世田谷区議会ので、能登半島地震への対応を踏まえた防災・災害対策、本庁舎整備事業の進捗、少子化対策や介護・医療などの福祉施策について、複数が区長と各担当部長に対して質問と要望を行いました。
- ・能登半島地震への災害対応と防災体制の強化
- ・本庁舎整備事業の工期延伸と大成建設との和解交渉の進捗
- ・住宅耐震化率95%以上を目指す耐震化促進策
- ・アウトソーシング推進と職員体制の効率化
- ・少子化対策としての子育て支援と定住促進
- ・医療的ケア児への学校現場での支援体制整備
- ✓会期を37日間と決定
- ✓会議録署名議員として6番ひうち優子議員と45番羽田圭二議員を指名
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(24名)
// 発言(76件)

ただいまから令和六年第一回世田谷区議会定例会を開会いたします。 ────────────────────

これより本日の会議を開きます。 ────────────────────

本日の日程はお手元の議事日程のとおりであります。 ────────────────────

まず、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員には、会議規則第七十九条の規定により、 六番 ひうち優子議員 四十五番 羽田圭二議員 を指名いたします。 ────────────────────

次に、会期についてお諮りいたします。 本定例会の会期は、本日から三月二十七日までの三十七日間とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって会期は三十七日間と決定いたしました。 ────────────────────

次に、区長から招集の挨拶の申出があります。保坂区長。 〔保坂区長登壇〕
令和六年第一回世田谷区議会定例会に当たり、区議会議員並びに区民の皆様に御挨拶を申し上げます。 まず、一月一日夕刻に、石川県能登地方を震源とするマグニチュード七・六、最大震度七を観測する地震が発生し、能登半島を中心に広範囲で甚大な被害が発生いたしました。今回の地震や津波、そして火災によって亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表します。また、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。 区では、令和六年能登半島地震を受け、一月五日に被災地支援本部を立ち上げ、同日から早速、能登半島地震災害支援金の受付を開始いたしました。この支援金募集の一環として、一月二十八日には街頭募金活動を区内五か所で行い、約八十七万円の温かい御寄附をいただきました。また、この募金活動には多くの区議会議員の皆様にも御参加いただきました。支援金は区が独自に実施し、被災した自治体に直接寄贈するものです。集まった支援金は区ができるだけ早い時期に被災自治体にお届けしてまいります。 さらに、被災地への職員派遣の準備も進めております。東京都の対口支援先は輪島市となり、東京都や特別区長会と連携し、被災地のニーズに応じた支援となるよう、有効な復興支援を実施してまいります。 能登半島地震は元日の夕刻に発生しました。一年に一度、家族や親族が集まっていたという被災者の方々も多く、災害は時と場所を選ばないと改めて痛感させられました。被災地の深刻な状況が伝えられると、もし区で今回と同程度の地震が起きたらどれだけの被害が生じるかを考えずにはいられませんでした。大都市部で人口も住宅も密集しているだけに、被害の規模ははかり切れず、災害対策は優先的な課題であります。 昨年、車座集会やタウンミーティングの場でも多くの区民が発言したのは、地域防災力の現状についてでした。発生確率が高まっていると言われる首都直下地震への対策は急務であり、区民一人一人や地域コミュニティー、防災関係機関、民間事業者が区と一体となって災害対策を進める必要があります。また、気候危機によって年々激甚化する台風や集中豪雨など水害等への警戒も同時に取り組んでいく必要がございます。 令和二年、二〇二〇年国勢調査で九十四万三千六百六十四人が居住する世田谷区において、震災時の指定避難所は九十五か所であります。福祉避難所を併せても、そのスペースは限られています。体育館など、全ての学校施設が避難所として利用可能であったとしても、避難所に入ることのできる方の人数は、物理的な制約を受けます。 車座集会でも、各町会・自治会で在宅避難への呼びかけを続けているとの報告がありましたが、一方で、まだまだ認識されていないとの声も強くありました。区として、在宅避難への呼びかけを強化、拡大してまいります。 区民の防災意識が高まっているこの機を逃すことなく、在宅避難への備えを一部支援し、各家庭での備蓄の充実を図るため、一人三千ポイント分の備蓄物品をお届けする防災用品カタログギフトを全世帯対象に配布します。この機会に、ポイント使用以外に必要な防災用品、備蓄物品を備えていただき、家族で防災や在宅避難について語り合うきっかけになれば幸いです。 また、今回、区としても避難所運営体制や防災物品の点検と見直しを行います。条例を改正し、これまで発災後にしか使えなかった災害対策基金について、備蓄物品の購入ができるよう変更します。避難所用に簡易トイレやテント、段ボールベッドなどとともに、在宅避難者向けの簡易トイレ等も手配し、指定避難所の備蓄と在宅避難へのサポート体制を整えます。 さらに、世田谷区地域行政推進計画に基づき、総合支所を中心に各地域・地区の特性に応じた防災力の向上に当たります。各総合支所では、地域防災の充実のために、初期消火用スタンドパイプの配備、訓練の実施により、担い手確保の支援に取り組むとともに、地区の災害リスクに応じた在宅避難啓発リーフレット等の全戸配布等を行ってまいります。 発災後七十二時間を想定した総合支所、まちづくりセンターの拠点機能の強化を図るとともに、今年度、震災を想定し、全区に対象者を拡大した避難行動要支援者の個別避難計画についても、来年度、継続して作成を進めます。 建物の耐震化も重要です。能登半島地震では多数の建物が倒壊しました。区では、これまでの旧耐震基準への耐震化支援に加え、平成十二年以前の新耐震基準の木造住宅についても、令和六年度より支援を拡充してまいります。あわせて、区内五地区の不燃化特区制度に基づく助成等も継続して実施し、災害に強いまちづくりを推進してまいります。 今後、防災に関する総合的な、かつ基本的な計画である地域防災計画の修正を予定し、今後の防災対策についても計画に反映させてまいります。あわせて、地区まちづくりセンターでの防災塾等を活用した地区防災計画の修正を行うとともに、新たに物資輸送計画の策定にも取り組んでまいります。 また、今年度、危機管理部に危機管理監と物資供給担当副参事を新たに任用し、災害対策体制の強化に踏み出しました。危機管理監と物資供給担当副参事は、平時には、その知見を存分に活用し、日頃からの訓練、計画策定を通して、職員の災害対応力の向上をはじめ、協定・協力団体との連携強化、区民に対する啓発活動を担い、防災力のさらなる底上げを図ってまいります。災害発生時、危機管理監と物資供給担当副参事には、副本部長や現地指揮本部長などとして、これまでの被災現場における豊富な指揮経験を生かし、本部長となる私を補佐してもらいます。 以上の問題意識の下、来年度予算案を身近な地区の防災力を高める予算と名づけて取組を加速していきます。 次に、次期世田谷区基本計画についてです。 区では、令和六年度からの次期基本計画の策定に向け、約二年間にわたり議論、検討を進めてきました。基本計画審議会をはじめ、区民検討会議や、多様な区民の参加や意見聴取と区議会との議論の積み重ねを経て、このたび、次期基本計画の案を取りまとめました。 平成二十五年、二〇一三年に議決した基本構想は今も区政運営の要となる公共的指針ですが、社会情勢の急激な変化も見逃せません。地球規模での気候危機が顕在化し、台風の大型化や集中豪雨など自然災害の激甚化は、人類の生存を脅かす段階へと近づいています。気候変動は生物多様性を圧迫して、生態系の破壊が進んでいます。十年前よりはるかに深刻になったことは否定できません。 令和二年、二〇二〇年に世界各国を大混乱に陥れたコロナ禍は、社会経済活動に三年にわたって大きな影響を与えました。地域コミュニティーの分断に追い打ちをかけ、社会的な孤立や孤独も進行しました。また、デジタル化が急速に進んでおり、行政サービスのデジタル化を一層推進し、区民の利便性向上を図ることが求められています。AI、人工知能の驚異的な進化は、日常生活の行動様式をも変えようとしています。 次期基本計画では、区政運営の基盤として参加と協働を横軸にして推進し、気候危機の時代に地球環境や生態系が守られ、子どもや若者など、将来を担う世代に選択肢や可能性が広がる持続可能な未来を目指すこととしています。高齢者や障害のある方も、全ての世代が互いに認め合い、支えあうまちづくりを目指しています。 その実現に向け、子ども・若者が笑顔で過ごせる環境の整備、新たな学校教育と生涯を通した学びの充実、多様な人が出会い、支え合い、活動できるコミュニティの醸成、誰もが取り残されることなく生き生きと暮らせるための支援の強化、自然と共生の脱炭素社会の構築、安全で魅力的な街づくりと産業連関による新たな価値の創出の六つの重点政策を掲げています。どの政策も分野横断的な体制を整えて取り組む必要のある政策であり、多様な課題に対して機動的に対応できる柔軟な組織体制をもって推進していきます。 また、基本構想に定める九つのビジョンを具体化するための政策を分野別政策として明らかにしています。さらに、この分野別政策に掲げる政策、施策に対応して実施計画を策定しており、基本計画と実施計画を一体化したことは今回の特徴であり、最上位計画である基本計画に基づく計画行政を着実に進めてまいります。 次に、新たな行政経営への移行実現プランの策定についてです。 この十年で、区内人口も増えて、行政ニーズも多様化、複雑化しています。区職員の数は限られていて、これまでの仕事の配分や進め方を思い切って改め、持続可能で誇りを持って働ける環境をつくる必要があります。 待機児童日本一と評された保育園不足を区職員の総力ではね返した経験や、コロナ禍の嵐を、保健所を中心としながら、他所管が代替できる業務は分散し、全庁的な臨戦体制で闘った経験も持っています。 高度経済成長期に建築された区の公共施設、学校は、一斉に更新の必要な時期を迎えます。施設の改築、改修、修繕の需要も急増することが予想され、同時進行で幾つもの施設の設計、工事を実現するためには、組織と仕事の在り方の変革も急務になっています。加えて、いつ襲来してもおかしくない自然災害に備えて、スピーディーに被害を修復できる柔軟な組織体制も必要です。 区の限られた経営資源の再分配と仕事の進め方を改革し、持続可能な自治体経営を確立するため、三つの基本的な考え方を提示しました。区民目線による行政サービスの推進、多様な主体との連携強化による経営力の向上、経営資源の最適化の三点を基軸に、新たな行政経営への移行の実現に向け取り組んでまいります。 今般、令和六年度から令和九年度の四年間の取組として、百二項目をプラン案として取りまとめたところです。 区民、事業者との協働の推進・拡大、公共施設の有効活用、時代に即した事業の再構築、身近な場所でのサービスの構築、DXによる事務の簡素化・効率化など、全庁を挙げて取り組み、強固な組織、体制の構築、職員の専門性の向上、災害等に対する危機管理体制の強化などを図ってまいります。 次期基本計画に掲げる目指すべき世田谷の姿の実現に向け、全ての職員が従来までの仕事のやり方を見直して、新たな行政経営への移行を実現する気概を持って、経営資源配分の最適化を進めるよう全庁に指示を出しました。今後、区民福祉の向上に向け、時代に即した新たな視点による区民サービスの実現を絶えず行政において考え実行できるよう、私が先頭に立って取り組み、持続可能な行政経営への移行を推進してまいります。 次に、世田谷区教育振興基本計画についてです。 教育委員会では、第二次世田谷区教育ビジョンの計画期間が令和五年度をもって終了することから、令和六年度からの新たな五年間の計画として、世田谷区教育振興基本計画(案)を取りまとめました。 教育振興基本計画では、子どもの権利条約やこども基本法の基本理念を踏まえ、子どもを主体とした教育への転換を大切な視点として掲げています。子どもの意見表明の場を確保し、子どもに関わる様々な施策への反映に努めるよう、職員の意識転換を図るとともに、子どもを主体とした教育について、子どもの学びや成長に関わる全ての関係者と共通理解を深め、子どもの意見を反映させることに取り組むとしています。 また、新たな教育目標として、子どもも大人もそれぞれが思い描く未来を自分らしく生きるために、自らが課題に向き合い、判断して行動できるよう、「幸せな未来をデザインし、創造するせたがやの教育」を掲げています。その実現に向けた四つの基本方針、新しい知を創造する、地球の一員として行動する、多様性を受け入れ自分らしく生きる、共に学び成長し続けるの下、六十九の施策に取り組むこととしています。 この新たな計画が世田谷区の教育行政の羅針盤となり、そして、昨年十一月に策定した新たな教育大綱に込められた理念とともに方向性を共有しながら、教育委員会とともに、区議会や区民の皆様の御意見を伺いながら、子どもたちの現在と時代のニーズを踏まえた世田谷らしい質の高い教育を推進していきます。 また、教育振興基本計画の重点取組の一つである新たな特例校の開設・運営については、令和五年十二月に世田谷区立学びの多様化学校(不登校特例校)等基本構想策定委員会を立ち上げ、令和六年一月には基本的な考え方を取りまとめたところです。 学びの多様化学校は、現在の分教室型ではなく、本校設置を目指すこととしております。本校では、少人数のよさを生かしたきめ細かな教育活動、柔軟な学習内容や登校時間を組むことにより、子ども自身の内発的な興味関心を大切にする豊かな表現活動やコミュニケーション力育成に重点を置いた学びの提供など、分教室「ねいろ」の実践を生かした教育環境を目指すとともに、課題となっていた教職員体制や学校の設備面を充実させていきたいと考えております。 今後、教育委員会と連携しながら、従来の枠にとらわれない、子どもたち一人一人の個性に合わせた多様な学びによって、子どもたちが多様な選択肢を持って社会に踏み出していく力を生み出す学びの多様化学校本校の開設に向けて取り組んでまいります。 次に、本庁舎整備についてであります。 昨年の五月、工事受注者の大成建設から大幅な工事遅延の申出を受けて以来、工事の進捗については、区民の皆様に御迷惑と御心配をおかけしています。区では、昨年六月から八月にかけて、専門家や有識者など第三者を含む工程検証委員会等を開催し、工程検証を行い、工期の精査を行いました。そして、一期は今年度末の竣工を実現する節目を迎え、最終の三期竣工時期は一年半強の延期となることが予想されています。現在、検証による工程見直しの最終段階に入っており、まだ工期の確定には至りませんが、今年度末までには新たな工期を見極め、なるべく早い段階でお示ししてまいります。 また、区は、このたび、工期延伸に伴う違約金、損害賠償等に係る大成建設との交渉も進めてきました。第一段階として、支払いの全体の枠組みに対する合意を目指しており、大成建設には引き続き誠意ある対応を求めていきます。 建設現場では、東西の一期棟については、ようやく建物を覆っていた囲いも取れて、新庁舎、区民会館の外観を確認できるようになりました。現在、工事はおおむねの作業を終え、四月からの供用開始に向け、東京都や消防署といった行政検査への対応や機器類の試運転を行うなど、最終段階の調整に入っています。 一期棟の完成後は、免震構造を採用する新庁舎では、災害時における事業継続性がより高まります。また、議場も、この第二庁舎から新庁舎の九階に移転となり、五月の第一回臨時会からは新たな議場での開催となります。 あわせて、耐震性能を高めた区民会館も完成します。ホール内は、以前より広くゆったりした座席に全て取り替え、音響反響板の大型化による音響性能の向上や、舞台をより広くできる可動式舞台も設置し、見る人に良質で迫力ある演奏や舞台演出を楽しんでいただけるようになります。また、以前は、出演者が多数となるミュージカルや合唱などでは楽屋が不足していましたが、旧楽屋を改築してスペースを倍増するとともに、新たに設けた地下の練習室から大勢の出演者が直接舞台に出る通路も確保いたしました。さらに、周囲に気兼ねすることなく小さなお子さんと一緒に鑑賞することができる親子室を二室、新たに設けました。 本年九月から区民の皆様に御利用いただけるようになりますが、これに先立ち、八月から開館を記念した歌舞伎やオーケストラによるクラシックコンサートなどのオープニングイベントを来年三月までの半年間かけて六回実施していくこととしております。さらに、九月の一般利用開始に合わせ、新たな世田谷区民会館にふさわしい愛称の公募や、世田谷美術館収蔵作品を含めた美術品をホワイエに展示するなど、区民に広く愛され、文化、芸術に親しんでいただける取組も進めてまいります。 今後、一期竣工後も、完全竣工まで工事が続き、近隣はじめ区民の皆様には御迷惑をおかけいたしますが、引き続き、安全管理、品質管理を徹底し、区民の安全安心を支える拠点として本庁舎等整備を着実に進めてまいります。 次に、上用賀アートホール、玉川区民会館別館についてです。 緑豊かな砧公園や世田谷美術館に隣接し、環状八号線の沿いにある上用賀アートホールは、平成六年、一九九五年の開設から今年で三十年目を迎え、音楽や演劇、バレエやダンスなど、様々な文化的な活動の場として運営を続けてきました。 しかしながら、交通アクセスの問題や設備の老朽化などにより利用率が低迷する傾向が続いたことから、抜本的な見直しを図りました。利用者団体やバレエや邦楽など様々な表現ジャンルの活動グループのヒアリングも経て、楽器類や備品の充実、駐車場の増設、改修工事と同時に改善を図りました。いただいた御意見、御要望をできる限り反映し、令和六年四月の再開に向け、準備を進めているところです。 また、施設の再開に合わせて五月二十六日に、地域で文化活動をされている団体の方々をお招きし、リニューアル記念イベントの開催も予定しています。今後、区民に利用される身近なアートホールを目指してまいります。 次に、上用賀公園拡張事業についてです。 直近の能登半島地震において、災害時の備蓄や支援物資の補給、救急救助や医療救護の重要性が再認識されました。本予定地は区のほぼ中央部に位置し、緊急輸送道路である世田谷通りに面し、広域避難場所であるとともに、物資の輸送拠点として最適です。西側には災害拠点病院の関東中央病院があり、大規模災害時における全区的な防災の拠点とします。 建設する体育館地下には約二千平米の倉庫を設置し、食料や避難所用品等を備蓄するとともに、アリーナは、羽田クロノゲートや他自治体、企業などからの支援物資を集積し、荷さばき後、速やかに各避難所に輸送し、必要な避難所や在宅避難者のもとに届けます。関東中央病院との災害時医療・救護の連携体制の強化を図るとともに、オープンスペースは、消防、警察、ボランティア等の活動拠点として、また、公園内に臨時ヘリポートとしての機能も想定し、整備を進めてまいります。 平時、体育館は、地域スポーツの推進を目的としているほか、全区レベルの競技大会ができるアリーナの大きさを確保し、多様なスポーツ種目の利用を可能とします。トレーニングルームやダンススタジオなどを設け、区民のスポーツ需要に対応してまいります。 屋外には、区民や子どもたちが自由にボール遊びができる多目的広場や、幅広い世代が憩えるいこい・交流の広場、遊具などを配置し、子どもたちが伸び伸び遊べる子ども広場、既存の樹木を生かし、自然と触れ合える既存樹林地などを配置します。整備手法は、限られた財源で施設機能、サービスの向上を図るため、民間事業者によって整備、運営を一体で行うDBO、デザイン・ビルド・オペレート方式に決定しました。今後、発注条件などを整理した上で、事業者を公募、選定し、令和八年度中に設計を開始し、部分開設しながら、令和十三年度には全面開園を目指します。 次に、玉川野毛町公園拡張事業についてです。 区では、国の重要文化財が出土した野毛大塚古墳のある玉川野毛町公園と等々力渓谷公園の間に位置する国家公務員宿舎跡地、約二・八ヘクタールを取得し、玉川野毛町公園拡張事業として、参加と協働による公園づくりを進めてきました。 令和三年九月からは、住民参加による玉川野毛町パークらぼをスタートさせ、公園の将来像やデザインについて、専門家を交えた意見交換を幾重にも重ね、公園の在り方と役割、機能について話合いを進めてきました。パークらぼは、公園を整備する計画段階より、既に二年五か月にわたり活動を続け、七つのテーマで十六のプロジェクトが動いています。完成後も、地域住民をはじめ、広く区民が公園運営に参画することを目指し、区民主体の組織設立に向けた検討が始まっており、区もこの取組を支援しています。 昨年十月より、草地の広場や園路等の整備に着手し、令和六年度から七年度にかけて、公園利用の活動の拠点となる建築物や、雨庭の森、エントランスなどの施設整備を進め、令和七年度末、拡張予定地全体の完成を目指していきます。 既開園区域については、令和六年度より順次改修を進める予定です。現在、便益、サービスの拠点施設等を整備するために、都市公園法に基づく公募設置管理制度、パークPFIを活用した事業者の公募を実施しています。公園は世代を超えて永続する公共空間であり、都市に緑と潤いを与える施設です。緑の保全とともに、新たなコミュニティーやにぎわいが生まれる地域住民の暮らしの舞台となるよう、百年後も地域に愛される公園づくりを進めてまいります。 次に、せたがやグリーンインフラガイドラインについてであります。 令和元年、二〇一九年に多摩川流域に深刻な浸水被害をもたらした台風第十九号以降、区内では国による多摩川の堤防整備が行われるなど、より一層、豪雨・治水対策が進められています。区では、従前からの東京都下水道局から受託した雨水管の整備を進めていますが、広範囲の河川や下水道への雨水の流入負荷を軽減させる流域対策も重要となります。 令和三年度に策定いたしました世田谷区豪雨対策行動計画では、流域対策の主軸にグリーンインフラの考え方を取り入れています。グリーンインフラとは、雨水を大地や樹木に戻し、また、街路樹や路面、建設物、ランドスケープなどに下水への負荷を軽減する仕組みを広げていくという考え方です。 現在、せたがやグリーンインフラガイドラインの策定作業を進めています。このガイドラインでは、公共施設の整備に際して積極的に取り入れる指針と、区民や事業者がそれぞれの立場で実施できる指針をともに示しています。また、実践的に取り組むことができるグリーンインフラ施設やその効果について具体的に紹介しています。ガイドラインの普及、活用により、区内にグリーンインフラの取組が浸透し、これにより災害に強く持続可能で魅力ある町の創出に寄与することを期待しています。 次に、図書館ブックボックスの運用開始についてです。 教育委員会では、小田急電鉄と協力し、小田急線下北沢駅に図書館ブックボックスを令和六年四月からモデル事業として開始します。下北沢駅の中央改札口を出てすぐ横のエレベーター脇、約一平米のスペースに全部で三十四のボックスを備えた宅配ロッカーのような図書館ブックボックスを設けます。 利用者は、予約確保の連絡をメールで受信し、下北沢の始発から夜間二十五時頃までの間、ボックスを開いて予約した図書資料を受け取ることができます。日常の生活で忙しく、図書館の開館時間での利用ができなかった方を含め、より多くの方が通勤、通学の際にお気軽に御利用いただけるものと期待しています。運用開始後、利用率や費用対効果を含め検証し、今後の拡大の可否について判断をしてまいります。 次に、区民の健康や福祉に関する四つの計画案についてです。 このたび、令和六年度から八年間を計画期間とする世田谷区地域保健医療福祉総合計画、区の総合保健計画「健康せたがやプラン(第三次)」、令和六年度から三年間を計画期間とする第九期世田谷区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画、「せたがやインクルージョンプラン―世田谷区障害政策推進計画―」の案を取りまとめました。これら区民の健康や福祉に関する四つの計画案について、区議会での御議論を踏まえ、パブリックコメントなど区民意見を受け止めたものとなってございます。 令和六年度からは、誰一人取り残さない世田谷をつくるために、これまで推進してきた世田谷版地域包括ケアシステムを強化するとともに、これまで以上に複雑・複合化した課題や、現状の仕組みや制度では対応しづらい課題を抱えた方には、総合支所保健福祉センターが多機関協働事業者となり、関係機関との協力の下、支援チームを組織し、長期継続的にニーズに沿った支援をしてまいります。 次に、六十五歳以上の方の介護保険料についてです。 三年に一度見直しを行う介護保険料については、高齢化の進展に伴い介護給付費が増加する状況や介護報酬の引上げの改定があるため、保険料の基準を引き上げる必要がありますが、介護給付費準備基金の充当を行うことで引上げ幅を抑えるとともに、所得段階別の保険料を見直すことで、所得の低い方に配慮した令和六年度から三年間の保険料を設定しております。 次に、令和六年度当初予算案についてです。 国が令和五年十一月二日に閣議決定したデフレ完全脱却のための総合経済対策に定額減税の実施が盛り込まれたほか、十二月には都が学校給食費無償化への支援を表明するなど、国や都の動向も注視しながら予算編成を進めてきました。その結果、令和六年度の一般会計の予算規模は三千七百十五億五千二百万円、前年度と比べ二・六%の増となっております。 歳入につきましては、特別区税は、賃金上昇に伴う増収を見込む一方、ふるさと納税による影響や国の定額減税での減収を見込み、前年度比で十一億円の減としました。この定額減税による減収分は国による補填がされることから、地方特例交付金は前年度比で四十一億円の増を見込んでいます。 歳出につきましては、大規模自然災害への備えをはじめ、社会保障関連経費の増加や都市基盤整備、公共施設の改築、改修への対応など、増加する行政需要に対し、将来を見据えながら確実に対応するため、必要な予算を計上しています。 なお、一般会計に四つの特別会計を合わせました予算額の総額は五千五百九十六億円、前年度比プラス二・〇%の増となっています。 次に、令和五年度補正予算についてです。 令和五年度一般会計第六次補正予算は、在宅避難の推進のため、防災用品に特化したカタログギフトの全区民への配布や、国による給付金・定額減税一体支援事業などを速やかに実施するため計上するものです。このほか、事業進捗等を踏まえた経費の増減への対応や、公共工事等の継続的な発注機会の確保を前提とした工事の前倒し等を行います。 一般会計に三つの特別会計の第二次補正予算を合わせまして、合計二百六十二億六千七百万円の補正予算を計上しています。 最後に、本議会に御提案申し上げます案件は、令和六年度世田谷区一般会計予算など議案三十七件、専決一件、諮問一件、報告十二件、同意一件です。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御議決賜りますようお願いいたしまして、御挨拶といたします。

以上で区長の挨拶は終わりました。 ────────────────────

次に、事務局次長に諸般の報告をさせます。 〔水谷次長朗読〕 報告第一号 議会の委任による専決処分の報告(自動車損傷事故に係る損害賠償額の決定)外報告十件

以上で諸般の報告を終わります。 ────────────────────

これより日程に入ります。

質問通告に基づき、順次発言を許します。 まず、日本共産党を代表して、十二番川上こういち議員。 〔十二番川上こういち議員登壇〕(拍手)

日本共産党区議団を代表して、質問を行います。 今年一月一日午後四時十分に、石川県能登地方を震源とする最大震度七の地震が発生しました。津波警報も発令され、日本海側の広い範囲に津波が到達しました。能登半島地震で亡くなられた方々に心からの哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。自らも被災しながら懸命の救援活動を行っている地元自治体をはじめ、関係者の方々に心からの敬意と感謝を申し上げます。 今日、二月二十日で能登半島地震発生から五十日がたちました。石川県ではこれまでに二百四十一人の死亡が確認されました。死因で最も多かったのは圧死で、全体の四一%に上ると報道されています。次いで窒息二二%、低体温症が一四%となっています。倒れた家屋の下敷きになり、身動きが取れず、凍死に至る。住宅の倒壊が人的被害を拡大させた大きな要因となったことが浮き彫りとなりました。倒壊が多い地域での耐震基準を満たした割合、耐震化率を見てみると、住宅被害が多かった輪島市と珠洲市では、二〇一八年度の時点でそれぞれ四五%と五一%にとどまっています。 いつ起きるか分からない首都直下地震から家屋の倒壊を防ぎ、区民の命や健康、財産を守るための住宅の耐震化を進めることは、喫緊の課題となっています。 世田谷区はこの間、震災時の避難行動として在宅避難の重要性を周知し、そのための体制支援や啓発に取り組んでいます。避難所へ避難せずに自宅での生活を継続する在宅避難をする際は、自宅が安全な場所である必要があります。 区は四月から、木造住宅耐震化支援事業の対象を、一九八一年五月までに着工された旧耐震基準の木造住宅から、二〇〇〇年五月までに着工された新耐震基準の木造住宅に拡充します。このことは積極的であり、評価します。しかし、旧耐震基準でいまだ耐震化が進んでいない住宅が、令和二年度末現在、三万一千七百九十六戸も残され、新耐震基準での推計、約一万七千戸と合わせると、約四万八千戸の住宅の耐震化が残されています。旧耐震基準、新耐震基準かかわらず、区民の震災に対する意識の高まりに応えた耐震化促進の取組が急務です。住宅の耐震化をさらに進めることを求めます。区の見解を伺います。 世田谷区では、木造住宅の耐震化支援事業として、地震時に自らの安全を守るための場所や空間を確保できる耐震シェルター、耐震ベッドの設置費用の一部を助成する制度を実施しています。通常の耐震補強工事と比べ、比較的安価に設置することが可能であり、工事期間が短く、家の建て替えや引っ越しの場合でも再度設置し直すことができます。また、高齢者、障害者、要介護者等の方が住む住宅について、地震時の家具類の転倒、落下、移動から身を守る家具転倒防止器具の取付け支援を行い、地震の強い揺れを感知して電気を自動的に遮断する感震ブレーカーの設置を呼びかけるなどの震災対策を進めています。 震災から区民の命を守るために、耐震シェルター、耐震ベッドの設置や家具転倒防止器具の取付け支援、感震ブレーカー設置をさらに進めることを求めます。区の見解を伺います。 次に、自治体間の対話を広げ平和の構築を求めて伺います。 日本共産党は、今年一月に第二十九回党大会を開きました。百二年の歴史の中で初の女性委員長が選出されました。日本と世界の針路、党の未来にとって歴史的意義を持つ大会となりました。その中で、党代表団が昨年十二月にインドネシア、ラオス、ベトナムの東南アジア三か国を訪問したことについて報告がありました。この地域は、ASEAN、東南アジア諸国連合による平和の地域協力が進められており、日本共産党は、この取組を世界の平和秩序への貢献と位置づけています。 ASEANは現在、地域内で年千五百回以上もの会合を行い、量とともに質も重視した、よい対話の習慣がつくられています。東南アジアもかつては戦争、紛争、対立が激しい地域でした。しかし、長年の徹底した対話の努力の積み重ねで、この地域を世界でも最も成功したと言われる平和の共同体に変えたのです。ASEANはこの平和の地域協力の流れを東アジア全体にも広げようとしています。東南アジアの平和と安定のためには、日本、中国、朝鮮半島、ロシアがある北東アジアの平和と安定が大切だと考えており、対話の習慣を東アジア全体に広げる努力を行っています。 ロシアによるウクライナ侵略戦争とイスラエルによるガザ攻撃がいまだに続き、世界の平和に対する深刻な逆流が起こっている下で、日本が進むべき道は、戦争する国づくりではなく、ASEANと協力して、憲法九条を持つ日本が北東アジアで対話の習慣をつくって、戦争のない平和な地域にしていくために力を尽くすことが求められていると痛感した東南アジア訪問となりました。 世田谷区は、戦後四十年の日に当たる一九八五年八月十五日に、国の内外に向けて平和都市宣言を行いました。宣言文には、「世田谷区は、平和を愛する区民の願いにこたえ、核兵器の廃絶と世界に平和の輪を広げていくことを誓い、ここに『平和都市』であることを宣言する」と書かれています。自治体の役割は、戦争そのものを起こさない努力を続けることであり、世田谷区からASEANのような国内外の自治体との平和の輪を広げる対話の習慣づくりを進めていく必要があるのではないでしょうか。 区長は、平和首長会議や全国首長九条の会など、幅広い場で平和の発信を行っています。平和を軸とした国内外の自治体間の対話の習慣を深める取組を行うことを求めます。区長の見解を伺います。 次に、企業・団体献金と民主政治について伺います。 自民党の政治資金パーティーをめぐる巨額の裏金事件は、主要派閥がそろって政治資金収支報告書を偽造していた、自民党ぐるみの違法行為です。裏金が何に使われたのか、いつからシステム化されたのかなど、全容解明が不可欠です。確定申告が始まりましたが、裏金を受領した議員は領収書なしで逃れられるのに、真面目に確定申告するなんて納得できないと怒りの声が上がるのは当然です。 後を絶たない政治と金問題の根源にあるのが、企業・団体献金です。営利を目的とする企業や業界団体が政党、政治家に献金するのは、見返りを求めるためです。財界、大企業の利益のために政治がゆがめられる。金権腐敗政治を一掃するためには、全面禁止が欠かせません。 日本共産党は、企業、団体による寄附を禁止し、政治資金パーティー収入も寄附とみなすことで、企業、団体によるパーティー券購入を禁じる企業・団体献金全面禁止法案を国会に提出しました。しかし、岸田首相は、企業にも政治活動の自由があるとして、企業・団体献金禁止に背を向けています。企業が献金によって行う政治活動とは、金の力で政治を動かそうという利権政治そのものです。国民が一票を投じて政治に参加する、これが議会制民主主義の大原則です。政治資金規正法は、政治資金について、「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財である」としています。主権者である国民一人一人の自覚的な献金を政治資金としてこそ、健全な民主政治の発達がもたらされると考えます。 企業・団体献金についての区長の見解を伺います。 次に、区政運営の基本姿勢について伺います。 世田谷区は、区政運営の基本的な指針であり、区の最上位計画である世田谷区基本計画に掲げる目指すべき未来の世田谷の姿の実現に向け、持続可能な新たな行政経営への移行を着実に推進するため、新たな行政経営への移行実現プランの計画案を取りまとめました。この中で六つの改善の視点で挙げられた協働手法として、アウトソーシング手法を取り入れた業務構築を検討していくとしています。 新たな行政課題や増大する業務量の対応に追われ、職員の確保も難しく、時間外勤務が増加する中で、少しでも業務負担を減らし、そのリソースを区民のための仕事に振り向けたいとのことですが、アウトソーシングはコストカット型経済の象徴です。公務の現場でも、歴代自民党政権が進めたコストカット型経済の手法により、人員削減と非正規労働の増加、民間委託、民営化が推進されてきました。これにより、賃金削減、公的責任の放棄と行政サービスの質が低下、官製ワーキングプアがつくられてきました。 このことは経済の停滞をもたらし、先進国で唯一賃金が上がらない国となってしまいました。岸田首相は、昨年十月の国会の所信表明で、この三十年間、低物価、低賃金、低成長に象徴されるコストカット型経済を続け、人への投資や賃金、さらには未来への設備投資、研究開発投資までもがコストカットの対象とされ、この結果、消費と投資が停滞し、経済のさらなる悪循環を招いたとして、コストカット型経済からの完全脱却を言いました。 しかし、賃金のコストカットのために、非正規雇用を四割にまで広げてしまった。企業の社会保険料のコストカットのために、医療、年金、介護など社会保障の連続切下げを進めてきた。企業の税のコストカットのために、法人税を大幅に減税し、その穴埋めに消費税の連続大増税を進めてきた。どれも財界の旗振りに従って自民党政治がやってきたことです。 日本は、二〇二三年通年で、国際比較に使われる名目GDPの実額がドイツに抜かれ、世界四位に転落しました。コストカット型経済から抜け出すためには、三十年来の経済政策の大本からの切替えが必要です。今こそ、公務の現場から、コストカット型経済からの脱却を行うべきです。 日本共産党は、人件費のコストカットとも言うべきアウトソーシングではなく、正規職員中心の雇用で必要な人員を増やして処遇改善を図ることを求めてきました。災害やパンデミックなどから区民の命を守る自治体の役割を果たすためにも、このことは重要だと考えます。 区が進めるアウトソーシングについて、どこまでを公務で行うべきかを明確にすべきです。官製ワーキングプアを助長することにつながり、偽装請負の懸念もあります。区はこうした委託の弊害をどう認識しているのか、区長の見解を伺います。 また、新たな行政経営への移行実現プラン案について、アウトソーシングで区民へのサービスが守られるのか、職員のノウハウの喪失や官製ワーキングプアを世田谷区から進めるつもりなのか、区の見解を伺います。 世田谷区公共施設等総合管理計画一部改訂(第二期)(案)において、本格化する学校改築への対応や他の施設の適切な維持管理等に向けて、新たな維持管理手法として包括管理業務委託の導入の検討が示されています。施設や業務ごとに発注している業務を一括して事業者に委託し、管理する手法ですが、区内建設事業者からは、このことで地元業者への公正な発注が維持できるかとの声が上がっています。 包括管理業務委託について、一事業者が管理を担い、区内事業者の活用の際には公契約条例の対象外として目が届きにくくなり、官製ワーキングプアを生むのではないか、また、区職員の現場把握の低下やノウハウの蓄積の喪失など課題があると考えます。区長の見解を伺います。 次に、等々力渓谷内の危険木の処理について伺います。 等々力渓谷は、武蔵野台地の南端を谷沢川が浸食してできた延長約一キロメートルの東京二十三区内唯一の渓谷で、東京都指定名勝となっています。多くの動植物が見られ、桜、常緑の木立、秋の紅葉など、四季を通じて、都会にいながら大自然を楽しめる癒やしのスポットです。 令和五年七月に、等々力渓谷公園内でシラカシの大木が遊歩道に向かって倒れる被害がありました。倒木時は強風等もなく、原因は、病虫害により弱り始めていたところに、令和五年の異常な暑さで急速に樹勢の衰退が進み、自重により幹折れしたものと推定されています。 区は、公園内の一部について、立入り、通行を禁止し、公園内の危険木の把握のための樹木調査を行いました。緊急対応が必要な木については、令和六年度から剪定・伐採作業を実施することとなっています。 等々力渓谷公園は、地元住民の方が通勤、通学でも利用し、区内にとどまらず、国内外から多くの人が観光で訪れ、親しまれている世田谷区の自然の名所です。私自身も小学生の頃など、等々力渓谷は自宅から隣の駅にあり、ザリガニ釣りや友人と遊びに行ったりと、楽しい思い出があります。大人になっても散歩に出かけていました。危険木処理作業は今後行われていきますが、このことを貴重な樹木を守る機会と捉え、等々力渓谷に親しんできた方々に幅広く周知をすることが重要です。 等々力渓谷内の危険木の処理の費用については、ふるさと納税の活用を求めます。区の見解を伺います。 最後に、国民健康保険について伺います。 東京都は昨年十一月に、二〇二四年度の国民健康保険料について、一般会計からの独自繰入れがない場合、十九万千四百九十六円となり、今年度比で一人当たり一万六百四十円もの負担増になるとの試算を公表しました。同時に、都は、区市町村が行ってきた保険料抑制のための独自繰入れを計画的に解消するよう求め、保険料の徴収強化を行うとしています。自営業者やフリーランス、年金生活者、健康保険非適用の労働者などが加入する国民健康保険には、加入する全ての家族に定額の負担がかかる、人頭税のような仕組みを持つ均等割があるため、国民健康保険料の負担は、子育て世帯にとってとりわけ重いものになっています。子どもの均等割は、子どもの貧困対策にも、子育て支援にも逆行するものです。 自民党政権が国保の国庫負担の削減、抑制を続ける一方、国保加入者の高齢化、貧困化が進んだ下で、国保料の値上げが止まらなくなり、協会けんぽなど他の健康保険との保険料の格差が一層広がっています。 全国知事会は二〇一四年に、低所得者が多く加入する国保の保険料負担が重いのは国保の構造問題だとし、公費一兆円の投入で、高過ぎる国保料を、中小企業の労働者が加入する協会けんぽの保険料並みに引き下げるよう国に要望しました。その後も、全国知事会、全国市長会は、国保への定率国庫負担の増額を国に要望し続けています。 日本共産党は、全国知事会の要望を踏まえ、国保への一兆円の公費負担増を行うことで、国保料を協会けんぽ並みに引き下げること、均等割の廃止を提案しています。 物価高騰で区民生活が深刻化する下で、今こそ世田谷区が国保料軽減の独自策に踏み出すべきではないでしょうか。これまでも求め続けてきましたが、国民健康保険均等割保険料を区独自に子どもの軽減対象を広げること、低所得者に対して軽減を行うことを求めます。区の見解を伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
川上議員にお答えします。 平和を軸とした自治体からの取組、発信についてでございます。 私は、国内外の自治体間の対話は大変重要であると認識しております。区では、長年にわたり海外の姉妹都市との交流を続けており、相互の訪問などを通して各分野で交流することで、互いを理解し合い、友好を深めています。また、区内に視察に来られる各国の訪問団には、できるだけ私自身が直接お会いして対話をするようにしています。 一方で、国内の自治体間におきましても、例えば再生可能エネルギー活用による自治体間連携や自治体間連携フォーラムを実施する中で、自然エネルギー利用や災害時の連携といった単独の自治体では解決することが難しい課題や広域的な取組が必要な課題などに対し、意見交換等の対話を通し、協力、連携を進めているところであります。 国内外の自治体がつながり、声を上げ、平和を実現する。このことは最重要の課題です。平和の実現は、対立的な関係を対話により解決する努力によりつくり出されるものであると考えています。 昨年、私は平和首長会議の国内加盟都市会議総会で、世田谷区の平和都市宣言や平和資料館をはじめとする区の平和の取組を各自治体に紹介いたしました。また、UNHCRの呼びかけるグローバルキャンペーン、難民を支援するネットワークについても御紹介をしました。これからも、国内外を含め、様々な場面で平和に関する対話を活発に行っていきたい、積極的に発信をしてまいりたいと考えています。 次に、企業・団体献金についての見解についての質問でございます。 自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる政治資金収支報告書の不記載問題が大きく政界を揺るがしています。多数の自民党国会議員が、派閥からのノルマを超えたいわゆるキックバックと称される形での還流を受け、これは、議員側は資金管理団体の収支報告書に寄附として記載していなかった方々が多いという問題です。 政治資金規正法に定める政治資金の収支の公開は、政治活動を資金面から国民の前に明らかにすることで、民主政治の透明性の確保と、公正で健全な発達に寄与することを目的としています。同時に、現在非公開とされている政策活動費の在り方も含め、政治不信は高まっており、民主政治の根幹を揺るがす事態は看過できるものではありません。国会の場で使途の実態を明らかにするとともに、企業・団体献金によって政策がゆがめられてはならず、本来、政党助成金の導入とともに廃止されるはずだった企業・団体献金の廃止も含め、政治資金規正法の抜本的な見直し及び政治腐敗防止法など、包括的な立法が必要だと考えてございます。 〔中村副区長登壇〕
私からは、区が進めるアウトソーシングについて御答弁いたします。 区政を取り巻く社会経済状況は大きく変化し、区民ニーズがますます多様化、複雑化する中、区民に寄り添う相談体制の確立や多様な主体との連携強化、それらを支える企画立案業務など、区職員しか担うことのできない業務に注力できる執行体制の確立が急務となっています。一方で、職員の業務量が年々増加し、今後、大幅な職員の増加が困難な状況が想定される中、事業執行体制を整え、経営力の一層の向上を図るためには、民間との協働によるアウトソーシング手法を一つの方策として取り入れていく必要がございます。 アウトソーシングの実施に当たりましては、業務全てを事業者に委ねるのではなく、公的責任の下、区職員が担うべき業務とアウトソーシングが可能な業務、範囲を明確化することが重要です。また、業務ノウハウの継承や質の確保に努めるとともに、情報セキュリティーの確保や偽装請負の防止をはじめとした労働関係法令や、公契約条例に基づく労働報酬下限額の遵守など、適正な労働条件の確保に取り組んでまいります。 今後、新たな行政経営への移行実現プランに掲げた取組の着実な推進に向け、こうしたアウトソーシング手法も取り入れながら、区の限られた経営資源の再配分と従来の仕事の進め方の改革を進め、持続可能な行政経営への移行に全庁を挙げて取り組んでまいります。 以上です。
私からは、震災対策につきまして二点お答えいたします。 まず、住宅の耐震化の促進に関する御質問にお答えいたします。 世田谷区耐震改修促進計画では、旧耐震基準建築物のうち耐震性が不十分な住宅をおおむね解消することを目指し、令和七年度末までに住宅の耐震化率九五%以上を目標に取組を進めております。 住宅の耐震化率につきましては、木造住宅耐震化支援制度を導入した平成十七年度当初の七七・五%から、令和二年度末で九三・四%と、十五・九ポイント向上しております。目標の達成を確実なものとし、住宅の耐震化率をより向上させるため、支援制度の周知啓発の強化が必要であると判断し、広報紙やホームページ等の全体周知だけではなく、令和三年度から、旧耐震基準の木造住宅への直接周知や分譲マンションの管理組合等への直接周知を行ってまいりました。 令和三年度以降強化してきた取組は、耐震診断士派遣数が増加するなど成果が上がっておりますが、令和六年度から着手する予定の耐震改修促進計画の改定作業におきまして、その効果を分析し、さらなる耐震化へ向けた取組に生かしてまいります。あわせて、来年度から支援の拡充対象となる二〇〇〇年基準を満たさない新耐震基準の木造住宅につきましても、具体的な目標数値を定め、計画的に耐震性不十分な住宅の解消に向け取組を進めてまいります。 続きまして、耐震シェルター等の設置の促進に関する御質問についてお答えいたします。 耐震シェルターや家具転倒防止器具、感震ブレーカーを設置することは、区民の生活を守る手法として有効であると考えております。 耐震シェルター、耐震ベッドにつきましては、各地域で行われる防災イベント等や、旧耐震基準の木造住宅に対して実施している戸別訪問の際など、様々な機会を活用して支援制度の周知や普及啓発に取り組んでおります。 家具転倒防止器具取付け支援につきましては、令和四年度から、後期高齢者である七十五歳となる方を対象に郵送による制度の直接周知を開始しました。令和三年度には支援実績が百五十三件であったものが、今年度は三百六十件に増加しており、一定の成果が出ているものと考えております。 感震ブレーカーにつきましては、家庭用防災用品としてあっせんを行っており、地域の防災活動や、旧耐震基準の木造住宅への戸別訪問の際などの機会を活用し、周知しております。また、家具転倒防止器具や感震ブレーカーは、今後実施予定の在宅避難支援事業における防災用品カタログギフトの対象物品とする予定でおりますので、併せて普及啓発に取り組んでまいります。 今後も様々な機会を活用し、設置促進に向け、積極的な周知に取り組んでまいります。 私からは以上でございます。
私からは二点、初めに、新たな行政経営への移行実現プラン案についてでございます。 新たな行政経営への移行実現プラン案は、区の中長期展望において、税収や職員の大幅な増加が見込めないことを背景に、学校施設をはじめとした公共施設等の更新や大規模災害への備えなど、今後の行政需要の増大に着実に対応するため、持続可能な行政経営の実現を最大の目的としております。 本プラン案では、新たな参加と協働の構築や、デジタル技術の活用により区民サービスの質の向上を図るとともに、取組によって生み出した資源を相談業務や企画立案業務など、職員にしかできない業務へと振り向け、より一層の区民サービスの向上やさらなる業務改善の推進に充てていくものでございます。 プラン実施の効果としましては、職員時間の有効活用、職員の専門性の向上、コスト削減などに表れるものと考えております。 本プラン案においては、持続可能な行政経営の移行の一つの手段として協働を掲げ、その中にアウトソーシングの手法も取り入れております。 今後も、区民ニーズに応えていくため、区と民間事業者が区民福祉の向上という大きな目的を共有し、それぞれの業務の役割に応じて、対等な立場により、また、公契約条例をはじめとした労働関係法令の遵守を徹底させるとともに、議員より御指摘をいただいた区民サービスの質の確保や業務ノウハウの継承、適正な労働環境の確保、委託にかかるコスト等にも十分留意し、効果的に業務を進めてまいります。 続きまして、包括管理業務委託についてでございます。 公共施設等総合管理計画一部改訂(第二期)で定めた包括管理業務委託は、施設の点検や保守、修繕等を事業者に包括的に委託するものであり、管理業務の効率化により、今後増加する施設更新等に限られた区の人員体制の中で適切に対応するために必要であると認識しております。 包括管理業務委託契約は、それらの業務を再委託する場合、公契約条例で定める労働報酬下限額が適用されますが、さらに、先行自治体でも事例があるように、仕様書等に保守や修繕等に係る契約件数や金額等を委託前と同様の水準で行うよう明記するなど、仕組み構築の際には御懸念のような状況が生じないよう様々な工夫ができることが分かっております。 また、今後、学校等公共施設の改築等の工事が本格化していく中で、区職員は設計から施工まで関わることが多くなり、区職員の専門性向上が図れるものと考えております。 区としましては、区内事業者の活用や区職員の専門性確保等の御指摘も含め、全体の仕組みについて検討を進めてまいります。 私からは以上です。
私からは、等々力渓谷内の危険木の処理についてお答えいたします。 等々力渓谷公園につきましては、昨年七月の公園内の倒木により、公園利用者の安全を最優先に考え、渓谷部分の立入り等を禁止するとともに、ほかの樹木についても健全性調査を行い、倒木の可能性がある危険木を約五十本確認しております。 これら危険木への対応につきましては、令和六年度の伐採等の作業開始に向け準備を進めておりますが、渓谷内に車両や重機が入ることができないため、作業のほとんどを人の力で行う必要があることや、こうした技能を有する事業者も限られていることから、現時点では全ての危険木への対処が完了するまでに長い期間を要するものと見込んでおります。 こうした中で、地域の皆様から早期開放に協力できればという声もいただいており、強い愛着を持つ方が多数いらっしゃいます。区といたしましては、今回の危険木への対応に加え、渓谷を含む自然豊かな崖線樹林地を後世に継承する今後の取組に、より多くの方の協力をいただければと考えており、御提案のふるさと納税を活用し寄附を募るなどの検討を進めてまいります。 私からは以上です。

私からは、国保関連の御答弁をいたします。 昨年度から、就学前の子どもを対象とした均等割保険料の五割軽減が実現しましたが、次元の異なる少子化対策を掲げられる中、なお不十分であると認識しております。軽減対象を現行の未就学児までという制限を撤廃することや、公費による軽減割合の拡大をすること、国民健康保険財政基盤の強化や低所得者層の負担軽減等について、昨年十一月に特別区長会から、厚生労働大臣宛ての国民健康保険制度の見直しに関する提言をいたしました。 また、低所得者の負担軽減については、現時点では、均等割保険料の七割軽減、五割軽減、二割軽減の制度を活用している方が全体の約四割となっております。令和六年四月からは、均等割額の改定に伴う変更のほか、五割軽減及び二割軽減の軽減基準額を引き上げることにより、対象となる方の範囲が拡大します。 国民健康保険制度は全国統一の制度であり、保険料水準統一が示される中、持続可能な社会保障制度として国が責任を持って対応すべきものと考えています。区民生活が厳しい中、この間の経緯や国の見解を踏まえ、特別区長会において継続して国に粘り強く要望しながら、区としても引き続き、国民健康保険料の区民負担が急増しないよう、運営に努めてまいります。 私からは以上です。

ありがとうございます。能登半島地震での輪島市の大規模な火災が発生しましたけれども、そのとき住宅の電気系統がショートするなどして出火した可能性があると発表されています。そこで、やはり古い木造の建物ということもあります。先ほどもお願いしましたけれども、感震ブレーカーなど、しっかりと設置を進めていくよう、改めて要望したいと思います。 以上です。

以上で川上こういち議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後二時十七分休憩 ────────────────── 午後二時三十分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

代表質問を続けます。 自由民主党を代表して、四十番石川ナオミ議員。 〔四十番石川ナオミ議員登壇〕(拍手)

能登半島地震で亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 さて、質問の冒頭、論語の一節を取り上げます。子貢、君子を問う。子いわく、まずその言を行い、しかる後これに従う。これは、子貢という門下生が孔子に対して、学、徳ともに優れた君子はどういう人物かということを尋ねた際に、物事に対してあれこれ言わずにまず行うこと、行った後に、言うことがあれば言う、それが君子であると説いたという意味です。 子貢は口が達者な人物であったことから、言行一致の大切さを説いたとされており、不言実行という言葉の元になったとされております。現代では、この不言実行から派生いたしました有言実行という言葉も使われており、それぞれリーダーの姿勢として論じられることがあります。態度としては正反対にも思えますが、共通することは実行するということです。 翻って、我が区のリーダーである保坂区長が、この不言実行、有言実行のいずれを旨とするかは別といたしまして、区民の福祉の向上のため、各種政策を実現、実行していただかなければなりません。区長は度々、私が先頭に立って進めていくですとか、対話をもって解決していくという趣旨の答弁をされますが、発言したからには、それだけの覚悟を持って区政に臨んでいただきたい。言葉だけが先行する言行不一致の状態は避けていただきたいということを強く求め、自由民主党世田谷区議団を代表いたしまして、順次質問をしてまいります。 冒頭にも申し上げましたが、能登半島地震におきましては、被災地の皆様が一刻も早く平穏な生活が取り戻せるよう、国を挙げた懸命な復旧活動が行われておりますが、発生から一か月半が経過した今なお多くの方々が避難所生活を余儀なくされている現状に大変胸を痛めております。改めて自然災害の脅威を痛感するとともに、災害に対する万全な体制構築の必要性を再認識したところでもございます。 区は、危機管理体制の強化に向け、昨年十一月に永井危機管理監を迎え入れ、この一月から物資供給担当の副参事ポストを新設し、退職自衛官である田丸副参事を任用されました。今般の能登半島地震への対応でも自衛隊が果たしている役割は非常に大きいと感じておりますが、まず、この副参事ポストに期待する役割について、区の見解を伺います。 そして、こうした危機管理体制の強化については一定の評価をしておりますが、大切なことは、いかに機能できるかです。災害対策は実践的な訓練が重要であり、被災者の救助や瓦礫の撤去、物資輸送、供給体制の確立などについて、関係機関と連携した、より実践的なシミュレーション訓練の定期的な実施が必要です。区内には自衛隊駐屯地という貴重な資源が複数あります。警察や消防はもちろんのこと、自衛隊等関係機関と平時からどのように連携をし、災害対策を強化していくおつもりでしょうか。区の見解を伺います。 また、能登半島地震での教訓や関係機関との訓練を通して浮かび上がった課題を危機管理監や副参事の知見を生かして速やかに整理し、地域防災計画をはじめとした各種災害対策の更新が必要と考えます。特に災害からの迅速な復興に向けては、区の各組織が機動的かつ能動的に機能する必要があります。 しかし、震災復興活動の羅針盤となる震災復興マニュアルはコロナ禍前の平成三十年に修正されたもので、当時とは社会情勢や区の組織も大きく変わっています。都市基盤や区民生活、地域コミュニティーの迅速な復興に向け、地域防災計画や震災復興マニュアルなどの各種災害対策をアップデートするとともに、震災復興まちづくり訓練を全地区で実施するなど、区民協働で対策を強化する必要があると考えます。区の見解を伺います。 さて、今般の能登半島地震でも、停電や断水、道路の寸断による物流の停止等、ライフラインに大きな影響が出ております。震災の報道に接し、我が家の災害対策は大丈夫だろうかと防災について意識された方も多いのではないでしょうか。実際、データを見てみますと、在宅避難のための区民の備蓄率は、食料や水がおよそ六割、携帯トイレ、非常用電力はそれぞれおよそ四割と、やや心もとない数字となっております。これを受けまして補正予算案に計上された防災カタログギフトの配布事業は、区民の防災力向上が期待できるものと一定の評価をしております。 今後、速やかな事業の実施を期待するものなんですが、カタログの配布と併せ、備蓄品の定期的な入替えの必要性や、在宅避難を支える住宅の耐震化の案内、さらには、水害時の垂直避難の啓発も併せて行うなど、一度限りの防災用品の配布にとどまらない、より効果的な事業の構築、横展開を求めます。区の見解を伺います。 次に、本庁舎等整備について伺います。 居ながら改築の難工事に加え、二度に及ぶ工期延伸に伴う計画変更や違約金の交渉など、本庁舎等整備は苦難の連続であります。この難局を打開するため、区長が先頭に立って対応すべきであることをこれまで指摘してまいりましたが、その姿は一向に見えません。改めて猛省を促すものです。 さて、この違約金の交渉では、当初、区と大成建設の主張は大きく乖離をしておりましたが、所管部の努力もあって、一期から三期相当分の遅延違約金に加え、数値化困難な部分も含めた損害については、技術提案不履行違約金を上回った額を賠償し、具体の金額は合意書締結後に協議していくことが特別委員会に報告され、和解に関する議案が提案をされました。 今後は、現在数値化されていない損害の交渉が焦点になります。将来数値化可能な損害は漏れがないように算定し、将来にわたっても数値化できない損害についても、強い信念を持って交渉し、しっかりと賠償していただく必要があります。この前例のない交渉は難航することも予想されますが、尻込みすることなく、区長が先頭に立ってリードすべき難題です。 区長には、改めて工期延伸に係るこれまでの対応を省みていただくとともに、今後の損害賠償に係る交渉については、所管部任せにすることなく、九十二万区民の代表として直接大成建設社長と交渉するなど、先頭に立って取り組んでいただく決意を伺いたい。区長の見解を求めます。 次に、契約変更の在り方について指摘をいたします。今定例会に報告されたとおり、本庁舎等整備工事契約が専決処分によって契約変更されました。特別委員会において我が会派の委員から、二年の工期延長で資材の調達コストも大幅に上がっているため、現在の価格で契約変更することが果たして適切なのかなど、指摘したとおり、疑念を抱いております。 議会の議決を得た契約に係る契約金額の二割以内の増減については、専決処分事項として区長に委任をしておりますが、権限の所在にかかわらず、区民の皆様から預かっている税金を適切に使用する責務が区にはあり、我々議員は税金の使い方をチェックする責務があります。 そもそも仕様変更は最小限であるべきですが、今後は、本庁舎等整備に限らず、施工者から提案される変更内容の妥当性について、いま一度、区内部でしっかりと検証することを求めます。そして、案件に応じては委員会に速やかに報告するなど、専決処分に際しても可能な限り議会の意見も踏まえた上で契約変更するべきです。このたびの本庁舎等整備工事の専決処分について、区の見解を伺います。 なお、専決処分事項の指定は三十年以上前に議決されたものです。当時想定されていなかった大型工事であることや、工事金額の高騰が著しいとはいえ、十四億円を超す契約変更が専決処分できることは妥当ではありません。専決処分事項の指定内容の速やかな見直しに向け、議会での議論を進めていく決意を改めてここに表しておきます。 次に、公共施設等総合管理計画の一部改定案について伺います。 この改定案は、施設の更新が円滑に進むことを期待するものですが、気がかりな点をここで二点指摘いたします。 まず、財源の確保についてです。区は、施設更新に係る将来経費を年平均で七百四十億円程度と見込み、不断の行財政改革に取り組んだ上で、経営資源配分の最適化を進めるとしています。区は新たな行政経営への移行実現プラン案をまとめましたが、財源確保という意味での効果は未知数です。加えて、これまで予算書(別冊)に示されていた行革効果額の記載がなくなっております。行革に対する区の意気込みは極めて懐疑的、目標の妥当性や成果についての評価も不可能です。 新たな行政経営への移行と並行して大胆な目標金額を定めた事業見直し計画を明らかにした上で、公共施設更新の財源を確保していくべきと考えます。区の見解を伺います。 また、改定案では、効果的かつ効率的な施設整備に向けて、官民連携手法の推進に加え、新たに包括管理業務委託の検討が示されました。区は、包括管理業務委託として、従来費やしていた時間を他業務へ振り分けることができることや、横断的な施設マネジメントによって管理水準の向上などが期待できるとしています。しかし、点検や保守、修繕等を包括的に委託することになれば、おのずと受注者は、大規模事業者に限られてしまいます。 本庁舎等整備においては、施工者から区内事業者に対して八十億円近い発注が提案をされましたが、実際に区内事業者に示された内容は採算性が乏しく、さらに、長期間にわたるため受注できる工事が極めて少ないという落胆の声が我が会派には届いております。包括管理業務委託を導入するならば、区の考えを業界団体と共有し、区、そして地元事業者、区民にとってよりよい制度設計を目指すことが必要です。 公共施設の効果的、効率的な管理と区内事業者の健全育成の両立について、いかがお考えでしょうか。区の見解を伺います。 次に、スポーツの場の整備について伺ってまいります。 来年度の組織改正で拠点スポーツ施設整備担当課が新設されると伺いました。この組織改正により、上用賀公園や大蔵運動公園、大蔵第二運動公園の一体化整備など、区のスポーツ拠点となる施設整備の加速を期待しております。 最新の区民意識調査では、区民のスポーツ実施率は若干上昇したものの、目標からは依然として低い状況にあります。また、サッカーや野球など、子どもたちのスポーツの場が不足し、満足に活動ができないという声もよく耳にします。これは子どもたちのスポーツに限ったことではありませんが、スポーツ実施率が伸び悩む大きな要因として、地域におけるスポーツの場が少ないことが挙げられるのではないでしょうか。 スポーツの場の確保に向けては、新たな場の整備に加え、既存施設へのナイター設備の設置や人工芝生化、利用時間の拡大の取組などを並行して行うことが効果的と考えます。組織体制の強化によって、拠点スポーツ施設とともに、身近なスポーツの場の整備についても強力に推進していくことを求めます。区の見解を伺います。 次に、産業政策について伺います。 初めに、せたがやPayについてです。区ではこの間、商店街振興組合連合会と連携をし、消費喚起策や物価高騰対策としてせたがやPayを活用してきました。これまで累計で三十三万を超えるダウンロード数と、利用額も累計で二百億円以上、また、参加店舗数も五千を超えるなど、商店街の振興と消費喚起の両面において貢献してきたことは評価をしております。 一方で、今後もせたがやPayを活用して商店街支援を継続的に進めていくためには、こうした一過性の大型ポイント還元だけではなく、恒常的にポイント還元を続けていくことが大切であります。また、各商店街が取り組む独自のキャンペーンを後押しできるような機能の拡充など、ソフト面での取組も必要です。来年度の予算案には、年間を通じた最大五%ポイントの還元の予算が計上されています。今後も、さらなる機能の拡充や行政施策との一層の連携など、様々な活用策が考えられます。 さあ、このせたがやPayがスタートして丸三年となりますが、せたがやPayを活用した今後のさらなる取組について、具体的にどのように進めていこうとしているのか、お伺いいたします。 次に、物価高騰における中小事業者への支援策について伺います。長期化する物価高騰の影響により、中小事業者の経済活動は依然として厳しい状況にあり、我が会派にも支援を求める声が多数届いております。東京都は、昨年六月に続いて十二月にも補正予算を組み、各自治体では墨田区や北区などでも補正予算を計上し、中小の事業者支援策に積極的に取り組んでおります。中小事業者は、区内産業を支えるという側面だけではなく、例えば高齢者などの支援にもつながる医療・施術所など、地域を支える重要な役割も担っております。 区は、こうした地域を支える中小事業者への支援にしっかりと目を向け、他自治体における取組も参考にしながら支援拡充についてつなげるべきです。事業者の声を十分に聞き、時期を逸することなく、必要な施策を実施していくことが求められます。区の見解を伺います。 次に、犯罪被害者等支援条例について伺います。 区は犯罪被害に遭われた方に寄り添った支援を着実に行うための必要な施策を総合的かつ計画的に推進できるよう条例を制定するとしており、この考えには大いに賛同しております。全国を見渡すと、六百以上の自治体が条例を制定し、市民や事業者に対する理解促進にとどまることなく、傷害支援金や家事援助、一時保育補助など、各種具体的な支援を行っております。世田谷区では既に相談窓口を開設し、支援に取り組んでいますが、条例を制定する以上、さらなる施策の推進が求められます。 しかし、保坂区政を俯瞰してみますと、立派な理念を掲げるものの実態が伴わず、かえって区民の失望を招いている事例が散見されます。この現状を鑑みますと、本条例も名ばかりなものになってしまわないか、大変心配になります。 犯罪被害に遭われた方に真に寄り添い、少しでも早く安全安心な生活に戻れる支援策を盛り込むなど、実効性のある条例とすることを求めます。区の考えを伺います。 また、犯罪被害に遭われた方の支援と同様、もしくはそれ以上に大切なことが犯罪の未然防止です。防犯カメラの設置等により、一層の防犯対策を強化するとともに、罪を犯せば必ず裁かれるという当たり前の社会をつくることが、犯罪の大きな抑止力となります。 こうした中で、世田谷区民として決して忘れてはならない重大事件の一つ、世田谷一家殺人事件は、多くの遺留品が残されていたにもかかわらず、未解決のまま二十三年が経過しています。昨年十一月には、事件を知らない高校生が肝試し感覚で事件現場となった住宅の敷地内に立ち入るなど、事件の風化が懸念されるところです。 かつて事件の捜査を指揮していた成城警察署の元署長、土田猛さんから伺った話によりますと、DNA遺伝情報を捜査に活用できていれば、犯人逮捕につながったのではないか。DNA遺伝情報の活用に関する法整備を進めるためには、世論の後押しが不可欠とのことでした。区は、安全で安心して暮らせる地域社会の実現のため、事件の解決に向けて積極的に取り組む責務があるはずです。 令和三年十二月、土田さんが参与を務める宙の会が主催した世田谷一家四人殺害事件の解決を願う討論会において、保坂区長は、DNA型の捜査について、国は専門家の意見を聞いて制度設計すべきだと発言されたという新聞記事を拝見いたしました。この区長の発言に御遺族は大変期待されていることと思います。 世田谷一家殺人事件の風化を防ぎ、事件の解決、そして新たな犯罪被害者を生まないためにも、この世田谷から事件の捜査におけるDNA遺伝情報に関する議論を喚起する必要があると考えます。区長の見解を求めます。 次に、エコ農産物の推進について伺います。 政府は、環境負荷の軽減と持続可能な食料システムの構築に向けて、有機農業や土づくりに力を入れる環境保全型農業を推進しています。また、東京都では、化学合成農薬等の慣行使用基準に対する削減割合を二五%、五〇%、そして不使用という三つの区分で認証するエコ農産物認証制度を構築し、安全で安心な農産物を消費者に届け、環境負荷を低減する農業を推進しています。 エコ農業は、土づくりの手間や生産コストなど、農家にとってハードルが上がりますが、人にも環境にも優しいことから区民のニーズは高く、現在、二十六の区内農家が都の認証を受けて取り組んでいます。既に区でも有機質肥料の助成などの支援をしていますが、我が会派のもとには、せたがやそだちに続くブランド化や広報啓発物品の作成などの支援を求める声が届いております。 化学農薬や化学肥料の使用量を控えるエコ農業は、生物多様性の保全や地球温暖化防止に効果があるとの研究成果が示されるなど、区の政策にも合致する取組でもあります。ゆえに、支援策を拡充し、エコ農業の拡大を目指すべきです。区の見解を伺います。 次に、医療政策について伺ってまいります。 ストレスや新たな感染症など、現代の健康問題に対応できる予防型医療の重要性が一層高まっております。策定中の健康せたがやプラン(第三次)でも、予防重視の視点とともに、地域団体や事業者などとの連携が掲げられています。区内には、世田谷、玉川の医師会、歯科医師会、薬剤師会があり、その構成員であるかかりつけの医師や歯科医、薬局の皆さんが日々診療に力を尽くす中で、区民の健康状態や疾病の傾向など、地域の実態をいち早く把握できる立ち位置にいらっしゃいます。予防型の医療政策を進めるには、このような地域の医療資源との連携の強化が不可欠です。健康せたがやプラン(第三次)の実効性を高めるために、区は医師会や歯科医師会などとどのように連携していくとお考えでしょうか。答弁を求めます。 さて、予防型といえば、ワクチン接種も重要な対策の一つです。来年度予算案に、我が会派が求めてきましたおたふく風邪ワクチンの予防接種費用の一部助成が盛り込まれたことは一定の評価をしております。また、死亡原因の第一位であるがんの早期発見のためにも、検診率を上げていくことが区民の命と健康を守る要となります。今こそ、受診率が上がらないがん検診の抜本的な見直しが必要ではないでしょうか。あわせて、おたふく風邪ワクチンの二回接種の有効性の周知啓発への取組について、区の見解を伺います。 次に、介護人材の確保について伺います。 介護人材の不足は全国的な問題であり、区においても喫緊の課題となっております。介護職の平均給与は全産業の平均に比べて低く、担い手不足の解消には処遇改善が必要であると考えます。実際に、来年度の介護報酬改定では、介護職員の処遇改善に重きが置かれ、東京都は独自の居住支援を予定しています。区としても、この機を逃すことなく、介護人材の確保、定着に向けた施策を効果的に展開すべきです。 区では、平成三十年度より介護職員等への宿舎借り上げ支援事業を実施し、現在は特別養護老人ホームや地域密着型サービス事業所にも対象を広げています。来年度からは介護予防支援事業所も対象に加えるとのことで、介護人材の確保につながることを期待しております。しかしながら、この間の予算の執行率から、制度が十分に活用されていないという実態は看過できません。介護人材の確保、定着に寄与する事業とするためには、対象拡大を繰り返すだけにとどまることなく、利用実績が想定を下回っている要因をしっかりと分析し、事業スキームの改善、再構築を図る必要があると考えます。見解を伺います。 次に、少子化対策について伺います。 区の合計特殊出生率は〇・九七と一を切り、国や都と比べても低く、区内の少子化は非常に深刻です。出生率を改善させるためには、子どもを産み育てやすい環境整備を進めると同時に、若い世代や子育て世代の可処分所得を上げ、経済的負担を軽減することが重要です。そこで、二点提案をいたします。 まず、給付型奨学金についてです。政府は昨年十二月に、こども大綱を閣議決定いたしました。基本的な方針に、若い世代の生活基盤の安定が示され、ライフステージ別の重要事項として高等教育の就学支援を挙げております。国では、低所得者層を対象とした給付型奨学金や授業料減免により、大学等にかかる授業料負担の軽減に取り組んでおります。 こうした中で、区では来年度、生活保護世帯出身の大学生等を対象とした給付型奨学金を創設するとの報告を受けました。これにつきましては、学びの支援を推進するという観点からも一歩前進したと受け止めております。しかし、その対象は国よりも狭い制度設計です。学ぶ意欲のある若者が家庭環境にかかわらず学べるように、さらなる改善が必要です。 足立区では、国よりも所得要件を緩和する代わりに、生計維持者の居住要件や奨学生本人の成績要件を設けた独自の給付型奨学金制度を構築しております。区においても、学びたいと思う若者が家庭環境や所得によって進学を諦めてしまうことがないよう、給付型奨学金制度の対象を広げるべきと考えます。見解を伺います。 そしてもう一つは、住宅支援についてです。若い世代や子育て世代の支出のうち、家賃は大きなウエートを占めており、世田谷などの都市部では特に顕著です。区の人口動態では、十八歳から二十代は転入超過ですが、三十代からは転出超過に転じており、ファミリー層は横浜市や川崎市、都内各市などの郊外へ多く転出をしております。結婚や子どもの出生などのライフステージの転換の際、より広い住居を求めていると考えられ、世田谷で育った、あるいは、十代、二十代に世田谷を選んで転入してきた若者をつなぎとめる必要があります。 神戸市では、若年夫婦や子育て世帯を対象として、市外からの移住者に補助を行うほか、市内での住み替えであっても、空いている団地を活用した住み替えに対しても補助を行っております。さらに、この間、我が会派では、親族間で支えあって介護や子育てができる近居の推進を訴えてきましたが、神戸市では、こうした祖父母との近居、同居を行う際も補助対象としております。 区においても、若者や子育て世代の転出を食い止め、世田谷で結婚、子育てをしたいと考えている若者の希望をかなえるため、区営住宅や空き家も最大限に活用しながら、独自の定住支援を講じるべきと考えます。見解を伺います。 次に、保育ニーズのミスマッチについて伺います。 昨年四月一日時点で区の保育待機児は十名と公表されておりました。しかし、実際には待機児童にカウントされていないだけで、希望しつつも保育園に入園できていない子どもが一歳児を中心に多くいます。その一方、私立保育園の多くは定員割れが生じ、認証保育所ではその傾向が著しく、経営に支障を来すケースも多い状況です。 世田谷での子育てを応援するのであれば、このようなミスマッチについても全力で解消する必要があります。課題も多いと思いますが、保育ニーズと保育施設とのミスマッチ状態に対する区の認識、解消に向けた取組について伺います。 次に、教育政策について、順次伺います。 まず、区立幼稚園についてです。子どもの減少や働き方の変化による保育園ニーズの増加などにより、就学前教育を担う私立幼稚園は大変厳しい状況です。我が会派の再三の要請に応じ、区が保護者への保育料補助金や、障害がある幼児を受け入れる園への補助を拡充したことは、一定の評価をいたします。 一方で、区立幼稚園については、令和四年に集約化等計画を策定し、各地域一園の計五園に集約する方向性とともに、三年保育の導入が示されました。そして、多聞幼稚園において七年度より三年保育を先行導入することが報告をされております。区立幼稚園は私立幼稚園を補完する機能を持っています。また、配慮が必要なお子さんを率先して受け入れるとともに、これまで、私立園は三歳からの三年保育、区立園は四歳からの二年保育というすみ分けをしてまいりました。今回の区立幼稚園の方針転換は、園児の獲得競争にもつながるもので、見方によっては民業圧迫となることが懸念をされます。 私立幼稚園自身にも、配慮が必要な園児のさらなる受入れや預かり保育の充実、園独自の魅力ある幼児教育の提供など、一層の努力が求められますが、片や、区立幼稚園の役割についても改めて検討、整理が必要な時期に来ていると考えます。区立幼稚園の定員充足率が三割台という状況ですが、区立幼稚園の担うべき役割とともに、将来に向けた区立幼稚園の在り方について見解を伺います。 次に、不登校対策について伺います。 先日の文教委員会に、学びの多様化学校の本校を新設する旨の考え方が報告をされました。不登校児童生徒の受皿を増やす必要性は理解をしておりますが、不登校にならない、させない対策こそ注力すべきであることを改めて指摘をさせていただきます。 そして、私がもう一つ危惧している点は、この本校設置を区長一人の思いだけで進めてきたのではないかということです。昨年二月、区長の誤解を呼ぶ発言により、新たな区立学校の開設があたかも決定事項のように報道されました。区民や区議会、職員や学校関係者などに混乱を招いたことは記憶に新しく、区長におかれましては、情報発信について御注意いただくよう、ここで改めて申し上げておきます。 区は、学びの多様化学校の開設に向けて、基本構想策定委員会を設置しました。さきに申し上げたとおり、受皿を増やすこと自体は反対するものではありませんが、区長の政治パフォーマンスで箱をつくって満足するのではなく、本校の設置に向けては、今後、学びの多様化学校としてスタートした分校「ねいろ」での実践を踏まえた検証や課題などをきちんと洗い出すことが必要です。また、現場の意見なども十分に聞きながら、議会とも議論し、丁寧に検討を重ねるべきと考えます。区長の見解を伺います。 続いて、医療的ケア児と御家族に対する支援について伺います。 医療的ケア児の数は年々増加傾向にあり、世田谷も例外ではありません。医療的ケア児の保護者の負担は大きく、社会全体で支援をしていく必要性があると強く感じております。 区では、令和二年度から、医療的ケアを必要とする子どもが在籍する区立幼稚園、小中学校に医療的ケア看護師を配置して、ケア体制の充実を図ってまいりましたが、高度なケアが必要である人工呼吸器の管理は対象外として、保護者に校内待機を求めてきました。しかし、医療的ケア児の支援に関する法律の施行を受け、人工呼吸器の使用を伴うケアについても看護師が行えるよう、今般、ガイドライン案をまとめた旨、報告がありました。御家族の負担軽減に資する取組として評価をしております。 このガイドライン案では、関係者の役割や子どもに対する留意点などとともに、段階的に保護者の付添いから看護師による対応へ移行する旨が示されております。ただし、このガイドライン案は、東京都の特別支援学校のマニュアルを参考にし、作成したものと伺っております。ですから、実際に区立の小中学校の児童生徒、保護者等に適した内容になっているか懸念されるところでもあります。 このガイドラインの円滑な実施に向け、教育委員会ではどのように対応し、学校現場を支援していくのでしょうか。伺います。 最後に、道路整備について伺います。 かつて、熊本前区長は、区民の生命、財産を守ることが政治の基本であるとの信念に立ち、安全で安心なまちづくりに向け、道路整備を強力に推進してまいりました。翻って、この間の保坂区長の取組を振り返りますと、殊、道路整備には熱意が感じられず、また、冒頭に苦言を呈したとおり、実行も伴わず、非常に残念であります。 道路整備白書によりますと、区の都市計画道路の整備率は五〇・六%で、特別区平均を十ポイント以上も下回っています。順位も下から四番目と数字にも表れており、このやる気のなさにいら立ちさえ覚えます。 今般の能登半島地震の被災地において思うように支援が進まない原因の一つに、道路の寸断が挙げられております。一たび災害が起これば、道路は火災の延焼を防ぎ、円滑な救助や支援を担保する区民の命綱であるということを区長は肝に銘じる必要があるのではないでしょうか。 有事の際も区民の生命、財産をしっかりと守れる強靱な世田谷を目指して、道路整備のスピードアップを図り、区民の期待に応えていただきたいと強く求めます。区の見解を伺います。 また、この間、我が会派が再三にわたって指摘しております主要生活道路一〇六号、恵泉周辺の道路整備につきましては、保坂区長自ら膝詰めで対話をしていただき、一日も早く全線開通を実現していただきたいと切に願うものでございます。この間の進捗と今後の見通しについて、区長に伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
石川ナオミ議員に私は四点お答えをいたします。 まず、本庁舎整備において、大成建設社長と交渉するなど先頭に立てという御質問でございます。 このたびの本庁舎整備事業の大幅な工期延伸については、昨年五月の大成建設の申出の直後から、庁内に対策本部を立ち上げまして、第三者を委員に含めた工程検証委員会で分析と検証を行っていただきました。大成建設との違約金等の交渉についても、迅速な対応を指示しまして、区民への影響を最小限に抑えるよう努力をしてまいりました。 工期延伸に伴う違約金、損害賠償等については、大成建設との間で双方に見解の相違があり、昨年六月から十一月末にかけて、弁護士とも常に状況を共有しながら、交渉に当たる担当の管理職が直接交渉を重ねてまいりました。私も逐次報告を受け、対応をその都度指示してまいりました。 昨年七月三十一日の大成建設副社長、九月四日の社長による直接謝罪訪問の際には、今回の大幅遅延が九十二万区民に及ぶ影響の大きさを伝え、区に生じた損害への賠償請求に関して必要な協議は、誠実に応じるよう粘り強く協議をしていく覚悟も伝えております。 一定の時間は要しましたが、本件工事延伸に関する違約金及び損害賠償について、このたび、合意案の取りまとめに至り、本定例会に和解に関する議案として御提案さしあげたものでございます。この合意書の締結により、大成建設には各工期ごとの遅延違約金や技術提案不履行違約金を超えた部分について、遅延違約金とは別立てで損害賠償請求の支払いが義務づけられることになります。 今後とも大成建設に対しては、適正な工事の推進とともに、損害賠償等、区の示す内容を受け止めて、誠意ある対応を行うよう、節目ごとに区を代表して引き続き強く求めてまいります。 次に、世田谷一家殺人事件捜査におけるDNA遺伝情報についてでございます。 世田谷一家四人強盗殺人事件は、御家族の平穏な日常と貴い命が一夜にして奪われた大変痛ましい事件です。事件発生から二十三年が経過しており、この風化が懸念される中、私としても一日も早い解決を強く願い、毎年、周年に開かれる催しなどにはできる限り参加をしてございます。 犯罪調査において科学技術の活用が進められており、日本ではDNA鑑定による犯人の特定は大きな成果が上がっていると聞いています。また、シンポジウムの席におきまして、殺人事件被害者遺族の会の方々から、海外においては、DNAの遺伝情報からモンタージュなどを作成して捜査を行い、事件解決に至っている実例があるということも伺っております。 一方で、DNAは究極の個人情報であり、取扱いには人権尊重への配慮も必要です。海外のようにDNA解析の先端技術を活用し、犯罪捜査を行うには、刑事手続の中に誤判を招かないことや、証拠として使うルールの確立など、法整備は不可欠であり、国が専門家による意見を十分聞いて制度設計すべきであると考え、また、そのように発言を申し上げました。 法学専門家によれば、究極の個人情報としてのDNAデータベースが法制化されていないのは先進諸国では日本のみであり、実用に付すための根拠法がどうしても必要になってまいります。 区といたしましては、引き続き警察等と連携して情報提供を呼びかけるなど、御遺族に寄り添いながら、事件解決に向けた支援に継続して取り組み、安全で安心できる地域社会の実現に向け、この事件の早期解決に向けたあらゆる努力を惜しまないつもりでございます。 次に、学びの多様化学校の設置についてのお尋ねです。 区では、増え続ける不登校生徒児童の対策は喫緊の課題であり、令和六年度予算には、ほっとルーム、別室登校の拡充や、オンライン事業のメタバース環境整備などの予算を盛り込んでいるところでございます。 御指摘の新たな学びの多様化学校の設置については、この間、何年にもわたって、総合教育会議において公開の議論を重ね、教育委員会を構成する教育委員とも十分な議論と合意形成を通して練り上げてきている政策でございます。さらに、教育委員会において、開設に向けた検討を進めるため、当事者の保護者や学校現場の校長、学識経験者等を委員とする世田谷区立学びの多様化学校(不登校特例校)等基本構想策定委員会で検討を進めているところであり、三月には基本構想案をまとめていくと聞いています。 策定委員会の中では、児童生徒、保護者向けに行ったアンケート調査に基づいて、学びの多様化学校分教室「ねいろ」の評価検証から出てきた課題や好事例を検証、分析し、本校への反映について議論をしているところとも聞いています。 新たな学びの多様化学校本校設置に向けては、教育委員会と連携し、区議会や区民からの御意見をいただき、本校設置の検討と併せ、子どもたちが楽しいと思える居場所づくりや、区立学校全体が不登校を生み出さないための取組など、全体としての取組を丁寧に進めてまいります。 道路の整備についてのお尋ねです。 主要生活道路一〇六号線、通称恵泉通りにつきましては、昭和四十一年から事業に着手し、これまで地権者の皆様から御協力をいただきながら事業を進めてきました。事業に御理解、御協力をいただけない地権者の方につきましては、土地収用法の手続を進め、区は、道路用地部分の土地の権利を取得するとともに、土地の明渡し裁決も収用委員会から得ておりますが、明渡し期限が経過した現在においても自主的な移転がなされず、現に生活の場として居住する状況が続いており、残念ながら土地の明渡しには至っておりません。 自主的な明渡しが何よりであることから、区ではこれまで度重なる訪問や催告書の送付を行い、明渡しをお願いし、今年度も所管に指示し、面会を行ってきたところであります。 今後、関係者に強く働きかけながら、一日も早い開通を目指し、行政代執行の可能性についても整理をしつつ、建物再建プランの改めての提示や、交渉の多角化など工夫もしながら、相手方との交渉を密に進めてまいります。 〔中村副区長登壇〕
私から四点御答弁いたします。 まず、物資供給担当副参事の役割についてです。 区では本年一月一日、自衛隊の各種災害派遣、特に被災地で物資輸送等に携わった経験やノウハウを有する退職自衛官を物資供給担当副参事として登用し、さきの消防経験者である危機管理監の設置と併せて、専門人材による危機管理体制の強化を図ったところです。 物資供給担当副参事は、その知識や経験を踏まえ、備蓄物資や支援物資の集積、輸送、供給などの体制確立を担う役割となります。今後の地域防災計画の修正では、重点項目としています物資供給体制の整備について、専門的な視点から検討することや、実効性のある物資輸送計画の策定を主導していきます。また、災害発生時には、被災現場での豊富な指揮経験を生かし、備蓄物資、支援物資の集積・輸送拠点等において、現地本部での指揮を執ることなども想定しております。 能登半島地震では、警察や消防、自衛隊の救助・救援活動が日々報道されています。区といたしましては、専門人材のネットワークを効果的に活用し、これら関係機関や協力・協定団体等とこれまで以上に緊密に連携しながら、各種訓練を実施するなど、九十二万区民の安全を確かなものとするべく、実践的な災害対応力を高めてまいります。 次に、公共施設更新の財源確保についてです。 今後、区において更新が必要な公共施設は、今般お示ししました世田谷区公共施設等総合管理計画一部改訂(第二期)の計画期間内である令和十八年度までに、床面積ベースで全公共施設の三分の一に及びます。区は、これらの計画を計画的にかつ着実に進めていくため、人、物、金、情報などの経営資源を最適化し、持続可能な自治体経営の確立を目指す新たな行政経営への移行実現プランを取りまとめました。 本プランは、経費削減を中心とした従来の改革とは一線を画すものであることから、行革効果額をお示ししておりませんが、例えば内部業務見直しやデジタル技術の活用などにより、令和六年度から九年度までの四年間で、常勤職員七十六名分に相当する約十四万三千時間の業務時間の削減を見込んでおります。こうした職員の力をより一層の区民サービスの向上や、さらなる業務改善の取組に振り向けていくことで、中期的には経費削減を含め、改革の相乗効果が期待できるものと考えております。 今後、本プランに掲げる変革に向けて、強い意志を持って全庁で取り組み、その進捗と効果について適宜、議会にお示ししてまいります。 次に、公共施設の効果的、効率的な管理と区内事業者の健全育成の両立についてです。 ただいま御答弁いたしました区内公共施設の更新のピークに対応しながら、適切な維持管理を行うためには、区の人員体制の強化だけでなく、設計から工事、維持管理において、区内の施設を熟知している区内事業者を含めたオール世田谷で取り組むことが不可欠です。 御指摘の包括管理業務委託においては、既に先行自治体において実績があり、国としても手引をまとめているものであり、施設の維持管理水準の統一や向上等の効果が見込まれるものと認識しています。 区といたしましても、区内事業者の健全育成の視点を基本に、限られた体制の中で、区民が安全で安心して施設を利用できる環境を提供することを第一に、区内事業者に対して丁寧な説明、相談等を開始し、対話を行いながら全体の仕組みについて検討を進めてまいります。 次に、保育ニーズとのミスマッチの解消についてです。 令和五年四月における区の待機児童は、一歳児で十人発生した一方で、認可保育園のゼロ歳児や四、五歳児を中心に千三百三十九人の欠員が生じました。認証保育所においては、欠員の増加により閉園する施設があるなど、年齢や地域、施設により需給のミスマッチが生じ、入園を希望する子育て家庭や園運営に大きな影響を与えていると認識をしています。 こうしたミスマッチについて、需給の地域偏在に加え、就学前人口は減少傾向にあっても認可保育園への入園希望者は高止まりしていることや、申込みがゼロ歳児から育児休業取得後の一、二歳児にシフトしていることが主な要因と考えており、今後の対応に向け、さらなる分析を行っているところです。 本年四月に向けた一次選考では、一、二歳児の入園が厳しいことから、追加受入れや弾力化等により、一、二歳児の入園可能数を十六枠拡大したところです。 今後、さらなる入園可能数の拡大や、区立、私立にかかわらず欠員の多いゼロ歳児定員を非内定者の多い一、二歳児へ振り替えることについて、インセンティブの仕組みも併せて検討するほか、年齢間の柔軟な受入れや、二次選考を踏まえた定期利用の拡大など、可能な限り入園の御希望にお応えできるよう取組を進めてまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは二点御答弁申し上げます。 初めに、本庁舎等整備について、契約変更に関する専決処分についてです。 本庁舎等整備は、令和三年七月の着工以降、大成建設から二回のスライド請求があり、年度払いを行う時期に合わせて専決処分による契約変更を行っています。契約変更に当たり、区は大成建設からの請求金額について、公共積算単価などに基づき査定するとともに、大成建設の責による工程遅延分はスライド請求の対象から除外するなど、金額の妥当性を厳正に査定し、議会に対して速やかな報告に努めてきたところです。 あわせて、建築基準法関係規定への適合や建物機能の向上に向けた調整等、着工後に当初設計からの変更が必要となった項目については、工事進捗に影響を与えないよう、工事関係者との協議調整を行い、同時に、変更に当たり必要となる工事についても、遅延の影響を除外した積算単価を用いるなど、精査の上、議会に対し丁寧な報告に努めてきました。 今後とも、区内最大規模の本庁舎等整備工事においては、常に工事費抑制の視点を持って監理監督に努めるとともに、工事の進捗に伴い設計内容や契約の変更が必要になった際には、時期を逸せず、議会に報告し、工事の円滑な推進と適切な事務執行に努めてまいります。 次に、強靱な世田谷を目指した道路整備のスピードアップについてです。 道路は区民生活を支える重要な都市インフラの一つであると考えており、これまで、せたがや道づくりプランに基づき計画的に事業を進めています。 先月発生した能登半島地震など、繰り返す大規模な自然災害を目の当たりにし、災害に強いまちづくり、また、被災後の回復力が高いまちづくりの重要性を強く感じているところです。 災害に強いまちづくりには、建物等の倒壊により道路の一部が遮断されても通行が可能となる幅員を有し、また、延焼遮断帯でもある都市計画道路や延焼遅延効果のある主要生活道路の整備が重要であると考えており、まずは、未着手である優先整備路線の事業着手に向け、スピード感を持って取り組んでまいります。 また、道路整備を進めるに当たり、権利関係が複雑な用地の取得等で長い時間を要する状況がございますが、用地取得交渉の外部委託の積極的な活用など様々な工夫をしながら、引き続き、事業期間の短縮に努めてまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
区立幼稚園の担うべき役割と将来に向けた区立幼稚園の在り方について御答弁申し上げます。 区立幼稚園は、子どもたちの育ちや学びを支える力である非認知的能力を育む教育活動など特色ある取組を展開し、私立幼稚園等とともに世田谷区の乳幼児教育・保育の充実を図ってまいりました。その一方で、区立幼稚園においては、近年、未就学児人口の減少など、社会状況の変化に伴い園児数の減少が顕著となるとともに、要配慮児等へのきめ細やかな教育、保育を実践し、インクルーシブな教育、保育を推進することが求められるなど、時代とともにその役割も変化してまいりました。 区は、このような変化を踏まえ、令和四年八月に区立幼稚園集約化等計画を策定し、八園ある区立幼稚園を五園に集約化するプランとともに、地域の教育、保育の推進拠点として位置づけ、機能充実を図ることといたしました。集約化後の区立幼稚園については、私立幼稚園とともに十分にコミュニケーションを図りながら、集約化等計画に基づき、三歳児の段階から要配慮児を含む幼児への質の高い教育、保育の提供に取り組んでまいります。 また、乳幼児教育支援センターを中心に区立幼稚園と私立幼稚園等との連携・協力関係を深め、施設種別を超えた連携の促進や、就学前教育と義務教育の円滑な接続を図るなど、区全体の教育、保育の質の向上を目指してまいります。 以上でございます。
私からは、少子化対策、子育て支援としての独自の定住支援についてお答えいたします。 二〇二三年の総務省統計の人口移動報告によりますと、年齢が三十代と、ゼロから四歳児はいずれも転出超過で、過去四年間の増減数の傾向が類似していることから、三十代では乳幼児を抱えるファミリー世帯の転出超過は一定の割合を占めていることが推測できますけれども、転出を決断した具体的な理由までは把握できておりません。 そこで、区では効果的な支援策の実施に資するよう、かつて世田谷区に住んでいた方などを対象に区からの転出理由などを把握するためのアンケート調査を年度内に行う予定でございます。また、御提案をいただいております近居につきましては、若者を対象に実施した調査で得られた近居に関する実態やニーズなどについてのアンケート結果を現在、集計・分析作業をしております。 区といたしましては、まずは区内の人口動態や居住意思などの把握、さらに区内の住宅事情など様々な観点から実情把握に努めるとともに、他自治体における様々な取組を検証しながら、実情に見合った効果的かつ実効性のある世田谷にふさわしい具体的な定住支援策を検討してまいります。 以上です。
私からは、災害対策について二点御答弁申し上げます。 初めに、災害対策のアップデートについてです。 区では、都の新たな被害想定や関連する各計画のほか、この間の防災施策の進捗等を踏まえ、区の総合的かつ基本的な防災計画である世田谷区地域防災計画の修正を今年度より行っておりまして、先日の環境・災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会において修正方針の案をお示ししたところです。 修正に当たっては、災害対策の課題となっている在宅避難の推進、避難行動要支援者対策、物資供給体制の整備、災害時医療救護、共助の推進を重点項目として位置づけ、検討を進めていく予定です。 今後、来年度末に修正を完了させるべく、世田谷区防災会議における議論等も踏まえながら修正作業を進め、併せて関連する計画や、議員お話しの震災復興マニュアルについても整合を図るなどしながら、その見直しについて関係所管とともに検討してまいります。 また、こうした計画等を策定することだけにとどまらず、内容の具体化と実効性を高めるため、区民や関係団体と協働しながら訓練を実施するなど、各地域、地区の防災力のさらなる向上を通じて被害の最小化を図り、震災後の早期復興につなげてまいります。 次に、防災カタログギフトについてです。 来年度実施する防災カタログギフト配付事業は、災害時の備蓄を一日分も保有していない区民の割合が約一二%に上ることから、区民自身の在宅避難の必要性に関する意識づけや備蓄行動を促すことを主な目的とする事業です。多額の予算をかけて実施する事業であることから、議員御指摘のとおり、一度限りの物品配付にとどまらず、今後の行動変容までこの事業のインパクトを及ばせることが肝要であると認識しています。 区では、三月に区内全戸に対し在宅避難の重要性の啓発を目的とした冊子を配付する予定です。能登半島地震での避難所の状況に関する報道の影響も加わり、啓発冊子の配付により区民の防災意識は一定程度高まるものと考えております。この冊子の配付に続く形で防災カタログギフトの配付を行うことで、次の段階である自発的な備蓄行動へとつなげてまいりたいと考えております。 また、商品の申込みの際には併せて防災についてのアンケート調査を実施し、今後の施策に生かしてまいります。今後も在宅避難のための備蓄については課題と捉え、引き続き区民への働きかけなど、効果的な施策展開に努めてまいります。 私からは以上です。
私から、スポーツの場の整備について御答弁いたします。 区は、上用賀公園拡張事業や和田堀給水所の上部を利用したスポーツ施設の整備計画、また、区と民間事業者、区内大学とが連携した第一生命グラウンド、J&Sフィールドなどの区民が利用できる場の確保など、環境整備に取り組んでいるところではございますが、いまだにスポーツ需要に応え切れていないものと認識しております。 次期世田谷区スポーツ推進計画では、この課題を踏まえ、現在進めておりますスポーツ施設の整備に加え、大蔵運動公園、大蔵第二運動公園の再整備計画などを重点的な取組とするとともに、身近な場での運動の機会が確保できるよう、環境整備を進めていくこととしております。 また、区民にとって身近で、いつでも気軽に運動できる場を地区スポーツ施設として位置づけ、総合支所や都市整備領域所管とも連携しながら公園や緑道等における環境整備を図ってまいります。また、これまでも進めてきております学校施設の開放につきましては、教育委員会や学校からさらに協力をいただきながら、学校教育に支障のない範囲での曜日や時間帯の拡大に向け、検討を進めてまいります。 また、J&Sフィールドのように大学や民間事業者と連携、協力できる仕組みづくりの検討など、これからもより一層スポーツの場の拡充に努めてまいります。 私からは以上です。
最初に、経済産業政策について二点御答弁申し上げます。 まず、せたがやPayの今後の取組について御答弁申し上げます。 令和三年二月の制度開始以来、中小・個店支援、生活者支援、地域社会DXを目的として商店街振興組合連合会が運営するせたがやPayを支援してございまして、地元世田谷のデジタル地域通貨として利用者、事業者の双方に広く普及しつつあると認識しているところでございます。 ポイント還元事業では、投じた原資の三倍を超える消費喚起効果、同じく三倍以上の経済波及効果を生み出すなど、商店街をはじめとする区内経済の活性化に貢献してまいりました。チャージ方法の多様化など、アプリの利便性を高めながら、社会経済状況と財源見込みも踏まえて今後も切れ目なく支援していきたいと考えているところでございます。 また、これまでもせたがやPayを高齢者の外出促進、省エネ・再エネ行動促進などのインセンティブとして活用しておりますが、それらを継続、拡充させるほか、各商店街独自の販売促進など、地域経済活性化に活用できる機能の充実など、新たな分野での取組を展開すべく検討、準備を進めているところでございます。「持続可能な経済循環で実現する世田谷のウエルビーイング」をテーマに、せたがやPayの区民生活へのさらなる浸透、発展を目指してまいります。 続きまして、中小事業者への物価高騰に伴う支援について御答弁申し上げます。 昨今の物価高や人手不足、DXの進展や働き方の多様化など、区内事業者を取り巻く状況は日々大きく変化しているものと認識してございます。区といたしましては、区内事業者の方々の実態調査などを踏まえ、経済産業政策の根幹となる世田谷区地域経済発展ビジョンの策定を進めているところでございます。 このビジョンでは、中小事業者をはじめとする既存産業を中心に、セーフティーネットの充実や販路拡大、新商品開発など、生産性の向上、従業員確保といった中小事業者の方々の経営基盤強化を後押しするとともに、専門家の伴走による価値創造や、せたがやPayを活用した消費喚起などの実施を掲げているところでございます。 また、併せまして、その時々の地域経済の状況分析を行い、実情を踏まえた横断的対応策を迅速に実行に移していくことが重要であることから、区内部における体制強化に加え、産業団体との連携強化、他自治体の事例研究も行いながら適時適切な施策を積極的に展開していけるよう取り組んでまいります。 最後に、エコ農業の支援について御答弁申し上げます。 区では、環境に配慮した農業の促進に向け、区内の東京都エコ農産物栽培農家に対して区独自の助成や消費者の方々への発信を行ってございまして、お話しのとおり、現在区内でエコ農産物認証を受けている農家の方々は二十六名いらっしゃいます。東京都エコ農産物認証制度は、エコ二五、五〇、一〇〇と都内の通常の化学肥料等の使用実態に対する削減率ごとで三段階に分かれてございまして、区ではエコ五〇、一〇〇の認証農家の方々に対し堆肥や有機質肥料の助成などを行っており、令和五年度は二十三名の方に現時点で百六十万円余りの堆肥や有機質肥料の助成を行ってございます。 このエコ農産物制度による認証につきまして都内他区市町村の状況を調べたところ、世田谷区はエコ五〇の認証が二十一件、エコ一〇〇が十件で、いずれも都内区市町村では一番多い件数となってございます。昨今、全国的な環境負荷低減に取り組む農業の推進に伴い、新たな資材等も開発されているところから、今後、これら減化学合成農薬、減化学肥料に寄与する資材に関しても対象の拡大に向けた検討を進めてまいります。引き続き助成制度等の周知を進めながら、関係団体と連携し、環境に配慮した農業を進める農家の方々への支援に取り組んでまいります。 以上です。
私からは、犯罪被害者支援について御答弁申し上げます。 区の犯罪被害者等支援につきましては、令和元年に世田谷区犯罪被害者等支援検討委員会を設置しまして条例の制定と支援策について検討を行い、まずは犯罪に遭われた方の相談を直接受けるため、犯罪被害者等相談窓口を令和三年六月に開設したところでございます。 開設後は、相談件数とともに深刻なケースも年々増加している状況となってございます。こうした中で、現在は令和七年四月の条例施行に向けまして、従前の委員会に犯罪被害者当事者の方二名、弁護士、医師等を新たに加えた世田谷区犯罪被害者等支援条例あり方検討委員会において検討を進めており、条例においては区や区民、事業者の役割や、経済的支援や居住支援といった支援策等について、また、具体的な支援内容など、条例の実効性を担保するために策定する運用方針について様々な御意見を頂戴しているところでございます。 区では、期せずして犯罪被害を受けた方やその家族、また、遺族に寄り添い、一日でも早く安全で安心できる日常を取り戻すことができるよう、必要な支援を途切れなく行いたいと考えており、この委員会での検討をお願いしているところでございます。今後、区議会へも御報告しながら、実効性のある犯罪被害者等支援の取組を進めてまいります。 以上でございます。
私からは、健康せたがやプランについて、医師会や歯科医師会等との連携、また、がん検診について、そして、おたふく風邪ワクチンの有効性の周知啓発など、一括して御答弁をいたします。 新型コロナウイルス感染症への対応を経て、区と医師会、歯科医師会等の間の連絡や情報共有は従来よりも密に一段とスムーズになったものと考えております。今後、健康せたがやプラン(第三次)で掲げる各種の取組を着実に進めていくこととしており、その中でも予防や早期発見のために重要となるがん検診については、受診率向上につながるよう分かりやすい受診勧奨、受診手続への抜本的な見直しを進めてまいります。 これらに取り組むに当たっては、医師会、歯科医師会等の関係機関の連携が不可欠であると考えております。おたふく風邪は幼児期における二回のワクチン接種が有効とされており、区では令和六年度に任意接種の自己負担を軽減する助成制度を開始予定です。医療機関やホームページ等での周知に努めてまいります。 また、喫緊の課題である災害時医療の体制整備を急ぎ進めていきたいと考えており、これらの取組に当たっても医師会、歯科医師会等の関係機関との協力は不可欠であり、日頃からの意思疎通を大切にしながら連携体制の強化に努めてまいります。 私からは以上です。
私からは、地域密着型サービス事業所宿舎借り上げ支援事業の改善について御答弁いたします。 区では、介護人材の確保及び育成、定着支援のための施策を総合的に展開しており、介護職の住まい支援については東京都が対象としていない地域密着型サービス事業所を対象とした宿舎借り上げ支援事業等を実施しています。地域密着型サービス事業所宿舎借り上げ支援事業は令和四年度から実施しており、四年度の実績は六事業所十一戸、助成金額は計三百九十五万円でした。 こうした状況を踏まえ、令和五年度は一事業所四戸までとしていた戸数制限をなくしたほか、世田谷グループホーム連絡会などの事業者と直接対面する場も活用し、制度周知を強化したところ、令和六年一月末実績で十一事業所二十七戸、助成金額は計一千七百万円程度と増加する見込みです。 令和六年度に向けてさらなる制度周知を徹底することに加えて、補助対象に新たに介護予防支援事業所を追加することや、一戸当たりの補助対象期間は四年間を上限としていたところ、都に準じて撤廃するなど、本事業をより多くの事業者が活用しやすいよう改善を図ってまいります。 私からは以上です。
私からは、給付型奨学金制度の対象拡大の御質問について御答弁いたします。 国は、高等教育の修学支援新制度を通じて、大学等の入学金や授業料の減免、及び給付型奨学金の給付を実施しております。令和六年度からは世帯年収基準が約六百万円程度の中間層の多子世帯や理工農系まで、その対象が拡大される予定です。 来年度から区が実施します生活保護世帯出身の大学生等を対象とした給付型奨学金は、大学進学に伴い、生活保護の適用から外れ、出身世帯の保護費が減額となり、その影響も少なくないという制度の壁があり、このことが低い大学進学率につながっているという国の制度のはざまにある生活保護世帯出身の子どもを支援することを目的としております。 区独自の給付型奨学金の拡大につきましては、その規模からも基礎自治体での実施には限界があり、諸外国に比べGDPに対する公教育費が占める割合が低く、家庭の教育費負担が高い日本の現状を考えますと、国による高等教育に係る費用のさらなる負担軽減が重要であると考えております。 今年度実施しました子どもの生活実態調査により、経済的な理由による生活困難を抱えている高校生世代が一五・四%いることが明らかになりました。本調査結果や国の動向等も踏まえ、支援に関する課題を整理し、次期子どもの貧困対策計画において、区として取り組むべき方策を検討してまいります。 以上です。
私からは、医療的ケア児童生徒及び家族に対する学校現場での支援についてお答えをいたします。 学校等における医療的ケア実施ガイドラインの策定に伴い、人工呼吸器を使用している医療的ケア児の保護者の校内待機の解消は初めての取組であることから、安全性に十分配慮し、慎重に進める必要がございます。そのため、学校が共通の認識を持って統一的な医療的ケアを実施できるように校長会、養護教諭部会、学校医療的ケア看護師の研修のほか、対象となる学校の教職員への個別説明を通じてガイドラインの周知徹底を図ってまいります。 保護者の校内待機の解消に向けて関係者が意思疎通を十分に図り、マニュアルの作成や訓練等を着実に実施するために、教育委員会は本人、保護者の意向を確認しつつ、学校医療的ケア看護師の確保、学校と関係者間の調整や連携の構築、及び実施状況の進捗確認を通じて円滑な実施体制の確立に取り組み、学校現場を支援してまいります。 また、取組を進める中で生じた課題の解決や当事者からの御意見を踏まえて、適宜ガイドラインの改定を行うなど、継続的な改善に取り組み、医療的ケア児の自立や家族の支援に努めてまいります。 以上です。

それでは、再質問三点、質問してまいります。 まず、専決処分についてです。 今後、議会でも専決処分の在り方について協議していくことになると思いますけれども、改めて区としての見解を伺いたいと思います。 二点目、本庁舎等整備についてです。これは区長に伺います。 和解に関する議案が提案されておりますけれども、改めて区長、この交渉は山登りで言えば何合目にあるというふうにお考えでしょうか。この交渉は、相当粘り強く大成建設とも対峙していかなければならないというところがあり、高い山がそびえ立っているわけです。剛毅果断という言葉がありますが、意志が強く何事にも屈しないという、思い切って実行するという姿勢のことでもありますけれども、この剛毅果断という言葉どおり、区長にはそうあってほしいというふうに思います。今後、損害賠償に係る交渉への意気込み、覚悟、決意を伺いたいと思います。 そして、区長にもう一点、恵泉周辺の道路整備について再質問させていただきます。 区長は、この行政代執行についてどのように受け止めていらっしゃるでしょうか、お考えでしょうかということを改めて伺いたいです。代執行については、区長が最終決定、最終執行ということではなく、いわゆる代執行の最終決定、執行は東京都なんです。ですから、世田谷区として意思表示すらも東京都にしていない、働きかけていないというのは全線開通を目指して実行していないということと同じ、私は壇上で申し上げましたが、実行が伴っていないのはいけませんよというところでございます。ぜひとも東京都にすら働きかけていないのはなぜかというところを、再度御答弁いただきたいと思います。 〔保坂区長登壇〕
石川議員の再質問にお答えします。 まず、本庁舎整備、合意書を御提案しているわけですが、今後の決意という御質問でございます。 今回の合意書案は、大成建設が区に対して支払う違約金や損害賠償のフレームを確定する内容となっています。あえて登山に例えれば、登るルートが選択、確定をし、登り始めたところ、まだまだ多くの課題があり、うまずたゆまずしっかりその任を成し遂げる決意でございます。御指摘を受け止めて頑張っていこうと思います。 この合意書の締結後、区として、区に生じる損害をできる限り数値化、積み上げ、大成建設に対して示すとともに、区との損害賠償の協議において大成建設が誠意ある対応を行うよう、節目ごとに私も前に出て同社に強く要請し、区民の利益を最大限確保できるよう尽力をしてまいります。 あわせて、一期竣工後も継続する本庁舎整備工事について、引き続き無事故で良質な建物になるように進め、区民生活を支える行政拠点の完成に向け取り組んでまいります。 恵泉裏通りについての再質問でございます。 主要生活道路一〇六号線、通称恵泉通りにつきましては、所管にて代執行庁である東京都とのヒアリングを行ってきておりますが、都からは、行政代執行は最終的な手段であり、慎重な判断が求められていると報告を受けています。今後も東京都と意見交換を続けていきます。 私としては、自主的な明渡しの可能性が少しでも残されている限り、任意交渉による解決を目指してまいりたいと考えていますが、本件につきましては一日も早い開通を目指し、行政代執行の可能性についても整理をしつつ、相手との交渉を密にし、今後も総力を挙げて交渉を続けていきます。
私からは、専決処分についての再質問にお答えいたします。 区は、法令及び区議会での議決を遵守する立場にあり、今後の区議会での御検討、御議論を尊重し、その結果を十分に踏まえて職務を遂行してまいります。 以上です。

引き続き予算委員会でしっかりと質疑をしてまいります。 以上で自由民主党世田谷区議団の代表質問を終わります。

以上で石川ナオミ議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後三時五十六分休憩 ────────────────── 午後四時十分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

この際、議事の都合により、本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。 ────────────────────

代表質問を続けます。 公明党を代表して、三十九番福田たえ美議員。 〔三十九番福田たえ美議員登壇〕(拍手)
元日に発生した能登半島地震は最大震度七を記録し、多くの被害をもたらしました。改めて、お亡くなりになられた方々に衷心より御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。一刻も早い復旧と被災者の一日も早い生活、なりわい再建に我が党として総力を挙げて取り組んでいく決意です。 さて今般、国民の不信を増大させている政治資金問題では、法を遵守し、範なるべきはずの多くの国会議員がキックバックに関与していた事態は決して看過することはできません。本来であれば、災害対策はもとより物価高騰対策や賃上げへ向けた緊急経済対策の推進、さらに円安に伴う影響など政策を遂行しなければならないはずの政治が揺らいでいます。重要課題への対応が急務な今、自民党自らその場しのぎで終わらせない説明責任を果たすとともに、自らの政治改革へ不断の決意で臨むべきであることを申し述べておきます。 我が党は、本年結党六十年を迎えます。結党時に大衆とともにとの言葉に集約された生命、生活、生存を最大に尊重する人間主義が軸に据えられています。そこには、理想と現実のはざまで少しでも現実を理想に近づけていく、その実践力を引き続き貫いてまいります。 それでは、公明党世田谷区議団を代表して質問並びに提案をいたします。 初めに、災害対策について伺います。 我が党は、東日本大震災やこのたびの震災を教訓にして世田谷区の災害対策をより一層強化し、安心安全を構築すべきと考え、四つの観点からお伺いします。 第一に、避難所の衛生管理等についてです。 能登半島地震では、改めて避難所の在り方が問われました。停電や断水が続くことで感染予防となる手洗いができない、トイレが流せないなど劣悪な衛生環境が大きな課題となっています。また、体力の低下で免疫力が落ち、感染症にかかるリスクが高まり、被災地では新型コロナウイルスやインフルエンザを含む急性呼吸器感染症やノロウイルスなどの消化器感染症に罹患する人が拡大しました。 そこで、被災地で注目を集めているのが限られた水を再生利用する水循環機器の配備です。この機器は、使用した水をフィルターや塩素、紫外線などで処理し、九八%以上を再生利用を可能とします。手洗い用としては、二十リットルの水を約五百回の使用可能とし、簡易シャワーでは、給湯器に接続することで温水の使用を百リットルの水で百回使用を可能とし、石けんやシャンプーを含む水も再生利用ができます。 一方で、避難所における段ボールベッドの有効性も改めて見直されました。段ボールベッドは床からの距離が取れることで寒さをしのぎやすく、かつ、ほこりも吸い込みにくいということで、避難者の感染リスクを減らすことができます。命を守るためには避難所で衛生環境の安全性が求められますが、区の見解を伺います。 第二に、区内団体との災害協定の総点検についてです。 これまでも求めてまいりましたが、新たに危機管理室に着任された自衛隊OBとともに災害協定の抜本的な総点検及び災害を想定した連携訓練の実施が求められます。例えば、道路における復旧作業を担う土木事業者、倒木の撤去を担う造園事業者、倒壊した家屋の最低限の安全措置を施す建築事業者、さらに、物資や資材などの物流を担う運送事業者、避難所における汚泥を処理する一般廃棄物事業者などとの訓練が行われていません。能登半島地震でも明らかになったように、災害協定に基づく復旧は最重要課題であり、スピード感を持った対処が求められます。さらに、通信手段についても脆弱であることから、早急に連携訓練を組み入れ、実施すべきです。区の見解を伺います。 第三に、一人に寄り添う着実な在宅避難者支援についてです。 区は、令和六年度当初予算案主要事業として地域防災力の向上に向けて在宅避難の推進への予算配分を行うとしています。しかし、能登半島地震において自主避難所や在宅避難されている被災者の方々の把握が困難であることや、支援の手がなかなか届かないなどの課題が見られています。区が在宅避難を推進する以上、課題をしっかりと把握し、その解決に向けた手法の検討が不可欠です。 例えば、静岡県富士市では、防災情報を発信するアプリ、防災ふじを市民向けに公開しています。このアプリは、高齢者や災害時の避難に助けが必要な避難行動要支援者がスマートフォンで支援を要請できる機能があるのが特徴で、在宅避難者の特定にも応用できます。 本区では、昨年九月に世田谷区防災ポータルサイトを立ち上げましたが、防災ふじのようにスマートフォンで在宅避難をしている方がヘルプ情報を発信し、まちづくりセンター単位で在宅避難者情報を一元管理できるシステムを世田谷区版で構築してはどうでしょうか。それによって、支援が必要な区民へ給水、支援物資、医療等の情報を受発信することが可能になると考えます。このようなシステム開発こそ災害対策用の予算を配分すべきです。区の見解を伺います。 第四に、公共施設のシェルター化についてです。 不測の事態や自然災害などの脅威から区民を守るため、公共建築物の一階と地下シェルター化の推進については令和四年の第三回定例会の代表質問でも求めましたが、さきの特別委員会の区の認識では、サッシに破損防止テープを貼りつけるという、あまりにも危機感が低いため、改めて質問をいたします。 東京都は、区内の緊急一時避難施設として区立小中学校や地区会館などの集会施設百八十五施設、都立施設十七施設、民間施設は三軒茶屋駅、駒沢大学駅、桜新町駅、用賀駅の四駅、計二百六施設を指定していますが、果たしてこの施設だけで対応が可能なのか疑問です。今後、Jアラートが発令される緊急時に区民が逃げ込み、安全を確保できるよう公共施設の更新時に合わせて地下部や一階部分を堅牢な構造物にする、また、出入口の幅員を広げるなど強化を行うべきです。区の見解を伺います。 次に、税金の使い方について伺います。 令和五年度補正予算において在宅避難支援事業として約三十六億円の予算を投じて防災用品に特化したカタログギフトを約五十万世帯に郵送し、一人当たり三千円相当のポイントを付与するとしております。その目的として区が掲げているのが、在宅避難を推進するに当たり三日未満の防災用品の備蓄にとどまっている区民は約四割の区民に対して、意識を啓発し、在宅避難に向けて備蓄を促すとされています。果たして、三十六億円の予算をかけてカタログギフトを全世帯に配付することが適切なのか、甚だ疑問です。 そもそも、既に備蓄をされている区民の方々が六割以上いるということを考えると、その税金の使い方として、ほかに有効な活用方法があるのではないかと考えます。カタログを約五十万世帯に郵送するという点だけ見ても、ペーパーレス化、CO2削減という環境に配慮した区の取組と逆行する対応ではないでしょうか。 ここで、二点伺います。 一点目に、デジタル化を進める本区として、防災用品セットを紙媒体のカタログではなく、「区のおしらせ」の特集号を組み、全戸配付をし、区のホームページ上で電子カタログ情報として案内すれば、環境に配慮しつつ郵送料も圧縮できると考えます。また、郵送代として計上している経費を世帯単位で申込みをするシステム構築に転用するなど、デジタル化のさらなる促進に役立てるべきです。区の見解を伺います。 二点目に、予算の投入の仕方に疑問が残るのは効果検証がなされていないからです。デジタル化を推進する本区として、従来の郵送費用の見直しや、対象者への効果がある施策であるのか、税金の使い方の軸を構築すべきです。区の見解を伺います。 次に、区の体質改善について伺います。 区の体質改善として、昨年九月の第三回定例会では、意欲ある職員の育成と、その職員の声を形にする管理職の育成について伺いました。今回はその二として、昨年十二月、世田谷区は初の副業人材の採用に取り組みました。募集職種としては、広報紙の編集アドバイザー一人、観光プロモーション一人、公園利活用推進アドバイザー一人、エリアリノベーション一人、動画配信アドバイザーが二人とのことです。この取組の発想は評価いたしますが、重要なのは有能な副業人材と区の若手職員をどのように融合するのかが問われます。副業人材の方に単一的な業務を担ってもらうのではなく、次の区政を担う意欲ある若手職員がこの取組を通して何を学び、何を吸収し、どうスキルアップをし、区としての体質改善へとつなげていけるのかが勝負です。そこに公金を投じるべきです。区の見解を伺います。 次に、介護予防について伺います。 人生百年時代を迎えた今、健康な生活を長く続けたい。そのためには、介護を受ける状態にならないようにする予防が重要です。しかし、本区の要介護二以上の認定者の割合は八年連続で国、東京都の平均より高い認定率であります。世田谷区基本計画(案)の政策七、健康づくりの推進・介護予防の総合的な推進では、セルフマネジメント力の向上のための介護予防普及啓発事業の実施、重度化防止に介護予防筋力アップ教室の充実を掲げていますが、計画の目標を事業に参加した人数にとどまり、介護予防事業の本来の目的である利用者の身体機能の改善などが評価軸になっていません。区の要介護認定者は年々増加をしており、講座の参加回数を目標に設定するような曖昧な事業から、ターゲット層を明確にし、どのように改善が図られたのかを指標にした事業へと転換をしていくべきです。 例えば、以前、会派で視察をさせていただいた大阪府大東市では官民連携で住民主体の元気な高齢者づくりを推進し、僅か三年で年間三億円の介護給付費を削減いたしました。介護予防の継続の困難という最大の課題を大阪市立大学と健康のまちづくりに関する包括連携協定を締結し、市民のデータを中長期に蓄積、研究を行うことで科学的根拠を持った介護予防が市民の継続した行動につながっています。さらには、事業者にインセンティブを与えることで効果を生み出しています。 さらに、京都市では、令和元年からNECと連携し、ICTデータを活用し、フレイルの状態を見える化することで医療職のスタッフがデータに基づいた効果的な指導を行い、セルフマネジメントの継続する原動力となっています。市内の自主グループに出張して体力測定会を年に一回以上実施したデータを蓄積することで、地域などのマクロの視点と高齢者一人一人のミクロの視点の両方から分析することで効果的な介護予防施策へと展開をしています。 ここで、二点伺います。 一点目に、介護予防を確実に進めている大阪府大東市やICTデータを活用している京都市のように、介護予防の対象者と成果を明確にし、介護予防の見える化をすべきです。さらに、成果を出した事業者にはインセンティブを与えるべきです。区の見解を伺います。 二点目に、区は介護予防の政策として高齢者自身によるセルフマネジメントの向上を掲げています。全区展開をする高齢者の外出促進をするデジタルを活用したポイントラリー事業については、セルフマネジメントの向上への評価とともに、向上された方が継続していただくための健康ポイントを付与する事業へと転換すべきです。区の見解を伺います。 次に、シニア世代の生きがい就労のサポートについて伺います。 WHOが発表した二〇二三年版世界保健統計によると、平均寿命の最も長い国は日本となり、八十四・三歳でした。一方で、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活ができる健康寿命は七十四・一歳と十・二年もの差があります。東京大学の秋山名誉教授は、社会とつながり、役割を持ち、誰かの役に立つ、感謝されるといった関わりを持ち続けられる人生の期間を貢献寿命と定義され、都道府県別の高齢者の医療費と就労率を比較し、貢献寿命を延ばすことで健康寿命の延伸にもつながるとしています。 現在、世田谷区では六十歳以上の健康で働く意欲のある方に対して、公益社団法人世田谷区シルバー人材センターにおいて生きがい就労として仕事の開拓などを行っていますが、令和四年度の事業報告を見ると、改善は見られるものの、会員数に対して十分な仕事を提供できておりません。 また、三茶おしごとカフェが令和四年四月からR60―SETAGAYAとして、五十五歳以上の方を対象にモザイク型就労などの開拓に取り組んでいますが、二年目の今年度においても十二月時点の登録数は四十五名、マッチング数も十七名と、前年度の三名に比べれば増えたものの、予算額約六百万円に対して評価できるものではなく、早急な改善が必要と考えます。 今後、ますます働きたいシニア世代が増えていくことを考えれば、現状の就労先開拓では不十分です。世田谷シルバー人材センターにおける生きがい就労と区が委託をする三茶おしごとカフェが同様の事業をそれぞれ行っていますが、成果が出ていませんので、こうした状況を改善し、資金や人材を集中して投資していくべきと考えます。今後、事業を統合するなどしてモザイク型就労の開拓など、六十歳以上の就労に力点を置いた取組にしていくべきと考えますが、区の見解を伺います。 次に、教員不足の現状打開について伺います。 世田谷区の公立小中学校で今年度は、四月当初から教員不足が顕在化をし、引き続き深刻な現状が続いています。産休や病欠により教員を探しても補充できず、副校長に担任をお願いするしかないと、学校現場からの苦痛な嘆きは少なくない状況です。このままでは学校運営が立ち行かないばかりではなく、教員一人一人の負担も重なり、児童生徒への影響も懸念されます。 文部科学省が昨年四月に六十八の都道府県や政令市に行った調査では、二十九自治体で教員不足が前の年より悪化したと回答しており、その後も対策を講じていない自治体もあるということで、文部科学省では今春も教員不足は危機的な状況が懸念されるとしています。 そこで、二点質問をしてまいります。 一点目に、教育委員会は令和六年度からの世田谷区教育振興基本計画を作成し、学校の支援と働き方改革を示し、重点取組として学校への支援体制の強化を挙げています。本計画では、世田谷区の特性を深く理解した教員を独自に採用することで世田谷区の教育の安定を目指し、任用制度を検討しますと明言しています。現状を打開するにはスピード感が最重要です。区独自の任用制度に踏み切るべきです。区の見解を伺います。 二点目に、東京都の採用試験は二〇一三年度に全体で一万六千二百八十四人だった受験者数は、二〇二三年度に七千九百四十八人と半減しました。小学校教員の受験倍率は一・一倍に落ち込みました。首都圏の他県の小学校受験倍率は一・五から三・四倍で、都の低さが目立つ状況です。地方からの採用も視野に入れた支援制度もつくるべきです。また、今こそ東京都へ教育人事権移譲を進め、世田谷区の教育を確立すべきと考えます。区の見解を伺います。 次に、若者世代への支援について、三つの観点から伺います。 第一に婚活支援についてです。 結婚を望んでいても社会の中で出会いの機会が少ない、結婚できないという若者の声が多数寄せられていたこともあり、これまで我が会派として世田谷版の婚活支援の実施を求めてきました。そして、昨年十二月二日に初の世田谷版婚活イベントを実施したことを評価いたします。 所管課に確認をしたところ、開催の申込みでは男女ともに募集定員を超えての応募があり、キャンセル待ちも多数あったとのことです。また、全参加者の半数が世田谷区在住の若者であり、開催後のアンケートでは、満足度は約八割に上り、行政が行う安心感や、そして、定期的に開催を望む声など、今後の婚活イベントにも期待が寄せられています。 例えば、川場村ツアーなどを催し、自然の中でお互いの時間を共有したり、今後、新庁舎一期棟の竣工に伴い、施設の活用やICTを駆使したマッチングなど官民連携も視野に入れて本格的に婚活支援へ取り組むべきです。区の見解を伺います。 第二に、若者の声を生かす若者議会の創設についてです。 昨年の第四回定例会において、新庁舎一期棟の竣工に併せて若者の声を区政に反映できる仕組みと、その実現に向けて若者議会を創設することを提案いたしました。次代の担い手にとって、自分の意見を具体的に政策に反映させ、区政を担う経験は政治参加の意識を育む貴重な機会となります。そこで、若者議会の創設に向け、具体的な議論の開始を求めます。区の見解を伺います。 第三に、学びの支援についてです。 コロナ禍や物価高で家計が厳しくなる中、総務省の二〇二二年の家計調査において、親の年収によって子どもたちの教育格差が広がっていることが明らかになりました。学びを希求している子どもたちの教育機会の創出は日本の未来を築く観点からも重要な取組です。 そこで、三つの観点から伺います。 一点目に、受験料の支援です。 東京都社会福祉協議会では、受験生チャレンジ支援貸付事業で中高生の学習塾の費用や高校、大学等の受験料を無利子で貸付けし、高校、大学に入学した場合は返済が免除されます。ところが、一定の所得までの世帯に限定されているためチャレンジできない受験生がいます。対象から外れた世帯の受験生も安心して受験できるよう、世田谷区独自の支援策を講じていくべきです。区の見解を伺います。 二点目に、奨学金返還支援についてです。 我が党が求めてまいりました生活保護世帯出身の大学生等に対する給付型奨学金の実施が四月から、東京都、中小企業人材確保のための奨学金返還支援事業では、区独自で上乗せ補助が本年一月から開始され、評価をいたします。大学生の二人に一人が奨学金を利用している現状で、これらの恩恵を受けられない若者は卒業後の返還負担が重くのしかかり、家庭を持つことに消極的になっているとの声が届いています。本区として、区独自の奨学金返還支援を行うべきです。区の見解を伺います。 三点目に、中高生の学習スペースの確保についてです。 図書館のアンケート調査などから、中高生より学習ができるスペースが欲しいとの要望について、一刻も早く子どもたちが望む取組を進めるべきです。図書館の夜間利用や新旧の本会議場の活用など、公共施設の使用されていない時間帯を子どもたちの学習スペースとして有効活用すべきと考えますが、区の見解を伺います。 次に、子どもたちの熱中症対策について伺います。 今月の文教常任委員会において、区立学校のプール施設整備と水泳授業のあり方についてで、気候に変動されない屋内の簡易温水プールの複数校利用で整備を進める方針を報告されました。しかし、整備までにはかなりの時間を要します。昨年の夏、都心では六月末から猛暑日が始まり、前年より十倍の救急搬送になる切迫した状況下の区立小学校の屋外プールでの授業は、猛暑のため中止をした学校が約三割近くに上りました。 そこで、二点伺います。 一点目に、プールやプールサイドの遮熱対策を夏までに講じるべきであり、テントやひさしなど緊急に対応すべきと考えますが、区の見解を伺います。 二点目に、室内での運動機会を確保するためにも、昨年の体育館のエアコンが効かない状況を早急に改善すべきです。今年の夏までの対応を求めます。さらに、校庭での日よけができる場の確保も必要です。区の見解を伺います。 最後に、深刻な子育て環境への対策についてお伺いをいたします。 昨年十二月、区内の認可外保育施設において生後四か月の男の子の尊い命が奪われました。衷心より御冥福をお祈り申し上げるとともに、二度とこのような事故を起こさせない環境整備を区に求めてまいります。 さて、コロナ禍を経て都市部における子どもが育つ環境に大きな変化の様相を迎えています。初めに、保育園については令和二年度から三年連続で保育待機児童の解消を継続してきましたが、昨年度から四年ぶりの待機児童が生じました。一方で、定員に欠員が生じる施設が見られるなど、保育需要に地域偏在が起きています。四月の入園申込み状況では、これまでの一歳児における待機児童に続き、二歳児が想定を超えて入園に至らない状況です。そうした児童の受皿施設の役割を担っていた認証保育所や認可外保育施設が定員減少に伴い閉園が増加している事態に陥っています。 幼稚園については、令和九年三月末をもって佼成学園幼稚園が閉園することがこのほど公表されました。ほかにも、歴史ある幼稚園が閉園の決断を下している状況です。国の調査では、令和四年における女性の就業率は七九・八%と上昇しており、引き続き上昇傾向であり、共働き世帯の割合も七三・七%に上昇をしています。確かに令和五年四月時点の待機児童数は、調査開始以来五年連続で最小となる結果になっていますが、育休制度の普及やコロナ禍における利用控えの解消からの職場復帰や、今年六月に被保険者の適用拡大が中小企業に段階的に適用されることによる労働時間延長などへの行動変容など、保育ニーズの変化には注視をしていくことが重要だと考えます。令和三年度からスタートした政府における新子育て安心プランに基づき、子育て支援への強化と柔軟な対応が求められます。 そこで、二点伺います。 一点目に、保育待機児への対策についてです。 認可、認可外を問わず地域特性に応じて一歳児に続き二歳児の受皿を早急に整備すべきです。例えば、幼稚園の空きスペースを活用した預かり保育や小規模保育が展開できるよう、施設改修などへの補助制度の新設や利用定員の上限を弾力化するなど、推進を図るべきです。区の見解を伺います。 二点目に、私立幼稚園への支援についてです。 安定した幼稚園経営を維持するためには、三年保育、つまり、三歳児保育をいかに確保するかが重要であり、そのために二歳児童クラスや未就園児童クラスを設けるなど、全国では既に多くの幼稚園が取り組んでいます。今般、来年度予算では入園料や保育料補助の増額が計上されており、評価をいたしますが、今後、ニーズに合った柔軟な運営ができるよう支援を強化すべきです。区の見解を伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
福田議員にお答えをいたします。 まず、災害対策の各団体との協定についてのお尋ねでございます。 現在、区では関係団体や民間事業者を中心に約三百九十の災害時協力協定を締結しているところでございます。こうした協定は、災害時に発災直後から行政だけでは担い切れない対応を行っていただくなど、支援の漏れを埋めながら区民生活の早期復旧・復興に資するものとして大変重要であると考えています。 今回の能登半島地震においても、長期化する避難生活でトイレの衛生環境が深刻になる中、協定団体による緊急対応を講じるなどの対応があり、こうした柔軟な対応力を持ち合わせている民間団体・企業との協力は平時からの連携体制を構築していくことが欠かせないところだと考えています。 本年五月、災害対策本部が本庁舎免震棟に移動することを機にいたしまして、協定団体に対して改めて協定内容の再確認をするとともに、平時からの連携訓練の実施について協力を求め、災対各部において具体的な課題を把握しながら協定の実効性を高め、首都直下地震などに備えた強力な対応力の確立に取り組んでまいります。 次に、副業人材の方たちと若手職員の関係についてお尋ねがございました。 区では、民間企業等に属しながら副業という形で区政課題の解決に提案、助言をいただく副業人材の活用を一月にスタートさせました。千八百人を超える応募者の中から、広報紙の編集、動画配信、観光、エリアリノベーション、公園利活用推進という五つのテーマで六人の方に御協力いただくこととなりましたが、各分野の最先端で活躍する人材との意見交換や議論は職員の意欲や発想力を刺激し、新たなインセンティブをつくり出す契機になると期待をしているところです。区の中でも、若手で意欲的な職員が現状で満足することが難しくて民間企業に転職する事例がありまして、私も深刻に受け止めています。区若手職員の意欲を生かした活用について、今回の副業人材からも意見を聞きながら改革を進めることが重要と考えています。 今後は、副業人材の活用範囲をさらに拡大するとともに、やる気のある若手職員が部署の垣根を越えて副業人材との意見交換や課題解決に積極的に参加し、民間の豊かで柔軟な発想力や機動力のある課題解決手法などを学ぶことができる仕組みを整備するよう指示してまいります。若手職員を中心に民間との人的交流など様々な機会を増やし、将来の区政を担う若手人材の育成につなげてまいります。 以上です。 〔中村副区長登壇〕
私から、三点御答弁いたします。 まず、在宅避難支援事業に関連して税金の使い方の軸を構築すべきとの御質問です。 今回の在宅避難支援事業は、防災用品の配付にとどまらず全ての区民に発災時の備えを考えてもらうとともに、在宅避難の啓発に取り組むことを目的として実施するものです。今般の能登半島地震を受け、区民の防災意識が高まっているこの機を逃すことなく実施することが必要と判断し、緊急対応として令和五年度補正予算案に計上させていただきました。 御指摘のとおり、事業実施に当たっては時代に即した事業手法かどうか、対象者に施策の効果が的確に及ぶかといった視点が必要不可欠であると認識をしております。本事業の実施に当たりましても、全ての区民にいち早く確実に防災用品をお届けする適切な事業手法について、費用対効果も勘案しながら引き続き詳細を検討してまいります。今後も、社会経済状況の変化や区民生活の実態を十分把握、分析し、喫緊の課題に迅速かつ的確に対応を図るとともに、最少の経費で最大の効果を追求する基本原則を軸に、持続可能な財政運営に努めてまいります。 次に、デジタルポイントラリー事業についてです。 御指摘のデジタルポイントラリー事業は、コロナ禍の影響による外出自粛を原因とした高齢者の方の閉じ籠もり解消や介護予防の機会とするために六十五歳以上の高齢者を対象とした事業です。お話しのセルフマネジメントの向上には、介護予防に関する知識を持ってもらうことや、身近な介護予防事業に参加していただくことがまずは必要です。デジタルポイントラリー事業は介護予防講座に参加することでポイントが加算される仕組みもあり、セルフマネジメントの向上の契機としたいと考えております。 今後、この事業を進める中でデータを収集し、より介護予防効果の見える化や、セルフマネジメントの向上の評価、継続を促すためのポイント付与の方法などについて検討し、改善を図ってまいります。 次に、保育の二歳児の受皿の早急な整備についてです。 令和六年四月に向けての入園選考では、昨年度の一歳児に続いて二歳児の入園が厳しい状況となっており、一人でも多くのお子さんが入園できるよう、一・二歳児定員の拡大を実施し、各園の協力の下、現段階で十六人分の確保を行いました。また、今後の状況に応じ、定期利用保育等の実施について各園と協議を行っているところです。 御提案のありました幼稚園の空きスペースを活用した二歳児のプレ保育のほか、保育園の定員弾力化策については保育士確保や認可基準への適合等の課題はございますが、例年、四月時点において保育施設には一定数の欠員が生じていることから、欠員の多いゼロ歳児定員を入園希望者の多い一歳児や二歳児へ振り替えることについて、インセンティブの仕組みも併せて検討するなど、既存施設の有効活用を図ってまいります。 また、定員変更が柔軟に行える認証保育所や企業主導型保育事業所にも御協力いただきながら、保育施設の利用を希望される世帯の受入れができますよう取組を進めてまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
二点について、お答えします。 一点目は、区独自の任用制度の導入について御答弁申し上げます。 子どもたちが安心して学校生活を送るためには、子どもに向き合う教職員が充足していることが必須になります。ところが、世田谷区を含む都内公立小中学校においては令和四年度より欠員が生じており、東京都教育委員会が様々な施策を行おうとも欠員の解消には至っておりません。世田谷区では、令和六年度から、教員免許を持ち、全ての授業日に出勤可能な新たな会計年度任用職員を採用し、ねいろへ配置をする予定です。議員御指摘のとおり、令和六年度からの世田谷区教育振興基本計画において、重点取組である学校への支援体制の強化を挙げ、区独自の正規の教員の任用制度を検討することとしております。 東京都全体で人材不足と報告されていますが、繰り返し都教委に対して正規教員の確実な配置を要望するとともに、今後、世田谷区の教育を担う優秀な人材を独自に確保する方策をはじめとして、学校への支援体制の強化に向けて関係所管とも連携し、早急に課題の整理などに取り組んでまいります。 二点目は、地方からの採用の支援と教員人事権の区への移譲について御答弁申し上げます。 教員採用試験の受験者数の減少は様々な要因が考えられますが、教員の働き方もその一つであると考えております。まずは学校における働き方改革アクションプランを策定し、人的支援や環境整備などを体系的に進め、教員が生き生きと働き、子どもたちと向き合える環境を整えてまいります。 このような取組を確実に進める中でも、子どもの成長に身近に立ち会うことのできることや、子どもとの関わりの中で生まれる喜びなど、教職の魅力を伝え、教員志望者の増加に少しでもつながるよう取り組んでまいります。教員の人事権の移譲については、教職員の人件費負担や採用などの人事上の事務などの課題がありますが、区の状況に応じた対応が可能となることから、引き続き都に働きかけてまいります。 また、地方からの採用を視野に入れた支援制度についても、教員不足の解消に向け、都へ検討を提案してまいります。 以上でございます。
私からは、四点御答弁申し上げます。 初めに、避難所の衛生環境についてです。 災害時の避難所における衛生管理は非常に重要な課題であり、議員御提案の水を再生利用し、断水時でも手洗いができる水循環器は有効な対策の一つとなり得るものと認識しております。現在、避難所には衛生管理、感染症対策用として手指消毒液やマスク等を備蓄しているところですが、水循環器を配備するとした場合、手狭な防災倉庫にはドラム缶程度の大きさの機器を収納できる余裕がなく、収納場所の確保などが課題となってまいります。 今後、教育委員会とも日常的な活用の可能性等を協議しながら、学校の大規模改修等の機会などを捉え、備蓄スペースの確保や設置について検討を行ってまいります。 また、ベッドの備蓄につきましては、当初、令和五年度から令和七年度までの三か年で全避難所分を配備予定だったものを、災害対策基金を活用し、令和六年度中に残り二か年分を一斉購入し、速やかに配備してまいります。 次に、在宅避難者との送受信のシステムについてです。 被災後の在宅避難者の把握と必要な情報、支援メニュー等を確実に提供する手段の構築は在宅避難を推奨していく上で大きな課題であると認識しております。在宅避難は状況によって支援ニーズが異なってくることから、個々のニーズを吸い上げた上で必要かつ適切な支援を提供していくことも求められてまいります。今後、区の公式LINEなど相互コミュニケーションが可能なツールを活用して、在宅避難者への迅速な情報提供、支援ニーズの把握を行える双方向のコミュニケーションが可能な仕組みについて、他自治体での事例を参考に実現の可能性を検討してまいります。また、来年度、区では物資輸送計画の策定に取り組みますが、在宅避難者への物資支援についても計画の中で位置づけてまいります。 続きまして、公共施設のシェルター化についてです。 地下シェルターの整備につきましては、先般、国が武力攻撃を受けた際に住民らが避難するシェルター施設について、整備地域や構造に関する方針をまとめる考えを示したことが報道されました。また、都においては来年度の予算案に地下シェルター整備の調査関連経費を計上したと聞いています。 区におきましては、施設のシェルター化に関して、来月策定する予定の公共施設等総合管理計画一部改訂(第二期)において、国の方針等の策定後、施設整備や改修等の標準設計仕様の見直しを含むハード面での対応を検討することを対応方針として検討しております。引き続き、シェルターに関する国、都の方針策定の動向を注視しながら検討を進めるとともに、区民の生命、財産を守るため、区内に二百六施設ある緊急一時避難施設の指定拡大に向けて取り組んでまいります。 最後に、防災カタログギフトについてです。 来年度実施する防災カタログギフト配付事業は、在宅避難の備えの支援とともに、特に区民自身への意識づけや備蓄行動を促すことが主眼となる事業です。カタログギフトの商品の申込みに当たっては、オンラインでの申込みも可能とする予定ですが、カタログ自体については区民が在宅避難や防災に必要な用品を横断的に一覧し、御家族で話し合い、意識を高める機会とするため、冊子での送付を軸に検討しております。 一方で、区の限られた予算は効率的、効果的に執行することが必要であり、商品の質を担保しながら、より安く仕入れることができる事業者の選定や、カタログへの広告掲載による広告収入見込みを委託費から控除させることなど、鋭意事業費の削減に努めるほか、商品申込みに併せてアンケート調査を行い、事業効果や区民意識についても検証して今後の施策に生かしてまいります。 私からは以上です。
私からは、介護予防の見える化と介護事業者へのインセンティブについて御答弁いたします。 介護予防・重度化防止の確実な実施と継続には、介護予防の効果が見えることと、本人と事業者双方へのインセンティブが重要であると認識しております。区では、要支援者や要支援相当者を対象に、介護予防・日常生活支援総合事業として全十二回の介護予防筋力アップ教室を実施しており、教室の前半と後半に二回、体力測定を行い、参加者と事業者、あんしんすこやかセンターで結果や総合評価などを共有するとともに、教室修了一年後のフォローアップとして一部の参加者を対象とした体力測定会を開催し、リハビリテーション専門職による助言等を行うなど、参加者が自立に向けて前向きにセルフマネジメントができるよう支援をしております。 まずは、こうした本人の取組を支えるための事業者へのインセンティブについて、今年度実施している東京都健康長寿医療センター研究所の支援の下、事業前後の測定データを活用した事業者の評価の仕組みについて検討してまいります。 私からは以上です。
シニアの方々の就労の取組について御答弁申し上げます。 区民の高齢化率が高まる中、就労によるよい影響は様々考えられ、実際に就労セミナーは毎回満席となるなど、ニーズも高いものと認識してございます。そのため、区ではフルタイムに近い時間の就労を目指すおしごとカフェや世田谷サービス公社での就労に加え、比較的短時間で生きがいや地域貢献という視点も持ちながら働くシルバー人材センター事業、シニアの経験や特技が生きるR60事業という四つの働き方を軸に高齢者就労施策を展開しているところでございます。現在、R60事業におきましてはセミナーを月一回開催し、毎回多くの参加をいただいているところでございます。 一方で、こうした多様なニーズに対応するためにはさらなる仕事の開拓が不可欠であることから、関係機関による仕事や事業者の情報を共有する連携会議の開催をはじめ、おしごとカフェでのシニアに合った仕事の開拓手法の開発など、次年度以降はさらなる強化を図る予定でございます。 今後は、これら四つの事業の特徴を生かして、就労を希望するシニアの方々がそれぞれの希望に合った働き方ができるよう取組を深めてまいります。 以上でございます。
私からは、五点御答弁いたします。 初めに、婚活支援についてです。 区は、結婚を希望する若者に多様な出会いや交流の場を設け、支援することを目的に昨年十二月、せたがや婚活イベント、せた婚を実施しました。募集後、約二週間程度で定員に達する申込みがあり、イベント当日の参加者三十五人中、十組二十人という高い確率でマッチングすることができました。特に参加者からは、行政の運営による安心感があることについて多くの御意見をいただいたところです。 ICTを駆使したマッチングにつきましては、東京都による新たな取組が今年度から開始されていることから、区としましても東京都と連携したPRに取り組むとともに、御提案の新庁舎の活用も含め、来年度のせた婚の充実に向け、関係機関と協力、連携するなど、創意工夫しながら取組を進めてまいります。 次に、若者議会の創設についてです。 議員お話しの若者議会につきましては、実施自治体の例によりますと、若者自身が若者を取り巻く様々な問題を検討し、予算の使い道も含めた政策提案を首長に行い、議会の承認が得られれば事業として実施されるなど、若者を社会の主体としてしっかり捉えた効果的な参画手法の一つであると認識しております。 また、近年では子どもや若者議会の取組から身近な場所での意見表明、意見形成の方式に変化していった事例や、若者が中高生をサポートしながら進める子ども会議など、子ども、若者が話し合う場を重視した取組も進められております。 区としましては、今年度、子ども、若者の意見表明と施策への反映の取組の一つとしまして、小学生から高校生世代を対象としました子ども・青少年会議を主体的な参加と参画の下、計四回開催し、意見表明の機会を確保してまいりました。次年度以降、順次各地域での開催を目指してまいります。 今後、学識や区民団体のほか、若者も含め構成しております区長の附属機関である子ども・青少年協議会におきまして、子ども、若者の意見表明や施策への反映についてどのように進めていくか、子ども・青少年会議の今後の展開も含め、他自治体の事例を研究しながら具体的な手法について議論してまいります。 次に、区独自の奨学金返還支援を行うべきとの御質問についてです。 国は、高等教育費の負担軽減策としまして、令和六年度より貸与型奨学金の定額返還における月々の返還額を減らす制度の利用について、要件等を柔軟化するなど、減額返還制度、所得連動返還方式の見直しを実施いたします。また、大学院生向けには、授業料について、卒業後の所得に応じた後払いの仕組みを創設するなど、子育て期の納付に配慮した措置を講じる予定です。 基礎自治体として独自の負担軽減の実施につきましては、その規模からも限界があり、諸外国に比べGDPに対する公教育費が占める割合が低く家庭の教育費負担が高い日本の現状を考えますと、国によるさらなる取組が重要であると考えております。 少子化対策の観点からは、国、都、区、民間企業等が役割分担の下、連携し、社会全体で取組を推進していく必要があります。区民の多様な価値観を尊重しつつ、出会いや結婚、出産、子育てを希望する誰もが将来に希望が持てる環境を目指し、区民に身近な自治体として様々な子ども・若者施策を充実してまいります。 次に、中高生の学習スペースの確保についてです。 区では、現在、区内三か所の青少年交流センターに中学生以上の若者が利用できる学習スペースを設置し、また、男女共同参画センターらぷらすでは研修室を自習室として開放するなど、学習スペースとして利用できるようにしています。 青少年交流センターでは、学習スペースは受験生を中心に利用されており、特に学期末試験時期や入試時期になりますと学習スペースが満席となるため、青少年交流センター内の一角を臨時学習スペースとして開放するなど、若者の学習スペースの利用のニーズは非常に高いものと認識しております。 昨年開催しました車座集会では、子どもが自習、学習できる場所が少ないとの意見が寄せられたことを受け、地区、地域におけます子どもの学習の場の確保として、区民センターや地区会館等の利用状況を踏まえて活用していくことを検討しております。今後、図書館における学習スペースの確保や公共施設のさらなる有効活用を含め、若者の学習スペースの確保に向けて、関係所管と連携しながら検討してまいります。 最後に、私立幼稚園への支援についてです。 区内私立幼稚園の現状は、就学前人口の減少や共働き世帯の増加等に伴いまして入園者数が年々減少し、令和五年度の定員充足率は約六六%と、幼稚園運営が非常に厳しい状況であると認識しております。区では近年の社会情勢等を踏まえ、令和六年度より入園料や保育料に係る保護者への補助金の増額、さらに、障害児の在籍する私立幼稚園の補助として障害の程度に応じた段階的な補助額に拡充するなど、私立幼稚園の支援強化に努めているところでございます。 また、三歳児から五歳児だけでなく、在宅の二歳児を定期的に預かる未就園児の定期的な預かり事業を次年度より新たに実施し、実施園には都の補助を活用し、運営費や開設準備経費等を支援します。今後も引き続き、地域ニーズや私立幼稚園の実情を把握し、希望する御家庭が私立幼稚園を選択しやすい環境整備に努めてまいります。 以上です。

私からは、受験料支援について御答弁いたします。 東京都社会福祉協議会の受験生チャレンジ支援貸付事業は、学習塾などの費用や、高校や大学などの受験費用について、一定所得以下の世帯に貸付けを行い、進学するなどで返済が免除になる貸付金です。令和四年度より対象者の収入要件が緩和され、世帯収入を生活保護基準の一・一倍から一・五倍以下が対象となり、連帯保証人も廃止されました。世田谷区ではぷらっとホーム世田谷が相談・受付窓口となっており、令和四年度実績は相談件数四千四百三十八件、貸付件数五百三十八件となっております。貸付件数は、要件緩和前の令和三年度と比べ約一・五倍となっております。区独自での対象者の拡充については、東京都社会福祉協議会主体の貸付事業とは別の仕組みをつくることとなり、実施には慎重な検討が必要となります。引き続き、国や都の動向を注視しながら、まずは東京都社会福祉協議会の貸付事業を希望する方に情報が伝わるよう、関係機関等へ周知、PRに努めます。 私からは以上です。
私からは、子どもたちの熱中症対策について二点お答えいたします。 まず、学校プールの遮熱対策についてです。 近年、学校における熱中症事故は全国で毎年五千件程度発生しており、気候変動の影響を考慮すると今後も猛暑が続く想定の下、子どもたちの安全で安心な学習環境づくりを早期に進める必要があると認識しております。 既存の学校プールにつきましては、プールサイド等の暑さを抑制するため、プールサイド上部を中心にメッシュシート張りの対策を順次実施することとし、今年の夏に向け、シートを固定する箇所等の設置条件を確認し、既存の環境で整備が可能な小中学校から整備を行ってまいります。また、既存の環境では整備できない学校は令和七年度に対策を実施するための現地調査及び設計等を進めるとともに、各学校において、適宜プールサイドに日よけ用テントを設置してもらうなど、即効性のある対策を進めてまいります。引き続き、こうした緊急的な対応と、次年度以降可能な整備手法の検証、検討を進め、できることから順次取り組んでまいります。 次に、エアコンの早期改善と、校庭の日陰確保についてお答えいたします。 体育館の空調設備につきましては令和二年度に整備を完了しておりますが、効果が感じられないとの声を多方面からいただいており、冷房効率の改善が急務であると認識しております。来年度早々には緊急的な対応として、送風機やスポットクーラーの設置、窓、屋根の断熱対策など、各学校の施設の配置や規模に応じた対策に取り組むとともに、対策の効果を検証し、次年度以降の抜本的な暑熱対策実施に向け検討を進めます。 校庭の日陰につきましては、暑熱対策等を目的とした物品購入予算を各学校に配分し、各学校の判断で日よけ用テントを購入、設置するなど対応しております。引き続き、学校施設の暑熱対策につきましては簡易手法による緊急対応と計画的な施設整備を組み合わせ、子どもたちの安全で安心な学習環境づくりを進めてまいります。 以上でございます。
御答弁ありがとうございました。 私からは、まず一点、意見として申し上げたいと思います。 介護予防について、我が党として何回も質問をさせていただいております。それはなぜかと言いますと、今、七十五歳になる団塊の世代の方々、そして少子化が進んでいるという、こういう状況の中で、また、介護事業所の中では本当に人材が不足している、これがずっと続いております。その中で、今、デジタル化も前に進んできている状況の中で、介護というのを、これだったら大丈夫だろう、これだったらよくなるだろうというような、そういった施策ではなく、やはり数字で見ていく時代になって、効果的な対策を進めていくべきだと思っております。 今回のデジタルポイントラリーの事業につきましても、先日御報告がありました、参加者が、六割以上がふだんから歩いている、外を散歩しているというような方で、大きく行動が変容された方というのが少なかったというふうに見受けられますので、ぜひとも効果的な対策として、まず対象者をしっかりと絞って効果のある今回の事業としていただきたいと思います。 続きまして、三点再質問させていただきたいと思います。 まずは、災害対策について伺います。 災害対策の、先ほど水循環器の配備についてということで、御答弁は備蓄スペースの確保や設置というふうにされておりましたが、公共施設において日常的に使用し、フェーズフリーで備えておくべきではないかと思いますので、この点について区の見解を伺いたいと思います。 二点目には、若者議会についてです。 区が行っている若者会議というのは、若者の意見を聞き、施策に反映をしていくということですが、若者議会というのは、先ほども申し上げましたが、意見を区の施策に反映していくまでのプロセスというのが、大変にこの若者たちには重要な経験になってまいります。こういった場を提供するということは大変に重要と考えます。若者を全力で応援しようとする本区であれば、この若者議会の創設を新庁舎の一期棟の竣工に合わせて取り組むべきと考えます。もう一度、再質問でお答えいただきたいと思います。 最後に、保育の二歳児の受皿について、認証保育所や企業主導型保育事業所にも御協力をいただきながらという御答弁でありましたが、認証保育所や企業主導型などが今減少しているというこの状況の中で、受皿を十分に確保できるのかというのは甚だ疑問であります。区として受皿の検討が必要と考えます。 また、それらの保育施設を利用する保護者への負担軽減策も講じていくべきだと考えますが、区の見解をもう一度お願いいたします。
三点、再質問いただきました。順次お答えいたします。 まず、水循環器の再質問についてです。 お話しの水循環器については、能登半島地震の事例を踏まえますと、災害時に避難所が断水をした場合、とても有効であると考えております。先ほど部長が答弁したとおり、その保管場所について検討する必要があると考えています。また、平常時からの活用という御提案をいただきました。この間、能登半島地震で活用されていると思われる機器を調べましたところ、購入には一台百数十万円の経費がかかることに加えて、運用に当たっては使用した水の浄水のためのフィルター交換等で、使用する人数に応じて月数万円以上のメンテナンス費用がかかるということですので、その費用対効果も含めて引き続き検討させていただきます。 次に、若者議会の御質問です。 若者議会の意義、また、区の認識は先ほど部長が答弁したとおりです。御指摘の若者が政策実現のプロセスを経験することは非常に重要と受け止めております。若者の意見表明、意見形成、また、政策反映の具体的な手法については、当事者である若者も委員として参加しています子ども・青少年協議会、ここの意見をいただきながらしっかりと議論するよう所管部に指示してまいります。その上で、新庁舎の活用についても検討をしてまいります。 三つ目の認証保育所と企業主導型保育施設についてです。 認証保育所や企業主導型保育施設は、地域の需要に応じて定員を柔軟に変更することができる待機児対策にとても重要な役割を担っていて、区はホームページや総合支所の窓口で空き数を公表するなど、利用の促進を図っているところです。この支援策としまして、認証保育所に対しては令和六年四月から新たに未就園児の定期的な預かり事業を実施します。利用定員に空きが生じた場合でも、地域の子育て支援に貢献しながら安定した経営の持続が可能となるよう補助を行ってまいります。企業主導型保育施設に対しては、安全対策支援事業への補助など、自助の安全に配慮した経営支援を実施しております。 また、利用者の支援として東京都の第二子無償化に併せて昨年十月に保育料補助制度を拡充しました。特に保護者の負担が大きい認証保育所は第二子以降の所得階層の撤廃など、認可保育園との格差解消を図るとともに、認可保育園並みの料金で利用できる企業主導型保育施設についても第二子の補助額を拡充したところです。 今後も認可保育園の入園状況等を踏まえながら都に対して利用者支援制度の拡充を求めるなど、引き続きこれら施設の支援策について検討してまいります。 以上です。
今御答弁いただきましたが、二歳児の受皿に関してなんですけれども、区といたしまして柔軟に変更しているのでとか、あとは、補助を出しているというふうに御答弁はいただきましたが、しかし、実際にはこの認証保育所、また、企業主導型の保育施設が減ってきているという現状と、あとは、地域によって偏在が非常にあるということで、いまだ保育園が決まらないといった、そういう御家庭がございます。そういった細かいところまでしっかりと調査をして手を差し伸べていかなくては本当の対策にならないと思いますので、しっかりと行っていただきたいと思います。 以上で公明党の質疑を終わらせていただきます。

以上で福田たえ美議員の質問は終わりました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後五時十四分休憩 ────────────────── 午後五時二十五分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質問を続けます。 立憲民主党・れいわ新選組を代表して、三十五番中山みずほ議員。 〔三十五番中山みずほ議員登壇〕(拍手)

このたびの能登半島地震におきましてお亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧、復興を祈念しております。 さて、私たちはこれまでも人を大切にする区政、政策を求めてまいりました。このことを第一に踏まえ、立憲民主党・れいわ新選組世田谷区議団の代表質問を始めます。 まず初めに、これからの区政運営について伺います。 まず、来年度予算についてです。能登半島地震では甚大な被害が出る中、様々な課題が見えてきました。区はこのことを踏まえ、予算編成の中でどのように反映させたのか伺います。また、予算案の中では、新たな行政経営への移行実現に向けた取組に対して七億六千万円という数字が示されました。少子・高齢化、人口減など加速度的な社会変化、予測不能な時代を見越した持続可能な区政改革のための投資と考えています。今後四年間にわたるプランのスタートに当たり、その意気込みについて、区長に伺います。 次に、区の人材戦略について伺います。 少子・高齢化に伴う労働人口の減少に加わって、民間企業の人手不足の慢性化や給与水準の引上げにより、区の人材確保が難しくなってきています。さらに、公務員の時間外勤務に関する手当は、ここ五年程度で約三倍に急増。対して、特別区への採用試験の受験者数及び合格倍率は急減しており、公務員人気は低迷していることが分かります。 一方、日本総研の若者意識調査によると、環境問題や社会課題への解決に意欲を持つ高校生、大学生は約六割という高い数値が示されていることから、その思いと公務員の仕事が結びつくようなPRをしていくことも今後重要かと考えます。また、労働市場の流動化などに伴い、公務員の優位性であった身分保障が重みを持たなくなってきていると言われています。世田谷区においても若手職員の退職数は年々増加し、その多くの理由が転職です。 本年二月一日に開催された総務省の社会の変革に対応した地方公務員制度のあり方に関する検討会では、個人のパフォーマンスの最大化に関する議論がされています。具体的には、成長実感、心身の健康管理、多様な働き方の実現など三つの方向性が検討されています。世田谷区が選ばれ続ける職場となるためには、個人のパフォーマンスを最大化させるための取組が必要です。民間企業の労務管理で取組が増えているジョブ型雇用、タレントマネジメント手法などもその現れかと思います。 このような背景を踏まえると、これからの管理職には事業運営のマネジメントのみならず、職場環境の改善を含め、モチベーション管理のスキルも重要となります。職員の個性、意欲、能力を引き出し、区政に生かす人材マネジメントも必要ではないかと考えますが、区の考えを伺います。 かつて人材は費用、コストと考えられ、人件費圧縮こそが行政改革のように捉えられていた時代もありました。しかし、昨今は、人材は資産であり、資本であるとも言われています。採用、育成、研修といったこれまでの人的資源管理にとどまらず、少子・高齢化社会全体を見渡す人材戦略が求められていると考えますが、区の見解を伺います。 次に、区職員の女性管理職比率の増加に向けた具体的な対策について伺います。 若手の流出とともに、女性管理職が増えないことも大きな課題です。女性管理者の割合はこの十年、二〇%前後を横ばいで推移したままです。一方で、係長職の女性比率はこの五年間、四割を超えています。係長職から課長職に上がる過程にある障壁は何なのか、データに基づいて検証することが必要ではないでしょうか。 女性のライフプランと昇進のタイミングが要因との分析がされていますが、果たしてこれだけが要因なのか、違う角度からの研究も必要ではないでしょうか。例えば、他自治体の事例では、管理職に至るまでのキャリアパスにおける男女の差が明確にあったとの報告があります。世田谷区においても、この仮説を立てた上で専門家などを交え調査し、データを基に議論を始めることも有用なのではないかと考えますが、区の見解を伺います。 次に、区内認可保育施設で起きた死亡事故を受けて、区は今後どのような対策を講じるのか伺います。 保育待機児はワースト時代からは脱したものの、希望する認可保育園に入園できない状況は続いています。特に年度途中での入園は枠も少なく、内定のもらえない保護者の選択肢として認可外保育園が機能してきたという実態がある中で今回の死亡事故は起きました。世田谷区は他の自治体に先んじて保育の質のガイドラインを策定し、他自治体の見本となってきました。保育の質の先進自治体として、今後は認可、認可外の枠を取り外し、施設長の経営能力の向上や保育職員の育成支援にも積極的に関わるべきではないでしょうか。 自治体によっては、研修を受けた保育士には加算をつけるという手法で育成を行っているところもあると伺っています。今回の事故では、保育士資格を持たない職員に頼らざるを得ないという保育現場の課題も浮き彫りになりました。また、本来的には、認可、認可外で子どものリスクに差を生むことはあってはならないことです。例えば、子どもに関わる全ての保育従事者を対象に、シフトに影響しないよう配慮しつつ、オンライン活用なども想定した研修を考えてもよいのではないでしょうか。育成支援の体制をしっかり構築すべきと考えますが、区の見解を伺います。 二つ目に、本庁舎等整備工事について伺います。 本庁舎の工期延伸が報告されてから特別委員会等では多くの議論がされてきました。これまでに類を見ない二年もの工期延伸とのことで、損害賠償の在り方については契約約款の解釈が区と大成建設との間で大きな相違があることが判明しました。公共施設の工事においては前例のない交渉であることから、今後の公共施設への影響は大きいことが想定されます。今回、今後の交渉に当たる土台として合意案が示されました。この意義を改めて伺うとともに、今後の交渉においては、現時点では数値化されていない損害についてもできる限り数値化し、提示していくことが重要であると考えますが、区の見解を伺います。 三つ目に、誰もが地域で暮らせる世田谷区となるために、現状の福祉の課題について伺います。 まず、高齢福祉についてです。 厚労省は、二〇二四年度介護報酬改定において訪問介護の基本報酬の引下げを示しました。その根拠とされたのは、経営実態調査の結果、訪問介護は収支差率七・八%の黒字だったということです。しかし、これは人材が確保できないがゆえに人件費が減少したことや、サ高住など同じ敷地内で効率的に訪問を行う事業所の収支も合わせた数字であることから、一軒一軒を回る小規模事業所の経営実態を表したものではないことが指摘されています。 既に昨年は、人手不足などを理由に訪問介護事業の倒産件数が過去最大となっており、今回の報酬改定が追い打ちをかける懸念があります。職種別の介護労働者の人手不足感を見ると、八〇・六%の事業所が訪問介護の不足を感じており、他の介護職種と比較しても群を抜いています。 厚労省は、処遇改善加算を拡充したことで対策をしたかのように説明をしていますが、実際に事業所を経営されている方に話を伺うと、申請手続が煩雑、利用者負担が増える可能性を理由に加算申請をちゅうちょする声が聞こえ、対策になり得ないという実態も想定できます。 訪問介護の不足は、住み慣れた自宅で老後を送りたいという選択肢を狭めるだけでなく、家族介護の負担増大やQOLの低下による認知症発症リスクを高めることなども様々指摘されています。今回の報酬改定は、世田谷区においても看過できるものではありません。区として、この事態にどう対応するのか見解を伺います。 次に、福祉の公的責任における職員体制について伺います。 令和六年度からの地域保健医療福祉総合計画では、複雑化、複合化した課題を抱えている方などが制度や支援のはざまに落ちることがないよう体制の強化を目指しています。そして、各保健福祉センターの連携調整を担う職員や、アウトリーチに欠かせない社会福祉協議会の職員の増強を予定していることを伺っています。 しかし、格差社会の拡大、高齢者や障害者の増加、孤立の増加など様々なニーズが求められる中で、区の職員数の減少も課題です。今後、どのようにして福祉人材を確保し、福祉の公的責任を果たしていくのか伺います。 四つ目に、世田谷らしい地域経済対策について伺います。 区は令和四年四月、地域経済の持続可能な発展条例を制定しました。その中核となる考え方はウエルビーイングです。ウエルビーイングとは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味するものです。この考え方は、経済産業部のみならず、あらゆる所管においても示していくことで区内事業者に浸透を図るものと考えます。 例えば、区内事業者の雇用環境改善に向けては、令和四年から公契約条例の趣旨を反映した世田谷区建設工事総合評価方式入札を試行実施しています。その中で価格点以外に労働福祉の状況、男女共同参画、ワーク・ライフ・バランス、障害者雇用、若年者雇用など評点項目とされていますが、実績を確認してみますと、男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスの評価については達成率が極めて低いことが指摘されています。現状の内容では小規模事業者にとっては基準が厳しく、達成が見込めないとの声もあります。区としては、従業員の安定雇用やウエルビーイングに寄与する計画策定支援などを行った上で、実態に即した、より現実的な項目設定が必要と考えますが、区の見解を伺います。 現在、地域経済の持続可能な発展条例の具現化を図るための地域経済発展ビジョンが策定されています。条例では非経済的価値にも重きを置いていることが特徴であり、それが世田谷らしい地域経済につながるものと理解しております。 一方、これまで、その成果指標については前例があまりないことや、見える化することの難易度などを申し上げてきました。改めて、ビジョンではどのように世田谷らしい地域経済策が示され、また、その成果はどのように測定し、どう評価をしていくのでしょうか。具体的な策を伺います。 五番目に、男女共同参画の必要性とその意義について伺います。 次世代育成支援対策推進法及び女性活躍推進法の規定により、二〇二二年七月より企業や地方公共団体において男女間賃金格差の開示が義務づけられ、先般、世田谷区においても開示されました。その数値を確認しますと、同じ役職内では男女間格差が少ないことに対し、会計年度任用職員も全て含めた数値では男性の給与に対する女性の給与の割合は六三・五%となっています。区でも男女間賃金格差が存在することが明らかとなり、同時に、格差を招いた要因としては、正規雇用、非正規雇用といった構造的な問題が影響していることが分かります。区としてこの状況をどう考えるのか、見解を伺います。 こういった男女間賃金格差が女性の貧困を常態化させ、困難を生む要因にもなっていることは様々な調査からも明らかです。これまで区が男女共同参画推進を行う中で、なぜ女性に関する施策や支援を必要と考えてきたのか改めて伺うとともに、四月から施行される困難女性支援法を踏まえた区の見解を伺います。 一方、区内の令和四年度の自殺者の数は、女性三十七人に対し、男性は二倍以上の九十七人と伺っています。ほかにも男性の性被害の声の上げづらさ、相談のしづらさなどといった課題もあります。潜在化されている男性特有の課題への支援について、アンコンシャスバイアスという視点からの区の考えを伺います。 六つ目に、まちづくりにおける今日的な視点について伺います。 区の都市づくり、まちづくりの総合的な基本方針である世田谷区都市整備方針の策定から十年を迎えるに当たり、五つの地域ごとに示す地域整備方針について、今後十年を見据えた見直しが始まっています。二〇二二年七月に国土交通省が設置したまちづくりのデジタルトランスフォーメーション実現会議において、人間中心のまちづくりが目標として示されています。つまり、福祉的視点も含めた社会関係資本、気候危機対策、ジェンダー、ユニバーサルデザインといった今日的な課題からの視点や、これまでのまちづくりの在り方が示されています。これらを踏まえた上で、区がこれまで大切にしてきたはずの人に優しいまちづくり、住民参加の視点も含め、今後の都市整備方針の方向性について見解を伺います。 次に、都市農業の意義と農地保全について伺います。 都市農業は新鮮な農産物の供給といった生産面での役割のみならず、身近な農業体験の場の提供や、災害に備えたオープンスペースの確保、潤いや安らぎといった緑地空間の提供、生物多様性の担保など多面的な役割を果たしています。令和六年一月に農水省が出した都市農業をめぐる情勢についての中で示されたアンケート調査によると、世田谷区を含む人口密度が一キロ平方メートル当たり五千人を超えるような大都市では都市農地を保全すべきという意向が四〇%もあり、宅地化すべき二%という数字を大きく上回り、農地保全の意向が顕著に表れています。区民の方々から寄せられる声を踏まえてもその傾向が見て取れます。 一方、世田谷区の二〇二二年農家基本調査集計表によれば、農地面積は減少傾向にあり、農地を転用した面積は増加傾向にあります。転用先の多くは一戸建て及び共同住宅であることが分かります。今後の農家支援や特定生産緑地を含む農地の保全の方向性について、貸借、買取りなども踏まえ、区の見解を伺います。 七番目に、災害対策について伺います。 まず、避難所運営の課題と今後の方針についてです。 能登半島地震の現状から避難所運営の課題が浮き彫りになっています。世田谷区の避難所運営の担い手の多くは町会・自治会ですが、担い手の高齢化と加入率低下の中で、運営への懸念の声が区民からも、町会・自治会の中からも上がっています。重層的に担える団体との連携を災害が起こる前から促しておくことが求められますが、区はどのように考えるでしょうか、見解を伺います。 また、福祉避難所が機能していない状況が報道等でも伝えられ、高齢者や障害者のいる御家族からも心配の声が寄せられています。現状の区としての考えや課題認識を伺います。 次に、災害時の子どもの居場所について伺います。 能登半島地震では、当初、子どもに関する報道が少なかったことから、災害時、子どもは後回しになることが露呈されたと改めて感じています。避難生活が長期化すると、日常を奪われた子どもたちは様々な影響が出ます。子どもは自発的な遊びを通して不安や恐怖を乗り越えていくことが多いとも言われています。災害時の子どもの遊びを保障するための施策をあらかじめ計画に位置づけることが必要ではないかと考えますが、区の見解を伺います。 次に、在宅避難について伺います。 世田谷区民約九十二万人に対し、避難者数の想定は最大十六万七千人と聞いています。このことを区民の方々に伝えると多くが驚きや不安を口にします。在宅避難の周知と対策、支援物資やロジスティックに関して区はどのようなフローを考えているのか伺います。また、在宅避難を具体的にイメージできるための分かりやすい広報が重要と考えますが、その対策を伺います。 最後に、世田谷区立小中学校の学校改革に向けてを伺います。 区には、学びの多様化学校ねいろという特例校があり、探求学習に関してはある程度の知見が蓄積されつつあると思います。また、来年度より新たな学びの多様化学校設立に向けた議論がなされる中で、地域の学校九十校でも段階的に授業改革に着手すべきではないかと考えます。 例えば、渋谷区は区立小中学校全校で午後の時間を子どもたちが主体的に学ぶ探求学習に充てることを発表しました。教科学習への影響や教員研修がどのようになされるのかなど気になる要素もありますが、大きな学びの変革へとかじを切ったことで注目されています。 また、文部科学省は小中学校の授業時間を見直し、学校の裁量を拡大する方向で検討を始めようとしています。授業時間を五分短くし、短縮分を各校が自由に使えるようにすることなどを想定しています。学びの質の転換を図るための授業改革、つまりは学校改革が具体的に進み始めたと感じます。これまでの受け身になりがちな一斉授業だけではなく、探求的な学び、主体的な学びを進めるためには、現状どのような課題があるのか、そのめどはあるのか、教育委員会に伺います。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) 〔保坂区長登壇〕
中山議員にお答えをします。今回の能登半島地震、そして予算編成についての配慮した事項、また、今回、この時代の転換期にある課題意識などについて御質問をいただきました。 まず、今回、車座集会やタウンミーティングなどにおいて、災害対策の強化について多くの御意見をいただいています。予算編成のさなかに起きました能登半島地震を踏まえ、改めて防災力の向上が急務であるという認識に立ち、地域、地区の防災力向上や建築物の耐震化の促進などに力点を置いて、身近な地区の防災力を高める予算として予算を編成いたしました。 さらに、区内における在宅避難を強力に進めるために防災用品カタログの配付とポイント給付事業などを第六次一般会計補正予算案として一体的に組んだものでございます。 また、過去十五年間を振り返ってみますと、二〇〇八年のリーマンショック、二〇一一年三月の東日本大震災、二〇二〇年春の新型コロナウイルスによるパンデミックなど、これまでの予想をはるかに超える事態に私たちは直面をしてきました。今後、ますます不確実性が高まる時代に向けて区民ニーズに対応できる仕組みと体制を構築する必要があると考えております。 私は、このような変化をもたらすためには、コロナ禍において全庁で取り組んだ経験を今こそ生かすべきだと考え、協働の推進や庁内連携の強化、DXの推進をはじめとした仕組みの構築に資源を投資する予算案を編成しております。 これからの区政は人口減少に伴う働き手の不足、少子・高齢化のますますの加速の中で、区役所がこれまでの働き方を変容させ、大きく変化する区民ニーズを捉えて区政改革に踏み出す時期が来ていると考えています。公務員だからこそできることを仕事の中心に据え、定型的なパターンを正確に処理する業務など外部に委託できることも視野に整理をかけてまいります。 また、これまで以上に創意工夫が必要になります。新型コロナウイルス感染症の当時、区では当初、保健所で担当する体制から五総合支所、保健福祉政策部、総務部等で横断的にそれぞれの任務分担を打ちながら取組の幅を広げ、大規模なアウトソーシングも保健医療関係の民間法人を活用するなど、全庁的な体制で取組を進めていきました。 今後も感染症に限らず、自然災害や経済危機等の不測の事態もいつ起こらないとも限りません。DXのX、トランスフォーメーション、組織の変容に力点を置いて改革を進めてまいります。 〔中村副区長登壇〕
私からは、五点御答弁いたします。 まず、職員の個性、意欲、能力を引き出し区政に生かすための訓練も必要という御質問です。 これまでの区の管理職研修は業務マネジメント能力の育成に重点を置いてきましたが、今般、その方針を見直し、職員の個性や能力を理解した上で職員のモチベーションを最大限に高め、組織力の向上につなげることのできる人材マネジメント能力を管理職に必要なスキルとして新たに設定し、その育成に重点を置いた研修を実施することといたしました。 既に令和五年度より新たな研修を試験導入しておりますが、次年度以降は職員と一対一で対話をし、職員理解を深めるスキルを学ぶ科目を追加するなど、内容の充実を図るとともに、継続的、反復的な研修を通じて職員と向き合い、能力を引き出すことのできる管理職の育成に取り組んでまいります。 次に、人材戦略についてです。 労働人口が減少し、職員の確保がより困難になっていくことが見込まれる中においても、行政の仕事の意義や魅力を理解し、高い志を持つ優秀な人材を確保していくことが必要です。また、限られた人材である職員の適性や個性を最大限に引き出し、未来の区政を担う人材として育成することで区の組織力を維持向上させていく人材戦略が必要であると認識をしています。 区では、本年一月に改正した人材育成方針に基づき、次年度以降、職員の個性や特性を生かし、キャリア形成やスキルの習得、活用を支援する新たな人材育成施策の展開を予定しております。職員は区の最も重要な財産の一つです。将来の区政を担う人材を着実に育成するため、将来を展望した人材戦略に取り組んでまいります。 次に、女性管理職が増えないということについてです。 区では、女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画に管理職における女性職員の割合を三〇%以上とする新たな目標設定を行うこととしました。昨年度、区長の指示で女性部長に、女性管理職を増やすために何が必要かを議論いただき、無意識の偏見を取り払うプログラムの導入や、管理職選考にエントリーしてみようと思えるような育成体制や声かけ、管理職昇任時のサポート体制の充実や働き方の柔軟化などの提案をいただいたところです。 今後のさらなる対策につきましては、昨年十二月の生活文化政策部による職員の男女共同参画に関する意識調査の結果を活用するとともに、管理職における女性職員の割合三〇%を達成している自治体の取組なども参考としながら、外部の専門的な助言を受けることも視野に検討してまいります。 次に、区内認可外保育施設での死亡事故についてです。 答弁に先立ち、お亡くなりになった乳児の御冥福をお祈りいたします。御遺族の皆様の悲しみは計り知れません。心からお悔やみを申し上げます。 区はこれまで、保育待機児童数が全国ワーストの状況の中でも新たな保育園整備に当たって、保育の質にこだわってきました。この間、区内保育施設での虐待行為もありましたが、保育の質の確保の取組を強化してきました。しかしながら、今回の重大事故を防ぐことができなかったことについて、子ども分野の実務の責任を担う副区長として重く受け止めております。 子どもの命を守るという基本的な保育の質をどう担保していくか、改めて原点に立ち返って考える必要性を痛感しています。認可、認可外を問わず立入調査等、保育サポート訪問を通じて現場の実情や抱えている課題を十分把握し、施設長や保育従事者に寄り添った指導助言、必要な支援を行ってまいります。また、子どもの命を守るための安全な保育を行う重要な知識など、全ての保育事業者が参加しやすく、オンライン活用など効果的に習得できる研修の取組を進めてまいります。 区として、今回のような重大事故が二度と起こることのないよう、検証委員会による発生原因の分析と検証を行い、さらなる再発防止を講じ、保育の質の確保、向上を追求してまいります。 次に、福祉の公的責任を果たす職員体制についてです。 複雑化、複合化した課題を抱えている方などが制度や支援の隙間に落ちることがないよう、体制を強化していくために実務を担う職員を適切に配置し、育成することが重要であると認識をしております。現場の相談支援を担う区職員の力量を底上げするため、福祉職が中心となり、専門性の向上や研修などに取り組んでまいります。売り手市場である福祉職採用においても若手職員が参加し、作成した福祉職のPRコンテンツを福祉系大学に広めるなど、継続的、安定的な福祉系職員確保を進めてまいります。 引き続き区として、誰一人取り残さない重層的支援体制の構築のため、福祉分野を中心に庁内のあらゆる部署や地域、民間事業者との分野横断的な連携、協力をリードすることができる人材の確保、育成に努め、福祉の公的責任を果たしてまいります。 以上です。 〔岩本副区長登壇〕
私からは、二点御答弁申し上げます。 最初に、本庁舎等整備工事について、今回の合意案の意義とこれからの交渉についてです。 本庁舎等整備工事の工期延伸に伴う違約金に関し、区は大成建設に対し、粘り強く交渉を重ね、このたび、合意書案の取りまとめに至りました。この合意書の締結により、本件工期延伸の原因は全て受注者にあることを確認した上で、大成建設には一期から三期の工期ごとの遅延違約金と技術提案不履行違約金、さらに、技術提案不履行違約金を超えた分について遅延違約金とは別途の損害賠償の支払いが義務づけられます。区といたしましては、この合意書の締結が区民の利益を確保するためには重要かつ必要不可欠な手続と考えております。 今回の和解の御議決をいただき、合意書の締結後は区に生じた損害について、御指摘いただいた現時点で数値化されていないものについても可能な限り数値化及び積み上げを進め、しっかりと大成建設に示しながら交渉を進めてまいります。 次に、まちづくりにおける今日的な視点と今後の都市整備方針の方向性について御答弁申し上げます。 都市整備方針は、経過期間おおむね二十年の長期的な視点に立った都市づくり、まちづくりの総合的な方針です。このうち第二部の地域整備方針については、策定後十年間の様々な社会的変化を考慮し、必要に応じて見直しを行うこととしており、今後取り組むべき地区のまちづくりとして、地域ごとにアクションエリアの検討を行っているところです。 検討の中では、SDGsや官民協働、ジェンダーのほか、お話しの福祉的視点も踏まえた社会関係資本としてウオーカブルや、地域住民の集う居場所づくりなどにも注視しながら進めています。今後、都市整備方針の見直しや、その後のまちづくりにおいては、例えば、まちづくりデータのオープンデータ化や地域におけるエリアマネジメントの取組へのデジタル技術の導入など、区がこれまで取り組んできた参加と協働によるまちづくりにDXの視点も取り入れながら、世田谷のまちづくり、都市づくりにおける新たな価値の創出や課題解決に取り組んでまいります。 以上です。 〔渡部教育長登壇〕
主体的な学びを進める授業改革について御答弁申し上げます。 予測不能な社会を生きる子どもたちには批判的思考力や協働して新しいアイデアを生み出す力など、今までの考えとは違う新しい力が必要になります。そのためには、新しい教育観を持つ教員とそれを支える学校体制、保護者、地域の理解等が必要になります。ICTの活用が進み、研修会では教員自らがタブレットを駆使して探求的に学ぶ姿が増え、理解は進んできたと感じています。 一方で、知識や技能の習得に対する不安を持つ保護者の存在や、受験等を理由に今までの授業観や教育観から脱却できない教員もいることが課題であると認識しております。ICTの推進には、教員自らが効率よく学ぶよさを感じたことが大きかったことから、批判的に考える思考法を体験的に学び、課題を生み出す力を身につける研修の在り方を追求し、教員の新しい授業観の習得に全力で取り組んでまいります。
私からは、訪問介護事業の報酬改定に対する区の対応について御答弁いたします。 令和六年度から八年度までの新たな介護報酬は、訪問介護事業の基本報酬は引下げとなる一方で、訪問介護に従事するヘルパーを含めた介護職員の処遇改善として、令和六年二月からの月額平均六千円相当の補助金と合わせて、令和六年度に二・五%、月額平均七千五百円相当、令和七年度に二%、月額平均六千円相当のベースアップにつなげるとしています。 しかしながら、介護職員の平均月額賃金は、これまで全産業に比べて約七万円低いと言われ、令和四年度は離職する人が働き始める人を上回る離職超過に至っております。ヘルパーを含めた介護職員の流出に歯止めをかけ、人材を確保していくことは喫緊の課題と捉えています。区は、これまでの地域密着型サービス事業所に対する宿舎借り上げ支援事業の補助対象者を介護予防支援事業者に拡大することのほか、一戸当たりの補助対象期間の上限を撤廃することとし、介護人材の確保、定着を支援してまいります。 また、都は令和六年度から訪問介護職員をはじめとした介護職員に対して月額一万円、勤続五年目までの介護職員にはさらに月額一万円を加算する居住支援特別手当事業を創設することとしております。区は、介護事業者に対して本事業の周知に努めるとともに、丁寧に手続の説明を行い、申請を促してまいります。 私からは以上です。
私からは、総合評価方式入札における男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスの評価について御答弁申し上げます。 区は、労働者の適正な労働条件の確保、事業者の経営環境の改善などの理念を掲げる公契約条例の趣旨を反映した入札制度として、令和四年度から世田谷区建設工事総合評価方式を試行実施しているところです。試行実施中、区は公契約適正化委員会の委員の方々と意見交換をしながら、価格評価やその他の公契約評価などについて毎年検証を行っております。この検証では、男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスの評価について達成率が極めて低いこと、また、見直しを行っても新たな有利、不利を生じないことなどから、小規模事業者の自主的な行動計画の策定、届出も評価する見直しを行い、来年度案件より適用してまいります。 お話しの視点は、公契約に係る労働者の労働条件の確保、事業者の経営環境の改善につなげ、地域経済に貢献する観点から今後ますます重要となるものと認識しております。区は、条例の趣旨を踏まえまして、ワーク・ライフ・バランス推進の観点に立ち、御質問の趣旨の下、取組を進めてまいります。 以上でございます。
まず、地域経済発展ビジョンの成果指標等について御答弁申し上げます。 現在策定中の世田谷区地域経済発展ビジョンでは、従来からの産業活性化の観点に加え、多様な働き方推進や社会課題解決の後押しなど、非経済的価値にも重きを置いた経済産業政策を展開することとしてございます。成果指標としては、新たに設定した十一の目指す姿ごとに、その実現に向けた変化の道筋をロジックモデルとして整理した上で、個々の変化を捉える百を超える主観・客観指標を総合的な指数として算出した世田谷独自の産業分野におけるソーシャルインパクト指標を構築する予定でございます。これにより、非経済的価値や持続可能な地域経済の実現度の見える化に新たに取り組むところでございます。これらの指標を使い、PDCAサイクルによる検証を重ね、産業分野や地域経済全体の状況や影響を踏まえた総合的な経済産業施策を展開してまいります。 続きまして、農家の方々の支援や農地保全の今後の方向性について御答弁申し上げます。 宅地化が進む中、農家の方々が農業を引き継いでこられた結果、現在、区内には二十三区で二番目に多い約九十万平方メートルの農地があり、環境保全、防災、食育の場、レクリエーション、景観など多面的な機能を発揮し、大きな魅力となってございます。 区は、三十三年続く農業後継者育成の取組をはじめ、体験型農園経営や環境負荷低減などの助成、二十三区最大規模の認定農業者補助など、意欲的な農家の方々を支援するとともに、農と区民をつなぐ多くの施策を進めてまいりました。今後は、これらに加えまして貸借制度の活用や農福連携の取組などにより新たな農家支援や区民アプローチを展開するとともに、区民の方々が農に親しむ場として農業公園を整備するなど、次世代に農地、農業のある豊かな環境を引き継ぐべく、区内JAと連携しながら農業振興、農地保全を進めてまいります。 以上です。
私からは、男女共同参画に関連して三点御答弁申し上げます。 初めに、男女間賃金格差問題についてでございます。 男性に比べて女性の賃金が低い賃金格差の要因として、女性の正規比率が低いことや、正規であっても出産を契機に一度退職した後、再就職する際に非正規雇用となってしまうことなど就労によるもの、また、家庭においては子育てに加えて、介護などの面で女性が担う役割負担が増えてしまう、もしくは、自分がやらなければという責任感も相まって仕事や働き方の変更を余儀なくされることがあると考えてございます。 特に家庭における女性の役割においては、それぞれの御家庭でも状況は様々あると思いますけれども、昔ながらの男は仕事、女は家庭といった固定的な性別役割分担意識がまだあり、このことも少なからず影響していると考えてございます。 次に、女性支援の必要性についてでございます。 国は、コロナ禍により顕在化した女性の生活困窮、性暴力、性犯罪被害、家庭関係破綻などの課題に対し、新たな女性支援を目的として、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律を今年の四月から施行します。国の調査では、DV被害者相談の割合や性暴力被害を受けた割合など、女性が被害を受けている状況は男性の割合より高いという結果が示されており、区においても女性からのDV相談件数はコロナ禍で急増してございます。 こうした中で、経済的理由やDV被害を受けている、あるいは居場所がないなど様々な理由によって既に困難な問題を抱えている女性にあっては、それら主たる要因に加えて別の要因が重なった場合、その困難さはさらに深刻な状況を招くことになってまいります。このため、らぷらすでは女性のための悩みごと・DV相談の拡充や、女性のためのこころとからだの健康講座など、女性のためのと銘打った事業を多数実施し、女性に対する支援に力を入れて取組を進めてきたところでございます。 最後に、男性への支援についてでございます。 議員お話しのように、世田谷区における令和四年の男性の自殺者数は女性の二倍以上となっており、この割合は全国的に見ても同様の状況となってございます。この自殺者における割合とは逆に、らぷらすで実施している電話相談においては約九五%が女性からの相談であり、男性からの相談は女性に比べ圧倒的に少ない状況となってございます。 また、厚生労働省の調査でも、男性は誰かに相談する傾向が低く、男性は仕事をして家庭を支えるべきなど、男だからといった性別役割分担意識や、その思い込み、あるいは無意識の偏見であるアンコンシャスバイアスもあって自分一人で悩みを抱え込んでいることが考えられます。 こうしたことも踏まえ、来年度は、現在らぷらすで実施している男性電話相談に加えてLINEによる相談を導入し、男性が相談しやすい環境を整えるとともに、男性の生きづらさを考える講座を実施するなど、男性の支援についても取り組んでまいります。 以上でございます。
私からは、災害対策について二点御答弁申し上げます。 初めに、避難所運営についてです。 避難所運営委員の高齢化、固定化に伴う避難所運営の担い手不足は区としても大きな課題であると認識しております。行政が全ての避難所を開設、運営すると認識している区民も多く、自助としての在宅避難の周知啓発に加え、共助となる避難所運営方法も周知し、避難所運営に参画する区民を掘り起こす必要があると考えております。このため、来年度から地域、地区の防災力向上の取組として避難所運営訓練等での啓発物品の配布などを通じて区民の理解を一層促進し、新たな参加者の拡大を図ってまいります。 あわせて、区内NPO団体とのさらなる連携拡大や防災士の避難所運営委員会への参加促進などを働きかけ、重層的な避難所運営体制を目指してまいります。 次に、在宅避難の周知と物資の輸送供給体制についてです。 災害時には避難所が過密な状況となることが懸念されることから、在宅避難は極めて重要であると認識しております。一方、区民意識調査二〇二三では、区が在宅避難を推奨していることの認知度は三一・九%であり、今後、三月には啓発冊子の全戸配付を行うとともに、来年度は全世帯への防災カタログギフト配付事業を実施するなど、区民の理解促進に向け、継続的な周知啓発に鋭意取り組んでまいります。 また、避難者支援の生命線である備蓄物資、支援物資の輸送供給体制の構築は喫緊の課題であり、今後の地域防災計画の修正では重点項目に物資供給体制の整備を掲げ、物資集積拠点から避難所等までの輸送、供給の流れを整理した物資輸送計画を策定し、広く周知してまいります。 私からは以上です。

私からは、福祉避難所関連を御答弁いたします。 能登半島地震では、施設、物資、人員等の被災状況から福祉避難所を開設できなかった事例があり、世田谷区でも同様の被害が想定される中で福祉避難所を開設することは非常に多くの課題があると認識しています。区といたしましては、引き続き自助、共助の啓発に努めるとともに、震災時において可能な限り多くの福祉避難所を迅速かつ着実に開設できるよう、協定締結をより一層推進していきます。 また、各施設で職員が十分に集まらなかった場合や、インフラの損壊、物資の不足などによりどのように福祉避難所を開設していくかなど、関係者とともに福祉避難所開設マニュアルを細かに検討し、災害に備えてまいります。 私からは以上です。
私からは、災害時の子どもの居場所について御答弁いたします。 これまでの災害における経験から、被災状況下においては子どもや子育て世帯の不安や孤独、孤立が日常よりさらに増していくことが課題であり、その中で子どもが安全安心に遊んだり、学んだりすることができる居場所を確保することは非常に重要であると認識しております。 子どもにとって、遊ぶことは生きることとも等しい重要な営みであり、災害時に居場所で自由に遊び、ほっとできることで心の回復を早める効果が期待でき、保護者は子どもから一時的に離れ、生活再建に向けた時間を確保することができます。能登半島地震では、少ないながらも子どもの遊び場確保の取組が報道され、その重要性が注目され始めています。区としましては、こうした取組などを参考に関係所管と連携し、災害時の子どもの居場所づくりについて検討を進めてまいります。 以上です。

冒頭申し上げたとおり、今回の質問は人を大切にすることを根底に質問させていただきました。その中でも保育の事故、これを一番重要視しております。認可外、認可、それら言葉の響きから考えると認可外という言葉自体が大変二次的なものという位置づけになっておりますが、区民の生活には欠かせないものです。今回の事故を受けて、今、実際、認可外に通わせている保護者の方からも不安の声が寄せられておりますので、ぜひ検討して対策を打った際には、そういった方々にも周知していただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。

以上で中山みずほ議員の質問は終わりました。 これで本日の代表質問は終了いたします。 ────────────────────

以上をもちまして本日の日程は終了いたしました。 なお、明二十一日は午前十時から本会議を開催いたしますので、御参集願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十六分散会