令和6年2月20日の議では、災害対応、公共施設整備、庁内システムセキュリティ、EV普及、防災・福祉施設、民泊対応など、多岐にわたる行政課題について議員が区長に質問を行いました。各議題についての区の取組状況や方針が確認されました。
- ・災害時の広報体制と被災地支援における受援体制の強化
- ・学校・児童館改築に向けた基金活用と実施スケジュール
- ・庁内ネットワークセキュリティ強化とメール対応の改善
- ・脱炭素目標達成に向けたEV普及推進の取組
- ・ふるさと納税の返礼品拡充による区の魅力発信
- ・防災拠点への女性参加促進と民泊営業の実態調査・規制
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(13名)
// 発言(84件)

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本件は、例によって、議長からご指名申し上げます。 1番 小林しょう議員 20番 桜井浩之議員 のお二人にお願いいたします。 -----------------------------------

順次、発言願います。 14番、たきざわ正宜議員

◆14番(たきざわ正宜) 議長、14番

〔14番 たきざわ正宜登壇〕(拍手)

先に通告した大綱2点について質問いたします。 山本区長には、明確で前向きな答弁をお願い申し上げます。 1点目は、防災対策について質問いたします。 まず初めは、区の情報発信の在り方についてです。 先日の代表質問で、我が会派の藤崎議員から本区の被災地支援の取組についてお聞きしましたが、私もその取組を墨田区の公式ユーチューブチャンネルやフェイスブックで拝見しました。 その中での被災地支援の様子は、報道番組で目にした輪島市の被災場所を本区の車両が走っている様子や、他の官公庁の職員と連携して救援物資を搬入する区の職員の様子、また、本区の小学生から預かった大切な手紙を輪島市の幹部へ届けた様子など、墨田区が被災地の輪島市に支援した内容がよく分かるものでした。この投稿に関しては、視聴者の反応が分かる「いいね」の数が非常に多く、被災地支援についての関心の高さがうかがえます。 今回の被災地支援については、私たちはもちろん、区民の皆様も本区の対応を注視してきたところです。今回のように区が取り組んできたことを適宜、的確に発信することは、非常に有意義だと思います。区長の姿勢を明確に発信することで、区に対する信頼や区民の防災意識も高まっていくと思います。 このような災害時など、有事の際の広報や情報発信は重要であると考えますが、区長の所見を伺います。 次に、受援体制の強化についてです。 今回の震災では建物の耐震化、不燃化、ライフラインの復旧等をはじめ、病院や介護施設の機能維持や感染症対策、災害関連死の対策など、ハード・ソフト両面にわたり、多岐にわたる課題があることを改めて実感しました。中でも物資をはじめ、必要な支援が被災者の下にスムーズに行き届かなかったように感じます。もちろん道路が隆起し地割れが起こるなど、支援物資を載せた車両の運行に支障があったことなどは報道されているとおりですが、まずは被災者に必要な支援がいち早く行き届くことが重要であり、被災者の安心にもつながっていくことだと考えます。 また、大規模災害後の復旧を進めていく上で、ボランティアの活動は重要な要素だと思います。しかし、過去の大規模災害においては、ルールなきままボランティアが被災地に集中し、現場が混乱してしまい、復旧活動に影響が出たという話もよく聞きます。せっかく被災地を支援しようという気持ちで参加しているボランティアの方に、うまくお手伝いいただけないというのは、非常に残念なことだと思います。 今回の地震発生後の翌朝、本区は災害協定を結んでいる日本海側の福井市や新潟市などへ安否確認をするとともに、救援物資の支援や人の応援をいつでもできる準備がある旨を伝えたと伺っています。本区では、墨田区地域防災計画の第6章第1節第2項の中で、「他自治体等から本区への応援職員の受入れや物的支援、ボランティアの受入れ等の『受援体制』について、職員災害対策マニュアルへ反映等、体制の整備を図る」と示されています。 そこで、質問いたします。 本区の受援体制整備の現状と、今回、被災地の現場を見た経験を生かした今後の受援体制の強化についてどのように考えているのか、区長の所見を伺います。 次に、要配慮者の支援体制についてです。 今回の能登半島地震の報道から、医療的なケアや介護が必要な要配慮者に対して、災害時にどのような支援をしていくかは、大きな課題であると実感しました。まずは命を守る行動が重要となりますが、避難生活が長期化するにつれて体調を崩される方も多くなっているのが実態です。特に要配慮者の方は健康状態が悪化しやすく、精神的な不安を取り除くためのメンタル的ケアも必要です。当面の避難生活で体調を崩される方も多く、1.5次避難、二次避難等の報道もされていますが、避難生活を少しでも安心して安全に過ごせるように、避難先の環境を整えていくことの重要性も実感しました。 そこで、改めて本区の災害弱者の命、健康を守るための要配慮者支援体制がどのようになっているのか、非常に重要な課題であると考えますので、区長の所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆14番(たきざわ正宜) 議長

〔14番 たきざわ正宜登壇〕(拍手)

初めに、学校や児童館の改築・改修についてです。 先日、議会に上程されました補正予算では、公共施設等整備基金について約74億円を積み立てることとしており、本年度当初176億円となっていた基金が更に大きく積み上がることとなります。 来年度予算案では、公共施設の整備等に係る費用に充てるため、公共施設等整備基金から18億円を繰り入れることとしていますが、それでもなお200億円を超える積立額を有することとなります。公共施設等整備基金は、条例において「公用又は公共用に供する施設の建設並びに計画的な修繕及び更新に必要な資金に充てるため」に設置すると規定されており、あらゆる施策について自由に活用できるものではありませんが、どのような施設の整備や改築を優先的に行っていくかという点では、区長の政治的判断が求められます。 我が会派の藤崎議員が先日の代表質問において、当該基金の活用についての質問をしたところですが、私としては学校や児童館など、子どもが使用する施設の改築等を積極的に進めるため、活用すべきであると考えております。 区長は、昨年の選挙においても、公約の一つ目に子育てと教育の環境をしっかり整えていくことを掲げて当選され、6月議会における所信表明においても、学校施設の改築計画を策定することが示されました。また、来年度予算案では、児童館リニューアル計画を策定することが盛り込まれています。令和6年度の主要な事業である「こどもまんなか すみだ」を実現するため、子どもが成長する環境について、ハード面からも取り組んでいくことは大変重要だと考えており、こうした方向性については賛意を示すものです。 一方で、施設の改修は多額の経費を要することから、時間が掛かるということは理解できますが、子どもたちにとっては、まさに今過ごす場所であり、一日も早く環境が改善されていくことが求められます。 学校や児童館について改築の方針等を取りまとめた上で、今後策定される予定の次期基本計画に反映させ、予算の裏打ちをもって、可能な限り速やかに進めていくべきであると考えております。現時点において、学校や児童館の改築・改修について、どのように考えているのか、また、今後どのように進めていこうとしているのか、区長の所見を伺います。 次に、すみだ保健子育て総合センター等についてです。 いよいよ本年秋に新保健施設等複合施設のすみだ保健子育て総合センターが開設予定となっております。この間、向島・本所、二つの保健センターで業務が行われてきました。両施設とも昭和40年代に建設した施設で、機能面でもいささか古くなっているのが現状だと考えます。それが区民の健康づくりや母子保健、災害医療体制の拠点として、多様化する健康課題に迅速に対応するため、保健所・子育て・教育の機能を複合化した最新のデジタル環境を整えた総合的な保健施設として開設することは、区民にとっても利便性が向上するものと期待しております。この複合施設の今後の具体的な展開について、区長の所見を伺います。 また、すみだ保健子育て総合センターの開設に伴い、現在、曳舟にある子育て支援総合センターが、この施設に移転することになると思いますが、曳舟駅周辺地区は再開発が進んでおり、人口も増加している中で、このセンターの跡地は有効に活用していくことが求められております。来年度予算案の中で公立学童クラブを3か所新設と記載されており、その中の一つに、このセンター跡地が示されております。施設の規模からすると、学童クラブだけではなく、ほかの利用も考えられると思いますが、具体的な活用策について、区長の所見を伺います。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○議長(福田はるみ) 5番、井上裕幾議員

◆5番(井上裕幾) 議長、5番

〔5番 井上裕幾登壇〕(拍手)

私からは、大綱3点について質問いたします。 1点目の質問としまして、庁内ネットワークの在り方について伺います。 先日、区長の施政方針演説の中で「区民のウェルビーイング向上につながるDXの推進」というキーワードを用いていました。ウェルビーイングとは、幸福な状態が継続されるという意味であると考えています。 DXを推進してウェルビーイングの向上を図るには、区民と行政が接する箇所のみデジタル化することを考えていると、区民の利便性の向上につながり、幸福につながるとは考えますが、継続されるかどうかは不明瞭であると考えます。継続されるためには、提供側である行政の姿勢が問われていると考えます。デジタル化を進める中で、常に業務効率の向上を考えていないと、今までの業務にシステムが積み上がっていくことになり、いたずらに業務負荷、費用が上がっていくことにつながり、提供側である行政が疲弊してしまう可能性があります。 そこで、今回は三層の対策について伺います。 三層の対策、三層分離とも呼ばれていますが、平成27年から三層の対策によるセキュリティ対策の強化が行われています。庁内のネットワークは完全に分離されている3層に分かれており、それぞれ個人番号(マイナンバー)利用事務系、LGWAN接続系、インターネット接続系と言います。それぞれがセキュリティ対策をして、三層の対策が行われています。この3層ごとに扱う業務や、主な業務端末がどこのネットワークに配置されているかによって、モデル名が決まっています。呼び方はαモデル、βモデル、β´モデルと言われています。 主な業務端末をLGWAN接続系に配置するのがαモデルです。先述のとおり、ネットワークは3層とも完全に分離されていますので、それぞれに専用端末を配置して、必要に応じて専用端末を使用する形になります。セキュリティの観点から見ますと、それぞれが分離していますので強固に組まれていますが、それぞれの端末で作業をしてデータ連携ができず、業務フローの中に確実にアナログの対応が残ることとなりますため、業務負荷が上がる原因となってしまいます。 令和2年12月の地方公共団体における情報セキュリティポリシーガイドラインの改定により、全てを信用しないという考えであるゼロトラストセキュリティの考えを取り入れた三層の対策の見直しが実施されました。見直しでは、従来のαモデルに加えて、各端末のセキュリティ対策や不正な挙動を検知し、早期対処する仕組み等のセキュリティ対策を実施した上で、インターネット上のクラウドサービスの活用や、テレワークの円滑な実施ができるよう、業務端末をインターネット接続系に配置する新しいモデルであります、βモデル、β´モデルが提示されました。 βモデル、β´モデルでは、αモデルと同様に個人番号利用事務系とはネットワーク上で完全に切り離された状態ですが、LGWAN接続系とインターネット接続系の相互利用は大幅に改善されるものであると考えています。DXを力強く進めていくためには、表向きのシステム導入だけを進めるのではなく、必ずアナログ業務で対応しなくてはいけない箇所が残る、この三層の対策、ネットワークの在り方を日頃から検討していく必要があると考えます。 また、この見直しはデジタル庁が発足する以前のものでありますので、今後、変化のスピードが急速に早まる可能性もあります。 そこで、区長に伺います。 庁内ネットワークの在り方として、現状をどのように捉えており、今後検討を進める考えがあるのか、そして、どのように検討し、導入の実施をしていくのか、区長の考えを答弁ください。

〔区長 山本亨登壇〕

◆5番(井上裕幾) 議長

〔5番 井上裕幾登壇〕

メールを送信する際に、必要に応じてデジタルファイルの資料を送信したい場合があります。今まで一般的に行われてきた方法として、メールにパスワード付きのZIPファイルを添付して送る、別のメールでパスワードを送るという2段階の方法を取ることが、セキュリティの観点からもよいと考えられてきました。この方法はPPAPと呼ばれており、パスワード付きファイルを送ります、パスワードを送ります、暗号化、プロトコルの頭文字を取った言葉です。 しかしながら、この方法にはファイルのウイルスチェックは稼働しない、暗号化を解除する複合化パスワード自体の脆弱性、利便性が悪いなどの問題点があり、活用を疑問視する声が上がってきました。そして、2020年11月には、政府より脱PPAPの発表がありました。 この間、民間企業では脱PPAPが進み、利用しないのはもちろんのこと、受信したメールにファイルが添付されている場合は、メールを受け取らず返送するような仕組みを導入している企業もあります。対策として、クラウドサービスにファイルを格納し、格納されたファイルを確認、閲覧する方法などがあります。また、自治体では北海道庁などで脱PPAPの取組が進んでいます。本区でも本格的に実施に向けた検討を進めるべきではないでしょうか。 そこで、区長に伺います。 今後、脱PPAP、メールにファイル添付をせずに、ファイルのやり取りができる仕組みを導入する考えがあるのか、区長の考えを答弁ください。 次に、送信メールの宛先について伺います。 メールの送付先である宛先の設定はTO、CC、BCCの3種類があります。TOは、あなたに送っていますの意思表示、処理や作業をしてほしい人を指す場合に使います。CCは、TOの人に送付したため念のため見てくださいという意味や参考・情報共有に使います。BCCは、ほかの受信者にアドレスが見えないように連絡できる方法です。ほかの受信者がいることを隠したい場合や、ほかの受信者のメールアドレスが分からないようにして送りたい場合に使います。 受信者側は、CC、BCCで送信されてきたメールは、基本的には主担当者ではないメールと捉え、返信を行うメールではないという認識になる可能性があります。 また、自分のメールアドレスがどれに設定されているかによってフォルダ分けをして、確認の優先順位として、TO、CC、BCCの順番とする方法が多いかと思います。 本区では、住民、企業など、インターネットを経由してメールを送信する場合、全ての宛先をBCCに設定し送信されるようになっています。 民間企業ではメールのやり取りを社内共有するために、主担当者をTO、関係者をCCに設定し、多数のアドレスを設定して送信する場合があります。その返信が全てBCCになりますと、主担当者が関係者のメールアドレスに届いているか分からないため、毎回、転送対応を実施したり、区側に返信する際にTO、CCに再度設定し直してから送信する必要が出てきます。このタイミングで転送先、TO、CCの設定間違いが発生するリスクが相当上がってしまうのと、業務負荷の上昇につながっています。 全てをBCCに設定することで行政側のメール誤送信の対応になっているとは思いますが、住民や民間企業に対して、全く一般的ではない方法で送付しているため、相当な不便を掛けているという認識を強く持つべきかと思います。誤送信対策ということであれば、様々な対策ソフトが出ていますので、導入の検討も行うべきであると考えます。 そこで、区長に伺います。 今後、BCCではなく、TO、CCを使用した一般的な仕組みに切り替える考えがあるのか、区長の考えを答弁ください。

〔区長 山本亨登壇〕

◆5番(井上裕幾) 議長

〔5番 井上裕幾登壇〕

例として、認知症を患っている親が区内在住で、同居はしていないが近くに住んでいらっしゃる娘を例とします。親が区の郵送物を管理できず、紛失してしまうことが発生してしまいました。ここで、今後の対策として、郵送物の送付先を娘が変更する手続を区役所で行おうとしました。 今回紛失してしまった郵送物については、担当課に行き再発行の手続をして無事に再発行されました。今後、紛失する危険性をなくすため、娘の居住先に郵送物の送付先変更をしたところ、その課が担当の郵送物は変更できましたが、ほかの課の郵送物は、それぞれの担当課にて変更しないと対応が難しいという状況になってしまいました。どの課で変更すればいいか全て把握することができれば、仕事を休んで区役所中を回って対応したり、どこまで変更完了したか、手続漏れがないかを管理したりすることで対応することはできるかもしれませんが、この対応を住民に強いるのはかなり酷なことだと思います。また、今は郵送物のない課でも今後、郵送することがあるかもしれません。 郵便局の転送サービスを利用することで全ての郵送物を転送することができると思いますが、親自身が受け取りたい郵送物である転送不要な郵送物も全て転送されてしまうため、この問題に対する対策としては不十分であります。これから高齢化社会が進んでいく中では、このような問合せ、対応が増えていくことが想定されます。各所管で管理している個人情報を統合することは、個人情報保護法の目的外利用に当たるため、課題が多くあるという認識はしております。 しかしながら、インターネット、マイナンバー等を活用した手続のオンライン化などで送付先変更を容易にできるような仕組みの導入を検討することも一つの案であると思います。 区長に伺います。 郵送物の送付先変更を一括で変更できない現状をどのように捉えており、今後、一括で変更するように検討する考えがあるのか、そして、どのように検討し導入を実施していくのか、区長の考えを答弁ください。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○議長(福田はるみ) 4番、加藤ひろき議員

◆4番(加藤ひろき) 議長、4番

〔4番 加藤ひろき登壇〕(拍手)

先に通告いたしました大綱1点について質問いたします。山本区長には、明確かつ前向きな答弁をお願い申し上げます。 本区におけるEVの普及状況について質問いたします。 EVとは、エンジンを使用せずモーターを動力として走行する電気自動車のことであり、走行時に二酸化炭素を排出せず、地球環境負荷の小さい自動車として注目されています。EVシフトとは、ガソリンなどの化石燃料を使用する自動車からEVへの転換を指しています。 2015年、COP21で採択されましたパリ協定では、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をすることが約束されました。ここでは、地球温暖化を抑止するために、温室効果ガスの排出を削減することが、各国に求められています。二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の構築が急がれており、日本でも2050年カーボンニュートラルが宣言されました。 脱炭素社会を実現するための世界の取組は、いよいよ本格化しています。化石燃料を使用する従来型の自動車と比較して、EVは走行中の二酸化炭素排出量がゼロであり、地球温暖化の主要な要因である温室効果ガスの排出削減に大きく貢献します。また、大気汚染物質の排出もないため、大気質の改善にも寄与します。さらに、エネルギー効率の高さもEVの大きな利点であります。電気エネルギーは石油やガソリンと比較して、より効率的に動力に変換されます。さらに、再生可能エネルギーの導入拡大と連動することで、持続可能なエネルギーシステムの構築にも貢献する可能性があります。 このようにEVの普及は、環境、経済、エネルギー政策の各面で重要な意義を持ちます。また、区民の生活を圧迫している燃料費の高騰についても、EVシフトは車両維持費の削減につながります。 日本では、当時の菅総理大臣が2021年1月18日の施政方針演説において、「2035年までに新車販売で電動車100%を実現すること」を宣言しました。この目標では、電動車としてEVだけではなくHVやPHEV、FCVなども含まれています。世界的なEVシフトへの潮流の中で、日本でも明確な方針が打ち出されたことで国内のEVシフトは徐々に進んできていますが、地域により差が生じています。 自動車メーカーもEVシフトへの姿勢を表明しており、例えばトヨタでは、2030年までに自動車の電動化投資として8兆円、そのうちEVに対しては車載電池の開発費など4兆円を充てることを発表しました。また、トヨタでは、これまでは2030年までにEVとFCVを合わせて世界販売台数200万台を目標としていましたが、2030年までにEVだけで世界販売台数350万台と、目標を大幅に引き上げました。ほかの自動車メーカーも各社EVシフトの方針を打ち出しており、EVの普及が更に加速的に進んでいくと思われます。 現代社会において、環境保護と持続可能な交通システムの構築にEVシフトは有効な手段の一つでありますが、残念ながら墨田区では普及が遅れていると感じられます。地球温暖化と大気汚染の対策として、温室効果ガスの排出削減は急務であり、EVは、その重要な役割を担います。しかし、その普及には複数の障壁が存在し、これらを乗り越えるための積極的な施策が求められています。 EVを購入する際に受けられる支援として、主に国からの補助金であるクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)と、地方自治体独自の補助金の2種類があります。これらは併用して受け取ることが可能となっています。 国は、CEV補助金の目的として、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、環境性能に優れ、災害時にも非常用電源として活用可能な車両について、需要創出及び車両価格の低減を促すと同時に、車両の普及と表裏一体にある充電・水素充電インフラの整備等を全国各地で進めることだと述べています。 また、自治体の補助金を用意する東京都でも、2050年CO2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」の実現に向け、「都内で新車販売される乗用車を2030年までに100%非ガソリン化することを目指しています。」と述べており、二酸化炭素の排出量を削減することを大きな目的として実施されている施策であると分かります。 現在、本区では墨田区地球温暖化防止設備導入助成制度の一つとして、充電設備の設置者に対して、工事費用の5分の4、上限7万5,000円を補助しており、令和5年度の当初予算内では予定件数26件、予算額195万円が計上されておりましたが、利用者は5件にとどまっています。この低い利用率は、補助制度の認知度不足や手続の煩雑さが原因と考えられますが、区長のご所見を伺います。 また、利用率向上には普及啓発が必要な手段と考えますが、併せて区長の所見を伺います。 現在、墨田区では、EV購入者に対しての補助制度はありません。しかし、近隣区では江東区、足立区、江戸川区などで平均10万円、葛飾区では最大25万円の車両購入補助が行われています。他の事例を参考にしながら、本区においても購入時の補助制度を導入すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 同時に考えなくてはならないのは充電環境への不安であり、大きな普及の妨げとなっています。昨年10月に経済産業省より発表された充電インフラ整備促進に向けた指針において、EVの普及に必須となる充電器のインフラ整備指針を整理し、2035年までに乗用車新車販売で電動車100%という政府目標の実現に向けた充電器設置方針をまとめております。 他区でも急速な設置が進んでおり、先進的な例として世田谷区では、公共施設や商業施設に多数の充電ステーションが設置され、利便性が向上しています。世田谷区では特に住宅地域における充電ステーションの設置に力を入れており、EVユーザーの日常生活を支えるインフラが整備されています。また、隣接の江東区でも50を超す充電設備が区庁舎、区立公園や商業施設の駐車場などに設置されており、区内外の方が多く利用されています。 一方、墨田区ではEVの認知度が低い上に充電ステーションが自動車販売店など、民間施設を含め約20か所しかなく、充電インフラの整備が不十分であります。EVの急速充電設備は、ガソリン車やディーゼル車におけるガソリンスタンドに相当します。普通充電設備は旅行先など、長時間の充電時間を確保できるケースに有効なため、宿泊施設等への設置が進むべきであり、短時間の滞在となる施設や充電目的で来訪するスポットへは、急速充電設備の設置を早急に行う必要があります。 先述の経済産業省発表の充電インフラ整備促進に向けた指針の中で、充電器設置目標は、従来の2030年までに15万口から30万口に上方修正されている中で、本区においても急速な充電設備の普及が必要と考えますが、区長のご所見を伺います。 EVの普及には、区民の意識の変革も重要です。現状、多くの区民はEVのメリットや使用方法、充電インフラの利用方法に関して十分な情報を持っていません。この情報不足は、EVの普及を阻害する大きな要因の一つとなっています。 EVが普及している渋谷区では、区民への啓蒙活動に力を入れており、EVのメリットや使用方法に関するワークショップやセミナーが定期的に開催されています。これにより区民のEVに対する関心と理解が深まり、普及が加速されています。これらの課題を踏まえ、まず補助制度の周知と手続の簡素化を図るべきです。オンラインでの申請や補助金に関する十分な告知が効果的と考えます。 区民に身近な部分で、区内循環バスにおいても令和3年に運行終了となっていた電気バスの運行が車両の進化により、令和6年3月初旬より再度導入を予定されている今だからこそ、EVのメリット、使用方法、維持費用、充電方法などに関する正確な情報を提供し、企業や商業施設と連携を取り、EVに関するプロモーションや試乗イベントを開催することなどにより、EVに対する興味と関心を高めることができると考えます。 そして、繰り返しになりますが、充電インフラの拡充が急務であります。購入を検討し断念した方の声を伺うと、充電に対する不安を多く耳にします。特に大型商業施設や公共施設周辺に充電ステーションを増設することで、EVの利用者にとって大きなメリットとなります。墨田区におけるEV普及は環境保全のみならず、住民の生活の利便性向上に寄与する重要な取組であります。区民の生活に直結する選択肢を持てる他区の事例を参考にしつつ、墨田区ならではの施策を展開することで、この課題を乗り越えることができると考えます。 世界的な環境保全のため、国・都として急速に進んでいくであろうこの取組に、本区としても遅れを取らず、先進的に進んでいくことにより、古きよき歴史と先進的取組が共存する墨田区を目指していくべきと考えますが、区長の所見を伺います。 以上で質問を終わらせていただきます。最後までご清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

午後1時56分休憩 ----------------------------------- 午後2時15分再開

一般質問を続けます。 15番、堀よしあき議員

◆15番(堀よしあき) 議長、15番

〔15番 堀よしあき登壇〕(拍手)

まず、ふるさと納税について伺います。 墨田区は、令和4年度に9億7,000万円余りの寄付額を達成し、その数字は都内において5年連続で第1位の数字となっております。また、同制度において、令和3年度から、私自身も繰り返し提案していた北斎ふるさと納税の、トリフォニーホールをはじめとした文化芸術振興の積立ても可能となり、今年度より開始していただいたことは高く評価いたします。 これまで墨田区では、ふるさと納税の返礼品として物の返礼品が多かった一方で、墨田区ならではの体験を寄付者に還元できる、事の返礼品があまり見受けられず、今後、更なる競争激化が予想されるふるさと納税において、本区の魅力を全国に発信できる事の返礼品が不可欠であると考えます。 以前から提案していた、ふるさと納税が文化芸術振興にも活用できるようになったことを踏まえ、隅田川花火大会において協賛席の在り方を見直し、ふるさと納税向けの専用観覧席も設け返礼品として打ち出してみてはいかがでしょうか。同花火大会は、毎年100万人の観覧客が訪れる日本最大級の花火大会であり、ふるさと納税の返礼品としてもブランド価値があり、墨田区の魅力を全国的に広げるシティプロモーションとしても、起爆剤になることを期待しています。 現在、隅田公園と両国親水テラスは既に協賛席として使用していますが、ふるさと納税の専用席にも活用を図り、そのほかにも桜橋のたもとのテラス等、観覧席として活用できる区有地等を早急に検討していただき、ふるさと納税の返礼品に加えていただくことを求めますが、区長の考えをお聞きします。 もう一つ、ふるさと納税における事の返礼品の提案として、相撲部屋の見学ツアーをご提案いたします。ご承知のとおり、本区には相撲の聖地と言える国技館が所在しており、江戸文化の象徴とも言える国技が区内に存在するのは、墨田区が有する大きな文化財の一つであると考えています。区内には14もの相撲部屋が存在しており、現在、一部の相撲部屋では個別で朝稽古等の見学を行っていますが、令和4年に、公益財団法人日本相撲協会と本区との間で包括連携協定を結び、協定内の連携協力事項においても、文化及び観光振興に関することが目的の一つに掲げられており、ふるさと納税の返礼品にもその趣旨は合致するものではないでしょうか。 是非、日本相撲協会とも意見交換をし、ふるさと納税の趣旨に賛同していただける区内の相撲部屋を募り、墨田区が誇る日本の国技の魅力を区内外に更に幅広く発信し、競争が激化するふるさと納税において、すみだらしい魅力を持った返礼品の一つとして、墨田区観光協会とも連携し相撲部屋見学ツアーを検討していただきたいと思いますが、区長のご所見をお聞きします。 次に、観光施策について伺います。 新型コロナウイルス感染症の影響により世界経済に大きな減速が起こる中で、その影響を色濃く受けた産業の一つが観光です。ご多分に漏れず本区もその影響を受け、区内の観光産業に大きな影を落としました。墨田区観光協会も、コロナ禍で自主財源である物販が大きく落ち込み、協会の運営自体にも多大な影響を与えたのは記憶に新しいかと思います。 そんな中、昨年の5月には新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、円安も後押しし、今後は、コロナ禍前を超えるような訪日外国人が訪れることが予想される中で、観光産業は墨田区においても主翼の産業になる大きな可能性を秘めていると、個人的には分析をしています。 そこで伺いますが、墨田区として、ポストコロナの観光施策の戦略は具体的にどのような方針を持たれているのか、また、来年度の予算案において、具体的にどういった施策において反映されているのか、区長のご所見を伺います。 一方、昨年オープンした観光協会の自主財源の一助となる、コネクトすみだまち処の現状はどのようになっているのでしょうか。同施設を開設するに当たり私的に懸念したのが、物販の売上げと設置目的の2点です。当該施設には、かつて、すみずみというコネクトすみだまち処と極めて類似する施設が所在し、コロナ禍の影響もあったかと思う一方で、3年間で6,000万円の運営費が掛かったのに対し、売上げは3年間で累計2,000万円しか得ることができなかった。コロナ禍ではあったものの、収支状況を見れば設置目的、また収益性に大きな課題があったと言わざるを得ません。 結果として、すみずみは閉店となり、同施設の効果検証や総括も十分にされない中で、息を付く間もなくコネクトすみだまち処が開設となりましたが、にぎわいを見せている施設とは言い難いのが現状ではないでしょうか。 この点については、観光協会の自主財源の確保という課題から、具体的にどのぐらいの収益を生み出す施設であると目標を定めていたのか、また、実際の収支状況について、具体的に現在どのようになっているのか伺います。 こうした一観光施設の状況を危惧し、一般質問で取り上げる大きな理由は、墨田区から観光協会に対し毎年支出している補助金が各観光施策に有効に結びついているのか、また、長年の懸案事項となっています観光協会の自立性と自主財源の確保の課題を、議会としても適正にチェックするためです。 様々な課題もあり、墨田区基本計画後期の中間改定に合わせ、物販事業からの脱却を掲げ、観光施策の評価指標も大きく見直されました。そんな中、損益分岐点の岐路に立たされていた物販事業の象徴ともいえるすみだまち処を令和4年度に閉館をし、「迎えるから出迎える」という新たな方針を掲げ、観光施策の転換を図ったと認識をしています。その賛否はここでは申し上げませんが、結果として、物販への回帰を図り、その拠点となるコネクトすみだまち処の収支状況が、仮に赤字状況だとすれば本末転倒の結果であり、逆に、観光協会の財務を圧迫するのではないかと危惧をしています。 物が売れないということは、その要因として、ニーズの有無や販売方法、店舗の立地など、必ずどこかに要因があるはずです。来年度に向け低迷する要因を分析し、同施設の運営を続けるのであれば、収益アップにつながる施策を早急に立案すべきだと思いますが、区の考えをお聞きします。 次に、観光プロモーションカーについて伺います。 令和4年度より、「迎えるから出迎える」をコンセプトに導入した観光プロモーションカーですが、これまで具体的にどういった施策効果があったと分析されているのでしょうか。今年度の具体的な取組や、また物販の売上げ状況など、まずは現状の総括について伺います。「迎えるから出迎える」というコンセプトは、新たな観光協会のアイデアとして評価をするものであり、より一層、この観光プロモーションカーの活用を図るべきであると考えます。 この施策の最大の利点はモビリティであり、人が多く集う場所、人が多く集う時間に対し、可変的に観光プロモーション、物販の販売をできる点です。多くの人が集う東京スカイツリータウンや錦糸町駅周辺、開催中は国技館前、また各種大型イベント等により一層出向き、観光PRだけにとどまらず、観光協会の自主財源の確保にもつなげていただきたいと思いますが、実際には、この施策のKPIは存在せずに運営されている状況だと仄聞をしています。各年度の具体的な戦略、また物販をはじめとしたKPIをしっかりと定め、PDCAサイクルを含め、来年度は戦略性を持って事業を展開していくべきだと思いますが、区の認識を伺います。 観光施策に関して厳しいことを申し上げてきましたが、それも円安の風を大きく受け、墨田区において観光は稼げる産業であると期待しているからです。一方で、インバウンド需要が今後更に拡大することが予想される中で、現在墨田区が行っている訪日外国人向けの施策は、区内の飲食店の紹介やメニューを英語に翻訳する「Oisii Sumida」事業がありますが、現在、同サイトは月に平均して3万回から4万回のアクセスがある一方で、掲載されている店舗は一部に限ります。 是非、区側からも観光協会に対し、観光協会の職員自身が実際にまちに出てもらい、こうした個店に対してメニューの翻訳のサポートや同事業を周知する、まちと観光客をつなげるコンサルタント的機能を期待していることを伝えていただき、円安の追い風がある中、訪日外国人に区内の個店で消費してもらうよう、「Oisii Sumida」の店舗拡充の取組を求めますが、区の見解をお聞きします。 また、同事業は英語のみ対応しており、訪日外国人の多くを占める中国語や韓国語への対応も含めたメニューの多言語化への拡充を求めますが、区の考えをお聞きします。 この質問の最後に、来年度以降、更なる訪日外国人が本区を訪れることが予想される中で、国際文化観光都市を目指す本区においては、より訪日外国人をターゲットにしたインバウンド向けの観光施策の拡充が必要だと思いますが、その点の認識についても併せて伺います。 次に、職員の働き方改革について伺います。 新型コロナウイルス感染症の影響により社会全体の働き方が多様化し、在宅で仕事が可能なテレワークが一般化しています。一方で区役所を見てみると、システムやネットワーク等の課題が挙げられ、また、テレワークには専用端末が必要ということもあり限定的な運用となっていますが、現状でテレワークを実施している職員はどの程度いるのか、また、テレワークにおける現状の課題等があればお示しください。 DXを推進している墨田区職員の職場環境がデジタルではなくアナログであり、また多様な働き方が社会的に広がる中で、区役所のみ時計の針が止まってしまっていることに強い危機感を覚えています。その影響は、多様な働き方を希望する新卒世代にも大きく波及しており、令和2年度の特別区職員Ⅰ類採用試験における事務職の応募者数が約1万4,300人、採用倍率が4.7倍であったのに対し、今年度は応募者数が約8,500人、採用倍率が2.5倍となり、その数字が半減近くなるなど、過去最低の数字を記録しました。 こうした背景には、民間企業と比較した場合の給与面や、テレワークをはじめとした働き方のニーズ、また福利厚生が挙げられる中で、報酬面は特別区人事委員会で議論がなされるべきものですが、テレワークをはじめとした多様な働き方の各特別区の取組は、今後、優れた人材の確保において不可欠な要素になると感じています。現在テレワークができる職員は育児や介護等の職員に限られますが、来年度は更に、テレワークが可能である部署において、それ以外の職員も希望があれば対応できるよう、専用端末の拡充が必要だと思いますが、この考えをお聞きします。 もとより、職員の多様な働き方を推奨するには、システムや庁内ネットワークの再構築が不可欠ではないでしょうか。マイナンバーを取り扱う部署や窓口課をはじめとする対面が必要な部署では、テレワークの実施は難しいことは理解しますが、その他の部署において、希望があればテレワークができる体制の構築は、今後激しくなるであろう自治体間の職員確保においても、優位性を示せるものであると考えます。是非、庁舎においても早期にテレワークを拡大するのに必要なシステムの構築を求めますが、区の考えをお聞きします。 また、新卒職員の受験者数が過去最低になっていること以外にも、若年退職や途中退職を希望する職員が増加していることを懸念しています。仄聞するところ、事務・福祉職では、既に現時点で昨年度と比較して2倍近くの職員が若年退職や途中退職を希望しており、その数は過去最大級となっています。こうした背景を踏まえ、退職の詳しい要因分析や、職員のメンタルヘルス体制の見直しが必要だと思いますが、その点の方針についても併せて伺います。 次に、庁舎におけるフリーアドレスの導入について伺います。 フリーアドレスとは、オフィスの中で固定席を持たずに、ノートパソコンなどを活用して、自分の好きな席で働くワークスタイルのことで、そのときオフィスにいない人のスペースを有効活用できる制度です。昨年の9月より、墨田区でもICT推進担当において試験的に導入されていますが、導入後約半年を経過し、現時点でどのような波及効果があると考えているのか、その点の認識についてまず伺います。 また、現在進められている庁舎リニューアルプランでも、今後、庁舎内のフリーアドレスの考え方はどのように反映させていくとお考えなのでしょうか。フリーアドレスは、先述したテレワークやペーパーレスとも密接に関係するものであり、同時進行で推し進めていくものであると考えています。フリーアドレスのメリットとして、場所の有効活用、ペーパーレス化の推進、また行政の縦割り文化をなくす職員同士の横の連携などのメリットが期待でき、国が推し進める働き方改革の一環として注目をされています。その導入率は、10年前と比較して2倍に増える中で、今後、庁舎においてはどういった方針の下フリーアドレスに取り組まれていくのか、その点の基本的な考えをお聞きします。 最後に、廃プラスチックの分別回収、再資源化の本格実施に伴う職員体制について伺います。 昨年、モデル実施を開始するに当たり、新たに4名の新規職員を約10年ぶりに採用しましたが、来年度4月からの本格実施に向け、清掃事務所の更なる職員体制の強化が求められるかと思います。現在のモデル実施では、プラスチックごみの収集量が約281トンとなっていますが、本格実施では、その数が約2,650トンとなることが予想され、その数が約10倍へと膨れ上がることが想定されています。 現在委託している民間事業者ではごみ袋の回収はできるものの、例えば、法令に基づく排出事業者への指導をはじめ実際にごみ袋を開け分別の指導等は法令上できず、その指導ができるのは直営職員のみに限られます。本格実施に向け、収集量が約10倍に増え業務量が今より増大する中で、現状の職員体制では円滑な収集業務に支障が生じ、かつ仕分けに対する排出指導にも影響を及ぼすことが予想されます。 また、職員の平均年齢も53.9歳と高くなっていることを踏まえると、持続可能な清掃業務を将来的に維持するには、少なくとも来年度の新規職員の採用は欠かせないのではないでしょうか。来年度の本格実施に向け、清掃職員の更なる新規採用が必要であると思われますが、区長のご所見を伺います。 以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○副議長(はねだ福代) 29番、加納進議員

◆29番(加納進) 議長、29番

〔29番 加納進登壇〕(拍手)

質問に入る前に、能登半島地震で犠牲になられた方にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方にお見舞い申し上げます。一刻も早い復旧・復興を願い、個人としても可能な限り力を尽くしてまいりたいと存じます。 それでは、通告に従い、大綱2点について山本区長に質問いたします。 会派の代表質問でも防災対策について取り上げましたが、私なりの視点で改めて質問いたします。 まず、女性の視点を入れた避難所運営の重要性についてです。 これまでも会派として、女性の視点からの災害対策の重要性について度々取り上げてまいりましたが、能登半島地震では、避難所運営に女性が参加している避難所では、更衣室の場所を男女で距離を置く、生理用品などは女性スタッフが手渡す、授乳室や子どもの学習室を設けるなど、従来の男性スタッフでは思い付かない細かい点に配慮し、過ごしやすい環境が整っているとの報道に触れました。いざというときにストレスを軽減する、こうした避難所運営を行うためには、日常から女性の視点を入れた取組が重要だと考えます。 そこで、定期的に開催する各地区の防災拠点会議に、もっと女性の方に参加していただいてはいかがでしょう。私自身把握している範囲では、男性の数が圧倒的に多いように感じます。できれば男女同数を目標に各地域に呼び掛けてはいかがでしょうか。区長の見解を伺います。 2点目に、二次避難の在り方について伺います。 福祉避難所のことを通常二次避難所と呼び、高齢者・障害者等は、まず一次避難所である指定避難所に行った後に二次避難所である福祉避難所へ向かうという、かつてのルールがあったため、能登半島地震で使用されている二次避難所という表現の意味が分かりづらくなっています。今回は、災害関連死などを防ぐため、遠方のホテルなど快適な環境の下に避難することを二次避難と呼んでいるようです。 首都直下地震においても、区内の宿泊施設や公営住宅、民間アパートの収容能力を超えることや、仮設住宅の建設が間に合わないことも想定されますので、遠方の自治体や宿泊施設との協定を結ぶことを検討する必要があると思います。水害時と同様、東京都が広域で調整するのか、各区の判断に任せるのか、東京都と早い段階で協議することを求めるものですが、区長の所見を伺います。 3点目に、トイレトレーラーの導入についてお聞きいたします。 能登半島地震では、トイレの衛生環境が課題であることが明らかになりましたが、現在、全国の約20自治体から、断水地域にトイレトレーラーが派遣されています。トイレトレーラーとは、災害時に安全で衛生的で機能性の高い緊急用トイレとして活用できるもので、民間団体が災害派遣トイレネットワークプロジェクトを立ち上げ、全国へ普及を進めています。現在約300の自治体が導入を検討しているとのことでした。 国の緊急防災・減災事業債を活用すると地方交付税で7割が充当されるので、実質自治体負担は約3割となり、その分をふるさと納税やクラウドファンディングで財源を捻出している自治体が多いようです。地方交付税がない23区にとって財源が課題となり、東京都との協議が必要となるため直ちに導入することは難しいと思われますが、平常時は、区内のイベント利用や他の被災地の応援に活用できることから、導入する意義は大きいと考えます。中期的な視点でトイレトレーラー導入の検討を求めるものですが、区長の所見をお伺いいたします。 4点目に、雨水利用の推進について質問いたします。 能登半島地震では、断水が最も大きな課題として挙げられています。東京の場合は能登半島よりも短い期間で復旧すると推測されますが、深刻な問題であることに変わりありません。飲料水は備蓄や応援の物資で賄えるとしても、生活用水の確保は困難が予想されます。そこで、少しでも生活用水の確保に寄与する対策として雨水利用を一層推進するべきであると考えます。2024年度には雨水ネットワーク全国大会の開催が予定されていることから、これをこれまでにない好機と捉え、都市型水害対策や資源循環社会の形成に加え、災害時の生活用水対策としても広く啓発し、助成制度の内容の見直しも含め、雨水利用の一層の推進を図るよう求めるものです。区長の所見を伺います。 この質問の最後に、災害時自動安否確認システムの導入についてお聞きいたします。 岩手県陸前高田市は、自動音声で一斉に電話を掛けるオートコールと、人工知能AIを組み合せた災害時の安否確認システムを昨年11月に本格運用を始め、大きな注目を集めました。停電でないことや電話が通じることなどが前提なので、主に水害時の活用が想定されますが、地震時でも一定期間経過後に、震災関連死などを防ぐための安否確認にも活用できます。 このシステムを2024年度に導入することを決定した港区の資料を見ると、対象者に一斉に架電し安否確認を行うとともに、応答がなかった方には自動で再架電するそうです。また、確認した内容が自動でテキスト化され、区が設定したSOSを示す言葉が赤く表示されることで、早急な救出などの対応が可能になるとのことです。このシステムでは、300件に架電する場合、人による対応では約10時間30分掛かるところ、約30分で完了するとしています。AIの活用で効率化が進み、迅速な支援活動につながりますので大いに参考にして、墨田区への導入についても検討するべきであると思いますが、区長の所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆29番(加納進) 議長

〔29番 加納進登壇〕

新型コロナの影響による訪日外国人の減少とともに、一時は民泊の需要も大きく減少しましたが、昨年の新型コロナ5類移行後、インバウンド需要がコロナ前の水準をほぼ取り戻しつつあり、区内でも民泊営業が見られるようになりました。それにより、私たち議員の下にも、コロナ禍で収束していた民泊に対する区民からの苦情や不安の声が多く寄せられています。例えば、「通知や説明もないまま突然近所に民泊の営業が始まった」「マンションの共有スペースやベランダで夜遅くまで大騒ぎしている」「家の外でたばこを吸い、ポイ捨てしている」等です。 2018年6月15日に施行された住宅宿泊事業法、以下民泊新法といいます、により、民泊営業を届出のみで行えるようになり、民泊が急速に増加しました。23区のうち18区は、民泊新法施行までに、同法第18条の「条例の定めるところにより、区域を定めて住宅宿泊事業を実施する期間を制限することができる」ことを根拠に、民泊営業の区域や期間を規定する等、上乗せ条例を定めました。当初墨田区議会でも条例制定の議論が行われましたが、墨田区は国際観光都市を目指すという面から条例は制定せず、ガイドラインを定め、インバウンドの宿泊の受皿となる民泊の開業を推進してきました。 現在インターネットの情報では、上乗せ条例のない墨田区は民泊を開業しやすい自治体として挙げられ、2024年1月時点の施設数は953件で、新宿区に次いで23区で2番目に多い区となりました。これらのことを踏まえ、区民の良好な住環境を確保するため、民泊に対する区の対応についてお伺いいたします。 第1の質問は、民泊営業に関する実態調査の実施についてです。 2018年度は159件あった区への苦情は、2023年度は12月までで31件と減少していると伺いました。しかし、2018年度当時は、民泊新法施行に伴い新聞やテレビなどでも大きく取り上げる中で、実際に民泊が営業されていない状態での苦情が多かったのではないかと思われます。近所に民泊の営業が行われる中での苦情とでは、その性質が異なるのではないでしょうか。民泊新法施行から5年経過しましたが、コロナにより事業が止まっていたことを考えると、民泊営業が再スタートしたと位置付けられると思います。 昨年から急激に届出住宅数が増加し続けている現状もあり、ガイドラインがきちんと機能しているのか、また宿泊の状況について実態調査を行うべきと考えますが、区長の所見を伺います。 2点目は、住宅宿泊事業の実施運営に関するガイドラインの見直し及び住宅宿泊事業に対する行為規制の条例制定の検討についてです。 東京都とほぼ同じ内容の墨田区のガイドラインですが、住宅宿泊事業者がガイドラインに基づき民泊営業を行っているにもかかわらず、苦情や不安の声を耳にします。現行のガイドラインでは、民泊を営業する事業者と近隣住民との良好な関係を築くことが難しい場合があるのではないでしょうか。 例えば、近隣住民への周知について、事業を営もうとする住宅の敷地からの距離が10メートル程度の範囲の家屋を所有又は居住する住民へ、ポスティングによる説明資料の戸別配布等と規定されています。先日、近隣住民からの強い要請で、新たに民泊を開業する住宅宿泊管理業者による説明会が開かれましたが、その参加者は、民泊から10メートル範囲の方は二、三人で、それ以外の十数人は、ガイドラインでは範囲外の事業者から周知されていない方々でした。残念なことに、この説明会では近隣住民の不安を取り除くことができず、後日、説明会や書面で再度説明を受けることとなりました。 また、周知内容ですが、施設名称、所在地、事業者名及び緊急時連絡先、周辺住民からの問合せの方法等だけが記載されたチラシがポスティングされただけで、住民からは、ガイドラインの周知方法だけでは不十分だという声が上がりました。 住宅宿泊事業者が地域コミュニティの中で民泊営業を行うために、事前に近隣住民へ営業内容や、よくある苦情への対応についての明確な説明がされるよう区がフォーマットを作成する等、近隣住民との良好な関係を築けるようなガイドラインの見直しを検討すべきと考えますが、区長の所見を伺います。その上で、必要に応じて、区、住宅宿泊事業者、住宅宿泊管理業者、土地又は住宅提供者、宿泊者等の責務について規定する条例制定も検討すべきと考えます。 先ほども述べたとおり、上乗せ条例を制定している区は18区ですが、区域、期間の制限や行為規制等、区の事情により条例の内容は異なります。墨田区の用途地域は大半が準工業地域のため、区域による規制は難しいですが、豊島区のように、それぞれの責務を明確化する行為規制の条例制定は、住宅宿泊事業を円滑に推進するために有効と考えますが、区長の見解を伺います。 3点目は、住宅宿泊事業に対する区の点検と指導についてです。 区のホームページには、住宅宿泊事業施設一覧が公表されており、私も幾つかの施設を外から確認しました。民泊新法第13条及び区のガイドラインには、「住宅宿泊事業者は、届出住宅ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令・厚生労働省令で定める様式の標識を掲げなければならない。」とありますが、それらの施設には最初から掲示されていないのか、剥がれてしまったのか、どの施設にも掲示されていませんでした。そうした現状から、ガイドラインに定められたその他の項目についても、守られているのか疑問が生じます。 本区では、区民の方から苦情があれば区が事業者へ伝えるという流れになっていますが、ガイドラインが守られているか等、定期的に区がチェックできるような仕組みに改善すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 4点目は、民泊についての区民からの苦情や相談を受ける体制についてです。 民泊営業について区民が区へ相談した際、区では関与できないため、民泊事業者へ直接問い合わせるような対応であり、区は何もしてくれなかったという区民の声を伺いました。また、民泊について区民の方が相談する窓口や問合せ先等が分かりにくいという声もありました。区のホームページには、民泊について事業者への詳細な案内は掲載されていますが、近隣住民に対しての案内がありません。例えば、京都市のホームページには民泊通報相談窓口が掲載されています。これは、民泊に対する市民の皆さんの不安に的確に対応するとともに、旅館業法等の許可を取得した宿泊施設を増やすために、民泊に関する法制度等について説明していくことが必要であると考え、設置されたものです。 現在、墨田区が案内している事業者向けのページとは別に、区民に対する民泊の説明や相談等のページをつくり、国が設置する民泊制度コールセンターは、電話番号だけでなくお問合せフォームのリンクも掲載すべきです。住宅宿泊事業者が地域コミュニティの中で営業しやすい環境と区民の良好な住環境が確保されるため、区として相談を受ける体制を整備すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○副議長(はねだ福代) 26番、とも宣子議員

◆26番(とも宣子) 議長、26番

〔26番 とも宣子登壇〕(拍手)

質問に先立ち、能登半島地震でお亡くなりになられた方へお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げ、安全の確保とご健康、一日も早く日常生活を取り戻せるようご祈念いたします。 それでは、通告に従い、大綱3点について山本区長、加藤教育長にお伺いいたします。明快かつ前向きなご答弁をお願いいたします。 大綱1点目、内密出産等に対する支援体制の強化について伺います。 2023年、賛育会病院は、乳児・幼児の遺棄・虐待事件に巻き込まれる幼い尊い命を救うため、匿名相談として妊娠SOS相談、内密出産及び匿名での預け入れ、すなわち赤ちゃんポスト等、赤ちゃんのいのちを守るプロジェクト事業を開始する旨を表明。区では現在、賛育会病院の意向を聞き、今後の予測をしながら課題等の整理、調整を進めています。 こうした中、昨年12月、超党派の女性議員で、2007年に「こうのとりのゆりかご」を設置した熊本市慈恵病院及び熊本市に赴き、視察調査を行ってまいりました。視察の成果を踏まえ、様々な事情で誰にも相談できずに出産し、その後幼い命が奪われるという痛ましい事件が後を絶たない現状に鑑み、本区における支援体制の強化について山本区長に伺います。 第1に、赤ちゃんポストや内密出産に対する準備室の開設について伺います。 赤ちゃんポストや内密出産については、法的な根拠がいまだ整備されておりません。また、設置の可否についても、多種多様な意見がある中で賛育会病院と実施に向けた様々な課題を協議している本区として、医療機関の施設変更許可等、安全な受入れの確保や妊婦や家族等を医療、保健、福祉等につなげる相談支援体制、社会的養護のための児童相談所との連携、出自を知る子どもの権利保障、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの課題等、庁内での連携が必須となることは言うまでもありません。 12月の視察調査には執行機関の職員も同行しましたが、より実効性の高い取組となるよう早期に準備室を開設すべきです。東京都や賛育会との協議を進める上で大変重要な組織体となると考えます。区長のご所見を伺います。 第2に、妊娠SOS相談窓口体制の推進について伺います。 熊本市の慈恵病院では、運用開始から専門部会を設置し運用状況の検証が報告されており、2021年6月に報告された第5期検証報告書によれば、運用から13年間でゆりかごに預け入れられた件数は155件、そのうち身元が判明した事例は124件、身元が不明の事例は31件でした。約8割の方の身元が判明したとの結果でしたが、その一件一件、お一人おひとりにどのように対応してきたのか。視察調査では、相談対応の難しさ、初めて相談してきた方へどのように言葉を掛け、本人の意思をキャッチするのか、信頼をしてもらえるのか等、担当された方から生のお声を伺いました。そして、ゆりかご設置からこうした相談体制をしいて取り組まれた結果が、先の身元の判明にもつながったのだと実感いたしました。 本区としても、病院の相談窓口の充実と併せて、区の相談事業プレコン相談すみだを24時間体制に拡充する等、相談支援員のスキルアップとともに連携体制を構築すべきと考えます。一度の電話、メールの重要性、誰一人取り残さない相談支援体制の構築について、区長のご所見を伺います。 第3に、児童相談所サテライト機能の実施と今後の考え方について伺います。 慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」には、扉を開ける前に様々な情報を入手できるように、お母さんへの呼び掛けが掲示してあります。ゆりかごに預けられた場合、病院は、子どもの保護、医師への連絡とともに、可能な場合は預け入れ者との接触・相談、そして警察及び児童相談所へ連絡することになります。 本区においては、都内での匿名での預け入れという状況になり、預けられる子どもの数は予想すら難しい状況です。地域的な条件も大きく影響すると考えれば、児童相談所との綿密な連携は最重要の課題として捉えることができます。現在、新保健センターでのサテライト機能を生かした実施体制の構築を進めておりますが、日常的な情報連携や相談者における負担軽減、行政手続の困難性等も考慮し、今後予想される都児相の統合編成も視野に入れ、都児相の区内移設を東京都に強く要望するなど、児童相談体制の強化を図るべきです。区長のご所見を伺います。 第4に、命の安全教育について伺います。 昨年3月、医療、保健、福祉、教育等の現場において、新たな課題となっている事項への対応として、成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針が改定され、学校、保健所等で性に関する科学的知識、性情報への対処や互いを尊重し合う人間関係など、様々な観点からの教育・相談支援等の基本的事項が示されました。昨今SNSを通じた性被害が増加、情報化の進展で未成年が陥る性暴力が大きな問題となっており、10代での妊娠中絶数も年間約1万5,000件という現状の中、学齢期に応じた正しい知識を学べる機会の確保が喫緊の課題です。 産婦人科医、助産師等の専門家の授業を各校に展開させるとともに、学校支援ネットワークの出前授業等も活用し、一人ひとりの命の大切さや、互いの尊さを学ぶ命の授業を一層充実させていくべきと考えます。教育長のご所見を伺います。 さらに見落としてはいけないのが、家庭においてどのように正しい性の知識を伝えていくのかという視点です。地域教育懇談会等を活用し、教員や保護者、地域向けセミナーを実施する等、人権尊重を基本とした包括的性教育について命の安全教育の理解を促進すべきです。教育長のご所見をお伺いいたします。

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

◆26番(とも宣子) 議長

〔26番 とも宣子登壇〕

昨今、分譲マンションでは、建物の老朽化と所有者の高齢化といった二つの老いに伴う管理不全を防ぐ対策が急務です。本区においても例外ではなく、令和5年3月に策定された第7次墨田区住宅マスタープランでは、基本目標4として「管理不全マンションゼロを目指して」との現状と課題が示されています。 近年、集合住宅の割合が急激に高まっており、また築40年を超える高経年マンションの棟数は、20年後には現在の約3倍となることが推計されています。地域の住環境や景観への影響、耐震性不足による災害時の倒壊や外壁の剥落、給排水管劣化による在宅避難の妨げなど、住民の安全・安心にも大きく関わるため、今後も増加していく高経年マンションへの対応は早期に取り組む必要があります。 そこで、良好な管理を推進するために、平成29年に墨田区分譲マンションの適正管理に関する条例が施行され、この条例に基づいた届出書の提出を義務付けし、実態を把握する中で、良質なマンションを維持するためのアドバイザー派遣など、様々な制度を周知する訪問活動を踏まえた、管理組合への支援が行われていると承知しております。 改めて、管理不全マンションゼロ対策の現在の取組と進捗状況について伺います。 老朽化には、適切な修繕などの管理だけでなく、建替えなどの再生も必要となる場合がありますが、死亡による相続の問題で、所有者だけでなくその所在そのものが不明となるなど、建替えの合意形成が難しいケースが増えており、更なる事態の深刻化が懸念されることから、法務省の法制審議会の部会は、老朽マンションの再生へ向け法制度の見直し議論を進め、今通常国会で政府は区分所有法改正案を提出するとしています。 現行法では、建替えには、所有者の5分の4の賛成決議が必要となりますが、改正案では、1、耐震性、2、防火性、3、外壁、4、給排水設備、5、バリアフリーなど、客観的な問題がある場合、決議要件は所有者の4分の3で可能となります。また外壁の修繕など、共用部分の管理・変更に関する議決で、所在不明の所有者、すなわち欠席者は反対とみなされていましたが、裁判所の認定を受ければ、議決の母数から除外できる仕組みも導入されます。 こうした国の法改正に伴い、合意形成を進めるハードルが低くなることから、この機会を捉え、専門家の派遣制度の更なる活用による取組が必要です。加えて、令和6年度予算における東京都の新規事業として、今後のマンション施策の基礎資料となるため、都内全てのマンション等の実態調査を実施すると聞きました。これまで蓄積した情報をアップデートし、都の実態調査により把握した危険度の高いマンションについては、支援制度の周知だけでなく積極的にアウトリーチして推進していく体制を整えるべきと考えます。 こうした取組の先進自治体として京都市が挙げられます。平成23年度には、独自に高経年マンションの実態調査を行って、建物の老朽化、管理に問題が見られるマンションを把握し、数値化しました。この基準を基に、問題を抱えるマンションを要支援マンションとして位置付け、マンション管理士や建築士を派遣し、一件一件訪問して住民の理解を得ながら、管理組合がない自主管理のマンションでは管理組合の設立からスタートして、大規模改修につなげる伴走型の支援を行い、当時47件あった要支援マンションを、令和2年度には24件まで減少させる成果を上げています。 こうした事例を参考に、本区における法改正を踏まえた今後の取組について、区長のご所見を伺います。 続いて、マンションの管理計画認定制度について伺います。 本区においては、子育て世帯の区外への転出が喫緊の課題となっております。若い世代の方々が出産を機に、これまでより少し広いファミリータイプのマンションに住み替えたいと考える上で、本区は、スカイツリー効果による再開発やブランド力の向上、地下鉄開通による都心へのアクセスの利便性などの影響か、新築マンションの販売価格が近隣区に比べ高く、手が届きにくい状況にあります。そこで、手が届きやすい中古マンションの流通を図っていくことが重要です。 私有財産ではありますが、公共財という視点も大事になってくる時代です。地域の中で住宅が循環する仕組みをつくることが定住化へつながることと思います。その一助となるのが、良質な管理状態であることを行政が評価する管理計画認定制度です。不動産会社や金融機関との連携の中で、メリットを見える化し、周知するような制度の普及方法についての検討をお願いしたいと思います。 現在の認定状況や今後の取組について、区長のご所見を伺います。 この質問の最後に、これまでは分譲マンションについての話が主でしたが、都の新年度予算で拡充された支援制度には、マンション管理士の派遣対象を分譲マンションに加え賃貸マンションにも拡大するとしています。都の狙いを聞いたところ、地域の防災力向上など、マンションの社会的な機能向上に向けた取組としており、管理不全のマンションをゼロにする取組を、分譲だけでなく賃貸にも広げ、オーナーが求めれば無料で派遣するとのことです。詳細な制度設計は今後になると伺いましたが、賃貸マンションへのアプローチの大事な第一歩となる制度については、都の動向を注視し、本区での活用につなげるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆26番(とも宣子) 議長

〔26番 とも宣子登壇〕

学校においては、学校保健法第13条に基づき、児童・生徒等が学校生活を送るに当たり支障がないか、疾病をスクリーニングし、健康状態を把握するため毎学年健康診断が行われますが、本年1月22日付けで文部科学省は、学校の健康診断について、児童・生徒のプライバシーや心情に配慮して実施するよう、健診時の服装や学校側の運用などに関する具体的な考え方を示した通知を発出しました。 背景として、健康診断をめぐってはこれまで服装などに特に定めがなく、地域や学校によって運用が異なっている現状がありました。近年、そうした状況に対し児童・生徒や保護者から、上半身裸での受診を不安に思う声が上がっており、児童・生徒等のプライバシーの保護等への懸念が指摘されることについて、通知では、プライバシーや心情に配慮し、正確な検査・診察に支障のない範囲で、原則、体操服や下着、タオルで体を覆うよう求めています。 そこで、教育長に伺います。事前の聞き取りでは、体操服を着て実施していますとのお話でしたが、墨田区が所管する全小・中学校における健康診断の現状について、併せて、健康診断における児童・生徒や保護者から、これまで寄せられた声について伺います。 学校側の運用面では具体的な取組の例示として、男女別に実施する、児童・生徒等の身体が周囲から見えないよう囲いやカーテンなどで個別スペースを用意する、養護教諭を除き女子児童・生徒等の検査に立ち会う教職員は女性とする、待機人数を最小限にした上で他の児童・生徒等に結果が知られないよう注意する、着替える場所の用意、待機時には身体を隠せるよう工夫するとなっています。人の配置や備品など予算確保の必要性もありますが、こうした環境整備に関する今後の取組について、教育長のご所見を伺います。 一方で、着衣のままの実施について、成長期に多い背骨の病気や心臓の異常など、正確な検査・診断には視触診の実施が不可欠な場合があると指摘する声もあることから、児童・生徒や保護者に対し、医師が必要に応じて、体操服をめくったり聴診器を入れたりすることがあると事前に説明し、理解を求めることも促しています。こうした周知についての丁寧な説明等、取組が大事だと考えますが、教育長のご所見を伺います。 最後に、この取組については、学校だけでなく、診察を行っていただく学校医などの関係者間との共通認識が、十分に図られることについても言及されています。たとえ医師であっても対面する児童・生徒等にとっては初めて見る大人の異性であることに変わりはありません。診る側の医師にもこうした配慮が求められていることを理解していただくための、医師会との連携協議が必要だと考えます。現状認識と今後の取組について、教育長に伺います。 公明党は、これまで寄せられた声を基に、2023年5月、党の女性委員会が政府に提言したすべての女性のためのトータルプランの中で、プライバシーに配慮した、安心して受けられる学校健診の実現を提唱、国会質問でも取り上げ、政府に学校健診の指針を示すよう訴えてきました。皆様の声が形になったこの取組、本区における着実な推進を求め、私からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔教育長 加藤裕之登壇〕

午後3時43分休憩 ----------------------------------- 午後4時再開

一般質問を続けます。 10番、ちょうなん貴則議員
◆10番(ちょうなん貴則) 議長、10番

〔10番 ちょうなん貴則登壇〕(拍手)
山本区長の施政方針説明では、次年度予算案について、日本国、東京都、墨田区と、いずれのレイヤーでも過去と比較した場合にその予算額は大きくなること、墨田区においても歳入がプラスになることを示されました。しかし、これは言い換えれば納税者の負担額が増加していることを示しています。 また、山本区長は、消費者物価指数も政府の見解を引用し、2.3%の増加を見込むという認識を示されました。これは物の値段が上がるため、例えば今1,000円で買えているものが未来では買うことができなくなる、賃金が上がらずに手取りが同じだった場合、相対的に貧困になるということを示しています。 日本は、年功賃金の色合いが強い雇用制度を基本とし、年齢階級別の賃金カーブでは、男性50代が最も高くなります。小さな子どもを養育する年齢の方たちの賃金は相対的に低く設定されている一方、扶養者がいるため継続した支出が多く、その生活が余裕にあふれたものでないことは想像ができるのではないでしょうか。 墨田区の未来を見据え、永続的な発展のために行政が遂行されることを望み、子育て政策に係る質問を2点いたします。 1点目は、子育ておむつ定期便についてです。 隣区である江戸川区が令和6年1月15日に、区内のゼロ歳の子どもを養育する家庭に子育て支援研修を受けた配達員が訪問し、おむつやベビー用品をお渡しする事業を発表しました。これは、おむつやベビー用品を配ることで家計の負担を減らすのはもちろん、核家族化が急速に進む日本において、産後、育児に傾注することによりコミュニティへの参加が難しく社会から孤立をしてしまいがちなパパ、ママのお悩み相談を通して、区が提供している行政支援メニューを能動的に伝えられるメリットがあります。出生率が下がり続ける中、一人でも多くの子どもが健やかに育つためにも、産み育てる家庭に対しては積極的かつ能動的な援助が必要だと考えます。 受動的な行政から能動的な行政と変貌していくことを願い、本事業に関連して、山本区長に4点質問します。 1点目は、本事業を墨田区で行う場合の対象数について。2点目は、本事業を墨田区で行う場合の予算規模について。3点目は、本事業に関する墨田区の受け止めについて。4点目は、本事業の墨田区での検討状況及び実施可否について。 以上4点です。 2点目は、区立学校学用品全額無償化についてです。 品川区が令和6年1月31日に、令和6年度品川区当初予算案にて、区立学校学用品について所得制限を設けず全額無償化する事業を発表いたしました。 近年の公立小学校、公立中学校の学習費総額の増加という社会的な背景を踏まえて、加藤教育長に4点伺います。 1点目は、本事業を墨田区で行う場合の対象数について。2点目は、本事業を墨田区で行う場合の予算規模について。3点目は、本事業に関する墨田区の受け止めについて。4点目は、本事業の墨田区での検討状況及び実施可否についてです。 区立学校学用品全額無償化の質問については、憲法第26条第2項、教育基本法第4条に係るものです。教育基本法第4条については、昭和22年3月14日、衆議院教育基本法案委員会の辻田政府委員の答弁記録、とりわけ、「我が国の財政上の都合その他を考慮いたしまして、今日においては授業料を徴収しないことを憲法の無償とするという内容にいたしたい」という財政上の理由に基づき、憲法で規定した教育の無償の範囲を限定したこと、加えて次年度の墨田区の歳出歳入の状況を踏まえ、答弁をいただきたく存じます。 山本区長、加藤教育長から、前段で述べた社会情勢を踏まえ、趣旨にたがわぬ答弁を求め、私、墨田区議会日本維新の会・国民民主党、ちょうなんからの質問を終えます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

○議長(福田はるみ) 12番、船橋けんご議員

◆12番(船橋けんご) 議長、12番

〔12番 船橋けんご登壇〕(拍手)

1点目に、3D都市モデルを活用することによるDXの推進についてと都市空間情報デジタル基盤構築支援事業、通称PLATEAUについて質問をします。 PLATEAUは、地方公共団体における3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を推進するための国土交通省主導のプロジェクトです。実際のオープンデータベースは既に公表されており、スカイツリーをはじめとして本区のまち並み、景観も3Dモデルで確認をすることができます。 このプロジェクトは、単にデータベースにするだけではなく、3Dモデルを生かし、スマートシティをはじめとしたまちづくり、DXを進めることを目標としたプロジェクトです。 本区においてもDX化は喫緊の課題であると認識されているとは存じますが、これまでの議論では、3D都市モデルを応用した観点の議論は少なかったかと思われます。本プロジェクトの一環として、都市情報空間デジタル基盤構築支援事業が令和4年度から創設され、他市区町村では様々な行政での取組に生かされており、防災・防犯、都市計画・まちづくり、地域活性化、観光、暑さ対策スマートパッケージとしての環境対策等、様々な視点から事業が採択されております。 例えば江戸川区では、高潮浸水想定区域の可視化、住民避難計画の検討、さいたま市では、総合交通分析を基にしたウォーカブル空間の創出、熊谷市の暑さ対策スマートパッケージ事業、中央区の再開発地区等の工事状況、にぎわい創出方策の検討・可視化、新潟市のNIIGATA XR プロジェクトなど、様々な事例が紹介されております。どの事業も発展しつつある技術を用い、課題解決を目指したチャレンジングな事業です。 通常事業では2分の1の補助率ではありますが、早期実装タイプの事業が令和5年度に創設され、これは10分の10の補助率です。国土交通省に問い合わせたところ、令和6年度の概算要望調査は終了しておりますが、令和7年度以降も継続して行う見込みであるとのことです。令和6年度の調査では本区からの相談は受けていないとのことですが、先に述べた他市市区町村の試みより考えると、浸水対策、ウォーカブルな空間の創出、熱中症対策、XRプロジェクトによる観光施策など、様々なプロジェクトがあり、これは本区でも課題として挙げられてきた問題に対する解決策になり得るのではないでしょうか。 以上を踏まえ、区長の所見をお伺いします。本区のDX政策において、3D都市モデルの活用についての意見をお聞かせください。また、先に述べましたPLATEAUプロジェクトに対してどのようにお考えか、お聞かせください。 2点目に、権利擁護について、特に地域福祉権利擁護事業に含まれる日常生活における金銭管理サービスに関しての質問をいたします。 現在、権利擁護事業としては、大きく地域福祉権利擁護事業と成年後見制度で役割が分かれていると認識をしております。 墨田区社会福祉協議会のホームページから引用すると、地域福祉権利擁護事業では、福祉サービスの利用料の支払いを忘れてしまう方への援助、公共料金や家賃の支払い、年金等の手続や援助等を本人との契約により日常生活のお手伝いの範疇で行う内容であると記載をされております。利用料金も安価であり、基本的には1時間1,000円、通帳等を預かる場合は2,500円で提供されております。 一方で、成年後見制度が該当する範疇として、本人が契約することもあたわない状態、不動産の売買や遺産分割協議等の重大な決定を要する場合に適切であると述べられております。どちらの制度も判断力が低下している高齢者等には有用な制度であると考えられます。 二つの制度には役割に違いがあり、成年後見制度における補佐・補助の範疇であれば、むしろ日常生活に関しての金銭管理は自らが行うことになるため、地域福祉権利擁護事業は、自立を助け、日常生活を送るサポートする事業である一方、成年後見制度は、先に述べた重大な決定に取消権を付与することで被後見人を守る事業であると私は解釈をしております。 どちらの制度についても、金銭管理はトラブルとなりやすく、慎重に適切性を担保するべきものであるため、地域包括ケアシステムのインフォーマルサービスで受け止められるものではありませんから、公的に何らかの対処を行う必要があることは明らかです。私の周囲でも、重大な財産の管理ではなく日常生活における金銭管理のために地域福祉権利擁護事業を利用されている方が多くおり、本事業の重要性を感じております。 しかし、先に述べた墨田区社会福祉協議会のホームページに利用ができる方の対象として、「生活保護受給者の方は墨田区福祉保健部生活福祉課へご相談ください」と記載があります。実際、生活保護受給者が地域福祉権利擁護事業の対象となり得る状況にあり、周囲が墨田区社会福祉協議会や地域包括ケアセンター等に相談を行っても、先に述べた記載のとおり、生活福祉課に相談するようにと回答を受けたとのことでした。実際に身寄りがない、かつ生活保護受給者である場合の日常生活の金銭管理には国としての明らかな方針は定まっていないと認識しております。 社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会の資料では、生活保護費の管理に関して、ケースワーカー若しくは社会福祉協議会が担うことが想定されると記載をされております。ケースワーカーに関しては、通常のケースで金銭管理をすることも考えられるが、担当するケース数の増加により労務負担が増加しているためケースワーカーの負担増になるなどの懸念点が指摘されており、自治体によっては社会福祉協議会が担っていることから、整理を行うべきだと述べられ、課題とされております。 私が調査をしたところ、ケースワーカーが担っていると推測される自治体もありますが、多くの自治体はケースワーカーではなく社会福祉協議会がその役割を担っている様子であります。その理由としては、生活保護法第27条にある被保護者への指導・指示は最低限度かつ強制であってはならないという規定や、群馬県桐生市や東京都北区等一部自治体で報告されるケースワーカーによる不適切な生活保護費管理や横領事件等も踏まえて、ケースワーカーによる管理を行わない自治体が多いのではないかと推測しました。 本区においては生活保護者に関しては、墨田区社会福祉協議会とは別の社会福祉法人に委託し、金銭管理サービスを依頼する制度である金銭管理等支援事業がございますが、この制度では、人数の枠が決まっているため利用できないケースがあったと聞いております。 例えば、夏の時点で水道光熱費を支払えておらず、エアコンが止まり熱中症等の危険があることから周囲が生活福祉課に相談をしたものの、こちらの制度の枠がいっぱいのため利用ができないでいた方がおりました。そして、冬に再度、水道光熱費の支払いができず、エアコンや水道が止まっており凍えているという事態が発生したと聞いております。 このケースでは、生活扶助を適切に水道光熱費等のインフラ料金や食費等に支払いたい意思があるにもかかわらず、判断力の低下があることから未払いとなってしまうことがあり、自らも制度の利用を希望していたとのことです。電気や水道という極めて基礎的な生活基盤が不安定であり、健康で文化的な最低限度の生活が送れていないということも懸念され、状況によっては体調が悪化し、予防し得たはずの介護サービスの追加や、場合によっては医療機関の受診等につながることも想定されます。 こういった方の身近にいることが多いのはヘルパーやケアマネジャー等の介護従事者であり、課題を感じ相談を行っても解決につながらないということに関しては大変に不安だという声が届けられております。 このような課題の解決のために事業が行われているにもかかわらず、利用がなされなかったことは大変に残念に思います。もちろん金銭管理事業にコストは必要ですが、止まったインフラの再開通等に要する追加支出や、体調不良・体調悪化などにより本来生じなかったはずである介護・医療行為等の支出も発生することも考慮されるべきであると私は考えます。 本区以外に広げてみると、社会福祉協議会が行うことも想定されていると思われ、2009年3月に発行され、現在も全国社会福祉協議会のホームページに掲載されているパンフレットである「ここが知りたい 日常生活自立支援事業 なるほど質問箱」には、本サービスへの質問への回答として、相談料は無料、サービスは有料ですと記載があり、その注釈として、生活保護を受けている方は利用料を国と都道府県・指定都市が助成しますと追記をされております。 全国社会福祉協議会では、助成があれば利用し得ると想定されているのですから、墨田区社会福祉協議会に関しても同様なのではないでしょうか。 もちろん、社会福祉協議会は、行政の直接的な指揮命令系統にないことは承知をしておりますが、社会福祉法第109条の行政庁の職員が5分の1を超えない範囲で市区町村社会福祉協議会の役員となることができる規定からは、行政が社会福祉協議会を支配をすることは望ましくないが、役員として参画をすることで協調して地域の社会福祉の貢献を行うために連携して活動をすることが期待されているのだと読み取れます。よって、本区から協議や働き掛けを行うことは何らおかしいことではありません。 今後、身寄りのない、若しくは家族も高齢で支援が期待できないケースや、遠方に居住している家族しかいない方のケースは確実に増加していくと思われます。繰返しになりますが、私は、金銭管理のようなセンシティブな問題は地域で受け止めるべき課題ではなく、公が担うべき役割であり、これに関する経費は当然に義務的経費の範疇であろうと考えております。先に述べたケースを偶発的な困難事例と捉えることなく施策に反映するべきだと考えます。 以上を踏まえ、区長に質問をいたします。 希望しても早急に利用できなかった事例がありましたが、来年度予算等で想定されている人数は利用が想定される範囲内であるのかお聞かせください。 本事業の性質として、枠の中で対応する性質の制度として想定しているのか、必要性に応じて補正予算等を検討する想定をしているのかをお聞かせください。 現在、生活保護受給者以外の方が利用している墨田区社会福祉協議会が行っている事業を、全国社会福祉協議会のパンフレットに記載のあるとおり、行政が負担し利用できるように検討することや、墨田区社会福祉協議会と協議を行うことについての意見をお聞かせください。 今後の地域福祉権利擁護事業の在り方について意見を聞かせください。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○議長(福田はるみ) 21番、山下ひろみ議員

◆21番(山下ひろみ) 議長、21番

〔21番 山下ひろみ登壇〕(拍手)

質問の第1は、第9期介護保険事業計画についてです。 初めに、介護の実態と介護保険制度の改善について伺います。 「家族介護の実態について」という2021年12月の論文の中で、埼玉県立大学、川越雅弘教授は、介護保険制度について次のように述べています。 「介護保険制度は、介護の社会化の実現を目的として創設されたが、在宅で介護を受けている高齢者のうち、主介護者が親族である者の割合は約7割を占めるなど、いまだに家族が大きな役割を担っている。近年では、18歳未満の児童による介護(ヤングケアラー)の問題、介護と仕事の両立の問題、高齢配偶者による老老介護の問題など、家族の抱える課題も多様化している。家族介護を取り巻く状況は大きく変化しているが、その実態はきちんと整理されていない」と指摘しています。 実際に、在宅介護をしている方から、「親の介護が必要になったが、現在の仕事では介護ができないため仕事を変えなければならない」「介護をされるより介護をする側のほうが毎日いっぱいいっぱいの生活をしていて精神的にも追い詰められている。特別養護老人ホームに入れたいけど空きがない」「急な用事でショートステイを予約しようとしてもなかなか受入先がなく諦めた」など、介護に疲弊した声が寄せられています。 第9期介護保険事業計画に基本理念に関する項目がありますが、その中で、生きがいがある人の割合について、第7期のときには70.4%であったのが、第8期のときには56.6%と大幅に減っています。区はその理由として、コロナ禍の時期で外に出られない、自粛時期などがあったためと言っていますが、本当にそれだけの理由でしょうか。 介護されている本人からは、「自分では何もできなくなって家族に面倒を掛けている、何のために生きているか分からない」などの声が寄せられています。高齢者が生きがいを持ちづらい状況に追い込まれているのではないでしょうか。 介護保険制度は改悪が繰り返され、保険あって介護なしの状況が広がっています。今月1日の衆議院代表質問で我が党の志位議長が、介護保険制度の改悪をやめ、公費負担の割合を引き上げることを要求しました。 政府は、利用料の原則1割負担から2割負担への引上げ、要介護1・2の在宅サービスの保険給付外し、ケアプラン作成の有料化など、制度改悪を2年後をめどに検討し、具体化するとしています。 「利用料が2倍になったら払えない、施設を退所して在宅介護を選ぶしかない」との批判が広がっています。既に実施されている要支援1・2の保険給付外しに続いて、要介護1・2の在宅サービスまで保険給付を外すとなれば、要支援、要介護と認定された方々の実に65%が保険給付でサービスを受けられなくなってしまいます。 本区においても、要支援1・2と認定された方は25.6%、要介護1・2の方は37.9%で、合計すると63.5%にも上ります。 志位議長は、「苦しめられるのは高齢者だけでなく、現役世代の介護離職を更に加速させるなど、全ての世代です。経済にも社会にも悪循環をもたらす介護保険大改悪の検討は直ちに中止すべきです。真に持続可能な公的介護制度にする唯一の道は、国庫負担の増額しかありません。自民党も公明党も民主党政権の野党だった時期に、介護保険の公費負担割合を50%から60%に引き上げることを公約しています。この改革以外に公的介護制度を維持・発展させる道はないと考えますがいかがですか」と迫りました。ところが、岸田首相は、「制度の持続可能性を維持することは重要な課題」として、制度改悪の検討を進めることを改めて表明しました。 このような介護の実態と介護保険制度の改善問題に対して、区長はどのように認識されているのか、見解を問うものです。 次に、介護サービスの充実と利用料の負担軽減についてです。 エアコンのフィルターの清掃は、正常な運転と電気代の節約のためにも日常的に行うことが必要であり、介護保険制度における家事援助で対応するかどうかは各自治体の判断とされています。猛暑などでエアコンの需要が高まる中、家事援助においてフィルターの清掃業務を認める自治体が増えています。ところが、墨田区では家事援助の業務として認めていません。 このように、介護保険制度の枠の中でも要介護者の実態や要望に応えてサービスの充実を図れることがあるのでしょうか。第9期事業計画の中できめ細かなサービスの充実に努めることを求めて、区長の見解をお伺いします。 要介護認定についても、「他区にいたときには要介護3であったのに、要介護2に引き下げられた。墨田区の認定は厳し過ぎるのではないか」「要支援と認定されたが、これではほとんどサービスが受けられない。おかしいのではと抗議して再申請したら要介護1になった」などの声が実際に寄せられています。 区長は、「全国一律の基準に基づき適正な認定を行うために、認定調査員や審査会委員への研修等を実施するとともに、国の分析データを活用し、認定審査の精度向上、認定結果の均衡を図っている」と答弁されてきましたが、在宅サービスを必要としている人が適切なサービスを受けられるよう、要介護者に寄り添った認定に努めていただきたいと考えます。区長の見解をお伺いします。 介護保険の利用料についても重い負担となっており、実際に利用控えも起こっています。区長は、「一定の負担軽減策は取られている」と答弁してきましたが、利用料の軽減を受けている人は、2022年度で13人、0.1%にとどまっており、実態に見合った負担軽減策が取られているとは言えないと考えます。 目黒区などでは、所得の低い人については利用者負担が約半分に軽減される制度があります。本区においても、安心して利用できる負担軽減策を講じることが求められます。改めて区長の見解をお伺いします。 次に、特別養護老人ホームの増設・整備についてです。 区内の特養ホームの待機者数は、今年1月29日時点で553人となっており、依然として入所が必要な高齢者が多く施設に入れていないのが実態です。特養ホームを増やしていくことが強く求められる状況です。 区は、賛育会が新たに旧立花中学校跡地に特養ホームを整備することを契機として、区立特養ホームのたちばなホーム、はなみずきホームを廃止するとしています。第9期介護保険事業計画でも、そのような計画になっています。 区は、二つの特養ホームは108床だが、新しい特養ホームは180床、72床増えるから問題ないという姿勢ですが、これでは待機者の解消につながりません。新しい特養ホームができたとしても、二つの特養ホームを廃止する道理はありません。なぜ存続させることができないのか、どのような問題があるのか、明確な説明を求めます。 また、待機者への対応として、区は、現在ある特養ホームの空床を有効活用することを検討しているとのことですが、それでどれくらいの待機者解消につながるのでしょうか。区長の答弁を求めます。 区の計画を見ると、特養ホームの待機者553人のうち、本当に入所が必要な人はそのうちの一部だと決め付けているように見えます。私たちに寄せられる相談は、どれも切実なものですが、区長は待機者の現状・実態をどのように捉えているのでしょうか。 特養ホームの整備については、待機者の解消を基本に据え、増設・整備を図るべきです。たちばなホーム、はなみずきホームの廃止はやめるべきです。区長の明確な答弁を求めます。 質問の第2は、墨田区中小企業振興基本条例に基づく産業支援の在り方についてです。 長引く物価高騰の影響で、区内事業者の状況は引き続き厳しいものとなっています。地域の小売業の方からは「仕入れの価格が上がって、それに見合うだけの売上げが立たない。もう店をやめるときかもしれない」、金属加工業の方からは「下請さんが廃業してしまい、長年もらっていた仕事を受注できなくなってしまった。廃業しても、設備の処分など多額のお金が掛かるのでどうしたらいいか分からない」など、極めて深刻な声が寄せられています。 すみだ産業情報レポートによると、2023年7月から9月期に掛けて墨田区の業況は、製造業、卸売業をはじめ、小売業など、今後も厳しい状況が続く見通しとなっています。 区長も、5日に行った施政方針演説にて「コロナ禍を脱し、景気は緩やかな回復傾向が見られるものの、長引く物価高騰等により、区民生活や事業者を取り巻く厳しい状況が続いています。」と話されましたが、区長が示された令和6年度の主要な事業の中において、物価高騰から事業者を守る施策は極めて不十分です。今必要なのは、経営が苦しい事業者に寄り添い、直接的な支援を行うことです。 墨田区は、昨年10月に開設したSUMIDA INNOVATION COREを中心に、スタートアップ企業と区内ものづくり企業との共創による産業集積のアップデートに取り組むとされていますが、具体的に産業集積のアップデートとはどのような意味なのか。一部の事業者だけでなく、区内事業者全体にどのような効果をもたらすのか、具体的な内容について明確な答弁を求めます。 墨田区の産業支援にとって重要なことは、内発型で地域循環型経済を構築することです。 本区の中小企業振興基本条例は基本方針として、「中小企業の振興は、墨田区の人と緑と産業の調和したまちづくりの実現を目標に、区内の中小企業の自らの創意工夫と自主的な努力を尊重し、その特性に応じた総合的な施策を、国その他の機関の協力を得ながら、企業、区民及び区が、自治と連帯のもとに一体となって推進することを基本とする。」と掲げています。 この基本方針の実現に向けて区長の責務が定められ、1、財政その他の措置を講ずること、2、特に小規模の企業及びその従事者に対して必要な考慮を払うこと、3、国その他の関係機関と協力して施策の推進を図るとともに、必要に応じて国等の施策の充実及び改善を要請すること、とされています。 この間の区の産業支援は、この条例に基づいて行われているのか疑問です。中小業者支援で大きな役割を果たしてきた中小企業センターを廃止し、支援業務を大幅に縮小して、区役所1階の小さなスペースに支援機能を移してしまいました。経営の苦しい中小業者が希望を持てるような、きめ細かい伴走型支援も十分に行われているとは言えません。 昨年10月に墨田区は、SUMIDA INNOVATION COREをオープンさせましたが、新しいものづくりなどを行う事業者へのスタートアップ支援に特化したもので、しかも会員にならなければ施設を利用できず、中小企業センターが行ってきた支援とは本質的に異なるものです。SUMIDA INNOVATION COREに区内事業者で登録しているところを見ても、株式会社が多く、個人事業主で登録している業者はゼロです。この施設が中小業者支援でどのような効果をもたらすのか不透明です。 私は、2021年9月議会の代表質問で、「墨田区が中小企業振興基本条例に基づき、内発型地域経済振興を進めていた時期の理念や基本的観点が、コロナ危機の下で改めて注目されています。現在の国際文化観光都市を目指すとして、観光拠点づくりなど再開発事業を優先する財政運営や、開発型の中小企業施設は再検討すべきではないでしょうか。基本計画では、中小企業振興基本条例に基づき、製造業や建設業、商業やサービス業などの支援を抜本的に強め、内発型で地域循環型経済を構築していくことに力を尽くすべきだ」と主張しました。 墨田区の産業振興策を、区内中小業者に寄り添った内発型で地域循環型経済を構築するような支援策に戻していくべきだと考えますが、区長の明確な答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

◆7番(大門しろう) 議長、7番

○議長(福田はるみ) 7番、大門しろう議員

本日の会議は、これをもって散会されることを望みます。 お諮り願います。

◆6番(あべよしたけ) 議長、6番

○議長(福田はるみ) 6番、あべよしたけ議員

◆6番(あべよしたけ) ただいまの大門議員の動議に賛成をいたします。

よって、本動議を直ちに議題といたします。 お諮りいたします。 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

よって、本日はこれをもって散会することに決定いたしました。 -----------------------------------

本日は、これをもって散会いたします。 午後4時53分散会 議長 福田はるみ 副議長 はねだ福代 議員 小林しょう 議員 桜井浩之