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ただいまから予算特別委員会を開会いたします。 傍聴人より委員会の撮影、録音、パソコン等電子機器使用の申請が提出されましたので、これを許可いたします。 《委員会記録署名委員の指名》
議案第31号 杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例 各会派の意見開陳

これより議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算外13議案に対する各会派の意見を聴取いたします。 なお、昨日にもお願いいたしましたが、1会派当たり20分以内に収めていただきますよう御協力をお願いいたします。 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。 自民党・無所属杉並区議団代表、矢口やすゆき委員。

冒頭、能登半島地震でお亡くなりになられた方並びに御遺族の方に哀悼の意を捧げます。また、今なお避難所生活を余儀なくされている方にお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興・復旧をお祈り申し上げます。 自民党・無所属杉並区議団を代表し、議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算をはじめ、各特別会計並びに予算特別委員会に付託された各議案について意見を申し述べます。 昨年5月、コロナの5類移行を受け、ようやく長いコロナ禍を抜け出し日常の生活が戻り始めました。そんな矢先、年明けの元日に能登半島地震が発生しました。災害と隣り合わせの我が国において、常日頃からの防災・減災対策の必要性を改めて目の当たりにしたところです。また、2月には日経平均株価がバブル期以来の最高値を更新しました。約30年間続いたデフレから脱却し、いよいよインフレ局面に入ったと実感される方も多いのではないのでしょうか。インフレになれば、物価高騰、賃金上昇などが続きます。我が会派としても、これまで物価高騰対策の要望を区に訴え続け、また賃金上昇実現に向けても、まさに今、懸命に取り組んでいるところです。 このような国内情勢の中、当区において新年度となる令和6年度は、岸本区政下2度目の予算編成とともに、区長の任期折り返しの年となります。我が会派は、予算審議に当たり、2つの視点で臨んでまいりました。 1つ目、喫緊の行政課題について、国や都と連携し、健全かつ持続可能な行財政運営がなされているかという視点で見てまいります。 まず、財政面について申し上げます。本予算案を見てまいりますと、一般会計は2,228億9,200万円で、対前年度比121億9,200万円、5.8%の増となり、過去最大規模となりました。要因として、歳入面では特別区税、特別区財政調整交付金、国・都支出金の堅調な推移が挙げられます。基幹収入となる特別区税は、国の定額減税による影響で対前年度比約5億円の減、700億6,133万円余となりましたが、仮に定額減税がなかった場合は23億5,000万円の増となり、納税義務者や区民所得は順調に推移していることが確認できました。特別区財政交付金は3年に1度の評価見直しによる固定資産税の増や、堅調な企業収益による市町村民税法人分の増などにより28億5,000万円増、国・都支出金は学校給食費無償化に係る都支出金や自治体情報システムの標準化に係る国庫支出金などの増により64億4,000万円余の増となっています。また、歳出面については、定年延長による定年退職者発生年度及び会計年度任用職員への勤勉手当支給開始に伴う職員人件費の増に加え、学校改築や公園等の整備などの投資事業、自治体情報システムの標準化など、既定事業の増によるものが多くなっています。 財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方について申し上げます。 まず、財政調整基金についての年度末残高が350億円から450億円に引き上げられました。インフレ局面における物価、光熱費高騰、いつ起きてもおかしくない首都直下地震をはじめとする大規模な災害の想定など、現下の社会情勢、経済状況に向き合うための積み立ては我が会派としても必要との認識であり、評価いたします。 次に、施設整備基金について、毎年40億円以上積み立てるとともに、区役所本庁舎の建て替えを見据えた仮称本庁舎改築基金の設置が明言されました。本庁舎改築については、現地改築か移転かを含めて現在検討中との答弁でしたが、仮に移転改築となる場合は地域にも大きな影響が及ぶことを踏まえ、丁寧に進めることを求めます。 不合理な税制改正による影響にも触れないわけにはいきません。昨年度のふるさと納税による当区の特別区民税の流出額は約48億円となりました。23区全体では829億円となり、増加の一途をたどっています。区においては、特別区長会などで一丸となり、特別区の貴重な財源を一方的に奪わぬよう、国による不合理な税源偏在是正措置に声を上げ続けていただけるよう重ねて要望するものです。そうした中、区としては、基金と区債をバランスよく活用し、財政調整基金の取り崩しを行わず、持続可能性に重きを置いた予算案を編成された点については評価いたします。言うまでもなく、歳出超過によって財源不足を補うために財政調整基金を取り崩すことは、最終手段であるべきです。既定事業の不断の見直しによって徹底的に無駄を省き、行財政改革によって得られる成果、財政効果額を捻出する必要がありますので、その点を留意し、今後の財政運営に当たっていただくよう念押しさせていただきます。 区債に関しては、学校改築や区立施設の改修なども控えており、世代間の負担金等の視点からも一定程度必要ではあります。一方、今後金利の上昇局面に入る中、区債発行に当たっては、区債残高も踏まえて慎重に取り組んでいただくよう要望いたします。 総合計画、実行計画など区の主要6事業計画の改定についても申し上げます。区長の交代などにより、本来予定していた計画改定が1年前倒しされる形となりました。我が会派からの指摘により示された実行計画の財政計画によると、令和6年度から8年度の3か年は2,277億円、2,341億円、2,297億円と財政規模は順調に右肩上がり。施設整備基金の基金繰入金については、学校改築や荻窪地域区民センターなど区立施設の改修、区立児童相談所の整備などに充てられており、杉並区区立施設マネジメント計画(第1期)・第1次実施プランに基づくものであることも確認できました。また、財政調整基金の基金繰入金については、圧縮を念頭に置きながら予算編成に取り組むとのことでしたので、引き続き注視してまいります。 多くの事業はこれまでの区政の継続性の上に成り立っており、質疑において財源の裏づけも明らかとなりました。とはいえ、岸本区長の選挙公約「さとこビジョン」実現をにおわせる改定が多く、各計画は区長の興味の対象に特化した非常に偏りのある計画となっている印象は否めません。 次に、2点目の視点、区が真に区民の生命、財産を守り寄り添うための予算となっているのかという視点から見てまいります。気候区民会議、区民参加型予算、子供の権利擁護の推進、多文化共生、家賃助成制度等による居住支援など、岸本区長のイデオロギー偏重主義にあふれた施策が多く組み込まれており、果たして大多数の区民の理解を得られているのか、我が会派としては苦言を呈さざるを得ません。 以下、個別に懸念点をお伝えします。 まず、気候区民会議について。僅か数十名のみの区民参加で区民意識がどのように醸成されるのでしょうか。区長のイデオロギーを凝縮したような会議に区の職員の貴重な時間と労力を割くことは、もったいないとしか言いようがありません。参加型予算については、昨年の開始当初、同一人物が複数回投票可能というずさんなウェブ投票システムのまま見切り発車したことを受け、すぐさま我が会派から早急な停止もしくは仕様の変更を求める申入書を区長に提出しました。その後、議会への明確な報告も必要なシステム改修もなされず、結果として投票者数は2,586人、投票率にして僅か0.45%と人口の1%にも満たず、大多数の民意が反映されていない事業となりました。にもかかわらず、そこから選ばれた3事業に2,600万円余の予算が計上され、新年度実施されます。一部のごく僅かな区民の意見だけを反映させる本事業の意義について疑問が生じます。 子供の権利擁護の推進については、子供の権利も大切ですが、まずは大人が手本を見せるべきではないでしょうか。ルールも守らず、禁止されていることを平然とやるような大人たちには、杉並の子供たちの未来を任せるわけにはいきません。多文化共生については、一部の外国人による騒音やごみ問題などにより、区民の安心・安全が脅かされている事実も指摘いたしました。区民の生活を守った上でなければ、真の多文化共生と言えないのではないでしょうか。 家賃助成制度等による居住支援について、居住支援が必要な方を支えるのはもちろん大事ですが、それと同様に大切なのは、現役世代に長く住み続けていただくことです。家賃助成制度を新たに創設し、ばらまきを続ける区の姿勢に、果たして魅力を感じてもらえるでしょうか。 防災について申し上げます。本年元日に発生した能登半島地震を受けて、本予算特別委員会においても、災害時の水問題など様々課題を指摘したところです。区が新年度予算で計上した発災後3日分の食料や間仕切り、トイレ収便袋の備蓄、女性特有の必需品等で、果たして有事の際に区民お一人お一人の安全が守られるのでしょうか。イデオロギーに特化した区政では、平常時ならまだしも、緊急時にどれだけの力を発揮できるのか甚だ疑問です。また、震災救援所運営連絡会について、区長は女性が少ないとおっしゃられていましたが、実は半分近くが女性であることが今回明らかとなりました。フェミニストを公言している区長は、いつまでも女性があらゆる場面で差別をされているという価値観から抜け出せず、政策立案根拠のない施策を推し進めてしまいます。EBPM、根拠に基づく政策立案を推進していただくよう強く要望しておきます。 給食費無償化について、今後継続的に続いていく中、新年度は都の助成金が半分入ることになったため、公立小中学校等は9億5,000万円余、全額当区が負担する国立・私立等小中学校は4億8,000万円余の財源が必要となりましたが、今後の財源確保について明確な方針、根拠が乏しいものです。また、区の保護者向けアンケートでは、保護者が負担と感じている経費については、給食費よりも塾や習い事の費用、体操着などの被服への費用を求める声が多数出ていました。対話を大切にするはずの岸本区長ですが、御自身にとって御都合の悪い声は耳に入らないようです。 議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例について申し上げます。本議案は、杉並区定員管理方針の改定により、条例で定める職員定数を増員するためのものです。職員定数の上限を増やす理由として、児相職員の計画採用者数を増やすなどのためとのことでしたが、令和4年に策定された杉並区定員管理方針から2年しかたっていない中での大幅な職員定数増の改正は、社会情勢、区内における諸課題への想定が甘いと指摘せざるを得ません。また、会計年度任用職員ではなく正規職員の増は、退職までの人件費、退職金も含めての経費が必要となります。そのためには、不断の行革の取組が一層求められる中、不十分であり、今後も増員される可能性が否定できないという答弁をいただいた中では、今回の条例改正には賛同できるものではありません。 我が会派の岩田議員が請求した資料、「さとこビジョン」の実現に向けた取り組みでは、さとこビジョンの仕分け可能な全90事業の仕分けを、就任当初の令和4年度区分と令和6年1月現在区分にてそれぞれ行っていただきました。令和6年1月現在区分では、区分1、令和5年度までに実現した、もしくはするもの。区分2、令和6年度以降の実現に向けて予算化、計画化したもの、または取組の方向性を決定したもの。区分3、令和6年度以降も引き続き検討するべきもの。区分4、岸本区長就任、令和4年7月以前に既に実施しているものという4つの区分に仕分けしていただきました。令和6年1月時点においての達成率を見ますと、「さとこビジョン」の公約実現及び実現に向けて予算化、計画化、取組の方向性を決定したものの合計は45.8%、逆に引き続き検討するべきものは54.2%と半数以上でした。引き続き検討するべきもの54.2%には、杉並区だけでは実現不可能な事業や、じっくり時間をかけて取り組まねばならない事業が多数含まれています。今回の資料により、岸本区長の公約「さとこビジョン」は、改めて実現性に乏しい公約であったことが明らかとなりました。 そのような実現困難な公約を基に新年度の予算が編成され、公約実現のために区の主要6事業計画が改定、前倒しされたわけですが、本当に区民のための区政を行っているのか心配です。一方、半数以上の公約が区長の残りの任期2年間でどれだけ進むかは極めて不透明であり、区政の停滞を招くのではないかと危惧します。任期折り返しとなる予算で計画化も予算化も先送りするようであれば、無責任な区政運営と言わざるを得ません。区長には、御自身の公約実現を最優先にするのではなく、57万区民の福祉や生活を最優先にした区政運営を強く求めるものです。 様々な事業を立ち止まらせることを対話や検証と称し、放置していたずらに時間を費やす岸本区長のやり方に、良識ある区民は気づきつつあります。区政の停滞をもたらしている要因は、区長に明確なビジョンがないためであり、そして、それは取りも直さず岸本区長のリーダーシップの欠如とも言えるのではないでしょうか。良識ある区民の方々は、そんな杉並区の未来を憂いています。私たちは、区民の皆様の声なき声に耳を傾け、皆様の声を代弁すべく御負託を受け、杉並区議会に送っていただいています。議会、そして議員軽視をやめ、自らのイデオロギーを発揮する場として杉並区を利用するのをおやめいただきたい。我が会派は、岸本区長の区政に対する姿勢には非常に懐疑的であります。 区長公約に基づいた施策については多々問題がある中、本予算が良識ある区職員の皆様の御努力により作成された点において、我が会派としては評価し、区職員の皆様の御尽力には敬意を表するものです。令和6年度一般会計予算案の賛否について、会派内で様々な議論となりました。大部分の施策は進めるべきとの意見がある一方、これまで述べてきたように、岸本区長の公約であるさとこビジョンに沿った施策が散見されており、懸念を示す声もまた多く出ました。結論として、杉並区の未来を見据えた際、看過できない施策が数多くあること。何より、我が会派が先頭に立ち岸本区政に対峙していくという強い覚悟とともに、令和6年度一般会計予算案については反対といたします。 また、議案第10号については、先述の理由により反対、それ以外の本予算特別委員会に付託された議案については賛成といたします。 特別会計について、議案第24号国保事業会計予算については、法定外繰入の着実な縮減を求めつつ賛成とし、その他の特別会計予算についても賛成といたします。 そして、議案第30号令和6年度杉並区一般会計補正予算(第1号)については、本予算である議案第23号が可決すべきものと決定した場合、賛成といたします。 以上、この場においてはより詳細に申し上げることができませんでしたが、区当局におかれましては、予算特別委員会で我が会派から申した意見や要望について真摯に受け止め、区政運営に反映していただくよう、いま一度強く求めます。 結びに代えて、予算特別委員会の審議に当たり、誠実に御答弁いただきました理事者の皆様、膨大な資料の作成に快く応じてくださった区の職員の皆様、円滑かつ公平な委員会運営に御尽力された正副委員長に感謝を申し上げ、自民党・無所属杉並区議団の意見開陳を終了いたします。 御清聴ありがとうございました。

日本共産党杉並区議団代表、山田耕平委員。

日本共産党杉並区議団を代表して、令和6年度杉並区各会計予算と付託議案に対する意見を述べます。 2024年1月1日、能登半島地震が発生しました。杉並区の来年度予算編成において、能登半島地震を受け、住民の命と暮らしを守る震災対策の抜本強化と対策の総点検が求められています。また、長引く物価高騰は住民生活と区内事業者の営業に重くのしかかっています。物価高騰から住民生活を守るための対策も喫緊の課題です。こうした社会情勢の下、岸本区政の来年度予算が、震災対策の抜本強化や長引く物価高騰から住民の命と生活、営業を守る予算となっているか、自治体の責務である福祉の増進に力を入れた予算になっているか、前区政のゆがみを正し、住民参画の区政運営を進める予算となっているかが問われています。 我が党区議団は、これらの視点に立って来年度予算案の審査を進めてきました。その結果、議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算については賛成、議案第24号から26号、令和6年度国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の各事業会計予算については反対とします。 以下、主な理由を述べます。 第1に、震災対策、防災対策についてです。能登半島地震では、改めて耐震化と不燃化の取組の重要性が明らかになると同時に、避難所の生活環境が国際的にも遅れていること、救援物資が速やかに被災者に届かないことなどが課題となりました。そうした下、特定緊急輸送道路、沿道建築物の耐震改修助成に加え、一般緊急輸送道路沿道の建築物にも助成を拡充しました。また、不燃化特区における防災まちづくりの取組では、不燃化特区の老朽建築の建て替え工事費用の助成制度の導入も重要です。感震ブレーカーの無料設置対象数を1,000世帯から1,500世帯に拡充し、継続することも重要です。震災救援所などの災害備蓄品についても拡充する予算が計上されています。避難所生活におけるプライベート空間を確保するための間仕切りや、断水の長期化に備えてのトイレ用収便袋を追加配備し、備蓄品の充実を図ります。また、太陽光発電設備のない震災救援所への大容量可搬型蓄電池の配備を6年度中に完了することも重要です。党区議団が再三にわたり設置を求めてきたエレベーター内の備蓄ボックス設置について、前区政では進みませんでしたが、このたび予算化されたことを歓迎します。避難所などでの子供の居場所の確保及び被災した子供の心のケア対策についての検討を進めることを求めました。区は、国や他自治体の具体的な取組状況も注視しながら研究するとのことでした。速やかな検討を求めるものです。 第2に、物価高騰対策についてです。この間、省エネ家電の買換え助成など、気候問題などの社会課題の解決策と景気対策の双方に効果がある事業が展開されていくことは重要と考えます。一方、一部物価高騰対策が継続されないものもあります。区長は時宜を捉えた対応をするとのことですが、長引く物価高騰から区民の命と暮らし、営業を守る対策を講じるよう求めるものです。特に、物価高騰対策として、23区ではプレミアム付商品券の複数年度、継続的な取組や、商品券とともにデジタル化による実績も増えています。区は、プレミアム付商品券事業等の継続的な実施については、他自治体の類似事業の実績を踏まえ今後研究を重ねていくとしましたが、速やかに実施するよう求めるものです。 第3に、住民生活への支援や住民福祉の向上に関わり、これまで杉並区が他区に後れを取っていた取組が前に進み始めています。この点については重要であり、これまでの財政調整基金への過度の積み立てを改め、区民生活に振り向けることを求めておきます。来年度も、学校給食費の無償化を継続し、これまでの区立小・中・特別支援学校に在籍する児童生徒に加え、新たに国立、私立などに通う児童生徒、不登校児童生徒などにも対象を増やして実施することが示されました。私費会計から公会計への切り替えについても早急に対応するための準備が開始されることは重要です。長引く物価高騰により、多くの子育て世帯の負担軽減を求められており、政府への無償化の決断を促す上でも、今後も給食費無償化を継続するよう求めるものです。 学校トイレの洋式化についてです。杉並区が他区と比較しても大きく遅れていたのが洋式化です。洋式化率は23区比較で23番目、杉並区の洋式化は、到達点とともに努力が不十分なレベルであったことは前区政の頃から再三にわたり指摘をしてきました。岸本区政の下で、5年間で100%の配置を目指す方針が示されたことを歓迎します。 就学援助の対象拡大についてです。前区政下では、2013年度から就学援助の認定基準額の引下げが段階的に行われ、多くの子育て世帯が援助制度から除外されました。今年度、岸本区政の下で就学援助の認定基準額を生活保護基準の1.2倍から1.3倍へと引き上げられたことは重要です。ただし、前区政下での基準引き下げを戻し、2012年からの物価上昇分を加味すると、生活保護基準の1.5倍程度まで引き上げることが必要です。認定基準の引上げについて、今後の申請・認定状況等を考慮しながら引き続き検討するとしています。さらなる引き上げを求めるものです。 23区中17区で実施、実施検討されていた高齢者補聴器購入費助成が杉並区でも開始されました。多くの高齢者の利用が進み、歓迎の声が寄せられています。区が今後も制度周知に力を入れるとともに、補聴器相談医の確保や、認定補聴器技能者によるアフターケアなどの充実に努めるとしていることは重要です。今後、聴力検査の実施や補聴器認定技能者の増員の手だて、補聴器相談医の支援など、さらなる拡充を検討することを求めるものです。質疑では、都の包括補助の積極活用を求めました。他の福祉用具の活用も含め、今後検討することを求めます。 介護保険運営協議会での指摘、各ケア24の運営事業者との定期的な意見交換などを通して、ケア24の業務量に応じた体制整備を図るため、運営事業者への財政支援が示されました。専門人材の確保定着につなげる上で重要なことです。今回の支援にとどまらず、さらなる支援を求めるものです。 放課後等デイサービス事業者への支援については、事業者からは、区内での開設に向けたインセンティブになるなど歓迎されています。引き続き事業所開設に向けた支援を求めます。 来年度、移動支援事業を見直してから3年が経過します。見直しに当たり、通所利用や身障等級による制限等、持ち越しとなっていた課題の解消も含め検討を進めることを求めます。 生活保護制度について、岸本区政の下で申請者の意向を尊重した扶養照会の対応が行われており、扶養照会件数が減少しています。また、生活保護を必要とする方が申請できるよう周知に努め、来年度からは生活にお困りの方がちゅうちょなく福祉事務所に御相談いただけるよう、生活保護制度を広く周知するポスターの作成が予定されていることは重要です。住宅施策においては、23区中19区で様々な家賃助成を実施していますが、前区政の下、杉並区では実施されてきませんでした。杉並区においては、公共住宅の供給が他区と比較しても低位となっている現状もあり、低廉な住宅の確保の必要性が高いです。来年度中の実施に向けて検討が進められているとのことですが、物価高騰が深刻なときだからこそ速やかな実施を求めます。 杉並区のジェンダー平等に関する取組についてです。来年度、会計年度任用職員の報酬限度額の引上げや、23区初の生理休暇の有給化が示されました。全職員の41%を占める会計年度任用職員のうち85%が女性です。杉並区が男女の賃金格差の是正、同一労働同一賃金の実現に向けて前進していくことを期待します。また、区立小中学校トイレへの生理用品配置に続き、来年度は区役所本庁舎を含む3か所の区立施設トイレに生理用品が配備されます。社会構造の不均衡が、生理の貧困を含め多くの女性やマイノリティーを苦しめています。今後、防災などあらゆる分野でジェンダー平等の実現に向けて積極的に取り組むことを求めます。また、パートナーシップ制度への事実婚導入の検討が進み、6月には男女共同参画における意識と生活の実態調査が始まることも重要です。 第4に、前区政で進められた諸課題を解消し、住民参加のまちづくりを進めることについてです。前区政から継続している課題については、引き続き住民との対話を通じて見直しに向けた取組を求めるものです。前区政での施設使用料の改定を受け、杉並区の施設使用料は周辺区と比べ1.5倍、2倍も高い事態となっています。区長は区立施設の使用料について、区民が気軽にいつでも使える利用しやすい料金設定にするとの考え方に基づき、今後の使用料の見直しが示されていることは重要と考えます。長引く物価高騰により、住民生活が苦しいときこそ使用料を引き下げ、区民の様々な活動を保障していくことが求められています。速やかな使用料引下げを求めるものです。 区立施設マネジメント計画についてです。区がこれまでの再編計画の取組手法の問題を明らかにし、今後は住民との協議により地域の区立施設の在り方を検討することを示したことは、住民自治のまちづくりを進める上で重要な観点です。住民参画の下での計画策定プロセスを徹底することを求めるものです。既に施設再編が実施された地域において、住民参画の下で地域の施設の在り方を検討することを求めます。 児童館については、これからの杉並区において子供の居場所の核となるものです。子供の居場所づくりの検討の中で、これ以上減らすことのないよう直営での児童館配置を守りつつ、これまでの再編による配置の不均衡を是正するアウトリーチ型などの対応を求めます。子ども・子育てプラザなどにおいても、乳幼児に限らず小学生から18歳までの子供たちを含めた支援を求めておきます。これら検討を進める上で、子供たちの声をしっかりと聴取し、計画に反映させることが必要です。 ゆうゆう館についてです。高齢者にとって、家庭や職場と異なる地域の第3の居場所を確保し、高齢者が生きがい活動を進めるための拠点の配置が必要です。その点で重要な役割を果たしてきたのがゆうゆう館です。今後、施設利用者や地域住民とともに、高齢者の拠点としての施設の在り方を検討するよう求めます。 阿佐ヶ谷駅北東地域のまちづくりについてです。前区政の下、地域住民や学校関係者に十分な説明がなされないまま、不透明な経過で土地の交換が行われ、杉一小の移転が区、地権者、病院の3者で計画されてきました。岸本区政の下、これまでの経緯と現状を住民と区で共有し、意見交換をする場が設けられました。その中で情報開示が進んだことは重要な変化と感じています。しかし、一定程度計画が進められている中、住民と問題を共有し、課題解決に十分な時間をかけられない状況となっていたことなど、様々な制約の下で現行計画を継続せざるを得なかったことに対して、住民の不安や懸念の声が寄せられています。この間の経緯を踏まえ、引き続き住民の声に寄り添った対応を求めるものです。杉一小が150年にわたり築いてきた文化や、地域と密着した学校運営を保障し、安全な学校環境を確保することを求めるとともに、A街区についてはタワーマンションや大型商業施設の整備を進めず、地域住民との粘り強い対応を通して、地域に望まれ、多くの区民のための公共的、恒久的な建物を建てることが必要と考えます。 なお、他会派委員の質疑において、阿佐ヶ谷北東の商業施設に関する言及で我が党区議団に触れている箇所については、過去の資料を見ればその点は明らかだと思います。また、上保前議員による発言にも触れられていましたが、これは党区議団の見解ではなく、本人も誤りを認めています。本人確認の下、令和2年時に議会の場で不適切な発言である旨、党区議団の見解を示しているものです。 都市計画道路について、前区政によって進められた都市計画道路は、これまでも地域に様々な問題を発生させています。来年度開始予定のデザイン会議において、その地域で生活する住民がどのような環境や地域のまちづくりを求めているのか、現在の課題解決に向け、活発に議論できる場にすることが求められます。これまでの住民の声が反映されない都市計画道路の進め方を改めるとともに、現状の道路計画を固定的に見るのではなく、住民との対話による変更、修正、見直しなども視野に検討を進めることを求めておきます。 善福寺川上流調節池整備に関して、住民の不安や懸念の声が寄せられています。住民意見を十分に留意し、地域住民や公園利用者などを対象とした説明の機会の確保、情報の開示などが必要です。特に、外環道工事や全国各地で相次ぐ事故でも明らかなとおり、住宅街でのシールド工事の危険性も指摘されており、不安が払拭されない状況で工事を進めることのないよう求めます。区として、住民を含めたあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水の実現を目指し、気候危機対策としてもグリーンインフラを活用した雨水流出抑制対策を徹底することを求めます。 職員の倫理規定の取組についてです。杉並区職員の倫理規定については、その取組が他区に比べて遅れています。前区長によるコロナ緊急事態宣言発出中の区長専用車での他県への移動、ゴルフ場での飲食、宿泊が大きな問題となり、その際に同行した区幹部職員が指定管理者選定中の候補者とゴルフを行った問題は、区職員の倫理規定の不備として大きな課題となっていました。今後、倫理に関わる規定を服務規定の中で定め、詳細については別途指針を設けること、また、新年度の第2回定例会で報告できるよう制定することが表明されました。職員倫理に対する区の姿勢は前進していると評価するものです。改めて実効性のある内容となることを求めておきます。 次に、各特別会計に対して意見を述べます。 まず、国民健康保険事業会計です。来年度、1人当たり国保料18万2,171円から1万3,848円引き上げ19万6,019円とする条例改定が提案されました。過去最高の値上げ幅です。値上げの要因は、国保加入者の減少、医療の高度化、高齢化など、医療給付の増加のほかに、東京都の納付金算定方法の変更、国の激変緩和措置の終了によるものです。東京都は、財政責任の責任主体として中心的な役割を担うとされながら、値上げ抑制のための財政投入を行わないだけでなく、国保運営方針の改定で区市町村が行っている法定外繰入れを年度目標まで示して迫ることは許されません。今回の大幅値上げという事態に対し、区長会としては激変緩和措置を延長し、杉並区としては介護納付金分所得割率を据え置くなど、負担軽減のために一定の努力を行ったことは評価するものです。しかしながら、物価高騰の下、過去最大の大幅値上げを被保険者に強いることは容認できず、議案第31号と本事業会計には反対します。 なお、質疑でも指摘しましたが、区長会を通じて要望書を提出するだけの従来の取組では国や都を動かすことができません。取組の在り方の再検討を求めます。 次に、介護保険事業会計についてです。第9期計画における介護保険料は、基準月額で200円の引上げとなります。第8期の保険料は第7期を据置きとしたため、第9期での大幅な値上げも懸念される中、準備基金を最大限取り崩し負担軽減に取り組んだ姿勢は重要と考えます。さらに、保険料段階も17段階とし、高額所得者への負担割合を増やしていることも必要な対応と考えます。一方、一部で低所得世帯でも保険料が引き上がる状況もあり、さらには生計困難者に対する区独自の保険料減額制度を見直すなどの問題があります。負担軽減のために一定の努力を行ったことは評価するものですが、物価高騰の下、低所得世帯に対する負担増は問題があるため、本事業会計と議案第14号には反対します。 次に、後期高齢者医療保険事業会計についてです。来年度からの2年間の保険料について、1人当たり年間10万4,842円から6,514円値上げし11万1,356円とする条例改定が東京都後期高齢者医療広域連合議会で可決されました。制度開始以降最大の値上げ額となります。大幅値上げの要因は、75歳以上の後期高齢者の人口と医療費が増えれば増えるほど保険料引上げに跳ね返るという制度上の問題に加え、岸田政権による出産育児一時金の拡充の財源の一部を新たに後期高齢者に負担させることや、後期高齢者医療制度での財源構成に占める後期高齢者負担率を、今年度11.72%から来期は12.67%に引き上げるなど、後期高齢者に負担増を押しつける政策によるものです。年金削減や異常な物価高騰が高齢者の暮らしを脅かしている下で、保険料の値上げを行うことは認められず、本事業会計には反対とします。 なお、議案第29号については、保険料負担抑制のための特別対策を来年度、再来年度も継続するものであるため賛成とします。 その他、予算特別委員会への付託議案については賛成とします。 以上、各会計予算に対する意見の開陳を終わります。 多くの資料を調製していただいた職員の皆さんに心からの感謝を申し上げます。 ありがとうございました。

立憲民主党杉並区議団代表、安田マリ委員。

立憲民主党杉並区議団を代表して、予算特別委員会で審議された令和6年度杉並区一般会計予算並びに特別会計予算、補正予算、そのほか本委員会に付託された諸議案について、賛成の立場から意見を申し述べます。 本委員会は、杉並区議会が昨年4月の選挙で大きく変わってから初めて開かれるものです。私たち会派も、新生会派として既存の枠組みに捉われず挑戦する姿勢で真摯に臨んでまいりました。本年は、元日16時10分に能登半島沖で発生したマグニチュード7.6の大地震が石川県能登半島を中心とした日本海を襲い、241人の貴い命が失われました。改めて命と暮らしを守る政治が求められています。世界に目を向ければ、ウクライナやパレスチナの地で戦争が長期化し、罪のない無数の命が犠牲になっています。日本は世界で唯一の戦争被爆国であるというアイデンティティーを持ちながらも、一方で、核の傘の恩恵を受けてきた特異な境遇にあります。杉並区民である私たちは、原水爆禁止署名運動発祥の地に暮らす者としての誇りを持っています。自ら声を上げ、恒久的な世界平和を追求し続ける文化がこの地に根づいています。私たち会派も、平和都市杉並に暮らす区民としての矜持を持ち、精進してまいります。 さて、近年、世界に衝撃を与えているのが、2022年12月にサービスを開始した生成AI、チャットGPTです。東京都や福島県などが行政事務に正式に導入しているほか、基礎自治体での実験的運用も広がっています。当区も業務の効率化等を図るため、今月からチャットGPTの試行運用開始となっているはずですが、引き続き慎重に進める姿勢を堅持していただくことを求めておきます。 経済状況については、政府の直近の月例報告によれば、景気は緩やかに回復しているものの、先行きについては世界的な金融引締めや中国経済の先行き懸念などの下押しリスク、物価上昇などに留意が必要であり、先行き不透明な状況が続くと見られています。また、昨年10-12月期のGDP(国内総生産)改定値は、実質が前期比プラス0.1%、年率換算で0.4%、名目では前期比プラス0.5%、年率換算2.1%プラス成長となりました。一方で、GDPの約半分を占める個人消費はマイナス0.3%と厳しい数字です。こうした状況の中編成された予算案に対して、私たち会派は、住民自治の原理原則に立って、全ての区民の人権と個人の尊厳が守られているか、そして十分な情報開示で住民自治と区政参画を促しているか、さらに、区民の意見が十分に反映される政策決定プロセスを担保しているか、この3点に留意しながら議論を重ねました。 令和6年度杉並区当初予算について、一般会計は、歳入歳出ともに総額2,228億9,200万円、前年比で121億9,200万円、5.8%増、過去最高となっています。また、特別会計は1,135億5,637万8,000円で、2つを合わせた総額は3,364億4,837万8,000円となり、前年度比プラス2.9%、額にすると94億92万1,000円の増額となりました。介護保険事業計画が第9期に転換し、7期、8期と据置きされていた保険料基準月額が200円引き上げられますが、階層が細分化されたことにより応能負担となることは評価いたします。 基金積立と国債発行についてはバランスよく扱われ、適正に財政運営が行われていることを確認しました。ただし、基礎自治体としての財政の健全性や柔軟性、単年度主義といった原則に立ち返りながら、いざというときの対策も講じていただくよう求めます。 区役所本庁舎の建て替え基金設立方針が示され、計画は検討中との御答弁でしたが、財政民主主義の立場で、区民の意見や要望が計画に十分反映されるよう要望しておきます。 国による不合理な税制改正による特別区への影響について、杉並区でもふるさと納税による住民税の流出額は年々増大し、令和5年度はおよそ47億9,000万円にも上りました。区には、引き続き対応策を検討していただくよう求めます。 それでは、一般会計当初予算について、区政経営計画書に示していただいた8つの項目ごとに見ていきます。 まず、「みんなでつくる、災害に強く、犯罪を生まないまち」について。元日に発生した能登半島地震を受けて、区民の防災意識は一層高まっています。新年度に計上された防災施設整備予算は4億2,194万円、災害拠点での食料備蓄や防犯ブザーやメイク落としなど女性向け備蓄品の充実、プライバシーに配慮した間仕切りが配備されることも私たち会派は高く評価しております。ただ、当会派の質疑の中で、物によっては数量が不十分であることも確認されました。今後は質的にも量的にもさらなる充実を図っていただくことを重ねて要望いたします。 なお、発災時にはすぐには公助が届きません。そういうときに重要なのが、町会・自治会や商店街を中心とした地域コミュニティーです。日頃からお互いの安否や健康を確認し合う地域見守りの役割を担っています。その意味で、町会や商店街への支援策もまた、防災の観点で非常に重要な施策と言えます。課題の1つには高齢化が挙げられます。地域防災訓練に、現役世代や子育て世帯がなかなか参加できない現状もあります。ぜひ、区には防災課に限らず、全庁横断的に各部局が連携して地域防災コミュニティーの強化に御協力をよろしくお願いしたいと存じます。 なお、都市計画道路は、こうした重要な既存の地域コミュニティーを弱体化させるおそれがあることを改めて指摘しておきます。デザイン会議でもこうした視点に留意するよう求めておきます。 ペット防災の体制整備は道半ばです。同行避難の周知と体制整備を着実に進めるだけでなく、ペット防災の体制整備、できる限り屋内にペット避難所を設置するほか、移送動物の保護の体制整備など、災害時に具体的に起こる課題を想定しながら準備をお願いします。 次に、「多様な魅力と交流が生まれ、にぎわいのある快適なまち」についてです。新年度は、グリーンスローモビリティーの運行をはじめ、新規事業に次世代型の移動システム実装に向けた取組など、新しい地域交通の形が示されました。長期的な視点で来る時代に備える姿勢は重要です。しかし、通称グリスロについては質疑でも指摘したとおり、運転手不足が深刻化する2024年問題も相まって、100円運賃が同エリアの路線バスと競合するリスク、車椅子やベビーカーが乗車できない問題があります。審議では、区にはそれらの課題に留意しながら事業を進めていただける旨を確認できました。乗りやすい運賃と事業継続性の両立、バリアフリー問題の早期の解消を改めて要望いたします。 また、新規の商店街トライアル事業や、区内中小事業者向けの借換資金融資あっせん制度が地域のにぎわい創出に寄与するものと期待しています。 住宅確保要配慮者への家賃助成制度について、令和6年度中の創設に向けて引き続き検討を進めるとのこと。当会派も要望するものであり、住まいは権利であることを体現する重要な取組として高く評価いたします。 まちづくりについては、区主催のまちづくりセッションやデザイン会議などを通して、各地で行われる対話の取組に期待しています。審議の中では、行政も変わっていこうとしているという重要な御答弁をいただきました。住民と行政との協働の形が深まるよう、私たちも後押しをしてまいります。 3点目、「気候危機に立ち向かい、みどりあふれる良好な環境を将来につなぐまち」について。新たに盛り込まれたグリーンインフラは気候変動対策でもあり、災害対策でもある重要な取組です。定量化の難しさはありますが、専門家による知見を得ながら、区民と都とも連携を深め、ともに野心的にチャレンジしていきましょう。仮称善福寺川上流調節池整備計画については、昨年8月の説明会から僅か半年ほどで都市計画決定され、周辺住民から大きな不安の声が上がっています。住民への徹底した情報開示と住民意見反映のための取組を、都に対してより強く求めるよう要望しておきます。 来週20日から始まる気候区民会議では、参加者からの大胆な提案も柔軟に取り入れていただき、ゼロカーボン達成に向けた取組が加速することを期待しています。 清掃事務所について、熱中症対策を拡充していただいたことは大きく評価しますが、事務所建て替えの計画はいまだ示されていません。日常的にも災害時にも、区民生活に必要不可欠な清掃業務であります。従事する方々の働く環境整備、早急な建て替えの計画策定を要望いたします。 下高井戸おおぞら公園の整備については、公園事務所のZEB化、多目的スポーツコート、地下調節池整備など、先進的な取組を楽しみにしています。公園づくり、維持管理ともに地域との連携した取組に期待しています。 荻外荘公園については様々な論点が出ましたが、開園後には地域に開かれ、そこに住む人たち、外から訪れる人たちにも愛される場となるよう、私たちも注視してまいります。 4点目です。「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」について。令和6年3月1日現在、杉並区には100歳以上の方が402人いらっしゃいます。言葉どおりの人生100年時代を迎え、区はすぎなみ健康チャンネルの動画、ICT技術の活用により、誰もが健康づくりに取り組みやすい環境の中で健康寿命を延ばすことなどを目標としています。コロナ禍を経て、国の地域保健に関する指針が改正され、区役所の体制も新たな段階を迎えているようです。保健師さんの増員によって、緊急時の対応強化はもちろん、日常業務にも余裕が生まれることを期待しています。区民と進める健康作りの推進について、食育や介護予防、歯と口腔の健康づくりなどを支援する取組が重点施策となっていることは重要です。 5点目です。「すべての人が認め合い、支え・支えられながら共生するまち」について。人権に関する取組の推進が、総合計画、実行計画の改定により進んでいくこととなりました。部局を横断した会議体を持ち、それぞれの知見を共有していく枠組みができていることが質疑の中で確認できました。 重層的支援体制の整備が強化され、地域福祉コーディネーターの増員やアウトリーチ型支援などが加わり、包括的な支援体制が大きく拡充されました。複雑化、複合化して潜在化する支援ニーズもある中、個別の課題に寄り添う支援が行き届くよう、私たちも地域の中で声を聞きながら後押ししてまいります。 介護従事者の働く環境や処遇について、来年度はケアマネジャーへの法的研修受講料助成が新設されましたが、さらなる拡充が求められます。また、介護を受けている方の支援も大切です。災害時において、訪問介護や口腔ケアなど日常と変わらない生活を送ることが命を守ることにつながります。居宅への日常的支援、災害時でも重層的支援ができるよう充実を図っていただくことを求めます。 来年度から、失語症者支援の一環として失語症サロンが実施されることになりました。私たちの会派からも、失語症者支援について予算要望を出していましたので、この取組は大変うれしく受け止めています。専門の支援者である意思疎通支援者による会話支援を行う場が提供されることについて、当事者が少しでも多く参加できるよう、徹底した周知をお願いいたします。 2025年、東京で初めてとなるデフリンピックが開催されます。4月で制定から1年となる杉並区手話言語条例を広く知っていただき、手話に対する理解促進、普及啓発に努めていただくことを要望いたします。 6点目です。「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」について。子供の権利擁護の取組では、これまで区が行ってきた子供の声を聞く取組の中で、安心して自分の意見を述べること、一人の人間として大切に扱われることなどを保障するための環境整備について知見を重ね、庁内の様々な取組に生かせる体制ができつつあることを確認しました。今後、審議会での議論、そして答申を受けての条例制定に向けた動きも注視しながら、後押ししてまいります。 また、子どもの居場所づくり基本方針の策定については、児童福祉の観点が前提となった議論が展開されているものと考えます。令和8年の児童相談所設置に向けた準備が加速する中、多くの方が尽力をされていることに敬意を表します。全ての子供に必要な環境整備をお願いいたします。 会派として要望してきた産後ケア事業の拡充と事業者支援について、来年度予算に反映されたことは大変うれしく思います。また、今年度は小中学校へのヤングケアラー実態調査が行われ、来年度は高校生の調査が予定されています。仮称杉並区こども誰でも通園制度では、親の育児の負担軽減や孤立感の解消につながることに期待する一方、保育士の負担増が心配です。国の配置基準は76年ぶりの改定です。全ての保育所で人材確保できるのかといった懸念や、既に余裕のない園もあります。来年度は試行実施となりますが、本格実行に向けては、この制度で保育士への負担が増さないよう、現場へのヒアリングなど十分な検証を行っていただくことを要望いたします。 7点目に、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」についてです。昨年10月に給食費の無償化が実現し、来年度からは、区内在住の国立や私立の小中学校などに通う児童生徒に対象を拡大したことを評価いたします。憲法第26条並びに教育基本法第4条が保障する国民の教育の機会均等を実現する上で大きな一歩となりました。また、問題視されてきた私費会計処理の公会計化を視野に、学校徴収金の公会計化へ向けた検討委員会や作業部会が立ち上がることも重要です。区内でも、不登校児童生徒の数が増加傾向にあります。校内別室指導支援事業の実施とともに、来年度からは全校にボランティア費も予算化されたことを評価いたします。また、学びの多様化学校については今年度設置検討会を立ち上げたということで、一人一人の状況に応じた多様な学びの場を確保するため、早期の設置を要望いたします。 教職員の働く環境については、具体的な事例とともに質疑を行いました。教育長からも御答弁いただき、スクール・サポート・スタッフや支援員の拡充、庶務事務システムの改善により、長時間労働が是正されることを期待いたします。 いまだ学校支援本部の大多数の納得が得られていない杉並第一小学校の移転改築につきまして、私たち会派は、土地の等価性と学校移転先の土地の安全性などにおける地域の不安にお応えするため、最低限必要なものの情報開示を引き続き求めてまいります。 最後、8点目です。「文化を育み継承し、スポーツに親しむことのできるまち」についてです。スポーツ振興の予算規模については今年度と大きく変わりませんが、その内容には変化が見られます。重点施策のトップアスリートとの交流や、ユニバーサルタイムなどの取組が拡充されることで、年齢や性別、国籍、障害の有無を超えて交流できる環境整備が進むことを期待します。こうした中で、多文化共生基本方針の策定を通して、様々な交流が生まれ、共に生きるための対話を深められることは重要です。潜在化していた困難さや悩みの解消に向けた仕組みづくりにつながることを期待しています。 議案第10号は、区立児童相談所設置と区職員のワーク・ライフ・バランスを考慮した働く環境の改善、会計年度任用職員の方への処遇改善を狙いとして職員定数を改定する条例案であり、区民サービス向上を図る上でも重要な取組であると考えております。 議案第28号人権擁護委員候補者の推薦、第29号、第30号の緊急を要する経費や新たな事情の変化に伴う経費計上に伴う令和6年度一般会計補正予算、第31号、いずれも必要性を理解するところです。 以上の意見を付しまして、本委員会に付託された全ての議案に対して賛成いたします。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意を尽くして御答弁に当たられました区長をはじめ理事者の皆様、答弁書や資料作成に当たられた職員の皆様に心から感謝を申し上げます。そして、円滑な委員会運営に御尽力をいただきました正副委員長にも感謝を申し上げまして、立憲民主党杉並区議団を代表しての意見開陳を終わります。 御清聴ありがとうございました。

杉並区議会公明党代表、おおつき城一委員。

意見開陳の前に、能登半島地震でお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。 杉並区議会公明党のおおつき城一です。会派を代表して、令和6年度杉並区一般会計予算ほか各会計予算並びに本予算委員会に付託されました諸議案について、賛成の立場から、その理由と意見を申し上げます。 第1の賛成理由として、当該年度も財政の健全性と持続可能性に留意した予算編成に努めたことを評価します。区は今般、区政経営改革推進計画(第2次)の改定に合わせて、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方(以下基本的な考え方)を一部修正しました。具体的には、財政調整基金の年度末残高の維持額を350億円から450億円へと増額し、将来の区役所本庁舎の建て替えを見据え、仮称本庁舎改築基金の早期設置を明記したことです。 基本的な考え方については、単年度の収支均衡と中長期の健全性を同時に捉えつつ、災害や経済変動等非常時への備えという危機管理の視点も加えたものであり、区財政の健全性と持続可能性を確保するために有効であると考えます。今回の修正により、それがさらに強化されたと評価しており、当該年度の予算案は、この修正された基本的な考え方に基づいて編成された初めての予算案であることを重視しています。 一方で、本委員会における質疑の中で、数値自体を目標とせず、何より優先すべきは区民福祉の向上として、コロナ禍のときに財政のダムを積極的に活用したように、喫緊の行政課題には機動的に対応していく区の考えも確認することができました。この点についても、私どもは理解、共感するものであります。 さらには、区債の発行について、基本的な考え方の③公債費負担比率が5%を超えない、⑤債務償還可能年数が5年を超えないとの原則を遵守しながらも、低金利の状況を踏まえた充当率上限での起債や起債対象の拡充など、区債を最大限活用してきた昨年までの方針を改め、来年度の借款債の発行取りやめや、今年度末での基金積立の増額など、最近の経済環境や金利動向を受けて柔軟に対応する財政当局の姿勢も評価いたします。 今後とも、こうした区の財政運営に対する姿勢を維持し、健全財政と区民福祉の充実の両立に努めていただきたいと思います。先行きが不透明な財政状況にあって、安定的で強固な行財政基盤の構築のため、行政の責務である最少の経費で最大の効果を上げ、区の経営資源を最大限有効に生かしていく区政経営改革に一段ギアを上げて取り組まれることを要望しておきます。 続いて、予算案の分野ごとに、私どもが賛成と評価したポイントを申し上げます。 防災・防犯分野では、1923年(大正12年)9月1日、近代日本の首都圏に未曽有の被害をもたらした関東大震災から100年目の節目に当たった今年度、区は来年度に向けて耐震化・不燃化促進や狭隘道路拡幅整備、感震ブレーカーや防災カメラ、防犯カメラの設置促進、雨水流出抑制対策、エレベーター用備蓄品セット配備など、区民の命を守るための予算を着実に計上したことを評価します。 まちづくり・地域産業分野では、新型コロナウイルス感染症の影響の痛手から地域社会が立ち上がり始めた現在、新たな社会インフラとして、荻窪駅南側エリアにグリーンスローモビリティーの運行開始を今秋に予定。すぎ丸バス路線の拡充への代替策として、新たなモビリティーサービスのAIオンデマンド交通の実証実験、ゼロカーボンシティー実現に向けた公共交通・自転車利用促進へ、杉並区自転車活用推進計画を作成。次世代に求められる施策へ先手を打って予算化したことを評価します。 環境・みどり分野では、地球沸騰の時代が叫ばれる中、眼下に迫る気候危機に対し、我が会派が強く求めてきた太陽光発電設置拡大や、グリーンインフラを活用した都市環境形成につながる公園整備として、下高井戸おおぞら公園、荻外荘公園、杉八小跡地公園、梅里児童遊園などに着手。また、気候危機対策として、クールビズの通年化、杉並版クールチョイスを来年度5月から開始することを表明したことも評価に値します。 健康・医療分野では、人生100年時代へ、健康寿命を伸ばし、区民が自分らしく生きるために、会派が以前から求めてきたがん検診事業の拡充、ライフステージに合わせた食育の普及啓発、生涯を通じた歯と口腔の健康づくり、重症心身障害児と医療的ケア児の福祉タクシー券などの予算を確認しました。 福祉・地域共生分野では、超高齢社会へ突入する中、ケア24の機能強化や認知症対策の推進、障害者施設への介護ロボット等導入検討や、障害者の移動支援の充実、高齢者補聴器購入費助成など、足下の課題を着実に推進。また、物価高騰対策として、経済社会の変化に弱い立場の人への観点が反映されていることも確認いたしました。 子ども分野では、子育てを社会全体で行う子育ての社会化が本格的に始まる中、全ての子供が自分らしく暮らしていくため、区立児童相談所の整備やヤングケアラー支援、放課後等居場所事業の設置を拡大。また、ふるさと納税としての社会的養護の巣立ちを応援する事業を計上したことについても評価するものです。 学び分野では、区立小中学校の給食費無償化に我が会派が強く申し入れてきた国立、私立等の小中学校も拡充。小中学校の改築及び長寿命化改修、高円寺図書館の移転改築や中央図書館の閲覧席の一部に座席予約制度の実施。また、教員不足が深刻化する中、通常学級支援員やスクールカウンセラー、部活動指導員、外部指導員の配置拡充策を予算化しました。 文化・スポーツ分野では、文化芸術活動助成の拡充や、次世代への歴史文化の継承として、明年の戦後80年へ、戦争体験者、被爆者の証言収集事業や広島平和学習中学生派遣事業を推進。下高井戸おおぞら公園多目的スポーツコート管理棟の整備、また、誰もがスポーツに親しむため、区立体育館での障害者が利用できるユニバーサルタイムの拡大の実施などを予算化したことについても評価いたします。 当委員会における主な会派要望は以下のとおりです。 防災・防犯分野では、災害時のデジタル技術の活用。防災対策として、全庁的な命を守る事業の推進。善福寺川上流調節池工事では、工事現場近隣等の住民は生活環境に多大な影響を受け続ける。行政は当該区民の苦痛について最大限に想像力を働かせ、可能な要望に最大限応えるべき。 まちづくり・地域産業分野では、寄附文化の醸成、寄附行為の訴求力の高いメニューの推進。居住支援として、住み慣れた地域に暮らせるよう住宅セーフティーネット制度の活用推進と、多角的な対策による居住支援パッケージの整備。また、都内人口の約4割を占めるマンション入居者支援へ区独自のマンション実態調査を実施。 環境・みどり分野では、区のカーボンニュートラル宣言を踏まえ、再生可能エネルギー中心の社会へ、事業者支援も含めた積極的な実施。自転車利用の拡大、資源の再利用、在留外国人にも優しいとの視点に立った放置自転車の再利用の推進。 健康・医療分野では、がんは日本人の最大の死亡要因であり、約2人に1人が罹患、がん検診を受け早期発見、早期治療に結びつけていくことが重要。区では、国の指針に基づいた対策型検診を実施。来年度、子宮頸がん検診について、前年度の受診者を除く20代の女性区民を対象に、本人の申込みなしに受診券を送付するなど、さらなる受診勧奨の強化を図る予定とのこと。引き続き、受診勧奨及び受診指導に努め、区民の命を守る政策強化を要望。 福祉・地域共生分野では、経済的弱者への物価高騰対策の充実。超高齢社会対策として、高齢者雇用や補聴器補助事業の推進。 子ども分野では、保育行政については子供の安全第一、子育ての社会化へ事業者参入、多様なニーズ対応を柔軟に推進。学童クラブ待機児童解消へのさらなる対策と、長期休み期間の配食サービス、二十歳の集いなど区のイベント開催や事業に若者の声を反映し参画を促す。こども未来戦略に基づいた加速化プランの着実な実施。 学び分野では、潜在的な教員免許保持者の掘り起こしや外部人材の確保。多様な不登校対策の早期構築。 文化・スポーツ分野では、文化振興策としてのアーティストバンク創設。 その他、今定例会で会派が求めてきた施策については、実現に向けた検討を要望いたします。 私たち公明党は、結党以来、人間主義の政治こそ新しい時代が求めている最も新鮮な政治理念であるとの確信に立ち、平和、福祉、教育、人権、そして環境を重点として政策実現に取り組んでまいりました。私たち会派は、生活を守り抜くという政治信念の下、将来に希望の持てる自治体づくりへ今後も行動していく決意です。 女性の事務次官経験者2人のうちの1人、元厚生労働事務次官の村木厚子氏は、先日、ゆう杉並で開催された講演会で次のように語られていました。1985年、男女雇用機会均等法が制定された当時、その理念を広報するための標語を募集した。採用されたのは、入省したばかりの女性職員が提案した、「いま 個性は性を超える」であった。30年以上たったが、これを超える標語は生まれていないと思うと。また、村木氏は他の対談で、女性はもちろん、障害者も含めた多様な人たちのパワーを引き出すダイバーシティー環境の実現が世界の重要課題であり、ダイバーシティー環境が実現できる第一の条件はトップのリーダーシップと述べています。女性も男性も、健常者も障害者も、区民一人一人の個性が輝くダイバーシティー環境づくり、いわゆる「いま 個性は性を超える」の実現を、岸本区長のリーダーシップの下、理事者の皆様、職員の皆様に心からお願いする次第です。二元代表制の片方の車輪の役割を果たすため、私たち区議会公明党も真剣に働いてまいります。 ある哲学者は、相手の考えを正しく知り、理解してこそ、さらに深い話合いが可能となる、責任ある語らいには具体性があり、曖昧な結論では新しい前進はないと語っています。対話を重視する岸本区政には、正しく知り、さらなる深い対話を進め、具体性ある議論の上、明確な結論を示し、着実に課題解決されることを切に希望します。 最後に、本委員会で答弁に当たられた区長をはじめ理事者の皆様、多くの資料作成に当たられた職員の皆様、公平公正な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、杉並区議会公明党の意見開陳を終わらせていただきます。 ありがとうございました。

無所属・都民ファーストの会代表、井口えみ委員。

無所属・都民ファーストの会の井口えみです。会派を代表し、令和6年度一般会計、各特別会計予算と関連する諸議案について意見を述べます。 まず、区政を取り巻く環境について整理しますと、景気は上向きに推移しているとする一方で、海外景気や物価動向等の影響などに起因する急激な変化への懸念は拭えず、今後も不透明な経済状況が続くとされています。当区としても、社会構造の変化や自然災害への対応など新たな行政課題への対応が求められる一方で、社会保障費の増加、公共施設等の老朽化対策などに多額の費用が必要となるなど、これまでに経験したことのない厳しい行財政運営が求められているという見解です。このように、今までにない厳しい状況の中で迎える令和6年度予算の審査に際して、我が会派は持続可能な財政運営の確保に努めた予算になっているかという点を1つの基準としました。 しかし、それ以上に賛否の判断で重視したのは次の2点であります。まず第1に、予算編成権と執行権を持つ区長がさきの区長選挙で区民に訴えた主張と、就任してからの区政運営が一致しているのか否か。一致していないのならば、誠実に説明責任を果たしているのかどうか。第2に、行政組織のトップとして組織を牽引するリーダーシップを適切に発揮しているのか否かという2つの観点であります。 新年度は、1年前倒しで改定した総合計画を踏まえた新たな実行計画がスタートする年度となります。それに伴い、今まで以上に区長の公約が色濃く反映された予算編成となりました。これまで区長の不見識と無責任さを指摘してきた我が会派としましては到底賛成できるものではありませんので、区長の健全な行財政運営に対する認識の甘さと、基本的な姿勢の2つの視点から意見を申し上げます。 まず、財政運営について、区長の考え方に根本的な瑕疵があるということが委員会の質疑を通じて明らかになりました。区長から、日本は高負担国家であるという主張がありましたが、高齢化を背景に国民負担率は上がっているものの、いまだ世界を見渡せば日本は中負担の域にあり、予算編成の大前提となる我が国の経済状況への認識が、そもそも一般的な考え方と相違があります。それに加え、社会負担と福祉のバランスを重要視し、税金を公正公平に再分配することが基礎自治体の役目であるということもおっしゃっていました。区長の主張の意図するところは、日本は高負担国家であるから北欧諸国を見習って高福祉国家を目指すべきという政治家としてのビジョンなのだと認識をします。以前から説明しているとおり、給付と負担はセットです。高福祉を実現するために今まで以上に行政サービスを増やせば、さらなる高負担が課されるということになります。高福祉ばかり追求して無理な財政運営をすれば、将来世代にツケを残すことになるのです。仮にそういった前提を基に今回の予算が組まれたのだとすれば、財政の健全性を確保した予算と言えるのか甚だ疑問です。予算編成の最高責任者として、無責任な答弁や職員任せの答弁が大部分を占めており、認識の違いについては御自身の言葉できちんと説明していただかなくては審査のしようがありません。そういった議論こそが対話の区政の醍醐味であり、その責任を放棄されていたことは大変残念です。 答弁の中では、今後の財政見通しや危惧についての見解を区長から語られることはなく、先行き不透明だと上辺では言いながらも、自身の選挙公約実現のために優先順位の見極めを怠り、高圧的に結論を導いていると思えるような施策が散見されます。また、過去を振り返ると、山田区政、田中区政下ではスクラップ・アンド・ビルドの視点でしっかりと財政の健全化を図っていますが、岸本区政ではそういった視点が欠けているようにも感じます。 議案第10号については、まさに前述した視点についての認識が足りていない点、指摘をいたします。過去10年間、370億円前後をほぼ横ばいで推移してきた職員人件費を、この条例改正により約40億円の増額、410億円にするというものです。必要な職員増については否定はしませんが、同時に今後長年にわたって義務的経費を増やすことにつながる点、熟慮して結論を出すべきだったと思います。また、杉並区定員管理方針は、令和4年1月に策定されたばかりでもあり、僅か2年の間に再度改正をするのであれば、それなりの理由がなくてはなりません。今の時点での急激な増員には何かしらの意図が感じられ、常勤職員を大きく増大させていくことが命題となっている公共の再生という区長公約実現のため、強引に進めた施策であるとも言えるのではないでしょうか。やみくもに人員を増やすことは財政の硬直化を招くことになるのです。また、職員の意識にも影響を及ぼすかもしれません。業務執行の工夫や委託化を模索するよりも、職員増員が容易に認められられやすいことから、易きに流れる風潮を生み出すことにつながる可能性もあることは想定すべきです。経営的視点で見れば、社員のモチベーションを上げるための一番手っ取り早い方法がキャリアアップや賃金の引上げ等です。しかし、一般企業でそれをやろうとすれば、当然経営のバランスを見ながら慎重に検討しなければなりません。その点、区長においては、自分で汗をかいて得た収入ではないからか、危機感が希薄に感じます。この感覚を持っていないということは、自治体の長として致命的であるということを認識してください。また、当区はDXを推進し、業務の効率化を進めています。DXが普及して人員削減が可能になった場合、雇用調整に影響することとなるでしょう。この点についても将来のビジョンが不明瞭である点、申し添えておきます。 また、新規事業とされている区独自の家賃助成制度についても同様の懸念を抱いております。質疑で確認したとおり、何らかの要因で不遇となった区民を支えるための福祉政策としては理解できますが、一方で、この制度を目的とした他自治体からの人口流入や、社会経済状況の悪化でさらに対象者が増えることで、将来的に予算規模が膨れ上がるおそれがあります。既に国の住宅セーフティネット制度があるにもかかわらず、23区初の試みとして、詳細が全く決まっていない中で強引に計画化したことは拙速であったと思います。公営住宅に申し込んでも入れない方の受皿ということでしたが、そもそも住宅確保要配慮者の対象となる方で、公営住宅に申込みをしていない方も中にはいるわけで、予算計上の根拠となる補助対象者の精査がずさんであるという点に疑義を唱えます。住宅都市としての付加価値が高まれば高まるほど、一般的には地価も上がり、家賃も上がると考えられています。その意味で、これから実現を目指すものが本当に持続可能性があるものなのでしょうか。なお、制度の詳細について、基本的には住宅課内部での検討を予定されていますが、それこそ区長自身が忌み嫌う悪しきトップダウンではないでしょうか。この計画については幅広く意見を募り、健全な制度設計をしていただくことを求めます。 先行き不透明だからこそ、堅実な財政運営が求められます。それには、政策の優先順位を間違えないことが重要であり、特にスポット的ではないレギュラー的支出についてはより慎重な検討と精査、効果の検証に気を配る必要があると指摘をしました。この視点から、今挙げたような懸念点のある施策については再度の検証を求めるものです。 数ある施策の中でも、特に福祉分野については、一度サービスを始めると取りやめや減額をすることは容易ではありません。福祉系施策は実績に応じて補助を増加させる例が多く、だからこそ、新たな助成を創出する際は、今後の区の財政状況や景気動向等のリスクを考慮し、本当に必要な支援であるかについてじっくりと時間をかけて検討する必要があります。その点で、基金や区債の活用を前提として財政を健全に運営するということは言うまでもなく当然のことですので、私からは主に特定財源の有効活用についての質問をいたしました。過去最高額の区民税収入までまだ回復していないにもかかわらず、年々当初予算額は膨れ上がり、今年も過去最大規模の予算額となりました。前区政下でも同様に予算規模は拡大していましたが、その背景には健全な財政運営があったと認識をしています。様々な課題の中でも、要件の厳しい認可保育園を中心に整備する方針へかじを切ったことは、最小限の区の持ち出しで区民サービスを増やすという意図があり、健全財政の基本とも言えるでしょう。この点、民営化反対、公共の再生とうたう区長の方針では、特定財源は期待できず、財政逼迫が懸念されます。同じ認可でも、民間には国は手厚い支援ですが、直営の場合はほとんどが自治体持ち出しとなります。民営化反対を叫ぶのは、一見保育を守るようなイメージですが、現行制度下では定員増は経営的に困難なことが明らかなのです。 区長は、中長期的な安定した地方経済をつくっていくためには、脱炭素社会、脱炭素経済をつくっていかなければいけないと本気で思っているということでした。基礎自治体として、全ての考えをそれに結びつけ、安定した経済をつくるための基礎とするのは違うと思います。そういった社会を否定するつもりはありませんが、脱炭素が経済成長につながる道筋は漠然とした期待論の域を出ておらず、むしろ負担となる面すらあるのです。脱炭素化することで経済が安定することを期待するのではなく、経済成長と両立して行うために、関連施策以外にも成長力を高める幅広い施策に注力することが求められています。そもそもの認識が一般的ではなく、現下の区の課題をいかに解決していくかという現実的な思考よりも期待論に重きを置く姿勢は、全く腑に落ちません。総括的に申し上げても、区長の財政への認識は論理破綻しているという点を指摘いたします。 今回、施設再編整備計画が施設マネジメント計画とされた上で、地域住民との対話を行いながら改定案を策定していくとしています。今までの計画策定プロセスを大転換することになっていますが、住民の声を聴く、対話を続けるといった、耳触りのいい言葉が並んでいるものの、時間だけが過ぎ、多元的な価値観を持つ地元住民の分断を進めるのではないかというのが私の意見です。 施設整備については、区全体の様々な情報やノウハウを持っている行政が、地域の声を生かしながら責任を持って最善のプランをつくるものだと思います。声なき声を引き出せる方法があるのであれば否定しませんが、結局は意図的に悪意を持ってつくられた声に行政が引きずられて、時間だけが過ぎていくということにはなりませんでしょうか。 次に、区長の基本的な姿勢の観点から意見を申し上げます。 情報公開ナンバーワンをうたう区政の割には不透明な点が多いです。議案第27号については、私たちは、選定過程に疑義があるとし反対をしました。それとは別に、委員会採決の場で不穏な動きがあり、区長部局から一部議員に対して不当な圧力がかかった可能性があるという指摘について、会派としても一言申し上げます。休憩動議が出された後の区長と友好的な会派からは、明らかに突然賛否を翻したかのような支離滅裂な発言が目立ちました。疑念を持たれるような動きがあったということは猛省すべきであり、もし仮にそういった裏事情があったとしたら、二元代表制の本来の在り方から大きく逸脱しています。議会とは、首長と執行機関を監視し評価する役割を担っているという点、再度認識を改めてください。 また、公式ホームページ更新委託先事業者の選定過程に瑕疵がある可能性があることも問題です。規定が整備されていないとはいえ、本来必要な人員を満たさずに決定を下したとすれば、区民の不信を招きかねません。入札や選定には高い透明性が求められます。また、区長になってから知る特別な裏事情があるとしながらも、それは公表するつもりはないとおっしゃった点、区長の本来の主張とは矛盾しています。こういったことを怠っている今の区政は、情報公開ナンバーワンと胸を張って言えるのでしょうか。 本予算には、重点施策として区民の命と暮らしを守り抜くための重層的、包括的な支援体制の強化と、防災・減災関連経費が計上されています。高齢化対策は、基礎自治体最大の課題です。そのことについての見解を求めましたが、残念ながら区長御自身の言葉で語られることはなく、介護施策への関心が薄いように見受けられました。区内の高齢者とその御家族を支えている介護現場では問題が山積し、悲鳴を上げている現状です。利用者、事業者双方の目線から実態を把握することの重要性、他自治体に負けない人材確保策の検証など、行政としてやるべきことはまだまだあるということは今まで指摘しているとおりであり、公の制度である介護保険事業を自治体が責任を持って運営し、保険料を徴収している以上、いざというときに機能しないというようなことがないように、優先的に取り組んでいただくことを強く要望いたします。 災害対策についてもしかりです。能登半島地震を受けての災害発生の切迫性を踏まえた対応も薄弱であり、緊急時の対応を見れば、区長は行政組織のトップとしての役割を理解していないということがよく分かります。再三申し上げているとおり、緊急事態では首長のリーダーシップが問われます。なぜなら、結果が担保されていない状況下では、リーダーによる指示命令がなければ組織は動かないからです。現場が上層部を信頼していれば、現場判断が積極的な場合もありますが、一般的には信頼関係がなければ結果責任を自分が負いたくないという心理が勝つもの。今の庁内はそんな状況になっているのではないでしょうか。台風の際は、夜中に善福寺川氾濫のおそれがあるとされていたにもかかわらず、7時に公用車で帰宅するような区長です。区長の希薄な責任感が非常に問題ですので、何度も言いますが、これについては帰るほうも帰るほうですが、帰らせるほうも帰らせるほうです。区長の危機管理意識が低過ぎる上、職員との信頼関係が十分に構築されておらず、組織力が今までになく低下していることが証明されています。 今年度を振り返ると、5月に起きた区立小学校のくぎ事件を皮切りに、毎月のように不祥事や事故が相次いでいます。心理的安全性が低下している職場は不祥事が起きる確率が上がるというデータがあります。心理的安全性とは、安心して自分の意見を言える状態のことと定義されており、これが低いということはハラスメントが起きやすい職場であるとの見方もあります。区長は、「さとこビジョン」において、パワハラ、セクハラ、差別が起きない職場環境をつくるという公約を掲げ、私はしない、見過ごさないというスローガンの下、全庁的な取組を行っているようですが、御自身はどうでしょう。教育委員会の公益通報については、区長宛の手紙を何か月もの間見過ごしていたことが明らかになりましたし、今までの我々会派をはじめとした対立陣営への区長の態度はひどいものです。人の話を聞くときのマナーができていないどころか、無視したり見下すように嘲笑したり、怒りを込めてにらみつけるさまが見て取れます。さらには、理事者が答えに詰まると振り向き圧をかけるなど、これこそハラスメントとも取れるような言動が度々見受けられること。はっきり言って、区長はしているし、見過ごしていますよ。トップの姿勢が組織全体に影響するということは言うまでもないことです。 議会では、区民に対する思いに与党、野党の別はなく、誠実な答弁を心がけます。二元代表制という地方自治の本旨に立ち返り、自由闊達で生産的な議論を闘わせてまいりたいとした御自身の所信表明を思い出してください。答弁に立たないとして前区長を大々的に批判していましたが、私の質疑で、前区長は対立陣営にも何度も誠意のある議会答弁をしていたことが確認されました。しかし、岸本区長は答えるべきことにも答えない、多くの委員が区長の答弁を要望するも、本委員会で答弁に立ったのは数えるほどしかありません。最近では、区長が勝手に答弁すると、つじつまが合わないことを言われて困るから極力立たせないようにしているという声さえ耳にしますが、もはや単なる一部のうわさではなく、まちの人にも知られているようです。2週間の委員会を思い返しても、行政の長として組織を束ねるどころか、逆に職員に必死で擁護してもらい、区長としての地位を守っている姿ばかりが思い出されます。 以上、質疑を通して明らかになった主な問題点を述べてまいりましたが、区長の財政運営への認識が長期最適、全体最適とは到底言えず、予算執行権者としての資格に疑義がある点を理由として、議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算案には反対といたします。 議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例については、先ほど申しました理由により反対、それ以外の各特別会計予算と予算特別委員会に付託された議案については賛成といたします。 最後に、ある著名な政治家の次の言葉を紹介します。政治家は、選挙でやると言ったことができないことよりも、やらないと言ったことを転じてやることのほうが罪が重いのだ。阿佐ヶ谷北東まちづくり、児童館再編、都市計画道路の整備促進等、前区政の主要な政策をことごとく批判し、反対する人たちの代表として区長選挙に臨み、その地位を得た岸本区長は、阿佐ヶ谷北東まちづくりについては前区政下で策定された現行計画の優位性を認め、都市計画道路については必要性があると答弁し、児童館は既に2館も廃止しています。もし自らの主張に信念があるのなら、区長は予算執行を停止する権限も有しているのです。にもかかわらず、そうするどころか真逆にかじを切ってきたのです。しかし、政治家としての政治的・道義的責任感をお持ちならば、これら御自身の言行不一致について率直に撤回、謝罪を行った上で、説明責任に努め、協力を仰ぐべきではなかったのでしょうか。ところが、謝る気はないとはっきり答えた岸本区長は、その政治姿勢において、誠に誠実さに欠けていると言わざるを得ません。 今年度、幹事長と新人議員3名、私たち無所属・都民ファーストの会は、誠心誠意行政のチェック機能としての役割を全うしてきました。来年度も引き続き不安定な岸本区政に警鐘を鳴らし、大切な杉並区の安心・安全、そして区民の皆様の笑顔のために全力で働いてまいる所存です。 結びに当たり、今回御協力いただきました職員の皆様に厚くお礼を申し上げ、意見の開陳を終わります。

維新・無所属議員団代表、鈴木ちづる委員。

維新・無所属議員団を代表して、議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算ほか、当委員会に付託されている各議案について意見を申し述べます。 冒頭、改めて能登半島地震によって亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々、現在もなお不便な生活を送っておられる方々にお見舞いを申し上げます。能登半島地震復興支援の杉並区の取組については、対口支援など詳しく伺い、交流自治体からの要請についても確認をいたしました。杉並区の現在地は、「みどり豊かな 住まいのみやこ」というまちの姿を目指し始めたところですが、本当に新型コロナウイルスで疲弊した区民の暮らしを支えることができているのかどうか、将来に希望を持てる社会がつくれているのかどうか、本来ごく自然に得られたはずの学びや人間関係、経験が得られなかった子供、若者に様々な形で影響が現れてきたのが、この令和5年度で、ずっと存在するものと思っていたものがなくなり、先行きに対してだけではなく、多くの区民が今不安を感じている、これが新年度を迎えた今の杉並区であると感じています。 そういった中、本委員会で審議された各予算に関する基礎的な認識として、区政を取り巻く環境について改めて整理してまいります。政府が令和6年度の経済見通しにおいて、実質GDP成長率を1.3%、名目GDP成長率は3.0%程度とし、区の財政面においても不可避な取組を進めるための歳出規模の拡大が示されており、一方では、ふるさと納税制度や国による財源偏在是正措置の影響などを挙げ、楽観視できる状況ではないという区の見解も示されていると承知しています。 このような中、令和6年度予算案では、基本的な考え方として3点が示されました。杉並区総合計画、実行計画の取組に要する経費を確実に計上したこと。2つ目に、区民の命と暮らしを守り抜くための予算を計上したこと。3つ目に、先行き不透明な時代において、将来にわたって安定的に区民福祉の向上を図るため、持続可能な財政運営の確保に努めたこととされています。他会派から、今回の予算の目玉はと問われた際に、財政課長の現実的な予算との御答弁を印象的に受け止めております。これらを踏まえ、施策面と財政面に分けて審査した結果について述べてまいります。 まず、施策面について。第1の視点といたしまして、杉並第一小学校の設計が盛り込まれているように、阿佐ヶ谷駅北東地区の事業の推進に取り組むことや、都市計画道路の着実な整備に要する費用について、適切な予算措置が行われている点をまず評価します。そのほか学校給食費無償化、キャッシュレス決済のなどのデジタル化の推進、すぎなみフェスタの引き続きの開催、福祉タクシー券等の所得制限撤廃、ベビーシッター利用の支援事業、乳幼児一時預かり利用申込みシステムの導入準備、道路通報システムの導入など、この間会派として要望、提案してきた施策が盛り込まれていることを評価いたします。また、教育現場への人員配置、さらに教育相談体制の充実など、学校と子供に関わる大人を増やす多面的な取組についても、感謝とともに評価するものです。 第2の視点として、新規事業立案についてです。我が会派の代表質問で、新規事業立案が不十分であると指摘したところ、施策の単位では増えているという御答弁がありましたが、代表質問の中で例示したように、先駆的で大きな予算事業が入らなかったという捉え方は変わりませんでした。区民の新しいニーズに応えることができなかったという事実認定に対して、その要因として事業の見直し、廃止が十分にできていなかったのではないかという論点を提示しており、この点は後ほど財政面から改めて検証してまいります。 以上のことから、施策面においては、この堅実さや区長交代によって停滞していた事業が再度動き出した面は評価できるものの、目玉施策がないことから、区民の新しいニーズに対応する意思をはっきりとは認めることのできない予算編成であると判断いたしました。 次に、財政面について。第1の視点として、財政規模が拡大の一途をたどっていること、第2の視点として、健全な財政基盤の構築に向けた取組が見られたかどうか。第3の視点として、行財政改革を推進し積極的に財源を生み出す姿勢を示しているのかどうか、この3つの観点から判断してまいります。 第1の視点について申し上げます。財政規模の拡大について、令和6年度当初予算では、令和5年度当初予算と比較して121億9200万円増の2,228億9200万円と、過去最大規模の予算となりました。平成23年度、田中区政における初の予算編成では1,488億円余、以降13年連続の財政規模の拡大であり、予算規模については田中区政を転換し、一旦立ち止まって熟議するとはいかなかったことが伺えます。公共の拡大との一定の関連性を認めつつ、財政の健全化と持続可能な財政運営の確保を大前提とするという答弁がありました。既定経費の増に歯どめのかからない状況や、処遇改善など時代の要請に応えていく中で財政規模が拡大していく構図に一定の危機感が示されたものと受け止めています。 第2の視点では、ふるさと納税による区税流出に手をこまねいているなど、区の取組に課題はあるものの、所得の増を背景とする税収増が全てを癒やしている状況と認識しています。また、当初予算編成に当たって、財政調整基金の取り崩しを行わなかった点について、行政需要の増に対応するために大きく取り崩した自治体が多い中、現実的な予算として編成したことがここに表れていると認識しています。施策の面で評価したとおり、新規事業の創出には物足りなさを感じているものの、現実的には評価すべきものと考えています。 年度末の財調基金残高は渋谷区に次ぐ規模に達し、本庁舎改築基金の設置や施設整備基金の積み増しを適切に行う前提をつくり込むことには成功したものと認識しています。一方で、起債については、令和5年度当初と比較して13億円余減とはいえ41億円余の特別区債を発行しています。令和6年度の特別区当初予算編成に見られた特徴の一つに、7区が起債を行わなかったことがあり、都心部の自治体にとどまらず、起債に頼らない他自治体の財政運営についてもよく研究し、区政運営に還元することを求めておきます。 続いて、第3の視点として、行財政改革について。令和6年度予算案における財政効果見込み額は、前年度予算案との比較で93%減の8,300万円余となりましたが、当委員会に付託されている議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例の関連で、定員管理方針に基づく職員数の適正管理による職員数が増えていることがマイナス要因として大きく影響しており、この影響を除した財政効果見込み額は7億4,500万円余と、一定の水準を維持していることが質疑を通じて明らかになりました。職員数増によって財政効果見込み額が目減りすることは、財政効果を創出する区の取組を後退させるおそれがあるものとして危機感を持っています。 以上の3つの視点による財政面からの評価では、その主たる要因が区民の努力のたまものとしての歳入増であることを前提としながらも、総じて堅実な財政運営がなされたものと認定するに至りました。施策面における物足りなさも、持続可能な財政運営を最優先としてとのこと、これが財政課長の言う現実的な予算編成であると解釈し、また、当初予算における区長公約の達成が相当に抑制的であり、阿佐ヶ谷駅北東地区や都市計画道路など、区長公約に反する事業にも適切に予算を配当した点を改めて評価するなど総合的に判断し、維新・無所属議員団は、議案第23号杉並区一般会計予算について、賛成することといたします。 議案第30号令和6年度杉並区一般会計補正予算(第1号)についても、予算本体に示されている住民税定額減税に係るシステム改修費用として必要な措置と考え、賛成いたします。 次に、各特別会計について申し上げます。国民健康保険事業会計ほか各特別会計予算については、所要の対応が施されており、特段問題ないものと認め、議案24から26号の各特別会計予算には賛成といたします。 なお、国保会計の関連議案といたしまして、議案第31号が当委員会に付託されています。東京都の令和6年度の標準保険料の改定を捉え、所要の改正と判断し、賛成といたします。ただし、この間、国保料をはじめとする社会保険料の際限ない増大が続いており、現役世代の負担感は既に限界を突破しつつあるものと認識しています。今国会でも話題になっているように、過剰医療の抑制やDXの促進については、杉並区の立場からも一定の取組が期待されるものです。今後も現役世代への負担増が続くようであれば、区の特別会計に対する見方が変わる可能性があることについて、あらかじめ申し上げておきます。 その他、予算以外に当委員会に付託された8議案について、必要な措置、改正等であることを確認しました。したがって、議案第10から16号、議案第29号に賛成といたします。 なお、我が会派の代表質問や予算審議の過程で申し上げた内容につきましては、予算の執行に当たり留意するよう要望いたします。特に、受動喫煙に関する取組については、たばこの火による外傷被害から副流煙による受動喫煙による健康被害へと課題がシフトしている中、区の路上禁煙地区指定状況がそれについていけていないことや、児童遊園を含む公園で、いまだに喫煙が可能であるという状況が質疑を通して明らかになりました。人権を尊重する地域社会の醸成を本気で目指していくのであれば、受動喫煙という権利侵害を放置することなく、時代に即した早急な対応を求めるものです。残念ながら、質疑を通し、理事者がまちの実際の様子を御覧になっていないのではないかという疑念を抱く場面もあり、デジタル化を通じた業務効率化によって生み出した時間を活用して、理事者ももっとまちに出て、五感で杉並区とその課題を感じていただきたいと思います。 また、経済対策について、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけ変更から1年が迫っており、経済対策の出口が近づいてきているものと認識しています。その中で、区の予算編成にも影響が及んでいますが、今、国が取り組む減税による経済対策に注目しております。代表質問以降、家庭での食品等の備蓄について、できれば7日間分の表記が区ホームページで確認できるようになりました。能登半島地震を受けて、防災関連の取組を増やしたことも含め、状況の変化や議会からの提案に対し区の反応速度が上がっていることを感じています。これは重要なことだと思います。 今年度、区、区教委とともに、様々な事故、不祥事が発生しましたが、いかに適切に素早くリカバリーするかが重要であり、そういった変化が認められたことについては、予算への賛否を決める会派内の議論に当たって称賛されたことを申し添えておきます。 予算審議の日々の中で、私の心の中から離れない言葉があります。「創業と守成といずれが難き」。「貞観政要」の中で李世民が房玄齢と魏徴にこのように問い、それぞれが答えたというものです。同じ質問であっても、世の中の状況や答える側が培ってきた環境と経験により答えはそれぞれ異なるわけですが、異なるとしても、それぞれの立場を尊重するという意味も踏まえて、我が会派は守成のほうが難しいと答えたいと思います。 もう一つ、学校に行かない選択を続けているある児童の言葉です。1年前の自分が感じていた周囲への感覚が今は少し違っていて、明け方に見る夢も前よりも理性的な内容に変わってきたんだよね。さて、大人である私たちは、こうした子供の話をどう感じ、受け止めるでしょうか。 この2つの言葉を、意見開陳の締めくくりといたしまして、改めて誰もが安心して生活できる「みどり豊かな 住まいのみやこ」を実現するため、願わくば、全ての当事者が対話によるラポールを築き、その上での強く潔いリーダーシップを区長に強く求めます。 結びに当たりまして、予算審議に際し、誠意をもって御答弁をいただきました理事者の皆様と、資料の作成に御協力いただきました職員の皆様に心から感謝を申し上げるとともに、公平無私な委員会運営を行っていただいた正副委員長に感謝を申し上げ、会派を代表しての意見の開陳を終わります。 ありがとうございました。
(午後 1時 開議)

それでは、休憩前に引き続き委員会を開きます。 意見開陳を続行いたします。 なお、再度お願いいたしますが、意見開陳は20分以内に収めていただきますよう御協力をお願いいたします。 それでは、申出のありました委員を順次御指名いたします。 そね文子委員。

区議会生活者ネットワークを代表して、2024年度杉並区一般会計予算並びに各特別会計予算及び関連諸議案について意見を述べます。 一昨年2月から始まったロシア・ウクライナ戦争は、2年たった現在も出口が見えず、昨年10月からはパレスチナ・イスラエル戦争が始まり、世界では軍事的緊張が高まり、エネルギーの高騰などが市民生活に大きな影響を与えています。国内に目を向けると、国会議員の裏金問題が明るみに出たにもかかわらず、説明責任を果たさない態度に国民の政治不信は頂点に達しています。誰のための政治なのか、自らの保身と利権にまみれた現政権への国民の批判の声は高まるばかりです。元日に発生した能登半島地震は、新型コロナウイルスの5類移行後初めてのお正月で、家族が集まるおめでたい日が激震と悲しみの空気へと一変しました。石川県志賀町にある志賀原発は稼働停止中だったため大事には至らなかったものの、変圧器などが壊れる被害があり、この地震列島に原発はあってはならないと改めて再認識することとなりました。格差が拡大し、若者が将来に希望を持てない社会は加速度的に少子化を進め、社会保険料の負担増、社会保障への不安、円安にインフレと、区民生活に大きな影響を与えています。 こうした先の見えない不安定な社会状況の中、私ども生活者ネットワークは、住民に一番身近な基礎自治体の役割である区民福祉をいかに支え向上させるか、物価上昇に賃上げが追いつかない状況や、昨今の気候危機から区民の命と財産を守り、子供たちが将来に希望を持てる予算となっているか、住民自治の視点が大切にされているかに注目しました。 基本構想に基づく総合計画、実行計画が前倒しして改正され、2024年度はそれに基づき編成された予算に対し、区政経営計画書の主要事業の概要に沿って主な課題について、予算特別委員会の質疑を踏まえて、以下意見を述べます。 まず初めに、区財政と区政運営についてです。一般会計は2,228億9,200万円で、対前年度比121億9,200万円、5.8%増となりました。建設、物流、運送、医療業界における時間外労働の上限規制を発端とする2024年問題は、特に建設業界における週休2日制の本格導入や、円安による輸入資材の高騰が工事費や工事期間に影響を与えること、また、デジタル化推進関連経費の増は注視すべき点です。さらに、ふるさと納税制度や国による税源偏在是正措置の影響による大きな減収が歳入における課題となっています。 そんな中、当該年度は1年前倒しで改定した総合計画を踏まえた実行計画1年目であり、参加型予算、気候区民会議、子どもの権利条例制定に向けた動きなど、新たな取組に期待するところです。また、重層的、包括的な支援体制強化、防災・減災対策、水害対策としてのグリーンインフラの推進は喫緊の課題に対応する施策として評価するものです。財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方が再整理され、財政調整基金の年度末残高をこれまでの350億円から450億円の維持に変更することで、大規模災害や経済事情の著しい変動等による減収への備えを強化したことや、老朽化が進んでいる区役所本庁舎の建て替えを見据えた仮称本庁舎改築基金の早期設置が示され、引き続き健全な財政運営の実現に取り組むよう求めるところです。 次に、区民生活についてです。防災・減災対策は自助、共助、公助の範囲を明確にすることが必要です。区では、備蓄品や防災資機材の充実、震災救援所での安全・安心の避難生活のための対策も進み、ハード面では進んでいますが、一方で、防災意識の高揚は様々な角度から働きかけていくことが重要です。近隣との付き合いが希薄化する現代においては、地域のつながりづくりを平時から働きかける仕組みも必要であり、いざというときを念頭に置いた自助、共助が機能するよう取組を進めることを要望します。 農地の多面的な機能には様々ありますが、防災面での役割も大変大きいと考えます。井戸やハウス、生産物、土地活用など、いざというときの農業者との連携協力の可能性を検討していただくよう要望します。また、区内の南側には区民から求められている体験農園がないため、後継者がいない農家から、区が圃場を借りてこれまで成田西ふれあい農業公園で8年にわたり農業体験を区民に提供していたNPO法人の経験などを生かし、体験農園の運営委託を検討いただくよう要望します。 外国人住民が増える状況の中、2023年1月からボランティアによる子ども日本語教室がスタートしました。2024年度には多文化キッズサロンの開設の検討が計画化され、多様性が受け入れられる多文化共生基本方針をつくることが示されたことを歓迎します。策定に当たっては、当事者も含めた懇談の場が持たれることが示されましたが、その場に公募区民を加えること、また外国人コミュニティーに意見を聞きに行くなど、多くの声が策定に反映されることを要望いたします。 あらゆる施策にジェンダーの視点を取り入れたジェンダー主流化を意識して進めていただくことを要望します。 公民連携プラットフォームの活用推進のために、2023年度、新たに開設されたウェブサイト、すぎなみプラスは順調な運用がなされ、新たな市民事業の芽も集まってきていると認識しています。市民自らが地域の課題解決に取り組む市民自治の拡大に寄与するものと期待しています。 第3に、保健福祉についてです。災害時要配慮者を支える側の拡大が課題です。個別避難支援プランはつくって終わりではなく、プランを基にした日頃からの訓練を通して実効性のある地域の助け合いネットワークづくりを強化するよう求めます。 重層的支援体制整備事業が新年度からスタートします。質疑を通して、庁内9課で検討組織を立ち上げて、12回の会議の開催を質疑を通して確認し、丁寧に議論が進んでいることが分かりました。区の創意工夫が問われる事業です。地域福祉コーディネーターをはじめ、様々な公的機関、民間事業者、地域住民も巻き込みながら、安心のセーフティーネットとなるよう取り組んでいただくことを要望します。 介護保険事業者支援では、主任ケアマネ、ケアマネの研修受講料の助成が予算化されたことは評価できますが、新年度からの介護報酬について全体では1.59%アップすることが決まりましたが、詳細を見ると、訪問介護の基本報酬は引き下げられます。高齢になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるためには、訪問介護事業所のヘルパーは重要な存在です。現実から乖離した改定は、地域に根差した訪問介護事業所を撤退に追い込むのではないかと懸念しています。区としても、現実をしっかり見て、必要な支援を検討していただくよう要望します。 HPVワクチンの男子への接種について、自治体が補助を出す場合、東京都がその2分の1の補助を出すことになったことから、他自治体でもその動きが加速化しています。しかし、予防効果があるとされる肛門がんは非常にまれながんで、出現率は10万人当たり約1名です。それに比べて副反応の出現率は10万人当たり100人であり、明らかにリスクとベネフィットのバランスを欠いています。しかも、肛門がんの発症は多くが60代以上であり、10代で接種するワクチンの効果が40年以上続くことは全く未知です。他自治体が実施するからというのではなく、科学的事実に基づく慎重な判断を求めます。 新型コロナワクチンについては、2023年10月29日までの累計で2,170人の副反応疑いによる死亡が報告されています。大変な数でもあるにもかかわらず、それに見合う報道はありません。区内でも副反応疑い報告は83名、そのうち死亡が8名いるのは事実です。質疑を通して、既に5類になった後に17歳の子供2人の副反応報告が増えていることが分かり、深刻な被害が出ていることは明らかです。このような被害状況を区として情報提供することを改めて求めます。 障害者差別解消法の改正によって、2024年4月から民間事業者に対しても障害者への合理的配慮が義務化されます。その啓発活動を、障害当事者や支援者による共生社会しかけ隊が担い、日頃から関わりのある地域の様々な場所に出向き話し合うことが促進されるために、しかけ隊が活動しやすい環境を整えることを求めます。 第4に、子供・家庭支援についてです。杉並区子どもの権利擁護に関する審議会が持たれ、様々な背景を持った子供たちの声を丁寧に聴く取組が行われています。そのこと自体が子供の意見表明権を体現していると評価しています。この条例づくりがきっかけとなり、区民の間でも子供の権利を学ぶ機会が広がっており、杉並らしい条例ができることを期待しています。 ライフスタイルや価値観が多様化する中、子供の過ごし方も様々であり、子供の居場所も児童館だけでない多様な居場所が必要とされています。2024年度は、仮称子どもの居場所づくり基本方針が策定されますが、並行して行われる出前児童館や庁舎内の乳幼児親子の居場所の取組も参考にしながら、当事者である子供や保護者、地域の方々が共に策定に関われる工夫をお願いします。 保育については、区は2016年5月、保育緊急事態宣言を出し、認可保育園の拡大により7年連続で待機児ゼロを達成し続けるとともに、質の確保にも取り組んできました。質疑を通して、区立保育園27園の存置を確認しました。また、一般質問でも求めたところですが、障害がある子もない子も、多様な子供が共に過ごせるインクルーシブな保育を実践している保育施設の持続可能な運営に向けた区の支援を要望します。 区立児童相談所設置に向けて、人材確保とともに、要支援家庭を対象としたショートステイ事業をはじめ、養育支援訪問事業、子育て世帯訪問支援事業などの包括的な支援の充実が図られていることを評価しています。新年度には、新たに子どもイブニングステイ事業、ふるさと納税を活用した児童養護施設退所者などの自立支援を行うことに期待しています。 第5に、都市整備についてです。善福寺川上流調節池は東京都の事業ではありますが、住民の不安や疑問が払拭されるよう、区には心を砕いていただくよう要望するとともに、総合的な治水対策の一つとして、グリーンインフラの推進を加速していただくことを要望します。阿佐ヶ谷駅北東地区のまちづくりについては一旦立ち止まり、8月から振り返る会や様々な対話の場が持たれ、最終的な結論はこれまでどおりに進めることが区長から示されましたが、その間、情報公開が進み、これまで事業に疑問を持っていた人たちの意見を区が受け止め、お互いの理解が深まるよう尽力したことは重要です。今後も透明性の高い参加型のプロセスで、杉一小の移転改築と跡地活用について進めていただくことを要望します。 住まいは人権、どんな状況にあっても安定的な住まいの確保は誰にも等しく保障されなくてはなりません。2024年度には家賃助成制度創設に向けて検討されることは重要です。当事者の声を聞いて制度設計に生かしていただくことを要望します。 第6に、環境施策についてです。庁内に区長をトップとした気候危機対策推進本部が立ち上がり、部門を超えた連携が図られていることを歓迎します。マイボトル対応の給水器の拡充が行われますが、今後、区役所本庁舎の各フロアに設置することも要望します。容器包装プラスチックと製品プラスチックの一括回収のモデル実施が計画され、その後の本格実施に期待します。気候区民会議が6回開催されますが、有識者からの知見を参加者だけでなく広く区民と共有し、多くの区民が関心を持って気候危機を自分事として捉え、行動に移す区民が増えることを期待しています。 第7に、教育についてです。全ての人が互いを認め合う共生社会をつくるためには、子供の頃から障害のあるなしにかかわらず、共に学ぶインクルーシブ教育の推進が重要だと考えています。東京都では、これまで特別支援学校が適当とされた子供が地域の学校で学ぶことを希望した場合に、インクルーシブ教育支援員を配置するための予算案を示しました。これを機に、当事者親子が、より地域の学校を選びやすくなるための取組を進めていただくことを要望します。 不登校児童生徒が過去最多の897人となっています。校内別室居場所や仮想空間で子供がアバターとして参加するバーチャル・ラーニング・プラットフォームの取組、また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員など、支援の充実が図られることを評価します。保護者同士の情報交換や、ピアカウンセリングにもなる親の会を教育委員会が主催することについては引き続き要望いたします。給食費無償化について、国公私立学校に通う子供とともに、不登校の子供に対しても、負担軽減を図るために給付を行うことを高く評価します。無償化に当たっても、これまで守ってきた、できる限り国産食材を使うこと、遺伝子組み換えやゲノム編集食品を使わないことを継続するよう要望します。 以上申し上げ、2024年度一般会計予算及び各特別会計予算について賛成いたします。 次に、予算関連議案について意見を述べます。 議案第14号杉並区介護保険条例の一部を改正する条例については、第9期の介護保険料算定に向けて、低所得者の負担割合の見直し及び高所得者の保険料段階の多段階化がなされ、さらには介護保険給付費準備基金を約32億1,200万円取り崩すことにより、据置きとはならなかったものの、保険料の上昇を基準月額で200円にとどめることができました。また、国の保険料段階2及び4から13段階の負担割合よりも区は下回っていることも確認しました。介護が必要となった人にきちんとサービスが届くよう、介護現場への支援とともに取り組んでいただくことを求め、議案には賛成します。 その他9議案にも賛成いたします。 結びに当たり、資料作成に御尽力いただいた職員の皆様に感謝を申し上げ、区議会生活者ネットワークの意見開陳といたします。 ありがとうございました。

山名かなこ委員。

令和6年度杉並区一般会計予算と特別会計予算、付託されました諸議案について意見を述べます。 今回、初めての予算委員会ということで、様々な質疑を通して改めて多様な区政の役割を感じることができました。一般会計予算に関しては、NPO支援基金、男女共同参画、母子・女性家庭相談、学校校則に関するところで質疑をさせていただきましたが、区民の生活をよりよいものにしていくという視点の下で、各担当者の方が前向きに取り組んでおられることがよく分かりました。総合計画、実行計画の改定もあったことから、新たな視点や新たな重点施策に対する予算も計上されており、より多くの区民の生活が向上されることへの実現に向かっているのだなということが質疑で分かりました。 以下、改善点を含め、意見を述べさせていただきます。 今回の予算案では、会計年度任用職員の処遇が改善されます。勤勉手当が支給されるようになるだけではなく、これまで正規職員にはあった2日間の有給による生理休暇が会計年度職員にも適用されるようになることは非常に大切なことです。生理用品の無料配布の拡大も予算に含まれており、女性の貧困問題にも光の当たった予算であると感じています。男女平等推進センターは、その中心を担う大切な役割であると思うのですが、これまで過去2年間にわたり、杉並女性団体連絡会との共同事業も経て、少しずつ利用者も上がってきていたり、情報収集コーナーの整備も進んできていると思います。センター利用のしやすさのための予算も少し増えていることも大切なポイントだと感じています。今後、抜本的にこの男女平等推進センターの認知を広げていく上で、利用しやすい場所への移転に関しても、ぜひ前向きに検討を進めていただきたいと思っています。 さらに、この4月からスタートする困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の施行に当たり、保健福祉の課だけでなく、様々な区の機関と連携しながら進めていくとの御答弁もありました。この法律の変更はとても大きな変化です。売春防止法を基にした婦人保護事業では、女性を保護して更生させることや、場合によっては補導処分などが含まれていました。これらはセックスワークに対するネガティブなイメージを前提に、マイナスをゼロにすることを目的とした婦人保護事業でした。新法の実施に当たっては、女性の人権を軸に、相談に来た人の自主性や自己決定を尊重していくことへと大きな変化を遂げます。こういった変化を杉並区としても重く受け止め、保健福祉の分野だけでなく、教育や男女共同参画の観点からも連携しながら実施していくことを示していただきました。縦割りではなく、各部署の連携をぜひこの新法実施に合わせて進めていってほしいと思います。 NPO支援基金に関しては、寄附金で運営されているというところで持続可能性に関して少し心配する部分もあります。特に、日本では多くのNPO団体が労働者に対して十分な給与を確保できないような状態で、様々な社会課題に取り組んでいます。令和6年度の助成予算は150万円ということで、もう少し区のほうで積み増しをしてでも予算を増やし、NPO団体が地域の中で、区民と区政と一緒によりよい杉並区をつくっていけるような仕組みを後押ししていってほしいことも要望しておきます。 その他、付託議案についてですが、物価上昇に賃上げが追い付いていない中、区民生活がまだまだ圧迫されていることも事実です。こういった中で、社会保険料の負担は増加傾向にあります。今回の議案第31号でも国民健康保険の負担を上げることが示されており、国民の生活の負担につながるのではないかと思います。そういったことも含めて、議案の賛否についてですが、私、山名かなこは予算については一般会計予算、介護保険事業会計予算、後期高齢者医療事業会計予算には賛成し、国民健康保険事業会計には反対します。付託議案については、議案第31号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例には反対し、その他の議案には賛成します。 次に、会派の奥山たえこの意見を述べます。 奥山は、以下4議案には反対します。一般会計予算、国民健康保険事業会計予算、介護保険事業会計予算、後期高齢者医療事業会計予算、こちらの4議案には反対し、その他付託議案については議案第11号及び31号については反対、その他の議案には賛成をします。 以下、その理由を述べます。 まず、2023年度予算は、岸本聡子区長における初めての編成予算でした。このときは就任後半年過ぎていましたが、区長の公約に関する予算の盛り込みはごく僅かであったと受け止めています。 さて、今回審査した2024年度予算ですが、岸本区政の政策を盛り込んだものとなっています。今回、奥山は会計年度任用職員の任用条件や福利厚生について伺いました。この会計年度任用職員という用語は、一応日本語のていを装っていますが、業界以外の人にはその意味するところがさっぱり分からないお役所用語です。奥山的には1年限りのなんちゃって公務員と説明しておきます。さて、会計年度任用職員を盛り込んだ地方公務員法及び地方自治法改正が2020年4月から施行されました。それまでお役所で働く人は、地方公務員法では常勤が原則でありました。それまで一般職非常勤職員や臨時雇用員などの名称で自治体に任用されてきた非正規公務員が、法改正により会計年度任用職員に移行しました。区長は、会計年度任用職員の集会に参加するなど、この制度に多大な関心を寄せており、賃金の昇給制度の投入を提案しています。これは、これまで約7年ほど報酬額の上限に達し、ベテランほど報酬額が上がらないという状況を改善するものであり、他自治体に例を見ない画期的なものです。今回、奥山の質疑の中で、時間給にある短時間職員にも昇給が適用されることを確認しました。会計年度任用職員制度の課題は、働く人の8割が女性であること、すぐれてジェンダー課題であるということです。これは別に男女別で求人を行っているからではありません。それは元来禁止されています。つまり、制度的には性別に中立的、公正であるにもかかわらず、任用された人の性別を見たところ、性別に大きな偏りがあります。これを間接差別と言います。この大きな原因は、性に中立ではない税制、社会保険制度にあります。日本政府は1981年の家族的責任を有する労働者条例条約、ILO条約を1995年6月9日に批准していますが、女性が家庭責任を負うように誘導する社会的仕組みになっているのです。このことは地方自治体での解決は困難でありますが、社会全体で取り組んでいくべきものと考えます。 さて、そのように高く評価し、支持している施策がある一方、財政的に大丈夫だろうかというもの、行政の公平性、透明性、持続可能性に関して疑問を抱くものがあります。 まず、給食費の無償化です。区長は、選挙時の公約の一つに給食費の無償化を掲げています。自身の最初の編成になる2023年度では、当初、会計には計上せずに、2023年9月に補正予算で半年分を計上しました。その議案は可決され、10月から無償化を実施しています。続く翌年度、2024年度予算案に1年分、19億円余を計上しました。さらに昨年の補正予算審議で議会から指摘されたこと、無償化の対象にしていなかった杉並区民の児童であるが杉並区立ではない学校、つまり国立や私立等に通う児童への給食費相当給付金事業として、今回4億8,000万円余を計上しています。なお、この多大な予算に対して、幸福なことに東京都から9億5,000万円余の補助金の申出がありました。しかし、これは単年度であり、その後の執行は不明であります。確かに、私も義務教育はこれを無償とするという日本国憲法26条の趣旨に賛同するものです。しかし、給食費のスキームは保護者が負担するのは材料費だけです。給食をつくる人たちの人件費は行政が負担します。だから1人当たりの月負担は5,000円から6,000円で足りるんです。また、生活保護や就学援助を受けている保護者は、材料費の負担をも免れます。既に無償化となっています。なお、就学援助には、受給に関して、国籍要件がないことも重要です。私は、給食費の無償化自体に反対しているわけではありません。しかし、行政の公平性、透明性、持続可能性に関して、この支出には反対を唱えます。 行政の継続は確かに重要です。けれども、それは前区政の残滓をそのまま引き受けることではないはずです。阿佐ヶ谷北東地区まちづくりに関しては、岸本区長になってからかなりの情報公開がされました。でも、まだ重要なものが不明なままです。例えば、換地の金額は公平なのか、杉並区の財産を毀損するのではないか、明確な回答がありません。また、C街区の汚染解消の費用負担は河北病院であるとの答弁がありましたが、そのほかに地盤が緩いのではないか、その補強の費用が幾らになるのかなどが示されていません。また、近隣の住宅に及ぼすであろう学校の騒音対策は窓を閉じることで足りるのかどうか、課題は幾つも山積しています。 ほかには、荻窪3公園の選考過程について、岸本区政就任後の最大の汚点であると強く糾弾するものです。指定管理の指定実現にこれほどに予定調和の出来レースで進んだこと、それに数年かけて職員が加担していたことに信じられない思いでいます。なお、これの議案は27号であり、予算は補正予算(第8号)のほうであるから予算審議とは関係ないと言うかもしれません。しかし、新年度の予算執行に溶け込むのですから、大いに関係があります。 これについては、最終日の採決において奥山は討論を予定していますので、発言はそちらに譲ります。 荻窪3公園の整備に関連して、グリーンスローモビリティーについても指弾します。事業費が3,700万円、人件費が2,200万円であること、その人件費率は高くないとの答弁がありました。乗車1回で100円、すると7名で700円、1日10回走らせると7,000円になりますか。ほとんど収入になりません。こんなものを走らせる必要がなぜあるのでしょうか。すぎ丸バスは福祉的側面があるから赤字分を区が補填することが許容されているのです。グリスロは福祉ではなく、観光目的でしょう。運賃は300円でも安いはずです。前の区長が自分の地盤である荻窪を盛り上げるために引いてきたものではありませんか。そもそも、清水3丁目16番10号のキャピタルモータース株式会社がなぜ選ばれることになったのか。ほかの応募者はなぜ選ばれなかったのか。区議会議員が地元の政治的勢力について何も知らないとでも思っているのか。路線バスを潰す気ですか。本格運用はまだこれからなのだから、グリスロは廃止すべきだと主張して、奥山の意見は終わります。 最後に、多くの資料を作成していただいた職員の皆様にお礼を申し上げ、意見開陳を終わります。ありがとうございました。

横田政直委員。

参政党杉並の横田政直です。令和6年度予算特別委員会の締めくくりとして、意見を述べさせていただきます。 結論から申し上げます。議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算について反対します。また、財政運営の持続可能性への懸念から、議案10号に反対します。さらに、議案14号、議案24号、議案25号、議案26号、議案31号については、区民負担の軽減を求め反対します。その他、予算特別委員会に付託された議案については賛成いたします。 以下、議案23号令和6年度杉並区一般会計予算に反対した主な理由を申し上げます。 都市整備費の款、公園等の整備に17億1,988万円余の予算が計上されています。主な取組は荻外荘公園の整備ですが、荻外荘公園ほか2公園の指定管理者として、虎屋グループの虎玄が指定されています。この選定は出来レースが疑われる、疑念が払拭できないものでした。副区長からは、確実な証拠もなく質問するのはおかしいといった趣旨の答弁がありました。収賄罪など刑事事件の裁判であれば、刑罰を科すのですから証拠に基づく判断が必要になります。ここは予算特別委員会です。議員や役人は、疑わしきは説明すべきです。丁寧に説明して疑念を晴らす努力をすべきです。絶大な権力を持つ行政権の肥大化は大きな社会課題です。多額の税金がつぎ込まれる事業を軽く扱うことはできません。 杉並区議会基本条例の前文には、「杉並区議会は、区民福祉の増進と住民自治及び団体自治の実現を適切に図り、区民の負託に応えるために、執行機関に対し、政策立案と提言及び監視や評価を行っています」とあります。杉並区議会が区民の負託に応えるために執行機関に対して監視を行う、この監視機能、チェック機能の一環として、議員の質問権行使があることを肝に銘ずべきです。疑念が払拭されないまま多額の税金を注ぎ込み、公園等の整備がされることに反対します。 総務費の款、監査委員・事務局の運営に1,323万円余の予算が計上されています。監査委員事務局の運営に関連して問題点を指摘させていただきます。 私のもとに、監査委員事務局の現状について訴える手紙が届きました。昨年12月に岸本区長に対してある職員が手紙を出したそうですが、その職員の了解の下、別の方が匿名にて私に情報提供していただきました。以下がその内容です。 杉並区長様、監査委員事務局の現状について訴えます。まず、新代表監査委員は就任から約6か月になりますが、前任の代表と比べ、10分の1の能力も職責も果たしていません。その分の負荷が監査委員事務局全体にのしかかっています。新代表は区政に詳しくないことに加え、控え目で、単なる司会役の仕事しかやっていません。庁内の管理職も、前任の代表とは異なり、明らかに軽く扱っています。代表への尊敬の気持ちがあってこそ監査の指摘が各課に響くのですが、それがなくなってきています。また、新代表のリーダーシップが弱いせいか、監査委員の1人が本来の職責を超えて勝手に行動しています。代表が代わり、監査のけじめや実力、権威が低下してきた感じがします。 次に、現在の事務局長はもともと体調管理優先で知られており、リモートワークも行う中、不在がちな方です。こうした状況が分かっていながら、次長ポストが空席のままです。早く適任者を置いていただきたい。以前とは異なり代表監査委員が頼りにならなくなった今、事務局長が次長を兼務するのは負担が大きく、もはや無理です。さらに、仕事量に対して職員数が足りず、OBにパートで来てもらうなどしていますが、そんな対応でよいのでしょうか。そのくせ、5年目を迎える再任用職員のフルタイム勤務をなかなか認めず、努力する職員を大切にしていません。腹立たしい限りです。監査委員事務局が弱体化し、その指摘が軽く扱われるようになれば、重大なミス、事故の発生につながります。区政をしっかりと見張り、不正を未然に防ぐことができなくなりつつあることは重大問題です。また、これは庁内だけでなく、工事監査での土建業者などに対しても同様です。このままだと業者になめられてしまい、業者の不正行為を招き、区の不利益につながりかねません。今の代表監査委員を連れてきたのは現区長なのですから、監査委員事務局の弱体化に対して今後の人事面でしっかりと補強するよう、人事課長に特に指示していただくことをお願いいたします。 ここまでが昨年12月に岸本区長に出された手紙の内容です。 ここからが別の方の意見です。 同封の区長宛て文書は、昨年12月に岸本区長に対してある職員が出したものです。その職員の了解の下、匿名にて情報提供します。なお、文中の職責を超えて勝手に行動する監査委員とは、区議会議員の委員ではないということでした。この文書は、区の重要な監査機能が危機的な状況にあることを表しているということです。確かに、前代表監査委員には田中前区長の言いなりだとの批判がありましたが、庁内に対する監視と規律の確保、業者の不正抑止など、監査が果たすべき機能に大きな貢献をしていたと評価ができます。しかし、今の代表は区役所のことも地域のことも区内事業者のことも分かっていないようです。また、わざわざ東京都から自分を連れてきてくれた岸本区長に特段の恩義を感じていることは疑いようもありません。とても前代表以上、または同等の役割が果たせるとは思えません。現代表の選任に岸本区長の政治的思惑があることは明確であり、能力で選ばれたわけでもないことを多くの職員が感じ始めたということです。前代表の選任のときも田中前区長の政治的思惑があったかもしれませんが、前代表には杉並区役所での立派なキャリアがあり、しかも、それは多くの職員から尊敬されるものでした。この点が現代表とは決定的に違うと思います。以上、健全な区政の実現に向けて、その件について情報提供させていただくとともに、私の意見を添えさせてもらいました。 以上が手紙の内容です。危機感を持つべきではないでしょうか。 監査委員事務局の現状を放置したまま予算計上されることに反対します。区議会による監視機能、そして監査委員による監査がしっかり機能してはじめて、健全な区政が実現されるはずです。 公平公正に委員会運営をしていただいた正副委員長には感謝しております。また、職員の皆さんに資料の御提供をいただきました。 ありがとうございました。

ただいまの横田委員の一部発言については、後日調査の上、適切に措置することといたします。 では、次に参ります。ほらぐちともこ委員。

都政を革新する会のほらぐちともこです。予算特別委員会に付託された議案のうち、議案第10号、12号、13号以外の全ての議案に反対の立場から意見を述べます。 岸本区長は、対話の区政とともに、環境や人権、平和などを掲げていますが、私は最大の環境破壊、人権侵害の戦争を止めることこそが今求められていると思います。ウクライナ、中東、東アジア、史上3度目の世界戦争と核戦争の危機が迫っています。歴史が再び、三度繰り返されようとしています。それを許すのか否かの、今が時代の分岐点です。戦争、貧困、差別抑圧のない資本主義社会は絶対にあり得ず、帝国主義は帝国主義である限り必ず戦争にたどり着く、これが歴史の真実です。 杉並区は、自衛隊募集事務による若者の4情報の閲覧提供、そして自衛隊入隊者の激励会を即刻やめるべきです。2月1日から8日に武力攻撃事態を想定した最高レベルの演習として行われた日米共同統合演習キーン・エッジの図上訓練では、仮想敵国として初めて中国が明示され、仮称を用いていた過去の演習から決定的に踏み込んでいたことが判明しました。これは、戦後初めての、かつ歴史的な事態です。中国への戦争は日本の賛成なしには成り立ちませんから、戦争と無関係な区政、無関係な地域など一つもありません。ガザでの死者も3万人を超えました。イスラエルによる封鎖で飢餓が蔓延し、子供たちが餓死に追い込まれています。2月26日には、首都ワシントンDCのイスラエル大使館前で、25歳の米空軍兵士がパレスチナに自由をと叫んで抗議の焼身自殺を行うなど、パレスチナ連帯をめぐる戦いは全米に拡大しています。 岸田首相は、来月大軍拡予算成立をひっ提げ国賓待遇で訪米し、4月10日には首脳会談、11日には議会演説を行い、日本の賛成を表明しようとしています。この戦争を止めずにして、区民の生活も未来も守れません。岸田政権への不支持率が84%に達するという労働者階級の巨大な怒りの高まりの中、自民党の巨額裏金事件に関する衆院政治倫理審査会への自身の出席と公開で幕引きを図り、その一方で、今国会で8兆円近い大軍拡予算案が通過しようとしています。政倫審開催と引き換えに、野党も大軍拡予算を焦点化することもせず、3月2日の予算案採決では早々に合意するという許し難い出来レースが国会で繰り広げられています。そもそも、裏金自民が議会の品位だのルールだの言っていること自体おこがましいのであり、政治の腐敗や欺瞞に対し、あらゆる場で怒りの声が上がることは当然です。 日経平均株価は立て続けに史上最高値を更新しましたが、労働者人民の生活とは全く無縁のバブルでしかありません。1月の実質賃金は22か月連続マイナスとなりました。低賃金を強いて労働者を安く使い潰し、史上最高値の株バブルに浮かれる資本家階級に対し、労働者階級の怒りは煮えたぎっています。重大なことは、岸田政権は2月29日に地方自治法改悪案を閣議決定し、今国会での成立を狙っていることです。非常事態であれば、個別の法律に規定がなくても国民の生命保護に必要な対策の実施を国が自治体に指示できるようにする、自治体は従う法的義務を負うとされています。法改悪を求めた首相諮問機関、地方制度調査会は、自然災害、感染症、武力攻撃を非平時と規定し、それら個別法では制定されていない事態において国は指示権を持つべきと討議していました。国家の指示権で地方自治法を根幹から破壊し、自治体などを戦争に総動員することを狙う実質的な改憲であり、絶対に許されません。 もう一つは、阿佐ヶ谷北東についてです。昨年の10月17日の阿佐ヶ谷に関する施工者会に岸本区長が参加して、本事業の完遂を約束し、それを受けて今年1月22日に区長メッセージが配信され、今予算案に杉一小の移転に関わる経費が計上されていることに、阿佐谷をはじめ多くの住民が怒りと失望をあらわにしています。住民合意のない計画は一旦停止し、抜本的見直しを掲げて当選した区長が、なぜ杉一小の河北病院跡地への移転を進めるのか、予算質疑を通しても納得のいく説明は何一つありませんでした。そもそも、この再開発は阿佐ヶ谷駅北口をきれいにしましょうね、この2018年の区長選で前区長の応援演説に立った石原伸晃氏の発言ですが、その石原氏も2021年に、田中良氏も2022年に労働者住民の怒りで選挙によって打倒されました。にもかかわらず、岸本区長がなぜこの計画を進めなければならないのでしょうか。再開発や道路建設を進め、児童館、ゆうゆう館を廃止し、保育園をはじめ自治体業務の民営化、指定管理者制度を推進することは、区長が誰であっても認められません。 最後に、保育園についてです。保育園の民営化は2004年から始まり、全部で16園が民営化されました。そのうち3園が岸本区長の手によって進められたことは、絶対に許すわけにはいきません。保育園の民営化に関しては、効率的な行政運営だとか、直営の園と民間の事業者がともに手を携えながらなどということが言われていますが、その現実は、待機児対策として保育園を増設するとともに、行政コスト、人件費をカットすることでした。その結果がもたらしたのは、園庭もなく狭小なマンションに開設された民間の保育所であり、人件費の安い、イコール経験の浅い若い保育士の大量雇い入れでありました。私たちが実際に訪問してみると、施設長が30歳前後の若い保育士さんであったりして、人手の足りない窮状を汗を拭いながら訴えられもしました。また、保育士の新規雇用に際しては、住宅手当として月額5万円が5年間に限って支給されているというケースもありました。給与は定額のままで、5年後には住宅手当が止まるわけですから辞めざるを得ず、人件費のかからない若い保育士を入れ代わり立ち代わり回転させて、人件費をカットしているんだということは容易に想像ができます。すなわち、保育士としての経験、熟練が全く蓄積されない、これが行政によって行われている現実です。 保育園民営化は、行政の責任放棄以外の何物でもありません。巡回支援指導などの業務を重ねるよりも、区立直営保育園を着実に設置していくことが真っ当な在り方ではないでしょうか。誰でも通園制度については、現場の声に真実がありますので紹介します。産休、病休、退職者などが重なり、会計年度任用職員のフルタイム職員を募集してもなかなか集まらず、何とか見つかったパート職員や資格なしの学生でつないで回し、気がつくと園庭でも保育室でも常勤の保育士がいないことが当たり前になっている、朝7時から夜7時の時差勤務をする人が減り、負担が増大し、全保育所から出される組合の職場白書は保育士のもう無理という悲鳴であふれていますとの切実な声です。保育園のみならず、自治体業務を常勤職員とともに支えているのが会計年度任用職員です。官製ワーキングプア、会計年度任用職員制度は廃止し、全員を正規で雇うべきということを述べ、意見開陳とします。

田中ゆうたろう委員。

令和6年度杉並区一般会計予算ほか関連諸議案につきまして、意見を申し述べます。以下、主に3つの理由から本予算につきましては反対といたします。 まず、岸本聡子さんの行政のトップとしての資格が疑わしいと。もっと言えばないということであります。物事の優先順位がつけられない、自分の立場をわきまえることができない、杉並区のことにあまり興味がない、もっと言えば杉並区が嫌いだ。そして、平気でうそをつき、平然と区民をだます、これが岸本さんの4大特徴であるということを私はかねがね申し上げているわけでありますけれども、今回のこの当初予算でもこうした岸本さんの4大特徴が余すことなく発揮をされていると、そういった内容であるというふうに思います。 以下、具体的に見てまいりますけれども、おとといの予算質疑におきまして、私は岸本さんが去年の1月の終わり頃には既に教育委員会職員からのパワハラに関する、済美教育センター内で行われているパワハラに関して助けてほしいと、岸本さんだったら、パワハラ根絶を訴えている岸本さんだったら助けてくれるだろうという、そういう思いから、切実な思いからセンター内の窮状を切々と訴える岸本さん宛の告発文書が送られていて、それは副区長から1月の終わりには岸本さんに既にもう届いていたと、岸本さんはそれを見ていたと。にもかかわらず、去年の9月まで漫然とこれを放置していたという実態を明らかにいたしました。最後、総務部長が何か捨てぜりふのように、何か委員の認識に何か事実誤認があるようですので云々とよく分からないことを言っていましたけれども、私は一般質問で、再質問で何と問うたかというと、去年の9月の公益通報で明らかになったそういう不祥事、そういう問題というものを示す兆候はなかったのかと、事前に区長部局は把握していなかったのかということを再質問で質問したんですよ。あなた、総務部長は答弁しないで、それで教育長は9月26日の公益通報だってそれを繰り返したわけですよ。黙っていたのであり、うそであって、それを言うに事欠いて私の事実誤認だなんていうのはとんでもない話ですよ、本当に。それで、まあパワハラ放置明らかになったということで。 もうこれだけでも本当に、教育長も当然猛省をしておられると思いますけれども、区長もほったらかしにしていたわけですからね、とてもじゃないけれども道義的責任どころか、実際の行政官の長としての責任を問われるということが明らかになりました。 それと、この予算質疑の最中も、委員によって答弁に立ったり立たなかったり、よく分かりませんね。もう既にほかの委員からも指摘が相次いでおりますけれども、どういう基準で答弁に立つ、立たないを決めていらっしゃるんですか。私、前に前区長の田中良さんにも全く同じことを質問して無視されていましたけれども。本当にあなたね、目くそ鼻くそというかね、同じというか、もっとひどいかもしれません。前も言ったと思いますけれども、田中良さんという人は、本会議じゃ私の質問にほぼ立ちませんでしたけれども、予算、決算の委員会じゃ、もうばりばりに立っていましたよ、あの人は。それでかんかんがくがくの議論をやっていましたよ。もうあなたの不誠実極まる態度。それで、副区長が言うには、要するに部課長の答弁はすなわち区長の答弁という認識で当然だみたいなことを言い放っておりましたけれど、そうするとですよ。そうすると、これは私、真面目に言っているんですよ。区長って、この予算質疑にいる意味がありますか。だって、部課長の答弁が区長の答弁だって言うんですよ。要らないでしょう、だったら。(「要らないね」と呼ぶ者あり)要らないよね、要らないと私は思う。 今回、議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例なんていうのも提案されていますけれども、区長の事務方を、事務部局の職員を増やしたいという、こういう議案でありますけれども、こんなのは自分の任期中の報酬を全額カットしてから提案するべきじゃないでしょうか。本当に要らないと思う、あなた、出てこなくていいよ、予決特。出てこなくていい。かえってあなたの不安定な答弁で右往左往する幹部職員が気の毒。本当に気の毒。一番の実害を被るのは区民ですよ、本当に気の毒だということを申し上げておきたいと思います。 次、区民の生命、財産の著しい軽視ということであります。これは私、一般質問でも申し上げましたけれど、都市計画道路ですね。西荻窪、それと中杉通り、それとあと高円寺北口、粛々と進めてください、何か変なわけの分からない時間稼ぎのばかげた会合をやっていないで。やってもいいけど、それはちゃんと進める必要があるんだということを区民に御理解いただく、何。(「参加している区民に失礼じゃないですか、ばかげた会合というのは」と呼ぶ者あり)うるさいね。

すみません、委員の不規則発言はおやめください。

こんなうそつき区長のうそ公約に……

田中委員、御自身の意見開陳をお願いします。

だまされた区民のほうがよっぽどお気の毒だよ。それはあなた方もすごい罪深いからね。(発言する者あり)今回、ぺろっと何か予算に賛成しているけれども。

御静粛にお願いいたします。

とんでもないうそつきだよ、あんた方は。ちょっと黙っていなさいよ。

委員の不規則発言はおやめください。 田中委員、御自分の意見開陳をどうぞ。

とにかく、中杉通りの延伸とか高円寺北口、西荻窪のその都市計画の整備は粛々と進めてください。御理解いただくための健康な、健全な会にしてくださいね、やるんだったら。 それと、善福寺川上流部の治水対策もちゃんとやってくださいね。変な一部の反対区民をたきつけるためのばかげた会合に終わらせないでくださいね。 それとあと、区立小学校児童の水筒への異物混入についても聞きましたけれども、区長も教育長も捜査中であるということを言い訳に何のコメントも発表しないという態度を貫いておりましたけれども、こんなのも非常に生命、区民の生命軽視の態度じゃないでしょうか。口に含んで、あわや飲み込む一歩手前で子供は吐き出したというんですけれどもね。それは一歩間違えればどういう事故に至っていたのかって、本当に恐ろしくなりますよ。 次に行きます。歳入増への本気が全く見えないということであります。これは、例えば主なものとしてやっぱりふるさと納税ですよね、ふるさと納税。それで、私は昔から大田黒公園というのはすばらしい公園だと思って、私自身も非常にいいあそこの公園で散策するのを趣味としておりました。今ほど人気が出る前の時期でありまして、昔は、その頃はまだライトアップなんかしていなかったと思いますけれども、非常に隠れ里じゃないけれども、何ていうんですかね。人があんまり訪れない、ひっそりした中ですごくいい風情でした。今は人気が出てきて、それはそれでいいんですけれども、ちゃんと、ふるさと納税の返礼品は何か競争に加担しないみたいな、田中良前区長と同じこと言っていないで、もう少し何か創意工夫をしてみたらどうなんですか。それで思いのほか集まらなくたって、それで責める人はいないでしょうよ。ただ、そういう工夫を、努力をするということに私はすごく意味があると思うんですよね。 それで、今回の予算質疑でもグリーンスローモビリティー、あんなものは要らないからやめろという御意見がいろいろな委員から相次いでおりましたけれども、私も同感です。要らないと思う。あそこは歩いて散策することに意味があるんじゃないでしょうか、大田黒さんとか角川さんとか近衛さんの気分になって、東の鎌倉と呼ばれたあの閑静な一角をこうやって訪ね歩けば、何か石仏みたいなものが残っていたり、昔の湧水の跡だとか水路の跡だとか、そんなものがそこはかとなく残っていたり、そういうのを歩いてしみじみ楽しんで、そして夜は私が提案したようにお宿に泊まって荻窪を楽しんだらいいんですよ。この間の「アド街ック天国」で、角野卓造さんがたしか、俺はまだ死なねえぞみたいなことを言っていました、言っていましたよね、たしかね。だから、お元気なうちに角野卓造さんに杉並観光大使荻窪担当みたいなものになっていただいて、どんどんどんどん荻窪のよさをアピールしたらいいんですよ。そうしたら、私みたいに杉並区民でも行ってみたいな、泊まってみたいなって思うと思います。そういうのをもっとやったらいいと思うんだけれども、馬耳東風でしょうか。 次に行きます。あと、何か広告収入も減っちゃったって言っていましたよね。何かごみ収集カレンダーで。ああいうのもどうなんですか。 次行きます。取り組むべき喫緊の課題に取り組んでいないと。これは、はっきり言いますけれども、もう何はともあれ教員不足です。これに全然取り組んでいないというのは致命傷ですよ、今回の予算は。私は前からくどいように区費教員を増員し増員しろって言っているんですけれども、この期に及んで全然ゼロ回答でしたけれどもね。今、学校現場でどういうことになっているか分かっていないんじゃないかな。もう大変なことになっていますよ、地獄絵図になっていますよ、学校現場は。これに全然取り組んでいないね、この予算は。残念、残念どころの騒ぎじゃないですよね。 次に行きます。前区政の負の遺産をそのまま継承している。これは私、前区政時代に保育教育緊急事態宣言は今こそ発せられるべきだということを何年か前に申し上げましたけれども、残念ながら、そのときの私の悪い予感がもうばんばんばんばん実現化して、悪い方向に、悪い方向にと進んでおります。 まず、保育につきましては、私も予算質疑で申しましたけれども、いつまで母子分離をひたすらに推し進める政策を是とし続けるのかね。チャンスだったんですよ、岸本さん、あなたは。ここに関しては田中良さんは間違っていたと思うとあなたの口からはっきり言えば、そこは私は率直に評価しようと思っていたけれども、全然駄目でしたね。何か予算審査を聞いておりましたら、もう今保育園が余っちゃっているわけですよ、粗製乱造がたたって。もうどこもかしこも定員割れを起こして保育園が余っております。それで、保育の事業継続を心配する方から、もっともっと、では今までのあれを緩くしてますます預けやすくして、その事業者の事業継続に力を与えてはどうかみたいな御質問もあって、私は全く相入れないんですけれども、全く本末転倒というか、保育園をつくり過ぎちゃって余っているからばんばんばんばん、ますます母子分離を推し進めるという、もう悪魔のような政策だと私は思う。それよりも、私が提案したように不適切保育とかそういう悪質事業者に対する罰則を強化するべきなんですよ。取り潰せとは言わないけれども、もっと各保育園が背筋を正してちゃんとした保育をやるような、そういう環境をつくらなきゃ駄目ですよ。ということで、保育に関して前区政のあれを継承してしまったということ、非常に残念ですね。 それと教育ね。もう教育は、だからその教員不足のこと申しましたけれども、それ以外にももう枚挙にいとまがありませんよ、教育委員会の不祥事は。これは後でまた触れますけれども、もう本当に保育、教育がもうとてもまずいことになっている。杉並区の子供たちが心配でならないということを、声を大にして申し上げておかなきゃいけないと思います。 以上、まず岸本さんに行政のトップとしての資格がないというお話をいたしました。 次に、2点目に行きます。今回もこの予算、当初予算、左翼の無駄遣いに満ちあふれているということを申し上げておかなければなりません。 まず、えせ環境施策の数々をね、もうやめたらどうかと思いますね。さっきグリーンスローモビリティーについては申しましたんで繰り返しませんが、あとは中国製の電気自動車をすぎ丸に導入して何か得意がっているようですけれども、何で中国製なんですか、大体。日本の会社もあったと思うんですけれどもね、わざわざ中国製のを選んで。もう電気自動車は頭打ちだということはこの間の予算質疑でも申しました。こういうばかげたことをやる前に、ほかにやるべきことがいっぱいあるのに。今、だから原発再稼働しないと、火力に7割頼っているんですよ。だからCO2の削減にもならないということは申し上げたとおりです。 それと、子供の権利擁護の推進とかも、控えめに言いますけれども立ち止まっていただきたい。さっき学校現場で何が起きているか、今阿鼻叫喚の地獄絵図だということを申し上げましたけれども、なぜ阿鼻叫喚かというと、要するに、子供たちが先生の言うことを聞かないんですよ、今。ただでさえ先生の数が少なくて困っているのに。もう先生が大わらわだというので、一部の子供たちはもう歯止めが利かなくなっているんですよ、授業中も言うことを聞かなくて。そういう状況にあるときに、ますますその子供たちに大人が言いづらい世の中にしてどうするんですか。ちゃんと大人が子供をしつけられる、そういう社会に戻さなきゃ駄目ですよ。だから、子供の権利擁護推進なんていうのも今のままでは全然是認できないということが1つ。 ジェンダー平等についても後ほど申しますが、とにかくこのジェンダー平等も全然駄目だということを言っておきます。 それとあと、その左翼の無駄遣いということで言っておかなきゃいけないことは、杉並芸術会館座・高円寺ですね。これも非常に残念ですけれども、前区政の著しいこの負の遺産を岸本さんが受け継いでしまいました。どうしてその指定管理者が持っている、文化庁や独立行政法人で出している各事業ごとの、演目ごとの支出、収入の詳細が分かる資料を取り寄せないんですか、また取り寄せてそれを我々区民に見せないんですか。何が情報公開ナンバーワンですか、とんでもない話だと思います。こうやって一部の極左演劇人を、あそこの劇場をアジトのように私物化しているのをいつまで放置するのか。やっぱり区長を替えなきゃ駄目かなと思うわけです。 3つ目に行きます。公約違反のオンパレード、そしてこの不誠実極まる予算を認めるわけにはいかないということであります。情報隠蔽ナンバーワンだということは今申し上げました。そのほかにもいろいろありますけれども。 それと、阿佐ヶ谷駅北東まちづくりですけれども、これは本当に気の毒ですよ、あなたを信じて一票を投じた方々は本当に気の毒、もう泣けてきますね。昨年10月22日の振り返る会で、対話の継続を、岸本さん、あなたは参加者にぺらぺらぺらぺら約束していたじゃないですか、あれはどこに行っちゃうんですか。対話を、真の対話を望むってその方々はおっしゃっていますよ。だから私は対話詐欺だって言ってんですよ。本当に気の毒です、その方々が。賛成派の方々だって迷惑しているけれども、反対派の方々も迷惑している。だから分断を巻き起こしたというふうに言われるんですよ。分断を巻き起こしているんです、実際にあなたはね。 それと、一票を投じた方々が気の毒という意味で言えば、施設再編もそうです。何ですか、その施設、何だっけ、何とかかんとかって名前だけ変えて、何か私はそういう訳の分からない仮名文字は信用しない主義なんで名前も忘れましたけれども、施設マネジメント計画、名前を変えただけじゃない、そんなものは。それで、長期最適とか全体最適というものはあくまでも役人とか我々の論理です。そんなの普通の区民に分かってくれだなんて言ったって、分かるわけないじゃないですか、そんなこと。分かってくれというほうが無理ですよ。それを区民の方々に御理解いただくために、我々は努力が求められているんですよ。普通の人に、遠くのふだん接点のない杉並区民のことまでは分かってくれといったって無理がありますよ。だから、いろんな努力をしなくちゃいけないのに、あなたはその努力も全くないということですね。 さて、以上大きく3つの理由を申し上げました。それで、そろそろこの話を結ぶわけですけれども、私は本当に声を大にしてこの場で訴えておきたいことは、今杉並区が荒れつつあるということなんですよ。荒れすさびつつある。これは多分皆さんも、心ある方はお感じになっていると思いますよ。ただ、言うのもはばかられるような具合だからちょっと言っておられないんじゃないかと私は拝察するんだけれども、落ちぶれつつあるというかね。区の職員がもう疲れ果てて、この岸本さんのパワハラ、朝令暮改、もう思いつきのでたらめ、うそ、そういったものに区の職員は、心ある職員が疲れ果てて、そして区民は左翼活動家の騒音に怯える日々を過ごしております。 私は、おとといは3.13重税反対杉並区民集会なるものが本日の午前に蚕糸の森公園で行われていたぞという報告をいたしました。これに参加していたある御高齢の女性はですね、こうですよ。安倍政権以降、ステルス戦闘機やイージスアショアで米国追従の日本は許せない、自衛隊派遣をやめさせろと、こういうふうに言っておりました。ある高齢の男性はこう言っておりました。これは教育の一環だと。杉十の子供に聞こえるようにやっているんだと。将来の子供たちを変えるために我々はやっているんだと、教育の一環だと言っていましたよ。日本共産党の原田あきら都議会議員に至っては、(「予算に関係ないじゃないか」と呼ぶ者あり)予算に関係ある、何言っているんだ、黙っていろよ日本共産党。黙っていろよ。

御静粛に。

原田あきらさんは、滝の音があるから聞こえないっていうんですよ。滝の音があるから学校に聞こえないとまで言っていましたよ。うそばっかり言っている。私の家にまで聞こえてくるんだから、小学校のあれに聞こえないわけがないだろうというんで、こういうことなんですね。 今、取り急ぎ皆さんに報告しておきたいのはそれだけじゃないんですよ。今日はっきりしたんですけれども、この蚕糸の森公園でアダルトビデオの撮影まで行われていたということが判明しました。タイトルが「子育て洗脳。パパと最愛の娘の歪んだ愛の日常」というんですね。これは本当なの。さっき横田委員は、さっき何か全然出所不明の何か怪文書をこの場で読み上げて、何か代表監査委員に対する怪文書をこの場で読み上げていましたけれども、あれは私のところにも来ています。私のところにも来ているけれども、あんなものは出所不明で、読み上げるわけにはいきませんよ。

田中委員、20分たちましたのでおまとめください。

では、そろそろまとめます。(発言する者あり)

お静かに。

こんなアダルトビデオが平然と小学校のそばの公園で撮影される、それを杉並区が是認する。それが岸本さんの推し進めようとしている性の多様性が尊重される地域社会なんですか。もうね、本当にね、恐ろしい状況に今杉並区は落ちぶれつつあると私は思うんです。 今ね、多文化共生の美名の下……

田中委員、もう時間ですので終わらせてください。

川口市がとんでもないことになっています。(発言する者あり)クルド人がね、一部のクルド人が……

お静かに。

川口市民と軋轢が表面化して、この間はクルド人の性的暴行、10代の女子中学生の性暴行で逮捕されたって事件もついこの間出ました。

田中委員、時間です。

第二の川口市にしてはならないということを最後に主張いたしまして、以上申し上げた理由から、議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例、議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算に反対いたします。それ以外の関連諸議案につきましては、特段の異議なく賛成といたします。(発言する者あり)

委員の皆様の私的発言はお控えください。 ブランシャー明日香委員。

杉並区議会、緑の党グリーンズジャパンとして、令和6年度杉並区一般会計予算ほか、予算特別委員会に付託されました諸議案につきまして、賛成の立場から意見を申し述べます。 冒頭、元旦に起こった能登半島地震により犠牲になられた方々に改めて哀悼の意を表します。今も避難生活を送られている方々へお見舞いを申し上げるとともに、一日も早く復旧復興をお祈りいたします。(「朝っていう意味なんだよ、元旦というのは」と呼ぶ者あり)そうですね、失礼しました。 国外を見ると、ウクライナでの戦争は2年以上に及び、イスラエルのガザ、パレスチナへの攻撃も数か月にわたり続いており、世界は平和の均衡を失っております。予算委員会でも平和に関する質疑がありましたが、平和都市宣言をしている杉並区には、その宣言の内容のとおり、決意新たに平和を守り抜く姿勢を貫いていただきたいと思います。 国の経済を見ると、不確実、不透明な状況は続いており、賃金引上げが追いつかない中、物価高騰や国保料の値上げにより、国民生活、区民生活は圧迫されている状態です。日本では少子化が急激に進んでおり、2022年には新しく生まれた子供の数が80万人を切りました。合計特殊出生率も1.26と過去最低に落ち込んでいます。国の少子化対策が子育て世代の経済支援の拡充だけにとどまり、女性に家事、育児と仕事の二重の負担を強いるジェンダー不平等の構造に踏み込もうとしない中、基礎自治体である杉並区がジェンダーの問題を重視する必要性は高いと考えます。 杉並区では、1年前倒しした総合計画、実行計画の改定を踏まえた取組と、区民の命と暮らしを守り抜くための予算、将来にわたって安定的に区民福祉の向上を図るため、持続可能な財政運営の確保に努めた予算を計上されたわけですが、こういった社会情勢の中、財政の健全性を確保しながら難しいかじ取りを任される予算編成だったと思います。 区立小学校の給食の無償化の継続、会計年度任用職員の給与の見直し、子供の権利擁護の推進、気候変動対策、グリーンスローモビリティーなど、岸本区政の姿勢や特徴が反映されている予算編成となっています。 以下、予算委員会で審議された項目のうち、部分的ではありますが、幾つかの点について意見を述べさせていただきます。 私は、今回の予算委員会で全ての款にゼロカーボンの視点を横串にいたしました。基礎自治体から脱炭素社会を目指すべきという主張は、単にCO2排出量を減らそうという環境論ではありません。これは、防災、地域産業、子育て、福祉、働き方、モビリティー、教育、ジェンダー、まちづくりなど、自治体が直接関わるあらゆる課題の土台となる新しい社会システム、新しい経済体系をつくっていこうという考え方です。私たちは、気候危機だけでなく、戦争、食料、経済、パンデミックなど複合危機と呼ばれるあらゆる未知の問題にどうやって向き合っていくかということを考える時代にあり、区民と行政が共に本当の豊かさとは何かという価値観を考え直す時代に突入していると思います。現区政は、地方自治体においてそのような危機感と新しい価値観を包摂しながら、生活者である多様な一人一人の杉並区民の幸せを最重要視する重要な役割を担って邁進しているものと認識しています。 エネルギー・資源学会主催のエネルギーシステム・経済・環境コンファレンス2021年にて公表された東京都世田谷区、中野区、杉並区、練馬区の地域CO2排出量推定と脱炭素対策によると、電気代だけでなく、区内の企業、家庭、公的機関に及ぶ、そして交通機関や車が使っている化石燃料、電力費などのエネルギー支出全体は、杉並区の支出の1,000億円にも及ぶということが発表されています。区の予算案が2,228億9,200万円ということですので、それと比較しても膨大な金額が区外に流出しています。省エネ・再エネ対策を進めることで光熱費を大幅に削減して、公的にも企業や家庭にも財政に余裕をつくることが大切です。エネルギー消費に使ったお金は、何の成果物も利益も副産物もリターンも生まず、ひたすらCO2を排出するだけでなく、石油・石炭・天然ガス産出国へ流出し、それが他国で軍事費の原資になっていることも、私が国内でエネルギーの自立を推進している理由の一つです。住宅密集自治体である杉並では発電所を造る土地はなく、電力調達は地方に依存するしかないという固定観念から、自分たちの電気は自分たちの屋根でつくる地域分散型エネルギー需給システムを構築する方向へ切り替えていくべきだと考えており、それは自治体主導でなくてはできないと思っています。DXで調査の効率性を上げ、例えば環境省の地域経済循環分析自動作成ツールを駆使するなど、エネルギーマネジメントを地域で導入して、レジリエントな自治体をつくっていくことは、ひいては本当の意味での強靱な国づくりにつながると考えています。 そんな中、ゼロカーボンシティーの取組として象徴的とも言える本庁舎の100%再エネルギー化に区がかじを切ってくださったことは大きな一歩だと思っています。私はさらに区有施設の再エネ化を順次進めてほしいと要望しましたが、区は、慎重ながらも前向きに取り組む姿勢をお示しくださいました。来週スタートする気候区民会議での対話と熟議の発展は、岸本区政のテーマを具現化できる大きな機会になると思います。2025年4月1日からスタートできる再エネ促進区域策定についても走り始めてくださるということで期待しています。 善福寺川調整池の都市計画に対しては、区は、地元自治体として地域住民の疑問や不安と真摯に向き合い、工事ありきではなく、まずは対話と合意形成の構築をしっかり都に要望し続けてほしいと思います。今回予算案にあるように、区は、流域対策の強化やグリーンインフラを意欲的に迅速に進め、杉並区が周辺自治体や東京都を引っ張っていくぐらいの意気込みで積極的に推し進めていただきたいと思います。 未来世代が緑あふれる水辺で遊ぶことができるぐらい、護岸親水機能を高め、分流式下水道の整備により水質の改善を目指して、環境先進自治体としてリーダーシップを発揮できる分野だと思います。応援しております。 荻窪3庭園指定管理者の選定については、選定委員と業者間の利害関係、採点の仕方についてなど、予算委員会でも長く審議が続きました。今後は、区にはこれまで以上に情報開示、透明性を徹底し、地域住民との信頼関係を築くことを最重要課題に据えるよう改めて要望いたします。 新年度の子供の居場所づくりに向けての区の取組にも注目しています。実は、善福寺にある私のカフェでは、毎週日曜日の夕方、大学生たちがボランティアで中高生の宿題や受験勉強を手伝ったり、お菓子を食べながらおしゃべりをする居場所を提供しています。子供時代を3年以上コロナで社会的制約を受けながら過ごしている間に、善福寺公園がなくなり居場所がなくなった子たちを、同じくティーンエージャーであった少し年上の世代が助けようとしています。ただそこにいてもいいという空間と時間を用意することは、私たち大人が思っている以上に切実な思いがあるんだということを私も知りました。地域社会において誰もが安全に過ごせる居場所を用意するということは、この社会は、あなたがこれからもずっと幸せに生きてくれることを望んでいるということを示す、区政の最も当たり前で最も本質的な仕事ではないでしょうか。子供の権利について、所管の御答弁の中に、人権というのは誰もが生まれながらにして持っている大切な権利というお言葉がありました。教育現場でブランコの例などを用いながら、権利を声高に主張するだけでなく他者のことも尊重することを教えようとしているという御答弁を伺って、杉並区政には希望があると感じました。特に、人権教育は大人にとっても大事であるとおっしゃられたことが印象的でした。ぜひ、今後の子供の権利に関する条例の制定を見据えた取組に生かしていただきたいと思います。 実は、そのボランティアの青年たちは杉並区の若者ではありません。どうしてわざわざこの場所を訪ねてきたのと質問しましたら、杉並だから、杉並なら社会をよくする活動を受け入れてくれると思ったからと答えました。若者に希望を与えることができるまち杉並区が掲げる様々な取組に新年度さらなる期待をしまして、令和6年度杉並区一般会計予算ほか、予算特別委員会に付託されました諸議案が持続可能かつ区民の福祉と命を守る区政運営に責任を持てる適切な予算案であると判断し、賛成をいたします。 議案31号国民健康保険条例の一部を改正する条例については、大幅値下げによる低所得者に対して、区には負担軽減のためさらなる真摯な対応と努力を要望して賛成いたします。 結びに、本委員会の審議に当たり、誠意を持って御答弁いただきました区長、教育長をはじめ理事者の皆様、そして資料作成に当たられた職員の皆様に感謝を申し上げます。また、円滑な委員会運営に御尽力をいただきました正副委員長に感謝を申し上げて、緑の党グリーンズジャパンの意見開陳を終わります。ありがとうございました。
すみません、傍聴の皆様の御静粛をお願いいたします。

令和6年度一般会計予算案について、まず意見を述べます。 一般質問でも述べたように、病院跡地かつ浸水地に小学校を移転するという全国でも前例のないとんでもない計画である杉並第一小学校の移転改築検討設計が、いよいよ予算案に計上されました。この事業について、当初より私は学校の移転に反対し現地改築を求める地元の強い声を受けて、議会で追及してきました。一昨年には、本件を発案した田中前区長に代わり、岸本区長が駅前再開発の見直しを掲げて当選し、地域の方々は希望に胸を膨らませました。昨年8月から始まったまちづくりを振り返る会のプロセスは、一方的な説明と質疑に終始しつつも、この先に豊かな対話の場が開けていくものと期待したのです。ところが、今年1月22日、岸本区長は、杉一小移転を中心とする現計画を推進していく決断をした旨のビデオメッセージを突然発信し、地域の期待は裏切られました。学校に関わっている地域の方は、5年間放置して、たった5か月で推進決定ですかとあきれ、嘆いておられます。特に、杉一小の学校運営協議会では、2度にわたる区長との懇談において、ほぼ全員が移転には承服できないとの意見をはっきりと述べられています。教育委員会が一人一人呼び出して説得に努めた後でも、これらの意見は変わっていません。こうした学校関係者はじめ疑問を持つ地域の住民の方々に対し、区長はビデオメッセージで、反対の方はにわかに気持ちを切り替えるのは難しいだろうがなどと発言していますが、行政にありがちな反対意見は情緒的なものにすぎないという決めつけをそのまま言い換えたような偏見に満ちた言葉であり、大変失礼です。区長ビデオメッセージでは、計画を見直すことの困難さや住民の対案に対する批判はあったものの、決断の根拠は全てネガティブなものであり、移転を進めることについてのメリットや、前向きなメッセージは伝わってきません。これは教育長も同様であり、学校運営協議会との懇談でメリットを問われて、広くなることしかおっしゃれなかったのは、教育者として、胸を張って病院跡地へ移転することがすばらしいなどとはやはり言えないということだと思います。 このような行政、教育のトップの心もとない見解の下、この事業が新年度予算に計上されて船出することを看過することはできません。これに限らず、病院跡地に移転したらすばらしい学校になるというポジティブなメッセージはどこにも見られません。前区長の著書にあるように、役所の多くの方がこの計画の不当さを知っているからではないでしょうか。質疑において、私はA街区、C街区の一部の土地について、区における実際の賃貸取引事例で杉一小敷地は病院の3倍の価格で取引されていることを確認しました。区画整理の換地では約1.5倍とのことなので、区有地が半分の価値で安売りされるのと同じことです。区の答弁においては何ら根拠もなく、街区全体を評価した場合にはその差が縮まるかのような答弁がありましたが、それは誤りで、賃貸しているそれぞれの敷地の位置から判断すれば、A街区全体の価格はさらに上昇する可能性があるものの、C街区においてはむしろ減価要因が考えられるところから、評価し直した場合、3倍の価格では済まないと思われます。換地の不均衡については、区内在住の公認会計士さんからも疑問が呈されているところ、区長も所管も明快な説明を行っていません。地域の人であれば、誰でも杉一小の敷地が地域の高台で駅近のいい土地である一方、病院敷地が二束三文の土地であることは知っています。その交換に当たり、これほど区が損するような計画を決めたのは前区長ですが、今回の決断により全ては岸本区長の責任となります。土地交換の不均衡については今後も問題になっていくでしょうし、同時にこの計画が続く限り、未来永劫住民の不信感がぬぐい去られることは絶対にないと考えます。 何よりも区民に失望を与えたのは、対話に対する区長と区民の認識の違いです。対話とは、行政と住民、また住民の中でも賛成、反対、中間といった多様な立場の人々がそれぞれ意見を交換し合うことによって、100%とは言わないまでも、よりよい解決に到達する合意形成の過程のことかと私は思っていましたが、それはナイーブに過ぎたようです。この5か月に行われたことは、あくまでも行政側の説明会にすぎず、そこから踏み出していません。施設再編や道路問題で1つのテーブルに着いて行政と住民が意見を交換し合おうという萌芽があるのに、杉一小だけなぜそれができないのでしょう。理不尽です。 区長は、この間の対話に何一つ無駄なことはないと言いますが、都合のいいところをピックアップしているだけで、不信や疑問の払拭に何らつながっていません。その限りにおいて、全てが無駄です。住民懇談の議事録を見ると、この問題を区長は就任直後から区役所の中でずっと言ってきたが、実現しないことに自分自身苦しい思いをしてきたと述べていますし、また、6年前なら変えられたという言い方からも、決してこの移転計画がいいものではないということは認識しておられると思います。それなら、子供たちのために初心を貫くべきでした。それなのに、なぜ推進にかじを切ったのか。厳しい言い方になりますが、役所の人が言う重大な違法行為、訴訟、損害賠償請求などというおどろおどろしい言葉に区長は屈したのではないか。私は質疑の中で、区が聴取した専門家の意見書を検討しました。自分たちが依頼した弁護士の意見書を、担当者が故意に誤読して区長に伝えた可能性を考えたからです。やり取りの中で、計画を見直しても重大な違法行為にはならないこと。また、住民訴訟のリスク、まして敗訴のリスクは極めて低いことを確認しました。これは区長御自身が住民側に復帰するための最後の助け舟だったのですが、それに区長が乗ることはなく、沈黙で答えられたことには残念です。もう前区長のせいにすることはできません。 今回の区長の決断を称して幕引きと言った人がいましたが、そんなに甘いものではありません。第2幕、第3幕は容易に想定できます。土地評価の不均衡、汚染問題、軟弱地盤の対策、そしてA街区に何が建つのか、その建設利権、多くの火種があります。区長は、事業を変更しないことで法的リスクを回避したつもりかもしれませんが、このまま推進することで、むしろリスクは高まると指摘します。地盤改良一つ取っても、お金を幾らでもかければ解決できるというのが専門家の見解ではありますが、その費用は200億円に上る可能性があるとの見解もあります。今引き返さなかったことにより、今後の巨大な財政負担になるだろう可能性からも、予算審議に当たり、この事業を認めることはできません。 阿佐ヶ谷、杉一のことを長々と述べました。これは、一地域の問題、一小学校の問題ではなく、区政全体の方向性とそれに対する評価を決定づける区政の分水嶺だからです。区長は記者会見で、これ以外にもたくさんのことが現在進行形で起きている、このことだけでなく区政全体を見てほしいと言いましたが、区政は個別の事業、学校、地域、人々の集合体です。一部の地域、一部の学校をないがしろにする区政は、他の人たちもないがしろにすることでしょう。杉一小の移転という重大な事業に関して、住民の不安、疑念を置き去りに見切り発車する以上、他の事案に関しても同じことが繰り返されることになります。その上に成り立つ総体としては、すばらしい区政などというものはあり得ません。 以上をもちまして反対意見といたします。 一般会計予算ほか3予算及び第1号補正に反対といたします。 関連議案については、議案第14号、31号については反対とし、ほかは賛成とします。 蛇足ながら、過ちを認めて改める人には私は寛大なので、今後やっぱり現地改築に戻したいと言っても怒らないんで、それはそれで引き続き検討してみるといいんじゃないかということを申し添えます。 終わりに当たりまして、質疑準備の過程で資料調製、また意見交換に御協力いただきました職員の皆様に心より御礼申し上げます。 ありがとうございました。

木梨もりよし委員。

共に生きる杉並の木梨もりよしでございます。 まずもって、本年1月1日に発生した能登半島地震においてお亡くなりになられた皆様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。また、被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を願っております。 杉並区長さんはどんな方ですかという声を、区長就任当初からもそうですが、最近になってからも区民の皆様からよく聞かれます。杉並区政を考える上で、杉並区長がどのような方ということは大変重要なことであると思います。令和4年6月19日に行われた杉並区長選挙で岸本聡子杉並区長が誕生いたしました。前区長の任期が7月10日まであったために、岸本区長の就任は7月11日ということでありました。その約3週間の間に区長は様々な方とお会いになられたものと推察いたします。私のところにも岸本区長御本人からお電話をいただき、令和4年7月1日、浜田山のファミリーレストランで約2時間ほどお話をさせていただきました。御家族のことや生い立ちなど、また、これまでヨーロッパのほうでどのような活動をされてこられたかなど、率直なお話を伺うことができました。そのときの私の岸本区長に対する印象は、大田区の町工場出身ということで、庶民感覚を持った大変正直で誠実な方であると思いました。この1年半ほど、議会のやり取りや公約を果たそうと努力されている姿を見てきて、多くの区民の皆様と対話を重ねながら、誠実に杉並区政を推し進めていかれるものと思います。 それでは、令和6年度杉並区予算を中心に意見を述べさせていただきます。 令和6年度予算編成方針とその概要の中で、岸本区長はこのように述べられています。「昨年は国際情勢がさらに緊迫し、平和が遠ざかった年でした。ロシアによるウクライナ侵略に収束の兆しが見えない中、昨年10月以降は、パレスチナ・イスラエル間の紛争も激化しています。平和であることはすべてのいのちの土台であり、子どもの権利を守ることも豊かな地域経済も、平和があって初めて実現できます。武力による衝突の対極にあるのが外交努力と対話であり、私は、改めて、対話によって問題を乗り越える文化を醸成していくことが重要と感じたところです」と、平和への思いを述べられています。私も2年前、2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵略当初から、毎日のように流れるロシアの一方的な侵略行為のテレビの映像を見ながら、ウクライナの方々に何か支援できないものだろうかと思い続けてきました。日本政府もウクライナの人道支援を積極的に行っています。平和都市宣言をしている杉並区としても、平和憲法の精神に立脚して、全区民に対してウクライナへの人道支援を呼びかけてはいかがなものでしょうか。そのための平和基金の創設なども検討されてはどうでしょうか。提案をさせていただきます。 区政経営計画書によると、区政を取り巻く環境は決して楽観視できる状況ではありません。政府の令和6年度の経済見通しは、実質GDP成長率1.3%程度、名目GDP成長率3%の上昇率が見込まれるとしています。一方、区財政は、特別区税の堅調な伸びは見たものの、ふるさと納税制度による区民税の区外流出や、国による税源偏在是正措置の影響は続いています。また、物価や人件費の上昇、さらには区立施設の更新経費の増加などが見込まれています。こうした状況の下、区民の命と暮らしを守り抜くための予算を計上しているとのことであります。 また同時に、財政の健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、財政の健全性を確保した予算編成を行ったということであります。区民福祉の向上と持続可能な行政運営を両立していくことを基本に、これからも区民の期待に応える区政を推し進めていっていただきたいと思います。 令和6年度、杉並区による一般会計予算は2,229億円、貯金に当たる積立基金残高は約904億円であり、借金に当たる区債発行残高は約373億円であり、貯金が借金を大きく上回っています。他の様々な財政指標を見ましても、杉並区の財政は今のところ財政の健全性が保たれていると考えます。 次に、区立施設マネジメント計画についてであります。これまでの区立施設再編整備計画では、区が定めた方針に沿った計画案を提示し、パブリックコメントや説明会などを行った上で計画を決定していました。これからの区立施設マネジメント計画では、施設や地域などの現状、課題を施設利用者や地域住民の皆さんなどと共有した上で、複数のたたき台を示しながら皆さんとともに考えていきます。ワークショップや地域意見交換会など、対話により計画案を示します。その計画案に対するパブリックコメントや説明会などを行い、区民の皆さんからの御意見を踏まえ、必要に応じて取組を修正していきます。計画策定のプロセスを大切にしていく区立施設マネジメント計画の円滑な運営を期待しております。 次に、ふるさと納税についてであります。ふるさと納税、令和4年度約40億円流出、令和5年度約48億円流出、令和6年度は約55億円程度の流出が見込まれ、3年間で約143億円程度の流出が予測されています。本来であれば、この約143億円は杉並区民の皆さんのために活用されるべき区民税であります。区は、23区区長会などを通してこの制度の廃止を含めた改善を国に求めておりますが、一向にその改善がなされていません。この流れを変えるために、何としても流出を止めなければなりません。区民の皆様の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。 次に、杉並芸術会館についてであります。この会館は区民共有の財産であり、指定管理の名の下に一部の団体に独占させてはなりません。価値観の多様化により芸術活動も様々であり、多くの区民の皆さんが気軽に利用できる施設として、管理運営の在り方を根本的に見直してはいかがなものでしょうか。検討を求めておきます。 次に、学童クラブの待機児童対策についてであります。増加傾向にある学童クラブ事業に対応するために、受入れ人数を計画的に拡大しているとのことであります。しかし、受入れ人数を超える厳しい状況も考えられますので、三鷹市などの先行事例を参考にして、低学年が下校した後の教室の活用なども検討されたらいかがでしょうか、御検討いただければと思います。 済美教育センターの会計年度任用職員に関する公益通報の公表については、文教委員会や予算特別委員会での議論で私の意図するところは十分伝わっていると考えますので、適切に対応していただければと思います。 令和6年度予算審査に際し、予算書や区政経営計画書、さらには様々な関係資料を参考にしながら予算審議をさせていただきました。杉並区政は着実に前進しているものと思います。令和6年度杉並区一般会計歳入歳出予算並びに各特別会計予算、その他関連議案に賛成し、私の意見とさせていただきます。 ありがとうございます。

堀部やすし委員。

予算審議の締めくくりに当たり、付託された14件のうち6件に反対し、意見を申し述べます。 第1に、議案23号一般会計予算及び議案30号同補正予算(第1号)については、総合計画、施設マネジメント計画などに盛り込まれた建設事業の規模、内容などにめり張りがなく、その資金調達の前提である金利上昇リスクなどについても十分に検証のないまま大風呂敷を広げているため反対いたします。 1960年代から1980年前後にかけて、区においても高度成長、都市化の進展、年少人口の増加などを背景に、数多くの区立施設が整備されました。学校にしても児童館にしても、この時期に建設された建物が非常に多く、今次々に築60年を迎えています。これに対し総合計画においては、例えば2030年までの計画期間中に学校だけでも21校の建て替え作業に着手する予定などが示されています。平成期に進められた建て替えが年平均1校以下であったことなどを考えると、そのボリュームの大きさが分かります。既に世界有数の超高齢社会となっている中で、財政的な持続可能性は言うに及ばず、労働供給不足なども顕著になっていることを踏まえると、果たしてこの数値は本当に実現可能な数値なのか、冷静に考え直さなければなりません。 計画策定に当たっては、改めて施設の改築等に係るコスト試算が行われています。これによると、今後40年間の改築改修経費の総額は約5,873億円、年平均約146.8億円と示されました。直近10年間の改築改修経費が年平均79.1億円であったことを比較すると、1.8倍を超える経費が必要という見立てになっています。しかし、この試算はあくまで現在価値で示された単純計算です。今後の物価上昇や金利上昇は全く考慮されていません。将来設計や金利負担を考慮せず住宅ローンを組んでしまえば後々苦しくなるように、将来設計や金利負担を考慮せず対応し続ければ、区でも将来必ずや立ち往生する事態を招きかねません。デフレの時代が終われば物価は毎年上昇します。相応の経済成長があれば物価が上がるのは当たり前で、金利も上昇します。金利が上昇すれば、これに伴って利払いも増えていきます。スタグフレーション下も同様です。今後、次々と必要に迫られる建て替え経費の多くは区債に頼らざるを得ない見通しですが、これらが積み重なれば経常収支は確実に悪化し、区民生活にも影響を与えます。 世界有数の超高齢社会に入っている中で、このような重い負担に耐えられるのか、冷静な見極めが必要です。計画で示された試算は、あたかも異次元の金融緩和が永遠に続くかのような想定で行われていますが、全くあり得ない前提です。あまりに楽観的な見通しは取り返しのつかない事態を招きかねないことを強く警告いたします。いつまでも超低金利で資金調達できると考えるべきではありません。 このような事態を引き起こしている背景には、杉並区の人口ビジョンが改定されておらず、課題を全く直視していないことにも原因があります。この総合計画はまち・ひと・しごと創生法に根拠を持つ総合戦略を包含していることから、本来は人口ビジョンも適正に改定する必要がありましたが、残念ながら区の人口ビジョンは平成30年度に改定されたまま現在放置されています。人口ビジョンは人口の現状を分析し、人口に関する課題を共有し、今後目指すべき将来の方向と将来展望を提示するものであって、単なる人口見通しにとどまるものではありません。総合戦略や人口ビジョンを改定したところで、国庫補助金がもらえない今となってはインセンティブがないのは分かりますが、当時と社会状況が大きく変化している現状が必ずしも共有されていないことは見過ごせない問題です。出生数の減少、後期高齢者の増加、在住外国人の増加などが顕著になっている中、これら経年的な人口構成の変化などが地域の将来に与える影響を冷静に分析し、考察することが必要です。既に少子化は総合計画において示された区の人口見通しよりも早いスピードで進行しています。区の年少人口の想定は令和6年度に6万142人とされていましたが、質疑で確認したように、実際の年少人口は既に5万人台であり、さらに減少傾向が続いています。この現状が大きく反転する要素は現状では全く見いだし得ません。日本の出生数は団塊世代で約年260万人、団塊ジュニアで年200万人、その後は年100万人台を右肩下がりで推移し、現在では75万人となりました。現在の出生数はピーク時と比べて28%、50年前と比べても35%です。人口のボリュームゾーンである団塊ジュニアが50代に入った日本では少母化が顕著なのであって、仮に合計特殊出生率が相応の上昇に転じたとしても総人口は増えない厳しい状態に追い込まれています。国内で奪い合いをするかのような取組事例はありますが、総人口が減少する中では、これもまた中長期的には持続可能性がありません。どうしても安定的に回復させたいということであれば、大胆に移民を受け入れ、安定的に定住させていくほかありませんが、もちろんその動きがあるわけでもありません。 区立小学校の在籍児童数は、昭和54年のピーク時に約3万7,600人であったことに対して昨年は2万2,000人、ピーク時の5割台です。区立中学校の在籍生徒数は昭和58年のピーク時に約1万6,300人が、昨年は6,700人、約4割です。中長期的に見て事態が改善していくような根拠は現状どこにも見いだし得ないにもかかわらず、学校の数はピーク時からほとんど変化することがなく、その一方で、建て替え後の施設の規模はひたすら膨張を続けています。一体誰がこの負担を背負っていくのか、どこかに打ち出の小づちでもあるというのか。世界有数の超高齢国となり、さらに対GDP比政府債務残高も世界最大クラスである中、仮にも本格的な金利上昇が始まれば窮地に追い込まれるリスクをあまりにも軽視しています。 富士見丘中学校の改築に当たっては、築30年台の特別教室棟を含め、旧校舎を全面解体することとなりました。今となっては仕方なく直面する課題への対応を旗印に正当化されていますが、結果として重い財政負担のほとんどは次世代に回ることになります。中長期的に見て、区民の担税力に限界があることを重く考えてこなかった結果です。中瀬中学校、神明中学校の建て替えはそれぞれ60億円、合わせて120億円、その所要経費は既に平成期の約2倍に達する見通しです。全額を区債で賄うわけではないものの、仮に60億円を予算書に示された上限金利5%で起債するとなれば、25年間ではトータル48億円もの利払いが必要になる計算です。計画期間内に学校だけでも21校の建て替えに着手して本当に大丈夫なのか、夏でさえ思うように使えない屋外プールを次々と全校に設置し続けている場合なのか、統廃合をタブーにして逃げている場合なのか。現役世代の負担でさえ限界に達している中、将来世代にさらに重い負担を回すべきではありません。 第2に、昨今掲げられた区長公約に誠実でない動きが目立つようになっている中、これらに対する説明責任を十分に果たさないまま事業を推し進めようとしていることにも問題があります。児童館の廃止、保育園の民営化、学童クラブなどの民間委託の拡大、疑問視していた公共事業の継続などは公約違反と指摘されても仕方なく、しかも、それらへの意思形成過程において中途半端な対応を繰り返していることも区政への信頼をおとしめています。例えば、公共の再生、再公営化を訴えていた一方で、民営化、指定管理者制度を拡大させているのは完全な矛盾です。新自由主義とレッテルを貼って対立をあおっていても、実際に持ち場で多くを再公営化できないのであれば従来と変わりません。真摯に反省することが必要です。 右も左も分からなかった区長に厳しい発言が出ていることには、率直に言って同情を禁じ得ない部分もありますが、しかし、先に新自由主義などとレッテルを貼って対立をあおる発言を繰り返し、今なおそれをやめない区長にも非がないわけではありません。実現できないイデオロギーを振りかざしてもどうなるものでもなく、区政の現場で実現できる持続可能性ある政策、施策を展開していくことが必要です。 ここはバルセロナではなく杉並区です。改めて、まずは情報公開を徹底し、就任2年を前に、これまでを真摯に総括されるよう要請いたします。 区立施設の使用料についても、区政経営計画書に「令和4年度決算数値による検証を行ったところ、大幅な単価増となることから、物価高騰が続く状況を鑑み、現行使用料を据え置くこととします」との記載があり、改定が見送られました。区長公約に照らせば引き下げが必要になるはずですが、いつの間にかその話はなかったかのような記載が行われるようになっています。デフレの時代が終われば、物価は毎年のように上昇します。示された理由では永遠に使用料は改定できないようにも読めますが、区長からおわびの言葉などは何もありません。区長が公約されていた南北バスすぎ丸の無償化とともに、ここも冷静な総括が必要です。 生活保護行政についても、「ほんらい、生活保護を利用できる世帯の方が利用できていない状況は、区の責任でもあります。何が利用の障害になっているのか調査し改善します」と区長公約に記載されていましたが、実際にはこのような調査は行われていません。有意に保護率の改善が見られない事実からも、依然として水際作戦が展開されていることを強く推認させます。生活保護法24条は、「保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成することができない特別の事情があるときは、この限りでない。」とされており、申請書を作成できない者にも申請の道を開いています。しかし、これが非常に厳格に解釈され、なかなか申請を受け付けてもらえないケースが続いているようです。相談業務と称して申請意思を持つ者の申請を妨害するのは違法であるとの自覚が必要です。 DXの推進は国家的な課題ですが、この分野では電子申請どころか申請書のダウンロードさえもできない状態が続いています。結果として、弁護士などの同行支援や代理申請などを発生させており、中には議員などが同行し支援している場合もあるとのことです。まさか口利きが行われていることはないと思いますが、仮にも厳しい水際作戦を乗り切るために、そもそも代理行為ができない立場の第三者が個別具体的な申請に関与しているとすれば、それはそれで大問題です。行政手続が適正に行われないことによる影響がこのようなところにも波及することを自覚し、改めてコンプライアンスの徹底を図るよう要請するものです。 第3に、関連議案の数々についても疑問があります。議案10号職員定数条例の一部を改正する条例は、改定された職員定数管理方針に基づき、職員の条例定数を3,467人から3,616人に改めるものです。区立児童相談所の設置をはじめ必要な職員を確保することは必要ですが、全庁的に定数増に転じるというのであれば、条例定数の適正化が不可欠と考えるため、本案には反対します。 職員白書及び職員定員管理方針は、昨年4月1日現在の職員数を3,552人と公表しているところですが、一方で、現在の職員条例の定数は3,467人が上限となっています。正規職員の実人数と条例定数は全く異なる概念となっており、その実態は非常に分かりにくいものです。端的に言えば、これは条例上の職員定数を実人数より少なく見せるためのテクニックでした。地方自治法172条3項は、臨時または非常勤の職を除く職員定数の上限値について条例で定めるべき旨を規定しています。その趣旨は、常勤となる職員については、地方公務員法上の強固な身分保障を受けるとともに、その給与費も弾力性の乏しい経費となるため、財政民主主義の観点を踏まえて条例で定めることを要請するものです。しかし、この職員定数条例に規定されている定数は、あくまで常時勤務する地方公務員の数にすぎません。実際には条例定数に含まれてはいないものの、区の常勤職員としての身分を保持している方が多数存在します。育休中の職員、病気休職中の職員、他団体に派遣されている職員などは、この条例定数に含まれていません。また、これらの方が復職した場合も1年間は定数から除外しておくことができる規定となっています。ここでも条例定数を抑える工夫がなされています。 この結果、常勤の職員は何人かというシンプルな問いに対して、現状では複数の回答が成り立つようになっており、折々の局面において、あるときは少なめに回答し、またあるときは多めに回答することができるようになっています。しかも、そのいずれも間違いというわけではないところがややこしいところです。必要な職員を確保することは重要なことで、これに反対するものではありませんが、このような分かりにくさをよいことに、従来の延長で単に条例定数を引き上げるのは誠実な姿勢とはいえません。今回の設定根拠は、今後職員数を3,700人にするためのものであると説明されていますが、今回のように全庁的に定数を増とするのであれば、より透明度の高い定数管理が必要というべきです。 他自治体でも見直しの動きがあります。今後も引き続き増員するというのであれば、法172条3項の立法趣旨を踏まえて、条例定数の定義を適正化し、常勤職員の実人数の上限を条例で定める形へと全面的に改善を図るよう要請するものです。 議案13号中小企業資金融資あっせん条例の一部を改正する条例は、既に制度融資を受けている者に対してさらに新年度予算で区が借り換え資金を融資あっせんするという、その合理性が極めて疑わしく、理解に苦しみます。異次元の金融緩和によって超低金利が続き、少なくない企業が低収益でも事業を続けることができていました。しかし、その結果として、本来必要な新陳代謝、業態転換、産業構造の転換を遅らせ、今や現在日本の1人当たりGDPは韓国、台湾と肩を並べる水準となっています。ばらまき続きで持続的、自立的に経済成長を図ることは不可能です。超低金利で成長力を失った企業を長らえさせ、このような企業がいつまでも労働者を抱えていることは、日本の賃金が上昇しない原因の一つと言うべきであって、最終的には誰のためにもならないことです。ゼロゼロ融資ほか、あまたの特例融資を行ったコロナ禍を超え、この上さらに特例を積み重ねることには、副作用も大きく妥当とは言えないため、本案についても反対いたします。 議案14号介護保険条例の一部を改正する条例は、第9期介護保険事業計画に基づく改正であり、これを受けて議案26号介護保険事業会計が提出されています。同計画によれば、65歳以上の高齢者の保険料を軽減するため、介護保険給付費準備基金から前回比約2倍の基金取り崩しが見込まれています。従来程度の取り崩しであれば異論はありませんが、このような多額の取り崩しは今後に与える影響を考えないわけにはいきません。国の制度改正は3度にわたって課題が先送りされ、結果として現役世代の将来負担を増加させる結果となっています。団塊の世代が80歳代に入る世界を想定すると、このままであれば第10期、第11期での国民負担の増加は確実です。今回のような規模の取り崩しは、今後の第10期、第11期において考えるべきことであって、今ではないと言うべきです。今回については保険料段階の多段階化を進める中で調整を図り、前回並みの取り崩しにとどめることが必要と考えるものであり、本案に反対いたします。 最後になりますが、区の入札契約指定に係る制度運用は、区長交代後も何も変わっておらず、その公正性、中立性には疑問を抱かざるを得ません。プロポーザル方式による業者選定についても、このところ極めて不自然なものが目立っています。第1に、グリーンスローモビリティ運行計画策定業務及び運行業務については、選定過程の最中に、東京都労働委員会より法令違反で行政処分を受けていた事業者が選定され、そのまま契約が締結されていました。この事件の概要を中央労働委員会のデータベースで確認すると、複数のテーマで正当な理由なく団体交渉を拒否していた事実が認定されていることが分かります。不当労働行為です。東京都労働委員会の命令年月日は令和5年5月23日、命令書の交付日は6月30日、区の選定委員会の2次審査は7月の3日でした。区は本当にこの事実を知らなかったのか、もし仮に知らなかったのだとしても、本来考慮すべきことを考慮していない考慮不尽があったというべきです。事業計画に対する疑問とともに、極めて不自然な経過をたどっている事実があると指摘せざるを得ません。 第2に、杉並区公式ホームページリニューアル及び運用業務の受託者選考も不自然でした。選定委員会の委員は6人、このうち区職員が3人、長きにわたり区から反復・継続的に仕事を受けている事業者の代表が1人、学識経験者が2人で構成されていました。元々区と関係している者が選定委員の多数を占める中、2次審査においても外部委員1名が欠席し、過半数が内部委員となる中で選定作業が行われていました。先進自治体においては、過半数または全員を外部委員としている自治体もありますが、区においても半数は外部委員とする原則を定めていたはずです。その趣旨は、公正性、中立性、透明性への配慮であり、選定過程に疑念を抱かれることのないようにするためです。定足数を満たしていれば何をしてもよいとの考え方に立ってしまえば、いかようにも制度趣旨は骨抜きにできてしまいます。今回のような乱用は慎まなければなりません。 第3に、荻窪3庭園、すなわち荻外荘公園、大田黒公園及び角川庭園、3園一括となる指定管理者の候補者選考については、さらに疑問の多いものとなっていました。持ち時間が残り少なくなってまいりましたので具体的な言及は省略しますが、出来レースだったのではないかと合理的に疑いを差し挟むに相当な事実が確認されています。区に悪意はなかったのかもしれませんが、こんなことを放置していれば、いつしか区の選考の公正性、中立性に疑問が持たれるようになり、もしそれが積み重なっていけば、今後の公募で新たに応募してくれる事業者はいなくなってしまいます。それは本当に区民のためになることなのか、よく考えなければなりません。 事業者選定のプロポーザルに当たっては、選定委員の過半数または全員を外部委員とすること、利害関係に疑いのある者を排除するため委員名は事前公表すること、審査対象となる事業計画の要旨、収支計画なども事前公表とすること、選定委員会の記録や意見書も事後には公表することなど、透明性、公正性を高める必要があります。 情報公開ナンバーワン、透明度ナンバーワンは一体どこに行ったのか。いま一度区長就任時の所信表明を思い起こされ、区長を信じている少なくない区民の期待を裏切ることのないよう出直しを図られるよう求めるものです。 今回も、職員の皆さんより資料を御提供いただきました。最後にこの場をお借りいたしまして、深く感謝申し上げます。 ちょうど20分です。ありがとうございました。

これをもちまして意見の開陳を終了いたします。 これより付託議案ごとに採決をいたします。 議案第10号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第11号杉並区立コミュニティふらっと条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第12号杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第13号杉並区中小企業資金融資あつせん条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第14号杉並区介護保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第15号杉並区立保育所及び小規模保育事業所条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第16号杉並区立図書館条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第29号東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第31号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第23号令和6年度杉並区一般会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第24号令和6年度杉並区国民健康保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第25号令和6年度杉並区介護保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。 議案第26号令和6年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
について、原案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
これで本日の委員会を閉じます。 (午後 3時13分 閉会) function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version