荒川区議会の9月が9月10日から10月7日の日程で開始され、区長の五期二十年の成果や災害対策、子育て支援、物価対策など複数の議題についてが行われた。
- ・西川区長の五期二十年の区政成果と行政改革の取組
- ・学校建て替え事業の推進とゼロカーボンシティ実現に向けた脱炭素施策
- ・災害時のトイレ整備と広域被災時の対応体制
- ・産後ケア事業と病後児保育の認知度向上と拡充
- ・物価高騰下での区民生活支援施策の充実
- ・モペットの違反運転への取締り強化と安全ルール周知
- ・若者支援における身体機能習得と適切な指導方法
- ✓九月会議の会議期間を本日から十月七日までと設定
- ✓会議録署名議員三名を指名
- ✓本日の議程終了により散会することを承認
- ✓次回を翌日午前十時から再開することを告知
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(9名)
// 発言(20件)
九月会議の会議期間は、本日から十月七日までといたします。 この際、区長より発言の申出がありますので、これを許可いたします。 〔区長西川太一郎君登壇〕
九月会議の会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百二十条の規定により議長より御指名いたします。 二 番 北 村 綾 子 議員 二 十 番 並 木 一 元 議員 二十八番 増 田 峰 子 議員 以上三名の方にお願いいたします。 日程第一、一般質問について。 ─────────────── ○ ───────────────
二十番並木一元議員。 〔並木一元君登壇〕
質問に入らせていただきます。 初めに、これまでの荒川区政の成果についてお伺いいたします。 前回の六月会議の一般質問におきまして、我が党の茂木幹事長の質問に対し、西川区長から今期で後進に道を譲りたいとのお気持ちが示されました。区長のこの言葉を聞き、大変寂しい思いを感じました。私としても、長きにわたり区長と議員という関係の中で、よりよい区政を実現しようと多くの課題に対して議論を尽くさせていただきました。ここに私の質問、要望をしっかり受け止めていただいた西川区長に強く感謝の気持ちを申し述べたいと思います。ありがとうございました。 思い起こせば、平成十六年、荒川区政が危機的な状況に陥ったとき、一議員としていかに区の財政を立て直すか、大きな課題を感じておりました。そうした中、西川区長は就任直後、「区政は区民を幸せにするシステムである」というドメインを公に示され、区が進むべき方向を区民、議員、職員に対して明確に示され、強力に区政を牽引されてきました。 また、物質的な豊かさや経済効果だけでなく、心の豊かさや人とのつながりを大切にして、荒川区民が安心して生活できる温かい地域社会を共に築いていくことを目指した「グロス・アラカワ・ハッピネス」を提唱するとともに、区の基本構想では「幸福実感都市あらかわ」を掲げ、その実現を目指し、数多くの施策を展開してこられました。 西川区長は、国会議員時代の人脈を十二分に生かし、これまでの地方行政では限界のあった施策に対しても、グローバルでかつ将来を見据えた非常に広い視点を持って、積極的に国や都に働きかけながら実現に結びつけられ、区政にも大きな成果をもたらしました。 例を挙げますと、国や都との厳しい交渉を経て法改正を実現し、念願の区立児童相談所を設置したことや、新しい発想を持って国家戦略特区制度により都市公園内に保育所を開設したこと、全国のGIGAスクール構想に先駆けて、小中学生一人一人にタブレットPCを整備したことなど、そのほかにも、健康、福祉、安心・安全、産業、文化、まちづくりなど様々な分野において区民の幸せにつながる多くの施策を実施してこられました。 我が自民党荒川区議会議員団の強い要望を真摯に受け止めていただきながら、こうした数々の施策を確実に実現してこられましたこと、高く評価させていただきます。 以上、るる述べてまいりましたが、五期二十年にわたり荒川区のために全身全霊をささげてこられた西川区長に改めて敬意と感謝の意を表したいと思います。 西川区長の御功績については、一朝一夕で語られるものではありませんが、改めてこの本会議の場でこれまでの成果や区長御自身の区政に対する思いを伺いたいと思います。 次に、行政改革の取組についてお伺いいたします。 これまで我が党が繰り返し述べてきたとおり、持続可能な行財政運営を進めるためには、自主財源の強化、効果的な経費節減のほか、施設の在り方や管理運営の効率化、行政事務のデジタル化等を通じた業務の見直しなど、不断の行政改革が欠かせぬものと考えます。 行政需要が多様化し、複雑化する中で、既存の枠にとらわれることなく、現在行っている業務の抜本的な改革を進めていく必要が今こそあるものと思っております。 区においても、昨年九月に荒川区デジタル化基本方針を策定し、各分野におけるデジタル化を推進するとともに、区の内部事務においてデジタル技術を活用した業務改善を積極的に進めているとのことでございます。今後も引き続きデジタル技術を最大限に活用しながら、内部事務の効率化を図り、さらなる業務改善につなげるなど、行政改革の取組を積極的に推進していくべきと考えております。 具体的にどのように進めていくお考えなのか、ここで区の見解をお伺いいたします。 次に、財政運営についてであります。 厚生労働省の統計調査では、実質賃金が二年三か月ぶりにプラスに転じるなど、景気の先行きに明るい兆しが見られるものの、直近消費者物価指数は昨年同月より二・七パーセントの上昇、米をはじめとする食料品の価格も高止まりしており、依然として物価が上昇傾向にあることが伺えます。 また、酷暑対策として実施されている政府のエネルギー対策が終了することにより、今後の電気代やガス代の上昇も見込まれており、物価高がかなり長く続いていく可能性があります。 こうした中、区では、本年五月の開会会議において、物価高騰対策として、非課税世帯への給付金や調整給付金に係る補正予算を編成し、速やかな支給につなげる取組を進めるなど、区民の生活を守るための対策を迅速かつ確実に実行されていることに対して評価させていただきます。 我が党は、これまで折に触れて各議員から区の財政運営について質問を行ってまいりました。昨年の六月会議の一般質問においては、我が党の茂木幹事長から区の行財政運営について質問があり、将来への投資として、小中学校や庁舎をはじめとする公共施設の更新等の大規模な行政需要への備えに対し、しっかりと予算を投じていくべきと申し述べました。区はこの提案を真摯に受け止め、昨年度末に荒川区庁舎整備基金を設置した上で、十二・五億円を積立て、また、令和六年度予算においても同様に十二・五億円の積立金の予算を計上し、将来の財政需要への備えを着実に進めております。この対応についても評価させていただきます。 一方で、先ほども申し上げましたエネルギー価格の上昇や人件費の高騰、円安による原材料高などの状況を鑑みますと、間違いなく景気の先行きは不透明であると言わざるを得ず、今後の景気の動向によっては、現時点で堅調に推移している財政調整交付金においても、近年の伸びから一転して減額となる可能性を当然のことながら想定しておかねばならぬと思います。 また、資材の値上がりに加え、人手不足や働き方改革の影響に伴う建設コストの高騰も顕著であり、近隣自治体においても建設工事の入札不調が多く出ていると伺っております。 このような状況を考えたとき、区が現在想定している公共施設の更新経費も大幅に増加していく可能性が高く、その財源について改めて検討していく必要があるのではないでしょうか。 これらの事象を考えたとき、区においても近年の堅調な財政状況に安心することなく、将来の財政需要を的確に見据えた備えを行い、そして地に足のついた堅実な財政運営を積極的に進めていくべきと思います。 改めて、これからの財政運営に関する区の見解をお伺いいたします。 次に、今後の教育施設の在り方について伺います。 まず学校施設の建て替えの検討状況についてであります。 区内の学校においては、建築年数を長く経た建物が多く、計画的な建て替えが必要なことは周知の事実であります。 区では、令和二年度に策定した荒川区教育施設長寿命化計画において、耐用年数八十年までに順次建て替えるとの考え方を示しています。しかし、これについては、荒川区ばかりの問題ではなく、他区においても同年代に建てられた学校建物が多く、今後都内あちらこちらで多くの学校の建て替えが行われることになると思います。これも含めて考えると、当然ながら、私は可能な限り早期に進めていくべきであると思っております。 かつて学校施設の耐震化に際し、荒川区がいち早く取り組み、早期に安全性の確保を図り、区民に感謝された経緯もあります。今後行う学校建て替えについてもスピード感を持って進めるべきであると思います。 なお、この件については、かつて我が党も問題提起しており、老朽化した学校の計画的な建て替えについて、早急に検討して案を示していくべきとの提案を行っております。教育委員会からは、積極的に検討を進めており、年度内に中間報告をするとの御答弁をいただきました。 この間、具体的な検討を進められているようですが、その中で事業を進める上での課題についても検討がなされているものと思います。 私が考えるところでは、例えば建て替えの順番であります。築年数の古い順に着手するのが普通ですが、様々な状況、判断要素による順番が入れ替わることがあるかと思います。この建て替えの順番については、児童・生徒ばかりではなく、これから入学する子ども、保護者たちにも大きな影響を及ぼすものと思われます。これらの点も含めて、現時点での見解があればお伺いいたしたいと思います。 また、工事期間はどの程度を想定しておられるのか、また、当然、工事期間中、児童・生徒は他の場所で教育を受けることになりますが、場所の確保についてはどのようにお考えでしょうか。 これについては、先日新聞報道で、敷地内に仮設校舎を建てて順次工事を行うのか、また、別の敷地に仮設校舎を設けて一気に建て替えを行うのかで工事の期間が大きく変わるという他自治体の事例が掲載されておりました。 敷地に余裕がない学校が多い荒川区においては、この課題をどのように解決していくかが非常に重要なポイントになると思います。区や都の施設などで使用可能な施設、使用しなくなった施設、また、改めて活用できる土地を探すなど、とにかくありとあらゆる案を検討して代替校舎を確保すべきと考えます。当然、工事や経費の問題等もありますが、何よりも子どもたちの影響をできるだけ少なく進めていただきたいと思います。 また、昨今の急速な少子化現象の中で、将来的には子どもが減少していくものと思われます。しかし、そんな中、荒川区の就学児童数は当面減少しないとのことであります。中長期的な対応として、こんな中でも学校の適正配置や九年間連続した教育課程を実現する小中一貫校などについて、改めてその必要性を検討する時期が来ているのではないでしょうか。この件についても前向きな御検討をよろしくお願いいたします。 次は、私が常々気になっております学校のプールについてであります。 学校のプールについては、昨今の情勢により再考の余地があると思います。 近年、聞くところによると、我々の時代とは違い、今日は暑いからプールはありません、今日は涼しいからプールを開きます、こういったことが保育園、幼稚園、学校で言われているそうであります。当時の常識では考えられない発言であります。 ここで、現状、長い夏の短い期間だけの使用に対して維持管理の負担が多いという声があります。加えて最近では、先ほど申したように、猛暑のため利用できない日が何日かあるようであります。 プール授業の在り方や敷地の有効活用による必要な教室、運動場等の確保の可能性を考えると、これからの建て替えの際に従来どおりに全ての学校にプールを整備する必要があるのか、検討すべきであると思います。例えばプールを集約して共同利用し、さらにそのプールを屋内温水プールにすることなどにより年間を通じて利用できるようにする。また、現在数校で試行している民間プールの活用等、様々な運用の方法を考えていく必要があるのではないでしょうか。 以上、考えるだけでも様々な課題を抱えている学校の建て替えですが、区にとっていかなることがあっても進めなくてはならない重要な事業です。教育委員会の検討状況について、また、今後のスケジュール等について改めてお伺いいたします。 次に、児童・生徒数増加の状況と、それに対する教室不足への対応について伺います。 先ほど申しましたように、少子化社会とはいうものの、荒川区では地域によって、ここ数年、マンション建設等により児童・生徒数が増えている状況があるということです。 事実、私の住んでいる町屋をはじめ南千住、日暮里などでも、企業や店舗が撤退した後のまとまった土地にマンションが建設される事例が見受けられます。 この児童・生徒数の増加については、これまでも区のほうで随時予測を立て、教室不足が発生しないように対応してきたとのことですが、マンション建設は現在も多くの場所で進められており、小中学校の教室が本当に足りているのか、大変危惧しています。 教室不足の対応としては、既存の学校で普通教室を増やした場合、その分、特別教室や習熟度学習等、他の用途で使用している教室などが足りなくなってしまい、教育環境の悪化が懸念されます。先ほど来申し上げているように、基本的には社会が少子化に向かっており、この教室不足の問題は遠い将来まで続く問題ではなく、特に地域的な問題であるかもしれませんが、必要に応じて考えなくてはならない問題であります。 ここで、児童・生徒数増加に対する区のこれまでの対応と、現時点にて将来的な不安が想定される学校があるのか、ある場合にはその対応をどう考えているのか、教育委員会としての見解をお伺いいたします。 続けて、区内の運動施設等の整備について伺います。 私は、これまで様々な場面で、子どもから高齢者まで元気に健康で過ごすことができるよう、日頃から気軽に運動やスポーツができる環境の整備が必要であると訴えてまいりました。 区内には荒川総合スポーツセンターなどの屋内施設や、南千住野球場などの屋外グラウンド等が整備され、様々なスポーツ活動を行う場として区民の皆様に御利用いただいております。 その中で、開設から年数が経過し、老朽化が進んでいる施設について計画的に改修が進められております荒川総合スポーツセンターにおいては、令和元年にリニューアル工事が完了し、以前に比べ快適な利用環境になったと思っております。 このほかにも改築が必要な施設に対し、着々と対応していただけるものと思われます。その上で、区民の健康維持の基盤となる施設として、また区民のスポーツニーズを満たす施設として考えたとき、新たなスポーツ施設の整備についても検討するべきであると思います。 面積の小さな荒川区においては、土地を確保することは非常に難しいことであるということは承知しているところでありますが、ぜひ努力を続けていただくことをお願いいたします。 こうした状況を踏まえ、現在のスポーツ施設の設置状況とこれらの施設が区民にとってどのような役割を果たしてきたのか、また、利用環境の改善・向上に向けた施設の改修経過や今後の計画、新たな施設の整備方針などについて、基本的な考え方を伺いたいと思います。 次に、個別具体的な対応として、荒川遊園スポーツハウスと東尾久運動場多目的広場についてお伺いいたします。 これらの二施設は既に改修の検討が進んでおりますが、まずは荒川遊園スポーツハウスについて、現在の検討状況についてお伺いいたします。 次に、もう一つの東尾久運動場多目的広場の整備についてでありますが、このグラウンドについては、地中からダイオキシン類が検出されるなど様々な経過があった中、平成三十年に現状の形でリニューアルオープンし、現在も多くの区民、団体が利用しております。 私はこのグラウンドに関し、人工芝を敷いて利用環境の向上を図ることを提案し、前回の予算に関する特別委員会においても質疑をさせていただいたところであります。このことについても現在の検討状況についてお知らせいただきたいと思います。 さらにいえば、東尾久運動場は屋外のグラウンドでございます。最近、夏の季節、早いともう五月ぐらいから非常に気温が高くなり、グラウンド利用者の方の健康が危惧されます。この点については、来年以降も引き続いて危険な状態が増していくものと思います。 理想をいえば、グラウンド全体を屋根で覆うという話になりますが、現実的には不可能であります。しかしながら、利用者の休憩や応援の方などの日をよけることができる場所の確保などは、これからの時代、どうしても必要になってくるのではないでしょうか。 今後のスポーツ施設の整備に当たっては、この暑さ対策というものが必要不可欠な要素になってきます。東尾久運動場整備における暑さ対策について区の考えをお伺いいたします。 また、このグラウンドは幅広い年代の方々に大変多く利用していただいております。改修については、利用者にとって使いやすいグラウンドとなるように行われるべきものであり、今後の検討の中では、ぜひ利用者の声に耳を傾けていただき、特に安全面を考慮していただきたいと思います。 これらを踏まえて、東尾久運動場多目的広場の整備内容について、区の方針をお伺いいたします。 次に、ただいまの東尾久運動場の整備と同じく、夏場の利用を想定した公園の整備についてお伺いいたします。 最近、隅田川のテラスの整備が進んでおり、私も日頃からウォーキング、ランニングで利用させていただいておりますが、その整備により非常に便利さを感じております。 私は、以前から運動ができる公園の整備について重ねて提案してまいりました。現在整備を進めている大規模公園は、ただいま述べた河川沿いに位置しており、こうした公園整備に合わせ、スーパー堤防やテラスの整備がさらに進むと、それぞれの公園の間をランニングやウォーキングで移動し、体操やトレーニングを行う方も多く出てくると思います。 私も数年前にフルマラソンで三・五時間を切って以来、厳しい練習を避けて、ウォーキング、ランニングで荒川区内をゆっくりと運動することを心がけておりますが、テラス整備、公園整備、スーパー堤防整備を見たときに、対面の足立区の前を通りますと、荒川区が優位に進んでいるなと思います。 最近では、足立区もそれに刺激を受けたのか、河川の整備を急いでおりますが、本当にこういったとき、荒川区民でよかったと思うところであります。 公園は、特に緑地部分の蒸発散効果等によって、都市のヒートアイランド現象を緩和する機能を有する空間とされており、かつて私も広い芝生が広がっている公園がいいものと思っておりました。しかし、近年の猛暑の状況下では、先ほどグラウンドのときにも述べたように、夏季の長い期間、こうした場所での運動が厳しくなってきております。 そこで、今後整備する公園には、各議員の質問にありましたが、先ほどの運動場整備の質問と同じように、休憩場所などに活用できる日陰や木陰等の場所を計画的に整備する必要があると考えます。町屋公園、南千住浄水場跡地の整備を控える中で、区の考えをお伺いいたします。 最後に、ゼロカーボンシティの実現についてお伺いいたします。 世界的にこの問題、本当に遅れているそうであり、先日の報道では、日本とドイツぐらいが真剣に取り組んでいるという話であります。 しかしながら、何はともあれ、この問題こそ、シンクグローバル、アクトローカル、荒川区が足元からしっかりと取り組んでいく、そして広い地域に広げていく、これが私は必要であると思います。 連日の猛暑とともに、台風の被害も長期化かつ激甚化しており、日本は温帯ではなく亜熱帯になったのではないかと言われております。 異常気象は世界各地で深刻化しており、国連においても、「地球温暖化ではなく地球沸騰化」と言われています。その原因の一つと考えられているCO2等の温室効果ガスの排出を防ぐため、石油や石炭等の化石燃料からの脱却が世界的に求められております。 我が国でもこれに対する政策推進が行われておりますが、そんな中、荒川区においては、令和三年六月、ゼロカーボンシティを目指すことを宣言いたしました。そして、令和五年三月には、荒川区地球温暖化対策実行計画の改定や地球温暖化対策推進条例を制定し、具体的な温暖化対策の取組を行ってきております。 区はこの間、様々な取組を進めておりますが、その中で脱炭素社会の実現に向けた課題がかなり明らかになってきたのではないでしょうか。そうした課題を解決していくためには、今後どのような取組を行うべきか、ここに区の考えをお伺いいたします。 次に、プラスチック回収の区内全域への拡大について伺います。 CO2排出量を削減していく上で、日々の区民生活に大きく関わるのがプラスチックを資源として回収することだと思います。 これまでは廃棄されたプラスチックは焼却処分してまいりました。資源として分別収集することでリサイクルが可能になるとともに、当然焼却で生じるCO2の削減が図れます。 ごみの焼却灰等の最終処分先となるごみの埋立て処分場においても、残りのスペースが年々減少してきております。数十年先にはなくなってしまうのではないかとも言われております。 これらの状況を踏まえたとき、区においては、これまで一部の地域で試行実施してきたプラスチック回収を早期に区内全域に拡大し、実施していくべきと考えております。 私は、試行実施地域に住んでおり、試行開始からプラスチック回収のための分別を自ら実践してまいりました。これがなかなか難しいものであります。案内シールやステッカーはあるのですが、なかなか理解できず、プラスチック回収で出せるものの判別や汚れをどの程度落とすべきかなど、分別をしっかり行いたいものの正しい分別方法に関し、家庭内から分かりづらさを感じることが度々ありました。 今後、対象地域を区内全域に拡大していった場合、当初多くの方々がこの状態を感ずることと思いますが、区民に向けた説明、広報がより一層重要なものになってくると実感しております。ぜひ細かい説明をお願いしたいと思います。この点の対応充実を期待します。 今後、区内全域にプラスチック回収を拡大するに当たっては、ただいま申し上げた例のほか、その他の発生する諸問題に対しても適正に対処しながら、区民とともに一丸となってプラスチック回収を実現し、区におけるゼロカーボンシティの実現を目指すべきものと考えます。区の方針、お考えをお伺いいたします。 以上で一回目の質問を終わります。 〔区長西川太一郎君登壇〕
学校の建て替え、これは区にとって希有の大事業と思います。ぜひ積極的、迅速な対応をお願いしたいと思います。 ゼロカーボンシティ、脱炭素に向けて、本当に区は進んでいかなくてはならない。特にプラスチックごみ分別に関しては、家庭、家族、子どもたちにしっかりと理解していただくようにしていただきたい。集積や回収のところでも様々な問題があるかも分かりません。これも対応してください。 このほかの詳細の事項に関しましては、決算に関する特別委員会で質疑させていただきます。ありがとうございました。
二十八番増田峰子議員。 〔増田峰子君登壇〕
九月会議におきまして、本日は三項目、六点にわたり質問をさせていただきます。関係理事者の皆様には積極的かつ前向きな御答弁をお願いいたします。 この夏休み、子どもたちが以前から訪れてみたいと言っていた宮城県石巻市に家族で行ってまいりました。初めて訪れた南浜地区は、東日本大震災の前には約千八百世帯、四千五百人が暮らしていた地域でした。震災後は石巻南浜津波復興祈念公園となっております。 公園に足を踏み入れたとき、震災前には普通の生活が営まれていたことを思い、胸に込み上げるものがありました。私たち家族はまず亡くなられた方々の慰霊碑に手を合わせ、追悼の祈りをささげました。長男は、津波で僕以外の家族がある日全員いなくなったらと考えただけでたまらない気持ちになるとしみじみと言っておりました。 公園内には、二〇二一年に建設されたみやぎ東日本大震災津波伝承館があり、自らも被災者である館長からお話を伺うことができました。「東日本大震災の記憶と教訓を後世に伝え続けることが私たちの使命です。尊い命を守るためには、防災に対して十分な予算と備えが必要なのではと痛感しました」とおっしゃっていたのが大変印象的でした。 そこで、まず一項目目は、災害対策として、トイレカーの購入について質問をさせていただきます。 日本は地震大国であり、地震のたびに災害関連死が問題視されています。一度は救えた命にもかかわらず、災害関連死の減少は一向に見られません。災害事例の分析の専門家である関西大学の奥村与志弘教授は、避難生活の環境の悪さが災害関連死につながる可能性が高いと指摘しております。 現在、避難所でのT、K、Bの整備が進められています。TKBとは、Tは清潔なトイレの提供、Kはキッチン、温かい食事の提供、Bはベッド、寝具など就寝環境の整備を指します。専門家からは、災害関連死を防ぐためにこの三つの改善が重要だとされています。 その中でも特に重要と考えられているのがトイレ問題です。能登半島地震では、浄水場が被災し、長期断水によりトイレが使用できなくなりました。仮設トイレが設置されたものの、すぐに汚れ、臭いがひどくなり、利用者が減少したと報告されています。その結果、水分摂取や食事を控える人が増え、脱水症状やエコノミー症候群のリスクが高まり、肺炎などで亡くなるケースが多いと教授は述べています。 災害関連死の多さからも分かるように、トイレ問題は命に直結する課題です。六月の会議では災害時におけるトイレの重要性を訴えさせていただき、その際、荒川区は他自治体や事業所と協定を結び、災害時にはトイレトレーラーやトイレカーを荒川区で使用できるようにするとの御答弁をいただきました。このことは一定の評価をさせていただきます。 しかしながら、首都直下地震などのときには、荒川区だけではなく、広い範囲で被災するため、協定を結んでいても、必ずしも必要な数のトイレカーやトイレトレーラーが荒川区に届くとは限りません。 品川区では、災害時に自治体間で連携してトイレを確保し合う協定の締結を目指し、自走式のトイレカーを来年二月購入することを決めています。荒川区においても、災害時に自治体間でトイレを確保できるようにすれば、平時のときはイベント等で活用し、区外の災害時には貸出しすることが可能になります。自前で持っていることは、何より区民の安心につながり、災害時には即活用することができます。荒川区でのトイレカーの購入を要望いたします。区の見解をお伺いいたします。 二つ目の項目は、食品ロス削減月間キャンペーンの取組についてお伺いいたします。 初めに、フードドライブのさらなる拡大と周知について質問いたします。 日本の食品ロスは、調査が開始された二〇〇〇年、事業系五百四十七万トン、家庭系四百三十万トン、計九百八十万トンでしたが、二〇二二年度には合計四百七十二万トンと半分以下にまで減少いたしました。 こうした削減が進んだ背景には、食品ロス削減推進法の成立に伴い、事業系で廃棄する食品が減ったことや国民の意識の高まりなどがあります。とはいえ、ここで足を止めてはなりません。なぜならば、家庭や企業が寄附をしていただくフードドライブに集まる食品の需要は高まっている一方で、物価高騰の影響などで寄附が減少傾向にあると懸念されているからです。 そこで、区におきましては、来月行われる食品ロス削減月間キャンペーンを生かし、いま一度食品ロスの削減を強化していくべきだと思います。 荒川区は百五十一の飲食店がもったいない協力店として登録されています。しかしながら、フードドライブとしては一件も設置されていません。例えば登録店にフードドライブを新たに設置し、区が食品を回収されてはいかがでしょうか。飲食店側も環境に配慮しているお店としてイメージアップにもつながることに加え、利用する区民の方にも広くアピールすることができると思います。 実施するに当たっては、アピールポスターなどを作成し、SNSなどでの積極的な発信も行っていただきたいと思います。しっかりと区民にフードドライブへの寄附を呼びかけ、周知し、キャンペーンを盛り上げていただきたいと思いますが、区の見解をお伺いいたします。 次に、スーパーと連携した食品ロス削減の実施について質問いたします。 事業系の食品ロスが削減した要因として、三分の一ルールの緩和が挙げられます。三分の一ルールとは、食品業界独特の商習慣を言います。例えば賞味期限六か月の食品の場合は、製造された食品がメーカーから小売店への納品期限が二か月に定められ、一日でも過ぎると廃棄もしくは返品され、スーパーなどの小売店は納品されてから二か月の販売期限を一日でも過ぎると、賞味期限までは二か月もあるのに廃棄していたのです。 日本人は食品等の鮮度を気にする傾向が強いため、諸外国よりもルールが厳しく、品質的には何の問題もない食品でも大量に廃棄されていました。政府もこのことを重く受け止め、現在では三分の一ルールが緩和され、事業系の食品ロスが減少してきました。荒川区のスーパーなどでも、賞味期限が近くなった商品を割引販売などしているのをよく目にするようになりました。しかし、三分の一ルールが緩和されたとはいえ、全てのスーパーで適用されているかどうか、荒川区内の六十以上あるスーパーマーケットを調査する必要があると私は思います。 そこで、十月の食品ロス削減月間キャンペーンをきっかけに、区内のスーパーマーケットに対し、まだ食べられるのに廃棄されている食品がないか調査をした上で協力を呼びかけ、困っている人に配れるよう仕組みを考え、実施するべきだと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 最後に、小中学校における食品ロス削減の実施について質問します。 先日行われた子ども議会で食品ロス削減について質問された生徒がいらっしゃいました。私は拝聴していて大変感銘を受けました。 質問の最後に「僕たちにできることはないでしょうか」と投げかけた言葉に、環境問題への意識の高さを感じました。 学校給食の廃棄量を調べていただいたところ、区で一年間に出る廃棄量は小学校で七十トン、中学校で三十一トンとのことでした。 食べ残しを減らすためには、食べる時間を延長することが重要だとの研究結果があります。荒川区の小学校の給食時間は、準備を含め四十分、中学で三十分だと言います。準備時間や片づけ時間を除くと、食べる時間は平均十五分から二十分だそうです。 近畿大学生物理工学部・島崎准教授は、給食の準備時間を除き、最低でも食べる時間は二十五分必要だと言います。また、短過ぎる食事時間は、早食い習慣が肥満や生活習慣病につながる可能性が高まると指摘しています。また、私の下にも保護者から給食の時間が短いとのお声も多く届いております。 小中学校における食品ロス削減のため、給食時間の延長を要望いたしますが、区の見解をお伺いいたします。 三項目目は、子育て支援についてお伺いいたします。 未曾有の少子化が加速しています。厚生労働省によりますと、二〇二三年度、一人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率は一・二〇と発表しました。最も低かったのは東京都で、〇・九九と一を下回ったと言います。 出産数を上げていく少子化対策は極めて重要な施策であります。と同様に、生まれてきた子どもたちの健康を守ることも非常に重要と考えます。 そこで、初めに、認証保育所における子どもたちの健康対策について質問をします。 歯は健康の源と言います。子どもの歯の健康を守るためには、乳歯が生え始めたときから虫歯にならないための歯科健診や予防を行うことが大切です。 認証保育所では、歯科健診の予算はついているものの、歯科医の手配や必要な器具の準備をするには大きな負担があると御要望いただきました。予算が足らず、歯科健診を実施できなければ、子どもたちの歯の健康を守ることができなくなります。したがって、予算を増額していただきたいと思います。 健康診断についても昨年十一月会議にて質問いたしましたが、再度要望いたします。子どもたちの健やかな成長のために、区で助成を行い、認証保育所でも健康診断を行えるよう要望いたします。 また、子どもたちの健康のためには、食事も大変重要になります。昨今の物価高はあらゆるところで負担が生じています。給食を提供している保育所も同様です。特に未就学児の食事は、心と体の発達に深く関係してまいります。 認証保育所は、これまで子どもたちのために園の持出しで給食を提供してまいりました。今後は認可保育園同様、給食費も助成するべきと思います。 以上三点を要望いたしますが、区の見解をお伺いいたします。 最後に、子ども食堂・居場所づくりにおける地域ネットワークの構築についてお伺いいたします。 荒川区内には、現在区から支援を受けて活動している団体が子ども食堂、居場所づくり、それぞれ八か所あります。これらは地域の子どもたちにとって大切な場であり、安心して集まれる場所です。特に居場所づくり事業は、支援が必要な子どもたちに居場所を提供し、食事や学習支援などを通じて、子どもたちが将来に希望を持って支援することを目的としています。 私たち公明党荒川区議会議員団は、居場所づくりに尽力している現場の方々から直接お話を伺いました。子どもたちは家庭での親との問題など様々な困難を抱えています。近年は不登校児童の増加が目立ちます。子どもたちを社会で支えていくためには、地域での連携がますます重要ですとおっしゃっていました。 区は子ども応援ネットワークとして、子ども食堂や居場所づくりと連携を図っていただいておりますが、地域ごとの連携を図る仕組みはまだ整っておりません。 例えば南千住に住んでいる子どもが東日暮里の居場所に通っているケースもあります。地域ごとに連携を強化し、月に一回の協議会を開催するなどして、子どもたちの情報共有や学校との連携を図って地域ネットワークの構築をしていただきたいと思いますが、区の見解をお聞かせください。 最後に一言だけ申し上げさせてください。 西川区長、長年にわたり荒川区民の幸福のため、多大な御尽力をいただきました。私ども公明党荒川区議会議員団一同心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 以上で一回目の質問を終わります。 〔教育長高梨博和君登壇〕
十番竹内明浩議員。 〔竹内明浩君登壇〕
まず初めに、子育て施策のさらなる充実として二点伺います。 まず一点目、九月十一日号のあらかわ区報にも掲載が予定されております産後ケア事業について、荒川区における現状と課題、その方向性について伺います。 産後ケアとは、出産後の母親と新生児が身体的・精神的に健康を維持し、円滑に育児生活に移行するための支援を行います。具体的には、母親の体調回復やメンタルケア、授乳指導、赤ちゃんの健康管理などが含まれます。母親が安心して育児に専念できるようサポートすることが目的であり、助産師や保健師、医師などの専門家が関わることが多い子育て施策の一つであります。 この産後ケア事業は宿泊型、訪問型、そして日帰り型のケアを選べることができ、産後鬱の予防や早期発見、母子の絆を深めるための支援として近年ますます重要視されております。 そのような状況を踏まえ、令和元年の母子保健法改正により、令和三年度から産後ケア事業の実施が市区町村の努力義務、少子化社会対策大綱において令和六年度末までの全国展開を目指すこととなっております。 現在荒川区においても、産後ケア事業が提供されております。対象者は出産後一年以内のお母さんと赤ちゃん、産後ケアを希望する方で施設でケアを受ける宿泊型が三泊四日、日帰り型で四日、助産師が自宅を訪問して行う訪問型で六回までそれぞれ利用することができ、利用料金も区の負担額を差し引くと、利用する施設にもよりますが、宿泊型で二千五百円から五千五百円、日帰り型で四千円、訪問型で五百円から三千円で利用することができます。 この産後ケア事業はとても評判がよく、宿泊型を利用したお母様からは、とてもよい事業なので宿泊型の日数をもっと増やしてほしいという声もいただいておるところでございます。 このように、実際に利用した方の満足度は高く、ある事業者の調べによると、とてもお勧めしたい、お勧めしたいが八割を超え、そして、利用してよかったこととして、育児に関する相談ができてよかった、リフレッシュすることができた、話を聞いてもらえて気持ちが楽になったなどと非常に満足度が高い事業でございます。 しかし、その一方で、この産後ケア事業の認知度向上やサービス利用状況の低さが課題となっているのも事実でございます。 実際、サービスを利用しなかった理由として最も多かったのは、利用の仕方がよく分からなかった、費用が高かった、利用するまでの手順が複雑で諦めたとの産後ケアサポートに携わる事業者のアンケート結果が上がっております。 そこで、伺います。これらの課題に対応し、母親と新生児の健康と幸福を支えるためにも、産後ケア事業の認知度向上のための普及啓発と宿泊型の拡充を要望いたしますが、荒川区としての所見を伺います。 続いて病後児保育について伺います。 病後児保育とは、子どもが病気を治療中または回復期にあるが集団保育が難しい状態の際に、一時的に保育施設や専門スタッフによる保育サービスを提供する制度であり、このサービス事業は、親が仕事などで子どもの面倒を見ることが難しい場合に利用され、子どもが自宅ではなく安全な環境で適切なケアを受けることができるように整備をされております。 病後児保育は、通常の保育園や幼稚園とは異なり、病気の影響で集団生活に復帰できない子どもを一時的に預かるための専用施設や看護師が常駐する場所で行われます。 現在荒川区において実施している施設は、病児・病後児保育が町屋で一か所、病後児保育が南千住と東尾久で各一か所ずつの計三施設、そして定員が各施設一日四人までとなっております。 このような施設数の現状を見ますと、荒川区全体で病児・病後児保育施設の数が不足しており、施設の地域偏在があると私個人的には考えます。せめて各エリアで一か所ずつ、計五施設は整備していただきたいと思っております。 荒川区は人口密度が高く、そして、現在では共働き家庭が多いため、施設の需要に対して供給が追いついていない状況があるのではないかと推察いたします。 先ほど施設の偏在を解消するため、荒川区内の各地域に五か所の整備をしていただきたいと申しましたが、病児・病後児保育施設はただ施設を整備するだけで済むものではなく、やはり医療機関と密接に連携する必要があります。医療機関が少ない地域ではこの連携が難しく、施設の設置が困難になる場合もありますので、これは大変高い課題をクリアしなければならないことは重々承知をしております。 そこで、例えば地域間での連携を強化し、複数の自治体が共同で病児・病後児保育施設を運営することで、施設の地域偏在を解消する取組が考えられます。これにより隣接する自治体間で施設を共有し、利用可能な範囲を広げることが可能になると思います。 確かに、現在は行政では対応できないニーズに対して、民間のNPO法人の病児保育もございますが、それに甘んじることなく、国や都道府県が基礎的自治体に対して病後児保育の整備をし、支援するための助成金や補助金を充実させることで、財政的な制約を緩和し、施設の整備を促進することも必要であると考えます。 そこで、伺いますが、病後児保育の施設の地域偏在は地域格差やニーズの違いから生じる複雑な問題ですが、広域連携や柔軟なサービス提供などの取組を通じて、より多くの家庭が必要なときに利用できる環境を整えることも重要であると考えますが、見解を伺います。 続いて、さらなる災害対応能力の向上として二点伺います。 一点目、帰宅困難者対策について伺います。 災害発生時に公共交通機関等が停止した場合などに多くの帰宅困難者が発生し、駅周辺や道路が大変混雑することが想定されます。さらには、火災や建物倒壊等により自らの命が危険にさらされるだけではなく、発災後に優先して実施しなければならない人命救助、救援活動等にも支障が生じる可能性があるため、帰宅困難者対策も重要な課題の一つであると考えます。 今から十三年前に発生した東日本大震災では、地震による鉄道やバスなどの公共交通機関が止まり、そして携帯電話やインターネットの通信が大幅に制限されるなど、特に首都圏を含む広範囲で大きな影響を及ぼしました。道路の大渋滞や交通信号が機能不全に陥り、その結果、自宅に戻ることが困難になった帰宅困難者が多数発生し、夜通し徒歩で家路に帰る人たちの長蛇の列は、記憶に新しいところでございます。 その教訓を生かし、震災後、帰宅困難者への対応を強化するためのガイドラインや政策が策定され、今後の大規模な災害に備える動きが加速いたしました。 東京都においては、平成二十五年、帰宅困難者対策条例を制定し、一斉帰宅抑制に係る施策の推進、安否確認及び情報提供、一時滞在施設の確保など体制整備構築を定めております。それに合わせ、各自治体も帰宅困難者対策として体制を強化、整備してまいりました。 荒川区においても、防災専用のアプリを通じたリアルタイム情報の提供体制を構築し、公共施設を含む民間施設と協力連携し、帰宅困難者一時滞在施設十八か所の事前確保も行っております。 ただ、この一時滞在施設においても、震災時の一次、二次避難所などと同様、備蓄物資等の適切な管理体制を整備することが必要であると考えておりますので、定期的に一時滞在施設の運営主体と事前協議を行い、必要な備蓄物資を計画的に準備し、管理するべきと考えます。 これらの対応策を実施することで、帰宅困難者に対する対応力を高め、災害時の混乱を最小限に抑えることが期待されます。 防災対策にもう十分とか絶対大丈夫というものはございません。想像力を働かせ、その被害をできるだけ少なくするための必要な対策を講じ、災害発生時に備えて住民の防災意識を高めるよう今後も努力していただきたい、そのように考えております。 そこで、伺います。荒川区として平常時から住民や事業者に対して、一斉帰宅の抑制や従業員向けの食料備蓄など、帰宅困難者対策について周知、啓発するとともに、帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設のさらなる運営体制を強化すべきと考えますが、区の認識を伺います。 最後に、大規模災害時のボランティアセンターの開設について伺います。 災害時において自治体と連携し、開設される災害ボランティアセンターの役割は、被災地での支援活動を行うボランティアのコーディネートなどを担うとても大切なセクションとなります。 具体の役割として、区内外から集まる個人や団体のボランティアを受け入れ、組織化、そして効果的に被災地に派遣する調整役であり、派遣されたボランティアは物資の整理や配布、避難所での支援活動、被災者宅の清掃、修繕など多岐にわたる活動を行います。 要するに災害時においてボランティアセンターは被災住民を支援し、迅速な復旧・復興を支える重要な役割を果たします。そのため、ボランティアの受入体制の構築は被災地の復旧・復興に大きく関わると言っても過言ではございません。 ここ荒川区においても、災害対策本部の自動設置要件に合わせ、震度五強以上の地震が発生した場合、災対福祉部が荒川区社会福祉協議会、そして地域のボランティア団体とが連携、協力して、荒川区災害ボランティアセンターが設置されることとなっております。 有事の際にもスムーズにボランティアセンターの開設ができるよう、平常時から荒川区と荒川区社会福祉協議会、地域ボランティア団体との連携を取り、災害時の役割分担や連携方法を事前に協議し、計画を策定しておくことが重要であると考えます。 有事の際には、荒川区とボランティアセンターは互いの強みを生かしながら、効果的な支援活動を展開できるよう事前準備し、そしていざというときには連携、協力して長期的な復旧・復興支援を続けていただき、特に地域住民の生活再建やコミュニティの再生に向けて継続的な支援が提供されることを期待いたします。 そこで、伺いますが、災害ボランティアセンターの立ち上げに当たり、資機材の準備や通信手段の確保等を含め、これまで災対福祉部として荒川区社会福祉協議会とどのような準備と連携を行ってきたのか、伺います。 以上四項目について伺います。理事者の皆様におかれましては、前向きな御答弁をよろしくお願い申し上げ、私の質問を終わります。 〔子ども家庭部長小堀明美君登壇〕
この際、議事の都合により休憩をいたします。 午前十一時五十一分休憩 午後一時開議
三番横山幸次議員。 〔横山幸次君登壇〕
まず区民の暮らしを守る区の姿勢について伺います。 物価、エネルギーの高騰が続き、区民の暮らしの深刻さが増しています。都区部の消費者物価指数八月分は前年同月比で二・四パーセント上昇、上昇率も四か月連続拡大をしています。電気代も一九・七パーセント、ガス一一・六パーセント上昇、そして、今大きく問題になっている米不足と米価格の上昇であります。追い打ちをかけている状況が続いています。 日本共産党荒川区議会議員団が行っている区民アンケートですが、この一年間で「生活が苦しくなった」が七割にも上っています。これは毎年のことであります。 猛暑の今夏、区民の方々からは、電気代の請求にびっくり、前月の倍になった、食事を減らすしかない、もう削るところがないなど深刻な声が寄せられています。こうしたときこそ、暮らし、福祉、営業など住民福祉の向上を第一とした区政運営が重要になっていると痛感をいたします。 しかし、区はこれまでも、福祉や介護、子育て、教育など区独自の福祉施策拡充に対する要望について、経常経費の負担増で区財政が困難になるなど実施に後ろ向きの姿勢を示したと私は感じてまいりました。 しかし、考えてみると、介護や福祉や子育て支援などの社会保障関連の施策は、区民生活と地域経済に深く関連しております。つまり、社会保障関連事業によって、区内の雇用、営業活動、消費活動など多くの部分が動いているのが実態です。そこへの区財政の支出は、単に区の経常経費の支出でなく、雇用や消費の拡大、税収にも影響し、地域経済の活性化にもつながる作用を及ぼすと考えます。 二〇二三年度の決算、これから審査しますが、財政調整基金四十五億円余りを取り崩した部分は、宮前公園や天王公園拡張用地などの買戻しです。公園の買戻しは六十二億円余りですが、都市計画交付金、国庫補助金を差し引くと、区の一般財源は約四十・五億円と聞いています。この部分を財政調整基金を取り崩して充てております。 しかし、実際はこの部分は、今後、都区財政調整交付金の需用額に算定され、今年度から四年間で毎年十一億円ずつ区に戻ってくるわけであります。この一部を物価・エネルギー対策も含めた区民福祉の向上に充てることはやはり必要だし、十分可能だと思います。 また、公共施設の建設、更新への計画的な対応はもちろん必要ですが、建設費の高騰など不安定な経済動向も見据え、計画期間の見直しなども必要です。 区民福祉の向上を最優先することを基本に、公共施設の計画的更新とのバランスを見定めた区の行財政運営が求められていると強く感じます。 改めて住民福祉の向上を最優先して、本庁舎建て替えも含めた公共施設更新の計画期間、基金や起債など財源の在り方も含め、再検討を行うことを求めます。 また、予算編成を待たずに地域経済活性化にも資する暮らし応援、防災対策などとして、家具転倒落下防止の補助の拡充やエコ助成の拡充、電気代補助など緊急対策を実施することを強く求めたいと思います。お答えください。 次に、産業振興基本条例を生かしたまちづくりについてであります。 産業振興基本条例は、地域経済が区民生活の礎、区内産業の発展、地域経済の活性化及び雇用の創出を促進すると定めております。しかし、区内産業の現状は極めて厳しいものがあります。最近の統計を見ても、地域経済の主役である中小企業、その中心である製造業や商業の減少が止まりません。しかし、製造業、ものづくり、商店街、個店の再生は、活気があり、そして人に優しい持続可能なまち荒川をつくる上で極めて重要な課題となっています。 社会保障分野、脱炭素、住宅耐震化など防災まちづくり、ものづくりの再生と、コミュニティや文化的側面も含めた商店街、商業の活性化が求められていると思います。 今ある産業集積を将来につなぐとともに、持続可能な産業政策の中で、創造性や新しい付加価値創造、地域社会と共生し、住環境と調和をした都市型産業の振興と育成のための支援策が求められていると思います。 ふらっとにっぽりでの創業支援、工房、ツムギバ、家賃助成などは、今後の都市型産業育成の参考になると強く感じております。こうした場、情報、家賃助成などの提供を他の産業分野にもぜひ拡大できないものでしょうか。 その第一歩として、創業支援の抜本的強化に向け、設備投資補助やオフィス・工房の家賃助成の拡充を強く求めたいと思います。 また、ふらっとにっぽりの工房、ツムギバでの交流、情報交換など、インキュベーション機能などの場の提供を他の産業分野に拡大することを求めたいと思います。 では、どういった産業を区内で育成するのか、これまでの区のモノづくりセンサス、商業調査、そして二年前の国の経済センサスなども使って、本格的な区内産業分析と今後の展望を打ち出すときだと思います。 こうした視点も踏まえて、直近の経済センサス、製造業、商業などの区独自調査内容の分析に基づく中長期的視点での本格的な産業振興基本計画策定を求めます。お答えください。 次に、持続可能なまちづくりについてです。 西日暮里駅前と三河島駅前の再開発は、都市計画決定はされましたが、終わったわけではありません。問題もたくさんあります。二つの再開発は、区道を除いた学校跡地など約一ヘクタール近い土地と約六百億円に上る現状でありますが、補助金、税が投入される、まさに公共事業そのものであります。 区有地は主権者である区民の財産です。しかし、西日暮里の道灌山中学校など区施設跡地だけで五千五百四十平米の区有地に対し、見通しの立っていない商業棟の七階、区の持分が四千平米、やはり何とも納得がいかない、こう感じるのは私だけでしょうか。 また、事業採算では、保留床の価格が鍵です。従来、参加組合員であるデベロッパーは、保留床を安く買って利益を出すもので、都内の東急不動産関連の再開発もそうした傾向が見られると識者は語っております。 しかし、西日暮里駅前地区市街地再開発準備組合は、東急不動産の保留床買入れが、床を高く買うということで、この提案を受けて、参加組合員を準備組合は予定者を変えた、こういう選定がされました。しかし、なぜ高く買うことができるのか、根拠は不明のままであります。 今後も建設費、設備費の高騰など事業費の増大が予想されます。そうした内容が区民、議会に全く知らされていない。結果報告だけになっているのではないでしょうか。 改めて再開発に関わる保留床を含む権利変換モデル、商業棟の検討状況、東急不動産の保留床の高額買取りの根拠など、全面公開を強く求めるものであります。お答えください。 また、再開発でできるマンションは一戸一億円を超える、これが予想されているわけであります。ここでタワーマンションとコミュニティの問題にも触れなければいけません。 言うまでもなく、この再開発で幾らお金がつぎ込まれても、また、区有地がつぎ込まれても、区民の中にいる一人の住宅に困窮している区民も救われる事業じゃないんです。 また、西日暮里の再開発地域には約三百の借家人の方が暮らし、仕事をしています。区民であり、区内在勤者です。しかし、居住権の保障や生活再建も当事者任せ、こうした方は多くの場合この区域から出ていくことが予想されます。他の再開発でも同じことが繰り返されています。 まず西日暮里駅前再開発地域における借家人の生活再建について、区としてどう対応するのか、明確にお答えください。 また、地権者についても、これまでと同じ面積が本当に確保できるのか、追加の資金が必要になるのではないか、様々な問題が懸念されています。加えて、建設される予定のマンション内では、東急不動産からの提案で充実した共用部と魅力的専用部の中高層階、主に地権者用に管理費を安くするために共用部を抑えた低層階とし、動線も分離をする提案がされているようであります。このままでは、同じマンション内で動線も違う差別化された分離された二つの居住空間がつくられることになるのではありませんか。区民の土地と多額の税を投入した再開発で、最初からコミュニティの分断が懸念されることを前提にしたものでいいのでしょうか。 また、区の土地も、税金を投入する西日暮里駅前の再開発でこうした分断が起こる、マンションの在り方が問われると思います。やはり見直すべきだと思いますが、区の見解をお答えください。 最後に、コミュニティバスをはじめとする地域公共交通の在り方についてお聞きいたします。 移動手段は、まちづくりをつかさどる装置とも言えます。医療機関、福祉施設、図書館など社会教育施設を整備しても、そこに至る移動手段がないと権利を享受することができません。今後、高齢化が進むことも見据え、区内公共交通の在り方をしっかりと考えることが求められています。 最近、我が団で視察した墨田区は、荒川区と同様、交通不便地域はほとんどないとしながら、将来の高齢化も見据え、綿密な利用者調査、区民アンケート、パーソントリップ調査など実施、将来を見越して地域公共交通計画の策定を現在進めています。 豊島区でも過去の取組を見ますと、東京都の持続可能な地域公共交通実現に向けた補助事業、この事業で定められている交通不便地域の要件、つまりバス停から半径二百メートル以遠を基準として調査をして、地域公共交通の在り方を検討してきたようであります。 町屋さくら廃止の直後、区は福祉的対応が必要との見解を示しました。各区とも国や都の福祉的視点も含めた補助制度も活用した検討を行っています。荒川区ではそうした検討があったのでしょうか。 移動手段に関する区民の基礎調査を実施して、将来を見越した地域公共交通計画をやはり今策定するときだと考えます。区の見解をお尋ねいたします。 以上で第一回の質問を終わります。 〔総務企画部長小林直彦君登壇〕
二十五番鬼頭あきゆき議員。 〔鬼頭あきゆき君登壇〕
議員となって一年数か月がたちました。まだまだ未熟な点も多く、日々勉強中ではございますが、おかげさまで多くの皆様からお支えいただき、交流や親交を深めさせていただいております。また、地域の行事にも呼んでいただくことも増え、多くの方々の様々な御意見、御要望を伺うことができるようになりました。 今回はそのような活動の際に伺った話の内容の中で、私としても特に日頃から問題意識を持っている地域課題について三点ほどお聞きしたいと思います。理事者の皆様におかれましては、これらの課題の解決に向けた一助となるよう誠実な対応と御答弁をお願いいたします。 まず初めに、モペット危険運転防止についてお尋ねいたします。 最近、街中でタイヤの太い二輪車を見かけることが増えたかと思いますが、あの乗り物の名称をモペットと言います。モペットは、総排気量五十cc以下または出力六百ワット以下のエンジンやモーターを搭載したペダル付きの原動機付自転車です。ペダルを漕がなくてもモーターで自走できるため、性能的には原動機付自転車と遜色ない仕様となっています。見た目は電動自転車のように見えますが、道路交通法上は、さきに述べたように原動機付自転車に分類されるため、公道を走るには運転免許が必要で、ナンバープレートやブレーキランプの備付け、自賠責保険への加入、ヘルメット着用も義務づけられています。 モペットは、英語でペダル付きのモーターサイクルという意味のモペットという言葉が由来ですが、現状は同じものを指す言葉として認識されています。私は、過去の一般質問の際に自転車事故について取り上げさせていただきました。 荒川区において移動する際に多くの区民が利用する自転車ですが、自転車に係る事故率が多い状況がございます。そんな中で、新たにモペットという新種の乗物が流行することによって、事故が増えてしまうのではないかと懸念しております。 私も区内を歩いていると、モペットに乗車している方を散見します。しかし、先ほど説明したように、ナンバープレートやヘルメットを着用して乗車している方はあまり見かけず、また、ものすごいスピードで目の前を通過する姿を何度も見かけました。区民からも、危ないからどうにかしてほしい、取締りが強化できないのかといった相談を寄せられたこともありました。 モペットに関する他区の一例を挙げますと、東京都渋谷区神宮前の交差点でペダル付き原動機付自転車モペットの利用者を対象とした交通違反の取締りを実施しました。取締りでは、無免許運転などの違反により約一時間半で五人を摘発、モペットによる人身事故は相次いでおり、安全確保に向けたルールの周知徹底が課題になるという記事を読みました。 また、違反内容別では、無免許運転が二件、ヘルメットの不着用が二件、歩道走行が一件、ナンバープレートの非装着が一件で計六件となっております。 また、都内全体では、警視庁によると二〇二二年には八件だったモペットの関連の人身事故は、二〇二三年は二十四件と三倍になっており、同庁の担当者は、事故は若い人で多く発生していると述べられております。 そして、モペットの交通違反の摘発は、都内で二〇二三年には三百四十五件に上り、前年から約三・六倍となっているようです。 このように、モペットによる事故や違反が年々増加しておりますが、これまでに荒川区で同様の事故や違反があったのかどうか、御説明いただければと思います。また、モペットが今後普及するにつれて事故が起こり得るリスクが高まることについて、区はどのように認識しているのか、伺います。 モペットに関しては、近年海外で製造された製品が数万円程度からネット上で手に入るようになり、国内の基準を満たさない車両のまま走行する日本の利用者も増加していると見られています。 さらに、本来であれば、店舗での購入時に販売員からヘルメットの装着や保険加入などの説明を受けるはずが、ネットの場合、そうした説明を十分に受けずに購入、利用ができてしまうので、本来当たり前のように守らなければいけない交通ルールへの意識が薄れてしまうのではないかという懸念があります。こうした気軽にモペットが購入できてしまう環境も問題なのではないでしょうか。 先ほども少し述べましたが、モペットは電動アシスト自転車のように見えますが、性能的には倍以上のスピードで走ることができますので、より安全な利用が求められるべきであると考えます。 荒川区においては、自転車に係る事故が多い中、未然に防ぎ、区民の皆様が安心・安全に暮らしていくためにも、取締りも含めて取組を強化していただきたいと強く要望いたしますが、モペットに関する法令、普及啓発を含め、区の対策、取組状況などを伺います。 続きまして、集積所におけるごみの分別に関する周知、啓発についてお尋ねいたします。 私自身、他区から荒川区に引っ越した際に、リサイクルのごみを出すときにペットボトルのラベルがはがれた状態で集積所に集められているのを見たときには、荒川区はリサイクルに対しての意識が高いと感じたのが第一印象でした。 また、先日には、南千住にあるあらかわリサイクルセンターを見学させていただいた際にも、集められている多くのペットボトル以外にも、瓶や缶、プラスチック容器もきれいに洗浄されて回収されているのを拝見して、改めて感心しました。 一方で、家庭ごみや不燃ごみなどの分別はまだまだきれいに出されていないところが散見されています。本来一緒に出せない空き缶やペットボトル、さらには発火等の危険性があるカセットボンベやリチウムイオン電池が混入するなど分別が徹底されていない状況があるほか、決められた曜日や時間が守られていない問題を抱える集積所が区内には少なからずあるようです。 捨てる側のモラルの問題もあるかと思われますが、一方で、区によるごみ出しルールの周知、啓発が不足し、区民に十分認知されていないことも要因の一つではないでしょうか。特に日本の文化や生活にまだあまりなじめていない外国籍の方や訪日観光客の中には、そもそもごみ出しのルールを十分に理解しないまま生活をしている方も一定数いるのではないかと思います。 私自身はバックパックを担いで海外を放浪し、様々な国に行った経験があります。国によっては、道端にごみが捨ててあったり、電車が走る線路付近に大量にごみが捨てられていたりと、国によって環境や美化意識に対する価値観は異なることを実感しました。 そういった違いは認識しつつも、このままでは他の住民への今の生活環境も改善されず、また、きちんとルールを守って適切に出している方との不公平感や、集積所の維持管理を行ってくれている地域の方々の負担がさらに増していくのではないでしょうか。 コロナも明けて訪日外国人が増えている今だからこそ、荒川区が多文化共生のまちとして、お互いの文化の違いを理解し、より住みやすいまちへと変わっていくためには、多言語によるごみの分別の周知啓発を進めるための支援や環境整備が必要であると考えます。 また、ルールが行き届いていない地域住民の方々に対して、きめ細かくかつ継続的に周知啓発を行っていくべきだと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、キャッシュレス決済についてお尋ねいたします。 経済産業省によりますと、二〇二三年のキャッシュレス決済比率は堅調に上昇し、三九・三パーセント、金額にして百二十六・七兆円になったとホームページで確認をいたしました。二〇二五年までに四割程度にするという政府目標の達成に向け、関係省庁と連携しつつ、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいるそうです。 また、東京都では「暮らしを応援!TOKYO元気キャンペーン」を行っていました。対象のQRコード決済を行うと最大で一〇パーセント還元をするものです。当初の予定では、令和六年三月十一日から三月三十一日まででした。しかし、予定よりも早く予算額に達したため、早期終了となったそうです。 このように、国や東京都ではキャッシュレス決済を推進していますが、荒川区においてはキャッシュレス決済の推進があまり進んでいないように思います。 昨年六月、一般質問した際には、区内の小売事業者の約六割がキャッシュレス決済の活用をしていないという御答弁でした。あれから一年経過しましたが、区内の店舗の設備の導入状況など、区が把握している現状について数値等をお示しいただければと思います。 キャッシュレス決済のメリットは、レジで紙幣や硬貨を取り出したり、お釣りを待つ時間が省略されたり、スムーズかつスピーディな決済が可能になります。また、最近では、コロナが明けて増加傾向にある訪日観光客にとって、滞在期間中、日本円に両替した現金通貨だけで過ごさないといけない場合、買物や食事にもセーブがかかってしまうものです。しかし、キャッシュレス決済が普及すれば、安心して消費できるため、インバウンド消費が高まることが期待されます。 先日行われた子ども議会でも、キャッシュレス決済ポイント還元事業についての質問がありました。また、荒川区では、デジタル化基本方針においても、地域産業のデジタル化支援で商店街等のキャッシュレス決済の普及を後押しするなど、区民の利便性向上を通じた地域経済の活性化に取り組みますと記載しています。若い世代にとって、キャッシュレス決済を推進することはとても魅力的な取組だと思います。 また、例えば世田谷区のせたペイ、渋谷区のハチペイ、板橋区のいたペイといった区独自のデジタル通貨ができたりすると、地域の産業振興にもつながるのではないでしょうか。 しかし、現在の荒川区においては、いきなりデジタル地域通貨を導入するのはハードルが高いと思います。そこで、デジタル地域通貨以外の先進例を挙げますと、今年の七月まで千代田区ではレシ活ちよだという取組が行われていたそうです。区民は、区内で発行されたレシートをスマートフォンアプリONEに投稿し、アンケートに答えると、購入金額の最大二〇パーセントがポイントとして区民に還元されます。還元されたポイントは、チケットに交換したり登録した口座へ出金したりすることができます。レシートであればどのお店でも発行しているので、デジタル地域通貨に比べれば導入しやすいのではないかと思います。 取り組みやすいところから少しずつデジタル化によるキャッシュレス決済を進めていってはいかがと思いますが、区の見解をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区民生活部長阿部忠資君登壇〕
二十四番山田晴美議員。 〔山田晴美君登壇〕
本日は大きく四項目について質問をさせていただきますが、まずはさきの六月会議で西川区長が今期をもって御退任されると表明されましたことを受け、長年にわたり荒川区政を牽引してくださった西川区長へ敬意を表し、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。 さて、先日、若者支援・健全育成調査特別委員会が実施しました「Z世代化する社会から読み解く若者支援の在り方」という講演に委員外議員として参加させていただきました。 講師は、東京大学院経済学研究科の舟津昌平先生、舟津先生が執筆した本には「制度複雑性のマネジメント」「組織改革論」「Z世代化する社会お客様になっていく若者たち」などがあります。舟津先生のお話はその全てが、私にとっては共感の嵐でした。 そのお話の中で、日本がイノベーションを起こせないのは、ライフ・ワーク・バランスを重要視し過ぎてきたからだとおっしゃいました。それはイノベーションを起こせる信念が欠けたということなのだと私は思います。逆にこの信念がぶれなければ、おのずとバランスは取れてくるのではないでしょうか。 大学生はお金を支払って学びを求めて入学してくるわけですが、大学側が学生をお客様にしてしまう。でも、それは小学校から高校の過程において、塾や学校でも既にお客様気質が基盤につくられてしまっているように私は感じます。 ハラスメントを排除することが加速してから、厳しい指導とハラスメントの境界線が消え、指導する側も厳しく指導するより楽なスルー行動を取るようになり、結果的には指導されるべき子どもたちの成長が止まったまま、あるいは偏ったまま社会に放り出される。感情のままに切れることは確かにいかがなものかと思いますが、叱ってくれる大人が周りに一人もいない状況は、決していい環境とは言えません。 社会に出ても叱ってくれる人が近くにいるというのは、本当は幸せなことだと私は思います。なぜなら、叱るほうはエネルギーが要るから、それだけ自分にエネルギーを注いでくれている、真剣に向き合ってくれているということだからです。 でも、小さい頃からお客様気質が根づいていると、叱られるほうは全てをハラスメント扱いするのが当たり前になってしまいます。 また、人生においては必ず踏ん張り時や無理をしなくてはならないときがあります。しかし、そこを突き動かすのは、目標、目的、信念が念頭にあるからです。 この信念を持つためには、昭和な言い方ですが、私は根性論が外せないと思います。平成時代にこの信念を持つために、必要なものまで排除されてしまったような、そんな気がしています。 この若者支援の根底には、子ども時代にどんな体験をさせるかがとても重要だと私は痛感します。だから、やっぱり幼児期にきちんと身体機能を身につけ、十歳までに友達とたくさん外遊びをすることが本当に必要だと改めて感じています。 講演後に私は舟津先生にお聞きしました。今の子どもたちに本当に必要な教育は何だと思われますかと。先生からの御回答は、「言葉を与えるタイミングは重要で、早過ぎると実感がないまま言葉を覚えてしまい、後から得た実感をその言葉に当てはめてしまうから、逆に世界が狭くなることがある。現代はバーチャル。デジタル編集であるからこそ、身体的なものを含めた物的な経験は必須だと感じる」とおっしゃっていました。 さて、前置きが長くなりましたが、質問に入ります。 荒川区では公園整備が非常に進んできていると実感しています。保育園や幼稚園の狭い園庭、小学校の校庭も学童クラブやにこにこすくーるでごった返すため、走り回れる場所、ボール遊びができる場所は重要です。また、区内の部活動やスポーツ団体が試合をするグラウンド整備も、子どもたちにとってはスポーツを通して成長する大切な場所であります。 冒頭にお伝えした信念を持つための経験に、スポーツを通して勝ちにこだわる、負けを悔しがるという経験は必須です。なので、区としても子どもたちの成長を後押しできるということを改めて意識してほしいと思います。 午前中、並木議員からも同様の質問がありましたが、今年から東尾久グラウンドの人工芝リノベーション工事の計画がスタートしました。それに伴い、区内のサッカー協会で活動する監督から、使う側の意見を取り入れてほしいと要望が来ています。 その監督は、他区においても活動されており、他区ではグラウンドサイズに誤差があったり、人工芝のチップ選定に問題があって、実際に使用する際に不具合が出ている事例をたくさん見てきたそうです。できたはいいが使えない、使いにくいということにならないよう監修を入れてほしいとの要望でした。区としての御意見をお聞かせください。 また、東尾久グラウンドに限らず、今後の公園計画やグラウンド計画においても、その目的に合った監修先を選定すべきと、きちんとルール化しておくことを要望します。 余談ですが、この監督は主従関係を強いらず、子どもたちと非常にフラットな関係を築くことで長所を伸ばす指導をされています。そして、強いチームだけが試合を勝ち上がっていくトーナメント方式から、こぼれてしまうメンバーにも試合をする機会を設け、子どもたちがスポーツを通して成長することに尽力されています。 監督という肩書きを必要なときにだけ背負う、それ以外は常にフラットな立場で子どもたちと向き合うこの姿勢は、私が思う理想の指導者であります。 次に、プログラミング教育について質問します。 小学校では二〇二〇年度から、中学校では二〇二一年度からプログラミング教育が必修化され、新学習指導要領には具体的な内容が明記されています。高校へ進学した周りの保護者からは、「荒川区はICT教育が遅れている」との声が届いています。 荒川区ではどのように進めてきているのか、また、今後はどのような方向へ進化していくのか、具体的にお聞かせください。 これは一つの事例ですが、渋谷区では全公立小中学校における官民連携プログラミング教育支援プロジェクト「Kids VALLEY~未来の学びプロジェクト~」という授業支援が五年目を迎えています。 渋谷区教育委員会は、五社の民間企業と連携し、次世代に必要な資質・能力を持った人材を渋谷から輩出する土台づくりを進めることを目的として、二〇一九年に協定を締結。本プロジェクトを推進し、学校へ講師派遣や授業例提供などの支援を実施しています。 また、二〇二四年度はシブヤ未来科という取組がスタートすることを受け、課題解決型学習の授業支援を始めました。 これまでのスキル重視型の授業を発展させ、課題解決の一手段としてプログラミングを活用する体験を通して、目まぐるしく変化する予測困難な現代社会において、子どもたちが自ら問いを設定し、解決する能力を養うことを目指したものです。 このプログラミングにかかわらず、区内企業や大学とのタイアップには、地域の大人との交流が地域で子育てという広い視野につながると思っています。 荒川区と渋谷区では環境が違いますが、荒川区ならではの区内企業や大学などと連携して取り組んでほしいと思いますが、御見解をお聞かせください。 また、前回の一般質問でIT企業から学校の先生へ転職したケースを御紹介しました。様々な業界での社会経験、人生経験を持つ方が学校教育に関わることは、子どもたちにとって経験値が増え、好環境であり、先生方の負担軽減にもつながります。現状、派遣講師なども含めた学校での取組についてお聞かせください。 小説「二十四の瞳」を御存じだと思いますが、日本が第二次世界大戦を突き進んだ歴史のうねりにいや応なくのみ込まれていく中で、教師と十二人の生徒たちの苦難や悲劇を通し、戦争の悲壮さを描いた作品です。この作品の中で、教師は生徒一人一人に体当たりでぶつかっていきます。生徒十二人だから二十四の瞳。今、小学校一クラスが三十五人だとして、七十の瞳です。担任の先生がこの七十の瞳と向き合うための時間を少しでも増やしてほしい。そのために働き方改革はさらに推し進める必要があると思っています。 改めてお聞きします。今年度、また来年度に向けた教員の働き方改革の進化についての現況をお聞かせください。 次に、荒川区では様々なアンケート調査を実施していますが、その規模や内容によって違いはあっても、紙ベースであれば封入作業や郵便代がかかります。 そこでアンケートの電子化について質問です。職員の業務軽減もありますが、新しい事業計画や課題克服などの実態調査にも、現状把握のためにもっと利活用できないものかと考えます。現状の世論調査ではどちらも選択できるようになっていると思いますが、そのウェブ回答率は年々上がってきているのではないでしょうか。 近年は、学校でもアプリを導入してお知らせや出欠連絡、また、アンケートも含めて電子化されています。もちろん年齢的にスマホやパソコンを日常使いしていない、使ったことがない世代もあると思いますので、使い分けは必要ですが、この電子アンケートが広く利活用されれば、データ分析もさらに進化し、保存も楽になり、いろんな意味で区政を支援してくれるものと考えます。 現状はこの電子アンケートの利活用がどこまで進んでいますか。また、今後の計画についてもお聞かせください。 もちろん各所管の皆様にも、早急な課題解決のためや新規事業に必要なデータ収集のためにもっとスピーディな実態調査が実施できるよう、この電子アンケートの利活用を要望させていただきます。 先日、ふとテレビをつけたときに、「二十四時間テレビ 愛は地球を救う」が放送されていました。この二十四時間テレビは一九七八年からスタート。私が小学校六年生のときです。そして今年で四十七回目。出演者や内容を見ても時代の移り変わりを感じますが、やはりぶれない軸を持った番組だから続いたのだと痛感しました。これからも続いていくでしょう。 また、冒頭で舟津先生の講演についてお話ししましたが、この二十四時間テレビを見ていて、若い力を必要としている被災地や、また過疎化が進む地方などはもちろん、より多くの若者に活力を見出してもらうことは、社会の底上げになるのだと改めて感じました。 活力とは、何事においてもその原動力になるエネルギーであり、体力、精神力が伴った力。そして、その活力には未来、夢、目標など向かっていく先が見えることが必要です。 では、具体的な未来や夢を描くには、やはりたくさんの実体験が必要だと痛感します。そうです。舟津先生もおっしゃいました。身体的なものを含めた物的な経験がまさに実体験です。そして、実体験を通してたくさんの人たちと出会うこと。私は出会いの数だけ人は成長すると思っています。 最後に、昭和時代の根性論は何かと履き違えられることが多い、私はそう感じます。根性とは、苦しいときに気合で我慢することではありません。我慢すると思考は停止してしまいますから。そうではなく、苦しいときでもそれを乗り越えるために思考する精神力です。 いつの時代も時代のはざまはありますが、変化、進化し続ける令和において、変化に順応するだけではなく、昭和世代が残してあげるべき今だから必要なこと。それは何か。私もそんなことを考える年になったのだと痛感する今日この頃ですが、教育の原点とは何か、皆さんと考えていきたいと思っています。 以上で質問を終わります。御清聴いただき、ありがとうございました。 〔地域文化スポーツ部長谷井千絵君登壇〕
十六番町田高議員。 〔町田高君登壇〕 〔議長退席、副議長着席〕
議員として最後の一般質問になるかもしれません。このような機会を与えてくださいました自民党の同僚議員、仲間の議員に感謝を申し上げます。 そして、西川区長、二十年間にわたり、区長が愛してやまない区民の幸福実現のため、区政の発展のため、大変御尽力くださいまして、本当にありがとうございました。 私も西川区政において議員の一人として、微力ではございましたが、区長と一緒に働かせていただいたこと、誇りに思っております。これからもさらによりよい荒川区をつくるため、全身全霊で頑張って働いてまいります。 それでは、質問に移らせていただきたいと思います。 区議会を通じて区政に関わってきたこの十年間、子育てや教育、福祉、地域経済の状況など、区政を取り巻く環境の大きな変化を肌身をもって実感してきました。 また、地震や水害が全国各地で頻発するなど、災害のリスクも依然として予断を許さず、五類移行後の新型コロナウイルスも流行の波を繰り返すなどの状況が続いております。 今後もこうした状況が続いていくことは十分想定され、また新たな課題や難題も出てくる可能性があります。 社会の構造そのものが変わり、各分野の変化が著しく、困難な課題が多い状況の中で、区民のために何ができるのか、これまで以上に区としての真価が問われるものと考えております。 これまで積み重ねた経験を踏まえ、今後とも微力ながら、私なりによりよい区政のために全力を尽くしていく覚悟でございます。 本日は、これまで議会で取り上げてきたテーマの中から、大きく五点にわたり、改めて区のお考えについてお伺いいたします。理事者の皆様におかれましては、前向きかつ積極的な答弁をよろしくお願い申し上げます。 一点目の質問として、子育て・教育に関してお伺いします。 この十年間で子育て環境は大きく変化し、保育需要の高まりをはじめ、児童虐待の増加、子育て困難家庭の増加、発達障がいなど特別な配慮が必要な子どもに対する支援や医療的ケア児の対応など、よりきめ細かな対応が求められるようになってきました。 そしてまた、この数年の状況変化として、区内でも少子化が進みつつあります。次代を担う子どもたちの健やかな成長を支援することは区の重要な責務であり、今後もその役割をしっかりと果たしていくべきと考えております。 この間、西川区長の強いリーダーシップの下で実現した区立の児童相談所の開設は、地域全体で子どもを守る体制が確保された大きな取組であり、高く評価をしております。 児童相談所は今年で開設から五年目を迎え、これからも続く息の長い大事な取組でありますので、この機会に改めて当初想定していた様々な課題の解決がなされているのか、確認をさせていただきたいと思います。 具体的には、区立の最大の強みとも言える保健所や保育園、学校などの関係部署や区内関係機関との連携はしっかりできているのか、そのために全ての担当者の間で意識が共有されているのか、専門職などの対応力を持った人材の育成は進んでいるのか、区内に誘致した児童養護施設との連携や退所後の生活の支援は進んでいるのか、そして何よりも児童相談所を中心とした荒川区の子どもは荒川区で守るという体制が実現できているのか、区の見解をお伺いいたします。 また、文教・子育て支援委員会の委員長として広く区民の意見を伺い、議論を重ねて取りまとめた子どもの権利条例では、子どもの最善の利益を優先し、成長と発達に配慮した支援を行うことを基本理念と掲げております。 子育て環境が変化している中で、保育や幼児教育の質の向上をはじめ、ヤングケアラーやケアリーバーといった新たな課題への対応など、今後も難しい対応が求められています。こうした状況の中で、これからの子育て支援策の方向性を示す新たな子ども・子育て支援計画の策定に向けて、現在検討がなされていると伺っております。 計画の策定に当たっては、子どもの最善の利益を念頭に、妊娠期から就学前の相談体制、施設、学校、居場所、手当、助成制度などが時代に見合う多様なニーズに沿ったものになるよう、しっかりと検討を進めていってほしいと思います。区の見解をお伺いいたします。 次に、学校教育に関してお伺いいたします。 学校教育の分野では、時代や社会の変化に柔軟に対応できるよう、考える力が重視され、道徳や英語、ICT教育などの充実が図られてきました。一方では、不登校やいじめ、特別な支援を要する子どもの増加、体力の低下など、憂慮すべき様々な課題も顕在化しております。 また、喫緊の課題として、老朽化が進む学校の建て替え問題も待ったなしの状況にあります。 子どもたちの学びの場の確保やさらなる充実のため、様々な課題を乗り越え、工夫しながら、着実に実施していくことが求められております。 言うまでもなく、小中学校の九年間は、子どもたちが心身共に大きく成長する大切な時間であり、子どもたちが安心して学び、健やかな心身を育む学校の教育環境の整備、充実は最優先で取り組むべき課題であると考えます。学校現場をはじめ、子どもたちを取り巻く環境が様変わりする中で、学校教育の質をいかに向上させていくか、教員の成り手不足なども深刻な状況となっていますが、着実に取組を進めていく必要があると考えております。 これまで区では、幼児教育の充実をはじめ、幼保連携や小中連携、基礎学力の向上やタブレットを活用した学習支援、現場の教員の資質向上や負担軽減のための校務の効率化など、その充実に取り組んできたことを認識しております。 今後、こうした取組を一歩でも二歩でも前進させ、新たな施策にも果敢に取り組むなど、子どもたちの健やかな成長と学びを支援する環境整備に向けて、これまで以上に具体的な取組を進めるべきだと考えます。教育委員会の見解をお伺いいたします。 二点目の質問として、健康や福祉に関してお伺いいたします。 三年にも及んだコロナ禍では、健康で過ごせることのありがたさや、日々の人とのつながりが我々の日常生活にいかに大事なものであるかということを再認識させられました。 ようやく平穏な日々が戻り、街中では朝の体操やウオーキング、ランニングなどをする人の姿も以前のように目にするようになりました。 各種調査によれば、コロナ禍前後で全体としての健康意識が高まった一方、実際に日常的に運動を習慣化している人としていない人は二極化しているようです。 コロナ禍では、外出を控える人が特に高齢者層で多く、今後こうした生活習慣が加齢による心身の衰え、いわゆるフレイルの増加につながることが懸念されています。 三月に策定した区の高齢者プランによれば、区民の平均要介護度はコロナ禍以降、若干ではあるものの、国や都の水準を上回っており、今後見込まれる高齢化の進行を踏まえると、介護予防に重点的に取り組んでいく必要があるものと考えております。 フレイルの予防に特に重要とされている栄養、運動、社会参加は、介護予防だけではなく、今後増加が見込まれている認知症の予防にも共通の効果があるとされています。 取組の中でも日常的に社会や人とつながり、居場所や行きがいをつくる社会参加を促進することは、健康寿命の延伸や要介護リスクを軽減する効果があるとされています。 区の現状を見ますと、高齢者プランの策定に向けたニーズ調査の結果からは、高齢者の半数以上が就労や地域での活動に参加意欲を持っているにもかかわらず、実際には参加していない実態が浮かび上がっています。これは区民が参加しやすい機会や場所を増やせば、参加する層は一定程度いることを示しているのではないかと考えております。 人生百年時代と言われる中にあって、健康寿命を延伸させることは区政の最重要課題であり、今後ますますの重要性が増すものと考えております。こうした認識の下で、高齢者の社会参加の場づくりに向け、福祉分野に限らず、区の各分野への拡大や地域団体、区民との連携を強めるなど、これまで以上に知恵を絞り、工夫し、さらに充実を図ることにより、フレイル予防を強力に推進していくべきものと考えております。区の見解をお伺いいたします。 次に、障がい者支援に関してお伺いいたします。 これまで自由民主党荒川区議会議員団は、弱い立場の方々に光を当てる取組の一つとして、障がい者の支援に関する施策を積極的に提案してまいりました。区では、我々の提案を真摯に受け止め、各種取組の充実を図ってきたものと評価いたしております。 この間、総合的な相談支援体制の整備や、日常の生活の場としてのグループホームの誘致、たんぽぽセンターの機能充実や難病支援の充実など、各方面で取組が進められてまいりました。 そして、この十月には、たんぽぽセンターの児童発達支援センターとしの機能の充実により、療育環境がさらに向上することになります。この機会に保健所や保育園、学校などとの連携もこれまで以上に深め、区内の子どもたちや御家庭を適切に支援する取組の充実を図ってほしいと思います。 障がい者の支援の中でも保護者の高齢化に伴う親亡き後の支援については、重要な課題であると認識しております。特に重度の障がいのある障がい者の生活の場であるグループホームは区内に限られている中で、その確保は切実な問題であると受け止めております。 区内の用地事情を考えますと、施設整備に必要な一定のまとまった用地を確保していくことの難易度が高いことは十分理解しております。しかし、それを乗り越えていくためにも、公共用地の活用を含めて、区として用地確保に向けて最大限の支援、協力を行い、一刻も早い施設の誘致に向けて取り組んでいくべきと考えます。区の見解をお伺いいたします。 次に、困難な課題を抱える家庭への支援に関してお伺いします。 高齢化の進行などに伴う加齢による対応能力や判断能力の低下、精神疾患の増加など、様々な要因で日常生活上に支障を来し、地域で孤立し、トラブルに発展するおそれのある世帯がこれから増加していくことが懸念されています。 ごみ屋敷問題やペットの多頭飼育崩壊問題など、これまでも地域を巻き込む問題となった事例に加え、大人のひきこもり問題、高齢化する親の介護問題だけでなく、その後の親亡き後の対応などで問題が長期化することも想定され、これらが顕在化してくる可能性があります。 区でも、これまでも複雑で多分野にまたがるような課題については、それぞれの部署や関係機関と連携して解決につなげてきたものと承知しております。 複数の複合的な要素が絡み合っており、すぐに解決できないことも多いと伺っており、ひとたび事案が発覚すれば、地域との問題を含め、時間をかけて解決していくことも十分に考えられます。 今後こうした問題が増加していくことを見込み、あらかじめ幾つかのケースを想定した上で、関係機関との連携や専門家の支援などを含めた区としての対応体制を整えておき、相談があった際や事態を把握した際には、速やかに支援に乗り出せる仕組みを整備しておくべきと考えております。区の見解をお伺いいたします。 三点目の質問として、安心・安全の取組についてお伺いいたします。 新年早々に発生した能登半島地震は、災害は時と場所を選ばないことを改めて我々に知らしめました。被災された方々の日常を思い、心が締めつけられると同時に、区民の安全・安心を守る役割の一翼を担っている者として気の引き締まる思いがしました。 過去の数々の震災の経験は、我々に多くの教訓を与えてくれています。その教訓を生かして、可能な限り想定外を想定内とするために、ふだんからできる備えについて最大限手を尽くしていく必要があると考えております。 現在、区の防災対策のさらなる強化・充実を図るため、新たな地域防災計画の策定に向けて、議会において様々な議論が重ねられております。屋内安全対策や家庭内備蓄、要支援者対策、建物の耐震化・不燃化、木造密集地域の解消、医療救護体制、避難所の運営、災害ボランティア、マンション防災など、各分野で強化・充実を図るべき課題はまだまだ多いものと考えています。また、不燃化特区制度の延伸や広域避難場所のさらなる確保など、都の協力の下で進めていくべき大きな課題も残っています。 発災の状況、場面に応じて実際に災害対応を行う対応者が異なる想定の中で、区職員はもちろんのこと、区民、防災区民組織、関係機関などがいざというときに臨機応変に具体的な行動ができるよう、日頃から危機意識の向上と対応力の強化をしていくことも極めて重要な取組の一つであると考えています。 そのためには、組織や団体ごとの個別の訓練の実施や充実はもちろんのこと、例えば災害対策本部と避難所との連携訓練や、災害拠点病院と医療救護所を想定した連携訓練など、より実際に被災した場合を具体的に想定し、難易度を上げて訓練を実施していく必要があるものと考えております。 こうした点も含め、区民の生命、身体、財産を守り、被害を最小限としていくために、今後策定予定の新たな地域防災計画と実施推進計画に基づき、ハード・ソフト両面からこれまで以上のスピード感を持って具体的な取組を進めていくべきと考えます。区の見解をお伺いいたします。 今申し上げたことは、近年頻発しているゲリラ豪雨や線状降水帯、大型台風などによる水害対策についても同様のことが言えると考えています。 ゲリラ豪雨につきましては、都内では先月、先々月の二か月だけでも数年に一度程度しか発生しないとされている記録的短時間大雨情報が複数回出されるなど、いつ発令されてもおかしくない状況が続いています。 また、東日本地域に大きな被害をもたらした令和元年の台風十九号では、荒川の上流で記録的な大雨となり、荒川区周辺においても北区の岩淵水門付近の水位が戦後三番目の高さまで上がり、警戒レベル三の氾濫警報情報が発令されるなど、危機的な状況に陥ったことは記憶に新しいと思います。 この台風十九号の対応に当たっては、区においても対応体制や情報発信の在り方で課題があった教訓を踏まえ、私が震災・災害対策調査特別委員会の委員長を務めた折に風水害対応方針が整理され、その内容が今般の新たな地域防災計画にも反映する予定となっております。 水害には、下水の処理能力を超えたことで発生する内水氾濫と河川の氾濫による外水氾濫がありますが、それらを踏まえた対応、具体的には避難経路や避難先、避難のタイミングの想定の事前周知や避難場所の開設、実際に避難ができる時間帯での情報発信など、強化・充実を図るべき課題は多いものと考えております。 そもそも気象庁から発表される情報には、特別警報、警報、注意報に加え、大雨、土砂災害、浸水害など種類も多く、先ほど触れました岩淵水門付近の洪水の警戒レベル情報を含め、どの情報がどういう意味を持ち、その情報が出された場合どういう行動を取ればいいかなど区民に理解してもらうため、分かりやすい情報発信が何よりも重要ではないかと考えております。 線状降水帯の発生や台風の進路変更などは非常に予想がつきにくい面もある中で、いかに的確な情報を発信し、避難場所の開設・確保をしていくのか、区の対応力が求められるものと考えられます。そのためにも水害発生の実際の場面を十分想定した上で、区としての総合的な対応力を向上させていく必要があると考えます。区の見解をお伺いいたします。 四番目の質問として、産業・文化に関してお伺いいたします。 まず産業に関し、お伺いいたします。 中長期にわたり国全体の産業構造が大きく変化した中で、区内産業の産業構造も変化し続け、事業所数についても、この十年間だけで区内事業所全体の一五パーセントが減少する状況になっています。 近年こうした動きは、コロナ禍の影響や円安等による物価高騰の影響に加え、後継者不在、事業承継、人手不足など、これまで内在していた課題が顕在化した影響もあるのではないかと考えています。 地域産業は地域の活力の源であります。産業振興、特に中小企業の振興は国全体の課題でもある非常に難しい課題ではありますが、地域の発展のためにも今後とも区としてしっかり支えていくべきと考えます。 これまで区では、創業支援などの取組に加え、事業承継や事業転換、生産性の向上や付加価値の向上など、既存事業者に対する支援メニューを様々用意し、取り組んできたことは認識しております。しかし、金利のある時代となり、経営環境もこれまでと大きく変わりつつある中で、いま一度これらの支援が必要なところに行き届いているか検証する必要があると考えています。 特に生産性の向上や付加価値の向上については、自力で計画して実行できる事業所はともかく、背中の後押しが必要な事業所には専門家の支援が欠かせない面があります。 こうした顕在ニーズを有する事業所に対して、漏れなく支援の手を差し伸べることができるよう、金融機関などとも連携した環境整備をこれまで以上に進めていく必要があるものと考えます。 そのためには各種ニーズ調査を実施する中で、各事業者のニーズをきめ細かく把握し、データベースを再構築するなどした上で、必要とする事業所に必要な支援を確実かつ時期を逸さずに提供できるよう、強化・充実を図っていくことが必要ではないかと考えます。 また、各種支援メニューの使い勝手も改善が必要であると考えます。以前、区外で実績を積み重ねてきた事業所が区内に移転してきた際、区の各種制度による支援を受けようとしたところ、区内の創業実績要件を満たさずに支援を受けられなかったとの具体的な相談を受けたことがあります。 支援制度のメニューとして他区と比較しても十分そろっている中で、制度設計に当たっては、やる気のある企業の着実な後押しとなる仕組みづくりや、荒川区を事業所の実施場所として選択してもらえるような仕組みづくりも考慮に入れ、より使い勝手のよいものにしていく視点も必要ではないかと考えております。区の見解をお伺いいたします。 次に、文化振興についてお伺いいたします。 現在、吉村昭記念文学館で開催されている「冬の鷹」の企画展では、我が国の医学の進歩に大きく寄与した「解体新書」につながる腑分けがこの荒川の地で行われ、驚きと感動に包まれた当時の空気感を感じることができるよい企画であると思っております。 このように荒川区の歴史・文化を知ることは、まちに愛着を持ち、その後の地域貢献などにもつながる重要な取組であると考えております。 現在リニューアルの検討が進む荒川ふるさと文化館は、その中心的な役割を果たす施設であり、リニューアルの機会を捉えて、悠久の荒川区の歴史を目で、耳で、触れて、全身で体感できる場所にできるよう工夫して取り組んでほしいと考えております。 また、長年歴史を紡いできた伝統工芸に区民が日常的に触れる機会を設けることも、荒川ふるさと文化館の大きな役割の一つだと思っております。そのためにも区のギャラリー機能を拡大し、さらに充実させてほしいと思っています。 全国の事例を見れば、伝統工芸と産業・新技術をマッチングして新たな製品とする事例も増えてきています。区内事業所とコラボ企画など、産業部門などと連携しながら、荒川ふるさと文化館発で伝統工芸の発展にも、区内産業の発展にも寄与するようなわくわくさせる企画を実施してほしいと思います。そうした企画で生み出された製品がまたふるさと納税の返礼品のレパートリーにも加わるといいと考えております。 そして、何よりも荒川ふるさと文化館には、より多くの人に足を運んでもらえる施設になってほしいと考えています。南千住図書館と同じ建物にあることは荒川ふるさと文化館の強みでもあります。南千住図書館のリニューアルでは、閲覧席や学習室の充実による滞在機能の向上を目指していると伺っています。より多くの多世代の区民が訪れる場所となるのではないかと思っております。 この機会に、これまで充実できなかった荒川ふるさと文化館と南千住図書館の機能が相乗効果を生み出すような取組をより一層進めてほしいと考えております。そのためには、施設改修とともに運営方法なども検討すべきと考えます。カフェやキッチンカーの出店なども検討されているようですが、発想を転換して、施設全体のにぎわい創出にもつながる取組の工夫をお願いしたいと思います。区の見解をお伺いいたします。 質問の五点目は、質の高い行政サービスを提供するスマート区役所の実現についてお伺いいたします。 日々利用している区民サービスでは、各分野でデジタル技術の活用が進み、オンラインでの各種手続や決済、動画配信、セルフ注文やセルフレジなど、日常生活を送る上で便利さを実感することが多いと感じています。 翻って区のサービスはどうでしょうか。イベントや講座の申込みなどでは、オンラインで完結できる手続が増えているように思いますが、各分野のサービス全体を眺めてみると、申請や届出などでは相変わらず窓口の手続が必要なものが多く、区民に便利さを感じてもらうにはまだまだ工夫の余地があるものと考えています。 デジタル技術の進歩が著しい中、その基本デバイスともなるスマートフォンの普及率は九〇パーセントを超えるなど利用環境が整っていると思います。こうした状況を踏まえ、申請や届出、相談をはじめとする行政サービスについて、これまで以上にデジタル技術の活用を図り、サービスの質を高め、幅を広げ、区民や事業者の利便性のさらなる向上を図っていくべきと考えています。区の見解をお伺いいたします。 また、コロナ禍では、国や都のデータや根拠に基づかない場当たり的とも言える対応に翻弄された面があります。こうした教訓を糧に、日頃から区の各分野で持っている各種データをより精度の高い形で整理し、現状分析や課題の把握に活用し、区民が必要とする施策やサービスにつなげることもこれからの区政に必要ではないかと考えています。 これはこれまで質問で述べてきた子どもや教育、健康や福祉、危機管理、経済や文化の分野など全ての分野について言えることです。各種データを分析するツールも様々製品化されているようでもあります。 こうした中で、区ならではの区民の生活実態に根差したデータの利活用を行い、これまで以上に質の高い施策やサービスの提供に取り組んでいただきたいと考えます。区の見解をお伺いいたします。 質問の最後に、これからの区政運営を担う人材の確保・育成についてお伺いいたします。 現在の人材の採用市場は、バブル期以降の空前の売手市場と言われ、あらゆる分野で人材確保競争が発生していると言われています。このような中で、公務員の志望者は国、地方共に減少傾向にあり、特別区でも例外ではないと伺っております。 こうした傾向は、今後全国的に人口が減少し、人手不足が進む中でさらに深刻になっていく可能性があります。そうした中で、これからも質の高い行政サービスを提供していくためには、様々な創意工夫の下で、担い手である職員を確保し、区民ニーズに的確に応える人材として能力を最大限に伸ばし、確実に成果を上げていく取組が欠かせないものと考えています。 こうした取組の積み重ねが区全体としての評価につながり、結果として転入者の増加や職員の確保を含めた選ばれる自治体となっていく面があるものと考えております。 そのためには、環境の変化の見極めが難しい時代にあっても、区民のために汗をかくことをいとわず、また、新しいことに挑戦する気概を持った職員の確保と育成を図り、また、そうした組織風土づくりを行うことがこれまで以上に必要になるのではないかと考えています。 職種や採用形態を問わず、新たな時代を切り開く人材の確保と育成に積極的に取り組んでいくことについて、区の見解をお伺いいたします。 以上、大きく五点にわたり質問させていただきました。理事者の皆様におかれましては、積極的な御答弁をお願いし、私の質問とさせていただきます。 〔教育長高梨博和君登壇〕
以上で本日の質問は終わります。 以上をもちまして本日の日程は全部終了いたします。 お諮りいたします。本日はこれをもって散会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
次回の本会議は、明日午前十時から再開いたします。 本日はこれをもって散会いたします。誠にお疲れさまでした。 午後三時十四分散会