// 発言者(23名)
// 発言(71件)

ただいまから、本日の会議を開きます。 あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員については、会議規則第136条の規定により、 11番 岡 田 勇一郎 さん 12番 田 中 宏 篤 さん をご指名いたします。 ──────────────────────────────────────────

これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 一般質問の発言通告がありますから、順次これを許可いたします。 20番望月元美さん。 (20番望月元美さん登壇)(拍手)

自由民主党の望月元美でございます。 まず初めに、高齢者の終活支援についてお伺いいたします。 近年、少子高齢化が進む中、65歳以上の人口が増加し続けており、内閣府の令和7年版高齢社会白書によりますと、令和6年10月現在の総人口1億2,380万人に対し、65歳以上の人口は3,624万人で、高齢化率は29.3%となっています。 そして、核家族化や少子化の影響で、独り暮らしの高齢者の増加に拍車がかかり、家族との同居率が低下しています。1980年には、65歳以上の人口に占める独り暮らしの割合が男性4.3%で約19万人、女性11.2%で約69万人でしたが、40年後の2020年には、男性15%で約231万人、女性22.1%で約441万人となっています。独り暮らしを選択される高齢者の方々の意思は尊重するべきと考えます。その一方で、健康面や経済的な不安を抱えながら独り暮らしをしている高齢者もおり、家族のつながりの希薄化など、社会的孤立から孤独死に至るといった問題が顕在化しています。 東京23区内における65歳以上の独り暮らしの人の自宅での死亡者数は、2013年、2,878人で、10年後の2023年は4,957人と、約1.7倍も増加しています。年々深刻化する孤独死を防ぐためには、住み慣れた地域で安心して暮らせる環境を整えることが重要であり、きめ細やかな支援を行政や地域全体で取り組んでいく必要があると考えます。つまり、人生の終わりに向けて準備を行う終活を支援することは、一人一人が尊厳を持って暮らせる社会の実現につながるのではないでしょうか。 豊島区では、人生の終末を迎えるに当たり、介護、葬儀、相続などについての不安や悩みを解消するため、令和3年2月に豊島区終活あんしんセンターを開設、そして令和4年4月からは、終活情報登録事業を開始し、ご本人の緊急連絡先など、終活関連情報をあらかじめ区に登録し、ご本人が病気や事故などで意思表示ができなくなったとき、または死亡したときに、警察、消防、医療機関、福祉事務所や緊急連絡先などからの紹介に対して登録情報を開示しています。既に終活情報を登録している高齢者の方々が、自分が亡くなった後の心配がなくなり、安堵したとお聞きしています。 本区におきましては、地域包括支援センターでの相談受付や、社会福祉協議会での終活講座を行っています。また、本年3月の予算特別委員会で要望いたしました終活支援として、終活支援情報発信や介護事業者等への終活についての周知啓発、地域包括支援センターや区役所の高齢福祉課や障害福祉課での台東区版エンディングノート、もしもノートの配布など、区民の方々に終活支援情報を広く発信し、終活の必要性を周知していただいていることは一定の評価をしております。 しかしながら、今後ますます終活に対するニーズの高まりが予見される中、情報発信だけでは十分であるとは言えません。さらに一歩踏み出し、終活情報登録事業の実施も見据え、常設の窓口で一元的に相談に応じられる機能の充実がまずは必要であると考えます。 人生の最後に向けて、自分の思いや願いを残される家族にしっかりと伝え、自分らしく過ごせるように終活支援の充実を図るべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 次に、学校の水泳学習についてお伺いいたします。 本区の小学校は、19校のうち17校に屋外プールが設置されており、子供たちは主に1学期の体育の時間にプールでの水泳学習を受けていますが、近年、夏の暑さが厳しくなり、熱中症になる危険性が高まっています。環境省、文部科学省の学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引きには、暑さ指数31度以上は原則運動禁止と定めています。現在は十分な熱中症対策を実施することにより、水泳学習の授業時数については、区内全校においてほぼ見込みどおりの時間を確保できている状況と認識していますが、今後、さらなる猛暑の影響により、水泳学習を中止せざるを得ない状況が見込まれ、このままでは子供たちの泳力を伸ばすことが難しいのではないかと感じます。 各小学校では、しっかりと熱中症対策をしていますが、屋外プールの設置場所によっては、日陰が確保できる学校もあれば難しい学校もあります。これまでは、1学期から夏休みの水泳教室を通して集中して泳ぐことにより、子供たちの成長を見ることができました。何より学校のプールを楽しみにしている子供たちにとって、プールに入れないことは夏の思い出の一つがなくなってしまうことになり、残念でなりません。 世田谷区では、令和6年3月に、区立学校のプール施設整備と水泳事業等のあり方についてが策定されました。以前から、天候等による水泳授業の中止や、水泳指導に関しての専門性や安全管理に課題を感じている学校が多数あり、保護者からは、気候や天候に左右されず1年を通じて水泳授業が実施できること、水泳指導についても専任講師を配置した民間温水プール施設の使用を求める要望がありました。これを受けて、令和4年度に検証・検討するモデル事業として、区内の中学校屋内温水プール施設や民間プール施設を活用した水泳授業を実施しました。その結果、既存の屋内温水プールの積極的な活用を検討することや、民間事業者による水泳指導は、教員の負担軽減や児童の泳力向上に効果が期待できることが確認されました。 また、現在、本区でも、大規模改修工事の小学校において、工事期間中に学校プールが使用できないことから、民間プール施設を活用して水泳学習を実施しているとお聞きしています。そこで、この民間施設の水泳学習の状況や他自治体の事例などを踏まえ、本区におきましても、新たな水泳学習に向けた取組を検討するべきではないでしょうか。 そして、熱中症対策については、喫緊の課題ですので、プールサイドの日陰の確保ができるように、屋根やテントの設置も来年に向けて検討すべきではないかと考えます。 子供たちにとって、6年間の小学校生活の中で、夏の水泳学習の時間というのは大変貴重なものとなります。ぜひ充実した水泳学習が受けられるように環境を整備するべきと考えますが、教育長のご所見をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第1、高齢者の終活支援についてお答えいたします。 少子高齢化の進行に伴う人口構造や世帯構成の変化により、単身高齢者のさらなる増加が見込まれており、社会全体でどのように支えていくかが大きな課題となっています。こうした中、高齢者自身が終活に取り組むことは、自分自身の望む未来の暮らしを考え、安心して日常生活を送ることにつながり、今後ますます重要性が高まっていくものと認識しています。 区では、これまで、誰もが終活を始めることができるよう、エンディングノート等の配布や区公式ホームページにおける専用サイトの開設など、情報発信に取り組んでまいりました。一元的に終活相談に応じる窓口については、単身高齢者の増加傾向を踏まえ、来年度、早期の開設に向けて検討を進めてまいります。 また、相談業務を通じて様々なニーズを把握する中で、登録制度を含め、さらなる終活事業の充実を図ってまいります。 引き続き、区民の皆様が自分らしく安心して生活ができる地域社会となるよう、全力で取り組んでまいります。 私からは以上です。

教育長。 (教育長佐藤徳久さん登壇)
私から、ご質問の第2、学校の水泳学習についてお答えいたします。 小学校の水泳学習は、今後さらなる猛暑の影響によって、指導時間数の確保が困難となる状況が見込まれています。 議員ご指摘のとおり、今年度、プールが使用できない学校が、民間施設で専門指導員を活用した水泳学習を実施しています。その中で、水質管理に係る教員の負担軽減が図られ、天候に左右されない水泳学習が実施できたと認識しています。一方で、施設への移動時間確保に伴う他教科の授業時間に対する影響や教員の指導力の低下、指導と評価に関する一貫性の欠如等の課題が懸念されています。 新たな水泳学習に向けた取組については、民間施設を活用した水泳学習の状況や他自治体の事例等を踏まえ、引き続き本区の実情に沿った手法を検討してまいります。 また、現在、プールサイドに日陰が必要な学校については、屋根の設置や組立て式テントを設営することなどで、熱中症対策を実施しています。今後も、さらなる対策が必要な学校については、現状を踏まえ、随時速やかに対応してまいります。 教育委員会といたしましては、子供たちが安全で充実した水泳学習を受けることができるよう、環境の整備に取り組んでまいります。

22番松尾伸子さん。 (22番松尾伸子さん登壇)(拍手)

公明党の松尾伸子です。5点にわたり、区長にお伺いいたします。 早速質問に入らせていただきます。初めに、RSウイルス感染症について伺います。 まず、高齢者の肺炎予防についてお伺いいたします。 令和5年の厚生労働省の調査によると、65歳を超えると肺炎による死亡リスクは急激に上昇し、肺炎死亡者の約98%が65歳以上とのことです。同年の本区の調査では、肺炎死亡者で、65歳以上の割合も98.8%となっており、国と同じ傾向にあります。高齢者の場合、基礎疾患を持っている方が多いため、免疫力の低下から感染症にかかりやすく、罹患した場合には重症化して肺炎を発症しやすいことは、このコロナ禍の数年間で広く知られています。 このような高齢者に対し、区では肺炎球菌ワクチンと高齢者インフルエンザの予防接種費用助成を実施し、令和5年度の実績では肺炎球菌ワクチン接種状況は28.7%、高齢者インフルエンザワクチン接種では61.7%であります。 そして、肺炎を引き起こすウイルス感染症として、今注意喚起されているのがRSウイルスです。このRSウイルスは、2歳までにほぼ全員が感染し、生涯を通じて繰り返し感染すると言われていますが、免疫力が低下した高齢者が感染すると、重症化して肺炎のリスクが高まります。RSウイルスワクチンは、国において平成25年に開発優先度の高いワクチンに指定され、令和5年9月に高齢者への接種を目的とした製剤が薬事承認され、翌年1月から接種が可能となりました。高齢者の肺炎予防として、肺炎球菌やインフルエンザと同様に、大変重要なワクチンと考えますが、まだ世間に広く認知されていない感染症のため、まずはこのRSウイルス感染症について、区民への周知と高齢者における感染予防への注意喚起を積極的に行っていただきたいと思っております。 日本初承認のRSウイルスワクチンは、60歳以上の成人を対象に、RSウイルスによる下気道疾患の重症化を予防します。このワクチンは、60歳以上であれば誰でも接種できますが、特に気管支ぜんそくや心不全などの基礎疾患を持つ方への接種が推奨されており、インフルエンザワクチンなどとも併用して接種ができます。 また、このRSウイルスワクチンは、現段階では任意接種となるため、接種費用は2万円以上と非常に高額なワクチンです。高齢者の方が肺炎に罹患することにより、介護費用や医療費も増加することが考えられます。そのため、高齢者の方が少しでも接種しやすくなるように、接種費用の助成を検討していただきたいと思います。 一方、高齢者と同じく、感染リスクの高い生後6か月までの乳児に対しても、重症呼吸器症候群を引き起こし、入院管理が必要になる場合も少なくないとのことです。乳児に対しても重症化予防の対策が必要です。RSウイルス母子免疫ワクチンは、妊婦に接種することにより、母体の体内でRSウイルスに対する抗体を産生し、胎盤を通じて母体から胎児に移行することで、出生後の乳児をウイルスから守り、乳児における感染症を原因とする下気道疾患を予防します。より高い効果を得るには、妊娠28週から36週の間に接種することが望ましいとされています。 そこで、RSウイルス感染症は呼吸器感染症であり、基礎疾患等を有する高齢者や乳児に対する重症化予防を目的としてワクチンの接種費用の助成を行ってはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 2点目に、帯状疱疹ワクチンについて伺います。 帯状疱疹ワクチンは、本年4月1日から、予防接種法に基づく定期接種化され、全国の自治体で実施されています。本来の対象者は、その年度に65歳になる方ですが、2025年度からの5年間は、70歳から100歳までの5歳刻みの方も対象となる経過措置が設けられています。接種義務はなく、希望者が自己負担額を一部公費で負担して接種できます。 本区においては、2023年度より独自で50歳以上からの帯状疱疹ワクチンの接種費用助成をいち早くスタートさせました。国の定期接種対象者は65歳以上の高齢者であり、不安を感じていた50歳から64歳までの方については、暫定的な措置として本年度も任意接種費用助成を受けられるようになっています。今後も、引き続き50歳から64歳までの方へも助成していただきたいと考えますが、区長のご所見を伺います。 3点目に、外見ケアの拡充について伺います。 私は、以前より外見ケア、いわゆるアピアランス支援の中で、特にエピテーゼについての区の認識や、医療用ウイッグの購入費用助成を円形脱毛症をはじめとする皮膚科領域の方へ対象を拡大してはどうかということについて質問をさせていただいております。このような外見に対するケアは、病気や障害を乗り越え、大げさではなく、その後の人生を明るくし、生きる気力をよみがえらせる大きな力になると確信しますので、今回も改めて質問させていただきたいと思います。 まず、エピテーゼは、義手や義足と異なり、身体に取り付け、簡単に取り外し可能な人工ボディーパーツのことで、目や耳、鼻、爪、指、そして乳房などといった体の一部分を人体そっくりに再現して、事故や病気、手術などによって身体の一部を失ってしまった人の見た目を補うことで、外見だけでなく、その方の心をもケアすることが可能な医療用具です。人間の皮膚の質感は人それぞれで、その一人一人違う肌質に限りなく近づけていくエピテーゼは、シリコンの特性を生かして、指先の指紋や爪の質感、しわ、浮き出た血管の色など、その方の肌や質感までも忠実に再現されます。 特に乳がんの手術で乳房を摘出した場合、自家組織やインプラントによる再建という選択肢はありますが、完全に元どおりになるわけではありません。手術には費用だけではなく心身の負担が伴うため、再建しないことを選択する人も多く、専用の補整用パッドや下着は様々なタイプが発売されていますが、着衣のときはカバーできても、温泉や公共施設での入浴、特に子供やお孫さんとの入浴のときにエピテーゼが欲しいという声が高まりを見せています。当事者の方々にはなくてはならない必需品になります。 一般社団法人日本エピテーゼ協会の田村雅美さんは歯科技士でもあり、事故や先天的な欠損、また病気によりエピテーゼをしようとされている方は、実はたくさんいらっしゃいます。今後、スクールの中から技術者を輩出して、全国に相談窓口をつくりたい。エピテーゼのことを広く知ってもらい、必要な方にしっかり届くように頑張りたいと決意されています。 一方、医療用ウイッグの状況でございますが、NPO法人円形脱毛症の患者の会の山崎事務局長は、脱毛症の生涯発症率は人口の約2%、一部分ではない全頭用ウイッグが必要となる重症例はその1割以上に達すると思われる。脱毛症にも使える制度に改善してもらいたいと訴えています。2022年の調査によると、円形脱毛症の患者数は国内で200万人に及ぶと言われています。どの年代にも発症しますが、20代、30代に多く、またその中で25%は15歳以下です。ヘアドネーションの草分け的存在のジャーダックの渡辺代表理事も、ウイッグを提供する約7割は脱毛症の子供たちで、がんの子供は2割に満たない。だが、自治体の支援はがん治療による脱毛に限定されていると指摘しています。やはり当事者やご家族の切実な声を受け止め、脱毛症も対象にした制度拡充に向けて発想の展開が必要であると考えます。 東京都では、以前より、都議会公明党が、がん患者への外見ケアを行う自治体への補助事業の対象に脱毛症も含めるよう主張してきました。昨年は先行自治体やウイッグメーカーから聞き取りを進め、ニーズなどの実態把握を行っています。 そんな中、本年度より都では、保健医療政策区市町村包括補助事業の中において、がん患者へのアピアランス支援事業の中で、がん以外の疾病や外傷などを補助対象に拡充し、エピテーゼなどを対象品目に追加することになりました。港区では、本年4月よりがんやその他の病気、けがなどの治療により、外見に変化があり、ウイッグなどの外見ケア用品が必要な方、いわゆる脱毛や手術跡などによる見た目の変化などに対して、助成額を最大10万円を2回まで、合計20万円と定める取組に踏み切りました。 そこで、服部区長にお伺いいたします。このような見た目の支援は、人の目を気にすることなく生活を楽しみ、仕事のモチベーションを上げていくことへの支援として大変重要であると考えます。本区においても、東京都の包括事業を活用して、見た目の支援をいよいよ拡充してはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 4点目に、思春期の子供やその家族への支援について伺います。 欧米諸国では、生活指導や健康教育を通じて、病気になることを防ぐ予防医療が非常に重要視されています。病気になると、その人の苦痛や治療に費やす時間やお金の負担が生じ、さらに学校や職場から離れてしまうことで、社会としても損失になります。思春期の予防医療は特に大切で、欧米では予防医療を提供するユースクリニック、若者専用のクリニックのことですが、これも普及しています。 10代に生じた心身の不調や生活習慣の乱れは、大人になってからも不調を生じる大きなリスクになります。例えば大人になってから診断される精神疾患の半分は10代半ばまでに、4分の3が20代半ばまでに発症しているというデータがあります。また、10代の頃に食事や睡眠の習慣が乱れ、そのまま大人になってもそうした習慣が続いてしまうと、生活習慣病や精神疾患などによる可能性が高まります。大人が心身の不調を生じ、症状が重くなると、回復までにかかる時間や費用が増え、本人や周囲の負担も大きくなる上、社会的にも医療費の増大を招き、また、元気に働ける人材の喪失にもつながると考えます。 現在、本区においても、不登校児童・生徒のケアや何らかの生きづらさを感じ、社会になじめず、引き籠もらざるを得ない方へのケア、また、発達に関する様々な悩みを持つ方々やご家族への支援は、枚挙にいとまがなく、大変重要な課題であると考えます。 この夏、公明党区議団で岐阜県飛騨市へ伺い、視察をさせていただきました。飛騨市では、2021年に生きづらさを抱える方々の悩み事に、世代や分野を区切らず受け止め、専門性も持って相談対応する地域生活安心支援センターふらっとを開設し、様々な相談に対応してきました。その中で、社会に出る前の思春期の時間に自身の特性や自己理解を深めていれば、自身に適合する進路を見いだせ、社会に出てからつらい思いを少しでも減らして生き生きと暮らすことができるのではないかとの考えから、2023年より、飛騨地域唯一の入院精神医療機関である須田病院で勤務されている阪下和美医師より、アメリカなどで定着している思春期時の健診の重要性並びにそれを実施する上での社会的な課題の存在を伺い、飛騨市を実証検証のフィールドとして、飛騨市版思春期健診、ヒダ×10代ケンシンを実施することになりました。飛騨市内に住んでいて、市内に通学している11歳から18歳、いわゆる思春期の皆さんを対象に、この時期ならではの心や体のこと、家庭や学校のこと、将来への不安など、様々な不調や悩みについて10代の健康の専門医が話を聞き、少しでも楽になる方法を一緒に考えていこうという健康診査です。 事業に携わった阪下和美医師は、従来の若者は一見元気で医療や福祉とは無縁のように思われるが、実際は心と体の病気が多く、非常に脆弱でリスクが高い年代である。発達途上の脳の働きの影響で、感情の制御や見通しを立てて行動することが苦手であり、さらに高等教育が普及している先進国では、子供と大人の境界にいる期間が長くなり、自分の実現や自立、社会的責任など、いろいろな葛藤を抱えて生きる時間が長くなったとおっしゃっています。 世界的にも、思春期に健康上の問題が多いことが報告されていて、日本では10代の子が病院に受診する最多の理由が精神・行動の問題であることが分かっています。このように10代の若者の誰もが健康を損なうリスクを持っていると思われます。10代のうちに健やかな生活習慣を身につけ、心身を元気に保つことは、健やかな大人になるために必須であり、自分の健康を損なうリスクを自分で知ることは、とても大切な予防方法になるということです。 このように自分の健康について自分の言葉で考えながら話すことで、自分のことを知る、解決に向けて前向きになっていける、心に抱えたおもりを軽くする、この経験は、大人になってから本当に助けてほしいと思ったときに生きてくると思います。自分で助けを求める力を育むことになると考えます。実際に健診を受けた子供からも、受けてよかったとの感想が多く寄せられています。 本区においても、思春期の子供やそのご家族への支援を一層進めることは大変重要だと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 最後に、まちなかへのベンチ設置について伺います。 まちなかへのベンチ設置については、昨年の一般質問においてもお聞きいたしましたが、台東区は令和3年3月にウォーカブル推進都市となり、居心地がよく歩きたくなるまちなかの形成を目指しております。その後も高齢者や障害のある方、妊産婦及び子供連れの方々など、歩く意欲があるものの長時間連続して歩くことが困難な方を多く見かけますし、まちなかへのベンチ設置に対する区民よりのご要望を多くお聞きしております。現在はどのように推進されていますでしょうか。 まちなかを歩いていて、荷物を置いて休憩し、再び体勢を整えて歩き出す。そのようなちょっとした休憩スペースが欲しいと思う区民の方はたくさんいらっしゃると思いますが、現状はまだ公園の一部やバス停などの一部しかベンチを見かけません。実際、私が住む町会内の公道に面する民地に、区民の有志の方々により設置されたベンチがあるのですが、老若男女にかかわらず皆さん思い思いに利用される方々を必ず見かけます。近隣のベンチが設置されているポケットパークでも同じ状況が見受けられます。特に、長期や連続的な歩行が困難なロコモティブシンドロームの症状がある方にとっては、なくてはならない場所になっています。言うまでもありませんが、歩くことは健康を増進させます。また、ベンチは近所の方とばったり会って語らうときの憩いの場になります。毎年猛暑に悩まされる日々ですが、気候がよくなるこれからにおいては、区民が快適に外出できる環境を整えることで多様な活動が生まれ、地域のまちづくりの機運醸成につながることも考えられます。 近年、各地で区民参加型のベンチプロジェクトの取組が始まっています。杉並区では、昨年より区民参加型予算事業によるまちなか木製ベンチ等設置補助金交付事業を実施し、昨年第1号のベンチ設置を実現しています。豊島区でも区民によるとしまベンチプロジェクトが生まれ、地域の問題点を洗い出し、手作りのプロジェクトを進めています。ベンチ等休憩施設の設置に当たっては、歩道上は歩行者が安全に通行するためにスペースが限られております。植栽ますとベンチの兼用等により、限られた道路空間を有効に活用するほか、道路に隣接する区有地はもとより、民有地への設置など、官民連携しながら進めていく必要があります。 本区においても、他自治体の取組を参考に、区民や地域と協力しながら、区内の道路や沿道のスペースを活用し、ベンチ等設置するなど、多くの区民が安心して歩きたくなるまちの実現に向け、取り組むべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 以上で、一般質問を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第5、まちなかへのベンチ設置についてお答えいたします。 高齢者等が外出の合間に一息つける休憩場所は重要であり、健康づくりや交流の促進に資するとともに、都市の回遊性や魅力の向上にもつながるものであると認識しています。 区では、これまでポケットパークや区有施設の整備に合わせてベンチを設置してまいりました。また、上野地区においては、仲町通りのほこみち制度によるテーブルや椅子の設置、また上野恩賜公園内のアートクロス及び東京藝術大学前のベンチの設置など、関係者との連携によるまちづくりを進めてまいりました。その他、区内各地区においても、ウオーカブル推進の実現に向けた道路空間での社会実験において、ベンチの設置を実施しているところです。 ベンチ等の休憩設備の設置に当たっては、維持管理や通行の安全性の検証が不可欠であるため、引き続き社会実験等による利用状況の確認や地域のご意見を伺いながら、効果的な整備を推進してまいります。 今後とも、誰もが安心して歩きたくなるまちの実現に向け、取り組んでまいります。 私からは以上です。

台東保健所長。 (台東保健所長水田渉子さん登壇)
私から、ご質問の第1、RSウイルス感染症についてお答えいたします。 RSウイルス感染症は、呼吸器の感染症で、特に基礎疾患のある高齢者や新生児・乳児が感染すると、肺炎や下気道感染などを引き起こし、重症化する場合があります。 現在、RSウイルスの感染を予防するワクチンは2種類あり、任意接種として使用されています。一方、国においては、定期接種化に向けて有効性や費用対効果等の議論が進められています。 区としては、国の動向を注視し、適切に対応してまいります。 続きまして、ご質問の第2、帯状疱疹ワクチンについてお答えいたします。 帯状疱疹ワクチンは、今年度から65歳の方などを対象に定期接種として実施しています。一方、区独自の制度として、令和5年度から50歳以上の方を対象に任意接種の費用助成を実施しているところです。 費用助成の継続については、今後の接種状況等を踏まえながら検討してまいります。 続きまして、ご質問の第3、外見ケアの拡充についてお答えいたします。 外見ケアは、外見の回復のみならず、当事者の心のケアにつながる重要な支援であると認識しています。 区では、がん患者の方を対象として、ウイッグや胸部補整具等の費用を助成しており、令和6年度に対象品目を増やし、助成の上限額を引き上げたことにより、制度を活用されている方が増えています。 議員ご提案の疾病や外傷によりウイッグやエピテーゼを必要とされる方への支援については、外見を補完することで不安の軽減や精神的な支えにつながることから、拡充を検討してまいります。 続きまして、ご質問の第4、思春期の子供やその家族への支援についてお答えいたします。 思春期の子供やその家族が抱える体や心の悩み、問題に対して相談に乗り、医療機関も含め、適切な支援につなげることは、区としても重要であると認識しています。 区では、体の健康については学校健診や区民健診を実施しています。また、心の健康については、教育相談室の各種相談をはじめ、保健所のこころの健康相談等で話を伺い、連携を取りながら、必要に応じて医療機関や支援機関につなげています。 思春期に対応した支援のよりよい在り方については、今後も検討を進めてまいります。

24番早川太郎さん。 (24番早川太郎さん登壇)(拍手)

つなぐプロジェクト、早川太郎です。今回は2点伺わせていただきます。 まず初めは、官民連携・協働の促進についてです。 社会が多様化し、様々な生き方が選択できる時代になり、また、社会的コンセンサスとして行政に求められる役割は広がってきていて、区が独自に行うには財政的にも人員的にも限度があって、今までの行政手法だけでは対応し切れない時代になってきています。今後も、多様化・複雑化する行政需要にできる限り応えていくためには、やる気やノウハウのある企業、団体と連携しながら行政サービスの充実を図っていく、そのために官民連携をより一層推進すべきと昨年の一般質問で述べさせていただきました。このときは、企業との連携促進について伺いましたが、今回は官民連携における考え方や実施体制の基となっている協働指針について伺います。 現行の指針である台東区協働指針は、手続の簡易化などを盛り込んだNPO法の改正や東日本大震災におけるNPOなどの活動が注目されたことなどを受けて、平成16年に策定された協働に関する前指針をアップデートする形で25年度に策定されました。この指針に基づき、区は協働を推進していく上でキーとなる中間支援組織を28年度に整備し、台東区社会福祉協議会に委託、また、29年度から区民提案協働事業の募集をスタートしています。 しかし、中間支援組織では、登録団体数は事業開始時の54団体から昨年度で88団体と増加していますが、大半は区内に所在地があるか、区内で活動している団体となっていて、区内の活動団体を育成、サポートしていくという点においては評価できるものの、区外の団体との連携が十分なされているとは言えません。 また、子育て世代や若者との会話を通じて感じることは、NPO活動や個人的な社会貢献を通じて地域に貢献したいという意欲を持っている人が大変多くいるということ、しかし、そういった方々への能動的な支援が十分なされているとは思えません。 社会福祉協議会では、相談を通じて発掘された地域ニーズに対し、地域福祉コーディネーターを中心に課題解決に向けた住民や関係団体との協働によるチームづくりをサポートしていて、会場費などを助成対象とした地域はっぴぃ助成金制度などの支援を実施、今、そこにある地域課題を解決するところから支援組織づくりを行っています。この取組は社会福祉協議会らしいアプローチであり、大変評価していますが、おのおのの課題認識に基づき、社会貢献活動に取り組むNPOなど、団体のスタートアップに関しては相談対応にとどまっています。受動的な相談対応だけでなく、より能動的に活動を支援し、新たな取組を育成する事業スキームを充実していくことが必要です。また、個人のノウハウや自発的な活動意欲を効果的に拾い上げ、地域貢献につなげるための、より包括的でアクセスしやすいシステムの構築が必要なのではないでしょうか。 提案型協働事業は、毎年一、二事業を採択し、協働事業として実施していますが、庁内でのテーマ報告に対して各所管での積極的な姿勢は感じられず、テーマ選定も苦労していて、とてもよい事業スキームだと思っていますが、事業開始時の目的を果たしているかというと、首をひねらざるを得ません。協働に関する職員研修なども実施していますが、一昨年の事務事業評価では、多様な主体との協働を促進するとともに、職員や区民の協働意識のさらなる醸成に努める必要があるとの課題が提示され、改善の評価となっています。他区でも同様な事業はほとんどの区が実施していて、台東区が応募要件で除外している民間企業を提案対象にしていたり、スタートアップを支援しています。他区の事例も参考にリニューアルを図る時期に来ているのではないでしょうか。 そもそもこれらの事業の基となっている協働指針にしても、作成から10年が経過、社会情勢や官民連携に対するコンセンサスの変化など、作成当時と大きく変わってきています。例えば、近年民間企業などが社会課題の解決に向け、行政と連携する機運が高まっていますが、現行の指針では、企業との連携がほとんど取り上げられていません。企業との連携でいえば、包括協定の締結やそれぞれの所管での連携が進みつつありますが、区として戦略的に企業との連携を推進していく仕組みが構築されているとは思えません。今のスキームでは、民間企業や区外のNPOなどとのさらなる連携強化は難しいのではと思っています。 この10年間で官民連携、特に民間企業との取組を進めている自治体が増加していて、例えば大田区では、区と民間企業などとの連携に関わる基本的な考え方を示した公民連携基本指針を策定し、ワンストップ窓口、公民連携デスクを設置しました。台東区においても、官民連携促進に向けて体制整備が必要な時期に来ています。 また、指針の中で取り上げられている庁内の取組も、例えば中間支援組織や区外の団体との連携やスタートアップ支援などを十分担っていけるよう、組織の方向性や事業内容などを見直し、その役割を担える体制整備など、アップデートが必要です。官民連携の促進は、DXの推進とともに行政経営における近々の最重要課題であります。 多様化・複雑化する行政需要にしっかりと対応するために、官民連携をより一層推進すべきであり、区の官民連携における考え方や実施体制など、抜本的な見直しが必要です。まずは現行の協働指針を改定すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 次に、今後の区有施設の整備について伺います。 今年の夏は、東京都心で35度を超える猛暑日が29日で過去最多、外出をできるだけ控えることが推奨されている熱中症警戒アラートが連日発表されていました。20年ほど前は猛暑日が1日から4日程度だったことなどからも、東京の気候は大きく変化していることが分かります。 また、暑さだけでなく、この気候変動は、記録的な大雨をもたらす台風や局地的豪雨など、天候にも多大な影響を与えていて、そういった気候変動の影響で、例えばリバーサイドスポーツセンターのプールは、雷や豪雨の影響など、営業日の3分の1近くがフルオープンできなくなっていて、また、先ほど望月議員からもお話がありましたが、学校の水泳学習、体育授業における各領域のバランスを考慮し、1日2時間の四、五日程度になっていますが、熱中症を危惧しての対応も増え、現場に負担をもたらしています。水難事故防止という役割も兼ねていた夏休みの水泳教室、今年度実施した小学校は4校で4回程度ずつ、保護者が水泳に積極的な対応が取れない子供たちは、泳ぎをマスターすることができないといったことになりかねず、それでいいのかと懸念しています。 私が子供の頃の夏休みの遊び場は公園や路上で、日が暮れるまで走り回っていましたが、この酷暑の中、日中、公園などでは子供たちが過ごせる環境ではなくなってきています。豪雪地帯の自治体では、冬場の子供たちの遊び場として屋内型のすばらしい施設を整備しているところが多いと聞きます。台東区においても、気候変動の影響で、今まではそのニーズに応えられていた施設が十分役割を担えなくなってしまっているのであれば、その代替施設の整備は必須だと思っていますが、屋内のプールや子供の遊び場はかなりの広さを必要とすることから、整備することも容易ではありません。 現在、台東区では、長期的な施設整備の在り方については長期総合計画がその役割を担っていますが、現在の長計では、少なくとも気候変動の影響を踏まえた施設整備は触れられていないので、整備に向けた調査や検討がなされていないのではないかと懸念せざるを得ません。 平成23年に策定された大規模用地活用構想における対象用地は、着実に整備が進められており、大規模改修時における代替用地が必要なことを考えると、新たな需要に対応するための大規模用地は限られています。財政面でいっても、(仮称)北上野二丁目福祉施設や旧東京北部小包集中局跡地、凌雲橋の改修などが予定されていて、本庁舎の整備も検討していかなくてはなりません。今後、施設整備に多大なコストがかかってきます。 であるならば、現在検討が進められている旧東京北部小包集中局跡地の整備に対して、屋内プールや子供たちの遊び場なども検討していただきたいと思っていますが、今述べた気候変動だけでなく、社会情勢や区民ニーズの変化などの影響によって、整備しなければならない施設は変化していきます。変化の速度は増していて、迅速な対応が行政にも求められる時代となってきています。そういった変化をいち早く捉え、区としてどういう施設が必要なのか、アップデートしていくことが必要です。 また、既存施設についても、公共施設保全計画作成後、計画的に大規模改修などを進めてきたこと、バリアフリーや環境面、子育てサポート、多様性への対応など、区有施設としての機能は格段に向上していることなどは大変評価していますが、昨今の建築費の高騰、金利も上昇傾向にある、また入札参加企業が1社といった、本来の入札の意義が問われかねない状況となっていて、工事スケジュールにも影響が出てきています。 そもそも現在の保全計画では、基本方針の中にある中長期的視点からの施設の再編については反映されていません。現在、集会室機能の再編が検討されていますが、本来は適正化があって維持保全の方針が決まるはずであります。現行計画どおりに進めていいのかとも思いますし、現行計画どおりの内容で本当に実施し続けることができるのかと懸念せざるを得ません。制度変更や社会情勢、区民ニーズの変化、そして今まで見過ごされてきた気候変動などに対応した整備が必要です。 これらの要素を踏まえ、検討していく時期に来ていると考えますが、今後の施設整備に向けた区長のご所見を伺います。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第1、官民連携・協働の促進についてお答えいたします。 区では、多様な主体との協働により地域課題の解決を図るため、平成26年3月、台東区協働指針、これを策定しました。そして、中間支援組織の整備や協働事業提案制度の実施などに取り組んでまいりました。この間、社会情勢の変化や、あるいは地域課題の複雑化・多様化が進む中で、民間企業による社会貢献活動が活発化するなど、行政と民間企業の連携の在り方にも大きな変化が見られます。 こうした状況を踏まえ、本区においても、官民連携の考え方や役割分担、推進体制などについて整理していく、そういう必要があると認識しています。そのため、これまでの協働の取組を改めて検証するとともに、より幅広い主体との効果的な連携関係の構築に向けて、現行の協働指針の改定に取り組んでまいります。 私からは以上です。

企画財政部長。 (企画財政部長関井隆人さん登壇)
私から、ご質問の第2、今後の区有施設の整備についてお答えいたします。 公共施設の整備に当たっては、区民や区内事業者にとって持続可能で利便性が高いサービスを提供し、区民福祉の向上を着実に実現することが求められています。 そのためには、コミュニティの希薄化など、従前からの行政課題に加えて、近年深刻化する猛暑や多発する局地的豪雨への対策、ライフスタイルの多様化に伴う区民ニーズの変化など、様々な背景を考慮して整備を進める必要があると区としても認識しています。 加えて、将来の人口動向を見据え、より長期的な視点に立ち、施設の種別や機能を検討することも必要であると考えています。 今後とも、新施設の建設や既存施設の大規模改修の際には、ハード・ソフト両面を様々な角度から検討し、将来にわたって区民生活の質の向上や地域活性化に資する施設となるよう、計画的に取り組んでまいります。

それでは、ここで10分間休憩いたします。 午後 1時56分 休憩 ────────────────────────────────────────── 午後 2時07分 開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 8番高橋えりかさん。 (8番高橋えりかさん登壇)(拍手)

台東むすびの会の高橋えりかです。区長並びに関係理事者の皆様には、明快で前向きなご答弁をお願い申し上げ、早速ですが質問に入らせていただきます。 まず、初めに、たばこ等のポイ捨て防止対策について伺います。 台東区は年間4,000万人を超える観光客が訪れる国際観光都市です。浅草寺、上野公園、アメ横など、世界に誇る観光地を抱えています。まちの美観は観光価値や区民生活の質に直結します。しかし、現行条例では、ポイ捨て禁止や路上喫煙制限があるものの罰則がなく、注意にとどまっています。観光地や駅前には吸い殻が散乱し、清潔な日本と聞いていたのに残念という声や子供やペットへの危険を心配する声も寄せられています。火災のリスクも軽視できません。 千代田区、渋谷区、品川区をはじめ、杉並区や足立区など、複数の区では過料制度を導入し、大きな改善を実現しています。台東区でも、浅草や上野駅周辺など、必要性の高いエリアから段階的に導入すべきではないでしょうか。ただし、罰則だけでは不十分です。喫煙者の権利にも配慮し、清潔で分かりやすい場所に喫煙所を整備することが必要です。台東区においても、公衆喫煙所の整備はここ数年で増えており、その努力は評価しています。しかし、観光地や繁華街などでは依然として数が足りておらず、ポイ捨ての根本的な解決には至っていません。 また、ポイ捨ては吸い殻だけではありません。空き缶やペットボトル、食べ残しなども深刻です。区内では、ごみがごみを呼ぶ悪循環が起きており、観光地や繁華街にはそもそもごみ箱が少ないため、捨てる場所がなく、結果的にポイ捨てにつながっています。海外では、センサー搭載やソーラーパネルつきで、満杯になると通知が届くスマートごみ箱が普及し、ニューヨークやロンドン、ソウルなど、世界の大都市で導入されています。国内でも、広島市内や横浜市内で導入事例があり、広島市を視察した際にも、管理の行き届いた運用がなされていました。観光地や繁華街を多く抱える台東区こそこうした新しい仕組みを積極的に取り入れる意義があるのではないでしょうか。加えて、マナー指導員の巡回体制を強化し、夜間や早朝の対応、商店街や町会との協働による美化活動も重要です。 そこで伺います。必要性の高いエリアでの過料制度の導入と公衆喫煙所、ごみ箱の整備、指導員体制の強化など、総合的な対策を進めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 次に、AYA世代がん患者への支援について伺います。 そもそもAYA世代とは、15歳から39歳くらいまでの思春期、若年成人を指し、進学や就職、結婚や出産といった人生の大きな節目と重なる世代です。東京都では、がん患者の妊孕性温存に対して、卵子凍結で上限30万円、受精卵凍結で40万円、さらに保存維持費についても条件付で年3万円まで助成されます。しかし、実際の費用は要因や症例によって差が大きく、30万円から60万円、場合によっては100万円近くかかるケースもあります。助成があっても自己負担が残るのが現実です。 私は結婚もしておらず、子供もいませんが、私たち世代の多くがいつか子供を持ちたいという思いを抱えています。それなのに、がんと診断された瞬間に妊娠の可能性が断たれてしまうとしたら、その不安は計り知れません。治療か将来の妊娠かという二者択一を迫られず、どちらも諦めずに済む仕組みを整えることが必要です。 都の制度の周知と診断時の情報提供についてですが、がんと診断された際に、妊孕性温存の選択肢を知らずに治療が始まり、手後れとなってしまうケースがあります。医療従事者が必ずしも最新の制度を把握していないこともあり、患者に情報が伝わっていないのが課題です。将来の妊娠希望を守るためには、都の制度をただ紹介するだけでなく、がん診断時に妊孕性温存の選択肢を確実に伝える体制を区としても整備すべきと考えます。 東京都の助成制度は一定の支援を行っていますが、それでも自己負担は残り、経済的な理由で妊孕性温存を諦めざるを得ない患者がいます。保存維持費についても、助成はあるものの年3万円が上限であり、実際の費用との差額が重い負担となっています。将来の妊娠希望を守るために、区独自の上乗せ支援や回数制限の緩和を検討することも意義があると考えます。 また、妊孕性温存に限らず、AYA世代のがん患者は、就労や学業、将来のライフプランなど、多様な悩みを抱えています。しかし、複数の制度や支援を横断的に相談できる場が不足しており、孤立感を深めてしまうケースもあります。区として、就労や子育て支援とも連動した相談窓口を設置し、患者同士がつながれるピアサポートの場づくりを進めることも重要だと考えます。 そこで区長に伺います。AYA世代のがん患者を支援するため、がん診断時に妊孕性温存の選択肢を確実に伝える体制の整備や助成費用の上乗せ、区としての相談窓口の設置とピアサポートの場づくりについてどのようにお考えでしょうか、区長のお考えをお聞かせください。 最後に、動物愛護の推進について伺います。 台東区は、平成17年度から地域猫活動に取り組み、登録ボランティアは450名を超え、全国的にも評価されています。私の過去の質問をきっかけに、助成額の引上げや外部への捕獲委託制度などが前進したことは大きな成果だと評価しています。それでも現状にはまだ課題が残されています。 そこで、猫の不妊去勢や保護活動の支援について3点伺います。 1点目、飼い猫の不妊去勢手術費助成について。 現在の助成対象は、区内に生息する飼い主のいない猫や、地域猫活動で把握されている猫に限られており、被災地や他区で多頭飼育崩壊からレスキューされた猫については助成が受けられません。実際には、そうした猫たちも区内で暮らす命となる以上、支援を受けられる仕組みが必要です。飼い猫は、未手術のまま繁殖すると、多頭飼育崩壊を引き起こすケースも懸念されます。前回の質問の際にも、悲惨な多頭飼育崩壊の話をしましたが、実際に他区では、数十匹規模の崩壊が頻発しており、本区でも十分に起こり得ることだと危惧しています。 荒川区など、他区では飼い猫への助成を実施し、放置繁殖や崩壊の予防に成果を上げています。猫は短期間で数十匹規模に増え、崩壊が起きれば行政介入が避けられず、悪臭や鳴き声などの近隣住民の生活環境にも多大な影響を及ぼします。だからこそ、崩壊が起きる前に予防的に制度を整える意義があるのです。 現状の地域猫限定から一歩進め、飼い猫も対象に含めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 2点目、保護譲渡団体へのさらなる支援について。 現場では、制度のはざまに置かれた命が数多くあります。区内で犬や猫が遺棄された場合、保健所は警察へと案内しますが、警察は都の動物愛護相談センターに渡せず、センターもすぐには引き取れません。結局は区内の保護譲渡団体が引き受けざるを得ず、医療費や不妊手術、ワクチンまで、全てが自己負担になっています。実際に御徒町では、行き倒れの猫がセンターに保護されましたが、一般譲渡不可とされ、去勢やワクチンも行われず、結局は保護譲渡団体の自己負担です。 現行の助成制度では、区民が飼養継続困難となった犬、猫については対象とされています。一方で、保護譲渡団体が区外から引き取ってきた犬、猫については助成の対象外となっています。現実には、区外からの引取りであっても、最終的には区内で暮らす命となります。こうしたケースにも支援を広げる必要があるのではないでしょうか。区長のご所見を伺います。 3点目、地域猫活動支援のさらなる周知について。 区内の動物病院での不妊去勢手術費用を独自に調査したところ、一番高額な病院では雄が4万7,000円、雌が5万2,000円、平均でも雄3万円、雌約3万8,000円でした。令和7年度の助成額は、雄1万5,000円、雌2万円ですので、差し引いても高額な自己負担が残ります。そこにさらに初診料や検査料が加わる場合もあり、地域猫ボランティアにとって大きな壁です。 こうした現状から、助成額の引上げも必要だと考えますが、区が民間業者へ委託してTNR事業を進め、講習会等でも説明していることは承知しています。しかし、一部のボランティアの方からは、制度の存在や具体的な内容が十分に浸透していないとの声も上がっています。経済的な負担の軽減とともに、こうした制度の周知徹底を図ることが現場の活動を支えるために不可欠です。そこで、制度の周知徹底について区長のご所見を伺います。 以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 環境清掃部長。 (環境清掃部長遠藤成之さん登壇)
私から、ご質問の第1、たばこ等のポイ捨て防止対策の実効性強化についてお答えいたします。 区民の良好な生活環境を保つため、たばこ等のポイ捨てを防止し、まちの美化を図ることは重要であると認識しています。 区では、ポイ捨て行為を防止するため、喫煙等マナー指導員による巡回指導や、駅前での啓発キャンペーンに加え、清掃イベントの実施によるポイ捨てされにくい環境づくりなどに取り組んでいます。 また、今年度は、区民や観光客が楽しみながら参加できるごみ拾いイベントや、主に観光客を対象としたポイ捨て禁止啓発活動などを、昨年度の浅草地区に加え、新たに上野地区にも拡大してまいります。 議員ご提案のマナー指導員の巡回強化については、区内のポイ捨ての状況を踏まえながら、より効果的な巡回時間や場所等について検討してまいります。 あわせて、公衆喫煙所に関しては、区による設置に加え、民間事業者に対する設置経費等の助成を引き続き行い、さらなる整備を推進してまいります。 条例における過料設定については、規制の対象外である私有地内でのポイ捨ての増加が懸念されるほか、過料を設定している自治体においても様々な課題があるため、引き続き、他自治体の情報収集に努めてまいります。 また、スマートごみ箱の設置は、設置場所の確保や費用対効果など課題も多く、今後、研究してまいります。 私からは以上です。

台東保健所長。 (台東保健所長水田渉子さん登壇)
私から、ご質問の第2、AYA世代のがんの支援についてお答えいたします。 AYA世代のがん患者は、治療による生殖機能への影響のほか、ライフステージが多岐にわたるため、多くの課題に直面すると言われています。 現在、東京都は、AYA世代のがん患者に向けた専門の相談窓口の設置や、がんポータルサイトにおけるピアサポートの紹介のほか、妊孕性温存治療の費用助成を実施しています。 また、国や都が指定したがん診療を行う病院では、治療開始前に妊孕性温存が選択できるように情報提供を行っています。 一方、区では、がん対策基本法の下、都と役割分担をしながらがん患者の支援を行っているところです。具体的には、区公式ホームページで都の事業の紹介や情報提供を行うとともに、区で行っている日々の相談や健診で把握した個別のケースに対して、保健師がその方に応じた案内や相談支援を行っています。 議員ご提案の件については、区独自での実施は現時点では考えておりませんが、引き続き個別の相談支援に努めるとともに、がん検診の案内時に情報提供を行うなど、様々な機会を捉えて広く周知に努めてまいります。 続きまして、ご質問の第3、動物愛護の推進についてお答えいたします。 まず、飼い猫の不妊去勢手術費助成についてです。 区では、飼い猫の多頭飼育崩壊を未然に防ぐため、地域猫ボランティアと連携して対応していますが、ペットの適正飼養は飼い主の責任であるため、飼い猫に対する助成は考えておりません。 次に、保護譲渡団体へのさらなる支援についてです。 現在、飼い主が病気や入院など、やむを得ない理由で飼養継続困難となった犬猫を保護し、譲渡を行った団体に対して、経費を助成するなどの支援を行っております。 議員ご提案の区外の犬猫に係る助成については、保護頭数の増加などが想定されるため、助成の拡大は考えておりませんが、引き続き、保護譲渡団体と協議しながら活動を支援してまいります。 次に、地域猫活動支援のさらなる周知についてです。 今年度より、猫の捕獲や搬送、不妊去勢手術などを民間事業者に委託し、その全部、または一部を地域猫ボランティアが選択して利用することで負担が軽減されるよう、支援を拡充しました。この支援については、講演会などを通じてボランティアの皆様に周知を行っておりますが、理解を深めていただけるよう、さらなる周知を図ってまいります。 引き続きボランティアの方々と協力し、動物愛護管理事業の一層の推進を図ってまいります。

26番中嶋恵さん。 (26番中嶋 恵さん登壇)(拍手)

れいわ立憲にじいろの会、立憲民主党の中嶋恵です。 台東区は、江戸の情緒を色濃く残す下町であり、人と人との結びつきが強い地域として全国的にも知られています。町会や町会女性部、地域コミュニティ、学校PTAなど、多様な団体が連携し合い、地域住民が互いに助け合う文化を築いてきました。祭礼の際に、地域一体となってみこしを担ぐ姿や、防犯パトロールや清掃活動、夏休みの子供会を自主的に行う姿は、まさに台東区ならではの光景であり、地域の誇りでもあります。こうした活動は、親睦や趣味の延長ではなく、地域の安全安心を守る基盤として長年機能してきました。 しかし、近年は、社会状況の変化により、この基盤が揺らぎつつあります。共働きや単身世帯の増加、若年層の地域活動離れ、高齢化の進行に伴う役員負担の増大などが顕著です。また、情報伝達の中心が依然として紙の回覧板や掲示板であるため、若い世代には届きにくい状況もあります。さらに、防災時には、安否確認や被害状況の把握が遅れ、対応が後手に回るおそれもあります。これらの課題に応えるための施策として、地域交流アプリの導入支援と防災DXの推進の2点に焦点を当て、区長にご所見を伺います。 令和5年から6年にかけ、総務省は、自治会における地域活動のデジタル実証事業を全国10市町村で行いました。千葉県千葉市では回覧板のデジタル化が、福岡県筑後市では地域イベントの参加管理が、沖縄県浦添市では災害時の情報伝達が重点的に試みられました。実証に参加した住民からは、若い世代が参加しやすくなった、情報の到達スピードが速くなったといった肯定的な声が寄せられています。 千葉市の実証では、紙よりアプリのほうが便利という若い世代の声と同時に、紙のほうが安心できるという高齢者の声もあり、デジタルとアナログの併用が必要だと分かりました。筑後市では、子供会の出欠確認をアプリで行ったところ、共働き世帯の参加率が向上し、浦添市では、避難所の開設状況をアプリで共有し、住民の混乱を避けて避難ができる効果がありました。これらは、便利さと誰も取り残さない工夫の両立が大切であると示しています。 もし台東区の町会が地域交流アプリを導入すれば、町会役員が迅速に情報発信、行事や予定や防犯・防災の呼びかけを即事に共有できます。行政からの広報物を効率的に配付する、広報たいとうなどもアプリのポップアップ通知で簡単に見られるようになり、住民が自由な時間に閲覧可能、共働き世帯や子育て世代にとってスマホで情報をチェックできる利点は大きく、参加促進につながります。 また、情報が一斉に送信され、伝達時間が短縮し、連絡漏れも防ぎ、確実に情報が届くようになる、伝達と情報共有、行政と町会役員の連絡一本化も有効です。さらには、災害時の被害情報、安否確認、災害時における町会の連絡や町会員の安否状況の確認に役立ちます。 また、町会内の交流促進、子供会や高齢者サロンの案内を共有し、世代を超えた交流が広がり、導入効果が期待されます。 台東区においては、町会会員の高齢化が進み、町会回覧物の配付や町会掲示版へのポスターの掲示などを担う人員の確保が難しくなっています。若い世代は仕事や育児に忙しく、町会活動への参加の意欲があっても時間を割くことが難しいのが実情です。役員の成り手不足や高齢化、そして地域のつながりの希薄化など、こうした課題は多くの町会に見られ、従来果たしてきた町会活動の持続可能性が危ぶまれています。こうした課題に対して、アプリの活用をすれば、役員の負担を軽減し、若い世代も気楽に参加できる環境が整えることができます。 アプリ導入は、利点もありますが、課題もあります。特に高齢者やデジタルに不慣れな方々への配慮は欠かせません。地域ICTサポーターを配置、講習会を開催することで、誰も取り残さない形での普及が可能です。 地域交流アプリは、区民の利便性や防災・防犯機能を向上させるとともに、地域コミュニティの活性化につながることから、町会が地域交流アプリを積極的に導入できるよう支援していくべきだと考えますが、区長のご所見をお聞かせください。 次に、防災DXについて伺います。 台東区は、地震、火災、水害など、多様なリスクを抱えています。首都直下型地震が発生すれば、木造住宅密集地での延焼、観光地では群集避難の混乱、荒川・神田川の氾濫では浸水などが予想されます。 防災DXは命を守る最後のとりでです。従来の紙ベースや電話連絡だけでは限界があり、災害時には情報が錯綜しやすく、住民の不安を増大させるおそれがあります。 大規模災害時、避難所には住民が集中し、迅速かつ的確な運営が必要です。紙ベースや口頭での受付管理では、情報伝達に時間を要し、重複や漏れが発生しやすいという課題もあります。DX化により受付、安否確認、物資配布、体調管理などを記録、共有でき、職員やボランティアの負担を軽減すると同時に、避難者の安心を高めることが重要です。 また、町会や防災士といった地域の担い手、役割分担、実際に災害対応に必要なこと、安否確認では何をどのようにするか、あらかじめ考えを相談しておく必要があります。 私も所属している台東区防災士会メンバーで、月1回集まり、防災士の存在意義を改めて考える会、顔を合わせて議論を重ねております。台東区防災士会は、防災士を取得したけれども、どのような活動をすればよいか分からない。それでも何か防災の役に立ちたいと思っていた防災士の集まりで、4年前に4名で立ち上げた近隣防災・TEAMたいとうから、昨年、日本防災士会東京都市部台東区ブロック台東防災士会となりました。今では16名とメンバーも4倍に増えて、防災士の活動経験も徐々に積み上げております。 以前の一般質問で、防災士補助金制度についても質問させていただき、台東区は令和2年からの制度も整い、一定の評価をしておりますが、荒川区では学生を対象に防災士補助金制度もありますので、台東区もさらなる防災士補助金制度を拡大して、今後も防災士が増えることを期待しております。 さて、防災DXの具体策として、私は次のような仕組みを整えるべきだと考えます。アプリによる安否報告機能は現在ございますが、ワンタップで無事、要支援を送信する機能はないので、そのような送信が可能となり、代理報告機能では、障害者や高齢者の状況を家族や近隣住民が代わりに登録、またAIによる分析は、集めた安否情報をAIが整理し、被害の深刻度を自動判定します。IoTセンサーの活用では、河川の水位や避難所の混乱状況をリアルタイムに把握し、住民の発信、公式情報を発信することで、デマの拡散を防ぎ、住民が安心してできる情報元を確立します。 例えば地震直後、アプリを開けば、自宅にいる、避難所に向かう、助けが必要、3択をタップするだけで安否報告ができます。避難所では、IoTセンサーが人数を自動カウントし、混乱状況を住民に配信します。河川水位の上昇も自動通知され、多言語で外国人観光客にも届けられます。こうした仕組みにより、行政と住民が正しい判断を下しやすくなります。 また、高齢者が独り暮らしをしている場合、隣人が代理入力で要支援と報告すれば、町会や行政は迅速に対応できます。共働き世帯の親が仕事先で被災しても、子供が学校から避難した、情報アプリで確認できれば安心につながります。観光客は東京都の避難所に誘導し、この避難所は満員、こちらは空きありと通知されれば安全に避難ができます。こうした具体的な場面を想定すると、防災DXの効果は明確になります。 先ほど述べた地域交流アプリと防災DXは、単なる便利なツールだけではなく、世代や国籍を超えて区民全員の安心を支える仕組みです。若い世代には参加のきっかけを提供し、高齢者には生活の安心を、外国人観光客には安全な滞在環境を与えます。平時には、備蓄状況を示すほか、お祭りやイベント、防犯活動、子育て支援に役立ち、災害時には命を守るツールとなる、平時と有事をつなぐインフラとして台東区にふさわしい仕組みだと考えます。 そこで伺います。防災分野での情報通信インフラを構築するに当たり、ただいま申し上げましたとおり、様々な視点がありますが、まずは備蓄管理のDX化を進めるべきと考えます。内閣府は、来年度の予算概算要求で、災害用備蓄として推奨する品目や数量、管理手法などを整理し、地方自治体向けの備蓄指針を策定するために調査費用などを要求しているところです。一方、台東区では、もう既に今年の第1回定例会で備蓄物資の備品整備について区の考え方を取りまとめており、今年度はその考えに基づき、備蓄の再配置を行っていると伺っておりますが、これは国よりも一歩も二歩も進んだ台東区の取組として高く評価しております。ぜひデジタル技術を活用して、災害備蓄の取組をさらに進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 また、避難所の運営においても、スムーズな受付や体調管理など、被災者の生活管理を把握する上でシステム導入も必要かと思われますが、いかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第2、防災DXの推進についてお答えいたします。 災害時における対応を迅速かつ的確に行うため、DXの推進に取り組むことは重要であると認識しています。 私は、能登半島地震で得た教訓を踏まえ、広範囲かつ高性能な撮影ができるカメラを搭載したドローン、それを配備するなど、デジタル技術を用いた情報収集機能を拡充しました。これにより、鮮明な画像データを基に正確な被害状況を把握することで避難誘導などに活用し、初動対応の強化を図りました。 備蓄物資の管理については、新たにシステムの導入を検討しています。平時からの効率的な在庫管理のみならず、発災時にはリアルタイムで備蓄状況を把握するとともに、国が運用する物資システムとの連携により、迅速な物資供給体制を構築してまいります。 また、避難所運営に関するシステムについては、運営業務の効率化や避難者への的確な支援などを図るため、現在、国と民間事業者などが協働して情報の連携や通信環境等の実証実験、これが行われているところです。 引き続き、この動向を注視し、避難所運営に関するシステム導入の検討、これを進めるほか、新たなデジタル技術を活用することにより、誰もが安心して暮らし続けられるまちの実現に向けて取り組んでまいります。 私からは以上です。

区民部長。 (区民部長前田幹生さん登壇)
私から、ご質問の第1、地域交流アプリの導入支援についてお答えいたします。 町会役員の高齢化や担い手不足、そして地域コミュニティの希薄化は、本区に限らず、多くの自治体が直面している大きな課題です。こうした状況において、町会がこれまで果たしてきた役割を維持していくためにも、新たな技術の活用は有効な解決策の一つであると認識しています。 区では、町会アドバイザー派遣事業において、町会ホームページの作成やデジタルを活用した取組に関する技術や知識など、町会が抱える課題を相互に共有し、解決に向けた支援をしているところです。 また、今年度からは、SNSを活用して情報発信をしている町会や関心がある町会との情報交換会も新たに実施しています。 今後も、町会の皆様のご意見を伺いながら、地域の実情に即した形で、アプリの導入も含め、町会活動のデジタル化を推進してまいります。

19番伊藤延子さん。 (19番伊藤延子さん登壇)(拍手)

日本共産党の伊藤延子です。住宅問題と多文化共生の2つのテーマで質問します。 住宅問題について質問します。 1点目は、価格とマンションの高騰についてです。地価の高騰とマンションの高騰ですね。 アベノミクスによる異次元の金融緩和と円安、小池都知事の稼ぐ東京政策の下で、規制緩和による大型再開発が進み、東京一極集中に拍車がかかっております。東京都中心の価格は急騰しております。中でも、台東区はトップクラスの高騰です。タワーマンションを含む中高層マンション、ホテル、民泊などへの投機が活発に行われ、地代や家賃が跳ね上がっています。高齢者や障害者、ひとり親家庭などをはじめ、長年台東区に住まわれている区民の皆さんが安心して住み続けることが難しくなっています。 こうした中で、台東区は本年3月、台東区住宅マスタープランを策定しました。基本理念は「誰もが誇りや憧れを抱き、安全安心で快適に自分らしく暮らせるまち」とし、3つの基本目標、良質で快適に暮らせる住宅ストックの形成、安全安心で暮らしやすい住環境の創出、誰もが安心して暮らせる住まいづくりと掲げました。 台東区の現状は、令和6年2月の産業建設委員会の報告では、区分所有マンションが約2,000棟あり、毎年80棟、3,500戸の新規供給がされている状況です。不動産店の紹介では、新規マンションの販売価格は50から70平米で1億3,000万円、中古マンションでも1億を超えているという状況です。家賃は、令和5年の住宅・土地統計調査によると、30から49平米で10から12万円、70平米で20万円を超える状況です。現在はさらに上昇していると思われます。 そこで、区長に伺います。台東区の地価高騰をどのように認識しているでしょうか。住宅マスタープランの基本目標推進の障害になっているとは考えませんか、所見を求めます。 千代田区長は、この7月、区内のマンション取引において、購入者による、引渡しから5年以内の転売や同一建物内での同一名義人による複数物件の購入の禁止など、投機目的の取引を規制するよう、不動産業界に要請しています。台東区も倣って、この申入れを行ってはいかがでしょうか。 2点目は、公的住宅と家賃助成制度の拡充を図ることです。 台東区に住み続けるには、家賃が高過ぎる、転居費用がない、立ち退きになり慌てて転居したため、暮らしにくい環境だなどとの相談がたくさん寄せられています。3人の子供さんのいる母子家庭では、手取り22万円のところ家賃が12万円でしたが、とても高くて住めないということで、狭い部屋に転居せざるを得ませんでした。しかし、これでも、いつまで台東区に住めるかという不安が残っております。 ある高齢者は、家主さんから突然管理者が替わったと連絡がありました。そして、管理者からは、同時に家賃の値上げを要請されたのです。もう70年以上も台東区に住んでいるんです。今さらどこに行けというのかという、本当にこの心の叫びが聞こえました。 都営住宅もシルバーピアも、この方、2人とも申込みをしたんです。2人とも当選しなかった方々です。せめて都営住宅並みの家賃負担になるような支援があればと訴えるのは当然です。 台東区の公営住宅は、シルバーピアの18棟だけで、ほかにはありません。都営住宅も、23区では特に少ない区です。その中で、高齢者住宅、シルバーピアは重要な役割を果たしておりますが、要件の厳しさ、倍率の高さで希望する人が入れるハードル、高過ぎます。住宅困窮者は、高齢者だけではありません。住まいは人権という立場から、全世代で住宅に困窮している人、世帯への支援を区として考えるときだと考えます。 区長、高齢者、障害者、ひとり親などへの家賃補助を実施すべきではありませんか。また、住宅確保要配慮者にシルバーピアのような借り上げ住宅を整備するべきではありませんか。それぞれ所見を求めます。 住宅問題の3点目は、民泊についてです。 住宅マスタープランでは、安全で快適な生活環境と観光の共存を施策の柱としています。しかし、インバウンド需要とともに、区内に民泊やホテルが急増し、区民の住環境とのあつれきが激しくなっています。 住宅宿泊事業法、いわゆる民泊法は、急速に増加する民泊で安全面・衛生面の確保がなされていないこと、騒音やごみ出しなどによる近隣トラブルが社会問題となっていることなどに対応するため、2017年に施行されました。このとき台東区は、宿泊者の安全安心の確保及び区民の安全で快適な生活環境を維持するという、住宅宿泊事業の運営に関する条例を定めました。その後、何が進んでいるでしょうか。 民泊の管理者に何度電話をしてもつながらない、買物で不在だったというようなこと。また、この近隣に約束していたごみ出しのルール、これらが全く守られていない。そして、集合住宅では、本当に狭い廊下、これらを不特定多数の方が奥まで入ってくると、本当に不安だと、こういう声が後を絶ちません。条例の狙いとは逆行しているのではないでしょうか。 区長、区民から民泊に対する苦情や不安の声を聞くが、現状の民泊事業に対する区民の意識アンケート調査を行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。 また、本区では、住宅宿泊事業の運営に関する条例を定めていますが、その附則で、条例施行後、3年以内にこの条例の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされております。 そこで、区民の生活環境を守り、トラブルを減らすため、条例の改正を行うべきと考えていますが、区長の所見を求めます。 続いて、2つ目のテーマ、多文化共生について伺います。 7月に開かれた全国知事会は、排他主義・排外主義を否定し、多文化共生社会を目指す青森宣言を採択しました。しかし、政府は逆です。外国人の受入れ制限のためのプロジェクトチームを設置し、在留外国人の管理強化、削減方針を進めています。見過ごせないことです。外国人の社会保険料の納付義務状況を在留審査に活用しようとしています。そもそも外国人差別や排外的な言説のほとんどがデマに基づいています。外国人は生活保護を受けやすい、公営住宅に入りやすい、国民健康保険制度にただ乗りしている、凶悪犯罪が増えているなどの言説がまことしやかに広がっています。これは全て事実ではありません。 台東区の現状で見ますと、令和6年度における生活保護受給率は、日本人3.17%、外国人0.9%です。保護が受けやすいというのは事実ではありません。台東区の医療保険給付に占める外国人の比率は6.3%、高額療養費では5.1%、国民健康保険加入世帯における外国人世帯比率の22.8%よりも大幅に低いんです。どこがただ乗りでしょうか。こうした風説が広がることを強く危惧します。 区長に伺います。台東区政において、日本人、外国人ともに対象としている助成事業において、基準に差を設けることがあるのでしょうか。国は低賃金で劣悪な労働を外国人に肩代わりさせている政策や、保護するべき人を保護せず、命の危険と人権侵害を引き起こしている入管難民女性への反省は全くありません。国は、永住権を持ち、日本で働き、税金を納め、居住し、地域を支える外国人のお子さんを幼保無償化や高校学費無償化の対象から一部教育施設を外しています。明らかな差別ではありませんか。台東区が推進する多文化共生の理念の実現のため、区独自でも幼保無償化や高校学費無償化を検討すべきと考えます。 現在、台東区は多文化共生推進プランを策定し、共生社会の実現に向け、来年度までの5か年計画を進めています。そこで、多文化共生推進プランの次期計画策定に向けた区長の思いをお示しください。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 都市づくり部長。 (都市づくり部長寺田 茂さん登壇)
私から、ご質問の第1、住宅問題についてのうち、地価急騰の認識及び家賃助成制度の実施と公的住宅の拡充についてお答えいたします。 まず、地価急騰の認識についてです。 近年の地価の高騰など、不動産市場の動向により、住宅取得や家賃の負担感が増していることは認識しています。地価そのものを区が直接抑制することは困難ですが、こうした状況を踏まえ、区としては住宅マスタープランの施策を着実に展開し、地域特性を生かした良質な住宅の形成や、快適で安心して暮らせる住環境の整備を進めてまいります。これにより、将来にわたり、安定して住み続けられる環境を整えてまいります。 また、マンションの転売等の規制について、転売を目的とした投機的取引は、住宅の安定供給を損なう社会的な課題であると認識しています。他方で、取引そのものの規制は個人の財産権や契約の自由に深く関わるため、制度化には国による法的対応が不可欠です。 東京都は、市場実態の把握やマンション管理の適正化を進めており、区としても、本区の状況を確認しながら、国や都、他自治体の取組などを注視し、その効果や課題について研究してまいります。 次に、家賃助成制度の実施と公的住宅の拡充についてです。 議員ご指摘のとおり、住宅の確保に困難を抱える区民の皆様への支援が必要であることは認識しています。 家賃助成やひとり親世帯等を対象とした住宅の整備については、現時点では考えておりませんが、住み替え居住支援や家賃等債務保証料助成など、既存の住宅セーフティネット事業を推進することで、住宅確保要配慮者をはじめとした多様な世帯が安心して暮らせる住まいの確保に引き続き取り組んでまいります。 私からは以上です。

台東保健所長。 (台東保健所長水田渉子さん登壇)
私から、ご質問の第1、住宅問題についてのうち、民泊に関する区民意識のアンケート調査の実施について及び民泊に関する条例改正についてお答えいたします。 まず、民泊に関する区民意識のアンケート調査の実施についてです。 住宅宿泊事業、いわゆる民泊については、近年その届出件数が増加傾向にあり、それに伴い、区民の皆様から騒音やごみに関する苦情をはじめ、不安の声なども増加していることは認識しています。区では、法令違反の疑いがある民泊施設に対して、職員の現地調査により実態を確認した上で、事業者への指導を行い、改善を図っています。 住宅宿泊事業法の施行から一定の年数が経過していることを踏まえ、区民意識のアンケート調査の実施については、必要性を検討してまいります。 次に、民泊に関する条例改正についてです。 住宅宿泊事業の運営については、国が事業の実態に応じてガイドラインの改正を適宜行っており、区においてもその都度、運用の見直しを図っていることから、現在、条例改正を行う予定はありません。 今後も、民泊に対する区民からの問合せや意見を真摯に受け止め、迅速かつ丁寧に対応し、住宅宿泊事業の適正な運営確保に努めてまいります。 私からは以上です。

総務部長。 (総務部長小川信彦さん登壇)
私から、ご質問の第2、多文化共生についてお答えいたします。 まず、区事業の基準の差についてです。 区は、誰もが地域社会の一員として活躍できる多文化共生社会の実現に向け、施策を展開しております。ご質問の日本人と外国人双方を対象とする助成事業の基準に差はありません。 次に、多文化共生推進プランについてです。 多文化共生を実現するためには、区民の皆様や地域の関係団体と連携・協働して取り組むことが重要と考えています。 現在、外国人を含め、意識調査を実施しており、その結果も参考に、関連団体も参加する策定委員会において次期プランを策定してまいります。 引き続き、文化や生活習慣などの違いについて理解や尊重が相互に深まり、誰もが地域社会の一員として活躍できる多文化共生社会の実現に向けて取り組んでまいります。

10番村上浩一郎さん。 (10番村上浩一郎さん登壇)(拍手)

無所属台東の村上浩一郎でございます。令和7年第3回定例会において、一般質問をさせていただきます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。質問は、おもちゃ図書館設置についてであります。 おもちゃの図書館全国連絡会の資料から引用しますと、おもちゃ図書館、トイライブラリーは、親子で、またボランティアと一緒に、たくさんのおもちゃの中から好きなものを選んで自由に遊ぶことができ、家でも遊べるよう貸し出すところとあります。 おもちゃ図書館がスタートした当時1983年頃は、障害のある子供とその兄弟姉妹のための活動でしたが、現在は障害のある子もない子も共に遊び、交流し、育ち合う場となっています。 遊びは生きる力、子供たちの生活はそのままが遊びであり、遊びが生活そのものと言っても過言ではありません。子供は遊びを通して学習し、心身の機能を発達させるのです。 楽しく遊んでいるうちに、さらにコミュニケーション力、生活力、社会性を身につけます。おもちゃ図書館には、幼稚園、学校などの集団とは違う、地域の高齢者の方から赤ちゃんまでが集い、障害のある人もない人も共に触れ合い、一緒に遊んでいるうちに、様々な力を身につけてまいります。 人と人が支え合う、楽しい活動であるおもちゃ図書館の輪がさらに広がることを願っていますと記載されております。 先日、未就学児を育てている保護者の方々とお話しする機会があり、その中でいろいろなご意見をいただきました。例えば、乳幼児が安全に過ごせる屋内スペースの確保の問題、猛暑や雨天時でも赤ちゃんが安全にはいはいできるような屋内スペースが区内には少ないと感じる。公園など屋外施設は充実してきたが、天候に左右されず、乳幼児が安心して体を動かせる場所が欲しい。近隣の荒川区などと比較して、台東区は子供たちが天候を気にせず遊べる施設が少ないと感じます。既存の区民館や図書館に児童向けスペースの拡充や、子供たちが遊べる機能を持った施設の建設、区内に新規大型商業施設や公共施設が建設されるときに、区民の皆様や親子が気軽に立ち寄り、休憩したり、子供が少し遊んだりできるようなキッズスペースを設けるよう奨励してほしいや、条例を制定してもらいたい。既存の公共施設、区民館、図書館、生涯学習センターなどや夏季に開設される涼み処の一角にでも安全なマットを敷いたはいはいスペースなどの常設を考えてほしいというお話でありました。 おもちゃ図書館も開設してほしいという要望がございましたが、おもちゃ図書館の知名度は決して高くはないが、需要度は高いのではないかと考えられる。現に台東区の方も、近隣の荒川区の施設を利用していると聞いています。子供たちの健やかな成長を支援し、子育て世代の経済的負担を軽減し、地域コミュニティの活性化を促し、環境への配慮を促進することでもあります。 2024年6月の資料によりますと、東京23区内でおもちゃ図書館の規模や運営の方法も様々であり、異なってはおりますが、既に15区で運営されております。今現在、おもちゃ図書館が設置されていないのが、本区、台東区を含め8区のみであります。 地球温暖化の影響か、今年の気温は平均気温が上がり、高温で厳しい日々が続いている状況です。今後もこの気象が常態化し、気温上昇が続くと予想されております。そのような気候の下で、子供たちが屋外で遊ぶということが困難な状況になっていくものと容易に推測されるところでございます。例えばスチール製の滑り台やブランコなどは、太陽の熱によって焼かれ、65度から70度になるという報告もあります。地面の温度も高く、大人より背の低い子供たちにとって耐え難く、遊ぶことなどできるものではありません。子供たちが熱中症になる可能性は計り知れなく、高くなっていくものと考えられます。このような状況を鑑みても、屋内で遊ぶ機会が自然と増加していくのではないでしょうか。 先日、荒川区のおもちゃ図書館3か所を見学させていただきました。小さなお子様連れの親御さんやお孫さんと一緒に来られて遊んでいる方もいらっしゃり、ほほ笑ましく、目が行き届き安全な場所であると感じられました。誰もが気軽に立ち寄れて、安心である場所であるということが大事なことだと改めて強く思った次第であります。 そこで、子育て世代からの要望を踏まえ、おもちゃ図書館設置に向け、早急に対応すべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 以上をもちまして私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区民部長。 (区民部長前田幹生さん登壇)
私から、おもちゃ図書館の設置についてお答えいたします。 子供の健やかな育ちにとって、おもちゃを通じた遊びや人との触れ合いは重要であると認識しています。 区では、これまでも、子ども家庭支援センターや児童館などにおいて、様々なおもちゃで遊べる環境を整えるとともに、乳幼児連れの保護者に向けたあそびひろばや幼児タイムなどを実施し、親子の触れ合いや保護者間の交流機会の確保に努めてきました。 これらの取組に加え、今後は、(仮称)北上野二丁目福祉施設において交流の場を整備し、既存のあそびひろばの機能に加えて、立体遊具やネット遊具を設置し、屋内の遊び場の充実を図ってまいります。 議員ご提案のおもちゃ図書館については、まずは他自治体の取組など、様々な観点から情報収集に努めてまいります。

それでは、ここで10分間休憩いたします。 午後 3時09分 休憩 ────────────────────────────────────────── 午後 3時20分 開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 3番拝野健さん。 (3番拝野 健さん登壇)(拍手)

区議会自民党の拝野健です。 民間有識者会議、人口戦略会議が昨年4月24日に公表したレポート、令和6年・地方自治体「持続可能性」分析レポートでは、人口減少に直面する自治体の現状を分析しております。このレポートでは、従来の人口推計に加え、社会的要因による人口移動を考慮しない封鎖人口という概念が導入されました。そして、人口減少率が50%未満であっても、この封鎖人口の減少率が50%を超える自治体をブラックホール型自治体と位置づけ、自然減への対策を強く促しております。 日本全国1,729自治体のうち、25自治体がブラックホール型に分類され、本区もその一つの自治体に含まれております。これは主に、20代から30代女性の転入超過によって将来の出生ポテンシャルが集中する結果、ほかの地域から人口流出を相対的に強めてしまう構造を持つという指摘です。本区に魅力があるのだから仕方がないという見方もあるかもしれません。しかし、私はそれでよいのか、強い疑問を持っております。むしろ本区においても危機感を持って自然減への対策を講じなければならないと考えております。 こうした議論は過去にもございました。約90年前、1934年にスウェーデンの経済学者、グンナー・ミュルダールらが人口問題の危機を著し、少子化社会においては養育コストを家庭にだけ負わせるのではなく、社会全体で子育てを支えることが合理的であると論じました。この考え方は、スウェーデンで福祉政策を拡充させる契機となり、後の1974年にミュルダール夫妻がノーベル経済学賞を受賞する大きな理由にもなりました。 氏は、1930年代のスウェーデンを観察し、子供はもはや労働力や親の老後の扶養者としては期待をされず、むしろ経済的負担が増すということで、出生率は合理的に低下すると指摘しました。つまり、個々の家庭にとっては合理的であっても、社会全体にとっては人口減という矛盾が生じ、個人の利益と集団の利益が対立すると警鐘を鳴らしたのであります。この対立を解消する道は2つしかなく、高齢者への社会保障を削減するか、子供の養育費を国家が負担するかの2つであると著しました。前者は、高齢者の貧困を招くため現実的ではなく、結果として後者を選ぶことになります。すなわち、子育て費用を家計から行政の予算へ移すことこそ現代の民主国家が継ぐべき道だと論じました。 日本もこの方向へかじを切り始めています。こども家庭庁の発足はその象徴であり、子育てに係る限界費を引き下げ、家計に依存した日本型福祉から政府が積極的に支える仕組みへと移行しつつあります。性別を問わず家庭責任と仕事を両立できる社会を整え、そのニーズに対応する働き方を企業が供給できるように誘導していくことが重要であります。 一方、特別区の財源は、不合理な財政改正によって失われていると特別区は主張しています。法人住民税の一部国税化や地方消費税の基準の見直し、ふるさと納税制度などにより、地方創生の名の下に貴重な税収が奪われており、これらは地方税の基本原則を無視した制度であると是正を求めております。 しかし、ブラックホール型に分類される特別区が多い現状、特別区以外ではなかなかやりたくでもできない事業、もっと言えば、サービス合戦と受け止めかねない施策を見ていると、自然増の成果は見えにくい中で税制改正に反論しても、残念ながら十分な説得力を持ちにくい面もございます。 では、日本社会から見た本区の役割とは何でしょうか。それは税収を理由に繰り返し再分配を行うことではなく、東京という立地を生かし、大学や民間と協働して新しい仕組みをつくり出し、PDCAを回し、台東区モデルと呼ばれる成功例を確立し、全国の自治体に対して先進事例や施策案を提供していくことだと考えます。本区にはその力があると考えております。 第1回定例会では、その期待を込めて、台東区にはこういうモデルに挑戦してほしいという思いから一般質問をいたしました。まだ成果は出ていませんが、今後の進展を大いに期待しております。 それでは、質問に入らせていただきます。今回は3点、財政について、公共施設等総合管理計画の推進について、高齢者施策についてであります。 財政についてであります。 新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に移行した令和5年5月から2年以上が経過し、社会経済活動は着実に正常化しつつあります。地域のイベントが次々と再開され、浅草、上野をはじめとする本区への来訪者も大幅に戻ってきています。実際、令和6年台東区の観光客数は推計4,121万人と前年比で259万人増加し、コロナ禍で落ち込んだ人出が着実に回復している状況です。他方で、感染症を経験したことによる人々の行動様式の変化や深刻な人手不足、原材料やエネルギー価格の高騰といった課題も依然として残っており、区政の運営には新常態に即した対応が求められています。 国の月例経済報告によれば、景気は一部に弱さも見られるが、緩やかに回復していると示されております。物価動向を見ると、東京都区部の今年8月消費者物価指数の速報値では、総合で前年比2.6%の増、生鮮品を除くコア指数が2.5%の増、生鮮品、エネルギーを除くコアコア指数が3.0%の増となりました。伸び率自体はピーク時よりも幾分落ち着いてきたものの、依然として2%台後半の上昇率で推移しており、区民生活への負担感が続いています。賃金上昇も見られるものの、物価高のスピードに追いついていないとの指摘もあり、家計や中小企業には厳しい状況であると認識しております。 また、国においては、地方税収の税源偏在是正に向けた議論も進んでおり、将来的に23区の財源が目減りする懸念も指摘されています。こうした不透明要因もあり、先行きには慎重な見通しが必要です。 このような環境の中、本区の令和7年度当初予算は歳入歳出それぞれ1,306億円と、前年度比74億円の増額編成となりました。前年度も115億円という大幅な増となったことで、続くもので2年連続で大きく予算規模が拡大しています。歳入面では、特別区税や特財政調整交付金の増収が見込まれ、区の基礎的な歳入の裾野が広がったことが背景にあります。 一方、歳出面でも、様々な行政事情が増大しています。予算規模の拡大に伴い、その執行段階でのリスクにも目を配る必要があります。物価高騰や人件費の上昇により、事業コストが想定以上に膨らむ可能性や建設工事等の入札環境の悪化による影響が懸念されます。また、区が出資・関与する外郭団体や民間事業者への公共施設運営を委託する指定管理料についても見直されるケースが増えており、歳出増の増加要因となっております。 こうしたコスト増に直面する中で、本区財政の硬直化リスクにも注意が必要です。財政指標の一つであります経常収支比率に着目すると、令和6年度では本区は83.3%となっており、23区中ワースト23位という水準です。経常収支比率とは、言うまでもなく地方自治体が毎年安定的に得られる一般財源に対し、福祉、人件費など、経常的経費に充当された一般財源の割合を示す指標で、数字が高いほど財政構造の自由度が低い、つまり硬直化していることを意味します。 本区の経常収支比率は、ここ14年連続で80%を超えて推移しており、財政の弾力性が23区の中では小さい状態が長年続いています。もっとも、全国の自治体と比較すれば、80%台前半という数値自体はまだ良好な部類であり、東京23区全体が他地域に比べ良好な財政運営を維持していることは言うまでもありません。 本年の予算特別委員会における区の答弁でも、歳入に関して、物価や賃金上昇に伴い、経済に好循環が生まれれば区税収入の増加につながるとしつつも、その効果にはタイムラグがある上、国によるさらなる財源配分の見直し等も検討されており、依然として先行きは不透明であるとの認識が示されました。歳入の拡大局面は、新たな財政サービスを開始したり、長年着手できなかった事業に挑戦したりするチャンスでもあります。 しかし、将来の見通しを考慮すれば、このような一時的な歳入の上振れが見られる局面においてこそ、後年の基金不足などよる反動減も織り込んで、慎重に財政運営を行う必要があります。具体的には、経常的経費の安易な膨張は避け、期間を限定した事業への投資や人材育成、教育といった将来につながる投資に重点を置くとともに、非常時に使える基金への積立てとのバランスを図ることが重要であると考えます。 現在の好調な歳入を将来世代への負担軽減につなげるため、余力があるうちに基金等に積み増しを行っていくことも健全な財政戦略の一環です。この蓄えを計画的に活用しつつ、必要なときにしっかり区民サービスを維持できる体力を確保することがこれからの区政運営に求められます。 周辺の他区の動向を見ますと、近年の予算編成で多くの目玉事業が打ち出されています。これらはいずれも地域住民に還元される施策ではありますが、その一方で、経常的経費の増大につながりかねない内容も多く含まれています。本区の今後の財政見通しや経常収支比率の現状を踏まえると、他区に倣って安易にこのような支出を増やす政策決定は慎重に判断すべきと考えます。当然、区民福祉の向上に資する前向きな事業には積極的に取り組むべきですが、その際には将来的な費用対効果や持続可能性もしっかり精査し、選択と集中の視点で優先度の高い事業に絞り込むことが肝要であります。 そこで区長に伺います。本区では、昨今の一時的な歳入上振れに対する受け止めについてどのように受け止めているのか、また、今後の財政見通しの中で基金積立てのバランスをどのようにお考えでしょうか、経常的経費になり得る新規事業についてどのような考えで来年度の予算に取り組まれていくのか、区長のご所見を伺います。 次に、公共施設等総合管理計画の推進について伺います。 令和7年2月、企画総務委員会では公共施設の利便性向上について報告がありました。本区が進める集会施設の利便性向上は、FM、ファシリティマネジメントの観点から、区有施設を全体最適で捉え直し、利用要件や申請手順を統一して、公共施設予約システムと連動される取組です。具体的には、これまで10区分あった利用要件を、区内、区外の2区分に整理し、登録施設ごとに異なっていた利用可能範囲も、集会施設26施設横断して使えるように一本化し、申請は優先団体、区内抽せん、先着の流れに整理し、窓口での代理入力にも対応します。制度改正は、令和7年第2回定例会で条例提案、令和8年1月4日施行、公共施設予約システム導入外の4施設は、令和10年にシステム導入予定です。それまでは窓口での対応が可能です。 まず、区民にとって利便性を向上することは大変評価しており、利用率については、令和8年1月からの試行から複数年の数字を比較し、その動向を注視してまいります。 本区の公共施設等総合管理計画は、2017年から2026年の10年間の計画であったものが前倒しされ、2024年度から2033年度の10年間へ更新されました。改定の大きな理由は、デジタル化の急進展、SDGs、脱炭素の機運などの環境変化とされ、それに対応するための計画改定と位置づけられます。 また、推進するための組織は、以前は維持・保全・適正化検討プロジェクトチームであったものが、FM推進検討委員会へと置き換わりました。今回の質問は、このFM推進検討委員会についてであります。 新しい公共施設等総合管理計画は、区の建物や部屋を個々ではなく全体として捉え、限られた資源で区民サービスの質を守りながら有効活用していくための土台であります。このファシリティマネジメントの考え方で施設運用をそろえていくことであります。そうはいっても、中身は難しい話に聞こえますが、計画自体をシンプルに捉えれば、ばらばらだった基準を整える、空いている資源を動かして無駄を減らす、使いにくさを改善して利用を促すの3つであります。私は、この計画の価値は、削減ありきではなく、区民の体験をよくするために使い方を整えることにあると思っています。区が一体となってルールを揃え、デジタルと窓口の双方で申し込みやすくする、そこから利用が伸びれば、次に機能配置の最適化や改修の優先順位づけにつなげる、この順番が大切であります。 背景につきましては、どの施設ももともと理由や目的を持って建てられた公共施設であるため、利用率一つをもって必要、不要との判断はなかなかつかないと考えます。一方で、それらを全て経緯を含めて残していくと、施設は当然のように増えていきます。施設が増えれば、義務的経費が当然比例して増加いたします。今後、(仮称)北上野二丁目福祉施設の開設、北部小包集中局跡地の活用により、さらに区有面積が大きくなる見通しです。また、特養竜泉によって3つ目の特養跡地など、今後未活用の区有施設は一定規模で現れます。 台東区公共施設等総合管理計画は、令和6年度から令和15年度までの10年間に改定され、推進体制としてファシリティマネジメント推進検討委員会を立ち上げ、そしてCAPDという運用順でPDCAが明記されました。このFM推進検討委員会の権限においては、公共施設等総合管理計画においては検討結果を同委員会で全庁横断的に精査し、短期的な対応方針を決定するとあるため、実質的な方針決定機能を持つという理解をしています。 また、公共施設等総合管理計画は10年でありますが、大きく分けると2つのフェーズがあると認識しています。前半は、今申し上げたように使いにくさを改善し、利便性を高めること、そして、結果の推移を確認することであります。後半は、それを踏まえて、今後の施設の在り方を考えることになってくると受け止めております。 公共施設は量よりも中身、すなわち使える、通える、頼れるといった価値が肝腎です。1人当たりの施設面積が相対的に広い、狭いといった単一指標だけで削減を進めるべきではないと考えられます。大切なことは機能の維持と、それぞれ地域ごとのアクセスの担保、複合化や転用による再編、そして財政の平準化ということは言うまでもありません。さらに、区有施設を減らすにしろ増やすにしろ、全体から考えて進めていくことが肝要です。 区財政は決して楽観視できないとの答弁を伺うところではありますが、残念ながら、その中でどのように進めていくかはなかなか見えてこないところであります。景気の下振れなど、縮小や見直しが必要になる局面になってから力強く進めるのではなく、将来を見据えて今から戦略的、計画的に進めていくべきであると考えます。 改めて、後半のフェーズに向けて、今後どのようにFM推進検討委員会を中心とした公共施設等の総合管理計画を進めていくか、区長の所見を伺います。 高齢者施策は、元気な時期の活躍の場づくりと、支えが必要になったときの安心の仕組みという2つの車輪で進めるべきと考えます。少子高齢化と社会保障と聞いて、ポジティブな日本のイメージは描きにくいかもしれません。 2012年1月24日の国会施政方針演説では、当時の野田首相は、多くの現役世代で1人の高齢者を支えるといった胴上げ型の人口構成は、今や3人で1人を支える騎馬戦型となり、いずれ肩車型に確実に変化していきます、今のままでは将来の世代は、その負担に耐えられません、そのように発言されました。この認識は今も正しいのでしょうか、こういった認識が社会保障不安や将来不安へつながっているのではないでしょうか。高齢者を年齢で区切り、1つの固まりとして議論することそのものにもミスリードは発生しているのではないでしょうか。 今回は、高齢者の中でも独居高齢者世帯に絞って伺います。高齢者のみの世帯もどこかのタイミングで独居となることも多く考えられ、大変重要であります。長寿命化に伴う高齢人口の増加により、独居高齢者への支援はますます重要となっております。実際、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、全国の高齢者単身世帯数は2010年に約498万人でありましたが、2035年には762万2,000世帯と53.1%増加する見込みであり、2035年時点で東京都が約104万3,000世帯と全国で最も多くなると予測されております。 本区における65歳以上の人口は、令和3年度以降、緩やかに減少しつつありますが、令和7年4月1日現在の住民基本台帳によると、65歳以上は4万4,416人、総人口に占める割合は20.5%と5人に1人が高齢者となっております。また、団塊世代が後期高齢者になったことにより、75歳以上の人口は2万6,087名、このジュニア世代も約10年後には65歳を迎え、全国的にも高齢化が加速していくと考えられます。健康寿命の延伸や法改正を背景に、働き続けている高齢者も確実に増加しています。 令和6年総務省統計局の調査によると、65歳以上の就業者数は20年連続で増加し914万人、年齢階級別就業率では、65歳から69歳で52.0%、70歳から74歳では34.0%と、いずれも過去最高水準にあります。加えて高年齢者雇用安定法の改正により、事業主は65歳までの雇用確保措置の実施が義務であり、経過措置の終了を経て、希望者全員を対象とする体制整備が求められています。また、70歳までの就業機会確保は努力義務として制度化されています。 一方で、独居高齢者の増加や地域の担い手不足も進み、見守りと生活支援の強化が不可欠であります。最新の統計では、65歳以上の単独世帯は900万超、全世帯の3割強に達し、その6割が75歳以上です。そして、本年、団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり、いわゆる2025年の年を迎えました。東京都心部では未婚や別所の進展もあり、独居の増加は顕著であります。本区においても、戸建てにお一人で住み続けられる方、集合住宅にお住まいの独居の方が増加していると認識しています。 独居高齢者が直面する課題は、多岐にわたります。病気やけがによる介護の問題、認知症や病気の早期発見の難しさ、食事、買物、掃除など、生活全般の困難、住まいや入院時の保証人問題、孤独による生きがいの低下、金銭管理の難しさ、自宅での緊急対応、いずれも発見が遅れ、重大事故や孤独死につながるリスクがあり、地域全体に大きな衝撃と負担を及ぼします。これはもはや個人の問題にとどまらず、社会全体で向き合うべき課題です。 現在、本区では、高齢者地域見守りネットワークにより、警察、消防、医師会等、多様な関係協力機関と連携し、日常業務の守備範囲内で緩やかな見守りと、何らかの異変時に区や地域包括支援センターへの連絡体制を構築しています。さらに緊急時の通報に備えた緊急通報システムや、ごみ出しが困難な方へのひと声収集など、在宅生活を支える仕組みが用意されています。また、地域包括支援センターが地域のハブとして相談支援を担い、社会福祉協議会では、家事介護サービスや配食サービスによる安否確認も展開されています。 このように区全体で高齢者の見守りや生活支援を展開している一方で、地域のつながりを深めながら、住民の福祉と安心を守る町会やシニアクラブ、民生委員等の担い手不足や未加入層との接点の希薄化も進んでいます。今後、独居高齢者が増加すると見込まれる中で、それを支える施策がますます重要になってくると考えております。このような状況を認識し、区の施策にどのように反映させていくのでしょうか、本区のご所見を伺います。 先ほどの質問と同様に、高齢期における代表的な症状の一つが認知症であります。厚生労働省が策定した新オレンジプランによれば、2025年には全国で認知症の人が約700万人に達し、高齢者の約5人に1人を占めると推計されています。この数は2012年時点の約462万人から約1.5倍に増える見通しです。 本区においても、この問題は避けられない課題であり、権利擁護の観点から取り組む必要があります。こうした状況の背景には、深刻化する少子高齢化や独り暮らし高齢者の増加、認知症高齢者の増加、核家族化による親族関係の希薄化といった問題が根底にあると指摘されます。 認知機能低下によって契約や財産管理が難しくなる高齢者を支える仕組みとして、成年後見制度があります。成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などにより、判断能力が不十分となった方の権利を守るために設けられた制度です。本人の意思を尊重しつつ、日常生活に必要な契約や財産管理を支援する仕組みであり、大きく2つに分かれます。 1つは、既に判断能力が不十分になった後に家庭裁判所が後見人を選任する法定後見制度で、本人の状態に応じ、後見、補佐、補助の3類型があります。もう一つは、将来に備えて元気なうちに信頼できる人と契約を結び、判断能力が低下したときに効力が発生する任意後見制度です。いずれも本人の生活や財産を守るために不可欠な制度ですが、厚生労働省の見解では、制度そのものの理解や利用への入り口が十分に知られていない現状があるとの指摘がありますが、本区においては認知症ケアパスの中で案内するなど、周知に力を入れていることは、区民の一人としても誇らしいところであります。 全国の成年後見制度利用者数を確認すれば年々増加傾向にあり、令和元年末時点で約22.4万人だったものが令和6年末には25.4万人に達しました。本区においては、第9期高齢者保健福祉計画において成年後見制度利用支援として盛り込まれており、また、社会福祉協議会では市民後見人の育成にも取り組み、基礎研修、さらには実践研修とステップアップ型の研修を行っております。 また、社会福祉協議会が設置する権利擁護センターあんしん台東があり、相談・申立て支援、後見人支援、市民後見人の育成などを担っております。さらに区は、申立て費用や後見人報酬への助成制度を整備し、経済的負担の軽減にも努めていることは高く評価しています。しかし、現状では申立ての必要な種類の多さ、費用負担、後見人の業務負担といった課題があり、潜在的なニーズの高さに対して利用が進んでいない状況にあります。 例えば、身寄りのない高齢者を支えるために市区町村が後見人の選任を家庭裁判所に申し立てる件数は全国的に増加しており、2023には、その件数が9,607件と過去最多を記録しました。本区においても身寄りのない方の増加などを背景に、区長による申立て件数は増加傾向にあり、令和6年には65歳以上で25件と前年度から11件増加しております。 そこで伺います。本区における成年後見制度の利用状況と課題、また、区長申立ての現状と、その背景について、区のご見解をお示しください。 あわせて、今後さらに増加が見込まれる独居高齢者の権利擁護をどのように支えていくのか、本区のご所見を伺います。 今後、独居高齢者は確実に増加し、行政支援を求める声と需要はさらに高まります。一方で、本区の財源・人員の制約を抱えます。これからの時代に必要なのは、全て公助でなく、健康寿命を延ばす自助努力と、それを支える公助、自助の三位一体の仕組みです。 ちなみに令和元年時点で男性の健康寿命は72.68歳、女性は75.38歳とされ、平均寿命との差が約9年から12年に及びます。就労や社会参加を通じた健康増進、地域での見守りネットワークや包括支援の強化、民間サービスの活用、市民後見人の育成など、段階に応じた切れ目のない支援体制を整えることが施策の実効性を高め、財政の持続可能性につながると考えます。 独居高齢者の方々からは、本当は子や家族と近くに住みたい、必要なときにすぐ手が届く安心が欲しいという声が多く聞かれます。戦後80年を経て家族の在り方が多様化する中で、誰もが最後まで我がまちで暮らし続ける仕組みをどう築いていくか、これは極めて実践的な行政課題であり、一般質問とさせていただきました。 すみません、1問目の質問なんですけれど、先ほど、一言目で、本区では、昨今の一時的な歳入上振れに対する受け止めについてどのように考えているかと、今後の財政見通しの中で基金積立てのバランスをどのようにお考えでしょうかとお伝えしたんですが、これ併せまして、受け止めと基金を含めた財政見通しのバランスについて、間違えて昔の資料、昔の版を持ってきている。いいか、このままいこうかな。 そうしたら、すみません、改めてもう一度、1問目の質問だけ伺います。1問目の質問を改めずに、伺うことは、昨今の一時的な歳入の上振れに対する受け止めについてどのように考え、今後の財政見通しの中で基金積立てとのバランスをどう考えていくか、また、経常的経費になり得る新規事業についてどのような考えで来年度の予算に取り組まれていくかのご所見を伺うというのを変えずにそのままでいかせていただきます。 以上、ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第3、高齢者施策についてのうち、本区における成年後見制度の現状認識と、そして独居高齢者の権利擁護についてお答えいたします。 後期高齢者の増加とともに認知症の高齢者が増えることが見込まれる中、権利を守り、尊厳を保ちながら、自分らしい生活を送れるようにするために成年後見制度は重要な制度であると認識しています。 区では、経済的な負担軽減のため、申立て費用や後見人報酬に対して助成を行っているほか、社会福祉協議会において、成年後見についての啓発、相談、利用までの支援を行うなど、制度の利用促進に努めています。 現状では、成年後見制度の利用者数に大きな変化はないものの、認知症の高齢者が増加傾向にあることから、今後は利用ニーズの増加が見込まれています。しかしながら、令和4年度の高齢者実態調査では、制度の内容を知っている方は3割程度と低く、必要なときに制度につながらない可能性があることが課題と認識しています。 また、親族等の申立て者がいないことによる成年後見人区長申立ての件数が年々増加しており、親族等からの支援が受けられない高齢者が増加していることも課題であると認識しています。 今後は、制度の理解促進のため、本年12月から開始する認知症検診等の機会を捉えて一層の啓発を図るとともに、適切に制度を利用できる環境を整え、区民が尊厳を持ち、暮らし続けられるよう、権利擁護の推進に取り組んでまいります。 私からは以上です。

企画財政部長。 (企画財政部長関井隆人さん登壇)
私から、ご質問の第1、財政についてお答えいたします。 まず、歳入の上振れについての認識と基金についてです。 本区の一般財源は、議員ご指摘のとおり、当初予算と比較して増収傾向にあります。しかしながら、特別区の歳入構造は景気動向に左右されやすく、加えて、国においてさらなる税源偏在是正措置に向けた検討がされるなど、歳入の先行きは不透明であると認識しています。 このような状況においても、行政課題に適切に対応していくためには、税収の上振れ分を基金に積み立てることで、一定の基金残高を確保し、必要な財政力を維持していくことが重要と考えています。 次に、来年度予算編成についてです。 令和8年度予算の新規事業及び既定事業の拡充に当たっては、引き続き、スクラップ・アンド・ビルドやサンセット方式を前提とするほか、後年度負担にも十分留意し、予算編成に取り組んでまいります。 今後とも、区の将来像である「世界に輝く ひと まち たいとう」の実現を力強く推し進めていくために、持続可能な財政運営を推進してまいります。 私からは以上です。

用地・施設活用担当部長。 (用地・施設活用担当部長越智浩史さん登壇)
私から、ご質問の第2、公共施設等総合管理計画の推進についてお答えいたします。 台東区公共施設等総合管理計画は令和5年度に改定を行い、昨年度から運用を開始し、ファシリティマネジメント推進検討委員会を立ち上げ、検討体制を構築しています。 また、毎年、施設所管課から建物性能や施設機能のデータを収集し、ハードとソフトを組み合わせた施設の評価による現状の把握に努めています。これらを基に関係課へのヒアリングなどを重ね、現状の詳細な分析や対応の検討を進めているところです。 議員ご指摘のとおり、現在行っている施設の利用要件の統一化や施設評価の取組などにより、施設の利便性を高め、その結果を分析した上で、今後の在り方を検討委員会で判断していく必要があると考えています。 また、区有施設等の縮小や見直しを、将来を見据えて計画的に進めていくことについても重要であると認識しています。 今後も総合的な区有施設の管理や適切な活用について、ファシリティマネジメント推進検討委員会の中で十分に検討を重ね、着実に推進してまいります。 私からは以上です。

福祉部長。 (福祉部長三瓶共洋さん登壇)
私から、ご質問の第3、高齢者施策についてのうち、独居高齢者への施策についてお答えいたします。 近年、少子高齢化や核家族化などの人口構造の変化や配偶者との死別等により、ひとり暮らし高齢者数は増加傾向にあります。また、高齢期は加齢に伴う心身機能の低下や疾病の発症等により、望まない孤立や社会的孤立に陥ることが懸念されています。 国においては様々な困難を抱えた場合でも、社会から孤立せず、安心してその人らしい生活を送ることができるよう、地域でみんなが支え合う地域共生社会の実現を目指し、議論を進めています。 区においても、支援が必要なときに頼れる人がいないという相談が増えていることなどから、高齢者の孤独、孤立化は深刻な課題として認識しています。 このため、国の動向を注視しつつ、複合的な課題を抱えている方をはじめ、自ら助けを求めることができない方や適切な関係機関につながっていない方への包摂的な支援の方策について検討しているところです。 引き続き、誰もが共に支え合い、生き生きと自分らしく、安心して暮らせるまちの実現を目指し、地域福祉の向上に努めてまいります。

15番青鹿公男さん。 (15番青鹿公男さん登壇)(拍手)

つなぐプロジェクト、最初から無所属の青鹿公男です。 早速質問に入らせていただきます。1点目は、区有施設の安全対策についてご質問をいたします。 現在、浅草や上野、谷中をはじめ、かっぱ橋道具街、区内の様々な地域に区内外から多くの来街者が訪れております。そうした中、区民はもとより来街者の方々にとっても、区の施設をトイレ利用や涼み処として気軽に利用できる環境が整えられてきていることは、本区の大きな魅力であり、大変意義深いものであります。 区民や来街者を分け隔てなく受け入れる開かれた区有施設であることは重要ですが、その信頼を確かなものにするためには、安全安心の確保が不可欠となっております。特に近年の来街者の増加、とりわけインバウンドの急増は我々の想定を超えており、当初の設計や利用を前提とした施設状況と現実の利用実態との間に乖離が生じているのではないでしょうか。加えて、本区でも新しい住民が増加し、地域における顔見知りの関係が希薄になりつつあることも、安全対策を強化すべき一因となっております。 例えば、観光地の中心に位置する雷門地区センターは昭和51年に開設されましたが、建設当時には想定されていなかった多くの外国人観光客がトイレ利用を中心に訪れる状況となっております。まちづくり協議会でもトイレ・喫煙所研究部会として、雷門地区センターの整備、活用について議論がなされており、観光対応の必要性が共有されているところです。 しかしながら、現状では急増する利用者に対応する機器導入が十分でないという課題がございます。もちろん各施設においては、職員による来街者の目視確認や定期的な管内見回りなど、運営努力による安全対策が行われていることと思います。しかし、想定を超える利用者を前に、万が一の事故やトラブルを未然に防ぐためには、防犯カメラの整備に加え、人感センサーやIoT機器、さらにはAIを活用した異常行動検知など、最新技術による補完的な対策を講じていくことが重要となります。 本区においては、これまでも商店街や各個店に対し、防犯カメラ設置費用を助成するなど、区民と行政が一体となった安全対策を積み重ねてまいりました。その結果、令和6年度、町会、商店街に1,067台、区立の公園内に55台、通学路に77台、合計1,199台もの防犯カメラが整備され、犯罪抑止や迷惑行為の防止に一定の成果を上げております。さらに、不法投棄ごみの抑止にも効果を発揮し、清潔で快適なまちづくりにも寄与をしております。こうした実績は、区が積極的に安全対策を進めてきたあかしでございます。 全国の先進事例を見ても、安全対策は単なる機器設置にとどまらず進化を続けております。神奈川県相模原市では、地域集会所や学校、福祉施設など、既存施設の特性に応じ、屋内録画機器と屋外独立性を組み合わせる柔軟な手法を採用し、効率的な安全対策を実行しております。これらの事例はICTやAI、IoTの活用によって、安全対策が従来の受動的な監視から行動変容を促す積極的な仕組みへと進化をしていることを示しております。 本区においても、歴史と文化を大切にしながら、最新技術を積極的に取り入れた安全対策を柔軟に講じていくことが求められております。今後は防犯カメラの整備に加え、施設の特性や利用状況に応じた監視カメラの導入も視野に入れるときが来るかもしれません。監視カメラは単に犯罪抑止にとどまらず、人流の把握や混雑緩和、さらには災害時の避難誘導にも有効であり、本区における安全対策の幅をさらに広げる可能性を秘めております。 施設改修は計画的に進められておりますが、建設当初の設備状況のまま利用されている施設も少なくありません。来街者の増加や新住民の増加と地域関係の変化といった環境変化を正しく受け止め、施設整備と併せて安全対策の現代化を進めていくことは、区民と来街者双方に安心を提供する上で不可欠であり、ひいては観光都市としてのブランド力向上にもつながると考えます。 そこで区長にお伺いをいたします。来街者の増加や利用実態の変化、新住民の増加による地域の顔の見えにくさといった課題を踏まえ、区有施設における安全対策について、現状をどのように認識され、今後どのような方向で取り組んでいかれるのか、区長のご所見をお伺いいたします。 2点目は、台東区内における新たなドッグラン、台東区の事業名ではペットコミュニティエリア設置についてご質問をいたします。 近年、区内でもペット、特に小型犬を飼育する区民が増加しており、愛犬と共に快適に暮らせるまちづくりが求められております。 実際台東区における犬の登録数は、平成29年度末に6,906頭から令和5年度末には7,165頭と着実に増えております。しかし、本区は23区内で最も面積が小さく、公園等のオープンスペースが限られているため、犬をリードから放して安全に運動させられる場所が極めて少ないのが現状となっております。適切な運動不足の解消や、犬同士、飼い主同士の交流、マナー向上の観点からも、区民から気軽に利用できるドッグランを増やしてほしいという要望が多く寄せられております。現在、隅田公園内にはペットコミュニティエリアが設置され、登録制やワクチン接種証明の提出など、一定のルールの下で利用が可能となっておりますが、規模や利用時間に限りがあり、区内全体の需要を十分に満たすには至っておりません。 このテーマについては、これまでの議会においても諸先輩方から繰り返し取り上げられてまいりました。本件は、歴代議員が継続的に提起をしてきた重要課題であり、今こそ具体的にさらなる一歩を踏み出すべき時期に来ていると私は考えます。 他自治体の事例では、港区が公園の一部を小規模ドッグランとして整備し、登録制や時間制限を導入することで、秩序ある運営を実現しています。杉並区でも都立和田堀公園のドッグランをマナー啓発の拠点として位置づけ、地域住民同士の交流を育んでおります。こうした取組は、限られた都市空間でも行政の工夫によってペット共生環境を整えられることを示しております。さらに区内では、根岸のDOGLY DOGRUNや鳥越地区のマンション屋上のドッグランなど民間もありますが、これらの数は限られており、区内全体の増加する需要を賄える状況にはございません。 また、公園の枠を超えて公共空間全体で検討を進めることも重要です。例えば、将来的には区有施設の一角、広場、防災拠点となるオープンスペースなどを有効に活用すれば、多様な場所から候補地を探すことも可能です。加えて、区内にある都立上野恩賜公園も、先ほど述べたように、和田堀公園も都立公園なので候補になり得ると思います。東京都や国との連携によるモデル的に設置を検討することで、区民だけでなく観光客や近隣住民にも安心して利用できる環境を提示できると考えます。 こうしたハード面の整備に加え、保健所の啓発活動は、ペット共生環境づくりの重要な基盤となります。狂犬病予防注射やマイクロチップ登録の徹底はもちろん、しつけや飼い主のマナー向上、多言語での情報発信を強化することで、地域全体のルール意識が高まります。特に外国人飼育者が増加する中、言語の壁を越えた啓発や講習の実施は、ペットコミュニティエリアの安全かつ秩序ある運営に直結をいたします。研修に応じた安全管理の仕組みを導入すれば、ペットコミュニティエリアがトラブルの場ではなく、安心して利用できる地域のコミュニティの拠点として機能するでしょう。つまり、啓発活動を強化し、飼い主の意識を高めることは、新しいコミュニティエリアの整備、活用をより円滑にし、区全体の安全で快適なペット共生環境の実現に不可欠な要素だと思います。 そこでお伺いします。まず、第1に、区立公園内での新たなペットコミュニティエリア整備についてどのような考えをお持ちでしょうか。 第2に、ペットコミュニティエリアにおいて、外国人を含む区民への啓発活動やマナー向上を充実させることで、ペット共生環境を向上させていく仕組みをどのように築いていかれるおつもりか、区長のご所見をお伺いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 企画財政部長。 (企画財政部長関井隆人さん登壇)
私から、ご質問の第1、区有施設の安全対策についてお答えいたします。 庁舎をはじめ区民事務所、図書館、公園など区の施設は、行政サービスや集会室等の利用のほか、トイレや授乳室、さらには涼み処など、様々な目的で多くの区民や来街者に利用されています。 近年の来街者増加などに伴い、一部の施設では利用実態が建設当初と比較して変化しており、誰もが安心して快適に利用していただける環境整備に努めることがますます重要になっていると認識しています。 そのため、区では、職員による日常点検などを通じた適切な管理に努めるとともに、大規模改修等の機会を捉えて、防犯カメラやセンサー付ライトの設置など設備更新を図っています。また、公園や児童遊園においては、定期的に園内清掃や巡回警備を実施しています。 今後とも施設ごとの利用実態を踏まえ、誰もが安心して利用していただける環境を維持してまいります。 私からは以上です。

土木担当部長。 (土木担当部長原島 悟さん登壇)
私から、ご質問の第2、新たなドッグランの設置についてお答えいたします。 まず、区立公園内での新たなペットコミュニティエリアの整備についてです。 ペットコミュニティエリアに関して様々なご要望があることは、区としても認識しています。 区では、ペットを通じた新たなコミュニティづくりを支援することを目的として、平成26年に隅田公園内にペットコミュニティエリアを開設しました。開設より10年以上が経過し、この間、利用可能日の拡大、犬の大きさによる利用可能区画の設定及び住所要件の廃止等の改善を図ってまいりました。登録頭数は年々増加し、現在は約750頭となっています。 新たなペットコミュニティエリアの整備につきましては、スペースの確保、近隣住民への配慮及び運営方法等の課題がございます。今後は、公園ごとの現況を考慮するとともに、アンケート調査等によりニーズを把握し、新たなペットコミュニティエリアの整備について調査、検討してまいります。 次に、ペットコミュニティエリアにおける外国人を含めた利用者への啓発活動の充実やマナー向上についてです。 区では、飼い主のマナー向上のため、年8回、多言語対応の犬のしつけ教室を開催しています。引き続きペットコミュニティエリアでの周知を行うとともに、今後は登録者に対するメールでの案内も行い、積極的に参加いただけるよう取り組んでまいります。 また、既存のペットコミュニティエリアの利用案内は日本語表記のみのため、分かりやすく端的な表現で多言語化することにより改善を図ってまいります。 今後も、利用者の視点に立ったペットコミュニティエリアの環境整備に努めてまいります。

25番冨永龍司さん。 (25番冨永龍司さん登壇)(拍手)

台東むすびの会の冨永龍司です。本日、一般質問の機会をいただいた会派の皆様に感謝を申し上げ、区長、教育長に向けて2点質問をさせていただきます。 1点目は、観光と区民生活の調和による区の持続的発展についてと、2点目は、幼稚園、保育園、こども園における園庭の熱中症対策についてを伺います。区長及び教育長には、前向きなご答弁を賜りますようお願い申し上げ、早速質問に入らせていただきます。 まず初めに、観光と区民生活の調和による区の持続的発展について伺います。 本区には、上野、浅草という日本を代表し、そして世界的にも知られる観光地があります。浅草寺の雷門、仲見世商店街のにぎわい、上野恩賜公園や国立博物館、動物園といった文化の集積、これらが一体となり、多くの来街者を引きつけています。現在、年間に4,000万人を超える来街者が台東区を訪れており、この数は東京の中でも突出しています。台東区が日本の観光の玄関口として果たしている役割は、非常に大きいと言えるでしょう。 来街者の増加は観光業界にとどまらず、地域経済全体を活性化させています。企業の新規出店、カフェやホテルの増加、さらにシェアオフィスといった新業態の定着が進みました。そして、マンション建設の拡大によって若い世代の居住が増加し、区全体の人口増加、税収や雇用の創出、文化活動の活性化にも大きく寄与しています。 本区の人口は、昭和40年代から平成初期にかけて長く減少傾向にありました。昭和45年には約20万人いた人口が平成7年には約15万人まで減少しました。しかし、近年では再び増加に転じています。その背景には、観光需要の高まりと、それに伴うマンション建設の増加があります。観光が区の価値を押し上げ、そのことが居住者の流入を生み出し、人口増につながっているのです。 しかし、一方で、日本全体では確実に人口の減少が進んでいます。2040年には全国の人口が1億人を下回るとも言われています。その中で地域に魅力がなければ、人も企業も流入せず、老築化したビルやマンションは建て替えが行われず放置され、都市更新そのものが停滞するおそれがあります。これは地域の衰退につながる深刻なリスクです。 実際に台東区でも、浅草は昭和30年代から40年にかけて斜陽化し、平成初期に至るまで約35年間、大きな都市更新はほとんど行われませんでした。一方、上野では、文化拠点として一定の集客は維持しましたが、駅周辺の再開発が進まず、同じく長期にわたり都市更新が停滞していました。ところが、平成20年にスカイツリー建設が始まり、平成24年には待望の開業を迎えます。新たなランドマークの誕生は観光需要を押し上げ、浅草、上野エリアを中心に、来街者が急増しました。さらに翌年の平成25年頃から、訪日外国人が急増する時代を迎えます。年間1,000万人を突破し、その後も右肩上がりで増加していきました。つまりスカイツリー開業と訪日外国人の増加が相まって、上野、浅草の来街者は大きく伸び、地域のにぎわいが復活しました。そして、その波に乗るように、マンションやビルの建設、商業地域の整備が進み、都市更新が動き出したのです。観光資源が地域の価値を高め、都市更新を促すエンジンとなったことは疑いのない事実です。 そこで伺います。都市更新としての上野、浅草の魅力が区の都市価値や都市更新に寄与していると考えますが、区長の所見を伺います。 また、こうした都市価値の向上や都市更新を進めていくためには、行政と地域の事業者、そして地域に根差した活動を行う人々が、腰を据えて一緒に考え取り組んでいくことが不可欠です。ところが、人の流動化や利害関係の複雑さなどから、行政と地域の関係が常に密接であり続けることは難しいのが現状です。だからこそ行政と地域をつなぐパイプ役の存在が必要です。地域を取り巻く課題に行政と地域が一体で取り組むためには、こうした役割を担う組織や人材ネットワークや経験を積極的に生かすべきだと考えます。 例えば、本区には、区との役割分担の下、事業者に寄り添った支援を行い、現場との信頼関係を築いてきた産業振興事業団があります。今後は、このノウハウを観光やまちづくりの分野にも生かし、地域の様々な人材と良好な関係を築くことで区の持続的発展につなげるべきだと考えますが、区長の所見を伺います。 次に、幼稚園、保育園、こども園の園庭の熱中症対策について伺います。 近年の地球温暖化の影響は深刻であり、夏の気温は年々上昇しています。気象庁の統計でも、30度を超える真夏日や35度を超える猛暑日は増加傾向にあり、区内でも夏季の園庭利用は大きな制限を受けています。実際に保育の現場から、午前中の一部の時間しか園庭に出せない、真夏のほとんどは外遊びができないなどといった声が上がっています。しかも、今年は例年になく厳しい暑さが続きました。9月に入っても35度を超える猛暑日があり、30度以上の真夏日が連日のように続きました。従来であれば夏休みが終われば外遊びがしやすくなると考えられた時期でさえ、子供たちを園庭に出すことが難しい状況となっています。 しかしながら、幼少期における園庭での外遊びや運動は、子供の発達に欠かすことができません。走る、飛ぶ、登るといった基本的な運動は、体力や運動能力の基盤を育みます。また、友達と一緒に遊ぶことで、協力や競争を経験し、社会性やコミュニケーション力も養われます。こうした成長の機会が猛暑によって削られている現状は、決して看過できません。 現在、区内の園でも全く対応をしていないわけではありません。園庭の一部に簡易シェードを設置したり、テントを工夫して日陰をつくったりと、各園が独自に努力をしています。これらは現場の強い責任感と創意工夫によるものであります。敬意を表するべき取組です。しかし、こうした対応は、あくまでも暫定的な工夫であり、十分な範囲をカバーすることができません。限られた人材と予算の中で現場任せにすることは、子供たちの安全を区として守る責務を果たしているとは言えないのではないでしょうか。だからこそ、ここは教育委員会として主体的に取り組む必要があります。 まずは、区の責任で整備が可能な公立の幼稚園、保育園、認定こども園から着手し、各園としっかり協議を重ねながら熱中症対策を計画的に進めるべきです。その上で、導入効果を検証し、課題を整理しながら、将来的には私立園や小・中学校へと段階に広げていくことも視野に入れるべきだと考えます。 そこで伺います。子供たちの命と健やかな成長を守るためには、教育委員会が現場任せにせず、主体的に関与していく必要があると考えます。そこで、公立園による園庭の熱中症対策について、区長のお考えを伺います。 子供たちの安全を守ることは行政の責務であり、穏やかな発達を支えることは未来への投資です。現場の努力に区の支援を加えることで、より確実で持続的な安全対策となります。温暖化という避けられない現実に対して区として積極的な姿勢を示すことが、区民から信頼に応える第一歩であると強く思っております。 これで私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私からは、ご質問の第1、観光と区民生活の調和による区の持続的発展についてのうち、上野、浅草の魅力が都市価値等へ与える影響についてお答えいたします。 台東区は、江戸以来の歴史の中で、商業やものづくり、芸能や文化など、多様な営みを積み重ね、個性豊かで魅力あるまちを形成してまいりました。地域ごとに歴史的な町並みや生活文化、ものづくり、地域に根差した暮らしなど、多彩な資源が存在し、区全体の魅力を支えています。 その上で、上野は寛永寺の開基を起点に歴史が築かれ、今日では世界文化遺産の国立西洋美術館をはじめ、我が国を代表する文化・芸術施設が集積しています。さらに、上野恩賜公園や、上野駅を中心とする交通の結節点であり、特色ある商業エリアを備え、世界に誇る拠点となっています。浅草は、浅草寺を中心に発展し、歴史ある町並みや祭礼、伝統芸能や商業文化が織りなす空間として、国内外から多くの人々を引きつけてまいりました。こうしたにぎわいと文化の厚みが、浅草を本区の魅力を象徴する地域として際立たせています。 このような多彩な地域資源の魅力を求めて多くの人々が訪れている中、外国人観光客の増加などを契機に、その流れが加速し、にぎわいが継続しています。このにぎわいが区の知名度と魅力を押し上げ、都市価値の向上につながっていると認識しています。そして、その高まりが民間投資を後押しし、建物の建て替えや施設の再整備といった都市更新の動きを促す一因となっているものと考えています。 このように、上野・浅草の魅力は都市価値の向上に寄与し、都市更新の動きにも一定の影響を与えているものと考えています。 なお、上野・浅草のみならず、区内各地域の多彩な資源を生かし、相互に作用していることが本区全体の持続的な発展を支えているものと認識しています。 私からは以上です。

教育長。 (教育長佐藤徳久さん登壇)
私から、ご質問の第2、幼稚園、保育園、こども園における園庭の熱中症対策についてお答えいたします。 近年、猛暑の影響により、熱中症警戒アラートが発令されることで、園庭での活動が制限される状況にあることは認識しています。 そのため、教育委員会といたしましては、各園と協力しながらサンシェードや可動式ひさし等の設置を進めているところです。今後も既設の日よけ等の効果を確認しながら、年間を通して屋外の活動場所を確保できるよう、随時速やかに対応してまいります。また、建物に取り付けする際に補強工事が必要な場合には、大規模改修等の設計業務の中で検討するなど、熱中症対策に取り組んでまいります。 教育委員会といたしましては、子供たちが安心して体を動かし、自らの可能性を広げていけるよう、今後も教育保育環境の充実に努めてまいります。 私からは以上です。

産業振興担当部長。 (産業振興担当部長上野守代さん登壇)
私から、ご質問の第1、観光と区民生活の調和による区の持続的発展についてのうち、地域との関係づくりの強化についてお答えいたします。 区の持続的発展のためには、地域の様々な人材との関係づくりは大切です。 産業振興に関わる職員のスタンスとして、TAITO COMPASSには、事業者のニーズを把握し、事業者、地域、区や支援機関のそれぞれをつなぐパイプ役を担うことを明記しています。特に台東区産業振興事業団では、専門コーディネーターが地域に足を運び、個別事業者との信頼関係の構築に努めており、本年8月に開催した観光×産業交流EXPOでは、その人脈を生かし、多くの参加者を集め、販路開拓につながる新たな関係づくりの一翼を担いました。 今後、中小企業振興センターのリニューアルに向けて、事業者と多様な人材との交流事業を充実していく中で、産業振興事業団が有する専門性や伴走型支援で培った経験を生かすなど、地域とのつながりをより強固にし、区の持続的な発展につなげてまいります。

以上で、一般質問は終了いたしました。 ──────────────────────────────────────────

これをもって本日の会議を閉じ、散会いたします。 午後 4時30分 散会 議長 石 川 義 弘 議員 岡 田 勇 一 郎 議員 田 中 宏 篤