世田谷区議会の6月で、区長および各部長が区議からの質問にした。地方自治法改正、職員体制、脱炭素対策、教育、福祉、交通、新庁舎建設など多岐にわたる区政課題について議論が行われた。
- ・地方自治法改正案による国と地方の関係変化と自治への影響
- ・会計年度任用職員の比率が高い職員体制の適正化への取組
- ・パリ協定目標達成に向けた脱炭素先行地域としての施策推進
- ・教員の働き方改革と教育の質向上に向けた取組
- ・公共交通不便地域対策とデマンド型交通の実証運行
- ・老朽化学校の改築推進と学校施設の整備計画
- ✓会期を10日間と決定
- ✓会議録署名議員に岡川大記議員とひえしま進議員を指名
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(27名)
// 発言(90件)

ただいまから令和六年第二回世田谷区議会定例会を開会いたします。 ────────────────────

これより本日の会議を開きます。 ────────────────────

本日の日程はお手元の議事日程のとおりであります。 ────────────────────

まず、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員には、会議規則第七十九条の規定により、 五番 岡川 大記議員 四十六番 ひえしま進議員 を指名いたします。 ────────────────────

次に、会期についてお諮りいたします。 本定例会の会期は、本日から六月十九日までの十日間とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって会期は十日間と決定いたしました。 ────────────────────

次に、出席説明員に異動がありましたので、御報告いたします。 お手元の出席説明員一覧表のとおりであります。御了承願います。 ────────────────────

次に、区長から招集の挨拶の申出があります。保坂区長。 〔保坂区長登壇〕
令和六年第二回世田谷区議会定例会に当たり、区議会議員並びに区民の皆様に御挨拶を申し上げます。 初めに、能登半島地震により被災した自治体支援についてです。 本年一月一日の能登半島地震では、最大震度七の激しい揺れが襲いました。発災直後から区で各方面に呼びかけてきた能登半島地震災害支援金への寄附が、議員の皆さんにも協力いただいた街頭募金をはじめ地域の活動団体やスポーツ団体、また個人へと大きく広がり、これまでに二千百二十一万四千七百九十六円、六月五日現在となりました。 こうして寄せられた災害支援金について、被災地支援本部において検討し、特に被害が甚大である石川県珠洲市と輪島市に、それぞれ五百万円寄贈することと決定をしました。四月二十六日に、生活文化政策部と危機管理部の職員と私で、珠洲市・輪島市役所を直接訪問して泉谷満寿裕珠洲市長と坂口茂輪島市長に目録をお渡しいたしました。 泉谷珠洲市長から、最初の揺れを感じたとき、私は自宅の二階にいました。揺れはさほど大きくなく、これまでの地震同様だと思っていたら、次に立っていられないほどの大きな揺れが来たと伺いました。能登半島では断続的に地震が続いていて、近いうちに、これまでにない大きな規模の地震があるかもしれないと専門家が警告していたことを思い出したそうです。 仮設住宅の建設がようやく進み、計画の約七割、八百五十四棟完成、計画、千九十三棟は完成しています。まずは、住まいを確保するのとともに、水道の復旧が急務だと言います。水道の本管が復旧しても、そこから各家庭への引き込み工事が三か月待ちの状態です。実は、この市役所の水道も止まったままなんですよと言われ、窓から見ると、トイレは市役所の外に置かれた各自治体が派遣してくれたトイレトレーラーを使用していました。 町に出ると、全壊、半壊の建物が、ほとんど手つかずのまま放置されています。応急危険度判定が終わり、公費解体の申請も多く出ているものの手続が滞留し、事業者の数も限られているということで、いまだに復旧の段階にあります。三月末で短期派遣の自治体職員は引き揚げたところも多く、今後は腰を据えて支援してくれる自治体職員に来ていただきたいという要請も受けました。市長自ら、津波被害や地盤隆起の現場、避難所や仮設住宅に私たちを案内していただきました。 次に訪れました輪島市では、地震とともに大規模火災が朝市通りを焼失させました。消火栓や防火水槽も使えず、火災は燃え広がったそうです。複雑で多くの工程を分業する輪島塗の復活と支援が大きな課題となっていることを坂口市長から伺いました。 輪島市役所では、都の対口支援の一員として派遣している世田谷区職員を激励し、様子を聞きました。罹災証明書の発行、住家被害認定調査等の作業を市内で連日続けているそうですが、輪島市近辺に宿泊できる施設がないため金沢市に滞在し、朝六時に出発するバスで現地に向かい夜十時に帰るという毎日だそうです。一日五時間近くを往復のために費やしている状態は、能登半島の他の被災地も含めて作業を遅らせている要因になっています。輪島市は千歳烏山の商店街と長年の交流があり、今回の訪問に当たっては、輪島市出身者でつくる東京輪島会とも連絡を取って実現いたしました。今後も長い道のりをしっかりと支援していきたいと考えています。 今年度の予算は身近な地区の防災力を高める予算と名づけており、災害対策の各取組を加速していきます。現在、一人三千ポイント分の備蓄物品をお届けする防災用品カタログギフトの準備を進めており、八月にはカタログを各世帯に順次お届けできる予定です。あわせて、世田谷区地域行政推進計画に基づく各地域・地区の特性に合わせた防災力向上についても、総合支所を中心として三層構造を生かしたきめの細かい防災対策にも取り組んでまいります。 在宅避難の推奨と併せて、避難所における環境整備も重要です。簡易トイレやテント、段ボールベッド等、指定避難所の備蓄を拡充するとともに、在宅避難者向けの簡易トイレ等の配備に取り組み、在宅避難へのサポート体制を整えてまいります。 また、今年度は新たな被害想定の下、地域防災計画の修正を行います。第一回防災会議では修正方針、修正の重点検討項目等を委員の皆様にお示ししました。今後、関係機関等との検討を重ね、令和七年三月にはこの間の取組を踏まえた新たな世田谷区地域防災計画の公表を行う予定です。 本庁舎一期棟が完成し、災害対策本部機能も総合防災情報システムほか各種機器を備えた東棟に移転しました。区民の安全安心をより確かなものにするため、災害対策を区政の基軸に据えて、ハード、ソフト両面から総合的な災害対策を進めてまいります。 次に、本庁舎一期工事の竣工と今後についてであります。 三月末の第一期工事の竣工を受け、四月から約一か月半をかけて実施した新庁舎への移転作業と設備の切替えが、無事終了しました。今後の本庁舎工事は、第一庁舎、第三庁舎の解体作業の後、年明けには第二期棟の建設に向けた地下工事に着手していく予定です。昨年五月の大成建設の申出に始まった大幅な工程遅延により、区議会をはじめ区民の皆様に御心配をおかけし、長い間お待たせいたしましたが、区民の皆様にも、新庁舎第一期棟、区民会館の完成を報告することができました。 五月十九日に開催しました内覧会には、多くの方が来訪されました。当日、内覧会の受付会場となった新庁舎東棟一階のエントランスホールには、第一庁舎の吹き抜け空間にあったレリーフが七〇%の大きさに復原されています。これは、大沢昌助氏が当時、作成した原画を基に着色しているので、新たな作品としての息吹を伝えるものとなっています。また、二階に延びる特徴的なデザインの大階段は、旧区民会館ホールでの見慣れた記憶を呼び起こします。 今回の工事に当たって、長いこと区民に親しまれてきたケヤキの状態を見ながら、できるだけ保存、移植してきました。それでも伐採しなければならなかったケヤキを材料として、コロナ禍の影響を受けながらも三年をかけて、区民参加のワークショップでベンチやスツール等を製作しました。エントランスホールや二階のロビーにすっかりなじんで置かれていますが、区民の手によりケヤキを再生させた物語がここにあります。 一九五九年、昭和三十四年に、この地にまず竣工したのが世田谷区民会館でした。上野の東京文化会館や神奈川県立音楽堂を代表作とする建築家、前川國男さんの手による旧庁舎群は、緑の濃い立地に図書館、集会室など区民が利用する施設があり、また結婚式の場としても多く使われました。中庭を囲む旧庁舎群は、どのような設計思想から生まれてきたのでしょうか。 当時、東京郊外にあって、のどかな住宅地だった世田谷区は、高度経済成長の人口増とともに区の人口も五十万人から七十万人へと急増した時期を迎えます。急激な宅地化と都市化が進む中で、市民に開かれた公共建築を目指して、区民会館や旧庁舎群は建設されたと言われています。 当時の設計者である前川國男建築設計事務所の担当者、鬼頭梓氏が、区民会館が竣工した当時、昭和三十三年、一九五八年に建築専門雑誌に寄せた文章から一部を抜粋してみます。 親しみやすい空間を創りたい。ちょうど四年前、初めてこの設計に手をつけたとき、最初に思ったことであった。そのことのみを今まで追求してきたわけでは決してない。けれど、今でも、このことが、特に公共建築の場合に、非常に大切なことだという考えは少しも変わらない。大きなもの、立派なもの、美しいもの、それらは、私たち建築家が誰でも求めてやまないものだ。だが、もって、それらが権力の象徴であったことも忘れることはできない。大きいこと、立派なこと、美しいことが悪いのではないことは言うまでもない。問題はもっと異なった側面にある。それは、誰のための建物かという点から出発する。何度も言い古された言葉だけれども、私たちの、市民の、あるいは民衆のという言葉は、改めて、また何度でも唱えられなくてはならないだろう。それらの言葉が、本当にその実態を得て、もはや、当たり前の言葉になってしまうまで。それゆえ、私は、親しみやすいものを創りたいと願ったのである。 統治機構としての権威や、揺るぎない存在感を重量感を持って表現するのも、庁舎建築の過去から続く考え方です。鬼頭氏の念頭にあった親しみやすい空間とは、市民に開かれた公共建築であり、住民自身が庁舎は、我らが共有空間であるという感覚を持ち、内外を隔てるバリアが低いことを表しています。前川國男氏による世田谷区庁舎群は、ピロティーをくぐると中庭に出て、庁舎や区民会館が周囲に配置されるというデザインとなっています。この中庭で、長い間、区民会館で開催されるイベントと連動してミニステージがつくられたり、障害者施設や区民グループがブースを並べるなどイベントの場となってきました。 鬼頭さんは、こう続けています。建物は、必ず、その外にも内にも空間を創り出す。大切なのは、建築そのものではなくて、その空間だということ。建築は空間を創るためのものだということ。そして、空間は人間のためにあるのだということ。その人間こそ、私たちであり、市民であり、民衆であるのだということ。 こうした設計思想の下、造られた旧区民会館と旧庁舎群が中庭の広場を囲む風景は、半世紀を超えて周囲の町並みとともに成熟し、区民に親しまれてきました。東西南北、どこからアプローチしても自然に行き交うことができる中庭広場では、朝の散歩途中の方々がくつろぐ姿があり、合唱コンクールの待ち時間に練習する中学生の歌声が響き、新成人の集いでは久しぶりの同窓生が声をかけ合う場となるなど、旧庁舎群と中庭広場は一体となってきました。 区が庁舎整備に関する検討を開始したのは、熊本哲之前区長の時代でした。二十年前の平成十六年度、二〇〇四年頃から、議会でも熱心な議論がなされながらも、リーマンショックの影響により財政見通しは極めて困難となり、検討は棚上げとなり中断されました。しかし、現在の世田谷区基本構想、平成二十五年策定の議論の中で、東日本大震災の経験も踏まえて再び本庁舎等整備の検討を再開しています。区民参加の検討委員会や議会での幅広い議論を踏まえ、平成二十八年、二〇一六年十二月には、区は、設計者選定時の設計条件となる本庁舎等整備基本構想をまとめました。 この基本構想では、参加と協働・交流の区政を推進するための拠点としての庁舎、環境と調和し、環境性能が高く災害に強い庁舎、主体的で独自性ある政策展開を支える庁舎といった三つの基本理念を掲げました。また、その理念に基づく三つの基本的方針の中で、新たに実現すべき課題として災害対策本部機能としての高い耐震機能や、ユニバーサルデザイン、環境負荷の軽減のための省エネルギー化など、新庁舎で機能向上すべき項目を掲げています。 一方、できるだけ継承することとしたのが、区民自治・交流を育んできた現庁舎等の空間特質でした。世田谷区風景づくり条例、平成十一年、一九九九年制定には、風景は、そこに生活する人々の町への愛着を深め、地域の個性や価値観を形成するものであり、そこに生活する人々の貴重な共有の財産であるとしています。 この条例には、地域風景資産という制度があります。見慣れた風景を大切にしたいという区民の思いに根差し、地域で大切にしたい風景の保全のために活動する人の輪を広げることを目指しているため、選定過程のあらゆる場面で多くの区民が関わることが特徴です。平成二十五年、二〇一三年には、世田谷区庁舎のケヤキ並木が作る広場の風景が第三回地域風景資産として選定されています。 世田谷区本庁舎は多くの意見をいただき、議論を重ねた結果として、現在の区役所敷地内での建て替えとなりました。新庁舎の整備に当たっては、区役所が建物機能面で抱えていた課題の解決はもちろんのこと、それだけでなく、多くの区民が親しみ、愛着を持っていた空間であれば、その特質をできる限り継承するために努力することは、区の責務であると考えました。 現在、建設工事を進める新庁舎の設計案では、庁舎と区民会館、低層棟のピロティーに囲まれた広場の継承を実現するため、保存改修した区民会館ホールの特徴ある折板構造の外壁面と東西の新庁舎が、これまでと同規模の広場を囲む配置で計画されています。 地域風景資産の一部である区民会館東側のケヤキ並木を極力保存しながら、やむを得ず伐採する部分はケヤキを新植し、緑を北側に延伸させています。こうした工夫により、特徴ある風景の記憶をつなぎ止めながら新たな風景の魅力を創出しています。 今後、広場は、二期棟の竣工時に完成し、また、その広場に面して、区民のための協働スペースである区民交流スペースが新たに設けられます。庁舎の二階に設けたテラスからは、それぞれの建物をつなぎつつ、広場の風景を見ることができます。 既に始まっている二期工事は、中央区道をしばらくの間閉鎖する中で、新庁舎一期棟と、既存の第二庁舎及び分庁舎という新旧の庁舎での区役所運営となり、区民の皆様には工事の長期化を含め、御不便をおかけしますが、引き続き、安全に配慮した品質のよい工事を進めてまいります。 次に、新しい本庁舎等における区民利用・交流拠点施設事業運営実施計画についてです。 本庁舎等整備基本構想では、基本的方針の筆頭に区民自治と協働・交流の拠点としての庁舎を掲げています。区民交流スペース等の区民利用・交流拠点施設の大部分が完成するのは、二期工事竣工時の令和八年度となりますが、それに先駆けてまず今年の九月より区民会館の運営が開始されます。 これまで、運営の基本となる理念や方針等を定めた運営基本計画を令和五年、二〇二三年六月に策定し、また、区民ワークショップ、区民意見募集など幅広い意見等の聴取を経て、本年三月に同施設の事業・活動内容や運営の全体像を定めた事業運営実施計画を策定しました。 今後、さらなる運営の具体化に向けて、今年度中に事業者選定に向けた業務仕様案への意見聴取や(仮称)事業運営委員会準備会を立ち上げ、開設に向けて準備を進めてまいります。新しい時代にふさわしい形で活発かつ積極的に展開されながら、区民参加と自治の拠点として、二期工事の竣工後の本格的な供用開始に向け、区民、市民活動団体及び区が協働して、多様な人々が共に支えあい、交流し、心豊かな住みやすい暮らしの実現を目指して取り組んでまいります。 次に、豪雨対策についてです。 近年、世界各地で台風や集中豪雨などによる水災害が激甚化、頻発化しております。さらに、令和五年、二〇二三年に公表された気候変動に関する政府間パネル、IPCC第六次評価報告書によると、世界平均気温は二〇五〇年頃までには約一・五度から二度上昇するとされ、降雨量のさらなる増加、台風の大型化等が想定されています。そのため、これまで以上の豪雨対策が必要です。 これまで区は、都と連携し、河川維持や下水道整備に取り組んできました。さらに、五年前の令和元年十九号台風で多くの浸水被害を受けたことを教訓に、下水道機能の強化などのハードインフラの充実とともに、雨水を貯留することや土壌に浸透させることで、河川や下水道への流入負荷を抑制するための流域対策としてのグリーンインフラの取組を進めています。道路や公園、庁舎などの公共施設において雨水貯留浸透施設の設置を推進しており、さらに、民間施設においても区民や事業者の皆様に参加を呼びかけているところであります。 区では、令和六年三月にせたがやグリーンインフラガイドラインを策定しました。ガイドラインでは、区の各分野において既に取り入れているグリーンインフラに係る取組や考え方を整理し、区や区民の皆さんがそれぞれの立場で取り組むための指針を示しています。例えば、自宅の庭で手軽にできる雨庭や雨花壇の紹介などもしています。一つ一つの取組の効果は小さくても、幾つも集合することで大きな力となります。こうして、グリーンインフラの取組を広げていくことが豪雨対策の推進につながると考えています。助成メニューも取りそろえていますので、活用していただき、これから始まる雨期に備えていただけたらと思います。 次に、子ども・子育て支援についてです。 区は、平成十三年、二〇〇一年に、二十三区で初めての世田谷区子ども条例を制定し、国連の子どもの権利条約に掲げる理念の下、子どもがすこやかに育つことのできるまちの実現を目指し、子ども・若者、子育て施策を前進させてきました。 しかしながら、この間、子どもや若者たちの声を聴く中で分かってきたことがあります。子どもたちが、周囲の大人から時間の使い方や過ごし方を決める自由が制限されたり、慌ただしく時間に追われる状況に置かれ、その結果、子どもの権利が行使できなかったり、保障されなかったりする現状と課題が明らかになりました。 これは、大人たちの課題でもあります。子どもに接する大人自身が、子ども期に子どもの権利を学び、権利主体として過ごす経験が浅いことも影響しているのです。子どもも大人も年齢や経験に関わらず人として対等であり、互いに尊重され、対話の中で互いを理解し、ともに成長していける地域社会を実現するためには、子どもの権利を条例に明確に定義し、この意義を定着させることを、区を含めた地域社会の責任として捉え直す必要があります。 今年度から、子どもの権利を地域の中で実現する事業の一つとして、世田谷区子ども基金を活用したせたがや子どもFun!Fan!ファンディング事業をモデル実施します。本事業は、昨年度、子どもたちの声を聴く中で、子どもがやりたいことなどを受け入れてくれたり、背中を押してくれるような社会にしたい、子どもの意見を聞いてくれる機会は沢山あるが、その意見があまり実現、反映されていないなどの声を踏まえて事業化したものであります。 今回の事業は子どものアイデアから生まれ、子どもが主体となって地域の中でしたい、やってみたい活動に対して助成を行う事業であります。この事業を通して、子どもが自分自身の提言を周囲の大人にも伝え、その実現の過程の中で、地域の人たちと出会い、協力と理解を求め、試行錯誤しながら楽しさや面白さを経験することから始まります。子どもたちの声により、地域や社会に小さな変化から大きな波紋を生んだり、変化をもたらす体験を通して、自己肯定感や自己有用感、社会の一員としての主体性を育みます。さらに、子どもにとって、保護者や学校の先生以外の信頼できる地域の大人と出会う機会の創出にも取り組みます。 また、保護者や地域の大人にとっても、子どもたちの意見を聴き、声を受け止める経験を通して、子どもを今を生きる市民、主体者として捉え、その意見を聴きながら地域や社会をともにつくるパートナーであるという意識を共有するとともに、子どもの権利が保障される町を文化として築いていくことを目指します。 この間の区議会や子ども・子育て会議での議論、こども基本法と東京都こども基本条例の施行や、こども家庭庁の呼びかけるこどもまんなか社会の実現に向けた動きも踏まえ、年度末の世田谷区子ども条例の改正に向け、子ども、若者、区民、事業者、議会の皆さんとともに議論を深め、検討を進めてまいります。 次に、不登校支援の取組です。 教育委員会では、不登校の児童生徒への支援を喫緊の課題と捉え、今年三月には不登校支援ガイドラインを策定し、全ての学校で不登校傾向の児童の早い時期の気づき、早期対応等、支援に関する基本的な考え方をまとめ、取組を進めています。また、各学校へほっとルームを設け、様々な事情で教室に入れない子どもの居場所をつくる取組も進めています。 令和四年四月からは、世田谷中学校の分教室として、学びの多様化学校、不登校特例校分教室ねいろを開設、柔軟な教育課程を行うことで多様な学びやコミュニケーション力の養成を実現してきました。ここでの経験を踏まえ、学びの多様化学校、不登校特例校の本校を新たに開設する準備を進めてきましたが、昨年十二月からは学識経験者、医療関係者、弁護士、当事者の保護者、現場の教諭や臨床心理士が参加する基本構想策定委員会を立ち上げ、基本構想策定に向けて検討をいただきました。 そこでは、この特例校の対象とする児童生徒の範囲、教育理念、教育内容、地域との関係性等、様々な視点から御議論をいただき、三月末に構想を取りまとめていただきました。この構想を基に、教育委員会では北沢小学校跡地に学びの多様化学校、不登校特例校を設置すべく、教育委員会としての構想を作成し、議会にもお示ししたところであります。引き続き、児童生徒に応じた適切な支援を行うべく、区、教育委員会とともに取り組んでまいります。 次に、書かない窓口などの窓口改善についてです。 令和七年一月に予定している住民記録システムの国の標準仕様に準拠したシステムへの移行を機に、世田谷区に転入する際に申請書を自書しない、いわゆる書かない窓口を導入します。これに併せて、例えば国民健康保険の加入などに住所など基本四情報を申請書に印字し、自書を省力化する取組を進めます。 また、七月一日より、三軒茶屋の三茶昭和ビルにマイナンバーカードセンターをオープンするとともに、まちづくりセンターでのマイナンバーカード電子証明書手続きコーナーを拡大していきます。 毎年三月、四月に混雑期を迎えるくみん窓口・出張所の窓口対応では多くの待ち時間が発生し、区民の皆様に負担を強いてきました。令和六年三月、四月には、コンビニ交付の一部の証明書発行手数料を十円に減額しカード所有者のコンビニ発行等への誘導を多く行い、まちづくりセンター五地区で先行実施しているマイナンバーカード電子証明書手続きコーナーを新たに七地区のまちづくりセンターに実施拡大、区ホームページへの窓口混雑情報カレンダーの掲載などにより来庁者の分散を図るとともに、特に混雑している世田谷くみん窓口の受付ブースの増設などに取り組んでまいりました。 その結果、例年最も混雑する三月最終月曜日の世田谷くみん窓口における住民異動届等の平均待ち時間は、昨年七十九分だったところ今年は六十一分と十八分短縮されました。引き続き、区民の利便性向上と窓口混雑の緩和、待ち時間の短縮に向けた取組を進めてまいります。 次に、犯罪被害者等支援についてです。 区では、区民の生命と財産を守ることを最優先に考え、誰もが安全に安心して暮らせるまちづくりの実現に取り組んでいます。しかしながら、区民の誰しもが予期せぬ犯罪等の被害者になってしまうことは現実的にあり、突然の犯罪によって平穏な日常が奪われ、恐怖心や喪失感などから家事や育児、仕事や学校など日常生活を送ることに大きな影響が出て、住まいすら変えなければならない事態も生じています。 現在、区では犯罪被害者等への支援の取組として、令和三年六月から犯罪被害者専用の相談窓口と相談専用ダイヤルを開設し、犯罪被害に遭われた方の相談の受付はもとより、区役所等での各種手続の案内や犯罪被害に関する支援機関の紹介及び連絡支援、ケースによっては警察署や病院などへの同行支援なども行っています。この相談窓口での相談件数も年々増してきており、令和五年度は延べ百十八件の相談が寄せられ、この相談事業の認知度が増すとともに被害に遭われた方にとってよりどころになっていると考えています。 今後、相談窓口のさらなる強化を図るとともに、犯罪被害に遭ったときに、安全で安心して暮らすために、区として被害者の方に寄り添い、でき得る支援を具体的に推進していくため、(仮称)世田谷区犯罪被害者等支援条例の制定に向けた検討を進めています。このたび、世田谷区犯罪被害者等支援条例あり方検討委員会における議論を踏まえ、条例骨子を取りまとめました。今後、当事者や支援団体等からの御意見もさらに伺いながら、令和七年四月の条例施行を目指して検討を進めてまいります。 次に、障害施策についてです。 世田谷区手話言語条例が令和六年四月一日に施行されました。手話は、手の動きや表情で思いを伝える言語であることの啓発を始めています。ラグビーチーム、リコーブラックラムズ東京に依頼をして、選手に手話の実演動画に出演してもらい、ユーチューブの区公式チャンネル、せたがや動画で配信するとともに、駒沢陸上競技場で試合が行われる際にも上映していただいています。また、東京二〇二五デフリンピックの応援アンバサダー、KIKIとコラボレーションしたポスターの作成、掲示もしています。 区の窓口では、区役所の手話通訳者の配置時間を夕方までに拡充するとともに、今後、総合支所くみん窓口や出張所等にスマートフォンやタブレットを活用した遠隔手話通訳を導入いたします。さらに、「区のおしらせ」に月一回程度、手話の説明イラストを掲載する等の取組も進めてまいります。これから区民の皆さんとともに条例の目的である手話が言語であることの理解促進を進め、手話を必要とする方の権利が尊重される地域共生社会の実現を目指してまいります。 次に、第二期世田谷区認知症とともに生きる希望計画についてであります。 高齢化の進展に伴い、二〇四〇年には高齢者の約一五%が認知症になることが見込まれ、認知症は誰にとっても身近なものになってきています。こうした中、本年一月に共生社会の実現を推進するための認知症基本法が施行されました。認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支えあいながら共生する活力ある共生社会の実現を推進することを目的とした法律です。認知症基本法には、区が国に先駆けて認知症当事者の声を踏まえ令和二年九月に制定した世田谷区認知症とともに生きる希望条例と重なる部分がたくさんあります。 区では、条例の推進計画として令和三年三月に策定した世田谷区認知症とともに生きる希望計画の重点テーマとして、認知症観の転換や認知症の本人による発信、社会参画、地域づくりなどの取組を認知症の御本人をはじめとする多くの関係者とともに進めてきました。このたび、第二期世田谷区認知症とともに生きる希望計画を本年三月に策定しました。これまでの取組を引き継ぎながら、第二期計画の特徴的な取組として掲げた本人発信・社会参画の機会の拡充、本人が参画したアクションの充実、診断後支援・相談体制の強化、専門職や医療機関との連携による認知症ケアの充実を推進し、認知症の本人を含めた全ての区民が自分らしく安心して暮らすことができる地域共生社会の実現を図ってまいります。 次に、令和六年四月に開始した聞こえに関する支援としての中等度難聴者のための補聴器購入費助成についてです。 身体障害者手帳に該当しない中等度難聴の方や片耳のみが高度、重度の難聴の方で、聴力の低下により周囲とのコミュニケーションが難しくなっている方がいらっしゃいます。そこで、学校での人間関係の構築や職場での円滑な意思疎通、高齢者の認知機能低下防止など、ライフステージに応じた生活の質を高めることを目的に、補聴器の購入に関する費用の助成を開始しました。これまでは十八歳未満の中等度難聴の児童を対象とした補聴器助成を行ってまいりましたが、これを高齢者までの全世代に拡充しています。 この五月末までに四百件を超えるお問合せをいただいており、四十件ほどの申請をいただいて、順次、助成金を交付しています。必要とされる方たちが補聴器を適切に装用することで外出や交流の機会が増え、生活の質が高まることを期待しています。 次に、学校における暑熱対策についてであります。 猛暑というより酷暑、地球温暖化どころか沸騰化とも呼ぶべき、高温となる日々が長期化し、学校教育にも大きな影響を与えています。まずは、昨年度一般会計第六次補正で御承認いただいた学校における暑熱対策予算を活用し、校舎最上階の普通教室の窓には簡易的な暑熱対策として遮熱性のあるカーテンやロールスクリーンを設置し、遮熱ガラスコートをガラス面に塗布するなど複数校でモデル実施をしていきます。 体育館の窓や天井には、遮熱性のあるシートや、ロールスクリーン、カーテンなどを設置し、屋根には散水による暑熱対策を実施するとともに、その効果を検証しつつ、次年度以降の抜本的な暑熱対策、例えば校舎最上階の天井に断熱材、体育館の屋根に断熱性確保のための工事の実施に向けて検討を進めてまいります。 また、プールの遮熱対策ではプールサイドの上部を中心に既存の壁を利用した遮熱メッシュシート張りを複数校でモデル実施し、効果を検証した上でプールの遮熱対策に取り組んでまいります。今後も猛暑が続く想定の下、子どもたちの安全で安心な学習環境づくりを早急に進めてまいります。 次に、令和六年度一般会計第一次補正予算について申し上げます。 東京都の財源を活用した保育所等における安全対策支援事業の拡充やHPVワクチン男性接種費用の助成など、速やかに対応すべき施策について、歳入歳出それぞれ七億六千七百十一万六千円の補正予算を計上するものであります。 最後に、本議会に御提案申し上げます案件は、令和六年度世田谷区一般会計補正予算(第一次)など議案十五件、諮問一件、報告五件です。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御議決賜りますようお願いいたしまして、御挨拶といたします。

以上で区長の挨拶は終わりました。 ────────────────────

次に、事務局次長に諸般の報告をさせます。 〔水谷次長朗読〕 報告第十八号 令和五年度世田谷区繰越明許費繰越計算書外報告四件

以上で諸般の報告を終わります。 ────────────────────

これより日程に入ります。

質問通告に基づき、順次発言を許します。 まず、立憲民主党・れいわ新選組を代表して、四十二番桜井純子議員。 〔四十二番桜井純子議員登壇〕(拍手)

立憲民主党・れいわ新選組世田谷区議団を代表して、質問いたします。 初めに、持続可能な区政運営の実現に向けてお聞きします。 現在、地方自治体の自治に関わる議論が国会で行われています。地方自治法改正の最大の争点は、大規模な災害、感染症の蔓延その他、その及ぼす被害の程度において、これらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方公共団体との関係等の特例の創設です。 二〇〇〇年の地方分権改革一括法で、国と地方自治体は対等、協力の関係となりました。自治体に対する国の関与も必要最低限のものとし、自治体の自主性及び自立性に配慮するとしたのです。しかし、今回示されている補充的指示権などの特例は地方分権改革の成果を無にし、かつての上下、主従の時代へと逆行させるとともに、憲法の保障する地方自治法の本旨をも損ないかねません。本来ならば、さらに地方分権改革を進めるべきなのです。区長は、今回の地方自治法改正に対してどのような見解をお持ちか、お伺いいたします。 今年の春闘では、軒並み満額回答という賃金のベースアップを勝ち取ることができました。しかし、その恩恵は大手企業に集中し、全ての働く人へ広がっているわけではありません。厚生労働省が五日に公表した四月の毎月勤労統計調査では、名目賃金に物価変動を反映させた実質賃金は前年の同じ月と比較し、〇・七%の減となり、二十五か月連続下がり続けています。賃金は物価上昇に追いついていないことが明らかです。 中小企業をはじめ、非正規雇用や派遣労働は増加の一方で、賃金や労働環境の格差を生み出しています。あわせて、コロナ禍で生活困窮になった人が受けたコロナ特例貸付けの返済も始まり、厳しい経済状況が改善していない中、さらに経済的負担を増す要因となっています。世田谷区は、公契約条例による最低賃金を上回る労働報酬下限額の設定を行ってきましたが、より一層の格差解消に向けた取組が求められます。区の見解をお聞きします。 区の公共事業、サービスは、今や民間事業やNPOとの連携、協力なくしては成り立ちません。しかし、一方で、第一回定例会でも指摘した須田ビルメンテナンスの突然の撤退に象徴される安い入札価格による民間委託は健全な事業所運営を損ない、低賃金や労働環境の低下などから区の事業の継続にも影響を与え、区民サービスの低下を招きかねません。区は仕事を発注する当事者として、各事業の委託先や再委託先でどのような働き方になっているのか、区自らが賃金や労働環境などに格差を生み出すことに手を貸していないかなどに配慮する必要があります。 民間委託全てを否定するものではありませんが、区の事業を民間委託に頼り切るのではなく、各事業の目的や事業の性質などを分析し、民間委託が向いているのかどうかを判断するべきです。施策ごとのすみ分けが必要です。区の考えをお聞きします。 行政改革による職員定数の削減策が進められた結果、現在では正規職員と会計年度任用職員の割合が約半々となりました。一方で、人口増とニーズの変化により政策の幅が広がり、仕事量も増加したにもかかわらず職員定数削減は継続され、非正規の会計年度任用職員が増加していきました。現在では、会計年度任用職員が区の重要政策を担っているケースもあります。例えば、不登校、いじめなどの相談を受けるスクールカウンセラーは、全員会計年度任用職員です。区にとって不登校やいじめの対策は重要な教育政策の一つです。仕事内容だけではなく、非正規という働き方を区が増加させていることも問題です。課題が多い人事政策の転換が必要です。また、会計年度任用職員に頼ることから、さらに業務委託へと区の仕事を外へ出す傾向が強まるのではないかという懸念も感じます。 一方で、職員流出をどのように抑えるかも大きな課題です。職員が自分のキャリアを思い描けるような魅力ある働き方を提示する必要があります。会計年度任用職員を増やす政策から転換をするべきです。今後どのような職員体制を描いていくのか、見解をお聞きします。 これからの区政運営を考えたとき、子どもや若者の参画は欠かせません。実際、子ども青少年協議会などでは、計画策定やモデル事業の実施などへの主体的な関わりもあり、区政への若者の参画の可能性を感じます。子どもの意見表明権を重要視し、子ども条例改正では子どもの権利を明確に位置づけることになりました。区政の担い手として、子どもや若者が参加しやすい環境を整えることも必要です。今後は、福祉やまちづくり、災害対策など多様なテーマで若者の参画を保障することが求められます。見解をお聞きします。 次に、誰一人取り残さない福祉政策の推進について伺います。 高齢化が進む社会状況の中、ひとり暮らしや身寄りのない高齢者が増えることが予想されます。孤独死の増加や孤立した家庭の存在などへの対応がますます求められています。区が掲げる誰一人取り残さない世田谷の実現には、高齢者の地域生活を支えるための取組がますます必要です。専門資格のない地域住民やボランティアが介護予防や生活支援を担う総合事業は、初めから専門性のなさやボランティアが担うということ、報酬体系から事業者の参入が難しいのではないかなど懸念が指摘されていました。事業がスタートして八年、NPOや地域住民が主体的に参画しサービスを実施するとした総合事業について、総括と今後の取組をお聞きします。また、介護保険など制度のはざまに落ちる高齢者への支援も視野に入れるべきです。見解を伺います。 あわせて、今後、地域共生社会の実現に向けて、福祉の公的責任を果たすための仕組みの強化、あるいは再構築が必要です。高齢者、障害者、子ども、ひきこもり、子育て家庭など多岐にわたる地域の支援が必要な方々への包括的なケアを可能とする体制が求められます。民間事業者との連携体制をつくるためにも、逼迫する福祉人材の強化策をどのように取り組むのかお聞きします。 次に、世田谷の教育改革の推進に向けてお聞きします。 今年度は、教育振興基本計画をはじめとして、不登校ガイドライン、図書館ビジョンなど新たな計画がスタートしました。また、基本計画や福祉の計画などにもインクルーシブ教育の重要性が位置づけられ、現在、インクルーシブ教育ガイドラインの策定中です。不登校対策では学びの多様化学校ねいろのよさを地域の学校にも継承することや、二つ目の特例校設置、教員の働き方改革を含め、学校改革の推進は避けて通れません。 二〇二四年臨時会で教育長が渡部教育長から知久教育長へ交代しましたが、これまでの議論を継承し、世田谷区の教育行政を進めてほしいと考えます。教育長として何を大切に世田谷の教育行政を進める考えなのか、世田谷の教育行政のトップとして、教育長の決意をお聞きします。 また、学校現場で世田谷の教育を担うのは教員です。多忙を極める教員の働き方改革は不可欠です。これまで、教員の負担軽減として教科日本語や学力テスト、土曜授業の廃止を求めてきました。負担軽減によって生み出された時間で教員が子どもと向き合う時間を生み出し、教員の教科研究の時間などを確保できることで授業の質の向上やスキルアップにもつながります。教員の働き方改革や負担軽減は、子どもの教育を受ける権利の保障にもつながります。今年度は働き方改革のアクションプランを策定すると聞いていますが、来年度に向けて働き方改革にどのように取り組むのか、考えをお聞きします。 また、教員不足は全国的にも深刻です。世田谷区では、四月には産休代替要員が不足しているなど、実質的には定員未達の状態でした。教員不足の原因は、メンタルの不調が原因で退職する教員が増加していることと、その背景を受けて、そもそも教員を希望する人が減少していることにあります。教員不足の解消のために、例えば、今は一部の学校で取り組まれている大学連携を全体的な取組として人材不足の解消をするとともに、将来、教員を希望する人を養成することも考えられるのではないでしょうか。今後、教員の確保にどのように取り組むのか、見解をお聞きします。 次に、気候変動への対応の推進について伺います。 ここ数年、災害級とされる猛暑、集中豪雨や巨大台風が各地を襲う異常気象が続いています。二〇一九年に玉川地域では大規模な水害が起き、また、区内全域では毎年熱中症対策にも取り組んでいます。二〇一五年に国連で採択されたパリ協定では、産業革命前からの平均気温上昇を二度より低く保つとともに、一・五度以上に抑える努力が求められています。世田谷区は気候非常事態宣言を行い、持続可能な地球環境を守るために世田谷区地球温暖化対策地域推進計画では温室効果ガス排出削減目標として、二〇五〇年度排出量実質ゼロを掲げています。目標に向けて具体的に施策展開として、世田谷気候危機対策会議やせたがや子ども気候会議などを開催してきましたが、さらに今年度、成城地域を脱炭素先行地域としてモデル事業が展開予定です。この事業の実施がどのような将来像につながるのか、お聞きいたします。 排出ガスの削減には、民生部門の抑制が欠かせません。現状、世田谷区はプラスチックごみに関しては燃えるごみとして収集し焼却していますが、二〇二二年から始まったプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律により、このまま廃プラの焼却を続けることはできません。区の廃プラの分別収集の在り方をどのようにする考えなのか、お聞きいたします。 次に、道路・公共交通政策の推進について伺います。 まちづくりにとって、道路計画は重要です。災害への対応などを考えても適切に進められる必要があります。しかし、道路計画は古いものが多く、今の時代に即しているのかや、公共交通政策では新たな技術を用いた移動手段も出てきていることなどを考慮し、改めて計画を見直す必要性など、課題があると考えています。道路計画を進める際の道路用地の買収において、道路予定地に誰も住んでいなければ比較的容易でしょうが、住民がいる場合は用地の提供に対し協力をお願いすることになります。それでも、事情に応じてはどうしても買収に応じられないこともあり得ます。その際、行政代執行を強行することなく相手の立場に立ち、話し合うことが大切です。改めて、世田谷区の道路事業の推進の基本的な考え方として、用地買収におけるスタンスについてお聞きします。 進展する高齢化社会を見据えると、交通不便地域の解消は欠かせない政策であり、バス交通は区民生活を支える公共交通として重要です。しかし、バス事業における運転手不足、利用者減少を要因とするバスの減便や路線廃止が一層加速することが予想できます。この事態に対応するためにも、区としてバス事業者との協議の場を設置し、バス事業が減便や廃止を検討している路線について事前に情報共有し、路線の継続の有無について一緒に検討することが必要と考えます。区の見解をお聞きします。 交通不便地域解消を進めるに当たり、今後は公費負担が避けられない状態となっていることを踏まえると、例えば、砧モデル地区のデマンドバス運行継続への可否判断や、次の不便地域対策の地域の選定に当たってはオープンな場をつくり、合理性のある検討や区民との合意形成を図るべきです。区の考えをお聞きします。 次に、人権尊重に向けた取組の推進について伺います。 先日、離婚後も父母双方が子どもの親権を持つ共同親権を導入する民法の改正が成立し、二〇二六年までに施行される予定です。子どもの親権について、離婚後、父と母が協議をして共同親権か単独親権かを決め、合意できない場合には家庭裁判所の判断になります。現状の家庭裁判所の体制では迅速で十分な対応が難しいという見解もあります。また、既に離婚している場合でも共同親権の申立てが可能となり、混乱を招く可能性も指摘されています。共同親権になれば、例えば子どもの進路などに双方の同意が必要となり、父母の関係が良好であれば問題ないでしょうが、場合によっては手続などに支障が出るのではないかと懸念されています。共同親権の審議に当たっては懸念が幾つも指摘され、附帯決議もつけられています。離婚をしても親は親であり、子育ては一緒にという単純な問題ではないことを認識することが必要です。様々な課題がある共同親権の区への影響と対応についてお聞きします。 現在、犯罪被害者等支援条例の検討が行われています。犯罪被害に遭うことは誰にでも可能性があるものの、もしも犯罪に巻き込まれたときにどのような対応をしたらいいのか知識を持ち合わせていないため、適切な支援につながることが難しくなります。世田谷区では既に犯罪被害者相談窓口を設置されていますが、条例制定に当たって、当事者の声を生かすことで当事者のニーズに合った条例とすることができます。また、犯罪被害者支援への区民の理解も大切です。なぜ犯罪被害者支援が必要なのか、犯罪被害者が置かれている状況などを理解することで二次被害などを防ぐことにもつながります。さらに、犯罪被害者をどの範囲で考えるのかなどの課題もしっかりとした検討が必要です。重要な人権政策である条例制定にどのように取り組む考えなのか、お聞きいたします。 最後に、子どもの権利を保障する政策についてお聞きします。 国連子どもの権利条約の第十九条では、父母からの性的なものも含めた虐待の禁止を、第三十四条では性的搾取からの保護として、子どもが性的な暴力を受けることがないように守られることを子どもの権利として示しています。国ではこの間、教職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する法律が制定され、また、刑法改正により性交同意年齢が十三歳から十六歳に引き上げられるなど、ようやく子どもに対する性暴力、性犯罪への対応が一定の進展を見せました。ところが、子どもの権利が著しく侵害される事件は後を絶ちません。社会の共通認識として性暴力に対する考えを改めて構築し、子どもに対する性暴力、性犯罪をなくす取組が求められています。 世田谷区も子どもへの性暴力、性犯罪とは無縁ではなく、一年ほど前に区の保育士が逮捕された事件もありました。また、区内の進学塾でも盗撮など性犯罪が起きています。性暴力や性犯罪の被害に遭った子どもへの対応が重要です。年齢によっては、被害に遭ったときは何をされたのか理解ができないとしても、後年になって被害の意味を理解し、その事実に苦しむこともあります。被害の影響は長く続くことから、継続的なケアの必要性を視野に入れることが大切です。区の見解をお聞きします。 毎日のように流される子どもへの性暴力、性犯罪のニュースでは、加害者が学校の教員や保育士、塾の講師など、子どもと接する職業の人が多く目につきます。子どもを性暴力、性犯罪から守るために、子ども施設等での性犯罪を未然に防ぐ取組が切実に求められています。教員や保育士など、子ども施設で働く人の性犯罪履歴を把握し、対応することが望まれます。現在議論されている日本版DBSの有効な活用について、区の見解をお聞きします。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
桜井議員にお答えをします。 まず、地方自治法改正問題についてです。 今回の地方自治法の改正案は、災害対策基本法など、個別の法律で想定されていない国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した際に、国が閣議決定によって地方公共団体に対し必要な指示ができるというものであります。ところが、国会審議などを聞いていても、どのようなときに必要な指示ができるのか、これは想定できないときということで、その想定できないときなので想定ができないという具体的な例示がないというような状態となっています。非常に曖昧な状況です。 コロナ感染症のパンデミックが一つの例に挙がっているんですが、この間の経験を振り返っても、国からの指示がいつも正しかったわけではないというふうに考えております。例えば、PCR検査の要件の一つに三十七・五度の熱が四日以上という基準が示されましたが、これを守って症状を悪化させて、あるいは亡くなった方もいらっしゃいます。PCR検査を幅広くやると医療崩壊につながるということで、あまり広げるべきではないという意見も聞かれました。 しかし、それはやはり世界各国どこでもWHOの言うように、テスト、テスト、テストと、検査なくして、いわば診断、診療はないわけですから、そういった事態、あるいはワクチンの配布のときに、世田谷区などが、人口九十二万人という非常に大きな区ですから、ワクチンを三か月先まで全部予約して取り置いた。これはけしからんということで、ワクチンをたくさん蓄えている自治体はペナルティーだということで配分を減らすと。これは区長会に河野大臣を呼んで、違いますよということで、この見解を改めてもらいました。 というように、現場に近いのは地方公共団体なんです。国からの指示が正しいこともありますが、逆に国に地方自治体の現状に近いことをちゃんと聞いてもらう必要もあります。今回の改正案では、対等、協力とされている国と地方自治体の関係が、実は縦の命令、受諾という関係に変わるんですね。そこから、例えば自治体からの積極的な提案や協議、そこを相談して、どうしようかというプロセスはございません。しかも、どんなときにこれが発動されるのかが不明ということで、これは大変自治体の自治そのものの根幹に触れる問題だと考えておりまして、地方自治法改正の審議は今、参議院に行っておりますけれども、今後も注視し、このような私たちの自治体の声が国会の審議に届くことを願い、私自身も発信をしていきたいと考えております。 二番目に、犯罪被害者の支援に関してお尋ねをいただきました。 犯罪被害者等支援条例につきましては、区議会にお示しした条例骨子案において、犯罪被害者等の人権を尊重し、被った不利益等の軽減と回復を図り、誰もが犯罪被害者等に対して優しい地域社会の構築を目的としています。現在、条例あり方検討委員会を中心に具体的な支援について検討を進めていますが、委員会には犯罪被害者の当事者の方二名も委員として参加いただいており、当事者ならではの御意見もいただいているところであります。 また、担当所管では、この委員会とは別に世田谷一家殺人事件の御遺族である入江杏さんからも先日お話を伺っているところであります。犯罪被害者の支援については、被害者やその家族、御遺族の心の痛み、悲しみに最大限寄り添った支援策としていくこと、また、意に沿わないメディアスクラムなどの二次被害が生まれないよう、区民、事業者に広く理解を求めていくことが大変重要であると考えています。 一方で、どの範囲で支援し、どのような条件で継続、あるいは終了するか等、考え方を整理していく必要もあると考え、検討委員会にも議論をお願いしているところであります。今後、しっかりと議論して結論を得ていきたいと思っております。 〔中村副区長登壇〕
私からは、二点御答弁いたします。 まず、今後の職員体制についてです。 区はこの間、多様化する区民ニーズに応えるため、事業や業務量が増加する中、行政経営の観点から会計年度任用職員などを活用し、一定の質を確保した上で迅速にサービスを提供しながら職員定数の適正化を図ってまいりました。そうした中、職員全体に占める会計年度任用職員の比率が高い状況となっていたこともあり、先般の区議会定例会に職員定数条例の改正を御提案し、御議決をいただいたところです。 常勤職員については、DX推進などにより内部定型業務の省力化を図りながら、区民に寄り添う相談支援や、まちづくりの合意形成などの業務により振り向け、会計年度任用職員については引き続き雇用の更新に年限を定めないことや、期末勤勉手当を常勤職員と同様の支給月数とするほか、経験者採用の受験資格緩和を周知し、希望者へ受験を勧奨するなど、多様な選択肢も示しながら専門性の高い職種を中心に活用をしてまいります。 今後、区として新規、既存を問わず、事業の実施に当たっては組織として適切な区民サービスを提供することはもちろん、全ての職員が公務にやりがいを実感し、持てる能力や個性を十分発揮できる職場環境の実現とともに、常勤職員、会計年度任用職員の職員比率が適正になるよう取組を進めてまいります。 次に、制度のはざまに落ちる高齢者への支援についてです。 区では、世田谷版地域包括ケアシステムとして、全二十八地区に断らない福祉の相談窓口を展開してきました。近年では、重層的支援体制として、年齢を問わないひきこもり相談の強化、福祉現場でつなぎ先が見つからない場合の保健福祉センターにおける多機関協働事業の実施など、制度の隙間に区民が挟まることのないよう支援を進めています。今後も後期高齢者が増え続ける中、何らかの事由で介護保険制度の契約の仕組みにつながらず、また、身寄りがなく一人で各種手続ができない方など、様々な困り事を抱えた高齢者に限られた資源でどのように寄り添っていくのか、非常に重要な課題であると考えています。特に緊急度の高い場合は、福祉緊急対応の仕組みを活用するため、保健福祉センターでの理解の浸透や、民間事業者との協定など課題を整理し、着実に実施できる体制を構築してまいります。 今後もケースワークを担う区職員の力量を着実に上げていくことを基本に、多機関協働事業や福祉緊急対応の活用により、保健福祉センターが中心となり、区民のセーフティーネットの網の目をきめ細かくしながら、誰一人取り残さない世田谷をあらゆるステークホルダーとともにつくり上げてまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、二点御答弁申し上げます。 初めに、脱炭素先行地域の取組とその将来像についてでございます。 パリ協定では、地球の平均気温上昇を産業革命前から一・五度以内に抑えることを目標としておりますが、昨年は、この目前まで迫る一・四八度の上昇との報告もあり、観測史上最も暑い一年となりました。気候変動の影響がもはや後戻りできなくなる転換点、いわゆるティッピングポイントをすぐにでも超えることとなると警告する科学者も多く、残された時間は僅かです。 このような状況を踏まえ、お話しの成城地区における脱炭素と地域づくりの一体的な取組などにおいては、持続性のある地球環境を支える社会が今の区民の日々の暮らしや行動の延長にあることを示すことで、危機感と未来への希望を区民の皆様で共有できればと考えております。この危機に対して若い世代にもぜひ取組に参加していただき、地域の社会経済と自然との共生を目指すことで若者たちが希望を持てる社会へとつなげてまいります。 次に、道路事業推進に当たっての基本的考え方、用地買収におけるスタンスについてです。 道路事業は、貴重な私有財産である土地をお譲りいただき、進めていく事業であり、相手側への適切かつ丁寧な対応が必要不可欠となります。また、一連の手続は権利者の方々の日常生活に大きな御負担を及ぼすことから、まずは補償の考え方などについて説明し、御理解をいただきながら進めることとしており、用地買収においては土地収用法などの法的な手続によらず、個々の権利者との任意の合意による契約を原則としています。 そのため、これらの交渉におきましては相手方の御事情を十分にお聞きし、権利者の生活再建における様々な課題に対し話合いを重ね、代替地の紹介や生活再建プランの提案など、一つ一つ解決を積み重ね、信頼関係の構築を図りながら交渉を進めております。区といたしましては、引き続きこれらの考え方を基本に道路事業を着実に推進してまいります。 以上です。 〔知久教育長登壇〕
教育長に就任し、間もなく一か月となりますが、改めてその職責の重さを感じながらも、教育行政のトップとしてこれまでの行政経験で得た知識を生かし、何より、世田谷の子どもたちの学びと育ちに責任を持つという強い覚悟を持って日々の職務に当たっております。 令和六年三月、渡部前教育長の下、当時私が教育委員会事務局の所管部長として取りまとめた世田谷区教育振興基本計画の教育目標である幸せな未来をデザインし、創造するせたがやの教育の実現に向け、実施計画、行動計画として掲げた各施策を着実に推進してまいります。推進するに当たり、渡部前教育長の掲げてきた誰一人取り残さない教育を前提とし、全ての子どもたちが共に学び共に育つことを世田谷区の教育の土台に据えて、子どもを主体とした教育への転換を図り、新たな世田谷の教育の形を目指してまいります。 また、各施策の実施に当たっては関係所管との連携や研修、また、現在策定中のインクルーシブ教育ガイドライン等を通じて学校現場への理解促進に積極的に取り組み、教育長として現場を大事にする、子どもの最善の利益を常に肝に銘じ、住み慣れた環境の中で世田谷区の全ての子どもたちの笑顔があふれる、幸せな未来へとつながる学校にできるよう全力で取り組んでまいります。 以上です。
私からは、バス事業者が減便や廃止を検討している路線の情報共有とともに検討していくことについてお答えをいたします。 区では、交通まちづくり基本計画に基づき様々な施策に取り組んでいるところでございますが、近年、バス事業者からはコロナ禍の利用者減少の継続や燃料費の高騰などに加えまして、本年四月から適用された労働時間等の改善基準、いわゆる二〇二四年問題により路線バスの運転手確保の深刻さが増していると伺っているところでございます。 こうした中、区では昨年度より地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく区民、交通事業者、学識経験者などで構成する世田谷区地域公共交通活性化協議会を設立し、持続可能な地域公共交通を目指す世田谷区地域公共交通計画の策定に向けまして検討を進めております。区といたしましては、本協議会においてバス事業者との情報交換を行うとともに、既存路線バスの課題を整理し、バス利用の促進策をはじめ、持続可能なバス路線の維持、確保について、これまで以上に効果のある方策を検討し、新たな公共交通不便地域拡大の抑制に努めてまいります。 以上です。
私からは、二点、初めに、実質賃金の動向を踏まえた区の対策でございます。 国の毎月勤労統計調査結果速報によりますと、令和六年四月の実質賃金は、お話しのとおり、前年同月と比べてマイナス〇・七%とされ、下げ幅は縮小したものの、依然として物価高騰に対して賃金上昇が追いついていない状況が続いており、区民生活や事業者の活動に大きな影響を及ぼしているものと認識しております。 特に、中小企業などにおいては今回の物価高騰に加え、働き方改革への対応など様々な要因が絡み合い、統計では測れない影響が生じているものと推察されます。このような状況下において、安定した区民生活や事業者の活動が行えるよう、様々な切り口から区民や事業者の負担を緩和し、地域の経済活動の発展を後押ししていくことが重要です。 区では、この間、労働報酬下限額を順次引き上げ、労働者の賃金を担保することに加え、学校給食の無償化、住民税非課税世帯への給付金の支給、区内事業者への物価高騰対策など、国や都の補助金等を最大限に活用し、取り組んでまいりました。引き続き、区民や事業者の実態を十分に把握し、実質賃金の動向を見定めながら、定額減税の動きも含めた国や都の動向を注視し、時期を逸しないよう、必要な施策の展開を図ってまいります。 続きまして、民間委託に頼りきりになるのではなく施策ごとのすみ分けが必要という御質問についてでございます。 様々な地域課題を解決していくためには、区民や地域活動団体、大学、民間事業者など多様な主体と積極的に連携し、おのおのの専門性やノウハウなどを最大限に生かして取組を進めていくことが必要不可欠です。連携手法の一つであるアウトソーシングの導入を検討する際には、既存の手法をそのまま取り入れるのではなく、困難度や定型、非定型などの各業務の特性、区民への影響などを十分に踏まえ、区職員しか担うことができない業務や、区職員がその責任の下、直接担うべき業務とアウトソーシング可能な業務を明確に切り分ける必要がございます。 そのため、対象業務の検討手順やノウハウの継承、質の担保、偽装請負の防止、労働者の雇用環境の配慮、情報セキュリティーの確保などの留意点をガイドラインにまとめ、庁内に周知したところでございます。今後も、業務の複雑化や業務量の増大などが見込まれる中、区職員の力を最大限発揮できるよう、アウトソーシングの活用に限らず様々な手法による業務改善を進め、経営力の向上を図り、持続可能な自治体経営の実現を目指してまいります。 以上でございます。
私からは、三点御答弁いたします。 初めに、多様なテーマでの若者の参画機会の保障についてです。 区では、子ども条例の下、子ども・若者施策の推進に取り組んできており、平成二十五年度には他自治体に先んじて若者支援の専管組織を立ち上げ、若者の参加と交流、活動の推進、生きづらさを抱えた若者支援の視点で様々な若者支援施策を展開してまいりました。現在、子ども・若者総合計画の策定に当たり、子ども・青少年協議会では若者委員における当事者目線の貴重な意見をたくさんいただいており、若者が議論に加わる意義はとても深いと実感しております。 今後、例えばまちづくりや文化、芸術、保健福祉といった様々な分野の会議体に、テーマに限定されず若者を構成員として加えることについて関係所管と検討するなど、様々な分野で若者の声が反映され、若者が区政の担い手であることが実感できるよう努めてまいります。 次に、性暴力、性犯罪の対象となった子どもへの継続的なケアについてです。 性暴力・性犯罪被害に遭われた影響は時間の経過とともに表出することもあり、また、PTSD症状や罪責感、希死念慮など心身に深刻な影響も生じることから、周囲の理解と長期的な視点でのケアが必要であると認識しております。子ども家庭支援センターや児童相談所が性暴力・性犯罪被害に係る事例に関わった場合におきましては、専門職が子どもの動揺を受け止め、子どもの状態に合わせて気持ちを聞いたり、保護者の不安に寄り添いながら子どもへの関わり方等の助言をするなど支援を行っております。また、例えば医療が必要との見立てがあれば適切に医療につなぐなど、関係機関とも連携しながら子どもや保護者の状況に応じた支援を行っているところです。 性暴力・性犯罪被害に遭われた子どもへの支援については、警察や学校、医療機関、地域の居場所など、関係機関と連携した対応が必要となるため、要保護児童支援協議会等で培った地域のネットワークを活用しながら、子どもやその家族が安心して生活できるよう支援に取り組んでまいります。 次に、日本版DBSの有効活用についてです。 性犯罪から子どもを守ることを目的に、性犯罪に係る前歴を照会できる日本版DBSの制度創設に向けた法律案が現在国会で審議されております。一方、国は既に児童福祉法を改正し、性暴力等を行ったことにより保育士登録を取り消された者等の情報を管理する保育士特定登録取消者管理システムの運用を本年四月一日より開始しております。保育所など保育事業を行う施設等では、保育士を任命し、または雇用しようとするときに本システムを活用することが義務づけられました。区では、区立保育園の保育士の任命においてシステムを活用するとともに、私立保育園等へは、この間、制度周知に努めてまいりました。日本版DBSでは、保育士だけでなく対象となる範囲が広がることが見込まれており、今後の国の動向に注視し、関係所管とも連携しながら必要な準備を進めてまいります。 区立保育園での職員による園児へのわいせつ行為があった区としましては、こうした仕組みを有効に活用し、子どもたちを性犯罪から守り、子どもたちが安心して生活を送ることができるよう取り組んでまいります。 以上です。
私からは、介護予防・日常生活支援総合事業のこれまでの取組の総括と今後の取組について御答弁いたします。 区では、平成二十八年四月に介護予防・日常生活支援総合事業を開始し、従前の介護事業者によるサービスだけではなくNPO法人、地域住民等の多様な主体の参画と多様なサービスの展開により地域での支えあい体制を推進し、地域における介護予防の取組の定着化、習慣化に取り組んでまいりました。事業開始から八年が経過しましたが、この間、高齢者を取り巻く社会経済状況や雇用環境の変化による担い手の高齢化に伴う地域の人材不足、また、事業実施場所の地域偏在の解消等が課題となっております。 今後、総合事業で実施する各事業間の連動や、事業者と地域住民の参画を連動させるなど、総合事業の実施体系をいま一度検証し、地域活動の担い手を継続して育成していきます。また、事業の実施場所の充実により、総合事業の利用者を増やすことによって地域における介護予防を促進するとともに、機会を捉え、総合事業の課題等を国へも要望してまいります。 以上です。

私からは、福祉人材関連について御答弁いたします。 生産年齢人口が減少し、高齢者人口が増えることが予測される中、今後も区内の民間事業所における福祉人材の確保がこれまで以上に厳しくなると見込まれています。いわゆる八〇五〇やヤングケアラーへの支援など、複雑化、複合化する課題や、これまでには想定できていなかった不測の事態に対応するためには、区として地域における民間事業所などの関係機関との連携をこれまで以上に緊密にし、保健福祉センターなどが中心となり、保健福祉に関する専門スキルを向上させ続けていかなければなりません。 そのため、区の職員である保健師や福祉職については、その職務内容や必要なスキルを明確にし、専門職としてのキャリアラダーの作成や、幅広い業務や部署を経験するジョブローテーションによるスキル向上に取り組んでいます。まずは人材の強化のため定期的に行う保健福祉領域の管理職会議などにおいて、最新の法令の解釈はもとより、国連勧告など世界基準の考え方などを着実に理解、共有し、その上で保健福祉領域の全職員に浸透させていきます。 また、OJTや重層的会議等を有効に活用し、既存のノウハウを他地域や関係部署とも共有できる体制を強化し、多くの福祉に関係する職員が技術及び判断力、価値観等を獲得し、民間事業者を着実にバックアップできるよう、福祉の総合力を鍛えてまいります。 私からは以上です。
私からは、二点につきまして御答弁をいたします。 まず、教員の働き方改革の取組についてでございます。 教員の働き方改革は、教員の負担軽減だけでなく、授業準備等を行う時間の増加等が教育の質の向上につながるものであり、教育改革の中でも非常に重要な位置づけであると認識しております。このような認識の下、教員の負担軽減について具体的で現実味がある取組を実施し、また、何より教員自身が変化を実感することが重要でございます。教育委員会として、御指摘いただいた取組の見直し等はもとより、教育の質の向上という観点からもスピード感を持って、教育委員会内だけでなく学校現場、または専門的な知識を持った事業者とも連携し、検討を進め、今年度中に策定する予定の(仮称)学校における働き方改革アクションプランにおいて、スケジュールも含め明確に位置づけてまいります。 次に、教員の確保への取組についてでございます。 学校現場における大学と連携した取組の実施は、子どもたちの学びを支えることのやりがいを実感できるなど、大学生の教員への志望動機を高めることにつながり、教育委員会としても職員や学校の教員が大学の講義に出向き、教員の魅力を伝えたりするなどの取組を行っております。また、大学生のボランティア制度を通じ、学校の支援を行っていた大学生が実際に子どもたちと触れ合うことで教員の魅力等に気づき、教職への意欲を高めたとの報告も受けております。 今後、区内大学との学長懇談会等の場を通し、より多くの大学との連携ができるようにしていくとともに、教員の働き方改革を進め、次代の教育現場を担う若者に教職への関心と意欲につながるよう取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、プラスチックの分別収集について御答弁いたします。 持続可能な社会の実現のため、プラスチックのさらなる発生抑制と資源循環への取組は不可欠であると考えておりますが、経費面など課題も多いため、可能な限り今年度中を目途に一定の方向性を示すべく、具体的な事業手法について検討を進めているところでございます。 区といたしましては、まずは発生抑制と再使用の徹底によるプラスチックの削減が最重要課題であると考え、様々なチャンネルを活用して波及効果の高い普及啓発を積極的に推進してございます。 なお、プラスチックの資源循環には製造・販売事業者による排出抑制や自主回収など、拡大生産者責任に基づく事業者の主体的な取組が不可欠と考えており、現在、自治体負担となっている収集運搬や中間処理、再商品化の経費分担の在り方を含め、拡大生産者責任の原則に立ち返った見直しについて、様々な機会を捉えて国や事業者等に働きかけてまいります。 以上でございます。
私からは、砧オンデマンドバスの継続の可否、また、次の地域の選定に当たってオープンな場での合意形成を図るべきとの質問にお答えいたします。 区では、公共交通不便地域対策のファーストステップとして、砧モデル地区において地域、運行事業者と協働しながら、持続可能な地域公共交通を目指し、昨年五月よりAIとワゴン車両を活用したデマンド型交通の実証運行を開始し、採算性や利用状況などを確認しながら取り組んでおります。現在、区は世田谷区地域公共交通活性化協議会の中で砧モデル地区におけるデマンド型交通の実施状況や継続性について検討を進めており、次の公共交通不便地域対策の地域選定の考え方につきましても、協議会の場で区民、学識経験者などと意見交換をしながら様々な視点で検討していくこととしております。砧モデル地区では、地区内の住民に利用を呼びかけるワークショップの開催など、幅広く存在をアピールする企画も工夫してまいります。 また、これらの公共交通不便地域対策の検討状況についてはオープンハウスを開催するなどにより広く周知し、地域公共交通への理解を深め、区民との合意形成に努めてまいります。 私からは以上でございます。
私からは、共同親権に関しまして御答弁申し上げます。 今国会において、離婚後の親権を父母の一方とする単独親権を見直し、父母双方に親権を認める共同親権も協議により選択できるようにする民法改正案が成立いたしました。この法改正により、離婚時の取決めがなくても養育費を請求できる法定養育費制度が創設されるなどの一方で、改正法案の審議では単独親権とすべきDVの状況など、家庭裁判所の適切な見極めが可能かなど課題が指摘されているところでございます。 今後、身近な自治体である区には、男女を問わず、この共同親権に関して相談に来られる方の増加や、既に離婚が成立していても本制度が適用になることから、制度の正確な周知啓発が必要と考えてございます。例えば、共同親権とすることは原則ではなく、単独親権を主張することができるという点や、あるいは、共同親権とした場合に引っ越し先や医療行為等にも元配偶者の同意が必要とされており、どのような場面で同意が必要になるのか、今後、国が法施行までにガイドラインを示すとしており、きめ細やかな提示をしなければならないと考えてございます。 とりわけDVに起因して子どもを養育している女性からの相談も十分に考えられますので、対応する各総合支所の子ども家庭支援課の女性相談支援員の研修等を行うとともに、庁内で連携し、相談者に寄り添った相談支援体制の充実に努めてまいります。 以上でございます。

ありがとうございました。地方自治法改正については区長からいろいろと御意見をお聞きしましたけれども、本当に区長のおっしゃるとおり自治の根幹に関わるということで、この改正については私たちもできることをしていかなくてはならないかなと思っていることと、やっぱり議会そのものも、じゃ、自治というのをどう捉えるのかということが迫られているのではないかと感じています。 そしてもう一つ、今日質問させていただいた会計年度任用職員からの職員体制の件ですけれども、今日はスクールカウンセラーという職種の方を例に取りましたけれども、スクールカウンセラーという本当に今重要な、スクールカウンセラーが必要とされたときよりももっともっと重要性が増しているという、その重要政策を会計年度任用職員だけで担っている状況というのは、本当にしっかりと受け止めていただきたいと思います。 そして、その上で、どんどん社会の状況とともに変わっていくところもあると思いますけれども、重要政策については、やはり常勤職員を配置するなど、職員体制を見直すことが必要だと私は思いますけれども、この点に関していかがでしょうか。
再質問をいただきました。 会計年度任用職員は、常勤職員と同様、地方公務員法における一般職であり、一概には会計年度任用職員のみの体制が不十分とは考えておりません。一方で、お話しのスクールカウンセラー業務をはじめとして、会計年度任用職員が第一線の学校現場に出向いて相談業務を行うような重要政策に当たっては、それをバックアップする体制は不可欠であると考えています。 常勤職員と会計年度任用職員がそれぞれの役割を果たし、重要政策を着実に推進できる組織、人員配置を整えてまいりたいと考えています。 以上です。

福祉政策のところで制度のはざまに落ちる高齢者の件についても取り上げさせていただいて、きめ細やかな対応ができるようにとおっしゃっていましたけれども、では、そのきめ細やかな対応というのは誰がするのかということです。この間、福祉の人材というところでも繰り返し質問もさせていただいてきましたけれども、職員が何を担うのか、そして専門性のある仕事というのは誰がどういう雇用形態でやっていったらいいのかということが、これから改めて問われていくということを改めて申し上げさせていただきたいと思います。人材育成のプランをしっかりと持って職員を育成していくこと、そして、そこに専門性がしっかりと担保されていくことが、例えば、民間事業者との様々な連携をつくるためにも必要なことだと思っています。ここのところは本当に捨てないでほしいところです。 そしてもう一つ、教育の問題ですけれども、教育長からは決意をお聞かせいただきました。教育長の御答弁の中にもありましたけれども、インクルーシブ教育の件です。このインクルーシブ教育というのは、ただ単に子どもの教育の手法ではなくて人権の問題であるということ、ここのところをしっかりと捉えていくことが必要だと思っています。このことを改めて申し上げたいと思います。でなければ、区の基本計画だったりとか、福祉の条例から、そして計画、プランのところにまでインクルーシブ教育というものが位置づけられない、私たちの人権を守るためにも、この教育行政が本当に大切なんだということを改めて申し上げさせていただき、本日の立憲民主党・れいわ新選組世田谷区議団の代表質問を終わりたいと思います。 以上です。

以上で桜井純子議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後二時三十六分休憩 ────────────────── 午後二時五十分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

この際、議事の都合により、本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。 ────────────────────

代表質問を続けます。 日本維新の会・無所属・世田谷行革一一〇番を代表して、四十六番ひえしま進議員。 〔四十六番ひえしま進議員登壇〕(拍手)

日本維新の会・無所属・世田谷行革一一〇番を代表して質問をいたします。 初めに、国会で議論がなされております地方自治法改正案について保坂区長に伺います。 同法案は、大規模災害や感染症の大流行などの非常事態が生じたとき、国が地方に対応を指示できるようにするものでありますが、区長はこの指示権について、一貫して反対であることを表明されています。定例会見でも指示待ち自治体をつくり出してしまう。命を守る対策としては脆弱になるおそれがあると述べ、廃案を訴えておられます。 今回の法改正は、コロナ禍での国と自治体の連携が速やかに行えなかったことが理由として挙げられており、例として、二〇二〇年二月に起こった大型クルーズ船内での集団感染時における患者移送や、国が突然、全国の学校に要請した一斉休校の際などの混乱について反省し、国民の生命等の保護のために特に必要な場合に、個別法では対応できない事態に限って行使する指示権を創設することが主眼であります。法案は既に与野党の賛成多数で衆議院を通過しており、指示権行使の際には国と自治体が事前に協議することや、行使後には国会への報告を義務づけることが定められており、日本維新の会も賛成をしております。 区長は指示権が行使されれば、対等、協力という国と地方の関係が中央集権的な体制へ逆戻りし、こうした統制型の上意下達の国家、統治機構に変える考え方は危機的だとメディアなどで強く批判をされています。そういうお考えであれば、今後、世田谷区は非常時においても国の指示には一切従わない、国とは主従関係になるので協力はしないということになるのではないかと、多くの区民から不安の声が上がっておりますが、保坂区長の見解を伺います。 そうであれば、区民が不安に思うように、区長の国を敵視するかたくなな態度こそが九十二万区民の命を危険にさらすことになります。能登半島の震災を視察した災害対策の権威である河田惠昭京大名誉教授は、講演の中で災害対応は地方分権が基本であるが、震災が起こった途端、自治体は手も足も出ないのが現実だ。国との円滑な連携こそが被害を極小化できると述べておられます。区長の認識はこうした専門家の意見と真っ向から対立するもので、災害時の最高指揮者として不適格と言わざるを得ません。招集挨拶にあるように、区長は珠洲市と輪島市を訪れたとのことですが、一体何を見てきたのでしょうか。支援金を渡して帰ってきただけならば、全く子どもの使い以下であります。 また、御自身のコロナ禍での対応を例に取り、国がいつも正しいとは限らず、地方が先行した取組を確認してから国の方針にしてきたとも述べておられますが、果たして本当に保坂区長の一連の施策が国に先行したもので、正しいものだったのか正確に検証すべきであります。先月、新型コロナウイルス感染症における世田谷区の対応記録が公表されました。その内容は、専門家らでつくる一般財団法人日本公衆衛生協会も一刀両断する失敗だったはずの世田谷モデルがいかに成功したものだったかを記述した自画自賛のオンパレード。区長が、いつでもどこでも何度でもとPCR検査を区民全員に実施するかのように突然メディアでぶち上げ、区政を大混乱に陥れたことや、そもそも御自分はPCR検査の実施に全く積極的ではなかったはずであります。区長は医師会の検査拡大の要請をのらりくらりとかわし続けたと、当の医師会に糾弾されたことをお忘れでしょうか。 さらに、無料の抗原検査キットを駅頭で配布し、トラブルを続出させたこと、学校でむやみに黙食を続けさせたことなどなど、負の側面は一切書かれていません。失敗学という学問や、「しくじり先生」というテレビ番組があるように、失敗や過ちからこそ多くを学べるものであり、成功と失敗を併記することが、区長がお書きになっているように、次のパンデミック対策に向き合う一助になるというものであります。 さらに、保坂区長は常々、国などの公権力を批判していますが、御自身も一般の市民活動家ではなく権力側の人間であることをよく自覚し、自分に都合のよい歴史の書き換え、歴史修正に手を染めていることを猛省すべきであります。 以上を踏まえ、この対応記録をもう一度見直し、正確なものに書き改めるべきだと考えます。答弁を求めます。 「国より先に、やりました」とは、保坂区長が最近上梓された著書のタイトルであります。本書でも、何でもかんでも解決するスーパー区長であるかのごとき記述に終始しておりますが、国より先にやるとか、国の指示に従わないということが最善なのではなく、区民の利益に資することをやる、それこそが最重要であると強く申し上げておきたいと思います。 また、区長が主導する革新自治体連合であるローカルイニシアティブネットワーク、LIN―Netにおいても地方自治法改正反対のキャンペーンを展開しておりますが、そんな時間があったら、これから述べる山積する区政の課題と真剣に向き合うべきであります。区長が政治活動にばかりかまけているありさまは、都知事選にまつわるエックス、旧ツイッターの発信を見ても分かります。都内の首長が連名で小池都知事に出馬の要請を行ったが、保坂区長は名前を連ねなかったことを誇らしげに語っておられますが、これはそもそもどういう意図があるのか説明を求めます。 加わらなかった首長たちは、そのほとんどがLIN―Netのメンバーかシンパであり、こうしたいたずらな政治的な動きは多くの区民を不安にさせるものであります。区民から、国の次は都と対立するのかという意見もいただいており、次の著書のタイトルは、「都よりも先に、やりました」ではないかとうわさされている始末であります。もっとも、次の都知事には、二位じゃ駄目なんですかという発言で有名な方になるかもしれませんので、区長としては思案のしどころだと思います。 保坂区長が選挙のたびごとに浮き足立つ性分であることは、よく存じ上げております。今月から始まる東京都知事選、年内には衆議院解散があるかもしれず、来年は参議院選挙も控えております。とはいえ、翻って世田谷区政を眺めると、さきの教育長の辞任は言うまでもなく、これまで何人もの副区長が不自然な形で辞任に追い込まれ、あるいは任期を全うさせてもらえなかったということは、区政がまともに機能していない証左ではないかと思います。その上、区長まで国政に逃げ出すとなれば、食い逃げ泥棒と、また一つ罪が増えることになるのではないでしょうか。改めて区長の任期を全うするつもりなのか、お聞きします。 任期を全うされるという前提で、引き続き以下の質問をしてまいります。 主要生活道路一〇六号線、いわゆる恵泉通りについてであります。 先日の都市整備常任委員会に三百六名の区民から恵泉通りの早期完成を求める陳情が出され、趣旨採択となりました。これまで、我が会派はもとより、他会派からも区長がリーダーシップを発揮し、速やかな開通を実現するよう強い要望が出されております。陳情にあるとおり、着工から実に五十八年という途方もない歳月がたっております。これまで事業に御理解いただき、用地買収に御協力くださった住民は三十五物件、約七十名に上ります。世田谷区は、この方々が決断に至ったその思いをどのように感じているのでしょうか。胸に手を当ててよくよく思い返すべきであります。 このままずるずると手をこまねいて開通を先延ばすのであれば、正直者が馬鹿を見る例を世田谷区が率先して是認することになりますし、とにもかくにも行政の怠慢であります。近隣住民からも一刻も早い開通を望む声が日に日に多く届くようになりました。もはや行政代執行を決断するほかありません。明快な答弁を求めます。 次に、火葬場建設についてです。 これにつきましては、火葬料金の適正化を求めるものと新規火葬場建設を求める二つの陳情が既に昨年の第四回定例会本会議において全会一致で趣旨採択されております。ここ最近、民営火葬場においては特定企業の臆面のない利益追求で急激な火葬料金の値上げが行われており、多くの区民から不安の声が上がっております。まず、このことについて区の認識をお聞きします。 また、都内最大の人口を擁する世田谷区では、多死社会を迎えるに当たっての対応のほか、大規模災害時の遺体の処理能力などを想定しても、現在の臨海斎場以外に、新たな区独自の火葬場建設の必要性について活発に議論されてきました。こうした状況を踏まえれば、建設実現に向けて速やかに具体的な計画を策定し、実施に移すべきであります。建設に必要な予算額の算出や用地の選定などは進んでいるのか、現状を伺います。 次に、教育についてです。 一年半もの任期を残した前教育長の突然の辞任に伴い、さきの臨時会では新たな教育長の同意が議会に諮られました。我が会派は、保坂区長が議会に同意を求めるまでの一連の手続と正当性が到底区民に説明できるものではなく、極めて不透明かつ不明確であるとの理由から反対をしました。議会の大勢が同意を認めた新教育長には、さらなる世田谷区の教育の発展のために御尽力いただくようお願いをするものであります。知久新教育長は長きにわたって教育行政に携わってこられ、教育振興基本計画を中心者として取りまとめるなど、区の教育の現状は知悉しておられると思います。知久教育長が認識されている教育の課題と今後の展望についてお聞きします。 学校改築の実施についてお尋ねします。 学校改築は基本的に公共施設等総合管理計画にのっとって行われるべきであり、令和十八年度までに全九十校中四十九校がその時期を迎えます。区はコロナ禍を理由に速やかな改築を実行せずに現在に至っております。さらに、昨今、本庁舎整備も同様でありますが、資材の高騰や労働単価の上昇が進んでおり、それを理由にしてさらに改築を遅らせるのではないかと大変危惧をしております。 近年では、改修をおろそかにしたせいで学校のエアコンが故障してストップし、蒸し風呂のような教室で子どもたちに授業を受けさせるなどといった、区長が言うほどには教育環境に気を配らない区の姿勢が露呈をしております。教育は未来への投資の最たるものであり、たとえ想定以上に財政的な負担が生じようとも、万難を排して学校の改築を積極的に推し進めるべきであります。今後の取組を伺います。 間もなく夏がやってまいります。今年も酷暑との予想がされており、この時期になると保護者の方から学校施設の遮熱対策の遅れについて多くのお声をいただきます。子どもや教職員の健康を守るためにも、冷房効率の向上はもとより、省エネの視点も含めた対策は急務であります。 また、かねてから議会で意見が出ておりますが、メッシュシートなどを活用したプール使用時の遮熱対応はどの程度進んでいるのでしょうか。後手後手の印象を拭えません。進捗と具体的な計画をお聞きします。 DXについてです。 予算特別委員会でも指摘をしましたが、世田谷区はDXについて何をやっているのか分からないといった区民からのお叱りをよくいただきます。区は、Re・Design SETAGAYAをスローガンに、行政サービス、参加と協働、区役所の三つの観点からデザインし、再構築をしていくとしていますが、これまで具体的にどのような区民サービスの改善が図られたのか、お聞きします。また、例えば、達成、未達成を図示するなど、分かりやすく広報すべきであります。今後の取組と併せて伺います。 なぜか委員会の報告にはありませんでしたが、区は生成AI、チャットGPTを利用できるチャットボットを内製開発したとの報道がありました。これは、Hidekiという愛称で呼ばれているとのことであります。チャットGPTの活用ポイントは人工知能に与える指示や質問であるプロンプトの作成にありますが、この的確な指示の程度には個人差があり、役所全体の技術的なレベルアップが必須であります。 さらに、生成AIは区独自の情報を反映したものでなければ一般的な回答にとどまってしまい、業務効率の向上にはなかなかつながりません。そして、これを区民サービスにまでつなげる考えはあるのでしょうか。生成AIを活用する他自治体では様々な工夫を凝らしているとのことですが、今後どのように取り組むのか、お聞きします。 どんなにすばらしい試みをしていたとしても、何をやっているのか分からなければ区民の実感は乏しいものになります。それどころか、区のDX推進には勢いや意欲があまり感じられません。例えば、東京都が主催をする区市町村DXawardになぜ参加しなかったのでしょうか。今後はこうしたイベントに参加する考えはあるのか、お答えください。 松村副区長は御自身の四月三十日のエックス、旧ツイッターで、ボスの政治スクールが募集中なのですと、区長の投稿をリポストし、保坂展人政治スクールの宣伝をしていますが、そんな暇があったらDXの区民周知に力を入れるべきであります。そして、あなたのボスは区長ではなく、どこまでも区民であります。松村副区長の目線がどこに向いているのか無意識に出てしまったことを端的に表すエックスへの投稿だと思います。松村副区長に答弁を求めます。 最後に、新庁舎建設についてです。 整備工事の工期延伸に伴い、世田谷区と大成建設の間には違約金等の取扱いに係る和解が取り交わされております。そのうち、損害額についてはいまだ未確定の部分が多くあり、区として不利な交渉を強いられるおそれがあるのではないかと危惧しております。区民からはどうして和解なのか、非があるのは大成側なのに、なぜ世田谷区が和解に応じなければならないのかとの疑問の声が上がっております。そもそも大成側との交渉において、区はどのような陣容で臨んでいるのでしょうか。法律や建築の専門家などと相談してやっているとのことですが、経費は幾ら発生しているのか伺います。 さらに、大成建設から工期短縮のための工法の変更が提案され、これを採用すれば一・二五か月、工期を短くできるということであります。新たに提案されたプレキャスト工法は建設現場で鉄筋や型枠を組み、コンクリートを流し込んで躯体を造るというものではなく、あらかじめ工場でコンクリート部材を生産し、それを現場で組み立てるというものであります。この工法を採用すれば天候に左右されずに作業が行えるなどのメリットがある一方、部材と部材の接続部分が脆弱になるなどのデメリットも指摘されています。そもそもプレキャスト工法にすることで大成側はさらに数億円のコストを負うことになるとのことですが、そうまでしてたった一・二五か月の短縮にこだわることについては腑に落ちないところもあります。まずは安全面での性能評価は十分なのかお聞きします。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
ひえしま議員にお答えします。 まず、地方自治法と国との協力、連携についてでございます。 今回の地方自治法の改正案は衆議院で五月三十日に可決され、現在、参議院において委員会審議のさなかでございます。先ほど他会派への質問にもお答えしたとおり、今回の改正案は、国の関与について個別法のない場合、必ずしも緊急性を要件とせず、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が起きたと判断した際、国会の関与を必要とせずに閣議決定によって国が地方自治体に必要な指示を行うことが可能になるということでございます。二〇〇〇年の地方分権改革で対等、協力とされてきた国と地方自治体との関係がそれ以前の上下、主従に戻るおそれがあると考えています。 これまで私は、地方自治体の長として対等に、積極的な提案を国に対して行ってきましたが、今回の改正案は国の指示、あるいは通知を待って動くという指示待ち自治体をつくり出してしまうのではないか、しかも、それが国民の安全に重要な影響を及ぼす事態であれば、その点は非常に危惧しているところでございます。 議員のお話の有事の際に国と協力しないのかという点についてですが、例えば大災害でありました台風第十九号、二〇一九年のときには東京都を通して自衛隊に災害派遣を求め、また、国土交通省河川事務所とも緊密な連携を取ってまいりました。そして、台風通過後も早期のしゅんせつ、無堤防地域の堤防建設について加速するようにと、こういった形でのやり取りをしてまいりました。コロナ禍における様々な対応に対しても、区独自の施策について取り組もうとする中で、権限や予算、制約の問題、国の承認が必要だということがどうしてもございます。連日のように厚生労働省の担当課と連絡を取ってきましたし、国との連携・協力体制の構築はしていかなければならないと考えております。 今後につきましては、必要かつ重大な施策を実施できるよう国と協議ということであれば、これは応じたいと思っております。事、地方自治について国が大きく制度を変えようとするときに自治体の長として強く意見を述べ、国会、世論に働きかけるのは当然の役割だと考えておりますし、仮にこのまま法律が成立しても自治体との協議を国に働きかけていく立場は何ら変わりません。 次に、コロナ対応記録について御質問がございました。 新型コロナウイルス感染症、世田谷区の対応記録につきましては、次の新興・再興感染症発生時、パンデミック対策の一助になるよう、約四年間にわたる区の新型コロナウイルス感染症対策の全体像を取りまとめたものであります。このまま放置していけば、総力を挙げて取り組んだコロナ対応も時間とともに記憶が薄れ、担当者が退職するなど全体像が不明となってしまうおそれがあり、記録も散逸していく心配もございました。 新型コロナ対応に関して庁内各部署が様々な分野で実施した取組内容を二十八の区分に整理し、新型コロナウイルス感染症の五類への移行前後に分け、この間の取組を網羅的に記載するなど、多面的かつ分かりやすい記載内容を心がけてまいりました。 また、区とともに新型コロナ対応に尽力いただきました世田谷区、玉川両医師会や福祉施設、区立小中学校の関係者によるコラムを掲載するなど、関係団体の視点による区のコロナ対応に関する記事も盛り込んでおります。 確かにうまくいったことだけを自画自賛していたのでは教訓にならない、失敗に学ぶことも大事だという御指摘は理解できます。当時は五里霧中の中で試行錯誤していましたから、途中で断念したプロジェクトや軌道修正したものも多数ございます。年度末でページ数も限られていたことから、効果があり、現実に行ったことを中心に記述をいたしました。四月に公表した本件対応記録について、内容の取下げや変更を行う予定はございません。 次に、区長会の中でというか、正確に言いましょう、五月中旬に特別区長会がございました。区長会の議事は終わったんですね。終わったところで吉住新宿区長、現区長会会長ですが、これは、区長会は終わったけれども、個人的に大事な問題で相談したいということでペーパーを配られました。これが小池知事への出馬要請に賛同しますという紙だったんですね。これはそれぞれ個々人の判断で、賛同していただける方には署名して郵送してほしいと。東京都との間にいろいろ課題はあるけれども、こういうことをしようというふうに思い立ったというお話がありました。これが行為であります。署名しないということは反応です。 私がその場で申し上げたのは、まず、区長会有志とか、区長会として、態度を明らかにしていない小池知事に出馬を要請するというようなことではないのだと、吉住会長自身がそうおっしゃっているので、くれぐれも区長会有志がとか、区長会としてというようなことが報道されるようなことがないように気をつけていただきたいというふうに申し上げました。これは、そのとおりに守っていただきました。 二点目には、これは、例えば私が政治家として、あるいは首長としても誰を都知事に推挙するのか、応援するのか、当然出馬を要請するわけですから、要請した後は知らないよというわけにいかないわけでございますよね。そういう意味では、高度に政治的な判断になるということで、ここに署名するというわけには自分はいかないと思うというふうに申し上げました。候補がまだ、現状でも小池知事は多分発表されていませんよね。そういう意味では、これは五月の中旬です。相当前ですね。この段階で各党とも候補者擁立に向けて、多分、維新の会も候補者擁立ということで検討しているという報道がありました。そういう段階でここに署名するということは適当でないというふうに判断したということでございます。 次に、うわさというか、浮き足出つというような、あまりいい表現には、私には聞こえませんけれども、どこが浮き足立っているのかなという気もしますが、これからの国政選挙に出るか否かという話題ですね。これまで一期目当時から、これはもう何回というか、十回を超えて浮上した話題であります。といっても、周囲の方の想像の域を出ず、私自身がそんなこと言ったということはありません。結果、どうしてきたのかということは皆さん御承知のとおりで、区政を積み上げてきたのは事実であります。任期中、区政の発展に全精力を傾注してまいります。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、主要生活道路一〇六号線、恵泉通りの早期開通について御答弁申し上げます。 主要生活道路一〇六号線につきましては、昭和四十一年から事業に着手し、これまで多くの地権者の皆様から御協力をいただきながら事業を進めてまいりました。道路ネットワークの確保や防災性の向上など、町の安全安心に大きく寄与する本道路事業の趣旨とその必要性につきまして御理解いただき、御自宅の敷地など、用地買収に御協力いただいた方々に対しましては、いまだ道路が開通せず、その機能が発揮できていないことについて大変申し訳なく思っています。 この間、区長からの指示を受け、より詳細な再建プランの提示や、交渉の多角化などにより相手方の自主的な明渡しを促すための方策を進め、交渉状況につきましては逐次区長にも報告し、相手方との面会のタイミングなどを相談していくこととしております。区といたしましては、早期完成を願う沿道の方々の御期待に応えられるよう多角的な交渉を進めながら、並行して行政代執行についても、課題整理も進め、課題解決に向けた取組を進めてまいります。 以上です。 〔松村副区長登壇〕
私からは、DXの具体的な区民サービスの改善、それから、区のDXの広報、区民周知の二点につきまして御答弁申し上げます。 区では、DX推進方針において二年間の重点取組として五つのリーディングプロジェクトを掲げ、取り組んでまいりました。窓口改善によりくみん窓口の最混雑日の待ち時間を短縮し、手続のオンラインカバー率を令和六年三月時点で八八・八%と大きく向上させたほか、区の公式LINEアカウントに妊娠期の面談等の予約、それから、公園等の不具合通報機能を追加いたしました。また、道路の不具合通報システムとしてマイシティレポートをリリース、また、防災情報の一元化を目指した防災ポータルサイトの公開、それから、目が不自由な方向けの耳で聴くハザードマップサービスの導入など、区民の皆さんへのサービス向上につなげる取組を実施してまいりました。さらに、現在走っております新たな行政経営への移行実現プランでは、五十以上のデジタル関連の取組項目を掲げています。これらを着実に推進することで、区民サービスの質を向上してまいりたいと考えております。 続きまして、DXの広報、区民周知につきましては、これまでも予算、決算、施策評価等の見える化ボードなど、ビジュアルで分かりやすく伝える取組を行ってきました。加えて、お話にありました私自身のエックスアカウントではなくて、中期的な拡散力も視野にDX推進担当部の公式エックスアカウント、せたがやDXをさらに活用していきたいと考えております。これにより情報発信力を強化し、区民の皆様に区のDX推進を身近に感じていただけるよう取り組んでまいります。 最後に、なお、私自身の目線につきましては、常に区民に向いております。 以上です。 〔知久教育長登壇〕
私からは、教育の課題と今後の展望について御答弁させていただきます。 令和六年三月、当時私が教育委員会事務局の所管部長として取りまとめました世田谷区教育振興基本計画の教育目標である幸せな未来をデザインし、創造するせたがやの教育の実現に向け、まずは実施計画、行動計画として掲げた各施策を着実に推進してまいります。また、増加傾向が続く不登校児童生徒への支援や、子どもたちが安心して学校生活を送るための教育環境の整備、インクルーシブ教育の推進、キャリア教育の充実など、渡部前教育長とともに取り組んできた各施策をしっかりと継承してまいります。 さらに、教育の質を高めながら持続可能な学校運営を維持するためには、教育の支え手である学校現場における人材、人手不足への対応が喫緊の課題であることから、教育の働き方改革の推進と併せ、学校への様々な支援について検討を進めてまいります。 教育長として現場を大事にする、子どもの最善の利益を常に肝に銘じ、学校現場に寄り添い、学校現場とともに子ども一人一人が学びの主体となる子どもを主体とした教育への転換を図りながら、世田谷の子どもたちの笑顔があふれる幸せな未来へとつながる教育に全力で取り組んでまいります。 以上です。
私からは、火葬場建設について二点御答弁申し上げます。 初めに、火葬料金についてです。 世田谷区を含む近隣五区、世田谷、渋谷、大田、品川、港で運営する臨海斎場は、世田谷区民の火葬料が四万四千円、五区以外の場合は倍の八万八千円でございます。また、都内に六か所ある民間の火葬場は七万五千円から十四万五千円と伺ってございます。区民の方が民間の火葬場を利用される場合は、その負担は小さくないものと認識してございます。 次に、火葬場の建設についてでございます。 平成十六年に開場した臨海斎場は、施設の建設費が用地費を除き、約五十億円となってございます。昨今の建設コストの状況を加味した場合、新たな火葬場を建設するためには相当な予算が必要になるものと考えてございます。一方、臨海斎場の調査によりますと、将来の世田谷区の死亡人口数は、ピークを迎える二〇六〇から二〇六四年の年平均で一万二千六百五十三人と予測しております。これは、二〇二〇年の死亡者数、七千八百四十人の約一・六倍となります。 区といたしましては、区内の火葬場を整備することについて、場所の選定や建築経費など、乗り越えなければならない様々なハードルがございますけれども、引き続き、関連施設の視察やヒアリング等、調査研究を進めてまいります。 私からは以上でございます。
私からは、学校改築などにつきまして二点お答えをいたします。 まず、学校改築の今後の取組について御答弁を申し上げます。 学校施設はこの間、小学校の三十五人学級化や耐震再診断結果への対応に注力するとともに、コロナ禍におきまして見直した改築事業の再開に向け、公共施設等総合管理計画の一部改訂と学校施設の長寿命化計画の整合を図り、年三校の改築等の計画を立て、本年度三校で改築工事などを進めるとともに、五校で整備方針や設計などの取りまとめに着手をしております。 また、円滑に学校改築を進めるために、長寿命化の判断基準の整理や、標準設計仕様書の見直しなどに取り組むとともに、改築に注力する人員を生み出すため、包括管理業務委託の検討も進めているところでございます。今後、さらに建設資材の高騰や労務単価の上昇、あるいは四週八休制の導入などに伴う工期の延伸や建設コストへの影響などを見通した上で、計画的かつ適切に学校施設の整備や維持管理を進めるため、引き続き経費縮減や工期短縮、業務の効率化に向けた検討を深め、改築等を推進してまいります。 次に、学校施設の遮熱対策等について御答弁申し上げます。 今年度の学校施設における遮熱対策といたしましては、校舎最上階に遮熱カーテンやロールスクリーンの設置、もしくはガラスコーティングを施します。体育館にはこれらに加え、天井への遮熱シートや屋上散水設備を設置するなど、合計三十七校に実施をしてまいります。また、プールの遮熱対策では十五校におきまして既存の壁を利用した遮熱メッシュシートを主にプールサイド上部へ設置いたします。設置後は効果検証を行い、学校現場の声も聞きながら、他校への対策について検討を進めてまいります。今後も猛暑、そして酷暑が続くことが想定されます。計画的な暑熱対策のために、新たな素材の開発状況や先行事例などの情報収集を行い、手法やコストなどの多角的な視点から暑熱対策手法を選定し、子どもたちの安全で安心な学習環境整備に早急に取り組んでまいります。 私からは以上です。
私からは、DX推進二点について御答弁いたします。 初めに、生成AIの活用についてです。 お話しのとおり、生成AI、Hidekiは、文章生成AIの機能を区の職員が事務を行うネットワーク環境で安全に使えるようにDX推進担当課の職員が自ら開発したものです。利用した職員へのアンケートでは、新たに作成する文書の下書きや、日常的に業務で利用する表計算ソフトの関数による処理の参考にするなどの活用により平均で三十五分の業務短縮につながったとの結果を得ており、生成AIの活用による業務効率化の可能性を改めて認識しているところです。 生成AI活用の次のステップといたしましては、本年四月から職員間の問合せ対応業務の効率化を目的として、ITサポートデスクに対する問合せに回答するチャットボットを試行開始いたしました。今後、回答の精度や運用面での検証を行い、職員間での問合せが多いその他の事務へのチャットボット対象分野の拡大を検討してまいります。こうした内部の業務改善のための生成AIの活用に加えまして、お話しの、今後、区民向けサービスにおける生成AIの活用につきましても引き続き研究を重ねてまいります。 次に、Tokyo区市町村DXawardについてです。 東京都は、都内区市町村のDXに取り組むマインドの醸成を図ることを目的に令和四年度からTokyo区市町村DXawardを開催しています。区といたしましてもより多くの区民の皆様に区のDX推進の取組を知っていただくために積極的な発信が必要不可欠であると認識しており、区市町村DXawardへの参加は対外的なアピールという点で非常に効果的であると考えています。 これまで区は、次期情報化基盤の導入や職員の内製による生成AI利用環境の構築、デジタルツールを活用した業務改善、各領域でのDX推進の取組など、他自治体と比較しても先駆的な取組を実施しているものと考えてございます。今年度につきましては、当該募集要件等を確認した上で、職員の業務状況なども考慮しながら、お話しのTokyo区市町村DXawardへのエントリーを目指しまして、庁内調整を進めてまいります。 以上です。
私からは、新庁舎建設について三点御答弁いたします。 まず、区と大成建設との間で合意書を締結したが、これがなぜ和解なのかという点につきまして。本年三月に締結いたしました世田谷区本庁舎等整備工事に係る工期延伸に関する合意書により、大成建設には、各工期ごとの遅延契約金と技術提案不履行違約金、さらに、区に生じた実際の損害額のうち、技術提案不履行違約金を超えた部分の支払いが義務づけられました。 この合意書締結に至るまでの過程において、区と大成建設との間では本件工期延伸に係る遅延違約金を算定する際の工期の捉え方、また、遅延違約金の法的性質について考え方の相違がございました。地方自治法上、議会による議決が必要な項目の一つに和解があり、区では、この和解とは交渉当事者間において法律上の争いを互譲して紛争解決する場合に適用されるものであり、本件の交渉過程で生じた考え方の相違は、その法律上の争いに当たり、このたびの合意をもって現時点での紛争を解決するものであると、弁護士にも相談した上で整理いたしました。そのため、結果として区の主張が通ってはいるものの、考え方の相違について協議し、最終的に双方合意した本件については法律上の和解に当たるものとして、その合意書の締結に当たっては議会に御議決をいただいたという経緯でございます。 次に、大成建設との交渉はどのような陣容で臨んでいるのか、弁護士や建築の専門家などの経費は幾ら発生しているのかという点につきまして御答弁いたします。 昨年五月の大成建設による突然の一期工期の延伸申出後、区は区長を座長とした対策会議の下、建設部門第三者専門家を交えた工程検証会議を設け、また、二期、三期のさらなる延伸期間の申出に対しても四名の学識経験者を中心とした工程検証委員会により大成建設に対し事情聴取等を行い、遅延に係る経緯や工程計画について検証を行いました。そして、昨年六月、検証により一期の延伸をやむを得ないと判断した直後から契約書に基づく違約金、損害賠償等に関する大成建設との交渉を開始いたしました。 これまで、交渉は主に庁舎整備担当部長、庁舎管理担当課長、庁舎建設担当課長が出席し、必要に応じて副区長や弁護士が加わる体制で行っております。交渉に当たっては毎回弁護士と状況を共有し、区の主張に対する法的な裏づけや合意書の具体的な文言等について専門的な見地から助言をいただき、進めてまいりました。発生した経費として、工程検証に係る第三者専門家への委託料、学識経験者への報酬、また、違約金等の交渉に係る弁護士への委託料として令和五年度の合計で約七百二十万円となっており、これらの経費は本件工期延伸により区に生じた損害額として大成建設に請求してまいります。 最後に、一・二五か月の延伸工期短縮のためにプレキャスト工法を採用することにはリスクが伴うのではないかという点につきまして御答弁いたします。 本年三月、大成建設より、さらなる延伸工期短縮に向けた検討結果として、基礎及び地下の柱の一部を現場施工から工場で構築するプレキャスト工法等へ変更する旨の提案がございました。これは、今後、構造上の性能評価を行う第三者機関にも事前相談の上、了承されており、区としても提案内容を確認し、これを採用し、さらに延伸工期を一・二五か月短縮することは可能であると判断いたしました。 プレキャスト工法のメリットとして、部材を工場で製作することから気象条件等の影響を受けず、安定した条件で施工できる点がございます。一方、部材は工場から工事現場に運送可能な範囲で分割して製作されます。そのため、工事現場内で行う部材の接続作業は品質管理上の重要なポイントの一つと認識しております。今回判断したさらなる延伸工期の短縮は、周辺住民への工事負担の低減、また、区民に御利用いただく施設の早期開設につながります。プレキャスト工法は東京都庁や新国立競技場など多くの大型物件での採用実績があり、区としては施工計画の事前確認や現場での立会い検査等を通じ品質確認を確実に行い、安全で品質のよい本庁舎の建設に取り組んでまいります。 以上でございます。

まず、学校改築についてですが、再三申し上げてきましたけれども、断固としてこれは実行してください。また、長寿命化の判断なんですけれども、過度なコストカットという意識ではなくて、多少出費がかさんでも子どもたちの教育環境や地域の防災施設を整えるという意識をしっかり持っていただいて、想定以上の予算になったとしても基金をうまく使うなどの工夫をして着実に改築を進めていただきたいと強くお願いしたいと思いますが、改めて見解を伺います。 それと遮熱対策ですが、合計三十七校に実施していくとの答弁でしたけれども、一斉に工事をするのではなくて準備ができた学校からと理解していますが、タイムラグが生じる学校についてはどう応急処置をするのかお聞きします。 火葬場ですけれども、区内に建設する場合、どのくらいの予算が必要と試算しているのかということと、他自治体の火葬場などは調査されているのか教えてください。 それと、本庁舎建設についてでありますけれども、今、部長から答弁がありましたように、賠償交渉を大成建設と進めているとのことですが、やはり我々議会のほうに報告があるように、スムーズに事が進んでいるというようなことではないと感じました。つまり、いろいろな相違があったり、それから、いろんな意見の行き違いもあるんじゃないかというふうに感じております。 そこで、情報開示請求によって、その一連の交渉過程についての打合せ記録というものを取りました。そうしたら、これは全部黒塗りなんです。全部黒塗り。こんな状況で情報開示がされている。これは情報開示でも何でもないですよ。 区長は、常々情報公開に力を入れるとおっしゃっているんですから、こんなことで区民を欺くというか、隠蔽工作と受け止められるようなことをしていいんですか。今後、この庁舎建設に関して、例えば区と大成建設の間で訴訟が持ち上がったりしたときに、我々が判断をして議決をしなきゃいけないんです。それなのに、こんな資料を出してきて判断しろと言われても全くできません。 ですから、これは区長にお聞きしますけれども、ちゃんと黒塗りじゃなくて、しっかりとした記録を出してください。お願いします。 〔保坂区長登壇〕
再質問にお答えします。大成建設との、いわば損害賠償請求をどの範囲でどういうふうに行うのかということについては、おっしゃるように、考え方の相違、そごがございました。そして、区のほうは一貫して現在まで求めてきたところを議会でも明らかにしていますけれども、相手のあることで、大成建設自体の主張もいろいろ変わってきたがゆえに、最終的に和解というふうになったわけです。どういう経過で交渉記録を伏したかということについては所管部長に答弁させます。
私からは、学校改築に係る再質問にお答えさせていただきます。 老朽化した学校の改築等により、未来を担う子どもたちのよりよい環境づくりを進めることは喫緊の課題であると強く認識をしております。教育振興基本計画では実施計画の一つとして、円滑な学校改築の推進を位置づけております。本年度、既に複数の学校で改築計画を進めているところであり、引き続き、子どもたちや地域に親しまれる魅力ある学校施設づくりを着実に進めてまいります。 以上です。
私からは二点、再質問に御答弁申し上げます。 初めに、建設の推定予算額でございますけれども、先ほど御答弁申し上げましたが、平成十六年に開場した臨海斎場の建設費が約五十億円でございましたので、具体的な積算をしておりませんけれども、区内に新たな火葬場を建設する場合につきましては約百億円程度かかるものというふうに想定をしてございます。 次に、視察先でございますけれども、先日、府中市の火葬場を視察してまいりました。今後、東京都瑞江葬儀所、また、新規開設工事中の横浜市(仮称)東部方面斎場を予定してございます。 私からは以上でございます。
情報公開請求についての御質問にお答えいたします。 開示は、区の条例に基づきまして、今後もまだ区と大成建設との交渉が続いておりますことから必要な部分を、(「続いていないよ」「終わったら出すのか」と呼ぶ者あり)まだ交渉は続いておりますので、今後の交渉に差し支えるので必要な部分を開示したところでございます。 以上です。
私からは、今年度遮熱対策できない学校についての対応ということで、再質問にお答えをいたします。 今年度中に遮熱対策を講じることができない学校につきましては、体育館用、普通教室用それぞれのスポットクーラーや送風機で対応させていただきます。次年度以降、工事を伴う抜本的な教室などの断熱化を含め、引き続き検討を行い、速やかな遮熱対策に取り組んでまいります。 以上でございます。

部長、これは終わった交渉なんですよ。終わったものでこんな黒塗りじゃ何も判断できないと言っているんです。ですから、今後、いろいろまた情報開示したときには、必ずこの黒塗りじゃなくて公開するということでよろしいのかということと、この黒塗りを指示したのは誰ですか、区長は御存じだったんですか。この黒塗りを指示した人は誰なのか明快に答弁してください。
情報開示請求の、いただきまして、開示の文書につきましては所管と弁護士等と打合せして決めております。 以上でございます。(「答えていないよ」「答えていないです。議長」と呼ぶ者あり)

答弁漏れはございますか。
情報公開請求いただいたことは、私は聞いております。ただ、具体的にどの範囲で公開するかというのは庁舎整備担当部と情報公開を担当している区政情報課と――あと弁護士とも協議しましたけれども――で情報公開の範囲を示させていただいているということです。 この間、先ほどちょっと御指摘がありましたけれども、今後、争訟の可能性もあるということで、弁護士からは詳細の開示は難しいという指示は受けております。この間、和解の議決をいただくに当たっては、大成建設がどういう主張をしてきて、区とどこが違ったのかというのをできるだけ具体的に御説明するように、いわゆる遅延違約金が、大成建設が当初、損害賠償の予定として超える部分については払うつもりがなかったとか、工期の取り方で損をしたといったようなことは、交渉の粗筋というか、中身についてはできる限り御説明をしてきたつもりでございます。 ただ、担当者同士の会話レベルの議事録について、今回は開示を控えさせていただいたということで御理解をいただきたいと思います。 以上です。

以上でひえしま進議員の質問は終わりました。 ────────────────────

次に、日本共産党を代表して、二十七番坂本みえこ議員。 〔二十七番坂本みえこ議員登壇〕(拍手)

日本共産党世田谷区議団を代表して質問します。 第一に平和の問題です。 ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。一方、アメリカのバイデン政権は、ウクライナに対し軍事支援を行い、アメリカが供与した兵器でロシア領内を攻撃することを許可したと報道されています。 また、パレスチナ・ガザは壊滅的な状況で、今や世界最悪の人道危機。病院、学校、水道などインフラへの攻撃はやまず、さらに、イスラエルによる封鎖で、支援物資を運び込むことが制限され、子どもたちが餓死しています。強制的に避難させられた先でも攻撃を受け、ガザは、もはや安全な場所がありません。 一方、アメリカやイギリスなどの各地の大学で、パレスチナ・ガザ地区へのイスラエル侵攻に抗議する学生の運動が大規模に広がっています。学生らは、大学の基金などによるイスラエル関連企業への投資をやめるよう求めています。所属する大学がガザへの攻撃に加担しないようにするためです。 日本でも、市民や学生が粘り強く声を上げています。先日は、三軒茶屋駅前で、生かそう憲法!今こそ九条を!世田谷の会の主催で、ガザ人道危機打開三茶宣伝が五十名以上で行われ、日本共産党をはじめ、超党派の議員も多数参加し、ストップ・ジェノサイド、パレスチナに平和をと声を上げました。 こういう世界情勢にあるからこそ、平和都市宣言を持っている世田谷区からも、平和のための発信を大いに行っていくべきです。 世田谷の平和の拠点と位置づけた世田谷公園を中心に、イベント、平和資料館の企画展など、来年の平和都市宣言四十周年を見据えて進めていただきたい。見解を伺います。 また、世田谷公園が平和の拠点であるということを知っていただくためにも、公園の名称を世田谷平和公園に改名することを重ねて要望します。 次に、土地利用規制法についてです。 国会では、有事を想定した法律などがめじろ押しです。世田谷区民に関係するものとしては、重要土地等調査法、いわゆる土地利用規制法があります。 日本共産党は、基地や原発などの周辺住民を政府が監視し、憲法が保障するプライバシー権や財産権、思想、良心の自由を侵害する憲法違反の土地利用規制法の廃止を求めています。 重要施設の敷地の周囲一キロの区域内にある土地及び建物が、機能阻害行為の用に供されることを特に防止する必要があるものを、注視区域、注意して視るという意味の注視区域として指定することができるとしており、機能阻害行為が確認されれば、国が中止を勧告、命令を出します。従わなければ刑事罰が科されます。 四月十二日付の内閣府の告示で、注視区域に池尻の衛生学校と上用賀の用賀支処が指定されました。 内閣府の重要土地調査法の概要によると、調査対象は、土地及び建物の所有者、賃借人等で、所有者等の氏名、住所、国籍まで調査の対象であり、現地・現況調査のほか、不動産登記簿、住民基本台帳等を収集するとされています。住民説明会も行われず、知らぬ間に個人情報が調査されることは、個人情報保護の観点からも問題です。 通信施設から妨害電波を出している、高い建物を建てるなど、基地等の機能阻害のおそれがあると判断し、登記簿の調査で利用状況が分からない場合、自治体に必要な情報提供を依頼するということで、判断基準も曖昧です。 何よりも、おそれがあるだけで個人情報の提供を求めるものとなっています。世田谷区個人情報保護条例では、条例要配慮個人情報として、国籍、性的マイノリティー、ドメスティックバイオレンスの三項目を定めており、外部提供、目的外利用等の案件のうち、要配慮個人情報及び条例要配慮個人情報を含むものは審議会に報告するとされています。世田谷区個人情報保護条例に基づき適切な対応を行っていただきたい。見解を伺います。 今回指定された池尻の衛生学校について、内閣府のコールセンターに、なぜ陸上自衛隊三宿駐屯地ではなく、同一敷地内の衛生学校が指定されたのか聞いたところ、代表的な施設だからという回答でした。我が国の防衛に直接関連する研究を行う施設というのが、指定の理由です。衛生学校が大変危険な施設であるのではないかという不安につながります。区として明確な説明を求める必要があるのではないでしょうか。見解を伺います。 次に、地方自治法の改定についてです。 日本国憲法は、戦前の中央集権的な体制の下で自治体が侵略戦争遂行の一翼を担わされたことへの反省から、独立の章を設けて地方自治を明記し、自立した地方自治体と住民の政治参加の権利を保障しました。 地方自治法の改定は、まさに有事を前提としたもので、改定案は、政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断すれば、国に地方自治体への広範な指示権を与え、自治体を国に従属させる仕組みをつくるものです。 狙いは、沖縄の辺野古新基地建設の強行に見られるように、住民の意思を無視して、有無を言わさず自治体を国に従わせることです。憲法が保障する地方自治を根底から踏みにじるもので、絶対に許すわけにはいきません。 全国首長九条の会は六月三日、地方自治法改定案は、地方自治の本旨を構成する団体自治を脅かし、国による地方自治体への不当な介入が生じるのではないか、大きな危惧を抱いている。地方自治を根底から壊すだけでなく、立憲国家、法治国家すら否定しつつ、憲法九条をさらに形骸化するものである。廃案を強く求めるとの声明を出しました。 二〇〇〇年の地方自治法改正では、国と地方自治体の関係を上下主従の関係から対等協力に転換するとして、従来の機関委任事務を廃止し、地方自治体の事務を法定受託事務と自治事務に分けました。 その中で、国の地方自治体への指示権は、個別法に規定された法定受託事務に限られましたが、今回の改定では、自治事務にも国の指示権行使を可能とするもので、分権から集権への逆流となっています。 大規模な災害、感染症の蔓延その他、その及ぼす被害の程度において、これらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、または発生するおそれがある場合に、閣議決定で、住民の生命財産を守るために必要があるとすれば、自治体に指示を出し、義務を課せるようにするものです。 災害や感染症を例示していますが、その他、これらに類するなど、事態の範囲は極めて曖昧です。 日本共産党が行った総務省のヒアリングでも、その他については、指示などの対象が、特に事象を限らず、想定外の事態が起きたときに対象になってくるとの説明で、大規模な災害、感染症の蔓延についても定義がない、さらに、発生のおそれがあるなど、判断は全て政府に委ねられ、国会にも諮らず、閣議決定で決められるものなのです。 新型コロナへの対応で、世田谷区はPCR検査の抜本的な拡充に踏み切りました。当時、日本共産党世田谷区議団も、都議会議員、国会議員と共に厚生労働省に、国として世田谷モデルのようなPCR検査の抜本的拡充をと要望しましたが、世田谷区などの自治体が積極的に進めてきた政策を、国が後から取り入れました。 世田谷区では、積極的なPCR検査で無症状の感染者をいち早く見つけ出し、クラスターをつくらない、重症化を防ぐことにつながりました。 札幌医科大学の発表した統計によると、比較できる二〇二二年九月一日現在で、人口百万人当たりの都道府県別死者数は、全国平均で三百二十一・七人、東京は三百八十一・二人です。世田谷では実数で二百五十三人、百万人当たりで計算すると二百七十六人と、全国平均、東京都の数字を大きく下回っています。 事態は現場で起こっています。震災のときにも、被災自治体の首長さんたちは、現場の状況が分からない政府が口出しするのではなく、自治体に権限を委譲してほしい、自治体の判断で次々と対策が打てるように、予算と人を回してほしいと国に求めています。 緊急事態においてこそ徹底した分権化を図り、むしろ自治体が司令塔になって、第一義的に事態に対処すべきです。求められるのは、危機管理の国への集権化ではなく、危機管理の現場化・地域化です。 今回の地方自治法の改定は地方自治の本旨に反し、団体自治を破壊する、さらに自治体を丸ごと戦争体制に組み込むものではないですか。地方自治法の改定について区長の見解を伺います。 次に、マイナ保険証についてです。 マイナ保険証の登録者数は全人口の六割弱、四月の利用率は六・五六%です。なぜマイナ保険証の利用率が上がらないのか。最大の理由は、メリットを感じず、制度に不安があるからではないでしょうか。 メリットの一つに、情報提供に同意することで、過去に処方されたお薬や特定健診などの情報を医師、薬剤師にスムーズに共有することができますとありますが、マイナ保険証の医療情報は、診療報酬明細書、レセプトという医療費の請求データが基になっており、レセプトがマイナ保険証のデータとして反映されるのは、診療を受けた月の翌月十一日以降、閲覧可能となるまで、長いと一か月半かかることもあるということです。データが常に更新されているわけではありません。 厚生労働省は、本年十二月二日の保険証廃止までの間に、より多くの国民にマイナ保険証の利用体験を持っていただくためとして、医療機関、保険者、経済界の代表が集う日本健康会議で四月二十五日、マイナ保険証利用促進宣言を行い、医療機関、薬局、保険者、事業主、行政など、医療に関わる全ての主体が一丸となってマイナ保険証の利用促進に取り組み、とりわけ五月から七月は集中取組月間として総力を挙げて取り組むとしています。 五月十七日の記者会見で、河野太郎デジタル担当相は、マイナ保険証の利用率が低迷したままでも、現行の健康保険証を十二月に廃止するかを問われ、十二月二日の予定は変更ございませんと言い切りました。 資格確認書交付事務や、そのためのシステム改修も、保険者、世田谷区にも負担がかかります。マイナンバーカードがつくれない要介護者や、高齢者施設での保険証の管理の問題など、全く解決していません。日本共産党は、マイナ保険証への一本化を進めることに反対し、紙の保険証の廃止撤回を求めます。 そこで伺います。世田谷区における国保加入者のうち、マイナ保険証所持率と利用率をお聞きします。 五月から七月はマイナ保険証の利用促進のための集中取組月間ですが、世田谷区としてどのような対応を取っているのか伺います。 電子版お薬手帳では、マイナポータルに登録されている薬剤情報、調剤情報、処方情報を取得し、閲覧することができますとされています。しかし、医療機関への受診状況や薬の処方などに関する情報がすぐには反映されない、制度上の問題があり、紙のお薬手帳なら確認できた、ほかの薬との飲み合わせ、重複して無駄になるお薬も確認できない場合があります。現在のお薬手帳の重要性をどのように受け止めますか。利用者のことを考え、改めて国にマイナ保険証の一本化をやめるよう要望を出すことを求めます。見解を伺います。 次に、高齢者の安心につながる終活支援についてです。 読売新聞が、政令市など主要自治体計七十四市区に実施したアンケートでは、東京都品川区や福岡市など十六市区が無縁遺体を一か月以上保管したことがあると回答、長期保管が各地で相次いでいる実態が浮かび上がったと報道されました。 昨年、名古屋市では、引取り手のない住民十三人の火葬対応を怠り、二遺体が二年以上にわたって放置されていたことが判明したと発表されました。 身寄りのない人が亡くなった後、遺体の引取り手がなければ、火葬などは自治体が行うことになっています。高齢化が進み、ひとり暮らしの世帯も増える中で、運用は自治体ごとに異なっており、専門家などからは、国に指針などを設けるよう求める声が上がっています。 厚生労働省は、引取り手のない遺体や遺骨の自治体の取扱いについて、初めて実態調査に乗り出すことになったそうです。 身寄りのない遺体の取扱いの基準など、世田谷区の対応はどうなっているのか、また、その費用については年間どの程度発生するのか伺います。 東京都によると、都内のひとり暮らしの高齢者は増えていて、病気になったり亡くなったりした場合に、医療や葬儀などで本人の希望が分からず、対応に困るケースが生じているということです。そこで東京都は、人生の終わりへ向けた準備を行う終活を支援しようと、専用の相談窓口を設置した区市町村に対し費用の一部を補助することになりました。 これは、家族や親族がいない、または、家族や親族がいても、それらの者から必要な支援を受けることができない高齢者または障害者が、日常生活を送る上で将来生じるであろう医療、福祉等に関する諸問題に関し、高齢者等が将来にわたり安心して地域で生活を送ることができるよう、必要な相談対応や情報提供を行うことにより、本人の希望に基づき、自分らしく安心して人生の終えんを迎えるための支援を行うことを目的とし、体制整備を行う区市町村を支援するものです。 豊島区では、二〇二二年に終活情報登録事業を始めました。緊急連絡先や遺言の保管場所などを区に登録しておき、亡くなった場合などには、事前に指定した親族や友人などに情報が伝えられる仕組みです。 ひとり暮らしの高齢者の終活は新しい分野であり、社会問題となっています。東京都の制度を利用して、高齢者の不安解消のためにも、他自治体の先進例を参考に、スピードを速めて制度の実現に取り組んでいただきたい。見解を伺います。 最後に、新庁舎のトイレ事情についてです。 新庁舎に引っ越して、女性議員から一番に不満が出たのは、フロアのトイレの個室数が少ないということでした。これまで、女性のトイレの個室は四つありましたが、男女兼用の多機能トイレが一つ、個室は二つになりました。 公共施設などでの女性トイレの増設は長年の問題です。国土交通省は、二〇一七年に女性が輝く社会づくりにつながるトイレ等の環境整備・利用のあり方に関する取りまとめとする文書を出し、女性トイレの行列の原因は、利用者数に見合った個室数となっていないことを挙げ、個室の数を増やすことが最も効果的と明記しました。 公共施設のトイレの面積は、男女で同じところが多数です。そのため、全て個室である女性の便器数は少なくされているのが現状です。日本のトイレの多くは、空気調和・衛生工学会の基準で設置されています。同基準は、利用者の人数が男女同じなら、男性の小便器と個室の合計数と女性の個室数はほぼ一対一でよいとします。 しかし、中日本高速道路の調査では、男性が小便器を利用する時間が平均三十七・七秒であったのに対し、女性の個室トイレの平均利用時間は約九十三・一秒で、女性が男性の二・五倍です。中日本高速道路は、女性用個室を二倍以上に増やしました。 山口県萩市は、公共施設について、女性用個室は男性用小便器の二倍という基準を設けたそうです。 日本でも、災害時の避難所についての指針で、女性のトイレは男性用の三倍という基準を打ち出しています。人道支援の国際基準です。この考え方は公共施設のトイレにも共通します。 窓口職場における区民の皆さんの使い勝手のみならず、毎日働く職員の皆さんの声を聴き、今後に生かすこと。公共施設の女性トイレは男性の三倍必要です。庁舎の今後の工事で、設計の変更を可能な限り行うべきと考えます。見解を伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
坂本議員にお答えをいたします。 地方自治法についての見解でございます。 今回の地方自治法の改正案では、個別法で対応できない事態が発生し、国民の生命等の保持のために特に必要な場合に、国が地方公共団体に対し、閣議決定を経て、必要な指示権が行使できるものとされております。 今回の改正案では、これまで対等協力とされていた国と地方自治体の関係が、従前の上下主従に戻るおそれがあります。 また、議員御指摘にあったように、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態の範囲が大変曖昧であり、例えば、大規模災害時に被災自治体から権限の移譲や予算措置など、これまで国に求めてきたことと異なる方向に向くのではないかと危惧をしております。 必ずしも緊急の事態、地方自治法ではパンデミックと災害、大規模災害時ということは例に挙げられているのですが、よくよく政府の見解を聞いていくと、いわば個別法に国が関与する仕組みがない個別法は多いのですね。 だから、森羅万象いろいろな領域で、この事象には国が関与する個別法はない、そして、この重大なおそれがあるというときに、閣議決定で、いわば決められる。それに対して、協議はあるとしても、自治体は従わなければいけない。例えば職員を派遣しなさいということに対して派遣をするということになりますが、では、いついかなるときに、こういった強い権限が行使されるのか、それはやってみなければ分からない、想定できないことは想定できませんというのが答弁なのですね。 こういうことではですね、いわば白紙委任法に近い、つまり、国の自治体へのいわば指示ができる事態に対する関与が白紙委任である、こういう法律の構成はいかがなものだろうかと。 コロナ禍での対応を振り返っても、厚労省の数多い通知を参考にしながら、つまり、国の指示や、やはり現在も技術的助言とされていますが、かつては通達でした。通達は、もうこれは絶対従わなければいけない。これは二〇〇〇年の分権改革で、いわば通知に変わっているわけですね。 とはいえ、コロナ禍の通知も、かなり詳細に読み込んで、担当所管も、これはやろう、これは待とうというふうにやってきているわけで、その中で、さらに改善ができないかという自治体からの様々な案や、厚労省との協議ということをやってきたことを振り返ると、コロナ禍を例に取りながら、何か別の意図があるのではないかということを、私は感じているところであります。 つまり、非常に幅広い、いわばどんな領域でも、おそれというだけで、何か重要な事態だというふうに断じたときに、自治体はそれに対する指示に対して絶対服従というような内容になっているということは、非常に危惧を感じます。 今回の改正の審議の動向を注視し、多くの自治体から同じような考えが国会の審議に届けばと願いながら、私自身も発信していきたいと思います。 〔中村副区長登壇〕
二点御答弁いたします。 まず、お薬手帳と国民健康保険証についてです。 お薬手帳は近年、電子版お薬手帳として様々なアプリがあり、令和四年度に国が示した電子版お薬手帳のガイドラインでは、マイナポータルとの連携が望ましい機能の一つとして推奨され、利用者は服薬状況をより一元的、継続的に把握できることから、今後の普及が期待されております。 一方で、高齢者などスマートフォンの操作に不慣れな方には、引き続き紙のお薬手帳も利用できると国のガイドラインで示されており、区は、電子版と紙のそれぞれの利点を生かして、お薬手帳の普及啓発をしてまいります。 現行の健康保険証については、本年十二月一日をもって廃止されることになりますが、発行済みの世田谷区国民健康保険証については、令和七年九月三十日まで有効となります。 区は、マイナ保険証を持たない方も、これまでどおり必要な保険診療等を受けられるよう、資格確認書を、国保証の有効期限までに、申請によらずに送付する準備をしております。 次に、高齢者の終活についてです。 いわゆる終活は、自分らしい人生の最期を安心して迎えるための準備として、昨今、関心が高まっていると認識をしています。 終活相談は、葬儀の方法や家財道具、遺品の整理といった一般的な相談から、遺産相続など、弁護士や司法書士等による専門的な相談に至るまで、広範で複合的な内容に対応することが求められることから、担い手となる事業者の体制整備が課題であると考えています。 今年度より東京都が実施します単身高齢者等の総合相談支援事業を実施している他自治体の実施状況も踏まえ、高齢者の不安解消に向けて、お一人お一人の尊厳を重視し、価値観を尊重した相談ができる仕組みについて検討をしてまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、世田谷公園を中心に、平和都市宣言四十周年を見据えた取組をとの御指摘についてです。 区では、四十回目の終戦の日に当たる昭和六十年八月十五日に平和都市宣言を行い、その翌年、周辺に戦跡が多く点在する世田谷公園内に、平和都市宣言全文を刻み込んだ「平和の祈り」と題するモニュメント像を設置しました。 また、宣言から五周年には平和の灯の設置、十周年には被爆二世の木の植樹、三十周年には玉川小学校の平和資料室を平和資料館として開設をしたところです。 このように、世田谷公園は平和の振興において象徴的な拠点となっております。公園内にある平和資料館では、令和三年度から、平和のモニュメントを巡るスタンプラリーの実施をはじめ、近隣の商店街や大学等と連携したイベント、青空図書館に参加するなど、平和について積極的な発言を行っております。 来年は、戦後八十年となります。戦後七十年に開設した平和資料館に対する期待と果たす役割は非常に大きいと認識をしております。 平和都市宣言四十周年に向けて、世田谷公園を中心とした記念イベントや企画展等を今後検討していくとともに、平和都市宣言にある戦争のない平和な社会を実現していくことを希求し、今後も後世に伝えてまいります。 以上です。
私からは、土地利用規制法について二点、初めに、土地利用規制法に基づく個人情報の開示についてお答えいたします。 重要土地等調査法第七条においては、土地等利用状況調査のために必要がある場合においては、関係行政機関の長等に対して、注視区域内にある土地等の利用者その他関係者の氏名または名称、住所等の提供を求めることができるとされており、規定による求めがあったときは、関係行政機関の長等は情報提供するものとなっております。 また、国は、本法律に基づく基本方針において、収集した個人情報は、内閣府が一元的かつ適正に管理し、個人情報保護法を遵守し、必要な情報漏えい対策を講じるなど、厳格な管理を徹底することとしております。 区といたしましては、国から情報提供を求められた際には、利用目的や調査項目を区の外部提供の基準で審査し、国籍などの条例要配慮個人情報等が含まれる場合には、情報公開・個人情報保護審議会に報告するなど、法令等に基づき適切に対応してまいります。 続きまして、三宿駐屯地ではなく池尻の衛生学校が指定されたことについてお答えいたします。 重要土地等調査法の注視区域につきましては、関係行政機関の長との協議及び本法律に基づく土地等利用状況審議会に意見を聞き、内閣総理大臣が指定するものでございます。 議員御指摘の池尻の注視区域につきましては、衛生学校が指定事由となっておりますが、同じ敷地内に三宿駐屯地及び自衛隊中央病院が位置しております。 重要土地等調査法の注視区域の指定事由につきましては、内閣府に確認したところ、基本的に一つの敷地に対して一つの事由としており、衛生科部隊の運用等に関する調査研究施設である衛生学校を指定事由にしたと聞いております。 なお、当該敷地のように、一つの敷地に複数の施設や機能が位置するケースはよく見受けられ、例外的な位置づけではないとのことでございます。 以上でございます。

私からは三点、まず、国保関連二点について御答弁いたします。 令和六年三月の国民健康保険加入者約十六万四千人のうち、約七万三千人がマイナ保険証を所持しており、所持率は約四五%、マイナ保険証利用率は約七%です。 国は、本年十二月二日の保険証廃止までの間に、一人でも多くの方にマイナ保険証の利用体験を持っていただくため、五月から七月を集中取組月間とし、国、医療機関等、保険者、経済界が一丸となって利用促進に取り組むこととしております。 区では、ホームページや区民に個別に送付する限度額適用認定証の案内への記載に加えて、七月に発付する国民健康保険料納入通知書に同封する国保のしおり、国保だよりにおいて、マイナンバーカードを保険証として利用するメリットを周知してまいります。 次に、身寄りのない方の御遺体への対応についてです。 区では、身寄りがない方、または身寄りがあるかどうか分からない方が亡くなった場合、東京都が作成している行旅病人、行旅死亡人及び墓地埋葬法第九条、事務の手引に基づき対応しています。 令和五年度の行旅死亡人及び墓地埋葬法の取扱い件数は三十七件で、火葬及び埋葬にかかった経費はおおむね八百五十八万円です。費用のうち、御本人が加入する健康保険組合の葬祭費から二百三十万円、御本人の遺留金品から二百六十万円、火葬後に判明した親族から百十二万円を御負担いただいており、残りの二百六十万円程度を東京都へ請求しております。 私からは以上です。
私からは、新庁舎の女性トイレの個室数について御答弁いたします。 施設のトイレに設置する衛生器具数の設定に際し、一般に多く用いられている基準として、公益社団法人空気調和・衛生工学会の衛生器具の適正個数算定法がございます。 この基準では、庁舎や劇場、駅といった建物用途ごとで異なる利用特性に応じて、利用人数、占用時間、待ち時間の評価尺度により、男女トイレごとの衛生器具の適正個数の算定方法を定めています。 本庁舎等整備における女性トイレの衛生器具数も、この基準に基づき、フロアごとに想定する職員数と来庁者数より適正個数を算定し、設置しています。 例えば、一期工事で完成した区民会館全体では、女性トイレの個室数は、基準十七個に対し二十八個を設置し、また、二期棟に整備する区民窓口エリア全体では、基準二十四個に対し三十二個の設置予定でございまして、全体としては余裕のある計画と認識しております。 このほか、各階にはユニバーサルトイレを機能別に複数配置し、区民利用の多いフロアにはジェンダーフリートイレを計画するなど、多様化するトイレ利用のニーズに対応できるよう、トイレ機能の分散化を図っています。引き続き誰もが働きやすい職員の労働環境の整備、また、ジェンダー平等の視点を常に持ち、本庁舎等整備を進めてまいります。 以上でございます。

土地利用規制法について区長にお聞きします。 今度、土地利用規制法で注視区域に指定されている住民の皆さんに対しては、広報紙で、ここが指定されましたよ、三宿が指定されましたよとか出ましたけれども、内閣府のホームページを奥深く潜っていかないと、どこの地域が指定されているのかというのは、住民の皆さんには分からないような仕組みになっています。 住民説明会も行われないということですし、本当に自治体に対しても、何が機能阻害行為なのかということも知らされないまま、個人情報だけ開示しろという大変ひどい仕組みなのではないかと思います。土地利用規制法についての区長の見解を伺います。 〔保坂区長登壇〕
再質問にお答えをいたします。 土地利用規制法については、政経部長が答えたとおりの仕組みになっておりまして、これについて、では、どこの範囲でそのゾーンが規定されているのかということが、区民に必ずしも周知されていないと。一方で、それぞれの強い、個人情報の提出というようなことがあるということで、区民に対して、こういう法律があり、このゾーンでこういうふうになっているという内容を正確に伝える役割は必要かと思っておりますので、担当所管とよく相談して決めたいと思います。

では、最後に平和の問題についてお聞きします。 平和都市宣言四十周年を見据えて、ぜひ次代を担うような子どもたちに、この宣言の大切さというものを伝えていっていただきたいということを最後に要望して、質問を終わります。

以上で坂本みえこ議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後四時十九分休憩 ────────────────── 午後四時三十五分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質問を続けます。 自由民主党を代表して、三十八番阿久津皇議員。 〔三十八番阿久津 皇議員登壇〕(拍手)

厚生労働省が発表した、昨年、二〇二三年の人口動態統計によると、合計特殊出生率は一・二〇で、一昨年の確定値と比較すると〇・〇六ポイント低下、一九四七年に統計を取り始めて以降、最も低く、八年連続で前年を下回る結果となりました。 全ての都道府県で一昨年を下回り、特に都市部での数値が低く、最も低い東京都は〇・九九、世田谷区においても一を下回るのは確実な状況です。 また、昨年の出生数は七十二万七千二百七十七人で、一昨年より四万人以上減少し、こちらも過去最低でした。今年の出生数が七十万人を割ることは確実と言われており、出生率の低下が続く限り、出生数は加速度的に減り続け、国家の存続が危ぶまれる事態にありながら、有効な手だてが見当たりません。 今から五十八年前の昭和四十一年、ひのえうまの年に当たるこの年は、出生数が前年より二五%も減少しました。江戸時代に始まったと言われる、ひのえうま生まれの女性は気性が激しく、夫の命を縮めるといった迷信によって、妊娠を避けたり中絶をされたりする方が多かったことが原因です。 再来年のえとは、ひのえうまに当たります。現代において、この迷信を信じる人は少ないと思いますが、ひのえうまをきっかけに少子化に拍車がかかることがないよう祈るほかありません。 迷信によって出生数が大幅に減少することがあるのであれば、国民の意識がよい方に働けば、出生数を好転させることも可能かも分かりません。今からでも国、都道府県、各自治体だけでなく、民間の企業、団体、地域、家庭、老若男女全ての国民が認識を一つにし、一丸となって少子化の解消に取り組まなくてはなりません。 異次元の少子化対策として、今日、様々行われている施策は、子育て世帯へのばらまきにすぎないといった指摘もあり、結婚や出産を望んでいるのに諦めざるを得ない若年層に訴求したものへと転換する必要があります。 また、区においても、自治体経営や教育、経済・産業、防災、住環境、まちづくりに至るまで、若者たちが将来にわたって安心感を得られ、結婚し、子どもを授かるマインドへと転換できる区政の実現に向けて、自由民主党を代表して、順次質問をしてまいります。 まず、保坂区政における特別職人事について伺います。 さきの臨時会を最後に、渡部前教育長が辞任されました。教育大綱や教育振興基本計画を策定し、渡部さんが目指す教育施策を推進する体制が整い、さあ、これからという矢先での突然の辞任に、いまだに納得がいきません。 保坂区長が任命された特別職九名のうち四名もの方が任期途中で辞任をされています。二期以上務められた方は例外なく辞任されるなど、保坂区長の下での仕事が心身に大きな負担を与えているのではないかと危惧をするところです。 首長と職員をつなぐ特別職の任期途中での辞任がこれほどまでに続く区政は、異常と言わざるを得ません。任期途中での特別職の辞任が相次ぐ事態に対する区長の見解を伺います。 次に、教育長の所信について伺います。 知久教育長は、現場出身の前教育長とは異なり、教育のスペシャリストではありませんが、前教育長を三年間補佐されてきた経験に加え、これまでに培われた行政手腕を遺憾なく発揮し、世田谷の教育を前に進めていただきたいと切に願います。 教育長は臨時会での就任挨拶で、現場を大切にすることを肝に銘じ、全力で取り組むとおっしゃいましたが、具体的な政策面への言及はありませんでした。区長から独立した世田谷の教育のリーダーとして、まずは目指すべき教育像を明確に示すべきであります。 教育長が一丁目一番地に据える教育政策について具体的にお示しください。また、その実現に向けて、いかにして理念を組織に浸透させ、取り組んでいくおつもりでしょうか。 さらに、渡部前教育長が積み残した、世田谷の教育が抱える課題を何と捉え、解決に向けてどのようにアプローチしていくおつもりでしょうか、併せてお答えください。 次に、我が会派が喫緊の課題と捉える二点について順次伺います。 まずは、不登校対策についてです。 区では、ほっとスクールの拡充や、学びの多様化学校分教室ねいろの運営などに取り組まれていますが、不登校の児童生徒は今後も増え続けることが見込まれ、個々に応じた寄り添った支援や教育の機会確保が求められています。 この間、区は学びの多様化学校の設置に向けた検討を進めており、その設置場所として旧北沢小学校の活用案が五月の常任委員会に報告されたところですが、その根本は、児童生徒たちが、そもそも不登校にならないようにする、環境が変わっても通い続けられることが大切です。 そこでお聞きしますが、学校での受皿の充実の視点に加え、幼稚園、保育園から小学校、中学校へとつながっていく中での連携強化による不登校対策に力を入れるべきと考えますが、教育委員会の見解を伺います。 次に、教員不足への対応について伺います。 東京都における昨年度の教員採用試験の倍率は一・六倍と初めて二倍を割り込むなど、減少傾向が続いており、特に小学校教員に至っては一・一倍まで低下し、人材不足とともに質の担保が懸念されます。 教員不足の原因として、長時間労働や保護者への対応など様々挙げられており、課題解決に向けた取組は急務です。 現在、区では教員に対する負荷の軽減策として、スクールソーシャルワーカーやICT支援員の配置、部活動の地域移行などを進めていますが、現状、不足している教員の確保について、東京都だけに任せている時代ではないと考えます。 品川区では、区立小中学校の教員の独自採用を行っており、制度も東京都と差異がないものとなっています。 区では、今年度から学びの多様化学校分教室ねいろにおいて、会計年度職員ではありますが、独自教員を任用したと聞いています。教員不足の解消に向けた一つの方策として、この取組には期待をしたいところです。 教員不足解消に向けた区独自の取組について、改めて教育委員会に見解を伺います。 次に、本庁舎整備について伺います。 本年三月末に一期棟が竣工し、議会棟や現在、解体を進めている第一庁舎や第三庁舎に入っていた部署などが順次移転をしました。 引渡し後も続いていた工事も一段落し、我々も新しい庁舎での議会活動に慣れてきたところです。 新庁舎では、作業集中に適したワークブースや、リラックスした雰囲気でミーティングができるファミレス型のベンチなどの執務サポートエリアを設置するとともに、部署間に間仕切りを設けないことで、今まで以上に職員間、組織間でコラボレーションしやすい執務空間を整備されたと伺っています。新たな発想や組織間連携による各種施策の前進を大いに期待をするところです。 さて、今定例会には、全体工期を十八・五か月延伸する契約変更議案が提案されています。延伸期間の協議が調った今、区民の利益を守るため、損害賠償額の最大化に努めなくてはなりません。 我が会派は、さきの定例会でも、違約金と、現在積算できている実損額の合計二十二億円から交渉をスタートすべきと申し上げましたが、改めて損害賠償額の最大化に向けた決意と現在の交渉状況についてお答えください。 また、区長が当初声高に主張されていた数値化が困難な損失の賠償について、現在、区では一転して消極的になっているように見受けられます。 我が会派は、工期延伸によって、本来、被害者であるはずの区の信用までも大きく傷つけられたと感じております。区が考える数値化が困難な損失とは何か、また、その損失をどのようにして大成建設に求めていくつもりか、改めてお答えください。 次に、今後の工程管理について伺います。 今回の契約変更に伴い、二期工事が令和八年九月十八日、全体の竣工予定は令和十一年四月二十七日となります。もうこれ以上遅れが生じないよう工程管理の徹底を求めますが、これだけの大規模工事ですから、全てが想定どおりに進むことはあり得ないと考えます。 施工者からの取り返しのつかない段階になってからの突然の申入れで大幅な工期延伸となった事態を二度と繰り返してはなりません。再発防止策として、大成建設の体制強化や緊急工程対策会議の開催などについて説明を受けましたが、工事の進捗管理が施工者からの報告に頼り切りであれば、いずれ同じ轍を踏むことは不可避であるとの強い危機感を抱き、区に体制強化を求めてまいりました。 工事監理者である佐藤総合計画の役割と責任も非常に大きいと認識をしています。二期・三期工事は、一期工事から施工条件が大きく変わり、さらに困難な工事が想定されるとも伺っています。佐藤総合計画とも、今まで以上に連携を密に行い、施工者の報告をうのみにすることなく、僅かな工程の狂いの芽も見逃すことがないよう、万全の体制構築を求めます。現在の対応状況について伺います。 次に、自治体システムの標準化、共通化について伺います。 全国約千八百の地方自治体は、様々な業務に対応したシステムを個別に構築しており、自治体ごとに開発や維持管理のコストが発生しています。三百を超えるシステムを保有する自治体や、システム担当者が一人以下の自治体も三百近く存在するなど、人口減少とともに自治体職員の不足も懸念される中で、システムの管理維持や住民サービスの提供が困難になるおそれも指摘されています。 そこで国は、負担軽減と持続可能性の観点から、国と自治体のシステムの標準化、共通化を目指すガバメントクラウド計画を進めています。 区では、来年度末までに税や住民記録等十八の基幹システムについて、国が定めた標準仕様に準拠するシステムへの移行を推進していますが、先般、全国の自治体の約一割が、期限までの対応が難しいとの報道があり、世田谷区もこの一割に含まれるなど、心配な状況にあります。 そして、このたび国は、給付金支給や学校事務などの業務について、各自治体のシステムを共通化する方針を固めたとの報道がありました。 業務の効率化、コストの削減、住民サービスの向上といったあらゆる観点から、共通化、標準化は必須ですが、九十万区民を抱え、多くの複雑なシステムを抱える区では、どのように対応していくのか伺います。 次に、都市整備政策について順次伺います。 まず、道路整備についてです。 我が会派が再三指摘しているとおり、区民意識調査で挙げられる日常生活の困り事ナンバーワンは、二十年近く、道路が狭くて危険です。世田谷区は、特別区の中でも道路率が低く、道路の平均幅員も狭い上に、都市計画道路の整備率も二十三区中、二十一位と大変遅れている状況です。 道路には、道路ネットワークを形成する交通機能だけでなく、消防活動の空間確保や延焼防止の防災機能、通風や採光の確保など空間機能、また、都市の骨格を形成する市街地形成機能があります。 このような多様な機能を効果的に発現させるためには、都市計画道路をはじめ、主要生活道路、地先道路などが適切に配置され、その機能が発揮されるよう整備されていることが重要です。道路はつながらないと、本来持っている効果は発揮できません。 これまで我が会派からも繰り返し指摘していた主要生活道路一〇六号線恵泉通りの整備について、先日、町会長をはじめ地元の三百名以上の方々から、一日も早い開通を望む陳情が区議会に提出され、趣旨採択されました。 この区民の願いをかなえるためにも、保坂区長自らが陣頭指揮を執っていただき、一日でも早い全線開通を実現していただきたいと心から切に願うものです。この間の進捗と今後の見通しについて伺います。 また、区長は昨年の我が会派の代表質問に対し、区民生活を支える重要施策として道路整備をしっかりと強い決意で進める旨の答弁がありました。であれば、補助五四号線の二期、三期区間についても、来年度改定予定の次期事業化計画や、せたがや道づくりプランの優先整備路線に改めて位置づけ、スピード感を持って積極的に整備を進めていく必要があると考えます。区の見解を伺います。 次に、子育て、高齢者、障害をお持ちの方に優しいまちづくりについて伺います。 区民が安心して生活基盤を築くことができる区とするためには、子育て家庭、高齢者、障害をお持ちの方々など、移動が困難な方々も安心して外出できるまちづくりをすることが必要です。 高齢化の進展に伴い、歩行に不安を覚える方々が、つえやシルバーカーと呼ばれる手押し車を使って外出されている姿を見かける機会が増えました。そういったお年寄りが、道路脇の花壇やガードレールに腰をかけて休んでいる姿を見るたびに、心が痛み、区のまちづくりの遅れを実感します。 我が会派のみならず、多くの会派から、高齢者の外出促進につながるベンチの設置促進が要望され、具体的な提案もなされてきましたが、十分な設置に至っていないのが現実であり、改めて設置の促進を求めます。 ニューヨーク市では、都市づくりの戦略としてシティーベンチプロジェクトが二〇一一年にスタートしました。当時の副市長は、ただ休むだけではなく、高齢者や地域住民が座り、家族や地域社会について隣人たちと楽しく会話できるように設置するとおっしゃられ、市民からの設置場所の提案を受けながら、二〇一九年には二千百のベンチが設置をされました。 区では、座れる場づくりガイドラインや路上ベンチ等設置指針を定めておりますが、区民が実感できるような具体的な数値目標を定めながら、積極的、戦略的にベンチ設置を推進していく必要があると考えます。これまでのベンチ設置の成果と、今後の数値目標について伺います。 次に、みどり政策について伺います。 緑が多い町並みは、子育てや豊かな生活環境にプラスであることは言うまでもありません。区は、多様なみどりが笑顔をつなぐ街・世田谷の実現を目指して、区制百周年となる令和十四年にみどり率を三三%に高める、世田谷みどり33を掲げています。 しかし、令和三年度のみどり率は二四・三八%で、前回の調査よりも減少しており、みどり33の実現に向けては、相当な緑の創出が必要です。 こうした大変厳しい現実と向き合い、あらゆる手を尽くしていくためには、行政だけではなく、区民、事業者、NPO、そして我々議会も含めたオール世田谷で取り組んでいく必要があります。 そのためには、緑化助成や公共施設の緑化推進など様々な取組を駆使し、区民、事業者と連携した緑の確保を図る緑化推進施策の強化を求めます。見解を伺います。 次に、緑の創出と並行して、緑の質を高める取組を通じて緑の保全につなげていくことを提案いたします。 茨城県の国営ひたち海浜公園では、四月中旬から五月中旬にかけて、かわいらしい色、姿をしたネモフィラが丘一面を青一色で彩り、みはらしの丘では、四季を通じて様々な花がつくり出すスケール感が魅力で、ここにしかない風景を楽しむことができます。 区もこうした取組を参考に、特色ある緑づくりを進めていく必要があると考えます。 翻って、区内の公園に目を移しますと、この新緑の時期では、木々も生い茂り、手入れが行き届いていない状況も見受けられます。 みどり33の取組の一つに、区民による花や緑づくりを通じて地域のつながりを深めるとともに美しいまちづくりを進める、みどりと花いっぱい活動があります。こうした区民参加による活動をさらに拡充することで、定期的な緑の保全や特色ある緑づくりを推進することが効果的と考えます。 区民の自主的な活動を支援し、地域への愛着と緑の質を高める取組の強化について、区の見解を伺います。 次に、空き家対策について伺います。 総務省は、本年四月に住宅・土地統計調査の速報集計結果を発表しました。昨年十月時点での国内の空き家数は九百万戸で、平成三十年から五十万戸以上も増加し、調査開始以来最多となっています。実に平成五年の四百四十八万戸から三十年間で倍増したことになります。 区内の空き家の総戸数についても、平成五年の三万九千四百九十戸から、平成三十年では五万二百五十戸と、二十五年間で一万以上も増加し、現在では、さらに増加していることが確実視されています。 こうした状況の中、区はこれまで、地域住民の生命、身体または財産を保護するとともに、生活環境の保全を図り、安全で安心な地域社会の実現を目的に、条例や計画を策定し、対策を推進することで、特定空家の解消など一定の成果を上げてきました。 しかし、取組を進める上で、所有者不明で対応できない案件も少なくありません。こうした相続登記がされずに所有者が分からない所有者不明土地は全国で増加し、周辺の環境悪化や公共事業の阻害など社会問題となっています。 国は、問題解決のため、これまで任意であった相続登記を本年四月一日から義務化し、所有者不明土地の発生予防を図っています。区も制度をしっかりと周知し、空き家等の対策に積極的に取り組む必要があると考えます。見解を伺います。 次に、災害対策について、特に自衛隊との連携について伺います。 能登半島地震の発生から五か月が経過した今なお、輪島市内では二千八百戸の仮設住宅が必要なところ、いまだ半分ほどの完成にとどまっているとのことです。まだまだ多くの方が避難所生活を余儀なくされている現状に、改めて被災された方々に対し心よりお見舞いを申し上げます。 今般の能登半島地震においても、自衛隊は発災時から、人命救助をはじめ衛生支援、輸送支援など非常に大きな役割を担っています。 区においても、昨年には大規模災害時に二十三区を支援する練馬駐屯地の連隊指揮官が保坂区長を表敬訪問され、今後の協力体制を改めて確認されたと伺っています。 迅速な災害対応のためにも、一昨日行われました水防訓練への自衛隊の参加や、せたがやふるさと区民まつりでの広報活動への協力など、日頃から自衛隊とのさらなる連携体制を構築していくことが大変重要だと感じております。 区は、危機管理体制の強化として、消防出身の永井危機管理監や、物資供給担当の田丸副参事を任用されましたが、我が会派は、災害から区民の生命と財産を守るには、自衛隊とのさらなる協力体制の構築が不可欠との認識の下、区に対応を求めてまいりました。 そして、さきの定例会においては、中村副区長から、専門人材のネットワークを効果的に活用し、これまで以上に緊密に連携し、実践的な災害対応力を高めていくとの答弁がありました。実践的な災害対応力を高めるため、自衛隊との連携強化に向けた具体的な取組内容について伺います。 次に、国民保護訓練について伺います。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突など、国際紛争が長期化しており、町なかに残る戦闘の爪痕に、大変心を痛めています。 また、北朝鮮が昨年発射した弾道ミサイルは二十五発と過去二番目の多さで、身近な脅威の度合いが強まり、自分事として真剣に考えていかなくてはなりません。 国では、ミサイル攻撃等があった際に、爆風等から直接の被害を軽減するための緊急一時避難施設として、コンクリート造り等の堅牢な建築物や、地下駅舎などの地下施設の指定を推進しており、区内では二百を超える施設が東京都により指定されておりますが、これをどれだけの区民が御存じなのでしょうか。 そして、有事の際、適切に避難するために一番大切なことは、区民一人一人が平時から、避難場所がどこにあり、どのように避難していくのか、しっかりと認識をして行動できるようになることです。そのためには、ふだんからの避難訓練に反映し、啓発、意識づけしていくことが重要です。 区は、国民保護計画などをどのように見直し、有事の際の命を守る計画として区民に周知啓発をしていくのか、見解を伺います。 次に、高齢者施策について伺います。 本年四月から第九期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画がスタートしました。計画では、区民の健康寿命の延伸を目標の一つとし、高齢者の外出や社会参加促進の支援を目指しています。 住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、高齢者の皆さんが活動意欲を持ち、参加を促され、また、多様な居場所や交流の場があることで、初めて地域への参加ができるのではないかと考えます。 区では、昨年五月から砧地区をモデルとしたデマンド型交通の実証運行を開始しましたが、交通不便地域対策として効果を検証し、他地区への展開に至るには、まだまだ時間を要すると思います。 一方で、高齢・介護計画にもあるとおり、高齢者の地域参加や外出機会の確保は重要であり、移動支援策の拡充は欠かせません。介護予防の観点から、高齢者の移動支援の拡充の必要性について、区の見解を伺います。 また、高齢者の居場所や地域コミュニティー形成の場として、公衆浴場が果たす役割は大きいと考えます。しかし、区内の公衆浴場は減少傾向にあり、加えて、最近の物価高騰などの打撃もあって、公衆浴場を取り巻く状況は一層厳しいものと考えます。 高齢者の居場所や地域コミュニティー醸成の場である公衆浴場の存続に向け、経営支援の強化や、せたがやPayを活用した利用促進について、区の見解を伺います。 また、この第九期高齢・介護計画では、介護人材の確保や育成・定着支援のための施策を総合的に展開するとしています。しかしながら、現実に目を向けると、施設によっては空きベッドがあるにもかかわらず、人手不足により運営に支障を来している現状もあるようです。 そのため、介護職をはじめとする専門職の不足をカバーするため、介護ロボットの導入やDXの活用などを進め、施設の負担軽減につなげるケースも出てきています。 一方で、これらの設備導入に当たっては経費がかかり、事業者の負担も少なくありません。また、昨年度まで行われていた施設における新型コロナ対策のための抗原検査キットの配布や感染症対策の補助も終了するなど、事業者の負担がさらに大きくなっております。 計画にもある介護人材の確保・育成・定着や福祉サービスの確保に向け、今般の物価高騰なども鑑み、また、高齢者施設に対する外国人人材の確保も含めた、区独自の支援策を講じる必要があると考えますが、区の見解を伺います。 次に、産業政策について順次伺います。 まず、区内産業への投資についてです。現在、旧池尻中跡地の活用事業の準備が着々と進められています。区内事業者の再活性化とイノベーションの創出、加速による新たな価値創造を大いに期待するところであります。 スタートアップ支援に先進的に取り組んできた神戸市では、令和三年に、ひょうご神戸スタートアップファンドを県や金融機関等と共に設立をしました。 環境・エネルギー、健康・医療といった地域の社会課題の解決を目指すスタートアップへの投資に焦点を当て、農業へのAI活用やオーガニックベビーフードのサブスク事業など、現在十五社に投資をしているとのことです。 世田谷区においても、演劇や映像制作といったクリエーティブ産業、地域振興や高齢者の移動支援、介護予防などの社会課題を解決する産業、農福連携事業など、区の特色も考えながら、推進、育成したい産業に直接投資ができる基金の創出も検討すべきと考えます。 翻って、旧池尻中の跡地活用事業では、資金面の支援の視点が見えません。従来の融資の枠を超えた投資による資金援助は、スタートアップ支援と区民生活の向上を強力に推進でき、事業者誘致に効果的と考えます。旧池尻中事業における資金調達の支援について、区の見解を伺います。 次に、中小事業者の賃上げ支援について伺います。 我が国の賃金は、昨年、大企業平均で三十年ぶりの上昇率を記録しましたが、賃金と物価の好循環の実現には、この機運を中小事業者にも広げる必要があります。 実際に四十の都道府県が、今年度の予算の重点政策に賃上げ支援を盛り込むなど取組を強化しています。東京都でも、介護関連職員の処遇改善事業に加え、競争力強化や生産性向上に向けた設備投資支援事業などを実施していますが、労働力の確保に苦しむ中小事業者と、物価高騰に苦しむ従業員を力強く支援するため、区でも上乗せ、横出し支援を実施すべきと考えます。中小事業者の賃上げにつながるような区内産業の支援について、区の見解を伺います。 次に、都市農業の支援強化について伺います。 区内の農家は、六十歳以上の方が三分の二を占めるなど高齢化が深刻です。相続を契機に貴重な農地が売りに出されることも多く、昨年八月実施の農家基本調査によると、区内の農地面積は十年前と比較して四分の一以上も減少しています。 相続等で農地などの生産緑地の維持が困難になった場合、区に買取り申出があれば、生産緑地法では、特別の事情がない限り買い取ることが求められます。財政上の事情で、全てを購入することは困難だと承知しておりますが、一たび開発されてしまえば元に戻すことは不可能です。 区が積極的に買い取り、需要が高い区民農園や農福連携事業などへの活用や、公園として整備することで、防災上や環境面からも貴重な都市農地や緑地の保全にもつながることができると考えます。 貴重な都市農地が多く失われ続けている現状認識と、農地等の積極的な買い取りに対する区の見解を伺います。 さて、六月も中旬となり、農家さん個人やJAが運営する直売所には、せたがやそだちと書かれたのぼりとともに旬の夏野菜が並び始めました。売場に並べば、すぐに売り切れてしまうなど、新鮮な農作物を楽しみにしている区民の方は多く、農家の方々の励みにもなっていると伺っています。 このように、せたがやそだちは、新鮮な農産物の供給を通して、区内農業に対する理解促進とその振興に大きく寄与をしていますが、生産量に限りがあるため、これ以上の拡大展開は難しいとも認識をしているところです。 区の農業振興計画においても課題として掲げられていますが、区はせたがやそだちを今後どのような方向性でブランド化を進め、区内農業を振興していくおつもりか伺います。 次に、インバウンド需要への対応について伺います。 昨年の訪日外国人旅行者数はコロナ前の約八割まで回復し、円安も相まって消費額は過去最高を記録しました。 この機を捉え、浅草西参道商店街では、ショッピングの免税手続を一括して委託することで、インバウンド需要の獲得と店舗の業務負担の軽減の両立を実現し、活況を呈していると伺っています。区でも参考になる取組ではないかと考えます。 日本を訪れる外国人観光客はリピーターが多く、その割合は六割にも及びます。最初は京都や奈良といった観光名所を訪れ、二回目以降は、より深く日本に触れるために、四季折々の風景や各地の伝統文化の体験、人々との交流など、その土地ならではの魅力を求める方が多いと聞きます。 区内でも、豪徳寺や三軒茶屋などで訪日観光客を目にしますが、区民との交流の場はあまりないように感じます。 また、区民の、とりわけ小中学生の国際交流に関するニーズも強いものがあります。そこで両者をマッチングさせる新たな国際交流事業を企画してはいかがでしょうか。 例えば、川場村を舞台に、村の田園風景や文化を体験していただくとともに、川場村の方だけでなく、区内の小中学生との交流機会を創出することで、インバウンド需要への対応と、国際交流を希望する区民ニーズの両者に応えることができます。 さらに、東京二〇二〇大会に協力の意を示していただいたボランティアの方々にお声がけをすることで、その善意にも応えることができ、運営も可能になると考えます。 外国人観光客と区民との交流を国際交流事業の一環と捉え、交流事業を推進すべきと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、区民参加の推進に向けて二点伺います。 国全体が人口減少に直面する中、区では今後二十年間で高齢者人口が総人口の四分の一を超えると推計されており、地域の姿が大きく変わろうとしています。 既に町会・自治会の高齢化は深刻で、五年以内に活動が難しくなるであろうところも相当出ているのではないかと危惧をしているところです。 区内の事業者や活動団体等も含めた、広い意味での区民の参画をさらに促進する新たな取組が今こそ求められているのではないでしょうか。 このような状況において、私が着目しているのがコミュニティープラットフォームです。これは、多様な主体が連携協力して地域の課題解決等に自主的、持続的に取り組む基盤となる組織と定義をされます。多くの自治体が立ち上げや運営に関する住民向けのマニュアルを作成するなどして整備促進に取り組んでいます。 区も地域行政推進計画において、情報共有プラットフォームづくりを参加と協働で推進するとしておりますが、その中身は、地域情報共有SNS等の地区内での定着化であり、単なる連絡調整型のプラットフォームのようです。 今求められているプラットフォームとは、多様な主体が集い、地域の課題を解決するといった横断的な連携によって持続可能な仕組みを生み出していくものではないでしょうか。 区は、推進する情報共有プラットフォームをどのようにまちづくりの発展や活性化につなげていくおつもりなのか、見解を伺います。 また、先ほども指摘しましたが、地域活動の様々な場面で担い手不足が顕在化しており、新たな担い手を呼び込むために知恵を絞らなければなりません。 その一つのヒントとして、シビックプライドという考え方があります。一般的には、都市に対する市民の誇りと説明され、地域の課題を我が事と捉え、自ら行動するといった概念です。 神奈川県相模原市では、令和三年四月に全国初のシビックプライドに関する条例、さがみはらみんなのシビックプライド条例を施行しました。この条例では、シビックプライドを市に対する誇り、愛着及び共感を持ち、まちのために自ら関わっていこうとする気持ちのことと定義をしています。 この条例が目指すように、単なる郷土愛にとどまらず、住んでいるまちをよりよい場所にするために、自分自身が関わる住民を増やそうとする取組は、まちに活力を取り戻し、好循環をつくり出せるのではないでしょうか。 翻って、世田谷区の地域地区を見てみれば、シビックプライドを持って地域活動に尽力されている方が少なからずいらっしゃいます。 例えば消防団の皆さんです。地域の安全安心を守るため、家庭や仕事の時間を削って尽力され、中には有給休暇を取って活動に参加する方もいらっしゃいますが、制服を着て近所を歩いていても、ありがとうと声をかけてもらうことがほとんどないといった話も聞きます。要するに、地域住民の多くは、消防団員の役割や努力を知らないのです。 区民一人一人のシビックプライドを高めると同時に、既に地域活動をされている方々のモチベーションを高める取組が必要です。 消防団に限らず、ボランティア活動や地元企業の地域貢献活動などを見える化して区民に知らせることは、活動している人や団体を応援することと同時に、区民のシビックプライドを醸成し、まちのために何かやってみようと思っている人の背中を押すことにもなります。 実際に地域活動に参加して汗をかき、頑張っている皆さんが、シビックプライドを失うことがないよう、また、地域活動参加へのモチベーションを高め、区民の主体的な地域活動への参加がより活発になるようにシビックプライドの醸成を図るべきと考えますが、区長の見解を伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
阿久津議員にお答えをします。 特別職と任期に関わる認識ということでございます。 渡部前教育長の辞任に当たっては、本年三月に御本人より五月十七日をもって辞職したい旨の申出がありまして、私としても、五年間にわたり教育行政の発展における重責を担っていただいてきた中での功績も踏まえて遺留をいたしましたが、今後の教育行政の方向性を定める教育振興基本計画が策定され、新たな教育行政は次の世代が担うことが最適であり、早い段階で引き継いでいきたいというものであり、御本人の意向も固く、最終的にはこれを承認したものでございます。 私の任期中に、任期途上で退任をされた四名の特別職の方についてお話がありました。いずれも二期目の途中で、渡部教育長に関しては三回の同意ということになりますが、五年以上を務めており、小池知事の下での副知事のように、過去十年間で一期途中、大体二年でほぼ代わっていくと、四年務められた方は例外と、この状況とは本質的に異なると思っております。 果たして東京都議会において、任期の半分程度の辞職、交代について、これが続くことによってどんな議論があるのか、私はあずかり知らないところでございますけれども、五年、六年と働いてこられた特別職の交代とは、これは本質的に異なると申し上げておきたいと思います。 また、特別職の同意については、任期を務めてもらうことを前提に区議会に御提案をしているところでございますが、その時々の政策課題、区政運営に機敏に対応していくために、庁内及び外部人材の登用も含めて、その都度判断をしてきました。これまでの人事を振り返り、どの特別職も区政の先頭に立って奮闘していただいたと考えております。 仮に四年間という任期を絶対化すると、二〇一一年、私、当選直後、二人の特別職を提案をいたしてお認めをいただきました。四年目、八年目に全員が交代していくということになると、区政の継続性、安定性に問題が生じると、このような区政運営の一体性への配慮ということもございます。 次に道路問題について、恵泉通りについてのお尋ねがございました。 いわゆる恵泉通りにつきましては、昭和四十一年の事業着手以来、地権者の皆様からの協力をいただきながら進めてまいりましたが、任意買収が困難な物件があり、長年事業効果を発現できていない状態が続いていたため、区はやむを得ず土地収用法の手続を進めてまいりました。 その後、道路用地部分の土地の権利は取得いたしましたが、明渡し裁決に基づく、明渡し裁決以降も、土地の明渡しがされていない状況にございます。 私は、区長就任以来、これは熊本前区長から引き継いだ案件でございますけれども、収用裁決申請、明渡し裁決の申立て等、早期開通に向けて取り組んでまいりましたが、現に居住者がいる状況において、交渉の余地がある以上、自主的な明渡しをしていただくことが解決につながる一番の手法であると考え、これまで担当所管に対して、相手方の継続した訪問や催告書の送付を行い、明渡しをお願いするように指示し、今年四月以降も、担当部長が占有者等との交渉を行ってまいりました。今後、交渉の節目を見て、私としても相手方にお会いをしていきたいと考えております。 また、並行して、行政代執行についても、東京都をはじめとする関係機関との課題整理を指示しております。いずれの手法においても関係者等の協力が不可欠でございます。 委員会にて早期整備の陳情が趣旨採択したことを踏まえて、様々な対策を複合的に検討し、多角的な交渉を同時に進めながら、一日も早い開通に向けて最善の方法で解決するように指揮を執ってまいります。 次に、区民参加、シビックプライドについてお尋ねをいただきました。 地域にお住まいの皆さんが、地域に愛着と誇りを持ち、地域の課題を自分事として捉え、その解決に主体的、また、地域の皆さんと一緒に取り組んでいくことは、参加と協働の推進を掲げる当区にとっても大変重要な要素と考えております。 世田谷区では、他の自治体に比べましても、多くの区民や区民団体により主体的な地域活動、社会活動、まちづくり活動が行われ、イベント等も大変盛んであると考えています。 こうしたところから、基本計画においては、区政運営の基盤として参加と協働を位置づけ施策を推進していくことにしております。 一方で、議員お話しのとおり、町会・自治会や消防団等地域で活動している皆さんからは、活動を維持していくための担い手が不足しているという声をよく伺います。 地域に愛着と誇りを持つ市民を増やすという相模原市のシビックプライド醸成の条例化というような取組を御紹介をいただきました。様々な地域課題の解決に向けた施策の一つであると考えます。 区内には、世田谷ブランドなど魅力ある施設やものづくり、また、盛んに活動している団体、企業等もあり、これらの様々な資源の活用を進めながら、協力し合い、支え合う世田谷らしい取組となるよう、様々な角度から支援し、シビックプライドの醸成に努めていきたいと思っております。 また、区民参加の中で、やはり提案とか意見が実現をした、あるいは部分的にでも改善されたということが、やはり大きく区民の皆さんの我がまちという意識を高めていくということがございますので、市民、区民の中に内発的につくり出されるシビックプライドということに留意しながら進めていきたいと思います。 〔中村副区長登壇〕
二点を御答弁いたします。 まず、自衛隊との連携についてです。 能登半島地震では、半島という厳しい地理的条件の中で、発災直後から自衛隊や消防等の懸命な救出、救助、救援活動が展開されました。現在も自衛隊の支援が継続されており、大規模災害の際、自衛隊をはじめとした関係機関と連携して対処することの重要性について再認識をしたところです。 本年一月より、退職自衛官を物資供給担当副参事として任用いたしました。この間、副参事を介する形で、区災害対策本部が設置された際に、自衛隊の連絡員となる自衛隊世田谷募集案内所の幹部のほか、用賀駐屯地の幹部等の意見交換を行っています。 また、練馬駐屯地第一普通科連隊の方々も、本年三月の砧公園での出動訓練の際に、訓練の状況の説明のため危機管理部に来庁いただくなど、顔と顔の見える関係による連携強化が進められていると実感をしています。 今般の本庁舎整備による災害対策本部機能の強化に加え、こうした自衛隊や消防など関係機関との連携協力体制をさらに強固なものとし、大規模災害時に、迅速で実効性のある活動ができるよう、災害対策本部における対処能力の底上げにつなげてまいります。 次に、介護人材の確保・育成・定着支援についてです。 持続可能な介護施設の運営のためには、中長期的な視点も含めた介護人材の確保・育成・定着が喫緊の課題であることから、各種団体と連携し、介護人材対策推進協議会を立ち上げ、効果的な施策について検討を進めています。 これまで区では、人材募集に関する広告やホームページの作成費用を助成するほか、介護職の住まい支援として、東京都が対象としていない地域密着型サービス事業者や、あんしんすこやかセンターを対象とした宿舎借上げ支援事業などを実施しております。 また、介護職の魅力向上や、職員が働きやすい職場環境の構築など、継続して取り組んでいるところです。 令和六年度は、国が介護報酬を改定したものの、安定経営を行うには厳しい現状にあることから、施設長会との意見交換を踏まえ、具体的な検討を進めております。 また、議員御提案の外国人材の確保を含め、区独自の支援策構築に取り組んでまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、三点御答弁申し上げます。 最初に、本庁舎等整備について、損害賠償額の最大化に向けた決意と現在の交渉状況についてです。 本庁舎等整備工事の工期延伸については、今年三月に大成建設と締結した合意書により、各工期ごとの遅延違約金と技術提案不履行違約金、さらに、区に生じた実際の損害額のうち、技術提案不履行違約金を超えた部分の支払いが大成建設に義務づけられたところです。 この合意書に基づき、一期の八か月分の遅延違約金と技術提案不履行違約金の合計約七・八億円が一期工事の竣工払いと相殺する形で既に大成建設より区に支払われました。 現在、区では、一期工期の延伸により区に生じた損害額の確定に向けて、昨年五月に全庁に行った見込み調査に基づき、サーバー機器の仮設置及び再移築、防災システム保守管理の延伸等の支出額を各所管に確認をしております。 さらに、昨年度末に二期、三期の延伸期間を区として確定したことを踏まえ、全工期を通じた延伸に伴う損害調査を、この五月に全庁に対し改めて実施しており、対象所管にはヒアリングを行うなど、請求するべき損害額に漏れがないようにしているところです。 あわせて、大成建設に対しても、区が損害額を提示し、合意するために必要な書類の確認等、具体の協議を進めております。 項目として把握した損害額を可能な限り積み上げ、大成建設に示し、確認を取り、区議会にも経過を報告しながら損害賠償の交渉をしっかりと進めてまいります。 次に、補助五四号線の二期、三期の整備についてです。 都市計画道路は区民生活を支える重要な都市インフラの一つであり、区はこれまで、せたがや道づくりプランに基づき、計画的に事業に取り組んでまいりました。 下北沢駅周辺の補助第五四号線につきましては、地域の防災・減災機能の向上、駅周辺の拠点機能の強化など多くの整備効果が期待される路線であり、まずはまちの中心部となる一期区間に注力し、関係者との丁寧な交渉を進めるなど、まちのにぎわいや価値創造につながるまちづくりの完成に向けて着実に取り組んでいるところです。 また、次期せたがや道づくりプラン策定を令和七年度末に予定しており、改定が想定される東京都における都市計画道路の整備方針とも整合を図りながら、区が施行する優先整備路線についても検討を行う予定です。 まず今年度は、区民の道路や交通環境への満足度や道路整備の必要性などに対する考えを把握するためアンケートを実施するとともに、道路整備に関する区の方針や考え方を骨子としてまとめていきたいと考えております。その上で、お話しの二期区間、三期区間につきましては、改めて一期区間の進捗状況や地域の課題等も十分踏まえた上で在り方を検討してまいります。 最後に、緑化施策の推進の強化について御答弁申し上げます。 世田谷区は、民有地の敷地が約七割を占めており、民有地の緑保全、創出及び質の向上は重要な取組です。今年度からは単価見直しや対象の拡大など、緑化助成制度を拡充し、より一層の取組の強化を図っております。 また、道路や学校を含めた公共施設緑化については、量や質の面で緑化のモデルとなり、世田谷みどり33を牽引する役割が期待されており、区として積極的に取り組むべき事業と考えております。 引き続き庁内で緑化の意義や技術を共有するなどして、緑の持つ多様な機能を十分に発揮する魅力的な公共施設緑化を推進してまいります。 みどり33は非常に高い目標でありますが、環境に対する緑化の効果や意義を周知し、理解の輪を広げ、区民、事業者等と連携を図り、緑の質と量の向上を目指してまいります。 令和十年度の次期みどりの基本計画の改定に向けまして、改めて目標施策について整理検討し、持続可能な豊かな緑を関係する様々な方々とともに実現すべく取り組んでまいります。 以上です。 〔松村副区長登壇〕
私からは、自治体情報システムの標準化、共通化についてお答えいたします。 自治体情報システムの標準化は、データ要件を統一することで、特定のシステム事業者に依存しないシステムの構築や、今後の法制度等の変更への早期の対応等が中長期的に期待できます。また、法で令和七年度末までの移行が義務づけられております。 一方、移行期限に向けて全国一斉に、かつ集中的にシステム構築と移行作業が進められているため、対応可能なシステム事業者が限られることや、事業者側の人材不足の影響により、国が定めた期限までに移行できない移行困難システムが全国的に生じてきております。 世田谷区におきましては、できる限り安全に、かつ移行期限に間に合わせるべく、当初より全庁的な検討体制を設け、外部コンサルを交え、システム構築と移行を一期と二期に二つに分けて作業を分散させるなどの工夫をするとともに、複数の候補事業者へのヒアリングを行い、対応可能な事業者を探すなどの調整を重ねてまいりましたが、残念ながら、児童手当や国民健康保険などの一部の業務を移行困難システムとして国に報告したところでございます。 また、国は標準化のその先の取組といたしまして、国が提供するシステムを各自治体が利用するシステムの共通化を目指す基本方針をこの六月に策定すると聞いています。こうした動向も注視しつつ、区民サービスに影響を出さないことを前提に、安全で安定した標準化システムへの移行実現に全力で取り組んでまいりたいと思います。 以上です。 〔知久教育長登壇〕
私からは、二点御答弁いたします。 まず、一丁目一番地に据える教育政策が何なのか、組織にどのように浸透させていくかについてお答えいたします。 世界的規模で拡大した新型コロナウイルス感染症をはじめ、震災や異常気象による自然災害、深刻化する国家間の対立等により予測困難な時代を迎える中、子どもたちには、一人一人がこれらの変化に受け身ではなく、自ら積極的に向き合い、判断し、行動する力を育成する教育が必要と考えます。 令和六年三月策定の世田谷区教育振興基本計画では、こうした激しく変化する社会を生きる子どもたちそれぞれが思い描く未来を実現するための教育、キャリア・未来デザイン教育の推進を重点的取組として位置づけたところです。 あわせて、同計画では、最も大切な視点としてお示しした子どもを主体とした教育への転換について、五年間の計画期間内で、子どもの学びや成長に関わる全ての関係者と共通理解を深めることとしております。 キャリア・未来デザイン教育の推進や、子どもを主体とした教育への転換など、本計画の柱となる理念、取組については、まずは共通理解を図れるよう、私自身も、校長会や、直接学校現場に足を運ぶなど、様々な機会を通じ教育現場に伝え、浸透させてまいります。 次に、世田谷区が抱える課題とその解決に向けた取組についてお答えいたします。 子どもたちの多様性に応じた新たな学びの場の確保をはじめ、増加傾向が続く不登校児童生徒への支援、円滑な学校改築の推進や施設改修による教育環境の整備など、今もなお世田谷の教育を取り巻く課題は多岐にわたっています。 中でも深刻化する教員不足や教員の多忙化など、学校現場における人材、人手不足への対応が喫緊の課題であり、教員の働き方改革の推進はもちろん、学校への様々な支援が急務であると考えています。 また、深刻化する人材や人手不足への対応は、これまでの延長線上の対応策では防ぎ切れず、学校運営に関わる学校、教育委員会、事業者等がそれぞれの状況を理解し合い、知恵を絞り、協業し取り組むことが重要となります。 課題解決に向け、これまでの対策を大胆にパラダイムシフトした実効性、即効性のある教員の働き方改革や教育DXの推進など、速やかに結果が出せるよう、学校現場とともに教育委員会が一丸となって取り組んでまいります。 以上です。
私からは、ベンチ設置の成果と今後の数値目標についてお答えをいたします。 区では、高齢者や子育て世帯など、誰もが快適に移動できるまちづくりを推進するため、公共施設の外構や道路、公園などの公共空間へのベンチ等の設置に取り組んでおります。 平成三十年の座れる場づくりガイドライン策定以降は、公園、道路以外の公共施設や道路などにおきまして二十三基を設置してきております。 今後、ベンチ等の設置を促進するため、新たな基本計画における施策、歩いて楽しめる魅力づくりの主な事業に、座れる場づくりの推進を位置づけ、令和九年までの実施計画において、毎年度五か所のベンチ設置を目標に掲げております。 令和三年度策定の路上ベンチ設置指針に加え、令和五年度には、公共施設設計標準仕様書にベンチ等の設置の検討を加えており、今後も様々な対策を工夫し、より多くのベンチ等座れる場の確保を目指してまいります。 また、民有地における商店街へのベンチ設置の費用補助に加え、本年三月、世田谷区建築物の建築に係る住環境の整備に関する条例に基づき整備する環境空地に座れる場づくりを誘導するための改正を行っております。 引き続き高齢者等の外出促進や交流の場の創出などに寄与するベンチなど、座れる場の確保に向けまして、関係所管連携し、鋭意取り組んでまいります。 以上です。
私からは、不登校支援について、保育園、幼稚園から小学校、中学校へとつながる中での連携強化について御答弁申し上げます。 不登校児童生徒は全国的に増加傾向にあり、世田谷区も同様で、不登校を未然に防ぐことや、学習機会を確保することは喫緊の課題となっています。 不登校は、学年が上がるにつれて出現率が上がる傾向があり、早い段階で不登校傾向を把握し、支援を実施し、進学等での切れ目をつくらないことが重要です。 各校では、不登校傾向にある児童生徒に対して、スクールカウンセラーとの面談や別室登校、ほっとルームでの学校生活サポーターでの支援等を実施していますが、さらに、不登校を生まないためにも、新しい時代を見据えた創造的な学び、魅力的な学校づくりが欠かせません。 新たな教育振興基本計画では、多様性や個性を認め、伸ばす、学びの場づくりを目指し、学び舎と地域運営学校の機能を生かした学びの活性化を重点的に取り組むこととしています。 不登校支援ガイドラインでも紹介した喜多見中学校では、小学校の保護者に向けて、入学前から相談窓口を設置しています。学び舎を通して小中学校の連携を強めるとともに、世田谷区の豊かな地域資源を生かし、教育環境を整備し、不登校を生まない学校、地域づくりを進めてまいります。 以上です。
私からは、区独自での教員不足解消に向けた取組における見解について御答弁いたします。 東京都における教員採用倍率は年々下がり、教員不足は深刻な状況であり、世田谷区におきましても、過去三年間、年度当初の教員定数に対し欠員が生じております。 このような中、区教育委員会としましては、会計年度任用職員の制度を新設いたしまして、この制度により教員の採用を行い、本年度から、ねいろに配置をしております。 教員の採用倍率が下がる中、経験豊かな教員による学校支援や、多様な学びのさらなる推進など、区独自採用教員についての狙いを検討し、国や都との施策の連動により効果を上げていくべきものと考えております。 教員不足の問題について、教育長からの下命があり、検討しておりますが、教員の採用という観点だけでなく、教育の質の向上から、教員の働き方と、それに見合った体制の構築という幅広い観点に立ち、これまでの考えにとらわれず、様々な手法をスピード感を持って検討し、今年度策定する予定の(仮称)学校における働き方改革アクションプランに実効性のある施策として位置づけてまいります。 以上です。
私からは、本庁舎等整備について二点御答弁申し上げます。 まず、区が考える数値化が困難な損失とは何か、そして、その損失をどのようにして大成建設に求めていくのかという点について御答弁申し上げます。 区に生じる損害については三種類あると整理しており、まず、サーバー機器の仮設置代や、仮庁舎の延伸分の賃借料など、既に金額として数値化できているもの、また二つ目が、定まった算定式がなく、現時点では数値化ができていないもの、三つ目が、区民会館等の利用が遅れたことに対する区民の落胆や、文化芸術の鑑賞や表現の機会の喪失など、将来も数値化できないものがあると考えております。 区としては、二つ目の、定まった算定式がなく、現時点では数値化できていないものをできる限り数値化していくことを目指しています。それには、例えば庁舎整備担当部職員の遅延期間分の人件費や、仮庁舎との往復旅費、人件費等を想定しており、対象範囲や単価の設定などを組み立てる必要があると考えています。 区としては、まず、この人件費等について今年度の後半までには区の考え方をまとめ、交渉の場に示していきたいと考えております。引き続き数値化できている損害について確実に積み上げ、また、現在数値化できていないものについても、最大限、数値化に向けた取組を進め、大成建設に対しては、区が示す損害額への誠意ある対応を求めてまいります。 次に、今後の工程管理の体制についてでございます。 本庁舎等整備工事につきましては、一期棟竣工の翌日から開始した移転作業や電気設備の切替え作業を無事に完了いたしまして、先月五月中旬から第一、第三庁舎の解体工事を含む二期工事に本格的に着手いたしました。 着実な工事進捗及び品質確保の方策としては、引き続き区と大成建設、佐藤総合計画との間で構築したラインワークスによる日々の連絡体制を活用しつつ、コンクリート打設や鉄骨組立てなど、工事工程上の各段階での現場立会い検査について、二期工事以降は区主体で実施する体制を強化し、確実な状況把握に努めてまいります。 設計者かつ工事監理者である佐藤総合計画に対しても、これまで以上に厳格な全体進捗管理、また大成建設に対する設計意図伝達業務の徹底を求め、区はその履行状況を適時把握し、必要な指示命令を速やかに実行してまいります。 二期工事は、バルコニー部分が東側歩道に張り出している第一庁舎の解体や、中央区道の封鎖などにより、御近隣、来庁者はじめ周辺道路の利用者にも大変な御面倒をおかけしております。引き続き安全第一で高品質な庁舎の完成に向けて、工事関係者全員、常に緊張感を持って取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、区民参加による緑の質を高める取組と、農地の買取りの二点についてお答えいたします。 まず、緑の取組についてです。 区では、一九七八年から区民参加の花づくり活動を進め、現在はみどりと花いっぱい活動として、公園内や道路沿いの花壇などの管理協定である緑化協定や、世田谷トラストまちづくりによる民有地での三軒から始まるガーデニング支援を進めております。 近年、高齢化などによる活動の取りやめもあるものの、新たな参加も一定数あり、現在は公園で七十六か所、道路沿いや公共施設の花壇で百九か所、計百八十五か所で区民の花づくり活動が展開し、三十六グループ、百六十軒の皆様がガーデニング支援制度に登録され、活動し、花や緑を楽しむ声を伺っております。 区民と共につくり、保全する地域の緑は、地域への愛着を深める世田谷らしい魅力の一つでございます。今後も世田谷らしい緑を生み出す様々な取組を効果的にPRしていき、より多くの方に参加協力していただくことで、質の高い緑を創出し、保全していけるよう取り組んでまいります。 次に、農地の買取りについてでございます。 区の農地は、食の供給をはじめ、環境の保全、雨水浸透、風景の継承、災害時の防災空間など、多面的な機能を有してございます。また、都市における農地は、平成二十七年の都市農業振興基本法により、宅地化すべきものから都市にあるべきものに位置づけられ、さらに平成二十九年の都市緑地法の改正により、緑地の一部に位置づけられております。 区では、これまでも農地保全方針に基づき、喜多見や瀬田の農業公園のように、都市計画決定した農地について、所有者が農地を手放さざるを得ない際に取得して、農業公園として整備してまいりました。 一方、令和三年度のみどりの資源調査におきましては、平成二十八年からの五年間で六・五九ヘクタールの農地が減少しており、みどり33の実現に向けても、農地を保全していくことは喫緊の課題であると考えております。 このため、区では、今後予定している世田谷区農地保全方針の見直しの中で、これまで設置した農業公園の整備効果や、適正な公園、緑地の配置など、多面的に検証し、財政的な視点も踏まえながら、さらなる農地の活用に取り組んでまいります。 私からは以上でございます。
私からは、空き家等対策における相続登記義務化の周知について御答弁いたします。 議員お話しのとおり、令和三年の所有者不明土地の解消に向けた民法等の一部の改正により、これまで任意だった相続登記の申請が、令和六年四月一日から義務化されております。区は、国の法改正を受け、相続登記の申請の義務化について、区のホームページへの掲載に併せ、令和五年十月一日号の「区のおしらせ」全区版により、区民へ周知を図るとともに、御家族が亡くなられた際に区民に案内する冊子「ご遺族の方へ」の中で、相続登記についての問合せ先や法定相続情報証明制度の案内を掲載し、相続登記を促しております。 また、令和五年十二月十七日に実施しました、せたがや空き家大相談会では、複数の関係団体から相続登記義務化に関連する周知チラシの配架やポスターの掲示があり、参加者への周知が図られました。 相続登記の義務化により申請が進むことで、所有者調査に要する時間の短縮や所有者意識の醸成につながるなど、一定の効果が見込まれます。 今年度、改定を予定している世田谷区空き家対策ガイドブックの中で、相続登記義務化の掲載を検討するなど、さらなる周知を行い、空き家等対策をしっかりと進めてまいります。 以上です。
私からは、国民保護計画の周知啓発について御答弁いたします。 ロシアによるウクライナ侵攻や、北朝鮮の断続的なミサイル発射など、世界情勢が緊迫する中、区民の安全安心を守るためには、区民の理解と協力を得ながら、区の国民保護計画に基づく取組を的確かつ確実に進めていくことが重要であると認識しております。 この間、区では、ミサイル等の被害を軽減するための緊急一時避難施設について、都と協力し、その指定拡大をしてきました。また、施設一覧につきましては、区ホームページに掲載しているほか、せたがや防災等の啓発紙を発行するなどして、避難行動に関する区民への啓発等に取り組んできたところです。 一方、現在、都においては、令和七年度に都の国民保護計画の見直しを行うと聞いておりまして、区においても、都の見直し内容を踏まえて、関係機関や区民の意見を取り入れつつ、国民保護計画の改定に取り組んでまいります。 引き続き、区民が計画の内容を十分理解し、有事の際に落ち着いて適切な行動を取れるよう、区ホームページや災害・防犯情報メール、エックスなど様々なツールを活用し、全国瞬時警報システム、Jアラートの全国一斉放送試験の機会も捉えて、区民への周知啓発に努めてまいります。 私からは以上です。
私からは、介護予防の観点から、高齢者の移動支援の拡充の必要性について御答弁いたします。 高齢化の進展や高齢者のライフスタイルの変化に伴い、移動支援の重要性はますます高まると見込んでおり、様々な機会を通して、公共交通を担当している都市整備所管との連携を深めているところです。 地域公共交通活性化協議会や庁内連絡会等の構成員として、移動支援による高齢者の外出機会の維持向上が日常生活の充実、フレイル予防、健康寿命の延伸に資するよう、高齢福祉部として新たな地域公共交通計画の策定に参画しております。 実証運行中の砧・大蔵地区予約制乗合ワゴンは、多くの高齢者の方に御利用されていることから、引き続き介護予防の観点からも、多くの地域住民の方の外出促進につながるよう、関係所管と連携協力し、移動支援策を進めてまいります。 以上です。
私からは、五点御答弁申し上げます。 初めに、公衆浴場の存続に向けた、せたがやPayの活用や経営支援の必要性についてでございます。 区内には現在、休業中の二軒の浴場を含めまして二十一軒の公衆浴場があります。かつて一九六五年には、区内で百五十一軒の浴場が営業されておりましたが、住宅事情の変化から減少を続け、昨今では、さらに施設や設備の老朽化、燃料費の上昇、後継者不足など様々な問題により経営は厳しさを増しているところでございます。 公衆浴場は、高齢者の孤立解消をはじめ、世代を超えた区民の交流、コミュニティー醸成の場であるほか、災害時の協力など、地域社会における役割を担っていることから、区としても支援が必要であると考えております。 区では、浴場の設備改善費や燃料費の一部助成を行っているほか、公衆浴場の利用喚起につながるショウブ湯やユズ湯など、季節事業に対する助成等も行っております。 また、せたがやPayで入浴料を支払える浴場は、現在一件ですが、普及拡大の呼びかけなど地域通貨の有効活用を図ってまいります。 今後も浴場事業者と定期的に意見交換を行うなど、地域における役割の重要性を踏まえた支援策の見直しを行いながら、公衆浴場の活性化のための支援に努めてまいります。 次に、旧池尻中事業におけるスタートアップへの資金調達支援についてでございます。 旧池尻中学校跡地施設を利用した新たな産業活性化拠点におきましては、起業・創業の促進や区内事業者支援など、新しい価値を創出し得る事業者や人材の育成により、区内産業振興や地域経済活性化を図っていくこととしております。 具体的には、ビジネスマッチングによる企業間の交流連携の促進や、専門家による伴走支援、校庭の実証フィールドとしての提供など、事業者の成長環境や支援施策の充実を図ることで、地域課題、行政課題の解決に資する有望な事業の創出の後押しを行ってまいります。 スタートアップへの資金調達の方策につきましては、産業活性化拠点と、出資をなりわいとする投資会社や大企業、金融機関との橋渡しを担う人材を現場に配置するとともに、投資対象となる事業者が生まれてくる環境整備と支援策の充実に取り組んでまいります。 これによりまして、産業活性化拠点が投資会社とスタートアップ企業両者にとって魅力的な接点の場となり、世田谷ならではの新たな産業の創出や既存産業のさらなる活性化の拠点として機能させることで、スタートアップ支援と区民生活の向上を図ってまいります。 続いて、区内中小事業者の賃上げを支援する事業の実施についてでございます。 二〇二四年の賃金動向は、大手企業及び中小企業ともに高い賃上げ率を記録しておりますが、実質賃金は二年連続のマイナスとなっておりまして、国による省力化投資への支援や、都による競争力強化に向けた支援など、事業者の継続した賃上げにつながる取組が進められております。 区におきましては、地域経済発展ビジョンにおきまして、多様な地域産業の持続性の確保に向けた基盤強化を掲げまして、生産性の向上やDX化の後押し等に取り組んでおります。 具体的には、ハンズオン支援事業のほか、生産性向上に向けた設備導入や業務効率化等への支援、ITを活用した販路拡大支援等により、業績向上や人手不足への対応を図ることで賃上げにつながるよう事業者を支えているところでございます。 また、労務単価の上昇等に伴う適切な価格転嫁についても重要な視点となることから、今年六月から開始しております区内事業者向けのメールマガジンを活用しまして、価格転嫁に関する国の指針を周知する等の情報発信にも努めてまいります。 今後も、これらの取組に対する効果検証を行いながら、賃上げを含む区内事業者の継続的な発展に向けた施策について検討してまいります。 次に、貴重な都市農地が失われ続けている現状認識についてでございます。 住宅都市世田谷における農地は、区民、地域にとって、農産物の提供、景観や環境保全において貴重な財産であると認識しており、区では農業の継続発展と農地保全に努めております。 区の農業振興計画では、農地を守るまちづくりの推進を掲げ、生産緑地の追加指定や特定生産緑地への移行の推進、都市農地貸借円滑化法の活用などにより農地保全に取り組んでいるところです。 令和五年度には、東京都が新設しました補助事業を活用し、宅地を生産緑地に転用した農業者が一件、令和六年度には、さらに二件の農業者が農地の拡大を予定しております。 区内の農地は、農業者の相続発生を契機に、固定資産税や相続税等の負担、後継者の確保などの課題により宅地化される現状にあります。このため、例年八月に実施する農家基本調査に合わせまして区独自のアンケート調査を行い、農地所有者の現状と課題の把握に努めるとともに、JAなど関係機関とも連携し、地域での農業継続支援、農地保全に取り組んでまいります。 最後に、せたがやそだちを今後どのような方向でブランド化を進め、農業を振興していくのかについてでございます。 区民の皆様に、新鮮でとれたての区内農産物、せたがやそだちの価値を知っていただき、購入していただくことは、生産者の意欲向上、農業振興につながることから、せたがやそだちのイメージアップは大変重要であると認識しております。 区では、JA、農業関係者と、せたがやそだちのオリジナルロゴマークを作成後、のぼり旗や袋などの制作、およそ二百六十か所の直売所のマップ発行など、イメージアップと消費拡大に取り組んでまいりました。 イメージアップ等に向けましては、せたがやそだちの伝統野菜である大蔵大根のPRポスターの新規作成や、せたがやそだち加工品ビジネスプランコンテストの応募条件の見直しによる応募者数の増加を図りまして、ブランド価値の向上に取り組んでまいります。 また、農の魅力を子どもたちに分かりやすく伝えるリーフレットを新たに作成するなど、世田谷の都市農業のシンボルであるせたがやそだちの認知度向上、農業振興に努めてまいります。 以上でございます。
私からは、訪日外国人との国際交流事業の実施について御答弁申し上げます。 本年四月の訪日外国人は、全国で三百万人を超えており、観光目的で日本に訪れる外国人の滞在期間は四日から十三日と短い状況となってございます。 現在、外国人と区民との交流事業といたしましては、多文化共生の地域交流を目的に、日本人住民と外国人住民が共に世田谷の魅力を感じながら交流できる「やさしい日本語でまち歩き」や、ボランティアガイドの案内により豪徳寺など区内の名所を散策する、英語によるまち歩き等の事業をクロッシングせたがやと産業振興公社が連携し実施しているところでございます。 ただし、これらの参加対象者については、区内在住、在勤、在学の外国人の方に限定しているところでございます。 川場村や小学生等との交流などの御提案がございましたけれども、訪日外国人との交流を進めていくには、滞在期間が短い中で、日程が限定されることや、事前に参加者を把握することが難しい等の課題がございます。 こうした課題はございますけれども、区内の観光を所管する経済産業部と連携し、また、クロッシングせたがやの協力を得ながら、区内を訪れた外国人と区民の交流が深められ、多文化共生社会の推進につながるよう、参加外国人の対象も広げて試行するなどの検討も進めてまいりたいと思います。 以上です。
私からは、地域情報共有プラットフォームについて御答弁申し上げます。 区内で利用されている情報共有SNSは様々あり、町会・自治会の会員間の情報共有や交流を図るものとしては、町会・自治会SNSいちのいちが、また、広く地域や地区のエリア内での情報共有としては、地域プラットフォームcommon等が利用されてございます。 今年度、区内の九地区のまちづくりセンターで、commonによる情報発信により、身近なまちづくりや防災、地域包括ケアの地区展開の取組などを幅広い世代が共有できるよう試行してまいります。 commonは、個人や団体、地域企業など様々な方々が同じエリアで情報を発信し、共有を図ることができるのが特徴でございます。町会・自治会がイベントや参加者募集、地元企業の地域情報の発信の事例も出てきてございます。 地区の情報が幅広い世代に伝わり、町会・自治会や団体、企業との連携、地域参加のきっかけづくりなど、まちの発展や活性化につながるよう取り組んでまいります。 私からは以上でございます。

まず、特別職人事の話ですけれども、区長、東京都の副知事のお話を出されましたが、都の副知事が十人、途中で辞めているからといって、区の特別職の辞任が相次いでいることは、では、よしとはならないと思うんですよね。それは比較する話ではないので、区長の任期中の特別職、九人中四名が途中辞任にされているということで、やはりそれは、我々も区政運営に対して不安に感じざるを得ないですし、また、区長も答弁されていましたが、やはり任期をしっかり全うしていただく前提で、我々も同意していますので、そこをしっかりと考えていただきたいというふうに申し上げます。 それから恵泉通りです。三百名の民意は非常に重いと思います。先ほどほかの会派からも、正直者が馬鹿を見るみたいなお話がありましたけれども、本当に今は、その一部の区民の利益が優先されていると。既に立ち退かれた方、あるいは近隣の方、あるいはそこを通行する方、その他多くの区民の利益が今、毀損されているという状況ですので、その区民福祉を最大化していくという観点からも、今回のこの陳情の結果をしっかりと受け止めていただいて、粛々と次に進めていただきたいと要望いたします。 それから、数値化が困難な損失についてというところで、今御答弁の中では、庁舎整備担当職員の遅延期間分の人件費、あるいは仮庁舎との往復旅費など、現在は見えないけれども、これから数値化していくものを求めていくと言われましたけれども、それは数値化できる損失なのだと思うのです。 区長、その当時、去年の八月ですかね、記者会見でおっしゃった、子育てから障害福祉、介護、都市整備などの事業について、目に見えず、数値化できない部分に対しても求めていくのだということをおっしゃいました。 この目に見えない損害についての賠償請求ということは、もう諦めたというか、やらないということでよろしいのか、これは区長に伺います。 〔保坂区長登壇〕
数値化が困難な賠償請求のジャンルについては、今、所管部から三類型示したところでございますが、議員がおっしゃった記者会見における、この目に見えない部分について、広範な影響を与えているので、これはしっかり求めていくのだというふうに言ってきました。 というのは、その時点において、明らかに現実化するであろう損害は、現時点よりはまだ狭い範囲でした。今後、つまり、少し縮減はしましたが、一年半という時期が延びるわけで、どういう事態が出てくるか、それは分からないわけです。そういう意味では、つまり、現在分かっていないけれども、未来に生じるかもしれないところについての損害について数値化をするということについて、まあ、数値化しないと損害賠償請求はできませんので、そのようなつもりでおります。

そうなんですね、結局その損害賠償というのは、数値化できないと、我々も法務の専門家に幾つか聞いていまして、なかなかその数値化できないものを賠償していくのはなかなか難しかろうと。ということであれば、例えばその仮庁舎への移動で、職員の給料なんてありましたけれども、今、例えば住宅の建築申請などでも、多数の区内の事業者が、今、玉川の庁舎に行かれて、区民の方もきっと行かれていると思います。 玉川地域の方からすれば、もしかしたら交通費が安くなったのか分からないですけれども、その他地域の方々は、きっと余計な時間と余計な交通費がかかっていますから、そこをぜひ、数値化できると思うのです。そういった事例は多分相当数あると思いますので、ここは数値化できるものを最大限生かして、しっかりと求めていただきたいとお願いをします。 それから、ベンチの設置です。先ほど、結果と数値目標はどうなっているのだというお話を聞きましたけれども、平成三十年のガイドラインの設置から五年で二十三か所、これは年当たり四か所、五か所で、あとは座れる場づくりの指針ですか、これも年間五か所の指針ということで、まあ、目標ということで、これも少な過ぎると思うのです。 もう本当に桁が一つ、二つ違うのではないかと思うぐらいで、例で申し上げたニューヨーク市に関しては、八年で二千百か所ですから、年間二百五十か所以上設置されているのですね。 確かに設置する、その管理される方は相当大変だと思います。いろいろなリスク、いろいろなデメリットはあると思うのですけれども、そうではなくて、やはりできるだけ多数の方のメリットをしっかりと見ていただいて、設置促進をお願いしまして、自由民主党を代表しての質問を終わります。

以上で阿久津皇議員の質問は終わりました。 これで本日の代表質問は終了いたします。 ────────────────────

以上をもちまして本日の日程は終了いたしました。 なお、明十一日は午前十時から本会議を開催いたしますので、御参集願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四分散会