// 発言者(20名)
// 発言(46件)

ただいまから決算特別委員会を開会いたします。 《委員会記録署名委員の指名》

初めに、本日の委員会記録署名委員を御指名いたします。富田たく委員にお願いいたします。 《決算審査》 認定第1号 令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算 認定第2号 令和5年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算 認定第3号 令和5年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算 認定第4号 令和5年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算 各会派の意見開陳

これより認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算外3件に対する各会派の意見を聴取いたします。 なお、前回の委員会でもお願いいたしましたが、1会派当たり20分以内に収めていただきますよう御協力をお願いいたします。 傍聴人の方より電子機器等の使用申請が提出されましたので、これを許可します。 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。 杉並区議会自由民主党代表、わたなべ友貴委員。

杉並区議会自由民主党を代表し、令和5年度杉並区各歳入歳出決算について意見を申し述べます。 令和5年度は、5月に新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置づけが2類感染症から5類感染症に変更されました。6月には、日経平均株価が約33年ぶりに3万3,000円を超え、経済の順調な回復傾向も見られました。一方、止まらない原油価格・物価高騰は、区民生活に多大な影響を今もなお与え続けています。杉並区にとっては、政治家、岸本聡子氏の選挙公約の実現のため、1年前倒しで改定された杉並区総合計画・実行計画等の初年度に当たる年であり、公約内容や改定された各行政計画、個別施策への評価はさておき、計画の着実な推進が求められる1年でもありました。同時に、令和5年度当初予算は、杉並区長、岸本聡子さんにとって初めての本格予算、区長のイデオロギーに準じた多くの施策に予算計上されたことが特徴的でした。果たしてそれらの施策が本当に区民福祉の向上に資するものなのか、試金石となった1年と言えます。 そこで、私たち会派は、1、コロナ禍を脱し、本格的に上向き始めた日本経済と裏腹に、原油、原材料価格高騰を要因とする物価高騰等の不安定な社会情勢に鑑み、持続可能で効率的な行財政運営に努めたかどうか、2、行政計画の着実な進行管理など、適切な行政運営がなされていたかどうか、3、区の施策が区民福祉の向上に資するものとなっていたかという3つの視点を中心に決算審査に当たりました。以下、それぞれ述べてまいります。 初めに、1つ目の視点、持続可能で効率的な行財政運営に努めたかどうかです。 決算当該年度の区財政は、基幹収入である特別区民税、都区財政交付金の増加を追い風に、形式収支額、実質収支額、単年度収支の全てが黒字となりました。もっともふるさと納税による影響額は相変わらず前年度よりも大幅に増加をしています。これまで区は国に文句を言う、区民にふるさと納税の影響を喧伝する等の取組に尽力してきました。しかし、流出額は右肩上がりで増加、効果はありませんでした。ここに来てようやく杉並区から区の魅力を発信できるような体験型の返礼品を考えるとの答弁がありました。前向きな方針転換が示されたことは評価いたします。しっかりと寄附を集められるよう、魅力ある返礼品の創出へ早急に着手していただくことを要望いたします。 次に、財政指標について見ると、経常収支比率は前年度から0.9%上回り、80.7%となりました。80%を超え、かつ23区平均の推移とも乖離してしまいました。その要因については、会派の質疑を通じて確認しましたが、その際、経常収支比率を算出するための分子に当たる経常的経費充当一般財源等を構成する経費について、給食費無償化を恒常的に行うならば、今後、その経費は臨時的経費ではなく、経常的経費とする必要がある旨指摘をしました。行政が経費の全体像を正確に捉えた財政指標を提示しなければ、区財政の本質的議論は不可能だからです。この際、区には、固定的経費の精査を行い、経常収支比率をはじめとした財政指標の適切な算出に努めていただくことを要望しておきます。 あわせて、区債と基金についても述べます。財政調整基金については、給食費無償化の経費約10億円を筆頭に計約16億円を取り崩したものの、ほぼ同額を積み増し、何とか前年度末残高の約574億円を維持しました。施設整備基金は、決算年度末残高約259億5,000万円と積み増すことができたことについては一定評価をいたします。もっとも特別区債については、前年度比約9億6,000万円増の発行額となり、決算年度末区債残高も前年度より増の約359億円となりました。今後は金利上昇局面に備え、起債に当たって中長期の視点で適債事業を慎重に判断していただくように要望をしておきます。 次に、2つ目の視点、適切な行政運営がなされているかについてです。 決算当該年度は、政治家、岸本聡子氏の選挙公約「さとこビジョン」を達成するため、予定よりも1年前倒し改定された総合計画・実行計画の1年目に当たる年でした。しかし、計画の達成状況は4割弱にとどまるとの答弁がありました。計画改定初年度にもかかわらず、大きく出遅れてしまったことが分かります。また、決算当該年度は計8回、総額約236億円の補正予算が計上されました。その中には、給食費無償化のような緊急性の裏づけがない計画外事業が散見されました。今定例会でも、突如としてジェンダー関係審議会設置条例と抱き合わせで、それに係る経費の補正予算が提案をされています。本来、補正予算は、財政法29条のとおり、特に緊要となった経費の支出を行う場合に限り認められるものです。コロナ禍のような緊急時であればさておき、平時における不要な補正予算編成は、当初予算を小さく見せ、決算時に蓋を開けてみれば、財政規模が膨らんでいたという当初予算の形骸化につながりかねません。今後は、緊急性のない事業を乱発しないようくぎを刺しておきます。 最後に、3つ目の視点、区の各施策が区民福祉の向上に資するものであったかについてです。以下、3つの具体的施策を挙げます。 まずは、いわゆる性の多様性条例についてです。 岸本区長肝煎りで施行されたこの条例は、杉並区にとって区民の命を守る防災よりも大切なことのようです。昨年は関東大震災から100年、長いコロナ禍で落ち込んだ区民の防災意識を向上させる絶好の機会でもありました。それでも、杉並区は、性の多様性条例PRの「広報すぎなみ」を全戸配布こそしても、関東大震災から100年という機を捉えた防災特集の全戸配布はしませんでした。これでは区が防災よりも性の多様性条例を優先したと評価されて当然です。区は、決算当該年度、条例の周知に計約1,700万円を計上しましたが、区民認知度はいまだに僅か25%弱、全く区民に浸透していません。それにもかかわらず、区は来年度、事実婚をパートナーシップ制度の対象にするための条例改正を予定する始末。区民の知らない条例について、なぜ区は条例改正を急ぐのか、理解ができません。区民に浸透していない政策を拙速に進めることは、行政のあるべき姿ではありません。この1件だけを見ても、岸本区政は区長自身のイデオロギーに準じ、やりたいことを独善的に進める区政であると断じざるを得ません。 次に、これまで再三問題視してきた学校給食費無償化です。 決算当該年度における給食費無償化は、区立学校に子供が通う世帯のみが対象であり、それ以外に通う子供への支援は切り捨てられる差別的な施策でした。区は、この施策を子育て支援と位置づけていますが、そうであるならば、区立か否かで線引きをする理由はありません。区立学校以外へ子供を通わせる御家庭は子育て世帯ではないとも思われかねない非常に問題のある施策であったと改めて申し上げておきます。 また、理事者や一部委員からは壊れたラジオのように、保護者からは喜びの声しか聞かないとの発言が繰り返されました。一方、私たち会派のもとには、追加でお金を払うので、一品おかずを追加してほしいとか、そんなことに使うお金があるのなら、子供の学習環境整備に使ってほしいといった切実な声が本当に多く届いています。それもそのはず、昨年度は学校校庭に残されたくぎによって子供が大けがを負う重大事故があったり、学校内で子供の水筒に異物が混入されたりするなど、子供が命を落としかねない事案が多発したからです。くぎの事故に関しては、私たち会派議員が一般質問で、安全管理を外部専門業者へ委託することを提案しましたが、その必要はない、外注化せずとも、校庭のくぎは全て除去できると切り捨てられてしまいました。その結果、今年度、再び校庭からくぎが発見されるという非常にお粗末なてんまつとなったことは御案内のとおりです。岸本区長の選挙公約達成を優先し、本当に区民が必要としている子供の安全対策等がないがしろにされる、これが今の杉並区政の実態であると言わざるを得ません。 最後に、区民参加型予算についてです。 当該事業の投票システムの瑕疵は、これまで会派として何度も指摘をしてきました。しかし、いよいよ最後まで根本的修正がされることはありませんでした。それだけでなく、当該施策の投票者数は2,637名、投票率にして約0.4%という悲惨な結果でした。税金は、岸本区長のイデオロギー遊びのためのお小遣いではありません。岸本区長御自身がやりたいことと、区民ニーズがとてつもなく乖離していることにいいかげん気がつくいい機会になることを期待しています。 また、岸本区長はよく民主主義が根づくには時間がかかるといった趣旨の発言をされていますが、これは自分の独善的主張を押しつけるには時間がかかるの誤りです。これまでも杉並区民は立派に民主主義を実践していますし、区職員もその現場に全力で関わり続けています。今私たちが生きている今は、過去の杉並区民や杉並区職員の汗と涙の上に立脚するものです。岸本区長にとって過去の否定こそが自身の存在意義なのでしょうが、先人たちへの敬意だけは忘れないようにしていただきたい。過去の一切を否定するような発言は首長として厳に慎むべきであると強く申し上げておきます。 このほかにも、岸本区長が杉並区を23区で一番自転車の乗りやすいまちにすると記者会見で満面の笑みで表明したにもかかわらず、決算当該年度はできるだけ自転車を使って移動する区民の割合は、令和4年度から低下、区内における自転車関与事故数も100件以上増加とさんざんたる結果、環境活動家、岸本聡子氏の最大の関心事、環境分野でも決算当該年度は環境に配慮した取組を行っている区民の割合が令和4年度よりも悪化、これが結果です。 さらに、岸本区長が就任直後に大々的に宣言された杉並区役所ハラスメントゼロ宣言では、管理職に強制的にゼロ宣言をさせ、同ポスターを執務室に掲示させているにもかかわらず、庁内ハラスメントは一向に残っていることが明らかになりました。それだけにとどまらず、意気揚々と記者会見をした岸本区長は、御自身の執務室には同ポスターの掲示すらされていないという本末転倒な実態も白日の下にさらされることになってしまいました。要するに、岸本区長初の当初予算において、自身のイデオロギーを色濃く反映した施策はことごとく空振りであったことが、質疑を通じて客観的に明らかになりました。 さて、ここからは、これまで述べた3つの視点を総括します。 まず、区の財政状況は、数字の上では特段問題がないものと判断します。もっとも今後は、正確な財政状況を示すための適切な財政指標の算出や金利のある社会に備えて、起債や基金運用に対する考え方の転換と改善が必要であると考えます。 次に、行政運営については、行政計画の進捗状況が約4割程度にもかかわらず、学校給食無償化のような緊急性の乏しい計画外事業に熱を上げるなど不要な補正予算が複数計上されました。その一方で、区物価高騰対策の一つ、中小企業光熱費高騰緊急対策助成金支援事業では、執行率が僅か29.6%と、多額の不用額を発生させています。これでは行政運営が適切であったとは評価できません。また、区の施策については、区民福祉の向上に資するものでなかったことが客観的に明らかとなりました。 これらを総合的に判断し、杉並区議会自由民主党は、令和5年度一般会計歳入歳出決算について不認定といたします。 各特別会計については、法定外繰入れについて、その動向に留意していく必要があり、その解消に向けた取組が引き続き求められます。もっとも保険料の急激な負担増を抑え、制度を維持するため、やむを得ない暫定的対応と捉え、全て認定いたします。 また、質疑において国保年金課における不納欠損処理の誤処理と決算調製上の修正について、区はその事実を区民には公表しないと答弁をいたしました。岸本区長が就任直後に表明した情報公開度、透明度ナンバーワンの杉並区は絵空事であったということも同時に認定をしておきます。 政治家、岸本聡子氏の選挙公約「さとこビジョン」についても触れます。杉並区は、「さとこビジョン」の達成率について、令和6年度末の達成見込みを69.3%と発表しました。しかし、私たち会派調べでは46.5%と大きな開きがあります。そこから岸本区長就任前の、前から杉並区が既に達成しているものを除けば、達成率見込みは僅か26.7%、さらにその26.7%の中でも、公契約条例や生活保護のポスターを作っただけで達成とか、区長車を廃止して達成と言いつつ、庁有車を私的利用して、政党の政治集会や国会議員との新宿での個室居酒屋会食にお出かけをするなど、およそ達成したと評価することができないものも多数含まれている始末です。随分と自己評価が甘いものだと驚きを隠せません。 そもそも政治家の選挙公約「さとこビジョン」の進行管理を職員が職務として行い、かつそれを区が公式にホームページで公表することは、岸本聡子杉並区長が御自身の公約で撤廃を掲げている区長の特権以外の何物でもありません。歴代杉並区長が自身の選挙公約の進捗状況を区ホームページで公表したことはないということも副区長の答弁で明らかになりました。この答弁をもって正式に区公認特権区長、岸本聡子が誕生したことを申し添えておきます。こうしてゆがんだ区政の現状は、一日も早く改善されるべきであると指摘をしておきます。 私たち会派は、現場で汗を流し、区民と直接向き合っている職員の皆さんが日々真摯に業務に向き合い、区民生活をよりよくするため、汗をかいてくださっていることは理解していますし、感謝もしています。それにもかかわらず、岸本区政はその施策の多くで、区民福祉の向上に十分な成果を上げられていません。その原因は何かと考えれば、岸本区政の設定したゴールが間違えているのか、設定したゴールに向かう道筋を間違えているのか、もしくはその両方か、いずれにせよ、今の杉並区政は気に食わないことがあれば、露骨に嫌な顔をし、不快感を隠そうとしない高圧的区長の下、職員の能力が十分に発揮できる環境が整っていないのではないかと心の底から職員の皆様に同情をいたします。同時に、一刻も早く全職員が思う存分に能力を発揮することができる区政へ正していかなくてはいけないと、決算審査を通じて再認識いたしました。 私たち会派は、将来を見据えて日々活動しています。目の前の区民の福祉向上はもちろんですが、子の世代、孫の世代、その先の世代によりよい杉並区をつないでいくため、時には批判を受けながらも今を生きる区民の皆様に、少しずつの我慢をお願いすることは必要であると考えています。たとえ批判にさらされようとも、必要なことは言う、そして納得していただけるよう説明を尽くした上で審判を受ける、それが政治家としての在り方だと信じています。しかしながら、岸本区政にその姿勢は一切見られません。一部の支援者の声を全区民の声と主語を都合よく置き換え、ポピュリズムに振り切ったその日暮らしの施策に注力する岸本区政と、私たち会派の根底にある心情が相入れることはあり得ないでしょう。それでも私たち会派は、将来世代への責任から決して逃げることなく、よりよい杉並区を将来につないでいくため、これからも岸本区政と対峙していくことを宣言しておきます。 結びに、決算特別委員会の審査に当たり、御答弁いただきました理事者の皆様、膨大な資料作成に応じていただきました職員の皆様、正副委員長、連日遅くまで残業し、委員会運営を支えてくださいました、議会事務局の皆様に心より感謝を申し上げ、杉並区議会自由民主党の意見開陳といたします。 ありがとうございました。

日本共産党杉並区議団代表、小池めぐみ委員。

日本共産党杉並区議団を代表して、令和5年度杉並区一般会計外特別会計の歳入歳出決算に対する意見を開陳します。 当該年度は、岸本区長就任後の初の予算編成でした。新型コロナ拡大と物価高騰が直撃した前年から、物価高騰と円安がさらに暮らしを直撃した年でもあり、我が党区議団は、杉並区が基礎自治体として区民や事業者の暮らし、営業を支え、区民福祉の増進のために総力を挙げて取り組んだのか、また、前年度、岸本区長就任後から開始された区民参画の区政を前進させてきたのかという観点で決算審議に臨みました。結論としましては、一般会計外介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計については認定、国民健康保険事業会計については不認定といたします。以下、主な理由を述べます。 まず、物価高騰対策についてです。 帝国データバンクの調査では、2023年1年間の値上げ品目は3万2,396品目、総務省発表の2023年平均の東京都区部の消費者物価指数、生鮮食品を除く総合指数は、前年比3.0%の上昇でした。1982年の3.3%以来41年ぶりの高い水準で、物に加えて宿泊費や教育費などのサービスにも物価高騰の波が押し寄せました。総務省公表の家計支出によると、消費支出はこの年、9か月連続のマイナス、コロナ禍で経済が疲弊しているところに物価高騰が直撃し、消費も冷え込み、まさに逃げ場のない状況に区民、事業者が追い込まれた年でした。 こうした状況の下で、岸本区政は多くの区内事業者の苦しむ声を受け、我が党区議団も求めてきた中小事業者への光熱費補助を実施しました。中小企業光熱費高騰緊急対策助成金は、23区の中でも先駆的な取組で、目標値の設定や申込方法については課題が残りましたが、5,772件もの事業者から申請があったことからも、いかに経営が大変な状況であり、支援が望まれていたかということが分かります。また、申請期間を当初の12月末から年明けの2月末までに延長したことも適切な判断だったと考えます。光熱費や米をはじめとする食料品の高騰が深刻さを増しながら継続することが予想されていますので、今後も物価高騰対策を行うことを求めます。 区は、当該決算年度の10月から区立小中学校、特別支援学校の給食費無償化を実施しました。今年度の4月からは、国立、私立小中学校児童生徒、不登校生徒に対して給食費相当分の支給を行っています。今年の給食費で計算すると月平均6,300円、年間6万9,300円相当にもなり、この金額が無償になったことは子育て世帯にとって大きな負担軽減です。また、食材が軒並み高騰している下で、学校で栄養のあるおいしい給食を食べていることが安心につながる、本当に助かると子育て家庭からは多くの喜びの声が届いています。 こども食堂にも1団体当たり最大6万円の給付金が支給されました。杉並区として、子育てを地域全体で支えるという姿勢を示したことを評価するものです。 公衆浴場等への燃料費助成、福祉施設等への食料、光熱費助成など、地域を支える施設、事業者への支援が実施されたことも重要です。物価高騰に対する積極的な支援に取り組んできたことを評価します。 次に、福祉、教育分野での施策の前進について述べます。 我が党区議団が長年求めてきた高齢者補聴器購入費助成が実施され、当初予算では460万円、120件を見込んでいましたが、申請件数は最終的に510件と約3倍の申込みがあり、補正予算で経費を追加計上しました。聞こえの低下は認知症や鬱病の発症にもつながると言われています。高額であることから、購入をためらっていた多くの高齢者の聞こえの権利が保障され、歓迎されています。また、認知症の本人とその家族を支援する認知症サポーター、チームオレンジを当該年度は新たに4チーム設置しました。地域での安心な暮らしを支える高齢者施策が進んでいます。 我が党区議団は、前区政の下で生活保護の扶養照会が望まない相談者にまで行われていた実態を告発し、是正を求めてきました。岸本区政の下で、扶養照会を経済的援助と精神的援助に分け、生活保護申請者の意向に寄り添い、望まない扶養照会は行わないという姿勢が福祉事務所で徹底されることになりました。また、今年度からは生活保護は国民誰でも相談、申請することができますというポスターが作成、掲示されました。今後も引き続き区民の声を聴き、よりメッセージの伝わるポスターに改善していくことを期待しています。 就学援助は、前区政の下で認定基準額が引き下げられ、対象世帯が減少しました。当該年度は認定基準額を生活保護基準の1.2倍から1.3倍に引き上げたことにより認定者が188人増加したことは重要な成果です。より多くの対象者が利用できるよう周知を徹底すること、また、物価の上昇率を鑑み、基準額を1.5倍まで引き上げることを要望するものです。 当該年度から子どもの権利に関する審議会を設置し、イベントや広報で子どもの権利の周知が行われています。区内8校での意見交換会、子ども日本語教室でのヒアリング、児童館等でのアンケート、子どもワークショップなどを通し、子ども家庭部、教育部局が連携して取組を進めてきました。職員が真剣に子供の声を聞き、ワークショップでは、子供の意見を大人に聞いてもらえるのがうれしいという発言もありました。まさに杉並の子供たちの権利擁護を進める取組と言えます。同時に子どもの居場所づくり基本方針の策定に向けて、児童館がなくなった地域などの特性を考え、当事者や地域住民との意見交換などを行い、丁寧に方針づくりを進めてきたことを高く評価します。ヤングケアラーの実態調査や支援を強化していくための研修、連携づくりも行われました。2026年度の区立児童相談所の設置に向け、18歳以上も含む子供から若者への切れ目のない支援についても対策を強化し、計画策定に着手していただくことを要望しておきます。 次に、防災の取組について述べます。 防災対策については、継続した耐震不燃化の取組で、耐震化率、不燃領域率などの指標を着実に増加させるとともに、防災備蓄品の拡充や震災救援所への蓄電池の設置などを行い、杉並区の防災対策を後退させることなく、着実に前進させたことを評価します。特に一般緊急輸送道路沿道建築物の耐震化率については、登記簿謄本や現地確認などの調査を行い、これまで推計でしか分からなかった耐震化率の実態を把握したことは重要です。同時に、耐震診断に対する助成率を2分の1、上限150万円から10分の9へと拡充したことも重要です。さらに本年度には、診断だけでなく、設計や改修工事の助成率についても拡充されています。感震ブレーカーについては、無料対象を火災危険度ランクの高い21町丁目の世帯まで拡充したことで、当該年度は目標を超える1,090台の設置となりました。引き続き、耐震不燃化のまちづくりが前進するよう、さらなる取組強化を求めるものです。 1月1日に発生した能登半島地震を受け、区はさらなる防災の取組を拡充したことも重要です。震災救援所の収便袋や生理用品など備蓄品の拡充、太陽光発電設備のない震災救援所への蓄電池の設置、プライベート空間確保の間仕切りセットの配備、区立施設へのエレベーターボックスの設置など、防災の備えが拡充されました。いつ来るとも分からない大型地震に備えて、さらに区民の防災意識を高め、行政と区民とが協働して防災に取り組んでいく杉並区を目指してほしいと思います。 次に、ジェンダー平等実現のための取組について述べます。 当該年度杉並区性の多様性条例が施行され、パートナーシップ制度が始まりました。多くの当事者や支援者の方々の努力で実を結んだ制度であり、当該年度で26組、今年8月までで計38組がこの制度を利用していることを本当にうれしく思います。憲法が保障する婚姻の平等、法の下の平等を実現するために、国での同性婚の実現が望まれていますが、基礎自治体が公的にパートナーとして認め、尊重し、支えるという姿勢を示すことは非常に重要です。経済、教育、健康、政治分野でのジェンダー平等の達成度をはかるジェンダーギャップ指数で、日本は当該年度、過去最低の146か国中125位となりました。女性の非正規雇用率の高さ、男女の賃金格差、家事労働の負担割合が高いこと、管理職の女性割合の低さなど、女性が置かれている社会的な立場は男性に比べて弱く、政治の場においても女性が少ないことで見過ごされている課題や困難があります。世界で日本だけが選択的夫婦別姓を導入できていないということもその一つです。現在、国においても大きな議論になりつつありますが、杉並区でもパートナーシップ制度に事実婚を含むことを求める区民からの陳情が昨年度採択されました。今後設置されるジェンダー平等に関する審議会において調査、研究、審議をして、より多くの人の人権を尊重するパートナーシップ制度へと深化させてほしいと思います。 区では、区長が発表したハラスメントゼロ宣言の後、各部署にポスターを掲示し、相談員を配置して、ハラスメント撲滅に取り組み、職員研修などを行っていることを高く評価します。全体の奉仕者である私たち議員も、人権を尊重することを当たり前にしていくために、研修等を行うなど、共に学び、差別や偏見をなくし、全ての人の権利が尊重される杉並区を目指さなくてはなりません。ジェンダー平等社会の実現のために、基礎自治体からハラスメント防止や、会計年度任用職員の処遇改善に取り組むことは重要であり、評価します。 次に、気候危機対策について述べます。 当該年度2030年に温室効果ガス50%削減達成を目標とする杉並区地球温暖化対策実行計画が策定されました。前区政下での計画は、目標設定も消極的で、目標実現のための分野別、部署別目標などの内訳も示されていませんでしたが、今回の計画は2030年カーボンハーフ実現にふさわしい目標とその裏づけとなる分野別、部署別の目標、施策が明確に示されたことは重要です。再生可能エネルギーの導入、断熱改修等、省エネに対する助成、すぎなみエコチャレンジ等の実施、さらに我が党区議団の求めてきたカーボンオフセット事業や、気候区民会議の開催など、世界的な課題である気候危機問題に対する取組が前進していることを評価します。 次に、対話の区政とまちづくりについて述べます。 社会経済環境の変化への対応と、区長公約である「さとこビジョン」で示した取組の実現や、区民参画に基づく対話協調型区政をさらに推進するために、当該年度総合計画・実行計画等6計画の改定が1年前倒しで行われました。これまで行っていた方針案に対するパブリックコメントの実施だけではなく、区内7か所での対話形式による意見交換会が初めて行われました。職員の皆さんが参加者の意見を聞きながら、対話の方法や場の持ち方も改善していく姿勢に区政の変化を感じたという区民からの声もありました。最後には、区民と職員が車座になって感想を話し合う光景を見て、住民自治とは、決して言葉だけではなく、未来の希望を真剣に語り合うことで実現できるものだと実感しました。また、改定した区立施設マネジメント計画では、これまでの取組手法では、施設利用者や住民の意見を十分に反映できなかったことを課題として受け止め、今後は住民との協議により地域の区立施設の在り方を検討すると示したことは、住民自治のまちづくりを進める上で重要な変化でした。 都市計画道路について、当該年度は成田東の都市計画道路補助133号線に関する対話集会の「さとことブレスト」が4回開催されました。都施行の計画道路であり、事業着手していない今だからこそ、基礎自治体として住民に周知し、意見を聞き、都に届けることが大切だと考えます。西荻窪の補助132号線と高円寺の補助221号線も含め、今年度3地域でのデザイン会議がスタートしています。始まったばかりですが、参加者が運営委員となって、行政と共に運営方法やテーマを決めて進めていく形式にチャレンジしているところです。住民との合意形成はまだまだ道半ば、地域によって課題は様々です。区は住民と共に今後も粘り強く課題に向き合っていくことを求めます。 阿佐ヶ谷駅北東地区に関し、杉一小の移転改築を進めるため、学校改築検討懇談会が設置されることになりました。前区政下での計画の決定プロセスは不十分、不透明であり、住民を巻き込んだ議論がなされなかったことは反省すべき点と考えます。今後は阿佐ヶ谷まちづくりセッションをはじめとする学習議論の場の設置や丁寧な情報公開を徹底し、地域住民や学校の当事者など、多くの住民と共に皆が望む阿佐谷のまちの未来のため、区は力を尽くすことを求めます。 当該年度は情報公開に関し、SNS等の活用によって、スピード感や分かりやすさが格段にアップしました。今後の区ホームページの改修や公民連携プラットフォームの活用も含めて、より区民に情報が伝わりやすい区政参画が広がる杉並区を目指していただくことを要望します。 財政運営についても申し述べます。 当該年度の実質収支額、いわゆる決算剰余金の金額は111億円以上、実質収支比率は8.1%でした。実質収支比率は、一般的には3%から5%が望ましいと言われています。5%を超えた3.1%分を金額にすると約42億6,000万円です。かなり大きな額ですが、この約42億円を当該年度中に区民福祉等に振り向けても実質収支比率は適正値の範囲内です。一般的に適当と言われる範囲を超える黒字部分については、その年度で必要とされている区民ニーズや区民福祉の向上、負担軽減に活用することを求めます。 最後に、国民健康保険事業会計決算に反対する意見を述べます。 当該年度の国民健康保険料は、国の国保改革前年の2017年度と比べ1人当たり3万2,744円の値上げとなり、年額保険料は18万2,171円にも上りました。年収400万円、40代夫婦と子供2人の世帯の場合、年額保険料は54万7,507円で、年収に占める割合は13.7%にも達します。国保料の値上げが毎年押しつけられる最大の要因は、国、都が財政責任を果たしていないことです。国は国保改革で財政投入を拡充したとしていますが、過去の我が党区議団の質疑で、2017年度と国保改革が行われた2018年度を比較すると、国と都の負担は19億円減額となったことは区自ら認めています。さらに東京都は、国保改革によって、区市町村と共に国民健康保険の保険者となり、財政運営の責任主体となったにもかかわらず、値上げ抑制への財政支援をしないだけでなく、区市町村に法定外繰入れの廃止を迫っていることも重大な問題です。保険料負担の重さについては、岸本区長も問題意識を持ち、区長会でも発言をされていることは承知していますが、物価高騰の下、被保険者に大幅引上げを強いることになったことは容認できず、国民健康保険事業会計決算については不認定といたします。 以上で各会計決算に対する意見の開陳を終わります。多くの資料を調整していただいた職員の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

立憲民主党杉並区議団代表、ひわき岳委員。

立憲民主党杉並区議団を代表して、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算について意見を申し述べます。 令和5年度は国際情勢の緊張が高まる中、5月に広島市でG7サミットが開催されました。各国首脳が原爆資料館をそろって訪問し、核軍縮・不拡散の取組を強化することを表明しました。一方で、ロシアによるウクライナ侵略に収束の兆しが見えない中、10月にはイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が勃発、イスラエルによる国際法違反の攻撃が1年以上続き、世界全体として不安定さが増しています。経済動向としては、5月に新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけが5類に移行し、杉並区においても、高円寺阿波おどりや阿佐谷七夕まつりなど大型イベントが4年ぶりに完全復活、多くの人でにぎわいました。 一方で、物価高騰が家計を圧迫し続けていますが、国の対策は根本解決にはつながらず、その効果は極めて限定的です。平均賃上げ率は平成5年以来の高水準となりましたが、賃上げの動きは中小企業に十分に波及していません。実質賃金は依然物価上昇に追いつかず、令和5年10月まで19か月連続で前年を下回りました。10月の消費者物価指数は前年同月比で2.9%上昇、通年のGDP成長率は実質が0.8%、名目は4.9%と見通しを大幅に上回りましたが、プラスのほとんどは外需によるもので、物価の急上昇が家計の購買力をそいでいます。 総務省が発表した令和5年度の家計調査では、月平均の実質消費支出が前年度比2.6%の減少、3年ぶりに実質減少となりました。地域産業への影響も大きく、令和5年度の杉並区中小企業の景況にも表れています。 さらに、10月のインボイス制度の運用開始により、小規模事業者からは悲痛な声が届いています。杉並区議会では陳情を受け、インボイス制度の延期を求める意見書を国に提出いたしました。今後も区として事業者の相談、支援を行うとともに、国に対して現場の声を伝えていく必要があります。 こうした中、岸本区政による初めての当初予算編成となった当該年度ですが、歳入決算額は約2,384億円、前年度比1.0%増、歳出決算額は2,270億円余、前年度比1.7%増でした。基幹産業である特別区税、特別区財政交付金は増額、国庫支出金は住民税非課税世帯等への特別給付金や新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に係る補助金の減額等により減少しました。また、総合計画・実行計画等の改定が当初の予定を1年前倒しで行われ、岸本区長が区民の負託に応え、公約を実現するための道筋が示されました。 党会派は、区民生活を取り巻くこれらの環境の中で、健全性を維持した財政運営を行いながら、区民の目線に立った支援策や経済対策、福祉対策を打ち出すことができていたか、そして何より住民自治の取組を進めることができたのかといった観点から予算の執行を審査いたしました。 まず、財政の健全性についてです。 一般会計における財政の健全性について私たちの会派は、総務省の地方財政5大指標である財政力指数、経常収支比率、実質公債費比率、将来負担比率、ラスパイレス指数に照らし判断をしました。杉並区の財政力指数は0.60であり、2年連続の低下となりましたが、23区平均の0.54を上回っており、ここ5年を見ても安定しています。経常収支比率ですが、80.7%と、昨年度と比べ0.9ポイント増となりました。23区平均76.5%に比べればやや高いものの、一般的に弾力性が保たれているとされる基準値内に収められており、健全であると考えています。実質公債費比率はマイナス4.6%、前年度より0.4ポイント増加しました。ただ、早期健全化基準である25%、財政再生基準である35%を大きく下回っているので、問題ないものと判断します。将来負担比率は生じておらず、こちらも問題ないものと受け止めています。ラスパイレス指数についても、杉並区は前年度と変わらず、99で妥当なものと認識しています。 さらに、実質収支比率は8.1%で、2年ぶりに増加しました。今回は23区平均より2ポイント近く高い状況です。杉並区の財政については健全であると判断いたします。 次に、歳出について、基本構想に掲げる8つの分野ごとに確認し、意見、要望を述べます。 「みんなでつくる、災害に強く、犯罪を生まないまち」について。 本年元日に起きた能登半島地震では、杉並区も石川県七尾市に支援物資の搬送などを行いましたが、9月の豪雨を受け、復旧復興の状況は悪化しています。自治体同士の協力体制強化が必要だと再認識しています。 首都直下地震の発災に備え、建築物の耐震化が着実に区では進んでいます。方南一丁目地区防災まちづくり計画の策定では、地域の方が来場しやすい小学校1階の多目的スペースを活用して、オープンハウスを実施、方南小の児童からは授業を通して、防災まちづくり提案書として約400件のアイデアをもらうなど、防災まちづくり計画案が策定されました。住民と共に考える災害対策を今後とも丁寧に進めてほしいと思います。 震災救援所では、アレルギー対応食や女性の視点を取り入れた備蓄品の充実が前進しています。昨年も指摘しましたが、プライバシー保護についてのきめ細かな対応を求めます。 昨年度は関東大震災から100年目の節目の年であり、「広報すぎなみ」で特集が組まれ、防災意識の向上を図るイベントが区役所で開催されました。展示では、デマが基になって朝鮮人等が虐殺されたことについても触れられていましたが、二度と同じ悲劇を繰り返さないよう、差別をなくす取組の推進も防災対策として同時に要望しておきます。 気候変動によって甚大化しつつある水害対策として、グリーンインフラによる雨水流出抑制対策に取り組む方針が打ち出されました。住民や事業者と連携して取り組む住民自治の災害対策に期待しています。 防犯面では、詐欺被害の手口が巧妙になっているため、一層の対策強化を求めます。 次に、「多様な魅力と交流が生まれ、にぎわいのある快適なまち」についてです。 決算年度には、自転車の安全利用を推進するため、ヘルメット購入助成を実施するとともに、講習会を開催、助成率も105.9%となり、交通安全の啓発につながりました。今年度からは、仮称デザイン会議が始まっています。都市計画道路や駅前再開発については反対意見も寄せられる一方、優れたアイデアも多数寄せられています。車中心から人中心のまち、個性豊かな商店街の活性化など、杉並らしいまちづくりについてのたくさんの意見は、今後の区政運営で広く参考にしていただきたいと思います。 地域活性化の重要な取組として、創業スタートアップ助成、光熱費高騰対策など、中小企業への支援が行われていますが、コロナ5類移行後、売上げが戻らないという声もたくさんあります。創業から約3年で半数が事業を閉鎖している現状に鑑み、インキュベーションオフィスの設置など、創業後の支援も充実するよう要望いたします。 また、建設業界における人手不足も深刻です。世田谷区では建設業を人材育成支援の対象と位置づけています。建設人材の確保と育成支援の検討を要望いたします。 「気候危機に立ち向かい、みどりあふれる良好な環境を将来につなぐまち」についてです。 3月に気候区民会議の第1回が開催されました。このほか小中学生環境サミットの開催、杉並清掃事務所職員による区立小学校や地域団体を対象とした環境学習など、環境意識の醸成を発展させたことを評価いたします。専門的な知見が区民の間で共有され、世界的課題である気候変動に対し多くの杉並区民が主体的に取り組んでいく、そんな未来への足がかりとして希望を感じているところです。豊かな農地や屋敷林によって守られてきた杉並区内の緑の保全、そして河川や公園と町なかを緩やかにつなぐ緑の創出については、来年度からはさらに積極的な取組と予算措置を要望いたします。 成果の出ているごみ減量対策の取組をさらに継続していただくとともに、区立施設や区内イベントにおけるリユース素材の利用促進も求めておきます。また、清掃事業に携わる方の熱中症対策のさらなる充実を図るとともに、災害時の職務遂行に支障を来さぬよう、清掃事務所の早急な建て替えを要望いたします。 次に、「『人生100年時代』を自分らしく健やかに生きることができるまち」について。 ゆうゆう館は、高齢者の健康増進、交流の場所として非常に重要です。地域に点在し、コミュニティーの拠点となる施設を大切にしながら、健康寿命を延ばす取組を今後も続けていただきたいと思います。また、機能を移行したとされるコミュニティふらっとですが、利用者の皆様の声を受け止めた運営を期待しているところです。そして、杉並区いきいきクラブについて、会員増加や活動のさらなる活性化のため、運営が円滑に進むよう、事務所と事務員の配置支援を強く要望いたします。 区民健康診断の対象を20代にも広げることで、若い頃から自分の体の状態を意識し、健康増進につなげていくことは重要ですので、さらに取組を要望しておきます。 次に、「すべての人が認め合い、支え・支えられながら共生するまち」についてです。 人権を尊重する地域社会の醸成が総合計画改定の中で施策として位置づけられたことは非常に重要であり、意識啓発と相談事業の両輪で人権保障の取組が行われています。また、手話は言語であるとの認識の下、杉並区手話言語条例が施行され、遠隔窓口手話システムの試行導入など、区の対応が強化されました。 重度障害者等就労支援特別事業が始まり、重度障害者の就労機会の拡充も図られました。令和8年には、法定雇用率の引上げが控えており、企業側にも一層の障害者雇用の促進が求められております。ワークサポート杉並と連携し、障害者への支援や受入れ事業者へのサポートを強化するとともに、区においても障害者雇用に取り組むことを要望いたします。 性の多様性条例とパートナーシップ制度も施行されました。幸せな人を増やしたいという当初の目的どおり、少しずつ利用が進んでいることを確認いたしました。今後はパートナーシップ制度の事実婚カップルへの適用、ファミリーシップ制度も含めた議論を深め、党会派としても後押ししていきたいと思います。 現在、杉並区の通所生活リハビリ事業は65歳までが対象となっていますが、人生100年時代において個人の状況も多様です。年齢制限の緩和を要望しておきます。 また、介護専門支援員への研修助成など、新たな方策が示されましたが、人手不足が深刻な状況です。ケアマネジャーが減り、ケアプラン作成にも支障が出ているという声もあります。1人で家庭介護をする世帯には、介護者への見守り、支援拡充も必要です。訪問介護報酬の引下げによる介護事業所の廃業も過去最高となっています。こうした動向を踏まえた支援を引き続き検討していただくよう求めます。 それから、ドッグランがスタートしました。長年待ち望んだ区民の期待に応える取組を評価するところです。季節による開園時間の変更や、飼い主1人につき1頭という制限をなくしてほしいといった声もあります。運営面や施設面での試行錯誤をお願いしておきます。 次に、「すべての子どもが、自分らしく生きていくことができるまち」についてです。 決算年度から継続して取り組まれてきた子どもの権利擁護に関する審議会や意見聴取については、子供たちから直接意見を聞くことについて職員の皆様の大変な御尽力をいただきました。また、令和8年度の児童相談所の設置に向けては、アドボカシー活動への理解促進の取組も行われました。子供に思いや考えを出してもらうための環境整備、聞く側の心構えなどは、今年度の子どもの居場所づくりに関する基本方針の策定、ヤングケアラーの実態調査などにも生かされてきたことと思います。今後も子供の権利と最善の利益を基軸にした子供施策を継続していくため、全庁的に権利保障について学び、実践を継続し、研修や講習などを通して広く区民に共有していただくことを要望しておきます。 子供の育ちには子供の意思決定が尊重される自由な遊びの場が必要です。家や学校とは違う場での人間関係が文化的な豊かさを育むことにつながります。これらを踏まえ、児童館の存続、拡充を改めて求めておきます。 次に、「共に認め合い、みんなでつくる学びのまち」についてです。 当会派の要求していた給食費の無償化についても実施され、さらに今年度の予算編成時には対象の拡大が図られたことも大いに評価いたします。 教員の働き方改革としては、メンタルヘルスケアに留意し、デジタル化による業務負担の軽減を積極的に行うとともに、国や都に定数増を働きかけることを要望いたします。 区内での不登校児童生徒は増加傾向にあり、昨年度の実態を踏まえ、今年度は高井戸中学校チャレンジクラスを設置しました。学びの多様化学校設置に向けた検討も始まっています。今後も一人一人の状況に応じた多様な学びの選択肢を増やすことが重要です。 次に、「文化を育み継承し、スポーツに親しむことのできるまち」について。 先日、ノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会が選出されたとの報道がありました。杉並区は原水爆禁止署名運動発祥の地です。被爆者の方の記憶や資料、杉並の戦争の歴史を記録、保存し、後世に教訓としてつなぐための平和資料館、または平和資料室の設置検討を求めます。 さて、これまで歳出について申し述べてきましたが、その他の取組について、住民自治という観点から決算年度を振り返ります。 まず、住民参加の取組としてですが、前区政下において、住民意見と福祉の低下を顧みずに進められた施設再編整備計画について検証が行われました。区内7地域で住民との対話形式で振り返りの意見交換会も実施されました。職員からも実際、充実感がうかがえ、区長の交代とともに、区民と職員の信頼関係が再構築される一歩が踏み出されたと実感しています。地域住民が望む生活、描く将来像やコミュニティーの形を話し合った上で、児童福祉、高齢者福祉としての専門的なビジョンを描きながら、必要となる区立施設を住民と共に決めていくプロセスを磨いていっていただきたいと思います。 区の職員は財産という考え方の下、ハラスメントゼロ宣言とともに、庁内での対策が取られました。今委員会でもハラスメントについて様々議論が行われましたが、ハラスメントをなくすために、行政、議会の立場を超えてさらなる取組を行っていく必要があると認識しているところです。 また、会計年度任用職員の処遇改善にも取り組んでいただいているところですが、雇用年限の撤廃についても、職員団体との話合いを継続していただきながら、課題を具体的にどう解決するか考えていくことが審議の中で確認できました。 杉並区自治基本条例の理念を実現すべく、一歩ずつ取組が進んでいることは、会派として改めて評価したいと思います。今後も区民の信託に応え、区民との協働により地域の資源や個性を生かした豊かできめ細かな区政を行う責任を果たしていただくことを期待しています。 以上を申し述べ、一般会計歳入歳出決算について認定いたします。 次に、特別会計についてです。 国民健康保険事業会計の歳入決算額は538億円余、歳出決算額は前年度に比べ1.6%増の530億円余となりました。介護保険事業会計の歳入決算額は前年度に比べ3.1%増の468億8,402万6,000円、歳出決算額は前年度に比べ2.6%増の447億1万2,000円となりました。後期高齢者医療事業会計の歳入決算額は前年度比1.6%増の155億円余となりました。歳出決算額は前年度に比べ1.2%増の153億円余となっております。各事業会計は、いずれも実質収支額は黒字であり、また各保険料の収納率も、いずれも前年度比で上昇しています。収入未済額も徴収努力などにより11年連続で減となっており、適正と認めます。不納欠損額についても前年度比で減となりましたが、一般会計からの繰入額が前年度も増加していましたが、さらに増加した点は注意が必要です。 昨年度は国保料の年間の上限額が引き上げられ、物価高騰の中で区民の負担がさらに増した1年でした。他区とともに引き続き、国保制度の抜本的な改善を国に求めることを要望いたします。 以上から、国民健康保険事業会計、介護保険会計及び後期高齢者医療保険会計決算についても認定いたします。 このほか本決算特別委員会でお伝えした私たち会派からの意見や要望、先日提出いたしました会派要望の内容につきましても、令和7年度予算の編成において前向きに御検討いただくよう、重ねて申し上げます。 最後に、決算特別委員会の中で10月9日の井口えみ委員の発言の一部に当会派を含む複数の議員が委員会休憩中に発言したとされる内容が含まれていました。この内容は、当会派のてらだはるか委員が私的に発信したメールが基になっていると推測されます。当該メールは本人が過去の記憶を基に作成し、かつ多分に主観が含まれているため、各委員の発言については正確性に欠けるものとなっています。また、当該メールについては、本人が既に取り消しております。したがって、本件は議会質疑の場で取り扱われるべき性質のものではないことを一言申し上げておきます。 結びに当たりまして、理事者の皆様、資料を作成いただきました職員の皆様、また2週間という長丁場の委員会の運営に務めていただきました正副委員長に対して感謝を申し上げまして、立憲民主党杉並区議団の意見開陳を終わらせていただきます。ありがとうございました。(発言する者あり)

御静粛に願います。 杉並区議会公明党代表、斉藤りか委員。

杉並区議会公明党を代表して、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算に対する意見を述べさせていただきます。 令和5年度は、気候変動の影響から記録的な猛暑や様々な自然災害に見舞われた年でした。台風や梅雨前線による大雨、記憶に新しい能登半島沖の地震により、今なお避難を余儀なくされている方々が多くいらっしゃいます。改めて被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。 被災地支援については、杉並区からも保健師が避難所に派遣され、また、区職員が輪島市役所で罹災証明書の発行受付業務に支援を行いました。さらに、七尾市に対して水や食料などの救援物資搬送を行いました。 一方、3年続いた新型コロナウイルス感染症も世界的に緊急事態が解除され、国内でも感染法上の分類がインフルエンザと同じ5類に引き下げられました。それに伴い、社会活動の正常化が進み、インバウンド需要が順調に回復してきたものの、ウクライナ侵攻の影響により、エネルギーや食料品の価格が上昇し続け、家計に大きな影響を与えました。5月には広島でG7サミットが開催されました。世界の平和と持続的な発展に向けた対話の場所として広島が選ばれたことは、国際平和文化都市としての広島の発信力を重視した表れであり、核兵器のない平和な世界の実現に向けたメッセージを発信する場ともなりました。 この間の我が国の経済状況は、脱コロナを原動力とする景気回復が進みましたが、完全な回復には至りませんでした。完全失業率は前年と同じく2.6%、男女別に見ると、男性の完全失業率は2.8%で前年と同じ水準、女性の完全失業率は2.3%で0.1ポイント低下しました。有効求人倍率は1.29倍となり、前年度と比べ0.02ポイント下回りました。 このような社会環境の中、杉並区においては、基本構想に掲げる区の将来像実現に向け、待機児童ゼロの継続や、小中学校の改築に加え、防災・減災対策の推進を行いました。新型コロナ感染症対策や物価高騰対策など、区民生活における影響を最小限に抑えるため、計8回の補正予算を編成しました。杉並区政のこの1年を振り返り、私ども杉並区議会公明党は、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算をいずれも認定いたします。 以下、大きく3点にわたって認定理由を申し上げます。 第1の認定理由は、国の地方創生臨時交付金を積極的に活用し、物価高騰対策の視点に沿って多面的な取組を実施したことです。具体的には、原油価格・物価高騰等対策特例資金及び信用保証料補助の継続、障害者サービス施設、介護サービス施設への食料費、光熱水費の支援、保育園など児童福祉施設等への食料費、光熱水費の補助、学校給食費の保護者負担軽減、住民税非課税世帯等物価高騰対策支援給付金の支給、子育て世帯生活支援特別給付金の支給、子ども食堂物価高騰対策給付金の支給など、一般会計決算総額約91億6,000万円に及ぶ物価高騰対策を実施しました。これらの事業は、物価高の影響から区民の生活や地域産業を守る上で重要な役割を果たしたと理解しています。改めて事業執行に努めてくださった各所管課の皆様に感謝申し上げます。 第2の理由として、これまで我が会派が様々な機会において主張し、区に要望、提案を重ねてきた多くの事業が実施され、区民の暮らしに少なからず寄与していることであります。防災分野においては、耐震化、不燃化促進、狭隘道路拡幅整備、電柱セットバックの推進、感震ブレーカー設置の加速化、スタンドパイプの追加配備などが行われました。産業振興分野においては、創業スタートアップ助成や創業支援資金に係る信用保証料補助など、区内中小企業支援策が実施されました。そのほか、医療福祉分野におけるがん患者へのウィッグ、胸部補正具購入費等助成や帯状疱疹ワクチン接種助成制度の創設、共生型サービス事業者の開設促進や、東京都の公園施設を活用した区立ドッグランの開設、高齢者補聴器購入費助成制度の創設、障害者デジタル技術活用に向けた支援、ヤングケアラーの支援、学童クラブ待機児童の解消に向けた取組などを着実に執行してきたことを評価いたします。 第3の理由は、これまで述べてきた種々の事業を推し進めながらも、区財政の健全性は確保しているという点です。当該年度決算における経常収支比率、公債費負担比率、実質収支比率などの主な財政指標は健全性を維持し、また発生主義に基づく公会計の財務書類からも、純資産の着実な増加やプライマリーバランスの黒字化が維持されているなど、区財政が健全であることが確認できました。加えて、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方で定める5つの指標は、いずれも基準を上回り、良好な状況であることが確認できました。また、私どもが一貫して主張してきている財政のダムが、財政調整基金を中心に着実に構築されており、基金と区債のバランスを意識した財政運営についても評価いたします。 これらを総合的に考慮して、令和5年度の区財政は健全な状態が保たれていることが認められました。 本特別委員会において、当会派の委員が、区役所本庁舎の建て替えに伴う特別基金の設置に関する情報を適時適切に議会と共有することや、将来の区立施設の整備において、資材価格などの変動に的確に対応する体制を整備することを要望しました。さらには、基金の積立額が増加している中で、安全性、流動性、効率性の原則を踏まえた上で、金利や債券市場の動向に素早く対応するための資金管理運用に努めるよう要望、提案をいたしました。今後も健全性と持続可能性に基づく財政運営を継続していくことを重ねて要望いたします。 その上で、私どもは、健全な財政は区政運営の目的である区民福祉の増進を実現するための手段であり、財政規律を経済状況や行政ニーズの変化に柔軟に対応させていくことを是としている旨を改めて申し添えておきます。 それでは、本決算委員会で行われた質疑の内容を踏まえ、今後の区政運営に対しての我が会派からの意見、要望を述べさせていただきます。 防災の分野では、台風やゲリラ豪雨で浸水被害の頻発する善福寺川、荻窪地域へ情報の精度を上げるため、冠水センサーを増設し、オープンデータとして地域住民に提供していただきたいと思います。子供施策と教育分野では、今年度実施予定の児童育成支援拠点事業、すなわち子どもイブニングステイ事業については、家庭や学校で安心して過ごせない中高生世代の子供が安心して時間を過ごすことができる場所としてしっかり機能させていくことを期待します。済美養護学校中学部、済美教育センター内への移設について、済美教育センター増築、改修が地域住民に配慮しながら、ほぼ計画どおりに進んでいることを確認しました。今後、工事車両の通行量が多くなることを踏まえ、通学路の交通安全対策には万全の対策を講じていただくよう要望します。 また、済美養護学校に中学生の居場所を設置することについて前向きな検討を要望します。 帰国・外国人児童生徒への支援について、区立学校に在籍する帰国・外国人児童生徒が年々増加している状況を踏まえ、週2回程度、講師が学校を訪問して日本語の指導を実施し、成果を上げていることを確認しました。併せて子ども日本語教室について、民間施設の活用や多文化キッズサロンへの移行も含め、引き続き検討をお願いします。 令和4年度から開始した広島平和学習中学生派遣事業について、唯一地上戦が行われた沖縄も派遣地に入れていただくことを要望します。 近年、育児をする男性が増えています。男性も女性も共に協力し合い、外出先でも安心して育児ができるよう、区有施設のバリアフリートイレや男性トイレにベビーシートやベビーチェアの設置を進めていただきますようお願いいたします。 高齢者施策について、杉並区では、一人暮らしの高齢者が増加の傾向にあり、3割を超えています。民生委員や介護従事者が不足する中において、高齢者が安心して暮らしていけるよう、高齢者を緩やかに見守る仕組みを構築していただきたいと考えます。質疑の中で取り上げました見守りロボットの活用について検討を進めていただきますよう、お願いいたします。 高齢者等が電子通信機器にまつわる詐欺や契約トラブル等の危険にさらされています。不安を感じた際、気軽に安心して相談できる、よろず相談所を設置し、基本構想に掲げたデジタルにより誰もが暮らしやすい社会を構築することを求めます。 成年後見制度に関しては、同事業の施策効果の評価基準について、また、23区内でも唯一公益社団法人化している当区の成年後見センターのさらなる充実のため、区内法曹関係者との協力についてもぜひ検討を進めていただきたいと思います。 住宅施策に関しては、セーフティーネット住宅のさらなる拡充に加え、提案をしている総合的な居住支援パッケージの実現に向けて引き続き御尽力いただきたいと思います。 文化芸術振興については、棟方志功サミットの開催を受け、区内にゆかりのある芸術家の作品データをアーカイブとしてWEBミュージアムの活用方法を研究していただきたいと思います。 長年にわたり、区の文化芸術活動振興の下支えをしてきた文化芸術活動事業助成の増額を引き続き要望します。アニメ振興については、杉並区ならではの事業を展開し、区内制作会社との関係性を強めるとともに、ふるさと納税制度を活用した振興策を進めていただきたいと思います。 事業内容に共通性が認められる共同提案制度と公民連携プラットフォームを集約し、周知を徹底させ、より質の高い事業としていくことを要望します。 要望の最後に、本委員会において、多くの委員から質問、意見が出された校庭等のくぎについて、当会派からも意見を申し上げます。 点検、調査の実施の結果、10月7日時点で合計930本のくぎ等が見つかっているとのことで、大変心配しています。改めて子供たちの安全のため、万全に万全を重ねた対策を講じるとともに、関係者に対する適切な情報提供、そして再発防止に努めていただくよう、改めて要望いたします。 以上、認定理由と要望を述べてまいりましたが、このほかにも、委員会審議において我が会派から出された意見、要望、提案に加えて、先日、岸本区長に提出しました令和7年度予算要望を今後の区政運営に当たり、十分に検討し、反映していただきたいと思います。 最後に、本委員会の審議に当たり、誠意を持って答弁に当たられた区長をはじめ理事者の皆様、資料の作成に当たられた職員の皆様に心から感謝申し上げるとともに、併せて、正副委員長の委員会運営に感謝を申し上げ、杉並区議会公明党を代表しての意見開陳を終わらせていただきます。ありがとうございました。

無所属・都民ファーストの会代表、宇田川ゆうじ委員。

無所属・都民ファーストの会を代表し、令和5年度杉並区各会計歳入歳出について意見を述べます。 令和5年度は、岸本区長就任後、初めて当初予算が編成された年度であり、区民参加型予算など、岸本区長独自の色合いが前面に出た予算となりました。我が会派はこれまでの定例会や委員会を踏まえて、今回の決算審査に当たっては、主に3つの視点から審査を行いました。 1つ目の視点として、区長の公約と行政計画の関係性について、2つ目の視点として、荻窪3庭園の指定管理者選定や運営に関する疑念について、3つ目の視点として、教育と子供たちの安全についてです。 決算特別委員会では、区長公約、すなわち選挙のマニフェストである「さとこビジョン」について、多くの議員から疑問の声が上げられました。我が会派としても、この進捗状況の調査や取りまとめに際して、区長公約を行政として進捗管理し、さらに区のコミュニケーションマークと政策経営部企画課と記されたものがホームページ上で公表されている件について厳しく指摘してまいりました。 我々が調べた限りでは、首長の公約の進捗を行政が管理し、ホームページ上で公表している例は23区では見受けられませんでした。地方自治体の区長には、行政官の長としての顔と、区民の代表である政治家としての顔という2つの顔があるべきであると考えます。行政において区長としての仕事をする際は、政治家としての顔については自己抑制し、地方自治体の職員を束ねる首長として仕事に邁進することが求められます。政治家としての公約そのものの達成状況について、区の職員に進捗管理、それどころか、個人のホームページとは異なり、多くの区民に触れる区の公式ホームページで発信することは大きな問題であると考えます。多くの自治体の首長は、長としての自覚と責任感を強く保持し、このようなことは行っていないものであると考えます。杉並区の歴代の区長と同様に、自らの公約については、区の実行計画や行政改革の計画などに盛り込み、進捗状況を管理していくべきではないでしょうか。 また、この間の杉並区政下において、公式に公約の進捗管理し、公表している例は見当たりません。質疑の中で白垣副区長は、進捗管理はしていたと答弁しておりましたが、いつ、誰がどのように進捗管理をしていたのか、またなぜ公表がなかったのか、疑念は増すばかりでした。 区がホームページで公開した「さとこビジョン」のさらなる問題点は、公約の達成状況、公約の達成率、公約の算定基準、つまりなぜこうした数字になったのかが記載されていないことです。他の会派からも指摘がありましたが、数字の水増しや改ざんが行われると言わざるを得ないことが明らかになりました。また、「さとこビジョン」の達成状況では、公約以外に達成した事業が多数掲載されていますが、これらは区の計画事業であり、その多くが、区長が就任する前から区の事業計画として示されていたものです。それらを公約の達成状況に紛れ込ませるのは不自然であり、意図的な水増しと言わざるを得ません。例えば区長に公用車は要りませんという公約については、杉並区庁有車の管理等に関する規則を改正し、公用車を廃止したとあります。確かに区長専用車は廃止されました。しかし、共用車、職員も使用できる建前にしてある車を登退庁のときに使っていることは区民には一切伝わっていません。言葉を巧みに操り、状況説明が不十分な情報を発信することで、あたかも完全に公約を達成したかのような印象操作がなされていると言わざるを得ません。 「さとこビジョン」を取り巻く環境について、政治的中立性の確保、公正性や公平性などについて、今般の質疑でも疑念は解消されませんでした。行政計画にないものを行政組織全体で進捗管理しているこの問題は、区長がその地位を利用して、職員に私的な選挙公約についての達成度、確認などを求めたものであり、我が会派としては質疑の中で、法的妥当性について指摘したことを御認識おきください。 次に、2点目です。これまで大田黒公園、角川庭園、荻外荘公園のいわゆる荻窪3庭園の指定管理者選定過程や現在の運営方法について、会派として様々問題点を指摘してまいりました。新たな荻窪3庭園の指定管理者の選定をめぐっては、2月22日に行われた第1回定例会の都市環境委員会で多くの議員から疑念が示されましたが、その際争点となったのは、選定委員の1人と、今般指定管理者として決定した事業者との関係性でした。これについては、両者が利害関係にあったことが疑われ、多くの議員からは厳しい指摘がなされましたが、具体的な金銭の対価や便宜供与の有無を示すことなく、区は利害関係を否定しました。極めて客観性に欠ける答弁であり、逆に現区政のずさんさを露呈した結果になりました。 なお、この委員会で突如出された休憩動議については、先日指摘したとおり、その裏で二元代表制の根幹を揺るがすようなやり取りがあった可能性があります。本来行政をチェックする立場である議員が、区民のためではなく議案の賛否を決めたとすれば、とても看過できるものではありません。荻窪3庭園についての疑念は、こうしたことが発端になっているとも言わざるを得ません。 その後も様々な問題点が浮上して今に至っていますが、今回、指定管理者に決定したプロポーザルの提案資料の中では、庭園の維持管理という重要な骨格部分において、その委託先として競合するライバル事業者の事業者名がその会社へ相談もなく勝手に詐称されていたという事実が明らかになりました。区のルールでは、競合会社を再委託先とすることは明確に禁じられているにもかかわらずです。また、そのような実現性、妥当性の低い提案書に対し、選定委員の誰も疑念を持たず、さらにはその点に触れられることもなく、審査、評価、加点されていたということも明らかになっています。一般的に考えても誠に信じ難いことが平然と行われており、まさに行政側の能力の低下が見て取れます。何ら問題視せず、審査を進め、挙句の果てには、提案内容はあくまで想定であるので、記載内容に問題がないという答弁が続きましたが、到底納得できるものではありませんでした。 10月1日発行の都政新報でも同内容については大きく取り上げられました。区の担当者は取材に対し、応募時に競合会社の名前が提案書に記載されていることには気づいたが、あくまで想定であり問題視していなかった。事業者には決まった後話すつもりだったとしていますが、これに対し東京都からは、所管がチェックして、選定委員会が事業者にヒアリングすべきであった、ルールの意味がなくなるとの見解が示されています。まさかこの部分だけ東京都と杉並区のルールが異なるわけではないでしょう。こういった報道がなされたことに対し、区は真摯に反省するべきであり、今後のプロポーザルの審査においては、これまでのルールや運用を抜本的に見直し、公平公正な審査を担保していくことが強く求められます。 荻外荘単独での管理運営では企業のメリットが少ない、3庭園を一括管理としてスケールメリットを出すことで受託させる狙いがあったのではないかと疑念の声もささやかれる中、指定管理者変更に伴って突然、水曜日を休園日としたことに対しても厳しく指摘してまいりました。休園日の設定については、地域住民、区民との対話もなく、唐突に決定がなされたということが明らかになりました。区のホームページに、杉並のまちづくりを一緒に考えましょうと、岸本区長の対話を大切にしたまちづくりについての記載があります。その中で多くの区民の皆様に様々な方法で御意見をお伺いし、直接対話の機会を積極的につくってまいりますとありますが、区民の憩いの場である公園の休園日が区によって突如強権的に決定されたことを鑑みると、区民との対話を放棄した密室政治、対話を最重要課題として作成された令和5年度の予算の根幹を揺るがす事案であったと考えます。渡辺副区長から休園日について必ずいい答えが出るとの答弁がありましたので、地域住民の皆様にいい答えをお示しくださいますよう要望いたします。 3点目です。杉並区立学校における義務教育保護者負担軽減の在り方についてでは、区立学校のみを対象としたアンケート調査が行われ、私立、都立、国立の小中学校に通う保護者、児童には意見を述べる場すら与えられませんでした。このアンケートでは、教育費のうち負担を感じる経費という項目についての調査も行われていましたが、結果的に習い事にかかる費用と回答した保護者は約86%、6,618件であったのに対し、学校給食と回答した保護者は約21%の1,583件、この結果を見れば、学校給食以上に保護者にとって負担と感じるものがあることは明白であるにもかかわらず、区立小中学校のみ、給食費の無償化が行われました。我が会派としては、議会、委員会で取り残された私立、都立、国立の小中学校に通う保護者、子供たちの声を上げ続けましたが、区長はアンケート結果やそういった声に向き合うことをせず、自身の公約達成のために、区立小中学校に限った給食費無償化を強行したことで、区民に大きな分断を生む結果となりました。 ところが、令和5年10月1日に行われた区立小中学校における給食費無償化から僅か3か月後、記者会見が開かれ、議会、委員会で議論された方針は覆され、行政計画の軽さを露呈しました。 行政計画の軽さについては例を挙げれば切りがありませんが、今委員会では、中小企業光熱費高騰緊急対策助成金について指摘しました。他区では一律15万円の助成支援を実施し、申請期間約2か月で執行率92%、1万件以上の申請を達成している例もある中で、当区のこの事業における執行率は僅か29.6%であり、これに対して監査からも非常に厳しい意見がありました。申請件数は伸び悩み、区民の方からは、申請書類の多さ、準備に時間がかかり、助成金以上の手間と苦労がかかるとの声が我々のもとに届いています。区はこれについて一定の評価ができると総括していましたが、中小企業事業者にとって申請し難い仕組みであり、結果を見ても支援が十分に行き届いたとは考えられず、我が会派としては執行率が30%に満たないものを評価することは到底できません。 区長は、過去にエックスで、コロナで大打撃の中小企業、個人事業主、フリーランスにインボイス課税、区長は杉並の文化と豊かさをつくっている人を守らなくちゃ、杉並を国に物申す恐れぬ自治体へと投稿されています。区長となったからには、その言葉どおり、区内の中小事業者の皆様の声をしっかりと聞いていただき、今後このようなことがないよう、猛省を促します。 令和5年度、とりわけ教育現場において子供たちの安全を脅かす事案が多数発生しました。教育委員会事務局及び区立学校での不祥事、公益通報により発覚した不適切な事案、重大事故、具体的には校庭のくぎによる児童の負傷事故、水筒への異物混入、各事象における連絡体制の不備、公益通報では、私有パソコン利用による情報資産の持ち出し、勤務時間、通勤体制の不正入力、通勤手当の不正受給、内部告発によるパワハラ行為、学校、子供園における指導要録の紛失、そして紛失の隠蔽行為、学校の職員の不適切な人事配置、メールにおける個人情報の漏えいなど枚挙にいとまがありません。これらを見ると子供たちの安全を守ることができたとは到底言えず、一人の保護者として評価することはできません。 文部科学省の学校安全という言葉には、学校は子供たちが集い、人と人との触れ合いにより人格の形成がなされる場であり、そのような場において子供たちの安全が確保されることは大変重要ですとあります。令和5年度、子供たちを取り巻く環境を安全に整えることを目指すとされていましたが、安全管理が整っていたとはとても言える状況ではありません。令和6年9月には、昨年撤去したはずのくぎがまたしても大量に発見されました。連絡体制や事業者との契約内容の不備により、今もって子供たちの安全が担保されているとは言えない状況であり、これは保護者や児童の信頼を裏切る行為です。現在も区内の校庭は調査中であり、対応については検討中とのことでしたが、子供たちの安全を守るためにも、根本的な対策を強く要望いたします。 子供たちが健やかに育まれ、安心・安全に学ぶことが求められる区の学校現場の現状を見るとき、教育委員会は果たしてしっかり機能しているのか甚だ疑問です。また、区全体の統治、岸本区長の認識は不十分の極みであり、子供たちの安心・安全が置き去りにされていると言わざるを得ません。 これまでるる申し述べてまいりましたが、地方自治体の首長として大切な要件は、職員を束ね、職員の力を組織の力に結集させ、問題解決に向け、力強くリーダーシップを発揮していくことであると考えます。対話を大切にするという岸本区政ですが、一部の声だけを聞き、一方では対話の機会もつくらず、行政の意思を貫いているように感じます。改めて区民の皆様から声を託された議員との対話、議論をしていただきたいと考えます。耳障りのよい言葉を発する議員や職員からの意見、一部の大きな声を上げられる人たちだけではなく、声を上げない、上げられない、多くの区民の声を幅広く聴いている我々議員との対話はなされないおつもりなのでしょうか。 最後に、区長が就任された際の所信表明の一節を抜粋して読み上げます。区長に対してクリティカルであり続けてほしいと思っています。クリティカルを日本語にすると批判的ですが、クリティカルに考えた上で、場合によっては力を合わせ、場合によっては別の方法を提案する、こういう一連の行動が議会でも区役所でも普通に行えるようにしていきたいと思います。この大きな命題を実現するための道筋には、議会の場で活発に議論して切磋琢磨し、また試行錯誤を重ねながら、よりよい方向を見いだしていきましょう。改めて質の高い議論を皆さんと行っていくことができるよう誠意を持って、そして全力を尽くして、一日一日働いてまいる所存です。 非常にすばらしい所信表明であったと考えます。「さとこビジョン」だけでなく、区長の所信表明を今こそ振り返っていただき、クリティカルな議論を通じて、我々の会派も区政を前に進めていきたい、よりよい区政をつくっていきたいと考えております。改めて、岸本区長のおっしゃったクリティカルな関係を築いていければと考えます。 令和5年度については、教育委員会を含め、様々な不祥事、不適正な行政運営を見ると、岸本区長のリーダーシップには疑念を感じざるを得ません。区民の命、安心・安全をいかに守っていくかが今問われています。 以上の理由から、我が会派は、一般会計を不認定とし、その他特別会計については、各保険事業がそれぞれ制度趣旨に沿って執行されたとし、認定といたします。 最後に、本委員会の審議に当たり、資料作成に尽力してくださった職員の皆様、また円滑な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、無所属・都民ファーストの会を代表しての意見開陳とさせていただきます。(傍聴席にて拍手する者あり)

傍聴人に申し上げます。静粛にお願いいたします。 維新・無所属議員団代表、田中朝子委員。

維新・無所属議員団を代表して、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算に対する会派の意見を申し述べます。 まず、当該年度を概括的に振り返りますと、令和5年5月に政府が新型コロナの感染症法上の位置づけを5類感染症に移行したことで、基本的な感染対策が一律に求められなくなり、我が国の経済に自律的な景気循環が戻り始めました。30年ぶりとなる高水準の賃上げや企業の高い投資意欲など、経済には前向きな動きが見られ、デフレから脱却し、経済の新たなステージに移行するチャンスを迎えていました。一方、賃金上昇は輸入価格の上昇を起点とする物価上昇に追いついておらず、個人消費や設備投資は依然として力強さを欠いていた状況です。これらを放置すれば、再びデフレに戻るリスクがあり、また、潜在成長率がゼロ%台の低い水準で推移しているという課題もあるという状態でした。 前年令和4年の1年間の消費者物価指数は前年比2.2%上昇し、物価高騰による資材費やエネルギー費の上昇、人手不足が経済に影響を及ぼしている状況が続いています。こうした経済環境の中、令和5年度杉並区は、1、区民の暮らしと命を守るために必要な予算、2、総合計画・実行計画に掲げる各事業について必要な経費の確実な計上、3、将来にわたって区民生活を守るために健全な財政運営の維持に努めた予算、以上3点の予算編成の基本的考え方を挙げ、岸本区長初めての予算編成が行われました。当該年度区財政においては、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の皆増などによる都支出金や特別区税などの増はあったものの、住民税非課税世帯等臨時特別給付金事業補助金の皆減などに伴う国庫支出金の大幅減とともに、年々増加するふるさと納税による影響や、国による法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し等の不合理な税制改正の影響など懸念される要素がありました。 こうした1年を通した全体像を踏まえ、以下、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算について見てまいります。 令和5年度の歳出総額は3年ぶりに増加、前年度比1.4%増となりました。基幹的歳入である特別区税と特別区財政交付金の合計は3年連続で増加し、前年度比2.7%増と、この5年間で最大となっています。また、富士見丘小中学校の改築、杉並第二小学校の改築に充てるために発行した特別区債の収入額は、前年度比44.1%増の31億5,950万円となりました。歳出総額は3年ぶりに増加、前年度比1.8%増となりました。増加した主な事業には、杉並第二小学校の改築、富士見丘小中学校の改築、私立認可保育所、住民税非課税世帯等物価高騰対策支援給付金、中小企業光熱費高騰緊急対策助成金、学校給食の保護者負担軽減、10月からの学校給食費無償化などが含まれています。プライマリーバランスが昨年に引き続き黒字であったことには安心いたしましたが、基金と区債の残高については今後も注視が必要です。 経常収支比率は80.7%となり、前年度と比べて3年ぶり0.9ポイントの増となりました。その理由は理解したものの、当該年度の東京都特別区の経常収支比率は76.5%、前年比0.2%減少しているのに比べ、他区と傾向が異なり、23区を上回ることから、今後、財政構造の硬直化が進まないよう取り組むことを期待いたします。 一般会計の収入未済額は前年度と比べて2年ぶり1.6%減となり、不納欠損額も前年度と比べて0.1%減と3年連続で減となったことは評価できるものです。一般会計全体では、歳出の執行率が95.7%と前年度比2.8%上昇、また8回にわたる補正予算編成により、新たな事情や緊急性等の観点から迅速に行われていることを併せて、しっかりとした予算執行が行われていると評価をいたします。 本委員会の質疑を通じ、物価高騰や金融資本市場の変動など、区財政を取り巻く状況は厳しい局面であるものの、当該年度も財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方に基づき、財政の健全性の確保に向けた取組がなされたことを確認いたしました。また、事業の執行状況においては、当初予算の執行状況はおおむね適切に事業執行がなされたものと判断しております。行財政改革については、厳しい財政状況が続く中で、より一層の必要性を感じており、情報技術を積極的に活用するなど、前向きな取組を期待いたします。 以上のことを踏まえ、維新・無所属議員団は、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算をいずれも認定といたします。 以下、本委員会で取り上げたもの、またそれ以外の幾つかのことについて意見、要望を申し述べます。 まず、自主財源の確保についてです。 エネルギー費の上昇や物価高騰の影響が継続する状況を鑑みると、当該年度は、特別区税が2年連続の増収となったものの、区税収入の先行きは依然として不透明感があります。そのような状況においては、区民に最も身近な地方自治体の責務として将来にわたり必要な行政サービスを提供し続けるため、区財政の健全化を維持することが必要であり、自主財源の確保がますます重要になります。当該年度は2年ぶりに自主財源が増加したことは評価いたしますが、今後も区民税の適正で公平な課税と収納に努め、収入未済額をより一層減らすとともに、受益者負担の適正化に取り組み、自主財源を中心とした歳入基盤の確立を期待いたします。 次に、歳出への対応についてです。 健全な財政運営の基本は、歳入に見合った歳出です。今後も進行する少子高齢化による社会保障費の増加や新たな行政需要などに対応するため、経常経費を中心とした歳出の抑制を行うとともに、民間活力の導入など、業務や経費の適正化及び効率化に努め、限られた財源を最大限に活用しなければなりません。今後、歳出面では、扶助費や人件費、普通建設事業費などの増加が見込まれることから、より一層の財政収支バランスを重視した財政運営を期待いたします。 次に、補助金、助成金支給に係る事務費について申し上げます。 補助金支給の際の事務費が高過ぎるという点について、当該年度の一般会計補正予算(第2号)の審査の中で会派の松本幹事長から指摘をしています。補助金給付行政における高過ぎる事務費については、決算の認定を左右するまでの要素とはしませんが、大きな問題であることは指摘をいたします。集めて配る給付行政が効率的にできないのであれば、必要以上に集めない方向での経済対策を検討すべきです。 次に、ふるさと納税についてです。 住民税控除額の上限の拡大、ワンストップ特例制度の創設や過剰な返礼品競争などにより、杉並区の住民税の流出額は年々増え続け、当該年度は約53億3,000万円の住民税が流出し、10年前の約130倍の流出額となっています。ふるさと納税については、寄附本来の趣旨等を踏まえた抜本的な見直しが必要であり、杉並区としても引き続き国に見直しを求めていくことには異論はありません。しかし、少額の流出ならともかく、流出額が年々増え続け、もはや50億円を超えるとなると、区民サービスの充実や必要な施策実現の観点から看過できる金額とは言えません。 今回の監査意見書でも、歳入面でのふるさと納税の影響による減収の懸念が指摘されています。杉並区ならではの返礼品の検討も大切ですが、一方で、あくまでも寄附という観点が基本であることから考えると、区として新たな取組として、自治体の課題解決に利用できるふるさと納税を活用したクラウドファンディングであるガバメントクラウドファンディングを始めるべきではないでしょうか。確かにふるさと納税制度の見直しは必要ですが、正論ばかり主張するだけでは住民税の流出は止められません。給食費無償化も始まり、一斉に老朽化が見込まれるインフラへの対策等を考えると、ふるさと納税制度を利用して魅力的で共感を得られるメニューを増やし、少しでも収入を増やす努力をすべきです。東京から税が流入している地方の自治体も、それぞれが非常な努力をしてそれを確保しているのですから、杉並区もその姿勢には学ぶべきではないでしょうか。ふるさと納税への新たな取組を早急に進めるよう強く要望をいたします。 最後に、教育行政について申し上げます。 当該年度、杉並区教育委員会で不適切な人事配置や指導要録の紛失、校庭でのくぎによる児童の大けが、児童の水筒への異物混入などの不祥事や重大事故が相次ぎました。しかし、いずれの問題に対しても、区や教育委員会の当事者意識は甘く、防止に対する適切で具体的な行動が足りないように感じます。第三者委員会を立ち上げる等、徹底した防止、改善対策を図られることを要望いたします。 また、現在教育現場では、いじめの問題、不登校対策、教員不足、発達障害児支援等、大きな課題が山積しています。子供に関する問題には素早い対応や支援が必要です。いずれも手をこまねいたり、先送りしたり、様子見したりすることのないよう、早急な施策の実施や見直し、具体的で適切な対応や支援を併せて要望いたします。 その他、個々の施策については、決算特別委員会における我が会派からの意見や要望、また、過日お渡しした会派予算要望に十分留意いただき、今後の区政運営に反映していただくよう求めておきます。 以上、決算審査を締めくくるに当たり、意見を申し述べました。 結びに、審査及び資料作成に誠意を持って御協力いただきました。区長をはじめ理事者の皆様、職員の皆様、また円滑な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、維新・無所属議員団を代表しての意見の開陳といたします。

以上で各会派による意見開陳は終了いたしました。 ほかに意見はありませんか。──ただいまそね文子委員、山名かなこ委員、横田政直委員、ほらぐちともこ委員、田中ゆうたろう委員、ブランシャー明日香委員、松尾ゆり委員、木梨もりよし委員、堀部やすし委員、岩田いくま委員、小林ゆみ委員から意見の申出がありました。 なお、再度お願いいたしますが、意見開陳は20分以内に収めていただきますよう、改めて御協力をお願いいたします。 それでは、意見の申出のありました委員を順次御指名いたします。 そね文子委員。

区議会生活者ネットワークを代表し、2023年度杉並区一般会計歳入歳出決算並びに特別会計歳入歳出決算について意見を述べます。 2023年度は、5月に新型コロナ感染症の危険度が5類に引き下げられ、社会活動についても行動制限がなくなりました。ロシアによるウクライナ侵攻から始まった戦争は、1年を超えても収束には至らず、さらに10月には、イスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃したことに端を発し、イスラエルがガザ地区に大規模な空爆、地上戦を開始し、その紛争も長期化しています。世界の不安定な情勢に加え、円安が固定化し、エネルギーや食料などの物価高騰は止まらず、区民の生活を圧迫しました。 この年、過去最高に暑かった夏が、今年はさらに暑い夏となり、誰もが気候危機を実感しています。 1月1日に起きた能登半島の地震は、復興に時間がかかり、やっと復旧した一部のインフラが、9月の集中豪雨によって被害を被る事態になってしまいました。このような地震列島で災害が多発する中で、原発の再稼働、ましてや新増設など絶対にしてはなりません。 経済に目を向けると、国が見込んだGDP成長率、実質1.5%、名目2.1%は、実質1%と下回り、名目は5%と見通しを大幅に上回りました。区政においては、1年前倒しで総合計画・実行計画などの見直しが行われ、今年度改定されました。そして基本構想に基づき事業が進められ、前年度に引き続き、物価高騰対策としての支援や新たな課題や緊急性のある課題に対して、8回の補正予算が組まれ、対応がなされました。全体的な区財政の状況は、経常収支比率が80%を僅かに超えて80.7%となりましたが、公債費負担比率などからも健全であることが確認できました。また、基金残高の総額は58億2,653万1,000円増で過去最高となり、区債残高についても前年度比6億936万5,000円増となりましたが、基金と区債のバランスは健全であると判断しました。 私たち区議会生活者ネットワークは、決算認定に当たり、基本構想に基づく総合計画などが推進され、区民福祉の向上が図られたか、人権が守られる施策が進んだか、また、持続可能な地球環境を未来に引き継げるという視点で検討いたしました。 以下、主な課題について決算特別委員会の質疑を踏まえて意見を述べます。 まず、防災・防犯についてです。 被害がなければ、大きく取り上げられることはありませんが、震度5以上の地震は日本各地で起きています。昨夜も23区で震度3の地震があり、いつ起きてもおかしくない首都直下地震等への備えは区でも様々な分野で進められていますが、改めて自助、共助、公助の役割を発信し、地域での訓練を活性化させるなど、区民の防災意識の向上に資する取組を強化するよう求めます。 また、学校防災井戸の修繕がなされたことは重要ですが、井戸水はいざとなれば沸かして飲料水にせざるを得ない場合も想定し、煮沸では取り除けないPFASなどの汚染について、区内の防災井戸の水質調査の必要性を指摘しておきます。 次に、まちづくり・地域産業についてです。 阿佐ヶ谷駅北東地区では、これまでのまちづくりの取組を振り返り、今後の進め方を考えるための対話の場として振り返る会やオープンハウスなどが行われ、これまでの溝を埋める努力がされたことは重要です。都市農業に大きな関心を寄せる私たちとしては、食料の供給はもとより、防災面やヒートアイランド対策など多面的な機能を持つ農地を守るため、農業者への支援や、区民への農地の必要性の理解促進に取り組んだことを評価します。今後は、農業者と区民の交流促進なども行い、多くの区民と共に、農地を残す取組が行われることを求めます。 次に、環境・みどりについてです。 区長をリーダーとした気候危機対策本部が設置され、全庁的に取組が進むことは、長年環境問題に力を入れて取り組んできた者として歓迎するところです。他会派の質疑から区役所内で行われる会議でペットボトル飲料を控える取組が進んでいることが分かり、それを求めてきた立場としては評価します。区民にも理解を広げながら継続していくことを要望します。 太陽光発電が広く認知されていることに対して、省エネ対策として優れて有効な太陽熱利用については理解が広がっていないのは残念です。お湯をたくさん使う高齢者施設など効果が高い施設での利用が広がるよう、情報提供に力を入れることを要望します。 次に、健康・医療についてです。 新型コロナワクチン接種では、国内で大変な被害が発生し、それに問題意識を持った医療機関や自治体が市民に対して情報提供を行うようになってきています。ワクチンのデメリットの情報をホームページに分かりやすく掲載し、真に区民が選べるように提示することを要望いたします。 HPVワクチンを男子にも助成することを求める質疑が行われました。しかし、効果が期待できるとされる肛門がんのうちの扁平上皮がんは非常にまれながんであり、好発年齢は60歳以上、罹患率は100万人に2人という低さであり、予防接種を行う意味があるとは考えられません。また、男子の接種によって、女子の子宮頸がんや異形成を防ぐことができたという医学的根拠、エビデンスはありません。 2024年3月14日に行われた厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の資料、HPVワクチンの男性接種の費用対効果では、HPVワクチン男性接種について費用対効果がないとされています。このことから、東京都が税金を投入して補助を行うことは税金の無駄遣いであり、区が男性接種への助成を行っていないことは極めて真っ当な判断で、その姿勢を継続することを求めます。 次に、福祉・地域共生についてです。 当該年度4月に性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例が施行され、杉並区パートナーシップ制度が開始されたことや、性的マイノリティー専門相談も開始され、誰もが自分らしく安心して暮らせる地域共生社会がさらに進んだことは評価できます。今後は、パートナーシップ制度に事実婚カップルも対象に含めることが必要です。 また、高齢者の在宅生活を支える仕組みについては、独居や高齢者のみ世帯などの増加に伴い、公的な制度だけでは支え切れないことは明らかです。地域でのインフォーマルな取組に光を当て、それを担う地域住民の自発的な活動を区がしっかり支えていくことが必要です。 次に、子供についてです。 私どもが長きにわたり切望してきた子どもの権利条例の制定に向けて動き出したことは大変喜ばしいことです。様々な子供の声を引き出し、積み上げながら議論が進められてきた子どもの権利擁護に関する審議会答申を受け、条例制定を確実に実現させていきたいと思います。 また、子どもの居場所づくり基本方針の議論が進み、今議会に素案が示されました。現在残る児童館が存置され、今後も複合施設を前提としつつも、中学校区に1館を整備していくこと、また、中・高校生機能優先館の整備強化が示されたことは重要です。より多くの区民や子供の声を反映させ、子供の最善の利益が保障される居場所の実現に期待します。 次に、学びについてです。 インクルーシブ教育を進めるために学校に作業療法士が入り、障害がある子が教室で過ごしやすくするための先生の支援などについては、これまでも求め、区は事例を研究するとしてきました。全国でも沖縄県や岐阜県飛騨市での取組、また岡山県は学童での取組が進んでいます。先進事例を研究し、モデル的に導入することを求めます。 当該年度、不登校児童生徒の数は1,105人と過去最多、前年度比216名と急増しています。不登校対策として、教室に入りにくい子供のために全ての小学校に校内別室指導の居場所が設置されました。しっかり予算をつけて常時開催すること、そこで子供を見守る人に対し研修を行うよう求めます。 また、学校で不登校の子供の保護者同士がつながり、必要な情報を得られる取組を求めます。 校庭を芝生化したところの年間の維持費がトータルで5,900万円余かかっていることが明らかになりました。かねてから芝生の養生期間に校庭を使えない問題や、さらに膨大な予算がかかることから見直しを検討するよう求めます。 一方、人工芝は、海洋汚染になるマイクロプラスチックとなっているなど課題が多いことから、更新時期には見直すことを求めておきます。 質疑の中でトース土工法について紹介しましたが、常に新しく有効な工法について研究し、取組を進めるよう求めます。 次に、協働についてです。 公民連携プラットフォームの運用にウェブサイトを活用し、様々な地域活動の発信や交流会が持たれ、住民自治を進める取組のネットワーク化が進むことを期待します。 また、協働推進基本方針に基づき、様々な切り口による取組が常に区民が主役で進められるよう求めます。 次に、施設マネジメント計画についてです。 当該年度に施設再編整備の取組に対する検証結果が取りまとめられました。これまでの計画の進め方を再考し、計画策定段階から対話を通じて、施設利用者や地域住民、運営事業者等の様々な主体とともに考えていくとして、名称も新たな施設マネジメント計画が作成されたことは重要です。施設に関わる人たちが、対立ではなく、共に同じ方向を向いて取り組んでいくことを望みます。 次に、物価高騰対策についてです。 原油価格や物価高騰等に対して、当初見込んだ約8億円に加え、地方創生臨時交付金などを活用し、住民税非課税世帯等物価高騰対策支援給付金の支給等を目的とした補正予算を計6回編成し、区民の暮らしに寄り添った対応がなされたことを評価します。 最後に、会計年度任用職員についてです。 この間処遇については一定の改善がなされた点は評価します。今年6月には人事院が、非正規公務員が公募試験をせずに、再度の採用ができる回数の制限を撤廃すると各省庁に通知しました。このように国に大きな変化があったのは雇用年数の制限に課題があったからであり、区には欠かせない非常勤職員が安心して働ける環境になるよう、区も雇用年限を撤廃するよう求めます。 以上、評価と課題について意見、要望を付して、認定第1号2023年度一般会計決算、認定第2号国民健康保険事業会計、認定第3号介護保険事業会計、認定第4号後期高齢者医療事業会計について認定いたします。 結びに当たり、資料作成に当たられた職員の皆様、公正公平な議会運営に努められた正副委員長にお礼を申し上げ、区議会生活者ネットワークの意見といたします。ありがとうございました。
(午後 1時 開議)

休憩前に引き続き委員会を開きます。 意見開陳を続行いたします。 山名かなこ委員。

認定第1号から4号について、まず山名かなこの意見を述べます。 令和5年度の決算については、自転車駐輪場、男女平等推進センターの図書、デートDV講座、困難女性支援法、命の安全教育について各款で伺ってまいりました。この質問項目を並べてみると分かると思いますが、令和5年の決算については、主に区のジェンダー平等に関する取組という軸での質疑を行ってきました。 まず、自転車駐輪場の話のどこがジェンダーなのかと思うかもしれませんが、子供の送り迎えや、スーパーや薬局に立ち寄ったり、病院に行ったりなど、日常の細かいタスクを担うことが多い女性がまちの中の移動をしやすくなることには自転車利用のしやすさが欠かせません。自転車施策には力を入れていることと思いますので、家と職場の往復というモデルを前提のまちづくりをするのではなく、女性の視点に立った自転車利用のしやすさも視野に入れて進めていってほしいと思います。 次に、区のジェンダー平等推進の軸を担う男女平等推進センターについては、まだまだ改善できる部分があるように感じます。特に情報資料コーナーは、これまでの共同提案事業の取組もあって利用者も増えたりしている状況はすばらしいと思いますが、図書利用の検索のしづらさや返却のしづらさ、蔵書数の少なさなどは今後の課題であると考えます。今後ジェンダー平等審議会の中でも、センターの活用について議論を深めていってほしいと思います。 一方で、社会の変化に伴い、相談支援や教育においても、新しい法律や教育の取組が行われつつあります。福祉相談は、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律にのっとって、各課の連携やアウトリーチなどの準備が進められています。特に相談することや支援につながることすら困難な人々に対してアウトリーチを行っていくことは、非常に大切な施策になると思います。 若年女性の問題についても触れさせてもらいました。若年女性の困難に関しては支援につながりづらいという実態があります。病院としては、困難を抱える若年女性の特徴として、自尊感情が弱く、自己評価が低いことや、ぎりぎりまで助けを求めないこと、自己責任論を内面化してしまい、自分には支援を受ける資格がないなどと思ってしまったり、危険性の認識が弱いことや、大人への信頼感がない、または信頼できる大人が近くにいないなど、多々特有の問題があります。こういった若年女性特有の問題を意識しながら、アウトリーチを行っていくことは重要です。男女共同参画課が実施しているデートDV講座も、若年女性のアウトリーチの一端になるのではないかと思います。講座内容としても、これまで自分が受けていたことはデートDVだったと若い人たちが気づくことのできる非常に効果的な講座だと思っています。 さらに、こういった若年女性が性産業に巻き込まれたりしないようにしていくために非常に大切なのが、包括的性教育です。命の安全教育については全校で実施されているとのことですが、対等な関係をお互いに築いていくための包括的性教育が十分に足りているとは思えません。デートDV講座を増やしていくこともそうですが、専門性を持った外部講師による包括的性教育の実施を検討していってほしいと思います。 今後とも、区のジェンダー平等の取組が前に進んでいくことを要望し、一般会計決算、国民健康保険事業会計決算、介護保険事業会計決算、後期高齢者医療事業会計決算の認定に賛成します。 次に、会派の奥山たえこの意見を述べます。奥山は、一般会計決算、国民健康保険事業会計決算の2議案の認定に賛成、介護保険事業会計決算、後期高齢者医療事業会計決算の認定には反対します。 委員会では養育費について質疑しました。日本では離婚後の子供への養育費の支払いの取り決めがなされない場合が少なくない上、取り決めても実行されない場合も多いといいます。このことが子供の貧困に結びついています。また、日本のシングルマザーの就業率はかなり高いにもかかわらず、貧困率が高いのが現実です。 さて、杉並区の養育費確保支援は、年間の実績が一、二件、この少なさは杉並では保証会社を経由するので、その審査に通らないからではないかと推認されます。兵庫県の明石市では当初、杉並区同様、保証会社を利用していましたが、市が直接立て替えて子を養育する親に支給し、市が養育費支払い義務者に求償権を行使するという方法に変えました。しかし、支払いがなされないケースがあって、債権回収に苦慮しているという報道が最近ありました。養育費の確保を支援するという施策の目的からすれば、杉並区も明石方式を採用することが考えられます。しかし、回収できないケースが一定数出ることを予想できるので、踏み出すことにちゅうちょすることでしょう。もちろん養育費の取決めの際に公正証書を作成し、強制執行認諾条項つきにして債務名義にしておく。そうすると、支払いが滞ったときに給与の差し押さえなどができることになります。 2020年4月の改正民事執行法では、養育費を支払わない支払い義務者の勤務先や預金口座の情報提供を命じる財産開示の制度が実行されるようになりました。これは養育費の取立てを想定したものでもあります。とはいっても、強制執行に一定の日数を要することから、国が立て替える制度の創設に向け、法務省は養育費不払い解消に向けた検討会議を2020年6月29日から同年12月21日に12回開催し、12月24日に検討会議取りまとめを行いました。内容は、国が自治体の責任、関与の強化を図り、関係省庁とのより一層の連携を図っていくべきであるとのものです。つまり、日本においては、国の立て替え払いはしませんという結論であり、道、いまだ遠しであります。 公衆浴場についても質疑しました。現在17か所で下げ止まっています。災害時には、井戸水や入浴を提供してもらうという協定書も結んでいます。銭湯は社会的インフラだと言えます。かつては1階ロビーに番台を展示するなどのイベントを行っていた。けれども、入浴料が今年は550円になりました。1食の代金です。これからますます客が遠のくかもしれません。なお、高齢者が100円で週に1回利用できるふれあい入浴は使いやすくなって、利用者が増えて喜ばしいことです。 住民票の続柄記載についても質疑しました。 これまで、同居者、縁故者とされてきた同性カップルに対して、今般、夫(未届)とする自治体が現れました。性の多様性条例を有する当区としても積極的に取り組んでほしいものです。なお、夫、妻という性別を含む表記は望ましくない、性別区分のない配偶者にすべきだとの意見があることを申し添えておきます。 質疑の中で続柄記載は行政処分に当たらない。国地方係争処理における是正の要求の対象とはならないことを確認しました。続柄記載を定めているのは、住民基本台帳事務処理要領ですが、1994年頃改定されたことがあります。それまで婚内子は長女、次女、婚外子は子と区別されていました。当時は、自社さ政権、自由民主党、日本社会党、新党さきがけによる連立政権でしたので、日本社会党所属の佐藤観樹自治大臣の英断で子に統一したものです。手をこまねいていては何も変わりません。同性同士のカップルを認める流れはもう波となって戻ることはありません。世田谷区、中野区に杉並区も続いてほしいと思います。 HPVワクチンを男子にもという声があります。既にほかの委員も意見を述べています。私のほうからは2点指摘します。 まず、4価HPVワクチン、販売名、ガーダシル水性懸濁筋注シリンジの添付書類です。効能または効果に関連する注意として5点挙げられていますが、1、前駆病変等の予防効果は確認されていない。2、進行予防効果は期待できない。3、HPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。4、本剤の接種は定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸がん検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に関し注意することが重要である。これは当然のことです。極めつけは、5、本剤の予防効果の持続期間は確立していない。つまりこのような効能しかないという、効能はないと言ってもいい代物です。 もう1点、ワクチンには副反応がつきものです。でも、それでも皆さんに打ってほしいという理由は社会防衛です。インフルエンザのように人にうつるのを防ぐという役目があります。でも、どうですか、ヒトパピローマウイルスは性的接種で感染するものであって、外を歩いていて人にうつしてしまうというものではありません。むしろ、まさに4番目にあるとおり、定期的な子宮頸がん検診のほうがよほど早期発見となり、治療ができるのです。このようなワクチンに公費を使って接種することは、税金の無駄遣いにほかありません。ほかの区が接種を勧めているからなどは到底理由になりませんから、杉並区が進めるべきではありません。 ゆうゆう館の午後の時間の枠をコミュニティふらっとの午後は2枠という仕組みに合わせると、時間が足りない。確保のためにもう1回申込みに行くのは手間です。区は、機能移転なんです、使い勝手は変わらないんですと説明してきたはずです。できる限りなんて詭弁です。それに対して、課長はうそを言ったんですかと語気強く言ってしまいました。ごめんなさい。でも、ほかの委員への答弁で何とか検討してくれるようでよかったです。利用者に寄り添った運営をお願いします。 荻窪3庭園の指定管理者の指定は、今年2月、当該年の都市環境委員会での質疑で出来レースであった、仕組まれていたことが分かって驚きました。また、箱根植木の知らないところで業務の下請にと記載されていたことは、選定結果の正しさを左右する事柄です。定休日の設定は、議案審査のときには知りませんでした。指定管理料を左右する要素です。執行部に対して大きな不信を抱いています。これは前の区長の置き土産とでも言うべきものです。岸本区長を責めるのはやや酷であるとも思います。 以上、あそこが駄目と言い募りもしますが、区民福祉の向上が進んでいると思います。引き続きよろしくお願いします。

横田政直委員。

参政党杉並の横田政直です。結論を申し上げますと、認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算は不認定とし、他は認定いたします。主な理由を述べます。 まず、新型コロナウイルスワクチン接種の取組です。 17億6,637万円余の歳出全額を国が負担していますが、国の言いなりでいいのでしょうか。新型コロナワクチン接種による健康被害は深刻です。本年10月8日時点での新型コロナワクチン予防接種健康被害救済制度で死亡が認定された方は867名、最も多い死因は突然死で234名です。この数字は氷山の一角です。安全性の担保が不十分なまま区民の命を奪っていることに良心の呵責を感じないのでしょうか。国の責任で取り組んでいるといった趣旨の答弁をされますが、他の地方公共団体では、首長の政治決断で健康被害を生じさせる危険なロット番号の調査をするなど、できることに尽力する地方公共団体が日本全国で出てきています。杉並区も、国の顔色をうかがってちゅうちょすることなく、区民の命を守るために、区民の健康を守るために踏み込んでいただきたいです。 区民が新型コロナワクチンを接種するかどうかしっかりと選択できるよう、特にデメリットについて丁寧に周知していただきたい。新型コロナワクチンの副反応疑い報告数、うち死亡報告数などを丁寧に周知している他の地方公共団体を参考に、区民がしっかりと選択できるよう、丁寧な周知をしていただきたいです。 そして現在、杉並区役所で最も問題があるのは都市整備部ではないかと思います。荻窪3庭園をめぐっては様々な問題が浮上しました。理事者側の答弁が無理筋であったり、虚偽が疑われる答弁もありました。理事者側が不都合なことについて分かりにくく答弁したり、分かりにくく情報を出すことはあっても、うそをついたり、情報を隠すことはないということが二元代表制の前提ではないでしょうか。百条委員会を設置し、偽証罪に問われるプレッシャーの中で答えていただくべきと思えるほどでした。改革意欲のある方が部長に抜擢されるなど、抜本的な改革がされないままでいると、区政を揺るがす事態になるのではないかと危惧されます。 最後に、資料請求等に丁寧に応じてくださった職員の方々、公平公正な委員会運営に尽力してくださった正副委員長に感謝を申し上げます。

ほらぐちともこ委員。

認定第1号から第4号の認定に反対の立場から意見を述べます。 2023年度は世界戦争、核戦争情勢が一気に加速した1年でした。ウクライナ戦争への参戦国化、5年で2倍の大軍拡予算、G7の核のみを正当化した広島サミット広島ビジョン、全てが米日による中国への侵略戦争に向かって動いています。この戦争を止めることが自治体として何よりも求められています。 9月25日の海自艦の台湾海峡初通過や、来週10月23日から始まるキーンソード25をはじめ、数多くの日米共同演習、多国間演習など、米日の帝国主義こそがすさまじい戦争挑発を行い、侵略戦争準備を加速させています。また、危機を深める中国スターリン主義もまた体制維持のために軍事的対抗を強め、米日の帝国主義はそれをも餌食に戦争に突き進んでいます。今や2027年台湾有事はリアリズムを一気に増しています。今年7月には13人の現職国会議員と自衛隊OB、米軍と台湾軍の関係者ら60人が参加した台湾有事の机上演習が行われました。そのシナリオは、今年8月から26年8月を平時からライトグレーゾーン、26年9月から27年2月をダークグレーゾーン、27年2月から6月を現状変更への着手の3つに区分し、どの段階で武力攻撃予測事態を認定し、南西諸島の全島避難を発動するかなどが検討されています。既に私たちはライトグレーゾーンに入っています。このままでは2年半後に開戦です。9月6日付の日経新聞が27年の台湾有事に対応できる資質、決断力、胆力を持った総裁を選べと主張したように、石破政権は中国への侵略戦争突撃内閣です。岸本区長はこの戦争に反対しないどころか、自衛官募集業務、入隊予定者の激励会、汚染水安全教育を前区政同様に粛々と進めてきました。 また、岸本区長自らマイナ保険証は被保険者の利便性向上や行政の効率化、医療事務の効率化を目的に実施されている。汚染水の海洋放出については、政府は環境や人体への影響はないとし、国際原子力機関も問題ないとしていると、自民党政権の代弁者、スポークスマンさながらの見解を述べ、国民の理解を得られるよう説明を尽くすべきと労働者、住民の怒りを押さえつけています。 さらに、平和学習の名で、広島平和記念式典の出席と大和ミュージアムに中学生を派遣しました。区長と教育委員会は、日本のアジア侵略の歴史をどう思うかとの質問には一切答えない一方で、広島平和学習中学生派遣事業に賛成の議員に質問されて、子供たちはこんなに真剣に学んだ、すばらしい事業だと答えてそれで満足なのでしょうか。大和ミュージアムを見学先に選んだ行政、教育委員会、まさに大人の責任を問うているのに、子供たちに乗っかって何の反省も総括もせず、しれっと来年は見学先を変えることも検討など、言語道断です。 2027年開戦に最も直面するのは子供たちです。徴兵制に直結する自衛官募集業務を進めて、何が平和、子どもの権利でしょうか。海洋放出の地ならしとして、原発汚染水安全教育をして、G7の核兵器を容認する広島ビジョンを礼賛して、何が核なき世界でしょうか。 アジアへの侵略戦争は自衛のためとして強行されました。自衛権の容認は、イスラエルによるガザ大虐殺、中東戦争の全面的拡大の承認、支援に直結します。何よりもアジア唯一の帝国主義として日本が中国、朝鮮、アジアで繰り広げた侵略と植民地支配、虐殺、差別、抑圧、強制労働と性奴隷、今日本帝国主義と全右翼反革命勢力が総力を挙げて暴力的に抹殺しようとしているこの全歴史を絶対に繰り返させないことが今こそ必要です。かつての戦争については、立場によって様々な見方があるなどと自分の見解を述べずに、あたかも中立を装う政治家もいますが、自衛戦争だったという居直りがまかり通るのは、日本が侵略戦争を行った側だからです。かつて台湾を50年にわたって植民地支配し、中国大陸に100万もの侵略軍を送り込んで延々と侵略、虐殺、略奪を繰り広げた日本が、再び台湾に介入し、中国に向かってのミサイル基地、出撃地を南西諸島、日本全土に造り上げ、大軍拡をやって侵略戦争を構えることなど、断じて許してはなりません。 アメリカ、バイデン政権のシンクタンクが、日本は台湾防衛の要と位置づけ、日本政府もまた日米安保の大転換や日米同盟の最大のアップグレード、米軍と自衛隊の一体化を進めているように、日本の参戦なしには中国への侵略戦争を実行できないこともまた明白です。つまり日本の労働者、人民にはこの戦争を止める責任と、そしてその力があります。 私は誰が区長であろうと、再開発や民営化、非正規化には絶対に反対です。今年1月、岸本区長はユーチューブ動画で阿佐谷再開発、その最大焦点である杉一小の河北病院跡地への移転を宣言しました。再開発の最大目的は資本家と大手ディベロッパーの金もうけです。いまだに多くの住民が反対しているのは、再開発が住民のためのものでは全くなく、屋敷林が潰され、杉一小の子供たちが病院跡地に追いやられ、杉一小移転後にその土地に何ができるかも発表されていない計画だからです。決算特別委員会で他の委員が指摘したとおり、吉田元副区長の河北医療財団の顧問就任こそ典型的な天下りであり、阿佐谷再開発の不正義性を象徴するものです。 岸本区長の対話の区政とは一体何なのでしょうか。区長は昨年2月9日の議会で、仮に同じAという結論に至るとしても、そこにどうたどり着いたかというプロセスが大切であり、異なる意見や考えを持つ方とも胸襟を開いて対話を重ねることで、相互理解を深め、対立ではなく協調による合意形成の道を開くことにつながると確信していると述べました。仮にAという結論に至るとしても、対話を重ねて合意形成の道を開く、これこそ権力者が自らの決定を労働者、民衆に押しつける際の使い古された常套句ではないでしょうか。 このやり方の最大のペテンは、決定が対話によって覆ることは絶対にないと、事前に決まっていることです。絶対にお上の決定は覆ることはないことを行政権力を背景に、括弧つき対話を通して区民に見せつけ、無力感を与え、黙らせ、諦めさせる、マッチポンプ以外の何物でもありません。そして、対外的には、お話は聞きました、貴重な御意見をありがとうございますというふりをして、リベラル、前区長とは違うとアピールをできる。現実にこの2年間の岸本区政の中で起きたことはそうだったではありませんか。岸本区長はあたかも合意形成を重視しているかのポーズを取っている分、前区長以上に悪質で卑劣で区民を愚弄するものです。 最後に、自治体業務を第一線で担う会計年度任用職員の雇用年限と制度そのものの廃止、希望する全員を常勤で雇うことを求めます。 保育園をはじめとした公的部門の民営化政策に、杉並区として反対するのが区民の生活と命を守る立場にある者の義務です。岸本区政で保育園が3園民営化されました。保育園の民営化や学童クラブの民間委託を撤回し、廃止された児童館を元に戻すべきであると考えます。 以上、意見開陳とします。(傍聴席にて拍手する者あり)

皆様に申し上げます。御静粛にお願いします。 田中ゆうたろう委員。

令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算外各会計歳入歳出決算につきまして意見を申し述べます。 私は、今年3月の予算審査の締めくくりに際しまして、杉並区は今荒れつつあると、荒れすさびつつある、落ちぶれつつあるとお話をいたしました。岸本さんのパワハラ、朝令暮改、思いつきのでたらめ、うそ、そういったものに区の心ある職員が疲れ果て、そして区民は左翼活動家の騒音に怯える日々を過ごしていると述べました。あれから約7か月、今やそれどころではありません。杉並区はもはや完全にぶっ壊れていると言わざるを得ません。そのことをまざまざと思い知らされ続ける本決算審査の日々でありました。 任期の折り返し地点を過ぎても、なお、杉並区政にいまだに何の関心も持てない名ばかり区長の岸本聡子さん、その岸本さんに忖度の限りを尽くす副区長の渡辺さん、白垣さんら周囲の茶坊主管理職、そしてそれらの監視役どころか、単なる補完勢力と堕した井口かづ子議長をはじめとする御用区議らによって区政のレベルが落ちるところまで落ちております。 まず、この意見開陳の冒頭、述べておかなければならないことがあります。今月9日、井口えみ委員より、当該年度に行われた杉並区立荻外荘公園、同大田黒公園、同角川庭園、いわゆる荻窪3庭園の指定管理者の指定に関する質疑が行われました。本年第1回定例会において杉並区は議案第27号杉並区立荻外荘公園外2公園の指定管理者の指定についてを提出、付託された都市環境委員会では、区から提案があった株式会社虎玄の選考過程等をめぐって、立憲民主党、てらだはるか委員、生活者ネットワーク、そね文子委員、緑の党、ブランシャー明日香委員、日本共産党、酒井まさえ副委員長ほかから批判的な質疑が相次ぎましたが、議案審査の途中、突然ブランシャー委員が休憩動議を発出、約1時間の休憩を挟んだ後、なぜかこの4名の委員がころっと手のひらを返したように議案に賛成を表明するという珍事が勃発いたしました。 井口委員は、この休憩の間に一体何があったのかを問題視、本議案が同定例会最終日に可決された後、この指定管理者の選定に疑問を持った区民が、賛成に回った者にヒアリングを行い、まとめたというメモの内容を紹介しました。そのメモによれば、休憩の間、議長応接室に委員長や当時の区議会事務局長をはじめ、先日の4名の委員、また中核派、ほらぐちともこ委員、さらには都市環境委員会委員でもない立憲民主党、ひわき岳議員、日本共産党、山田耕平議員、同じく富田たく議員が集まったとのこと、井口委員はこれらのメンバーは誰が呼びかけ、何の目的で集められたか、休憩動議が出されて休憩に入ったのはなぜなのかなどの事柄を当時の区議会事務局長に問いました。あの突然の手のひら返しを見れば誰しも抱いて当然の疑問であり、またそれを井口委員が、当時の区議会事務局長、現在の会計管理室長に投げかけることにも特段の妨げはないはずであります。ところが、この質問に対し、なぜか松本みつひろ副委員長が理事者に答弁を求めるのは難しいなどと述べ、当時の委員会メンバーに、別の機会に聞いてもらうように迫る一幕がありました。何を根拠に委員にそのような難癖をつけるのか、副委員長から委員への言論弾圧と言うべきではないのか、理解に苦しみます。 メモには、その場での発言などが詳細に記されているので、列挙するとして井口委員が読み上げた内容を以下引用いたします。そね議員、区長の答弁を受けて、賛成してもいいと言い出す。その場で判断しなくてはならなくなり、会派で話し合って否決したら、区長を追い込むことになり、若手の自民党議員の思いどおりになってしまうことを避けたいと考えた。今は一人の議員として否決すべきだったのではと思っている。ブランシャー議員、私は反対すべきだと思っているけれども、政局的な判断が必要なら考える。私一人が否決していい子になれない。区長を追い込むことはできないと考え、苦渋の選択をした。今でも賛成してよかったのか悩んでいる。てらだ議員、私たちが問題にしているのはこれからのことではなく過去のことなんだから、そこは一緒にしないでちゃんと否決すべき。そして富田議員が、俺は個人的には反対と言ったことに対し、山田議員が、そういう問題じゃない、うちは賛成もできると発言。ひわき議員が控室に戻り、会派としては、疑義があるのに賛成はできないという意見で満場一致したにもかかわらず、そこに山田議員が登場し、政治的な判断が必要なときもあると話す。さらに、井口議長も来て、これは今本当に大事なときよ。私頭下げたことってないのよ。でも、このとおりと深々とお辞儀をし、岸本さんが倒れたら吉田晴美さんの選挙だって危ないんだからなどと言い、会派会議をさせず、委員長が休憩を終わらせに来るまでに居座る。結局、立憲民主党の議員たちは、議長にあれをやられたら突き返せないとなり、無理やり賛成に回ったと。井口委員はこのようにメモを読み上げた後、もしこれが事実とすれば、議会自ら行政のチェック機能を放棄したことになり、議会の権能に大きな問題がある状況だと思うと述べ、このようなやり取りがあったのは事実か会計管理室長に質問しました。 ところが、この質問に対し、なぜか山本ひろこ委員長が、答弁者として副区長を指名、一体誰に何を忖度してこのような見当違いの指名を行うのか、これまた甚だ理解に苦しみます。山本委員長といえば、3日の私の質疑に対し、岸本さんや渡辺さんがまだ私の質疑に答えていないにもかかわらず、私の質疑を強権的に打ち切る一幕もありました。私が質問を終えるように頼んだ時点で持ち時間を30秒超過していたので、答弁の必要はないと判断したなどと山本委員長は休憩中に私に言ってきましたが、前日2日の公明党、中村康弘委員は持ち時間を40秒超過、質疑もなく要望を付すにとどめた中村委員に対して、山本委員長はわざわざ答弁はよろしいですかなどと聞いている。同じ政党同士仲がよいのは結構ですが、これまた委員長から委員への言論弾圧と言うべきであり、猛省を求める次第であります。 これもひとえに、当該年度は私の一般質問の議事録を削除したり、区議会だよりの原稿を改ざんしたりと、民主主義を根底から覆す蛮行を平然と働き続けた井口かづ子議長の悪影響と言うべきではないでしょうか。公平公正を著しく欠いた山本委員長及び松本副委員長の委員会運営に断固抗議いたします。 さて、当該年度はいよいよ岸本さん自身が初めて区の骨格予算を組んだ1年でした。物事の優先順位がつけられない、自分の立場をわきまえることができない、杉並区のことにあまり興味がない、もっと言えば杉並区が嫌いだ、そして平気でうそをつき、平然と区民をだます、以上が岸本さんの4大特徴であることはかねがね述べてきましたが、この4大特徴が区政においては数々の公約違反、左翼区長による湯水のごとき血税の無駄使い、さらに行政の長としての甚だしい無能、無責任として形となって現れた1年でした。(発言する者あり) 岸本さんの悪政にうみ果てた区民は、こぞって他自治体にふるさと納税、流出額は過去最悪を更新……。

皆様に申し上げます。御静粛にお願いいたします。

お話ししたいことは山のようにあるんですけれども、以下、幾つかのポイントに絞って申し上げたいと思います。 まず、昨年4月から施行された杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例、いわゆる性の多様性条例に関して一言述べます。 身体男性による女性スペースへの侵入を恐れる女性や、そっとしておいてほしいと願う性的少数者、当事者の声を一切無視し、極めて拙速に制定が強行された本条例、その社会的な悪影響はとどまるところを知らず、今月8日も杉並区の男が建造物侵入の疑いで横須賀南署に逮捕されたと報じられております。正当な理由なく、かつらにスカート姿で同市内宿泊施設の女湯に侵入したとのこと、犯罪を是とする条例ではないだの、LGBTQ+のQ+に変態も含むだの、およそ女性の不安を顧みない答弁を重ねてきた杉並区の責任は重大と言わざるを得ません。 そのような中、当該年度、区内公有地で複数のアダルトビデオ作品が撮影されていたことが発覚いたしました。区立小学校と敷地を共有し、保育園の園庭代わりとしても使われている区立公園で、小児性愛、近親相姦物が撮られ、また、区道や区内の都道では、女優が自慰行為にふけりつつ、尿のようなものをまき散らしながら自転車で走行する尿まき散らし物が撮られていたことが判明しています。 令和6年に判明した区内公有地で撮影されたAV作品に関して、区長への手紙で寄せられた意見や問合せ、またそれに対する区の回答の全てについて情報公開請求を行ったところ、今月8日段階で、今年3月15日から9月12日までに寄せられた計33件もの区長への手紙及び区の回答が開示されました。その多くは、区内公有地でAV作品が撮影されたことを憂慮し、今後の再発防止を強く求めるもの、また、制作会社に対する杉並区の対応の異様なまでの甘さを批判し、制作会社への区長名での抗議文の発出や法的措置を含む毅然たる対応を求める内容でした。中には今年4月、杉並第三小学校付近でAV作品らしきものが撮られていたことを通報するものも含まれていました。また、法令に違反しないものであっても、公序良俗違反になり得るからこそ、公序良俗という概念に意味があるのだと、もはや自律的に公序良俗の基準を判断することもできない杉並区に教え諭すものもありました。 一方、それら区長への手紙に対する区の回答を読むと、3月から9月にかけて内容が徐々に変化していることが分かります。最大の変化は、公園内での撮影許可については、事前相談の中で撮影内容を調整しており、相談なく許可には至りませんという初期の区の回答には全く見られなかった文言が、8月から急に付け加えられるようになったことであります。この事前相談なくという条件句を突然持ち出し、事を意図的に限定することで、杉並区はそれまで区民等に対して答えていた制作元が内容を全て正直に申告して、公園占有許可申請を行った場合は不許可としていたと考えるとの内容や、私が電話で損害や風評被害はどうするのかと問うた際に答えていた占用料を取れば撮影を認めたことになるとの内容の意味を巧妙にすり替えたわけであります。極めてこそく、極めて卑劣、このような悪質な言語遊戯に付き合わされる区民等も、私も不幸としか言いようがありません。杉並区は、自分の宣伝映画を撮って、世に広めてくれたという大恩あるAV業界に頭の上がらぬ岸本さんに、もはや組織ごと毒され、麻痺し、場合によっては壊死が始まっているのであります。 さきの区民生活委員会でも、また4日の質疑でも問いましたが、依然として杉並区はジェンダー、すなわち文化的、社会的性差の対となる概念を答えられません。岸本さん、分かりましたか、ジェンダーの対となる概念。言うまでもなく、それは生物学的性別であります。英語で言えばセックスとなります。ジェンダーの中身をよくよく考えもしないで、ジェンダー平等を推し進めるうちに、いつの間にかジェンダーとセックスとが混同され、その結果、身体女性の人権が蹂躙されている、それが今日世界的な問題となっています。ジェンダーの対となる概念が理解できないようでは、拙速なジェンダー平等からいかに身体女性の人権を守るか、議論など成り立つはずもありません。岸本さんとその取り巻きにジェンダー平等などをうたう資格は全くないということであります。 さて、そのほか、情報公開ナンバーワン、多文化共生、環境、ハラスメントゼロなどなど、岸本さんの主要政策、その全てがうそやインチキ、まやかしであることも本決算審査で改めて確認されました。とりわけ当該年度、悪質だったのは、子供の人権擁護であります。公益通報で判明した教育委員会の不祥事は、御記憶かと思いますけれども、もともと岸本さんや渡辺さんが、済美教育センター内で横行するハラスメントを訴える職員の内部通報を握り潰していたために見過ごされてきたものであります。 当該年度は計4件ものいじめの重大事態も発生いたしました。そして、それも杉並区や杉並区教育委員会によって長らく区議会に報告されませんでした。隠蔽にほかなりません。そして昨年、校庭から出たくぎで児童が大けがしたというのに、またぞろ、この9月、再び校庭からくぎが大量に出てまいりました。区教委がそれを知りながら、対応を各学校任せ、子供たちはまた大けがをする危険にさらされながら、運動会に備えて校庭をはだしで駆け回っていたわけであります。一体何を考えているのか。子供の権利擁護は片腹痛い、寝言は寝てから言えという話であります。 最後に、指定管理者制度について一言申し上げたいと思います。 指定管理者については、岸本さんはもともと批判的なスタンスだったわけです。それがいつの間にか、区長になって、指定管理者の指定というものを行ってくるようになりました。私はそれは重大な公約違反だと思うので、岸本さんから提案される指定管理者の指定案件は原則として全部反対をしていると、反対せざるを得ないということは、かつて申し上げているとおりであります。したがいまして、先ほどもちょっと言及いたしました荻窪3庭園の指定管理者につきましても反対せざるを得なかったんですけれども、これは私も第2回定例会で一般質問で取り上げましたけれども、いつの間にか水曜日が定休日になってしまっているという問題、これは他の議員からも質疑が相次いで、結局第2回定例会の都市環境委員会で、あのときはほらぐち委員だったと思いますけれども、聞いているんですよね、定休日のことに関して。そのときに、はっきり水曜日に、あるいは少なくとも週1日は定休日にしようと思っていると答えられたはずなのに、答えないで、宇田川議員の質問に対しては、タイムラグがあったとかと言っていますけれども、結局、だから、議会をだましていたということでしょう。住民との対話が欠けていたって、それは住民との対話は欠けているんですけれども、第2回定例会の都市環境委員会で報告できたはずじゃないですか。週1日定休日を考えている、それは水曜日だというようなこと、それを答弁しないで、ほらぐち委員をだまし、区議会をだましてきたわけですね。 そういうことで、私は岸本さんの指定管理者に対する誠意というものを最初から疑っておりますので、指定管理案件に関しては残念ながら原則全部反対せざるを得ないんですけれども、それと事業者のポテンシャルといいますか、そういったものの議論はまた別にあっていいと思います。 それで、先日の星野さんの答弁を聞いて、私は驚愕いたしましたけれども、要するに虎屋と近衞家の関係を知らなかったというんですね。不勉強でつい最近知ったんですがと言って、虎屋と近衞家の関係があるんだと初めて知りましたというようなことを言っていましたけれども、ついでに近衞家の次期当主と、虎屋の現社長の学歴まで言及していましたけれども、あんなのは個人情報の暴露じゃないですか。しかも、多分あれは内容も間違っていますよ。何か言っていましたけれども、もう1回あれは調べたほうがいいと思います。虎屋と近衞家の関係というのを知らないって、本当に不勉強にも程があると思いますよ。郷土博物館の開館30周年記念特別展で「陽明文庫名品展 豫楽院近衞家熈の風雅」といって、茶道具や何かいっぱい展示していたじゃないですか。だから、近衞家熈だとか、そのお孫さんだとかが、非常に虎屋の上得意だったとか、そんなことは当然知っているかと思いましたけれどもね。それを知らないと、この先、この指定管理者ととてもうまくなんかやっていけないんじゃないですか。ちょっとびっくりしましたよ。だから、教育委員会ともう1回連携して、知らなかっただなんていうのは本当にびっくりしました。私は株式会社虎玄というのは、そういう意味では、星野さんがお答えになったように、一段違った、全く斬新な発想が、提案ができ得ると考えてもおります。 この件について、私、田中良さんの本を読みましたよ。田中良さんが落選してから書いた「公文書に載らない東京都政と杉並区政」という本を読みましたけれども、この中に確かに近衞家の御当主の遺言のこととかも出てきます。出てくるんだけれども、田中良さんという人はこんな大事なことを何で在職中は一言も区議会で言わなかったんですかね。これを読むと、要するに連合艦隊司令長官の山本五十六が来たりして、戦争するかどうするか議論が行われていた歴史的に大事な場所なのである。ここは日本の重大な岐路を決めた舞台だったわけで、せっかくそうした場所を復原したんだから、区民にもできるだけそういう問題に関心を持ってもらうきっかけになるような見せ方ができればと思う。歴史を考えるきっかけになる施設になればうれしいなんて言っていますけれども、議会でこれを発言したのは私ですよ。山本五十六が最初の二、三年暴れて御覧に入れます。でも、その後全くどうのこうのと発言したとか、だから、荻外荘に期待しますと議会で言ったのは私です。何で田中良さんはこういうことを議会で言わなかったというのは私は不思議でしようがないし、公文書に載らないとかって言って、だから、なめているなと思うんですけれども、公文書に載せろよと思いますよ、在職中からね。その点はやっぱり田中良さんは、こういうことだから、密室政治だの、議会軽視だの、区民不在だのと言われてしまうんじゃないかと私は思った次第であります。 話をまとめます。前区長の密室政治や議会軽視がますます悪化し、岸本さんや岸本さんの取り巻きによって、区民や真面目な区職員に病人、けが人、死人が出るレベルであります。どうでもいいことは長々としゃべって、大切なことには何一つ答えず……。

田中委員、20分を過ぎました。まとめてください。

まとめます。自分たちの不始末を追及されている最中にわざとらしく笑ってみせる岸本さんや渡辺さんは、それこそパワハラ以外の何物でもありません。開き直って虚勢を張るあたり、いよいよ前区長の末期と似てまいりました。はっきり言って狂っていると言わざるを得ません。これを聞いている全ての職員に伝えたいと思います。いつまでも岸本さんの世が長く続くと思うなかれ、心ある職員は岸本さんに魂を売ることなく、そのときに備えて今ひたすら耐え忍んでいただきたいと切にお願い申し上げます。区民が見ております。岸本さんではなく、区民に仕えていただきたい。以上のことを職員各位には切にお願い申し上げる次第であります。 以上、申し上げた理由により、令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算につきましては不認定といたします。ほか各会計歳入歳出決算につきましては、特段の異議なく認定といたします。

田中ゆうたろう委員の一部発言については、記録を調査の上、不適切な発言があったと認める場合には、適切に処置することといたします。 皆様に申し上げます。品位ある議会を保てますように、御協力をお願いいたします。 ブランシャー明日香委員。

緑の党グリーンズジャパンのブランシャー明日香です。令和5年度杉並区歳入歳出決算について意見を申し述べさせていただきます。 当該年度は、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるガザでのパレスチナ市民への無差別攻撃など、世界は不安定で悲惨な状態にあり、それは今も続いています。この夏は、観測史上最高に暑い夏となり、気候危機による被害も深刻化しています。日本では1月1日に能登半島で大地震が起こり、政府の復興支援が遅れる中、社会基盤が機能不全に陥り、住民たちが取り残され、さらに豪雨被害が追い打ちをかけるという事態となっています。度々災害に襲われる我が国では、地方において、国という単位は迅速に対応するには万能ではなく、自治体レベルでの迅速で細やかな動きが有効であることが痛感させられた年となりました。 杉並区の財政を見ると、原油高騰、物価高騰、円安、金融資本市場の変動など、区財政を取り巻く状況は厳しい局面ではありましたが、委員会を通して、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するために、基本的な考え方に基づく適切なものであったことが確認できました。 当該年度は、岸本区長による初めての予算編成の年でした。前区政から岸本区政への大きな転換期の実践の年であったと言えます。一般会計全体では、実行計画に基づいた事業はおおむね計画に沿って推進され、各分野で、区民福祉の増進に向けた施策の充実が図られていることが確認できました。国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計についても、制度に沿った適切な財政運営をしていることが確認できました。 以下、本委員会で取り上げられた項目の中で何点かについて意見を申し述べます。 委員会では、特に杉並区の再エネ、省エネに関する質問を中心にさせていただきました。質疑を通して、区から今後全ての区有施設の再エネ調達100%を目指していく方向性が示され、大変高く評価いたします。全ての人が建物内で暑さ、寒さで命の危険にさらされることのないよう、エネルギー貧困の観点から、学校や区営住宅の断熱化についての質疑をいたしました。現行の改修時の遮熱塗装の効果のほどを見直し、本格的な省エネ対策を検討していただきたいと思いました。省エネについては、まだまだ伸び代がありますので、引き続き御尽力をお願いします。 杉並区では、当該年度3月から気候区民会議が開催され、熟議を通して、区民が気候変動に対する機運を高め、行動変容を促していく大きな市民参加型の取組が実現しました。当該年度の環境部の躍進、気候危機対策推進本部の設置による全庁的な気候危機への姿勢を高く評価しております。今後、提出された意見提案をどのように政策に生かしていくのか注目しております。 さて、今回の委員会で度々対話についての質問が出ました。対話はコストなのかという議論の中、御答弁の中に、対話の究極的な目的は、住民自治の実現、自分の地域のことを我が事と捉え、行政と一緒にいいまちをつくっていこうという最初の足がかりという言葉がありました。施設再編、まちづくり、道路計画、交通、防災、子供の権利、グリーンインフラ、パートナーシップ制度、多様性社会、様々な課題について、区の職員と区民、区民同士が直接話す機会が増えたことにより、計画策定段階から区民の意見が取り入れられるプロセスが実装され、主催者側の区のほうは、試行錯誤を繰り返す様子が際立った1年だと思います。 前区政から続く住民の区政への不信が今も存在する中、失われた信頼関係を取り戻す丁寧な説明責任と情報の透明性が一層求められた1年でもありました。膨大な情報を瞬時にやり取りすることが可能になった現代社会で、私たちは、顔の見えない他者と間接的に情報を交換しています。インターネットの有用性は言うまでもありませんが、同時にネット社会は、時に暴力的に乱用されることがあります。ネットリテラシーが整備されていない中、本人に事実確認をすることなく、無責任に断片的な情報や虚偽の情報が投稿、拡散され、分断や対立の温床ともなっています。そんな時代において、区民が1か所に集まって向き合い、異なる意見の人同士も話し合い、杉並区の様々な課題について、共同の道筋を探そうという場を行政が主催するという挑戦は、とても価値の高いものだと思います。 対話はコストか、区が主催する対話集会とは、政治と暮らしが連続線上にあることを確認し合う作業の場なのではないでしょうか。様々に異なる価値観が混然としている世界で1つの正しさが押しつけられることのない、見えない相手を傷つけたり、傷つけられたりすることのない安全な居場所を行政が担保することで、異なる他者を寛容に受け入れようという体制が構築されていくのだと思います。 対話の果実が実るにはまだ少し時間がかかるのかもしれません。しかし、既に介護、子育て、まちづくり、公園、それぞれの現場で区民は暮らしに政治が近づいてきていることを実感していると思います。一人一人が自立しつつ、共に政治経済の主体となり得る社会が醸成されることが、対話の果実なり、たとえ災害などの危機の場合でも、区民同士が協力し合える、しなやかで強靱な地域コミュニティーと、それを支える行政システムが連携できるようになるのだと思います。ぜひ引き続き御尽力をお願いいたします。 当該年度の決算についてですが、委員会での全ての質疑応答を通して、行政は健全な財政運営をしていると判断し、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算の全てを認定いたします。 最後に、資料作成、御答弁に御尽力いただきました職員の皆様、また委員会の議事進行を務めてくださった正副委員長に感謝を申し上げ、緑の党グリーンズジャパンの意見開陳といたします。

松尾ゆり委員。

杉並わくわく会議として、決算に対する意見を述べます。 岸本区長就任後、対話の区政の標語の下に、対話の機会が多く持たれるようになりました。その実態については一般質問に述べたとおりですが、これを称して住民自治の推進という言葉が前区長時代には口が裂けても言わなかったような幹部の口からも漏れるようになりました。前区政において、あんさんぶる荻窪科学館を、児童館を、公園を容赦なく廃止してきた人たちが、臆面もなく、住民自治の推進などと口にするのはいかがなものでしょうか、もう少し反省してからにしてほしいものです。 さて、住民自治とは何か。基本的には、住民自治は選挙による議員及び首長の選出によって間接的に機能します。しかし、選挙は白紙委任ではありません。選挙の時点では表明されていなかったことが、4年の任期の間に問われることは多々あります。そこでは間接民主主義だけでなく、住民による直接民主主義が機能する必要があり、またそれは主権者住民の権利でもあります。住民自治とは、住民自身が自治体の課題解決のために発言し、それが行政の中で実現していくことを言うのだと思いますが、杉並区役所のいう住民自治とは何でしょうか。対話と称する場を設けて付箋に書き出せばそれが自治でしょうか。多くは述べません。宿題にしておきたいと思います。 さて、決算当該年度の問題です。第1に、阿佐谷北東地区の土地区画整理事業です。昨年度はいよいよ杉並第一小学校の移転計画を具体化するためのプロセスが進められました。3回の振り返る会、3回のオープンハウス、各団体との懇談など多くの対話の場が持たれ、対話を通じて打開の方策が見いだせることを期待していた区民の思いは、年が明けて1月22日、岸本区長の録画ビデオによる計画は変更せず進めるとのメッセージにより切り捨てられました。とりわけ杉一小の学校運営協議会では、区長を迎えて、2度の懇談会が開かれ、1人を除いて全員が移転反対、慎重の意見であったのに、その意見が無視されたことは看過できません。 当委員会の質疑では、前副区長の吉田順之氏が河北病院の顧問に就任されている事実を確認しました。他会派への渡辺副区長の答弁もありましたが、区役所の多くの方々がびっくりされたのではないでしょうか。杉並区退職管理条例違反が生じないことを祈るばかりです。吉田さんだけでなく、現職の区職員の皆さんもくれぐれも御注意いただきたいと思います。 病院敷地には大量の松ぐいが埋まっているとの情報が寄せられました。幸い、区の答弁は、協定により、くい等の障害物は撤去した上で引き渡されるべきものとのことなので、OBがいらっしゃるからといって、病院に便宜を図ることはないと信じたいと思います。 さらに、その後、河北病院の経営者が、病院は何年も赤字経営で松ぐいを抜くための費用負担は避けたいと訴えているという話も聞きました。くいの抜去には時間がかかるので、学校移転がそれだけ遅れるという脅しめいたことまで言っているそうです。病院を含む区画整理の施工者3者は、病院の都合により8月に事業計画を見直し、新たな協定を結んだばかりです。スケジュールも修正されました。協定どおり進めるのであれば、病院の責任において期限どおりクリーンな土地が引き渡されるのは当然のことです。予算特別委員会の意見開陳でも述べたとおり、この問題は全く終わっていないし、第2幕、第3幕が待っています。この間、確認してきたように、仮に区が計画を変更しても何ら法令違反になることはなく、また損害賠償もあり得ません。岸本区長、渋谷教育長をはじめ、区役所、教育委員会の皆さん、何が子供たちの最善の利益なのか、何が区民福祉の向上に資するのか、そして財政負担を減らすことになるのか、柔軟な発想を持って住民との対話の場に復帰していただくことを望みます。 第2に、天沼地域の施設再編です。思い返せば昨年の3月、再編に関する2回目の説明会は、岸本区長の結論は変わらないが、皆さんの意見を伺うとの挨拶で始まりましたが、参加者は反対、不安の声を上げました。その後の議会におけるプロセスは、御案内のとおりです。 昨年、区民生活委員会で私は、ゆうゆう天沼館跡地への民間保育園の移転時期が仮に遅れても区の賠償責任はないこと、また、児童相談所の建設にも影響を与えずに済むことを明らかにしましたが、計画は変更されることなく着手されました。ゆうゆう天沼館、本天沼区民集会所、天沼区民集会所の3施設を統合した新たなコミュニティふらっと本天沼が今月オープンしました。その内覧会の場面は他で見たことのない様相を呈していました。すなわち、旧ゆうゆう館利用者の方々が、これまでと同様の活動ができるのかと不安を抱えて、新たな運営事業者に対して、入れ替わり立ち替わり、質問を投げかけている姿でした。 この2つの事業が象徴するように、前区政時代の箱物行政は、区民の反対や懸念の声を一切顧みることなく進められてきました。それは、区民全体の福祉のためではなく、計画に関わる一部の事業者の利益に配慮し、そこにそごが生じないことを最優先とするものでした。岸本区政の下でも立ち止まることなく、前区政の方針を全く変更せずに計画が着手されたことは、住民自治の言葉とは裏腹の事態になっています。 もう一つ、対話に関連して西武新宿線の連続立体交差について述べます。 井荻-西武柳沢間が事業認可を取得し、野方-井荻間をどうするのか注目が集まります。この区間については、国交省によって着工準備区画という位置づけを得ています。着工準備の採択を受けるための申請では、構造形式は高架で申請されたことを確認しました。東京都の調査では、高架の場合、区間全体で272世帯の立ち退きが必要とされています。下井草駅周辺で何件くらい立ち退きになるのか質問したところ、区は把握しておらず、地権者に対し個別のお知らせも考えていないそうです。地図上で数えてもざっと30件ぐらいだと思われますが、この人たちと個別に意見交換をする気はないのでしょうか。東京都の事業とはいえ、基礎自治体である杉並区は決して都や事業の手下ではなくて、一人一人の住民の顔が見える立場であり、地権者の権利を守る立場にあるはずです。 答弁によれば、都市計画案の説明会をするから、地権者には周知できるとのことですが、これまでの幾多の例を見ても、案が出てから住民の反対で変更された例はほぼありません。地権者がその段階で反対しても遅いのです。構造形式については地元の地権者の方々を中心に、複線シールドあるいは掘割方式も検討することを求める声があります。構造形式を決めるのは東京都だからと、一つ覚えのように聞かされますが、対話の区政、住民自治というなら、構造形式を決めるのは住民ではないのでしょうか。住民に誠実に寄り添い、必要に応じて都には意見すべきと指摘します。 今年度に入り、西武線下井草まちづくりラボ、都市計画道路では、仮称デザイン会議など、対話の機会が度々設けられています。しかし、一般質問でも述べたように、これらの事業が地権者の犠牲の上に成立することをあえて無視して楽しいまちづくりのワークショップが行われていることには、強烈な違和感を覚えます。公共の福祉のために私権の犠牲を当然とする時代はもう過去のものです。両者のバランスをどう図っていくかこそ、対話の真にあるべき姿ではないのでしょうか。 残念ながら、岸本区長の掲げる対話の区政は、意見は聞きましたよねと、都合よくアリバイに使われているのが現状です。対話の場が全てネガティブなものだとは全く思いません。住民自治につながる、住民と行政の中身のある対話が見られるケースも散見いたします。そういった萌芽には期待もしております。しかし、特に阿佐谷北東や天沼の施設再編では、もう決まったことだからと、住民の意見は全く取り入れられてこなかったのが、この間の区政だったのではないでしょうか。 以上をもって、認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算外3件の認定に対しては反対といたします。 引き続き質疑事項に関連して何点か述べます。 まず、荻窪まちづくりについてです。 南北交通については、長年の懸案であり、一昨年、区議会でも陳情趣旨採択となりました。荻窪地下道の自転車コンベヤー設置の検討もされているようです。進展を望みます。 また、桃二小開放会議室の地域利用についても確認しました。あんさんぶる荻窪の廃止に伴い、会議室の代替保障を求める地域の声に対し、区議会でも再三、桃二小の会議室を代替として整備すると当時答弁されていました。しかし、それから5年、担当者が替わったら、もうその約束は忘れられていました。それどころか、住民がデマ扱いされたのです。あんさんぶる荻窪の廃止、財産交換をめぐって、あれだけ区議会でも問題になり、地域を揺るがしたことも、担当者が異動してしまえばなかったことのように忘れてしまうのなら、区役所の仕事とは何と責任が軽く気楽な仕事でしょうか。足を踏んだほうは忘れても、踏まれたほうは決して忘れません。区政の負の歴史も伝えていかなければ、区政の前進はあり得ません。これは現区政における、さきに述べた阿佐谷北東や天沼の再編についても同様です。 荻窪に関しては、3庭園が他の委員によって度々取り上げられました。ここでは指定管理の問題ではなく、地元の声を伝えたいと思います。それは、荻窪の南口を観光地化することへの懸念の声です。荻窪を杉並区はどうしたいのか、3庭園整備の目的は何か、観光地に仕立て上げたいのか、閑静な住宅地という言葉を絵に描いたような荻窪南口のまちに観光地は似合わない、観光地化することはやめてほしい、グリスロも必要ないという率直な御意見が荻窪まちづくり会議の席で出されました。基本構想のタイトルである住まいのみやこはどこへ行くのでしょうか。 コミュニティふらっとについては提言もいたしました。高齢者、子供、社会教育等、様々な分野を縦糸に、それぞれの地域性を横糸に、新たに設置された7地域担当課長が、地域の横串を通す役割に期待しています。また、地域の活動は、基本構想や教育ビジョンのベースでもある学びのプラットフォームにも通じます。かねてより、杉並区は社会教育的な視点が弱いことは専門家からも指摘されてきました。社会教育事業の担当者だけでなく、地域の各分野においてこの視点からの充実を期待いたします。 以上をもって決算と今後の区政に対する意見とします。審議に当たり、多数の資料を作成してくださり、また答弁だけでなく、事前の問合せにも誠実に応えてくださった職員の皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

木梨もりよし委員。

共に生きる杉並の木梨もりよしでございます。令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算をはじめ、各会計決算につきまして意見を申し述べさせていただきます。 現在、この世の中で一番恐ろしいものは何でしょうか。それは核兵器ではないでしょうか。もし使用されれば、広島、長崎で明らかなように、一瞬のうちに数十万人の貴い命が奪われてしまいます。万が一、核の全面戦争になれば、人類は滅亡してしまうでしょう。 2024年10月11日ノルウェーのノーベル賞委員会が核兵器廃絶と被爆者の証言を訴え続けてきた被爆者による唯一の全国団体である日本原水爆被害者団体協議会、いわゆる日本被団協に2024年のノーベル平和賞を授与すると発表いたしました。心からお祝い申し上げたいと思います。 70年前、ビキニ環礁でアメリカの水爆実験で、第五福竜丸が被爆した事件で、杉並区内の鮮魚店のおかみさんの訴えが原水爆禁止の署名活動に結びつき、全国に広がりました。こうした世論の盛り上がりを背景に、1956年8月10日に結成されたのが日本被団協です。ちなみに第五福竜丸をスクープした読売新聞記者の安部光恭氏は、私の郷里、伊豆の伊東市で750年続いている仏光寺というお寺の御住職もされていた方で、私の両親と兄夫婦が経営しておりました大衆割烹料理屋にお客さんとしてちょくちょく来てくれていたことを母から聞いていました。この第五福竜丸のスクープは世界を駆け巡り、安部光恭記者は1955年、第3回菊池寛賞を受賞されています。 現在、ロシアによるウクライナ侵略以降、核兵器が再び使われる危険性が現実を持って語られています。また、北朝鮮も同様であります。一方、中東においては、イスラエルのガザ地区侵攻、最近ではレバノンへの地上侵攻が始まっています。今月初めには、イランからイスラエルに向かって180発以上もの弾道ミサイルが発射されました。これに対してイスラエルは報復を宣言しています。また、核施設に対する攻撃も選択肢の一つとして検討されているとの報道もあります。世界は地球上でつながっています。唯一の被爆国として、全世界が核兵器のない平和な世の中になるよう、みんなでその願いを一つにしていきたいものだと思います。 ロシアのウクライナ侵略や円安の影響などにより、物価が上昇しています。賃上げが物価を上回っている方々は困ることはないと思いますが、しかし、年金生活者や賃上げが物価高に追いつかない方々への配慮が必要です。国も物価高への対策として、非課税世帯などへの給付金の支給など、一定の手だてはしていますが、まだまだ不十分だと思います。生活に厳しい方々に寄り添って、施策を推し進めていっていただきたいと思います。 次に、ふるさと納税についてであります。 令和5年度住民税の流出額は約47億9,000万円、一方、寄附の受入れは2,077万4,000円です。杉並区の財政に重大なダメージを与えていることを区民の皆様に強くアピールすることで、何としてもこの流出を止めなければなりません。また、ふるさと納税の制度は存続していくと思います。さらなる返礼品の発掘に努めていただきたいと思います。 次に、芸術会館の維持管理についてであります。 その維持管理に3億4,900万円余、区民センター等の維持管理と比較すると、めちゃくちゃかかり過ぎです。区民の芸術活動も多様化しています。このニーズに応えるためにも、杉並芸術会館の管理運営の在り方そのものについて、根本的な改革が必要です。御検討を求めておきます。 次に、児童館についてであります。 杉並区子どもの居場所づくり基本方針素案によりますと、現時点で中学校区に児童館がない地域7中学校区では、今後、他施設との併設や複合化を前提に、新たな児童館の整備を検討しますとしています。私は、子ども・子育てプラザ7館なども含めて、また、浜田山の児童館なども学童専用になっておりますが、こういうところも含めた形で、全ての小学校区に空白をなくすことを考えたらどうかと思います。そうすれば、区長の公約にも近づきます。御検討を求めておきます。 次に、阿佐谷北東地区地区計画に関連して申し上げます。 決算審議の中で、松尾委員、堀部委員からも指摘がありました。河北医療財団の顧問に吉田前副区長がなっているとのことについてであります。このことについて、渡辺副区長もびっくりこいたそうでございますが、私もびっくりこきました。何がどうなっているのか、これからよくよく考えてみたいと思います。これからもこの問題には注視してまいりたいと思います。 次に、就学援助についてであります。 現在、杉並区は生活保護基準の1.3倍となっています。23区の中では1.6倍のところもあるようです。厳しい子供たちに寄り添う、最大限の配慮をお願いしておきます。 次に、学校の先生の働き方改革についてであります。 現在、学校の先生に正当な超過勤務手当が支給されていません。長時間労働が問題になっていますので、正当な支給がなされれば、時間管理がしっかりとでき、働き方改革につながるのではないでしょうか。改善を求めておきます。 最後に、監査意見書に指摘されている事務処理に対してはしっかりと受け止めていただき、適正に行われることを求めておきます。 令和5年度各会計決算の審査に際し、決算書、区政経営計画書、監査意見書などを参考にしながら審査をさせていただきました。全体的に見て、健全な財政運営と誠実な区政の執行に努めてこられたものと受け止めさせていただきました。したがって、令和5年度一般会計歳入歳出決算並びに各会計決算を認定し、私の意見とさせていただきます。

堀部やすし委員。

決算審査の締めくくりに当たり、一般会計の決算認定に反対し、意見を申し述べます。 決算を不認定とすべき第1の理由は、長年にわたるコンプライアンス無視の区政経営のツケが次々に噴出した一方で、これらの後始末が全く進んでいないことです。 コンプライアンス無視の第1は、令和5年10月から全額公費で学校給食を無償化したにもかかわらず、これを公会計化することなく、私費会計を維持したまま実施したことです。義務教育の一環として学校給食を全額公費で実施すると言いながら、その会計処理を私費会計のままとするなど、本来違法で全く理屈の通らない対応です。しかし、政治家としての功を急ぐあまり、必要な体制整備は先送りされ、今回の学校給食費の無償化は私費会計を維持したまま進められました。私費会計の存在については、これまで地方自治法などに係る論点を指摘し、繰り返し問題視してきました。学校給食費はその象徴で、今日その必要額は年間ベースで20億円近くに達しています。多種多様な食材を購入し管理していることを踏まえても、軽微な問題と無視することはできません。 区の説明によれば今回の無償化は、各学校の校長と覚書を締結し、その覚書に基づいて実施されています。具体的には必要な費用の交付を各学校の校長個人が区に申請し、校長名義の銀行口座でこれを受け、年度末に各校長との間で費用の精算を行うということでした。要するに校長宛てに概算払いで補助金を支出し、各校長はこの補助金を使って給食費の徴収を停止したというのが今回の本質です。なぜこのような独特の手続を行ったのかといえば、学校給食費の公会計化を実現していないがために、私費会計口座、つまり校長名義の口座に区が給食費相当分を振り込む必要があったためです。 校長名義の口座に振り込まれて、私費となったものは公費から切り離されます。これによって地方自治法などで規定されている一定のルール、つまり公金に課せられている極めて厳格な規律を受けることがなくなります。区の会計課も何も管理していません。このことが過去様々な経理事故リスク、会計事故リスクのみならず、教職員に重い精神的、心理的負担を課してきました。最近でも食材購入における産地偽装の発生が問題になったばかりですが、校長個人が管理している私費会計で購入された食材である以上、究極的にはその管理責任も校長個人が負う問題になります。非常に不幸な話です。 自治体は法の支配に基づいて、つまり法令上の根拠に基づいて事務事業を遂行しなければならないところ、赤信号みんなで渡れば怖くないとでも言うべき発想で事業を進めていきました。コンプライアンスとは真逆の考え方です。区長の主張する公共の再生や公の責任を果たすとはこういうことであったのか、目的が正当であれば実現の手段は問わないというのであれば、そのような区政に廉潔性は期待できなくなってしまいます。 思えば区長は、就任程なく、杉並区ハラスメントゼロ宣言を行うとともに、パワハラに対しては人事権の行使も辞さない旨の言及を行っていました。実際に区長の強い意思で人事権を行使したと思われる発令もありました。しかし、学校給食費を公会計から除外し、あえて私費会計で管理させるような脱法的な対応を各校長に強要することも立派なパワハラと言うべきものです。この件に限って言えば、間違いなくあなたはパワハラに加担しています。全額を公費で賄うと表明しながら、それでも法的に私費との位置づけを続け、公会計化せず課題をうやむやにして実施した責任は極めて重いと言わざるを得ません。 なぜこのような事態となったのか。最大の問題は、公会計化の必要性について区長が全く問題意識を持っていなかったことにあります。例えば令和5年1月の区長記者会見において、給食費無償化に障壁となるもの、財源以外に何がありますかと記者に確認された区長は、堂々と財源だけが障壁である旨の回答を行っています。私費会計のままでも何の問題もないと思っていたのでなければこのような発言が出るわけもありません。お金さえあれば何でもできると言わんばかりのこの発言は、行政の長として備えるべきコンプライアンスが全く備わっていなかったことを端的に物語っています。このような認識で地方自治法が規定する内部統制の責任者になっているのでは、区にコンプライアンスが徹底されるわけもなく、パワハラがなくなるわけがありません。区長はしばしば公共の再生を熱く語っていますが、公権力を行使する立場の区長に遵法精神がなくして、どうして公共が再生されるのか、猛省を求めるものです。 なお、現在の学校給食費の無償化経費は、校長名義の口座に振り込む形により、あえて意図的に公費から私費に転換させて実施している以上、本来これは決算資料である補助金に係る調べに掲載が必要な各校長宛てに支出された補助金そのものです。しかし、今回そこには何の記載もありませんでした。情報公開度ナンバーワン、透明度ナンバーワンはどこに行ったのか、この件においても形骸化していることを指摘しておきます。 コンプライアンス無視の第2は、内部統制の重大な不備によって違法な財務会計行為が長く放置されていたにもかかわらず、これを適正に評価し対応していないことです。特に都市整備部住宅課で発生した事案の中には、恣意的に違法な債権放棄を行い、それを隠蔽したと評価するしかないものも含まれており、とりわけ深刻でした。 まず、区営住宅の入居者や駐車場利用者から預かっていた保証金の管理に問題がありました。この件は平成19年度の個別外部監査において1度指摘を受けており、当時も住宅統合管理システムと財務会計システムで数値が一致していなかったことが分かっています。かつて外部監査で受けた指摘が全く生かされていなかった疑いがあります。 既に発覚から8か月が経過していますが、この件については十分な調査が行われていないことも明らかとなりました。当時の外部監査委員は、現在では区の監査委員に就任しており、過去の件を含め調査検証を進めることは可能でしたが、これもどうやら進んでいないことが分かりました。所管の説明によれば、補償金の還付手続の際、誤った科目から還付を行っていたものであるとのことです。しかし、住宅課は相対的に見れば小さな課であり、それだけ職員相互の関係が濃密であると思われるところ、なぜそのようなことが長年にわたって放置されていたのか、ほとんど説得力のある説明はありません。部長がそこまで細かな問題を把握するのは容易ではないものの、これまでの課長及び係長に全く問題がなかったと評価することは難しいものがあります。 次に、住宅使用料に係る債権管理が適法性を欠いたものとなっており、債権発生後の督促、催告を怠っていたことも分かっています。住宅使用料の納入通知を行った後、期限までに支払いがなかった場合、法定の定めに従って厳格に督促、さらに催告を行う必要がありますが、適切に実施されていなかった結果、消滅時効を迎えていました。放置されていた債権は今回まとめて不納欠損処理を行うこととなりました。 さらに深刻である事実は、住宅使用料の支払いがなかったにもかかわらず、恣意的に収納済み処理を行うとともに、住宅システムから削除されたこれら滞納分について、出納整理期間に行っていた歳入調定の調製に合わせて財務会計システム上においても減額処理を行っていたことです。本来正しく徴収する義務のある住宅使用料の徴収を怠ったばかりか、不納欠損処理を行うことなく、独断で債権放棄し、さらにその事実を隠蔽するために財務会計システムを操作していたと評価するのが社会通念上自然な判断と言うべきです。 所管の説明によれば、これら一連の違法な財務会計行為は担当者が1人で行っていたとのことでした。担当者の知識が低かったため、違法性の認識も全くなかったとの説明も行われました。しかし、当該職員はその能力を評価されて、退職後も再任用されていたのであり、当該業務に8年間連続して従事していた職員です。令和4年には、正しく不納欠損処理を行っていた事案がある事実も確認できました。令和6年2月に指摘を受けるまで、全く違法性の認識がなかったなどと評価することはできません。百歩譲って仮に8年前には認識がなかったのだとしても、遅くとも令和4年には確実に違法性の認識を持ったと言うべきで、過去の自らの処理が違法な債権放棄であることを認識しながら2年近く事実を隠蔽し続けていたと言うべきものです。 選抜されて任用されている一般職の公務員は基本的に優秀で、真面目であるにもかかわらず、このような不幸な事態を発生させることになったのは、内部統制の重大な不備によって、周囲に事実が確認される機会が乏しかったためであると正しく評価しなければなりません。 このほかにも決算年度は、長年続いていたと思われる通勤手当の不正受給、財産的価値のある情報資産の不正持ち出しなど、過去のコンプライアンス違反のツケが一気に噴き出た年でした。 国保会計においても、退職被保険者等国保料、つまり旧退職者医療制度に係る部分について、平成17年度以降、長年にわたって消滅時効の完成後に不納欠損処理をしていなかった事実が発覚しました。漫然と消滅時効を迎えていた可能性が濃厚ですが、保険料は僅か2年で消滅時効を迎えることもあり、古いものの検証は不可能です。後期高齢者医療制度の発足により廃止された旧退職者医療制度は、平成26年度末で新規加入が終わり、その最後の対象者が65歳に達した今回で名実ともに完全廃止となりました。消滅時効が完成している債権を不納欠損処理すること自体は必要な措置で、決算年度における単年度の処理として違法とは受け止めていませんが、しかし、これまた長年にわたるコンプライアンス違反を強く印象づけるものとなり、その後、後始末が十分でないことについて改めて深く考えさせられます。 ところで、今回の内部統制評価においては、さきに指摘した住宅課の事案について内部統制の重大な不備に当たるか否かの判断が留保されていました。地方自治法は、会計年度ごとに内部統制評価報告書を作成し、監査委員の審査を経て、議会に提出し公表することを定めています。区長が作成責任を負っている同報告書は、監査委員、議会、さらには区民に対する法的説明責任を果たすためのものです。事後評価を先送りしながらその事実を同報告書に記載さえしないのは、必要な情報開示を怠っていると評価せざるを得ないものです。必要な評価の先送りにより、法定の内部統制そのものの形骸化が懸念されます。 地方自治法150条の規定に基づいて整備、運用される内部統制は、職員を守るための自律的な取組として、不幸な結果の発生を予防することが趣旨の一つでもあったはずです。内部統制システムが全体として機能するよう、責任を持っているのは区長です。区長は財務上のリスクを自ら正しく評価した上で、適正な事務執行を確保する義務がありますが、本件については事後評価さえ先送りをしています。発生してしまった違法な財務会計行為もゆゆしき問題ではありますが、それが内部統制の重大な不備に当たるか否かの評価を安易に先送りし、区長が指導力を発揮していないことはそれ以上に重い問題があると言うべきものです。改めて、内部統制の運用責任が区長にあることに自覚を持たれて、経営責任を果たすことを強く求めるものです。 決算を不認定とすべき第2の理由は、退職職員の天下り先に対する補助金に合理性のないものが目立ち、それが見過ごせないものになっていることです。行財政改革から区政経営改革へと区政の方針が質的に転換しても、相変わらず一度始まった補助金が漫然と継続される事態が続いており、アンフェアです。例えば杉並区新型コロナウイルス感染症に係る区内医療機関に対する休業期間経営継続支援事業補助金は、かつて同感染症が急激に拡大し、2類相当の感染症であった時代には意義がありました。しかし、国や都の支援が定着するとともに、感染法上の位置づけが5類に移行した後まで漫然と続ける必要はないものでした。令和5年5月、同感染症は5類に移行しましたが、感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じになっています。 4月当時、各医療機関に対して同感染症対策に係る独自補助を実施していた区は、板橋、世田谷、新宿、そして杉並の4区になっていました。さらに5類に移行したことにより補助の根拠がなくなったことから、板橋は5月で終了、世田谷は6月で終了、新宿も9月で終了となりました。しかし、杉並では9月にわざわざ補正予算に追加経費を計上し、10月以降も3月まで独自補助を続けました。なぜこのような不自然なことをする必要があったのか、5類移行後も長期にわたって杉並のみは単独で深刻な事態を見せていたようなエビデンスはどこにもなく、大変不可解でした。 季節性インフルエンザと同じ5類に移行した理由は、発生初期に比べ重症化リスクが低下したこと、国や都の支援で医療体制の整備が進んだこと、治療薬の開発や予防接種などが進むなど効果的な治療法や予防策が確立されたこと、感染対策の知識が広く普及、蓄積され、個人の自主判断による対応が可能になってきたことなどがありました。したがって、行政が深く、特段に関与する仕組みは終わり、通常の取組に移行したわけです。これにより広域医療に責任を持つ東京都が関与することはあっても、区単独で個別の事案に対して独自に関与する法的な根拠はなくなっていきました。5類移行後各区の独自補助が終了したのは当然のことです。 しかし、杉並区ではなぜかそのような判断にはならず、5類感染症になっても2類感染症の時代と同様に独自補助が継続されました。詳細を確認してみると、例えば同補助金を受けたのは6医療機関でした。上半期に補助を受けた3医療機関は、下半期に同補助金を受けていません。10月から3月までの下半期は新たに3病院が補助を受けましたが、この3病院のうちの2病院は、河北博文氏が理事長を務める2病院です。しかも下半期支給分の実に75%がこの2病院に対する補助になっていました。5類感染症になって半年近くが経過し、他の22区の全てで区独自補助が終了している中、なぜこのような不自然な対応を図る必要があったのか、まるで河北系の病院のためにあえて補助を続けたと指摘せざるを得ないものです。 折しもその河北氏が理事長を務める法人の顧問に元副区長の吉田順之氏が就任していた事実が明らかになりました。区医療機関の顧問に1級建築士を据える事例など聞いたことがなく、かなり特異な事例です。このような補助の実施と何の関係もないものなのかどうなのか、極めて疑わしいものと言わざるを得ません。 吉田氏は副区長として、今、土地区画整理事業が進んでいる阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりを直接担当していた職員でした。河北医療財団は当該事業における地権者の一人であり、将来の再開発を含むまちづくりの将来に強い利害関係を有しています。過去自ら直接担当していた事務事業のしかも直接の利害関係先の顧問に就任している時点で強い癒着が疑われます。元副区長として区の内情及び内部事務に精通していることを買われた人事とも考えられるところですが、誤解を招く対応を行うことのないよう強く警告します。 杉並区シルバー人材センターへの運営補助についても同様です。東京23区でシルバー人材センターへの運営補助が年1億2,000万円を超えているような区は杉並区ぐらいです。この補助額は他区一般に比べ突出して高額な水準ですが、事業面、受注面においては先進区に見劣りしており、課題があります。区はシルバー人材センターに対して億単位で仕事を発注してきましたが、それらとは別に突出して高額の運営補助を続けているにもかかわらず、なぜ突出して高い成果を上げるような状況になっていないのか、厳格な評価を行う必要があります。そろそろ区職員OB、OGによる天下り経営をやめることを真剣に考えていかなければなりません。 決算を不認定とすべき第3の理由は、区の入札契約において機会均等、公平性、公正性、透明性、経済性などの確保が十分でなく、恣意的なプロポーザルや不可解な随意契約も目立っており、官製談合の疑いをはじめ、極めて不合理な結果を招いていることです。決算年度で言えば、例えば中小企業光熱費高騰緊急対策助成金などに大きな問題が発生しました。この補助金事業は端的に言えば、事務関連経費2億円をかけて補助金3億円を中小企業に配ったというもので、補助申請1件当たりに要した経費は3万円を優に超えていました。個人事業主など補助額が3万円以下であった方は珍しくありませんでした。このような方も含め補助申請1件当たり3万3,000円ほどの経費をかけて補助金を配ったという結果に終わりました。プレミアム付紙商品券事業と同様の観点から、本事業の実施に懐疑的であった私としては、もはや怒りを通り越して絶望感しか感じません。 当該補助金は光熱費の高騰に配慮して中小企業などに格別に補助金を支給するものでした。省エネ配慮行動などの経営努力は全く評価対象とはなっておらず、単に光熱費の上昇のみに着目し、その一部を補填するという一過性のばらまき補助金でした。申請件数があまりにも伸びなかったことから、申請期限を2か月延長し、さらに追加の経費をかけて補助を受け付け、中には戸別訪問まで実施して申請を促していたとのことですが、それでも芳しい伸びは見られませんでした。仮に今後再び補助する必要があるとしても、一過性のばらまき型ではなく、あくまで省エネ効果に見合った支援としていかなければなりません。 この臨時事業は、またもJTBに委託されました。これも入札は実施されず、特命随意契約となっていました。区内の中小企業対策として約3億円をばらまきましたが、これに対して約2億円もの業務実施経費をかけた結果、最も収益を上げたのは大企業JTBであったというのは実に皮肉なことです。特命随意契約で業務委託を受けた大手企業が大もうけしただけでした。なぜこのようなことになったのか不可解極まりありません。決算年度までの過去5年間において、区側がJTBと締結した契約の総額は94億円を超えています。単独1社への発注としては極めて高額なものとなっていますが、その大半が特命随意契約によるものです。 JTBは本年5月30日、独占禁止法違反で公正取引委員会から排除措置命令を受けるに至っています。公取は自治体の発注方法についても疑問を呈していましたが、区の場合は、公取が指摘した事案と異なり、そもそも入札さえ実施されていないものばかりでひたすら随意契約を続け、その総額が過去5年で90億円を超える事態となっているものです。区のJTBに対する指名停止期間も、他自治体に比べ極めて短い期間で終了となっていましたが、これもまた非常に不可解です。公取による排除措置命令や指摘の存在を重く受け止め、これまでの対応を抜本的に改めるよう強く要請します。 公募型プロポーザルについては、荻外荘公園ほか2施設の指定管理者候補者の選定をはじめ多くの課題が発生しています。この間プロポーザルの実施方法の改善が必要であることを個別具体的に指摘してきたところです。官製談合が疑われかねないような事態を二度と引き起こすことのないよう、改めて厳格な対応を求めます。 最後になりますが、区の経常収支比率の算出については、長年指摘してきた課題が今回ようやく改善されました。今回から資源回収のうち、プラスチック回収にかかる約9億円がようやく経常的経費との位置づけになり、経常収支比率の算出の分子に反映されています。長年にわたって安定的に継続実施されていた事業で、今日では方向性も明確になっていますので、当然といえば当然です。前区政時代の悪弊がやっと解消されました。過去にも何度かこちらの指摘に合わせて幾つか対応を図っていただきましたが、課題解決には長い時間がかかりました。財政指標を恣意的に操作しているかのような対応は、決算への信頼性を失わせる行為の一つと言うべきです。今後は学校給食費に関わる経費についても、その動向を踏まえて的確に反映させていく必要があることを指摘するものです。 今回も検討を深めるに当たり、多くの資料を御提出いただきました。時間がオーバーいたしましたので、ここで終わりとさせていただきますが、深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。

岩田いくま委員。

区政杉並クラブとして、令和5年度杉並区各会計歳入歳出決算に対する意見を簡潔に申し述べます。 初めに、一般会計について申し述べます。 まず、財政運営について見てまいります。 財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方については全て達成されております。各種財政指標についても、大きく問題視すべき点は特段見当たらず、また施設再編整備が一部先送りされていることから、当然とはいえ、施設整備基金に積極的に積立てが行われ、積立基金現在高から特別区債年度末残高を差し引いた額も増加をしております。そして、歳入予算の伸長を踏まえ、特別区債の発行を実行計画上の財政計画より33億円余取りやめたこと、及び決算当該年度において、現下の物価高騰等を踏まえた基金積立ての考え方が再整理されたことは率直に評価をしております。以上のことから、財政運営については評価に値する結果であると考えております。 次に、適切に事業の執行がなされたかという点について見てまいります。 初めに、総合計画における施策指標の目標達成状況を見てまいります。 総合計画における施策指標全90項目のうち、決算当該年度の目標値を達成した指標の割合は40%強となりました。前年度が40%弱であったことから、ほぼ横ばいながら若干改善はなされております。しかしながら、現区長が当初予算編成を行った初年度であり、区長交代に伴う総合計画の一部修正も行われたことに鑑みれば、40%強という絶対値はやはり低いと言わざるを得ません。新たな政策、施策に取り組むことや、路線の変更に取り組むことも、区長選挙というプロセスを経た以上、一定程度理解はいたしますが、区民福祉の着実な向上を図るには、まずは執行機関自らが定めた目標を地道に達成していくことが大切です。区政全般への目配りと、日々の業務の積み重ねにしっかりと取り組むことを求めておきます。 次に、決算当該年度の日々の業務執行を振り返ると、不適切な事務処理や職員の不祥事が、残念ながら数多く見られた年度となりました。監査委員による決算審査意見書においても、これは一般会計に限ったことではありませんが、適正な債権管理について意見、要望が述べられており、また、公表されている報道機関への情報提供の資料を眺めるだけでも、5月の区立荻窪小学校における事故の発生と緊急対策についてに始まり、6月の新型コロナワクチンの個別接種において、冷蔵保管期限切れのワクチンを接種した事案が発生をしました。8月の教職員の懲戒処分について、10月には区立子供園及び区立学校の指導要録の紛失について、個人情報(メールアドレス及び氏名)の漏えいについて、児童扶養手当の認定及び所得判定誤りによる一部未支給について、職員の懲戒処分についての4件、1月のすこやか赤ちゃん訪問記録票等の紛失について、公益通報の公表について、3月の区立小学校児童の水筒への異物混入についてと続きます。特に5月の区立荻窪小学校における事故の発生と緊急対策についてや、1月の公益通報の公表についてに関しては、教育委員会における危機管理意識の希薄さだけでなく、区長部局と教育委員会の連携や、トップの危機管理意識及び責任感に不安を抱かざるを得ません。 現在、杉並区教育委員会事務局等における不適切事案等の要因分析及び再発防止対策検討委員会において検討が進められているとのことですので、制度面での改善は今後の進展を待ちたいと思います。 なお、制度面の不備があるからといって、必ずしもトップに情報が届かないというものではありません。そもそも一定の立場にいれば、あの人に相談すればよい知恵があるかもと思われていれば、情報は自然と集まってきます。逆にたとえトップであっても、あの人に相談してもなあと思われていれば、情報は集まってはきません。これは行政機関に限らず、議会でも、民間企業でも、町場の任意組織でも変わりません。区長には、なぜ自分に情報が届かなかったのかということをしっかり認識いただきたいと思います。 次に、区政経営改革について簡潔に触れておきます。 当該年度の区政経営改革推進計画に基づく財政効果額は約105億円と、前年度比17億円余の増となりましたが、持続可能な財政運営の確保を除いた額では10億7,000万円余となり、前年度比1億4,000万円余の減、当初予算時に見込んでいた財政効果見込額にも若干届かない結果となりました。令和6年度の中央進行管理事業には、全庁横断的なDXの推進が挙げられておりますので、デジタル技術を活用した区民サービスの向上と、行政内部の事務の効率化にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 なお、令和6年度の中央進行管理事業には、区役所本庁舎の改築検討も挙げられております。こちらについても着実な推進と、議会への適時適切な報告を求めておきます。 以上、認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算を適切に財政運営がなされたか、及び適切に事業の執行がなされたかという点を中心に見てまいりました。財政運営面では、認定に値する結果であると判断をしておりますが、事業の執行においては、総合計画における施策指標の目標達成状況が不十分であること、また、不適切な事務処理や職員の不祥事が数多く見られたこと等から、総体として妥当な区政運営であったと認めることはできず、不認定といたします。 認定第2号から第4号である国民健康保険事業会計外各特別会計歳入歳出決算について申し述べます。 国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の3つの特別会計への一般会計からの繰入金が合わせて200億円を超えていること、中でも国民健康保険事業会計への法定外繰入金が令和4年度の18億円弱から、令和5年度は36億円余と倍増していること等、留意すべき点もございますが、制度上、また区民生活の安定を守る上で致し方ない面もあると考えます。しかしながら、上程時に会計管理室長から説明がありましたが、国民健康保険事業会計における決算調製上の誤処理については、その過ちを発見したこと及び最終的に適正な決算書が示されたことは評価をいたしますが、そもそも誤処理を行っていたことは重く受け止めざるを得ません。したがって、認定第2号令和5年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算は不認定、認定第3号令和5年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算及び認定第4号令和5年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算は、認定といたします。 以上、決算審査を締めくくるに当たり、意見を申し述べてまいりました。結びに当たりまして、本委員会の審査及び資料作成に誠意を持って御協力いただきました区長をはじめ、理事者、職員の皆様、また、円滑な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、区政杉並クラブの意見の開陳といたします。

小林ゆみ委員。

far rightの小林ゆみです。決算特別委員会での質疑を踏まえ、令和5年度杉並区決算について意見を申し述べます。 まず、財政状況についてです。持ち時間の関係で私からは委員会中触れられなかったので、概略のみ述べます。 決算当該年度である令和5年度は、一般会計歳出歳入決算額は前年度比1.0%増の2,383億9,987万6,000円、一般会計歳出決算額は、前年度比1.7%増の2,270億3,603万7,000円となり、前年度比増加率としては歳出のほうが多くなりましたが、個人所得の増や、企業収益の堅調な伸びに支えられ、当区の財政状況はおおむね健全性が保たれました。プライマリーバランスは、令和4年度に引き続き黒字という状況が続いており、基金と区債のバランスも良好です。ただ、決算当該年度は、区民1人当たりの総基金額は、23区中22位と、下から2番目であることを質疑の中で確認いたしました。他区と比べ、杉並区としての蓄えが心もとない状況で、区独自施策を考えなしに乱発すると、区民負担が積み上がり、将来の杉並区民を苦しめることになります。区は今後、独自施策を行う前に、この点を考慮して実施についての判断をしていただきたいと思います。 杉並区独自で定められた、財政健全化と持続可能な行財政運営を確保するための基本的な考え方の5項目については、当該年度はいずれも達成しており、かねてから私を含む多くの委員、議員より要望されてきた仮称本庁舎改築基金の早期設置目標を立てたことは喜ばしいことです。しかしながら、基本的な考え方の中に含まれていない地方自治体の財政の弾力性に関する数値である経常収支比率については、3年ぶりに上昇し、80.7%と基準である80%を超えてしまいました。当該年度から新たに経常的経費に加わった経費を仮に除いた場合でも80%の基準値を超えています。他会派の委員からその点を指摘され、見解を求められた際、区からは超えてしまったなあと受け止めているという緊張感と危機感に欠けた答弁があり、聞いているこちらはずっこけました。数値そのものに対してもですが、杉並区のこのような危機感のなさに不安を抱かざるを得ません。 委員会では、私から財政効果額について質問をしましたが、前区政から継続している民間委託の推進や、退職不補充の取組や、「さとこビジョン」に掲げる目標に反し、従来どおり行っていることが分かり、その点は安心しました。しかしながら、令和5年度に区が特段力を入れた自主財源を生み出そうとする自助努力については確認できませんでした。他委員から、区が今後計画している新しい児童館整備の財政負担について問われた際も、区政全体の中でしっかりとめり張りをつけて財源を生み出していくと区は答弁していましたが、児童館整備に係る莫大な財政負担をどのように賄っていくのか、不安しかありません。今からでもスクラップ・アンド・ビルドの観点から、事業を廃止、統合することも含めた抜本的な改革を進めていく必要があります。 次に、委員会で私が取り上げた個別施策と加えて区の姿勢についても見ていきます。 委員会では、まず「さとこビジョン」について質問しました。「さとこビジョン」は、杉並区長選挙の際の岸本聡子候補の選挙公約であり、候補のファーストネームが入っていることからも、公の目標というよりはむしろ岸本聡子さん自身の目線で見た社会課題とその解決策という印象を与えるものです。この選挙公約の実現に関し、本定例会において、区からは、認識不足のものは修正し差し替えていくという趣旨の発言がありました。岸本候補に投票した方の多くは、「さとこビジョン」やそれに基づく岸本候補の街頭スピーチでの言葉やチラシの文言を見て票を投じたのですから、簡単に公約を差し替えることは、有権者を欺く行為であり、区長は政治家の公約の重みを理解していないと言われても仕方がありません。 そして、驚くべきことに、区からは「さとこビジョン」を総合計画・実行計画に落とし込むという区の行政計画よりも上位に位置するかのような発言が本会議と委員会における答弁で多々ありました。百歩譲って落とし込んだとして、それが行政計画として精査されるのであれば理解はできますが、選挙公約である「さとこビジョン」のまま精査を区の業務として行うなど、杉並区では前代未聞です。それは質問の中で指摘しましたが、区はこの問題について重く受け止めているとは言えず、白垣副区長に至っては、「さとこビジョン」は数が多いので区で進行管理をしているとあたかも項目数の多さに問題の所在をすり替える始末です。さらに、「さとこビジョン」の実現に際して、必要な経費の総額を算出していないという点は責任感に欠けると言わざるを得ず、評価は人や課によって異なるという点も、「さとこビジョン」達成率などの評価結果の信憑性を下げています。 今回、岸本聡子区長は、区税を投入して、区職員の時間を使い、進捗管理をさせ、杉並区公式マークであるコミュニケーションマークを入れた報告書を杉並区公式ホームページで公表しましたが、区長選挙公約の達成度合いの算出は、過去の歴代杉並区長は、当然ながら、自費で外部に依頼して行っていたことです。政治家としての活動を公金を使って行い、杉並区公式マークを入れて広く発表するという公私混同っぷりに二の句が継げません。このことを議会から追及されることを避けるためか、思惑は分かりかねますが、「さとこビジョン」進捗状況管理や公表に費やされた時間等の詳細を尋ねる資料請求を行った委員に対し、調べればすぐに分かるような情報をあえて隠した極端に情報量が少ない資料を提供しました。このような行為は、杉並区議会議員、ひいては杉並区民を嘲り、軽視していると言わざるを得ず、断固非難します。 保健福祉の款では、生活保護の扶養照会についても質問しました。当該年度から始まり、「さとこビジョン」の報告書でも高く評価されている扶養照会の書類を、精神的支援と経済的支援に分けたということによって、特に数値として成果が現れているわけではなく、むしろ前年度から生活保護の申請数も受給者数も減少しているということが判明しました。他委員への答弁の中でも、生活保護を申請する区民の気持ちが変わった、雰囲気が変わったという答弁があったので、数字には表れず、雰囲気など目に見えない何かが変わったようです。 私からは、生活保護にしか触れられませんでしたが、ほかにも公契約条例、ハラスメントゼロ宣言など、ポスターを貼っただけで事業の目標達成とみなし、実際の数値には全く効果が現れていないという施策が散見されました。区長は度々御自身のSNSや各種インタビューで政府や一部の政治家を批判していますが、他人に厳しく自分に甘い方なのだということがよく分かりました。 次に、子育て支援についてですが、子供たちの保護者向けアンケートで上位に位置していた事項を無視し、下位にランクしていた給食費無償化を実施するなど、とんちんかんな施策が目立ちました。児童館整備に関しても質問しましたが、軌道修正は昨年から進んでいるにもかかわらず、いまだに財政負担について明示されていないことが質疑で分かりました。 先ほど申し上げたとおり、令和5年度決算では、区民1人当たりの総基金額は22位と下位にランクしており、余裕がある状況とは到底言えないにもかかわらず、財政負担も示すことなく、児童館再編など財政運営に関して無頓着と言わざるを得ません。 次に、校庭から出たくぎについてですが、決算当該年度、子供が大けがをするという事故が最初に生じたとき、危機という認識が欠如していたのか、当該事案に対し、区長は教育委員会任せにしておりました。本来は、教育長お一人に責任を負わせるのではなく、区長が招集できる総合教育会議を年1回ではなく頻回に開き、公式の場で自ら乗り出して解決に努めるべきでした。 当該年度は児童の水筒に塩素系液体が混入するという事案も発生しました。区の答弁では、警察の捜査は終了したとありましたが、マスコミで大々的に報道されたんですから、うやむやにするのは区民に対して無責任であり、本来であれば、区長が責任を持って記者会見などで説明すべきです。給食食材産地偽装についても言及しましたが、産地偽装された給食を食べさせられたり、水筒内の異物を飲まされたり、くぎだらけのグラウンドをはだしで走らされたり、杉並区政のずさんな運用の被害者はいつも子供です。 そのほかいじめ問題にしても、内部告発問題にしても、並べると枚挙にいとまがありませんが、性善説、事なかれ主義に基づき、危機をコントロールできていないため、この問題が解決できずに先送りされ続けるのでしょう。 西荻・平和まつりの教育委員会後援取消しについても質問しました。内田聖子岸本選対本部長によるお話での過去20年の区政の否定や、区長は替わった、次は議会だ、岸本区長派の議員が増えたことは喜ばしいという内容が後援取消しの要因であると区から答弁がありました。噴飯物ですし、開いた口が塞がりません。また、他委員からの質疑の中で、環境か人命かというお話がありました。区長はいつも事前に書かれた原稿を読む際は、区民の生命、財産を守ると口では言います。しかしながら、委員会で衆議院選挙で誰を応援するのかと他委員に不意打ちで聞かれた際、とっさに裏金問題と旧統一教会が関心事であると答えたように、自身のイデオロギーが区民の命や健康、財産を守ることよりも上に来てしまっているのです。防災分野や高齢者、障害者施策や健康増進施策、そして財政の質問にはほぼ答弁しないことからも関心の薄さがうかがえます。 当該年度は職員による不祥事が多発し、監査からも厳しく指摘されたところですが、自身のイデオロギー実現のために脇目を振らず突っ走る区長の下、組織の中で不祥事や事故の発生を防止する体制が整えられていなかったことは残念であり、憂慮にたえません。 以上申し上げてまいりましたが、杉並区の財政状況はおおむね健全であるものの、「さとこビジョン」1年目である当該年度イデオロギー実現を優先させ、区税を投入して、区公式マークを入れてまで自身の政治活動をアピールする割には、蓋を開ければ、極めて甘い自己評価、そしてあまたの不祥事、子供が命を落とす危険性のある事故の連発、それに対するのらりくらりとした区の姿勢など減点対象が多過ぎて、もはやマイナスに達しています。 このような区政は信用に値しないため、認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算を不認定といたします。その他、認定第2、3、4号、各特別会計については認定いたします。 最後に、最近の杉並区政の異常性について述べます。 委員会において、ある委員からの「さとこビジョン」についての質問に対して渡辺副区長が、委員からの質問は暴言である、悲しいと発言しましたが、それについて私からどの部分が暴言だったのかと問うたところ、総務部長が代わりに立って、雰囲気だと発言しましたが、まさに耳を疑いました。区の気に入らない質問は雰囲気で全て暴言と判断されるんでしょうか。そしてそもそも、区長の答弁の代わりを補助機関である副区長総務部長、場合によっては課長が行うのはある意味自然ではあります。しかし、副区長は、特別職とはいえ、一般職の部長、課長と同様区長の補助機関です。補助機関である副区長がするべき答弁、尻ぬぐい答弁を同じ補助機関である総務部長が答弁することは本来あり得ません。渡辺副区長は御自身の発言に責任を持って対処していただくよう強く要望いたします。 また、ある委員からの、最近になって議会が荒れているという質問に対し総務部長から同調するような答弁がありました。これも虚辞にほかならず、実際には田中前区長に是々非々の立場、また批判的な立場の議員から詰問調の質問があったように、今に始まったことではありません。杉並区側は、区に批判的な議員を御答弁の中で非難し、理事者の主観や雰囲気で議員の質問全体を暴言扱いするなど、10年間の私の議員生活でこんなことはまずありませんでした。杉並区政の劣化を嘆かずにはいられません。 また、いわゆる対話詐欺についても申し上げます。 委員会のある日、岸本聡子区長は、私が質問している間、こちらをじっとにらんでいたので、答弁を求めがてら話を振りましたが、区長は目をそらし黙りこくりました。渡辺副区長に至っては、10月3日の私の「さとこビジョン」に関する質問時間中、終始新聞を広げて読みふけっていました。そして、他会派の委員から厳しい指摘が相次ぐと、答弁には立たず、ブザーが鳴って、委員の質問時間が終わり、物理的に反論できなくなった時点で、区長や渡辺副区長が手を挙げてお気持ち表明をするということが何度もありました。これが岸本聡子候補が選挙戦で掲げた対話から始まる杉並の目指していた姿なんでしょうか。区長御自身のファーストネームの聡子の字は、公に耳を傾けるという区長のお言葉どおり、名は体を表す区長であってほしいものです。 私に投票されなかった区民の声や思いをより意識的に聴き、対話と理解を深めたいと思いますという2年前の所信表明における御自身の言葉を思い出し、初心に返り、真摯な態度で職務に当たっていただくよう強く要望いたします。 結びに当たり、資料作成に御協力いただきました職員の皆様方をはじめ、本委員会運営に当たり御尽力いただきました全ての方に深く感謝を申し上げ、far rightの意見開陳といたします。

これをもちまして意見の開陳を終了いたします。 これより採決いたします。 認定第1号令和5年度杉並区一般会計歳入歳出決算を認定することに賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、本決算を認定すべきものと決定いたしました。 認定第2号令和5年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算を認定することに賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、本決算を認定すべきものと決定いたしました。 認定第3号令和5年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算を認定することに賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕

起立多数であります。よって、本決算を認定すべきものと決定いたしました。 認定第4号令和5年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算を認定することに賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
以上をもちまして委員会を閉じます。 (午後 3時12分 閉会) function get_view_no( huid ){ var i; var cnt; if( self.frames.name == 'hat' ){ parent.v_n_no=null; parent.v_n_shi_no=null; parent.v_b_no=null; parent.v_b_shi_no=null; cnt = parent.huid_list.length; for( i=0; i parseInt( parent.huid_list[i] ) ){ parent.v_b_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_shi_list[i] ) ){ parent.v_b_shi_no= i }else if( parseInt( huid ) parseInt( parent.huid_tou_list[i] ) ){ parent.v_b_tou_no= i }else if( parseInt( huid ) = 0) && (version = 0) && (version