新宿区議会の6月(第2回)が開催され、高齢化対応の住宅・福祉施策、感染症対策、防災体制、観光振興、教育のデジタル化など多岐にわたる行政課題について代表質問が行われた。また議員派遣や案の付託などが決定された。
- ・高齢化社会への対応:住宅、ペット飼育、ケアラー支援の充実
- ・子育て・健康施策:出産費用軽減、ワクチン普及、こども通園制度
- ・防災・危機管理:地震対策、感染症対策体制の整備
- ・観光とまちづくり:オーバーツーリズム対策、ふるさと納税、神田川整備
- ・教育環境整備:GIGAスクール、学校老朽化対策、奨学金制度
- ・福祉支援:認知症予防、精神障害対応、補聴器助成、ホストクラブ問題
- ✓会期を2024年6月12日から6月21日までの10日間に決定
- ✓会議録署名議員として鈴木ひろみ議員と佐和いめぐみ議員を指名
- ✓議員派遣:沖縄県、広島市、長崎市主催の平和祈念事業への派遣を決定
- ✓議員派遣:ドイツ・ベルリン市ミッテ区への議員3名派遣を決定
- ✓第64号を総務区民に付託することを
- ✓第45号を各常任に付託することを報告
- ✓第45号中の歳出第4款文化観光産業費を文化観光産業等特別に付託することを決定
- ✓次回会議を2024年6月13日午前10時に開催することを通知
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(7名)
// 発言(64件)

本日の会議を開きます。 会議録署名議員は、 17番 鈴木ひろみ議員 37番 さわいめぐみ議員 を指名します。 ---------------------------------------

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○議長(ひやま真一) 次に、事務局次長に諸般の報告をさせます。

本定例会の会期は、本日から6月21日までの10日間にしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

会期は本日から10日間と決定しました。 ---------------------------------------

日程第1、代表質問を行います。 質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。 最初に、14番山口かおる議員。 〔14番 山口かおる議員登壇、拍手〕

高齢化社会における区の制度や支援の在り方について、会派を代表し質問いたします。 高齢者と住宅についての質問です。 日本の総人口は、2022年は1億2,495万人となり、65歳以上人口は3,624万人、高齢化率は29%となりました。来年は2025年問題として、団塊の世代である1947年から49年生まれの全ての方が75歳以上となります。新宿自治創造研究所の2023年レポートによると、区内の65歳以上の高齢者は2020年の6.8万人から2045年の8.4万人、2070年は9.6万人へと大きく増加する見通しです。 住宅は重要な生活の基盤であり、区営住宅は区が住宅市場を補完する住宅セーフティネットとして直接供給・管理しており、重要な役割を担っています。公営住宅法の趣旨は、憲法第25条の生存権を保障することにあり、その実施は自治体の責務です。現在は収入のある方でも、病気や事故などで収入が途絶えた場合や老後は区外に引っ越しせざるを得ません。それでは格差が拡大し弱者を切り捨て、人権をないがしろにする政策が進みます。持続可能な社会のためには、多様な価値観を有する人たちとの共生社会が必要です。 そこで伺います。現在、区営住宅は52団地1,058戸ありますが、空室が出にくく必要な方に届いていません。区営住宅の新たな建設は、用地取得や土地価格・建設費用の確保など課題が多々あります。2045年までに約1.6万人も高齢者が増えた場合の区営住宅の需給予測とその対策について見解をお聞かせください。 今年5月、国会で住宅セーフティネット法の改正が行われ、高齢者を含む住宅確保要配慮者への支援体制を強化します。東京都の住宅セーフティネット制度である「東京ささエール住宅」は、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録を推進し、専用ウェブサイトにより情報公開しています。 セーフティネット住宅の登録基準には、間取りや耐震基準などの項目があり、建物の状況によって活用できないものがあります。住宅の改修には国や都の補助制度を活用でき、本年度から補助対象工事の拡充も行われています。登録住宅を増やす取組を促進することが必要です。 そこで伺います。当区は、居住支援協議会を設立して、セーフティネット住宅に関する議論を行っています。登録住宅数を増やすため、制度の周知を強化することや基準の見直しが必要であるか分析し、国や都に改善を求めることなどが必要ではないでしょうか。区の見解をお聞かせください。 また、家賃負担を軽減する取組も重要です。住宅確保要配慮者が賃借人となる場合、賃貸人に対し家賃を引き下げた場合の差額を補助する家賃低廉化補助制度があります。既に2023年8月の時点で、全国49地方公共団体が創設しており、23区内では9区で行われています。高齢者の場合、保証人を探すことが困難なため、家賃債務保証会社に頼らざるを得ないことも増えています。家賃債務保証料等低廉化補助として、保証料等を引き下げた場合の差額を保証会社などに対して、地方公共団体が行う制度もあります。全国30団体で創設され、23区では2区が実施しています。 そこで伺います。家賃低廉化補助制度及び家賃債務保証料等低廉化補助の制度の導入が必要であると考えますが、区の見解をお聞かせください。 一方で、区営住宅を必要とする高齢者世帯のみ増加すると、健康上の問題などから地域の活動に参加できなくなる方が増え、自治会活動などの継続が困難になることも起きています。 大阪府営住宅清滝団地では、行政とNPOが連携し、用途廃止予定の空き住戸を活用し、不安定な就業状況にある若者を対象として、住宅つき就職支援事業を実施しています。公営住宅の目的外利用として短期間に限られますが、多世代の入居で新たなコミュニティが生まれ、地域経済も活性化します。持続可能な社会のために高齢化が進む区営住宅の新しい運営方法の検討が必要となりますが、区の見解をお聞かせください。

東京都健康長寿医療センターの研究チームの調査によると、犬を飼育している高齢者は、飼育していない方に比べて認知症を発症する確率は40%低く、中でも運動習慣があり社会的孤立をしていない人の認知症発症確率は、さらに低いそうです。犬の散歩を通じた運動や地域住民とのつながりの影響が考えられるとのこと。ペットの飼育によって介護費抑制につながるという調査結果もあり、ペットとの触れ合いが高齢者によい影響を与えます。しかし、家族の一員であるペットを飼育するということは、命に対する責任を負うということです。 「東京都動物の愛護及び管理に関する条例」第5条には、飼い主に動物を終生にわたり飼養すること、困難となった場合には、新たな飼い主を見つける努力義務を定めています。高齢の飼い主が元気なうちに不測の事態を想定して、日頃から取組を進めることが重要です。区内でも高齢者の健康上の理由や経済的な理由から、ペットの世話が困難になるケースが発生しています。 当区では、ペットなんでも相談、猫なんでも相談会を実施し、対応を充実してきました。動物愛護団体やボランティアの皆さんと連携していますが、経済的負担や人員不足などで保護するペットが増加すれば対応は難しくなります。 そこで伺います。高齢者でこれからペットを飼育したいと考えている方や既に飼育している方に対して、終生飼養の責任と高齢者がペットを飼うリスクの説明や、不測の事態が起きた場合の対応の準備など、説明会を実施することが必要ではないでしょうか。高齢者とペットの問題が広く認知されることによって、動物と人との関係が見直されるきっかけになります。区の取組について、見解をお聞かせください。 また、自分の死後に残されるペットに関する相談も増加することが考えられます。ペットへ直接財産を残すことができないため、遺言書や生前贈与で世話をする人に財産を渡すこと、ペットのために財産を信託するという方法があり、法や税制に詳しい専門家の力を借りることも有効な方法です。専門家と連携し、相談会を進めることについても見解をお伺いします。 環境省や東京都は、ペットと暮らす高齢者にリーフレットを作成し、困ったときの具体策を記載し、説明しています。福岡県古賀市では、ペットと暮らすシニアの備えサポートとして、ケアマネジャーなどが自宅を訪問した際に、ペットの情報や、通院する動物病院、自身が入院した場合に預ける先、最後まで世話ができなかった場合の対応など詳細に確認する体制がつくられました。 ペットの状況については、複数頭飼育しているか、不妊去勢手術の有無、多くの毛玉があるか、爪が伸び過ぎているかなどもチェックリストに含まれ、適正に飼い続けているのかを飼い主と確認します。情報は市や支援サポーターと共有され、緊急時に迅速に対応が可能です。 大田区では、介護職員の皆様へのお願いとして、ペットを飼育している高齢者を可能な範囲で支援することを依頼するチラシを作成、配布しています。高齢者の生活環境やペットの飼育環境が継続的に悪化しているかどうかを確認し、何かあれば保健所に相談するよう促しています。 そこで伺います。介護職員やケアマネジャー、民生委員など、高齢者と関わる方々は日常的にその方の状況を把握しています。地域から孤立した方の場合、ペットの適切な飼育ができずに、不妊去勢手術を行わないまま多頭飼育崩壊につながってしまった事例もあります。関係者と連携し、高齢者とペットの対策を進めていくことで、御本人だけでなくペットへのサポートも可能となります。こうした取組がまさに必要であると考えますが、見解をお聞かせください。 また、実際にペットを保護する場合は、ボランティアの方の協力が必要です。ボランティアの皆さんも既に多くのペットを保護しているのが現状で、新たに保護するには、現在保護しているペットの譲渡を進めていくことも重要です。ボランティアの皆さんだけで譲渡先を探すのも苦労が多く、譲渡がスムーズに進むよう区が支援すべきと思いますが、見解を伺います。

今月、国会ではヤングケアラー支援法が成立し、ケアラーへの注目が集まっています。ケアラーとは、日本ケアラー連盟によれば、心や体に不調のある人の介護、看病、療育、世話など、ケアの必要な家族や近親者、友人などを無償でケアする人のことを指します。現在、日本の介護者の約7割は家族と言われ、高齢化で家族の介護の負担も増大しています。しかし、この「ケアラー」という単語は、法律上の定義がありません。支援が必要であるにもかかわらず、発見されにくい存在となっています。 これまで国などの介護に関する福祉政策は、介護を受ける側への支援策としてつくられてきました。介護保険制度は、家族の負担を減らし、社会全体で介護をするとして2000年に導入されました。しかし、当時からさらに高齢化が進むことが予測され、介護する側の人の支援策を充実させなければ、負担が増え共倒れとなります。 ケアラーとはどのような人か、何に悩み、どんな支援が必要かを理解することが重要です。例えば家族が介護をするのが社会的に当然とされた時代から、介護を受ける側の意識も変わりました。内閣府の2022年高齢者の健康に関する調査結果によれば、将来、排せつ等の介護が必要な状態になると考えたときの不安点の質問に対し、「家族に肉体的・精神的負担をかけること」が65.6%と最も高い回答となりました。また、そうした状態で、誰に介護を頼みたいかの問いには、「ヘルパーなど介護サービスの人」は46.8%、「配偶者」は30.6%、「子」は12.9%、「子の配偶者」は1%でした。このように、介護制度を活用し、ケアラーの負担を減らすことが求められています。 そこで伺います。介護に関係する全世代の支援を包括的に行うため、ケアラー支援に関する条例を自治体で制定する動きが進んでいます。2020年3月に埼玉県が全国で初めて、ケアラー条例を制定し、26自治体が同様の条例を制定しています。 さいたま市の条例では、推進計画をつくることを定め、北海道ではケアラー個人の尊重や孤立防止を掲げ、ケアラーの早期発見や相談の場の確保、支援のための地域づくりを市町村などと連携して進めることなどをうたっています。条例により、ケアラーの存在が顕在化され、一人で介護を抱えず地域で支える体制を促進できます。ケアラー条例制定に向けた取組についての見解を伺います。

これまで区では、区立学校で教職員が日頃から児童・生徒の様子を観察し、年3回、ふれあい月間のアンケート調査などを実施し、把握に努めてきました。また、「配慮を要する児童・生徒に関する調査」の実施や、昨年には「新宿区子ども・子育て支援に関する調査」の中に、「ヤングケアラーについて」の項目を入れるなど、様々な形で取り組まれています。 調査で課題が浮き彫りになった点があります。「新宿区子ども・子育て支援に関する調査」の中、「ヤングケアラーという言葉を聞いたことがあるか」との問いに、中学生は「聞いたことはない」が20.7%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が19%と合わせて4割弱、小学校5、6年生は「聞いたことはない」が26.6%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が23.2%と、合わせて5割弱にも上る児童・生徒が「聞いたことがない、よく知らない」と答えています。そもそも調査対象の児童・生徒がヤングケアラーのお世話が何に当たるのかを理解していなければ、実態把握もおぼつかない状況です。 また、ヤングケアラー支援が世界で最も進んでいるとされるイギリスでは、学校などでヤングケアラーを発見する取組に一工夫しています。学校の情報掲示板に、「あなたはヤングケアラーですか」との問いの後、基本的な内容が紹介され、「ケアはあなたにどんな影響を与えますか」と続きます。その問いの例示として、「愛する人を助けることができる」「新たなスキルを身につけられる」と自信を持たせる配慮をした上で、発見・支援へとつなげていく手法とのこと。ネガティブなイメージを少なくし、相談しやすい体制を整えることも必要です。 そこで伺います。「ヤングケアラーとは」ということを児童・生徒に一層知ってもらう取組が必要と考えますが、区や教育委員会はどのような見解か、また、どのような取組をお考えか、お聞かせください。 ヤングケアラーの問題では、理解促進が実態把握や支援につなげるための最初の一歩となります。港区では、23区で初の「ヤングケアラーガイドライン」を作成しました。区の子ども家庭支援センターが主体となり、学校や病院、警察などが協働し、実態や支援の流れ、関係機関の連絡先などをまとめたもので、学校や児童館など区内関係機関に配布されるとのこと。 子ども家庭支援センターの所長は、「区内には外国人が多く、日本語が話せない親の通訳として子どもが病院などに付き添うケースも少なくない。実態も踏まえた、より効果的なガイドラインになった」と、意義が語られたようです。 そこで伺います。「ヤングケアラーガイドライン」の作成など、子どもたちを含む社会全体への一層の理解促進への手だてが必要と感じますが、区の見解をお聞かせください。 また、こども家庭庁の2023年調査では、窓口の整備など相談支援体制を推進している自治体は全体の8%、実態調査・把握は29%、家事・育児支援は16%、ヤングケアラー同士の交流の場であるサロンの設置・運営や支援は3%との結果でした。 当区では、学校などの教育機関や子育て関連の部局などが連携し、「新宿区子ども家庭・若者サポートネットワーク」を活用するなどの対応がなされています。しかし、有識者は、「ヤングケアラーに自分が該当すると理解していない子どもも多く、本当はもっといるのでは」と警鐘を鳴らしており、相談や支援の体制をさらに厚くする必要があります。訪問などのアウトリーチや元当事者による相談支援が効果的とのことで、体制整備もしていかなければなりません。 そこで伺います。ヤングケアラーサポートにおける相談や支援体制の強化について、区の御所見をお聞かせください。 また、自治体と関係機関、民間支援団体をつなぐコーディネーターの配置や、学校などの教育機関や子育て関連の部局、民生・児童委員、ケアマネジャーなどが横断した形で関わる体制整備が求められています。ヤングケアラーをより多くの目で発見し、より多くの手で支援する全庁を挙げた体制づくりがどのように進んでいるのか、御所見を伺います。

職場・上司の理解が不足するなど両立体制構築に当たっての初動支援が手薄いこと、介護保険サービス単体ではカバー範囲が限定的であることなどが課題として挙がり、従業員個人のみでは十分な対応が困難な状況であると指摘されています。 何年続くか分からない介護状況で仕事を辞めてしまえば、再就職が難しくなります。ビジネスケアラーの状況は人それぞれ異なり、管理職の責任感から仕事を休めない状況にある方、病状の悪化でケアが複雑化し、直近の予定でも見通しが立たない方もいます。 事前の準備や各種保険サービスの適切な利用、周囲の配慮によって、その本人の身体的、精神的・金銭的な負担を軽減することが可能であり、介護を担う前とほぼ変わらない働き方を継続でき、本人や社会に対し損失を回避できる可能性があります。 2022年の「新宿区高齢者の保健と福祉に関する調査」のうち、在宅介護実態調査において、単身世帯以外で家族などによる介護の頻度が「ほぼ毎日」とした方が50.2%、そのうち「子」が主な介護者となる割合は54.5%でした。介護者の働く方の割合は、「フルタイム勤務」が全体の31.9%、「パートタイム勤務」は18.7%で、約半数が働きながら介護をしています。「介護のために仕事を辞めた家族・親族はいない」という回答が90.1%と非常に高いため、問題が少ないように見えます。 しかし、フルタイム勤務の場合、残業免除、短時間勤務など調整しながら働いている方の割合は29.8%、パートタイム勤務では41.6%、その他の方法が33.8%で、合計すると調整している割合は84.6%にもなります。さらに、介護者の就労継続の可否に係る意識として、「問題はあるが、何とか続けていける」という回答が57.2%、「続けていくのは、やや難しい」が6.7%でした。継続するには、やはり様々な調整が必要となるということです。 そこで伺います。当区では、2020年から2045年までに約1.6万人も高齢者が増えると推計され、在宅介護を必要とする方も急増するのではないでしょうか。家族の介護負担を減らすために、ビジネスケアラーの詳細な実態調査や対策が必要です。今後のビジネスケアラーの状況の予測と対策について見解をお聞かせください。 また、ビジネスケアラーに該当する方へ支援策の情報が届くことも必要です。情報交換の場をつくることや職場を離れず相談できるオンラインを利用した仕組みを充実させること、リフレッシュ事業の情報の周知と併せて、相談窓口の対応をしていくなど、様々な取組の可能性があります。ビジネスケアラーを支援する施策についての見解をお伺いします。

高齢化社会を見据えた支援策の充実をぜひお願いいたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔28番 古畑まさのり議員登壇、拍手〕

出産費用についてお伺いいたします。 初めての代表質問において出産費用を取り上げ、「区としては、国の動きを注視しながら、その効果を見極め、さらに必要であれば国への出産費用の負担軽減の働きかけや区独自の出産費用の軽減を含めて検討してまいります。」との答弁をいただきました。 出産費用の見える化として、「出産なび」が本年5月30日に掲載されました。新宿区では8件の医療施設が掲載され、分娩にかかる費用の総額の平均は50万円から96万円、基本的な分娩においても46万3,000円から82万9,000円であることが明らかになりました。8施設中6施設で50万円を超える費用がかかります。 出産育児一時金は、令和5年4月より42万円から50万円に引き上げられ、新宿区においても経済的支援として、「出産・子育て応援ギフト」の支給を行っております。出産への支援の強化は評価しておりますが、分娩の費用が見える化したことにより、出産への経済的支援が不足していることが明らかになりました。 質問の1つ目は、新宿区での出産費用についての区の認識です。多くの施設において、出産育児一時金を大きく超える分娩費用がかかる現状をどのように認識していますでしょうか。 質問の2つ目は、区独自の出産費用の軽減についてです。基本的な分娩費用すら支援が届いていない現状があります。答弁いただきました区独自の出産費用の軽減を含めて、「検討する」から「実行」に移すべきと考えます。基本的な分娩費用の一部だけでもサポートする施策が必要とも考えます。今後の新宿区の独自の出産費用の軽減をどのようにお考えでしょうか。 続きまして、RSウイルスワクチンについてお伺いします。 RSウイルス感染症は、日本では毎年約12万から14万人の2歳未満の乳幼児が診断され、約4分の1である約3万人が入院を必要とすると推定されていますが、有効な治療薬はありません。使用可能な重症化抑制薬はありますか、適応症が基礎疾患を有する児や早産児に限定されており、RSウイルス感染症による入院の大部分を占める基礎疾患のない正期産児には適応がありません。 また、高齢者においても肺炎の原因となり、既に高齢者においては、RSウイルスワクチンが北海道の神恵内村や小平町で60歳以上に助成されています。 質問の1つ目は、新宿区も先行する自治体を調査研究し、ワクチン政策を充実させるべきです。今後、高齢者のRSウイルスワクチンの普及に向けた方針はどのようになっていますでしょうか。 RSウイルスワクチンは、本年に母子免疫ワクチンとして新たに承認されました。これは、新生児及び乳児の下気道疾患予防において、妊娠24週から36週の妊婦に1回接種するワクチンになります。つまり、お母さんがワクチンを打つことで赤ちゃんを守るといった母子免疫ワクチンです。そのため、この母子免疫ワクチンの理解と接種が進むことにより、基礎疾患のない乳児に対するRSウイルス感染症の予防が期待されます。この母子免疫ワクチンの理解と接種の促進について区の尽力を期待いたします。 母子免疫ワクチンの観点からお伺いいたします。 質問の2つ目は、母子免疫ワクチンの理解推進についてです。妊婦健診の機会などを捉え、ワクチンの説明や周知を行う予定などはありますでしょうか。 質問の3つ目は、費用負担についてです。現在、この母子免疫ワクチンであるアブリスボですと、約3万円から4万円の自己負担が発生します。出産のさらなる経済的負担となっております。このワクチンの助成を国や都に求めていく考えや、区独自の補助を行う考えはありますか。また、今後、先行する自治体等を調査研究する予定はありますでしょうか。 続きまして、地域猫についてお伺いします。 犬や猫を飼育している方が新宿には多く、人と動物との共生が必要です。地域猫対策として、飼い主のいない猫に対する去勢や不妊手術の助成件数は、平成24年度の1,423件をピークに令和4年度は248件と大幅に減少し、東京都動物愛護相談センターに引き取られた区内の猫の件数も、平成24年度の62件から平成3年度は8件と、ともに減少しております。 また、区は猫の去勢・不妊手術費助成として、予算額約478万円が確保されています。新宿区・地域・ボランティアの皆様の絶え間ない活動に敬服いたします。しかし、いまだ地域猫は多く、課題は多岐にわたります。ここでは、地域との共生を観点に質問いたします。 「人と猫との調和のとれたまちづくり」において、地域における猫の飼い方のルールをつくるため、住民・ボランティア・区が一体となって協議し、地域の理解と協力を目指しています。区は、ボランティアや町会などとの個別協議が主体で、地域単位での三者間協議は実施されていないと認識しています。 質問の1つ目は、この協議についてです。区は、協議をどのように捉え実行していますか。住民・ボランティア・区が互いに意見を交換し、地域における地域猫の在り方を協議する機会はありますか。 続いて、餌を与える場についてお伺いします。 地域により地域猫の餌を与える場所を、原則として、個人の所有する敷地とする自治体もあります。個人の所有する敷地を餌を与える場所にする場合、事情を知らない方から見ると、猫を野放しにしているようにも見えます。このような地域に協力している方には適切に周知し、誤解を招かないようにしなければなりません。希望があれば、区より敷地を提供していることを示すステッカーやポスター掲示等で見える化により地域の理解を促進する方法が考えられます。 質問の2つ目は、新宿区はこのような敷地を提供してくださる方への対応をどのように考えていますか。個人の敷地を餌を与える場として提供してくださる方もいれば、地域猫が嫌いな方もいらっしゃいます。地域の課題である地域猫問題は、猫が嫌いな方の理解も重要と考えます。地域猫と猫の嫌いな方も同じ地域に共生しております。忌避剤等を使用し、猫が近寄らないようにするような工夫も必要です。 質問の3つ目は、区の猫の嫌いな方と地域猫の共生についてです。区のお考えと具体的な対策をお伺いいたします。 質問の4つ目として、新宿区の餌を与える場所についての考え方です。前述したように、個人の所有する敷地を提供してもらえない場合、公園等の公共の場が餌を与える場所になることも考えられます。公園には猫が嫌いな方、好きな方も訪れる場所です。ほかに場所がないときに、公園などが餌を与える場所になることを区はどのように捉えていますか。また、公園も個人の敷地も餌を与える場所として合意が取れない場合、どのように餌を地域猫に与えたらいいのでしょうか。 質問の5つ目は、犬猫相談支援ボランティア団体についてです。現状の登録要件では、新宿区内で活動する団体であること等、新宿区内での活動が求められます。地域猫の数は多く、新宿区内で活動するボランティア団体が保護できる猫の数にも限りがあります。これを解決するために、新宿区内のボランティア団体が保護した地域猫を他区のボランティア団体と連携し、管理する方法も考えられます。このようなケースの場合、区は区内の犬猫の保護に係る経費の助成をどのようにお考えでしょうか。

ぜひ、出産費用につきましても新宿区は高いと思いますので、引き続き調査研究をしていただけたらと思います。 ワクチンも、どんどん新しいものが今開発されてきておりますので、調査研究するとともに、前も言いましたけれども、過度な風評被害に巻き込まれないようにしっかりと連携を取っていただけたらなと思います。 地域猫は、特にボランティアの方々は高い志を持っている方が多いので、ぜひ区とも連携してよりよい地域猫対策をしてくださるようお願いいたします。 以上です。ありがとうございました。(拍手)

〔12番 大門さちえ議員登壇、拍手〕

最初に、新型コロナ「5類」移行から1年について伺います。 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同じ5類になって、5月8日で1年がたちました。経済活動では行動制限がなくなり、訪日外国人客の増加でホテルやデパートなどに追い風が吹く一方、人手不足や物価高、為替相場の円安傾向が見られ、景気の先行きは依然不透明ですが、コロナ禍前の水準に回復しつつあるようです。この間の変化について見ていきたいと思います。 西武・プリンスホテルズワールドワイドによると、2024年4月は2019年4月と比べて、室数ベースの予約は2019年水準にとどまったものの、昨年との比較では訪日客の需要などもあり1割以上増加しています。また、日本百貨店協会によると、2023年度の免税売上高は、2019年度の3,020億円を上回る4,282億円で、2014年に現行の統計が始まって以降、年度ベースで過去最高となっています。円安の追い風を受け、高級ブランドのバッグや時計、宝飾品といった高額品の消費が活発です。 外食産業も歓送迎会などの宴会需要の回復などで客数がコロナ禍前の水準に戻ってきていますが、物価高騰による収益への影響がある中、賃上げへの対応を迫られるなど難しい経営環境にある企業の実態がかいま見えるようです。 コロナ禍で国が支給した給付金等は、消費に向かわず貯蓄に向かい、「超過貯蓄」とか「コロナ貯蓄」と呼ばれました。その積み上がった貯蓄が2022年10月から12月期の47.9兆円をピークに2023年10月から12月期に41.9兆円まで減少し、2023年には3兆円から6兆円が値上がり傾向の生活必需品の食品や医療など消費に回ったと見られています。 思い返せば、コロナ禍という非常事態に対して、新宿区政は区民生活の安全安心のために果敢に対応してきました。その非常事態の収束を象徴する新型コロナ5類移行から1年が経過し、区民生活も平常時に戻りつつありますが、子育て支援をはじめとした区政課題はまだまだ山積しています。非常事態を乗り越えた区長は、今後の新宿区政をどのように運営していくのか、お尋ねします。 一方で、コロナ禍時期に顕在化した病床の確保の難しさや、海外に比べデジタル化が遅れていることなどへの懸念は消えていません。 コロナ禍で不備が指摘された指揮命令系統の組織づくりには進展があり、各省庁に指示を出す司令塔となる内閣感染症危機管理統括庁は、2023年9月に立ち上がり、専門家の知見を提供する国立健康危機管理研究機構は、2025年4月に発足します。4月に全面施行した改正感染症法は、公立病院などに感染症危機で病床確保を義務づけ、国に自治体への指示権を与える地方自治法改正案も今国会で審議されています。地方自治体の自主性を確保した上で緊急事態の対応と捉えていますが、問題はその実効性です。4月からは医師の働き方改革が施行され、長時間労働はできません。コロナ禍の時期と同じような対応は難しいとも言われています。 感染症対策の要となるワクチンの備えはどうでしょうか。コロナ禍では、日本は国産の開発が遅れ、海外製に頼らざるを得ませんでしたが、開発・生産の主体となる企業にも戸惑いがあり、補助金を受けると製造体制を整備する義務がある一方、感染収束後、設備の維持・更新費が将来の重荷となります。 今後、新たな感染症が発生した場合、感染症の特性を迅速に見極めた上での臨機応変な対応が重要となりますが、新宿区の新たな感染症への備えはいかがなものでしょうか。また、オンライン診療は、コロナ禍で必要性が高まりましたが、「診療報酬が対面診療より少なく、通信設備の導入費もかさむ」と言われています。オンライン診療の将来性はどうでしょうか。 コロナ禍で中小企業の資金繰りを支えた実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」は、4月に最後の返済ピークを迎えました。このゼロゼロ融資は、コロナ禍で苦境に陥った企業を支援する目的で2020年にスタートした制度で、金融機関に支払う利子を公的機関が補填し、返済できなかったときは、信用保証協会が肩代わりをするという内容でした。新型コロナウイルスで売上げが減少していれば間口が大きく開かれ、融資後、最長3年は都道府県が利子を補給し、信用保証協会の全額保証つきで担保を差し出す必要もない上、さらに最長5年の返済据置き期間も設定されており、借手にとっては好条件での資金調達策でした。 国は、ゼロゼロ融資の返済について、借換保証などの支援策を6月末まで延長しています。手厚い資金繰り支援を続けてきたのは、経済の回復に業種のばらつきがあり、リスク要因も多いからです。物価高を背景に個人消費には力強さがなく、人手不足や賃金上昇は中小企業の経営負担になっていると思われますが、区内の中小企業の実態はいかがでしょうか。 また、新型コロナ5類以降から1年を経て、経済活動も活発となっていますが、物価上昇や人手不足や賃上げを背景とした人件費の高騰により、区内の中小企業は厳しい経営環境にあるものと思います。事業継続のために不可欠な資金繰りへの支援として、区内では、商工業緊急資金(特例)を貸付限度額2,000万円で実施し、利子と信用保証料を全額補助するとともに、貸付期間を10年とするなど充実した支援を行っています。 さらに、資金繰り支援に加えて、中小企業の今後の展望に向けた経営力強化支援事業として、事業計画書の作成や販売促進、省エネ設備の購入など、事業者の経営力の強化につながる支援を行っていますが、その成果はいかがでしょうか。 以上、御答弁お願いします。

今年は元日に能登半島地震が発生してから、震度5弱以上の地震が全国各地で相次いで発生しました。千葉県東方沖やその周辺に当たる栃木県、埼玉県でも最大震度5弱が観測されるなど、大きな地震が頻繁に発生しています。 2月、3月の区議会定例会や予算特別委員会でも、地震等災害対策について盛んに議論されましたが、改めて新宿区の防災、とりわけ地震に対応した職員体制等、区の地震に対する組織的な体制についてお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。 政府の地震調査委員会は、日本列島でこれから起きる可能性のある地震の発生予測を公表しています。 「南海トラフ」「首都直下」など今後予想される巨大地震で、甚大な被害が想定される市区町村の2割超に防災専従の職員がいないことが判明しています。人手不足や財政問題に直面する中で、どうすれば地域を守る防災体制を構築できるのか、国や自治体は重い課題を突きつけられています。 国は、巨大地震で大きな被害が想定される市区町村を「防災対策推進地域」や「緊急対策区域」に指定し、対策強化を求め、震度6弱以上、津波高3メートル以上などの基準を基に首都直下309の自治体を指定しました。総務省が地方公共団体定員管理調査で、各自治体から防災専従職員として集約した人数を分析した結果では、指定自治体の専従職員は2023年時点で6,261人、東日本大震災前の10年比で1.8倍に増えています。防災担当職員の業務は多岐にわたり、地域防災計画やハザードマップの策定、防災訓練などに加え、発災時は災害対策本部を運営し、関係機関との連携や避難所開設といった初動対応も求められています。 そこで、お伺いします。新宿区は、首都直下地震など巨大地震で大きな被害が想定される「緊急対策区域」に、さらに首都中枢機能の維持・整備等を緊急に行う「基盤整備等地区」に指定されていると思いますが、区の地域防災計画ではどのように反映されているのでしょうか。 新宿区は、これまでも落合地域の水害の備えなど自然災害に対応するために、非常時に対応した職員体制が取られてきたことと思います。地震に対する対応についても、災害を想定した計画や訓練、災害発生時の初期対応、いわゆる72時間以内の救急応援体制、避難所運営、被害状況の認定、復興のための対策など各段階に応じた職員の非常配置態勢を取ってきたと思われますが、地震発生前から発生時、発災後の段階での体制をどのように考えているのか、具体的に教えてください。また、都は業務継続計画を昨年11月に改定していますが、新宿区も現在ある事業継続計画の見直しを検討しているのか、お伺いします。 今回の能登半島地震では、地震発生直後の情報収集手段としてインターネット上の情報を多くの人が求め、フェイクニュースも出回り、発災翌日には総務省からデマ情報の注意喚起がなされました。住民は、情報がなくて不安であり、自治体と首長にはできるだけ早く地震に関する情報を発信することが求められています。区民の安心のために、今現在どういう対策をしているのかという経過的な現状発信も含め、できるだけ早い情報発信を行うべきと考えますが、区長はどのようにお考えでしょうか。 次に、能登半島地震の避難生活でも女性ならではの悩みへの配慮不足が指摘され、避難所での生活ニーズを酌み取った災害への備えが求められています。「避難所で授乳や着替えができない」「女性向けの物資が足りない」といった問題は、2011年の東日本大震災で顕在化しましたが、自治体の防災担当部署の職員の女性比率が1割にとどまっていると言われています。 2023年4月時点で、全国1,741市区町村の防災・危機管理部局における女性職員の比率は11.5%、いまだに5割を超す964自治体で女性職員はゼロでした。災害に対応するため、休日・夜間出勤や庁舎内での宿泊などの体制を組むためには、担当職員への配慮も必要です。それでも、災害時の避難所運営に女性の視点を取り入れるには、女性職員の配置は欠かせません。 令和4年第3回定例会で質問しました「女性の視点から必要な施策を考え、地域防災計画や各種マニュアルに反映させ、発生時には女性の困難やニーズに的確に応えることが必要であり、防災・危機管理担当部局の職員の男女比率は、庁内全体の職員の男女比率に近づけることが望ましいと考えますが、いかがでしょうか」という私の質問に、「区の正規職員全体における女性職員の割合は、令和4年4月1日現在で54.5%です。また、防災・危機管理の担当課には20名の正規職員を配置しており、そのうち女性職員は3人で、15%です。職員の人事異動は、性別や年齢などの構成も考慮して行っていますが、震災時や水害のおそれがある場合には、応急業務に従事するため、休日出勤や庁舎内での宿泊などにも対応が可能な職員を優先して配置していることから、結果として女性職員の割合が低くなっています。近年の大規模災害の経験を踏まえた実効性の高い防災対策を推進するためには、女性の視点を持つことは重要です。そのため、区の地域防災計画にも女性の防災人材育成に関する取組を盛り込んでいます。さらに、防災住宅職員や地域活動班員の研修等において、積極的に女性職員からの意見や要望も聞き取っているところです。引き続き、防災・危機管理の担当課における女性職員の比率が一層高まるよう配慮し、女性の視点での防災対策を推進してまいります」とお答えいただきましたが、その後の対応はいかがでしょうか。 以上、御答弁お願いします。

国立社会保障・人口問題研究所は、昨年12月に「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」を公表しました。その内容は、2050年の総人口が2020年より減少する市区町村数は全体の95.5%、ほぼ全部の市区町村で人口が減少すると推計しています。 新宿区には、区の中長期的な政策課題に関する調査研究と政策立案の基礎となる人口・世帯に係る調査研究を行う新宿自治創造研究所があります。新宿区の中長期的な将来人口の見通しとして、「2020年国勢調査に基づく新宿区将来人口推計」を本年1月に新宿自治創造研究所が公表しましたが、その将来推計は、2020年の国勢調査実績値34万9,385人に対して、2050年の低位推計値35万933人から高位推計値38万234人まで、いずれも全国的な傾向とは異なり、人口増としています。 他県からの転入超過や、60歳以上に限ると県を含めた全ての地域に対して転出超過であることが触れられていますが、区長は、このような新宿区の地域特性をどのように捉え、新宿区政の将来像をどのように考えていますか。御所見をお伺いします。 次に、本年4月に国立社会保障・人口問題研究所は、「日本の世帯数の将来推計-2024年推計」を公表しました。その推計では、2050年には一般世帯数が2020年より310万世帯少ない5,261万世帯となり、その中で、世帯主が65歳以上の世帯は2020年より307万世帯多い2,404万世帯となっています。また、単独世帯は2020年より215万世帯多い2,330万世帯で、一般世帯のうち単独世帯が占める割合は38.0%から44.3%と上昇しています。 このことから、将来の予測とされる人口減少社会や超高齢化社会というだけではなく、一人暮らしの高齢者世帯が増えるという中身の変化にも注目する必要があります。2050年には65歳以上の一人暮らし世帯が1,084万世帯となっています。新宿区の世帯数の将来推計は公表されていませんが、人口の転出入にかかわらず傾向は同様かと思われます。 かつては、高齢者の支援は家族の存在が前提でした。「健康な老後」をテーマにした1978年の厚生白書では、年老いた高齢の両親と子どもの同居を「福祉における含み資産」として、介護などの相互扶助を推奨し、高齢者の74%が同居というデータを紹介していました。 家族を前提にした社会的な仕組みが現実に合わなくなり、2000年には介護保険法が施行され、介護が必要になった高齢者を社会全体で支える仕組みができました。このときの高齢化率は17.3%です。それから四半世紀が過ぎ、また次の四半世紀に向けて高齢化率の増大だけではなく、家族の状況にも変化が見られます。 厚生労働省は5月に、2024年から2026年度の65歳以上の介護保険料が全国平均で月6,225円になり、過去最高で市区町村別では大阪市が月9,249円と最も高いと発表しました。大阪市の担当者は、「他市区町村と比べて一人暮らしの高齢者の割合が高く、介護サービスの利用が多いため」と説明しています。 一人暮らしの高齢者世帯の増大は、元気なうちは大丈夫でも、人との接点が減り孤立すると、介護や病気の予防・早期発見の面から心配です。また、屋根が傷んでいると不安をあおる点検商法やメールで偽サイトに誘導するフィッシング詐欺、未払いがあるとはがきやメールで請求する架空請求など、高齢者を狙った悪質商法に関するトラブルも身近に相談できる人がいれば未然に防げます。 家族や親族がいても、遠方で暮らしていれば日常的に頼ることは難しく、高齢夫婦世帯も一方が入院や施設に入所すれば、頼れる人がいなくなります。身寄りのない高齢者の問題は、多くの人にとって無縁ではありません。高齢者の生活において、日々の見守りや生活支援、日々の金銭管理など財産管理、死後の対応など、家族のサポートを前提にしたものは多岐にわたっています。 家族のサポートに代わるものとして、地域の役割は重要になります。2024年度から、相談窓口の職員が支援プランの作成や履行確認までをする自治体に国が新たに補助するモデル事業や、終活支援の総合相談窓口の設置などに都が助成を出すような事業が始まっています。 必要な支援は、その人の状況により異なります。大事なのは、本人の意思となりますが、横須賀市は終活情報の登録制度をつくっています。緊急連絡先やかかりつけ医、エンディングノートの保管場所、葬儀の生前契約先などを市民が登録し、いざというとき、市が病院や警察などの照会に応じていくものです。 新宿区もボランティアの方が75歳以上の一人暮らしの方、または75歳以上の高齢者のみの世帯の方を定期的に見守る「地域見守り協力員事業」を新宿区社会福祉協議会が行うなど地域とのつながりや様々な人との交流を通じて、高齢期の暮らしを豊かにする取組を行っていますが、人口や世帯の将来推計から、今後の変化に対応して高齢者が安心して暮らせる社会をどのように考え、どのように対応していくのか、御所見をお伺いします。 現在、高齢者が新たに部屋を借りたいときに、借りにくい状況が見受けられます。高齢者が孤独死した場合の対応や家賃滞納などトラブルへの懸念から、賃貸住宅への入居を家主から拒まれるケースです。 国は、高齢者が入居できる賃貸住宅を増やすための住宅セーフティネット法を改正しました。家主が安心して住宅を貸し出せるように、高齢者が滞納した家賃を立て替える保証業者の認定制度をつくるほか、身寄りのない高齢者が亡くなった後に残る遺留品を、本人から事前に委託を受けた支援法人が処分できるようにすることを内容としています。新宿区の具体的な取組はどのように考えているでしょうか。 身元保証や葬儀などの死亡事務などをする民間事業者については、国が4月に初めてガイドライン案を公表しました。サービス内容や費用、解約の取扱いなどを重要事項として書面で交付することや、預託金は運営資金と別に管理することなどですが、こうした事業自体を直接監督する省庁やガイドラインなどがない状態では、昨年総務省が公表した調査で、重要事項説明書を作成する事業者は2割程度でした。これからは、利用者保護の観点から、身元保証や葬儀などの死亡事務などの事業適正化が進められると思います。さらに、高齢者の判断能力が衰えた際は、成年後見制度の活用も求められています。 また、5月に孤独死・孤立死の実態把握のため、警察庁が初めて集計した1月から3月に通報や医師からの届出で警察が取り扱った一人暮らしの遺体のうち、自宅で亡くなった方は2万1,716人でした。78%に当たる1万7,034人を65歳以上の高齢者が占めています。 一人暮らしの高齢者の将来にわたる不安を取り除くために、本当に必要な支援は何かを可視化し、社会でどう負担・分担するか、また、本人の意思を第三者が共有し、尊重した支援ができる仕組みをどうするかは、これからの社会の大きな課題と思いますが、いかがでしょうか。 以上、御答弁をお願いします。

ふるさと納税制度については、既に我が会派の代表質問で何回か取り上げ、区長とはほぼ認識が一致していると思っていますが、ふるさと納税制度等の不合理な税制改正による区の貴重な財源が一方的に奪われている状況は年々ひどくなっています。 特別区長会が作成している「不合理な税制改正等に対する特別区の主張(令和5年度版)」によれば、法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直しなどの不合理な税制改正によって、特別区全体の影響額は令和5年度で約3,200億円、平成27年度からの累計で約1兆6,000億円です。これは、令和4年度の影響額約3,000億円、平成27年度からの累計額約1兆2,800億円と比較すると、単年度の影響額で約200億円、累計で約3,000億円増加しています。 とりわけ、特別区における住民税の減収額は年々増加しており、特別区全体で令和5年度は約830億円規模となり、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が始まった平成27年度からの累計は3,600億円を超えています。これは、地方自治体の行政サービスに要する経費を地域の住民が負担し合う住民税の本来の在り方を逸脱するものです。 さらに、他自治体に対する寄附により減収となった団体は、地方交付税により補填されることとなっていますが、地方交付税の不交付団体である新宿区は減収分の補填が行われず、そのまま減収となっています。景気変動の影響を受けやすい歳入構造である新宿区は、景気後退による区税等の減収や物価高騰対策等の財政支出を念頭に、財政運営を行わなければなりません。 本来、区税である所得税から控除されるべき税額が、地方税である個人住民税から控除されるなど、ふるさと納税制度は、区の将来的な財政運営に深刻な影響を及ぼすことは必至であり、抜本的な見直しを行うべきです。 昨年の第3回定例会の区長答弁、「ふるさと納税制度をはじめ地方税の本旨を無視した不合理な税制改正で都市部から財源を奪うのではなく、国の責任において地方自治体の税財源の拡充を図るべきとし、今後も真の分権社会の実現に向け、引き続き特別区長会や東京都との連携など、あらゆる機会を通じて、地方税財源の拡充を強く主張してまいります」と答弁されました。今後も制度の見直しを行っていただきたいと思います。 一方、我が会派では、ふるさと納税制度による区税の減収分補填策として、ふるさと納税制度を活用し、区内で生産された商品を送る「モノ消費」と、新宿区ならではの体験をしていただく「コト消費」を含めた返礼品を設定して、地域経済を活性化することを主張してきました。 これに応えて、区は「新宿区内には、地場産業の商品をはじめとした魅力のある品々やホテル・レストラン、観光・文化資源が多くあり、寄附していただいた方に商品を送る「モノ消費」だけでなく、寄附していただいた方が実際に新宿区を訪れ、体験・観光してもらう「コト消費」の返礼品も設定していきます」と答弁しています。 実際に、令和5年度には、初めてふるさと納税管理事務費が計上され、返礼品の調達、配送や返礼品の企画、開発などのふるさと納税業務委託、寄附の受入れに係るふるさと納税ポータルサイトの利用や決済事務などを予定していましたが、その成果、とりわけ「コト消費」については、どのような状況になっていますか、お尋ねします。 ふるさと納税については、納税の拡充を図ろうと全国の自治体がいろいろな工夫をしています。その中で、私が注目しているのは、茨城県鉾田市のバーチャルユーチューバー、略して「Vチューバー」を活用した取組です。漫画や生配信を通して地場産業を紹介するほか、Vチューバーを活用した返礼品を制作しています。取組の主体は、10代から30代の年齢層を中心としたVチューバーファンで、第2、第3の地元となる「推せるまち」を見つけてもらうプロジェクトの一環として、地域の活性化やふるさと納税の充実に結びつけるものです。 取組の第一弾として、まちの観光地や特産品を紹介する漫画と動画をプロジェクト公式ホームページなどで公開し、同時にユーチューブでの生配信を実施し、ふるさと納税の受付やコラボ返礼品の制作なども取り組んでいます。画期的な手法で若者中心に、全国にまちの観光や地場産業の魅力を効果的かつ有益に発信できると期待されています。 最近、新宿区では、区政情報の発信力の向上や職員の負担軽減を図るため、複業人材を活用したチラシ等デザインの伴走支援の実証実験の結果報告がありました。「複業人材」とは、行政課題を解決できるスキルを持つ人材を指し、自治体は、複業人材の地域貢献やスキルアップ等に対して、金銭報酬ではなくキャリア報酬、スキル報酬で応えます。 今回の実証実験では、デザイン分野における知見を持つ複業人材を活用し、職員ではカバーできないような分野に関する専門家のノウハウを効果的に活用できることが検証できました。 チラシや公開資料に使用するための写真撮影方法や効率的で効果的な動画の作成方法のほか、SNSやホームページによる情報発信など、複業人材活用が見込まれるデザイン以外の分野についても今後検討していくとしていますが、Vチューバーの活用により漫画やユーチューブの生配信を通じて、区内の観光スポットや地場産業を紹介し、ふるさと納税の「モノ消費」だけでなく、寄附していただいた方が実際に新宿区を訪れ、体験・観光してもらう「コト消費」の返礼品としての魅力をアピールしていただくのはいかがでしょうか。 改めて、ふるさと納税の抜本的な不合理性を指摘しつつ、現行法下の有益的な取組として、区税の減収分を補填し、区の魅力を発信するために、複業人材によるVチューバーの活用についてお尋ねします。 以上、御答弁お願いします。

○議長(ひやま真一) ここで、議事進行の都合により休憩します。

質問を続行します。

長く続いたコロナ禍も昨年5月に新型コロナウイルスの行動制限や水際対策が緩和され、国内外から例年を上回る人出があり、かつてのにぎわいがまちに戻ってきています。今年の大型連休には、たくさんの外国の方をはじめとした国内外の観光客が新宿駅周辺や区内各地を訪れました。 観光客が来てくれるのはうれしいけれども、人気スポットに集中する観光客によって交通渋滞や特定の店の前の大行列、ごみの散乱などの迷惑行為により、地域への悪影響が広がるなど、世界で問題視されているのがオーバーツーリズムです。今話題となっているオーバーツーリズムは、騒音、マナー違反や交通混雑など、地域への負担が重くなっている状態を指しています。 オーバーツーリズムは、コロナ禍の前から指摘されていましたが、あまりにも状況の展開が早過ぎたため、具体的に何が起こっているのか分からない状況だったとも言えます。今回、コロナ禍の間に一旦観光客が繁華街から引いてくれたことによって、一体自分たちはどんな問題に直面していたのかということをゆっくり検証し、いろいろ対策も考えられてきました。訪れる人には満足してもらい、受け入れる地域の人たちが許容できる観光を考えていかなければなりません。 例えば、京都では条例で民泊を規制し、混雑する市バスの対策として、バスの一日乗車券を廃止し、地下鉄の利用を促しました。こうすることによって、騒音、マナー違反、交通混雑の解消に努めました。世界に目を向ければ、イタリアのベネチアで、従来から宿泊税に加えて2023年から入島税を徴収しています。 同じように、国内外からの観光客等の来街者が増加している新宿区、とりわけ大久保地区では、ごみの散乱や迷惑行為などの課題に対して、どのような対策を考えているのでしょうか、お聞きします。 昨年のハロウィンの時期に、渋谷区は大規模な来街者の抑制対策を行いました。「渋谷はハロウィンの会場ではありません」という看板や動画を作成し、渋谷区長自らメディアに出て、渋谷に来ないでほしいというメッセージを国内外に伝えたほか、鉄道事業者や警察と連携し、警備も大幅に強化して対応に当たりました。その結果、ピーク時の来街者数は前年の6割程度になったと言われています。 一方で、行き場を失った若者たちは別の場所へと向かい、ハロウィン当日の夜には、新宿のシネシティ広場や新宿二丁目かいわいにも仮装した若者や外国人観光客など大勢の人が集まり、大混雑となりました。これを受けて、地元商店街振興組合等からも次回のハロウィンに向けて心配する声が寄せられました。 我が会派でも、下村議員が昨年の第4回定例会で、「公共空間を活用したまちづくりイベントの中で食事や飲酒は重要な要素であり、これらを抜きにイベントを行うことは大変難しいと思いますが、イベントのない期間の公共空間の環境を適正に管理していくためには、どうしても場所と時間を限定し、路上飲酒を禁止し、体感治安をよくしなければなりません。この難しい課題を、区は条例化も含めてどのように考えていますか」と質問しました。 区からは、「路上での飲酒は新宿駅周辺では古くから見られましたが、コロナ禍で飲食店が営業を自粛していた際、若者などがコンビニエンスストアなどで酒類を購入して路上に座り込んで飲酒をした習慣が、飲食店の営業が再開した現在も残ってしまっているものと考えます。また、新型コロナウイルス感染症の5類への移行後、国内外からの観光客等の来街者が増加していることに加え、2023年のハロウィンでは渋谷での大規模な人流抑制対策の影響も受け、歌舞伎町に大勢の人が集まることが予想されました。そのため、区では事前に新宿警察署とも対策を検討する中で、警察の警備体制等を確認するとともに区として安全安心パトロール隊の配置場所を変更するなど弾力的な運用を行い、トラブルや事故の防止に努めました。ハロウィン当日は大きなトラブルは発生しませんでしたが、翌朝には空き缶やごみが散乱するなどしたため、地元の商店街などからは、2024年のハロウィンに向けて既に心配の声が寄せられました。区では2024年に向け、今回の取組を検証するとともに、新たに時間と場所を限定した上で路上飲酒を禁止するような条例の制定を視野に入れながら、関係団体との連携を一層強化し、路上飲酒しにくい環境づくりについて検討してまいります」と答弁がありました。 そこで、お尋ねします。区は、令和6年3月に「(仮称)新宿駅周辺地域における路上飲酒の制限等に関する条例」の骨子案を公表し、広く意見を求めるために、パブリック・コメントを実施しました。34件の意見が寄せられたと聞いていますが、その内容はどのようなものであったのでしょうか。 この間、条例名を「(仮称)新宿駅周辺地域の安全で秩序ある環境の確保に関する条例」と条例名を変更しています。今回の条例の趣旨は、新宿駅周辺地域の安全で秩序ある環境を確保することであり、路上飲酒のみを制限するものではないことは明白であり、誤解されない条例名は大事なことですが、どのような経過があったのでしょうか。 また、条例をより実効性のあるものにしていくには、事前の周知啓発が大切であり、外国人観光客も含め、どのような周知啓発を考えられているのか、お尋ねします。また、今年のハロウィン当日は区としてどのような対策を講じるのか、お尋ねします。 以上、御答弁お願いします。

人づくりを担う教育に変革の波が迫っています。その背景にあるのは、急速に発達するデジタル技術です。 現代の学校の原型は、18世紀の産業革命後に出来上がり、教室に同年齢の児童・生徒を集めて同じ内容を教える方式で、画一的な教育は工業化を支える人材を多く育ててきました。 日本も明治5年の学制発布を経て全国に学校がつくられ、同じように同年齢の児童・生徒を集めて、同一の教科内容を教えてきました。当時の教室を描いた資料を見ると、並んで座った児童・生徒を前に教師が話す一斉授業の様子が見られます。この100年以上にわたって続く教室の風景を変えつつあるのが、デジタル技術です。 2010年代に入ると、ノートパソコンやタブレット端末が普及してきました。デジタル社会が進展する中で、文部科学省は教育のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、「GIGAスクール構想」を2019年12月に掲げました。新型コロナウイルス禍でオンライン授業の必要性が高まったことが追い風となり、2020年度にはほぼ1人に1台端末の配布を達成することになりました。 2020年度からは、小学校でのプログラミング教育が必修となり、2024年度には小・中学校の英語教育でデジタル教科書の導入が始まり、生成AIの学習への活用も広まるなど、紙の教材のデジタルへの置き換えは一定程度進んできましたが、端末導入の主目的である生徒一人ひとりの学びに合わせた活用は、道半ばです。 問題の正誤や学習の進捗といった端末を通じて得られる個々人の学習データを活かす取組に地域差があり、また、教育現場のオンライン化も地域差が大きく、小・中学校で1人1台の学習用端末の配備を完了したものの、文部科学省の調査では、端末を毎日活用していると答えた中学校が8割を超す自治体もあれば、4割を下回る自治体もあります。さらに、学校現場は、保護者への連絡で紙の配布や回収が多く、欠席や遅刻の連絡も電話が一般的でしたが、文部科学省は教員の人手不足が深刻なことを踏まえ、事務負担の軽減にデジタル化を活用しようとしています。 文部科学省は、校務のデジタル化によりファクシミリや押印を2025年までに全廃し、クラウド活用による成績管理などを2026年までに100%達成するという目標を掲げていますが、新宿区の進捗状況はいかがでしょうか。お聞きします。 文部科学省は「GIGAスクール構想」を進めていますが、端末の活用は十分な通信環境が前提です。端末が配備されていても使いづらければ宝の持ち腐れになり、デジタル化をさらに進めていくためにも、ネットワーク環境の整備は喫緊の課題です。 文部科学省は、2023年11月から12月、全国1,800の教育委員会と全ての公立小・中・高校約3万2,000校を対象に、初めて学校の通信環境を調査し、4月に公表しました。その調査によりますと、全国の公立小・中・高校のうち、文部科学省が設けたインターネットの通信速度の推奨値を満たしている学校が2割にとどまっており、デジタル教科書の導入も始まる中、8割で十分な環境が整っていません。通信速度の目安は、全ての授業で多数の児童・生徒が同時に高頻度で端末を使っても支障が生じない状態とし、複数クラスで動画教材を視聴したり、インターネット上で資料を共同編集したりといった学習が問題なく行える水準を想定しています。 インターネットの接続の遅さは、回線だけでなく端末のソフトウエアの状況など様々な問題が絡んでおり、トラブルなく利用するには、ノウハウを持つ教員や情報通信技術支援員による対応も欠かせませんが、区内の学校でのネットワーク環境や人的支援はどのような状況でしょうか。お聞かせください。 学校の通信速度を保つことは、端末を活用した学びになくてはならないインフラ設備ですが、業者との契約やその後の運用などを一つの学校で対応するには限界があります。教育委員会や近隣の学校など共同で端末を調達・運用するといった連携体制が必要ですが、新宿区の状況はいかがでしょうか。 「GIGAスクール構想」は、端末の配備から5年を経過し、近く大量更新の時期を迎えるこの時期に、文部科学省は、これまでの市区町村単位の取組から都道府県単位の取組へ変える方針を打ち出しています。デジタル人材の偏在が比較的少ない都道府県で端末の調達や教員研修を担うことにより、デジタル教育に地域的な格差が生じないようにすることが狙いです。 また、現在デジタル端末の価格は上昇傾向にあり、市区町村別に買うよりも大量の発注をすることで価格交渉力を高め、購入に伴う事務負担の軽減にもつながることから、メーカーとの契約も都道府県単位で結ぶとしていますが、東京23区の状況はいかがでしょうか。 デジタル社会を迎え、多様な人々の個性と能力を引き出す教育が求められてきました。従来の黒板からスクリーンへ、ノートと鉛筆から端末へと教室の風景が変わり、新たな授業の形を模索しています。コロナ禍を受けて学習用端末の配備を一気に進め、世界有数のインフラを活かし、教育のデジタル化が進められています。 個々の生徒に応じて問題の難易度を変え、ニーズに合わせた反応を返す生成AIは、個別最適型への教育の転換を加速化させる可能性を秘めています。文部科学省も2023年7月に学校での生成AIの扱い方を示す指針をつくり、モデル校を選定しています。2045年には、AIが人間の知性を完全に超す「シンギュラリティー」が起きるとの予測もあり、未来の教室ではAIを搭載したロボットが子どもたちに知識を教えるようになっているかもしれません。 しかし一方で、子どもがAIに依存して考える力が低下し、AIの情報に振り回されて精神面の不調を起こすなどの懸念は残っており、AIの出現は、学習や指導に好機をもたらすと同時に、教育システム上、大きな課題です。 さらに、小・中学校をめぐっては、教員の長時間労働の是正が課題となっています。文部科学省の2022年度の調査によれば、月の残業時間が国の指針で上限とする45時間以上に相当する教員は小学校で6割超、中学校で7割超に達していると報告されています。教育現場の労働環境の改善に向けたデジタル技術の導入も急がれています。 教育委員会は、このようなAIをはじめとするデジタル技術の通信環境の進展によって、学校の学びの場やスタイルが大きく変わろうとしている中で、明日を担う新宿の子どもたちの教育をどのように考えていくのか、御所見をお伺いします。 以上、御答弁お願いいたします。

◆12番(大門さちえ) 以上をもちまして質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔34番 有馬としろう議員登壇、拍手〕

本年は1月1日に発生した能登半島地震をはじめ、全国各地で大きな地震が相次ぎ、また、これから夏場にかけては、本格的な出水期を迎えます。公明党は、防災・減災対策を国の柱と位置づけ、国と地方の議員が連携し、防災・減災対策の着実な実行に取り組むとともに、新宿区においては、吉住区長の掲げる高度防災都市化と安全・安心の強化に、さらに力を尽くし取り組むことを申し上げ、以下質問に入らせていただきます。 質問の第1は、新宿区の将来人口推計と今後の区政運営についてです。 公明党は、本年2月11日から3月15日に「少子高齢化、人口減少への対応に関する自治体アンケート」を実施しました。アンケートでは、2023年末に国立社会保障・人口問題研究所が公表した2040年の地域別将来推計人口についての「自治体の受け止め」や、「医療サービスや介護サービスの長期的な需要と供給について」の項目をはじめ、「外国人材の受入れ」や「少子高齢化に対応できる安定財源の確保」、「子育て・教育、少子化対策」、「一人暮らしの高齢者について」などについて、各自治体に調査を行いました。 このアンケート調査の結果によれば、2040年の地域別将来推計人口に対して、「自治体としての存続が可能な水準」と回答した自治体が、「存続が危うい水準」と回答した自治体数を上回るものの、「自治体としての存続が非常に危うい水準」と「危うい水準」を合わせると32.5%に達し、「存続がぎりぎり可能」と答えた自治体も36.3%を占め、先行きが決して楽観できない状況であることが分かりました。また、高齢者人口の増加によって、施設や人材が不足すると答えた区市町村が、いずれも50%以上を占めました。 新宿区議会公明党としても、アンケート調査による結果を踏まえて、子育て支援や高齢者・障害者福祉の充実のための人材確保や、新たな支援施策が必要であると考えています。 最初に、新宿区の将来人口推計について伺います。 区では、自治創造研究所による「2020年国勢調査に基づく新宿区将来人口推計」を2024年1月に公表されています。この推計も併せて、区の将来人口をどのように分析されているのか、また、課題をどのようにお考えか伺います。 次に、今後の区政運営について3点伺います。 1点目は、新たな地域交通の導入について伺います。 6月4日の定例記者会見では、AIオンデマンド交通の実証運行についての取組が公表されました。ここで2つ伺います。 1つ目は、AIオンデマンド交通の実証運行についての候補地区についてです。本年11月以降に、落合第一・落合第二・戸塚特別出張所管内の一部において、区と連携協定を締結した運行事業者による実証運行が行われる予定です。 これまで区議会公明党は、高齢者や障害者、子育て世帯等に配慮した福祉的な観点に立ち、坂道が多い地域や鉄道駅やバス停までの距離が一定以上ある地域などで新たな地域交通を実施するよう求めてきました。本定例会の補正予算にも地域公共交通への支援が計上されていますが、実証運行の地域選定はどのように行われたのかお聞きします。 2つ目は、実証運行の料金や停留所等についてです。区は、料金や停留所等を本年7月から8月にかけて協議・検討することとしています。これまで区議会公明党は、高齢者や障害者、子育て世帯が利用しやすい料金設定や、停留所についても分かりやすく利用しやすいように工夫することを求めてまいりました。現時点において、区はどのような協議・検討を行うお考えか伺います。 2点目は、若者の投票率向上について伺います。 これまで区議会公明党は、若者の幅広い意見や国や地方自治に反映させることができるよう、若者の投票率向上のための新宿区の特性を活かした区民ニーズに合った新たな取組を求めてまいりました。 6月20日告示、7月7日投開票日の東京都知事選挙では、広報新宿による都知事選挙特集や選管公式ホームページ、X(旧ツイッター)による情報提供、都営バス車内広告、若年層向けダイレクトメールの送付、子育て世代向けチラシの配布、LINE広告枠による投票日の周知などが予定されています。これらの都知事選の啓発事業を踏まえて、2つ伺います。 1つ目は、若者の投票率向上について、新宿区選挙管理委員会では、「若者のつどい」をはじめ、イベントなどを通じた啓発活動についても力を入れていただいておりますが、具体的な取組状況と、これまでの選挙における若者の投票率について、どのように分析されているのかお聞かせください。 2つ目は、新宿区の投票済証の工夫について伺います。 投票したことを証明する投票済証については、各自治体の選挙管理委員会において準備するものであり、新宿区においても、投票日と投票場所が記載されている投票済証を配布されています。これは、投票したことを自分自身の記録や記念として活用することが可能です。来る都知事選挙においては、若者の投票率が向上するよう、新宿区らしい工夫をしていくことも大事であると考えますが、御所見を伺います。 3点目は、豪雨等による災害への備えについて伺います。 区は、局地的な豪雨等による災害に備えて、河川周辺の区立公園に雨水を浸透させ貯留させる施設を設置するとともに、区道では雨水を浸透させる舗装を実施するなどの取組が行われています。 区内の神田川及び妙正寺川は、豪雨の際に短時間で水位が上昇し、水があふれる都市型河川の特徴があるため、対策として、河川の警報サイレンや防災気象情報メールの活用、緊急時に利用できる「土のう」の整備、避難等が必要な場合には区から避難情報を周知するなどの取組が行われており、新宿区の防災ハンドブック「災害に備えて」等も活用し、積極的な周知に取り組まれています。このことを踏まえて、2つ伺います。 1つ目は、防災気象情報の提供等による災害への備えについてです。現在、区では、区ホームページで気象情報に関する最新の情報が提供されており、気象庁のホームページや日本気象協会、東京都の降雨状況や河川の水位情報などが紹介されています。 また、東京都では、河川の状況を分かりやすく提供するために、河川の雨量や水位、監視カメラ映像の公開をしておりますが、新たに6月4日から調節池の貯留率や取水口のカメラ映像の公開も開始しました。今後の局地的な豪雨対策を進めるためにも、気象庁や東京都との連携をこれまで以上に図ることが必要と考えますが、区の御所見を伺います。 2つ目は、総合防災訓練の実施についてです。区長は、第1回定例会の所信で、地域住民や消防、警察、ライフライン事業者等と連携した総合防災訓練の実施を公表されました。この取組は、予定として本年10月から11月にかけて、四谷中学校での体験型訓練や観覧型訓練、展示による啓発活動を行うこととしています。現時点での準備状況をお聞かせください。また、豪雨等の対策として、気象防災アドバイザーなど気象庁との連携も視野に入れていくことが大事であると考えますが、御所見を伺います。 以上、御答弁願います。

昨年、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行されて1年が経過しました。街中を見ますと、外国人観光客の姿も多く目にするようになり、まちはコロナ禍前、またはそれ以上のにぎわいを取り戻しています。 観光庁が5月に発表した観光白書では、2023年の訪日外国人旅行者数は約2,507万人と、コロナ禍前と比べ79%の回復となっています。また、日本政府観光局が発表した今年4月の訪日外客数は304万2,900人で、2か月連続で300万人を突破しました。さらに、民間旅行会社が発表した2024年の年間旅行動向見通しでは、訪日外国人は3,310万人、コロナ禍前の2019年を上回り、過去最高になると予想されています。 新宿区は、日本一の乗降客数である新宿駅を抱える大都市であり、今後さらにインバウンド需要が期待されるところです。 こうした中、新宿区では、総合計画で「賑わい都市・新宿の創造」を基本政策に掲げ、官民連携して、「ALL新宿」の体制で観光振興に取り組む一般社団法人新宿観光振興協会と連携して、国際観光都市・新宿としての魅力の向上に取り組まれてきております。 この新宿観光振興協会は、「新宿のまちが持つ、歴史・文化・産業・人材など、多様な資源を活かし、観光事業の振興を図るとともに、ひと、まち、文化の交流によるふれあいのあるまちを創造することで、地域経済の活性化に寄与すること」を目的に、平成26年4月に設立され、今年の4月で10周年を迎えられました。 6月4日には10周年を記念した祝賀会が開催され、200人以上の関係者が出席し、大盛況であったと聞いております。そこで、新宿観光振興協会の取組と今後の展望について質問いたします。 初めに、新宿観光振興協会のこの10年間を振り返り、新宿観光振興協会の取組について、どのように総括しているのか、区の見解をお聞かせください。 次に、魅力ある観光情報の発信についてお伺いします。 新宿観光振興協会の情報媒体を活用しての観光情報の発信は、非常に重要であると考えております。 東京都の「国・地域別外国人旅行者行動特性調査」によりますと、訪都外国人旅行者が新宿を訪れる割合は、令和元年度が53.8%で都内第1位だったのに対し、令和4年度は50.3%で都内第2位となっています。 国際観光都市・新宿としての魅力とブランド力を高めていくためには、国内外に向けて、新宿の魅力をさらに発信していくなど、官民一体となった観光施策がますます重要となってくると思います。 新宿観光振興協会では、令和5年度に新たに「新宿の魅力開発・向上による観光活性化に向けた調査・検討」に取り組まれています。この事業は、観光の担い手同士が連携して、観光資源の掘り起こしと磨き上げを行い、プロモーションすることで、国際観光都市としての新宿の価値を高め、観光を通した文化・産業・地域の活性化を図ることを目的としています。 そこで伺います。 第三次実行計画で掲げている「海外プロモーションの実施」と「観光プロモーション動画の制作・活用」については、さらなる充実を図っていくべきと考えます。今後、どのような取組を行っていくのか、お聞かせください。 次に、ホームページの閲覧数についてお伺いします。 令和5年度末の閲覧数の現況は、年120万ページビューとなっており、第三次実行計画においては、令和9年度末までの目標として年160万ページビューと掲げております。 今年度は、「ホームページ・SNSの活用、ホームページの改修」と掲げておりますが、閲覧数を上げるためにどのような改修を行う予定なのかお聞かせください。あわせてSNSのフォロワー数の拡大についても、どのように工夫をされて行うのかお聞かせください。 最後に、区は今後も観光振興協会と連携して観光施策を進めていくと思いますが、今後の観光施策の展望について、区の見解をお聞かせください。 以上、御答弁願います。

厚生労働省の研究班が5月8日、認知症の高齢者数の将来推計を発表しました。前回の調査では、認知症の高齢者数は2025年に675万人に達すると推計されましたが、今回は471万人余と大幅に減少しました。あわせて、認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)の高齢者数の推計が初めて公表され、2025年には564万3,000人に上るとしています。 そうした中、新宿区医師会と新宿区が主催する新宿区民医療公開講座が5月25日に牛込箪笥区民ホールで開催されました。16回目による本講座は、慶應義塾大学医学部の文鐘玉特任准教授を迎えて、「認知症の予防と新しい治療薬」と題した講演がありました。会場には、高齢者をはじめ介護関係者らしい方々など多くの参加者があり、高齢化の進展の中で、ますます増える認知症に対する関心の高さがうかがい知れました。 私たち公明党は、これまでも定例会で幾度となく、認知症施策の充実を訴えてまいりましたが、今回の政府の認知症高齢者の将来推計や新宿区民医療公開講座を受講したことを踏まえて、以下質問いたします。 1点目は、運動習慣のある人を増やす取組についてです。 新宿区民医療公開講座で、文鐘玉特任准教授は、認知症を予防するため、高齢期に注意する点を話されました。たばこや社会的孤立、鬱病、運動不足、大気汚染、糖尿病が認知症の要因になるということでした。運動不足については、65歳以上の人が認知症になる可能性を指摘されていましたが、逆に、運動に取り組むことで糖尿や高血圧改善等の生活習慣病の改善が図られ、認知症の抑制が期待されています。 新宿区は、令和4年度の「新宿区健康づくりに関する調査」で、運動習慣のある人の割合は64歳以下では23.6%、65歳以上では37.6%と現状を紹介しています。今年3月に新しく策定した「第5期新宿区健康づくり行動計画」では、ウオーキングイベントの参加者や運動習慣のある人の割合を増やす指標を示されていますが、実施している事業を紹介するだけでは不十分と考えます。今後、区は指標を達成するためにどのような取組を考えておられるのか、お伺いします。 2点目は、孤独・孤立対策についてです。 先ほど紹介した講演でも、認知症を予防するために、社会的孤立を抑制することも大切と言われていました。公明党は2021年に、孤独・孤立問題で国会・地方議員が計1,309件の聞き取り調査を行い、政府に対策を提言しました。そして、公明党がリードした孤独・孤立対策推進法が4月に施行され、対策強化が動き出しています。今後、社会的孤立のリスクの高い単身高齢者が増加することも予想されていますので、支援機関につなげる取組を推進することが必要です。 鳥取市では、国のモデル事業として市民ボランティア「つながりサポーター」を養成する取組を実施しています。「つながりサポーター」は、孤独・孤立の状態にありながら、介護サービスや行政などにつながっていない支援が必要な人を人脈や必要に応じて声かけなどを行い、民生委員や地域包括支援センターなどの支援機関につなげる橋渡し役を担っています。新宿区内でも、民生委員や地域見守り協力員などが見守り活動をされ、必要に応じて支援機関につなげるパイプ役を担われています。こうした方々の役割が、ますます重要になってきています。 2020年の国勢調査では、新宿区は65歳以上の人口の約3人に1人が一人暮らし高齢者でした。その中で、認知症高齢者も増加して、日頃から見守りを必要とする方が急速に増えることが見込まれます。そのため、地域のつながりから孤立した支援が必要な人を支援機関につなげる取組をより充実すべきと考えます。御所見を伺います。 3点目は、区が実施している認知症の早期発見・早期対応の取組の周知についてです。 認知症高齢者が増加する中で、新宿区が行っている認知症の早期発見・早期対応の取組を区民にさらに周知して、早期に相談ができるようにしていくべきと考えます。 区は認知症の心配がある場合に認知症初期集中支援チームによる支援や、認知症・もの忘れ相談、認知症地域支援推進員などによる相談支援を実施しています。適切な相談支援で、認知症の症状を遅らせる可能性や今後の生活の準備ができるので、区が行っている取組は重要です。また、高齢者くらしのおたすけガイドなどに、「認知症の気づきチェック」を掲載し、対象の高齢者に送付されています。自分や家族が「認知症の気づきチェック」で認知症の疑いに気づいた場合、高齢者総合相談センターでの医師による認知症・もの忘れ相談につなげる取組です。しかし、今回も地域で「認知症の気づきチェック」の認知や活用を調査しますと、送付されていることを気づいていない、もしくは気づいていてもそこまで読まないといった声を多くいただきました。 区は、このように認知症の相談ができるように様々な事業を実施されていますが、認知症の疑いで心配なときには、高齢者総合相談センターで相談できることをさらに周知していくべきと考えます。また、認知症の診断結果、認知症と診断された本人や家族が不安で悩まれて孤立しないよう、着実に相談支援につなげられるようにすることも必要と考えますが、区の取組をお聞かせ願います。 以上、御答弁願います。

新型コロナウイルス感染症が5類へと移行し、1年が経過しました。多くのことがコロナ禍以前に戻りつつある中、いまだにコロナの傷痕を残しているものもあります。 その中の一つに、精神疾患を抱えている御本人やその御家族の苦悩があります。コロナ禍によって、外出や社会との接点が制限されたことで、問題を自身や家庭に抱えたまま、コロナ禍が明けてからも解決の道筋が見つけられず、さらに状態が悪化して、御家族や地域の方々から御相談を受けるケースが増えているからです。真の意味で新型コロナウイルスを克服し、孤立している御本人や御家族等に寄り添った包括的な仕組みを構築するため、以下3点にわたり質問いたします。 1点目の質問は、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る課題検討会についてです。本年3月に策定された「新宿区障害者計画」及び「第7期新宿区障害者福祉計画」では、地域共生社会の実現のため、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築がうたわれ、そのための主な事業として、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る課題検討会(以下、課題検討会)」が挙げられています。また、当該事業は令和6年度予算において、精神障害者支援の現場における課題抽出及び改善策を検討する新規事業として、年3回実施が計上されています。 そこで伺いますが、この課題検討会について、その内容や検討員、実施時期や進捗状況等についてお聞かせください。 2点目の質問は、本人はもちろん、御家族や近隣にお住まいの方々への支援についてです。課題検討会については、同テーマの報告書が既に厚生労働省から出ています。この報告書を読むと、病院から地域生活移行への支援に重点が置かれているように感じました。もちろん、入院中から退院に向けた意欲の喚起や御本人の意向に沿った移行支援、医療の継続、地域生活を支えるサービスの提供、居住の場の確保に関する支援が重要であることは言うまでもありません。 しかし、冒頭に述べたように、コロナ禍によって社会と断絶されてしまい、治療の機会を失ってしまった、あるいは通院を中断してしまった御本人の病状悪化により、誰にも相談できずに悩みを抱えている御家族や、解決に至らず困り果てている近隣の方々の状態もまた深刻です。 そこで伺いますが、未治療や治療中断による御本人や家族の孤立、近隣トラブルについて、課題検討会ではどのように扱われていますか。課題検討会設置当初は、医療継続や移行支援、居住支援等を優先して議論すべきとは思いますが、ある程度の回を重ねた段階から、家族や近隣についても議論できるような検討員も人選すべきと考えます。また、家族や近隣への支援となると、すぐに分かりやすい相談窓口の設置や周知がうたわれたりしますが、そもそも相談できず孤立している家族や、相談しても一向に解決へ向かわないことで精神的に疲れ果ててしまっている近隣に対しては、解決への手だてになりません。課題検討会では、相談窓口の設置や周知からさらに先を検討すべきと考えます。御所見を伺います。 3点目の質問は、保健師の体制強化や質の向上についてです。精神や身体の健康上の課題を抱え、支援が必要となるのは、子育て世帯においても同様です。核家族化に加え、コロナ禍によってワークスタイルが変わり、孤立してしまっている子育て世帯からの相談は、コロナの傷痕として依然存在しています。これらの課題については、母子保健と児童福祉の連携による設置が求められた「こども家庭センター」の対応になると思いますが、このように包括的な支援体制を構築するとなると、保健師は欠くことができない存在となります。 そこで伺いますが、保健師の体制強化や質の向上については、どのようにお考えでしょうか。先行的な成功事例として取り上げられる高齢者の包括的な支援においても、保健分野と介護保険、高齢者福祉との連携がなされていますが、今後、同様な仕組みを障害や子育てでも構築していくためには、さらなる体制強化は必須です。加えて、孤立している御本人や御家族など、困難事例への対応を考えると、保健師の質の向上も大変重要であります。今後さらに複雑化し高度化する社会において、メンタルヘルスに不調を来したことがきっかけで、経済的にも社会的にも困難を抱えてしまうケースがますます増えていくことが予想される中、包括的な支援の仕組みにおける中核的な存在としての保健師の質・量の向上について、御所見を伺います。 以上、御答弁願います。

最初に、次世代へつながる健全な街路樹づくりについて伺います。 区は令和6年度から、「街路樹管理指針」を改定した上で、神田川の桜並木を未来に向けて持続していくための事業に取り組まれています。令和6年度には、桜並木の健全度調査を行い、令和7年度から令和9年度の3か年で、区民参加の下、長期的視点に立って、アクションプランの実行計画を策定することとしています。このことを踏まえて、2点伺います。 1点目は、神田川桜並木の育成状況等の把握についてです。具体的には、桜の成長によるフェンスのゆがみや桜の根上がりなどの調査を行うこととしていますが、調査とともに、緊急的に補修が必要なものや、現時点においては問題がないが将来的に課題が生じる可能性があるものなど、見極めが難しい場合があります。区は、どのように育成状況等の把握を行っているのか伺います。 2点目は、アクションプラン策定の区民参加について伺います。神田川の桜並木は、桜の開花時に多くの方が訪れます。アクションプランの策定については、区民の意見を反映させることができるよう取り組むことが求められます。桜並木の周辺にお住まいの住民やウオーキング等で通行される方など、多様な意見をいただけるように工夫していくことが大事であると考えますが、区の御所見を伺います。 次に、区立公園などの樹木調査について伺います。 第三次実行計画では、みどりの計画的な保全を行うこととしています。この事業では、区立公園・児童遊園等の樹木について、樹木医などの専門家による健全度調査を計画的に行い、樹木や枝の落下を原因とした重大事故等を防止し、公園利用者及び近隣住民等の安全と安心が確保されるよう、令和9年度の目標として約1万本の診断が行われる予定です。ここで3点伺います。 1点目は、令和6年度の取組についてです。区は、対象樹木の確認及び初期診断として、約2,500本を計画されていますが、具体的な確認と診断方法をお聞かせください。 2点目は、樹木等の重大事故等を防止するための方策についてです。樹木の診断に伴い、重大事故につながる状況等が判明した場合、速やかに対策を講じる必要があります。場合によっては、一定以上の対策費用が発生する場合があると思いますが、工事等の予算確保について、お考えを伺います。 3点目は、樹木診断の結果公表と活用についてです。樹木の診断は、公園利用者及び近隣住民等の安全と安心を確保するものであり、樹木診断を「見える化」していくことが大事であると考えます。診断結果を区ホームページや区立公園・児童遊園等で分かるようにすることなど、区のお考えを伺います。また、令和9年度までの1万本の診断により、樹木の基礎データの収集も可能となります。区立公園・児童遊園等の樹木データを基に、様々な分析が可能です。例えば樹木の種別や大きさなどの把握や、樹木の区内分布等を活用したPRなどにも役立つ場合があります。樹木診断の結果と分析、活用について、区のお考えをお聞かせください。 次に、区立公園などの健康遊具の利用促進と健康増進についてです。これまで区は、区立公園などに健康遊具を積極的に設置し、区民の健康増進に取り組まれてきており、新宿区議会公明党としても、インクルーシブ遊具とともに設置を求めてまいりました。第三次実行計画においても、「公園施設の計画的更新」として、公園遊具の更新等が行われることになっています。このことを踏まえて、2点伺います。 1点目は、区立公園などの健康遊具設置の経緯(目的)と今後の設置計画について、区のお考えをお聞かせください。 2点目は、健康遊具の利用促進についてです。健康遊具は、単なる公園の器具ではなく、区民の健康を維持し増進するための大事な器具です。高齢者のフレイル予防など、今後、さらなる利用促進に向けた取組が必要であると考えますが、区の御所見を伺います。 以上、御答弁願います。

○議長(ひやま真一) ここで、議事進行の都合により休憩します。

質問を続行します。

私ども公明党は、「子供の幸せを最優先する社会」を目指し、ライフステージに応じた切れ目のない政策を「子育て応援トータルプラン」として一昨年に発表し、子育て家庭に寄り添った政策の実現に取り組んできています。そこで、新宿区における子育て・教育環境の整備について5点伺います。 1点目の質問は、「こども誰でも通園制度」について伺います。新宿区議会公明党は、今年の第1回定例会代表質問で、「こども誰でも通園制度」について、来年度に策定される「新宿区子ども・子育て支援事業計画」に盛り込むべきと提案しました。「こども誰でも通園制度」について、国は令和8年度の本格実施に向け、令和6年4月時点で115の市区町村で試行事業が行われています。 このような状況を踏まえて、改めて、「こども誰でも通園制度」を令和7年度からの「新宿区子ども・子育て支援事業計画」の中に盛り込むべきと考えますが、区のお考えをお聞かせください。 2点目の質問は、一時保育について伺います。現在、新宿区では、区内在住の方を対象に、親が就労していなくても、必要なときに一時的にお子さんを保育してもらえる一時保育を実施しています。利用者からは、「自分のリフレッシュや通院、また、同世代の子どもと関わる機会を設けることができた」と喜びの声をお聞きしています。その一方で、現在、区立保育園や区立子ども園における一時保育の予約やキャンセルは、電話やファクス、来園となっていて、小さいお子さんを抱えている保護者からは負担との声もお聞きしております。 そうした中で、区は令和6年度、ICTを使った予約システムのための予算を計上していると思いますが、区民の利便性の向上に向け、その進捗状況等をお聞かせください。また、今年3月の「新宿区子ども・子育て支援に関する調査報告書」の中では、不定期の保育等を利用していない方のうち、20.7%の方が「利用できるサービスを知らない」、また、18.6%の方は、「利用方法が分からない」ということも分かっています。このことから、保育園等における一時保育について、ICT化の導入なども含めた周知が必要と考えますが、お考えをお聞かせください。 3点目の質問は、ベビーシッター利用支援について伺います。区議会公明党は、令和4年の第4回定例会の代表質問で、東京都のベビーシッター利用支援事業を活用して、一時預かり事業の充実を提案しました。それを受け、区は令和5年度から、ベビーシッター利用支援事業を開始したことは高く評価いたします。開始後、利用者から大変好評と伺っており、調査報告書の「就学前児童保護者調査結果」では、「今後、ベビーシッターを利用したい」と答えた方が39.9%であることから、さらに利用者が増えることが予想されます。そこで伺います。 令和5年度のベビーシッター利用支援事業の利用状況及び今後の利用率の見込みについてお聞かせください。あわせて、利用者の利便性の向上としては、今後は電子申請を導入してはいかがでしょうか。区のお考えをお聞かせください。 4点目の質問は、おむつ等のサブスクについて伺います。私ども区議会公明党は、区内子ども園に通う保護者の声から、保育園・子ども園の使用済み紙おむつを園内で処理するよう要望し、それを受け区は、令和元年から園内処理を開始したことを高く評価いたします。また、さらなる保護者の利便性や負担軽減、園の業務負担軽減などから、紙おむつ等のサブスクリプションサービスを昨年から区立保育園・子ども園で導入したことも、利用者から大変好評と伺っています。そこで、現在の区内の保育園や子ども園でのおむつのサブスクの導入園数をお聞かせください。 次に、おむつのサブスクの利便性について伺います。まだ導入されていない私立保育園等で今後、利用に際しては、費用園や運用面など、どのような課題があるのか、また、区立保育園におけるサブスク導入に当たって検討した経緯等で、私立保育園等に情報提供できる点等はあるかなど、今後について、区のお考えをお聞かせください。 あわせて、今後、保育園等に入園する保護者には、このようなサービスを事前に周知し、園の希望に当たっての参考にしていただくことは、大変重要と考えます。今後の周知方法についてお聞かせください。 5点目の質問は、自閉症・情緒障害者特別支援学級について伺います。我が会派は、教育環境の整備として、令和5年の第4回定例会や令和6年予算特別委員会で、本区に「自閉症・情緒障害特別支援学級」の設置を要望してまいりました。教育委員会は、「他の自治体の動向を注視し、研究・検討を行う」との答弁でしたが、その後の検討状況をお聞かせください。 以上、御答弁願います。

昨年4月26日に福岡県北九州市、10月17日に埼玉県久喜市において、学校施設の老朽化に起因する外壁の落下事故が発生、いずれの校舎も築40年以上が経過していて老朽化が進んでいたとのこと。また、今年は元日に発生した能登半島地震をはじめ、大きな地震が相次ぎ、4月17日に愛媛、高知両県で最大震度6弱を観測した地震では、両県の公立学校と私立学校、計30校に建物間の接合部分や窓ガラスの破損などの被害が発生しました。 1点目の質問は、能登半島地震においても多くの学校施設が地域住民の命を守るための避難所となったわけですが、学校施設の老朽化対策や防災機能強化は、早期に対処しなければならない重要な課題であると考えます。区長及び教育委員会の見解をお聞かせください。 2点目の質問は、区立学校の学校施設の老朽化対策についてです。さきの北九州市の事故を受けて、文部科学省は緊急点検として、建築基準法第12条に基づく調査・点検により要改善箇所の把握や、また、昨年12月には法令等に基づく専門家による点検の適切な実施及び日常的な点検等で異常を発見した場合には、専門家に相談する等、学校施設の維持管理の徹底を図る旨、全国の教育委員会へ通知しました。 さらに、政府は昨年6月に「国土強靱化基本法」を改正し、今後の方針となる「国土強靱化実施中期計画」を法定化したことを受けて、令和7年以降においても、引き続き学校施設の老朽化対策を推進するとしていますが、その際、外壁落下防止対策も含めた老朽化対策を進めるべきと考えます。 これらのことを踏まえて、新宿区内には築年数60年以上経過する区立小・中学校が19校ありますが、どのようなお考えで、どのように老朽化対策を進めていかれるのか、これまでも安全な教育環境の確保に向けた取組を行ってきたことと思いますが、お考えをお聞かせください。 3点目の質問は、区立学校の防災機能強化推進についてです。教育委員会では、これまで防災機能の強化として、いち早く全区立学校の耐震化やブロック塀の安全対策、屋内運動場の空調整備及び非構造部材の耐震化、さらにはトイレの洋式化などに取り組まれてきました。これらの取組を高く評価いたします。 その上で、これまで改修改善された中においては、一定年数経過したところもあるかと思いますが、現時点での状況や今後の点検等について、どのようにお考えなのかお聞かせください。 4点目の質問は、区立牛込第二中学校擁壁改築工事における事故についてです。 教育委員会では、防災上の観点から牛込第二中学校の擁壁改築工事を昨年10月19日より行ってきましたが、本年4月30日の工事中に既存大谷石積み擁壁の一部が崩れる事故が発生しました。 事故の発生時には通行人がいなかったため、けが人等はなく、区は崩れた擁壁の撤去や一般の歩行者、車の通行部分を確保するなど、事故復旧作業をその日のうちに迅速に対応されました。 私ども会派は、事故発生翌日の5月1日に「牛込第二中学校擁壁改築工事に関する原因調査と安全対策についての緊急要望」を区長と教育長に申し入れました。 また、この事故については、5月8日の総務区民委員会及び文教子ども家庭委員会においても報告が行われ、さらには、5月27日には事故とその後の対応について、全議員に報告がありました。 その上で、会派の緊急要望でも要望しました、その後の対応状況や再発防止のための安全対策はどのようになっているのか、改めてお聞かせください。また、現在行われている学校施設等の工事の安全点検はどのように行われているのでしょうか、お聞かせください。 以上、御答弁願います。

以上で私の代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔19番 藤原たけき議員登壇、拍手〕
パーティー券問題に端を発した自民党の裏金事件に国民の怒りが広がっています。4月に行われた3つの衆議院補欠選挙では自民党が完敗し、5月の目黒区での都議補欠選挙でも自民党候補が落選しました。さらに、6月2日の港区長選挙でも、自民党が推薦した現職が落選する事態となっています。これだけ自民党に対する批判の声が示されてもなお、自民党、公明党、維新が成立を狙う政治資金規正法修正改定案は、「一丁目一番地」の企業・団体献金禁止が抜け落ちており、形を変えた企業・団体献金である政治資金パーティー券購入も温存され、自民党裏金事件の再発防止にもなっていません。 私たち日本共産党は、立党以来、一度も企業団体献金をもらっていないクリーンな政党として、国民・区民の皆さんと共に自民党政治を終わらせるための力を尽くす決意を申し上げ、以下質問に入ります。 初めに、岸田政権が進める戦争する国づくりと地方自治についてです。 岸田政権は、2022年に閣議決定した安保三文書に沿い、急速な軍事国家化「戦争する国づくり」を進めています。南西諸島のミサイル配備や基地拡充、辺野古新基地建設の強行に加え、「防衛装備移転三原則」による殺傷兵器の輸出解禁、「土地利用規制法」による土地利用の規制と国民の監視、特定利用空港・港湾制度による民間空港・港湾の軍事利用、「経済秘密保護法」による広範な民間人の監視など、様々な法整備を進めています。また、有事には農家を刑事罰で脅して増産や生産転換を強いる食料供給困難事態対策法の審議が進んでいます。 このように推進される「戦争する国づくり」の中で、区政の在り方と区民生活に大きな悪影響を及ぼすのは、地方自治法の改悪です。 今国会で審議中の地方自治法改定案は、一般法として、個別法の規定なしに国が地方自治体に包括的な「指示権」を行使できるとし、行使の要件が「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が実際に発生した場合」、「発生するおそれがある場合」、「その他」、「これらに類する」など、極めて曖昧です。私が参加した総務省のレクチャーでは、指示権行使の具体例を尋ねても、何ら示されませんでした。このほかにも重大な問題があります。以下質問します。 第一に、指示権の行使は、明文改憲を必要とする緊急事態条項を先取りし、地方自治を壊してしまう点です。 2012年に党議決定された自民党の「日本国憲法改定草案」では、外部からの武力攻撃などで発動される緊急事態宣言の効果として、自治体の長に対する必要な指示を認めています。改定案は、これまで地方自治をはじめ憲法の理念を否定すると厳しく非難されてきた緊急事態条項の一部を実現するものです。 そもそも地方自治が憲法上規定され重視されているのは、戦前の中央集権的な体制の下で、地方自治体が国に従属し侵略戦争遂行の一翼を担った反省からで、政府から独立した機能を持つ「団体自治」と、住民の意思に基づく「住民自治」から成る地方自治によって、国の暴走を抑止することがその趣旨とされています。 また、1999年の地方分権改革では、地方自治体の財源を削り、事務に国が強く関与する法定受託事務が温存されたものの、国の包括的指揮監督権を廃止し、国と地方自治体との関係を「主従上下」から「対等協力」の関係へ変えました。しかし、改定案の指示権は、地方自治を壊し、「主従上下」に逆戻りさせます。 日本弁護士連合会からは、地方分権改革を後退・変容させ、地方自治の趣旨を没却させるとして、改定案に反対する声明が発表されています。また、全国知事会も国に対し危惧の念を示しています。区長は、地方自治が根底から壊される改定案をどのように考えますか。地方自治を守るべく、国に改定案の撤回を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 第二に、指示権の拡大が自治体の災害対策や感染症対策をゆがめる点です。 国は、改定案に指示権を盛り込む理由として、自然災害や感染症拡大混乱の際に、国の指示権がなかったことを挙げていますが、非常時に必要なのは、現場に最も近い地方自治体による具体的状況の把握と機敏な対応です。現場から遠い国の指示がいつも正しく素早いとは限りません。コロナ対応では、国が流行初期にはPCR検査に否定的で、これが感染拡大につながり、後に方針を転換しました。また、全国一斉休校など国の一律の指示が教育現場の実態に合わず、大きな混乱をもたらしました。国からの過度の指示は、自治体の判断を萎縮させ、自主的かつ機敏な判断を遅らせるおそれがあります。コロナ対策では、新宿区は機敏な対応がなかなかできず、先行するほかの自治体の成功事例が多数あっても、国の姿勢を注視するとして成功事例を取り入れることに消極的でした。改定案に盛り込まれた国の指示権が実現すれば、ますます国の指示を待つようになり、新宿区をさらに「指示待ち自治体」にしてしまうと危惧されますが、いかがでしょうか。 第三に、地方自治体の職員や住民を丸ごと戦争態勢に組み込む点です。 「事態対処法」や「国民保護法」などの有事法制では、地方自治体の主な役割は、住民避難などの国民保護です。また、「国民保護法」や「特定公共施設利用法」などでは、国の指示権は、避難・誘導・救援と、港湾・空港の利用に限定されています。しかし、避難・誘導・救援の範囲は広く、既に地方自治体や住民を動員できる体制が整備されています。さらに、これに加えて、改定案の指示権が加われば、さらに広範な指示が可能になります。国会では、自衛隊のために通行路を開く指示やミサイル攻撃に備えて職員を庁舎に待機させる指示なども発動されかねないと議論されています。 本改定案は、区民や区職員をさらに危険にさらすものであり、区民や区職員の安全を確保する責任のある区長は、この点からも本改定案の廃案を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁願います。
5月28日、都内62自治体のうち52の自治体の首長が小池都知事に知事選への出馬要請を行い、吉住新宿区長、長友調布市長、杉浦瑞穂町長が都庁で記者会見を行いました。この出馬要請は、特別区長会会長である吉住区長が区長会で、渡部東村山市長が東京都市長会の場で議題として取り上げ、賛同を求めた旨が報じられています。 世田谷区の保坂区長は出馬要請について、「「区長会でまとめて要請」はなじまないと意見を述べ、議論の結果が有志となった」とXに投稿し、区長は「呼びかけ人の私からは、当初から、区長会としてではなく有志で考えて行動することが望ましいため、その場で答えを求めず、電話かメールでお返事くださいとして、名簿の取りまとめを行いました」と引用リツイートされましたが、区長会という公式の場で出馬要請を提起したこと自体が問題であり、見過ごせません。 私どもの控室には、「今まで吉住区長に投票してきたが、小池知事を支持しているわけではない。抗議したい」との電話もありました。以下、質問します。 第一に、出馬要請の事実経過についてです。 6月4日火曜日、区長定例記者会見で、区長は、記者からの質問に対し、小池都知事からの依頼を否定されました。毎日新聞の取材に対し、区長は16日の区長会に先立ち、14日に小池知事と面会したことを明らかにしています。小池知事、または小池知事の関係者から依頼はなかったのか、あったならいつか、なかったなら吉住区長が出馬要請を思い立ったのはいつか、なぜ出馬要請を行ったのか、市長会町村会長との連絡調整は誰が行ったのか、誰が区市町村長への依頼文を作成したのか、どのような依頼文だったのか、返信がなかった区市長への対応は何かなされたのか、記者会見の設定は誰が行ったかなど、分かりやすく時系列で御説明ください。 第二に、出馬要請そのものの問題点です。 区長定例記者会見では、記者から、「公約がない下での出馬要請は都政の白紙委任ではないか」との質問が出されました。これに対し区長は、今までの防災対策や子育て支援を評価したと言われましたが、都立病院の独立行政法人化、国保財政への支援削減や、神宮外苑の再開発問題など都民の批判を受ける施策も多数あり、世論調査でも小池知事の支持率は4年前の半分以下です。首長が個人の立場で特定の候補者を応援することはあり得ますが、自治体の首長の名で特定の候補者に出馬要請することは、住民を代表し出馬を要請したとみなされ、住民の政治的表現の自由や、思想・信条・良心の自由を侵すことにならないでしょうか。区長の見解を伺うとともに、出馬要請の撤回を求めますが、いかがでしょうか。 第3に、公職選挙法違反の疑念についてです。 大坪日野市長は東京新聞の取材に対し、首長らによって出馬要請は、小池知事サイドから応援要請があったとしています。別の報道によれば、出馬要請に加わらなかったある首長は、「名前を連ねなかったら今後どうなるんだと考えると、踏み絵と感じた」と語り、同じく賛同しなかった別の首長は、「知事の心情からすると、名を連ねたほうにシンパシーを感じるだろう」と不満を語ったとのことです。選挙管理委員会に伺います。 一般論として、現職の知事の選挙の応援要請を各首長に対して行った場合、公職選挙法第136条の2第1項「公務員の地位利用の禁止」に違反するものではないですか。また、一般論として、区長が知事選前に知事への支援要請を組織的に行うことは、公職選挙法第129条の「事前運動の禁止」に違反するのではないでしょうか。選挙管理委員会の見解を求めます。
都の庁舎にゴジラの映像で話題の東京都のプロジェクションマッピングは、都庁舎だけでも昨年度7億5,000万円、今年度は9億円、都庁舎以外にも含めると全体で昨年度と今年度合わせて48億5,000万円で、「ゴジラ-1.0」の映画制作費の2倍以上です。1日当たり1,000万円以上、都庁舎だけでも1日400万円以上も税金を使うことに対し、都民から批判の声が上がっています。 この契約をめぐっては、東京オリンピック談合事件で指名停止中の電通と博報堂の関連会社が利益相反を疑われる独占状態で、そこに新宿区も深く関与しています。 都庁のプロジェクションマッピングは、東京プロジェクションマッピング実行委員会が全額東京都の負担で実施し、実行委員会の委員は東京都、東京観光財団、新宿区の3者で、プロポーザルで事業者を選定していますが、2023年度は株式会社電通ライブと株式会社博報堂プロダクツの2者が手を挙げ、電通の関連会社である株式会社電通ライブが受託しました。 審査を行ったのは、実行委員会と同じ3者で、東京観光財団には電通と博報堂が出捐企業として名を連ね、電通は理事でもあります。つまり、電通と博報堂が手を挙げ、自分が審査して自分を選ぶようなものです。 投影の機械は、特命随意契約によりパナソニックコネクト株式会社に随意契約で委託しています。2024年度は、株式会社電通ライブ1者しか手を挙げず、投影機械は、これもパナソニックコネクト株式会社で、いずれも独占状態です。実行委員会は、全て書面開催で一度も対面で行われていません。 さらに、昨年、神宮外苑で行われた「TOKYO LIGHTS 2023」の制作、運営は博報堂が100%を出資する子会社である株式会社博報堂プロダクツに委託されました。これも実行委員会形式で、委員は、東京都、東京観光財団、新宿区、一般財団法人プロジェクションマッピング協会です。こちらも博報堂が入っている東京観光財団が審査を行い、博報堂関連会社に都の税金が使われています。まさに利益相反です。以下、質問します。 第一は、不透明な入札経過についてです。 新宿区は、どのような経緯で実行委員会の委員になったのでしょうか。区長は、電通と博報堂が東京オリンピック談合事件で指名停止となっているにもかかわらず、その関連会社に委託し、独占状態になっていることをどう思われますか。委託先が電通と博報堂の関連会社に、また、機械類はパナソニックの独占状態になることは、事業の内容から想定できたのではないでしょうか。実行委員会では区としてどのような意見を述べたのか、都民から理解が得られないのではないかという意見を出さなかったのか、お答えください。 第二は、税金の使い方の問題です。 プロジェクションマッピングの照らす都庁の下には、毎週土曜日に支援ボランティアが行っている食料支援に、コロナ禍前と比べると10倍を超えるおよそ800人が並んでいます。48億5,000万円の税金で毎週800人に仮に1,000円の食料支援をしたとすると、116年分です。プロジェクションマッピングは民間が行うべきで、税金は暮らしが大変な人たちの支援にこそ使うべきと考えますが、区長の見解を求めます。また、実行委員会を隠れみのとして適正とは言えないような契約の在り方で巨額の税金が使われていることは問題です。来年度も区はこのようなやり方に加担し続けるのでしょうか。このような税金の使い方はやめるように都に要請するべきではないでしょうか。 以上、答弁願います。
異常な円安は34年ぶりの水準となっています。円安ドル高で輸出大企業は大もうけを続け、トヨタ自動車は営業利益が日本企業初の5兆円台となり、ため込んだ内部留保金は過去最高となっています。円安によって株式投資が増え、日本の株高につながり、大企業、大資産家は大きな利益を上げています。一方で、国民や中小企業にとって円安は、輸入に頼る食料品や燃料の値上げで暮らしや営業が圧迫される事態が続いています。 消費者物価指数は33か月連続増で、実質賃金は過去最長の25か月連続の減少となっています。電気・ガス料金は、国の激変緩和措置がこの5月で打切りとなり、東京電力の一般的な家庭の電気料金は毎月上昇し、3月分7,576円から6月分8,930円へ過去最高水準に近づく見通しです。東京ガスも6月分は11.2%の値上げです。 物価高対策を求める声は大きく、都知事選に向けた世論調査でも、都民の要望の1位でした。一方で、岸田政権が行っている定額減税は、JNNの世論調査でも6割が「評価しない」と答えています。今こそ消費税5%への減税に進むべきです。区長として、国に対し消費税減税を要請すべきと考えますが、いかがでしょうか。以下、新宿区独自の対策について質問します。 第一は、経営力強化支援事業補助金についてです。 1つ目の質問は、経営力強化事業補助金の2023年度の項目別の予算に対する執行額と執行率、実績についての分析、また、経営力強化支援事業補助金の予想を超える申請状況について、どのように受け止めているかお答えください。 2つ目は、エネルギー価格高騰緊急対策支援についてです。 申請受付は3月末で終了となりましたが、3月1か月で申込みが2,755件も殺到し、多くの中小事業者から、「今年度もエネルギー価格支援をぜひやってほしい」という声や、今回申請しなかった人から、「次回行われるなら申請をしたい」との要望を多数お聞きしました。電気代・ガス代は6月使用分からまた値上げで、円安も当面継続すると言われています。区内のガソリン価格も160円台から180円台と高水準のままです。再度、エネルギー価格高騰支援を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。 3つ目は、申請書類の簡素化です。 2024年度の申請書類には、2度目以上の申請者が前年度と同じ申請書類が必要となっています。年度が変わったので営業実態を確認する上で、確定申告や納税証明書は必要だとのことですが、2度目以上の場合、変更がないものについては、書類を省略し簡素化すべきと考えますが、いかがでしょうか。 第二は、中小企業の賃上げ支援についてです。 岩手県では、時給50円以上賃上げした中小企業に従業員1人当たり5万円、最大20人分補助する制度を2月から始め、5月20日の時点で1,822件、1万4,547人分の申請があったそうです。岩手県は、この賃上げ支援21億円のうち国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金6億3,555万円を活用しています。2024年度は、まだ国から金額など示されていません。国に対して金額を示すように要望し、この地方創生臨時交付金を活用して、区としても中小企業の賃上げ支援を実施してはいかがでしょうか。そもそも、賃上げは国の責任で実現されるべきものですが、国に強く要請するべきではないでしょうか。 また、東京都の税収入はこの8年間で1兆円も増えています。岩手県のような中小企業の賃上げ支援を東京都に要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁願います。
政府は、2012年の民主党政権時に、国際人権A規約第13条2項、権利としての無償教育の留保を撤回し、全ての教育段階で無償教育を実現することを国際公約しました。しかし、その後の自民党政権下では、いまだにこの公約は実現されていません。日本の教育への財政支出は、経済協力開発機構加盟37か国のうち、2020年の数値で対GDP比2.98%と平均4.28%を大きく下回り、下から2番目の低水準です。 大学等の学費は値上がりが続き、およそ30年の間に授業料は1.5倍ほどになりました。実質賃金の減少により保護者の学費負担能力も減少し、学生のおよそ半分が奨学金を利用せざるを得ない状況です。奨学金は貸付け型が中心のため、卒業と同時に平均300万円もの債務を負い、30代、40代まで返済は続きます。労働者福祉中央協議会の「奨学金や教育費負担に関するアンケート調査」によると、返済の負担が重く、結婚や出産をためらうのみならず、日常的な食事や医療機関への受診にも困る人が多くの割合を占めています。 そもそも、返済能力が相対的に低い学生本人に多額の負債を負わせることに、貸与制奨学金の問題があります。かつては、終身雇用・年功序列賃金を特徴とする日本型雇用の下で、学生が長期ローンを組むことも可能でしたが、雇用の流動化した現在ではその前提も崩れています。教育への財政支出を世界並みに引き上げて、経済的不安がなく、学業に専念でき、卒業後は奨学金返済に生活を圧迫されない環境を整えることが急務です。以下質問します。 第一に、新宿区奨学資金と高校等への進学の支援についてです。 東京都の所得制限なしの高校授業料無償化が今年度から始まるに合わせて、新宿区奨学資金の改定が提案されています。奨学資金の区分を廃止し、入学準備金の区分を国公立は現行の2倍、私立は2.5倍へと増やし、区内の居住や就業の要件を満たせば返済免除を行います。確かに高校の授業料は無償化されましたが、授業料以外にも様々な費用がかかります。文部科学省の2021年「子供の学習費調査」によると、入学金、通学費、修学旅行費、生徒会費、校外学習費など様々な支出があり、3年間の学習費総額は公立高校ではおよそ154万円、設備整備費など高額な私立高校では2倍以上のおよそ316万円です。このように、高校進学には非常にお金がかかり、所得が低ければ私立高校は現実的な選択肢に入りません。 今回の改定で、入学準備金を増額したことは評価できますが、高校生活に必要な費用には足りません。なるべく負債を増やさないためとのことですが、であるならば返済不要の給付型に見直すべきではないでしょうか。 真に教育が無償化されたと言えるためには、就学を社会全体で支えることが必要です。入学金や私立高校の施設費など授業料以外の納付金にも補助することを東京都に求めるべきであり、区の奨学金は給付型にすべきです。区長と教育委員会の見解を伺います。 第二に、大学などへの進学の支援についてです。 大学などの授業料は値上げが相次ぎ、中央教育審議会で、慶応大学塾長が「国立大学の学費を年150万円に上げるべき」などと発言するに至っています。保護者と学生の負担はもはや限界で、様々な学園で学費値上げ反対運動が起きています。5月23日に自民党の教育・人材力強化調査会が「高等教育段階の学生の教育費負担軽減」をうたう提言を発表し、政府の「骨太方針」に盛り込むとしました。 この提案自体は、授業料の減免を廃止し、全てを後払いに置き換える、教育の無償化実現に逆行するものですが、自民党ですら教育費負担の軽減を政策に掲げざるを得ないほど世論は動いています。日本学生支援機構によると、2024年6月時点で、独自の給付型奨学金制度を持つ自治体は59あります。新宿区も教育費負担軽減の世論に応え、大学などの進学に対する給付型奨学金を整備するべきではないでしょうか。区長と教育委員会の見解を伺います。 第三に、奨学金の返済支援についてです。 奨学金の返済は若者にとって大きな負担であり、将来の展望の足かせとなっています。家賃が高い新宿区において負担感はさらに重く、生活の安定のため支援が必要です。近年、自治体での一定期間居住や自治体所在の企業へ就労することを条件に奨学金の返済を支援する取組が増えています。都内でも、足立区や八王子市などで行われています。 私たち会派で、今定例会は八王子市の制度を参考に、区内在住者の奨学金返済支援を毎年度20万円を上限に5年間行う条例案を提出しました。区は、まず国に対しては、貸与制奨学金の半額返済免除を求めるとともに、この条例案のような独自に返済を支援する制度を整備すべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁を願います。
高齢化社会が進展する中、65歳以上のおよそ45%、80歳以上は80%の方が難聴とされ、聞こえのバリアフリーの取組は急務です。以下質問します。 第一に、助成制度の充実についてです。 1つ目は、補聴器購入助成制度の創設です。東京都は加齢性難聴に対して、昨年度までは「包括補助制度」により助成をしてきましたが、今年度からは、「聞こえコミュニケーション支援事業」として、加齢性難聴に特化されました、半額助成が限度額は非課税者14万4,900円、課税者7万2,450円と画期的に充実されました。事業発足を受け、23区では新宿区以外の全ての区が補聴器購入助成制度を立ち上げています。 新宿区がこれまで2,000円の自己負担で現物支給を行っていた意義は大きく、年間支給個数1位の江東区の500個に次ぐ2位の400個です。さらに進んで、自分に合った補聴器を使いたいという区民の要望に応えるためには、購入助成制度が必要です。江東区では、補聴器支給者へのアンケートで助成を求める声が大きいことが分かり、2022年度からは3万円の現金支給も行い、実績が200人以上増えたそうです。新宿区でも現行制度に加え、助成制度を創設すべきと考えますが、いかがでしょうか。 2つ目は、対象年齢の引下げについてです。新宿区と大田区は70歳以上を対象にしていますが、千代田区は年齢制限なし、ほかの19区は65歳、港区は60歳からです。この事業発足に合わせ、東京都が出したQ&Aでは、包括助成制度で行っていた自治体は60歳から可能とあります。補聴器を早くから装用することが聴力低下の歯止めとなることは言うまでもありません。対象年齢をできれば60歳に、少なくとも65歳に直ちに引き下げることを求めますが、いかがでしょうか。 第二に、検診と啓発についてです。 補聴器の装用は、聞こえの問題を早期発見し早期装用することが大切であり、新宿区が健康診断で独自の項目として、「耳はよく聞こえますか」という質問を設けたことは評価できます。ただ、加齢性難聴は自分では気づかない場合も多く、区が実施する健康診断で、高齢者には聴力検査を行うべきと考えます。23区では当初、豊島区のみでしたが、港区と墨田区でも健康診査での聴力検査が始まりました。新宿区でも実施してはいかがでしょうか。 身近な場所で聴力検査ができることが重要です。豊島区は、区が実施する健康診査で高齢者に聴力検査を行うことに加え、「ヒアリングフレイルチェック」を東池袋フレイル対策センター、高田介護予防センター、16か所の区民ひろばで実施しています。チラシ等で「ヒアリングフレイル」について紹介し、チェックアプリを使い簡単に誰でも測定できること、語音聴取率60%未満の方には、耳鼻咽喉科を案内することなどを知らせています。アプリの活用や啓発事業は、都の支援事業で10分の10の助成の対象になりました。 新宿区でもチェックアプリを活用し、高齢者総合相談センターや地域センター、地域交流館等、身近なところで聴力を検査することと合わせて啓発事業を行い、専門医につなげ、必要な方には、補聴器の装用ができるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁願います。
歌舞伎町のホストクラブなどで女性客がツケ払いなどの高額な売掛金を請求され、返済できず風俗店などで働かされているなどの問題について、昨年12月5日、新宿区役所で新宿区長、消費者庁の担当者、ホストクラブの代表13人の連絡会が開かれ、その会合では、今年4月までに売掛金による支払いの廃止、今年1月からは20歳未満の新規客の入店を断る、各ホストクラブに相談窓口を設けるなどの自主ルールをつくり、今後ホストクラブの業界団体を立ち上げることが記者会見で明らかにされました。 3月30日の「青少年を守る父母の連絡協議会(以下、青母連)」の記者会見と、4月26日の青母連と区長による記者会見では、被害者やその保護者からの相談件数は増え続け、海外で売春をさせられていた事例や、何百万円も前入金させるために消費者金融から借りさせるなど、売掛金に代わる手口は悪質巧妙化しています。 さらに、20歳未満の新規入店はさせないはずが、20歳未満の被害女性から相談があったり、ホストクラブが設置した窓口に相談して売掛金を半分にするなどと約束したのに、その後ホストに丸め込まれて、さらに多額の売掛金を請求されたなどと、自主ルールすら守られていない実態が報告されています。以下質問です。 第一は、ホストクラブに対する新宿区の対応についてです。 1つ目は、連絡会についてです。ホストクラブと区長、危機管理課で、これまで5回の連絡会が持たれていますが、議事録がありません。4月26日の記者会見で5回の話合いについて大まかな報告はありましたが、何店舗のホストクラブが参加し、どのような意見が出て、何を確認してきたのか、話し合われた内容を明らかにしてください。話し合った結果、どのような成果があったのか、結果的に自主ルールさえ守られず、むしろ悪質化・深刻化している現状について、区長はどのようにお考えかお聞かせください。 連絡会は、区役所内で議会の大会議室などを使って行われています。自主ルールさえ守られず、新たに巧妙な手口で被害が増えているという現状では、ホストクラブに区役所庁内の場所を提供することは、区がホストクラブにお墨つきを与えていることになるのではないかと、区民に言われても仕方がない状況ではないでしょうか。 ホストクラブのグループが一般社団法人をつくり、自主的ルールの徹底をうたい、社会的体裁を整えるやり方は、AV業界とも似ています。区長は今後、ホストクラブとどのような関係を持とうとしているのか、連絡会は何を目的として、終着点は何を目指し、いつまで続けるのかお答えください。 2つ目は、区長としての対策についてです。記者会見は、具体的に何をするかの質問に、区長は、「区は警察を持っていない。捜査権はない」などと繰り返し、これを強調するばかりの印象でした。今回、補正予算を組んでホストクラブの看板対策を行うとしていますが、基準に適合しない看板の是正にとどまらず、ホストクラブの看板そのものを出さないように、ホスト業界に自主規制を求めてはいかがでしょうか。実効ある対策のために大きく踏み込んだ区としての対応が求められていますが、区長が考えている今後の対策をお示しください。 ホストクラブそのものへの対策はもとより、重要なのは、ホストに陥らないで済むための対策です。若い女性が安心して話せる、誰かに聞いてもらえる、そういう居場所を提供することが必要です。 いわゆる「困難女性支援法」が施行され、それに基づき、東京都が基本計画を策定しました。新宿区が基本計画を早急に具体化すべきですが、いつ策定するのでしょうか。策定に当たっては、支援団体や区民の意見を聞く場をつくるべきですが、いかがでしょうか。 第二に、大学などを通じて学生に注意喚起をすることです。特に4月以降、大学などのキャンパス内ではスカウトが暗躍し、さらにホストグループが大学生にホストとして働くことを条件に全額給付型の奨学金を与える制度をつくり、入学時に必要な入学金、授業料などはホストグループが一括して代わりに支払うことまでやって勧誘を強め、男子学生がホストになっています。また、女子学生同士でホストクラブに誘い合い被害に遭う事例も増えています。 青母連では、4月に全国の大学に対し、ホストクラブの勧誘に注意するよう学生に啓発するメールを発信していますが、新宿区は5年ほど前に客引きの問題で区がポスターを作成し大学に送付し、学内での掲示を要請した実績がありますが、今回は何もしていません。青母連任せにせず、区としても区内大学や高校と連携して学生に注意喚起するべきではないでしょうか。国や東京都に対しても、大学などに対し要請を行うよう働きかけるべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、答弁願います。
2023年4月、新宿区議会議員選挙の結果に対し異議申出が行われた当選異議棄却判決取消等請求事件について、東京高等裁判所で4月26日、原告の訴えが棄却される判決が出ました。区の選挙管理委員会が異議申出を棄却する決定書は、賛成2、反対1と見解が分かれました。区民が情報公開を求めてきましたが、出てきた文書はほぼ黒塗りでした。裁判が行われ判決文も出た今、非公開とされてきた「異議申出を棄却とする決定書(案)の内容修正案」や「決定書」なども公開できるのではないですか。公開すべきと考えますが、選挙管理委員会の見解を求めます。 さらに、今回の異議申出の対象となった選挙人が最初に新宿区に住民票を異動したところは、設備や家財道具、寝具など生活に必要なものが全てそろっている宿泊施設で、いわゆる「ウイークリーマンション」として貸し出され、手荷物のみで2週間滞在していました。地方議員の被選挙権は、その自治体に引き続き3か月以上住所のあることが条件ですが、この当選人は3か月の最初の数日をウイークリーマンションで過ごしています。以下質問です。 1つ目は住民票の異動についてです。戸籍住民課はウイークリーマンションや旅館、ホテルなどの物件には、そもそも住民票を異動できないとの見解です。一般論としてお聞きしますが、ほかの自治体から新宿区内のウイークリーマンションに1か月未満の滞在予定で借りて、そこに住民票を異動させた方が、その後、もともと住んでいた家から家財道具を運んで新宿区内の別のアパートに引っ越した場合、この方はいつの時点で区民になったと言えるのですか。区の見解を伺います。 2つ目は、ウイークリーマンションとの関係です。民泊のルールでは、宿泊は1年間で180日を超えてはならず、180日を超える場合は、旅館業法の許可が必要となります。よって、民泊の届出も旅館業法の届出もなく、特定の住宅に1週間以上連続かつ1か月未満の短期の宿泊契約をするウイークリーマンションという形態は、違法民泊です。既に区民からの問合せで、この当選人が住民票を置いたウイークリーマンションは違法民泊であることが確定し、保健所が業者に指導し、現在、ウイークリーマンションではなくなっています。そもそも住民票を置くことができないウイークリーマンションでも、本人が住民票を置き、居住実態があると言えば、被選挙権が認められるのでしょうか。今後、同じように脱法的に住民票を置く事例が起きた場合も被選挙権を認めるのか、選挙管理委員会の見解を求めます。
何といいますか、前向きな答弁という感じがしなかったのが非常に残念なんですが、今回のもろもろ質問したに当たっては、地方自治体の役割が非常に脅かされているんじゃないかという危機感を持っているわけです。 自由とか民主主義とか平和、福祉、尊厳とかいうと大上段の話かもしれませんけれども、それを地方自治体レベルで実現していくのが私たち地方自治体で、関わる者たちの役割だと思います。そういう理念を守って実現していくということは、本当にみんなで考えて、みんなで努めていく必要があると思います。 そういう思いを述べまして、私の代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

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〔次長議題朗読〕 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

本件については、お手元に配付しました文書のとおり議員の派遣をしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

本件は、配付文書のとおり議員の派遣をすることに決定しました。 --------------------------------------- 平和祈念事業への議員の派遣について 地方自治法第100条第13項及び新宿区議会会議規則第120条の規定により、下記のとおり議員を派遣する。 記 1 沖縄県、広島市及び長崎市主催の平和祈念事業 (1)派遣目的 「新宿区平和都市宣言」の趣旨を実現するため、沖縄県、広島市及び長崎市主催の平和祈念事業へ参加する。 (2)派遣場所 ① 沖縄県糸満市 ② 広島県広島市 ③ 長崎県長崎市 (3)派遣期間 ① 令和6年6月22日から6月24日 ② 令和6年8月5日から8月6日 ③ 令和6年8月8日から8月9日 (4)派遣議員 ① 高月まな 井下田栄一 田中ゆきえ ② 渡辺みちたか 古畑まさのり 近藤なつ子 有馬としろう ③ 杉山直子 大門さちえ 伊藤陽平 さわいめぐみ (5)その他 本議決後、一部変更または中止の場合の決定は、議長に一任する。 ---------------------------------------

〔次長議題朗読〕 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

通告がありますので、発言を許します。 25番渡辺やすし議員。 〔25番 渡辺やすし議員登壇〕

ただいま議題となっています海外友好都市ドイツ・ベルリン市ミッテ区への議員派遣について、反対の立場から討論いたします。 新宿区議会議員の海外視察は、平成9年にバブル崩壊の余波で新宿区の財政が大幅に悪化したことなどを受け、中止しています。コロナ禍を経て、都道府県議会や基礎自治体の議会でも海外視察が復活していますが、高額のコストに見合う成果が上がっているのかについては、住民や識者から厳しい目線が向けられている現実を、まず認識すべきです。 確かに、今回のミッテ区訪問は海外視察ではなく、ミッテ区と新宿区の友好を目的とした今年限りのものです。ですが、その目的に対し、議長に加え今回議題となっている区議会議員3人を合わせて700万円の税金をかけて派遣するという手段が、本当に適切かどうかを立ち止まって判断しなくてはいけません。 ミッテ区と友好都市になった翌年の平成3年と平成4年には、複数名の新宿区議会議員がミッテ区を訪問しました。しかし、平成9年に新宿区議会として海外視察が中止になって以降は、新宿区からの議員の派遣はありません。 新宿区の友好都市は、海外ではミッテ区のほかに、ギリシャ・レフカダ市、中国・北京市東城区があります。レフカダ市については、議会としては令和4年の議長訪問のみで、北京市東城区についても、平成7年に区議会議員11人が訪問して以降は、平成16年と平成23年に区長が訪問しているだけで、議会としての派遣はありません。 つまり、平成9年に海外視察が中止になってからは、議長を除いた区議会議員が友好や交流のため海外に公費で訪れたという例は、仮に今回のような友好都市締結の節目の年であったとしてもありません。もちろん、それにより海外友好都市との関係が悪化したということも聞きません。 今回、議長以外に3人の区議会議員が海外に派遣されるのは、平成9年以降初めてとなります。確かに、新宿区の財政は、平成9年に比較すると大きく好転していますが、議員の海外視察の優先順位が低いと判断し、視察を自粛してきた伝統は尊重されるべきです。 今回のドイツ・ミッテ区への議員派遣が新宿区議会を代表しての表敬訪問であれば、令和4年のレフカダ市の訪問同様、議会を代表する議長1人の派遣にとどめ、約500万円の税金を節約するべきであると考えます。 また、派遣目的についても疑問があります。 令和2年には、ミッテ区の区有地に慰安婦像が設置され、吉住区長からは、特定国を対象として戦争犯罪を現す像が第三国の公有地に設置される運動には違和感を持っていますという書簡がミッテ区長宛てに送付されました。吉住区長と同様の問題意識を抱く新宿区民も多いと考えます。 ミッテ区長からは、撤去に前向きな書簡が新宿区長の元に送られてきましたが、ミッテ区議会では同年、慰安婦像撤去撤回の決議案が採択されています。 今回の派遣目的は、ミッテ区長表敬訪問、議員交流、青少年交流事業を視察とされていますが、新宿区とミッテ区の懸案事項である慰安婦像設置問題について、新宿区としての意見を表明する機会について記載されていないのは残念です。真の都市友好は、波風を立てないことに終始するのではなく、互いに思いを率直に議論することからのみ生まれると考えます。 以上で私の反対討論を終わります。御清聴ありがとうございました。

これから、起立により採決します。 本件について、お手元に配付しました文書のとおり、議員の派遣をすることに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕

本件は、配付文書のとおり議員の派遣をすることに決定しました。 --------------------------------------- 海外友好都市への議員の派遣について 地方自治法第100条第13項及び新宿区議会会議規則第120条の規定により、下記のとおり議員を派遣する。 記 1 海外友好都市ドイツ連邦共和国ベルリン市ミッテ区訪問 (1)派遣目的 新宿区とドイツ連邦共和国ベルリン市ミッテ区との友好都市提携30周年にあたり、ミッテ区長からミッテ区への招待を受けた。 海外友好都市との交流を目的に、ミッテ区長表敬訪問、議員交流及び青少年交流事業の視察・意見交換のため、ミッテ区を訪問する。 (2)派遣場所 ドイツ連邦共和国ベルリン市ミッテ区 (3)派遣期間 令和6年8月17日から令和6年8月23日 (4)派遣議員 井下田栄一 佐藤佳一 渡辺清人 (5)その他 本議決後、一部変更または中止の場合の決定は、議長に一任する。 ---------------------------------------

〔次長議題朗読〕 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

〔吉住健一区長登壇〕

ただいま議題となっています第64号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、総務区民委員会に付託します。 〔巻末議案付託表の部参照〕 ---------------------------------------

〔次長議題朗読〕 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

〔吉住健一区長登壇〕

ただいま議題となっています第45号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。 〔巻末議案付託表の部参照〕

第45号議案中、歳出第4款文化観光産業費については、文化観光産業等特別委員会に付託したいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

第45号議案中、歳出第4款文化観光産業費については、文化観光産業等特別委員会に付託することに決定しました。 〔巻末議案付託表の部参照〕 ---------------------------------------

次の会議は6月13日午前10時に開きます。 ここに御出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。 本日はこれで散会します。