発言者(29名)

出席議員は定足数に達しております。 ただいまから、令和8年第2回葛飾区議会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。

初めに、会議録署名議員を指名いたします。 本日の会議録署名議員については、会議規則第121条の規定により、 8番 おおや けい子 議員 9番 早 川 はるよ 議員 36番 秋 本 とよえ 議員 の3名を指名いたします。

次に、事務局長に庶務報告をいたさせます。 (吉田峰子事務局長報告) 庶務報告を申し上げます。 10番、かくお誠一議員から、病気のためを欠席する旨の届出がありました。 次に、区長から、令和8年5月28日付、報告書4件、令和7年度葛飾区繰越明許費繰越計算書、令和7年度葛飾区一般会計事故繰越し繰越計算書、出資法人葛飾区土地開発公社に関する経営状況説明書類が議長宛て提出されましたので、既に送付しておきました。 次に、本区監査委員から、住民監査請求の要旨について(通知)、住民監査請求の結果について(通知)並びに例月出納検査報告書(3月末日、4月末日現在)が議長宛て提出されましたので、既に送付しておきました。 〔資料編参照〕

区長から発言の申出がありますので、これを許します。 区長。 〔青木克德区長 登壇〕
令和8年第2回区議会定例会の開会に当たり、御挨拶を申し上げます。 本年度も2か月余りが経過いたしました。この間、区政は、区議会並びに区民の皆様との連携・協働により順調に推移しております。深く感謝を申し上げます。 初めに、全国みどりと花のフェアかつしかについてです。 5月16日に開幕しました全国みどりと花のフェアかつしかは、現在、開催期間の折り返しを過ぎ、連日、区内外から多くの皆様に御来場いただいております。本フェアは、緑や花に触れることを通じて地域コミュニティーを強化するとともに、本区の魅力を感じていただくことを目的とした地域価値の向上につなげるためのイベントです。実際に、地域の小中学校の子供たちや花壇活動団体と協働して丹精を込めて育てた花々が会場を彩り、地元の商店街や団体の皆様による飲食・物販ブースでは葛飾らしい活気ある交流の輪が広がっています。若い世代やファミリー層、そして高齢者まで多くの皆様が笑顔で写真を撮る姿が見られ、緑と花を介して、葛飾の様々な魅力が全国へ力強く発信されていることを大変誇りに感じております。 さらに、先般行われました第37回全国「みどりの愛護」のつどいにおきましても、全国から集まった緑化関係団体などの方々に、本区の温かいおもてなしの心と、都市と自然が共生する豊かな姿を直接肌で感じていただくことができました。開催期間はあと10日となりましたが、堀切菖蒲園や水元公園のハナショウブも見頃を迎えています。このフェアを一過性の盛り上がりに終わらせることなく、閉幕後も若い世代の地域コミュニティーへの参画や自然環境への意識の高まりなどフェアで得られたレガシーを継承することで、本区の持続可能なまちづくりにつなげてまいりたいと考えております。 次に、令和8年度第1次案についてです。 中東情勢の緊迫化などによる物価高騰が続いていることから、物価高騰対策として、かつしかプレミアム付商品券の発行部数を拡大するとともに、収益構造改善資金融資の要件緩和に係る経費を計上いたしました。また本年6月まで実施している介護施設や私立学童保育クラブ等に対する物価高騰緊急対策費助成を引き続き実施するを計上いたしました。 そのほか、妊婦向けRSウイルスワクチンの定期予防接種や高齢者向けのスマートフォン購入費等助成、区民事務所におけるマイナンバーカード交付予約枠の拡大に係る経費などを計上いたしました。 次に、後期実施計画の策定についてです。 本区では、夢と誇りあるふるさと葛飾と、区民との協働による、いつまでも幸せに暮らせるまちづくりの実現に向け、令和3年度から10年間を計画期間とする葛飾区基本計画に基づき政策・施策を着実に進めております。令和8年度は葛飾区中期実施計画の3年次目に当たることから、プロジェクトや施策、計画事業の進捗状況と社会経済状況の変化等を踏まえ、令和9年度から4年間を計画期間とする後期実施計画を策定いたします。 計画の策定に当たりましては、社会経済状況や区民ニーズの変化、SDGsかつしか未来プロジェクトの推進等を見据え、葛飾・夢と誇りのプロジェクトをはじめ計画事業等の見直しを行ってまいります。あわせて、後期実施計画の推進を側面から支える区民サービス向上改革プログラムの策定を行ってまいります。 今後、策定の進捗に応じて区議会に御報告をするとともに、区議会や区民の皆様の御意見をいただきながら後期実施計画等の策定を順次進めてまいります。 以降、夢と誇りあるふるさと葛飾を実現するための主要事業の進捗状況を申し上げます。 第1に、いつまでも生き生きと幸せに暮らせる、安全・安心なまちについて申し上げます。 初めに、防災DXの推進についてです。 過去の災害事例では、情報の錯綜やデマ情報の拡散などによる被害が多く発生しています。これを防ぐために、一次情報源となる自治体による情報発信力の強化が重要となります。そこで区では、災害時の避難所の開設情報や防災に関する情報等を集約し発信を行う、住民向け防災ポータルサイトを本年3月31日に公開いたしました。広報かつしかへの特集記事の掲載や区公式LINEへの掲示、水害ハザードマップ説明会等を通じて広く区民の皆様への周知を進めているところです。 今後も、区民の皆様に防災ポータルサイトを平時から利用いただき、災害に対する備えなどの内容の充実を図っていただくため、さらなる周知を進めてまいります。また、職員の研修や訓練も定期的に実施し、災害時における円滑かつ正確な情報の発信を行えるよう取組を進めてまいります。 次に、荒川橋梁水防訓練についてです。 今年も京成本線荒川橋梁部の夜間水防訓練を6月12日の鉄道運行終了後、実際の線路上において実施いたします。実際の訓練に向けて、荒川の越水防止対策である止水板と大型水のうを設置するに当たり、机上訓練や平地での設置訓練を繰り返し行います。 今後も、橋梁架替工事の進捗に合わせ、適宜、工法の内容や手順の見直しを検討するなど効率的に対応できる体制を整え、さらなる水防活動の強化を図ってまいります。 次に、避難行動要支援者対策についてです。 昨年度は、個別避難計画作成支援のモデル実施により、地域の実情を踏まえた実施可能な避難支援方法を検討いたしました。また介護タクシー等の協定団体との訓練や協議を経て、避難支援の実効性を高める取組を進めます。さらに、避難行動要支援者の状況を正確に把握し、水害リスクに応じた個別避難計画作成支援や災害時の避難支援につながる効果的な方法を検討してまいります。引き続き、地域や事業者との協働による取組を進めながら、より実効性の高い避難行動要支援者対策を推進してまいります。 次に、集合住宅における共助の推進についてです。 阪神・淡路大震災では救出・救助者の約3割が近隣住民によるものであったほか、能登半島地震においても地域の声かけやつながりにより適切な避難行動が取られた事例があり、大規模災害時には共助の取組が重要であることが示されています。 一方、自治町会への加入が少ない小規模マンションでは共助のつながりが課題となっています。そのため、区では令和6年度からマンション防災説明会を開催してまいりました。このたび本説明会における要望を踏まえ、女性のための防災対策等検討などで専門家の皆様から御意見をいただきながら、自主防災組織のない中小規模マンションを対象とした、葛飾区集合住宅防災マニュアル作成の手引き(案)を取りまとめましたので、所管委員会に御報告いたします。 今後は、住民向けの出前講座や説明会などの機会を捉えて周知を図りながら、共助の取組を一層推進できるよう取り組んでまいります。 次に、住宅用消火器購入補助についてです。 東京都による大規模地震時の被害見込みでは、葛飾区は地震の揺れによる被害よりも火災による被害が大きいとされています。被害を少しでも減らすためには、地域の皆様による初期消火が重要です。6月末から消火器保有率の向上による初期消火体制の強化を図るため、区内の戸建て住宅にお住まいの世帯を対象に住宅用消火器などの購入費用の補助を開始いたします。 大規模地震に備えて、住宅火災による被害を最小限に抑えられるよう、本事業を着実に進めてまいります。 次に、不燃化の推進についてです。 このたび、東四つ木・四つ木・東立石・堀切の指定地域について、不燃化特区の指定期間を令和12年度まで延伸いたしました。また、昨今の建設費高騰を踏まえ、本年4月から不燃化建て替え助成のうち、木造住宅等の除却と設計・工事監理に係る費用の助成上限額を200万円から220万円に引き上げました。さらに、東京都による防災環境向上地区の指定を受けた西新小岩五丁目地区では、老朽建築物の除却や建て替え等の助成を新たに開始いたします。 今後も、木造住宅密集地域の改善に向け不燃化の着実な推進を図ってまいります。 次に、地域安全活動支援事業についてです。 個人住宅の防犯力の向上のため令和6年度から実施している住まいの防犯対策助成は、令和7年度には2,889件と多くの御申請をいただきました。令和8年度は助成上限額を5万円として引き続き実施いたします。あわせて、共同住宅内の共用部に設置する防犯カメラへの助成についても引き続き実施することで、住まいの安全・安心につなげてまいります。 また、区では犯罪防止や防犯意識の向上のため、自治町会・商店会に対して街頭防犯カメラの設置に関する補助を行っています。令和7年度は49団体に補助、合計234台の設置を行い、現在、区内の街頭防犯カメラ設置累計は1,709台となりました。令和8年度も引き続き補助金による支援を積極的に実施してまいります。 さらに、区が管理する防犯カメラについて、令和7年度は駅前に20台、令和8年度には主要道路に40台、合計60台を設置し、公共的な空間の安全・安心につなげてまいります。 これらの犯罪抑止の取組を強化していくことで、区民を犯罪被害から守り、安全・安心に暮らすことができるまちづくりを進めてまいります。 次に、区民と事業者の健康活動促進事業についてです。 本事業は、健康づくりに積極的に取り組む方だけでなく、健康に関心が低い方も、無理なく自然に楽しく健康づくりに取り組むことができる環境を整備し、区民の健康づくりに向けた行動変容を促すもので、令和6年10月からスマートフォンアプリ「モンチャレ」を提供しております。 この間、広報かつしかやSNS広告、各種イベントでの周知に加え、庁内の多様な事業や自治町会等との連携を通じて活用を広げてまいりました。その結果、口コミを中心にモンチャレの利用が広がり、令和8年3月には参加者が3万人を超え、モンチャレは区民の間に着実に浸透しております。 また、モンチャレは、自治町会活動・SDGs推進・地域力向上など健康分野以外の取組とも連携し、健康づくりの枠を超えた地域活動の活性化にも活用が広がっております。特に自治町会との連携においては、自治町会活動の担い手に対する動機づけとしてポイントを活用する取組を進めるなど、担い手確保や地域の活力向上にもつなげてまいります。 さらに、アプリの操作が不安な方への利用支援として、地域の身近な場を活用した相談会や出張相談を実施するなど、誰もが利用しやすく参加しやすい環境整備を進め、誰もが生き生きと健やかに暮らせる健康長寿のまち葛飾の実現を目指してまいります。 次に、健康診査等の実施についてです。 区では、区民自らが健康管理し生活習慣病を予防していくことを目指して、健康診査やがん検診などを実施しています。令和7年度には、受診率の向上を図るために区が行う全ての検診等について受診費用を無料化したところです。今年度は、健康診査ごとに送付していた受診案内を一つに統合しまとめて送付することで、健診等を受診する機会をより確実に提供し、受診率のさらなる向上を図ります。 また、眼科健康診査の対象年齢に新たに50歳を追加し、自覚症状がない段階で緑内障を早期に発見して治療につなげられるよう、健診体制を強化いたしました。 これらの取組を着実に進め、区民の健康寿命を延伸し、生涯にわたって健康に暮らせるまちづくりを促進してまいります。 第2に、子どもが元気に育ち、誰もが生涯にわたって成長し活躍できるまちについて申し上げます。 初めに、こども誰でも通園制度についてです。 本年4月から、国の新たな給付事業であるこども誰でも通園制度が始まりました。本制度を利用するための利用認定を受けた方は4月末時点で455人となっており、今後もさらなる増加が見込まれます。 本区においては、こども誰でも通園制度の実施施設として保育所をはじめとした27施設を認可しております。 引き続き、より多くの方に御利用いただけるよう制度周知に努めるとともに、受入体制の確保にも取り組み、全ての子供の育ちを応援し、子育て家庭を支える環境づくりを進めてまいります。 次に、かつしかチャレンジプログラムについてです。 令和6年度に、自らの力をさらに向上させたい小中学校の児童・生徒を対象に、自然科学コース、English challengeコース、プログラミングコースの3つのコースから成るかつしかチャレンジプログラムを開始しました。 令和7年度には理数分野コースを加えたほか、既存のコースの内容を充実させ児童・生徒の学びを応援してまいりました。 令和8年度は、小学生を対象に調べ学習のテーマの決め方から本を活用した調べ方、資料のまとめ方などを学ぶ、調べる学習コースを新設いたします。本コースでは、新たな試みとして保護者と一緒に学べる親子コースも併せて開設いたします。 今後も、児童・生徒の能力をさらに向上させる取組を充実してまいります。 次に、ヤングケアラー専用電話の開設についてです。 本年6月1日から子ども総合センターにヤングケアラー相談専用電話を開設し、ヤングケアラー本人や周囲の大人等からの相談機会のさらなる充実を図ります。専用電話はヤングケアラー本人だけでなくどなたでも御利用いただけます。 いただいた御相談については、速やかに必要な支援を実施するため、家族のケアの状況や利用中の福祉サービス等を確認した上で課題を分析し、関係機関との情報共有や役割の調整を行ってまいります。 引き続き、ヤングケアラー本人が自分らしく生活し、将来の選択肢を狭められることなく安心して成長できる環境を整えてまいります。 次に、小菅西運動場スケートボード場についてです。 本年4月1日に小菅西運動場スケートボード場がオープンいたしました。オープン以来、4月30日までの間に約1,600人と多くの方に御利用いただき、大変好評をいただいております。本区で初めてのスケートボード専用施設となりますので、現場の状況や利用者の皆様の声を聴きながら、よりよい施設となるよう運営に取り組んでまいります。 また、令和10年度中の(仮称)水元公園スケートボード広場の開設に向けて基本設計・実施設計を進めております。 引き続き、区内のスケートボードに関する機運を高めながら、多くの区民が安心して楽しめる施設の整備を進めてまいります。 第3に、人や自然にやさしく、誰もが快適に暮らせる美しいまちについて申し上げます。 初めに、葛飾区民泊・旅館業制度直通ダイヤルについてです。 区では、住宅宿泊事業、いわゆる民泊や旅館業施設の適正な運営を推進するため、本年4月1日から、葛飾区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関すると葛飾区旅館業法施行条例の一部改正条例を施行いたしました。これに伴い、同日から、宿泊施設に関する御相談や苦情の問合せを受ける葛飾区民泊・旅館業制度直通ダイヤルを開設いたしました。 今後も、事業者の指導監督を適切に行いながら、区民の皆様の安全・安心な生活環境の確保により一層努めてまいります。 次に、中川かわまちづくりについてです。 国と共に進めている中川かわまちづくりについて、令和8年9月に予定している常磐線以北の中川かわまち左岸公園の開園に向けて照明設備等の整備工事を進めております。 また、今年度も中川の河川・水辺空間を活用したイベントを、全国みどりと花のフェアかつしかの開催期間に合わせて実施しております。5月24日には高砂地区で実施し、6月7日には亀有地区で実施する予定です。さらに新宿地区では新たな試みとして夜間での光による演出を実施しているところです。 今後も引き続き、川を生かした魅力あふれる葛飾のまちづくりを進めてまいります。 第4に、葛飾らしい文化や産業が輝く、笑顔とにぎわいあふれるまちについて申し上げます。 初めに、地域経済活性化対策についてです。 エネルギー価格や原材料費の高騰への支援として令和7年度の補正予算で措置した、区内事業者を対象に、個人事業主3万円、法人15万円の支援金を交付する葛飾区物価高騰緊急対策支援金は、過去最多の1万5,000件を超える申請を受け、約12億9,000万円の交付を行いました。 その上で、2月末から続いている中東情勢の緊迫化に伴う物価・原油価格高騰に向けた対策として、区内中小企業の資金調達をより広く支援するため収益構造改善資金融資のあっせん要件を緩和することとし、約9,500万円を第1次補正予算案に計上いたしました。 そして、今年度も葛飾区商店街連合会が実施するかつしかプレミアム付商品券とかつしかデジタルプレミアム付商品券・かつしかPAYの発行を支援してまいります。 かつしかプレミアム付商品券については、当初予算の16万セットに加え10万セットの追加発行分を第1次補正予算案に計上いたしました。合計26万セット、発行総額29億9,000万円、プレミアム率15%とし、利用期間は8月28日から翌年1月31日までを予定しております。 また、かつしかデジタルプレミアム付商品券・かつしかPAYについては、プレミアム率を20%とし、昨年度4万セットの2倍となる発行数8万セット、総額9億6,000万円と過去最大のセット数で実施いたします。申込受付期間は4月15日から6月15日までとし、利用期間は8月5日から翌年1月31日までを予定しております。 これらの取組を通じて、物価高騰が続く中での区内商業の一層の活性化と区民生活の支援を図るとともに、区内事業者におけるキャッシュレス決済の導入促進につなげてまいります。 次に、葛飾菖蒲まつりについてです。 全国みどりと花のフェアかつしかが開催され大きな盛り上がりを見せる中、区の魅力をさらに花開かせる葛飾菖蒲まつりを開催しております。5月31日に堀切菖蒲園と水元公園の両会場にて開会のセレモニーが催され、全国みどりと花のフェアかつしかと同じく6月14日まで、地域の皆様とともに様々なおもてなしを企画してまいります。 次に、柴又川甚まちなみ館についてです。 柴又川甚まちなみ館は7月18日の開館に向けて準備を進めております。区内関係団体と連携した体験事業やイベント実施のほか、葛飾柴又の文化的景観の紹介、区内観光施設との連携など、本区の持つ様々な観光資源を生かした観光事業に取り組むことで地域のにぎわいを創出する施設を目指してまいります。 次に、葛飾納涼花火大会についてです。 本区の歴史あるイベントの一つである葛飾納涼花火大会は今年で60回目を迎えます。記念大会として、皆様の記憶に残る2万発の花火のほか、ドローンショーのステージも企画しております。安全を第一に、7月28日の開催に向けた準備を進めてまいります。 以上、夢と誇りあるふるさと葛飾の実現に向けた主要事業の進捗状況を申し上げました。 そのほか、今定例会に御提案申し上げます案件につきましては、の折に主管者から詳細にわたり御説明いたしますので、よろしく御決定いただきますようお願い申し上げまして、令和8年第2回区議会定例会の開会に当たっての私の挨拶といたします。 ありがとうございました。

これより、本日の日程に入ります。 日程第1、会期についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今期定例会の会期については、本日から6月22日までの19日間とすることに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 異議なしと認め、会期については本日から6月22日までの19日間と決定いたしました。

次に、日程第2、区政を行います。 質問は通告の順に許します。質問者は要点を簡潔、明瞭に御質問願い、また、者は、質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 34番、清水こういち議員。 〔34番 清水こういち議員 登壇〕(拍手)

お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し区政一般質問をさせていただきます。 初めに、中小企業支援についてお伺いいたします。 令和8年度の日本経済は、物価高騰への対策が進捗することにより、安定的な物価上昇と、それを上回る持続的な賃金上昇が実現する成長型経済への展開が期待されておりました。しかし、2月28日に開始されたアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃により中東情勢の緊迫化が一気に高まり、原油価格の高騰と供給不安のマイナス影響が日本経済を直面しています。今後も原油価格の高騰が続くようであれば、物価の上昇と景気の悪化が同時に起きるスタグフレーションの状況も懸念され、国際的な金融不安に陥る可能性も指摘されています。賃上げに関しても、中東情勢に伴う原油価格や為替レートの不確実性が高まり、物価上昇の先行きが見通しづらく、プラス維持が難しい状況にあります。 公明党は、3月下旬から4月中旬にかけて全国の議員が地元の企業や商店などをお伺いし、原油価格の高騰による事業活動に及ぼす影響などの調査を行ってまいりました。3月下旬から4月中旬の約半月の中で約1万2,000件を超える回答を集約し、法人への調査では、原油・原材料費高騰について今後の影響予測を含めると97.1%の方が影響を受けていると回答いたしました。 今後の賃金動向は、現状維持が48.9%、引き上げる予定は34.1%にとどまり、賃上げの機運が足踏み状態になっている実態も明らかになりました。また、政策面で今後期待する支援について、法人では、事業再構築・ものづくり補助金などの各種補助金の拡充が最多の75.1%、資金繰り支援・セーフティーネット保証の拡充が41.3%に上るなど、運転資金の確保や設備投資の支援などが求められていることが分かりました。 私も地元の企業を訪問し、葛飾区中小企業支援ガイドブックをお示ししながら対話を重ねる中で、中小企業融資を検討したい、そういうお声を複数の方から伺いました。一時的な売上げ・利益率の減少からの脱却を目指す収益構造改善資金融資は依然としてお声が多く、生産性向上・事業拡大融資は、業績の改善や拡大を前向きに検討していく企業にとって、今年度から本人負担率を0.2%下げ信用保証料補助額の上限を20万円増やしたことは、事業を発展させる上で大きな後押しとなり高く評価をさせていただきます。 また、雇用支援として社会保険労務士による相談窓口を開設したことも、働く方の安心感につながる重要な取組と考えます。しかし区内事業者においてこの原油高騰は想定外の事態であり、ナフサ不足による原材料費の高騰や資材の入手確保が難しくなるなど事業継続が厳しい状況に陥っています。 塗装業の経営者からは、シンナーの価格がかなり上がっていることや、介護事業者からはニトリル手袋が入手困難になるのではとの心配のお声をいただいています。 中小企業支援は国や東京都との連携が大変に重要であり、現場の要望にお応えできる支援が必要です。本区は中小企業のまちであり、様々な中小企業支援を本区として実施してきたことは承知しておりますが、現場の窮状は想像以上のものがあります。本区として早急にさらなる支援を行っていく必要があると考えます。 葛飾区議会公明党は4月中旬、青木区長にイラン情勢の緊迫化に伴う原油高騰に対する緊急要望を行いました。区内中小企業・個人事業主や区内福祉施設・子育て施設等への支援として、夏場に向けて電気・ガス代の上昇分の緩和に資する支援や、さらなる物価高騰対策の支援などを要望いたしました。令和8年度第1次補正予算において中小企業支援などの原油高騰対策が盛り込まれていますが、今後の中東情勢による原油高騰の影響がどの程度続いていくのか未知数であります。今後の社会情勢を注視しながら、引き続き区内事業者に対する的確な支援を行っていくことを求めます。 そこで質問いたします。 1、中東情勢の緊迫化に伴う原油高騰について、本区に与える影響をどのように認識しているのか伺います。 2、令和8年度から開始または拡充した中小企業支援について、区内事業者を取り巻く環境に即した支援となっているのか伺います。 3、中小企業支援は国や東京都との連携が重要であると考えますが、本区の取組を伺います。 4、区内事業者の窮状は想像以上のものがあり、早急にさらなる支援を行っていく必要があると考えますが、本区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
清水議員の御質問にお答えいたします。 原油高騰が本区に与える影響及びさらなる支援についての御質問にお答えします。 本年2月末以降、中東情勢の緊迫化が続いており、これに伴い原油価格の上昇や供給不安が生じております。あわせて、ナフサ等を原料とする石油化学製品においても供給遅延や価格の上昇が見られています。 原油価格の高騰はエネルギーコストや原材料コストの上昇を招き、運輸業や製造業をはじめとする幅広い業種において企業収益を圧迫いたします。さらに、こうしたコスト上昇は物価上昇を通じて家計負担の増加を招き、消費の抑制につながることが懸念されます。このような状況が長期化した場合、消費や投資の停滞を通じ、景気全体への影響が及ぶものと考えております。 本区におきましても、ガソリンや軽油といった燃料は区民生活に不可欠であり、また石油化学製品についても、プラスチック製品・プラスチック原料・包装資材・ゴム製品など多岐にわたり活用されているところです。こうした状況を踏まえ、原油価格の上昇や供給の不安定化は、区民生活及び区内事業者の経営に対し、極めて大きな影響を及ぼすものと認識しております。 区が実施している景況調査や区内中小企業診断士による経営相談を通じて、建設業の皆さんからは、現場が止まり仕事ができない、製造業からは、材料の入荷の見込みが立たず、このままでは生産ができなくなるといった切実な声も寄せられております。また本区の事業者の約8割は従業員10人未満の小規模事業者であり、資金的余力に乏しいケースも多く、迅速な対応が求められております。 こうした状況を踏まえ、事業者の資金繰りを支援するため収益構造改善資金融資のあっせん要件を緩和し、より多くの事業者が活用できるよう、必要な経費を本定例会に提出している補正予算案に計上したところです。 今後につきましても、区内事業者の実情を丁寧に把握しながら、機動的かつ的確な支援に全力で取り組んでまいります。 以上です。

産業観光部長。
令和8年度からの中小企業支援についての御質問にお答えいたします。 人手不足や賃上げが続く中、事業を維持・発展させるためには生産性の向上が不可欠です。 今年度、本区が実施する中小企業支援策は、多様化する経営課題に対応できるよう、資金繰り支援や設備投資の促進など、生産性向上を主眼として整備しております。 具体的には、生産性向上・事業拡大融資を拡充し、生産性の向上や業績の拡大を目指す事業者への支援を強化しております。開始直後ではありますが、前年同期を上回る申込みや問合せが寄せられている状況です。 また、新規事業として、製造業を対象に機械設備のメンテナンスや修理に要する費用の一部を補助する、機械設備メンテナンス等助成を開始しており、こちらについても開始当初から申込みや問合せが寄せられています。 これらの状況から、本区の支援は区内事業者のニーズを踏まえたものとなっていると認識しております。 次に、国や都と連携した取組についての御質問にお答えいたします。 中小企業支援につきましては、国・都及び区が、それぞれ補助制度や伴走支援・セミナー・イベント等を幅広く展開しております。それぞれに特色や強みがあることから、相互に補完・連携しながら支援していくことが重要であると認識しております。 現在、中小企業診断士による経営相談においては、国・都・区を問わず、事業者にとって最適な支援策を案内するなど、個々の課題やニーズに応じた支援を行っております。また、巡回による訪問相談では、事業者の課題を丁寧に聞き取り、伴走型支援を行う中で内容を整理し、国や都の支援制度へとつなげております。 今後につきましても、現場の事業者に最も近い基礎自治体としての強みを生かし、国や都に加え商工会議所や金融機関等とも連携を図りながら、より効果的な支援に取り組んでまいります。 以上です。

清水こういち議員。

次に、マイナンバーカードの交付予約の状況改善についてお伺いいたします。 マイナンバーカードの交付予約に関して、区民の皆様から予約がなかなか取れないなどの御意見をいただいている中、本区は4月から区役所の休日交付窓口の拡大に伴う状況改善などに取り組まれていることは承知しておりますが、国は目安として申請者に交付通知が届いてから約2週間以内の交付予約を掲げており、今後の交付予約の状況がさらなる改善に向かっていくのか不安に感じております。 私は以前、マイナンバーカードの交付通知書の表記が分かりづらく改善を要望させていただいたことがありましたが、周知方法の改善を含めて、6月から区民事務所の平日の予約枠の拡大、また新小岩区民事務所については平日夜間・土日交付が開始されたと伺っています。懸念されるのは、今回の対応により昨年末に約2か月以上かかっていた交付予約期間の改善が見込まれるのか、また令和2年、同4年のマイナポイント付与によるカード交付から10年後の令和12年、同14年のカード更新のピークに現在の体制で対応できるのかという点です。荒川区や足立区は、区役所近くの民間施設等を賃貸して事務スペースを確保し、マイナンバーカードセンターを設置して交付予約の平準化を図っていると伺います。本区はこれまで区民事務所への発券機の導入についても狭小な事務スペースの問題で設置に時間を要する経緯があったことから、この先も限られた事務スペースで今後増大する更新需要などに対応していくことができるのか、課題が残ると考えます。 そこで質問いたします。 1、マイナンバーカードの交付予約枠の現状について伺います。また、国が目安とする交付通知が届いてから約2週間以内の交付予約が実現されていない要因について、本区の認識を伺います。 2、先進区を参考にマイナンバーカードセンターの設置を検討し、区民の交付・更新需要に対応していく必要があると考えますが、本区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
マイナンバーカードセンターの設置についての御質問にお答えいたします。 マイナンバーカードについては、健康保険証としての利用やe-Taxによる確定申告など、その活用の幅が広がる中、区民の方々がカードを円滑に受け取ることができていない状況は早急に解決しなければならない課題であると認識しております。このため、今後想定される令和12年及び14年のカード更新のピーク時にも対応できる交付窓口の拡大整備が必要であると考えております。 窓口の拡大に当たっては、現在の区役所及び区民事務所の窓口に加え、別途十分な交付窓口数を備えたマイナンバーカードセンターの設置の検討を始めているところでございます。検討状況につきましては、今後、所管委員会で報告させていただきます。 以上です。

地域振興部長。
マイナンバーカードの交付予約枠の現状等についての御質問にお答えいたします。 マイナンバーカードの交付予約について、昨年度末、申請者に交付通知が届いてから約2か月先まで予約が取れない状況が発生していました。このことを受け、本年4月から区役所1階の休日交付窓口、また6月からは区民事務所の交付予約枠の拡大を行い、予約が取りづらい状況の改善に取り組んできたところでございます。こうした取組により、6月1日現在では、申請者に交付通知が届いてから4週間から6週間程度で予約が取れる状況となっております。 国が示しております約2週間以内での予約を実現するためには、交付需要数のおよそ1.5倍の予約枠が必要であることを他自治体の取組状況から確認したところでございます。 一方、本区では健康保険証とマイナンバーカードの一体化などカード更新の必要性が高まる中、そうした需要を予測した体制の整備ができていなかったことが約2週間以内での予約が実現できていない要因であると考えております。 以上です。

清水こういち議員。

次に、マンションの管理適正化についてお伺いいたします。 良質な住宅確保において、マンションの適正管理や維持・保全は大変に重要な課題です。高度成長期から建設され始めたマンションは、区分所有法の制定や東京オリンピック景気により全国に普及していきました。バブル期にはマンション投資がブームとなり多くのマンションが建設されました。国土交通省の調査によると、2024年末時点で築40年以上のマンションは148万戸と全体の約2割を占めます。この数は10年後には約2倍の293万戸、20年後には約3.3倍の483万戸に急増する見通しとされています。また、築40年以上のマンションでは世帯主の5割超を70歳以上が占めています。 本区では、マンションの維持管理と管理不全の予防、良好な住環境を維持するために、葛飾区マンション管理適正化推進計画を令和5年に策定しました。策定に当たり、令和4年度に区内マンションの実態調査を行いました。区内マンションの現状を見ると、2022年6月現在で築40年以上のマンションは6,368戸と全体の13.3%を占め、全国の割合より少ない状況ですが、10年後には約2.8倍の1万7,524戸と急増する見通しとなっており、全国の割合よりも高くなっています。 適切に管理されないまま築年数が経過しているマンションは、外壁の剥落や給排水の劣化など、当該マンションだけではなく地域の住環境を脅かすおそれがあります。また、居住世帯の高齢化は、管理組合の担い手不足や、多額の自己負担を伴う建て替えに消極的になるケースも考えられます。さらに、築年数が経過しているマンションは大規模修繕に多額の費用が必要となりますが、修繕積立金など計画的な積立てが行われていない場合、資金不足などにより必要な修繕が行われず先送りされ、さらなる管理不全に陥るおそれがあります。 建物の老朽化と住民の高齢化という2つの老いが深刻化する中、区分所有法などの関連法が昨年の通常国会で一括改正されました。本年4月から一部施行された改正法の柱は、意思決定を円滑にするための合意要件の緩和になります。例えば、建物を壊したり建物と敷地を一括売却するには区分所有者による決議が必要で、原則、全員の同意が必要でした。改正法では建て替え決議と同様の5分の4以上の賛成で可能となり、耐震性や防火性の不足、バリアフリー基準に不適合など、客観的事由が認められる場合は賛成要件が4分の3以上まで引き下げられました。マンション再生の決議に必要な区分所有者の合意割合が引き下げられることにより、合意形成が取りやすく、マンション再生が円滑に進む可能性が高まります。 築年数が経過しているマンションが将来的に増加することが予測される中、マンションの管理適正化を推進する本区は改正法の周知と対策を強化していく必要があると考えます。今年度から、外壁剥落等の危険な状態にあるマンションを把握し、適切な管理を促していくための外観調査が始まりましたが、改正法の施行を契機として、さらなる管理適正化の推進を図っていくことを求めます。 そこで質問いたします。 1、マンションの管理適正化について、本区は築年数が経過しているマンションが増加していく現状をどのように捉え、施策を推進していくのか伺います。 2、マンションの居住世帯の高齢化について、本区は管理組合の担い手不足など、今後予測される事態に対しどのように支援していくのか伺います。 3、修繕積立金など計画的な積立てが行われていないマンションに対し、本区はどのように適正化水準への誘導や支援を行うのか伺います。 4、区分所有法などの関連法の改正を受け、本区はどのように周知と対策を進めていくのか伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
築年数が経過しているマンションが増加していく現状と施策の推進についての御質問にお答えいたします。 本区では、令和4年度から10年間で築40年以上のマンションが急増する見込みであり、築年数が経過しているマンションでは賃貸化率や空き家率が高まり、区分所有者の高齢化の進行に伴う管理組合役員の担い手不足などが生じることで運営に支障が出るほか、維持管理においても、外壁剥落の危険性が高まるなど周辺の生活環境の低下を生じさせるおそれがあると考えています。 こうした中、葛飾区では、令和5年12月に葛飾区マンション管理適正化推進計画を策定し、管理計画認定制度の普及やマンション管理士を派遣することによる支援の実施を進めているところです。 また、今年度は外観調査により外壁剥落等が見られるマンションを把握し、適切な助言・指導を行うほか、前回の調査から5年が経過することから改めて区内マンションの実態調査の実施を検討し、その結果を踏まえて、マンションの管理適正化のさらなる促進に向けた施策に取り組んでまいりたいと考えております。 今後も、適切な維持管理によるマンション全体の管理水準の引上げとともに、良好・良質なマンションストックの形成を推進してまいります。 以上です。

都市整備部長。
マンションの居住世帯の高齢化に伴う管理組合の担い手不足への支援についての御質問にお答えいたします。 マンション管理の主体は区分所有者で構成される管理組合となるため、区分所有者一人一人がその役割を認識し、管理組合が自立した管理運営を行っていく必要がございます。その上で、マンション居住世帯の高齢化に伴う管理組合役員の担い手不足は深刻な問題と認識しております。 区では、各マンションの管理状況の把握に努めるとともに、管理計画認定制度の取得促進やマンション管理に役立つ情報の発信を行い、マンション管理の意識向上を図ってまいります。 また、民間団体と連携し、マンション管理セミナーやマンション管理士による相談会を実施するほか、マンション管理士の派遣によるアウトリーチ支援などを行うことで、管理組合の体制強化や主体的な取組を促進する支援を行ってまいります。 次に、修繕積立金の適正化水準への誘導や支援についての御質問にお答えいたします。 マンションの長寿命化と安全性の確保を図るためには、将来予想される修繕工事を盛り込んだ長期修繕計画の作成や定期的な見直し、これに基づく修繕積立金の安定的な確保が重要であると認識しております。 そうした中で、長期修繕計画の作成・見直しが行われず、適切な積立金の設定が行われていないケースや、積立金額の引上げが必要にもかかわらず管理組合において合意形成ができず十分な積立てが行われていないケースが見受けられ、必要な修繕が先送りされる要因となっております。このため、本区では、セミナー等を通じて、長期修繕計画の作成・見直しの重要性や、修繕積立金の適正水準に関する国のガイドラインなどについての情報提供や普及啓発を行い、管理組合の自主的な対応を促してまいります。 あわせて、相談会などを通じてマンション管理士等の専門家による助言を行うとともに、必要に応じて専門家を派遣し、長期修繕計画の作成や積立水準の見直しに向けた合意形成支援を行うなど、実務的な課題解決に向け後押ししてまいります。 次に、区分所有法などの関連法の改正に関する周知と対策についての御質問にお答えいたします。 区分所有法を含むマンション関連法令の改正につきましては、建物の老朽化と居住者の高齢化への対応を強化し、マンション管理の適正化や再生の円滑化を図る上で効果的であると認識しております。 そこで区では、管理組合やマンション居住者を対象に、法改正の内容をテーマにしたセミナーやマンション管理士による個別相談会を実施し、改正内容について管理組合への周知を図るとともに、マンション管理士の派遣によるアウトリーチ支援などを行うことで、マンションの適正管理の促進に取り組んでまいります。 以上でございます。

清水こういち議員。

次に、LiD(聞き取り困難症)、APD(聴覚情報処理障害)についてお伺いいたします。 LiD、APDは、聴力に異常がないのに音声を言葉として聞き取ることが困難であったり、言葉を聞き間違えてしまう症状です。雑音のある場所や騒がしい場所、複数人での会話、早口の会話などが苦手で、音の情報を脳で処理し、理解する際に障害が生じていると考えられています。音が聞こえているかを計測する聴覚検査では正常だと診断されることが多く、診断基準や治療方法が確立されていない現状があります。 認知度が低いため、話を聞かない人、集中できない人などと誤解されてしまうことがあります。大人の場合は読み書きの能力が備わっている場合が多く、字幕表示などの文字情報の提示が有効と言われています。近年では学童期の子供の言語発達の遅れの一因とも考えられ、発達障害など発達面の課題を抱える例が多く存在することが指摘され始めました。国内の研究により、子供の1~3%がLiD・APDと推計されています。 ある学齢期の子供は、エアコンや雨の音が大音量に感じ、先生や友達の話がぼやけて分からなくなるという症状があり、小児耳鼻科の総合病院を受診しAPDと診断されました。学校はAPDの症状に理解を示し、難聴学級でも学べるよう対応しました。また、授業が集中して聞き取れるように先生の声をマイクから送信機を通じて発信し、本人が耳につけた受信機でクリアに聞こえるよう補聴援助システム「ロジャー」の使用もできたとのことです。 子供の場合、周りの大人の気づきや理解・支援が行き届かないと、本人が苦しんだまま大人になってしまうことも考えられます。大人になり就職など環境の変化で理解されず悩み、医療機関を受診される方が増えていると伺います。 仙台市ではLiD・APDの周知啓発を図るため、県内の耳鼻科医とも連携しながらパンフレットを作成し、昨年4月から区役所や発達相談支援センターで配布しています。パンフレットにはLiD・APDの特徴や、診断・治療につなげるために耳鼻科の受診を促す内容が記載され、診断された場合の対応として、学齢期は、話しかける前に呼びかけ、注意を向ける、文字や絵を提示しながら話すなどと説明し、成人期には、大切なことは文字でやり取りするといった内容が紹介されています。 本区におきましても、区民の皆様にLiD・APDの特性を知っていただくよう、医療機関とも連携しながら社会的認知度を高めていく環境の整備が必要と考えます。そして、学齢期の子供に対し学校全体で理解を深める取組を行っていくことが重要と考えます。 そこで質問いたします。 1、LiD・APDについて、医療機関とも連携しながら社会的認知度を高めていく環境の整備が必要と考えますが、本区の見解を伺います。 2、学齢期の子供のLiD・APDについて、学校全体で理解を深める取組が重要と考えますが、本区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
LiD・APDの社会的認知度を高めていくことについての御質問にお答えいたします。 LiD・APDは、音が聞こえているのに言葉として聞き取れない、理解しにくい症状で、現時点ではまだ社会的な認知も十分進んでいない状況にあると認識しております。 LiD・APDは、一般の聴覚検査では異常なしと判定されてしまうため本人の抱える困難さが外見から把握しにくく、そのために適切な理解や支援につなげにくい、そういった側面があります。 こうしたことを踏まえて、医療現場はもとより、発達障害や生活に関する相談窓口とも連携し個々の状況に応じた相談環境を整えるとともに、社会的な認知度を高めていくことが必要であると考えております。 一方で、LiD・APDは、国においても診断基準や支援の在り方がまだ十分に確立されておりません。そのため、まずは国や都の情報、そして動向や他の先進事例の取組内容を注視し、必要な情報を収集してまいります。 以上です。

学校教育担当部長。
LiD及びAPDについての御質問にお答えいたします。 区といたしましても、LiDやAPDにより、音としては聞こえていても、言葉の理解に困難を抱える児童・生徒がいることは認識しております。 一方で、明確な診断基準が確立されていないことや、診断に対応できる専門医が限られていることから、必要な支援が十分に行き届かない場合があることを課題と捉えております。このため、今後、特別支援教育コーディネーター研修等を通じて、LiDやAPDに関する基礎的な知識や、こうした困難さのある児童・生徒への理解について教職員への周知を図ってまいります。

清水こういち議員。

最後に、都営高砂団地の創出用地の活用についてお伺いいたします。 都営高砂団地は、平成21年より建て替え工事が開始され、建て替え事業の最後となる第3・2期工事では、令和8年頃から令和10年頃にかけて敷地の北側に8階建て、計112戸が建設されると伺っています。最終的には約1,200戸の団地の再編が完成することになります。 都営住宅は、住民の高齢化や単身世帯が増加し、通院や買物などの日常生活の支援が必要な状況も増えています。高砂団地も同様で、週末になると団地周辺には他地域から団地に住む親などに会いに来られる方の車が多く見受けられるとお聞きしました。 また、住民の高齢化が進んでいる現状の中、食品スーパーやドラッグストアなど生活利便施設が近くに欲しいというお声も伺っています。都営高砂団地から京成高砂駅までは約700メートルの距離があり、徒歩約10分のエリアですが、高齢者が重い荷物を持ちながら移動するには大変長い距離に感じる方もいらっしゃいます。 土地活用を検討する建て替え創出用地は敷地の西側に位置しています。令和2年に公表した高砂駅周辺地区まちづくりガイドプランの土地利用構想図には、創出用地エリアは「地域の活性化に資する生活利便施設などの誘致や公園の再編を行い、まちづくりを進めるエリアです」と記されています。東京都は、建て替え創出用地を民間活力の導入による土地活用を検討するとしており、今年度は整備する施設の具体的な要件等について調査を実施するなど、事業実施方針の策定に向けて取り組むとしております。本区は令和9年度の都市計画決定を目指し、今年度は地区計画及び用途地域の変更に向けた意見交換会を開催するとしています。 そこで質問いたします。 1、都営高砂団地の創出用地西側について、地域の活性化を図るためにも地域のニーズを的確に把握すべきと考えますが、本区の見解を伺います。 2、東京都が計画している都有地を活用した民活事業に対して、地区計画及び用途地域の変更に向けた意見交換会で集約された御意見はどのように反映されていくのか、本区の見解を伺います。 以上で私の区政一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
都営高砂団地の創出用地における地域ニーズの把握についての御質問にお答えいたします。 創出用地エリアは、令和2年に区が策定した高砂駅周辺地区まちづくりガイドプランにおいて3つの拠点エリアの一つとして位置づけられており、その活用については、地域の活性化を図る上で非常に重要であると認識しております。 創出用地を活用するためには、現在の地区計画や用途地域について都市計画変更が必要となることから、区では今年度より高砂地区まちづくりの対象範囲である84ヘクタールの地域住民の皆様を中心に意見交換会を実施する予定です。こうした意見交換会や高砂地区開発協議会が実施したアンケートなど、これまでに寄せられた御意見を基に都市計画変更に向けた具体的な検討を進めてまいります。 今後も、地域活性化のためにニーズを的確に把握し、着実にまちづくりを進展させていきたいと考えております。 以上です。

都市整備部長。
都有地を活用した民活事業に対して、意見交換の意見がどのように反映されていくのかについての御質問にお答えいたします。 創出用地の活用については、高砂駅周辺地区まちづくりガイドプランにおいて地域の活性化に資する生活利便施設を誘導する方針として位置づけており、区は東京都と当該地区の都市計画変更に向けた協議・調整を行っております。さらに、地域との意見交換を経て策定する地区計画や用途地域については、土地所有者である東京都にとっても民間事業者を公募する際の前提になるものと考えております。 引き続き、地域住民の意見が集約された地区計画を基に、都が計画している民活事業に対して地域のニーズがより反映されるよう、都と密接な協議・調整を行ってまいります。 以上でございます。

23番、中村けいこ議員。 〔23番 中村けいこ議員 登壇〕(拍手)

お許しをいただきまして、さきの通告に従い、かつしか区民連合を代表し区政一般質問をいたします。 初めに、中期実施計画の進捗管理と今後の行政運営の在り方について伺います。 令和6年度からスタートした葛飾区中期実施計画も、令和9年度の最終年度に向けて折り返しの時期を迎えています。計画策定時と比較して、社会経済情勢や行政需要も大きく変化しております。これまでの成果を検証するとともに、後期実施計画に向けた課題整理と今後の行政運営の方向性を確認する観点から質問いたします。 1、葛飾区中期実施計画の折り返し段階において、これまでの進捗状況と成果をどのように評価しているのか伺います。また、住み続けたいと思われる、魅力的なまちとして発展していくためにとの視点で計画された施策について、区長は現時点でどのような成果があったと認識しているのか伺います。 2、中期実施計画の推進に当たっては、事業の実施状況を確認するだけでなく、区民の生活実感や満足度の変化を把握し、その結果を施策改善や事業見直しにつなげていくことが重要であると考えます。本区ではどのような手法で検証・評価を行い、その結果をPDCAサイクルを通じて、事業内容や予算配分の見直し、既存事業の整理・統合などに反映してきたのか伺います。また、その具体的な事例があればお示しください。 3、中期実施計画には策定当時に推計された令和6年度以降の財政フレームが示されていますが、計画策定時と比較して今年度予算までの財政運営にはどのような差異が生じているのか伺います。また、その要因についてどのように分析しているのか伺います。 4、限られた財源の中で新たな行政需要に対応していくためには、何を始めるかだけでなく、何を見直し、何をやめるかという視点が重要です。後期実施計画の策定に当たり、既存事業の見直しや優先順位づけをどのような考え方で進めていくのか。また、区民への情報発信や意見聴取をどのように行いながら、スクラップ・アンド・ビルドの実効性を確保していくのか伺います。 5、中期実施計画に位置づけられている公共施設の更新は、今後の財政運営やまちづくりに大きな影響を与える重要な課題であり、単なる老朽化対応にとどまらず、地域価値の向上と財政負担の抑制を両立していく必要があります。将来的な人口動態や利用需要を見据えながら、これら2つの観点をどのように整理し、具体的な施設整備・更新方針に反映していくのか、また適切な時期を逃さない事業推進の考え方も含めて御見解を伺います。 6、中期実施計画と併せて策定された葛飾区区民サービス向上改革プログラムについて伺います。DXの推進により区民負担の軽減や行政手続の簡素化などが期待されていますが、これまでにどのような具体的成果が生じているのかお示しください。またその効果について、どのような指標や手法により検証しているのか伺います。 7、同改革プログラムに掲げられている区政を支える職員の育成と意識向上、職場環境整備について伺います。特に、職員の経営感覚の育成・意識向上、区民サービスを支える職員の育成の2点について、どのような新たな取組を進めており、現時点でどのような成果や変化が見られているのか伺います。また職員が能力を十分に発揮し持続的に区民サービスを提供していくためには、メンタルヘルス対策を含めた職場環境整備も重要であると考えます。新たに導入した取組や支援強化の内容、その実施状況と効果について併せて伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
中村議員の御質問にお答えいたします。 中期実施計画の進捗状況と成果についての御質問にお答えします。 区では、中期実施計画に掲げる事業を基本としつつ、社会経済状況の変化や区民ニーズに即した施策展開を図り、住んでみたい・住み続けたい魅力的なまちづくりを進めてまいりました。 子育て・教育分野では、産後ケア事業の充実を図るとともに、第一子保育料の無償化や学校給食費の完全無償化に続く23区初の修学旅行費・移動教室費の無償化、一部副教材の無償化、学用品の学校備品化などの子育てに要する負担軽減をはじめ、こども誰でも通園制度の実施やケアリーバー支援など、きめ細かな子育て・教育施策の展開を図ってまいりました。 まちづくり・環境分野では、金町・立石・新小岩駅周辺の再開発事業の推進や、新金線を活用した新交通システムの整備検討などにより安全・安心で利便性の高い都市基盤整備を進めるとともに、全国みどりと花のフェアかつしかの開催を軸に美しい都市環境づくりを推進してまいりました。 また、健康・福祉分野では、モンチャレを活用した健康活動促進をはじめ、がん検診の無料化・対象拡大、健康診査等の受診案内の統合化、高齢者等への補聴器購入費助成など、いつまでも健康に生き生きと生活を楽しみながら暮らせる環境づくりを推進してまいりました。 防災・防犯分野では、防災DXによる災害対策本部の強化や避難行動要支援者対策の充実をはじめ、感震ブレーカー設置や建築物の不燃化・耐震化に対する助成を充実するとともに、住宅用防犯カメラや録画機能付ドアホン設置への助成など、安全・安心に暮らし続けられる環境整備を進めてきたところです。 こうした施策を展開する中、本区の人口は令和6年4月1日の46万7,922人から、令和8年5月1日現在、47万4,522人へと生産年齢人口を中心に増加傾向で推移しており、一定の成果を上げているものと認識しております。 今後も、中期実施計画の進捗状況を確認しつつ、社会経済状況や区民ニーズの変化を的確に捉えながら、誰もが住んでみたい・住み続けたいと思えるまちづくりを推進してまいります。 以上です。

政策経営部長。
中期実施計画の推進に当たっての検証・評価の手法と、事業への反映などについての御質問にお答えいたします。 中期実施計画では、各施策において区民の生活実感や満足度といった意識面の変化を評価指標に設定するとともに、施策を推進するための計画事業については、成果指標と活動量を設定し、進捗状況を多面的に把握する仕組みとしております。 また、各計画事業については行政評価制度に基づき、毎年度、事業コストを明らかにした上で指標の達成状況や実施方法等を検証すると同時に、区民ニーズや社会状況の変化を捉え、効率性や有効性の観点から多角的な分析を行うことで事業の改善や見直しに取り組んでおります。 こうした一連の取組をPDCAサイクルとして継続的に行うことで、この間、公衆無線LANサービスやかつしかエコ助成金、ふるさと葛飾盆まつりなど様々な事業において事業内容や予算の見直しを図り、効果的・効率的な行政運営に取り組んできたところです。 次に、中期実施計画の財政フレームにおける今年度予算までに生じた差異及びその要因についての御質問にお答えいたします。 令和6年に策定した中期実施計画の財政フレームにつきましては、物価高騰の影響などにより、令和7年度当初予算額は92億円ほど、令和8年度当初予算額は246億円ほど増加しております。また現在も物価高騰は継続しており、令和9年度も同様の傾向となることが想定されます。 増加した主な要因といたしましては、歳入面では景気の緩やかな回復に伴い、原資となる調整税が想定以上に伸びたことにより特別区交付金が増加しております。加えて、物価高騰の影響から事業費全体が増加したことに連動する国や東京都の補助金の増加や、学校施設の整備に対する特別区債の活用などが要因と考えております。 また歳出面では、物価高騰などにより、物件費や維持補修費などの経常的経費、扶助費や人件費などの義務的経費、学校施設をはじめとする公共施設の整備や駅周辺の再開発などの普通建設事業費などの増加が要因と考えております。 次に、事業の見直しや優先順位づけ、スクラップ・アンド・ビルドの実効性の確保についての御質問にお答えいたします。 今後も限られた資源の中で多様化・高度化する行政需要に対応していくためには、各事業の所管部署が主体的に事業の必要性や効果、優先度の検証を行い、事務事業の見直しを継続的に行いながら、効果的・効率的な施策展開を図っていく必要があると考えております。 区では、毎年度実施している政策・施策マーケティング調査や世論調査、パブリックコメント手続などを通じて、広く区民の意見やニーズの変化、施策の効果を把握すると同時に、各事業の取組状況については事業所管課による自己評価と区民参加の行政評価委員会による行政評価を実施しており、評価の結果や経営改革の取組状況について区公式ホームページで区民にお知らせしているところです。 後期実施計画の策定に向けても、こうした取組を通じて把握した区民のニーズや区を取り巻く環境の変化を的確に捉え事務事業の見直しを常に行うとともに、限られた資源を効果的・効率的に活用していく考えの下、施策展開を図ってまいります。 また、後期実施計画の策定と合わせ、こうした視点も踏まえた新たな区民サービス向上改革プログラムを策定し、取組の実効性を確保しながら持続可能な行財政基盤の構築に取り組んでまいります。 以上です。

施設部長。
公共施設の更新についての御質問にお答えいたします。 公共施設の更新に当たりましては、変化する地域ニーズに的確に対応しながら施設整備や施設維持に係るコストの最適化を図ることにより、地域価値の向上と財政負担の軽減を両立していくことが重要であると認識しております。そのため、公共施設を更新する際には、単なる建て替えにとどまらず、近隣の公共施設等の建物・設備の状況、使われ方などを調査した上で、施設の複合化や機能の集約、既存施設の有効活用などの方策を検討し、限られた財源の中で効果的・効率的な施設整備を進めております。 また施設更新は、将来的な需要や社会環境の変化を踏まえつつ適切なタイミングを捉え、機を逸することなく着実に進めることが重要です。特に近年は建築資材価格や労務費が上昇するとともに人材確保が難しくなるなど、公共施設整備を取り巻く環境が大きく変化しております。必要な検討を十分に行いながらも、適切な時期を逃さないように整備を進めてまいりたいと考えております。 今後も、人口動態や社会環境の変化を見据えながら、公共施設マネジメントの視点に基づき地域価値の向上と財政負担に配慮した施設更新を進めてまいります。あわせて、単に初期整備費の抑制のみではなく、施設の機能性や将来の維持管理コスト、地域の魅力向上なども踏まえた長期的な視点を持って取り組んでまいります。

事業推進担当部長。
DXの推進による具体的成果と成果の検証についての御質問にお答えいたします。 区民サービス向上改革プログラムのうち、さらなる業務改革・改善の推進においてデジタル技術の活用とDXの推進に取り組んでまいりました。具体的には、証明書のコンビニ交付の推進、税・保険料及び証明書の発行手数料などのキャッシュレス決済の導入や手続のオンライン化などを進めてまいりました。また業務のDXを推進するため、手続のオンライン化に加え、業務自動化等のツールを活用し、執行体制の見直しや業務効率化にも取り組んでまいりました。 令和7年度において、区で実施している手続数約1,200件のうち約250件の手続がオンライン化され、申請数は約7万3,000件で、令和6年度の約2万件と比べて大きく伸びております。また令和7年度の葛飾区政策・施策マーケティング調査においても、電子手続を利用したことがある人の割合が5年前と比較して12.3ポイント増加し41.3%に上昇するなど、手続のオンライン化が広がりつつあります。しかしながら、さらなる区民負担の軽減や行政手続の簡素化のためにはより一層のDXの推進が求められていると認識しており、引き続き全庁的な取組を進めてまいります。 また、効果検証につきましては、行政評価におきまして成果指標をオンラインの申請件数と定めておりますが、区民サービスの向上と業務効率化の観点を踏まえ、今後も指標や手法の検討を進めてまいります。

総務部長。
区政を支える職員の育成と意識向上、職場環境整備についてお答えいたします。 まず、経営感覚の育成につきましては、令和6年度から研修を試行実施し、政策立案から組織運営まで体系的に学ぶ機会を設け、意識や昇任意欲の向上など一定の効果が見られております。区民サービスを支える職員の育成につきましても研修体制を見直し、採用・昇任後の早期に職層別研修を集中的に実施することで倫理や業務改善等への意識向上の強化やキャリア意識の醸成に取り組んでおり、引き続き着実に進めてまいります。 また職場環境整備については、女性が働きやすい職場づくり、超過勤務の縮減、カスタマーハラスメント対策などを順次進めており、メンタルヘルス対策については、ストレスチェックの活用や相談窓口の周知等により早期発見と予防に努めながら、より効果のある対策を検討しているところでございます。 今後もこれらの取組を着実に進め、職員の生産性を高めていくことで持続的な区民サービスの向上につなげてまいります。 以上でございます。

中村けいこ議員。

次に、まちの滞在価値向上とにぎわい創出について伺います。 近年、歩きたくなる、滞在したくなるまちづくり、いわゆるウォーカブル政策が重視されています。国においても歩行者利便増進道路制度、いわゆる、ほこみち制度が創設され、道路空間を単なる通行空間ではなく、人が滞在し、交流し、地域価値を生み出す空間として活用する取組が進められています。 例えば、東京都狛江市では狛江駅北口周辺道路をほこみちとして指定し、キッチンカーやマルシェイベント、ベンチ設置などを通じて歩行者中心のにぎわい空間づくりが進められています。 また、世田谷区の三軒茶屋と下北沢を結ぶ茶沢通りでは、車両中心のバス通りでありながら日曜日と祝日の午後に歩行者天国を実施し、道路上にテーブルやベンチ、人工芝などを設置しながら沿道店舗によるオープンテラスや出店を行う取組も進められています。 これは、単に人を通すための道路ではなく、人が滞在し、楽しみ、地域とつながる道路空間へ転換していこうという取組です。 一方で、従来の道路行政は、道路を安全かつ円滑に進行するための空間として捉える考え方が中心であり、現在の道路占用基準においても、ベンチやオープンテラス、滞在空間などは依然として通行の支障となるものとして扱われやすい側面があります。つまり、ウォーカブル政策が進められる一方で、制度運用の現場では依然として人を通す道路という発想が強く残っており、人が滞在する道路への転換は十分に進んでいないのが現状です。 本区においても駅前整備や道路整備が進められているものの、気軽に座って休める場所や滞留空間はまだ十分とは言えず、通過するまちになっている側面も感じられます。 杉並区では、まち歩きや買物を楽しむ方々などが自由に座って休憩できるよう木製ベンチなどの設置費用の一部を補助しています。また世田谷区でも道路から見える場所へのベンチ設置費用を補助するなど、気軽に外出できるユニバーサルデザインのまちづくりに取り組んでいるようです。本区としても、公園だけでなく商店街や道路空間も含め地域全体で座れるまち、座れる場所、滞在できる場所を増やしていく視点が必要ではないでしょうか。 また、創業者による店舗や事業所の増加がまちのにぎわいづくりに貢献する可能性も大きいと考えます。小さくても店を始めたいという創業希望者は一存在しており、短期間の試験出店など小さく挑戦できる環境整備はバックアップになります。東京都にもチャレンジショップ事業は存在しますが、場所が葛飾区から離れており、区内で地域密着型でチャレンジしたい創業者にとっては必ずしも利用しやすい制度とは言えません。だからこそ、地域の実情を最も把握している基礎自治体として、区内創業者を促進するため区が独自の支援を検討するべきです。加えて、区内で創業したい葛飾区民や、葛飾区内の会社・学校に通勤・通学していたなど本区にゆかりのある人材がベンチャー企業やスタートアップとして区内空き店舗を活用する際の支援も重要だと考えます。 このように、本区としても、定期的な歩行者天国や道路空間活用を通じ、既存店舗による路上展開や小規模出店、チャレンジ出店などを試行的に行うことで、まちのにぎわい創出や回遊性向上につなげていく視点も重要ではないでしょうか。 そこで質問いたします。 1、本区では、住んでみたい・住み続けたいと思えるまちづくりのため、様々な計画事業や駅周辺整備などを進めてこられました。区長御自身も日頃から区内各地を歩かれておりますが、区民生活を支える商店街の現状やまちのにぎわい、将来の目指すべき姿をどのように捉えているのか伺います。 2、ほこみち制度など公共空間を活用した、歩きたくなる、滞在したくなるまちづくりについて、国や他自治体の動向なども含めてどのように認識しているのか伺います。その上で、本区は今後、道路空間の活用や定期的な歩行者天国の取組などを推進していくべきと考えますが、御見解を伺います。 3、青砥駅周辺など、にぎわい創出が期待されるエリアにおいて、商業振興策と連動しながら歩行者空間や道路空間を活用したイベント・オープンテラス・チャレンジ出店などの社会実験を実施し、その効果を検証していくべきと考えますが、御見解を伺います。 4、高齢者や子育て世代などが安心して外出できる環境づくりのためには、まちなかに気軽に休憩できる場所を増やしていくことが重要と考えます。杉並区や世田谷区ではベンチ設置への支援も行われていますが、本区としてもまちなかベンチ設置補助のような仕組みを含め地域全体で休憩空間を確保していくべきと考えますが、御見解を伺います。 5、地域のにぎわいを創出するため、区にゆかりのある創業者を対象としてチャレンジショップ事業や商店街の空き店舗などへの入居支援を行うべきと考えますが、御見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
区民生活を支える商店街の現状やまちのにぎわい、将来の目指すべき姿についての御質問にお答えいたします。 近年、生活様式の多様化などに伴い、まちのにぎわいの在り方が変化しております。その中で、地域に根差した商店街が、単に買物の場だけでなく日常的な交流の場として、高齢者や子供たちへの見守りや居場所づくり、災害時の助け合いとなる地域のセーフティーネットの役割など、区民生活を支える重要な役割を担っています。 こうした中、葛飾区では都市計画マスタープランにおいて、居心地が良く歩きたくなるまちを掲げ、安全で快適な歩行空間や駅周辺の都市基盤の整備などにより人の流れを生み出し、まち全体の活性化につながる取組を進めてまいりました。 今後、このように公共空間の活用と商店街の取組がより一層連携し、暮らしやすさとにぎわいが調和したまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。引き続き地域の実情を踏まえながら、人々が集い、憩える、にぎわいのある魅力的なまちの実現に向けた取組を推進してまいります。 以上です。

都市整備部長。
公共空間を活用した、歩きたくなる、滞在したくなるまちづくりについての御質問にお答えいたします。 近年、国が創設した歩行者利便増進道路制度を活用し、他自治体においては単なる通行空間としてだけではなく、人々が滞在し交流する空間として道路空間を活用する取組が進められております。 一方で、道路は安全かつ円滑な通行機能を担う都市基盤であることから、その活用に当たっては、歩行者等の安全確保、交通への影響、地域住民や沿道関係者との合意形成、継続的な管理運営体制の確保などの課題もあるものと認識しております。 今後の道路空間の活用や定期的な歩行者天国の取組につきましては、地域の発意やニーズを十分に踏まえつつ、その効果や課題を丁寧に検証し、交通管理者をはじめ様々な関係者との合意形成を図りながら進めていくことが重要であると考えております。 次に、商業振興策と連動した歩行者空間活用についての御質問にお答えいたします。 青砥駅周辺のにぎわい創出につきましては、これまでも商店街等が主体となり、交通安全青戸サンロード春祭りやまちあそび人生ゲームin葛飾など、商業振興策と連動した各種イベントが継続的に実施され、地域の魅力向上に寄与しているものと認識しております。 また、ハード面におきましても、青砥駅高架下における人生ゲームをテーマとした公共広場の整備が進められ、地域資源を生かした空間づくりが進展しているところであります。 こうしたエリアにおいて、商業振興策と連動した取組を地域が主体的に進める上で、社会実験を実施してその効果を検証することは、交通管理者等の合意が前提となりますが、人の流れを把握するために有効な手法の一つであると認識しております。 次に、まちなかベンチ設置補助のような仕組みについての御質問にお答えいたします。 高齢者や子育て世帯をはじめ、誰もが安心して外出できる環境を整えることは重要であり、休憩空間の確保はその一つであると認識しております。 区としてはこれまで、区内各所に公園を整備するとともに駅前広場やポケットパークにベンチを設置するなど、公共の場での休憩空間の確保について取組を進めてきております。 一方で、他自治体の取組にありますように、商店街の軒先などを活用することについては、安全性、管理方法などの課題もあると認識しております。 お話の民有地を含めたまちなか休憩空間の確保については、他自治体の事例も参考にしながら、その効果や実施方法について研究してまいります。 以上でございます。

産業観光部長。
地域のにぎわい創出に向けた創業支援についての御質問にお答えいたします。 創業が活性化しまちに実店舗が増えることは、にぎわいの創出につながるとともに区民生活の利便性の向上や区内産業全体の活性化へと波及するものと認識しております。 チャレンジショップ事業は、創業者に対し、一定期間、低廉な店舗スペースを提供するとともに、専門家による伴走支援を行う取組であると認識しております。 現在、区では創業支援に力を入れており、創業塾や創業入門セミナー、専門家による無料相談、融資あっせん、創業者交流会など、創業前から創業後の経営安定化に至るまで切れ目のない支援体制を整えております。 一方で、新小岩創業支援施設は令和9年3月末をもって終了予定となっております。これを踏まえ、区にゆかりのある創業者を対象としたチャレンジショップ事業や商店街の空き店舗等への入居支援につきましては、他自治体の先行事例も参考にしながら効果的な創業支援策について検討してまいります。 以上です。

中村けいこ議員。

次に、富士山噴火における降灰災害への備えについて伺います。 近年、火山学の分野では富士山について、地下深部でマグマの蓄積が継続しており、長期的には大規模噴火への警戒が必要であるとの見解が示されています。また噴火は単独で発生するだけでなく、巨大地震など地殻変動の影響を受ける可能性も指摘されています。そのようなことから、首都直下地震や南海トラフ地震への備えと併せ、富士山噴火による広域降灰災害についても都市部における新たな複合災害として備えを進めていく必要があると考えます。 政府の降灰シミュレーションでは、富士山が大規模噴火した場合、火山灰はおよそ3時間程度で首都圏に到達し、地域によっては数センチから最大10センチ程度の降灰が想定されます。火山灰は、電線や変電設備などに付着することで漏電や停電の原因になる可能性が指摘されています。また道路や鉄道など交通機関への影響により、物流停滞を含め都市機能全体に大きな支障が生じることも懸念されています。さらに、降灰災害では、道路や住宅に堆積した大量の火山灰の回収や仮置場の確保も大きな課題となります。火山灰は通常の家庭ごみとは異なり重量も大きく、排水設備や清掃車両への影響も懸念されます。こうした状況では行政支援がすぐに届かない期間も想定されることから、家庭備蓄の重要性が高まります。 現在、本区では自治町会を通じた防災用品あっせん事業を実施していますが、町会会員を含め制度自体が十分に知られているとは言い難く、活用状況に課題があると考えます。また、今後の都市防災には、避難所運営だけでなく被災生活を長期化させない視点も重要です。そのためには、在宅避難に加え、分散避難や広域避難に対する考えもフェーズフリーの視点で体制づくりが求められます。 そこで質問いたします。 1、富士山噴火による広域降灰では、建物倒壊等の直接被害が限定的であっても、停電や物流停滞、交通機関への影響などにより都市生活機能そのものが大きく低下する可能性があります。こうした都市機能不全型災害に対し、本区として特にどのような課題を重視しているのか、また優先的に備えるべき課題をどのように認識しているのか伺います。 2、降灰後の火山灰については、回収方法や仮置場の確保に加え排水設備や清掃体制への影響も課題になると考えますが、本区の対応方針について伺います。 3、富士山噴火による広域降灰では、従来の避難所中心の考え方に加え、分散避難や広域避難、在宅勤務継続、民間宿泊施設活用なども含めた生活継続型防災の視点が重要と考えますが、御見解と今後の方向性を伺います。また既存の防災用品のあっせん販売事業については事業自体の認知向上も含め周知強化を進めるべきと考えますが、本区として今後どのように取り組んでいくのか伺います。 4、区外への分散避難や広域避難を検討する際には、行政間の連携に委ねるだけでなく、区民自身が協定自治体などと平時から交流し、地域への理解や人的つながりを持っていることも円滑な避難行動や避難先の選択につながるものと考えます。区民による平時の自治体間交流や関係人口の創出について、本区としてどのように考えているのか伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
富士山噴火についての御質問のうち、広域降灰に伴う都市機能の低下に対する備えについての御質問にお答えいたします。 令和7年3月に公表された首都圏における広域降灰ガイドラインでは、首都圏への影響が最大となる西南西風が卓越したモデルにおいて区部でも2センチメートル~10センチメートル程度以上の降灰が発生し、道路等の交通網の混乱や停電の発生など首都機能の麻痺に直結する被害が生ずると想定されています。 また、3ミリメートル以上の降灰がある場合には降雨による絶縁機能の低下に伴う停電の発生が予想されるほか、数センチ以上の降灰では、火力発電所における吸気フィルターの交換頻度の上昇に伴う発電量の低下により電力の供給が制限されるおそれがあります。 さらに、降雨時には基地局等の通信アンテナへの火山灰の付着により、通信障害の発生も予想されるほか、太陽光発電設備の発電効率の低下や、屋外に設置されている空調・換気設備の目詰まりなど、区民生活や都市活動を支えるインフラ基盤に幅広い影響が及ぶことが最大の課題であると認識をしているところです。 そこで、本区では、令和8年3月に実施した防災会議において地域防災計画に火山灰対策の想定と方針を提案し、降灰によって交通機関やライフライン等の機能が停止した際の応急対策について、当面は在宅避難者の支援など地震時の運用を準用して対応する方針としたところであります。 今後は、国や東京都をはじめ関係機関との連携を踏まえながら、降灰被害に関する具体的な対策の検討を進めてまいります。 災害に備えた協定自治体や区民等との平時も含めた交流についての御質問にお答えします。 令和6年能登半島地震の際には、災害関連死を防ぐとともに当面の落ち着いた生活環境を確保するため、住民に被災地以外の避難所に移動してもらう分散避難や広域避難の重要性が明らかとなりました。そのため、災害時の避難行動等の実効性を確保するには平時からの自治体間交流などの取組が重要であると考えているところです。 区では、16の自治体と防災協定、2つの自治体と防災を含む包括協定を締結しており、毎年、本区が事務局となる協定自治体連絡会を開催し、平時から顔の見える関係の構築と災害時の協力体制の協議を進めているところです。 また、令和6年度から荒川流域及び利根川流域の26自治体で広域連携自治体ミーティングを実施しており、河川等の自然環境を通じた横断的な自治体関係において、行政間のみならず住民間においても各種イベントや地域振興等の数多くの良好な連携を目指し、平時及び災害時においても持続的な交流と実効性ある協力関係を築くために共同宣言を実施したところでございます。 さらに、令和8年12月には板橋区から始まった荒川流域防災住民ネットワークの大会が葛飾区で開催されます。この取組は、行政の枠を超え、流域住民が主体となって「誰も置き去りにしない」をキーワードとして活動が継続されているもので、区としても支援を進めているところでございます。 引き続き、このような区民を含めた平時及び災害時の地域連携の取組を進めてまいります。 以上です。

危機管理・防災担当部長。
次に、降灰後の火山灰への対応についての御質問にお答えいたします。 火山灰の処理については、原則、施設管理者が進めることとなっており、道路の降灰であれば道路管理者、自宅への降灰であれば区民が対応することが基本となります。 このようなことから、現在、国・東京都・区の道路管理者などで構成する関東ブロック道路啓開計画策定協議会を立ち上げ、富士山降灰時の道路啓開計画の策定に着手しており、仮置場の確保などを含め具体策の検討を進めてまいります。 また、自宅における降灰後の火山灰処理については、国内屈指の活火山である桜島を有する鹿児島市では、一般の廃棄物とは別に火山灰の回収・処理を行っていると聞いております。このような他自治体での取組を研究し、区としてどのような対応を取るべきかの検討を進めたいと考えているところです。 次に、富士山噴火時の避難の考え方などについての御質問にお答えいたします。 首都圏における広域降灰ガイドラインでは、区部の降灰量は最大で2センチメートル~10センチメートル程度以上と想定されており、降灰による被害が比較的小さいとされるステージ2の区分に該当しています。そのため、富士山噴火時においては、不要不急の外出を避け自宅等での生活を継続する在宅避難を基本的な考えとして整理したところです。 また、区としても御質問の防災用品のあっせん販売を活用し、在宅避難時の事前準備を進めていただきたいと考えているところです。 引き続き、区ホームページや自治町会の会議など様々な機会を通じて在宅避難の有効性や留意点等を周知することで、区民の自助・共助の取組を支援してまいります。 以上です。

中村けいこ議員。

最後に、在宅酸素療法利用者の安全確保と住宅環境整備について伺います。 自宅で療養生活を続ける方が増える中、酸素濃縮器を使用する在宅酸素療法を受けている方は、僅かな火花やガス炎でも火災や爆発事故につながる危険性があります。火気の使用に厳重な配慮が求められ、住宅内の安全確保はまさに命に直結する重要な課題となっています。しかし、実際の在宅生活では、台所での調理などにより火気を完全に避けることが難しいケースも少なくありません。特に高齢単身世帯や老老介護世帯では、危険は理解しているが、住宅設備を変更するのは経済的に厳しいというお声もあります。実際に在宅酸素療法を受ける高齢者の中には医師の指導により住宅の電化改修を行うケースもありますが、その費用は高額であり、大きな負担となっています。 また、介護認定を受けていたとしても、介護保険住宅改修制度は主に段差解消や手すり設置などが対象であり、医療の安全を目的としたIH化やオール電化改修については支援対象となっておりません。本来、これは趣味や利便性向上のためではなく医療的安全確保のために必要な住宅改修です。しかし、必要な支援につながりにくい実態があります。 本区では家庭用卓上電磁調理器の購入費助成を実施していますが、在宅酸素療法を受けている区民がおよそ400人確認されている中、その利用は年間10件未満にとどまっています。制度の周知や対象要件と医療ニーズとの間に課題があるのではないでしょうか。今後は、障害等級に該当するか、介護度がどうかだけではなく、医療的にどのような安全確保が必要かという視点で制度を見直していくことも重要ではないでしょうか。 そこで質問いたします。 1、現在の家庭用卓上電磁調理器の購入費助成について、利用件数が限定的となっている要因を本区はどのように分析しているのか伺います。また在宅酸素療法を受けている方における火気使用リスクや住宅内の安全対策の必要性について、本区としてどのように認識しているのか伺います。 2、在宅酸素療法を受けている方など、医療的理由により火気使用を避ける必要がある区民に対し、IH化や給湯設備の電化、分電盤改修、非常用電源整備などを含めた住宅環境整備について、医師のなども踏まえながら、安全確保のための住宅改修として既存制度の柔軟な運用や新たな支援制度を検討すべきと考えますが、御見解を伺います。 以上で質問を終わります。御清聴いただきありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
在宅酸素療法利用者に対する認識及び支援についての御質問にお答えいたします。 在宅酸素療法の利用に当たりましては、喫煙などの火気が原因となり重大な火災事故に至るおそれがあることから、患者及び御家族に対し、酸素吸入中は絶対に喫煙を行わないこと、また酸素濃縮装置等の周囲2メートル以内には火気を置かないことなど、十分な注意喚起が必要であることを認識しております。 なお、取扱説明書や各種ガイドラインに基づき適切に使用することで安全利用できるものとされております。 お話にありました今後の支援制度につきましては、まずは現行の購入費助成に対する患者や御家族の利用状況を確認するとともに、医師や訪問看護ステーションなど医療関係者の意見も丁寧に聞き取りながら、関係各部で連携して必要な支援の方向性を探ってまいりたいと考えております。 以上です。

福祉部長。
家庭用卓上電磁調理器の購入費助成についての御質問にお答えいたします。 現在、電磁調理器の購入を助成する制度としては、見守りが必要な高齢者に向けた家庭用卓上電磁調理器の購入費助成と障害者に向けた日常生活用具費の支給事業があります。 高齢者向け助成制度につきましては、慢性疾患などにより常時見守りを必要とする方のうち、独り暮らし、または高齢者のみの世帯などを対象としており、令和7年度の助成実績は9件となっております。 一方、障害者向け助成制度につきましては、呼吸機能障害により在宅酸素を使用し、ガス器具の利用が困難な方などを対象としており、令和5年度から令和7年度までの助成実績は令和6年度に1件となっております。 利用件数が限定的になっている要因につきましては、調査などを実施してはおりませんが、お住まいの住宅の電気設備の状況や、配食サービスなど他のサービスが活用されている場合があることなどによるものと推察しております。 以上でございます。

7番、片岡ちとせ議員。 〔7番 片岡ちとせ議員 登壇〕(拍手)
ナフサショックに対応した物価高騰対策について質問します。 まずは事業者支援です。 今年2月に始まったアメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、多数のイランの小学生を犠牲にしました。ここで使われたトマホーク巡航ミサイルは横須賀米軍基地から出港したものと報道されています。イランの体制転覆を目的とした先制攻撃は明らかに国連憲章・国際法違反であり、全く正当性がありません。この両国が中東地域をターゲットとして行う侵略行為に、平和国家日本は強く抗議し即時停止を求めるべきです。 しかし、政府はアメリカ大統領に何も言わず、愛想笑いまでして付き従うしぐさが世界諸国の平和を願う国民を失望させています。さらに、必要な石油調達のための外交は遅れに遅れ、国内の石油原料不足の実態から目をそらした態度により、特に製造・建築分野や医療・介護の現場が深刻な影響を受けています。高市総理は、ナフサは国内に必要量あり、流通に目詰まりが起きていると言いましたが、大手企業などでは石油原料が入ってこないことで製品の仕様を変更してしのいでいます。 ここで、我が党区議団が区内の商業・建設業関連団体から聞き取った事業者の深刻な状況の一部を紹介します。 クリーニング店では、ボイラーの燃料費、石油系洗濯溶剤、ハンガー、衣類にかけるビニール袋の値上がりで在庫を使い終えた後が予測できない。自動車修理では、シンナーがなく、板金した後に塗装のカラー調合ができないため仕事が取れない。電気工事店では、塩ビ管が欠乏しているためにエアコンの取付けの仕事が受けられない。建設塗装業では、シンナー類や養生資材が入ってこない、職人10人を抱えているが仕事がなく給料が出せないなど、物資不足に苦しむ現実に重ねて、資材についても断熱材をはじめ塩ビ管、ボンド、シーリング材、シンナーや溶剤塗料など、30%から100%以上の急激な値上げで資金的問題にも瀕しています。現場があっても、先の見えない資材不足と値上げの影響で見積りができず、仕事が受けられないという回答が多数ありました。 今般のナフサ不足は、1973年のオイルショックを超える災害級の深刻な事態だと、事業者からはコロナ禍以上に公的支援を求める声が上がっています。区が過去4回行ってきた物価高騰対策支援金事業ですが、2024年度の実績を基に、仮に支援金額を個人事業主20万円、法人50万円に引き上げた場合で試算すると給付額はおよそ49億7,000万円となります。昨年度末の財政調整基金残高は212億円ですから十分に拠出可能です。 4月、党区議団はナフサショックを受け緊急支援を要望しました。今こそ役所と区議会が一丸となって営業支援に取り組むときです。 そこで質問します。 1、区内事業者に対しナフサショックの影響の実態調査を行い、公表すべきと思うがどうか。 2、コロナ禍において実施された支援制度、雇用調整助成金や持続化給付金制度と同様な営業支援策を国に求めること、また東京都に対しては家賃等支援給付金等の復活を求めるべきと思うがどうか。 3、葛飾区人材確保・人材定着支援事業費助成金は、対象となる備品の品目や消耗品の購入頻度を増やし、より現実的に改善してはどうか。 4、物価高騰緊急対策支援金事業について、本年度は支給金額を引上げ、早期に実施してはどうか。 5、中小事業者に行っている融資事業は、返済猶予を延長させるなどしてはどうか。 6、医療・福祉に対して計上された物価高騰対応の補正予算の規模が昨年と同じで、戦争の影響が全く反映されていない。これでは不十分であり、増やす必要があるはずだがどうか。 次に、区民への生活支援です。 今般の石油危機が物価高騰に拍車をかけ、それが影響し、実質賃金や実質年金の低下が止まりません。今年3月の総務省による消費者物価総合指数は前年同月比で1.5%ですが、同時期に公表された日本銀行の生活意識に関するアンケート調査では、物価高騰の実感による回答の平均値は17.3%でした。総務省の総合指数1.5%と比べ、物価上昇の実感は指数の11.5倍にもなっていることが分かります。庶民はこれほどまでに物価高騰の痛みを感じています。 2020年4月から毎週土曜日に都庁下で行われているNPO団体の食糧支援は、5月23日に過去最多の1,003人の利用者を記録しました。配布に並ぶ人たちからは生活苦を訴える声が絶えません。また同月にお花茶屋公園で行われた区内の民主団体によるフードバンクは、250人分の整理券をあっという間に配り終え、食品を受け取れなかった人も多数いました。民間の善意が困窮者の暮らしを支えるのは限界です。 高市総理悲願の消費税減税は一向に進まない中、物価が上がれば上がるほど払う消費税は増えるのですから、暮らしに余裕がないという区民の悲痛な声に対し、憲法第25条に基づき、単に命を維持するだけでなく、人間らしい文化的な水準を満たす尊厳を持った生活ができるよう区が主体となって応えるべきです。 品川区では、財政調整基金から約12億円を確保し、6月から9月の4か月分の電気・ガス代助成として、所得制限なし、全世帯対象に4,000円を区独自に支援することを決めました。品川区は、昨年度の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金でも全区民1人5,000円の商品券を支給しています。それに比べて本区はどうでしょうか。交付された21億円について、給付対象を低所得者世帯に限定し、しかも純粋に給付金に充てたのはたったの5億円、残り16億円は過去に行った事業に充当していました。働いて納税している労働者でも強く生活苦を感じているのに、区民全員への給付にならなかったことに対し、葛飾区に失望したとの声が届いています。今こそ47万区民への給付金事業を行うべきで、今後、国から住民支援の交付金が支給されたときには過去の事業費に充当することがないよう厳格に求めます。 物価高騰により全国の再開発事業が中断している状況が見られますが、この際、本区の再開発事業の在り方を見直し、社会経済が安定化したときに改めて計画を進めるとして、その予算を区民全体に行き渡るような暮らしを支える支援に活用してはどうでしょうか。 そこで質問します。 1、前年度にやらなかった全区民への給付金事業を行うために、大胆に補正予算を組むべきだと思うがどうか。 2、物価高騰対策と熱中症対策を兼ねて全世帯対象に電気代助成を行ってはどうか。 3、石油危機に際し仕事が激減した、また失業した勤労区民に対し、緊急小口資金や住居確保給付金などの公的支援が十分に行き渡るよう、コロナ禍のとき以上に広報と窓口対応を強化すべきと思うがどうか。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
片岡議員の御質問にお答えいたします。 初めに、物価高騰緊急対策支援金についての御質問にお答えします。 葛飾区では、エネルギー価格や原材料費の高騰により事業活動に影響を受けている区内事業者を支援するため、令和8年3月末まで申請を受け付けた物価高騰緊急対策支援金を実施いたしました。その結果、昨年度より1,000件ほど多い約1万5,800件の申請を受け付け、支援金を交付したところでございます。 また中東情勢の緊迫化を踏まえた対応として、収益構造改善資金融資のあっせん要件を緩和し、区内中小企業の資金調達を幅広く支援するための経費を補正予算案に計上しているところでございます。 このほかにも、見本市出展費補助金やデジタル化支援事業費補助金など様々な支援を実施しております。 こうした取組を総合的に講じていることから、現時点において新たな支援金の増額や早期実施の考えはございませんが、引き続き社会経済情勢を注視し、必要な支援を行ってまいります。 次に、全区民向けの給付、全世帯向けの電気代助成についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、物価高騰が区民生活に深刻な影響を及ぼしている状況を踏まえ、定額減税の実施や、減税し切れない方を対象とした補足給付金、重点支援給付金の支給をはじめ、学校給食費の完全無償化や食材高騰分の公費負担拡大などの取組を進めてまいりました。また、食料品価格高騰による家計への負担感が特に大きく真に支援を必要としている世帯を重点的に支援するため、住民税非課税世帯及び均等割のみ課税世帯を対象とした1世帯1万円の現金給付も実施をしてきたところであります。 このたびの第1次補正予算案においても、プレミアム付商品券10万セットの追加発行に要する経費を計上し、デジタルプレミアム付商品券と合わせて過去最大の34万セットを発行して実施するとともに、中小企業向け融資要件の大幅な緩和や、福祉施設等への光熱水費・食材費等の助成に要する経費についても計上し、区内消費の活性化と区民生活や事業活動等を支援することとしているところです。 現在、国において本年7月から9月までの電気・ガス代補助について、東京都において今夏の水道料金無償化やLPガス利用者向けの支援などについて検討が進められております。このように、国や東京都の施策とも連携しながら各種取組を進めていることから、現時点で全区民・世帯向けの給付事業、電気代助成について行う考えはございませんが、今後も社会経済状況に注視しつつ、区民生活と地域経済の向上に向けた施策について検討を進めてまいります。 以上です。

産業観光部長。
ナフサショックの影響調査及び国や都に対する給付金事業の要請についての御質問にお答えいたします。 中東情勢の緊迫化を受け、国においては、ナフサ供給量の回復見通しや供給の目詰まりの解消状況について公表するとともに、ワンストップポータルサイトの設置により情報発信及び実態把握に努めております。また、日本政策金融公庫によるセーフティーネット貸付け等を通じ中小企業への金融支援も実施しております。都においても、補正予算により制度融資の創設・拡充やナフサ代替素材の開発支援等に関する施策が計上されております。 区では、物価高騰緊急対策支援金を実施したほか、収益構造改善資金融資のあっせん要件緩和の経費をこのたび補正予算案に計上したところでございます。また、景況調査や経営相談を通じて事業者の声を把握し、施策立案に反映しております。 これらの取組を踏まえ、現時点においては新たな実態調査の実施や、国や都に対して追加的な支援制度の創設等を要請する考えはございません。 次に、葛飾区人材確保・人材定着支援事業費助成金の改善についての御質問にお答えいたします。 本助成金は、区内事業所における人材確保及び定着を目的として、従業員が働きやすい職場環境の整備に要する費用の一部を補助するものでございます。 対象となる経費は、従業員用トイレや休憩室の整備工事費のほか、暑熱・寒冷対策としての備品や消耗品の購入費としております。備品については、スポットクーラーやストーブなどの移動式冷暖房機器を対象とし、申請は6年間に1回としております。また、消耗品については、ファン付作業服や防寒着、熱中症警報器等、身につけるものを対象とし、申請は3年間に1回としております。 これらの申請回数は、減価償却年数等を踏まえて設定しているものであり、現時点で見直す考えはございません。 次に、中小企業融資事業における返済猶予についての御質問にお答えいたします。 区の中小企業融資は、区があっせんした案件について、金融機関及び信用保証協会の審査を経て金融機関が融資の可否を決定し実行する仕組みとなっております。融資を受けた事業者は、金融機関との契約に基づき元金及び利子の返済を行うこととなります。 区は、当該融資に対して利子補給を行っておりますが、返済猶予や返済期間の延長によりあっせん条件から外れた場合には利子補給が終了となります。 なお、返済猶予等につきましては、事業者と金融機関との契約に基づき協議の上決定されるものであり、そのことに区が関与することはできないものと認識しております。 以上です。

福祉部長。
次に、物価高騰対応に関する補正予算についての御質問にお答えいたします。 区では、物価高騰・エネルギー価格高騰に直面する区内医療・福祉施設等の負担軽減を図るため、東京都の助成対象外施設等に対し、令和8年6月末まで物価高騰対策支援を実施しております。 今般の物価高騰等の状況を踏まえ、東京都の助成対象外施設等に対し、現在実施している支援を同年7月から9月まで継続することといたしました。あわせて、国や都の動向が不確定であることから、都がこれまで助成対象としていた施設についても区の支援対象とし、補助単価については、同年1月から6月までと同額で令和8年度第1次補正予算案に計上しております。 現時点では補助単価の増額などは予定しておりませんが、都が物価高騰対策に係る補正予算案を公表したことは承知しております。しかしながら、補助単価等の詳細が示されていないことから、今後も都の動向を注視しながら物価高騰対策に臨んでまいります。 次に、区民への公的支援についての御質問にお答えいたします。 区では、これまでも、住居確保給付金や緊急小口資金をはじめとする各種制度について、わたしの便利帳やウェブサイト、関係機関への情報提供などを通じ周知に努めてまいりました。相談につきましては、自立相談支援窓口を中心に相談内容を丁寧に受け止め、必要に応じて関係部署と連携しながら適切な支援につなぐ体制を整えております。 今後も、区民に寄り添う相談支援体制の充実に努めるとともに、相談窓口の周知により一層取り組んでまいります。 以上でございます。

片岡ちとせ議員。
次に、外国籍区民の暮らしについてです。 本区にはおよそ3万4,000人の外国籍区民が暮らしています。外国籍区民の皆さん、それぞれに様々な背景があり、ここで暮らしていることを一期一会として歓迎し、地域を挙げて受け入れていくことで開かれた新しい葛飾区が構築されていくのではないでしょうか。その点で、先日、西新小岩リバーハイツで行われた防災イベントは、幼児からシニアまで年齢も国籍も多様な住民が参加し、自治会の努力と結んで御近所さんの交流のきっかけになったものとして評価したいと思います。 さて、政府は入管法を改定し、永住許可や在留資格の更新・変更手数料を急激かつ大幅に引き上げようとしています。日本人向けの行政手続に係る費用は1年で何十倍にも引き上げれば大騒ぎになりますが、参政権がなく政治に物が言えない人たちを狙い撃ちにした制度改革は許せません。日本人配偶者と離婚し、日本で子供を育てる外国籍シングルマザーなど低所得家庭はどうなるのでしょうか。 さらに、経営・管理許可基準についても、資本金500万円から6倍の3,000万円に引き上がるせいで、地域で長年営業を続けてきたエスニックレストランが廃業の危機に瀕しており、日本生まれ、日本育ちの子供が全く知らない国に帰らなければいけない事態になっています。東四つ木地域には全国でも有名な希少なアフリカ料理のレストランがありますが、特色のある店がなくなればまちのにぎわいに影響し、空き店舗が増えればまちが寂れてしまいます。 在留資格は外国籍住民にとって、日本で働き、生活していくために不可欠なものです。彼らは既に日本人と同じ税金を払い保険料を負担しているのに、政府が共生社会実現の費用を受益者負担として外国人にさらに負担させようとするのは不当です。 また、難民申請中の人たちは就労が規制されており、申請期間中に困窮状態に陥っている人が少なくありません。主要な欧米諸国では、難民申請手続そのものや審査を待つ間の滞在許可手続に手数料を課さないのが一般的です。審査が長引くほど何度も高額な更新料を請求する日本の難民に対する行政手続は、世界的に見ても極めて異例です。 私たちは、世界人権宣言3条、6条、7条、22条にあるように、人類社会全ての構成員の固有の尊厳と平等、また権利を承認することが、世界における自由・正義及び平和の基礎であることを確認した上で質問をします。 1、外国人は社会を支える働き手であり納税者です。彼らが高額な手数料を払うことになれば、その家族に新しい経済的困窮が生じることになる。多文化共生をうたう東京都の自治体として区長の認識を問う。また、区長会として、政府に対し、手数料の異常な値上げをやめるよう訴えるべきと思うがどうか。 2、外国籍住民が多く住む地域で交流イベントを発展させ、全区域で相互理解の場面をつくっていくことが重要であると思うが、今後の取組についてお示しください。 3、外国籍店主が営業する飲食店に対し状況の聞き取りを行い、営業継続支援を講じてはどうか。 4、働くことが制限されている難民申請中の外国人に対し、困窮状態に陥らないよう、住民票のある、なしにかかわらず、人道的観点から生活支援、また支援団体への活動支援を行うべきと思うがどうか。 5、生きる権利は国籍に関係なく保障されるものであり、特に政治的影響を受けやすい外国籍区民の働く権利、学ぶ権利を本区としてどのように擁護していくのか。 以上、答弁いかんにより再質問を行うことを申し述べまして、質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
各種手続の手数料に対する区長会としての訴え、また交流による相互理解の取組についての御質問にお答えいたします。 外国人区民は、納税や地域活動など地域社会を支える担い手でもあります。文化や言語の違いを尊重し、外国人区民と日本人区民が共に安心して暮らせる多文化共生を推進することが重要であると考えております。そのため、文化・言語や生活習慣の違いなどを踏まえた交流ができる環境づくりが重要だと認識しており、外国人区民との地域交流の場として、自治町会などの関係部署と連携して防災訓練などを実施しております。 今後区では、自治町会や関係部署との連携を強化し、区内の様々な地域において外国人区民と日本人区民の相互理解につながる交流イベントなどの環境づくりに努め、安心して暮らせる多文化共生社会の実現に取り組んでまいります。 一方で、在留資格や各種手続に係る手数料は国の制度に基づき設定されるものであり、基準等は国において検討されるべきものであると考えております。このため、区長会を通して政府に対し手数料の値上げについて意見を伝える考えはございません。 以上です。

産業観光部長。
外国籍店主が営業する飲食店への対応についての御質問にお答えいたします。 外国籍の方が営む飲食店に限らず、区内で営業している飲食店につきましては、物価高騰や人手不足などの社会経済情勢の影響を大きく受けているものと認識しております。 こうした状況を踏まえ、区では商店会が実施する各種イベント事業への支援のほか、葛飾区商店街連合会が発行するプレミアム付商品券事業に対し経費を助成し、飲食店を含めた個店の売上げ向上を支援することで商店街全体の活性化を図っております。 また、かつしかフードフェスタの開催により、飲食店の魅力発信と区内外からの来店機会の創出を図ることで飲食店への支援にも取り組んでおります。 こうしたことから、特定の業種や属性に限定した聞き取りを行うのではなく、今後も葛飾区商店街連合会などの関係団体と連携しながら各種事業者のニーズ把握に努め、引き続き持続的な区内商業の活性化に資する取組を実施してまいります。 以上です。

福祉部長。
難民申請中の外国人への支援及び支援団体への活動支援についての御質問にお答えいたします。 難民申請中の方につきましては、出入国在留管理庁など国の複数の機関が集まった総合相談窓口である外国人在留支援センターで、在留資格や在留に関する様々な支援施策を実施しております。生活支援に関しては、国の委託を受けた実施機関である難民事業本部が御相談をお受けし、生活困窮に陥った場合は要件に応じて生活費の支給などとともに定住支援や雇用促進事業を行っております。このように相談や生活支援について国の公的な窓口で行っているため、区で実施する考えはございません。 なお、区に御相談があった場合には、お話をお聞きし、これらの相談窓口を御案内してまいります。 また支援団体への活動支援につきましては、国と自治体、支援団体の役割分担などを踏まえて慎重に研究してまいります。

総務部長。
外国人区民の働く権利、学ぶ権利の擁護についてお答えいたします。 区では、人権や多様性を尊重し、国籍にかかわらず全ての区民が共生できる地域社会の実現に向け取り組んでおります。 働く権利、学ぶ権利の擁護には相互理解が重要であることから、憲法週間や人権週間、各種講座、イベントなどを通じ、外国人の人権課題を含めた人権啓発を進めております。 また、企業向けの啓発紙の発行や区民講座、教職員研修を通じて、外国人の就労や外国にルーツを持つ子供の教育、その保護者とのコミュニケーションをテーマに取り上げ、理解の促進を図っております。 さらに、外国人生活相談をはじめとする各種相談体制により課題に応じた支援や関係機関へのつなぎを行い、働く、学ぶ権利の実質的な保障に努めております。 今後も、関係機関と連携し、外国人区民が安心して働き、学び、暮らせるまちづくりを推進してまいります。 以上です。

片岡ちとせ議員。
今お答えいただきましたが、2点、再質問をさせていただきます。 まず1点目、事業者支援に関わる質問の4で物価高騰緊急対策支援金事業ですけれども、これは支給金額を引き上げて早期に実施してはということを求めましたが、今、事業者の方に何をやってほしいですかと聞くと、一番は最初に戦争を止めてほしいとおっしゃるのですよ。これほどまでに戦争の影響が大きく事業に与えています。そもそもこの物価高騰は、コロナが明ける頃にロシアがウクライナを攻撃したことから始まっています。そこにアメリカとイスラエルのイラン攻撃が物不足と価格高騰に拍車をかけている、そういう状況です。何よりも今、区内の事業者が潰れないように、廃業しないように区が支援することが重要なのではないかと思います。 先ほど答弁の中で注視していくとおっしゃっていましたけれども、注視して、やらなければいけないとなったら、二、三か月、実際やるまでに時間がかかるわけですよね。我々はそういった間に事業者が廃業してしまう、また失業者が生まれてしまう、こういったことに対して非常に危機感を感じているのです。今回の補正予算5億7,000万円しか拠出していませんが、葛飾区としてきちんと財源はあるのですよ。ですから、これは注視するではなくて先に先に区内事業者を支援していただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。 次、2点目は区民に対して、区民の生活支援に関わる質問の1ですが、前年度にやらなかった区民全員への給付事業を行うために補正予算を組んでほしいというところです。この回答もやはりがっかりしました。補正予算にプレミアム付商品券の増刷分の費用を計上していますなどがありましたが、このプレミアム付商品券についてはそもそも商品券を買う元手がある人だけしか恩恵がありません。これでは物価高における消費者支援さえも、使える人と使えない人の格差を、事もあろうか葛飾区が生じさせていると思います。だから、全区民が対象になる給付金事業を品川区の取組のように学んでやるべきではないでしょうか。回答を求めます。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
2つの再質問にお答えいたします。 初めのほうですけれども、様々な形でこれまでも物価高騰対策、例えば、今お話をいたしましたけれども、物価高騰緊急対策支援金を実施した、そしてまた今回、収益構造改善資金融資を実施する、様々な取組を一つ一つ丁寧に実施させていただいております。もちろん実際の状況をきちんと踏まえてやることはとても大切ですので、今後も経済の状況を見極めながら、もちろんその経済の状況というのは先ほどお話があったような世界の様々な状況によって変化するわけですけれども、そうした状況をきちんと捉えて、そして対応できる施策はこれからも検討し、進めていきたいと思っています。 それから、2つ目の御質問ですけれども、物価高騰、前年度はやらなかったという給付事業の話をされましたけれども、これについても先ほどもお答えいたしましたけれども、真に必要とされている世帯に対しては住民税非課税、そしてまた均等割のみ世帯を対象とした、これについては1世帯当たり1万円の現金給付もさせていただきました。その状況に見合ったように適切に対応していく、これがとても大切だというふうに思います。もちろん各区によってはいろいろな対策を取っていることも事実でありますけれども、葛飾区は葛飾区としての区民の状況をしっかりと捉えた上で必要な施策をこれからも打っていきたい、このように考えております。 以上です。

暫時休憩いたします。 午後0時25分休憩

休憩前に引き続き会議を開きます。 区政一般質問を続けます。 21番、土田あきら議員。 〔21番 土田あきら議員 登壇〕(拍手)

お許しをいただきまして、かつしか立憲を代表し、さきの通告に従い区政一般質問を行います。 本日は、空き家対策と相続を見据えた実効性確保について、会計年度任用職員の活用について、就職氷河期世代の介護と住まいの支援について、以上3点についてお伺いします。 まず初めに、空き家対策と相続を見据えた実効性確保について伺います。 近年、全国で空き家が増加しています。総務省の令和5年住宅・土地統計調査によれば全国の空き家件数は900万戸に達し、前回、平成30年の調査の849万戸から51万戸増加、調査開始以来、過去最多となっております。そして、老朽化した空き家は地震や台風時に倒壊・飛散する危険性があります。さらに、放火や不法侵入、ごみの不法投棄の温床になるなど、防災・防犯の両面から大きな問題になっています。 こうした空き家の中には、高齢化や人口減少の進行とともに親族の死亡や施設入所をきっかけとした相続などを経て発生しているケースも多くあります。例えば、親の死後、相続人が区外や遠方に住んでいる、相続登記が行われていない、誰が管理するか決まらない、こうした事象が重なります。その結果、誰も住まず、そして誰も十分に管理しない家が長期間放置されるケースが生じています。こうした状態が続くことで、屋根や外壁の落下、雑草の繁茂、夜間の死角の発生など、近隣住民にとって現実的な危険や不安につながっています。 本区においても、住宅地や通学路沿いなど生活に密着した場所に老朽化した空き家が残存している実態があります。本区はこれまで、平成30年に策定した葛飾区空家等対策計画に基づき、実態把握や助言・指導、特定空家等への対応、さらには利活用の促進といった取組を進めてきました。 しかし一方で、現場では、危険だと感じる空き家があるが、行政がどこまで踏み込めるか分からない、また、相続でもめていて話が進まないといった声も聞かれます。 ここで重要なのは視点です。空き家対策は発生した後の対応だけでは不十分です。発生する前、つまり相続の段階からどのように関与していくのか、この予防的な視点が今まさに求められています。 令和6年4月からは相続登記の申請が義務化されました。相続により不動産を取得した相続人は、その取得を知った日から3年以内に登記を申請することが求められています。これにより所有者不明の空き家を減らすための枠組みは一定程度整いつつあると考えます。しかしながら、登記だけでは建物の管理や防災・防犯上のリスクは解消されません。やはり重要なのは、相続が発生する前から家族で将来の住まい方を話し合うこと、そして発生後は、住むのか、貸すのか、売るのか、解体するのか、そういう方針を早期に決めること、その上で必要な手続、管理を進めていくことが危険な空き家を生まないための鍵になります。 こうした観点から、相続を契機とした空き家の発生を未然に防ぐ、いわゆる相続予防の仕組みを区の空家等対策とどのように結びつけていくのか、これが問われています。区政として目指すべき姿は2つあると考えます。1つは、管理不全空家や特定空家等が早期に把握され、適切に対応されていくことです。もう一つは、相続段階から相談できる仕組みがあり、空き家として放置される前に方針が決まり、必要な手続が進められていることです。 しかし、現状には幾つかギャップがあります。 まず、対応が後手に回りがちな点です。通報をきっかけに調査が入るときには既に老朽化が進み、連絡も困難になっているケースがあります。 次に、相続を要因とする空き家の実態把握が十分と言えない状況です。どの程度存在しているのか、どの程度のリスクが生じているのか、区民と共有まではできていないと考えます。 さらに、制度や相談先についても、どこに相談すればいいのか分からない、制度の全体像が見えないといった声が聞かれます。 これらは全て、相続段階でどこまで踏み込むのかという課題に直結していると考えます。こうした課題を踏まえまして、検討すべき点を5点申し上げます。 第1に、空家等対策計画の実効性の検証です。これまでの取組の成果を明らかにし、今後の対策に反映していくことが重要と考えます。 第2に、特定空家等への対応強化です。リスク評価を行い、対応の優先度を明確にした上で認定や行政代執行に至るプロセスを整理し、庁内連携を強化することが不可欠です。 第3に、相続を要因とする空き家の実態把握です。傾向を分析し、相続段階からの予防的対応につなげる必要があります。 第4に、相続登記義務化を踏まえた支援体制です。周知だけでなく、早期相談につなげる仕組みの構築が求められます。 第5に、空き家の利活用の促進です。マッチング支援を強化し、地域の資源として生かす視点が必要です。 以上を踏まえ伺います。 1、葛飾区空家等対策計画に基づく取組について、実績及び今後の対策について伺います。 2、特定空家等の認定や行政代執行等の措置の実績、課題及び今後の対応方針について伺います。 3、空き家の発生要因として相続が大きな割合を占めるとされますが、区内の空き家のうち、相続を要因とする空き家の発生への課題認識と、これに向けた施策について伺います。 4、相続登記義務化に伴い相続人に対しどのような周知、支援を行っているのか、また、今後の対策について伺います。 5、相続を見据えた空き家の利活用について、マッチング支援の仕組みと実績と今後の対応を伺います。 以上でこの項目を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
土田議員の御質問にお答えいたします。 葛飾区空家等対策計画に基づく取組についての御質問にお答えします。 葛飾区では、令和5年12月の空家等対策の推進に関する特別措置法の改正を受け、昨年2月に葛飾区空家等対策計画を改定し、総合的な空き家等対策の一層の推進による良好・良質な住環境づくりに取り組んでいるところです。 昨年10月には葛飾区空家等の適正管理に関する条例を施行し、緊急時における安全措置の実施などの規定を定めるとともに、助成制度の新設による特定空家等の除却促進や財産管理制度の積極的な活用を進め、昨年度は8棟の特定空家等の除却ができました。こうした取組の結果、平成27年度からこれまでに相談を受け付けた空き家1,397棟のうち1,107棟が解決済みとなっております。 今後は、これらの取組を継続して実施するほか、適切に管理されていない空き家の外観調査を行い管理不全空家等の認定を進め、早い段階から所有者への適切な助言・指導等を実施することで空き家問題の早期解決に取り組んでまいります。 以上です。

都市整備部長。
特定空家等への対応についての御質問にお答えいたします。 区では、これまでに96棟の空き家を特定空家等に認定し、所有者への助言・指導、勧告、命令のほか、平成27年度には行政代執行による除却を実行するなど、問題解決に向け法に基づく適切な措置を講じてまいりました。 そうした中で、所有者の経済的な負担や複雑な権利関係等が課題となり解決までに長期間を要する案件も多いことから、今般、除却費助成制度の創設や財産管理制度の積極的な活用に取り組んできた結果、令和8年3月現在、特定空家等は18棟までに減少してきております。 今後も、所有者による自発的な解決を促すことを第一に所有者への働きかけを粘り強く行うとともに、特定空家等に至る前の段階で管理不全空家等への認定や法に基づく適切な措置を講ずることで空き家問題の早期解決に取り組んでまいります。 次に、相続を要因とする空き家の発生についての御質問にお答えいたします。 令和5年度に実施した葛飾区空家等実態調査では、空き家の取得要因として相続が6割近くを占めており、相続人が別住居で生活していることなどにより空き家を適切に管理せずに放置してしまう事例が多いことを課題として認識しております。 こうした事態を防止するため、相続発生に備え住まいの将来の方針について家族間で決めておくことの大切さや、相続が発生した際には適切に相続登記を行うことの重要性、空き家を放置した場合の影響やリスクについて重点的に啓発することで、相続を要因とする空き家の発生予防をより推進してまいります。 次に、相続登記義務化についての御質問にお答えいたします。 相続登記の義務化は、空き家問題の解決に向けて重要な施策であり、法務省においてホームページによる案内やパンフレット等を活用した周知が図られているとともに、区においても、相続登記義務化の内容や注意点についておくやみハンドブックに掲載しているほか、区役所内に啓発チラシを設置することで住宅所有者や相続人への周知を図ってきております。また、令和5年度に設置したワンストップ相談窓口においては、将来の相続発生に付随する様々な相談に関しても支援しております。 今後は、住まいの終活や相続をテーマとしたセミナーの実施、司法書士会や不動産関係団体などの専門団体との連携強化による相談体制の拡充についても検討し、相続に伴う空き家の発生予防をより一層推進してまいります。 次に、空き家の利活用のマッチング支援についての御質問にお答えいたします。 区では、公益目的や地域活動の拠点としての空き家の利活用に関し、空き家の所有者と利活用希望者を事前登録し、双方合意によるマッチング成立に向けた支援を令和5年度から実施しています。 対象となる空き家は、現に居住その他の使用がされていない住宅のほか将来的な相続を見据えた住宅も含んでおり、これまでに子ども食堂としての活用を目的としたマッチングが成立した実績がございます。 今後とも、マッチング支援を推進するとともに、ワンストップ相談窓口等を通じて空き家の利活用の具体的な手法等に関する情報提供や支援を行うことで、空き家の利活用をより一層促進してまいります。 以上です。

土田あきら議員。

続きまして、会計年度任用職員の活用について伺います。 現在、我が国では、民間、公務を問わず非正規の働き手が社会を支えています。総務省統計局によれば非正規社員の割合は34.6%であり、およそ3人に1人が非正規という状況です。 公務の現場においても同様です。総務省の令和7年度調査では、地方公共団体における臨時・非常勤職員は約76.9万人に上ります。会計年度任用職員制度は、自治体運営を支える重要な仕組みとなっていると考えます。 さらに、全国的に人手不足が深刻化しています。自治体調査では、会計年度任用職員が不足していると答えた自治体は約半数に上り、特に保健、福祉、保育といった分野で不足感が強いとされています。 このような状況の中で、会計年度任用職員は単なる補助的な存在ではなく、行政サービスを支える担い手となっていると考えます。こうした全国的な状況を踏まえ本区の状況を見ますと、特別区全体では臨時・非常勤職員の割合は29.8%であるのに対し、葛飾区では職員総数5,632人のうち2,296人、実に40.8%を占めています。これは特別区平均を約11ポイント上回る水準であり、23区の中でも活用割合が高い自治体の一つです。 しかし、このことを直ちに否定的に捉えるべきではないと考えます。独自調査を行ったところ、医療的ケア児への対応や特別支援など新たな行政需要への対応、また、正規職員の欠員や高齢化への対応として、人員配置を積み重ねてきた結果であるとの現場の声も聞き及んでおります。人手があること自体はありがたいという声もあったことから、区民サービスを維持するための現実的な対応であったと捉えます。 一方で、会計年度任用職員の割合が高いからこそ生じる課題もあります。また、独自調査によりますと、新しい世代への業務承継が進みにくい、また、正規職員が担うべき判断、管理業務との役割分担に工夫が必要であることが指摘されています。 本来、区民生活を長期的に支える基幹業務は正規職員が中核を担い、会計年度任用職員がそれを支える形が望ましいはずです。しかし、現状ではその線引きが現場の努力に委ねられており、将来的な事業承継への不安も残っています。 さらに、モチベーションの維持という観点も重要です。現場からは、人員が固定化している一方で、個々の能力や成果が十分に評価に反映されていないのではないかといった声も聞かれます。努力や成果が見えにくい環境では人材の育成や定着が進みにくくなります。特に福祉、保育、教育といった継続性が求められる分野においては、区民サービスへの影響も懸念されます。したがいまして、本区に求められるのは会計年度任用職員が多いことの是非を論じることではありません。多いという現実を前提にどのように活用していくか、その方針を明確にすることです。正規職員が担うべき基幹業務との役割分担を整理し、併せて評価や能力発揮の仕組みを整えていくこと、そして中長期的な職員配置の考え方を示していくことが将来の事業承継と安定した区民サービスの維持につながると考えます。 そこで伺います。 1、本区における部別の会計年度任用職員の人数及び職員全体に占める割合について、直近の状況を伺います。 2、どのような業務を会計年度任用職員に担ってもらうのか、本区としての基本的な考え方、方針を伺います。 3、特別区平均を上回る水準で会計年度任用職員を活用している現状を、本区としてどう評価しているのか伺います。 4、会計年度任用職員への依存度が高いと言える現状について、雇用の安定、処遇、人材確保と定着、各職場の業務負担といった観点から、どのような課題を認識しているか伺います。 5、特に福祉、保育、教育など継続性が重視される分野において、中長期的な職員配置計画上の考え方を伺います。 以上でこの項目を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
会計年度任用職員の活用について、福祉、保育、教育など継続性が重視される分野における中長期的な職員配置の考え方についての御質問にお答えいたします。 これらの分野では、利用者との継続的な関係性の構築や知識・経験の蓄積が重要であることから、行政サービスの安定性と質の確保を最優先とした職員配置を基本としているところです。 各分野で中核となる業務や継続性が求められる業務については原則として正規職員が担い、会計年度任用職員は正規職員の業務を補完する形で、業務量の変動への対応や補助的業務、特定の専門業務において任用しております。 中長期的な観点としては、行政需要の動向や制度改正の影響などを踏まえた必要人員の精査、正規職員の計画的な採用・育成による専門性の確保、業務の見直し、DXの推進による執行体制の最適化などを総合的に進めながら、持続可能な人員配置の確保に努めているところです。 引き続き、職員構成や業務分担の在り方について不断の検証を行いながら、適切な職員配置に努めてまいります。 以上です。

総務部長。
会計年度任用職員の人数や割合についての御質問にお答えいたします。 本区の令和8年4月1日時点における会計年度任用職員の人数は、部別で、政策経営部が1名、総務部が121名、施設部が10名、地域振興部が74名、産業観光部が11名、環境部が15名、福祉部が189名、健康部が43名、子育て支援部が801名、児童相談部が62名、都市整備部が45名、会計管理室が3名、教育委員会事務局が1,310名、及び監査事務局が3名となっています。区全体としての会計年度任用職員は2,688名であり、正規職員を含めた全区職員のうちの44.6%となっております。 次に、会計年度任用職員が担う業務についての御質問にお答えいたします。 会計年度任用職員につきましては、制度趣旨を踏まえ、正規職員が担うべき中核的業務を補完する役割として位置づけております。具体的には、資格・経験を生かした特定分野の専門性の高い業務や定型的、反復的な事務処理業務を会計年度任用職員に担ってもらうことで、業務の効率的かつ効果的な執行に努めております。 次に、会計年度任用職員の任用状況に対する評価についての御質問にお答えいたします。 本区における会計年度任用職員の任用が特別区平均と比べて高い水準であることにつきましては、業務内容や業務委託の導入状況など執行体制全体の中で総合的に捉える必要があると認識しております。本区では、資格・経験を生かした特定分野の専門性の高い業務や、定型的、反復的な事務処理業務について、業務の必要性に応じて会計年度任用職員を配置しております。会計年度任用職員の数が他区に比べ相対的に多いのは、多様化、増大する行政需要への対応や執行体制の最適化、安定した行政サービスの確保といった観点から必要な人員を確保してきた結果であると受け止めております。 引き続き、業務の見直しやDX推進などの状況を踏まえ、必要性の精査による適正規模の確保を図っていくことが重要であり、業務の性質や執行体制全体を踏まえながら適切かつ効率的な人員配置に努めてまいります。 次に、会計年度任用職員の任用に対する課題についての御質問にお答えいたします。 会計年度任用職員の任用は、正規職員の補完として会計年度任用職員と役割分担を行うことにより限られた人員で業務を適切に遂行すること、突発的な業務や繁忙期における一時的な業務への対応など、業務量の変動に応じた迅速な人員確保が可能なことで安定した業務執行に寄与し、また専門資格や実務経験を有する人材を活用することにより、専門的な知見が必要な分野にも行政サービスの提供を可能としております。 一方、留意すべき課題として、任用期間が会計年度単位であることから、人材確保が難しい場合に継続性・専門性に影響が生じること、任用期間や処遇内容、長期的なキャリア形成の困難さなどから正規職員に比べ人材の定着が進みにくいこと、業務の見直しなどによる職の廃止もあり得ることから雇用の安定性に一定の制約があることがございます。また各職場の業務負担として、会計年度任用職員の入れ替わりに伴う引継ぎや指導に一定の負担が生じることがございます。 制度に由来する課題は完全に解消できないものの、区では会計年度任用職員の再任の上限回数を撤廃し、休暇制度の拡充を行うなど、会計年度任用職員がより安定的に業務に取り組めるよう処遇の改善に努めております。 また、業務のマニュアル化や引継ぎの徹底による執行体制の安定化、正規職員と会計年度任用職員との適切な役割分担の整理などに取り組みながら各職場の業務負担の軽減を図っております。 以上でございます。

土田あきら議員。

最後に、就職氷河期世代の介護と住まいの支援について伺います。 就職氷河期世代の介護と住まいの不安は、今後、確実に深刻化していく課題です。この世代は、いわゆるバブル崩壊後の厳しい就職環境の中で社会に出ました。その結果、非正規雇用や不安定な働き方を余儀なくされた方も多く、十分な所得や社会保障の基盤を築けないまま現在に至っているケースも少なくありません。 現在、この世代は40代後半から50代前半に差しかかっています。まさに親の介護と自らの中高年期が重なる時期を迎えています。日本総研の試算では、就職氷河期世代のうち生活が不安定と見られる方は全国で約111万人とされています。もともと生活基盤が弱いところに、親の介護や住まいの問題が重なることで生活困窮へ陥るリスクが高まっています。 介護の面で見ますと、今後10年間で親の介護を担う就職氷河期世代は約75万人から約200万人へ増加すると見込まれています。また、介護や看護を理由とした離職者は40代・50代が約4割を占めており、就職氷河期世代がまさに介護離職の中心世代となりつつあります。 一方で、住まいの面にも大きな特徴があります。この世代は持家率が低く、親との同居率が高い傾向があります。未婚で親と同居する就職氷河期世代は全国で約250万人とされており、親の年金や持家に支えられて生活しているケースも少なくありません。しかし、親が要介護状態になったり亡くなったりした場合、状況は一変します。この家に住み続けられるのか、家賃や固定資産税を負担できるのか、こうした住まいの不安が一気に現実の問題として顕在化します。 このように、就職氷河期世代の課題は、介護、就労、住まい、生活困窮、さらに健康や孤立といった複数の問題が重なり合うことに特徴があります。例えば、親の介護のために就労時間を減らせば収入が減ります。収入が減れば住まいの維持が難しくなります。住まいへの不安は将来不安へとつながり、結果として社会とのつながりを失ってしまうこともあります。つまり問題は単独ではなく連鎖します。こうした課題は、一つ一つを別々の制度で対応するだけでは十分とは言えません。当事者の立場から見れば、介護も仕事も住まいも全て暮らしの問題だからです。 こうした状況を踏まえ、国は2026年度から新たな就職氷河期世代等支援プログラムにおいて、高齢期を見据えた支援を柱の一つに位置づけました。介護と就労の両立支援、住宅確保支援、家計改善支援などを一体的に進めていく方向性が示されています。しかし、この問題は国の制度だけで解決できるものではありません。地域において実際に相談を受け、具体的な支援につなげていくのは基礎的自治体である区の役割です。 本区では重層的支援体制整備事業を進め、断らない相談支援を掲げています。私は、就職氷河期世代の介護と住まいの問題こそ、この重層的支援体制の真価が問われるテーマだと考えます。今後、親の介護を担う就職氷河期世代はさらに増加していきます。同時に、10年後、20年後にはこの世代自身が高齢期を迎えます。現在は支える側であっても、将来は低年金、単身、高齢期の住まいといった問題を抱える支えられる側にもなります。その意味でも、この問題は今だけでなく将来にわたる構造的な課題です。だからこそ、問題が深刻化してから対応するのではなく、不安を抱え始めた段階から支援につなげる予防的な視点が必要です。 しかし、現状では相談体制は分野ごとに分かれています。介護は地域包括支援センター、生活困窮は自立相談支援窓口、仕事は就労相談、住まいは住宅相談と窓口が分かれています。その結果、どこに相談したらよいか分からない、何度も同じ説明をしなければならないといった負担が生じています。そして、支援につながる前に諦めてしまうおそれもあります。 本区には、重層的支援体制整備事業やしごと発見プラザかつしかなどの仕組みがあります。しかし、今後のニーズの増加、そして課題の複雑化を見据えると、さらなる連携強化が求められます。 以上を踏まえまして、課題は3点あります。 第1に実態把握です。就職氷河期世代の介護離職や就労状況、住まいの不安などについて、本区として的確に把握していくことが重要です。その上で実態の見える化を進め、相談体制や支援策の充実につなげていく必要があります。 第2に相談体制の連携です。介護、生活困窮、就労などの相談が縦割りとならず、必要な支援に確実につながる体制を構築することは不可欠です。重層的支援の下、関係部署や関係機関が連携し、相談の入り口にかかわらず適切な支援につなぐ仕組みを強化すべきです。 第3に生活全体を捉えた支援です。複合的な課題を抱える区民に対し、分野ごとに分断されることなく、生活全体を捉えて支援につなぐ体制を構築することは不可欠です。特に住まいの不安は生活全体に直結します。住まいに関する相談を起点として生活困窮などの課題を一体的に受け止め、切れ目なく支援につなげる体制を整備する必要があると考えます。また、これらの支援を必要とする方へ情報を確実に届けることも必要です。40代・50代で親の介護や将来の住まいに不安を抱える方が、これは自分のための支援なのだと受け止められるよう、分かりやすく届く形で情報発信を行うことが求められます。 そこで、本区の取組について以下の点を伺います。 1、親の介護と自らの就労の両立が難しく、いわゆる介護離職に追い込まれる就職氷河期世代への支援について、区としてどのような相談体制や支援策を講じているか伺います。 2、就職氷河期世代の家族介護に関する相談が、地域包括支援センター、自立支援相談窓口、仕事や生活の相談など縦割りにならず、必要な支援につながるよう、窓口や周知の在り方をどのように工夫しているのか伺います。 3、住まいに関する相談と生活困窮、介護、就労等の相談を一体的に受け止め、必要な支援につなぐ体制をどのように整備しているのか、現状と今後の課題認識を伺います。 以上で私の区政一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
就職氷河期世代への相談体制や支援策についての御質問にお答えいたします。 高齢者の介護に関する相談については、身近な相談窓口である高齢者総合相談センターを中心に区の窓口や介護支援専門員などでお受けし、相談内容に応じて様々な関係機関と連携して対応しております。 また区では、家族介護者ほっとあんしんダイヤルを設置し、保健師等の専門資格を有する相談員が毎日午前8時30分から24時まで家族介護者からの電話相談に応じる体制を整えており、就労している方でも利用しやすい環境を確保しています。 介護と就労の両立に向けた支援については、要介護認定を受けている方は、介護保険制度の中で、就労により家族による介護が難しい時間帯にデイサービスや訪問介護のサービスを導入するなどのケアプランを介護支援専門員が作成しているところです。 また、区では、家族介護者向けのサービスとして、要介護認定の有無にかかわらず、就労等で介護が難しいときや介護疲れで休養したいときなどに一時的に施設で通いや泊まりでお預かりする家族等介護支援事業を行っており、介護と就労の両立を支援しております。 しごと発見プラザでは、今年度より就職氷河期世代を含めた全世代に対し社会保険労務士による相談窓口を開設し、介護休業制度や労働条件等の助言をはじめ相談者に寄り添った支援を行っております。 今後も、就職氷河期世代の方を含む家族介護者が安心して就労を継続できるよう、高齢者総合相談センターや介護支援専門員などの福祉部門の関係機関、しごと発見プラザなど労働環境に関する機関が連携し、介護と就労の両立を支援してまいります。 以上です。

福祉部長。
就職氷河期世代の家族介護に関する相談の窓口や周知の在り方、及び住まいに関する相談と支援につなぐ体制についての御質問にお答えいたします。 区では、こうした複合的な課題に対応するため、くらしのまるごと相談窓口を整備し、分野を横断して包括的な支援体制を構築する重層的支援体制整備事業を進めております。現在、40代から50代前半のいわゆる就職氷河期世代を含む家族介護に関する相談などについても、相談内容を丁寧に受け止め、適切な支援機関につなげて連携できるよう、相談支援を担う職員に対する研修を実施するなど、関係部署で窓口職員の意識向上及びスキルの底上げに取り組んでおります。 現状の取組といたしましては、まず相談者からの相談を、住まい、生活困窮、介護、就労といった個別分野ごとに切り分けるのではなく、世帯全体の課題として把握することを基本としており、関係部署・機関と連携し適切な支援につなぐようにしております。その上で、区公式ホームページや広報紙に加え関係機関へのPRや相談会の実施などにより、どこに相談してもつながる体制の周知に努めているところです。 また、住まいの課題につきましても世帯全体の状況として捉え、くらしのまるごと相談窓口での相談や隣接する自立相談支援窓口において家計相談や就労支援を行いながら、住環境整備課の賃貸住宅の住替え相談と連携した支援を実施しております。 課題といたしましては、まずは複合的な課題を抱える世帯ほど、介護、就労、生活困窮など複数の分野にまたがる相談となり、それぞれ異なる支援機関が関わるため支援の調整に時間を要することから、関係機関のさらなる連携強化が必要であると認識しております。加えて、支援につながること自体に心理的な抵抗を感じる方への対応がございます。相談の初期段階において支援制度の利用にためらいを示される方や相談自体が途切れてしまうケースも一定程度見受けられることから、安心して相談できる環境づくりや丁寧な伴走支援が求められているところでございます。 今後もこうした課題を踏まえ、重層的支援体制の一層の充実を図るとともに、就職氷河期世代を含む複合的な課題を抱える世帯に対し、より一体的な支援が提供できる体制の構築に努めてまいります。 以上でございます。

12番、大森ゆきこ議員。 〔12番 大森ゆきこ議員 登壇〕(拍手)

自由民主党議員団を代表し、さきの通告に従い、区政一般質問をさせていただきます。 初めに、学校が地域と共に防災力を高める取組について伺います。 葛飾教育の日は、保護者や地域の方が学校教育に参加する日として学校それぞれが工夫を凝らし授業をしている大変有意義な取組であり、家庭・地域・学校が一体となり、子供たちを育て、見守る貴重な一日です。これはこれからの地域コミュニティーの支えにもつながる取組であると考えます。 社会を取り巻く環境に目を移すと、一般的にはそう遠くない将来に首都直下地震、南海トラフ地震など、大規模災害の発生が危惧されております。さらに近年は気候変動の影響も受けて、豪雨、台風災害など気象災害が頻発するとともに、激甚化している状況も見られます。 第18回葛飾区世論調査では、区に力を入れてほしいものとして一番関心が高かったものは防災対策ですが、区民一人一人に防災の意識や災害時の知識が浸透しているかと言えば、まだまだ不十分であると感じています。 今年、区内小学校で電気設備の不具合による停電が発生した際、危機管理課が学校へ駆けつけ学校の先生方と協力しながら対応したと聞いており、教育委員会としても教育現場における災害時の対応について課題が見えてきたと思います。 令和7年度葛飾区立小学校PTA連合会から提出された教育要望には、学校が避難所となった場合、運営の委員として教員とPTAが当たることになっているため教育委員会へメンバーを提出しているが、行動指針、マニュアルなど共有がされていないため、防災連携体制の強化を求めるという要望が出されています。 また地元の消防団からは、地域に住む一人一人が防災の知識をつけて、地域の防災力向上を一緒に目指してほしいという声も上がっています。 災害から自らの命を守るためには、子供の頃から必要な防災知識や主体的な防災行動を身につけることができる防災教育、意識啓発が行われることが重要であり、子供たちが防災に取り組むことで地域や保護者も触発され、地域の防災力が向上していくのではないでしょうか。だからこそ葛飾教育の日に防災講座などを行い学ぶことが大切です。 また防災に限らず、地域での活動を活性化することは、福祉面や教育面などにも大きな力を発揮できると確信します。そのため、地域をつなぐ行政の役割というのも重要になってきます。地域振興課では自治町会の伴走型支援に取り組んでいますが、地域で活動している様々な団体との連携を図っていく上でも、地域と学校とのつながりは大きな資源なのです。 そこで伺います。 1、危機管理部門や地域の消防団などと連携して、葛飾教育の日に防災をテーマとした講座等を行うことで、子供にも保護者にも防災意識を高めてもらうことにつながると考えるが、教育委員会の見解を伺います。 2、地域コミュニティーを活性化することは、防災だけではなく、福祉や教育、防犯など、地域の課題に対応するあらゆる力が向上します。特に、自治町会と地域の中の様々な団体との連携強化は大変重要だと考えますが、自治町会活動への伴走型支援の取組や現状、今後の課題などをお示しください。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
大森議員の御質問にお答えいたします。 自治町会活動への伴走型支援についての御質問にお答えします。 自治町会活動の活性化に向け、令和7年度から地域振興課職員が地域に入り込み、コーディネーターの役割を担いながら、課題解決を支援する伴走型支援を強化しております。町会長会議等への参加を通じて実情把握と関係づくりを進め、身近に相談できる体制を整えるとともに、助成制度の拡充や地域活動団体との連携を支援してまいります。 こうした取組の結果、交流イベントや団体との連携事業、デジタル化や運営改善など幅広い相談が寄せられ、助成金の活用も進むなど、支援の充実につながっているところです。担い手不足が課題となる中、職員が課題やニーズを把握して自治町会と共に改善策を検討する伴走型支援の継続は大変重要であると認識をしております。 また、自治町会と子ども会、PTA、社会福祉協議会などが連携することで、それぞれの団体の特性を生かし、教育、防犯、福祉など、地域課題への対応力向上が期待できます。自治町会活動への参加、担い手確保にもつながる重要な取組でもあることから、今後もコーディネーター機能を発揮し、連携事業の横展開や助成制度の活用促進などにより、地域コミュニティーの基盤強化につなげてまいります。 以上です。

学校教育担当部長。
葛飾教育の日における防災をテーマとした講座等の実施についての御質問にお答えいたします。 お話にありました防災をテーマとした講座等を葛飾教育の日に実施することは、防災意識の向上や防災に関する知識の理解など、子供と保護者の双方にとって意義深いものであると認識しております。 実施に当たっては、葛飾教育の日が毎月1回土曜日のみであり、時間の制約や人員確保の課題があること、効果的な防災教育の内容について検討が必要なことから、関係部署との十分な調整が不可欠であると考えております。 このような課題等がある一方、葛飾教育の日に避難訓練や引渡し訓練等を実施して、子供たちや保護者に防災意識の醸成を図っている学校もございます。 教育委員会といたしましては、各学校がこうした先行事例を参考にして、葛飾教育の日を活用した防災教育の効果的な取組について検討するよう、関係部署と連携を図りながら働きかけてまいります。

大森ゆきこ議員。

次に、本区の未来を牽引するスタジアム構想について伺います。 現在、建築業界では資材価格の高騰や人手不足といった課題が顕著であり、加えてイラン情勢の影響により、ナフサをはじめとした石油由来の製品や建築資材の調達不安、価格上昇の先行きも不透明な状況となっております。 特に、人材不足の問題は深刻な影響が懸念されており、構想や計画に時間をかければかけるほど整備費用が膨らむだけでなく、工事の担い手不足により着工ができないといった事態も想定されています。これらの社会情勢の中、施設の整備にはこれまで以上の工夫とスピード感が求められています。 また、用地特別会計で起債した土地の購入費用約325億円については、令和16年に到来する一括償還に備え、基金に毎年度一定額を積み立てていく必要があります。そのため、早期に東京都から事業認可を取得して、当該用地を一般会計で買戻しする必要があります。都市計画交付金等で財源を確保することにより、持続可能な財政運営を図っていかなければなりません。 そして、現在区民の皆様に利用いただいている東新小岩運動場は、施設の老朽化により今後も検討に時間を要することがあれば、相応の費用をかけて大規模な修繕をする必要性も出てくるものと思われます。 さらには、スタジアムは一時避難所や防災倉庫、救助や医療の拠点など、災害時においては防災拠点として大いに力を発揮いたします。新小岩地区の地域特性や新小岩公園の高台化の早期完成が見込めない中、地域全体の防災機能の早期確保の視点からも検討の長期化を避ける必要があると考えます。 先般、区内をホームタウンとして活動する南葛SCより要望書が提出されたと聞きました。特に、今後予定されているスタジアム構想の早期実現をはじめとした内容の要望でありました。その際、公募等により広く提案いただくまでの期間について、スピード感を持って取り組んでいくという認識を区と南葛SCの間で共有されたところです。 また、南葛SCにおいてスタジアム整備費及び運営資金の調達を担い、持続可能な形での運営を前提とした検討を進めていることを示されましたが、ぜひとも多くの事業者が公募でアイデアを出し合い、様々な事業計画を提示し公平に競うことで、よりすばらしい計画になると信じております。 本スタジアム整備は、新小岩地域周辺のみの観光や経済の地域活性化、防災面の強化といった単なるスポーツ施設ではなく、まちづくりの核として葛飾区全体の魅力を向上させ、葛飾区民の誇りとなる施設になり得る計画です。この構想を確実に実現するためには、行政が時間をかけて細部まで基本構想や基本計画をつくり込むことがかえって公募の妨げとなり、事業者のアイデアが十分に反映されないおそれがあります。 他自治体においては、行政が基本構想ではなく事業の方向性のみを示した上で公募を実施し、民間事業者の創意工夫を幅広く引き出している事例も見られます。これらの成功事例が示しているように、外部委員で議論されたスタジアムのあるべき姿を基に事業の方向性を早期に示し、具体的な事業手法や計画については、民間から広く提案を募る手法が合理的かつ時代に即した進め方の一つであると考えます。 改めて、スタジアム構想は葛飾区では初めて官民連携の大きな事業となり、区民はもとより、事業者やスポーツ関係者などから注目されている計画です。様々な工夫により、今まで以上にスピード感を持ってこの計画を進めていくよう要望いたします。 そこで伺います。 1、建設コストの上昇や人材不足が進む中、検討に時間を要するほど公募等に着手するまでの期間が長期化し、結果として民間事業者による提案が難しくなるおそれがあります。こうした点を踏まえ、スタジアムのあるべき姿や方向性のみを整理した上で、早期に公募を行うなど、次の手続へ移行していくことも有効な選択肢と考えますが、区の見解を伺います。 2、今年度は有識者会議を設置し、スタジアムのあるべき姿を示していくとのことですが、有識者会議の委員の構成や会議の開催予定回数など、現時点での検討状況についてお示しください。また、今年度はスタジアム構想についてどの段階まで検討を進めていく想定なのかお示しください。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
本区の未来を牽引するスタジアム構想についての御質問にお答えをいたします。 今年度は、これまでに実施した基礎調査や事業者へのヒアリング結果を踏まえて、スタジアムの将来像や方向性等から成るスタジアムのあるべき姿を定めた上で、その内容を踏まえたスタジアム構想を策定し、早期に次の段階へ移行できるよう着実に検討を進めてまいります。 検討に当たりましては、大学教授をはじめ、スポーツ政策や都市計画・防災、大学連携、スポーツ団体、地域経済団体及び公認会計士の8名程度で構成する有識者会議を設置いたします。会議の開催回数については、7月上旬より計6回程度の開催を予定しているところです。 その後、策定したスタジアム構想を基に、広く事業者から提案を受ける公募に向けた準備を進めてまいります。 以上です。

大森ゆきこ議員。

次に、議会のに付すべき契約について伺います。 近年、建設分野においては、資材価格やエネルギーコストの上昇、さらには人手不足の深刻化などにより、工事費の高騰が常態化している状況にあります。またこうした物価上昇は一時的なものにとどまらず、工事の施工期間においても継続的に影響を及ぼしており、契約締結後においても、契約変更が行われる事例も増加しています。 このような環境の変化の中で、議会の議決を要する契約の締結や専決処分が明らかに増加していることを私も実感しており、従来の制度設計の下では想定されていなかった事態なのではないかと思っています。 これらの件数が増加した結果として、契約締結や契約変更の確定までに一定の期間を要する場面が増えており、工事業者においては議決を待っている間、資材や人員の確保に苦慮しているとの声も聞いています。 こうした観点から、議決を要する契約の在り方が現場の実態に適合しているのか、改めて検証していく必要があると考えますし、区議会としても議決基準額や専決処分事項の指定を見直すべきと思います。 そこで伺います。 1、建設物価の上昇やスライド条項の適用の増加等により、議決または専決処分の対象となる契約が増加している状況について、区の認識を伺います。 2、議決を要する契約の増加に伴い、工事業者が苦慮する場面も増えていることについて、区の認識を伺います。 3、区議会が議決基準額や専決処分事項の見直しを進めるに当たり、執行機関として契約実務の状況や課題についてどのように情報提供を行い、また議会における検討に対してどのように協力していく考えであるのか、区の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
議会の議決に付すべき契約について、議決基準額や専決処分事項の見直しに関する御質問にお答えいたします。 議会の議決に付すべき契約の基準額や専決処分事項の在り方につきましては、議会の関与によるチェック機能と契約手続の迅速化のバランスの下にルールが定まっているものと認識をしております。 一方、公共工事を取り巻く環境は、近年、資材価格や労務費の上昇、担い手不足の進行、入札不調・不落の増加などにより大きく変化をしております。また契約金額の高額化や事業の複雑化に伴い、迅速かつ適切な契約手続の確保とともに、透明性や公正性の確保がこれまで以上に求められているものと考えております。 こうした状況を踏まえ、契約実務における課題など、議会における議決基準額や専決処分事項に関する議論に必要な情報を提供してまいります。 今後につきましても、議会における検討の状況を踏まえながら、執行機関として適時適切に情報提供や説明を行うとともに、実務的観点からの補足や課題認識の共有を行ってまいります。また、議会と執行機関の役割分担を踏まえつつ、適切に連携しながら、議会によるチェック機能の確保と、迅速かつ適正な契約事務の執行が両立される制度となるよう、引き続き協力をしてまいりたいと考えております。 以上です。

総務部長。
議決または専決処分の対象となる契約が増加していることについての御質問にお答えいたします。 議会の議決に付すべき工事につきましては、令和元年度以降、大きく増加しております。平成後期は1年度当たり7.6件でしたが、令和元年度以降は1年度当たり21.4件となっており、約3倍に増えております。専決処分につきましても、平成後期は1年度当たり4.4件でしたが、令和元年度以降は1年度当たり15件となっており、こちらも大幅に増加をしております。 これは、学校や子育て支援施設の改築などの大型工事が増加していることに加え、計画的に行われる施設の維持管理工事につきましても、労務費や資材価格の高騰により工事価格が上昇しているため、議会の議決に付すべき工事請負契約が増加しているものと認識をしております。またこれらの工事について、スライド条項を適用して契約金額を増額するケースが増えているため、専決処分の件数も増加している状況となっております。 次に、議決を要する契約の増加に伴い、工事業者が苦慮している場面についての御質問にお答えいたします。 議決を要する契約につきましては、議決後に契約を締結し、工事に着手することとなるため、入札終了後から契約締結までに待機期間が発生します。そのため、待機期間中は技術者を別の工事に従事させることができない、工事着手が後ろ倒しとなることで工事終了までのスケジュール管理が難しくなるなどの影響があるものと認識をしております。 また、資材価格の変動や人手不足の影響により、入札時と契約締結時で調達価格に差が生じ、工事の着手に当たって資金面で苦慮される場面があるものと考えております。 以上でございます。

大森ゆきこ議員。

次に、地域課題に合わせた複合的な子育て施策について伺います。 近年、年収の壁が大きな社会問題となっており、国は所得税がかからない上限を年収103万円から160万円へ拡大し、配偶者控除が受けられる範囲も103万円から123万円に拡大するなど、見直しを進めています。 年収の壁は、2023年頃からメディアで大きく取り上げられるようになりました。これはロシアのウクライナ侵攻などの影響によって物価が上昇したことにより、より多くの収入を得るために働く時間を延ばそうとする人が増える一方で、人手不足の影響により賃上げ基調に転じたことにより時給がアップし、結果として、年収の壁を超えない範囲で働ける時間が減ってしまったことが原因であると考えています。 その後も物価高騰は依然として続いており、中東情勢などから今後もさらに続くのではないかと思われます。そうなると今後も働き始める人、働く時間を延ばす人はさらに増えてくる可能性があります。働く人が増えれば、保育園の需要も増えます。本区は令和3年度から保育園の待機児童ゼロを継続していますが、保育園の入園申込みや利用調整の状況に注意して、対応が遅れないようにしていただきたいと思います。 葛飾区が公表しているデータでは、毎年1月1日現在のゼロ歳児の人口は、少子化の流れで令和6年まで減少を続け、令和6年は2,759人となっていますが、令和7年は2,892人、令和8年は2,926人と回復傾向にあるとも言えます。 これは、本区がこれまで子育て支援策として様々な施策を展開してきた結果、出生数と区外からの転入が増えていることの成果の一つとして見ることができます。しかし、この成果が実を結ぶかどうかは、これからの区の取組にかかっています。 本区が保育園の待機児童ゼロを達成した令和3年の1月1日現在のゼロ歳から5歳の人口は2万780人、令和7年が1万8,334人で、その差は2,400人ほどマイナスですが、保育園利用希望者が1割ほど増えると、待機児童がいた頃と同じ水準になってしまうという状況でもあります。 こうした状況の中で気になっているのが公立保育園の在り方です。一時期は少子化で保育園児が減少し、公立保育園は調整弁を担っていくべきという意見も聞かれましたが、現状では公立保育園がなくなったら待機児童が生じかねないという状況と思われます。区はしっかりと公立保育園を維持管理していっていただきたいと思います。 渋江公園に設置した仮設園舎は、7つの保育園の改築のために活用され、大変すばらしい事例であったと評価しています。公園利用者には御不便をおかけした面もあるとは思いますが、老朽化した保育園はまだ多くあることから、将来の保育需要を踏まえて建て替えを検討していただきたいと思います。 私の地元では、よつぎ小学校と四ツ木中学校が合併することになり工事が進められていますが、渋江公園の仮設園舎の活用を参考に、合築によって生じるよつぎ小学校跡地を一時的に使い、周辺の保育園を改築していくべきだと考えます。宝保育園、堀切保育園、南堀切保育園はそれぞれ老朽化が進んでおり、堀切保育園の上層階は学童保育としても使われている児童館があります。学童保育の待機児童の解消は、自民党としてずっと対応を求めておりますが、学童保育の需要が増えても待機児童を出さないキャパシティーの学童保育クラブの整備が必要であり、近年の夏の猛烈な暑さを考えると、未就学児や保護者が室内で過ごせる場所も必要不可欠です。 また、宝保育園の上層階には使われていない職員寮がそのままの状態になっており大変危険ですが、近隣で仮設園舎の用地もなく建て替えも困難でした。宝保育園がなければ、宝町周辺の保育需要を近隣保育園でカバーすることも難しいため、宝保育園の建て替えは必要であります。今後の保育需要に対応できるように、地域課題に合った複合的な視点で子育て施策を考えていく必要があります。 そこでお伺いします。 1、近年の保育需要の推移について、区はどのように捉えているのか、また今後の需要をどう見ているのか、見解を伺います。 2、公立保育園の中には、老朽化が著しい施設があります。今後の需要を想定しながら、しっかりと維持管理や施設の更新をすべきと思いますが、見解を伺います。 3、よつぎ小学校・四ツ木中学校の合築が終わった後の空き校舎や学校敷地を活用して、近隣保育園の建て替えを検討すべきと思いますが、区の見解を伺います。 4、かねてから学童保育クラブの待機児童解消を求めておりますが、その取組状況と今年度の待機児童数をお示しください。 5、校内に学童保育クラブを整備するのであれば、今後学童保育の需要が増えても受入れができる体制を整備すべきと思いますが、教育委員会の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
保育需要についての御質問にお答えします。 葛飾区では、令和3年度に保育所等の待機児童ゼロを達成いたしました。その後も全国的な少子化の流れの中で区の乳幼児人口も減少傾向にありましたが、共働き世帯の増加や保育料無償化の影響などにより、直近では保育需要は増加に転じております。さらに令和8年度から開始したこども誰でも通園制度により、今後も保育需要は引き続き高い水準で推移していくものと考えております。 また、東京都内の令和7年度出生数は9年ぶりに増加に転じるなど、これまでの少子化の流れにも変化の兆しが見られております。今後の出生数等の乳幼児人口の推移や保育園利用希望の増減などについても慎重に見極めていく必要があると考えております。入所申込み状況等、保育需要の動向等を的確に捉えながら、今後も必要な受皿の確保に努めてまいります。 以上です。

子育て支援部長。
ただいまの区長の答弁にありましたとおり、直近の保育需要は増加に転じております。今後も保育需要は引き続き高い水準で推移していくものと認識をしております。 一方、本区の公立保育園については、昭和40年代から50年代に建築された築50年から60年を迎える施設も多くございます。こうした建築年次の古い公立保育園を含め、劣化状況や将来的な保育需要、地域バランス等を総合的に勘案しながら、大規模修繕等の施設更新について引き続き検討し、着実に実施をしてまいります。 以上でございます。

施設部長。
よつぎ小学校及び四ツ木中学校の合築後の空き校舎等の活用についての御質問にお答えいたします。 よつぎ小学校の校舎や敷地につきましては、近隣に築58年の南堀切保育園、また築57年の宝保育園があるなど、老朽化が進んでいる施設があることから、地域の公共施設全体を俯瞰し、その実情に合わせた検討が必要であると認識しております。 一方、現校舎も築64年経過していることを踏まえると、今後長期的に活用していくに当たっては一定の課題があるものと認識しており、主として仮設的な活用になると考えております。そのため、現校舎の状態や安全性、改修した場合のコストなどを十分に見極めてまいります。 現校舎や学校敷地を保育園などの公共施設の建て替えに活用することは有力な選択肢の一つになり得ると考えており、具体的な活用方法については、私立を含めた保育園の配置などの地域の状況を踏まえ、引き続き検討してまいります。

学校教育担当部長。
学童保育クラブの待機児童解消に向けた取組状況と今年度の待機児童数についての御質問にお答えいたします。 区では待機児童の解消を目指し、昨年9月には水元小学校内に定員73人の学童保育クラブを新設したほか、本年4月には二上小学校内に定員80人の学童保育クラブを新設するとともに、上千葉小学校内に学童保育クラブを増設し定員を30人拡大いたしました。 待機児童を対象に緊急対策として実施しているかつしかプラスは、設置校数に変更はございませんが、設置している全8校で定員を60人拡大いたしました。 一方、令和8年度の学童保育クラブへの入会希望者は、共働き世帯の増加等により、令和7年度は5,640人だったところ、令和8年度は5,829人と189人増加いたしました。 また、学童保育クラブにおいて職員の確保が進まない中、特別な配慮を必要とする児童の入会者数が大きく増えたため、その対応に当たる職員が必要となり、児童の受入れ数に影響が生じた学童保育クラブが一定数あったことを私立学童運営法人から聞いております。これらの結果といたしまして、本年4月1日現在の待機児童数は、公立・私立合わせて398人となり、昨年度の299人から99人増加しております。 次に、学童保育クラブでの受入れ体制についての御質問にお答えいたします。 これまで本区では、学童保育クラブを利用する児童の安全面や利便性において大きなメリットがあることから、学校改築等の機会を捉えて、学校内を中心に学童保育クラブを計画的に整備してまいりました。 また、昨今の社会状況の変化に伴い共働き世帯が増加する中、本区では学童保育クラブの定員拡大や、かつしかプラスの設置など待機児童対策に努めてまいりましたが、待機児童の解消に至っていない状況です。そのため、放課後支援について3月に実施した保護者、児童へのアンケート調査や他区への取組状況調査、さらには国の方針を踏まえながら、今後も放課後子ども支援事業の総合的な再構築について検討を進め、年度内を目途に再構築の方針を策定してまいります。 方針の策定に当たりましては、学校施設をこれまで以上に活用することを基本に、希望する全ての児童が放課後を校内で安全・安心に過ごすことができるよう、他区の好事例も参考にしながら受入れ体制の検討を進めてまいります。

大森ゆきこ議員。

最後に、現代の課題に合わせた性教育について伺います。 平成30年第4回定例会でも、学習指導要領にない指導や専門知識を持つ外部講師による性教育の必要性について質問させていただきました。 近年の社会環境の変化や情報化社会が進み、小学校の高学年でもほとんどの児童がスマートフォンを持っている時代になったことで、性に関する様々な情報をいつでも容易に入手できるようになりましたが、その情報が必ずしも正しいとは限りません。警察庁生活安全局の令和7年度における少年非行及び子供の性被害の状況についてでは、SNSに起因する事犯の被害児童数が高水準で推移しており、子供たちの知識不足により性犯罪に巻き込まれている状況が示されました。 また、人工妊娠中絶実施率については、20代前半が最も高く、10代でも一定数見られ、その割合も年々増加しています。10代での人工妊娠中絶は心身の健康に様々な影響をもたらします。大人の女性ですら、予期せぬ妊娠や性被害を誰にも相談ができず孤立出産に及んだ事例もあり、もしそれが子供たちであったのなら、なおさら誰かに相談することもできず深刻な状況に陥ってしまいます。 これまで本区の各中学校においては、保健体育の授業等において、東京都教育委員会が発行する性教育の手引を参考としながら、学習指導要領に示された内容について指導を行っていると認識しておりますが、正しい知識を身につけ自分自身を守れるように、身近な大人に相談しやすい、大人側も相談相手になってあげられる環境を整え、子供たちの適切な意思決定や行動選択につながる性教育を進める必要があると考えます。 そこで伺います。 1、中学校における性教育の取組について、学習指導要領に示されていない現代的な課題に対応できる内容についてもなるべく早い段階で学ぶことが重要だと考えるが、教育委員会の見解を伺います。 2、中学校での性教育を進めるに当たり、東京都教育委員会が実施している産婦人科医等の専門家を講師とした性教育の授業を活用し、専門的な観点から子供たちが学ぶ機会をつくるべきと考えますが、見解を伺います。 以上で、全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
中学校における性教育の取組についての御質問にお答えいたします。 近年、社会環境の変化や情報化社会の進展など、子供たちを取り巻く環境が変化する中、性情報の氾濫、未成年者の性感染症、望まぬ妊娠や人工妊娠中絶など、様々な課題が発生しております。各中学校では、学習指導要領に基づき保健体育科を中心に性教育を実施しておりますが、学習指導要領に示されていないこうした課題についても生徒が学び、性に関する正しい知識や適切な意思決定と行動選択ができる力を身につけることは重要であると認識しております。 こうしたことから、今後、学習指導要領に示されていない内容を含む性教育を中学校で実施することについて検討を進めてまいります。 次に、産婦人科医等の専門家を講師とした性教育の実施についての御質問にお答えいたします。 避妊や人工妊娠中絶など、学習指導要領に示されていない内容を授業で取り扱う際には、医学的に正確な情報を伝えることが必要であるため、産婦人科医等の専門家を外部講師として活用することが重要であると認識しております。そのため、学習指導要領に示されていない内容を含む性教育の検討に当たっては、今年度、産婦人科医の協力を得ながらモデル授業を実施し、その成果と課題を踏まえ、次年度以降の中学校での実施について判断したいと考えております。またモデル授業を実施する際には、お話にございました東京都教育委員会が実施しております産婦人科医の派遣制度を活用したいと考えております。 なお、学習指導要領に示されていない内容を含む性教育の実施に当たりましては、家庭との連携が重要であることから、保護者の理解を事前に得ることに加え、希望する保護者が参観できるよう授業を公開することが必要と考えております。 以上です。

19番、沼田たか子議員。 〔19番 沼田たか子議員 登壇〕(拍手)

みらい葛飾(生活者ネット・無所属)を代表し、区政一般質問をいたします。 まず、一人一人に寄り添う就労支援についてです。 働きたいけれど仕事に結びつかない、就職できたが長続きしないという方たちからの御相談を受ける中で、障害や年齢以外にも、ひとり親や子供の病気など、様々な複合的な課題があり就労に困難を抱えている人たちが多くいることを実感しております。 本区では、しごと発見プラザかつしかをはじめ、障害者就労支援センター、生活困窮者窓口などで就労相談をしていますが、今ある支援のはざまでどうにもうまくいかず、就労に困難を抱える人たちの現状をどのように捉え、どのように対応されているのでしょうか。また本区でも場づくりを行うなど、ひきこもり支援を進めていますが、ひきこもりの状況にある人たちのニーズや関心事の上位には就労があります。それぞれの人生がありますし、就労がゴールではありませんが、一人一人のペースとタイミングに合わせながらオーダーメイドの伴走型支援で進めることで、社会とのつながりを取り戻すきっかけとなっています。非対面や短時間の仕事、心身の不調時に理解を示してくれる環境などが求められており、そのような場の準備や就職後の定着支援も欠かせませんが、本区ではひきこもりの状況にある人たちの就労について、どのように捉えているのでしょうか。 先日、江戸川区にありますみんなの就労センターを視察いたしました。そちらでは、障害の有無や年齢、性別、その方の背景にかかわらず、働きたいと願う全ての区民が相談でき、個々の適性に応じた就労の場を区が積極的に設けていました。 長時間働くことが難しい人に対して、1日15分からの超短時間就労の場をつくり、週に1回からでも社会とつながり、その人らしく役割を発揮しながら働くことができるようになっていたり、従来の福祉的就労の枠を超え、経済的自立と一般就労への移行を目指す仕組みが構築されているデジタルラボえどがわには深く感銘を受けました。 本区においても、希望する誰もが生き生きと働き続けられるよう、一人一人に寄り添った就労支援を希望いたします。 そこでお伺いいたします。 しごと発見プラザかつしかについてです。 1、求職者の現状と課題についての認識を伺います。 2、多様な就労ニーズに対応し就労に結びつけるためには、的確なアセスメントの上、スモールステップで進められる伴走支援が必要と考えます。しごと発見プラザかつしかではどのように取り組んでいるのか伺います。 3、地域に密着し、一人一人のニーズに応じた細やかなサポートができる就労支援の場であることを今以上に周知し、必要な人に利用してもらいたいと考えますが現状を伺います。 そして、福祉分野における支援についてです。 1、多様な区民が一人一人の持つ可能性や能力を発揮し、生き生きと働き続けられるように支援するためには、庁内の関連部署が今以上に連携した包括的なサポート体制が必要と考えます。くらしのまるごと相談課をはじめ、障害福祉や高齢者、生活困窮者などの部署も密に連携することが必要と考えますが、いかがでしょうか。 2、区でもひきこもり支援として場づくりを行い、社会福祉協議会では地域福祉コーディネーターを新設するなど取組を進めていますが、ひきこもりの人たちのニーズの上位には就労があります。ひきこもりの人たちの就労についての考え方を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
沼田議員の御質問にお答えいたします。 多様な就労ニーズへの対応についての御質問にお答えします。 しごと発見プラザでは、求職者の年齢、就業経験、健康状態、家庭事情など、それぞれ異なる状況を踏まえ、働く意欲や経験に応じた求人の紹介ができるよう、区内事業所の魅力発掘や求人開拓に取り組んでおります。例えば、高齢の方には短時間勤務や週数回の勤務、自宅に近い勤務地を希望される方が多いことから、企業に対しこうした条件の共有を図り、柔軟な受入れにつながるよう働きかけをしております。また就職活動に困難を感じている方に対しては、カウンセラーによる自己分析の支援や書類添削、面接対策、さらには就職後の定着フォローまで、段階に応じた伴走支援を実施しております。 今後も、的確なアセスメントに基づき、スモールステップで着実に就労につながる支援に努めてまいります。 以上です。

産業観光部長。
しごと発見プラザかつしかにおける求職者の現状と課題の認識についての御質問にお答えいたします。 しごと発見プラザかつしかは、区が設置する無料職業紹介所として、就職相談、職業紹介、各種セミナーの実施に加え、応募書類の作成支援や面接対策、就職後の定着支援などを行っております。 現状といたしましては、個別相談を通じて、求職者の年齢や職歴、希望する働き方、生活状況、就労に対する不安など、様々な事情の把握に努めております。課題といたしましては、自分に合う仕事が分からない方や、応募書類の作成や面接に不安を抱える方など、自力での就職活動が難しい方が一定数いるものと認識しております。また年齢や家庭事情、就業経験の違いにより求められる支援内容が異なることから、一人一人の状況に応じたきめ細かな伴走支援が重要であると考えております。 次に、しごと発見プラザの利用促進についての御質問にお答えいたします。 しごと発見プラザは、求職者と区内企業をつなぐ地域に身近な無料職業紹介所です。こうした地域密着型の支援の場の存在や特徴を十分に周知することは極めて重要であり、特にハローワークとは異なる区独自の強みであるきめ細かな相談対応や関係機関との連携、就職後の定着までを見据えた一貫した伴走支援について、積極的に発信していく必要があると認識しております。 今後は、ホームページのリニューアルをはじめ、広報紙やSNS、各種イベント等を活用し、より分かりやすい情報発信に努めることで必要とする方に確実に利用いただけるよう取り組んでまいります。 以上です。

福祉部長。
福祉分野における包括的なサポート体制による支援についての御質問にお答えいたします。 現在、就労に関する窓口は、相談者の属性やお困りの内容等により様々な窓口でお受けし、必要に応じて関係各課、関係機関が連携しながら支援を行っております。例えば、くらしのまるごと相談課では年齢や生活状況を問わず相談を受け止めるとともに、生活困窮者に対しては自立相談支援窓口と連携し、就労に向けた準備段階から伴走型の支援を行っております。 本人の要望に応じてハローワークやしごと発見プラザにつなぐほか、直ちに就労が困難な方に対しては、生活のリズムの改善や対人コミュニケーションの向上など、基礎的な力を養うところから段階的に一般就労へ移行できるよう支援しているところでございます。また障害者につきましては、障害の特性に関する専門的な知見を有する就労支援専門員を障害者就労支援センターに配置し、一人一人の課題に応じた就労定着支援を行っております。 その中で、センターのみでは対応が難しい生活面や健康上の課題を抱える方については、例えばメンタル面の不調が生じた場合には、保健所・保健センターとともに、継続的に状況を把握しながら支援を行っております。また生活費に困っている場合には、自立相談支援窓口や生活課と必要な支援内容を共有しながら対応を進めることで、就労の継続が図られるよう支援してございます。 高齢者につきましては、シニア生きがい応援窓口において、相談者の希望や特性に応じてしごと発見プラザやハローワーク、シルバー人材センター、社会福祉協議会などの関係機関に丁寧につなぎ、継続的な支援が必要な場合には関係機関と調整を図りながら、就労や社会参加につながる支援を行っております。 このように、区では、それぞれの部署が専門性を生かしながら一人一人の状況に応じた就労支援を行っております。就労だけでなく複合的な課題を有する方に対しては、より効果的な支援につなげるため、部を横断する支援会議等を行い、情報を共有し支援内容の精査を丁寧に行っているところです。 今後もより一層、就労に関する包括的なサポート体制の強化に取り組んでまいります。 次に、ひきこもりの方への就労支援についての御質問にお答えいたします。 ひきこもりの傾向にある方への支援につきましては、委員御指摘のとおり、就労に対するニーズがある一方で、直ちに就労を目指すことが難しい場合も多く、本人の状況や意思に応じた段階的な支援が重要であると認識しております。 くらしのまるごと相談課におきましては、主に御家族からの相談を契機として支援を開始し、まずは安心して過ごすことができる居場所やつながりの確保を図るとともに、社会との関わりの回復に向けた支援を行っております。その上で、本人の状態に応じ、就労準備支援事業の活用などにより、生活リズムの改善やコミュニケーション能力の向上など、就労に向けた基礎的な力を身につけるための伴走型支援を段階的に進めているところです。 区では就労を選択肢の一つとして、その過程を大切にしながら、関係部署・関係機関が連携し、本人の意思を尊重した継続的な支援を行ってまいります。 以上でございます。

沼田たか子議員。

次に、緑化の推進と樹冠被覆率について伺います。 ここ数年、夏の暑さは急速に深刻な状況に進んでいます。昨年の夏も記録的な暑さで、都心では35度以上の猛暑日が26日と観測史上最多の記録でした。 昨年までは、暑さを表す気象予報用語としては35度以上を示す猛暑日が一番暑い表現でしたが、気象庁は猛暑が激甚化しており、従来の言葉では命の危険が伝わりにくくなったことなどを理由に、今年4月に40度以上の日を酷暑日と正式に定めているほどでございます。暑い夏、子供たちは外で遊ぶことができず、屋外でのスポーツ大会も中止せざるを得ない状況があります。昔の感覚で、エアコンを使うことに慣れていない高齢者の熱中症による搬送も多く命を落とす人も少なくありません。今、これほどまでに暑さは私たちの暮らしと命に脅威となっています。 本区においても、気候危機を止めるための脱炭素の取組を進めるとともに、今ここにある暑さにどう立ち向かうか、まちの温度を下げる取組を進めることが急務であります。都市における緑は気候変動適応策としても非常に有効で、特に木陰をつくる高木の重要性が見直されており、樹冠被覆や樹冠被覆率という言葉に触れる機会が増えてきています。樹冠被覆とは、樹木の枝葉が地表を覆っている状態のことで、その割合を樹冠被覆率として数値化し、緑の豊かさを測る指標として活用されています。日本では緑被率が緑化の指標として多用されますが、緑被率が芝生や低木も含めた緑に覆われた地面の面積の割合であるのに対し、樹冠被覆率は樹木によりつくられる木陰の面積の割合であり、人々が快適に暮らすことのできる環境を測る指標となっています。 私たちは誰もが生い茂った高い樹木の下で涼しさを感じた経験があると思います。これは主に樹木がつくってくれた木陰の恩恵であり、樹木が芝生や草花などの地被植物と比較して冷却効果が高いことの現れです。猛暑日であっても柴又公園の木陰や水元公園の木陰が驚くほど涼しいのはこのためです。 高木が大きな木陰をつくることで、路面や建物壁面の温度上昇を抑え、さらに葉からの蒸散作用によってまちの気温を直接的に下げます。建物周辺や街路の温度が下がることで、エアコン使用効率が向上し、電力の消費を直接的に削減することにつながります。 さて、緑化推進に取り組む本区では、1998年からの20年間において、公園整備などにより緑被率を14.5%から18.3%まで上昇させましたが、樹冠被覆率については東京大学大学院新領域創成科学研究科、寺田徹氏のグループの報告によると、2013年の6.1%から2022年の5.4%に減少しております。緑化推進に取り組んでいるにもかかわらず、私たちの快適さにつながる緑が減っているのはとても残念なことです。新たに整備される公園も、イベント開催や地域活動に関する用途が優先されたり、落ち葉の苦情などを理由に高木の数が少なくなっており、その小さな積み重ねが現在の苛酷な環境につながっています。 葛飾区水と緑の基本方針・実施プラン策定に関連して行われた区民アンケートからは、木陰をつくる大きな樹木を増やすこと、街路樹や公共施設の緑の維持管理をより充実させることという区民ニーズが高いことが明らかになっています。街路樹は落ち葉や害虫などの問題から必要ないと捉える区民も一定数いらっしゃいますが、緑の価値を知っていただき、緑を都市に調和しながら区民が主体的に関わり、共有し、分かち合う公共財、コモンとして捉えられるようにしていく必要があると考えます。行政が植えて、行政が管理する方法から、区民の公共財産、コモンと思ってもらえるように、葛飾区でも関わり方や管理の体制の見直しも含めて、緑について改めて御検討いただき、区民の快適さにつながる木陰をつくる緑を増やすことを求めます。 そこでお伺いいたします。 1、近年、緑の指標として樹冠被覆率に着目した研究がなされ、木陰を生み出す樹木の重要性が示されています。本区でも、高木や低木、花壇の草花などを組み合わせながら緑化の推進に取り組んでいますが、樹冠被覆率については2013年の6.1%から2022年の5.4%へ減少しています。本区では樹冠被覆率を指標としてはおりませんが、樹冠被覆率を増やすことについての見解を伺います。 2、気候危機は深刻さを増し、今年の夏も猛暑が予想されています。脱炭素の取組やエアコンの使用を進めるとともに、まちの中の温度を下げる効果のある樹冠をつくる木を増やすことも進める必要があると考えます。安全管理、インフラとの競合、予算と維持管理の課題などの理由はありますが、都市部においても高木の安全管理と豊かな緑の確保を両立できている自治体はあります。本区でも公共の場に木陰を生み出す樹木を増やすべきと考えますが見解を伺います。 以上で、質問を終わります。御清聴いただきありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
緑化の推進についての御質問にお答えいたします。 私は緑を増やし、都市緑化を進めることはとても大切なことだと考えております。本区はこれまでも公園や緑道の整備など、また葛飾区緑の保護と育成に関する条例の制定など、様々な取組を実施してまいりました。また全国みどりと花のフェアかつしかを開催するなど、地域の方々と連携して緑化の普及にも努めているところでございます。 一方で、緑化の推進に当たっては様々な条件への配慮が必要となります。例えば、公園のように一定の空間が確保されている場所では樹木の広がりを生かした緑化が可能ですが、道路においては安全確保や周辺環境への影響から植栽の在り方に配慮が必要となるなど、それぞれの場所に応じた対応が求められているところです。このように、都市部においては、土地利用の状況や周辺との調和にも配慮しながら、限られた空間の中で効果的に緑を増やすことが重要であると考えております。 今後も引き続き、地域の実情に応じた多様な緑化の推進に取り組んでまいります。 以上です。

環境部長。
木陰を生み出す樹木についての御質問にお答えいたします。 都市部において、樹木を安全に管理しながら豊かな緑を確保していくことは重要であると考えております。本区では、公園や街路など、それぞれの場所の特性や利用状況、安全性、さらには維持管理の観点などを踏まえながら、緑化の整備を進めております。加えて、周辺環境との調和や公園など施設機能との関係にも配慮しつつ、適切な手法を選択しているところです。 今後も、区民の生活環境の向上に寄与する緑化施策を、地域の実情に応じながら着実に推進してまいります。 以上でございます。

暫時休憩いたします。 午後3時13分休憩

休憩前に引き続き、会議を開きます。 区政一般質問を続けます。 4番、菅野勇人議員。 〔4番 菅野勇人議員 登壇〕(拍手)

無所属、参政党の菅野勇人です。通告に従い、区政一般質問を行います。 初めに、住民の良好な生活環境を守るための民泊の適正運営について伺います。 国が掲げる観光立国推進基本計画においては、2030年までに訪日外国人旅行者数を6,000万人に引き上げる高い目標が示されており、現に令和7年度の段階で4,268万人にまで達し、観光需要は急速に回復、拡大しています。 しかし、その一方で、地域社会におけるオーバーツーリズムや公共交通機関のキャパシティー不足といった問題が浮き彫りになっており、対応が急務となっています。 民泊については、地域との距離感が近いことから、観光公害と呼ばれる夜中の騒音やごみ出しルールの不徹底など、地域住民の生活への悪影響がデメリットとして指摘されています。そのため、本区では、本年度4月1日の上乗せ条例の施行により、従来のルールが大幅に厳格化され、また苦情の発生を未然に防止するために事業者支援を行うとともに、苦情相談があった際には事業者に指導を行うなどの対応をしております。上乗せ条例の有無のみが民泊住宅数にひもづいているわけではないですが、民泊設置を推奨したり勧誘する事業者のホームページやSNSを見ると、この上乗せ条例の有無を一覧化して、規制のない区への設置を促しているようにも見受けられますので、自治体の民泊に対する姿勢を一定数事業者に示すことにつながると考えます。 一方で、本区が公表した直近の調査結果において、騒音や異臭を抑え、ごみの出し方に関する苦情が最多となったことは、民泊が地域社会と調和するどころか、地域の衛生環境を脅かし、近隣住民の多大な忍耐と負担によって辛うじて成り立っている現状を浮き彫りにしております。 民泊の宿泊者が排出したごみは、法律上、事業系ごみであり、家庭ごみ集積所に出すことは原則として許されません。事業者が自らの責任で専門業者と収集運搬契約を結ぶのが、民泊運営の最低限のルールです。本年4月から施行された区独自の民泊の上乗せ条例により、事業者の義務は明確化されました。しかし、条例ができただけで問題が解決するわけではなく、ルールを守らない事業者が運営する民泊が残り続けることも考えられますので、適正運営ができる事業者のみを残す制度づくりが必要と考えます。実際、現場では、深夜に宿泊者がごみを集積所に放置をする、分別が全くなされていない、事業者が有料ごみ処理券を貼らずに一般家庭を装って不法投棄をする、こうした行為が常態化しています。 本区は1回90リットル以内であれば、有料ごみ処理券を貼付して区の収集を利用できるとしておりますが、これが隠れみのになっているのではないでしょうか。収集現場において、そのごみが本当に90リットル以内なのか、正しくシールが貼られているのか、1軒1軒の民泊を監視することは事実上不可能です。実態把握が困難であることを認め、区の収集利用ではなく、原則である民間収集業者との直接契約をしている資料を届出の時点で提出させるべきと考えます。 他区の先進事例も含め、住民の生活を守るためのあらゆる手段を検討すべきであり、地域社会の良好な生活環境を維持・継続していくためには、とりわけ管理者が常駐しない小規模施設におけるごみ管理の徹底が急務であります。 現在の監視・指導体制の効果をさらに高めるため、関係部局が縦割りを廃して緊密に連携をし、ごみ集積所の実地調査を抜き打ちで行うなど、より踏み込んだ実効性のある施策を講じるべきと考えます。また営業許可や届出を一切得ずに無許可で営業を行う闇民泊が深刻な問題となっています。こうした違法施設は、管理者が不在のまま夜間の激しい騒音やごみの不法投棄を招くだけでなく、宿泊者名簿の不備による治安悪化や消防設備の欠如など、防災面でも多大なリスクをはらんでいます。業務停止や届出の取消しといった強力な法的措置を講じるべきと考えます。届出をして真面目に運営する事業者だけが不利になる一方で、地下化する違法民泊が増えております。規制と同時に監視・取締りの強化が必要不可欠であると考えます。 本年度4月24日には、豊島区が住宅宿泊事業法に基づき、15事業者23施設に対して1年間の業務停止命令を出す方針を示しました。対象となった事業者は、宿泊日数などの定期報告義務を怠り、さらに業務改善命令にも従わなかったとされています。民泊新法では、年間営業日数の上限を180日と定めていますが、その遵守状況を確認するために、事業者には2か月に1回の定期報告が義務づけられています。今回のケースでは、この報告が2025年12月及び2026年2月の2回連続で未提出となり、改善命令後も対応がなされなかったため、悪質性が高いと判断されました。地域における良好な住環境の維持は、区と住民、そして事業者の信頼関係の上に成り立つものであり、行政としては悪質事業者の排除を明確に打ち出す必要があります。今回の他自治体の措置は、ルールを軽視する事業者に対して心理的な抑止効果も含んだ市場全体の健全化を目的としたものです。 本区においても、処分基準を明確に定めた葛飾区行政手続条例の規定に基づけば、ルールの形骸化を防ぐためにも、違反を繰り返す事業者への厳格な不利益処分の適用は当然視野に入るべきものと考えます。 そこで伺います。 1、1回90リットル以内であれば、有料ごみ処理券を貼付して区の収集を利用できるとしておりますが、事業者が有料ごみ処理券を貼らずに一般家庭を装って不法投棄をするなどの行為が常態化しています。区の収集利用ではなく、収集運搬業者との契約書の写しを届出の時点で提出させるべきと考えますが、区の認識と見解を伺います。 2、民泊施設のごみ管理を徹底するため、抜き打ちで現場調査を導入することについて、区の認識と今後の見解を伺います。 3、宿泊実績の定期報告義務を怠るなどの違反行為を繰り返す事業者に対しての対応策について、今後の具体的な方針を含めた区の見解を伺います。 4、苦情の発生を未然に防止するために、新規施設の現場調査や施設内掲示用の多言語チラシを提供し、事業者支援を行うとともに、苦情相談があった際には事業者に指導を行うなどの対応をしているが、実証効果はどれほどか伺います。 5、無許可や無届けで宿泊事業を営む、いわゆる闇民泊について、区の現状認識と今後の監視・取締り体制について伺います。 6、行政指導や業務改善命令といった段階的なプロセスを経てもなお、一向に改善が見られない事業者への対応について、改善命令に従わない事業者に対しては、住宅宿泊事業法に基づく業務停止命令も含め厳しい処分を下す姿勢が必要と考えますが、区の見解を伺います。 7、健全な地域環境を維持するため、民泊に対する区としての責務と今後の対応方針について、区長の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
菅野議員の御質問にお答えいたします。 民泊に対する区の責務と今後の対応方針についての御質問にお答えします。 葛飾区内では宿泊施設が増加し、訪日外国人をはじめ、多くの方々の宿泊需要の受皿となっております。 一方で、騒音などに関する苦情も寄せられており、宿泊施設の適正な運営の確保が求められております。 こうした課題に対応するため、4月に施行した条例に基づき、地域住民の安全で安心な生活環境の維持と地域経済の健全な発展の両立を図るため、事業者による適正な運営を確保するための施策を着実に推進しているところです。 今後も、区民が安心して暮らせる環境の確保に向けて、全庁を挙げて取り組んでまいります。 以上です。

健康部次長。
次に、民泊の届出書類及びごみ管理の徹底に向けた区の認識等についての御質問にお答えいたします。 住宅宿泊事業法が定める制度に対し、区が独自に届出書類を義務づけることは、地方自治法第14条に抵触するおそれがあり、いわゆる上乗せ規制としての適法性について慎重な検討を要するものです。したがいまして、現時点では、区として民間収集業者と契約した資料の提出を義務づけることは難しいものと考えております。 一方で、民泊施設からの不適切なごみ出しについては、事業者に対し宿泊者へのごみの捨て方などの説明及び苦情があった際の対応が法により義務づけられております。区では、現場調査等を実施し、施設の周辺住民の良好な生活環境を確保していくことが重要であると認識しております。これまで区は、事業者に対し、ガイドラインに基づき、届出前に適正なごみの出し方について清掃事務所に相談を行うよう案内してまいりました。また葛飾区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例により、毎日の巡回について規定するなど、規制を強化しております。あわせて、4月から施設の管理状況を確認するため、抜き打ちで現場調査を行っております。 引き続き、現場調査を実施し、特に苦情があった施設のほか、管理者が常駐していない施設に対し、重点的にごみの管理状況等を確認してまいります。 次に、定期報告義務を怠るなどの違反行為を繰り返す事業者への対応等についての御質問にお答えいたします。 事業者は、2か月ごとに宿泊実績を区に報告することが、住宅宿泊事業法の規定により義務づけられております。これまで区は、期限までに報告のない施設に対し、速やかに報告するよう指導をしております。今年度は、6月の定期報告で連続して違反が認められた事業者には、文書による指導を実施できるよう準備を進め、事業者への対応を強化しております。継続して指導しても改善が見られない場合は、法令の規定にのっとり、勧告や業務改善命令の過程を踏んだ上で、業務停止命令や事業廃止命令を行ってまいります。 次に、現場調査等による区の対応の実証効果についての御質問にお答えいたします。 これまで区では、騒音や不適切なごみ出し等に対する注意喚起のため、施設内に掲示できる多言語チラシを提供することや、新規施設の現場調査を行うことで、苦情発生の未然防止に努めてまいりました。今年度4月以降は、施設への現場調査の実施回数を増やし、苦情対応策の実施状況の確認を進めており、効果についても検証してまいります。 次に、無許可や無届けで宿泊事業を営む、いわゆる闇民泊に対する区の現状認識等についての御質問にお答えいたします。 無許可・無届けでの営業は旅館業法違反であり、法令に基づき厳正に対応すべきものと認識しております。区では、違法疑いのある施設の通報を受け、現地調査を実施し、無届けが確認された施設については指導の上、事業の停止及び必要な手続の案内に加え、始末書の提出を求めた事例がありました。違法疑いのある施設の監視・取締り体制については、通報によるものに加え、東京都が行っている住宅宿泊事業仲介サイトの監視結果の提供を受けることにより、違法疑いのある施設を把握し、現場調査した上で必要な対応を行っております。 引き続き、違法が疑われる施設についての情報を把握した際は、現場に足を運び、事実確認及び適切な指導を行うことで、区民の安全・安心の確保に努めてまいります。 以上です。

菅野勇人議員。

続いて、本区小中学校におけるデジタル教科書導入の在り方について伺います。 政府は学校教育法等を改正し、デジタル教科書を正式な教科書として位置づけ、2030年度から全面的に普及させる方針を閣議決定しました。 これにより、各地域の教育委員会などの判断一つで完全デジタルを選択することが可能となります。GIGAスクール構想の進展に伴い、教師自身のITスキルの得意・不得意がそのまま授業や指導の質の差として現れ、子供たちの教育格差につながることが強く懸念されています。検証もないまま、デジタル化一辺倒へとかじを切る国の姿勢に対し、私は強い危機感と疑問を抱いております。子供との学習において効率性以上に大切にされるべきは、自らより深く考える力のはずです。先行して教育の完全デジタル化を推し進めたIT先進国のスウェーデンやフィンランドでは、今、大きな方針転換に踏み切っています。スウェーデン政府は、1億ユーロ、日本円にして約160億円もの巨費を投じてタブレット優先主義を廃止し、紙の教科書を復活させるという方針転換を発表しました。10年以上にわたるデジタル教育の結果、国際的な学習到達度調査の成績が低迷するなど、学力低下と集中力の欠如が深刻化し、政府が読み書きを学ぶための最良の環境は本、紙、鉛筆であると、失敗を認めて紙へ回帰する動きが加速しています。 諸外国がデジタルを補助へと明確に格下げした理由は、大きく3点指摘されております。 第1に、認知負荷の物理的増大です。発光する画面やスクロール操作は脳に過剰な負担をかけ、深い読みと記憶定着を妨げていることが判明しました。 第2に、集中の構造的欠陥です。通知やマルチタスクを前提としたデバイス設計が、批判的思考に必要な集中・没入を構造的に遮断してしまいます。 第3に、手書きによる脳の活性化の効果の喪失です。五感を統合的に活用する手書きのプロセスが失われることで、人間本来の学習能力や思考力が低下することが明らかになりました。 もちろん諸外国の事例をそのまま当てはめることは慎重であるべきです。しかし、現場から上がっているデジタルの画面だと家で復習しにくい、長文を深く読む力が低下した、タイピングやコピーアンドペーストでは内容が頭に定着しないという子供や教師たちの生の声は、媒体そのものが持つ特性に起因していると捉えるべきです。 さらに、即時に答えが返ってくるデジタル教材は、試行錯誤をする過程を省略化させてしまうため、問題解決能力にも支障を来しかねません。それにもかかわらず、子供たちの心身への影響に対する十分な検討や穴埋めの担保がない段階で選択を各教委に丸投げをし、デジタルを強要される子供が出てくるような仕組みはあまりに無責任であり、地域の教育格差を生み出しかねません。子供の学力や将来、ひいては国力に直結する問題だからこそ、今、本区においても立ち止まって深い議論を行うべきと考えます。ICT教育の推進そのものを否定はしませんが、技術は手段であり、目的ではないことを踏まえた上で、子供たちの脳の発達と心身の健康を最優先に考えた本区独自の教育の在り方を築くことを強く求めます。 そこで伺います。 1、文科省のロードマップに基づく本区の現在の検証状況と、現場の混乱や教育格差を生まないための今後の具体的な導入計画について、区の現時点での見通しを伺います。 2、デジタル教科書の導入に当たっては、現場の教員や当事者である子供、そして保護者に対して、そのメリットだけでなくデメリットや心身へのリスクも丁寧に周知をした上で、媒体の特性に対する不安・実態を把握するために広く意見を聞く場を設け、今後の区独自の具体的な運用方法やガイドラインに反映させていくべきと考えますが、区の見解を伺います。 3、本区における指導の質を均一に保つための教師のITスキル向上及び指導力強化に向けた具体的な取組について、区の見解を伺います。 4、デジタルデバイスの長時間利用による視力低下、睡眠障害、依存症リスクなど、そして諸外国の失敗の事例を踏まえ、身体的感覚を伴う学習の機会が失われることにより、脳や記憶の定着、思考力の向上にどのような影響が出ると考えるか、区の認識と見解を伺います。 5、効率や利便性が優先されがちな時代だからこそ、教育の本質を見失ってはならないと考えます。本区が掲げる教育像に照らした今後のICT教育の在り方について、教育長の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

教育長。 〔市川 茂教育長 登壇〕
今後のICT教育の在り方についての御質問にお答えいたします。 紙の教科書やノート等を活用した手書きによるアナログの学習は、読み解く力や思考力を向上させたり、記憶の定着を図ったりすることに有効であると言われております。また、デジタルの教科書や教材は、動画やアニメーションによる理解促進、音声読み上げや拡大表示機能による配慮を要する子供への支援、個別最適化された学習の実現などに効果があると言われております。 本区におきましては、アナログとデジタルを二者択一で捉えるのではなく、両者を適切に組み合わせるハイブリッドな教育環境を実現し、それぞれの強みを最大限に引き出すことが大切であると考えております。そのため、今後も各学校におきまして、ICTを学びの道具として活用するとともに、ノートやワークシート等に書く活動を実施するなど、デジタルとアナログの特性を最大限に生かした学習を推進してまいります。

学校教育担当部長。
デジタル教科書の導入に関する本区の検証状況と今後の具体的な導入計画についての御質問にお答えいたします。 本区では、令和3年度から文部科学省のデジタル教科書実証事業に参加しており、令和3年度は、一部の学校において国語や社会などのデジタル教科書を試行的に活用しました。令和4年度からは、全小中学校に英語のデジタル教科書を導入するとともに、一部の小中学校に算数・数学のデジタル教科書を導入し、その効果を検証しているところです。 今後のデジタル教科書の具体的な導入については、国の動向を注視するとともに、各学校の状況や教員の意見などを考慮しながら検討してまいります。 次に、デジタル教科書の導入に当たってのメリットやデメリット等の周知や広く意見を聞く場などについての御質問にお答えいたします。 デジタル教科書の導入に当たっては、そのメリットやデメリットのほか、健康面への影響等について、各学校の教員が情報共有するとともに、児童・生徒や保護者に丁寧に説明する必要があると考えております。 今後、デジタル教科書の導入や活用方法の具体的な検討に当たっては、国や他の自治体のデジタル教科書に対する考え方を参考にするとともに、実際にデジタル教科書を活用することになる教員の意見も聞きながら進めてまいります。 次に、教師のITスキル向上及び指導力強化に向けた具体的な取組についての御質問にお答えいたします。 どの学校においても、デジタル教科書をはじめ、デジタルドリルや協働学習支援アプリ等を授業で適切かつ効果的に活用するためには、教員のICTに対するスキルアップを図り、指導力を向上させていくことが必要であると考えております。そのため、教育委員会では、各学校で情報教育の中心を担う教員を対象に研修を実施しており、研修を受講した教員が各所属校で他の教員に対し研修内容を伝達する仕組みを取り入れております。 今後もこうした取組により、区立小中学校における全ての教員のICT活用スキルと指導力の向上を推進してまいります。 次に、デジタルデバイスの長時間利用による影響についての御質問にお答えいたします。 一部の研究においては、デジタルを活用し、身体的感覚を伴う学習機会が減少した場合、児童・生徒の文章を読み取る力や理解力の低下につながる可能性が指摘されております。 一方、国の報告書においては、約7割の校長が、教育のデジタル化が児童・生徒の知識・技能の定着によい影響を及ぼしていると感じていることや、約9割の児童・生徒が友達と考えを共有したり比べたりしやすくなると意識調査に回答していることが示されております。 以上のように、デジタル教科書をはじめとする教育のデジタル化が脳の発達や記憶の定着、思考力の向上に与える影響につきましては様々な議論があり、現段階で断言することは難しいものと認識をしてございます。 以上です。

菅野勇人議員。

最後に、区立公園の利用基準について伺います。 令和8年5月1日現在、本区の外国人比率は7.1%を超えており、本区の人口構造は急速な変化を遂げています。前年同月との比較において、日本人住民が84人減に対し、外国人住民は2,644人増であり、今後も外国人比率が高まる傾向は続くと予想されます。 本区は、多文化共生社会実現のため様々な取組を行っていますが、調和の取れた社会を目指すためには、地域住民の意見に耳を傾けた上で政策を進めていく必要があると考えます。本年3月21日、お花茶屋公園において行われたイスラム教徒の集団礼拝について、周辺住民から不安の声が寄せられました。日本において、信徒は5年間で約20万人から42万人まで増え、本区においてもイスラム教を信仰される方々も多く、モスクなどの拠点も存在しています。 しかし、多文化共生の名の下に、無制限に地域の在り方を変えていくことには慎重であるべきです。2026年のラマダンと言われる断食は2月中旬から始まり、3月21日には明けの大祭であるイードが行われました。この際、本区を含めた都市公園等の公共空間において、大人数による集団礼拝や説教が実施されたとの報告を受けております。そして、本区においても3月21日にお花茶屋公園にて集団礼拝が行われ、現場周辺の住民からは、耳をつんざくような大音量での放送、公園の入り口を占拠するような大人数の集団、威圧感を感じて子供を遊ばせられないとの極めて切実な声が寄せられました。 現在、公園や広場など公の施設の利用において多様なイベントが開催される一方、その利用目的や運用基準の明確化が強く求められています。現に、お花茶屋公園における宗教的催事の開催を契機として、地域住民の間では困惑や不安の声が広がっており、公園利用の在り方をめぐる議論が沸き起こっています。社会情勢や価値観が激しく移り変わる今、公共の場としての公平性と安全性をいかに担保していくか、公園の運用指針を統括的に再考すべき岐路に立たされていると言えます。 今回の事例は、一定の規模で宗教的な活動が行われたとされています。実際、当時、お花茶屋公園へ憩いを求めて訪れた区民の方々からは、突然の集団礼拝を目にして驚き、利用をちゅうちょしたという声を聞きました。それらを耳にした際、私は宗教的活動が通常のお祭りやイベントと同様なものとして判断されたことに強い疑問を持ちました。 ただし、ここで強調しておきたいのは、憲法で保障されている信教の自由を否定したり、特定の宗教だけを問題視したりするような意図は全くないという点です。あくまでも公の施設である公園について、どこまで利用許可をすべきか、透明な手続と公平な基準で整理することこそが、結果としては多様な区民の安心につながると考えています。本来、国土交通省では、公園や広場の目的を屋外における休息、静養、レクリエーション活動を行う場として定義しています。しかし、今回の許可について、区側は通常の公園内行為許可として処理し、管理上支障はないと判断したとのことでした。 ここで私が腑に落ちないことは、本来の公園の許可基準にあるべき地域の価値や魅力を向上させるものであることや、本来の利用目的である休息・静養という性質に、今回の活動が本当に合致しているのかという点です。実際、このような状況が頻発した場合には、地域コミュニティーの分断を助長するリスクが指摘されており、一つの問題として全国的にも社会的な議論を呼んでいます。こうした状況を踏まえると、公園管理者として本事例を引継ぎ、通常の公園内行為許可と同様に扱うことになれば、地域に親しまれる公園としての価値とその利用実態との間により大きな矛盾や乖離を生じさせるのではないでしょうか。 参考として申し上げますと、大阪府東大阪市、群馬県前橋市など複数の自治体では、公園の申請許可基準等に宗教的活動でないことを設けています。東大阪市の担当課によると、第1の理由として、宗教活動は公園本来の目的である憩いの場としての利用ではないと判断したとのことでした。 これらの基準が設けられている主な根拠は、憲法が定める政教分離の原則と公園の公共性にあります。行政が管理する公園において、特定の宗教活動を許可することは、異なる信仰を持つほかの一般利用者が安心して憩う環境を損なったり、宗教的な対立を招いたりするおそれがあるため、公平な利用を確保する観点から設けられています。文化や風習が異なる人々が急増し、さらに公園で示威的な集会が行われることは、地域住民にとって大きな心理的圧迫となっています。万が一のトラブルや治安悪化に対し、区として毅然とした対応を取ることは極めて重要と考えます。 問題の本質はここだけではなく、区が管理する公園や広場、さらには公共施設全般における利用許可の判断基準がどこまで明確かつ公平中立で予見可能であるかといった区全体の制度運用の在り方そのものが問われていると考えています。公園は、老若男女、あらゆる区民が休息し、子供たちが安全に遊ぶための公の施設です。特定の思想、信条、あるいは強い宗教色を帯びた活動が公共の場で大々的に行われることは、公園本来の機能を著しく損なうものです。公共性担保の観点から、現状の区立公園の利用基準について再定義すべき時期に来ていると考えます。 そこで伺います。 1、本年3月21日にお花茶屋公園で行われた集会について、区はどのような団体に対し、どのような目的、利用条件で許可を出したのか、その条例上の判断基準を伺います。また、当該集会では、音響設備の使用により公園が占有されていましたが、許可を出すプロセスにおいて、近隣住民への事前周知や騒音に対する具体的な制約が課されていたのか、区の認識を伺います。 2、国土交通省では、公園や広場の目的を屋外における休息、静養、レクリエーション活動を行う場として定義していますが、区立公園をどのような性質のものであると認識されているのか、区の見解を伺います。 3、法的根拠に基づき、一歩踏み込んだルール整備を行っている他自治体の先進的な事例について、本区は把握されていたのか伺うとともに、これら他自治体が公平な利用の確保のため講じている運用の在り方を、本区としてはどのように受け止め、評価されているのか、見解を伺います。 4、地域の日常生活のトラブルの未然防止には、日本文化の理解や日本語の習得、コミュニケーション不足が課題と思われますが、取組の現状と課題について区の見解を伺います。 5、曖昧な運用を排した公平な基準とするためには、現在の葛飾区立公園条例に必要な文言にしっかりと追加明記し、法的な根拠に基づいた適正な管理を行うべきと考えます。審査基準に宗教的活動でないことなどの文言の追加など、適切な判断基準の見直し及び条例改正を含めた具体的な規定整備の必要性について、区の見解を伺います。 6、特定の活動により地域の調和が損なわれる懸念がある今、公共性担保の観点から、現状の区立公園の利用基準について、区長の認識を伺います。 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
区立公園の利用基準について、具体的な規定整備の必要性と区立公園の利用基準についての質問にお答えいたします。 地方自治法第244条では、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならないことや、不当な差別的扱いをしてはならないことが定められております。このため、公園の占用許可についても、宗教的な活動など特定の活動内容であることのみを理由として一律に制限することや、条例で一律に排除することについては慎重であるべきと考えております。 一方で、申請内容と実際の利用状況に著しい乖離がある場合や、公園管理上支障が生じるおそれがある場合には、他の占用案件と同様に、許可の可否を厳正に判断をしてまいります。 また、占用許可の判断基準については、区立公園の公共性は担保されているものと認識はしておりますが、今後、法令との整合性や他自治体の事例も参考に、庁内の関係部署を集めて研究をさせてまいります。 以上です。

都市施設担当部長。
お花茶屋公園で行われた集会についての御質問にお答えいたします。 令和8年3月21日に行われた集会については、イスラム教礼拝所より礼拝を目的として占用許可申請が提出されております。 当該申請については、布教・勧誘活動を行わないことや、他の公園利用者や近隣に迷惑をかけないことを条件として、葛飾区立公園条例第7条第2項「公衆の公園の利用に支障を及ぼさない」に該当すると判断し、占用を許可しております。 また、占用者に対しては、早朝の利用を避けること、音響設備を使用する際には音量に十分配慮すること、必要に応じて近隣住民への周知説明を行うことなどを求めております。 次に、区立公園の性質についての御質問にお答えいたします。 区では葛飾区基本計画において、公園を身近なオープンスペースとして整備・保全し、人々が気軽に集い、憩い、心を通わせながら活動できるようにしていくこととしております。 また、葛飾区立公園条例では、区民の福祉の増進や生活文化の向上を目的としております。 次に、他自治体の事例把握についての御質問にお答えいたします。 御質問にありました他自治体の事例については把握しており、宗教的活動の有無が占用許可の基準の一つとなっていることは確認しております。また公園の占用許可については、各自治体の公園管理者が法令に基づき総合的に判断すべきものと認識しております。

地域振興部長。
地域の日常生活のトラブルの未然防止に向けた取組の現状と課題についての御質問にお答えいたします。 現在、多文化共生の取組として、外国人の転入時に外国人向け生活ガイドを案内し、日常生活のルールや相談窓口等の情報提供を行っております。 また、外国人区民と日本人区民の文化をお互いに理解するために、多文化理解講座や交流イベントを実施するとともに、円滑なコミュニケーションを図るため、外国人区民向けに日本語学習の支援、日本人区民向けにやさしい日本語の普及啓発などの事業を実施しております。 さらに、外国人区民と日本人区民の交流の場として、自治町会などの関係部署と連携して防災訓練等を実施しております。外国人の急増により、地域における外国人区民と日本人区民の文化や言葉の違いによる生活上のトラブルが懸念されることから、各地域において相互理解を深めるための環境づくりが課題と認識しております。 以上です。

6番、つたえりな議員。 〔6番 つたえりな議員 登壇〕(拍手)

さきの通告に従い、区政一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 最初に、森林環境譲与税の活用について伺います。 森林整備と人材の育成、木材利用などを推進するため、国が個人住民税に1,000円を上乗せする形で森林環境税を徴収し、その税収を森林面積、林業就労者数、人口などの指標に基づいて市区町村及び都道府県に交付されています。 本区における今年度の森林環境譲与税の歳入予算額は5,400万円です。しかし、この森林環境譲与税については、会計検査院が実施した執行状況の調査において、配分された額を使い切れていなかった自治体が9割弱との報道もありました。未活用の部分については、基金に積み立てられていたものも多いようです。活用に向けた課題としては、人員不足や知見不足が挙げられています。林業従業者の減少や高齢化などにより、適切な管理が行き届かない山林が増えており、里山の衰退は熊の出没増加の一因とも言われています。こうした状況の中、全国に先駆けてゼロエミッション宣言をした本区においては、森林環境譲与税を積極的に活用し、地方自治体と連携して森林環境の保全に努めつつ、CO2削減を図っていくべきと考えます。 そこで提案したいのが、本区と森林を保有する地方自治体との連携です。本区が森林環境譲与税の活用に当たり、どのような事業を実施したいのか、考え方や連携する分野を示し、森林を保有する地方自治体から提案を受ける公募型のような連携はできないでしょうか。 森林を保有する地方自治体と連携することで、連携先自治体は森林整備や土砂災害防止などを進めることができ、環境に対する取組を全国的に発信できます。本区はCO2削減や環境教育の推進などを図ることができます。例えば、近年、大規模な山林火災により森林が焼失する事例も発生しております。こうした森林復興にも森林環境譲与税を活用できる可能性は大いにあると考えます。このような取組は全国的にもまだ多くはないと思いますので、環境先進都市としての本区の発信にもつながるのではないでしょうか。 連携事業の財源に森林環境譲与税を活用し、削減できたCO2を本区の削減量として扱うか、または連携先自治体が二酸化炭素排出削減量であるJ-クレジットの創出事業を行っていれば、そのクレジットを購入することも選択肢の一つだと考えます。大切なのは、単にお金を出すことではなく、自治体同士が連携し、森林を保有する自治体の課題を互いに解決しながら、都市部自治体も森林環境譲与税を有効に活用できる仕組みをつくることです。環境先進都市として、ぜひ全国に先駆けた取組を進めていただきたいと思います。 そこで伺います。 1、本区では森林環境譲与税を活用し、どのような環境事業に取り組んでいるのか、現在の状況を伺います。また、それにより、どの程度のCO2排出量削減・抑制効果があったのか伺います。 2、森林環境譲与税の歳入を最大限に有効活用していただきたいと思いますが、今後の活用方針をお示しください。 3、森林を保有する自治体との連携を深め、山林火災からの復興など地方の課題解決にもつなげながら、都市部の森林環境譲与税を有効活用するため、公募型による地方自治体との連携事業を検討していただきたいと思います。見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
つた議員の御質問にお答えいたします。 森林環境譲与税の活用についての御質問にお答えします。 令和5年7月に、本区を含む都内の区市町村及び東京都が連携し、多摩の森活性化プロジェクトに係る協定を締結いたしました。現在、森林環境譲与税を活用し、多摩地域の森林整備や保全、森林資源を活用した体験活動等に取り組んでおります。また、本区は新潟県五泉市及び秋田県鹿角市とも森林整備に関する協定を締結し、地域循環共生圏の考え方に基づく地域間の人的交流などの取組を進めてまいりました。 今後は、こうした取組に加え、都市部における木材利用の促進や環境学習の機会の創出をより一層強化することにより、地方と都市の双方にとって意義のある活用を進めてまいります。 森林環境譲与税は、森林整備の促進や地方と都市との連携強化の観点からも重要な財源であると考えております。引き続き、その趣旨を踏まえ、効果的かつ計画的に活用に取り組んでまいります。 以上です。

環境部長。
森林環境譲与税を活用した環境事業及びCO2排出量抑制効果についての御質問にお答えいたします。 多摩の森活性化プロジェクト及び新潟県五泉市、秋田県鹿角市との連携事業では、税の趣旨に基づく森林整備や、そこで産出される間伐材の活用、現地での体験学習などを行っており、参加者からも高い評価をいただいております。さらに、区内の学校施設において木製什器を導入するなど、木材利用の促進にも取り組んでおります。 これらの事業を通じて、令和7年度はおおむね100トンのCO2排出量抑制効果があったものと認識しております。 次に、公募型による地方との連携についての御質問にお答えいたします。 森林環境譲与税を活用した事業を進めるに当たり、森林を有する自治体との連携は、都市部における税の趣旨を具体的な取組につなげる上で重要であると認識しております。また森林整備や木材利用の促進に加え、地域課題の解決に資する取組は、都市と地方が相互に支え合うという観点から意義あるものと考えております。 区としましては、まずは既存の連携事業を着実に進めていくことが基本であると考えておりますが、お話のありました公募型による手法につきましても、新たな連携の選択肢の一つとして受け止めております。 今後、他自治体における先行事例や実務上の課題、事業の公平性・透明性の確保、継続的な連携の可能性なども踏まえ、連携の在り方については検討してまいります。

つたえりな議員。

次に、公園の在り方について伺います。 公園は、子供の遊び場としてはもちろん、ラジオ体操、高齢者の憩いと休息、中高生の語らいの場など、様々な形で幅広い世代に利用されている生活に欠かせない施設です。 しかし、多様なニーズがある一方で、利用者が求めるものにアンマッチが生じることもあります。そうした中でも定められたルールに従い、適切に公園を利用していただくことが大切です。 ところが、最近、こうした皆さんの節度と努力による公園利用が困難な状況になってきていると感じております。原因の一つは、なかなかルールを理解しづらい方が多くなり、利用者の多文化化に伴い、公園利用のルールが十分に伝わっていないと考えられる事例が増えているように感じております。先日、ボール遊びが禁止されている公園で、広場一面を使ってクリケットをしていた方々のボールが散歩中の犬にぶつかってしまったというお話を伺いました。また、公園で礼拝をしている方がいるという話もお伺いしています。公園利用に日本ほど細かなルールがないのかもしれませんが、本区の公園は本区のルールがあります。外国人住民が増加する中で、これまで想定していなかったような公園の使い方が出てきているのも事実であります。公園を利用する全ての方にルールを知っていただき、適切に、そして快適に使っていただくためには、情報発信や周知をより強化する必要があります。また、利用者が多様化していることを踏まえ、これまで案内してこなかったような事例も含めて、分かりやすいガイドラインのようなものを作成することも必要ではないでしょうか。 また、公園でやりたいことのアンマッチを回避するため、公園の整備方法や利用方法を区分していく必要があると考えます。地域の方からは、ドッグランが欲しい、子供の遊具を充実させてほしい、天然の芝生に寝転んでくつろげるスペースが欲しいなど、多くの声をいただきます。 一方で、動物が苦手な方や、災害活動拠点としてオープンスペースを確保する必要もあります。ボール遊びなど激しい運動する場所とは相入れない場合もあります。ですから、公園ごとに、また広い公園であればエリアごとに整備する目的や特徴を明確にした上で整備していくべきだと考えます。こうした特徴をもって整備された公園の一つに、2022年にリニューアルオープンした鎌倉公園があります。じゃぶじゃぶ池やいかだ渡りなどは子供たちに大人気です。 しかし、一方で、野草園については、利用者の方から管理を心配する声もいただいております。野草と雑草の区別が分かりづらくなっているとの指摘もあり、適切な維持管理をお願いしたいと思います。 また、近年、公園で暑さをしのげる場所がないという課題もあります。お子さんの暑さ対策もありますが、見守る保護者が退避する場所もありません。こうした状況を勘案して、日よけやタープの設置など、実験的にでも設置していただけたらと考えます。 そこでお伺いします。 1、公園利用のルールを守り、誰もが安全・安心に公園を利用できるため、分かりやすく伝わる情報発信を的確に行い、ガイドラインを整備して繰り返し周知する必要があると考えます。見解を伺います。 2、ドッグランや子供の遊具が充実した公園、天然芝生でくつろげる公園など、昨今の区民ニーズを踏まえた公園改良を検討いただきたいと思いますが、見解を伺います。また、日よけとなるタープの実験的な設置を検討していただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 3、既存公園の管理、特に鎌倉公園野草園の野草の管理の徹底と、来園者への適切な案内について早急に改善していただきたいと考えます。区の認識を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
区民ニーズを踏まえた公園改良やタープの実験的な設置についての御質問にお答えいたします。 公園の施設配置に当たってはアンケートや説明会において御意見を伺うとともに、遊具選定に当たっては近隣の子育て施設への聞き取りを行うなど、区民ニーズの把握を行ってきているところです。御質問にありましたドッグラン、子供の遊具が充実した公園、天然の芝生でくつろげる公園などにつきましては、地域特性や公園の規模、立地条件、周辺住民の理解などを踏まえ、整備を検討してまいります。また日よけとなるタープの実験的な設置につきましては、近年の猛暑を踏まえ、快適な公園利用の観点から有効な手法であると考えます。 今後は、タープの性能や安全性、維持管理体制について整理を行い、実験的な設置について検討してまいります。 引き続き、地域や利用者の皆様の御意見を伺いながら、誰もが快適に利用できる公園づくりに取り組んでまいります。 以上です。

都市施設担当部長。
公園利用のルールの周知についての御質問にお答えいたします。 区では、各公園の入り口に案内看板を設置し、その公園の利用ルールを掲示するとともに、公園の規模や立地条件、周辺の住環境等を踏まえ、それぞれの公園の特性に応じたルールの設定を行っております。例えば、外国人の利用が多い公園では、ボール遊びをはじめとする公園の利用方法について、英語表記やピクトグラムを注意看板に併記する対応を行っており、多文化共生の重要性が増している昨今においては、これまで以上に分かりやすくかつ実効性のある情報発信が求められているものと認識しております。 今後につきましては、全公園に共通する基本的なルールについて、広報かつしかや区ホームページを活用した周知を図るとともに、利用者が多く、特に課題が見られる公園においては、案内看板の更新を進め、より適切な利用環境の確保に努めてまいります。 次に、鎌倉公園野草園に関する御質問にお答えいたします。 鎌倉公園野草園につきましては、生物や環境に関する専門的な知見を有する事業者に管理を委託しております。これにより維持管理にとどまらず、自然観察会やワークショップなどの教育プログラムを実施しながら、地域の自然環境への理解を深める取組を進めております。 しかしながら、野草と雑草とが混在している状況や、枯れた草や落ち葉が見受けられることから、管理が十分でないとの御意見をいただく場合もございます。野草として植栽されているものの多くは山間部などの半日陰や日陰に生育する性質を有しており、近年の酷暑や乾燥の影響を受けやすい状況にあります。そのため、本来、この地域に自生する背が高く葉の幅が広い植物を一定程度生育させることで直射日光を遮り、野草の生育環境の保全を行っております。 また、生物多様性の観点から、植物とカエルや昆虫などの生き物が共存する環境をつくるため、落ち葉を一定程度残す管理としております。 今後は、管理の考え方や取組内容を分かりやすくお伝えできるよう、周知方法の工夫を図るとともに、案内看板や説明看板を充実させ、貴重な野草の種類やその生態についての情報提供を行うことにより、来園される方々が自然環境について理解を深めながら楽しんでいただけるよう努めてまいります。

つたえりな議員。

次に、安全・安心なまちづくりについてです。 空き家の増加は全国的な課題になっています。相続した土地を国が引き取る相続土地国庫帰属制度が2023年4月にスタートし、利用件数は大幅に伸びているそうです。これは相続など使用しない土地が発生するタイミングで対処しないとそのまま放置されてしまう事例が非常に多いからだと思います。本区でも、年に数回、空き家個別相談会を開催していただいていますが、税理士会などと連携して、相続が発生するときに、土地や建物の処分をどうすればいいのかを専門的に相談できる体制が必要なのではないかと思います。 また、2023年には土地建物管理制度が創設されました。この制度では、利害関係者や区市町村長が申立てをすれば、裁判所が弁護士などを管理人として選定し、管理人は裁判所の許可を得て物件の解体や売却ができます。本区もこうした制度を積極的に活用し、空き家対策を進めていただきたいと考えます。 民泊についても課題は大きいと感じております。地域住民の皆さんから、突然見知らぬ人々の出入りが増えごみの分別が守られないことや、夜間の騒音に悩まされていること、またその住宅が民泊かどうかも分からない、どこに相談したらよいのかなど、切実な声が届いております。住宅宿泊事業者には年6回の定期報告義務がありますが、その報告はしっかりなされ、区は報告内容を把握・確認されているのでしょうか。また必要な指導などはどの程度行われているのでしょうか。ぜひ区民にも報告の情報を公開していただきたいと思います。 また、届出情報についてはホームページに記載されるようになりましたが、住民の皆さんが安心するためには、情報をすぐに簡単に確認できること、また確認した後の通報、相談先につなげられることが何より重要です。新たに制定した民泊条例を運用していくに当たっては、周辺住民の生活環境が確実に守られることが最優先であると考えます。民泊は住民が我慢することで成り立つ制度であってはなりません。地域の方の不安を解消するために、区が正面からしっかりと向き合っていただくことを求めます。 また、民泊に限らず、外国人区民との共生も大きな課題だと感じております。外国人区民を排除するのではなく、地域の中で安心して共に暮らすためにも、行政が課題を把握し、庁内で横断的に対応していく体制が必要です。最近は、地元の高砂の地域でも、住宅街に非常に多くの人が出入りしている一軒家があるという話、商店街の中にハラル対応の飲食店が増えた、日本円と外国通貨を交換する換金所ができていること、こうした店舗は商店会に加入せず地域との接点もないことなどから、不安に感じる住民の声を聞く機会が日ごとに増えているような状況です。 これまで、民泊については、宿泊施設の許可の関係から健康部が所管していると思いますが、商店街のことは商工振興課、公園利用のことは公園課というようなことではなく、庁内の体制をより強化していただきたいと思います。 そこでお伺いします。 1、空き家対策について管理不全土地建物管理制度なども積極的に活用し、適切に管理されていない空き家を発生させない仕組みを強化していただきたいと思いますが、見解を伺います。 2、民泊事業者からの報告状況と、報告が不十分な場合や未提出の場合をどのようにしているのか、対応をお伺いします。 3、住民が不安を感じたとき、届出住宅かどうかを分かりやすく確認ができるよう、公表情報の周知や検索性の向上、相談窓口との連携を進めるべきですが、区の見解を伺います。 4、新たな民泊条例の運用に当たり、住民が安心して暮らせる仕組みづくりを最優先にすべきと思いますが、区の見解を伺います。 5、外国人住民との共生のために発生する課題を解決していくために、庁内の体制を一層強化していただきたいと考えますが、区の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
住民が安心して暮らせる仕組みづくりについての御質問にお答えいたします。 4月施行の民泊条例の運用に当たり、宿泊施設の適正な運営を促進し、区民が安心して暮らせるよう、不安の解消に努めることが重要であると考えています。 区民の不安を解消するため、区では、宿泊施設に関する相談を受け付ける葛飾区民泊・旅館業制度直通ダイヤルを設置いたしました。また、庁内や消防、警察などの関係機関で施設情報を共有することで、連携して区民からの相談に対応しております。 さらに、適正に届出された民泊をどなたでも確認できる対策として、法により義務づけられている標識の掲示のほか、区公式ホームページに全ての届出施設の情報を地区別に公表をしております。 引き続き、区民の声を丁寧に聞き、不安の解消に努めるとともに、区民が安心して暮らせる仕組みづくりに努めてまいります。 以上です。

都市整備部長。
空き家対策の強化についての御質問にお答えをいたします。 令和5年12月に空家等対策の推進に関する特別措置法が改正をされ、特定空家等の未然防止や緊急時の安全確保、財産管理制度の活用促進などにつながる様々な規定が新設をされました。 そこで本区では、昨年2月に葛飾区空家等対策計画を改定し、また昨年10月には葛飾区空家等の適正管理に関する条例を施行しまして、助成制度を活用した特定空家等の除却促進や緊急時における安全措置の実施のほか、所有者に対する適切な助言・指導に取り組んでいるところでございます。財産管理制度につきましても、これまでに21件の申立てを行っており、中でも令和5年4月に新設された管理不全土地建物管理制度は都内でもいち早く活用を始めており、裁判所が選任した弁護士などの管理人と連携し、空き家の適正管理や除却を進めているところでございます。 今後も、専用相談窓口において、空き家の所有者や近隣住民からの相談に対応していくとともに、相続問題などにより法的な解決が必要な場合には、早い段階で解決できるよう管理不全土地建物管理制度などを積極的に活用することで、空き家対策の一層の強化・推進を図ってまいります。 以上でございます。

健康部次長。
民泊事業者からの報告の状況等についての御質問にお答えいたします。 民泊事業者は、運営の実績を区に2か月ごとに報告することが住宅宿泊事業法により義務づけられております。令和8年2月の住宅宿泊事業定期報告届の報告状況は87%です。住宅宿泊事業定期報告届に関する区の対応については、不十分な場合や未報告の事業者に対しては、速やかに報告するよう指導しております。また年間の累計営業日数についても確認し、180日の上限を超えないよう併せて指導をしております。 さらに4月施行の葛飾区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例により、商業地域以外の管理者が常駐しない施設においては週末のみの営業となるため、それを踏まえた日数確認も行ってまいります。 引き続き、住宅宿泊事業定期報告届が不十分な場合や未報告な場合の事業者への督促、年間営業日数の監視を着実に実施し、民泊の適正な運営の確保に努めてまいります。 以上です。

地域振興部長。
外国人住民との共生のための庁内体制についての御質問にお答えいたします。 外国人区民との共生の推進につきましては、庁内全体での横断的な体制強化が重要であると認識しております。 現在、区では、文化国際課において、多言語による生活情報の発信や外国人向け相談対応、日本語学習支援や多文化共生イベントなどの取組を実施し、多文化共生の推進に努めています。 しかしながら、区における外国人区民数は近年増加傾向にあり、文化・言語や生活習慣の違いによるごみ出しなどの日常生活のトラブル等が発生し、相互に理解し合える環境づくりが課題と認識しております。このため、外国人区民との地域交流の場として、自治町会などの関係部署と連携して防災訓練等を実施しております。 今後も、自治町会や商店街など関係部署と連携を強化し、防災訓練等をきっかけとした外国人区民との地域交流の場を設けるなど、お互いが理解し合える環境づくりに努めるとともに、交流の際には日常生活のルールなどを周知してまいります。また庁内関係部署との情報共有や連携方法についても検討してまいります。 以上でございます。

つたえりな議員。

次に、トイレの整備について伺います。 この件については、令和4年以来、毎年質問させていただいております。区でも対策を進めていただいていてありがたく思っております。 初めに、公園のトイレについてです。 公園トイレは、利用者はもちろん、散歩されている方やタクシーや宅配便のドライバーなど、多くの方が利用されます。公園トイレを誰もが使いやすいものにしてもらいたいということをずっとお願いしています。 実際の公園を見ると、比較的大きな公園には男女別のトイレが設置されていて、地元の高砂北公園も男女別トイレがあります。しかし、小中規模の公園には男女共用で和式の円筒型のトイレだけの場合が多いようで、高砂南児童遊園も円筒型トイレしかありません。すぐに全てを改修するのは難しいとは思いますが、計画的に見直していただきたいと思います。 次に、建物系の公共施設のトイレについてです。 学校については、男女共用トイレや和式トイレがどれぐらい残っているのか、また改修予定はどうなっているのかお伺いします。また学校以外の公共施設についても状況をお伺いします。 次に、防災活動拠点のトイレについてです。 新小岩一丁目公園の整備計画案が示され、この公園は防災活動拠点として整備される予定ですが、整備案ではマンホールトイレは整備されるものの、それ以外ではバリアフリートイレが1基設置されるのみです。防災活動拠点は災害発生時にはもちろんですが、ふだんから地域の方に使っていただき、訓練も行っていただくことが大切です。そのような防災活動拠点に整備されるのがバリアフリートイレ1基のみで十分なのか疑問であり、考え方を整理していただきたいと考えます。 次に、避難所でのトイレの備蓄についてです。 災害によりトイレが使えなくなった場合の対策としては、マンホールトイレの設置と簡易トイレとしての使用があります。簡易トイレについては、組立て式の便座に袋をかぶせて使うタイプと既存のトイレ便座を使うタイプがありますが、区の備蓄状況はどうなっているでしょうか。 私は、組立て式便座のタイプは保管場所を多く取るため、既存トイレで使うタイプの備蓄が多いのではないかと思っておりますが、そこで心配なのが、トイレを改修していただいて、便座の形や大きさが変わった場合に備蓄している簡易トイレが使えるのかという問題です。災害避難時のトイレの大切さは能登の地震でも改めて浮き彫りになりました。ぜひ十分な対策をお願いしたいと思います。 そこで伺います。 1、公園トイレの整備について方針をお伺いします。また男女共用の円筒型トイレを順次廃止し、男女別バリアフリートイレを整備していくべきと思いますが、見解をお示しください。 2、学校トイレの改修状況についてお示しください。また学校以外の建築物のトイレについて改修状況をお示しください。 3、防災活動拠点については、災害時はもとより、平時も訓練などにより多数の人に使ってもらうべきであり、現在の整備方針ではトイレが不足していると思いますが、区の見解を伺います。 4、災害時に避難所で使用するトイレの備蓄状況をお示しください。またトイレの改修に併せて備蓄を見直していくべきと思いますが、区の見解をお示しください。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
公園トイレの整備についての御質問にお答えいたします。 区立公園等におけるトイレ整備の方針につきましては、公園等の改修に合わせたバリアフリートイレの整備を基本としており、一定の面積以上の公園等におきましては、バリアフリートイレに加え、一般的な男女別トイレを併せて整備しているところでございます。 御質問にあります男女共用の円筒型トイレにつきましては、比較的面積の小さな公園等に設置されており、バリアフリーへの未対応や老朽化が課題であると認識をしているところです。また男女それぞれのバリアフリートイレを整備することにつきましては、ヨーロッパの公園等において事例があることは認識をしておりますが、区内の公園等におきましては、施設配置の制約等により整備が困難な状況でございます。 こうした状況を踏まえ、区では現在の整備方針を着実に進めてまいりたいと考えております。現在、改修計画を進めている高砂南児童遊園の円筒型トイレをはじめ、今後も改修の機会を捉えながら、順次バリアフリートイレへの更新を進めてまいります。 以上です。

教育次長。
学校トイレの改修状況についての御質問にお答えいたします。 これまで学校のトイレの改修については、学校改築や長寿命化改修工事などの大規模改修工事に合わせて行ってきたところでございます。男女共用トイレにつきましては、令和6年度の東綾瀬小学校、令和7年度の綾南小学校における男女別トイレへの改修により解消しております。 また、小中学校のトイレの洋式化を早急に進めるべきとの区議会などの御意見を踏まえ、令和7年度から10年度までに校舎及び体育館のトイレを全て洋式に変更することとしております。現時点で39校に251か所の和式トイレが残っており、令和8年度は小学校9校及び中学校6校で124か所の和式トイレを洋式化する予定でございます。 引き続き、学校におけるトイレの洋式化を集中的に進めてまいります。 以上です。

施設部長。
学校以外の建築物におけるトイレ改修の状況についてお答えいたします。 区では、公共施設の改築や改修の機会に合わせトイレの改修を進めてまいりました。この取組をさらに進めていくため、令和7年度からは、地域コミュニティ施設や文化施設、スポーツ施設など、多くの区民の皆様が利用する公共施設において、優先順位をつけトイレの改修を進めております。あわせて、設置可能なトイレにつきましては、温水洗浄便座の設置も行っております。 男女共用トイレにつきましては、令和7年度には、末広集い交流館と亀有集い交流館を男女別トイレに改修いたしました。亀有集い交流館については、トイレ改修に併せてバリアフリートイレの新設も行ったところです。現在、男女共用トイレが未改修の地域コミュニティ施設等は残りが3施設となっております。 和式トイレにつきましては、令和7年度は17施設、約100基のトイレの改修工事や修繕を実施いたしました。残りの和式トイレは約180基となっており、令和8年度は21施設、約60基のトイレを洋式化する予定です。 引き続き、誰もが安心して快適に利用できるよう、スピード感を持ってトイレの整備を進めてまいります。

危機管理・防災担当部長。
防災活動拠点におけるトイレ整備についての御質問にお答えいたします。 防災活動拠点は、地域の人々が自分たちのまちは自分たちで守ることを目的に、消火・救助活動や被災者に対する生活支援を行うマンホールトイレなど、防災設備を備えた公園として整備を進めているところです。 このことから、地元自治町会によって構成される管理運営委員会による月1回の点検や防災訓練、各種イベントでの防災施設の紹介など、区としても多くの方に知ってもらい、使ってもらえる施設となるように取り組んでいるところです。 また、本区では、能登半島地震等のこれまでの災害の教訓を受け、災害時のトイレ確保に力を入れて取り組んでおり、区内には東京都が整備したものも含め約1,300か所のマンホールトイレを整備するとともに、在宅避難ガイドなどを通じ、携帯トイレの備蓄についても呼びかけてまいりました。 さらに、移動可能な循環式トイレの導入や在宅避難者を含めた簡易トイレの備蓄も開始したところです。 一方、防災活動拠点となる公園のトイレについては、公園全体の施設配置や区立公園条例等の制限を踏まえ、トイレの規模や男女別の配置、バリアフリー対応など、総合的に検討し決定しています。 なお、防災活動拠点や指定避難所の第1順位となる区立の小中学校に設置されているマンホールトイレに至る下水道管路につきましては、整備に合わせ下水道局による液状化対策が完了していることから、災害時にも利用できる可能性が高く、施設点検の上、災害時にも活用することを考えています。 引き続き、既存の公園改修や新設に合わせて防災活動拠点を整備し、区民の身近な場所に災害時のトイレ確保に努めてまいります。 次に、災害時に避難所で使用するトイレについての御質問にお答えいたします。 災害時に避難所で使用するトイレにつきましては、避難所避難者1人当たり1日5回使用を前提とした3日分を確保するため、マンホールトイレ528基のほか、組立て式仮設トイレ、和式トイレに設置する組立て式簡易トイレ、ビニール袋にし尿を収納する簡易トイレを配備してきたところです。 一方、御質問にあるように、避難所となる学校におけるトイレの改修が進捗したことから、し尿処理の課題にも対応するため組立て式の簡易トイレから、整備した洋式トイレで利用できる凝固剤付携帯トイレへの移行を進めているところであります。 また、トイレの衛生環境を保つためには、平時から携帯トイレの使用方法やルールを啓発していく必要があることから、避難所運営マニュアルチェックリストに使用ルールなどを掲載し、訓練の機会を捉えて周知を進めております。 引き続き、避難所をはじめとしたトイレ環境の課題解決に向け、取り組んでまいります。 以上です。

つたえりな議員。

次に、四ツ木斎場の今後の在り方について伺います。 四ツ木斎場は区民にとって欠かすことのできない公共インフラです。人生の最後の場面に関わる施設であり、区民が安心して利用できること、過度な経済的負担を感じずに利用できること、そして運営や料金に関する情報が分かりやすく示されることは大変重要であります。 しかし、四ツ木斎場では、この4月から区民葬儀が利用できなくなりました。これまで、区民葬儀は、葬儀や火葬に係る区民負担を抑える制度として、一定の役割を果たしてきたものと認識しております。令和8年度からは、23区共通の助成制度により一定の負担軽減が図られると伺っております。 一方で、火葬料金そのものが今後さらに値上げされた場合、助成制度だけで区民負担を抑え続けられるのかという不安が残ります。また近年、東京23区の火葬を支える事業者の運営や資本関係、料金改定についても報道がなされています。そもそも全国的に見れば、火葬場は公営である場合がほとんどですが、23区にある火葬場は9か所で、うち公営施設が2か所、残る7か所のうち6か所が東京博善社です。 また、火葬料金については、2020年までは6万円を切っていたものが、段階的に引き上げられ、2024年6月以降は9万円となったとの報道もあります。火葬場は、民間事業者が運営している施設であっても、区民生活に欠かすことのできない非常に公共性の高い施設です。すぐには難しいとは考えますが、民間事業者の意向に左右されない公営の火葬場整備を検討していくべきではないかと思います。 そして、区民が臆測や不安に振り回されることがないよう、区として把握している正式な情報を整理し、分かりやすく情報提供していくことが必要です。特に、人生の最後の場面で、区民や御家族が料金や制度について不安を感じることは避けなければなりません。区としてどこまで関与できるのかには制度上の限界があるとしても、区民生活に直結する火葬インフラについて、情報提供、助成制度の周知、23区や東京都との連携など、できる限りの対応を行うべきだと考えます。 そこで4点伺います。 1、四ツ木斎場で区民葬儀が利用できなくなったことについて、区としてどのように受け止めているのか伺います。また、区として把握している正式な情報と、区が指導・助言などで関与できる範囲、また助言に当たっての課題などについてお示しください。 2、23区共通の助成制度について、区民に分かりやすく情報提供していただきたいと考えますが、見解を伺います。また今後、火葬料金そのものが値上げされた場合の対応についてもお示しください。 3、火葬場は区民生活に欠かすことのできない公共性の高い施設であり、運営や料金改定に関する情報について、区民に正確で分かりやすい情報提供を行う必要があると考えます。認識を伺います。 4、区民が人生の最も大切な場面で不安や過度な負担を感じることのないよう、火葬インフラの公共性をどのように守っていくのか、区としての姿勢をお示しください。 以上で、この項目の質問を終わります。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
火葬インフラの公共性を守ることについての御質問にお答えいたします。 火葬場は区民生活にとって必要なものであり、公共的な施設であるため、区民が安心して火葬を行うことができる環境づくりが求められております。 民営火葬場の火葬料金について、現在の法令では、区が火葬事業の経費についての調査や指導を行う権限がないため、令和7年11月25日に東京都知事と特別区長会会長の連名で厚生労働大臣に対し、火葬料金設定の考え方に関するガイドライン等を示すこと、火葬事業に要した経費の内訳の公表を義務づけることなどを要望してまいりました。 今後も、葬送に当たり、火葬料金をはじめ区民に不安や過度な負担を生じることのないよう、特別区長会を通じて国への法改正の要請や、他区との合同で民営火葬事業者の火葬事業の経費に関する調査を引き続き実施してまいります。 以上です。

福祉部長。
区民葬儀についての御質問にお答えいたします。 四ツ木斎場の運営主体である東京博善株式会社は、令和7年度末をもって区民葬儀の取扱いを取りやめました。区で区民葬儀を利用する方のほとんどが四ツ木斎場を利用していたことから、区民への影響は少なくないものと受け止めております。 この状況に加え、昨今の物価高により葬儀全般にかかる費用が増加していることから、区民葬儀を利用する区民の経済的負担を軽減するため、特別区統一の助成制度として葛飾区区民葬儀利用料助成金を創設いたしました。本年4月から、区民葬儀の利用者が四ツ木斎場など特別区の指定する民間火葬場を利用した場合に助成金を支給しております。 こうした経緯から、本助成制度を区民に分かりやすく情報提供することは重要であると認識しております。 現在、広報かつしかや区公式ホームページへの掲載のほか、戸籍住民課や区民事務所等にチラシを配布するなど広く周知を行っており、5月末時点で43件の申請を受理しております。今後も引き続き周知を継続してまいります。 また、本助成制度は今年度から当面の間の措置となっており、火葬料金に値上げがあった場合の対応を含め、今後も特別区全体で検討を続けてまいります。

この際お諮りします。会議時間を延長することに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 異議なしと認め、会議時間を延長することに決定いたしました。 健康部次長。
次に、四ツ木斎場についての御質問にお答えいたします。 四ツ木斎場は、火葬場と葬儀式場を併設する斎場で、昭和2年から東京博善株式会社が運営主体として経営しております。現在の施設は平成28年に建て替えたもので、火葬炉12基を保有しております。 区による指導・助言の範囲は、火葬場の構造に関する事項や、正当な理由なく火葬を拒むことを禁ずる規定に関するものなど、法令で定められている事項に限られており、そのことが指導・助言に当たっての課題となっております。 しかしながら、公益性のある火葬事業においては、民営であっても料金設定を含む適正な経営及び管理が求められております。 今後も必要な調査を行いながら、公共的な施設としての適切な運営を求めてまいります。なお、正確な情報の周知については、一義的には事業者が責任を持って行うものであると認識しております。 以上です。

つたえりな議員。

最後に、高砂地域のまちづくりについて伺います。 高砂団地跡地の創出用地の活用については、もう何年も一般質問で取り上げてきましたが、具体的な話が進んでいる気配がなかなか見えません。 前回の一般質問では、暫定活用について東京都と協議する場の設置をお願いしましたが、1年が経過した現在、状況はいかがでしょうか。また東京ガスの社宅跡地もずっと空き地のままです。地域の皆さんからは、これほど広大な空き地、ぜひ活用していただきたいという声をいただいております。ぜひ生かしていただきたいと思います。 次に、旧教職員住宅についてです。 これについても、前回の一般質問で今後の在り方の検討をお願いしました。解体後の活用については、地元地域にも何の説明もありません。もし今後の活用が決まっていないのであれば、ここもまた更地、空き地になってしまいます。今後の見込みをお示しいただきたいと思います。 また、中川のかわまちづくりも進んでおり、第2期計画では高砂周辺にも拠点が整備される予定です。整備予定箇所は高砂橋と京成本線の間、新金線と並行するエリアです。今後、京成本線の高架化とそれに連動する高砂地域のまちづくりにおいても、また新金線旅客化においても大変重要な場所です。 今後、かわまちづくりと高砂地域のまちづくりをどのように連携させていくのか、長期的なビジョンが必要であると感じております。 新金線旅客化については、BRT方式での整備案が示されたところです。新金線の線路と高砂駅は少し離れています。鉄道で整備する場合には、新金線と高砂駅との接続をどうするかが課題でした。 一方、バスで整備するのであれば、接続方法にも新たな選択肢が出てくるのではないかと思います。ぜひBRTと京成高砂駅とのシームレスな接続方法について検討していただきたいと思います。 最後に、高砂地区開発協議会についてです。 この協議会は平成14年に発足し、24年目になります。主に開かずの踏切対策のために設置され、その後は創出用地の活用検討など、ハード・ソフト両面から活動を続けています。しかし、当初のメンバーが高齢化し、世代交代も求められております。これは地域で活動する多くの団体に共通する課題ですが、担い手不足は深刻です。 四ツ木駅、青砥駅間の高架化工事が着実に進み、いよいよ高砂の検討が具体化されてくるこれからの時期に、地域活動の中心となる協議会の活動が継続できるよう、ぜひ区と協働して、今後も地域の未来のために活動している組織に対して、活動を継続するための支援を御検討いただきたいと思います。 そこで伺います。 1、高砂団地跡地の創出用地の活用について、東京都との検討状況を伺います。前回、一般質問でお願いした暫定活用についての都との協議の進捗状況を伺います。 2、旧職員住宅跡地について、解体工事が終わった後に空き地にならないよう、早急に活用案を地域にお示しいただきたいと思います。認識をお示しください。 3、かわまちづくり事業で高砂に整備予定の拠点について、高砂地域のまちづくりとどのように連携していくのか、区の見解を伺います。 4、新金線と京成高砂駅との連絡について、BRT方式で整備するのであれば、新交通とまちづくりの両面から検討していただきたいと考えますが、区の見解をお示しください。 5、高砂地区開発協議会の活動を継続していくため、協議会に対する支援を充実していただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 以上で、私の区政一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
高砂団地跡地の創出用地の活用についての御質問にお答えいたします。 令和2年に区が策定した高砂駅周辺地区まちづくりガイドプランでは、高砂団地建て替えに伴う創出用地のうち、東側を鉄道車庫の移転先、西側を生活利便施設の導入や公園の再編に活用する方針を示しております。現在、車庫移転の影響を受けない西側部分について、土地所有者である東京都と地区計画や用途地域についての都市計画変更に関する協議・調整を開始したところでございます。 さらに、今年度からは地域との意見交換会を予定しており、土地利用の在り方について御意見を伺いながら、都市計画変更に向けた具体的な検討を進めてまいります。 次に、お話の創出用地の暫定活用につきましては、地中に旧建物のくいや基礎が残っており、土地の整地が行えない状況での安全性確保や整地費用に課題があり、暫定活用が難しい状況が続いておりましたが、今般、東京都との協議により生活利便施設などの新たな都市機能の導入検討が具体的に始まることや、団地建て替えの最終の建設が今年度から開始する予定であり、用地の活用は着実に進展するものと考えております。 今後とも、地域との対話や東京都との協議を重ね、創出用地の活用を契機に、魅力と活力にあふれたまちの実現に向けて積極的に取り組んでまいります。 以上です。

施設部長。
旧高砂第二教職員住宅の跡地活用についての御質問にお答えいたします。 旧高砂第二教職員住宅につきましては、築50年が経過し老朽化が進行していることから、今年度中に解体を予定しているところでございます。 解体後の跡地活用につきましては、昨年度、庁内に対して活用意向調査を実施し、将来は高砂駅周辺地区のまちづくりや鉄道立体交差事業に関連して活用する方向で検討を進めているところでございます。 そこで、まちづくり関連での本活用までの間の活用策として、民間事業者による暫定活用についても検討を行っております。現段階において跡地活用の具体的な案を直ちにお示しすることは難しいものの、今後のまちづくりの動向を踏まえつつ、引き続き活用の可能性について検討をしてまいります。 なお、解体工事終了後の跡地につきましては、全面舗装の実施等により、安全確保への配慮を十分に行い、適切な維持管理に努めてまいります。

都市整備部長。
高砂地域の中川かわまちづくりについての御質問にお答えをいたします。 中川かわまちづくり事業は、国土交通省が河岸沿いに整備する通路に合わせて、区が休憩や展望などで利用できるデッキやベンチ、照明設備などを備えた拠点を整備するとともに、地域住民を主体としたイベントなどの様々な取組を通じて、河川の利活用の増進や観光客などによる回遊性の向上を図るものでございます。 拠点整備予定地の一つである高砂橋上流付近は、高砂地区開発協議会がまとめた高砂地区まちづくり方針において、水辺空間を生かした景観形成の誘導や親水性の向上を図る水辺環境形成ゾーンに位置しており、中川かわまちづくり事業においても、水辺を生かしたまちづくりの取組を地域と連携して進めることとなっております。 こうしたことから、拠点の整備に当たり、自治町会をはじめ、まちづくり団体と意見交換をしながら、高砂地区まちづくり方針の掲げる将来像の実現に向けて取り組んでまいります。 次に、高砂地区開発協議会に対する支援についての御質問にお答えをいたします。 高砂地区開発協議会は、開かずの踏切解消を目指して、平成14年に京成高砂駅付近の5つの自治町会及び4つの商店会で結成をされました。高砂地区のまちづくりは、20年以上にわたる皆様の熱心な活動や議論により推進されてきたと認識しております。 近年の活動におきましては、令和4年4月の連続立体交差事業の着工準備を受け、令和5年3月には協議会内に新たに勉強会が立ち上げられました。 区では、この勉強会で取りまとめた高砂地区まちづくり方針に関し、昨年度から今年度にかけ、アンケートによる意見募集やオープンハウスの開催といった地元の合意形成活動に対して支援を行ってきたところでございます。 今後も引き続き、駅周辺地区まちづくり検討会をはじめとする地域との各種勉強会の開催や、まちづくりに関するPR活動など、地域の活動がさらに活性化するよう高砂地区開発協議会の活動支援を行ってまいります。 以上でございます。

交通政策担当部長。
新金線を活用した新たな交通システムと京成高砂駅とのアクセス性についての御質問にお答えいたします。 新金線の複線用地に専用道を整備し、BRTの手法を基に新たな交通システムの構築を目指していくとした整備構想を令和8年1月に策定いたしました。今後は、本構想に基づき、より具体的な施設計画、運行計画や運営体制の検討、事業性の確認などを行いながら事業化計画の策定を進めてまいります。 新交通システムにおける駅施設についても、こうした事業化計画の策定と併せて検討を行ってまいりますが、新交通システムと京成高砂駅とのアクセス性の確保も重要な視点であると考えております。 特に、京成高砂駅周辺では、京成本線等の連続立体交差事業と併せたまちづくりの検討が進められており、その中では、アクセス道路の整備など駅周辺の交通基盤の整備に向けた検討も進められています。 また、高砂地区まちづくり方針においても、新金線を活用した新交通システムとの連携がまちづくりへの提案の一つに掲げられているところです。 今後も、高砂地域のまちづくりと連携し、新交通システムの整備に向けて検討を進めてまいります。 以上でございます。

2番、岩見なつよ議員。 〔2番 岩見なつよ議員 登壇〕(拍手)

では、本日のトリを務めさせていただきます無会派、再生の道、岩見なつよです。あともう少しだけお付き合いをお願いいたします。 先日、5月中旬に総務委員会での行政視察に行ってまいりました。せっかくならということで幾つか視察先を加えさせていただき、約1週間、福岡市、北九州市のほうでいて、様々なヒントであったり葛飾で生かせそうなものを見つけてまいりましたので、そこで見つけたヒント、あるいは自分なりのアイデアといったものも踏まえて質問させていただきたいと思っております。 大きく3点です。 1つ目が創業支援事業についてです。 福岡市、2012年からスタートアップ都市宣言をしております。10年以上たった今、起業するなら福岡へというように、若者たち、あるいは起業家たちがこぞって集まってきております。結果として、人口も税収も増え続けている土地となっております。 現在、葛飾では、子育てするなら葛飾でというような言葉、よく聞きます。実際に子育て世代が着実に増えております。産後ケアから子育てまで、本当にきめ細やかなすばらしいサービス、事業が行われております。特に、ゆりかご面接という、本当に母子手帳をもらうタイミングからケアを始めている点は高く評価させていただいております。 ただ、ちょっと残念だなと思っているのが、彼らは都会などに働きに出ている人が多いという点です。葛飾のにぎわいの創出に直接的につながっていなかったり、あるいはどちらかというと葛飾のベッドタウン化が進んでしまうのではないかということが懸念されております。 福岡の場合は、創業支援を重点施策としたことで、起業する若者たちが増えるだけではなく、彼らが結婚し、そして家族を持つことによって、子育て世代も同時に増えていくというようなことにつながっております。当然、にぎわいの創出にも非常に力を貸している状況です。 私は、行政において、施策はこのような中長期のスパンで考える必要があると考えております。ビジネスシーンではライフタイムバリューという言葉があります。1人の人間のライフステージを考え、そのスタート地点をしっかり押さえ、その後の彼らのライフイベント等に寄り添い続けていこうという考え方です。つまり創業支援を丁寧に行うということは、ビジネスのお困り事に対しての解決だけではなく、その先の子育て世代を増やすといったところにもつながっていく可能性が非常に高いといったところです。 そこで、改めて福岡市のこの手法について簡単に御説明したいと思います。 まず、スタートアップ拠点といったところが、Fgn(福岡グロウスネクスト)という天神、ど真ん中ですね、繁華街にある小学校跡地をリノベーションした施設が拠点となっております。 そして、ここで大きく学んだことが3つあります。行政視察はできなかったのですけれども、このFgnのほうに入っている民間の起業家の方たちであったり、塾を利用した方たちであったり、あるいはこのFgnの施設のコーディネーターの方から貴重なお話を聞くことができました。 そこで、大きく3つのポイントなのですが、まず1つ目、起業に関することがワンストップでできる拠点がある、それが大事であるといったところです。Fgnは2階・3階がシェアオフィス、そして1階がオープンスペースになっています。ビジネスの相談ができたり、あるいはイベントやセミナーなどが1階では日々行われている状況です。常設されたカフェもございまして、起業家たちが常にここに交流できるような場ができているといったところです。 そして、2点目が、施設というハードだけではなくてソフトも充実させる、両方が大事だといったところです。Fgnにおいてはピッチコンテストが月1回のペースで、それ以外にもイベントやセミナーが月に複数回開催されております。 さらに、創業塾のようなものが年間に何度か行われていたり、とにかくFgnに行きさえすれば何かしら起業のヒントだったり、交流ができるというような場がもうできてしまって、誰もがそれを知っているという状況がつくられております。 そして、3点目、ハードとソフトがあるだけではまだ不十分です。大事なポイントは、ここをつなぐ人材です。先ほどお伝えしましたFgnの施設のコーディネーターの方、あるいはコンシェルジュの方という人間がいることがとても大事であるというポイントがありました。 つまり、参加を促すような人であったり、あるいは葛飾のほうでも創業塾に行く手前のセミナーがあるということも聞いております。そのような、いきなりここではない、ちょっと前段階、私なんかが行ってもいいのかなと思うような方たちも、ちょっとした相談・雑談ができるような人間がいるということが非常にここの優れた点であり、より活性化が進んでいるポイントだというふうに教えていただきました。 これらの学びを踏まえて、現在の葛飾の創業支援について、今後のことも踏まえ、3点お伺いさせていただきます。 まず葛飾では、旧松南小学校跡地で創業支援のシェアオフィスが活用されて、一定の成果が出ていると認識しております。また塾やセミナーなどの実施もされているということは承知しております。ハードとソフト、これがただばらばらで行われているのではないかといったところが非常にもったいないと感じている点です。 そこで、さらにこの松南小学校の利用が今年度の3月までとなっている今こそ、今後の方針、あるいは新しいやり方等を見直すタイミングに来ていると思います。 そこで、まず1つ目の質問として、この松南小学校、あるいは創業支援等々でやってきた成果と課題についてお伺いいたします。 2つ目の質問が、葛飾での創業支援は施設以外に塾やセミナー、交流会なども開催されております。これらの様々な取組を通じて、今後強化したいもの、見解などもお伺いいたします。福岡で行われている事例については先ほどお伝えしたとおりです。 3点目、福岡のように、施設というハード面だけではなくて、しっかりとソフト面も併せてやっていただくことが効果があるということは先ほどもお伝えさせていただきました。そこで、これらのハードとソフトの両方をうまく機能させるために、施策がばらばらな点ではなくて、線や面で分かりやすく統括されていくという方向について見解をお伺いいたします。 この項目については以上です。よろしくお願いいたします。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
岩見議員の御質問にお答えいたします。 創業支援における取組についての御質問にお答えします。 国においては、スタートアップの創出・成長を成長戦略の柱の一つとして位置づけ、創業支援や創業機運の醸成に向けた取組を推進しております。 葛飾区では、平成28年度から産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受け、金融機関等と連携しながら創業支援事業を実施しているところでございます。 現在は、創業入門セミナーや創業塾、専門家による創業相談、創業者交流会、さらには低利の融資あっせんなど、創業前から創業後まで切れ目ない支援を行ってきたところでございます。中でも、創業塾や創業者交流会については参加者の評価も高く、継続的な開催を望む声が多く寄せられております。 今後は、これらの取組のさらなる充実を図ることで、創業に挑戦しやすい環境整備を一層推進してまいります。 以上です。

産業観光部長。
創業支援施設の成果と課題についてお答えいたします。 新小岩創業支援施設は、区内における新たな事業分野の創出や多様な事業展開を促進するため、創業予定者及び創業後5年未満の事業者に事務所を貸し出す施設として、平成15年度に開設いたしました。開設以来、これまでに84事業者が入居しており、創業間もない事業者が事業を軌道に乗せるまでの拠点として一定の役割を果たしてきたものと考えております。 課題として、本施設が旧学校施設を活用していることから、一部の事業者より、ビジネス利用には適さない、部屋の使い勝手に不便を感じるとの御意見をいただいており、設備面において十分とは言えない状況がございます。また施設利用終了後も創業者が事業を継続・発展させていくための支援を引き続き行う必要があると認識しております。 次に、創業支援の方向性についての御質問にお答えいたします。 福岡市の福岡グロウスネクストは、官民連携によるスタートアップ支援拠点として開設され、ワークスペースの提供、専門家による伴走支援、資金調達支援や交流機会の創出など、創業初期から成長段階までを一体的に支援する取組であると認識しております。 区におきましても、創業の準備段階から創業初期、成長期、安定期と、事業の成長段階に応じた様々な支援を実施し、中小企業支援ガイドブックや創業支援チラシ、葛飾区創業支援事業ホームページなどで一体的に案内をしております。知ってもらうことが支援の入り口ですので、分かりやすくすることは重要であると考えております。 今後とも、分かりやすく利用しやすい支援事業を実施するよう努めてまいります。 以上です。

岩見なつよ議員。

では、2つ目の質問です。 スタジアムのあるべき姿についてといったテーマで、先ほどの続きとなりますが、視察では九州にある4つのスタジアムを訪問してまいりました。福岡市、北九州市、佐賀県鳥栖市、そして長崎市ですね。この4つのスタジアムでお話を聞かせていただき、課題点であったり現状の取組についてもいろいろと聞いてまいりました。 スタジアムを単なるスポーツ施設として捉えるのではなく、多面的にまちづくりに生かすような構想が必要だというのはもう既に言われているとおりかと思います。にぎわいの創出であったり、交流人口を増やしたり、地域経済の活性化であったり、新産業の創出であったりです。 これらは、大事なポイントとして、365日使われる地域拠点にすることだと考えております。これらは既に協議会などでも話合いが行われていることは十分承知しております。 もう一点、大事なポイントとして、新小岩というのがどのようなまちとして見られていて、そしてこれからどのようなまちとして見られたいのかという視点です。新小岩は、私からの観点になりますが、都心へのアクセスが非常にいいです。比較的住みやすいといったことから、若い世代の方たちでも選ばれやすいまちであるというふうに思っております。 ただ、一方で、住むことはあっても、ライフステージの変化とともに区外へ転出してしまう人が多かったりするのではないでしょうか。なかなか定着する人が少ないといったところが課題点として考えられるかと思っております。 私は、この背景には、若い世代の人たちが求める葛飾で挑戦できるような環境であったり、葛飾で成長できるコミュニティーであったり、こういったものが少し不足していることが課題ではないかというふうに捉えております。 そこで、私はこの新たなスタジアム構想に新小岩のまちのブランディングを掛け合わせ、住民の皆様がわくわくできるような方向で進められないかというふうに考えました。 そこで、一つのアイデアとして、先ほどもお伝えしました創業支援施設、ちょうど今年の3月で終わるといったところの後継地がまだ決まっていないかと思います。シェアオフィスをスタジアム構想に組み込むことによって得られるものが大きくないかというふうに考えております。なぜならシェアオフィスがそこにあれば、全国のスタジアムで問題視されている平日の昼間の人口増がそこでつくれます。また単に働く場所をつくるだけではなく、先ほどの創業支援でお伝えしたとおり、多様な人々が日常的に集まり、そして交流し、挑戦できるようなコミュニティーづくりまでできたら、きっとそこはにぎわいの場になるだろうと考えます。 例えば、地域企業との連携をするための交流会やイベント、ピッチコンテストやアクセラレータープログラム、あるいはスタジアムならではのスポーツビジネスをみんなで考える会というのもありかもしれません。葛飾の中小企業の方たちに必要なDXや、あるいはマーケティングセミナー等の開催も考えられると思います。 そういったものが開催されることにより、若手の起業家、フリーランス、ものづくりのクリエーター、学生や地域事業者など、多様な人々が集まる共創空間としてつくっていくことができれば、新小岩というまちがブランディングにできるのではないかと思っております。 つまり若者が挑戦できるまち葛飾、その拠点は新たにできる新小岩のスタジアムエリアですというような言い方ができるのではないかという点です。若者が葛飾でチャレンジし、人がつながり、そしてこのまちに愛着を持って定着ができる、そんなエコシステムをつくることができるのではないかと考えました。 先ほども創業支援のときにお話ししました若い世代の創業支援を行うことは、彼らの成長とともに子育て世代の増加、葛飾のにぎわいの創出につながることが考えられます。 そこで、3点お伺いさせていただきます。 まず1つ目、スタジアムができるという新小岩というまちの特性をどのように捉えているのかお伺いいたします。葛飾の中での特性と東京の立地としての視点で見解をお願いいたします。 2つ目、スタジアムは地域住民や葛飾区民のためになる施設になる必要があります。協議会での意見交換もあると思いますが、若者が挑戦できるまちという新小岩のブランディングに対しての見解をお伺いいたします。 3つ目、1つ目に質問させていただきました創業支援施設の後継地として、昼間に若者たちが働く場としてスタジアムを検討する方向について、見解をお伺いいたします。 以上、よろしくお願いいたします。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
スタジアムのあるべき姿について、新小岩のまちの特性についての御質問にお答えします。 新小岩地域は、葛飾区内の鉄道駅で最も利用者が多い新小岩駅があり、快速が停車するため都心アクセスも大変良好で、にぎわいのある地域となっております。近年では、市街地再開発事業をはじめとしたまちづくりが進んでおり、良好な市街地が形成されております。 こうした状況から、葛飾区都市計画マスタープランでは、新小岩駅周辺は広域拠点に位置づけられております。また東京都の都市計画区域マスタープランにおいては、都市機能の集積状況を踏まえた鉄道乗車人員の多い駅周辺として、立石、亀有とともに活力とにぎわいの拠点に位置づけられているところでございます。こうした視点を踏まえたまちづくりを進めていくことが重要と考えております。 以上です。

政策経営部長。
若者が挑戦できるまちとしての新小岩のブランディングについての御質問にお答えいたします。 スタジアムにつきましては、地元住民はもとより、区民の皆様にとって有益な施設となることが重要であると認識をしております。 現在、スタジアムのあるべき姿の検討に当たっては、若者が挑戦できるまちといったブランディングはありませんが、にぎわいの創出や多様な世代の交流の拠点となるよう、様々な視点で進めていく必要があると考えております。 その上で、新小岩地域だけでなく区全体のイメージアップにつながる施設整備を目指してまいります。 以上です。

産業観光部長。
創業支援施設の後継地としてスタジアムを検討する方向についての御質問にお答えいたします。 創業支援施設につきましては、これまで一定の役割を果たしてまいりましたが、令和9年3月末をもって終了する予定です。 現時点では、創業支援施設の後継地としてスタジアムを活用することは考えておりませんが、若者を含め幅広い世代に向けた創業支援について引き続き検討してまいります。 以上です。

岩見なつよ議員。

では、最後の質問となります。 区民の命と樹冠被覆率という問いです。 先ほど沼田議員からも質問があり、重なってしまう部分は少し省きながら、とはいえ非常に大事な観点だと思いますので、私なりの見解も含めて改めて質問させていただきます。 5月24日、日経新聞の1面の記事が発端です。「「緑の日傘」消える日本、街路樹50万本減、世界の都市整備と逆行」という記事があったのです。SNSでは、いわゆるバズッたと言われるようなほど注目を集めたものです。これらの記事は、東京23区で東京ドーム256個分の木陰が9年間で減ってしまったというデータを基にまとめられたものです。 キーワードは木陰です。気温上昇を食い止める大事な役割があるのにもかかわらず、日本では街路樹や民間の樹木がどんどん伐採され、世界と逆の動きになっているよというのがこのニュースの趣旨です。 そして、その木陰の割合を計る指標のことを樹冠被覆率といいます。先ほど沼田議員のほうでも話がありましたが、葛飾、現在、2022年5.4%です。東京の23区平均が7.3%なので、23区の中でも低いほうというのが分かっております。ちなみに、世界が目指す樹冠被覆率は30%です。葛飾は何と5分の1以下といったところです。 この記事を読んで、私は葛飾の未来に対して大変不安を覚えました。そもそも、建物などがつくる日陰というのは、ただ日差しを遮る役割になります。木陰をつくる樹木というのは日差しを遮るだけではなく、天然の冷房装置になっていることは先ほどの沼田議員からのお話にもあったとおりです。木陰を1割増やすと、約0.8度気温が下がるという研究も新聞のほうでは紹介されておりました。 近年、海外ではこの樹冠被覆率を重要な都市政策の指標として位置づける動きが進んでおります。例えば、アジアの中で成長著しいシンガポールはシティ・イン・ネイチャーという標語を掲げ、街路樹あるいは建築物緑化を徹底的に推進しております。その結果として、樹冠被覆率は30%、しっかり確保しているということです。ここで学べるポイントは、田舎の広大な敷地がなくても、東京のような人口の高密度都市であっても木陰は増やせるということをシンガポールは実証いたしました。参考にすべき事例だと考えております。 一方で、葛飾が計測しているのは緑被率、みどり率です。東京都等の手法に合わせているとお伺いしておりますが、これは先ほどの指摘どおり、世界から見たら後れを取っていると言わざるを得ません。樹冠被覆率が木陰を測定する指標なのに対し、緑被率は上空から見たときの緑の割合です。つまり芝生であったり花壇など、木陰をつくらない草木も含まれております。緑被率に川や池などの水場も加えたものがみどり率です。気候変動による猛暑が深刻化する中、この2つの指標だけでは葛飾の環境実態を十分に捉え切れているとは言えないのではないでしょうか。 日本や世界の温暖化を食い止めることは簡単にはできません。けれども、葛飾を歩ける涼しいまちにすることは可能です。誰もが安心して歩ける木陰をどれだけ増やせるかは、健康や防災、まちづくりの観点から極めて重要だと考えます。 また、先ほど中村議員の話から、商店街などに滞留するためのベンチの設置の話もありました。私もにぎわいをつくるのは大賛成です。ですがこれも炎天下では座る気になれません。やはり、ここでも木陰が求められます。 葛飾では、暑さ対策として歩けるまちを目指し、涼みどころが町なかに設置されております。これはもちろん評価します。ただ、木陰をつくることというのはまち自体を涼しくするという施策です。役割・目的が違うのです。 品川区でも、今年度から日陰戦略を制定したと聞きました。区民の命を守るための施策がスタートされます。物理的な日陰をつくる施策と植樹の両輪が進められると聞いております。 ぜひ葛飾でも区民が安心して暮らしていける、この涼しくて歩ける葛飾、まちを冷やすための緑を増やしていくことを前向きに検討いただきたいと思っております。 そこで、最後2点、質問いたします。 1つ目、本区として樹冠被覆率を新たな都市環境指標として調査・導入する考えはございますか。 2つ目、今後の緑化施策において、単なる緑の量だけではなく、木陰を形成できる樹木の量を重視する考えはあるのか、お伺いいたします。 以上、私からの一般質問となります。ありがとうございました。

区長。 〔青木克德区長 登壇〕
樹冠被覆率についての御質問にお答えいたします。 私は、都市緑化を進めることはとても大切なことだと考えております。葛飾区はこれまでも、公園や緑道の整備、また葛飾区緑の保護と育成に関する条例の制定など、様々な取組を進めてきているところです。また、全国みどりと花のフェアかつしかを開催するなど、地域の方々と連携して緑化の普及にも努めているところです。 一方で、緑化の推進に当たって、様々な条件への配慮も必要となっております。 例えば、公園のように一定の空間が確保されている場所では、樹木の広がりを生かした緑化は可能な場所も多くあります。また、比較的狭い本区の道路においては、安全確保や周辺環境への影響等から、植栽の在り方に相当な配慮が必要になっているのが現実です。それぞれの場所に応じた対応が求められております。 このように、都市部においては、土地利用の状況や周辺の調和にも配慮しながら、限られた空間の中で効果的に緑を確保していくことが重要と考えております。このため、新たな指標を導入する考えはありませんが、引き続き、地域の実情に応じた多様な緑化の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。

環境部長。
樹木の量を重視する考えについての御質問にお答えいたします。 本区では、公園や街路、公共施設など、それぞれの場所の特性や利用状況、安全性、さらには維持管理の観点を踏まえながら、緑化の整備を進めているところでございます。 緑化施策については、個々の状況に応じて適切に組み合わせて検討すべきものであり、木陰を形成できる樹木の量に着目して一律に進めるものではなく、それぞれの空間の立地条件に応じた工夫を重ねていくことが重要であると認識しております。 今後もこうした考えの下、地域の実情に応じた緑化を進め、区民の生活環境の向上に努めてまいります。

以上をもちまして本日の議事日程を全部終了いたしました。 明日の本会議は午前10時から開きますので、出席を願います。

本日はこれをもって散会いたします。 午後5時33分散会 議 長 梅沢 とよかず 副議長 細 木 まこと 署名議員 おおや けい子 署名議員 早 川 はるよ 署名議員 秋 本 とよえ