2025年2月13日の地方議会で、令和7年度の施政方針や福祉・教育・防災などの施策について、複数の議員が区長に対して質問と要望を行いました。避難所改善、子育て支援、平和施策、防災対策などが主な議題となりました。
- ・令和7年度施政方針と現基本計画の振り返り、次期基本計画の重点施策
- ・避難所の生活環境改善と災害時入浴支援体制の整備
- ・産後2週間健診補助制度の創設と母親学級への地域助産師活用
- ・子どもの自殺対策と交流施設の開設検討
- ・物価高騰への対応と国保料引き下げ、住宅政策
- ・戦後80年の平和式典開催と自衛隊名簿提供中止の検討
- ✓令和6年度2月の送付を報告
- ✓本日の議会を散会することを決定
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(7名)
// 発言(66件)

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本件は、例によって、議長からご指名申し上げます。 5番 井上裕幾議員 28番 おおこし勝広議員 のお二人にお願いいたします。 -----------------------------------

〔事務局次長報告〕 ----------------------------------- 6墨総総第1635号 令和7年2月12日 墨田区議会議長 佐藤 篤様 墨田区長 山本 亨 議案の送付について 令和6年度墨田区議会定例会2月議会に提出するため、下記議案を送付します。 〔巻末諸報告の部参照〕 -----------------------------------

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通告がありますので、順次発言願います。 16番、坂井ユカコ議員

◆16番(坂井ユカコ) 議長、16番

〔16番 坂井ユカコ登壇〕(拍手)

まず、令和7年度の施政方針を拝聴し、区長が「夢と希望を未来につなぐ、強くしなやかなまちづくり」を掲げ、本区が直面する少子高齢化や都市インフラ老朽化、物価高騰の影響など、多様な課題に対応しながらも、成長戦略をもって区政を進める姿勢に敬意を表します。一方で、施政方針に示された各施策が区民の生活向上にどのように直結するのか。また優先順位の付け方については、会派として確認すべき点が幾つかございます。 以下、具体的な施策についてお伺いしてまいります。 大要1点目は、区長の施政方針の令和7年度に向けた考え方について伺います。 令和7年度は、平成28年度に制定された現基本計画の最終年度に当たります。先般の施政方針の中で述べられたように、この間区長は“夢”実現プロジェクトを掲げ、シティプロモーション戦略を推進するなど独自の山本カラーを打ち出し、区政運営を推進してこられました。1期目の所信表明で山本区長は、大学誘致、陸上競技場の整備、新しい保健センターの整備の三つのプロジェクトを区政運営の柱として掲げられました。すみだ保健子育て総合センターが昨年秋に開設されたことで、三つのプロジェクトが全て実現され、新型コロナウイルス感染症という想定外の危機に際しても、オールすみだで取り組んだ一連の対応は「すみだモデル」と呼ばれ、全国的にも高く評価をされました。 こうしたこれまでの成果を、区長ご自身はどのように評価されているでしょうか。また、現基本計画の計画期間はあと1年を残していますが、新しい基本計画の策定に当たり、現基本計画をどのような視点で振り返り、評価し、次のステージにつなげていくのか、区長のご所見を伺います。 また、現在策定中の基本構想や次期基本計画について、区長はどのような取組を重点施策として位置付けていくお考えなのか、現時点の方針をお聞かせください。 加えて、今後の区政運営を見据えたとき、副区長の複数選任は重要なポイントであると考えます。かねてより我が会派が求めてきた二人目の副区長像は、岸川副区長が担ってきた着実な区政運営を堅持しながら、更に本区を発展させるため、区の成長や財源の確保を意識し、積極的に区の未来を取りに行く副区長です。 昨年の11月議会では、副区長の具体的な役割や人選について、これから考えていくといった答弁がありましたが、来年度予算には複数選任に必要な報酬が計上されており、検討が進んでいるものと受け止めております。現在の検討状況や副区長の役割、人選について、区長はどのようにお考えなのか。また、いつ議会に人事を提案する予定なのか、区長のご所見を伺います。 次に、令和7年度当初予算案における財政状況について伺います。 都区財政調整交付金は昨年度比5.4%増の468億円が計上され、基金においては、令和6年度最終補正で、公共施設等整備基金に55億円の積立てを行うことになりました。本年度末の基金残高は約287億円に達する見込みです。さらに、起債の年度末残高は267億円となり、基本計画で掲げた350億円以内という目標を大幅にクリアすることになりました。 我が会派は、これまでも本区の財政基盤が一定の強化を遂げていることを指摘し、区として必要な投資を求めてきました。より積極的に施策を展開すべき時期にある中、現在の財政状況を踏まえ、区長はどのような財源の見通しを持っているのでしょうか、伺います。 来年度は、新たな基本計画の策定に合わせ、財政計画も見直されることになります。次期計画中には、公共施設の改築需要の大幅増加など、確実に解決すべき待ったなしの課題が山積している一方で、引き続き、物価高騰や2024年問題による人手不足の影響も懸念されております。こうした状況の中でどのように施策を実現していくのか。そのための次期基本計画における財政計画の考え方について、区長のご所見を伺います。 次に、総合的人事戦略について伺います。 特別区における職員採用は、行政需要の増加や複雑化などを主な要因に需要数が過去最多となる一方、申込者は減少し、合格倍率についても、これまでと比べて極めて低い水準となっています。こうした環境に追い打ちをかけるように、近年、若手職員の離職者が増える傾向が顕著であります。本区に希望を持って入庁した若手職員の人材流出を防止するためにも、区長ご自身が旗振り役となり、目標とやりがいを持って取り組める区役所とすることが極めて重要です。 我が会派からも、よりよい人材の確保と、区民サービスの向上や行政改革の推進に寄与する職員環境の改善を求めてまいります。昨年は総合的人事戦略の一環として、我が会派が要望したコンビニエンスストアが庁舎内に設置されました。しかし、庁舎内には、職員の休憩スペースについてまだ改善の余地があると考えています。 職員厚生室のリニューアルについては、これまでも繰り返し要望してきたところですが、来年度予算で対応が図られると伺っております。具体的にどのようなリニューアルを行う予定なのか、区長のお考えをお聞かせください。 また、区役所来庁者からの暴言や説教、長時間の居座り、繰り返し行われる苦情電話といったカスタマーハラスメントについても、多くの職員が直面していると仄聞しております。心身の健康に影響を及ぼすこれらのハラスメントは重大な問題であり、総合的人事戦略の中で重要な課題として位置付けるだけでなく、早急かつ確実な対策を検討すべきです。 4月からは、就業者の安全確保を事業者の努力義務とする都の条例も施行されることになりました。こうした状況を踏まえると、区としても、職員を守るための具体的な対策が必要になってくると考えますが、今後どのような取組を行っていくお考えなのか、区長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆16番(坂井ユカコ) 議長

〔16番 坂井ユカコ登壇〕

まず、5歳児健康相談について伺います。 お子さんの発達に課題がある場合、就学後に学習の遅れや友人関係のトラブルが生じるなど、様々な困難に直面することが問題となっています。そのため、発達に課題がある子どもを早期に把握し、必要な支援につなげることが重要であります。 これまでも我が会派からは、出産前から就学前までの支援を切れ目なくつなぐため、5歳児健診の実現を提案し、専門医の確保や、健診後の受皿の整備について提言を行う中で、現実として医師不足といった問題点も見えてまいりました。こうした中、来年度予算に実施経費が計上され、5歳児全員を対象とした相談事業が開始されることになり、この点については評価したいと考えております。 23区では、昨年10月に大田区が5歳児健診のモデル事業を開始しており、国においても、こども家庭庁が令和10年度までに全自治体での実施を目指していると報道されております。全国的にも5歳児健診の必要性が高まる中、本区が相談事業という形でスタートすることになった経緯について、検討の過程をお聞かせください。 また、先日の予算案発表の際に事業の概要が示されましたが、具体的にどのような方法で支援の対象者を把握し、その後のフォローアップ支援を進めていくのか、詳細をお示しください。 さらに今後、事業の更なる充実を図るため、どのような方向性を持って検討を進めていくのか、区長のご所見を伺います。 次に、保護者負担の軽減について伺います。 来年度予算では、新たな負担軽減策として、小学校6年生の日光移動教室無償化、中学校3年生の修学旅行の無償化、そして、私立・区立幼稚園の昼食費補助事業が計上されました。物価高騰の影響で教育・子育てに係る保護者負担が増大する中、支援策は必要不可欠であり、私たちも会派として強く求めてきたものです。移動教室や修学旅行の無償化については、児童・生徒にとって一生に一度しかない貴重な機会であり、かけがえのない思い出を残せるよう保護者もお金の心配なく送り出せることから、大変意義ある政策だと考えております。 そこで伺いますが、多額の経費を要する修学旅行及び日光移動教室の無償化を実施するに至った経緯や、区長の思いをお聞かせください。 また今後、物価高騰が継続した場合、単年度ではなく、再来年度以降も継続する意思がおありなのかについても伺います。 さらに、本事業による教育的効果について、教育長にもご所見を伺います。 また、移動教室、修学旅行無償化が、宿泊費等の高騰による保護者負担の軽減施策であるならば、現在実施されている学校給食費の徴収免除が、私立学校等に在籍する児童・生徒などにも拡充されている点を考慮すべきです。私立学校等に対する支援について、区としてどのように考えているのか、区長のご所見を伺います。 学校給食費保護者負担軽減事業については、物価高騰により増え続ける給食費の負担を軽減することを目的に実施されております。すなわち、この事業は、法の規定に基づき本来は国がその責任の下に実施すべきものであり、それを踏まえた上で、「無償化」ではなく、あえて「徴収免除」という形で実施しているものと認識しています。そうであるならば、新年度予算で移動教室と修学旅行にあえて「無償化」という言葉が使われたことは、区長の重大な決断として、その根拠を区長ご自身が明らかにされる必要が生じてまいります。重大なその言葉の示す意味を、区長はどのように受け止められているのか伺います。 私立・区立幼稚園の昼食費補助事業については、今年度開催された私立幼稚園への支援や区立幼稚園の在り方に関する特別委員会で、保護者との意見交換が行われた際にも補助を求める声が多く上がっており、今回の事業は、当事者である保護者の意見をしっかりと反映したものであると認識しています。区として、この事業によりどのような効果を期待しているのか、区長及び教育長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

◆16番(坂井ユカコ) 議長

〔16番 坂井ユカコ登壇〕

まず、昨年11月に開館したすみだ保健子育て総合センターについて伺います。 この施設は、単なる保健所機能の強化にとどまらず、教育や子育ての支援機能も併せ持つ複合施設として、「つなぐ・つながる」をコンセプトに掲げています。切れ目ない子育て支援を実現し、誰もが健康で安心して暮らせる「健康長寿日本一のまち」を目指す拠点として、区民から高い関心と期待が寄せられています。 広々とした機能的な空間、バリアフリー設計、プライバシーに配慮した構造と、職員の執務環境についても、グループアドレスの導入や集中作業スペースの設置など、働き方改革の観点からも工夫がなされていると伺っています。こうしたハード面の充実は大いに評価できるものの、何より重要なのは、この施設を最大限に活用し、よりよい区民サービスを提供できるかどうかであります。 そのためには、ソフト面の充実と、それを支える職員の意識改革、生産性の向上が欠かせません。特に、利用者の声や要望、職員の意見を定期的に集約し、改善を続けることが重要だと考えます。更なる職員の生産性向上や保健、教育、子育て部門の連携強化について、区長はどのように取り組んでいくお考えでしょうか。サービス改善に向けた具体的な取組についても、考えていることがあれば伺います。 さて先般、東京都から江東区に対して、江東区と墨田区を管轄する都江東児童相談所を江東区1区の管轄にすることや、区が整備予定の建物の一部を都が借りるなどして、一体的な児童相談体制を確立するといったことについて、今後協議を進めていきたい旨の提案があったと伺いました。このことについて、すみだ保健子育て総合センターには、東京都児童相談所のサテライトオフィスが設置されていますが、江東区が単独で児童相談所を始めた場合、本区の管轄はどのようになるのでしょうか。 先の11月議会において、区は、墨田区単独での児童相談所設置ではなく、都児童相談所と墨田区子育て支援総合センターが協働する形での児童相談体制を構築する方針であると答弁しましたが、今回の都の動きが本区にどのような影響を及ぼすのか、また、今後、児童相談体制の強化に向け、どのように連携を図っていくおつもりなのか、区長のご所見を伺います。 この際、高齢者の心身の健康推進に対する支援についても伺います。 山本区長は、「こどもまんなか すみだ」を掲げ、子育て支援環境の充実を重点施策としていますが、次世代を担う子どもの健やかな成長を支援する一方で、ご高齢の方々への支援も重要であると我が会派は考えています。今年、いわゆる団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者になります。今後、医療や介護のニーズが更に増加すると見込まれていることからも、より多くの高齢者が健康を維持・増進し、安心して地域の中で生き生きと暮らし続けられることは、地域の活力を維持する上でも、また、社会保障制度を持続可能にする上でも、極めて重要であると考えています。 来年度予算は、私たちが提案してきた認知症検診の事業や介護予防、フレイル予防の取組が計上されています。区は、すみだ保健子育て総合センターを区民の健康づくりの拠点と位置付けていますが、今後の高齢者の健康づくりへの取組や介護予防、フレイル予防の施策をどのように進めていくお考えでしょうか、伺います。 続いて、旧本所・向島保健センターの跡地活用についてお伺いします。 本所保健センター跡地に関しては、東駒形保育園の再整備や児童発達支援センターみつばち園の移転を含む、複合施設としての整備方針が示されております。現時点での検討状況と来年度の具体的な取組についてお聞かせください。 向島保健センター跡地については、区営住宅との併設もあり、解体の即時実施は難しいとのことでした。建設から相当の年数が経過している中、どのような活用が可能か慎重に検討されると伺っております。これまでの検討結果として、今後どのような活用を進めていくお考えか、区長のご所見をお聞かせください。 次に、災害対策におけるDXについてお伺いします。 来年度予算において、災害備蓄倉庫の管理システムや避難行動要支援者の台帳管理システムの導入費用が計上されており、災害対策・DX調査特別委員会での議論を踏まえ、速やかに対応していただいているものと受け止めております。 一方で、先日、国が自治体に対し、災害用物資の備蓄状況を毎年公表するよう義務付ける方向で検討しているとの報道がありました。本区は歴史的な経緯もあり、防災について非常に力を入れている自治体の一つであると認識していますが、こうした備蓄状況の公表の意義について区長はどのようにお考えでしょうか。 災害DXの取組については、デジタル環境の整備が一朝一夕に進むものではないため、計画的に進めていく必要がありますが、環境整備による改善や体制強化が、区民の生命・財産を守るという究極の目標を達成することにつながっていくという視点を、常に忘れないでいただきたいと思います。そこで、本区において、防災上のどのような課題を、来年度の取組によってどう改善しようと考えているのか、区長のご見解を伺います。 次に、民泊への対応について伺います。 政府が2030年の訪日外国人観光客数6,000万人を目標に掲げる中、昨年は訪日外国人観光客数が3,600万人を超え、現在もその勢いはとどまるところを知りません。現在の墨田区は、住宅宿泊事業、いわゆる民泊の数が新宿区に次いで都内で2番目に多く、そのほとんどが管理者不在型の宿であります。 インバウンドの堅調等を背景にこの状況は維持、増大する可能性が高く、区民の皆様からは、騒音やごみといったご近所問題に、周辺住民が対応を余儀なくされるケースが報告されております。また、トラブルや緊急事態、災害が発生したときの即時対応を指摘する声も多くいただいております。消費の活性化は経済にとって望ましいことですが、一方で、オーバーツーリズムによる地域への影響については、住民に最も身近な基礎自治体としてしっかりと対応すべきです。 9月議会で我が会派がこの問題を指摘したところ、来年度予算で警察官OBの施設調査による監視指導体制の強化、そして、条例制定を含めた規制強化策が表明されました。迅速な対応を評価いたします。地域の不安を解消するためのこの施設指導員ですが、具体的にどのような役目を担うのか、また、区はどのように指導を行い、管理体制の強化を図るのか、区長のご所見を伺います。 また、条例制定を含めた規制強化を実効性のあるものとすることが、何よりも重要であると考えております。条例の具体的な内容はどのようなものを想定しているのか、また、制定に向けての課題はどのようなものがあり、どう克服しようとしているのか、さらに、条例の制定時期はいつ頃を想定しているのか、区長のお考えを伺います。 最後に、産業振興施策について伺います。 まず、補正予算に計上されているDX推進事業費についてお尋ねします。 これまで、区内中小事業者を支援する緊急対策として、我が会派の要望に基づき墨田区生産性向上等支援補助金や原油価格・物価高騰等緊急対策資金など、必要な施策を適宜実施していただきました。厳しい経済環境の中でも、区内事業者の経営を支える施策が講じられてきたことを我々も評価しております。今定例議会においては、補正予算でDX推進事業費が計上されました。急速に社会のデジタル化が進む中、区内事業者が時代の変化に対応できるよう、迅速に支援策を講じる姿勢は評価するものの、施策の実効性についてはどのようにお考えでしょうか。 デジタル技術の活用が事業の生産性向上や競争力強化につながるよう、具体的にどのように事業者の経営を後押ししていくのか、区の考えを伺います。また、依然として先行きが不透明な状況を踏まえると、支援は今年度に限らず、再来年度も継続的に講じられるべきであると考えますが、区長の見解をお聞かせください。 続いて、デジタル決済促進事業の来年度の実施に向けた考え方について伺います。 コロナ禍の緊急支援策として、これまで5回実施されたキャッシュレス決済促進・ポイント還元事業では、約90億円の消費喚起という大きな成果の一方、還元ポイントの区外への流出、予算が尽きて実施期間が短縮されるといった課題も浮き彫りとなってきました。私たちも、この課題に対し、事業の妥当性を高めるための工夫と改善を求めました。 その後、商店街連合会のご尽力もあり、今年度、プレミアム付デジタル商品券事業が実施されました。今年度実施した本事業について、区はどのような効果や課題があったと認識しておられるでしょうか。物価高騰が続く状況下で、事業者支援のみならず区民生活にも寄り添う施策として、我が会派は事業の年間継続実施と今後の予算増額を求めてまいります。検証を踏まえ、来年度の事業費をどのような考え、根拠の下で予算に反映させたのか、区長の見解をお聞かせください。 以上で私からの質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

◆18番(はねだ福代) 議長、18番

〔18番 はねだ福代登壇〕(拍手)

初めに、災害関連死を防ぐための避難所における生活環境の改善について伺います。 これまで、2011年の東日本大震災では約3,700人、2016年の熊本地震では226人と、被害全体の8割が災害関連死と報告されました。能登半島地震では昨年12月時点で504人の方が亡くなり、そのうち災害関連死は、石川県、新潟県、富山県の3県で計276人となりました。災害関連死の認定申請は相次ぎ、石川県内だけで、いまだ200人以上が審査を待っている状況であり、更に増える可能性があると報道されています。 NHKの分析によると、体調が悪化した場所は、最初に身を寄せた避難所が最も多いことが分かっています。災害関連死を防ぐには、避難所における生活環境の改善、特に衛生的で安全なトイレ、栄養バランスのよい温かい食事、プライバシーが守られ、疲労回復できる床から高さのあるベッドなど、いわゆるTKBが重要だと言われますが、今回はプラスBのお風呂及びCの子どもの空間について質問いたします。 先日、山本区長の施政方針で、大規模災害への備えの強化として、防災備蓄倉庫の管理システムや災害DXの推進などが示されました。国は、避難所環境の抜本的改善に取り組むと閣議決定しました。日本人の忍耐強さから避難所でぜいたくしてはいけないという考えに及び、災害関連死が発生していると言われています。国から新たに示される避難所における生活環境に向けて、国と並行して区の考え方も見直すべきです。また、年々災害対策の分野での技術革新が進み、新しいシステムや設備が開発されています。 そこで、第1点目の質問は、新しい技術や仕組み等も活用しながら、避難所の生活環境についての考え方を新しくアップデートさせる必要があると考えます。これについて区長のご見解を伺います。 第2点目に、災害時における入浴支援の体制整備について伺います。 避難生活での入浴問題については対策が遅れていると言われます。長期にわたる避難所生活で個々人の衛生状況を保つ目的はもちろんのこと、入浴できない環境では不衛生な状態が続き感染症が蔓延する要因となり、メンタル面にも弊害を及ぼします。不自由な避難生活の中での入浴はリラックス効果があり、心身ともに安らぎを得ることができ、TKBと同様に重要だと考えます。 2016年に発生した熊本地震では、自衛隊が開設する仮設入浴所や地元の入浴施設による無料サービス提供等の入浴支援が実施されました。しかし、公衆浴場に1,000人を超える長蛇の列ができるなど、入浴するために長時間待たなければならない状況も多数報告されました。能登半島地震の被災地では、現在も公衆浴場で無料入浴支援が継続されています。 墨田区地域防災計画には、「区は、公衆浴場の営業状況、仮設浴場、シャワー施設の設置状況を把握する」とあります。墨田区と東京都公衆浴場業生活衛生同業組合墨田浴場支部との間で、公衆浴場の使用と井戸水の提供に関する協定を締結するにとどまり、熊本地震や能登半島地震の時と同じような状況が起こり得ると考えられます。 区内には、スポーツ施設や温浴施設、宿泊施設など、シャワーを含めて入浴可能な施設が公共、民間ともに少なからず存在します。そこで、災害時の支援協定の締結など、区内の民間企業に理解・協力を求めることに取り組むべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 また、事業者が独立循環型の個室シャワー等を開発しております。長崎市では、事業者から寄贈された災害時用組立式入浴設備(組立式の個室シャワー)を1台、備蓄として保有しているようです。災害時の入浴支援について、こうした新しいシステムや設備も含め検討すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第3点目は、避難所における子どもの空間の確保についてです。 避難所では、赤ちゃんからお年寄りまで大勢の人が生活するため、協力し合い、気持ちよく過ごせる環境づくりが大切です。我慢しなければならないことが多い避難生活が続くと、子どもが泣いたり、遊ぶ声がうるさいと感じてしまうことがあるかもしれません。一方で、親や子どもはうるさくならないように周囲に気を遣い、ストレスとなることも問題です。 国内の事例ではありませんが、イタリアでは、どこの避難所にも発災後48時間以内に子どもの遊び場トレーラーハウスが設置され、親子に寄り添う臨床心理士なども配置されるそうです。本区においても、普段活用できる子ども専用トレーラーハウスなど、避難所に小さな子どもや親子が安心して過ごすことができる子どもの空間を設け、遊びや学習支援など、安心した環境の中で、日常を取り戻せる空間をつくるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第4点目は、避難所における生活環境の改善を図るため、国や都の補助金の活用について伺います。 国では、自然災害への備えに万全を期すため、発災時に快適なトイレ、プライバシーを守るパーティション、簡易ベッド、温かい食事を速やかに提供できるよう必要な資機材の備蓄を推進し、キッチンカー、トレーラーハウス、トイレカーなどの登録制度を創設するなどが示されました。 また、今年度の補正予算では、避難所の生活環境改善を図るため、「官民連携による避難所運営の質の向上強化事業」で事業者へ補助金を交付するなど、大きく推進しようとしています。是非、国や都の補助金を活用し、本区においても、避難所の生活環境を改善するための新たな取組を検討すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 この質問の最後は、災害時における地方自治体との支援協定についてです。 国は、地方公共団体における相互応援協定を推進しております。本区は現在、墨田区災害時受援・応援計画を策定中ですが、体制強化する中で、既に締結している以外の自治体へ協定締結を拡大する考えはあるのでしょうか。東京都全域に及ぶ広域災害発生の可能性もあり、受援体制として広く地方自治体との災害時支援協定の締結も検討すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆18番(はねだ福代) 議長

〔18番 はねだ福代登壇〕

妊娠、出産、育児と切れ目ない支援の重要性が叫ばれる中、経済的支援として妊婦健康診査費用については14回分が公費で助成され、出産に当たっては出産育児一時金が支給されています。一方で、生まれた後の産婦健診については、国からの公費助成の例はあるものの、本区ではいまだ実施されておりません。昨今、女性の社会進出、出産年齢の高齢化、仕事と家事の両立や核家族化など、地域との交流の希薄化も進む中で、出産に対する不安を身近な人に相談できない環境下にもあり、早期に母子の健康を把握し、伴走型支援につなげていくことがますます重要となっています。 山本区長の施政方針の中で産後ケアの拡充について述べられておりますが、母子の健康を守り、子どもの健やかな成長を支えるための切れ目ない支援として、産後2週間健診の実施等、山本区長に伺います。 1点目は、母親学級における地域の助産師活用についてです。 妊婦健診、分娩、産後のケアなど、助産師はあらゆる分野で母子の健康を支えています。本区における助産師の活用実績においても、ゆりかご面接、新生児訪問、妊娠前からの健康づくりであるプレコンセプションケア相談、3・4か月児健診及び1歳6か月児健診の相談対応、パパの出産準備クラスの担当など、多岐にわたる支援を担っていただいております。 このような中、妊娠時から地域で出産する不安を解消し、身近で相談できる体制を構築するためにも、母親学級における地域の助産師の活用を図り、いつでも何でも継続的に相談できる環境を整備すべきと考えます。区長のご所見を伺います。 2点目は、こんにちは赤ちゃん事業の分析から見る、産後2週間健診補助制度の創設と支援体制の強化についてです。 「令和6年度墨田区の福祉・保健」を参考に算出した、令和5年度生後120日以内の新生児家庭訪問指導件数は、他自治体へ委託している里帰り出産の訪問数170人を加え、実人員は2,080人、訪問率96.6%となっています。こんにちは赤ちゃん事業は、児童福祉法改正により、全ての家庭を対象とし出生後120日以内の全戸訪問となっていますが、本区の現状では、できるだけ早い時期での訪問を実施し、産後1か月から2か月の訪問がピークとなっていると聞いております。 訪問時には、母子の健康相談はもとより、授乳や発育などの育児相談、子育て支援に関する情報提供なども行われ、同時にEPDS(エジンバラ産後鬱尺度)による産後鬱スクリーニングを実施。先の資料によると、令和5年度の産後鬱スクリーニング実施者数は2,112人。この中で、鬱の疑いが高い高得点者数168人、高得点率は7.95%となっております。 本区の取組に一定の効果はあるものの、産後2週間が精神的なストレスのピークと言われ、産後の身体的回復や産後の疲労も相まってマタニティブルーズに陥るなど、一番つらいときに支援が届かないといった懸念もあり、母親の心身のケア及び適切な授乳に対するケアなど、産後鬱や新生児への虐待の予防を図る観点からも、産後2週間健診が重要であると考えます。 産後2週間健診については、冒頭で述べたとおり、切れ目のない支援の効果的な取組として既に実施している自治体も多く、健診料補助は、健診しやすい環境をつくるとともに健診情報からの困難性の見える化など、早期のより効果的な支援につながります。補助制度の創設と支援体制の強化について、区長のご所見を伺います。 3点目は、産後ケアコーディネーターとしての保健師、助産師の活用と産後ケア事業における利用者のニーズにかなった弾力性についてです。 産後ケアのニーズは、初産婦と経産婦の違い、産褥期の回復状況、家庭内での育児環境等で異なり、多岐にわたっています。本区における産後ケア事業は、宿泊型、日帰り型、訪問型、外来型が用意されており、宿泊型は前年度に比べ1.5倍、日帰り型は約10倍と順調に伸びているように捉えられます。一方、訪問型は微減、外来型は微増であり、訪問型と外来型を合わせた利用も可としていますが、利用者は伸びておりません。 保健師や助産師が寄り添い、更に多くのママたちに利用していただけるよう、産後ケアコーディネーターとしての位置付けを明確にし、活用を図るべきです。区長の所見を伺います。 また、墨田区では、宿泊型や日帰り型など4種類の形態のそれぞれの利用回数が定められていますが、利用者ニーズにかなった運用として、中野区では、ショートステイ、デイケア、アウトリーチ事業を合わせて利用回数を15回までとするなど、利用者の視点に立った施策となっています。本区におけるアウトリーチ型コーディネートの実施と、利用者のニーズにかなった運用回数等の弾力性について、区長のご所見をお伺いいたします。

〔区長 山本亨登壇〕

◆18番(はねだ福代) 議長

〔18番 はねだ福代登壇〕

昨年、自ら命を絶った小・中・高校生が過去最多となりました。悲しい数字はどこまで増え続けるのでしょうか。厚生労働省によると、2024年に自殺した小・中・高生は暫定値で527人、確定すれば、2022年の514人を超え最多となります。自殺者の総数は過去2番目に少ない水準だったにもかかわらずです。自殺対策基本法の施行後、国を挙げての対策で大人の自殺が大きく減る中、子どもの自殺に歯止めが掛からない現状は極めて深刻です。 こうした生きづらさを抱えている子どもの悩みに真摯に寄り添う相談窓口をはじめとする支援の推進体制や、学校、家庭に加え第3の居場所の必要性について、一昨年の11月本会議で我が会派のおまた議員が取り上げ、質問させていただきました。この2月議会では、墨田区こども条例と併せて墨田区こども計画案が示されることになっていますが、改めて会派提案についてのその後の検討状況や検討結果について、区長、教育長に伺います。 その際、先進事例として世田谷区をご紹介しましたが、未来への取組として今回ご紹介したいのは文京区の施設で、平成27年4月に教育センターと併設する形で開設された青少年プラザ、b-labです。この愛称も、中高生を対象に募集し決定したもので、中高生自らが主役となる未来を創れるようにとの願いを込めた、Bunkyolaboratory(研究所・実験室)の略です。 b-labは中高生のための秘密基地のような施設で、中高生が放課後や休日など自分の好きな時間に自由に利用することができます。運営のコンセプトは居場所、きっかけ、ステージの三つ。自分がここにいていいと思える安心・安全な場所(居場所)を土台に、興味のあることや新しい友達に出会える仕掛け、きっかけをつくり、中高生が主体的にどんどん動いていけるような背中を押す場(ステージ)をつくる役割を果たしています。 施設概要は、区内中高生を対象としたアンケートにより、おしゃべりや自習の場としての談話スペース、ダンスやバンドの練習ができる音楽スタジオ、そして様々なイベントに活用できるホールなどからなり、運営は公募型プロポーザル方式で委託事業者を選定していますが、大人が指導や管理を行うのではなく、中高生の自主性を尊重して一緒に考えるという区の運営方針を踏襲する形で行い、事業者のスタッフと年齢が近い、大学生をはじめとしたボランティアによって運営されています。 本区でも、こうした子ども・若者支援の拠点となる交流施設の開設を重ねて要望するものですが、この候補地として提案したいのが、錦糸一丁目にある都営住宅跡地です。錦糸町駅からも近く、区内からのアクセスがよいことに加え、大横川親水公園にも隣接しており、一体的な活用も望めるという、環境面でも非常にすばらしい適地だと思います。是非ご検討いただきたいと思いますが、区長、教育長のご所見を伺います。 また、こうした物理的な整備には時間が掛かりますが、すぐ着手できる仕組みとして、公共施設の使われていない時間帯や場所をリサーチし、無料開放して利用できるようにする活用についても併せてご検討いただきたいと考えますが、区長のご所見を伺います。 次に、中高生より年齢が上の世代についても、居場所、きっかけ、ステージという同様の仕組みづくりが必要と考えます。 本区では、東京スカイツリー開設以降、人口が増え続けている中で転入者が多いのと同時に転出者も多いという実情があり、転入してきた方々に本区に住み続けていただくためには、区としての施策を講じる必要があると思われます。特に転入してくる割合が多い20歳代から30歳代の若者への支援は、今後の本区の未来へとつながる大事な視点だと思いますが、転入されてきた方からの声として、既存の公共施設では、子どもを含む子育て世帯や高齢者が集える機会は多いが、若者や仕事をしている現役世代が集い、墨田区の中で新たな友人、仲間づくりをしようと思ったときに交流ができるような場所や機会がないので、つくってほしいとの要望をいただきます。 例えば、既存施設における講座やセミナーなども、若者現役世代に向けたキャリアアップや学び直しのための講座をはじめ、iDeCoや新NISAなどを活用した資産形成、独身女性からは、人生最終章に関する終活セミナーなど、こうした様々なニーズや要望を把握する必要があると思います。区長のご所見を伺います。 今年は阪神・淡路大震災から30年に当たります。この間、相次いだ甚大な自然災害から防災意識を高めるとともに、学んだ教訓の一つが助け合う社会の在り方です。行政による公助の限界が浮き彫りになり、住民自身による自助、住民同士の共助の重要性が認識されました。加えて、近年は孤立が社会問題となっています。20歳代から50歳代では半数以上が何らかの孤独感を感じているとの内閣府の調査もあります。災害に強いまちづくりはもちろん大切です。それとともに、災害時に助け合いの基盤ともなる人々のつながり、地域のつながりをどう強めていくか、孤独を感じている人にどう寄り添っていくかは大きな課題であると思います。 また、本区に住み続けたいと思っていただくためにも、地域とのつながり、なかんずく人とのつながりが不可欠となります。ここで、下町のよさを残し、地域力日本一を掲げる墨田区において、模範の地域として胸を張れる取組が急務と考えますが、こうした人とのつながりの最前線にある町会や子ども会は、新住民にとって既存の組織に入るにはハードルが高いとの声を聞きます。 そこで参考としたいのが、祭りや行事を通じて地域と人をマッチングし、つながりをつくっている福岡県の取組で、2023年8月に創設した地域伝統行事お助け隊制度です。お助け隊の派遣を希望する行事の実施団体は、地元市町村を通じ、山車の引き手や会場設営など、どんな担い手に何人参加してもらいたいかを県に申請します。一方で、伝統行事に参加したい人はお助け隊のホームページで隊に登録、ホームページに掲載された情報や県から通知されるメールを基に、参加を希望する行事を選んで申込み、お互いが了解すれば派遣が実現するというものです。 祭りや行事を通じて地元との接点が増えれば、人との交流が始まり、地域が活性化するだけでなく、地域コミュニティも継続されるとのことです。本区においても参考として取り組んではいかがでしょうか、区長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

◆18番(はねだ福代) 議長

〔18番 はねだ福代登壇〕

国は、グローバル化の進展とともに、国際社会で活躍できる人材を育てることを目的に様々な取組を行っています。国が設置した会議体からは、「初等中等教育段階の国際交流について、政府や地方公共団体は学校の負担軽減に努め、全国で取り組めるよう政府が集中的に支援すべき」と提言されていることから、今後、義務教育段階における英語教育・国際理解教育に対する国や東京都からの支援が強化されることが想定されますが、現時点では国も東京都も高校生、大学生への留学支援の取組が主であり、小・中学生の国際理解教育は各地方公共団体が独自に取り組んでいるのが実情です。 私は、墨田区の国際理解教育は充実していると認識しています。2017年度から実施している中学生海外派遣事業に加え、2020年度からはTOKYO GLOBAL GATEWAYを活用した英語体験活動、さらに今年度からはレイクランド大学と協定を結び、中学生イングリッシュキャンプ事業を実施するなど、予算の拡充を含め充実強化が図られてきたと考えています。 他方、これらの事業が中学2年生に限られ、かつTOKYO GLOBAL GATEWAYの参加を除けば、対象が代表のみとされることが課題であると思います。それを裏付けるように、学習状況調査の結果では、D層に属する児童・生徒の割合が、中学1年生までは10%台であるにもかかわらず、中学2年生になると30%台後半から40%前後に急増する傾向が長年続いています。授業内容が中学2年生になると難しくなるという要因がありますが、英語に苦手意識を持ち、授業についていけなくなる児童・生徒が一定数存在することが推測されます。 こうした現状を踏まえ、より一層の国際理解教育の充実を求めたいと思います。 第1に、海外派遣事業についてです。 当初、申込者数は70人前後だったそうですが、その後着実に増え、現在は100人前後の申込みがあるとお聞きしています。申込者全ての希望に応えたいところですが、円安を背景に旅費が高騰していること、引率者の負担増を考慮すると定員増は現実的ではありません。そこで国内に住む外国人ホストファミリー宅でホームステイする、いわゆる国内留学を受皿の拡大に活用してはいかがでしょうか。 地域産業都市委員から、ホームステイ型の国内留学を実施している事業者の話を視察先で伺ったとの報告を聞き調べてみたのですが、複数の事業者がこうした事業を実施していることが分かりました。TOKYO GLOBAL GATEWAYの参加など、英語漬けの生活を過ごすことも価値がありますが、外国の文化、生活習慣などを学ぶことに関しては、ホームステイ型のほうが利があるとされています。横浜市などの例がテレビで紹介されたことから、今後普及していくと思われます。ホームステイ型の国内留学の導入について、教育長の見解を伺います。 2点目に、英語に対する苦手意識を排し、海外への関心を保つための取組についてです。 今やオンラインで世界中とつながる時代です。海外の学校の同世代の生徒と日本の教室をオンラインで結び、国際交流を提供する事業者もあります。教員の負担を増やさないため、コーディネートを配置することでスムーズに交流が進むとのことでした。効果として、「英語が得意な子はできることとできないことに気付き学習意欲が増す、英語が苦手な子は、外国人と交流できたという自信が付く」と説明されています。オンラインによる国際交流について、教育長の所見をお伺いいたします。 3点目は、オンラインによる個別学習の導入についてです。 全生徒を対象にする場合と代表者に限定するケースがありますが、全生徒を対象にする場合は、例えば30人の生徒がいれば、30人の外国人スタッフが外国からマン・ツー・マンでオンライン学習を行い、生徒の英語力に対応したレッスンを行うとのことです。東大和市では不登校の生徒も希望すれば受けられます。このように、習熟度別の学習も可能であることから導入を検討するべきと考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。 4点目は、AIの活用についてです。 都立高校入試にスピーキングテストが採用されて以降、各学校ともスピーキングの練習や評価に苦労されているとお聞きしています。学校現場では様々なアプリを活用しながら対応しているそうですが、能力の均質化、底上げのためにも、学校任せではなく、教育委員会で機能を検証した上でAIアプリを導入するべきではないでしょうか。必要であれば予算措置を行い、早期の導入を求めるものですが、教育長の所見をお伺いいたします。 最後に、国際理解教育に関する区の取組の成果を検証する指標についてです。 現在も定量評価と定性評価を組み合わせて総合的に判断するとしていますが、より客観的かつ確実に定量評価が可能となる指標が求められます。そこで、毎年、文部科学省が実施する「公立中学校における英語教育実施状況調査」を活用してはいかがでしょうか。 その中で文科省は、中学3年生の英語力を評価する指標として、CEFR・A1レベル(英検3級)相当以上の生徒の割合を調査し、公表しています。全国平均との比較も可能であり、墨田区の取組の成果を振り返る指標として適切と考えます。毎年の公表も含め、教育長の考えをお聞かせください。 以上、5点にわたり提案をさせていただきましたが、新たな事業を実施するに当たり困難も伴うと考えます。予算を考慮する必要もありますし、現場の学校長、教員のご意見を伺うことも重要です。現場の意見を踏まえた上で試験的に導入、検証し、現行の国際理解教育のバリエーションの充実を求め、質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔教育長 加藤裕之登壇〕

午後2時54分休憩 ----------------------------------- 午後3時10分再開

一般質問を続けます。 32番、としま剛議員

◆32番(としま剛) 議長、32番

〔32番 としま剛登壇〕(拍手)

質問の第1は、長引く物価高騰から暮らしと営業を守る支援策についてです。 初めに、区民の暮らしや営業の実態と新年度予算案の位置付けについてです。 区長の施政方針演説の、令和7年度の区政運営の基本的な考え方の中で、物価高騰の下で一層深刻になっている区民の暮らしと営業の実態には一言も触れていません。そして、令和7年度予算案についても「『人』に寄り添い 笑顔が輝く すみだの未来をデザインする予算」と位置付け、深刻な暮らしと営業を守ろうとする位置付けがありません。 ある高齢者の方は、「国民年金と僅かな貯金だけでは生活できなくなり、警備の仕事に応募したが応募者が多過ぎて採用されなかった。他の仕事も探してみたがどこも同じような状況で、どうやって生活していけばいいのか分からない」と切実な訴えがありました。区内の花屋さんからは、「花の仕入れ値が上がり続け、値上げしてももうけが出ない。3,000円の花束は申し訳ないけどお断りして、5,000円以上にしてもらっている」との声が寄せられました。また、介護保険制度の改悪により介護事業者の倒産も多くなる中、介護に伴う負担増は世代を問わず深刻な問題となっています。 このような物価高騰の下で、一層深刻な区民の暮らしと営業の実態について、区長はどのように受け止めているのか、また、このような実態を反映した新年度予算案の編成になっていると考えているのか、見解を伺います。 次に、高過ぎる国民健康保険料の大幅引下げと負担軽減についてです。 11月26日に開かれた東京都の国保運営協議会では、2025年度の区市町村に課す納付金総額が、2024年度比で260億円の減となる試算を示しました。厳しい物価高騰が続いているにもかかわらず、墨田区は連続して国民健康保険料を値上げしてきましたが、来年度の納付金が引き下がるということであれば、国保料の大幅引下げに踏み切るべきです。ところが、予算案では、納付金の減額に応じて、一般会計からの繰入金を3億7,790万7,000円も減らそうとしています。繰入れを2024年度どおり行えば、大幅に保険料を引き下げることができるのではないでしょうか。 4件に1件程度、保険料の滞納が続いている状況で、その多くが払いたくても払えない方々です。今こそ、国保料の大幅引下げとともに減免制度の拡充など、保険料の負担軽減を図るべきだと考えますが、区長の見解を伺います。 次に、墨田区の住宅政策についてです。 2023年度の総務省統計局の住宅・土地統計調査によると、居住実態のある一戸建てあるいはマンションなどで、墨田区民が所有している住宅が5万6,050戸となっています。一方で、区民が住んでいる借家、賃貸マンション、アパートなどは7万2,200戸あり、居住実態のある住宅の56%以上を占めています。 区は、子育て世帯の定住促進のための施策として、40歳未満の夫婦に対する住宅ローンの利子の一部を補助する制度を区独自に実施していますが、賃貸住宅への家賃補助については、国の住宅セーフティネット制度を利用した、すみだすまい安心ネットワーク事業のみで、世代や収入にかかわらず区独自の制度はありません。ある不動産情報サイトによると、ワンルームの平均の墨田区の家賃相場は8万1,000円、1LDKから2DKで15万1,000円、2LDK以上の間取りだと21万円を超え、低所得者だけでなく一定の所得がある人でも家賃が重くのしかかっています。 このように借家や賃貸住宅に住む方が56%に上っている現状、物価高騰の下で家賃も高騰している現状について、区長はどのように認識されているのか答弁を求めます。 23区では独自に家賃助成制度を設けているところも増え、昨年4月時点では、千代田区、新宿区、目黒区、豊島区、文京区、渋谷区、荒川区、江戸川区の8区で、それぞれ所得や家族形態などの要件の違いはありますが、区独自の家賃助成を実施しています。物価高騰、格差拡大で低所得者の住まいの権利は大きく脅かされています。区は、家賃補助制度の創設について、特定個人への直接的・長期的な公費支出になるとしてかたくなに拒否し続けていますが、区民が高い家賃で生活が圧迫されている状況をそのままにしてよいのでしょうか。 住まいは人権です。住宅施策を区の福祉政策の中に大きく位置付け、家賃補助制度を創設すべきです。区長の見解を問うものです。 次に、中小企業支援の抜本的強化についてです。 1979年に制定された中小企業振興基本条例に基づく墨田区の中小企業施策は、全国から注目されました。今はなき中小企業センターを中核として、全事業者を対象に丁寧な支援を行ってきました。バブル崩壊から5年たった1996年には、区内で製造業を営む7,307事業所に対するアンケート調査とともに、経営者に対するヒアリング調査が実施され、その結果に基づいたきめ細かな支援が行われたとのことです。 今、長引く物価高騰が区内中小業者にどのような影響を与えているのか、どのような支援策が求められているのか、十分な調査を行っているのでしょうか。 墨田区の業況を出す際も、東京都信用金庫協会の調査資料が基になっており、しかも、その調査対象事業者数も区内で284者であり、全事業者に寄り添ったものにはなっていません。事業者への調査が十分されないと実態に合った支援策も構築できないのではないでしょうか。コロナ禍では約1,400者の事業者を対象にアンケート調査をやられたとのことですが、現在はそれよりも対応が後退しています。区内の全事業者を対象にアンケート調査を行い、中小企業の実態を把握するとともに、その実態に寄り添った中小企業支援を行うことを強く求めます。区長の見解を問うものです。 現在墨田区は、SUMIDA INNOVATION COREに象徴されるように、スタートアップ支援に力を入れていますが、地域経済や人々の日常生活においても重要な役割を果たしている既存の事業への支援も重要です。そこが弱くなれば、地域経済や人々の生活そのものに悪影響をもたらす可能性もあります。厳しい物価高騰の下でも事業継続が図られるよう、水光熱費への補助など直接的な支援が求められているのではないでしょうか。中小企業基本振興条例に基づき、そういった直接支援を含め、中小事業者への支援を抜本的に強化すべきです。区長の見解を問うものです。 次に、公契約条例の運用についてです。 本区では、昨年4月1日に公契約条例が施行され、公契約に関する労働報酬下限額も定められました。下限額の適用となる公契約は、予定価格1億円以上の工事請負契約、予定価格2,000万円以上の業務委託契約、指定管理協定としています。本条例に基づき、公契約に関わる労働者などは、賃金等が支払われない場合又は労働報酬下限額を下回る場合、受注者や受注関係者と合わせて墨田区に対しても申出ができることになっています。しかし、申出をしても下限額以上払うよう指導できないケースがあることが分かりました。 区が業務委託している施設で働く労働者の方から相談があり、その方の話では、労働報酬下限額以上の賃金が支払われていないとのことでした。業務委託について、区の2024年度の労働報酬下限額は1時間1,210円となっていますが、実際にその施設の求人広告を見てみると、掲載されている最低時給が下限額を下回っていました。なぜこのような状況が生じているのか確認すると、委託契約や指定管理がされた時期によって下限額の適用がずれ込むことがある。また、どのような委託業務がされているかによって、条例適用の対象にならない業者があるとのことでした。 下限額が定められても、条例の運用の仕方によって、その下限額以上支払われない人がいるとすれば、条例の意義が問われるのではないでしょうか。もし、委託や指定管理を受けた事業者が下限額以上払うのが困難な条件の下にあるのであれば、補正予算の計上などを図り、委託料や指定管理料を増やすような対応を取るべきです。また、委託業者については、全事業者を条例適用の対象とすべきです。どのような公契約でも即座に下限額以上の報酬や賃金が支払われるよう、公契約条例の運用を是正すべきです。 公契約条例については、付帯決議で労働報酬の支払い状況に応じて、条例改正も含めた実効的な対策について検討することとしていますが、こうした状況も踏まえ、効果的な措置を図るとともに条例改正を進め、区内の労働者全体の賃金底上げにつなげていくべきです。区長の見解を問うものです。 次に、東京都に最低賃金の引上げを求めることについてです。 2024年度の東京の最低賃金は時給1,163円ですが、週休2日で1日8時間、20日間働いたとしても月額18万6,080円にしかなりません。さらに、これがそのまま入ってくるわけではなく、例えば健康保険組合か協会けんぽに入っている20歳代の会社員で、月18万円から19万円程度の給与の場合は、保険料や年金で2万9,000円程度が引かれるとされています。そうすると、差引き約15万7,000円しか残らない計算です。ここから税金等も引かれるので、実際に使えるお金はもっと少なくなります。 一方で、東京都での独り暮らしで掛かる1か月の費用を試算すると、まずワンルームの家賃相場が、先ほども取り上げましたが、ある不動産サイトで墨田区は8万1,000円。また、2021年の政府統計で水道光熱費が9,732円、通信費が6,773円、食費が4万299円、合わせて13万7,804円となります。娯楽費など他の費用を加えれば16万円から17万円程度は最低でも必要であり、現在の最低賃金のままでは、東京都での生活が非常に困難であることは明らかです。 厳しい物価高騰も続いている中で最低賃金で働かされている人は、より一層生活が苦しくなります。少なくとも最低賃金を時給1,500円以上に引き上げる必要があり、そのための措置を東京都に強く求めるべきです。区長の見解を問うものです。 次に、消費税減税とインボイス制度中止を国に求めることについてです。 墨田区は、住民税非課税世帯が約3万世帯おり、所得が少ない人がまだまだ多いのが実態です。そういった方でも一律に課せられるのが消費税です。しかも、所得が低い人ほど負担が重くなる逆進性の強い税です。深刻な物価高騰が続いている中で、すぐできる物価高騰対策が消費税減税です。是非国に求めるべきではないでしょうか。区長の見解を伺います。 また、消費税減税を実現すれば、軽減税率を導入するために始めたインボイス制度実施の根拠が崩れます。インボイス制度によって新たに納税義務者となった全国で約133万人の方は、平均で約13万円の増税が課せられ、実質的な負担も大きくなっています。物価高騰で経営が厳しい事業者に寄り添い、インボイス制度は中止すべきです。区としても是非国に求めるべきです。区長の見解を問うものです。

〔区長 山本亨登壇〕

◆32番(としま剛) 議長

〔32番 としま剛登壇〕

今年は戦後80年、東京大空襲80年、被爆80年の節目の年です。区としても、予算案に終戦80年及び平和をテーマとした講座などの祈念事業費が計上されていますが、今までの延長線上ではないような規模の取組が求められているのではないでしょうか。 東京都三鷹市では、戦争の記憶の風化を防ぎ、21世紀を平和の世紀としていく意識を醸成するため、終戦の日である8月15日が「世代をこえて平和を考える日」と位置付けられ、毎年8月15日に戦没者追悼式並びに平和祈念式典が開催されています。この式典では、戦没者への献花、追悼と平和祈念の言葉、戦争体験談の発表、黙祷、小学校児童によるコーラス、平和アニメの上映、平和図書の紹介など、まさに様々な世代の人が平和の重要性を学び、共感できる場となっています。 本区でも、こうした式典の開催などとともに3月10日の東京大空襲、8月6日、9日の広島、長崎原爆の日、8月15日の終戦の日に防災無線での黙祷の呼び掛け等を行い、特に戦後80年となる今年、区民に対する平和への意識醸成を大きく図っていくべきです。区長の見解を伺います。 また、日本被団協の一員である墨田折鶴会は、平和の市民団体などと協働してすみだ平和・原爆写真展を毎年夏に開催し、区も後援しています。戦後80年の節目の年に当たり、区内の個人・団体が様々な平和施策を検討していることと思います。区に対して支援要請があれば積極的に応えていくべきと考えますが、区長の見解をお伺いします。 また、本年に限らず恒常的にも区の平和施策を拡充すべきです。東京大空襲の犠牲者仮埋葬地への表示板設置など、区内で戦争の悲惨さが伝わる場所や機会を増やすこと、平和福祉都市づくり宣言から非核平和都市宣言に発展させることを求めます。区長の見解を問うものです。 次に、自衛隊への名簿提供を中止することについてです。 昨年は、自衛隊に満18歳となる区民の名簿が提供されました。自衛隊法第3条には、「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。」と、国の防衛が主な任務であると明記されています。自衛隊法は2015年の安倍内閣の下で行われた安保法制によって改定され、アメリカなどの同盟国が攻撃を受けたときに必要に応じて攻撃することも、場合によっては防衛と解釈されるとしています。自衛隊と米軍との共同演習などが強化される中で、日本の自衛隊がアメリカなどの起こす戦争に巻き込まれる危険性が高まっています。 さらに、本人の了解なしに名簿提供を行うことは、憲法でも規定されている自己決定権、プライバシー権の侵害に当たると考えます。そもそも名簿提供は自治体の義務ではなく、提供するかどうかは自治体の判断です。区長は、政策判断として、自衛隊の募集事務に関して名簿提供という形で協力することを決めたとしています。その政策判断が本当に適切なものであるのか改めて検証し、自衛隊への名簿提供を中止すべきと考えますが、区長の見解を問うものです。 次に、核兵器禁止条約への参加を日本政府に求めることについてです。 昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、核廃絶の重要性や核兵器の非人道性について世界から注目されました。一方で、唯一の戦争被爆国である日本政府の取組は、残念ながら核廃絶とは大きくかけ離れたものになっています。政府は核兵器の非人道性を言いながら、米軍の核使用に日本が関与する核抑止力の強化に踏み出し、核兵器禁止条約へのオブザーバー参加もせず、被爆者に対する補償も拒否し続けています。 ノーベル平和賞受賞は、世界への核廃絶と平和への呼び掛けであるとともに、核廃絶で責任を果たしていない日本政府に対する強烈なメッセージでもあります。政府は被爆者の声に正面から応えるべきです。山本区長は、核廃絶や被爆者の願いに背を向け続ける日本政府の対応について、どのように受け止められているのか、核兵器禁止条約への参加を求めるべきと考えますが、明確な答弁を求めます。

〔区長 山本亨登壇〕

◆32番(としま剛) 議長

〔32番 としま剛登壇〕

能登半島地震から1年余り経過し、昨年8月には日向灘の地震で南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されるなど、巨大地震への不安が高まっています。大地震の発生は正確に予測することが難しいため、いつでもどこでも備えを強化することが何よりも重要です。 本区においては、関東大震災で甚大な被害を受けたことも教訓に、区民の生命、財産を守るための施策の強化が必要ですが、中でも不燃化・耐震化の促進は自助での対応では限界があり、対策の在り方についても抜本的な再構築が必要と考えます。昨年9月議会では、不燃化・耐震化がともに目標達成までのめどが付いておらず、その認識と今後の対策について質問しました。 区長は不燃化について、「区内には地震等による出火で延焼の危険性が高い地域があることも認識しています」「令和5年度に建築工事費に対する加算助成を追加し、制度の利用促進に努めています」耐震化については、「旧耐震基準の木造住宅を対象とした耐震化普及啓発活動の強化に加え、新耐震基準の木造住宅への助成制度を拡充するなどの事業を展開していますが、現在も耐震性の不十分な建物が存在しているものと認識しており、耐震改修促進計画の見直しを検討していきます」と答弁されました。 そこでお伺いします。この間、取り組まれた建築工事費に対する加算助成で、不燃化の目標である2025年度までに全ての重点整備地域不燃領域率70%を達成できると考えているのか、また、耐震改修促進計画の見直しはどのように検討されてきたのか、答弁を求めます。 次に、避難所の増設と避難場所の環境についてです。 現在、本区の指定避難所39か所で収容できる避難者は5万7,000人と、圧倒的に不足しています。区内の都立学校や他の公共施設等も避難施設として確保しているようですが、避難が必要な全ての方を受け入れられる十分な避難所が確保できているとの考えなのか、区長の認識を伺います。 昨年の9月議会での質問に対して区長は、区民一人一人が備えることで地域の防災力が高まるため、自宅の安全が確認できた場合は在宅避難をお願いしていると答弁されましたが、生活保護を受給されている方などは、どのように備蓄品をそろえることができるのか、また、自宅の安全は、大規模地震などの場合、余震などもある中で誰がどのように判断し、確認することができるのか、明確な答弁を求めます。 我が党はこの間、避難所の環境について、被災者の権利と被災者支援の最低基準を定めた国際基準、スフィア基準から大きくかけ離れていることを指摘し、指定避難所を増やすことと併せて、避難所環境の抜本的な改善を求めてきました。能登半島地震では地震後のストレスで亡くなられた方、災害関連死者数が261人に上り、直接被害で亡くなられた方228人を上回るという衝撃的な報道がされました。 救えたはずの命が救えなかったこの問題の根底には、自助・共助に重点が置かれ、公助による発災前からの対策の不十分さがあると指摘されています。本区では、避難所環境の改善として、簡易トイレやエアベッドの配備、女性や要配慮者を対象とした備蓄物資の導入などを進めていますが、災害関連死を決して出さないための十分な改善が図られているでしょうか。区長の認識をお伺いします。 本区は昨年、石川県輪島市に対して物資の支援と併せて区職員の派遣も行いましたが、能登半島地震を教訓に、災害関連死を出さないため、スフィア基準による避難所環境の抜本的な改善が必要と考えますが、改めて区長の認識を伺います。 次に、大規模水害時の広域避難計画についてです。 都総務局は、昨年12月19日、国や交通・通信事業者などとつくる「首都圏における広域的な避難対策の具体化に向けた検討会」を開催し、大規模水害時の広域避難計画モデルの中間まとめを公表したとのことです。計画モデルでは、東部低地帯を中心に約74万人の広域避難を想定し、都や各自治体による鉄道事業者への計画運休要請や、貸切りバスによる運送の手順などが示されたということです。 都総務局は、今回の計画モデルを参考に、広域避難が想定される首都圏の全自治体での計画の策定を呼び掛けるとしていますが、本区として、この計画モデルをどのように評価し、どのように対応されるのか見解を伺います。 また、この計画モデルは、広域避難先施設に避難する約74万人を対象としたものであり、住民自らが確保した避難先へ避難する約154万人については、対象になっていないように見受けられます。我が党は、住民自らが避難先を確保する計画について、行政の責任できめ細かな支援と対策を講じなければ、絵に描いた餅になってしまうと指摘し、区民一人一人の具体的な避難方法の確立に向けて区の積極的な取組を求めてきましたが、その進捗状況について明確な答弁を求めます。

〔区長 山本亨登壇〕

◆32番(としま剛) 議長

〔32番 としま剛登壇〕

昨年12月5日の企画総務委員会では、向島警察署の移転及び区有地の活用等について報告があり、旧向島中学校跡地活用について、住民への丁寧な説明を求めることに関する陳情が審査されました。報告では、向島警察署の老朽化による建替えと移転に伴い、その移転先を東向島北公園に、東向島北公園は旧向島中学校の跡地に新たに整備するというものです。 この間、旧向島中学校の跡地の活用については繰り返し議会でも取り上げ、住民の声を聞いて、今後の利活用の方法を検討すべきと求めてきました。2020年11月での本会議質問では、「旧向島中学校の跡地利用については、まず区民の声や意見を聞き、幅広い方々の英知を結集するための協議会などを設置して検討すること」を要求するという質問に対して、区長は、「周辺地域の課題やニーズを踏まえつつ、地域の声を伺いながら検討していきます」と答弁されましたが、具体的にどのように地域の声を伺い検討してきたのか、答弁を求めます。 審査された陳情も、旧向島中学校の跡地活用について、住民の声を十分に聞いてほしいと要旨にもありましたが、今回の報告では、既に決まった計画を住民に説明し意見を聞くという、計画ありきのやり方であり、一旦白紙に戻すべきです。その上で、意思形成過程から住民の声を聞き、旧向島中学校跡地の利活用の方策について決めていくことを強く求めるものです。区長の明確な答弁を求めて質問を終わります。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

◆12番(船橋けんご) 議長、12番

〔12番 船橋けんご登壇〕

大綱1点目に、区を超えた取組に関して質問をします。 これまでも議会では様々な事項について議論が行われてきており、区を超えた取組についても課題とされてまいりました。例えば、本区は江東区と特定健診を相互に乗り入れて行える状況ですが、がん検診は乗り入れておらず、区民の利便性向上が課題とされてきました。 具体的には、令和4年度決算特別委員会で高橋正利委員がその旨質問をされ、答弁として、各自治体の方針や医師会との協力関係に関わる体制整備が課題であるとの回答でした。また、いわゆるご当地ナンバーについて、平成29年第2回定例会で佐藤篤議員が、平成29年の企画総務委員会で坂井ユカコ委員が質問をされておりました。その答弁としては、特に他区の意向について課題があり、今後の研究課題であるとのことでした。いずれも現時点で達成できておらず、区を超えた取組のハードルの高さが感じられます。 本区の区を超えた外交機能の強化が課題であると思われ、最近では、令和5年度定例会6月議会で佐藤篤議員が、令和6年度定例会9月議会で井上裕幾議員が、喫緊の課題に対応する専門的知見を有する者で、必要に応じて国や東京都とも直接折衝を行い、区長を補佐することのできる重要な外交役としてその力を発揮する副区長を置くことはどうかという趣旨の質問をされました。副区長を複数体制にすることに対しての提言ですが、本区の対外折衝機能、外交機能の強化についての観点が含まれており、これまでも課題とされてきたと認識をしております。 例に挙げた健康診断についてですが、区は分かれているものの、例えば、江東区亀戸と本区の業平や文花は隣接しており、生活圏を共有していると思われます。スーパーやコンビニなどの買物のみならず、かかりつけ医療機関として区をまたいで受診している方も多いと思われます。当然、健康診断も普段のかかりつけがある方はそこでの受診を希望される方が多いですし、普段の病歴等も考慮し判定できますので、有用性が向上されると思われます。 令和2年度から、江東区と墨田区の健康診断は相互に乗り入れを行い、受診できるようになっております。この取組は、区民の生活に即し実態に合う政策立案であり、大変有用である取組だと評価できます。しかし、対象者は同時に受けることもしばしばある肺がん検診や大腸がん検診は相互乗り入れをしておらず、健康診断は区をまたいで受診ができたとしても、肺がん検診や大腸がん検診のみわざわざ居住区の医療機関を探し、受診を行う必要があります。これは利便性の向上につながっていないと考えられます。 私が調べた範囲では、肺がん検診、大腸がん検診ともに実施内容はほとんど同様であり、制度的な問題以外では乗り入れができない理由は少ないのではないかと考えております。区民健診が区をまたいでできるようになっていることは大変よい取組だと思いますが、肺がん検診や大腸がん検診が受けられなく残念だという声を聞くと、あと一歩前に進むことができればと思います。 また、隣接区の医療機関や通勤先の医療機関で実施上問題がなく、23区内で乗り入れができることであれば、更なる利便性の向上につながると思います。区を超えて施策を実施することは実務上様々な困難があると思いますが、区民の利便性向上のためトライをしていただきたいと考えております。 踏まえて、区長に質問いたします。区を超えた健康診断の拡充、特に現在通常の健康診断を乗り入れている江東区との取組について、検討状況をお答えください。実施できない課題の一つとして挙げられていた各区をまたいだ制度をすり合わせることについて、これまでの取組も併せてお答えください。その他、医療施策に関して、区を超えた取組についてのお考えをお聞かせください。 次に、ご当地ナンバーについて論じます。 ご当地ナンバーについては、平成18年以降、地域振興や観光振興に活用する観点から、地域の要望に応じて新たな地域名を定めることができる取組のことです。大まかな要件として、対象地域内の登録自動車が10万台を超えていること、若しくは複数の市区町村を含む地域を対象地域とするものであって、当該対象地域内の登録自動車の数がおおむね5万台を超えているとともに、地域を呼称する名称が国内外において相当程度の知名度を有していることの要件が挙げられます。 令和6年3月末時点での国土交通省の資料では、墨田区では約3万5,000台の車両登録があります。現在、近隣区でのご当地ナンバーの導入状況は、もともと足立陸運局管轄ですので足立区は足立ナンバーですが、江東区は江東ナンバー、葛飾区は葛飾ナンバー、江戸川区は令和7年度交付開始予定の江戸川ナンバーと、続々とご当地ナンバーを取得している状況です。 ちなみに、導入されていない近隣区である台東区の車両台数は約2.5万台、荒川区は2.6万台、中央区は4.5万台と登録されております。よって、少なくともどこかの区と共同であれば導入を検討でき得る状況です。 先の質問では、台東区、墨田区、中央区、江東区及び荒川区の5区で隅田川ナンバーを提唱することを提案したものでしたが、江東区は既に独自ナンバーを確立しておりますため、その他の4区で合意が得られれば前に進むのだろうと思います。私の所感ですが、隅田川ナンバーという名称ですので、墨田区が音頭を取って他区を巻き込んでいかないと、話は進みにくいのではないかと感じております。 当時の答弁では、関係する区や機運の盛り上がり、住民の理解を得る必要があるとの答弁でした。また、担当課の答弁では、非公式に区長同士で様々な意見交換をしているが、どんなことができるか、どのような連携ができるか、実現の可能性について動いていくという答弁もありました。それから8年程度経過しましたが、少なくとも現状で本区に何か動きがあったとは聞いておりません。 陸運局の管轄ではありますが、本区の住民の多くは、足立ナンバーより墨田区独自の愛着の持てるナンバープレートを取得できることは、シビックプライドの醸成につながると思います。対外的な折衝を要する案件であり、まさに本区の外交力が問われているのではないでしょうか。 踏まえて区長に質問いたします。新たな地域名表示ナンバープレート、いわゆるご当地ナンバーの推進について、平成29年の議論を踏まえて、これまでの取組、課題の説明とこれからの取組についての考え方をお聞かせください。 先日、副区長の複数選任を可能とする条例が改正されました。新規に選任される副区長がどなたで、どのような役割か、本質問を作成している時点では公表されておりませんが、質問を踏まえての選任であれば、対外との折衝を区長と共に行う職能の期待を踏まえられることもあり得るかと考えております。 確かに、区政推進のために対外折衝は重要であり、多様化する行政課題に対応し、本区区民の利便性向上につなげるためにも、先に述べた隣接区、その他基礎自治体、都、国、ときには諸外国や企業団体との折衝が必要になると思われます。新たに選任される副区長の役割としては、専門的課題の解決、その他様々な役割が期待されるところもありますため、必ずしも副区長のみが担うことを期待するものではありませんが、何らか本区の外交力の強化はする必要があると思います。 踏まえて区長に質問いたします。複数副区長の選任に際し、期待する役割と考え方についてお聞かせください。区を超えて他基礎自治体、都、国、その他団体との外交についての課題や今後の方針をお聞かせください。 大綱2点目に、本区の財政状況について質問いたします。 昨年度の決算特別委員会で弊会派のちょうなん委員からは、本区を株式会社墨田区、山本区長をCEOと見立てて表し、株式会社で行われているIRのように、積極的で正確な情報発信を行うことを求めました。令和6年度の本区の歳入は約1,400億円でありました。東証プライム上場企業で売上げ約1,400億円規模の企業を見てみると見知った大企業ばかりであり、区政のかじ取りの重要性を改めて感じました。 上場企業の毎日の株価の動きは、その正確な情報発信と評価により行われております。地方自治体の公共性を考えると、より一層の透明化を目指してしかるべきだと私は思います。地方自治体は、総務省で示される統一的な基準による地方公会計マニュアルを参考に公会計を行っていると認識しております。一方で、民間の会計という観点で見ると、上場企業は従来的な会計基準である日本会計基準がかつては標準的でしたが、近年はグローバル化に伴い、IFRSと呼ばれる国際会計基準を用いることにより正確な評価が求められております。 この志向としては、取扱いプロセスの正確性を志向した日本会計基準と、現状の正確な把握を志向した国際会計基準に違いがあると思います。特に、自己資本の不動産の評価に関しては、有形固定資産として分類されております。やや乱暴にまとめてしまっており、正確性を欠いてしまうかもしれませんが、ざっくばらんに言えば、日本会計基準では、単純に耐用年数に応じて減価償却していくのに対し、国際会計基準では、重要な資産については各期末に現在の状況を評価し、耐用年数や残価を設定し随時評価をしていくことになります。この企業の株価が高いのか安いのか、内外からシビアに評価されるために、これまで努力と工夫がなされてきた結果なのだろうと思います。 先に述べたとおり、本区も自らに対して正確な状況把握をすることが望ましく、形式がマニュアルに沿っているからオーケーというのではなく、よりよい方法を取り入れていただきたいと思い、質問いたします。 まずは、固定資産について論じたいと思います。 近年、マンションの管理不全や修繕積立金について社会問題となっております。本区のホームページでも、管理状況チェックリストとして、修繕積立金はありますか、修繕の計画的な実施をしていますかと区民に注意を呼び掛けているページがあります。区のホームページから引用すると、マンションの共用部分の修繕には多大な費用を要するものが多く、修繕工事を行う際に一括して費用を徴収するのは、区分所有者にとって大きな負担になります。また合意形成が困難になるほか、最悪の場合、資金不足により必要な工事が実施できないといった事態に陥ることが考えられます。 こうした事態を回避するために、将来予想される修繕工事に要する費用を長期間にわたり計画的に積み立てていくのが修繕積立金です。修繕積立金の額は、長期修繕計画に基づいて設定し、計画作成の時点で十分な資金の手当てが可能となるようにしておく必要があります。要するに、大規模建物の修繕にはたくさんのお金が掛かるので、現状を定期的に把握し、計画を立てて積立てしましょうという記載です。 私には耳の痛い言葉ですが、「医者の不養生」ということわざがあります。時として自らをおもんぱかることは重要だと思います。 本区では、財産管理課が固定資産台帳を作成しており、管理がなされております。特に土地と建物について着目してみますと、建物は、それぞれについて取得価格から設定した耐用年数に応じて毎年減価償却額に準じて減損しており、土地については、取得価格イコール期末簿価となっているものが専らです。これは、総務省による資産評価及び固定資産台帳整備の手引きに準じていると思われます。手続的な正しさはありますが、先に述べたIFRSのような民間感覚でシビアな、全てをつまびらかにしようとする姿勢から離れていると感じます。 土地について論じたいと思います。 経緯を確認してみると、平成18年に想定されていた基準モデルでは、土地の値段は公正価値評価、つまり取得原価ではなく、現在どの程度の評価があるのか、基礎自治体が扱い慣れている固定資産評価額を基に定期的に評価を行い、現在どの程度の資産価値があるのかを確認しようとする試みでした。その後、平成25年頃より現在の統一的な基準が発表され、原則は取得価格で評価を行うことになりました。 変更の理由として仄聞するところでは、それらを分析した論評を見てみると、全地方公共団体を対象にするため、その事務負担を考慮して再評価を行わない方向になったと分析されております。これは、つまびらかにするという姿勢からは逆行していると思います。 公会計に対して先進的な取組をしている大阪府では、大阪府公有財産台帳等処理要綱に基づき、現在価格について評価替えをする試みをしております。後に論じますが、大阪府では単に時価評価を行うだけではなく、その利用価値に応じて減損を行う処理も行っており、参考になります。 本区においても、重要性が大きくかつその変動が大きい場合は、事務負担を考慮した上で定期的に評価をすることが望ましいと思います。現状で、本区が他自治体のように直ちに財政健全化法の適用に当たる状態に至るとは考えておりませんが、全体的な方向性がいい方向に進んでいるのか、悪い方向に進んでいるのか、随時評価をすることでしるべになると考えます。 次に建物についてです。 建物については、再調達価格から減価償却累計額を控除した金額を計上するとあります。本区の固定資産台帳には取得価格とありますが、これは実際に支払った金額ではなく再調達原価になっているかは、いま一度確認が必要だと思います。また、修繕に対する対応も見直していくべきだと思います。 一般に、有形固定資産に対して、いわゆる修繕を行った場合には、資本的支出と修繕費と分けて分類されるべきです。詳細は手引きを参照していただきたいのですが、資本的支出とは、固定資産の修理、改良のため支出した金額のうち、当該固定資産の価値を高め、また使用可能な期間を延長させるような、耐久性を増すことになると認められる部分に対する金額であり、例えば建物を増築したり、用途変更のため改造したことなどが挙げられます。他方で、修繕費とは、通常の維持管理や毀損した固定資産の原状回復のための金額であります。 私見ですが、今後、単に修繕を行う、その修繕費用は幾らの見込みであるというよりかは、その修繕の一部が資本的支出に分類される場合は、その支出について単なる出費ではなく、固定資産の評価額の増につながるということ、単なる額面上のキャッシュアウトではなく、バランスシート上の現金から固定資産への転換であると説明をすることで、より納得感が得られると思います。 資本的支出を行った場合に、耐用年数が増加するケースもあると思いますが、本区も準じている手引きによる処理では、耐用年数は変わらない処理をしているということです。耐用年数を上昇させるような修繕はコストパフォーマンスの観点から行うべきであると思いますが、固定資産台帳に反映をされないことで、そのような修繕に消極的にならないでほしいと願います。 固定資産の評価とは別ですが、徴収不能引当金についての記載も手引きにあり、これは債権の状況に応じた過去の徴収不能実績などにより、不納欠損率を用いて合理的な基準で算定することとあります。 前回、11月議会の本会議で債権に関して質問をいたしました。診療報酬の不当利得返還請求に伴う債権ですが、現在破産申請がなされていると本区外の方から聞いております。他自治体も多額の債権を有していると仄聞しており、本区が回収できる金額は、破産手続に入った時点で、額面からその価値として大きく低下しているのではないかと直感的に思います。もし仮に、関わる職員の方もその回収不可能性を察しているにもかかわらず、手続的な正しさに基づき減損していないとしたら残念に思います。 誤解のないように確認をしておくと、債権の管理に関する条例で規定するところでは、確かに破産申請が出た時点では、執行部の報告義務はないかと認識をしております。本当に回収できるのであればいいですが、そもそも破産手続が開始されたところについて、議会側にこれまでの報告がないことに関しては遺憾に感じております。 先の本会議質問でも例示しましたが、令和4年の地域産業都市委員会で、平成10年から滞納が始まり、平成22年までの債権が令和4年に放棄ということが議会に報告されております。その際に、沖山委員や渋田委員から、対応が長期間に及んだことにかかわらず議会への報告が不十分だと意見があったことについては、受け止めが不十分に感じます。そのケースも恐らく条例に基づいた運用では報告義務がなく、放棄が確定した時点で義務が生じたため、長期間空いての報告に及んだのだと思います。 マニュアルや内部の手続的に正しいからと言いつつ、臭い物に蓋をして問題を先延ばしにする姿勢は批判されても仕方ないと思いますし、以前に、同じようなケースで問題を認識していたのですから、議会側にも顧み、今後対応をしていくべきだと思います。 墨田区の債権に関する条例を参考にするのであれば、300万円を超える額が減損若しくは回収不能であると判定した場合には報告をしていただきたいと、私は考えております。単に感情的なところだけではなく、実務上も問題になり得るという懸念を持っております。 債権の価値評価に応じ、貸倒見積高を見積もっていると認識しておりますが、現状として議会側に報告がないということは減損していない、つまり額面どおり見積もっているということになります。それは各課で抱えている債権が回収可能性の高い、いわゆる質のいい債権も、回収可能性の低い質の悪い債権も一緒くたになり、回収可能なものとして見積もられている可能性があることを示唆しております。 総務省のQ&Aでも引用されている、日本公認会計士協会の金融商品会計に関する実務指針を参考にすると、破産手続後は破産更生債権に分類され、財務内容評価法に準じて貸倒見積高を見積もる手続が一般的かと認識しておりますが、破産管財後に減損の手続は取られているのでしょうか。 また、これまでの破産手続開始後の債権の回収率に応じた不納欠損率を根拠に、評価を引き直しているのでしょうか。現状ではどのように評価されているか分かりかねますが、先日の答弁では、今後もマニュアルに沿って各課で債権の管理を行うということです。これらの実務処理を各課で行うことの負担についても考慮されるべきであると考えます。 仮に、適宜、減損手続をしていないということであれば、その他の債権の現在の評価についても疑問が生じ、とても正確な徴収不能引当金が算出されているとは思えず、その数的根拠の正当性も揺らぐのではないかと懸念しております。正確な現状把握ができているからこそ、正確な計画につながると思います。 特に本区にということでありませんが、私は、単式簿記・現金主義の過剰な偏重がバランスシートの軽視につながり、今だけよければという発想で、次の世代への将来を描くための戦略的な自治体経営を妨げているのではないかと懸念をしております。基金の積立てし過ぎは現役世代が損をしていることになりますし、積立てしなさ過ぎは将来世代が損をしていることになります。そのため、世代間格差がないように、戦略的に積み立てていく必要があると思います。 基金を評価すると、最近は平成26年度との比較で、財政調整基金で約54億円から令和5年度末で約250億円、公共施設等整備基金で約35億円から約250億円と、着実な印象を受けます。比較した平成26年の本会議で、当時の山本亨議員は、当時の財政構造の脆弱性、基金残高が23区の中で最低であることを指摘し質問をしておられました。区長就任後、言行一致で基金残高を積み増しつつ財政健全化を行い、選挙という区民の評価という観点でも、その行政サービスの在り方に評価を得られてきたことは敬服いたします。 また、同じ質問で山本議員は、「区としてどのように数値把握の準備をし、結果の達成などをどのように評価するのか。時として行政は『検証作業が不十分、自己評価が甘く曖昧ではないか』」と指摘されておりました。精密な数値把握を行い、検証を行い、計画に反映させていくことについて、賛同いただけるのではないかと信じております。 財産の現在の状況を把握し、応じて基金に反映させていくことが、適切な基金の管理には重要ではないかと考えております。 平成30年第1回定例会では、加納議員から公会計について質問がありました。その答弁として区長からは、公共施設のライフサイクルコストの開示について、「公共施設等総合管理計画においてお示ししているとおり、施設の目標使用年数を60年と想定して、維持管理費や修繕費を含めたライフサイクルコストを試算しています。現在、将来経費の算出結果に基づいた公共施設長期修繕計画を策定するなど、施設のライフサイクルコストの削減や財政負担の平準化に取り組んでいるところです」と答弁がありました。 しかしながら、令和3年度決算特別委員会で加藤拓委員が、すみだトリフォニーホールの修繕はいつから、何年掛けて幾らぐらいの規模で行うのか、試算しているのかという質問に対し、執行部は、実際の試算は今難しい状況にあるとの答弁でした。その後は、現在の約50億円から60億円程度であるという試算が出始め、修繕も喫緊の課題であるとの状況になりました。これだけ多額であるならば、やはりそれなりの期間、財政的な手当てが本来必要であっただろうと思いますし、平成30年の質問を受けてすぐに試算に取り組んでいれば、令和3年度決算特別委員会で算出が難しいということにはならなかったのではないかと、後手後手な印象を受けました。 繰り返しになりますが、本来、修繕に必要な金額は毎年少しずつ積み立てることで、支出の平準化を図ることが望ましいことは言うまでもありませんし、財政支出の平準化は、受益者負担の考え方も含まれております。建物を使用してきた世代が主として修繕への積立てを行うべきだと考えます。すみだトリフォニーホールの修繕に対する見積りが遅れ、現況につながっていることは今強く批判しても仕方がなく、今できることをやっていくしかないと思いますが、反省を次に生かすべきです。 例えば、すみだ北斎美術館です。令和3年度の地域産業都市委員会で堀委員から北斎基金に関して質問があり、その答弁として、ライフサイクルコストの考え方から建築費と同等額を見積もり、約34億円程度であるとの答弁でした。令和4年度決算特別委員会の質疑でも佐藤委員から、すみだ北斎美術館の今後の維持管理について、逆算して何十年後の大規模修繕を見越して、あらあらの推計でも議会に示してはどうかと質問がありました。その理事者答弁は、基金の使い方、大規模修繕も含めた使い方を検討しているので、きちっと整理した上でいずれかの時点で提示しますという答弁がありました。しかしながら、今現在、改めての修繕計画は議会に示されていないと認識をしております。 建築費イコール、ライフサイクルコストと仮定して、一定の目安にするという考え方もあり得ますが、令和6年3月31日現在の固定資産台帳から、例えば建物、その他公共工作物等を、その取得価格と期末簿価の差を求めると約1,700億円の差があり、公共施設整備基金の250億円からは大幅な乖離があります。一見著しく不足しているとも心配ですが、資本的支出の反映や各補助科目が正確に基金に反映されているかというところについて、さらなる精査が必要な参考値であることをご了承ください。 取得価格をベースにし過ぎることは、物価の変動を反映しづらいとも思います。ご承知のとおり昨今は物価高であり、例えば国土交通省の構造別建築費単価推移を参考にRC造について検討すると、耐用年数の約50年間、1975年から現在までで建築価格は約3倍程度に上昇しております。直近についても、一般財団法人建築建物調査会のデータで東京のRC造学校のデータでは、2020年から約1.35倍に高騰しております。人件費も伸びが見られ、国土交通省発表の公共工事設計労務単価では、2020年比で約1.15倍に高騰しております。つまり、同じ金額を見積もっても、必ずしも再調達ができない可能性に関しても考慮されるべきです。 今の2点からは、ライフサイクルコスト一辺倒の議論には落とし穴があるのではないかという懸念です。私は、今後、随時適切な時価評価を行い、戦略的に公共施設等整備基金を管理していくべきであると思います。 先に述べたとおり、大阪府では減損会計の導入により正確な固定資産の評価を試行しております。その説明として、固定資産形成に伴う将来世代の負担(負債)と受益(資産)の適切な評価を促進し、資産の有効活用に資するため減損会計を導入する。これにより、固定資産の過大な帳簿価格を適正な金額まで減損すること及び自治体の業務運営状況を明らかにするとあります。さらに踏まえて純資産変動分析を行い、それに対して財源的な手当てを行うことにより、将来世代との負担の公平性を保つ試みをしております。 本来、投資回収可能性を考慮した減損という意味合いからは、金銭的なアウトカムに必ずしも帰結しない公共サービスを結び付けることは、チャレンジングな試みだと思いますが、リアルタイムに自らの資産を評価し、世代間格差を是正するという発想には賛同ができるものです。 その他、専門的な知見を生かして、現状の評価や修繕の計画を立てることも検討するべきだと思います。 例えば、すみだトリフォニーホールやすみだ北斎美術館、庁舎等の大規模かつ特殊性の高い建物は、10年から15年に一度と定期的にプロの手を借りて、修繕費用の概算や修繕に必要な期間を算出することの対応を考慮することで、現状の正確な把握と、その間に施設が使用できない場合の代替策を検討できると思います。 昨今、財政について様々な議論があります。減税するべきだという意見、減税ではなく歳入増を何らかの区民サービスに還元するべきであるという意見、財政規律を重視するべきであるという意見など様々目にしております。私は、本区においては一方の意見に流されることなく、冷静に対応していただきたいと考えております。 そのために、まずは正確な現状把握を行い、本区の現在の財政状況について皆で認識を共有し、議論することが肝要です。感情的な意見にとらわれ過ぎず、臨時的な施策を除き、基本的施策に対しては世代間格差の是正、歳出の平準化に努めるべきです。将来負担も考慮し、持続可能で安定的な行政運営を行っていただきたく考えております。 踏まえて、区長に質問をいたします。現在の本区における財産管理に関する課題認識と考え方をお聞かせください。特に、債権と徴収不能引当金の関係については個別に見解をお聞かせください。 本区の固定資産台帳に対する考え方をお聞かせください。特に、有形固定資産については個別に見解をお聞かせください。 これまでの議会での議論を踏まえ、すみだ北斎美術館について、基金の使い方と大規模修繕を含めた計画をお聞かせください。 現状の墨田区公共施設等整備基金に関しての認識や課題をお答えください。 大阪府等で行われている減損会計の考え方を踏まえ、資産評価を行うことについての意見をお答えください。 固定資産の現況把握と計画立案のため、外部に意見を求めることについての意見をお聞かせください。 本区の財政状況に関して、特に世代間格差の観点からの評価と区長の考える在り方をお聞かせください。 以上で質問終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

◆5番(井上裕幾) 議長、5番

○議長(佐藤篤) 5番、井上裕幾議員

本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。 お諮り願います。

◆4番(加藤ひろき) 議長、4番

○議長(佐藤篤) 4番、加藤ひろき議員

◆4番(加藤ひろき) ただいまの井上議員の動議に賛成をいたします。

よって、本動議を直ちに議題といたします。 お諮りいたします。 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

よって、本日はこれをもって散会することに決定いたしました。 -----------------------------------

本日は、これをもって散会いたします。 午後4時45分散会 議長 佐藤 篤 議員 井上裕幾 議員 おおこし勝広