葛飾区議会ので、能登半島地震を受けた防災対策や学校再編、公共交通計画、子育て支援など、区民生活に関わる複数のテーマについてが行われました。
- ・能登半島地震を受けた災害対応力向上と職員育成の実施方針
- ・学校再編による東四つ木地域のまちづくり構想と跡地活用
- ・住宅耐震化推進と感震ブレーカー設置率向上の取組
- ・公共交通計画策定と自動運転技術の実験導入の検討
- ・学童保育クラブの待機児童解消と整備拡大
- ・アレルギー等の児童への学校給食費支援を令和6年度から実施
- ・私学事業団総合運動場敷地の325億円での取得と将来的スタジアム整備
- ✓アレルギー等で弁当持参する児童・生徒への学校給食費相当分の支援を令和6年度から実施
- ✓就学援助制度の減収要件を新型コロナ限定から広く減収一般に拡大(令和6年度)
- ✓私学事業団総合運動場敷地を325億円で取得(提出)
※ このまとめはAIが発言記録から自動生成した要約です。正確な内容は下部の発言や公式会議録の原文をご確認ください。
// 発言者(25名)
// 発言(146件)
出席議員は定足数に達しております。 これより本日の会議を開きます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
初めに、会議録署名議員を指名いたします。 本日の会議録署名議員については、会議規則第121条の規定により、 1番 むらまつ 勝康 議員 27番 牛 山 正 議員 40番 中 村 けいこ 議員 の3名を指名いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
次に、事務局長に庶務報告をいたさせます。 (杉立敏也事務局長報告) 庶務報告を申し上げます。 区長から、工藤勝己総合庁舎整備担当部長、病気のため本会議を欠席する旨の届出がありました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
これより、日程第1、一般質問を行います。 質問は、通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔、明瞭に御質問願い、また、答弁者は、質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。 39番、大高拓議員。 〔39番 大高 拓議員 登壇〕(拍手)
おはようございます。それでは、かつしか区民連合を代表いたしまして、さきの通告に従い、区長並びに関係部長に対し区政一般質問を行わせていただきます。 初めに、昨年の令和5年5月5日に発生した震度6強の奥能登地震による復興もままならない中、再び元旦に震度7を観測する令和6年能登半島地震が発生しました。被災された方々に対しお見舞いを申し上げますとともに、犠牲になられた方々へ心より哀悼の意を表します。 一日も早い復旧・復興を願わずにはいられませんが、現地の実態は、過去1万年もの間で3回目という4メートルほどの海底隆起や、特徴ある強い揺れをはじめ、津波、液状化、大規模火災、強い余震、土砂崩れなどの被害状況と、それらに拍車をかけるように奥能登地方の耐震化率の低さが我々の想像をはるかに超える被災状況の原因となりました。 また、それだけではなく、大きな地震災害を経験しているはずの石川県や県内自治体の受援体制の遅れや、被災規模に比べ調査の人手が足りず、罹災証明発行の予想以上の遅れ、災害ケースマネジメントの欠如や分散される避難所による被災者ニーズの行政調査の遅れ、フェーズの変化に対応し切れていない自治体や社会福祉協議会など、これは平時からの危機管理体制や発災後の対応には終始疑問を抱かざるを得ない状況でありました。 また、フェーズが変わり圧倒的にマンパワーが足りていない状況にもかかわらず、ボトムアップで支援に入る経験の豊富な災害ボランティアを行政がボトルネックで制限してしまっている現状には、自治体自らが復旧と早期復興を抑制してしまっている感が否めず、多方面から同様の不安と改善要求もあるとのことです。特別区としても、金沢市をハブとして能登半島へ支援を打診しカウンターパート構築の可能性もありましたが、石川県より対応し切れないと断られ、発災当初より受援体制が機能できていなかったことも露呈されました。 これら一連の対応を見ても、平時からのガバナビリティが問われているのではないかと非常に強い危機感を抱き、よもや葛飾区が発災時にこのような事態が起こらないとも限らない中では、行政と議会が一丸となった見直しや確認が改めて必要であると感じました。 私自身も、現地より要請があり、1月中旬から公式に2度ほど、七尾市・輪島市・珠洲市等へ物資や避難所支援、ニーズ調査、土砂被害家屋の捜索・救助へと入りましたが、能登半島のその変災には、29年前の阪神・淡路大震災以上の惨状を目の当たりにし正直愕然としました。特徴としては建物の全壊が非常に多いということです。珠洲市では市内の9割が全壊かほぼ全壊とありましたが、旧耐震基準の建物がいまだ多く残っており、耐震化率が50%前後、輪島市では43%ほどだったことが要因だということは間違いないようです。 また、パンケーキクラッシュと呼ばれる1階部分が押し潰される現象が多く見られ、その要因としてはキラーパルスと呼ばれる揺れが観測され、その長く続く揺れはまるで遊園地の不規則なコーヒーカップにでも乗っている感覚で、そこにねじれが加わり家屋の柱や構造部材が揺れに同調してしまい、基礎に近い1階部分だけが倒壊するという現象でした。 一方、輪島市では倒壊家屋が多数散見されたものの、道1本隔て近年建てられた新たな木造家屋には外観破損は見当たらず、耐震化の必要性が証明された典型的な例となると考えられます。 能登半島地震と葛飾区を比較しても数字的に参考となるものは少なく感じますが、改めて学ぶべきこと、振り返るべきことが多数ありました。今後、首都直下型地震や南海トラフ地震を前提とし、平時からの基礎自治体としての組織と人材の質の確保、またその役割と責任、自治体間での支援連携、区民生活等に関わる発災後の手続の簡素化と迅速化、若者の防災力の底上げ、災害時要配慮者の新たな避難場所の確保、医療・救護体制の空白地域の見直しや洪水時の搬送体制など、カスリーン台風以降まだ大規模災害を未経験の葛飾区の防災・危機管理体制をいま一度全般的に見詰め直す時期に来ていると深く考えさせられました。「今日の支援者は明日の被災者かもしれない。」これは阪神・淡路大震災当時、支援活動に入る中で最も強く感じた言葉であります。 そこで何点かお伺いします。 1、能登半島地震やこれまでの被災自治体との関わりの中で、近年、大規模災害を経験していない我が区にとって、平時からのガバナビリティは、発災時以降にその影響やリスクマネジメント、あるいは想定外の対応・対策がそのままスライドするものと考えます。それを前提とし、リーダーシップはもとより、組織が発揮し得る課題解決能力、当事者能力と行政職員一人一人の能力の再確認、あるいは育成が急務であると考えますが、区長の見解を伺います。また、それらを前提とする上で、有事・災害時の大胆な組織編成や執行体制を柔軟かつ効果があるものとするため、改めて再確認または再検討する必要があると考えますが、区の考えを伺います。 2、①葛飾区と災害相互支援協定を結ぶ18自治体との平時からのコミュニケーションと、大規模災害時の二次避難や震災疎開など相互応援・連携のシミュレーションを進めるべきと考えますが、今現在どのような相互調整をされているのか伺います。 ②また、様々な事由により、一定以上の期間、区内の学校施設での教育スペースの確保ができない場合を想定し、協定自治体等への二次避難や震災疎開と併せ、学習の機会の確保と保障ができる対策を講じておくべきであると思いますが、区の考えを伺います。 ③対口支援について、南海トラフ地震や首都直下地震などの極めて規模の大きい災害では、非常に多くの被災市区町村の発生が想定され、必要となる対口支援団体数も多数に上ることが見込まれます。カウンターパートでの葛飾区における具体的な支援体制と、また、受援体制は地域防災計画にどのように位置づけられているのか伺います。 3、①能登半島地震において、自治体での罹災証明書の発行に予想以上の遅れが生じている傾向が報告されています。防災DXの活用が進む中で、建物の判定についてはドローンや航空写真、当事者のスマホ写真等を活用し、特に全壊に対しては速やかに罹災証明書の発行ができるよう検討を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。また、大規模半壊や半壊、一部損壊等は、万が一にも隠れている致命的な被害が今後の個々人の生活再建にも関わるため判定者の丁寧な調査が必要です。それらの体制づくりの検討を求めるものですが、区の考えを伺います。 ②罹災証明の発行側と被災者側が膨大な件数になることが予測されるため、迅速な発行と負担軽減の観点からも罹災証明書のデジタル化を進めていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。また、どこの被災地でも起こり得る事態として、罹災証明は生ものであり、その後の余震や風雨により被災状況の変化がもたらされます。このような事態の対応について、区としての考えを伺います。 続きまして、若い力の防災力の底上げについて伺います。 本年度は試行で、小中学生に対して、葛飾区と教育委員会が認定する防災のちから教室と連携し、中川中学校は授業の一環として、本田中学校はPTAを中心として、常盤中学校・立石中学校、また、小松南小学校で実施され防災のちから認定証が付与されました。中学生の感想として、「避難所としての新たな学校を知れてよかった」、「災害時には避難所を手伝おうと思う」、「もっと防災について知りたいし、家族を守りたい」など非常に心強い言葉をいただきました。また、小松南小学校の防災フェスタは、児童たちが主催する防災イベントとして地域の防災力を高めるもので、さらには子供たちが災害ボランティアとして活動するための意識を育てる取組でもあります。今後、このような取組が他の小中学校でも実施できるよう注目していきたいと思います。 そこでお伺いします。 4、①本年度より、中学生や小学生、また地域を対象に、葛飾区と教育委員会認定の防災のちから教室が試行として始まりました。学校長をはじめ認定証を受け取った児童・生徒や保護者からの反応も非常によく、成果と効果が見える防災教室となりました。これら防災のちから教室の成果、課題を踏まえ、来年度の展望、計画、カリキュラムの在り方を伺います。また、防災に関わる地域の企業や、DX、VRなど先進技術等の活用も進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ②同時に、中学生の希望者への日本防災士機構認定の防災士取得について、補助や支援をどのように進めていくのか再度伺います。 次に、妊婦や新生児、乳児等の避難所の設置についてですが、以前にも本会議の一般質問にて御提案をさせていただいておりますので、その進捗状況と計画について何点か伺います。 5、①妊婦や新生児、乳児の避難所の必要性が迫られている中、過去の一般質問において保育所や児童福祉施設を活用した新生児・乳児避難所の準備を進めることを提案し、前向きな答弁をいただいておりますが、進捗状況と今後の計画を伺います。 ②個々の園に個別のアプローチと同時に各園長会などを通じて計画的に進めていただき、備蓄や避難者の受入れ研修、また、発災時以降においては経費の補助も必要と考えますが、区の考えを伺います。 次に、大規模災害の医療体制についてですが、これに関しても一般質問や所管委員会において指摘を繰り返しております。なかなか計画へと反映されないため、再度の進捗状況を伺います。 6、①洪水時の傷病者、急病人の搬送方法については、これまで何度も指摘をさせていただいておりますが、地域防災計画「水害編」への記載がありません。舟運やヘリでの搬送が想定されますが、地域防災計画の改定を含め、今後、医師会・消防・自衛隊とともに早急にそれらの搬送計画を策定していく必要があります。区の考えを伺います。 ②東四つ木・東立石地区を含め、医療救護所等が皆無な地域を抽出し、発災後の医療・救護体制やDXを活用した医療的アプローチをどのレベルで進めていくかを、葛飾区と医師会、消防等と協議・連携を深め、早急に計画として示すことを強く求めますが、区の考えを伺います。 これでこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
大高議員の御質問にお答えいたします。 災害対応に関する職員の育成と、有事・災害時の組織体制への見解についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、職員の災害対応力向上のため、時勢に応じた災害対策本部訓練を実施してまいりました。令和元年の台風19号を受け、令和2年度から令和4年度まで大規模水害を想定した訓練を実施し、令和4年5月に首都直下地震の被害想定が見直されたことから、令和5年度は首都直下地震を想定した訓練を行いました。令和6年度は、近年、日本各地で発生している線状降水帯が葛飾区内で発生した場合を想定した訓練を予定しております。 災害対策本部訓練以外にも、情報伝達訓練・停電訓練・受援訓練・避難所運営訓練といった各種訓練を実施しております。さらに、これまで一部の職員を対象としていた職員向け研修について、令和5年度には対象を全職員に拡大し、災害対応力の理解度を再確認いたしました。これらの訓練や研修等の結果を踏まえ、地域防災計画や区の災害対策本部マニュアルの修正を行うとともに、定期的な訓練や研修を実施していくことで職員の災害対応力の向上を図っていきます。 また、区では、インシデント・コマンド・システムの考え方を参考に、災害対応初動期には限りある人員や資源を有効活用するため部を横断した初動本部を設置し、活動の経過に従い、順次、部単位の態勢に移行する計画となっております。さらに、令和6年度には地域振興部内に運用訓練担当課長を配置し、防災関係機関や協定団体を含めた災害時の組織体制の見直しや、各種計画の実効性を確保するため実践的かつ効果的な訓練の実施を推進し、有事・災害時の組織編成と執行体制についても確認を行ってまいります。 以上です。
教育長。 〔小花高子教育長 登壇〕
大規模災害時における学習の機会確保と保障についての御質問にお答えいたします。 大規模災害が発生した場合、学校施設が避難所となることや、校舎の損壊などにより学校での教育活動が継続できなくなることが懸念されます。本年1月の能登半島地震では被災自治体が中学生の集団避難を実施しましたが、学校が使用できなくなった場合の対応をあらかじめ検討しておくことの重要性が明らかになりました。 非常時のオンラインを活用した学習指導につきましては、既に文部科学省から示されておりますが、大規模災害時には通信環境が整わないことも想定されます。そのため、他の区有施設や民間施設の利用をはじめ、他自治体に対する受入れ要請など区長部局とも連携しながら様々な対応の可能性を探り、学習機会の確保と保障ができる対策を検討してまいりたいと考えております。
危機管理・防災担当部長。
災害協定等を結ぶ18自治体との相互応援などについての御質問にお答えいたします。 協定自治体とは、毎月実施しているIP無線機を活用した情報伝達訓練や、総合防災訓練の視察等を通じた相互交流など、平時から連携強化を進めてきたところです。また、顔の見える関係の構築、協定の実効性の確保を目的として、昨年12月にリモートによる協定自治体連絡会を開催しました。本区で推進している広域避難や在宅避難といった取組のほか、それぞれの自治体で直面している課題の共有などを進め、相互支援の在り方などについて継続して意見交換を進めていくこととしたところです。 今後、各自治体の避難所等における避難者の受入れ可能数や人的・物的支援能力の確認を行いながら、大規模災害時の二次避難や震災疎開など、具体的な相互応援や連携に向けシミュレーションを進めていければと考えております。 今後も、継続して連絡会等を実施することで、互いの能力や強みを把握し、大規模災害発生時における災害相互協定の実効性の確保に向け取組を進めてまいります。 次に、地域防災計画における対口支援の具体的な支援体制と受援体制の位置づけについての御質問にお答えします。 対口支援とは、被災市区町村ごとに都道府県または指定都市を原則として1対1で割当て、対口支援団体が基本的に自ら完結して応援職員を派遣し支援することを示します。今回の能登半島地震においても、東京都は輪島市を対口支援し、大きな成果を上げているところであります。地域防災計画においても、応急対策職員派遣制度に基づく総務省等からの要請により、対口支援団体が被災市区町村を支援することを記載しているところです。 一方、当該区市町村で災害が発生し、応急措置を実施するための必要があると認めた場合は、他の区市町村に対して災害対策基本法に基づく応援要求をすることができ、本区においても、より実効性を高めるため、相互応援協定の締結などの取組を進めているところであります。 また、受援体制については、当区が大規模災害に被災した場合、短期間に膨大な災害対応業務が発生し、その対応に限界があることから、地域防災計画におきましても、対策の基本方針の中で初動の早い段階から応援を要請することを基本的な考えとしております。これを受け、区は大規模災害発生時に優先的に取り組むべき業務を葛飾区業務継続計画に取りまとめるとともに、区のみでの対応が困難な場合に備えて、他の自治体との相互応援協定や、事業所、団体、施設管理者等と災害時の応急対策に関する協定を締結するなど、広域連携体制の構築に努めております。現在は、計画の実効性を高めるため、職員に対する受援訓練の実施や、協定団体等との応急対策の具体化に向けた連絡会や訓練などの活動を進めております。 次に、大規模災害時の罹災証明書の発行と罹災証明書のデジタル化についての御質問にお答えいたします。 大規模災害が発生した場合、罹災証明書は、被災者生活再建支援金の支給や住宅の応急修理、義援金の配分などの支援措置の適用の判断材料として幅広く活用され、被災者支援の適切かつ円滑な実施を図る上で極めて重要な役割を果たしております。そのため、罹災証明書の交付に長期間を要すると、結果として被災者支援の実施そのものに遅れが生じることにつながります。 御質問にありますように、能登半島地震の被災地では、人員の不足や道路状況の悪さにより家屋の被害認定が遅れることで罹災証明書の発行が思うように進まず、被災者再建に向け身動きが取れないことなどが報道されています。 一方、今回の能登半島地震では、火災エリアでの航空写真の活用やリモートによる被害認定調査などデジタル技術を活用した新たな試みがされており、本区も東京都の対口支援先である輪島市の全壊家屋のリモート被害調査に参加しました。 また、罹災証明書の申請においては、本人の同意を前提に現地調査を実施せず、写真添付のみで罹災証明書の発行を行うなど、迅速化に向けた取組も進められています。さらに、金沢大学では、地震後の航空写真をAIを用いて解析を行い、建物の被害状況の迅速な把握につながるシステムの開発が進められ、能登半島地震においても、国土地理院が撮影した航空写真を用い高精度の判定ができたことが報告されています。 これまでも、罹災証明書の発行の迅速化に向けては国レベルで取組が進み、本区においても、被災者生活再建支援システムを導入し、住家被害認定調査や罹災証明書の発行の訓練などを進めているところであります。 なお、時間の経過などの状況により判断は異なるものと考えますが、一般的には罹災証明書の交付時に被災者から同意が得られない場合には、住家被害認定の再調査を行うとともに、罹災証明書を再度発行することとなります。 引き続き、国及び都や先進的なデジタル技術の動向などを確認しながら、さらなる罹災証明書発行の迅速化に向け取組を進めてまいります。 次に、防災のちから認定証の成果や、課題を踏まえた来年度の展望などについての御質問にお答えいたします。 中学生などの若い世代の防災意識を啓発し、地域の防災訓練への参加を促す取組として、今年度から防災のちから認定証を試行的に実施し、これまで中川中学校や本田中学校などの5校の生徒・児童に交付したところです。 防災のちから認定証は、防災講座などの知識習得、応急手当などの個別訓練、HUG訓練などの集合訓練といった3種類の防災訓練カリキュラムを全て修了した若い世代に対して交付しており、この取組で実施したアンケート結果では、認定証を取得した中学生の防災意識の向上が見られたことから、地域防災力向上に貢献していくものと考えております。 来年度の展望につきましては、防災のちから認定証のカリキュラムの例示や防災訓練のモデルプランなどを校長会などを通じて周知し、認定証の交付を増やしていきたいと考えております。また、防災に関わる企業などとの連携を進め、地域の防災訓練等に参加・協力いただけるよう進めていきたいと考えています。 今後、認定証の交付を受けた生徒・児童が地域の防災訓練に主体的に参画していく仕組みづくりとして、防災のちから認定証の効果的な活用を進めてまいります。 次に、中学生の防災士取得についての御質問にお答えします。 現行の制度においても、自治町会長の推薦を受けることで中学生でも防災士資格の取得助成の対象になると考えております。しかしながら、防災士の資格取得助成は地域の防災リーダーとなることを目的とした制度であり、単に防災知識の習得を目的とした事業ではありません。このことから、防災士資格取得後には自治町会の訓練などに継続的に参加し、地域での防災活動において活躍いただくことが重要であり、そのことをどのように地域ぐるみで進めていくかなど課題があると認識しております。今年度から防災のちから認定証の交付を開始したところであり、他の自治体での取組状況や課題などを含め研究してまいります。 次に、洪水時の搬送方法についての御質問にお答えします。 水害については、地震災害とは異なり、有効な避難対策が実施できれば死者をゼロにできる災害であることから、地域防災計画では避難対策を中心とした記載とし、救助・救急対策として、警察・消防の態勢及び孤立者が発生した場合の対応を示すにとどめています。 一方、学校避難所への組立てボートやゴムボートの配備、消防団へのエンジン付ボートの貸与、それらを活用した救助や備蓄の搬送などを想定した訓練など、地域や関係機関と連携した具体的な取組を進めてまいりました。昨年改正した医療救護計画では、震災編に加え新たに風水害編を作成し、水害時の態勢などについて整理をしたところですが、総論的な記述にとどまっており、水害レベルに応じた具体的な計画とはなっていない状況であります。 このようなことから、今年度、平成立石病院をモデルとして、災害拠点病院における水害時の病院BCPの策定を進めているところであります。現在作成中ではありますが、本区における水害を、昨年の台風2号に伴う前線の活性化などにより線状降水帯が発生し、本区全域で内水氾濫の発生を想定したパターン1、平成27年の関東・東北豪雨をイメージした中川での外水氾濫を想定したパターン2、令和元年東日本台風をイメージした荒川と利根川など複数河川氾濫を想定したパターン3に分類し、災害拠点病院としての行動を整理しているところであります。 パターン3につきましては、3階以上の浸水が想定され医療機能の維持ができないことから、広域避難指示が発令されるなどのタイミングで病院そのものを移転させることを考えており、救助・救出についても広域避難できなかった方の孤立者対策となり、自衛隊や消防によるヘリコプターやボートを活用した活動になると考えられます。 また、パターン1については、おおむね本区の浸水深は50センチ未満となることから、学校などに配備しているゴムボートなどを活用した引き船による搬送が想定されます。 一方、パターン2については、現状では、電気系統の分離など一定のハード対策を行った上で2階以上で災害拠点病院としての機能を維持していくことを考えており、持病の悪化などにより病院への搬送が必要となった方などを、自衛隊や消防、消防団に配備しているエンジン付ゴムボートなどにより搬送することが想定されます。 引き続き、この取組での成果などを基に、医療救護計画「風水害編」についても適宜見直しを進めるなど、取組を進めてまいります。 以上でございます。
子育て支援部長。
妊婦や新生児などの避難所について、及び、各保育園へのアプローチや備蓄等についての御質問にお答えいたします。 これまでの災害では、避難生活を続ける中、乳児を抱えた母親や妊娠中の女性のケアが課題として掲げられ、熊本地震では助産師会が母子専用の避難所を開設するなど、改善に向け様々な取組が進められています。 区では、このような状況を受け、子ども未来プラザなど7施設を活用し、第二順位避難所として妊婦・産婦及び乳児を対象とした妊産婦・乳児避難所を開設することとしております。現在、妊産婦・乳児避難所の運営についてのマニュアルをまとめる中で、開設に向けての手順などを整理しているところでございます。 今後は、マニュアルに基づく訓練を実施することなどにより、妊産婦・乳児避難所を円滑に運営できるように取組を進めてまいります。 一方、民間保育所などを活用した避難についても、ふだん慣れ親しんでいる施設で乳幼児などが安心して避難生活を送れることなどから有効な方策であると認識しております。現在、1法人から、施設を、園に通園する園児及び家族を対象とした避難先として利用することについての提案を受け、モデル的な取組として進めることを検討している段階であります。 今後、こうした民間保育所などを活用した避難の取組を進めるに当たっては、事前の備蓄や発災時以降に発生する経費の補助、避難者の受入れ研修への協力などの項目について、あらかじめ定めておくことが必要になると認識しております。これらについて区の考え方をまとめ、各園長会などを通じて協力を働きかけていくなど、取組を全体に広げていけるように計画的に進めてまいります。 以上でございます。
健康部長。
医療救護所についての御質問にお答えいたします。 大規模災害の発生時には傷病者は病院に集まってくることから、災害医療救護計画では、病院前に医療救護所を設けトリアージを行い、重症・中等症者は病院で、軽症者は病院近くの学校等に設置する軽症処置エリアで治療をすることとし、これに基づいた医療救護訓練を令和4年度から実施しているところです。 一方で、御指摘のとおり、医療救護所までの距離が遠い地域もございます。大規模災害発生時には、区の災対健康部からDMAT(災害派遣医療チーム)の派遣を要請し、消防等が災害現場に設置する現場救護所と連携して傷病者の対応を行うこととなっております。 また、特に木造密集地域においては、倒壊家屋等による傷病者の発生が想定され、クラッシュ症候群や外傷による出血等の可能性が高くなります。そこで、例えば、オンラインシステム等を活用して災害現場や傷病者の状況を災対健康部や医療救護所が把握し、トリアージを行い、搬送するという方法も考えられます。 今後、このような取組について、医師会・消防等と協議を進めてまいります。 以上でございます。
大高拓議員。
次に、地域公共交通計画と自動運転について伺います。 現在、様々な自治体や企業において、自動車の自動運転技術の開発や実験が行われています。自動運転技術をバスなどの公共交通に導入していくことは、ヒューマンエラーによる事故を少なくさせるなど安全性の向上が期待でき、また、運転手の負担の軽減も期待できます。 一方で、高度なセンサーの開発や法改正の必要性、歩車分離された道路整備の必要性など、課題が多いことも認識しています。しかしながら、大きな方向性として、自動運転技術は今後の公共交通にとって間違いなく追い風、必要不可欠なものになると考えています。 こうした中、区は令和7年度を目途に地域公共交通計画を策定していくことを表明しています。先日の筒井議員の代表質問の答弁において一定の理解はできましたが、昨今の公共バス交通を取り巻く状況、減便や路線の撤退、運転手不足や高齢化など、区民生活に及ぼされる喫緊の課題に対し、その不安はまだ拭うことができません。今回の地域公共交通計画が創造性を持ち、本区での地域主体交通など具体的な取組が進んでいるように、積極的かつ具体的な地域インフラの課題解決への礎となることを強く期待するものです。 さて、現在、東立石地区と東四つ木地区では、グリーンスローモビリティを活用した地域主体交通の取組が進められております。昨今では、地域主体の取組として地元の学校の授業においても取り上げられる予定とのことです。また、通称グリスロは、運転手の成り手も倍増し、利用者も増え始めている状況が報告されます。 一方、同型の車両が狛江市でも実験的に使用され、自動運転に対応したようなセンサーやカメラが装着されています。 また、令和5年度第2回定例会で御紹介したレベル4を目指す北海道上士幌町の自動運転バスも、実証走行を延長しながら工夫を図られているなど、今や自治体それぞれにおいて交通の利便性向上を目指した取組が行われています。 本区の地域主体交通においても、実証走行を継続する中で地域公共交通計画に位置づけ、自動運転化の実験走行として、行政の支援の下、さらなる利便性向上を図っていくべきと考えます。 そこでお伺いします。 1、①地域公共交通計画において自動運転技術の実験や活用を積極的に盛り込んでいくべきと考えますが、区の見解を伺います。 ②自動運転技術の導入に至るまでは、実験走行など3年ほどの時間が必要と聞きます。計画策定に当たり企業などと連携し葛飾区内での実験走行を積極的に実施していくことを求めますが、区の考えを伺います。また、区内ではフィーダー系統交通システムの一環として地域主体交通の実証走行が継続されており、それらを活用した自動運転技術の実験走行の検討も進めてください。区の見解を伺います。 2、グリーンスローモビリティを活用した地域主体交通の利便性向上のため、令和6年度は何を目指し、どのような支援を行うのか、区の見解を伺います。また、利用者の増や運転手の増などの状況の変化が顕著に表れてきています。それらのタイミングを図り、グリーンスローモビリティの運行・台数を増やすことが今後求められてきますが、区の考えを伺います。 これでこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
自動運転技術の企業などと連携した実験走行や、地域主体交通を活用した実験走行の検討についての御質問にお答えいたします。 現在、全国的に様々な自動運転の実証実験が行われておりますが、本区のような歩行者、自転車が多い交通環境における導入のためには、安全性確保に向けたさらなる技術の向上が必要と考えております。加えて、自動運転については実験だけで終わらせることなく、その先の区内での実装を見据え、企業だけでなく将来的な運行主体の中心となる公共交通事業者の積極的な関与が欠かせないものと考えています。 また、東立石・東四つ木地域で実証運行を行っている地域主体交通については、今後の本格運行に向けて地元協議会が運行体制を確立し運転を行っています。地域住民の認知も進み、一体感も生まれてきているところであり、自動運転技術も一つの手段ではありますが、こうした機運を維持することも大切であると考えています。 自動運転につきましては、将来的な運転手不足を打開していく有効なツールになるものと考えており、本区の地域特性にも対応可能な技術の確立状況を注視しつつ、公共交通事業者による導入の可能性なども踏まえながら引き続き検討してまいりたいと考えております。 以上です。
交通・都市施設担当部長。
地域公共交通計画における自動運転技術の実験や活用についての御質問にお答えいたします。 地域公共交通計画には、公共交通の充実に向けた基本的な方針や、目標、目標達成のための具体的な施策などを記載するものと法律により規定されております。区では今後、学識経験者や交通事業者、地域住民等を構成員とした法定協議会を立ち上げ、地域公共交通計画の策定に向けて取り組んでいく予定です。 自動運転技術は、各所で様々な実験が行われている一方、活用については安全性や法整備の遅れなどいまだ発展途上であり、交通事業者との連携も不可欠であることから、その実験や活用の地域公共交通計画への位置づけについては協議会の中で議論していきたいと考えています。 次に、グリーンスローモビリティを活用した地域主体交通の利便性向上と運行台数についての御質問にお答えいたします。 東立石・東四つ木地区での実証運行では、運行主体である地元協議会の努力とダイヤ改正や乗車方法の見直しなどの試行錯誤により、利用者は増加傾向にあります。 一方で、運行は週2日にとどまっており、地域の期待に十分に応え切れていないと考えていることから、まずは運行日を増やし利便性向上を図るとともに、現行車両を最大限に有効活用していけるよう取り組んでまいります。そのためには、さらなる平日の運転手確保が必要不可欠であることから、運行日を増やすための人材や財源確保に向けた協賛募集活動について、地元協議会を積極的に支援してまいりたいと考えております。
大高拓議員。
最後に、東四つ木のまちづくりについて伺います。 御存じのとおり、東四つ木地域においては、木根川小学校と渋江小学校を統合し、統合した小学校と中川中学校を施設一体型校舎として整備を進めるという方向が示され、東四つ木地域学校づくり検討懇談会で検討が進められてきました。来年度の当初予算には基本設計と実施設計に係る経費が計上されるなど、いよいよ具体的な取組が進められていきます。よりよい学校を整備するには、引き続き地域の方々や学校に通っている児童・生徒の意見も聞きながら丁寧に進めていく必要があります。 さて、私は、これまでの様々な機会を通じ、今回の学校再編を契機として東四つ木地域全体のまちづくりを進めていく必要があるのではないかと提言をさせていただいております。学校の跡地活用方法や更新時期を迎える福祉作業所や公立保育園、工場ビルなどの公共施設の方向性も含め、小中学校を卒業する子供たちが東四つ木地域に誇りを持ち、未来に希望を持てるような新たな将来像を検討すべき時期なのではないでしょうか。 これまでの質問の中でも前向きな御答弁をいただいてきたと認識しているのですが、実施計画の素案においては、まだ東四つ木地域のまちづくりに関する具体的な記述はありません。東四つ木地域の学校再編に向け具体的な動きが始まる今こそ、未来に向けたまちづくりの検討を始める時期なのではないでしょうか。 そこで改めてお伺いします。 1、区は東四つ木地域の課題をどのように認識し、今後のまちづくりに反映していくつもりなのか伺います。 2、東四つ木地域のまちづくりの検討に当たりエリアマネジメントの手法を参考にすると答弁されましたが、東四つ木地域の学校再編を契機とし、木根川保育園・福祉作業所・木根川集い交流館・東四つ木工場ビル、あるいは旧西渋江小学校なども含め、公共施設の更新を見据えた東四つ木地域全体のまちづくりの検討を進めていくべきだと考えます。その後の検討状況と今後のスケジュールについて伺います。 3、東四つ木地域の学校再編をよりよいものにしていくためには、検討懇談会以外にも、旧学校施設の活用も含め、児童・生徒、地域住民の声や意見を丁寧に聞く機会を増やしていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
学校再編を契機とする地区内及び周辺の公共施設の更新を見据えた東四つ木地域全体のまちづくりの検討についての御質問にお答えいたします。 現在進めている学校の再編により2校分の学校跡地が生じます。このような大きなまとまった公有地は地域の貴重な資源であり、これを生かして、防災性の向上など地域の課題解決や魅力あるまちづくり推進のために効果的に活用していこうと考えております。 一方、御質問にありますとおり、地区内及び周辺には複数の公共施設がございます。それらをエリア全体で面的に捉え、地域に必要な公共施設の更新時期などを見据えながらも、災害時に備えた空地の確保も重要だと考えております。こうしたことも含め、検討を進めていくべきであると考えます。 今後、エリアマネジメントの考え方を参考に、地域の皆さんの御意見を伺いながら、学校再編の進捗を踏まえつつ、東四つ木地域全体のまちづくりの検討を進めてまいります。 以上です。
都市整備部長。
東四つ木地域のまちづくりについての御質問にお答えいたします。 本区の地勢としては、多くの河川が流れ、東京東部低地帯に立地し、区の半分以上が東京湾の満潮時の平均海面より低いゼロメートル地帯にあります。 また、令和2年度に実施した葛飾区のまちづくりに関するアンケートでは、多くの区民が、「身近な徒歩圏に必要な生活機能が集合し、歩いて暮らせるまちづくりや浸水に対応したまちづくり、公園高台などの水害時に対応したまちづくりに重点的に取り組むべき」と感じております。これらの課題に加え、東四つ木地域では、住宅と工場が混在する木造住宅密集地域が多いなどの課題を抱えておりますが、一方で、地域全体として、「工場があることで昼間にも人がいて、工場の人が通学路での見守りや子ども110番にもなっている」といった地元の声があるなど、地域特有の魅力も有しております。 このような状況に対応し、都市の持続可能性を確保するためには、区民との協働等により、効率的な公共インフラの維持・更新などの都市経営コストの効率化を図りながら、身近な地域で誰もが快適に暮らせる環境を実現していく必要があります。あわせて、東四つ木地域では、今後も高齢化や世代交代が進むコミュニティー、まちの成り立ちに配慮しつつ、住民との協働の下に防災まちづくりを推進し、生活となりわいが共存する活気あふれるまちづくりに向けて取り組んでまいります。 以上でございます。
教育次長。
東四つ木地域の学校再編をよりよいものにしていくために地域の意見を丁寧に聞くべきとの御質問にお答えいたします。 東四つ木地域の学校再編につきましては、これまで町会長や学校評議員など地域の代表者で組織する東四つ木地域学校づくり検討懇談会において丁寧な議論を進めてまいりました。また、新たに整備する学校や、学校再編により生じる中川中学校及び渋江小学校の跡地活用につきましては、災害時における避難場所の確保など災害対策の観点も踏まえつつ、今後も東四つ木地域学校づくり検討懇談会はもとより、地域説明会などを通じて地域の方々から御意見を伺ってまいります。加えて、児童・生徒にもワークショップに参画していただくなど、地域が一体となって検討できるよう取り組んでまいります。 学校再編の取組をよりよいものにしていくため、地域の皆様の声を丁寧に聞きながら、引き続き検討を進めてまいります。 以上でございます。
7番、片岡ちとせ議員。 〔7番 片岡ちとせ議員 登壇〕(拍手)
日本共産党葛飾区議団を代表して、区政一般質問を行います。 能登半島地震の被害者・被災者の皆様に心から追悼とお見舞いを申し上げまして、防災について質問します。 元日に起きたこの震災では、住宅の耐震化、避難所運営、厳しい避難所生活から、いかに区として教訓をすくい上げ、防災の取組を強めていけるかが今求められていると思います。 第1に、耐震化の推進などについてです。 能登半島地震で犠牲になった222名のうち92名、全体の41%が家屋倒壊や家具転倒などが原因の圧死でした。区は本区の耐震化率を94.8%としていますが、実は100世帯のマンションを100軒とカウントする数字のマジックがあります。実際、木造建築物の耐震化率は86%ですから、これだけでも乖離しています。 グレーゾーン住宅の耐震化に助成を広げ補助額を引き上げたことは、党区議団としても求めたことであり評価しますが、同時期に建てられた木造3階建て住宅も経年劣化が心配です。また、家具転倒による窒息や圧死は、地震が起きる前に対策が可能です。 災害時に重要なこととして情報へのアクセスがあります。停電が続く被災地では、テレビやネットなどの通信網が寸断され、情報が入らないために給水や物資を受け取れない状況がありました。やはり災害時には乾電池で動くラジオが重要ではないでしょうか。 そこで質問します。 ①1981年6月から2000年5月までに建てられた木造3階建ての建築物も助成対象のグレーゾーン住宅にするべきだと思うがどうか。 ②感震ブレーカーの設置支援は約6,500棟であるが、対象となる家屋は区内に4万棟あり、大幅に予算額を増額すべきと思うがどうか。 ③家具転倒防止の助成対象を拡大すべきと思うがどうか。 ④ラジオは命を守る情報源であり、災害時の判断に重要な情報を聞き逃すことがないよう区独自で防災ラジオを配るべきと思うがどうか。 第2に、避難所の人道的配慮と環境改善についてです。 1995年の阪神・淡路大震災で被災された方が、能登半島地震の避難所の映像を見て、当時とほとんど変わっていないと失望していると伺いました。人道憲章と人道対応に関する最低基準、通称スフィア基準は、紛争や災害の被害者が尊厳のある生活を送ることを目的に1997年に定められた国際基準です。被災者には尊厳ある生活を営む権利があり、援助を受ける権利がある、実行可能なあらゆる手段を尽くして、被害や紛争の被災者の苦痛を軽減すべきであるというものです。海外の記者から、先進国の日本で被災者がなぜ難民キャンプのような扱いを受けているのかとの疑問が寄せられています。これはスフィア基準が国際基準として広がっているにもかかわらず、日本の避難所の遅れた現状があるからです。 兵庫県川西市では、台風などの災害が発生した場合に備え避難所用2人用テント500個を購入し、小中学校の体育館の避難所に配備するとしています。川越市でも同様にテント1,500個を備蓄する計画を立てています。避難所での感染防止には、十分なスペースと、間仕切りやプライバシーを守ることが必要とされています。 スフィア基準では、避難所の女性トイレは男性の3倍必要であると言われています。災害時、避難所となる区内公共施設のトイレも平時から改善しておくべきです。本区の避難所に用意されている下水道直結型のトイレは、下水道が損壊していないことが前提です。阪神・淡路大震災でも、能登半島地震でも、困り事として避難所にトイレが圧倒的に少ないことが挙げられました。 栃木県さくら市では、国の防災減災事業債を利用し移動式トイレトレーラーを購入し、公園に設置しています。能登半島の避難所に全国から各自治体のトイレトレーラーが続々と集まり、被災者からは、きれいでうれしいなどの声が寄せられています。 スフィア基準を満たした避難所開設に区職員の役割は重要です。災害を想定した防災訓練を行っていますが、実際に災害が起これば職員の多くも被災し、想定どおりにいきません。指定避難所の職員は4人となっていますが、防災訓練に4人集まらないときがあったことを踏まえ、伺います。 ①スフィア基準に沿った避難所等の開設・運営を地域防災計画の中に位置づけるべきと思うがどうか。 ②スフィア基準に沿ったプライバシーが守られる避難所にするには、学校をはじめとして各公共施設に計画的かつ大量に避難所用テントを備蓄すべきだと思うがどうか。 ③トイレトレーラーを平時から地域イベントで利用すれば、使い方にも慣れ、災害時の使用がスムーズに行われ大変役立つと思うが、本区でもトイレトレーラーを購入してはどうか。 ④スフィア基準を満たすための避難所開設時の職員配置について、地域防災計画では震度6弱以上の地震が発生した場合、全員が登庁することになっているが、指定避難所の職員は4人でよいのか。少数の職員体制では対応が困難になると予測されるが、1人でも多く配置ができるように対策を講じるべきと思うがどうか。 ⑤区内公共施設のトイレも平時から改善が必要である。党区議団は昨年11月24日にトイレの男女格差を是正するために調査結果を基に青木区長に申入れをしたが、区として区内公共施設の実態調査を実施し、男女の個室、便器の数の改善や洋式化の計画を策定し改善していくことが必要であると思うがどうか。 第3に、要配慮者支援についてです。 能登半島地震で被災した視覚障害者は、身を寄せた小学校の避難所では教室にマットレスが敷き詰められ、歩けば誰かの足や頭を踏んでしまう、廊下にも物がたくさん置かれ、白杖を使い歩くことができなかったと、避難生活と移動の困難さを語りました。 本区は、高齢者や障害者、そのほかの災害時要配慮者対策として福祉施設のBCP策定支援や個別避難計画策定を行っていますが、能登の震災を受け要配慮者の対象を広げるなど協定を見直す自治体があるようです。特に要配慮者においては、情報の入手や伝達の困難、避難時などにおける移動の困難といった状況から、自治体としても避難できない要配慮者の安否確認など現状把握ができなくなる可能性があります。憩い交流館や高齢者・障害者施設と協定する福祉避難所がありますが、台風19号のときに福祉避難所協定を結んでいたものの開設できなかった施設がありました。こういった過去の事例を踏まえ、質問します。 ①1人でも犠牲者を出さないために、地域全体で実効性のある支援体制の構築を再確認することが喫緊の課題だと思うがどうか。 ②福祉施設での実効性のあるBCPの作成や、災害時要配慮者の個別避難計画の実効性を確保するために、福祉避難所の運営の在り方も含め、新設される組織でどのように取り組むのか。 第4に、災害時の学校のプールについてです。 水道が復旧していない珠洲市、内灘町などの自治体は、最大の課題は水と住まいだと言います。ライフラインが寸断されたときに真っ先に困るのが水の確保で、飲料水から生活用水に至るまで水がなければ生活は成り立ちません。 断水が続いた七尾市で、避難所となっている小学校では、プールや川から引いた水を繰り返し浄化して使う簡易シャワーを設置しました。避難所となる学校のプールがいかに重要であるかの事例です。学校は地域の防災拠点であり、水の確保は命に関わります。学校プールの水は消防水利として、また、生活用水として重要な役割を持つものだと思うがどうか。 第5に、自衛隊OBを課長に配置することについてです。 来年度の組織改正で危機管理課に運用訓練担当課長を新たに配置するが、災害に特化した専門の幹部職員であれば、自然災害に特化して被災地の自治体職員や消防関係から人選するのが筋だと思うがどうか。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
片岡議員の御質問にお答えいたします。 感震ブレーカーの設置支援についての御質問にお答えいたします。 新たな東京都の地域防災計画では、感震ブレーカー設置率を現行の8.3%から25%へ向上することなどにより、焼失棟数、死者数ともに現況に対して約7割減少すると推計されています。 また、令和5年度に実施した地区別年代別基礎調査委託における延焼シミュレーションでは、火災危険度ランク2と3で、延焼面積・焼失面積・焼失棟数の差が約2倍であるとの結果を確認したところです。 このことから、本区では、延焼拡大が想定される火災危険度ランク3以上の地域にある木造二階建て以下の戸建て住宅を対象として、対象地域内における感震ブレーカー設置率25%を達成するため、約6,500棟への設置を目標に、配付から取付けまでを区が支援することで実効性を確保していくこととしたものであります。また、現行の感震ブレーカーの設置支援についても、高齢者や障害者世帯を対象としたものから、前述した区域を対象に拡大してまいります。 引き続き、大規模災害時の電気火災の発生抑制に向け、取組を推進してまいります。 以上です。
都市整備部長。
昭和56年6月から平成12年5月までに建てられた木造3階建ての建築物も助成対象のグレーゾーン住宅にすべきとの御質問にお答えいたします。 木造3階建ての建築物は、木造二階建て以下の建築物と異なり、構造計算によりその安全性が確認されているため、木造3階建ての建築物を耐震改修助成の対象にする考えはございません。 以上でございます。
危機管理・防災担当部長。
家具転倒防止についての御質問にお答えいたします。 昨年度公表された、首都直下地震における東京の被害想定においても、人的被害の約8割が要配慮者となっており、区としては、このような方々に対し重点的に取組を推進することが重要であると考えております。このことから、家具転倒防止助成対象の拡大を進める予定はありません。 次に、防災ラジオの配付についての御質問にお答えします。 被災後の通信機器のダメージをはじめとする様々な事態に対応するために、区では、災害に関する情報を区民にお知らせする手段として、防災行政無線や広報車、かつしかFM、J:COM東葛・葛飾、葛飾区ホームページ、安全・安心情報メール、公式LINEやXなどの各種SNSなど、多くの情報伝達手段の確保に努めております。 区としましては、引き続き、様々な手段による災害情報の発信を進めることで、区民に必要な情報が確実に届くよう取組を進めてまいります。このようなことから、防災ラジオを各戸配付する考えはございません。 次に、スフィア基準に沿った避難所等の開設などについての御質問にお答えいたします。 区では、現在、地域防災計画の見直しを進めており、その中でスフィア基準に基づく避難所の収容人員を明らかにしていく予定であります。また、さらなる避難所の環境改善が必要であると認識しており、随時できるところから取組を進めているところです。 今後も、良好な避難所環境の実現に向け検討を進めてまいります。 次に、各公共施設へのテントの備蓄についての御質問にお答えいたします。 区では、プライバシーの保護のための専用空間を確保することが難しい学校の避難所については室内テントを備蓄しております。 あわせて、学校避難所標準スタイルにおいてプライバシー空間の確保を位置づけ、体育館の建て替えなどに合わせ空間の確保を進めるとともに、簡易間仕切り等の供給に関する災害協定の締結等も進めております。 今後も、受援体制も含めたプライバシー空間の確保について取組を進めてまいります。 次に、トイレトレーラーの購入についての御質問にお答えします。 能登半島地震では、避難所のトイレなど衛生環境の確保が課題となっております。 本区ではこれまでも、マンホールトイレの整備や簡易トイレの備蓄など、トイレ対策の充実に向け取組を進めてきたところであります。 イタリアでは国レベルでトイレ車の配備を進めており、災害が発生した場合は、各地から被災地にトイレ車が駆けつける仕組みが構築されていると聞いております。このことからも、トイレ車の配備は単独の自治体で準備しても意味は薄く、国や広域自治体として検討を進めることがふさわしいと考えております。 次に、避難所開設時の職員配置についての御質問にお答えいたします。 区内で震度6弱以上の地震が発生した場合、災害対策本部が設置されるとともに、77か所の学校避難所へ避難所指定職員が参集し、自治町会や施設管理者と協働して第一順位避難所の開設を行います。 避難所指定職員は、居住地や所属部署、その他の事情を勘案して毎年見直しを行っており、新たに指定された職員に対して研修や訓練を実施しております。また、避難する区民自らが避難所を開設できるよう、地域での避難所運営会議や訓練を支援しております。 地震発生後の初動対応期においては、人的資源が限られた中で、避難所開設・運営以外にも区内被害状況の把握や地震火災の発生による避難情報の発令、備蓄物資の輸送などの膨大な業務が想定されております。そこで、区では全庁的な応援体制を構築し、区職員の参集状況や避難所の状況などに応じて増員や交代要員の派遣を実施していきます。また、応急対応期から復旧・復興期にかけては、学校避難所の運営を自治町会やボランティア、他自治体からの派遣職員が主体となって運営していくこととなります。 今後も、災害時の円滑な避難所運営や応急対策業務の実施に向け、地域や学校と連携しながら取組を進めてまいります。 次に、要配慮者に対する地域全体での支援体制についての御質問にお答えします。 区では、避難行動要支援者名簿の作成を行っており、平時から警察・消防のほか、本人同意の上で、自治町会・社会福祉協議会といった避難支援等関係機関に提供を行っております。また、これまでも避難行動要支援者名簿を活用した支援の手引を作成するとともに、地域別地域防災会議などを活用し、避難行動要支援者の支援体制の確立に向け取組を進めてきたところであります。学校避難所においても、避難所運営チェックリストにおいて要配慮者への対応をまとめ、訓練などにおいて確認を進めているところであります。 令和6年度予算案では、共助での要配慮者支援の取組を推進するため、区が保険者となり避難行動要支援者に対して避難行動支援をした方が損害賠償責任を負った際に、その損害を補償する災害時損害賠償保険制度を創設します。 今後も、地域全体で要配慮者支援を行えるよう枠組みを構築してまいります。 次に、自衛隊OBを課長に配置することについての御質問にお答えいたします。 大規模な災害が発生した場合、発災直後からの迅速かつ的確な初動対応が多くの区民の命を救うことにつながります。そのための体制を構築するには、防災訓練などを通じて区職員一人一人の行動力を高める必要があります。 来年度の組織改正で配置する運用訓練担当課長は、区職員の災害時の対応能力並びに行動力を高めるための訓練等の計画・実施を担当いたします。このため、各種事態に対応するための訓練及び災害派遣経験が豊富な自衛隊OBを課長とすることは、効果的な訓練の計画・実施に加え、災害派遣される自衛隊との平時からの連携を深めることも期待でき、災害に対する区民の安全・安心につながる人事と考えております。 以上でございます。
施設部長。
区内公共施設におけるトイレの改善についての御質問にお答えいたします。 現在、公共施設のトイレを整備する際には洋式とすることを基本としております。また、施設の用途や規模、想定される利用者数及び利用状況に応じた個室・便器数について、現在、設計時に適用している基準の運用見直しを検討しているところでございます。御質問にありますトイレの実態調査につきましては、既に実施し、状況を把握したところでございます。 今後とも公共施設における便器数の最適化及び洋式化を進め、区民の利便性の向上に取り組んでまいります。
福祉部長。
福祉施設で作成したBCPや災害時要配慮者の個別避難計画の実効性の確保についての御質問にお答えいたします。 区では、現在、介護施設や障害者施設などの福祉施設でBCP作成支援を行い、おおむね500の福祉施設に支援を実施いたしました。今後は、さらに福祉施設のBCP作成の支援を行うとともに、作成したBCPについての実効性を高めるための検証や訓練を実施していきます。 また、要介護高齢者、重度の心身障害者などの災害時要配慮者の個別避難計画についてもおおむね5割の計画の策定が終了しています。今後は、これらの個別避難計画と実際の避難とのひもづけを行い、個別避難計画の実効性を確保していく必要があると考えています。これらの福祉施設のBCPや個別避難計画の実効性を高める取組については、福祉部に専門の組織を置き、福祉避難所の運営の在り方の検討を含めて、危機管理部門とも連携して進めてまいります。
教育次長。
学校プールの貯留水についての御質問にお答えいたします。 学校施設は地域の防災拠点でもあり、生活用水や消防水利の確保は重要であると認識しております。このため、学校避難所の標準的な機能・設備をまとめた学校避難所標準スタイルでは、生活用水の確保についてマンホールトイレ用の井戸の設置を推奨し、代替としてプールの水の使用を掲げております。これを踏まえて、井戸の設置につきましては、水泳指導で学校のプールを使用していない学校から優先的に整備しております。 また、消防用水の確保につきましては、当該標準スタイルに消防署との協議により必要に応じて、プールの水・防火水槽等が使用できるよう整備すると記載されており、学校ごとに必要な対応を行っているところでございます。 以上でございます。
片岡ちとせ議員。
次に、子供の育ちに必要な施策について提案します。 今月、台東区で起きた4歳児の死亡事件が報じられましたが、誠に残念なことです。本区が昨年10月に制定した葛飾区子どもの権利条例に則し、子供を生まれたそのときから権利を持った主体性ある存在として尊重し、区は子供の権利を保障し、発達や成長を支える立場で、全ての子供が差別や虐待を受けることなく、その子らしく育つための子育ちの視点が必要ではないでしょうか。子育て支援策が、保育事業者と保護者に対する支援から転換し、子供を主体として論じられる必要があります。 第1は、学童保育クラブについてです。 本区の学童保育クラブの需要は依然として高く、待機児は年度当初で2021年259名、22年281名、23年386名と急増しています。昨年公表された子育て支援に関するアンケート調査結果では、「希望しても入れない」、「申込みの点数制度に平等性が見られない」など、学童に対し至急の改善を要する声にあふれています。さらに、待機児童の多さから、申し込んでも入れないと説明され申込みを門前払いされるケースがあり、これは待機児童の数にも入らず悪質です。 学童は、区条例による監護が必要な児童を保育する施設です。ところが、学年で差をつけて点数づけし当落を決め、放課後の子供の育ちに対して格差をつけています。学童保育クラブ条例施行規則には学年により格差をつける記述はなく、第2条で「別に定める基準により決定」とあります。これは、施行規則で明確にされず、区や施設側のさじ加減で決定していることであり、子供の権利の尊重の片りんも見られません。 区は新規事業かつしかプラスを行うが、問題は学童保育クラブが決定的に足りないことであると指摘し、質問します。 ①中期実施計画で示した学童保育クラブの増設は4年間で僅か4か所だが、これで待機児が解消できるのか。できないならばそのための対策について説明すべきと思うがどうか。 ②かつしかプラスは待機児童の多い4校で展開するが、待機児童になった証明がないと申込みできず、待機児の解消策になっていません。子供の発達から見ても問題があり、おやつも出ない場所で過ごす、これは大人の都合で子供に与える差別だと思うがどうか。 ③かつしかプラスに関わる財源を新たな学童保育クラブの設置に充てるほうが合理性があると思うがどうか。 ④令和5年7月31日付の東京新聞で、都内学童保育クラブの指導員の夏休み中の児童への指導が8時からなのに、開所前に出勤し準備する時間が「サービス残業に当たる」という記事が掲載されました。この記事が掲載された江戸川区は翌日にこのサービス残業を解消する措置を取りましたが、本区ではどうか。 第2は、保育所の待機児童と地域偏在の問題です。 同アンケート結果に、「1歳児からでも希望する園に入れるようにしてほしい」、「多くの方が1歳児クラスの4月入園が難しいために、1歳になる前に育休を打ち切ってゼロ歳で入園させている、満1歳で入園しやすい仕組みをつくってほしい」などと寄せられています。一時保育枠の空きを利用した1歳児等受入事業は待機児童解消の緊急対策ですが、希望園に入れないことが背景にあります。また、受入れ事業は本体保育と異なる一時保育の枠内で行われるために、本体保育と同じ保育が行われないおそれがあります。 送迎保育ステーション事業は、金町駅から約1.5キロメートル以上離れた水元地域の保育園の児童を対象に、カナマチぷらっとのキッズスペースをステーションとして朝預け、その後バスで保育園に行き、夕方、ステーションに戻り親の帰りを待つというものです。しかし、ステーションは保育所としての法的位置づけがなく、保育士の有無、バスの運行形態も分かりません。全国でバス送迎による事故のニュースが後を絶たず、安全性の確保は絶対です。そもそもカナマチぷらっとは、地域住民の多様な活動や生涯学習の場を提供することを目的として設置されたもので、送迎保育ステーションを想定していません。 そこで質問します。 ①1歳児等受入事業による保育を、保育所保育指針で定める指導計画を作成し、本体保育と同様の保育となるよう必要な支援をすべきと思うがどうか。 ②アンケートの声に応えるためにも、満1歳からでも入園しやすくするために必要な地域に保育所を開設すべきと思うがどうか。 ③小菅一丁目地域では、長年、保育園の開設を望む声がある。東京拘置所の敷地に新しく合同宿舎整備が進むのであれば、保育施設の併設などを区として強く訴えていくべきと思うがどうか。 ④送迎ステーション事業は保育所としての法的位置づけがなく、事業が不明瞭です。遠方の保育所への送迎に保護者の負担が大きいのであれば保育所の増設こそが必要であり、送迎保育ステーション事業の実施は見直すべきと思うがどうか。 ⑤都は、昨年10月から第2子の保育料を無償化しました。区独自に第1子の保育料を無償にし区内も保育料を完全無償にすべきと思うがどうか。その際、必要な予算はどれくらいか。 第3は、教育費の負担軽減等についてです。 本区が先駆けて実施した給食無償化は多くの自治体を動かし、23区全てで実施となりました。それに乗る形で、都が給食費の2分の1助成を実施します。そうなれば区負担も半減します。 そこで質問します。 ①アレルギーなどで学校給食無償化になっていない子供に対して、給食費相当分を支給すべきと思うがどうか。 ②品川区では補助教材を所得制限なしに完全無償化しますが、本区でも検討すべきです。品川区と同様の教材を無償にした場合、予算はどれくらいか。 ③お金の心配なく中学生が修学旅行に参加できるよう無償にすべきです。その場合の予算はどれくらいか。 ④就学援助制度の認定基準を引き上げることや、費目認定を増やすなど改善を図るべきと思うがどうか。 第4は、不登校対策などについてです。 本区の不登校の児童・生徒は年々上昇し、令和4年で小中学校を合わせて1,200人以上であり、復帰率は40%程度しかありません。不登校を子供たちの静かな抗議デモと捉え、子供の学ぶ権利を保障しなければなりません。 知人から、中学生のときに適応教室に通えたから高校に進学できた。絶対効果があるのに、なぜ小学校にはないのかと聞かれました。中学校では今後3年間で全校に校内サポートルームを開設する計画ですが、小学校への対応も急務です。 教育振興基本計画(素案)へのパブリックコメントには、「低学年の不登校児童の居場所の確保」、「ふれあいスクール明石は対応年齢が高い」などと寄せられているとおり、ふれあいスクール明石は1校しかなく、受入れは小学4年生からのため低学年へのケアが不十分です。同パブコメには、「変な校則や押さえつけのない教育環境が大事だと思う」、「お互いの個性を認め合う場所に」など、小中学生の意見もたくさん寄せられていることを踏まえ、子供を尊重した教育のために質問します。 ①中学校だけでなく小学校にも校内サポートルームの設置を急ぐべきと思うがどうか。 ②ふれあいスクール明石は小学4年生からしか受入れをしていないため、小学1年生から3年生へのケアが不十分である。また、明石1か所では区内全体をカバーできていないため、地域に増設する必要があると思うがどうか。 ③教員と生徒が触れ合う時間を増やし、一人一人が大切にされるためにも教員を増やし少人数学級にする必要があると思うがどうか。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
送迎保育ステーション事業についての御質問にお答えいたします。 本区がモデル事業として実施する予定の送迎保育ステーション事業は、送迎の前後の時間中、お子様が一時的に過ごす施設となるものです。したがって、児童福祉法に定めのある保育を必要とする乳幼児を日々保育する施設としての保育所に位置づけることは考えておりません。しかしながら、実施に当たっては、バスでの送迎や保護者のお迎えを待つ間、お子様に安心して過ごしてもらうための環境を整えてまいります。 本区では、これまで保育所の整備など子育て環境の整備を進めてきたことで令和3年4月に待機児童ゼロを達成できた状況であり、大規模な開発が見込まれる地域を除き、さらなる保育所の増設が必要な状況にはありません。 一方で、保育需要の地域偏在や希望する保育園に入園できないなどの従来の課題に加え、コロナ禍後の保護者の子育てと就労の両立という課題についても解決する必要があります。 本事業を実施することにより、保護者の負担軽減のみならず、駅から離れた保育園を利用しやすくなることで保育需要の地域偏在解消や保護者の子育てと就労の両立につながるものと考えておりますので、実施について見直す考えはございません。 以上です。
教育長。 〔小花高子教育長 登壇〕
就学援助制度についての御質問にお答えいたします。 就学援助につきましては、これまでも社会経済状況を踏まえて支給する費目や金額などについて見直しを行ってまいりました。認定の要件には、前年の所得によるほか、失業や病気など年度途中における状況の変化に基づくものがございます。こうした要件の一つである減収について、現行では新型コロナウイルスによる影響に限定しておりますが、来年度に向けては広く減収一般を要件とするよう条件を緩和する予定でございます。 今後とも、必要に応じて見直しを行い、適切な制度の運用に努めてまいります。
学校教育担当部長。
学童保育クラブの待機児童及びかつしかプラスについての御質問にお答えいたします。 区ではこれまでも、学校内を中心として学童保育クラブの整備を行い、受入れ人数の拡大を図ってまいりました。今年度は、4月に白鳥小学校、西小菅小学校の校内学童保育クラブを開設するとともに、運営法人による民間賃貸物件を活用した金町第二学童保育クラブを設置いたしました。現在は柴原小学校の校内学童保育クラブの設置工事を行っており、令和6年4月に開設予定となっております。また、令和6年度当初予算案には、新小岩地域における民間賃貸物件を活用した学童保育クラブの設置に係る経費を計上しております。 今後も、学校の改築や改修に合わせ学童保育クラブの増設も検討していきますが、現段階では全待機児童の解消には至っておりません。そのため、待機児童の緊急対策として、令和6年度から新たにかつしかプラスをモデル実施いたします。 本事業は、学童保育クラブの待機児童を対象に、放課後、土曜日、三季休業中等の時間帯に校内の諸室を一時的に活用し、安全・安心な居場所を提供し児童を見守る事業でございます。そのため、学童保育クラブから発行された入会不承認通知書の確認をさせていただいております。 また、間食の提供についても、受託法人と協議をしております。保護者の方々にはこれらを説明し、御理解いただいた上で御利用いただき、モデル実施期間中は無料としており、差別とは考えておりません。 また、学童保育クラブの新規設置については、設置場所や運営法人の人員等を確保する必要があり、財源だけでは解決できず、財源を学童保育の設置に充てるほうが合理性があるとは考えておりません。 次に、小学校への校内サポートルームの設置と、ふれあいスクール明石についての御質問にお答えいたします。 本区では、全国的な傾向と同様に、不登校児童・生徒の出現率は小学校と比較して中学校が高いことから、まず中学校への校内サポートルームの設置を進めております。小学校の校内サポートルームの設置については、国や都の不登校支援の動向も踏まえ検討してまいります。 また、不登校児童・生徒の学びの場として、ふれあいスクール明石は重要な役割を担っていると認識しております。対象学年や学びの環境整備につきましては、国や都の動向を踏まえ、引き続き検討を行ってまいります。 以上でございます。 失礼いたしました。次に、少人数学級についての御質問にお答えいたします。 教員と児童・生徒が向き合う時間の確保は大切であり、これまでもスクール・サポート・スタッフ等の外部人材の活用を進めてまいりました。 少人数学級の実現には教員の配置が必要となりますが、教員の配置は法律により1学級当たりの児童数を基準に東京都が行っていることから、区の裁量により実施することは難しいと考えております。 以上でございます。
子育て支援部長。
学童保育クラブの指導員の勤務についての御質問にお答えいたします。 葛飾区の公立学童保育クラブに勤務する職員については、定められた勤務時間外での勤務が必要な場合、所属課長の命令に基づき勤務をし、勤務時間に応じて定められた手当が支給されております。また、私立学童保育クラブにつきましては、社会福祉法人等から三季休業中も含めた開設時間等を報告していただいた上で運営に対する補助金を交付しており、職員の勤務時間については運営事業者の責務として適切に管理されているものと認識しております。 次に、1歳児等受入事業についての御質問にお答えいたします。 1歳児等受入事業は、保育所等入園児募集において、利用調整の結果、入所保留となった1歳児を、一時保育の枠組みを活用することにより原則1年間を上限として入所保留期間中に受け入れる制度でございます。 なお、一時保育では指導計画の作成は必須とされておりません。 保育所保育指針で定める指導計画は、年・数か月単位の長期的な見通しを示すものと、それを基にさらに子供の生活に即した週・日などの短期的な予測を示すもので構成され、入所から就学に至る在籍期間の全てを対象とした全体的な計画の下に作成されるものです。そのため、希望する園に空きが出るまでの限られた期間が利用期間となる本事業におきましては、必ずしも指導計画を必要としていないものでございます。 一方で、本事業では、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準による保育室の面積と職員配置により、保育所本体と同じように安全に保育が提供されております。 こうしたことから、現時点で本事業を指導計画の作成を前提としたものとする予定はございません。 次に、保育所の開設についての御質問にお答えいたします。 本区の令和5年4月時点の待機児童は発生しておらず、お話にありました1歳児については、特定の保育所のみを希望しなければ、どの地域であっても保育所に入所可能な状況となっております。したがいまして、保育所に不足が生じているという実態がないことから、新たに保育所を整備する予定はございません。 次に、東京拘置所の合同宿舎への保育施設の併設についての御質問にお答えいたします。 小菅一丁目地域では、東京拘置所の合同宿舎の整備に伴い局地的な保育需要の増加の可能性が見込まれております。合同宿舎への併設も含めた保育所の設置につきましては、入居時期やファミリー層の住戸数といった情報を把握した上でそのときの保育需要を予測し、地域全体の需要と供給のバランスを踏まえ必要な対策を講じてまいります。 次に、第1子無償化の御質問にお答えいたします。 本区では、一番該当件数の多いD10階層の保育標準時間の保育料が2万9,200円と、国基準の6万1,000円に比べ約52%軽減しており、多子世帯の保育料軽減に係る第1子の年齢制限も撤廃するなど、既に保育料の負担軽減策を実施しております。そのため、現時点では第1子の保育料無償化は考えてございません。 なお、第1子の保育料を無償とした場合の区の予算額への影響は、年間で約8億円となる見込みでございます。 以上でございます。
教育次長。
アレルギーなどの子供に対する学校給食費相当分の支給についての御質問にお答えいたします。 アレルギー等の理由により弁当を持参している児童・生徒への対応につきましては、既に複数の会派から御要望をいただいており、これまで課題について精査してまいりました。今般、課題整理にめどがついたことから、当該児童・生徒の保護者に対する支援を令和6年度から実施すべく準備を進めているところでございます。詳細につきましては、3月開催の文教委員会にて御報告をさせていただきます。 次に、補助教材及び修学旅行の無償化についての御質問にお答えいたします。 本区において補助教材を所得制限なしに無償化した場合の予算は、品川区の事例を基に積算すると約6億8,000万円です。また、修学旅行を無償化した場合には、約1億8,000万円の予算が新たに必要となる見込みです。 補助教材及び修学旅行に係る費用について、経済的支援を必要とする保護者に対しては既に就学援助制度による支援を実施していることから、現時点で無償とする考えはございません。 以上でございます。
片岡ちとせ議員。
次に、バス交通について質問します。 区長は、現在の公共交通網整備方針から5年たち、公共交通を取り巻く状況の変化、持続可能な交通手段の確保がますます重要だとして、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく地域公共交通計画を策定するとし、この計画は新金線旅客化実現に必要な計画だと述べました。この法律は、昨年国会で法改正され、公共交通に国が責任を果たさず、赤字鉄道路線を廃止しバス路線に転換しても運転手不足で、そのバス路線も廃止になるという問題が浮き彫りになりました。 本区における地域公共交通でも同様ではないでしょうか。現在の整備方針を策定するときに、高齢社会の進展、外国人旅行者の増加、運転手不足によるバス路線の減便などを挙げており、今日の状況変化を捉えています。この方針に基づいて区は責任を持って本気で取り組んできたのか、検証が必要です。 この5年間の新たな路線は、綾瀬駅から西水元方面の深夜39、細田循環などの4本、一方、休止・廃止は有72・有74など3月末までに6本です。私は、地域公共交通会議の第1回、第2回の議事録を読み、第3回は傍聴しました。そこで分かったことは、事業者から、乗務員不足や今年4月の改善基準告示の改正を遵守するには人員の増か減便の対応にならざるを得ないという声が上がっているのに、減便やむなし、減便は受入れ難い、再考をお願いしたいなどの意見が出ていることです。会長に至っては、事情があるのは理解できる。区民の足を守るということからは反対の方向へ動いているため、住民や利用者の意見を聞きながら実施していただければと思うと発言していますが、事情が分かるのであればその事情に応えなければなりません。 そこで、第1に社会実験路線を抜本的に増やしてはどうでしょうか。 住民の足の確保、高齢者の社会参加、CO2の削減は、現方針に掲げている10年間で取り組む施策である循環バスの導入、運転士確保の支援、都市施設の整備に合わせたバス路線の検討、公共交通の利用促進などに思い切った予算措置を行えば実現できます。 そこで質問します。 ①現方針の検討路線として、西亀有、高砂一丁目、堀切、東立石・東四つ木、東水元、東金町八丁目、新宿水戸街道北側、同じく南側、高砂・鎌倉、奥戸・細田の10の地域を抽出しているが、それぞれの検討状況はどうなっているか。 ②現方針時のパブリックコメントでは、スーパーや病院、公共施設を巡る地域循環バスがあるとよい、慈恵医大葛飾医療センターやイムス東京葛飾総合病院にバスで乗り継ぎなしで行きたいなどの意見があります。区役所や区内主要駅を病院と結ぶ路線を検討すべきと思うがどうか。 第2に、バス利用促進のインセンティブが必要だということです。 小田急電鉄は、小児IC運賃の全区間一律50円化を実施しています。その理由は、小児運賃は鉄道収入ベースで見ると1%未満。すぐさま鉄道事業の経営に大きな影響を与えるものではないが、お子様と一緒に乗る親御さんの利用が増えることや、将来的な子育て世代の沿線流入につながると考えていると語っています。 桜の時期には金町駅・水元公園のシャトルバスがありますが、さらなる利用促進を目的に質問します。 ①スポーツと緑豊かな水元公園を内外に発信するためにも、年間を通して土日・祝日のシャトルバスを運行し、その際の子供料金を無償にしてはどうか。 ②小菅地域を運行する地域乗合タクシーさくらは、もともと新小岩、綾瀬、小菅の路線だったが、小菅地域が切り離されたために区が助成して運行しています。しかし、その結果、綾瀬からはまた運賃を払って乗り継がなければなりません。金町・小岩間のバスで、小岩から東京かつしか赤十字母子医療センターに行く場合も金町駅でまた運賃を払って乗り継がなければなりません。こうした路線の利便性向上のために乗り継ぎ無料券発行の助成をしてはどうか。 第3に、2024問題への対応についてです。 路線バス運転手の年間労働時間は2,544時間、全産業と比べ約400時間長く、それに対して、年収は446万円と全産業男子の平均530万円を大きく下回っています。業界団体、日本バス協会は、運転手の待遇が労働条件に対して魅力的でなくなっていることが運転手の確保を困難にしている一因であると指摘し、国土交通省も輸送人員の減少による収入源を人件費削減によりカバーしてきた結果としています。 区内バス路線の維持と利便性向上のために取り組むべき課題として区は大型2種免許の助成を始めましたが、運転士の確保は免許だけでなく賃金への反映が必要です。これ以上の廃止・減便に歯止めをかけ、新たな路線開設のためにも、バス交通を福祉の観点としても捉え、事業者への区独自の助成を一層行うべきと思うがどうか。答弁を求めます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
区内バス交通について、検討路線の検討状況と、区役所や区内主要駅等を結ぶ路線についての御質問にお答えいたします。 本区では、公共交通を取り巻く社会情勢や地域特性、事業の持続可能性などを踏まえ、地域の利便性向上に向けた交通サービスの展開について検討を進めているところです。現在、葛飾区では、細田循環バスやグリーンスローモビリティの取組など、それぞれの地域に適した交通手段の検証を進めております。そのほか、福祉や子育て等の様々な分野における移動サービスなどを含めて、区民の生活が支えられていると認識をしております。こうした取組に当たっては、利用目的地となる区施設や駅・病院・店舗などを経由することも重要な要素としております。今後も、それぞれの地域の実情に合わせた適切な交通サービスについて検討を進めてまいります。 以上です。
交通・都市施設担当部長。
次に、水元公園へのシャトルバスの運行と、子供料金についての御質問にお答えいたします。 金町駅南口を発着点とした水元公園循環バスファミリーシャトルは、3月から11月の土・休日に運行されており、運行期間は、当路線の利用者数の季節性を考慮した上でバス事業者が設定しております。水元公園へは、それ以外の期間は八潮駅南口や戸ヶ崎操車場行きの金61系統などを利用することができます。 なお、子供料金見直しの動きは、小田急電鉄や北総鉄道などで実施されているとともに、区においてもバス事業者に投げかけを行っているところです。子供料金無償化と同伴する大人も含めた利用者増加の可能性については、引き続き運行するバス事業者に検討を促してまいります。 次に、乗り継ぎ無料券についての御質問にお答えいたします。 路線バスの運賃は、原価に適正な利潤を加えた額を上限に、運行事業者が国の認可を受けて設定しているため、現行の運賃は適切と考えております。 なお、区内には現状で利便性の高いバス路線が多くあるものの、見方によっては各路線が複雑に入り混じっており、目的地までに不要な乗り継ぎをしてしまう可能性も考えられることから、区で発行している区内路線を網羅したバス路線図を広く周知するなど、利便性向上に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 次に、運転士の確保についての御質問にお答えいたします。 区内のバス事業者においては、慢性的な運転手不足に加え、2024年問題への対応が迫られており、路線の減便や運休が発生し始めています。こうしたことから、区では、バス運転手の確保や定着などバス交通の維持・充実に資する取組について、事業者への支援方策を多角的に引き続き検討してまいります。
片岡ちとせ議員。
次に、私学事業団運動場敷地の取得についてです。 私学事業団運動場敷地については、昨年12月5日の総務委員会で、不確定な土壌汚染、地中障害物を含む契約不適合責任を将来的に負うことは私学事業団としては困難であり、想定される責任分についてあらかじめ減額することも含め協議すると報告し、今定例会に325億円で取得する議案が提出されています。しかし、令和4年10月21日の私学事業団との協議事項では、私学事業団から最低でも330億円、瑕疵担保責任も通常のとおり負うことを考慮したとあり、これに対して区は300億円、瑕疵担保責任なしと答え、検討するとしていました。 そもそも取得費として用地会計に計上した350億円はあくまでも予算計上であり、敷地の購入金額ではありません。今回の325億円で取得する議案は、瑕疵担保責任、いわゆる契約不適合責任の免責を設けることによってあたかも25億円を減額したかのように装っていますが、実際には私学事業団の言い値ではありませんか。しかも、私学事業団は不適合責任を負うと言っていたにもかかわらず、なぜ免責条項を入れたのですか。これでは、減額ではなく私学事業団のために区民の負担を増やしたということになりませんか。答弁を求めます。 区長は、運動場の将来的な活用について述べていますが、最終的にはサッカースタジアム建設にほかなりません。基本計画の重要プロジェクトにも位置づけ、基礎調査の実施、様々な整備手法にとどまらず周辺も含めた面的な複合開発まで検討対象にし、スタジアム構想担当課長も配置するとしていることは重大です。スタジアムにとどまらず面的な大規模開発の推進を隠して、地域住民には、スタジアムは決まっていないと繰り返しながら運動場と偽って取得することは区民を欺く行為ではありませんか。答弁を求めます。 区民合意のないスタジアムを含む大規模開発計画は撤回し、運動場を将来的にも維持し、区民のスポーツ振興に寄与するべきと思いますが、区長の答弁を求めます。 以上で質問を終わりますが、答弁いかんによっては再質問を行います。 御清聴ありがとうございました。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
私学事業団総合運動場の区民利用についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、スポーツ振興やさらなる地域活性化に向けて、スタジアム整備について検討を進めてきたところです。私学事業団総合運動場敷地の取得後は、スポーツ施設として区民に利用いただきながら、将来的にはスタジアムを有する都市計画公園として整備していく方向で検討を進めております。 スタジアムは、スポーツ振興にとどまらず、地域経済の活性化はもちろん、大規模避難施設や備蓄倉庫など災害対策としての機能をはじめ様々な効用をもたらすことができると期待しております。今後、本敷地が、地域の、そして本区のさらなる発展につながるよう、議会はもとより、多様な皆様の御意見を伺いながら活用方策の検討を進めてまいります。 以上です。
政策経営部長。
私学事業団総合運動場敷地の売買金額についての御質問にお答えいたします。 葛飾区では、私学事業団総合運動場敷地等の財産の売買金額につきましては、令和4年10月から協議を開始しております。その後、財産価格審議会で評定を受けた348億9,283万円を上限として、日本私立学校振興・共済事業団と協議を行ってまいりました。 また、同事業団から、契約不適合責任について、現施設がある中では土壌汚染や地中障害物の詳細な調査を行うことができないこと、また、将来的なスタジアムの整備計画が現時点ではスケジュールなどが確定しておらず、将来に向かって不確定な責任を負うことは年金財源の安定性の確保の観点から困難であるとの意向が示されたことから、土壌汚染対策等の費用を契約金額からあらかじめ減額する方向で協議を進めてまいりました。 具体的には、同事業団が日本国有鉄道清算事業団から当該地を購入した際の土壌汚染に関する調査資料を基に土壌汚染に当たる土量を見積り、現状、運動施設・建築物を建設し得る面積において土壌汚染対策等を行うものと想定して減額することで合意に至りました。最終的には、売買価格を325億6,300万円とする形で協議がまとまったものでございます。 次に、私学事業団総合運動場の将来的な活用についての御質問にお答えいたします。 このたびの定例会において、私学事業団総合運動場敷地等の財産の取得について議案を提出させていただいたところです。取得後は、現施設を引継ぎ、区民の皆様に御利用いただきながら、本敷地の活用について検討を進めてまいります。 本敷地の活用検討につきましては、本敷地に関する法令等などの条件などの整理や、スタジアム整備の先行事例等について調査を行うものであり、この敷地の周辺も含めた面的な大規模開発の推進を図るものではありません。 以上です。
片岡ちとせ議員。
3点、再質問をさせていただきたいと思います。 1点目が災害時の学校プールについて、2点目が保育料の無償化について、3点目が私学事業団運動場敷地についてです。 まず、学校のプールについてですが、学校プールの果たす役割について。学校プールの水量は8,300トン、一方、学校にある受水槽と高架水槽の水量は合わせて520トン。能登半島地震では土地が隆起する被害がありましたが、この被害になれば井戸は使えなくなります。学校改築時に整備するとしている貯水槽は水道管直結と聞いていますが、断水ではこれでも使えません。学校プールの廃止計画は、災害時の安心・安全を否定することにならないか、区長の答弁を求めます。 再質問の2は保育料の無償化についてです。 重ねての指摘になりますが、これまで行われてきた子育て施策はほとんどが親を主体にした親助けのものでした。これは、子供の育ちに関わることを親の自己責任に押しつけてきたことの証明です。これからは、葛飾区子どもの基本条例第2章、子どもの大切な権利、第6条(4)子どもであることを理由に不当な扱いを受けないこと、第3章、子どもの権利を保障するための役割及び責務、第9条、区はあらゆる施策を保障し、子どもが安心して暮らすことができるまちづくりを推進するものとします。2、区は、子どもの権利の保障について、保護者、区民等及び育ち学ぶ施設と協働し、及び連携し、子どもの活動を支援するものとしますという理念に立ち、子供の育ちの保障を中心に施策を再構築する必要があるのではないでしょうか。 子育て支援に関するアンケート調査結果の中には、「保育料を安くしてほしい」、「所得制限により受けられない手当があり、また保育園にも入りにくい状況で困ることが多々あった」、「第一希望の保育園に転園させることで子供への負担もあった」、「ゼロ歳からの保育無料を進めてほしい」、「ゼロから2歳児の保育料を無償化にしてほしい」との声がありました。保育料の無償化は一見親助けに見えますが、子供自身がお金を稼いでいるわけでもなくお金を持っているわけでもないのですから、子供を代理する親の生活状況によって子供の育つ権利が変わってはいけません。そこで、やはり区としてゼロ歳から2歳の第1子の保育料の無償化を進めるべきだと思うが、再度答弁を求めます。 そして、3つ目、私学事業団についてですが、私学事業団運動場敷地について、地域住民に対しての説明会では、スタジアムは決まっていないと言っているのは事実です。スタジアムとなれば土地以外にスタジアム建設などでさらに数百億円の税金が動く事業になるのですから、そうであればスタジアムの結論ありきで進めるのではなく、地域住民のみならず区民全体から大きく意見を求めるキャンペーンを行うなど、もっと区民の声を丁寧に聞き合意形成を大切に進めるべきではないか。区長に答弁を求めます。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
それでは、私から、プールの件と、それから私学事業団の運動場の件についてお答えをさせていただきます。 プールの消防水利としての活用についてですけれども、消防水利については消防庁とも十分な協議を行った上で様々な対策を取っていくことが必要だと考えておりますので、これまでどおり進めてまいりたいと思います。 それから、私学事業団の総合運動場の利用のことにつきましては、先ほどもお答えしたとおり、将来的にはスタジアムを有する都立計画公園として整備をしていくという方針に変わりはございません。また、そこでもお答えをいたしましたけれども、この敷地が、地域の、そして本区のさらなる発展につながるよう、議会はもちろんですけれども多様な皆様の御意見を伺いながら、活用の方策については検討を進めていきたいと考えております。 以上です。
子育て支援部長。
保育所の保育料につきましては、国の法の中で施設の運営費に係る公定価格を施設型の給付と保育料によって賄うものとされてございます。そうした中で、国の基準を超えて区としていたしましては独自の保育料の負担の軽減をしているというような状況でございます。したがいまして、先ほども御答弁申し上げたとおり、現時点で第1子の無償化をする予定はございません。
暫時休憩いたします。 午前11時55分休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 午後1時再開
休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続けます。 18番、みずま雪絵議員。 〔18番 みずま雪絵議員 登壇〕(拍手)
一般質問を行います。よろしくお願いします。 まず、女性支援新法について伺います。 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、いわゆる女性支援新法が本年4月から施行となります。女性支援新法は、2022年5月に成立しました。これまで女性支援に関する法律は、1956年制定の売春防止法のみでした。しかし、売春防止法第4章保護更生を法的根拠とする公的支援である婦人保護事業において、多様化・複雑化・複合化している女性をめぐる課題に対し、制度的限界があり、十分に対応できていないという現状から、新法制定への動きとなりました。 婦人保護事業は、当初、売春をするおそれのある女性の保護更生のための事業でしたが、時が経過するとともに、DV被害者、人身取引被害者、ストーカー被害者、性暴力・性犯罪被害、家庭関係の破綻や生活困窮などの問題を抱える女性も婦人保護事業の対象として拡大されてきました。そのため、婦人保護事業にたどり着く女性は、DV・貧困・家庭破綻・障害を抱えているなど、困難を複合的に抱えており、様々な分野にまたがる専門的支援が必要な場合が多くあります。年代も10代から中高年と幅広く、外国籍であったり、また、子供を同伴している場合もあり、当初の婦人保護事業の枠組みを越えて、支援体制を強化することが求められていると指摘されていました。 また、厚生労働省が行った婦人保護事業の実態調査の報告では、一時保護の高いハードルや支援の専門性・人員不足、一時保護以降の支援など、多様な支援ニーズに対して、現場では支援の必要性を感じていても、現状では対応し切れない実態との乖離が浮かび上がりました。 女性支援新法は、女性支援をこれまでの婦人保護事業の法的根拠となっていた、売春防止法の保護更生から脱皮させ、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等を目的・基本理念にして、国と地方公共団体の責務を規定しました。法律には、厚生労働大臣が基本方針を策定し、都道府県は都道府県基本計画を策定、そして、市区町村は基本方針に即し、かつ、都道府県基本計画を勘案して、当該市区町村における基本計画の策定に努めなければならないとなっており、市区町村の基本計画は努力義務となっています。 現在、東京都が、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画(案)をまとめ、パブリックコメントを行っていますが、都が計画を策定した後、本区においても基本計画が策定されることと期待しています。支援を必要とする人に最も身近な自治体であり、アウトリーチや居場所づくり、相談から生活再建までを担う区の役割は重要です。 この女性支援新法の法文には、困難を抱える女性とあります。現在、国立市と官民協働事業の女性支援を行っているNPO法人Jikkaの遠藤良子さんは、女性の困難とは個人の問題ではなく、社会構造の問題だとおっしゃっています。具体には、長きにわたり、女性が出産・家事・育児・介護・みとりなどのケア役割、性別役割分業に押し込められてきた社会構造です。 また、働く女性の半数以上が非正規雇用であり、男女の雇用・賃金格差が根強く存在し、社会的格差が是正されていない状況が、女性の困難につながっていることをまず認識する必要があると考えます。この社会的構造を変革していくことと同時に、困難を抱えている女性への切れ目のない支援を構築することが、女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等を目的・基本理念とした新法の狙いなのだと思います。 また、女性支援新法は、行政・関係機関と民間団体との連携・協働で、早期に切れ目のない伴走支援を行うことも大きなポイントになっています。国立市とNPO法人Jikkaが行う官民協働事業の女性パーソナルサポート事業は、相談支援、緊急宿泊支援、居住支援、市役所や病院などへの同行支援、就労支援、アウトリーチなどを行い、当事者を中心に置いた当事者の困り事に沿った支援をワンストップで行っています。これまでの更生保護から脱皮し、当事者中心の支援へ転換していくために、民間団体のマンパワーを生かしながらノウハウを共有し、関係機関と連携した支援を展開していくことを新法は目指しています。 しかし、全国的に見ても、女性支援のノウハウを持つ民間団体は少ないのが現状です。本区でも同様の現状であると認識しています。けれども、連携・協働する女性支援団体が少ない中でも、支援を必要とする女性へ、当事者中心の支援を行っていく必要があることには変わりありません。本区においても、新法に則した支援に転換していくことが求められています。 そこで伺います。 1、市区町村は基本計画策定努力義務となっています。本区における計画策定についての検討状況を伺います。 2、女性の困難を、区はどのように認識しているか伺います。また、どのような支援が必要と考えているのか伺います。 3、現状、連携できる女性支援団体が区内にはない中で、区はどのように女性支援新法に沿った支援体制をつくろうと考えているのか伺います。 4、生活再建に向けた多岐にわたる寄り添った支援、関係機関との緊密な連携などが必要になります。今後、女性相談支援員を増やしていくべきと考えますが、区はどのように考えているのか伺います。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
みずま議員の御質問にお答えいたします。 女性の困難をどう認識しているのかとの御質問にお答えいたします。 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、いわゆる女性支援新法によると、困難な問題を抱える女性とは、性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係性、その他の様々な事情により、日常生活や社会生活を円滑に営む上で困難を抱える女性、または、そのおそれのある女性であると定義されています。 葛飾区においても、DVやハラスメント、ひとり親家庭や非正規雇用労働者など、男女が置かれた状況の違いなどを背景とする貧困や、生活上困難な問題を抱える女性からの相談を受け付け、対応しているところです。特に、葛飾区においては30歳代から60歳代の女性から、将来不安や配偶者等との関係、男女間の格差など、主に生活上の困難な問題についての相談が多い状況にあり、必要な支援を行っているところです。 次に、女性の困難にどのような支援が必要かとの御質問にお答えいたします。 困難な問題を抱える女性にどのような支援が必要であるかは、その女性が抱えている問題とその背景、心身の状況等によって最適な支援を行えるよう、相談、心身の健康の回復のための援助、自立して生活するための援助等、多様な支援を包括的に提供する体制を整備する必要があると考えています。そのために、関係機関や民間団体と協力し、早期から切れ目なく支援する体制を整えていくことが不可欠であると考えております。 次に、本区における計画策定についての御質問にお答えいたします。 女性支援新法は、困難な問題を抱える女性の福祉の増進を図るため、当該女性への支援に関する施策を推進し、もって人権が尊重され、女性が安心して、かつ、自立して暮らせる社会の実現に寄与することを目的としています。 葛飾区ではこれまで、葛飾区男女平等推進計画に基づき、ワーク・ライフ・バランスが図られ、全ての人が自分自身を大切に、心身ともに健康で充実した暮らしができる社会の実現や、あらゆる暴力やハラスメントを防止し、被害者の早期発見と安全確保に取り組むとともに、生活上の困難な状況を解消し、誰もが安全・安心して暮らせる社会の実現を図るため、その環境整備に取り組んできました。具体的には、男女平等推進センターで包括的な相談を受け付け、必要に応じて、ひとり親家庭相談や婦人相談員、東京都とも連携しながら総合的支援を実施しております。 また、東京都では、現在、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する東京都基本計画の策定作業を行っているところです。基礎自治体である区は、国、都との役割分担の下、支援対象者にとって、最も身近な支援の端緒となる相談機能を果たすほか、自立した生活を送れるような寄り添い型の支援を行っていくべきものと考えております。 今後は、東京都や他自治体、関係団体の動きを注視しながら、必要に応じて計画の策定を検討してまいりたいと考えております。 以上です。
総務部長。
女性支援新法に沿った支援体制についての御質問にお答えいたします。 困難な問題を抱える女性の支援には、女性相談支援員をはじめ、女性自立支援施設や民間団体との協働による支援が必要であると認識しております。現在、都内で活動を行っている女性支援団体がございますので、実際活動している女性支援団体の協力を仰ぎながら、困難な問題を抱える女性に対して必要な支援を行ってまいります。 以上です。
福祉部長。
女性相談支援員の増員についての御質問にお答えいたします。 婦人相談員は、女性支援新法の下、女性相談支援員に名称を改め、日常生活や社会生活で様々な困難に直面する全ての女性の相談に応じ、関係機関等と協働して必要な援助を包括的かつ継続的に行うこととされています。現在、区では西生活課に3名、東生活課に2名の婦人相談員を配置して、生活困窮やDV関連等の問題を抱える女性の相談に対応しています。 女性支援新法の成立を受け、生活再建に向けた寄り添い型の支援の充実や関係機関との連携をさらに進めるとともに、必要に応じて女性相談支援員の人員についても検討してまいります。
みずま雪絵議員。
次に、切れ目なく、安定した住まいの支援と、福祉事務所の人権意識向上について伺います。 住まいは、人が生きるための基盤として欠かすことのできないものです。コロナ禍の2020年以降、特に失業やシフト削減などで収入が減少し生活困窮に陥り、家賃を支払うことが困難となり住宅から退去せざるを得ず、住まいを失ってしまったという区民相談が続けて寄せられました。所持金もない、住まいもないという状況で相談があれば、東京チャレンジネットの利用や生活保護制度の利用をすることになると思います。 また、住まいがない区民が生活保護制度を申請した場合、民間アパート・無料低額宿泊所・宿所提供施設など複数の選択肢がありますが、施設の状況などで入居が決定しても即日利用することが難しいパターンがあります。 実際、昨年の区民相談でそういったパターンに遭遇しました。福祉事務所では、生活保護申請、施設の入居の決定までされましたが、入居日までの数日、相談者の所持金では寝泊まりする場所を確保することが困難な状況でした。そういったときに、緊急的に一定期間の宿泊場所を提供する一時生活支援事業を利用する選択肢も考えられるのではないかと思います。 しかし、現状では、都区共同事業の一時生活支援事業で葛飾区民に提供する宿泊場所は、利用できるのが男性単身となっています。住まいがない、所持金がないという状況に陥る可能性があるのは、男性ばかりでないのは言うまでもありません。住まいがない中で、福祉事務所へ相談に訪れ、公的支援につながり、住まいが確保されても、そこに入れる期日までの間の対応までは福祉事務所ではされていないのが現状ではないでしょうか。性差なく、必要な方に、緊急的であっても切れ目なく対応できる体制が必要です。 そこで、区が直接民間アパートを借り上げ、住まいを失い所持金もない相談者に対して、一時的に寝泊まりできる居室を確保することを求めたいと思います。また、前項の質問でも触れたように、女性支援新法における女性支援の緊急宿泊支援としても、切れ目のない支援に寄与するのではないかと考えます。 また、生きるための基盤である住まいを安定的に確保できることも大変重要です。そのための支援制度の充実を本区においても求めたいと考えます。特に困窮による住まいの喪失を避けるために、貸付けではなく返す必要ない助成を行い、安心して住まいを確保できるよう支援をすることは、区民に葛飾区に住み続けてもらうための策につながると考えます。特に、貧困に陥りやすいシングルで子供を育てるひとり親世帯への支援が必要ではないでしょうか。家事も子育ても仕事も1人でこなすため短時間勤務などの非正規雇用で働く人が多く、2022年、厚生労働省が出した調査結果では、父子世帯の平均就労収入は496万円、ひとり親世帯でも父子世帯より多くを占める母子世帯の平均就労収入は236万円です。安定した住まいの確保のため、ひとり親世帯への家賃助成制度を求めます。 どのような状況になっても、住まいが確保され安心して生活できることは誰もが望むものだと思います。しかし、失業や病気、けがや障害などで働けなくなったり、コロナ禍のように、収入減少で生活困窮に陥ることは誰の身にも起こり得ることです。そういったときの最後のセーフティーネットの窓口となるのが福祉事務所です。 福祉事務所に相談に訪れる区民は様々な事情を抱えており、外国籍やセクシュアルマイノリティーの相談者もいます。差別や偏見、また、無知による発言や対応で、福祉から排除することは許されないことです。けれども、残念なことに、区民からの相談でそういった状況が発生したことが分かりました。担当者から発言については事実であると確認され、相談者への謝罪があり、その後、事案については事務所内で共有されているものと考えています。対応を誤れば人の死に直結してしまう最後のセーフティーネットの窓口である福祉事務所は、より人権意識の向上や偏見をなくしていくことが必要ではないでしょうか。職員個人の問題にするのではなく、区として対応するべきと考えます。 そこで伺います。 1、住まいを失った方への一時生活支援事業として、区が民間アパートなどを借り上げ、性差なく、必要な方に、緊急的でも切れ目なく対応できる体制が必要と考えます。区の考えを伺います。 2、安定した住まいの確保のため、ひとり親世帯への家賃助成制度を求めます。区の考えを伺います。 3、最後のセーフティーネットである生活保護制度の相談・申請を受け付ける福祉事務所では、特に従事する職員の差別意識の根絶、人権への理解促進・意識向上が必要と考えます。研修などでより一層の取組を求めます。区の考えを伺います。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
住まいを失った方への支援についての御質問にお答えいたします。 住まいを失った方については、特別区が共同で運営する厚生関係施設の緊急一時保護、無料低額宿泊所、東京都がTOKYOチャレンジネット事業の中で借り上げている民間アパート等を、その方の状況に応じて案内しています。また、区では母子や単身女性の部屋を区内の母子生活支援施設に確保して、保護が必要な緊急の場合はこの施設の利用を案内しているところです。 さらに、東京都と特別区が共同で実施している自立支援センターについては、これまで単身男性を対象にしてまいりましたが、今後は女性や性的マイノリティーの方について必要に応じた支援や配慮を行っていくこととし、本年4月1日より受入れを開始する予定となっております。 今後も、これらの取組を通して、住まいを失った方に適切に対応してまいります。 以上です。
子育て支援部長。
ひとり親世帯への家賃助成制度を行うことについての御質問にお答えいたします。 本区では、令和元年に、ひとり親世帯を含む住宅確保要配慮者に対して、不動産関連団体や居住支援法人、社会福祉協議会と連携した葛飾区居住支援協議会を設立し、民間賃貸住宅の住み替え支援事業や、家賃債務保証費用を補助するなど、支援を展開してきております。また、窓口におきましても、ひとり親世帯への居住支援として、都営住宅の優遇抽せん制度や公的住宅における支援策の御紹介を行っております。 このように、区ではひとり親世帯に対する住宅支援の様々な取組を行っております。そのため、現時点ではひとり親世帯への家賃助成制度の創設に取り組む予定はございませんが、引き続き関係部署と連携しながら、ひとり親世帯の安定した住まいの確保のための支援を行ってまいります。 以上でございます。
福祉部長。
福祉事務所の職員の人権意識の向上についての御質問にお答えいたします。 生活保護は最低限度の生活を保障するものであり、生活保護制度の窓口を担う福祉事務所の職員には高い人権意識が求められます。このため、東西生活課では生活保護制度や、法令遵守などのコンプライアンスに係る研修を実施し、生活保護制度への理解を深めるとともに、本区や特別区の人権に関する研修などを受講し、職員の人権への意識の向上に努めております。 今後も、人権研修等に職員が積極的に参加するように働きかけ、職員の人権意識の向上を図っていきます。また、相談や面接時の対応や個々の支援内容について、人権への配慮が適切になされているのか、また、差別的な取扱いと疑われるような対応はなかったかなどを職員相互で確認することで、職場全体として意識の向上に努めてまいります。 以上です。
みずま雪絵議員。
次に、バス交通について伺います。 葛飾区の基本計画をはじめ、今定例会で出されている中期実施計画(案)にもバス交通の充実が挙げられています。しかし、この間、バス運転手の不足による減便が続いています。先日の地域公共交通会議でも議論があったように、レインボーかつしかの路線運休の一つの大きな要因であるバス運転手の不足は、バス交通の存続自体も揺るがしかねない重大な問題になってきています。区民の移動手段であるバス交通が、今後、維持されていくことは、通勤・通学のみならず、病院・買物などの日常の行動範囲を維持し、活動を広げることに役割を持ち、区民の生活、ひいては区民の福祉を維持していくことと同義であると考えます。 今年4月からの働き方改革関連法に基づき、労働環境改善のために改正された改善基準が告示されます。いわゆる2024年問題ですが、バス運転手がさらに不足し、バスの減便が加速するのではないかと予想されます。また、レインボーかつしかの運休の理由として、事業者からは路線の不採算性も挙げられています。赤字路線であることが廃止の理由になることは、民間事業として合理的な判断とも言えますが、バス交通の公共性を鑑みれば、区民の福祉にも寄与するバス交通の維持が脆弱なものでいいとは言えません。 近畿運輸局は、ホームページで公共交通活性化に関する調査事業として、地域公共交通が赤字イコール廃止でいいのかという提起をしています。地域公共交通が廃止になったら、追加的に必要となる多様な行政部門の分野別代替費用と、運行に対しての行政が負担している財政支出を比較し、現在の支出より行政コストが増加するかもしれないとして、公共交通への補助は地域を支えるための支出であると言及しています。 バス交通を維持するために必要な支出は、地域・区民を支えるための支出として、本区においても判断していただきたいと思います。また、バス運転手の確保・定着のための支援も、全産業平均と比べ、バス運転手が低い賃金であることについても踏まえた上で、施策を検討することが求められているのではないかと考えています。 そこで伺います。 1、バス交通の減便・運休に歯止めをかけ、維持・充実していくために区はどのように取り組んでいくのか伺います。 2、バス運転手の確保・定着について直接的な支援を行う必要があると考えますが、区の考えを伺います。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
バス交通について、バス交通の維持・充実に向けた取組と、バス運転手の確保・定着への区の支援についての御質問にお答えいたします。 区内のバス路線では、新型コロナウイルス感染症拡大以降の移動需要の減少や、バス運転手の慢性的な不足、2024年問題を踏まえた対応などから、減便や運休が発生し始めており、地域の交通利便性の確保が大変重要となっております。こうしたことから、葛飾区では、今後、バス運転手の確保や定着、さらなる利用者増に向けた利便性の向上など、バス交通の維持、充実に資する取組について、バス事業者の意見もお聞きしながら支援方策を多角的に検討してまいります。 以上です。
みずま雪絵議員。
最後に、仕切りや突起物がある公共のベンチについて伺います。 区内には、区民が町なかで休憩したり憩いの場として、駅前、公園、バス停など多くのベンチが設置されています。そのベンチには実に多様な形があります。背もたれがあるもの、ないもの、肘かけがあるもの、座面が前に前傾しているもの、突起物や仕切りがあるもの、それがないものと様々に混在しています。このベンチの突起物や仕切りがあるものについては、人が寝転がったり長居できないようにそのようなデザインになっているのではないかと思います。こういったベンチは、ホームレス対策として町なかのベンチでホームレスが長居しないようにつくられたのではと、いわゆる排除ベンチや排除アートと呼ばれています。 コロナ禍での渋谷で発生した女性ホームレス殴打殺人事件で、この女性が夜に体を休めていたバス停のベンチに仕切りがあり、毎晩座ったまま休んでいたことでも注目を集めました。このベンチがホームレスを町なかに長居させないためにつくられたのであるなら、行政が注力すべきこととして見当違いであると考えます。住民がホームレスとなり得る社会の実態を変えていくことが必要です。 また、厚生労働省の2023年調査では、全国の路上で生活する人は3,065人となっており、近年、減少傾向にあります。また、住所不定の方がネットカフェなどで生活をしているということで、2018年では4,000人というふうにも推計されています。 区民からも、ベンチに突起や仕切りがついていたり、前傾した座面のものについて座りづらいと声をいただくことがあります。公共のベンチは誰にとっても座りやすいデザインとすべきです。 そこで伺います。 1、これまで区が設置した座面に仕切りや突起物のあるベンチについては、設置に当たってどのような検討・議論がされてきたのか伺います。 2、公共のベンチは、いわゆる排除ベンチではなく、座面に仕切りや突起物がないベンチとすべきと考えますが、区の考えを伺います。
交通・都市施設担当部長。
仕切りや突起物がある公共のベンチについての御質問にお答えいたします。 区では、これまで、コミュニティー道路・緑道の整備や、地域の要望等を踏まえてベンチを設置してまいりました。設置に際しては、横になるなどして長時間ベンチを占有してしまい、ほかの利用者が一時的な休憩に使えなくなってしまうことを防ぎ、さらに、座る位置の目安として、より多くの方が利用できるように一定の仕切りが必要と判断し取り付けてまいりました。また、これらの構造は、高齢者等が立ち上がる際の手すりとしての役割も果たしております。 今後も、皆様が利用しやすいベンチの設置に努めるとともに、他自治体の事例や社会情勢を注視しながら、必要に応じてよりよい構造について検討してまいります。
34番、秋本とよえ議員。 〔34番 秋本とよえ議員 登壇〕(拍手)
私は、自由民主党を代表して、区政一般質問をさせていただきます。 初めに、元日の能登半島地震で亡くなられた方々に心から御冥福をお祈り申し上げます。また、被害に遭われた皆様は、雪国の厳しい冬の中、困難な日々が続いていると思いますが、一日も早く平穏な日常を取り戻してくださることを切に願います。 今回の災害は、大きな揺れによる建物の倒壊、道路の寸断、火災、津波と、多くの事象が同時に起こり、まさに大規模災害は様々な被害が同時多発で発生するということを目の当たりにいたしました。発災後、北陸の厳しい冬の寒さ、大雪も降る中で懸命に復興作業に当たられる方々の様子を拝見し、木造住宅が密集した地域があり、河川にも囲まれている本区においても、災害の被害を軽減するための取組と、災害が起こった後の取組と、どちらも着実に進めていかなければならないと痛感しております。 私たちは日々平穏に過ごしていることに感謝しながら、震災に遭われた方々の復興のため、そして私たちの地域を守るため、これからもできることを続けていかなければならないと強く感じております。 それでは、最初に、(仮称)みどりとの花のフェアかつしかについてお伺いいたします。 3月になると区内のあちらこちらで満開のチューリップが見られることと思います。ところで、区では基本計画の「葛飾・夢と誇りのプロジェクト」において、花いっぱいのまちづくり推進プロジェクトを掲げており、地域団体による花壇活動への支援や、区民が花に親しむきっかけづくりを行い、多様な主体が一体となって快適で楽しい環境づくりを進めています。 亀有駅前では、区内企業などが中心となって考案した立体型花壇「フラワーメリーゴーランド」が四季を通じて私たちの目を和ませてくれています。また、区内では多くのボランティアによる花壇も盛んで、まちの至るところで花いっぱいの活動を楽しむことができます。 このような盛り上がりの中で、令和8年には(仮称)全国みどりと花のフェアかつしかを開催することが報告されました。私たちは、どのようなイベントになるのか今からとても楽しみにしていますが、一方で、イベントを開催すること自体が目的であってはならないとも考えています。 また、これまでに多くの区民や事業者の方々が緑化活動に関わってきたことや、河川に囲まれ自然豊かな本区特有の地形や歴史もアピールすべきですし、イベント終了後にも人々が集い憩える新たな花の名所なども、ぜひつくっていただきたいと思います。 さらに、緑化を推進していくことは、蒸散作用による温度調整や、CO2の削減にも効果があると思います。昨年、青木区長はCOP28へ参加して、脱炭素の取組を世界に発信してきたことから、ゼロエミッションに向けた最先端の技術やイノベーションなども、このイベントと同時に発信することで、区民や訪れる人々にとって環境問題がより身近に感じられるのではないでしょうか。 (仮称)全国みどりと花のフェアかつしかの開催を通じて、本区の魅力がさらに広まっていくことを期待して質問いたします。 1、本区がこのような大規模なイベントを主催する具体的な目的、イベント開催により期待される影響についてお示しください。 2、現在、(仮称)全国みどりと花のフェアかつしかの基本計画を策定していると伺っております。イベントには、花や緑の展示やコンテストなどの開催はもちろんですが、本区の地域課題の解決に結びつく新たな環境の取組なども取り入れてはいかがでしょうか。区の見解をお示しください。 3、(仮称)全国みどりと花のフェアかつしかは開催することが目的ではなく、その後の緑化推進が重要だと思いますが、区の認識をお示しください。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
秋本議員の御質問にお答えいたします。 (仮称)全国みどりと花のフェアかつしかの目的や期待される影響、地域課題の解決に結びつく新たな環境の取組についての御質問にお答えいたします。 (仮称)全国みどりと花のフェアかつしかは、区の基本構想の将来像、「みんなでつくる、水と緑と人情が輝く 暮らしやすいまち・葛飾」の実現を目指して、緑と花がもたらす快適で豊かな暮らしがあるまちづくりを進めるとともに、この取組を全国に発信するため、全国みどりの愛護のつどいを包含した新たな緑化イベントとして開催するものです。 葛飾にいじゅくみらい公園をメイン会場として区内全域において、令和8年5月から6月までの間で30日程度の期間、葛飾ゆかりのキャラクターを生かした緑と花による新たな修景、地域の歴史や特色を反映した花壇の展示、緑や花の愛護に顕著な功績のあった個人や団体の表彰、記念植樹などを実施する予定です。 また、フェアの開催は地域課題の解決に結びつける絶好の機会であると考えております。例えば、花や緑の生産に係る産業の創出、都市緑化や気候変動対策の実証試験などを通じて、新たな産業への展開や持続可能で快適な環境づくりに寄与し、地域課題の解決につなげてまいります。さらに、川や公園を今まで以上に花でいっぱいにすることで、都市景観の彩りや心地よい空間を創出し、住環境の質を高め、葛飾区の地域価値の向上につなげてまいります。 以上です。
環境部長。
(仮称)全国みどりと花のフェアかつしかは開催することが目的ではなく、その後の緑化推進が重要ではないかとの御質問にお答えいたします。 (仮称)全国みどりと花のフェアかつしかの開催は、区の新たな魅力を全国に発信するとともに、今後の緑化推進に向けた大きな一歩になると考えています。フェアを契機として、区民や事業者には花や緑のよさをさらに理解していただき、緑化活動が日常生活の一部として定着することを目指してまいります。そのため、人々が集い憩える新たな花の名所の創出や、地域の緑化活動の持続可能な仕組みの構築に向け取り組んでまいります。特に、緑化活動をさらに活性化するためには、担い手の裾野を広げるとともに、区民・団体・事業者・教育機関等、多様な主体との一層の連携・協働が必要です。これを機に、団体への活動支援に加え、個人や家庭からの参加を促す仕組みも充実させてまいります。 以上でございます。
秋本とよえ議員。
次に、区民に優しいDXの推進についてお伺いいたします。 DX(デジタルトランスフォーメーション)は、区議会においても大変関心の高い課題で、毎回のように一般質問がなされていますが、私は高齢者などの情報格差への対応の観点から質問させていただきます。 デジタル社会の到来と言われる現代では、スマートフォンの所有率が10年前には4%足らずであったものが2023年には96%にまで達しており、誰もが通信機器を所有して、いつでもどこでも情報が得られる時代になりました。また、スマートフォンにはマイナンバーカードとの連携などを通じて様々な活用が期待されています。 DXの概念は、2018年以降に本格化して、自治体の行政サービスもアナログ業務からデータやデジタル技術を活用して行政サービスの向上や業務の効率化を進めながら、区民にとって利便性の高い幸せな社会を実現しようとしています。葛飾区においても、かつしかDXの戦略的取組方針策定の中でスマホでつながるデジタル区役所を目標に掲げ、本定例会では最終案が示されると伺っております。 しかし、DXが万能というわけではありません。デジタル化が急速に進展する中で、年齢や障害など様々な事情によりデジタル機器を利用できない方もいらっしゃいます。私自身もデジタルはあまり得意なほうではありません。障害のために申請書が書きにくい方や、御高齢でデジタルが苦手な方、移動が大変な妊婦さんなど、様々な事業とデジタルのメリットをどのようにつないでいくかを丁寧に伝えていただきたいと思います。 DXにより区役所に行かずに手続できることは、サービス向上策としては大変に理想的ですが、アナログでのサービスを求めておられる方々がいることも念頭に置いてほしいと思います。そうした方々には来庁して手続をしていただくことになると思いますが、できるだけ生活に身近な場所で、例えば、区民事務所などで区役所とのオンライン相談やオンライン申請など手続支援をしながら、書かずに、待たずに手続ができれば、デジタルが苦手な方々にもDXを受け入れていただけるのではないでしょうか。区民一人一人の受入れ方は異なるため、より多くの区民がデジタル化の恩恵を受けられるためには、そうした方々にも配慮された丁寧な支援や対応を行い、それぞれの利用者にDXによるサービス向上の利益が実感できる、区民に優しいDXを目指していただきたいと思います。 そこでお伺いします。 1、かつしかDXの戦略的取組によって行政サービスをどのように向上させようと考えているのか、区の見解を伺います。 2、全ての区民がデジタル機器を自由に使いこなせることにはなりません。そのような場合、デジタルの恩恵をどのように実感できるのか伺います。 3、これからの区民事務所がDX推進の下、どのように変わるのか、区の見解を伺います。 以上でこの項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
かつしかDXの戦略的取組によって行政サービスをどのように向上させようと考えているのかについての御質問にお答えいたします。 自治体がDXに取り組む背景には、近年の社会経済に影響をもたらしている少子高齢化による人口減少やコロナ禍など様々な要因があり、本定例会に御報告するかつしかDXの戦略的取組(案)は、持続可能な自治体運営のため、このような課題に対応する重要な方針として位置づけしております。 この戦略的取組は、蓄積したデータや様々なデジタル技術を活用して行政サービスの向上や業務の効率化を図り、スマホでつながるデジタル区役所を目指してDXを積極的に推進するものでございます。DXの推進によって区民が様々なデジタルの恩恵を実感できるように進めてまいります。 窓口においては、行かない、書かない、待たない窓口サービスを実現するとともに、内部業務の見直しや事務改善に積極的に取り組み、さらには、防災・産業・健康・子育て・教育などの各分野の施策においてデジタル技術による付加価値を生み出してまいります。 このように、DX推進において柱となる3つの重点方針を据えて、行政サービスの向上に取り組んでまいります。 次に、デジタルの恩恵をどのように実感できるかについての御質問にお答えいたします。 スマートフォンなどの所有率が高くなっても、年齢や障害など様々な事情によりデジタル機器を利用できない方々にも寄り添った丁寧な支援が必要と考えております。手続をオンライン化しても、うまく利用できなければDXの意味を成しません。来庁して手続する方には、窓口の負担軽減を念頭にサービス向上を図ってまいります。窓口で本人確認が取れれば、窓口予約と合わせて、書かない、待たない窓口サービスの実現が可能となり、御本人が申請書を書かずに内容確認のみで手続できれば、アナログの対応ではなくDXの効果となります。 また、移動が大変な妊婦さんなどには、自宅にいながらスマホによる手続が可能となるよう、母子保健や子育て、教育分野などの各種手続についてオンライン化を進め、手続の簡素化を図ってまいりたいと考えております。 これからも区民一人一人にとってDXの恩恵が実感できるように、デジタル行政サービスの一層の利便性向上を図ってまいります。 以上です。
デジタル推進担当部長。
DX推進の下、区民事務所はどのように変わるのかとの御質問にお答えいたします。 かつしかDXの戦略的取組には、区民事務所でのオンライン手続支援の取組として、オンライン化した手続について御自身で申請が難しい場合には、マイナンバーカードなどの本人確認書類の提示により手続支援を行い、申請に対する負担軽減を図りたいと考えております。また、区民事務所の機能や役割を見直し、本庁のみで対応している手続についても受付の拡大を検討するとともに、来庁される様々な区民の利便性に合わせて、言語表示のできるディスプレーの活用や、外国人の方への同時翻訳対応など、デジタル技術の効果的な活用を通して、身近な区民事務所で親切で分かりやすい手続支援が行える窓口を目指してまいります。
秋本とよえ議員。
次に、児童相談所についてお伺いいたします。 昨年10月に念願の区の児童相談所が開設しました。長年にわたって準備に携わってこられた皆様には、本当にお疲れさまでした。日頃から区民の皆様と接し、区民と寄り添っている区に児童相談所が設置されたことの意義は大変大きいと思っております。しかし、児童相談所を設置することそのものが目的なのではなく、児童相談所を設置しただけでは何もできたことにはなりません。まさに設置した後の対応、取組こそが重要であると思います。 開設から4か月以上がたちました。開設前から区の職員の方が足立児童相談所に赴き、引継ぎを受けながら準備をされ、10月1日から区のケースとして様々な対応をされていると伺っていますが、開設された後の実際の状況はいかがでしょうか。開設直後から100点満点というわけにはいかないかもしれませんが、そこに関わる子供一人一人にとってはその時々がとても大切ですので、常によりよい児童相談所を目指していただきたいと思います。 職員の方は、開設当初ということでかなり気合を入れて熱心に取り組まれていることと思います。そのこと自体は大変ありがたいことです。 しかし、児童相談所の仕事というのは、その内容からどうしても職員の方の心理的な負担が大きくなってしまうと思います。さらに、近年は相談件数、対応件数が日本全体でも右肩上がりで増えており、本区には多くの事案が寄せられていることと思います。初めてのことも多く、また、社会的な注目度も大きくプレッシャーのかかる中で、職員の皆さんのケアについてもしっかりお願いしたいと思います。 また、児童相談所が開設されたということで児童相談所に注目が集まりがちですが、区が児童相談所を設置する最大のメリットは児童相談所以外にあると私は考えています。日頃から検診で、予防接種で、相談窓口で、学校・保育園や児童館などの施設で、区民の皆さんと接する機会がある区の行政において、それぞれの部署が蓄積する情報と児童相談所が連携できてこそ児童相談所は大きな効果を発揮できるものと思います。 児童相談所の設置に当たっては、様々な会議体や連絡・情報共有の制度、仕組みがあり、それらを有効に活用していくことが開設前から保健福祉委員会でも報告されておりました。こうした仕組みを通じて児童や家庭へのケアを丁寧に進めていただきたいと思いますが、もっと日常的に、そして個別具体の事案でなくても、ふだんから関係部署がもっと情報を共有し連携していくことが大切なのではないかと私は思っています。担当者同士が、ちょっと気になったこと、新たな気づきや発見などをふだんから共有しておくことは、いざというときにとても役立つのではないかと思います。そして、そうしたことを進めるためにも、職員同士の交流を常に図っていくべきではないかと思います。 児童相談所の開設に当たっては多くの専門職の方を採用されました。もちろん児童相談所の運営に必要で採用されたわけですが、長く区で働く間、ずっと児童相談所ではなく、ぜひ他の関係部署を経験し経験値を高めていただきたいと思います。既にいらっしゃる専門職の方にも同じことが言えると思います。保健師・保育士・社会福祉司など、区には専門職の方がたくさんいらっしゃいますが、そうした方のスキルや能力を一層向上させるためにも、いろいろな部署・職員と交流できる環境づくりが必要だと思います。児童相談所は、そしてそこで働く職員の皆さんが充実してこそよりよい児童福祉ができると思いますのでよろしくお願いいたします。 そこでお伺いいたします。 1、児童相談所を開設してからの運営状況を区はどのように認識しているのかお示しください。 2、児童相談所は精神的にも身体的にも非常に大変な職場だと思いますが、職員のケアなどについて状況をお示しください。 3、児童相談所行政のさらなる充実のために、児童相談部と子育て支援部・福祉部・教育委員会などの関連部局との連携をさらに強化していくべきと思いますが、区の認識を伺います。 4、専門職の知見を生かすとともに、専門職の育成のために、児童相談所や保健所などに配置されている専門職と他部署との人事交流を強化促進すべきと思いますが、区の見解を伺います。 以上で、この項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
児童相談所が開設してからの運営状況に関する本区の認識についての御質問にお答えいたします。 児童相談所の開設により、問題の芽が小さなうちから子供や家庭を支援する子ども総合センターと、専門機関として法的対応等も行う児童相談所が同じ組織内で強い連携の下で機能するようになり、これまで以上に切れ目のない支援ができるようになったと認識しております。 本区が児童相談所を開設した効果の象徴的な出来事ですが、約5か月の間に2人の子供が自ら保護を求めて児童相談所を訪れました。地域の中に設置したことの大きなメリットとして、子供自身を含め区民にとっては来所が容易となったことだと思います。また、職員にとっては家庭訪問や関係機関との連携が容易になります。これらのメリットを一層活用していくことで、予防的な効果もさらに上がっていくものと期待しているところです。 それらを進める上でも柱となる職員の育成は大切です。開設に先立ち、児童相談所や児童福祉施設などでの経験を有する職員を多く採用したほか、経験の少ない職員については先行自治体の児童相談所での研修や足立児童相談所においてOJTを兼ねた引継ぎ派遣も行ってまいりました。不慣れな点や未熟な点もありますが、開設当初の混乱を越えて、子供を守るための取組を着実に行う段階に至っているものと考えております。 支援を行う中で、児童相談所の業務にやりがいを感じ、福祉関係の国家資格の取得に挑戦するため通信教育を受ける職員も出るなど、意欲も目に見えて向上してまいりました。間もなく新年度となりますが、都立児童相談所業務を確実に引き継ぐ段階から、地域にあることの強みを生かした運営へと進めていける状況に至っていると認識しております。 以上です。
児童相談部長。
児童相談所の職員のケアに関する御質問にお答えいたします。 児童相談所の業務は感情労働とも言われており、様々な精神的な負担が強いられることもございます。また、一時保護所での夜間帯の業務など、身体的な負担にも配慮が必要な職場であると認識しております。そのため、家庭訪問や面談時には複数職員での対応を基本とするとともに、支援方法や方向性については、緊急受理会議や援助方針会議など組織として検討した上で決定することとしております。そのほかにも、職員の習熟度に考慮して担当を割り当てることや、職員が心理的負担を感じたときなどに悩みを打ち明けることができる支援者支援コーディネーターを配置するなど、職員の負担への対応を図っております。 また、一時保護所の業務では、勤務ローテーションの平準化に留意しながらも、職員のライフステージに合わせて夜間勤務の配置に配慮するといった対応を人事課とも協議しながら進めております。 児童相談所の開設からおおむね5か月となり、各職員が本区の児童相談システムや所内での職員間連携にも慣れるなど、経験を積むことで効率的に業務を進められるようにもなってきており、今後も引き続き職員が安心して業務に取り組むことができる職場づくりを進めてまいります。 次に、児童相談行政のさらなる充実に関する御質問にお答えいたします。 全国的に児童虐待相談対応件数が増加し、児童相談行政の役割が重要性を増している中、子供たちの権利や安全を守っていくためには、お話にありますとおり、施策をさらに充実させ、児童相談所と関係部署が相互に協力し連携していくことが重要です。そのため、本区では、児童相談所を開設するに当たり、庁内関係部署の職員がその業務内容を知り理解することができるよう、機会を捉えて説明会などを実施してまいりました。 また、開設後におきましても、子供に関する会議や担当者レベルの打合せなどを通じ、子育て支援部や福祉部、教育委員会をはじめとする関係部署と子供を守るための協力体制を深めております。 今後も、庁内関係部署と連携し、子供たちの将来を守るための取組を進めてまいります。 次に、専門職の他部署との人事交流を強化・促進すべきとの御質問にお答えいたします。 児童相談所では、児童福祉司をはじめ保育士や児童指導・児童心理司・保健師など様々な専門職の職員が、その専門性を生かして子供や家庭への支援を行っております。お話のとおり、専門職の職員がその知見を生かすためには、単にその専門性を深めるだけではなく、異動を含め他部署との交流が非常に有効であると考えております。今年度から、福祉職に求められる専門性、実務経験や専門的な知識を深めるためのジョブローテーションの考え方などを定め取り組んでいくため、福祉職人材育成基本方針の策定に向けた検討を行っているところでございます。 今後も、本区に児童相談所が開設したことを契機として、多くの専門職の職員がその専門性を生かせる組織づくりを進めてまいります。 以上です。
秋本とよえ議員。
それでは、次に教育の推進についてお伺いいたします。 令和6年度から新たなかつしか教育プランがスタートします。状況の変化が激しい現代社会において、これからの次代を担っていく子供たちの教育は大変重要です。かつしか教育プランに掲げる取組を着実に推進していっていただきたいと思います。 新たなかつしか教育プランには、葛飾区が目指すこれからの教育として、SDGsの目標の達成を目指す教育と子どもたち一人一人を大切にした教育を掲げ、基本方針では、1、子供一人一人が生き生きと学び生きる力を培う学校教育を推進します、2、家庭・地域・学校が連携して子供の豊かな成長を促します、3、生涯にわたる豊かな学びを支援しますの3点が掲げられております。学校教育においては、子供たちが夢や希望を抱き、自己肯定感を持って成長していけることは、これからの時代を生きていく中で一層重要になってきますし、新しい技術や情報がどんどん出てくる現代社会では、いつまでも学び続けられる環境を整備することが強く求められていると思います。 こうしたことを踏まえ、ここに掲げられている、子供一人一人を大切にし、子供が生き生きと学ぶ教育に大いに期待するところですが、実現に向けて、この先、具体的にはどのようなことに取り組まれていくのか、明確にビジョンを示していく必要があると思います。 このかつしか教育プラン、また、並行して現在策定中の中期実施計画の案を拝見していて、ちょっと残念に思うことがあります。それは、子供一人一人の個性を伸ばすような取組が見られないことです。一人一人を大切にその子の状況に寄り添った教育を実施していただくことや、総合的な学力向上事業などで学力の底上げを図っていただくことはとても大切だと思いますし、多くの事業を実施していただいているのですが、子供の個性・特技・学力などを伸ばす個性伸長の取組がほとんど見られません。 児童・生徒1人に1台のタブレット端末の導入が完了しましたが、児童・生徒の学力に応じた学習は、どの程度進んでいるのでしょうか。また、タブレットで課題に取り組む以外にも、英語、算数・数学、プログラミングなど教科もいろいろありますし、子供の個性という点では、運動が得意、ダンスが得意、漢字が得意など、得意なこと、好きなことは様々あると思います。何か1つでも2つでも、それぞれの子供が輝ける個性を伸ばす教育にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。 近年、中学校受験をされるお子さんが増えていると聞いています。しかし、勉強ができる子は私立にというわけではないと思います。区立の小中学校にも優秀なお子さんはいらっしゃいます。それぞれのお子さんが持つすばらしい特技や感性や能力を見いだし、そうした個性を伸ばして、誰もが何かで輝ける学校づくりをお願いしたいと思います。 もう一点、中学校部活動の地域移行については今後どのように進めていくのでしょうか。令和6年度当初予算案の中には部活動地域移行のモデル事業が計上されているようですが、どのように地域に移行していくのでしょうか。 私自身、葛飾区体育協会に加盟しているある競技団体の方から、学校の中で子供たちに競技を指導する場をつくれないかという相談をいただいたり、また、私の知人であるプロの音楽家の方が学校での指導を希望されたりしています。こうした方はほかにもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。そして、こうした地域にあって区の未来のために区と一緒になってできることを頑張っていこうとされている方と一緒に活動していくことこそ、区長が推し進められている区民との協働ということなのではないかと私は考えています。 23区の中でも地域とのつながりが強く豊かな本区ならではの部活動の地域移行が実現するよう、検討をお願いしたいと思います。 そこでお伺いいたします。 1、新たなかつしか教育プランにおいて、葛飾区が目指す教育の姿をどのように描かれているのか、教育長の御見解をお示しください。 2、子供一人一人を大切にし、子供が生き生きと学ぶ教育を実現するための取組を具体的にお示しください。 3、子供一人一人の個性を積極的に伸ばしていく教育にも取り組んでいただきたいと思いますが、教育委員会の見解を伺います。 4、中学校部活動の地域移行について、地域の区民や団体としっかり連携・協働しながら進めていただきたいと思いますが、教育委員会の見解を伺います。 以上で私の区政一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました
教育長。 〔小花高子教育長 登壇〕
新たなかつしか教育プランにおける本区が目指す教育についての御質問にお答えいたします。 現行計画の策定時から社会は大きく変化し、気候変動など世界規模の課題への対応が求められる一方、国内の少子化や人口減少、グローバル化のほか、特に人工知能などのICT技術の進歩は目覚ましく、現在は将来の予測が困難な時代と言われております。このような社会的背景の中で、教育を通じて、未来に向けて自らが社会のつくり手となり、持続可能な社会を維持・発展させていく人材を育成すること、そして、多様な個人それぞれが、今だけでなく将来にわたって、その人だけでなく地域や社会が幸せや豊かさを感じられるものとなるよう、ウェルビーイングを向上させていくことが大変重要であると考えております。 また、本区におきましては、昨年10月に、子供の権利を大切に守っていくことについて基本的な事項を定めた葛飾区子どもの権利条例を施行したところであり、新たなかつしか教育プランでは、葛飾区が目指すこれからの教育として、SDGsの目標の達成を目指す教育と子供たち一人一人を大切にした教育を掲げたところでございます。 また、計画を貫く理念として「かがやく未来をつくる力をはぐくむ~共に学びあい 支えあうまち かつしか~」とし、3つの基本方針ごとにその目指す方向性と施策を定めました。 私は、この新たなかつしか教育プランを着実に推進し、多様性を尊重し、誰一人も取り残すことのない質の高い学校教育を実現して、自分が幸せになるだけでなく、全ての人の幸せをどう実現していくのかを考え、学習し、成長し続ける子供たちを育ててまいりたいと考えております。また、全ての区民の皆様が、学習・文化・スポーツ等を通してより充実した人生を送ることができるよう、生涯にわたる継続的な学びや活動につきましても支援を充実してまいります。 次に、一人一人の個性を積極的に伸ばす取組についての御質問にお答えいたします。 児童・生徒一人一人の多様性を尊重し、個性を積極的に伸ばす教育を進めていくことは大変重要であると考えております。そのための取組として、令和6年度には新規事業としてかつしかチャレンジプログラムの開設を予定しております。このプログラムでは、小中学生を対象とした自然科学コース・プログラミングコース、中学生を対象としたEnglish challengeコースの3コースを設け、意欲の高い児童・生徒の能力をさらに伸ばしてまいりたいと考えております。 また、これまでも取り組んでまいりました、かつしかっ子賞や葛飾みらい科学研究コンクール、英語スピーチ&プレイコンテストや各種スポーツの大会、各種団体が開催している作文等のコンクールなど様々な機会も積極的に生かしながら、幅広い分野で才能を発揮する子供たちを応援し、子供たちが自信を持って自らの能力と個性をさらに伸ばせるよう取り組んでまいります。
学校教育担当部長。
子供一人一人を大切にし、子供が生き生きと学ぶ教育の具体的な取組についての御質問にお答えいたします。 新たなかつしか教育プランでは、「子ども一人一人が生き生きと学び、生きる力を培う学校教育を推進します」を基本方針の第一に掲げております。この方針に基づき、教員が高い専門性を発揮し、質の高い学校教育を実現できるよう、具体的には、教員の授業力向上を目的とした葛飾教師塾、授業力向上プロジェクト、ICT活用講座等の研修の実施により、子供一人一人の学習進度に応じた個別最適化された子供の主体的な学びの実現を目指してまいります。 また、義務教育9年間を通した英語教育に取り組むとともに、東京グローバルゲートウェイにおける英語体験プログラムなどの体験的な学習の充実を図り、子供が生き生きと学ぶ教育を実現してまいります。 さらに、全ての子供たちがその能力を最大限に発揮し、共生社会の一員として共に認め合い互いに高め合うことができるよう、特別支援教育や不登校支援、日本語指導など、一人一人の教育上のニーズに応える多様な学びの場の充実・整備を進めてまいります。加えて、学校改築をはじめとする、学校施設・設備・ICT環境等の教育環境を計画的に整え、それぞれを相互に連携させながら、子供が生き生きと学ぶ教育を実現してまいりたいと考えております。 次に、中学校部活動の地域移行における地域の区民や団体との連携・協働についての御質問にお答えいたします。 本区ではこれまで、庁内の関係各課と中学校長会代表で構成する検討会において地域移行に関する検討を行ってまいりました。令和6年度はモデル事業の実施を予定しております。本事業は、地域移行における課題の抽出、対応策の検討及び新たに設置する協議会の運営支援を目的としているものでございます。 また、中学校の部活動には地域の指導者の協力も欠かせないことから、現行の検討体制に加え、地域の方やスポーツ・文化芸術団体等の関係者に御参加いただく協議会を設置し、様々な御意見や御提案をいただきたいと考えております。 協議会では、モデル事業で得られた検証結果を踏まえ、今後の本区の中学校部活動の地域連携・地域移行の取組の方向性及び実施方法について、地域の区民の方々や団体と連携・協働しながら検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
40番、中村けいこ議員。 〔40番 中村けいこ議員 登壇〕(拍手)
お許しをいただきまして、さきの通告に従い、区政一般質問をさせていただきます。 初めに、大規模な災害に備えたレジリエンスの向上について伺います。 新型コロナウイルス感染拡大から日常が戻り始め、多くの国民が気持ち新たに過ごされていたであろう新年の始まり、耐え難き事態が起こると誰が想像していたでしょうか。改めて、令和6年能登半島地震により被災された皆様にお見舞いを、失われた貴い命に心からのお悔やみを申し上げます。 私たちが暮らす日本は、災害は忘れる前にやってくると思わざるを得ないような、まさにこの100年間に、大正関東大地震、昭和東南海地震、そして阪神・淡路大震災に東日本大震災など、様々な大災害に襲われてきました。そのたびに大きな犠牲と長い苦難の時を経ながら復興してきました。そして、その経験を基に強靭な国土とするために、国や地方自治体は一生懸命に努力してまいりました。 しかし、今回の震災は、南海トラフ地震や首都直下地震など国難レベルの大規模災害の発生が懸念されていることも踏まえると、残念ながらレジリエンスの向上のためにはまだまだやるべきことの多さに気づかされます。まさに人ごとではなく、自分ごととして深く捉える機会にしなければならないと痛感しております。 そこで、まず区長へお尋ねしたいと思います。 1、これまでの大きな災害を振り返ってみると、行政の長の強いリーダーシップと高い洞察力、そして迅速な行動力が、緊急対応や復興の成否を大きく左右したように感じております。元日の能登半島地震の発生に際して、行政の長として区長がどのような考えを持たれたのかお聞かせください。 2、悲惨な災害をまさに人ごとではなく自分ごととして深く捉える機会とするために、能登半島地震を受け、行政の長としてこの災害を区民にどのように伝え、職員にはどのような指示・対応をされたのかお聞かせください。 3、能登半島地震の被害状況が明らかになりつつあります。これまでの大規模災害時の対応の知見も踏まえて、特に事前の対策から災害への備えと受援体制についてどのように力を入れていくのか、考えを伺います。 次に、これまでの自助・共助・公助への取組についてお伺いしたいと思います。 能登半島地震の対応を引き合いに出すまでもなく、大規模災害時、多くの区民が漠然と期待している公助である行政・警察・消防・自衛隊などは、必要なときにあまねく助けを求める人々の救援・支援をすることは果たしてどこまで可能なのでしょうか。このことは、ふだんから様々な準備を行い、苦しい訓練をして万が一のために努力をされている方々に対しての批判を意図しているわけでは決してございません。厳しい被害想定、あるいは不測の事態の際の状況、ここまでは、この状態ならば何とか救援・支援はできるが、これを超えると現状では難しい、テレビや映画のような決して万能ではないと客観的に冷静に伝える試みはされているのでしょうか。身近に考えて、家族が負傷したときに幾ら待っても救急車が来ないことがあることを明確に伝えておくこと、そして現在の公的支援の量的・質的な限界を明示して、自らの安全は人任せにできないことを個人で考えゆく必要があると考えます。 そこでお尋ねいたします。 4、災害時の公助から公的な支援には限界があると考えますが、区として公助の整備の考えを伺います。また、災害対策として自助の取組も重要ですが、どのように啓発をしてきたか伺います。 5、これからの公的機関に求められることは、区民一人一人が自らの責任において判断し行動するために、想定される被害とその際の公助の限界なども合わせた情報提供だと考えますが、区としての考えを伺います。 次に、自治体としての災害レジリエンスを高めるために、義援金とそれを受け付ける仕組みの構築について御提案いたします。 これまで、幾度となく繰り返される自然災害の教訓により、国から激甚災害等に指定された場合の被災自治体の財政負担は、以前に比べ軽減されるよう法の整備が進められてきました。しかし、それでも被災者の生活再建には様々な困難が長く生じてしまいます。 例えば、東日本大震災の際の仙台市の記録を見ると、義援金の配分について次のようなことが記されています。「迅速性が求められたが、当初は体制が整備されていなかったことから、申請を受け付けてから義援金の配分を行うまでに相当の日数を要することとなり、そのことに対するクレームが見られた。また、震災の規模が大きく、義援金の申請件数が13万件を超える状況になると、その事務処理量は膨大なものとなり、一日も早く支援を必要としている方への配分を行うためには、処理方法や体制の整備について事前に検討をしておく必要がある」とされています。 翻って、東京のように人口過密都市で首都直下地震など大規模な自然災害に見舞われた際、被災者の生活再建に向けた大きな力ともなる支援金や義援金などを被災した区民へ迅速に届けるためには、現時点で区が定めている内容では仕組み上の課題が見えており、対応の混乱は計り知れないものになると想像いたします。また、災害救助法が適用されないような小規模の災害の場合は、被災自治体が独自に講じなければなりません。それらの現状を鑑みますと、あらかじめ、迅速な独自支援策が取れるように、葛飾区として区民一人一人の生活再建に配慮した災害レジリエンスを高めておくことが非常に重要であると考えます。 そこでお尋ねいたします。 6、都市部である葛飾区が被災した場合への支援として、国や都の支援とは別に、従来の被災者生活再建支援金制度の支給額に上乗せする形で、また、従来の制度では支給されない項目に対しても横出しに支給を行うことができるよう、葛飾区地域防災計画の中に義援金の募集・受付を行える仕組みを構築しておく検討が必要と考えます。御見解を伺います。 また、自治体としてのレジリエンス力を高めるために、被災後に混乱することなく速やかに執行できるよう、平時は災害対策の寄附金受付の位置づけとして、また、有事には被災者支援の義援金を受け付けることができるように基金を設けることも有効であると考えます。御見解を伺います。 最後に、自助でのレジリエンス向上として、地震保険補助の創設について御提案いたします。 地震保険は、被災後の区民にとって生活再建の元手ともなる大切な自助の取組の一つです。また、自治体からも区民に自助を働きかける機会として、減災を促していく上でも効果的であると考えます。 そこでお尋ねいたします。 7、大規模地震災害に対する事前準備の一つとして、被災時の円滑かつ速やかな住宅再建、復旧・復興対策に資することを目的とした地震保険があります。被災後の区民にとって生活再建の元手ともなる大切な自助の取組の一つですが、本区の加入状況はどのくらいなのでしょうか。また、区として、地震保険の加入促進についてはどのようにお考えでしょうか。 8、岩手県や宮城県など過去に大きな震災を経験した地域や、南海トラフ地震が危惧されている高知県などと比べると、東京の地震保険の附帯率は低くなっているようです。この状況についてどのようにお考えでしょうか。 本区が大規模に被災したことを考えると、積極的に地震保険の加入促進をするべきであり、宮城県のみやぎ水災・地震保険スタートアップ補助金のように、地震保険等の新規保険加入に対し掛金の一部を補助するような区独自の支援を構築することも大切な取組であります。御見解をお聞かせください。 以上で、この項目の質問を終わります。
区長。 〔青木克德区長 登壇〕
中村議員の御質問にお答えいたします。 令和6年能登半島地震発生に際して、行政の長としての考えについての御質問にお答えいたします。 令和6年能登半島地震の発災直後から、被害の状況や被災自治体の対応などについてメディアからの情報を通して注視してきたところでございます。御質問にありますように、首都直下地震が発生した場合、地方自治体の長としてどう行動していくか、常に考えているところです。また、刻々と明らかとなる被害の状況、特に輪島市の朝市通り周辺での延焼火災の拡大の映像を目の当たりにし、本区の荒川沿川の木造密集地域で火災が拡大している映像が頭に浮かんだところでございます。行政の長として、まちづくりや自助・共助による初期消火活動など事前のハード対策や訓練の重要性を再認識したところです。 また、本区における能登半島地震での対応ですが、発災直後から情報連絡体制を取り、震度5弱以上を観測した3つの協定自治体に、早急な支援が必要かどうかの連絡を取るなどの初動を取りました。協定自治体につきましては、特に大きな被害もなく、甚大な被害を受けた能登地方へは、被災地への支援に加えて、職員の知見や経験の取得、ひいては区の災害対応力向上のため、積極的に支援を行うよう指示をしたところです。具体的には、東京都や特別区長会での広域的な調整を通して、保健師による避難者の健康支援、リモートでの住家被害認定業務、現地での廃棄物収集・運搬業務といった支援を進めてまいりました。 次に、事前対策などについては令和6年度当初予算案においても盛り込んでおりますが、今回の能登半島地震では死者の約8割が建物の倒壊などによる圧死であり、本区においては、特にグレーゾーン住宅における耐震化事業を進めることや、電気火災防止に向けた一括遮断タイプの感震ブレーカーの配付・設置、避難行動要支援者対策の充実など、全庁で災害対策の強化を進めております。 また、受援体制についてですが、引き続き、応急対策連絡会などを活用して民間事業者と連携強化を進めるとともに、災害対策本部訓練や全職員を対象とした災害対策研修などを通じて職員自らの災害対応力の向上を図り、自治体としての受援力を高めてまいりたいと考えております。 以上です。
危機管理・防災担当部長。
災害時における公的な支援の限界などについての御質問にお答えいたします。 今回の能登半島地震では、東日本大震災、阪神・淡路大震災に次ぐ大規模な被害が発生しました。 一方、今回の被害を、東京都が昨年公表した首都直下地震における被害想定と比較すると、石川県全体での被害よりも首都直下地震における葛飾区の被害想定が上回っており、いかに事前対策を一歩でも前進させ実際の被害を減らしていけるかが対策の鍵であると考えております。 区では、これまでも、訓練や講演会などにおいて、公助としてまちづくりや耐震化事業など、事前対策に全力で取り組んでいくことに加え、万が一、大規模な震災が発生した場合、共助による支援はなかなか行き渡らず、地域の自助・共助の取組が最重要であることをお話しさせていただいております。引き続き、公助としての事前対策を推進するとともに、自助・共助の取組が進むよう区として支援をしてまいります。 次に、義援金などについての御質問にお答えいたします。 義援金は、被災の度合いに合わせ、平等に被災者に分配される仕組みとして、被災者支援を進めるに当たり欠かせない仕組みであると認識しております。このことから、地域防災計画第10章、区民生活の早期再建の中に義援金の取扱いを記載した上、震災復興マニュアル(くらし・産業編)において実施責任担当課や行動手順などを定めたところであります。 具体的には、日本赤十字社など義援金受付団体及び都からの義援金と合わせ区に直接寄せられた義援金について、区義援金配分委員会で決定した基準に基づき、被災された方に配分していくことを想定しております。区としましても、被災者生活再建支援金だけでなく様々な支援制度を活用し、いち早く区民が生活再建できるよう、平時から支援制度について知っていただく機会を設けるなど取組を進めてまいります。 次に、本区における地震保険の加入状況や加入促進策についての御質問にお答えいたします。 災害時の住宅の再建に向けては被災者生活再建支援金の制度がありますが、最大で300万円の支給であり、当然ですが、この制度だけで住宅再建などが進められるものではありません。そのため、各種融資制度や御質問の地震保険など様々な制度を組合せ、生活再建を進めることが必要となります。 地震保険の加入率でございますが、本区の加入率は不明ですが、昨年、東京新聞が公表した記事では、宮城県が88.7%と最も高く、東京都は62.1%と都道府県別で4番目に低いことが取り上げられました。宮城県では、みやぎ水災・地震保険スタートアップ補助金制度を構築し地震保険の加入促進を進めており、一定の効果が出ていることが推測されます。 一方、東京都は、地震保険の掛金が高く、このことが低迷している一因であると考えております。 災害発生時に円滑に住宅再建を進めるには地震保険の加入が必須であると考えており、東京都とも意見交換などを進めながら、加入促進策について検討を進めてまいります。 以上でございます。
政策経営部長。
災害対策の寄附金や被災者支援の義援金を受け付けるための基金を設けておくべきとの御質問にお答えいたします。 本区が被災した場合、応急対応やその後の復興に必要となる経費を速やかに執行できる体制を構築していくことは大変重要であると考えております。そのため、令和3年度に財政調整基金条例を改正し、災害対策についても財政調整基金を活用できることとしたところです。 現在、財政調整基金は一般会計予算額の大体10%程度、金額にして200億円ほどを目安に残高を確保できるよう運用しており、災害発生時にも一定程度の応急対応を実施できるものと考えております。こうしたことから、災害対策に特化した基金を設置する考えは今のところございません。 なお、平時において災害対策を目的として寄附をいただいた場合には、夢と誇りあるふるさと葛飾基金に一時積立てをさせていただいた上で、災害対策事業の財源として活用していくことになります。区が執行する経費につきましては、歳入予算と歳出予算を区分して計上した上で執行する必要があります。このため、寄附金についても義援金についても、一度区に歳入するとともに、これとは別に歳出予算を確保した上で執行しなければならず、頂いた寄附金や義援金の現金をそのまま支出できるわけではありませんので、基金を新たに設置しても、既存の財政調整基金や夢と誇りあるふるさと葛飾基金を活用しても、効果に変わりはないものと考えております。
中村けいこ議員。
次に、児童相談所の一時保護の課題について質問いたします。 国内の出生数は8年連続で過去最少を更新し、今後も少子化が進行すると予想されている中、児童虐待の相談対応件数は、統計を取り始めた平成初年度から32年連続で増加しており、大変深刻な状況に陥っております。 先日、4歳の次女に薬品や化学品を大量に摂取させて殺害したとして、都内に住む夫婦が殺人の容疑で警視庁に逮捕されました。毒物で死亡した次女には兄姉がおり、過去にこの3人の子供は親の放火騒動から児童相談所に一時保護されており、再び自宅に戻った以降に起きてしまった事件でした。 暴力や育児放棄などの相談・通報を受け、附属する施設で一時保護することができる児童相談所は、親から逃げるために子供が一時保護されても原則2か月間のため自宅に戻されるケースはあり、帰ればまた虐待されるから拒んだものの帰されてしまう子供にとっては、自分の意見を大人が聞いてくれないといった声があることもマスメディアから伝わってきます。本区におかれましても、葛飾区子どもの権利条例に基づき真摯に対処していく姿勢が求められていくものと考えます。 一方、時として誤認保護が起きてしまっている現状があります。2年ほど前になりますが、兵庫県明石市において、虐待の疑いがかけられ、生後2か月から1年3か月間もの長期にわたり一時保護が実施され、親子が離れ離れの生活を余儀なくされていたケースがあります。神戸家庭裁判所は「虐待とは認められない」との判断を示し、当時の泉房穂明石市長も児童相談所の対応に問題があったことを認め、御両親に直接謝罪したことに加え、一時保護した後に妥当性などがチェックできる仕組みも構築されました。保護が解除されて家庭に戻ったこの幼児は、帰宅後、愛情あふれる養育を受けたにもかかわらず、パパ、ママと呼ぶまで数か月を要したとのことです。幼少期の愛着形成に必要な時期に、親子の大切な時間を奪うような悲しい状況はあってほしくないものです。 全国的には、虐待行為の認否、誤認保護などに関する訴訟、賠償問題等が発生した際、自治体の事後対応に差が生じている事案があり、このことは再発防止など責任の所在に関しての行政の問題意識が問われてもいると考えます。 そこで、区長にお尋ねいたします。 1、昨年10月、本区は特別区として8か所目となる児童相談所を開設し、それに合わせて、子どもの権利条例を施行しました。今後の児童相談所の運営に当たり、子どもの権利条例の理念をどのように生かしていくかお聞かせください。 一時保護に当たっては、子供の年齢も乳幼児から思春期まで、また、一時保護を要する背景も、非行、虐待、あるいは発達障害など様々であり、こうした一人一人の子供の状況に応じた適切な援助を確保することが必要であります。 また、子育て環境も変化し、警察や児童相談所への通報の中には、虫刺されや転んだ傷だけ、あるいは親子げんかなどで保育園や学校等から通報されたり、他の保護者ともめた報復や仲が悪い近隣住民からの虚偽通報もあると聞きます。一時保護の要否判断は子供や家族の生活に大きな影響を与え、誤った判断により子供の生命を守れずに終わる危険性もある一方、必要のない親子分離により子供のトラウマの原因になったり、家族が子育てをする力を弱めてしまう危険性もあります。担当職員は、過不足のない介入や援助の在り方を的確に判断しなければなりません。 そこでお尋ねいたします。 2、一時保護については、子供の意向や親の意向、背景のアセスメント、家族への支援など、保護の必要性について高度な判断が求められますが、本区の現状と課題について伺います。 3、一時保護は原則として子供や保護者の同意を得て行うことが望ましいとされていますが、同意を得られなくても一時保護をする権限が与えられています。この場合は強力な行政権の行使になりますが、一時保護の判断はどのようにされているのか伺います。また、第三者などがチェックする体制について伺います。 次に、一時保護中の親子間の面会通信制限についてお聞きしたいと思います。 児童相談所のあり方を考える地方議員懇談会と児相と親子の架け橋千葉の会からの情報によると、児童相談所における一時保護、施設入所について、親子間の面会・通信制限が当事者の意思に関係なくされているという実態が、全国の一時保護を経験した家庭への調査で報告されています。この報告では、一時保護は原則2か月までという期間を超えるケースや、手紙やプレゼントを渡すことも認められなかったり、親子の関わりを何一つ持つことが許されないケースなどのほか、第三者の立会いが認められないケースなども挙げられ、親子関係の切離しを児童相談所のみで決めて行っていることが懸念されています。 また、面会が許可されない理由についての説明がされていないケースも多くあるとされています。面会・通信の制限だけでなく、子供の状態も親へ知らされていないことについても回答されています。食事は取れているのか、乳幼児は排せつに問題はないか、学習は学校から担任が指導に向かっているのか、何人部屋での生活で、保護所で担当する職員の性別は同性かどうかなど、日常生活で親が心配することをほとんど知らされていないと思われる回答が目立ちます。 そこでお尋ねいたします。 4、開設間もない本区の児童相談所において、職員の育成・資質向上については喫緊の課題だと考えます。職員の研修や業務のマニュアルの作成について伺います。 5、現在、本区では、施設入所など、親から引き離された子供と親との間に面会の制限などがかかっているのはどのような場合でしょうか。また、何人程度いるのか、お聞かせください。 6、親が子に会いたいと願うことは自然な感情であります。施設入所等をしている場合でも、親が希望する場合、原則として面会などの許可はどう判断されているのでしょうか。また、ケースごとに可能な限り、手紙の交換やSNS、ビデオ通話などを活用し、家庭復帰後の親子の絆を維持する取組を進めていく必要があると考えます。御見解をお聞かせください。 児童相談所は、保護者等から子供に関する任意の相談を受け、親子とともによりよい方向性を探るために、一緒に考え支援を行うことがその役割の一つだと考えます。全国的に虐待対応が強化される中で、相談関係の構築を基盤とした支援に課題が生じてはなりません。 そこで質問いたします。 7、子供の安全を守る一方で、育ちの保証、保護者の子への思いをどのように認めるかも大事な視点です。職員が自らの頭で考え、相談所組織として総合的に判断しながら支援を構築していくソーシャルワーク力、あるいは人間力が求められる業務であるからこそ、本区の児童相談所はこの点にも配慮して、言わば人間味のある児童相談所であってほしいと思います。
中村けいこ議員、時間です。 区長。 〔青木克德区長 登壇〕
今後の児童相談所の運営に当たり、子どもの権利条例の理念をどのように生かしていくかについての御質問にお答えいたします。 昨年10月に施行いたしました、葛飾区子どもの権利条例におきましては、基本理念として、命が守られ成長できること、子供の意見の尊重、子供の最善の利益並びに差別のないこと等の子供の権利を保障すべきことを規定したところです。これに先立ち、本区が児童相談所・一時保護所を整備するに当たっては、子供の重要な権利の一つであるプライバシーに配慮し、一般的であった相部屋の居室ではなく個室とし、個人用の浴室も採用したところでございます。 また、弁護士の第三者委員が一時保護所を毎週訪問することにより、子供の苦情や相談を受けることなど、意見表明権の保障にも努めております。 また、条例に規定する理念を実現していくためには、職員一人一人が子供の権利について理解し、子供の生活場面においてその意見や思いを生かしていかなければなりません。そのため、研修や学びの機会を設け育成に努めてきたところであります。 今後も、児童相談所・一時保護所における全ての業務において、この理念が実現できるよう一層の取組を進めてまいります。 以上です。
児童相談部長。
一時保護における本区の現状と課題についての御質問にお答えいたします。 一時保護は、子供の安全を迅速に確保し適切な保護を図ること、または、子供の心身の状況、その置かれている環境などを把握することなどを目的に行われるものです。 一時保護を決定するためには、児童の相談や通告で得た情報のほか、家族の状況の確認、保育所・学校等の子供の所属、子ども総合センターをはじめとした関係機関等への調査を行います。また、可能な限り、子供と保護者から経緯や状況を聞き取るなど、必要な情報を収集いたします。その上で、児童相談所長をはじめ各部門の複数の職員を構成員とする緊急受理会議を開催し、事案のアセスメントとそれに基づく一時保護の必要性を組織として検討し、最終的に児童相談所長が行政処分として決定いたします。 本来的に、一時保護は子供を一時的に養育環境から離す行為であることから、子供や保護者の意見を考慮することが大切なことではありますが、子供の安全を確保するためにちゅうちょなく対応する必要もあるところでございます。いずれの場合におきましても、子供を一時保護した以降に保護者や家族を支援することが大切であり、面接や話合いを継続して実施し、適宜適切な支援を提供できるよう取り組んでいるところでございます。 大きな課題の一つとして、警察との連携が進められる中、児童虐待事案について、いわゆる身柄通告が増えていることがございます。警察官が現場で必要と判断し、その場から子供を帯同して児童相談所へ連れてくるため、重篤な虐待から子供を救える一方、予防的対応も含められる可能性があります。現在、一時保護所入所児童の約8割がこの身柄通告となっており、一時保護を判断する手続や、子供や保護者との面接の調整等において支障も見られているところでございます。 今後とも、これらの現状と課題を踏まえた上で、子供が安全に安心して生活できるよう、適切な一時保護を実施してまいります。 次に、一時保護を行う判断及び第三者などのチェック体制についての御質問にお答えいたします。 一時保護は、可能な限り集めた情報に基づき、組織的に行うアセスメントにより真に必要と認められた場合に児童相談所長による行政処分として実施されます。その際には、お話にありましたとおり、可能な限り子供や保護者への説明を行い、同意と理解が得られることが望ましいと考えております。しかしながら、子供の安全を迅速に確保する必要が認められる場合等は、保護者の同意を得ることなく、児童相談所長の職権による実施も可能とされております。 一時保護は行政処分でございますので、審査請求を行うことも可能であることに加え、2か月を超えて継続する際に保護者の同意を得られていないときには、家庭裁判所に対し一時保護継続の承認を得なければならないとされております。これらは、事後的ではありますが、一時保護が漫然と実施されることを抑止する効果や、チェック体制として機能していると考えております。 令和4年6月の児童福祉法の一部改正により、一時保護の開始時に司法審査の導入が決まりました。これは、児童相談所が一時保護を開始するに際し、保護者が同意した場合を除き、事前または保護開始から7日以内に裁判官に一時保護状を請求する手続を行わなければならないとするものでございまして、令和7年に導入予定とされており、本区においても準備を進めているところでございます。これにより、一時保護に対する司法関与がさらに強化され、一時保護の実施に当たって保護者の理解が進むものと期待しているところでございます。 次に、職員の研修や業務のマニュアルの作成についての御質問にお答えいたします。 児童の最善の利益を確保するためには、児童相談所の運営を担う職員の育成や資質向上が不可欠となります。そのため経験を有する職員と育成過程にある職員とを組にして配置し、児童や保護者との面接、家庭訪問の際に同席や同行をするほか、電話相談を受ける際のサポート、支援方針決定に際しての協議等、日常活動におけるOJTを実施しております。加えて、職員の要望等を踏まえた職場内研修を計画的に実施するほか、各職種やテーマごとに開催される特別区職員研修所による研修など、外部研修にも積極的に参加させる取組も進めております。 一方、業務マニュアルについてでございますが、児童相談所の開設に際して、国が定める児童相談所運営指針等を踏まえて児童相談所業務マニュアルを作成いたしました。このマニュアルには、各職員の役割や援助方針の進め方、各関係機関との連携方法など、児童相談所職員として必要となる基本的事項を記載しており、日常業務を進めていく中での各種手続の流れなどの確認に活用しております。 次に、施設入所となった児童と保護者との面会制限に関する御質問にお答えいたします。 児童相談所では、児童虐待や非行行為等により、一時保護所や児童養護施設、乳児院等の児童福祉施設に入所となった児童と保護者との面会については原則として認めております。控えていただくのは、施設入所についての保護者同意が得られず、児童福祉法第28条に基づき家庭裁判所の承認により施設入所となった児童で、施設名を保護者に知らせることで児童の安全が図られない場合に加えて、ひどい虐待体験をしたため児童自身が保護者を恐れていたり面会を拒否している場合、一時保護所や児童福祉施設等に入所したばかりで新しい環境の中で不安定になっている場合などでございます。これを行う際には、入所に至った児童の状況や心情、保護者の意向、調査結果等に基づき、児童相談所として機関決定を行います。この決定を経て、保護者には児童の置かれている状況を丁寧に説明して、しばらくの間、面会や通信等を控えていただくよう理解を求めているところでございます。 現在、児童相談所では保護者に面会や通信を控えていただいている児童は約100人弱で推移しており、おおむね全ての入所等児童の40%となってございます。 次に、保護者からの面会希望への対応と、親子の絆を維持する取組についての御質問にお答えいたします。 一時保護所や児童福祉施設等へ入所した児童の多くは家庭復帰いたします。そうでない場合においても、将来、自らの出自を大切にするためにも、可能な限り親子や親族との絆を保つことは大切です。そのため、保護者が面会を希望された場合はできる限りかなえる方向としておりますが、児童自身の意向や状況を評価した上で控えていただく場合もございます。個々の状況により保護者の意向に直ちに沿えない場合は、保護者に今後の見通しも含め丁寧に説明を行うことを心がけているほか、お話にありました手紙の交換やSNS、ビデオ通話の活用、プレゼント交換等を行うことで絆を保つよう努めているところでございます。 以上でございます。
以上で、日程第1、一般質問を終わります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
次に、日程第2、議案第11号から日程第11、議案第36号までの議案10件を一括して上程いたします。 これらの案件については、委員会審査報告書が議長宛て提出されました。報告書の内容は配付のとおりであります。 各所管委員長の報告を求めます。 秋家聡明総務委員長。 〔35番 秋家聡明議員 登壇〕
ただいま上程されました総務委員会所管に係る議案第8号ほか5件につきまして、当委員会における審査の経過と結果の御報告を申し上げます。 これらの案件は、いずれも2月15日の本会議におきまして当委員会に付託され、2月22日に審査を行ったものであります。 初めに、全会一致で結論に至った案件について申し上げます。 議案第9号、令和5年度葛飾区国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)、議案第10号、令和5年度葛飾区後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第3号)、議案第16号、葛飾区事務手数料条例の一部を改正する条例については、提出者から詳細な説明を聴取し、慎重に審査を行った結果、いずれも全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、意見の分かれた案件について申し上げます。 これらの案件については、いずれも提出者から詳細な説明を聴取し、慎重に審査を行った結果、議案第8号、令和5年度葛飾区一般会計補正予算(第7号)については、多数の委員が、区民への生活支援や中小企業などへの物価高騰対策を中心に、各事業に必要な予算が措置されていることを評価し、可決を主張する。基金の積立てや物価高騰緊急対策費助成経費、高校生等医療費助成事業経費など、現在の区民生活や将来への対応を含む補正予算となっている。区民や区内事業者に対してきめ細かな支援が行われていることを評価し、可決を主張するなどの理由により、原案に賛同いたしましたが、一部の委員から、減額された財源もあるが、50億円近くの積立てが最大の特徴であり、物価高に苦しむ区民のための施策を実施すべきであるとの理由により、本件については否決すべきである旨の発言がありました。 次に、議案第11号、令和5年度葛飾区用地特別会計補正予算(第1号)については、多数の委員が、日本私立学校振興・共済事業団との協議結果を踏まえての用地取得費の減額補正であることから、可決を主張する。総合運動場敷地の用地取得の減額交渉を評価するとともに、将来的な活用方法や条件整備を丁寧に行うことを条件に可決を主張する。(仮称)東新小岩一丁目公園用地として私学事業団総合運動場を取得するための補正であり、区民生活の質の向上や健康増進につながるため可決を主張するなどの理由により、原案に賛同いたしましたが、一部の委員から、私学事業団との交渉で約25億円を減額したが、今後の活用方法によってはそれ以上の財源を要する可能性があるので同意できないとの理由により、本件については否決すべきである旨の発言がありました。 次に、議案第34号、財産の取得については、多数の委員が、運動公園として区民の健康増進のために活用すべきと考え、可決を主張する。私学事業団総合運動場を公園用地として取得することは、区民生活の質の向上や区民の健康増進、スポーツ振興に寄与すると考え、可決を主張する。(仮称)東新小岩一丁目公園用地として、区民のスポーツへの参加、健康づくりや体力向上のため必要な取得であると考え、可決を主張するなどの理由により、原案に賛同いたしましたが、一部の委員から、都市公園としての利用に供することを目的としているが、一方で中期実施計画はスタジアムの整備が前提の計画となっており、区民を欺くこととなるとの理由により、本件については否決すべきである旨の発言がありました。 そこで、これらの案件については、採決の結果、いずれも賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以上で、当委員会に付託されました議案第8号ほか5件の審査結果を御報告申し上げましたが、委員会の審査報告どおり御決定いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
清水こういち保健福祉委員長。 〔32番 清水こういち議員 登壇〕
ただいま上程されました保健福祉委員会所管に係る議案第36号につきまして、当委員会における審査の経過と結果の御報告を申し上げます。 本件は、2月15日の本会議におきまして当委員会に付託され、2月19日に審査を行ったものであります。 議案第36号、東京都後期高齢者医療広域連合規約の一部変更については、提出者から詳細な説明を聴取し、慎重に審査を行った結果、全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以上で、当委員会に付託されました議案第36号の審査結果を御報告申し上げましたが、委員会の審査報告どおり御決定いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
うてな英明建設環境委員長。 〔21番 うてな英明議員 登壇〕
ただいま上程されました建設環境委員会所管に係る議案第22号ほか2件につきまして、当委員会における審査の経過と結果の御報告を申し上げます。 これらの案件は、いずれも2月15日の本会議におきまして当委員会に付託され、2月16日に審査を行ったものであります。 初めに、全会一致で結論に至った案件について申し上げます。 議案第22号、葛飾区立公園条例の一部を改正する条例、議案第23号、葛飾区区民農園条例の一部を改正する条例については、提出者から詳細な説明を聴取し、慎重に審査を行った結果、いずれも全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、意見の分かれた案件について申し上げます。 本件については、提出者から詳細な説明を聴取し、慎重に審査を行った結果、議案第24号、葛飾区自転車駐車場及び自転車置場条例の一部を改正する条例については、多数の委員が、本条例は、受益者負担と公平性を保ちながら区民サービスを継続する上で不可欠な改正であるため、可決を主張する。自転車駐車場の管理業務を現行制度から業務委託へ見直すことにより、管理の適正化が図られる。また、受益者負担の観点からも可決を主張する。立石の再開発事業に伴い自転車利用者の利便性の確保は必要であり、受益者負担の観点も踏まえて、必要な条例改正であるため、原案可決を主張する。無料自転車置場の廃止は、放置自転車対策や防犯上の観点から、区民に対する情報提供と詳細な説明を要望した上で、本案については可決を主張する。管理面の課題対応や受益者負担の原則にのっとるとともに、駅周辺に自転車駐車場を設置することで区民ニーズを受け止めているため賛成するとの理由により原案に賛同いたしましたが、一部の委員から、無料自転車置場を廃止することは区民にとって大きな影響がある。区民目線のやり方ではなく、区民サービスの低下であり認められないとの理由により、本件については否決すべきである旨の発言がありました。 そこで、本件については、採決の結果、賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以上で、当委員会に付託されました議案第22号ほか2件の審査結果を御報告申し上げましたが、委員会の審査報告どおり御決定いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
ただいまの報告について質疑を許します。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 質疑なしと認めます。 これより討論に入ります。 討論はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 討論なしと認めます。 これより、上程中の案件について、分離採決いたします。 初めに、日程第2、議案第11号及び日程第3、議案第34号の議案2件について、一括して起立により採決いたします。 お諮りいたします。 これらの案件について、委員会報告どおり決することに賛成の議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 起立多数と認めます。 よって、これらの案件は委員会報告どおり決定いたしました。 次に、日程第4、議案第8号及び日程第5、議案第24号の議案2件について、一括して起立により採決いたします。 お諮りいたします。 これらの案件について、委員会報告どおり決することに賛成の議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 起立多数と認めます。 よって、これらの案件は委員会報告どおり決定いたしました。 次に、日程第6、議案第9号から日程第11、議案第36号までの議案6件について、一括して採決いたします。 お諮りいたします。 これらの案件について、委員会報告どおり決することに異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 異議なしと認め、これらの案件は委員会報告どおり決定いたしました。 〔資料編参照〕 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次に、請願の付託替えについて、文教委員長から議長宛て総務委員会への付託替えの申出がありましたので、配付しました請願の付託替えについてのとおり付託替えいたしました。 〔資料編参照〕 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上をもちまして、本日の議事日程を全部終了いたしました。 本会議を明日から休会といたします。 次回の本会議は、3月27日、午後1時から開きますので、出席を願います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本日は、これをもって散会いたします。 午後3時5分散会 議 長 伊藤 よしのり 署名議員 むらまつ 勝康 署名議員 牛 山 正 署名議員 中 村 けいこ