発言者(10名)

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本件は、例によって、議長からご指名申し上げます。 1番 小林しょう議員 26番 とも宣子議員 のお二人にお願いいたします。 -----------------------------------

順次発言願います。 5番、井上裕幾議員

◆5番(井上裕幾) 議長、5番

〔5番 井上裕幾登壇〕(拍手)

大綱1点目として、社会的価値の創出と産業集積のアップデートを目指す本区の公共調達改革について、SUMIDA INNOVATION CORE(以下「SIC」という。)の出口戦略も含めて質問いたします。 初めに、本区の産業構造と地域コミュニティに対する認識から申し述べます。 墨田区は、長い歴史の中で培われた「ものづくりのまち」としての誇りと高い技術を持っています。しかし、本区が誇る産業集積や地域活力は、現在では決して製造業だけにとどまるものではありません。地域経済の顔である活気あふれる商店街をはじめとする商業、区民の暮らしを支えるサービス業、臨機応変な提案力を持つITやクリエイティブ産業、さらには、地域の福祉やシニアの活躍を支える多様な社会的プレーヤーがこの地域に密集し、互いに影響を与え合いながら墨田区独自の多様な地域・産業集積を形成しています。 私はこれまで、自治体が持つ最大の経済的影響力である公共調達について、単なる物品の購入やの消化という枠にとどめず、本区の社会的課題の解決や産業振興に直結させる攻めの投資として活用すべきだと議会で議論をしてまいりました。この公共調達改革において、今まさに本区が取り組むべき社会的価値の創出と産業集積のアップデートという重要な二つの視点から提案をいたします。 第1の視点は、契約改革の一環として、福祉的・社会的雇用の創出を最優先する発注プロセスの仕組みづくりです。 地方自治法施行令第167条の2の規定に基づき、自治体は特定の政策目的、すなわち高齢者の雇用の安定や障害者の就労支援などを達成するため、特定の取引においてを行うことが認められています。そこで、現在、本区が発注する各種業務、清掃、管理、印刷など多岐にわたる業務において、最初から一般的な競争入札に掛けるのではなく、まずシルバー人材センターや区内の障害者就労支援施設等への発注が可能かどうかを発注前に部局横断で事前に精査・検討し、可能なものは優先的に随意契約等で発注する仕組み、いわゆるファースト・ルック制度を構築すべきではないでしょうか。 他自治体の先行事例を見ますと、例えば三重県伊賀市などでは、障害者就労施設等から物品等の調達を推進するため、発注前に調達可能か確認する仕組みを導入し、着実に実績を上げています。本区においても、入札ありきの発注プロセスを見直し、高齢者や障害者の活躍の場を最優先で確保する契約改革へかじを切るべきと考えます。 第2の視点は、本区の未来を切り開くSICを通じた産業集積のアップデートです。 区は、産業集積のアップデートに向けてSICを開設し、新事業の創出やスタートアップの育成、また、プロトタイプ実証実験支援事業などを通じて社会実装に向けた支援を行い、経済効果を生み出してこられました。区は令和4年度からこの実証実験支援を開始し、これまで20社をしてこられましたが、有効性が確認できた優れた新製品やサービスであっても、いざ本格的な社会実装を目指そうとした段階で実績不足という高い壁に突き当たります。 自治体における調達手法は原則として価格競争であり、実績や規模の乏しいスタートアップや新事業者が競争入札に参加することは極めて困難であり、これは大きな機会損失につながっています。こうした課題に対し、我が区が令和7年3月に東京都のファーストカスタマー・アライアンスに参画し、令和7年度には、早くも公園課においてスタートアップ2社の製品を試験導入するトライアル事業を行ったことは、大変先進的な一歩であったと言えます。 そこで私は、この歩みを更に進め、本区において、地方自治法施行令第167条の2第1項第4号に基づく、いわゆる4号認定を活用し、競争入札によらず随意契約で製品やサービスを調達できる独自の政策目的随意契約制度を構築すべきだと考えます。 区のこれまでの契約の中で、この4号を根拠とする特命随意契約の案件は過去になかったとのことですが、前例のない中であっても認定審査を実施し、業者選定においてしっかりと審議、説明を行っていくという新たな部局間連携の仕組みを今こそ確立すべきではないでしょうか。 この新たな制度設計に当たり、私は本区独自の視点として、単に新しければよいという基準ではなく、プロトタイプ実証実験支援事業を通じて有用性が確認されたもの、さらには区内の中小企業等と開発したものや区内の大学との共同研究により開発したものなどといった、本区ならではの共創の成果をしっかりと要件として評価すべきだと考えています。 SICのプロジェクトから創出される多くの新製品やサービスは、スタートアップと区内既存事業者、あるいは学術機関である大学とのつながりから生まれており、この産学官の連携成果を公共調達で正当に評価することこそが、本区全体の知的資産の活用と全産業的な産業集積のアップデートに直結するからです。 さらに、私は、契約の相手方として地場企業とスタートアップ等による共同企業体、いわゆるJVとして調達することも積極的に想定し、こうした多様な連携をあらゆる分野で促していくべきだと提案いたします。もちろん、単独事業者かJVかによって契約上の優劣をつける必要はありません。しかし、地場の商業やサービス業といった幅広い分野の既存産業が新しい技術やアイデアと触れ合い、共同で提案・受注できる出口が公共調達によって示されることで、区内企業全体の競争力が底上げされると考えます。 行政の調達には高い安定性と質が求められますが、本区にはSICという強力な育成と選別のフィルターがあります。SICのプロジェクトを通じて有用性が確認され、地場企業や大学との共創によって磨かれた質の高い案件に対象を絞ることで、調達に伴うリスクを最小限に抑えつつ、行政課題を高度に解決するソリューションを安心・確実に導入することが可能になります。 区がSICを通じて支援した成果が、公共調達として行政サービスの向上に直結し、さらに区が最初の顧客となってお墨付きを与えることで、この企業や連携体は区外へと販路を広げ、将来的な税収増や雇用創出として区に還元される投資の自己完結の仕組みが完成いたします。 社会的雇用の確保という福祉の視点と新旧技術の融合という産業アップデートの視点、この二つを公共調達改革の両輪として走らせることで、墨田区は持続可能で強固な地域経済を築くことができると確信いたします。 そこで区長に伺います。 1点目、シルバー人材センターや区内の障害者就労施設等への優先発注を可能とするファースト・ルック制度の構築など、福祉的・社会的雇用の創出を最優先する発注プロセスの仕組みづくりについて、区長の見解を求めます。 2点目、4号認定に基づく独自の公共調達制度について、認定実施要綱や審査会設置要綱の制定など、本格運用に向けた現在の具体的な考えと今後の見通しをお聞かせください。 3点目、プロトタイプ実証実験の成果や、区内中小企業、大学等との連携から生まれた新製品、新サービス、さらには私が提案したJVによる調達などについて、今後どのように審査・評価し、積極的に活用していく方針か、区長のご所見を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆5番(井上裕幾) 議長

〔5番 井上裕幾登壇〕

我が墨田区は、東京23区の中でも、ふるさと納税の寄付を集めるために早くから熱心に取り組んできました。魅力的な返礼品を見つけ出し、本区の魅力を全国に発信してきた職員の皆様のこれまでのご努力は、目に見える成果となって現れており、高く評価するものです。 しかし、全国の自治体との競争は年々激しくなっています。今のやり方を続けているだけでは、区から出ていってしまう税金を止めることや、新しい財源を確保することには、いずれも限界が来てしまいます。だからこそ私は、これまでの成功を土台にして、ふるさと納税の仕組みをもう一歩先へ進め、区内の産業を元気にしながら寄付の額も大きく増やす、次なる成長戦略が必要だと考えています。 現在、区内の中小企業や商店街は物価の高騰や深刻な人手不足、地価や原材料の変動、そして生産設備の老朽化という複合的な課題に直面しています。区が今行っている補助金制度は、多くの中小企業の営業を支えるためにこれからも絶対に必要です。しかし、今の補助金は一部補助であり、上限もあるため、大型の設備投資や主力機器の大規模な更新を行うには、お店や工場の負担が大き過ぎて、なかなか一歩を踏み出せないという現実があります。 そこで提案したいのが、大阪府泉佐野市などで大きな成果を上げているクラウドファンディングを活用した新たなふるさと納税の仕組みです。これまでのふるさと納税は、既にあるものを返礼品として送るのが当たり前でした。しかしこの新しい仕組みは違います。物を作る段階から、インターネットを通じて全国から寄付を募るクラウドファンディングを使い、全国の応援してくれる人たちと一緒に製品を生み出す仕組みです。 具体的には、区内の事業者が、こんな新しい機械を入れたい、新しい商品を作りたいというプロジェクトを立ち上げ、ふるさと納税として全国に公開します。それに共感した全国の人たちから寄付が集まったら、その集まったお金をそのまま原資にして、区が事業者に最大10分の10の全額補助を行うというものです。この仕組みの最大の利点は、区のお金、つまり一般財源を使わずに全国から応援資金を呼び込んで、区内産業へダイレクトに大型投資ができる点にあります。 この新しい仕組みを墨田区で導入するに当たっては、その役割を、「守り」と「攻め」の二つの使い方に明確に切り分けて活用すべきだと提案いたします。 まず「守り」の使い方としては、今ある人気返礼品をこれからも作り続けるための設備更新支援です。長年愛されてきた区内のすばらしい製品であっても、これを作っている機械が古くなり壊れてしまえば、もう返礼品として送ることもできず、寄付も減ってしまいます。そうした企業のピンチを、区の財源負担がないこの仕組みで救い出すことにより、地域産業の基礎を守り、安定した生産供給体制を維持することができます。 一方で、本区の未来を切り開く「攻め」の使い方において、大綱1点目でも議論いたしましたSICとの連携、そして区内の中小企業と大学や学校をはじめとする、教育機関との産学官連携から生まれる次世代プロジェクトが極めて強力な武器となります。SICのプロトタイプ実証実験などを通じて有用性が確認されたプロジェクトや新規企業の共創、さらには地場産業と区内の学校・大学が連携して生み出した新しいビジネスや製品のアイデアを、いざ社会実装・量産化させようとする段階で、この全額補助の仕組みと組み合わせるのです。 例えば、区内企業が学校現場の声を聞いて開発した新しい教育教材や、学生の若いアイデアを地場の高い技術力で形にした製品などをストーリーとともに全国へ発信し、応援の寄付を募ります。これにより、地域から生まれる革新的な新商品や新サービスが区の負担なしに次々と製品化され、実事業として自立していくスピードが飛躍的に向上します。これまでになかった魅力的な新規返礼品や体験型サービスが次々と生まれることで、全国の新たな寄付者層を開拓し、本区のふるさと納税額を格段に押し上げることが可能になります。 このようにして生まれた製品やサービスは、そのまま墨田区の新しい看板返礼品となり、将来的には「すみだモダン」への展開といったブランド価値の向上にもつながっていきますが、まずは目に見える形での寄付額の大幅なアップと区内企業の直接的な活性化を主軸として、この循環を力強く回していくことが肝要です。 設備投資や新商品開発によって事業者の生産性や売上げが向上すれば、中長期的に見て本区の区税の増収や地域での新しい雇用創出へ直結することは言うまでもありません。実務的な課題や事業頓挫時の代替返礼品のルールの事前設定などリスクへの備えを怠らないことは当然ですが、これまでの本区のふるさと納税の実績とノウハウがあれば、十分にコントロール可能であると確信しています。 大綱1点目で述べた公共調達という行政からのアプローチと、新たなふるさと納税という全国からの共感を呼び込むアプローチを両輪で走らせることで、本区の全産業の活性化は確実に次のステージへと進みます。 そこで区長に伺います。 これまでのふるさと納税の取組を更にもう一歩進め、区の財政負担なしに産業活性化と寄付額アップを同時に実現する、泉佐野市などの事例にあるようなクラウドファンディング型の仕組みについて、本区の新たな産業振興策、またSICや区内学校等との連携から生まれた成果の社会実装を支えるツールとして導入を検討すべきと考えますが、区長のご所見と今後の方向性についてお聞かせください。 以上で、質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○議長(坂井ユカコ) 7番、大門しろう議員

◆7番(大門しろう) 議長、7番

〔7番 大門しろう登壇〕(拍手)

1点目は、本区が進める「こどもまんなか社会」の実現、そして将来を担う子どもたちへの人への投資という観点から、スポーツ、文化・芸術活動に取り組む子どもたちへの支援について質問いたします。 令和7年4月より施行された墨田区こどもでは、その前文において「笑顔あふれる、こどもの最善の利益を優先するまちすみだ」の実現を掲げるとともに、こどもたちが夢や希望を持ち、自らの意思で挑戦しながら成長していくことの重要性が示されております。また、同条例第14条において、区には多様な学びや体験の機会を確保する責務があることも明記されております。 私は、この条例の本質は、単にこどもの権利を守るということにとどまらず、子どもたち一人ひとりの可能性や挑戦を地域社会全体で支えていくことにあると考えております。本区においても近年、スポーツ分野では、関東大会や全国大会へ出場する選手や団体が増えてきているものと認識しております。また、吹奏楽、合唱、美術、ダンス、伝統文化など文化・芸術分野においても、全国規模の大会やコンクール等で活躍する子どもたちが数多く存在しております。こうした成果は、本人の努力はもちろん、保護者、指導者、学校、地域団体など多くの支えによって成り立っているものであり、本区にとっても大きな誇りであります。 また本区では、その活躍に対して区長表敬訪問などを実施し、努力と成果を顕彰しております。しかしながら、その一方で、全国規模の大会やコンクールへ出場する際には、多額の遠征費、宿泊費、参加費、用具費等が必要となり、その負担の多くを家庭が担っているのが現状であります。特に子どもたちの活動が高度化・広域化する中で、その負担は年々大きくなっております。全国大会ともなれば、交通費や宿泊費だけでも相当な額となり、複数日程となるケースも少なくありません。さらに、スポーツであれば用具やユニフォーム、文化・芸術分野であれば楽器運搬費や出演費等も発生するなど、保護者負担は決して小さくありません。 その結果、家庭の経済状況によっては、せっかく努力を重ねて勝ち取った挑戦の機会であっても、参加を断念せざるを得ないケースがあるとも伺っております。私は、この状況を単なる家庭の問題として片づけるべきではないと考えます。墨田区こども条例では、全てのこどもについて教育を受ける機会が平等に与えられること、そして、多様な学びや体験の機会を確保することが基本理念として掲げられております。 私は、スポーツや文化・芸術活動における全国大会等への挑戦は、まさに子どもたちにとっての多様な学びと体験であり、学校教育だけでは得ることのできない大きな成長の機会であると考えております。他者と競い合う経験、努力が結果につながる経験、失敗を乗り越える経験、地域代表としての責任感、仲間と協力する経験、こうした体験は、子どもたちの人格形成や自己肯定感の醸成に極めて大きな意味を持つものであります。そして、それは将来的に本区を支える人材育成にもつながっていくものと考えます。 現在、本区にはスポーツ振興事業補助金などの制度がありますが、その多くは団体や事業への支援であり、実際に大会へ出場する個人への直接支援という観点では限定的であります。また、文化・芸術分野においても、活動団体への支援はあるものの、全国規模の大会やコンクールへ挑戦する子どもたち個人を直接後押しする制度は十分とは言えない状況であります。 他自治体の事例を調査いたしますと、スポーツ分野では、葛飾区が関東大会や全国大会へ出場する個人及び団体に対して助成制度を設けております。しかしながら、このように個人にまで着目した制度は全国的にも決して多くはありません。しかし私は、だからこそ本区において検討する意義があると考えております。 本区は23区の中でも面積が小さく、土地利用にも制約がある自治体であります。そのため、大規模なスポーツ施設や文化施設を次々と整備していくことには、財政面、空間面の両面から一定の限界があります。もちろん、これまでも訴えているとおり既存施設の充実や環境整備は重要であります。しかし、本区が今後更に力を入れていくべきなのは、ハード中心の施策だけではなく人への投資ではないでしょうか。限られた条件の中でも努力を重ね、夢に向かって挑戦している子どもたちは確実に育っています。スポーツや文化・芸術活動を通じ、自ら目標を定め、努力を積み重ね、地域や学校の代表として全国へ挑戦していく子どもたちは、本区にとって極めて重要な人的資産、宝であります。私は、こうした子どもたちへの支援こそが、これからの墨田区に必要な政策であると考えます。 また、本区スポーツ推進計画では、スポーツを支える人・団体が活躍できる場づくりを掲げております。この理念を実現するためには、団体支援だけでなく、実際に努力を重ねている個人にも目を向けていく必要があると考えます。さらに、こども条例では、区がこどもの最善の利益を優先し、地域社会全体でこどもの育ちを支えることが示されております。全国大会やコンクールへの挑戦を支えることは、まさにその理念を具体化する施策であり、こどもまんなか社会を実感できる取組になると考えております。 そこで区長へ質問いたします。 本区において、18歳以下の子どもを対象に、スポーツ、文化・芸術等の分野において関東大会、全国大会等へ出場する個人及び団体に対し、遠征費等の一部を助成する制度を創設すべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。 本制度は単なる補助制度ではなく、子どもたちの挑戦を地域全体で支える仕組みとして大きな意義を持つものと考えます。対象を18歳以下とすることで、子ども施策としての位置付けを明確にするとともに、財政負担の適正化も図ることができるものと考えます。さらに、制度設計に当たっては、対象大会の基準や助成額、個人と団体の取扱いなど、公平性と透明性の確保も重要であります。これらを踏まえ、制度設計の方向性についてどのように考えているのか、併せてお伺いいたします。 結びに、これからの行政には施設を整える行政だけでなく、挑戦する人を支える行政が求められていると考えます。子どもたちが努力を重ね、自らの夢に向かって挑戦する姿は、本区にとって大きな財産であります。その挑戦を地域全体で支え、未来につなげていくことこそ、基本構想で掲げる「人がつながり夢をカタチに」を具現化する政策ではないでしょうか。 子どもたちの挑戦を後押しする新たな支援制度の創設を強く求め、この質問を終わります。

〔区長 山本亨登壇〕

◆7番(大門しろう) 議長

〔7番 大門しろう登壇〕

まず、現状について申し上げます。マイナンバーカードは、デジタル社会の基盤として急速に普及が進んでおります。デジタル庁のマイナンバーカードの普及と利活用に関するダッシュボードによれば、2026年4月末時点で人口の82.9%が保有しており、今や多くの国民が保有する社会インフラとなっております。 本区においても、マイナンバーカードの普及は着実に進んでおります。2026年4月末時点の保有率は全国平均と同水準となっており、区ウェブサイトでも、マイナンバーカードを利用した住民票の写し等のコンビニ交付サービスや電子申請など、様々なサービスが案内され、既に区民生活の中に深く浸透していることがうかがえます。このように、マイナンバーカードは行政DXを推進するための重要な基盤として位置付けられ、今後、行政手続のオンライン化や「来なくてもよい窓口」を進めていく上で、マイナンバーカードの重要性は更に高まっていくものと考えます。 一方で、マイナンバーカードは取得して終わりではありません。電子証明書は5年ごと、カード本体は10年ごとに更新が必要となります。制度開始初期に取得した方々の更新時期が今後一斉に到来する、いわゆる更新ラッシュが目前に迫っており、本区においても今後、相当数の更新手続が発生することが見込まれています。 ここで大きな課題となるのが、更新手続に伴う区民負担であります。現行制度では、更新手続は原則として区役所や出張所などに来庁し、対面で行う必要があります。しかし、平日日中に時間を確保することが難しい現役世代や子育て世代にとって、来庁そのものが大きな負担となっているものと推測されます。仕事を休む必要が生じるケースや、家庭の予定調整が必要となるケースも少なくありません。また、窓口の混雑や待ち時間の問題もあります。本区ホームページにおいても、窓口の混雑状況をリアルタイムで確認できる案内や事前予約の推奨が行われており、マイナンバーカード関連手続の窓口負担が一定程度存在していることがうかがえます。 今後、更新対象者が更に増加すれば窓口負担の増加は避けられず、行政側にとっても対応体制の維持が課題となることが想定されます。さらに、本区では出張所機能の再編が進められておりますが、こうした中にあっても、区民サービスの利便性を維持・向上していくことは極めて重要であります。そのためには、既存窓口に加え、地域に身近な施設を活用した新たな行政サービスの在り方について検討していく必要があると考えます。 こうした課題に対し、他自治体では先進的な取組が進められています。例えば、世田谷区では郵便局を活用し、マイナンバーカードの交付や更新関連業務の一部を担う取組が進められております。従来の電子証明書更新に加え、カードの引渡しなども対象を広げている点が特徴であります。また、品川区では、郵便局において電子証明書の更新や暗証番号の初期化が可能となっており、窓口混雑の緩和と区民利便性の向上につながっています。さらに、北海道旭川市などにおいても同様の取組が展開されており、郵便局という地域密着型インフラを活用した行政サービスの分散化が進められています。 これらの取組は、地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律に基づき実施されているものであります。同法では、住民票の写しの交付など一定の行政事務を郵便局に委託できる仕組みが整備されており、マイナンバーカード関連業務においても、この法的枠組みの中で運用されているものと認識しております。また、国においても、郵便局を活用したマイナンバーカード関連業務を推進するため、総務省による郵便局におけるマイナンバーカード利活用推進事業が実施されております。その中では、郵便局への端末設置を含むモデル事業への支援も行われており、国としても、郵便局を活用した行政サービスの拡充を後押ししているものと考えます。 郵便局は区内各所に存在し、区民にとって身近で利用しやすい施設であります。区内には土曜日も利用可能な基幹郵便局も存在し、区民の時間的制約を緩和できる可能性があります。また、郵便局は、地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律に基づき、住民票の写しや戸籍関係証明書、印鑑登録証明書などの公的サービスを取り扱ってきた実績があります。近年では、他自治体においてもマイナンバーカード関連業務にも活用されています。こうした点からも、信頼性や実務能力の面で一定の評価ができるものと考えます。 マイナンバーカードの更新業務は、今後ますます件数が増加していくことが想定されます。だからこそ、従来どおり区役所等の窓口だけで対応するのではなく、地域インフラを活用しながら、区民にとってより身近で利用しやすい体制を整えていく必要があるのではないでしょうか。 そこで区長へお伺いいたします。 第1に、本区におけるマイナンバーカードの普及状況及び今後の更新対象者の見込みについて、どのように認識しているのか。また、更新需要の増加に対し、現行の窓口体制で十分に対応可能と考えているのか、併せて見解を伺います。 第2に、マイナンバーカードの更新手続における窓口の待ち時間や混雑状況について、現状どのような課題があると認識しているのか、区民負担の観点も含めて伺います。 第3に、世田谷区や品川区、北海道旭川市などにおける郵便局を活用したマイナンバーカード関連業務について、本区としてどのように評価しているのか、見解を伺います。 第4に、地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律に基づき、本区においても郵便局等を活用した更新業務の分散化を図るべきと考えますが、導入に向けた検討の可能性及び「来なくてもよい窓口」の実現に向けた今後の方向性について、区長のご所見をお伺いいたします。 結びに、マイナンバーカードは区民サービス向上と行政の効率化を両立させるための重要な基盤であります。しかし、その更新手続が区民にとって大きな負担となれば、本来の目的を十分に果たすことはできません。更新を含め、誰もが無理なく利用できる環境を整備していくことが重要であります。郵便局という既存の社会インフラを活用することは、新たな施設整備を伴わず、区民サービスの向上と行政効率化を両立できる有効な手段の一つであると考えます。 区民の視点に立った柔軟かつ実効性ある取組を求め、私からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○副議長(高橋正利) 29番、加納進議員

◆29番(加納進) 議長、29番

〔29番 加納進登壇〕(拍手)

初めに、遺贈寄付の普及促進について伺います。 近年、人生の最終段階を見据え、自らの財産をどのように社会へ生かすべきか考える方が増えています。その中で注目されているのが遺贈寄付です。遺贈寄付とは、遺言や信託などを活用し、自身の財産の全部又は一部を自治体や公益団体などへ寄付する仕組みであり、社会貢献の新たな選択肢として広がりを見せています。 しかし、一般社団法人日本承継寄付協会が2024年9月に公表した「遺贈寄付白書」によると、50歳代から70歳代までの遺贈寄付の認知度が65.3%なのに対し、実際に遺言書の準備をしている人は2.2%と、ごく僅かです。その背景には、手続や相談先が分かりにくいこと、寄付は高額でなければできないという誤解、さらに寄付金の使途が見えにくいことなどがあるとされています。 また、単身高齢者の増加に伴い、相続人がいない、あるいは親族と疎遠な方も増え、自らの財産の行き先について悩む方も少なくありません。最高裁判所の司法統計によれば、相続人不存在により国庫へ帰属する財産額は近年大幅に増加しており、10年前と比較して約3倍の規模となっています。本来であれば、個人の意思に基づき、地域社会や公益活動に活用できた財産が十分に生かされていないとも考えられます。 また、身寄りのいない方の死亡時の火葬対応などに係る自治体の人的・財政的負担も、今後増加していくことが懸念されます。人生100年時代と言われ、終活への関心が高まる中、自らの財産の活用方法について考える機会を提供し、遺贈寄付への理解を深めていくことは重要です。 そこでまず、民間団体や金融機関等との連携について伺います。 現在、本区では社会福祉協議会が遺言や相続と併せて遺贈寄付の相談にも対応していますが、近年は、自治体が民間団体や金融機関等と協定を締結し、相談体制の充実や普及啓発を進める事例が増えています。例えば静岡県掛川市では、一般社団法人日本承継寄付協会及び市内金融機関との三者連携を通じ、それぞれの役割を明確化した上で、市民への周知や相談支援を実施しています。 本区においても、こうした先進事例を参考に、民間団体や金融機関等との協定締結を含めた普及促進策を検討すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第2に、遺贈寄付に関する区民向けの人材育成事業について伺います。 埼玉県草加市では、弁護士や司法書士等の相続や遺贈の専門家との連携に加え、市民が遺贈寄付の意義や仕組みを理解し、市民の相談に寄り添い、アドバイスできる人材を地域内で育成する承継寄付サポーターを養成しています。遺贈寄付の普及には、行政による広報だけではなく、地域の中で相談や助言ができる人材の存在も重要です。本区においても、こうした区民向けの人材育成事業を実施するべきと考えますが、区長の見解をお聞きします。 この質問の最後に、新たな寄付文化醸成の取組について伺います。 文京区では昨年12月から、全国初となるふるさと納税を活用した遺贈寄附文化醸成事業を開始しました。これは、遺贈寄付文化の醸成を図ることを目的に、ふるさと納税制度を活用し遺贈寄付文化の普及に取り組む団体に対し助成を行う仕組みです。 具体的には、寄付金額の7割を区と協定を締結した遺贈寄付文化醸成団体に補助し、残り3割のうち、経費を差し引いた分を区への寄付として活用するものです。全国から寄付を募ることができる点は大きなメリットですが、現在、寄附文化醸成団体が1団体であること、返礼品はないものの、手数料その他の経費がどの程度か公開されておらず、制度運営上の課題や検証すべき点があるので、直ちに導入を検討するよう申し上げるものではありませんが、返礼品に依存しない新たな寄付獲得の手法として注目に値すると思います。 この事例も含め、アンテナを高く張って先進事例を調査し、必要に応じ新たな施策を講じるよう求めるものです。区長のご所見を伺います。 大綱2点目に、地域課題解決に向けた都営住宅空き店舗の活用と地域共生型拠点整備について伺います。 区内には、高齢化率が高く、地域コミュニティの希薄化や高齢者の孤立防止が重要な課題となっている地域があります。また、孤立の問題は高齢者に限ったものではありません。若年層においても生活困窮や社会的孤立、ひきこもりなどの課題が顕在化しており、安心して過ごせる居場所や相談できる場の必要性が高まっています。 本区では、地域福祉の推進に向けてプラットフォーム事業を区内6か所で展開し、地域のつながりづくりや相談支援の充実に取り組んでいます。こうした取組は重要であり、評価するものです。一方で、地域からは都営住宅の空き店舗を高齢者の見守りや地域交流、若年層の居場所づくりなど、地域課題の解決に資する拠点として積極的に活用してほしいとの声も寄せられています。東京都に確認したところ、公的機関が関与し公益性が認められる取組であれば、活用の可能性があるとの見解が示されております。 しかしながら区においては、行政財産としての取扱いや公平性の確保などの観点から、現時点では統一的な方針が定まっておらず、個別の案件ごとに慎重な対応が必要との説明を受けました。現行の枠組みが未整備のままでは、実現に向けた具体的な展開は困難であると考えます。 そこでまず、都営住宅の空き店舗の実態調査と地域ニーズの把握について伺います。 都営住宅の空き店舗については、権利関係や契約条件等により、実際には活用が困難なケースもあり得ると承知していますが、地域ではその状況が見えにくいことから、なぜ長期間活用されていないのか、地域のために活用できないのかとの切実な声が寄せられています。こうした状況を踏まえると、個別対応にとどまらず、区として実態調査を行うべきと思います。 そこで、区内の都営住宅空き店舗について、長期未利用店舗の状況及び利活用可能な区画数などについて全体像を把握する必要があると考えますが、区長の見解を伺います。 また、都営住宅の空き店舗は東京都の所有であり、空き店舗の状況や契約関係等の詳細な把握には東京都への照会が不可欠であります。東京都と協力して実態把握に努めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。あわせて、地域の課題解決に向けた地域住民や自治会、福祉団体等のニーズ調査についても的確につかんでいく必要があると考えますが、併せて区長のご所見を伺います。 第2に、都営住宅の空き店舗を活用した地域共生交流拠点について伺います。 地域の実情に応じた多様な取組として、高齢者の孤立防止や見守り機能、サロン、配食拠点、多世代交流の場、地域ボランティア活動拠点など、様々な活用が考えられます。また、他自治体では、都営住宅の空き物件を活用し、地域交流や多世代支援に取り組む事例も展開されております。 本区においても、地域の実情に応じ、姉妹都市や友好都市などの物産販売なども含め、買物支援や地域交流機能を組み合わせた多様な活用を検討するとともに、東京都の補助制度も有効に生かし、高齢者の見守りや居場所づくり、多世代交流の推進につなげるべきと考えます。 例えば、高齢者の地域見守り拠点整備促進事業、TOKYO長寿ふれあい食堂推進事業、高齢者施策推進区市町村包括補助事業など、東京都の制度を活用しながら地域共生型拠点の整備を進めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第3に、地域課題解決に向けた空き店舗活用制度と東京都との連携について伺います。 地域ニーズと地域資源を適切に結び付けるため、まずはモデル事業を実施し、その効果を検証するなど実効性のある取組を進めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 また、東京都では白髭団地において、舞台芸術分野の創作活動スペースである「START Box白鬚」が開設されるなど、空き空間を利用した新たな地域拠点の事例が展開され、従来活用されていなかった場所ににぎわいが生まれるなどの効果も見られています。こうした取組は東京都の事業として実施されているものでありますが、効果のある先行事例として本区でも大いに参考となるものです。空き店舗活用を単なる施設利用にとどめず、地域共生社会の実現に資する重要な施策として位置付け、区と東京都がより主体的に連携し、実現に向けた取組を強化すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 大綱3点目は、高齢者等の移動支援の充実について質問いたします。 近年、タクシー配車アプリが急速に普及していますが、高齢者からは、スマホを持っていない、アプリの操作が難しい、電話をしても配車を断られた、雨の日に病院へ行くのが大変、タクシー料金が高く利用を控えているなど多くの声が寄せられております。また、バス停まで歩くことができない、病院の帰りに疲れてしまい長距離を歩けない、シルバーカーを利用しているためバスの乗降が不安、猛暑日や悪天候の日は外出を控えざるを得ないといった切実な声もいただいております。 移動そのものに困難を抱える方にとって、移動手段の確保は単なる交通政策ではなく、健康づくりや介護予防、さらには地域社会とのつながりを維持するための重要な課題となっています。特に高齢者や移動支援を必要とする方ほどデジタル機器への対応や移動費負担が大きな課題となり、移動格差が生じている状況にあります。 外出機会が減少することは、閉じ籠もりやフレイルの進行、社会的孤立にもつながりかねません。誰もが必要なときに安心して移動できる環境を整備することは、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるためにも重要であり、今後更に取組を進める必要があると考えます。 そこで、これらのことを踏まえ質問いたします。 まず1点目として、今後更に高齢化が進展する中で、高齢者の中には、通院や買物などの日常生活において移動に困難を抱える方が増えることが予想されます。タクシーアプリの普及に伴い、デジタルデバイドの課題や経済的負担など、多くの高齢者が移動に関する課題を抱えていることについて区長のご認識を伺います。 第2に、デジタルデバイドの解消という観点から、スマートフォンやアプリの利用が困難な高齢者等がデジタル化の進展から取り残されることのないよう、タクシー配車利用に対する支援について伺います。 足立区では、地域限定ではありますが「足タク」を導入し、スマートフォンアプリだけでなく電話予約にも対応することで、高齢者でも利用しやすい仕組みを整えております。本区においても、タクシー事業者との連携を図りながら、電話による予約や配車サポートなど、アプリを利用できない高齢者等への支援を実施すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第3に、地域公共交通計画を踏まえた施策として、地域の実情に応じた移動手段の確保に向けた乗合交通やデマンド交通について伺います。 この計画では、移動に困難を抱える区民への対応が課題として挙げられています。2023年に実施した区民アンケートでは、約8割の区民が日常の外出に不便を感じておらず、本区の交通利便性の高さがうかがえます。一方で、80歳以上では約2割の方が「最寄りのバス停まで歩いていきバスを待つことができない」と回答しており、高齢化に伴い移動に困難を抱える方が一存在していることが明らかとなっており、今後、区としての対応が求められています。 渋谷区では、AIを活用した乗合タクシー事業の導入を予定しており、地域の実情に応じた新たな移動手段の確保が進められています。本区においてはグリーンスローモビリティの実証運行も進められておりますが、並行して、バス停が遠い地域や高齢化率の高い地域などを対象に乗合交通やデマンド交通の導入についても検討を進めるべきと考えますが、区長のご所見を伺います。 第4に、既存資源を最大限活用する観点から、ハンディキャブの活用について伺います。 これまでとして、ハンディキャブの稼働率向上や対象者の考え方などについて質疑させていただきました。法令により、長距離歩行が困難な方やバス停までの移動が難しい方など、車椅子を利用していなくても移動に大きな困難を抱える方がおられます。そこで、ハンディキャブの利用対象について、現在は主に車椅子利用者等が対象となっておりますが、こうした交通弱者である高齢者等が利用できるよう、限られた台数の中で運用が可能な限り、対象者の見直しや拡充を検討してはいかがでしょうか。区長のご所見を伺います。 この質問の最後に、真に支援が必要な方への外出支援策として、重層的な移動支援の仕組みとなるタクシー利用補助について伺います。 本区が実施する障害者へのタクシー券助成やシルバーパス購入費助成は高く評価しておりますが、介護度が高く通院等でタクシー利用が不可欠な方にとっては、依然として大きな負担となっております。先ほど質問した移動環境の整備が進められたとしても、なおタクシーによる移動を必要とする高齢者は一定数存在すると考えます。 渋谷区では、高齢者や妊婦、子育て世代などを対象とした移動支援施策も進められております。本区においても、誰一人取り残さない地域社会の実現に向け、介護度や身体状況など一定の要件を設けた上で、真に支援が必要な高齢者を対象としたタクシーチケット補助などの導入について検討してはいかがでしょうか、区長のご所見を伺います。 以上で、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

午後2時13分休憩 ----------------------------------- 午後2時30分再開

を続けます。 31番、井上ノエミ議員

◆31番(井上ノエミ) 議長、31番

〔31番 井上ノエミ登壇〕(拍手)

障害者のグループホーム等について、山本区長に伺います。 まず、八広に開設予定の重度身体障害者向けグループホームについて伺います。 イラン戦争の影響もあり、一般の建設現場では断熱材の不足やその他の建築資材の搬入の遅れなどがあるようです。オープンは秋ですのでまだ時間はありますが、グループホームの開設は予定どおりでしょうか。予定どおりできる見通しかどうか伺います。 次に、このグループホームで働く看護師や介護士などの人材確保について伺います。 人材確保についてはどのような状況なのか伺います。 最後に、この施設の定員は10人程度で、今回募集した際の応募者は相当多いと聞いています。江東区では塩浜に45人定員の施設入所支援を行う施設を新設しました。墨田区でも、このような施設のニーズは大変高いと思います。また、区民からは同じような施設を造ってもらいたいという要望があります。山本区長のご見解を伺います。 次に、交通安全対策について山本区長に伺います。 まず、先月、墨田区は交通事故防止への継続的な取組が評価され、令和7年首都交通対策協議会会長表を受賞しました。本所と向島交通安全協会も共に受賞していますが、区長をはじめ関係者の皆様の日頃の交通安全に対する活動に敬意を表したいと思います。 さて、令和3年度から開始された第10次墨田区交通安全計画ですが、昨年終了して今年から新しい計画になるわけです。私は山本区政の下で交通安全対策は大きく前進したと高く評価しています。警視庁の交通事故マップを見ても、以前は墨田区の多くの地域が赤い色でした。つまり事故が起こった場所が多かった。しかし、今年のマップを見ると赤い部分は錦糸町駅周辺など、ごく一部の場所です。以前に比べてカーブミラーや交通標識も増えて、事故対策も進んでいると思います。実際、平成28年から令和2年までの5年間に事故件数は約28%減っています。 また、区内では子どもの死亡事故もありません。ただ、事故の割合を見ると40%が自転車の事故です。したがって、自転車の交通事故対策を徹底する必要があります。是非、第11次の交通安全5か年計画では徹底的な対策を取っていただきたいと思います。 そこで伺いますが、大横川親水公園には自転車の走行について注意する表示があります。これまでに自転車の人身事故があったのか伺います。 また、区民に対して交通事故の情報を広く公開することによって区民の安全意識が向上すると思いますが、現在はどのようにやっているのか伺います。 また、区内には堤通公園内に交通公園があります。この交通公園の利用状況についても伺います。 また、本所地域にも交通公園を設置してほしいという区民の声かありますが、区長のご見解を伺います。 次に、区民の健康増進のための活動について伺います。 健康の維持や増進のためには運動が大変重要なことは言うまでもありません。最近では、がん予防のためにも運動が役立つという研究もあります。墨田区は高齢者の健康寿命のための健康寿命UP大作戦をこれまで実施してきました。令和6年度に実施した健康に関する区民アンケート調査の結果では、50歳代、60歳代で70%の区民が運動習慣がないと回答しています。また、すみだ健康づくり総合計画でも、区民の70%が運動習慣がないことを指摘しています。山本区長はこの数字をどのように考えているのか伺います。 また、少なくとも50%の区民が定期的に運動するような目標を設定して、今後、墨田区としても取り組んでいく必要があると思いますが、山本区長のご見解を伺います。 また、墨田区は多くの運動プログラムを実施しています。もしこれらのプログラムが実際に区民の健康増進に本当に役立つという効果が証明されれば、より多くの区民が積極的に参加するようになると考えます。その意味で、科学的に効果を証明する研究を実施する計画はあるのか伺います。 最後に、墨田区基本計画案にある第二体育館整備事業について伺います。 この計画では約63億円をかけて新しい総合体育館を整備する計画です。スポーツ振興は大変重要な課題だと思いますが、最近は区内の各地に民間のスポーツ施設と、特にフィットネスジムが大変増えています。例えば、大手ではチョコザップは区内に13店舗あり、月額2,980円で使い放題です。24時間いつでも使えるので、若い方に大変人気があります。また、エニタイムフィットネスは区内に6店舗で、月額8,580円です。それ以外にも中小事業者のジムもあり、区内の電車の駅周辺にはほとんど民間ジムが開業しています。インターネット上に掲載しているジムの数は全部で90店舗を超えるようです。これには接骨院が経営している小規模なジムも含まれていると思います。 また、それぞれのジムは利用者のニーズに合うような様々な工夫がされています。女性専用のジムもありますし、プライベートな個室でトレーニングを行えるジムもあります。このように見ると区がジム施設を造っても、料金的にも利便性でも、とても競争できないと思います。 また、区の施設を造ることが民業圧迫になっても困ります。区の体育館は民間が提供できない施設を造っていただきたいと思います。どのように考えているのか伺います。 以上で、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

○議長(坂井ユカコ) 22番、村本ひろや議員

◆22番(村本ひろや) 議長、22番

〔22番 村本ひろや登壇〕(拍手)

質問の第1は、異常な酷暑、猛暑から区民を守るための対策についてです。 初めに、エアコンの設置や適切な使用を図るための区民への啓発、働き掛け、支援についてです。 今年も異常な猛暑が長く続くとされ、40度を超える酷暑日が都内でも記録される可能性があります。熱中症などから区民の健康、命を守るためにも、エアコンを適切に使用していただくことが重要です。 本区では現在、墨田区住民税非課税世帯等エアコン購入費助成事業が実施されています。本事業については、我が党が繰り返し要求してきたものであり、実施について評価をしています。この助成が対象となる人たちに十分周知され、漏れなく活用していただくことが求められます。現在、本事業はどれだけ対象となる人に活用されているのか、漏れなく周知ができていると考えているのか伺います。助成の対象となる人で利用していない人がいれば、助成を利用していただき、エアコンが設置されるよう働き掛けるべきではありませんか。を求めます。 助成の申込み期限について、本年7月31日までとなっていますが、その設定でよいのでしょうか。例えば対象の人の家で8月、9月にエアコンが壊れて買い替えようとしても、助成が使えないということになってしまいます。そういった事態も想定して期限を延長すべきではありませんか。答弁を求めます。 また、電気代高騰の影響などもあり、エアコンがあっても使用を控えることが少なくありません。昨今の情勢の下で更なる電気代の値上げも考えられます。適切な使用を十分アナウンスするとともに、お金の心配なくエアコンを適切に使用してもらえるよう、電気代の補助を区として実施すべきと考えますが、区長の見解を伺います。 次に、高齢者、認知症の方、障害者などを酷暑、猛暑から守るための対策についてです。 高齢者は体温の調節機能が落ちてくるため、暑さを自覚しにくいとされています。そのため部屋の中が30度以上の高温であるにもかかわらず、エアコンを使用しないといったケースも多く、区内でも、それにより倒れてしまった高齢者が少なくありません。特に独居高齢者や認知症の方はそういったリスクが非常に高い状況です。 高齢者みまもり相談室ではリスクの高い高齢者を訪問し、エアコンの適切な使用を呼び掛けるなどの熱中症予防啓発を行っており、昨年5月から9月に延べ8,569件対応してきたと仄聞しています。こうした取組については評価しますが、認知症だと区が認識をしていない高齢者の方など、その取組から漏れている方もいらっしゃるのが実情です。今年は更に異常な猛暑、酷暑になることも予想されており、高齢者が命を落とす危険も高まります。熱中症予防啓発の対象を広げるなど、対策を強化すべきではありませんか。区長の答弁を求めます。 また、障害がある方についても、酷暑、猛暑から命や健康を守るために十分な配慮が求められます。さらに、障害の種類によっても配慮の仕方が異なり、きめ細かな対応が求められます。例えば身体障害で体を動かしにくい方は放熱しづらく、熱が籠もりやすいとされ、知的障害のある方は「暑い」「具合が悪い」などの訴えがうまくできないということも考えられます。こうした方が熱中症にならないよう、区としても十分な対応が求められます。 特に気を付けなければならないのが、自宅で独り暮らしをしている障害者の方です。区は、そういった方含め障害者を酷暑、猛暑から守るために特別な対策などは取られているのか。高齢者みまもり相談室がやっているような熱中症予防啓発を障害者対象にも行うべきと考えますが、区長の答弁を求めます。 次に、小・中学校における酷暑、猛暑対策についてです。 墨田区は、小・中学校の学校教室の断熱化について、学校改築などと併せて検討を進める方針ですが、現時点で十分な断熱化はほとんど進んでいない状況です。夏はあまりの猛暑でエアコンをつけても、教室はあまり涼しくならないという声が教育現場からも聞かれます。今年も深刻な猛暑、酷暑が予想されており、一刻も早い対策が求められます。エアコンをより性能のよいエアコンに替えていくなどの対応を区が検討していると伺っていますが、ほとんどの学校で、まだそういった対応もできていない状況です。緊急にでも取れる対応は取っていただき、夏も子どもたちが安心して学べる環境をつくっていくべきではありませんか。小・中学校の学校教室の断熱化については、大規模改修の時期を待つのではなく、早期に進めていくべきではありませんか。教育長の答弁を求めます。 学校プールについても、熱中症対策を早期に図ることが求められます。あまりの猛暑でプール授業を振り替えたり、夏季水泳が休みになったりする日が多く、子どもたちへの水泳の実施にも支障が出ている状況です。プールの熱中症対策として有効といえるのが、屋根などで日陰を多くつくることです。そのために取るべき手立ての一つが既存の日よけ用の屋根を改修して屋根を大きくすることです。あわせて、豊島区では日陰をつくる遮熱シートでプールとプールサイドを覆うことで学校プールの遮熱対策を図っており、この方法であれば安価で早く対策を講じることが可能です。 本区でも、子どもたちの水泳授業の確保のために、学校プールに日陰を多くつくるための対策を速やかに図るべきではありませんか。教育長の見解を伺います。 次に、樹冠被覆率の引上げを図ることについてです。 東京大学のある学術論文では、樹木の葉や枝が地面を覆っている割合、樹冠被覆率について2013年から2022年までの間で23区では9年間で2割減少しているとのことです。特に墨田区は23区でも樹冠被覆率が最低とされており、その責任は厳しく問われます。酷暑、猛暑を少しでも和らげるためにも樹冠被覆率を高めていくことは重要です。樹冠被覆率が高まれば、ヒートアイランド現象を抑えることができます。実際、医学誌「ランセット」には、樹冠被覆率を30%まで増やせば、暑さに起因する死亡率を約40%減らせるという研究結果も掲載されています。 さらに、樹木にはCO2を吸収する役割があり、気候変動対策としても有効です。墨田区は、これまで樹冠被覆率を高めるために努力をしてきたでしょうか。そもそも樹冠被覆率を指標として取り入れることを墨田区は拒否していますが、酷暑、猛暑、気候変動はますます深刻になっている中で、そういった姿勢も変えるべきです。区長は、樹冠被覆率を高める重要性についてはどのように認識をされているのか、樹冠被覆率を区の指標に加えるべきと考えますが、見解を伺います。 次に、気候変動対策を抜本的に強めることについてです。 異常な酷暑、猛暑の一番の要因が気候変動であることは言うまでもありません。気候変動を止めなければ酷暑、猛暑の日が更に増えていき、人の生活、生存そのものが脅かされる事態になってしまいます。 墨田区は、温室効果ガスの排出量削減の目標について、2030年度までに50%削減、2050年度までに実質ゼロとしていますが、現時点で直近に迫っている2030年度の目標達成の見通しが立っているとは言えません。現在の取組の延長線上ではない新たな取組が多く求められているのではないでしょうか。我が党は、区民の取組応援や啓発とともに、CO2の排出量が多い事業者の取組促進も求めてきました。 区はこの間、カーボンニュートラルのまちづくりや再生可能エネルギー電力の利用促進などで二つの企業と協定を締結していますが、そういった協定の締結を含め、CO2の排出量削減の取組促進を区内で大規模な事業所を持つ企業等に大きく広げていくべきです。 また、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指し、すみだ環境共創区民会議も開かれ、様々な取組もなされています。この枠組みを拡充し、区内事業者や会議に参加していない多様な団体、より多くの区民に参加を呼びかけていくことも、取組を一層推進していく上で重要ではないでしょうか。区長は、本区の気候変動対策について、今のままで十分であると考えているのか、抜本的に取組を強めるべきと考えますが、見解を伺います。 質問の第2は、民泊等に対する規制強化と区の対応についてです。 初めに、区内の民泊等の実態についてです。 区内の宿泊施設の数ですが、住宅宿泊事業法に基づく民泊が本年6月1日時点で約2,400件、旅館業法に基づく宿泊施設が約1,300件、合わせて約3,700件となっています。本年4月1日に、墨田区住宅宿泊事業の適正な運営に関する条例、旅館業法施行条例の一部を改正する条例が施行され、その影響で民泊等の増加のペースは落ちてきたものの、区内に民泊等が密集している状況はほとんど変わっていません。 区内の民泊等の実態については数の問題と併せて、地域ごとで異なる課題も見えてきます。区内でも浅草に近いマンションなどの集合住宅が集中している地域では、複数の建物が丸ごと1棟民泊になってしまい、地域コミュニティの形成に苦労が生じているという声も聞かれます。 また、区の北部の方では家が密集している中で周りにあった空き家が突然民泊となり、騒音がひどくなって安心して暮らせないという声も出されています。こうしたリアルな実態をつかみ、その実態に合わせた対策を取っていくことが必要です。区は専門職員による民泊等への定期的な巡回、監視指導等を行っているとのことですが、衛生監視の正規職員の数は9人です。その人数で約3,700件ある宿泊施設の巡回、監視指導等を十分に行うことができるのでしょうか。 区は、民泊等をめぐる様々な実態についてどのように把握をされ、課題解決を図ろうとされているのか、体制の強化も必要だと考えますが、区長の見解を伺います。 次に、既存の民泊等を含め、宿泊施設に管理人を常駐させることについてです。 管理人がいない民泊等では、どうしても宿泊客の迷惑行為などに目が行き届かなくなり、トラブルが起きやすくなります。また、トラブル発生後も管理人がいないことで対応が遅くなってしまい、トラブルの拡大を招くというケースも少なくありません。 逆に、管理人がいることで近隣の住民や町会などとも十分なコミュニケーションを図ることができ、トラブルの未然防止などだけでなく、良好な関係を継続的に築けるケースも少なくありません。実際、区内のある町会では、民泊の管理人と友好的な関係性を築くことができ、宿泊者を町会のイベントに招くということもされています。トラブル防止の点からも、宿泊客、観光客と住民の良好な関係性の構築という点からも、宿泊施設に管理人を常駐させることが非常に重要です。 しかし、現在、区内の宿泊施設の大多数に管理人が常駐されていない状態となっています。民泊等、区内にある全ての宿泊施設に管理人が常駐されるよう、規制の強化を含めて対応を図るべきではありませんか。区長の答弁を求めます。 次に、すみだ民泊総合窓口の相談対応の実情についてです。 本年4月1日に民泊に関する区民からの相談、違法民泊に関する通報、事業者からの相談を総合的に受け付けるためとして、すみだ民泊総合窓口が開設されました。本年4月には、すみだ民泊総合窓口、生活衛生課、苦情通報フォームに寄せられた民泊に関する苦情の件数が67件あったとお聞きしています。苦情に対して、区は事業者に指導を行うなどしているとのことで、そういった対応が早速図られていることについては評価いたします。 一方で、今後ますます観光客、宿泊客が増加する可能性があり、苦情も更に増えてくることが予想されます。1か月で既にこれだけの苦情がある中で、今の体制のままでは対応が追いつかないことも十分あり得ます。相談対応について体制の強化を図っていくべきと考えますが、区長の見解を伺います。 また、苦情の中で最も多いのが、民泊等から出されるごみをめぐるトラブルとお聞きしています。ごみの問題では事業者がルールを守らずに捨てているケース、宿泊客によるポイ捨て等の不適切なごみ出しなどが考えられます。ごみのトラブルを防いでいくには、事業者への指導やごみ捨てに関する宿泊客へのマナーの啓発が重要です。宿泊客に関しては、管理人が常駐していれば直接説明したり注意したりできますが、常駐していなければ宿泊客任せということになってしまいます。管理人が常駐していない民泊等が多数の今の状況では、今後もごみをめぐるトラブルが多い状況が続くと考えられます。 区は、民泊に関する苦情で最も多いごみ捨ての問題に関して、今後どういった対策を講じようとされているのか、区長の答弁を求めます。 次に、条例の効果検証と規制強化についてです。 4月1日以降に設置された民泊等については、管理人を常駐させなければ条例によって営業が規制されることとなりました。条例違反者については商号や名称、氏名、所在地等が公表されることとなっています。しかし、過料等の罰則は設けられていません。区民の方から「公表だけでどれだけの事業者がルールを守ってくれるのか」といった不安の声も出されています。 豊島区では独自の条例で非常に厳しい規制が設けられており、説明会や管理人の配置、トラブル対応などのルールのほか、本年12月16日からは、営業できる区域や期間についても厳しい制限が設けられ、区域や期間の制限に違反した場合には、過料も科せられることになっています。条例施行後の施設だけでなく、施行前にできた施設もそういった規制の対象となっています。 我が党は、本区でも規制条例がつくられたことについては評価しています。しかし、民泊等をめぐる課題解決にはまだ至っておらず、更なる規制強化が求められている状況です。今後は条例違反者への対応、営業区域や期間についての規制、条例施行前の既存の宿泊施設に対する規制について、現行の条例の効果検証とともに検討を進めていくべきです。 民泊が増加することで区内を歩く観光客も増え、それと比例してトラブルも増えていきます。排外主義を助長する要因にもなってしまっています。これ以上のトラブルを防止するためにも、規制強化のための条例改正を図っていくべきではありませんか。区長の明快な答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

○議長(坂井ユカコ) 23番、佐藤篤議員

◆23番(佐藤篤) 議長、23番

〔23番 佐藤篤登壇〕(拍手)

第1の質問は、区長の対外公務についてお伺いしたいと思います。 特にこの間、議長として区長と公務を一緒にいたしておりまして、外側から拝見して感じたことについて3点質問したいと思います。 まず、一つは都市外交について伺います。 先日の退任のごあいさつの中でも申し上げましたけれども、一昨年の区長の強力なリーダーシップの下、韓国ソウル特別市西大門区との友好都市関係締結20周年記念事業、大変成功裡に終わったと思っております。その返礼として昨年、隅田川花火大会へ同区の訪問団をお迎えできたということでございまして、これは両区の相互の信頼を深め、本区の魅力を国際的に発信する上で極めて有意義な都市外交であったと高く評価しております。 都市外交は、私たち墨田区の魅力の向上だけではなくて、日本の国威発揚のために一過性で終わらせてなるものではないと思っております。 やはり姉妹都市や友好都市との首長間での交流が大切だと思っておりまして、そこで、これを契機にシャトル外交を節目節目で継続するということと同時に、毎年行くわけにいきませんので、毎年のこととして定期的にオンラインを活用した機動的な意見交換の機会ということも行って、そういう友好関係を続けていくということが極めて大事じゃないかと思っております。こうした提案について、区長の見解をまず伺いたいと思います。 次に、青森県弘前市との関係について伺いたいと思います。 江戸時代、本区に津軽藩の屋敷が存在したという歴史的背景を前提に、弘前市と墨田区においては、そのほかにも桜や伝統工芸によるまちづくりと、こうした共通点もあるところであります。近年ですと亀沢地区で行われております北斎まつりでねぷた運行などを通じて、民間や行政の交流が積み重ねられてきました。先日、当時の坂井幹事長を筆頭とした自民党区議団も弘前市に伺わせていただきましたし、当時のはねだ地域産業都市委員長も、議会を代表して弘前市に伺っていただいたということもございます。 こうした積み重ねの中で、弘前市との正式な友好都市の締結に向けた関係性の構築を一段階上げて行っていくべきではないかという考えを新たにしたわけですけれども、区長のご見解を伺いたいと思います。 さらに、過去の議会において区長は「欧米諸都市との新たな連携・友好関係の樹立」ということについて前向きな姿勢を示されてきました。近年、私も議長会等を通じて意見を収集しておりますと、渋谷区や文京区、港区がフランス・パリ市内の各行政区との覚書の締結に至っているという現状にあります。 そこで、特に本区が交流を重ねてきましたフランス・パリ7区をはじめとする欧米諸都市との交渉について、現在の具体的な進捗状況、そして今後の見通しをお示しいただきたいと思います。これが1点目の質問です。 続いて2点目、区長の対外プレゼンスを向上させるための議会対応の在り方について提案をしたいと思います。 議長在任中に、ある区民の方がこうおっしゃっていました、「区長は365日働いているね」と。それに対して私はこう言いました。「区長は370日働いています」ということでございまして、それだけ区長の職務は激職であると、端から見ていても思いました。 その一方で、例年積み重ねられてきた、ある意味、前区政から積み重ねられてきた公務が増え続けているんじゃないかという側面も見ました。山本区長というお一人の限られた資源、大切な資源を有効に活用できるよう、山本区長におかれましては、いま一度、区長が担務すべき公務一般の整理をなされてはいかがでしょうか。 国においては、例えば国会対応を見ておりますと、大臣が国際交渉や重要な対外公務に専念できるよう国会法等の改正を行いまして、副大臣・大臣政務官制度というものを整備し、国会答弁の負担軽減、あるいは委員会出席の柔軟化を図ってきました。翻って本件においても、区長が例えば国の審議会や、あるいは特別区長会等の重要な公務において、より主導的な役割を果たしていただき、墨田区のプレゼンスを最大化させる仕組みが必要ではないかと考えるに至りました。そのためには区長のや委員会への出席の必要性をいま一度精査し、副区長もお二人になったわけですから、そうしたところをうまく分担していただいて、各部長への権限移譲も含めて、答弁の在り方等も柔軟に見直していく時期に入っているのではないかと考えております。 また、区長が出席すべき式典等についても課題があると思っております。いま一度整理をされてはと提案をいたすところです。例えば新年会にはご出席いただきますが、6月等に行われる定期総会、こちらにも今、区長がご出席いただいておりますが、例えば担当部長が出るとか、見ておりますと警察署や消防署はそのような運用になっているようです。そうした事例もございまして、区長がより広範な対外活動に注力できる環境をおつくりいただくために、区長が今思っていることを率直に聞かせていただきたいと思います。これが2点目の質問です。 続いて、3点目の質問です。競馬事業について伺います。 先日の予算特別委員会で甲斐まりこ委員からご質問いただいておりましたことにも少し関連してお話しいたしますが、近年、特別区競馬組合が主催する大井競馬場を中心とした競馬事業ですが、過去最高の売上げを記録しております。本区にとっても、この配分金は区民福祉の増進を図るための極めて貴重な自主財源となっております。しかしながら、この事実に対する区民の認知度はいま一つ、低いのではないかと思っております。財源としての恩恵を区民が実感し、この事業に親しみを持てるような、そんな取組をしてはいかがかと改めて提案をしたいと思います。 例えば区民の皆さんから競走馬の名前を公募してみたりとか、あるいは墨田区が一口馬主、あるいはそれに類する形で馬を保有してみるとか、それなりの費用は掛かりますけれども、そうしたことを行いながら区民理解を深め、夢のある特別区競馬事業を展開してはいかが、こんなことも議長会で話し合ったりしたんですけれども、是非墨田区長においては、そうしたこともご検討いただいてはいかがかと思っております。区長の見解を伺いたいと思います。 また、競馬事業の構造ですけれども、ハードウェアを東京都競馬株式会社が保有し、ソフトウェアである開催運営を競馬組合が担うという分担体制を取っております。しかし、近年個別の契約において、これらの関係性が曖昧になってきております。長期的かつ安定的な事業運営を確実にするために、両者間における基本協定書の締結を明確に求めるべきだと考えておりますが、区長の見解を求めます。 以上で、第1の質問を終わります。

〔区長 山本亨登壇〕

◆23番(佐藤篤) 議長

〔23番 佐藤篤登壇〕

2点目にいきたいと思います。家庭ごみの有料化についてでございます。 現在大きな議論となっております、この家庭ごみでございますけれども、特別区における排出量は二十三区一組の統計を見ますと、一貫して減っております。これは23区民の皆さんの多大なる分別の努力によるものだと思っております。 一方で、増加傾向にあるのは事業系ごみでございまして、こうしたことに対する、まず規制や減量指導を強化すべきというのが私の立場であります。そういう意味で、家庭ごみの有料化の議論は時期早尚と思っております。 その理由でございますけれども、一つは、まず家庭ごみの減量には構造的な限界があります。これ以上自助努力によって減量することは難しいと考えます。 それと、二つ目に住民の皆さんは既に住民税という形でごみの収集や処理費用を負担していただいております。有料指定袋の導入は、この二重取りとの批判を免れないと思います。 三つ目の理由ですが、乳幼児のおむつや高齢者、要介護者の衛生用品など福祉的配慮が必要な世帯ほど、有料化を行うと多大かつ不可避な負担が生じます。負担の不公平が増すと考えられます。 四つ目の理由ですが、現在の長引く物価高騰の中で、これ以上の家計負担を区民に強いることは到底容認できないことです。これらの理由から、本区としては家庭ごみ有料化を最優先の課題としては検討しないという方針、まだやるべきことがあるということですね。こういった方針を明確に打ち出すべきと私は考えておりますが、区長の見解をお聞かせいただきたいと思います。 他方で、有料化を行わない自治体に対しては、環境省の循環型社会形成推進交付金というものが大幅に削減をされる、あるいは適用除外とされるという運用が懸念されます。結果として特別区側への莫大な財政負担増が生じるというジレンマに直面しております。不条理なペナルティ的な運用に関しましては、墨田区はもちろん、特別区長会を通じて、国に対し有料化に頼らない独自の減量施策を行っている自治体、既に我々はそうだと思っておりますが、そうしたところへの交付金の継続を強く働き掛け、行動を起こしていただきたいと考えておりますが、区長の見解を伺いたいと思います。 家庭ごみの有料化を選択しないというお話を今してきましたが、そうだとしても東京湾の埋立て能力の限界を考えると、本区をはじめとする特別区は、これまで以上に実効性のある減量策を打ち出さねばならないと考えております。その鍵を握るのが、可燃ごみの約4割弱を占める生ごみの削減です。現在、区では家庭用生ごみ処理機等の購入助成、上限2万円というのをやっていただいておりますが、各家庭への啓発と補助上限の大幅な引上げが必要だと考えます。生ごみの家庭内処理を原則とする処理方法の普及を積極的に推進してはどうでしょうか。 また、マンション等に居住して、堆肥土の処分先がない方々のために、集合住宅や地域コミュニティ単位での生ごみの回収・堆肥化といった仕組み、こうしたものを構築し、地域の植栽や園芸に生かす地域コンポスト、こうした設置・運用を提案したいと思います。この間、稲葉かずひろ議員が提案してきた土の回収事業もやっていただいておりますが、これも併せて是非推進をしていくことで大幅に生ごみを削減できる。こうした努力を今一歩進めたい、このように考えるんですが、区長の見解をお伺いしたいと思います。 さらに、本区内では民間の取組として、宇都宮大学の協力を得て、栃木県足利市との間で地域コンポスト運用の実証実験を今行っております。こうした知見を生かしながら、都市間で有機肥料を循環させる枠組みの推進を考えるべきだと思いますけれども、墨田区の具体的な取組について伺いたいと思います。 先ほどから申し上げましたとおり、ごみ削減の23区の喫緊の課題は事業系ごみでございます。区内の小売・流通・製造事業者に対して、過剰包装の抑制、簡易包装の義務化、あるいは前述の地域コンポストへの参画などを促す実効性のある法的規制や、インセンティブ制度を検討すべきだと考えますが、併せて墨田区の見解を伺いたいと思います。

〔区長 山本亨登壇〕

◆23番(佐藤篤) 議長

〔23番 佐藤篤登壇〕

第3に伺いますのは、子育て施策についてです。 まず、子どもの遊び場・運動の場の確保についてです。 過去に本区で錦糸公園野球場をはじめとする区営グラウンドの開放について、社会実験を行ってきた経緯がございます。子どもたちがボール遊びを含む自由な遊び場環境を確保するために、平日の放課後、早朝など、利用予約が入っていない空き時間帯を特定し、子どもたちのために、この社会実験を踏まえた本格的な一般開放へ踏み切るべきだと考えておりますが、区長の見解を伺います。 2点目に、子育て世代の負担軽減のための子育てDXについて質問いたします。 例えば現在、一時保育の利用申込みや各種のあらゆる申請について、同様の基本情報を毎年毎年、同じように書かせる。例えば予防接種の記録なんて毎年変わらないわけですよね。こうしたものを毎年書かせるような書類の重複問題が依然として解消されておりません。保育園や学校の提出書類を全面的に電子化やスマートフォン対応とするとともに、平日日中に参加が難しい保護者のために、保育園や学校、学童クラブの説明会・保護者会について、ウェブ開催やオンデマンド開催を可とすることをどこでもできるように標準化してはいかがでしょうか。区長と教育長の見解を伺いたいと思います。 3点目に、学校のセキュリティの強化について伺います。 先般、本区や近隣自治体において、学校敷地内への不審者侵入事案が相次いで発生した件では、保護者の不安が大きく高まりました。現在、区立小・中学校の防犯体制は十分と言えるでしょうか。多くの認可保育園で導入されているような部外者の安易な立入りを防ぐ電子錠、オートロックのシステムですとか、防犯カメラと連動したインターフォンシステム、こうしたものを全ての区立小・中学校に導入し、ハード・ソフト両面からセキュリティ体制を抜本的に強化すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。 4点目は、保育園及び幼稚園の建替えについてです。 区内の私立保育園及び幼稚園においては、昭和50年代前後に建築された施設の老朽化が近年顕著となっております。事業者や保護者から建替えの強い要望が寄せられています。 そこで、国が創設している就学前・教育保育施設整備交付金というものがありますけれども、この財政的支援を最大限に活用し、本区独自の保育園・幼稚園の建替えに関する補助制度、これが今ございませんので、早急に創設すべきではないでしょうか。今後の予算化を含め前向きに検討を進めるべきだと考えますけれども、その時期も含めて区長の答弁を求めたいと思います。 この質問の最後は、熱中症対策についてです。 近年、先ほども村本議員から質問がありましたが、夏場の酷暑は生命を脅かすレベルに達しています。夏場の公園の砂場や金属製プラスチック製の遊具はとても触ることのできないぐらい熱くなっています。例えば杉並区などでは、公園の遊具の上部にタープをつけたり、そうした社会実験が始まっています。本区においても、子どもたちの熱中症を防ぎ、夏場でも安心して遊べるように、主要な公園へタープを計画的に設置していく方策を検討すべきではないでしょうか。区長の見解を求めます。 また、夏場のスポーツの熱中症対策として、今気温の低い早朝時間帯への切替えが進んでいます。屋外施設の利用ができない時間帯になっている部分もありますけれども、現状の利用時間を前倒しできるような、騒音対策との調整が必要となりますが、こうした調整を経て条例や規則の見直しを検討すべきだと思いますが、区長の見解を伺います。

〔区長 山本亨登壇〕

〔教育長 加藤裕之登壇〕

◆23番(佐藤篤) 議長

〔23番 佐藤篤登壇〕

最後に、データに基づいた災害対策について伺いたいと思います。 東京都が最新の情報として令和4年に公表した首都直下地震等による被害想定データがあります。被害想定は冬の季節で夕方で風速8メートルの条件下という厳しい条件下でございますけれども、この中で墨田区内の全建物4万7,750棟のうち全壊が5,398棟、半壊が7,682棟、さらに19件火災が起きて、4,143棟が焼失すると公表されております。実に全体の3割に上る建物が火災の被害等に遭う想定になっています。 このデータから逆算すると、火災や地震の被害から免れ自宅にとどまることができる方、避難を余儀なくされる方の実数が具体的に見えてきます。本区の計画では想定される避難者数は12万3,018人ですけれども、指定避難所は僅か39か所です。単純計算で割り返しますと、学校1人当たり3,000人を超える受入れをしなければなりません。ほかの都市、例えば川崎市が先進事例ですが、川崎市ですと1,000人前後を上限と設定しています。これは具体的な数字としてはなかなか厳しい数字だなと捉えざるを得ません。本区の過密ぶりは明らかでありまして、物理的に収容できないのではないかと懸念しております。 区内だけでこうした避難が完結できない場合には広域避難を検討したり、区域外への避難所の設置ですとか、あるいは広域的な避難動線の具体化、こうしたことに、この数字が公表されていることを前提に、今こそ本腰を入れて具体的に進めるべきではないでしょうか。区長の見解を伺いたいと思います。 阪神・淡路大震災では大きな出火が起こりましたけれども、これは通電火災が原因だと言われております。いかに火災を起こさせないか、これが墨田区、とりわけ北部地域にとって私は重要だというふうに思っております。震災時の通電火災を根絶するために、区内全戸への感震ブレーカー設置を義務化したりとか、更に踏み込んだ強い条例の制定、あるいは全額公費で負担して配っちゃってもいいぐらい、これぐらいやらないと、この具体的な数字を乗り越えるような対策はできないんじゃないかと思っております。区長の見解を伺います。 さらに、先日、私たちの加藤ひろき議員からも質問いたしましたが、具体的に避難所における命綱、飲料水の確保も大きな問題だと思います。発災直後、金町浄水場から本区へ至る送水ルート全体の健全性が確保されているという保証は今あるのでしょうか。東京都水道局との連携状況を含め、現在の見通しを伺いたいと思います。 また、両国公園等に設置されている応急給水槽がありますが、区民全体が1日に必要とする量、これに対して何日分をカバーできているのでしょうか。給水拠点に頼るのだけではなくて、39か所の各避難所において、初期段階からしっかりと備蓄確保できる飲料水の体制に移行すべきだと考えますが、墨田区長の見解を伺い、一般質問を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〔区長 山本亨登壇〕

◆3番(稲葉かずひろ) 議長、3番

○議長(坂井ユカコ) 3番、稲葉かずひろ議員

本日の会議はこれをもって散会し、明16日は議事の都合により休会されることを望みます。 お諮り願います。

◆1番(小林しょう) 議長、1番

○議長(坂井ユカコ) 1番、小林しょう議員

◆1番(小林しょう) ただいまの稲葉議員の動議に賛成をいたします。

よって、本動議を直ちに議題といたします。 お諮りいたします。 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

よって、本日はこれをもって散会し、明16日は議事の都合により休会することに決定いたしました。 -----------------------------------

本日はこれをもって散会いたします。 午後4時13分散会 議長 坂井ユカコ 副議長 高橋正利 議員 小林しょう 議員 とも宣子