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本会議2023/09/12

令和5年度定例会・9月会議 09月12日-01号

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▸ この会議のまとめ

令和5年度9月では、コロナ禍の経験を踏まえた感染症対策やデジタル化推進、防災対策の強化、そして福祉・教育・まちづくりなど幅広い行政課題について複数の議員から質問と提案がなされました。

話し合われたこと
  • コロナ対応記録の作成・公表と危機時職員体制の事前計画化
  • 関東大震災百年を機とした防災対策の方針と避難所生活物資の備蓄
  • ワーカーズコープ不正受給問題と学童クラブ全体の監督・点検体制
  • HPVワクチン周知やがん支援策などの健康施策の推進
  • 若年層向け相談事業と子ども目線の教育支援の充実
  • 町屋地域のまちづくりと道路・公園整備の進捗

※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。

// 発言者(9名)

町田高君
発言13
夏目亜季君自民党
発言2
横山幸次君日本共産党
発言2
清水啓史君ゆいの会(都民ファースト・国民民主・あたらしい党・無所属)
発言1
松田智子君公明党
発言1
菊地秀信君公明党
発言1
久家しげる君立憲民主党
発言1
山田晴美君維新・子育ての会
発言1
西川浩平君自民党
発言1

// 発言(23件)

町田高君

九月会議の会議期間は、本日から十月十一日までといたします。 この際、区長より発言の申出がありますので、これを許可いたします。 〔区長西川太一郎君登壇〕

町田高君

九月会議の会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百二十条の規定により議長より御指名いたします。 三  番 横 山 幸 次 議員 十 三番 西 川 浩 平 議員 三十一番 松 田 智 子 議員 以上三名の方にお願いいたします。 日程第一、一般質問について。 ─────────────── ○ ───────────────

町田高君

十四番夏目亜季議員。 〔夏目亜季君登壇〕

夏目亜季君自民党

まず、この貴重な機会を与えてくださった自由民主党荒川区議会議員団・次世代あらかわ会派の皆様に心より感謝を申し上げます。 本日は二期目となり初めての一般質問となります。今期から荒川区議会第一会派となりました。新たなステージで新たなメンバーとともに、皆様の期待に応えられるよう、また、区民の皆様の思いや要望に寄り添いながら、よりよい地域づくりの実現のため、皆様の笑顔と希望を胸に、変わらぬ情熱で取り組んでまいります。今後とも御支援、そして御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 さて、今回の質問では、大きく四つの項目について質問いたします。 それでは、初めに、コロナ禍の経験を生かした区政運営についてお伺いします。 新型コロナウイルスに関して、感染症法に基づく分類が五類への変更となり、早いもので四か月が経過しております。定点医療機関からの報告によれば、感染が再拡大する兆しが見受けられ、八月のニュースでは、多くの専門家が明らかに第九波となっていると強調していたそうです。コロナ前のような日常に戻りつつあるものの、高齢者や基礎疾患を持つ区民の皆様は、まだ十分に安心できる状況とは言えません。 荒川区としては、区民の命と健康を最前線で守るための施策や様々な事情を抱える区民の皆様の生活を支える支援を多岐にわたり御尽力していただきましたが、これまでの取組を基に、未来を見据えてさらに強化し、区民の皆様の安全と生活の質を守り続けることは必須であります。 このコロナ禍で培った経験を基に、将来起こり得るかもしれないパンデミックに備えて対策を練ることは重要だと考えております。 二〇〇九年の新型インフルエンザ流行後、感染症対策が忘れ去られ、感染症対策がおろそかになり、国立感染症研究所の予算や人員が削減されたということがありました。新型コロナウイルスが五類感染症に分類された今、二〇〇九年のときと同じように経験を忘れ、油断することがないよう、国民全体で感染症対策の重要性を継続して意識することが大切です。 昨今の気候変動等の影響で新たな変異ウイルスが生じ、新たな感染症がはやることは十分に考えられ、そのような未来の危機に立ち向かう準備を進めていく必要があると感じております。この点に関して、区の方針や認識についてお聞かせいただければ幸いです。 また、三年以上のコロナ禍を経て、区の事業運営の方法は大きく変わりました。例えば、リアルとオンラインを融合させたイベントの取組、SNSやオンラインを活用した相談の受付、電子申請サービスの拡充など、非対面の施策が区民の利便性を高めていると認識しております。これらの効果的な取組は、ポストコロナ時代にもますます進化させていくべきだと考えております。 業務の効率化といえば、最近では生成AIが話題となっており、シンガポールの政府はチャットGPTを試験運用しており、情報の収集や文書の作成過程をより効率的に行うための取組を進めているようです。 私自身も常日頃からチャットGPT4に課金して活用しておりますが、本当に便利だと感じており、まさにアナログで暗算を行うのか、デジタルで電卓を使うのか、どちらが効率的なのかというような話だと思っています。 業務効率化という観点でも、区民サービスの向上という観点でも、あらゆるところに活用することが可能かと思います。常日頃忙しい職員たちの仕事の一部分が大分楽になるのではないでしょうか。 コロナ禍、ポストコロナで、デジタルやAI技術が加速度的に進化しました。さらなる業務効率の向上と区民サービスの質の向上を並行して高めていただきたいと感じておりますが、区の認識をお聞かせください。 次に、二つ目の項目である健康増進への取組についてお伺いします。区の健康増進計画の策定についてとなります。 令和五年五月三十一日、国が令和六年度から令和十七年度までの新しい健康増進計画「健康日本21(第三次)」を発表しました。この計画の最大の目的は、「全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」をビジョンとし、「誰一人取り残さない健康づくりの展開」と「より実効性を持つ取組の推進」です。 第三次は第二次をベースにしておりますが、計画期間に想定される少子高齢化の進行に伴う総人口の減少と独居世帯の増加、多様な働き方を含む社会の多様化、あらゆる分野でのDXの加速、次なる新興感染症を見据えた新しい生活様式への対応した取組が設定されました。つまり、新しい時代の課題にしっかりと向き合い、よりよい健康を実現するための指針となるものが示されたわけです。 第二次の健康増進計画の間は、新型コロナウイルスの拡大が健康に大きな影響をもたらしました。肥満や糖尿病などの疾患はコロナの重症化リスクとして指摘され、緊急事態宣言や外出自粛などの行動制限により、私たちの日常行動が制限され、運動不足や不規則な生活が増えました。その結果、メタボリックシンドロームの人数が増加しました。これは生活習慣病の予防対策が今後さらに重要となることを示しております。 第三次の健康増進計画では、新たな焦点として「女性の健康」が注目されています。女性は生涯を通じて、ホルモンバランスの変動が大きいのが特徴です。その性差を考慮し、「女性」という項目もできました。女性特有の健康課題や、例えば骨粗鬆症や特定の栄養不足または妊娠中の飲酒問題などに目を向ける目標が設けられました。 このように、女性の健康に特化したアプローチは、今後の健康づくりでとても大切なテーマです。 区は、国の第二次の計画に伴い、平成二十八年度に健康増進計画を立てましたが、その計画は今年度が最終年度です。今、新しい計画を作成しておられるかと思います。平成二十八年度の計画では、「健康状態がいいと感じる人を増やす」、「健康寿命の延伸」、「早世の減少」を指標に設定していますが、大きな目標と重点目標でもある「糖尿病対策で健康寿命を伸ばす」と「がん対策で早世を減らす」についてはどのような評価となっていますでしょうか。私としては、どちらも大変重要な目標だと思いますので、引き続き重点的で大きな目標として次の計画に入れていただきたいと思っております。 また、国の計画を基にした場合、区の新たな健康増進計画は健康に興味を持っていない人たちも巻き込むことや、性別や年齢などの違いを考慮すること、新しい生活の変化や感染症を考慮した計画が必須であると思います。 中でも、先日、福祉・区民生活委員会で宇都宮市に視察に行った際に、市が行っている宇都宮健康ポイント事業は、無関心層をも巻き込んでアプローチできるいい取組だと感じたので、区も参考にしていただきたいと思っています。区民の健康づくりを支援するために、どのように次の計画を策定されるのか、区の見解を伺います。 次に、がん患者の支援策についてお聞きします。昨年取り上げた問題について進捗状況をお伺いするために、改めて質問させていただきます。 前回、がん患者のウイッグや胸部補整具の購入費用の助成に関する問題を取り上げ、ほかの区や自治体の取組について触れました。その後の取組と御検討について進捗を聞かせていただければ幸いです。 現在、葛飾区、豊島区、千代田区、中央区、港区、江東区など東京二十三区でも複数の区で、がん患者のウイッグや胸部補整具の購入費用の助成が行われています。さらに、横浜市、伊勢崎市、仙台市、名古屋市など、ほかにもたくさん全国的に同様の取組が広がっており、自治体ごとに助成内容は多少異なるものの、同様の支援が行われていることを認識しております。 がん治療における脱毛や乳房の切除などは、患者にとっては身体的、精神的な負担が大きいものとなります。それに加え、治療の副作用として外見の変化が生じることは、患者のQOL、生活の質にも大きな影響を及ぼします。 外見の変化は患者にとって心の負担となり、社会参加や人間関係にも大きな不安を与えることがあります。しかし、現代のウイッグは非常に自然な見た目であり、患者の自信や心の明るさが取り戻されることがあります。 前回質問させていただいたように、がん患者の外見に寄り添うことは、患者の心の支えとなる重要なポイントです。そのため、荒川区においても、がん患者のウイッグや胸部補整具の購入費用の助成を進めていただきたいと改めて提案させていただきます。これは患者の心の健康を支え、社会への復帰を助けるための重要な取組となります。がんとの共生が求められる現代社会において、患者の立場に立った支援がより一層必要とされており、ほかの区や自治体の取組を参考にし、適切な支援策を検討することは極めて大切です。 また、区の公式ウェブサイトには、「がん相談・サポートについて」というページがございます。がんと診断されると、不安や心情の変化、治療や日常生活における選択への焦りが生じることがあります。こうした方々に安心して相談できる場など情報提供を区は行っています。 このような情報提供は、がん患者やその家族が適切なサポートを受けながら、治療や生活の課題に向き合うための助けとなるものと理解しております。このページ提供のほか、現在区で行われているがん患者支援の具体的な取組についてありましたら、その詳細について教えてください。 また、地域の皆様が治療や生活への不安を抱える際に、例えば窓口で相談を聞いたり信頼できるサポートが得られるよう区独自の取組を行うことはありますでしょうか。 ほかの自治体の取組を踏まえて、区独自のがん患者支援策を検討する際のポイントや考え方について、また、がん患者支援策をどのように進めていくのか、お考えをお聞かせいただければ幸いです。 続いて、区におけるがん検診の在り方についてです。 以前からHPVワクチンに関する諸問題やコロナ対策に関する諸問題について、エビデンスに基づいた意思決定が大切だというような趣旨で様々な質疑や要望を行ってまいりました。 現在、区では、胃がんリスク検査であるABC検診を実施しております。こちらはピロリ菌感染によって胃の粘膜の萎縮が進むと、がんの発症リスクが高まる可能性があり、血液検査を通じて胃がんのリスクを判定する検査となっております。 この検査ですが、ABC検診は、死亡率の減少について明確な利益が確認されていないため、効果的な対策型検診としては推奨されてはいません。もし任意型検診として行う場合は、死亡率減少の効果について不明であることや、検診に伴う不利益について適切に説明を行う必要があるという旨の記載が国立研究開発法人国立がん研究センターの公式サイトに記載されていました。 がん検診の種類は二種類あり、対策型検診というのは、集団全体のがん死亡率の低下を目指し、効果が確認された検査法を用いて公共的な予防措置として行われます。このため、有効ながん検診を選び、利益が不利益を上回ることが基本的な条件で公共的な予防策として行われるため、費用は無料または僅かな自己負担で実施されます。 もう一つの任意型検診というのは、個人の死亡リスクを下げるため、その個人ががんにかかっている可能性がないかを確認する。基本的に全額自己負担となるため、集団検診に比べ自己負担の金額は大きくなりますということです。 要するに、胃がんリスク検査は死亡率減少の効果がはっきりせず、また、対策型検診としての推奨もされていない状況です。ABC検診を任意型検診のほうに切り替えてもいいのではないかと思っています。この検査にかかる予算や区の立場についてはどうなのか、その点について教えていただければ幸いです。 先日、宮崎市長の講義を受けましたが、エビデンスが不十分な施策は反対されてもしっかりと切っていく必要があるという旨の話をされており、このABC検査と前立腺がんのPSA検査について取り上げられておりました。私も大変共感しました。健康への意識が高まる中、公共の予算を適切に使うためにも、エビデンスに基づいた判断が不可欠だと考えております。効果がはっきりしない施策には慎重な検討が必要であり、区民のために最良の結果を生み出すためにも、効果的な選択肢を見極めることが重要だと考えています。健康への配慮と財政のバランスを保つためにも、エビデンスに基づきながら効果が期待できるがん検診の実施を検討すべきだと思います。地域の健康への取組と財政効率の両面を考えた上での見解をお伺いします。 続いて、骨粗鬆症検診の重要性について質問いたします。 六月会議で公明党の増田峰子議員より質問がありましたが、私も同様に、荒川区で骨粗鬆症の検診の実施を行うべきだと考えております。 高齢社会の到来に伴い、寝たきりの高齢者やその介護が深刻な社会課題となっております。骨粗鬆症が引き起こす骨折は、高齢者の寝たきり化の重要な要因の一つであり、その対策が急務です。 現在の患者数は約一千万人以上と推計され、人口の高齢化によって今後さらに増加する見込みです。圧倒的に女性が多く、特に閉経後の女性に多く見られ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深い疾患となっています。 六十五歳以上の女性の二人に一人が骨粗鬆症のリスクを抱えているとされており、遺伝的な要因に加え、長年の生活習慣、カルシウム不足、運動不足、喫煙、アルコール摂取などが骨粗鬆症の発症に影響を与えていると言われております。また、骨粗鬆症になること自体に痛み等を伴うわけではないので、日常生活において自分自身で気づくことは困難です。骨粗鬆症検診は、高齢化が進む現代社会において、骨折を未然に防ぐ重要な手段となっています。 日本は高齢者の比率が増加し、それに伴い骨折による健康障害や医療費の負担が増加しています。骨粗鬆症は、骨の密度が低下し、骨の強度が低くなる病態であり、骨折のリスクが高まります。特に脊椎や股関節の骨折は、高齢者の生活の質を低下させ、長期間の介護を必要とすることもあります。こうした問題を解決するために、骨粗鬆症検診は重要だと考えています。 日本では骨粗鬆症検診の普及がまだ十分でないことが課題として挙げられています。荒川区では現在実施しておりませんし、ほかの自治体で取り入れているところもありますが、骨粗鬆症検診の受診者数は近年横ばいで、全国平均の受診率は僅か四パーセントから五パーセントにとどまっています。特に二〇一七年の調査では、その受診率は五・四パーセントとなっていました。これに比べて、乳がん検診の受診率は四四・九パーセントとはるかに高い数字が示されています。この差異は骨粗鬆症検診の受診がまだまだ十分に普及していないことを示しており、骨粗鬆症の重要性とその予防、対策の啓発が依然として必要であることを示唆しています。 また、高齢者の中には、骨折したことがないから大丈夫という誤った意識から予防の重要性を理解していないケースもあります。また、自治体において骨粗鬆症検診率の高い地域では、要介護率や人工骨頭挿入率が低いことが報告されています。つまり、早期に発見し、適切な治療を受けることで大腿骨近位部の骨折リスクを低減し、結果として手術を回避することが可能とされています。 ちなみに、二十三区では墨田区、板橋区、豊島区、大田区など複数の自治体で骨粗鬆症検診を行っております。豊島区の例を挙げますと、四十歳、四十五歳、五十歳、五十五歳、六十歳、六十五歳、七十歳と五歳刻みで女性の区民の方に対して検診を無料で行っております。大田区では、年齢は同じですが、五百円で行っております。 これまで様々発言してきましたが、荒川区としても骨粗鬆症検診を積極的に実施し、リスクの早期発見と適切なケアを推進することが高齢者の健康維持において重要であります。 また、骨粗鬆症のリスクは高齢者だけにとどまらず、若年層にも存在することが指摘されています。がん治療や難病の治療、薬の副作用によって骨密度が低下する可能性があります。症状が落ち着き、通院が終わった方々も含め、広く区民が検診を受けられる体制を整備することも視野に入れてもいいのではないかと考えております。 ほかの自治体の検診方法や費用等参考にしながら、骨粗鬆症の検診の実施に向けてぜひとも動いていただきたく思います。一歩前進した前向きな答弁をお願いいたします。 続いて、HPVワクチンのキャッチアップ接種についてお尋ねします。 かねてより議会で何度も取り上げておりますが、日本では年間一万一千例の女性が子宮頸がんと診断され、約三千人が命を落としています。実際、一年間で子宮頸がんと診断された患者さんは全国で二〇一八年で一万九百七十八人、子宮頸がんによる死亡者数は二〇二〇年で二千八百八十七人でした。 若い女性に増えているその一因として、効果的な子宮頸がん対策の不足が指摘されています。HPVワクチンは、厚生労働省、そして世界保健機構(WHO)によって強く推奨されており、多くの国で積極的に接種が行われております。 先進国では高い接種率が報告されており、北欧やオーストラリアでは約九割、韓国でも約七割の女性が接種を受けております。特にオーストラリアは子宮頸がんを二〇二八年までに撲滅するという目標を掲げており、その取組が進行しております。 しかし、日本では積極的接種勧奨が差し控えられていたため、以前までは接種率が一パーセント以下という危機的な状況が報告されていました。この事実は懸念すべきものであり、二〇二二年から再開された積極的接種勧奨後ですら接種率の回復にはまだまだ至っておりません。 日本でも小学校六年生から高校一年生相当の女子を対象に定期接種が行われており、二〇二三年からはさらに高い予防効果が認められる九価ワクチンも導入されました。しかし、日本のHPVワクチン接種率は他国と比べて極めて低い水準にとどまっています。逃した機会を取り戻すためのキャッチアップ接種も十分に周知されているとは言えず、荒川区でも対象者の数に見合ったキャッチアップ接種は、これまでの接種数を聞いてきて、できていないことが分かります。接種機会を逃した方がキャッチアップ接種を公費で受けられる期間は令和四年から令和七年三月の三年間となっていますので、あと一年と半年ほどしかありません。 そこで、区としては、この一年と半年でキャッチアップ接種の認知、理解促進の普及啓発を早急にする必要があります。荒川区としては、これまで以上に普及啓発をどのようにやっていくのか、教えてください。 私自身、常日頃ライフワークとして子宮頸がんに関する諸問題に取り組んでいますが、一番言われるのは、保護者の方に「うちの娘に打たせるのか迷っています」ということです。やはり保護者世代にしっかりと理解してもらう必要があると考えています。 区としては、イベントなどでこれまでも普及啓発を行ってきたかと思いますが、例えばこの夏開催された町会主催の盆踊りなんかは、私も各地域に行かせていただきましたが、ちょうど対象世代の子どもたちや保護者も来ており、普及啓発しやすいイベントであると感じていました。これまでの二十歳のつどいや観覧車のライトアップに付け加え、あと一年と少しという大きな課題もありますので、あらゆる人が集まるイベントで積極的に周知の機会をいただくのはどうでしょうか。 厚生労働省が令和五年度八月一日付で公開する「HPVワクチンに関する調査結果等について」という資料の中には、二〇二二年度よりHPVワクチンの積極的勧奨が再開したことについて、全体で「知らない」が四一パーセント、「知っている」が二九パーセント、キャッチアップ接種についても、全体で「知らない」が四〇パーセント、「知っている」が三二パーセント、ほかにもHPVワクチンのリスクについて十分な情報がなく、接種する、させるかどうかも決められないというアンケートでは、「そう思う」と答えた人が最も高く五一パーセント、HPVワクチンを接種すると以前の報道で見たような健康被害が起きるのではないかと思っているというアンケートも、全体で「どちらとも言えない」が最も高く四六パーセント、次いで「そう思っている」と思っている人が四三パーセント、安全かどうか、有効かどうか、こちらのアンケートも両方とも、「どちらとも言えない」が最も高く五〇パーセント前後でありました。 このように、国が発表しているデータを見ても、理解を促進するための普及啓発の仕方に大幅な改善もしくは付け加えが必要だと思っています。例えば、保護者の方々への信頼を得るために、荒川区の医師会の方々に至るところに講演に出向いてもらったり、そのような場をセッティングしたり、コロナワクチンのときのように区のユーチューブに出演していただいて、区ホームページにも信頼ある医師からのコメントとして掲載するとか、ほかにも荒川ケーブルテレビでのCMや度重なるアナウンスなど、考えられることはたくさんあると思いますが、いかがでしょうか。 最後に、子どもたちへのHPVワクチンの周知についてお伺いします。 子どもたちへのがん出前授業の話は以前も取り上げたかと思います。コロナ禍でなかなかできていなかったとお聞きしましたが、また実施を再開する場合、これまでどおり数多くあるがんの一つとして子宮頸がんについて紹介すると思いますが、子どもたちにとっては、HPV感染は身近なリスクとして、また、若くても発症してしまう身近ながんとして予防が大切だということ、児童・生徒の心にしっかりと残るような、当事者意識をしっかりと持ってもらえるような授業にしていただきたいと強く思っています。 数多くあるがんの一つとして流れてしまっては、せっかく定期接種対象者に授業するのにもったいないと思っています。普通に同じがんというくくりで説明されても、年を取った人が罹患するものというがんのイメージが先行しており、あまり響かないと思います。そこら辺は工夫をし、力を入れて取り組んでいただきたいと思います。 私自身も学生時代に知る機会があったらなといつも思っています。誰でも一度はHPVに感染してしまうリスクがあるということ、その中でがん化してしまう人が一定数いるということ、子どもたちには当事者意識を持ってもらいたいし、大人になったときに知らなかったと後悔してほしくないと思っています。 自分の時代に知る機会があったかなかったかは記憶にもありません。知っていたら、記憶に残っていたら、また違っていたのかなと思うことが度々あります。 今の子どもたちに教える機会があるなら、知る機会があるのであれば、しっかりと胸に刻むような普及啓発をやってほしいと思います。こちらについて、区としての見解をお聞かせください。 次に、大きな項目三つ目の難病患者の生活をサポートするための取組について質問します。 こちらも以前から訴えておりますとおり、進捗を伺うものとなっております。難病を持つ方々の日常は想像以上の困難に満ちており、症状は外見からは分からず、健康な人と変わらないように見えます。 そのような事情から、周囲の理解を得ることは、よほど興味関心のある方でないと困難です。症状の中には、日によって変わるものや人によって大きく異なるものがあるため、難病の方が抱えている日常における課題や症状による苦痛を一概に理解することは極めて難しいです。しかし、一つ確かなことは、外出する際の負担を減らすことは、難病を持つ方々の日常生活の質を向上させる助けになるということです。 今年はものすごく日差しの強い夏でしたが、そんな中でも定期検査や薬をもらうのに通院が必要です。また、難しい疾患であるため、多くの難病患者が区外に通院している現状もあります。指定難病の方には、日光過敏や日光アレルギーの方も多くいます。日光が原因で再燃してしまう方もいらっしゃいます。障がい者福祉タクシーのように、難病の方も通院が必要な場合に、移動手段としてタクシーの利用ができるようになると大変助かります。 日光過敏や日光アレルギーの症状を持つ方々は、公共の交通手段を使用する際に日光を避けることが難しく、その結果、症状が悪化するリスクが高まります。また、電車やバスの乗換えや待ち時間中に無防備に日光に晒されることは大きな負担となります。 先日、難病を抱える区民の方とお話ししました。この夏、強い日焼け止めを塗っていても、外出時に日光アレルギーを発症し、救急車で運ばれた。症状が落ち着いていた矢先、せっかくステロイドが減らせそうだったのに、怖くてもう減らせないとおっしゃっていました。救急車で運ばれるほどではないものの、私自身も以前日光が原因で悪化し、薬の服用が一種類増え、以降ずっとその薬も飲み続けております。 現状は福祉タクシーは指定難病の方にまで支援が拡充されていません。同等の年間限度額でいいので、まずは通院の際に使えるようにしていただくことはできないでしょうか。通院が必要な際、タクシーを利用することで、病院やクリニックまでの移動がストレスフリーとなり、痛みや倦怠感等の症状のつらさや不安等も解消することができます。 難病患者の現状を深く理解し、具体的な支援策の提供を真剣に検討するべきだと思います。過去に難病の方々の移動の支援に向けたタクシー利用助成の提案を行いましたが、検討状況や具体的な取組の方向性についてはまだ聞いておりません。こちらはどうなっていますでしょうか。ほかの自治体の成功事例を参考にしながら、具体的な支援策を考えることはできると思います。難病を持つ区民が安心して日常生活を送ることができるような支援を前向きに検討し、実施することを強く要望します。 それでは、最後の項目である若者支援についてお伺いします。 先日、若者支援・健全育成調査特別委員会で、区内にある民間団体が運営する施設を何か所か視察してきました。実際にその施設が若者の学びや交流の場として機能していることが確認できました。 この施設は若者の居場所だけではなく、地域の多世代が自由に交流できる場としても機能していました。運営代表者からの報告によると、寄附や助成金を駆使して活動を続けているものの、安定的な運営には行政のさらなる財政支援が必要であるとの声を多く聞きました。 さらに、若者が抱える問題に関しては、単に本人だけではなく、問題の根源である家庭への支援が求められています。この点においても行政の後押しが不可欠です。 実際に家族への支援に対する活動へ行政サポートがあるとありがたいという声もありました。民間が行う居場所づくりの取組や、区内各地域に展開されている状況は、若者が地域で安心して暮らすために必要な取組です。これらの取組に対する継続的な支援を強化することを検討しているのか、区としての見解をお願いいたします。 また、同様の委員会で文京区と大田区が設置する若者の居場所となる施設も実際に行ってまいりました。文京区のこの施設は、中学生、高校生を主な対象とし、自由に利用することが可能で、社会性を育む場として機能しています。談話スペースや多目的施設、音楽スタジオ、任天堂スイッチでみんなで遊ぶコーナー、3Dプリンター利用コーナーなど、クリエイティブな感性が磨かれるような充実した設備が整っており、そこにいた若者たちも楽しそうに過ごしていました。 荒川区では、現状このような若者専用の居場所というのはありません。今回新たに若者支援・健全育成調査特別委員会が設立され、若者たちへの支援策を強化していく上で、荒川区としても若者に居心地のいい居場所を提供することが必要だと考えています。 文京区や大田区が若者のための施設を設けるように、荒川区でも迅速に施設を整えるのは、場所や人材の確保が必要であることから、すぐには難しいかもしれません。なので、まず区内各所にある多世代施設、ふれあい館を活用し、若者が来やすくなる工夫をしていただきたいと思います。 また、若者というと範囲が広いため、文京区などのように、中高生などの十代に特化、もしくは二十代から三十代のみの年代に特化した取組や整備が必要だと思っています。区としてはどのようにお考えでしょうか。 本日、四つの重要な項目についてお尋ねさせていただきました。西川区長をはじめとする関係理事者の皆様、前向きな御答弁を心よりお待ちしております。 これにて私の一般質問は終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手) 〔区長西川太一郎君登壇〕

町田高君

○議長(町田高君) 残り時間二分三十秒です。

夏目亜季君自民党

まずHPVワクチンの周知啓発のことに関して、盆踊りでやったらどうだというのは一般質問の前に言わせていただいたんですけど、実際にやっていただいたということで、ありがとうございました。 また、がんの支援策の拡充ということで、ウイッグの話だったり、胸部補整具だったり、こちらも具体的に準備を進めていくというようなお言葉があって大変うれしく思っております。 また、骨粗鬆症の検診についても、前向きに検診の実施に向けてやっていただけるということで、ありがとうございます。 また、難病患者の移動支援の福祉タクシーと同様のタクシー利用券の件につきましても、具体的に準備を進めるために検討を進めていくというような、前回よりもさらに前向きな御答弁をいただけたこと、本当にありがとうございます。 ほかの項目に関しましても、この後また決算に関する特別委員会がありますので、そのときにまた様々質問させていただきたいと思います。ありがとうございました。

町田高君

十一番清水啓史議員。 〔清水啓史君登壇〕

清水啓史君ゆいの会(都民ファースト・国民民主・あたらしい党・無所属)

先月の末、若者支援・健全育成調査特別委員会におきまして、土井隆義筑波大学教授の講演を受けました。 昔のように、皆で山頂を目指していた社会から、行き先を見失って平坦な高原を歩いている社会になった今、目標の探せない若者は不満ではなく、不安を感じているとのお話がありました。エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」をふと思い出し、時代や社会状況は変われど、人間の心理というものはと考えさせられました。 土井教授は、社会的に孤立しないためには、多様な他者、異質の他者との出会いが大事だと説いています。以前、「おやこで読書」で読んだ児童文学作家・こまつあやこさんの小説「リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ」という作品には、そんな学校以外での居場所を見つけた中学生の気持ちが描かれています。 区民に最も身近な自治体に何が求められているのか、何ができるのか、引き続き調査を進めてまいりたいと思います。 令和五年度九月会議に当たり、以下質問をいたします。 まず、新型コロナウイルス感染症対策の検証について、私からもお聞きいたします。 二〇二〇年一月の日本国内における感染者確認から三年半以上が経過、今年の五月八日からは、感染法上の位置づけが五類感染症に変更されました。今夏は様々なイベントや行事が四年ぶりに開催され、夏休みの旅行や帰省、また、海外からの訪日客も戻ってきています。 一方、定点把握による感染者数は増加傾向にあり、そういった意味では備えをしておくことが大事です。 さて、今回の区における対応は、新型インフルエンザ等対応行動計画を準用する形で行われました。その計画には、対策実施上の留意点において、「対策を検証して教訓を得るため、区対策本部における対策の実施に係る記録を作成・保存し、公表する」とあります。この点については、発生直後の予算に関する特別委員会において質疑をした際、十分に認識しています、きちんと対応してまいりますとの答弁がありました。 記録ということについて、現在参議院議員でもある作家・猪瀬直樹氏は、「昭和十六年夏の敗戦」という著書の中で、誰がどのように意思決定をしたのかを文書として記録をしておくこと、歴史から教訓を導くという考え方が当時も、そして今も日本は軽視されていると、新型コロナウイルス感染症対応、例えば学校の一斉休校の判断経緯等についても触れて指摘をしています。記録する意思こそ問われなければならないと訴えています。 その上で、この間の対応から得たことを、今後の区民サービスのさらなる向上、職員体制の在り方など改善をして進める必要があります。 非常時の対応として、例えば逼迫時には他部局から保健所へ増員し、応援体制を取りました。図書館を休館にして職員を確保した区もありましたが、その都度協議をしていくのではなく、あらかじめどの部署から応援を始めるか順序を決めておいたほうがいいのか、あるいは毎日応援する職員が入れ替わるのと同じ職員が一定期間配属されるのと、どちらがスムーズに業務をこなせるのか、また、区への申請手続のオンライン化やウェブ会議なども活用されるようになりました。 平時の対応として、デジタル化をさらに進めていくもの、ウェブ開催をするものの精査、また、職員の勤務体制もテレワークや時差出勤などを行いましたが、働き方改革の視点から社会全体も今そういった動きにありますが、恒常的に可能なのか、同じ予算に関する特別委員会において、一定収束をして、今後、今回のことから何を検証して、こういうやり方もあるのではないかと、ある意味プラスになるものを結果として出していくような検証をしていくことが、今回のこのつらい感染の教訓として大事にしていかなければならないのではないかと申し上げました。 対応策を決めた際の記録の作成、保存、公表すること、そして、その検証から何を得て、何の改善に着手し、区民生活のために進めるのか。 新型コロナウイルス感染症対策の検証について見解を伺います。 次に、災害時のトイレについてお聞きします。 今年は関東大震災から百年、ゆいの森あらかわでも「吉村昭と関東大震災」のトピック展示を行っています。今回は災害発災後のトイレの問題について焦点を当てます。 トイレは上水道、下水道、電気のどれか一つでも影響があると不全になります。避難所で問題になった施設についても、最も多い回答はトイレとのデータも区の資料にはありますし、衛生面の対応も必要となります。 荒川区の災害時トイレマニュアルには、発災直後は既存トイレの水洗を禁止し、携帯トイレ、簡易トイレを使用すると記載されています。大規模災害の際は、下水配管や処理場に不具合がないか判明するまでは、トイレの利用は控えること、この理解は区民の中で進んでいるでしょうか。 利用された場合、配管の詰まりや便器への逆流が生じるおそれがあります。とりわけマンションなどでは、建物内部の下水配管の損傷や汚水槽からのポンプを用いて下水道に排出している場合は、停電によって排出ができなくなり、多くの世帯が使用禁止、使用した場合には下層階での逆流が生じることもあり得ます。 そこで、以下四点のことについてお答えください。 一つ目は、災害時には異常のないことが確認できるまではトイレの使用を控えることの広報について、このことによって、各区民のトイレの備蓄についてもつながるかと思います。 二つ目は、発災時の使用制限及び制限解除のアナウンスや公衆トイレの対応方法。三点目は、マンションについては、建物内の設備の損傷状況確認作業の方法についてなど、情報提供についてを含めたマンション防災の取組の支援。最後に、トイレが使用可能になってからの整備として、苦情がない状況と言われている七十五人に一基という状況までは、区内全域において整備をしておくこと。 災害時のトイレの状況について見解を伺います。 三点目に、教員の多忙化解消についてお聞きします。 定額働かせ放題とも言われている公務員の義務諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法については、今後、国会で議論されていく方向だと思います。一方、学校現場を抱える自治体の教育委員会としては何ができるのか。特別支援教室・学級に通う児童・生徒も増えています。また、ヤングケアラーといった問題もあります。居場所あるいは生活の場としての意味であったり、福祉であったり、学校が教育機関以上の役割を担っていくテリトリーは、今後広がっていくのではないかとも思っています。 その際、全てを学校の教員がではなく、教員以外の人たちにも協力をしてもらう、あるいは今ある教員の業務を減らすということもあるのかと思います。 教員にとって働きやすい学校環境をつくることは、有為な先生を集めることになり、そのことは結果として子どもたちのためになると考えます。スクール・サポート・スタッフの大規模校への増員といった対応や教員欠員の状況、寺子屋の指導員は充足しているのか、また、今年の一月に報告された教育委員会主要施策に関する点検・評価には、理科の観察実験アシスタントの指摘もありました。今年度の配置状況はどうなっているのか。 未来を担う子どもたちのためにも、教員の多忙化解消に向けて、現場を知る自治体だからこそできること、すべき対策をより進めていただきたいと思います。 教員の多忙化解消について見解を伺います。 最後に、睡眠の重要性についてお聞きいたします。 アニメ「キテレツ大百科」のオープニングテーマ「すいみん不足」。悩みごとがあると睡眠不足になりがちです。QOL、生活の質を高めるためにも睡眠は大切だと言われています。荒川区のホームページにおいても、良質な睡眠の効果発見とうたっています。 「睡眠市場」という言葉もあるようですが、睡眠をサポートする飲料水、サプリであったり、そういったものの市場は大きく今、拡大してきています。睡眠問題における欠勤や休職、労働生産性低下など経済的損失も指摘されていますし、睡眠時間が長いほうが生産性の高い仕事ができるとのデータ結果もあります。 また、スマホを就寝前まで見ることによる目や脳への影響なども懸念をされています。さらに、夜だけではなく、二十分程度の昼寝や仮眠の効用も言われています。 健康な毎日を過ごすため、食事、運動、睡眠の三つの要素、体を動かすことや満点メニューなど食については、これまでも取り組まれてきたことと思います。睡眠についても心がけた生活を送ることへの広報など、今後の展開についてお聞きします。 睡眠の重要性について見解を伺います。 以上四点について答弁を求めて、質問を終わります。 〔教育長高梨博和君登壇〕

町田高君

三十一番松田智子議員。 〔松田智子君登壇〕 〔議長退席、副議長着席〕

松田智子君公明党

令和五年度九月本会議におきまして、大きく三点にわたり質問をさせていただきます。理事者の皆様の積極的な御答弁をよろしくお願い申し上げます。 まず初めに、荒川区の防災・減災対策について二点伺います。 令和五年九月一日防災の日は、関東大震災から百年という節目に当たります。 関東大震災は、マグニチュード七・九とされる地震により建物の倒壊や火災、津波などが起き、死者、行方不明者は約十万五千人となりました。この災禍を機に、翌年には建築物の耐震基準を世界で初めて策定しました。 また、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの教訓から、住宅の耐震化、延焼リスクの高い密集市街地の解消、津波避難施設の整備といった対策が進められてまいりました。 さらに近年、都市部を中心とした高層ビルやタワーマンションの急増により長周期地震動に対する対策も課題となっております。 国は、今後三十年以内にマグニチュード七程度の首都直下地震が七〇パーセント程度、マグニチュード九級の南海トラフ巨大地震が七〇から八〇パーセントの確率で発生すると推定しております。 私ども公明党は、防災・減災対策として、防災インフラの整備、地域防災力の強化、自治体の避難所運営への女性の参画や防災教育の推進など進めてまいりました。 荒川区としても、区長を先頭に、「一人も犠牲者を出さない」と宣言し、区民の命を守るため、防災対策に力を入れてきていただいたと高く評価しております。 そこで、最初の質問です。 関東大震災より百年を迎えた本年、区民一人一人が地震大国日本に生きていることを再確認し、一層の事前防災に取り組むべきと感じております。今後の区の基本的な防災対策の考え方と決意をお示ししていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 防災・減災対策二点目として、長期にわたる避難のための整備について伺います。 初めに、避難所生活のための支援策です。 災害が発生し、自宅での生活が困難になった場合、避難所生活が始まります。 一次避難所となっている小中学校の体育館は、運動をする場なので床敷きです。毛布が備蓄してありますが、長期にわたる避難所生活においては、座っていても寝ていても体が痛くなってきます。 区は、床から少し高い位置で休めるよう、段ボールベッドの事業所と災害協定を結んでおります。ダンボールは湿気に弱くかさがあるため、備蓄をすることが困難です。そのため、発災後に事業所が避難所に搬入していただくことになっており、各避難所に届くには数日のタイムラグが生じてしまいます。 そこで、少ないスペースに備蓄が可能なエアーマットがあります。キャンプなどをする方は分かると思いますが、空気を入れて使用するマットです。 私は先日このエアーマットを体感してまいりました。硬い床の上に空気を入れたエアーマットを敷いて、その上に寝てみましたが、クッションが効いていて、毛布だけのときよりも大変寝心地がよく感じました。 空気を入れる前は小さく畳めて、備蓄するには大変便利です。長期間になってしまうと思われる慣れない避難所生活により大きなストレスがかかり、病気の発症や持病の悪化など様々な要因が重なり、命を落とす災害関連死などが起きてしまいます。 何としても防ぎたい災害関連死、そのために少しでも快適に睡眠環境が整えられるエアーマットの備蓄を一次避難所の学校等の備蓄品に加えるべきと思いますが、区の御見解をお伺いいたします。 次に、在宅避難者への支援です。 支援物資等の配達として、フードデリバリー事業所との災害時協定の締結を提案いたします。 発災時、自宅での生活が困難となり避難所での生活となる一方、自宅が危険でないと判断した場合、在宅避難することを区は推奨しております。 避難生活が始まり、避難所には支援物資が届きますが、自宅で在宅避難をされている各家庭に支援物資は届かないので、現状では自宅近くの避難所に支援物資を取りに行かなければなりません。 区が推奨している在宅避難を選択しながら、自宅には、例えば寝たきりの家族や乳幼児、障がい者の方など移動することが困難な方もいらっしゃると考えられます。朝、昼、夕といつ支援物資が避難所に届くのか分からず、不安が生じます。 あるフードデリバリーの事業所が配達員に向けたアンケートをいたしましたところ、災害時におけるボランティア活動にぜひ参加したいと回答した人が何と七割を超えたとのことです。 ちなみに、その事業所で登録している配達員で荒川区在住の方が約二千人いるとのことでした。全員ではなくても、約半数の方が災害時に協力したいと考えているということは、大変心強く感じました。 そこで、災害が発生したとき、在宅避難をしている区民に対し、支援物資を各家庭へ迅速かつ円滑に輸送するため、フードデリバリー事業所との災害時協定の締結を行い、在宅避難者の不安を解消するべきと考えますが、区の御見解をお伺いいたします。 次に、二項目目として、人命救助対策として二点伺います。 一点目は、人工呼吸器具・バッグバルブマスクの設置、利用促進について伺います。 バッグバルブマスクとは、手動の人工呼吸器具で、適度な量の空気を送ることが可能で、口での人工呼吸は感染症のリスクなどもあるため、これを使用することで安全に人工呼吸ができる器具です。 区の情報紙「あらんてあ・七月号」でNPO法人危機管理協会の活動が紹介されておりました。この危機管理協会は、事故や災害などに備え、救命の方法、アナフィラキシー症状への対応などを学ぶ講座の開催や、スポーツ指導などの取組を実施しているNPO法人です。先日この協会の救急救命講座を受けてまいりました。 倒れている人を発見、意識を確認、呼吸がなければ胸骨圧迫をし、AEDを使用しながら救急隊の到着を待ちます。今回の講習で胸骨圧迫をした後の人工呼吸で人工呼吸器具・バッグバルブマスクを使用しました。 例えば道を歩いていて倒れている人を発見して素通りしたとしても訴えられることはありませんが、指定管理者である保育園の職員が保育中に預かっている子どもが倒れたとき、救命法を実施することが必須であり、善管注意義務が発生します。 荒川区指定管理者制度運用方針の中の指定管理者の責務に「善良なる管理者の注意義務をもって業務を遂行する」とあります。民法第六百四十四条の善管注意義務です。 区の職員や指定管理者等の施設職員においては、上級救命講習の受講が奨励されており、技術の習得に努めていることは認識しておりますが、より一層一人でも多くの人命を救うため、公共施設へ人工呼吸器具・バッグバルブマスクの設置、利用促進が大変重要であると思いますが、区の御見解をお伺いいたします。 次に、AED設置場所の拡大と講習会の充実について伺います。 人命救助で誰もが利用できるAED・自動体外式除細動器は、現在区内の公共施設や避難所となる学校、医療機関、コンビニエンスストアなど三百か所に設置し、二十四時間使用できるよう区民の生命を守る対策を進めています。 そこで、重ねて提案いたします。 災害医療運営連絡会等に参加している関係団体の皆様にAED設置推進の支援をしていただきたいと思います。 災害時に緊急医療チームとなって協力を依頼する方々に、日頃から区民の命を守る備えをしていただくことは大変重要であると思います。また、前段でも申し上げましたAEDの操作方法とともに、心肺蘇生法やバッグバルブマスクの使い方など、講習会の充実も併せて推進していくよう要望いたします。区の御見解をお伺いいたします。 最後に、本年六月十四日、国会で成立いたしました認知症基本法について伺います。 厚生労働省の調べによりますと、認知症と診断される人は、二〇一二年の四百八十五万人から二〇二五年には七百万人、高齢者の約二割、人口の約六パーセントと急速に増えることが見込まれております。 私ども公明党は党認知症施策推進本部を立ち上げ、認知症の人が尊厳を持ちつつ希望を持って暮らせるよう、共生社会の実現を推進するため、基本法の制定に対し、力を尽くしてまいりました。 二〇一五年三月の衆院予算委員会で基本法制定を提案しました。その後、自民・公明の与党案を取りまとめ、野党への協力呼びかけなどを経て、二〇二一年に超党派の議員連盟を発足、与野党が協力しての認知症基本法の成立となりました。 認知症基本法が成立したことに伴い、国は認知症施策推進基本計画の策定が義務づけられ、都道府県、市区町村には、地域の実情に応じた計画策定を努力義務としております。 荒川区として、できるだけ早く荒川区認知症施策推進基本計画の策定に着手すべきと要望いたします。区の御見解をお伺いいたします。 最後に、荒川区認知症施策推進基本計画を策定するに当たり、認知症当事者とその家族、団体の皆様への丁寧な聞き取り調査を行い、計画策定に反映していっていただきたいと思います。 荒川区には三つの家族の会があります。介護体験者及び認知症の人を支える家族の会「銀の杖」、荒川区の男性介護者の集い「オヤジの会」、介護者安心サポート「結」の三団体です。どの家族会の皆様も定期的に会合を開いたり、家族間の交流や学習会を開き、認知症サポーター講座や認知症カフェ・サロンなど、区や地域包括支援センターと連携して活動を行っています。あくまでもボランティアで運営されており、大変負担が大きいと感じます。 先日、東京都健康長寿医療センター研究所の粟田主一先生の「認知症について」という大変貴重な講演を聞いてまいりました。粟田先生は、認知症と共に暮らせる社会環境をつくることが大事であると以下のように語られました。 一つ目は、認知症や障がいの有無にかかわらず、誰もが居心地よく自由に過ごすことができる居場所の機能、二つ目に気軽に相談できる環境、三つ目に差別や偏見を解消し、社会参加を促進する、四つ目が認知症当事者の社会参加の促進です。 また、ある新聞にはこのような事例が掲載されていました。高知県香南市のデイサービスです。オレンジや黄色のユニフォームに身を包んだ高齢者三人が送迎車から降りると、ほうきを手に市内のマンションに入っていきました。認知症の人が通うデイサービスの利用者で、この日の仕事は清掃です。スタッフと一緒に廊下の溝のごみを破棄したり、蛍光灯のクモの巣を払うなど、約二十分かけて建物の三階から一階までをきれいにしました。ひと仕事終えた三人は談笑しながら、「働いた後は気持ちがいいね」と喜びを語っておりました。 この事業を行っている代表者の方は若年性認知症と診断された当事者で、認知症の人たちにとって、できないことよりもできることを一つ一つ増やしていきたいとの思いから始めたそうです。 認知症当事者とその家族が地域の中で生き生きと暮らしていけるよう、丁寧な聞き取り調査をしていただき、荒川区認知症施策推進基本計画の策定につなげていただきたいと要望いたします。区の御見解をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。(拍手) 〔区民生活部長阿部忠資君登壇〕

菊地秀信君公明党

この際、議事の都合により休憩をいたします。 午前十一時五十分休憩 午後一時開議

町田高君

三番横山幸次議員。 〔横山幸次君登壇〕

横山幸次君日本共産党

今年は死者十万五千人以上、甚大な被害をもたらした関東大震災から百年。この百年を経過しても、災害に弱い都市構造を克服できないまま、首都直下地震による甚大な被害想定が今突きつけられております。 また、関東大震災では、デマの流布によって数多くの朝鮮人、中国人など虐殺されたことを忘れるわけにはいきません。こうした教訓を今後の区政の中でしっかりと生かすことが大事だとまず申し上げておきます。 最初に、学童クラブ運営事業者の不正と公共サービスの在り方についてであります。 今回、区立学童クラブを運営しているワーカーズコープが職員配置についての虚偽の報告を行い、委託料の不正受給をしていた実態が明らかになりました。これは新宿区学童クラブ指定管理者であるワーカーズコープの不正受給が情報提供で判明、それを受け区が調査して明らかになりました。 ワーカーズコープの責任は重大であり、真相の究明が求められます。しかし、不正受給を行った法人を追及し、切れば終わりというわけにはいきません。区立の学童クラブの運営委託を行ってきた区の責任も極めて大きいと言わなければならないんです。 一九九四年に荒川区は学童クラブの民間委託を始めました。これに対し、民間委託に反対する運動も起こり、二万四千筆を超える民間委託反対の直接請求署名も行われました。 区は、そのときに、民間委託について、財政効率とともに、区の職員がやる場合と同じ資格、今まで区が積み上げてきたカリキュラム、プログラムなど共通したものとして、これまでと同じなどと言ってきました。その中で印象的だったのは、学童クラブについて、その責任を与党会派の方から問われ、責任は上げて区にある、直営でも民間委託でも、最終的には全て区が責任を負う、この原則に変わりはないと、そこではっきりと言い切っているわけであります。 以来三十年近くなる中で、本当にこの立場が貫かれていたのか問われます。この間、各学童クラブで適切な体制、保育はできているかなど、指導監査はどうも行われていなかったようであります。特に保育内容のチェックはどうなっていたのでしょうか。民間委託について全責任は区にあるという立場はどうなっていたのでしょうか。 同時に、今回の不正受給の要因に、学童保育支援員の確保が困難だったことが挙げられています。 今、全国的に学童保育支援員の不足が深刻であり、他の学童クラブを運営する法人は大丈夫なのかと大変心配です。区にそうした認識はあったのでしょうか。あったとすれば、各学童クラブの人員配置の状況、指導検査を実施する方向に当然目がいくはずであります。 区の責任を明らかにし、保育内容も含めて、全学童クラブの総点検、指導監査を実施し、その結果を公表するよう強く求めます。お答えください。 今、ふれあい館構想によって区の直営学童クラブ全廃が進められようとしています。このまま直営の学童クラブを全廃してよいのでしょうか。学童クラブ事業だけでなく、直営の児童館事業もその中で消えてしまいます。 このままでは、直営で積み上げてきたカリキュラムなど共通してやっていただくと言っていた区の大本の考え方ができなくなり、運営事業者にお任せになってしまうのではないでしょうか。 そもそも学童クラブは、児童福祉法で適切な遊び及び生活の場、健全な育成として位置づけられ、そこで働く学童保育支援員は、学童クラブの設備運営基準で発達に応じた主体的な遊びや生活、自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立などを求められ、極めて高い専門性と経験を必要とする専門職であります。直営全廃で区が学童クラブ事業に責任を負って、民間委託の学童クラブの指導や監査ができるでしょうか。 各学童クラブの適正な専門職の配置はもとより、その学童保育の質の確保は、認可保育園と同様に区の責任であります。そのために現在残っている二か所の直営学童クラブと児童事業に携わる専門職員は重要であり、その体制強化こそ求められていると思います。 そこで、公設公営の学童クラブ事業の全廃方針を改め、引き続き学童保育に精通し、経験も有する職員を将来にわたって確保することを求めます。また、民間委託した学童クラブの支援員の処遇改善も大事です。区独自加算の実施、拡充を求めます。お答えください。 次に、第九期高齢者プランの策定についてです。 岸田政権は、当初利用料の原則二割または二割、三割負担の対象拡大、要介護一、二の訪問・通所サービスを介護保険サービスから外す、ケアプラン作成の有料化、福祉用具のレンタル廃止で買取制へ、介護保険料の徴収年齢を三十九歳以下に引き下げよう、こういう考えで審議をしておりました。しかし、介護保険制度の創設に携わった方も含めて広く、史上最悪の改悪など反対の声が上がり、政府も一旦これを先送りしました。 ところが、介護保険利用料の一割負担の原則を見直す議論が今、厚生労働省で再開され、年末までに結論を得るとしています。今でも高過ぎる保険料に加え、二割負担の対象を大幅に拡大しようとしています。介護保険を巡る状況は極めて深刻です。それは区の高齢者プラン策定に当たってのアンケートを見ても、深刻な実態が浮かび上がっています。 介護離職は一〇パーセント近くで解決されておりません。老老介護も一層深刻です。また、高過ぎる保険料、利用料による経済的負担、サービス削減で必要な介護が受けられないなど、社会問題となってきた実態も見えてまいります。 直近の国民生活基礎調査を見ても、介護の多くを家族介護に頼っている実態はますます深刻になっていることも全国的に明らかです。特に老老介護が六割を超えています。また、同居者の介護時間は、要介護三以上でほとんど終日となっております。そして、多くの場合担い手は女性です。ジェンダーの問題もここに浮かび上がってきます。 その背景には、高い利用料、利用限度額や介護保険サービスの利用制限などが挙げられます。また、払える範囲でしかサービスを利用しない利用控えも問題ですが、調査の対象になっておりません。 こうした実態に立てば、政府が当面進めようとしている利用料の原則二割負担などの値上げには、やはり反対の声をしっかり荒川区から上げていただきたい、お答えください。また、二十億円近い介護準備金も使って、少なくとも来年の改定に当たっては介護保険料の値上げをしない、その決断を求めたいと思います。 介護保険制度は、保険あって介護なし、そして、制度創設時の社会的介護、これは一体どこに行ったのでしょうか。荒川区は高齢者福祉都市宣言の区です。安心して住み続けるために、介護保険制度で足らない分は、ぜひ区の独自福祉で支えていただきたいと思います。 老老介護やヤングケアラーを含めた家族介護の深刻な実態についての区の認識をお聞きします。その上で、福祉の増進という自治体本来の役割発揮の点から、区独自で介護手当の支給、同居家族がいる場合でも、介護者支援を兼ねた生活援助の対象の拡大なども含めた検討を求めたいと思います。 次に、コミュニティバスさくらをはじめ、地域公共交通の構築についてであります。 町屋さくら導入時の議論を改めて見返しました。区は、交通会議設置の目的として、移動制約者等の生活交通確保に向けた新たな旅客輸送の増進を図る、地域の実情に合う交通サービスの展開を挙げ、各関係者の共通理解と課題解決に向けた議論の場として、これが設けられました。 考え方としては、荒川区基本構想、都市計画マスタープラン、バリアフリー基本構想という計画の中でさくらも位置づけられているわけであります。さらに、バリアフリー基本構想との連携、高齢者、障害者、子育て世代への生活交通手段の提供、交通結節点強化の推進、既存バスなどとの役割分担という検討も行っていたようです。 こうした観点から、区内交通問題と一定の実態調査、分析も行い、約半数が徒歩、自転車で移動し、今後高齢者の交通対策は検討していく、こういう結論が記載されています。 本来であれば、町屋さくら廃止という区の意思決定の際には、最低限これまで検討してきたような内容での検証を行った上でやるべきであります。しかし、区がやったのは、運行経費は補填しない、その原則だけ押しつけるという、私から言わせれば極めて乱暴なやり方だと思います。 さくら導入時より高齢化社会が一層進む中、以前にも増して多様な地域内の移動手段の確保は重要になっており、区民の意見や、そして実態調査も踏まえて、区内地域公共交通の在り方を検討、具体化することをまず求めたいと思います。 この問題では、お隣台東区のコミュニティバスめぐりんの状況を視察、調査してまいりました。めぐりんは現在四路線・五ルートでほぼ区内全域をカバーしています。注目したのが、地域住民などの要望もあって、交通不便地域解消や病院、公共機関へのアクセスなどを目的に、四年間の実証実験を行って路線の改善を行ってきたことです。結果、交通不便地域の解消、台東病院や日本医科大学へのアクセス、三ノ輪駅へのアクセス、運行間隔も十五分から二十分に一本など、改善が行われました。 荒川区、台東区はほぼ平坦な地形、人口や区財政規模でもほとんど同一です。一方、交通網で言うなら、同一面積の中で台東区のほうがはるかに鉄道系、バス系も含め、圧倒的に多く張り巡らされ、大ターミナルもあります。 台東区は観光地があるから、こういう声もありますが、一部路線を除けばほとんどが地域住民の利用で、高齢化など移動困難者対策として拡充をしているとの話であります。 二億五千万円という経費、財政負担について議会から問題視する声はないとお聞きしました。さらに聞くと、今後、コミュニティバスめぐりんの隙間を埋めるためのシェアサイクルの拡充とともに、グリーンスローモビリティの検討も今している、こういうお声も聞きました。 もう一つ、京成バスと日立自動車は、赤字を区の補填で台東区は運転しておりますが、深刻な運転手不足もあって、事業者からさらなる支援を台東区も求められている、こういう声を聞きました。これは担当の課長の声であります。荒川区は一円のお金も出しておりません。 町屋さくらの廃止、さらにさくらの路線縮小や減便などで現行路線を果たして維持できるのでしょうか。やはり運行経費の補填を含めた検討が必要です。 町屋さくら復活も含めて、地域公共交通の軸となるコミュニティバスさくらの運行経費補填の在り方の検討を求めたいと思います。 最後に、区の財政についてです。 二〇二二年度決算では、決算剰余金約五十一億円、他と合わせて五十二億円余を基金に積み立てる補正予算が提案されています。二〇二一年度決算では、実質収支四十九億円のうち、約二十四億円を積み立てました。基金について、区は繰り返しリーマンショックを例に、基金は多ければ多いほどよい、こういう立場の御答弁をしてまいりました。 最近になって区は、財政調整基金の適正規模を、根拠は分かりませんが、標準財政規模の三〇パーセントと正式に答弁いたしました。私たちは多くても二〇パーセントまでが適正規模であると考え、さらに経済的な変動にもそれで対応できるというふうに思います。 リーマンショックの二〇〇九年、区の決算では約二十五億円の財政調整基金を取り崩す一方、十億円の決算剰余金を計上しています。そのときの財政調整基金は標準財政規模の一〇パーセント、大体その規模でした。大規模なリーマンショックという経済変動にも一〇パーセントで対応し、その後、財政難に陥ってはおりません。 標準財政規模の三二・五パーセント、現在はその規模でありますが、三〇パーセントを超えた二・五パーセント、金額で言えば約十六億円です。また新たに本庁舎建替えの特定目的基金を今年度から八年間百億円積み上げます。建設費の半分を基金で賄う計画ですが、これについては、起債と基金の割合など再検討が必要だと私は考えています。 六月会議で我が日本共産党荒川区議会議員団が提案した、例えば特別支援学校の給食費補助は八百万円程度で実現ができます。基金積立てによって区民サービスが抑制されるのでは、住民福祉の増進、向上という地方自治体本来の目的、役割が果たせないではありませんか。 区として、標準財政規模の三〇パーセントを財政調整基金の適正規模とするならば、それを上回った分、緊急対策としても、住民福祉の増進や暮らし応援の対策に振り向ける、そのことが今求められていることを強く申し上げておきたいと思います。お答えください。 以上で第一回目の質問を終わります。 〔子ども家庭部長小堀明美君登壇〕

町田高君

○議長(町田高君) 残り三十秒です。

横山幸次君日本共産党

先ほどのさくらの答弁については、答弁自身、全く納得できないし、質問にもまともに答えていないということだけははっきり申し上げ、今後開かれる決算に関する特別委員会等でしっかりと区民の立場で議論していきたいと申し上げて、終わります。

町田高君

二十六番久家しげる議員。 〔久家しげる君登壇〕

久家しげる君立憲民主党

今回大きく三項目についてお尋ねしますが、いずれも私自身が前任期中から特に重点的に取り組んできた政策分野に係る内容についてであります。コロナ禍にあって実施自体が困難なものもありましたが、今年に入りコロナ禍以前の日常を少しずつ取り戻している中で、改めて区の発展とにぎわいの創出に資するための施策であるとの思いから、前へ進めていただきたく、今回取り上げさせてもらいます。実現のための前向きな答弁となりますよう御期待申し上げ、質問に入らせていただきます。 まず最初に、荒川区の若年層支援の現状と今後の方向性についてお聞きします。 荒川区議会も今期より若者支援・健全育成調査特別委員会を設け、若者支援の充実を図るための体制が整備されました。設置の目的と趣旨に沿った委員会運営がなされるよう期待したいと思います。 また、昨年十二月五日に若者の社会的自立を後押しするワンストップ相談事業「わっか」が開始されましたが、今質問はわっかについてお聞きしたいと思います。 誰に話していいか分からない悩みを打ち明ける窓口として設置されたもので、対象年齢は区内在住の十五歳から三十九歳の方となっています。折からの不況に加え、社会状況や価値観も多様化した中において、新たな悩みやストレスが生じ、それによって学校生活や社会生活が困難な状況に陥る若者が増えています。 追い打ちをかけるように、ここ数年のコロナ禍での特殊な環境下に置かれることで、閉塞感や孤独感が増し、より深刻な状況へと追い込まれる方もいます。 今年三月に昨年の自殺者数が厚生労働省から発表されておりますが、その中で高校生以下の数は五百十四人とあり、統計開始以来最悪の数値となりました。取り返しのつかない事態となる前に、行政もまた迅速かつ効果的な対応策を講じなければなりません。 その一環として、また、解決策を図るためのきっかけとしての窓口として設置されたのがこのわっかであるかと思います。事業開始以来数か月が過ぎましたが、改めてこの段階でのこれまでの取組についてお聞きしたいと思います。 まず一点目は、その相談内容について、どのような内容のものが多かったのか、全体的な傾向と併せてお伺いします。また、相談件数や年齢層などに何か特徴的な傾向が見られるのかもお聞きしたいと思います。 二点目としましては、これまでの成果についてであります。 様々な相談があったかと思いますが、どの程度解決やそのきっかけとなり得たのか、都度検証がなされているかと思いますが、現段階での相談支援事業としての評価についてお聞きし、それらを踏まえた今後の改善策やさらに充実すべき点がありましたら、教えていただきたいと思います。 個人的には工夫するべき点として、事業の周知方法があるかと思います。必要な人に事業の存在と情報が行き届くのはもちろんですが、ともすれば堅いイメージのある行政の取組について、アプローチしやすくなるような見せ方の工夫も必要かと思います。様々な媒体を活用して情報発信を行うのと同時に、利用しやすいようなイメージ戦略や表現方法もぜひ図っていただきますようよろしくお願いします。 次に、若年層への新しい支援施策についてお聞きします。 コロナ禍でこの数年間を過ごした若い方たち、特に学生時代を経た方たちは、学業やスポーツ、修学旅行や体育祭・文化祭などの学校行事、さらには地域のイベントなど、様々な活動が著しく制限され、本来なら友人や仲間たちと楽しく過ごし、思い出をつくったり人間形成を図るための貴重な経験や過程を得ることがかないませんでした。また、教育の格差も広がるなど、その対策として、これまで以上に若年層に焦点を当てた支援が必要となってくるのではないでしょうか。 学業支援、学校で体験できなかったイベント、また、人間形成に必要な様々な経験を得るための地域活動、行事など、区として今後取り組むべき具体策を考えて実施していただきたいと思います。 私はそれらの一環として、この質問項目の最後に提案したいことがあります。 今年の予算に関する特別委員会内でも述べたのですが、昨今、全国の様々な自治体で住民参加型の会議体、特に若年層を中心とした会議体が設置されています。通称若者会議または若者議会などと呼ばれていますが、首長の諮問を受けて新たな政策を提言する、条例にも定められた正式な組織となります。おおむね三十歳以下の若者で構成されており、自分たちにとって地域に何が必要なのか、議論の中で方向性を示し、そこで出された結論を行政へと提言するものであります。 中でも特徴的なのは、愛知県の新城市の若者議会で年間一千万円までの予算の提案権も与えられています。そもそもは若者の流出を食い止め、地域に定住してもらうことを目的とした地方自治体の施策でありますが、同時に、会議内での議論を通じてのコミュニケーション能力や人間関係、地域の課題解決のための意識の醸成など、様々な経験を得ることもできる取組だと思います。また、若い人たちにとってより魅力的なまちとなるようなイベントの開催、施設や店舗の設置など,荒川区においても実施することで地域振興策へとつながります。 このような若年層にスポットを当てた住民参加型の会議体の設置をぜひ実現してほしいと思いますが、考えをお聞かせください。 二点目の質問項目に入ります。アフターコロナの新しい観光施策についてです。 まだ完全な収束段階ではありませんが、今年に入り、コロナに関する様々な規制が緩和あるいは撤廃され、徐々にでありますが、コロナ前の日常を取り戻しつつあります。街中でマスクを着用しない人の割合も日を追うごとに増えているように思います。そして、何よりも街中での外国人の観光客が目につくようになりました。 今年七月の訪日外客数は約二百三十二万人となり、コロナ禍前の二〇一九年の同月と比較しても、八割程度まで回復しているとのことです。国内外からの観光客を呼び込むことは、地域経済の発展や活性化へとつながる重要な施策であり、また、イメージアップが図られることで、地元の人たちにとっても地域への愛着を醸成することになります。 私は、これまでも機会があるたびに、観光施策を通じての荒川区の地域経済の活性化、にぎわいの創出、そしてイメージアップのための政策提言を行ってまいりました。根底には、自分の住んでいるまち荒川のよさを多くの人たちに知ってもらいたいという思いがあります。 そのような中、ともすれば、他区と比べて地味な印象のある荒川区のイメージと魅力をどのように向上させていくのか、このような観点から、観光資源の発掘、観光大使の活用、PRと周知方法の充実、交流都市との相互交流の活発化、近隣自治体との連携など様々な施策について議論してきました。残念ながら、コロナ禍にあって、特に観光分野についてに関しては、ほとんどこれまで具体的な取組ができてこなかったのが現状です。もちろんその中でも、例えば区内回遊型の謎解きゲームなどが行われ、一定の反響と成果があったと思われます。社会活動が制限された中でも創意工夫をして取り組んでこられた関係理事者の皆様には、改めて感謝の意と敬意を表したいと思います。 今後はアフターコロナを見据えて観光施策を展開していく中で、改めて区の取組や考えについてお聞きしたいと思います。また、従前から申し上げているとおり、観光動態調査も行い、より実効性のある施策が実現可能となるよう引き続き要望しておきたいと思います。 これらの点を踏まえ、区として今後新しい観光施策などを計画していることがありましたら、お聞かせください。 次に、観光施策の一環として、SNSやメディア媒体を活用した情報発信について質問します。 荒川区としても、情報発信のツールとしてフェイスブックや旧ツイッターなどSNSを活用しています。また、あらかわさんぽなどの観光アプリも設けておりますし、ユーチューブの公式チャンネルなども開設し、区のPRを行っています。 これらの取組自体は必要なこととは思いますが、これらのツールの利用を促進するための取組も同時に行っていく必要があるかと思います。 先日、ユーチューブを視聴しているときに隣の墨田区のコマーシャルが流れてきました。御覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、区長自ら出演し、墨田区のPRを行っていました。よい取組だなと思い、担当課のほうに問い合わせたところ、今年の八月と九月、そして十二月と来年一月にかけてそれぞれ流す予定とのことでした。また、区のPRはもちろんのこと、墨田区のユーチューブの公式チャンネルの登録数を増やすことも目的の一つであると話されていました。予算を聞いたところ、総額で九十万円ほどだそうです。視聴者の層などコマーシャルの流れる条件がいろいろとあるそうで、本格的な評価・検証もこれからだとのことですが、反響も大きく、登録者数も順調に増えているそうです。 今やテレビ以上に大きな影響力を持つとされるメディア媒体となったユーチューブを活用したこのような取組を、荒川区もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。見解をお聞かせください。 荒川区の観光施策に係る情報発信の充実に向けた取組に関しては、今後も積極的に取り上げていきたいと思います。 三点目の質問項目に入ります。花と緑のあふれるまち荒川への取組についてです。 荒川区は二十三区の中でも緑被率や樹木の被覆地率が低い傾向にあり、また、公園面積も相対的に少ないのが現状です。 荒川区は、緑化推進のために平成二十年度に花と緑の基本計画を策定し、この冒頭文で花と緑のあふれるまち荒川を目指す旨が記載されています。とてもすばらしい理念だと思います。 また、花や緑は私たちに多くの恩恵をもたらすと述べられています。公園の緑、道路に並ぶ街路樹、庭先の草花や玄関前の鉢植え、花壇に咲く花など、全ての花と緑はまちに彩りを添え、私たちを癒し、災害時には延焼防止に役立ち、また二酸化炭素を吸収し、地球温暖化やヒートアイランド対策としても大きな効果があるため、機会を捉えて少しずつでも増やしていく必要があるとされています。そして、全ての区民が花や緑を育て、慈しむことに何らかの形で関わり、参加することで、心豊かで健やかな区民生活の実現に結びつくとされています。 様々なプラスの効果をもたらすと思われる緑化推進策ですが、一方で、東京都と区市町村が平成二十二年に策定した緑確保の総合的な方針では、民有地内の緑の減少が続いていることが懸念されており、その保全のための策として確保地が設けられ、平成二十八年以降は荒川区内でも東西尾久や町屋地区の一部がその対象地域となっています。 これまで以上に官民一体となった緑の保全と緑化に向けた様々な努力と対応策が取られるよう、知恵を出し合っていかなければなりません。 そこで、まずお聞きします。 区としては相対的に緑の少ない現状に対して、どのような認識でいるのでしょうか。また、その対策としてこれまで取り組んできたことなどをお伺いしたいと思います。 緑化推進に係る様々な取組の中で、区民の意識高揚と観光の視点も取り入れた取組として、尾久の原公園のシダレザクラ祭りや都電沿線を中心としたバラの市が行われており、毎年盛況を博しています。 私も常々緑化の推進には、観光振興の視点も絡めて行ってほしい旨申し上げてまいりました。観光施策の項目でも述べたような、地域経済の活性化、にぎわいの創出、そして区のイメージアップにもつながる取組として推進してきました。 イベントの実施以外にも、緑化推進のために今後は区内各地で花と緑を楽しめるようなスポットを増やしていけたらと考えています。街路や公園、公的な施設だけでなく、民有地、例えば庭先や屋上、ベランダなどにも様々な工夫を凝らして植栽し、まち全体として緑が増えていくような取組をぜひ行っていただきたいと思います。 他区では、民有地での花壇設置費用の助成などを行ったりもしていますが、荒川区としては、今後は新たな事業の展開、助成の実施など考えがありましたら、お伺いしたいと思います。 荒川区は今後、南千住六丁目の旧浄水場跡地の公園や町屋公園、宮前公園の第三期の計画など大規模公園の整備が控えています。これらの公園を整備する際には、植栽を充実させるよう要望したいと思います。 以前、ほかの議員の方からも提案がなされましたが、そこに行けば、辺り一面花と緑で囲まれ、目で見て楽しみ癒される、観光スポットとなるような場所として整備してほしいと思います。 このような大規模な施設の整備の際は、場所の確保もしやすく、計画も立てやすい、実現可能性の高いよい機会だと思います。また、必ず荒川区のイメージの向上にもつながっていくと思います。 いずれの公園も長期的な整備計画なので、まだ具体的な整備内容は白紙かと思いますが、特色ある公園づくりという観点からも鋭意検討いただき、今述べた提案内容をぜひ積極的に取り入れていただきたいと思います。区の見解を伺います。 以上で私の質問を終了します。御清聴ありがとうございました。 〔子ども家庭部長小堀明美君登壇〕

町田高君

二十四番山田晴美議員。 〔山田晴美君登壇〕

山田晴美君維新・子育ての会

私は、一期目のときから子育てや子どもの未来についての質問を取り上げてきました。それは私自身が子育て真っただ中だから、今起きている現実から目をそらさないよう、目をつぶらないようにです。 また、私自身、高齢者と同居していることで、介護の実態についても実体験済みではありますが、しかし、少なくとも大人は声を上げられる機会や語彙力もあります。でも、子どもたちの声は大人の管理下にあるため、大人が子どもの声を大人都合や既成概念で、その真実とは違う解釈をしたり、その子どもの本音を見極められなかったりすると感じているからです。 私は一般質問で毎回、一冊の本を御紹介してきました。今回も一冊御紹介させていただきます。 著者、親野智可等さん、題名は「子育て三百六十五日」という一冊。 この著者はペンネームで、「おやのちから」を当て字で使っています。本名は杉山桂一さん、長年の教師経験を基に、教育評論家、親力アドバイザーとして活躍されています。 全国各地で小・中・高等学校、幼稚園、保育園のPTA、市町村の教育委員会、先生や保育士の研修会でも大人気となっています。 また、あの人気漫画「ドラゴン桜」の指南役としても有名な方です。 この本は、一年三百六十五日、子育てで頑張っている親たちへ贈る応援メッセージになっています。 第一章、子どもがもっと可愛くなる言葉。「子どもは、天からの授かりものではなく、預かりもの。つまり、親のものではない」というメッセージ、これは一人の人間をお預かりして育てさせていただいているのだと考えるといいと親野智可等さんは言っています。 第二章、子どもと上手に付き合える言葉。「子どもとずっと一緒にいて感じるストレスの原因は、全て相手のペースに合わせなければいけないこと。自分がしたいことを自分のペースでできないことが続くと、想像以上のストレスになる。これは大人同士の世界では決して分からないストレス」というメッセージ。これは妻がワンオペ育児になっていたら、夫はこのことを決して忘れず、妻が一人になれる時間をつくってあげてくださいと親野智可等さんは言っています。 最後に、第七章から、学校や勉強がうまくいく言葉。「日本の学校は、全員が同じときに同じことを同じように行うという集団主義が大前提の設定だ。既にそういう時代ではなく完全に時代遅れ。不登校が増えているのは、子どもたちが身をもってそれを教えてくれているのだ」というメッセージです。これは教育の個別最適化に本気で取り組まないと、日本に未来はありませんと親野智可等さんは言っています。 今、ほんの一部を御紹介しました。子どもは預かりものであること、子育てのストレスは大人の世界にはないものであること、不登校の増加は、子どもたちが身をもって教育の時代遅れを教えてくれているということ。私はこの本を読んで、子ども目線になる必要性をさらに強く感じた次第です。 さて、質問に入ります。 先日、荒川区では、子どもの権利条例制定に伴い、子ども議会が復活しました。子どもたちの困ったや未来への希望について、大人が子どもたちの生の声を聞く機会はより多くあるべきと思っていますので、ぜひとも継続的に実施していただきたいと思っています。 今、政府も子ども支援について様々な政策を打ち出そうとしています。今年発足したこども家庭庁も「こどもがまんなか」という考え方を打ち出しています。 しかし、子どもが真ん中なのは当たり前で、肝腎なのは、その子どもを囲む大人たちであり、社会であり、その大人の問題をクリアにしていかないと、真ん中にいる子どもたちの困ったは解決しないというのが事実です。 ヤングケアラー、虐待、いじめ、不登校など、二〇〇〇年代に入り増加傾向にある中で、今後さらに増加していくという推察は誰もが懸念していることです。 私は思います。このような困り事を抱える子どもたちを救うには、相談窓口を置いたり専門家を配置することだけでは救えないと。そこで、やはり避けて通れない学校の在り方、そして先生方の働き方改革、ここを強化すべきと感じます。 今、教育現場では教員不足が深刻化していて、疲弊している先生方は職員室で談笑する余裕すらうかがえない。欠席した生徒の家庭への連絡や生徒からの相談事に向き合う時間すらつくれずにいるのが現実ではないでしょうか。しかし、教員不足を解消するめどは立っていない今、早急に先生方のフォロー体制をつくるべきと考えます。 まず小学校においては、二〇二二年度から高学年で教科担任制が実施されるようになりました。しかし、低学年においても、体育や家庭科など実技のある教科については専任教員が必要です。しかし、これも教員不足という問題があります。 であるなら、地域からボランティアを募集し、スポーツ好きな方を体育授業補助、裁縫や料理が得意な方を家庭科補助など、教壇に立たなくても教えられる補助員を配置すれば、担任の先生の負担軽減になりますし、荒川区が掲げる「地域で子育て」の一躍を担うのではないでしょうか。 また、中学校においては、部活動の地域移行や外部委託の推進です。二〇二二年十二月にスポーツ庁と文部科学省の両長名で「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が策定され、文部科学省は二〇二〇年九月に「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革について」の書面で、二〇二三年度から公立中学校での休日の部活動を地域移行させると発表しました。参考として、他自治体の事例を御紹介します。 静岡県掛川市では、二〇二一年度から地域移行に向けた体制整備を進め、二〇二三年一月の総合教育会議で部活動を廃止し、最終的には学校と切り離すこととしました。そして、二〇二六年度までに部活動を習い事の一つとして捉えて、掛川地域クラブに移行する方針を示したところです。 この掛川地域クラブは掛川市のスポーツ協会や市文化財団に対する業務委託によって運営され、その他の地域団体が運営する各クラブには、市が支援することとされています。 また、富山市、黒部市では、二〇二一年度に「KUROBE型地域部活動」をスタートさせ、全中学校のうち十部について、休日における部活動を地域部活動に転換しました。そして、二〇二三年度以降には全ての運動部活動の休日を地域に移行することを目標としています。 そして、先日、私が視察させていただいた川崎市の事例を御紹介させていただきます。 川崎市からの要請を受けて、二〇〇六年に特定非営利活動法人高津総合型スポーツクラブSELFが設立されました。設立準備委員会結成から約三年かかったそうです。 この本拠地、クラブハウスは川崎市立高津中学校の敷地内にあります。学校と地域と行政をつなぐパイプ役として、子どもたちの未来を育てる一役を担っています。もちろん、土日、祝日、学校のお休みの間も定休日なしで運営されています。 主な受託事業は、川崎市高津スポーツセンター指定管理業務、川崎市立学校施設地域管理業務委託、これは市内十五校の業務を担っているそうです。川崎市学校施設有効活用事業、いわゆる学校開放管理です。地域の寺子屋事業委託、地域における障害者スポーツ普及推進事業、災害時避難所開設管理、選挙投票所設営運営など、多岐にわたり業務を受託しています。 もちろん小さい子どもから高齢者までが入会でき、市外からもたくさんの方々が通っているそうです。また、月曜から日曜まで、トータル四十七種目のカリキュラムが組まれていて、指導者はトータルで百人ほど登録されているそうです。 場所は、部活が終わってからの学校のグラウンドや体育館、多目的室などが使われています。 部活では足りない子どもたちは、部活のない日にクラブへ通う、また、部活とは違うスポーツを楽しむためにクラブへ通う。そして、文化系のカリキュラムでは、会員が自らイベントや大会などの企画もしているそうです。 このような受皿があれば、土日の部活動だけでなく、学校教員が担う平日の部活動日数を減らしても、スポーツクラブへ行くことでちゃんと指導を受けることができます。 しかし、難題となるのは、何事も人です。人材は必要です。このスポーツクラブSELFでは、地域の卒業生を中心に、まさに人が人を呼ぶ連鎖が構築されていました。そして、学校が担う管理業務を請け負うことで、学校側も業務のスリム化が図れます。 私は、この部活動地域移行・外部委託について簡単だとは思っていません。ですが、少子化問題はありますが、荒川区の人口は増加傾向にあり、教員不足の解消が見込めない現状であるのなら、何より成長期である子どもたちの心と体のためにも早急に取り組んでほしいと強く要望しますが、区の見解をお伺いします。 次に、昨今世界中で問題になっている子どもたちの近視発症増加についての質問です。 文部科学省が二〇二一年に実施した近視調査の結果が二〇二二年に発表され、裸眼視力が一・〇未満の子どもの割合は、幼稚園で二四・八一パーセント、小学校で三六・八七パーセント、そして中学校では六〇・二八パーセントと初めて六〇パーセントを超えました。 ちなみに、荒川区は令和三年度の統計でこの一・〇未満の子ども、小学校で四六・一パーセント、中学校では六二・一パーセントという結果でした。 文部科学省では二〇二二年度も近視実態調査を実施しており、近視、遠視、乱視という視力低下の詳細を明らかにした上で有効な対策を検討していくとしています。 子どものときに近視を発症したまま放置しておくと、年齢が上がるにつれ近視は進行していきます。また、一度発症すると近視は治らないと言われており、子どもの頃からの対策が重要だと言われています。 あのジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社が深刻な問題であると提言し、発信している記事によりますと、特に日本を含む東アジア諸国では、近視の増加傾向は著しい状況で、一部の地域では九〇パーセントを超えるとも報告されています。 近視を放置すると、世界の医療制度において、年間約二十二兆円を超える巨額な負担となることも推定されていて、この費用負担は今後十数年のうちに急激に増加すると予想されています。 そこで、近年の研究において、屋外での活動が子どもの近視発症率抑制、進行の遅延につながるという研究データが多数報告されています。そうです。太陽光を浴びることが子どもたちの目も守ることが立証されているのです。 この研究結果を受け止め、国として既に動いている諸国があります。台湾は既に教育省、健康省が主導して二〇一〇年、一日二時間以上の屋外活動の導入を開始しました。この屋外活動の導入を進めてから、近視の発症率が大きく減少したのです。 台湾南部の学校を対象にした二〇一三年の調査でも、学校での屋外活動の導入によって、近視の新たな発症は何と半分に抑えることに成功、進行も遅くなるという結果が示されました。 こうした実証結果を基に、二〇一三年、台湾政府は体育の授業に関する法律を改正し、法制化することに至りました。 また、シンガポールでは、近視予防に当たり、勉強や電子機器の使用期間を制限することに主眼が置かれましたが、それに加えて、外遊び推進、デバイス使用の削減を推奨する啓発活動、学校での定期的な視力検査を連動させる取組を国家近視予防プログラムとして国を挙げて実施しています。 次に、中国でも二〇一八年、政府は各自治体の近視削減目標を定めた国家計画を策定しました。二〇三〇年には高校生までの近視発症割合を七〇パーセント以下にすること、また、一日一、二時間を目安に、屋外での時間を確保することなどが盛り込まれています。 近視の進行を抑制する可能性が示される太陽光を十分に浴びる行動とは、千ルクス以上の光を一日二時間浴びることを示しますが、直射日光でなくても木陰の明るさでもいいとされています。 この近視予防への取組は、私が常々お伝えしています子どもの外遊びの必要性をさらに強固とするものです。荒川区においても実効性のある取組を進めてほしいと要望しますが、区の見解をお伺いします。 最後に、制服のサブスクについての質問です。 サブスクとは定額制のレンタルという意味です。 総務省の小売物価統計調査を基に算出した資料では、ここ十年で制服の全国平均価格は二〇パーセント以上値上がりをしています。そして、原材料費や輸送費の高騰は止まりませんので、今後も値上がりしていくことは見えています。 昨年、埼玉県立北本高校が学校制服メーカーと連携をして、制服を定額で貸し出すサブスクを始めました。すると、その年に入学した新入生の約八割がこのサブスクを選んだそうです。もちろん、保護者の方にとってこのサブスクは、経済的負担が軽減され、また子どもたちにとっても大き過ぎたり小さくなってしまったりと、体に合わない制服を着続けなくてもいいのですから、メリットのほうが大きいです。 このメーカーでは、レンタルから戻ってきた制服はクリーニングした後に品質検査をして、問題ないものは再度レンタルに回し、ダメージの大きいものは車のシートの素材に再利用したり、外装や箱、ビニール袋など全てリサイクル素材を使っており、子どもたちは制服を着るだけで環境保護に貢献できるというわけです。 また、高校に至っては、ユニクロの制服導入を決めたり、九州のほうではこども園が制服のサブスクを始めています。 荒川区の中学校でもPTA活動として、また、学校が主導として制服のリユース活動をしています。しかし、回収できる制服はサイズの小さいものばかりで、なかなか需要と供給のバランスが取れていないのが現状だと聞いています。 この問題は、制服を取り扱うお店や製造メーカーなどの連携が必須です。区がコーディネーター役を担い、ぜひともそのスキームを構築してほしいと要望しますが、区の御見解をお伺いします。 「未来を担う子どもたち」、そんな言葉が独り歩きしないためにも、現実の足元を見て、既成概念を取っ払い、膝を突き合わせて、子どもたちのために考えてほしい。変わりようがないという思い込みの重力から解放されると、体は本来の自分に似合う軽さになるのです。 親という肩書き、社会的地位の肩書き、そんな重たい肩書きを一日たった五分でも外してみませんか。きっと今までと違う視点や発想が生まれてくると私は自分自身に言い聞かせています。 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔教育委員会事務局教育部長三枝直樹君登壇〕

町田高君

十三番西川浩平議員。 〔十三番西川浩平君登壇〕

西
西川浩平君自民党

私はこの春、実施されました荒川区議会議員選挙におきまして、地域の皆様方の温かい御支援を得て、本日この場に立たせていただいております。 荒川区には、私を含め三十二名の議員がおりますが、それぞれ所属する会派や政党は違えども、荒川区の区民の皆様の幸せを願う、その気持ちは皆さん一緒だと思っております。 そんな皆様への尊敬の念を忘れることなく、そして幸福実感都市あらかわの実現に向け、日々区民の皆様のことを思い、額に汗し働いていただいている荒川区の全ての職員の皆様への感謝の気持ちも持ちつつ、議員として、本日これから初めての質問に入らせていただきます。どうぞ区理事者の皆様におかれましては、前向きな御答弁を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 まず初めに、町屋出身の議員として、私が生まれ育った町屋において、荒川区が地域の皆様の今後の安全や安心な生活を願い、どんなまちづくりをされているのか、地域の皆様に御報告する意味も兼ねまして、荒川区の町屋地域におけるまちづくりの状況について、区に安全で利便性の高い道路を整備する観点ですとか、潤いのあるまちづくり、防災に強いまちづくりといったような観点からお伺いさせていただきます。 区は、平成二十一年三月に、おおむね二十年後の区におけるあるべき姿を実現するための指針として、荒川区都市計画マスタープランを作成いたしました。スタートから十五年目に入る本年におきましては、計画におけるまちづくりもいよいよその完成の時期を見据えてきた頃であろうと思っております。 この間、社会情勢や経済情勢が様々に変化し、まちづくりの進め方も変わってきたものと思いますけれども、そういった状況を町屋にお住まいの皆様は、様々な視点で見てこられたのだと思っております。 そのような中、まず一番目にお伺いしたいのは、補助第一九三号線、旭電化通りの整備状況でございます。 旭電化通りは、尾竹橋通り、都電通りとともに、町屋における主要幹線道路の一端を担っております。区においては、地域交通の円滑化や歩行者の安全、災害時における延焼遮断帯、そして広域避難場所である尾久の原公園への避難路として、道路の拡幅、植栽の設置、無電柱化の推進等を掲げ整備を進めております。早期に実現をするためには、地域の皆様にもこの事業について知っていただき、協力していただく必要があろうかと思います。 まず初めに、この事業の進捗状況と今後の見通し、そしてどのような形で周囲の皆様に御周知をされているのか、お伺いしたいと思います。 二番目でございますが、町屋において大規模な公園整備である町屋公園と、これに関連いたしまして、区民の皆様からいただく公園や隅田川沿いのテラスといった潤いに関する部分の御意見について、御一緒にお伺いしたいと思っております。 現在、町屋七丁目では、既存の尾竹橋公園ですとか民有地、そういったものと併せまして、スーパー堤防も含めた一帯の町屋公園の整備を御計画されていると伺っております。現在の状況につきまして、今後の見通しも含め、町屋にお住まいの皆様への周知といった部分も含めて、どのように行っておられるのでしょうか。 また、公園の整備については、荒川区にある大小百近い公園を日頃御利用されている区民の皆様からいただく御意見などでは、例えば御高齢者の方などは、夏の暑い時期に木陰を求める声をいただくこともございます。小さなお子様がいらっしゃって、子育て真っただ中のお父様、お母様からは、公園の遊具が今の若い子たちのニーズに合っていないですとか、ボール遊びができる公園なども整備してほしいといった御意見をいただきます。 先日行われました荒川区の子ども議会におきましても、原中学校から参加されておられました生徒から同様の御意見が出ていたかと思っております。 こういった公園の整備でございますけれども、公園の遊具に関しましては、第三期の整備が始まる宮前公園においては、高齢者の健康推進を目的とした健康遊具の導入でございますとか、海外の公園に目を向ければ、本格的なトレーニングジムを設置した公園などもございます。公園に関しては多くのニーズがあるものと認識をさせていただいております。 一方、隅田川沿いのスーパー堤防やテラスの整備といった部分であれば、今までかみそり堤防であったものがこういった形に整備をされ、水辺で親しむ区民の皆様からいろいろなお声をいただいております。 例えば、尾竹橋から整備されて、現在あらかわ遊園のところまでテラスが伸びておりますけれども、これが尾久橋の部分で今、分断されております。この部分が橋などでつながれることによって一体化されれば、川沿いを健康づくりのためにウォーキングをされたり、さらにいろいろな形で水と親しむ環境がつくれるのではないでしょうか。 こういったテラスの整備に関しましては、主に都の事業とは認識をいたしておりますけれども、区といたしましても、都のほうにこういった御要望を強く伝えていただければと思います。この部分について区の認識をお伺いできればと思っております。 第三に、町屋地域というのは木造密集市街地であり、二丁目、三丁目、四丁目における不燃化事業です。今まさに関東大震災から百年を迎える節目の年にありまして、首都直下地震も懸念される中で、荒川区は、この地域において不燃化特区事業を進めております。 この地域は東京都の公表する地域危険度ランクにおきましても五に位置づけられるなど、不燃化が急がれる地域でございますが、この不燃化特区事業、令和七年度までの予定で進めておられますので、間もなくその時期がやってまいります。令和八年度以降もこの状況を鑑みますと、延伸するべきと考えております。 町屋地域における不燃化に向けた取組として、令和八年度以降もこの事業の延伸を望みます。これについて区の見解をお伺いいたします。 第四に、防災に強いまちづくりという観点から、地域の住民の皆様の避難路の確保でございますとか、緊急車両の円滑な通行といった面からも道路の拡幅が必要になってまいりますが、そういった際に電話の線や電気の線を共同溝に埋設することで無電柱化を進める、そういった行いも必要になってくるかと思います。 現在、町屋では先行して尾竹橋通りの無電柱化がなされましたけれども、そのほかの地域につきましても、このような無電柱化の取組は必要なことと思っております。無電柱化に向けた取組について、今後の見通しをお伺いいたします。 次にお伺いしたいのは、既存の商店街がどんどん住宅となっていき、地域の皆様がお買物に困られているという声から質問をさせていただきます。 現在、荒川区には三十八の商店街がございます。私が住む町屋においても五つの商店街がありますが、こういった商店街、年々空き店舗が増え、空き店舗の跡が住宅に変わっていく。かつて区内の多くの路地にあった商店街はどんどん住宅化へと進んでおります。町屋における主要幹線道路であります尾竹橋通りにおきましても、このような現象が見られているところでございます。 尾竹橋通りは、かつては尾竹橋のたもとから町屋駅を挟み、宮地の交差点まで、両側に多くの商店街やそれを構成する多種多様な店舗がございました。そのにぎやかな通りを行き交う人々の笑顔を今でも思い出すところでございます。 荒川区のこういった商店街は、この十年間で二〇パーセント減少したと伺っております。荒川区も商店街の振興におきましては、様々な施策を練り、商店街の皆様と地域振興に向けた取組をされておりますが、そのような中で、特色的な取組といたしましては、特定の商店街における出店者の支援として、宮前商店街へ出店を希望する事業者の皆様向けに、店舗の整備費用でございますとか期間を限定した賃料の補助といったものを行っている取組もございます。 そういった中で私が注目をいたしましたのは、日暮里中央通りにおける平成三十一年に行われた地区計画の設定でございます。日暮里の繊維街の連続性や住民の環境保全、地域の景観を保つといった意味から、この地域に建物を建てる際に店舗を誘致するということを決めた地区計画でございます。商店街そのものの復興策はいろいろございますが、このような観点で住宅化を防ぐという取組もあろうかと思います。 住宅そのものが悪いというわけではございません。住宅ができることによって区の人口も増え、これからの荒川のまちも発展していくものと思っておりますけれども、商店街が住宅化することによって、近隣の皆様がお買物に困るというようなお声に応えるには、このような視点を変えた取組も必要になってくるのではないかと思っております。 このような日暮里地区における地区計画のモデルを参考にいたしまして、町屋の地域においても、区がマンション等の建設を行う際に住宅部分に店舗を誘致するなどの取組をされてはいかがでしょうか。この件について区の見解をお伺いいたします。 続いてお伺いいたしますのは、公共施設マネジメント全般にわたる区の考え方でございます。 公共施設マネジメントは、自治体におけるファシリティマネジメントと言い換えることができます。ファシリティマネジメントは、公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会の定義を引用すれば、企業・団体等が組織活動において、施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動とされております。 民間企業においては、企業経営のために使用する土地や建物、執務環境などのファシリティを人材、資金、情報と並ぶ第四の経営資源として捉え、財務、品質、供給の面からファシリティが適切に運用されているかを評価して経営に役立てております。 この状況を荒川区に当てはめますと、公共施設を区が区民の求める行政サービスを提供するための経営資源と捉え、その用途、配置、環境等において、サービスの提供に適したものとして整備、運用、管理されているのか、全庁を横断する視点を持って、財務、品質、供給の面から評価をしていくということになります。 こういったファシリティマネジメントが公共施設マネジメントとして自治体で活用されるようになったきっかけは、平成二十四年の中央自動車道笹子トンネルで発生した事故と言われております。これを機に、平成二十五年十一月にインフラ長寿命化基本計画が政府によって決定され、総務省を介し、全国の自治体に公共施設等総合管理計画を作成するよう要請があり、荒川区においても、平成二十九年三月には荒川区公共施設総合管理計画が作成されました。教育施設においても、令和二年七月に荒川区教育施設長寿命化計画が作成されたところでございます。 これらの計画が作成されたことによって、区は公共施設全体の現状を把握することが可能となり、これを俯瞰することで、人口減少や少子化、高齢化が進む日本にあって、区における人口構成の変化を基に、それに伴う行政サービスの在り方、ニーズなどを様々な視点で公共施設の在り方に生かしていく、そんな出口戦略が立てやすくなったものと思っております。 現在、区においては、本庁舎におけるそのような出口戦略の一つとして、建替えの検討を進めているとお伺いしております。建替えにおいては、建設用地や財源の確保、庁舎に求められる機能など様々な課題があり、今後、他区の事例も参考に、民間活力の導入や区民サービスの向上の面からも区民の参加を促すなど、様々な観点からの検討が必要になってくるものと思われております。このように最大限の検討を進めていっていただければというふうに思います。 また、区の公共施設は、学校施設なども含め、高度経済成長期に整備されたものが多いことから、一度期に多くの建替えなどを検討せざるを得ない状況が出てくるという状況にあります。財政の面でも今後多額の費用を要することが懸念されております。 このような状況下において、今後、区は公共施設等総合管理計画などを基に、公共施設のマネジメントをどのように実施していくのか、このような区の公共施設マネジメントに関する全般のお考えを、今、一つの出口戦略として考えられている区役所の建替え問題などと含め、お伺いしたいと思っております。 次にお伺いさせていただきたいのは、ゼロカーボンシティを目指す区の取組についてでございます。 今年の夏は連日の猛暑で大変厳しい日が続きました。八月に行われた尾久八幡神社の例大祭では、町会のお神輿や山車の巡行をお手伝いさせていただきましたが、あまりの暑さから、子ども神輿や山車の巡行では、参加されたお子様たちの体調を考慮し、当初予定したコースから短縮し、短い時間で切り上げねばならないというような状況がございました。各休憩所に用意した町会の氷やアイスも飛ぶようになくなっていきました。 八月十二日の日経新聞においては、世界の七月の気温が観測史上過去最高となり、日本においても過去百年で最も暑い夏であったと記載されておりました。この状況に国連のグテレス事務総長も、地球温暖化ではなく地球沸騰化といった発言をされたという記事になっておりました。 地球温暖化の波は日常生活にも影響を来すようになり、その対策は待ったなしです。 このような中で、区はゼロカーボンシティを宣言し、二〇五〇年の温室効果ガス排出量実質ゼロを目指し、そのアクションプランとして、令和五年度から始まる地球温暖化計画を作成いたしました。 区においては、温室効果ガスであるCO2の排出量部門では、家庭部門が最も多く、四三パーセントを占めております。この部分の改善が必要不可欠な取組となります。 この対策として、家庭部門の排出量の削減を図り二〇五〇年の排出量ゼロを目指す上では、計画の実行最終年度である令和十二年度までに平成二十五年度と比較して、一世帯当たりのエネルギー消費量を一四パーセント削減するということが示されております。 このために各家庭で取り組まなければならないことは、ライフスタイルの変化や再生可能エネルギーの導入といったものとともに、各家庭の住宅設備を現在よりもより高効率の省エネ製品に入れ替えていくことが必要となってきます。 これまでの住宅設備改修に当たっては、区もその整備を助けるため、省エネ家電助成やエコ助成金制度を行ってまいりました。それに加えて今年度からは、ZEH住宅の補助なども新設しているところでございます。 まさに先ほど触れましたが、不燃化特区における住宅の建替えなどにおいても、ZEH住宅に建て替えることを区は進めているところでございますが、物価高騰の折、各家庭におかれましても、御家庭の住宅設備への投資というのは大変高額なものになってまいります。 今後も、区はこういった住宅設備の更新に対する需要を喚起し、エネルギー使用量の削減を図っていくためには、現在の補助制度を見直すとともに、対象分野を拡充する必要があるものと思っております。 そういった中、ものづくりのまち荒川の特性を生かし、区の製造業などとも協力し、住宅設備を入れ替えなくても、そこに何らかの手を加えるなどして新たな機器を付け加える等の工夫をすれば、省エネ化が図れるような、そういった機器の開発を支援するなど、地球温暖化に向けた対策に区も手助けをしていくべきと考えておりますが、区の見解をお伺いいたします。 続きまして、介護離職問題と区の支援についてお伺いをさせていただきます。 仕事と介護の両立が図れず、これまで勤めていた会社を退職せざるを得なくなる介護離職という問題があります。議員になる以前に勤務していた会社でも、介護を理由に退職をする社員の話を聞くことがあり、改めて高齢化が進む日本にあって、介護という問題の深刻さを考える機会となりました。 介護離職問題については、政府も介護と仕事の両立を支援するため、介護休業等の制度を整え、離職者ゼロを目指し、取組を進めております。総務省の統計によりますと、令和五年七月に発表されたものでは、令和四年の就業構造基本調査を見ると、前回の調査が行われた平成二十九年から五年間で介護・看護等を理由に仕事を辞めた人の人数は全国で四十七万四千人に上っております。 今回の調査時点においても、過去一年間に仕事を辞めた方の人数は全国で十万六千人いるというデータがあります。また、介護全体に携わられている方の人数は全国で六百二十八万八千人いるというデータもあり、仕事と介護を一緒に行っているビジネスケアラーの人数で言えば三百六十四万六千人いるというデータがございました。 こういったビジネスケアラーの方は五十代が最も多く、百五十二万六千人いるそうで、全体の四割に相当するというデータになっておりました。これらのデータを見ると、政府が目指す介護離職ゼロという道のりがまだまだ遠いように考えております。 介護離職の現状は、介護の大変さを物語るとともに、少子高齢化が進み、団塊の世代の大量退職を経て労働力が不足する我が国においては、貴重な労働力を失うことにもなりかねない問題でございます。 退職を余儀なくされた方は、これにより自身のキャリアも絶たれてしまうという状況もあることから、介護問題の解決は喫緊の課題であると考えております。 さらに、介護離職を招く理由として、介護に当たり、その環境を整えるために制度化された介護休業制度についての認知度が低いという問題もございます。こういった介護と仕事の両立支援にあっては、自治体側でそれを対応する部分として存在してくるのが地域包括支援センターでございますが、このほど区の高齢者プランが見直されることになり、第九期の高齢者プランの作成のため、区はアンケート調査を実施いたしましたが、アンケート結果では、回答者の三八・九パーセントの方が地域包括支援センターについて、名前、場所共に知らないという回答をしておられました。 介護問題においては、働きやすい環境づくりという点では、企業側の努力や国の制度に頼るところもありますが、区においても地域における介護問題の要は地域包括支援センターであり、高齢化が進む中で、今後その需要はますます増加すると考えられます。 介護の初期段階にあっては、人手不足の折、職場で共に働く同僚への遠慮から、介護休暇や介護休業の制度を知ってはいても、平日の日中に仕事を休んで相談に行くということを躊躇する方もいらっしゃいます。そんな方のために、センターの開庁時間を延長したり、ICTを活用したリモートでの相談を受け付けたり、休日に様々な場所に出向いて相談を受けるといったような取組もしていくべきではないでしょうか。 それとともに、先ほどのデータにあった地域包括支援センターの認知度も高めていただきまして、介護における様々な分野での充実を今後も図っていただきたいと思いますが、これに対する区の見解をお伺いさせていただきます。 続いて、子育て支援について、二つの御質問をさせていただきます。 一つ目でございますが、不登校問題についてお伺いをさせていただきます。 文部科学省が実施した令和三年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によれば、不登校児童は全国で二十四万四千九百四十人というデータが出ておりました。このうち小学生が約八万一千人、中学生が約十六万人というような数になっておりましたけれども、全国に九百五十万人いる小中学生の二・五パーセントに当たります。対前年比の調査では二四・九パーセントの増加となっておりました。 また、この調査によれば、不登校の理由として最も多いのが「無気力・不安」で全体の約五〇パーセントを占めています。その人数は十二万一千八百人に上るとされています。 東京都においても同様の傾向があり、都においては全体で二万一千五百人のうち、小学生が約八千人、中学生が一万三千五百人となっており、いずれも前年度より増加の傾向にあります。 東京都教育委員会が教職員向けにつくった不登校に対応するための冊子によれば、不登校は多様な要因・背景によって、児童・生徒が結果として不登校状態になっているということを言っています。その行為を問題行動として判断してはならないとしており、不登校の支援には未然防止、早期支援が重要であると言っております。 そのような中で、今、全国的に注目されているのが愛知県岡崎市の公立中学校で実施されているF組という取組です。これは子どもを学校に適応させるのではなく、学校が子どもに適応するという考えの下、市内全ての公立の中学校において、民間のフリースクールのようなものを学内につくり、通常のクラスと同じ編成で行っているという取組でございます。そして、そのF組には、通常クラスと同じく担任の教師を置いて不登校児童への取組をしているというふうに伺っております。 このクラスでは、通常クラスの授業をタブレット端末を使って受けるということも可能だそうです。 F組のこのような理念は、通常学級への復帰を目指すものではなく、社会的な自立を目指すものとされていると伺っております。区においては、適応指導教室みらいを設置するなどし、不登校対策に当たっておりますが、不登校問題の解決には、子どもの些細な心の変化や心のSOSを見逃さない、早期に相談や支援体制につなげるのも必要であります。 二十三区の他の自治体では、このような子どもの心に応えやすいよう、タブレット端末にアプリを入れて、子どもからすぐ直接相談が受けられるような体制を取っている自治体もあります。 荒川区においても、このような他の自治体における取組を参考にし、不登校問題への解決を図っていくべきだと考えておりますが、区の見解をお伺いいたします。 続いてお伺いしたいのは、学童クラブにおける食事の提供についてでございます。 初めに、今般、この質問をするに当たりまして、区の学童クラブ運営における事業の委託先であるワーカーズコープにより委託料の不正受給があった問題について、一言述べさせていただきたいと思います。 今回の事案は、委託先の職員配置の虚偽報告によるもので、新宿区に端を発し、他区にも波及している状況です。他区では、調査内容に基づき違約金の請求や契約の更新を行わないなど厳しい対応を行っています。区においても当該事業に厳しい対応を行い、契約方法を見直すべき点は見直し、しっかりと行っていただきたいというふうに強く要望いたします。 その一方にあって、委託という契約形態は、自民党が進める行政改革にあっては、民間のノウハウ、活力を行政の場に生かす手法の一つであると考えており、今回の件を踏まえ、委託そのものを否定するのではなく、これを一つの教訓にし、委託先となる法人の運営体制や事業内容をしっかりとチェックする仕組みを構築し、健全なる区政運営に取り組んでいただけることを重ねて要望し、質問に入らせていただきます。 学童クラブにおける夏休みの長期休暇の際の昼食提供についてお伺いさせていただきます。 区における今年度の学童クラブの利用申請児童数は、一次募集の段階で千八百七十五人と、区内全児童八千九百人に対し、二割に当たる児童の御家庭で育児と仕事を両立するために学童クラブの助けを必要としていることが分かります。 この夏、港区、北区、江戸川区の三区で夏休みの学童クラブにおける昼食の提供が始まり、新聞等で取り上げられることによって、いろいろな方もこの状況を目にしておられると思います。 現在二十三区では十一の区で長期休暇の際の昼食を希望する全ての児童の方に食事が提供できる体制が整えられていると伺っております。この春、国もこども家庭庁を新設し、今後の子育て支援の在り方も、子どもの意見を生かし、よりよいものへと変化していくことを期待しています。 こども家庭庁が公開している資料によれば、同庁も自治体への実態調査により、既に一定の自治体では食事の提供が行われていることは認識しており、自治体の実情に応じた対応を求めるというような資料の提示もございました。 学童クラブは、家庭環境の異なる様々な御家庭の児童が利用されており、保護者の置かれた状況もまちまちです。勤務時間や勤務場所、通勤時間の長短など働く環境も異なることから、児童のためのお弁当づくりにも様々に御家庭により違いが生じているのではないでしょうか。 そのような状況にあっても、ふだんの給食同様、昼食の提供があれば、栄養価のバランスなども考慮された食事が取れ、児童の成長にもいい影響を与えることができるのではないでしょうか。 また一方で、区はその提供の方法についても、他の自治体の状況を見て検討を進める必要があります。 自治体においては、学校にある給食の調理施設を利用する自治体もあれば、お弁当業者にお弁当の配達を委託している自治体もあります。 既に荒川区では、この夏休みから二か所の学童クラブにおいて試験的に昼食の提供を行っていると伺っております。夏休みも終了したことから、早速、そこで得られたデータや課題を基に、他の自治体の事例を早期に検討し、なるべく早い段階で長期の休暇に入る際のお昼御飯の提供を検討すべきであると考えております。 子育て支援の話は、先ほどの介護における両立支援の問題と似ているところもあろうかと思います。こういった両立支援の観点からも、長期の休みにおける昼食の提供について区は検討するべきと考えておりますので、これに対する区の見解をお伺いさせていただきます。 最後の質問となります。最後の質問は電子書籍図書館の導入についてです。 区は、平成三十年五月、読書を愛するまち・あらかわ宣言に始まり、本年四月に荒川区豊かな心を育む読書のまちづくり条例が施行されるなど、読書を通じ区民が心豊かに暮らせるよう、読書環境の整備を進めてこられました。さらなる読書環境の向上を図るべく、電子書籍の活用を検討されるべきだと考えております。 現在二十三区においては、このような電子図書館が十六の自治体で導入されております。この近隣区にあっても、文京区や足立区、墨田区などが既に導入を進めており、七月からは江東区も運用を開始しております。 荒川区立図書館が令和四年九月にまとめた令和三年度の事業概要の中で、令和三年八月一か月間において図書館利用者に行ったアンケート調査があります。このアンケート調査によれば、ゆいの森あらかわを利用している方のうち、アンケートに答えられた四百十四人の方のうち、五十一人の一二・三パーセントに相当する方が、図書館利用における今後の課題として、電子書籍が利用できることというように回答されておられます。他の図書館においても、六百六十件の回答のうち七十件、一〇・六パーセントに当たる方が荒川区に電子図書館を設置するべきと回答しておることから、区においても電子書籍を利用するニーズは既に潜在的にあるものと考えております。 各自治体においては、コロナの影響もあり、急速に電子書籍図書館の導入が整備されております。 長野県においては、県主導で電子書籍図書館の利用に当たり必要なプラットフォームの整備を行い、助成金なども活用することで、県内全ての自治体に電子書籍図書館を導入したという事例があります。これにより、これまで図書館が設置されていなかった自治体においても、電子書籍を通して図書を利用することができたと伺っております。 電子書籍図書館を使う利点としては、電子書籍そのものをパソコンやスマートフォン、タブレットなどを使って読むことから、時と場所を選ばず読書するということができますし、これらの機能を利用すれば、文字を拡大して読むこともできます。様々な事情により図書館に行くことができない区民の皆様も、この設備を利用すれば本を読む環境を整えることができます。 その一方で、電子書籍の導入に当たりましては、電子書籍用に整備された書籍の数がまだ少ないなどといった理由から、電子書籍の導入に足踏みをされている自治体もあります。 荒川区にあっては、読書のまちを宣言するという観点からも、他の自治体における事例を研究し、費用対効果の面からも様々な検討を始めていただきたいと思っております。 今後も荒川区における読書環境を整えるという意味からも、電子書籍図書館の導入について、前向きに御検討いただきたいと思います。これについて区の見解を問います。 これをもちまして私の初めての質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 〔教育長高梨博和君登壇〕

町田高君

以上をもちまして本日の日程は全部終了いたします。 お諮りいたします。本日はこれをもって散会したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

町田高君

次回の本会議は、明日九月十三日午前十時から再開いたします。 本日はこれをもって散会いたします。誠にお疲れさまでした。 午後三時十六分散会