// 発言者(30名)
// 発言(139件)

ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────────

直ちに日程に入ります。

本四件に関し、予算特別委員長の報告を求めます。 〔三十八番宍戸三郎議員登壇〕(拍手)

ただいま上程になりました議案第一号から第四号に至る四件につきまして、予算特別委員会での七日間にわたる審査の経過とその結果について御報告いたします。 最初に、総括質疑について申し上げます。 ここではまず、社会保障関連経費の増加や公共施設の老朽化等により、財政の硬直化や投資的経費の増加が見込まれる中、将来を見据えた財政設計を明らかにせず、肥大化を続ける区の予算に懸念が示されるとともに、財務戦略や公金運用を担う職員の人材育成、高度外国人材等の長期定住促進による安定的な税収確保など、次世代に責任を持てる持続可能な財政運営の実現が強く求められました。また、各施策におけるベーシックサービスの対象者の拡大や障害のある子どものいる家庭をはじめとした現役世代の負担軽減、さらにはジェンダー予算の可視化など、多様な意見を取り入れた予算編成が切に望まれました。 福祉保健分野では、人権政策とも言える障害者の居住環境に対する区の認識が問われるとともに、認知症当事者や家族に加え、地域の支援者の声を反映させた次期希望計画の策定や、福祉困難ケースを確実に支援につなげるための職員体制の強化が求められました。また、子ども施策に関しては、一時保護所における入所児童の生活環境の改善や生活困窮家庭の児童生徒に対する学習支援事業の重複是正、さらには、みちあそびの普及に向けた支援の拡充など、福祉施策の一層の充実が望まれました。 住宅政策関連では、定住・住み替え応援事業について、本補助金が不動産市場をゆがめる可能性が指摘されるとともに、保育定員確保の議論をせずに子育て世帯の定住支援を決定した区の政策形成過程に疑義が呈されました。一方で、当該事業の効果的かつ継続的な運用に向けた補助スキームの不断の見直しや、公営住宅の活用による先駆的な取組の検討など、子育て・若者世帯を支援する住宅政策に期待が寄せられました。 そのほか、奥沢センタービルの耐震化に向けた進捗状況や指定管理者におけるLGBTQ対応の定期的な調査・点検、梅丘図書館のような先進的機能を有する滞在型図書館の他地域展開、区のメインアプリとしてのせたがやPayの確立、若年層の投票率向上に資する選挙パスポートの配付など、幅広い質疑や要望がなされました。 次に、企画総務領域について申し上げます。 ここではまず、特別区税をはじめとした歳入増が見込まれる一方、不安定な国際情勢や円安の進行により、依然不透明な現下の経済状況を踏まえ、予算規模の肥大化に懸念が示されるとともに、既存事業の廃止や見直しによる不断の行財政改革や専門家の助言に基づく積極的な公金運用による税外収入の確保など、将来の行政需要を見据えた強固な財政基盤の構築が強く求められました。 また、予算編成過程において、区民が主体的に参画する仕組みの検討が望まれるとともに、税負担の中心を担う現役子育て世帯への支援の拡充や、都市ブランドの確立に向けた中長期的な都市戦略の策定に加え、政策立案におけるせたがや自治政策研究所の積極的な関与や公会計制度に基づく財務諸表の一層の活用など、持続可能で魅力あふれる自治体経営が求められました。 災害対策関連では、多様性の視点を備えた女性防災コーディネーターの避難所運営における役割の強化が求められるとともに、在宅避難者を含めた避難状況を一元的に把握できるシステムの導入や避難所生活に不可欠な非常用電源の確保、さらには安全性と衛生面に配慮した災害用トイレの整備拡充など、安全安心な避難生活に資する取組が提案されました。 DX関連では、高度化するサイバー攻撃に対する実効性のある情報セキュリティー体制の整備が求められるとともに、標準化対象外業務の事務負担軽減に寄与する区独自システムの構築や、せたがやPayへのオンラインプラットフォーム機能の実装、行政手続のオンライン化の徹底など、区民の利便性向上と行政の効率化を実現するデジタル技術のさらなる活用に期待が寄せられました。 職員関連では、障害者の法定雇用率達成に向けた取組状況が問われるとともに、六十歳を超えた職員の給与減額制度に対する人事委員会への是正要請や女性職員へのキャリア形成支援の推進、被害者の心情に寄り添ったハラスメント対応など、誰もが働きやすい職場環境の整備が切に望まれました。 そのほか、公益通報制度に関する正確な情報発信、納付相談を受ける債権管理所管と生活困窮者支援所管との連携強化、弦巻中学校改築に伴う既存樹木の保全に向けた施工方法の工夫、再開発を契機とした千歳烏山駅周辺の公共施設の集約化、区内刑法犯の大半を占める乗り物盗対策の推進など、様々な質疑や要望がありました。 次に、区民生活領域について申し上げます。 ここでは、産業活性化拠点として昨年七月にグランドオープンしたホームワークビレッジについて、スタートアップ企業の成長を加速させる戦略的な支援プログラムの展開や、国内金融機関との連携による資金調達機会の創設が求められるとともに、気候変動に適応する製品やサービスを提供する事業者への積極的な支援、区内に大使館を有するアフリカ諸国との経済連携の模索など、グローバルな視点に立脚した持続可能な経済政策の推進が切に望まれました。また、商店街振興組合連合会との連携によるせたがやPay加盟店のさらなる拡充が求められるとともに、建設業の人材育成に資する補助制度の一層の推進や従業員のニーズを捉えた中小企業向け福利厚生メニューの充実、IT分野に特化した障害者就労支援策の実施など、区内産業の活性化に向けた様々な取組が提案されました。 環境・リサイクル関連では、エコ住宅補助金のメニューを縮減した意図が問われるとともに、DXを活用した粗大ごみ収集ルートの自動生成システムの導入や「Fry to Fly Project」への参画を契機とした脱炭素化の推進、地域の祭り会場でのごみ分別に資する表示の工夫、住宅断熱化の効果を区民が体感できる場の提供など、環境負荷の低減に向けた区民の行動変容を促す取組に期待が寄せられました。 文化・芸術関連では、生活保護世帯に対する区立美術館・文学館常設展の無料観覧制度の周知徹底が求められるとともに、新設された世田谷アーティストバンクについて区立小中学校との連携による子どもたちへの芸術体験の提供や、登録アーティストの活動場所の拡充、美術分野への登録ジャンルの拡大など、身近に文化芸術に触れることができる環境の創出が望まれました。 人権・国際関連では、犯罪被害相談窓口での障害特性に応じた合理的配慮の徹底や、月経への理解促進に寄与する体験型展示の実施とともに、広島市への中学生派遣事業を通じた区民の平和意識の醸成や、クロッシングせたがやの機能強化など、多文化共生と人権に配慮した地域社会の実現が強く求められました。 そのほか、誰もが気軽に楽しむことができるニュースポーツの推進、町会・自治会の加入促進に向けた手続のオンライン化、DXによる利便性追求に偏らない区民サービスの在り方に対する区の見解、奥沢区民センターの民間新築建物への遅滞なき移転など、様々な質疑や要望がありました。 次に、福祉保健領域について申し上げます。 ここではまず、インバウンドの急増による宿泊需要の高まりに伴い、民泊における騒音やごみ出しルールの違反が社会問題化する中、法令に違反した事業者への罰則強化をはじめ、住民説明会や管理人常駐の義務化を含む条例改正など、民泊事業の適正な運営に向けた早急な対策が求められました。一方で、優良な事業者に対する宿泊可能日数の制限緩和や、国際交流や観光事業に貢献する事業者名の公表に加え、家主居住型と苦情の多い非居住型の呼称の区別化、さらには旅館業及び住宅宿泊事業検討委員会における多様な構成員の選定など、住宅宿泊事業の振興に資する取組が数多く提案されました。 子ども・子育て施策関連では、危機感のない区の保育待機児童対策に懸念が示されるとともに、フェアスタート事業の公平性に欠ける対象要件に疑義が呈されました。また、子どもの権利を主軸としてきた離婚後の共同養育の推進や乳幼児短期緊急里親制度における対象月齢の引下げ、また、家庭での子どもの孤立防止に資する支援の強化や池之上青少年交流センターにおける児童館機能のさらなる充実、さらには保育園及び幼稚園でのデンマーク式自転車安全教室の実施など、子ども・子育て支援施策の一層の推進が望まれました。 障害者施策関連では、グループホームにおける障害者の人権擁護に対する区の認識が問われるとともに、高次脳機能障害当事者へのヒアリングを通じた困り事事例の集積や、世田谷フォントにおける権利帰属の明確化が求められました。また、障害者日常生活用具給付事業においては、貸与制度の導入検討や対象品目への障害児用だっこひもの追加など、障害者の地域生活を支える施策のさらなる展開が求められました。 高齢者施策関連では、介護の仕事を体験から就労につなげるスポットワーク支援助成事業の精緻な効果検証をはじめ、高齢者が信頼できるケアマネジャーの確保や、定着に資する支援策が求められるとともに、認知症の早期発見と早期対応につながる身近な相談窓口の開設や若年性認知症当事者の意向を尊重した伴走支援など、誰もが希望を持って暮らし続けられる社会の実現に期待が寄せられました。 そのほか、地区から展開する総合的な福祉施策の再構築をはじめ、生活保護世帯の減免制度に係る広報の改善、難病患者の働きづらさに関する職場の理解促進、医療における多文化対応の強化、ひきこもりの早期相談につながるリーフレットの作成、新型コロナワクチン接種事業の終了基準の設定、犬の飼育マナー向上に有効な啓発動画の配信など、様々な質疑や要望がありました。 次に、都市整備領域について申し上げます。 ここではまず、区内各地で町の更新に向けた議論が交わされる中、千歳烏山駅周辺の街づくり計画に関し、点在する公共施設の集約も含めた町全体のリデザインや、駅前広場、再開発ビルと周辺商店街が調和した新たなにぎわいの創出に期待が寄せられました。一方で、地区計画案に対する区民意識の反映状況に疑問が呈されるとともに、影響が見込まれる方への計画案の周知徹底や、区民と再開発準備組合との意見交換の場の設定など、多様な立場の人々が集い、議論を重ね、合意形成を図る丁寧なまちづくりが切に望まれました。 また、下北沢駅周辺まちづくりに関しては、鉄道駅とバス交通の接続に不可欠な補助五四号線Ⅰ期区間の早期完成が強く求められるとともに、車両通行量の抑制が期待できる新たなモビリティー交通の導入や、町なかでのスケートボード利用のルール策定など、歩行者主体の安全で快適な町の実現に向けた取組が期待されました。 交通政策関連では、区立駐輪場におけるリアルタイムでの空き情報の可視化が求められるとともに、深刻な運転手不足等により減便、廃止が相次ぐバス路線の維持に向け、大型免許を所有する退職自衛官とバス事業者とのマッチング支援や自動車学校と連携した就職説明会の開催など、区民生活を支えるバス交通の確保に資する方策が提案されました。 公園・緑政策関連では、都立砧公園での倒木事故を受けた区の対応が問われるとともに、玉川野毛町公園への防災体験・学習機能の付加や、二子玉川公園での夏のナイトシネマ開催、ボール遊びができる身近な広場の整備など、町の安全を支え、にぎわいと憩いの拠点となる公園整備が求められました。 防災まちづくりに関しては、擁壁改修に係る補助金の額の妥当性が問われるとともに、大規模盛土造成地の安全性調査の徹底や耐震改修を促す利子補給付融資制度の創設など、災害に強い町の実現に向けた一層の取組が求められました。また、空き家対策については、道路パトロール事業と連携した危険家屋調査が提案されるとともに、空き室等の未利用都市ストックと行政事業とのマッチング体制の強化による持続可能でクリエイティブな町の実現が望まれました。 そのほか、環八千歳台交差点への横断歩道の早期整備、定住・住み替え応援事業の制度設計に対する疑義、エスカレーターの安全利用に関する啓発強化、まちづくりセンターを核としたまちづくりの推進など様々な質疑や要望がありました。 次に、文教領域について申し上げます。 ここではまず、不登校児童生徒の新たな学び場となる北沢学園中学校の四月開校が迫る中、併設されるほっとスクール北沢と連携した切れ目のない支援の仕組みづくりが求められるとともに、区立学校へのスクールソーシャルワーカーの増員配置や、不登校対策に関する専管組織の創設、さらには家庭と学校外の居場所の整備など千六百名を超える不登校の現状に即した実効性のある対策の拡充が切に望まれました。 また、要配慮児の就学における幼保小と療養機関の緊密な情報共有をはじめ、認知されにくい高次脳機能障害に係る教員研修の充実や、いじめの予防に資する条例制定など、子どもと保護者の不安に寄り添った教育環境の構築に期待が寄せられました。 学校運営関連では、生成AIを活用した教員の事務負担軽減や世田谷に愛着を持つ教員を採用できるコミュニティー・スクール公募制度の活用促進が望まれる一方、校長によるハラスメント行為や寄附物品の転売事件の発生に加え、着用が義務ではない標準服の位置づけの不正確な説明や、強制加入の誤認を招く学校名でのPTA入会案内など、保護者の信頼を損なうおそれのある学校対応に苦言が呈されました。 学校施設関連では、包括管理業務委託事業者における区内企業への再委託の公平性担保が望まれるとともに、耐用年数に応じた学校改築に対する国庫補助制度創設の働きかけや砧中学に整備予定の小学校との共同利用を想定した簡易温水プールの安全性確保、さらには、男女のトイレ使用時間を考慮した便器数の精査など、安全かつ快適な学校施設の維持更新が求められました。 図書館関連では、未就学児と保護者に対する学校図書館の開放をはじめ、学習タブレット端末での電子図書の閲覧や中央図書館の大規模改修を契機とした民間視点による収益性の確保など、地域の学びを支える図書館の利用促進のための取組が提案されました。 GIGAスクール関連では、デジタルツールが普及する中、医療機関と連携した課金ゲーム依存症予防の取組強化や筆記による言語能力育成の再評価が求められました。 そのほか、国歌の複数教科での学習、区内在住のインターナショナルスクール生と区立学校との交流の実現、水泳授業の減少を踏まえた水難事故防止教育の充実、世田谷のまちづくりを題材とした教育の展望、保護者負担である卒業証書ホルダー費用の予算化など、様々な質疑や要望がありました。 以上の各部門の審査を経て補充質疑に入りましたが、ここでは各部門の審査で懸案とされた課題が数多く取り上げられました。 まず、令和八年度の新規事業として予算計上された定住・住み替え応援事業について、保育待機児童問題への懸念が高まる中、子育て・若者夫婦世帯の定住促進を目的とした制度設計に対して疑義が呈されるとともに、妥当性を欠く成果指標や質、量ともに不十分な事業内容の見直しが強く求められました。一方で、子育て・若者夫婦世帯の地域活動への参加促進に資する取組や庁内横断的な定住支援戦略の推進など、定住促進に向けた実効性のある施策展開が求められました。 福祉保健領域では、保育園整備のノウハウを生かした放課後等デイサービスの整備促進が望まれるとともに、保育需要収束後も見据えた待機児童対策の着実な推進や、地域医療体制の安定的な維持に向けた区内病院への支援、心身障害児に係る福祉手当の所得制限の撤廃、介護人材確保に資する民間プラットフォームの活用など、誰もが安心して暮らし続けられる地域社会の実現に期待が寄せられました。 都市整備領域では、千歳烏山駅南側の再開発に関し、地域住民の居住やなりわいの継続に関する課題への区の認識が問われました。また、災害時の安全確保と良好な景観形成に資する無電柱化の推進や、私道における下水道管の改修促進に向けた助成制度の見直しなど、区民の安全安心を守るまちづくりの推進が強く望まれました。 文教領域では、策定から一年が経過したインクルーシブ教育ガイドラインの学校現場における取組の成果が問われるとともに、障害の有無にかかわらず読書を楽しむことができる学校図書館の拡充や複数の国や文化にルーツがある子どもに対するいじめ予防の強化など、多様な子どもに配慮した環境の整備が求められました。また、学校改築に対する過小な財政支援の是正に向けた国への働きかけや、アプリを活用した自転車安全教育の実施など教育施策の推進に向けた取組が提案されました。 そのほか、DVやストーカー加害者の更生に資する施策の実施、公益通報制度における第三者性の担保の徹底、民間空襲等被害者見舞金の申請状況、イベント申込みでの往復はがきの廃止とオンライン化、二十歳のつどいにおける国歌斉唱の実施、予算編成過程の透明化、ホームワークビレッジを活用した都市農業の魅力発信など、多岐にわたっての質疑や要望がありました。 このようにして、延べ七日間にわたる一般会計外三件に対する質疑を終了いたしました。 ここで、桃野委員ほか一名より提出された一般会計に対する組替え動議を議題といたしました。本動議は、定住応援事業及び住み替え応援事業に関し、居住継続の担保と応援金返還に関する規定や政策効果を検証する指標が欠如しており、また、保育・教育をはじめとした関連施策との整合性や優先順位が十分検討されておらず、制度設計及び政策合理性を著しく欠いていることから、歳出予算のうち二億五千八百三十一万円を住宅費から都市整備基金積立金へ、歳入予算のうち九千九百万円を国庫補助金から都市整備基金繰入金へ組替えをすることを求めるため提案されたものであります。 委員会では、提案者の説明の後、意見に入りましたところ、日本共産党より「我が党は、新年度の一般会計予算案に対して賛成の立場である。また、子育て世帯、若者世帯に対して、ずっと世田谷に住み続けてほしいという思いは共有しており、物価や家賃が高騰する中、区内での住居確保に困窮する区民や区外への転出を選ばざるを得ない区民への支援は必要だと認識している。しかし、この定住・住み替え応援事業は、そのような区民への支援にはならないと判断する。数千万円から一億円に達するような住宅購入に対し、僅か四十万円の給付が果たしてどれだけの意味を持つのか。我が党は住宅購入ができる層に対する応援よりも、高額な家賃に苦しむ層に対する支援こそが必要と考える。進めるべきは、区営住宅の増設や家賃補助制度などの充実であり、この政策は税金を使う方向が違うと指摘し、本動議に賛成する」、世田谷刷新の会より「本来、政策形成においては、社会情勢や他自治体の動向といった外部要因を十分検討し、適時的確な判断を下すことが必要不可欠である。しかし、〝ずっと、世田谷。〟と銘打たれた本事業をめぐる区の姿勢は、こうした行政経営のイロハを根底から欠き、極めて独善的かつ硬直的であると言わざるを得ない。この前提の下、本事業における主な問題点を三点指摘する。第一に、待機児童問題との政策的な不整合である。都の保育料第一子無償化により、本年四月の保育園申込者数は過去最大の六千七百四十一人に増大した。特に一歳児の枠は区全体で二百二十四人分も不足している。このように、インフラの危機的状況が顕在化したにもかかわらず、都市整備部門が定住応援と称し子育て世帯を無理に引き止めることは、区が意図的に待機児童問題を加速させようとしているのも同然である。第二に、議会からの多角的な疑義に対する不明瞭なスタンスである。多くの委員から、一億円を超える住宅価格に対し四十万円の交付金では行動変容は起き得ないという価格弾力性の低さや、既に定住を決めた世帯への公金支出はデッド・ウエイト・ロスに当たるなど、論理的かつ経済合理性に基づいた疑義が呈されたが、区は、強いメッセージを込めた、総合的に判断するといった抽象的な答弁に終始し、納税実績の追跡や効果が出なかった際の撤退ラインの明言を避けた。事業実施に当たり確たる効果検証の軸を持たないことが、政策立案能力の低下と財政規律の緩みを如実に物語っている。第三に、行政組織の行き過ぎとも言える縦割りである。都市整備政策部が主導するばらまき事業によって悪化する待機児童問題は子ども・若者部の責任とされ、区民を預け先のない定住へと追い込む。そして、副区長ですら、そこに相関関係はないと言い切るような組織間の不整合を是正できないガバナンス不全こそが、五年間で十一億円もの血税を投じる事業の土台となっている。このように、不適切な政策形成プロセスによって生み出され、正当性が著しく欠落している本事業に係る予算は白紙に戻し、都市整備基金へ積み立てた上で、本質的かつ持続可能性の高い住宅政策へ振り向けるべきであり、本組替え動議に賛成する」、参政党より「住宅購入は、立地や教育環境、通勤、家族構成など複合的な要因によって決まる、価格弾力性の低い分野であるため、四十万円の給付事業では行動変化は期待できない。その上、本事業は既に区内の住宅取得を決めている世帯にも給付される構造であることから、定住世帯を新たに生み出す施策ではなく、もともと起きていた行動に対する後出しの支援に税金を投じる無駄な支出にすぎない。仮に補助金を前提に区内定住を選択するとなれば、本来の市場原理をゆがめることにもつながりかねず、さらに、住宅価格への転嫁が生じた場合には企業支援に転ずる可能性もある。また、本施策は、住宅購入者に対する一度きりの給付であるとともに、区内に新たな仕事や関係を生まない波及効果の乏しい制度設計となっている。例えば地域の事業者やアーティストなどの担い手と接続するなど、住宅取得という契機を通じて新たなサービスや価値を生み出す設計も可能と考えるが、本事業には次につながる仕組みがまるでない。政策とは、資金を配ることではなく構造を設計することだと認識しているが、本施策は循環しない、広がらない、残らない、ただのばらまきである。積極的な財政出動は、効果の広がりを期待できる施策に行うべきとの観点から見ても、不十分な制度設計である。また、給付を受けた方には肯定的なバイアスが生じるため、事業評価のアンケート調査は効果検証ではなく、単なる満足度調査にすぎない。本来検証すべきは、この施策によって本当に世田谷を選んだのかという行動変化、すなわち転入転出の実態や意思決定の要因である。以上の点から、本施策は効果が不明なまま実施するのではなく、一度立ち止まり、制度設計を根本から見直して、本当に行動変化を生み、地域に価値を残す施策へと再構築すべきである。補助を受けた人が得をした程度にしか思わず、そのほかの効果の説明が論理的にできない施策に対し大事な税金を使うべきではないと考え、本動議に賛成する」、世田谷から日本を愛する会より「若者世帯、子育て世帯への居住支援の必要性は理解するが、本事業は、現在の制度設計のままで十分な効果を見込めるのか、今なお慎重な検証が必要と考える。一定の公費を投じる本事業が実際にどれだけの定住につながるのか、また、その効果がどの程度継続するのか不明確である。民間的な視点で申し上げれば、一世帯の行動変容を促すために必要なコストである顧客獲得単価、CPAと、その世帯が継続して区内に居住することで生まれる顧客生涯価値、LTVとの関係を問うべき事業と言える。その観点から、本事業は一件当たり相当のコストを要する一方で、支援がなければ区外に転出していた世帯をどれだけ引き止められるのか、また、その結果として中長期的な価値をどれだけ生むのかが見えにくい制度設計であり、顧客獲得単価に見合うだけの顧客生涯価値が十分に説明されていない点が大きな問題である。特に住宅価格や家賃が高止まりする中、この支援額が居住選択を決定づけるほどの効果を持つかは疑問であり、定住を実現する政策というよりも、転居時の一時的な負担軽減にとどまるおそれも否定できない。本動議は、住宅支援の必要性自体を否定するものではなく、財源を基金に繰り入れて確保した上で、より実効性のある制度設計への見直しを求めるものと理解する。限られた財源を用いる以上、費用対効果、継続的な成果、政策目的との整合性をより厳格に問うべきと考え、本動議に賛成する」との表明がありました。 引き続き採決に入りましたところ、本組替え動議は賛成少数で否決と決定いたしました。 次に、予算案の原案に対する各会派の態度表明に入りましたところ、自由民主党、公明党、立憲民主党・無所属、国民民主党・都民ファーストの会、生活者ネットワーク、レインボー世田谷、世田谷無所属、国際都市せたがや、せたがやの風、世田谷から日本を愛する会、日本維新の会、無所属より「一般会計外三件の予算案全てに賛成する」、改革無所属の会、世田谷刷新の会、参政党より「一般会計には反対し、外三件には賛成する」、日本共産党より「国保会計、後期高齢者医療会計には反対し、外二件には賛成する」との表明がありました。 引き続き採決に入りましたところ、議案第一号から第三号に至る三件はいずれも賛成多数で、議案第四号は全員異議なく、それぞれ原案どおり可決と決定いたしました。 以上をもちまして予算特別委員会の報告を終わります。(拍手)

以上で予算特別委員長の報告は終わりました。 ────────────────────

これより意見に入ります。 意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 二十八番川上こういち議員。 〔二十八番川上こういち議員登壇〕(拍手)

日本共産党世田谷区議団は、令和八年度世田谷区一般会計、介護保険事業会計に賛成し、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療会計予算に反対の立場で意見と要望を申し述べます。 国民健康保険事業会計は、一人当たり保険料が値上げとなる上、子ども・子育て支援納付金分の新設で新たな負担が生じています。人頭税のような仕組みの均等割額も値上げとなり、保険料の急激な変動を防ぐために設けられた激変緩和措置期間の終了により、これまで行われてきた一般会計からの法定外繰入れがなくなりました。繰入れによる軽減を続けるべきです。国へ引き続き国保料の抜本的引下げの意見を上げること、区独自の軽減策を実施することを求めます。 区議団が今年実施した区民アンケートに、最終で約千七百件の回答が寄せられ、暮らしが苦しくなった、以前と変わらず苦しいと回答した人が合わせて全体の約七九%に上り、そのうち暮らしが苦しい原因として、物価高騰による食費や光熱費等の支出増を挙げた人が約九三%となっています。また、区政でもっと力を入れてほしいことは何ですかという問いに対して、約三分の二の人が物価高対策と答えました。 アンケートの声を幾つか紹介します。小さな子どもがいます。本当はずっとそばにいたいけれども、両親で働かなければ生活できません。賃金を上げ、余裕を持って子育てしたいです。将来が不安です。シングル家族で生活が大変、住宅補助など検討してほしい。とにかく物価対策、年金生活者は外食一つできません。冷凍食品も高く、米も高く、食費は自分で三食作っていても大変な支出です。国民年金しかない我が家では働けなくなったら暮らしていけない。今住んでいるマンションはローンが終わっているが、管理費、修繕積立金の値上がりで生活費が大幅に減り、預金を崩しながら何とか生きている。公営住宅は空きがない。障害者年金生活者です。年金額が低く生活が苦しいです。このような声が寄せられています。 区民生活は非常に厳しい状況に置かれているということだと思います。 物価高騰に最も有効な対策は、消費税の一律五%への減税とインボイスの廃止です。日本共産党は、その財源をタックス・ザ・リッチ、大企業、富裕層への課税を強化して、所得が一億円を超えると税の負担率が低くなる一億円の壁の解消などで消費税減税の恒久財源を確保することを提案しています。根本的には国での対策が求められますが、同時に物価高騰から区民の暮らし、福祉を守る区としての積極的支援が重要です。 過去最高の予算規模となった次世代を育む暮らし応援予算と銘打たれた区の新年度予算は、子育て・教育分野に厚い支援の一方、高齢者・障害者分野では新たな取組が少ないと考えます。物価高騰対策も、せたがやPayによるポイント還元、商店街支援が中心のもので、これ自体評価をいたしますが、商店以外のさらなる対策や賃上げのための施策が必要です。 区の基本計画は、区民の生命と健康を守るため、既に確保されたベーシックサービスを堅持することを最優先とする必要があるとしています。しかし、国が生活保護基準の引下げを進めようとしている中で、堅持することだけでは不十分です。区長は我が会派の代表質問答弁で、長引く物価高騰の中、既存のベーシックサービスのみでは全ての区民生活を十分に支えることが難しくなってきていると認識を示し、低所得者対策や子どもの貧困対策を充実させ、誰一人取り残さない地域社会の実現に向けて取り組むと答弁しました。 新年度予算では、物価高騰や保護者負担の実態に即した就学援助における小中学校新入学用品費の引上げが実施されます。また、ほっとスクールにおける昼食に関する支援、一時預かり事業等の利用料の無償化や居宅介護支援事務所、訪問介護事業所等に対する暑熱対策物品の購入費用助成、区施設への生理用品の設置、終活支援センターの開設、耐震化支援事業における助成制度の拡充や生活保護世帯及び低所得世帯に対するエアコン購入・設置費用助成事業の実施など、区議団が求めてきた低所得者対策や子どもの貧困対策を盛り込んだこれらの取組を評価します。区民が安心して住み続けられる施策のさらなる推進を求めます。 新年度に向けての日本共産党の提案です。 住宅条例を持つ世田谷区が安心して暮らせる住まいの提供に力を尽くすことは、区民に果たすべき責任です。家賃が高く区外への転居を検討せざるを得ない、また、住宅確保に苦労している区民への支援が必要です。家賃高騰を抑えて、低家賃住宅を確保する政策を追求すべきです。区営住宅の増設、区営住宅に入れなかった人への家賃補助の実施を求めます。 〝ずっと、世田谷。〟定住応援事業、住み替え応援事業については見直しを求めます。 持続可能な地域公共交通の確保に向け、民間路線バス事業者への支援に取り組むことを評価します。祖師ヶ谷大蔵駅、祖師谷住宅、砧総合支所を循環するくるりんバスの増便に向けて、事業者への粘り強い取組を求めます。 千歳烏山駅前の再開発は、実施するべきではないことを申し述べます。 都市計画道路については、参加と協働の道づくりを目指し、住民の声を聞いて、廃止を含めた検討を行っていただきたい。既に優先整備路線となっている補助五二号線、補助一二八号線以西については廃止を求めます。 恵泉通りについて、行政代執行を行うべきではありません。丁寧に働きかけていく対応を求めます。 令和五年の倒木発生で通れなくなっていた等々力渓谷公園は、三月二十四日、川沿いの園路の利用が再開されました。等々力渓谷に限らず、区内の樹木の安全管理を引き続きしっかりと進めていただきたいと思います。 学校施設の建て替えを毎年三校ペースで計画的に進める区の方針を進める上で、財政的な裏づけが必要です。計画的な学校建て替えにも補助金が出るように、国に対して補助金の仕組みの改善、国の予算の増額を求めるべきです。 世田谷区債権管理重点プランにおける生活困窮者に対する必要な支援の連携の取組は、連携実績が少ないなどの課題はありますが、困っている区民に寄り添う大切な取組であり、どのように区民のために生かしていくかが問われています。連携を強めるとともに、相談が来るのを待つだけではなく、困っている方はどうぞ安心して相談にいらしてくださいという姿勢を区民に発信していくことを求めます。 高齢者・障害者福祉で介護保険や障害者自立支援のサービスにつながらない困難ケースに対して、区が責任を持って対応する福祉緊急対応の支援を強めることが必要です。現場対応できる職員配置の強化を図ることを求めます。 社会教育の推進や居場所機能に必要となるソーシャルワークを行う役割は、直営図書館でこそ担えるものです。図書館の指定管理館を増やす方針は改めることを求めます。 生活保護について、安倍政権の下で行われた生活保護基準の引下げが最高裁で違法判決を受けました。国は判決に基づき、生活保護利用者に減額補償として追加給付を行います。現在、生活保護を利用している人にはそのまま追加給付されますが、生活保護を現在利用していない対象者は自己申請が必要です。生活保護を既に利用していない対象者に対して通知を出して知らせることを求めます。また、国に対して大々的な広報の実施を求めていただきたい。 今述べてきたように、個々の政策については、より推進を求めることや是正を求める点もあります。定住応援事業などの予算組替え動議に賛成したのは、そのことでよりよくなると考えたからです。この組替えによって予算全体の性格が変わるものではないと考え、一般会計予算の全体については賛成します。厳しい社会情勢の下で区民の暮らしを守る区政の前進を求め、意見とします。(拍手)

以上で川上こういち議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 二十九番青空こうじ議員。 〔二十九番青空こうじ議員登壇〕(拍手)

令和八年度予算に賛成の立場から意見を申し上げます。 まず、広島市への中学生派遣事業について、広島が世界に発信してきた平和の願いを現地で学ぶ機会となることから、平和教育を深化させる大変意義深い取組だと思います。この貴重な体験を一度きりの思い出にとどめることなく、子どもたちの将来につながる学びとするために、事業の成果を十分に検証し、改善を重ねながら継続していくことが大切です。参加した生徒の意識や行動の変化、事前・事後学習の充実度、地域の学校への波及効果などをしっかりと調査し、評価検証を行い、より効果的な事業へと発展させていただきたいと思います。 被爆体験を直接聞く機会は確実に減っていきます。平和の継承は、若い世代が自ら考え、行動し、次につなげていく形に変化していかなければなりません。今回の派遣事業が平和な社会、平和な世界を築く礎となることを期待しております。 次に、子どもたちの平和な日常の確保としていじめ対策の推進を強く求めます。 私の子どもの頃の時代と比べて、はたから見て分かりやすいいじめが少なくなっているように思います。特にインターネットの上でのいじめは、子どもの発達段階や人間関係の未熟さなど、ちょっとしたことでトラブルに発展することもあり、親や教師が気づいた頃には解決が困難になっていることも少なくないと聞いています。家庭や学校においては、子どもたちの心の変化にいち早く気づけるよう、連携協力しながら、子どもたちと良好な関係を築いていただきたいと思います。また、身近な大人に相談しにくい子どもに対しては、行政として、電話、メール、SNSなど多様な相談窓口があることを丁寧に周知啓発し、もれなく支援の手につなげていただきたいと思います。 最後に、近年増加傾向にある子どもの自殺についても見過ごせません。子どもが自ら命を絶つ選択をしないよう、家庭や学校以外にも安心して過ごせる場を確保し、また、気軽に悩みを打ち明けられる環境の整備をあわせて求めまして、無所属の賛成の意見といたします。(拍手)

以上で青空こうじ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 三十番岡川大記議員。 〔三十番岡川大記議員登壇〕(拍手)

参政党会派は、一般会計については反対、特別会計については賛成の立場で意見を申し述べます。 次年度の一般会計予算は四千三百億円を超え、この五年で約一千億円増加しております。財政規模が拡大し続けている今、問われるべきは、何をやるかではなく、何をやらないかの判断です。 私は、必要な分野に対して積極的に財政を投じること自体には賛成ですが、効果が不明確な施策や検証が不十分な支出にまで同列で財源が配分されている現状は、積極財政の本来の姿ではありませんので、その問題について大きく三点に集約してお伝えしてまいります。 第一に、〝ずっと、世田谷。〟事業です。 住宅取得という人生最大級の意思決定に対して、四十万円の給付で行動が変わると考えること自体、現実の意思決定構造を見誤っております。立地、教育環境、通勤、家族構成といった複合要因で決まる住宅購入において、この程度のインセンティブは影響を与えません。結果として、本事業は定住促進ではなく、もともと購入する予定だった層への給付にとどまり、政策効果を伴わない支出であり、単なるばらまきです。 第二に、新型コロナワクチン接種に係る約十億円の予算です。 仮に接種による重症化予防効果を前提としたとしても、防げる重症者数は限定的であり、そのために十億円規模の財源を投じる合理性について十分な説明はございません。費用対効果の検証を行わないまま前例踏襲で予算を積み上げることは、財政規律の観点からも看過できません。 第三に保育政策の構造的な偏りです。 現在の制度は、施設利用の子どもに対して二百四十万円の公費が投じられる一方で、在宅で子育てを担う家庭への支援は限定的です。しかし、本来の支援先は家庭ではなく子どもそのものであるべきです。子どもはどのような環境にあっても等しく支援を受けるべきです。現行制度は、結果として子どもごとに支援の格差を生み出しており、政策としての公平性を欠いております。子育ての在り方が多様である以上、そのいずれにおいても子どもが等しく支えられる仕組みへと転換すべきであり、在宅子育て世帯への支援を含めた再配分が必要です。 さらに、文化、教育の観点から申し上げます。 世田谷区の二十歳のつどいにおいては国歌君が代が斉唱されておりません。この式典は国民の祝日である成人の日に基づく行事であり、社会の一員となる節目として国が位置づけているものです。そのような場において我が国の歴史や文化、共同体を象徴する国歌が共有されていない現状は、その意義を十分に体現しているとは言えません。式典の趣旨を踏まえ、国歌斉唱の実施について再検討すべきです。 加えて、本予算全体に共通する課題として、検証なき継続と目的の曖昧な支出が挙げられます。積極財政とは単に支出を増やすことではなく、どこに集中させるかという選択の質で評価されるべきものです。本予算は、その選択の精度において十分とは言えないことから反対意見とさせていただきます。 以上で参政党の意見を終わります。(拍手)

以上で岡川大記議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 十一番若林りさ議員。 〔十一番若林りさ議員登壇〕(拍手)

令和八年度世田谷区一般会計予算案外三件について意見を申し上げます。 まず、〝ずっと、世田谷。〟定住応援事業、住み替え応援事業に係る予算の組替え動議については、制度設計や効果検証の点に課題が大きく、このままの形では十分な政策効果が見込みにくいと考え、見直しを求める立場から賛成いたしました。その上で、全体としては必要な施策が含まれていることから、今後の見直しと改善を前提に、本予算案に賛成の立場といたします。 予算審議においては、両親学級の定員拡充や全地域での実施、DV・ストーカー対策における被害者支援と加害者更生の位置づけなど、これまでの指摘を踏まえた前進は評価いたします。また、自転車盗難対策や駐輪場の利便性向上、学校事故データに基づく安全対策、行政DXにおけるオンラインカバー率の目標達成についても着実な推進を求めます。 最後に、〝ずっと、世田谷。〟事業について申し上げます。 現役世代を応援し、子育て世帯を支える施策そのものには強く賛同しており、その方向性は極めて重要であると考えています。しかし、〝ずっと、世田谷。〟という名称で、定住促進を意図として掲げる以上、現状の施策内容は、その目的と一致しているとは言い難い状況です。約三億円もの財源を投入するのであれば、定住支援策として、定住につながる制度設計とすべきです。 現在のように住宅取得時に一括で現金とポイント約四十万円相当を交付する設計では定住支援としての効果が十分に発揮されにくく、一時的な給付、いわゆるばらまきと受け止められかねないとの指摘もあります。多くの世帯は、住宅ローン減税の適用期間中は居住を継続し、その終了時期に住み替えや転出を検討する傾向があるとされています。この実態を踏まえると、初期の給付は転出抑制に直結しにくい可能性があります。 実効性を高めるためには、住宅ローン減税の適用終了後といった行動の転換点に合わせた支援や、居住継続と連動した給付設計とすることが有効であると考えます。また、本事業は五年間の実施とされていることから、一括ではなく、複数年に分けた給付とすることで、継続的な定住を促す仕組みとすることが望ましいと考えます。あわせて、住宅購入を中心とした設計については、賃貸居住者との公平性や地域への定着の観点からも、対象や手法を含めた見直しも重要です。 〝ずっと、世田谷。〟という言葉を実感あるものにするためにも、本事業については、効果検証を前提に、柔軟に改善を図ることを求めます。 以上を申し上げ、本予算案に対する意見といたします。(拍手)

以上で若林りさ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 二番おぎのけんじ議員。 〔二番おぎのけんじ議員登壇〕(拍手)

令和八年度世田谷区一般会計予算案に反対、外三件に賛成の立場から、世田谷刷新の会の意見を申し述べます。 次世代を育むと銘打たれた来年度予算案において、目玉に据えられた子育て・若者夫婦世帯の定住・住み替え応援事業は、審査の過程で多くの会派から疑義が示され、組替え動議まで提出される事態となりました。私が議員になって以来、行政が目玉と自認する事業に議会からこれほど幅広く不信を突きつけられた記憶はありません。このこと自体、世田谷区行政が区民感覚を全く欠いた箱庭の中で政策を立案している証左にほかなりません。 〝ずっと、世田谷。〟というならば、まずは六五%が区外から通勤している区職員を区内に定住させ、区民感覚を十分に養い、区民の実態と実情に基づいた正しい行政運営を施行することを出発点にしていただきたいと思います。 そして、この事業に対する数々のやり取りからあぶり出された行政の問題点は、予算案が可決されれば、忘れられていい類いのことではありません。 保育園申込み者数に対する想像力の欠如を、三年前から検討しているから何が何でもやるのだという硬直性で覆い隠し、政策的効果が十分に見込めないことを自覚した上で予算執行を企てるその姿勢は、公共に資する公務員の姿からは程遠いものと映ります。 思い返せば同じ三年前、区長は向こう二年で待たない窓口を実現すると公言されました。しかし、約束の期限から一年過ぎようとしている今、第二庁舎一階に広がるのは、さらに待たされる区民の滞留です。年度末を控えた今定例会の招集挨拶に、その窓口混雑への言及が一切なかったことからも、忘れたいことは忘れる、見たくないものは見ない、見たいものだけを見る、これが保坂区政の本質であると改めて確信しました。 さらに、今回の審査で露呈した組織のセクショナリズムは、半径五メートル行政とも言うべき危機的状況です。〝ずっと、世田谷。〟における都市整備政策部と子ども・若者部、せたがやPayにおける経済産業部とDX推進部の政策的断絶を指摘しましたが、各部署が縦割れた壁に立て籠もり、特別職までもが部署横断の視座を失っているかのような答弁には、深く失望いたしました。 こうした組織風土が、空襲被害者見舞金、定住・住み替え応援事業給付金、せたがやPay区民認証による五百ポイント配布といったばらまき施策を、区民が必要としているという短絡的判断を許しているんだろうと思います。そのような思想が色濃く反映された予算に賛成することはできません。 また、予算案において、他の先進自治体に比べて圧倒的に薄いのが生成AIの活用です。本区の計画には、窓口対応にも、申請手続の自動化にも、保育需要の予測にも活用される気配がありません。フル活用する自治体とはサービス、人材、財政の全てにおいて今後決定的な差が生まれます。このことも含め、全庁的な意識改革を強く求めます。 区長、そして我々区議会議員の任期は残り一年です。来年度はこれまで以上に厳しい目で区政を監視し、区民の負託を受けた議員として、その責務を果たしてまいります。 以上、世田谷刷新の会の意見といたします。(拍手)

以上でおぎのけんじ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 九番オルズグル議員。 〔九番オルズグル議員登壇〕(拍手)

令和八年度世田谷区一般会計予算外三件全てに賛成の立場から意見を申し上げます。 今こそ財政を管理から経営へ転換するときです。 まず、本区の財政について申し上げます。 基金残高の減少と特別区債の増加が見込まれる中、本区財政は大きな転換点にあります。社会保障費や公共施設の更新費の増加は避けられず、より厳しい財政運営が求められます。こうした局面において重要なのは、単なる歳出削減ではなく、守りの投資と攻めの投資を戦略的に両立させることです。 本区の税収は個人住民税に依存しており、長期定住人口、とりわけ生産年齢人口の維持拡大が財政の基盤となります。そのためには、都市の魅力を高め、選ばれ続ける町であることが不可欠です。 次に、都市戦略について申し上げます。 本区には、創造的産業の担い手や新興企業の人材、高度な専門性を持つ外国人材など多様な人材が集積しています。しかし、現状は住む世田谷、働く他区という構造にとどまっています。今後は本区をクリエーティブシティー、グローバルファミリーシティーとして明確に位置づけ、産業振興や企業支援、外国人材の定着促進を含めた都市ブランド・産業・人口政策を一体として推進する観点が必要です。 次に、多文化共創について申し上げます。 外国人住民は増加し続けており、多文化共生は支援の段階から、共に地域をつくる段階へと移行しています。医療・教育・行政サービスにおける多言語対応や制度理解の支援は、福祉にとどまらず都市の持続性を支える基盤であります。また、この多様性ある都市において、子どもたちが安心して学べる環境は不可欠です。いじめの認知拡大を一過性の対応にとどめず、分析と再発防止の仕組みへとつなげ、子どもの安全を確実に守る体制の構築を求めます。 最後に申し上げます。世田谷区は、多様性と文化を強みとする都市です。その価値を理念にとどめるのではなく、都市経営として実装し、将来の税収基盤へとつなげていくことが求められています。支出の抑制だけではなく、価値を生み出す投資へ。財政を管理から経営へ。その転換を本予算から着実に始めることを求めます。 以上の観点から、各予算案に賛成し、区政のさらなる発展を求め意見といたします。 また、予算委員会において示された組替え動議についても、事業効果の検証と制度の精査を求める観点から賛成したことを申し添えます。 以上です。(拍手)

以上でオルズグル議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありましたので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 四十七番桃野芳文議員。 〔四十七番桃野芳文議員登壇〕(拍手)

我々、改革無所属の会は、令和八年度世田谷区一般会計予算に真っ向から反対をいたします。 まず、一番に言及しなければならないのは、この間、その政策の矛盾を指摘し続け、予算特別委員会で予算の組替えを求める動議を提出した〝ずっと、世田谷。〟事業についてです。 保坂区長は、子育て・若者夫婦世帯に区内に住んでもらおうと、住宅取得の際に三十万円プラス、せたがやPay十万ポイント、賃貸住宅の住み替えの際には、せたがやPay十万ポイントを配るというのです。理由は、世田谷区内では不動産価格が高く、そうした世帯が住み続けられないからだそうです。 政策の矛盾は、これまで具体的に指摘をしてきましたので、ここで繰り返すことはしませんが、この事業にはこの間、我が会派だけではなく、自民党や立憲民主党会派からも、かなり強い反対の声が上がってきました。 我が会派では、予算特別委員会の第五日、都市整備委員会所管質疑での他会派の意見にも耳を傾け、その上で、議会内での民意を推しはかり予算の組替え動議を提出いたしました。残念ながら、組替え動議は賛成少数で否決となってしまいましたが、これまでの経緯を見れば、それぞれ異なる考えを持つ会派を横断して、各議員がこの事業に反対してきたことは明らかです。 我々は、政党には所属しない議員四名から成る会派ですが、一方で、政党には世間で言われるところの右、左というものがあります。この事業は、参政党、維新から共産党まで幅広く反対です。他会派の無所属の議員からも組替え動議への賛同がありました。さきに述べたように、自民党、立憲民主党会派からも強い反対の声が上がっているのですから、区長は議会からの声を真摯に受け止めて、一刻も早くこの事業を見直すべきです。 年間二億五千八百万円、五年続けるなら十三億円にもなる事業を、まさかこのまま続けるのでしょうか。それは議会軽視どころか、議会無視です。議会を無視するなら、区長がまたいつもどおり、熟議とか、区民参加などと言っても、そのふりとしか思えません。 保坂区長は、区長になる前、また区長になってからも、しばらくは狛江市にある持ち家にお住まいで、現在は区内の賃貸住宅と狛江市の自宅を行ったり来たりして暮らしているようです。当時のフリーライター保坂展人さんが狛江市に自宅を買った理由は何でしょうか。もし当時総額四十万円のサポートがあれば、世田谷区内に家を買ったのでしょうか。 多くの方にとって、住宅の購入は人生の一大イベントです。様々な要素を勘案し、熟考して購入に踏み切るものでしょう。価格についてはどのように評価するでしょうか。同じ条件の物件ならば、駅から近ければ高く、遠く離れるにつれ安くなる。これは当然のこととして理解しているでしょう。緑が多く住み心地がよいエリアは高い、保育園が十分にあるなど、子育てしやすいエリアは高い、町並みや道路が整然として、災害時にも比較的安心できるエリアは高い。同じことです。 逆に言えば、その物件にお値段以上の価値が見いだされたときに選ばれるのです。数千万円から数億円の住宅を取得しようとする際に、一回限りの四十万円はお値段以上の価値に結びつくと、区長は本気で思っているのでしょうか。 ちなみに、我が会派の田中優子議員による補充質疑の際、区長は、この四十万円という金額で住宅購入を決断する効果があるからとは考えていないと明確に言っています。経済学に足による投票、ボーティング・ウィズ・ユア・フィートという概念があります。手による投票、つまり選挙と対比される概念ですが、住民は自分にとって満足度の高い行政サービスや生活環境を求めて、よりよい自治体へ引っ越す、移動することで意思表示をするという考え方です。つまり今回のお金配りは、自らの区政が選ばれないから何とかお金で釣れないかなという算段で、しかも、その金額が四十万円ということです。 福祉的な政策はまた別の視点であることは論をまちませんが、そうではなく、数千万円から数億円の物件を買おうとする人に対して、区内に住んでくれてありがとうと、区民の大切な税金を使ってお金を配るのは大変な筋違いです。 〝ずっと、世田谷。〟事業について初めて聞いたときには、またかと思いましたが、保坂区政には理屈が立たない非科学的な施策がこれまでもあまたあります。論理的な整合性や科学的な根拠よりも何か画期的なことをやっているというイメージ戦略、端的に言えば、区民のためではなく、区長自身の人気取りをもくろんでの施策を頑張るのが保坂区政の特徴です。 これまでも申し上げてきましたが、区長のお気に入りのフレーズ、国より先にやりましたを言いたいがために区政を使うのはやめてもらいたい。 今回、予算特別委員会で取り上げた空襲被害者等支援金も根っこは同じです。昨年十二月、令和七年第四回定例会にて、我が会派は、議案、世田谷区民間空襲等被害者見舞金支給条例、そして、そのための予算を含む令和七年度世田谷区一般会計補正予算(第四次)に反対しました。当初、区は申請者の人数を九十名と想定していましたが、三月末の締切りまで一週間となる三月二十三日時点の申請者は五名ということでした。ならば、区の目算が誤っていたのだからそれはそれで五名の方に見舞金を支給して事業を終わらせるのが妥当だと思いますが、区長は、来年度も申請を受け付ける、対象者を掘り起こすと答弁しました。 我が会派のひえしま議員がその際も指摘しましたが、この事業は、対象者をしゃかりきになって掘り起こすような性質のものでしょうか。たとえ区長がもっと反響があると思ったのに、拍子抜けだと感じたとしても、それはそれで仕方がないではないですか。現実を直視して、予定どおり事業をおしまいにするべきです。 児童養護施設の退所者等への奨学金事業は、基金がどんどん積み上がるばかりでお金が有効に使われていない上に、他の経済的理由で進学を諦める若者に対する支援との格差がどんどん広がっています。区長が二十歳のつどいで無垢な若者相手に、自分が新型コロナウイルス感染症を封じ込めたと言わんばかりに喧伝している世田谷モデルは、非科学の最たるものです。保坂区長のパフォーマンス政治には改めて苦言を呈します。 そんな区長の政治姿勢と決して無関係ではないでしょう。区役所の規律の乱れは深刻です。予算特別委員会で取り上げてきたことですが、改めて申し上げます。金銭忘失が止まりません。区役所内で、区民の大切なお金や切手などの金券がどこに行ったか分からないなどということは、一件たりとも、一円たりともあってはいけないことですが、それが頻発しているとは信じられない事態です。さらには、パワハラやセクハラで懲戒処分が相次いでいること、メンタルヘルスが原因となって休職する職員が他自治体よりも明らかに多いという事実、定年退職などを除く普通退職者が年々増え、近年急増していることから考えても、保坂区長の組織運営、区政運営は全く評価できません。 以上、改革無所属の会、令和八年度世田谷区一般会計予算に反対の意見とします。(拍手)

以上で桃野芳文議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 十二番 つるみけんご議員。 〔十二番つるみけんご議員登壇〕(拍手)

せたがやの風は、令和八年度世田谷区一般会計予算外全てに賛成いたします。 賛成するに当たり、意見を申し述べます。 今予算議会を通じて、予算編成過程の見える化を提案してまいりました。区が、区民の皆様からお預かりしている税金がどのような考え方の下、いかなる議論を経て、その使い道が決定されているのか。この過程を分かりやすく示すことは、自治体としての果たすべき責務であると考えます。しかしながら、区は、区民に混乱を招くおそれがあるとして、予算編成や意思決定過程の公開について慎重な姿勢を示されました。保坂区長は、情報公開を区政運営の柱としながらも、どの時点で開示するのか難しいとの認識を示されています。政策形成の過程は不確定な要素や多様な意見を含むものであり、その取扱いが容易でないことは理解いたします。しかし、その難しさを理由に過程を閉ざすのではなく、どのように可視化し、区民と共有していくのかという姿勢こそが、区政への信頼を左右する重要な要素であると考えます。 今回の予算特別委員会では、まさにこの意思決定の過程そのものに焦点が当てられたのではないでしょうか。 とりわけ、〝ずっと、世田谷。〟をコンセプトとする定住応援事業をめぐる議論は、政策効果の妥当性や検証の在り方に加え、その政策がどのような検討過程を経て形づくられたのかという点にまで及び、象徴的な事例であったと思います。本施策に限らず、区のあらゆる政策は科学的根拠に基づき、多角的な議論を経て立案されるべきものです。しかし、現状ではその過程が区民にも、議会にも、十分共有されているとは言えません。 区長は予算特別委員会の締めくくりにおいて、審議の中での提案、意見、指摘について、今後の区政運営に生かすと述べられました。であるならば、今回の議論を真摯に受け止めていただき、今後は予算編成の各段階における事業提案や予算要求の内容、さらには政策会議における議論の経過に至るまで、区の考え方を段階的かつ分かりやすく示していくべきです。それこそが区民に対する説明責任を果たすことであり、区政への信頼をより確かなものにすると考えます。 最後に、日々区民と向き合い、区政を支えている職員の皆様の努力がしっかりと意思決定に生かされ、その過程が開かれていくことで区政がさらに質の高いものになっていくことを期待いたします。志ある職員の皆様が新たな挑戦への一歩を踏み出してくださることを願い、賛成意見といたします。(拍手)

以上でつるみけんご議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありましたので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 三番神尾りさ議員。 〔三番神尾りさ議員登壇〕(拍手)

令和八年度世田谷区一般会計予算外三件全てに対し、賛成の立場で意見を申し上げます。 フロイトの精神分析が絶対的な権威だった時代に、カウンセラーの役割を百八十度変え、現代社会に大きな影響を与えたとされる人物にカール・ロジャースというアメリカの心理学者がいます。彼は人間中心アプローチの創始者としても知られ、人間には生まれつき自分をよりよく成長させ、持っている力を最大限に発揮しようとする生命力が備わっているという考えを世にもたらしました。 また、人の話を傾聴するに当たり、必要な要素として次の三つを提示しました。第一に、相手の心の世界をまるで自分のことのように、でも、まるでという感覚は忘れずに感じ取ろうとする共感的理解。第二に、相手を評価したり、条件をつけたりせず、相手は今、そう感じているのだと、ありのまま丸ごと受け入れる無条件の肯定的関心。そして第三に、傾聴する人が自分自身の感情にうそをつかず、相手に対してオープンで誠実である自己一致です。 これら傾聴力に資する三つの条件がそろった関係性の中で、人は初めて安心して心のよろいを脱ぎ、自分自身の力で歩き出せるとし、この考えは教師と生徒、上司と部下、親と子など、人間関係のあらゆる場面において有効であると言われます。教える側と教えられる側という一方通行の関係性からは生まれない本当の学びや成長に必要な考え方を示唆しています。 今回の質疑では、公共空間におけるみちあそびの推進、障害者雇用と難病者支援、地域の祭りの重要性と祭りを活用した環境意識の向上、児童館未整備地区における子どもの育ちの支援、地域で学校を支える仕組みの再編、そして、民間物件と福祉的行政需要を満たす運営事業者とのマッチングなどについて伺いました。 いずれの場面においても、区と活動の担い手や事業の対象者とが一方通行の関係性では今後の発展をもたらすことができず、冒頭のカール・ロジャースが目指したような信頼関係の質の向上が重要であると考えます。それぞれが持つ力を最大限に発揮し、一人一人の幸せにつながる区政運営に向けて、より一層取組を推進されることを求め、賛成意見といたします。(拍手)

以上で神尾りさ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 十番ひうち優子議員。 〔十番ひうち優子議員登壇〕(拍手)

令和八年度世田谷区一般会計歳入歳出予算案外三件全てに賛成の立場から意見を申し上げます。 いよいよ令和八年四月から自転車の交通違反に対する反則金制度の導入、いわゆる青切符制度が始まります。対象者は十六歳以上で、信号無視、スマートフォンの使用といった約百十種類の違反行為に対して、五千円から一万二千円程度の反則金が課されます。今回の青切符導入により、悪質な違反や事故が減る期待が大きく、自転車の安全対策の転換点であると考えております。 一方で、区民の皆様、特に幼児のお子様を持つ保護者の方から、青切符制度に関して不安の声をいただきます。まず、自治体として、自転車のルールと青切符制度の詳細をしっかりと周知することが必要です。また、青切符制度と自転車が安全に走行できる環境の整備はセットであります。自転車ネットワーク計画に基づき、自転車専用レーンを着実に整備することを求めます。 また、自転車の安全対策として、長期の視点で幼児期からの自転車の乗り方安全教室の開催が必要です。他自治体では、幼稚園、保育園でのデンマーク式自転車安全教室を開催しております。自転車先進国デンマークのサイクリスト連盟が開発した子ども向け自転車教育プログラム、デンマーク式自転車ゲームは、遊びながら学ぶがコンセプト。ゲームを楽しみながら、バランス感覚、運動スキル、協調性、危機回避能力を自然と身につけることができるプログラムで、日本でも自転車の乗り方とルール、両方学べることから人気の教室であります。世田谷区の幼稚園、保育園での開催を求めます。 そのほか、今回の予算委員会では、小中学生への自転車の標識教育、オンラインによる自転車安全講習のほか、自転車シミュレーターの活用や東京都自転車安全学習アプリ、輪トレの活用を求めました。 図書館関連では、本格的な滞在型の図書館、梅丘図書館の他地区展開、各駅への図書館の宅配ボックス、ブックボックスの設置、電子図書館と学校図書館の連携、図書除菌機の導入、またその他のテーマでは、粗大ごみの収集ルートのDX化、卵子凍結など多岐にわたり様々なテーマから質問をいたしました。 これら予算委員会での質問を前向きに進めていただくことを要望し、世田谷無所属の賛成意見といたします。(拍手)

以上でひうち優子議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 十三番上川あや議員。 〔十三番上川あや議員登壇〕(拍手)

区の来年度予算全てに賛成する立場から、意見と要望を申し上げます。 今回、一連の質疑を通じ見えてきたのは、制度と実態の乖離、あるいは制度があっても十分に機能していないという区政における根本課題です。以下領域ごとに申し上げます。 まず、コンプライアンスと自浄作用の要である区の公益通報制度の問題です。 今回私が取り上げるまで、広報媒体ごとにその案内記述は大きく食い違い、通報窓口も分かりやすく示されておらず、根拠規定である要綱すら区の本ページでは非公開でした。また、要綱と運用実態が整合せず、区長、幹部の不正を調査する者の独立性や外部弁護士の関与も、現行規定では担保がありません。それらは現在も運用で補われているにすぎず、制度の信頼性は極めて脆弱です。一連の不備を規定化し、誰が見ても公平かつ透明で信頼できる仕組みに改めるよう求めます。 次に、それを必要とする方々に届かない広報も課題です。 生活保護受給世帯への減免や、障害者手帳の取得に至らない傷病者への支援策は年々前進していますが、広報の不十分さが課題です。庁内ですら情報共有が十分でなく、縦割りの弊害も明らかです。制度はそれを必要とする方々に届いて初めて機能します。この点、行政としての責任を果たすチェック体制の整備を改めて求めます。 続いて、区が直営しない区立施設のLGBTQ対応についてです。 職員処遇の平等と不当なハラスメントの抑止が、区と同水準で徹底されていない実態は明らかです。区による指導、誘導の実効化を改めて求めます。 また、災害対策と労働環境にも課題があります。 盛土の安全性をめぐっては、区の専門家会議が都の安全性評価に疑義を示したにもかかわらず、都に改める様子はありません。区として主体的な調査を行うよう改めて求めます。区営駐輪場などで、シルバー人材への労働報酬の改善が進んでいない点も、区の基本姿勢が問われる課題です。早急な改善を求めます。 さらに、教育分野では、標準服の購入も着用も任意であるにもかかわらず、現場では事実上の強制と受け止められ続けております。この認識のずれは、校則等の点検等を含め早急に是正するべきです。 以上の課題に共通するのは、制度やルールはつくるだけではなく、情報提供の質を高めること、そして運用任せにせず、規定によって統治の質を確保することの重要性です。区と教育委員会それぞれに改善の努力を改めて求め、私の意見といたします。(拍手)

以上で上川あや議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により五分以内といたします。 十四番おのみずき議員。 〔十四番おのみずき議員登壇〕(拍手)
生活者ネットワーク世田谷区議団を代表して、令和八年度世田谷区一般会計予算外三件全てに賛成の立場から大きく五点、意見と要望を申し述べます。 初めに、全庁的なジェンダー主流化の推進についてです。 来年度予算は、次世代を育む暮らし応援予算と銘打たれました。しかし、これをジェンダー予算の視点で検証すると、そこに含まれる政策や事業には見えない偏りがあることが、各領域の質疑を通じて明らかとなりました。 青少年交流センターや区立公園等にジェンダーの視点を導入し、女の子や多様な属性を持つ人が居心地よく過ごせる空間づくりを進めること、また、ファミリー・サポート・センター事業や資源回収活動など、従来女性が主に担ってきた分野に男性も積極的に参画できるよう後押しし、ケア労働や家庭内役割分担の固定化を打破する契機とすることを求めます。 住宅政策等、昨今の重要な区政課題において、ジェンダー統計が整備、活用されず、男女賃金格差や高い非正規雇用率、DV等の暴力被害などがある中、セーフティーネットとしての婚姻関係にはまらない人が不利な立場に置かれる実態など、ジェンダーの構造的課題に盲目的に政策決定がなされることを深く憂慮します。来年度策定予定の次期男女共同参画プランで世田谷版ジェンダー主流化を掲げるなら、これを単なる理念に終わらせず、計画策定段階から各部署を巻き込み、積極的な意識づけと理解促進を図ることを強く要望します。 第二に、誰もが尊厳を持って生きるための福祉・介護基盤の充実についてです。 四月の高次脳機能障害者支援法施行を踏まえ、高次脳機能障害者に対するライフステージや領域を超えた支援強化は急務です。当事者の九割が現役世代の年齢で障害を負いながら、その半数以上が受傷後の社会復帰を果たせていない実態を重く受け止め、当事者が抱える戸惑いや葛藤に寄り添う新法の趣旨にのっとった長期の伴走支援体制の構築を求めます。また、学校現場における実態把握や教職員の理解促進に向けた研修の実施を併せて求めます。 超高齢社会において深刻さを増す介護人材の不足については、訪問介護の登録ヘルパーが六年で約千人も減少しているという危機的な状況にあります。単なる事務の効率化にとどまらず、スポットワークの活用や体験入職の助成など、新たな人材を現場へ呼び込む攻めの経営支援を加速させるべきです。 介護の社会化を後退させず、ダブルケアやヤングケアラーといった複合的な課題を抱える世帯を多機関連携で包括的に支えきる。本予算がそのための強固な福祉基盤となるよう、実効性のある執行を要望します。 第三に、気候変動の適用と循環型社会への責任についてです。 温室効果ガスの排出削減による気候変動の抑制を目指す緩和策のみならず、既に顕在化している気候変動影響への適応策を加速させる必要があります。年々激甚化する猛暑によるせたがやそだちの収穫量減少を食い止めるため、生産者の努力に委ねるだけでなく、適応技術の普及や高温耐性品種への転換促進など、農家の生計維持にも寄与する、より踏み込んだ支援を求めます。 学校改築で導入される校庭舗装材は、ダスト舗装が基本であることを再確認しました。人工芝はマイクロプラスチック等の流出による環境と子どもの健康へのリスクが指摘されています。このたび導入が予定されている松沢中学校については、定期更新の必要性を踏まえ、環境負荷低減の視点での素材選定と適正管理の徹底を強く要望します。 第四に、災害時の命と尊厳を守るトイレ対策についてです。 これまでの震災の教訓を踏まえ、生活の根幹であるトイレとジェンダーを含む多様性、交差性の視点をこれからの防災の核に据えるべきです。発災後百五十トン超えの排出が予測されるし尿ごみに対し、収集運搬のタイムラインを明確にした実効性ある計画を策定してください。また、約七割の区内世帯が共同住宅に居住する実態を踏まえ、マンション内のマンホールトイレの把握や上物への助成を強化し、在宅避難の質を担保することを求めます。 災害時を見据え、平時から多様な人の利用を想定したトイレの整備が重要です。公園トイレの便器数に大変大きな男女格差がある現状は、従来の面積の平等だけでなく、待ち時間の平等という視点での改善が急務です。今後、公共施設のトイレ設計では、これまで見落とされてきた視点を積極的に組み込み、ジェンダー公正、包摂的なトイレの整備を求めます。 最後に、あらゆる人の人権が守られる地域づくりについてです。 今回、非常勤職員を含む教職員へのいじめの実態について初めて問題提起をしました。実態把握と相談体制の整備に関して、今後の動向を追います。また、千歳烏山駅南側の再開発事業について提出された二百十六通もの意見書を、地域住民の生の声として重く受け止めも区としても真摯に向き合うことを強く求めます。 以上の具体的な要求事項が次年度予算の執行に確実に反映されることを求め、生活者ネットワーク世田谷区議団の賛成意見といたします。(拍手)

以上でおのみずき議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により八分以内といたします。 六番そのべせいや議員。 〔六番そのべせいや議員登壇〕(拍手)

国民民主党・都民ファーストの会は、二〇二六年度・令和八年度予算全てに賛成をいたします。 これまで両政党、そして会派として、手取りを増やす、また、チルドレンファーストを軸として、自治体レベルで実現ができる現役世代、子育て世帯の負担軽減、そして足かせとなっている旧来型の制度の徹底的な見直しを求めてきました。 本定例会においても、現役世代全般への負担軽減として、過去最高を更新し続ける税収に対する社会保険料還付付住民税控除による負担の軽減、平日日中にハウスキーパーがいないことで困難が生じてきた荷物の受け取りの課題を解決する置き配とスマートキー導入の推進、生活や仕事と治療の両立を支援するがん相談窓口の機能拡充について、そして、子育て世帯向けの負担軽減として、ベビーシッターや助成金も含めた待機児童対策、今後、待機児童が発生しなくなるための保育定員の考え方の見直しや、子乗せ自転車の購入費用助成、学校現場への財務権限の拡大による隠れ教育費に頼らない適切な公費支出への見直し、区役所の事業や学校が絡んだPTAの強制化や役割の強制の見直し、開校記念日をはじめとした平日休み、学校の振替休日の見直し、七十二時間の一斉帰宅抑制を求める東京都帰宅困難者対策条例と乖離をする引渡し訓練、引取訓練の見直し、また、特に子育て支援の無償化については、障害の有無を問わず実施がされるよう、重症心身障害児者等在宅レスパイト事業の利用料の一時預かり同様の無償化、放課後等デイサービスの利用料の負担軽減への所得制限の撤廃や完全無償化への移行、障害児向けのベビーシッター利用についても求めました。 これらを実施する財源、人手を確保するための効率化、デジタル化については、オンライン手続が一時的に機能停止とならないためのマイナンバーカード更新事務のアップデート、効率化と応対の負担軽減につながる電話応対の見直し、一次応答へのAI活用、契約等を含めた行政手続の完全オンライン化へのハードル解消、相談業務におけるオンライン化、スマートフォン対応、イベント広報におけるデジタル最適化とオンラインプラットフォームの活用、往復はがきによるイベント申込み等の見直し、学校と保護者の連絡におけるさらなるデジタル活用の推進を求めます。 また、次世代である子ども・若者が育っていく環境については、デジタルデバイスを活用した誰もが学びやすい教育環境の整備、世田谷区で実施可能な高校入試制度に関する課題の見直し、保護者に加え、教員による自己負担、自腹の防止、特に中学校部活動における教員負担の是正、部活動へのアーティストバンクとの連携、子ども手続代理人制度の普及、離婚後の親子交流の支援のアップデートを求めます。 ほかにも区有施設、跡地の活用、自治体間連携による気候危機対策の推進、ニュースポーツの推進、マンション防災の推進、グリーンインフラ都市型水害対策の推進、協働プラットフォームの推進、京王線連続立体交差事業に伴う新たなまちづくり、公園を活用した稼ぐ公共の実現といった今日的な課題の解決に向けた取組についても、新たな展開が進んでいくことを望みます。 加えて、今回の予算委員会の最後には、学校における不可解なルールについても取り上げました。世田谷区子どもの権利条例第五条では、自分らしくいられ、個性が尊重される権利が掲げられていますが、一部の学校に残る硬直的なルールは、社会が多様化、複雑化している実態を反映しておらず、社会の多様化を前提とする子ども・若者部と学校、クラスの秩序を重んじる教育委員会で基準が異なっている実態が浮き彫りになったと感じています。 私たちが暮らしている二〇二六年は、既に数年前に登場した生成AIにより、コンピュータ、スマートフォン上だけでなく、日常生活も徐々に変化してきています。今後のさらなる予測不可能な時代に必要なことは、工業社会時代の言われたことを高速でこなす能力ではなく、変化への柔軟性や創造性、問題解決能力です。一時的な環境変化を恐れることなく、最大限個性を生かす、伸ばす教育となることを望みます。 最後に、改めて二〇二六年度予算案、次世代を育む暮らし応援予算の目玉事業について言及をします。 特に各種一時預かり事業の利用料の無償化、ベビーシッター利用支援事業について、かねてより主張してまいりましたが、核家族、頼れる共助がない子育て世帯が多い世田谷区において、こうした事業が普及することにより、孤独な子育ての負担が少しでも肩代わりされることを切に願います。 しかしながら、兄弟姉妹がいる場合や、先ほども申し上げた障害の有無といった条件によっては現実的に利用が難しい、利用料等の制度が異なるといった課題も残っています。あらゆる子ども・子育て中の人々に手に届くサービスとなるよう、保護者や現場の声を聞いて不断のアップデートを望みます。 また、〝ずっと、世田谷。〟定住・住み替え応援事業についても触れます。 二〇二三年度、令和五年度住宅・土地統計調査によれば、世田谷区の核家族世帯に占める世帯年収一千万円以上の割合は四七%だそうです。今回の政策は、住宅を購入する世帯に四十万円を給付するものが中心ですが、世帯年収約一千二百万円程度の世帯であれば、国税、都民税を除く特別区民税のみで毎年約四十万円を世田谷区へ納税をいただいています。八千万円の中古マンション、一億円を超える新築マンション、戸建てを購入する世帯は、一年で四十万円の給付金をペイするだけの納税を経年にわたっていただいてきた、今後もいただくことを鑑みると、本事業は、長年、世田谷区へ多額の納税をいただき、それでも長らく支援対象にならなかった中高所得層の子育て世帯に向けた負担軽減になると捉えて、現役世代による納税を原資にした数々のばらまきの中ではましなほうであると判断をしています。 加えて、予算案から本事業のみ撤回することによる子育て世帯へのネガティブなメッセージは金額以上の影響をもたらすのではないでしょうか。ふるさと納税の流出百四十億円や年収の壁の引上げ七億円の影響を経ても、特別区民税、前年比約百五十億円増加を鑑みると、年収の壁の引上げが最大限受けられなかった現役世帯、子育て世帯へ何らかの形で還元をする本政策は、世田谷区における現役世代の手取りを増やす政策であると考えています。 以上の政策を実施するに当たり、今回の予算委員会では、議員記章、議員バッジの二度目の発行には根拠がないこともお示しをしました。予算案に占める額としては大きな割合ではありませんが、私たち議員が直接関わる予算について厳格な見直しがあって初めて、区民の皆様への値上げ、事業見直し、効率化等、納得をいただけるものと理解をしています。 議会制度研究会では新幹線のグリーン車、飛行機のビジネスクラスといった移動の在り方についても取り上げておりますが、こうした点も区民の皆様に御理解をいただける制度となることを期待しています。 今回の予算が、二〇二三年に当選をいただいた区議会議員が予算の執行まで見届けられる最後の予算となります。残り一年の任期も、改めて将来のための予算執行となることを求め、国民民主党・都民ファーストの会の二〇二六年度予算案への賛成意見といたします。(拍手)

以上でそのべせいや議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 二十四番原田竜馬議員。 〔二十四番原田竜馬議員登壇〕(拍手)

令和八年度一般会計予算外三件について、賛成の立場から、立憲民主党・無所属世田谷区議団の意見を申し述べます。 世界情勢は激動の中にあります。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、アメリカ、イスラエルによるイランへの軍事攻撃など、既存の国際秩序は揺らぎ、エネルギーを輸入に頼る日本、そして区民の生活は物価高という側面からも大きな影響を与えられています。 国内では失われた三十年を経て、実質賃金は停滞し、低所得層のみならず中間所得層も生活が追い詰められています。今日を生きる不安だけではなく、将来への不安も広がり、これはもはや個人の問題ではなく、社会全体で解決すべき構造的課題です。 区が編成をした令和八年度次世代を育む暮らし応援予算は、単に子ども・若者を育て、未来を守るだけではありません。今この瞬間の暮らしが安心して営まれてこそ、次の世代が育まれる、今日の暮らしが苦しければ次世代が育まれることはありません。目の前の区民生活を支えることと、未来への投資は切り離せない一体のものです。今こそ区民の生活基盤をしっかりと支える予算と執行体制が求められます。 まず、全ての区民が安心して住み続ける前提は、個人の尊厳と人権が保障されることにあります。この基盤を整えることは行政の使命です。 犯罪被害者相談窓口については、障害のある方は犯罪被害に遭っても申告に至らない割合が高く、被害が潜在化しやすい実態があるため、窓口での合理的配慮の整備を求めました。そして、障害者の意思が最大限尊重され、入所ありきではない住まいと生活の自由の確保や、国連障害者権利委員会から廃止勧告を受け改正を控える成年後見制度ですが、意思決定支援は区独自の制度をつくり、区民の自由意思に基づく選択を保障することを求めました。 女性の五人に一人が被害を経験するデートDVは、予防啓発から被害後の支援まで一貫した体制の構築や学校との連携強化を求めました。あわせて、女性の健康と尊厳に関わる月経についても、社会全体が理解すべき日常の一部として体験型啓発やアウトリーチの実施を提案しました。縦割りを超え、庁内横断的な連携の下、あらゆる人権が保障される世田谷の実現を求めます。 そして、人権の保障とともに全ての区民に居場所があり、誰もが包摂される地域社会の実現が必要です。また、今この瞬間に支援を必要とする方々がいる現実を家庭の責任にせず、社会全体で支え合う構造を築かなければなりません。夜間に一人で過ごす子ども、ヤングケアラーの存在は、家庭ではなく社会の問題でもあります。子どもを孤立させない支援体制の充実、まいぷれいすと児童館が連携をして、子どもを地域で支える仕組みの強化を求めました。 医療的ケア児を抱える保護者の方々からは、移動支援の拡充を求める切実な声が寄せられ、拡充とともに、障害児通所支援事業所の開設補助金が確実に執行されることを求めました。さらに、グループホームで暮らす障害者が体調不良時に自室で休むことすらかなわない現状の是正は急務です。当事者の声を政策の出発点に据え困難の有無にかかわらず、誰一人取り残さない支援基盤の構築を強く求めます。 そして、ソフト面のみならず、ハード面の生活基盤の整備も急務です。町は誰のためにあるのか、行政や事業者のためではなく、そこに暮らす区民のためにありますが、再開発や道路計画においてこの原則は貫かれているでしょうか。形骸化した説明会やパブリックコメントにとどまらず、計画の初期段階から住民が主体的に関わる仕組みの強化が不可欠です。 そして、千歳烏山駅前の百四十メートルタワーマンション計画は、多くの区民が不安と反対の声を上げています。高さの根拠が不透明であり、都市計画法第十六条に基づき提出された住民意見の反映がどう担保されるのか厳しく問いました。また、投資や転売目的で取得され、町の空洞化への懸念を示すとともに、事業者だけの利益ではなく、広く地域住民の声を聞き、利益が還元されるよう求めました。ほかにも、道路整備や公園整備など様々なまちづくりの場面で丁寧に対話を積み重ねることを求めます。 そして、首都直下型地震等の大規模災害から区民の命と生活を守ることの取組も加速させる必要があります。発災時の通信環境確保のためのスターリンクの配備拡大や避難行動要支援者協定を、町会だけではなく、NPOやマンション防災組織などへ柔軟に広げることを求めました。 次に、求めるのは賃上げや地域経済の活性化です。 賃上げこそが最大の物価高対策とも言われ、正当な労働対価なくして生活は守れません。公契約条例の労働報酬下限額の現場での遵守、職種別労働報酬下限額の導入を求めました。また、区の再任用職員と正規職員の賃金格差の是正を求めました。公契約と関わる事業者が賃金向上に向けて責任を果たせるよう取り組み、地域経済の底上げにつなげてください。 また、地域経済を支えるのは、地域に根づいた個店や中小事業者です。しかし、その多くが人手不足や後継者不足の危機にあります。事業承継マッチング支援も実効性ある地域密着の取組へとすることを求めます。 また、バス路線の廃止、減便は、福祉と経済に直結する深刻な問題です。二種免許取得支援やコミュニティバス専門の運転手の育成など、踏み込んだ人材確保策が必要です。区内の個店の消失は、地域のつながりや文化の喪失と同義です。ほかにも、区内農業の収益向上に向けたホームワークビレッジとの連携や、障害者がITスキルで地域事業者を支える仕組みなど、新たな手法に積極的に取り組むよう求めます。 そして、次世代を担うのが今を生きる子どもや若者たちであり、そんな子どもや若者たちが生きたい、暮らしたいと思う社会こそが、持続可能な世田谷の姿です。そのために、まずは子どもたちを孤立させないよう、学校現場での孤立の早期把握が重要です。また、真のインクルーシブ教育の実現に向けた啓発を行うこと、誰もが安心して学校に通える通信環境を整え、自分たちの声で社会は変わるんだという成功体験を積み重ねるためにも、児童生徒が予算の使途を決める生徒主体予算の導入を求めました。また、学習効果の高いアプリ選定への当事者の参画も提案をいたしました。 そして、子どもの成長を支える家庭や教員の支援も不可欠です。憲法が定める義務教育の無償化に反し、高額な標準服などの隠れ教育費が保護者の重荷となっており、負担軽減は急務です。さらに、教職員の働き方改革も待ったなしです。学校モール導入における教育委員会の準備不足が現場の負担となっている現状を猛省し、管理職との関係で悩み、休職を余儀なくされる教員がいなくなるよう、教育委員会が現場任せにしない姿勢を貫くべきです。教員が安心して働ける環境なくして、質の高い教育は実現しません。 様々な施策を次の時代にアップデートしていく、次の時代に合った社会を区民とともにつくるために、デジタルの活用や新たな枠組みが求められます。子ども・若者部でのデジタルプラットフォームの活用を全領域に広げていくこと、区のAI活用によって得られた知見の区民還元など、新たな時代に必要な取組を積極的に行うことを求めます。そして、区内にある様々な資源のシナジーを生み出すためにも、高校や専門学校との連携の強化を求めました。 そして、大きな議論となった子育て・若者夫婦世帯の定住・住み替え応援事業〝ずっと、世田谷。〟は、政策のロジックモデルの不明瞭さ、事後申請では転出抑制効果を測定できないといったKPIの不備など課題が浮き彫りとなりました。住み続けたいと思えるまちの実現には、待機児童対策を克服し、保育、教育、住まいなどを網羅した庁内横断的な施策とマーケティング視点による戦略的な事業構築が不可欠です。 我が会派は、国の住宅政策が乏しい中、公共住宅の活用による若者・子育て世帯への居住支援など、中間層を含むあらゆる対象に向けた住宅政策を求めてきました。だからこそ、本事業の速やかな効果検証と実効性のある事業改善を強く要望いたします。 そして最後に、税とは、区民が互いの暮らしを支えあうための共同事業の原資にほかなりません。しかし、今、社会には税への忌避感や見返りがないという不信感、政治に対する不信が広がっています。だからこそ、公金運用で区民の財産を守ること、区民に税の使い方を丁寧に説明し、透明性を確保し、予算編成に参画できる仕組みなどを構築していく。そして、ベーシックサービスの充実、行政サービスの提供を通じて生活基盤を安定化させ、税と社会に信頼感を取り戻す必要があります。 互いがいがみ合うのではなく、誰かが誰かを虐げるのではなく、みんながみんなのために支えあう、そんな温かな社会を通じて次世代を育むことができる世田谷を希求し、立憲民主党・無所属世田谷区議団の賛成意見といたします。(拍手)

以上で原田竜馬議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 三十二番高橋昭彦議員。 〔三十二番高橋昭彦議員登壇〕(拍手)

二月末から開始されたアメリカ及びイスラエルによる対イラン攻撃により、中東を取り巻く安全保障環境は緊迫の度合いを深めています。こうした大国による軍事的介入の連鎖は、世界の各国に対して、力の信奉という誤ったシグナルを与えかねないという懸念があり、国際社会を再び弱肉強食の時代へと引き戻す危険性を秘めています。 大国による一方的な現状変更が黙認されるような環境下では、各国は自衛のために軍備を増強し、集団安全保障に頼るのではなく、自前の抑止力を確保しようとする動機が働きます。そしてそれは、今、核兵器に対する国際秩序が大きく揺らいでいることが心配になります。フランスのマクロン大統領は、二日、冷戦後に減らしてきた保有核弾頭を増やす方針を表明しました。二月には、米ロ間の核軍縮合意、新戦略兵器削減条約が期限切れとなって効力を失っています。ロシアは公然と核による威嚇をし、アメリカは核実験の再開に言及、中国も核軍拡を進めると、国際的な核軍縮の流れが後戻りする懸念が強まっています。核に依存しない安全保障の構築へ、核保有国と非保有国との対話の橋渡しは、唯一の戦争被爆国である日本が国際的に重要な存在であります。 さて、我が党の提案で、世田谷区では、今年度からヒロシマ平和学習受入プログラムを活用し、広島市への中学生派遣事業が実施になります。戦争の悲惨さと平和の尊さを学び、平和をつくる人材が毎年継続して育成できることを期待するものであります。 さて、分断と対立が深まる時代を平和と包摂の時代へ転換させるために心にとどめるべきこと、それは国家や経済以上に、一人一人の国民、人間を尊重することであります。私たち公明党は、国家や経済のその先に幸福に満ちた人々の笑顔があるのかと常に自身に問いかけながら、生活者ファースト、日本の平和を守る中道政治の実現に総力を挙げてまいりたいと思います。 それでは、令和八年度世田谷区一般会計予算外三特別会計に賛成の立場から、公明党世田谷区議団の意見を申し上げます。 予算委員会で取り上げました個別課題は、今後注視してまいりますが、我が党として、重要事項と捉えている施策について、改めて七点申し上げます。 第一に、稼ぐ公共についてです。これまで再三再四、税収や補助金に依存する姿勢から脱却し、自ら稼ぐとの意識を持ち、公共空間をいかに活用していくのかということに知恵を出すべきと求めてまいりました。改めて、公共で稼ぐとの視点で公共空間の活用を求めます。 第二に、住宅政策についてです。我が党は、これまで現役世代への住宅政策が不可欠と訴え続け、区はようやく重い腰を上げたと思っております。特に不動産価格上昇により、区内に住み続けられないとの声を多くいただいています。転出超過が顕著な二十代、三十代の現役世代への住宅支援を求めてまいりました。区は〝ずっと世田谷。〟と銘打ち、定住応援事業、住み替え応援事業に踏み出すことについては、物価高が続き、激動の経済情勢の中で、現役世代に響く政策となっているのか、常に効果検証を行うことを求めます。また、区営住宅においても、都営住宅同様に、若年夫婦、子育て世帯を対象とした戸数増への取組を求めます。 第三に、地域通貨として、せたがやPayの活用範囲の拡大についてです。公金を扱う窓口での遺失トラブルが多発しており、事故防止と区民の利便性向上のために、速やかに百三十四か所全ての公金取扱窓口でのキャッシュレス化を進め、せたがやPayでの支払いを可能にすることを求めておきます。また、高齢者向け入浴券支払い事業へのせたがやPayの活用も求めます。 第四に、税金の使い道の観点から、多様な学習支援の見直しについてです。世田谷区では、児童生徒の学習支援拠点が様々用意されているものの、通塾か拠点かの二者択一であり、支援を必要とする児童生徒に真に寄り添う事業になっているのか検証が必要と考えます。例えばさきに提案したスタディークーポン事業ですが、通塾を希望するが、長く続かない児童生徒に寄り添う取組として全国で注目されており、子どもの選択も保障されています。今後、スタディークーポン事業を選択肢の一つに加えることを重ねて求めておきます。 第五に、災害対策についてです。個別避難計画の実効性の確保については、何よりも支援の担い手の確保が重要です。地域団体との連携、参加ハードルを下げるための役割の分業化など、多くの方に協力いただける体制の構築を求めます。また、災害ケースマネジメントの構築について、被災者の生活再建を一人一人に寄り添った仕組みとするよう求めます。 第六に、がん検診の無料化についてです。検診受診率が長年低迷しており、受診勧奨の強化に加え、抜本的な改革が必要であります。検診受診料の無料化に踏み切るよう求めておきます。また、精密検査受診率も、肺がんや大腸がんが低く、検診で傾向を発見したにもかかわらず、医療機関につながらないため、がんの部位別死亡者数も上位となっています。原因の一つに高額な検査費用があり、助成を始める自治体もあります。精密検査を受診しない要因を調査し、検査費用への助成を求めます。 第七に、担い手不足の解消についてです。区では、シニアボランティアポイント事業、おたがいさまバンク、ツクリテやcommonなど、所管ごとに担い手づくりに取り組んでいますが、プラットフォームを一元化することで多くの方に協力いただけると考えます。民間のプラットフォームを活用するなどし、担い手不足の解消に取り組むことを求めます。 以上で公明党世田谷区議団の意見といたします。(拍手)

以上で高橋昭彦議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、意見の申出がありますので、発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 三十六番阿久津皇議員。 〔三十六番阿久津皇議員登壇〕(拍手)

令和八年度一般会計歳入歳出予算外三件について、賛成の立場から自由民主党世田谷区議団を代表して意見を申し上げます。 国は、高市政権の下、責任ある積極財政を掲げ、日本列島を強く、豊かにするため、戦略的に経済成長を促し、将来を見据えた投資に重点を置く姿勢を明確に示しています。こうした国の方針に連動し、地方自治体においても、地域から日本全体を底上げするという使命が課されており、限られた財源と人材を最大限活用し、将来にわたって地域住民の生活を守る取組が求められています。 一方、区の予算額は年々増大し、来年度の当初予算は四千三百億円を超える規模となりました。社会情勢の変化に伴って行政の役割が拡大していることは事実でありますが、漫然とした肥大化は厳に慎み、国と同様、将来を見据えた投資という視点を強く意識し、施策を構築しなければなりません。 新規事業を立ち上げる際には、客観的データや科学的根拠に基づき、区民ニーズを的確に把握した上で事業効果を明確に示すことが必須であり、また、既存事業についても、時代の要請に即した内容となっているか、費用対効果の観点からも不断の評価と検証を行い、めり張りのある予算編成が不可欠です。不安定な国際情勢や長引く物価高騰により、日本経済の先行きが依然として不透明な状況を踏まえれば、将来の行政需要を見据えた持続可能で強固な財政基盤の構築が急務であることを改めて強調しておきます。 また、円滑な区政運営には、人材の確保・育成と組織力の強化が不可欠です。安定した財源が確保されていても、施策を立案し、実行する職員がいなければ行政は機能しません。さらに、責任体制の明確化やチェック機能の強化、庁内横断的な情報共有といった組織内部の統制が欠かせません。しかし、今年度も交付金の紛失や補助金の算定誤りなど、多くの事務ミスが区議会に報告されています。ヒューマンエラーは起こり得るものですが、行政の信頼を損なう重大な事案が報告されるたびに、マンパワーの不足や組織ガバナンスの脆弱さに懸念を抱かざるを得ません。 今後は、将来の区政を担う人材の確保と、世田谷への誇りと使命感を持って職務に当たる職員の育成に一層注力するとともに、適切な業務執行を支える強固なガバナンス体制の構築を求め、以下、個別の施策について意見を述べていきます。 まずは、子ども・若者施策についてです。 令和八年度予算は、次世代を育む暮らし応援予算と位置づけ、子ども・若者施策を重点的に推進するものと認識しています。少子化による人口減少が深刻化する中、希望する全ての人が安心して子どもを産み育てられる環境整備は不可欠であり、未来への投資としても極めて重要です。 一方、来年度の保育園入園選考は非常に厳しい状況となり、相当数の待機児童が発生する見込みです。この喫緊の課題に対して、新規施設を前倒しで整備するとのことですが、まずは保育ニーズを様々な観点から詳細に把握した上で、ニーズに応じた定員の拡大や弾力化を検討し、速やかに受皿を確保するとともに、ベビーシッター利用支援事業についても周知を図るよう求めます。 加えて、家庭での子育てを望む方が安心して選択できるように、四月から開始される一時預かり事業等の無償化の周知を図るとともに、在宅子育てへの金銭的支援等、新たな視点を含めた在宅子育て支援のさらなる充実を求めます。 子ども・若者施策は、出産、保育から就学、思春期、自立へと続く一本の線として設計されなければなりません。令和八年度に着手する架け橋プログラムの全区展開をその起点として、幼児教育と小学校教育の接続を着実に進めるとともに、不登校児童生徒への対応についても、北沢学園の開校を契機に、居場所提供にとどまらず、在籍校連携、卒業後の進路追跡まで含めた途切れない支援を設計するよう強く求めます。 また、児童相談行政について、特に一時保護所の受入れが大変厳しい状況にあるということについても早急な対応を求めます。虐待対応件数が増え続ける中、今後も要保護児童の増加が見込まれ、現状のまま、恒久的施設の整備まで五年、十年と放置するわけにはいきません。早急に第2一時保護所の設置とともに、職員の増強と体制の整備を求めます。その上で、近い将来には、必要な定員を見越した、保護した子どもたちの環境を第一に考えた恒久施設の整備を求めます。 また、定住応援・住み替え応援事業については、未来の担い手である子育て世帯や担税力のある世帯の定着という理念には賛同するものの、果たして四十万円程度のインセンティブが区内での住宅購入や住み替えの動機づけとなるのか甚だ疑問です。代表質問でも述べたとおり、本事業については、区外転出抑制効果など、明確なKPIを設定し、その達成状況を随時議会へ報告した上で、事業の見直しや継続の必要性を判断するよう申し上げます。 次に、災害対策について申し上げます。 地域における防災力向上については、住民主体の消火活動に有効なスタンドパイプの設置拡充や、定期的な防災訓練の実施など、商店街をはじめとした多様な地域主体と一体となった取組を求めます。また、避難所運営についても、備蓄の充実、トイレの改善、プライバシーの確保などさらなる充実を求めます。 また、災害時の医療提供体制の構築も喫緊の課題です。人口九十万人を擁する自治体にふさわしい医療基盤の確保に向けた支援とともに、区内医師会や医療機関との連携による災害時医療救護拠点の充実や、トリアージ体制の確立、医療従事者の参集、派遣の仕組みづくりなど、実効性のある体制の構築を強く求めます。 医療機関については、人件費の上昇や物価高、医療機器、資材の高騰、施設の老朽化など、公営、民営問わず、全国的に大変厳しい状況にあり、地域医療崩壊の危機と言われています。特に区内医療機関は民間経営が多く、最悪の場合は閉院、倒産となり、救急搬送の受入れや災害拠点確保の観点から、経営支援が喫緊の課題です。他自治体で行っているような医療機関への経営支援について、来年度の補正も含め迅速な予算化を要望します。 次に、道路整備について申し上げます。 まず、恵泉通りについてです。区長はようやく重い腰を上げて、占有者と直接交渉を始められたようですが、区長が多用する議会で陳情が趣旨採択された重みという言葉に本心が見え隠れしています。自分はやりたくないけれども、議会が言うから立ち退いてくれと言わんばかりであり、これでは占有者の方に道路の必要性が伝わるはずがありません。事業期間を令和九年度末までと定めたのは区長自身です。御自身の言葉で道路整備の必要性を訴え、そして必要な決断を下さねばなりません。 また、せたがや道づくりプランの改正素案では、準優先整備路線というカテゴリーを新設し、補助五四号線のⅡ期区間などを位置づけましたが、準優先整備路線とは一体何なのでしょうか。道路整備の賛成派、慎重派双方によい顔をしようとした結果、何を目指しているのか曖昧で、双方共に不満が残る、実に保坂区長らしい玉虫色に感じました。とにもかくにも、事業中の区間は遅滞なく完成させるとともに、優先整備路線を計画期間内に確実に事業着手できるよう、予算、人員を確保、配分すること、そして、準優先整備路線についても、課題を早急に整理し、特に五四号線のⅡ期区関については、事業化に向けて都市整備委員会で表明した地元住民への意見聴取に速やかに着手すること、以上について、区長自ら所管部に対して明確に指示することを強く求めます。 ほかにも総合評価方式の改善、効率的な公共施設整備、農地保全、区内産業振興、ホームステイ型民泊の保護、せたがやPayデータの活用、高齢者・障害者施策の充実、幼児教育の充実と私立幼稚園の支援、また実効性あるいじめ防止対策の推進など、申し上げたいことは多々ございますが、これまで我が会派が指摘、提案してきた内容を十分に踏まえた政策を速やかに実行していただくことを切にお願いします。 結びに、長く区政に尽くされ、この三月に退職される多くの職員の方々に対し、心より感謝を申し上げ、自由民主党世田谷区議団の意見といたします。(拍手)

以上で阿久津皇議員の意見は終わりました。 これで各会派の意見は終了いたしました。 これより採決に入ります。本四件を三回に分けて決したいと思います。 まず、議案第一号についてお諮りいたします。採決は電子採決システムによって行います。 本件を委員長報告どおり可決することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって議案第一号は委員長報告どおり可決いたしました。 次に、議案第二号及び第三号の二件についてお諮りいたします。採決は電子採決システムによって行います。 本二件を委員長報告どおり可決することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって議案第二号及び第三号の二件は委員長報告どおり可決いたしました。 次に、議案第四号についてお諮りいたします。 本件を委員長報告どおり可決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって議案第四号は委員長報告どおり可決いたしました。 ここでしばらく休憩いたします。 午後三時十八分休憩 ────────────────── 午後三時三十分開議

休憩前に引き続き、会議を開きます。 ────────────────────

この際、議事の都合により本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。 ────────────────────

本二件に関し、企画総務委員長の報告を求めます。 〔三十五番加藤たいき議員登壇〕(拍手)

ただいま上程になりました議案第三十三号「世田谷区財団法人に対する助成等に関する条例の一部を改正する条例」及び議案第三十四号「公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例」の二件につきまして、企画総務委員会における審査の経過とその結果について、一括して御報告いたします。 本二件は、いずれも一般財団法人世田谷トラストまちづくりの公益財団法人への移行に伴い、規定の整備を図るため、それぞれ提案されたものであります。 委員会では、理事者の説明を了とし、直ちに採決に入りましたところ、議案第三十三号及び議案第三十四号の二件はいずれも全員異議なく、それぞれ原案どおり可決と決定いたしました。 以上で企画総務委員会の報告を終わります。(拍手)

以上で企画総務委員長の報告は終わりました。 これより採決に入ります。本二件を一括して決したいと思います。 お諮りいたします。 本二件を委員長報告どおり可決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって議案第三十三号及び第三十四号の二件は委員長報告どおり可決いたしました。 ────────────────────

次に、

本二件に関し、福祉保健委員長の報告を求めます。 〔三十三番いたいひとし議員登壇〕(拍手)

ただいま上程になりました議案第三十五号及び議案第三十六号の二件につきまして、福祉保健委員会における審査の経過とその結果について御報告いたします。 初めに、議案第三十五号「世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例」について申し上げます。 本件は、保険料の保険料率を改定するとともに、国民健康保険法の改正に伴い、子ども・子育て支援納付金賦課額の保険料率等について定め、併せて規定の整備を図るため提案されたものであります。 委員会ではまず、前回の委員会で説明のあった改定保険料のモデルケースは現実的か否か、また、当該モデルケースの実際の世帯数が問われたのに対し、理事者より、特別区で統一保険料方式を採用しており、特別区の資料に基づき説明を行った。また、当該モデルケースの世帯数は把握していないとの答弁がありました。 また、本改定内容と区民に対する説明方法が問われたのに対し、理事者より、保険料は加入者一律に賦課される均等割額と、加入者の所得に応じて賦課される所得割額により構成されている。来年度の保険料は、均等割額が千百円増加する一方で、所得割率は〇・〇九%減少する。このため、年収が低い世帯では、均等割額の増加分を上回るほど所得割額が減少しないことから、前年度よりも保険料は上昇する。逆に年収が高い世帯では、所得割額の減少分が均等割額を上回るため、保険料は減少する。なお、年収一千万円以上の世帯は、賦課限度額が増額されるため、保険料は上昇する。また、区民に対しては、区ホームページにおいて、国民健康保険料の仕組みを案内するとともに、保険料の概算を試算できるサービスを提供している。今後、より分かりやすい区民周知に努めるとの答弁がありました。 その後、意見に入りましたところ、公明党より「本改正は、新たな保険料負担を伴うため、保険料決定通知書へのリーフレットの同封や、区ホームページでの分かりやすい説明による被保険者への丁寧な周知を求め、賛成する」、立憲民主党・無所属より「今回の条例改正により、保険料の負担が増える区民への丁寧な説明を求め、賛成する」、日本共産党より「今回の改定で、基礎分及び後期高齢者支援金分並びに介護納付金分の一人当たり保険料の増に加え、均等割額も増となる。さらには、子ども・子育て支援納付金分も新設されるわけだが、我が党は、子ども・子育て支援に関する予算は、大企業や富裕層への応分負担や税制の見直し、防衛予算の削減による確保を求め、子ども・子育て支援法改正に反対している。また、全国知事会の要望を踏まえ、国保への一兆円の公費負担増による保険料の引下げと、均等割の廃止を提案してきた。物価高騰による区民生活への影響が深刻化する中においては、一般会計からの繰入れを復活させるべきと考える。区には引き続き、これらの意見を国に対して要望するとともに、区独自の軽減策を求め、本議案に反対する」、生活者ネットワークより「本来、国民健康保険は、所得の再分配を担うべき制度であるが、依然として低所得層やひとり親世帯に重い負担を強いる構造的課題を抱えている。特に世帯主課税の仕組みは、ジェンダー平等の視点からも個人の自立を妨げる前時代的な発想である。今回、少子化対策の財源として、子ども・子育て支援金を国保料に上乗せして徴収するわけだが、これは実質的に逆進性のある増税であり、支援対象であるはずの低所得世帯や子育て世帯を苦しめる本末転倒な制度設計である。国の一般施策である子育て支援の財源を医療保険制度から拠出することは、社会保険の原則をゆがめるものであり、容認できない。区民の命と健康を守るセーフティーネット維持のため、本議案には賛成するが、区には独自の軽減措置の検討を、また国に対しては、公費を投じた抜本的な制度改革を強く求める。あわせて、保険料の支払いが困難な区民に対する、ジェンダーや世帯状況に配慮したきめ細やかな相談体制の強化を要望する」との表明がありました。 引き続き採決に入りましたところ、議案第三十五号は賛成多数で原案どおり可決と決定いたしました。 次に、議案第三十六号「世田谷区介護保険条例の一部を改正する条例」について申し上げます。 本件は、介護保険法施行令の改正に伴い、保険料率の算定に係る特例を定めるため提案されたものであります。 委員会ではまず、今回の措置に対する特別区介護保険課長会の申入れ内容が問われたのに対し、理事者より、課長会から国に対し、分かりやすい制度構築や他の方策による対応検討について申入れを行ったとの答弁がありました。 また、今回の措置に係るシステム改修経費と、その財源が問われたのに対し、理事者より、主に区の制度に適用させるためのシステム関連経費として約二千八百万円と見込んでいる。財源については、国の補助金等が示されておらず、現在検討中と伺っているとの答弁がありました。 さらに、本措置による区民への影響が問われたのに対し、理事者より、税制改正に伴い、非課税となる場合でも、介護保険ではその影響が遮断されることとなるとの答弁がありました。 その後、意見に入りましたところ、日本共産党より「本議案は、税制改正に伴い、給与所得控除の最低保障額が引き上げられるものの、介護保険料の算定においては、保険料収入の減少を防ぐため、これを適用しないという内容である。国は税制改正の目的として手取りを増やすことを掲げているが、介護保険料が下がれば、その分手取りが増えるわけであり、今回の措置は政策目的と矛盾している。また、国は介護給付費準備基金は、本税制改正による減収には充当できないとの見解だが、我が党は、基金で対応すべきと考える。政策目的の矛盾や区民の生活を守る観点から、本議案に反対する」、生活者ネットワークより「今回の条例改正は、税制改正に伴う給与所得控除の最低保証額引上げに対する技術的な対応だが、税制上の所得と介護保険料算定上の所得を分離させる今回の措置は、自治体の追加的な予算対応や煩雑な制度変更による多大な事務負担を強いるものであり、看過できない。区には、区民が必要な介護サービスを受けられるよう、国に対し、十分な財政措置と整合性の取れた制度構築を粘り強く求めることを要望する。あわせて、区民に算定変更による混乱が生じないよう、丁寧かつ分かりやすい周知を求め、本議案に賛成する」との表明がありました。 引き続き採決に入りましたところ、議案第三十六号は賛成多数で原案どおり可決と決定いたしました。 以上で福祉保健委員会の報告を終わります。(拍手)

以上で福祉保健委員長の報告は終わりました。 これより採決に入ります。本二件を一括して決したいと思います。採決は電子採決システムによって行います。 お諮りいたします。 本二件を委員長報告どおり可決することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって議案第三十五号及び第三十六号の二件は委員長報告どおり可決いたしました。 ────────────────────

次に、

本件に関し、都市整備委員長の報告を求めます。 〔十八番畠山晋一議員登壇〕(拍手)

ただいま上程になりました議案第三十七号「世田谷区せたがやの家の供給に関する条例の一部を改正する条例」につきまして、都市整備委員会における審査の経過とその結果について御報告いたします。 本件は、一般財団法人世田谷トラストまちづくりの公益財団法人への移行に伴い、規定の整備を図るため提案されたものであります。 委員会では、理事者の説明を了とし、直ちに採決に入りましたところ、議案第三十七号は全員異議なく原案どおり可決と決定をいたしました。 以上で都市整備委員会の報告を終わります。(拍手)

以上で都市整備委員長の報告は終わりました。 これより採決に入ります。 お諮りいたします。 本件を委員長報告どおり可決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって議案第三十七号は委員長報告どおり可決いたしました。 ────────────────────

次に、

河村みどり議員には、除斥の規定により、しばらくの間、御退席を願います。 〔十六番河村みどり議員退場〕

本件に関し、提案理由の説明を求めます。保坂区長。 〔保坂区長登壇〕
ただいま上程になりました同意第一号「世田谷区監査委員選任の同意」につきまして説明をいたします。 本件は、議員選出監査委員の藤井まな委員から三月三十一日をもって辞職する旨の辞職願が三月六日に提出をされ、これを承認し、欠員となっているところ、新たに議員選出監査委員として、河村みどり氏を選任いたしたく、地方自治法第百九十六条第一項の規定に基づき、御提案申し上げた次第でございます。 何とぞ慎重に御審議の上、御同意を賜りますようお願いを申し上げます。

以上で提案理由の説明は終わりました。 ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。 本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。 これより採決に入ります。採決は電子採決システムによって行います。 お諮りいたします。 本件を同意と決定することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成全員と認めます。よって同意第一号は同意と決定いたしました。 除斥の議事が終了いたしましたので、河村みどり議員の再出席を求めます。 〔十六番河村みどり議員入場〕

ただいまの同意に伴い、新旧監査委員から挨拶があります。
昨年五月に監査委員の選任に同意をいただきまして、重要な職責を務めさせていただきました。まずもって感謝を申し上げたいと思います。 この監査委員を務めている間に、多くの知識を学ぶことができましたし、特に財政援助団体の監査では、民間の株式会社にも監査をするという経験もいたしました。さらには、施設監査においては、児童館や保育園や小学校、そういったところにも監査をさせていただきました。小学校では、小学校の校長先生の交際費の領収書を一枚一枚監査するなど、それまで私が区議会議員として行ってこなかった仕事でありましたから、本当に大きな仕事なんだなということを感じさせていただきました。 その一方で、監査委員は、一般質問をしない、決算で質問しないということで、一見すると、仕事をしていないんじゃないかというふうに言われることもございます。多くの日数、拘束をされるわけでありますから、こういったことがないようにしていきたいなと私は個人的に思っておりますし、例えば都議会では、監査委員が本会議場で監査報告をするなどということがございます。議研でそういった議題にも上るかもしれませんけれども、ぜひともこういった監査委員の仕事というものがもっと理解が深まるようにしていきたいなということを最後に一言申し述べまして、挨拶とさせていただきます。 本当にありがとうございました。(拍手)

一言御挨拶を申し上げさせていただきます。 ただいまは監査委員選任の御同意を賜りまして誠にありがとうございました。甚だ微力ではございますが、公正公平の立場から、区民の皆様の御期待にお応えできるようにしっかりと取り組んでまいります。これからも皆様の御指導、御鞭撻のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。 このたびは大変にありがとうございました。(拍手)

以上で挨拶は終わりました。 ────────────────────

次に、

ここで、提案理由の説明及び委員会付託の省略についてお諮りいたします。 本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、提案理由の説明及び委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本件は提案理由の説明及び委員会付託を省略することに決定いたしました。 これより採決に入ります。 お諮りいたします。 本件を原案どおり可決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって議員提出議案第一号は原案どおり可決いたしました。 ────────────────────

ここで日程の追加についてお諮りいたします。 お手元の追加日程第一及び第二の二件を本日の日程に追加し、ここで議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本二件は本日の日程に追加し、ここで議題とすることに決定いたしました。 ────────────────────

これより、

本件に関し、提案理由の説明を求めます。 なお、提案理由の説明についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 三十三番いたいひとし議員。 〔三十三番いたいひとし議員登壇〕(拍手)

ただいま上程されました議員提出議案第二号「介護保険制度の持続可能性の確保を求める意見書」について提案理由の説明を申し上げます。 我が国の介護保険制度は、二〇〇〇年の制度創設以来、高齢者の介護を社会全体で支える仕組みとして定着しています。一方、急速な高齢化の進展により、介護費用は増大の一途をたどり、制度の持続可能性の確保が大きな課題です。二〇二四年度の介護費用は約十二兆円に達し、要介護認定者数も増加を続けています。これに伴い、保険料も上昇し、現役世代、高齢者双方にとって負担感が高まっています。 こうした状況を踏まえ、厚生労働省では二〇二七年度の制度改正に向けて利用者負担の見直しが議論されており、とりわけ二割負担の対象範囲の拡大が検討されています。しかしながら、この見直しは高齢者の生活に直結するものであり、所得基準のみならず、生活実態や家計への影響を十分に踏まえた慎重な検討が必要です。加えて、医療費の増加や物価上昇が続く中、負担増がサービス利用の抑制につながることのないよう十分な配慮が求められます。 さらに、介護現場においては、深刻な人材不足が続いており、安定的なサービス提供体制の確保も喫緊の課題です。介護報酬の見直しや処遇改善の取組は現場を支える上で重要です。一方で、報酬の増額や利用者負担に影響を及ぼす側面にも留意する必要があります。制度の持続性と利用者の生活の安定、この両立を図る視点が今まさに求められています。 よって、本意見書は、利用者負担の見直しに当たっての慎重な判断、低所得者層などへの負担軽減の一層の充実、並びに介護人材確保に向けた処遇改善の着実な実施を国に求めるものであります。議員各位におかれましては本意見書の趣旨を御理解いただき、幅広い御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。(拍手)

以上で提案理由の説明は終わりました。 ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。 本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。 ────────────────────

これより意見に入ります。 発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 二番おぎのけんじ議員。 〔二番おぎのけんじ議員登壇〕(拍手)

世田谷刷新の会として、本意見書案に反対の立場から意見を申し上げます。 本案は、介護サービスを利用する高齢者の不安に寄り添い、負担増の抑制を求めるものであり、その趣旨については理解できる部分も少なくありません。また、高齢者が安心して必要な介護サービスを受け続けられる環境を守ることは、行政の担う重要な責務であります。しかしながら、我が国の社会保障制度が直面している厳しい現実と将来にわたる持続可能性という大局的観点に立てば、賛同しかねる点があります。 第一に、給付と負担の一体改革の基本理念との整合性であります。現在、国において進められている社会保障制度改革は、特定の世代に負担が集中する構造を改め、能力に応じて、誰もが制度を支えあう仕組みへの転換を目指すものであります。本案が求める負担増の抑制は、その趣旨自体は理解できるものの、結果として、既に大きな負担を担っている現役世代の負担を固定化し、世代間の公平性を損なうおそれが生じます。 具体的には、介護保険制度開始時に月二千円台だった現役世代の保険料は、二〇二四年時点で月六千円台に増加しています。また、協会けんぽの介護保険料率は、制度開始時の一・一三%から現在一・六%へと上昇しており、今後も介護費用の増大に伴い、さらなる上昇が見込まれます。こうした現実を直視せず、利用者負担の抑制のみを求めることは、その負担を現役世代と将来世代に転嫁することにほかなりません。 第二に、二〇二六年度に介護給付費が過去最高水準に達することを見据えた応能負担の必要性であります。介護費用が今後も増加していく中で、制度を将来的にわたり維持していくためには、財源の在り方から目を背けることはできません。一定以上の負担能力を有する方々に応分の負担をお願いすることは、制度の安定を確保し、真に支援を必要とする方々へのサービスを守るための避けて通れない選択だと考えます。こうした議論を十分に尽くすことなく、負担増の抑制のみを求める本案の構成には課題があると考えます。 第三に、地方議会としての責任ある提言の在り方であります。本意見書のタイトルに、「介護保険制度の持続可能性の確保を求める」と掲げながら、その要請内容は利用者負担増の抑制がメインであり、整合性に疑問が残ります。制度の持続可能性を真に確保するために、二割負担対象拡大の議論が国で展開されているわけであります。負担軽減のみならず、人材不足への対応やサービスの効率化、制度を誰がどのように支えていくのかという財政的裏づけまで含めなければ、バランスの取れた提言とは言えません。 以上、世田谷刷新の会の反対意見といたします。(拍手)

以上でおぎのけんじ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により五分以内といたします。 十五番関口江利子議員。 〔十五番関口江利子議員登壇〕(拍手)
生活者ネットワーク世田谷区議団は、議員提出議案第二号「介護保険制度の持続可能性の確保を求める意見書」について、賛成の立場から意見を申し述べます。 先日、区立小学校の卒業式で校長先生が、今年度の卒業児童は日本中が混乱したコロナウイルス感染が広まった年に入学した子どもたちですと式辞を述べられました。入学式が二か月遅れ、分散登校、マスク、大きな声で笑い合うこともできない制限のある中でも、学校生活を楽しんでくれていたとのことでした。 六年前の自身を思い返せば、訪問介護の職員として、初めての感染症に訳も分からず向き合っていました。ふだんの訪問に加えて、通所施設の休業で在宅する高齢者が増えたことに伴い、ケアの時間も増えました。頭からつま先まで使い捨ての防護服、ゴーグル、フェースシールド等を提供され、コロナ患者またはリスクの高いケアには特別手当が支給されました。そんな中での突然の休校、子どもを一人で自宅に置き続けることができず、やむなく仕事を減らし、常勤職員が代わって対応をしてくれました。コロナ禍であっても高齢者の日常は続きます。私たち介護従事者にケアを止める選択肢はありませんでした。 世田谷区内の訪問介護従事者は、コロナ禍以降、常勤職員は増えている一方で、非常勤職員は千名近い減少、全体として、二〇二五年現在、約八百人のヘルパーがいなくなっています。常勤職員が増えている要因として、処遇改善加算の要件となっていることが考えられ、安定したケアが提供できる点はよいのですが、結果として、利用者負担の増加につながっています。また、業務の効率化が進む中で、経営面から効率の悪いケアの担い手が減っていくことへの懸念、例えば介護予防・日常生活支援総合事業を受託する事業者が年々確実に減少していることも見過ごせません。 高齢期に少しでも自分らしく最期を迎え、家族の介護負担を軽減させるために最後のとりでとなるのが福祉職です。少子・高齢化が進む中で、介護保険制度は、介護従事者の処遇改善、そして利用者負担の増加、この二つの課題を抱えています。三年に一度改定が行われる介護保険制度の議論は、昨年末、社会保障審議会によって基本的方向性が示されました。長年議論されてきた利用者負担の増加については、ここでも先送りとなり、二〇二六年中に結論づけることになっています。この議論の場に、市民に最も近いところで声を聞いている私たち地方議会から、このタイミングで意見を届けることには大きな意義があると考えます。 介護従事者の処遇改善の財源を利用者負担に頼る現在の制度設計の見直しは、慎重かつ必須で行うべきであり、特に低所得者世帯が介護サービスの利用を控えることのないようにしなければなりません。 生活者ネットワーク世田谷区議団は、介護サービスの提供における報酬改善、利用に係る自己負担について、基本報酬、所定単位数を上げることで対応すべきと考えます。将来的には、公費負担の割合を増やし、国民全体で持続可能な介護サービスを担っていくことを求めて、賛成意見といたします。(拍手)

以上で関口江利子議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 三十九番佐藤正幸議員。 〔三十九番佐藤正幸議員登壇〕(拍手)

それでは、「介護保険制度の持続可能性の確保を求める意見書」について、自由民主党世田谷区議団は、反対の立場から意見を申し上げます。 まず、本意見書が指摘をする介護現場の人材不足、そして処遇改善の必要性については、我が会派も強く認識をしているところであります。また、低所得者や負担の重い世帯への配慮が必要であるということについても異論はありません。これらはまさに制度を維持していく上で必要不可欠な視点であります。 しかしながら、あえて申し上げなければなりません。本意見書は、持続可能性の確保を掲げながら、その根幹となる議論が欠けていると言わざるを得ません。我が国は今、急速な少子・高齢化のただ中にあります。二〇二五年、いわゆる団塊の世代が全て七十五歳以上となり、介護需要は一層増大していきます。さらに、二〇四〇年には高齢者人口がピークを迎える一方で、それを支える現役世代は大きく減少していくことが見込まれております。この現実の中で、社会保障制度に問われているのは何か。それはどう給付を増やすかではなく、どうすれば制度を壊さずに次の世代に引き継げるかであります。 現役世代の負担に目を向ければ、四十歳から六十四歳までの第二号被保険者の保険料は上昇を続けており、制度を支える側の負担は確実に増しています。この現実を直視せずに、制度の持続可能性を語ることはできません。にもかかわらず、本意見書は、処遇改善を求め、負担増の抑制を求める一方で、その財源をどう確保するのかという視点が示されておりません。これは極めて重要な点であります。 処遇改善は必要です。負担への配慮も必要です。しかし、その両方を同時に実現するためには、必ず財源が必要となります。言い換えれば、本意見書は重要な課題を提起している一方で、その解決に不可欠な、どのように支えるのかという議論が十分に示されていないと言わざるを得ません。つまり、本来問われるべきは、給付と負担をどうバランスさせるのか、誰がどのように支えるのかという点であります。 政府においては、現在、まさにこの給付と負担の在り方について、制度全体を見据えた議論が進められております。そのような中で、地方議会として一方向のメッセージを発することが本当に適切なのかは慎重に考える必要があります。世田谷区においても、高齢化の進展に伴い、扶助費は増加を続けており、財政構造の持続可能性が大きな課題となっております。これは国の問題であると同時に、私たち自治体の問題でもあります。 介護保険制度は、世代間の支えあいによって成り立つ制度です。だからこそ、私たちは今の安心だけではなく、将来の安心にまで責任を持つ必要があるわけであります。その責任とは、聞こえのよい言葉を並べるのではなく、厳しい現実から目をそらさず、制度を持続させるための判断を行うことにほかなりません。 以上の理由から、本意見書には理解できる点があることは認めつつも、制度の持続可能性を担保するためには、本質的な議論が十分に示されているとは言えず、賛成することはできません。よって、本意見書には反対するものであります。(拍手)

以上で佐藤正幸議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 四十三番中里光夫議員。 〔四十三番中里光夫議員登壇〕(拍手)

日本共産党世田谷区議団は、議員提出議案第二号「介護保険制度の持続可能性の確保を求める意見書」に賛成の立場で意見を申し述べます。 介護保険制度は、意見書案にあるように、高齢者の介護を社会全体で支えあう仕組みとしてつくられました。しかし、経済的理由による介護サービスの利用控え、家族の介護に専念するために、本業の仕事を辞めてしまう介護離職など深刻な状況です。また、介護事業所では深刻な人手不足、低い介護報酬の下での経営難が広がっています。介護崩壊という言葉まで言われるようになってきました。 意見書案にあるように、制度がつくられてから、保険料は上がり続け、利用料負担も二割、三割負担が導入されました。国民の負担は増える一方です。サービスは削減、制限されてきました。要支援など軽度の利用者は保険給付から外し、総合事業へと移行させられてきました。 政府は、次期介護保険改定に向け、利用料の二割負担の対象を広げる、特養などの施設の居住費、食費の給付の負担増、高額介護サービス費の見直し、ケアマネジメントへの利用料導入、要介護一、二の総合事業への移行などの方向を示し、議論がされています。 次期改定でも、さらなる利用者負担増、サービス削減が狙われており、今政府に対して意見を上げるべきは、この動きを踏みとどまらせようという区民の願いを届けることだというふうに思います。本意見書は、こうした方向の意見書であると判断をします。 しかし、意見書案の具体的要求項目は極めて不十分だと言わざるを得ません。利用料の二割負担の対象拡大の動きに対して、見直しに当たって慎重に判断となっていますけれども、対象を拡大しないこと、利用者の負担増を行わないことを明確に求めるべきと考えます。保険料や利用者の負担を抑え、必要なサービスを確保し、介護人材の確保など、事業者の経営も安定させるには、介護保険への国庫負担を引き上げることが必要です。これも政府に対して求めるべきと考えます。 また、「介護保険の持続可能性の確保を求める意見書」というタイトルは、意見書の内容を誤解させるおそれがあります。政府は、利用者負担増、サービス削減の理由として持続可能性の確保という言葉を持ち出しています。負担増、サービス削減を踏みとどまらせようという意見書の趣旨とずれがあるのではないでしょうか。 不十分な点がありますが、議会内の一致点を探る努力をしてきた各会派に敬意を表し、本案に賛成いたします。 以上、意見とします。(拍手)

以上で中里光夫議員の意見は終わりました。 これで意見を終わります。 これより採決に入ります。採決は電子採決システムによって行います。 お諮りいたします。 本件を原案どおり可決することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって議員提出議案第二号は原案どおり可決いたしました。 ────────────────────

次に、

本件に関し、提案理由の説明を求めます。 なお、提案理由の説明についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 四十一番中山みずほ議員。 〔四十一番中山みずほ議員登壇〕(拍手)

ただいま上程になりました議員提出議案第三号「日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する決議」について、提案者を代表し、改めてこの壇上にて決議文を読み上げさせていただきます。 「関係国によるイランへの軍事行動とそれに伴う報復の連鎖に対して深い憂慮を表明する。力による一方的な現状の変更は国際社会の平和と安定を損なう行為であり決して許されるものではない。無辜の民間人、とりわけ子どもたちの命と生命を脅かしていることは誠に遺憾である。 法の支配や国際法秩序に基づき、武力ではなく平和的外交によって解決するべきであり、日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する」、以上が決議文です。 今こうしている間にも家族や大切な人を奪われ、脅威や不安を抱えて暮らしている方々がいることを私たちは忘れません。世田谷区議会が一丸となって平和を希求することが必要です。本決議案に一人でも多くの議員の方々に御賛同いただきたいと思います。 以上で提案理由の説明を終わります。(拍手)

以上で提案理由の説明は終わりました。 ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。 本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。 ────────────────────

これより意見に入ります。 発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 三十番岡川大記議員。 〔三十番岡川大記議員登壇〕(拍手)

参政党会派は、今回の決議に反対の立場で意見を申し述べます。 私は、戦争そのものには明確に反対です。いかなる理由があろうとも、無辜の民間人、とりわけ子どもたちの命と生活が脅かされる現状は断じて許されるものではありません。だからこそ、この現実を変えるために実効性ある対応が不可欠です。しかし、本決議にはその具体性が欠けているため、反対の立場から理由を三点申し述べます。 第一に、今回の決議は内容があまりにも抽象的であり、どのような情勢だから何を実行するのかが示されておりません。平和的外交や責任を果たすといった言葉は否定しません。しかし、適切な現状分析と具体的な行動を伴わなければ、現実は変わりません。戦争という極めて現実的な問題に対し、抽象論だけで向き合うことは責任ある態度とは言えません。 第二に、そもそも戦争は単純な善悪で語れるものではなく、長年の関係性や歴史、地政学的な背景の積み重ねの中で生じております。例えば直近であったウクライナ戦争においても、アメリカやNATOの関与、過去からの経緯を含め、単純な善悪では整理できない複雑な構造がありました。ロシア側にも安全保障上の認識があり、ウクライナ側にも国内外の政治的判断の積み重ねがありました。そのような中で、日本はすぐに立場を片方に決め、平和的な外交手段の一環として資金提供を行ってまいりましたが、結果として紛争の長期化に寄与している側面があるのではないかというような点についても冷静に検証する必要があります。 同様に、イランとイスラエル、アメリカの関係についても、背景には複雑な歴史と利害関係が存在し、現在は情報戦やプロパガンダが激しく行われており、何が正確な情報なのかを見極めること自体が極めて困難です。だからこそ、安易に一方向の価値判断や抽象的な理念だけで結論を出すべきではありません。現実を正確に把握できないままの意思表示は、かえって状況を誤らせる危険性すらあります。 第三に、日本のこれまでの対応との整合性の問題です。我が国は、平和を掲げながらも、結果として資金提供を通じて紛争に関与し続けてきた側面があります。理念は平和、行動は資金提供という乖離が存在してきました。この現実を直視せず、平和を求めると繰り返すだけでは、停戦に向けた力にはなりません。むしろ具体性を欠いたままでは、戦争の継続を間接的に支えることにもなりかねません。 本来必要なのは、停戦に向けた具体的な外交方針、資金提供の在り方の見直し、そして我が国がどの立場で関与するのか、もしくは関与を遅らせ、様子を見るのかという明確な戦略が必要です。地政学的に今すぐ立場を表明しなくてもいい国が態度表明を早める利益はありません。これらの内容の議論を欠いた決議に実効性はありません。戦争に反対だからこそ、実効性に欠けるこの決議には賛成できません。 以上です。(拍手)

以上で岡川大記議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により五分以内といたします。 十四番おのみずき議員。 〔十四番おのみずき議員登壇〕(拍手)
生活者ネットワーク世田谷区議団を代表し、「日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する決議」に対し、賛成の立場から意見を申し述べます。 今、世界は報復の連鎖という底なしの沼に足を踏み入れようとしています。米国とイスラエルによるイランへの攻撃と周辺国を巻き込んだ軍事行動の応酬、出口の見えないウクライナ侵攻、そしてガザにおける人道危機、これらの暴力によって真っ先に奪われるのは、常に無辜の民間人、とりわけ未来を生きる子どもたちの命と日常です。 私は若年世代の一員として、現在の政治状況に強い危機感と憤りを抱いています。現政権下で進む円安による国民生活への影響は深刻ですが、円の価値以上に軽んじられているのは、今このときを生きる私たち一人一人の命の価値そのものです。殺傷能力のある武器の輸出緩和や、閣議決定という独裁的な手法による戦争ができる国へのなし崩し的な転換は、平和憲法を持つ法治国家としての尊厳を自ら踏みにじる行為です。いかなる大義名分があろうと、戦争の放棄を誓った平和国家としての矜持を捨て、武力にくみすることは、私たちの世代、そしてさらに下の世代に対し、計り知れない負の遺産を残すことにほかなりません。政府に対し、改めて憲法第九十九条が定める憲法尊重擁護義務を遵守するよう強く求めます。 本年は、日本で女性が初めて参政権を行使してから八十年という大きな節目の年です。しかし、皮肉にも女性初の首相の下で、この国は今、憲法改悪と戦争参加への道を突き進もうとしています。私たちは、単に形式的に女性がトップに立つことを望んできたのではありません。私たちが意思決定の場にもっと女性を、私たちのことを私たち抜きで決めるなと粘り強く訴えてきたのは、これまで男性中心社会が繰り返してきた暴力や力による支配を脱し、他者を慈しむケアの精神や対話を中心に据え、多様な個人の人権と尊厳が守られる社会を築くためです。 女性初の首相が、平和憲法を形骸化させ、軍事優先の道を歩むことは、先人たちが勝ち取ってきた参政権の精神、そしてジェンダー平等の本質に対する背信行為です。ジェンダー平等実現のための長い列に加わる私たちは、この流れを断固として止めなければなりません。 世田谷区は昨年末、都内で初めて世田谷区民間空襲等被害者見舞金支給条例を制定しました。これは、国家の過ちによって傷ついた一人一人の命に自治体が向き合おうとする強い意志の表れと思います。足元から平和を希求し続ける世田谷区議会が、政府に対し武力ではなく平和的外交を強く求めることは、区民の生命と財産を守るべき私たちの当然の責務です。 区民生活に直結するエネルギーと生活必需物資の多くを輸入に頼るこの国にとって、国際社会の平和と安定こそが文字どおり生命線です。日本が持つイランとの独自のパイプを生かし、米国の軍事戦略に無批判に追従するのではなく、国際法に基づく人道的なリーダーシップを発揮すること、それが唯一の戦争被爆国であり、平和憲法を持つこの国が果たすべき国際社会への責任です。 八十年前、焦土の中から立ち上がった平和国家の理想を、過去の遺物ではなく、若年世代の切実な声、そしてジェンダー平等を希求する市民の声としてこの世田谷から再定義していくことを誓い、賛成意見といたします。(拍手)

以上でおのみずき議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。 二番おぎのけんじ議員。 〔二番おぎのけんじ議員登壇〕(拍手)

世田谷刷新の会として、本決議案に反対の立場から意見を申し上げます。 まず、本決議文において、イランへの軍事行動を行った関係国、また「力による一方的な現状の変更」の主体として、アメリカとイスラエルを念頭に置いていることは、文脈上、そう解釈するほかありません。反対の最大の理由は、その「力による一方的な現状の変更」という言葉の使い方が極めて不適切であり、国の外交方針、とりわけ先日行われた日米首脳会談の内容とも整合しないからです。 この言葉は、本来、ロシアによるウクライナ侵攻や中国による東シナ海、南シナ海での行動など、明白な国際法違反、既存の国際秩序を踏みにじる行為を指して使われてきました。ところが、本決議文は、この重い言葉を、事実上、アメリカやイスラエルを名指しする形で用いています。もし可決すれば、世田谷区議会は、アメリカやイスラエルの行動は、ロシアのウクライナ侵攻と同質の侵略であると公式に認めるメッセージを内外に発信することになります。 しかし、政府はそのような評価を一切行っていません。高市総理は国会答弁で、イランによる核開発や周辺国への攻撃など、地域を不安定化させる行為を強く懸念しつつ、関係国にはあくまで外交的な解決を求めていくと述べ、いずれの当事者にも自制と国際法の遵守を求めるという慎重な立場を繰り返し示してきました。 さらに、三月十九日に行われた日米首脳会談において、高市総理は、イランによる核開発やホルムズ海峡封鎖を強く非難しつつ、事態の早期沈静化とエネルギー安全保障の確保に向けた日米連携を確認しました。また、力または威圧による一方的な現状変更の試みへの反対は、中国をめぐる文脈で確認されたものであり、今回のイラン情勢に適用されたものではありません。 また、決議文の最後にある「日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する」との文言も抽象的かつ具体性に欠けています。 我が国は憲法の下で平和国家として歩んできました。平和国家とは、理念を掲げるだけでなく、同盟関係、抑止力、そして国際協調に基づく現実的な外交、安全保障政策の積み重ねによって初めて支えられるものです。 政府がまさに今、日米同盟や関係国との連携の下、事態の沈静化と邦人保護、エネルギー安全保障の確保に向けて言葉を極めて慎重に選びながら外交努力を続けています。そのときに、一地方議会が独自の価値判断で、アメリカやイスラエルの行動を力による一方的な現状変更と断定し、政府に対し、具体的な方向性も示さぬまま対応を迫る決議を出すことは、政府の外交努力に水を差しかねず、適切ではないと考えます。 以上、世田谷刷新の会の反対意見といたします。(拍手)

以上でおぎのけんじ議員の意見は終わりました。 ────────────────────

続いて、発言通告に基づき発言を許します。 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。 二十七番坂本みえこ議員。 〔二十七番坂本みえこ議員登壇〕(拍手)

日本共産党世田谷区議団は、議員提出議案第三号「日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する決議」に賛成の立場で意見を述べます。 アメリカ、トランプ政権とイスラエルは、二月二十八日、イランに対する大規模な攻撃を開始しました。これは国連憲章と国際法を乱暴にじゅうりんする無法な先制攻撃であり、断固糾弾するものです。アメリカ、トランプ政権がイスラエルと共に、イランの体制転覆を目的として、大規模かつ継続的な攻撃を行うならば、中東と世界の平和と安定に深刻な打撃をもたらすことは必至です。日本共産党は、アメリカ、トランプ政権とイスラエルに対し、直ちに攻撃を中止し、交渉による解決に立ち戻るよう強く要求します。 しかし、日米首脳会談で高市早苗首相は、世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ、諸外国に働きかけて、しっかりと応援したいとトランプ大統領を礼賛しました。イラン攻撃を事実上支持し、明らかに国際法に反し、イランでの戦争を始めた張本人のトランプ大統領に、世界の平和と繁栄をもたらすというのはあまりにもお追従が過ぎるのではないでしょうか。 さらに、高市首相は、米国内の化石燃料の開発、利用拡大や小型原子炉建設への巨額投資を約束したことは、気候危機対策に背を向けるトランプ大統領への追随でもあります。 朝日、三月十四、十五日実施の世論調査でも、イラン攻撃を支持しないは八二%を占めました。市民による国会前や首相官邸前での反戦、改憲反対の行動が波状的に拡大し、戦争国家づくりを進める高市政権を大きく包囲する闘いと市民の連帯が広がっています。日本国民の世論からも、高市首相の対応は大きくかけ離れています。 高市発言に対し、トランプ大統領は、日本は立ち上がってくれた、NATOとは違うと絶賛、今、世界をめぐる最大の論点が国際法秩序の維持と力の支配を許すかどうかにある中、高市首相の発言はまさに力の側に立とうとするものです。 高市首相のアメリカにおもねる態度は際立っています。NATO諸国は、ホルムズ海峡への艦艇派遣を求められたのに対し、ドイツのメルツ首相は我々はこの戦争に参加しないと述べ、フランスのマクロン大統領もホルムズ海峡の作戦に参加することは決してないと述べました。さらに、イタリアのメローニ首相は国際法の枠外の介入であると批判し、スペインのサンチェス首相は一方的な国際法違反など、国際法上問題があるとの認識を明らかにしています。 一方、茂木敏充外相は、テレビ出演し、日米首脳会談の舞台裏を語りました。この中で、トランプ大統領がイラン情勢との関連で、日本を含む同盟国に要求している中東、ホルムズ海峡への艦船派兵をめぐり、憲法九条の制約を伝えたことを明らかにしました。高市首相は会談後の記者会見で、自衛隊の中東派兵について、日本の法律の範囲内でできることとできないことがあるので、これについてきっちり説明したと述べましたが、詳細なやり取りは明らかにしていませんでした。茂木氏は憲法九条があり、その下で様々な事態認定がある。そうしたことも含めて、日本には制約があると述べました。憲法九条がなかったら、アメリカに対して物が言えない日本は、この大義のない戦争に世界で唯一参戦することになったかもしれません。このことを契機に、自民党の一部には、より一層改憲の動きを強めようとする動きがありますが、憲法九条を生かした平和外交こそが世界に平和と繁栄をもたらすものです。 二〇一五年に強行された安保法制は、集団的自衛権の行使を可能とした存立危機事態や、戦闘中の米軍などへの後方支援を可能にする重要影響事態などを設定、今回のアメリカ、イスラエルによるイラン攻撃でも派兵の根拠とされる可能性が指摘されました。しかし、憲法九条を変えない限り、全面的に機能しないことが浮き彫りになりました。高市氏が政権につき、衆議院の八割以上を憲法九条改憲派が占めても、九条の生命力と権力を縛る憲法の規範力は健在であることが証明されました。 今、少なくない地方議会から即時停戦と外交努力による解決を求める決議が上げられています。東京都府中市議会では、「米国・イスラエルによるイランへの軍事攻撃及びそれに伴う報復の連鎖に対し、外交努力による即時停戦を求める決議」を全会一致で可決しました。決議では、府中市が一九八六年に行った「すべての核兵器と戦争をなくし、平和な世界を築くことは、人類共通の差し迫った課題」との平和都市宣言を踏まえて、米国とイスラエル及びイランに対し、即時停戦と対話を基調とした外交努力による平和的解決に立ち戻ることを求めています。 日野市議会では、「イランをめぐる軍事行動の即時停止と外交による平和解決を求める決議」が全会一致で可決され、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃が国連憲章や国際法を無視した暴挙にほかならないと強調、攻撃直前まで続いていた外交協議を一方的に打ち切っての軍事行動は、平和的解決の機会を閉ざすとして許されることではないとしました。また、「核兵器廃絶・平和都市宣言のもと恒久平和を訴え続けてきた日野市議会として、これ以上の犠牲を防ぐため、米国・イスラエルおよびイランは、直ちに全ての軍事行動を停止すること、日本政府は、即時停戦と対話再開に向けた積極的な外交努力を主導すること」を求めています。 他の地方議会での決議が、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃は、国連憲章や国際法を無視した暴挙と強調し、自らの自治体の平和都市宣言などとも重ね合わせ、日本政府に即時停戦と平和外交を求めていることに比べ、今回の世田谷区議会としての決議が不十分であることは否めません。文言の中で、「無辜の民間人、とりわけ子どもたちの命と生活を脅かしていることは誠に遺憾である」としている点について、遺憾ではない、許されない行為である、暴挙であるという強い姿勢が求められます。が、この決議の「法の支配や国際法秩序に基づき、武力ではなく平和的外交によって解決するべきであり、日本政府に対して、平和国家としての責任を果たす対応を強く要請する」の一文には、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃は、国際法違反であり、アメリカ、トランプ政権とイスラエルに対し、直ちに攻撃を中止し、平和憲法を生かした外交による解決を求めていると解されることから、この決議に賛成します。 以上です。(拍手)

以上で坂本みえこ議員の意見は終わりました。 これで意見を終わります。 これより採決に入ります。採決は電子採決システムによって行います。 お諮りいたします。 本件を原案どおり可決することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって議員提出議案第三号は原案どおり可決いたしました。 ────────────────────

次に、

羽田圭二議員には、除斥の規定により、しばらくの間、御退席を願います。 〔二十六番羽田圭二議員退場〕

本件に関する委員会の審査報告は、お手元の請願審査報告書のとおりであります。 これより採決に入ります。採決は電子採決システムによって行います。 お諮りいたします。 本件を委員会の報告どおり決定することについて、お手元のボタンによる表決を求めます。 〔賛成・反対ボタンにより表決〕

以上で表決を確定いたします。 賛成多数と認めます。よって令七・二〇号は委員会の報告どおり決定いたしました。 除斥の議事が終了いたしましたので、羽田圭二議員の再出席を求めます。 〔二十六番羽田圭二議員入場〕 ────────────────────

次に、

受理いたしました請願は、請願文書表に掲げましたとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 ────────────────────

次に、

お手元の請願継続審査件名表及び特定事件審査(調査)事項表に掲げました各件を、閉会中の審査付託とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって本件は閉会中の審査付託とすることに決定いたしました。 ────────────────────

以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 ────────────────────

この際、御報告いたします。 この三月三十一日をもちまして、佐々木都市整備政策部長をはじめとする管理職の方々が役職定年を迎え、また、世田谷区の発展に尽くされた多くの職員の方々が退職されます。皆様の多年にわたる御労苦に対しまして、区議会を代表いたしまして、心から感謝と敬意を表する次第であります。健康に留意され、長年培われた知識と経験を生かし、今後とも御活躍されますよう御期待申し上げます。 誠にお疲れさまでございました。 では、ここで、職員を代表いたしまして、佐々木都市整備政策部長より挨拶があります。
本日は貴重なお時間をいただき、また、ただいま石川議長からは過分なお言葉を賜りまして誠にありがとうございます。 本年度は、定年年齢の段階的な引上げの三年目ということで定年退職者はおりません。勧奨退職者は七十六名、そして役職定年者が私を含めまして十名おります。僣越ながら職員を代表して御挨拶申し上げます。 今年度役職定年を迎えました職員の多くは、バブルの全盛期、超売り手市場と言われていた頃入庁でございます。なので、私もよく友人からは、何で今公務員なのということを随分言われたものです。唯一応援していただいたのは、学生時代から行きつけのマスターだけが頑張れと言っていただきました。その言葉と、おかげさまで上司や同僚、後輩の職員にも恵まれ、多くの方々に支えられて、本日を無事迎えられたことを深く感謝したいと思います。 私は技術系職員として、入所以来、主に建築行政、あとまちづくり、公共施設の建設、今話題の住宅施策に携わりまして、振り返りますと、施設整備では、新BOP、あとほっとスクール、区立の高齢者グループホーム、認定こども園など、時代の要請によって、それまでにはなかった新たな施設整備に携わってまいりました。区民サービスが多様化して、さらにそうした施設が、その後、民間により建設されて、業務がアウトソーシングが進む変革の時代に身を置いたなとつくづく感じております。 また、コロナ禍では、ワクチン接種開始の時期に支所長に命ぜられました。今は懐かしい言葉ですけれども、三密回避ということもありまして、地域で活動がなかなかかなわないというような状況で、ワクチン接種と同時に、地域の皆様方が工夫を凝らしながらイベントを開催するなど、コミュニティーの継続に一生懸命取り組んでいただいた姿、印象深く記憶しております。 コロナ後の今、急速にAIなどが進んで、今後、区職員が取り組むべき仕事は一体何なのかということについて非常に危機感を感じております。 都市整備領域では、まちづくりを進めるに当たりまして、町へ出る、地域型で仕事を進める、様々な主体と協働を図る、こういった十二則がございます。こうしたマインドをしっかりと後進に引き継ぎ、困難な状況下にあっても、ずっと住み続けたいと思える魅力的なまちづくりを区民の皆様と共に進めていくことが、私ども職員の使命と考えます。引き続き温かい目で見守り、応援もいただければと思います。 今月末をもちまして私たち役職定年となりますが、これまでの職務経験を生かし、新年度から、おのおのの立場で、微力ながら、世田谷区、地域社会へ貢献してまいりたいと考えております。 本定例会では皆様から貴重な御意見をたくさんいただきました。引き続き、御指導、御鞭撻をいただきますよう、何とぞよろしくお願いいたします。 最後に、区議会の皆様に改めて御礼を申し上げますとともに、世田谷区、そして区議会のますますの御発展、議員の皆様の御健勝、御活躍を祈念いたしまして、お礼の挨拶とさせていただきます。長い間お世話になりました。本当にありがとうございました。(拍手)

以上で挨拶は終わりました。 ────────────────────

これをもちまして、令和八年第一回世田谷区議会定例会を閉会いたします。 午後四時四十八分閉会