葛飳区議会の第1回第2日目で、令和7年度案や各種施策について代表質問が行われた。編成の基本方針、公共施設マネジメント、防災対策、教育施策など複数の重要施策について、執行部からの説明と質疑応答が展開された。
- ・令和7年度当初案の編成方針と物価高騰への対応
- ・公共施設マネジメントと総合庁舎移転に伴う周辺施設の再編
- ・スタジアム構想の今後の検討方針と課題整理
- ・避難所生活環境の改善と防災DXの推進
- ・住宅耐震化・液状化対策助成の拡充
- ・義務教育の無償化(給食費・修学旅行費)の継続実施
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(30名)
// 発言(204件)
出席議員は定足数に達しております。 これより本日の会議を開きます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
初めに、会議録署名議員を指名いたします。 本日の会議録署名議員については、会議規則第121条の規定により、 12番 齊 藤 大 介 議員 11番 安西 まさのぶ 議員 35番 秋 家 聡 明 議員 の3名を指名いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
次に、事務局長に庶務報告をいたさせます。 (杉立敏也事務局長報告) 庶務報告を申し上げます。 本区監査委員から、例月出納検査報告書(令和7年1月末日現在)が議長宛て提出されましたので、既に送付しておきました。 〔資料編参照〕 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
これより日程第1、代表質問を行います。 質問は、通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔、明瞭に御質問願い、また答弁者は、質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 22番、筒井たかひさ議員。 〔22番 筒井たかひさ議員 登壇〕(拍手)
私は、自由民主党議員団を代表して、さきの通告に従い、区長並びに関係部長に代表質問をさせていただきます。 まずは、令和7年度当初予算案について伺います。 令和7年度一般会計の当初予算案の総額は2,573億6,000万円、昨年度と比較して175億1,000万円、率にして7.3%と大幅な増加になりました。その背景として、納税義務者数や区民1人当たりの所得の増加などによる特別区民税や、原資となる固定資産税などの調整税の堅調な推移による特別区交付金の大幅な増加が挙げられます。 しかし、歳入が増えたからといって決して楽観視してはなりません。現在のところ、葛飾区の人口は増加傾向にあり、生産年齢人口も増えている状況にありますが、国全体では少子化に歯止めがかからず、人口減少が進んでいる状況です。安定的な自治体運営のためには、いかに人口を維持し、地域経済を活性化させるかが重要です。 今年、国民の5人に1人が75歳以上の後期高齢者になることから引き起こされる社会全体の人材不足問題が2025年問題とも言われています。企業においては労働力不足、社会保障においては高齢者などを支える財源の確保、医療においては医療従事者不足による医療サービスの低下、教育においても学生を支えるサポート体制全体への影響などが懸念されます。 また、日本銀行は1月の金融政策決定会合において、政策金利を0.25%引上げ、0.5%としました。利上げに応じて市場連動型の貸出金利のほか、短期プライムレートも今後上昇し、企業の資金調達などに影響が出ると見られております。社会が変化している中、予算編成に当たっては、特別区債の発行抑制による将来負担の軽減を図りつつ、これまで培ってきた積立基金から繰入れを行うなど、財政対応力を最大限活用した予算としていますが、それは歳出の見直しを伴った上でのことだと思います。そうでなければ、財政対応力を発揮する基金残高も目減りする一方です。基金残高の確保がなければ、将来を見据えた安定的な財政運営に不安が残ると言わざるを得ません。 こうした中、令和7年度当初予算案は物価高騰もあり、性質別歳出では物件費や維持補修費が大幅に増加しております。財源対策としての基金は、主に普通建設事業費に充当される財源対策であるため、物価高騰全般に対応できるものではありません。そこで問われてくるのが、経営改革の取組を推し進め、事務事業の見直しを行ったとしている点です。自治体運営、経営するという視点で、その対応がどの程度のもので、どう見直したのかが重要です。 あくまでも単年度にスポットを当てた予算編成ではなく、中・長期的な視点で、将来負担を平準化することなどが、持続可能な自治体運営にとっては不可欠なのです。以前から我が会派でも申し上げてきたように、税収が増えているときだからこそ、今後公共施設の整備やまちづくり事業、学校の改築などを多く計画しているのですから、基金への備えをしっかりと行っていく必要があると思います。 総合庁舎の整備については、物価高騰などにより建設コストが高騰し、そもそも予定していた総合庁舎整備基金についても、各年度の予算編成に影響を及ぼさない範囲を考えると、幾ら積立額を増やしたところであっても、その積立額では取得はできない状況であります。その不足分はもはや特別区債を発行する、つまり借金をするしかないのではないでしょうか。そう考えたときに、今後どのような財政環境になるかが不透明であるからこそ、予算全体で各事業のプライオリティーを示していかなければならないと考えます。何を優先して予算編成を行っていくのか、効率的な組織の見直しも連動すると思います。 そこで、令和7年度の当初予算案で示された幾つかの事業に目を向けてみると、修学旅行をはじめ無償化する事業も複数あり、財政環境が変化しても恒久的に継続せざるを得ないものが事業化されました。さらに、全国みどりと花のフェアかつしかの経費については、予算案で示されるまでその規模感が分からなかったのですが、債務負担行為を設定して多額の費用がかかることが分かりました。その費用をかけて行う効果はどのくらいなのか、今後確認していきたいと思います。いずれも経営改革の取組を行った結果のものとして構築しているのだとしたら、その意義などについてお伺いしたいと思います。 社会の変動がスピード感を増している中、そのスピード感に対応し得る自治体運営に欠かせない対策として、場当たり的な対応を避ける手段が基金残高の確保です。大きなプロジェクトをはじめとする事業が既に計画されているのですから、基金積立ても計画的に行う必要があると思います。事業計画だけに縛られた基金積立てだけでなく、将来の社会の変動、景気の動向もある程度加味した上で、柔軟に基金の積立てを行うことが将来に不安を残さない財政基盤を構築することにつながると思います。 令和7年度当初予算案を見る限りでは、ただいま申し上げました視点が欠けているのではないかと思っています。 そこで、質問します。 1、令和7年度当初予算編成に当たっては、経営改革を推し進めたとしていますが、どのような過程を経て、具体的にどのように進めてきたのか伺います。 2、令和7年度当初予算編成に当たり、経営改革の取組として最も効果的であった取組事例と効果額について伺います。 3、税収が大幅に増えているにもかかわらず、公共施設等整備基金の残高は令和7年度当初予算案では減少することとなり、現時点での残高見込みについて、統合前の内訳では、旧公共施設整備基金と旧まちづくり基金、旧教育施設整備積立基金が心もとないと感じています。将来の需要における基金をはじめとする財源確保策についての見通しを、どのように考えているのか伺います。 4、総合庁舎整備基金の残高から類推すると、新しい庁舎を取得するには、基金だけではもはや賄えるものではなく、起債するしかないと思います。不足分はどのように調達するのでしょうか。また、財政運営上、どのような影響があると考えているのか伺います。 5、学校給食の無償化は、葛飾区が表明してから23区をはじめ多くの自治体にすぐに広がりを見せ、さらに東京都から2分の1の財源措置もできましたが、残る2分の1は一般財源での対応となります。そして、令和7年度当初予算案で盛り込まれた修学旅行費や一部副教材費等の無償化にかかる財源については、全額が一般財源での対応となるため、恒久的な財務負担がさらに増すことになります。先ほども述べたとおり、今後起債をせざるを得ない状況が想定される中、どのように財源を確保するのか伺います。 6、全国みどりと花のフェアかつしかの開催に当たっては、公園などの整備も含めた経費の総額をお示しください。また、このイベントで受ける効果について、集客目標と経済効果などはどのように考えているのか伺います。さらに、実行委員会方式への負担金での計上もあると聞いておりますが、過去に批判を受けた実行委員会への負担金としたのはどうしてなのか伺います。 次に、公共施設と区有地の有効活用について質問します。 再開発における総合庁舎整備をはじめ、学校改築などにおける公共施設の整備に当たっては、物価高騰における建設資材の高騰や人手不足による建設工事の担い手不足、働き方改革における工期の長期化のほか、環境に配慮した施設整備など、社会状況の変化により本区の財政負担も増しています。令和7年度当初予算案では、その点は深く議論されたのでしょうか。問題先送りということでは、将来の財政運営に大きく影響してくるものではないかと思います。 本区では、葛飾区公共施設等経営基本方針の改定を令和5年3月に行いました。しかし、改定してから僅か2年ほどですが状況が変わっています。サブタイトルでは、マネジメントサイクルの確立を目指してとありますが、施設の整備や改築のほか、効果的な有効活用について、基本方針に基づき、この社会状況の変化にどう対応したのでしょうか。そもそも長期的視点に立ち、公共施設や区有地の在り方について具体的にどのようにしていくのか、基本方針を示しただけという印象が拭えません。全体の公共施設等を今後どのようにしていくのか、将来を見据えて取り組んでいかなければなりません。 当然ながら、公共施設等経営基本方針も見直して、早急に議論を深めていかなければなりません。将来を見据えるということが財政運営上必要なことだと思います。予算編成に当たっては、将来需要を見越した上で、基金の存在が財政基盤を強固なものにしていく大事なものであると考えております。 先ほどの質問の繰り返しとなりますが、令和7年度当初予算案ではどうでしょうか。税収が過去最大に増えているにもかかわらず、基金残高は減っています。基金残高はもとより、将来、起債、すなわち借金をする状況をいかに少なくしていくのかが王道の財政運営だと思います。それには、公共施設等の在り方も柔軟に見直していかなければなりません。その柔軟さが伝わってこないのです。 公共施設に限って言えば、現状と将来見通しから課題も見えてくると思います。それは、今後の本区の人口推移とともに、その人口構造の推移、さらには現在の施設の築年数や維持・更新に要する経費の見通しのほか、1年間に要する維持管理費などが挙げられます。 先ほども申し上げたとおり、現在の本区の人口は増え、生産年齢人口も増えておりますが、国全体としては人口減少社会を迎えており、出生率の低下の状況を鑑みると将来的に人口減少は避けられません。また、人口構造も高齢人口の全体に占める割合が高まっていくことで、社会保障費は増大する一方で、税収の落ち込みも懸念されます。当然ながら、公共施設の更新・改築だけでも、その財源として充てられるものはどの程度考えているのか、それが明確ではありません。 ですから、我が会派では、基金の重要性について説いてきたのです。ましてやこの公共施設等経営基本方針では、物価高騰による影響も見込んでいないと思いますので、比較的財源に余裕のある時期に将来を見据えた計画的な基金への積立てのほか、公共施設のさらなる長寿命化によるコスト削減、改築に当たっては施設機能の複合化による効率化も含めて検討し、財源確保の観点から生み出された区有地の有効活用を積極的に図るべきではないでしょうか。 公共施設等経営基本方針では、今後の公共施設等の在り方の全体像が見えにくく、実際には具体的に施設をどうしていくのかが明確になっていません。再開発を契機とした立石駅周辺の公共施設等の在り方も、いまだ明確にほぼ何も示されておりません。将来については分からないではなく、将来を見据えてどうしていくのかさえも場当たり的な対応と言わざるを得ません。経営の基本方針ですから、経営面において場当たり的な財政運営との批判を受けても致し方ないと思います。ですから、真剣に公共施設のほか区有地の有効活用について取り組まなければならないと考えます。インバウンド需要も高まっている中で、駅周辺の公共施設を見直すことを契機に、地域の声も実際にあることから、災害時にも有効活用できるホテル誘致などを検討してもいいのではないでしょうか。 例えば、足立区では、本区の施設部に当たる部署だと思いますが、足立区公共施設等総合管理計画の改定をこの3月で取りまとめるべく、説明会やパブリックコメントを実施しています。そこでの足立区の考えでは、施設保有面積抑制の取組として、公共施設の総量抑制を図り、原則新しい公共施設は建設しないこと、建設したとしても、同規模施設の廃止のほか、新たな需要には施設の空きスペースを活用することとしています。さらに、公共施設の複合化を進め、施設機能を集約し利便性を向上させるとともに、複合化により生み出された土地は活用して財源を確保するとしています。維持更新コスト削減の取組では、仮設建物を造らない仕組みの検討や工事時期の重複を避けるなど、財政負担の平準化を図るとしています。こうしたことが区民向けに説明されているのです。 さらに、足立区では区有地等利活用基本方針を策定しており、廃止した公共施設用地を売却したり、地域特性に合わせて柔軟に民間に貸し出したりしています。例えば、単純に売却するだけではなく、一般定期借地権による貸付けでは、民間活用における住宅政策をはじめ、介護施設や大学、認証保育所のほか、町会会館の設置のために数多く有効活用されています。本区で保有している土地の中で長年活用されていない10年以上塩漬けになっている区有地の活用については、最近の事例でいうと相撲部屋への貸出しですが、さらに積極的に有効活用を図るべきではないでしょうか。これが経営するという感覚に必要なことだと思います。足立区に限らず、他の自治体でも、公共施設や区有地の活用については、地域特性を反映し、活用方法については様々な工夫をされています。本区では、それを施設部がリードしていく立場だと思いますので、なお一層の努力が必要だと感じております。 そこで、質問します。 1、葛飾区公共施設等経営基本方針は、方針、つまり考え方だけなので、現在の総合庁舎や周辺の公共施設も含め、具体的な公共施設や区有地の活用のための計画を策定すべきだと考えますが、見解を伺います。 2、公共施設の在り方を考える上で、将来における人口構造の変化を見据えると、税収の減少とともに社会保障費の増大が考えられますが、財政運営上、または自治体経営という観点から、どのような対策が必要であると考えているのか見解を伺います。 3、公共施設はさらなる長寿命化によるコスト削減のほか、施設機能の複合化を検討し、財源確保の観点から、生み出された区有地の利活用を積極的に図るべきだと考えますが、見解を伺います。 4、足立区では公共施設マネジメント担当部があるように、現在の施設部を自治体の経営をするという視点でマネジメントする組織へと変革する必要があると思いますが、見解を伺います。 次に、スタジアム構想について伺います。 スタジアムは単なるスポーツ施設にとどまらず、地域活性化の起爆剤として、さらなるスポーツ振興に必要な要素としてもその重要性がますます高まっており、全国各地で新たな建設や改修の動きが活発化しています。葛飾区においても、スタジアム建設が実現できれば、スポーツを通じて地域活性化はもちろん、経済効果、新たな雇用創出、そして地域住民の生活の質の向上など、多岐にわたるすばらしい効果が期待できることは言うまでもありません。 葛飾区中期実施計画には、私学事業団総合運動場活用プロジェクトが位置づけられており、本区のスポーツ施設全体の在り方も見据えながら、将来的なこの敷地の活用方策について、条件整理や先行事例の分析などの基礎調査を実施しながら様々な整備手法を検討すること、地域住民の声も聞きながら、民間事業者などからも意見を聴取して具体的なスタジアムの整備に向けた検討を行っていくことが記載されており、昨年9月の総務委員会においては、敷地活用に係る基礎調査委託の契約概要が示され、法令、交通・騒音状況等の土地の活用に向けた基礎調査や地域活性化の取組、災害対策、公民連携手法、民間資本の活用等の国内外のスタジアムの先行事例調査を行っていくことが報告されました。 区がスタジアム構想を立ち上げてから2年、私学事業団総合運動場敷地を取得してからも1年程度が経過し、今年度は新たな組織も立ち上がりました。一刻も早くスタジアム整備をと望む声もある中、今後どのようなスケジュール感で検討を進めていくつもりなのでしょうか。 葛飾区の今後の持続可能な発展を支える最も重要なプロジェクトであると私は考えていますので、早急に検討の見通しを示し、多様な方々が参画しながら検討が進められるようにしてほしいのです。 スタジアム建設は地域に多くの利益をもたらす一方で、建設には多額の費用が必要となり、建設費に加え、維持管理費などのランニングコストも発生しますし、安定的に運営していくためには、継続的な収益を確保することが不可欠です。 そのためには、民間資金の活用など、多様な資金調達方法を検討するとともに、商業施設などを併設することで収益源を多様化し、地域経済の活性化にも貢献する複合施設化も視野に入れ推し進めていくべきです。 日本国内には、スタジアム建設を成功させた事例が幾つも存在します。大阪府吹田市の市立吹田サッカースタジアムでは、寄附と助成金で建設費を調達し、市の財政負担を最小限に抑えた資金調達モデルとして注目を集めていますし、長崎県長崎市の長崎スタジアムシティプロジェクトは、スポーツとビジネスの融合をテーマに民間主導による整備が進められたところです。広島県広島市のHIROSHIMAスタジアムパークPROJECTは、市街地における公園一体型で、にぎわい創出と地域活性化に貢献しています。 また、近年、ICT技術を駆使してファンの感動やエンゲージメントを高めるスマートスタジアムも注目されています。最新テクノロジーを活用することで、観客にこれまでにない観戦体験を提供することができ、マルチアングルでの観戦、スタジアム内外でのライブビューイングなど、観客の観戦体験を豊かにする様々なサービスを提供することも可能となっております。また、キャッシュレス化や電子チケットの導入により入場時の混雑を緩和させたり、AIやカメラによる警備を強化することでスタジアムの安全性を向上させたり、来場者の行動をAIで自動解析することで体調不良などの異常を検知し、緊急対処もできるようなシステムも登場していると伺っています。 スポーツ観戦以外にもARやメタバースを活用したサービスにより、新たなエンターテインメント空間として、eスポーツイベントの開催などにも活用されるようになっていると伺っています。こうしたことは新たな収益源の確保、若者を中心とした新たな顧客層の獲得、そして地域の活性化につながる可能性があります。 スタジアム建設は、建設による直接的な経済効果に加え、建設工事やスタジアム運営に関わる雇用創出効果も見込めますし、飲食・宿泊・観光など周辺産業への波及効果も期待できます。経済効果を最大化するためには、プロスポーツの試合だけではなく、コンサートや展示会など収益性の高いイベントを誘致することで、スタジアムの稼働率を高めることも重要です。また、地域企業との連携を強化し、スタジアム関連ビジネスを育成することで、地域経済への波及効果を高めることもできるでしょう。 こうした先行事例を徹底的に研究し、本区の地域特性に合わせたスタジアムを建設していっていただきたいのです。また、これだけ高度な技術等を駆使した大規模なまちづくりを推し進めるわけですから、整備した経験のない区職員だけで検討を推し進めることは得策ではありません。できれば、スタジアム整備に精通した方に検討に加わっていただき、多くの民間企業等の知見も取り入れ、様々な提案を受けながら検討を進めていっていただきたいと思います。 区では、当初より都市計画公園内にサッカースタジアムを整備する方針を表明しておりますが、Jリーグが求める要件となっているサブピッチがこの敷地上になくてもよいのであれば、サブピッチではなくアリーナなどを併設し、スタジアム構想からスタジアム・アリーナ構想にするといったプランや、都市計画公園の魅力を十分に生かした計画も考えられるでしょう。このサッカースタジアム整備という方針について、区は現在どのように考えているのでしょうか。 葛飾区は漫画「キャプテン翼」の作者である高橋陽一先生の出身地であり、サッカーを通じた地域活性化に力を入れております。区内には関東サッカーリーグ1部に所属する南葛SCがあり、Jリーグ入りを目指して日々熱戦を繰り広げています。東京23区内には、J2以上の基準を満たしたサッカー専用スタジアムが存在しないという現状がありますし、その実現は区民の長年の夢でもあります。 スタジアム・アリーナ整備は観光や商業といった地域活性化に大きく貢献することはもちろん、スポーツ振興、健康づくり、防災まちづくり、雇用の創出など本区のさらなる持続可能な発展に向け、様々な知見を取り入れながら、検討をさらに深めていっていただきたいと思います。 そこで、伺います。 1、区は、私学事業団総合運動場活用プロジェクトを中期実施計画の主要プロジェクトに位置づけ、今年度は本敷地の基礎調査を行っております。その結果を踏まえ、今後も本敷地において引き続きサッカースタジアム構想を進めていくことについて変わりがないか、改めて区の見解を伺います。 2、また、先行事例を視察した結果などを踏まえ、それぞれのスタジアムの整備手法にどのような特徴があり、本区の整備に当たってはどう生かしていくのか、現段階での見解を伺います。 3、今後、スタジアム整備に向けて、どのような検討体制を構築し、どのようなスケジュール感で検討を進めていくのか伺います。また、区民の意見をどのように把握し、反映させていくのか伺います。 4、スタジアムの整備として、サッカーの試合だけでなく、その他のスポーツなどの利用やイベントなどの開催、区民や子供たちのスポーツをする場として活用すること、さらには、試合日以外にも観光客を誘致できるミュージアムや地域が必要とする施設などを整備することで稼働率や集客力を高める検討が必要と考えますが、区の見解を伺います。 次に、契約制度について伺います。 地方自治体の役割は多岐にわたり、その活動を支える公契約は、区民や区内事業者の生活にも影響する大変重要なものとなっています。地方自治法第234条にのっとり、原則として一般競争入札が基本とされているものの、実際の契約実務においては指名競争入札や随意契約も活用されており、それぞれの特性を理解した上で適正に運用される必要があります。 しかしながら、近年継続している物価上昇をはじめ、時間外労働の上限規制の猶予期間の終了に起因する2024年問題など、契約制度を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化は、現在の本区の契約制度の前提を大きく揺るがすものとなっていると感じています。 こうした変化を踏まえ、公平性・透明性の確保、経済性・効率性の確保、そして地域経済の活性化を担う地域企業の育成といった契約制度の根本的な要素を考慮しながら、契約制度を絶えず見直し、よりよい制度へと改革していくことが必要であると考えています。 公平性・透明性を確保する観点は、地方自治体における契約制度を見直す上でも外せない重要な視点です。 一般競争入札は、最も低い価格を提示した者と契約を結ぶという原則により、公正な競争を促進し、税金の有効活用を図る上で不可欠な手段です。しかし、実際には、指名競争入札が主流となっています。専門性や技術力を必要とする場合には、特定の業者を指名して入札を行うという方式も理解できる部分はあるものの、どうしても指名される業者が固定化されてしまいますし、そのための事務負担も大きいと伺っています。 経済性・効率性の確保の観点についても、一般競争入札では価格のみが重視されるあまり、品質や技術力が十分に考慮されないといった課題もありますし、最低制限価格の設定が企業による費用削減のインセンティブを阻害しているのではないかという指摘もあると伺っています。 また、入札手続に時間がかかることや、予算制度上の制約など、事務の効率化についても課題が残されています。例えば、工事の品質確保と不良・不適格業者排除のため、施工能力審査型総合評価方式入札で行う工事案件について、調査基準価格を下回る入札者に対し調査を実施する低入札価格調査制度を実施していますが、予定価格と市場価格が乖離しており、解体工事などで当該調査に当てはまるケースが頻発しています。実際、調査を行っても問題ないケースが多く、優良な工事であることも多いと聞いています。制度を見直し、低入札価格調査を省略できるケースを拡大すれば、その期間を工期に加算でき、発注者・受注者ともに利点も多く、品質の確保にもつながるはずです。 同様に、最低制限価格制度についても、予定価格と市場価格の乖離により最低制限価格を大きく下回るケースが複数発生しており、適正な見積りによる入札であるような場合でも入札無効になっているケースもあるようです。これらは、現在の制度が社会経済状況にマッチしていない最たるものではないでしょうか。 地域経済の活性化を担う地元企業を育成するという観点からも、課題が指摘されています。物価高が進行する中、現行制度では地元企業が受注しにくい状況が生まれています。地域に根差した企業が地域経済の担い手として活躍していくためには、契約制度がその成長を後押しするものでなければなりません。葛飾区においては、特に物品購入契約や工事請負契約において、区内業者の受注機会が十分に確保されていないという状況が顕著であり、現状の入札要件も区内業者の成長を阻害する要因となっているのではないでしょうか。 さらに随意契約においても、緊急性や特殊性がある場合など、限定的な適用が認められているものの、随意契約の適用基準をさらに明確にし、契約の透明性を確保していくことも重要です。特に、随意契約の前に行われているプロポーザル方式については、選定委員の構成が区職員に偏っていると伺っています。こうした随意契約における透明性についてもさらに改善していく必要があると思うのです。社会経済状況が大きく変化している今こそ、契約制度を大きく見直す時期に差しかかっていると思います。法令遵守・不正防止の徹底と、透明性・公平性を確保していくとともに、無駄な支出を抑制し、財政の健全性を維持していくことはもちろん、地元企業育成を促進していく観点から契約制度を見直していくべきではないでしょうか。より公平で透明性の高い、地域経済の活性化に貢献できる契約制度を構築し、本区のさらなる発展を目指していただきたいと思います。 そこで、伺います。 1、本区の契約制度を取り巻く状況の変化をどのように認識し、どのような課題があると認識しているのか、区の見解を伺います。 2、本区では、指名競争入札と一般競争入札をどのように使い分けているのか伺います。 3、予定価格と市場価格の乖離により、低入札価格調査制度における調査基準価格を下回る入札や、最低制限価格を下回ることによる入札無効が頻発している中、これらの制度の見直しを図るべきだと考えますが、区の見解を伺います。 4、地域経済の活性化を担う地元企業を育成するという観点から、区内業者の受注機会が十分に確保できるよう現状の入札要件などについて見直しを図るべきと考えますが、区の見解を伺います。 5、随意契約における透明性をさらに確保するとともに、プロポーザル方式による随意契約を行う場合における選定方法についても、さらに改善を図る必要があると考えますが、区の見解を伺います。 最後に、新庁舎について伺います。 近年、我が国は未曽有の物価高騰に見舞われています。原油価格の高騰に端を発したエネルギーコストの増大、世界的なサプライチェーンの混乱による資材価格の高騰は、建設業界にも深刻な影響を及ぼしており、公共事業における予算超過や事業の遅延が全国各地で発生しています。このような状況下において、葛飾区においても、京成立石駅周辺再開発事業と新庁舎建設という区の未来を左右する重要なプロジェクトが進行しています。とりわけ、新庁舎建設は、区民サービスの向上、防災機能の強化など区民の生活に直結する重要なものです。 しかしながら、1月の総務委員会における報告によると、新庁舎建設の事業費について、昨年10月に行った全員協議会で示された金額を大きく上回る金額が提示されました。全員協議会で示された令和6年4月時点での事業費と令和6年11月の事業費を比較するだけでも、総額が1,185億9,400万円から1,273億3,500万円へと、僅か7か月間で約87億円も増加しています。特に、東棟の工事費は376億2,400万円から452億8,700万円へと約76億円にも及ぶ上昇となっております。この短期間での大幅な増加は看過できるものではありません。 しかも、葛飾区役所の位置を定める条例を定めることとなった令和4年12月と令和6年11月を比較すると、事業費総額は932億7,000万円から1,273億3,500万円へと約340億円も増加しており、東棟の工事費では246億1,900万円から452億8,700万円へと200億円を超える増額となっております。 この増大した事業費を賄うためには、区は多大な財政負担を迫られることになります。このままでは、区の財政を圧迫し、区民生活に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。 1月の総務委員会では、再開発組合と鹿島建設との間で契約を予定している請負契約書案も提示されました。この契約書案には、建設業界における一般的な物価スライド条項の範囲を超え、契約金額が青天井に増大するリスクも内包されていると指摘せざるを得ません。既に位置条例の議決から東棟の工事費の増額分が200億円とほぼ倍増している中、今後も青天井に区の財政負担が増大し続けるような契約を、再開発組合と鹿島建設が締結することだけは許してはなりません。 一方、西棟の工事費は令和6年4月時点と令和6年11月時点での比較をしても、10億円程度しか上昇していません。この大きな差が生じる理由は、東棟が区役所庁舎に求められる特殊な整備要件を付しているからではないでしょうか。これだけ物価が高騰し、一般的な工法で建設しても価格が上昇している中、特殊な工法を取ればそれを担える業者は少なく、さらに高額な工事費となるのは火を見るより明らかです。真に区役所として保持すべき機能要件を改めて精査し、事業計画の見直し、コスト削減策、財源確保策、リスク管理の徹底など多角的な視点からの検討が不可欠であると考えます。 これは百年の計を持って建設する庁舎を、数十年ともたないような劣悪なものにするべきであると言っているわけではありません。必要な機能、環境は備えていかなければならないのは言うまでもありませんが、改めてさらなるコスト削減が図れないのか、VEの実施、資材調達の工夫、建設工期の短縮、新技術の導入など様々な観点からの検討を行っていただきたいと思います。 また、現在の基金の積立額では、この巨額な事業費を賄うことは困難であり、やむを得ず起債に頼らざるを得ない状況であると推察しています。100年使用する庁舎であれば、起債により世代間公平を図ること自体は悪いことではないと思いますが、安易な起債は将来世代に多大な負担を強いることにもつながります。 慎重なコスト削減、国などの補助金のさらなる活用、必要な基金の積立てなどをしっかりと推し進めながら、本区の持続可能な発展に資する庁舎建設を行っていただきたいと考えております。 そこで、伺います。 1、新庁舎建設に係る事業費が短期間で大幅に増大している要因と今後の見通し、それに対する具体的な対応策について伺います。 2、再開発組合と特定業務代行者の工事請負契約に当たり、東棟建築業者から提案されている特約案におけるリスクについて伺います。また、当該リスクを回避するために、区としてはどのような対策を行っていくのか伺います。 3、百年の計を持って建設する庁舎に真に必要な機能・環境要件を備えつつも、さらなるコスト削減を図り、建設コストの上昇を抑制するべきであると考えますが、区の見解を伺います。 以上で、自由民主党議員団の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
筒井議員の御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案についての御質問のうち、予算編成に当たり、どのように経営改革を推し進めてきたのかという御質問にお答えいたします。 葛飾区では効果的かつ効率的な事務事業の執行となるよう、事業所管課による自己評価と区民参加の行政評価委員会による行政評価を例年実施し、今年度も改善につなげてまいりました。また、葛飾・夢と誇りのプロジェクトをはじめ、中期実施計画で掲げた計画事業などを着実に推進するため、私は各部と意見交換をするトップヒアリングを2回実施しました。春は事業の課題や現状・方向性などを確認し、秋には春の内容を踏まえて翌年度の事業内容を検討してまいりました。 これらの過程を経て、優先的に取り組むべき事業に重点的かつ効果的に配分する予算編成に向けて、新規事業や拡大事業など重要施策に関しまして区長査定を行った上で、令和7年度予算を調整いたしました。 今後も最少の経費で最大の効果を上げるという地方自治体の責務の下、変化する社会情勢や区民ニーズを踏まえ、全庁を挙げて区民サービスの一層の向上に向けて不断に経営改革に取り組むとともに、歳出削減・歳入確保を図り、持続可能な行財政運営を進めてまいります。 次に、新庁舎取得費用の不足分の調達方法及び財政運営上の影響についての御質問にお答えいたします。 立石駅北口地区市街地再開発組合から示された新たな資金計画案では、令和6年11月時点の保留床取得費用は350億円ほどに増額となることが見込まれており、継続する物価高騰の影響から今後も増加することが想定されています。 このような状況を踏まえ、令和6年度第6次補正予算案において、総合庁舎整備基金を5億円積み増し、令和6年度当初予算と合わせて15億円の元金積立てを見込んでおります。また、令和7年度当初予算案においても、15億円の元金積立金を計上しております。 財政運営を行っていく上では、将来世代への負担を考慮しながら、基金と起債をバランスよく活用していく必要があると認識をしております。このため、増額した保留床取得費用に対して、基金の積立てを継続しつつ、起債も検討していく必要があると考えております。 一方で、起債した場合には、元金償還とは別に利子負担もあるほか、起債の発行手数料、元金・利子の支払手数料も生じます。さらに、保留床取得後も元金償還による財政負担も生じることから、将来世代への負担を軽減するためにも、可能な限り基金に積立てをしていきたいと考えております。しかしながら、積立額をさらに増額することによる本区の財政運営や他の区民サービスへの影響などにも考慮する必要があります。 このため、景気の動向や区の財政運営の状況、他の区民サービスへの影響、世代間負担の公平性など様々な条件を考慮しながら、基金積立額や起債額を検討してまいります。 次に、学校給食費の無償化、修学旅行費や一部副教材費等の無償化に対する財源確保についての御質問にお答えいたします。 私は、令和5年度に先駆的な取組として、区立小中学校の給食費の無償化を導入したことにより、多くの自治体がこれを追随し、東京都も補助金制度を設けるなど、子育て支援の充実に向けた取組をリードしてまいりました。 一方で、出生数の減少など少子化は進展し、継続する物価高騰により経済的負担が増加するなど、子育て世帯を取り巻く環境はさらに厳しい状況にあります。 このような状況を踏まえ、子育てにかかる経済的負担を軽減し、子育て支援や教育環境のより一層の充実を図るため、令和7年度当初予算案に修学旅行費や一部副教材費等の無償化にかかる経費を計上いたしました。 これらの無償化にかかる経費の財源のうち、給食費の無償化には東京都の補助金により対象経費の2分の1の財源措置がなされるほかは、一般財源によるものです。また、事業の性質上、単年度のみ限定的な実施ではなく、今後も恒久的に実施することにより、物価高騰の中で安定的な経済的支援を図り、子育て支援・教育環境の一層の充実につなげていく必要があると考えております。 私は、子育て支援を区政の最重要課題の一つに位置づけていることから、区全体の事業の中で施策の優先順位を考慮して、限りある財源を効果的・効率的に配分し、これらの無償化を継続して実施できるよう取り組んでまいります。あわせて、経営改革の取組を一層推し進め、DXの推進などにより区民サービスの向上を図りつつ、業務の効率化も進めていくことで、必要な財源を確保してまいります。 以上です。
政策経営部長。
経営改革の取組として最も効果的であった取組事例と効果額についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算編成に当たり取り組んできました経営改革におきましては、特別区債の発行抑制による削減効果が最も大きく、将来負担の軽減を図りつつ、これまで培ってきた積立基金を繰り入れることで、発行手数料や利子など約11億7,000万円の削減効果を実現しました。そのほかにも、がん対策事業では個別受診勧奨の対象者を見直し、PR方法の工夫による約1,100万円の削減、かつしかエコ助成金では高反射率塗装に関する助成額の算出方法などの見直しにより約6,000万円の削減などを図ってきました。また、環境施策や交通施策などに係る新たな歳入の確保に取り組み、歳出歳入合わせて約15億円の影響額となりました。 今後も引き続き、DXの推進などによる区民サービスの向上を図りつつ、効果的かつ効率的な事務事業となるよう経営改革に取り組んでまいります。 次に、基金をはじめとする財源確保策の見通しについての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案においては、納税義務者数や区民所得の増加などによる特別区民税の増や、原資である市町村民税法人分や固定資産税の堅調な推移による特別区交付金の増を見込んでおります。このような税収の増加により、本区の歳入の半分ほどを占める特別区民税、特別区交付金ともに過去最大規模となっております。 こうした中、公共施設等整備基金について、繰入金は198億円ほどを計上する一方、積立金は14億円ほどの計上としたため、令和7年度末残高見込みは643億円ほどとなり、令和6年度残高見込みから184億円ほどの減を見込んでおります。 これは基金繰入れの対象事業として、学校施設の改築事業が減となる一方、特別養護老人ホーム等代替施設などの建設工事が始まることに加え、東新小岩一丁目公園の用地取得債に係る減債基金積立金への充当や、昨今の物価高騰による工事費の増などが影響していると考えております。また、物価高騰は時期を置かず直接的に歳出に影響する一方、住民税などの税収は企業収益や個人所得などに基づき、後になってから課税されるため、税として徴収するまでに時間を要することから、歳出の伸びに歳入の伸びが追いついていないことも基金からの繰入額の増に影響しているものと推察しております。 今後も、当面の建設事業費が高水準で推移することが想定され、物価高騰の影響も続いていくことが見込まれます。 このため、基金につきましては、令和6年度は総額で84億円ほどを積み立てる見込みですが、これからも決算剰余金などを活用して補正予算で積極的に積立てを進めるとともに、社会経済状況や区の財政状況を見極めながら当初予算での積立ても進めてまいります。 あわせて、国・都などの特定財源を積極的に確保するとともに、引き続き起債を抑制することを原則として、将来にわたる利子負担や手数料の削減を図り、基金の積立てに必要となる財源を確保してまいります。 以上でございます。
環境部長。
全国みどりと花のフェアかつしかの経費の総額・集客目標・経済効果・実行委員会への負担金についての御質問にお答えいたします。 全国みどりと花のフェアかつしかのイベント実施にかかる経費の総額は約12億円と試算しています。このうち、令和7年度内に準備が必要な花装飾やイベントステージなどにかかる経費を約6億7,000万円、令和8年度は開催にかかる経費として約5億4,000万円と、それぞれ実行委員会負担金として試算しています。 このほか、フェア関連経費として、整備計画をフェアに合わせて早めに行う葛飾にいじゅくみらい公園、曳舟川親水公園の改修工事費が約1億円、フラワーメリーゴーランドの購入費が約7,000万円、フェア開催に合わせて行う会場周辺の道路修繕や植栽整備などに約1億1,000万円、サテライト会場をはじめとする公園の施設更新などに約1億6,000万円を予算計上しており、先ほどの実行委員会負担金を含めたフェア関連経費とこれら修繕等の経費を合わせると、令和7年度は合計で約11億1,000万円となります。 なお、財源の一部は、全国「みどりの愛護」のつどいに対して国や東京都から負担金が入るほか、これ以外の補助についても国や東京都から得られるよう努力してまいります。さらに、企業協賛やクラウドファンディングなども積極的に活用していきます。 次に、集客目標と経済効果についてですが、フェアの開催期間中の来場者は100万人の集客を見込んでおります。また、フェアの実施に必要な花苗など区内企業からの物資調達や観光客などによる経済効果については、東京都の産業連関表の分析により波及効果額は約143億円と見込んでおります。 次に、実行委員会への負担金とした理由についてですが、イベントにおける実行委員会による運営は、協賛金を速やかに財源として活用できるなどの利点がございます。しかしながら、過去のイベントにおける実行委員会方式において、契約に区議会のチェックが届かないなどの課題があったことから、予算執行に際しては、今後策定される実施計画の内容を踏まえて、現在計上している負担金においても花装飾や皇室警備など他の事例により実行委員会で契約すべきものと、区の契約が効率的なものに分けて実施することを検討してまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
次に、公共施設と区有地の有効活用についての御質問のうち、公共施設の在り方について、財政運営上、自治体経営という観点からどのような対策が必要かとの御質問にお答えいたします。 公共施設のマネジメントの視点から、公共施設は単に現在のサービス提供拠点というだけではなく、重要な経営基盤として見ることが必要であると考えています。 施設の将来の在り方や更新の時期、またその敷地の状況を的確に把握し、それらを俯瞰した上で最適化を図る視点で、公共施設経営を進めてまいります。 一方で、社会状況や行政需要の変化に柔軟に対応する必要もあり、最適化には不断のアップデートも大変重要であると考えています。 また、公共施設の過半の規模を占める学校は、大きな敷地を必要とし容易には移動できない施設でもあることから、学校の改築については特に計画性を持って着実に進めていくべきだと考えており、そのことを念頭に公共施設全体のマネジメントを進めてまいります。 なお、公共施設の整備には多くの資金が必要なことから、基金や国の補助金などの活用による財源確保や長寿命化によるコスト縮減に努めてまいります。 以上です。
施設部長。
具体的な公共施設や区有地の活用のための計画及び施設部組織の変革についての御質問にお答えいたします。 本区の公共施設等経営基本方針は、公共施設のマネジメントサイクルの確立を目指し、平成29年に策定、令和5年に改定されたものでございます。ここでは、基本的な施設マネジメントの考え方と施設類型ごとの今後の方針を示してございます。 具体的な実践につきましては、区長をトップとし各部長を本部員とする葛飾区公共施設等経営推進本部を施設部が所管し、施設の複合化や有効活用について多角的な視点で検討を行ってまいりました。 施設の老朽化が進み改築が集中する時期を迎える一方で、社会の変化のスピードに対応し、公共施設全体の総合的なマネジメントを進めるためには、公共施設等経営基本方針を具現化するための、より具体的な計画の検討を進めるべきものと考えております。 また、公共施設等経営推進本部における検討に当たっては、事案に応じ、土地の取得や必要な経費の確保等を担う政策経営部、財産の貸付けや普通財産の管理を担う総務部など、関連する他部と連携を図りながら対応しているところでございます。 一方、他区においては、御質問にもありますように公共施設に関する様々な機能を総合した施設マネジメントをつかさどる部署を配置するなど、様々な組織形態を工夫しているものと認識しております。 今後、社会環境の変化を的確に捉えつつ、スピード感を持った公共施設のマネジメントへと強化を図る必要があるものと考えており、他自治体の組織や手法を参考にしながら、より実効性の高い組織運営に向け努力を重ねてまいります。 次に、公共施設のさらなる長寿命化及び施設の複合化と生み出される区有地の利活用についての御質問にお答えいたします。 公共施設は適切な保全工事等を施し長寿命化を図ることが重要であると考えており、計画的に予防修繕・改修に取り組んでおります。さらなる長寿命化を目指し、現在策定中の保全計画でも80年の使用を目指すこととしたところでございます。 また、施設を有効に活用するために、改築・改修などの際には施設の複合化を積極的に検討してまいります。にこわ新小岩のような複合施設は可能な限り広げていきたいと考えており、これも土地・施設全体に係るコストの抑制策の一つと認識してございます。 一方で、土地や建物はニーズに応じてすぐに調達することができない希少性の高いストック、区の貴重な資産であると考えております。 特に、大きな土地については必要なときに再取得をすることが難しいため、区有財産として保有していくことを基本に据え、当該土地及び建物への機能の移転・集約や建て替えのための活用を検討する一方、小規模な土地については、将来のニーズ発生の可能性が低いことを確認した上で、公共施設等経営基本方針を踏まえ、信託や売却も含めて有効な活用方法を検討してまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
スタジアム構想についての御質問のうち、今後も本敷地でスタジアム構想を進めていくことに変わりはないかとの御質問にお答えいたします。 現在の東新小岩運動場敷地について、将来的にはスタジアムを有する都市計画公園として整備していく方向で検討していることに変わりはございません。 また、他の自治体のスタジアムを見ますと、地域のシンボルとしてスタジアムが地域活性化やまちづくりの起爆剤となる施設として整備されている事例が多くございます。本区においても、スタジアムの整備によって多くの方が集う交流拠点となり、地域経済の活性化とともに、防災機能の向上により安全・安心なまちづくりにどうつなげていけるかといったことも整理をした上で、計画を具体化していく必要があると考えております。 今後も、地域や本区のさらなる発展につなげるよう検討を進めてまいります。 次に、スタジアムの整備手法についての御質問にお答えいたします。 今年度行った先行事例調査では、都市公園内での自治体による整備事例のほか、民間主導の整備事例など様々な整備手法を調査いたしました。いずれの整備手法においても、計画段階から官民の役割分担を協議した上で、周辺環境整備やふるさと納税制度を活用した寄附金募集などといった例もございました。また、施設の維持や収益源の多元化といった課題や、スタジアム完成前後の周辺環境の変化に対しどのように解決をしてきたかなど、様々な観点からの検討の必要性を認識しているところです。 今後は、本敷地の整備において、収益性はもちろんながら、スタジアムとプロスポーツクラブが持つ発信力や影響力といった資源を生かして最大の効果が得られるように、民間活力を最大限生かした事業方式を前提とした検討を進めてまいります。 以上です。
政策経営部長。
今後のスタジアム構想の進め方についての御質問にお答えいたします。 令和7年度の検討に当たっては、庁内でスポーツ振興や産業、まちづくりなど関連性のある部署との情報共有を図ってまいります。さらには開発事業者や建築の専門家、スタジアムを整備した経験のある民間事業者などへのヒアリングを実施し、本敷地の活用や事業手法などについてアイデアをいただきたいというふうに思ってございます。その後、庁内だけでなく、外部の有識者から御意見をいただきながら、本区が目指すべきスタジアムの姿を示していきたいと考えております。その上で、施設整備に向けた具体的なスケジュールなどを整理するとともに、区民の皆様の声を聞きながら、本区に最適な施設整備となるよう検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、スタジアム構想を進めていく中で、稼働率や集客力を高める検討が必要との御質問にお答えいたします。 スタジアムの稼働率を高めることは非常に重要であり、他のスタジアムでは様々なイベントの開催や、ラグビー、学生サッカーなど多様な大会での利用、住民参加のスポーツ教室の実施などにより試合以外でも最大限稼働させている例が多くあります。また、ピッチ部分以外にもスタジアム全体を多目的に捉え、集会所や会議室・パーティー会場として活用したり、商業施設や保育所などと複合化している例もあります。そのほか、公園機能として多様な世代が集い、散策や運動も楽しめる交流拠点としているなど、地域の特性を生かした施設整備の事例が多くあります。 これらの事例を参考に、本区にゆかりの深い「キャプテン翼」を活用した施設の整備も念頭に置き、地域のみならず本区が一層発展し、稼働率や集客力が高まる施設となるよう検討を進めてまいります。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
次に、契約制度についての御質問のうち、本区の契約制度を取り巻く状況の変化と課題の認識についてお答えいたします。 昨今の急激な物価高騰は、企業経営に大きな影響を与えているほか、働き手を確保するための人件費の負担も重くなっているものと認識をしております。 こうした区内中小企業を取り巻く環境が厳しさを増していく中、本区が発注する公共調達や公共工事は、区内中小企業の健全な育成を図り、区内産業を活性化させる役割を担っております。そのため、区内中小企業に適切に公共調達や公共工事の受注機会を提供することが大変重要であると考えております。 今後も引き続き、区内中小企業の育成に向け、受注者が健全に発展し持続することができるよう、関係団体等の御意見を参考にしながら、社会情勢の変化に対応できる契約制度となるよう必要な見直しを進めてまいります。 以上です。
総務部長。
指名競争入札と一般競争入札の使い分けについてお答えいたします。 初めに、指名競争入札は、資力や履行能力などが適当と認められる事業者を選定して競争入札を行うものであり、契約の性質や目的が一般競争入札に適しない案件で実施しております。さらに、指名競争入札の透明性・競争性をより高めるため、予定価格が1,000万円以上の工事や高度な業務委託などは、入札参加申込みのあった事業者の中から指名業者を選定する公募型指名競争入札を実施しております。 次に、一般競争入札は、地方自治法施行令の規定に基づき、受注実績や格付順位などを入札参加資格要件として定め、予定価格が4,000万円以上の工事や500万円以上の物品購入契約において行っております。さらに、工事契約では、価格のみではなく、事業者の施工能力を評価する施工能力審査型総合評価方式による制限付一般競争入札も実施しております。 次に、低入札価格調査制度の在り方や最低制限価格の設定の見直しを図るべきとの御質問にお答えいたします。 低入札価格調査制度の調査基準価格及び最低制限価格は、工事に従事する方の賃金や下請代金などにしわ寄せが生じないよう、不適正な価格での受注を防止するために設定しております。 本区では、一部の工事業種において、調査基準価格や最低制限価格を下回る価格での入札があり、同一事業者が同一の工事業種で低入札価格調査の対象になることが増えております。しかし、同一事業者に対して行う調査は内容が重複し形骸化している面もあることから、受注者の工事成績点を判断基準として、事業者ヒアリングを省略するなど手続の簡素化を検討してまいります。 さらに、調査基準価格や最低制限価格の算定基準を見直し、事業者の適正な積算による入札が低入札価格調査の対象や入札無効になることを減らすことで、入札の競争性を高めてまいります。 次に、区内業者の受注機会を確保するために入札要件を見直すべきとの御質問にお答えいたします。 本区ではこれまでも、区内業者が受注可能と思われる案件については、区内業者育成の観点を踏まえた競争入札を実施しております。しかしながら、指名競争入札は入札に参加していただく事業者を選定するに当たり、当該案件に対する事業者の受注意欲の有無を確認することができないことから、受注意欲のある事業者に適切に入札参加機会を提供する必要があると考えております。 このため、受注意欲のある事業者が希望する入札に参加することができるよう、制限付一般競争入札の対象案件を拡大するとともに、入札参加資格要件を区内業者に限定するなど、区内業者の受注機会の確保に向けた契約制度の見直しを進めてまいります。 次に、随意契約の透明性確保及びプロポーザル方式による随意契約の選定過程の改善についてお答えいたします。 入札不落となった後の取扱いや、入札を行うことで契約時期を逸するおそれがある場合など、これまでの随意契約の運用では処理できない案件が増えている状況を受け、随意契約の考え方を改めて整理する必要があると考えております。そのため、職員一人一人が随意契約を正しく理解し、適正な契約事務を執行することができるよう、適用の基準や事務の流れなどをまとめたガイドラインの策定を進めてまいります。 さらに、プロポーザル方式による随意契約の締結に当たりましては、業者選定方法の透明性や公正性が強く求められるものと認識しております。そのため、案件の内容や規模、専門性などに応じて、選定委員に学識経験者や士業などの方を加えるなど、プロポーザル方式を実施する際のルールづくりを検討してまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
新庁舎についての御質問のうち、真に必要な機能・環境要件を踏まえつつ、さらなるコスト削減を図り、建設コストの上昇を抑制するべきとの御質問にお答えいたします。 葛飾区の総合庁舎整備につきましては、平成29年度に策定した葛飾区新庁舎整備基本計画、令和元年度に策定した葛飾区新庁舎庁内基本プランにおきまして、便利で快適な区民サービス、防災機能の強化、地球温暖化対策モデルとなる庁舎を重点整備項目として、その実現について検討を進めてまいりました。 防災機能の強化につきましては、継続的に使用できる庁舎、災害対策本部機能の強化、また、地球温暖化対策モデルとなる庁舎につきましては、ZEB Ready並びにCASBEEのSランクの認証取得を目指しているところです。 一方、計画当初からの著しい工事価格の上昇、さらに今後も物価等の上昇傾向が続くことを考えますと、建設コストを抑制するためにこれまで以上にさらなる計画や仕様の見直しが必要であると考えております。 区では、御指摘のように庁舎として必要とする機能を備えつつ、過剰な機能や仕様となっていないか、できる工夫はないか、さらなるVECDができないかなどを改めて検証をしてまいります。 そして、こうした取組を進めていくために、再開発事業全体への影響も考慮しながら、再開発組合、さらに施工を担う特定業務代行者とも積極的に調整をしてまいりたいと考えております。 以上です。
総合庁舎整備担当部長。
新庁舎建設に係る事業費増大の要因と今後の見通し、具体的な対応策についての御質問にお答えします。 建設業界では、時間外労働の上限規制を適用することで、長時間労働の是正や週休2日の確保といった労働環境を改善するとともに、賃金アップも図るなどの取組が進められています。 そうした動きに加え、現在、都市部での大規模な都市再生プロジェクトに加え、物流施設、データセンターなどの建設が全国各地で同時期に進行しており、その影響で特に設備工事の需給がタイトとなり、資機材・工事価格が非常に大きく高騰するとともに、工事そのものの遅延も発生している状況にあります。 こうした状況が、新庁舎建設にかかる事業費の短期間での大幅な上昇の社会的要因と考えており、とりわけ設備工事費についてはその上昇が著しく、今後もその傾向が続くものと認識しております。 また、東棟は主に共同住宅となる西棟と異なり、災害に強い建物とする、全館空調・換気設備を設けるなど庁舎としての機能や性能が求められております。そうした特殊な仕様の建物であること自体が、施工できる業者が限られてしまうなど、東棟が社会的な事業費上昇の影響を大きく受ける要因となっていると考えております。建設事業費の上昇は、総合庁舎に係る床の取得価格にも大きく影響します。 今後に向けた対応として、再開発組合と特定業務代行者との工事請負契約に、物価などの増減に対応する規定、いわゆるスライド条項の規定を盛り込み、著しい増額の要因となっていると考えられる需給バランスの影響による価格の増加などが抑制されるよう再開発組合に改めて要請し、働きかけを継続していきたいと考えております。 次に、東棟の建築業者から提案された特約案におけるリスクとその対応についての御質問にお答えいたします。 特約案の中で非常に大きなリスクと考えているのは、スライド条項に基づいて価格を変動する際に、東棟建築業者の下請業者が作成した見積りなどの価格を基に物価変動率を算定することができるという内容になります。 公表されている物価指数、また公共機関が算出している価格とは異なり、下請業者の見積りなどの金額がそのまま反映されるとなると、御指摘のとおり、見積りなどの金額のまま際限なく工事費が上昇していくことにもなりかねないと考えております。 また、材料費などの価格の変動率を算定する項目は、東棟建築業者が決める旨の規定なども、工事費の上昇額を算定する上でリスクとなると考えております。 このようなリスクを回避するために、区としては示された特約案を受け入れることはできないという旨をまずは再開発組合にお伝えしており、再開発組合も同様の考えを東棟建築業者にお話ししたと聞いております。 さらに、特約案のリスクを回避するために、区と組合との間で交わす保留床の譲渡に関する協定において、客観的な指標を用いて工事費を変更するなど、適切な内容のスライド条項を設けることとし、同様の規定を組合と東棟建築業者との間で交わす工事請負契約に盛り込むこととなるよう様々な面で強く働きかけてまいります。 以上でございます。
32番、清水こういち議員。 〔32番 清水こういち議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私は葛飾区議会公明党を代表して、さきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し代表質問をさせていただきます。 初めに、令和7年度当初予算案についてお伺いいたします。 令和6年の日本経済は一部に足踏みが残るものの、緩やかな回復基調にあり、春闘においては賃上げ率が5%を超え、33年ぶりの高水準の賃上げを記録しました。 一方で、厚生労働省が2月5日に発表した毎月勤労統計調査によると、物価変動の影響を考慮した実質賃金は、令和6年12月の速報値では冬のボーナス支給の影響もあり前年同月比で0.6%のプラスとなりましたが、令和6年分の年間を通じた速報値ではマイナス幅は令和5年より縮小したものの、0.2%減と3年連続のマイナスとなりました。賃上げは大企業中心となっており、中小企業の賃上げはまだ道半ばです。こうした状況を踏まえ、物価上昇を上回る持続的な賃上げを実現するには、雇用の約7割を支える中小企業の賃上げ環境を着実に整備していくことが欠かせない状況です。 令和7年の日本経済は内需を中心に底堅く成長すると予測されていますが、物価上昇が長引いていることに加え、アメリカのトランプ新政権の政策動向やロシアのウクライナ侵略、中東をめぐる情勢といった地政学的リスクなど、海外経済の不確実性は高く予断を許さない状況となっています。 明るい話題に転じれば、本年9月に東京で34年ぶりに開催される世界陸上、そして11月に日本で初めて開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会、東京2025デフリンピックがあります。中でも、100周年の記念大会となる今回のデフリンピックは、障害の有無にかかわらず、お互いに尊重し支え合う共生社会の実現に向け、社会全体の意識向上につなげていける大会として大いに期待をされています。昨今は、DEI、多様性(ダイバーシティ)、公平・公正性(エクイティ)、包摂性(インクルージョン)の推進によって、多様な人材が個々の能力を発揮できるようになり、組織の成長や発展をもたらしていくという認識が広まっています。スポーツの力で、明るく活力のある社会の構築に全力を挙げていく契機としていかなければなりません。 このような中で編成された本区の令和7年度当初予算案は、一般会計で2,573億6,000万円と過去最大規模となっております。歳入面では、特別区民税・特別区交付金・国庫支出金・都支出金の増など、歳出面では、物価高騰の影響による物件費の増や、私立児童福祉施設措置等経費、特別養護老人ホーム等代替施設建設経費の増などが見込まれています。また、基金については、公共施設等の整備やまちづくりに関する基金からの取崩しが多くなっているものの、特別区債の発行抑制などによる将来負担の軽減に向けた取組も見られます。しかし、様々な社会情勢を考えると、公共施設等やまちづくりに関わる経費はこの先も増大する懸念があり、将来の葛飾区の発展のためにしっかりとした財政基盤の強化を図っていく必要があります。 本区の令和7年度の主要事業として、子育て・教育では、子育て世帯の経済的負担を軽減し、多様な学びを支援する取組をはじめ、健康・福祉では、健康で生き生きと暮らし続けられる高齢者の支援、防災・安全では、避難所の生活環境の改善や、震災に強い家づくり、産業・観光では、区内中小企業の活性化やデジタル化の推進、環境・まちづくりでは、再生エネルギーの利用促進や地域交通の利便性向上など、区民サービスの向上に資する数多くの事業が予定されていると伺っております。 このような重要施策を着実に推進していくためには、事業の実施に必要となる歳出予算を計上しなければなりませんが、その裏づけとなる歳入の確保が欠かせません。歳入には国庫支出金や都支出金、使用料及び手数料などの特定財源のほか、特別区税や特別区交付金などの一般財源があります。このような税等一般財源は、現在国会で議論されている、いわゆる年収103万円の壁の見直しなどの税制改正の影響や、景気動向に左右されることが多く、とりわけ特別区交付金は本区の歳入の4割近くを占め、本区の財政運営に大きく影響するため、その動向は常に注視しておく必要があります。 特別区交付金については、2月に開催された都区協議会において、令和7年度の都区財政調整協議の結果、特別区の配分割合が55.1%から56%に引き上げられることになりました。あわせて、災害対策経費に充てられる特別交付金の割合が6%、普通交付金の割合が94%に変更されることになっております。児童相談所の運営に係る経費の財調算定については、都区間で数年前から財調協議を続けてこられ、今回ようやく配分割合の引上げに至ったことになりましたが、その経緯や本区の財政に与える影響を明らかにしていただきたいと考えます。 そこで質問いたします。 1、令和7年度当初予算案について、歳入の見込みをどのように立て予算編成をされたのか、本区の見解を伺います。 2、令和7年度当初予算案における基金の取崩し、積立ての状況について伺います。 3、令和7年度当初予算案に計上されている主要事業について、どのような施策に注力して編成されているのか、本区の見解を伺います。 4、令和7年度都区財政調整協議における配分割合の引上げについて、その経緯や本区の財政に与える影響を伺います。 次に、公共施設マネジメントについてお伺いいたします。 地方自治体において、高度経済成長期の人口急増に伴い、集中的に整備された公共施設は老朽化が進み、施設の更新や維持管理の需要が高まっています。財政においても、限られた財源の中でどのように費用を捻出し確保していくのか深刻な課題となっています。また、昨今の建設資材等の高騰や働き方改革による人件費の増大など、公共施設に関わる費用の増加は、財源を確保していく上でも予測がつきづらく難しい問題となってきています。 また、少子高齢化によって求められる公共施設の機能や、頻発する災害に対する避難所運営としての公共施設の在り方の課題も顕在化し、さらには社会環境の変化に対応していくための公共サービスの提供と健全な財政運営の維持を両立させていく必要性など、公共施設マネジメントの重要性はますます高まってきております。 本区では、480を超える建築系公共施設があり、特に昭和40年代から50年代に整備されたものが多く、築30年を経過した施設が8割以上を占めます。また、保育所や学童保育クラブなどの子ども・家庭支援に関する施設や小学校や中学校などの教育機関が、施設数の4割以上を占めています。また、一部の公共施設では利用率が低下しており、施設の機能や公共サービスを見直し、区民のニーズに適応した公共施設の提供が求められています。少子高齢化や多様性を尊重し、ユニバーサルデザインに基づいた機能やバリアフリー化の必要性も求められています。 本区の葛飾区公共施設等経営基本方針では、公共施設等の効果的・効率的な活用を図りながら、将来に向けて適正に引き継いでいけるよう公共施設等の経営に関する基本方針が定められております。公共施設等のマネジメントサイクルでは、ソフトとハードの両面でマネジメントサイクルを回し、サービスの在り方や日常の維持管理などをチェックし、持続可能なサービスの提供や安全・安心で機能的なストックの確保を目指すとしています。さらに、施設活用の総合調整部門が中心となってサポートし、職員の意識に働きかけマネジメントを進めていく必要性があるとされています。 その上で、公共施設マネジメントを強化していくために、ファシリティマネジメントの観点を取り入れた手法が必要であると考えます。ファシリティマネジメントの観点では、公共施設を包括的な概念で総合的に企画・管理・活用する経営活動と捉えています。公共施設を経営資源として長期的に有効活用していくには、全庁的な対応で公共施設マネジメントを進めていく必要があります。そのためにも施設部が先頭に立ち、全庁を総合的に企画・管理・活用していくファシリティマネジメントの観点を取り入れた経営的な視点から、公共施設の持続可能な管理運営を行っていくことが重要と考えます。 今後の公共施設の具体的な計画を見ると、令和12年に総合庁舎が京成立石駅前に移転するという大きな変化が予定されており、東新小岩運動場敷地にはスタジアム構想も持ち上がっております。このような大きな変化が予定されている現在、ファシリティマネジメントの観点から施設の有効活用や最適化、統廃合や複合化などのコンバージョンを展開できる可能性もあります。また、老朽化が進んだ施設や利用率の低い施設などは、利用者の意向を尊重しながら、具体的な活用方法の再検討や施設の点検を行っていく必要があります。区民のニーズに適応した公共施設マネジメントは、最少のコストで最大の価値を生み出す効果があることを期待します。 また、施設数の多数を占める小学校や中学校ですが、学校の建て替えも当然ながら計画的に進めていく必要があります。少子化が進む現在、子供を取り巻く環境は大きく変化をしており、人口動態などもしっかりと踏まえながら計画していく重要性はさらに高まっていくと考えます。 さらに、柴又地域における学校改築の取組では、柴又小学校・東柴又小学校及び桜道中学校を一連とした学校改築としており、学校という点だけで見るのではなく地域という面で見た整備は、子供たちのために質の高い教育環境を提供できるよい取組であると考えます。このような地域を面として捉えた公共施設再編の取組は、学校施設だけではなく、あらゆる公共施設で展開できる可能性があると考えます。柴又地域における学校改築の取組の中で、柴又小学校を仮校舎として利用が終了した後、どのような施設として活用していくのか、地域の住民からもお声が寄せられています。 令和7年度の組織改正案では、学校施設計画担当課が施設部から教育委員会事務局に移管するとされています。学校施設の改修や改築をより一体的に進めるためとのことですが、例えば、将来的に学校施設が地域コミュニティや健康・福祉などの施設にコンバージョンすることが区民のニーズに適応した活用となる場合も考え、教育委員会だけで活用することだけにこだわらず、全庁的に公共施設マネジメントの取組を進めていただくよう要望します。柴又小学校の活用を総括的に考えた場合、どのような利活用をしていくのが地域のためになるのか、全庁的に各所管が協議をしながら早い段階で検討を進めていかれることを期待いたします。 そこで質問いたします。 1、公共施設マネジメントを強化していくために、ファシリティマネジメントの観点を取り入れた手法も必要と考えますが、本区の見解を伺います。 2、総合庁舎が京成立石駅前に移転することに伴い、周辺の公共施設をどのように再編していこうと検討されているのか、本区の見解を伺います。 3、東新小岩運動場敷地のスタジアム構想などを踏まえ、スポーツ施設をどのように再編していこうと検討されているのか、本区の見解を伺います。 4、子供を取り巻く環境は大きく変化をしていますが、人口動態を踏まえ、どのような視点で学校改築を進めていくのか、本区の考えを伺います。 5、地域を面として捉えた公共施設再編の取組は、あらゆる公共施設で展開できる可能性があると考えますが、本区の見解を伺います。 次に、防災対策についてお伺いいたします。 昨年1月1日に発生した能登半島地震から1年が経過しました。甚大な被害が発生し、多くの貴い命が奪われました。昨年9月に発生した奥能登豪雨災害も重なり、被災地では今もなお多くの課題が山積しています。津波や火災、道路の寸断など複合的な災害が発生し、被害が拡大しました。高齢化率の高い地域では、避難が困難な住民も多く、電気や水道などのライフライン復旧の遅れも深刻な課題となりました。停電や通信の途絶による情報伝達の遅れにより被災状況の把握が遅れたことや、医療施設の被災により医療体制の確保が困難であったことなど、多くの課題が浮き彫りとなりました。また、避難生活の長期化により、健康状態の悪化や心的ストレスが増大する中で災害関連死が290人近くに上り、直接的な災害死を上回る状況となっています。 災害発生時に被災者を災害関連死から守る上で重要になるのが、避難所の生活環境です。特に安全・安心な避難所運営で欠かせないのがトイレ・食事・ベッド・風呂などの生活環境の改善です。昨年11月に閣議決定された政府の総合経済対策では、避難所環境の抜本的改善に取り組むと明記されました。快適なトイレ・温かい食事・簡易ベッドを速やかに提供するために必要な資機材の備蓄が推奨されます。また、現在の災害救助法などの災害法制では、救助の枠組みに福祉的視点が含まれておりませんでしたが、政府は2月14日に、被災者支援の充実などを柱とする災害対策基本法等改正案を閣議決定し、関連法には福祉サービスの提供が明記されました。今後は女性の視点を生かした避難所運営を支え、高齢者・障害者などの災害要配慮者を守るため、関連法に福祉サービスの提供が明記されたことは様々な支援ニーズに対応することが可能となってきています。 また、災害要配慮者の支援においては、福祉の現場でケアを担っている社会福祉法人やNPOなどの民間団体との連携強化は重要です。災害時に民間団体による取組がなければ、被災者の福祉は立ち行かなくなってしまいます。加えて、弁護士や建築士などの専門家による被災者の相談支援体制も必要となります。平常時から関係者が集まる場を設けるなど、官民協働の取組の強化が必要と考えます。 一方で、震災に強い家づくりも重要な視点です。自宅が損壊から守られ、延焼の危険性がない場合などは自宅にとどまる在宅避難が有効です。住み慣れた自宅で過ごす安心感やプライバシーが守られ、ストレスが少ないメリットがあります。本区では、地盤の液状化対策として、令和7年度から地盤調査費助成や液状化対策費の助成限度額を増額すると伺っており、木造住宅の耐震化促進事業についても、令和7年度からは低コスト工法による改修も補助対象になり、耐震シェルターの助成限度額も増額すると伺っています。区民の皆様が在宅避難に対する意識をより高めていただくために、取り組みやすい耐震改修事業の促進を図っていく必要があります。 さらに、能登半島地震で輪島市は、朝市通りで火災が発生し多くの建物が焼失しました。昭和56年以前に建てられた建物の被害率が高く、古い木造住宅の倒壊が被害を拡大させた一因と言われています。 一方で、比較的新しい公営住宅では被害が少なかったことから、建築基準や耐震基準の重要性が改めて浮き彫りになりました。また、電気火災による被害拡大も能登半島地震における脅威となりました。電気火災は初期消火の遅れや逃げ遅れの原因となり、人命に関わる重大な事態を引き起こす可能性があります。このような状況を踏まえ、地震発生時の電気火災を未然に防ぐ有効な手段の一つとして、感震ブレーカーの普及が大変に重要と考えます。地震の揺れを感知し自動的にブレーカーを遮断することで、電気機器からの発火や通電火災を防止する効果が期待されています。 本区においても、区民の皆様の安全・安心な生活を守る上で必要な防災設備である感震ブレーカーの設置支援が行われています。令和6年度は、火災危険度ランク3以上の地域で、集合住宅を除く2階以下の木造建物を対象とし、一括遮断型の感震ブレーカーの配付・取付けを開始しました。令和7年度は、分電盤取替工事に対応するよう制度を拡充すると伺っています。現在の進捗状況と課題解決を図ることで、今後の事業展開につなげることが可能となり、さらなる地域防災の強化を進めることができます。 そこで質問いたします。 1、能登半島地震の教訓を踏まえ、本区の防災対策において認識した課題と優先的に進めていく取組について、本区の考えを伺います。 2、避難所運営における生活環境改善で課題となるトイレ・食事・ベッド・風呂の確保について、本区の認識と今後の対策を伺います。 3、令和6年度、新たに発足した災害要配慮者支援担当課の事業進捗と課題について、本区の見解を伺います。 4、区民の在宅避難に対する意識向上を図るためにも、住宅の耐震化や液状化対策など助成拡大への取組が重要と考えますが、本区の見解を伺います。 5、感震ブレーカーの設置支援について、現在の進捗状況と課題、今後の事業展開について、本区の考えを伺います。 最後に、新たな時代を拓く教育についてお伺いいたします。 文部科学省は、昨年12月に中央教育審議会に初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について諮問しました。諮問では、子供たちが激しい変化が止まることがない時代を生きる中で、自らの人生をかじ取りする力を身につけていくことの重要性や、多様な他者との関わりの中で、持続可能な社会の創り手として豊かな可能性を開花できるようにすることが不可欠であると指摘しています。学校現場では何を学ぶかだけではなく、何ができるようになるかを明確化し、どのように学ぶかを重視した授業改善などに取り組んできました。 一方で、主体的に学びに向かうことができていない子供の存在や、学習指導要領の理念や趣旨の浸透は道半ばであること、デジタル学習基盤の効果的な活用などが課題として顕在化していることも挙げられています。さらに、子供たちが社会で活躍する2040年代を展望するとき、初等中等教育が果たすべき役割はこれまで以上に大きく、教師の努力と熱意に対して過度な依存はできず、教育課程の実施に伴う負担への指摘に真摯に向き合う必要性があるとしています。 現行の学習指導要領の考え方では、学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の涵養と、社会に開かれた教育課程の実現に向けて、生きて働く知識・技術の習得、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成を資質・能力の柱として掲げています。その上で、教科・科目の新設や目標・内容を見直し、主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)の視点から学習過程の改善を促しています。生きて働く知識・技能の習得など、質の高い理解を図るための学習課程の質的改善が求められています。 諮問の審議事項にデジタル学習の活用を前提とした資質・能力をよりよく育成するための各教科等の示し方や、生成AI等に関わる教育内容の充実、情報モラルやメディアリテラシーの育成強化を含む情報活用能力の抜本的向上を図る方策が挙げられています。タブレット端末を使ったデジタル学習は、子供たちの学びの可能性を広げる効果的な取組であり、学習支援が必要な子供の教材としても有効なツールとなっています。また、昨今ではSNSを利用した誹謗中傷やいじめ、フェイクニュースや闇バイトなど、ネットリテラシーの強化も喫緊の課題となっています。 そして、生成AIが発展する現状の中、教職員が校務で利活用するだけにとどまらず、子供たちに対してどのような形で生成AIを教育に取り入れ、学びの可能性を広げていくことができるのか、教育の現場でも議論が開始されています。文部科学省は、昨年12月に初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインを改訂いたしました。ガイドラインでは、生成AIのリスクや懸念を踏まえた上で、最終的には人が判断し責任を持つ人間中心の利活用を基本的な考え方とし、情報活用能力の育成強化として、生成AIの仕組みを理解し学びに生かしていく視点と、近い将来に生成AIを使いこなすための力を意識的に育てていく姿勢は重要であるとしています。子供の発達段階において、情報モラルを含む情報活用能力の育成には違いがあり、生成AIの理解と使い方を指導していくには難しい局面があります。そのような中でも、子供たちの将来を見据えて生成AIを教育に取り入れていくことも必要となってくると考えます。 その他の審議事項には、教師に余白を生み、教育の質の向上に資する可能性を含めた、子供たちの可能性が輝く柔軟な教育課程編成の促進の在り方が挙げられています。柔軟な教育課程編成の促進の在り方として、標準授業時数に関しては、文部科学省の授業時数特例校制度を利用した渋谷区において、令和6年度から教科学習を1割減らし、総合的な学習の時間として探求学習を年間70時間から150時間に拡大する取組を行っています。テーマに沿った探求活動が行われ、子供たちの深い学びにつなげていけるメリットはありますが、教職員の準備に負担が増えたり、指導力により差が出やすいという課題もあります。 単位授業時間に関しては、令和元年度から文部科学省の研究開発学校の指定を受けている目黒区において、区内小学校で授業の単位時間を5分短縮した上で、午前中に5コマを実施する40分授業午前5時間制を行っています。放課後の時間を授業準備や教材研究などに使え、働き方改革につながるとの意見もありますが、現在小学校では、単位時間が45分であることを前提に標準授業時数や学習内容、カリキュラムなどが設定されているため、授業内容の組立てやモジュールが変わることが想定され、慎重な検討が必要との意見もあります。いずれにしても、教育の質の向上と子供たちのために、柔軟な教育課程が編成され研究が進んでいくことを望みます。 そこで質問いたします。 1、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方についての諮問を受け、教育委員会はどのように認識し、今後の取組を進めていこうと考えているのか伺います。 2、現行の学習指導要領の考え方で、アクティブラーニングの視点から学習課程の改善を促していますが、教育委員会の課題認識と今後の取組を伺います。 3、情報活用能力の育成を踏まえ、今後、教育に生成AIをどのように活用していくのか、教育委員会の見解を伺います。 4、柔軟な教育課程編成の促進の在り方に関して、教育委員会は現状をどのように捉え、今後の展開をどのように進めていくのか伺います。 以上で、葛飾区議会公明党の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
清水議員の御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案についての御質問のうち、歳入の見込みと予算編成についての御質問にお答えいたします。 令和7年度の一般会計の当初予算案では、国の定額減税によって減収となる特別区民税の補填がなくなることによる地方特例交付金の減を見込む一方、定額減税の影響がなくなることに加え、納税義務者数や区民所得の増加などにより、特別区民税の増を見込んでおります。また、原資である固定資産税や市町村民税法人分の堅調な推移により特別区交付金の増も見込んでいるところです。また、個人消費の堅調な推移による地方消費税交付金の増や、預金金利の上昇による利子割交付金の増などにより、税等の一般財源総額は令和6年度に比べ81億円ほどの増を見込んでおります。 一方、特定財源については、国庫支出金が児童手当の制度改正や住民情報系システム標準化対応などによる増、都支出金が学校給食費の無償化や国勢調査の実施などにより増となるほか、昨今の物価高騰の影響により事業費全体が増加傾向にあることから、歳出に連動して、特定財源全体も令和6年度に比べ86億円ほどの増を見込んでおります。 このように、景気が緩やかな回復基調であることや昨今の物価高騰の影響、国や東京都の動向などを的確に捉えながら、過去最大規模の予算案を編成したところです。 しかしながら、日銀によるさらなる利上げや為替の動向、長引く物価上昇や中東地域など海外情勢による経済への影響が懸念されます。このため、引き続き、社会経済状況や国・東京都の動向を注視しながら、安定的な財政運営に取り組んでまいります。 次に、令和7年度に注力している施策についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案については、SDGsの実現と本区の持続可能な発展に向けた施策に重点を置き、編成をいたしました。 第1に、子育て・教育環境の充実を柱とし、修学旅行費・一部副教材費等の無償化、ベビーカー購入費等の費用助成、生後5か月から11か月までの乳児がいる家庭への訪問事業に要する経費を計上しました。 第2に、健康・長寿のまちづくりを柱とし、認知症予防に向けた補聴器購入費助成と区独自の耳の健康診査の実施、がん検診のさらなる受診率向上に向けた全てのがん検診無料化に要する経費を計上いたしました。 第3に、安全に暮らせるまちづくりを柱とし、地震等の災害に備え、民間建築物耐震診断・改修事業の拡大、感震ブレーカー機能付分電盤取替工事の助成上限額の拡充、空き家等の適正管理の推進に加え、昨年に引き続き、戸建て住宅や共同住宅の防犯対策費用助成に要する経費を計上いたしました。 第4に、環境にやさしく快適でにぎわいのあるまちづくりを柱とし、令和8年度の全国みどりと花のフェアかつしか開催に向けたプレイベントや柴又川甚まちなみ館の開館準備に要する経費、区内産業の活性化に向けた人材確保・定着支援事業費助成の拡充、プレミアム付商品券の発行部数拡大に要する経費を計上しました。 また、こうした施策をより一層推進するため、DXを積極的に推進して、区民サービスの利便性を向上させるとともに、行政効率を高めながら事業展開を図ってまいります。 今後、区民・事業者等の多様な主体との連携・協働を推し進めながら施策展開を図り、子供から高齢者まで幅広い世代の方々が、住んでみたい、住み続けたいと思える夢と誇りあるふるさと葛飾の実現に向けて全力を尽くしてまいります。 次に、令和7年度都区財政調整協議における配分割合の引上げの経緯や区財政に与える影響についての御質問にお答えをいたします。 令和7年度の都区財調協議では、区側は、投資的経費の見直しをはじめとする標準区経費の見直しとして73項目を提案したほか、かねてより懸案となっていた特別区における児童相談所の設置に伴う配分割合の変更の提案をいたしました。本区を含めた児童相談所設置区の経費は既に財調算定されておりますが、区児童相談所の設置は都と区の役割分担の大きな変更に該当することから、その関連経費の影響額について、配分割合を変更する必要があります。 一方、都側は、区児童相談所の運営経費は財調算定済みで財源不足が生じていないことから、配分割合の変更は必要ないとの考えを示し、議論は平行線となっておりました。 その後協議が進み、最終的には都側から、東京の持続的発展の実現や首都直下地震等に対する備えの充実、児童相談所の運営に関する都区の連携・協力を引き続き進めていくことなどを踏まえ、特別区の配分割合を55.1%から56%に引上げ、普通交付金の割合を94%、特別交付金の割合を6%に変更することが示され、区側も合意することといたしました。 配分割合が0.9%増加したことにより、23区全体では208億円ほどの増となりました。これは、今後の開設予定を含めた12区分の児童相談所の経費を算定できる規模となっております。また、配分割合の引上げに伴う区財政に与える影響額につきましては、葛飾区のシェア率で換算いたしますと、特別区交付金は葛飾区で10億円程度の増を見込んでおります。 令和7年度の財調協議では、令和2年度の配分割合0.1%の引上げ以来5年ぶりの配分割合の引上げとなり、一定の成果があったものと考えております。しかしながら、協議が調わなかった項目も多くあり、特別交付金の算定の透明性・公平性の向上や、都市計画交付金の在り方の見直しなどの課題も残されていることから、特別区長会としてその解決に向けて今後も引き続き都側と協議をしてまいります。 以上です。
政策経営部長。
令和7年度当初予算における基金の取崩し、積立ての状況についての御質問にお答えいたします。 まず、基金の取崩し状況でございますが、総額で210億円ほどを計上しており、その大部分を公共施設等整備基金繰入金が占め、額にして198億円ほどとなっております。 その主な内訳としましては、旧公共施設整備基金では56億円ほどを取り崩しており、特別養護老人ホーム等代替施設建設や(仮称)子ども未来プラザ白鳥建設が始まることなどにより、令和6年度と比べ24億円ほどの増となっております。旧まちづくり基金では67億円ほどを取崩し、東新小岩一丁目公園の用地取得債に係る減債基金積立への充当を開始したことなどにより、令和6年度と比べ9億円ほどの増となっております。旧教育施設整備積立基金では76億円ほどを取崩し、水元小学校や道上小学校などの学校改築経費が減となったことなどにより、令和6年度と比べ15億円ほどの減となっております。 また、財政調整基金繰入金は、国の経済対策に基づく定額減税補足給付金の不足額給付に充てるため10億円ほどを計上しておりますが、国の地方創生臨時交付金の対象となる見込みですので、交付額の確定後、補正予算にて財源更正をする予定でございます。 一方、基金の積立状況でございますが、総額で46億円ほどを計上しております。主な内訳としましては、公共施設等整備基金では、起債代替分の積戻しなどにより14億円ほど、減債基金では、東新小岩一丁目公園の用地取得に係る起債額の30分の1の11億円ほど、総合庁舎整備基金では、保留床取得費用の増加を受け、これまで10億円だった積立額を5億円追加して15億円ほどを積み立てております。 この結果、公共施設等整備基金の取崩額が積立額を大きく上回ったことにより、令和7年度末の基金残高見込みは1,140億円ほどとなっており、令和6年度末と比べ165億円ほど減少しております。しかしながら、公共施設等整備基金から取り崩した198億円のうち72億円ほどは起債の代替えとして活用しているため、令和8年度以降、毎年度元金相当額を積み戻してまいります。また、東新小岩一丁目公園の用地取得債に係る減債基金に充当した11億円ほどにつきましては、将来的に国庫支出金のほか、都市計画交付金や特別区交付金の対象となる見込みのため、財源措置がされ次第、適切に積み戻しを行ってまいります。さらに、基金残高を確実に確保すべく、年間を通じた財政運営の中で積極的に積み増しを進め、将来の需要にしっかりと対応できるよう財政基盤の強化を図ってまいります。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
公共施設マネジメントについての御質問のうち、総合庁舎の移転に伴う周辺公共施設の再編及び地域を面で捉えた公共施設再編についての御質問にお答えいたします。 この地域には、清和小学校・立石中学校などの今後建て替えの時期を迎える学校がございます。学校は区の所管する公共施設の過半の規模を有し、その改築等には多額の経費が必要となります。また、大きな敷地を必要とし、子供たちが毎日通う学びの場であり、簡単に移転できる施設ではございません。 まず、現庁舎敷地という大きな土地の生じるこの機会を捉え、学校改築に活用するのも効果的な手法の一つであると考えております。また、立石地区には文化会館や立石地区センター、男女平等推進センターなどの施設が集中しており、施設の有効活用という観点から、この機会にこれらの施設の複合化を検討してまいります。 このような地域を面として捉えた公共施設再編の取組は、他の地域・施設においても進めてまいりたいと考えております。 以上です。
施設部長。
公共施設マネジメントの強化のために、ファシリティマネジメントの観点・手法を取り入れるべきとの御質問にお答えいたします。 ファシリティマネジメントは、土地や建物・設備など、施設とその利用環境を経営的な視点から総合的に企画・管理・活用する経営活動でございます。 区では、このような考えに基づき、公共施設等経営基本方針を平成29年に策定、令和5年度に改定し、施設に係る課題を明らかにしながら全庁的な調整を行い、ハード・ソフトの両面から効果的・効率的な施設の活用に向けて取り組んできたところでございます。それを踏まえ、区の公共施設の方向性や個別施設の具体的な活用方策などを全庁で協議する公共施設等経営推進本部を年8回程度開催し、施設の最適化、区民サービス向上、有効活用策など様々な観点から経営の調整を図っているところでございます。今後増加する老朽化が進む施設の適切な保全の推進、環境性能の向上、時代に合った利用方法の見直しなど施設を取り巻く課題にこれからも着実に対応を図ってまいりますが、施設を総合的に企画・管理・活用するためのマネジメントの視点・手法をさらに強化していくことは重要であると認識しており、一層取組を充実させてまいりたいと考えております。 次に、人口動態を踏まえ、どのような視点で学校改築を進めていくのかとの御質問にお答えいたします。 学校改築を進めるに当たっては児童・生徒数の将来推計を踏まえ、適切な時期に通学区域の見直しを行うことで、適正な学校規模を確保することが重要であると考えております。その上で、建て替えに当たっても適切な施設規模を設定し、未来を見据えた環境を整備いたします。改築に当たっては子供たちを取り巻く環境の変化に対応するため、ICT教育やグループ学習など多様な学びに柔軟に対応してまいります。 今後とも教育環境向上の視点から、葛飾区学校適正規模等に関する方針に基づき、適正な学校規模を確保して、新しい時代の学びに適した学校施設を計画的に整備してまいります。 以上でございます。
政策経営部長。
スポーツ施設の再編についての御質問にお答えいたします。 現在、陸上競技場や野球場などがある東新小岩運動場敷地の取得を契機に、同様の施設がある奥戸総合スポーツセンター体育館やプール、エイトホールなどの再編について検討する必要があると考えております。それには区民ニーズの多様化への対応や、できる限り施設の稼働を継続しながら効率的に整備する必要があると考えており、その検証を開始したところです。 引き続き、スタジアム構想の進捗と併せ、スポーツ施設の利用状況などを踏まえ関係部署と連携し再編を含めた今後のスポーツ施設の在り方を検討してまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
防災対策についての御質問のうち、能登半島地震の教訓を踏まえ、葛飾区の防災対策において認識した課題と優先的に進めていく取組についての御質問にお答えいたします。 令和6年1月1日の能登半島地震では、電気に起因した可能性が高いとされる輪島市朝市の大規模火災や、亡くなった方の約6割が倒壊した建物や家具の下敷きになったこと、指定していた福祉施設が被災し、迅速な福祉避難所の開設ができなかったこと、避難所生活時のトイレ、公衆衛生の確保が困難であったことなど、様々な課題を再認識いたしました。 このことから、令和6年度予算では延焼火災の防止、耐震化のさらなる推進、要配慮者対策の充実の3点を重点事業に掲げ、優先的な取組を始めたところです。 延焼火災防止としては、緊急対策として火災危険度の高い地域に感震ブレーカーの無償配付・設置事業を開始し、対象地域・対象建物での推計値とはなりますが設置率が7%から21%に大幅に上昇いたしました。令和7年度は、この事業を進める上で課題となった分電盤自体の老朽化対策として、分電盤の更新を含めた感震ブレーカーの設置に対し助成上限額を引き上げるなど対策の強化を予定しております。 また、耐震化については令和56年以前の建物に加え、平成12年以前に建築された、いわゆるグレーゾーン住宅も耐震診断等の対象に含めるなど、建物の倒壊などによる直接死の減少に向けた取組を進めたところであり、令和7年度からは耐震改修の低コスト工法の助成対象に含めるなど耐震化の向上を図ってまいります。 要配慮者対策としては、新たに災害要配慮者支援担当課を設置し、個別避難計画の実効性の確保に向けたモデル地区での取組や福祉施設のBCPを策定するなど、令和7年度はモデル地区の拡大、個別避難計画策定の迅速化に向けたヒアリング項目の整理、福祉避難所整備方針の検討などを進めてまいります。 引き続き、能登半島地震で顕在化した課題を踏まえた取組を推進してまいります。 以上です。 先ほどのグレーゾーン住宅の年のところですね、「昭和56年以前の建物に加え、平成12年以前に建設されたいわゆるグレーゾーン住宅」と訂正をいたします。 以上です。
危機管理・防災担当部長。
避難所運営における生活環境改善についての御質問にお答えいたします。 能登半島地震では、冷たい床に直接横たわる避難者の姿や、トイレに汚物が堆積し利用できない状況であったことなど、避難所生活環境の悪化が課題として指摘されたところです。 国ではこれらの解決に向けスフィア基準も踏まえた考え方を整理し、避難所開設時からのパーティションや段ボールベッドの設置、調理設備等の整備・備蓄の促進、マンホールトイレや携帯・簡易トイレ等の備蓄、入浴機会の確保などが示されたところであります。 区ではこれまでもマンホールトイレの整備を主軸としたトイレの確保、民間との協定締結によるパーティションの設置や温かい食事の提供など、避難所生活環境の改善に向け取組を進めてきたところでありますが、この国の方針を受けさらに取組を強化したところです。 特に、災害時要配慮者の方々は災害時のできる限り早い段階で、プライバシーの配慮を含めた避難所環境の改善が必要となることから、令和6年度第3次補正予算で新たにプライベートテント177基を配備し、令和7年1月には区民を含めた訓練を実施いたしました。 また、トイレ対策としても、令和7年度当初予算案に凝固剤つき簡易トイレの購入費や、災害により避難所の断水や設備破損が発生した場合にも対応できる資機材の確保として、堀切水辺公園に可搬型の自己循環型水洗トイレの導入に向けた経費を計上したところです。 入浴機会の確保につきましても、水を浄化して循環させる機能を有する水循環型シャワー2基を導入し、平時はイベントなどで利用し、災害時には福祉避難所などで優先利用していくことを想定し、令和7年度当初予算案に計上させていただきました。 引き続き、備蓄の推進、協定締結による支援の充実を方針として、避難所環境の改善に取り組んでまいります。 次に、感震ブレーカーの設置支援事業についての御質問にお答えいたします。 今年度、大規模地震時の火災危険度が高い火災危険度ランク3以上の地域で、集合住宅を除く2階建て以下の木造住宅に対し、一括遮断型の感震ブレーカーの無償取付・配付と設置費助成を集中的に実施しております。2月18日現在、無償取付・配付は5,420件、設置費助成は21件で、合計5,441件となり着実に設置件数が上昇しております。 一方、本事業の感震ブレーカーはアース付コンセントに設置するタイプですが、アース付コンセントがないため設置できないケースや、既存の漏電ブレーカーの作動不良により動作しないケースがありました。その場合、感震ブレーカーの設置費助成を案内しておりますが、感震ブレーカー機能付分電盤への取替工事費用は高額で、助成を利用しても申請者の負担が大きいことが課題となっております。そこで、来年度は感震ブレーカー機能付分電盤への取替工事の助成限度額を2万円から5万円に拡大し、申請者の負担軽減を図ることを予定しております。 また、国の住宅用火災警報器・感震ブレーカー設置・維持管理対策会議で、感震ブレーカーの認知度向上や普及促進の仕組みづくり、必要な支援策等について検討をされています。今後示される方針を踏まえ、普及推進体制を構築するなど地震時の通電火災防止の取組を推進してまいります。 以上でございます。
福祉部長。
災害要配慮者支援対策の事業の進捗と課題についての御質問にお答えいたします。 今年度、青戸地区と堀切地区の2か所をモデル地区として、水害時に被災リスクの高い避難行動要支援者に対する個別避難計画の作成支援を行いました。また、地域の自治町会、民生委員児童委員、福祉施設等が参加する地域調整会議を設け、地域の避難行動要支援者の世帯状況を共有するとともに、地域における避難支援の在り方について検討を行いました。 モデル実施の結果として、個別避難計画作成支援を行った12名のうち半数は離れて暮らす家族の支援を受けることが可能であることが分かりました。また、地域での顔の見える関係づくりについて、避難行動要支援者自らが地域に協力を求めてもらうと関係がつくりやすいこと、避難行動要支援者名簿に見守りや支援に必要な情報を加えて地域へ提供する必要があること等が話し合われたところです。 今後はモデル地区で話し合った取組を進めるとともに、令和7年度は新たに4か所の地域で同様の取組を実施してまいります。また、避難行動要支援者全体の課題として、区内で約7,000人の状況を踏まえた避難支援の在り方を検討することが必要です。そのため、令和7年度は避難行動要支援者が支援を必要とする内容、家屋の状況、避難支援者の状況等を調査・集計し、その分析結果に基づいて避難行動要支援者全体の避難方法方針を検討する取組を行ってまいります。
都市整備部長。
住宅の耐震化や液状化対策などの助成拡大への取組についての御質問にお答えをいたします。 大規模地震による被災の後であっても、引き続き安全性が確保できる住宅では在宅避難の可能性が高まります。そのためには住宅の耐震化を進めることや、液状化が発生する可能性のある敷地では液状化対策を行うことが重要です。区では住宅の耐震化をさらに促進するため、旧耐震基準の木造住宅の耐震改修について費用を抑えられ工事期間も短い工法を助成の対象としたほか、令和7年度から除却に対する助成限度額を引き上げる予定でございます。また、液状化対策についても調査費及び対策工事費の助成限度額を引き上げる予定でございます。 大規模地震の後であっても住みなれた自宅での在宅避難が可能となるよう、引き続き住宅の耐震化や液状化対策の促進に取り組んでまいります。 以上でございます。
教育長。 〔小花高子教育長 登壇〕
新たな時代を拓く教育についての御質問のうち、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方についての認識等についてお答えをいたします。 教育委員会でも次期学習指導要領の改訂に向けた検討状況については関心を持って注視してまいりたいと考えております。また、今回の諮問の中で示された主体的に学びに向かうことができていない子供の存在、学習指導要領の理念や趣旨の浸透は道半ば、デジタル学習基盤の効果的な活用の3つの課題につきましては、今年度から5年間を計画期間とする葛飾区教育振興基本計画において、学力向上に向けた個別最適な取組の充実や主体性・協働性を育む教育の充実、グローバル人材の育成、多様性を尊重する心の育成など子供たち一人一人を大切にした取組を推進することとしておりますので着実に取り組んでまいります。 また、社会状況の変化や国の検討状況を踏まえながら本区の教育の充実に向けた必要な取組につきましては、今後も引き続き検討してまいります。
学校教育担当部長。
学習過程の改善についての御質問にお答えいたします。 現行の学習指導要領は子供たち一人一人が自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動できる生きる力の育成を目指しています。そのため、これまでも教員が日頃の授業において主体的・対話的で深い学び、いわゆるアクティブラーニングの実現を図る手だてを考え、事業内容を充実させられるよう、葛飾教師の授業スタンダードを作成し、それに基づいた授業改善を推進してまいりました。 しかしながら、臨時的教員や経験の浅い教員など、取組が十分でない教員の力量をさらに上げていく必要があると認識しております。今後さらに主体的・対話的で深い学びを充実させるための指導方法や指導体制の工夫改善に向けて、現在、葛飾教師の授業スタンダードの内容の更新作業を進めております。その中では授業の導入の工夫、協働的に学ぶ場面や自分の言葉で振り返りを表現する場面の設定など授業づくりの視点を示すとともに、子供同士が考えを共有したり自分の考えを発表したりできる事業支援アプリケーションの活用についても具体的に例示してまいります。 次に、教育への生成AIの活用についての御質問にお答えいたします。 現行の学習指導要領において、情報活用能力は言語能力・問題発見・解決能力などと同様に、学習の基盤となる資質・能力と位置づけられ、昨今の生成AIの加速度的な普及・発展もあり、その重要性はますます高まっているものと認識しております。 そのような中、本区では児童・生徒の発達段階等を考慮しながら情報活用能力を体系的に育成できるよう、令和4年度に情報活用能力育成指針(かつしかモデル)を作成し、各学校では本指針に基づき計画的に子供たちの情報活用能力の育成に取り組んでおります。 また、昨今の生成AIの普及を踏まえ、現在、本指針の更新作業を進めているところですが、更新に当たっては児童・生徒が生成AIを適切かつ効果的に活用していけるよう、本指針の中に生成AIがどのような仕組みで動いているのか、どのように生活・社会に生かしていくのかについての理解や、生成AIを使いこなすために必要な能力の育成などについて記載し、各学校の教員が子供たちの発達段階に応じて情報活用能力を段階的に育成していけるように整理を行ってまいります。 今後も本指針に基づき、子供たちの情報活用能力の育成に積極的に取り組んでまいります。 次に、柔軟な教育課程編成についての御質問にお答えいたします。 教育課程の編成に当たりましては、学習指導要領の趣旨の実現と教員の負担軽減の両立が重要と認識しております。そのため、各学校長に学校の特色ある教育活動を充実させるとともに、教員の働き方改革にも配慮し、週時程や1日の時程の工夫、行事や会議等の実施方法の見直しなど、児童・生徒や教員にとって時間の効果的・効率的な活用となる編成を行うよう指導しております。 中央教育審議会の諮問、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方についてが示す、各種特例校制度等を活用した特別な教育課程の編成につきましては、探求学習など他自治体の先行事例の成果や、文部科学省の動向を注視しながら研究を進めてまいります。 以上でございます。
暫時休憩いたします。 午後0時21分休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 午後1時25分再開
休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質問を続けます。 38番、米山真吾議員。 〔38番 米山真吾議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私はかつしか区民連合を代表いたしまして、さきに通告した順序に従い、区長並びに関係部長に代表質問いたします。 まず初めに、令和7年度当初予算案の編成について伺います。 令和7年度当初予算案の一般会計では2,573億6,000万円と過去最大規模になり、主に特別区税や特別区交付金が増加要因となっています。10年前の予算規模が1,754億6,000万円であったことから比較すると、819億増加し税収増の傾向が続いています。 一方で、物価高騰・人件費の上昇などで、予算編成において大きな影響が出ているのではないかと推察しています。税収増の傾向があるうちに、経営改革の取組や基金の持続可能な対応を中長期的に取り組む必要があると考えます。 基金については、公共施設等整備基金は7年度残高見込みが約643億円ですが、10年度には275億円に減少する計画になっています。また、財政調整基金については、以前、基金残高の確保について質問した際に、一般会計規模の10%を目安に積立てをすると答弁がありましたが、7年度は152億と5.8%程度になっています。財政対応力が低下していくのではないかと危惧をしています。 予算編成に当たっては、予算案概要にも「経営計画の取組を推し進め、事務事業の見直しを行うとともに」と記載がありますが、令和7年度経営改革の取組による見直し項目と影響額の一覧を見ますと、一番大きい影響額が積立基金の活用による特別区債の発行抑制ですが、そもそも過去最高の税収の中で起債をしない代替措置としての積立基金の活用というならば、予算編成過程で歳入増であったにもかかわらず、財源不足に陥って起債を発行しなければならない状況だったのか疑問に残るところです。単に起債の対象事業に基金を充当しているだけでは、経営改革の取組とは言えないのではないでしょうか。 さらに、新たな歳入の確保では幾つかの事業が列記してありますが、国や都の補助制度を最大限活用するのは当然で、これが経営改革に当たるのか疑問に思います。経営改革の取組の考え方をどのように整理されたのでしょうか。 特に、みどりと花のフェアについては約12億円の大部分を債務負担行為で一般財源で賄うと伺っております。まさに新たな歳入の確保に努めなければならないし、努めてほしいと考えております。 また、以前から基金の運用について提案させていただきました。基金の運用面においては安全性を確保することを前提に、積極的な運用を図ることで運用益を上げることができます。基金は備えておくことはもちろん、備えだけではなく運用を賢く取り組むことが重要であると考えます。 そこで質問いたします。 1、物価高騰や人件費上昇が予算編成する上でどのような影響を与え、どの程度の影響額になったのか伺います。また、今後の財政運営はどのように考えているのか伺います。 2、公共施設等整備基金の取崩計画や財政調整基金の残高見込みなどは、持続可能な計画になっているのか伺います。 3、当初予算編成に当たって、経営改革の基本的な方針はどのように掲げて編成された予算なのか、区長の考えを伺います。また、令和7年度経営改革の取組による見直し項目と影響額について、どのような基準でこの一覧に記載されているのか伺います。 4、経営改革の取組の一環として行政評価制度の活用もありますが、経営改革担当課が当初予算編成で果たした役割はどのようなことなのか伺います。 5、歳入確保策として基金運用を提言してきましたが、今年度の運用状況と来年度に向けてどのような取組を行うのか、区の考えを伺います。 次に、人口ビジョンと地域共生について伺います。 令和7年2月現在の総人口は46万9,647人で、前年同月比の46万6,773人から2,874人増加しています。令和3年度に策定した人口ビジョンの将来人口の推移と比較すると、おおむね同様な推移をしていますが、内訳を見ますと日本人が122人減少し、外国人が2,996人増加しており、増加要因は外国人流入が要因となっています。外国人の総数は2万9,882人で、全体の6.3%を占めています。人口ビジョンの外国人将来人口の推移からすると、想定よりも上回るペースとなっています。人口ビジョンでは人口減少や少子高齢化が進行することにより、税収の減少や社会保障費の増大による財政環境の悪化、空き家の増加、地域コミュニティの衰退などが可能性としてあり、それらに対応するために協働によるまちづくりを進めていくことや人口増加・維持を図りつつ定住化を促進し、人口構成バランスを考慮した、住み続けたいと思われるまちづくりを進めていく必要があるとして、課題と方向性が述べられております。 しかし、今後の外国人の人口推移を考慮すると、外国人との地域社会の構築や協働をどのようにしていくのか課題ではないでしょうか。また、協働をともに進めていく自治町会や民生委員、消防団など、基本計画でも協働連携する存在として重要な位置づけをしていますが、担い手不足が指摘されており、早急な対策をする必要があると考えます。 また、人口ビジョンでは、区民の定住化を促進する必要性も示されております。第18回葛飾区世論調査では、今後も葛飾区に住むつもりが84.4%となっています。住み続けたい理由について最も多いのは「持家があるから」が64.4%、「買物など日常生活が便利だから」が38.8%、「交通の便がよいから」29.2%と続くわけですが、住み続ける理由は区民の状況によって様々だと思いますが、持家があることが定住化する大きな要因となっていることから、住宅施策に視点を向ける必要があるのではないかと考えます。 東京都が住宅支援として、都と民間事業者で200億円規模のファンドを創設すると発表がありました。具体的にはアフォーダブル住宅の供給を促進するというものですが、アフォーダブル住宅とは主に低所得者や中所得者層の人々が手頃な価格で居住できるように設計された住宅のことですが、東京23区の新築マンション平均価格が1億円台となるなど都心部の住宅価格は高騰しており、子育て世代が都内では広い面積の住宅を確保しにくく、都外に転出している原因となっていることから、新たにこのような取組が創設されるとのことです。賃貸でも低廉であれば長く住み続ける要因にもなりますし、低価格な住宅が供給されれば定住化の促進にもつながると思います。本区も都と連携して葛飾区に住んでいただくような取組をすることは、人口ビジョンの実現に寄与するのではないでしょうか。 そこで質問いたします。 1、増加傾向にある外国人に対し、地域共生に向けた取組を推進するなど暮らしやすいまちづくりを実現していく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 2、地域での活動を担う存在として、自治町会や民生委員などが重要と考えますが、担い手不足が指摘されており早急に対策する必要があると考えますが、区の課題認識と対応策を伺いたい。 3、定住化の促進のために、住宅政策に取り組む必要があると考えますが、これまでの取組と区の見解を伺いたい。 また、都が200億円規模の住宅支援ファンドを創設し、アフォーダブル住宅の供給に取り組む発表がありましたが、本区も連携して定住化の促進に取り組むべきと考えるが、区の見解を伺います。 次に、公契約条例の今後の取組について伺います。 令和3年4月に葛飾区公契約条例が施行され、約4年が経過しました。この間、折をみて質問させていただいておりますが、実効性のある取組とするために現場の声を聞くことは大変重要だと考えておりまして、その点に関しても労働者・事業者側の御意見を伺う機会を設けるなどの取組を検討するとの御答弁もございました。物価が上昇し続け賃金が追いついていない状況で、労働者が先を見通せない不安を抱えながら働いている現状があり、事業者側も慢性的な人手不足から意欲があっても受注を断念せざるを得ない状況にあると思います。 このような状況下で労働者が安心して働ける環境づくり、事業者が安心して受注できる取組が求められています。また、他自治体でも適正な労働環境を確保するために様々な取組がされています。 区におかれましては、基本理念にのっとり、事業者・労働者・行政が共に歩んでいける実効性の高い条例の実現に向けての取組を期待するものであります。 そこで質問いたします。 1、他自治体でも適正な労働環境を確保するために様々な取組がされていますが、今後区ではどのような取組を検討しているのか伺います。 2、公共工事の品質確保や質の向上を図るために、労働者側・事業者側・行政の3者が意見交換できる場を設け、より議論が深まるような取組をするべきと考えるが、区の考えを伺います。 次に、新金線旅客化について伺います。 新金線旅客化につきましては、新聞で青木区長は新小岩駅から国道6号線までの区間を先に開業させ、2030年部分開業を目指すと言及され、大きな反響を呼びました。旅客化を少しでも動かしたいという政治家としての発言としては評価しています。 一方で、情報の発信力が強かったことから、その後取組状況が多くの区民に伝わっておらず、現状や今後について伝える必要性を感じています。 また、旅客化の検討については議会にも適宜報告をいただいているところですが、直近の報告では旅客化施設・適用法令・車両・国道6号交差ごとに6ケースが示され、それぞれ収支や補助金の確保などに課題があることや新たな交通システムの検討も追加され、議論が進められています。 今後の方向性として、各検討ケースの比較評価を行っていくとされています。専門家で構成されている検討委員会が6ケースを比較評価して終わりなのか、絞り込みをして一定の結論を出した上で議会に報告するのか見えない部分があります。 そこで質問をいたします。 1、現在、6つの検討ケースが議会に報告されていますが、専門家で構成される検討委員会ではどのような結論を出して、どの段階で議会に報告されるのか伺います。 2、2022年1月の読売新聞で、青木区長は新小岩駅から国道6号線までの区間について2030年部分開業を目指すと言及され、ライフワークに位置づけると述べられました。今年は任期最後の年でもあります。区民の皆さんに新聞を通じて現在の状況や今後の考えを伝える必要があると考えますが、区長の考えを伺います。 次に、スタジアム構想について伺います。 葛飾区では、昨年3月に日本私立学校振興・共済事業団から私学事業団総合運動場を公園用地として取得し、東新小岩運動場として9月以降区民に開放し、利用が開始いたしました。陸上競技場・サッカーコート・野球場・フットサル・テニスなど様々な施設があり、評判を聞いているところでは、長年利用したかったこの運動場を利用できることを喜んでいる区民も多く、徐々に利用者が増えているのではないかと感じています。近年、スタジアムは単なるスポーツ施設としての役割を超え、地域活性化の起爆剤、そしてスポーツの成長産業化に不可欠な要素として効果を期待されています。 一方で、現在これだけ使われている施設を単独のスポーツにしか使えないものにしてしまうことも得策ではないと思っております。例えば、バレー・バスケットボールなどの屋内スポーツのトレンドも著しく、特に若年層を中心にこれらのスポーツを楽しむ人々も増加しています。こうした状況を踏まえ、葛飾区が目指すスタジアム構想はサッカーだけでなく、現状のスポーツ利用も含め多様なスポーツに対応できる施設を総合的に考えていくべきではないでしょうか。 私は以前、代表質問の場で立体都市公園制度の活用について提案をさせていただいたところです。こうした諸制度も検討していただきながら、多様なスポーツに対応できるスタジアム・アリーナ建設を検討していただきたいと考えております。 さらに、スタジアムは単なるスポーツ施設にとどまらず、文化交流拠点としての役割も担えるものです。スポーツ文化を伝えるような施設を併設することで区民のスポーツへの関心を高めるとともに、区外からの来訪者を呼び込むことも可能になるのではないでしょうか。 今後も地域の方々の意見はもちろん、多くの知見を取り入れながら多角的な検討をしていっていただきたいと考えております。 そこで伺います。 1、区民への一般開放が開始されて以降、各施設の利用状況を伺うとともに、利用者の声が届いているようであれば伺います。また、区の利用状況に対する見解を伺います。 2、本区において23区初のJ1基準のスタジアムを整備する場合には、区の誇りやシンボルとしての施設だけでなく、「キャプテン翼」の聖地として国内外の観光需要などさらなる集客はもとより、スポーツ文化の発信地としてスポーツ振興に有効と考えますが区の見解を伺います。 3、J1基準のスタジアム整備に当たり、本敷地については都市公園としての建蔽率や運動施設率などの法令上の制約を受けるため、条例による基準緩和が必要になります。基礎調査の結果を踏まえ、今後どのような考えで検討を進めていくのか、区の見解を伺います。 4、Jリーグのスタジアムとしてサッカーの試合数は年間20試合程度の利用が想定されるだけでなく、天然芝が必須であることから芝生の養生期間を考慮すると稼働率の制限を受けることになります。稼働率を上げるための工夫が必要となりますが、区の見解を伺います。 5、スタジアム整備を進めていく上で地域の方々の意見を聞くだけでなく、建築や設計、スポーツ政策やスタジアム関連など各分野の専門家の知見を広く取り入れながら多角的な検討を進めていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 次に、企業と人への投資による地域活性化について伺います。 現在、区内企業は人材確保に苦慮しており、特に中小企業においてはその傾向が顕著です。求人を出しても応募が集まらない。せっかく採用してもすぐに辞めてしまうといった声が後を絶ちません。その背景には、賃金の問題やキャリアアップの機会の少なさなど様々な問題が挙げられます。 まず、人材育成の連携強化の重要性についてです。区でも産業人材育成支援事業を進めておりますが、さらなる拡充を進め、企業ニーズに合わせた専門スキルを習得できる環境を整備し、若者が区内企業で働く魅力を感じられるようにしていく必要があると考えます。区内企業のニーズを的確に把握し、それに合わせた人材育成プログラムを開発することで、企業が求める人材を育成し雇用を創出することができると考えます。 次に、企業の福利厚生拡充支援についてです。 昨年の補正予算で計上された区内のバス運転手不足を解消するための家賃補助制度は、非常に有効な取組だと私は評価しています。企業が従業員の生活を支えるための福利厚生を充実させることは、人材確保・定着や働く世代にとって非常に魅力的な要素となり、区外からの転入を促し人口増加にもつながるのではないでしょうか。 また、健康経営の推進という観点ではどうでしょう。従業員の健康増進を図ることは、企業の生産性向上にもつながる重要な取組です。そして1人でも多くの従業員の方が長く健康に働ける環境をつくっていくことは、地域経済活性化の観点からも医療費や介護費の削減の観点からも有効です。現在、区では健康経営に取り組む企業への支援を実施していますが、あまりその有効性を感じることができません。より支援を強化し企業の健康経営に関する意識を高めることで、区内全体の健康増進を図るといった視点から企業の福利厚生を充実させていくことはできないでしょうか。企業が活力を取り戻し、そこで働く人々が健康に安心して働き続けられる環境を整備することで、活力ある地域社会へと生まれ変わることができると考えます。 そこで伺います。 1、企業ニーズを踏まえた専門スキルを習得できる環境を整備し、区内企業で働く魅力を感じられるようにしていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 2、企業が従業員のための労働環境を改善していくための投資を行うことは人材確保の面からも大変効果的であり、区としてもさらなる支援策を講じていただきたいと考えますが、区の見解を伺います。 3、現在、区で実施している健康経営支援の内容とその成果について伺います。 4、従業員の健康増進が企業の生産性向上に貢献し、地域経済の活性化や医療費や介護費の削減につながるという視点から、より一層の健康経営の促進を図る必要があると考えますが、区の見解を伺います。 次に、建築物の耐震化について伺います。 昨年発生した能登半島地震から1年が経ちましたが、甚大な被害を受けた現地の復旧・復興作業は依然として現在も続いております。首都直下地震に対して、区民の不安も危機感も日増しに高まっている状況です。 一方、本区におきましては、昨年、一部改定された葛飾区耐震改修促進計画では旧耐震基準で建築された木造戸建住宅のうち、耐震性能を満たしていないものは1万5,000戸を超えると見込まれており、これまで以上に住宅の耐震化への取組強化が必要であると認識しております。 耐震化を阻害している主な要因としては、経済的な負担、動機不足やためらいなどがあり、これまでの助成制度拡充のほか様々なアプローチが必要であると考えられます。さらに、やむを得ず本格的な耐震改修などを行えない場合でも区民の命を守る観点から、耐震シェルターの助成拡充や部分改修への助成、あるいは段階的に改修を進める場合での助成など様々な方策を検討するべきと考えております。 そこで伺います。 1、木造住宅の耐震化をこれまで以上に進めるため、さらなる助成制度の拡充が必要と考えますが、区の見解を伺います。 2、やむを得ず本格的な耐震改修などを行えない場合でも、区民の命を守る観点から耐震シェルターの助成の拡充や部分改修・段階的改修への助成が必要と考えますが、区の見解を伺います。 最後に、新小岩地域のまちづくりについて伺います。 現在、新小岩駅周辺においては、新小岩駅南口地区第1種市街地再開発事業が進行し、46番街区では解体が進んでおり、徐々にまちの景色が変わりつつあり、駅周辺では南北でエリアマネジメントの社会実験を自治町会やまちづくり協議会・商店街等が中心に取り組んでいます。私も何度かエリアマネジメントの実施状況を拝見しましたが、地域の方からはテントなどの設営の大変さや寄附で活動を賄っているまちづくり協議会からの支出が協議会の負担になっている。補助制度の補助率が低く、持ち出しが多い、収益を得る効果的な手法が見通せないなど様々あります。こういった声に対応していかないと持続可能な取組になりません。 また、防災面では東京都が現在、防災都市づくり推進計画の基本方針を改定する方向でパブリックコメントを実施しています。その改定内容ですが、防災都市づくりの地域指定の考え方に変化がありまして、現行計画では震災時に特に甚大な被害が想定される地域が整備地域として指定されておりましたが、改定案では、そのうち、これまでの取組により防災性が確保された町丁目等については除外するとあります。また、整備地域以外の木造住宅密集地域等のうち、局所的に対策が必要な地区を町丁目単位を基本として、新たに防災環境向上地区に指定するとあります。 現行計画では、松島・新小岩駅周辺地域が整備地域に指定されており、そのうち新小岩駅周辺地域には西新小岩一丁目と新小岩一丁目が入っています。しかし、整備地域に指定されていたにもかかわらず、今回の改定案では防災性が確保されたまちとして整備地域から除外されています。西新小岩一丁目については堅固な建物も多く公園などもあり除外は理解できますが、新小岩一丁目については都営住宅跡地を公園用地として活用するというだけで、密集住宅市街地事業を導入するなどの動きは全くなく、防災性を確保する取組はほとんど行われていないと考えており、防災上課題がある地域が今なお残っていると認識しています。それだけでなく、整備地域の指定が外れてしまうと、整備地域不燃化加速化事業の支援がなくなるという危惧をしておりまして、指定除外を見直すよう区から都への働きかけをしていただきたいと考えています。 一方、評価したいのは、新たに創設された防災環境向上地区に新小岩三丁目・西新小岩五丁目・鎌倉四丁目が追加されました。今後どのような支援メニューが出てくるのか注視していきたいと思います。 そこで質問をいたします。 1、東京都の防災都市づくり推進計画の基本方針の改定案では、松島・新小岩駅周辺地域の一部が整備地域から除外されたが、この改定案について区の認識を伺います。 2、新小岩一丁目については、局所的に見ると防災性が確保できたとは言えない地域も存在しているため、整備地域を継続するよう都に働きかけをすべきと考えますが、区の見解を伺います。 3、エリアマネジメントを実施していく中で、課題に関して意見が出てきています。持続可能な取組をしていくためには、こういった意見に対応していく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 以上で、私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
米山議員の御質問にお答えいたします。 当初予算案の編成についての御質問のうち、物価高騰が予算編成に与えた影響や今後の財政運営についての御質問にお答えいたします。 令和7年度の一般会計の当初予算案においては普通建設事業費などが減少する一方、昨今の物価高騰や人件費上昇の影響から、各事業に要する物品購入や委託料などの物件費をはじめ、職員人件費や公共施設等の維持補修費など経常的に必要となる経費が増加し、事業費全体が増加傾向となりました。この結果、当初予算案は過去最大規模となったところです。 この物価高騰による影響としましては、性質別歳出予算で最も増加額の大きい物件費では令和6年度当初予算に比べ83億円ほど、率にして20%ほどの増加となっております。この増加額には住民情報系システム標準化改修委託費などの一時的な増加要素も含まれており、その分を差し引くとおおよそ見積りにはなりますが、物価高騰により10%程度の増加の影響があったのではないかと推察をしております。このような物価高騰につきましては、今後の財政運営にも引き続き大きな影響を及ぼすものと考えております。 そのため、令和8年度の予算編成に向けても社会情勢の変化を的確に捉え、効果的・効率的な予算執行に取り組むとともに、特定財源などの歳入を積極的に確保してまいります。その上で、限りある行財政資源を重要な施策や事業に重点的・効果的に配分し、物価高騰の中でも区民サービスのさらなる向上を図りながら、適切な財政運営に努めてまいります。 次に、当初予算編成に当たっての経営改革の基本的な方針についての御質問にお答えします。 区の基本計画の行財政運営の取組指針においては多様化する行政需要に応え、区の一層の経済的発展と地域課題の解決を図っていくために、変化する社会情勢やニーズに合わせて不断に施策や事業の改革・改善を進めていくこととしております。 また、区民サービスを一層向上させていくという視点に立って経営改革の取組を進めるとともに、歳出削減・歳入確保等を図って財政基盤を強固なものにすることで、持続可能な行財政運営を進めていく必要があると考えております。この取組指針を基に令和7年度当初予算編成に当たっては、執行状況や行政評価等を踏まえて、事務事業内容や執行体制の見直しを行った上で新たな財源確保に努めてまいりました。 また、各部が自らの責任と権限の下、事業の優先度を再検証して限りある行財政資源を必要な施策や事業に重点的・効率的に配分し、区民の信託に応えていくことを掲げて当初予算編成を行ってまいりました。 以上です。
政策経営部長。
公共施設等整備基金や財政調整基金の持続可能な計画についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算関係資料でお示ししている公共施設等整備基金の積立及び取崩計画のうち、令和8年度以降の取崩計画は主に令和6年に策定した中期実施計画に基づく計画事業費をベースに取崩額を見込んでおります。また、積立計画の中の元金積増は令和7年度当初予算案で4億円を計上し、令和8年度以降も同額で見込んでおります。この結果、令和10年度末の残高は約275億円となっておりますが、今後の物価高騰の影響も考慮すると、さらなる減少も想定されます。 このため、これまでも基金統合後の令和4年度から6年度の見込みも含め総額370億円以上を積立ててまいりましたが、今後も決算剰余金や効率的な予算執行などで捻出した財源による積立てを進めてまいりたいと考えております。 次に、財政調整基金の残高につきましては、一般会計の予算規模の10%程度を目安に運用しており、これまで着実に積立てを進めてきた結果、令和5年度末残高は予算規模の10%程度の約212億円となりました。令和6年度は、国・都の経済対策や区独自の物価高騰対策などに活用するとともに、令和7年度当初予算案でも国の経済対策に活用することにより、令和7年度末残高は約152億円を見込んでおります。 一方で、今後も国の経済対策に係る地方創生臨時交付金の歳入が見込まれ、その分の財政調整基金は繰り入れる必要がなくなることから、基金残高の減少は一定程度抑えられるものと見込んでおります。 しかしながら、財政調整基金の残高は令和7年度一般会計当初予算案の規模だと250億円程度の残高の確保が必要となるため、年間を通じた財政運営の中で積立てを進め、財政基盤の強化を図ってまいります。 こうした取組により各基金の残高を計画的に確保していくことで、財政対応力の強化を図り持続可能な財政運営に努めてまいります。 次に、令和7年度経営改革の取組による見直し項目と、影響額の基準についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算編成における経営改革の取組による見直し項目と影響額については、事務事業対象数の自然増減や当初から予定されていた事業の廃止・完了などを除き、実施方法などの見直しによる歳出の減少及び歳入の増加の取組を行った事務事業の項目について記載をしております。 歳出面においては積立基金の繰入れによる特別区債の発行抑制、がん対策事業の受診勧奨方法の見直しなど事務事業の執行方法を見直したことなどにより、予算額を削減したものなどを記載をしております。 また、歳入面においてはプラ製容器包装等・再資源化支援事業など次年度の事業実施に当たり、新たに補助制度を活用し歳入を確保したものを記載しているところです。 引き続き、全職員がコスト意識を持って事務事業を徹底して見直し、継続的・安定的な行財政運営に努めてまいります。 次に、経営改革の取組が当初予算編成で果たした役割の御質問にお答えいたします。 当初予算編成に当たっては、例年実施している行政評価において、事業所管課による自己評価を踏まえて、翌年度の効果的かつ効率的な事業構築に向けて政策経営部と所管部とのヒアリングを実施いたしました。 また、区民参加の行政評価委員会を開催し、限られた時間であっても区民が評価をしやすくなるような議事要約を作成した上で事業評価を行い、評価結果に基づき所管課と連携して事務事業の改善に取り組んでまいりました。 これら行政評価の結果のほか不適切な執行を未然に防止するため、前渡金の対象を見直すなど経営改革の取組を当初予算編成に反映したところです。 今後も引き続き、事務事業の不断の改善はもちろんのこと、DXの推進として行かない、書かない、待たない窓口サービスの実現や、生成AIを活用して様々な区民の問合せに対応できる職員の育成など、さらなる経営改革を推し進め、区民サービスの向上に取り組んでまいります。 以上です。
会計管理者。
基金運用についての御質問にお答えいたします。 基金の運用に当たりましては、葛飾区公金運用管理基準、葛飾区債券運用方針を定め、安全性を最優先に流動性・効率化の観点から基金の性質や目的を踏まえ運用しております。 今年度の基金の運用状況ですが、本区の積立基金残高は令和7年1月末現在で約1,273億円となっており、そのうち約394億円を債券で、残りを預金にて運用しております。 今年度の基金運用益は約2億8,800万円を見込み、昨年度より約1億円の増となっておりますが、年度末の時期にさらなる利上げを予定している金融機関もあることから、さらに増加する可能性もある状況となっております。 来年度に向けた取組といたしましては、預金についてはコーラブル預金等の積極的な活用をはじめ、これまで原則として半年単位で行っていた定期預金の預け替えを金利上昇のタイミングを見据えて、より短期間で行うなどの対応を行ってまいります。 債券の購入に関しましては元本の償還及び利金の支払いが確実であり、かつ、より利回りのよい債権の調達に努めてまいります。また、これまでは比較的金利の有利な償還期間が長期の債券を中心に購入してまいりましたが、今後の利上げの動向が不透明な中、より有利な条件にタイムリーに対応できるよう、短期の債券の購入も積極的に行ってまいります。 こうした取組を進めるとともに、日々変化する金融情勢や社会情勢にも目を配り、歳入確保に向けた工夫を進めてまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
人口ビジョンと地域共生についての御質問のうち、増加する外国人との共生社会についての御質問にお答えいたします。 区では令和4年度以降、外国人人口は増加傾向にあり、総人口に占める割合についても6%を超える状況になりました。中期実施計画では共生社会実現プロジェクトとして、多文化共生に向けた取組の充実を掲げております。共生社会の実現に向けては誰かが誰かを助けるというような関係性ではなく、地域社会を構成する全ての方々がお互いを理解し合い暮らしやすいまちを築くために、地域社会の一員として役割を果たしていくことだと考えております。現在は少子高齢化に伴う労働力不足などにより、外国人居住者の増加が顕著となっており、生活習慣における文化や言語の違いから地域社会でのルールが正しく伝わらないため、誤解が生じている状況もあります。日本語が十分でない子供に対しては、にほんごステップアップ教室や日本語学級で日本語や日本の生活習慣の習得、学習理解の支援を行っています。 今後は増加する外国人との共生社会を築くためにも、多言語による情報伝達のほか、生活する上で悩み事を気軽に相談できる多言語による電話相談窓口など、東京都やNPO団体をはじめ、自治町会とも協働しながらより相互理解を進めるためのアプローチを展開してまいります。 次に、自治町会の担い手不足についての御質問にお答えいたします。 地域の安全で安心な暮らしやすいまちのために、自治町会活動は大きな力になっています。しかし、社会状況の変化に伴い、地域での交流が希薄になり自治町会活動にも若年層の参加が少ない状況にあります。こうした中で、自治町会における活動の中心となる担い手不足は大きな課題であると認識しております。 しかし、地域には様々な団体などが活動しており、これらの団体が地域課題を共有することが重要です。そのためにいかに地域課題を解決していくのか、連携を図っていくことが求められます。 このため、令和7年度から地域振興課では職員が地域に積極的に入り込み、自治町会活動の伴走型支援を行う地区担当制を導入いたします。そこで、地域課題を地域内で共有し様々な団体との相互協力ができるきっかけをつくることで、自治町会活動の担い手不足の課題解決へつなげていきたいと考えております。 以上です。
福祉部長。
民生委員の担い手不足についての御質問にお答えいたします。 区はこれまで東京都民生委員・児童委員選任要綱の改正に合わせて、民生委員の年齢要件を新任で72歳未満まで段階的に引き上げて担い手の確保に努めてまいりました。しかし、仕事をしていて活動する時間が取れないなどの理由で担い手を見つけることができず、欠員となる区域が出ています。 このように適任者がいても仕事を理由に就任を断られることが多いことや、現在の委員の中にも仕事を持ちながら活動する人も増えてきていることから、今後民生委員の担い手を継続的に確保していくためには、仕事と委員活動を両立しやすくすることが必要です。 このため、現在定例の合同民生委員児童委員協議会の在り方の検討や、オンラインでの参加などの取組を進めています。 また、民生委員活動のやりがいや魅力を幅広く発信していくことも大切です。このため、民生委員にならなければ経験できなかったこと等の民生委員活動の魅力をまとめたリーフレットを作成し、小中学校のPTAや青少年育成地区委員会など様々な関係団体に説明する準備を進めています。 さらに、広報かつしかやSNSを活用した周知に取り組むとともに、他自治体の担い手不足解消に向けた取組を調査し、その取組を参考にどのような取組が可能か検討してまいります。 以上です。
都市整備部長。
定住化の促進のための住宅政策への取組と東京都の住宅支援ファンドについての御質問にお答えをいたします。 将来にわたって安定した人口を維持することは本区の持続可能な発展に資するものであり、誰もが安心して快適に住み続けることができる住宅施策の推進が必要であると認識しております。 そのため、本区ではこれまで葛飾区人口ビジョンを踏まえて策定した葛飾区基本計画に基づき、多くの方から住んでみたい、住み続けたいと思われる魅力的なまちを目指し、子育て型優良集合住宅の建設促進や、住宅セーフティネット制度を活用した高齢者世帯向けの住宅支援など、良質で多様な住宅ストックの形成を推進してきたところであります。 一方、現在都内の住宅価格が高騰しており、住宅市場を取り巻く環境は厳しい状況にあります。こうした中、東京都が住宅支援ファンドを創設し、アフォーダブル住宅の供給に取り組むことを表明しました。今後はこうした新たな取組の動向を注視しつつ、東京都との連携も意識しながら、引き続き定住化促進のための住宅施策に取り組んでまいります。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
公契約条例の今後の取組についての御質問のうち、労働者側・事業者側・行政の3者の意見交換ができる場の設置についての御質問にお答えいたします。 これまでも労働者側や事業者側とは個別に議論や意見交換を行っており、今年度は新たに労働者団体とも意見交換を行いました。そして、労働者側と事業者側からいただいた御意見・御要望を踏まえながら、それぞれの意見交換の場において協議を始めたところです。社会情勢の変化に対応し公共工事の品質確保や質の向上に向け、労働者側・事業者側・行政の3者が忌憚なく意見交換や議論を深める場を設定し検討を進めてまいります。
総務部長。
適正な労働環境を確保するための取組についての御質問にお答えいたします。 区では公共工事設計労務単価の新労務単価を適用し、契約金額を変更する特例措置や最低制限価格を設定する案件の拡大など、公契約に従事する方の労働環境を確保するための取組を進めてきました。 一方で、他自治体では契約制度の見直しによる労働環境の確保に限らず、公契約の受注者に対し、賃金台帳や労働環境に関する報告書など様々な書類の提出を求めることで、実際の労働環境のチェックを行っているものと認識しております。区でも公契約条例の趣旨を踏まえながら受注者の事務負担にも配慮した上で、労働環境チェックシートの提出を求めるなど公契約に従事する方の労働環境の確保に資する取組を検討してまいります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
新金線旅客化についての御質問のうち、検討委員会での検討ケースの結論と議会への報告についての御質問にお答えいたします。 新金線旅客化の実現に向けては、令和4年度に学識経験者やJR東日本などの関係機関による新金線旅客化検討委員会を設置するとともに、検討幹事会を立ち上げ、これまで専門的な検討が行われてまいりました。検討の中では貨物線と線路を共用する方法のほか、複線用地に新たに線路を整備する方法や、専用道の整備による新たな交通システムの構築といった複数の整備方法について、施設計画や運行計画の検討をはじめ、概算事業費の試算や事業を実施した場合の収支採算性分析なども行われております。 一方で、検討の中ではそれぞれのケースにおいて、課題や優位点が異なることも明らかになっております。こうしたことから、検討幹事会では、それぞれの検討ケースにおける課題の整理に向けた議論も行われました。検討幹事会での検討を受け、本年1月に開催された検討委員会では、各検討ケースについて課題の比較評価や事業化に当たっての留意事項などが整理され、このたび検討委員会としての最終的な検討結果として私が報告を受け取ったところです。 また、検討委員会からの報告については本定例会の所管委員会において報告をさせていただき、そこでの御意見も踏まえ、広く区民へもお知らせをしてまいります。 新金線旅客化は区内の重要な資源である鉄道施設を最大限に活用し、新小岩と金町を結ぶことで新たな人の流れを生み出し、まちづくりのさらなる発展や地域の活性化など、将来にわたって地域の発展を担う重要な交通ネットワークとなるものです。 今後は検討委員会からの報告を踏まえ、区としての旅客化の方針を定めるよう検討を行い、早期の実現に向けてさらに取組を進めてまいります。 次に、現在の状況や今後の考え方を区民に伝える必要があるとの御質問にお答えをいたします。 新金線の旅客化については過去においても様々な検討がなされてきましたが、国道6号との交差方法などの課題が大きいことから、これまで事業化に向けた具体的な検討には至っておりませんでした。 一方で、脱炭素社会への潮流や地域公共交通の重要性が一層高まる中、新金線の旅客化は関係機関への協力も仰ぎながら早期に実現を目指していくべきだと考えております。 このため、この間、私自身、国やJR東日本へ直接訪問をし、課題の解決に向けた要望を行ってまいりました。また、令和4年度には検討委員会を設置し、具体的な議論を行ってきたところです。 こうした大きな事業を実現させるためには、沿線をはじめとする地域の理解を深め、実現への機運を醸成していくことも重要であると考えております。 今年度は沿線の自治町会を中心に新金線旅客化勉強会を行い、区からは現在の検討状況について説明を行っておりますが、その中では早期の実現を望む声を多くいただいております。今後、区としての旅客化の方針を定めていくよう検討を進めてまいりますが、その際には新聞などのメディアも含め、広く区民の皆様へ実現に向けた私の考えを発信し、地域と一丸となって実現に向けて取り組んでまいります。 以上です。 続きまして、スタジアム構想についての御質問のうち、スタジアムをスポーツ文化の発信地として、スポーツ振興を進めることについての御質問にお答えいたします。 スタジアムは単にサッカーをする場やサッカーを見る場ではない様々な機能を合わせもつ施設であり、「キャプテン翼」も本区のみにとどまらず世界で愛される存在であると認識しております。 本敷地がスポーツをはじめとする文化交流の場となり地域活性化につながる施設となることは、地域のみならず葛飾区全体の誇りと愛着を育て区民の主体的活動を促進するなど、街の価値をさらに高めていくことにつながるものと考えております。 今後も本敷地が「キャプテン翼」を生かしたスポーツ振興の発展をはじめ、地域のそして本区のさらなる魅力向上につながるよう、あらゆる可能性を含めて検討を進めてまいります。 以上です。
教育次長。
東新小岩運動場の利用状況についての御質問にお答えいたします。 施設がオープンした令和6年9月から令和7年1月までの利用人数は陸上競技場が3万6,161人、野球場が1万6,929人、テニスコートが2万204人、会議室が2,210人となっており、合計7万5,504人の方に御利用いただいております。 また、利用者の声といたしましては、区民を対象とした体育施設が増えたことに加えて、地域にも広く開放されたこと、個人でも陸上競技場が利用できることなどについて高い評価をいただいております。 スポーツ需要の高まりに加えて施設のオープンから約5か月が経過し認知度が向上したこともあり、多くの方々の御利用につながっているものと考えております。 以上でございます。
政策経営部長。
都市公園としての制約についての御質問にお答えいたします。 今年度行った基礎調査では敷地に係る関係法令等による制約を確認し、国内で整備されてきたスタジアムが法令上の基準とどう整合を取ってきたのかを整理してまいりました。 その結果、建蔽率や運動施設率の基準を条例で緩和しながら施設の壁面を後退させて、半屋外空間を整備したり、スタジアムのコンコースなどを開放してランニングコースを整備するなど、都市公園法等の趣旨に沿った様々な工夫を行っている事例がありました。 今後検討を進めていく上で、公共オープンスペースという都市公園本来の機能にも配慮しながら、公園やスタジアム、その他附帯施設の整備についての考え方を整理した上で、基準の緩和などについて検討をしてまいります。 次に、スタジアムの稼働率を上げるための工夫が必要との御質問にお答えいたします。 プロスポーツの試合開催後の天然芝の養生期間は、サッカーの場合でおおむね1週間程度、ラグビーの場合で10日程度、仮にコンサート開催のために天然芝上に大規模ステージを設置した場合には二、三週間程度を要し、利用が制限されるものと認識をしております。そのため、他のスタジアムの事例では試合のない日にピッチ以外の人工芝部分を活用してフィットネス教室を実施したり、選手ロッカールームやVIPルーム等を見学するスタジアムツアーを実施するなど、プロスポーツクラブが持つ影響力などの付加価値も生かしながら稼働率を上げている事例も多くございます。また、スタジアム自体に公園のような憩いの空間を持たせるなど、常に施設を利活用している事例もあります。 区でも、スタジアムがスポーツだけでなく様々な活用ができ、稼働率が上がる施設となるよう、引き続き具体的な検討を進めていきたいと考えております。 次に、スタジアム構想における専門家などの知見を取り入れた検討についての御質問にお答えいたします。 令和7年度は今回行った基礎調査の結果を踏まえて、総合建設業者や開発事業者、サッカー関係者など民間事業者へのヒアリングを実施し、本敷地の活用のアイデアをはじめ、施設整備手法や運営方法など持続可能な施設整備に向けた提案を受ける予定としております。その後、検討をさらに進めていく段階では、建築やスポーツ政策の専門家など知見を取り入れながら、多角的な検討により本区の特性を生かした施設となるよう具体的な議論を進めたいと考えております。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
企業と人への投資による地域活性化についての御質問のうち、区で実施している健康経営支援とより一層の健康経営の促進についての御質問にお答えいたします。 健康経営とは、従業員の健康づくりを経営的な視点から戦略的に実践することであり、従業員の活力向上や生産性等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や企業価値の向上につながることのほか、社会全体では国民の健康増進や持続可能な社会保障制度構築へ貢献することが期待をされています。 葛飾区では令和6年度から健康経営優良事業者認証制度を開始いたしました。これは従業員の健康づくりに取り組む区内事業者を認証し、区公式ホームページへの公表や、ロゴマークの使用を可能とすることで健康づくりに取り組む機運を高めるほか、取組へのインセンティブとして健康経営応援融資の利用も可能とする制度で、令和7年2月20日現在、182社の認証を行ったところです。 今後は認証した事業所のうち、特に先進的な取組を行っている事業所について、広報紙等で具体的な取組方法や効果を紹介していくほか、認証した事業所にアンケート等で効果や現状をお聞きし、事業の成果や課題を把握してまいります。 それらを踏まえて庁内連携を促進し、より一層の健康経営の促進を図ってまいります。 以上です。
産業観光部長。
区内企業の専門スキル習得についての御質問にお答えいたします。 従業員が専門的なスキルを身につけ、そのスキルを巧みに発揮できることは働きがいのある魅力的な職場づくりにつながるものと考えております。区では、区内中小企業の従業員が業務に必要な技術・技能・知識等の専門的なスキルを習得する費用の一部を助成する産業人材育成支援事業費助成を設けて、区内企業の従業員のスキルアップを促進しております。これまで2024年問題などの社会情勢の変化に対応して、物流事業者に対する大型等免許取得の支援、国の人材開発支援助成金を受けた企業への上乗せ助成の新設などの支援拡大を行ってまいりました。 令和7年度は大型等免許取得の対象を建設事業者に広げるほか、働きながら新たなスキルを習得しやすくするため、e-ラーニングなどの通信による技能や知識の習得、外国人従業者を日本語学校に通学させる経費も助成の対象とする予定でございます。 今後も区内企業の従業員が様々な専門的スキルを習得できるよう、企業ニーズの動向を注視し、そのニーズに合わせた支援に取り組んでまいります。 次に、企業の労働環境改善の投資に対する区の支援についての御質問にお答えいたします。 人材確保や人手不足は深刻な問題であり、今年度実施した葛飾区景況調査においても4割以上、業種によっては約7割が人手不足であると回答しております。人手不足には需要の増加、労働時間短縮など複合的な要素が影響していますが、少子高齢化が続くことが見込まれる中、今後も求人・求職のバランスが大きく変わることはないと想定されます。こうした中、人材確保の面からも企業の労働環境改善が一層重要になっていると考えます。区では昨年11月から女性や高齢者、障害のある方などをはじめとする全ての人にとって働きやすい職場環境づくりの推進による人材確保や人材定着を目的として、労働環境改善に取り組む区内中小企業に必要経費の一部を助成する事業を開始したところです。本事業の助成対象は従業員用のトイレや休憩室、ロッカー室などの新設または改修工事ですが、令和7年度は熱中症対策となるファンつき作業着など対象を拡大することを予定しています。 さらに、社会保険労務士による労務相談やしごと発見プラザでの雇用・就労支援、企業の就業規則作成等を支援するワーク・ライフ・バランス支援アドバイザー派遣事業、健康経営推進事業など労働環境の改善に向けて総合的に支援を実施してまいります。 今後も企業や関係団体と意見交換をしながら、区内企業が魅力ある職場として多くの人材に選ばれ、企業も人材も活躍することができるよう積極的に支援してまいります。 以上です。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
建築物の耐震化についての御質問のうち、木造住宅耐震助成制度の拡充についての御質問にお答えいたします。 旧耐震基準の木造住宅は昭和56年以前に建築され、既に築43年以上が経過し老朽化も進んでいることから、木造住宅耐震助成の中では除却助成の申請が多い状況でございます。 一方、人件費の高騰やアスベストの取扱い厳格化のため、除却費用が大幅に増加していることから、令和7年度から旧耐震基準の木造住宅除却助成の限度額を70万円から180万円に引き上げる予定でございます。 また、耐震改修については、令和6年8月、国土交通省が公表した木造住宅の安全確保方策マニュアルによる費用を抑えられ、工事期間も短い工法を補助対象工法に加えることで、さらなる耐震化を促進してまいります。 以上です。
都市整備部長。
本格的な耐震改修などを行えない場合の耐震助成についての御質問にお答えをいたします。 区民の命を守る観点から、部分改修等の手法も被災リスク低減のための暫定的・緊急的な方策として有効であると考えております。このため、一つの部屋を丸ごと耐震化する耐震シェルターが普及されており、耐震性能も明らかになっていることから、令和7年度より、こうした部屋型耐震シェルターの設置を促進し、助成限度額を27万円から60万円に引き上げる予定でございます。 また、部分改修及び段階的改修をする場合の対象部分や耐震性能などの条件・評価方法などについては、引き続き調査・研究を行っているところでございます。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
新小岩地域のまちづくりについての御質問のうち、エリアマネジメントの課題に関する意見についての御質問にお答えいたします。 新小岩地域におけるエリアマネジメントの取組といたしましては、葛飾区は地域との協働により、令和5年度からにぎわい創出イベントの社会実験を行うとともに、地域の持続可能な活動にするため、実験結果の検証をしているところでございます。 社会実験の一部には、今年度から地域団体主催のイベントとして実施されているものもありますが、運営費用や設営・撤収の手間が大きな負担となっているとの声を地域からお聞きしております。また、実験結果の検証においても、イベントの収支バランスや担い手確保の課題が明らかになっております。 エリアマネジメントを持続可能な取組としていくためには、こうした課題の解決を図っていくことが重要であり、運営費用につきましても様々な資金調達の仕組みを考える必要があります。また、エリアマネジメント活動を広く知ってもらうとともに担い手の確保につながるよう、SNSや広報紙による周知方法の工夫をするなど持続可能なエリアマネジメントに向けて、地域の声を聞きながら協働で取組を進めてまいります。 以上です。
都市整備部長。
防災都市づくり推進計画における整備地域の除外についての御質問にお答えをいたします。 東京都の防災都市づくり推進計画は、震災における被害拡大を防ぐため、安全・良質な市街地を形成することを目的とした計画でございます。 東京都は令和6年度末に本計画の基本方針、令和7年度末に本編を改定する予定であり、現在基本方針の改定案についてパブリックコメントを実施しております。 本計画の整備地域である松島・新小岩駅周辺地域は、震災時に甚大な被害が想定される地域として指定を受けておりますが、このたびの基本方針の改定案における整備地域の除外の考え方は防災性を確保されたと判断できる一定の基準を設定し、町丁目単位で除外するというものでございます。 この考え方に基づき、今回の改定案では都内で一律の基準で除外しておりますが、当該地域については地域の実情にきめ細かく対応できていない部分もあると認識しております。お話の新小岩一丁目は町丁目単位で考えますと、商業地域である駅周辺などの東側エリアは防災性が確保されていると判断できますが、西側エリアでは幅員4メートル未満の狭隘な道路や狭小な木造住宅が密集している地域が残されており、地域の防災性が確保された町丁目としては判断し難いと考えております。このため、区では新小岩一丁目を整備地域から除外せず、防災性向上の取組を継続できるよう引き続き東京都と協議を行ってまいります。 以上でございます。
7番、片岡ちとせ議員。 〔7番 片岡ちとせ議員 登壇〕(拍手)
日本共産党葛飾区議団を代表して、質問を行います。 まず昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、確実に世界的平和への声が高まっているにもかかわらず、アメリカのトランプ大統領は「パレスチナ・ガザ地区を所有する」と、国際条約違反の発言をしました。パレスチナ住民の主権を奪い、力ずくで排除するイスラエルのジェノサイドと、それを後押しするトランプ大統領の極めて暴力的な政治姿勢。そして、それをとがめることもしない石破首相に日本共産党葛飾区議団として厳しく糾弾し、ガザの時限的停戦だけでなく、恒久的なパレスチナの開放を求めます。 さて、青木区長は来年度、予算編成に当たっての冒頭と本会議初日の所信表明で、日本経済の現状認識について「雇用・所得環境の改善、日本経済は緩やかな回復傾向」と表現しました。 しかし、賃上げは一部企業にとどまり、物価高が賃上げを上回り、実質賃金は低下しています。米の価格は2020年比で1.7倍にも達し、備蓄米の放出をしても深刻な事態です。ガソリン価格も過去最高水準を更新し、エネルギー価格の更新が全ての物価を引き上げています。帝国データバンクの定期調査によれば、昨年11月の調査で、既に2025年度の値上げ品目は前年を上回り、今後の物価高騰が区民の暮らし・営業を直撃し、より一層深刻になることは明らかです。勤労世帯の103万円の壁は引き上げられる様子ですが、ここで指摘しなければならないのは、これにより区民の実収入が増えるのに、区長は区民税の減収を不安定要素としていることです。自治体のトップとして区民の収入増になる政策は歓迎すべきであり、国の予算、法律の改定によって、区が税収減にならないように国に手当をするよう、区長が要求すべきではないでしょうか。答弁を求めます。 次に、6号補正と2025年度予算案についてです。 来年度予算に盛り込まれた修学旅行等の無償化、がん検診の無償化、補聴器購入助成の増額と対象者の拡充などは区民の切実な願いであり、我が党も繰り返し要求し、実現してきたことは歓迎すべきことです。 しかし、部分的な改善が進んだ一方で、大きく深刻な問題が存在しています。それは区民の暮らしと福祉の増進のために使われるべき財源を、庁舎移転のための積立てや基金への積立てへ必要以上に上積みしていることです。これは将来世代にまで禍根を残す可能性のある重大な問題です。 収入増の要素として特別区民税の増を挙げていますが、その最大の要因は定額減税が最大の要因です。地方消費税交付金の増も、実態は物価高騰による消費税負担増であり、多くの労働者の実質賃金が上がらない下で区民の痛みになっています。さらに、インボイス制度が導入され、以前の非課税業者から消費税の負担を強制したからにほかなりません。過去最大の予算編成が本当に区民生活の幸福に直結していると区長は認識しているのか、答弁を求めます。 そこで、6号補正予算と2025年度の当初予算の歳入・歳出について、また、財政操作と区民の切実な願いに応える財源について指摘します。 2024年度6号補正予算では、財調基金等へ31億円の減額補正が計上されていますが、あえて補正で減額する必要があるのか。ましてや、4号補正、物価高騰緊急対策支援金に14億円、5号補正、非課税世帯等給付金で30億円を財調基金から支出済みとなっていますが、事業途中でもあり総額が定まっていません。同時に、この4号・5号補正予算の財調基金支出済額は44億円となりますが、制度上、2024年度決算が報告されるまで未確定の金額となります。ですから、財調基金の減額補正分と4号・5号補正予算の支出済額の合計は75億円となります。6号補正の歳出も問題山積みです。再開発事業の庁舎保留床の増額におびえてか5億円を積み増し、また財政管理費に約52億円を積み増しました。これらを合計すると、132億円もの財源が現にあることになります。 加えて、2025年度当初予算では、当初予算の積立額は公共施設等整備基金、教育施設を除くと約6億円、減債基金14億円、庁舎基金15億円で、必要のない基金の積立金35億円を区民要求実現の財源にできます。 さらに、区民合意もないプール建設に13億円、今こそ見直しを必要とする庁舎保留床購入計画の前提となる立石駅周辺再開発関連予算に37億円支出を削除により、都合217億円もの財源を生み出すことができます。 この財源を生かし、次の3つの分野で区民から切実に求められている要求の実現・改革を求めます。 第1に、暮らしと営業の応援についてです。 まず、物価高騰に苦しむ区民への支援策として、新たな給付金支給を対象を拡大して実施してはどうか。 また、中小企業への物価高騰緊急対策支援金は、次年度に額を拡大して早期に実施してはどうか、答弁を求めます。 次に、住宅の確保についてです。 杉並区では区営住宅の抽せんに外れた区民に、家賃を支給する制度を来年から実施します。住まいは人権という視点で、家賃負担に窮する区民への支援策が必要です。そこで、新たな区営住宅を建設し供給すべきではないのか。また、家賃助成制度を新設し実施するなど検討すべきと思うがどうか、答弁を求めます。 さらに、義務教育の完全な無償化についてです。 品川区は修学旅行のほか、中学校制服の無償化を表明しました。本区ではどのように考えるのか、答弁を求めます。義務教育の完全無償化を加速するためには、区・区教委としてどうしていく考えか、答弁を求めます。 そして、子供への支援についてです。 東京都がゼロ歳から2歳の第一子の保育料無償化を今年9月から実施します。ならば、区独自で4月から8月までを無償化できるようにしてはどうか、答弁を求めます。 国民健康保険だけが未就学児からも保険料を徴収しています。この不公平を解消するために、区独自で全額保障してはどうか、答弁を求めます。 保育料無償化の次は、学童保育クラブ使用料の無償化に向かって区として検討すべきではないのか、答弁を求めます。 第2に、区が関わる雇用の抜本的な改革です。 日本の労働者の実質賃金はピーク時の1996年から年収で平均74万円も減少し、さらに非正規雇用者はこの20年で約1.4倍、620万人も増加し、2,124万人に達しています。低賃金で不安定な労働者を生み出してきた背景に、葛飾区という区内最大の事業者が事業を過剰に合理化し、会計年度任用職員制度を悪用して正規雇用を減らし、非正規公務員を都合よく使ってきたことがあるのは明らかです。 1つ目に、会計年度任用職員の問題です。 本区で働く職員は約5,700人、うち会計年度任用職員は約2,400人で、その80.5%に当たる約1,900人が女性です。本区の区政運営の多くを会計年度任用職員が支えており、そのほとんどが女性であると言えます。特に、福祉部・子育て支援部・教育委員会で雇用される会計年度任用職員は子供の育ちや区民の健康を支える高度で重要な業務の担い手です。安定的な事業の運営は安定的な人材の確保が欠かせません。女性労働者への間接差別を解消し、格差是正につなげるためにも、会計年度任用職員の全職種での大幅な賃上げと待遇の改善を行うべきではありませんか。また、鳥取県は会計年度任用職員を正規雇用にすると話題になっています。本区でも、正規雇用に転換する制度を検討していくべきではないのか、答弁を求めます。 2つ目に、公契約条例による賃金の底上げです。 葛飾区は中小企業のまちだと誇りに思うならば、葛飾区公契約条例で価格や労働条件を具体的に示し、末端の労働者の暮らしを守る実効性のある条例に変えていくべきです。令和7年1月、世田谷区は公契約条例の労働報酬の下限額を引き上げました。国土交通省定義の51職種技能労働者に該当しない労働者に対して、時間額1,460円以上、工事請負契約以外の契約や委託などに対しても1,460円以上となるように改定を行いました。これについて公契約適正委員会が世田谷区のみならず、近隣地域及び全国へ賃金引上げの効果が波及していくことも念頭に置いた改定であると述べています。この姿勢に学び、葛飾区でも公契約条例に賃金条項を明記すべきではないでしょうか。 福岡県直方市の公契約条例は、工事だけでなく指定管理者の賃金にも適用しています。指定管理者となった法人で働く人の労働条件が、公務として本当に守られていいのかが問われています。労働法制の保護の下に置かれない指定管理者の業務請負を根絶するため、改善が進まない指定管理者への業務委託を直営で事業実施するように検討すべきと思うがどうか、答弁を求めます。 3つ目に、介護などケア労働者の支援についてです。 令和6年度から介護保険の報酬のマイナス改定が影響し、訪問介護事業所の倒産は全国で過去最高の174件、東京都が最多の22件となっています。マイナス改定に加え、コロナ禍に調達した借入金の返済が開始されたために資金繰りが悪化し、経営的体力のない小さな事業所の継続が危ぶまれます。今後、ヘルパー自身の高齢化など、在宅介護を希望する高齢者に必要なサービスを提供できなくなる。そのために、子が介護離職をせざるを得ないという介護崩壊を生む可能性が大いにあります。区は在宅介護を宣伝していますが、介護を支えるケア労働者の質と量をどう担保するのか、答弁を求めます。 介護関係9団体の調査によると、正規の介護職員の賃上げは物価上昇率に届かず、春闘相場を大きく下回ります。続く物価高の中で、全産業平均より月額7万円も低い賃金が介護職の人材不足を加速させていることを直視し、区として対策を講じるべきです。流山市で行う独自の賃金補助を参考にして、区独自に介護職への直接の賃金補助を行うべきではないか、答弁を求めます。 4つ目に、シルバー人材センターで働くシニアへの支援です。 2025年の公的年金額の改定は物価上昇率より0.8ポイント低い1.9%の増にとどまり、年金の実質削減が続く中で、シルバー人材センターからの収入は低年金での暮らしの支えだという会員はたくさんいます。インボイス制度が始まったために、センター会員がフリーランス扱いになり、この先の法改正や収入に対し不安を抱いています。シルバー人材センターへの発注額は毎年の最低賃金を超え、インボイス制度による課税分以上に発注金額を設定するべきではないでしょうか。さらに、シルバー人材センターで働くシニアはセンターで直接雇用する労働者とすべきではないか、答弁を求めます。 第3に、大型開発計画の抜本的な見直しです。 1つ目は、区役所庁舎移転計画についてです。 物価高の影響により資金計画が破綻し、各地の再開発計画は見直しが行われています。明らかに再開発の潮目の変化が起きているにもかかわらず、本区の立石駅北口再開発は庁舎保留床に幾らかかるかも分からない状態のまま、今年3月に庁舎保留床の譲渡に関する協定の改定案を締結しようとしています。そして、それを前提に5月には再開発組合が本体工事の入札を予定しています。 昨年10月に240億円余とされていた庁舎保留床は380億円と推計しましたが、その数字は青天井の勢いで膨らむ可能性があります。東棟を建設する特定業務代行者から提案された特約案は、再開発組合からさえも高いと、まだ合意されていません。庁舎保留床の譲渡に関する協定の改定そのものが、どれだけ上昇するか分からない価格で区が購入することを約束させる血税投入の仕掛けづくりになっています。民間事業者同士のスライド制度が区の保留床価格に導入される合理性はなく、庁舎保留床の譲渡に関する協定の改定に応じられる段階ではないと思うがどうか。 物価高騰で区民も区も困難な状況であり、今後の大規模開発計画全体の在り方が問われる局面にもかかわらず、青天井の税金投入になりかねない前提で、6号補正と来年度予算で大金を基金にため込もうとしています。そもそも、再開発により保留床を取得して庁舎建設をするという手法を取ったことが、時勢に合わせて計画内容を再検討できない矛盾を生んでおり、突き進むだけの立石駅北口再開発事業を救済するものです。今必要なのは、大胆な見直しに着手することだと思うがどうか。 2つ目に、東新小岩運動場のスタジアム構想です。 この運動場を都市計画公園として都市計画決定するための手続を進めるため、今年3月に調査の概要の説明会が計画されています。しかし、その調査結果の概要は都市計画公園としての都市計画決定という単純なものではなく、まさにスタジアムをどう建設するかというスタジアム先にありきの構想です。しかも、来年度中に都市計画決定まで進み、その後、事業認可へと進むスケジュールです。 2024年の子ども世論調査で、増やしてほしい施設の第1位は公園です。スタジアム建設は区民合意の上に立ったものではなく、区長の号令で関係部局が準備しているものにほかなりません。公園PFI事業は都市計画公園内50%以下とする建物面積制限を弱めるものであり、この事業でスタジアム化すれば公園内の建物面積が緩和され、都市計画公園の機能を損なうのではないでしょうか。 このまま、国・都・財界関係者の言いなりで開発ベースのスタジアム建設となれば、区の財政的負担を招きかねず、無責任な計画になることは断じて許されません。改めて都市計画公園としてどうあるべきか、区民全体へのアンケート調査や世論調査を行い、区民の意見を集約すべきと思うがどうか、答弁を求めます。 最後に、安心と安全のインフラ整備についてです。 八潮市の道路陥没事故はどこでもあり得る大問題であり、事故後、様々な調査が行われています。昨年だけでも都内で350件の陥没事故が起きており、事件後も各地で道路の陥没が報道されています。 今回、八潮市で起きた下水管と同レベル、晴天時1日30万トンで直径2メートルの下水管は都内でも19キロあると言われており、日常のインフラ整備を怠ってはならないことへの警鐘を鳴らす事件になっています。八潮市の陥没事故を教訓に、上下水道の配管や上部道路の調査や、早期の補修を東京都と連携して行うべきではないか、答弁を求めます。 そもそも、上下水道は公共財であり商品ではありません。しかし、新自由化路線が進められてきた世界各地では水道事業の民営化が進み、利益を出すために料金の大幅値上げを行い、当該地域住民に大打撃を与えているとレポートされています。上下水道事業は東京都の事業ですが水道局の民営化が進み、料金未払い世帯への血も涙もない断水に追い込むやり方に批判が上がっています。 その一方で、お台場に世界一の噴水を建設する構想を小池都知事が表明し、水の供給先が間違っていると批判が上がっています。料金未払いの場合、すぐに給水停止とせず、訪問や相談を行い、生活再建につながる人道的対応を行うべきと東京都に進言すべきではないか、答弁を求めます。 集中した地域だけに建物も建設費も高くなる再開発よりも、どこでも安心して暮らせるインフラ整備を最優先にしたまちづくりこそ求められていると指摘をして質問を終わります。(拍手)
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
片岡議員の御質問にお答えいたします。 補正予算と新年度予算編成についての御質問のうち、税収減に対する国への要求についての御質問にお答えいたします。 国では令和7年度の税制改正において、いわゆる年収103万円の壁の見直しについて様々な議論がされており、本区への影響額は定かではありません。このため、現時点で減収分の補填を国に要求することは考えておりませんが、引き続き国の議論を注視してまいります。 次に、予算編成に対する認識についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案ではSDGsの実現と本区の持続可能なまちづくりの推進に向け、子育て・教育環境の充実、健康・長寿のまちづくり、安全に暮らせる環境づくり、環境に優しく快適でにぎわいあるまちづくりといった柱を軸に、子供から高齢者まで幅広い世代の方々が住んでみたい、住み続けたいと思える魅力的なまちづくりを進めるための施策を掲げております。また、こうした施策により一層推し進めるためにDXを積極的に推進して、区民サービスの利便性の向上を図るとともに、行政効率を高めながら事業展開を図ってまいります。 こうして編成した令和7年度当初予算案は、区民生活の幸福に直結する予算案となったものと認識をしています。 以上です。 次に、財政を生かした区民要求の実現と改革についての御質問のうち、会計年度任用職員の賃上げと待遇改善に関する御質問にお答えいたします。 会計年度任用職員の報酬については、類似する職務に従事する常勤職員の属する職務の級の初号級の給与月額を基礎として、職務の内容や責任・知識・技術及び職務経験等の要素を考慮して定めるとの考え方に基づき設定をしております。会計年度任用職員の報酬額は常勤職員の給与と相関性があることから、常勤職員の給与が改正される場合には、会計年度任用職員の報酬額についても見直しを行っており、今年度常勤職員の給与が増額改定されたことから、会計年度任用職員の報酬額についても増額改定したところでございます。 また、待遇面については、今年度に妊娠出産休暇と病気休暇の一部を有給化したほか、次年度に向けて無給の休暇である子の看護休暇と短期の介護休暇の有給化に向けて準備をしており、待遇の改善を図っております。 以上です。
福祉部長。
給付金についての御質問にお答えいたします。 現在、区では、国の国民の安全・安心と持続的な成長に向けた総合経済対策に基づき、物価高騰による家計への負担感が大きい低所得世帯に対して、重点支援給付金給付事業を実施しております。この給付事業では国が定める住民税均等割非課税世帯への給付だけではなく、区独自の取組として住民税均等割のみ課税世帯への給付も実施することで、より多くの世帯への支援を行っているところです。こうしたことから、現時点でさらに新たな給付金支給について対象を拡大して実施する考えはございませんが、引き続き国の動向を注視しながら国の経済対策に合わせて適切に対応してまいります。 次に、国民健康保険料の未就学児保険料の区独自の補助についての御質問にお答えいたします。 国民健康保険料の未就学児の均等割につきましては、令和4年4月から5割の軽減を開始するとともに、均等割保険料の2割・5割・7割軽減を受けている方には、さらに5割を軽減しています。この未就学児の均等割保険料の軽減について、特別区長会は令和3年度以降、毎年度厚生労働大臣に対して軽減の対象を未就学児以外に拡大すること等の対策の強化を要望してきました。今年度は軽減対象を現行の未就学児までという制限を撤廃し、公費による軽減割合の拡大を早急に検討することとの一歩踏み込んだ要望をしているところです。今後も特別区長会の提言に対する国の動向を注視してまいります。 次に、介護を支えるケア労働者の質と量の担保についての御質問にお答えいたします。 区では介護サービスの質の向上のため、介護職員のスキルアップに向けた研修を実施するほか、資格取得のための費用助成などの取組を行っています。また、介護人材の確保に向け、合同就職説明会や入門的研修である生活介護員研修などを実施しています。さらに、ICT機器や介護ロボット等機器導入費用への助成などにより、業務効率化や職員の負担軽減をすることで、結果として充実したケアの確保を図ってまいります。 このように、様々な面から介護事業所を支援することで、引き続き介護人材の確保や育成につなげてまいります。 次に、介護職への賃金補助についての御質問にお答えいたします。 国は今年度の介護報酬改定において、介護職員の処遇改善に向け全体で1.59%のプラス改定を行うほか、処遇改善加算について加算の一本化と加算率の引上げを行いました。さらに、昨年12月に成立した国の補正予算では処遇改善加算の取得事業所を対象として、職員1人当たり平均5万4,000円を補助することを予定しています。 このような状況から、現時点において区独自の介護職への直接の賃金補助を行う考えはございませんが、引き続き国の動向を注視してまいります。 次に、毎年の最低賃金及びインボイス制度に伴う発注金額の設定、シルバー人材センターで働く会員の直接雇用についての御質問にお答えいたします。 シルバー人材センターでは区と委託契約を締結する際に、会員への配分金がその年の最低賃金を下回らないように業務の内容に見合った契約金額を設定し、受託収入と事業経費等を勘案しながら配分金単価を設定しています。また、インボイス制度導入に伴う消費税分につきましては、制度開始当初から必要な経費として消費税分を見積りに含め、契約を締結していると聞いております。さらに、直接雇用につきましては、シルバー人材センターは希望する高齢者に臨時・短期または軽易な就労・働く場を提供することで生きがいにつなげることを目的に設置するとの趣旨から、会員を直接雇用することは考えてはいないと聞いております。 これらのシルバー人材センターの運営に関することにつきましては、理事会等での決定を踏まえていることから、区ではシルバー人材センターの意向を尊重してまいります。 以上です。
産業観光部長。
物価高騰緊急対策支援金についての御質問にお答えいたします。 エネルギー価格や原材料費の高騰により、事業活動に影響を受けている区内事業者を支援する物価高騰緊急対策支援金は令和4年度・5年度に引き続き、本年度も令和7年2月1日から申請受付を開始しております。前回、前々回とも大変多くの事業者の方から申請をいただき、事業継続の一助になるとの声をいただいているところです。 この物価高騰緊急対策支援金は3月末までを申請期間としておりますので、対象者となる事業者全てが申請できるよう引き続き周知を行ってまいります。 現時点で支援金の額を拡大して再度実施する考えはございませんが、引き続き社会経済情勢を注視し、様々な角度から必要な支援を行ってまいります。 以上です。
都市整備部長。
区営住宅の新規建設及び家賃助成制度の新設についての御質問にお答えいたします。 都営住宅を含めた区内の公営住宅管理戸数は1万2,000戸を超えており、現在のストックを最大限活用していくことで供給は足りるものと想定しております。このため、新たに区営住宅を建設する予定はありません。 また、区は高齢者向け優良賃貸住宅やセーフティネット専用住宅の運営に賛同する民間賃貸住宅賃貸人に対し、家賃低廉化助成を実施しているほか、葛飾区居住支援協議会を通じて民間賃貸住宅への住替支援事業を進めており、高齢者をはじめとする住宅確保要配慮者が安心して住み続けられる環境を支援しております。このため、入居者本人に対する家賃助成制度の新設は予定しておりません。 以上でございます。
教育次長。
義務教育の完全無償化についての御質問にお答えいたします。 品川区が令和8年度から中学校の制服を無償化することは承知しております。 一方、本区において来年度から実施を予定している義務教育の無償化は、修学旅行や副教材など学校での活動に直接的に必要となる費用を対象としていることから、制服については無償化の対象には含めておりません。 また、今後の方向性につきましては必要性や状況を踏まえて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
子育て支援部長。
保育料についての御質問にお答えいたします。 ゼロ歳から2歳までの第一子の無償化につきましては、東京都が令和7年9月からの実施を予定しており、区においても東京都の財源を活用しながら保育料の無償化を行う準備を進めております。 したがいまして、区独自で4月から8月までの期間、ゼロ歳から2歳までの第一子の保育料無償化を実施する考えはございません。 次に、学童保育クラブ使用料に関する御質問にお答えいたします。 学童保育クラブ使用料につきましては、多子世帯の使用料軽減を行うとともに、住民税非課税世帯について使用料免除とするなど負担軽減に努めているところでございます。 このような中、学童保育クラブ使用料の無償化について実施する考えはございませんが、今後も社会経済状況や区民ニーズを十分に見据えた上で、適切な使用料について引き続き研究してまいります。 以上でございます。
総務部長。
会計年度任用職員を正規職員にする制度を検討していくべきとの御質問にお答えいたします。 会計年度任用職員は特定の学識・経験に基づく業務等に任期を限って任用するものであり、正規職員との役割分担や職務内容を確認の上職を設定しており、正規職員と同様の能力実証は行われておりません。 また、公務員の任用に関わる平等取扱いの原則等の観点からも、会計年度任用職員をこのまま、あるいは優先的に正規職員として任用することは困難であると認識しております。 次に、公契約条例に賃金条項を明記すべきとの御質問にお答えいたします。 公契約条例は、区民福祉の向上及び地域経済の健全な発展を目的として制定されたものであり、労働者の労働条件の向上を図るという趣旨につきましては十分に理解しているところであります。しかし、賃金につきましては適正な労働条件を確保することを前提に、労使間で決定するものであること、物価や人件費が高騰している状況における事務量や経費などの増加は、区内中小企業に与える影響も大きいものと考えております。そのため、公契約条例を定めている他の自治体の取組状況を参考に、広く関係団体の意見をお聞きしながら、本区の公契約条例の在り方を引き続き検討してまいります。
政策経営部長。
指定管理者への業務委託の直営実施についての御質問にお答えいたします。 指定管理者制度は、民間事業者の柔軟な発想を生かした経営手法や運営のノウハウを活用することにより、区民サービスの向上、利用者の要望に対するより迅速な対応などを図ることを目的とした制度で、区では平成18年度から指定管理者による施設の管理運営を導入しています。このように、民間活力を活用した区民サービス向上の視点から、今後も制度のメリットを生かし施設の管理運営を行っていくべきと考えているため、直営による事業実施は考えておりません。 次に、スタジアム整備による都市公園の機能と、区民の意見の集約についての御質問にお答えいたします。 東新小岩運動場の敷地については、都市計画公園としてスタジアム整備を検討していくこととしています。そのため、スタジアム整備に当たってはオープンスペースのある都市公園の機能を損なうことがないよう検討を進めてまいります。また、計画を進めていく際には、民間活力を生かした整備手法をはじめ様々な手法を検討していく予定としており、検討を進めていく中で機会を捉えて区民の皆様の御意見を伺ってまいります。 以上です。
総合庁舎整備担当部長。
庁舎保留床の譲渡に関する協定についての御質問にお答えします。 市街地再開発事業では、制度上、必要な費用を補助金と保留床を売却したお金で賄うこととされています。そのため、工事請負契約自体は再開発組合と特定業務代行者との間で締結される契約となりますが、工事に要する費用のうち、当然、相当分が保留床に転嫁されることになります。その仕組みから考えると、工事請負契約の締結に合わせて、区と再開発組合との間で結ぶ協定書にも同様のスライド条項を設けることに合理性はあると考えますし、所要の改定を行う必要もあると考えております。 次に、庁舎移転の計画見直しについての御質問にお答えします。 再開発事業は、災害時の家屋倒壊や火災の発生などに対する地域の防災性を高め、安全で安心なまちづくりの実現を図る上で必要な取組です。また、新庁舎移転の計画は、交通利便性など様々な検討を踏まえ、立石駅北口地区の再開発事業に合わせて移転することとしたものです。 お話のとおり、庁舎移転につきまして、昨今の物価高騰などの影響により工事費が大きく上昇しております。今後も工事費の上昇に十分留意し、移転に係るコストを考えながら取り組んでまいりますが、お話のような大胆な計画見直しについては、再開発事業への影響、とりわけ権利者の皆さんの生活再建への影響などを踏まえ、十分な検討が必要になると考えます。このため、現時点では直ちに大胆な計画の見直しをするといった考えはございません。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
安心と安全のインフラ整備についての御質問のうち、埋設物の調査や早期の補修についての御質問にお答えいたします。 区道は、主要な道路について、上下水道やガスなどの埋設物の有無に関わることなく計画的に空洞調査を実施し、その結果を踏まえて復旧対応を行っております。この調査により、発生原因が、例えば都の管理する上下水道施設の場合、区から空洞の位置情報や状態などの調査結果を提供し、東京都と連携して対応しております。また、道路占用の許可の際には、道路法を遵守し、上下水道などの占有物件を常時良好な状態に保つとともに、道路構造または交通に支障を及ぼさないよう指導を行っているところです。 引き続き、各埋設物の管理者に対し、施設の健全性の確認や適切な保全を求めてまいります。 以上です。
福祉部長。
水道料金が未払いの場合の訪問や、相談支援についての御質問にお答えいたします。 区では、水道・ガス・電気が止められて困ったという方から相談があった場合、高齢者支援課をはじめ庁内の各部署が相談に応じ、関係機関と連携を図りながら、一人一人の状況に合わせて生活再建に向けた支援をしています。 一方、平成29年2月に東京都水道局と締結した「行政による支援を必要とする者に係る情報の提供に関する協定」では、契約者の安否確認が必要な緊急時などには、東京都水道局が区に通報することになっています。 水道料金の未払いによる給水停止となる世帯は、その背景として、加齢による認知機能の低下や経済的な問題が潜んでいることもあります。このため、東京都水道局で異常を発見した場合に区に通報・相談できる仕組みをさらに強化できないか、東京都と協議してまいります。 以上です。
暫時休憩いたします。 午後3時10分休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 午後3時30分再開
休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質問を続けます。 19番、小林ひとし議員 〔19番 小林ひとし議員 登壇〕(拍手)
みらい葛飾(生活者ネット・無所属)の代表質問を行います。 今回は、区政への信頼を揺るがしかねないバルサ葛飾校・キッズチャレンジ未来の問題を冒頭に質問いたします。 まずは、区民の税金を食い物にすることは許されません。ましてや、行政が手を貸すことなど決してあってはなりません。 これまでの経緯は、本区は平成27年1月、キッズチャレンジ未来と協定を締結し、商用利用を隠してグラウンドの優先利用権を付与、4億6,000万円の税金を投じて追加整備をいたしました。この問題は議会でも再三指摘されました。そして、昨年9月末、決算報告書で1,000万円超の接待交際費と事業譲渡が発覚いたしました。キッズチャレンジ未来は表向きは青少年団体、しかし実態はグラウンドの仲介と行政への口利きを行うブローカー的な存在でした。その見返りに自由に飲み食いできる数千万円規模の財布を手に入れた、まさに昨年、私が指摘したとおりであります。 さて、今日の質疑の中心は事業譲渡です。単なる報告漏れではなく、実は2つの重大な問題が浮かび上がっています。 1つ目は、発覚後の区の対応が異常にスムーズなことです。政策破棄も含め慎重に検討すべきであるところ、区は精査もせずに譲渡先の優先利用を既定路線として締結寸前に至っています。事業譲渡に関して議会で説明できないような事情でもあるのでしょうか。私には、誰かの行為の尻拭いのために組織ぐるみで隠蔽するために動いているようにしか見えません。 2つ目は4,900万円の譲渡額の根拠です。譲渡先には、運営ノウハウ、バルサの商標使用権もある一方、キッズチャレンジ未来には資産はなくグラウンドの優先利用権のみ、にもかかわらずこの4,900万円、一体何の対価なのでしょうか。提示を拒めば優先利用権の売買を疑われても仕方がありません。事実なら、自治体の優先利用権が売買され、前代未聞のスキャンダルに発展し、その責任は区長にあります。 そこで質問いたします。 (1)協定締結をした区長に伺います。 ①平成27年1月、区長が締結したキッズチャレンジ未来との協定は区政に大きな禍根を残しました。行政運営がゆがめられ公平性が損なわれただけではなく、締結先団体の決算報告書からは接待交際費に年間1,059万円を費やし、6,000万円もの長期借入れが計上され、代表理事に1,600万円を貸付けするなど、青少年団体として健全性を疑わせる不透明な内容です。区長はこの事実をどのように受け止めているのですか。御所見をお聞かせください。 ②協定に基づき提供されたグラウンドは、当初から商用利用を議会に隠蔽し締結先団体に優先利用を認めてきました。さらに、区民の税金4億6,000万円を投入して追加整備を行いながら30分900円という極めて低廉な料金で貸し出され続けています。しかし、商用利用が前提であるにもかかわらず、条例改正による適正な使用料の見直しを怠った区の不作為は区民の利益を著しく損ない、背任行為に該当する可能性が極めて高いと考えますが、区長の見解を伺います。 ③協定締結時の政策企画課長であり現在の副区長が庁内では最も経緯を含めて把握していると思いますが、区長は小林副区長から適宜報告や説明を受け、情報や認識を共有されていますか。キッズチャレンジ未来に関してはどのような報告を受けていますか。 ④小林副区長は、平成22年4月から平成30年3月までの8年間にわたり政策企画課長を務めてきましたが、任命権者である区長が8年間同一のポストに据え置いた理由について御説明をお願いいたします。 ⑤区長は昨年、私の質問に対し、日頃の長年の行動から見て信頼できる人物として副区長に任命したと答弁されました。現時点においても小林副区長に対する信頼に変わりはありませんか。また、任期満了まで副区長としての責務を果たさせるお考えですか、お聞かせください。 ⑥キッズチャレンジ未来がAmazing Sports Lab Japanへ事業譲渡した事実について、協定の根幹に関わる重要な事案であるにもかかわらず区への報告がありませんでした。この件について、ア)区長が事業譲渡について、いつ、誰から報告を受け、その際に何か指示を発したかどうかについてお聞かせください。イ)本区とキッズチャレンジ未来との解約合意書と本区とAmazing Sports Lab Japanとの協議開始を同じ回議用紙で決裁しましたが、区長は事業譲渡を承認されたのですか、また、その際の判断根拠も併せて伺います。ウ)事業譲渡の算定根拠について、区長は協定に基づくグラウンドの優先利用の権利が売買金額に含まれる可能性を考慮されましたか。 ⑦本区が協定で認めたグラウンドの優先利用の権利が事業譲渡の算定根拠に含まれていた場合、地方自治法238条の4(公有財産の目的外使用)や、民法703条(不当利得)に抵触する可能性があり、区の不作為が問われる事態となります。区長は直ちに調査を指示し、優先利用の権利が譲渡価格の算定に含まれていたかを明確にすべきと考えますが、区長の見解を伺います。また、調査を行わないと判断した場合、その理由を具体的に示す責任は区長にあります。その場合、どのような判断根拠に基づいて結論に至ったのか具体的にお示しください。 ⑧仮に事業譲渡金額の算定根拠に本区との協定に基づく優先利用の権利が含まれていたと判明した場合、ア)第三者委員会を設置して協定締結の経緯から解約合意書に至るまでの意思決定の適正性を徹底的に検証すべきと考えますが、区長の見解を伺います。イ)Amazing Sports Lab Japanとの優先利用に関する協議を打ち切るべきと考えますが、区長の見解を伺います。 (2)財団法人キッズチャレンジ未来から株式会社Amazing Sports Lab Japanへの事業譲渡について。 ①予算審査特別委員会の追加資料として、事業譲渡に関する資料及び譲渡金額4,900万円の算定根拠が分かる資料を要求いたしましたが、双方から提出できないとの回答がありました。ア)双方が提出を拒否した理由について、ありのまま御報告ください。また、その理由について本区は納得されているのか、御説明ください。イ)本区は、事業譲渡価格の算定に優先利用の権利が一部含まれていることを薄々気づいていたからこそ、あえて関係書類の提出を求めなかったのではありませんか。区の認識を伺います。ウ)本区は事業譲渡の確認作業について、決算報告書の写しで確認し、先方から口頭説明のみに依拠し、正式な譲渡契約書等の関連書類を確認していないという理解でよろしいでしょうか。区の認識を伺います。エ)仮に事業譲渡価格の算定に優先利用の権利が含まれていた場合、区の不作為による重大な過失に当たると考えますが、区の認識を伺います。 ②キッズチャレンジ未来は赤字経営であり、特筆すべき資産や知的財産も確認できません。サッカースクールの運営ノウハウはむしろAmazing Sports Lab Japanのほうが持っているはずです。それにもかかわらず、Amazing Sports Lab Japanへの譲渡金額は4,900万円と非常に高額です。ア)譲渡金額の算定根拠について、本区はどのように認識していますか。イ)譲渡金額及び事業譲渡の内容について、本区に説明はありましたか。 ③事業譲渡について、次の5項目は単に民間同士の話ではなく、本区のグラウンドの優先利用に関する重要な事項であります。つきましては、キッズチャレンジ未来及びAmazing Sports Lab Japanの両者にヒアリングを行い、誰からヒアリングしたかが分かるように答弁してください。ア)協定に基づく優先利用の権利は譲渡金額の算定に含まれていますか。イ)譲渡金額の協議はいつから始めましたか。ウ)キッズチャレンジ未来の設立当初から事業譲渡の前提はありましたか。エ)事業譲渡はどちらから持ちかけた話ですか。オ)事業譲渡を葛飾区に報告しなかった理由は何ですか。 ④事業譲渡という協定の根幹に関わる重要事項について、なぜ文教委員会で正式な報告がなされなかったのですか。また、区は文教委員会に報告する必要があると認識していなかったのですか。 (3)財団法人キッズチャレンジ未来との解約合意書に至る経緯について。 解約合意書の回議用紙の趣旨に、令和5年4月1日付でバルサアカデミー葛飾が法人から共同運営先と説明を受けていた株式会社Amazing Sports Lab Japanへ事業譲渡されていたことが令和6年9月30日付で収受した法人の第12期決算書により判明したとありますが、①本区が共同運営先として説明を受けた時期についてお示しください。 ②説明を行った人物及び説明を受けた区の担当者についてお示しください。 ③具体的な説明内容をお聞かせください。 ④共同運営と説明を受けた際は事業譲渡に関する説明は一切なかったのですか。 ⑤決算書を収受した直前の9月2日にも、葛飾区・キッズチャレンジ未来・Amazing Sports Lab Japanの3者による打合せが行われていますが、ア)共同運営の確認時に事業譲渡の説明がなかったのは不自然ですが、実際に説明がなかったのか伺います。イ)秋元代表理事は、キッズチャレンジ未来の役割について、議事要旨では「区との窓口であり、グラウンドの確保などです」と発言し、引き続き協定の当事者として関わろうとしていたことから事業譲渡を意図的に報告しなかった可能性はないですか。区の認識をお示しください。 ⑥両者が事業譲渡を区に報告しなかったことについて、ア)協定の根幹を揺るがす重大な信義則違反であると考えますが、本区はそのように捉えなかったのですか。イ)発覚後、協定の破棄を検討しましたか。検討した場合は、どのような理由で破棄しない判断をされたのですか。ウ)破棄を選択せず、解約合意書に至った判断基準や経緯について具体的にお示しください。エ)事業譲渡の未報告に対するペナルティーを科さなかった理由と、その判断に至る経緯をお示しください。 ⑦解約合意書及びAmazing Sports Lab Japanとの協議開始の回議用紙には小林副区長の決裁がありません。この件について小林副区長が一切関与していなかったと区は明確に断言できますか。 ⑧本区におけるキッズチャレンジ未来との共同運営に関する説明を受けた時点及びそれ以降において、事業譲渡及びその他の協定に関連する事項全般について、本区の窓口となっていた担当者及び協議や意思決定に関与した責任者をお示しください。 ⑨事業譲渡が令和6年9月30日に判明した後も、令和7年3月31日まで協定が維持されている理由についてお示しください。また、現在、協定外の法人がグラウンドを優先利用している状況について、契約上の正当性及び法的根拠について区の認識を伺います。 ⑩本区は、共同運営と事業譲渡が本質的に異なるものであることを認識していたからこそ解約合意書の締結に至ったと理解しています。しかし、事業譲渡が行われたにもかかわらず、区に対して事前に適切な報告がなされなかったことは重大な問題です。本区は、事業譲渡に関する説明が意図的にゆがめられていた可能性をどのように認識し、その責任をどのように考えていますか。区の見解をお示しください。 (4)本区と株式会社Amazing Sports Lab Japanとの協議等について。 現在、Amazing Sports Lab Japanと4月以降の協議を行っていますが、①本区とAmazing Sports Lab Japanとの協議は、どちらの要請によって開始されたのですか、その経緯についてお示しください。 ②さきの文教委員会の庶務報告には葛飾区サッカー協会との協力関係とありますが、葛飾区サッカー協会の反応及び協力関係についての所感を伺います。 ③本区は、キッズチャレンジ未来が協定を結ぶのにふさわしい相手だったのかをこれまで十分に総括していません。こうした総括もないままAmazing Sports Lab Japanと協議を進めることは、区民の理解を得られないと考えます。区の見解をお示しください。 次に、令和7年度予算案について伺います。 一般会計当初予算は前年度比175億円増の2,573億円と、4年連続で過去最大を更新しました。特別区税は47億円、特別区交付金は55億円増と堅調ですが、世界経済の不透明感が増し、区財政に影響を及ぼす可能性もあります。こうしたリスクを踏まえ、経営改革を進め、持続可能な財政運営を確立すべきです。 そこで伺います。 (1)区民生活を取り巻く社会経済状況について、どのような認識に立ち令和7年度当初予算案を編成しましたか。また、それを踏まえ、どのように施策の優先順位をつけたのか伺います。 (2)令和7年度当初予算案は、令和6年6月に策定した中期実施計画の令和7年度の財政フレームより92億円以上も増額されていますが、その要因を伺います。 (3)区の基幹歳入である特別区税や特別区交付金が堅調に推移しており、前年度に比べ一般財源総額が81億円もの大幅増となりましたが、これをどのように活用しているのか伺います。また、歳入状況が堅調に推移している今だからこそ、これらを活用して、いつまでも葛飾に住み続けたくなるような魅力ある施策を積極的に展開していくべきであると考えますが、区の見解を伺います。 (4)限られた財源の中で多様な行政需要に応えていくためには、経営改革を強く推し進め財政基盤の強化を図っていくことが重要だと考えますが、令和7年度当初予算編成における経営改革の取組項目と影響額を伺います。また、積立基金の活用による特別区債の発行抑制以外に積極的な経営改革が行われていないと感じますが、区の認識を伺います。 (5)財政調整基金について、残高はおおむね一般会計規模の10%を目安とすると答弁されてきましたが、令和7年度の当初予算案は2,574億円であり、その10%は257億円となります。 一方、令和7年度末の残高見込みは152億円で、目安と105億円もの開きがありますが、その要因を伺います。また、今後どのようにして積立てを行っていくつもりなのか伺います。 (6)普通建設事業費が前年度に比べ38億円減額となったにもかかわらず、公共施設等整備基金の取崩額が18億円も増額となった要因を伺います。また、資材価格の高騰などにより建設費などが高騰している中、基金の残高を確保するためにルールを決めて計画的に積立てを行っていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 以上で、みらい葛飾を代表しての代表質問を終了いたします。御清聴、ありがとうございました。 なお、答弁いかんによっては再質問することを表明し、質疑を終了いたします。(拍手)
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
小林議員の御質問にお答えいたします。 バルサ葛飾校・キッズチャレンジ未来についての御質問のうち、一般財団法人キッズチャレンジ未来の財務状況及び東金町運動場の利用料金についての御質問にお答えいたします。 当該法人の決算報告書の内容につきましては、これまで所管委員会でも様々な御指摘をいただいていることは報告を受けております。しかし、区には監督権限がなく、その適否について評価・判断する立場にはないと考えております。 また、本区の体育施設条例には商用利用に対する規定がないため、一般の利用料金を適用してまいりました。サッカースクールは収益事業ではありますが、本区のスポーツの振興及び地域活性化を図ることを目的としており、区にとっても有益なものであると判断をしております。ほかにも株式会社が利用している例もあり、収益事業であることをもって直ちに御指摘の背任行為に当たるとは認識をしておりませんが、体育施設条例の使用料に営利を目的とする場合の使用料を設定する改正につきましては、その必要性も含め、今後、区議会の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。 次に、副区長からどのような報告を受けているかとの御質問にお答えいたします。 副区長の任命以降は本件についての報告は受けておりませんが、教育委員会事務局からの報告・説明がある際には副区長も同席し、情報と認識を共有しているところでございます。 次に、小林副区長の任用に係る御質問についてお答えいたします。 小林副区長を過去8年間にわたり政策企画課長に起用したのは、当人の企画力・調整力・実行力などが、区政を推進する枢要課長である政策企画課長にふさわしいと判断したからであります。また、副区長となった現在もより高い立場で区政課題の解決に精力的に取り組んでおり、その信頼に変わりなく、任期満了まで今の職責を果たしてもらいたいと考えております。 次に、一般財団法人キッズチャレンジ未来から株式会社Amazing Sports Lab Japanへの事業譲渡についての御質問にお答えいたします。 私が事業譲渡の報告を受けたのは令和6年11月28日、教育次長からです。その際に、私からは、今後の対応について早急に検討するよう指示いたしました。 また、事業譲渡を承認したのかとのお尋ねですが、区は事業譲渡を承認する立場にはなく、あくまでも解約合意書の取り交わし及び株式会社Amazing Sports Lab Japanとの協議について決裁を行ったものであります。 次に、事業譲渡の金額算定についての御質問にお答えいたします。 教育委員会事務局が株式会社Amazing Sports Lab Japanの代表取締役に確認したところ、グラウンドの優先利用は金額算定に含まれない、との回答を得たと報告を受けております。もとより体育施設の優先利用を認めるかどうかの権限は、事業譲渡の内容いかんにかかわらず葛飾区側にあるものと認識しております。 以上です。
教育次長。
一般財団法人キッズチャレンジ未来から株式会社Amazing Sports Lab Japanへの事業譲渡についての御質問にお答えいたします。 両団体に対して事業譲渡に関する資料を提出できない理由を改めて確認したところ、FCバルセロナとの契約に関する事項は第三者への開示が認められておらず、事業譲渡は直接的ではないもののFCバルセロナとの契約内容について臆測を呼ぶこと、また、資料が開示されることにより間違った臆測が独り歩きし、SNS上で拡散されるなどのリスクがあり、そのことによってFCバルセロナそのもののブランド価値及び本事業の価値毀損を招く可能性が高いため提出はできないとの説明を受けました。区といたしましては、これらの理由には一定の合理性があるものと考えております。 次に、事業譲渡の金額算定について、体育施設の優先利用の権利が含まれているのかにつきましては、株式会社Amazing Sports Lab Japanからは金額算定に体育施設の期間前申請は含まれていないとの回答を得ておりますが、書面によって確認しているものではございません。もとより施設の期間前申請は指定管理者の定める基準により行われることから、事業譲渡に含める類のものではないと認識しております。 なお、区は金額の算定に係る具体的な内訳等は承知しておりませんが、金額を算定した株式会社Amazing Sports Lab Japanの代表取締役からは、2016年頃に生徒数300人程度の欧州サッカー関連のスクール事業譲渡の前例があり、当該事例を参考に、当時450人程度の生徒が在籍していたことなどを踏まえ、税理士に確認の上、決定したとの説明がありました。区は金額が妥当かどうかを判断する立場にはありませんが、税務調査があった際、算定根拠についての質問を受けましたが、妥当な金額であるとの判断を受けていると聞いております。 次に、5項目のヒアリング結果についてお答えいたします。 当該ヒアリングにつきましては、令和7年2月20日に一般財団法人キッズチャレンジ未来の代表理事及び株式会社Amazing Sports Lab Japanの代表取締役に対し個別に行いました。 まず、協定に基づく申請期間前受付の権利が譲渡金額の算定に含まれているかにつきましては、金額を算定した株式会社Amazing Sports Lab Japanの代表取締役から「算定には含まれていない」との回答を得ました。 次に、事業譲渡の協議を始めた時期でございますが、両者とも「令和4年8月から9月頃」との回答でございました。 次に、一般財団法人キッズチャレンジ未来の設立当初から事業譲渡の前提があったかどうかですが、両者とも「事業譲渡の前提はなかった」との回答でございました。 次に、事業譲渡の提案でございますが、両者とも「一般財団法人キッズチャレンジ未来から」との回答でございました。 次に、事業譲渡を区に報告しなかった理由でございますが、協定の締結相手である一般財団法人キッズチャレンジ未来の代表理事からは「事業譲渡を行っても、共同運営をしていくという点で協定には影響がないとの認識から報告しなかった」との説明を受けました。 一方、株式会社Amazing Sports Lab Japanの代表取締役は「区との連絡調整は一般財団法人キッズチャレンジ未来の役割であり、協定の当事者を飛び越えて報告する立場にはなかった」とのことでございました。 次に、事業譲渡について文教委員会への報告がなかったとの御指摘でございますが、令和6年11月14日に開催されました臨時文教委員会において決算報告書を提示し、その審議の中で事業譲渡についても様々な御意見をいただきました。こうした経過から事業譲渡だけを取り出しての御報告はしておりません。 次に、一般財団法人キッズチャレンジ未来との解約合意書についての御質問にお答えいたします。 区が共同運営について説明を受けた時期は令和6年3月5日で、説明者は一般財団法人キッズチャレンジ未来の代表理事、説明を受けた者は生涯スポーツ課長でございます。説明内容は、FCバルセロナから日本の窓口を一本化したいとの要請があり共同運営になったとのことでしたが、その際に事業譲渡についての説明はございませんでした。また、令和6年9月に行った区と一般財団法人キッズチャレンジ未来及び株式会社Amazing Sports Lab Japanとの3者打合せにおきましても、事業譲渡に関する説明は受けておりません。 なお、当時のやり取りのみで、一般財団法人キッズチャレンジ未来の代表理事が意図的に事業譲渡を報告しなかったという可能性について判断することは困難であると認識しております。しかしながら、事業譲渡は運営上重要なことであり、報告がなかったことは誠に遺憾であると言わざるを得ません。お話のように協定の破棄という選択肢もございましたが、スクールに通っている子供たちへの影響に加え、共同運営は継続されているとの状況も考慮した結果、令和7年3月31日をもって協定を終了するという判断に至ったものでございます。 また、未報告に対するペナルティーを科さなかった理由でございますけれども、個別にペナルティーを科すということではなく、協定を更新しないという判断が当該法人に対する区の意思表示でございます。 次に、解約合意書等の決裁でございますが、本事案は教育委員会事務局が所管でございます。教育委員会事務局との連絡調整は植竹副区長の担任事項であることから、小林副区長の決裁は経由しておりません。 なお、解約合意書及び株式会社Amazing Sports Lab Japanとの協議につきましては、区長に報告した際に両副区長も同席しておりました。また、本件に関する最終的な責任者は区長となりますが、窓口となっていた担当者は生涯スポーツ課長、実務上の責任者は教育長及び教育次長でございます。 区と一般財団法人キッズチャレンジ未来との協定は、サッカースクールの運営を通じて相互に協力して区のスポーツ振興及び地域活性化を図ることを目的としたものであり、令和7年3月31日をもって協定終了の合意をしておりますので、それまでの間は協定は存続しております。先ほども申し上げましたとおり、協定の相手方である一般財団法人キッズチャレンジ未来から事前に事業譲渡の相談・報告がなかったことは大変遺憾でありますが、区といたしましては報告が意図的にゆがめられたとの判断には至っておりません。 次に、株式会社Amazing Sports Lab Japanとの協議についての御質問にお答えいたします。 4月以降の対応についての協議につきましては、株式会社Amazing Sports Lab Japanがバルサアカデミー葛飾校の運営継続の意向があるということを確認した上で、本区が協議の場を設定いたしました。また、一般財団法人葛飾区サッカー協会とは、サッカーを通じたスポーツ振興及び地域活性化の重要性についてお互いに確認されましたが、具体的にどのような協力関係を構築するかは今後の協議によるものと考えております。 一般財団法人キッズチャレンジ未来との協定につきましては、締結当時は適切であったものと考えておりますが、事業譲渡や団体の財務状況などから当該法人との協定を更新することができないものと認識しております。 一方、株式会社Amazing Sports Lab JapanはFCバルセロナとの契約に基づく他校の実績もあり、運営状況が大きく改善される見込みがございますが、4月以降の対応につきましては、入会している子供たちへの影響のほか、開校の経緯、提案内容などを精査し、区民の理解という視点も踏まえて、区として適切に判断してまいりたいと考えております。 以上でございます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
令和7年度予算案についての御質問のうち、令和7年度当初予算案編成の認識についての御質問にお答えいたします。 令和7年度の予算編成に当たっては、景気が緩やかな回復基調であるものの、欧米における高い金利水準の継続などから、物価高騰が区民生活や区内事業者に多大な影響を及ぼす懸念があることなどを踏まえ編成を行ってきたところでございます。 令和7年度の一般会計の当初予算案において、歳入面では、納税義務者数や区民所得の増加などによる特別区民税の増や、原資である調整税の堅調な推移による特別区交付金の増などを見込みました。 一方で、歳出面では、普通建設事業費が減少となるものの、昨今の物価高騰による影響から、各事業に要する物品購入や委託料などの物件費が大幅に増加するなど、事業費全体の増加を見込みました。この結果、令和7年度の一般会計の当初予算案は過去最大規模となっております。 次に、当初予算案での施策の優先順位と、魅力ある施策の展開についての御質問にお答えいたします。 当初予算案では、SDGsの実現と区の持続可能なまちづくりの推進に向け、子育て・教育環境の充実、健康・長寿のまちづくり、安全に暮らせる環境づくり、環境に優しく快適でにぎわいのあるまちづくり、といった柱を軸に、子供から高齢者まで幅広い世代の方々が、住んでみたい、住み続けたいと思える魅力あるまちづくりを進めるための施策を優先的に展開していくこととしております。また、こうした施策をより一層推し進めるため、DXを積極的に推進して区民サービスの利便性向上を図るとともに、行政効率を高めながら事業展開を図ってまいりたいと考えております。 今後も、区民・事業者等の多様な主体と連携・協働しながら、多くの皆様がいつまでも葛飾区に住み続けたくなるような魅力ある施策を積極的に展開してまいります。 以上です。
政策経営部長。
令和7年度当初予算案の増額要因についての御質問にお答えいたします。 令和6年3月に策定した中期実施計画においては、過去の実績や事業の進捗などを考慮しながら、令和6年度から令和9年度までの財政フレームを推計したところです。 この財政フレームより増額となった主な要因としましては、歳入面では、景気の緩やかな回復に伴い、原資となる調整税が想定以上に伸びたことにより特別区交付金が増加したことや、物価高騰の影響から事業費全体が増加したことに連動して、国や東京都の補助金などの特定財源が増加したことなどが要因と考えております。また、歳出面では、物価高騰により、物件費や維持補修費などの経常的経費の増加や人件費などの義務的経費が増加したことなどが要因と考えております。 次に、一般財源の活用についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案において、御質問のとおり、一般財源総額は大幅に増加しております。これらの一般財源については、中期実施計画に掲げる事業や重点事業を中心に、物価高騰により増加傾向にある事業費全般に適切に配分しております。 次に、令和7年度当初予算編成における経営改革の取組項目と影響額についての御質問にお答えいたします。 初めに、歳出面では、積立基金の活用による特別区債の発行抑制による発行手数料や利子など約11億7,000万円の削減効果のほか、がん対策事業の受診勧奨方法の見直しによる約1,100万円、かつしかエコ助成金メニューの見直しによる約6,000万円の削減などに取り組みました。また、歳入面では、プラ製容器包装等・再資源化支援事業補助金の活用による約1億1,600万円、環境政策加速化事業補助金の活用による1,700万円など新たな歳入を予定しており、歳出歳入合わせた影響額としては約15億円となります。 次に、積極的な経営改革に関する区の認識についての御質問にお答えいたします。 令和7年度の予算編成に当たっては、全ての職員が財政状況を理解した上で、執行状況や行政評価等を踏まえて事務事業の改善に取り組み、その取組項目と影響額について取りまとめをお示ししたところです。そのほか、区民サービスの向上に向けて、ノーコードツールを活用したオンライン手続や生成AIの活用をはじめとするデジタル化の取組、効率的な執行体制の整備などの経営改革に取り組んできたところです。 今後も引き続き全庁を挙げて効率的な事務執行を行いながら、区民サービスの向上に向けて不断の経営改革の取組を進めてまいります。 次に、財政調整基金の残高と積立てについての御質問にお答えいたします。 財政調整基金の残高については、令和5年度末は約212億円で一般会計規模の10%程度の残高がありましたが、令和6年度は、国の経済対策としての定額減税補足給付金などの各種給付金や区独自の物価高騰対策などに活用したことにより基金残高が減少しております。 一方、令和6年度決算に向け、今後も国の経済対策に係る地方創生臨時交付金の歳入が見込まれ、その分の財政調整基金は繰り入れる必要がないため、基金残高の減少は一定程度抑制できるものと見込んでおります。今後も、基金残高を確保するため年間を通じた財政運営の中で積立てを進め、財政基盤の強化を図ってまいります。 次に、公共施設等整備基金の取崩額が増額となった要因と計画的な積立てについての御質問にお答えいたします。 まず、取崩額の増額理由につきましては、学校施設の改築事業の減などにより普通建設事業費は減となりましたが、東新小岩一丁目公園の用地取得債に係る減債基金積立金への繰入分を新たに計上して11億円ほどの増となったほか、計画的・予防的な修繕などの維持補修費が増となったことなどにより取崩額が増加しているものです。 次に、基金残高確保のための計画的な積立てにつきましては、普通建設事業費が年度間で増減することや事業進捗により実施時期が変更になることから、あらかじめ目標額を定めることが難しいと考えております。こうした中でも財政状況に応じて可能な限り積立てを進めるため、これまでも基金統合後の令和4年度から6年度の見込みも含め総額370億円以上を積み立ててまいりました。 今後も、積立てのルールは定めませんが、決算剰余金や効率的な予算執行等で捻出した財源による積立てを積極的に進め、基金残高を確保してまいります。 以上です。
小林議員。
3点にわたり再質問をさせていただきます。本当は質問したいことはたくさんあるのですけれども、その質問は予算の総括質疑でさせていただきたいと思います。 それで、今回の答弁は本当に当事者意識を欠いて無責任で、詭弁に終始し、そしてまた欺瞞に満ちた答弁だったと認識をしております。 それで、再質問する箇所なのですけれども、全て区長が事業譲渡について答弁した部分、一まとまりにして答弁した部分、1番の(1)の⑥・⑦・⑧、⑧番に至っては答弁していないと思います。 それで、⑥なのですけれども、イ)について事業譲渡を承認されたのですかという質問に対して、「承認する立場にない」というふうにお答えをいただいたのですけれども、私からすると非常に違和感を覚えます。キッズチャレンジ未来の協定者というのは一体誰なのでしょうか。本区ではないですか。本区は、締結相手のキッズチャレンジ未来が事業譲渡をしたということになればイエス・ノーを示すというのが当然なのに承認する立場にないと、区は関係ないと言っていますよね。それはおかしくないですか、区長。非常におかしいと思います。そう言いながらも譲渡先とは優先利用を前提に協議を進めているということになると、まさにこれは承認したのと同じような感じになるのではないですか。あるときは立場にはないとかと言っていて、それであるときは譲渡先と交渉を進めるというのは、これはどう考えてもおかしいのですよ。区長の認識、もう一度改めてそこら辺を伺います。 そして、⑦ですけれども、これは私は調査をしてくださいとお願いしました。聞き取りは別の項目でお願いしましたけれども、区長には調査してくださいとお願いしたのですけれども、区長は「グラウンドの優先利用は金額算定に含まれていないと回答を得たと述べています」と書いてあるのですけれども、本区は口頭の説明だけで相手の言い分をうのみにする、そういう区なのでしょうか。契約関係も口頭で全部成り立つ、そういう区なのですか。違いますよね。契約するときに入札者に全部書類を出させるではないですか。ここだけ口頭でオーケーになる理由は何なのですかね。議会の場で口頭だけで納得すると思っているのですか。相手を信用する根拠というのは何なのでしょう。そこをちゃんと答えていただけますか。 そして、またこの⑧は全く答えていないのですね。相手の言い分をうのみにしたということなのですけれども、後日この優先利用権が、要は協定そのものが譲渡金額に含まれていたと判明したら、区長はどういうふうに責任を取るのですか。ここまで来るともう進退をかけた責任を取るしか私はないと思いますよ。それとも、答えなかったというのは、自らが退いて次の区長に⑧番は任せるから答えなかったのですか。どういうことなのですか。お答えください。明確にお答えいただけますか。よろしくお願いします。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
3つの質問をいただきましたので、お答えをいたします。 1つ目は事業譲渡についてですけれども、事業譲渡そのものがやはり民民で行われたことでありますので、そこの部分について申し上げて…… (発言する者あり) 私はお答えしていますので、お聞きいただいた上で御意見をいただきたいと思います。民民で協定をされたものでありますので、それについては区としての考え方を先ほど申し上げたところでございます。そして、また含めて、これからのことについてはそうした状況を踏まえた上で最終的な判断をするということになろうと思っています。 2つ目に、契約について言葉でどうのこうのという話がございましたけれども、契約は地方自治法、それから契約事務規則に基づいて行うものでございますので、最終的に決裁の際にそれぞれの状況を踏まえた上でそのことについて文書にした上で契約し、そしてまたそれについて決裁をするというものでございます。 それから、3番目に第三者委員会というお話がございましたけれども、⑧番ですね、これについては今後の状況を十分見極めた上で適切に判断をしていきたいと考えております。 以上です。
以上で、日程第1、代表質問を終わります。 この際お諮りいたします。会議時間を延長することに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 異議なしと認め、会議時間を延長することに決定いたしました。 次に、日程第2、一般質問を行います。 質問は通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔明瞭に御質問願い、また、答弁者は質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 35番、秋家聡明議員。 〔35番 秋家聡明議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私は、さきの通告に従い、自由民主党議員団を代表し一般質問を行うものであります。 まず初めに、持続可能な子育てにおける教育施策の無償化について伺います。 近年、我が国における少子化の進行は深刻な状況にあり、2022年の合計特殊出生率1.20、中でも東京都の0.99は、先進国はおろか世界的に見ても異常な低水準であり、この傾向が続けば、近い将来、労働力不足による経済の衰退、社会保障制度の破綻、地域社会の崩壊といった取り返しのつかない事態に陥りかねません。 少子化の根底には、晩婚化・非婚化・晩産化というライフスタイルの変化に加え、子育てに対する経済的、精神的な負担の増大、仕事と子育ての両立の難しさ、将来への不安など、複雑に絡み合った要因が存在します。特に経済的な負担は子供を持つことをちゅうちょさせる最大の要因の一つとされており、将来の見通しが不透明な現代社会において、教育費の高騰、住宅ローンの返済、生活費の増大などが重なり、経済的な余裕がないために子供を諦めざるを得ない夫婦も少なくないと聞いています。特に昨今の物価高騰は子育て世帯の家計を直撃しており、それによる不安から将来設計を描けないという声もあるようです。 こうした中、政府は「異次元の少子化対策」を打ち出し、児童手当や保育サービスの拡充、育児休業の充実など様々な政策を推進しています。そして区長は、昨年度からは給食費の無償化を、昨年9月には修学旅行や一部副教材費等の無償化を表明し、令和7年度予算案にも計上し、全国に先駆けて子育て世帯の経済的負担軽減を図ってこられたところです。 現在の出生率の状況を見れば、子育てサービスや教育の無償化は子育て世帯の経済的負担を軽減し、出生率の向上を促すための手段の一つとして期待が寄せられているものであります。しかし、子育てサービスや教育費の無償化は理想論だけでは実現できません。財源の確保、対象範囲などの課題を一つ一つ解決していくことが大切です。特に一度きりの支出ではなく、この先継続して無償化を続けていくためには莫大な財源が必要となります。新庁舎の建て替えにおいても、物価高騰や働き方改革のあおりを受け建築費の上昇に歯止めがきかない状況となっており、本区の財政状況は決して楽観視できるものではなく、無償化を継続するためには、歳出削減、歳入増加、新たな財源の確保など徹底した財政運営の効率化を図る必要があります。こうした無償化に対する持続可能な財源の確保について、区長はどのようにお考えなのでしょうか。 また、子育てサービスとしての教育の無償化は少子化対策の万能薬ではありません。無償化だけで少子化が解決するわけではなく、仕事と子育ての両立支援、男性の育児参加の促進、子育てしやすい社会環境の整備、結婚に対する価値観の転換など、総合的な対策と並行して社会全体で進めるものと考えます。 私は、昨年6月の定例会で、経済的支援のほかに「親が子が育てる本来あるべき喜びや楽しさなど、子育てそのものに対するポジティブな側面を強調する必要性」について述べました。経済的支援だけで少子化を解決することはできず、親と子が接する時間を肯定的に捉えることが重要だと考えるからであります。 子育て中の親の責任や負担は大変なものであることはよく承知しておりますが、子育てが一段落したときに子育てを振り返り、あのときもっとすべきことがあったと多くの親たちが思い出したり反省したりしています。子育て中の親たちにも、そしてこれから親になっていく若者たちにも、一つでも多くの楽しい思い出がつくれるよう、社会全体で体制の構築に一層の注力をしていただきたいと考えています。それこそが持続可能な子育て施策に必要な視点だと思います。 昨年、質問した際、葛飾区では子ども未来プラザを使って親子体操やベビーマッサージ等の事業を行うことで、楽しんで子育てをすることの支援をしていくことを御回答いただきました。それらの事業を発展させ、さらに子育てが保護者の成長にもつながる楽しく貴重な体験であることを実感できるよう進めていただきたいと思います。 子育て支援における無償化は、少子化対策の一つの施策であります。それを持続可能な制度としていくためには、財源の確保、効果の検証、区民の理解と協力が必要です。そして、様々な支援の下、子育てが親にとって大きな喜びを感じられるものとなることを願っております。 そこで伺います。 (1)区長は、修学旅行費や一部副教材費等の無償化をどのような思いで表明し、実現しようと考えておられるのか伺います。 (2)給食費・修学旅行費・一部副教材費等の無償化を継続するためには、歳出削減、歳入増加、新たな財源の確保など、徹底した財政運営の効率化を図る必要があると考えますが、今後の財源確保について区の見解を伺います。 (3)経済的支援に限らず、仕事と子育ての両立支援、男性の育児参加の促進、子育てしやすい社会環境の整備、結婚に対する価値観の転換など、総合的な対策と並行して進める必要があると考えますが、区の見解を伺います。 (4)子育ての喜びや楽しさを感じられる施策を子ども未来プラザを使って展開していると思うが、事業に対する利用者の反応や、令和7年度への課題や新しい取組について伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
秋家議員の御質問にお答えいたします。 修学旅行費や一部副教材等の無償化についての御質問にお答えします。 子供の就学に当たりましては、学用品をはじめ様々な費用が必要であり、中でも修学旅行や副教材に係る保護者の負担は大きなものとなっております。私は、保護者の経済的な負担を軽減することでゆとりを持って子育てできる環境を実現し、子供たちにも充実した教育環境で学んでもらいたいと考え、修学旅行費・一部副教材費の無償化を実施することといたしました。 また、経済的支援に限らない取組の必要性についてお話をいただきました。持続可能な子育て環境を実現するためには、自らの選択で結婚し、子供を産み育てたいと望む方々を社会全体で支えていくことが大変重要であると認識しております。そのためには、経済的支援だけではなく様々な側面からの取組が必要であると考えております。 区では、現在策定中の「葛飾区子ども・若者総合計画」においても、経済的な支援に限らず様々な取組を位置づけしております。具体的には、妊娠期から子育て期の保護者の相談支援体制を強化するため、ゆりかご葛飾や産後ケア事業の充実に取り組むことで妊産婦の心身の安定や子育て中の保護者の負担感を軽減することを目指しています。また、仕事と子育ての両立支援として、年間を通じて利用しやすい保育環境の実現を目指すとともに、ワーク・ライフ・バランスや育児休暇制度の定着に向けた企業向けセミナーを実施してまいります。さらに、子育て家庭等家事サポーター派遣事業など在宅での子育て家庭への支援を行うことで、全ての保護者が安心して子育てに取り組める環境を整備してまいりたいと考えております。 結婚を望む若者への支援としては、新たに実施する婚活に関するセミナーにおいてライフプランの例示などを通して、結婚や子育てに関する前向きなイメージを醸成してまいります。 葛飾区では、こうした取組を経済的な支援と併せて進めることにより、住み続けたいまち、かつしかとして持続可能な子育て環境の整備を進めてまいります。 以上です。
政策経営部長。
給食費・修学旅行費などの無償化を継続するための財源確保についての御質問にお答えいたします。 令和7年度当初予算案において、学校給食費の無償化に要する経費については、東京都公立学校給食費負担軽減事業補助金により対象経費の2分の1の特定財源を確保しておりますが、残りは一般財源となっております。また、修学旅行費・一部副教材費等の無償化に要する経費については、全額が一般財源になります。 これらの無償化を継続して実施していくことは、区政の最重要課題の一つである子育て支援を充実し、住んでみたい、住み続けたいと多くの方に思われるまちづくりを進めていく上で大変重要であると考えております。そのため、毎年度の予算編成において、社会経済状況が変化する中でも将来的な財政負担や歳入の状況等を見極めながら、区全体の事業の中で優先的に推進すべき事業として重点的に予算を配分していく必要があると考えております。 今後も、業務のDX推進や事務事業の見直しなどにより不断の経営改革の取組を推し進めるとともに、国や東京都の動向を常に注視して新たな特定財源を積極的に確保することなどにより、無償化に要する財源を確実に確保してまいります。 以上です。
子育て支援部長。
子育ての喜びや楽しさを感じられる施策についての御質問にお答えいたします。 子ども未来プラザでは、親子体操やベビーフォト講座など親子で楽しめる講座やイベントを実施しており、令和6年度は1月末までに189回実施しております。そのような講座やイベントにおいて利用者から聞き取りをしたところ、「子供の成長を感じられました」、「家でも親子体操を楽しみます」などの声をいただいています。また、講座で知り合った御家族と子ども未来プラザへ一緒に来ていただく姿も見られるなど、その後の継続利用にもつながっています。講座やイベントに参加することで、そこで知り合った保護者と子育ての喜びや楽しさだけでなく大変さや悩みも共有し、家族で成長しながら子育ての楽しさを実感できるきっかけになっていると考えております。 なお、令和7年度に向けての課題といたしましては、外国からの転入者など日本語理解が十分ではない親子も多く参加していることから、楽しく講座やイベントに参加していただけるよう、多言語に対応した案内などの工夫を行うことが必要であると考えております。 また、新たな取組として、講座やイベントの紹介に加えて、保護者の子育てエピソードなどを広報かつしか、区公式ホームページやSNSを通じて積極的に発信していくことで子育ての喜びや楽しさを広く共有できるようにしてまいります。 以上でございます。
秋家議員。
次に、防犯対策について伺います。 近年、全国的に都市部を中心に犯罪発生件数が増加傾向にあり、地域住民の安全・安心な暮らしを脅かす深刻な問題となっています。特に、都市部ではその傾向が顕著であり、葛飾区においても例外ではありません。昨年11月に区内で発生した強盗致傷事件は、地域住民に大きな不安を与えました。この事件は、単独の犯行ではなく首都圏で相次いでいる強盗事件との関連も指摘されており、この現状を看過することはできません。 葛飾区はこれまで比較的に凶悪犯罪の少ない地域であると認識されてきたところであり、自転車盗やオートバイ盗といった生活に密着した犯罪が多かったという認識でおりましたが、最近では高齢者を狙った特殊詐欺や若年層が関与する「闇バイト」による強盗事件など新たな手口の犯罪が社会問題化しており、地域における防犯対策の重要性はますます高まっています。 こうした中、本区では、令和6年度から区民の住宅への防犯対策を推進するため、個人住宅の防犯力向上に向けた、葛飾区住まいの防犯対策助成を新設し、防犯設備の購入、設置費用の一部を助成しています。こうした中、個人宅向けの防犯カメラやカメラつきインターホンの購入費用を補助する個人宅向けの防犯機器の購入費用補助制度を2か年の緊急対策として開始することが東京都から表明されました。まさに本区が開始した取組を東京都も後押ししてくれる形となったものであると評価しております。今後、この制度も活用して、本区の制度をさらに拡充していっていただきたいと思います。 本制度の対象となる機器は、防犯カメラをはじめ録画機能付ドアホン、センサーライトなど様々ですが、私の印象からすると録画機能付ドアホンの設置をされている方が多く、防犯カメラを設置しようとする方はそれほど多くないのではないかと感じています。この制度が実施される際、個人宅への防犯カメラの設置を促す制度として始まり、その他の補助対象物はどちらかといえば脇役のようなものであると考えていましたが、主役であるはずのカメラのほうが脇役であるかのように感じます。個人宅への防犯カメラの設置促進は、その地域の防犯力を向上させていくという意図がこの制度にはあったはずです。録画機能付ドアホンなどで個人宅の防犯性を高めるのも大切なことですが、できれば東京都の制度も活用して防犯カメラをより多く設置してもらえるよう、補助上限額を上げるといったことも検討していく必要があると考えています。 こうした自助の取組だけでなく、公助の取組も必要です。このたびの予算案には、個人の住宅における防犯対策だけでなく、区が設置する防犯カメラに関する記載もありました。現状では防犯カメラは自治会や商店街などに設置されているほか通学路などにも設置されていますが、区が設置する防犯カメラとは具体的にどのような場所に設置されるのでしょうか。葛飾区全域に防犯カメラを設置することは難しいのでしょうが、犯罪が多発する繁華街や、自治町会や商店街など設置することが難しい場所については、区が積極的に防犯カメラを設置することで防犯力の向上が期待できると考えております。 さらに共助の取組も重要です。防犯対策は単に警察や行政だけの責務ではありません。声をかけ合う住民が多いところは犯罪が少ないと言われておりますが、地域住民一人一人が防犯意識を高め、主体的に防犯活動に取り組めるよう区として適切な支援を行うとともに、情報提供や啓発活動を積極的に展開していく必要があります。 防犯カメラなどのハード面の体制整備ももちろんですが、現在、本区で行われている防犯ボランティアによる防犯パトロールをはじめ、こどもひまわり110番など地域ぐるみでの防犯活動、区民の防犯意識向上のための防犯出前寄席などの広報活動や、区内で発生した犯罪情報や子供の安全を脅かす不審者目撃情報などをメールで配信する「葛飾区安全・安心情報メール」での情報提供などのソフト事業を推し進めていくことも欠かせません。来年度は、現在実施している地域の防犯診断について、商店街も対象とすることで地域の防犯力のさらなる向上に取り組むと伺っておりますが、こうした地域が自発的に防犯力を高めようとする取組を後押しすることは大変重要であると考えております。ぜひともこうした取組を一つでも多くの自治会や商店会に取り組んでもらえるよう、区としての啓発はもちろん、支援を行って安全・安心に暮らせるまちをつくり上げていっていただきたいと考えております。 そこで伺います。 (1)東水元での事件も含めた首都圏での一連の強盗事件の傾向とその対策について、区の見解を伺います。 (2)今年度開始した、葛飾区住まいの防犯対策助成の現在の状況と課題について伺います。 (3)東京都が開始する防犯機器の購入費用補助制度も活用しながら、本区の、葛飾区住まいの防犯対策助成について補助上限額等を見直し、防犯カメラ設置推進を図るべきと考えるが、区の見解を伺います。 (4)来年度以降、区が設置を進める防犯カメラについては、どのように設置場所を決定し具体的に設置を進めていくのか、選定基準、今後のスケジュール等についてお示しください。 (5)地域住民が実施する防犯活動がさらに活性化するよう、さらなる支援策を講じる必要があると考えるが、区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
首都圏での一連の強盗事件の傾向とその対策についての御質問にお答えいたします。 昨年の夏以降、本区も含め首都圏において強盗事件の発生が相次いでいるところです。その傾向としては、在宅時に侵入されていること、比較的郊外の一戸建てが狙われていること、前兆として事前に資産状況を調べるアポ電や自宅の状況を調べる業者を装った訪問が周辺で発生していることが共通しております。 葛飾区は、まず犯人に自宅の状況を把握させないための対策として、自動通話録音機の配付、留守番電話の設定やドアホン越しでの対応を、広報かつしか・区ホームページ・SNS・地域に出向いての防犯講話などのあらゆる機会を通じて広く呼びかけております。 また、自宅への侵入防止対策として、在宅時の施錠を徹底するとともに、抑止力としての防犯カメラの設置、侵入までの時間を引き延ばし侵入を諦めさせるための防犯ガラスや防犯フィルム、補助錠の設置を住まいの防犯対策助成を活用した自宅の防犯対策として推奨させていただいております。 さらに、地域団体による街頭防犯カメラの設置支援や防犯活動への支援を充実させていくとともに、防犯カメラを設置していることを示す分かりやすい表示も設置していくなど、犯罪を起こしにくい街であることを示すための取組も進めてまいります。 今後も、警察や地域の皆様とも連携しながら、最新の手口・傾向も把握しつつ、こうした取組をさらに強化し、区民の皆様が安全・安心に暮らせるためのまちづくりを進めてまいります。 次に、区が設置する防犯カメラについての御質問にお答えいたします。 街頭防犯カメラは、自治会や商店会などの地域団体による設置を支援するほか、区による通学路や公園などに設置してまいりました。御質問にあります区設置の防犯カメラは、地域団体の設置が難しい駅前や幹線道路にクラウド型ネットワークによる防犯カメラを設置し、公共的な空間での安全・安心や災害時の迅速な状況把握に活用することを考えております。令和6年度は設置箇所選定のための現地調査を行い、防犯上の必要性の高い箇所や災害時での状況把握のために重要な箇所の整理・検討を進め、併せてクラウドシステム導入に向けたセキュリティー確保のための検討も進めてきたところであります。 引き続き、令和6年度の調査結果を踏まえ、設置箇所の管理者との調整などを進める予定であり、区議会の御意見も伺いながら早期の実施に向けて取組を進めてまいります。 以上です。
危機管理・防災担当部長。
葛飾区住まいの防犯対策助成についての御質問にお答えします。 葛飾区住まいの防犯対策助成は、高齢者などをターゲットとした特殊詐欺や強盗事件などが増加していることから、個人住宅の防犯力向上のため令和6年度より実施しているものです。本区も含めた首都圏における一連の強盗事件の発生により、区民の自宅への防犯対策への関心が高まり、令和7年2月19日時点で2,403件と大変多くの申請をいただいております。 また、申請品目で多いのは、お話にありました録画機能付ドアホンが約40%と最も高く、次いで防犯カメラが約25%となっており、犯罪発生抑止に大きく寄与するものと期待しているところであります。 一方、希望される防犯カメラの性能等によっては、補助対象額を上回るケースもあるとの声を一部いただいているところであります。 次に、東京都の防犯機器の購入費用助成を活用した区の防犯対策助成の補助上限の見直しについての御質問にお答えいたします。 東京都の令和7年度予算案によりますと、都民の防犯意識が高まっている状況を踏まえ、令和7年度と令和8年度の2か年の緊急対策として、都民が防犯機器を購入した費用の助成を実施し、令和7年度は補助上限2万円、補助率2分の1を区市町村を通じ補助することとしております。また、区による補助金の上乗せが可能であることを東京都に確認しております。防犯カメラの設置促進の観点からも、東京都と区を合わせた補助上限額の見直しについては、区議会の御意見を伺いながら前向きに検討していきたいと考えてございます。 次に、地域住民による防犯活動の活性化についての御質問にお答えいたします。 地域における防犯対策を強化し、犯罪の起きにくい街にしていくためには、共助による地域の見守りの目が非常に重要であると認識しております。区はこれまで、自治町会などの地域団体による防犯カメラの設置助成や、防犯パトロールなどを実施するための物品購入費用、青色防犯パトロール車の燃料費助成など、共助による防犯活動を支援してきたところでございます。 地域での防犯活動をさらに活性化していくため、令和6年度から地域に出向いての防犯講話の実施を拡大するとともに、防犯アドバイザーを派遣して自治町会の防犯活動への助言を行う防犯診断を新たに実施し、普及啓発を進めており、来年度からはお話にありましたように対象を商店街にも拡大し進めていきたいと考えております。 今後も、こうした普及活動のさらなる拡大や、地域団体による防犯活動の好事例をホームページなどで紹介するなどの取組を進めるとともに、防犯活動への支援も図りながら、地域における防犯活動の活性化を推進してまいります。 以上でございます。
秋家議員。
次に、インフラ整備と防災行政について伺います。 本年1月28日に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を都市インフラの老朽化という喫緊の課題として取り上げようとしていた折も折、今月24日に所沢市でも水道管が、報道によりますと老朽化が原因で破損するという事故が発生し、インフラの老朽化の問題を改めて私たちに突きつけました。 八潮市の事故は深さ15メートルにも及ぶ大規模な陥没で、走行中のトラックを飲み込み、運転手の方の安否が不明になるという痛ましい事態を引き起こしました。事故原因として、下水道管の老朽化、軟弱な地盤、そして近年頻発する集中豪雨という複合的な要因が指摘されていますが、周辺住民の一時避難、ライフラインへの影響、そして未処理汚水の流出という深刻な事態を招きました。120万人もの住民生活に影響を及ぼす今回の事故は、八潮市が地理的に私たち葛飾区に近いということもあり決して他人事ではなく、区民にとっても関心の高い事故と言えると思います。 今回の事故は単なる偶発的な出来事ではなく、高度経済成長期以降に整備されたインフラが老朽化し、維持管理が追いついていないという大きな問題の現れであると認識しております。下水道管をはじめ、道路・橋梁など、高度経済成長期に集中的に整備されたインフラの老朽化が進んでいます。葛飾区においてもこれらの計画的な更新・改修が急務ですし、適切な維持管理を行っていかなくてはなりません。特に下水道管などのインフラは区だけでなく、東京都・国などの関係機関が連携して維持管理を行っているものであり、情報共有や連携体制の強化が必要です。 東京都下水道局では、このたびの道路陥没を踏まえ、道路陥没が発生した際に影響が大きい国道及び都道下に敷設されている下水道管の上部の路面約1,200キロメートルを対象に緊急巡視を実施し、異常がないことを確認したと発表しており、さらに大規模な下水処理現場に接続する内径2メートル以上の下水道管や腐食するおそれの大きい下水道管の緊急点検も追加して行っているとのことです。 今回の事故は平時に突然発生したものですが、地震や台風などの自然災害時においては、こうしたリスクが突然、そして大規模に顕在化する可能性を浮き彫りにしたものと感じています。災害リスクの評価、避難経路の確保など、防災行政全体を強化する必要があるのではと感じています。 道路陥没のリスクは下水道管だけではありません。定期的な点検・補修、そして予防保全を徹底し、長寿命化を図っていく必要もあるでしょう。これらを実施していくことは大変な作業とは思いますが、近年ではICT技術やセンサー技術などを活用した点検やAIなどを活用したデータ分析により、危険箇所を予測し、予防的な対策を講じることも可能になってきていると伺っています。こうした先進技術を積極的に取り入れていくとともに、インフラの現状や道路陥没のリスク、防災に関する情報についても積極的に区民に発信し、防災訓練の場などで共有しておくことも必要であろうと考えています。 この点、区長は、来年度に防災DXを推し進めることを表明しておられます。それにより整備される防災ポータルサイトにおいても、こうしたインフラのリスクも含め、行政・区民のそれぞれがアクセスできる情報共有の場として整備してもらいたいと思います。 また、東京都も都全体の防災DXを推進しており、様々な取組が進められています。しかし、東京都の防災DXには課題も指摘されており、例えば、データ共有の遅れやシステムの連携不足、そして区市町村との連携の希薄化などが指摘されています。本区の防災DX推進に当たっては、東京都が推進する防災情報システムとの連携やデータ共有の促進、そしてふだんからこうした連携ができるよう防災訓練の共同実施などを進めていただきたいと思います。 東京都が持つインフラ施設に関する情報をはじめ、防災に関する知見・ノウハウを積極的に活用しながら、本区の防災DXを推進し防災施策を進めていくことが重要です。東京都の防災DXの進行状況についても十分に注視し、連携を密にしながら、広域的な支援体制も構築できるように進めていただきたいと思います。 さらに、トイレや入浴に関する問題も重要です。今回の道路陥没事故の影響により、埼玉県中川下水道事務所から半月ほどの間、下水道の使用制限が通知され、近隣の自治体の市民の方々も含め下水道の使用を控えるよう呼びかけが行われました。今回の自粛についてはトイレの使用はできたものの、もしさらに大規模な上下水道管の破裂が起こればトイレなども使えなくなる可能性があります。災害時のトイレ対策としては、仮設トイレの設置やマンホールトイレの整備だけでなく、携帯トイレの備蓄を各家庭にも求めていくことが必要です。 災害が長期化してくると、災害用シャワーの設置や入浴施設の確保なども重要となります。今回、葛飾区では、葛飾区浴場組合連合会の御協力の下、区内の公衆浴場を無料開放する取組が行われたところですが、こうした道路等のインフラ不能による局所的な対応策に関し、近隣自治体とあらかじめ協議を行っていくことも大切なのではないでしょうか。 また、これらの対策を講じるに当たっては、高齢者や障害者など要配慮者への配慮が不可欠です。今回の道路陥没事故を対岸の火事とせず、区民の安全・安心を守るため、インフラ整備はもちろん、東京都や他の行政機関、区民などとの連携を密にし、防災行政の強化に全力を尽くしていただくよう強く要望いたします。 そこで伺います。 (1)区道の空洞への対応と、それに伴い埋設企業者とどのように連携しているのか伺います。 (2)道路のみならず、橋梁など区が管理する道路関係施設についてどのような維持や点検を行っているのか。また、現在の改修や更新の状況はどのようになっているのか伺います。 (3)来年度推進する防災DXに当たっては、国や東京都が推進する防災情報システムとの連携はもちろん、インフラ施設に関する情報などのデータ共有の推進、防災訓練の共同実施など具体的な連携を図りながら推し進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。 (4)災害時のトイレ・シャワー等の設備について、今後、区はどのように推し進めていくのか、また、災害時のトイレ・シャワー等の設備については高齢者や障害者など要支援者への配慮も必要になると考えますが、区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
防災DXの情報連携及び訓練についての御質問にお答えいたします。 令和7年度に構築を行う総合防災情報システムでは、DISと呼ばれる東京都が管理する災害情報システムや、内閣府が令和6年度から試験運用を開始したSOBO-WEBと呼ばれる総合防災情報システムと、それぞれ避難情報や広域的な被害情報等の連携を予定しております。さらに、管内の警察や消防等の関係機関とは、災害時に本システムを利用することでインフラ施設等も含めた被害情報の共有を図ってまいります。 また、インフラ施設の情報については、既に埋設情報は道路管理システム、計画的に実施している空洞調査の情報は地図情報システムで管理することで、経年変化を含めた目に見えない地下の状況も把握しているところであります。 最後に、訓練についてですが、今回の八潮の陥没事故では、住民の避難対策のほか、道路閉鎖の在り方やそれに伴う公共交通の迂回、事業者と連携した重機の確保など、区として事前に対策をシミュレーションした上で実施していく必要があると考えております。 引き続き、応急対策連絡会などを活用し、事業者と連携した検討を行い、訓練につなげてまいりたいと考えております。 以上です。
都市施設担当部長。
区道の空洞への対応と埋設企業者との連携についての御質問にお答えいたします。 本区では、区道における安全・安心を継続して確保するため、葛飾区道路管理計画に基づき道路の維持管理を行っております。この計画では、区道における各種管理施設についての点検や修繕、更新について定めております。その中で、区が管理する都市計画道路やバス通りなどの主要な道路と、ある程度の車両通行量が見込まれる路線について、5年に1回の頻度で路面下空洞調査を実施しております。 具体的な調査方法といたしましては、道路を電磁波で測定する専用車両で走行しながら空洞と思われる反応を確認します。それにより深さや広がりの程度から陥没危険度の評価を行い、危険度の高いものについては路面に穴を開けてカメラによる詳細調査を行います。それらの結果から、空洞を埋めるものと経過観察するものに分類して対応を行っております。 また、下水道管や水道管など埋設企業者との連携につきましては、区の調査により発見した空洞に隣接する埋設管を管理する企業者と情報を共有し、原因が特定できた場合にはその原因者による復旧処理を行っております。 なお、令和7年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、本区では2月上旬に区内の災害時における緊急道路障害物除去路線について職員の巡回点検を実施し、異常がないことを確認いたしました。 今後も、区道を安全に通行できるよう、維持管理を適切に行ってまいります。 次に、区が管理する道路関係施設の維持や点検などについての御質問にお答えいたします。 区は、道路につきまして空洞調査のほかに、主要な区道ではひび割れ率やわだち掘れ量、平たん性の情報を総合的に評価判定する路面性状調査を行うとともに、生活道路などでは舗装のひび割れについての調査を計画的に行っております。このほか、常磐線をくぐる2つのアンダーパスの擁壁は5年に1回の点検、大型の道路標識は5年ごとの中間点検と10年ごとの詳細点検を行っております。 また、本区が管理する橋梁につきましては、「葛飾区橋梁長寿命化修繕計画」に基づき予防保全型の維持管理を行っております。主に6か月に一度の通常点検と5年ごとの定期点検により健全度を把握し、管理する橋梁の長寿命化に向けた取組を進めております。 これらの点検の結果や施設全体の老朽化、バリアフリーへの対応を踏まえ、各施設について計画的に修繕や改修、更新などを実施し、維持管理を行っております。 なお、こうした管理に加え、日常に区民の皆様からいただくマイシティーレポートによる通報等により速やかに応急的な修繕を行うことにより、施設の安全性の向上を図っております。 今後も、区民の皆様の御協力を得ながら、区道を安全・安心に御利用いただけるように道路関係施設の維持管理を着実に行ってまいります。 以上でございます。
危機管理・防災担当部長。
災害時のトイレ・シャワー等の整備についての御質問にお答えいたします。 能登半島地震の課題を受け、国では、トイレの確保や調理設備等の整備、段ボールベッドの確保、入浴機会の確保といった、いわゆるTKBBの推進が示されたところであります。区でも、令和6年度第3次補正予算でプライベートテント177基を配備し、令和7年1月には区民を含めた訓練を実施するなど、要支援者への取組を強化し、進めているところであります。 令和7年度当初予算案に計上したトイレ・シャワーについては御質問にもありますように、要支援者の方々の避難所生活環境の向上のため福祉避難所での優先利用を想定し、避難所の断水や設備破損が発生した場合にも対応できる可搬型の自己循環型水洗トイレや水循環型シャワー2基を配備するものであります。 平時の利用を含めた検証を行うとともに、事業者や自治体との協定による確保も含め、今後の方針を定めていきたいと考えてございます。 以上でございます。
秋家議員。
続いて、人材確保及び育成について伺います。 先ほども触れましたが、少子高齢化の進展は、我が国社会の根幹を揺るがす深刻な課題として顕在化しています。出生率の低下と高齢化が同時に進行することで、地域経済を支える労働力人口が縮小し、地域社会の活力維持が困難になることが懸念されています。このような状況下において、地方自治体、とりわけ葛飾区にとって優秀な人材を確保することは喫緊の課題です。 近年、公務員試験の競争率は低下傾向にあります。これは、民間企業の採用意欲の高まり、多様な働き方の普及、そして公務員の仕事に対するイメージの変化などが複合的に影響していると考えられます。かつては安定した職業として人気を集めていた公務員ですが、近年では社会情勢の変化や価値観の多様化によりその魅力が相対的に低下していると言えるのかもしれません。特に若年層の間では自由な働き方や自己成長の機会を重視する傾向が強まっており、伝統的な公務員の働き方に魅力を感じないという意見も耳にします。また、公務員の仕事内容に対する誤解も人材確保を困難にしている要因の一つに挙げられると思います。「ルーチンワークが多い」や「創造性や革新性を発揮する機会が少ない」といったイメージが先行し、優秀な人材が公務員を敬遠する傾向があるのも事実ではないでしょうか。 そこで、若者が職場を選ぶ理由を調査した結果を分析すると、給与水準はもちろんのことですが、福利厚生やワーク・ライフ・バランスの充実度の高い仕事、自分のスキルや知識を生かせたり創造性・革新性を発揮できたりする内容に期待が持てる仕事、スキルアップや自己成長を支援する制度や環境の整った仕事、人間関係が良好だったり組織や企業風土などが良好な仕事などが重視されているようです。このうち給与水準に関しては特別区人事委員会勧告を尊重する必要がありますので独自性を打ち出せないとは存じますが、他の点では工夫の余地があるのではないでしょうか。 このような状況を踏まえ、本区においてもタレントマネジメントシステム、つまり職員一人一人の能力や適性、キャリアパスなどを可視化し、戦略的な人材育成や配置を支援するシステムの導入を検討すべきと考えます。先行する民間企業では、タレントマネジメントシステムを導入することで、職員のスキルや経験・資格・研修履歴・評価などを一元管理し、職員の能力を可視化するとともに、能力の適性、キャリアパスなどを考慮し最適な部署や役職への配置を行うことができるようになると言われています。また、職員一人一人が期待する成長の方向性を把握し、求められる最適な研修をプログラムできますし、一人一人の職員の個別の育成計画を策定することも可能になります。 管理職をはじめ監督職など、将来に組織の中心を担う人材を計画的に育成することもできるようになることが期待されています。ぜひとも、本区では仕事のやりがいや成長を求めて民間企業や他の行政機関に採用が流れてしまうことを漫然と眺めることなく、先行事例を研究し、タレントマネジメントシステムの活用などを推し進め、組織全体の活性化や優秀な人材の確保・定着を図っていただきたいと思います。 また、こうした取組と並行して、人事制度についても大きく見直しを進めていく必要があると考えます。まず、職員が多様なキャリアを選択できるような制度を整備する必要があると考えます。また、こうしたキャリアの複線化を踏まえ、職員のさらなるモチベーション向上につながるような納得感の高い評価制度の導入も必要でしょう。さらに働きやすい職場環境の実現として、テレワークやフレックスタイム制の導入、育児休業や育児短時間制度などを活用するワーク・ライフ・バランスを改善していくことも大切です。そして、多様な人材を受け入れるための選考方法を検討していくことも必要であろうと考えます。 こうしたことの根本にあるべきなのは職員を大切にする気持ちであります。職員満足度を高めていくことは、職員に迎合することではなく、職員一人一人のキャリアを大切にし、持てる能力を最大限に発揮してもらえる環境を整備することにほかなりません。職員が生き生きと働き、区民の期待に応えることができる力強い組織を構築していっていただきたいと思います。 そこで伺います。 (1)現在の本区の人材確保の現状と課題について伺います。 (2)仕事のやりがいや成長を求めて民間企業や他の行政機関に人材が流れないよう、タレントマネジメントシステムの活用などを推し進め、組織全体の活性化や優秀な人材の確保・定着を図っていただきたいと考えますが、区の見解を伺います。 (3)専門性を追求するキャリアパスやマネジメント能力を伸ばすキャリアパスなど、職員が多様なキャリアを選択できるような複線型のキャリア形成を実施していく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 (4)職員が働きやすい職場環境の実現に向けたこれまでの取組と今後の方向性について伺います。 以上でこの項目を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
職員が働きやすい職場環境の実現に向けたこれまでの取組と今後の方向性についてのお答えをさせていただきます。 働きやすい職場環境は人材確保や生産性の向上にもつながるものであり、これまでも妊娠・出産・育児・介護に係る諸制度の拡充や意識啓発によるハラスメント対策などを実施してまいりました。これらに加え、今後は女性職員の一層の活躍が不可欠となるため、女性が働きやすい職場は男性にとっても働きやすい職場であるという認識の下に、育児休業中や復帰後のフォローの拡充、テレワーク勤務の条件緩和などに取り組むとともに、カスタマーハラスメント対策の整備、既存の業績評価や異動基準の見直しなども実施し、職員が納得を得て、より仕事へのモチベーションを高めることのできる働きやすい職場の構築に努めてまいります。 以上です。
総務部長。
区の人材確保の現状と課題についてお答えいたします。 区の人材確保の現状として、職員の主体となる事務職や、土木・建築・保健師などの専門職の採用は特別区人事委員会経由となっております。近年、特別区人事委員会では、特別区の受験申込者の減少を受けて採用方式の見直しを実施し、事務職のSPI選考導入、専門職の秋採用など様々な方策を打ち出しており、区でも、区選考となる福祉Ⅱ類選考で択一試験を廃止し、受験の負担軽減による申込者の増加や、専門性の高い職について任期付採用を積極的に図ることで有為な人材の確保を図っております。また、これまでⅠ類を中心に採用してきた事務職を一定程度の倍率を保持している経験者の採用にシフトさせて、必要な職員数の確保に努めております。 課題として、受験申込者の減少に加え、今後、全国的な生産年齢人口の減少の影響で人材の数の確保は一層厳しくなることから、人材の質の担保が懸念されるところであり、これまで以上に採用後の人材育成が重要だと認識しております。 次に、区組織全体の活性化や優秀な人材の確保・定着と、複線型のキャリア形成に係る区の認識についてお答えします。 近年、民間や他自治体への転職で離職する職員が増えていることから、職員に定着して長く活躍してもらうために、仕事のやりがいや業務を通じた成長の実感が必要であると認識しております。そのため、従来の研修や各職場でのOJTを通した人材育成の充実を図るとともに、タレントマネジメントシステムを導入して、各職員の能力評価や異動歴、適性などの人事情報を集約して異動管理につなげ、より将来を見据えた俯瞰的な人材育成に努めるとともに、職員に早期に自分のキャリア形成の意識づけを働きかけ、多様なキャリアを選択できる複線型のキャリア形成を可能にしていくことで、職員一人一人にとってやりがいや成長を感じられる魅力的な職場の構築につながるものと考えております。そうした職場で職員が力を発揮することで組織の活性化を図り、生産性を高めることでより質の高い区民サービスを提供してまいります。 以上でございます。
秋家議員。
次に、区役所のDX推進について伺います。 本区のDX推進は、令和5年度に策定された「かつしかDX」の戦略的取組の中でスマホでつながるデジタル区役所を目指し、様々なデジタル戦略の方向性を掲げ令和7年度を迎えようとしております。その中で「手続のオンライン化」は区民にとって関心の高いものと思われます。スマートフォンで行える手続については、広報かつしかやポスター、区公式LINEをはじめとするSNSを活用して区民へ広く情報発信していただいていると認識しています。このような情報がスマートフォンに届き、区役所窓口に行かず手続ができ、利便性が向上していることは評価できるものであります。 しかしながら、「これまでの方法でもできている」という区民の声もあり、DX推進が万人に受け入れられているとは言い難いところもあります。区がDXを推進していくためには、まず職員が現状に満足せず、新たな発想を持ち区民の視点で改善していくという職員の意識改革が必要です。また、職員がDXに関する専門的知識を学び、能力を身につけ、それを使いこなすことが重要です。デジタルツールの使い方などの専門的スキルは、実際に手を動かして繰り返し活用しないと身につかないと思います。そのように身につけたノウハウを使いこなすことで、サービスの見直しをする際に柔軟な発想を持って検討することができるようになるのではないでしょうか。 また、生成AIの活用も区民サービスを向上させるものとして大いに役立つものと考えます。このたびの令和7年度当初予算プレス発表で新たなAIへの取組が発表されました。本区も昨年6月から葛飾独自の情報をAIに学習させて、内部事務処理に生成AIを活用する運用が始まっていると認識しています。自治体が独自資料をAIに学習させて利用する例はまだまだ少なく、全国でもこれだけ力を入れていることはうれしく思いますし、今後も本区の生成AIをどこまで拡張していけるか、全国からも注目されると思っています。 現在、内部事務処理をさらに効率化すること、DX人材を育成することや、ベテラン職員の退職により知識の継承が難しい課題を解決することなど、行政に課題は尽きません。特に窓口対応では、経験の浅い職員が窓口に立つときに、困難な事例には先輩職員の知見や書籍を用いて対応することから、対応に時間を要してしまっていることが課題として挙げられるのではないでしょうか。そのような中で、今回のプレス発表にもありましたAIエージェントは窓口で的確に案内をするというものであり、様々な場面で力を発揮するものと感じております。この生成AIの活用は、窓口職員に付き添って技量を上げる助言者となるものと考えられます。現場の知識が補完され職員育成に直結することになり、区民にとっては、職員が窓口で生成AIを活用して対応することにより現状と比較しても対応時間の短縮が望めるのではないでしょうか。 しかしながら、一方で生成AIは万能ではありません。AIが生成する回答の正しさを判断する力が職員には求められます。今後この生成AIが本庁舎窓口をはじめとする様々な部署で活用されることを大いに期待しております。 そこで伺います。 (1)DXの推進が行政サービスを格段に便利にすると考えられるが、一方で、「今でも何とかなっている」などの意識からDX推進が進まない実態も感じられます。職員の意識改革が必要と考えますが、区の考えを伺います。 (2)区役所のDX推進を行うに当たり、DXに取り組むための手厚い支援が必要と考えますが、区の考えを伺います。 (3)今まで区が取り組んできた生成AIの取組は現在どのように生かされているのか伺います。 (4)これまで準備したAI技術をこれからどのように発展・拡大していくのか、区の考えを伺います。 (5)これらの技術を区民事務所など出先機関で導入し、窓口の標準スタイルとしたり、業務範囲の拡大を検討したりすべきと思うが、区の考えを伺います。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴、ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
DXを進めていく上での職員の意識改革についての御質問にお答えいたします。 DXの推進は、業務の効率化や生産性の向上により時間的余裕を生み出すことで、新たな付加価値を創出することなど行政サービスの向上につながる重要な取組であります。そのため、私は、これまでも職員にノーコードツールや生成AIなどデジタルツールを積極的に活用するよう指示し、全庁的なDX推進に取り組んでまいりました。 一方で、これまで一定の成果を上げてきた業務のやり方で十分だと感じている職員もおり、職員の意識改革にも取り組んでいかなければならないと考えております。意識改革を図っていく上では、DXに取り組むことによる効果を職員一人一人が理解することがとても大事です。そのため、来年度はDX推進担当部門の体制を強化し、全職員に対するDX推進に関する研修を充実させるとともに先行事例の共有や成功体験の積み重ねを図り、DX化の意義を学んでもらう機会を積極的に増やしてまいります。これらの取組を通じてDXに対する職員の意識改革を推し進めてまいります。 次に、本区の生成AIの発展・拡大と、出先機関への導入についての御質問にお答えいたします。 私は、生成AIが登場した当初から広く活用できる可能性を感じ、積極的な活用と区の状況に合わせて利用できる環境づくりに取り組んでまいりました。生成AIの次の活用としては、区民サービスの向上を目的に、窓口業務において生成AIが手続の案内支援を行う仕組みの構築を目指してまいりたいと考えております。 現在、生成AI構築事業者及び行政関連書籍の出版事業者と協力して、業務関連書籍や窓口担当部署のマニュアルなどを生成AIに学習させ、窓口手続案内や困難事例の相談などに対する回答を生成する実証実験を行っております。この実証実験の結果を夏までに取りまとめまして、生成AIエージェントシステムと組み合わせることで行政特化型AIエージェントシステムを構築してまいります。 AIエージェントシステムとは、窓口の区民と職員との会話をAIが自動的に読み込み、必要な手続を職員に示したり窓口マニュアルを表示したりして職員の窓口対応を支援するシステムです。このようにAIエージェントが窓口職員を支援できるようになれば、一人一人の職員が行える業務範囲も拡大できるのではないかと考えております。この実証実験を通じて私は、生成AIの技術を最大限に引き出し、窓口職員の能力向上や対応時間の短縮、窓口相談のしやすさなど、窓口業務をさらに発展させていきたいと考えています。実証実験結果がまとまり次第、戸籍住民課による試行運用を予定しているところですが、運用を確認しながら、区民事務所などの出先機関において、順次、導入を検討してまいります。 以上です。
DX推進担当部長。
区役所がDXに取り組むための手厚い支援についての御質問にお答えいたします。 区はこれまでに手続のオンライン化や各個別業務のDX化など、全庁の様々な業務においてDXの推進に取り組んでまいりました。 DXを強力に推進していくためには、職員一人一人のデジタルリテラシー、デジタル技術を活用する能力を高め、DXのノウハウを職員の中に蓄積していくことが重要であると考えております。そのためには、職員に対してDXに取り組むための支援・体制づくりが必要となります。そこで、現在、実施している動画研修コンテンツを活用し、DXに関する研修の機会を広く提供してまいります。また、次年度からは、デジタル部門の専門事業者から支援を受けながら、スキルを身につけ、ノウハウを蓄積できる環境を構築してまいります。こうしてDXのノウハウを身につけた職員が他の職員に引継ぎをしていくことで、職員間におけるDX人材の裾野を順次拡大し、DXをよりスピード感を持って推進していける体制を築いてまいります。 次に、生成AIの取組がどのように生かされているかについての御質問にお答えいたします。 本区が最初に生成AIの活用に着手したのは令和5年8月の活用実証からでございます。この活用実証の中で、一般的なAIが生成する回答では、区の情報を踏まえた回答ができないことが確認できたため、令和5年12月から本区独自の生成AIであるかつしかチャットの構築を進めてまいりました。 このかつしかチャットには、条例、規則、議会会議録及び全庁で利用されている計画類など合計38の文書を学習させており、昨年6月から全庁利用を開始しております。かつしかチャットの回答精度は高く、本区の計画類を踏まえた事業案の検討や起案文書の推敲など区の独自情報を必要とする場合に活用を図っております。同時に、一般の生成AIも利用できるようにしており、文書の推敲や議事録の要約など葛飾区独自の情報を必要としないものについても、生成AIの活用による職員の業務省力化につなげております。これらの活用事例を集約し、昨年11月に活用事例集を全職員に配付したところです。 今後、活用事例集を用いながら、職員が日頃の業務の中に生成AIを取り組むことで活用を広げてまいります。 以上でございます。
暫時休憩いたします。 午後5時22分休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 午後5時44分再開
休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 8番、岩田よしかず議員。 〔8番 岩田よしかず議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、私は、さきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し区政一般質問をさせていただきます。 初めに、森永乳業跡地における交通環境整備についてお伺いします。 森永乳業跡地については、賃貸用物流倉庫を開発・運用する特定目的会社である、葛飾特定目的会社から巨大な倉庫が建設される旨、説明があったところです。本施設は24時間稼働し、1日に約5,000台にも及ぶトラックが往来すると説明がありました。説明では、森永乳業跡地において鉄骨造地上5階建ての倉庫棟と鉄骨造地上2階建ての地域貢献施設棟から構成される予定であり、その延べ床面積は倉庫棟が約17万平米、地域貢献施設棟が約1,000平米と大変大規模なものであります。 私は、今回の物流倉庫建設が地域経済の活性化につながることについては大いに期待をしているところですが、その一方で住民の生活環境や安全に深刻な影響を及ぼす可能性があることについては強く懸念しております。特に今回の物流施設は、主要な幹線道路である蔵前橋通り、環七通り等から区道である補助第284号線を通じてアクセスすることになります。この補助第284号線は近隣住民の生活道路として利用されるものであり、このような生活道路に多数の大型車両が往来することは交通渋滞・交通事故の増加を誘発し、地域住民の安全を著しく損なうおそれがあると考えます。 補助第284号線の整備の歴史は1960年代まで遡ります。1966年に策定された東京都都市計画道路網において主要な幹線道路の一つとして位置づけられたところですが、その整備には、用地買収が難航したことや地域住民との合意形成に長い時間を要したことなど、計画から半世紀以上が経過した現在、ようやく全線開通のめどがついたところです。こうして開通する補助第284号線は、災害時の緊急車両の通行路を確保し、避難路としても機能する防災機能の強化や、地域活性化からも本区と地域に大きく貢献する重要な道路であることは間違いありません。 一方で、道路がないところに道路を通す事業であったことから、これまで上小松町会と一体的とされていたこの地域に、交通量の多い道路が開通することで地域が分断されるといった部分もあります。こうしたタイミングでこの大規模物流倉庫が建設されることで地域における交通状況は大きく変化すると予想され、その結果として地域住民の日常生活に多大な影響を及ぼすことが考えられます。 特に、上小松町会内では横断歩道が少なく、信号機も西井堀緑道との交差部分に一つしか存在しません。補助第284号線は区の重要な道路であることは否定しませんが、地域住民の生活道路であり、かつ通学路でもあります。歩行者や自転車、子供たちの安全を確保するために、横断歩道や信号機の設置など抜本的な対策が必要ではないでしょうか。しかし、地元の町会長等が警察に申入れを行ったところ、交通渋滞を招く可能性があるなどの理由により実現に至らなかったと伺っています。葛飾特定目的会社からは、今後も警察と協議を行い、横断歩道や信号機の設置について改めて警察と話し合っていく旨を聞いております。 また、倉庫ができる奥戸地域や目の前の南奥戸小学校に対しては、この施設ができることについて当該事業者から説明がありましたが、この施設のトラックが多く通行する補助第284号線を通学路として使用する上小松小学校のPTA等には特段情報提供等がなされていないとのことです。至急情報提供を行い、通学児童の安全確保策を考え、実行する必要があります。 補助第284号線が全面開通することに加え、大規模物流倉庫が開業するとなれば地域の生活環境は一変する可能性があります。区としても、区民の安全を確保するため業者の方にさらなる安全対策をするよう働きかけることはもちろん、ぜひとも警察等の関係機関にも積極的に働きかけ、地元の現状や地元住民の思いを実現し、地域の安全・安心の確保を保つ必要があると考えます。 そこで伺います。 1、補助第284号線の設計に際し大規模物流倉庫開業は想定されていなかったと推察しますが、道路施設の耐久性等に問題はないのか、区の見解をお聞かせください。 2、補助第284号線の全面開通と大規模物流倉庫開業に伴う交通状況の変化を踏まえると、横断歩道や信号機の設置など抜本的な対策、また、歩道を含めた歩行環境などは改善されるのか、区の見解をお聞かせください。 3、トラックが多く通行する補助第284号線を通学路として使用する上小松小学校やそのPTA等にも当該事業者から情報提供を行うよう区としても働きかけ、子供たちの安全・安心な通学環境を整えていく必要があると考えますが、教育委員会の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
岩田議員の御質問にお答えいたします。 補助第284号線における道路施設の耐久性についての御質問にお答えいたします。 本路線は、将来の交通量予測に基づくほか、緊急時の避難路に位置づけられていることなどから道路施設は一定の耐久性を確保しております。お話にありますように、設計の際には大規模物流倉庫が開業することは想定していないため、この物流倉庫の開業により大型車両だけでなく全体の交通量の増加が予想されることから、道路の耐久性に影響を与え、舗装などの更新時期が早まることが考えられます。 今後は、開業後の道路施設の状態を注視し、損傷が確認された際には速やかに修繕をするとともに、必要に応じて舗装改良などを検討してまいります。 以上です。
都市施設担当部長。
補助第284号線の交通状況の変化を踏まえた抜本的な対策、歩行環境の改善についての御質問にお答えいたします。 都市計画道路は、交通量をはじめとして周辺状況や歩行環境などを踏まえて設計を行っており、整備前と比較して歩行者の安全性は向上いたします。横断歩道や信号機につきましては、これまで設置していた場所に加えて新たな場所にも設置することを検討してまいりましたが、交通管理者との協議の中で、近接する信号機との誤認防止や、車が安全に停止するために必要な距離の確保などを考慮した結果、現在の位置になっております。 歩行者の安全確保策といたしましては、通行する車両への注意喚起を目的としたカラー舗装を本路線に対して交差する道路の一時停止位置に整備するなど、歩行者の皆様が安心して通行できるようにしてまいります。 引き続き、本路線の交通状況の変化を注視し、地域の方々の声をお聞きしつつ、交通管理者に対して横断歩道や信号機などの設置への働きかけを行うとともに、安全・安心な歩行環境の整備に努めてまいります。 以上でございます。
教育次長。
上小松小学校やそのPTA等への情報提供についての御質問にお答えいたします。 森永乳業工場跡地に大型物流倉庫が建設され物流のトラックが多く通行するようになれば、上小松小学校の通学路の安全確保に影響が及ぶことが懸念されます。このため、葛飾特定目的会社に対して、保護者や上小松小学校に整備スケジュール及び整備後の対応などについて速やかに情報提供を行うよう働きかけてまいります。 以上でございます。
岩田議員。
災害対策について伺います。 能登半島地震から1年が経過しました。震災では築年数の古い建物が倒壊するなどの被害や、広い範囲で液状化が起こり建物が傾斜する被害が発生しました。特に深刻な液状化被害の対策工事では、最短でも5年程度かかると言われております。 先日の建設環境委員会において、本区は、令和7年度に実施予定である木造住宅耐震助成や液状化対策助成の助成限度額の引上げが報告されたことを高く評価しております。災害については、他人事ではなく我が事に感じ、改めて強力に災害対策に取り組んでいかなければならないと感じております。 さて、避難行動要支援者は区内に7,000人にも上り、毎年6割の方が入れ替わると聞いています。対象の方々が災害時に適切な避難行動を進めるためには迅速かつ的確に個別避難計画を作成する必要がありますが、丁寧に適切な施設への結びつけには時間がかかってしまうなど難しい課題をたくさん抱えています。 さらに、能登半島地震では福祉避難所の施設が被災するとともに、そこで働く人たちも被災し多くの福祉避難所が開設できなかったと聞いています。一次避難所に向かっても、福祉避難所に移るまでの間に避難行動要支援者の方々が体調を崩してしまうことなどが考えられ、内閣府からは福祉避難所を二次避難先ではなく直接避難できるよう取り組むことが示されています。 また、福祉避難所への直接避難は避難行動要支援者の命を守ることにつながることからも、区の職員だけではなく、地域住民・福祉事業者・医療関係者などと連携して取組を進めるべきであると考えます。高齢者などの要配慮者や在宅避難者に対し、被災者の困り事や必要とされる支援に対応するため、福祉関係者との連携強化、また、どのような人がどの福祉避難所に避難するのか考え方を整理し、それに合った体制の整備、施設整備を進める必要があると考えます。 一方で、情報共有の部分で課題となっているSNSなどによるデマ情報の拡散も大きな課題となっており、今後は早急に災害関連情報の収集や整理、共有において、効率的・迅速的に行政から正しい情報を発信していく方策を構築すべきと考えます。 令和6年第1回定例会にて青木区長の所信挨拶の中で、「地域や民間事業者と連携した災害時要配慮者対策を進めるため、本区の地域特性を踏まえた福祉避難所の在り方について検討を進めるなど、災害関連死のリスクを減らす取組を強化してまいります」とありました。阪神・淡路大震災から30年の節目を迎え、この30年間に我が国を襲った大災害の教訓を本区としても生かしていく必要があると感じており、その上で災害関連死を含めた取組が極めて重要であると考えます。 そこで伺います。 1、現在の福祉避難所の課題について、より一層の迅速な対応・対策が求められますが、取組状況や今後の方向性について区の見解をお聞かせください。 2、住民自らが災害情報等を収集できる環境を整備するため、従来の防災行政無線に加え、多様な情報発信のデジタル化を進めていますが、避難者への対応が後手に回らないよう災害時の迅速な情報発信が必要と考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
福祉避難所の取組状況と今後の方向性についてお答えいたします。 現在、葛飾区では、福祉避難所の確保に向け民間福祉施設と協定締結を進め、現在73か所の福祉避難所を指定しております。これまでも災害が発生した際に必要となる食料やトイレなどの備蓄を進めるとともに、消防や警察と連携し防災訓練の支援などを進めてきたところです。また、頻発する自然災害や感染症などの緊急事態に備えるため、福祉施設の事業継続計画の策定が令和6年4月から義務化され、区でもその策定や見直し、策定した計画に基づく訓練実施などの支援を開始したところであります。 一方、お話にありますように、内閣府のガイドラインでは福祉避難所への直接避難の推進など具体的な方向性が示されたところではありますが、現段階では、福祉避難所への避難者のひもづけや避難する方々の状況に応じた設備の充実、対応に当たる専門職の確保など、課題が山積している状況となっております。 これらの課題を踏まえ、今年度、民間の福祉避難所を対象に避難者の受入能力を把握するための調査を行いました。調査結果から、食料や水については備蓄が進んでいる一方、携帯トイレ等の備蓄が進んでいないことや、施設の特性により受け入れられる要支援者が限られているなど、民間福祉避難所の実態が明らかになりました。来年度は調査対象を拡大し、福祉避難所としての協定を締結している都立学校についても同様の調査を行う予定であります。 また、併せて実施した先進事例調査では、神戸市などでは医療的ケアが必要な方は病院、生活の全てにケアが必要な方は福祉施設への緊急入所など、要支援者の身体状況に応じて福祉避難所を振り分ける考え方を整理する事例も把握したところであります。 来年度は、さきに申し上げました調査結果を踏まえた上で医師会や福祉施設等の関係機関等とも調整を進め、福祉避難所の位置づけを検討し、整備方針や受援体制についての整理を進めてまいります。 以上です。
危機管理・防災担当部長。
本区における災害時の迅速な情報発信の必要性についての御質問にお答えいたします。 災害時及び災害切迫時には区民に対し、迅速に多様な情報媒体によって発信することが重要であると認識しております。情報発信のためには区としても情報収集を行いますが、地震であれば震度や火災発生状況・道路情報が、水害であれば気象情報・河川水位情報などが必要となります。これらの情報を庁内関係部署に限らず警察や消防等の関係機関とも連携しながら常に収集する必要があることから、災害関連情報の収集や整理、共有において、効率化、迅速化を早期に実現することが不可欠です。 これまで、管内の警察や消防とは電話での聞き取りや情報連絡要員の派遣によって情報共有を図ることとなっていますが、令和7年度より構築を進める総合防災情報システムでは、警察や消防も本システムを利用することで災害情報をリアルタイムに共有し、綿密な連携による正しい情報の収集を行います。さらに、区が収集した気象・水位情報や被害・避難情報のほか、ライフライン状況や交通状況等を区民の方が確認できるポータルサイトの構築も予定しており、葛飾区安全・安心情報メールや各種SNSの一括配信と合わせて区民への情報配信を行います。 引き続き、庁内外の関係部署と連携を図り、災害時における迅速な情報発信に向け取組を進めてまいります。 以上でございます。
岩田議員。
学校改築についてお伺いします。 区は、令和5年12月に区立小中学校の次期改築候補校として小松南小学校を選定したことを表明しました。新小岩駅南口地区の再開発事業に伴い、今後、児童数の増加が見込まれることや、特に小松南小学校は敷地面積が狭く、現在の校舎では令和14年度に普通教室が不足する見込みがあることから改築が必要との判断に至ったと聞いております。児童の教育環境をよりよいものにするため、また、増加する児童に対応するための喫緊の課題であると認識しております。 小松南小学校は、平成13年に旧小松小学校と旧松南小学校とが統合され、小松南小学校として開校しました。その際、旧小松小学校の校舎が引き続き使用されることになったところです。旧松南小学校の校舎は、葛飾区の学校開放制度により地域住民に開放したり、葛飾区新小岩創業支援施設として創業を目指す方を対象に事務所等として貸し出され、また、不登校の子供たちを受け入れている東京シューレ葛飾中学校にも貸し出されているところです。現在区では、小松南小学校の建て替えについて、現地建て替えと旧松南小学校敷地への移設・新築など様々な可能性について検討が進められており、今後は地域住民の意見も踏まえながら検討を進めていく方針と伺っているところです。 私は、小松南小学校の改築は、単に老朽化した校舎を新しくするだけではなく、地域全体の未来を育むための重要な機会であると考えております。そのため、改築に当たっては学校施設の充実を図ることはもちろんのこと、地域社会との連携や活性化にもつながるような視点が不可欠であります。特に、小松南小学校の改築に関連して、旧松南小学校の活用も併せて検討する必要があります。現在の小松南小学校の敷地で新築が予定されているのであれば、旧松南小学校の敷地は一時的な仮校舎の建設が行われることになると考えています。 しかし、この仮校舎を単なる仮校舎だけの利用にとどめてすぐ解体してしまうのは財政的な視点から大変もったいないものであり、この旧松南小学校の校舎の活用については現在でも多くの地域住民の皆様から様々な意見が寄せられ、その活用方法について十分な検討を行う必要性を強く感じております。今後の公共施設のあるべき姿として、地域住民の交流拠点・子育て支援施設・高齢者福祉施設・防災拠点としての活用など、様々な観点から地域に根差した施設として再生させるべきではないでしょうか。単なる仮校舎としての利用にとどまらず、地域住民のニーズに応じた多角的な活用方法を検討する必要があると考えます。 また、仮に小松南小学校を旧松南小学校敷地へ移設し新築するのであれば、小松南小学校の跡地についても同様に、地域住民のニーズに応じた様々な活用方法や、近隣の小松保育園についても併せて検討していく必要があります。 また、少子化が進んでいるとはいえ、共働き家庭が増加している現状においては保育園についても需要は依然として高い状況です。改築等に当たってこれらの子育て施設を合築するなどの手法も検討するべきであり、さらに新小岩南地域は公園が少ない状況にありますので、合築等で土地が新たにつくられる場合には防災公園として整備し、地域住民の安全・安心な暮らしを守るための拠点とするといった検討も併せて行う必要があると考えております。 学校は、地域の誇りとなり、活動の拠点ともなる重要な公共施設です。小松南小学校の改築に当たっては、単なる施設更新にとどめず、新小岩地域全体の輝かしい未来を、地域と共にこれまでなかった新しいものをつくるための大きな機会となるよう、地域住民の皆様の声に耳を傾けながら検討を進める必要があると考えます。 そこで伺います。 1、小松南小学校の改築事業について、現地建て替えや旧松南小学校の敷地活用などの検討を今後どのように進めていくのか。また、スケジュールや地域住民の意見反映方法についてお聞かせください。 2、学校改築事業を進める際には、地域ニーズに応じて周辺の公共施設との合築や跡地活用なども視野に入れながら検討を進めるべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
学校改築事業における周辺の公共施設との合築や跡地活用などについての御質問にお答えいたします。 学校改築に当たっては、これまでも学童保育クラブの併設のほか、地域の課題への対応として保育園や地区図書館との合築など効果的・効率的な施設整備を進めてまいりました。今後も、子供たちのよりよい教育環境の整備を第一とした上で、周辺の公共施設の利用状況や老朽化度等を踏まえ、合築の可能性や効果を検証してまいります。また、跡地につきましては、地域ニーズを的確に捉え、その活用方法を多角的に検討を進めてまいります。 学校は地域の貴重な財産であります。小松南小学校の改築が地域の課題解決や活性化につながるよう地域を面で捉え、公共施設全般を視野に入れて検討を進めてまいります。 以上です。
施設部長。
小松南小学校の改築事業の検討の進め方、スケジュールや地域住民の意見反映方法についての御質問にお答えいたします。 学校は、子供たちの教育の場であるとともに、地域活動に利用され、災害時の避難所機能も担う地域の核となる公共施設であります。 小松南小学校の改築を進めるに当たっては、令和7年度前半に改築懇談会を設置して御意見を伺いながら、新校舎の設置場所や改築手法について具体的に検討を進めてまいります。また、保護者や地域住民を対象とした説明会の開催等により、地域の方々からの御意見も伺ってまいります。 改築手法によりスケジュールが変わることから現時点で竣工時期などはお示しできませんが、地域の声を聞きながら、令和7年度中には改築の基本的な方針を定めた基本構想・基本計画を取りまとめていきたいと考えております。 以上でございます。
岩田議員。
アレルギー疾患対策についてお伺いします。 アレルギー疾患を持つ子供が学校生活を送る際に、保護者が医師に学校生活管理指導表を作成してもらい、それを学校に提出することで子供が必要な配慮を受けられるようになっています。学校給食を例にとってみますと、本区の小中学校では、アレルギー等の理由で給食を食べることができない子供に対しては、アレルゲンを含む食材を取り除いた、いわゆる除去食による対応やアレルゲンを含まない食材を用いた代替食による対応が行われていると聞いております。しかしながら、成長の途中である子供たちは、それまで大丈夫と思っていた食材に対しある日突然アレルギーの症状が出てしまったりすることもある上、重度のアレルギーでは命に関わるような事態になることも考えられます。 学校現場では、給食でのアレルギー事故防止のためにアレルギー対応食を食器で見分けられるようにしたり、アレルギー対応カードによる確認を行うなど細心の注意を払いながら対応しておりますが、様々な事態を想定し、教員の先生方が常に適切な対応を取ることができる取組が必要であると考えます。 また、アレルギーに対する理解という面では、教員等の大人だけではなく子供たちの間でも理解を深めていくことも重要であります。例えば、アレルギー反応が強く出てしまう子供たちは給食の代わりにお弁当を持ってきていますが、その中には自分だけ給食を食べられないということに疎外感を覚える子供も多いと考えます。そうした子供たちが周囲の友達と同じように楽しく給食時間を過ごせるよう、周囲の子供たちに対してアレルギーへのしっかりとした理解と、アレルギー疾患があることは全く特別なことではないということを指導していくことが、互いを認め合い、子供たちの健全な発達にも貢献できるのではないでしょうか。 一方で、区民の方からもアレルギーに関する情報を積極的に提供してほしいという声をお聞きしました。特に花粉症のシーズンになり万全な対策が求められる中、近年は患者数が年々と増加傾向であるとともに発症者の低年齢化も進んでいると聞いております。このように患者が増えていたり低年齢化が進んでいたりする理由は、飛散量が増えていることのほかに食生活の偏りや運動不足などの生活習慣も影響していると考えます。例えば、子供が外で遊ぶ時間が減ることは、様々な細菌に触れる機会が減ることで体内の免疫機能が低下し、全く病原体を持たない花粉に対してアレルギー反応が出てしまうことにつながります。花粉症を防いだり症状を緩和させたりするには生活習慣を見直すことが一つの対策であり、当然ながら発症した場合は適切な治療が欠かせません。 本区には、アレルギーについて適正な治療を受けるための的確な情報システムをつくる役割として、気軽に聞ける相談窓口が健康ホットラインかつしかであります。現在実施している健康診断・相談業務を通じて、予防や治療について病状のある方と相談を行い、その後、引き続き医療機関に紹介するなど、一つのつながりとして対応されることを評価いたします。 本区は、子供のアレルギーに特化した専門医療機関があり、最先端の治療を受けられる環境に恵まれております。今後は、アレルギー疾患に関するより積極的な情報提供や講習会、広報紙など単発的な情報提供にとどまらず、国・都・民間専門機関などとの連携によりさらに充実した情報を区民へ周知していくとともに、本区のホームページのトップ画面に花粉情報の掲載や、さらには区民の健康相談窓口である健康ホットラインかつしかのサイトをもっと区民に周知していく必要があると考えます。 そこで伺います。 1、学校でのアレルギー事故防止の取組や、アレルギー事故の発生時に備えた取組についてお聞かせください。 2、アレルギーに対する子供たちの理解を深めるために学校でどのような取組を行っているのか、お聞かせください。 3、総合的、積極的な情報提供、国・都・民間専門機関などとの連携によりさらに充実した情報を区民へ周知していくべきであると考えますが、区の見解をお聞かせください。 4、本区のホームページのトップ画面に花粉情報の掲載、さらには区民の健康相談窓口である健康ホットラインかつしかのサイトをもっと区民に周知していく必要があると考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
教育長。 〔小花高子教育長 登壇〕
学校でのアレルギー疾患に対する取組についての御質問にお答えいたします。 区立学校におきましては、葛飾区立小・中学校におけるアレルギー疾患対応の手引きに基づき、アレルギー事故が発生しないよう細心の注意を払って対応しております。 各学校では毎年、必ず教職員全員で手引の内容を読み合わせて確認し、児童・生徒がアナフィラキシー症状を発症した場合には、冷静かつ適切に対応できるようエピペンの使用を想定した校内研修を実施しております。 また、お話にありましたように、学校においてアレルギー対策を適切に実施するためには教職員だけでなく子供たちの理解を深めることが重要であると考えております。このため、各学校では、アレルギーを理由に弁当を持参したり除去食を喫食している子供がいる学級については、学級ごとに子供たちがアレルゲンやアナフィラキシー症状などについて学習する場を設けております。あわせて、食物アレルギーを有する児童・生徒も安全で楽しい給食時間を過ごすことができるよう、給食時間には学校栄養士による各学級への巡回や、学級担任を中心とした声かけや見守りも行っております。 今後もこうした取組を継続し、アレルギー対策に万全を期してまいります。
健康部次長。
区民への総合的な情報提供や周知についての御質問にお答えいたします。 区では、健康相談に対応するためのコールセンター、健康ホットラインかつしかを設置し、医師・看護師等の専門職がアレルギー疾患を含めた健康相談に対応し、必要な助言や指導、情報提供を行っています。また、保健センターでは、乳幼児健康診査等での個別相談のほか、保護者からの電話など随時相談に応じています。このほか、ぜんそくの症状があるお子さんを対象に水泳教室や音楽くんれん教室を実施しています。 今後は、こうした取組に加えて、国や東京都等と連携しながら花粉症を含めたアレルギー疾患に関する総合的なホームページを作成し、東京都のアレルギー情報ナビのサイトとリンクするなど、区民が容易に情報を入手できる方策を検討してまいります。 さらに、花粉情報の掲載や健康ホットラインかつしかについては、関係課と協議し、区公式ホームページのトップ画面における表示の工夫やSNSを活用するなど、区民へのより一層の周知に努めてまいります。 以上でございます。
岩田議員。
ワクチン接種の拡充についてお伺いします。 予防接種の拡充について、区民の方よりHPVワクチンを1回目接種し、2回目を接種するのに本区内の病院に連絡したがワクチンが足りず接種することができない、また、このような状況でHPVワクチンの2回目を接種する際、接種期限があるが期限の延長をしてくれないと困るとの御相談をいただきました。本区としてHPVワクチンの現在の状況と対策、接種期限の延長について、区民の方に周知していくべきであると考えます。 一方で、男性HPVの予防接種助成については、令和7年度の予算案に強化された金額が計上されたことは高く評価しております。子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスは、男性の陰茎がんのほかに肛門がんや中咽頭がんの原因にもなっております。HPV関連のがんを予防するためには、男性のHPVワクチンの接種も重要であります。小学校6年生から高校1年生相当の方の自己負担は無料になっており、接種を希望する方は電話等で予防接種票の発行手続を行い、接種を希望する病院に予約の上、受診します。 周知方法としては、定期接種である女性のHPVワクチンですと学校内で広報されているようですが、男性HPVの予防接種においても、状況に応じて学校等にポスターの掲示や、養護の先生方がHPVワクチン接種助成を求めている方に直接案内をすることなども重要であると考えます。 さて、我が会派においても推進してきた帯状疱疹ワクチンについては、高齢者定期予防接種が令和7年度から開始予定で、生ワクチン1回、不活化ワクチン2回が接種できるようになりました。帯状疱疹は、水ぼうそうにかかった後、生涯にわたり神経に潜伏しているウイルスが、加齢や疲労、免疫が低下することによって再び活性化することで発症します。皮膚の病変が治った後も数か月から数年痛みが残り、その神経に沿った痛みは年齢とともに発症率が増加する傾向があり、帯状疱疹ワクチンは高齢者の重症化や後遺症の予防に効果があると考えております。 そこで伺います。 1、HPVワクチンが足りていないと聞いておりますが、現在の状況と今後の対策について区の見解をお聞かせください。 2、HPVワクチンのキャッチアップ接種期限は延長されますが、周知方法について区の見解をお聞かせください。 3、男性も含むHPVワクチンや帯状疱疹ワクチンの今後の方向性について、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
ワクチン接種の今後の方向性についての御質問にお答えいたします。 まず、HPVワクチンについてお答えします。 葛飾区は、女性の定期接種のほか、独自に男性向けに任意接種費用助成事業を実施しており、引き続き小学6年生から高校1年生相当までの男女がHPVワクチンを無料で接種できるよう努めてまいります。これまで区公式ホームページのほか広報かつしかやSNSなどで周知してまいりましたが、効果的な周知方法について教育委員会と連携して、さらなる周知に努めてまいります。 次に、帯状疱疹ワクチンについてお答えいたします。 区はこれまで任意で接種費用の半額程度の助成をしてまいりましたが、昨年末に国が、令和7年度から主に65歳の方と、5年間の経過措置で70歳からは5歳刻みの年齢の方を対象に新たに定期接種を実施することを表明いたしました。これを受けて、令和7年4月から定期接種が開始されるよう準備を進めております。通常、高齢者の定期接種では接種費用の半額程度の自己負担をお願いしておりますが、帯状疱疹ワクチンは高齢者インフルエンザワクチン等よりも高額のため、高齢者が接種しやすいよう、定期接種について5年間の経過措置の間は無料で接種できるよう考えております。 今後も予防接種事業を推進し、区民の健康を守ってまいります。 以上です。
健康部長。
HPVワクチンの現在の状況と今後の対策についての御質問にお答えいたします。 HPVワクチンについては、令和6年夏以降の需要の大幅な増加に伴い、製薬会社から10月から限定出荷するとの通知がなされていましたが、令和7年1月20日、限定出荷を解除し、通常受注を再開するとの通知がなされました。現在、国は一定量の供給量が確保されているとし、今後の供給量の見通しについては再度の供給不足が生じることがないよう努めるとしています。区は引き続き、国の動向を注視してまいります。 次に、接種期間延長の周知方法についての御質問にお答えいたします。 区は、広報かつしか2月25日号、区公式ホームページとSNSに掲載するとともに、区内医療機関・医師会・訪問看護ステーション等の関係団体に周知いたします。 また、国から、令和7年1月29日付で、対象者に対して個別通知による周知を検討するよう通知されたところです。これを受けて、区では、ワクチン供給も安定していることから、対象者に対して3月上旬に周知用のはがきを発送いたします。 以上でございます。
岩田議員。
新小岩地域のまちづくりについてお伺いします。 新小岩が抱える喫緊の課題である喫煙環境の整備、多文化共生の推進、そして地域交通の再構築という3つの重要な柱と新小岩地域のエリアマネジメントについて、区民の皆様とともに深く議論し、具体的な解決策を導き出すため質問させていただきます。 新小岩は、その利便性の高さから近年著しい発展を遂げてきました。JR総武線の快速停車駅としてのアクセスのよさは都心への通勤・通学を容易にし、多くの人々がこの街を生活の拠点として選んでいます。また、駅周辺には活気ある商店街が存在し、日常生活に必要な施設も充実しており、利便性と暮らしやすさを兼ね備えた魅力的な街と言えます。また、私学事業団から取得した敷地を活用した東新小岩運動場も多くの方々に利用されており、今後のスタジアム構想にも多くの方々から期待が寄せられているところです。 しかし、こうした発展を遂げている中、幾つかの課題にも直面しています。 まず、喫煙環境についてです。特に問題となっているのが、スカイデッキたつみにおける煙と臭いの問題です。スカイデッキたつみの東北広場側の入り口付近に設置されている喫煙所の煙や臭いがデッキ内に充満してしまう問題については、かねてから問題となっています。この問題の解決に向けて喫煙所の設置場所の検討を進めているところですが、現在の進捗状況はどのようになっているのか。また、青砥駅周辺においてトレーラーハウス型の喫煙所の設置に向けて取組を進めていますが、新小岩地域もトレーラーハウス型の移動式喫煙所の導入も含めて検討していく必要があると考えます。 移動式喫煙所は、必要に応じて場所を移動できるという柔軟性に加え、密閉性が高く、受動喫煙のリスクも大幅に低減できます。デザイン性の高いトレーラーハウスを選択することで、街の景観を損なうことなく、喫煙者と非喫煙者双方にとってよりよい環境を提供できるのではないでしょうか。スカイデッキたつみの煙や臭いの問題を一日も早く解決していただきたいと要望いたします。 次に、新小岩一丁目に開設予定である防災公園周辺の喫煙規制についてです。 この防災公園は、災害時には避難場所としての役割を果たすだけではなく、平時には地域住民の憩いの場、子供たちの遊び場として活用されることが期待されています。子供たちの健康を守り、誰もが安心して利用できる公園を維持するためには受動喫煙のリスクを排除することが不可欠であります。また、公園内での喫煙は、子供たちに悪い影響を与えるだけではなく喫煙による火災のリスクを高める可能性もあります。私は、この公園については喫煙禁止区域に指定することで、誰もが安心して憩える美しい景観の場としていく必要があると考えております。 次に、多文化共生の課題についてです。 新小岩地域は再開発をはじめ、ここ数年で外国人人口が増加傾向にあります。観光や出張などで訪れる人々に宿泊の場を提供する住宅宿泊事業施設、いわゆる民泊施設は本区に令和7年1月現在、285施設のうち新小岩地域では27施設あります。民泊は一般の住宅や空き部屋を宿泊施設として提供するサービスで、料金はホテルよりも安価なことが多く、外国人向けの専用観光パンフレットなども用意し、海外の方にも多く利用されております。 さて、小・中学校に通う外国人の子供たちは、にほんごステップアップ教室で日本語を楽しく学んでいることや、本区のホームページではやさしい日本語を掲載していることなど評価をいたします。それぞれの国で伝統文化や歴史の認識が違うわけですが、外国人の子供たちが日本の学校に来て学ぶ以上は、日本の伝統や文化、歴史などを含めた教育をしっかりと受けていくことで、将来はそれぞれの国と日本との交流のかけ橋にもなってもらえることと期待をしております。 同時に、外国人住民の方が地域で生活していくためには、日本の制度や生活習慣などを知り、理解し溶け込んでいかなければなりません。地域で活動するにしても自治会・町会といった日本独自の制度になじみがなく、また、ごみを分別して決められた日に決められた場所へ出すなどの習慣がない国もたくさんあります。こうした地域で生活する上で必要となる制度や習慣などを理解してもらい、ルールに合っていない場合には改善をお願いするなどの対応をしていくには、言葉の壁を越えたコミュニケーションが円滑に図れる支援策が必要であると考えます。今後、ごみの分別や公共マナーに関する誤解、騒音や迷惑行為などに対して、外国人の方とのコミュニケーション不足の課題を解決していくことで外国人住民と地域住民との相互理解を進め、よりよい共生社会を築いていければ、新小岩地域はさらに国際色豊かな魅力あるまちになると考えます。 次に、新小岩地域の交通についてです。 現在、にこわ新小岩が新小岩北地域に整備されたところですが、新小岩南地域からにこわ新小岩へのアクセスは必ずしも便利とは言えません。特に、高齢者や子供連れの方々にとっては移動が負担になっているという声も聞いております。地域住民の移動手段を確保することは、地域の活性化を促進するために不可欠であります。 こうした中、現在、東立石と東四つ木地域で展開されている地域主体交通をこの地域でも導入できないかとの声を地域の方から聞いております。昨年11月、にこわ新小岩にてグリーンスローモビリティの試乗会が行われ、話を伺ってまいりました。試乗された地域の方々の反応もよく、乗り心地がよいなど、おおむね皆様から好評をいただいていると感じました。 一方で、実際の運行方法や暑さ・寒さ対策などの具体的な課題に関する意見もあり、本区としても先進地域で取り組んでいる事例や手続などタイムラインを紹介するとともに、運営に係る準備協議会など地域の体制が整った段階で関係機関との協議など実施に向けた側面的な支援を行い、ガイドラインの作成についても検討していく必要があると考えます。もちろん、担い手の確保や資金面など解決するべき課題は多くあります。今後も地域の声に耳を傾けながら、地域住民の生活の質の向上や地域活性化につながる交通の在り方を検討していただきたいと思います。 最後に、新小岩地域のエリアマネジメントについてです。 新小岩地域のエリアマネジメントについては、令和3年度から区は調査等に着手し、令和5年度からは、新小岩南地域、北地域の両まちづくり協議会から選出されたメンバーを中心に、区との協働で検討を進められたことを高く評価いたします。 新小岩地域では、エリアマネジメントの推進に必要な様々な立場の方が参加するエリアプラットフォームが地域力向上しんこいWaという名称で昨年8月に設立されました。将来、地域主体で活動していくことを見据え、地域力向上しんこいWaにおいてはエリアマネジメント組織の法人化を目指した検討も目的の一つだと聞いております。法人化することで、にぎわいのあるイベントや地域の情報発信以外にも、様々なまちづくり活動の中で活動資金を得て自ら運営していくことができるようになっていくと考えます。 また、ほかの自治体の例では、法人化したエリアマネジメント組織が公共空間の維持管理を担いながら、その空間を使った地域のお祭りやマルシェなどを継続的に開催し、コミュニティーの形成に寄与しているとも聞いております。 今後は、新小岩ならではの下町風情や日本文化である伝統芸能などを積極的に生かして、地域力向上しんこいWaに参画している企業や地元商店などとも協力し、子供から大人までも愛される新小岩へと発展していくことを望みます。また、新小岩南北地域のコラボレーション企画なども行うことで、地域特性を生かしつつも、新小岩地域全体が活性化され盛り上がっていくものと期待をしております。 今、新小岩は再開発によって大きく変貌を遂げています。しかし、再開発は単なるハード面の整備にとどまるべきではありません。ソフト面である地域住民の生活の質を向上させ、誰もが安全・安心に暮らせるまちづくりを目指すことが重要であります。喫煙環境の整備、外国人との共生、地域交通の利便性向上やエリアマネジメントなど、本日、私が提案させていただいた様々な課題に正面から向き合い、具体的な解決策を見つけ出し、それを実行に移しながら、新小岩がさらに魅力あふれる多文化共生都市としてまちづくりを進めていくべきであると考えております。 そこで伺います。 1、スカイデッキたつみの喫煙問題について、トレーラーハウス型の移動式喫煙所の導入も含めて検討し、解決策を見つけ行動に移していくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 2、防災公園周辺を喫煙禁止区域に指定し、誰もが安心できる憩いの場としていくべきであると考えますが、区の見解をお聞かせください。 3、新小岩地域の外国人増加による生活習慣の違いから生じるトラブルの現状と、コミュニケーション不足の解決に向けた今後の具体的な多文化共生施策の展開について、区の見解をお聞かせください。 4、新小岩地域の生活利便性、地域活性化に役立つ地域交通の検討を進めていくべきであると考えますが、区の見解をお聞かせください。 5、エリアマネジメント組織の法人化に向けてどのような支援を行っていくのか、区の見解をお聞かせください。 6、令和5年度から新小岩地域で行われているエリアマネジメント社会実験の今後の継続について、区の見解をお聞かせください。 以上で私の区政一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
新小岩地域の交通についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、地域公共交通の利便性向上に向けて、細田循環バスの運行支援やバス運転手確保への助成、地域主体交通の導入検討などの取組を進めています。 地域によっては、道路状況や目的地までの距離など課題となる要素が様々であり、その状況に応じて、路線バス・地域主体交通・デマンド交通など多様な交通モードがあります。その中で御質問にあります地域活性化という観点においては、地元自治町会からの御要望などによりグリーンスローモビリティを用いた地域主体交通の紹介をさせていただいております。そのほか、路線バスの運休に対応するため地域の交通について住民アンケートを実施するなど、交通利便性向上に向けた取組を進めているところです。 新小岩地域は、JR新小岩駅を中心に複数のバス路線が運行されています。 一方で、まちづくりの進捗による区民ニーズを的確に捉える必要もあると考えております。今後、生活利便性の向上、地域活性化に役立つ地域交通について、新小岩地域の声を伺うなど、地域の実情を踏まえた検討を進めてまいります。 以上です。
地域振興部長。
スカイデッキたつみの喫煙問題についての御質問にお答えいたします。 JR新小岩駅東北広場に設置している現在のパーティション型喫煙所につきましては、密閉型でないことからスカイデッキ内に煙と臭いが流れてしまい、通行人の方々に御迷惑をおかけしております。こうした状況を改善すべく、東北広場において受動喫煙のリスクを減らすトレーラーハウス型喫煙所を含めた密閉型喫煙所の整備を検討してまいりましたが、スカイデッキの支柱や歩道幅員、ライフライン等地下埋設物などの様々な問題があり、解決に至っていないのが現状であります。 受動喫煙のリスクを大幅に減らし、必要に応じた移動を可能とするトレーラーハウス型喫煙所は有効な手段の一つでもあるため、今後は東北広場のみならず駅北口周辺を含め、トレーラーハウス型喫煙所など密閉型喫煙所の整備に向けてさらなる検討を進めてまいります。 次に、喫煙禁止区域の指定に関する御質問にお答えいたします。 指定喫煙所が設置されている駅周辺の喫煙禁止区域は、地元の自治町会連合会や各商店会等の皆様と調整の上、区域を指定しているものであります。喫煙禁止区域内では、民間警備会社による路上喫煙禁止の巡回パトロールやシルバー人材センターによる清掃・啓発活動などを行い、受動喫煙対策に努めております。 新小岩一丁目に開設予定の防災公園については、現行では喫煙禁止区域に含まれていないことから、今後、防災公園を含めた区域の拡大に向けて地元の自治町会や商店会等の方々と意見調整をし、良好な地域環境づくりに努めてまいります。 次に、新小岩地域の外国人増加によるトラブルの現状と多文化共生施策の展開についての御質問にお答えいたします。 葛飾区でも、外国人人口はコロナ禍以後、令和4年度以降、増え続けておりまして、特に新小岩地域では増加が顕著であります。こうした中、地域の一員として生活する外国人への課題では、喫煙やごみのポイ捨てなどマナーに関する苦情も寄せられているところです。 新小岩地域は商店街など活気にあふれ、交通利便性もあり、人々が集中する地域でもあります。外国人は、日本語が十分でないことや、生活文化や習慣などの社会システムの理解が十分でないことから、地域社会との間であつれきや摩擦が生じる場合があると認識しております。 新小岩地域の「えきにこわ」では、令和6年4月から外国人の日常生活における悩み事の解消のために外国人相談窓口を開設し、月1回、中国語に対応した生活相談を行っています。今後はさらに身近な相談ができるよう東京都とも連携をし、多言語による電話相談の周知なども力を入れていきます。 増え続ける外国人との多文化共生社会を築いていくため、生活者としての外国人の対応については自治町会や関連部署などとも連携し、より一層実態把握に努めてまいります。その上で、多言語による情報伝達や情報交換できる場の創出など、課題解決に向けた取組を積極的に展開していきたいと考えております。 以上です。
街づくり担当部長。
エリアマネジメント組織の法人化に向けた支援についての御質問にお答えいたします。 新小岩地域におけるエリアマネジメント組織の法人化につきましては、令和6年8月設立のエリアプラットフォーム「地域力向上しんこいWa」の検討項目となっております。 新小岩地域の価値をより一層向上させ、地域が発展を続けていくためには、エリアマネジメントの取組は重要であるとともに、エリアマネジメント組織の法人化にはメリットがあるものと認識しております。法人化のメリットといたしましては、社会的信用の向上により各種契約や資金調達がしやすくなります。また、活動の幅を広げることができるとともに、担い手の確保にもつながるものと考えております。 一方、組織目標や活動内容を明確にするため関係者間で協議し共有する必要があるほか、法人税などの必要経費の検討も法人設立前に必要となります。 今後は、法人の事業計画や資金計画の立案、設立に必要な手続など、検討状況に合わせた支援をしてまいります。 次に、エリアマネジメント社会実験の今後の継続についての御質問にお答えいたします。 エリアマネジメントの社会実験につきましては、令和5年度から新小岩南地域・北地域の両まちづくり協議会との協働により、駅前広場における親子の遊び場づくりや農産物の収穫祭等のイベントを実施してまいりました。 社会実験は、にぎわい創出活動の持続に必要な内容や実施場所における集客性などの可能性、必要な経費について、得られた結果の検証を行い、適切な活動モデルの構築を目的としております。これまでの社会実験により、駅前の集客性の高さや、南口と北口で同時に開催したときの人の流れなど、今後の活動に生かすことができる結果が得られました。 一方、地域主体の活動を継続するためには、運営費や担い手の確保などに課題があると認識しております。 新小岩地域に合った活動の展開につなげるために、今後も社会実験を継続して実施し、地域主体による持続可能なエリアマネジメントに向けた支援をしてまいります。 以上でございます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上をもちまして、本日の議事日程を全部終了いたしました。 明日の本会議は午前10時から開きますので、出席を願います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本日はこれをもって散会いたします。 午後6時46分散会 議 長 伊藤 よしのり 副議長 下山 しんいち 署名議員 齊 藤 大 介 署名議員 安西 まさのぶ 署名議員 秋 家 聡 明