学び方の実現
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(26名)
// 発言(99件)

ただいまから令和五年第二回世田谷区議会定例会を開会いたします。 ────────────────────

これより本日の会議を開きます。 ────────────────────

本日の日程はお手元の議事日程のとおりであります。 ────────────────────

まず、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員には、会議規則第七十九条の規定により、 二 番 佐藤 正幸議員 四十九番 岡本のぶ子議員 を指名いたします。 ────────────────────

次に、会期についてお諮りいたします。 本定例会の会期は、本日から六月二十三日までの十日間とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって会期は十日間と決定いたしました。 ────────────────────

次に、区長から招集の挨拶の申出があります。保坂区長。 〔保坂区長登壇〕
令和五年第二回世田谷区議会定例会に当たり、区議会議員並びに区民の皆様に御挨拶を申し上げます。 さきの世田谷区長選挙で四期目の任期を与えていただき、九十二万都市世田谷の未来に向けた区政を担うことになりました。三年間のコロナ禍のさなか、日常的なイベント、お祭りを休止してきた地域コミュニティーは大きく変化し、身近な地域での関係の再構築が迫られています。新型コロナウイルス感染症に最も警戒を強めてきたのは、高齢者施設であり、医療機関でした。区は、検査、診断、治療のサイクルを地域の連携と役割分担等により効果的に回し、重症化や死者を一人でも少なく抑制できるように不断の努力を重ねてまいりました。五月八日から五類へと移行しましたが、社会経済活動の活発化とともに、感染拡大リスクは増加することが予想されます。区といたしましては、第九波の到来も予想しつつ、従来までの体制を縮小する一方、急激な拡大に対する備えも怠らずに区内の感染状況に敏感に目配りを続けます。高齢者施設でクラスターが拡大し、重症化や死者が多く出るような事態は極力回避するよう全庁を挙げて医師会や病院等の関係機関との連携を強めていきます。 少子化の急激な進展が国政の課題としても急浮上しています。区でも今年度、子ども全力応援予算として編成し、物価高騰対策として区立小中学校での給食費無償化や国の制度に上乗せした出産一時金五万円加算などに取り組んでいます。一方で、子育て支援の充実だけで少子化に歯止めをかけるのは難しいとも言われています。親となる可能性がある若い世代が結婚し、子育てすることをライフプランとして描けないほどに雇用が不安定で、収入の見通しがつかない現実を改善する必要性も認識をしております。 一方、区がこれまで進めてきたセーフティーネットとしてのひとり親世帯への居住支援は、現金給付に財源の限りがある現在、生活応援の基盤として極めて有効です。区では国土交通省のセーフティーネット住宅を制度発足前から研究し、総力を挙げて取り組んできましたが、現在ようやく十戸が利用されているだけにすぎません。不動産資源の市場流通性が高い都市部において、オーナーや不動産業者にとって制約を課した物件を提供することに抵抗感の壁がある状態です。より魅力のある制度とするため、オーナーへ協力金を交付するなど、区独自のインセンティブを付加し、努力してきましたが、都市部における拡大可能な制度改革も必須です。区長として人々の声に耳を傾け、現在の課題をしっかり捉えることはもちろんですが、十年、二十年単位で未来を予測した上で、そこに必要な政策リクエストを解読していく作業が必要です。 また、未来は現在に宿るとも言われています。既に世田谷区九十二万人が直面している悩みや課題に対処し、成果の兆しや新たな発展の芽を育てる作業を原点に返って実践したいと考えています。六月二十四日から、四回目となる車座集会をまちづくりセンター二十八か所で連続開催いたします。 次に、次期基本計画の策定についてです。 三月二十九日、世田谷区基本計画審議会の大杉覚会長より、世田谷区基本計画大綱の答申をいただきました。昨年九月八日の第一回基本計画審議会を皮切りに、半年間で連続八回にわたり、長時間かつ白熱した議論を重ねられました。大綱の策定に当たっては、地域課題は複雑化、複合化しており、その解決のためには分野横断的に対応する必要があるとともに、行政だけでは実施できず、区民をはじめとする多様な主体との連携協力が不可欠である。したがって、最上位の行政計画である基本計画に、分野別計画では描けない分野横断的な視点や多様な主体との連携協働の視点から政策を位置づけるべきとしています。審議会では、委員の方から、基本計画では個別計画では書き切れない区政全般にわたる事柄を書いていくべきとの御意見をいただいてきました。大綱の基本方針におきましては、持続可能な未来を確保し、あらゆる世代が安心して住み続けられる世田谷をともにつくることを目指すべき方向性に据え、計画全体を貫く考え方として、参加と協働を基盤とする、区民の生命と健康を守る、子ども・若者を中心に据える、多様性を尊重し活かす、地域・地区の特性を踏まえる、日常生活と災害対策・環境対策を結びつけるの六つの理念が掲げられています。 参加と協働に関しては、区民を施策の対象として捉えるだけではなくて、自ら地域をつくり支える存在として位置づけ、主体的な参加への意欲を引き出すコミュニティーづくりにつなげるという新たな考え方もいただきました。また、基本計画の具体化に不可欠で、分野横断的な体制を整えて重点的に取り組むべき政策として、子ども・若者が笑顔で過ごせる環境の整備、新たな学校教育と生涯を通じた学びの充実、多様な人が出会い、支え合い、活動できるコミュニティの醸成、誰もが取り残されることなく生き生きと暮らせるための支援の強化、脱炭素社会の構築と自然との共生、安全で魅力的な街づくりと産業連関による新たな価値の創出の六つの重点政策が掲げられています。 学校での学びについては、子どもたちが自ら地域課題の解決策や興味関心が高いテーマなどについて考える探究的な学びへと転換させ、一人一人の多様な個性、能力を伸ばし、子どもたちが生き生きと学べる新たな学校教育を目指していくこととしています。コロナ禍の三年間で増加傾向の不登校の児童生徒の支援やインクルーシブ教育の実現に向けた取組が求められる中、子どもの将来性や可能性を保障するためにも、多様な学びの場の確保や支援策の検討を進めていくことにも触れられています。 一方、人類の生存を脅かしている今般の気候危機への対応は地球規模の大きな転換が必要な課題であり、脱炭素社会の構築と自然との共生を掲げ、他自治体との連携はもとより、国際社会とも認識を共有し、脱炭素やグリーンインフラなどの取組を環境分野だけでなく、経済、教育、福祉、まちづくりといったあらゆる分野の中で進めていくこととしています。 この基本計画大綱を受け止めた上で、庁内で検討を行い、五月末には区として基本計画骨子を作成し、現在区民意見募集を行っています。六月三日土曜日には基本計画ワークショップを開催し、熱心な意見交換を行いました。続いて、六月十七日土曜日には、教育総合センターで次期基本計画策定に向けたシンポジウムを開催します。基本計画審議会の委員をパネリストとしてお迎えし、大綱に込めた思いや未来の世田谷への期待など発表、ディスカッションをしていただく予定です。今後も広範な区民の参加と議会での議論を重ね、今年度末の策定に向けて検討を進めてまいります。 次に、本庁舎整備についてであります。 区では、一期棟完成予定を令和五年九月末に控え、新庁舎供用開始に向けて、什器の購入や区民会館のこけら落とし公演の企画など、関連する様々な準備を進めていました。そのさなか、五月十九日、工事受注者である大成建設株式会社東京支店より、最大六か月間の一期工事再延伸が必要との申入れがなされました。理由は、施工計画の検討と工程管理が至らなかった、全面的に大成建設の落ち度である、見通しや詰めが甘かったとのことでしたが、影響は計り知れず、到底納得できるものではございません。令和四年十二月に工事進捗の遅延により二か月間延伸したばかりであり、また、一期工事竣工まで残り四か月となった時点で、さらなる六か月の延伸は信頼関係を損ねるものであります。 大成建設からは、相川善郎代表取締役社長による謝罪と工期の最大六か月の延伸の依頼を内容とする書面が届き、直ちに区からは大成建設に対して、再度の工程延伸に至った原因と責任を明確にするよう要請したところ、六月九日に工程遅延に係る経緯等報告書の提出を受けました。今後、その内容を踏まえ、一期棟の完成時期の延伸期間を判断し、区議会はじめ、区民の皆様にお示ししてまいります。竣工まで、近隣をはじめ、区民の皆様には大変御迷惑をおかけいたしますが、引き続き、安全管理、品質管理等を徹底し、区民の安心安全を支える拠点としての本庁舎整備を進めてまいります。 次に、不登校児童生徒の支援についてです。 区は令和三年度より二年間にわたり事業者と協力協定を結び、オンラインを活用した不登校児童生徒の支援を実施してきました。オンラインを通じた一対一の相談や授業支援を行うことにより、在籍校に戻ることができた事例など、一定の有効性があると判断をしております。令和五年六月より、このオンライン支援を区の委託事業として新たな形でスタートします。協力協定で課題だった個別、少人数のみの支援を改善し、複数の児童生徒に対して対応します。支援メニューは、オンライン上の居場所機能、学習支援機能、相談支援機能や直接的な対面支援へのつなぎ機能などを持たせ、多様な選択肢の下に利用する児童生徒一人一人に合った支援を行ってまいります。 次に、新たな学びの場の創設についてです。 強い好奇心や感受性、豊かな想像力、鋭敏な五感など特性に恵まれながら、学校環境になじめない児童生徒がいるという話が様々な形で私のところにも届いています。学びの質の改革が言われる中で、総合教育会議でも新しい学びの場や学び方を追求する学校の創設を話題にしてきましたが、実現に向けた一歩を踏み出すときであります。従来までの学校教育にとらわれることなく、例えば芸術、文化、科学の分野において、子どもが意欲を持って集中的に学ぶプログラムを第一線のクリエーターや研究者の力を借りて実証する新たな学びの場の可能性について議論を始めており、総合教育会議で提案する大綱素案に反映させることについて検討をしているところであります。その新たな学びの場の成果を五万人余の小中学生が通う九十校の学校現場に反映させ、循環させる仕組みについて、教育委員会と共に議論を深めてまいります。 次に、子ども・若者、子育て支援についてです。 区は二〇一五年、平成二十七年三月に子ども・子育て応援都市宣言を行い、保育待機児童の解消に向けた保育園整備や全妊婦面接から始める世田谷版ネウボラの開始、子どもの人権擁護機関のせたホッとの設置や世田谷区児童相談所の開設など、子どもがすこやかに育つことのできるまちの実現を目指し、子どもや若者、子育てに係る支援を充実させてきました。 さらに、本年三月には、今後の子ども政策の考え方としてグランドビジョンを定めました。このグランドビジョンにより、今後の子ども関係施設やサービスを縮小することなく総合的に組替えを進め、妊娠時から若者までシームレスに続く子ども・子育て支援の地域を目指していくことになります。区議会、区民、事業者と共に、子ども・子育て応援都市の施策と地域の力を総動員して少子化傾向に歯止めをかけていきます。 また、本年四月には子どもの権利条約の理念を踏まえたこども基本法が施行され、子ども施策の基本理念や子どもの権利に係る基本となる事項が定められました。区は二〇〇一年、平成十三年に二十三区で初めての世田谷区子ども条例を制定し、国連子どもの権利条約に掲げる理念の下で、子どもを権利の主体とし、子どもの権利が尊重され、健やかに育つことができる環境と子ども自身が育つことに喜びを感じることができる社会の実現を目指してきました。しかしながら、子どもや若者を取り巻く環境は、コロナ禍の影響もあって急激に変化してきています。子ども、若者の声が地域に反映される機会もあまり多くない状況です。今こそ、この間の区議会や子ども・子育て会議での議論、本年四月のこども基本法の制定の趣旨も踏まえて、世田谷区子ども条例の見直しについて、子ども、若者、区民、事業者、議会も含めた議論を始めてまいります。 次に、気候危機対策についてです。 地球温暖化の影響と考えられる気候変動により、我が国では一九八〇年代に比して大雨の頻度はおおむね二倍となっており、夏の猛暑や強力な台風、集中豪雨などが各地で発生しています。気候変動は、豪雨、洪水等の被害のみならず、生態系にも大きな影響を及ぼし、我々人類や様々な生物の生存基盤を脅かしかねません。この事態に対処すべく、地球規模で考え、足元から行動せよという地球環境問題のスローガンのとおり、世田谷区においても本年三月に世田谷区地球温暖化対策計画を改定し、新たなスタートを切ったところであります。二〇五〇年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとすることを達成すべき目標としつつ、目標達成を二〇四五年に繰り上げる野心的目標に向け、取組を上積み、広げていくことを目指しております。 計画目標達成のためには、世田谷区における主要な温室効果ガス排出源であります民生部門、とりわけ家庭における排出抑制が不可欠です。世田谷区の区民の皆さんの環境意識は高く、これまでも省エネルギーやごみの排出抑制など様々な環境行動に取り組まれています。区としては、このような区民の環境配慮行動への支援をさらに拡充することで、取組の実効性を高めていきます。今年度より環境配慮型住宅リノベーション推進事業をエコ住宅補助金と改め、拡充いたしました。また、省エネポイントアクションに再エネポイントアクションを加えることで、区民の再生可能エネルギー導入の動きを応援します。さらに、特定地域において、民生部門における脱炭素の先進的な取組を自治体間連携により行うことで、全区に展開可能なモデルとなる脱炭素地域づくりにも取り組んでいきます。 脱炭素の実現のためには、区民一人一人の意識醸成が重要であります。特に次世代を担う子どもたちが中心となって行動を広げていく必要があります。そのため、区ではせたがや子ども気候会議を開催し、小学六年生から中学三年生までの三十五人が参加して意見交換を行いました。建物の省エネルギー改修を促進するために補助が必要ではないか、学校用のタブレットに脱炭素クイズアプリを入れて子どもたちから大人たちに伝えていってはどうか、レジ袋有料化だけでは海洋プラスチックごみの数%を削減するにすぎないので、もっと踏み込んだ対策が必要なのではなどの鋭い意見や提案が数多く出されていました。子どもたちは本当に考えています。世田谷の未来である子どもたちと共に今すべきことを考え、広く区民の行動変容や暮らしの転換に取り組んでまいります。 また、区内事業者の脱炭素の取組を先導するため、世田谷区役所における省エネルギー、温室効果ガスの排出抑制を率先して実施すべく、世田谷区役所地球温暖化対策実行計画を改定するとともに、公共施設のZEB化やそれに準ずる脱炭素化、省エネルギー化をさらに進めるため、公共施設省エネ指針を改定し、新たに(仮称)公共施設気候危機対策指針の策定を行い、今後の公共施設の改修、改築、整備に反映することで実効性を担保します。 次に、地域行政についてです。 昨年十月一日からスタートいたしました世田谷区地域行政推進条例では、区役所本庁、総合支所、まちづくりセンターという区独自の三層構造の中、住民に身近な地区二十八か所のまちづくりセンターを区民生活を包括的に支援する地区の行政拠点として位置づけています。現在、令和五年度までの世田谷区地域行政推進計画に基づき取組を進めています。今般、世田谷区基本計画審議会の基本計画大綱の計画理念には、地域行政制度に関連する参加と協働、地域・地区の特性を踏まえるが明記されています。策定に当たっては、先行する車座集会を踏まえ、タウンミーティングを開催し、区民の皆さんの声を聴く機会を設け、地域、地区を支え、安全安心で暮らしやすい地域社会の実現に向けた議論を進めていきます。 また、窓口混雑の解消に向けた取組が最重要課題となっています。今回の繁忙期において、くみん窓口・出張所では多くの方を長時間お待たせする現状もあり、庁内では、行かない、書かない、待たないを目指すPTを発足させ、今年度から二年間で抜本的な窓口改善策の実現を指示したところです。年度内でも具体化できる改革であれば速やかに実行していきます。国が進める自治体システム標準化に伴う自治体窓口DXSaaSなども参考に、政策と窓口現場とのつながりを検証しながら、区民の皆さんに時間をお返しする窓口のRe・Designを加速化してまいります。 次に、旧池尻中学校跡地を活用した新たな産業活性化拠点事業についてです。 本事業については、民間提案を踏まえた効果的な施設活用や事業の実現に向けて、より魅力ある施設となるよう、運営事業候補者との間で鋭意協議を進めています。具体的には、誰もが気軽に訪れることができるオープンな全区的施設として、区内事業者への様々な技術的支援の提供、子どもや若者をはじめとする多くの区民と事業者の交流、STEAM教育やアントレプレナーシップなどの自主的な学びやリスキリング、区民や事業者の新たなチャレンジを応援するような取組など、体育館や校庭スペースの有効な活用とも併せ、これまでに類のない新しいタイプの拠点として、世田谷らしい施設となるよう準備を重ねてまいります。また、本事業については、事業者決定後も、説明会をはじめ、地域や学校との意見交換を行う機会を設けてまいりました。引き続き、丁寧に耳を傾けるとともに、情報の共有を進めながら、開設に向けて取り組んでまいります。 次に、上用賀公園拡張事業計画についてであります。 上用賀公園は世田谷のほぼ中心に位置し、緊急輸送道路の世田谷通りに接しています。また、世田谷区スポーツ施設整備方針に基づき、今回の公園拡張敷地には、防災とスポーツの拠点としての機能を備えることを検討しています。特に上用賀公園が広域避難場所として指定されていることを踏まえ、スポーツ施設の整備とともに、大規模備蓄倉庫の設置、災害ボランティア等や警察、消防、自衛隊の部隊の活動拠点など、区全体の防災拠点としての機能や地域防災としての機能を備えます。関東中央病院の隣地でもあることから、災害時の医療、救護の連携体制を今後協議してまいります。 昨年度より、区民の皆さんの意見を聴きながら、みどりとスポーツ、そして重要な防災拠点とする計画の検討を進め、災害時の利活用、みどりの保全・創出、健康増進、コミュニティーの形成、スポーツの場の整備やパラスポーツの推進を通した生涯スポーツ社会の実現に取り組む方針として、今回基本計画素案を取りまとめました。基本計画素案策定後は、今年度中に公園の一部暫定利用や地域の皆さんとの意見交換を重ねつつオープンパークを行い、基本計画の策定、事業手法を確定し、本事業を進めていきます。引き続き、令和八年以降の設計、工事、令和十年度以降の順次開設を目指し、防災拠点とスポーツの拠点の二つの役割を併せ持つ重要な公園として、百年後も地域や人々に愛される質の高い公園づくりに区民の皆さんとともに取り組んでまいります。 次に、世田谷区マンション管理適正化推進計画についてです。 区内の分譲マンションは増加傾向にあり、現在約三千百棟、戸数は十万戸を超え、区内における主要な居住形態として広く定着をしています。一方で、築四十年を超えるマンションが全体の約三割を占め、建物の老朽化や居住者の高齢化という、いわゆる二つの老いの進行、また、それに伴う管理組合の担い手不足などが懸念されています。こうした事態に的確に対処するため、マンションの管理の適正化の推進に関する法律が改正されたことに併せ、世田谷区マンション管理適正化推進計画を策定することとし、その素案を取りまとめました。 今後、区分所有者等による自主的かつ適正なマンション管理と良好なコミュニティーの形成を目指し、管理組合の管理水準に応じた支援策を検討するとともに、管理組合が作成した管理計画を区が認定する管理計画認定制度を導入するなど、マンションの管理不全の防止と管理の適正化に取り組み、快適な居住環境を確保してまいります。 次に、災害対策についてであります。 五月五日、石川県能登地方を震源としたマグニチュード六・五の地震が発生いたしました。お亡くなりになった方に哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。 さて、今年は、東日本大震災から十二年、阪神・淡路大震災から二十八年を迎えるとともに、関東大震災から百年という大きな節目の年となります。区は、これまでの大規模災害の教訓を生かし、様々な防災・減災対策に取り組んでまいりました。一方で、この間の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景に、社会状況はこれまでになく大きく変化しており、首都直下地震や集中豪雨の頻発など災害の発生リスクがこれまで以上に高まる中で、区の対策も大きな見直しの時期を迎えています。大規模災害への備えをより確実なものとするため、これまでの防災・減災対策の取組を一層強化するとともに、災害時に安心して避難生活を送れるよう、在宅避難の推進を含む避難者支援の強化、指定避難所運営の見直しなどの取組を進めます。また、新たな防災情報システムを整備するほか、危機管理監の設置に向けた検討を急ぎ、災害対策本部機能を強化するなど、災害に備えた安心安全の取組に総力を挙げて取り組んでまいります。 次に、障害施策についてです。 先般制定しました世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例を基礎として、令和六年度からの次期せたがやノーマライゼーションプランの検討を進めています。障害者が自分らしい生活を選択できる環境の整備とともに、計画の名称を(仮称)せたがやインクルージョンプランに変更することなど、今後の障害施策を推進できるよう、区議会や区民の皆さんの意見を伺いながら検討を進めます。 (仮称)世田谷区手話言語条例について、骨子案に対する区民意見の募集を行っています。手話が言語であるということの理解を促進し、手話を使う人も、手話を使わない人も含め、区民全員が安心して暮らし続けられるインクルーシブな地域共生社会につながるよう検討を進めます。 医療的ケア児者への支援については、昨年度、災害時の安心確保のため十八歳未満の医療的ケア児の方にポータブル電源等の配付を行いました。今年度は、これを十八歳以上の医療的ケア者の方々に拡充するなど、地域で安心して暮らせるよう取組を進めます。 精神障害施策では、昨年度養成した精神障害者ピアサポーターの活動の場の創出を図るとともに、精神科病院の長期入院者に対する訪問支援事業などを行い、地域での生活実現に向けた取組を進めます。 親亡き後を見据えた住まいの場の確保について、令和六年一月、千歳台三丁目区有地への重度障害者対応グループホームの開設をはじめ、JKK大蔵団地の建て替えに伴う創出用地やふじみ荘跡地への施設整備を進めるなど、御本人が望む地域生活を支える基盤整備に計画的に取り組んでまいります。 最後に、本議会に御提案申し上げます案件は、令和五年度世田谷区一般会計補正予算(第二次)など議案三十九件、同意二十二件、報告二件でございます。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御議決賜りますようお願い申し上げて、御挨拶といたします。

以上で区長の挨拶は終わりました。 ────────────────────

次に、事務局次長に諸般の報告をさせます。 〔水谷次長朗読〕 報告第二十三号 令和四年度世田谷区繰越明許費繰越計算書外報告一件

以上で諸般の報告を終わります。 ここでしばらく休憩いたします。 午後一時三十五分休憩 ────────────────── 午後一時五十分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

これより日程に入ります。

質問通告に基づき、順次発言を許します。 まず、自由民主党を代表して、四十一番加藤たいき議員。 〔四十一番加藤たいき議員登壇〕(拍手)

今月初め、日本列島を襲った台風第二号及び活発化した梅雨前線による豪雨は各地に甚大な被害をもたらしました。お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧を心より願っております。 我が国は、少子化という社会の根幹を揺るがす危機に直面しています。現実的に人口減少は避けて通れませんが、人口減の波を少しでも緩やかに抑え、持続可能な日本を築いていくために、様々な子ども政策や各種制度を今の時代に即したものへとアップデートしていく必要があります。その潮流を世田谷が先導し、さらに力強く全国に波及すべく、我々区議団は、あらゆる子ども施策に係る所得制限の撤廃の要望や控除制度の見直しなどの少子化対策を提案するために昨年末から年始にかけて担当大臣等に直接会ってまいりました。これからも区民のため、そして次代を担う子どものために、必要とあらば政府に対しても提言を行うなど、この国の変革をリードしていく姿勢を貫いてまいります。 本日、四年に一度の選挙を経て、今任期初めての定例会が始まりました。我々自由民主党世田谷区議団は、誰が区長であろうとも是々非々のスタンスを崩すことなく、賛同できる政策には協力を惜しまず、また、根拠や効果の疑わしい政策については、真に区民のためになるかどうか、徹底した議論を重ねさせていただくことを改めて申し上げます。区長におかれましては、その場の思いつきではなく、根拠に基づいた施策立案、EBPMを徹底していただくとともに、区民の代表である我々議会の声に真摯に耳を傾け、虚心坦懐に向き合い、世田谷区の発展のために互いに力を尽くしていけるような区政運営を今後四年間進めていただくことを求め、自由民主党世田谷区議団の代表質問をしてまいります。 まず、今後の区政運営について伺います。 区長はさきの臨時会における招集挨拶で、区議会と区政は車の両輪と言われました。前任期当初の臨時会でも同様におっしゃられていましたが、私は区長側の車輪が突如暴走し、議会を置いてけぼりにしていたことが幾度となくあったように記憶しております。確かに区長は、区民の信託を受け、区政を担われることになりましたが、決して白紙委任されているわけではありません。このことを忘れることなく、区政を進めていただきたいと思います。 さて、さきの区長選における保坂区長の選挙公報を改めて拝見しましたところ、これまでの実績と既に実施が決まっている事業についての記載ばかりで、長期にわたるビジョンどころか、この四年間の短期的な政策さえも明確なメッセージが見えません。これまでも我が会派は、保坂区長に対し、足元ばかりを見た近視眼的な区政運営を改め、世田谷の将来を見据え、特に少子化対策に強力に推進していくことを何年も提言してまいりました。先ほど招集挨拶の中でようやく少子化対策への取組を表明されたことは、遅きに失した感はありますが、評価します。ただし、大切なことは具体的なアクションです。また、少子化対策と並行し、取り組まねばならない区政課題は山積しています。区長は、十年、二十年、そしてさらに、将来の世田谷のあるべき姿をどう描き、実現に向け、この四年間の任期で何を成し遂げていくつもりなのか、お答えください。 次に、行財政改革について、今年度の区の一般会計予算は三千六百二十億円と、本庁舎等整備の山があるとはいえ、前年度を大幅に上回る過去最大の予算となっており、予算規模の肥大化がますます進んでいます。一方で、区が毎年度示す行革の効果額は、公共施設の整備時期の延伸や事業の先送りなどがその大半であり、いわゆる事業のスクラップやトレードオフといった事業そのものの見直しが全くと言っていいほどないのが実態です。前期四年間では、新規事業五十八億に対し、廃止事業が五・八億と数字が物語っています。また、区長の今回の選挙公約を見ても、行財政改革といった記載は一切見受けられませんでした。 私は、こうした区の姿勢が予算規模を肥大化させている大きな要因であると考えており、そう遠くない将来、区政運営が立ち行かなくなるのではないかと強い危機感を持っています。区長のあれもやりたい、これもやりたいばかりでは、未来の世代にツケを残すだけです。 また、少子化対策に本気で取り組むのであれば、多額の財政出動が伴いますし、長期化する物価高の影響やふるさと納税による減収の拡大、また、今後の超高齢化社会や生産年齢人口の減少など、区の財政は先行きが不透明な状況にあります。税収が上向きの今だからこそ、行財政改革に本気で取り組んでいくことが未来の世代に対しての使命ではないでしょうか。区長は、持続可能な自治体経営の確立に向けて、この四年間の区政運営においてどのように行財政改革を進めていくつもりなのか、その考えを伺います。 次に、学校給食費の無償化について伺います。 今般の選挙において区長が実績として強調された給食費無償化は、前年度の繰越金を活用した単年度限りの措置であり、あまりにも無責任な判断ではないかとさきの定例会では議論しました。今後、継続の有無についても議論していくことになりますが、財源の問題を避けて通ることはできません。現時点での継続の意思とともに、財源の想定について端的にお答えください。 また、継続するにしても、かねてから申し上げているとおり、物価高騰対策として実施するのは理屈に合いません。区立小中学校に通う保護者だけが物価高騰に苦しんでいるわけではないからです。あらゆる子ども施策は平等であるべきであり、仮に六歳から十五歳までの支援策として位置づけるのであれば、国立、私立に通う子どもたちもインクルーズした、子どもを通う学校で差別しない平等な支援策を実施すべきです。区長の考えを伺います。 次に、少子化対策についてです。 対策のデッドラインと言われている二〇三〇年まで八年を切った中、将来を担う子どもたちにしっかりと投資していくことは、次世代に対する私たちの責務であり、地方自治体こそ、我が事として真剣に向き合わねばならない課題です。残念ながら区では、合計特殊出生率は下降傾向が続いています。区長が少子化対策に意欲を見せたこと自体は評価しますが、具体的なアクションは見えておらず、子育て支援策は拡充しつつも、行政的恩恵の少なかった世代へベクトルを向けた施策が必要です。少子化に歯止めをかけ、出生率を改善させるには、結婚すること、子どもを持つことや、二人目、三人目を経済的理由からちゅうちょしているデータを読み解き、子どもを産み育てることへのハードルを下げる必要があります。 そこで、若い世代や子育て世帯の可処分所得を上げ、経済的負担を軽減する観点から、今回は三点提案します。 若い世代のカップルや子育て世代の家計にとって大きな支出割合を占めているのは、家賃の負担です。区の転出入による人口増減は、十八歳から二十代は転入超過で、三十代からは転出超過に転じますが、結婚や子どもが生まれたことを機に、より広い住居が必要となり、区外に転出している人がいることも想像に難くありません。一説では、部屋の大きさと子どもの数は比例しているとも言われます。子育て世帯の定住促進に向けて、家賃補助や空き家、空き室の利活用など住宅支援を行うことを提案しますが、区の見解を伺います。 また、若い世代の可処分所得を下げる要因の一つとして、奨学金の返済も挙げられます。区では児童養護施設等の退所者を対象として、返済義務のない奨学金の給付を行っていますが、家庭環境や所得に限らず、学びたいと思う若者が学ぶことができる環境整備は重要です。家庭の所得にかかわらずという考え方は、政府の児童手当の所得制限撤廃の方針とも、高校生世代への医療費無償化の実施の際に区長が東京都に対して強く提言していた考え方とも、何ら変わりはありません。生産年齢人口が減少していく中、若者に住み続けてもらうため、成績優秀者に限った上で、卒業後も期間を定め、区内定住の方々へは返済不要とするといった所得制限のない区独自の奨学金を創設することを提案しますが、区の見解を伺います。 続けて、多子世帯に対する支援について伺います。 本当はもう一人子どもが欲しいと思っていても、実際子育てにお金がかかることを痛感したことで諦めてしまう家庭も少なくないと思います。いわゆる第二子の壁を打ち破り、希望出生率と現実の出生率の乖離を埋めていくためには、多子世帯に対する支援のアプローチが必要です。子どもを望むかどうかは個人、家庭の意思であり、尊重すべき課題ですが、子どもが欲しいと思っている家庭に対しては、区としてしっかりと応援するんだという明確なメッセージが伝わる大胆な施策を打つべきです。多子世帯に向けた支援についての区の考え方を伺います。 次に、子ども施策について順次伺います。 まず、障害児施策における所得制限について、世田谷区がグランドビジョンを策定し、新たな子育て支援策を多く打ち出したことは一定の評価をするところでありますが、その中にあって障害のある子どもが取り残されるようなことがあってはなりません。特に障害があるお子さんを育てる多子世帯には、金銭的に大変な負荷がかかっているという声が多く寄せられます。現在、国会では、障害がある子どもに係る公的給付の所得制限についても議論されており、所得制限の速やかな撤廃が望まれるところでありますが、制度が確立していない今が自治体としての腕の見せどころと考えます。福岡市では、来年一月から、障害児の障害福祉サービスの利用者負担を未就学児は一律無償化するなど、独自の支援を打ち出す自治体が増えています。新たな財政出動を要するため、実現に向けて行政改革を進め、財源を生み出す必要がありますが、所得制限により各種手当の給付対象外となっている障害児に対する区独自の手当創設や各種サービスの利用者負担の無償化など、障害児に対する実質的な所得制限の撤廃を求め、見解を伺います。 続いて、学童クラブの環境改善について、新BOP学童クラブの開所時間は年間一千六百三十三時間、平均的な利用時間でも一千時間弱、授業時間が少ない一年生はさらに長い時間を学童で過ごすことになります。小学校一年生が学校活動として学校で過ごす時間が年間一千二百時間程度であることを考えると、相当の時間ということになります。子どもの人格形成に大きな影響を与える大事な時期に多くの時間を過ごすこととなる学童保育の環境を向上させることが重要です。現在、新BOP学童クラブでは自主的に宿題をするという児童もいますが、これだけ多くの時間を過ごす場であることを考えると、学習支援など勉強面における支援の強化が必要ではないでしょうか。体制の課題もあると思いますが、学習強化の考えはあるのか、区でできないのであれば、民間に任せることも含め検討すべきと考えます。区の見解を伺います。 核家族化や地域のつながりの希薄化が進み、親にも近所にも、子育てについて相談できない家庭が増えています。このことは、昨年度、区が実施した調査からも明らかであり、国のこども未来戦略会議では、特に保育園にも幼稚園にも通っていない未就園児の保護者の孤立が大きな問題として取り上げられています。未就園児の保護者が地域で相談、交流できる場として児童館や子育てひろばなどがありますが、常連のグループができていてなじめないという声も耳にします。 そこで、身近な地域の中の相談、交流の場として、地域に点在する保育園や幼稚園を活用すべきと考えます。江東区の保育園では、在宅子育て家庭向けにマイ保育園登録制度を導入し、気軽に悩みが相談でき、子どもを遊ばせることのできるかかりつけ保育園として登録できます。現在、保育園も、幼稚園も、定員が生まれないといった状況もある中、未就園児の家庭を対象として子育て支援を行うことは、未就園児と保護者がサポートされるだけでなく、園にとっても実践する保育・教育内容や職員、園の雰囲気などを知ってもらう貴重な機会となります。未就園児保護者の孤立を防ぐためにも、保育園、幼稚園による子育て支援の実施、強化を求めますが、区の見解を伺います。 次に、虐待ゼロに向けた保育所での取組について伺います。 こども家庭庁は、先月、保育施設での不適切な保育に関する全国調査の結果を公表しました。調査結果を見ますと、昨年四月から十二月の間に自治体が不適切な保育として確認した事案が九百十四件あり、そのうち九十件については暴力や暴言などの虐待行為であったとのことです。翻って世田谷区では、本件調査に関して国に対して十二園での二十三件の行為を報告した旨、前期の福祉保健委員会に報告がされております。こども家庭庁では、虐待や不適切な保育が見逃されることがないよう、具体的な行動を虐待としてガイドラインに示すとともに、子どもの心身に有害な影響を与える行為と疑われるものを不適切な保育として定義して、今後具体的な行為例を示すとしています。世田谷区が報告した事案が不適切な保育なのか、虐待として分類されているのかは分かりませんが、いずれにしてもあってはならない行為であり、根絶に向けて全身全霊を注いでいたいただくことを求めます。 区は、一連の不適切な保育及び虐待行為を受け、この四月より保育の質向上担当の副参事を配置しました。ただポストを新設するだけでは意味がなく、実効的な取組が求められるところであります。今年度も既に二か月半が経過しましたが、保育所での虐待ゼロに向けた取組とその効果について伺います。また、その効果測定の手法についてもお答えください。 次に、教育政策について順次伺ってまいります。 まず、子どものSOSを見逃さないための取組について、文科省が公表した全国の小学校における令和三年度のいじめの認知件数は五十万五百六十二件で、これは児童一千人当たりに換算すると七十九・九件という数値になります。翻って世田谷の件数は百九十七件で、一千人当たりでは五・一件と全国平均に比べて極端に少ない数字が示されています。しかし、現実には、いじめに悩み苦しみながらも、声を上げることができない子どもが相当数いることを昨年の第四回定例会で指摘しましたが、そのことが期せずして顕在化しました。私が提案したいじめ相談ツールを開発中に、事業者が誤って学習用タブレット上でアクセスできるようにしてしまったところ、子どもたちに何ら案内していないのにもかかわらず、僅か十二日間で二百三十五件もの具体的な相談が寄せられたと聞きました。子どものSOSを見逃さない仕組みの構築に迅速に取り組んだことは評価します。 その上で伺います。教育長は、今回期せずして寄せられた二百三十五件の子どもの声と区立小学校におけるいじめの認知件数についてどのような認識をお持ちなのでしょうか。そして、オルタナティブスクールをはじめ、不登校児の受皿をつくることも現実的には必要な施策かもしれませんが、いじめで苦しむ子どもをこれ以上生まないために、何よりいじめゼロを目指した施策に心血を注ぐべきであります。そもそもギフテッドや不登校児の受皿を積極的につくることは、区が目指すインクルーシブ教育の理念からもそれているようにも感じます。対症療法ではなく、いじめゼロを宣言し、根本的な対策にかじを切るべきです。教育長の見解を伺います。 次に、教科担任制の全校・全学年実施について伺います。 教科担任制には、教員の専門性や授業の質向上、クラスごとの授業格差の是正とともに、授業の準備などの負担軽減が見込まれることから、我が会派は早期導入を強く求めてきました。また、教員だけでなく、子どもの負担軽減も見逃せないメリットの一つです。複数の教員が授業を担当することで、クラス内の人間関係や雰囲気の把握をそれぞれの先生が行えるため、いじめにつながるささいな行動や言動を未然に防ぐ可能性が格段に上がることが期待できます。 また、不登校には、子ども同士のいじめだけではなく、担任の先生とうまくいかずに不登校になる児童も少なからずいると聞いています。児童が担任以外の先生と接する機会が増えることで、教員との相性に悩む子どもの負担も軽減されると考えます。区では今年の四月から一部の区立小学校の五・六年生で試行実施されていますが、速やかに全校、全学年に広げていくべきです。 しかし、実現に向けてクリアすべき課題があることも承知しております。特に小規模校の場合、教科担任が複数の学年を指導する必要も出てくるため、教員の負担増につながるおそれもあり、教員の加配が欠かせません。全校に教員を加配することはすぐには難しいかもしれませんが、既に英語などの授業で実施しているように、学び舎単位で授業を受け持つことで大規模校と小規模校との格差を埋めつつ、速やかに教科担任制を実現できるのではないかと考えます。子ども全力応援を標榜するのであれば、教科担任制の実現にも十分な予算を振り分けるべきと考えます。区立小学校における速やかな教科担任制の実現に向け、さきの提案に対する教育委員会の見解と今後の取組について伺います。 また、よりよい教育環境の実現に向けては、老朽化した学校施設の速やかな更新が欠かせません。今年度見直し予定である公共施設等総合管理計画に年三校以上の学校改築実施を明確に位置づけるとともに、入札不調によって計画に遅れが生じないよう、発注手法等、工夫を凝らして取り組むことを改めて求めておきます。 高齢者のスポーツジムの利用促進の取組について、その後の検討状況を伺います。 昨年の定例会において、高齢者のスポーツジムの利用促進の取組について提案をし、区からは改めて高齢者の関係団体を中心に当事者の声を聞くなど、ニーズを把握した上で具体の検討を行う旨の答弁がありました。残念ながら今年度は予算化されませんでしたが、こうした取組は高齢者の健康づくりという側面だけではなく、高齢者の居場所づくりやコミュニティーの形成といった観点からも積極的に活用すべきリソースであると考えています。その後の検討状況を伺います。 次に、高齢者のフレイル予防の取組について提案します。 名古屋市ではフレイル予防の取組として、四十歳以上の市民を対象に、一定以上の歩数を歩いたり、体操を行ったりすると買物に使えるポイントがたまるアプリを開発し、今年の二月より公開しています。ほかにもアプリでは、自宅でできる体操の動画閲覧や地域の健康づくりイベントに参加するとポイントがたまる機能、六十五歳以上の利用者には、二十四時間で一歩も歩いていないことが確認されると、家族などに通知が届く見守り機能も設けられています。区では、せたがやPayと連携し、四十歳から七十四歳の国民健康保険加入者を対象に、ウオーキングや特定健診の受診など、一定の要件をクリアした方にポイントを付与する健康ポイント事業を実施していますが、こうした名古屋市での取組はフレイル予防だけではなく、高齢者の見守りという観点からも効果的な取組であると考えます。区でもせたがやPayとさらなる連携を図り、名古屋市のような一歩踏み込んだ取組を検討すべきと考えますが、見解を伺います。 では引き続き、せたがやPayについて伺います。 せたがやPayのユーザー数は四月時点で二十七万八千を超えており、その資源を商業部門だけにとどめておくには、あまりにももったいない数字です。昨年の第四回定例会でも提案したところ、岩本副区長からは、地域活動、市民活動を支援、推進する各部や窓口調査を担う担当部、子育て利用券などの各事業を担当する部署など全庁を挙げて活用策の検討を行う旨の答弁がありました。しかしながら、今年度も既に二か月半が経過しようとしていますが、いまだ具体の取組が見えてきません。区はせたがやPayの活用をどこまで真剣に検討しているのでしょうか。言葉だけで、本気度が伝わってきません。繰り返しになりますが、これだけのユーザー数を抱えるアプリを活用しない手はありませんし、区民に利便性をアピールし、その存在意義を高めていくことで、地域通貨としての存在価値も一層高まるものと考えます。せたがやPayと他施策との連携に向けた、その後の検討状況を伺います。また、連携に当たっては何が弊害となっており、どういった課題があるのでしょうか、併せて伺います。 では、次に行きます。危機管理監の設置について伺います。 さきの予算委員会では他会派から様々な意見がありましたが、我が会派では、かねてより自衛官経験者の危機管理監の設置を強く求めてまいりました。区内には、用賀、三宿に自衛隊の駐屯地もあり、有事の際には自衛隊とのスムーズな連携も期待できます。区からは令和六年四月からの外部人材の登用を検討する旨の答弁がありましたが、先日の石川県での震度六強の地震や千葉県や北海道での震度五弱の地震など、災害対策は待ったなしの状況です。今後想定される首都直下地震や度重なる集中豪雨など、災害の発生リスクは一層高まっており、危機管理体制のさらなる強化に向けては、自衛官経験者の危機管理監の設置を早急に決断すべきと考えますが、その後の検討状況を伺います。 次に、AEDの設置場所の可視化について提案いたします。 区内には、区が設置する区立施設等のAEDだけでも三百四十三か所あり、そのほか医療機関や高校、大学、商店街や商業施設等にもAEDが多数設置されていますが、設置場所が点在しており、設置場所を容易に把握するのが難しいのが実態です。一般財団法人日本救急医療財団ではAEDの設置場所をマップ上で確認できる機能がありますが、区としても日頃からAEDの設置場所や施設ごとの利用可能な時間帯、利用方法などを分かりやすく可視化し、広く周知しておくことが区民の生命を守るためにも必要な取組であると考えますが、区の見解を伺います。 次に、災害時等におけるコンビニエンスストアとの連携について伺います。 都内のコンビニエンスストアは、災害時には、東京都との協定により、帰宅支援ステーションとして、帰宅困難者への飲料水やトイレなどを提供する帰宅支援施設としての役割を担っていますが、ほかの自治体では災害時における物資の供給や早期営業要請に係る独自の協定を結んでいる例もあります。コンビニエンスストアは、私たちが日常生活を送る上で最も身近に立ち寄る場所の一つです。コンビニエンスストアと災害時の協力体制を構築することで、身近な防災のアイコンとしての役割が期待できますし、先ほど触れたAED、そしてスタンドパイプについてもコンビニエンスストアへの設置を促すことで、緊急時の対応の強化も図られるものと考えます。区とコンビニエンスストアとの災害時等における連携について区の見解を伺います。 次に、新型コロナ対策の検証について伺います。 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変更となり、一か月が経過しました。感染症対策は行政が法律に基づき様々な要請や関与をしていく取組から、個人や事業者が主体的な判断の下、自主的に取り組むこととなり、当初は手探り状態だった区民や事業者もそれぞれの感染症対策を確立し、社会にもコロナ禍前の活気が戻ってきていると実感しております。 さて、この三年にも及んだコロナ禍で、感染症の制限がありながらも、区政全般の事業を可能な限り継続する努力をされてきたと思います。しかし、今後、いつ新たな感染症が発生するかもしれません。これまでも我が会派は、危機管理としてコロナ禍での行政運営について速やかに総括した上で、BCPを含めた新型インフルエンザ等対策行動計画の見直しが必要であることを提言してまいりました。その際、区の答弁では、感染の収束を見極めた上で計画の見直しに着手するというものでしたが、新型コロナが五類に移行した今こそ、コロナ禍の区政運営を総括し、速やかに計画を見直すべきと考えます。いつまでに区政運営の総括を行い、計画を改定するのか、伺います。 さて、新型コロナ対策については様々な機関で振り返りがされていますが、今年の三月に一般社団法人日本公衆衛生協会がまとめた新型コロナウイルス感染症対応記録の中に、日本の検査の実施に関する教訓という項目があります。ここでは国内における大規模PCR検査事業の失敗という表題とともに、世田谷モデルについて言及されています。内容を紹介すると、新型コロナ対策の分科会は、PCR検査前の感染確率が低い個人にいきなりPCR検査をするのは効率的ではないとの立場であるが、世田谷モデルは、誰でも、いつでも、何度でものキャッチフレーズが示すとおり、その真逆の事業であった。しかし、当初対象とされた九十万区民は、介護施設職員ら約二万三千人へと大幅に縮小され、しかも、陽性と判明したのは僅か二十五人であった。これは、事前の計算から十分に予測できたことであり、予算が四億円超と聞けば、区長の「施設関係者の感染を減らし、医療の逼迫を抑える効果はあった」とのコメントを肯定的に受け取るのは不可能だ。専門家と言われる人たちの「積極的な検査で感染拡大を抑える」という考え方について、現時点での責任ある確証または釈明が必要だと痛論されています。区における何らの議論もなく、また、副区長ですら何も聞かされていない中、突如マスコミで喧伝し、行政を大混乱に陥れた世田谷モデルは、実効性の意味からも酷評されています。区長の思いつき、行き当たりばったりの言動によって行政がこれ以上振り回されることがないよう改めて求めておきます。 さきの記述は名古屋市立大学の教授が執筆されたものでありますが、記録全体の監修は新型コロナ分科会の会長でもある尾身茂さんが行われております。以上のような専門機関の評価に対し、世田谷モデルを高く自己評価されている保坂区長の見解を伺います。 DXの推進役として昨年六月に松村副区長が就任されて、はや一年が経過しました。民間での経験を生かして、大胆かつスピード感を持った改革を期待していましたが、今のところ結果が出ていない状態であると言わざるを得ません。そして、今年度より、松村副区長は地域行政も担当することとなりました。地域行政推進条例を施行し、昨年十月から今年度末を計画期間とした地域行政推進計画に基づく様々な取組により、DXを一層進めるという発言がありました。本年二月の特別委員会では、くみん窓口・出張所の窓口改善についての報告があり、各種の取組により、来庁者の待ち時間の削減につなげるとのことでした。 そこで伺いますが、まず、今回の窓口改善、混雑解消の取組により、今年の三月、四月の窓口の混雑緩和についての結果をお聞かせください。また、窓口改善に限らず、DXの取組については、しっかりと期限を決めて、いつまでに何をやるのか、具体的に示すべきです。DXと地域行政を推進する責任者として、松村副区長の考えをお聞かせください。 地域のまちづくりにおいても、地域行政推進条例の施行により何が変わったのか、全く見えてきません。五地域それぞれに特性があり、抱えている課題や対応すべき優先順位は異なって当然です。まちづくりセンターが区民生活を包括的に支援する地区の行政拠点、総合支所が地域経営を担う地域の行政拠点であると条例で明確にしたわけです。であるならば、まちづくりセンターが地域の課題をしっかりと把握し、総合支所が地域経営を担う立場から課題解決の優先順位をつけて、地域課題を迅速かつ柔軟に解決できるよう、管理職を配置している総合支所に権限、財源を持たせて、機能強化を図るべきです。区の見解を伺います。 次に、上用賀公園拡張事業について伺います。 本事業は、近隣の馬事公苑や東京農大と合わせた防災・安全、緑、スポーツの拠点として大きな役割が期待されるプロジェクトです。しかし、基本計画の素案が示された今なお、区は整備手法についていまだ明らかにしておりません。我が会派としては、官民連携の手法を用いて区の負担を少なく抑えつつ、行政ではなし得ない魅力ある公園整備を求めるところであります。区の英断を期待しております。 また、機能面では、貴重なスポーツの場がフルに活用できるように施設整備は工夫を凝らすべきです。様々な活動の場となる多目的広場は、稼働率を高めるため、人工芝で整備すべきことを求めます。また、体育館は本格的な試合や各種イベント誘致等の興行的な催しも見据えると、六百席の観客席では少ないと考えます。そして、来園者の駐車場確保も重要な課題です。現在の構想では、スポーツ施設の利用者の見込みから、五十から七十台程度の駐車台数とする計画ですが、一般の公園利用者や馬事公苑等近隣施設の利用者については勘案されておらず、不足することが容易に想像できます。このままでは常に満車状態で、駐車場待ちや路上駐車が多発している世田谷公園の二の舞になるのではないかと心配しております。交通量の多い世田谷通りに面し、近隣には関東中央病院もあり、緊急車両も多く通行することを考えると、余裕を持った駐車場台数を確保すべきと考えます。 公園整備に当たっての官民連携手法の活用、人工芝の多目的広場の整備、体育館の観客席の拡大、駐車場の拡張、以上四点について区の見解を伺います。 次に、国立医療食品衛生研究所跡地、通称国衛研の跡地活用について提案します。 上用賀一丁目の国衛研跡地は三ヘクタールほどの広さがあり、様々な行政需要に応えられるポテンシャルがあると考えますが、さきに述べた上用賀公園の拡張や今後予定している和田堀給水所上部へのスポーツ場の整備を見込んでも、なお区民一人当たりのスポーツ施設は近隣区に遠く及ばない状況を鑑み、スポーツ施設の整備を提案いたします。様々な福祉施設が立ち並ぶ梅丘が福祉のまちとして定着しているように、近隣の馬事公苑や上用賀公園に加えて、国衛研跡地を公園としてスポーツ施設を整備することで、用賀をスポーツのまちとして一層活性化させていくことができると考えます。また、当該地は用賀駐屯地に隣接しており、公園として整備し空地を確保していくことで、上用賀公園とともに災害時の拠点としての活用も期待できることから、防災上の観点からも有効であり、公園として整備することで、土地の取得に係る国の補助金も期待でき、区の負担も抑えることができます。国衛研跡地を公園としてスポーツ施設を整備することについて区の見解を伺います。 次に、道路整備について伺います。 世田谷区の都市計画道路の整備率は二十三区中二十位と大変遅れており、また、区民意識調査に寄せられた日常生活の困り事のトップは、依然として「道路が狭くて危険」です。これらのデータが示すように、道路整備や世田谷区の大きな弱点であり、熊本前区長は一日も早く区民の困り事を解消するため、二倍のスピードで道路整備を行うと明言され、強いリーダーシップを持って職員を牽引されてきました。 一方、保坂区長といえば、道路用地の取得面積が、熊本区政、大場区政に比較して大きく減少していることは、昨年の第二回定例会で我が会派が指摘したとおりであり、脆弱な道路事情や区民の声から目を背け続けているようにしか思えません。この四年間の任期中にせたがや道づくりプランや都市計画道路の第四次事業化計画の期間が終了し、新たな計画を立案することになります。また、恵泉通りは、不名誉なことに、昭和四十一年の事業開始から今年で五十七年、我々の任期中に六十年を迎えることになります。保坂区長におかれましては、脆弱な道路事業から目をそらすことなく、切実な区民の声に耳を傾け、心を新たに道路整備を四期目の重要な課題の一つとして位置づけ、予算も職員も配置し、強い決意を持って取り組むことを求めます。区長の見解を伺います。 最後に、本庁舎整備について伺います。 区長の強いこだわりによって大変難易度が高い工事となった本庁舎等整備は、着工から一年も経過しないうちに既に二回、合計八か月の遅延が報告されました。今年の第一回定例会において、区からは延伸後の一期工事の工期遵守と三期竣工までに遅れを取り戻す方策の検討を進め、まとまり次第、議会に報告する旨の答弁がありましたが、取り戻すどころか、さらに半年も遅れる報告がされたことに大変困惑しております。今般の遅延は、資材不足等の社会情勢には全く関係ない、施工者の見込みの甘さが原因と伺っています。区としての監理責任はないとの認識であれば、区が被る損失については一切譲歩することなく、施工者に賠償を求めるべきです。現時点で判明している工期延伸に係る影響や損失額と合わせて区の考えをお答えください。 また、一期棟の引渡しまで四か月を切ってから、さらに六か月の延伸が必要と提示してきた施工者には大きな不信感を抱いております。川崎市の本庁舎整備が工事中の出火により遅延した件や札幌市の民間ビルが施工不良や数値改ざんで造り直す事態になったことなど、施工者の能力だけでなく、企業としての体質自体に大きな疑問を覚えます。示された工事工程が適正なものであり、施工者が全うできるのか、そして今後、区が適切に監理できるのか、不安になります。さらに、これ以上工期が遅れるのも困りますが、無理やり工期を間に合わせるために突貫工事を行い、長期にわたり区民生活を支える庁舎に欠陥が生じることはあってはなりません。今後の工事の進捗及び工事の質の管理をどのように徹底するのか、伺います。 そして、このような事態になった原因や工期延伸の影響も含め、今後の本庁舎整備をどのように進めていくのか。議会だけではなく、区民に対しても継続した丁寧な説明が必要です。区民に対してどのように説明責任を果たしていくのか、伺います。 以上をもって壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
加藤議員に順次お答えをしてまいります。 まず、区政運営のビジョンについて、この新たな任期で何をという御質問でございます。 新型コロナなどの感染症の蔓延や世界的規模で経験のない気候危機など、今後も見通しが大変予測できにくい困難な時期であり、九十二万人の人口を抱える基礎自治体のリーダーとしての責任は極めて重いと認識しております。私は命を最優先に、新型コロナウイルス感染症対策では区独自の高齢者施設への積極的な検査の実施や区民生活と中小個店支援としてせたがやPayを導入するなど、区民生活への支援も行ってまいりました。また、給食費無償化、出産一時金の制度改正等をこの春実施するなど、子どもの育ちを支え、子育て支援の取組も進めてまいりました。今期はその集大成と言える時期であり、この四年間では、子ども、若者が安心して生活ができる環境の整備や高齢者、障害者への福祉の充実、感染症や災害から命を守る体制の構築、不登校児童生徒の増加傾向が見えている学校教育の改革、そして、地域経済の活性化や下北沢、三軒茶屋、二子玉川や京王線沿線におけるまちづくりの推進、地域行政のさらなる推進など、次の世代に向けた取組を住民に寄り添う参加と協働により進め、誰もが安心して暮らすことができるまちを目指しまして、リーダーシップを強く発揮してまいります。 次に、行財政改革についての考えについて御質問をいただきました。 本年四月に国立社会保障・人口問題研究所が示した将来人口統計についてによりますと、五十年後、二〇七〇年の日本の総人口は、令和二年、二〇二〇年の三割減の八千七百万人、生産年齢人口は四割減の四千五百万人になるとされています。生産年齢人口の減少は、区民生活への大きな影響を与える以外に、区行政自らも厳しい局面を迎えます。区税収入への影響とともに、区政を担う人材確保がさらに困難になることが危惧されます。既に近年の特別区職員採用試験では、受験者の減少、合格倍率の低下など、人材確保の困難が顕在化しつつあります。 こうした中で、区が将来にわたって増大する区民ニーズに的確に応えていくためには、従来までの行政改革とは一線を画した新たな行政経営への移行が必要です。具体的にはDXのX、トランスフォーメーション、組織変容の加速です。必要な人、物、金を優先的に投入しながら、区民、地域団体、民間事業者など、多様な主体との協働やデジタル技術の活用により、効果的で費用対効果の見える事業手法への転換を図ります。また、限られた区職員を福祉の相談支援やまちづくり、住民、事業者との合意形成、地域課題の発見や解決のための政策立案などの創造的な業務を担うことができるよう育成してまいります。今後、集中的な取組期間を設けて新たな行政経営への移行を進め、喫緊の行政課題への対応と持続可能な自治体経営の実現を目指してまいります。 次に、危機管理監についてのお尋ねです。 危機管理監の登用については、世田谷区の地域特性や災害リスクを踏まえ、どのような人材を求めるべきなのか、この間、検討を重ねてまいりました。都内で最も多い人口、また、建物棟数を有する当区において、大規模地震が発生した際、火災による人的・建物被害が甚大となることが予想され、こうした災害リスクを踏まえ、今般、危機管理監には、火災対応や医療、救護、あるいは水害時の救助等の経験も有する、そして、その現場を指揮した経験を持っている消防経験者を部長級として登用することがふさわしいと判断をいたしました。また、発災後に速やかに九十二万区民の安定した生活を確保するためには、平時からの災害に備えた物資輸送、供給体制の仕組みづくりを進めることが急務であり、危機管理監の設置とともに、被災地での物資輸送等に携わった経験やノウハウを有する退職自衛官を課長級の管理職として登用してまいります。年々高まる災害リスクを踏まえ、災害対策本部機能をはじめ、区の危機管理体制の早期強化を図るべく、外部人材の採用に向けた手続を取り急ぎ進めるよう所管部に指示しているところでございます。 次に、新型コロナ対策の振り返りについて、御紹介いただいた日本公衆衛生協会発行の対応記録を拝見させていただきました。鈴木教授の文章を御紹介いただいていますけれども、この冊子には「本書は、個人の見解等に基づくものであり、各執筆者の所属する組織の見解を示すものではありません」と明記されておりますので、鈴木教授の見解というふうに受け止めております。掲載の世田谷区の大規模PCR検査については、私、今回いろいろ記録も探り、振り返り、見てまいりましたけれども、当時アメリカのニューヨーク市が、いつでも、誰でも、何度でもをスローガンに行ってきた大規模検査の事例を指標とし、区内での検査実施に向けてPCR検査数を拡充すること、介護事業所などを対象に定期と随時の二つの手法でPCR検査実施に向かっていくこと、そして、この検査実施に限りがあることから、重症化リスク等を考慮し、介護事業所、保育園、社会生活に不可欠な福祉サービスを実施しているエッセンシャルワーカーを中心に検査対象としたものであります。 評価については、まず区民の健康危機と不安に対し、迅速に対応できたかという点があるかと思います。東京都においては、令和三年四月より、高齢者や障害者施設等を対象に集中的検査が開始されましたが、一方、区の社会的検査は令和二年十月より開始をしております。また、社会的検査は定期と随時の検査の組合せによって実施をしておりまして、社会的検査の陽性者は全体で、令和四年度末時点で千百五十九人です。そのほとんどが随時検査によるものであり、定期検査の陽性者は確かに二十五人でした。その数値だけで効果を論じるのは難しく、総合的に評価すべきものと考えております。 そのほか、世田谷区では、独自の酸素療養ステーションの開設、自宅での症状悪化の訴えに対応する訪問診療体制の構築、オンライン診療センターの開設支援など、他自治体に先駆けて安心して療養できる体制を整えてきたというふうに考えております。 最後に、道路整備についてお答えします。 道路は区民の生活を支える重要な都市インフラの一つであると考えておりまして、これまで道づくりプランに基づきまして計画的に事業を進めてきました。中でも都市計画道路の整備は、交通処理や路線バスの導入、物流機能のほか、発災時の避難や緊急物資輸送、延焼遮断などの役割を担っていることから、その整備の必要性、重要性は私としても十分認識しておりまして、災害に強いまちの実現のために道路整備の推進は必要だと考えています。 道路整備の推進に当たりまして、多くの地権者と同時期に交渉を進める必要がある場合など、用地取得交渉の外部委託も積極的に考え、また、人員と予算を効果的に活用しながらスピードアップに努めていきたいと考えています。私は区長として、国民生活を支えるための道路整備について大変重要な政策と考え、決意を強く持って進めてまいります。 以上になります。 〔中村副区長登壇〕
私からは、三点御答弁いたします。 まず、学校給食費無償化についてです。 学校給食費無償化は、エネルギー価格、物価高騰が続く中、学齢期の子どもがいる保護者の負担軽減のため、令和五年度に緊急的な措置として実施しているところです。区では、令和元年十月に就学援助制度の所得基準額を引き上げ、給食費無償化の対象者拡大にいち早く取り組んでまいりましたが、今年度に入り二十三区内でも無償化の動きはさらに広がっており、本区を含めて十二区が実施または実施予定となっております。先般、令和六年度以降の継続の検討に当たり、区長より、物価高騰対策に加えて、給食費無償化の意義を改めて整理するよう指示を受けたところです。無償化には、これまでの就学援助の予算に加えて約二十億円の予算が毎年必要となり、今後の継続については財源確保が大きな課題であることから、令和六年度の区の予算フレームやその後の財政見通し、新たな行政経営に向けた取組による効果など、財政上の一定の整備をした上で区長に判断を仰いでまいります。 次に、給付型奨学金についてです。 厚生労働省が六月二日に公表しました二〇二二年の人口動態統計では、出生数が統計史上初めて三十万人を下回る事態となり、日本の少子化は想定を上回るスピードで進んでいます。少子化の背景には様々な要因が複雑に絡まっているとされていますが、中でも教育や医療、住宅など、子育てに対する経済的負担感は大きな要素を占めるものと認識しております。 お話しの高等教育における奨学金の返済は若年世代の経済的負担感を押し上げるものであり、国はこども未来戦略方針にて、貸与型奨学金の減額返還制度について、利用可能な年収上限の引上げや、令和六年度から授業料減免や給付型奨学金の対象を中間所得層へ拡大することなどを示しています。 区は今年度、高校二年生世帯全員を対象とした生活実態調査を実施します。その結果や国の動向等も踏まえ、希望する子どもや若者が高等教育の機会を得られるための課題を整理し、区として取り組むべき方策について、財源の確保や規模、手法等を含め、具体的に検討してまいります。 次に、多子世帯に対する支援についてです。 晩婚化、晩産化、子どもの養育費や教育に係る経済的負担、周囲の支えの不足等を背景に、議員お話しの二人目以降の出産をちゅうちょする、いわゆる二人目の壁があり、少子化の流れに拍車をかけていると認識しています。区はこれまで認可保育園等の保育料について、第二子を半額、第三子を無償とする対応を行ってまいりましたが、このたび、東京都の制度を活用して、第二子についても無償となるよう今回の補正予算案に計上したところです。また、本年九月以降に開始いたしますバースデーサポート事業においても、多子世帯への支援の観点から、一歳を迎える第一子には一万円分、第二子は二万円分、第三子以降に三万円分の育児パッケージを配付する予定です。 今後とも、第二子以降を含め、出産、子育てを希望する誰もがその願いを実現でき、全ての子どもと子育て家庭が社会や地域で歓迎され、支えられているという実感が持てる環境づくりに向けて具体的な施策を構築してまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、二点御答弁申し上げます。 初めに、せたがやPayについて、他施策との連携の検討状況及びその課題について、併せて御答弁申し上げます。 他施策との連携については、経済産業部が各施策の所管部や実施主体である商店街振興組合連合会などと具体的な調整を進めております。現在、区民の行動変容を促す動機づけとして、省エネ・再エネポイントアクション事業や高齢者のフレイル予防に係る取組などの準備に着手しており、また、今年度、区職員互助会のリフレッシュポイントや日大文理学部の教職員構成団体での利用など、福利厚生の一環としての活用を既に開始しているところです。これら先行事例をモデルケースとして他施策へも全庁的に横展開することで、サービスや施策の本来目的の達成を第一に、効果や利便性を一層高める観点から、せたがやPayの利用シーンを引き続き拡大してまいります。 他方、利用拡大に伴い、アプリ機能の改修が必要となる場合もございます。せたがやPayは、利用者が二次元コードを読み込み、金額を入力する決済方式ですが、区の公金収納には不向きな仕組みとなっており、この点が窓口支払いでの利用に係る課題となっております。さらに、区民の利便性向上に向けては、個人情報を持たないアプリの機能には限界があります。これらの課題について、回収や管理運営のコストと利用者ニーズの費用対効果を図りつつ、せたがやPayに付加すべき役割を慎重に見極め、対応を整理してまいります。 次に、本庁舎等整備について、一切譲歩することなく賠償を求めるべき、また、工期延伸に係る影響について御答弁申し上げます。 本庁舎等整備第一期工事について、竣工予定の九月末まであと四か月という時期に、施工計画の検討の甘さを理由として、工事受注者からの工事完成日の最大六か月再延伸との申入れについては、区としてにわかには受け入れ難い内容です。来年早々の区民会館の利用開始が遅れることとなるなど、新庁舎の利用開始が最大六か月、来年の四月にずれることにより、これまで準備を進めていた事業や様々な物品購入、委託契約などに影響が生じてまいります。 これらによる損害などの影響について全容を把握するため、現在全庁調査を実施し、集約を図っているところです。工事受注者からは、自らの落ち度であり、重く責任を受け止めているとの申入れがされ、損害についても真摯に対応するとしており、今後、調査結果を精査し、区への影響の全体像を見極めるとともに、工事受注者の業務に起因する損害賠償請求につきましては、弁護士や区法務部門と連携し、工事受注者に求めてまいります。 以上です。 〔松村副区長登壇〕
私からは、二点お答えいたします。 まず一点目、DX、いつまでに、何をやるのかというお話です。 DXをさらに加速させるために、世田谷区DX推進方針をバージョンアップしたバージョンツーというのを九月に策定することといたしまして、先般、素案を議会にお示ししたところでございます。バージョンツーにおきましては、五つのリーディングプロジェクトを設定し、二年間で重点的に取組を進めてまいります。令和五年度には、窓口改善やキャッシュレス化に加え、職員のワークスタイル変革を格段と進める本庁舎等整備工事一期棟竣工に合わせた次期情報化基盤整備などにスピード感を持って取り組んでまいります。 さらに、DX推進方針バージョンツーを現在策定中の次期基本計画に取り込みまして、各事業部署がDX推進に係る施策事業について、具体に実施計画や各分野別計画に反映させ、全庁を挙げてDXを推し進め、区民に十分な満足を実感いただけるようなサービスの実現を図ってまいります。 なお、具体の取組計画等につきましては、今後適宜議会に御報告させていただきたいと思います。 続きまして、総合支所の機能強化という御質問につきましてお答えします。 昨年十月に施行しました地域行政推進条例では、まちづくりセンターを区民生活を包括的に支援する地区の行政拠点に、また、総合支所を地域の行政拠点として地域経営を担い、まちづくりセンターを支援すると位置づけています。今年度はまちづくりセンター単位の車座集会で地区、地域の課題に御意見、御提案をいただき、さらに、総合支所単位で行うタウンミーティングでも地域の住民の方の御意見を伺った上で、令和六年度からの(仮称)地域経営方針の策定に取り組んでいきたいと思っております。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
二点について御答弁申し上げます。 一点目は、寄せられた子どもの声といじめの認知件数の認識についてでございます。 児童生徒の声にならない声を受け止め、悩みや苦しみを聞き、早期に解決するために、区内全児童生徒に配布している学習用タブレット端末から相談を受け付ける子どもSOS相談フォームの開設に向け、準備を進めているところです。今回、教育委員会で動作検証前のフォームが児童生徒のタブレットに誤配信され、短期間で多くの相談が教育委員会に寄せられました。このことから、議員御指摘のとおり、児童生徒の潜在的な悩みや苦しみを把握するために、直接発信できる仕組みの有効性を改めて認識したところです。 子どもたちが自由に自分の意見や考えを言える学校環境の整備とともに、いじめは、いつでも、どのようなときにでも起こり得ることから、このような仕組みの精度をさらに高め、様々な方法を駆使し、いじめの認知を高め、世田谷区の教職員が一人一人の児童生徒の思いに寄り添い、子どもの心の声を聞ける教職員になるよう全力で取り組んでまいります。 二点目に、いじめ対策について御答弁申し上げます。 いじめのない学校を実現するためには、全ての教職員が最重要課題として切実に受け止め、いじめは必ずなくすという強い信念を持って取り組む必要があると考えております。管理職や生活指導主任、若手教員等、あらゆる職層に向けて、実効性のある対策を身につける研修を実施するとともに、いじめの根を断ち切るために、いじめの早期発見に着目したリーフレットを配布し、いじめ認知の基準を明らかにして、全ての教員に周知徹底を図ってまいります。 議員御指摘の子どもSOS相談フォームも、今の子どもに合わせたいじめをなくすための有効な手段であり、心理や福祉の専門的な知見を生かしながら、早期に運用体制を整えてまいります。今後も教育委員会を挙げてあらゆる対策を講じ、いじめの未然防止と早期発見を目指し、根本的ないじめ対策に全力で取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、子育て世帯の定住促進に向けた住宅支援についてお答えいたします。 区では、現在、住宅確保要配慮者への居住支援として、ファミリー向けも含む区営住宅等の提供や、経済的にも困窮するひとり親世帯を対象に、国の住宅セーフティーネット制度を活用した家賃低廉化補助事業を実施しております。この住宅セーフティーネット制度の補助住宅を増やすため、協力された賃貸人への協力員制度を区独自に設けるとともに、昨年度より東京都住宅供給公社に御協力いただき、公社住宅の一部を補助対象の専用住宅とする取組を進めているところでございます。区としましては、以前、せたがやの家の空き室対策として実施しました四万円家賃を下げる子育て世帯家賃助成の経験からも、子育て世帯への住宅支援が重要な課題と認識をしております。 引き続き、国の子ども・子育て世帯政策の動向も注視しながら、東京都住宅供給公社とのさらなる連携や、お話にありました空き家・空き室活用などを含めた支援策について、関係所管で横断的に検討を行い、子育て世帯の定住促進につなげていきたいと考えております。 以上です。
私からは、給食費無償化に伴う私立学校等に通学する子どもへの支援を実施すべきについてお答えいたします。 学校給食費の無償化は、公立学校の設置者である区ができることとして、区立の小中学校の児童生徒を対象に実施しているものです。今回、エネルギー価格、物価高騰への緊急的な措置として実施しておりますが、令和六年度以降も継続する場合には、その意義や対象、財源などを明確に示し、私立学校等に通われているお子様のいる御家庭も含め、広く区民に御理解いただけるよう努めてまいります。 また、学校給食費無償化は、本来国が取り組むべき課題であると認識しており、無償化に伴う財源の措置のほか、御指摘の私立学校等に通う学齢期の子どものいる世帯の幅広い支援についても、機会を捉えて要望してまいります。 以上でございます。
私からは、障害児施策における所得制限について御答弁申し上げます。 子ども施策に関して、障害のあるなしにかかわらず、子どもの最善の利益を基本として、多様な育ち、学びを支える環境整備が大切と考えております。子どもの発達支援は保護者の所得にかかわらず必要であり、障害児を育てる世帯の場合には、通所施設の利用など様々な福祉サービスの利用もあり、多子世帯ではさらに負担が大きくなります。 一方、障害児施策はそれぞれ成り立ちや目的が異なるため、所得制限について、全ての子どもの育ちと生活を支えていくという観点から、個々の施策ごとに在り方を考える必要があります。 今後、個々の施策の状況を確認しながら、区として取り組む範囲や財源の確保など課題を整理し、必要に応じて国や都に意見要望を上げることも含め、障害児における所得制限の在り方を考えてまいります。 以上です。
私からは、子ども施策について三点御答弁いたします。 まず、学童環境の改善についてです。 新BOP学童クラブは子どもの生活の場であり、子どもが自由に遊び、安心して過ごせる環境を確保することを基本としております。あわせて、平日夕方に静かに過ごす時間帯を設けたり、夏休みなど長期休暇の午前中を学習の時間と位置づけるなど、子どもが学習できる環境づくりを行っています。こうした際に、子どもが分からないところを質問できるなど、支援の体制があることは学習をする子どもの後押しとなり、有効と考えます。 区は現在、民設民営放課後児童クラブを誘導し、大規模化、狭隘化への対応と学習支援を含めた民間の特色による取組の導入を併せて進めています。こうした中で、子どもや保護者のニーズを改めて把握し、世田谷区放課後児童健全育成事業の運営方針に基づきながら、学習支援に関する課題や手法について地域資源との連携等も視野に検討してまいります。 次に、未就園児保護者の孤独防止についてです。 昨年度、子ども・子育て支援事業計画調整計画の策定に当たり実施いたしましたニーズ調査では、子育てを日常的に相談できる親族や友人がいないと回答した割合が五割を超え、孤立しがちな子育て家庭の現状が明らかとなっています。令和五年度からの今後の子ども政策の考え方グランドビジョンでは妊娠期からの子ども・子育て支援の充実を掲げており、保育園は、そこに通う園児だけでなく、地域、地区の就学前の子どもの育ちのセーフティーネットの役割をこれまで以上に発揮してまいります。 区内の保育園では、地域に開かれた園として、地域との交流や当事者主体による相談支援、栄養士、看護師等含めた専門職による育児相談等を実施しています。国はこども未来戦略方針で全ての子育て家庭を対象とした保育の拡充を掲げており、今後、保育園、幼稚園は、地域の身近な子育て支援施設として各児童館やおでかけひろば等とも連携しながら、一層の子育て家庭の孤立防止に取り組んでまいります。 次に、虐待ゼロに向けた保育所での取組についてです。 区内保育施設で複数生じております虐待等の現状を踏まえ、四月の組織改正では園長経験のある保育の質向上担当副参事を二名配置し、これまで分かれていた私立保育園と区立保育園への相談支援体制を保育課に一本化するとともに、虐待を含め、不適切な保育の通報に迅速に対応できる体制を構築いたしました。 組織改正から二か月が経過したところですが、私立園からは、これまで以上に区との距離が縮まり、親身に園の話を聞いてもらえる機会が増えた等の好意的な意見があるほか、保護者や園からの通報があった際、経験豊富な副参事が直接保育園に出向くことで、さらに迅速な対応が可能となりました。四月以降、区には約百件の園運営に関する相談や苦情が寄せられ、その中には園からの日常の運営に関する相談等も増加しており、相談窓口を一本化し、通報窓口を明確化したことで、身近に相談できる効果が現れているものと考えています。 引き続き、区内保育施設の質向上と虐待に至る前からその兆候を見逃さないよう、副参事を中心に、さらなる園支援の充実に取り組んでまいります。 以上です。
私からは、教科担任制の取組についてお答えいたします。 教育委員会では、今年度より、東京都の基準では専科教員が二名しか配置できていない小規模の学校について、区独自採用の講師を配置し、教科担任制を充実しているところです。実際にこの制度を利用し、三人目の専科教員が配置された学校からは、教員の事前準備や指導が専門的であることで、子どもたちがスムーズに学習に取り組めている。一人の児童に対し、複数の教員が関わるため、多面的に子どもを理解することができるといった声があり、児童理解や個に応じた指導が進んだことなどの成果を再認識しております。 教育委員会といたしましては、国や都の動向を注視しつつ、教科担任制の充実に向け、区独自の拡充や実施方法に関わる教育体制の改善に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、高齢者のスポーツジム利用促進の検討状況についてお答えいたします。 区では、高齢者が身近な地域でいつまでも生き生きと暮らし続けられるよう、令和二年度より高齢者の居場所づくりや健康づくりをはじめとする地域参加促進施策の拡充に取り組んでございます。御質問の民間スポーツクラブの活用に向けた検討につきましては、この間、他自治体の取組の調査やスポーツクラブを運営する事業者からのヒアリングなどを実施し、実現に向けた課題等を整理しているところでございます。また、今般の新型コロナウイルス感染症における法的位置づけの変更も踏まえ、改めて高齢者関連団体を通じ、スポーツクラブ利用も含めた健康づくりに関する高齢者のニーズを把握したいと考えてございます。 今後、このニーズ分析も含めた地域参加促進施策全般に係る検証を行い、第九期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定テーマの一つである高齢者の活動と参加の促進における考え方との整合も図りながら、引き続き検討を進めてまいります。 以上でございます。
私からは、高齢者のフレイル予防の取組について御答弁いたします。 この間の三年以上にわたるコロナ禍により、外出制限や社会経済活動が抑制された中で、高齢者のフレイルが進むことが懸念されておりました。区は高齢者のフレイル予防改善を喫緊の課題と捉え、高齢者が自宅に閉じ籠もることなく外出したり、他人とコミュニケーションを取ったりすることを目的とした外出インセンティブ事業をモデル地区において十月以降施行する予定です。御紹介の名古屋市の取組は、アプリを搭載できるスマートフォンがあれば、通いの場への参加や体操動画を閲覧することで買物に利用できるポイントをためることができ、万歩計機能により、二十四時間以上歩数がゼロのときには家族などにお知らせが届く見守り機能などが設けられております。現在区ではこうした先行事例を参考に、区内商店街やせたがやPayとの連携を図り、高齢者が楽しみながらポイントを獲得し、フレイル予防に取り組むことができる区独自の仕組みを検討しているところです。詳細が決まり次第、改めて議会に御報告をいたします。 以上です。
私からは、所管の二点についてお答え申し上げます。 まず、AED設置箇所の可視化についてのお尋ねでございますが、区立施設のAED設置場所は、区ホームページにおいて、世田谷区電子地図情報配信サービスせたがやiMapの地図上にアイコンで表記し、可視化を図っております。一方、民間のAED設置施設は一般財団法人日本救急医療財団の地図情報に掲載されており、区の施設と民間施設で別々の地図情報に掲載されている状況です。日本救急医療財団の地図情報は、AED設置者またはAED販売店等の事業者が設置場所の情報を掲載するものであり、区はホームページにリンクを貼ることで、区民も閲覧、活用できるように工夫しているところです。 地図情報が統合されていないため、御指摘のとおり、分かりやすさや緊急時の迅速性の面で改善の余地があると考えられるところであり、その後の運用などの課題がありますが、利用される方々に分かりやすいものとするよう検討してまいります。 次に、新型インフルエンザ等対策行動計画の見直しについてでございます。 令和四年十二月の感染症法の改正などにより、国や都道府県、特別区は、コロナ禍の経験を踏まえ、検査体制や保健所の体制整備等を定めた感染症予防計画、健康危機対処計画の策定が義務づけられました。これらの計画は令和六年四月からの施行とされており、これに向けて策定作業を進めていくこととなります。しかしながら、現時点では、区の計画策定に当たり、連携すべき国や都の計画の内容、具体のスケジュール等が示されていない状況です。今後、これらの情報が明らかになり次第、具体の計画策定作業を進めてまいります。また、各種計画の策定に合わせて、議員のお話にございました新型インフルエンザ等対策行動計画の改定にも取り組んでまいります。今後、これらの計画の進捗や内容等につきましては区議会に報告を差し上げます。 私からは以上です。
私からは、災害時等におけるコンビニエンスストアとの連携について御答弁申し上げます。 コンビニエンスストア大手三社は災害対策基本法におきまして指定公共機関と位置づけられ、お話しの災害時帰宅支援ステーションとしての役割や災害時における物資の調達支援協力に関する協定を東京都と締結するなど、行政との連携が図られております。区といたしましても、コンビニエンスストアは被災後に地区の生活インフラの一環としての役割を担うものと認識しておりまして、発災前においても様々な連携が可能であると考えております。 御指摘のコンビニエンスストアへのAEDやスタンドパイプの設置につきましては、他自治体の協定等を参考に、まずは区内の各コンビニエンスストア本社と協定締結に向けた調整を行ってまいります。 私からは以上です。
私からは、今年の三月、四月の窓口の混雑緩和の結果について御答弁申し上げます。 くみん窓口・出張所の窓口混雑解消に向けた各種対応策につきましては、本年二月の地域行政・災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会で御報告したところでございます。その際、世田谷くみん窓口では、令和四年三月の最終月曜日には、住民異動届等で平均八十七分、証明書発行で平均三十一分の待ち時間が発生していた旨、御報告したところでございます。今年の同時期の世田谷くみん窓口の待ち時間は、住民異動届等で平均七十九分、証明書発行で平均二十八分となっており、昨年度と比較してやや減少しています。しかしながら、依然として混雑している状況にあり、その要因としては、マイナンバーカード所持者が増加する中、その所有者についてはカードの処理が加わり、処理時間が増加したこと等が挙げられます。 引き続き、繁忙期におけるくみん窓口・出張所の窓口混雑の解消に向け、世田谷区DX推進方針バージョンツー素案にある新たな窓口プロジェクトの中で具体的な手法を検討してまいります。 私からは以上です。
私からは、上用賀公園拡張事業につきまして、四点御答弁いたします。 まず、官民連携手法の活用についてでございます。 上用賀公園拡張計画地は、既存のみどりの保全、スポーツの場と防災機能を併せ持った都市公園として整備することを目指し、このたび、施設整備のコンセプトや施設計画など基本計画素案として取りまとめたところでございます。事業手法につきましては、世田谷区公共施設等総合管理計画に基づき、民間のノウハウや発想力を活用し、限られた財源で施設機能やサービスの向上を図るために、官民連携手法の導入可否を検討することとしております。区では現在、基本計画素案を基に、本事業の事業内容や事業条件等に対する民間事業者の意向や事業性、事業実施上の課題の把握など、民間活力を活用した官民連携事業手法の導入可能性に係る検討の基礎資料とすることを目的にサウンディング調査を行っており、今後、この調査結果を基に、秋には事業手法をお示ししていく予定でございます。 次に、人工芝についてでございます。 基本計画素案では、多目的広場は、サッカー、フットサル、キャッチボールなど、多様なスポーツの実施の場として、年間を通して利用可能なコンディションを維持し、かつ近隣への土ぼこり等の影響を低減するために人工芝での整備を検討することといたしました。一方で、人工芝につきましては、素材による環境への影響の懸念についての御意見もございます。 こうした状況等を踏まえ、効率的かつ有効的に活用できるよう、メーカーの環境配慮型製品の開発状況や他自治体などの人工芝の利用状況など、引き続き注視してまいります。 次に、体育館の観客席について御答弁いたします。 体育館整備につきましては、大蔵運動場体育館との機能分担も図りながら、区の拠点スポーツ施設として、全区レベルの競技大会等が開催可能なアリーナ面積を持つ中規模体育館として整備することとしております。体育館のアリーナは、多様な種目の大会や同時に複数の試合の開催が可能となるよう、バスケットボールコート二面が取れる広さとし、様々な公式試合が可能な体育館を計画しております。このため、観客席につきましては、観戦スペースとしてだけではなく、大会参加者の待機場所としても利用できるよう大蔵総合運動場体育館を参考に、現在六百席以上の座席数が必要と認識しております。 今後、体育館のアリーナ以外の諸室の設置計画なども考慮しながら、可能な範囲での観客席の拡充について検討してまいります。 最後に、駐車場の拡張について御答弁いたします。 駐車場につきましては、今年二月にお示ししました基本計画骨子では、大蔵総合運動場体育館や大蔵第二運動場体育館の利用実態から五十台と想定いたしました。基本計画素案では、車椅子利用者が乗降時に雨風等をしのげるよう、計画地の高低差のある地形を生かし、体育館地下相当階に整備することとしたことや、大規模備蓄倉庫への物品の搬出入にも考慮し、大規模備蓄倉庫と体育館駐車場を同じ階層に配置し、トラックの出入りが可能となるような計画としたため、駐車台数につきましては七十台程度まで確保できる見通しとなっております。 また、大会開催時など、駐車場が満車となった場合、周辺に渋滞を発生させないために、臨時で地上部を含め増設可能な駐車スペースを確保できるよう、さらに検討を進めてまいります。 私からは以上です。
私からは、国立医薬品食品衛生研究所跡地について、公園としてスポーツ施設を整備することについてお答えいたします。 子どもたちの心身の発達や高齢者の健康増進など、区民が手軽にスポーツや運動を楽しめる空間は今後ますます重要となります。現在区は、上用賀公園拡張用地における体育館や公園の整備、和田堀給水所上部利用における屋外スポーツ広場の整備など、大規模な土地利用転換等の機会を捉えたスポーツの場の整備に向けて事業を進めております。当該地周辺は、上用賀公園、馬事公苑などの公園があり、学校や国の関連施設など複数の大規模公共公益施設と住宅を中心とした緑豊かな市街地となっており、地区の状況を踏まえた快適な市街地環境の形成を目標としております。現在、当該跡地の解体撤去工事は中断しており、国の活用方針も示されておりませんが、今後、工事が完了した後、地元自治会に活用の意向が紹介されることを見据え、公園やスポーツ施設などの区内、区民のニーズを基本とした活用の有無も含めまして、総合的に検討してまいります。 以上でございます。
私からは、本庁舎等整備について二点御答弁いたします。 まず、今後の工事の進捗及び工事の質の管理の徹底についてでございます。 一期工事の今後の工程に関し、令和五年六月九日付で工事受注者より、一期完成予定日を令和五年九月末から令和六年三月末に延伸した工程計画の詳細が新たに示されました。この工程計画については、現在区長が座長の対策会議の下に検証会議及び工程検証専門部会を設置し、同規模工事の現場経験等の知見のある第三者専門家も交え、工事受注者への確認作業を行っているところでございます。 区といたしましては、この検証を通して、今後の工事工程における工程管理及び品質管理の徹底とともに、二度と同様の事態に陥らないための方策を工事受注者に求めてまいります。着工以降、区は工事の進捗に遅れが生じた場合には、回復策を求め、また、施工品質を確保するため、日々のチェックや必要な改善指示を行ってまいりました。今後、さらに工程管理、工事品質の確保を徹底し、工事監督員としての責務を遂行してまいります。 次に、区民への説明責任についてでございます。 このたびの工事受注者による突然の一期工事の工程延伸の申入れに対し、区からは、その経緯や原因等を明確にすること、一期だけでなく、二期、三期の工程を再検証すること、今後の確実な工程履行に向けた取組を示すことなどを求め、工程遅延に係る経緯等報告書の提出を要請いたしました。 そして、先週末、六月九日付で、まず経緯や原因の調査結果と一期工事の今後の工程計画の詳細を示した報告書を受理いたしました。これを受けて、区では、副区長を座長とする経緯等検証会議、技監を座長とする工程検証専門部会を設置し、知見を有する第三者専門家を交え、工事受注者へのヒアリングも行いながら検証作業を実施しております。これらの検証結果も含め、校庭延伸に係る情報提供につきましては、区議会はじめ、区ホームページや本庁舎等整備ニュース、「区のおしらせ」などを通じ適時行い、近隣の方々はじめ、区民の皆様への説明責任を果たしてまいります。 以上でございます。

再質問を何点かいたします。 少子化対策について、直近ですと三月の予算委員会でも触れましたが、少子化対策というものは、子ども政策でもなくて、セーフティー政策でもなく、一線を画したベクトルで考えていくべきだと、この間、何度も申し上げてまいりました。加えて、世田谷区の少子化対策は、もう少子化対策として正直機能していないとも付け加えております。だからこそ、この間、出生率の改善もしてこなかった。今こそ各所管からは、全く新しい視点ですので、今こそ……。政経部になるんですか。取りまとめて、考えていく必要があるのではないかなというふうに思うんですが、政経部がしっかりとロードマップをつくった上で、各所管に波及、派生していくという考え方をするべきだと思うんですが、これをまず一点、副区長からお聞かせください。伺います。 まだ続けます。もう一つ、給食費無償化の件。先ほど区長から指示があったとありましたが、そうであるならば、区長の声で正直聞きたかったなというところが本音です。物価高騰対策として、この間、ひもづけてきたのですから、そうするのであれば全世代が被っているわけですから、全世代に対して妥当な施策ではないかというところと、また、物価高騰でひもづけるということは恒久的にはやらないという認識にもなってしまうかと思うんですけれども、その辺、どう考えているのかというところが一点と、六歳から十五歳に切るのであれば、小中学校に通う区立、私立、国立問わず、全児童にやはり恩恵を設けるべきです。先ほど申し上げましたけれども、検討すらしないような答弁でした。これを区長はどう考えているのか。ぜひ区長の言葉を、生の声を聞きたいと思います。 松村副区長にも一点、これまでせたがやPayについて、DX担当副区長として全く言及されていないのではないかと。私には記憶がないんですが、DXを推進するに当たって、商連との絡みはありますけれども、区が内部でアプローチするには極めて潜在的利用価値が高いプラットフォームではないのかなというふうに認識があるんですが、松村副区長はどう考えているのか、お聞かせください。 最後の再質問の一点として、危機管理監について、先ほど大規模地震が発生した際に、火災対応や医療、救護に精通し、その指揮経験を有する消防経験者がふさわしいとし、部長職として登用する旨答弁があり、我々がこの間求めてきた自衛官出身者というものは、先ほどの答弁の中では、被災地等での物資輸送等に携わった経験やノウハウを有する退職自衛官を課長職として登用すると。このお二方の専門が違うことを勘案すると、指揮系統で、消防官の方が部長職、自衛官の方が課長職という内部的序列で果たして正しいのかなというふうに、私、所見、思ってしまったわけですよ。消防出身者ですから、火災に対して明るいのは理解します。ただ、先ほどの答弁で、大規模地震だったり、水害とか、災害が断定されておりまして、それが非常に気がかりです。我々がこの間ずっと求めてきたのは、マクロ的観点から、あらゆる災害、あらゆる有事から世田谷区を守るということで、だからこそ危機管理監は自衛官出身者を求めてきたわけです。消防出身者に当たりがあるのか、正直分かりませんが、あらゆる災害から区民の命と財産を守ることができる体制構築を消防出身者ができるという担保があるのか、伺います。 これに加えて、今回、パンデミックで危機管理部としてノータッチだったというところは私は非常に違和感を持っておりまして、危機管理と言うのであれば、しっかりとパンデミックの部分も危機管理部にインクルーズして考えるべきではないかという認識をどう考えているのか、消防官出身の方が危機管理監としてちゃんと我々の思いを酌んでくれているのか、その辺をお聞かせください。 〔保坂区長登壇〕
加藤議員の再質問にお答えをいたします。 まず、学校給食費の無償化、今後についての考えでございます。 先ほど中村副区長が答弁したとおり、学校給食費無償化は、この間、エネルギー価格や物価高騰に対応しながら今年度について実施しているというところでありまして、この物価の高騰もまだまだ収まる気配はなく、私としては、現時点で継続の必要性は高いものと考えています。また、継続するには、同時に財源の課題を整理する必要があり、物価高騰対策に加えて、給食費無償化の意義を改めて整理するよう、それぞれの所管に指示をしているところでございます。 この間、二十三区でも、給食費無償化については追加して実施するという区が続々出てきておりまして、さきの区長選挙においてもこの点の是非についての議論はなく、もっと恒久化できないのかという声もあったことから、今後は共に財源について議会の皆様と議論を深める時期ではないかと考えております。 また、少子化対策は喫緊の課題であることから、区は子ども・子育て応援都市にふさわしいグランドビジョンに基づく、さらなる子ども・子育て支援に力を入れていきまして、御案内のとおり、子ども全力応援予算として今年度予算を編成したところでございます。 同時に、議員から数々提案をいただいていますけれども、いわゆる生まれたお子さんを支援するのは大事だけれども、それだけでは少子化に歯止めをかけることはできないということも十分意識して、若者支援や、また、子どもを育てることがより可能な環境の実現ということについてしっかりと取り組んでまいります。 次に、消防出身者あるいは自衛隊出身者との関係について、危機管理監の在り方について御質問をいただきました。 私としては、先ほどちょっと申し上げたように、一たび大震災が発生したときに、まず火災による同時多発の延焼、家屋倒壊による人的・物的被害、あるいは交通機関の麻痺や事故等々が同時多発的に惹起することが予想されており、やはりこれは都市型水害の緊急対応に精通した人材が必要となると考えました。 その際、他の災害リスクに目を向けると、多摩川がございまして、十一の河川もございます。百か所の土砂災害警戒区域も指定されておりまして、地域における風水害や土砂災害時の救命・救助活動も念頭に、平時からの区内消防署・消防団との緊密な連携が特に重要であると考えております。消防を指揮下に持たない当区において、災害時に危機管理監として本部長たる私を補佐していただくためには、とりわけ火災や風水害に対する応急活動、救助活動の指揮経験を持っていることや、あるいは、まさに大きな視野での都市型災害の対応のアドバイス、また、具体的な指示などが機動的にできる体制を持っていただくということで、災害時の医療・救護体制、防疫体制にも精通しているといったことから、消防出身者・経験者が適任であるという判断に至っております。
少子化対策について再質問いただきました。 令和三年の区の合計特殊出生率、これは前年より若干改善しまして一・〇二となりましたが、国の調査による理想の子ども数は二・二五人といまだ大きな乖離があります。この乖離を埋めていくこと、区民の多様な価値観を尊重しつつ、希望する誰もが子どもを産み育てることを選択し、喜びを持てる環境を整えることが急務だと考えています。その結果として、少子化のトレンドを反転させること、これが少子化対策の目指す基本的方向と考えているところです。 今後、子ども・若者部と政策経営部の両部を中心として、保健や教育、雇用、住宅など、関係所管が横断的に集中的に議論する場を設け、今後の子ども政策の考え方であるグランドビジョンの実現とともに、国や東京都の政策との連動も視野に入れた効果的な取組、ロードマップの検討を進めてまいります。 以上です。
せたPayについての御質問なんですけれども、実はその前、私が答弁させていただきました総合支所の機能強化につきまして、非常に重要な部分、緊張のあまり漏らしておりましたので、そこを追加させていただければと思います。 総合支所の機能強化につきましては、地域を経営する実効性のある体制の在り方も含め、先ほど御説明しました総合支所ごとの(仮称)地域経営方針の策定とともに検討してまいりたいと思います。これを付け加えさせていただきます。 その上で、再質問いただきましたせたPayにつきましてお答えをさせていただきます。 区の施策のプラットフォーム機能としまして、せたがやPayの活用につきましては、その可能性は十分にあるものというふうに私は考えております。しかしながら、岩本副区長のさきの答弁のとおり、区の他の施策との連携につきましては、商店街振興組合連合会さんなどと具体的な調整を進めているところであること、それから、利用拡大に当たっては、やはりアプリの機能改修というのがどうしても必要になってくるということも考えられます。 DXを担当する副区長といたしましても、せたがやPayの利用シーンの拡大に当たりましては、システムの活用や運用の検討について支援してまいりたいと思います。 以上です。

正直、危機管理部の部分としてパンデミックの部分を今後どう危機管理監として入れ込んでいくのかというところは、まずお聞かせいただきたいところがあって、これが最後の質問なので、あえて意見も一気に言っていますけれども、少子化対策について、区長の招集挨拶でも、先ほども話がありましたけれども、私が今回提案した内容に対して推察すると、大きく乖離していないと思うんですよ。だからこそ、私は、少子化対策を世田谷区の今後の柱として考えてもらいたいなというところがまず一点要望と、また、PTなどをつくっていただけると今後の世田谷区の姿勢が見えるのではないかなというふうに正直思っております。 危機管理監の話ですけれども、先ほどの区長の答弁を聞いていると、やっぱり適任者は自衛官ではないかなと正直思ってしまう部分があると思うんですよ。そこら辺の整理をしっかりとした上でパンデミックの話を聞かせていただきたいなと思っております。 障害者施策のことも一言付け加えておきますが、障害者施策の所得制限撤廃で、福岡市のスキームを世田谷区で全部やると約六億かかるとのことで、ぜひ検討に入ってもらいたいんですが、あと補装具も非常に高いんですよね。でも、これは生活において絶対必要なものなので、子ども施策もそうですけれども、こういうものに取得制限という線引きは絶対してはいけないというふうに私たちは思っています。全て、全児童にやってもらいたいんですが、まずは多子世帯からでもというところでのスタートを求めるのと、加えて多子世帯のインセンティブも、今現在、保育関連の方々、そしてまた、バースデーサポートも、なかなか見えにくい部分に対して、それが少子化対策かといったら、非常に私は懐疑的な部分がありますので、世田谷区独自に引っ張っていただくよう、保坂区長にまた要望し、また、道路についても重要政策として強い決意を持って進めておりますので、まず……。 〔保坂区長登壇〕
再々質問にお答えします。パンデミックについてお答えをちょっと漏らしておりました。 確かに危機そのものであったわけです、コロナの緊急拡大。しかも、三年近くに及んだという意味では、非常事態が長期にわたって続くという、全く我々、世界中が経験したことがないような事態に遭遇したわけです。今振り返りますと、危機管理部門が確かに自治体の中でもコロナ対策の中に入ってきたという実態もあると聞いています。 ただ、振り返って、世田谷区でやってきたことを考えると、当然保健所だけでは対応できなかった。それ以外に保健福祉のほうに加勢をしていただいたり、いろいろな形でアウトソーシングしたりしてやってきました。ですから、初動の段階でちゃんと危機管理のところがフレー厶をつくり、そして日常の長期対応の部分は、もしコロナ対策をやっている際の大地震とか、大火災とか、そういうところへの配慮を重く考えたので、危機管理を全部コロナ対策に投入することは難しかったと思いますが、御指摘のように大きなフレームのところでしっかり位置づけるというのは大事だろうというふうに思います。 また、自衛官、消防それぞれ特性があります。例えば都道府県や国レベルの大きな部隊の運用、都市型災害、大地震であれば、世田谷区だけが被災するわけではないではないわけでございます。あるいは、その災害の中には、世田谷区で大きく起きた、例えば大火災であるとか、車両事故だとか、いろんなことが考えられるわけでありまして、そういう意味で、世田谷区に起きやすい都市型災害の対処としては、消防経験者で幅広い視野を持っておられる方、また、世界の災害にもしっかりとした知見を持っておられる方がふさわしいのではないかというふうに考えたという次第でございます。 また、少子化対策について、議員からいろいろ御提案の趣旨については非常に共感できるところもありまして、まさにこれは財源もつくりながらでございますけれども、生まれてくるお子さんを大事にするだけではなくて、そこに行けない多くの若者たちや、あるいはもし条件が整えばという人たちについて、これなら子育てができるよという基盤を世田谷からつくっていくというところでは、大いにアイデア、また、我々のほうとしてもしっかりとした体制を組んでまいりたいというふうに思います。

以上で加藤たいき議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後三時三十二分休憩 ────────────────── 午後三時四十五分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

この際、議事の都合により、本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。 ────────────────────

代表質問を続けます。 公明党を代表して、四十九番岡本のぶ子議員。 〔四十九番岡本のぶ子議員登壇〕(拍手)

ロシアによるウクライナ侵略や核兵器の威嚇など、課題が山積する中、五月にG7首脳らが被爆地広島に集まり、サミットが開催され、法の支配による国際秩序の維持の表明や、初めて核軍縮に焦点を当てた首脳文書広島ビジョンをまとめた意義は大きいと感じます。今後、日本政府には、リーダーシップを発揮し、核兵器のない世界に向けて、国内外の若者に広島、長崎への訪問を促し、平和教育を充実させる取組を求めたい。 一方で、国内に目を転じれば、二〇二二年の出生数は七年連続で減少し、初めて三十万人台を割り込みました。出生率は過去最低の一・二六人と少子高齢化、人口減少が加速しております。政府は、昨日十三日にこども未来戦略を決定いたしました。二〇三〇年までを少子化対策のラストチャンスとして、二〇二八年度までに徹底した歳出改革を実施し、消費税などの増税は行わず、財源を生み出し、異次元の少子化対策を進めるとし、我が党がさきに発表した子育て応援トータルプランなどの提言が随所に盛り込まれております。 そうした中、先般の統一地方選挙において、区民の皆様の負託をいただき、公明党世田谷区議団八名全員が当選を果たすことができたことを踏まえると、与えられた責任と使命は、これまで以上に重いものであると受け止めております。少子化対策、防災・減災対策、孤独・孤立対策、そして認知症対策などへ真正面から取り組み、誰もが尊厳を持ち、安心して暮らせる社会の構築に向け、任期四年間、「大衆とともに」との立党精神を堅持しつつ、小さな声を聞く力、ネットワーク力を生かし、政策を前に進めていくことを改めてお誓いし、公明党世田谷区議団を代表して、順次質問並びに提案をしてまいります。 初めに、持続可能な財政基盤の構築に向けてお聞きします。 少子高齢化が進む中、これまでのように特別区民税と都の財調、国の交付金に頼るだけの自治体経営では、早晩区政運営が立ち行かなくなります。これまで会派として、自治体経営という視点に立ち、再三行財政改革を訴えてまいりましたが、保坂区政三期十二年間において、その成果は全く見えておりません。 全国の自治体の中には、新公会計制度を導入後、財政の見える化を図りながら、市民目線で自治体経営に取り組んでいる自治体があります。例えば、町田市は、令和三年度決算における課別・事業別行政評価シートの取組が評価され、早稲田大学パブリックサービス研究所が主催するグッド・パブリック・ディスクロージャー賞を受賞しております。その受賞の要因の中で特に着目するのは、自治体間ベンチマーキング、自治体間の違いの見える化を活用した事務事業見直しの先駆的な取組です。市民の視点に立った質の高い組織経営、職員の意識改革、チャレンジ精神の向上を目指す独自の取組など、公会計情報を市政運営に生かそうとする姿勢や情報開示のスピードが高く評価されたものであります。 また、浜松市では令和五年度の予算作成に当たり、財政規律の維持のために全件査定を実施し、全ての事業について廃止を含めた見直しを徹底。各部局長の権限と責任の下、マネジメント機能を発揮し、予算要求をしております。 さらに、既存事業の見直しのほか、クラウドファンディングなど、新たな資金調達により捻出された財源については、捻出した部局の新規事業や重点事業へ優先配分するなど削減努力を最大限に考慮し、職員のモチベーションの向上につながる取組として注目されております。 ここで、三点質問をいたします。 一点目に、本区として新公会計制度を導入し、六年がたった今、これまでの経年比較の決算資料だけでなく、町田市の取組に倣い、自治体間ベンチマーキングを活用し、類似事業を比較検証できる資料を作成し、飽くなき事業見直しに着手できる取組が必要と考えます。区の見解を伺います。 二点目に、健全な財政を維持する上でも、今後外部評価を導入し、第三者としての意見を生かす取組が必要です。また、区の財政は、言うまでもなく、区民の皆様の貴重な税金によって支えられております。区民目線に立った税金の使い道を分かりやすく区民へ伝えることが求められます。区の見解を伺います。 三点目に、持続可能な財政の健全化に向けて、職員の意識改革を区長が先頭に立って行うことが重要です。その上で、事業の全件見直しを進め、重複事業の解消と必要のなくなった事業を廃止し、浜松市のように、捻出された財源は捻出した部へ優先配分するなど、職員のモチベーションにつながる業務改善を推進することが求められます。区長の見解を求めます。 次に、防災力強化についてです。 今年は一九二三年、大正十二年に発生した関東大震災から百年の節目に当たります。関東大震災を教訓に、地震や災害に対する意識が高まり、復興の過程や都市計画、防災対策など、復興の模範として世界に示されることとなりました。 地震が頻発する今、区民の防災力の強化のためにも、関東大震災から百年を契機とした区の取組が重要です。今般、東京都の首都直下型地震等による被害想定の見直しがされました。それによりますと、世田谷区内の出火件数五十件、焼失棟数一万九千棟、死者六百五十名、重症者数千二百名と都内最大の被害想定となっております。 ここで、四点お聞きします。 一点目に、今年九月一日が百年目の節目です。区長はこの節目をどのように捉え、九十二万区民の命を守る災害対策にどのように向き合うのか、まず伺います。 二点目に、区民へのアピールです。 例えば港区では、ホームページに特設ページを設けて、港区・関東大震災百年継承プロジェクト「防災に関するさまざまな取り組みを通じて、一人一人の防災意識の向上を図ります」と明言し、取組を進めております。九十二万という最大の人口を擁する自治体として、区民一人一人の心に響く百年の節目の防災イベントを開催すべきだと考えます。また、被害想定にも明らかなとおり、イベントを通じて、区民一人一人へ初期消火の備えを加速化させる必要があります。スタンドパイプを活用した訓練など、今こそ大きく推進すべきです。区の考えを伺います。 三点目に、これまで再三求めてきた退職自衛官による危機管理監の登用です。 震災など災害は待ったなしの状況です。実効性ある災害活動の司令塔の配置の決断を急ぐべきです。区長の決断を求めます。 四点目に、避難行動要支援者対策として、区が本年度、前倒しで行うとされた、災害時に自力で避難ができない要支援者の個別避難計画の作成については、対象となる約八千四百四十名お一人お一人に寄り添う実効性のある計画となるよう、福祉の専門職の活用と具体的な支え手の創出に向けた地域づくりが必要であると、さきの予算特別委員会でも求めてまいりました。その後の進捗状況について、区長の責任ある答弁を求めます。 次に、図書館改革で住民サービスの向上についてです。 令和三年三月に示された世田谷区立図書館運営体制あり方検討委員会の報告において、本区の図書館運営は、専門性の維持、レファレンスなどの公共性の維持、サービス拡充等が困難という結論に至っております。このことを受け、区教委は、昨年四月から下馬と烏山図書館に指定管理を導入いたしました。選定された指定管理者は、僅か三か月間で様々な工夫をし、開館時間の拡大をはじめ、講座、イベントの開催、座席管理システムの導入や書籍消毒機、デジタルサイネージの設置、世田谷区産業振興公社と連携した企業入門セミナーやおしごと相談の開催、区立障害者施設の自主生産品の販売などを通じ、図書館運営のサービス向上を図り、利用者目線の取組を進めております。 また、指定管理者制度を先行実施している経堂図書館では、様々なサービス向上に加え、近隣の東京農業大学と連携した講座を毎年開催するなど、区民の満足度を高める努力をしております。さらに、新公会計制度の導入をきっかけとして、本区の図書館ごとの行政コストも明らかになっております。貸出し一冊当たりの行政コストには、経堂図書館と中央図書館では三倍もの開きがあります。この開きは、業務量に対して配属されている職員数が、経堂図書館に比べ、中央図書館に多いことが最大の要因です。この点から、図書館運営において、職員数と区民満足度が比例しないことは明らかになりました。 ここで、三点質問をいたします。 一点目に、経堂・下馬・烏山図書館の実態を見れば、民間活力導入の是非の結論は出ています。積極的な民間委託を第三次図書館ビジョンで明確にすべきです。区教委の見解を伺います。 二点目に、今後リニューアルを予定している梅丘図書館においては、世田谷らしい魅力ある図書館を実現するために、会派として再三求めてきた、建設が始まる前に運営事業者を選定し、運営事業者の意向を組み入れ、区民目線の図書館運営に応える必要があります。早急に事業者にプロポーザルの時期を明確にすべきです。あわせて、区教委の見解を伺います。 三点目に、区立図書館の人員体制については、指定管理者に区が求めている配置基準に合わせ、改めることが必要です。今後、図書館改革を徹底して行い、区民サービスのさらなる向上を図るとともに、時代に合った行政サービスの在り方への転換を早急に行うべきです。区教委の見解を伺います。 次に、物価高騰対策についてです。 第一に、せたがやPayの活用について伺ってまいります。 長引くコロナ禍や物価・資材高騰で、多くの区民や商店等はいまだに厳しい状況に置かれており、さらなる支援策を区としても講じていく必要があります。さきの予算特別委員会において、公明党が物価高騰対策にも活用できるよう拡充してきた地方創生臨時交付金を財源にし、せたがやPayを活用したお中元やお歳暮時期をターゲットにした二〇%還元と個店への五%キャッシュバックをキャンペーンとして打ち出すように求めました。区が今般、令和五年度補正予算(第二次)案に、物価高騰対策として七月から八月末の期間にせたがやPayに最大二〇%還元分を計上したことを評価する一方で、予算の内訳として、その還元率において、商店街加盟店は二〇%、非加盟店は一五%と差別化を図るとしたことに大きな違和感を抱いております。本事業を物価高騰対策として打ち出している以上、商店街加盟、非加盟で還元率を差別化することは公平に取り扱うべき交付金として不適切だと言わざるを得ません。 区民生活委員会での区の説明では、地域貢献をする商店街振興につなげることも目的にしたとのことですが、商店街振興については都や区から様々な観点からの補助制度などの支援が実施されており、区がせたがやPayの還元率を差別化し、商店街への加入促進策と物価高騰対策を混同して実施することについては甚だ疑問です。 そこで、三点質問いたします。 一点目に、物価高騰対策という目的で地方創生臨時交付金を活用するとしながら、商店街への加盟、非加盟により、せたがやPayのプレミアム部分の還元率に差をつけるべきではないと考えます。また、消費者にとっても紛らわしい対応であり、改善が求められます。区の見解を伺います。 二点目に、物価高騰、資材高騰などで苦しんでいる個店への支援策として、せたがやPayの売上げに対し五%キャッシュバックを再実施すべきと考えます。区の見解を伺います。 三点目に、以前より提案してまいりましたが、健康ポイントや町会等の地域コミュニティーの参加促進につながるようポイントを付与するなど、地域通貨としてのせたがやPayを育て、区民の活動とせたがやPayのポイントがリンクすることで、地域通貨の区内循環が促進され、ひいては商店街振興につながると考えます。区の見解を伺います。 第二に、来年度以降の学校給食費完全無償化の継続についてです。 会派として、長年にわたり、学校給食の完全無償化を求めてまいりました。今年度区が物価高騰対策の緊急的な措置として、所得制限を撤廃し、学校給食の完全無償化の実施に踏み切ったことは、まず評価いたします。しかし、その実施の継続については、財源を理由に、来年度以降は社会情勢等を踏まえ、改めて検討するとしています。会派として、学校給食の完全無償化の恒久化を図る財源の確保については、これまでも区立保育園や幼稚園の統廃合を着実に進めることや抜本的な事業見直しを行うことで、財源確保は可能であると訴え続けてまいりました。 ここで伺います。行財政改革を断行して財源を確保し、学校給食費の完全無償化を来年度以降も継続して実施すべきと考えます。区の見解を伺います。 次に、区内産業の人材確保について伺います。 本年三月時点でのハローワーク渋谷の有効求人倍率は二倍であり、十六か月連続で前年同月を上回りました。有効求人倍率が二倍ということは人手不足であり、区内事業者にとって、人材の確保は最も深刻な課題であることが分かります。本区では、これまで福祉人材の確保策として、保育士に続き、介護職等を対象とした宿舎借り上げ支援事業を行い、昨年度からは、特養ホームだけでなく、小規模事業者にも対象を広げました。さらに、今年度からは、一事業者四戸までの上限をなくし、上限八万二千円、補助八分の七としたことを評価いたします。さらに、我が国では、外国人労働者なくして、介護、建設業等の人材確保は成り立たない状況であり、本区においても同様です。外国人労働者の方々が安心して区内事業所で働くことができるよう環境整備への支援は急務です。 ここで、二点伺います。 一点目に、さきの予算特別委員会において、会派として人材確保が難しい建設業、IT業などに就職した若者に対する都の奨学金返済補助制度に区として上乗せをし、若者支援と同時に、中小企業の人材確保の促進を求めてきました。実現に向けた進捗状況と区の見解を伺います。 二点目に、区内事業所で働く外国人労働者の方々や雇用主が気軽に利用できる相談窓口が区内にあれば、双方の安心につながり、雇用継続が保たれると考えます。今後、三茶おしごとカフェとクロッシングせたがやの連携を図り、新たな外国人労働者の働く環境を支える仕組みの創出が必要と考えます。区の見解を伺います。 次に、高齢者施策について伺います。 少子高齢化が進む我が国において、高齢者の健康寿命の延伸への取組は、直面する医療保険制度、介護保険制度等の社会保障を維持する上でも最も重要です。高齢化の進展に伴う行政の役割は福祉を中心に据えた行政改革が必要であり、誰もが望む健康、健康寿命の延伸を個人に委ねるのではなく、区全体として底上げする事業展開が必須であることを再三求めてまいりました。今後、さらなる高齢者の介護予防と健康寿命の延伸に向け、社会参加の促進や外出・移動支援の取組を加速させるべきと考えます。 これまでも先行自治体の例として、練馬区が区内スポーツクラブや天然温泉、公衆浴場、理美容店、食事券等の七つのメニューを用意し、その中から高齢者の方が一つ選び、社会参加につなげるクーポン券事業の仕組みを取り上げてきました。また、区内では、今後、全区的な公共施設として、新庁舎の建て替えと同時に、世田谷区民会館のリニューアル、さらに、上用賀のスポーツ公園などの整備が順次進んでいきますが、既に開設された保健福祉総合プラザのうめとぴあの利用者の実態からも分かるように、南北交通の利便性の悪い本区において、区民が公共施設を十分に利用できていない状況があります。今後、高齢者の外出を助ける手段としても、主要な公共施設を循環できる移動する手段の導入が求められております。 ここで、二点質問いたします。 一点目に、本年第一回定例会でも取り上げましたが、(仮称)世田谷版高齢者いきいきクーポン券事業の早期実現についてです。 本区が発行するシルバー情報の冊子には様々なサービスが掲載されておりますが、対象となる高齢者にその情報が届いていない実態があり、区の事業の目的が果たされておりません。シルバー情報に掲載されているサービスを抜き出し、高齢者の外出を促す契機となるメニューとして刷新し、(仮称)世田谷版高齢者いきいきクーポン券事業の創出を速やかに図るべきです。区の見解と取組の進捗状況をお聞きします。 二点目に、公共交通不便地域解消の加速化についてです。 砧モデル地区のデマンド型交通の実証運行が先月一日からスタートし、区民の悲願である公共交通不便地域対策が一歩前進しようとしております。しかし、その実施は十か所の中でいまだ一か所であり、今後その運行実績を分析評価し、最大三年間の実証運行を行うとしています。コロナ以前から準備をし、既に六年ほどの時間を要してきたにもかかわらず、さらに実証運行に三年をかけるということは、その他の交通不便地域に居住されている高齢者の方々は置き去りです。砧のデマンド型交通の実証運行の評価検証を順次進め、残る九つの地域での協議会を立ち上げるなど、時間を要する課題を整理し、速やかに区内の公共交通不便地域解消が図られるよう加速すべきです。区の見解をお聞きします。 次に、障害者の就労及び定着支援についてお伺いします。 就労に必要な知識及び能力の向上のために一定期間の訓練を行う就労移行支援と、一般企業に新たに雇用された障害者に対し、就労に伴い生じる日常生活または社会生活を営む上での課題に関する相談等に必要な支援を行う就労定着支援の重要性が高まっております。障害を持っていても、自身の能力やスキルを磨き、一般就労への可能性を引き出す支援や働き続けるための自己管理やコミュニケーションスキルを身につける職場定着の支援など、就労移行支援事業所の役割はますます大きくなっていると考えます。区においても、就労支援センターとして、しごとねっと、すきっぷ、ゆに(UNI)があり、三つのセンターが連携し、それぞれの専門性を生かした支援を段階的に取り組んできたこと、浜松市のユニバーサル農業を参考にし、会派として提案し、実現した農福連携事業への取組は評価いたします。 しかし、一方で、就労に至るまでの訓練機能が十分とは言えません。例えば那覇市にあるNPO法人ミラソルでは、障害の種別を問わず、その自立と社会経済活動への参加を促進する観点から、ジョブコーチが障害当事者に必要な訓練及び職業の提供を適切に行い、二〇〇一年の開所以来、通算三百八十九人の一般就労の実績を上げています。このように、障害の種別にかかわらず、誰もが働ける可能性を見いだせるよう、職業訓練ニーズの把握と職業訓練機能の充実の観点からも、伴走型によるジョブコーチの存在は不可欠と考えます。 ここで、二点質問をいたします。 一点目に、さきに述べたNPO法人の先進事例を参考に、これまでの企業ニーズに合わせた就労先選定ではなく、障害当事者の希望に寄り添った就労先の開拓やマッチングへ機動的に取り組む就労定着支援が求められています。そのためにも、今後区として、ジョブコーチの育成と活用を関連づけた体制の構築が求められます。区の見解を伺います。 二点目に、本年第一回区議会定例会において、社会で就労していく上で必要となる情報コミュニケーションツールとして、十八歳以上の中等度難聴者に対する補聴器購入費用の助成制度の導入を求めました。その際、答弁では、ニーズ調査を踏まえて議論をしていくとのことでしたが、現状における検討状況をお聞かせください。あわせて、六十五歳以上の高齢者への対象拡大についても区の見解を伺います。 教育環境の計画的な整備について伺います。 第一に、不登校特例校分教室の拡充についてです。 本年四月に不登校特例校分教室ねいろの卒業式が執り行われました。一年前に開設した当時は、中学一年生から三年生までの二十名の定員でしたが、その後、入室を希望する生徒が増加し、今年度から六十名程度に拡充しております。今後、多様な学びの場の必要性は一層増していくことが予想されます。 その要因の一つとして、分教室の設置場所が挙げられます。学校施設とは異なる複合施設であることが生徒の通いやすさにつながっていると考えられます。分教室の増設のニーズに応え、迅速に地域偏在を考慮し、整備を進める観点からも、学校施設に限らず、教育部門外の所管と連携し、公共施設をフル活用し、分教室の拡充を早急に行うべきと考えます。区の見解を伺います。 第二に、学校改築についてです。 区内の学校施設は、公共施設の五四%を占める最大の資産であります。築年数五十年を超える学校施設が全体の二〇%を超える状況で、今後の改築計画では、従前の手法では円滑に進めることができないと考えます。区は、世田谷区公共施設等総合管理計画及び世田谷区建物整備・保全計画に基づき、学校整備を三期に分けているとのことですが、対象数が一番少ない第一期でさえ、二校ずつの整備にも時間を要し過ぎており、砧小学校・幼稚園の建て替えには七年かけてもいまだ着工できない現状があります。第二・第三期は二倍を超える学校数であり、安全かつ確実に整備を進められるのか、甚だ疑問です。近傍の公共施設との複合化なども考えると、整備計画を適切な時期に示し、確実に計画を推進することが求められます。区の見解を伺います。 最後に、姉妹都市交流についてです。 本区における姉妹都市交流は、一九七一年に開始されたウィニペグ市との中学生交流を皮切りに、バンバリー市、ウィーン市との交流へと発展してきました。グローバル化が進む昨今、市民による草の根レベルでの相互交流の重要性が高まっております。互いに顔の見える関係をつくり上げ、国際的な信頼関係、連帯感、親近感によって相互理解が深まり、多文化共生社会や平和の創出に寄与するものと考えます。先般の文教委員会において、今年度の海外派遣事業をバンバリー市、ウィーン市で行う旨が報告されましたが、その参加可能数が縮小されている現状があります。海外派遣事業を通して、より多くの児童生徒が経験できる機会の創出となるよう、ポートランドや台湾などの新たな都市との交流を着実に進めていくべきです。区の見解を伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。 〔保坂区長登壇〕
岡本議員に、順次お答えいたします。 財政基盤を持続可能なものとするための職員の意識改革を進めよという御質問です。 全国的な生産年齢人口の減少や少子・高齢化は今後も加速度的に進行することが予想されておりまして、将来的には歳出面で社会保障関連経費の増大に、歳入面では特別区税の減収につながることが懸念されております。ふるさと納税による流出額、これは速報値ですが、九十七億円という大変な額になっておりまして、深刻な影響が出ております。 こうした見通しの下、健全な財政を維持しながら計画に掲げている施策を確実に推進し、目指すべきは未来の世田谷の姿をしっかりと実現していくために区の経営力のさらなる向上を図っていくことは必要不可欠でございます。 令和六年度以降の予算編成に向け、時代の変化や区民ニーズを的確に、その変化を捉え、全庁的な事務事業の見直しや、整理、統合すべき事業の見直しに取り組んでまいります。こういった作業により生み出した財源は、該当部への配分を基本とする自立的な行財政運営を推進し、職員の意識改革とモチベーション向上を図りながら持続可能な自治体経営を構築してまいります。 次に、関東大震災から百年という節目に当たる区長の姿勢ということでございます。 関東大震災は、近代以降、首都圏を襲った唯一の大地震であり、十万人を超える犠牲者を出した大災害であります。百年の節目となるこの機に犠牲となられた多くの皆様に改めて思いをはせるとともに、次の百年、二百年と伝承され続けていかなければならない記憶であると認識しています。 この百年間、都市化が進み、人口が増加した当世田谷区にあっては、現代に生きる我々が関東大震災をはじめとする過去の災禍を教訓に強固な災害対策を構築することで、将来世代も含めた多くの区民の生命、財産を守り抜くという決意を改めていかなければならないと考えています。引き続き地域防災力の向上と安全で災害に強いまちづくりを進めるとともに、在宅避難の支援や避難所運営の在り方を見直すなど、様々な角度から震災に強い世田谷区を目指していきます。 また、百年前には流言飛語等が流布し、繰り返してはならない在留外国人等が被害に遭った悲劇を生み出し、社会的混乱を来した経験もございます。正確な情報発信とフェイクの打消しも重要な役割となると考えているところです。 次に、危機管理監について、他会派にも先ほど答弁いたしましたが、お尋ねがございました。 危機管理監は災害発生時、区の被害状況や関係機関の体制などの情報を基に必要となる措置、対策について多角的に考察し、災害対策本部長である私を補佐していただくことを想定しております。首都直下地震等の都の新たな被害想定、区において大変甚大な火災被害が想定されており、危機管理監の役割を担うことができる人材として、今般、消防経験者を充てる判断をいたしました。 また、危機管理監の設置に併せ、避難者支援の生命線である物資輸送、供給体制を確立するための外部人材として、被災地等での物資管理や輸送等の知識、経験を有する退職自衛官を管理職に登用、専門的な視点を生かして災害対応力の強化を図ってまいりたいと考えております。全国各地で災害が頻発している状況を踏まえ、実効性のある危機管理体制を早急に整備するため、外部人材の採用手続を急いでまいりたいと考えております。 次に、自力で避難ができない要支援者個別避難計画の作成についてお尋ねをいただきました。 避難行動要支援者の個別避難計画の作成につきましては、昨年度から水害リスクの高い多摩川の浸水想定区域の方を対象に進めておりまして、本年秋以降は区内全域を対象とし、令和五年度末までに区内八千人全ての対象の方の計画作成を行う予定でございます。昨年度実施の多摩川の浸水想定区域内の約五百名の方に避難時に支援してもらう方などを記入していただいた調査票を郵送いたしまして、約五割程度の返送をいただいております。現在、各保健福祉センターにおいて記載内容の確認に当たっているところでございます。また、御返送いただいていない方や記載内容に不明な点がある方への対応につきましては、お話にあった専門職を活用した計画作成のフォローができる体制づくりをすべきと考えております。 いつ起きてもおかしくないほど水害のリスクが存在します。実効性ある個別避難計画と支え手の創出に向けた地域づくりについて、総合支所、保健福祉センターをはじめ関係部に検討を急ぐよう改めて指示してまいります。 以上です。 〔中村副区長登壇〕
私からは、二点御答弁いたします。 まず、学校給食費の完全無償化についてです。 学校給食費無償化の継続については、これまで社会経済状況や国、都の施策、物価、賃金の動向、区の財政確保の状況を踏まえて判断すると申し上げてきました。先般、令和六年度以降の継続の検討に当たり、区長より、物価高騰対策に加えて給食費無償化の意義を改めて整理するよう指示を受けております。 また、無償化を継続していくには、議員御指摘の行財政改革を含め、恒久的財源を確保する取組を進める必要があり、DXの取組や税外収入の確保、学校改築をはじめとした事業の効率化など、新たな行政経営への移行も意識した財源確保の検討を進め、区長の判断を仰いでまいります。 次に、聞こえの支援についてです。 聞こえの支援については、学齢期や高齢期などのライフステージによって目的が異なり、十八歳以上六十五歳未満の中等度難聴者については、主に就労や就学での円滑なコミュニケーションを図ることを目的とした補聴器購入費助成を検討しています。六十五歳以上の高齢期の中等度難聴者への補聴器購入費助成については、五月に開催しました第九期高齢計画・介護計画の策定に向けた議論の場である高齢・介護部会において審議をし、認知症予防の観点からもその必要性を確認しているところです。 引き続き中等度難聴者の支援について、補聴器購入の助成対象者の範囲、助成額、相談体制など、来年度からの実施に向け具体的な検討を進め、改めて議会に御報告させていただきます。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、地域通貨としてのせたがやPayの機能拡充について御答弁申し上げます。 御指摘のとおり、せたがやPayは中小個店の経営を下支えし、区内経済循環を誘導するプラットフォームとして、商業的活用だけでなく地域コミュニティーの形成などにも資するよう、商業以外の価値も包含したデジタル地域通貨として発展させることが重要であると認識しております。 昨年度、区民の健康増進を目的に特定健診や各種がん検診などの受診、ウォーキングに取り組むインセンティブとして、せたがやPayと連動した国民健康保険の健康ポイント事業を創設し、今年度も継続実施するほか、省エネ・再エネポイントアクションにも活用してまいります。 せたがやPayの利活用の裾野を商業、非商業を問わずに広めていき、より区民生活に根差した地域通貨として定着できるよう、実施主体の商店街振興組合連合会と連携しながら各所管部や地域のステークホルダーとの協議を重ね、区民活動とリンクしたせたがやPayの地域通貨的活用の拡大に努めてまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
二点について、御答弁申し上げます。 一点目に、図書館の運営体制についてでございます。 第二次世田谷区立図書館ビジョンに基づき、図書館サービスの向上と効率的な運営を図るため、区立図書館における民間活用につきましては、令和四年度から経堂図書館に加え、烏山図書館と下馬図書館に指定管理制度を導入しており、指定管理者の創意工夫によって地域の特性を生かした図書館運営、サービスの充実に取り組んでいるところです。 また、世田谷図書館において平成二十八年度から、梅丘図書館においては令和元年度から一部業務委託により図書館運営を実施してまいりました。今後、第三次世田谷区立図書館ビジョンの策定において、この間の区立図書館における民間活用の評価検証も踏まえ、高い専門性と効率性を両立させる図書館の経営、運営体制の在り方について検討を進め、今年度中に方向性をお示ししてまいります。 二点目に、不登校特例校分教室の拡充について御答弁申し上げます。 不登校特例校分教室ねいろを開設し、一年が経過しました。子どもの自主性や個性を尊重した教育活動の下、以前不登校だった生徒の安定した登校や学びにつながっており、他自治体から約三十件の視察を受け、運営について注目をいただいているところです。こうした不登校特例校での取組や成果は、全ての子どもたちにとって学びやすい環境を築く礎になるものと考えております。 不登校特例校分教室への希望者が増加する中、今後、ねいろの実践で培われたノウハウや具体的な実践事例等を踏まえ、関係所管と連携した複合型施設での開設を視野に入れながら、新たな教室の準備に向けて早急に検討を進めてまいります。 以上でございます。
私からは、二点お答えいたします。 まず初めに、自治体間ベンチマークを活用した事業見直しについてでございます。 区では、平成三十年度決算より新公会計制度を導入し、新実施計画後期に掲げる施策事業の評価や、各所管部の事務事業の評価に事業別行政コスト計算書を使用するなど、事業の評価分析に活用してまいりました。町田市の取組のように、他自治体の事業手法と比較することは業務の最適化や共通化、より効果的な事業手法の検討などに資するものと考えております。 一方、自治体規模や対象事業の考え方、事業を執行する組織体系の違いなど、前提条件を整理する必要もあり、検討には一定程度の時間を要するものと考えております。区では、現在公表している会計別及び事業別財務諸表を見える化する財務諸表見える化ボードの公表に向け準備を進めており、自治体間の事業実施手法の差異などを比較する上での足がかりとしたいと考えております。 さらに、今年度、特別区の五つの区において、世田谷区も含めますが、財務諸表の活用として予算編成や公共施設マネジメント、自治体間ベンチマークなどについて意見交換、調査研究を予定しており、自治体間比較が可能となるよう働きかけ、今後の事業見直しへつなげてまいります。 続きまして、外部評価についてでございます。外部評価の導入は客観的な評価のほか、事業の必要性や公共の役割などの踏み込んだ視点などの評価も期待できるところでございます。一方で、区では急激に変化する社会状況に対応するため、常に最前線で区民と向き合ってサービスを担い、最新の区民ニーズをキャッチする区自身が自律性を持って検証、改善を重ねる仕組みが有効であると考え、内部による機動的、流動的な事務事業の点検、見直しを行ってまいりました。 新実施計画後期においては、行政評価を通じて、一部、その目標設定や成果指標の設定が事業の実績、成果や効果をはかるものとして妥当でなかったという課題も見つかりました。今後は、事業の成果や達成度をより分かりやすく示すため、外部の意見や専門的な知見を生かし、適切な指標を設定するなど、客観性を確保することで適正な事業評価につなげてまいります。 また、区議会をはじめ区民への説明責任を果たすべく、財政状況や事業別財務諸表の見える化を進めるなど、情報の透明化に努めてまいります。 以上でございます。
私からは、関東大震災百年を契機とした防災イベントの開催について御答弁申し上げます。 関東大震災百年の節目となる本年、全国各地で様々な防災イベントが予定されており、区でも区民の防災意識の醸成に向けた絶好の機会と捉えまして、多くの区民に御参加いただけるイベントの開催を準備しております。具体的には、在宅避難をはじめとする震災への備えについて、講演やシンポジウム、パネル展示、防災資機材等の展示を行う催しを計画しております。 また、御提案の初期消火活動の大切さを理解していただくスタンドパイプの操作訓練や防災VR体験など、関係団体と連携した区民参加型の訓練を併せて実施するなど、親子で楽しむことができる工夫を凝らした防災イベントとして開催してまいります。関東大震災の記憶、教訓から学び、様々な防災体験を通じて区民一人一人の防災意識の向上に努めてまいります。 私からは以上です。
私からは、三点お答えいたします。 まず、リニューアル後の梅丘図書館の運営体制等についてです。 改築工事が行われます梅丘図書館は本年六月から仮事務所での運営を開始し、令和七年度中のリニューアルオープンを目指し、現在、不調に終わった工事契約の再入札に向けた準備を進めております。改築後の梅丘図書館の運営体制は、現在策定中の次期図書館ビジョンにおきまして、区立図書館のサービスの充実や新たな機能と併せお示しできるよう検討を行ってまいります。今年度中には民間活用も含めた運営体制を、検討を明らかにした上で、議員御指摘の新たな梅丘図書館の魅力を十分に引き出せるよう、必要な調整等についても行ってまいります。 次に、図書館の人員体制について、指定管理者に求めている配置基準に合わせ、時代に合った行政サービスへの転換を図るべきについてお答えいたします。 区は、指定管理者には業務要求水準として常勤職員率や、司書資格保有率の基準に加え、接遇力をはじめ図書館の専門業務にもバランスよく対応できる人員配置を要求し、一定の図書館運営、サービス水準を求めております。 一方、区職員が運営する図書館については、サービス水準の維持向上に取り組むことができるよう、蔵書数や施設の規模、予約提供の多さなど各館の状況を勘案し、全庁的な人員の調整の中で職員の配置を行っております。今後、図書館ごとに求められる様々な役割や要望にしっかりと応えられるよう、御指摘の民間活用による効果や、時代に合った行政サービスの在り方への転換も意識しながら、魅力ある図書館づくりに向けた運営体制やサービスの拡充について、次期教育ビジョン策定において鋭意検討を進めてまいります。 最後に、区立小中学校の着実な改築整備についてお答えいたします。 区立小中学校は、子どもたちの学びの場としてだけではなく、災害時の避難所や地域交流の場として重要な役割を担っており、安全で安心して過ごせるよう施設の保全、改修を適切に行っていく必要がございます。現在、学校改築は令和三年三月に策定した世田谷区学校施設長寿命化計画に基づき改築校を選定し、複合化を基本に改築に取り組んでおります。 今後、多くの学校が改築時期を迎えることから、プールの共同利用や医療的ケア児への対応など新たな視点も加味し、着実に整備を進めるため、新たな改築整備手法や長寿命化の判断基準など、円滑な学校改築に向けた検討を進めております。引き続き検討を深め、改築整備の基準や方針を整理し、建て替えのロードマップをまとめ、本年度中をめどに分かりやすくお示しし、円滑な学校改築を推進してまいります。 以上です。
四点のうち、まずせたがやPayについて、二点御答弁申し上げます。 まず、商店街への加盟、非加盟による還元率の差についてでございます。 世田谷区地域経済の持続可能な発展条例では、商店街が区民の消費生活を支えるとともに、地域コミュニティーの担い手として公共的役割を果たすよう振興を図るとし、商店街への加入と事業協力を事業者の責務としてございます。区は、こうした観点から、せたがやPayのポイント還元事業に当たり、実施主体である商店街振興組合連合会と協議し、非加盟店が商店街組織に加入するきっかけともなるよう、今回の還元率を設定したところでございます。 還元率の差によって各店舗への誘引効果に影響を及ぼすことは想定されますが、個々の消費者へ還元されるポイントの上限総額や全体的な経済効果が変動することはございません。ポイントは、大型店を含め加盟店であればどこでも使用可能であり、物価高騰対策として生活者の消費を下支えする目的に即したものと理解してございます。 二点目、個店支援策として五%キャッシュバックについてでございます。 中小個店を取り巻く経営環境は厳しく、原材料価格の上昇を販売価格に転嫁する動きは依然継続し、並行して人材確保のための賃上げを求められるなど、中小個店に対する支援策の必要性は区としても認識をしているところでございます。 区としては、事業費総予算五・三億円、想定市場流通額三十七億円規模のポイント還元事業を物価高騰対策として実施することで区内消費を喚起し、これをもちまして中小個店にも裾野を広く支援できるものと考えてございます。 還元ポイントは生活者の消費行動を介してせたがやPay参加店舗の利益拡大となり、さらに予算投入による直接効果に加え、区内産業への経済波及効果も期待できるところです。事業者へのキャッシュバックにつきましては、経営の下支えの一部やせたがやPay参加に係るインセンティブにはなり得ますが、消費者、事業者双方に行き渡る区内経済への波及効果性を鑑みまして、ポイント還元事業に資源を集中させることがより有効であると考えてございます。 続きまして、区内産業の人材確保策について二点御答弁いたします。 まず、都の奨学金返済補助制度の上乗せについてでございます。 有効求人倍率が高く、労働市場では仕事を探している方よりも求人が多い状況となってございまして、事業者側が従業員の採用がしにくい状況で、区内事業者においてもますます人材不足が顕著になっている状況でございます。東京都が昨年度から実施している中小企業人材確保のための奨学金返還支援事業は、建設業、IT、ものづくりといった人材不足産業が対象となっており、本事業により事業者の人材確保につながるだけでなく、奨学金の返済を予定している学生の方々の負担が軽減され、安心して就職ができる事業でございます。 区でも区内事業者の負担を軽減し、参加を促進するため、昨年度から東京都と連携した事業について検討を開始し、協議を続けているところです。現在、区内の参加企業が少ないため、まずは本事業の活用を積極的に呼びかけるとともに、早期の具体化を進め、中小企業の人材確保に努めてまいります。 二点目、外国人労働者の方々や雇用主が利用できる相談窓口の設置等についてでございます。 区内には、現在約二万四千人の在住外国人の方をはじめ多くの方が働いていらっしゃいます。就労後の労働相談につきましては、現在は三茶おしごとカフェにて対応しておりますが、言葉や外国人雇用特有のことなど、外国人の方が相談するのにはハードルが高いと感じてしまうケースも多いと思われます。 こうした中、区では、来月、労働問題を含む様々な困り事の相談を受ける外国人のための無料専門家相談会を開催する予定です。今後は、このような機会を活用して相談内容や相談件数、ニーズ等を把握するとともに、国の東京外国人雇用サービスセンターや東京都の外国人労働相談窓口の相談事例等を参考に、クロッシングせたがやなどと連携して、外国人の方や雇用主の方が相談しやすい体制について検討してまいります。 以上でございます。
私からは、高齢者の外出機会創出について御答弁いたします。 区はこれまで、入浴券支給事業をはじめとして高齢者の外出につながる様々な事業を展開しており、高齢者の地域交流を進め、孤立の防止や介護予防、健康寿命の延伸等にもつながる重要な取組であると認識しております。今後、より多くの高齢者に外出してもらうために、既存事業から幾つかの事業をピックアップして外出支援事業としてメニューを整理し、御提案のような名称なども工夫してまとめてまいりたいと考えております。 まとめた外出支援事業は、区ホームページや区公式LINEで高齢者に案内するとともに、今年度中の「区のおしらせ」にも掲載し、その際、紙面の二次元コードより区ホームページから詳細な内容が確認できるように工夫してまいります。また、「せたがやシルバー情報」の更新時や介護保険料通知発送時などの機会も活用して周知を広く行い、高齢者の積極的な外出機会の創出に取り組んでまいります。 以上です。
私からは、公共交通不便地域の解消に関する御質問について御答弁を申し上げます。 区では、公共交通不便地域対策として砧地区をモデル地区に選定し、五月一日よりデマンド型交通による実証運行を開始いたしました。砧モデル地区では狭い道路が多いことからワゴン車を活用し、特に高齢者を主な対象と捉え、採算性や利用状況を確認するための実証運行の取組を進めております。持続可能な公共交通とするには、地元の理解や協力も得ながら、地区の特性や状況に応じ、地域と共に取り組むことが不可欠だと考えております。 区といたしましては、砧モデル地区においてオンデマンド型交通による利用実態等を把握し、運行に関する課題や有効性などを検証しつつ、一年間の実証を踏まえ、公共交通不便地域の速やかな解消に向けて、他地区への働きかけについても併せて検討してまいります。 以上でございます。
私からは、ジョブコーチの活用など、障害者の就労定着支援の充実について御答弁申し上げます。 区では、一般企業等への就労支援として、区内就労支援センターと就労支援施設などが連携しながら日々の訓練や企業実習等を通じて適性や力量を把握し、就労意欲や職業能力を高めるとともに、選択肢を広げるための職場開拓や短時間就労の開拓など、本人の特性に合わせた支援を行っております。また、定着支援につきましては、本人が安心して働き続けられるよう、企業との調整や職場訪問など、様々な支援を行っているところです。 区といたしましては、議員御紹介のミラソルのように就職に向けた訓練から就職先の開拓、就職後の定着支援を本人の意向を踏まえて一貫的に行う仕組みは重要と考えております。区の支援をより有効なものとするため、お話しのジョブコーチの取組も参考にしながら、区でこれまで取り組んできた就労支援センターを中心とした就労支援施設等の連携による支援を前提といたしまして、ジョブコーチの活用も含めて本人に寄り添った手厚い支援を提供できる仕組みを検討してまいります。 以上です。
私からは、児童生徒の海外派遣についてお答えいたします。 教育委員会では、これまで児童生徒の国際理解を深めるとともに、国際化の進展に対応し、異文化の理解、多文化共生の考え方に基づき世界の人々と共に生きていくことのできる資質、能力を醸成することを目的に国内及び国外における事業を展開してまいりました。 御質問の海外派遣事業につきましては、今年度から姉妹都市であるオーストラリア・バンバリー市とオーストリア・ウィーン市への小中学生の派遣を再開いたします。海外派遣事業の実施に当たっては、不安定な国際情勢や渡航費の高騰、派遣先の受入れ体制等の課題を精査する必要があります。また、派遣に際しては安全に事業目的に照らした体験が可能か等、事前の現地調査、検討も必要となることから、今後、文化・国際課等の関係各課と連携を図りながら派遣の在り方について検討してまいります。 以上でございます。

御答弁いただきました。冒頭に、私のほうから二〇二〇年の出生数について初めて八十万人台を割り込んだことを、ちょっと間違えて三十万人と読んでしまったので、そこだけまず訂正させていただきます。 その上で、二点再質問をさせていただきます。 一点目がせたがやPayのポイント還元の差別化に関することについてですけれども、ただいまの答弁ですと、区はこれが大事なんだと、加入促進に寄与する意味があるんだということをおっしゃられましたので、そこはそことしまして、ただ、区内には商店街から離れた場所の住宅街や、都道や国道沿いで店舗を構えている個店さんもおられます。こういう方々が差別化されてしまうということはどうなのかなということがございます。 また、加盟、非加盟の差別化は、ある意味では商店街側の話なんですけれども、利用者側からすると、区が二〇%とうたっているにもかかわらず、行ってみたら一五%だったというのは、非常に誇大広告に引っ張られたように感じると思うんです。そういった点で、紛らわしいこういう広告の仕方は、私は改めるべきだと思っております。 そういう意味でも、一応区として加入促進に寄与するものと言われておられますので、今後、この加入促進がちゃんと図られたのかどうかということを効果検証はしていただいて、その上で、効果が現れていないのであれば、ここは今後是正していただきたいと思いますので、その点、御確認させてください。 もう一つは、持続可能な財政基盤の構築のところで、町田市の例を引きまして、世田谷区が飽くなき事業見直しをしながら行政改革に取り組むためには、世田谷区内の経年比較だけではなく、ベンチマーキング、他自治体との比較をしながら行うことが重要であるということをお伝えしました。区は答弁の中で、業務の最適化や共通化、より効果的な事業手法の検討に資すると言われました。 ただ、区の中で今様々取り組もうとされている財務諸表見える化ボードなどの作業をしている方が、今、職員さん二人でやっているということを伺いましたので、やはり人員的に、今後、世田谷区が本当に行財政改革を区長が本気でやられるのであれば、まずこの材料となる資料づくりにマンパワーを投入するということが重要ではないかと思います。その点について、再質問をさせていただきます。
せたがやPayの還元率の差別化について、評価検証を含めてということで再質問をいただきました。 まず周知の部分につきましてですが、現在実施しております最大七%の還元策、これと同様に店舗ごとに還元率に違いがあることを、まずはせたがやPayアプリのプッシュ通知により周知するほか、また、Payの加盟店での掲示、それから、せたがやPayアプリへの掲載内容を工夫いたしまして、世田谷区商店街振興組合連合会と共に利用者の方々が誤解なくお買物いただけるよう、周知に努めてまいります。 その上で、商店街組織への新規加入につきましてですが、日頃からの働きかけなど、様々な動機が作用するものでございまして、ポイント還元率の効果のみを測定するということで、数字の面ということだけだと難しい面もあると考えてはございますが、せたがやPayを利用する方、それから、Payの加盟店に中長期的に継続利用いただいて、それが中小個店を支援して区内経済循環の促進に資する取組としての効果性を最大限高めるといったことを念頭に置きまして、引き続き商店街振興組合連合会と共に、今回いただいた還元率に対する課題提起も踏まえまして事業全体の効果を測定し、評価する中で公共的役割を担っていただいております商店街への加入促進に対するせたがやPayの意義についても引き続き検証を重ねてまいりたいと思います。 以上でございます。
再質問にお答えいたします。 自治体間ベンチマークについてでございますが、こちらは自治体間で業務のプロセスやパフォーマンス、コストなどの違いを見える化し、共通化できるベストプラクティスを検討し、事業見直しをするという手法でございまして、こちらの実施に当たりましては、対象業務の選定から始まり、その業務体系の整理、見える化、比較、調査、分析の実施を行い、比較自治体とのコミュニケーションを深めることで改善すべきポイントを洗い出すなどの過程を踏む必要があり、相応の事務負担を伴うものと考えております。 区としましては、自立的な行財政運営に向け、区民サービスの維持向上や業務の効率化を図るためにも、事業見直しの検討について、必要に応じて人、物、金などの経営資源を必要な部署に戦略的に投入するなど、短期的な視点のみにとらわれず、中長期を含めた経営効果の最適化に取り組んでまいります。 以上でございます。

今、マンパワーを増やす、ちゃんとそこに経費をかけて行うべきというふうに質問していますので、その点についてお答えいただきたいということ、答弁漏れです。 あともう一点は、せたがやPayについては、私たちは商店街振興組合の皆様の公共的な役割に対してはいつも感謝をしております。そこを否定しているわけではなく、地方創生臨時交付金の扱いとして差別をするということはいかがなものかということを申し上げておりますので、その点は改めて認識を持っていただければと思います。
再々質問にお答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、今回の自治体間ベンチマークも含めまして、区としては特に令和六年度以降に向けまして、行財政運営に向けて、経営力の向上に向けて取組を進めていくつもりでございます。 そこに当たりまして、当然それには検討に当たっての人、物、金というのが必要になりますので、それを適切に配置、配分をしていきたいと。ただ、一方で、それを配分するための人と金を生み出さなければならないので、それも併せて行い、さらに新しい事業等に充てていきたいと考えております。 以上でございます。

以上で岡本のぶ子議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後四時五十分休憩 ────────────────── 午後五時五分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質問を続けます。 立憲民主党・れいわ新選組を代表して、四十六番桜井純子議員。 〔四十六番桜井純子議員登壇〕(拍手)

立憲民主党・れいわ新選組世田谷区議団を代表して、質問いたします。 初めに、これからの区政運営について伺います。 前期は、新型コロナウイルス対策に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響などから物価高への対応を求められるなど課題が多く、これまでになく臨機応変な対応が求められました。いまだコロナ対応は予断を許さない状況でございますが、コロナ以前の生活に徐々に戻りつつあります。今年の春闘では三十年ぶりに賃金の上昇が示されましたが、その効果は一部にとどまっています。中小企業や非正規雇用の賃金の上昇への期待は薄く、労働者間の賃金や労働環境の格差が広がることへの懸念は続いています。今後、さらに食品、光熱費などの物価引上げや、インボイス制度導入による区民生活への影響が予想されています。賃金の引上げと個人事業主、フリーランス、中小企業支援を一層強めることが求められます。 例えば、公契約条例は労働報酬下限額の引上げのみが条例の目的ではありません。賃金の引上げにとどまらない労働環境の改善に寄与することも重要です。さらに、公契約条例の効果が全領域に渡っていない点も含めて、今後の取組強化が求められます。 四月にはこども家庭庁が設置され、少子化対策を視野に入れた子育て世帯への支援策強化が示されました。しかし、果たしてこれが少子化対策として効果があるのか、少子化問題の根本からずれているのではないかという疑問の声が大きいのが現状です。求められるのはセクシュアリティー、障害の有無、年齢、国籍などの違いにかかわらず、どのような背景があっても一人一人の命、生き方、人権が大切にされる社会への歩みです。 いのちの政治、参加と協働、教育改革などを掲げ、保坂区長は四期目のスタートを切りました。今期、取組を強める区政の課題として、子どもの権利の視点に立った学校給食の完全無償化など、義務教育無償化に向けた検討や、区民生活を支え、働く人の人権を守るための労働・経済政策の推進など、多岐にわたる政策が求められます。新しい任期、四期目における保坂区長の区政運営に対する決意をお聞きいたします。 区は、学童クラブの民間誘導など、これまで区が直接担ってきた事業の民間活用を促進させていく傾向にあります。これまでも民間にできることは民間にと、民間活用を進めてきましたが、民間はほとんどの仕事を引き受けることができるはずです。問題は、民間への委託をした場合、どのような労働条件の下で区の業務が行われるのかということです。民間の委託先で働く人の多くは、派遣労働など非正規雇用が中心です。規制緩和により広げられた派遣労働は労働力の調整弁であり、賃金が抑えられ、派遣元の都合でいつ雇用契約を切られるか分からない不安定な状態です。派遣の多くは女性であることから、女性の貧困の助長にもつながることも問題視しています。 会派として、全ての民間活用をやめることを求めるものではありませんが、安易に民間活用を広げることは区が率先して不安定雇用を増加させることになることから慎重にするべきだと指摘してきました。特に福祉や教育分野では、民間活用などは慎重さが必要です。また、民間活用する際には協働の視点も大切です。民間活用に対する区の考えをお聞きします。 この三年間、新型コロナウイルス感染症対策により、対面での活動が縮小、中止することを余儀なくされ、改めて交流の場、居場所の大切さを実感しました。現在ではコロナが第五類となったことから対面での活動の再開、再構築が求められています。自力で再開できる場合もありますが、高齢者クラブなど活動再開には支援が必要な場合もあります。地域行政推進条例を活用し、区の関与により活動の再開、再構築を進めることが求められます。区の取組をお聞きします。 また、感染症対策などコロナ対応で見えてきた課題を整理し、保健所体制を維持することが大切です。見解をお聞きします。 DX推進では、業務改善を進め、業務の効率化を図ることによって他の業務を担う人材を生み出すことができるのではないかと期待します。広がる区民ニーズと求められる専門性に応えられる体制づくりにDX推進が寄与することに期待します。区の考えをお聞きします。 また、DX推進によって生み出された人員は、社会全体で不足している福祉人材や地域に出て住民と直接つながる人材に振り分けることを求めます。福祉現場に対応できる専門的な人材育成など、将来を見通した計画的な職員採用とともに人材育成が必要と考えます。DX推進により変化が期待される人事計画について、区の考えをお聞きします。 今回発覚した大成建設による本庁舎建設の工期延伸問題では、現時点での説明では到底納得することができません。先日設置された経緯等検証会議・工程検証専門部会において、工事工程の検証不足がなぜ起きたのか、大成建設本社と支店の関与、フォローがなぜ行われなかったのかなどを徹底的に真相究明するべきです。見解をお聞きします。 次に、地域共生社会、インクルーシブ社会の実現に向けて、区の福祉における公的責任についてお聞きします。 世田谷区内の孤立死は、二〇一一年に四十八件、それから二〇二一年には七十八件と大幅に増加しています。そのうちの約七〇%が介護保険や障害福祉サービスにつながっていませんでした。区はこの現状を捉え、高齢になっても、障害があっても安心して暮らすことができる世田谷をどのように実現していくのでしょうか。 二〇〇三年度から順次進められた公務員ヘルパーの廃止の際に、区は、民間に全て委ねることなく福祉の責任を果たすと答えていたにもかかわらず、現在、緊急対応のニーズに応えられていないと現場から声が上がっています。例えば、緊急時バックアップセンターも民間に任されてしまいました。介助者不足など人材不足が続き、民間で担い切れない状態を鑑みれば、区民の命を守るためにも、緊急対応をはじめとした福祉の領域は区が責任を持って担うべきではないでしょうか。 例えば現状、北沢と烏山総合支所では介護指導職が未配置となっていますが、全総合支所への配置を検討するなど、福祉の公的責任を果たすための体制整備が必要です。区は福祉の公的責任をどのように果たしていくのか、お聞きします。 昨年九月、障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例を制定し、今年度はノーマライゼーションプラン、インクルージョンプランの改定作業中です。区は、国連障害者権利委員会からの勧告を捉えていくことを明言しました。本条例が目指すインクルーシブ社会の実現に向けて、プランには、インクルーシブ社会の実現の原動力として共に学び、共に育つインクルーシブ教育を位置づけ、取組を実現することを求めます。見解をお聞きします。 また、このプランによるインクルーシブ教育の推進では教育委員会も主体的に関わり、インクルーシブ社会を構築するために力を発揮することが必要です。教育委員会がどのような関わりを持つのか、お聞きします。 昨年度、現行制度では補助の対象ではない大人世代の中度難聴者に対する補聴器補助の実現を求める陳情が趣旨採択されました。特に、難聴の高齢者にとって補聴器使用は社会的孤立を防ぎ、認知機能低下の抑制に有効と、耳鼻咽喉科の専門医小川郁慶應義塾大学名誉教授の研究論文でも示され、早期の使用が推奨されています。障害者手帳の有無や年齢にかかわらず、その意思と権利が尊重され、地域の方々と共に自分らしく暮らすために求められる支援として、中度難聴者への補聴器助成の実施を求めます。見解をお聞きします。 次に、子どもの最善の利益の実現に向けてお聞きいたします。 世田谷区子ども条例が制定されて二十年たちました。条例制定時の議論では子どもの権利に対する理解が深まりませんでしたが、ようやく子どもの権利の視点の強化に取り組むことに期待をしています。改正議論では、国連子どもの権利委員会から出されている日本政府への勧告に着目し、広く子どもの権利を求める取組を進めていくことを求めます。まずは、子どもの意見表明権の実現です。条例改正に当たっては単なる意見表明、意見聴取にとどまらず、決定の場に子ども、若者が関わること、参画を位置づけるべきです。見解をお聞きします。 また、思春期の子どもへの支援の充実も必要です。歌舞伎町に集まるトー横キッズは世田谷でも無縁ではないことをこれまでも取り上げてきましたが、子どもにとって安心できる場所、時には虐待がある環境から逃げることができる安全な場所を提供することは喫緊の課題です。その際、子どもが心配せずに直接相談ができるような医療的な支援も併せて取り組むことが求められます。 国連子どもの権利委員会の勧告では、子どもの権利としてリプロダクティブ・ヘルスについて保障されることの重要性が指摘されています。思春期の子どもたちに梅毒など性感染症が増加していることなど、性教育の欠如が子どもの心と体の健康を追い込む結果になっています。現在、世田谷区では保健所が中心となり、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの取組の検討がされています。この取組の成功には教育委員会の理解と協力が重要であることから、検討期間を延ばすなど丁寧な対応が取られています。子どもの権利の保障の視点からも、世田谷の子どものためにリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、性教育の取組を求めます。教育委員会の見解をお聞きします。 保育園など子ども施設における虐待問題は、子どもの権利や虐待に対する認識を改めることだけではなく、保育士の労働環境、待遇改善に取り組むことも必要です。保育士の労働問題として、休憩時間が全く取れないためにトイレに行くこともままならず膀胱炎などを発症する保育士が多く、職業病と言われているそうです。健康を害しながらも働き続けている厳しい労働環境であることが指摘されています。 また、コロナ対策では、うつらないように、うつさないようにと毎日緊張状態の中で保育士は働いていました。虐待は決して許されるものではありません。しかし、保育士の人権が守られる職場環境の実現により、虐待が起きる要因とされるものを取り除くことができるのであれば、区は職場環境の改善に関与することが必要ではないでしょうか。今後の取組についてお聞きします。 また、本年二月に逮捕者を出した子どもへの性虐待については、虐待の中でも潜在化しやすいことや、生涯にわたり影響が続くことがあるなど、他の虐待との違いを認識した対応が求められます。区の取組をお聞きします。 区立幼稚園の統合や廃園が子どもグランドビジョンに示されましたが、改めて区立幼稚園が果たしてきた役割への評価が必要です。例えば、発達障害児など障害のある子どもへの対応や、子どもが歩いて通える身近な存在であり、地域の子育て支援の役割も評価されています。区立幼稚園の統合や廃園の決定は性急過ぎるのではないでしょうか。いま一度、幼児教育の在り方について検討するとともに、切れ目のない子育て支援の視点からも見直すべきです。見解をお聞きします。 次に、世田谷の教育改革に向けてお聞きします。 世田谷区の教育政策は、教育大綱や教育振興推進計画の策定などの時期に当たり、転換期を迎えています。例えば、昨年四月に不登校特例校の設置に踏み切ったのは、既存の学校では不登校の増加を止めることはできないという現在の教育政策の限界というものが見えているからではないでしょうか。 不登校特例校の特徴である三つのポイント、少人数学級、ゆとりのある学習プログラム、子ども主体の学校運営、これを踏まえた学校改革の実現が必要なことは教育委員会も明言しています。ここで大切なのは、不登校の子どもを既存の学校現場から切り離すことを主な取組としていくのではなく、既存の学校が変わること、教育改革に取り組むことです。つまり、教育大綱策定議論などにおいて重要なのは、単に不登校の子どもたちの居場所を生み出すことだけではなく、なぜ不登校が増えるのかという根本問題に切り込むことです。 真のインクルーシブ教育を目指す世田谷区が子どもたちが学び育つ場を分けることで不登校の子どもへの対応策とするべきではありません。教育大綱においても、子どもたちが共に学び、共に育つインクルーシブ教育の実現を位置づけることを求めます。見解をお聞きします。 現在の教育ビジョンには、たくましく生き抜く子どもという基本的な考え方が掲げられています。この生き抜くことを強いられる、いわゆる競争社会を生み出す教育現場は不登校の子どもたちを増加させ、生きづらさを生み出す大元となっていることや、障害のあるなしで子どもを分けるという分離教育への大義名分を与えています。真のインクルーシブ教育を目指す世田谷区が次期教育ビジョンにどのような基本的な考え方を掲げるのかが問われています。基本的な考え方に対する見解をお聞きします。 一方で、不登校が増加している学校現場では教員不足も課題となっています。その要因とされる教員の多忙化の改善に向けた取組が必要です。学校現場からは、子どもと向き合う時間が欲しい、こういう声が常に聞こえてきます。教員の多忙化の解消は教員のゆとりを生み出すことにつながり、それが世田谷の教育の質の向上にもつながると考えます。世田谷区独自のプログラムである教科日本語と学力テストの見直しを求めます。教育委員会の見解を求めます。 次に、男女共同参画政策の推進についてお聞きします。 男女共同参画・多文化共生条例の制定から五年たちました。世田谷区の男女共同参画政策は前進したのでしょうか。条例では、男女共同参画の視点から、人権侵害を受けた際には是正を求めて申請できる苦情処理委員会が設置されていますが、活用がほとんどされていません。果たして苦情処理委員会の役割が十分に果たすことができるような仕組みとなっているのでしょうか。 苦情処理委員会への申請がクレームを連想させる苦情というネーミングは、人権侵害を受けたという、その申請に対する区の姿勢を表しているのではないでしょうか。以前、本来求められる人権を保障するという視点に立った機関として機能するように改善を求めましたが、検証、検討をどのように取り組んでいるのかお聞きします。 DV被害者支援では、コロナ感染症対策として外出自粛が求められる中、DV被害者の増加が国連から指摘され、LINE相談が始まるなど、区のDV相談体制の充実が図られましたが、さらにDV被害者支援の充実を求めます。DV被害者支援の充実に向けて多職種による支援体制の構築を進めることや、ステップハウスへの支援を進め、DV被害者の自立を支援するなど、取組を広げることが必要です。区の取組をお聞きします。 最後に、住民主体のまちづくりの推進に向けて伺います。 都市整備方針の改定の議論がスタートします。世田谷区では参加と協働のまちづくりを掲げています。これまで、公園づくりなどは住民参加によって取り組まれている事例も多く、今後さらに住民参加を進めていくことが求められます。あわせて、改定議論では住宅政策について、子育て世代や若年層、障害者など住宅確保に支援が必要な区民に対し、公共サービスの視点に立った住宅政策をテーマにしていくことが求められます。都市整備方針改定における視点について、区の見解をお聞きします。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
桜井議員にお答えいたします。 区政運営について、新たな任期を迎えての基本姿勢についてであります。 私は、これまで区民の命と健康、そして暮らしを守ることが区政運営の基本であると考え、次世代を担う子どもたちへの支援の強化や、せたがやPayなど物価高騰対策、緊急的な対応、区内事業者への伴走型支援の取組や区立小中学校での給食費無償化の実施、そして公契約条例における労働報酬下限額の引上げ等を行ってまいりました。今般、四期目の任期を与えていただきましたが、三年間続いてきた新型コロナウイルスや物価高騰の影響はなおあり、区民生活は厳しく、世田谷区政のかじ取りを担う責任は、現在、極めて重いものと認識しております。 私は、今回の選挙でいのちの政治と掲げてまいりました。文字どおりの生命、命に加えて、人の尊厳、存在が大切にされ、そして人権が次世代に連綿と続いていく社会を目指しているという思いも込めてまいりました。これを実行していくことがそれぞれの状況にある区民の皆さんの人としての権利、生活の基盤を守っていくことであると考えており、この実現を着実に図ってまいります。 お話にあった雇用環境、労働環境につきましては、公契約条例における労働報酬下限額の引上げはもちろんのこと、条例が目指している適正な労働環境の確保や、他業種への波及も含めて多角的な議論を加速させ、学校教育を取り巻く環境の充実、改革に向けて議論し、具体的な取組につながるよう、強いリーダーシップを持って区政に取り組んでまいります。 次に、子ども条例の改正に当たって、子ども自身の意見表明、並びに参画についての御質問がございました。 区が子ども条例を制定して二十年が経過いたしました。私は、一九九〇年代初頭に教育ジャーナリストとして、いじめや暴力のつらさを訴える子どもの声の録音テープを衆議院外務委員会に参考人として出席し、この子どもの権利条約批准を巡る議論の中で子どもの声を聞こうと提案をして、残念ながら委員会で聞いてもらうことはできず、理事会で与野党の議員に聞いてもらったことを思い起こします。 そのときから振り返ると、今回、こども基本法の制定やこども家庭庁の設置など、子ども政策は、時間はかかりましたが、大きな転換期に来ていると感じております。昨年度末に世田谷区子ども・子育て会議から世田谷区子ども条例と子どもの権利に関する報告書を受け取り、改めて子ども、若者自身の声を聞きながら意見形成、その反映が必要であることを認識し、子どもの権利条約やこども基本法にもある、そして子ども、若者自身の参画、これが令和七年度の子ども条例改正を目指してしっかり取り組んでいけるよう担当所管に指示しているところでございます。 議員御提案の趣旨も踏まえ、他自治体の取組、世界の動向もよく見ながら、子ども・子育て会議等で議論をより深化させていただき、子ども、若者の意見表明並びに参加、参画について、より充実した子ども、若者施策の展開を準備してまいります。 〔中村副区長登壇〕
私からは、四点御答弁させていただきます。 まず、民間活用に対する区の考え方についてです。 今後の生産年齢人口の減少により、区税収入への影響とともに区職員の確保が困難な状況が危惧されています。こうした中で多様化、複雑化、個別化が進む地域課題に対応していくためには、区民、地域団体、民間事業者など多様な主体との協働は不可欠です。そのために、区民や地域団体をサービスや施策の対象としてではなく、自ら地域をつくり、支える主体として捉えて参加と協働の関係を培ってまいります。 また、民間事業者については、こうした協働の観点により区民福祉の向上という大きな目的を共有し、対等の立場で協力することは重要です。特に民間事業者の持つ専門性やノウハウ、柔軟性や迅速性などの強みを生かすことができる分野では、区の重要なパートナーとなり得るものです。民間事業者の活用に当たっては、活用後を含めて区の公的責任を明確にした上で、公契約条例にのっとって従事する労働者の雇用環境の整備、確保や地域への貢献を促すなど、持続可能な協働関係を構築していくことが重要です。 今後、従来の行政改革とは一線を画した新たな行政経営の考え方とともに、民間事業者との協働に関する指針を整理し、対象事業の選定に当たっては個々の事務事業の特性を踏まえ、慎重に検討してまいります。 次に、保健所体制の維持についてです。 新型コロナウイルス感染症に対しては全庁応援や民間の専門人材などを活用し、増大する対策業務に対応してきました。感染症法上の五類移行に伴い法的根拠のなくなった業務を中心に体制縮小を図りますが、保健所では平時から法に基づく行政検査や感染症患者等に対する積極的疫学調査を実施しており、引き続き、これらの業務に携わる職員や関係機関の体制を維持し、新たな感染症への対策に備えてまいります。 この間に構築しました対策業務の枠組みやスキームは、これまでの経験や知見と同様に区の重要な財産です。今後、感染症予防計画等の策定作業の中でこれまでの取組を振り返り、体制の維持、有事の際の強化など具体的な内容の検討を進め、区議会にも進捗等を御報告してまいります。 次に、福祉の公的責任についてです。 区が果たすべき福祉の分野の公的責任として、セーフティーネットの構築と福祉サービスにおける利用者と民間事業者との契約に伴う権利擁護が重要と考えています。例えば、障害福祉分野では、障害者総合支援法による民間事業者の日常生活支援サービスの提供を基本に、総合支所保健福祉センターのケースワーカーや保健師がサービスの質や量を確認するとともに、虐待などの緊急対応やサービスにつながりにくい方の支援を民間事業者と連携し、セーフティーネットの役割を担います。区は、障害者の地域生活支援機能の整備に当たり、関係機関とチームを組みながら、地域で暮らす当事者に伴走し、お一人お一人の生活を支えてまいります。 次に、中等度難聴者への補聴器助成についてです。 世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例では、生活上の制限が障害のみに起因するのではなく社会的障壁によって生ずるものであり、その障壁を取り除くことを社会全体の問題と捉える障害の社会モデルの考え方を明確に定めました。区では、この考え方に基づき、障害者手帳に該当しない中等度難聴者の支援についても取り組む必要があると考えております。 具体的には、令和六年度からの障害、高齢それぞれの計画策定において就学や就労などのコミュニケーションの確保、認知症予防などの観点から、中等度難聴者の支援について、補聴器購入費用助成や相談体制の確保など、検討を進めてまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、参加と協働の視点に立った都市整備方針の見直し、また、子育て世代などへの住宅政策について御答弁申し上げます。 都市整備方針は、都市づくり、まちづくりにおける区の総合的な基本方針であり、策定後、おおむね十年が経過したことから、地域の特性を生かした身近なまちづくりの方針を示す第二部の地域整備方針について、地域ごとの意見交換会や区民アンケート、オンライン等の活用による区民意見の聴取を行い、区民、事業者等の参加と協働を基本としたまちづくりに向けて見直しの検討を始めたところです。 御指摘の住宅政策につきましては、テーマ別方針の「みどり豊かで住みやすいまちをつくる」の中で、子育て世代や高齢者、障害者などへのニーズに対応する多様な住まいづくりを進めることを掲げております。これを受け、分野別整備方針である第四次住宅整備方針に基づき様々な取組を進めているところですが、今回の都市整備方針の見直しでは、例えば住宅に関する学識経験者からも御意見を伺うなど、住宅確保支援の視点も踏まえ、検討をしてまいります。 以上です。 〔松村副区長登壇〕
私からは、区民とつながる業務に注力するためにDXをどのように進めていくのかということに関してお答えいたします。 DXの推進により、多くの人手や時間をかけてきた事務作業を効率化し、仕事の在り方を変えていくことで職員が多様なニーズを抱える区民にこれまで以上に寄り添えるなど、職員にしかできない業務に注力できるようにしたいと考えております。今般、DX推進方針ver.2(素案)でお示ししたサービスデザイン、デジタルファースト、ワークスタイル変革といった考え方、アクションを庁内に浸透させ、区民の多様なニーズをより捉えられるような職員のスキルを醸成するとともに、各課に選任しているDX推進リーダーの活用や、組織横断的な課題に対するプロジェクトチームでの検討を重ねるなど、全庁を挙げてDXを推進してまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
共に学び、共に育つインクルーシブ教育の実現について御答弁申し上げます。 学校現場においては、同じ課題を同じ進度で学ぶ授業スタイルや、決められた時間や空間の中で学ぶことに苦痛を感じる児童生徒が少なからずともおり、こうした従来型の学び方が学校への違和感となり、不登校を生み出す要因にもなり得るものと認識しております。こうした背景を踏まえ、これからの学校教育は子ども一人一人には異なった個性や背景があるという認識の下、学校が多様な学びの選択肢を持ち、子どもたち自らが個性に応じて学び方を選べる新たな教育へと転換し、不登校を生み出さない学校づくりが不可欠であると考えております。 その実現に当たっては、全ての子どもたちが共に学び、共に育つインクルーシブ教育の考え方を土台に、子どもたちを個々の状況によって分けることなく同じ環境の下、一人一人に寄り添いながら安心して学ぶことができる環境を築いていくことが重要だと考えております。 今後、総合教育会議で協議する教育大綱において、このインクルーシブ教育について議論を重ねた上で、学校の共通の理念として浸透させていくことが重要であると考え、着実に取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、居場所の喪失、再開、再構築への支援について御答弁申し上げます。 地域行政推進条例では、まちづくりセンターを区民生活を包括的に支援する地区の行政拠点と位置づけ、様々な地域団体支援を行い、地区におけるコミュニティーの推進に取り組んでおります。コロナ禍にあっては、区内のイベントや様々な団体の活動が中断、休止を余儀なくされる中、町会・自治会SNSを活用した情報発信や地域包括ケアの地区展開の四者連携による多世代交流の支援などを行っております。 引き続き、まちづくりセンター、総合支所と連携し、全庁横断的に地区、地域の実情を把握しながら地域の活動の支援を通じて、区民の皆様が地域の中で居場所を取り戻すことができるよう取り組んでまいります。 私からは以上でございます。
私からは、本庁舎等整備工事におけるこのたびの工程遅延に至った原因の究明について御答弁いたします。 六月九日付で工事受注者より受領した工程遅延に係る経緯等報告書では、今回の再延伸に至った原因が大きく二点挙げられています。 一点目は、詳細工程の検証不足です。これは、仕上げ工事以降の工程で重点管理すべき工事部分について、工程を作成した現場作業所への本社、支店の関与が不足していたため、検証が不十分なまま着工したとしています。二点目は、本来であれば一度目の二か月延伸時点で全体工程を検証すべきところを、支店の危機意識の甘さがあり、仕上げ以降の工程再検証にまで至らなかったことを挙げています。 現在、区では第三者の専門家を交えての経緯等検証会議・工程検証専門部会を立ち上げ、検証を行っております。本社、支店の支援不足の要因を含め、多くの視点で経緯等報告書を再点検し、速やかに検証結果を取りまとめ、議会等に報告してまいります。 以上でございます。
私からは、効果的な人材配置、人材育成について御答弁いたします。 これまで業務の効率化や事業の終了などにより生み出された人員は行政需要が高い業務に振り分けるなど、強化が必要な所属にはしっかりと人員を配置するという考え方の下、適正な職員体制の構築に努めてまいりました。また、区民ニーズや新たな行政需要に求められる人材の育成も重要であると認識してございます。今後、DX推進などにより生み出される人員は区民に寄り添う職員にしかできない業務に振り向けるなど、計画的な人員配置を進めるとともに、新たな区民ニーズや地域課題に迅速かつ柔軟に対応できる人材の育成に取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、次期プランにおけるインクルーシブ教育の位置づけ等について御答弁を申し上げます。 昨年度制定いたしました条例では、障害のある区民、その他様々な状況及び状態にある区民が多様性を尊重し、価値観を相互に認め合い、地域において共に生きることを定めております。無理解や偏見をなくし、障害理解の促進や差別の解消を図っていくためには、社会的障壁に関する啓発に加えて、多様な人が共に過ごす時間や経験のための教育、環境整備が重要です。 せたがやノーマライゼーションプランは、次期のプランの名称を(仮称)せたがやインクルージョンプランとしながら、障害福祉部と教育委員会、関係所管が連携して施策を推進し、インクルーシブな地域共生社会の実現に向けて取り組んでまいります。 以上です。
私からは、インクルーシブ社会、インクルーシブ教育について、まずお話をさせていただきたいと思います。 インクルーシブな地域共生社会の実現に向けて教育が果たす役割は大きく、児童生徒の多様性が認められ、障害のあるなしにかかわらず共に学び、共に育つことができる教育を推進することが重要であると考えております。策定中の教育振興基本計画では、昨年度制定した条例や、(仮称)せたがやインクルージョンプランの理念も踏まえ、障害のあるなしにかかわらず他者の違いを認め、支え合いながら自分らしく生きる資質や能力を育成することを基本的な方針に位置づけてまいります。今後、教育委員会と障害福祉部や関係所管が連携し、教育施策について主体的に取り組み、インクルーシブ教育を推進してまいります。 次に、幼児教育の在り方についてお答えいたします。 昨年度策定した区立幼稚園集約化等計画では、集約化後の区立幼稚園において、配慮を要する児童など、個々の児童の発達に応じてきめ細やかに対応するインクルーシブな教育、保育を一層推進するとともに、三年保育の導入や預かり保育の拡充など、子どものための機能の充実を図ることとしております。 また、施設や支援ごとに分かれていた施策を総合的な視点で組み替え、一体化する方向を目指すグランドビジョンの考え方に基づき、切れ目のない子育て支援の実現に向けて区立幼稚園用地等の活用を検討しているところです。 今後は、区立幼稚園の機能、役割等について、保護者や地域の方々に引き続き丁寧に説明し、いただいた意見等も参考にしながら、乳幼児教育、保育を含む子ども施策全体の拡充の方策について、関係所管部と共に検討を進めてまいりたいと思います。 三点目は、教育改革に向けた教育ビジョンについてです。 子どもたちがその個性に応じて自分らしく学ぶために、興味、関心や学びの多様化に応じた新しい学校づくりの視点が大切です。教育ビジョンの基本的な考え方にある社会をたくましく生き抜く力については、現在の社会の状況や子どもたちの個性の多様化、子どもたちを取り巻く状況に適した環境で共に学び、共に育つことができるという視点で検討を重ねることが重要であると考えております。 現在策定中の教育振興基本計画において、子どもたちが達成感や自己肯定感を味わう学びの場が実現できるよう、新たな教育目標、基本方針、基本的な考え方を検討してまいります。 以上です。
私からは、子ども施設における虐待問題について二点御答弁いたします。 初めに、保育士の働き方や保育園の環境改善についてです。 保育園は、お子さんが安心して安全に生活する場であり、虐待行為はあってはならないことです。虐待に至る原因は様々ですが、保育士の職責に対し処遇が低いことなどに起因した慢性的な保育士不足により、ゆとりを持ってお子さんに関われないことが原因の一つと考えられることから、保育士の処遇改善や専門性の社会的認知の向上が不可欠です。 保育士の処遇改善は全国的な課題であり、引き続き国に対し、家賃補助制度の継続や労働環境改善に向けた配置基準の見直し、賃金体系のさらなる見直し等を要望するとともに、区が全国に先駆け策定しました保育の質ガイドラインや、「なるほど!せたがやのほいく」等も活用した保育士の専門性の啓発や、配慮児加算の柔軟な運用による保育士確保の迅速化、園内の事務改善に向けた助言など、園支援を進めてまいります。 次に、性的虐待への区の対応についてです。 性的虐待は、お子さんの心理面、身体面に多大な影響を与え、思春期や、それ以降の人格形成へも深刻な影響が懸念されることから、お子さんと保護者を含めた家庭への適切な対応と支援が必要です。今回の事件を契機に、特に性的虐待の嫌疑が生じた際には早期に警察へ相談し、迅速に対応することとしましたほか、児童相談所等の庁内関係課と共に連携しまして被害に対する相談窓口の周知等を図ってまいりました。 五月より開始しました検証委員会では、職員の過度なスキンシップといった性的虐待につながる兆候のいち早い把握が課題であるという意見も出されました。今後、さらなる検証と再発防止策の議論を進め、二度とこうした行為を起こさない覚悟で臨んでまいります。 以上です。
私からは、教育に関して二点お答えいたします。 最初に、性教育に関する取組についてです。 現在、インターネット等を介して性に関する様々な情報が氾濫しており、子どもたちが性に関して誤った知識を身につけてしまう等のリスクにさらされている現状を踏まえると、子どもたちやその保護者への理解促進を図ることは重要なことであると認識しています。そのため、今年度は国立成育医療研究センターと連携して、乳幼児や小学生を対象として、自分の心や体の成長、プライベートゾーンやフィジカルディスタンスなどについて、親子の対話を通して理解を深める講座を教育総合センターにおいて実施してまいります。 また、世田谷保健所が作成中のリーフレットの活用方法等を整理し、各学校に周知するなどしてリプロダクティブ・ヘルス/ライツの周知啓発に主体的に取り組んでまいります。 次に、教員の多忙化の改善についてです。 議員御指摘のとおり、教員の多忙化の改善を図り、教員が児童一人一人と十分に向き合える時間が確保されていることが重要であり、教育委員会としては学校の教育活動と教員の業務を分析し、実態をつかんだ上で教員の多忙化の改善に取り組む必要があると考えています。 教科日本語については、教科日本語検討委員会を設け、改善に取り組んでおりますが、今後、国の学習指導要領の改訂に合わせて、その在り方も含めて研究してまいります。また、区の学力テストは定期テストや単元テストでは把握し難い学校の枠を超えた学習の習得状況や経年の変化を同じ基準で把握できる仕組みです。教員の負担を生じない形で学習習得状況を把握する方法について、今後、他の自治体の取組も参考にしながら研究してまいります。 以上でございます。
私からは、男女共同参画政策の推進について二点御答弁申し上げます。 初めに、苦情処理委員会が機能するように検証、検討を求めるについてでございます。 世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例で定めのあります苦情処理委員会は、区民や事業者から男女共同参画、多文化共生の施策に関しまして、区長に対し、苦情や意見の申立てや相談があった場合に、その措置について公正かつ適正に処理するために区長が諮問する附属機関でございます。 条例施行後の五年間で区長に対する申立ては二件ございましたが、申立制度や手続に関する周知が十分でないことから、区民等が申立てなどをできることを知らないのではないかとの御指摘もございます。こうした中で、昨年度、苦情処理委員会の委員と意見交換を行い、苦情処理という委員会の名称や対象案件の明確化、委員のメンバー構成などについて、申立てに際し抵抗感を生まない公表の在り方等、様々な御意見をいただいたところでございます。引き続き、区民や事業者に対し、分かりやすく、そして利用しやすい制度となるよう検討してまいります。 次に、DV被害者の自立支援についてでございます。 コロナ禍においてDV相談件数が急激に増加したことに加え、経済面や脅迫などから逃げたくても逃げられずにいるケースなど、様々な困難を抱える被害者が顕在化いたしました。被害者の多くは精神的にも深く苦しむことなどから、心と体の健康を回復し、さらに経済的、社会的にも自立できるよう、中長期にわたる総合的な生活再建の支援が不可欠となってまいります。 こうしたことから、関係所管はもとより、御提案のステップハウスをはじめ専門職種としての就労、医療、司法など様々な支援機関との連携強化や相談員の専門性の向上などにより支援体制の充実を図ってまいります。 以上でございます。

いろいろ質問してきたわけですけれども、御答弁をいただいた数々の政策については、区民の信頼を得ながらやっぱり進めていかなくてはならないことが本当に多いと思います。本庁舎の工事がどんどん延びているという状況ですけれども、これに関しても正しい情報、それを速やかに情報公開を分かりやすくしていくということが、例えば根拠のないうわさが広がるようなことにならないためにもとても重要なことだと思います。 改めてこの情報公開ですけれども、透明性を持って速やかにしっかりと行っていくことを求めますが、この件に関していかがでしょうか。
再質問にお答えいたします。 さきに御答弁いたしました検証結果等も含め、工事遅延の理由や今後の見通しについて、区及び区民や区内団体、事業者にも分かりやすく広報するとともに、二期・三期竣工に向けた確実な工程を示すことができるよう、事業者としっかり協議をしてまいります。 以上でございます。

しっかりと取り組んでいくことが区としての責任だと思います。今回質問させていただいた中で、特に教育の問題ですけれども、教育については本当に大きな転換期になっていくと思います。不登校の問題や、また、先生たちの多忙化をどうするのか、インクルーシブ教育については、現在、ガイドラインをつくり始めたところでありますけれども、本当に大きな変革の中で、もう一つ、本日質問に取り上げさせていただきましたリプロの問題、性教育の問題というのは、子どもたちにとってすごく差し迫った喫緊の課題になっていると思います。 教育委員会の中で歯止め規定というのがどうもあるらしいんですけれども、その歯止め規定というのは誰のためのものなのか。この教育の中での性教育、これは大人たちのためのものではなくて子どもたちのためのものだと思います。この点に関しては、さらに深めてやっていっていただきたいと思います。 なぜなら、保健所がこのリプロダクティブ・ヘルス/ライツ、これに取り組まなくてはならないという、その現場での差し迫ったところということをやっぱりつかんだ上で丁寧に学校現場に入っていきたいということを思ったからだと思います。そして、私もそのように思います。 ですので、この件に関してはもう少し深めていきたいと思いますが、ぜひとも歯止め規定というのは誰のためにあるのか、子どものためにあるものではないと思います。この点を踏まえた取組をしていただきたいと思います。 そして、職員の採用計画ですけれども、二十年前に職員を減らしていくという政策があって現在に至っています。職員の育成というのは時間がかかりますので、しっかりと計画的にやっていただきたいと思います。

以上で桜井純子議員の質問は終わりました。 ────────────────────

次に、日本維新の会・無所属・世田谷行革一一〇番を代表して、四十三番ひえしま進議員。 〔四十三番ひえしま進議員登壇〕(拍手)

日本維新の会・無所属・世田谷行革一一〇番を代表して質問いたします。 まずは、保坂区長、四期目の当選おめでとうございます。しかし、九十二万区民にとって本当にめでたいかどうか、ひとえに今後の区政運営にかかっております。そもそも区長は、首長の多選については、長年やると上意下達になりやすい、組織の硬直化や権威化する弊害を招くなどと、これまで否定的な発言を繰り返されてきました。そして、三期を一区切りと考えてきたとするものや、四期は最後の締めくくりとの表明もあり、今期で区長を引退するかのような発言もあります。それはそれで結構ですが、その一方で、区長選に際しての読売新聞のアンケート調査では、首長の任期は何期までが妥当かとの設問で、何と何期でも構わないを選択されています。区民からは、どれが真意なのか全く分からないとの声が上がっております。 区長は一期目の選挙のときに退職金を受け取らないとの公約を掲げ、その後、撤回して二期目の終わりに退職金を受け取ったわけですが、今回は受け取ったのかどうか、もし受け取ったのであれば幾らなのかお聞きします。物価高騰で家計が苦しい中で、区民に寄り添う気持ちが少しでもあれば、退職金を辞退するとか、私のように給与の二割分を毎月カットし、政治家として行財政改革を断行する覚悟を示す、身を切る改革を実践されたらいかがでしょうか。 今触れましたが、ここ一年で食品や日用品の値上げが相次ぎ、さらには電気代も急上昇しております。専門家は、値上げは今後も続くと指摘しており、民間の調査では、今年度の家計負担は昨年度に比べ十四万五千円増えるとの試算もあります。 一方で、生活者の賃金はなかなか上昇せず、区民の家計は深刻なダメージを受けております。こうした家計の負担を減らす名目で、区は今年四月から学校給食の無償化をスタートさせました。しかし、実施期間は単年度としており、多くの保護者の間から落胆の声が聞こえてきます。単年度では物価高対策にはなりませんし、そもそも現役世代、子育て世帯の負担はただでさえ大きなものがあります。給食は恒久的に無償化すべきだと考えますが、明確な答弁を求めます。 また、子育て世帯は、第二子が生まれると家賃が高い、食費がかさむなどの理由でやむなく世田谷区を去ることを余儀なくされる人たちが多くいることは区長もよく御存じだと思いますが、こうした子育て世帯に区独自の支援を行う考えはあるか伺います。 このほど発表された次期基本計画の骨子を読みますと、重点政策の一番目が子ども・若者、二番目が学校教育となっており、選挙中、区長が四選を目指す一番の理由として教育改革を掲げていたこともあって子どもと教育について注力していく姿勢であることが強く伝わってきます。これまでも区長は、教育ジャーナリストを自称されてきたこともあり、子どもと教育についての持論を述べられることが多々ありました。例えば、校則がなく、定期テストも実施せず、子どもたちの自主性を重んじて個性を伸ばす教育を実践してきたことで有名な区内のある公立中学校については、一つの理想的なモデル校として区長も様々な場面で高く評価されてきました。ツイッターで校則を全廃した◯◯中学校の学力は、世田谷区内でトップクラス。特に英語は断トツの成績だと実名入りで立場を忘れて大喜びするありさまでした。 最近でも、同校の生徒が日本ジャンプロープで優勝したことを、生徒とのツーショット写真入りでツイートしております。この中学校の取組は、今見ましたように区長が宣伝に一役買ってきたこともあってメディアでも大きく取り上げられてきました。区民の間で人気が高まり、学区を超えて入学を希望する親子が殺到したことは多くの人が知るところであります。 しかし、区長、この中学校で大変な体罰事件が起きていることは御存じでしょうか。事件は昨年十月に起きました。ある男子生徒が注意を聞かないとの理由で三人の教師からそれぞれ首を絞める、足を踏みつける、腕をひねり上げるという暴力を受けていました。その結果、男子生徒は全治二週間のけがばかりでなく心にも深い傷を負い、これまでのように学校に通えなくなりました。このことを知った副校長は、あろうことか、言うことを聞かない男子生徒が悪いと言い放ったとのことであります。 男子生徒の保護者は、この体罰事件について教育委員会に相談したとのことですが、納得できる回答はついぞ得られず、このままでは子どもが安心して学校に通えないとの焦燥感から議員である私に相談したとのことであります。教育委員会は、これまで事件をどのように把握し、保護者と学校にいかなる対応をしたのか、また、教育長は、この体罰事件について生徒と保護者に謝罪すべきだと考えますが、答弁を求めます。 区長が公立のオルタナティブスクールの創設や区独自の教員採用の実施をぶち上げるのは結構ですが、御自身が理想とされるような教育を行ってきた学校で起こった体罰事件について徹底的に調査をし、再発防止に全力を挙げるべきであります。 保坂区長は、後ほど触れる、あのいつでも誰でも何度でもで世間の耳目を集めた世田谷モデルのように華々しくスローガンを大きく打ち出すことを得意とする政治家でありますが、今回の事件は、不登校を減らすという区長が掲げる看板の下で不登校を増やすという事態が発生しているにもかかわらず適切に対処できていない典型例であると思いますが、区長の見解を伺います。 さらに、区立小学校ではこういうことも起きています。担任教師が自分の気に入らない受持ち児童に対して暴言を吐き続け、心に傷を負う児童たちが続出。中にはストレスから嘔吐を繰り返す子どももいるとのことであります。教育委員会に相談したが、一向に解決せず、追い詰められた保護者たちは、その教師を担任から外すよう学校側へ嘆願書を提出する準備をしてきたとのことであります。 これについて教育委員会はどのように対応してきたのでしょうか。関係者からヒアリングをすると、教育委員会は子どもや保護者に真正面から向き合っているとは思えません。誰一人置き去りにしない教育を信条とする教育長の見解を問います。 区長が早急に取り組むべきは、奇抜な政策をぶち上げることではなく、子どもたちのような弱い立場の区民の小さな声を救い上げて愚直に問題解決を図ることであり、見栄えのするパフォーマンスを繰り返すことではないと苦言を呈しておきます。 最近、学校でも季節外れのインフルエンザが、また幼稚園や保育園でも様々なウイルスがはやっているとのことであります。次に、感染症対策についてお聞きします。 先日、区は新型コロナウイルス感染症第八波の検証と称する報告書を委員会に提出しました。中身を見ますと、例えば、介護事業所や小中学校において抗原定性検査キットをばらまいた結果については、随時検査とは異なり、なぜか陽性者数を明記せぬまま高い評価を下すなど、報告書そのものが全体的に恣意的なものになっております。 これは、保坂区長が選挙期間中に喧伝していた失敗したはずの世田谷モデルの高い自己評価と軌を一にしているものであり、不正確かつ不完全な代物で何ら検証にはなっておりません。区長は、保坂のぶとユーチューブチャンネルで、この世田谷モデルはあたかも初めから高齢者を重点的にPCR検査する狙いだったと言っていますが、事実とは異なっています。本当は、九十二万区民を対象として、いつでも誰でも何度でものべつまくなしにPCR検査を実施するかのようにテレビでぶち上げ、区政を混乱に陥れたということが真相であります。このことは、他会派からも厳しい指摘がありました。 そして、世田谷区医師会が有症状者へのPCR検査体制の速やかな構築を求めていたのにもかかわらず、区はのらりくらりとかわし続けたと同医師会から糾弾されたことをすっかり忘れているようであります。このように事実誤認でありますから、検証をやり直すべきだと考えますが、区長の答弁を求めます。 新型コロナは感染症法上の二類から五類へ引き下げられ、これまでとは違った対応が必要であります。国会では日本版CDCの関連法も成立しました。感染症対策は区長がトップダウンで勝手に暴走するのではなく、これまで以上に国と都と区の三者が緊密に連携しながら区民の命を守る施策を速やかに講じなければなりません。新型コロナだけでなく、あらゆる感染症に対応するためにも区民が安心できる体制を整えるべきだと考えますが、見解をお聞きします。 国立がんセンターは、このほど子宮頸がんの原因となるHPV、ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐワクチンや子宮頸がん検診に関する報告書を発表しました。これによれば、子宮頸がんは多くの先進国で減少しているのに反して我が国では増加しており、ワクチン接種と検診の推進を国などに求めております。ここ十年ほどの間、国がワクチン接種の積極的勧奨を控えてきたことから、二十から三十代の女性の発症率が上昇しており、区としては徹底した接種対象者への周知、啓発が求められます。 宮崎市では、今月から市内の全中学校で産婦人科医による出前講座を開き、ワクチンの正しい知識の普及に努めるとのことであります。また、勧奨の差し控えのせいでタイミングを逃した方へのキャッチアップ接種を含め、世田谷区の取組を伺います。 区長は、今月から恒例の車座集会をスタートします。これまでも二十八か所のまちづくりセンターごとに開催してきたわけですが、一体何のために行うのでしょうか。これまで区は、本庁、総合支所、まちづくりセンターのいわゆる三層構造の強化を企図してきました。しかし、区長が実施する車座集会は、この区の動きを無視し、区長が独自に区民とのつながりを持とうとするもので、これは区の地域経営の否定であります。本来、区長がやるべきは、行政のトップとして総合支所やまちづくりセンターに権限と予算を与えて、速やかに区民の声をすくい上げられるよう改革を断行することであり、こちらもスローガン倒れで全く進んでおりません。一体いつまでに総合支所やまちづくりセンターの機能を強化するのか具体的にお答えください。 保坂区長が主張する熟議という美名の下、区長としての仕事は放っておき、政治家としての活動にばかりかまける。これは立場を悪用した選挙の当選御礼にほかなりません。もしそうでないのであれば、車座集会で受け止めた区民の声で実現したものがあれば示してください。そもそも、区民の様々な声は二元代表制の下で我々議員が議会で取り上げておりますが、区長のこれに重きを置かない議会軽視の姿勢は、これまでもしばしば問題にされてきました。議会での議論を軽んじて何が熟議なのか。区長の用いる手法は、独裁者のそれと非常によく似通っているということを指摘しておきます。 次に、メディアでも報じられた同性パートナーへの遺族補償について伺います。 この制度は、同性カップルで水防活動などに携わって亡くなったパートナーを遺族補償の対象に含めるというもので、条例でなく要綱として定めるものであります。また、本定例会には同性パートナーに扶養手当や住居手当などを認める条例も提案されておりますが、これには男女の法律婚、事実婚に比べ関係性の確認方法が明確ではありません。世間では、世田谷区はパートナーシップ制度を全国に先駆けて創設したと言われ、同性カップルに優しい都市のように思われておりますが、実はそれは表面的なものでしかないことは、このような同性カップルにまつわる度重なる制度変更において、要綱などでびほう的に対処していることでも分かります。 そもそもパートナーシップ制度自体が条例ではなく要綱であります。昨今の裁判でも同性同士が結婚できないことは違憲であるという判決が相次いでおり、国会でもLGBT法がまとまりました。世田谷区でも同性カップルについて、これまでのような小手先の対応でなく、同性カップルが使いやすい抜本的な制度の整備を求めますが、見解をお聞きします。 次に、本庁舎整備についてです。 既に報告がありましたように、新庁舎の一期工事の竣工が大幅に遅れることが発覚しました。まずは施工業者の大成建設に対して徹底した原因究明と、必要とあれば賠償請求を行っていただくよう要望します。 区の報告を額面どおりに受け取れば、大成建設に全ての非があるように見えますが、果たしてそうなのでしょうか。昨年十二月に大成建設側から人員不足などの理由による二か月の工期延伸の打診があったとのことでした。そして、さらに五月に最大で六か月の延伸の申入れがあり、計八か月の竣工延期が見込まれるとのことであります。大成側と区は毎週定例会を開き、情報共有が行われてきたとのことですが、その割には延伸の理由が分からない、そのような話は出ていなかったというのは、区民としては何のための定例会だったのかとの疑問を抱きます。十二月の延伸の段階で、九月末に工事完了だったとしても、実際の工事現場を見ると鉄骨がむき出しのままで間に合うのか甚だ疑問との声は区民の間でも上がっていました。 通常、工事の進捗状況をチェックすることは工事監理者の業務とのことですが、今回の工程再延伸については工事監理者ではなく大成建設側が責任を負っていたとのことです。まず、本来、チェックを受けるべき施工業者が工程を管理するという契約に問題はなかったのか伺います。 令和四年度の工事監査報告書には、区立玉川地域拠点保育園新築工事の件が記載されております。その意見では、この事案の工期延伸について、監理事業者が区へ適切な報告を行わなかったことで工程の見直しが発生したとの調査結果を踏まえつつ、区には着実な工期遵守に向けた仕組みを検討するとともに、発注者としての適切な工程管理や安全管理に努められたいと区の責任を明確に指摘しております。 今回の本庁舎整備の工程再延伸について、区は適切に工程管理をしていたのでしょうか、それとも施工業者に全ての責任を押し付けて被害者の立場を主張して終わりなのでしょうか、お答えください。 五月三十日に行われた大成建設の臨時記者会見の会場が、なぜか大成建設本社ではなく第一庁舎五階の庁議室で行われました。つまり、損害を与えた会社が損害を与えられた区役所の部屋を使用して会見している。ここから世田谷区と大成建設の力関係がいびつであったことが象徴的に語られているように受け取れます。世田谷区は定例会などで施主として意見を堂々と言ってきたのか疑念を抱かざるを得ません。今後の区の姿勢を問います。 最後に、動物愛護政策についてです。 区はこのたび、世田谷区人と動物との調和のとれた共生推進プラン(第二次)を策定しました。重点施策には、地域猫対策が引き続き盛り込まれております。現在、地域猫の不妊・去勢手術は、雌一万円、雄五千円の助成が行われておりますが、差額は自己負担となっております。積極的に活動されているボランティアの方からは、これ以上経済的な負担は耐えられないとの声が上がっております。このプランの理念を実現する意味でも、かねてより私が要望してまいりました区の全額負担を実施すべきだと考えますが、見解を伺います。 動物との調和の取れた共生実現には、不妊・去勢手術だけでなく時代に合わせた多角的なアプローチと十分な資金が必要であります。昨年十一月の本会議で提案をしました、ふるさと納税の寄附先に動物愛護に関する活動資金の受皿をつくることは大変有意義であり、一日も早く実現すべきだと考えますが、進捗をお聞きします。また、欧米では当たり前であるアニマルウェルフェアの理念を広く啓発すべきだと思いますが、取組を伺います。 以上、壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
ひえしま議員にお答えをいたします。 まず、読売新聞のアンケート調査の回答についての御質問です。 我が国の地方自治は有権者の方々が選挙を通して首長や議員を選出するという仕組みが根幹であると考えています。そういった中で、選挙に立候補する権利は制度として制限されるべきものではなく、多選の是非も含めて有権者の方々に判断をしていただくべきであると考えています。読売新聞のアンケート、これは二月に答えておりますが、既に四期目に挑むことを表明していたこともあり、あえて具体的な期限を示すことは難しかったことから、選択肢にあった何期でも構わないと答えましたが、私自身が選択肢ではなく自由記述であれば、いまだ決めていないと答えたものと考えております。 私は、かねてから自治体議員、国会議員、首長の多選防止のための任期制限を主張したことはなく、一方で、国会議員の世襲については折に触れて批判をすることもありました。一時、首長自身が多選禁止条例を制定する動きが幾つかありましたが、私自身はこの首長の多選制限の動きに賛同したことはございません。 次に、三期目の退職金についてのお尋ねがございました。 私は、二〇一一年区長選立候補に際しまして、退職金は要らないと公約に掲げまして、就任後、早々に条例を提案し、私自身の退職金を受け取らない手続を取り、一期目の退職金は受け取っておりません。その後、区長として区政運営に全力を挙げ、区民の暮らしを支える重責を果たす中で、公平公正に公務を果たすために激務と負担に鑑みて、二〇一四年の二期目以降の選挙においては退職金を受け取らないということを公約として掲げておりません。 今回、三期目の任期に関わる退職手当につきましては、条例の規定に基づき千九百九十九万三千九百四円から所得税、住民税等を控除した千三百四十九万七千七百十九円の支給を受けております。 なお、念のため申し上げれば、退職金を廃止して、この四年間の任期分の四十八か月で同額を割り、月々の給料を増額した例もあるようでございますが、熊本区長が退任された時点から私の退職金について、また、日々の給与についても増額することなく引き下げております。 次に、教育の問題、中学校の出来事について区長としての見解を問われました。 議員御指摘の区立中学校の事案について、保護者の方から体罰があったという相談が寄せられる事態が発生していることは教育委員会から報告を受けており、深刻に受け止めております。まずは、教育委員会が今回の事態に至った背景なども含めて全容を把握した上で、保護者への聞き取り及び説明責任を果たし、何が起きていたのかを正確に把握した上で、生徒や保護者に対してしかるべき対応をしたいと思います。 今後、体罰根絶を徹底することで再発防止に努めていくべきと考えております。 次に、世田谷モデルについての評価はどうなのかというお話がございました。 新型コロナ対策は、どの国や自治体にとっても手探りで試行錯誤しながらの取組として開始をされました。二〇二〇年、令和二年四月に世田谷区医師会、玉川医師会とコロナ診療に当たる医療機関の代表者と保健所をはじめとした区の関係者で新型コロナウイルス対策に伴う医療機関情報連絡会を立ち上げ、今日まで十四回の開催を重ねてきました。保健所と医師会との協力でPCR検査センターも早期に開始、稼働させるなどの取組を進めてきています。 当時、私が最も心配してきたのは、令和二年、二〇二〇年の欧州各国で感染爆発時に高齢者施設に感染が広がり、医療とつながることができないまま多くの高齢者が施設内で次々と亡くなる事態、これが、同じことが区内で起きることを最も恐れました。児玉龍彦東大先端研名誉教授の御助言も入れて、同年夏に従来のPCR検査の体制を拡充するとともに、社会的検査として高齢者施設等での定期検査及び随時検査の取組の準備を進め、十月から開始をいたしました。 PCR検査のスピードを速め、コストを軽減するためにプール方式の採用を国に提言してきました。八月下旬には、国の新型コロナウイルス感染症対策本部が感染拡大地域において高齢者施設の職員、入居者、医療機関の医療者や入院者に定期的に実施する検査を都道府県に対して要請、社会的検査の推進は国の方針となり、何度にもわたって都道府県に呼びかけられ、推奨しています。プール方式についても東大先端研における実証試験結果レポートを厚生労働省に提出をした後、二〇二〇年十二月、私自身が田村厚生労働大臣と面談して早期導入を働きかけ、令和三年一月に同方式が開始されました。 先日、私は川崎重工株式会社に表彰状を差し上げました。まさにプール方式を採用して全自動型ロボットPCR検査を開発し、東京都内で最も早く実施した世田谷区内において、都内八十万余件の検査数の中で八万件の東京都の無料検査を実施してくれた功績に感謝してのことでございます。 世田谷区のコロナ対策の評価は、区民の健康危機と不安にスピーディーに応えることができたか否かが一つの評価軸であり、社会的検査をはじめ独自の酸素ステーション開設や、自宅での症状悪化の訴えに対応する訪問診療体制の構築、オンライン診療体制の構築支援、地域での往診体制など、感染症対策の取組に対して、今回の選挙では先進的なコロナ対策でよかったという声を多数伺いました。 また、社会的検査の陽性者は、令和四年度末時点で千百五十九人でほとんどが随時検査によるものであり、定期検査は二十五人だったことだけを捉えて効果の有無を論じるのは難しく、臨機応変に動くことができる医療検査チームを編成して定期及び随時との組合せで動いてきたことの効果はトータルに評価されるべきものと考えております。 ただ、定期検査を実施した施設は受検対象施設の三割程度であったということは、課題として残りました。 以上でございます。 〔中村副区長登壇〕
学校給食費無償化について御答弁いたします。 学校給食費無償化は、エネルギー価格・物価高騰が続く中、学齢期の子どもがいる保護者の負担軽減のため、令和五年度の緊急的な措置として実施しているところです。令和六年度以降の継続については、今後の社会経済情勢や国、都の施策、物価、賃金の動向、国での議論や他区でも実施の動きが広がっている状況などを踏まえ、財源の課題のほか、物価高騰対策としての成果も踏まえつつ、改めて学校給食費無償化の意義を整理し、区長の判断を仰いでまいります。 以上です。 〔松村副区長登壇〕
私からは、車座集会の成果と総合支所の機能強化についてお答えいたします。 車座集会につきましては平成二十三年度から過去三回実施し、地区住民の方と意見交換する中で防災塾の開催と地区防災計画の策定や待機児童問題の対策、また、まちづくりセンターに福祉の相談窓口を設置するなどの取組を行ってまいりました。特に前回の令和元年度は地域行政をテーマに二十八か所のまちづくりセンターでの車座集会で区民の声を聞き、地域行政推進条例の制定につなげることができました。今回、車座集会でいただく区政課題に関する御意見は全庁で共有し、各部の施策検討に反映させてまいります。 また、総合支所やまちづくりセンターの機能強化につきましては、車座集会とタウンミーティングでも御意見、御提案をいただき策定する令和六年度からの各総合支所ごとの(仮称)地域経営方針とともに検討してまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
二点について、御答弁申し上げます。 一点目は、区立中学校で起きた事案についてでございます。 体罰等と思われる案件の対応につきましては、学校や保護者の方々からの報告を踏まえ、教育委員会として内容に応じた調査や報告等を行う仕組みを取っておりますが、御指摘の案件につきましては、結果的に教育委員会から納得できる回答が得られないと保護者の方が思われ、子どもを学校に通わせることが心配になるなど、安全安心であるべき学校について、このような思いを感じさせてしまったことについて申し訳なく思い、おわびを申し上げたいと思います。また、学校管理下において生徒がけがをしたことについて、深くおわびを申し上げます。 今回の案件につきましては、保護者の方から連絡をいただき、学校へも聞き取りを行っておりますが、改めて再度事実関係を明らかにし、御指摘の体罰等について調査等を行い、必要な対応を取ることといたします。その上で、保護者の方に調査の結果について御報告を申し上げることを考えております。これらの事例を踏まえまして、様々な案件に関しましても教育委員会として早急に受け止められるような体制を充実させ、より健全な教育行政に努めてまいります。 二点目は、区立小学校で起きた事案について御答弁申し上げます。 お話しの区立小学校の案件につきましては、子どもや保護者の方々に不安に思わせるような状況をつくり出してしまったことについて、おわびを申し上げます。具体的な対応については、所管の部長より答弁をさせます。子どもたちや保護者の方々に不安を抱かせることがなく、子どもたちの成長を支える学校組織となるよう、教育長として学校運営を支援し、全力を尽くしてまいります。 以上でございます。
私からは、子育て世帯への区独自の支援について御答弁いたします。 都内の公益財団法人が本年四月に行いました意識調査によりますと、いわゆる二人目の壁が存在すると回答した人の割合が約八割で、過去十年で最高となり、その理由としまして経済的な理由を挙げた人が最も多かったとの公表がありました。 区ではこれまで、子育て世帯が安心して世田谷で住み続けられるよう保育待機児童対策や世田谷版ネウボラの取組など、様々な子ども・子育て支援施策の充実を図ってまいりました。また、出産・子育て応援ギフトの開始や、出産費助成の拡充、多子世帯への認可保育園等の保育料軽減の拡充など、経済的支援の充実にも取り組んでいるところです。国は、こども未来戦略方針で子育てに係る経済的支援の強化として児童手当の拡充や住宅支援の強化など七つの取組を挙げております。 区は、国の動向等も踏まえ、住宅部門など関係所管とも連携し、子育て世帯が世田谷で安心して住み続けられるための具体の取組を検討してまいります。 以上です。
私からは、区立小学校で児童に暴言を吐く教師への対応についてお答えいたします。 御指摘の事案につきましては、昨年度の夏季休業中に匿名の保護者から教育委員会に相談がありました。教育委員会では副校長に状況を確認し、学校の対応について聞き取りを行いましたが、その後の状況確認が十分に行われていませんでした。今年度、担当学級を変更いたしましたが、再び教育委員会に当該教員の指導に対する相談が入ったため、指導主事を学校に派遣し、授業観察を行うなど、学校と共に指導してまいりましたが、改善には至りませんでした。先日、保護者会を開き、状況を抜本的に改善させるため指導体制の変更について説明したところです。 本事案につきましては、教育委員会の対応が至らず子どもたちにつらい思いをさせたこと、保護者の皆様に御心配をおかけしたことをおわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした。今後、改めまして子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、継続して当該学校の状況を確認し、指導してまいります。 以上でございます。
私からは、保健所所管の御質問に順次お答え申し上げます。 まず、感染症対策についてでございます。 新型コロナウイルス感染症は感染症法上の類型が変更となりましたが、保健所では高齢者施設などへの感染拡大防止の指導、麻疹や感染性胃腸炎等の新型コロナ以外の感染症も含めて引き続き対応してございます。感染症は、発生時の迅速な対応はもとより、平時からの対策も重要です。発生を想定した実務的な訓練、地域の医療機関との連携等、さらに対策を進めてまいります。 今回の感染症法や地域保健法の改正により、区には新たな法定計画の策定が義務づけられました。策定に当たっては、今回の新型コロナへの取組の経験を生かすとともに、グローバル化による希少感染症への対応や感染症に脆弱な施設等の対応スキルの向上支援、区民とのリスクコミュニケーション等、必要な対策が講じられるよう検討してまいります。 次に、HPVワクチンの推進でございます。 子宮頸がんの原因となるHPV感染症については法律に基づく定期接種となりましたが、接種後の体調不良の報告が複数あり、国では平成二十五年から積極的勧奨の差し控えとなりました。この間、様々な検証がなされ、接種による有効性が接種後の体調不良のリスクを上回るとの結論を得て、昨年度より接種を再開しております。定期接種対象の小学校六年から高校一年相当の方に加え、令和六年度までキャッチアップ接種を実施しており、昨年度末に平成九年度生まれ以降の対象となる全ての方に個別に通知を行いました。 子宮頸がん対策は性感染症予防教育を基盤とし、HPVワクチンによる予防とがん検診による早期発見の双方が重要です。区は、区民に正しい情報をお知らせし、関係機関と連携しながらワクチン接種体制を維持してまいります。 次に、動物愛護対策関連で三点お尋ねがございました。 まず、猫の不妊手術に関する区の全額負担でございます。 現在、区では猫の手術費用の助成を行っているところですが、今年度より飼い主のいない猫対策の拡充のために、保護猫として譲渡される際には手術費用の助成金額を増額することとともに、譲渡を行う際に必要となる混合ワクチン、寄生虫駆除、ウイルス感染症の検査費用も助成の対象とする制度の実施に向けて準備を進めているところです。 不妊・去勢手術や検査等の費用は自由診療であり、動物病院ごとに料金設定が異なることから、助成上限金額を定める必要があります。他自治体の取組も参考にしながら、人と動物との共生の推進のための連携協議会に設置した小委員会などを通じ、獣医師会やボランティア等関係者と議論を重ね、区民に使い勝手のよい制度となるよう、現在調整を進めております。 次に、ふるさと納税の活用でございますが、動物関連施策のふるさと納税は、既に他自治体において飼い主のいない猫対策事業や、災害時ペット対策事業に活用されており、人々の共感を得ながら継続的に事業を展開しているものと認識しております。連携協議会小委員会での議論を踏まえ、動物関連施策に関するふるさと納税の活用について検討し、飼い主のいない猫対策への活用について関係所管と調整しているところです。 動物関連施策に関する寄附金は、動物関連施策のみに充当いたします。今年度は、寄附金を活用した具体的な施策について、連携協議会や議会の御意見を伺いながら検討し、本年秋以降、寄附金の募集を開始していく予定です。今後もふるさと納税の募集など、様々な機会を活用し、人と動物との調和の取れた共生社会の実現に向けて取り組んでまいります。 私からの最後になりますが、アニマルウェルフェアの推進でございます。 アニマルウェルフェアは、当初は家畜における考え方として定義されましたが、平成二十九年の農林水産省通知において、動物がその生活している環境にうまく対応している状態を言うとしております。近年はペットにもこの概念が提唱されており、動物の愛護及び管理に関する法律においても、動物を取り扱う場合には適切な給水や給餌、健康管理等の環境確保を図るべきと定められております。 区における共生推進プランの基本理念は、アニマルウェルフェアの概念とも一致していると認識しております。今後、動物愛護週間や犬のしつけ方教室など、様々な機会を活用し、飼い主にペットの適正飼養、終生飼養に関する啓発活動など、具体的な取組を推進し、人と動物とが共に幸せに暮らすことのできる社会を築いてまいります。 私からは以上です。
新庁舎建設について、三点御答弁いたします。 まず、このたびの工程遅延に関し、工事監理者、工事受注者の役割、責務について御答弁いたします。 本庁舎等整備工事において、工事監理は設計を担当した事務所に委託しており、担当者は現場に常駐し、工事と設計図書とを照合し、その品質管理を確認するといった建築士法による業務のほか、工事施工者が提出した工程計画に対する実際の工事進捗の確認や遅延解消の検討なども行っています。 また、工事受注者との契約においては、建設業法に基づき作成された公共工事標準請負契約約款を準用し、発注者、受注者双方の権利義務を定めています。その契約約款第一条三項に、仮設、施工方法その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段については、受注者がその責任において定めるとあり、施工方法の選択は工事受注者の責任で定めるものであることが規定されています。 こうした中で、今回、延伸の原因とされているのは今後差し掛かる部分の工程、施工計画の検証不足であり、これは建築工事における法律上、契約上の役割分担から見ても、本来、最も経済的、効率的な手法を選択する立場である工事受注者の責によるものと考えております。 次に、区の工程管理の実施状況についてでございます。 令和三年七月の着工以降、区は施工者作成の工程表に対し、工事の進捗に遅れが生じていれば施工促進の指示をするなど、工程管理を行ってまいりました。令和四年十二月までの一年間は、度重なる遅延に対し、資材調達状況の確認、修正工程の提出要請などを続けており、この間の作業日報等の記録と突き合わせた検証により、昨年の一期工事二か月延伸は既に違約金対象と整理をしております。 さらに、このたびの六か月延伸の一報を受ける十日前、令和五年五月九日の定例会における区の工程確認に対する工事受注者の報告は三週間の遅れということであり、回復策として夜間作業を計画しているというものでございました。区としては、厳しい工程であるものの、九月末の一期竣工に向け、作業員を最大限確保して工事が行われるものと認識し、現場の防音対策の徹底を指示し、既存庁舎内に夜間作業員の休憩場所を確保するなど対応を行ってまいりました。 結果として、さらなる大幅延伸を避けられず、区民の皆様に御迷惑をおかけする事態となったことは大変重く受け止めております。今後、さらに工程管理、工事品質の確保を徹底し、工事監督員としての責務を遂行してまいります。 最後に、本工事の発注者、監督員としての区の姿勢についてでございます。 週に一度、工事関係者が一堂に会し開催される定例会議では、区、工事監理者、工事受注者の間で工事の進捗状況や近隣住民への対応など必要な情報共有が行われます。区は、着工以降、現場の状況に応じて安全管理、工程進捗、施工品質など工事受注者等に必要な指示を行ってまいりました。定例会議のほか、定期的な現場巡回や工程段階に応じた立会検査についても一日に複数回行うなど、監督員として建物の品質の確保に努めてまいりました。 先週末の六月九日に工事受注者から六か月再延伸した工程表が示されたことを受け、区では専門的知見を持つ第三者を交えた工程検証専門部会を設置し、今後の確実な工程履行に向けた検証等を開始したところです。今後の着実な工程進捗、品質確保に向け、工事受注者に対し、発注者、監督員としての責務を果たし、本庁舎等整備の推進に努めてまいります。 以上でございます。
私からは、パートナーシップ制度の整備について御答弁申し上げます。 区では、平成二十七年十一月に全国に先駆けてパートナーシップ宣誓制度を開始いたしました。その後、このパートナーシップ制度導入の動きは全国的に広がり、今年一月現在で二百五十五自治体が運用してございます。一方で、同性婚を認める法律の整備が進まない現状では、パートナーシップ宣誓によっても婚姻関係に準じた法的根拠が生じないため、法律婚が要件となっている給付等の対象に同性パートナーを適用させるためには、それぞれの制度の根拠法令や効果を個々に判断し、運用や手続を進めていく必要がございます。 したがって、この間、法律婚の要件がなくとも対象とすることが可能と判断したものから条例や要綱等を改正して、同性パートナーも婚姻関係に準じた対応となるよう努めてまいりました。 議員のお話にもございましたけれども、同性婚訴訟やLGBT理解増進法での議論を通じ、同性パートナーを取り巻く社会の意識や制度が変わりつつありますので、当事者にとってよりよい制度の仕組みや在り方について、引き続き検討してまいります。 以上でございます。

教育長にお聞きしますが、この体罰の問題ですけれども、学校側は三人の教師が暴力を振るったことを認めていて、生徒本人と保護者に直接謝罪をしています。これは証拠もあるんです。また、その結果、生徒が全治二週間と医師が診断書を作成していることは私と教育委員会のやり取りでもしっかりと認めているところですよね。 これは昨年の十月に起こった事件です。もう半年以上もたっているのに、教育委員会は何をやっていたんですか、今まで。体罰じゃないんですか、教育長。体罰じゃないというんだったら、少なくとも不適切な指導があったと認めるべきじゃないんですか、答弁してください。
再質問についてお答えいたします。 確かに学校は十月に謝罪を行っていますが、これをもってこれらの調査を終了したりすることもできず、これで体罰だと決めつけることはできないので、さらに調査をすることが必要だと考えています。今回のものが体罰や不適切な行為に当たるものなのかどうか、その全容を把握して調査を行い、起きていたことを把握した上で生徒や保護者の方に説明を申し上げて必要な対応を取りたいと考えております。 以上でございます。

昨年十月に起きて、私がこの質問に取り上げるまで教育委員会は何をやっていたんですか。まずそれを答えてください。 それと、区長にお聞きしますけれども、区長はこの事件について、いつ報告を受けたのか、明確に答弁をしてください。生徒は、首を絞める、足を踏みつける、腕をひねり上げる、こういった暴力行為を教師三人から受けているんです。これは体罰じゃないんですか、本当に。何か理由があれば教師が暴力を振るっていいんだ、区長もそのようにお考えなのか、お答えください。 〔保坂区長登壇〕
ひえしま議員にお答えをいたします。 私が今回御指摘の件について報告を受けたのは、今回の御質問があるということを巡っての(「最近じゃないか」と呼ぶ者あり)最近のことでございます。この事態について、先ほど申し上げたように大変深刻に受け止めているところであります。教育委員会は、これらを受けて、その全容を解明する調査をすると言っておりますが、私としても体罰、けが等はあってはならないという立場でございます。 その全容が明らかになった時点で、きちんと教育委員会の対応を望みますし、また、必要な意見、指示も行ってまいります。
再々質問にお答えします。 今回の案件につきましては、学校からの報告をそのまま受けて、保護者の方の訴えを受けたのにもかかわらず状況の確認や保護者の方への説明が大変不足していた案件だと考えています。今回、学校からの報告で生徒の行為の止め方や、教員のそのときの行動が適切であったかどうかということについて調査を行おうと考えています。その結果については、都へ報告を上げるべきものについては上げ、そして、この調査が形になったところで保護者や生徒へ必要な謝罪をしたいと考えております。 以上でございます。

以上でひえしま進議員の質問は終わりました。 これで本日の代表質問は終了いたします。 ────────────────────

以上をもちまして本日の日程は終了いたしました。 なお、明十五日は午前十時から本会議を開催いたしますので、御参集願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四十六分散会