台東区議会ので、集合住宅の町会加入、気象防災、官民連携、アート系クリエイター支援、特別養護老人ホーム、災害廃棄物処理、大学連携など、地域課題に関するが複数議員から行われた。
- ・集合住宅の転売時における町会加入の継続性
- ・気象防災アドバイザーの台東区への導入検討
- ・区外企業との官民連携推進方法
- ・台東区のアート系クリエイター支援制度の充実
- ・特別養護老人ホーム指定管理者変更に伴う利用者負担
- ・能登半島地震を踏まえた災害廃棄物処理計画
- ・台東区と東京藝術大学の連携強化
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(23名)
// 発言(69件)

ただいまから、本日の会議を開きます。 あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員については、会議規則136条の規定により、 2番 大 浦 美 鈴 さん 3番 拝 野 健 さん をご指名いたします。 ──────────────────────────────────────────

これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 一般質問の発言通告がありますから、順次これを許可いたします。 13番松村智成さん。 (13番松村智成さん登壇)(拍手)

自由民主党の松村智成でございます。本日、一般質問の機会をいただきました会派の皆様に感謝を申し上げまして、早速質問に入らせていただきたいと思います。 全部で今回は3問質問します。 1問目が、集合住宅の転売時における町会加入について質問いたします。 コロナ禍の影響が完全になくなり、台東区内では、以前と同様に、集合住宅の建設が盛んに行われています。令和5年度においては、事前協議件数が107件、同年竣工された建物は91件となっております。件数は近年において同程度となりますが、現在は国中で起こっている建築資材の高騰、そして全国的に広がる建設会社の人手不足といった違いがあります。それに伴い、新規で建築するよりも既存の建物をそのまま売買するほうが手軽と考え、最近では建物1棟をそのまま転売することが多く見られるようになりました。現在、区ではこういった売買の実態を正確に把握していないようですが、区内不動産業者及び区内の建物を売買する事業者等に確認したところ、確実にそのような動きが大きくなっていると伺っています。建物1棟売りといったことは違法行為ではなく、あえて今回は課題といたしませんが、ただ、私の気持ちとしましては、地元の方々の人情の機微に通じている方同士での売買を希望してやみません。 新しく建築する際は、申請時に建築主や事業者に対し、新規入居者の町会加入について、町会長などと事前協議のお願いをしております。その内容は、1つ目、集合住宅の建築及び管理に関する条例に基づく町会加入に関する申請書兼管理表をはじめ、2つ目は、町会に提出する集合住宅建設概要、3つ目、協議者、町会双方で保管し、区にも提出する町会との協議内容確認書、4つ目、竣工前までに区に提出する町会等への加入に関する協力事項報告書、これは、覚書など書面で取り交わしたものがある場合、報告書と一緒に提出する、そして、町会加入リーフレットを、フローチャートまでつけて、区民課でこれを出しております。そこでは、住宅課へ提出する近隣住民への説明報告書などと混合して提出しないよう、あるいは報告忘れをしないよう注意することまで丁寧に説明されております。 このように、マンションを新築する場合に建築主や事業者に対し町会加入を促す仕組みがあり、ほとんどの事業者は区からの要請にはきちんと応じています。 しかし、事業者の中には、町会などへの加入は裁判所の判例にもあるので強制できないので応じられないなどと非協力的な者や、工事説明会では建物の概要や工程を少々お話しするだけで、プライバシーへの配慮や工事協定の締結といった近隣住民の要望にも応じず工事を強行するといった、とても行儀の悪い事業者もおります。さらに、町会や地域の方々がやっとの思いで約束事を覚書や協定の形で締結しても、その建物が1棟そのまま売却され、新しい所有者がその約束をほごにするといったことが多く見られるようになりました。区としては、転売時、売主に地域との約束事を継承するようにお願いしているものの、その効果は少なく、新しく所有された人への接触も難しいといったことが多発しております。 東京都台東区集合住宅の建築及び管理に関する条例第19条の2には、町会等への加入に関する協力として、建築主等または所有者は、集合住宅の入居者の町会または自治会への加入に関し、規則に定めるところにより必要な協力を行うよう努めなければならないとの努力義務が示されており、施行規則第16条の2では、その内容として、町会または自治会への加入について、必要な情報を当該集合住宅の入居者に周知すること及びその他区長が必要と認める協力を行うこととされています。このように条例や施行規則はあるものの、努力義務には強制力が伴わないため、転売時に町会等から脱退し、そのままとなってしまうケースが数多く見られます。 ここで、区長にお聞きします。町会や近隣住民が安心して暮らせるよう、建物売却時にも買手に覚書等を確実に継承するよう指導するとともに、町会加入を継続されるよう事業者などに積極的に働きかけるべきと考えますが、区長の所見を伺います。 続きまして、2問目に入らせていただきます。2問目は、急増する区内在住の外国人居住者との多文化共生について伺います。 令和5年12月末現在で我が国に在留する外国人は、中長期在留者が312万9,774人、特別永住者が28万1,218人、合わせた在留外国人数は341万992人おり、前年の令和4年末での307万5,213人に比べ10.9%増の33万5,779人の増加でした。また、令和6年1月1日現在の不法残留者数は7万9,113人おり、令和5年1月1日時点と比べ12.2%増の8,622人の増加となっています。我が国に滞在する外国人数は、10年前の平成25年末の206万6,445人と比べると100万人以上も増えております。 台東区内の人数で申しますと、令和6年4月末現在、中長期在留者が1万8,084人、特別永住者が1,098人、合わせた在留外国人数は1万9,182人おります。10年前の平成25年末の1万2,802人と比べると、33.26%増の6,380人増加しております。 今後、台東区に限らず、国全体の問題として、一段と人手不足が深刻化するため、在留する外国人数が増加することは明らかであります。 帰国することが制度上の原則である技能実習制度は廃止され、新たに育成就労制度を設けることを柱とした出入国管理法などの改正案が、令和6年5月17日、衆議院法務委員会を経て、21日の衆議院本会議にて賛成多数で可決されました。特定の産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格であり、原則3年で専門の技能があると認められる特定技能の水準まで育成する制度です。特定技能1号は在留期間の上限が5年ですが、特定技能2号は、3年または1年または6か月ごとの更新で、更新回数に制限はなく、このような条件を満たせれば、家族も帯同できるとされています。特定技能2号での受入れ対象は、平成31年4月施行時では建設業など2分野でしたが、令和5年には介護や農業など10分野が追加され、さらに令和6年には特定技能1号に自動車運送業など4分野の追加が発表されました。特定技能制度では、学歴や関連の業務の従事経験などが求められないため、単純労働に幅広く従事することになります。 令和4年第1回定例会予算特別委員会の総括質問で、私から多文化共生について幾つか質問させていただきました。その際、多くの外国人が日本に居住しているが、日本に住む限りにおいては日本のルールや歴史を学ぶべきと考えるが、多文化共生をどのようなものと捉え取り組んでいるのかとお聞きしたところ、言語や文化、生活習慣などの違いを相互に理解、尊重し合い、対等な関係を築きながら、地域社会の一員として共に生きていく多文化共生は大変重要なものであると考えている。そのため、台東区多文化共生推進プランに基づき、外国人に対して日常生活のルールや習慣、マナーを多言語で周知するなど、地域の中で生活するという意識の啓発についての取組を推進していきます。また、日本人に対してもやさしい日本語の講座の開設など、異文化への理解や多文化共生の意識啓発の取組を充実してまいります。今後も多文化共生の地域社会の実現に向け努めてまいりますとのご答弁をいただきました。 令和5年第1回定例会では、多文化共生などの施策や事業運営させていくことが重要と考えると私がまたお聞きしたところ、日本人と外国人が相互に理解、尊重し合い、対等な関係を築きながら、地域社会の一員として活躍できる多文化共生社会の実現は重要であると考えている。そのため、2022年3月に台東区多文化共生推進プランを策定し、外国人のための日本語教室や外国人とのコミュニケーション講座等に多くの方々にご参加いただいています。講座受講後には自主的に行われている外国人向けの日本語教室のボランティア活動に取り組む方がおられるなど、地域の中での相互理解や、あるいは交流の促進の取組が進んでいると考えていますとのご答弁をいただきました。 これまで1年半ほど様子を見させていただきました。2023年には、子供を対象とした日本語学習支援として、子供日本語教室を実施したり、今年度には新規に多文化共生推進サポーター事業を行うなど、外国人のコミュニケーション支援だけでなく、地域における多文化共生推進の担い手となる人材を育成すると聞いております。これらの事業の成果の検証はまだできていないのですが、着実に前に進んでいると考えられます。 しかしながら、当時とは少し違った件も耳に届いております。例えば集合住宅内での近隣トラブルとして、騒音やごみの分別についてのご相談が増えております。こういったことは管理会社の責任が大きくあるものの、言葉の壁や生活習慣・文化の違いから生じている可能性が考えられます。また、区内在住の飲食店経営の40代男性が面識のないアメリカ国籍の男性に突然暴行を受け大けがをする事件が発生、全治2か月の重傷で、現在も額に大きな傷が残り治療中、外国の方の文化は尊重しつつも違法行為は違法行為として厳格に対処するなど、法の下の平等を行う姿勢が必要とされる特殊な事例です。 多文化共生や人権擁護も大切ですが、法治国家であるこの日本国の我々地方議員が第一にやるべきことは、区民の命と暮らし、財産を守ることであります。人格的にすばらしい外国人もおられますし、私も親しくしている外国人の友人が大勢います。しかしながら、実害を被っている区民の気持ちを考えると、転入届で窓口に来た人への案内だけでは少し足りないのではと思う次第です。郷に入っては郷に従えと思う区民が多くいることは認識しております。しかし、そうはいっても宗教上の食のタブー等もある中で、強制的に何かを押しつけることは望ましくないと考えるものの、地域の習慣やルールを尊重してもらうことも大変重要であると考えます。各自の信教の自由が尊重され、思想・信条の自由はあっても、違法行為は許されませんし、反道徳行為は大きな摩擦やあつれきを生じさせます。このようなことの積み重ねが差別や排斥につながるようなことは絶対に避けなければなりません。他国では、移民を社会に受け入れるために様々な支援を行っているのにもかかわらず、社会での分断と対立が激化していると聞いております。 台東区でも国際交流や地域の国際化を推進し、異文化への理解を高めるなどの多文化共生政策を推進してきましたが、今後は、我が国の文化や道徳、礼儀作法などへの理解を求めてさらなる調和を目指していくべきではないでしょうか。よいことも悪いこともしっかりと現実に向き合って、課題は課題として認識することが大切です。そして、今後とも、区民の方々がお互いを尊重しながら、双方にあつれきを生まないよう、抱える悩みや問題を理解し、台東区で共存していかなければなりません。現状はルールとしてお知らせしている程度のものでも、分かりづらいものは、必要とあらば条例化も視野に入れる場合もあろうかと思います。今や関係機関とも連携した表面的でない腰を据えた取組が必要かと思いますが、区長のご所見を伺います。 それでは、3問目に入らせていただきます。ここで3点伺います。 今年度の中学校の歴史教科書採択について伺います。こちらは教育委員会教育長に伺うものでございます。 令和6年度は、来年度から公立中学校で使用される教科書の採択が行われる年です。未来の日本を背負う若者たちが自国に誇りを持ち、よりよい世の中をつくっていくために、教育基本法の第2条の5に記されている「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」という目標にふさわしい教科書が生徒たちの手に渡るようにしなければならないと考えています。特に歴史の教科書は、台東区で育ったという誇りを持てるような記述になっている教科書がふさわしいのではないでしょうか。 現在の歴史の教科書は、令和2年度、2020年に採択された教科書です。文部科学省の検定を通った教科書の中には自虐史的記述が目立ち、教育基本法の目標にふさわしいとは考えづらいものもあるように思われます。 以前、ほかの自治体でのお話ですが、現在も存在している出版社が発行した歴史教科書に対して、ある団体のホームページなどで、対象の教科書を採択しようとした各地の教育委員会に電話やファクスで不採択を求めるように呼びかける運動が行われました。そして、文部科学省より令和6年3月29日付で「教科書採択における公正確保の徹底等について」という通知が出されました。「教科書採択については、教科書発行者に限らず、外部からのあらゆる働きかけに左右されることなく、静ひつな環境を確保し、採択権者の判断と責任において公正かつ適正に行われるよう努めること」と通知には書かれておりました。我が区においては、教科書採択に関する業者の来校はお断りさせていただきますという貼り紙をするなどの対応がされ、公正な環境が維持されています。 公立学校で使用する教科書を決定する権限は区市町村の教育委員会にございます。区民は教育委員会に意見を出すことができます。そのためには採択の過程を把握しておく必要があります。 文部科学省のウェブサイトには教科書採択の方法が紹介されています。それによると、区市町村教育委員会において選定委員会を設置し、調査員が各教科書を調査・研究してまとめた報告を基に協議して、教育委員会の諮問に対して答申し、採択権者である教育委員会が使用教科書を採択するという流れになっています。その際、都道府県教育委員会は、採択の対象となる教科書について調査・研究し、採択権者に指導・助言・援助することになっています。この指導・助言・援助を行うに当たっては、都道府県教育委員会は、専門的知識を有する学校の校長及び教員、教育委員会関係者、保護者、学識経験者などから構成される教科書用図書選定審議会を毎年度設置し、あらかじめ意見を聴くことになっています。 台東区では、関係法令などに基づいて、教科書採択が適切に行われているところではありますが、区民の多くが関心を持ち、注視すべきであると考えます。 また、次年度に使用する教科書は全国の教科書センター等で行われる教科書展示会で一般公開されます。台東区においても生涯学習センター6階にある台東区教科書センターにて教科書展示会が開催されるとのことです。教科書展示会では、誰でも教科書を読むことができるだけではなく、感想や意見を書いて提出することができます。こうした意見は選定委員会で報告され、答申を作成する際の参考にされることもあると聞いております。できるだけ多くの人が教科書展示会に行き、多くの感想や意見を選定委員会へ届けることも重要ではないでしょうか。 次世代を担う子供たちが自国に誇りを持てなければ、我が国の将来は閉ざされます。それは絶対に回避しなければならないと考え、区民の皆様には各出版社の歴史教科書の記述を比較し、よりよい教科書の採択となり、我が国と郷土を愛する、誇りを持て、客観的な事実に基づいた教科書で学べるように意見を上げていただきたいと考えております。 子供たちにとってどういった教科書が望ましいと考えているかと申しますと、親孝行をする、兄弟は仲よくする、夫婦は仲むつまじくする、友人とは信頼し合うなど、人と良好な人間関係を形成することの大切さを学ぶことや、礼儀を守る、自らは身を慎む、人々には博愛の心で親切にするといった、自分自身を律し、人に対して敬意を持って接する態度を持つ心を育むこと、そして、学業に励み、仕事を身につける、今より知識を広め、才能を磨く、人格を高めるといった、自分自身を高め、社会に貢献するということを学び、進んで公共の利益増進を図る、常に憲法を大切にし、法律を守るといった一般常識を知り、地域社会に寄与することなどということを人として当たり前と感じ、歴史の勉強から国と郷土を愛する態度を育んでもらえるような教科書や教育環境であってほしいと強く望んでおります。 そこで、3つお聞きします。 公正・公平な教科書採択を求めるために、1つ目、東京都教育委員会から指導・助言・援助の一環として提供を受けた各社教科書の教科書調査研究資料が来ていると思いますが、どのように使用されているのかお教えください。 2つ目、区民の方々の意見を教科書採択に的確に反映できるよう、どのような取組を考えているのか。 3つ目、台東区民憲章にある、先人が築いてきた文化や環境を大切にし、「たからものをうけつぎ こころゆたかな まちにします」という理想を実現するために、教科書採択においてどのような取組を行っているのか、教育長に伺います。 以上、3問聞かせていただきました。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育長。 (教育長佐藤徳久さん登壇)
私から、ご質問の第3、今年度の中学校の歴史教科書採択についてお答えいたします。 まず、東京都教育委員会から提供された教科書調査研究資料の使用についてです。 区では、調査研究委員会及び資料作成委員会を設置して、教科書の調査研究を行い、その報告を踏まえ、8月の教育委員会定例会にて採択を行います。その際、教科書調査研究資料に記載された教材の種類や数、具体的な諸課題に関する記述内容等を踏まえて調査研究を進めています。 次に、区民の意見を教科書採択に反映するための取組についてです。 教科書採択に関しては、保護者をはじめ、区民により開かれたものにしていくことが重要であると認識しています。今年度の教科書展示会は、今月1日土曜日から7月3日水曜日まで実施しており、来場者から提出された意見については、調査研究結果を作成するために活用しています。また、調査研究委員会を構成する委員の中に区民代表や保護者代表を加えており、区民の意見がよりよく反映されるようにしています。 次に、台東区民憲章に掲げる理想を実現するための教科書採択における取組についてです。 教科書は、教育活動の中心的な教材として、児童・生徒の教育に重要な役割を担っていると認識しています。台東区教育大綱の推進及び教育目標の実現につながる教科書を採択するため、調査研究において、台東区の文化や環境等との関連について検討する地域性を観点の一つとして設定しています。このことを通じて、それぞれの教科書が台東区の方針や特色に基づいているかを十分に検討してまいります。 教育委員会といたしましては、今後も公正性と透明性を確保し、適正な教科書採択を進めてまいります。 私からは以上です。

区民部長。 (区民部長鈴木慎也さん登壇)
私から、ご質問の第1、集合住宅の転売時における町会加入についてお答えいたします。 集合住宅に居住される方が町会など地域とのつながりを持つことは、地域コミュニティの活性化や災害時における共助促進にも効果を発揮することから、区においても大変重要であると認識しています。そのため、集合住宅建設時から建築主や所有者に対して入居者の町会への加入に関し必要な協力をお願いしているところです。 議員ご指摘のとおり、集合住宅1棟の売却に伴い、それまでの協議や合意した内容を破棄されたケース、町会を退会されてしまうケースなどがあることは把握しています。これまでも建物所有者の変更の報告を受けた際には、従前の取決めを引き継ぐよう協議してまいりましたが、今後は、所有者に対し、町会の役割や活動を理解していただけるよう業者向けの案内を配布するなど、対応を検討してまいります。また、転入者に対しても、現在、地区別町会案内図の作成を進めており、区民事務所等で配布することで、町会や地域への関心を高めてまいります。 私からは以上です。

総務部長。 (総務部長梶 靖彦さん登壇)
私から、ご質問の第2、急増する区内在住の外国人居住者との多文化共生についてお答えいたします。 多文化共生の社会を実現するには、外国人と日本人が共に安心して生活できる環境が不可欠です。 区では、関係機関と連携しながら、外国人と日本人の交流機会をつくり、書道などの文化体験や防災体験ツアーなどを実施し、日本の歴史や文化の理解だけでなく、防災意識の向上にも取り組んできました。また、地域で暮らす外国人がごみの出し方や交通ルールなど日常生活上のルールやマナーについて学べるよう、多言語情報紙やパンフレット、動画など、多様な媒体を通して情報提供を行っています。さらに、日本人に対しては、外国の食文化を理解するための講座などを実施し、外国人とのコミュニケーションや交流の促進を図っています。今年度は新たに多文化共生推進サポーター養成講座を実施し、地域活動や交流の新たな担い手を育成してまいります。 今後も、外国人を含め、地域で暮らす誰もが多文化共生の意識とその理解を深めることができるよう、様々な取組を展開してまいります。

22番松尾伸子さん。 (22番松尾伸子さん登壇)(拍手)

公明党の松尾伸子です。会派を代表いたしまして一般質問をさせていただきます。 まず初めに、気象防災アドバイザーの活用について、区長に伺います。 近年、異常気象による豪雨災害が頻発化しています。台東区においても、2019年の台風19号による豪雨により荒川が決壊するおそれがありました。あのときの区民の緊張感を忘れることはありません。 異常気象とは、過去に経験した現象から大きく外れた現象であり、今後、地球温暖化等の気候変動により、世界的に異常気象が増加する可能性が指摘されています。 日本においても近年、頻発する線状降水帯による災害に対応するため、各自治体において気象防災アドバイザーの活用が広がっています。 気象防災アドバイザーとは、自治体の防災の現場で即戦力となる者として、国土交通大臣が委嘱した防災の知見を兼ね備えた気象の専門家です。自治体に自らのリソースとして活用することで、気象台では手の届きづらい部分までよりきめ細やかな支援を期待することができます。 昨年の6月2日、三河地方各地に大きな被害をもたらした記録的豪雨において、豊田市市街地では、2日午後1時までの1時間に35ミリの雨を観測し、道路の冠水などの大きな被害が発生しました。このとき豊田市では、前日の1日のうちに市立学校の臨時休校を決め、2日には市内全域に避難指示を発令するなど、豪雨に見舞われる前に最大の警戒態勢を取りました。市がこうした態勢を取った背景には、5月31日昼頃、豊田市の気象防災アドバイザーの、台風の接近に伴い、6月2日から1時間に50ミリの非常に激しい雨が想定される線状降水帯が形成される懸念もあるとの助言からでした。この気象防災アドバイザーの長年の知見と気象台の情報を基にした助言を参考に、市は、翌6月1日、対策会議を開催、市民の命を守るために、市立小中学校など計104校を2日に臨時休校する方針をいち早く決めました。2日には、アドバイスが的中し、県上空に線状降水帯が発生、激しい大雨により河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、市内で100件を超える建物などに被害が出ました。一級河川の矢作川も氾濫直前まで増水しましたが、学校の休校に加え、市が2日午後に市内全域に避難指示を素早く発令するなど最大の警戒態勢を取った結果、人的被害はゼロに抑えられました。 また、千葉県野田市では、気象防災アドバイザーを講師に迎え、市民防災講座を開催、早めの避難行動に役立つ防災気象情報の活用法や線状降水帯の発生の仕組みなどを住民が学ぶ機会を得て、気象情報への関心が高まりました。早期の避難を心がけたいとの感想が寄せられたということです。 私たちの地域においても、異常気象による災害が発生する確率は年々増していると言えます。この異常気象による災害を事前に予測して適切に対応することにより地域住民の生命や暮らしを守ることは、自治体の大きな使命であると考えます。 私は常々、平常時から災害に備えて区民の皆様に刻々と変わる豪雨災害対応の知見について、最新の情報を周知徹底する機会の提供の必要性を実感しております。気象防災アドバイザーを活用することにより、区民に対して災害時の想定され得る状況について広く周知することができると考えます。気象防災アドバイザーの活用については、災害時と併せ、平常時の防災教育の中でその知識と経験を発揮する機会を持つべきと考えます。 そこで、災害に備え、区民に対する防災意識の啓発について、気象防災アドバイザーの活用を進めるべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 次に、外見ケアの拡充について、区長に伺います。 エピテーゼについてご存じでしょうか。エピテーゼとは、義手や義足と異なり、体に取り付け、簡単に取り外し可能な人工ボディーパーツのことです。目や耳や鼻、爪や指、そして乳房などといった体の一部分を人体そっくりに再現していて、事故や病気、手術などによって体の一部分を失ってしまった人の見た目を補うことで、外見だけでなく、その方の心をもケアすることが可能な医療用具です。人間の皮膚の質感は人それぞれです。その一人一人違う肌質に限りなく近づけていくエピテーゼ、作製する技術を持つ方は歯科技工士の技術者が多く、続々と人材が輩出されています。エピテーゼは、シリコンの特性を生かして、指先の指紋や指の質感、しわ、浮き出た血管の色など、その方の肌や質感までも忠実に再現されます。 エピテーゼの需要で多いものの一つが乳房だといいます。乳がんの手術で乳房を摘出した場合、自家組織やインプラントによる再建という選択肢はありますが、完全に元どおりになるわけではありません。手術には費用だけではなく心身の負担が伴うため、再建しないことを選択する人も多く、専用の補整用パッドや下着は様々なタイプが発売されています。ただ、着衣のときはカバーできても、温泉や公共施設での入浴、子供や孫との入浴のときにエピテーゼが欲しいという声が高まりを見せています。エピテーゼは専用接着剤で装着するので、安全に入浴可能です。当事者の方々にはなくてはならない必需品になります。 一般社団法人日本エピテーゼ協会を設立した田村雅美さんは、事故や先天的な欠損、また病気によりエピテーゼを必要とされている方は実はたくさんいらっしゃいます。新しい人生に向けてのお手伝いができてとてもうれしい。今後のスクールから技術者を輩出して、全国に相談窓口をつくっていけたらと思います。まだまだこの技術が知られていないので、エピテーゼのことを広く知ってもらい、必要な方にしっかり届くよう頑張りたいと決意されていました。 また、最近では、病気やけがで髪を失ったヘアロスの人を支える外見ケアに社会的な関心が高まっています。2022年の調査によると、円形脱毛症の患者数は人口の2%、国内では200万人に及ぶと言われています。どの年代にも発症しますが、20代、30代に多く、また、25%は15歳以下です。現在、医療用ウィッグへの公的助成が広がるだけでなく、ウィッグに使ってもらおうと自らの髪を寄附するヘアドネーションに協力する人が増えています。 ヘアドネーションは米国の団体が始めた活動です。日本では、NPO法人Japan Hair Donation & Charity、通称ジャーダックが草分け的存在で、2009年から18歳以下の子供に医療用ウィッグを無償提供する活動を始めました。渡辺貴一代表理事は、設立当初は月一、二件だった髪の寄附が、最近では1日500件前後になっていると、社会への浸透を実感しています。 民間で支援の輪が広がる中、自治体では、医療用ウィッグなどの購入助成制度の導入が相次いでいます。日本毛髪工業協同組合の調べによりますと、導入自治体は今年4月時点で647団体。 ただ、課題も見えてきました。渡辺貴一代表理事は、ジャーダックがウィッグを提供する約7割は脱毛症の子供たちで、がんの子供は2割に満たないということ、だが、自治体の支援はがん治療による脱毛に限定されていると指摘しています。ジャーダックが全国自治体を対象に行った聞き取り調査では、21年当時、助成対象に脱毛症を含めていたのは群馬県高崎市のみでした。NPO法人円形脱毛症の患者会の山﨑明子事務局長は、脱毛症の生涯発症率は人口の約2%。全頭用ウィッグが必要となる重症例はその1割以上に達すると思われる。脱毛症にも使える制度に改善してもらいたいと訴えています。やはり当事者やご家族の切実な声を受け止め、脱毛症も対象にした制度創設、拡充に向けて、発想転換が必要であると考えます。 千葉県流山市では、円形脱毛症の中でも最重度の汎発型を発症した女子中学生のご家族からの切実なご相談、ご要望をきっかけに、市は22年度から、がんだけでなく、その他の疾患のある人も対象とした助成制度を開始しました。流山市では、加齢性の脱毛は対象とせず、申請には治療方針計画書などの提出を求めるようになっています。市の担当者によると、昨年度の医療ウィッグ助成の申請件数は79件、そのうち脱毛症の方は5件あったということです。また、隣接する野田市でも、この流山モデルを参考にした制度が昨年度から始まりました。 東京都では、都議会公明党が昨年6月の代表質問で、がん患者への外見ケアを行う自治体への補助事業の対象に脱毛症も含めるように主張しています。都は現在、先行自治体やウィッグメーカーから聞き取りを進め、ニーズなどの実態把握を行っています。 また、脱毛症も対象に入れてと、目白大学看護学部、野澤桂子教授はこうおっしゃっています。各地で熱意を持ってウィッグなどの購入助成を進めてくれており心強い。今後、2つの拡大が大事になる。一つは助成を行う自治体の拡大だ。財源確保が大変かもしれないが、助成額は高額でなくてもよい。ウィッグの性能と価格が比例するとは限らないからだ。日本毛髪工業協同組合の認証を受けた医療用ウィッグは1万円台からある。複数の調査で、ウィッグ購入費の中央値は3万から5万円だった。もう一つは助成対象の拡大だ。現在、がん患者に限定する自治体が大半だが、脱毛症やけがなどでヘアロスに悩み苦しむ人々をも包摂する制度が公的支援として望ましいのではないか。割高になるウィッグのカット代への補助やウィッグをカットできる理美容師の養成など、多様な取組と組み合わせることで、低廉なウィッグでも利用者が満足できるものになる。ウィッグ専門店のない地方での患者支援として、通販の利用を視野に入れた制度も考える必要がある。外見ケアが全国的に定着していくよう、今後も期待しているとおっしゃっています。 私も同じ思いです。このような外見に対するケアは、病気や障害を乗り越え、大げさではなく、その方のその後の人生を明るくし、生きる気力をよみがえらせる大きな力になります。 そこで、服部区長にお伺いいたします。このような外見のケアは、人の目を気にすることなく生活を楽しみ、仕事のモチベーションを上げていくことへの支援として大変重要であると考えます。外見のケアを拡充してはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 最後に、まちなかへのベンチ設置について、区長に伺います。 台東区は、令和3年3月に国土交通省が募集するウォーカブル推進都市となり、居心地がよく歩きたくなるまちなかの形成を目指しております。しかし、一方で、高齢者や障害のある方、妊産婦及び子供連れの方々など、歩く意欲があるものの、長時間連続して歩くことが困難な方もおられます。まちなかを歩いていて、荷物を置いて休憩し、再び体勢を整えて歩き出す。そのようなちょっとした休憩スペースが欲しいと思う区民の方はたくさんいらっしゃったと思います。特に長期や連続的な歩行が困難なロコモティブシンドロームの症状がある方はなおさらです。また、台東区では、昔から下町情緒が残る路地や家の軒先に縁台を出して隣近所の方々が語り合い、憩う文化がありました。最近なかなか見かけなくなり、寂しく思います。 台東区は、バリアフリー基本構想の基本理念として、「誰もが自分らしく暮らせる安心安全で快適なまちの実現」を掲げていますが、現状は公園や一部のバス停ぐらいでしかベンチなどを見かけることはありません。歩くことは健康を増進させます。また、ベンチは、近所の方とばったり会って語らうときの憩いの場になり、また、座って風景を眺めると、その場が一瞬でオアシスになり、心の健康に寄与します。区民が快適に外出できる環境を整えることで、多様な活動が生まれ、地域のまちづくりの機運醸成につながることも考えられます。 近年、各地でベンチプロジェクトの取組が始まっています。豊島区では、高齢者などが安心して外出できる環境づくりに加え、ベンチを置くことで、そこに小さなコミュニティができ、防犯にもつながる。このような議論と検討を地域のささえあいの仕組みづくり協議会で行う中で、としまベンチプロジェクトが生まれました。地域の民生児童委員や町会関係者の協力で、日本福祉教育専門学校の学生、関係機関などが地図を片手にまちを点検し、地域の特徴や課題を知るところから始めました。また、まち歩きを振り返る中で、地域に合わせてどんなベンチがあるといいか、必要かを具体的に意見交換しました。今後、ベンチの設置を目標に、住民、学生、社協など関係機関が地域について共に考え、つながりを深めていくプロセスを大切にしながらプロジェクトを進めています。 福岡市でも、全ての人が安全で快適に利用できるバリアフリーのまちを実現するための施策の一つとして、高齢者や障害者、妊産婦や子供連れの人などの休憩需要に応えるため、歩道上や市有地、民有地の道路沿いの場所へのベンチ等、休憩施設の設置推進に取り組んでいるということです。 ベンチ等休憩施設の設置に当たっては、歩道上は歩行者が安全に通行するためにスペースが限られており、休憩施設を単独で設置することが困難な場合が多いため、植栽桝とベンチの兼用等により、限られた道路空間を有効に活用するほか、道路に隣接する区有施設や区有地、民有地への設置など、官民連携しながら進めていく必要があります。以前の台東区の昔ながらの多様な文化を残しながら、まちなかにほっとでき、一休みできる空間を設けることは、その場のコミュニケーションを生み出し、地域の方々が安心して外出することができ、また、外出への意欲を促します。そして、まち歩きの楽しさと安全な歩行空間を維持することは、区民にとって、特に子供の健やかな育ちを助け、また、高齢者にとっても健康寿命を延伸していくという効果をもたらすと考えます。 台東区においても、区内の道路や沿道のスペースにベンチ等を設置するなど工夫を凝らし、多くの区民が安心してますます歩きたくなるまちの実現に取り組んでいってはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 以上で私からの一般質問を終了させていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 危機管理室長。 (危機管理室長杉光邦彦さん登壇)
私から、ご質問の第1、気象防災アドバイザーの活用についてお答えいたします。 区ではこれまで、区民の防災意識の向上を図るため、広報たいとうによる周知や防災フェア、指導者講習会など、幅広い年齢層を対象とした啓発事業を行ってまいりました。また、災害時には、民間の気象情報会社より、台風などの詳細な情報や災害リスクへの対応に関するサポートを24時間365日体制で受けています。 気象防災アドバイザーは、気象現象に加え、防災に関する知識も有する専門家であり、風水害などに対する普及啓発に有用な人材であると認識しています。 今後、区民向けの風水害対応の講習会の講師やハザードマップの作成協力など、気象防災アドバイザーの効果的な活用について検討してまいります。 私からは以上です。

台東保健所長。 (台東保健所長水田渉子さん登壇)
私から、ご質問の第2、外見ケアの拡充についてお答えいたします。 外見ケア、いわゆるアピアランスケアは、外見の変化を補完し、精神的な苦痛を軽減するだけでなく、心の支援にもつながることから、重要であると認識しています。 区では、がん患者の方に対して、令和4年度よりウィッグや胸部補整具の購入費用を助成しています。さらに、令和6年4月より対象品目を増やし、助成の上限額を引き上げました。 議員ご提案の支援内容や対象者のさらなる拡充については、東京都などの動向を注視するとともに、治療に伴う外見の変化に悩みを抱いている方が少しでも不安を解消できるよう、引き続き相談などの支援に努めてまいります。 私からは以上です。

都市づくり部長。 (都市づくり部長寺田 茂さん登壇)
私から、ご質問の第3、まちなかへのベンチ設置についてお答えいたします。 議員ご提案のとおり、高齢者等がまちへ出かけることができる環境を整備することは、健康づくりや地域コミュニティの形成に大いに有効であり、都市の回遊性や魅力づくりが図れるものと認識しています。 区はこれまで、この考えに基づき、ポケットパーク等の整備に合わせ、ひと休みできるベンチ等を設置してまいりました。 一方、道路上の設置については、歩行者等の通行に対する配慮が必要となります。そこで、歩行者利便増進道路制度、いわゆるほこみち制度による道路空間の活用や都市計画手法による沿道における歩行者空間の創出などを図り、ベンチの設置を進めてまいります。 引き続き、公民連携の視点から、歩きたくなるまちづくりを進める中で、区内における様々なスペースやまちづくりの手法を積極的に活用し、ベンチ等の休憩施設の設置に向けて取り組んでまいります。

24番早川太郎さん。 (24番早川太郎さん登壇)(拍手)

つなぐプロジェクト、早川太郎です。今回は、官民連携の促進、1点について、区長に伺わせていただきます。 社会が多様化し、その社会で暮らす区民も様々な生き方が選択できる時代になり、行政に求められるサービスも多様化・複雑化し、今までの行政手法だけでは対応し切れない時代になってきています。決して楽観できない財政状況の中で、多様な行政ニーズに応えていくためには、やる気やノウハウのある企業・団体と連携しながら行政サービスの充実を図っていく、そういう時代がやってきています。 この発言は、10年前の平成26年第3回定例会の一般質問で提案型協働事業について質問したときの内容ですが、この10年間で、行政運営の手法として、官民連携による取組を進めている自治体が増加してきています。 台東区においても、多様な主体との協働を推進するため、平成25年度に台東区協働指針を作成し、NPOなどとの協働促進を行政計画事業としています。協働推進していく上でキーとなる中間支援組織を28年度に整備し、台東区社会福祉協議会に委託。登録団体数は事業開始時の54団体から昨年で77団体と増加していますが、大半は区内に所在地があるか区内で活動している団体となっていて、区内の活動団体を育成、サポートしていくという点においては評価できるものではありますが、行政運営の視点でいえば、課題解決に向けた事業を共に進めていきたいやる気やノウハウのある区外の団体との連携は進んでいません。 平成29年度から募集を開始した区民提案型協働事業は、毎年1ないし2事業を採択し、協働事業として実施していますが、そもそも応募要件で民間企業を除外しています。協働に関する職員研修なども実施していますが、昨年度の事務事業評価では、多様な主体との協働を促進するとともに、職員や区民の協働意識のさらなる醸成に努める必要があるとの課題が提示され、改善の評価となっています。 多様なニーズに応えていくための行政手法としての協働を推進していくなら、区外のNPOなどとの連携も進めていくべきと思いますが、今回は官民連携の民の部分で多大な期待が持てる企業との連携促進について伺います。 近年、企業に対する消費者や投資家、従業員など社会的期待の高まりや、環境、社会、ガバナンスに関する要素を考慮した投資、ESG投資の拡大などの要因もあって、企業は以前よりも積極的にCSR、企業の社会的責任を意識した経営を行うようになり、社会貢献への取組を進めてきています。そうした企業の取組を積極的に行政課題の解決に生かしていく自治体が増えてきました。 先日、会派で渋谷未来デザインへ視察に伺いました。渋谷未来デザインは、渋谷区の基本構想実現を加速するため区が基金を拠出して設立した一般社団法人で、多様な主体が連携したまちづくりプロジェクトを実施することで、様々な社会課題を解決し、新しい渋谷の未来をデザインすることを目的としています。基金を拠出、プロジェクトを提案、共創、プロジェクトに連携と、パートナーとしての関わり方は幾つかありますが、日本を代表する大企業がそれらパートナーに参加していて、そのパートナー企業などと共に産官学民が協働してオープンイノベーションを推進するプラットフォームを構築し、ソーシャルイノベーションを創出する事業や都市防災の啓発プロジェクト、子ども第三の居場所、みらいの図書室など様々な事業を実施。渋谷区のブランド価値向上につなげています。 台東区においても、この1年で区に本社移転を行ったライオン株式会社や東京メトロなどと包括協定を締結。ユニクロ浅草店と区内福祉作業所などとのコラボ企画を実施するなど、それぞれの所管で企業との連携が進みつつありますが、区として戦略的に企業との連携を推進していく仕組みが構築されているとは思えません。 先日の企画総務委員会の答弁によれば、ここ10年で一般会計の当初予算の規模は952億円から1,232億円と280億円の増加、事業数も計上方法の変更を加味すると約100事業は増えているとのことでした。今後も多様化・複雑化する行政需要にできる限り応えていってほしいと思いますが、区が独自に行うには財政的にも人員的にも限度はあって、官民連携を促進し、行政サービスの充実を図っていかなくてはなりません。 現在、区は、区内の活動団体との連携強化に努めていますが、今のスキームでは民間企業や区外のNPOなどとのさらなる連携強化は難しいのではと思っています。官民連携の促進は、DXの推進とともに行政運営における喫緊の最重要課題であります。区は、DXの推進に向けて情報政策課を新設、DXの必要性や意義の浸透を図るための研修を実施し、各課におけるカウンターパートの育成に努めています。官民連携促進に向けて、例えば庁内調整を図り、企業との窓口となり得るコントロールセクションを整備し、各課におけるカウンターパートとなり得る人材を育成していく、また、区内の企業をサポートするための産業振興事業団に新たな役割を追加し、区外を含め、企業との中間支援組織の役割を果たすプラットフォーム機能を担ってもらうなどの体制整備が必要です。 さらに、官民連携の促進を図っていくのなら、スタートアップ、社会貢献や地域課題解決を目的とした起業を目指す方も多いと聞きます。台東区が協力しながら社会的企業を育てていく。社会的企業を目指すなら台東区と言われるような仕組みを構築する。そういった企業が台東区を拠点に活動できる環境を整備すれば、新しいサービスや事業が次々と生み出されていくことでしょう。また、地域の活性化や雇用創出にもつながります。そういった取組もぜひ進めていただきたいと思います。 社会的コンセンサスとして行政に求められる役割は広がっていて、SNSなどの普及で個人が情報を気軽に発信できる状況が整い、自治体の行政サービスの比較がしやすい環境となっています。今後も多様化・複雑化する行政需要にしっかりと対応し、台東区に住みたい、住み続けたいと多くの方に思っていただけるような台東区を実現していくためにも、官民連携をより一層推進すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私からは、官民連携の促進についてお答えいたします。 社会経済状況の先行きが大変不透明な中、多様化、複雑化する行政需要に対応していくためには、ご指摘のとおり、区と民間企業が連携・協力し、課題の解決を図っていくことが大変重要であると私も認識しています。 区では、基本構想において、多様な主体と連携した区政運営の推進を区政運営の基盤として位置づけ、区民や地域で活動する団体のほか、民間企業との連携を進めてまいりました。具体的には、ライオン株式会社の歯科保健事業等の実施、あるいはNTT東日本とのDX研究会のほか、防災、あるいは福祉、観光、まちづくりなどの様々な分野において、民間企業と共に区民サービスの向上に取り組んでいます。 今後は、これまでの取組に加え、国の運営する官民連携プラットフォームを活用するなど、民間企業との連携をより一層推進してまいります。

それでは、ここで10分間休憩いたします。 午後 2時05分 休憩 ────────────────────────────────────────── 午後 2時17分 開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 7番高橋えりかさん。 (7番高橋えりかさん登壇)(拍手)

維新・無所属の会たいとうの高橋えりかです。区民の皆様に区議会議員として議席をいただき約1年がたちました。その日々の中で区民の皆様と触れ合うときに、今までとは立ち位置が違うのだと強く実感しております。ですが、私自身は変わることなく、生まれ育った台東区がよりよくなるため活動していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 今回、初めての一般質問となりますが、私からは、クリエイター支援について、デザイナーズビレッジについて、不登校対策についての3つを質問させていただきます。区長並びに教育長にはぜひ前向きなご答弁をお願いいたします。 今回のこの機会をいただいた会派の皆さんにお礼を申し上げ、早速ですが、質問に入らせていただきます。 初めに、アート系クリエイターの活躍の場について伺います。 台東区では、台東区芸術文化支援制度をはじめとする施策を通じて、アート系クリエイターの支援に取り組んできたことは承知しています。しかしながら、現状を見渡してみると、その支援策は十分とは言えず、特に台東区を中心として活動するクリエイターが少なくなっているような印象です。 かつて台東区は、古くから下町文化を育んできた地であり、数多くの芸術家を輩出してきました。しかし、近年はその勢いが陰りを見せ、物価高や地価の高騰に伴い、アート系クリエイターにとって魅力的な環境とは言い難い状況にあります。このような状況を打開し、アート系クリエイターが活躍できる環境を整備することは、文化芸術の振興はもとより、地域の活性化にもつながる重要な施策だと考えます。 渋谷区や豊島区では、トイレをアーティスト、クリエイターに提供し、その独創的なデザインが話題を集めています。中でも渋谷区の事例は、優れたデザイン、クリエイティブの力で社会課題の解決に挑戦するとし、それが多くのメディアに取り上げられ、海外からの観光客にも人気を博し、まちの新たな魅力となっているそうです。こうした取組は、クリエイターの発表の場を広げるとともに、区の新たな魅力を創出する上でも有効な方策と言えます。 また、民間の協力を得ながら遊休施設やシャッターを活用することも重要です。商店街の空き店舗をギャラリーやアトリエとして活用したり、倉庫や工場の一角をパフォーマンススペースとして提供したりするなど、民間の力を結集することで、クリエイターの活動の場が広がるのではないでしょうか。 さらに、クリエイターと地域とのコラボレーションを促進することで、アートを通じた新たなコミュニティの形成も期待できます。住民参加型のアートプロジェクトを展開したり、商店街とクリエイターが連携したイベントを開催したりするなど、アートを媒介とした交流の機会を創出することは、地域の絆を深める上でとても意義深いものになります。 台東区には下町文化という独自の魅力があります。この地域性を生かしながら、アート系クリエイターが存分にその才能を発揮できる環境を整備することが求められています。行政と民間が協働しながら多様な支援策を講じていくことで、クリエイターの活躍の場を広げ、まちの魅力と活力を高めていく必要があります。 そこで伺います。アート系クリエイターによる文化芸術活動は、人々の心を豊かにするとともに、まちの魅力と活力の向上につながります。しかし、現状では、発表や活躍の場が少ないと感じます。様々な視点から、アート系クリエイターが活躍できるよう支援すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 次に、2つ目です。デザイナーズビレッジについて伺います。 台東デザイナーズビレッジは、これまで多くの入居者が卒業後にも展示会や商談会などで利用するとともに、施設公開においても企業間交流が活発に行われるなど、創業支援施設として重要な拠点となっています。特にモノマチ開催時における施設公開では大変好評を博しており、その取組は高く評価できるものと考えます。私自身も議員になる以前からもデザイナーズビレッジのアトリエ公開や作品販売の期間には足を運び、一ユーザーとしてデザイナーやクリエイターの作品を知る大きな機会となっています。 しかしながら、令和8年度及び9年度に予定されている大規模改修により施設が長期間にわたって休止となることは、入居者や利用者にとって大きな影響があるものと懸念されます。創業間もないデザイナーやクリエイターにとって、活動の場の確保は大変重要な問題であり、その支援が途切れることがあってはなりません。 そこで、大規模改修中においても代替施設の提供などを通じてデザイナーやクリエイターの活動を支援していくことが重要だと考えます。例えば区内のほかの公共施設や民間施設を活用し、ポップアップショップや展示会、商談会や交流会などのイベントを継続的に開催することなどが考えられます。また、コロナ禍を機に多くのオンラインシステムが導入され、こうしたシステムを活用することで、デザイナーやクリエイター同士の交流や情報交換を促進することができるなど、オンラインを活用した支援策も有効だと思います。改修工事の間もデザイナーズビレッジの機能を可能な限り維持し、入居者や利用者の活動を支えていくことが求められます。行政と民間が連携しながら多様な支援策を講じていくことで、デザイナーやクリエイターの創造的な活動を途切れさせることなく、むしろ一層の飛躍につなげ、可能性を広げていく必要があります。 そこで伺います。大規模改修中においてもポップアップショップや展示会等の場所の提供や企業間交流が途切れることがないように支援を継続していくことが必要であると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。 最後に、幅広い不登校支援について伺います。 小中学校における不登校児童・生徒数が増加しています。私自身もかつていじめが原因で不登校となり、あしたば学級に通っていた経験があります。私の経験から思うことではありますが、不登校になると、社会に出た際に必要となる力を育む機会が失われているように思います。そうした子供たちが一人でも減り、未来への可能性を広げることが私の望みです。 今、不登校になっている子供たちは、様々な要因で不登校になっていると思いますが、私と同じ境遇の子供たちを一人でもなくすために、加害者への適切な対応も含めた多面的かつ柔軟なアプローチが求められていると痛感しています。そのためにも、学校における支援だけではなく、地域資源等を活用するなど、不登校支援を幅広いものにしていく必要があります。特に、学校教育の枠組み内だけでは対応が難しいケースも多く、新しい学びの場としての民間の教育機関との連携は、子供たちにとって有意義な選択肢を提供する可能性を秘めています。民間の教育機関、特にインターネットと通信制高校の制度を活用したN高等学校のようなオンラインでの学びの場は、教育を受ける機会を大きく広げるものです。また、これらの教育機関は、伝統的な教育システムにはない柔軟性や多様なカリキュラムを提供することで、子供たちの興味や個性に合わせた学びを実現できる可能性があります。 都内には8校の不登校特例校があり、近隣では、葛飾区と江戸川区にも設置されています。これらの特例校は、不登校の子供たちに対してより柔軟で個別化された教育を提供することで、子供たちの社会的、教育的な復帰を支援しています。 台東区でもスクールソーシャルワーカーの増員や、本年度からオンライン上の仮想空間を活用した学びの場であるバーチャル・ラーニング・プラットフォームを開校するなどを行い、不登校対策を充実させていることは評価します。 小中学校における不登校児童・生徒数が増加している中、学校における支援だけではなく、地域資源等を活用するなど、不登校支援を幅広いものにしていく必要があると考えますが、教育長の所見を伺います。 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 文化産業観光部長。 (文化産業観光部長内田 円さん登壇)
私から、ご質問の第1、アート系クリエイターの活躍の場についてお答えいたします。 区では、区内における文化芸術の振興を図るため、イベントスペースやギャラリー等の発表の場を含め、平成28年度より区内にある芸術文化関連施設の情報を収集し、発信しています。また、芸術文化支援制度では、助成金支援のほか、発表場所や企画内容に対するアートアドバイザーの助言等により、新たなチャレンジや飛躍を目指す方々を支援しています。 今後も、区内において芸術家等の活躍の場が広がり、多くの方が文化芸術に触れる機会を創出できるよう取り組んでまいります。 私からは以上です。

産業振興担当部長。 (産業振興担当部長上野守代さん登壇)
私から、ご質問の第2、台東デザイナーズビレッジ大規模改修中の対応についてお答えいたします。 台東デザイナーズビレッジは、昨年の所管委員会で報告したとおり、令和8年度から2年間、大規模改修工事を予定しています。工事期間中においても、デザイナーやクリエイターへの成長支援を継続していくため、産業フェアやしたまち小粋マーケットといった販売会などの機会を確保してまいります。あわせて、創業間もない事業者と地域産業との交流を促進するため、モノマチをはじめとする地域イベントの主催者と意見交換を行いながら、より多くの事業者が参加できる仕組みを検討してまいります。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 (教育委員会事務局次長前田幹生さん登壇)
私から、ご質問の第3、幅広い不登校支援についてお答えいたします。 不登校の状態にある児童・生徒を支援することは、あらゆる人が活躍できる社会を形成する上で、より重要になっているものと認識しています。今年度からスクールソーシャルワーカーを3名増員し、学校園と共に速やかな支援方法等の検討ができる体制を強化しております。また、不登校の状態にある児童・生徒には、あしたば学級に通うなど、個々の状況に応じた支援が必要であるため、学校内外における幅広い選択肢の提供が重要となります。今年度から仮想空間における学びの場の提供を始めたところですが、フリースクールやNPO法人等、地域の教育資源等に関する情報についても、より一層の発信に努めてまいります。 教育委員会といたしましては、引き続き、児童・生徒の特性や家庭環境等を考慮し、より個に応じた支援が提供できるよう検討してまいります。

17番風澤純子さん。 (17番風澤純子さん登壇)(拍手)

れいわ立憲にじいろの会、風澤純子です。質問項目は3つです。 2000年施行された地方分権一括法では、国と地方は上下主従ではなく、対等協力の関係であり、国の関与は必要最小限とされ、地方分権が推進されてきました。 今国会で地方自治法改正案が出され、日本弁護士連合会や全国知事会が反対や危惧の意思を表明しています。本日、まさに参議院で審議がされています。この改正案では、政府が重大事態と認定すれば、国会の関与もなく閣議決定だけで自治体は国の指揮下に入ります。違法、緊急時でなくとも個別法の根拠規定によらずとも地方自治体への国による指示権の行使が可能となります。一つの考えられる設定として、大規模な感染症や災害時ということでありますが、どのくらいの規模であるのか明示されておりません。現在ある法律で十分国の関与が可能です。それにもかかわらず、いまだに元日に起きた能登地震の被災地復旧は遅れています。国民の安全に重大な影響を及ぼす事態という設定も曖昧なままとなっています。これで法律と言えるのでしょうか。生命・身体もしくは財産の保護という点についても非常に危険である地方版緊急事態条項と言われるゆえんであります。 沖縄振興予算という国庫支出金がありますが、基地反対派の知事が就任してから予算減少が続いています。基地問題などで国と対立する沖縄県への国による不当なコントロールとも受け止められています。 NHKは、政府・与党内では、玉城知事が名護市辺野古での工事を承認しないことを考慮すべきだという意見があり、減額につながったものと見られると報道。日本経済新聞では、政府が辺野古移設推進のため、予算配分によって影響力を及ぼしたいとの思惑がにじむとの記事があります。 昨年、沖縄の民意を踏みにじって、辺野古新基地建設に関する工事の国による代執行が行われました。玉城知事は、国策の名の下に代執行という国家権力によって知事の処分権限を一方的に奪うことは、多くの県民の民意を踏みにじり、憲法で定められた地方自治の本旨をないがしろにするものである。国の判断だけが正当なものとして認められるという地方自治を否定する先例が生じてしまったと述べております。今回の改正を待たずして、首長がどうにも機能しない最終の手段であるはずの代執行が既に行われているのです。 また、補充的指示の対象として、法定受託事務だけでなく、自治事務も対象となると読めることも問題になっています。自治事務については、地域の実情を十分把握する地方自治体の判断がより尊重されるべきであり、国の補充的な指示が憲法で保障された地方自治の本旨に反し、安易に行使されない必要があります。 東京23区では、杉並区長、世田谷区長は、地方自治をないがしろにするこの案に反対する意思表明をしています。全国の議会からも意見書が提出されています。 区長へ質問です。1つ目、日本国憲法第92条に定める地方自治の本旨についての区長の認識を伺います。 2つ目、今回の地方自治法改正について、反対もしくは意見の表明を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。 次、共同親権に移ります。 離婚しても子供の親権を両親に認める共同親権制度を盛り込んだ民法の改正案が可決され、2026年までに離婚後の共同親権制度が施行予定となりました。共同親権により、離婚後も協力して子育てする父母が増えて子供の利益になる、そんな単純な話なのでしょうか。夫婦がうまくいかないから離婚したのであり、言い争っていることが子供にとってよくない、ようやく離婚して、それが解消されると思いきや、また続くとすれば、それは子供の利益にはなりません。夫婦間の対立に子供が巻き込まれたり、DVや児童虐待が続いてしまう懸念があります。離婚後も相談して決めることができる人たちにとってはそもそも共同親権は必要ありません。共同親権を推奨する方の中に、相手が子供を連れ去った背景を主張する人が多く見られますが、子供をもし不法に連れ去ったのであれば、そのような相手と共同親権を望むのはいかがなものでしょうか。それこそ単独親権を主張すべきなのではないでしょうか。 離婚後の監護、面会交流、養育費については、民法第766条に明文化されており、共同親権を導入せずとも可能です。2世帯に1世帯が相対的貧困状態と言われるひとり親家族への支援を充実させることこそが国と自治体の役割と考えます。例えば明石市では、養育費が支払われないときに、支払うべき義務者に対して市が働きかけをし、それでも支払いがない場合に養育費を受け取るべき人に対して市が立替払いをした上で義務者に対して督促をしています。 強制的な共同親権施行に伴い、恐怖に感じている人の多くが女性です。支配やコントロールから身の安全を守るために家を出たはずなのに、DVなどの認定がされないこと、理解されないことで、苦難の日々を送っています。DVや虐待は、証拠となるものがなかなか残っておらず、家庭裁判所が認定したとしても時間がかかります。 また、再婚し、新たな配偶者と子供が養子縁組するということがありますが、共同親権の元の配偶者が駄目だと言ったら養子縁組ができないという危惧があります。進学や転居など、離婚後も元配偶者に判断を求めなければならず、拒まれたらその先に進めないのは子供の利益にはなりません。 この共同親権についての議論、果たして子供の視点でどれだけ語られたのでしょうか。台東区でも子供を虐待する相談件数は減ることはない中、どんな親権者であっても監護、養育されてしまいます。守るべきは子供の権利です。こどもまんなかと言いながら、大人の言い分ばかりで、議論と言うには程遠い審議で可決された共同親権です。同性婚や選択的夫婦別姓などは長年要望が上がり、賛成する人が増えているのになかなか実らない。反対に、この共同親権については、多くの懸念が当事者だけでなく、各地の弁護士会からもあまりにも拙速だと意見が上がるほど短時間での審議にとどまっています。政府が家父長的な国を望んでいることの表れと言っても過言ではないと考えます。 区長へ質問いたします。1つ目、共同親権導入について、どのような課題があると考えていますでしょうか。 2つ目、親権に関する相談に対し、施行までに運用を精査し、区としてどのように対応していくべきと考えますでしょうか。 最後の質問に移ります。 1年前の第2回定例会で歯科健診についての質問をいたしまして、若い世代への施策を取り入れていただきました。 昨年の学校保健統計調査によれば、虫歯を持つ子供の割合は過去最低となっており、これは、長年の啓発運動をはじめ、関係者の取組が功を奏したと考えられます。 一方で、同じ調査によれば、裸眼視力1.0未満の小中高生の割合が過去最高を更新したと公表されました。1.0未満の小学生、1979年は17.2%だったものが2021年には36.9%、同様に、中学生は35.2%から60.1%へ増加、さらに、0.3未満の子は、小学生、1979年2.7%が2021年には10.7%、同様に、中学生は13%から28.2%へ増加しています。台東区のデータからも、この5年間だけでも子供の視力の低下が著しいことが分かります。 さて、昨日6月10日はこどもの目の日です。子供の近視についても歯と同様に一定の予防ができると考えます。筑波大学の平岡准教授は、近視には遺伝の要素もあるが、今は環境要因が圧倒的に大きいと考えられると説明しています。 このたび都立広尾病院の五十嵐多恵医師から資料を頂き、屋外活動は近視発症前の子供の近視発症リスクを下げることが分かりました。屋外活動といっても、体を動かすことではなく、自然の光を浴びることが視力に良好な結果をもたらすことが証明されています。 台湾では、国語や算数の授業を屋外で行うなど、1日2時間の屋外活動を確保する取組を国策として行い、近視になりにくいという研究結果を導きました。その他の施策も取り入れた小学校の近視の子供は、2018年に52%が2023年には37.7%に減少、2001年から毎年増加し続けていた視力不良の生徒の数が大幅に減少したと報告しています。その他の国でも国策として近視対策が進んでいるところは少なくありません。 日本眼科医会は、子供の近視の予防のために、1日2時間の屋外活動、明るさとしては1,000から3,000ルクス以上を推奨しています。室内では撮影スタジオでさえも1,000ルクスには届きませんが、屋外なら曇りや雨の日でも1万、晴れなら10万ルクスとも言われ、帽子やサングラスなど紫外線防止対策をしても十分な光が目に届きます。 さて、台東区の小学生は1日にどのくらい屋外にいるのか。時間割上は、外での体育がある日はおおむね週に2コマです。放課後、外遊びをしない、できない児童も多く、通学時間を合わせても、体育のある日でさえ屋外にいることが1日2時間に満たない児童がおります。現代においては、家庭の努力でなく、屋外で過ごす時間を園や学校が意図的につくることが必要です。 近視は、単に視力が悪いということだけでなく、将来の網膜剥離や緑内障、白内障のリスクを高めます。近視を予防することは、近視の治療やコンタクトレンズなどの費用を軽減するばかりか、将来の医療費の削減にもつながります。 以上のように、屋外の自然の光が近視予防対策として有効であり、日本眼科医会は1日2時間屋外で過ごすことを推奨しています。 質問です。教育・保育の現場において、近視予防という視点で屋外活動の重要性を啓発すべきと考えます。今後の取組について、教育長の所見を伺います。 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 企画財政部長。 (企画財政部長関井隆人さん登壇)
私から、ご質問の第1、地方自治法改正についてお答えいたします。 まず、地方自治の本旨についてです。 地方自治の本旨には、地方自治体の運営が住民の意思に基づいて行われる住民自治と、地方自治体が国から独立した立場で自らの判断と責任の下に地域の行政を担当する権限を持つ団体自治という2つの側面がございます。引き続き、この本旨に基づき、基礎的自治体として責任を持って、区民の視点に立った施策を迅速かつ的確に実施してまいります。 次に、地方自治法改正への意見表明についてです。 今回の改正における国の補充的な指示の行使は、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例として、国民の生命等の保護のために特に必要な場合に行われるものと認識しています。 現在、国会審議中であり、衆議院においては、補充的な指示を行うに当たり、事前に関係地方公共団体等と十分に調整を行うことや、指示の内容は、目的を達成するために必要最小限とすることなどが附帯決議されています。引き続き審議の動向を注視してまいります。 私からは以上です。

区民部長。 (区民部長鈴木慎也さん登壇)
私から、ご質問の第2、共同親権についてお答えいたします。 まず、共同親権の導入による課題についてです。 改正民法は、子供の利益を守ることを目的に、婚姻の有無にかかわらず、父母が子供に対して負う責務を明確化し、親権制度のほかにも養育費の履行確保や親子交流などについて定めています。 親権については、制度が大きく変わるため、DV被害者の方などから様々な懸念の声が上がっていることは承知しております。父母が子供の利益を考え、親権や養育費等に関してしっかり取決めをすることが重要であり、そのための周知・啓発や相談への対応が課題であると認識しています。 次に、親権に関する相談への区の対応についてです。 区では、これまでも各種相談業務において親権に関する相談に対応するとともに、離婚時において養育費等を決めておくことの重要性の啓発や養育費取決めの支援を行ってきました。また、職員を対象に制度に関する研修を行い、相談内容に応じて適切に対応できるよう努めているところです。 今後、国において、制度の周知・啓発、支援施策の在り方等について検討を行うこととされております。国の動向を注視しつつ、区として必要な対応を行ってまいります。 私からは以上です。

教育委員会事務局次長。 (教育委員会事務局次長前田幹生さん登壇)
私から、ご質問の第3、教育・保育の現場における子供の近視予防についてお答えいたします。 区では、就学時健康診断や定期健康診断において近視の早期発見に努め、必要に応じて医療機関への受診案内を配付しております。また、日頃の教育・保育活動の中で子供の様子に気を配るとともに、小学校においては、児童、保護者向けに1日2時間の屋外活動が有効であること等を記載した資料を配付し、啓発に努めているところです。 教育委員会といたしましては、今後も近視予防に関する情報収集に努めるとともに、就学前教育・保育施設への周知・啓発の強化、養護教諭や保育士等の理解促進を図り、子供のより一層の健康の保持、増進に努めてまいります。

26番伊藤延子さん。 (26番伊藤延子さん登壇)(拍手)

日本共産党の伊藤延子です。3つのテーマについて質問いたします。 まず、東京都知事選をめぐる服部征夫区長の政治姿勢について伺います。 先月末、都内の52人の自治体首長が、今月告示の都知事選において、現職の小池知事に出馬要請したとの報道がありました。その中に服部区長の名前もありました。小池知事は、神宮外苑や日比谷公園、築地市場跡地の再開発、カジノ誘致などでは自民党時代以上にブラックボックスをつくりました。また、コロナ対策で大きな役割を担った都立・公社病院の独立行政法人化を強行し、19病棟629ベッドを休止に追い込み、都民の福祉や医療を大きく後退させました。まさに都民ファーストどころか財界ファーストの都政運営を進めてきたのです。 そもそも8年前、自民党都政をブラックボックスと批判し、反自民を追い風にして当選した都知事です。自民党所属の服部区長がなぜ出馬要請をすることになったのですか。そして、調布市長、日野市長らは都知事から要請されたと話しています。知事側から頼まれて名を連ねたのでしょうか。どうぞお答えください。 2つ目の質問は、指定管理者制度についてです。 自治体が出資する公的な団体以外の民間事業者が公の施設を管理運営することができる指定管理者制度開始から20年が経過しました。地方自治法は、公の施設を住民福祉増進が目的と明確に定めており、平等性、公平性が強く求められます。共産党区議団は、営利目的の民間事業者が公の施設としての目的を踏み外し、住民サービスを後退させることのないようチェックをしてきました。 ところが、ここに来て、危惧する事態が相次いでいます。まず、高齢者福祉分野です。区立の特別養護老人ホーム3つを統合する(仮称)竜泉二丁目福祉施設において、指定管理者の第1交渉権者だった社会福祉法人が撤退。さらに、台東と浅草の特別養護老人ホームを運営してきた各法人が指定管理期間途中で事業継続ができなくなるという異常事態が起きました。 我が党は、さきの予算特別委員会で、引継ぎが利用者の安心安全を脅かさぬよう求めてきました。これに対し、理事者は、区立施設として事業を継続するための引継ぎができるよう、開設後も含め、区が責任を持つと答弁しました。しかし、どうでしょう。この4月、後を引き継いだ特別養護老人ホームの指定管理者がそれまでの法人が行ってきたサービス水準を後退させ、新たな料金を徴収できる契約を行い、入居者、家族、従事する職員の不安を広げました。 区長、同じ区立特別養護老人ホームの利用者負担やサービスにおいて、平等性、公平性で格差があってはならないと考えますが、いかがですか。指定管理者と利用者の関係について、区の事前点検、指導が不十分ではなかったでしょうか。見解を伺います。 区は、2020年、福祉や子育て関連11施設でそれまで原則5年としていた指定管理期間を上限10年に改定しました。これは福祉と企業利益は大本で対立することを認めざるを得なかったからではないでしょうか。区長、そうであるなら、福祉、保育、子育てなど福祉的な公の施設は区の直営にすべきです。指定管理者制度の適用をやめるべきではありませんか。所見を求めます。 区民スポーツ施設でも区民利用が後退する事態が起きています。指定管理者になってから区内団体利用が減少している浅草公会堂や、利益の上がる自主事業の拡大により、一般区民の利用が阻害されてきた清島温水プールなどについては、先日の委員会で我が党が問題を指摘しました。特に清島温水プールについて、利用者が2年以上前から指摘して、指定管理者に苦情を上げていましたが、全く改善されませんでした。教育長、清島温水プールはここに来て一般利用が阻害されないような措置を講じましたが、区民からの苦情は指定管理者からと区にそれぞれいつ届き、それをどう受け止めたのかを併せてお答えください。 区長、指定管理者制度により区民の声が届きにくくなっているのではないでしょうか。毎年行っている施設管理評価では、事業者にアンケートを義務づけていると言いますが、全く不十分です。 杉並区は新区長の下で、昨年、指定管理者制度の全面的な検証を行い、現場従事者の就労環境の整備、区と指定管理者との連携強化、施設運営の透明性の確保、地域の区民との連携などの課題を抽出し、(仮)杉並区施設運営パートナーズ制度と愛称をつけ、杉並区らしい自治的運営を目指すとしています。 区長、台東区も指定管理者制度の包括的検証を行い、施設管理における情報公開と運営への区民参加、従事する労働者が生き生き働くことができるようなシステムをつくっていくべきではないでしょうか。答弁を求めます。 最後に、旧東京北部小包集中局跡地の活用について伺います。 第1は、区民の声を生かすことについてです。 共産党区議団は、第1回定例会の一般質問で、民間事業者頼りの活用について批判しました。本来、台東区最大の公有地が台東区基本構想や長期総合計画などで示された方針に沿って、区が主体的な政策目的を持って活用されるべきであり、民設民営ありきのこの方針はふさわしくありません。これに対して理事者は、まちづくりにおける課題解決や地域の活性化などを目的に、民間事業者の創意工夫を生かしながら、効率的かつ効果的な活用を図ると答えるにとどまりました。 まちづくりの課題解決や地域活性化は、北部地域はもとより、区民全体の願いであり、2017年以降、北部地域の区民が参加した地域協議会では、様々な要望、意見が寄せられました。我が党は、ここ10年にわたり、地場産業関係者や北部地域の区民の皆さんと現地視察や意見交換を繰り返し、区に声を届けてきました。区長、これらの声はどう受け止められ、どう返されてきたのでしょうか。1月末から提案募集が始まっていますが、応募する事業者には区民の声をどのように届けているのでしょうか、お答えください。 第2は、今からでも機能、手法ともに公共の視点を最後まで大事にして進めることです。我が区議団は、区民への聞き取り、懇談会で出た多くの要望を踏まえ、子供・若者支援とコミュニティ・文化振興の2つの機能にまとめました。子供・若者支援は、子供たちが雨天や外に出られないほどの猛暑でも伸び伸びと遊ぶことができる屋内遊び場と、スケートボードや3on3、さらにはボルダリングなど、若者に人気のスポーツ、このような練習場を設置する、これらが主な内容です。コミュニティ・文化振興は、区内団体、地域サークルの発表や、区民が文化芸術に触れることができる100人から300人収容できるホールと地域の文化財を保存、展示する歴史資料館などです。 区長、区は、事業者公募で活用の目的を活力ある都市として発展を遂げていくまちづくりの拠点としていますが、極めて抽象的です。私たちがまとめた2つの機能はこの目的に沿ったものと考えますが、区長の見解を求めます。 また、徹底して環境などの公共の視点を重視した手法を進めることです。北部地域でのリノベーションまちづくりの象徴となるような現存建物の利活用、エコ建材使用や二重窓などの断熱によりCO2の排出を最大限減らす計画や、ソーラーによる創エネ、蓄電で災害停電時の地域への電力供給、緑化面積の拡大など、災害対策を重視すべきではないでしょうか。旧東京北部小包集中局跡地を中心に、省エネ、創エネのまちづくりを発信する拠点にすることは、まさに循環型、未来型の地域活性化そのものになると確信しております。 そこで、区長に伺います。事業者募集が既に始まっていますが、今からでもこうした手法など活用方針において、環境などの公共の視点を重視すべきではないでしょうか。答弁を求めます。 これで私の質問を終わります。ご協力ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私から、ご質問の第1、都知事選挙についてお答えいたします。 都知事とは、これまでも様々な政策や課題解決において、連携、協力をしながら進めてきています。私は、東京都と、そして台東区との事業の継続性を鑑み、出馬要請を判断いたしました。 私からは以上です。

福祉部長。 (福祉部長佐々木洋人さん登壇)
私から、ご質問の第2、指定管理者制度についてのうち、区立特別養護老人ホームについてお答えいたします。 区立特別養護老人ホームについては、指定管理者制度の下、介護保険制度や運営に関する区との協定書、業務基準書等に基づき事業を運営しており、利用者との契約が取り交わされています。介護保険サービスに含まれない費用負担については、区として改めて実態を把握の上、考え方を整理し、一定の基準を定めてまいります。 今後とも、区立特別養護老人ホームの運営事業者に対して適宜、指導・助言を行ってまいります。 私からは以上です。

企画財政部長。 (企画財政部長関井隆人さん登壇)
私から、ご質問の第2、指定管理者制度についてのうち、福祉施設における制度の適用及び包括的検証と新たなシステムについてお答えいたします。 まず、福祉施設における制度の適用についてです。 福祉施設等の指定期間については、利用者との高度で継続的な信頼関係の構築が必要であることを理由として、令和2年に指定管理者制度運用指針を改正し、最長10年と明記しました。 福祉施設への制度の適用については、事業者の専門性を生かした質の高いサービスが提供されており、一定の成果が得られていると認識しています。引き続き、区民サービスの向上や運営の効率化を実現できる場合には制度を活用してまいります。 次に、包括的検証と新たなシステムについてです。 区では、毎年度、指定管理者施設管理評価を実施し、運営への区民の参加状況や従業員の労働環境を含む多角的な視点での検証を行い、その結果を公表しています。また、5年に一度、外部評価等を実施し、専門的な見地も踏まえることで運営状況を包括的に検証しています。 引き続き、現在の評価、検証等を実施し、改善につなげていくことで、指定管理者制度の適正な運用に努めてまいります。 私からは以上です。

生涯学習推進担当部長。 (生涯学習推進担当部長三瓶共洋さん登壇)
私から、ご質問の第2、指定管理者制度についてのうち、清島温水プールへの苦情の対応についてお答えいたします。 プールの運営については、新型コロナウイルス感染症の影響により、幼稚園などの団体利用と個人利用が減少したことから、施設を有効に活用するため、令和4年度からプール全面を貸切りとした指定管理者の自主事業の時間枠を拡大いたしました。 その後、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、団体利用、個人利用ともに回復する一方、利用者の評判が高かったことから、自主事業も継続して実施しておりました。 このような運営方法について、さらに個人利用ができるようにとの意見が令和5年6月以降、寄せられました。指定管理者からは、苦情の報告はなかったものの、令和5年度の利用者アンケートにて同様の意見が寄せられたと報告を受けています。これらの意見を踏まえ、個人利用への配慮も必要と判断し、令和6年1月からプール全面を貸し切った自主事業の見直しを行い、現在では一部のレーンでのみ実施しております。 教育委員会といたしましては、今後もより多くの区民のスポーツ振興及び健康増進の場として利用できるよう、指定管理者に対し指導、助言を行い、公共施設として適切な運営を行ってまいります。 私からは以上です。

都市づくり部長。 (都市づくり部長寺田 茂さん登壇)
私から、ご質問の第3、旧東京北部小包集中局跡地の活用についてお答えいたします。 まず、区民の声の反映についてです。 本跡地につきましては、地域協議会から提出された意見書など、地域の声を受け止めながら、まちづくりにおける課題解決や地域の活性化に資する活用の検討に取り組んでまいりました。現在行っている民間提案公募の中でも引き続き地域の声や区民の意見を十分に取り入れながら検討を進めてまいります。 次に、本跡地活用の目的についてです。 本提案公募におきましては、活用の目的として、地域価値の最大化、回遊性の向上などの課題を踏まえた北部地域のまちづくりを推進するため、まちづくりの拠点として整備することを明確に定めております。 次に、環境などの公共の視点の重視についてです。 区有施設の整備に当たっては、常に環境への配慮や災害対策を重視してまいりました。本跡地におきましても、この考えに基づきながら、民間の創意工夫を生かした効率的かつ効果的な活用が図られるよう、鋭意検討を進めてまいります。 今後も北部地域及び区全体の活性化に資する活用に向け、全力で取り組んでまいります。

それでは、ここで10分間休憩いたします。 午後 3時10分 休憩 ────────────────────────────────────────── 午後 3時21分 開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 1番石原喬子さん。 (1番石原喬子さん登壇)(拍手)

自由民主党の石原喬子です。一般質問の機会を与えてくださった会派の皆様に心より感謝申し上げます。 区長、教育長におかれましては、ぜひとも前向きなご答弁をお願い申し上げ、質問に入ります。 私からの質問は4点です。1点目は、災害廃棄物の処理について、2点目は、町会の安全と安心な活動を確保するための取組について、3点目は、中学生に対する交通ルールの理解促進について、4点目は、外国人児童への日本語学習支援についてです。 初めに、災害廃棄物の処理についてお伺いいたします。 2024年1月1日、能登半島でマグニチュード7.6、震度7の地震が発生し、さらに6月3日の朝にも震度5強の地震が再び発生し、現在も多くの方々が不安な日々を過ごしています。 私は、4月5日から3日間、石川県の能登半島を訪れ、七尾市、穴水町、輪島市、珠洲市と被災地を視察いたしました。炊き出しも実施し、避難所の方ともお話をする機会を持ちました。震災から3か月は過ぎましたが、ようやく水道が復旧し、トイレを使用可能な状況となっていました。しかし、ガスはまだ通っておらず、お風呂には入れませんでした。現地では、生活ごみ、し尿の収集も行われておらず、衛生面や環境面も気になりました。また、備蓄品の優先順位と保管方法について整理することも重要だと感じました。しかし、何よりも道路の整備と災害廃棄物の処理が急務であることを強く感じました。 輪島や門前など避難所の横や公園に名古屋工業大学の北川教授が開発したインスタントハウスが設置されていました。インスタントハウスとは、ポリエステル製テントシートの外壁とウレタンの内壁で全体を支え、扉や窓もあり、施工時間は一棟3時間ほどで完成します。食べる、寝るという基本的な生活の中にプライベートなスペースや、おむつ替え、授乳、着替えなど様々なプラスアルファの機能を提供するために設計されています。このインスタントハウスは耐用年数が100年以上で、耐久性、耐震性、耐風性に優れており、仮設住宅の役割を終えた後も宿泊施設や保育所、飲食店にも利用できます。実際に避難所として利用している方々からは、プライベートも守られていることに感謝の意を表する声もありました。 一方で、門前中学校では、このインスタントハウスが災害ごみの置場として使用されておりました。今もなお大量に発生した災害廃棄物の処理が大きな課題となっています。 近年発生した主な自然災害に伴う災害廃棄物発生量は、平成28年の熊本地震で約311万トン、令和元年房総半島及び東日本台風で約116万トンとなり、令和6年能登半島地震では約244万トンと推計されています。 令和3年度3月の台東区災害廃棄物処理計画では、災害が起きたとき、本区では約184万トン、容積では約150万立方メートルの発生量が想定されています。仮置場は約60万平方メートルの面積が必要になります。150万立方メートルといってもどれくらいか分かりにくいですが、東京ドームの約1.2倍に相当します。 仮置場の設置には幾つかの課題があります。適切な場所の確保、環境への影響、安全性の確保、適切な処理方法、地域住民との調和など、国や自治体、そして関係機関や地域住民との協力が不可欠です。 本区は、災害廃棄物処理ハンドブックを活用して、ごみの分別の重要性を周知しています。「分けたら早い!混ぜたら遅い!」と合い言葉を広め、区民の協力を得ていることは高く評価しております。しかし、災害廃棄物の計画の重要性は認識されておりますが、実際に設置場所は決めておらず、近隣の公園などに設置する予定とのことです。さらに、仮置場の設置に伴う騒音や臭気、交通渋滞などの問題も考慮しなければならず、課題を解決するためには地域全体の理解と協力が必要です。日頃から家族や身近な人と共有し、備えを整えておくことの大切さを伝えていくべきです。 そこで、区長に伺います。災害時、災害廃棄物の場所は区民の皆様にどのような形で周知されるのでしょうか。近年の主な災害で得られた教訓や課題を生かし、区民に対して災害廃棄物処理についての情報提供と啓発活動の強化をするべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。 2点目は、町会の安全と安心な活動を確保するための取組についてお伺いします。 昨年5月、新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから、町会では、お祭りや盆踊り、餅つき大会など、活動が活発化しています。町会は区政運営の重要なパートナーであり、その活動が円滑に行われることは、区全体の発展に大いに寄与します。 イベント時に事故等が起こった際の対応策として、主催者である町会がイベント賠償責任保険などに加入しています。しかし、イベント活動の一環である事前準備や後片づけは補償の対象外となるケースがあり、万が一の事故や損害に対する備えが不十分となり、活動に支障を来すおそれがあります。例えば盆踊りの準備や後片づけの際、やぐらから落下してけがをした場合や、風でテントが飛ばされ修理や代替が必要となる場合など、補償されなければ被害者だけでなく、主催者も不利益を被ることになります。活動の際には事故が起きないように細心の注意を払うことは言うまでもありません。しかし、活動が活発化すれば、残念ながら一定の確率で事故が発生してしまうこともあります。 自治会活動の様々な事故に備えるため、八王子市町会自治会連合会では、自治会活動賠償責任保険の団体契約をしています。加入できるのは八王子市町会自治会連合会の会員である自治会です。補償は大きく4項目あり、自治会活動で使用していたやぐらが倒れて住民の方がけがをした場合や、不注意でお隣の方の頭にきねをぶつけてけがをさせた場合などに補償される損害賠償補償、来賓の方が転倒し、けがをした場合などに補償される傷害見舞費用補償、サッカー大会でゴールポストに激突してけがをした場合などに補償される傷害補償、運動会が雨で中止になり会場のキャンセル料がかかった場合などに補償される費用損害補償の4つであります。加入は任意ですが、安全安心に活動するための備えとして活用できることは、地域の活性化につながるものです。 八王子市以外の多くの自治体でも、自治会やボランティア団体や公共性のある自発的な活動をしている団体の構成員などが、活動中に第三者にけがをさせ賠償責任を問われた場合や活動中けがをしてしまった場合、または他人の所有物に損害を与えた場合に備え補償する市民活動補償制度を設けており、市民団体やその参加者が安心して活動に専念できる環境が整えられています。 このような背景を踏まえ、本区においても町会の活動に参加する全ての人々が安心して活動に従事できる環境を整えることで、より一層町会の活動が活発化することが期待されます。町会活動の支援策として、事故発生時等に補償される制度の検討をするべきと考えますが、いかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 3点目は、中学生に対する交通ルールの理解促進についてお伺いします。 近年、自転車による交通事故が後を絶たず、深刻な社会問題になっています。全国の交通事故の件数は年々減少している一方で、自転車が関係する事故の占める割合は増加傾向が続いている上に、2022年の自転車が関係した死亡・重傷事故のうち、およそ4分の3で自転車に違反行為があったということです。 本区においても自転車による事故件数は年々増加しており、近年では事故全体に対する自転車事故の割合は5割弱となっています。その多くは交通ルールやマナーに対する意識不足、危険な運転をしてしまうケースが多いことが原因と考えられます。 現在、小学3年生の児童を対象に実施されている自転車教室は、自転車の安全な運転方法や交通ルールを学び、安全な自転車走行のサポートを提供していることは非常に価値あることです。さらに、講習後に自転車免許証を受け取ることができる点もすばらしいです。中学生を対象にしたスケアードストレイト講習も、交通事故の再現を通じて、公立中学校の生徒たちが間近で見学することで、交通安全に対する意識づけを図ることができ、高く評価しております。 自転車の交通違反にも青切符を導入することを盛り込んだ改正道路交通法が成立したことで、警視庁は先日の5月29日に都内117か所で一斉取締りを行いました。台東区ではJR御徒町駅付近の路上で実施され、午前11時から午後1時の2時間で男女23人が取締りを受け、そのうち4人に対し、事故に直結しかねない悪質な違反として刑事処分の対象となる赤切符を交付しました。 2026年までに導入予定の青切符による取締りは、16歳以上の利用者に対し、115種類の違反が対象になります。中でも信号無視や携帯電話を使いながら運転することなど、違反と認識しているものもありますが、一時不停止や歩道徐行等義務、一方通行による右側通行、信号の正しい渡り方など、違反として認識されていないことも多くあります。自転車は便利で楽しい乗り物ですが、同時に危険も伴います。自分自身の安全だけでなく、周りの人々の安全に気を配ることが大切です。自転車教室を通じ、安全運転のスキルを向上させることを願っています。 また、警察や町会の交通部との連携を強化し、保護者への啓発活動にも一層力を入れていただきたいと考えます。 ここで、区長に伺います。ルールやマナーを守ることを啓発するとともに、今後、新たなモビリティの選択肢が広がる中で、中学生が改めてルールを学ぶ機会の徹底が重要と考えます。区内の公立中学校を対象に、違反行為による罰則などを具体的に説明し、重要性を体感的に理解できるような自転車教室を実施してはいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。 4点目は、外国人児童への日本語学習支援についてお伺いいたします。 新型コロナウイルスが明けてから、来日する外国人家族が増加しています。令和6年4月の時点で区内に住む外国人は1万9,182人、区の人口の約9%を占めています。 現在、本区では、日本語の理解が十分ではない子供を対象に、日本語指導講師が派遣され、1人につき最大64時間のマンツーマン指導を行っています。さらに、大人向けや子供向けの日本語教室が実施されており、この取組は非常に重要で、評価しております。日本語指導を受講している児童の人数は、令和3年は54人、令和4年は65人、令和5年は92人と増加傾向にあり、今後も日本語指導が必要な児童は増えていく見込みです。 言語能力には生活言語能力と学習言語能力があります。生活言語能力とは、学校で友達や先生とコミュニケーションを取るための能力で、通常1年から2年で習得されます。学習言語能力とは、教科学習に必要な能力で、読み書きを含みます。この能力を習得するには通常5年以上かかります。文部科学省の調査によれば、外国籍の子供たちは教育を受ける権利を有していることが確認されます。台東区では、この権利に対し、外国人児童に対する教育支援を行っています。しかしながら、学習言語能力を生かした教科習得にはまだつながっていないため、さらに手厚い支援が必要ではないかと思われます。 外国人児童の抱える課題として、外国にいたときに好きだった科目が理解できず難しく感じる。宿題が出るが、日本語で書かれているため理解できないことがあり、不安や焦りを感じる。日本はたくさんの行事があるが、外国人児童は当日になって初めて知ることがあり、戸惑いを感じるなど、学校や地域社会の適切なサポートが十分ではないように感じます。外国籍の子供たちに対する教育支援は、平等と公平の視点から考えるべき重要な課題であり、一人一人に合わせたサポートの提供や心理的なサポートなど、多様な側面のサポートの充実が必要です。 今後、さらに増加する多様性に対応するために、現場である学校だけでは抱え切れないことも考えられます。教員の方々の不安軽減にもつながるため、個人ボランティアだけではなく、多言語が話せる日本人や日本語が話せる外国人の語学力を活用して、コミュニティ通訳の派遣ネットワークの構築や支援員の配置、全校へのポケトークの配付など、多様性を尊重し、共感のある場をつくることが重要です。共に学び、理解し、支えながら、安心して成長できる環境をつくることが、多様性を尊重する豊かな社会の実現に近づくことができると考えます。外国人児童に対する日本語習得への支援の強化を図り、平等に教育を受ける機会を保障するための具体的な施策を検討することを強くお願いしたいと考えますが、いかがでしょうか。教育長のご所見を伺います。 以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 区長。 (区長服部征夫さん登壇)
私からは、ご質問の第1、災害廃棄物の処理についてお答えいたします。 能登半島で復興に向けて取り組んでいる中、先週も再び地震が発生しました。私は、改めて災害への備えの重要性を実感するとともに、いつ災害が起きてもおかしくないと、危機感を新たにしています。 災害廃棄物を適正に処理することは、生活環境を確保して、速やかな復旧・復興を進めるためにも大変重要なことと認識しています。 区では、令和3年3月、災害廃棄物の処理に関する基本的な事項を定めた災害廃棄物処理計画を策定して、区公式ホームページ等で周知してまいりました。今年度は、全戸配布するごみの分別や出し方の啓発冊子に災害時の廃棄物の出し方などを掲載するほか、イベントなどで啓発や情報提供の強化を図っていきます。 また、大規模災害が発生した被災地に、職員を派遣しており、被災地支援とともに、災害廃棄物の処理などを行ってまいりました。被災地で得られた教訓等を踏まえて、災害時に円滑な処理ができるよう、具体的な処理手順について改善を図ってまいります。災害が発生した場合には、災害廃棄物の収集、運搬作業等を適切に行い、東京都や東京二十三区清掃一部事務組合などと連携を図りながら、速やかな復旧・復興に向け取り組んでまいります。 私からは以上です。

教育長。 (教育長佐藤徳久さん登壇)
私から、ご質問の第4、外国人児童への日本語学習支援についてお答えいたします。 日本語指導に対する講師派遣の申請数が年々増加していることからも、日本語指導をはじめとする支援策の必要性がますます高まっているものと認識しています。こうした課題に対応するため、今年度から日本語指導の講師派遣全体の時間数を約1.5倍とし、より多くの派遣申請に対し速やかに対応できる体制を整えたところでございます。 また、スクールソーシャルワーカーによる学校園への巡回体制を強化し、スクールカウンセラーや関係機関、関係団体等との連携により、心理的、福祉的側面から当該児童・生徒や保護者を支援する体制を整えています。 教育委員会といたしましては、引き続き、外国人児童・生徒等が安心して日常生活や学校生活を送ることができるよう、翻訳機器の整備をはじめとする支援策の強化について検討をしてまいります。 私からは以上です。

区民部長。 (区民部長鈴木慎也さん登壇)
私から、ご質問の第2、町会の安全と安心な活動を確保するための取組についてお答えいたします。 町会が安心して公益的な活動を行える環境が整っていることは、区としても大切であると認識しています。 安全安心な自治会活動を支える制度を導入している自治体があることは承知しており、補償される団体、事業、対象者等の範囲は様々です。 本区の町会イベントにおいては、一般的に主催者の判断で行事保険を活用しているところです。防犯や防災、清掃など、幅広く公共の利益を目的とした町会活動の環境整備への必要な支援については、他の自治体の取組も参考に、様々な観点から研究を進めてまいります。 私からは以上です。

土木担当部長。 (土木担当部長齋藤 洋さん登壇)
私から、ご質問の第3、中学生に対する交通ルールの理解促進についてお答えいたします。 本年5月24日に公布された改正道路交通法では、一時不停止や運転中の携帯電話の使用など、一定の違反行為を行った16歳以上の自転車運転者を対象に、交通反則通告制度、いわゆる青切符が設けられ、2年以内に施行されることが決まりました。 区といたしましても、16歳になる前に交通ルールやマナーを改めて周知することは大変重要であると考えています。そのため、中学校で実施しているスケアードストレイトの中で反則行為に対する危険性を理解させることに加えて、反則金の金額や、納付しなかった場合には刑事手続になることなど、交通反則通告制度の周知も含め実施します。 今後とも、警察署と連携して、交通ルールやマナーの啓発など、自転車安全利用のさらなる促進に取り組んでまいります。

5番大貫はなこさん。 (5番大貫はなこさん登壇)(拍手)

つなぐプロジェクト、国民民主党の大貫はなこです。昨年の第2回定例会では、これまでの台東区における施策と国の動向を踏まえて、台東区の文化振興と情報発信の方向性についてお伺いいたしました。今回は、台東区の文化振興の一つとして、東京藝術大学との連携強化と職員への意識啓発についてお伺いいたします。 台東区における文化芸術の特色に、文化施設が集積する上野のまちを擁している点が上げられます。上野恩賜公園は、私の母校である東京藝術大学の所在地でもあり、音楽学部と美術学部、近年創設されたアートマネジメントやキュレーションを専攻する国際芸術創造研究科など、多種多様なジャンルの表現を学ぶ学生が在籍しています。 台東区と藝大は、優れた卒業・修了制作を表彰する台東区長賞の実施や、内山榮一区政における旧東京音楽学校奏楽堂移築など、古くより関係性を築いてきました。平成20年には、包括的な連携の下、地域振興に取り組むべく、東京都台東区と国立大学法人東京藝術大学との連携に関する協定が結ばれました。その協定に基づき、企画、総務、文化、教育など複合的な領域の部署と藝大との協議会が定期的に開かれ、連携の在り方が協議されています。また、区立学校での藝大出張授業が行われたり、藝大ヘッジという植樹プログラムに区民が参加したり、まちづくりに関わる審議会のメンバーに藝大の推薦教員が加わるなど、複数の担当課との協働が図られてきました。 しかしながら、国立大学の独立行政法人化から20年が経過し、産学官連携活動が推進されている昨今、協定を結んだ平成20年時とは異なり、全国の自治体が藝大との協働事業を強化しています。 昨年11月には藝大美術館にて、学長の日比野克彦氏監修で、「芸術未来研究場展」と題した芸術の創造性を生かした社会連携活動について発表する展覧会が開催され、茨城県取手市の取手アートプロジェクトの取組が紹介されていました。取手アートプロジェクトは、取手市民、藝大、取手市の3者によって運営され、アーティストの活動支援と市民の芸術体験や創造活動の仕組みづくりを行っており、市内の小学校にて児童と野焼きをして土器を作る通年プロジェクトなど、数々の事業を展開しています。 また、誰もが身近に芸術文化に触れ、参加できる環境づくりのための試みとしては、神奈川県川崎市と藝大が昨年7月に締結したアートを介したコミュニティ形成事業に係る連携が上げられます。この連携協定を基に、公募に応募した30名程度のアートコーディネーターが講座などを受講し、行く行くは市内の文化資源や福祉・医療の現場とも連携し、アートを軸に、コミュニティを育む活動に取り組むことが目指されています。 また、大学は異なりますが、昨年末より文京区では、連携協定を結んでいる東京大学の公開講座をふるさと納税の返礼品として提供を始めました。文京区ではふるさと納税による2023年度の減収額を約35億円と見込んでおり、東大など全国的な知名度がある団体と連携し、少しでも特別区民税の減収を抑えたいという目的が背景にあるようです。 台東区でも年々流出額は増加し、令和5年度の減収額は17億円に達しました。文京区の事例も参考に、ふるさと納税で藝大と連携をすることができれば、税収の獲得や台東区の認知拡大、あるいは社会教育や産業振興の面でも区政へ寄与するところがあるのではないでしょうか。ふるさと納税は、寄附金のうち3割を上限として返礼品の調達価格になる仕組みです。昨年、藝大は、電気代高騰のため練習用のピアノを売却したことが議論を呼びました。本来、国が支援するべき問題ではありますが、国立大学への交付金が減少している昨今、区内に立地する大学として、長く連携してきた藝大を支援する取組を検討していくべきだと考えます。 さきに述べた例は、まちの規模や生活様式も異なる自治体であり、一概に比較することはできませんが、台東区は地の利を生かして藝大との連携をより広げていけるのではないでしょうか。 文化芸術は心地よいものや美しいものだけではなく、異なる価値観や心の在り方に出会う場です。区民が芸術に親しむ機会を設けたり、藝大生のために発表の場を用意することも大切ですが、これからは対話が促進されるような形の連携が望ましいと考えます。例えば行政側からアーティストへ公園に設置するオブジェの制作を依頼するような成果物ありきの関係性ではなく、相互理解の下に地域課題にアプローチするアートプロジェクトが自走していくような連携の在り方を模索していただきたいと望みます。 藝大生の創造性を区政に生かし、区民の創造の芽を育てるためにも、今後は藝大との連携の範囲を拡大していただきたいと要望しますが、所見をお伺いいたします。 次に、文化行政における職員の専門性を向上させるための取組についてお伺いいたします。 私は、将来的に台東区は文化についての条例や基本計画を策定すべきと考えています。文化政策は一朝一夕に目覚ましい成果が表れる分野ではないので、単年度という視点ではなく、長い時間をかけて取り組んでいく必要があります。そのため、ジョブローテーションによる担当者の異動や経済的環境など、その時々の状況の変化に左右されない政策推進の根拠として、条例のように明文化された基本方針が不可欠です。条例の策定に当たっては、区民の要望を聞きながら、多様な定義がなされ得る文化芸術の社会的意義を言語化する能力が求められます。 青森県八戸市や沖縄県那覇市では、アートプロジェクトの実施や施設運営のために、自治体内部の文化政策担当部局に文化芸術の専門家を配置している事例があります。さきに藝大との連携について述べましたが、藝大では2016年に芸術と社会の関係性についての理論を学ぶ大学院、国際芸術創造研究科が新設されました。自治体内部でのポストの用意は難しいにせよ、例えばそこで学んだ学生を台東区の芸術文化財団で専門職として雇用することは考えられます。あるいは外部の専門人材の雇用ではなく、東京都と横浜市のように、内部人材の一般行政職員を選考によって文化政策担当部局の専門職として、異動なしのポジションに配置する事例もあります。 全国の自治体で文化専門職を配置している事例を述べさせていただきましたが、例えばアートマネジメントの研修などを通して、なぜ文化芸術が社会にとって重要で、自治体が文化政策に取り組む必要があるのか、職員の意識啓発を行うことはできるのではないでしょうか。アートマネジメントの考え方が職員の間でも共有されていれば、例えば外部アドバイザーとしてアーティストを登用した場合も、専門的な助言を台東区の実情に即した政策として落とし込むことができるはずです。アートマネジメントの考え方を職員に共有していくことで、自治体職員に求められる文化行政の専門性や知見とは何なのか、ひいては台東区政において文化芸術をどのように位置づけていくのか、庁内でも議論が促進されると考えています。 台東区における文化芸術の発展のためには職員への意識啓発が不可欠だと思います。今後、取組を進めていただきたいと要望しますが、所見をお伺いいたします。 平成30年には文化財保護法が改正され、文化財の保存と活用という新たな視点が盛り込まれました。それと同時に改正された地方教育行政法では、これまで教育委員会が所管していた文化財保護の事務を首長部局へ移管することが可能になりました。国の法律が変化する中、台東区ではどのように文化政策を推進していくのか、今後も区の考え方をお伺いしていきます。 次に、台東区のジェンダー平等実現のための啓発についてお伺いいたします。 現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」は、日本初の女性弁護士、裁判官、裁判所長を務めた三淵嘉子氏をモデルにした物語です。現代にも通じる女性が置かれた不自由な社会環境や差別に対して異議申立てをする主人公の姿に拍手し、時には涙しながら、私も毎朝楽しみに視聴しています。朝ドラという国民的番組において、家父長制の中を生きる苦しさを、敵対や分断ではなく、しなやかに手を携えて乗り越えるドラマがとうとう現れたとうれしく思っています。 台東区では、男女平等推進行動計画に基づき、ジェンダー平等や女性活躍推進、性的指向、性自認に対する理解の促進などに取り組んできました。区も、事業主として先導的な役割を果たすべく、ジェンダー主流化の視点に立脚し、職員の理解を深めるために学習や研修の場を用意することが計画の中でも明記されています。 現在、全国の自治体や企業、大学等で、性的指向と性自認の多様性に関する行動ガイドラインが策定されています。その中でも今年2月に東京大学が策定したガイドラインには、日常生活において無意識に相手を傷つけている言動の例が細かく書かれています。例えば、今どきは世の中には男と女しかいないと言ってはいけないんでしたねとあたかも発言に気をつけているかのように装い、その実は性の多様性について暗にやゆする。トランスジェンダーの学生に、普通の人と変わらないように見えるから大丈夫と励ますつもりでも、トランスジェンダーを否定するような反応をするといった事例です。 このように無自覚なまま、意図せずに相手の尊厳を損なう言動をマイクロアグレッションと呼びます。この世の中にはセクシュアリティ、ジェンダー、世代など、様々な差異にあふれています。ある面ではマジョリティである人も、別の次元ではマイノリティに属している場合もあり、多元的で複層的な差別が存在します。誰の心にも思い込みは存在するので、意図せずマイクロアグレッションをしてしまうことは当然あります。しかし、大切なのは、このような言動で生じるダメージを受け手の捉え方の問題にしないで、社会に存在する構造的差別を自覚し、一人一人が意識を変えていくことです。 自らの言動を見直すために参照項となるのが行動ガイドラインの存在です。現在、豊島区、目黒区、品川区など、23区内でも多くの自治体が職員向けの行動ガイドラインを発表していますが、台東区では策定されていません。区が策定したガイドラインは、職員だけでなく、区内の事業者や区民にとっても参考になるはずです。 また、台東区男女平等推進プラザ「はばたき21」では、フォーラムを定期的に開催したり、パネル展示を行うなど、これまでも男女平等参画やジェンダーについての問題を身近に考えるための啓発活動を行ってきています。今後も継続して多様な属性を持つ人が暮らす社会についての啓発活動を行っていただきたいと考えますが、これからの取組と方向性についてお伺いします。 冒頭に述べた「虎に翼」の作中には、主人公のこんなせりふがあります。生い立ちや信念や格好で切り捨てられたりしない、男か女かでふるいにかけられない社会になることを私は心から願います。いや、みんなでしませんか。一人一人が責任を持って、自分の持ち場でできるところから意識し、行動していくことで、あらゆる人がひとしく権利を持つ社会に近づいていくと信じています。そのような台東区の実現を願って、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

ただいまの質問に対する答弁を求めます。 文化産業観光部長。 (文化産業観光部長内田 円さん登壇)
私から、ご質問の第1、文化行政についてお答えいたします。 まず、東京藝術大学との連携についてです。 本区は、旧東京音楽学校奏楽堂の移築、復元を出発点として、台東区長賞や台東第九公演など、長年にわたり東京藝術大学と文化交流を図ってまいりました。 現在、文化芸術のみならず、学校教育における児童・生徒と藝大生、卒業生とのアートを通じた交流や、上野地区のまちづくりなど、様々な分野において連携事業を展開しているところです。 議員ご指摘のとおり、産学官連携活動が推進されている中、東京藝術大学は、様々な自治体と連携し、アートを軸とした活動に取り組んでいます。区内に立地し、長年にわたり交流、連携を深めてきた東京藝術大学は、本区にとって、まちの文化的な魅力を創出する重要なパートナーです。そのため、今後も本区の特性を十分に生かし、相互の発展に向けて、より広範な分野で一層の連携強化が図られるよう、協議を重ねてまいります。 次に、職員の意識啓発についてです。 本区における文化芸術の発展のためには、文化芸術そのものの振興にとどまらず、それにより生み出される価値をまちづくり、福祉、教育、産業など様々な分野に生かしていく視点が重要であり、社会環境等の変化を踏まえた継続的な意識啓発も必要です。 今後も、専門家を招聘した勉強会の実施や他自治体の事例を共有するなど、さらなる取組を進めてまいります。 私からは以上です。

総務部長。 (総務部長梶 靖彦さん登壇)
私から、ご質問の第2、ジェンダー平等についてお答えいたします。 区では、全ての人々が、性別や年齢などに関わりなく、自分らしく生きられる男女平等社会を実現するため、台東区男女平等推進行動計画に基づき、みんなのはばたき21フォーラムや各種講座の実施、情報誌の発行など、様々な手法で啓発活動を実施してきました。 本計画は、今年度、計画期間の満了を迎えるため、現在、第6次計画の策定作業を進めているところです。新たな計画においては、生涯学習センターの機能強化に伴い、男女平等推進プラザの情報コーナーの充実を図るほか、議員ご提案の職員向けの性の多様性に関するガイドラインの策定を含め、さらに効果的な啓発ができるよう検討していきます。 今後も、あらゆる機会を捉えて意識啓発を図り、誰もが自分らしく生きられる社会の実現へ向け、鋭意取り組んでまいります。

以上で、一般質問は終了いたしました。 ──────────────────────────────────────────

これをもって本日の会議を閉じ、散会いたします。 午後 4時05分 散会 議長 髙 森 喜 美 子 議員 大 浦 美 鈴 議員 拝 野 健